中国経済、2025年の注目ポイント Nikkei Asia注目記事[2025/02/08 05:00 日経速報ニュース 1829文字 画像有 ]
中国は2024年、約5%の経済成長目標を達成したとされていますが、不動産不況や地方財政難などの課題に見舞われました。米国の追加関税や過剰生産問題、社会不安など様々な問題も山積しています。日本経済新聞社の英文媒体「Nikkei Asia」では1月、中国の25年の経済動向を占う記事が読まれました。
今回の記事で取り上げたのは①米国による追加関税の打撃②「過剰生産能力」問題③日本型デフレのわなを回避できるか④景気低迷による社会不安⑤内需刺激策の有無の5つのポイントでした。
トランプ政権が中国製品にかける追加関税の経済への影響の度合いが特に注目されています。専門家は関税率が60%や20%になるシナリオを予測する一方、影響はそれほど大きくないとの見方もあります。
また過剰生産で安価な中国製品が世界に出回っています。習近平(シー・ジンピン)国家主席は35年までに「ハイエンド製造業大国」を目指すなか、この状況は25年も続く可能性が高そうです。製造業の利益を圧迫し、失業や倒産リスクが高まると懸念されています。
トランプ大統領に近いイーロン・マスク氏が率いるテスラの上海工場と中国政府とのつながりに焦点を当てた解説記事も、読者の関心を集めました。マスク氏がトランプ大統領と親しい関係にあることが、米中関係にどのような影響を与える可能性があるかを考察しています。
ライフ&アーツ インド北東部の「生きている橋」
豊かな自然に囲まれたインド北東部メガラヤ州を取り上げました。バングラデシュと国境を接するこの州にはカーシ族やガロ族といった民族が暮らしています。自然と共生する彼らの暮らしが生み出した「竹の道」や、ゴムノキの根っこでつくられた「生きている橋」などが人気で、観光客が訪れるようになっています。生きている橋はユネスコの世界遺産の暫定リストにも入っています。
トレッキングに加え、釣りや洞窟探検、毎日のように開かれるアーチェリー大会の観戦も同州の楽しみの1つ。11~12月には桜が満開となり、観光客を魅了しています。
オピニオン 東南アジア、BRICS加盟の狙いは
オピニオン欄では、東南アジアで広がるBRICS加盟の動きを分析した記事が読まれました。2025年に入り、域内最大の経済規模を持つインドネシアが加盟したほか、マレーシアやタイも加盟を目指しています。
フィリピン大学アジアセンターのリチャード・ヘイダリアン上級講師は、BRICSは新興国が米国主導の国際秩序に対する不満を表明できる場で、トランプ政権がもたらす恐れのある混乱から、集団で身を守る場でもあると分析しています。ロシアやインドが進める貿易決済の脱ドル化が、東南アジア各国にとっても理にかなっていると指摘しています。
国・地域別トップアクセス
@シンガポール 周辺国巻き込みカジノ競争
アジアマネー特集「ASEAN Money」では東南アジアのカジノ競争についての記事が読まれました。シンガポールでは米資本とマレーシア資本の二大カジノがコロナ禍で延期していた大型拡張計画を復活。拡張費用はコロナ前に立てていた計画のほぼ2倍です。タイではホテルやショッピングモールなど指定された施設でのギャンブルを合法化する法律の草案が承認され、フィリピンでは今後5年間で2つのカジノに60億ドルが投じられるとみられています。
@インドネシア 国民皆保険に破綻危機
インドネシアでは国民健康保険制度が破綻の危機に直面していると指摘した分析記事がよく読まれました。2014年に始まった制度で、新型コロナウイルスが流行した20~23年は保険料の引き上げや政府の資本注入で黒字を保ちましたが、24年は10月まで保険金支払い請求額が保険料収入を上回り、債務超過に陥るリスクが高まっている実態を浮き彫りにしています。高額医療費の請求による支出の増加や保険金の不正請求などの問題も指摘しています。
@台湾 日本の「トレカ」熱狂に関心
日本でのトレーディングカード市場の熱狂に関する記事が、台湾の読者からも注目を集めました。東京・秋葉原は中心部の店舗のうち1割がトレカ関連の店といわれ、外国人観光客も巻き込んで盛り上がっています。ポケットモンスターや遊戯王をはじめ、トレカはコロナ禍でも家で楽しめる娯楽として玩具市場の成長をけん引しました。希少カードは最高約8億円で取引されるなど「資産性」をもった娯楽となっています。
進撃のまいばすけっと、安さドンキ超え 秘訣は「没個性」[2025/02/08 02:00 日経速報ニュース 3416文字 画像有 ]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
主婦から会社員、制服の学生まで
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋いっぱいに抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
「繁盛店より平均店」の没個性で安く
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
特売なし・チラシなし・クリスマスケーキ置かず
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
運営はシンプルに1店2~3人
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒスーパードライはコンビニより2割安く
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
逆風下の小売りで営業利益4倍
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
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KDDI松田次期社長、AIと通信融合へ「交渉力」に期待-ITジャーナリスト 石川温[2025/02/08 02:00 日経速報ニュース 2448文字 画像有 ]
KDDIは4月1日付で松田浩路氏が社長に就任する人事を発表した。高橋誠社長は代表権のある会長に、田中孝司会長は取締役相談役となる。
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2018年に就任した高橋社長はこの7年間、災害対策や官製値下げ、au経済圏の拡大やコンビニ大手、ローソンへの出資などを手がけてきた。
なかでも、高橋社長自身が印象的だったと振り返ったのが、22年7月の大規模通信障害だ。同月2日土曜の未明から通信ができなくなり、影響は週を明けて5日火曜午後まで続いた。単にスマホの通話や通信だけでなく、決済や物流、チケット、ATMなど、あらゆる端末に影響を及ぼした。
高橋社長は「皆様にご迷惑をおかけして本当に申し訳なかった。しかし、そこから技術陣と一緒になって取り組み、ネットワークで一番になりたいと考え、(ネットワーク品質調査会社の)Opensignalの調査で一番を獲得できた。技術陣が奮起してくれたことはとてもうれしい」と振り返った。
大規模通信障害のさなか、日曜の朝にKDDIは謝罪会見を開くことになった。当時、障害の発生原因も完全には特定されておらず、KDDIとして話せることは限られていた。しかし、高橋社長の理路整然とした説明で会見を乗り切った。技術的に難しい話もわかりやすく、記者の意地悪な質問にもひとつひとつ丁寧に答えていった。
日曜ということもあり、インターネット中継で多くの人が視聴していたが、高橋社長の誠実な対応で、KDDIに対する反発の声が少なからず収まった。
企業の謝罪会見と言えば、ここ最近もあったように、世間が納得する説明が何一つできず、失敗ばかりで、その後経営責任を問われて経営陣が辞任するのがほとんどだ。しかし、大規模通信障害で高橋社長の経営責任を問う声はほとんど上がることはなかった。歴史に残る、見事な謝罪会見であったと思う。
AI時代の次期社長、通信との融合課題
KDDIは通信の「世代」が変わるごとに社長が交代すると言われている。2代前の小野寺正氏は3G、高橋氏の前任の田中氏は4G、高橋氏は5Gといった具合だ。
4G時代にスマートフォンが爆発的に普及し、5G時代には誰もが動画を視聴したり、コロナ禍によってリモートワークによるビデオ会議が一般化するなど、通信インフラは我々の生活に欠かせないものになった。
次は30年ごろに始まる6Gとなるが、高橋社長は「世界的には次の世代は6GというよりもAIの時代だと言われている」と語る。松田次期社長はAIと通信をいかに融合してKDDIの存在感を高めていくかが最初の経営課題となる。
実際、AI時代に会社を経営していくには「若さ」がものを言うようだ。高橋社長は「AIの人たちと話をしているとみんなとにかく若い。OpenAIのサム・アルトマンCEOは39歳。彼らのようなハイパースケーラーと渡り合うにはまず若さが必要だ」と説く。松田次期社長は53歳。高橋社長は「田中会長が社長になったのが53歳、僕は56歳だったが、それよりも若い社長をつくりたかった。会社全体をかなり若くしたいと思っていた」と語る。
松田氏はエンジニア出身で、周波数の国際標準化にも携わり「どこを落としどころにするか、交渉の要諦を学んだ」という。
グローバルパートナーとの交渉実績積む
高橋社長が松田氏に白羽の矢を立てたのは「グローバルパートナーとの交渉実績」が大きかったようだ。KDDIが11年に米アップルのiPhoneを導入した際、アップルとの交渉のテーブルについたのは松田氏だったという。
当時、KDDIは世界基準とは異なる周波数の使い方をしており、iPhoneを導入する際、国内の周波数の使い方を変更するという大工事を行う必要があった。松田氏は「アップルとの協議も大変だったが、周波数の運用でも苦しんだ。しかし、社内が一致団結してくれた。その力を実感した」と振り返る。
米グーグルやクアルコムとのパートナーシップにくわえ、スターリンクの導入も松田氏が手がけた実績だ。
確かに、筆者がアップルやグーグルが本社で行うイベントを取材していると、パートナーゲストとして参加している高橋社長の横にいつも松田氏の姿があった。ここ数年、常に高橋社長の右腕として海外出張に同行しているようだ。
高橋社長は在任中「グローバルパートナーと組み、サービスや技術を他社に先駆けて日本に持ち込み、KDDIの技術や知見を取り入れ成功させ、グローバルパートナーに評価され信頼を勝ち取る」というのをKDDIの強みとして語っていた。
実際、高橋社長は7年前にNetflixとパートナーとなり、スマホの料金プランにNetflixの視聴料を組み込んだことで、日本のユーザーがNetflixに加入しやすくした。その仕組みがNetflixに認められ、海外のキャリアでも同様の取り組みが広がった。
スターリンクも、地震など被災地に持ち込み、いち早く、通信環境を復旧させるという取り組みは日本独自だったようで、スペースXに評価されているという。
AIにおいても、相変わらず米国企業が強い。今後も、松田次期社長の交渉力が発揮される場面が増えそうだ。
石川温(いしかわ・つつむ)
月刊誌「日経TRENDY」編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。携帯電話を中心に国内外のモバイル業界を取材し、一般誌や専門誌、女性誌などで幅広く執筆。ラジオNIKKEIで毎週木曜午後8時20分からの番組「スマホNo.1メディア」に出演(radiko、ポッドキャストでも配信)。NHKのEテレで「趣味どきっ! はじめてのスマホ バッチリ使いこなそう」に講師として出演。近著に「未来IT図解 これからの5Gビジネス」(エムディエヌコーポレーション)がある。ニコニコチャンネルにてメルマガ(https://ch.nicovideo.jp/226)も配信。X(旧ツイッター)アカウントはhttps://twitter.com/iskw226
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香港の法治逸脱、日本に問う パトリック・プーン氏-アジア法律家ネットワーク[2025/02/08 02:00 日経速報ニュース 1683文字 画像有 ]
香港の私の友人たちの裁判が今年行われる。そのうちの一人は弁護士の鄒幸氏である。解散した香港市民支援愛国民主運動連合会(支連会)の元副主席だ。鄒氏は拘留中に声を上げる勇気を持っている。比類ないビジョンと決意はさらに際立っている。
鄒氏は天安門事件の犠牲者に対する追悼集会の参加者に関し、情報の提出を拒否したことで実刑判決を受けた。香港の終審法院(最高裁)で最近、「裁判所が(政府による)権力の乱用を黙認し、警察国家が生まれた。このような共謀は今すぐにでもやめる必要がある」と主張した。
鄒氏のほか支連会の何俊仁元副主席や李卓人元主席の裁判を見続ける中で、中国本土の裁判所でみられるのと同じような証拠の基準や手続き的公正の欠如を香港で経験しているのではないかと考えずにいられない。検察官は証拠について話しているようにみえるが、そのやり方は偏見に満ちている。
私は30年以上にわたり、ビクトリア公園で毎年行われる天安門事件の追悼集会のほぼすべてに参加してきた。また、いくつかの小規模な団体の代表として、イベントで参加者から寄付を募った。
支連会は主要な主催団体として常に寄付金の大半を受け取り、その資金で活動を維持していた。それがなぜ「外国の代理人」として行動しているとみなされるのだろうか。香港の検察官は国家への忠誠心を示すため、法の原則に対する敬意は言うまでもなく、常識さえも失ってしまった。
3人とも長年にわたり中国本土の人権活動家を支援してきたため、中国の不公正な手続きをよく認識している。2020年に中国が香港国家安全維持法(国安法)を施行したことから、彼らは自分たちもこのような厳しい法律の犠牲者になることを理解した。
廃刊した香港の民主派新聞、蘋果日報(アップル・デイリー)の創業者で、国安法違反の罪に問われた黎智英(ジミー・ライ)氏の裁判を見れば、香港の裁判官はもはや専門家でも政治的に中立でもないことは明らかだ。
裁判官は法廷で政治的な質問や発言をした。黎氏が米国の政治家に香港情勢について説明したことについて質問したり、台湾を中国の「息子」と表現するなど政治的なレトリックを公然と用いて、中国と台湾の関係を巡る黎氏の見解に異議を唱えたりした。
民主主義や自由主義の社会に生きる我々にとって、このような質問は不快だ。権利の擁護や政治家への懸念表明は我々の日常生活の一部であるべきであり、「国家安全保障」を理由に訴追されるべきものではない。
王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相の2月の訪日が予想される。日本の政府関係者が中国や香港における人権問題を提起する可能性は低い。人権問題よりも経済協議を優先することは、市民の弾圧を続ける中国のような専制国家を正当化することになる。
民主主義国家である日本は専制を拒絶する模範を示すべきだ。中国の人権侵害に対応しないまま、より多くの中国人の入国を許している限り、罪を犯しても罰せられない文化がまん延する。権限を乱用する中国の慣行が容認され、日本の立憲民主主義と人権重視の価値観が侵食される。
香港の状況は我々の目の前で急速に悪化している。今こそ行動を起こすべき時だ。
QRコードを読み取ると英文の記事が読めます。
日本に必要な論理とワザ
日本は中国の専制を拒絶する模範になるべし、というプーン氏の主張は力強い。香港の友人たちに対する迫害に憤り断罪しているだけではない。日本の軸となる価値観が揺らぐ恐れや地政学的な危うさまで視野に入れて、日本の外交を問いただしているのである。
とはいえ、結果責任が問われる政治の世界は、プーン氏の訴えほどわかりやすくはない。たとえば、王毅氏に日本側が人権問題を提起したとして、成果が得られるだろうか。日本企業の不安の声を伝える方が、香港の司法の劣化に歯止めをかけるうえでよほど効果があるのではないか。これは「人権問題の提起よりも経済協議を優先する」姿勢だろうか。人権重視の姿勢を発信しつつ、実際に望ましい結果をたぐり寄せる論理とワザを、日本政府は求められる。
(編集委員 飯野克彦)
米政府リストラ数万人 マスク氏率いる効率化省 行政機能混乱の恐れ 強い権限、警戒広がる[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 3ページ 2160文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】起業家のイーロン・マスク氏率いる米政府効率化省(DOGE、きょうのことば)が本格的に動き出した。歳出抑制のため政府職員の大規模な削減を目指しており、打ち出した早期退職には報道ベースで数万人が応募した。海外支援を担う米国際開発局(USAID)の閉鎖も表明した。米国内では強い権限に警戒が広がっている。
トランプ米大統領は1月20日の就任初日の大統領令で「連邦政府の効率化と生産性向上」を目的にDOGEを新設した。ホワイトハウス内の機関と位置づけ、マスク氏を責任者に任命した。
新政権は初日から連邦政府職員の新規採用を停止し、テレワークを禁止すると表明。そのうえで早期退職を募った。米NBCテレビは6日、6万人が応募したと報じた。約200万人いる全職員の3%程度に相当する。
米人事管理局は早期退職を受諾すれば、9月末まで給与支払いや福利厚生を保障すると説明する。政府が予算措置なく給与支払いを約束していることについて疑問視する声があり、一部で訴訟が起こされた。
DOGEがこれらの動きに、どれほど関与したかは分かっていない。ただ退職か新政権への服従を迫る職員向けのメールの表題は「分岐点」で、2022年にマスク氏が旧ツイッター(現X)を買収した際、従業員に送ったものと同じだった。
DOGEの活動が表面化したのは、米財務省の支払いシステムへのアクセスを巡る騒動だ。
DOGEは連邦政府によるほぼ全ての支払いを処理する財務省の決済システムへのアクセスを求めた。米メディアによると、アクセスを拒否した財務省の高官が1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得した。
報道を受け、民主党の上院議員は「政治的な意図から(システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示した。DOGE側はアクセス権は「読み取り専用」だと弁明した。
だが、米CNNは6日、DOGEが1月24日に財務省の官僚トップである財務長官代理に対して、USAIDへの支払いを即時停止するよう要求していたと報じた。
システムには政府職員の住所や社会保障番号などが登録されており、アクセス権があれば個人情報を閲覧できる。
政府職員の労働組合などは3日、DOGEのアクセス権への付与はプライバシー法に違反すると裁判所に提訴した。ロイター通信によると、財務省は5日、訴訟中はDOGEによるアクセスを制限することで原告側と合意した。
DOGEが特に標的としているのが、23会計年度に約400億ドル(約6兆円)の予算を運用したUSAIDだ。米メディアによると、DOGEの職員は1日、USAIDを訪れ全ての部屋へのアクセスを要求した。ロビーは塞がれ、立ち入りが禁止された。
マスク氏は3日、一方的にUSAIDの閉鎖を宣言した。米紙ニューヨーク・タイムズは6日、トランプ政権は1万人以上いるUSAIDの職員を約290人に削減する計画と報じた。
USAIDは世界各国への人道支援や開発援助を担当する。米国務省は1月末、同省とUSAIDなどを通じて資金提供する対外援助プログラムを原則凍結すると発表した。ロイターによると、ミャンマーから逃れてきた人を受け入れるタイの難民キャンプで診療所が閉鎖を命じられるなど、既に影響が出ている。
DOGEは動きを広げている。実動部隊は「連邦政府の技術とソフトウエアの近代化」を目的とし、各政府機関に配置される。リーダーとエンジニア、人事担当者、弁護士の計4人が基本形で、20代のメンバーが多いとされる。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの5日の報道によると、公的医療保険を所管するメディケア・メディケイド・サービスセンターでも、DOGEの職員がシステムにアクセスしている。
米紙ワシントン・ポストは6日、DOGEが米教育省の機密データをAI(人工知能)ソフトウエアに入力し、同省のプログラムや支出を調査しているとも伝えた。
連邦政府の職員数は徐々に増加傾向にあるが、歴史的にみれば多くない。米郵政公社(USPS)を除く職員数はここ数年220万~240万人程度で、1990年とほぼ同水準だ。
急激な人員削減は米国内で行政サービスの混乱を招く恐れがある。米国で事業を展開する日系企業の各種手続きにも影響が及びかねない。
DOGEを巡る騒動の背景には、社会福祉を重視して積極財政策をとり「大きな政府」を目指す民主党と、減税と歳出削減によって「小さな政府」を志向する共和党の対立がある。
共和党政権下のDOGEの荒々しい手法には、民主党を支持する官僚の排除など政治的な思惑がにじむ。米国の歳出は少子高齢化を背景にした社会保障費や利払い費など削れない支出が増加分の多くを占めるため、DOGEの取り組みが歳出削減にどれほど効果があるのかは見通せない。
米メディアは、マスク氏がDOGEを通じて米スペースXなど自身の事業に有利な規制緩和を進めるリスクが拭えないと批判する。
トランプ氏は3日に記者に問われ「問題があれば近づけさせない」としつつ、「彼はとても良いアイデアを持っている」と擁護した。
【図・写真】マスク氏(左)率いるDOGEは、海外支援を担う米国際開発局の閉鎖も表明した=ロイター
金融庁、無登録の仮想通貨アプリ停止要請 アップル・グーグルに[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 580文字 PDF有 書誌情報]
金融庁が無登録で営業する海外の5つの暗号資産(仮想通貨)取引所のアプリのダウンロードを停止するよう米アップルと米グーグルに要請したことが7日、分かった。要請を受けアップルは「アップストア」上から削除した。日本人向けに営業しないよう再三警告してきたが止めなかったため、初めて停止要請に踏み切った。
対象は「Bybit Fintech Limited(ドバイ)」「MEXC Global(シンガポール)」「LBank Exchange(不明)」「KuCoin(セーシェル共和国)」「Bitget Limited(シンガポール)」の5社。金融庁は資金決済法上、警告を出し、事業者名を公表していた。
金融庁は今週、アップルとグーグルに要請を出した。アップルは6日、新規にダウンロードができないようアップストア上から削除した。「プレイストア」を運営するグーグルからはまだ結果報告が来ていないという。
金融当局による停止要請はインドの当局が実施した例がある。国境を越えて営業し、各国の規制・監督に服さない無登録取引所は世界共通の課題になっている。
日本は資金決済法に基づき2018年に初めて警告を出したが、無登録業者は後を絶たない。すでに顧客がダウンロードしたアプリはサイト運営会社側が削除することはできない。サイトもそのままで、さらなる対応策が必要になる可能性もある。
「ひとりユニコーン」の時代(DeepInsight)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 11ページ 2069文字 PDF有 書誌情報]
「大きなお金がかかる。払う財力があるのは大企業だと思う」
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は3日都内で講演し、米オープンAIと組んで提供する企業用AI(人工知能)についてこう話した。自らもグループ各社に導入する。利用料は年30億ドル(約4500億円)にのぼる。
以前なら、さらっと聞き流した説明かもしれないが、もはやそうはいかない。大資本とは呼べない中国のDeepSeek(ディープシーク)が高性能の生成AIモデルを開発したと表明し、世界を驚かせたからだ。
巨費を投じ、大量のコンピューターを用いて磨く。それが高度なAI開発の「常識」だった。オープンAIやソフトバンクGなどが米国にAIインフラを築く「スターゲート」計画も、投資額は4年で5000億ドルを見込む。
ビッグ、ビューティフル、ビルディングス――。オープンAIの創業者、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は3つの単語とともに、テキサス州につくるスターゲート拠点の映像をSNSに投稿した。スケールの大きさを誇るかのようだ。「売り上げも利益も豆腐のように1兆(丁)、2兆(丁)と数えたい」。孫氏もまたビッグを好む。
ディープシークのアプローチは違う。技術情報が公開されたオープンソースのAIモデルを活用し、独自の工夫を重ねる効率重視の開発が特徴とされる。
データの不正利用を疑われるなど不透明さもあるが、専門家からは開発手法を前向きにとらえる声があがる。米メタに所属する有力AI研究者、ヤン・ルカン氏はSNSに書いた。「彼らは新しいアイデアを思いつき、他の人々の仕事のうえにそれを築いた」
ディープシークが役立てたというメタのオープンソースモデルも、メタ自身は相当な開発費を使っているはずだ。それでも、ひたすらお金を注ぎ込むのではなく、スモールで賢いやり方があると示した意義は大きい。
AIの価格破壊を思わせるディープシーク・ショックを経たいま、「ビッグ=鈍重・非効率」との見方も当然、出てくる。こういう展開を、ほかならぬアルトマン氏が予想してはいなかったか。
1年前、あるインタビューで同氏は「人員はひとりながら価値10億ドルの会社」が誕生する時期について、テック系のCEO仲間と賭けをしていると明かした。「AIがなければ考えられなかったが、実現可能になった」
多様な業務をこなすAIを駆使すれば、小さな組織も大きな事業を回せるようになる。「ひとりユニコーン」出現の予言だ。
ディープシークが即あてはまるわけではないが、経営資源が限られる同社がオープンソースAIをテコに、資源豊富な企業を慌てさせたことは、ひとりユニコーン時代への助走にもみえる。
しかしアルトマン氏は拡大路線できた。オープンAIを営利化し、米マイクロソフトなどから資金を集め、人員を増やして業界の先頭に立った。いま自分の予言を体現するような身軽なライバルが登場し心境は複雑かもしれない。
意外な手法をもつ企業が既存勢力の不意をつく「ディープシーク現象」は、どんな業界でも起こり得る。
米CBインサイツの調査によれば、1月7日時点でユニコーンは世界に1257社ある。その1社、スウェーデンのクラーナは後払い決済で成長し、米国で上場する計画を進めている。
経営数値はどれも上向きかと思いきや、セバスチャン・シェミャートコフスキCEOは2024年12月、米メディアで聞き逃せない発言をした。「1年前から採用を抑え、4500人いた従業員は3500人になった」。AIによる生産性向上が背景という。
高い評価額で多くのベンチャーマネーを吸い寄せ、人員を膨らませる従来のユニコーン像とは異なる。ひとりとまではいかずとも、企業のスモール化はひとつの潮流に思える。
一段と機動力を高めた新興企業が台頭すれば、ビジネスモデルの陳腐化は速くなる。成功体験にとらわれ発想が凝り固まっていないか。業種を問わず、経営者は絶えず自己点検を迫られる。
「創業者は会社のコアとミッションに強い信念をもつべきだが、それ以外に関しては非常に柔軟で、新しいことを学ぶ意思がいる」。米国のスタートアップ支援組織、Yコンビネーターの社長だったアルトマン氏が15年にまとめた文書の一節だ。
では、ディープシークという新たな事態に直面した起業家アルトマン氏の学びとは何か。多くの経営者が知りたいだろう。
同氏はディープシークのAIを「印象的なモデル」と評価する。ネット掲示板での質疑応答では、オープンAIもオープンソースを戦略的に利用する必要があるとの考えを示した。ただ、「オープンAIの全員がこの見解を共有しているわけではない。現在の最優先事項でもない」とも書いた。歯切れは悪かった。
先ほどの文書には「動きの遅い創業者が真の成功を収めるのをただの一度も見たことがない」との記述がある。巨大企業をいくつもパートナーに抱え、大金が動く経営の継続に危うさを感じてはいないのか。ビッグ・イズ・ビューティフルとなお言い切れるか。ぜひ聞いてみたい。
「口座強制解約」で米銀・当局に批判 共和岩盤支持層が「被害」 トランプ政権は是正主張[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1648文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=斉藤雄太】米国で銀行が顧客の口座を強制的に解約する「デバンキング」への批判が高まっている。トランプ大統領と議会与党の共和党は支持基盤の保守派や暗号資産(仮想通貨)の事業者が不当に銀行取引から排除されていると訴え、当局や銀行に是正を迫る。規制や慣行の見直しは必至の情勢だが、詐欺や不正行為の抑止力も弱めないようにする制度設計は容易ではない。
米議会の上下院の委員会は5~6日、銀行との取引遮断を巡る公聴会を開いた。
「保守派の個人や企業、当局が好まない業界関係者へのサービスを停止するよう圧力をかけてきた」。上院銀行委員会を率いる共和のティム・スコット議員は、バイデン政権時代の規制当局による銀行への働きかけがあったと主張した。
デバンキングは米国の政治問題として急浮上した。発火点は1月、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加したトランプ氏の発言だ。
質疑応答の場で米銀大手バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースのトップを名指しして「保守派にも銀行を開放してくれることを願う。あなたがたのやっていることは間違っている」と訴えた。
不満の声を上げる保守派には銃器の製造・販売を手がける企業や石油などの化石燃料を開発する企業、それらの権利擁護を主張する団体が含まれ、共和の岩盤支持層と重なり合う。
こうした人々はバイデン前政権がESG(環境・社会・企業統治)やDEI(多様性、公平性、包摂性)を推進するなかで反対勢力に位置づけられ、当局や銀行による排除があったと疑う。
デバンキング問題は民主党のオバマ政権時代にも指摘されてきた。銃メーカーなどが標的だったとされるが、今回「被害」を強く訴えているのが仮想通貨業界だ。
仮想通貨の決済・保管を手がける米アンカレッジデジタルのネイサン・マコーリー最高経営責任者(CEO)は5日の公聴会で、自社も銀行から突然の口座閉鎖を告げられ、新たな取引銀行探しにも苦労した経験を語った。「仮想通貨企業のリーダー数十人が個人や会社の口座解約に追い込まれた」と証言した。
同氏はバイデン政権下の当局が仮想通貨業界の取り締まりを強化し、銀行が取引継続をリスクとみなすようになったと指摘した。
銀行側は規制上の問題を挙げる。
「政治的・宗教的な理由で口座を閉鎖することはない」。米メディアによると、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOはこうした見解を示した。脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)のような不正や犯罪行為を防ぐ目的で銀行口座を厳しく管理するよう求められていると説明した。
銀行側は当局に不正対策の不備を追及された場合、巨額の罰金を科される可能性がある。米財務省の金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)の集計によると、銀行が報告する不正の疑いのある取引の件数は2023年に196万件に達し、5年間で倍増した。銀行には制裁・処罰のリスクを回避するために「疑わしい」口座を閉鎖する誘因が働きやすい。
現在のルール上は、強制的に銀行口座を解約された顧客に理由を説明することも禁じられており、余計に疑心暗鬼を生みやすい。銀行業界は不要なデバンキングを減らすために規制の明確化が必要だと訴えている。
デバンキングを巡っては、民主党内からも問題視する声はある。民主党左派のエリザベス・ウォーレン上院議員は大手銀行が特定の業界ではなく一般の顧客の口座閉鎖に動く例もあるとみて、消費者保護の観点から是正が必要だと訴えている。
政治的な落としどころは見えていない。ウォーレン議員は自身が設立に関わった米消費者金融保護局(CFPB)を通じたデバンキングの監視強化を主張する。だがトランプ政権は規制緩和の一環でCFPBの廃止も視野に入れる。
単に銀行取引の監視の目を緩めるだけでは、消費者保護や不正の抑止といった面で問題が大きくなる恐れもある。
【図・写真】トランプ氏は1月のダボス会議で米銀大手の「デバンキング」を批判した=AP
すかいらーく営業益2倍超、前期、会社計画上回る 限定メニュー奏功[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1139文字 PDF有 書誌情報]
すかいらーくホールディングス(HD)の業績が回復している。前の期比2・1倍の240億円を見込んでいた2024年12月期の連結営業利益(国際会計基準)は、計画を上回って着地した公算が大きい。新型コロナウイルス禍前の19年12月期(205億円)を初めて上回った。割引キャンペーンや期間限定メニューが奏功した。
24年12月期の決算発表は13日に予定する。
営業利益は市場予想平均(QUICKコンセンサス、239億円)を上回り、17年12月期以来、7年ぶりの高水準だったとみられる。
前期の売上高にあたる売上収益は1割増の4000億円前後だったようだ。会社計画(3950億円)や市場予想の平均(3947億円)を上回り、14年の再上場後での過去最高を更新した。24年10月に運営会社を買収した北九州地盤の「資(すけ)さんうどん」も業績を一部押し上げた。
24年1~12月の既存店売上高が12%増と好調だ。主力のファミリーレストラン「ガスト」などを中心に客足が堅調で、既存店の客数は7%増と会社計画(7%増)を達成した。24年12月に自社アプリで「ガスト」などで使える割引クーポンを配布するなど、インフレ下で節約志向を強める消費者を取り込んだ。
期間限定の商品も寄与した。しゃぶしゃぶ店「しゃぶ葉」はカニの食べ放題キャンペーンを、中華レストラン「バーミヤン」はカニを使った商品の販売を期間限定で実施した。グループの調達網を生かし、高級食材を割安な価格で提供した。
客単価も4%増えた。「ガスト」では初のコース料理「至福のフレンチコース」(1990円)を24年11月に発売し、客単価の引き上げや女性客取り込みに寄与した。コメや肉類などの価格高騰を受け、24年9月には「ガスト」など5ブランドでライス関連商品を値上げした。24年11月にも「しゃぶ葉」などで一部商品を値上げした。
24年4月に正社員を対象に平均6%の賃上げを実施するなど人件費は増加したものの、増収効果や店舗運営の効率化で補った。グループ店で顧客の会計後から、片付け完了までの時間をデータで可視化する取り組みを進めた。テーブルの片付け時間を短縮し、来店客の回転率向上につなげた。
セルフレジや配膳ロボットの導入など、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性の改善も進んだ。テーブル決済の導入店も増やし、従業員の負担を軽減した。24年12月期はDX投資が一巡し、費用負担も軽くなったもようだ。
25年12月期も増収増益の公算が大きい。市場予想の平均では、売上収益は前期の会社予想比4%増の4112億円、営業利益は3%増の247億円だ。既存店の伸びが続く上、「資さんうどん」も通期で連結業績に寄与するとみられている。
スマホで銀行利用しやすく 生体認証で安全度高く(増やす&得する)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 23ページ 1827文字 PDF有 書誌情報]
東京都内に住む60歳代の男性会社員Aさんは1月上旬に地下鉄に乗車中、スマートフォンの対話アプリ「LINE」に届いたメッセージに気づいた。北海道に住む大学生の長男からの仕送りの催促だった。早速、スマホの銀行アプリを起動し、長男の口座に送金した。長男も同じ銀行アプリを使っており、まもなく「入金を確認した」とLINEに返信があった。
Aさんは15年以上前から自宅のパソコンでネットバンキングを利用してきたが、昨年秋に銀行アプリを使い始めた。「外出中でも残高確認や送金ができる」など利便性の高さに感心しており、最近はパソコンで銀行口座にログインすることはほとんどなくなった。
2000年ごろから個人の間でも広がり始めたネットバンキング。当初はパソコンを利用するのが中心だったが、スマホやスマホアプリの普及に伴い今やパソコン経由は少数派だ。auじぶん銀行の場合、昨年12月の口座利用はスマホアプリ経由が93%で、パソコン経由は3.4%だった。
銀行業界で独自のアプリを開発し、いち早く預金者を引き寄せたのがネット専業銀行だ。大手6行(楽天銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、auじぶん銀、ソニー銀行、大和ネクスト銀行)を合計した口座数は24年3月末で約4000万、預金残高は約34兆3000億円と5年でそれぞれ1.9倍、2.2倍に増えた。
銀行アプリは口座開設の段階から利便性を感じやすい。印鑑や書類の郵送は不要。PayPay銀と住信SBIネット銀は「最短で申し込んだ当日に口座開設が可能」をうたう。楽天銀やauじぶん銀が「最短で翌営業日」とするなど、迅速に口座をつくれる。既存の口座をスマホアプリで使えるようにする場合は、その銀行のアプリをダウンロードし、既存の口座の情報を入力すれば10分程度で手続きを終えることもできる。
アプリの口座を生体認証で利用すれば、ログインや取引のためのパスワードを入力する必要はない。キャッシュカードの代わりに、アプリで銀行ATMを操作して出入金する「スマホATM」も広がり、auじぶん銀や住信SBIネット銀、PayPay銀が対応。セブン銀行やローソン銀行のATMで出入金できる。
ネット銀各行が特に強調するのが、アプリを使うことで銀行口座の安全度が高まる利点だ。スマホはパソコンに比べると、ウイルスなどの攻撃で被害に遭うリスクは低いとされる。また、アプリが米アップルなどによる安全性の審査を経て公開されることも利用者の保護につながる。生体認証も口座の不正利用を防ぐ効果が大きい。
メガバンクなどもネット銀を追う格好でスマホアプリへの移行を急ぐ。23年3月に登場した、三井住友銀行などの金融サービスをスマホアプリで利用する「Olive(オリーブ)」の口座数は、24年11月末で約350万に達した。
さらに、銀行が預金、決済などの機能を外部に提供する「BaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)」と呼ばれる仕組みを活用して、銀行以外の企業が銀行アプリを運営する動きも拡大中だ。
例えば、高島屋が住信SBIネット銀と組んで22年6月に始めたアプリ「高島屋ネオバンク」は、預金など通常の口座機能のほかに、一定額を12カ月積み立てれば1カ月分のボーナスを加えた金額の買い物ができる商品券をアプリ上で贈呈する。百貨店各社が取り扱う「友の会」のアプリ版だ。
昨年末時点で、アプリで積み立てる人の平均年齢は48.5歳で36%が男性だ。平均年齢64.9歳、男性比率9%の「友の会」とは利用者層が大きく異なり、「腕時計などの高額品を計画的に買おうとする比較的若い男性のアプリ利用が目立つ」(高島屋)という。
JR東日本が24年5月に楽天銀と組んで始めた「JREバンク」も鉄道利用の割引券などの特典で人気化した。事業会社による銀行アプリは今後も増える見通しで、ライフスタイルや趣味に合わせて口座を選ぶ動きが広がりそうだ。
ただ、どれを使うにしても、メールやショートメッセージで銀行の偽サイトに誘導して情報を盗み取るフィッシング詐欺などには要注意。「スマホのアップデートを実行することが安心安全のための第一歩」(auじぶん銀)だ。
スマホの故障などを想定しておくことも大切だ。「緊急で現金が必要な時にスマホが使えない事態に備え、キャッシュカードを持ち歩いている」(ファイナンシャルプランナーの頼藤太希氏)など各自で工夫したい。
(山本朗生)
この国のかたちを見つめ直す 加藤陽子著(新書文庫)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
■『この国のかたちを見つめ直す』加藤陽子著 日本近代史研究者の2010年以降の時評をまとめた。震災の教訓や国家の役割、戦争の記憶など話題は幅広い。自ら渦中にあった日本学術会議の任命拒否問題への視線も冷徹だ。「歴史的な考え方は、理性に耐性をつけてくれる」。著者は、時々で想起すべき歴史的事例を脳内に豊富に蓄積することの重要性を説く。手さばきに学ぶところは多い。(毎日文庫・1100円)
過去に掲載した書評が電子版でお読みいただけます。スマートフォンでQRコードを読み取ると「日経の書評」にアクセスできます。
日本酒「挑戦的な造り」の新商品2種[2025/02/08 日本経済新聞 地方経済面 四国 12ページ 464文字 PDF有 書誌情報]
酔鯨酒造(高知市)は新たな日本酒ブランド「TOSAGURA Craft series(トサグラ・クラフト・シリーズ)」から新商品2種を発売した。製法は通常商品のまま、酒米や酵母などを変化させた「挑戦的な造り」(同社)としている。顧客からアンケートを募り、商品のブラッシュアップにつなげる。
発売したのは「あまね Clear」と「とき Mild」。あまねは酒米「八反錦」に高知で開発された酵母を合わせた。イチゴやメロンのような華やかな香りが特徴。ときは酒米「土佐麗」に自社酵母と高知で開発された別の酵母を組み合わせた。穏やかでまろやかな味わいという。価格はいずれも1800ミリリットルが3740円、720ミリリットルが1870円。数量限定。
同シリーズは2024年7月にスタート。通常商品にはない味わいを目標に掲げ、18年に完成した同社の「土佐蔵」で製造している。商品にはQRコードを掲載、アンケートで商品についての意見や感想を募っている。第1弾として発売した低アルコールの「蒼(そう) Light」はすぐに完売する人気だった。
人生で大切にしたい愛の言葉――愛の概念 アップデートを(何でもランキング)[2025/02/08 日経プラスワン 2ページ 2213文字 PDF有 書誌情報]
日本人は愛について語ることが苦手だと言われるが、投票した読者からはそれぞれ心に響いたフレーズへのコメントとして自身の考える愛や、理想とする愛について多くの思いが寄せられた。
愛されることと、愛すること。両者を通じ合うものと捉え、実感する人は多い。明治学院大教授の杉本さんは「自分の人生に照らして共感できるものが名言として残る」と語る。論理や科学で説明するのは難しいが、誰の心にも自分なりの愛が宿っている。
ただ、阿部さんは「愛はどこかで『カッコ』に入れられる」と指摘する。愛国、家族愛など「我ら」という共同体をつくる愛は敵・味方の区別を生み、他者を排除する原因にもなってしまう。そのとき敵をも愛する開かれた愛は忘れられてしまいがちだ。
学習院大教授の小島さんは「いまだ『愛』の概念は原始的で、アップデートが必要だ」と訴える。大切なのは理念が合うかによらず、相手を傷つけないこと、傷ついていたらケアすること、ケアしている人を邪魔しないこと。見返りを受け得ない50年後、100年後の人類を思いやることが社会の継続に欠かせないという。
代表作「カラマーゾフの兄弟」の一節「ロシアの修道僧」が出典。愛することの困難さを表す言葉として、多くの読者の心を捉えた。「時がたつと『愛す』と思うことより、その場に自然と『ある』状態になっているので、『愛する』ということがどこかに行ってしまう」(50代男性)。「推し活はライフワークとして長く続ければ永続的な愛かもしれない」(40代女性)と、身近な事柄と結びつける人もいた。立教大教授の阿部さんは「神の深い神秘を知るには多大な苦労を経て愛を学ぶが、地獄とはもう二度と愛することができないという苦しみのことだと説かれる」と解説する。(原卓也訳、新潮文庫)
サルトルと同じくフランス実存主義の思想家、ボーヴォワールの主著「第二の性」から。恋愛に関する言葉だが、「LOVE & PEACEを言葉でイメージさせてくれ、まったく知らない人へも良い影響を与えている感じが良い」(50代男性)、「平和を願う気持ちと共にこの言葉を頭の片隅に置いておきたい」(40代女性)とより広く普遍的な愛を連想させる。ボーヴォワールはサルトルと自由な結婚・恋愛の関係を生涯にわたり実践した。このフレーズの直前には「本来的な恋愛は二人の自由の相互性を認めたうえで築かれなければならない」とも述べている。(『第二の性』を原文で読み直す会訳、河出文庫)
「惜みなく奪うものだ」という表現はセンセーショナルながら、多くの読者の共感を得た。受け止めは様々で「ぼろぼろになる人の本質をついている」(40代男性)といった声も。明治末から大正時代にかけて人道主義や理想主義を標榜した「白樺派」の一人、有島武郎の著作「惜みなく愛は奪う」が出典。「私の愛は私の中にあって最上の生長と完成とを欲する」といい、アメーバがエサを自らの一部とするように「外界を愛で同化することによってのみ生長し完成してゆく」と述べる。白百合女子大学文学部教授の猪狩友一さんは「『愛』が個人の生存欲や本能に根ざすとすれば、これは確かに名言かもしれない」と指摘する。
19世紀フランスの詩人で政治家でもあったラマルティーヌの半自伝的小説「若き日の夢 グラツィエッラ」から。ヒロイン・グラツィエッラに対して見返りを求めない純粋な愛をささげる従兄(いとこ)の様子を、人間の愛と対比して天使の愛のようだと表現。キリスト教における神から人への愛「アガペー」にも通じる。
「愛に欲望の介入する余地はないと思います」(20代女性)と強い支持を得られた。「どんなに愛しても反抗されて愛が伝わらない。でも愛し続けるのが親なんだと思う」(50代女性)と子育ての経験にひき付けて「天使の愛」を実感する声もあった。(桜井成夫訳、角川文庫)
高らかに人間の愛の美しさを宣言する。「美しいものは人の心を動かし無条件に力を与える。人にとっては愛こそがそうだ」(40代女性)、「愛の本質は美しいものと信じたい」(70代男性)などの声が寄せられた。
出典は明治時代の思想家、高山樗牛の評論「『今戸心中』と情死」。今戸心中は東京・吉原の遊女が好きではなかった男と心中するまでを描く。樗牛は人の人らしさはその情にあるといい、さらに「愛に忍び、恋に憧れて自ら天命を裁する、いわゆる情死」を評価する。猪狩さんによると樗牛は情死を最も美しく幸福な愛の結末だと考えており、「常識を覆すような言葉に魅力を感じる」という。
ランキングの見方 数字はアンケート結果を点数化。カッコは著者名。海外の言葉は本文末尾に訳者名。イラストは松原三佐子。
調査の方法 阿部善彦さん(立教大学文学部教授)、猪狩友一さん(白百合女子大学文学部教授)、小島和男さん(学習院大学文学部教授)、近藤隆史さん(リラィアブル専務)、杉本圭子さん(明治学院大学文学部教授)の協力で、文豪や思想家らによる「愛の言葉」を集め24フレーズを選定。NIKKEIプラス1倶楽部会員に「人生で大切にしたい」「後世に残したい」と思うものを5つずつ回答してもらい集計した。回答者は323人。(桜井豪が担当しました)
電子版有料会員の方はスマートフォンなどのカメラでこのQRコードを読み込むと、何でもランキングの過去記事(2019年7月20日付以降)をご覧になれます。
お金や物 ネット経由も、贈り物 社会のために(学んでお得)[2025/02/08 日経プラスワン 3ページ 1715文字 PDF有 書誌情報]
バレンタインデーが近づくこの時期、親しい人とプレゼントをやりとりする人も多いだろう。相手に喜ばれるのはやはりうれしい。そこで今回は少し視野を広げて「社会のために役立つ贈り物」について考えてみたい。贈り方や注意点を調べてみた。
社会に役立つ贈り物というと、すぐ思い浮かぶのは金銭の寄付だろう。ただそれ以外にも自分が持っていたり、買ったりした品物を譲るとか、人のために時間や労働力、知識やスキルを提供するなど、様々な形がありうる。
まずはどんな人にどんな贈り物を届けたいのかを考えてみよう。世界各地で起こる災害からの復旧や人道支援をはじめ、大きな社会課題を意識するのもいい。一方、身近なところで活動している人や団体を応援する手もある。筆者の場合、助産師の友人が新しい場所へ助産院を移す資金を募っているときなどに「クラウドファンディング(CF)」に参加した経験がある。
CFとは実現したいプロジェクトについて、その目的や進め方など今後の計画を公開し、不特定多数の人からインターネットを通じて支援を募る仕組みだ。SNS(交流サイト)などで情報拡散でき、お金の出し手がその活動の応援団のような存在にもなる。
CFの仲介サイトでは様々な活動が紹介されている。地域やテーマ、注目度の高さや新しいものなど、キーワードを入力・検索しつつ探せる。これというプロジェクトが見つかったら、設定された額から選んで寄付する。クレジットカード決済もできる。
CF仲介サイトを運営するREADYFOR(レディーフォー、東京・千代田)の担当者は「プロジェクトによって資金の使い道もリターンの内容、形式なども異なる。自分の思いに合うものをみつけてほしい」と話す。リターンとは支援に対する返礼だ。寄付のみの場合もあるが、何らかの形でお礼が戻ってくるケースもある。
買い物などでたまったポイントの寄付も手軽にできる贈り物のひとつだ。例えば楽天グループが実施している「楽天クラッチ募金」では、「楽天ポイント」で募金することができる。受け付け中の募金一覧から支援したいものを選んでポイント数を指定する。
クレジットカードの場合、ポイントの交換商品として、寄付を選ぶことができるものがある。たまっているポイントを無駄にしないためにも、寄付ができないか調べてみる手もあるだろう。
品物の寄付も選択肢の一つだろう。賞味期限内の食料品であれば、「フードドライブ」への協力が考えられる。フードドライブとは家庭で余った食料品を学校や職場、イベント会場などに持ち寄り、まとめて寄付する活動だ。集められた食料品は生活に困っている人々に配られる。
最近では「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」という枠組みも広がりつつある。集めた食料品や日用品を保管し、生活に困った人が都合のつく時間に人目を気にせず受け取りにいけるシステムだ。米、パスタ、缶詰、インスタント食品など、保存期間が長いものが好まれる。
人手不足が叫ばれる今、時間・労働を提供するのも広い意味で社会への贈り物になりそうだ。近年はボランティアを募りたい人・団体と応募したい人を結びつけるサイトも出てきた。交通費や謝礼などを受け取れる場合もある。
例えば「Sketter(スケッター)」では介護施設での有償ボランティアを募っている。音楽などの趣味や特技を生かしてレクリエーションに参加したり、食事の配膳や洗い物、掃除をしたり、話し相手として関わったりできるという。資格がなくても可能。「喜んでもらい、元気が出た」との声も聞かれる。こうした活動が気分転換や生きがいにつながった人もいる。
若者世代のために地域の子育てを支援するファミリー・サポート・センターに登録して子どもを預かったり、ボランティアで子どもの学習支援に携わったりすることもできそうだ。贈り物を通じて自分なりの地域・社会貢献を考えてみるのはどうだろう。
(ライター 生島 典子)
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【図・写真】共感したプロジェクトにインターネットを通じて寄付できる仕組みも(レディーフォーのサイト画面)
国税のクレカ納付、還元率と手数料、よく計算を(ポイント賢者)[2025/02/08 日経プラスワン 3ページ 721文字 PDF有 書誌情報]
国税のキャッシュレス決済納付には、スマホアプリ納付とクレジットカード納付の2種類があります。
スマホアプリ納付はPayPay、d払い、au PAY、楽天ペイなどを利用でき、30万円以下の税金を払えます。納税時の手数料は発生しませんが、多くの場合、ポイントはたまりません。
スマホ決済による国税納付でポイントをためやすいのがAmazon Payです。Amazon PayはAmazonギフトカードで支払います。Amazonギフトカードはクレカで購入できます。その際、クレカのポイントがたまります。なお、2月以降はe―Taxで申告してから、e―Tax経由で利用する必要があります。
30万円を超える税金はクレカ納付を検討します。利用できるクレカの国際ブランドはVISA(ビザ)、マスターカード、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブです。
クレカ納付はスマホアプリ納付と違い手数料がかかります。昨年までは0・83%程度の手数料だったため、還元率が1%を超えるクレカの場合、手数料を考えても若干ですがおトクでした。
しかし、国税支払いサイトの手数料率が変更となっており、1万円以下は99円、2万円以下は198円と1万円ごとに99円追加です。例えば、30万1500円を支払う場合の手数料は3069円です。還元率1%のクレカで獲得できるポイントは3015円分となり、54円のマイナスです。
地方税の場合は自治体によって手数料率が異なるため、おトクに納税できる可能性があります。
税金のクレカ支払いについては還元率が下がるクレカも増えています。クレカの還元率と手数料率をしっかり計算してから支払うようにしましょう。
(ポイ探代表 菊地 崇仁)
高知の酔鯨酒造、挑戦的な日本酒のシリーズから新商品[2025/02/07 19:30 日経速報ニュース 467文字 画像有 ]
酔鯨酒造(高知市)は新たな日本酒ブランド「TOSAGURA Craft series(トサグラ・クラフト・シリーズ)」から新商品2種を発売した。製法は通常商品のまま、酒米や酵母などを変化させた「挑戦的な造り」(同社)としている。顧客からアンケートを募り、商品のブラッシュアップにつなげる。
発売したのは「あまね Clear」と「とき Mild」。
あまねは酒米「八反錦」に高知で開発された酵母を合わせた。イチゴやメロンのような華やかな香りが特徴。
ときは酒米「土佐麗」に自社酵母と高知で開発された別の酵母を組み合わせた。穏やかでまろやかな味わいという。
価格はいずれも1800ミリリットルが3740円、720ミリリットルが1870円。数量限定。
同シリーズは2024年7月にスタート。通常商品にはない味わいを目標に掲げ、18年に完成した同社の「土佐蔵」で製造している。商品にはQRコードを掲載、アンケートで商品についての意見や感想を募っている。第1弾として発売した低アルコールの「蒼(そう) Light」はすぐに完売する人気だった。
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NEC、通信基地局の建設デジタル化 工数を6割短縮[2025/02/07 18:54 日経速報ニュース 436文字 ]
NECは7日、通信基地局の建設をデジタル化するサービスを始めたと発表した。建設に必要なソフトウエアをパッケージで提供し、通信会社と工事会社のやり取りを効率化する。通信網の構築にかかる工数を約6割短縮できるとしている。
携帯電話などの通信設備をつくる工程は、用地の確保から部品の発注、工事、ソフトウエアの設定、運用テストなど多岐にわたる。これまで通信事業者の多くはこうした業務をエクセルやメールなどで管理していた。
新サービスは通信会社の要望を聞いた上で、必要なソフトウエアをパッケージとして提供する。建設に必要な部品にはQRコードがついており、受け取った工事会社の作業員はスマートフォンなどでQRコードを読み込む。通信会社は進捗をオンラインで把握しながら、建設作業を進められる。
通信業界では通信品質の向上が課題となる一方、人材不足や人件費の高騰で基地局建設の負担が高まっていた。NECはこれまで通信関連機器の販売に軸足を置いてきたが、今後は効率化のサービスに注力する。
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秋田市でもライドシェア開始 市内の4タクシー事業者[2025/02/07 17:03 日経速報ニュース 496文字 画像有 ]
一般のドライバーが有償で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」の運行が7日、秋田市内でも始まった。東北運輸局の許可を受けたタクシー事業者4社が運営する。当面はタクシー不足が予想される毎週金・土曜日の夕方~深夜に利用できるようにし、需要を掘り起こす。
同市内に本社を置く国際タクシー、あさひ自動車、キングタクシー、秋田中央トランスポートの4社が導入した。複数の事業者が共通のアプリを使い、迎車地点から近い距離にある車両の配車など需要と供給に応じ運用できるようにした。
利用者は配車アプリ「GO」で車両を手配する。料金はアプリ上で決済し、通常のタクシーとほぼ同じ水準になる。当面の主な運行時間は午後4時から翌午前0時までで、台数は最大7台。
秋田県ハイヤー協会理事の高田和明・国際タクシー社長は「日本版ライドシェア導入で多くの人にとって少しでも(移動)時間が早くなり、1回でも多く利用してもらいたい」と述べた。
秋田県では冨士タクシー(大館市)が2024年12月、県内で初めて日本版ライドシェアの運行を始めた。まず電話で申し込めるようにし、2月7日からは秋田市内と同じ配車アプリを使えるようになった。
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デジタルガレージ子会社、駐車場精算機にQR決済[2025/02/07 15:50 日経速報ニュース 367文字 ]
デジタルガレージ子会社で決済事業を手掛けるDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT、東京・渋谷)は7日、駐車場管理システムのアマノが開発した駐車場精算機にQRコード決済サービスが採用されたと発表した。現金回収の手間やコスト削減につなげられるとみている。
QRコード決済を統一するDGFTのシステム「クラウドペイ」を実装した。同サービスは飲食店などで利用されており、駐車場精算機に搭載されるのは初めて。「PayPay」や「au PAY」など5つのコード決済に対応する。駐車場入場時に登録された車のナンバーを入力し、利用者がQRコードを読み取り機にかざすと決済が完了する。
新精算機は商業施設などに併設された大規模な駐車場に設置される。DGFTは決済手数料収入を得る。現金払いが主流の小規模駐車場の精算機にもクラウドペイを提供していく。
金融庁、Appleに初の停止要請 無登録の仮想通貨アプリ[2025/02/07 15:48 日経速報ニュース 580文字 画像有 ]
金融庁が無登録で営業する海外の5つの暗号資産(仮想通貨)取引所のアプリのダウンロードを停止するよう米アップルと米グーグルに要請したことが7日、分かった。要請を受けアップルは「アップストア」上から削除した。日本人向けに営業しないよう再三警告してきたが止めなかったため、初めて停止要請に踏み切った。
対象は「Bybit Fintech Limited(ドバイ)」「MEXC Global(シンガポール)」「LBank Exchange(不明)」「KuCoin(セーシェル共和国)」「Bitget Limited(シンガポール)」の5社。金融庁は資金決済法上、警告を出し、事業者名を公表していた。
金融庁は今週、アップルとグーグルに要請を出した。アップルは6日、新規にダウンロードができないようアップストア上から削除した。「プレイストア」を運営するグーグルからはまだ結果報告が来ていないという。
金融当局による停止要請はインドの当局が実施した例がある。国境を越えて営業し、各国の規制・監督に服さない無登録取引所は世界共通の課題になっている。
日本は資金決済法に基づき2018年に初めて警告を出したが、無登録業者は後を絶たない。すでに顧客がダウンロードしたアプリはサイト運営会社側が削除することはできない。サイトもそのままで、さらなる対応策が必要になる可能性もある。
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すかいらーく、24年12月期営業益2倍超 会社計画上回る[2025/02/07 15:46 日経速報ニュース 1375文字 画像有 ]
すかいらーくホールディングス(HD)の業績が回復している。前の期比2.1倍の240億円を見込んでいた2024年12月期の連結営業利益(国際会計基準)は、計画を上回って着地したようだ。新型コロナウイルス禍以降では19年12月期の水準(205億円)を初めて超えた。割引キャンペーンの実施や期間限定メニューで客を呼び込み、売上高にあたる売上収益は過去最高になったとみられる。
営業利益は市場予想平均(QUICKコンセンサス、239億円)を上回り、17年12月期以来、7年ぶりの高水準だったとみられる。
売上収益は1割増の4000億円前後になったもようだ。会社計画(3950億円)や市場予想の平均(3947億円)を上回り、14年の再上場後の最高を5年ぶりに更新したとみられる。主力のファミリーレストラン「ガスト」などが好調で、24年1~12月の既存店売上高は23年に比べ12%増だった。
既存店が好調な要因の1つは客数の増加だ。24年1~12月の既存店客数は7%増と会社計画(7%増)を達成した。24年12月に自社アプリで「ガスト」などで使える割引クーポンを配布するなど、インフレ下で節約志向を強める消費者を取り込んだ。
期間限定商品の投入も客数の伸びに寄与した。しゃぶしゃぶ店「しゃぶ葉」ではカニの食べ放題キャンペーンを、中華レストラン「バーミヤン」でもカニを使った商品の販売を期間限定で実施した。グループの調達網を生かし、高級食材を割安な価格で提供した。
既存店の好調を支える2つ目の要因は客単価の伸びだ。24年1~12月は4%増だった。「ガスト」では初のコース料理「至福のフレンチコース」(1990円)を24年11月に発売し、客単価の引き上げや女性客の取り込みにも寄与した。コメや肉類などの価格高騰を受け、24年9月には「ガスト」など5ブランドでライス関連商品を値上げした。24年11月にも「しゃぶ葉」などで一部商品を値上げした。
24年4月に正社員を対象に平均6%の賃上げを実施するなど人件費は増加したものの、増収効果や店舗運営の効率化で補った。グループ店で顧客の会計後から、片付け完了までの時間をデータで可視化する取り組みを進めた。テーブルの片付け時間を短縮し、来店客の回転率向上につなげた。
セルフレジや配膳ロボットの導入など、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性の改善も進んだ。テーブル決済の導入店も増やし、従業員の負担を軽減した。24年12月期はDX投資が一巡し、費用負担も軽くなったもようだ。
24年10月に運営会社を買収した北九州地盤の「資(すけ)さんうどん」も連結業績を一部押し上げた。24年12月にオープンした関東1号店の「資さんうどん 八千代店」は開店前から行列ができるなど盛況だ。味やサービスを維持しながら、カット野菜などの食材を内製化して収益性の改善を図る。
25年12月期も好調な既存店が収益を押し上げ、増収増益になる公算が大きい。「資さんうどん」も通期で連結業績に寄与する。市場予想の平均では25年12月期の売上収益は前期の会社計画比4%増の4112億円、営業利益は3%増の247億円だ。24年12月期の決算発表は13日に予定する。会社が公表する25年12月期の業績予想が、市場予想を上回るかが焦点になる。
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NTTの4~12月期、純利益16%減 顧客基盤強化の費用増が重荷[2025/02/07 14:21 日経速報ニュース 421文字 ]
NTT(9432)が7日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比16%減の8506億円だった。NTTドコモを含む「総合ICT事業」で顧客基盤強化に向けた費用が増えたことが重荷となった。固定電話などが含まれる「地域通信事業」も振るわなかった。
売上高にあたる営業収益は前年同期比3%増の10兆497億円だった。ドコモで金融や決済といったスマートライフ事業が伸びたほか、NTTデータなどの「グローバルソリューション事業」も堅調だった。円安効果も寄与する。営業利益は6%減の1兆3992億円だった。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。営業収益は前期比1%増の13兆4600億円、純利益は14%減の1兆1000億円を見込む。NTTの島田明社長は同日に開いた決算記者会見で、利益面の目標到達について「コスト削減などで最大限のリカバリーを図っていきたい」と述べた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
米政権、仮想通貨の「銀行排除」にメス 支持層が圧力[2025/02/07 14:14 日経速報ニュース 2295文字 画像有 ]
【ニューヨーク=斉藤雄太】米国で銀行が顧客の口座を強制的に閉鎖する「デバンキング」への批判が高まっている。トランプ大統領と議会与党の共和党は支持基盤の保守派や暗号資産(仮想通貨)の事業者が不当に銀行取引から排除されていると訴え、当局や銀行に是正を迫る。規制や慣行の見直しは必至の情勢だが、詐欺や不正行為の抑止力も弱めないようにする制度設計は容易ではない。
米議会下院の金融サービス委員会は6日、仮想通貨業界で銀行との取引遮断が頻発したとの指摘を踏まえた公聴会を開いた。
「バイデン前政権の規制当局はデジタル資産を扱う企業と協力している銀行に対し、検査でのネガティブな評価や罰金をちらつかせてきた」。共和のダン・ミューザー議員はこう主張し、当局の意向を踏まえた銀行が仮想通貨企業との関係を絶ってきたとの見方を示した。他の共和議員からも「当局が(銀行の融資先を事実上制限し)勝者と敗者を選ぶべきではない」(フレンチ・ヒル議員)といった批判が相次いだ。
5日には米上院の銀行委員会もデバンキング問題を扱う公聴会を開いた。同委を率いる共和のティム・スコット議員も、バイデン政権時代の規制当局による銀行への働きかけがあったと指摘。「保守派の個人や企業、当局が好まない業界関係者へのサービスを停止するよう圧力をかけてきた」と主張した。
トランプ氏、大手銀CEOを非難
デバンキングは米国の政治問題として急浮上している。発火点は1月下旬の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加したトランプ氏の発言だ。
「保守派の多くが『銀行が我々との取引を認めてくれない』と不満を訴えている」。トランプ氏は質疑応答の場で突如、登壇していた米銀大手バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)に批判の矛先を向けた。
壇上にいなかった米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOにも牙をむき「モイニハン氏やダイモン氏が保守派にも銀行を開放してくれることを願う。あなた方がやっていることは間違っている」と訴えた。
不満の声を上げる保守派には銃器の製造・販売を手がける企業や石油などの化石燃料を開発する企業、それらの権利擁護を主張する団体が含まれ、共和の岩盤支持層と重なり合う。こうした人々はバイデン前政権がESG(環境・社会・企業統治)やDEI(多様性、公平性、包摂性)を推進するなかで反対勢力に位置づけられ、当局や銀行による排除があったと疑う。
デバンキング問題は民主党のオバマ政権時代にも指摘されてきた。当時も銃メーカーなどが標的だったとされるが、今回「被害」を強く訴えているのが仮想通貨業界だ。
仮想通貨の決済・保管を手がける米アンカレッジデジタルのネイサン・マコーリーCEOは5日の公聴会で、自社も銀行から突然の口座閉鎖を告げられ、新たな取引銀行探しにも苦労した経験を語った。「仮想通貨企業のリーダー数十人が個人や会社の口座解約に追い込まれた」とも証言した。
同氏はバイデン政権下の当局が仮想通貨業界の取り締まりを強化し、銀行が取引継続をリスクとみなすようになったと指摘した。
6日の公聴会で証言した仮想通貨交換大手コインベース・グローバルの最高法務責任者、ポール・グレワル氏も「当局が政治的なバイアスを持ち出し、合法的に活動する(仮想通貨)業界を窒息させようとした」と非難した。
トランプ氏は選挙戦で仮想通貨の振興を唱え、1月には実現に向けて大統領令に署名した。そのなかでは法令を順守する個人や企業が公平に銀行と取引できるようにすることを求めている。
銀行側、口座閉鎖は「厳罰リスク回避」
歴代政権が当局を通じてデバンキングを推進してきたと批判されている民主党だが、同党内でも足元の銀行取引排除を問題視する声はある。普段はトランプ氏や共和議員と敵対することの多い民主党左派のエリザベス・ウォーレン上院議員もその一人だ。同氏の場合、大手銀行が特定の業界ではなく一般の顧客の口座閉鎖に動く例もあるとみて、消費者保護の観点から是正が必要だと訴えている。
与野党に責め立てられる銀行側は、規制上の問題を挙げる。
「政治的・宗教的な理由で口座を閉鎖することはない」。米メディアによると、JPモルガンのダイモンCEOはこうした見解を示した。脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)のような不正や犯罪行為を防ぐ目的で銀行口座を厳しく管理するよう求められていると説明した。
銀行側は当局に不正対策の不備を追及された場合、巨額の罰金を科される可能性がある。米財務省の金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)の集計によると、銀行が報告する不正の疑いのある取引の件数は23年に196万件に達し、5年間で倍増した。銀行には制裁・処罰のリスクを回避するために「疑わしい」口座を閉鎖する誘因が働きやすい。
現在のルール上は、強制的に銀行口座を閉鎖された顧客に理由を説明することも禁じられており、余計に疑心暗鬼を生みやすい。銀行業界は不要なデバンキングを減らすために規制の明確化が必要だと訴えている。
政治的な落としどころはまだ見えていない。ウォーレン議員は自身が設立に関わった米消費者金融保護局(CFPB)を通じたデバンキングの監視強化を主張する。だがトランプ政権は規制緩和の一環でCFPBの廃止も視野に入れる。
単に銀行取引の監視の目を緩めるだけでは、消費者保護や不正の抑止といった面で問題が大きくなる恐れもある。公平な銀行サービスの開放を巡る議論はまだ緒に就いたばかりだ。
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日本製鉄、グリーンスチール「NSCarbolex Neutral」が日産自の量産車に採用[2025/02/07 13:48 日経速報ニュース 848文字 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月07日
日産自動車株式会社の量産車に日本製鉄のグリーンスチール「NSCarbolex Neutral」が採用
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)が提供するグリーンスチール「NSCarbolex(R)Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)(*1)」が、日産自動車株式会社(以下、日産自動車)の量産車に採用されました。
*1 鉄鋼製造プロセスにおけるCO2排出削減量を環境価値として具現化したグリーンスチール
日産自動車は、2050年までに事業活動を含む製品のライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの達成を目標としています。また、「ニッサン・グリーンプログラム(NGP2030)」を通じて、2030年までに内製工場や製品からのCO2排出において1.5℃シナリオへの整合を目指すとともに、低CO2部材・リサイクル部材の調達や物流の電動化等も併せ、製品のライフサイクルにおけるCO2排出量を2018年比で30%削減することを目指しています。
そのような中、同社のScope3上流におけるCO2などの温室効果ガス排出量の削減に貢献する当社「NSCarbolex Neutral」が日産自動車の量産車に採用されました。
日産自動車と日本製鉄は、今後もカーボンニュートラル実現に向けて一層取り組んでまいります。
■NSCarbolex Neutralのウェブサイト
https://www.nipponsteel.com/product/nscarbolex/neutral/
※ロゴ・QRコードは添付の関連資料を参照
以上
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外為12時 円相場、大幅上昇 一時150円台 日銀利上げ観測や株安で[2025/02/07 12:37 日経速報ニュース 729文字 ]
7日午前の東京外国為替市場で、円相場は大きく上昇した。12時時点は1ドル=151円61~62銭と前日17時時点と比べて96銭の円高・ドル安だった。日銀の早期利上げ観測が強まり日米の政策金利差が縮小していくとして円買い・ドル売りが活発となった。日経平均株価が下落したのも「低リスク通貨」とされる円の買いを誘い、一時150円96銭近辺と2024年12月上旬以来およそ2カ月ぶりの高値をつけた。
6日に日銀の田村直樹審議委員が「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げることが必要だ」などと語った。7日の国内債券市場で政策金利の影響を受けやすい新発2年物国債の利回りが16年4カ月ぶりの高水準をつけるなど日銀の利上げを織り込む動きが加速し、円相場を押し上げた。日経平均が一時300円あまり下げたのも円買い・ドル売りにつながった。
買いが一巡すると円相場は151円74銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。10時前の中値決済に向けて輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買いが意識され、相場の上値を抑えた。7日には1月の米雇用統計の発表や日米首脳会談など重要イベントが控えており、150円台後半で円相場の上昇が一服すると次第に利益確定や持ち高調整を目的とした円売り・ドル買いが増えた。
円は対ユーロでも大きく上昇し、12時時点は1ユーロ=157円43~45銭と、同93銭の円高・ユーロ安だった。一時156円83銭近辺と昨年12月上旬以来の円高・ユーロ安水準をつけた。
ユーロは対ドルで横ばい圏で推移している。12時時点は1ユーロ=1.0383~84ドルと同0.0004ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
TISとナッジ、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」にスタートアップスイートを追加[2025/02/07 11:22 日経速報ニュース 1723文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月07日
TISとナッジ、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」にスタートアップスイートを追加
~事業戦略に応じたクレジットカード事業の付随業務をトータルサポートすることで事業構築を共創支援~
TISインテックグループのTIS株式会社(本社 : 東京都新宿区、代表取締役社長 : 岡本 安史、以下 : TIS)と、ナッジ株式会社(本社 : 東京都千代田区、代表取締役社長 : 沖田 貴史、以下 : ナッジ)は、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」のオプションメニューとして、クレジットカード事業に必要な幅広いサービスを提供するスタートアップスイートを2025年2月7日より提供開始することを発表します。
今回提供を開始するスタートアップスイートは、クレジットカード事業を新たに開始しようとするすべての企業に対し、事業の立ち上げから展開まで包括的に支援するパッケージです。事業化に向けたコンサルティングサービスのほか、事業戦略・マーケティング、法規制対応、クレジット業務関連、顧客対応等、クレジットカード事業の立ち上げから展開までに必要なメニューを包括的に提供します。一部のメニューは専門スキルをもつ事業者とのアライアンスのもと、必要に応じて提供します。
<スタートアップスイートの提供イメージ>
*添付の関連資料を参照
【背景】
百貨店や電鉄系企業、大手スーパーなどがクレジットカードを発行し、ユーザーの囲い込みや接点の強化、データの利活用、手数料収入などの面で多くの効果をもたらしてきました。また、経済産業省は2025年までにキャッシュレス決済比率を40%とすることを目標に掲げていますが、2023年には39.3%に達しており、将来的には世界最高水準の80%を目指しています(※1)。
こうした状況から、クレジットカード事業への参入を望む企業のニーズが高まっている一方で、金融サービスであるため、法令を順守するために組織体制を整えることはもちろん、セキュリティを担保するためのシステム構築は複雑で初期投資もかかることから、事業参入は大手企業に限られていました。
こうした課題を解決するため、TISとナッジは2024年5月にクレジットカード事業において必要な機能を最小構成モデルでリーズナブルに提供する「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」を開始しました。
*参考画像は添付の関連資料を参照
しかし、クレジットカード事業の立ち上げや運営には幅広い領域の知見が必要であり、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」の導入を検討する企業からは、クレジットカード事業に必要なシステムのみでなく、付随するさまざまな業務を事業戦略に応じて包括的にサポートしてほしいというニーズが寄せられていました。
そこで今回、TISとナッジでは、クレジットカードの事業化に向けたコンサルティングサービスのほか、事業戦略・マーケティング、法規制対応、クレジット業務関連、顧客対応等のオプションメニューを、専門スキルを持つ各社とのアライアンスのもと取り揃え、クレジットカード事業に必要な幅広い要素を共創支援するスタートアップスイートの提供を開始します。
※1 経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/cl_vision.pdf
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
<スタートアップスイートの提供イメージ>
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/01_202502071114.png
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/02_202502071114.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/03_202502071114.pdf
外為10時 円相場、一時150円台 実需の売り観測は重荷に[2025/02/07 10:36 日経速報ニュース 720文字 ]
7日午前の東京外国為替市場で、円相場が高値圏で一進一退の展開となっている。10時時点は1ドル=151円29~30銭と前日17時時点と比べて1円28銭の円高・ドル安だった。日銀の利上げ観測を背景に9時半すぎに一時150円台まで上昇して約2カ月ぶりの高値をつけたものの、買いが一巡すると円相場は再び151円60銭台まで伸び悩む場面があった。
円相場は一時150円96銭近辺と昨年12月10日以来の円高・ドル安水準をつけた。7日午前の国内債券市場では政策金利の影響を受けやすい新発2年物国債の利回りが16年4カ月ぶりの水準に上昇。日銀が利上げを続ければ日米の政策金利差は縮小するとして円買い・ドル売りの勢いが増した。日経平均株価が一時300円あまり下落したのも「低リスク通貨」とされる円に歩調を合わせるような買いを誘った。
もっとも、10時すぎには円相場が151円61銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。10時前の中値決済に向けて「ドル買い優勢」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれ、輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。150円台後半で円相場の上昇が一服し、短期的な利益確定や持ち高調整の円売り・ドル買いも増えた。
円は対ユーロでも堅調だ。10時時点では1ユーロ=156円99銭~157円02銭と、同1円37銭の円高・ユーロ安だった。9時半すぎには一時156円83銭近辺と昨年12月上旬以来およそ2カ月ぶりの円高・ユーロ安水準をつけた。
ユーロは対ドルでもみ合っている。10時時点では1ユーロ=1.0376~77ドルと同0.0003ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外貨準備高1月末0.8%増 前月比、米国債の評価額上昇[2025/02/07 10:23 日経速報ニュース 352文字 ]
財務省が7日発表した1月末の外貨準備高は1兆2406億ドル(約187兆円)だった。2024年12月末と比べて99億ドル(0.8%)増加した。増加は2カ月ぶり。保有債券の利息収入のほか、米長期金利の低下により保有する米国債の時価評価額が上昇した。
外貨準備高のうち外国債券などの証券は9214億ドルと39億ドル(0.4%)増えた。財務省によると、保有債券の多くを占める米国の10年債利回りは12月末に4.572%だったが、1月末に4.541%に下がった。
海外の中央銀行や国際決済銀行(BIS)などへの預金は1598億ドルで2億ドル(0.2%)増えた。
金相場の上昇により保有する金の時価評価額は上がった。1月末の金相場は1トロイオンス2812.05ドルと、24年12月末と比べておよそ7.7%上昇した。
DeepSeek現象はどこにでも 「ひとりユニコーン」の時代-本社コメンテーター 村山恵一[2025/02/07 10:00 日経速報ニュース 2116文字 画像有 ]
「大きなお金がかかる。払う財力があるのは大企業だと思う」
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は3日都内で講演し、米オープンAIと組んで提供する企業用AI(人工知能)についてこう話した。自らもグループ各社に導入する。利用料は年30億ドル(約4500億円)にのぼる。
以前なら、さらっと聞き流した説明かもしれないが、もはやそうはいかない。大資本とは呼べない中国のDeepSeek(ディープシーク)が高性能の生成AIモデルを開発したと表明し、世界を驚かせたからだ。
巨費を投じ、大量のコンピューターを用いて磨く。それが高度なAI開発の「常識」だった。オープンAIやソフトバンクGなどが米国にAIインフラを築く「スターゲート」計画も、投資額は4年で5000億ドルを見込む。
ビッグ、ビューティフル、ビルディングス――。オープンAIの創業者、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は3つの単語とともに、テキサス州につくるスターゲート拠点の映像をSNSに投稿した。スケールの大きさを誇るかのようだ。「売り上げも利益も豆腐のように1兆(丁)、2兆(丁)と数えたい」。孫氏もまたビッグを好む。
AI「価格破壊」の衝撃
ディープシークのアプローチは違う。技術情報が公開されたオープンソースのAIモデルを活用し、独自の工夫を重ねる効率重視の開発が特徴とされる。
データの不正利用を疑われるなど不透明さもあるが、専門家からは開発手法を前向きにとらえる声があがる。米メタに所属する有力AI研究者、ヤン・ルカン氏はSNSに書いた。「彼らは新しいアイデアを思いつき、他の人々の仕事のうえにそれを築いた」
ディープシークが役立てたというメタのオープンソースモデルも、メタ自身は相当な開発費を使っているはずだ。それでも、ひたすらお金を注ぎ込むのではなく、スモールで賢いやり方があると示した意義は大きい。
AIの価格破壊を思わせるディープシーク・ショックを経たいま、「ビッグ=鈍重・非効率」との見方も当然、出てくる。こういう展開を、ほかならぬアルトマン氏が予想してはいなかったか。
1年前、あるインタビューで同氏は「人員はひとりながら価値10億ドルの会社」が誕生する時期について、テック系のCEO仲間と賭けをしていると明かした。「AIがなければ考えられなかったが、実現可能になった」
多様な業務をこなすAIを駆使すれば、小さな組織も大きな事業を回せるようになる。「ひとりユニコーン」出現の予言だ。
ディープシークが即あてはまるわけではないが、経営資源が限られる同社がオープンソースAIをテコに、資源豊富な企業を慌てさせたことは、ひとりユニコーン時代への助走にもみえる。
しかしアルトマン氏は拡大路線できた。オープンAIを営利化し、米マイクロソフトなどから資金を集め、人員を増やして業界の先頭に立った。いま自分の予言を体現するような身軽なライバルが登場し心境は複雑かもしれない。
スモール化を志向するユニコーンも
意外な手法をもつ企業が既存勢力の不意をつく「ディープシーク現象」は、どんな業界でも起こり得る。
米CBインサイツの調査によれば、1月7日時点でユニコーンは世界に1257社ある。その1社、スウェーデンのクラーナは後払い決済で成長し、米国で上場する計画を進めている。
経営数値はどれも上向きかと思いきや、セバスチャン・シェミャートコフスキCEOは2024年12月、米メディアで聞き逃せない発言をした。「1年前から採用を抑え、4500人いた従業員は3500人になった」。AIによる生産性向上が背景という。
高い評価額で多くのベンチャーマネーを吸い寄せ、人員を膨らませる従来のユニコーン像とは異なる。ひとりとまではいかずとも、企業のスモール化はひとつの潮流に思える。
一段と機動力を高めた新興企業が台頭すれば、ビジネスモデルの陳腐化は速くなる。成功体験にとらわれ発想が凝り固まっていないか。業種を問わず、経営者は絶えず自己点検を迫られる。
オープンAIのアルトマン氏、歯切れは悪く
「創業者は会社のコアとミッションに強い信念をもつべきだが、それ以外に関しては非常に柔軟で、新しいことを学ぶ意思がいる」。米国のスタートアップ支援組織、Yコンビネーターの社長だったアルトマン氏が15年にまとめた文書の一節だ。
では、ディープシークという新たな事態に直面した起業家アルトマン氏の学びとは何か。多くの経営者が知りたいだろう。
同氏はディープシークのAIを「印象的なモデル」と評価する。ネット掲示板での質疑応答では、オープンAIもオープンソースを戦略的に利用する必要があるとの考えを示した。ただ、「オープンAIの全員がこの見解を共有しているわけではない。現在の最優先事項でもない」とも書いた。歯切れは悪かった。
先ほどの文書には「動きの遅い創業者が真の成功を収めるのをただの一度も見たことがない」との記述がある。巨大企業をいくつもパートナーに抱え、大金が動く経営の継続に危うさを感じてはいないのか。ビッグ・イズ・ビューティフルとなお言い切れるか。ぜひ聞いてみたい。
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<米国・時間外>アファーム大幅高 47%増収で黒字転換 BNPL好調[2025/02/07 08:31 日経速報ニュース 531文字 ]
(コード@AFRM/U)6日夕の米株式市場の時間外取引で、後払い決済サービスのアファーム・ホールディングスが大幅に上昇している。通常取引を前日比1.67%安の61.75ドルで終えた後、時間外では69ドル台半ばまで買われて終値を12%あまり上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算が最終黒字に転換し、市場予想を上回る増収となったことが好感された。
10~12月期の売上高は前年同期比47%増の8億6638万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(8億720万ドル)を上回った。年末商戦とあって同社の「バイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)」決済サービスへの需要が増した。利用者数と利用者1人あたりの決済額がともに増え、流通総額(GMV)は35%増の101億ドルと市場予想(96億4000万ドル)以上だった。最終損益は8036万ドルの黒字(前年同期は1億6690万ドルの赤字)。1株損益は0.23ドルの黒字となり、市場予想(0.15ドル程度の赤字)に反して改善した。
1~3月期の売上高は7億5500万~7億8500万ドルを見込む。中心値は市場予想(7億7200万ドル)をやや下回る見通しだ。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
「社会に役立つ贈り物」って? お金や物だけじゃない形-学んでお得[2025/02/07 05:00 日経速報ニュース 1619文字 画像有 ]
バレンタインデーが近づくこの時期、親しい人とプレゼントをやりとりする人も多いだろう。相手に喜ばれるのはやはりうれしい。そこで今回は少し視野を広げて「社会のために役立つ贈り物」について考えてみたい。贈り方や注意点を調べてみた。
社会に役立つ贈り物というと、すぐ思い浮かぶのは金銭の寄付だろう。ただそれ以外にも自分が持っていたり、買ったりした品物を譲るとか、人のために時間や労働力、知識やスキルを提供するなど、様々な形がありうる。
まずはどんな人にどんな贈り物を届けたいのかを考えてみよう。世界各地で起こる災害からの復旧や人道支援をはじめ、大きな社会課題を意識するのもいい。一方、身近なところで活動している人や団体を応援する手もある。筆者の場合、助産師の友人が新しい場所へ助産院を移す資金を募っているときなどに「クラウドファンディング(CF)」に参加した経験がある。
CFとは実現したいプロジェクトについて、その目的や進め方など今後の計画を公開し、不特定多数の人からインターネットを通じて支援を募る仕組みだ。SNS(交流サイト)などで情報拡散でき、お金の出し手がその活動の応援団のような存在にもなる。
CFの仲介サイトでは様々な活動が紹介されている。地域やテーマ、注目度の高さや新しいものなど、キーワードを入力・検索しつつ探せる。これというプロジェクトが見つかったら、設定された額から選んで寄付する。クレジットカード決済もできる。
CF仲介サイトを運営するREADYFOR(レディーフォー、東京・千代田)の担当者は「プロジェクトによって資金の使い道もリターンの内容、形式なども異なる。自分の思いに合うものをみつけてほしい」と話す。リターンとは支援に対する返礼だ。寄付のみの場合もあるが、何らかの形でお礼が戻ってくるケースもある。
買い物などでたまったポイントの寄付も手軽にできる贈り物のひとつだ。例えば楽天グループが実施している「楽天クラッチ募金」では、「楽天ポイント」で募金することができる。受け付け中の募金一覧から支援したいものを選んでポイント数を指定する。
クレジットカードの場合、ポイントの交換商品として、寄付を選ぶことができるものがある。たまっているポイントを無駄にしないためにも、寄付ができないか調べてみる手もあるだろう。
品物の寄付も選択肢の一つだろう。賞味期限内の食料品であれば、「フードドライブ」への協力が考えられる。フードドライブとは家庭で余った食料品を学校や職場、イベント会場などに持ち寄り、まとめて寄付する活動だ。集められた食料品は生活に困っている人々に配られる。
最近では「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」という枠組みも広がりつつある。集めた食料品や日用品を保管し、生活に困った人が都合のつく時間に人目を気にせず受け取りにいけるシステムだ。米、パスタ、缶詰、インスタント食品など、保存期間が長いものが好まれる。
人手不足が叫ばれる今、時間・労働を提供するのも広い意味で社会への贈り物になりそうだ。近年はボランティアを募りたい人・団体と応募したい人を結びつけるサイトも出てきた。交通費や謝礼などを受け取れる場合もある。
例えば「Sketter(スケッター)」では介護施設での有償ボランティアを募っている。音楽などの趣味や特技を生かしてレクリエーションに参加したり、食事の配膳や洗い物、掃除をしたり、話し相手として関わったりできるという。資格がなくても可能。「喜んでもらい、元気が出た」との声も聞かれる。こうした活動が気分転換や生きがいにつながった人もいる。
若者世代のために地域の子育てを支援するファミリー・サポート・センターに登録して子どもを預かったり、ボランティアで子どもの学習支援に携わったりすることもできそうだ。贈り物を通じて自分なりの地域・社会貢献を考えてみるのはどうだろう。
(ライター 生島 典子)
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JR東日本、Suicaで鉄道サブスク 運賃割引やクーポン[2025/02/07 02:00 日経速報ニュース 1246文字 画像有 ]
JR東日本は交通系ICサービス「Suica(スイカ)」を使ったサブスクリプション(定額課金)を2028年度にも始める。毎月一定額を支払うことで運賃を割り引いたり、駅ビルのクーポン券を付与したりするサービスを想定する。電子決済のシェア争いが激しくなるなか、柔軟に使える機能を増やして新たな生活インフラに育てる。
28年度にも開始、行政サービスも対応
JR東の共通アプリ「Suicaアプリ(仮称)」を28年度に取り入れる。従来はスイカのほか、切符予約サイト「えきねっと」やクレジットカード「ビューカード」などグループの会員サービスが分散していた。アプリの導入で鉄道や買い物、金融といった各機能をまとめて使えるようにし、事業の垣根を越えたサブスク展開を目指す。
例えば毎月3000円を支払えば、最寄り駅を起点にどの駅にも半額運賃で乗り放題できるようなサービスをつくる。駅ビルで一定額の買い物をした利用者には帰りの運賃を割引きにするなどの特典も設ける。駅ナカでのイベント開催日や記念日に合わせてクーポン券を配るなど、鉄道の利用促進につながる企画も検討する。
これまでスイカは2万円までしかチャージできなかった。今後コード決済機能を施し、利用上限を引き上げる。一度に使える金額が増えれば、クーポンや割引券を獲得しやすくなる。後払い機能も設けることで決済金額・頻度の向上につなげる。
スイカは累計1億超の発行数を誇る。鉄道利用に加え、電子マネーとしても使える利便性から、コンビニエンスストアや飲食店など様々な業種との相互利用が進んだ。
一方、電子決済のシェア競争は激しさを増している。経済産業省の23年調査によると、キャッシュレス決済額の84%をクレジットカードが占め、スイカを含む電子マネーは5%にとどまる。「PayPay」などコード決済(9%)も独自のポイントを強みに台頭する。
スイカの優位性を保つには、従来の決済手段にとどまらない機能の拡充が求められる。人口減で移動需要も縮小するなか、鉄道や商業の縦割りを崩して利便性を高めて、沿線内外の顧客を引きつける独自の戦略を打ち出すことが重要になっている。
JR東の喜勢陽一社長は「定期券や定期外のような鉄道の当たり前を超え、顧客ごとに合わせた割引きやクーポンなど今までにない便利な移動体験を提供する」と語る。スイカに蓄積するビッグデータを活用し、日々の生活に根ざしたサービス展開を目指す。
スイカの情報を使い、新幹線の到着時間に合わせて旅先の駅にタクシーを呼べる自動配車サービスの展開を模索する。駅ビルや店舗での消費データなどを人工知能(AI)で分析することで、健康状態に合わせた食事や運動メニューの提案もできる。
沿線各地の自治体向けには、特定エリアのみで使える「ご当地Suica(仮称)」を導入する。マイナンバーカードと連携し、地域の特性に応じた割引商品や乗り合いバスの利用、給付金の受け取りなど行政サービスにも対応できるようにする。
(石崎開)
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ID&EHDへのTOB成立 東京海上が全株取得へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 258文字 PDF有 書誌情報]
東京海上ホールディングス(HD)は6日、建設コンサルティング大手のID&EHDへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。買い付け総額は約838億円。今後はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て全株式を取得する。ID&EHDは東証プライム市場から上場廃止になる見通し。
TOBは1株あたり6500円で2024年11月20日~25年2月5日に実施し、買い付け予定株数の下限を上回る1289万5763株の応募があった。決済開始は2月13日で、東京海上HDの保有比率(議決権ベース)は85.44%となる。
マック、店舗大型化・DX急ぐ 円安・賃上げでコスト増、4~6%成長へ試練 中計(ビジネスTODAY)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1587文字 PDF有 書誌情報]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、2027年12月期までの3カ年中期経営計画を発表した。店の大型化やIT(情報技術)活用などの策で全店売上高で年平均4~6%の成長を目指す。円安や原材料高騰が続く一方で節約志向は強まり、さらなる値上げには壁がある。社長に昇格するトーマス・コウ氏の下、消費二極化の対応が急務だ。
「これからも『日本で最も愛されるブランド』であり続ける」。6日開いたオンラインの記者会見で、日本マクドナルドHD社長就任が内定したコウ取締役は意気込みを語った。
新中計は営業利益を年平均で4~6%増やすほか、24年度で11.8%だった営業利益率を13%に引き上げる目標を掲げた。成長戦略の柱は店舗投資だ。25年度は過去最大規模となる600億円以上の設備投資を実施する。大型店にしたり、老朽化した店を建て替えたりといった施策を進める。
出店・改装に伴い、従来比2倍の製造能力がある厨房機器を導入する。地方や郊外店でドライブスルーを追加するなど、店の能力を高めて既存店売上高を引き上げる。25~27年にかけて1000店舗以上の改装を実施する計画だ。
24年12月末時点の店舗数は2988と3000の大台を目前に控える。店舗数では国内外食チェーン他社を圧倒する首位となっているが、27年までの3年間で100店舗以上の純増を目指す。
コスト増に対応しながら店舗の稼ぐ力を高める柱の策が、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ。
現在約1300店舗に設置しているタッチパネル式のセルフ注文端末を今後は全店に広げる計画。すでにスマートフォンから注文や決済ができる「モバイルオーダー」は、ほぼ全店で導入済みだ。岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「宅配やタッチパネルといった複数のサービスできめ細かく対応することが成長につながる」と指摘した。
課題もある。22年以降、大規模な値上げを4回実施した。ただ、主力バーガー「ビッグマック」など全体の3分の1の商品を10~30円値上げした24年1月を最後に、価格を改定していない。25年12月期以降は、値上げによる増収効果が一巡する見通しだ。
事業会社、日本マクドナルドの吉田修子最高財務責任者(CFO)は24年の日本経済新聞の取材に「値上げは消費環境を注視しながらやらざるを得ず、より難しくなっている」と答えている。
さらなる値上げについてコウ氏は「原材料費や人件費などの運営費用は今後も上がる」と強調した。「積極投資を続けるために、常に検討していく」と述べた。価格戦略をさらに緻密にすることが重要になる。
日本マクドナルドHDは4月から、基本給を一律で引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて平均4%の賃上げを実施すると明らかにした。人手不足の解消につなげる一方で負担は増す。
これまで外食で勝ち組とされてきた成長を維持できるか。日本マクドナルドHDは25年12月期の連結純利益が前期比5%減の305億円になる見通しだと発表した。連結売上高は前期比2%増の4125億円、営業利益では3%増の495億円と堅調さを維持する。
同社はまた、株主還元の指標に株主資本配当率(DOE)を初めて採用すると発表した。24年12月期末の配当については1株49円と従来予想から7円引き上げる。還元策の拡充で株主重視の姿勢も強める。
コウ氏の新社長就任に伴い退任する日色保日本マクドナルドHD社長は、6日の会見で「店舗開発投資や効率性の向上は道半ばだ」と述べた。
外食でも消費者の値上げ疲れが指摘されている。先行きの不透明感は増しており、同社の価格戦略は小売り・外食の競合企業の視線も注がれる。
コウ氏はこれまで壁にもなってきた3000店の大台への挑戦と道半ばの利益率改善の二兎(にと)を追うことになる。
(平岡大輝)
LINEヤフー、年7円配に上げ、4~12月、純利益4%増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 412文字 PDF有 書誌情報]
LINEヤフーが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比4%増の1276億円だった。主力の広告事業が好調だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績拡大も寄与した。25年3月期の年間配当は従来予想から1円44銭引き上げ、7円(前期は5円56銭)とする。
売上高にあたる売上収益は6%増の1兆4287億円、営業利益は46%増の2547億円だった。主力の広告などを含むメディア事業の10~12月期の売上収益は3%伸びた。対話アプリ「LINE」は、収益源となる有償企業向けアカウント数が増加した。
PayPayの10~12月期の連結売上高は21%増の672億円、連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4・8倍の157億円だった。利用者数は24年12月末に6700万人を超えた。決済取扱高の拡大で手数料収入が増えている。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
東京・浅草の飲食店、順番待ち端末で観光公害減へ[2025/02/07 日経MJ(流通新聞) 9ページ 1025文字 PDF有 書誌情報]
東京都内有数の観光名所・浅草寺がある台東区で、インバウンド(訪日外国人)などの過度な集中やごみのポイ捨てを減らす取り組みが始まった。店頭に並ぶ行列を緩和するシステムを導入したり、ごみの多い地域で量や種類を調査したりする。オーバーツーリズム(観光公害)への対策を強化し、快適で持続可能な観光の実現をめざす。
2025年元日の昼過ぎ。浅草寺の参道に連なる仲見世商店街や参道周辺の商店街はインバウンドや家族連れでごった返し、飲食店の前には入店待ちの行列ができていた。千葉市から初詣に訪れた女性は「どの店もインバウンドが多く、30分くらいは店頭で待つことを覚悟している」とあきらめ顔だった。
政府は23年に決めたオーバーツーリズムの未然防止・抑止対策で、住民を含めた地域の関係者による協議の場の設置や、協議に基づく計画や取り組みへの支援を実施するとした。台東区は都内で唯一、8000万円を上限に3分の2まで補助する「先駆モデル地域」に選ばれている。
背景には訪日客の急増がある。23年に台東区を訪れた外国人客は442万人と22年の約10倍に膨らんだ。観光案内所「浅草文化観光センター」の24年4~12月の来館者は前年同期比1割増の約110万人。訪日客に絞ると同5割増だ。区には「キャリーバッグを持った観光客が行列をなして歩道を占拠し、通行を妨げている」との苦情が届く。
順番待ちで歩道を塞ぐ行列を緩和する実証実験は対策の一つ。昨年12月に始め、1月末まで浅草地区の飲食店で実施した。専用のタブレット端末に来店人数などを入力すると、行列に並んだことになる。入力後に発行されるQRコードをスマートフォンで読み込めば、自分より前に待つ組数をリアルタイムで確認できる。
ごみ問題を巡っては、区が昨年4月に浅草地区の住民向けに実施したアンケートで「ポイ捨てが増えた」との回答が81%に上った。そこで昨年11月から、同地区でごみの多い15カ所で量や種類などの調査に着手した。区は住民や事業者と協議の場をつくり、多言語リーフレットの配布など具体策を検討する方針だ。
24年の全国のインバウンドは前年比47%増の3686万人と、過去最高を記録した。今後も旅行先として選んでもらうには、オーバーツーリズム対策にも「訪日客の満足度を低下させない」という視点が欠かせない。
(飯塚遼)
【図・写真】「順番待ちシステム」を導入した飲食店で、店頭での行列が解消した(1日、東京都台東区)
路面交通システム「SRT」 バス車窓に観光情報投映 エンタメで訪日客呼ぶ(シン・ナゴヤ)[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 中部 7ページ 1401文字 PDF有 書誌情報]
名古屋市は2025年度後半にも名古屋駅と繁華街・栄間で路面公共交通システム「SRT」(スマート・ロードウェイ・トランジット)の運行を始める。目玉となるのがバスの窓のディスプレーに街の情報を映し出すといったエンターテインメント性だ。仮想現実(VR)技術や立体音響などの仕掛けを施し、観光情報を臨場感のある形で表現する。
インバウンド(訪日観光客)などが少ないとされる名古屋の魅力を打ち出す狙いだ。
SRTは市の東西を結ぶ広小路通を走り、名古屋駅と栄を7つのバス停でつなぐ。回遊性の向上やにぎわいをつくるために、まちづくりと一体となって整備する。
街の新たな魅力を紹介するため、車窓から見える景色に合わせて透明ディスプレーで情報を提供する。トヨタ紡織の「MOOX―RIDE(ムークスライド)」を全国の路線バスで初めて導入する。
立体音響などARやVRの技術を使い、街の魅力を車内で提供することで単なる移動手段にとどまらないよう工夫する。例えば中部電力MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)を表現する場合、建設した年や高さといった情報を案内する。
SRTの運行ルートには市がクルーズ船運航などのイベントを実施する堀川や歴史のある貨幣資料館を改装した「貨幣・浮世絵ミュージアム」などが並ぶ。有名な観光地以外の魅力も知ってもらうことが狙いだ。
国内外の人が利用しやすいように乗車や支払い方法にも工夫をこらす。インバウンドが利用しやすいように、クレジットカードでタッチ決済ができるようにする。支払いは乗車時に済ませ、降車時は近いドアからどこでも降りられるようにするなど乗り降りが分かりやすい仕組みづくりを検討する。
停留所もこれまでの路線バスとは異なる仕組みを導入する。デジタルサイネージ(電子掲示板)を設置しバスがどの位置を走っているのかを確認できるようにする。名古屋鉄道が運営するMaaS(次世代移動サービス)アプリ「CentX(セントエックス)」とも連携する。
停留所は周辺のにぎわいづくりにも活用する。道路の路肩にせり出すように設け、休憩スペースを整備する。
バスを待つ人が気軽に立ち寄れるよう、停留所近くの店がオープンカフェやキッチンカーを新設するなどのきっかけとしてもらう。
SRTの運行は通勤・通学の時間を避けた午前9時~午後5時で1日12便ほどを想定する。運賃は市バスの料金と同様の210円程度とするよう検討する。
26年度には愛知県で開催するアジア競技大会に合わせて、名古屋駅と名古屋城を結ぶ路線での運行も開始する予定だ。名古屋駅―栄間は当面1台の車両で運行予定だが、26年には3台に増やすことも計画する。街への波及効果なども勘案し、大須を経由するルートなどの新たな路線も設けるよう目指す。
名古屋学院大学の井沢知旦名誉教授は「単なる移動手段ではなく、バスを目的に名古屋に人が訪れるエンターテインメントバスを目指すべきだ」と話す。「将来的には名古屋の強みである歴史的な建物や産業観光施設を巡るルートも増やすのがよい」とも分析する。
国内の観光地を訪れるインバウンドが増えているが、中部地区は岐阜の温泉地などに人気が集まり、名古屋では十分に集客できていない。リニア中央新幹線が開業して名古屋に注目が集まる前に、観光コンテンツを魅力的に表現して知名度を高めておく取り組みが欠かせない。
(梅野叶夢)
富山第一銀、元行員が117万円分着服[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 271文字 PDF有 書誌情報]
富山第一銀行は6日、キャンペーンの当選賞品として取り扱うデジタルギフト(電子マネー)117万1136円分を元行員が着服したと発表した。30代の男性で、ギフトを当選者に電子メールで送付するなどの業務を担当していた。
元行員はギフトを受け取るためのURLなどを不正に入手し、2023年3月から断続的に着服していた。1月17日に、当選案内を受けた顧客からギフトが使用できない旨の問い合わせを受けて発覚し、同行は5日付で懲戒解雇とした。
6日、野村充頭取が記者会見し陳謝した。「迅速に被害額の補填を行い、再発防止と信頼回復に努めていきたい」とした。
防府通運(山口県防府市) 車部品 物流付帯業務にギア 大型投資、検品・加工・梱包も(中国地方キラリ企業)[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 中国 11ページ 1153文字 PDF有 書誌情報]
運輸・倉庫業の防府通運(山口県防府市)が設備投資を積極化している。2021年と24年にはデジタル投資と、庫内の作業環境に配慮した大型物流拠点開設に踏み切った。防府はマツダやブリヂストンの工場が立地。需要の高い自動車部品の検査・検品や加工、梱包といった物流付帯業務の受注拡大で成長をめざす。
マツダの防府工場から東に車で15分ほどの場所にある工業団地「防府テクノタウン」。防府通運はこのうちの2万2000平方メートルの敷地内に新たな物流拠点を開設した。建築面積5100平方メートルの物流センターと同3600平方メートルの営業倉庫を24年12月に新設した。
設備投資額は24億円で、年間売上高が30億円台の防府通運にとっては「社運をかけた事業」(喜多村誠社長)だ。中でも物流センターには自動車部品などを運ぶための自律走行搬送ロボット12台を初めて導入。ピッキングや検品など物流付帯業務を行う作業場では空調を完備しており、季節を問わず快適な環境で業務に取り組める。
ロボットはフォークリフトが動いている荷受場所と物流付帯作業用のスペースを行き来する役割を果たしている。このため、作業員とリフトの動線を分離することができ、衝突など事故防止にもつながっている。効率性だけでなく、安全性と快適性も追求することで、人手不足に悩む物流業界で少しでもスムーズな人材確保につなげようとしている。
デジタル化には全社を挙げて取り組んでいる。トラック予約受付システムを導入することで、運転手の待機時間を減らしている。また、QRコードによる管理だけでなく、24時間体制で監視カメラによって各工程の動きを追跡している。このため、トラブルなどがあっても高精度で原因が特定できる。
こうしたシステム開発に3年で1億円ほどかけた。喜多村社長は「取引先の多くは人手不足などから、物流付帯業務を外注化したいと考えている。次の成長につなげたい」と積極投資に取り組む理由を話す。
同社は創業当初、地元にあった酒造会社のために焼酎の原料となる芋を九州から運ぶことが中心だった。その後、港湾運送や倉庫業、トラック輸送などの免許も獲得し業容を拡大していった。転機となったのはマツダが防府に工場を建設したことだ。
協力会社が同市へ多く進出したことで、自動車関連の受注を取り込み成長していった。タイヤも含めると売上高の8割を自動車関連が占める。
防府通運は26年3月期までに売上高40億円、経常利益2億円という目標を掲げた中期経営計画に取り組んでいる。経常利益は23年3月期に達成済みという。好採算の物流付帯事業が好調なことが寄与した。新センターの稼働でさらなる受注拡大につなげられるかどうかが売上高目標の達成や利益上積みのカギとなりそうだ。
(古宇田光敏)
さいたま市の電子地域通貨 最大33%還元、利用促進へ[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 埼玉 40ページ 399文字 PDF有 書誌情報]
さいたま市は7日、市内の店舗などで使えるデジタル地域通貨で最大33%の還元キャンペーンを始める。地域通貨「さいコイン」の決済時に30%分、入金時に最大3%分をそれぞれ還元する。上限は1人3万円分で、登録や利用が伸び悩むデジタル地域通貨の利用を促す。
さいコインのチャージや利用の際、ポイントとして利用できる「たまポン」で還元する。4月24日までとし、予算上限の10億円に達した場合は前倒しで終了する。
同市は地元での消費喚起などを目的に、2024年夏にデジタル地域通貨を導入した。24年度内に20万人のダウンロード、5000店舗の登録を目指す。25年1月29日時点ではダウンロードが9.6万人、登録店舗数が1900店にとどまり、キャンペーンで利便性を体感してもらう。
清水勇人市長は「還元された『たまポン』は、地元の商店街などでご利用いただき、皆さんの地元のお店をぜひ盛り上げてほしい」と話した。
マクドナルド、値上げ一巡で成長試練 新社長に託すDX[2025/02/06 23:23 日経速報ニュース 2090文字 画像有 ]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、2027年12月期までの3カ年の中期経営計画を発表した。店舗大型化やIT(情報技術)活用などの策で全店売上高で年平均4~6%の成長を目指す。円安や原材料高騰が続く一方で節約志向は強まり、さらなる値上げには壁がある。社長に昇格するトーマス・コウ氏の下、消費二極化の対応が急務だ。
「これからも『日本で最も愛されるブランド』であり続ける」。6日開いたオンラインの記者会見で、日本マクドナルドHD社長就任が内定したコウ取締役は意気込みを語った。
新中計は営業利益についても年平均で4~6%増やす目標を掲げたほか、24年度で11.8%だった営業利益率を13%に引き上げる目標を掲げた。成長戦略の柱は店舗投資だ。25年度は過去最大規模となる600億円以上の設備投資を実施する。大型店にしたり、老朽化した店を建て替えたりといった施策を進める。
出店・改装に伴い、従来比2倍の製造能力がある厨房機器を導入する。地方や郊外店でドライブスルーを追加するなど、店の能力を高めて既存店売上高を引き上げる。25~27年にかけて1000店舗以上の改装を実施する計画だ。
24年12月末時点の店舗数は2988と3000の大台を目前に控える。店舗数では国内外食チェーン他社を圧倒する首位となっているが、27年までの3年間で100店舗以上の純増を目指す。
コスト増に対応しながら店舗の稼ぐ力を高める策が、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ。
現在約1300店舗に設置しているタッチパネル式のセルフ注文端末を今後は全店に広げる計画。スマートフォンから注文や決済ができる「モバイルオーダー」は、ほぼ全店で導入済みだ。岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「消費者ニーズや食生活が多様化する中、宅配やタッチパネルといった複数のサービスできめ細かく対応することが成長につながる」と指摘した。
事業会社である日本マクドナルドの社長も務めるコウ氏は、マクドナルド店舗のDX化で実績がある。18年から約3年在籍したポルトガル法人ではマネージングディレクターとしてモバイルオーダー普及などをてこに業績を引き上げた。改めて手腕が問われる。
課題もある。22年以降、大規模な値上げを4回実施した。ただ、主力バーガー「ビッグマック」など全体の3分の1の商品を10~30円値上げした24年1月を最後に、価格を改定していない。25年12月期以降は、値上げによる増収効果が一巡する見通しだ。
事業会社、日本マクドナルドの吉田修子最高財務責任者(CFO)は24年の日本経済新聞の取材に「値上げは消費環境を注視しながらやらざるを得ず、より難しくなっている」と答えている。
円安による輸入価格の上昇は、原価を直撃する。23年12月期の直営店売上高に占める原材料費の比率は38.1%と、新型コロナ禍前の35%台を上回った。今後も原材料費の上昇が見込まれるなか、コスト吸収へ値上げは欠かせないが、値上げは客離れにつながるリスクもある。足元では再びプラスとなったものの、25年12月期の既存店売上高は前期比4.5%増と24年12月期の5%増より鈍る計画だ。
価格戦略、「常に検討」
さらなる値上げについてコウ氏は「原材料費や人件費などの運営費用は今後も上がる」と強調した。「積極投資を続けるために、常に検討していく」と述べた。価格戦略をさらに緻密にすることが重要になる。
日本マクドナルドHDは4月から、基本給を一律で引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて平均4%の賃上げを実施すると明らかにした。上げ幅は前年と同様でベアは3年連続となる。25年4月入社の大卒・院卒の初任給を月28万円と前年から1万円引き上げる。人手不足の解消につなげる一方で負担は増す。
マクドナルドは新型コロナウイルス禍でも成長を続け、これまで外食業界で勝ち組と評されてきた。コスト増の環境下で客離れのリスクに目配りしながら、ITを駆使して持続的な成長を描けるか。
25年12月期も業績は堅調
日本マクドナルドHDは25年12月期の連結純利益が前期比5%減の305億円になる見通しだと発表した。連結売上高は前期比2%増の4125億円、営業利益では3%増の495億円と堅調さを維持する。
同社はまた、株主還元の指標に株主資本配当率(DOE)を初めて採用すると発表した。24年12月期末の配当については1株49円と従来予想から7円引き上げる。25年12月期末についても56円とする。還元策の拡充で株主重視の姿勢も強める。
コウ氏の新社長就任に伴い退任する日色保日本マクドナルドHD社長は、6日の会見で「店舗開発投資や効率性の向上は道半ばだ」と述べた。
外食でも消費者の値上げ疲れが指摘されている。先行きの不透明感は増しており、同社の価格戦略には小売り・外食の競合企業の視線が注がれる。コウ氏はこれまで壁にもなってきた3000店の大台への挑戦と道半ばとなる利益率改善の二兎(にと)を追うことになる。
(平岡大輝)
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富山第一銀、元行員がキャンペーン賞品117万円分を着服[2025/02/06 19:30 日経速報ニュース 293文字 ]
富山第一銀行は6日、キャンペーンの当選賞品として取り扱うデジタルギフト(電子マネー)117万1136円分を元行員が着服したと発表した。30代の男性で、ギフトを当選者に電子メールで送付するなどの業務を担当していた。着服したギフトは遊興費などに使用されていた。
元行員はギフトを受け取るためのURLなどを不正に入手し、2023年3月から断続的に着服していた。1月17日に、当選案内を受けた顧客からギフトが使用できない旨の問い合わせを受けて発覚し、同行は5日付で懲戒解雇とした。
6日、野村充頭取が記者会見し陳謝した。「迅速に被害額の補を行い、再発防止と信頼回復に努めていきたい」とした。
さいたま市のデジタル通貨、決済・入金で最大33%を還元[2025/02/06 18:55 日経速報ニュース 399文字 画像有 ]
さいたま市は7日、市内の店舗などで使えるデジタル地域通貨で最大33%の還元キャンペーンを始める。地域通貨「さいコイン」の決済時に30%分、入金時に最大3%分をそれぞれ還元する。上限は1人3万円分で、登録や利用が伸び悩むデジタル地域通貨の利用を促す。
さいコインのチャージや利用の際、ポイントとして利用できる「たまポン」で還元する。4月24日までとし、予算上限の10億円に達した場合は前倒しで終了する。
同市は地元での消費喚起などを目的に、2024年夏にデジタル地域通貨を導入した。24年度内に20万人のダウンロード、5000店舗の登録を目指す。25年1月29日時点ではダウンロードが9.6万人、登録店舗数が1900店にとどまり、キャンペーンで利便性を体感してもらう。
清水勇人市長は「還元された『たまポン』は、地元の商店街などでご利用いただき、皆さんの地元のお店をぜひ盛り上げてほしい」と話した。
DrumRole、町工場の販売管理を効率化 4000万円調達[2025/02/06 17:20 日経速報ニュース 458文字 画像有 ]
町工場向け販売管理システムを手掛けるDrumRole(ドラムロール、東京・大田)は、「J-KISS型」と呼ばれる企業価値の決定を先送りできる新株予約権で4000万円を調達した。ベンチャーキャピタル(VC)のガゼルキャピタル、ANOBAKAが引き受けた。
主力の販売管理システムは人工知能(AI)や光学式文字読み取り装置(OCR)技術を用いて、紙やファクスで届いた注文書をデータ化する。現場での作業実績や不良情報を写真付きでスマートフォンに記録できる機能も備える。パソコンやバーコードリーダーに比べて手軽で、現場での定着率が高くなる。
工程内の進捗や原価管理ができる生産管理システムも提供する。2つのソフトを使う場合の月額料金は7万円。初期費用は70万円。一般的な製造業向けシステムと比べて機能を最低限に絞ることでコストを抑え、30人以下の町工場の需要を開拓する。
ドラムロールは楽天グループ出身の松本隆太郎氏らが2022年に設立した。今後は調達資金で新機能の開発や販促を強化し、26年末に100社への導入をめざす。
LINEヤフー、年間配当7円に引き上げ 4~12月は4%増益[2025/02/06 17:12 日経速報ニュース 414文字 画像有 ]
LINEヤフーが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比4%増の1276億円だった。主力の広告事業が好調だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績拡大も寄与した。25年3月期の年間配当は従来予想から1円44銭引き上げ、7円(前期は5円56銭)とする。
売上高にあたる売上収益は6%増の1兆4287億円、営業利益は46%増の2547億円だった。主力の広告などを含むメディア事業の10~12月期の売上収益は3.4%伸びた。対話アプリ「LINE」は、収益源となる有償企業向けアカウント数が増加した。
PayPayの10~12月期の連結売上高は21%増の672億円、連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4.8倍の157億円だった。利用者数は24年12月末に6700万人を超えた。決済取扱高の拡大で手数料収入が増えている。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
東京海上HD、ID&Eホールディングスに対する公開買付けの結果及び子会社の異動について発表[2025/02/06 17:00 日経速報ニュース 883文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
ID&Eホールディングス株式会社株式(証券コード : 9161)に対する公開買付けの結果及び子会社の異動に関するお知らせ
東京海上ホールディングス株式会社(以下「公開買付者」といいます。)は、ID&Eホールディングス株式会社(以下「対象者」といいます。)の普通株式(以下「対象者株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を2024年11月20日から実施しておりました。
以下のとおり、本公開買付けは、応募株券等(以下に定義します。)の数の合計が買付予定数の下限以上と本公開買付けの成立のための条件を満たし、また、株券等の取得に関する許可等の手続きも完了し、2025年2月5日をもって成立・終了しましたので、お知らせいたします。
本公開買付けの結果、2025年2月13日(本公開買付けの決済開始予定日)付で、対象者は公開買付者の連結子会社となる予定です。
また、公開買付者は、対象者を公開買付者の完全子会社とするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を当初の予定通り実施します。本スクイーズアウト手続が実行された場合、所定の手続を経て対象者株式は上場廃止となります。今後の手続きにつきましては、決定次第、対象者より速やかに開示される予定です。
記
I.本公開買付けの結果について
1.買付け等の概要
(1)公開買付者の名称及び所在地
・名称 : 東京海上ホールディングス株式会社
・所在地 : 東京都千代田区大手町二丁目6番4号
(2)対象者の名称
ID&Eホールディングス株式会社(証券コード : 9161、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場)
(3)買付け等に係る株券等の種類
普通株式
※以下は添付リリースを参照
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添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686576/01_202502061636.pdf
ID&EHD、東京海上HDによるTOB成立 上場廃止へ[2025/02/06 16:43 日経速報ニュース 438文字 ]
東京海上ホールディングス(HD)は6日、建設コンサルティング大手のID&EHDへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。買い付け総額は約838億円。今後はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て全株式を取得する。ID&EHDは東証プライム市場から上場廃止になる見通し。
TOBは1株あたり6500円で2024年11月20日~25年2月5日に実施し、買い付け予定株数の下限を上回る1289万5763株の応募があった。決済開始は2月13日で、東京海上HDの保有比率(議決権ベース)は85.44%となる。
東京海上HDは24年11月、ID&EHDへのTOBを発表した。ID&EHDは建設コンサルのほか、都市空間事業やエネルギー事業なども手掛ける。従来の保険商品だけでなく、事故や災害が起きる前後のサービスまで同じグループ内で提供できるようにすることで、社会課題の解決につなげる狙いがある。
当初TOB期間は25年1月15日までを予定していたが、期間を延長していた。
TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に高レジリエンスオプションを追加[2025/02/06 15:00 日経速報ニュース 899文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に高レジリエンスオプションを追加
~PingCAPのTiDBを活用し、ミッションクリティカルなシステムをAWSクラウド上で実現~
TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、企業のニーズに応じて最適なデジタル基盤を提供する「デジタル基盤オファリングサービス」に、クラウドネイティブな高可用性システムを実現する高レジリエンスオプションを追加し、2025年春頃より提供開始することを発表します。
今回追加する高レジリエンスオプションは、クラウドネイティブで新しく決済システムを構築したいFinTech事業者や、レガシーな決済システムでの運用に課題を抱えている決済事業者、決済領域に限らずシステム稼働率や性能に課題を抱えている企業向けに、従来、クラウドへの移行が難しかったミッションクリティカルな要件を持つシステムを、高セキュリティ・高品質なクラウドネイティブプラットフォームで実現するサービスです。TISが独自検証したソフトウェアスタック「Lerna(※1)」を活用し、ミッションクリティカルなシステムに求められる高い可用性とスループットをAWS上で実現します。
また、PingCAP株式会社(以下:PingCAP)とパートナーシップ契約を締結し、PingCAPが提供するマルチプラットフォーム対応のNewSQLデータベース「TiDB(※2)」をコア技術として採用しています。
※1 TISが開発したソフトウェアスタック。分散SQLデータベース TiDBをはじめとするOSSを活用して、高価なサーバを購入せず安価に高可用性とスループットを実現可能。
※2 MySQLと互換性のあるオープンソースの高可用分散型データベース
*以下は添付リリースを参照
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添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686554/01_202502061425.pdf
PayPay、PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるようになったことを発表[2025/02/06 13:30 日経速報ニュース 1335文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるように
~直近2年間の決済や送金、残高チャージなどのデータをダウンロードし、確定申告や家計管理に役立てられる~
PayPay株式会社(以下、PayPay)は2025年2月6日より、PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるようになりましたのでお知らせします。「PayPay」での決済や「送る・受け取る」機能による送金(※1)をはじめ、「PayPay残高」のチャージ、「PayPayポイント」の獲得、「PayPayカード」および「PayPay資産運用」の取引など、直近2年間(※2)にPayPayアプリ上で行った支出やチャージなどの履歴がCSVファイルでダウンロードできるため(※3)、ユーザーが確定申告(※4)や家計管理を行う際に役立ちます。
※1 PayPayマネーの残高を送る場合は送金、PayPayマネーライトの残高を送る場合は譲渡となります。なお、詳細は、PayPay残高利用規約( https://about.paypay.ne.jp/terms/consumer/rule/balance/ )をご参照ください。また、PayPayマネ―とPayPayマネーライトの違いについては、「PayPay残高とPayPayポイントとは( https://paypay.ne.jp/help/c0048/ )」をご参照ください。
※2 一度に指定できる期間は1年間(365日間)です。取引履歴の検索期間が366日以上の場合は、複数回に分けて検索してください。
※3 ダウンロードを申請した時点での取引履歴の情報となります。
※4 本データを確定申告に使用する際は、あらかじめ税務署や税理士などの専門家にご確認ください。
*イメージ画像は添付の関連資料を参照
6,700万を超える(※5)PayPayユーザーは、日々の買い物や送金をはじめ、公共料金の支払いや資産運用など、生活のあらゆる場面でPayPayアプリを利用しています。ユーザーは、自身がこれまで「PayPay」や「PayPayカード」などで行った取引履歴のデータを、PayPayアプリ上ですべて確認できます。
「PayPay」のユーザーや利用場面の拡大に伴い、確定申告や家計簿アプリでの収支管理などを行う際に、PayPayアプリの取引履歴を利用したいというニーズが高まっていたため、今回取引履歴のデータをCSVファイルでダウンロードできる機能を追加しました。ユーザーは、ダウンロードしたCSVファイルのデータを家計簿アプリや会計ソフトなどに取り組むことで、簡単かつ便利に確定申告の作成や家計管理に役立てることができるようになります。
*以下は添付リリースを参照
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https://release.nikkei.co.jp/attach/686536/01_202502061218.jpg
添付リリース
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外為12時 円相場、上昇 一時151円台後半 日銀の田村審議委員の発言で[2025/02/06 12:32 日経速報ニュース 894文字 ]
6日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=152円26~28銭と前日17時時点と比べて1円07銭の円高・ドル安だった。一時151円81銭近辺と昨年12月以来となる円高・ドル安水準を付けた。日銀の田村直樹審議委員の発言をきっかけに、早期の追加利上げの思惑が高まり円買い・ドル売りが増えた。5日発表の米景気指標が下振れしたことも、米長期金利の低下を通じて、円相場を押し上げた。
日銀の田村委員は6日午前、長野県で開いた金融経済懇談会の挨拶で、「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが、物価安定の目標を持続的・安定的に達成するうえで必要だ」などと述べた。市場の想定より利上げのペースが速く、金融引き締めに積極的なタカ派的との受け止めから、円買い・ドル売りが増えた。
加藤勝信財務相が6日午前の衆院予算委員会で「現状物価が上がっているという意味ではインフレ」と述べたと伝わった。日銀の追加利上げを後押しする発言との見方が広がったのも円相場の上昇につながった。
米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した1月の非製造業(サービス業)景況感指数が、市場予想を下回った。米景気が減速しているとの見方から、5日の米長期金利が低下した。日本時間6日の取引でも米長期金利は、5日のニューヨーク時間の終値と同水準の4.4%台で推移しており、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りも入った。
10時前の中値決済に向けては、「ややドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれ、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑える場面もあった。
円は対ユーロでも上昇した。12時時点は1ユーロ=158円27~30銭と、同1円23銭の円高・ユーロ安だった。田村氏の発言で円は対ユーロでも買われ、一時157円95銭近辺と24年12月以来の円高・ユーロ安水準をつけた。
ユーロは対ドルで下落した。12時時点は1ユーロ=1.0394~95ドルと同0.0008ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
ビジコム、5G対応のスマホ型POSレジ「リアレジモバイル」を提供開始[2025/02/06 11:40 日経速報ニュース 922文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
ビジコムから5G対応&持ち運び可能なスマホ型POSレジが登場!
~Androidハンディターミナルを活用した次世代POS端末『リアレジモバイル』~
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
・ https://www.busicom.co.jp/product/rearegi/device/mobile.html
株式会社ビジコム(所在地 : 東京都新宿区、代表取締役 : 中馬 浩、以下「ビジコム」)は、6.1インチの大画面とAndroid13を搭載したモバイルターミナル『NLS-MT95』に、クラウドPOSレジアプリ『リアレジ』を組み合わせた、5G対応のスマホ型POSレジ『リアレジモバイル』の提供を開始しました。
本製品は、5G/SIM対応とBluetooth接続により、場所を選ばずスムーズな販売業務を実現できます。また、キャッシュレス決済から売上管理まで、これ1台で完結できるオールインワン設計で、内蔵バーコードリーダーにより、幅広い商品ラインナップの管理にも対応します。
イベントや移動販売など、多様な販売シーンでも柔軟に運用でき、業務効率を向上させる次世代POS端末として、スムーズな店舗運営をサポートします。
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
■幅広いシーンで活躍するリアレジモバイル
※添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/01_202502061108.jpg
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/02_202502061108.jpg
幅広いシーンで活躍するリアレジモバイル
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/03_202502061108.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/04_202502061108.pdf
TOPPANデジタル、「地域Pay for ふるさと納税」を提供開始[2025/02/06 10:50 日経速報ニュース 1195文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
TOPPANデジタル、「地域Pay(R) for ふるさと納税」の提供開始
地域で使えるデジタル商品券を活用したふるさと納税で、自治体の負担軽減と地域活性化を支援
TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタル株式会社(本社 : 東京都文京区、代表取締役社長 : 坂井 和則、以下 TOPPANデジタル)は、自治体などが発行する地域通貨やプレミアム商品券を運用する、自治体キャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay(R)」を、2019年5月より提供しています。
この度、「地域Pay(R)」の新機能として、ふるさと納税の返礼品でデジタル商品券を提供できる「地域Pay(R) for ふるさと納税」(以下、本サービス)を、2025年2月6日より、全国の自治体に向けて提供開始します。提供したデジタル商品券は各自治体が指定する店舗での買い物に利用でき、電子マネーとして、事前登録された総務省認可済みの地場産品の購入が可能です。
本サービスの提供により、紙の商品券と比較して自治体が郵送などの経費を抑えることができるほか、寄付者が寄付先の自治体を訪れる機会になるなど、各自治体の活性化を支援します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■開発の背景
ふるさと納税の受け入れ額は年々増しており、2022年度の実績は全国で約9,654億円(※1)と過去最大になっています。しかし、ふるさと納税の返礼品には「返礼品の調達費用は寄付額の3割以下」「返礼品の調達費用や送料を含む経費総額は寄付額の5割以下」(※2)などの様々な制限が設けられており、自治体はこれら制限の範囲内で他自治体との差別化を図り、魅力的な返礼品を用意することが求められています。加えてポータルサイトの利用や返礼品の配送などの関連コストが増加傾向にあり、ふるさと納税の拡充にあたり自治体の負担が大きくなっているのが現状です。
この課題に対し、TOPPANデジタルは、以前から提供しているキャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay(R)」をもとに、ふるさと納税の返礼品としてデジタル商品券を活用し、寄付者が指定店舗での買い物に利用できるサービス「地域Pay(R) for ふるさと納税」を開始します。これにより、自治体が在庫管理や配送関連のコストを抑えながら、地場産品を寄付者の手元に届けることができます。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686511/01_202502061037.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686511/02_202502061037.pdf
外為10時 円相場、上げ拡大 152円台前半 財務相の発言で買い[2025/02/06 10:35 日経速報ニュース 689文字 ]
6日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を拡大した。10時時点は1ドル=152円29~31銭と前日17時時点と比べて1円04銭の円高・ドル安だった。加藤勝信財務相の発言をきっかけに、日銀の早期追加利上げが意識され、円買い・ドル売りが増えた。10時前の中値決済に向けては、輸入企業など国内実需勢による円売り・ドル買い観測が出て、円相場の上値を抑える場面があった。
加藤財務相が6日午前の衆院予算委員会で「現状物価が上がっているという意味ではインフレ」と述べたと伝わった。5日には赤沢亮正経済財政・再生相が「足元はインフレの状態で(日銀の)植田和男総裁の認識と特に齟齬(そご)はない」と述べていたのに続く発言で、日銀の追加利上げを後押しするとの受け止めから、円買い・ドル売りが増えた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した1月の非製造業(サービス業)景況感指数が市場予想を下振れ、5日の米長期金利が低下した。日本時間6日午前の取引でも米長期金利は4.4%台で推移しており、日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りも入っている。
10時前の中値決済に向けては、「ややドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。実需勢の円売り・ドル買い観測は相場の上値を抑えた。
円は対ユーロでも上げ幅を拡大した。10時時点では1ユーロ=158円35~37銭と、同1円15銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げに転じた。10時時点では1ユーロ=1.0397~98ドルと同0.0005ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
香港主要紙ニュース6日 CATL、早ければ3月に香港上場へ[2025/02/06 10:03 日経速報ニュース 609文字 ]
【NQN香港】
▽中国車載電池メーカーの寧徳時代(CATL)、早ければ3月に香港重複上場へ 50億米ドル以上を調達の見込み 調達規模は香港で近年最大 米ブルームバーグ報道(各紙)
▽中国の国家市場監督管理総局、米アップルのアプリ課金モデルを調査予定 アプリ開発業者からの収益配分や外部の決済手段を排除する慣行など 競争を阻害している恐れ(各紙)
▽中国のネット通販の小売り業者、米国向け販売で製品価格の引き上げを検討 米政権による対中関税の影響を相殺するため 米郵政公社が中国本土と香港からの国際郵便小包の受け取りを一時停止し、配達業者から追加の輸送料金を求められる事態も発生(サウスチャイナ)
▽中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の2024年12月期の売上高は前の期比22%増の8600億元超 2020年に次いで過去2番目の大きさ 梁華董事長が明かす スマートフォンなど消費者向けが成長(各紙)
▽中国ネット通販の京東集団(JDドットコム)、独で家電販売を手掛ける「Ceconomy」の買収に再び関心か 23年後半にも意向示す 関係筋 中国経済の低迷を受け、海外市場の拡大に意欲 ブルームバーグ報道(各紙)
▽スマートフォンの小米集団(シャオミ)、高級電気自動車(EV)「SU7 Ultra」を2月末に販売開始 25年の販売目標は1万台 同社の雷軍・最高経営責任者(CEO)がSNSに投稿(各紙)
米効率化省、政府決済システムにアクセス 財務省認める[2025/02/06 07:09 日経速報ニュース 1085文字 画像有 ]
【ワシントン=赤木俊介】米財務省は4日、実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」の関係者に連邦政府の決済システムへのアクセス権を付与したと認めた。声明を出し「(DOGEの裁量で)政府機関から財務省へと提出された支払い申請が凍結、却下されることはない」と説明した。
財務省の決済システムは連邦政府によるほぼすべての支払いを処理する。システムを管理する米財政サービス局によると、同局は23会計年度(22年10月~23年9月)に総額5兆4000億ドル(約823兆円)分の支払い手続きを済ませた。
米メディアによると、DOGEによる決済システムへのアクセスを拒否した財務省の官僚トップが1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得していた。
報道を受け、上院財政委員会のワイデン委員(民主)は31日、ベッセント財務長官に宛てた書簡でマスク氏らが「政治的な意図から(決済システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示し、説明を求めていた。
2月3日には米テクノロジー誌「WIRED」が複数の政府関係者の話としてDOGEのアクセス権が閲覧にとどまらず、決済システムを構築するコードベースそのものに干渉することが可能だと伝えていた。
財務省はDOGE関係者のアクセス権は閲覧に限られており、従来通りのセキュリティーやプライバシーに配慮した手順を踏んでいると報道を否定した。
財務省の決済システムには住所、社会保障番号、口座番号など手続き上必要となる個人情報も登録されている。アクセス権があれば、政府職員から政府手当の受給者まであらゆる個人の情報を閲覧できる。これまでは財務省のごく少数の官僚にのみアクセスが許されていた。
政府職員の労働組合などはDOGEによる決済システムへのアクセスが政府に個人情報の保護を義務付ける1974年のプライバシー法に違反したとして、3日に財務省とベッセント氏を相手取って訴訟を起こした。
上院民主トップのシューマー院内総務は同日、上院の議場で「ドナルド・トランプ(米大統領)はほぼすべての米市民の個人情報をDOGEに手渡した」と政権を強く非難した。トランプ氏は「連邦政府の効率化と生産性向上」を実現するため、大統領令でDOGEを新設しマスク氏を責任者として任命している。
トランプ氏は4日、マスク氏が「とても良い仕事をしている」と評価した。一方、同日には首都ワシントンの財務省周辺でDOGEに抗議する数百人規模のデモが開かれた。デモには民主党のラスキン下院議員やフロスト下院議員も参加した。
【関連記事】
・マスク氏、対外援助の担当庁「閉鎖する」 国務省吸収か
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米カード大手、消費堅調で増収増益 延滞は3年ぶり減少[2025/02/06 06:45 日経速報ニュース 1205文字 画像有 ]
【ニューヨーク=佐藤璃子】米クレジットカード大手の2024年10~12月期決算が出そろった。米国内の堅調な消費によってカード利用が増え、軒並み増収増益だった。インフレ鈍化や賃金増で一部の家計が改善し、延滞率の上昇がほぼ3年ぶりに減少に転じた。
米カードネットワーク大手のビザの売上高は前年同期比10%増の95億ドル(約1.4兆円)、純利益が5%増の51億ドル。マスターカードの売上高は14%増の75億ドル、純利益は20%増の33億ドルとそろって増収増益で市場予想を上回った。カード決済額の伸びが業績拡大につながった。
マスターカードのマイケル・ミーバック最高経営責任者(CEO)は「マクロ経済環境は引き続き良好で、健全な個人消費に支えられている」と指摘した。
主要なカード発行会社の業績も年末商戦の力強い消費を背景に好調で、アメリカン・エキスプレス(アメックス)の純利益は12%増の22億ドルに伸びた。
新型コロナウイルス禍以降上昇していた延滞率に頭打ち傾向も見られた。中低所得層にも幅広く与信を手掛けるディスカバー・ファイナンシャル・サービシズはカードの30日以上の延滞率が3.84%と前年同期比0.03ポイント低下した。決算資料ベースだと延滞率低下(前年比)は22年1~3月以来となる。
キャピタル・ワン・ファイナンシャルも米国内利用の30日以上の延滞率が4.53%と0.08ポイント低下し、21年10~12月以来3年ぶりの減少となった。富裕層の顧客が中心のアメックスでも延滞率は1.3%と前年から横ばいで、コロナ禍前の水準を下回った。
キャピタル・ワンのリチャード・フェアバンクCEOは消費者の返済余力の回復が背景にあると見ており「インフレ鈍化や所得の増加で消費者の口座残高はコロナ前よりも高い水準にあり、返済負担も安定している」と解説。「延滞改善は明るい兆しだ」との見方を示した。
一方、キャピタル・ワンとディスカバーの不良債権比率は上昇した。低所得・信用層の家計の厳しさは物価高や高金利の影響で変わっていないとの見方は多い。フィラデルフィア連銀が1月に公表した調査によると、カード返済で全額を支払わず最低額のみを払ったカード口座の割合は10.75%と、データが遡れる12年以来で過去最高となった。
キャピタル・ワンのフェアバンクCEOは「平均的な消費者と経済的に余裕のない層との間にやや隔たりがある。一部の消費者において累積的なインフレや高金利の影響による圧力が見られる」と分析する。
トランプ政権の関税・移民政策などでインフレ圧力が強まれば、家計負担が高まり延滞率が上昇に転じる可能性もある。独スタティスタのレイナー・デ・ベスト氏は「トランプ政権の影響は現時点で判断が難しいが、消費者が限度額ギリギリまでカードを使っている最大の要因はインフレだ」と指摘。今後の影響を注視する必要があると強調した。
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万博チェコ館 らせん回廊、ボヘミアンガラスで外周装飾[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 2411文字 画像有 ]
大阪・関西万博の会場では、建設が遅れている海外パビリオンが山場を迎えている。そんな中、大屋根リング内部の南側で、海外パビリオンの理想的な姿と言えそうな「チェコ館」が間もなく完成する。同館の特徴は、建物に自国のCLT(直交集成板)パネルと伝統工芸であるボヘミアンガラスを全面採用していることだ。パビリオン建築そのもので、チェコの魅力や技術力を強くアピールしている。
CLTの構造体とガラスのファサードが2025年の年明けに完成したのを受け、チェコは同年1月10日にメディア向けのパビリオン見学会を開催した。パビリオンの外周を覆うガラスのらせん回廊は会場内でも目立つ。表面に装飾を施したボヘミアンガラスは、入館しなくても外から眺められる。
現地を訪れて感じたのは、チェコ館は立地に恵まれているということだ。敷地面積は996.23平方メートル、延べ面積は2348.52平方メートルと中規模のパビリオンだが、目の前が大きく開けていて見晴らしが良い。ほぼ正面に、会期中は毎晩、水上ショー「アオと夜の虹のパレード」が開催される「ウォータープラザ」の水盤と舞台空間が広がる。
チェコ館は屋上まで上れるので、日没後は海風を感じながら水上ショーや会場の夜景を一望できる。ウォータープラザの先には瀬戸内海が続く。チェコビールを片手に、夕涼みするには絶好の場所だ。
パビリオンの基本設計は公開建築コンペで選ばれた、チェコなど欧州を拠点とする建築設計事務所アプロポス・アーキテクツが手掛けている。コンペではパビリオンの外周を覆うガラスのファサードが高く評価された。実施設計にはアプロポスと共に、日本のフランク・ラ・リヴィエレ・アーキテクツ(東京・世田谷)が参画している。
構造は木造(CLT造)、一部鉄骨造。地下1階・地上3階建てで、高さは約17メートル。構造体に利用するCLTパネルとファサードに使うボヘミアンガラスはいずれもチェコで製作し、船便で8~10週間かけて日本まで運んだ。
CLTパネルとガラス板は、チェコでパビリオン用に加工済みだ。会場の大阪・夢洲(ゆめしま)では、組み立てるだけでパビリオンが完成する状態にしている。現在は内装工事や空調設備などの設置を進めており、25年3月の竣工を予定する。
施工は中堅ゼネコンの大末建設が担当している。同社は大阪市に本社を構え、1970年の大阪万博でもパビリオン建設に関わった。今回の万博でも大阪の建設会社として施工に携わりたいと考え、チェコと縁があり施工を請け負った。大末建設がチェコと契約を結んだのは24年4月であり、着工は同年5月だ。チェコにしてみれば、開幕に間に合わせるにはギリギリのタイミングである。
そもそも施工者の選定が24年春までずれ込んだのは、「日本の関係当局にCLTパネルや主要な連結要素の試験結果や追加情報を提出し、強度を証明するのに時間を要したからだ」。チェコ政府代表のオンドジェイ・ソシュカ氏は、そう説明する。CLTパネルの接合部などには、強度を高めるため鉄骨を追加している。地震や台風のような災害が少ないチェコでは、日本ほど高い強度が求められないという。
大末建設の村尾和則社長は、「チェコ館での経験を生かして海外の仕事や都市木造に挑戦していきたい」と意欲を示す。ただし、チェコ側はチェコ語の代わりに英語を使うが、それでもコミュニケーションの難しさから複雑な図面の読み解きに苦労しているという。チェコ館の完成イメージが公開されたとき、「独特な形状のパビリオンを開幕までに完成させられるのか」と心配する声が上がっていたほどだ。
金属構造をほとんど使わず、CLTを主体とする木造建築としては国内最大規模になるチェコ館は施工の難度が高い。CLTの使用量は約1600立方メートルある。それでも大末建設は25年1月6日に最後のガラスを取り付け、予定より3週間ほど早い約半年間で作業を完了した。大末建設の村尾社長は、「CLTパネルとガラス板を組み立てるため、チェコの職人が来日した。非常にスキルが高く、日本の職人に負けない堅実な仕事ぶりに感銘を受けた」と話す。
チェコ産のトウヒ(スプルース)やマツなどの木材を使って製作するCLTは、チェコで加工した部材をバーコードで単品管理しながら輸入している。それも会場での施工スピードを上げられた要因の1つだ。「チェコはCLTの加工や組み立てに慣れており、技術力が高い。CLTの活用では日本よりかなり進んでいることを痛感させられた」(村尾社長)
回廊にミュシャ作品を再解釈したアート壁画
続いて、らせん回廊を歩きながらパビリオン内部を見ていこう。チェコ産のCLTがふんだんに使われていることがよく分かる。館内には木の香りが漂う。
回廊の壁には、チェコ出身の著名な画家アルフォンス・ミュシャの作品を再解釈した全長約250メートルの現代アートが描かれる。ミュシャは数多くのポスターや装飾画などを手掛けたことで世界的に知られ、日本でも人気が高い。ミュシャの作品は日本の絵画だけでなく、漫画やイラストに大きな影響を与えたと言われている。ミュシャ自身も日本の浮世絵や漫画などに影響を受けたとされ、日本とつながりが深い。壁画の現代アートは漫画の要素を取り入れたものになる。
回廊の吹き抜け部分や回廊沿いの棚などには、ガラスアートを展示する。中でもチェコ発祥とされる緑色のウランガラスを用いたアートが展示の目玉になる。微少のウランを着色に使うガラスは現在、ほとんど生産されていない。希少価値が高く、アンティークとして人気がある。ちなみに、チェコ館のマスコットキャラクターである「RENE(レネ)」はウランガラスのような黄緑色をしている。
(日経クロステック/日経アーキテクチュア 川又英紀)
[日経クロステック 2025年1月23日付の記事を再構成]
名古屋の次世代交通「SRT」、エンタメ駆使で訪日客呼ぶ-シン・ナゴヤ[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 1401文字 画像有 ]
名古屋市は2025年度後半にも名古屋駅と繁華街・栄間で路面公共交通システム「SRT」(スマート・ロードウェイ・トランジット)の運行を始める。目玉となるのがバスの窓のディスプレーに街の情報を映し出すといったエンターテインメント性だ。仮想現実(VR)技術や立体音響などの仕掛けを施し、観光情報を臨場感のある形で表現する。
インバウンド(訪日観光客)などが少ないとされる名古屋の魅力を打ち出す狙いだ。
SRTは市の東西を結ぶ広小路通を走り、名古屋駅と栄を7つのバス停でつなぐ。回遊性の向上やにぎわいをつくるために、まちづくりと一体となって整備する。
街の新たな魅力を紹介するため、車窓から見える景色に合わせて透明ディスプレーで情報を提供する。トヨタ紡織の「MOOX―RIDE(ムークスライド)」を全国の路線バスで初めて導入する。
立体音響などARやVRの技術を使い、街の魅力を車内で提供することで単なる移動手段にとどまらないよう工夫する。例えば中部電力MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)を表現する場合、建設した年や高さといった情報を案内する。
SRTの運行ルートには市がクルーズ船運航などのイベントを実施する堀川や歴史のある貨幣資料館を改装した「貨幣・浮世絵ミュージアム」などが並ぶ。有名な観光地以外の魅力も知ってもらうことが狙いだ。
国内外の人が利用しやすいように乗車や支払い方法にも工夫をこらす。インバウンドが利用しやすいように、クレジットカードでタッチ決済ができるようにする。支払いは乗車時に済ませ、降車時は近いドアからどこでも降りられるようにするなど乗り降りが分かりやすい仕組みづくりを検討する。
停留所もこれまでの路線バスとは異なる仕組みを導入する。デジタルサイネージ(電子掲示板)を設置しバスがどの位置を走っているのかを確認できるようにする。名古屋鉄道が運営するMaaS(次世代移動サービス)アプリ「CentX(セントエックス)」とも連携する。
停留所は周辺のにぎわいづくりにも活用する。道路の路肩にせり出すように設け、休憩スペースを整備する。バスを待つ人が気軽に立ち寄れるよう、停留所近くの店がオープンカフェやキッチンカーを新設するなどのきっかけとしてもらう。
SRTの運行は通勤・通学の時間を避けた午前9時~午後5時で1日12便ほどを想定する。運賃は市バスの料金と同様の210円程度とするよう検討する。
26年度には愛知県で開催するアジア競技大会に合わせて、名古屋駅と名古屋城を結ぶ路線での運行も開始する予定だ。名古屋駅―栄間は当面1台の車両で運行予定だが、26年には3台に増やすことも計画する。街への波及効果なども勘案し、大須を経由するルートなどの新たな路線も設けるよう目指す。
名古屋学院大学の井沢知旦名誉教授は「単なる移動手段ではなく、バスを目的に名古屋に人が訪れるエンターテインメントバスを目指すべきだ」と話す。「将来的には名古屋の強みである歴史的な建物や産業観光施設を巡るルートも増やすのがよい」とも分析する。
国内の観光地を訪れるインバウンドが増えているが、中部地区は岐阜の温泉地などに人気が集まり、名古屋では十分に集客できていない。リニア中央新幹線が開業して名古屋に注目が集まる前に、観光コンテンツを魅力的に表現して知名度を高めておく取り組みが欠かせない。
(梅野叶夢)
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山口の防府通運、新センター稼働 車部品の物流担う-中国地方キラリ企業[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 1153文字 画像有 ]
運輸・倉庫業の防府通運(山口県防府市)が設備投資を積極化している。2021年と24年にはデジタル投資と、庫内の作業環境に配慮した大型物流拠点開設に踏み切った。防府はマツダやブリヂストンの工場が立地。需要の高い自動車部品の検査・検品や加工、梱包といった物流付帯業務の受注拡大で成長をめざす。
マツダの防府工場から東に車で15分ほどの場所にある工業団地「防府テクノタウン」。防府通運はこのうちの2万2000平方メートルの敷地内に新たな物流拠点を開設した。建築面積5100平方メートルの物流センターと同3600平方メートルの営業倉庫を24年12月に新設した。
設備投資額は24億円で、年間売上高が30億円台の防府通運にとっては「社運をかけた事業」(喜多村誠社長)だ。中でも物流センターには自動車部品などを運ぶための自律走行搬送ロボット12台を初めて導入。ピッキングや検品など物流付帯業務を行う作業場では空調を完備しており、季節を問わず快適な環境で業務に取り組める。
ロボットはフォークリフトが動いている荷受場所と物流付帯作業用のスペース行き来する役割を果たしている。このため、作業員とリフトの動線を分離することができ、衝突など事故防止にもつながっている。効率性だけでなく、安全性と快適性も追求することで、人手不足に悩む物流業界で少しでもスムーズな人材確保につなげようとしている。
デジタル化には全社を挙げて取り組んでいる。トラック予約受付システムを導入することで、運転手の待機時間を減らしている。また、QRコードによる管理だけでなく、24時間体制で監視カメラによって各工程の動きを追跡している。このため、トラブルなどがあっても高精度で原因が特定できる。
こうしたシステム開発に3年で1億円ほどかけた。喜多村社長は「取引先の多くは人手不足などから、本業以外の業務を外注化したいと考えている。今がチャンスの時機」と積極投資に取り組む理由を話す。
同社は創業当初、地元にあった酒造会社のために焼酎の原料となる芋を九州から運ぶことが中心だった。その後、港湾運送や倉庫業、トラック輸送などの免許も獲得し業容を拡大していった。転機となったのはマツダが防府に工場を建設したことだ。
協力会社が同市へ多く進出したことで、自動車関連の受注を取り込み成長していった。タイヤも含めると売上高の8割を自動車関連が占める。
防府通運は26年3月期までに売上高40億円、経常利益2億円という目標を掲げた中期経営計画に取り組んでいる。経常利益は23年3月期に達成済みという。好採算の物流付帯事業が好調なことが寄与した。新センターの稼働でさらなる受注拡大につなげられるかどうかが売上高目標の達成や利益上積みのカギとなりそうだ。
(古宇田光敏)
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米効率化省に政府決済システムのアクセス権限 財務省が付与[2025/02/06 日本経済新聞 夕刊 3ページ 541文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=赤木俊介】米財務省は4日、実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」の関係者に連邦政府の決済システムへのアクセス権を付与したと認めた。声明を出し「(DOGEの裁量で)政府機関から財務省へと提出された支払い申請が凍結、却下されることはない」と説明した。
財務省の決済システムは連邦政府によるほぼすべての支払いを処理する。システムを管理する米財政サービス局によると、同局は23会計年度(22年10月~23年9月)に総額5兆4000億ドル(約823兆円)分の支払い手続きを済ませた。
米メディアによると、DOGEによる決済システムへのアクセスを拒否した財務省の官僚トップが1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得していた。
報道を受け、上院財政委員会のワイデン委員(民主)は31日、ベッセント財務長官に宛てた書簡でマスク氏らが「政治的な意図から(決済システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示し、説明を求めていた。
2月3日には米テクノロジー誌「WIRED」が複数の政府関係者の話としてDOGEのアクセス権が閲覧にとどまらず、決済システムを構築するコードベースそのものに干渉することが可能だと伝えていた。
2月5日(首相官邸)[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 4ページ 871文字 PDF有 書誌情報]
▽7時49分 公邸発。51分 東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で経済同友会代表幹事の新浪剛史サントリーホールディングス社長と会食。
▽9時8分 官邸。
▽10時10分 林、橘、青木正副官房長官、岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、河辺総合外交政策局長、有馬北米局長、片平経済局長、三村財務官、渡辺農水審議官、経産省の松尾経産審議官、荒井通商政策局長。50分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長、防衛省の増田次官、加野防衛審議官。
▽11時9分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長。30分 吉村洋文大阪府知事から大阪・関西万博に関する提言書受け取り。54分 党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の古屋圭司代表から提言書受け取り。
▽12時12分 党「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表、山東昭子顧問。16分 八木哲也元衆院議員。36分 小泉進次郎党政治改革本部事務局長。
▽13時30分 植田隆子元欧州連合(EU)政府代表部次席大使。55分 衆院第1議員会館。57分 岸田文雄前首相。
▽14時40分 官邸。45分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、小林内閣広報官、外務省の次官、鯰、赤堀両外務審議官、総合外交政策局長、北米局長、経済局長。
▽16時4分 経済関係などのイベントに向けたビデオメッセージ収録。35分 国家安全保障会議。
▽17時35分 福本拉致問題対策本部事務局長。
▽18時5分 篠原公七香川県商工会連合会会長らと面会。26分 報道各社のインタビュー。34分 東京・内幸町の日本プレスセンタービル。レストラン「アラスカ」で作家の小林慧氏の出版お祝い会に出席し、あいさつ。57分 東京・紀尾井町のホテルニューオータニ。中国料理店「大観苑」で浜田衆院議院運営委員長、坂本国対委員長らと会食。林、橘正副官房長官同席。
▽20時45分 公邸。
修繕積立金の運用増加 今年度、マンション向け応募数1.3倍 物価上昇で不足懸念[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1379文字 PDF有 書誌情報]
マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出している。住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「マンションすまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となった。管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めている。
同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売している。24年10月に募集を締め切った24年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らんだ。
利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めている。日銀が25年1月24日に追加利上げを決めたことで、25年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きい。
応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題だ。国土交通省の23年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上った。
不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話す。
すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及ばない。神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませる。
運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。
融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京・渋谷)は24年12月、組合向け運用商品を開発した。融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品だ。予定利回りは年1~3%程度と、すまい・る債を超える。
元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞っている。満期は1~3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすい。融資先は組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案する。
管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めている。三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて管理組合の理事会業務を代行する事業に25年度に参入する予定だ。積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性がある。
管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらい。修繕前に運用をやめて現金にしなければならない点も、継続的な運用の難しさにつながっている。
金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでもリスクの高い運用を巡り区分所有者の合意を得るのは容易ではない。
国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされる。すまい・る債を購入する組合は足元で増えているが国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況だ。銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多い。
積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になる。「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなってきている。
(相松孝暢)
中国の対米報復、初手は抑制 追加関税、対象絞り税率小幅 本格衝突回避へ様子見[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1953文字 書誌情報]
「次の矢」は温存
【北京=塩崎健太郎】中国が米国による追加関税への報復に動き出した。関税の引き上げ合戦となった第1次トランプ政権時と比べ初手は抑制的で、関税以外の項目も並んだ。米のさらなる対抗策に備えて「次の矢」を残すとともに、本格的な衝突に至る前に様子見する思惑が透ける。世界経済は当面、米中間の神経戦に振り回される。
トランプ米政権が4日に対中追加関税を発動したのに対し、中国の習近平(シー・ジンピン)指導部も即座に報復措置を打ち出した。中国政府が今回発表した対抗策は関税引き上げに加え、重要鉱物の輸出規制と米企業への調査を組み合わせた複合的なものとなった。
第1次トランプ政権時に発動した対抗措置と比べ、関税の対象品目は少なく税率も小幅だ。税率は最大15%で、対象は石炭とLNG、農業機械など計80品目に絞った。トランプ氏の支持基盤であるエネルギー企業などに狙いを定めた形だ。
米国産の大豆やトウモロコシへの関税は引き上げなかった。中国は世界最大の大豆消費国で、米国からの輸入は全体の2割を占める。
2018~19年に激しさを増した米中の貿易戦争は、追加税率の掛け合いとなった。米国が産業機器や半導体に最大25%の追加関税をかけると、中国も大豆や牛肉といった農畜産物、自動車など幅広い540品目以上を対象に、同様の関税をかけた。
中国は米国が対中関税を今後大幅に引き上げた際の対抗手段を温存しているとの指摘がある。最初から全面的な報復に動くのではなく、まずはトランプ政権に対する産業界などの反応を確認する狙いとみられる。
今回の中国の措置は、関税以外の対抗策も盛り込んだ点でも前回と異なる。
中国商務省と税関総署は4日からタングステンやモリブデンなどの重要鉱物を輸出規制の対象に加えた。タングステンは車や医療など幅広い産業で扱う。中国当局の許可がない限り、輸出業者などは米国に輸出できなくなる。
米国が強みを持つテック企業への締め付けも強める。
国家市場監督管理総局は独占禁止法違反の疑いで米グーグルの調査に乗り出す。グーグルの検索エンジンは中国で使えないが、多くの中国スマホメーカーは基本ソフト(OS)にグーグルの「アンドロイド」を採用している。
中国企業は広告面でもグーグルや親会社のアルファベットと関係が深い。このため、中国企業に不当な要求をしていないかどうかを調べるもようだ。
国家市場監督管理総局は米アップルがアプリ開発業者に課す手数料や、外部の決済手段を排除する慣行についても調査する。米ブルームバーグ通信が伝えた。
英フィナンシャル・タイムズによると、中国当局は半導体大手のエヌビディアに続き、同業のインテルに対する独禁法調査も検討し始めた。
対米報復関税は中国に跳ね返るリスクが高い。中国の対米貿易は輸出額が輸入額を大きく上回っており、報復関税を打ち出すほど自国経済への打撃は大きい。
その点、重要鉱物の輸出やテック企業の調査は当局の裁量の範囲内で対応しやすく、自国へのダメージも少ない。米国への対抗手段として、選択肢を広げようとしている節もある。
米国も追加措置に動く気配を見せる。
トランプ米大統領は4日、習近平国家主席との協議について「急がない」と話した。3日には「まだ口火を切ったにすぎない。中国と合意できない場合、関税は非常に高くなるだろう」と述べ、さらなる税率引き上げの可能性を示唆した。
トランプ氏は大統領選からの公約で「60%の対中追加関税」を掲げている。米議会では与党・共和党議員が中国の最恵国待遇(MFN)を剥奪し、関税を大幅に引き上げる法案を提出した。
米国内では中国が鉄鋼や電気自動車(EV)の不当廉売に動いているとの不満は根強い。トランプ氏の強硬政策には追い風が吹いており、MFNの撤回となれば一定の製品に的を絞った制裁関税よりも広範な貿易戦争を引き起こす恐れがある。
米中双方ともに前回の貿易戦争で経験を積んでいる。最初から全力で応戦するのではなく、切り札を残したまま、交渉を有利に運びたい意図は隠せない。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「現状は中国も米国と同様にジャブにとどめている可能性がある」との見方を示した。
腹を探り合う序盤戦とはいえ、世界経済への影響は小さくない。米ゴールドマン・サックスの試算によると、米国の対中関税は5250億ドル(約81兆円)の製品が対象となる。
対する中国側の報復関税の対象は140億ドルの米国製品におよぶ。中国へと流れる米国産の石炭やLNGの実効関税率も上がる。部品や素材、物流、エネルギーと幅広い業界に打撃となりかねない。
【図・写真】中国は10日から米国産のLNGなどに追加関税を課す予定だ=新華社・共同
中国・春節、観光収入7%増[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 11ページ 711文字 PDF有 書誌情報]
【上海=若杉朋子】中国文化観光省は5日、春節(旧正月)に伴う8連休中の国内観光収入が前年同期比7%増の約6770億元(約14兆2400億円)だったと発表した。国内旅行者数は延べ約5億人と、前年比で6%増えた。
今年の春節休暇は1月28日から2月4日まで。帰省や旅行で多くの人が移動した。
中国の旅行予約サイト最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)によると、国内旅行では北京や上海など定番の都市に加え、福建省アモイ市や雲南省昆明市が目的地として人気を集めた。中国政府が「氷雪経済」と名付けてウインタースポーツの振興に力を入れるなか、黒竜江省ハルビン市も旅行者でにぎわった。
旅先でレンタカーを調達する人が増えたほか、若者の間で高速鉄道ではなく普通列車やバスで長時間かけて格安で移動するトレンドがあった。中堅旅行予約サイトの同程旅行によると、航空券が割安な乗り継ぎ便をあえて利用する人もいた。
携程によると海外旅行の目的地として日本が最も人気だった。日本行きは昨年の春節と比べて予約が倍増した。ほかにタイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国が支持を集めた。
春節期間中に海外から中国を訪れる人も増加した。韓国や米国、マレーシア、シンガポール、日本からの訪問者が多かった。決済サービス「支付宝(アリペイ)」によると、ビザなしで中国を訪れた人の消費額も増加した。
身近な娯楽である映画の興行収入も伸びた。調査会社の灯塔研究院によると、24年同時期比19%増の95億元と春節期間中で過去最高となった。動員数も延べ1億8700万人となった。国産アニメの人気作の続編が50億元を超えるヒットとなったことが寄与した。
折り紙 変幻自在の創造力 幾何学的に可能な折り方を無限に追求、アートや工業製品にも 布施知子[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 40ページ 1436文字 書誌情報]
広い空間に、白い紙でいくつもの山や川を表現する。折り紙による「枯山水」のインスタレーションだ。繰り返し折り畳まれた紙の流れはいつまでも、どこまでも続く。折り紙作家として「折ること」の無限の可能性を追いかけてきた人生だ。
私は今は長野県を拠点にしているが、もとは新潟県の出身だ。小学2年の時、病気で半年近く入院した。入院患者たちは薬包紙を大事に取っておいて、折り紙をしていた。ある日、見知らぬおじさんがユリの折り方を教えてくれた。何もない所からモノが立ち上がることに感動。退院後は父が買ってくれた折り紙の本で学び、ひな祭り、七夕、クリスマスと、季節の行事に合うものを作っては楽しんだ。
千葉大学園芸学部への進学で首都圏に出てからは、創作折り紙の教室に通い始めた。植物や花も好きだった。今思えば自然の中に潜む「形」と、折り紙には、響き合うものがあるかもしれない。
最初は般若などの「お面」ばかり折っていた。次第に、1枚の紙から作ったユニット(パーツ)を組み合わせて多面体にする「ユニット折り紙」へ進んだ。子供の頃に八面体などの「くす玉」を作った人も多いと思うが、それが正二十面体や、1080枚組などと大きく複雑になっていく。
その後はひたすらに「折り方」を追求した。細長い紙だけでなく台形や三角形で折る「らせん折り」。半分に折って、また半分に折ってをずっと続ける「無限折り」。細長い紙をひと結びして五角形を作り、そのノット(結び目)を利用した造形。多種多様な折り方を駆使して、作品を作り出す。
私の場合、何か具体的なものを想定して折るのではない。幾何学的に可能な新しい折り方を編み出すことが主眼で、形はその結果だ。一度折り方が分かれば、再現はさほど時間はかからない。円柱の折り畳み方などは、図形の構造を解き明かすことにつながるので、数学者の会合にもよく呼ばれる。
50歳頃からはアートとしてコンセプトを込めた空間表現も手掛けるようになった。まず評価して下さったのは海外のキュレーターだった。ドイツ、フランス、オランダ、オーストラリアなど世界各地で展示をしてきた。
日本は折り紙の本場だからこそ、逆に固定観念があったのかもしれない。規定の大きさの正方形の紙で、動物や花のような有機的なものを作るというイメージが強いように思う。形や大きさ、素材に対する発想を変えると、創作は変幻自在に広がる。
現在はヤマザキマザック美術館(名古屋市)で個展「布施知子 ORIGAMI―紙の鼓動―」(3月23日まで)が開催中だ。「枯山水」などのインスタレーション、初期から近年の作品まで約50点を展示している。
同館所蔵のアール・ヌーボー様式のフランス家具と合わせた新作も出品した。寝室のベッドの上から床まで何かがうごめく「シルバー・スネーク」。マイセンの器が置かれた食卓の周りを彩る「ゴールデン・スネーク」もある。同じ折り方を水平に繰り返す「繰り返し折り」で作った。
花のつぼみ、昆虫の羽、遺伝子の構造。世界は「折り畳める」もので満ちている。実社会でもニーズはあり、私の折り紙は工業製品にも活用されている。折り目の入った1枚の紙がお皿にもコップにも形を変えて使えるもので、新型コロナ禍の後に需要が増えたという。これからもどんどん未知の折り方を見いだしていきたい。
(ふせ・ともこ=折り紙作家)
【図・写真】布施知子「枯山水 in 葵」(部分、2024年、特殊紙、作家蔵)(C)Fuse Tomoko
空港リムジンでタッチ決済導入 ことでんバスなど[2025/02/06 日本経済新聞 地方経済面 四国 12ページ 239文字 PDF有 書誌情報]
高松空港リムジンバスを運行する、ことでんバス(高松市)と琴参バス(香川県丸亀市)は、18日からクレジットカードのタッチ決済を導入する。空港と高松市内方面を結ぶことでんバス、丸亀・坂出市方面の琴参バスのリムジンバスが対象となる。運賃の支払い方法を広げ利便性を高める。
乗降時にタッチ決済対応のカードや設定済みのスマートフォンを専用端末にかざすと運賃を支払える。三井住友カードが提供する公共交通向け決済プラットフォームを使う。香川県内の交通事業者が同サービスを導入するのは初めて。
5日の石破首相の動静[2025/02/05 23:00 日経速報ニュース 882文字 画像有 ]
▽7時49分 公邸発。51分 東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で経済同友会代表幹事の新浪剛史サントリーホールディングス社長と会食。
▽9時8分 官邸。
▽10時10分 林、橘、青木正副官房長官、岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、河辺総合外交政策局長、有馬北米局長、片平経済局長、三村財務官、渡辺農水審議官、経産省の松尾経産審議官、荒井通商政策局長。50分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長、防衛省の増田次官、加野防衛審議官。
▽11時9分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長。30分 吉村洋文大阪府知事から大阪・関西万博に関する提言書受け取り。54分 党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の古屋圭司代表から提言書受け取り。
▽12時12分 党「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表、山東昭子顧問。16分 八木哲也元衆院議員。36分 小泉進次郎党政治改革本部事務局長。
▽13時30分 植田隆子元欧州連合(EU)政府代表部次席大使。55分 衆院第1議員会館。57分 岸田文雄前首相。
▽14時40分 官邸。45分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、小林内閣広報官、外務省の次官、鯰、赤堀両外務審議官、総合外交政策局長、北米局長、経済局長。
▽16時4分 経済関係などのイベントに向けたビデオメッセージ収録。35分 国家安全保障会議。
▽17時35分 福本拉致問題対策本部事務局長。
▽18時5分 篠原公七香川県商工会連合会会長らと面会。26分 報道各社のインタビュー。34分 東京・内幸町の日本プレスセンタービル。レストラン「アラスカ」で作家の小林慧氏の出版お祝い会に出席し、あいさつ。57分 東京・紀尾井町のホテルニューオータニ。中国料理店「大観苑」で浜田衆院議院運営委員長、坂本国対委員長らと会食。林、橘正副官房長官同席。
▽20時45分 公邸。
中国、対米報復の初手は抑制的 関税の対象絞り様子見[2025/02/05 19:57 日経速報ニュース 2109文字 画像有 ]
【北京=塩崎健太郎】中国が米国による追加関税への報復に動き出した。関税の引き上げ合戦となった第1次トランプ政権時と比べ初手は抑制的で、関税以外の項目も並んだ。米のさらなる対抗策に備えて「次の矢」を残すとともに、本格的な衝突に至る前に様子見する思惑が透ける。世界経済は当面、米中間の神経戦に振り回される。
【関連記事】米中報復連鎖、再来の懸念 トランプ関税に中国即反発
中国、関税プラスαで報復
トランプ米政権が4日に対中追加関税を発動したのに対し、中国の習近平(シー・ジンピン)指導部も即座に報復措置を打ち出した。中国政府が今回発表した対抗策は関税引き上げに加え、重要鉱物の輸出規制と米企業への調査を組み合わせた複合的なものとなった。
第1次トランプ政権時に発動した対抗措置と比べ、関税の対象品目は少なく税率も小幅だ。税率は最大15%で、対象は石炭とLNG、農業機械など計80品目に絞った。トランプ氏の支持基盤であるエネルギー企業などに狙いを定めた形だ。
米国産の大豆やトウモロコシへの関税は引き上げなかった。中国は世界最大の大豆消費国で、米国からの輸入は全体の2割を占める。
2018~19年に激しさを増した米中の貿易戦争は、追加税率の掛け合いとなった。米国が産業機器や半導体に最大25%の追加関税をかけると、中国も大豆や牛肉といった農畜産物、自動車など幅広い540品目以上を対象に、同様の関税をかけた。
中国は米国が対中関税を今後大幅に引き上げた際の対抗手段を温存しているとの指摘がある。最初から全面的な報復に動くのではなく、まずはトランプ政権に対する産業界などの反応を確認する狙いとみられる。
今回の中国の措置は、関税以外の対抗策も盛り込んだ点でも前回と異なる。
米グーグルに独禁調査
中国商務省と税関総署は4日からタングステンやモリブデンなどの重要鉱物を輸出規制の対象に加えた。タングステンは車や医療など幅広い産業で扱う。中国当局の許可がない限り、輸出業者などは米国に輸出できなくなる。
米国が強みを持つテック企業への締め付けも強める。
国家市場監督管理総局は独占禁止法違反の疑いで米グーグルの調査に乗り出す。グーグルの検索エンジンは中国で使えないが、多くの中国スマホメーカーは基本ソフト(OS)にグーグルの「アンドロイド」を採用している。
中国企業は広告面でもグーグルや親会社のアルファベットと関係が深い。このため、中国企業に不当な要求をしていないかどうかを調べるもようだ。
国家市場監督管理総局は米アップルがアプリ開発業者に課す手数料や、外部の決済手段を排除する慣行についても調査する。米ブルームバーグ通信が伝えた。
英フィナンシャル・タイムズによると、中国当局は半導体大手のエヌビディアに続き、同業のインテルに対する独禁法調査も検討し始めた。
背景には、対米報復関税は中国に跳ね返るリスクが高いことがある。
中国の対米貿易は輸出額が輸入額を大きく上回っており、報復関税を打ち出すほど自国経済への打撃は大きい。習近平(シー・ジンピン)指導部は不動産苦境に端を発した景気の低迷に拍車がかかることへの警戒感は強い。
その点、重要鉱物の輸出やテック企業の調査は当局の裁量の範囲内で対応しやすく、自国へのダメージも少ない。米国への対抗手段として、選択肢を広げようとしている節もある。
トランプ氏「まだ口火切っただけ」
米国も追加措置に動く気配を見せる。
トランプ米大統領は4日、習近平国家主席との協議について「急がない」と話した。3日には「まだ口火を切ったにすぎない。中国と合意できない場合、関税は非常に高くなるだろう」と述べ、さらなる税率引き上げの可能性を示唆した。
米郵政公社(USPS)は4日、中国と香港からの小包の取り扱いを当面、停止すると発表した。理由は明らかにしていないが、Temu(テム)やSHEIN(シーイン)など中国系オンライン通販の事業に影響しそうだ。
トランプ氏は大統領選からの公約で「60%の対中追加関税」を掲げている。米議会では与党・共和党議員が中国の最恵国待遇(MFN)を奪し、関税を大幅に引き上げる法案を提出した。
米国内では中国が鉄鋼や電気自動車(EV)の不当廉売に動いているとの不満は根強い。トランプ氏の強硬政策には追い風が吹いており、MFNの撤回となれば一定の製品に的を絞った制裁関税よりも広範な貿易戦争を引き起こす恐れがある。
米中双方ともに前回の貿易戦争で経験を積んでいる。最初から全力で応戦するのではなく、切り札を残したまま、交渉を有利に運びたい意図は隠せない。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「現状は中国も米国と同様にジャブにとどめている可能性がある」との見方を示した。
腹の探り合いの序盤戦とはいえ、世界経済への影響は小さくない。米ゴールドマン・サックスの試算によると、米国の対中関税は5250億ドル(約81兆円)の製品が対象となる。
対する中国側の報復関税の対象は140億ドルの米国製品におよぶ。中国へと流れる米国産の石炭やLNGの実効関税率も上がる。部品や素材、物流、エネルギーと幅広い業界に打撃となりかねない。
【関連記事】
・トランプ政権、対中10%関税発動 中国は10日に報復措置
・トランプ氏、関税武器に即断迫る メキシコ・カナダ譲歩
・トランプ対中関税、「24年前」にリセット論 議会で先行
高松空港リムジンバス、クレカのタッチ決済 利便性向上[2025/02/05 18:20 日経速報ニュース 239文字 画像有 ]
高松空港リムジンバスを運行する、ことでんバス(高松市)と琴参バス(香川県丸亀市)は、18日からクレジットカードのタッチ決済を導入する。空港と高松市内方面を結ぶことでんバス、丸亀・坂出市方面の琴参バスのリムジンバスが対象となる。運賃の支払い方法を広げ利便性を高める。
乗降時にタッチ決済対応のカードや設定済みのスマートフォンを専用端末にかざすと運賃を支払える。三井住友カードが提供する公共交通向け決済プラットフォームを使う。香川県内の交通事業者が同サービスを導入するのは初めて。
中国、春節休暇の国内観光収入7%増 旅行者は6%増[2025/02/05 18:07 日経速報ニュース 711文字 画像有 ]
【上海=若杉朋子】中国文化観光省は5日、春節(旧正月)に伴う8連休中の国内観光収入が前年同期比7%増の約6770億元(約14兆2400億円)だったと発表した。国内旅行者数は延べ約5億人と、前年比で6%増えた。
今年の春節休暇は1月28日から2月4日まで。帰省や旅行で多くの人が移動した。
中国の旅行予約サイト最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)によると、国内旅行では北京や上海など定番の都市に加え、福建省アモイ市や雲南省昆明市が目的地として人気を集めた。中国政府が「氷雪経済」と名付けてウインタースポーツの振興に力を入れるなか、黒竜江省ハルビン市も旅行者でにぎわった。
旅先でレンタカーを調達する人が増えたほか、若者の間で高速鉄道ではなく普通列車やバスで長時間かけて格安で移動するトレンドがあった。中堅旅行予約サイトの同程旅行によると、航空券が割安な乗り継ぎ便をあえて利用する人もいた。
携程によると海外旅行の目的地として日本が最も人気だった。日本行きは昨年の春節と比べて予約が倍増した。ほかにタイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国が支持を集めた。
春節期間中に海外から中国を訪れる人も増加した。韓国や米国、マレーシア、シンガポール、日本からの訪問者が多かった。決済サービス「支付宝(アリペイ)」によると、ビザなしで中国を訪れた人の消費額も増加した。
身近な娯楽である映画の興行収入も伸びた。調査会社の灯塔研究院によると、24年同時期比19%増の95億元と春節期間中で過去最高となった。動員数も延べ1億8700万人となった。国産アニメの人気作の続編が50億元を超えるヒットとなったことが寄与した。
外為17時 円相場、大幅続伸 一時2カ月ぶり高値 日銀利上げを意識[2025/02/05 17:22 日経速報ニュース 807文字 ]
5日の東京外国為替市場で、円相場は大幅に続伸した。17時時点では前日の同時点に比べ1円98銭の円高・ドル安の1ドル=153円34~36銭で推移している。一時は153円08銭近辺と昨年12月中旬以来およそ2カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。5日発表の国内の経済指標が賃金の伸びを示し、日銀の早期利上げを意識させる内容だったことから円が買われた。4日発表の米雇用関連指標が市場予想を下回り、米長期金利が低下したことで、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りも入った。
厚労省が5日発表した2024年12月の毎月勤労統計調査では、物価変動の影響を除いた実質賃金が2カ月連続でプラスだった。日銀の追加利上げの時期が早まるとの見方から、国内の長期金利が11年4月以来となる1.295%まで上昇する場面があり、円買い・ドル売りが入った。赤沢亮正経済財政・再生相が5日、「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬(そご)ない」などと述べたと伝わった。日銀の利上げを後押しするとの見方も、円買い・ドル売りにつながった。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」だった。国内輸出企業などによる先物で円を調達する動きが円高を後押ししたとの指摘もあった。
円相場は朝方から買いが優勢だった。4日に発表された24年12月の米雇用動態調査(JOLTS)では非農業部門の求人件数が市場予想を下回った。米雇用需給の緩和が意識され、4日の米長期金利が低下。日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが先行した。
円は対ユーロで反発した。17時時点では同66銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=159円50~54銭で推移している。
ユーロは対ドルで続伸し、17時時点は同0.0091ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0402~03ドルで推移している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
宮崎交通など、宮崎空港を経由する一部路線バスでクレジットカード等の「タッチ決済」による乗車サービスの実証実験を開始[2025/02/05 17:14 日経速報ニュース 821文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月05日
宮崎空港を経由する一部路線バスでクレジットカード等の「タッチ決済」による乗車サービスを開始します
宮崎交通株式会社(本社 : 宮崎県宮崎市、代表取締役社長 : 高橋 光治)、株式会社ニモカ(本社 : 福岡県福岡市、代表取締役社長 : 田端 敦)、三井住友カード株式会社(本社 : 東京都江東区、代表取締役社長 : 大西 幸彦)、株式会社ジェーシービー(本社 : 東京都港区、代表取締役兼執行役員社長 : 二重 孝好)、株式会社井浦商会(本社 : 福岡県福岡市、代表取締役社長 : 井浦 信之)、株式会社小田原機器(本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 丸山 明義)、QUADRAC株式会社(本社 : 東京都港区、代表取締役社長 : 高田 昌幸)は、2025年3月下旬より、都城地区、日南地区、小林地区から宮崎空港に乗り入れる路線バスで、三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera(ステラ)transit(トランジット)」を活用したタッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォン等を活用した乗車サービスによる実証実験を開始いたします。
この取り組みにより、宮崎交通を日常的にご利用いただいているお客さまだけでなく、交通系ICカードをお持ちでない訪日外国人利用者等の幅広いお客さまのニーズに対応し、利便性向上を図ります。
※参考画像は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686497/01_202502051712.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686497/02_202502051712.pdf
明治安田生命、CVCファンド「明治安田未来共創ファンド」からMOSHへ出資[2025/02/05 15:38 日経速報ニュース 1018文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月05日
明治安田未来共創ファンドからMOSH株式会社への出資について
~クリエイター向けプラットフォームとの連携により新たな価値を提供~
明治安田生命保険相互会社(執行役社長 永島 英器)は、CVCファンド「明治安田未来共創ファンド」から、MOSH株式会社(以下、MOSH)へ出資したことをお知らせいたします。
今般の出資を契機とし、お客さま向けに提供する新たなコンテンツの検討など、MOSHとの協業を推進してまいります。
■MOSHへの出資の背景
MOSHは、「情熱がめぐる経済をつくる」をミッションに掲げ、主に個人で活動しているクリエイターの方々が自身の特性を活かしたサービスを簡単に提供できるよう、予約・決済・マーケティング等の機能を集約したプラットフォームを構築・提供しているスタートアップ企業です。
同社が展開するプラットフォームでは、オンライン・オフラインを問わず、サロンやレッスン等計200種類以上のサービスが展開されており、サービス提供のための煩雑な作業をオールインワンで支援する体制も整備されています。このような利便性が多くのクリエイターから支持され、同プラットフォームの登録者数は8万人を突破しました(注1)。個人単位でも手軽にサービスを提供できる点において、同社のプラットフォームはクリエイターエコノミー(注2)の拡大・活性化に大きく貢献しています。
当社は、企業理念である明治安田フィロソフィーに共感し、志を同じくする企業・団体との共創を通じて新たな提供価値を創造し、お客さまにお届けしたいと考えています。MOSHのプラットフォーム上で展開される多種多様なサービスとの連携により、当社がお客さまに提供する新たなコンテンツの開発等につながる可能性があると考え、出資を決定いたしました。
今回の出資を通じてMOSHの事業成長を支援するとともに、同社との関係性を強化することで、お客さまへの新たな価値提供が実現できるよう取り組んでまいります。
(注1)2025年1月末時点
(注2)個人がインターネット上で制作物・サービスを提供することで形成される経済圏
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686483/01_202502051537.pdf
外為12時 円相場、大幅高 一時153円17銭近辺 日銀追加利上げを意識[2025/02/05 12:18 日経速報ニュース 845文字 ]
5日午前の東京外国為替市場で、円相場は大幅に上昇した。12時時点は1ドル=153円34~36銭と前日17時時点と比べて1円98銭の円高・ドル安だった。一時は153円17銭近辺と昨年12月中旬以来の円高・ドル安水準をつけた。4日の米雇用指標が市場予想比で下振れ、米長期金利が低下し円買い・ドル売りにつながった。5日発表の国内経済指標が賃金の伸びを示し、日銀が利上げに動きやすくなるとの思惑を誘うと円買いに拍車がかかった。
4日に発表された2024年12月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が市場予想を下回った。米雇用需給の緩和が意識され、4日の米長期金利が低下。日米金利差の縮小を見越した円買い・ドル売りが先行した。
厚労省が5日朝方に発表した24年12月の毎月勤労統計調査によると、物価変動の影響を除いた実質賃金が2カ月連続でプラスだった。日銀の追加利上げの時期が早まるとの見方から、国内の長期金利が11年4月以来となる1.295%まで上昇。円買い・ドル売りが増えた。
また赤沢亮正経済財政・再生相が5日午前に「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬ない」などと述べたと伝わった。円相場は一段と上昇した。
トランプ米大統領は記者団に対して「イランに最大限の圧力をかける政策を復活する」や「パレスチナ自治区ガザを米国が所有する」と述べたと報じられた。中東情勢の緊迫化が意識され「低リスク通貨」とされる円の買いを誘った。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」だった。国内輸出企業などによる先物で円を調達する動きが円高を後押ししたとの指摘もある。
円は対ユーロでも大きく上昇した。12時時点は1ユーロ=159円25~28銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0385ドル近辺と同0.0074ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
マスク氏とOpenAI訴訟、審理開始 営利化阻止に判事疑問[2025/02/05 11:41 日経速報ニュース 955文字 画像有 ]
【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家イーロン・マスク氏が米オープンAIの営利企業への転換に反対して起こした訴訟の初回審理が4日、米裁判所で開かれた。判事はマスク氏が求める営利企業化の仮差し止めに懐疑的な見解を示した。訴えの一部について2026年にも裁判を開く可能性に言及した。
マスク氏は2024年8月、米西部カリフォルニア州の連邦地方裁判所にオープンAIや最高経営責任者(CEO)のサム・アルトマン氏を提訴した。自身がNPOとして共同創業し、多額を寄付した後にオープンAIが営利企業の性格を強めたのは契約違反だと主張する内容だ。損害賠償や営利企業への転換阻止を求めている。
オープンAIは24年12月、NPOが傘下の営利企業を支配する仕組みを改め、営利企業がグループの中心となる体制に再編する計画を発表した。実施時期は示していない。
マスク氏は訴訟の間、この再編を一時的に差し止めるよう地裁に求めている。4日の審理では仮差し止めの是非をめぐり、イボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事が双方の弁護士から主張を聞き取った。
判事は今回のような内容の仮差し止めを認めるのは「極めてまれ」だと強調した。マスク氏の弁護士に「要求を正当化するような証拠を示していない」と指摘した。オープンAIの営利化によってマスク氏側に生じる損害を具体的に挙げるよう求めた。
判事はマスク氏の訴えの一部が26年中にも裁判に進む可能性があるとの見方を示した。その場合、マスク氏らが陪審員の前で証言に立つことになると述べた。
マスク氏は訴訟でオープンAIと米マイクロソフトの提携関係も問題視している。人工知能(AI)とクラウドの大手が結託して競合の排除をはかるのは、反トラスト法(独占禁止法)違反だと主張する。
審理では、オープンAIの理事会(企業の取締役会に相当)とマイクロソフトの取締役会の間で兼任があったことなどに判事が疑問を投げかける場面もあった。オープンAIの弁護士は、当時は両社の間に競合するサービスがなかったと説明した。
ゴンザレス・ロジャーズ判事はテック企業がかかわる訴訟の担当が多い。「フォートナイト」の開発元の米エピックゲームズが米アップルを訴えた裁判では、アップルにアプリ決済手段の囲い込みを見直すよう命令を出した。
【関連記事】
・マスク氏、OpenAI独走に焦り 訴訟で営利化に横やり
・OpenAI、マスク氏提訴に反論「営利化を希望していた」
・OpenAI「超知能AIを10年内に実現」 孫氏と水魚の交わり
・マスク氏、SBGの巨額AI投資に疑念 トランプ氏とずれ
外為10時 円相場、堅調 一時153円49銭近辺 国内金利上昇で[2025/02/05 10:32 日経速報ニュース 743文字 ]
5日午前の東京外国為替市場で円相場は堅調だ。10時時点は1ドル=153円76~77銭と前日17時時点と比べて1円56銭の円高・ドル安だった。10時15分ごろには153円49銭近辺と昨年12月中旬以来の円高・ドル安水準をつけた。日銀の早期利上げへの思惑から国内金利が上昇し、円を押し上げた。トランプ米大統領の発言が「低リスク通貨」の円を買う動きにつながったほか、国内輸出企業の円買い・ドル売りも活発だった。
5日早朝に発表された国内経済指標が実質賃金の伸びを示し、赤沢亮正経済財政・再生相が「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬ない」などと述べたと伝わった。赤沢氏の発言が「日銀の利上げを後押しする」(国内銀行)と受け止められ、一段と円買い・ドル売りが増えた。
トランプ米大統領が記者団に対して「今後、イスラエルとガザ、サウジアラビアを訪問する予定だ」や「イランに最大限の圧力をかける政策を復活する」と述べたと伝わった。イラン情勢の緊迫化懸念から円買いが入った面もある。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」で、10時前の中値決済に向けては、「ドル需要が多いようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。ただ先物の実需取引では円のニーズが強かったようで、中値決済が一巡すると円買いが優勢になった。
円は対ユーロでも上げ幅を拡大した。10時時点では1ユーロ=159円59~62銭と、同57銭の円高・ユーロ安だった。その後は159円40銭近辺をつけた。
ユーロは対ドルで高値圏でもみ合っている。10時時点では1ユーロ=1.0379~80ドルと同0.0068ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
米注目株概況 ペイパルが反落、一部契約の見直しが売上高成長を下押しとの見方[2025/02/05 06:39 日経速報ニュース 2376文字 ]
■ペイパルが反落、一部契約の見直しが売上高成長を下押しとの見方
(米東部時間15時36分、コード@PYPL/U)4日の米株式市場で電子決済サービスのペイパル・ホールディングスが反落し、一時は前日比12.5%安の78.30ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高は市場予想を上回った半面、決算取扱高の伸びが鈍化。嫌気した売りが広がった。
24年10~12月期の売上高は前年同期比4%増の83億6600万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(82億6000万ドル)を上回った。特別項目を除く1株利益は1.19ドルと市場予想(1.12ドル)以上だった。一方、電子決済サービスの競争激化が続き、決済取扱高の伸びは7%だった。7~9月期の9%、4~6月期の11%から鈍化が進んだ。純利益は前年同期比20%減の11億2100万ドルだった。
25年1~3月期の見通しでは1株利益が1.15~1.17ドルと下限でも市場予想(1.13ドル)を上回る。一方、売上高から決済費用や貸倒損失などを除いた「取引マージン」の伸びは4~5%になる見込み。25年12月期通期でも同程度の伸びを見込む。複数の小売事業者との契約見直しを控え、「25年12月期の売上高成長を5ポイントほど押し下げる」(ニーダム)との見方があった。新たに150億ドルの自社株買いを承認したものの、買い材料になりにくかった。
■スポティファイが一時12.6%高 10~12月期業績や見通しが予想上回る
(米東部時間12時6分、コード@SPOT/U)4日の米株式市場で音楽配信のスポティファイ・テクノロジーが続伸し、一時は前日比12.6%高の618.55ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。利用者の伸びが好調で、買いが膨らんだ。
24年10~12月期の売上高は前年同期比16%増の42億4200万ユーロと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(41億5000万ユーロ)を上回った。有料プランは同11%増、広告付きプランは12%増と、利用者数の伸びが堅調だった。月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比12%増の6億7500万人と市場予想(6億6430万人)と会社見通し(6億6500万人)以上だった。7~9月期に比べ3500万人増と、10~12月期として増加幅が最大となった。
利用者の好みに合わせたデータやプレイリストなどを提供する年末まとめキャンペーンが好評で、184の国・地域でユーザーエンゲージメントが前年同期比2ケタの伸びとなった。営業利益は4億7700万ユーロと、市場予想(4億6780万ユーロ)を上回った。売上高総利益率は32.2%と市場予想(31.9%)を上回り、前年同期(26.7%)から5.5ポイント上昇した。フリーキャッシュフロー(FCF、純現金収支)は8億7700万ユーロと同2.2倍に増えた。
併せて示した25年1~3月期の売上高見通しは42億ユーロと、市場予想(41億7000万ユーロ)を上回った。営業利益は5億4800万ユーロと、市場予想(4億6020万ユーロ)以上を見込む。
■パランティアが一時27.6%高 AI需要拡大の成長に高評価
(米東部時間11時47分、コード@PLTR/U)4日の米株式市場でビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズが急伸し、一時は前日比27.6%高の106.91ドルを付けた。3日夕に発表した2024年10~12月期決算や収益見通しが市場予想を上回った。人工知能(AI)サービスの需要拡大を追い風に成長が続いている。アナリストによる目標株価の引き上げも相次ぎ、好感した買いが集まっている。
10~12月期の売上高は前年同期比36%増の8億2751万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(7億7580万ドル)以上だった。主力の米国市場の売上高が52%増えた。政府向けと民間向けともに大幅に伸びた。25年1~3月期の収益見通しも市場予想を上回った。25年12月期通期の売上高は前期比31%増となる37億4100万~37億5700万ドルと、下限でも市場予想(35億ドル)を上回る見通しを示した。
決算を受け、バンク・オブ・アメリカは成長の加速を見込み、目標株価を90ドルから125ドルに引き上げた。「AI市場(の競合)がよりひしめくなか、パランティアが(顧客に)提供する価値は際立つばかりだ」とみて、企業向けや防衛関連向け市場で「AI革命を可能にし、リードする」と分析する。コモディティー(差別化できない汎用品)化するサービスを提供するのとは異なり、AIの価値を加えられる企業として評価されるとみる。投資判断は「買い」を維持した。
モルガン・スタンレーは投資判断を「売り」から「中立」に、目標株価を60ドルから95ドルに上方修正した。増収率の加速や25年12月期通期が予想以上に強い見通しを示したことを受け、「ファンダメンタルズ(基礎的条件)が上向いている」と指摘。「バリュエーション(投資尺度)は割高なものの、明確な(収益の)下振れ要因は見当たらない」と評価した。
DAダビッドソンは目標株価を47ドルから105ドルと大幅に引き上げた。米国の衰えないAI需要を背景に「極めて素晴らしい四半期を示した」とみる。顧客のAI活用を効率的にし、想定を大きく上回る収益を生み出していると分析する。「パランティアはソフトウエア銘柄のなかでベストなストーリーだ」と評価。一方で、株価の急騰は他の同業他社と比べてかなり割高にさせているとも指摘し、投資判断を「中立」で据え置いた。
〔NQNニューヨーク=稲場三奈、戸部実華〕
<米国>ペイパルが一時12.5%安 電子決済サービスの競争激化が重荷[2025/02/05 06:29 日経速報ニュース 589文字 ]
【NQNニューヨーク=稲場三奈】(米東部時間15時36分、コード@PYPL/U)4日の米株式市場で電子決済サービスのペイパル・ホールディングスが反落し、一時は前日比12.5%安の78.30ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高は市場予想を上回った半面、決算取扱高の伸びが鈍化。嫌気した売りが広がった。
24年10~12月期の売上高は前年同期比4%増の83億6600万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(82億6000万ドル)を上回った。特別項目を除く1株利益は1.19ドルと市場予想(1.12ドル)以上だった。一方、電子決済サービスの競争激化が続き、決済取扱高の伸びは7%だった。7~9月期の9%、4~6月期の11%から鈍化が進んだ。純利益は前年同期比20%減の11億2100万ドルだった。
25年1~3月期の見通しでは1株利益が1.15~1.17ドルと下限でも市場予想(1.13ドル)を上回る。一方、売上高から決済費用や貸倒損失などを除いた「取引マージン」の伸びは4~5%になる見込み。25年12月期通期でも同程度の伸びを見込む。複数の小売事業者との契約見直しを控え、「25年12月期の売上高成長を5ポイントほど押し下げる」(ニーダム)との見方があった。新たに150億ドルの自社株買いを承認したものの、買い材料になりにくかった。
マンション組合、資産運用に動く 物価上昇で修繕に懸念[2025/02/05 05:00 日経速報ニュース 1402文字 画像有 ]
マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出している。住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「マンションすまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となった。管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めている。
同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売している。24年10月に募集を締め切った24年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らんだ。
利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めている。日銀が1月24日に追加利上げを決めたことで、25年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きい。
応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題だ。国土交通省の23年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上った。
不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話す。
すまい・る債を購入する組合は直近増えているが、国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況だ。銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多い。
すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及ばない。神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませる。
運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京・渋谷)は24年12月、組合向け運用商品を開発した。融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品だ。予定利回りは年1~3%程度と、すまい・る債を超える。
元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞る。満期は1~3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすい。融資先は、組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案する。
管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めている。三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて25年度に管理組合の理事会業務を代行する事業に参入する予定だ。積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性がある。
管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを非常に重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらい。修繕前に運用をやめて現金にしなければならないという点も、継続的な運用の難しさにつながっている。
金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでも、リスクの高い運用について区分所有者の合意を得るのは容易ではない。
国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされる。まだまだ銀行預金として置かれているケースが多い積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になる。
「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなる。
(相松孝暢)
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大手行、純利益最高4.1兆円 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1188文字 PDF有 書誌情報]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期は2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も寄与した。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながった。三井住友のリテール部門の収益をみると決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や、運用成績の上昇につながる。
好調な経済を背景に稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴの純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
金・銅、米での価格突出 トランプ関税警戒、NYに現物流入 「一物二価」常態化の恐れ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1793文字 PDF有 書誌情報]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
価格差は2倍に
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
正常化見通せず
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
大丸東京で無人店実験 J・フロント、万博グッズ販売[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 2ページ 521文字 PDF有 書誌情報]
J・フロントリテイリングは、傘下の大丸松坂屋百貨店が運営する大丸東京店(東京・千代田)でキャッシュレス決済の無人店舗の実験を始めると発表した。2月6日に開設する大阪・関西万博の公式グッズ店で実施する。レジや接客を省くことで客の利便性や人手不足への対応策を探る。
無人店舗はスマートフォンのタッチ機能付きクレジットカードをゲートにかざして入店し、商品を手に取って退店すれば自動でカード決済される。店内設置のカメラと商品棚の重量センサーが連動することで、客がどの商品を手に取ったのかを人工知能(AI)が判別する。事前登録がいらずインバウンド(訪日外国人)も利用できる。レジや接客の従業員は常駐しない。
10月ごろまで概念実証(PoC)を実施し、無人店舗の課題や効果を分析して大丸松坂屋の他店やグループのパルコへの導入拡大を検討する。
実験はJフロントが2024年に開いたスタートアップ企業のピッチコンテストで入賞した、システム開発のCloudpick Japan(クラウドピックジャパン、東京・中央)と三菱HCキャピタルが協力して手掛ける。
【図・写真】大丸東京で無人店舗を実証する大阪・関西万博オフィシャルストアのイメージ=大丸松坂屋百貨店提供
イオン銀行(会社人事)[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 7ページ 372文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=(1)審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置(2)審査本部、事務本部を廃止(3)経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
群馬のフクル 衣料製造のCO2低減 排出量可視化・オフセット メーカー受注増狙う[2025/02/05 日本経済新聞 地方経済面 北関東 41ページ 1221文字 PDF有 書誌情報]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
ソフトバンクG孫社長とアルトマン氏、韓国サムスン訪問[2025/02/04 18:33 日経速報ニュース 837文字 画像有 ]
【ソウル=松浦奈美】米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は4日、ソウル市内でサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長と面会した。業界関係者が明らかにした。人工知能(AI)分野での協力などについて議論したとみられる。
オープンAIとSBGは3日、日本で生成AIの共同出資会社を設立すると発表していた。米国ではAI関連のインフラ整備に4年間で5000億ドル(約78兆円)を投資するスターゲート計画も表明している。両社はAI向け半導体を手がけるサムスンとも協力を模索する可能性がある。
韓国の聯合ニュースによると、孫氏は会談終了後、取材陣にオープンAIと進める計画についてサムスン側に説明したと明かした。「良い議論ができた。今後も話し合いを持つ」と話したという。
韓国メディアによると、アルトマン氏は4日に韓国財閥大手SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長とも面会した。アルトマン氏は同日ソウルで記者会見を開き、韓国ネット大手カカオとAIの技術や製品開発で戦略提携するとも発表した。
記者会見でアルトマン氏は「韓国は半導体やエネルギー、IT(情報技術)まで様々な産業があり、AIを適用する環境が整っている」と説明した。カカオの鄭臣雅(チョン・シンア)CEOはオープンAIとの技術協力について「ユーザーを最もよく理解する個別最適化したAIを導入する」と狙いを話した。
カカオは韓国人口の9割以上が利用する国民的対話アプリ「カカオトーク」を運営する。決済や配車サービス、小売りやエンターテインメントなど幅広い分野で独自の経済圏を築く。近年は独自の言語モデルによるビッグデータ分析に力を入れる。
聯合ニュースによると、孫氏は4日午前にソウルに到着した。アルトマン氏も日本での滞在を終えて4日までに韓国に移動した。ロイター通信によると、アルトマン氏は5日にインドを訪問し、モディ首相との面会を予定しているという。
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・OpenAI「超知能AIを10年内に実現」 孫氏と水魚の交わり
大手銀行5行最高益 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/04 18:00 日経速報ニュース 1899文字 画像有 ]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。同社は25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期では2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。三井住友トラストは政策株売却が想定以上に進んだことを受け、25年3月期の純利益予想を100億円上方修正した。
超低金利時代の経費削減、実を結ぶ
本業のもうけを示す実質業務純益も、5大銀行グループの傘下行合算ベースで16%増の2兆8702億円となった。12年4~12月期の2兆5098億円を上回った。三井住友は54%増の9573億円となった。国内外で大企業向けを中心に収益性が改善し、海外金利が高止まりしていることが下支えした。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も利益を押し上げた。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながっている。三井住友のリテール部門の収益をみると、決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を大きく上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。りそなは減少が続いていた国内預貸金利益が17年ぶりに増加に転じた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。政策株式の売却益などで得られる株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
利上げのプラス効果、26年3月期は6000億円超に
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や運用成績の上昇につながる。
ただ、好調な経済を背景にM&Aやトレーディングで稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカ(271億ドル)やウェルズ・ファーゴ(197億ドル)の純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
今後の懸念材料は米トランプ政権による各国への追加関税などの政策の影響だ。不法移民対策を含め「日本の企業にとって予期せぬリスクを生む可能性がある」(メガバンク幹部)との見方がある。みずほの峯岸寛財務企画部長は「(企業が)一部前倒しで資金を手当てする動きもある」と説明する。
三菱UFJ系の三菱HCキャピタルはコンテナリースで、三井住友FG傘下の三井住友ファイナンス&リースは航空機リースでそれぞれ買収を重ね世界大手の地位にある。世界の交易やそれに伴う人の往来に悪影響が出れば、グループ会社の業績の下押し要因となる。
大半の大手行が24年4~12月期で通期予想を達成したことを受け、各行は25年1~3月期にバランスシートの改善などに踏み切る可能性がある。三菱UFJの原隆行CFO(最高財務責任者)室長は4日、「主に外国債券の含み損処理などをしていく」と説明した。
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金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/04 16:10 日経速報ニュース 1780文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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群馬のフクル、衣料製造でCO2低減 可視化やオフセット[2025/02/04 14:00 日経速報ニュース 1222文字 画像有 ]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
外為12時 円相場、上昇 155円台前半 米関税延期でドル売り[2025/02/04 12:33 日経速報ニュース 722文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=155円13~14銭と前日17時時点と比べて48銭の円高・ドル安だった。トランプ米政権によるカナダとメキシコに対する関税の発動が延期される見通しとなった。米国でインフレが再燃し金利が高止まりするとの思惑が後退し、円やユーロなど主要通貨に対するドル売りが優勢だった。
トランプ米大統領は3日、4日に予定していたメキシコとカナダへの25%の関税発動を1カ月先送りすると発表した。10%の追加関税を課す中国とも近く協議する予定で、日本時間4日午前には米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版が中国政府は「トランプ米大統領との貿易交渉に向けた初期の準備をしている」と報じた。関税発動が見送られればドル高が一服するとして円買い・ドル売りが入った。
円相場は155円40銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。米関税の発動延期が好感され、4日午前の東京株式市場では日経平均株価が600円あまり上昇した。株高で投資家心理が改善するとして「低リスク通貨」とされる円には売りが出た。10時前の中値決済に向けて輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買いが意識されたのも相場の重荷となった。
円は対ユーロでは大きく下落した。12時時点は1ユーロ=160円13~16銭と、同1円02銭の円安・ユーロ高だった。前日に1000円あまり急落した日経平均が反発しているのを受け、対ユーロでは「低リスク通貨」とされる円に売りが目立った。
ユーロは対ドルで上昇し、12時時点は1ユーロ=1.0322~23ドルと同0.0098ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場が伸び悩み 155円台前半 実需の売り観測も重荷[2025/02/04 10:31 日経速報ニュース 424文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場が伸び悩んでいる。10時時点は1ドル=155円33~34銭と前日17時時点と比べて28銭の円高・ドル安だった。カナダとメキシコに対する米関税の発動延期を受けて4日午前は日経平均株価が大きく上昇している。投資家のリスク回避姿勢が和らぐとの見方から「低リスク通貨」とされる円には売りが出ている。
10時すぎには円相場が一時155円40銭近辺まで上げ幅を縮めた。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買いが活発だったとの観測も相場の重荷となった。
円は対ユーロでも軟調だ。10時時点では1ユーロ=160円24~27銭と、同1円13銭の円安・ユーロ高だった。
ユーロは対ドルで上げ幅を縮めている。10時時点では1ユーロ=1.0316~17ドルと同0.0092ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
国内ゲーム、アプリ外課金の波 巨大テックの包囲網回避-投資テーマを斬る[2025/02/04 04:00 日経速報ニュース 2672文字 画像有 ]
スマートフォンアプリのゲームを開発する国内企業の間で、アプリ外に課金経路を設ける動きが盛んになってきた。米アップルや米グーグルの最大30%にも上る高額な決済手数料を回避するためだ。国内決済大手もゲーム攻略情報サイトと連携し、自社で課金サイトの構築が難しい中小のゲーム企業の取り込みを狙う。2024年に成立した新法の後押しもあり、巨大テックの包囲網を回避する動きが加速する。
「これからは(アプリ)外部課金がマストになる」――。配信から5年以上がたつロングランゲームのプロデューサーは話す。この中堅ゲーム会社はアプリを介さないウェブ決済の仕組みを25年前半にも導入する。アプリで課金した場合と比べ、同じ金額で2割ほど購入アイテムが多くなる仕組みを検討している。
MIXI(2121)は24年8月、ユーザー数が世界で累計6000万人を超すアプリ「モンスターストライク」でゲーム内通貨をクレジットカードなどで購入できるサイトを開設。ユーザーが得られる通貨の数はアプリ内課金で同じ金額を払った場合に比べ約5%多い。
手数料は最大30%
24年11月に日本経済新聞社が国内ゲーム大手30社を対象に調査したところ、バンダイナムコホールディングスやソニーグループなど少なくとも12社が一部のアプリでウェブ決済を取り入れていた。
アプリ内決済ではゲーム会社がプラットフォーマーであるアップル、グーグルの2社に払う手数料は最大で30%になる。例えばゲームで使う武器や衣装などのアイテムを100円で販売する場合、30%の手数料率が課されるアプリ内課金を使うとゲーム会社の手元には70円しか残らない。ウェブ決済の手数料率は3~5%であることが多く、アイテムを90円に値引きしたとしてもアプリ企業には85~87円が入る。
冒頭の中堅ゲーム会社は、2年ほど前にもアプリ外課金の導入を検討していた。ただ、手数料が減るプラットフォーマーからにらまれるリスクが拭いきれず、現場判断で導入を止めていたという。その後、プラットフォーマーと米エピックゲームズとの反トラスト法(独占禁止法)訴訟や、大手ゲームメーカーがこぞって外部課金の仕組みを導入したこともあり、同プロデューサーは「導入しても大丈夫そうな雰囲気になってきた」と話す。
人手不足や電気代高騰を背景にゲームの開発・運用コストが年々高くなっており「上からは今すぐ(アプリ外課金を)入れろと言われている。2~3割でもユーザーが外部課金に流れてくれるだけで利益が上がる」(同プロデューサー)
決済大手もゲームのアプリ外課金に相次ぎ参入する。ソニーペイメントサービスとグノシー傘下のゲームエイトは25年1月、共同出資した新会社「S8 Plus」を設立したと発表した。新会社の社長に就任したゲームエイトの沢村俊介社長は「(ゲーム)パブリッシャーとユーザーに対して適切な選択肢を提供し、公平な機会を実現したい」と話す。
S8 Plusではゲームエイトが運営する月間5億ページビューのゲーム攻略情報サイトを基盤に、ウェブ課金の仕組みを設ける。アプリ外決済のウェブサイトを構築・運営するサービスも手掛け、自社で構築が難しい中小のゲーム会社にもサービスを広めたい考えだ。
デジタルガレージは24年6月、他社に先駆けてウェブ課金が可能なサイトをまとめた「アプリペイ」を始めた。25年1月時点でディー・エヌ・エーやコロプラなど10社がアプリペイを導入した。デジタルガレージの担当者は「手応えを感じている。ゲーム以外の分野にも広げていきたい」と意欲を示す。
コロプラは主力2タイトル「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」と「白猫プロジェクト NEW WORLD’S」でアプリペイの利用を始めた。アプリから直接買うよりアイテムの量が10%多くなるという。コロプラの担当者は「ユーザーの選択肢を多様にしたい」と話す。
競争促進法が背景
GMOテックも同年11月にウェブ課金サービス「GMOアプリ外課金」を始めた。ゲームサイト「アルテマ」を運営するコレックホールディングスと業務提携したほか、同じGMOグループの決済会社のシステムを使い、アプリ会社が海外ユーザー向けにもウェブ課金ができるようにする。GMOテックはゲームメディアを運営する6社とも連携で合意している。
アプリ外課金の導入やサービス参入が相次ぐ背景には、24年6月に成立した「スマートフォンソフトウェア競争促進法」の存在が大きい。同法はアプリ配信や決済で寡占状態にあるアップル、グーグルを念頭に、この分野への参入を妨げることを禁止する。
アプリ課金市場は国内だけで年2兆円あり、ゲームはその6割を占める。ゲームだけで最大4000億円弱の手数料をグーグルやアップルに支払っている計算で、その一部を巡って決済企業同士の争いも激しくなっている。
決済誘導、普及のカギに
アプリ利用中にそのまま処理ができるアプリ内決済と比べると、外部サイトを経由するウェブ課金は手間がかかるのがネックだ。ゲームのユーザーにお得感とスムーズな体験の双方を提供できるかが、普及のカギを握る。
ウェブ課金を広げる上では「集客」が課題になる。アップルやグーグルの規約上、アプリ内ではウェブ課金のリンク設置や宣伝ができない。スマホ競争法はこうした制約も認めていない。アプリ内でウェブ決済に直接誘導できれば、プレー中の決済手続きがスムーズになって利用増が期待できる。
日本のスマホ競争法の施行は25年末までの予定だ。同法の成立によってウェブ決済の導入機運が高まる一方、アプリ決済を通じて世界で年間数兆円の手数料収入を得てきたアップルとグーグルがこの先も黙っているとは限らない。アプリ配信市場の競争促進の取り組みが先行する海外では、巨大テック側が反撃に出ているケースもある。
韓国政府は21年にアップルとグーグルに特定の決済手段の利用強制を禁じる法律を成立させたが、両社はその後、外部決済にも高い手数料を設定。アプリ配信の市場開放を義務付けるデジタル市場法(DMA)が24年に全面適用された欧州連合(EU)でも、アップルは新たな手数料を設けて他社の配信サービスを使いにくくしている。
とはいえ、海外のゲーム会社の間でもウェブ決済の導入は広がっている。日本でも普及が進めば、アップルやグーグルに対する手数料率の引き下げ圧力になる。両社への資金の流れが変わる可能性がある。
(八木悠介)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
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昨年、4年ぶりマイナス成長予測――1月前半の消費、外食伸び4.4%増 民間調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
TIS(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2031文字 PDF有 書誌情報]
TIS
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴
▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲
▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功
▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和
▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作
▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之
▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人
▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎
▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋
▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏
▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一
▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満
▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一
▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一
▽金融戦略事業企画、福島雄樹
▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助
▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範
▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹
▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴
▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧
▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩
▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央
▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹
▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡
▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔
▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋
▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭
▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之
▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹
▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平
▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一
▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦
▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起
▽同、安井正樹
▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介
▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫
▽同経営管理S第3、西島栄美
▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健
▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅
▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉
▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之
▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生
▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘
▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
イオン銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規
▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司
▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代
▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之
▽執行役員決済本部長、浜野勝三
▽同経営改革本部長、稲垣武志
▽同監査本部長、脇田国弘
▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪
▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝
▽リスク管理、藤田恵輔
▽経営企画(新規業務開発)長崎至史
▽監査(営業サポート)桜井陽一
▽経営改革、塚本るり
新千歳発JAL・ANA40便、登別で手荷物預かり実験 到着空港で受け取り[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 380文字 PDF有 書誌情報]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。
実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
石川県のポイント、北国銀アプリで[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 300文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
多文化共生のまちに変貌、大阪・新今宮 外国人の定住、官民が後押し(街エクスプローラー)[2025/02/04 日本経済新聞 大阪夕刊 29ページ 1741文字 PDF有 書誌情報]
大阪・新世界の観光名所、通天閣からほど近い新今宮。かつては労働者が集まる地域としても知られたこのエリアは近年、さまざまな国籍の留学生や労働者が共生するまちに変貌している。人口減少社会の中、官民は外国人が地域へ溶け込むための後押しをはかり、定住を促す。
厳しい寒さが続く1月中旬の午前10時ごろ、専門学校のエール学園(大阪市)で学ぶ約10人の留学生が、新今宮駅近くの公園に集合していた。
この日は南海電気鉄道やJR西日本などからなる「新今宮駅周辺観光まちづくり推進協議会」主催の、月に1回の清掃活動の日だ。推進協のスタッフらとともに30分程度ごみを拾って歩いた。インドネシア出身のシャンリーさんは「まちがきれいになるのが楽しい」と、熱心にたばこの吸い殻を拾い集めていた。
エール学園は10年以上、地域の清掃ボランティアを続けてきた。2024年4月には新今宮駅近くにプログラミングなどについて学ぶ「ICT校」を新設。以降、推進協が22年から行う清掃活動にも参加している。同学園の崎村真理事長は「高齢化も進んでおり、若い留学生に地域活性化を担ってほしい」と話す。
新今宮がある大阪市浪速区には24年1月時点で1万1735人の外国人が暮らす。外国人比率は15・2%で、同市に24ある行政区では生野区(22・5%)に次いで2番目に高い水準だ。
かつて、仕事を求めて新今宮エリアにもひしめいた日雇い労働者は高齢化に伴い減少。梅田駅周辺の大阪・キタと比べて安い家賃などを背景に集まってきた、留学生や技能実習生らが増えつつある。
新今宮のまちづくりに長く関わる阪南大学の松村嘉久教授(観光地理学)は「大阪は労働者に支えられて経済成長してきた。外国人が長く働き続け、定住すれば、人口減少時代の大阪の新たなエンジンになる」と語る。
在留外国人の人材紹介を手掛けるYOLO JAPAN(ヨロジャパン、大阪市)は「日本に住み続けたい」と思える機会をつくろうと奮闘する。1月中旬、新今宮駅近くの施設「YOLO BASE」(ヨロベース)で、音楽や屋台などを楽しめる交流イベント「YOLO JAPAN FESTIVAL」を開いた。新型コロナウイルス禍前の19年以来、2回目の開催だ。
今回の目玉は在留外国人7人のカラオケ大会。カラオケ店「ビッグエコー」と協力して全国から参加を募ったところ829人がエントリーした。トップバッターは愛媛県で自動車整備工として働く、フィリピン出身のロジャーさん。秦基博さんの「ひまわりの約束」を力強く歌い上げると、観客らから拍手があがった。
ヨロベースではこのほか、浪速区役所などの協力のもと3カ月に1回程度「外国人食堂」を開いている。無料で食事や交流の機会を提供しており、企業の採用担当者が訪れることもあるという。ヨロジャパンの加地太祐社長は「日本に住み続ければ仕事や遊びのチャンスがあると感じてほしい」と意気込む。
大阪市は20年に策定したまちづくり方針で、新今宮駅の北側を「国籍を超えて人々がともに暮らし、チャレンジできるまち」にするとうたった。大阪商工会議所もなんば・天王寺といった地域も含めた周辺エリアを「外国人起業家の拠点」にする「グレーターミナミ・シティ」構想を掲げる。外国人とともに成長し「多文化共生」が根付くモデル地域となれるか、今後も期待がかかる。(掛川悠矢)
推しビュー
恵美公園からの通天閣
新今宮駅の北側は閑静なエリアだが、繁華街である新世界にもほど近く、道を歩けばいたるところで視界の先に通天閣がある。観光客でごった返す喧噪(けんそう)から少し離れて眺める大阪のシンボルは普段とは違った雰囲気を見せてくれる。
ヨロベースから徒歩3分ほどの場所にある恵美公園近くから撮影した。大阪市は公園と隣接する、廃校になった小学校の跡地も含めた1.6ヘクタールの再整備を計画する。建設費の高騰などで事業者は未定だが、実現すれば家族連れや留学生らが通天閣を見ながら楽しめるにぎわいの場所になりそうだ。
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【図・写真】地域の清掃活動に参加するエール学園の留学生ら(1月、大阪市浪速区)
カミナシ、工場設備保全の記録・管理をスマホで完結[2025/02/03 20:38 日経速報ニュース 649文字 画像有 ]
工場などの現場での帳簿入力の電子化ソフトを手がけるカミナシ(東京・千代田)は3日、工場設備の保全内容の記録をクラウド上で一元管理するソフトを発売したと発表した。スマートフォンによって報告作業を効率化し、集積したデータで故障の傾向を見える化できる。生産設備を多く抱えるメーカーの需要を狙う。
同日開いた発表会で新製品を公開した。設備異常の発生時に現場の作業員が社内に報告したり、保全担当者が対応内容を記録したりする用途などに使う。パソコンとスマホで利用できる。
ソフトと連動した専用のQRコードを設備と結び付けることで、1台ごとに保全状況を管理する。スマホのカメラでコードを読み取ると、対象設備の報告画面が表示される。「異音」や「油や蒸気漏れ」といった当てはまる不具合の種類を複数選べて、撮影した設備の写真も添付できる。
現場からの報告や日々の点検結果をもとに、保全担当者は詳細な修理内容を入力する。故障のレベルに加え、「未着手」や「完了」といった対応状況も共有できる。利用する企業は設備の更新や保全計画の見直しといった判断に役立てる。
保全業務は担当者の経験や知見に頼ることが多いので、情報も書類や表計算ソフトで共有されることが多く効率化が進んでいない。カミナシの河内佑介最高執行責任者(COO)は「設備の老朽化や技術者不足が広がるなかデジタル化の需要は大きい」と話した。
2030年6月までに全国の製造設備10万台への導入を目指す。今後、修理に使う部品の在庫を管理する新機能も開発する予定だ。
石川県発行のポイント、北国銀行アプリで利用可能に[2025/02/03 19:40 日経速報ニュース 300文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
人事、TIS[2025/02/03 19:11 日経速報ニュース 2230文字 ]
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一▽金融戦略事業企画、福島雄樹▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起▽同、安井正樹▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫▽同経営管理S第3、西島栄美▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
グランドエグゼクティブフェロー、熊谷宏樹▽エグゼクティブフェロー(執行役員デジタルイノベーション事業本部エンタープライズS事業部副事業部長)田中琢磨▽同、石塚博▽顧問、山本修司▽同、森隆▽同、福田壮志
▼機構改革=①産業公共事業本部のエネルギー社会基盤事業部をエネルギービジネス事業部に改称②企画本部のコーポレートサステナビリティ推進室を企画部に統合③テクノロジー&イノベーション本部生成AI推進室を新設
中小のクレジットカード発行を一括支援、TISと新興[2025/02/03 17:00 日経速報ニュース 549文字 画像有 ]
独立系システム会社のTISと新興フィンテック企業のNudge(ナッジ、東京・千代田)は、中堅・中小企業向けにクレジットカードの発行に関わる業務を一括支援するサービスを2月中に始める。
カードの管理・審査システムや不正対策、スマートフォンアプリをまとめて提供する。カード情報を顧客開拓に生かしたい地場スーパーなどをターゲットに売り込む。
システムやアプリの構築に加え、ウェブサイトのデザインやポイントサービスの企画、コールセンター業務の受託なども手がける。クレジットカードを発行するには経済産業省に事業者として登録する必要があり、この作業も支援する。「カード発行にかかる手間をできる限り少なくする」(ナッジ)狙いだ。
自社でカードを発行する企業の大半は大手で、中堅・中小は大手の基盤を使った提携カードが一般的だ。提携カードだとカード利用者のデータ取得が限られ、リボ払いなどによる金利収入も入らない。キャッシュレス決済が普及する中、自社でカードを発行して購買データを取得・分析し、マーケティングに生かしたいと考える中堅・中小が増えているという。
クラウド技術の活用により、低コストでクレジットカードを発行するナッジのノウハウを活用する。導入費用は5000万円からと、通常に比べて3分の1ほどに抑える。
DeNA、決済サービス「DeNA Pay」の本格提供を開始[2025/02/03 15:44 日経速報ニュース 1039文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
決済サービス「DeNA Pay」の本格提供開始
横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携
ハマスタの飲食店やベイスターズ関連のサービスなどで利用可能
株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下 DeNA)は、決済サービス「DeNA Pay(ディー・エヌ・エー ペイ)」を2025年2月3日に提供を開始した横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携し、本格提供を開始しました。
*ロゴは添付の関連資料を参照
■「DeNA Pay」について
「DeNA Pay」は、DeNAアカウント(※)を保有するお客様がオンライン・オフライン問わず利用できる決済サービスです。事前にチャージした残高の範囲内で、「DeNA Pay」に対応しているサービスでのお支払いが可能です。また、「DeNA Pay」専用のバーチャルプリペイドカード「DeNA Pay カード」をスマートフォン等のウォレットアプリに追加することで、タッチ決済でも「DeNA Pay 残高」をご利用いただけるようになります。残高のチャージ方法は金融機関口座・クレジットカードなどからお選びいただけます。
※DeNAグループが提供するサービスで横断的に利用できるアカウントサービス「DeNAアカウント」の運用を開始( https://dena.com/jp/news/5193/ )
・利用可能な店舗/サービス
【DeNA Pay】
利用可能な店舗/サービス一覧など、詳細はこちら( https://support.accounts.dena.com/hc/ja/articles/31802544963609 )をご確認ください。
タッチ決済での利用には「BAYSTARS STAR GUIDE」をダウンロードし、Appleウォレットへの追加が必要です。
※Google ウォレット(TM)は3月に対応予定です。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/01_202502031536.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/02_202502031536.pdf
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/03 15:43 日経速報ニュース 1348文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い「支付宝(アリペイ)」などが使える決済サービス「Alipay+」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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Hamee、「iFace MagSynqカードウォレット」を販売開始[2025/02/03 15:24 日経速報ニュース 966文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
「iFace」MagSafeに特化した「MagSynq」シリーズからメタリックカラーの展開でスタイリングにワンポイントアクセント!横開きタイプのカードウォレットが登場!
2025年2月4日(火)AM8:00~オンライン予約開始、2025年2月中旬~販売予定
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
あなたらしさを応援するモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」(運営 : Hamee株式会社、本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 水島育大、証券コード : 東証スタンダード3134)は、「iFace MagSynqカードウォレット」の販売を開始します。
2025年2月4日(火)よりiFace公式オンラインストアにて予約開始、発売は2025年2月中旬予定です。尚、iFace原宿店をはじめ、全国の雑貨店、家電量販店などの小売店では、順次取り扱いとなります。
■iFaceブランドからMagSynq横開きタイプのウォレットが登場!
持っているだけで気分が上がりそうな光沢感のある生地がおしゃれです。
MagSynqシリーズは簡単に付け外しできる手軽さが嬉しいポイント。
持ち運ぶ時はスマートフォンに付けて、使う時は外してなどシチュエーションによって使い方を楽しめます。
蓋が付いたタイプなので、カードを落とさないか不安な方にもおすすめ!
こっそりお守りの1,000円札を忍ばせても。
非接触式ICカードはウォレットに入れたままタッチ決済ができ、とっても便利です!
スマートでおしゃれなMagSynqウォレットライフを!
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/01_202502031522.png
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/02_202502031522.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/03_202502031522.pdf
人事、イオン銀行[2025/02/03 14:43 日経速報ニュース 360文字 ]
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=①審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置②審査本部、事務本部を廃止③経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
花王、ポイントプログラム「Kao コレモ!」のβ版アプリを提供開始[2025/02/03 13:38 日経速報ニュース 949文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
花王商品と生活者の新たな出会いを創出するポイントプログラム「Kao コレモ!」β版のアプリ提供を開始
花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2025年2月3日、生活者と花王商品の新たな出会いを創出する、花王公式アプリ「Kao コレモ!」のβ版(テスト版)の提供を開始します。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし、ポイントを集めることで、おすすめの花王商品と交換することができます。身近にある商品が花王のブランドであることに気づいていただき、花王ファンの拡大をめざすとともに、生活者理解を深め、今後のマーケティングに生かしていきます。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
「Kao コレモ!」は、生活者と花王商品の新たな出会いを創出するアプリです。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスキャンすることでスクラッチくじに挑戦でき、当たりが出るとポイント(ハート)が貯まります。また、アンケートに回答したり動画広告を視聴したりすることでもポイント(ハート)を貯めることができます。貯まったポイント(ハート)は、提示された景品候補の中からお好きな花王商品と交換でき、商品3つと交換を終えると、無料でご自宅に送ることができます。
このたび、2025年2月3日(月)~3月31日(月)(*1)の期間でβ版として検証を行い、今後の本格展開をめざします。
本アプリの利用により、身近にある商品が花王のブランドであることを、より多くの生活者に知っていただくとともに、新たな商品との出会いの機会を増やし、ロイヤリティの向上をめざします。また、個々人に合った花王商品をご提案し、生活者のより快適な毎日に貢献します。
*1 予算上限に達し次第、予告なしに終了します
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/01_202502031333.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/02_202502031333.pdf
外為12時 円相場、下落 155円台半ば 米関税強化で[2025/02/03 12:18 日経速報ニュース 530文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は1ドル=155円52~54銭と前週末17時時点と比べて87銭の円安・ドル高だった。米関税強化に伴うインフレ再加速への懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になった。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の追加関税を課す米大統領令に署名した。貿易戦争で米国を含む世界経済が減速するとの警戒感は、投資家のリスク回避(リスクオフ)姿勢も強めた。低リスク通貨の円買いが入る場面もあったが、ドルは対ユーロなどで買われ、対円でもドル買いが波及した。
10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロで大幅に上昇した。12時時点は1ユーロ=159円ちょうど近辺~03銭と、同1円89銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落し、12時時点は1ユーロ=1.0223~24ドルと同0.0180ドルのユーロ安・ドル高だった。米政権は中国に対しても10%の関税を課し、中国経済と関係が深いユーロへの売りを促した面もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
1月前半の消費、4.4%増 外食やアパレルが堅調[2025/02/03 10:40 日経速報ニュース 227文字 画像有 ]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
「百貨店」は5.1%減だった。24年秋ごろからマイナス基調が続いている。ナウキャストは「年始の初売りなどで消費の弱さが見受けられる」と指摘した。
外為10時 円相場、下げ拡大 155円台後半 実需の売り[2025/02/03 10:23 日経速報ニュース 329文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅が拡大した。10時時点は1ドル=155円72~73銭と前週末の17時時点と比べて1円07銭の円安・ドル高だった。米関税強化による米インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)で、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロでは上昇している。10時時点では1ユーロ=159円30~33銭と、同1円59銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落しており、10時時点では1ユーロ=1.0230~31ドルと同0.0173ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
相国寺展 各種前売り券好評販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 朝刊 14ページ 249文字 書誌情報]
京都を代表する禅宗の古刹・相国寺が所蔵する名品などを展示する「相国寺展 金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」の前売り券を販売中。写真は「亀図」(伊藤若冲筆、鹿苑寺蔵)。
◇会場 東京藝術大学大学美術館(上野公園)
◇会期 2025年3月29日(土)~5月25日(日)
◇前売り券 一般1800円(当日2000円)、平日限定音声ガイド付き前売り券2300円(一般のみ)
◇販売場所 展覧会公式サイト(QRコード参照)https://shokokuji.exhn.jp/などで3月28日(金)まで販売
進撃のまいばす 「繁盛はコスト」 ドンキより安い秘訣は「1200店均一」 販管費率下げる逆張り[2025/02/03 日経MJ(流通新聞) 1ページ 3323文字 PDF有 書誌情報]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋一杯に抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
■「没個性」に商機
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
■営業利益率3倍
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
25年02月07日
TISとナッジ、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」にスタートアップスイートを追加[2025/02/07 11:22 日経速報ニュース 1723文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月07日
TISとナッジ、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」にスタートアップスイートを追加
~事業戦略に応じたクレジットカード事業の付随業務をトータルサポートすることで事業構築を共創支援~
TISインテックグループのTIS株式会社(本社 : 東京都新宿区、代表取締役社長 : 岡本 安史、以下 : TIS)と、ナッジ株式会社(本社 : 東京都千代田区、代表取締役社長 : 沖田 貴史、以下 : ナッジ)は、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」のオプションメニューとして、クレジットカード事業に必要な幅広いサービスを提供するスタートアップスイートを2025年2月7日より提供開始することを発表します。
今回提供を開始するスタートアップスイートは、クレジットカード事業を新たに開始しようとするすべての企業に対し、事業の立ち上げから展開まで包括的に支援するパッケージです。事業化に向けたコンサルティングサービスのほか、事業戦略・マーケティング、法規制対応、クレジット業務関連、顧客対応等、クレジットカード事業の立ち上げから展開までに必要なメニューを包括的に提供します。一部のメニューは専門スキルをもつ事業者とのアライアンスのもと、必要に応じて提供します。
<スタートアップスイートの提供イメージ>
*添付の関連資料を参照
【背景】
百貨店や電鉄系企業、大手スーパーなどがクレジットカードを発行し、ユーザーの囲い込みや接点の強化、データの利活用、手数料収入などの面で多くの効果をもたらしてきました。また、経済産業省は2025年までにキャッシュレス決済比率を40%とすることを目標に掲げていますが、2023年には39.3%に達しており、将来的には世界最高水準の80%を目指しています(※1)。
こうした状況から、クレジットカード事業への参入を望む企業のニーズが高まっている一方で、金融サービスであるため、法令を順守するために組織体制を整えることはもちろん、セキュリティを担保するためのシステム構築は複雑で初期投資もかかることから、事業参入は大手企業に限られていました。
こうした課題を解決するため、TISとナッジは2024年5月にクレジットカード事業において必要な機能を最小構成モデルでリーズナブルに提供する「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」を開始しました。
*参考画像は添付の関連資料を参照
しかし、クレジットカード事業の立ち上げや運営には幅広い領域の知見が必要であり、「ライト版クレジットカードプロセッシングサービス」の導入を検討する企業からは、クレジットカード事業に必要なシステムのみでなく、付随するさまざまな業務を事業戦略に応じて包括的にサポートしてほしいというニーズが寄せられていました。
そこで今回、TISとナッジでは、クレジットカードの事業化に向けたコンサルティングサービスのほか、事業戦略・マーケティング、法規制対応、クレジット業務関連、顧客対応等のオプションメニューを、専門スキルを持つ各社とのアライアンスのもと取り揃え、クレジットカード事業に必要な幅広い要素を共創支援するスタートアップスイートの提供を開始します。
※1 経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/cl_vision.pdf
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
<スタートアップスイートの提供イメージ>
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/01_202502071114.png
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/02_202502071114.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686609/03_202502071114.pdf
外為10時 円相場、一時150円台 実需の売り観測は重荷に[2025/02/07 10:36 日経速報ニュース 720文字 ]
7日午前の東京外国為替市場で、円相場が高値圏で一進一退の展開となっている。10時時点は1ドル=151円29~30銭と前日17時時点と比べて1円28銭の円高・ドル安だった。日銀の利上げ観測を背景に9時半すぎに一時150円台まで上昇して約2カ月ぶりの高値をつけたものの、買いが一巡すると円相場は再び151円60銭台まで伸び悩む場面があった。
円相場は一時150円96銭近辺と昨年12月10日以来の円高・ドル安水準をつけた。7日午前の国内債券市場では政策金利の影響を受けやすい新発2年物国債の利回りが16年4カ月ぶりの水準に上昇。日銀が利上げを続ければ日米の政策金利差は縮小するとして円買い・ドル売りの勢いが増した。日経平均株価が一時300円あまり下落したのも「低リスク通貨」とされる円に歩調を合わせるような買いを誘った。
もっとも、10時すぎには円相場が151円61銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。10時前の中値決済に向けて「ドル買い優勢」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれ、輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。150円台後半で円相場の上昇が一服し、短期的な利益確定や持ち高調整の円売り・ドル買いも増えた。
円は対ユーロでも堅調だ。10時時点では1ユーロ=156円99銭~157円02銭と、同1円37銭の円高・ユーロ安だった。9時半すぎには一時156円82銭近辺と昨年12月上旬以来およそ2カ月ぶりの円高・ユーロ安水準をつけた。
ユーロは対ドルでもみ合っている。10時時点では1ユーロ=1.0376~77ドルと同0.0003ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外貨準備高1月末0.8%増 前月比、米国債の評価額上昇[2025/02/07 10:23 日経速報ニュース 352文字 ]
財務省が7日発表した1月末の外貨準備高は1兆2406億ドル(約187兆円)だった。2024年12月末と比べて99億ドル(0.8%)増加した。増加は2カ月ぶり。保有債券の利息収入のほか、米長期金利の低下により保有する米国債の時価評価額が上昇した。
外貨準備高のうち外国債券などの証券は9214億ドルと39億ドル(0.4%)増えた。財務省によると、保有債券の多くを占める米国の10年債利回りは12月末に4.572%だったが、1月末に4.541%に下がった。
海外の中央銀行や国際決済銀行(BIS)などへの預金は1598億ドルで2億ドル(0.2%)増えた。
金相場の上昇により保有する金の時価評価額は上がった。1月末の金相場は1トロイオンス2812.05ドルと、24年12月末と比べておよそ7.7%上昇した。
「ひとりユニコーン」の時代 DeepSeek現象はどこにでも-本社コメンテーター 村山恵一[2025/02/07 10:00 日経速報ニュース 2116文字 画像有 ]
「大きなお金がかかる。払う財力があるのは大企業だと思う」
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は3日都内で講演し、米オープンAIと組んで提供する企業用AI(人工知能)についてこう話した。自らもグループ各社に導入する。利用料は年30億ドル(約4500億円)にのぼる。
以前なら、さらっと聞き流した説明かもしれないが、もはやそうはいかない。大資本とは呼べない中国のDeepSeek(ディープシーク)が高性能の生成AIモデルを開発したと表明し、世界を驚かせたからだ。
巨費を投じ、大量のコンピューターを用いて磨く。それが高度なAI開発の「常識」だった。オープンAIやソフトバンクGなどが米国にAIインフラを築く「スターゲート」計画も、投資額は4年で5000億ドルを見込む。
ビッグ、ビューティフル、ビルディングス――。オープンAIの創業者、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は3つの単語とともに、テキサス州につくるスターゲート拠点の映像をSNSに投稿した。スケールの大きさを誇るかのようだ。「売り上げも利益も豆腐のように1兆(丁)、2兆(丁)と数えたい」。孫氏もまたビッグを好む。
AI「価格破壊」の衝撃
ディープシークのアプローチは違う。技術情報が公開されたオープンソースのAIモデルを活用し、独自の工夫を重ねる効率重視の開発が特徴とされる。
データの不正利用を疑われるなど不透明さもあるが、専門家からは開発手法を前向きにとらえる声があがる。米メタに所属する有力AI研究者、ヤン・ルカン氏はSNSに書いた。「彼らは新しいアイデアを思いつき、他の人々の仕事のうえにそれを築いた」
ディープシークが役立てたというメタのオープンソースモデルも、メタ自身は相当な開発費を使っているはずだ。それでも、ひたすらお金を注ぎ込むのではなく、スモールで賢いやり方があると示した意義は大きい。
AIの価格破壊を思わせるディープシーク・ショックを経たいま、「ビッグ=鈍重・非効率」との見方も当然、出てくる。こういう展開を、ほかならぬアルトマン氏が予想してはいなかったか。
1年前、あるインタビューで同氏は「人員はひとりながら価値10億ドルの会社」が誕生する時期について、テック系のCEO仲間と賭けをしていると明かした。「AIがなければ考えられなかったが、実現可能になった」
多様な業務をこなすAIを駆使すれば、小さな組織も大きな事業を回せるようになる。「ひとりユニコーン」出現の予言だ。
ディープシークが即あてはまるわけではないが、経営資源が限られる同社がオープンソースAIをテコに、資源豊富な企業を慌てさせたことは、ひとりユニコーン時代への助走にもみえる。
しかしアルトマン氏は拡大路線できた。オープンAIを営利化し、米マイクロソフトなどから資金を集め、人員を増やして業界の先頭に立った。いま自分の予言を体現するような身軽なライバルが登場し心境は複雑かもしれない。
スモール化を志向するユニコーンも
意外な手法をもつ企業が既存勢力の不意をつく「ディープシーク現象」は、どんな業界でも起こり得る。
米CBインサイツの調査によれば、1月7日時点でユニコーンは世界に1257社ある。その1社、スウェーデンのクラーナは後払い決済で成長し、米国で上場する計画を進めている。
経営数値はどれも上向きかと思いきや、セバスチャン・シェミャートコフスキCEOは2024年12月、米メディアで聞き逃せない発言をした。「1年前から採用を抑え、4500人いた従業員は3500人になった」。AIによる生産性向上が背景という。
高い評価額で多くのベンチャーマネーを吸い寄せ、人員を膨らませる従来のユニコーン像とは異なる。ひとりとまではいかずとも、企業のスモール化はひとつの潮流に思える。
一段と機動力を高めた新興企業が台頭すれば、ビジネスモデルの陳腐化は速くなる。成功体験にとらわれ発想が凝り固まっていないか。業種を問わず、経営者は絶えず自己点検を迫られる。
オープンAIのアルトマン氏、歯切れは悪く
「創業者は会社のコアとミッションに強い信念をもつべきだが、それ以外に関しては非常に柔軟で、新しいことを学ぶ意思がいる」。米国のスタートアップ支援組織、Yコンビネーターの社長だったアルトマン氏が15年にまとめた文書の一節だ。
では、ディープシークという新たな事態に直面した起業家アルトマン氏の学びとは何か。多くの経営者が知りたいだろう。
同氏はディープシークのAIを「印象的なモデル」と評価する。ネット掲示板での質疑応答では、オープンAIもオープンソースを戦略的に利用する必要があるとの考えを示した。ただ、「オープンAIの全員がこの見解を共有しているわけではない。現在の最優先事項でもない」とも書いた。歯切れは悪かった。
先ほどの文書には「動きの遅い創業者が真の成功を収めるのをただの一度も見たことがない」との記述がある。巨大企業をいくつもパートナーに抱え、大金が動く経営の継続に危うさを感じてはいないのか。ビッグ・イズ・ビューティフルとなお言い切れるか。ぜひ聞いてみたい。
【関連記事】
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米政権、仮想通貨の「銀行排除」にメス 支持層が圧力[2025/02/07 08:54 日経速報ニュース 2229文字 画像有 ]
【ニューヨーク=斉藤雄太】米国で銀行が顧客の口座を強制的に閉鎖する「デバンキング」への批判が高まっている。トランプ大統領と議会与党の共和党は支持基盤の保守派や暗号資産(仮想通貨)の事業者が不当に銀行取引から排除されていると訴え、当局や銀行に是正を迫る。規制や慣行の見直しは必至の情勢だが、詐欺や不正行為の抑止力も弱めないようにする制度設計は容易ではない。
米議会下院の金融サービス委員会は6日、仮想通貨業界で銀行との取引遮断が頻発したとの指摘を踏まえた公聴会を開いた。
「バイデン前政権の規制当局はデジタル資産を扱う企業と協力している銀行に対し、検査でのネガティブな評価や罰金をちらつかせてきた」。共和のダン・ミューザー議員はこう主張し、当局の意向を踏まえた銀行が仮想通貨企業との関係を絶ってきたとの見方を示した。他の共和議員からも「当局が(銀行の融資先を事実上制限し)勝者と敗者を選ぶべきではない」(フレンチ・ヒル議員)といった批判が相次いだ。
5日には米上院の銀行委員会もデバンキング問題を扱う公聴会を開いた。同委を率いる共和のティム・スコット議員も、バイデン政権時代の規制当局による銀行への働きかけがあったと指摘。「保守派の個人や企業、当局が好まない業界関係者へのサービスを停止するよう圧力をかけてきた」と主張した。
トランプ氏、大手銀CEOを非難
デバンキングは米国の政治問題として急浮上している。発火点は1月下旬の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加したトランプ氏の発言だ。
「保守派の多くが『銀行が我々との取引を認めてくれない』と不満を訴えている」。トランプ氏は質疑応答の場で突如、登壇していた米銀大手バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)に批判の矛先を向けた。
壇上にいなかった米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOにも牙をむき「モイニハン氏やダイモン氏が保守派にも銀行を開放してくれることを願う。あなた方がやっていることは間違っている」と訴えた。
不満の声を上げる保守派には銃器の製造・販売を手がける企業や石油などの化石燃料を開発する企業、それらの権利擁護を主張する団体が含まれ、共和の岩盤支持層と重なり合う。こうした人々はバイデン前政権がESG(環境・社会・企業統治)やDEI(多様性、公平性、包摂性)を推進するなかで反対勢力に位置づけられ、当局や銀行による排除があったと疑う。
デバンキング問題は民主党のオバマ政権時代にも指摘されてきた。当時も銃メーカーなどが標的だったとされるが、今回「被害」を強く訴えているのが仮想通貨業界だ。
仮想通貨の決済・保管を手がける米アンカレッジデジタルのネイサン・マコーリーCEOは5日の公聴会で、自社も銀行から突然の口座閉鎖を告げられ、新たな取引銀行探しにも苦労した経験を語った。「仮想通貨企業のリーダー数十人が個人や会社の口座解約に追い込まれた」とも証言した。
同氏はバイデン政権下の当局が仮想通貨業界の取り締まりを強化し、銀行が取引継続をリスクとみなすようになったと指摘した。
6日の公聴会で証言した仮想通貨交換大手コインベース・グローバルの最高法務責任者、ポール・グレワル氏も「当局が政治的なバイアスを持ち出し、合法的に活動する(仮想通貨)業界を窒息させようとした」と非難した。
トランプ氏は選挙戦で仮想通貨の振興を唱え、1月には実現に向けて大統領令に署名した。そのなかでは法令を順守する個人や企業が公平に銀行と取引できるようにすることを求めている。
銀行側、口座閉鎖は「厳罰リスク回避」
デバンキングを巡っては、普段トランプ氏や共和議員と敵対することの多い民主党左派のエリザベス・ウォーレン上院議員も是正が必要だと訴える。同氏は消費者保護や大手銀行の監視強化の観点から、党派を超えて協力できるテーマだと見定める。
与野党に責め立てられる銀行側は、規制上の問題を挙げる。
「政治的・宗教的な理由で口座を閉鎖することはない」。米メディアによると、JPモルガンのダイモンCEOはこうした見解を示した。脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)のような不正や犯罪行為を防ぐ目的で銀行口座を厳しく管理するよう求められていると説明した。
銀行側は当局に不正対策の不備を追及された場合、巨額の罰金を科される可能性がある。米財務省の金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)の集計によると、銀行が報告する不正の疑いのある取引の件数は23年に196万件に達し、5年間で倍増した。銀行には制裁・処罰のリスクを回避するために「疑わしい」口座を閉鎖する誘因が働きやすい。
現在のルール上は、強制的に銀行口座を閉鎖された顧客に理由を説明することも禁じられており、余計に疑心暗鬼を生みやすい。銀行業界は不要なデバンキングを減らすために規制の明確化が必要だと訴えている。
政治的な落としどころはまだ見えていない。ウォーレン議員は自身が設立に関わった米消費者金融保護局(CFPB)を通じたデバンキングの監視強化を主張する。だがトランプ政権は規制緩和の一環でCFPBの廃止も視野に入れる。
単に銀行取引の監視の目を緩めるだけでは、消費者保護や不正の抑止といった面で問題が大きくなる恐れもある。公平な銀行サービスの開放を巡る議論はまだ緒に就いたばかりだ。
<米国・時間外>アファーム大幅高 47%増収で黒字転換 BNPL好調[2025/02/07 08:31 日経速報ニュース 531文字 ]
(コード@AFRM/U)6日夕の米株式市場の時間外取引で、後払い決済サービスのアファーム・ホールディングスが大幅に上昇している。通常取引を前日比1.67%安の61.75ドルで終えた後、時間外では69ドル台半ばまで買われて終値を12%あまり上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算が最終黒字に転換し、市場予想を上回る増収となったことが好感された。
10~12月期の売上高は前年同期比47%増の8億6638万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(8億720万ドル)を上回った。年末商戦とあって同社の「バイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)」決済サービスへの需要が増した。利用者数と利用者1人あたりの決済額がともに増え、流通総額(GMV)は35%増の101億ドルと市場予想(96億4000万ドル)以上だった。最終損益は8036万ドルの黒字(前年同期は1億6690万ドルの赤字)。1株損益は0.23ドルの黒字となり、市場予想(0.15ドル程度の赤字)に反して改善した。
1~3月期の売上高は7億5500万~7億8500万ドルを見込む。中心値は市場予想(7億7200万ドル)をやや下回る見通しだ。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
「社会に役立つ贈り物」って? お金や物だけじゃない形-学んでお得[2025/02/07 05:00 日経速報ニュース 1619文字 画像有 ]
バレンタインデーが近づくこの時期、親しい人とプレゼントをやりとりする人も多いだろう。相手に喜ばれるのはやはりうれしい。そこで今回は少し視野を広げて「社会のために役立つ贈り物」について考えてみたい。贈り方や注意点を調べてみた。
社会に役立つ贈り物というと、すぐ思い浮かぶのは金銭の寄付だろう。ただそれ以外にも自分が持っていたり、買ったりした品物を譲るとか、人のために時間や労働力、知識やスキルを提供するなど、様々な形がありうる。
まずはどんな人にどんな贈り物を届けたいのかを考えてみよう。世界各地で起こる災害からの復旧や人道支援をはじめ、大きな社会課題を意識するのもいい。一方、身近なところで活動している人や団体を応援する手もある。筆者の場合、助産師の友人が新しい場所へ助産院を移す資金を募っているときなどに「クラウドファンディング(CF)」に参加した経験がある。
CFとは実現したいプロジェクトについて、その目的や進め方など今後の計画を公開し、不特定多数の人からインターネットを通じて支援を募る仕組みだ。SNS(交流サイト)などで情報拡散でき、お金の出し手がその活動の応援団のような存在にもなる。
CFの仲介サイトでは様々な活動が紹介されている。地域やテーマ、注目度の高さや新しいものなど、キーワードを入力・検索しつつ探せる。これというプロジェクトが見つかったら、設定された額から選んで寄付する。クレジットカード決済もできる。
CF仲介サイトを運営するREADYFOR(レディーフォー、東京・千代田)の担当者は「プロジェクトによって資金の使い道もリターンの内容、形式なども異なる。自分の思いに合うものをみつけてほしい」と話す。リターンとは支援に対する返礼だ。寄付のみの場合もあるが、何らかの形でお礼が戻ってくるケースもある。
買い物などでたまったポイントの寄付も手軽にできる贈り物のひとつだ。例えば楽天グループが実施している「楽天クラッチ募金」では、「楽天ポイント」で募金することができる。受け付け中の募金一覧から支援したいものを選んでポイント数を指定する。
クレジットカードの場合、ポイントの交換商品として、寄付を選ぶことができるものがある。たまっているポイントを無駄にしないためにも、寄付ができないか調べてみる手もあるだろう。
品物の寄付も選択肢の一つだろう。賞味期限内の食料品であれば、「フードドライブ」への協力が考えられる。フードドライブとは家庭で余った食料品を学校や職場、イベント会場などに持ち寄り、まとめて寄付する活動だ。集められた食料品は生活に困っている人々に配られる。
最近では「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」という枠組みも広がりつつある。集めた食料品や日用品を保管し、生活に困った人が都合のつく時間に人目を気にせず受け取りにいけるシステムだ。米、パスタ、缶詰、インスタント食品など、保存期間が長いものが好まれる。
人手不足が叫ばれる今、時間・労働を提供するのも広い意味で社会への贈り物になりそうだ。近年はボランティアを募りたい人・団体と応募したい人を結びつけるサイトも出てきた。交通費や謝礼などを受け取れる場合もある。
例えば「Sketter(スケッター)」では介護施設での有償ボランティアを募っている。音楽などの趣味や特技を生かしてレクリエーションに参加したり、食事の配膳や洗い物、掃除をしたり、話し相手として関わったりできるという。資格がなくても可能。「喜んでもらい、元気が出た」との声も聞かれる。こうした活動が気分転換や生きがいにつながった人もいる。
若者世代のために地域の子育てを支援するファミリー・サポート・センターに登録して子どもを預かったり、ボランティアで子どもの学習支援に携わったりすることもできそうだ。贈り物を通じて自分なりの地域・社会貢献を考えてみるのはどうだろう。
(ライター 生島 典子)
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JR東日本、Suicaで鉄道サブスク 運賃割引やクーポン[2025/02/07 02:00 日経速報ニュース 1246文字 画像有 ]
JR東日本は交通系ICサービス「Suica(スイカ)」を使ったサブスクリプション(定額課金)を2028年度にも始める。毎月一定額を支払うことで運賃を割り引いたり、駅ビルのクーポン券を付与したりするサービスを想定する。電子決済のシェア争いが激しくなるなか、柔軟に使える機能を増やして新たな生活インフラに育てる。
28年度にも開始、行政サービスも対応
JR東の共通アプリ「Suicaアプリ(仮称)」を28年度に取り入れる。従来はスイカのほか、切符予約サイト「えきねっと」やクレジットカード「ビューカード」などグループの会員サービスが分散していた。アプリの導入で鉄道や買い物、金融といった各機能をまとめて使えるようにし、事業の垣根を越えたサブスク展開を目指す。
例えば毎月3000円を支払えば、最寄り駅を起点にどの駅にも半額運賃で乗り放題できるようなサービスをつくる。駅ビルで一定額の買い物をした利用者には帰りの運賃を割引きにするなどの特典も設ける。駅ナカでのイベント開催日や記念日に合わせてクーポン券を配るなど、鉄道の利用促進につながる企画も検討する。
これまでスイカは2万円までしかチャージできなかった。今後コード決済機能を施し、利用上限を引き上げる。一度に使える金額が増えれば、クーポンや割引券を獲得しやすくなる。後払い機能も設けることで決済金額・頻度の向上につなげる。
スイカは累計1億超の発行数を誇る。鉄道利用に加え、電子マネーとしても使える利便性から、コンビニエンスストアや飲食店など様々な業種との相互利用が進んだ。
一方、電子決済のシェア競争は激しさを増している。経済産業省の23年調査によると、キャッシュレス決済額の84%をクレジットカードが占め、スイカを含む電子マネーは5%にとどまる。「PayPay」などコード決済(9%)も独自のポイントを強みに台頭する。
スイカの優位性を保つには、従来の決済手段にとどまらない機能の拡充が求められる。人口減で移動需要も縮小するなか、鉄道や商業の縦割りを崩して利便性を高めて、沿線内外の顧客を引きつける独自の戦略を打ち出すことが重要になっている。
JR東の喜勢陽一社長は「定期券や定期外のような鉄道の当たり前を超え、顧客ごとに合わせた割引きやクーポンなど今までにない便利な移動体験を提供する」と語る。スイカに蓄積するビッグデータを活用し、日々の生活に根ざしたサービス展開を目指す。
スイカの情報を使い、新幹線の到着時間に合わせて旅先の駅にタクシーを呼べる自動配車サービスの展開を模索する。駅ビルや店舗での消費データなどを人工知能(AI)で分析することで、健康状態に合わせた食事や運動メニューの提案もできる。
沿線各地の自治体向けには、特定エリアのみで使える「ご当地Suica(仮称)」を導入する。マイナンバーカードと連携し、地域の特性に応じた割引商品や乗り合いバスの利用、給付金の受け取りなど行政サービスにも対応できるようにする。
(石崎開)
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ID&EHDへのTOB成立 東京海上が全株取得へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 258文字 PDF有 書誌情報]
東京海上ホールディングス(HD)は6日、建設コンサルティング大手のID&EHDへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。買い付け総額は約838億円。今後はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て全株式を取得する。ID&EHDは東証プライム市場から上場廃止になる見通し。
TOBは1株あたり6500円で2024年11月20日~25年2月5日に実施し、買い付け予定株数の下限を上回る1289万5763株の応募があった。決済開始は2月13日で、東京海上HDの保有比率(議決権ベース)は85.44%となる。
マック、店舗大型化・DX急ぐ 円安・賃上げでコスト増、4~6%成長へ試練 中計(ビジネスTODAY)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1587文字 PDF有 書誌情報]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、2027年12月期までの3カ年中期経営計画を発表した。店の大型化やIT(情報技術)活用などの策で全店売上高で年平均4~6%の成長を目指す。円安や原材料高騰が続く一方で節約志向は強まり、さらなる値上げには壁がある。社長に昇格するトーマス・コウ氏の下、消費二極化の対応が急務だ。
「これからも『日本で最も愛されるブランド』であり続ける」。6日開いたオンラインの記者会見で、日本マクドナルドHD社長就任が内定したコウ取締役は意気込みを語った。
新中計は営業利益を年平均で4~6%増やすほか、24年度で11.8%だった営業利益率を13%に引き上げる目標を掲げた。成長戦略の柱は店舗投資だ。25年度は過去最大規模となる600億円以上の設備投資を実施する。大型店にしたり、老朽化した店を建て替えたりといった施策を進める。
出店・改装に伴い、従来比2倍の製造能力がある厨房機器を導入する。地方や郊外店でドライブスルーを追加するなど、店の能力を高めて既存店売上高を引き上げる。25~27年にかけて1000店舗以上の改装を実施する計画だ。
24年12月末時点の店舗数は2988と3000の大台を目前に控える。店舗数では国内外食チェーン他社を圧倒する首位となっているが、27年までの3年間で100店舗以上の純増を目指す。
コスト増に対応しながら店舗の稼ぐ力を高める柱の策が、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ。
現在約1300店舗に設置しているタッチパネル式のセルフ注文端末を今後は全店に広げる計画。すでにスマートフォンから注文や決済ができる「モバイルオーダー」は、ほぼ全店で導入済みだ。岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「宅配やタッチパネルといった複数のサービスできめ細かく対応することが成長につながる」と指摘した。
課題もある。22年以降、大規模な値上げを4回実施した。ただ、主力バーガー「ビッグマック」など全体の3分の1の商品を10~30円値上げした24年1月を最後に、価格を改定していない。25年12月期以降は、値上げによる増収効果が一巡する見通しだ。
事業会社、日本マクドナルドの吉田修子最高財務責任者(CFO)は24年の日本経済新聞の取材に「値上げは消費環境を注視しながらやらざるを得ず、より難しくなっている」と答えている。
さらなる値上げについてコウ氏は「原材料費や人件費などの運営費用は今後も上がる」と強調した。「積極投資を続けるために、常に検討していく」と述べた。価格戦略をさらに緻密にすることが重要になる。
日本マクドナルドHDは4月から、基本給を一律で引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて平均4%の賃上げを実施すると明らかにした。人手不足の解消につなげる一方で負担は増す。
これまで外食で勝ち組とされてきた成長を維持できるか。日本マクドナルドHDは25年12月期の連結純利益が前期比5%減の305億円になる見通しだと発表した。連結売上高は前期比2%増の4125億円、営業利益では3%増の495億円と堅調さを維持する。
同社はまた、株主還元の指標に株主資本配当率(DOE)を初めて採用すると発表した。24年12月期末の配当については1株49円と従来予想から7円引き上げる。還元策の拡充で株主重視の姿勢も強める。
コウ氏の新社長就任に伴い退任する日色保日本マクドナルドHD社長は、6日の会見で「店舗開発投資や効率性の向上は道半ばだ」と述べた。
外食でも消費者の値上げ疲れが指摘されている。先行きの不透明感は増しており、同社の価格戦略は小売り・外食の競合企業の視線も注がれる。
コウ氏はこれまで壁にもなってきた3000店の大台への挑戦と道半ばの利益率改善の二兎(にと)を追うことになる。
(平岡大輝)
LINEヤフー、年7円配に上げ、4~12月、純利益4%増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 412文字 PDF有 書誌情報]
LINEヤフーが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比4%増の1276億円だった。主力の広告事業が好調だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績拡大も寄与した。25年3月期の年間配当は従来予想から1円44銭引き上げ、7円(前期は5円56銭)とする。
売上高にあたる売上収益は6%増の1兆4287億円、営業利益は46%増の2547億円だった。主力の広告などを含むメディア事業の10~12月期の売上収益は3%伸びた。対話アプリ「LINE」は、収益源となる有償企業向けアカウント数が増加した。
PayPayの10~12月期の連結売上高は21%増の672億円、連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4・8倍の157億円だった。利用者数は24年12月末に6700万人を超えた。決済取扱高の拡大で手数料収入が増えている。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
東京・浅草の飲食店、順番待ち端末で観光公害減へ[2025/02/07 日経MJ(流通新聞) 9ページ 1025文字 PDF有 書誌情報]
東京都内有数の観光名所・浅草寺がある台東区で、インバウンド(訪日外国人)などの過度な集中やごみのポイ捨てを減らす取り組みが始まった。店頭に並ぶ行列を緩和するシステムを導入したり、ごみの多い地域で量や種類を調査したりする。オーバーツーリズム(観光公害)への対策を強化し、快適で持続可能な観光の実現をめざす。
2025年元日の昼過ぎ。浅草寺の参道に連なる仲見世商店街や参道周辺の商店街はインバウンドや家族連れでごった返し、飲食店の前には入店待ちの行列ができていた。千葉市から初詣に訪れた女性は「どの店もインバウンドが多く、30分くらいは店頭で待つことを覚悟している」とあきらめ顔だった。
政府は23年に決めたオーバーツーリズムの未然防止・抑止対策で、住民を含めた地域の関係者による協議の場の設置や、協議に基づく計画や取り組みへの支援を実施するとした。台東区は都内で唯一、8000万円を上限に3分の2まで補助する「先駆モデル地域」に選ばれている。
背景には訪日客の急増がある。23年に台東区を訪れた外国人客は442万人と22年の約10倍に膨らんだ。観光案内所「浅草文化観光センター」の24年4~12月の来館者は前年同期比1割増の約110万人。訪日客に絞ると同5割増だ。区には「キャリーバッグを持った観光客が行列をなして歩道を占拠し、通行を妨げている」との苦情が届く。
順番待ちで歩道を塞ぐ行列を緩和する実証実験は対策の一つ。昨年12月に始め、1月末まで浅草地区の飲食店で実施した。専用のタブレット端末に来店人数などを入力すると、行列に並んだことになる。入力後に発行されるQRコードをスマートフォンで読み込めば、自分より前に待つ組数をリアルタイムで確認できる。
ごみ問題を巡っては、区が昨年4月に浅草地区の住民向けに実施したアンケートで「ポイ捨てが増えた」との回答が81%に上った。そこで昨年11月から、同地区でごみの多い15カ所で量や種類などの調査に着手した。区は住民や事業者と協議の場をつくり、多言語リーフレットの配布など具体策を検討する方針だ。
24年の全国のインバウンドは前年比47%増の3686万人と、過去最高を記録した。今後も旅行先として選んでもらうには、オーバーツーリズム対策にも「訪日客の満足度を低下させない」という視点が欠かせない。
(飯塚遼)
【図・写真】「順番待ちシステム」を導入した飲食店で、店頭での行列が解消した(1日、東京都台東区)
路面交通システム「SRT」 バス車窓に観光情報投映 エンタメで訪日客呼ぶ(シン・ナゴヤ)[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 中部 7ページ 1401文字 PDF有 書誌情報]
名古屋市は2025年度後半にも名古屋駅と繁華街・栄間で路面公共交通システム「SRT」(スマート・ロードウェイ・トランジット)の運行を始める。目玉となるのがバスの窓のディスプレーに街の情報を映し出すといったエンターテインメント性だ。仮想現実(VR)技術や立体音響などの仕掛けを施し、観光情報を臨場感のある形で表現する。
インバウンド(訪日観光客)などが少ないとされる名古屋の魅力を打ち出す狙いだ。
SRTは市の東西を結ぶ広小路通を走り、名古屋駅と栄を7つのバス停でつなぐ。回遊性の向上やにぎわいをつくるために、まちづくりと一体となって整備する。
街の新たな魅力を紹介するため、車窓から見える景色に合わせて透明ディスプレーで情報を提供する。トヨタ紡織の「MOOX―RIDE(ムークスライド)」を全国の路線バスで初めて導入する。
立体音響などARやVRの技術を使い、街の魅力を車内で提供することで単なる移動手段にとどまらないよう工夫する。例えば中部電力MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)を表現する場合、建設した年や高さといった情報を案内する。
SRTの運行ルートには市がクルーズ船運航などのイベントを実施する堀川や歴史のある貨幣資料館を改装した「貨幣・浮世絵ミュージアム」などが並ぶ。有名な観光地以外の魅力も知ってもらうことが狙いだ。
国内外の人が利用しやすいように乗車や支払い方法にも工夫をこらす。インバウンドが利用しやすいように、クレジットカードでタッチ決済ができるようにする。支払いは乗車時に済ませ、降車時は近いドアからどこでも降りられるようにするなど乗り降りが分かりやすい仕組みづくりを検討する。
停留所もこれまでの路線バスとは異なる仕組みを導入する。デジタルサイネージ(電子掲示板)を設置しバスがどの位置を走っているのかを確認できるようにする。名古屋鉄道が運営するMaaS(次世代移動サービス)アプリ「CentX(セントエックス)」とも連携する。
停留所は周辺のにぎわいづくりにも活用する。道路の路肩にせり出すように設け、休憩スペースを整備する。
バスを待つ人が気軽に立ち寄れるよう、停留所近くの店がオープンカフェやキッチンカーを新設するなどのきっかけとしてもらう。
SRTの運行は通勤・通学の時間を避けた午前9時~午後5時で1日12便ほどを想定する。運賃は市バスの料金と同様の210円程度とするよう検討する。
26年度には愛知県で開催するアジア競技大会に合わせて、名古屋駅と名古屋城を結ぶ路線での運行も開始する予定だ。名古屋駅―栄間は当面1台の車両で運行予定だが、26年には3台に増やすことも計画する。街への波及効果なども勘案し、大須を経由するルートなどの新たな路線も設けるよう目指す。
名古屋学院大学の井沢知旦名誉教授は「単なる移動手段ではなく、バスを目的に名古屋に人が訪れるエンターテインメントバスを目指すべきだ」と話す。「将来的には名古屋の強みである歴史的な建物や産業観光施設を巡るルートも増やすのがよい」とも分析する。
国内の観光地を訪れるインバウンドが増えているが、中部地区は岐阜の温泉地などに人気が集まり、名古屋では十分に集客できていない。リニア中央新幹線が開業して名古屋に注目が集まる前に、観光コンテンツを魅力的に表現して知名度を高めておく取り組みが欠かせない。
(梅野叶夢)
富山第一銀、元行員が117万円分着服[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 271文字 PDF有 書誌情報]
富山第一銀行は6日、キャンペーンの当選賞品として取り扱うデジタルギフト(電子マネー)117万1136円分を元行員が着服したと発表した。30代の男性で、ギフトを当選者に電子メールで送付するなどの業務を担当していた。
元行員はギフトを受け取るためのURLなどを不正に入手し、2023年3月から断続的に着服していた。1月17日に、当選案内を受けた顧客からギフトが使用できない旨の問い合わせを受けて発覚し、同行は5日付で懲戒解雇とした。
6日、野村充頭取が記者会見し陳謝した。「迅速に被害額の補填を行い、再発防止と信頼回復に努めていきたい」とした。
防府通運(山口県防府市) 車部品 物流付帯業務にギア 大型投資、検品・加工・梱包も(中国地方キラリ企業)[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 中国 11ページ 1153文字 PDF有 書誌情報]
運輸・倉庫業の防府通運(山口県防府市)が設備投資を積極化している。2021年と24年にはデジタル投資と、庫内の作業環境に配慮した大型物流拠点開設に踏み切った。防府はマツダやブリヂストンの工場が立地。需要の高い自動車部品の検査・検品や加工、梱包といった物流付帯業務の受注拡大で成長をめざす。
マツダの防府工場から東に車で15分ほどの場所にある工業団地「防府テクノタウン」。防府通運はこのうちの2万2000平方メートルの敷地内に新たな物流拠点を開設した。建築面積5100平方メートルの物流センターと同3600平方メートルの営業倉庫を24年12月に新設した。
設備投資額は24億円で、年間売上高が30億円台の防府通運にとっては「社運をかけた事業」(喜多村誠社長)だ。中でも物流センターには自動車部品などを運ぶための自律走行搬送ロボット12台を初めて導入。ピッキングや検品など物流付帯業務を行う作業場では空調を完備しており、季節を問わず快適な環境で業務に取り組める。
ロボットはフォークリフトが動いている荷受場所と物流付帯作業用のスペースを行き来する役割を果たしている。このため、作業員とリフトの動線を分離することができ、衝突など事故防止にもつながっている。効率性だけでなく、安全性と快適性も追求することで、人手不足に悩む物流業界で少しでもスムーズな人材確保につなげようとしている。
デジタル化には全社を挙げて取り組んでいる。トラック予約受付システムを導入することで、運転手の待機時間を減らしている。また、QRコードによる管理だけでなく、24時間体制で監視カメラによって各工程の動きを追跡している。このため、トラブルなどがあっても高精度で原因が特定できる。
こうしたシステム開発に3年で1億円ほどかけた。喜多村社長は「取引先の多くは人手不足などから、物流付帯業務を外注化したいと考えている。次の成長につなげたい」と積極投資に取り組む理由を話す。
同社は創業当初、地元にあった酒造会社のために焼酎の原料となる芋を九州から運ぶことが中心だった。その後、港湾運送や倉庫業、トラック輸送などの免許も獲得し業容を拡大していった。転機となったのはマツダが防府に工場を建設したことだ。
協力会社が同市へ多く進出したことで、自動車関連の受注を取り込み成長していった。タイヤも含めると売上高の8割を自動車関連が占める。
防府通運は26年3月期までに売上高40億円、経常利益2億円という目標を掲げた中期経営計画に取り組んでいる。経常利益は23年3月期に達成済みという。好採算の物流付帯事業が好調なことが寄与した。新センターの稼働でさらなる受注拡大につなげられるかどうかが売上高目標の達成や利益上積みのカギとなりそうだ。
(古宇田光敏)
さいたま市の電子地域通貨 最大33%還元、利用促進へ[2025/02/07 日本経済新聞 地方経済面 埼玉 40ページ 399文字 PDF有 書誌情報]
さいたま市は7日、市内の店舗などで使えるデジタル地域通貨で最大33%の還元キャンペーンを始める。地域通貨「さいコイン」の決済時に30%分、入金時に最大3%分をそれぞれ還元する。上限は1人3万円分で、登録や利用が伸び悩むデジタル地域通貨の利用を促す。
さいコインのチャージや利用の際、ポイントとして利用できる「たまポン」で還元する。4月24日までとし、予算上限の10億円に達した場合は前倒しで終了する。
同市は地元での消費喚起などを目的に、2024年夏にデジタル地域通貨を導入した。24年度内に20万人のダウンロード、5000店舗の登録を目指す。25年1月29日時点ではダウンロードが9.6万人、登録店舗数が1900店にとどまり、キャンペーンで利便性を体感してもらう。
清水勇人市長は「還元された『たまポン』は、地元の商店街などでご利用いただき、皆さんの地元のお店をぜひ盛り上げてほしい」と話した。
マクドナルド、値上げ一巡で成長試練 新社長に託すDX[2025/02/06 23:23 日経速報ニュース 2090文字 画像有 ]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、2027年12月期までの3カ年の中期経営計画を発表した。店舗大型化やIT(情報技術)活用などの策で全店売上高で年平均4~6%の成長を目指す。円安や原材料高騰が続く一方で節約志向は強まり、さらなる値上げには壁がある。社長に昇格するトーマス・コウ氏の下、消費二極化の対応が急務だ。
「これからも『日本で最も愛されるブランド』であり続ける」。6日開いたオンラインの記者会見で、日本マクドナルドHD社長就任が内定したコウ取締役は意気込みを語った。
新中計は営業利益についても年平均で4~6%増やす目標を掲げたほか、24年度で11.8%だった営業利益率を13%に引き上げる目標を掲げた。成長戦略の柱は店舗投資だ。25年度は過去最大規模となる600億円以上の設備投資を実施する。大型店にしたり、老朽化した店を建て替えたりといった施策を進める。
出店・改装に伴い、従来比2倍の製造能力がある厨房機器を導入する。地方や郊外店でドライブスルーを追加するなど、店の能力を高めて既存店売上高を引き上げる。25~27年にかけて1000店舗以上の改装を実施する計画だ。
24年12月末時点の店舗数は2988と3000の大台を目前に控える。店舗数では国内外食チェーン他社を圧倒する首位となっているが、27年までの3年間で100店舗以上の純増を目指す。
コスト増に対応しながら店舗の稼ぐ力を高める策が、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ。
現在約1300店舗に設置しているタッチパネル式のセルフ注文端末を今後は全店に広げる計画。スマートフォンから注文や決済ができる「モバイルオーダー」は、ほぼ全店で導入済みだ。岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「消費者ニーズや食生活が多様化する中、宅配やタッチパネルといった複数のサービスできめ細かく対応することが成長につながる」と指摘した。
事業会社である日本マクドナルドの社長も務めるコウ氏は、マクドナルド店舗のDX化で実績がある。18年から約3年在籍したポルトガル法人ではマネージングディレクターとしてモバイルオーダー普及などをてこに業績を引き上げた。改めて手腕が問われる。
課題もある。22年以降、大規模な値上げを4回実施した。ただ、主力バーガー「ビッグマック」など全体の3分の1の商品を10~30円値上げした24年1月を最後に、価格を改定していない。25年12月期以降は、値上げによる増収効果が一巡する見通しだ。
事業会社、日本マクドナルドの吉田修子最高財務責任者(CFO)は24年の日本経済新聞の取材に「値上げは消費環境を注視しながらやらざるを得ず、より難しくなっている」と答えている。
円安による輸入価格の上昇は、原価を直撃する。23年12月期の直営店売上高に占める原材料費の比率は38.1%と、新型コロナ禍前の35%台を上回った。今後も原材料費の上昇が見込まれるなか、コスト吸収へ値上げは欠かせないが、値上げは客離れにつながるリスクもある。足元では再びプラスとなったものの、25年12月期の既存店売上高は前期比4.5%増と24年12月期の5%増より鈍る計画だ。
価格戦略、「常に検討」
さらなる値上げについてコウ氏は「原材料費や人件費などの運営費用は今後も上がる」と強調した。「積極投資を続けるために、常に検討していく」と述べた。価格戦略をさらに緻密にすることが重要になる。
日本マクドナルドHDは4月から、基本給を一律で引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて平均4%の賃上げを実施すると明らかにした。上げ幅は前年と同様でベアは3年連続となる。25年4月入社の大卒・院卒の初任給を月28万円と前年から1万円引き上げる。人手不足の解消につなげる一方で負担は増す。
マクドナルドは新型コロナウイルス禍でも成長を続け、これまで外食業界で勝ち組と評されてきた。コスト増の環境下で客離れのリスクに目配りしながら、ITを駆使して持続的な成長を描けるか。
25年12月期も業績は堅調
日本マクドナルドHDは25年12月期の連結純利益が前期比5%減の305億円になる見通しだと発表した。連結売上高は前期比2%増の4125億円、営業利益では3%増の495億円と堅調さを維持する。
同社はまた、株主還元の指標に株主資本配当率(DOE)を初めて採用すると発表した。24年12月期末の配当については1株49円と従来予想から7円引き上げる。25年12月期末についても56円とする。還元策の拡充で株主重視の姿勢も強める。
コウ氏の新社長就任に伴い退任する日色保日本マクドナルドHD社長は、6日の会見で「店舗開発投資や効率性の向上は道半ばだ」と述べた。
外食でも消費者の値上げ疲れが指摘されている。先行きの不透明感は増しており、同社の価格戦略には小売り・外食の競合企業の視線が注がれる。コウ氏はこれまで壁にもなってきた3000店の大台への挑戦と道半ばとなる利益率改善の二兎(にと)を追うことになる。
(平岡大輝)
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富山第一銀、元行員がキャンペーン賞品117万円分を着服[2025/02/06 19:30 日経速報ニュース 293文字 ]
富山第一銀行は6日、キャンペーンの当選賞品として取り扱うデジタルギフト(電子マネー)117万1136円分を元行員が着服したと発表した。30代の男性で、ギフトを当選者に電子メールで送付するなどの業務を担当していた。着服したギフトは遊興費などに使用されていた。
元行員はギフトを受け取るためのURLなどを不正に入手し、2023年3月から断続的に着服していた。1月17日に、当選案内を受けた顧客からギフトが使用できない旨の問い合わせを受けて発覚し、同行は5日付で懲戒解雇とした。
6日、野村充頭取が記者会見し陳謝した。「迅速に被害額の補を行い、再発防止と信頼回復に努めていきたい」とした。
さいたま市のデジタル通貨、決済・入金で最大33%を還元[2025/02/06 18:55 日経速報ニュース 399文字 画像有 ]
さいたま市は7日、市内の店舗などで使えるデジタル地域通貨で最大33%の還元キャンペーンを始める。地域通貨「さいコイン」の決済時に30%分、入金時に最大3%分をそれぞれ還元する。上限は1人3万円分で、登録や利用が伸び悩むデジタル地域通貨の利用を促す。
さいコインのチャージや利用の際、ポイントとして利用できる「たまポン」で還元する。4月24日までとし、予算上限の10億円に達した場合は前倒しで終了する。
同市は地元での消費喚起などを目的に、2024年夏にデジタル地域通貨を導入した。24年度内に20万人のダウンロード、5000店舗の登録を目指す。25年1月29日時点ではダウンロードが9.6万人、登録店舗数が1900店にとどまり、キャンペーンで利便性を体感してもらう。
清水勇人市長は「還元された『たまポン』は、地元の商店街などでご利用いただき、皆さんの地元のお店をぜひ盛り上げてほしい」と話した。
DrumRole、町工場の販売管理を効率化 4000万円調達[2025/02/06 17:20 日経速報ニュース 458文字 画像有 ]
町工場向け販売管理システムを手掛けるDrumRole(ドラムロール、東京・大田)は、「J-KISS型」と呼ばれる企業価値の決定を先送りできる新株予約権で4000万円を調達した。ベンチャーキャピタル(VC)のガゼルキャピタル、ANOBAKAが引き受けた。
主力の販売管理システムは人工知能(AI)や光学式文字読み取り装置(OCR)技術を用いて、紙やファクスで届いた注文書をデータ化する。現場での作業実績や不良情報を写真付きでスマートフォンに記録できる機能も備える。パソコンやバーコードリーダーに比べて手軽で、現場での定着率が高くなる。
工程内の進捗や原価管理ができる生産管理システムも提供する。2つのソフトを使う場合の月額料金は7万円。初期費用は70万円。一般的な製造業向けシステムと比べて機能を最低限に絞ることでコストを抑え、30人以下の町工場の需要を開拓する。
ドラムロールは楽天グループ出身の松本隆太郎氏らが2022年に設立した。今後は調達資金で新機能の開発や販促を強化し、26年末に100社への導入をめざす。
LINEヤフー、年間配当7円に引き上げ 4~12月は4%増益[2025/02/06 17:12 日経速報ニュース 414文字 画像有 ]
LINEヤフーが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比4%増の1276億円だった。主力の広告事業が好調だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績拡大も寄与した。25年3月期の年間配当は従来予想から1円44銭引き上げ、7円(前期は5円56銭)とする。
売上高にあたる売上収益は6%増の1兆4287億円、営業利益は46%増の2547億円だった。主力の広告などを含むメディア事業の10~12月期の売上収益は3.4%伸びた。対話アプリ「LINE」は、収益源となる有償企業向けアカウント数が増加した。
PayPayの10~12月期の連結売上高は21%増の672億円、連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4.8倍の157億円だった。利用者数は24年12月末に6700万人を超えた。決済取扱高の拡大で手数料収入が増えている。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
東京海上HD、ID&Eホールディングスに対する公開買付けの結果及び子会社の異動について発表[2025/02/06 17:00 日経速報ニュース 883文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
ID&Eホールディングス株式会社株式(証券コード : 9161)に対する公開買付けの結果及び子会社の異動に関するお知らせ
東京海上ホールディングス株式会社(以下「公開買付者」といいます。)は、ID&Eホールディングス株式会社(以下「対象者」といいます。)の普通株式(以下「対象者株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を2024年11月20日から実施しておりました。
以下のとおり、本公開買付けは、応募株券等(以下に定義します。)の数の合計が買付予定数の下限以上と本公開買付けの成立のための条件を満たし、また、株券等の取得に関する許可等の手続きも完了し、2025年2月5日をもって成立・終了しましたので、お知らせいたします。
本公開買付けの結果、2025年2月13日(本公開買付けの決済開始予定日)付で、対象者は公開買付者の連結子会社となる予定です。
また、公開買付者は、対象者を公開買付者の完全子会社とするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を当初の予定通り実施します。本スクイーズアウト手続が実行された場合、所定の手続を経て対象者株式は上場廃止となります。今後の手続きにつきましては、決定次第、対象者より速やかに開示される予定です。
記
I.本公開買付けの結果について
1.買付け等の概要
(1)公開買付者の名称及び所在地
・名称 : 東京海上ホールディングス株式会社
・所在地 : 東京都千代田区大手町二丁目6番4号
(2)対象者の名称
ID&Eホールディングス株式会社(証券コード : 9161、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場)
(3)買付け等に係る株券等の種類
普通株式
※以下は添付リリースを参照
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添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686576/01_202502061636.pdf
ID&EHD、東京海上HDによるTOB成立 上場廃止へ[2025/02/06 16:43 日経速報ニュース 438文字 ]
東京海上ホールディングス(HD)は6日、建設コンサルティング大手のID&EHDへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。買い付け総額は約838億円。今後はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て全株式を取得する。ID&EHDは東証プライム市場から上場廃止になる見通し。
TOBは1株あたり6500円で2024年11月20日~25年2月5日に実施し、買い付け予定株数の下限を上回る1289万5763株の応募があった。決済開始は2月13日で、東京海上HDの保有比率(議決権ベース)は85.44%となる。
東京海上HDは24年11月、ID&EHDへのTOBを発表した。ID&EHDは建設コンサルのほか、都市空間事業やエネルギー事業なども手掛ける。従来の保険商品だけでなく、事故や災害が起きる前後のサービスまで同じグループ内で提供できるようにすることで、社会課題の解決につなげる狙いがある。
当初TOB期間は25年1月15日までを予定していたが、期間を延長していた。
TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に高レジリエンスオプションを追加[2025/02/06 15:00 日経速報ニュース 899文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に高レジリエンスオプションを追加
~PingCAPのTiDBを活用し、ミッションクリティカルなシステムをAWSクラウド上で実現~
TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、企業のニーズに応じて最適なデジタル基盤を提供する「デジタル基盤オファリングサービス」に、クラウドネイティブな高可用性システムを実現する高レジリエンスオプションを追加し、2025年春頃より提供開始することを発表します。
今回追加する高レジリエンスオプションは、クラウドネイティブで新しく決済システムを構築したいFinTech事業者や、レガシーな決済システムでの運用に課題を抱えている決済事業者、決済領域に限らずシステム稼働率や性能に課題を抱えている企業向けに、従来、クラウドへの移行が難しかったミッションクリティカルな要件を持つシステムを、高セキュリティ・高品質なクラウドネイティブプラットフォームで実現するサービスです。TISが独自検証したソフトウェアスタック「Lerna(※1)」を活用し、ミッションクリティカルなシステムに求められる高い可用性とスループットをAWS上で実現します。
また、PingCAP株式会社(以下:PingCAP)とパートナーシップ契約を締結し、PingCAPが提供するマルチプラットフォーム対応のNewSQLデータベース「TiDB(※2)」をコア技術として採用しています。
※1 TISが開発したソフトウェアスタック。分散SQLデータベース TiDBをはじめとするOSSを活用して、高価なサーバを購入せず安価に高可用性とスループットを実現可能。
※2 MySQLと互換性のあるオープンソースの高可用分散型データベース
*以下は添付リリースを参照
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添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686554/01_202502061425.pdf
PayPay、PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるようになったことを発表[2025/02/06 13:30 日経速報ニュース 1335文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるように
~直近2年間の決済や送金、残高チャージなどのデータをダウンロードし、確定申告や家計管理に役立てられる~
PayPay株式会社(以下、PayPay)は2025年2月6日より、PayPayアプリで取引履歴のデータをダウンロードできるようになりましたのでお知らせします。「PayPay」での決済や「送る・受け取る」機能による送金(※1)をはじめ、「PayPay残高」のチャージ、「PayPayポイント」の獲得、「PayPayカード」および「PayPay資産運用」の取引など、直近2年間(※2)にPayPayアプリ上で行った支出やチャージなどの履歴がCSVファイルでダウンロードできるため(※3)、ユーザーが確定申告(※4)や家計管理を行う際に役立ちます。
※1 PayPayマネーの残高を送る場合は送金、PayPayマネーライトの残高を送る場合は譲渡となります。なお、詳細は、PayPay残高利用規約( https://about.paypay.ne.jp/terms/consumer/rule/balance/ )をご参照ください。また、PayPayマネ―とPayPayマネーライトの違いについては、「PayPay残高とPayPayポイントとは( https://paypay.ne.jp/help/c0048/ )」をご参照ください。
※2 一度に指定できる期間は1年間(365日間)です。取引履歴の検索期間が366日以上の場合は、複数回に分けて検索してください。
※3 ダウンロードを申請した時点での取引履歴の情報となります。
※4 本データを確定申告に使用する際は、あらかじめ税務署や税理士などの専門家にご確認ください。
*イメージ画像は添付の関連資料を参照
6,700万を超える(※5)PayPayユーザーは、日々の買い物や送金をはじめ、公共料金の支払いや資産運用など、生活のあらゆる場面でPayPayアプリを利用しています。ユーザーは、自身がこれまで「PayPay」や「PayPayカード」などで行った取引履歴のデータを、PayPayアプリ上ですべて確認できます。
「PayPay」のユーザーや利用場面の拡大に伴い、確定申告や家計簿アプリでの収支管理などを行う際に、PayPayアプリの取引履歴を利用したいというニーズが高まっていたため、今回取引履歴のデータをCSVファイルでダウンロードできる機能を追加しました。ユーザーは、ダウンロードしたCSVファイルのデータを家計簿アプリや会計ソフトなどに取り組むことで、簡単かつ便利に確定申告の作成や家計管理に役立てることができるようになります。
*以下は添付リリースを参照
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イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686536/01_202502061218.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686536/02_202502061218.pdf
外為12時 円相場、上昇 一時151円台後半 日銀の田村審議委員の発言で[2025/02/06 12:32 日経速報ニュース 894文字 ]
6日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=152円26~28銭と前日17時時点と比べて1円07銭の円高・ドル安だった。一時151円81銭近辺と昨年12月以来となる円高・ドル安水準を付けた。日銀の田村直樹審議委員の発言をきっかけに、早期の追加利上げの思惑が高まり円買い・ドル売りが増えた。5日発表の米景気指標が下振れしたことも、米長期金利の低下を通じて、円相場を押し上げた。
日銀の田村委員は6日午前、長野県で開いた金融経済懇談会の挨拶で、「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが、物価安定の目標を持続的・安定的に達成するうえで必要だ」などと述べた。市場の想定より利上げのペースが速く、金融引き締めに積極的なタカ派的との受け止めから、円買い・ドル売りが増えた。
加藤勝信財務相が6日午前の衆院予算委員会で「現状物価が上がっているという意味ではインフレ」と述べたと伝わった。日銀の追加利上げを後押しする発言との見方が広がったのも円相場の上昇につながった。
米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した1月の非製造業(サービス業)景況感指数が、市場予想を下回った。米景気が減速しているとの見方から、5日の米長期金利が低下した。日本時間6日の取引でも米長期金利は、5日のニューヨーク時間の終値と同水準の4.4%台で推移しており、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りも入った。
10時前の中値決済に向けては、「ややドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれ、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑える場面もあった。
円は対ユーロでも上昇した。12時時点は1ユーロ=158円27~30銭と、同1円23銭の円高・ユーロ安だった。田村氏の発言で円は対ユーロでも買われ、一時157円95銭近辺と24年12月以来の円高・ユーロ安水準をつけた。
ユーロは対ドルで下落した。12時時点は1ユーロ=1.0394~95ドルと同0.0008ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
ビジコム、5G対応のスマホ型POSレジ「リアレジモバイル」を提供開始[2025/02/06 11:40 日経速報ニュース 922文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
ビジコムから5G対応&持ち運び可能なスマホ型POSレジが登場!
~Androidハンディターミナルを活用した次世代POS端末『リアレジモバイル』~
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
・ https://www.busicom.co.jp/product/rearegi/device/mobile.html
株式会社ビジコム(所在地 : 東京都新宿区、代表取締役 : 中馬 浩、以下「ビジコム」)は、6.1インチの大画面とAndroid13を搭載したモバイルターミナル『NLS-MT95』に、クラウドPOSレジアプリ『リアレジ』を組み合わせた、5G対応のスマホ型POSレジ『リアレジモバイル』の提供を開始しました。
本製品は、5G/SIM対応とBluetooth接続により、場所を選ばずスムーズな販売業務を実現できます。また、キャッシュレス決済から売上管理まで、これ1台で完結できるオールインワン設計で、内蔵バーコードリーダーにより、幅広い商品ラインナップの管理にも対応します。
イベントや移動販売など、多様な販売シーンでも柔軟に運用でき、業務効率を向上させる次世代POS端末として、スムーズな店舗運営をサポートします。
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
■幅広いシーンで活躍するリアレジモバイル
※添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/01_202502061108.jpg
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/02_202502061108.jpg
幅広いシーンで活躍するリアレジモバイル
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/03_202502061108.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686515/04_202502061108.pdf
TOPPANデジタル、「地域Pay for ふるさと納税」を提供開始[2025/02/06 10:50 日経速報ニュース 1195文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月06日
TOPPANデジタル、「地域Pay(R) for ふるさと納税」の提供開始
地域で使えるデジタル商品券を活用したふるさと納税で、自治体の負担軽減と地域活性化を支援
TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタル株式会社(本社 : 東京都文京区、代表取締役社長 : 坂井 和則、以下 TOPPANデジタル)は、自治体などが発行する地域通貨やプレミアム商品券を運用する、自治体キャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay(R)」を、2019年5月より提供しています。
この度、「地域Pay(R)」の新機能として、ふるさと納税の返礼品でデジタル商品券を提供できる「地域Pay(R) for ふるさと納税」(以下、本サービス)を、2025年2月6日より、全国の自治体に向けて提供開始します。提供したデジタル商品券は各自治体が指定する店舗での買い物に利用でき、電子マネーとして、事前登録された総務省認可済みの地場産品の購入が可能です。
本サービスの提供により、紙の商品券と比較して自治体が郵送などの経費を抑えることができるほか、寄付者が寄付先の自治体を訪れる機会になるなど、各自治体の活性化を支援します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■開発の背景
ふるさと納税の受け入れ額は年々増しており、2022年度の実績は全国で約9,654億円(※1)と過去最大になっています。しかし、ふるさと納税の返礼品には「返礼品の調達費用は寄付額の3割以下」「返礼品の調達費用や送料を含む経費総額は寄付額の5割以下」(※2)などの様々な制限が設けられており、自治体はこれら制限の範囲内で他自治体との差別化を図り、魅力的な返礼品を用意することが求められています。加えてポータルサイトの利用や返礼品の配送などの関連コストが増加傾向にあり、ふるさと納税の拡充にあたり自治体の負担が大きくなっているのが現状です。
この課題に対し、TOPPANデジタルは、以前から提供しているキャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay(R)」をもとに、ふるさと納税の返礼品としてデジタル商品券を活用し、寄付者が指定店舗での買い物に利用できるサービス「地域Pay(R) for ふるさと納税」を開始します。これにより、自治体が在庫管理や配送関連のコストを抑えながら、地場産品を寄付者の手元に届けることができます。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686511/01_202502061037.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686511/02_202502061037.pdf
外為10時 円相場、上げ拡大 152円台前半 財務相の発言で買い[2025/02/06 10:35 日経速報ニュース 689文字 ]
6日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を拡大した。10時時点は1ドル=152円29~31銭と前日17時時点と比べて1円04銭の円高・ドル安だった。加藤勝信財務相の発言をきっかけに、日銀の早期追加利上げが意識され、円買い・ドル売りが増えた。10時前の中値決済に向けては、輸入企業など国内実需勢による円売り・ドル買い観測が出て、円相場の上値を抑える場面があった。
加藤財務相が6日午前の衆院予算委員会で「現状物価が上がっているという意味ではインフレ」と述べたと伝わった。5日には赤沢亮正経済財政・再生相が「足元はインフレの状態で(日銀の)植田和男総裁の認識と特に齟齬(そご)はない」と述べていたのに続く発言で、日銀の追加利上げを後押しするとの受け止めから、円買い・ドル売りが増えた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した1月の非製造業(サービス業)景況感指数が市場予想を下振れ、5日の米長期金利が低下した。日本時間6日午前の取引でも米長期金利は4.4%台で推移しており、日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りも入っている。
10時前の中値決済に向けては、「ややドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。実需勢の円売り・ドル買い観測は相場の上値を抑えた。
円は対ユーロでも上げ幅を拡大した。10時時点では1ユーロ=158円35~37銭と、同1円15銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げに転じた。10時時点では1ユーロ=1.0397~98ドルと同0.0005ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
香港主要紙ニュース6日 CATL、早ければ3月に香港上場へ[2025/02/06 10:03 日経速報ニュース 609文字 ]
【NQN香港】
▽中国車載電池メーカーの寧徳時代(CATL)、早ければ3月に香港重複上場へ 50億米ドル以上を調達の見込み 調達規模は香港で近年最大 米ブルームバーグ報道(各紙)
▽中国の国家市場監督管理総局、米アップルのアプリ課金モデルを調査予定 アプリ開発業者からの収益配分や外部の決済手段を排除する慣行など 競争を阻害している恐れ(各紙)
▽中国のネット通販の小売り業者、米国向け販売で製品価格の引き上げを検討 米政権による対中関税の影響を相殺するため 米郵政公社が中国本土と香港からの国際郵便小包の受け取りを一時停止し、配達業者から追加の輸送料金を求められる事態も発生(サウスチャイナ)
▽中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の2024年12月期の売上高は前の期比22%増の8600億元超 2020年に次いで過去2番目の大きさ 梁華董事長が明かす スマートフォンなど消費者向けが成長(各紙)
▽中国ネット通販の京東集団(JDドットコム)、独で家電販売を手掛ける「Ceconomy」の買収に再び関心か 23年後半にも意向示す 関係筋 中国経済の低迷を受け、海外市場の拡大に意欲 ブルームバーグ報道(各紙)
▽スマートフォンの小米集団(シャオミ)、高級電気自動車(EV)「SU7 Ultra」を2月末に販売開始 25年の販売目標は1万台 同社の雷軍・最高経営責任者(CEO)がSNSに投稿(各紙)
米効率化省、政府決済システムにアクセス 財務省認める[2025/02/06 07:09 日経速報ニュース 1085文字 画像有 ]
【ワシントン=赤木俊介】米財務省は4日、実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」の関係者に連邦政府の決済システムへのアクセス権を付与したと認めた。声明を出し「(DOGEの裁量で)政府機関から財務省へと提出された支払い申請が凍結、却下されることはない」と説明した。
財務省の決済システムは連邦政府によるほぼすべての支払いを処理する。システムを管理する米財政サービス局によると、同局は23会計年度(22年10月~23年9月)に総額5兆4000億ドル(約823兆円)分の支払い手続きを済ませた。
米メディアによると、DOGEによる決済システムへのアクセスを拒否した財務省の官僚トップが1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得していた。
報道を受け、上院財政委員会のワイデン委員(民主)は31日、ベッセント財務長官に宛てた書簡でマスク氏らが「政治的な意図から(決済システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示し、説明を求めていた。
2月3日には米テクノロジー誌「WIRED」が複数の政府関係者の話としてDOGEのアクセス権が閲覧にとどまらず、決済システムを構築するコードベースそのものに干渉することが可能だと伝えていた。
財務省はDOGE関係者のアクセス権は閲覧に限られており、従来通りのセキュリティーやプライバシーに配慮した手順を踏んでいると報道を否定した。
財務省の決済システムには住所、社会保障番号、口座番号など手続き上必要となる個人情報も登録されている。アクセス権があれば、政府職員から政府手当の受給者まであらゆる個人の情報を閲覧できる。これまでは財務省のごく少数の官僚にのみアクセスが許されていた。
政府職員の労働組合などはDOGEによる決済システムへのアクセスが政府に個人情報の保護を義務付ける1974年のプライバシー法に違反したとして、3日に財務省とベッセント氏を相手取って訴訟を起こした。
上院民主トップのシューマー院内総務は同日、上院の議場で「ドナルド・トランプ(米大統領)はほぼすべての米市民の個人情報をDOGEに手渡した」と政権を強く非難した。トランプ氏は「連邦政府の効率化と生産性向上」を実現するため、大統領令でDOGEを新設しマスク氏を責任者として任命している。
トランプ氏は4日、マスク氏が「とても良い仕事をしている」と評価した。一方、同日には首都ワシントンの財務省周辺でDOGEに抗議する数百人規模のデモが開かれた。デモには民主党のラスキン下院議員やフロスト下院議員も参加した。
【関連記事】
・マスク氏、対外援助の担当庁「閉鎖する」 国務省吸収か
・米政府、職員に早期退職募集 テレワーク禁止で選択迫る
米カード大手、消費堅調で増収増益 延滞は3年ぶり減少[2025/02/06 06:45 日経速報ニュース 1205文字 画像有 ]
【ニューヨーク=佐藤璃子】米クレジットカード大手の2024年10~12月期決算が出そろった。米国内の堅調な消費によってカード利用が増え、軒並み増収増益だった。インフレ鈍化や賃金増で一部の家計が改善し、延滞率の上昇がほぼ3年ぶりに減少に転じた。
米カードネットワーク大手のビザの売上高は前年同期比10%増の95億ドル(約1.4兆円)、純利益が5%増の51億ドル。マスターカードの売上高は14%増の75億ドル、純利益は20%増の33億ドルとそろって増収増益で市場予想を上回った。カード決済額の伸びが業績拡大につながった。
マスターカードのマイケル・ミーバック最高経営責任者(CEO)は「マクロ経済環境は引き続き良好で、健全な個人消費に支えられている」と指摘した。
主要なカード発行会社の業績も年末商戦の力強い消費を背景に好調で、アメリカン・エキスプレス(アメックス)の純利益は12%増の22億ドルに伸びた。
新型コロナウイルス禍以降上昇していた延滞率に頭打ち傾向も見られた。中低所得層にも幅広く与信を手掛けるディスカバー・ファイナンシャル・サービシズはカードの30日以上の延滞率が3.84%と前年同期比0.03ポイント低下した。決算資料ベースだと延滞率低下(前年比)は22年1~3月以来となる。
キャピタル・ワン・ファイナンシャルも米国内利用の30日以上の延滞率が4.53%と0.08ポイント低下し、21年10~12月以来3年ぶりの減少となった。富裕層の顧客が中心のアメックスでも延滞率は1.3%と前年から横ばいで、コロナ禍前の水準を下回った。
キャピタル・ワンのリチャード・フェアバンクCEOは消費者の返済余力の回復が背景にあると見ており「インフレ鈍化や所得の増加で消費者の口座残高はコロナ前よりも高い水準にあり、返済負担も安定している」と解説。「延滞改善は明るい兆しだ」との見方を示した。
一方、キャピタル・ワンとディスカバーの不良債権比率は上昇した。低所得・信用層の家計の厳しさは物価高や高金利の影響で変わっていないとの見方は多い。フィラデルフィア連銀が1月に公表した調査によると、カード返済で全額を支払わず最低額のみを払ったカード口座の割合は10.75%と、データが遡れる12年以来で過去最高となった。
キャピタル・ワンのフェアバンクCEOは「平均的な消費者と経済的に余裕のない層との間にやや隔たりがある。一部の消費者において累積的なインフレや高金利の影響による圧力が見られる」と分析する。
トランプ政権の関税・移民政策などでインフレ圧力が強まれば、家計負担が高まり延滞率が上昇に転じる可能性もある。独スタティスタのレイナー・デ・ベスト氏は「トランプ政権の影響は現時点で判断が難しいが、消費者が限度額ギリギリまでカードを使っている最大の要因はインフレだ」と指摘。今後の影響を注視する必要があると強調した。
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・米堅調消費、持続力に影 カード延滞率12年ぶり高水準
万博チェコ館 らせん回廊、ボヘミアンガラスで外周装飾[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 2411文字 画像有 ]
大阪・関西万博の会場では、建設が遅れている海外パビリオンが山場を迎えている。そんな中、大屋根リング内部の南側で、海外パビリオンの理想的な姿と言えそうな「チェコ館」が間もなく完成する。同館の特徴は、建物に自国のCLT(直交集成板)パネルと伝統工芸であるボヘミアンガラスを全面採用していることだ。パビリオン建築そのもので、チェコの魅力や技術力を強くアピールしている。
CLTの構造体とガラスのファサードが2025年の年明けに完成したのを受け、チェコは同年1月10日にメディア向けのパビリオン見学会を開催した。パビリオンの外周を覆うガラスのらせん回廊は会場内でも目立つ。表面に装飾を施したボヘミアンガラスは、入館しなくても外から眺められる。
現地を訪れて感じたのは、チェコ館は立地に恵まれているということだ。敷地面積は996.23平方メートル、延べ面積は2348.52平方メートルと中規模のパビリオンだが、目の前が大きく開けていて見晴らしが良い。ほぼ正面に、会期中は毎晩、水上ショー「アオと夜の虹のパレード」が開催される「ウォータープラザ」の水盤と舞台空間が広がる。
チェコ館は屋上まで上れるので、日没後は海風を感じながら水上ショーや会場の夜景を一望できる。ウォータープラザの先には瀬戸内海が続く。チェコビールを片手に、夕涼みするには絶好の場所だ。
パビリオンの基本設計は公開建築コンペで選ばれた、チェコなど欧州を拠点とする建築設計事務所アプロポス・アーキテクツが手掛けている。コンペではパビリオンの外周を覆うガラスのファサードが高く評価された。実施設計にはアプロポスと共に、日本のフランク・ラ・リヴィエレ・アーキテクツ(東京・世田谷)が参画している。
構造は木造(CLT造)、一部鉄骨造。地下1階・地上3階建てで、高さは約17メートル。構造体に利用するCLTパネルとファサードに使うボヘミアンガラスはいずれもチェコで製作し、船便で8~10週間かけて日本まで運んだ。
CLTパネルとガラス板は、チェコでパビリオン用に加工済みだ。会場の大阪・夢洲(ゆめしま)では、組み立てるだけでパビリオンが完成する状態にしている。現在は内装工事や空調設備などの設置を進めており、25年3月の竣工を予定する。
施工は中堅ゼネコンの大末建設が担当している。同社は大阪市に本社を構え、1970年の大阪万博でもパビリオン建設に関わった。今回の万博でも大阪の建設会社として施工に携わりたいと考え、チェコと縁があり施工を請け負った。大末建設がチェコと契約を結んだのは24年4月であり、着工は同年5月だ。チェコにしてみれば、開幕に間に合わせるにはギリギリのタイミングである。
そもそも施工者の選定が24年春までずれ込んだのは、「日本の関係当局にCLTパネルや主要な連結要素の試験結果や追加情報を提出し、強度を証明するのに時間を要したからだ」。チェコ政府代表のオンドジェイ・ソシュカ氏は、そう説明する。CLTパネルの接合部などには、強度を高めるため鉄骨を追加している。地震や台風のような災害が少ないチェコでは、日本ほど高い強度が求められないという。
大末建設の村尾和則社長は、「チェコ館での経験を生かして海外の仕事や都市木造に挑戦していきたい」と意欲を示す。ただし、チェコ側はチェコ語の代わりに英語を使うが、それでもコミュニケーションの難しさから複雑な図面の読み解きに苦労しているという。チェコ館の完成イメージが公開されたとき、「独特な形状のパビリオンを開幕までに完成させられるのか」と心配する声が上がっていたほどだ。
金属構造をほとんど使わず、CLTを主体とする木造建築としては国内最大規模になるチェコ館は施工の難度が高い。CLTの使用量は約1600立方メートルある。それでも大末建設は25年1月6日に最後のガラスを取り付け、予定より3週間ほど早い約半年間で作業を完了した。大末建設の村尾社長は、「CLTパネルとガラス板を組み立てるため、チェコの職人が来日した。非常にスキルが高く、日本の職人に負けない堅実な仕事ぶりに感銘を受けた」と話す。
チェコ産のトウヒ(スプルース)やマツなどの木材を使って製作するCLTは、チェコで加工した部材をバーコードで単品管理しながら輸入している。それも会場での施工スピードを上げられた要因の1つだ。「チェコはCLTの加工や組み立てに慣れており、技術力が高い。CLTの活用では日本よりかなり進んでいることを痛感させられた」(村尾社長)
回廊にミュシャ作品を再解釈したアート壁画
続いて、らせん回廊を歩きながらパビリオン内部を見ていこう。チェコ産のCLTがふんだんに使われていることがよく分かる。館内には木の香りが漂う。
回廊の壁には、チェコ出身の著名な画家アルフォンス・ミュシャの作品を再解釈した全長約250メートルの現代アートが描かれる。ミュシャは数多くのポスターや装飾画などを手掛けたことで世界的に知られ、日本でも人気が高い。ミュシャの作品は日本の絵画だけでなく、漫画やイラストに大きな影響を与えたと言われている。ミュシャ自身も日本の浮世絵や漫画などに影響を受けたとされ、日本とつながりが深い。壁画の現代アートは漫画の要素を取り入れたものになる。
回廊の吹き抜け部分や回廊沿いの棚などには、ガラスアートを展示する。中でもチェコ発祥とされる緑色のウランガラスを用いたアートが展示の目玉になる。微少のウランを着色に使うガラスは現在、ほとんど生産されていない。希少価値が高く、アンティークとして人気がある。ちなみに、チェコ館のマスコットキャラクターである「RENE(レネ)」はウランガラスのような黄緑色をしている。
(日経クロステック/日経アーキテクチュア 川又英紀)
[日経クロステック 2025年1月23日付の記事を再構成]
名古屋の次世代交通「SRT」、エンタメ駆使で訪日客呼ぶ-シン・ナゴヤ[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 1401文字 画像有 ]
名古屋市は2025年度後半にも名古屋駅と繁華街・栄間で路面公共交通システム「SRT」(スマート・ロードウェイ・トランジット)の運行を始める。目玉となるのがバスの窓のディスプレーに街の情報を映し出すといったエンターテインメント性だ。仮想現実(VR)技術や立体音響などの仕掛けを施し、観光情報を臨場感のある形で表現する。
インバウンド(訪日観光客)などが少ないとされる名古屋の魅力を打ち出す狙いだ。
SRTは市の東西を結ぶ広小路通を走り、名古屋駅と栄を7つのバス停でつなぐ。回遊性の向上やにぎわいをつくるために、まちづくりと一体となって整備する。
街の新たな魅力を紹介するため、車窓から見える景色に合わせて透明ディスプレーで情報を提供する。トヨタ紡織の「MOOX―RIDE(ムークスライド)」を全国の路線バスで初めて導入する。
立体音響などARやVRの技術を使い、街の魅力を車内で提供することで単なる移動手段にとどまらないよう工夫する。例えば中部電力MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)を表現する場合、建設した年や高さといった情報を案内する。
SRTの運行ルートには市がクルーズ船運航などのイベントを実施する堀川や歴史のある貨幣資料館を改装した「貨幣・浮世絵ミュージアム」などが並ぶ。有名な観光地以外の魅力も知ってもらうことが狙いだ。
国内外の人が利用しやすいように乗車や支払い方法にも工夫をこらす。インバウンドが利用しやすいように、クレジットカードでタッチ決済ができるようにする。支払いは乗車時に済ませ、降車時は近いドアからどこでも降りられるようにするなど乗り降りが分かりやすい仕組みづくりを検討する。
停留所もこれまでの路線バスとは異なる仕組みを導入する。デジタルサイネージ(電子掲示板)を設置しバスがどの位置を走っているのかを確認できるようにする。名古屋鉄道が運営するMaaS(次世代移動サービス)アプリ「CentX(セントエックス)」とも連携する。
停留所は周辺のにぎわいづくりにも活用する。道路の路肩にせり出すように設け、休憩スペースを整備する。バスを待つ人が気軽に立ち寄れるよう、停留所近くの店がオープンカフェやキッチンカーを新設するなどのきっかけとしてもらう。
SRTの運行は通勤・通学の時間を避けた午前9時~午後5時で1日12便ほどを想定する。運賃は市バスの料金と同様の210円程度とするよう検討する。
26年度には愛知県で開催するアジア競技大会に合わせて、名古屋駅と名古屋城を結ぶ路線での運行も開始する予定だ。名古屋駅―栄間は当面1台の車両で運行予定だが、26年には3台に増やすことも計画する。街への波及効果なども勘案し、大須を経由するルートなどの新たな路線も設けるよう目指す。
名古屋学院大学の井沢知旦名誉教授は「単なる移動手段ではなく、バスを目的に名古屋に人が訪れるエンターテインメントバスを目指すべきだ」と話す。「将来的には名古屋の強みである歴史的な建物や産業観光施設を巡るルートも増やすのがよい」とも分析する。
国内の観光地を訪れるインバウンドが増えているが、中部地区は岐阜の温泉地などに人気が集まり、名古屋では十分に集客できていない。リニア中央新幹線が開業して名古屋に注目が集まる前に、観光コンテンツを魅力的に表現して知名度を高めておく取り組みが欠かせない。
(梅野叶夢)
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山口の防府通運、新センター稼働 車部品の物流担う-中国地方キラリ企業[2025/02/06 05:00 日経速報ニュース 1153文字 画像有 ]
運輸・倉庫業の防府通運(山口県防府市)が設備投資を積極化している。2021年と24年にはデジタル投資と、庫内の作業環境に配慮した大型物流拠点開設に踏み切った。防府はマツダやブリヂストンの工場が立地。需要の高い自動車部品の検査・検品や加工、梱包といった物流付帯業務の受注拡大で成長をめざす。
マツダの防府工場から東に車で15分ほどの場所にある工業団地「防府テクノタウン」。防府通運はこのうちの2万2000平方メートルの敷地内に新たな物流拠点を開設した。建築面積5100平方メートルの物流センターと同3600平方メートルの営業倉庫を24年12月に新設した。
設備投資額は24億円で、年間売上高が30億円台の防府通運にとっては「社運をかけた事業」(喜多村誠社長)だ。中でも物流センターには自動車部品などを運ぶための自律走行搬送ロボット12台を初めて導入。ピッキングや検品など物流付帯業務を行う作業場では空調を完備しており、季節を問わず快適な環境で業務に取り組める。
ロボットはフォークリフトが動いている荷受場所と物流付帯作業用のスペース行き来する役割を果たしている。このため、作業員とリフトの動線を分離することができ、衝突など事故防止にもつながっている。効率性だけでなく、安全性と快適性も追求することで、人手不足に悩む物流業界で少しでもスムーズな人材確保につなげようとしている。
デジタル化には全社を挙げて取り組んでいる。トラック予約受付システムを導入することで、運転手の待機時間を減らしている。また、QRコードによる管理だけでなく、24時間体制で監視カメラによって各工程の動きを追跡している。このため、トラブルなどがあっても高精度で原因が特定できる。
こうしたシステム開発に3年で1億円ほどかけた。喜多村社長は「取引先の多くは人手不足などから、本業以外の業務を外注化したいと考えている。今がチャンスの時機」と積極投資に取り組む理由を話す。
同社は創業当初、地元にあった酒造会社のために焼酎の原料となる芋を九州から運ぶことが中心だった。その後、港湾運送や倉庫業、トラック輸送などの免許も獲得し業容を拡大していった。転機となったのはマツダが防府に工場を建設したことだ。
協力会社が同市へ多く進出したことで、自動車関連の受注を取り込み成長していった。タイヤも含めると売上高の8割を自動車関連が占める。
防府通運は26年3月期までに売上高40億円、経常利益2億円という目標を掲げた中期経営計画に取り組んでいる。経常利益は23年3月期に達成済みという。好採算の物流付帯事業が好調なことが寄与した。新センターの稼働でさらなる受注拡大につなげられるかどうかが売上高目標の達成や利益上積みのカギとなりそうだ。
(古宇田光敏)
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米効率化省に政府決済システムのアクセス権限 財務省が付与[2025/02/06 日本経済新聞 夕刊 3ページ 541文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=赤木俊介】米財務省は4日、実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」の関係者に連邦政府の決済システムへのアクセス権を付与したと認めた。声明を出し「(DOGEの裁量で)政府機関から財務省へと提出された支払い申請が凍結、却下されることはない」と説明した。
財務省の決済システムは連邦政府によるほぼすべての支払いを処理する。システムを管理する米財政サービス局によると、同局は23会計年度(22年10月~23年9月)に総額5兆4000億ドル(約823兆円)分の支払い手続きを済ませた。
米メディアによると、DOGEによる決済システムへのアクセスを拒否した財務省の官僚トップが1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得していた。
報道を受け、上院財政委員会のワイデン委員(民主)は31日、ベッセント財務長官に宛てた書簡でマスク氏らが「政治的な意図から(決済システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示し、説明を求めていた。
2月3日には米テクノロジー誌「WIRED」が複数の政府関係者の話としてDOGEのアクセス権が閲覧にとどまらず、決済システムを構築するコードベースそのものに干渉することが可能だと伝えていた。
2月5日(首相官邸)[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 4ページ 871文字 PDF有 書誌情報]
▽7時49分 公邸発。51分 東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で経済同友会代表幹事の新浪剛史サントリーホールディングス社長と会食。
▽9時8分 官邸。
▽10時10分 林、橘、青木正副官房長官、岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、河辺総合外交政策局長、有馬北米局長、片平経済局長、三村財務官、渡辺農水審議官、経産省の松尾経産審議官、荒井通商政策局長。50分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長、防衛省の増田次官、加野防衛審議官。
▽11時9分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長。30分 吉村洋文大阪府知事から大阪・関西万博に関する提言書受け取り。54分 党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の古屋圭司代表から提言書受け取り。
▽12時12分 党「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表、山東昭子顧問。16分 八木哲也元衆院議員。36分 小泉進次郎党政治改革本部事務局長。
▽13時30分 植田隆子元欧州連合(EU)政府代表部次席大使。55分 衆院第1議員会館。57分 岸田文雄前首相。
▽14時40分 官邸。45分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、小林内閣広報官、外務省の次官、鯰、赤堀両外務審議官、総合外交政策局長、北米局長、経済局長。
▽16時4分 経済関係などのイベントに向けたビデオメッセージ収録。35分 国家安全保障会議。
▽17時35分 福本拉致問題対策本部事務局長。
▽18時5分 篠原公七香川県商工会連合会会長らと面会。26分 報道各社のインタビュー。34分 東京・内幸町の日本プレスセンタービル。レストラン「アラスカ」で作家の小林慧氏の出版お祝い会に出席し、あいさつ。57分 東京・紀尾井町のホテルニューオータニ。中国料理店「大観苑」で浜田衆院議院運営委員長、坂本国対委員長らと会食。林、橘正副官房長官同席。
▽20時45分 公邸。
修繕積立金の運用増加 今年度、マンション向け応募数1.3倍 物価上昇で不足懸念[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1379文字 PDF有 書誌情報]
マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出している。住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「マンションすまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となった。管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めている。
同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売している。24年10月に募集を締め切った24年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らんだ。
利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めている。日銀が25年1月24日に追加利上げを決めたことで、25年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きい。
応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題だ。国土交通省の23年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上った。
不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話す。
すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及ばない。神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませる。
運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。
融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京・渋谷)は24年12月、組合向け運用商品を開発した。融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品だ。予定利回りは年1~3%程度と、すまい・る債を超える。
元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞っている。満期は1~3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすい。融資先は組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案する。
管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めている。三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて管理組合の理事会業務を代行する事業に25年度に参入する予定だ。積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性がある。
管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらい。修繕前に運用をやめて現金にしなければならない点も、継続的な運用の難しさにつながっている。
金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでもリスクの高い運用を巡り区分所有者の合意を得るのは容易ではない。
国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされる。すまい・る債を購入する組合は足元で増えているが国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況だ。銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多い。
積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になる。「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなってきている。
(相松孝暢)
中国の対米報復、初手は抑制 追加関税、対象絞り税率小幅 本格衝突回避へ様子見[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1953文字 書誌情報]
「次の矢」は温存
【北京=塩崎健太郎】中国が米国による追加関税への報復に動き出した。関税の引き上げ合戦となった第1次トランプ政権時と比べ初手は抑制的で、関税以外の項目も並んだ。米のさらなる対抗策に備えて「次の矢」を残すとともに、本格的な衝突に至る前に様子見する思惑が透ける。世界経済は当面、米中間の神経戦に振り回される。
トランプ米政権が4日に対中追加関税を発動したのに対し、中国の習近平(シー・ジンピン)指導部も即座に報復措置を打ち出した。中国政府が今回発表した対抗策は関税引き上げに加え、重要鉱物の輸出規制と米企業への調査を組み合わせた複合的なものとなった。
第1次トランプ政権時に発動した対抗措置と比べ、関税の対象品目は少なく税率も小幅だ。税率は最大15%で、対象は石炭とLNG、農業機械など計80品目に絞った。トランプ氏の支持基盤であるエネルギー企業などに狙いを定めた形だ。
米国産の大豆やトウモロコシへの関税は引き上げなかった。中国は世界最大の大豆消費国で、米国からの輸入は全体の2割を占める。
2018~19年に激しさを増した米中の貿易戦争は、追加税率の掛け合いとなった。米国が産業機器や半導体に最大25%の追加関税をかけると、中国も大豆や牛肉といった農畜産物、自動車など幅広い540品目以上を対象に、同様の関税をかけた。
中国は米国が対中関税を今後大幅に引き上げた際の対抗手段を温存しているとの指摘がある。最初から全面的な報復に動くのではなく、まずはトランプ政権に対する産業界などの反応を確認する狙いとみられる。
今回の中国の措置は、関税以外の対抗策も盛り込んだ点でも前回と異なる。
中国商務省と税関総署は4日からタングステンやモリブデンなどの重要鉱物を輸出規制の対象に加えた。タングステンは車や医療など幅広い産業で扱う。中国当局の許可がない限り、輸出業者などは米国に輸出できなくなる。
米国が強みを持つテック企業への締め付けも強める。
国家市場監督管理総局は独占禁止法違反の疑いで米グーグルの調査に乗り出す。グーグルの検索エンジンは中国で使えないが、多くの中国スマホメーカーは基本ソフト(OS)にグーグルの「アンドロイド」を採用している。
中国企業は広告面でもグーグルや親会社のアルファベットと関係が深い。このため、中国企業に不当な要求をしていないかどうかを調べるもようだ。
国家市場監督管理総局は米アップルがアプリ開発業者に課す手数料や、外部の決済手段を排除する慣行についても調査する。米ブルームバーグ通信が伝えた。
英フィナンシャル・タイムズによると、中国当局は半導体大手のエヌビディアに続き、同業のインテルに対する独禁法調査も検討し始めた。
対米報復関税は中国に跳ね返るリスクが高い。中国の対米貿易は輸出額が輸入額を大きく上回っており、報復関税を打ち出すほど自国経済への打撃は大きい。
その点、重要鉱物の輸出やテック企業の調査は当局の裁量の範囲内で対応しやすく、自国へのダメージも少ない。米国への対抗手段として、選択肢を広げようとしている節もある。
米国も追加措置に動く気配を見せる。
トランプ米大統領は4日、習近平国家主席との協議について「急がない」と話した。3日には「まだ口火を切ったにすぎない。中国と合意できない場合、関税は非常に高くなるだろう」と述べ、さらなる税率引き上げの可能性を示唆した。
トランプ氏は大統領選からの公約で「60%の対中追加関税」を掲げている。米議会では与党・共和党議員が中国の最恵国待遇(MFN)を剥奪し、関税を大幅に引き上げる法案を提出した。
米国内では中国が鉄鋼や電気自動車(EV)の不当廉売に動いているとの不満は根強い。トランプ氏の強硬政策には追い風が吹いており、MFNの撤回となれば一定の製品に的を絞った制裁関税よりも広範な貿易戦争を引き起こす恐れがある。
米中双方ともに前回の貿易戦争で経験を積んでいる。最初から全力で応戦するのではなく、切り札を残したまま、交渉を有利に運びたい意図は隠せない。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「現状は中国も米国と同様にジャブにとどめている可能性がある」との見方を示した。
腹を探り合う序盤戦とはいえ、世界経済への影響は小さくない。米ゴールドマン・サックスの試算によると、米国の対中関税は5250億ドル(約81兆円)の製品が対象となる。
対する中国側の報復関税の対象は140億ドルの米国製品におよぶ。中国へと流れる米国産の石炭やLNGの実効関税率も上がる。部品や素材、物流、エネルギーと幅広い業界に打撃となりかねない。
【図・写真】中国は10日から米国産のLNGなどに追加関税を課す予定だ=新華社・共同
中国・春節、観光収入7%増[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 11ページ 711文字 PDF有 書誌情報]
【上海=若杉朋子】中国文化観光省は5日、春節(旧正月)に伴う8連休中の国内観光収入が前年同期比7%増の約6770億元(約14兆2400億円)だったと発表した。国内旅行者数は延べ約5億人と、前年比で6%増えた。
今年の春節休暇は1月28日から2月4日まで。帰省や旅行で多くの人が移動した。
中国の旅行予約サイト最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)によると、国内旅行では北京や上海など定番の都市に加え、福建省アモイ市や雲南省昆明市が目的地として人気を集めた。中国政府が「氷雪経済」と名付けてウインタースポーツの振興に力を入れるなか、黒竜江省ハルビン市も旅行者でにぎわった。
旅先でレンタカーを調達する人が増えたほか、若者の間で高速鉄道ではなく普通列車やバスで長時間かけて格安で移動するトレンドがあった。中堅旅行予約サイトの同程旅行によると、航空券が割安な乗り継ぎ便をあえて利用する人もいた。
携程によると海外旅行の目的地として日本が最も人気だった。日本行きは昨年の春節と比べて予約が倍増した。ほかにタイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国が支持を集めた。
春節期間中に海外から中国を訪れる人も増加した。韓国や米国、マレーシア、シンガポール、日本からの訪問者が多かった。決済サービス「支付宝(アリペイ)」によると、ビザなしで中国を訪れた人の消費額も増加した。
身近な娯楽である映画の興行収入も伸びた。調査会社の灯塔研究院によると、24年同時期比19%増の95億元と春節期間中で過去最高となった。動員数も延べ1億8700万人となった。国産アニメの人気作の続編が50億元を超えるヒットとなったことが寄与した。
折り紙 変幻自在の創造力 幾何学的に可能な折り方を無限に追求、アートや工業製品にも 布施知子[2025/02/06 日本経済新聞 朝刊 40ページ 1436文字 書誌情報]
広い空間に、白い紙でいくつもの山や川を表現する。折り紙による「枯山水」のインスタレーションだ。繰り返し折り畳まれた紙の流れはいつまでも、どこまでも続く。折り紙作家として「折ること」の無限の可能性を追いかけてきた人生だ。
私は今は長野県を拠点にしているが、もとは新潟県の出身だ。小学2年の時、病気で半年近く入院した。入院患者たちは薬包紙を大事に取っておいて、折り紙をしていた。ある日、見知らぬおじさんがユリの折り方を教えてくれた。何もない所からモノが立ち上がることに感動。退院後は父が買ってくれた折り紙の本で学び、ひな祭り、七夕、クリスマスと、季節の行事に合うものを作っては楽しんだ。
千葉大学園芸学部への進学で首都圏に出てからは、創作折り紙の教室に通い始めた。植物や花も好きだった。今思えば自然の中に潜む「形」と、折り紙には、響き合うものがあるかもしれない。
最初は般若などの「お面」ばかり折っていた。次第に、1枚の紙から作ったユニット(パーツ)を組み合わせて多面体にする「ユニット折り紙」へ進んだ。子供の頃に八面体などの「くす玉」を作った人も多いと思うが、それが正二十面体や、1080枚組などと大きく複雑になっていく。
その後はひたすらに「折り方」を追求した。細長い紙だけでなく台形や三角形で折る「らせん折り」。半分に折って、また半分に折ってをずっと続ける「無限折り」。細長い紙をひと結びして五角形を作り、そのノット(結び目)を利用した造形。多種多様な折り方を駆使して、作品を作り出す。
私の場合、何か具体的なものを想定して折るのではない。幾何学的に可能な新しい折り方を編み出すことが主眼で、形はその結果だ。一度折り方が分かれば、再現はさほど時間はかからない。円柱の折り畳み方などは、図形の構造を解き明かすことにつながるので、数学者の会合にもよく呼ばれる。
50歳頃からはアートとしてコンセプトを込めた空間表現も手掛けるようになった。まず評価して下さったのは海外のキュレーターだった。ドイツ、フランス、オランダ、オーストラリアなど世界各地で展示をしてきた。
日本は折り紙の本場だからこそ、逆に固定観念があったのかもしれない。規定の大きさの正方形の紙で、動物や花のような有機的なものを作るというイメージが強いように思う。形や大きさ、素材に対する発想を変えると、創作は変幻自在に広がる。
現在はヤマザキマザック美術館(名古屋市)で個展「布施知子 ORIGAMI―紙の鼓動―」(3月23日まで)が開催中だ。「枯山水」などのインスタレーション、初期から近年の作品まで約50点を展示している。
同館所蔵のアール・ヌーボー様式のフランス家具と合わせた新作も出品した。寝室のベッドの上から床まで何かがうごめく「シルバー・スネーク」。マイセンの器が置かれた食卓の周りを彩る「ゴールデン・スネーク」もある。同じ折り方を水平に繰り返す「繰り返し折り」で作った。
花のつぼみ、昆虫の羽、遺伝子の構造。世界は「折り畳める」もので満ちている。実社会でもニーズはあり、私の折り紙は工業製品にも活用されている。折り目の入った1枚の紙がお皿にもコップにも形を変えて使えるもので、新型コロナ禍の後に需要が増えたという。これからもどんどん未知の折り方を見いだしていきたい。
(ふせ・ともこ=折り紙作家)
【図・写真】布施知子「枯山水 in 葵」(部分、2024年、特殊紙、作家蔵)(C)Fuse Tomoko
空港リムジンでタッチ決済導入 ことでんバスなど[2025/02/06 日本経済新聞 地方経済面 四国 12ページ 239文字 PDF有 書誌情報]
高松空港リムジンバスを運行する、ことでんバス(高松市)と琴参バス(香川県丸亀市)は、18日からクレジットカードのタッチ決済を導入する。空港と高松市内方面を結ぶことでんバス、丸亀・坂出市方面の琴参バスのリムジンバスが対象となる。運賃の支払い方法を広げ利便性を高める。
乗降時にタッチ決済対応のカードや設定済みのスマートフォンを専用端末にかざすと運賃を支払える。三井住友カードが提供する公共交通向け決済プラットフォームを使う。香川県内の交通事業者が同サービスを導入するのは初めて。
5日の石破首相の動静[2025/02/05 23:00 日経速報ニュース 882文字 画像有 ]
▽7時49分 公邸発。51分 東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で経済同友会代表幹事の新浪剛史サントリーホールディングス社長と会食。
▽9時8分 官邸。
▽10時10分 林、橘、青木正副官房長官、岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、河辺総合外交政策局長、有馬北米局長、片平経済局長、三村財務官、渡辺農水審議官、経産省の松尾経産審議官、荒井通商政策局長。50分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長、防衛省の増田次官、加野防衛審議官。
▽11時9分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長。30分 吉村洋文大阪府知事から大阪・関西万博に関する提言書受け取り。54分 党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の古屋圭司代表から提言書受け取り。
▽12時12分 党「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」の片山さつき共同代表、山東昭子顧問。16分 八木哲也元衆院議員。36分 小泉進次郎党政治改革本部事務局長。
▽13時30分 植田隆子元欧州連合(EU)政府代表部次席大使。55分 衆院第1議員会館。57分 岸田文雄前首相。
▽14時40分 官邸。45分 橘、青木両副長官、国家安全保障局長、小林内閣広報官、外務省の次官、鯰、赤堀両外務審議官、総合外交政策局長、北米局長、経済局長。
▽16時4分 経済関係などのイベントに向けたビデオメッセージ収録。35分 国家安全保障会議。
▽17時35分 福本拉致問題対策本部事務局長。
▽18時5分 篠原公七香川県商工会連合会会長らと面会。26分 報道各社のインタビュー。34分 東京・内幸町の日本プレスセンタービル。レストラン「アラスカ」で作家の小林慧氏の出版お祝い会に出席し、あいさつ。57分 東京・紀尾井町のホテルニューオータニ。中国料理店「大観苑」で浜田衆院議院運営委員長、坂本国対委員長らと会食。林、橘正副官房長官同席。
▽20時45分 公邸。
中国、対米報復の初手は抑制的 関税の対象絞り様子見[2025/02/05 19:57 日経速報ニュース 2109文字 画像有 ]
【北京=塩崎健太郎】中国が米国による追加関税への報復に動き出した。関税の引き上げ合戦となった第1次トランプ政権時と比べ初手は抑制的で、関税以外の項目も並んだ。米のさらなる対抗策に備えて「次の矢」を残すとともに、本格的な衝突に至る前に様子見する思惑が透ける。世界経済は当面、米中間の神経戦に振り回される。
【関連記事】米中報復連鎖、再来の懸念 トランプ関税に中国即反発
中国、関税プラスαで報復
トランプ米政権が4日に対中追加関税を発動したのに対し、中国の習近平(シー・ジンピン)指導部も即座に報復措置を打ち出した。中国政府が今回発表した対抗策は関税引き上げに加え、重要鉱物の輸出規制と米企業への調査を組み合わせた複合的なものとなった。
第1次トランプ政権時に発動した対抗措置と比べ、関税の対象品目は少なく税率も小幅だ。税率は最大15%で、対象は石炭とLNG、農業機械など計80品目に絞った。トランプ氏の支持基盤であるエネルギー企業などに狙いを定めた形だ。
米国産の大豆やトウモロコシへの関税は引き上げなかった。中国は世界最大の大豆消費国で、米国からの輸入は全体の2割を占める。
2018~19年に激しさを増した米中の貿易戦争は、追加税率の掛け合いとなった。米国が産業機器や半導体に最大25%の追加関税をかけると、中国も大豆や牛肉といった農畜産物、自動車など幅広い540品目以上を対象に、同様の関税をかけた。
中国は米国が対中関税を今後大幅に引き上げた際の対抗手段を温存しているとの指摘がある。最初から全面的な報復に動くのではなく、まずはトランプ政権に対する産業界などの反応を確認する狙いとみられる。
今回の中国の措置は、関税以外の対抗策も盛り込んだ点でも前回と異なる。
米グーグルに独禁調査
中国商務省と税関総署は4日からタングステンやモリブデンなどの重要鉱物を輸出規制の対象に加えた。タングステンは車や医療など幅広い産業で扱う。中国当局の許可がない限り、輸出業者などは米国に輸出できなくなる。
米国が強みを持つテック企業への締め付けも強める。
国家市場監督管理総局は独占禁止法違反の疑いで米グーグルの調査に乗り出す。グーグルの検索エンジンは中国で使えないが、多くの中国スマホメーカーは基本ソフト(OS)にグーグルの「アンドロイド」を採用している。
中国企業は広告面でもグーグルや親会社のアルファベットと関係が深い。このため、中国企業に不当な要求をしていないかどうかを調べるもようだ。
国家市場監督管理総局は米アップルがアプリ開発業者に課す手数料や、外部の決済手段を排除する慣行についても調査する。米ブルームバーグ通信が伝えた。
英フィナンシャル・タイムズによると、中国当局は半導体大手のエヌビディアに続き、同業のインテルに対する独禁法調査も検討し始めた。
背景には、対米報復関税は中国に跳ね返るリスクが高いことがある。
中国の対米貿易は輸出額が輸入額を大きく上回っており、報復関税を打ち出すほど自国経済への打撃は大きい。習近平(シー・ジンピン)指導部は不動産苦境に端を発した景気の低迷に拍車がかかることへの警戒感は強い。
その点、重要鉱物の輸出やテック企業の調査は当局の裁量の範囲内で対応しやすく、自国へのダメージも少ない。米国への対抗手段として、選択肢を広げようとしている節もある。
トランプ氏「まだ口火切っただけ」
米国も追加措置に動く気配を見せる。
トランプ米大統領は4日、習近平国家主席との協議について「急がない」と話した。3日には「まだ口火を切ったにすぎない。中国と合意できない場合、関税は非常に高くなるだろう」と述べ、さらなる税率引き上げの可能性を示唆した。
米郵政公社(USPS)は4日、中国と香港からの小包の取り扱いを当面、停止すると発表した。理由は明らかにしていないが、Temu(テム)やSHEIN(シーイン)など中国系オンライン通販の事業に影響しそうだ。
トランプ氏は大統領選からの公約で「60%の対中追加関税」を掲げている。米議会では与党・共和党議員が中国の最恵国待遇(MFN)を奪し、関税を大幅に引き上げる法案を提出した。
米国内では中国が鉄鋼や電気自動車(EV)の不当廉売に動いているとの不満は根強い。トランプ氏の強硬政策には追い風が吹いており、MFNの撤回となれば一定の製品に的を絞った制裁関税よりも広範な貿易戦争を引き起こす恐れがある。
米中双方ともに前回の貿易戦争で経験を積んでいる。最初から全力で応戦するのではなく、切り札を残したまま、交渉を有利に運びたい意図は隠せない。第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「現状は中国も米国と同様にジャブにとどめている可能性がある」との見方を示した。
腹の探り合いの序盤戦とはいえ、世界経済への影響は小さくない。米ゴールドマン・サックスの試算によると、米国の対中関税は5250億ドル(約81兆円)の製品が対象となる。
対する中国側の報復関税の対象は140億ドルの米国製品におよぶ。中国へと流れる米国産の石炭やLNGの実効関税率も上がる。部品や素材、物流、エネルギーと幅広い業界に打撃となりかねない。
【関連記事】
・トランプ政権、対中10%関税発動 中国は10日に報復措置
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高松空港リムジンバス、クレカのタッチ決済 利便性向上[2025/02/05 18:20 日経速報ニュース 239文字 画像有 ]
高松空港リムジンバスを運行する、ことでんバス(高松市)と琴参バス(香川県丸亀市)は、18日からクレジットカードのタッチ決済を導入する。空港と高松市内方面を結ぶことでんバス、丸亀・坂出市方面の琴参バスのリムジンバスが対象となる。運賃の支払い方法を広げ利便性を高める。
乗降時にタッチ決済対応のカードや設定済みのスマートフォンを専用端末にかざすと運賃を支払える。三井住友カードが提供する公共交通向け決済プラットフォームを使う。香川県内の交通事業者が同サービスを導入するのは初めて。
中国、春節休暇の国内観光収入7%増 旅行者は6%増[2025/02/05 18:07 日経速報ニュース 711文字 画像有 ]
【上海=若杉朋子】中国文化観光省は5日、春節(旧正月)に伴う8連休中の国内観光収入が前年同期比7%増の約6770億元(約14兆2400億円)だったと発表した。国内旅行者数は延べ約5億人と、前年比で6%増えた。
今年の春節休暇は1月28日から2月4日まで。帰省や旅行で多くの人が移動した。
中国の旅行予約サイト最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)によると、国内旅行では北京や上海など定番の都市に加え、福建省アモイ市や雲南省昆明市が目的地として人気を集めた。中国政府が「氷雪経済」と名付けてウインタースポーツの振興に力を入れるなか、黒竜江省ハルビン市も旅行者でにぎわった。
旅先でレンタカーを調達する人が増えたほか、若者の間で高速鉄道ではなく普通列車やバスで長時間かけて格安で移動するトレンドがあった。中堅旅行予約サイトの同程旅行によると、航空券が割安な乗り継ぎ便をあえて利用する人もいた。
携程によると海外旅行の目的地として日本が最も人気だった。日本行きは昨年の春節と比べて予約が倍増した。ほかにタイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、韓国が支持を集めた。
春節期間中に海外から中国を訪れる人も増加した。韓国や米国、マレーシア、シンガポール、日本からの訪問者が多かった。決済サービス「支付宝(アリペイ)」によると、ビザなしで中国を訪れた人の消費額も増加した。
身近な娯楽である映画の興行収入も伸びた。調査会社の灯塔研究院によると、24年同時期比19%増の95億元と春節期間中で過去最高となった。動員数も延べ1億8700万人となった。国産アニメの人気作の続編が50億元を超えるヒットとなったことが寄与した。
外為17時 円相場、大幅続伸 一時2カ月ぶり高値 日銀利上げを意識[2025/02/05 17:22 日経速報ニュース 807文字 ]
5日の東京外国為替市場で、円相場は大幅に続伸した。17時時点では前日の同時点に比べ1円98銭の円高・ドル安の1ドル=153円34~36銭で推移している。一時は153円08銭近辺と昨年12月中旬以来およそ2カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。5日発表の国内の経済指標が賃金の伸びを示し、日銀の早期利上げを意識させる内容だったことから円が買われた。4日発表の米雇用関連指標が市場予想を下回り、米長期金利が低下したことで、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りも入った。
厚労省が5日発表した2024年12月の毎月勤労統計調査では、物価変動の影響を除いた実質賃金が2カ月連続でプラスだった。日銀の追加利上げの時期が早まるとの見方から、国内の長期金利が11年4月以来となる1.295%まで上昇する場面があり、円買い・ドル売りが入った。赤沢亮正経済財政・再生相が5日、「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬(そご)ない」などと述べたと伝わった。日銀の利上げを後押しするとの見方も、円買い・ドル売りにつながった。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」だった。国内輸出企業などによる先物で円を調達する動きが円高を後押ししたとの指摘もあった。
円相場は朝方から買いが優勢だった。4日に発表された24年12月の米雇用動態調査(JOLTS)では非農業部門の求人件数が市場予想を下回った。米雇用需給の緩和が意識され、4日の米長期金利が低下。日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが先行した。
円は対ユーロで反発した。17時時点では同66銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=159円50~54銭で推移している。
ユーロは対ドルで続伸し、17時時点は同0.0091ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0402~03ドルで推移している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
宮崎交通など、宮崎空港を経由する一部路線バスでクレジットカード等の「タッチ決済」による乗車サービスの実証実験を開始[2025/02/05 17:14 日経速報ニュース 821文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月05日
宮崎空港を経由する一部路線バスでクレジットカード等の「タッチ決済」による乗車サービスを開始します
宮崎交通株式会社(本社 : 宮崎県宮崎市、代表取締役社長 : 高橋 光治)、株式会社ニモカ(本社 : 福岡県福岡市、代表取締役社長 : 田端 敦)、三井住友カード株式会社(本社 : 東京都江東区、代表取締役社長 : 大西 幸彦)、株式会社ジェーシービー(本社 : 東京都港区、代表取締役兼執行役員社長 : 二重 孝好)、株式会社井浦商会(本社 : 福岡県福岡市、代表取締役社長 : 井浦 信之)、株式会社小田原機器(本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 丸山 明義)、QUADRAC株式会社(本社 : 東京都港区、代表取締役社長 : 高田 昌幸)は、2025年3月下旬より、都城地区、日南地区、小林地区から宮崎空港に乗り入れる路線バスで、三井住友カードが提供する公共交通機関向けソリューション「stera(ステラ)transit(トランジット)」を活用したタッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォン等を活用した乗車サービスによる実証実験を開始いたします。
この取り組みにより、宮崎交通を日常的にご利用いただいているお客さまだけでなく、交通系ICカードをお持ちでない訪日外国人利用者等の幅広いお客さまのニーズに対応し、利便性向上を図ります。
※参考画像は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686497/01_202502051712.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686497/02_202502051712.pdf
明治安田生命、CVCファンド「明治安田未来共創ファンド」からMOSHへ出資[2025/02/05 15:38 日経速報ニュース 1018文字 PDF有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月05日
明治安田未来共創ファンドからMOSH株式会社への出資について
~クリエイター向けプラットフォームとの連携により新たな価値を提供~
明治安田生命保険相互会社(執行役社長 永島 英器)は、CVCファンド「明治安田未来共創ファンド」から、MOSH株式会社(以下、MOSH)へ出資したことをお知らせいたします。
今般の出資を契機とし、お客さま向けに提供する新たなコンテンツの検討など、MOSHとの協業を推進してまいります。
■MOSHへの出資の背景
MOSHは、「情熱がめぐる経済をつくる」をミッションに掲げ、主に個人で活動しているクリエイターの方々が自身の特性を活かしたサービスを簡単に提供できるよう、予約・決済・マーケティング等の機能を集約したプラットフォームを構築・提供しているスタートアップ企業です。
同社が展開するプラットフォームでは、オンライン・オフラインを問わず、サロンやレッスン等計200種類以上のサービスが展開されており、サービス提供のための煩雑な作業をオールインワンで支援する体制も整備されています。このような利便性が多くのクリエイターから支持され、同プラットフォームの登録者数は8万人を突破しました(注1)。個人単位でも手軽にサービスを提供できる点において、同社のプラットフォームはクリエイターエコノミー(注2)の拡大・活性化に大きく貢献しています。
当社は、企業理念である明治安田フィロソフィーに共感し、志を同じくする企業・団体との共創を通じて新たな提供価値を創造し、お客さまにお届けしたいと考えています。MOSHのプラットフォーム上で展開される多種多様なサービスとの連携により、当社がお客さまに提供する新たなコンテンツの開発等につながる可能性があると考え、出資を決定いたしました。
今回の出資を通じてMOSHの事業成長を支援するとともに、同社との関係性を強化することで、お客さまへの新たな価値提供が実現できるよう取り組んでまいります。
(注1)2025年1月末時点
(注2)個人がインターネット上で制作物・サービスを提供することで形成される経済圏
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686483/01_202502051537.pdf
外為12時 円相場、大幅高 一時153円17銭近辺 日銀追加利上げを意識[2025/02/05 12:18 日経速報ニュース 845文字 ]
5日午前の東京外国為替市場で、円相場は大幅に上昇した。12時時点は1ドル=153円34~36銭と前日17時時点と比べて1円98銭の円高・ドル安だった。一時は153円17銭近辺と昨年12月中旬以来の円高・ドル安水準をつけた。4日の米雇用指標が市場予想比で下振れ、米長期金利が低下し円買い・ドル売りにつながった。5日発表の国内経済指標が賃金の伸びを示し、日銀が利上げに動きやすくなるとの思惑を誘うと円買いに拍車がかかった。
4日に発表された2024年12月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が市場予想を下回った。米雇用需給の緩和が意識され、4日の米長期金利が低下。日米金利差の縮小を見越した円買い・ドル売りが先行した。
厚労省が5日朝方に発表した24年12月の毎月勤労統計調査によると、物価変動の影響を除いた実質賃金が2カ月連続でプラスだった。日銀の追加利上げの時期が早まるとの見方から、国内の長期金利が11年4月以来となる1.295%まで上昇。円買い・ドル売りが増えた。
また赤沢亮正経済財政・再生相が5日午前に「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬ない」などと述べたと伝わった。円相場は一段と上昇した。
トランプ米大統領は記者団に対して「イランに最大限の圧力をかける政策を復活する」や「パレスチナ自治区ガザを米国が所有する」と述べたと報じられた。中東情勢の緊迫化が意識され「低リスク通貨」とされる円の買いを誘った。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」だった。国内輸出企業などによる先物で円を調達する動きが円高を後押ししたとの指摘もある。
円は対ユーロでも大きく上昇した。12時時点は1ユーロ=159円25~28銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0385ドル近辺と同0.0074ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
マスク氏とOpenAI訴訟、審理開始 営利化阻止に判事疑問[2025/02/05 11:41 日経速報ニュース 955文字 画像有 ]
【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家イーロン・マスク氏が米オープンAIの営利企業への転換に反対して起こした訴訟の初回審理が4日、米裁判所で開かれた。判事はマスク氏が求める営利企業化の仮差し止めに懐疑的な見解を示した。訴えの一部について2026年にも裁判を開く可能性に言及した。
マスク氏は2024年8月、米西部カリフォルニア州の連邦地方裁判所にオープンAIや最高経営責任者(CEO)のサム・アルトマン氏を提訴した。自身がNPOとして共同創業し、多額を寄付した後にオープンAIが営利企業の性格を強めたのは契約違反だと主張する内容だ。損害賠償や営利企業への転換阻止を求めている。
オープンAIは24年12月、NPOが傘下の営利企業を支配する仕組みを改め、営利企業がグループの中心となる体制に再編する計画を発表した。実施時期は示していない。
マスク氏は訴訟の間、この再編を一時的に差し止めるよう地裁に求めている。4日の審理では仮差し止めの是非をめぐり、イボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事が双方の弁護士から主張を聞き取った。
判事は今回のような内容の仮差し止めを認めるのは「極めてまれ」だと強調した。マスク氏の弁護士に「要求を正当化するような証拠を示していない」と指摘した。オープンAIの営利化によってマスク氏側に生じる損害を具体的に挙げるよう求めた。
判事はマスク氏の訴えの一部が26年中にも裁判に進む可能性があるとの見方を示した。その場合、マスク氏らが陪審員の前で証言に立つことになると述べた。
マスク氏は訴訟でオープンAIと米マイクロソフトの提携関係も問題視している。人工知能(AI)とクラウドの大手が結託して競合の排除をはかるのは、反トラスト法(独占禁止法)違反だと主張する。
審理では、オープンAIの理事会(企業の取締役会に相当)とマイクロソフトの取締役会の間で兼任があったことなどに判事が疑問を投げかける場面もあった。オープンAIの弁護士は、当時は両社の間に競合するサービスがなかったと説明した。
ゴンザレス・ロジャーズ判事はテック企業がかかわる訴訟の担当が多い。「フォートナイト」の開発元の米エピックゲームズが米アップルを訴えた裁判では、アップルにアプリ決済手段の囲い込みを見直すよう命令を出した。
【関連記事】
・マスク氏、OpenAI独走に焦り 訴訟で営利化に横やり
・OpenAI、マスク氏提訴に反論「営利化を希望していた」
・OpenAI「超知能AIを10年内に実現」 孫氏と水魚の交わり
・マスク氏、SBGの巨額AI投資に疑念 トランプ氏とずれ
外為10時 円相場、堅調 一時153円49銭近辺 国内金利上昇で[2025/02/05 10:32 日経速報ニュース 743文字 ]
5日午前の東京外国為替市場で円相場は堅調だ。10時時点は1ドル=153円76~77銭と前日17時時点と比べて1円56銭の円高・ドル安だった。10時15分ごろには153円49銭近辺と昨年12月中旬以来の円高・ドル安水準をつけた。日銀の早期利上げへの思惑から国内金利が上昇し、円を押し上げた。トランプ米大統領の発言が「低リスク通貨」の円を買う動きにつながったほか、国内輸出企業の円買い・ドル売りも活発だった。
5日早朝に発表された国内経済指標が実質賃金の伸びを示し、赤沢亮正経済財政・再生相が「足もとはインフレの状態という認識、(日銀の)植田和男総裁と齟齬ない」などと述べたと伝わった。赤沢氏の発言が「日銀の利上げを後押しする」(国内銀行)と受け止められ、一段と円買い・ドル売りが増えた。
トランプ米大統領が記者団に対して「今後、イスラエルとガザ、サウジアラビアを訪問する予定だ」や「イランに最大限の圧力をかける政策を復活する」と述べたと伝わった。イラン情勢の緊迫化懸念から円買いが入った面もある。
5日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」で、10時前の中値決済に向けては、「ドル需要が多いようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。ただ先物の実需取引では円のニーズが強かったようで、中値決済が一巡すると円買いが優勢になった。
円は対ユーロでも上げ幅を拡大した。10時時点では1ユーロ=159円59~62銭と、同57銭の円高・ユーロ安だった。その後は159円40銭近辺をつけた。
ユーロは対ドルで高値圏でもみ合っている。10時時点では1ユーロ=1.0379~80ドルと同0.0068ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
米注目株概況 ペイパルが反落、一部契約の見直しが売上高成長を下押しとの見方[2025/02/05 06:39 日経速報ニュース 2376文字 ]
■ペイパルが反落、一部契約の見直しが売上高成長を下押しとの見方
(米東部時間15時36分、コード@PYPL/U)4日の米株式市場で電子決済サービスのペイパル・ホールディングスが反落し、一時は前日比12.5%安の78.30ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高は市場予想を上回った半面、決算取扱高の伸びが鈍化。嫌気した売りが広がった。
24年10~12月期の売上高は前年同期比4%増の83億6600万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(82億6000万ドル)を上回った。特別項目を除く1株利益は1.19ドルと市場予想(1.12ドル)以上だった。一方、電子決済サービスの競争激化が続き、決済取扱高の伸びは7%だった。7~9月期の9%、4~6月期の11%から鈍化が進んだ。純利益は前年同期比20%減の11億2100万ドルだった。
25年1~3月期の見通しでは1株利益が1.15~1.17ドルと下限でも市場予想(1.13ドル)を上回る。一方、売上高から決済費用や貸倒損失などを除いた「取引マージン」の伸びは4~5%になる見込み。25年12月期通期でも同程度の伸びを見込む。複数の小売事業者との契約見直しを控え、「25年12月期の売上高成長を5ポイントほど押し下げる」(ニーダム)との見方があった。新たに150億ドルの自社株買いを承認したものの、買い材料になりにくかった。
■スポティファイが一時12.6%高 10~12月期業績や見通しが予想上回る
(米東部時間12時6分、コード@SPOT/U)4日の米株式市場で音楽配信のスポティファイ・テクノロジーが続伸し、一時は前日比12.6%高の618.55ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。利用者の伸びが好調で、買いが膨らんだ。
24年10~12月期の売上高は前年同期比16%増の42億4200万ユーロと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(41億5000万ユーロ)を上回った。有料プランは同11%増、広告付きプランは12%増と、利用者数の伸びが堅調だった。月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比12%増の6億7500万人と市場予想(6億6430万人)と会社見通し(6億6500万人)以上だった。7~9月期に比べ3500万人増と、10~12月期として増加幅が最大となった。
利用者の好みに合わせたデータやプレイリストなどを提供する年末まとめキャンペーンが好評で、184の国・地域でユーザーエンゲージメントが前年同期比2ケタの伸びとなった。営業利益は4億7700万ユーロと、市場予想(4億6780万ユーロ)を上回った。売上高総利益率は32.2%と市場予想(31.9%)を上回り、前年同期(26.7%)から5.5ポイント上昇した。フリーキャッシュフロー(FCF、純現金収支)は8億7700万ユーロと同2.2倍に増えた。
併せて示した25年1~3月期の売上高見通しは42億ユーロと、市場予想(41億7000万ユーロ)を上回った。営業利益は5億4800万ユーロと、市場予想(4億6020万ユーロ)以上を見込む。
■パランティアが一時27.6%高 AI需要拡大の成長に高評価
(米東部時間11時47分、コード@PLTR/U)4日の米株式市場でビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズが急伸し、一時は前日比27.6%高の106.91ドルを付けた。3日夕に発表した2024年10~12月期決算や収益見通しが市場予想を上回った。人工知能(AI)サービスの需要拡大を追い風に成長が続いている。アナリストによる目標株価の引き上げも相次ぎ、好感した買いが集まっている。
10~12月期の売上高は前年同期比36%増の8億2751万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(7億7580万ドル)以上だった。主力の米国市場の売上高が52%増えた。政府向けと民間向けともに大幅に伸びた。25年1~3月期の収益見通しも市場予想を上回った。25年12月期通期の売上高は前期比31%増となる37億4100万~37億5700万ドルと、下限でも市場予想(35億ドル)を上回る見通しを示した。
決算を受け、バンク・オブ・アメリカは成長の加速を見込み、目標株価を90ドルから125ドルに引き上げた。「AI市場(の競合)がよりひしめくなか、パランティアが(顧客に)提供する価値は際立つばかりだ」とみて、企業向けや防衛関連向け市場で「AI革命を可能にし、リードする」と分析する。コモディティー(差別化できない汎用品)化するサービスを提供するのとは異なり、AIの価値を加えられる企業として評価されるとみる。投資判断は「買い」を維持した。
モルガン・スタンレーは投資判断を「売り」から「中立」に、目標株価を60ドルから95ドルに上方修正した。増収率の加速や25年12月期通期が予想以上に強い見通しを示したことを受け、「ファンダメンタルズ(基礎的条件)が上向いている」と指摘。「バリュエーション(投資尺度)は割高なものの、明確な(収益の)下振れ要因は見当たらない」と評価した。
DAダビッドソンは目標株価を47ドルから105ドルと大幅に引き上げた。米国の衰えないAI需要を背景に「極めて素晴らしい四半期を示した」とみる。顧客のAI活用を効率的にし、想定を大きく上回る収益を生み出していると分析する。「パランティアはソフトウエア銘柄のなかでベストなストーリーだ」と評価。一方で、株価の急騰は他の同業他社と比べてかなり割高にさせているとも指摘し、投資判断を「中立」で据え置いた。
〔NQNニューヨーク=稲場三奈、戸部実華〕
<米国>ペイパルが一時12.5%安 電子決済サービスの競争激化が重荷[2025/02/05 06:29 日経速報ニュース 589文字 ]
【NQNニューヨーク=稲場三奈】(米東部時間15時36分、コード@PYPL/U)4日の米株式市場で電子決済サービスのペイパル・ホールディングスが反落し、一時は前日比12.5%安の78.30ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高は市場予想を上回った半面、決算取扱高の伸びが鈍化。嫌気した売りが広がった。
24年10~12月期の売上高は前年同期比4%増の83億6600万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(82億6000万ドル)を上回った。特別項目を除く1株利益は1.19ドルと市場予想(1.12ドル)以上だった。一方、電子決済サービスの競争激化が続き、決済取扱高の伸びは7%だった。7~9月期の9%、4~6月期の11%から鈍化が進んだ。純利益は前年同期比20%減の11億2100万ドルだった。
25年1~3月期の見通しでは1株利益が1.15~1.17ドルと下限でも市場予想(1.13ドル)を上回る。一方、売上高から決済費用や貸倒損失などを除いた「取引マージン」の伸びは4~5%になる見込み。25年12月期通期でも同程度の伸びを見込む。複数の小売事業者との契約見直しを控え、「25年12月期の売上高成長を5ポイントほど押し下げる」(ニーダム)との見方があった。新たに150億ドルの自社株買いを承認したものの、買い材料になりにくかった。
マンション組合、資産運用に動く 物価上昇で修繕に懸念[2025/02/05 05:00 日経速報ニュース 1402文字 画像有 ]
マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出している。住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「マンションすまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となった。管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めている。
同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売している。24年10月に募集を締め切った24年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らんだ。
利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めている。日銀が1月24日に追加利上げを決めたことで、25年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きい。
応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題だ。国土交通省の23年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上った。
不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話す。
すまい・る債を購入する組合は直近増えているが、国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況だ。銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多い。
すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及ばない。神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませる。
運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京・渋谷)は24年12月、組合向け運用商品を開発した。融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品だ。予定利回りは年1~3%程度と、すまい・る債を超える。
元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞る。満期は1~3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすい。融資先は、組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案する。
管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めている。三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて25年度に管理組合の理事会業務を代行する事業に参入する予定だ。積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性がある。
管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを非常に重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらい。修繕前に運用をやめて現金にしなければならないという点も、継続的な運用の難しさにつながっている。
金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでも、リスクの高い運用について区分所有者の合意を得るのは容易ではない。
国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされる。まだまだ銀行預金として置かれているケースが多い積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になる。
「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなる。
(相松孝暢)
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大手行、純利益最高4.1兆円 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1188文字 PDF有 書誌情報]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期は2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も寄与した。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながった。三井住友のリテール部門の収益をみると決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や、運用成績の上昇につながる。
好調な経済を背景に稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴの純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
金・銅、米での価格突出 トランプ関税警戒、NYに現物流入 「一物二価」常態化の恐れ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1793文字 PDF有 書誌情報]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
価格差は2倍に
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
正常化見通せず
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
大丸東京で無人店実験 J・フロント、万博グッズ販売[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 2ページ 521文字 PDF有 書誌情報]
J・フロントリテイリングは、傘下の大丸松坂屋百貨店が運営する大丸東京店(東京・千代田)でキャッシュレス決済の無人店舗の実験を始めると発表した。2月6日に開設する大阪・関西万博の公式グッズ店で実施する。レジや接客を省くことで客の利便性や人手不足への対応策を探る。
無人店舗はスマートフォンのタッチ機能付きクレジットカードをゲートにかざして入店し、商品を手に取って退店すれば自動でカード決済される。店内設置のカメラと商品棚の重量センサーが連動することで、客がどの商品を手に取ったのかを人工知能(AI)が判別する。事前登録がいらずインバウンド(訪日外国人)も利用できる。レジや接客の従業員は常駐しない。
10月ごろまで概念実証(PoC)を実施し、無人店舗の課題や効果を分析して大丸松坂屋の他店やグループのパルコへの導入拡大を検討する。
実験はJフロントが2024年に開いたスタートアップ企業のピッチコンテストで入賞した、システム開発のCloudpick Japan(クラウドピックジャパン、東京・中央)と三菱HCキャピタルが協力して手掛ける。
【図・写真】大丸東京で無人店舗を実証する大阪・関西万博オフィシャルストアのイメージ=大丸松坂屋百貨店提供
イオン銀行(会社人事)[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 7ページ 372文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=(1)審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置(2)審査本部、事務本部を廃止(3)経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
群馬のフクル 衣料製造のCO2低減 排出量可視化・オフセット メーカー受注増狙う[2025/02/05 日本経済新聞 地方経済面 北関東 41ページ 1221文字 PDF有 書誌情報]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
ソフトバンクG孫社長とアルトマン氏、韓国サムスン訪問[2025/02/04 18:33 日経速報ニュース 837文字 画像有 ]
【ソウル=松浦奈美】米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は4日、ソウル市内でサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長と面会した。業界関係者が明らかにした。人工知能(AI)分野での協力などについて議論したとみられる。
オープンAIとSBGは3日、日本で生成AIの共同出資会社を設立すると発表していた。米国ではAI関連のインフラ整備に4年間で5000億ドル(約78兆円)を投資するスターゲート計画も表明している。両社はAI向け半導体を手がけるサムスンとも協力を模索する可能性がある。
韓国の聯合ニュースによると、孫氏は会談終了後、取材陣にオープンAIと進める計画についてサムスン側に説明したと明かした。「良い議論ができた。今後も話し合いを持つ」と話したという。
韓国メディアによると、アルトマン氏は4日に韓国財閥大手SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長とも面会した。アルトマン氏は同日ソウルで記者会見を開き、韓国ネット大手カカオとAIの技術や製品開発で戦略提携するとも発表した。
記者会見でアルトマン氏は「韓国は半導体やエネルギー、IT(情報技術)まで様々な産業があり、AIを適用する環境が整っている」と説明した。カカオの鄭臣雅(チョン・シンア)CEOはオープンAIとの技術協力について「ユーザーを最もよく理解する個別最適化したAIを導入する」と狙いを話した。
カカオは韓国人口の9割以上が利用する国民的対話アプリ「カカオトーク」を運営する。決済や配車サービス、小売りやエンターテインメントなど幅広い分野で独自の経済圏を築く。近年は独自の言語モデルによるビッグデータ分析に力を入れる。
聯合ニュースによると、孫氏は4日午前にソウルに到着した。アルトマン氏も日本での滞在を終えて4日までに韓国に移動した。ロイター通信によると、アルトマン氏は5日にインドを訪問し、モディ首相との面会を予定しているという。
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大手銀行5行最高益 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/04 18:00 日経速報ニュース 1899文字 画像有 ]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。同社は25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期では2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。三井住友トラストは政策株売却が想定以上に進んだことを受け、25年3月期の純利益予想を100億円上方修正した。
超低金利時代の経費削減、実を結ぶ
本業のもうけを示す実質業務純益も、5大銀行グループの傘下行合算ベースで16%増の2兆8702億円となった。12年4~12月期の2兆5098億円を上回った。三井住友は54%増の9573億円となった。国内外で大企業向けを中心に収益性が改善し、海外金利が高止まりしていることが下支えした。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も利益を押し上げた。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながっている。三井住友のリテール部門の収益をみると、決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を大きく上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。りそなは減少が続いていた国内預貸金利益が17年ぶりに増加に転じた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。政策株式の売却益などで得られる株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
利上げのプラス効果、26年3月期は6000億円超に
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や運用成績の上昇につながる。
ただ、好調な経済を背景にM&Aやトレーディングで稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカ(271億ドル)やウェルズ・ファーゴ(197億ドル)の純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
今後の懸念材料は米トランプ政権による各国への追加関税などの政策の影響だ。不法移民対策を含め「日本の企業にとって予期せぬリスクを生む可能性がある」(メガバンク幹部)との見方がある。みずほの峯岸寛財務企画部長は「(企業が)一部前倒しで資金を手当てする動きもある」と説明する。
三菱UFJ系の三菱HCキャピタルはコンテナリースで、三井住友FG傘下の三井住友ファイナンス&リースは航空機リースでそれぞれ買収を重ね世界大手の地位にある。世界の交易やそれに伴う人の往来に悪影響が出れば、グループ会社の業績の下押し要因となる。
大半の大手行が24年4~12月期で通期予想を達成したことを受け、各行は25年1~3月期にバランスシートの改善などに踏み切る可能性がある。三菱UFJの原隆行CFO(最高財務責任者)室長は4日、「主に外国債券の含み損処理などをしていく」と説明した。
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・上場企業の6割が増益 4~12月、AI関連・金融好調
・銀行リテールビジネス一変 預金金利×ポイントで魅力
金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/04 16:10 日経速報ニュース 1780文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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群馬のフクル、衣料製造でCO2低減 可視化やオフセット[2025/02/04 14:00 日経速報ニュース 1222文字 画像有 ]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
外為12時 円相場、上昇 155円台前半 米関税延期でドル売り[2025/02/04 12:33 日経速報ニュース 722文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=155円13~14銭と前日17時時点と比べて48銭の円高・ドル安だった。トランプ米政権によるカナダとメキシコに対する関税の発動が延期される見通しとなった。米国でインフレが再燃し金利が高止まりするとの思惑が後退し、円やユーロなど主要通貨に対するドル売りが優勢だった。
トランプ米大統領は3日、4日に予定していたメキシコとカナダへの25%の関税発動を1カ月先送りすると発表した。10%の追加関税を課す中国とも近く協議する予定で、日本時間4日午前には米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版が中国政府は「トランプ米大統領との貿易交渉に向けた初期の準備をしている」と報じた。関税発動が見送られればドル高が一服するとして円買い・ドル売りが入った。
円相場は155円40銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。米関税の発動延期が好感され、4日午前の東京株式市場では日経平均株価が600円あまり上昇した。株高で投資家心理が改善するとして「低リスク通貨」とされる円には売りが出た。10時前の中値決済に向けて輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買いが意識されたのも相場の重荷となった。
円は対ユーロでは大きく下落した。12時時点は1ユーロ=160円13~16銭と、同1円02銭の円安・ユーロ高だった。前日に1000円あまり急落した日経平均が反発しているのを受け、対ユーロでは「低リスク通貨」とされる円に売りが目立った。
ユーロは対ドルで上昇し、12時時点は1ユーロ=1.0322~23ドルと同0.0098ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場が伸び悩み 155円台前半 実需の売り観測も重荷[2025/02/04 10:31 日経速報ニュース 424文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場が伸び悩んでいる。10時時点は1ドル=155円33~34銭と前日17時時点と比べて28銭の円高・ドル安だった。カナダとメキシコに対する米関税の発動延期を受けて4日午前は日経平均株価が大きく上昇している。投資家のリスク回避姿勢が和らぐとの見方から「低リスク通貨」とされる円には売りが出ている。
10時すぎには円相場が一時155円40銭近辺まで上げ幅を縮めた。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買いが活発だったとの観測も相場の重荷となった。
円は対ユーロでも軟調だ。10時時点では1ユーロ=160円24~27銭と、同1円13銭の円安・ユーロ高だった。
ユーロは対ドルで上げ幅を縮めている。10時時点では1ユーロ=1.0316~17ドルと同0.0092ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
国内ゲーム、アプリ外課金の波 巨大テックの包囲網回避-投資テーマを斬る[2025/02/04 04:00 日経速報ニュース 2672文字 画像有 ]
スマートフォンアプリのゲームを開発する国内企業の間で、アプリ外に課金経路を設ける動きが盛んになってきた。米アップルや米グーグルの最大30%にも上る高額な決済手数料を回避するためだ。国内決済大手もゲーム攻略情報サイトと連携し、自社で課金サイトの構築が難しい中小のゲーム企業の取り込みを狙う。2024年に成立した新法の後押しもあり、巨大テックの包囲網を回避する動きが加速する。
「これからは(アプリ)外部課金がマストになる」――。配信から5年以上がたつロングランゲームのプロデューサーは話す。この中堅ゲーム会社はアプリを介さないウェブ決済の仕組みを25年前半にも導入する。アプリで課金した場合と比べ、同じ金額で2割ほど購入アイテムが多くなる仕組みを検討している。
MIXI(2121)は24年8月、ユーザー数が世界で累計6000万人を超すアプリ「モンスターストライク」でゲーム内通貨をクレジットカードなどで購入できるサイトを開設。ユーザーが得られる通貨の数はアプリ内課金で同じ金額を払った場合に比べ約5%多い。
手数料は最大30%
24年11月に日本経済新聞社が国内ゲーム大手30社を対象に調査したところ、バンダイナムコホールディングスやソニーグループなど少なくとも12社が一部のアプリでウェブ決済を取り入れていた。
アプリ内決済ではゲーム会社がプラットフォーマーであるアップル、グーグルの2社に払う手数料は最大で30%になる。例えばゲームで使う武器や衣装などのアイテムを100円で販売する場合、30%の手数料率が課されるアプリ内課金を使うとゲーム会社の手元には70円しか残らない。ウェブ決済の手数料率は3~5%であることが多く、アイテムを90円に値引きしたとしてもアプリ企業には85~87円が入る。
冒頭の中堅ゲーム会社は、2年ほど前にもアプリ外課金の導入を検討していた。ただ、手数料が減るプラットフォーマーからにらまれるリスクが拭いきれず、現場判断で導入を止めていたという。その後、プラットフォーマーと米エピックゲームズとの反トラスト法(独占禁止法)訴訟や、大手ゲームメーカーがこぞって外部課金の仕組みを導入したこともあり、同プロデューサーは「導入しても大丈夫そうな雰囲気になってきた」と話す。
人手不足や電気代高騰を背景にゲームの開発・運用コストが年々高くなっており「上からは今すぐ(アプリ外課金を)入れろと言われている。2~3割でもユーザーが外部課金に流れてくれるだけで利益が上がる」(同プロデューサー)
決済大手もゲームのアプリ外課金に相次ぎ参入する。ソニーペイメントサービスとグノシー傘下のゲームエイトは25年1月、共同出資した新会社「S8 Plus」を設立したと発表した。新会社の社長に就任したゲームエイトの沢村俊介社長は「(ゲーム)パブリッシャーとユーザーに対して適切な選択肢を提供し、公平な機会を実現したい」と話す。
S8 Plusではゲームエイトが運営する月間5億ページビューのゲーム攻略情報サイトを基盤に、ウェブ課金の仕組みを設ける。アプリ外決済のウェブサイトを構築・運営するサービスも手掛け、自社で構築が難しい中小のゲーム会社にもサービスを広めたい考えだ。
デジタルガレージは24年6月、他社に先駆けてウェブ課金が可能なサイトをまとめた「アプリペイ」を始めた。25年1月時点でディー・エヌ・エーやコロプラなど10社がアプリペイを導入した。デジタルガレージの担当者は「手応えを感じている。ゲーム以外の分野にも広げていきたい」と意欲を示す。
コロプラは主力2タイトル「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」と「白猫プロジェクト NEW WORLD’S」でアプリペイの利用を始めた。アプリから直接買うよりアイテムの量が10%多くなるという。コロプラの担当者は「ユーザーの選択肢を多様にしたい」と話す。
競争促進法が背景
GMOテックも同年11月にウェブ課金サービス「GMOアプリ外課金」を始めた。ゲームサイト「アルテマ」を運営するコレックホールディングスと業務提携したほか、同じGMOグループの決済会社のシステムを使い、アプリ会社が海外ユーザー向けにもウェブ課金ができるようにする。GMOテックはゲームメディアを運営する6社とも連携で合意している。
アプリ外課金の導入やサービス参入が相次ぐ背景には、24年6月に成立した「スマートフォンソフトウェア競争促進法」の存在が大きい。同法はアプリ配信や決済で寡占状態にあるアップル、グーグルを念頭に、この分野への参入を妨げることを禁止する。
アプリ課金市場は国内だけで年2兆円あり、ゲームはその6割を占める。ゲームだけで最大4000億円弱の手数料をグーグルやアップルに支払っている計算で、その一部を巡って決済企業同士の争いも激しくなっている。
決済誘導、普及のカギに
アプリ利用中にそのまま処理ができるアプリ内決済と比べると、外部サイトを経由するウェブ課金は手間がかかるのがネックだ。ゲームのユーザーにお得感とスムーズな体験の双方を提供できるかが、普及のカギを握る。
ウェブ課金を広げる上では「集客」が課題になる。アップルやグーグルの規約上、アプリ内ではウェブ課金のリンク設置や宣伝ができない。スマホ競争法はこうした制約も認めていない。アプリ内でウェブ決済に直接誘導できれば、プレー中の決済手続きがスムーズになって利用増が期待できる。
日本のスマホ競争法の施行は25年末までの予定だ。同法の成立によってウェブ決済の導入機運が高まる一方、アプリ決済を通じて世界で年間数兆円の手数料収入を得てきたアップルとグーグルがこの先も黙っているとは限らない。アプリ配信市場の競争促進の取り組みが先行する海外では、巨大テック側が反撃に出ているケースもある。
韓国政府は21年にアップルとグーグルに特定の決済手段の利用強制を禁じる法律を成立させたが、両社はその後、外部決済にも高い手数料を設定。アプリ配信の市場開放を義務付けるデジタル市場法(DMA)が24年に全面適用された欧州連合(EU)でも、アップルは新たな手数料を設けて他社の配信サービスを使いにくくしている。
とはいえ、海外のゲーム会社の間でもウェブ決済の導入は広がっている。日本でも普及が進めば、アップルやグーグルに対する手数料率の引き下げ圧力になる。両社への資金の流れが変わる可能性がある。
(八木悠介)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
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昨年、4年ぶりマイナス成長予測――1月前半の消費、外食伸び4.4%増 民間調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
TIS(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2031文字 PDF有 書誌情報]
TIS
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴
▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲
▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功
▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和
▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作
▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之
▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人
▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎
▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋
▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏
▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一
▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満
▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一
▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一
▽金融戦略事業企画、福島雄樹
▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助
▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範
▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹
▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴
▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧
▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩
▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央
▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹
▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡
▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔
▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋
▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭
▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之
▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹
▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平
▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一
▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦
▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起
▽同、安井正樹
▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介
▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫
▽同経営管理S第3、西島栄美
▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健
▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅
▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉
▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之
▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生
▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘
▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
イオン銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規
▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司
▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代
▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之
▽執行役員決済本部長、浜野勝三
▽同経営改革本部長、稲垣武志
▽同監査本部長、脇田国弘
▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪
▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝
▽リスク管理、藤田恵輔
▽経営企画(新規業務開発)長崎至史
▽監査(営業サポート)桜井陽一
▽経営改革、塚本るり
新千歳発JAL・ANA40便、登別で手荷物預かり実験 到着空港で受け取り[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 380文字 PDF有 書誌情報]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。
実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
石川県のポイント、北国銀アプリで[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 300文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
多文化共生のまちに変貌、大阪・新今宮 外国人の定住、官民が後押し(街エクスプローラー)[2025/02/04 日本経済新聞 大阪夕刊 29ページ 1741文字 PDF有 書誌情報]
大阪・新世界の観光名所、通天閣からほど近い新今宮。かつては労働者が集まる地域としても知られたこのエリアは近年、さまざまな国籍の留学生や労働者が共生するまちに変貌している。人口減少社会の中、官民は外国人が地域へ溶け込むための後押しをはかり、定住を促す。
厳しい寒さが続く1月中旬の午前10時ごろ、専門学校のエール学園(大阪市)で学ぶ約10人の留学生が、新今宮駅近くの公園に集合していた。
この日は南海電気鉄道やJR西日本などからなる「新今宮駅周辺観光まちづくり推進協議会」主催の、月に1回の清掃活動の日だ。推進協のスタッフらとともに30分程度ごみを拾って歩いた。インドネシア出身のシャンリーさんは「まちがきれいになるのが楽しい」と、熱心にたばこの吸い殻を拾い集めていた。
エール学園は10年以上、地域の清掃ボランティアを続けてきた。2024年4月には新今宮駅近くにプログラミングなどについて学ぶ「ICT校」を新設。以降、推進協が22年から行う清掃活動にも参加している。同学園の崎村真理事長は「高齢化も進んでおり、若い留学生に地域活性化を担ってほしい」と話す。
新今宮がある大阪市浪速区には24年1月時点で1万1735人の外国人が暮らす。外国人比率は15・2%で、同市に24ある行政区では生野区(22・5%)に次いで2番目に高い水準だ。
かつて、仕事を求めて新今宮エリアにもひしめいた日雇い労働者は高齢化に伴い減少。梅田駅周辺の大阪・キタと比べて安い家賃などを背景に集まってきた、留学生や技能実習生らが増えつつある。
新今宮のまちづくりに長く関わる阪南大学の松村嘉久教授(観光地理学)は「大阪は労働者に支えられて経済成長してきた。外国人が長く働き続け、定住すれば、人口減少時代の大阪の新たなエンジンになる」と語る。
在留外国人の人材紹介を手掛けるYOLO JAPAN(ヨロジャパン、大阪市)は「日本に住み続けたい」と思える機会をつくろうと奮闘する。1月中旬、新今宮駅近くの施設「YOLO BASE」(ヨロベース)で、音楽や屋台などを楽しめる交流イベント「YOLO JAPAN FESTIVAL」を開いた。新型コロナウイルス禍前の19年以来、2回目の開催だ。
今回の目玉は在留外国人7人のカラオケ大会。カラオケ店「ビッグエコー」と協力して全国から参加を募ったところ829人がエントリーした。トップバッターは愛媛県で自動車整備工として働く、フィリピン出身のロジャーさん。秦基博さんの「ひまわりの約束」を力強く歌い上げると、観客らから拍手があがった。
ヨロベースではこのほか、浪速区役所などの協力のもと3カ月に1回程度「外国人食堂」を開いている。無料で食事や交流の機会を提供しており、企業の採用担当者が訪れることもあるという。ヨロジャパンの加地太祐社長は「日本に住み続ければ仕事や遊びのチャンスがあると感じてほしい」と意気込む。
大阪市は20年に策定したまちづくり方針で、新今宮駅の北側を「国籍を超えて人々がともに暮らし、チャレンジできるまち」にするとうたった。大阪商工会議所もなんば・天王寺といった地域も含めた周辺エリアを「外国人起業家の拠点」にする「グレーターミナミ・シティ」構想を掲げる。外国人とともに成長し「多文化共生」が根付くモデル地域となれるか、今後も期待がかかる。(掛川悠矢)
推しビュー
恵美公園からの通天閣
新今宮駅の北側は閑静なエリアだが、繁華街である新世界にもほど近く、道を歩けばいたるところで視界の先に通天閣がある。観光客でごった返す喧噪(けんそう)から少し離れて眺める大阪のシンボルは普段とは違った雰囲気を見せてくれる。
ヨロベースから徒歩3分ほどの場所にある恵美公園近くから撮影した。大阪市は公園と隣接する、廃校になった小学校の跡地も含めた1.6ヘクタールの再整備を計画する。建設費の高騰などで事業者は未定だが、実現すれば家族連れや留学生らが通天閣を見ながら楽しめるにぎわいの場所になりそうだ。
こちらのQRコードを読み込むと、インスタグラム「NIKKEI関西」の投稿をご覧いただけます。
【図・写真】地域の清掃活動に参加するエール学園の留学生ら(1月、大阪市浪速区)
カミナシ、工場設備保全の記録・管理をスマホで完結[2025/02/03 20:38 日経速報ニュース 649文字 画像有 ]
工場などの現場での帳簿入力の電子化ソフトを手がけるカミナシ(東京・千代田)は3日、工場設備の保全内容の記録をクラウド上で一元管理するソフトを発売したと発表した。スマートフォンによって報告作業を効率化し、集積したデータで故障の傾向を見える化できる。生産設備を多く抱えるメーカーの需要を狙う。
同日開いた発表会で新製品を公開した。設備異常の発生時に現場の作業員が社内に報告したり、保全担当者が対応内容を記録したりする用途などに使う。パソコンとスマホで利用できる。
ソフトと連動した専用のQRコードを設備と結び付けることで、1台ごとに保全状況を管理する。スマホのカメラでコードを読み取ると、対象設備の報告画面が表示される。「異音」や「油や蒸気漏れ」といった当てはまる不具合の種類を複数選べて、撮影した設備の写真も添付できる。
現場からの報告や日々の点検結果をもとに、保全担当者は詳細な修理内容を入力する。故障のレベルに加え、「未着手」や「完了」といった対応状況も共有できる。利用する企業は設備の更新や保全計画の見直しといった判断に役立てる。
保全業務は担当者の経験や知見に頼ることが多いので、情報も書類や表計算ソフトで共有されることが多く効率化が進んでいない。カミナシの河内佑介最高執行責任者(COO)は「設備の老朽化や技術者不足が広がるなかデジタル化の需要は大きい」と話した。
2030年6月までに全国の製造設備10万台への導入を目指す。今後、修理に使う部品の在庫を管理する新機能も開発する予定だ。
石川県発行のポイント、北国銀行アプリで利用可能に[2025/02/03 19:40 日経速報ニュース 300文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
人事、TIS[2025/02/03 19:11 日経速報ニュース 2230文字 ]
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一▽金融戦略事業企画、福島雄樹▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起▽同、安井正樹▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫▽同経営管理S第3、西島栄美▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
グランドエグゼクティブフェロー、熊谷宏樹▽エグゼクティブフェロー(執行役員デジタルイノベーション事業本部エンタープライズS事業部副事業部長)田中琢磨▽同、石塚博▽顧問、山本修司▽同、森隆▽同、福田壮志
▼機構改革=①産業公共事業本部のエネルギー社会基盤事業部をエネルギービジネス事業部に改称②企画本部のコーポレートサステナビリティ推進室を企画部に統合③テクノロジー&イノベーション本部生成AI推進室を新設
中小のクレジットカード発行を一括支援、TISと新興[2025/02/03 17:00 日経速報ニュース 549文字 画像有 ]
独立系システム会社のTISと新興フィンテック企業のNudge(ナッジ、東京・千代田)は、中堅・中小企業向けにクレジットカードの発行に関わる業務を一括支援するサービスを2月中に始める。
カードの管理・審査システムや不正対策、スマートフォンアプリをまとめて提供する。カード情報を顧客開拓に生かしたい地場スーパーなどをターゲットに売り込む。
システムやアプリの構築に加え、ウェブサイトのデザインやポイントサービスの企画、コールセンター業務の受託なども手がける。クレジットカードを発行するには経済産業省に事業者として登録する必要があり、この作業も支援する。「カード発行にかかる手間をできる限り少なくする」(ナッジ)狙いだ。
自社でカードを発行する企業の大半は大手で、中堅・中小は大手の基盤を使った提携カードが一般的だ。提携カードだとカード利用者のデータ取得が限られ、リボ払いなどによる金利収入も入らない。キャッシュレス決済が普及する中、自社でカードを発行して購買データを取得・分析し、マーケティングに生かしたいと考える中堅・中小が増えているという。
クラウド技術の活用により、低コストでクレジットカードを発行するナッジのノウハウを活用する。導入費用は5000万円からと、通常に比べて3分の1ほどに抑える。
DeNA、決済サービス「DeNA Pay」の本格提供を開始[2025/02/03 15:44 日経速報ニュース 1039文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
決済サービス「DeNA Pay」の本格提供開始
横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携
ハマスタの飲食店やベイスターズ関連のサービスなどで利用可能
株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下 DeNA)は、決済サービス「DeNA Pay(ディー・エヌ・エー ペイ)」を2025年2月3日に提供を開始した横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携し、本格提供を開始しました。
*ロゴは添付の関連資料を参照
■「DeNA Pay」について
「DeNA Pay」は、DeNAアカウント(※)を保有するお客様がオンライン・オフライン問わず利用できる決済サービスです。事前にチャージした残高の範囲内で、「DeNA Pay」に対応しているサービスでのお支払いが可能です。また、「DeNA Pay」専用のバーチャルプリペイドカード「DeNA Pay カード」をスマートフォン等のウォレットアプリに追加することで、タッチ決済でも「DeNA Pay 残高」をご利用いただけるようになります。残高のチャージ方法は金融機関口座・クレジットカードなどからお選びいただけます。
※DeNAグループが提供するサービスで横断的に利用できるアカウントサービス「DeNAアカウント」の運用を開始( https://dena.com/jp/news/5193/ )
・利用可能な店舗/サービス
【DeNA Pay】
利用可能な店舗/サービス一覧など、詳細はこちら( https://support.accounts.dena.com/hc/ja/articles/31802544963609 )をご確認ください。
タッチ決済での利用には「BAYSTARS STAR GUIDE」をダウンロードし、Appleウォレットへの追加が必要です。
※Google ウォレット(TM)は3月に対応予定です。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/01_202502031536.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/02_202502031536.pdf
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/03 15:43 日経速報ニュース 1348文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い「支付宝(アリペイ)」などが使える決済サービス「Alipay+」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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Hamee、「iFace MagSynqカードウォレット」を販売開始[2025/02/03 15:24 日経速報ニュース 966文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
「iFace」MagSafeに特化した「MagSynq」シリーズからメタリックカラーの展開でスタイリングにワンポイントアクセント!横開きタイプのカードウォレットが登場!
2025年2月4日(火)AM8:00~オンライン予約開始、2025年2月中旬~販売予定
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
あなたらしさを応援するモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」(運営 : Hamee株式会社、本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 水島育大、証券コード : 東証スタンダード3134)は、「iFace MagSynqカードウォレット」の販売を開始します。
2025年2月4日(火)よりiFace公式オンラインストアにて予約開始、発売は2025年2月中旬予定です。尚、iFace原宿店をはじめ、全国の雑貨店、家電量販店などの小売店では、順次取り扱いとなります。
■iFaceブランドからMagSynq横開きタイプのウォレットが登場!
持っているだけで気分が上がりそうな光沢感のある生地がおしゃれです。
MagSynqシリーズは簡単に付け外しできる手軽さが嬉しいポイント。
持ち運ぶ時はスマートフォンに付けて、使う時は外してなどシチュエーションによって使い方を楽しめます。
蓋が付いたタイプなので、カードを落とさないか不安な方にもおすすめ!
こっそりお守りの1,000円札を忍ばせても。
非接触式ICカードはウォレットに入れたままタッチ決済ができ、とっても便利です!
スマートでおしゃれなMagSynqウォレットライフを!
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/01_202502031522.png
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/02_202502031522.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/03_202502031522.pdf
人事、イオン銀行[2025/02/03 14:43 日経速報ニュース 360文字 ]
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=①審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置②審査本部、事務本部を廃止③経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
花王、ポイントプログラム「Kao コレモ!」のβ版アプリを提供開始[2025/02/03 13:38 日経速報ニュース 949文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
花王商品と生活者の新たな出会いを創出するポイントプログラム「Kao コレモ!」β版のアプリ提供を開始
花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2025年2月3日、生活者と花王商品の新たな出会いを創出する、花王公式アプリ「Kao コレモ!」のβ版(テスト版)の提供を開始します。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし、ポイントを集めることで、おすすめの花王商品と交換することができます。身近にある商品が花王のブランドであることに気づいていただき、花王ファンの拡大をめざすとともに、生活者理解を深め、今後のマーケティングに生かしていきます。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
「Kao コレモ!」は、生活者と花王商品の新たな出会いを創出するアプリです。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスキャンすることでスクラッチくじに挑戦でき、当たりが出るとポイント(ハート)が貯まります。また、アンケートに回答したり動画広告を視聴したりすることでもポイント(ハート)を貯めることができます。貯まったポイント(ハート)は、提示された景品候補の中からお好きな花王商品と交換でき、商品3つと交換を終えると、無料でご自宅に送ることができます。
このたび、2025年2月3日(月)~3月31日(月)(*1)の期間でβ版として検証を行い、今後の本格展開をめざします。
本アプリの利用により、身近にある商品が花王のブランドであることを、より多くの生活者に知っていただくとともに、新たな商品との出会いの機会を増やし、ロイヤリティの向上をめざします。また、個々人に合った花王商品をご提案し、生活者のより快適な毎日に貢献します。
*1 予算上限に達し次第、予告なしに終了します
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/01_202502031333.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/02_202502031333.pdf
外為12時 円相場、下落 155円台半ば 米関税強化で[2025/02/03 12:18 日経速報ニュース 530文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は1ドル=155円52~54銭と前週末17時時点と比べて87銭の円安・ドル高だった。米関税強化に伴うインフレ再加速への懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になった。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の追加関税を課す米大統領令に署名した。貿易戦争で米国を含む世界経済が減速するとの警戒感は、投資家のリスク回避(リスクオフ)姿勢も強めた。低リスク通貨の円買いが入る場面もあったが、ドルは対ユーロなどで買われ、対円でもドル買いが波及した。
10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロで大幅に上昇した。12時時点は1ユーロ=159円ちょうど近辺~03銭と、同1円89銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落し、12時時点は1ユーロ=1.0223~24ドルと同0.0180ドルのユーロ安・ドル高だった。米政権は中国に対しても10%の関税を課し、中国経済と関係が深いユーロへの売りを促した面もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
1月前半の消費、4.4%増 外食やアパレルが堅調[2025/02/03 10:40 日経速報ニュース 227文字 画像有 ]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
「百貨店」は5.1%減だった。24年秋ごろからマイナス基調が続いている。ナウキャストは「年始の初売りなどで消費の弱さが見受けられる」と指摘した。
外為10時 円相場、下げ拡大 155円台後半 実需の売り[2025/02/03 10:23 日経速報ニュース 329文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅が拡大した。10時時点は1ドル=155円72~73銭と前週末の17時時点と比べて1円07銭の円安・ドル高だった。米関税強化による米インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)で、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロでは上昇している。10時時点では1ユーロ=159円30~33銭と、同1円59銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落しており、10時時点では1ユーロ=1.0230~31ドルと同0.0173ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
相国寺展 各種前売り券好評販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 朝刊 14ページ 249文字 書誌情報]
京都を代表する禅宗の古刹・相国寺が所蔵する名品などを展示する「相国寺展 金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」の前売り券を販売中。写真は「亀図」(伊藤若冲筆、鹿苑寺蔵)。
◇会場 東京藝術大学大学美術館(上野公園)
◇会期 2025年3月29日(土)~5月25日(日)
◇前売り券 一般1800円(当日2000円)、平日限定音声ガイド付き前売り券2300円(一般のみ)
◇販売場所 展覧会公式サイト(QRコード参照)https://shokokuji.exhn.jp/などで3月28日(金)まで販売
進撃のまいばす 「繁盛はコスト」 ドンキより安い秘訣は「1200店均一」 販管費率下げる逆張り[2025/02/03 日経MJ(流通新聞) 1ページ 3323文字 PDF有 書誌情報]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋一杯に抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
■「没個性」に商機
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
■営業利益率3倍
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
国家資格の登録手続きデジタルに 公認会計士など40追加[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1037文字 画像有 ]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し、成立をめざす。国民一人ひとりに割り振られるマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格を対象に氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。24年11月には社会保険労務士でも開始した。実際に対応可能なオンラインの手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
利用者は個人向けサイト「マイナポータル」を通じて手続きする。免許申請の登録や証明書の発行、登録している住所・氏名の変更、紙の代わりとなるデジタル資格者証の取得がマイナポータル上でできる。
資格保有者は申請手続きで住民票や戸籍謄本の写しの添付が省略可能となるほか、登録免許税や手数料の支払いがオンラインでクレジットカード決済ができるなど時間や手間を減らせる。現状は紙での手続きが主流となっている。
婚姻や引っ越しによって住所・氏名が変わる際の手続きも簡単になる。マイナポータルのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用することで、外部のシステムへ資格情報が連携できるなど資格の利用の幅も広がる。
行政機関にとってもデジタルで資格の管理をすることで、事務の効率化や資格情報の正確性の担保が見込まれる。
今国会でマイナンバー法とあわせて住民基本台帳法も改正する予定だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に照会することができるようにする。
最新の氏名、住所、生年月日、性別をシステム照会によって確認できるようになり、住民票の写しの添付を省略することができる。
国家資格以外にも酒類免許に関する事務など、マイナンバーの利用や情報連携によって行政事務の効率化や利用者の利便性向上が可能と判断した事務については、マイナンバーを利用可能とする方針だ。
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次のTDKは…電子部品株に注目 村田製・ニデック、AI開拓[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 4288文字 画像有 ]
「今年は電子部品が注目される1年になるかもしれない」。野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは話す。消費財に比べ目立たない電子部品に今、投資家が視線を注いでいる。
2024年は電子部品株がさえず、スマートフォン向けの高性能電池で業績を伸ばしたTDK(6762)に資金が集中する状態だった。22年4月に8倍台だった予想PER(株価収益率)は足元で22倍台まで上昇した。
次のTDKは?
「TDKの次に買うならどこが良いか」。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹投資調査部長には国内外の投資家からの問い合わせが増えている。25年に入り「じっくり買うなら何が良いかという視点で見る投資家が出てきた」という。
電子部品が注目される背景にはまず、在庫調整の一巡がある。生産が増えれば収益拡大につながりやすい局面に入った。
期待できる分野が見えてきたこともある。代表例はデータセンターだ。「事業として拡大していきたい」。1月23日、決算説明会でニデック(6594)の岸田光哉社長は力を込めた。データセンターの建設が相次ぎ、データ保存用のハードディスクドライブ(HDD)の需要が急増。24年10~12月期にはニデックのHDDモーターの8割(金額ベース)がデータセンター向けだった。
「3年でデータセンターや人工知能(AI)サーバーは一番の成長市場になる」と村田製作所(6981)の中島規巨社長は語る。世界シェア4割を握る積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバー向けでは通常の5~10倍の数が必要になる。村田製は年10%ずつ生産能力を拡大する方針でシェアを24年度の40%から30年度に43%まで高める。AIサーバー向けは売上高の5%程度と小さいが、前年度比で約3倍と勢いがある。
先週、中国のDeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことで市場に激震が走った。「一時的な踊り場はあるかもしれない。しかし、処理量や生成AIが生み出す情報量の指数関数的な増加傾向は変わらない」とKPMG FASの岡本准執行役員パートナーはデータセンターを含め半導体投資需要は増えると指摘する。
AIスマホに期待
市場が「上振れ要因」と期待するのが生成AIを搭載したスマホやパソコンの普及だ。生成AIは資料作成など業務効率化に使われ始めている。この先は具体的な指示なしでも複雑な業務をこなす「AIエージェント」に注目が集まる。例えば、出張の日程調整から予約、決済まで代行することが考えられる。便利になればスマホなどの買い替え需要を喚起する。
「(新製品が見えてくる)年後半には電子部品株に期待が高まるかもしれない」(いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャー)。
部品各社は有望とみられる新たな分野の開拓に余念がない。各国が予算をかける「宇宙・防衛」や、工場などで人間とともに働くことが想定される「ヒト型ロボット」だ。「幅広くアンテナを張り、新しい波を捉えることで成長を続けてきた」(電子情報技術産業協会=JEITA)。
JEITAによると世界の電子部品の生産額予想は25年に2282億ドル(約34兆円)。過去15年は年1%弱のペースで成長してきた。用途は自動車が4割、スマホなど通信機器が3割だ。車の電動化やスマホの高機能化で使われる部品数が増えている。
日本の電子部品の世界シェアは25年に33%と首位に立ち、高い国際競争力を誇る。電子部品を含む「電子・電機」の研究開発費は製造業全体の約20%にのぼる。小型化や省電力化など顧客の要望に沿う開発に費用を投じる。
かつて成長株として評価されてきた電子部品。足元では京セラ(6971)やローム(6963)、太陽誘電(6976)などのPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る。成長株として返り咲くには次のビジネスの種を探す努力が欠かせない。「再起動」を狙う電子部品銘柄を探った。
任天堂「スイッチ2」、高まる期待
任天堂(7974)が今年発売予定のゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」。市場で初代と同様のヒットに備え、恩恵を受けそうな電子部品株を探す動きが始まっている。
「任天堂のレーティングを最も強気の『ストロングバイ』に引き上げた」。東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは語る。4月に詳細が発表される新機種のヒットを確信する。「画面が薄く小型化したスイッチ2はユーザーが求める最良の形」と評価。新機種が初代スイッチの国内累計販売台数約3500万台を上回る可能性があるとみる。
新機種の出荷台数が増えれば部品などを供給するメーカーにも恩恵がある。任天堂は明らかにしていないが、市場関係者はゲーム機の組み立てを請け負うと想定されるホシデン(6804)などへの期待を高める。ゲームソフトに使われるメモリーではメガチップス(6875)が有力視されている。
初代スイッチの詳細が公表された2016年10月20日から、発売日の17年3月3日までにホシデン株は36%上昇した。メガチップス株は37%高だった。安田氏は「今回は新機種の詳細がわかった5月頃から部品関連の銘柄の株価に動き出る」とみている。
ゲーム機には衝撃や手触りを再現する「ハプティクス(触覚技術)」部品も欠かせない。アルプスアルパイン(6770)は、任天堂やマイクロソフトなどのゲーム機器にハプティクス部品を納入している。台湾メーカーでの採用も増えているという。
ゲーム機器で培った技術は他分野にも応用可能だ。アルプスアルの泉英男社長は「今まではゲーム機器などのアミューズメント向け一本足だったのが25年から車載などにも裾野が広がる見通しだ」と話す。不採算事業の撤退や拠点の集約といった構造改革も進んでおり、ゲーム機や車載向けの納入が増えれば株価の上昇余地が広がる。
宇宙・防衛、新規参入や開発加速
各国の防衛費拡大や、宇宙開発競争を見据え、開発を加速する電子部品会社が増えている。
防衛分野では、自動車やスマートフォンの接続部品を主軸とする、日本航空電子工業(6807)が2024年度から「航空・宇宙」の強化を掲げた。23年度時点で54億円だった航空・宇宙の売上高を、24年度に100億円と倍増させる計画だ。
事業をけん引するのが航空機などに搭載する慣性装置だ。方位や姿勢をはかり制御でき、陸海空あらゆる輸送機に搭載できるという。航空電子の村木正行社長は「地政学リスクが高まり防衛予算が拡大している。政府が補助金を出す制度を設けたことでかなりの発注を受けた」と話す。
宇宙分野では打ち上げが増加する人工衛星の需要を取り込む企業が出てきた。プリント基板のメイコー(6787)は、人工衛星から地上で電波を受信するアンテナ向けの基板を手掛ける。
足元では米メーカーからの受注が拡大。米トランプ政権による中国製部品への関税強化を懸念して、ベトナムに工場を持つメイコーに白羽の矢を立てたようだ。
メイコーの名屋佑一郎社長は「大手プリント基板メーカーの中で、中国以外に大量生産が可能な工場を持っているのはメイコーだけだ」と語る。25年3月期の売上高見通しを従来予想の80億円から2倍程度に引き上げた。
京セラ(6971)は人工衛星や天体望遠鏡の部品としてセラミックス素材の開発を進めている。酸化マグネシウムなどで焼結して熱による膨張や収縮を極限まで抑えた「コージライト」と呼ぶ製品だ。
コージライトは多くの素材メーカーが手掛けているが、京セラは30年ほど前から研究を進め、成分や焼結の技術を磨いてきた。高い耐久性や温度変化に強い素材として、半導体製造装置の部品として供給しており、宇宙向けにも用途を広げていく狙いだ。
人工衛星などに使う電子部品の新工場を米ペンシルベニア州に建設中で、7月に稼働する計画だ。電子回路に信号を出す「タイミングデバイス」などを生産する予定で、米国での生産能力は現状より3倍に高める。
宇宙・防衛分野は長年、国内政府機関からの受注がメインで官需依存と指摘されてきた。
いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャーは「現在は利幅確保の意識が浸透し、企業は10%程度の利益率を出せるようになった」と話す。従来の2~3倍の利益率となり、早ければ来年度から収益貢献が期待できるとみる。
ヒト型ロボ、工場で活用進む
野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは人工知能(AI)を搭載した「ヒト型ロボット」の開発動向に注目する。従来のロボットよりも複雑な作業ができ、中国の工場などで活用が始まっている。外木氏は運用する投資信託「ロボ・ジャパン」での投資機会を逃さぬよう、先行する海外の状況を調査。恩恵を受けそうな日本企業を探している。
新市場をつかもうと動き始めた企業もある。ニデック(6594)は人と同じ現場で稼働させるロボットでの活用を見込む減速機を開発した。ロボの関節に使う主要部品で小型のセンサー2系統を内蔵して安全性を高めた。作業員とぶつかった際に停止するなどの安全性能が求められる。センサーをあらかじめ内蔵し顧客となるロボットメーカーなどの開発時間やコストを下げられる。
小型減速機のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)も市場開拓を急ぐ。腕だけでなく首や腰など動く部分が多いヒト型になれば減速機の需要は増える。海外の複数のロボットメーカーにプロトタイプを供給。新規の引き合いも強いという。村田製作所(6981)も「ロボットには多くの関節があり、それぞれにセンサーや通信機器が必要になる」(中島規巨社長)として電子部品の需要拡大を見込む。
「仮に普及すれば日本の電子部品全体に恩恵がある」(大和証券の佐渡拓実チーフアナリスト)。別の市場関係者は電池でTDK(6762)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で村田製や太陽誘電(6976)などに商機があるとみる。
活用が始まったばかりのヒト型ロボについて、米テスラが2026年から量産する計画を明らかにするなど市場が急拡大する可能性も否定できない。有力なロボットメーカーを探し、いち早く食い込めるかが電子部品メーカーの将来を左右しそう
(松本裕子、山本朗生、勝野杏美、角田康祐、新田栄作、郭秀嘉、小西夕香が担当した。グラフィックスは田口寿一)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
個人向け社債、金利上昇で脚光 「優待」で顧客と接点[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 2002文字 画像有 ]
金利上昇で利回り商品としての個人向け社債に注目が集まっている。社債はNISA(少額投資非課税制度)の対象ではなく、これまで投資する層は限られていたが、発行額の増加もあって徐々に裾野が広がりつつある。株主優待に似た優待制度を新設するなど、企業も新たな手法で個人投資家にアプローチしている。
26分で完売――。ソフトバンクグループ(SBG)が昨年3月に発行した総額5500億円の大型社債で、SBI証券の販売分は募集開始から瞬く間に売り切れた。利率3.15%という高い利回りから、年末に発行した社債も即日完売。SBGは「利回りや昨年の格上げなどが評価されている」と手応えを語る。
アイ・エヌ情報センターによると、2024年の個人向け社債の発行額は前年比26%増の2兆7237億円と、過去最高を更新した。日本の社債市場は機関投資家向けを含めても米国の10分の1程度で小さいと言われるが、最近は発行が増えている。
利率はマイナス金利解除前までは0.5%前後が多かったが、日銀の利上げで基準となる国債利回りが上昇し、高格付けの電力債も1%に近づいている。QUICKの個人向け社債データを基に集計したところ、24年に発行した社債(固定利回り)のうち利率1%以上の社債は27件と6割強を占めた。
業種も金融機関や電力だけではなく、個人になじみのあるBtoC企業にも広がっている。昨年10月、20年ぶりに個人向け社債を発行したアサヒグループホールディングスは「機関投資家向けを毎年発行してきたが、投資家の多様化を図りたい」と狙いを語る。
金利が上昇すると調達コストも膨らむが、企業の発行意欲は旺盛だという。大和証券の熊沢悠債券営業部長は「銀行の借入金利も上がることなどから、個人投資家との接点を強めたいと考える企業が増えている」と語る。
個人への訴求として「優待」のような特典をつける例も増えている。昨年末に起債した東急や名古屋鉄道は、グループのホテルの宿泊券などを抽選でプレゼントする特典をつけた。SBI証券の小畠宏和キャピタルマーケット部長は企業側の思惑について「資金調達という目的を超えて、ファンを増やすなど本業への波及効果を狙うケースが多い。将来の株主を開拓したいという声も聞く」と話す。
昨年6月、初めて個人向け社債を起債したJR西日本は鉄道の優待割引券などの特典をつけたところ、1000人以上の個人が購入した。特典を付与する際に同社のウェブサービスに加入してもらったため、顧客との継続的な接点を獲得できた。社債の投資単位は100万円からが多いが、10万円からと単価を抑えたことも奏功し、株式よりも若年層の購入が目立ったという。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを使って発行プロセスを電子化したデジタル社債の活用も広がっている。丸井グループは同社のクレジットカード「エポスカード」会員向けにポイントを付与する個人向け社債を4年前に始めた。
4回目となる昨年の社債は1.5億円の募集に対して約20億円分の申し込みが集まった。提携する再生可能エネルギー由来の電力会社と契約した場合、特典も含めた実質利回りは3%になる。「申込者はカード利用額が高まるなどエンゲージメント向上効果も確認できた」(ファイナンシャル・インクルージョンチームの紫関紀政氏)という。
大和証券グループ本社は昨年3月、国内で初めて電子マネー「楽天キャッシュ」で利払いするデジタル社債を発行した。ポイントなど自社の経済圏を持つ企業や、地方自治体などで同様のスキームを活用してもらうため実験的に起債した。大和証券の大津大シンジケート課長は「自治体独自の通貨で償還や利払いが行ったり、NFT(非代替性トークン)のような形式でその地域で使える会員権を提供したり、今までにない商品設計が可能になる」と構想を語る。
新興企業の社債を中心にオンラインで販売しているSiiibo(シーボ)証券(東京・中央)は昨年8月の相場下落の後、申し込みが急増したという。同社で販売する社債は、50人未満の投資家に売る「少人数私募債」の仕組みを使う。未公開企業が多いため、平均利率は5~7%と高い。
融資型クラウドファンディング(CF)サービスのファンズ(東京・渋谷)も社債に似た仕組みだ。ファンドに値動きはなく、融資先が破綻しなければ基本的に予定通りの金利付きで元本が戻ってくる。融資先を上場企業やそれに近い企業に絞ることでリスクの低さをうたっているのが特徴で、利回りは年率2~3%が中心だ。
「優待」が多いのも特徴で、マーケティングとして活用したいBtoC企業の案件が増えているという。昨秋に募集したスーパーのベルクは同社の電子マネー「ベルクペイ」をプレゼントすることで、利用登録を促した。
(安田亜紀代、安田龍也、小池颯)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
Switch2や中国発…25年のゲーム業界は? 「ファミ通」代表[2025/02/02 02:00 日経速報ニュース 1930文字 画像有 ]
動画などエンターテインメント関連のコンテンツがあふれるなか、2024年もゲーム業界ではインディーゲームからハイエンドまで様々な作品が話題となった。25年の注目ポイントは何になるのか。ゲームメディア「ファミ通」グループ代表で、KADOKAWA Game Linkage(東京・文京)の取締役を務める林克彦氏に25年の展望を聞いた。
――24年はゲーム業界にとってどのような1年だったでしょうか。
「24年は新しいハード機の発表もなく、比較的おとなしい1年だった。ただ、『ニンテンドーミュージアム』が開業したり、家庭用ゲーム機『プレイステーション(PS)』が発売30周年を迎えたりするなど、ゲーム産業が世の中に深く浸透してきたことを実感した。ゲームのIP(知的財産)の間口が広くなり、コア層からライト層までゲーム機で遊ぶだけではない楽しみ方が広がっている」
――印象に残ったゲームはありますか。
「24年を代表するゲームアプリといえるのは、ポケモンのカードゲームをスマートフォンのアプリで再現した『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』だろう。継続的に遊びたくなる仕様もさすがで、久々に様々な世代の人が電車の中で同じアプリを遊んでいる光景を見ることができた」
続編・既存IP超えるヒット作つくれるか
――ゲームの高性能化が進み、ヒットを生み出す難易度も上がっています。
「基本的には高性能化の動きは今後も続くのではないか。大手ゲーム会社にとっては開発コストと売り上げのバランスをよりシビアに設計する必要があり、チャレンジのハードルが上がっているのは確かだ。24年のゲーム業界では自社のゲームの強みを改めて分析し、開発ラインを含めて整理する動きも見られた」
「トレンドとしてはリメークや続編など既存IPを活用した作品が続くと思うが、新しい看板タイトルを作ろうとする動きも今後加速するだろう。ゲームの種類やユーザー層が多様化する中で、時代をけん引するようなジャンルや作品を生み出すことは難しい。だからこそ、各社が自社の個性や強みは何か、それを作品にどう落とし込めるかを突き詰めて考える時期に来ている」
「黒神話:悟空」など勢い増す中国発
――海外勢によるゲーム開発の動きで注目しているものはありますか。
「24年に発売されてそのクオリティーの高さから世界的に注目されたのが、中国発のソフトで西遊記を題材にした『黒神話:悟空』だ。近年中国からはアプリゲームでも『原神』や『崩壊:スターレイル』など、日本や欧米と比較しても遜色ない世界的なヒットゲームが出てきている。独自性が年々磨かれてきており、今後も勢いを増していくのではないか」
――1月には任天堂がゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について新しい情報を公開しました。
「本体デザインや年内発売であることが公表され、4月にはその詳細が明らかになる予定だ。任天堂はゲーム作りで高性能化のみを求めるのではなく、新しい遊びの創造に力点を置いており、コアからライトまで幅広いユーザー層を抱えている。価格戦略にも注目が集まっているほか、今後のタイトルのラインアップや、さらなる利用者拡大に向けてどのような新機能・サービスを投入してくるかなど期待が高まっている」
国内家庭用ゲーム市場、24年は25%減
ゲームメディア「ファミ通」を運営するKADOKAWA Game Linkage(東京・文京)はこのほど、2024年の国内家庭用ゲーム市場規模が前年比25%減の3013億円だったと発表した。ゲームソフト・ハードともに減速し、3年ぶりのマイナスとなった。
ハードは前年比29%減の1894億円、ゲームソフトは18%減の1119億円だった。ゲームソフトはパッケージ版のみの推計で、ダウンロード販売やアイテム課金などのデジタル決済は含まれていない。
ハード市場は任天堂の「ニンテンドースイッチ」が3機種合計で311万台売り上げ、年間販売台数でトップに立った。価格改定や上位モデルを投入したソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」は年間で145万台を販売した。
ゲームソフトは任天堂が24年10月に発売した「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」が95万本を販売し、年間首位を獲得。下半期の投入ながら年末需要を捉え販売数を伸ばした。2位には24年11月発売のスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」のスイッチ版が入った。同作はPS5版も15位にランクインしており、2機種合計では116万本とパッケージだけの合算では24年唯一のミリオンタイトルとなった。
(西城彰子)
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・中国、24年のゲーム機市場5割増 「黒神話:悟空」効果
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
25年02月05日
<米国>ペイパルが一時12.5%安 電子決済サービスの競争激化が重荷[2025/02/05 05:36 日経速報ニュース 590文字 ]
【NQNニューヨーク=稲場三奈】(米東部時間15時36分、コード@PYPL/U)4日の米株式市場で電子決済サービスのペイパル・ホールディングスが反落し、一時は前日比12.5%安の78.30ドルを付けた。同日朝発表の2024年10~12月期決算で売上高は市場予想を上回った半面、決算取扱高の伸びが鈍化。嫌気した売りが広がった。
24年10~12月期の売上高は前年同期比4%増の83億6600万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(82億6000万ドル)を上回った。特別項目を除く1株利益は1.19ドルと市場予想(1.12ドル)以上だった。一方、電子決済サービスの競争激化が続き、決済取扱高の伸びは7%だった。7~10月期の9%、4~6月期の11%から鈍化が進んだ。純利益は前年同期比20%減の11億2100万ドルだった。
25年1~3月期の見通しでは1株利益が1.15~1.17ドルと下限でも市場予想(1.13ドル)を上回る。一方、売上高から決済費用や貸倒損失などを除いた「取引マージン」の伸びは4~5%になる見込み。25年12月期通期でも同程度の伸びを見込む。複数の小売事業者との契約見直しを控え、「25年12月期の売上高成長を5ポイントほど押し下げる」(ニーダム)との見方があった。新たに150億ドルの自社株買いを承認したものの、買い材料になりにくかった。
マンション組合、資産運用に動く 物価上昇で修繕に懸念[2025/02/05 05:00 日経速報ニュース 1397文字 画像有 ]
マンション管理組合が物価上昇を受け、住民から集めた修繕積立金の資産運用に動き出している。住宅金融支援機構が管理組合向けに発行する運用商品「すまい・る債」の2024年度の応募数は前年度比で3割増となった。管理組合向けの運用商品を開発する金融機関も現れ始めている。
同債券は政府が全額出資する住宅金融支援機構がマンション管理組合の修繕積立金の運用向けに販売している。24年10月に募集を締め切った24年度の応募数は3592組合で、直近2年で1.95倍に膨らんだ。
利回りは市中金利の動向などを踏まえて決めている。日銀が1月24日に追加利上げを決めたことで、25年度に募集する際には利回りは高くなる公算が大きい。
応募増の背景にあるのは建築資材や人件費が高騰し、以前に見積もった修繕費用に基づく積立金では足りなくなる問題だ。国土交通省の23年度の調査では、積立額が計画に比べて不足していると回答した管理組合は4割近くに上った。
不動産関係者は「運用に関心のない管理組合も多かったが、必要性を認識する組合が増え始めている」と話す。
すまい・る債を購入する組合は直近増えているが、国交省の23年度の調査(複数回答可)によると全体の19%という状況だ。銀行の定期預金で運用しているのは35%で、普通預金や決済性預金に資金を預けているだけの組合も多い。
すまい・る債の24年度発行分の利回りは0.5%(管理計画認定を受けた場合は0.55%)で、資材価格や人件費の上昇率には遠く及ばない。神奈川県のマンション組合の理事の男性は「大規模修繕の不足分を補えない」と頭を悩ませる。
運用ニーズが高まる中で新たな関連商品も登場している。融資型クラウドファンディング(CF)を手掛けるFunds(ファンズ、東京・渋谷)は24年12月、組合向け運用商品を開発した。融資型CFは、投資家から集めた資金を企業に融資し、収益の一部を投資家に分配する金融商品だ。予定利回りは年1~3%程度と、すまい・る債を超える。
元本割れのリスクを極力減らすため、融資対象は、ファンズで一度も貸し倒れしたことのない上場企業などに絞る。満期は1~3年と短く、大規模修繕のタイミングに対応しやすい。融資先は、組合の方針に沿ってファンズ側が候補を選定し、組合側に提案する。
管理組合を支援する動きは大手金融機関でも出始めている。三菱UFJ信託銀行は金融機関として初めて25年度に管理組合の理事会業務を代行する事業に参入する予定だ。積立金の運用でも、信託銀行としての専門性を生かせる可能性がある。
管理組合は区分所有者から集めた積立金を目減りさせないことを非常に重視しており、相対的にリスクの大きい投資信託などには手を出しづらい。修繕前に運用をやめて現金にしなければならないという点も、継続的な運用の難しさにつながっている。
金融に詳しい人が組合の理事などにいるケースでも、リスクの高い運用について区分所有者の合意を得るのは容易ではない。
国内のマンション管理組合の積立金は2兆円規模とされる。まだまだ銀行預金として置かれているケースが多い積立金を安定運用する動きを活発化させるためには、専門的な知見を持つ金融機関のサポートや商品開発も重要になる。
「金利のある世界」が本格的に到来するなかで、修繕金の運用の重要性はより一層高くなる。
(相松孝暢)
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大手行、純利益最高4.1兆円 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1188文字 PDF有 書誌情報]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期は2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も寄与した。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながった。三井住友のリテール部門の収益をみると決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や、運用成績の上昇につながる。
好調な経済を背景に稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴの純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
金・銅、米での価格突出 トランプ関税警戒、NYに現物流入 「一物二価」常態化の恐れ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1793文字 PDF有 書誌情報]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
価格差は2倍に
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
正常化見通せず
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
大丸東京で無人店実験 J・フロント、万博グッズ販売[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 2ページ 521文字 PDF有 書誌情報]
J・フロントリテイリングは、傘下の大丸松坂屋百貨店が運営する大丸東京店(東京・千代田)でキャッシュレス決済の無人店舗の実験を始めると発表した。2月6日に開設する大阪・関西万博の公式グッズ店で実施する。レジや接客を省くことで客の利便性や人手不足への対応策を探る。
無人店舗はスマートフォンのタッチ機能付きクレジットカードをゲートにかざして入店し、商品を手に取って退店すれば自動でカード決済される。店内設置のカメラと商品棚の重量センサーが連動することで、客がどの商品を手に取ったのかを人工知能(AI)が判別する。事前登録がいらずインバウンド(訪日外国人)も利用できる。レジや接客の従業員は常駐しない。
10月ごろまで概念実証(PoC)を実施し、無人店舗の課題や効果を分析して大丸松坂屋の他店やグループのパルコへの導入拡大を検討する。
実験はJフロントが2024年に開いたスタートアップ企業のピッチコンテストで入賞した、システム開発のCloudpick Japan(クラウドピックジャパン、東京・中央)と三菱HCキャピタルが協力して手掛ける。
【図・写真】大丸東京で無人店舗を実証する大阪・関西万博オフィシャルストアのイメージ=大丸松坂屋百貨店提供
イオン銀行(会社人事)[2025/02/05 日経MJ(流通新聞) 7ページ 372文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=(1)審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置(2)審査本部、事務本部を廃止(3)経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
群馬のフクル 衣料製造のCO2低減 排出量可視化・オフセット メーカー受注増狙う[2025/02/05 日本経済新聞 地方経済面 北関東 41ページ 1221文字 PDF有 書誌情報]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
ソフトバンクG孫社長とアルトマン氏、韓国サムスン訪問[2025/02/04 18:33 日経速報ニュース 837文字 画像有 ]
【ソウル=松浦奈美】米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は4日、ソウル市内でサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長と面会した。業界関係者が明らかにした。人工知能(AI)分野での協力などについて議論したとみられる。
オープンAIとSBGは3日、日本で生成AIの共同出資会社を設立すると発表していた。米国ではAI関連のインフラ整備に4年間で5000億ドル(約78兆円)を投資するスターゲート計画も表明している。両社はAI向け半導体を手がけるサムスンとも協力を模索する可能性がある。
韓国の聯合ニュースによると、孫氏は会談終了後、取材陣にオープンAIと進める計画についてサムスン側に説明したと明かした。「良い議論ができた。今後も話し合いを持つ」と話したという。
韓国メディアによると、アルトマン氏は4日に韓国財閥大手SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長とも面会した。アルトマン氏は同日ソウルで記者会見を開き、韓国ネット大手カカオとAIの技術や製品開発で戦略提携するとも発表した。
記者会見でアルトマン氏は「韓国は半導体やエネルギー、IT(情報技術)まで様々な産業があり、AIを適用する環境が整っている」と説明した。カカオの鄭臣雅(チョン・シンア)CEOはオープンAIとの技術協力について「ユーザーを最もよく理解する個別最適化したAIを導入する」と狙いを話した。
カカオは韓国人口の9割以上が利用する国民的対話アプリ「カカオトーク」を運営する。決済や配車サービス、小売りやエンターテインメントなど幅広い分野で独自の経済圏を築く。近年は独自の言語モデルによるビッグデータ分析に力を入れる。
聯合ニュースによると、孫氏は4日午前にソウルに到着した。アルトマン氏も日本での滞在を終えて4日までに韓国に移動した。ロイター通信によると、アルトマン氏は5日にインドを訪問し、モディ首相との面会を予定しているという。
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・OpenAI「超知能AIを10年内に実現」 孫氏と水魚の交わり
大手銀行5行最高益 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/04 18:00 日経速報ニュース 1899文字 画像有 ]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。同社は25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期では2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。三井住友トラストは政策株売却が想定以上に進んだことを受け、25年3月期の純利益予想を100億円上方修正した。
超低金利時代の経費削減、実を結ぶ
本業のもうけを示す実質業務純益も、5大銀行グループの傘下行合算ベースで16%増の2兆8702億円となった。12年4~12月期の2兆5098億円を上回った。三井住友は54%増の9573億円となった。国内外で大企業向けを中心に収益性が改善し、海外金利が高止まりしていることが下支えした。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も利益を押し上げた。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながっている。三井住友のリテール部門の収益をみると、決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を大きく上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。りそなは減少が続いていた国内預貸金利益が17年ぶりに増加に転じた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。政策株式の売却益などで得られる株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
利上げのプラス効果、26年3月期は6000億円超に
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や運用成績の上昇につながる。
ただ、好調な経済を背景にM&Aやトレーディングで稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカ(271億ドル)やウェルズ・ファーゴ(197億ドル)の純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
今後の懸念材料は米トランプ政権による各国への追加関税などの政策の影響だ。不法移民対策を含め「日本の企業にとって予期せぬリスクを生む可能性がある」(メガバンク幹部)との見方がある。みずほの峯岸寛財務企画部長は「(企業が)一部前倒しで資金を手当てする動きもある」と説明する。
三菱UFJ系の三菱HCキャピタルはコンテナリースで、三井住友FG傘下の三井住友ファイナンス&リースは航空機リースでそれぞれ買収を重ね世界大手の地位にある。世界の交易やそれに伴う人の往来に悪影響が出れば、グループ会社の業績の下押し要因となる。
大半の大手行が24年4~12月期で通期予想を達成したことを受け、各行は25年1~3月期にバランスシートの改善などに踏み切る可能性がある。三菱UFJの原隆行CFO(最高財務責任者)室長は4日、「主に外国債券の含み損処理などをしていく」と説明した。
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金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/04 16:10 日経速報ニュース 1780文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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群馬のフクル、衣料製造でCO2低減 可視化やオフセット[2025/02/04 14:00 日経速報ニュース 1222文字 画像有 ]
縫製工場とアパレル会社などをつなぐスタートアップ、フクル(群馬県桐生市)は衣料品の素材調達から製造過程で出る二酸化炭素(CO2)を見える化するサービスとともに、排出量を相殺する「カーボンオフセット」の提供も始めた。環境負荷の高さが課題とされる衣料品業界に新機能で食い込みを狙う。
フクルは2015年に創業した。アパレル会社や個人と約60の縫製工場などをつなぎ、1~50着程度の小ロットでも衣料品づくりを可能とする。各工場の生産管理のほか、生地の裁断やボタン付けなどの一部作業の肩代わりも手掛ける。22年には縫製の見積もりサイト「FiTO(フィト)」を設けた。
新サービスはフィトに新機能として加えた。フィトはフクルの木島広社長らが服作りの各工程について機械の稼働時間などを細かく調べて実装した。LCAエキスパートセンター(東京・千代田)が開発した環境影響評価システム「MiLCA(ミルカ)」を活用し、調達から製造に至るCO2排出量を可視化できるようにした。
さらにフクルは23年5月、栃毛木材工業(栃木県鹿沼市)が販売する同社所有の森林のCO2吸収量に由来するカーボンクレジット50トン分を数十万円程度で調達。国が認証する制度「J―クレジット」として服作りの発注者に提供する。
発注者は服作りの見積もりとともに、それに伴うCO2排出量を確認でき、カーボンオフセットを使って相殺するかどうかを選べる。相殺する場合の費用は発注者が負担し、フクルはオフセット委託手数料を受け取る。
木島社長によると、綿100%のシャツ1枚の素材調達から製品出荷までのCO2排出量は約11キログラムで、1枚につき450円の負担でオフセットできるという。
フィトにダウンジャケットやフリースなど修理が比較的難しい7種類のアウトドア衣料の修復サービスも追加した。こちらは修理に伴うCO2排出量を自動でオフセットする。「服を作って捨てるまでにかかるエネルギー量を減らすには、やはり長く使うことが大事」と木島社長は語る。
製造した衣料品のトレーサビリティー(生産履歴の追跡)も可能とした。裁断から加工、縫製など一連の工程を誰が担当したか衣服に付けたQRコードから買い手の消費者も確認できる。
CO2排出量を巡り東京証券取引所は23年10月、カーボンクレジット市場を開設。26年度から政府が企業に排出枠を割り当てる制度の本格運用も始まる。欧州連合(EU)は24年7月から環境配慮の商品設計を義務づける「エコデザイン規制」を施行し、衣料品事業者に売れ残りの廃棄を禁じる方針だ。
ファストファッションの浸透などで大量の生産・廃棄が課題となってきた衣料品業界でも環境への配慮は重要さが増す。木島社長は「新機能は欧米と比べても業界で早い取り組み。今後PRを強化していく」と普及に意気込む。環境意識の高い海外メーカーや海外市場の開拓を目指す国内メーカーからの受注も狙う。
(田原悠太郎)
外為12時 円相場、上昇 155円台前半 米関税延期でドル売り[2025/02/04 12:33 日経速報ニュース 722文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇した。12時時点は1ドル=155円13~14銭と前日17時時点と比べて48銭の円高・ドル安だった。トランプ米政権によるカナダとメキシコに対する関税の発動が延期される見通しとなった。米国でインフレが再燃し金利が高止まりするとの思惑が後退し、円やユーロなど主要通貨に対するドル売りが優勢だった。
トランプ米大統領は3日、4日に予定していたメキシコとカナダへの25%の関税発動を1カ月先送りすると発表した。10%の追加関税を課す中国とも近く協議する予定で、日本時間4日午前には米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版が中国政府は「トランプ米大統領との貿易交渉に向けた初期の準備をしている」と報じた。関税発動が見送られればドル高が一服するとして円買い・ドル売りが入った。
円相場は155円40銭近辺まで上げ幅を縮める場面があった。米関税の発動延期が好感され、4日午前の東京株式市場では日経平均株価が600円あまり上昇した。株高で投資家心理が改善するとして「低リスク通貨」とされる円には売りが出た。10時前の中値決済に向けて輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買いが意識されたのも相場の重荷となった。
円は対ユーロでは大きく下落した。12時時点は1ユーロ=160円13~16銭と、同1円02銭の円安・ユーロ高だった。前日に1000円あまり急落した日経平均が反発しているのを受け、対ユーロでは「低リスク通貨」とされる円に売りが目立った。
ユーロは対ドルで上昇し、12時時点は1ユーロ=1.0322~23ドルと同0.0098ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場が伸び悩み 155円台前半 実需の売り観測も重荷[2025/02/04 10:31 日経速報ニュース 424文字 ]
4日午前の東京外国為替市場で、円相場が伸び悩んでいる。10時時点は1ドル=155円33~34銭と前日17時時点と比べて28銭の円高・ドル安だった。カナダとメキシコに対する米関税の発動延期を受けて4日午前は日経平均株価が大きく上昇している。投資家のリスク回避姿勢が和らぐとの見方から「低リスク通貨」とされる円には売りが出ている。
10時すぎには円相場が一時155円40銭近辺まで上げ幅を縮めた。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買いが活発だったとの観測も相場の重荷となった。
円は対ユーロでも軟調だ。10時時点では1ユーロ=160円24~27銭と、同1円13銭の円安・ユーロ高だった。
ユーロは対ドルで上げ幅を縮めている。10時時点では1ユーロ=1.0316~17ドルと同0.0092ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
国内ゲーム、アプリ外課金の波 巨大テックの包囲網回避-投資テーマを斬る[2025/02/04 04:00 日経速報ニュース 2672文字 画像有 ]
スマートフォンアプリのゲームを開発する国内企業の間で、アプリ外に課金経路を設ける動きが盛んになってきた。米アップルや米グーグルの最大30%にも上る高額な決済手数料を回避するためだ。国内決済大手もゲーム攻略情報サイトと連携し、自社で課金サイトの構築が難しい中小のゲーム企業の取り込みを狙う。2024年に成立した新法の後押しもあり、巨大テックの包囲網を回避する動きが加速する。
「これからは(アプリ)外部課金がマストになる」――。配信から5年以上がたつロングランゲームのプロデューサーは話す。この中堅ゲーム会社はアプリを介さないウェブ決済の仕組みを25年前半にも導入する。アプリで課金した場合と比べ、同じ金額で2割ほど購入アイテムが多くなる仕組みを検討している。
MIXI(2121)は24年8月、ユーザー数が世界で累計6000万人を超すアプリ「モンスターストライク」でゲーム内通貨をクレジットカードなどで購入できるサイトを開設。ユーザーが得られる通貨の数はアプリ内課金で同じ金額を払った場合に比べ約5%多い。
手数料は最大30%
24年11月に日本経済新聞社が国内ゲーム大手30社を対象に調査したところ、バンダイナムコホールディングスやソニーグループなど少なくとも12社が一部のアプリでウェブ決済を取り入れていた。
アプリ内決済ではゲーム会社がプラットフォーマーであるアップル、グーグルの2社に払う手数料は最大で30%になる。例えばゲームで使う武器や衣装などのアイテムを100円で販売する場合、30%の手数料率が課されるアプリ内課金を使うとゲーム会社の手元には70円しか残らない。ウェブ決済の手数料率は3~5%であることが多く、アイテムを90円に値引きしたとしてもアプリ企業には85~87円が入る。
冒頭の中堅ゲーム会社は、2年ほど前にもアプリ外課金の導入を検討していた。ただ、手数料が減るプラットフォーマーからにらまれるリスクが拭いきれず、現場判断で導入を止めていたという。その後、プラットフォーマーと米エピックゲームズとの反トラスト法(独占禁止法)訴訟や、大手ゲームメーカーがこぞって外部課金の仕組みを導入したこともあり、同プロデューサーは「導入しても大丈夫そうな雰囲気になってきた」と話す。
人手不足や電気代高騰を背景にゲームの開発・運用コストが年々高くなっており「上からは今すぐ(アプリ外課金を)入れろと言われている。2~3割でもユーザーが外部課金に流れてくれるだけで利益が上がる」(同プロデューサー)
決済大手もゲームのアプリ外課金に相次ぎ参入する。ソニーペイメントサービスとグノシー傘下のゲームエイトは25年1月、共同出資した新会社「S8 Plus」を設立したと発表した。新会社の社長に就任したゲームエイトの沢村俊介社長は「(ゲーム)パブリッシャーとユーザーに対して適切な選択肢を提供し、公平な機会を実現したい」と話す。
S8 Plusではゲームエイトが運営する月間5億ページビューのゲーム攻略情報サイトを基盤に、ウェブ課金の仕組みを設ける。アプリ外決済のウェブサイトを構築・運営するサービスも手掛け、自社で構築が難しい中小のゲーム会社にもサービスを広めたい考えだ。
デジタルガレージは24年6月、他社に先駆けてウェブ課金が可能なサイトをまとめた「アプリペイ」を始めた。25年1月時点でディー・エヌ・エーやコロプラなど10社がアプリペイを導入した。デジタルガレージの担当者は「手応えを感じている。ゲーム以外の分野にも広げていきたい」と意欲を示す。
コロプラは主力2タイトル「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」と「白猫プロジェクト NEW WORLD’S」でアプリペイの利用を始めた。アプリから直接買うよりアイテムの量が10%多くなるという。コロプラの担当者は「ユーザーの選択肢を多様にしたい」と話す。
競争促進法が背景
GMOテックも同年11月にウェブ課金サービス「GMOアプリ外課金」を始めた。ゲームサイト「アルテマ」を運営するコレックホールディングスと業務提携したほか、同じGMOグループの決済会社のシステムを使い、アプリ会社が海外ユーザー向けにもウェブ課金ができるようにする。GMOテックはゲームメディアを運営する6社とも連携で合意している。
アプリ外課金の導入やサービス参入が相次ぐ背景には、24年6月に成立した「スマートフォンソフトウェア競争促進法」の存在が大きい。同法はアプリ配信や決済で寡占状態にあるアップル、グーグルを念頭に、この分野への参入を妨げることを禁止する。
アプリ課金市場は国内だけで年2兆円あり、ゲームはその6割を占める。ゲームだけで最大4000億円弱の手数料をグーグルやアップルに支払っている計算で、その一部を巡って決済企業同士の争いも激しくなっている。
決済誘導、普及のカギに
アプリ利用中にそのまま処理ができるアプリ内決済と比べると、外部サイトを経由するウェブ課金は手間がかかるのがネックだ。ゲームのユーザーにお得感とスムーズな体験の双方を提供できるかが、普及のカギを握る。
ウェブ課金を広げる上では「集客」が課題になる。アップルやグーグルの規約上、アプリ内ではウェブ課金のリンク設置や宣伝ができない。スマホ競争法はこうした制約も認めていない。アプリ内でウェブ決済に直接誘導できれば、プレー中の決済手続きがスムーズになって利用増が期待できる。
日本のスマホ競争法の施行は25年末までの予定だ。同法の成立によってウェブ決済の導入機運が高まる一方、アプリ決済を通じて世界で年間数兆円の手数料収入を得てきたアップルとグーグルがこの先も黙っているとは限らない。アプリ配信市場の競争促進の取り組みが先行する海外では、巨大テック側が反撃に出ているケースもある。
韓国政府は21年にアップルとグーグルに特定の決済手段の利用強制を禁じる法律を成立させたが、両社はその後、外部決済にも高い手数料を設定。アプリ配信の市場開放を義務付けるデジタル市場法(DMA)が24年に全面適用された欧州連合(EU)でも、アップルは新たな手数料を設けて他社の配信サービスを使いにくくしている。
とはいえ、海外のゲーム会社の間でもウェブ決済の導入は広がっている。日本でも普及が進めば、アップルやグーグルに対する手数料率の引き下げ圧力になる。両社への資金の流れが変わる可能性がある。
(八木悠介)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
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・ゲームのアプリ外決済拡大「巨大IT新法が空気変えた」
昨年、4年ぶりマイナス成長予測――1月前半の消費、外食伸び4.4%増 民間調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
TIS(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2031文字 PDF有 書誌情報]
TIS
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴
▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲
▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功
▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和
▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作
▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之
▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人
▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎
▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋
▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏
▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一
▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満
▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一
▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一
▽金融戦略事業企画、福島雄樹
▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助
▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範
▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹
▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴
▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧
▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩
▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央
▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹
▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡
▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔
▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋
▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭
▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之
▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹
▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平
▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一
▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦
▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起
▽同、安井正樹
▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介
▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫
▽同経営管理S第3、西島栄美
▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健
▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅
▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉
▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之
▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生
▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘
▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
イオン銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規
▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司
▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代
▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之
▽執行役員決済本部長、浜野勝三
▽同経営改革本部長、稲垣武志
▽同監査本部長、脇田国弘
▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪
▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝
▽リスク管理、藤田恵輔
▽経営企画(新規業務開発)長崎至史
▽監査(営業サポート)桜井陽一
▽経営改革、塚本るり
新千歳発JAL・ANA40便、登別で手荷物預かり実験 到着空港で受け取り[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 380文字 PDF有 書誌情報]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。
実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
石川県のポイント、北国銀アプリで[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 300文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
多文化共生のまちに変貌、大阪・新今宮 外国人の定住、官民が後押し(街エクスプローラー)[2025/02/04 日本経済新聞 大阪夕刊 29ページ 1741文字 PDF有 書誌情報]
大阪・新世界の観光名所、通天閣からほど近い新今宮。かつては労働者が集まる地域としても知られたこのエリアは近年、さまざまな国籍の留学生や労働者が共生するまちに変貌している。人口減少社会の中、官民は外国人が地域へ溶け込むための後押しをはかり、定住を促す。
厳しい寒さが続く1月中旬の午前10時ごろ、専門学校のエール学園(大阪市)で学ぶ約10人の留学生が、新今宮駅近くの公園に集合していた。
この日は南海電気鉄道やJR西日本などからなる「新今宮駅周辺観光まちづくり推進協議会」主催の、月に1回の清掃活動の日だ。推進協のスタッフらとともに30分程度ごみを拾って歩いた。インドネシア出身のシャンリーさんは「まちがきれいになるのが楽しい」と、熱心にたばこの吸い殻を拾い集めていた。
エール学園は10年以上、地域の清掃ボランティアを続けてきた。2024年4月には新今宮駅近くにプログラミングなどについて学ぶ「ICT校」を新設。以降、推進協が22年から行う清掃活動にも参加している。同学園の崎村真理事長は「高齢化も進んでおり、若い留学生に地域活性化を担ってほしい」と話す。
新今宮がある大阪市浪速区には24年1月時点で1万1735人の外国人が暮らす。外国人比率は15・2%で、同市に24ある行政区では生野区(22・5%)に次いで2番目に高い水準だ。
かつて、仕事を求めて新今宮エリアにもひしめいた日雇い労働者は高齢化に伴い減少。梅田駅周辺の大阪・キタと比べて安い家賃などを背景に集まってきた、留学生や技能実習生らが増えつつある。
新今宮のまちづくりに長く関わる阪南大学の松村嘉久教授(観光地理学)は「大阪は労働者に支えられて経済成長してきた。外国人が長く働き続け、定住すれば、人口減少時代の大阪の新たなエンジンになる」と語る。
在留外国人の人材紹介を手掛けるYOLO JAPAN(ヨロジャパン、大阪市)は「日本に住み続けたい」と思える機会をつくろうと奮闘する。1月中旬、新今宮駅近くの施設「YOLO BASE」(ヨロベース)で、音楽や屋台などを楽しめる交流イベント「YOLO JAPAN FESTIVAL」を開いた。新型コロナウイルス禍前の19年以来、2回目の開催だ。
今回の目玉は在留外国人7人のカラオケ大会。カラオケ店「ビッグエコー」と協力して全国から参加を募ったところ829人がエントリーした。トップバッターは愛媛県で自動車整備工として働く、フィリピン出身のロジャーさん。秦基博さんの「ひまわりの約束」を力強く歌い上げると、観客らから拍手があがった。
ヨロベースではこのほか、浪速区役所などの協力のもと3カ月に1回程度「外国人食堂」を開いている。無料で食事や交流の機会を提供しており、企業の採用担当者が訪れることもあるという。ヨロジャパンの加地太祐社長は「日本に住み続ければ仕事や遊びのチャンスがあると感じてほしい」と意気込む。
大阪市は20年に策定したまちづくり方針で、新今宮駅の北側を「国籍を超えて人々がともに暮らし、チャレンジできるまち」にするとうたった。大阪商工会議所もなんば・天王寺といった地域も含めた周辺エリアを「外国人起業家の拠点」にする「グレーターミナミ・シティ」構想を掲げる。外国人とともに成長し「多文化共生」が根付くモデル地域となれるか、今後も期待がかかる。(掛川悠矢)
推しビュー
恵美公園からの通天閣
新今宮駅の北側は閑静なエリアだが、繁華街である新世界にもほど近く、道を歩けばいたるところで視界の先に通天閣がある。観光客でごった返す喧噪(けんそう)から少し離れて眺める大阪のシンボルは普段とは違った雰囲気を見せてくれる。
ヨロベースから徒歩3分ほどの場所にある恵美公園近くから撮影した。大阪市は公園と隣接する、廃校になった小学校の跡地も含めた1.6ヘクタールの再整備を計画する。建設費の高騰などで事業者は未定だが、実現すれば家族連れや留学生らが通天閣を見ながら楽しめるにぎわいの場所になりそうだ。
こちらのQRコードを読み込むと、インスタグラム「NIKKEI関西」の投稿をご覧いただけます。
【図・写真】地域の清掃活動に参加するエール学園の留学生ら(1月、大阪市浪速区)
カミナシ、工場設備保全の記録・管理をスマホで完結[2025/02/03 20:38 日経速報ニュース 649文字 画像有 ]
工場などの現場での帳簿入力の電子化ソフトを手がけるカミナシ(東京・千代田)は3日、工場設備の保全内容の記録をクラウド上で一元管理するソフトを発売したと発表した。スマートフォンによって報告作業を効率化し、集積したデータで故障の傾向を見える化できる。生産設備を多く抱えるメーカーの需要を狙う。
同日開いた発表会で新製品を公開した。設備異常の発生時に現場の作業員が社内に報告したり、保全担当者が対応内容を記録したりする用途などに使う。パソコンとスマホで利用できる。
ソフトと連動した専用のQRコードを設備と結び付けることで、1台ごとに保全状況を管理する。スマホのカメラでコードを読み取ると、対象設備の報告画面が表示される。「異音」や「油や蒸気漏れ」といった当てはまる不具合の種類を複数選べて、撮影した設備の写真も添付できる。
現場からの報告や日々の点検結果をもとに、保全担当者は詳細な修理内容を入力する。故障のレベルに加え、「未着手」や「完了」といった対応状況も共有できる。利用する企業は設備の更新や保全計画の見直しといった判断に役立てる。
保全業務は担当者の経験や知見に頼ることが多いので、情報も書類や表計算ソフトで共有されることが多く効率化が進んでいない。カミナシの河内佑介最高執行責任者(COO)は「設備の老朽化や技術者不足が広がるなかデジタル化の需要は大きい」と話した。
2030年6月までに全国の製造設備10万台への導入を目指す。今後、修理に使う部品の在庫を管理する新機能も開発する予定だ。
石川県発行のポイント、北国銀行アプリで利用可能に[2025/02/03 19:40 日経速報ニュース 300文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
人事、TIS[2025/02/03 19:11 日経速報ニュース 2230文字 ]
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一▽金融戦略事業企画、福島雄樹▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起▽同、安井正樹▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫▽同経営管理S第3、西島栄美▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
グランドエグゼクティブフェロー、熊谷宏樹▽エグゼクティブフェロー(執行役員デジタルイノベーション事業本部エンタープライズS事業部副事業部長)田中琢磨▽同、石塚博▽顧問、山本修司▽同、森隆▽同、福田壮志
▼機構改革=①産業公共事業本部のエネルギー社会基盤事業部をエネルギービジネス事業部に改称②企画本部のコーポレートサステナビリティ推進室を企画部に統合③テクノロジー&イノベーション本部生成AI推進室を新設
中小のクレジットカード発行を一括支援、TISと新興[2025/02/03 17:00 日経速報ニュース 549文字 画像有 ]
独立系システム会社のTISと新興フィンテック企業のNudge(ナッジ、東京・千代田)は、中堅・中小企業向けにクレジットカードの発行に関わる業務を一括支援するサービスを2月中に始める。
カードの管理・審査システムや不正対策、スマートフォンアプリをまとめて提供する。カード情報を顧客開拓に生かしたい地場スーパーなどをターゲットに売り込む。
システムやアプリの構築に加え、ウェブサイトのデザインやポイントサービスの企画、コールセンター業務の受託なども手がける。クレジットカードを発行するには経済産業省に事業者として登録する必要があり、この作業も支援する。「カード発行にかかる手間をできる限り少なくする」(ナッジ)狙いだ。
自社でカードを発行する企業の大半は大手で、中堅・中小は大手の基盤を使った提携カードが一般的だ。提携カードだとカード利用者のデータ取得が限られ、リボ払いなどによる金利収入も入らない。キャッシュレス決済が普及する中、自社でカードを発行して購買データを取得・分析し、マーケティングに生かしたいと考える中堅・中小が増えているという。
クラウド技術の活用により、低コストでクレジットカードを発行するナッジのノウハウを活用する。導入費用は5000万円からと、通常に比べて3分の1ほどに抑える。
DeNA、決済サービス「DeNA Pay」の本格提供を開始[2025/02/03 15:44 日経速報ニュース 1039文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
決済サービス「DeNA Pay」の本格提供開始
横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携
ハマスタの飲食店やベイスターズ関連のサービスなどで利用可能
株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下 DeNA)は、決済サービス「DeNA Pay(ディー・エヌ・エー ペイ)」を2025年2月3日に提供を開始した横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携し、本格提供を開始しました。
*ロゴは添付の関連資料を参照
■「DeNA Pay」について
「DeNA Pay」は、DeNAアカウント(※)を保有するお客様がオンライン・オフライン問わず利用できる決済サービスです。事前にチャージした残高の範囲内で、「DeNA Pay」に対応しているサービスでのお支払いが可能です。また、「DeNA Pay」専用のバーチャルプリペイドカード「DeNA Pay カード」をスマートフォン等のウォレットアプリに追加することで、タッチ決済でも「DeNA Pay 残高」をご利用いただけるようになります。残高のチャージ方法は金融機関口座・クレジットカードなどからお選びいただけます。
※DeNAグループが提供するサービスで横断的に利用できるアカウントサービス「DeNAアカウント」の運用を開始( https://dena.com/jp/news/5193/ )
・利用可能な店舗/サービス
【DeNA Pay】
利用可能な店舗/サービス一覧など、詳細はこちら( https://support.accounts.dena.com/hc/ja/articles/31802544963609 )をご確認ください。
タッチ決済での利用には「BAYSTARS STAR GUIDE」をダウンロードし、Appleウォレットへの追加が必要です。
※Google ウォレット(TM)は3月に対応予定です。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/01_202502031536.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/02_202502031536.pdf
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/03 15:43 日経速報ニュース 1348文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い「支付宝(アリペイ)」などが使える決済サービス「Alipay+」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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Hamee、「iFace MagSynqカードウォレット」を販売開始[2025/02/03 15:24 日経速報ニュース 966文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
「iFace」MagSafeに特化した「MagSynq」シリーズからメタリックカラーの展開でスタイリングにワンポイントアクセント!横開きタイプのカードウォレットが登場!
2025年2月4日(火)AM8:00~オンライン予約開始、2025年2月中旬~販売予定
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
あなたらしさを応援するモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」(運営 : Hamee株式会社、本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 水島育大、証券コード : 東証スタンダード3134)は、「iFace MagSynqカードウォレット」の販売を開始します。
2025年2月4日(火)よりiFace公式オンラインストアにて予約開始、発売は2025年2月中旬予定です。尚、iFace原宿店をはじめ、全国の雑貨店、家電量販店などの小売店では、順次取り扱いとなります。
■iFaceブランドからMagSynq横開きタイプのウォレットが登場!
持っているだけで気分が上がりそうな光沢感のある生地がおしゃれです。
MagSynqシリーズは簡単に付け外しできる手軽さが嬉しいポイント。
持ち運ぶ時はスマートフォンに付けて、使う時は外してなどシチュエーションによって使い方を楽しめます。
蓋が付いたタイプなので、カードを落とさないか不安な方にもおすすめ!
こっそりお守りの1,000円札を忍ばせても。
非接触式ICカードはウォレットに入れたままタッチ決済ができ、とっても便利です!
スマートでおしゃれなMagSynqウォレットライフを!
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/01_202502031522.png
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/02_202502031522.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/03_202502031522.pdf
人事、イオン銀行[2025/02/03 14:43 日経速報ニュース 360文字 ]
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=①審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置②審査本部、事務本部を廃止③経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
花王、ポイントプログラム「Kao コレモ!」のβ版アプリを提供開始[2025/02/03 13:38 日経速報ニュース 949文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
花王商品と生活者の新たな出会いを創出するポイントプログラム「Kao コレモ!」β版のアプリ提供を開始
花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2025年2月3日、生活者と花王商品の新たな出会いを創出する、花王公式アプリ「Kao コレモ!」のβ版(テスト版)の提供を開始します。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし、ポイントを集めることで、おすすめの花王商品と交換することができます。身近にある商品が花王のブランドであることに気づいていただき、花王ファンの拡大をめざすとともに、生活者理解を深め、今後のマーケティングに生かしていきます。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
「Kao コレモ!」は、生活者と花王商品の新たな出会いを創出するアプリです。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスキャンすることでスクラッチくじに挑戦でき、当たりが出るとポイント(ハート)が貯まります。また、アンケートに回答したり動画広告を視聴したりすることでもポイント(ハート)を貯めることができます。貯まったポイント(ハート)は、提示された景品候補の中からお好きな花王商品と交換でき、商品3つと交換を終えると、無料でご自宅に送ることができます。
このたび、2025年2月3日(月)~3月31日(月)(*1)の期間でβ版として検証を行い、今後の本格展開をめざします。
本アプリの利用により、身近にある商品が花王のブランドであることを、より多くの生活者に知っていただくとともに、新たな商品との出会いの機会を増やし、ロイヤリティの向上をめざします。また、個々人に合った花王商品をご提案し、生活者のより快適な毎日に貢献します。
*1 予算上限に達し次第、予告なしに終了します
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/01_202502031333.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/02_202502031333.pdf
外為12時 円相場、下落 155円台半ば 米関税強化で[2025/02/03 12:18 日経速報ニュース 530文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は1ドル=155円52~54銭と前週末17時時点と比べて87銭の円安・ドル高だった。米関税強化に伴うインフレ再加速への懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になった。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の追加関税を課す米大統領令に署名した。貿易戦争で米国を含む世界経済が減速するとの警戒感は、投資家のリスク回避(リスクオフ)姿勢も強めた。低リスク通貨の円買いが入る場面もあったが、ドルは対ユーロなどで買われ、対円でもドル買いが波及した。
10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロで大幅に上昇した。12時時点は1ユーロ=159円ちょうど近辺~03銭と、同1円89銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落し、12時時点は1ユーロ=1.0223~24ドルと同0.0180ドルのユーロ安・ドル高だった。米政権は中国に対しても10%の関税を課し、中国経済と関係が深いユーロへの売りを促した面もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
1月前半の消費、4.4%増 外食やアパレルが堅調[2025/02/03 10:40 日経速報ニュース 227文字 画像有 ]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
「百貨店」は5.1%減だった。24年秋ごろからマイナス基調が続いている。ナウキャストは「年始の初売りなどで消費の弱さが見受けられる」と指摘した。
外為10時 円相場、下げ拡大 155円台後半 実需の売り[2025/02/03 10:23 日経速報ニュース 329文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅が拡大した。10時時点は1ドル=155円72~73銭と前週末の17時時点と比べて1円07銭の円安・ドル高だった。米関税強化による米インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)で、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロでは上昇している。10時時点では1ユーロ=159円30~33銭と、同1円59銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落しており、10時時点では1ユーロ=1.0230~31ドルと同0.0173ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
相国寺展 各種前売り券好評販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 朝刊 14ページ 249文字 書誌情報]
京都を代表する禅宗の古刹・相国寺が所蔵する名品などを展示する「相国寺展 金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」の前売り券を販売中。写真は「亀図」(伊藤若冲筆、鹿苑寺蔵)。
◇会場 東京藝術大学大学美術館(上野公園)
◇会期 2025年3月29日(土)~5月25日(日)
◇前売り券 一般1800円(当日2000円)、平日限定音声ガイド付き前売り券2300円(一般のみ)
◇販売場所 展覧会公式サイト(QRコード参照)https://shokokuji.exhn.jp/などで3月28日(金)まで販売
進撃のまいばす 「繁盛はコスト」 ドンキより安い秘訣は「1200店均一」 販管費率下げる逆張り[2025/02/03 日経MJ(流通新聞) 1ページ 3323文字 PDF有 書誌情報]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋一杯に抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
■「没個性」に商機
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
■営業利益率3倍
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
国家資格の登録手続きデジタルに 公認会計士など40追加[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1037文字 画像有 ]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し、成立をめざす。国民一人ひとりに割り振られるマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格を対象に氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。24年11月には社会保険労務士でも開始した。実際に対応可能なオンラインの手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
利用者は個人向けサイト「マイナポータル」を通じて手続きする。免許申請の登録や証明書の発行、登録している住所・氏名の変更、紙の代わりとなるデジタル資格者証の取得がマイナポータル上でできる。
資格保有者は申請手続きで住民票や戸籍謄本の写しの添付が省略可能となるほか、登録免許税や手数料の支払いがオンラインでクレジットカード決済ができるなど時間や手間を減らせる。現状は紙での手続きが主流となっている。
婚姻や引っ越しによって住所・氏名が変わる際の手続きも簡単になる。マイナポータルのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用することで、外部のシステムへ資格情報が連携できるなど資格の利用の幅も広がる。
行政機関にとってもデジタルで資格の管理をすることで、事務の効率化や資格情報の正確性の担保が見込まれる。
今国会でマイナンバー法とあわせて住民基本台帳法も改正する予定だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に照会することができるようにする。
最新の氏名、住所、生年月日、性別をシステム照会によって確認できるようになり、住民票の写しの添付を省略することができる。
国家資格以外にも酒類免許に関する事務など、マイナンバーの利用や情報連携によって行政事務の効率化や利用者の利便性向上が可能と判断した事務については、マイナンバーを利用可能とする方針だ。
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次のTDKは…電子部品株に注目 村田製・ニデック、AI開拓[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 4288文字 画像有 ]
「今年は電子部品が注目される1年になるかもしれない」。野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは話す。消費財に比べ目立たない電子部品に今、投資家が視線を注いでいる。
2024年は電子部品株がさえず、スマートフォン向けの高性能電池で業績を伸ばしたTDK(6762)に資金が集中する状態だった。22年4月に8倍台だった予想PER(株価収益率)は足元で22倍台まで上昇した。
次のTDKは?
「TDKの次に買うならどこが良いか」。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹投資調査部長には国内外の投資家からの問い合わせが増えている。25年に入り「じっくり買うなら何が良いかという視点で見る投資家が出てきた」という。
電子部品が注目される背景にはまず、在庫調整の一巡がある。生産が増えれば収益拡大につながりやすい局面に入った。
期待できる分野が見えてきたこともある。代表例はデータセンターだ。「事業として拡大していきたい」。1月23日、決算説明会でニデック(6594)の岸田光哉社長は力を込めた。データセンターの建設が相次ぎ、データ保存用のハードディスクドライブ(HDD)の需要が急増。24年10~12月期にはニデックのHDDモーターの8割(金額ベース)がデータセンター向けだった。
「3年でデータセンターや人工知能(AI)サーバーは一番の成長市場になる」と村田製作所(6981)の中島規巨社長は語る。世界シェア4割を握る積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバー向けでは通常の5~10倍の数が必要になる。村田製は年10%ずつ生産能力を拡大する方針でシェアを24年度の40%から30年度に43%まで高める。AIサーバー向けは売上高の5%程度と小さいが、前年度比で約3倍と勢いがある。
先週、中国のDeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことで市場に激震が走った。「一時的な踊り場はあるかもしれない。しかし、処理量や生成AIが生み出す情報量の指数関数的な増加傾向は変わらない」とKPMG FASの岡本准執行役員パートナーはデータセンターを含め半導体投資需要は増えると指摘する。
AIスマホに期待
市場が「上振れ要因」と期待するのが生成AIを搭載したスマホやパソコンの普及だ。生成AIは資料作成など業務効率化に使われ始めている。この先は具体的な指示なしでも複雑な業務をこなす「AIエージェント」に注目が集まる。例えば、出張の日程調整から予約、決済まで代行することが考えられる。便利になればスマホなどの買い替え需要を喚起する。
「(新製品が見えてくる)年後半には電子部品株に期待が高まるかもしれない」(いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャー)。
部品各社は有望とみられる新たな分野の開拓に余念がない。各国が予算をかける「宇宙・防衛」や、工場などで人間とともに働くことが想定される「ヒト型ロボット」だ。「幅広くアンテナを張り、新しい波を捉えることで成長を続けてきた」(電子情報技術産業協会=JEITA)。
JEITAによると世界の電子部品の生産額予想は25年に2282億ドル(約34兆円)。過去15年は年1%弱のペースで成長してきた。用途は自動車が4割、スマホなど通信機器が3割だ。車の電動化やスマホの高機能化で使われる部品数が増えている。
日本の電子部品の世界シェアは25年に33%と首位に立ち、高い国際競争力を誇る。電子部品を含む「電子・電機」の研究開発費は製造業全体の約20%にのぼる。小型化や省電力化など顧客の要望に沿う開発に費用を投じる。
かつて成長株として評価されてきた電子部品。足元では京セラ(6971)やローム(6963)、太陽誘電(6976)などのPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る。成長株として返り咲くには次のビジネスの種を探す努力が欠かせない。「再起動」を狙う電子部品銘柄を探った。
任天堂「スイッチ2」、高まる期待
任天堂(7974)が今年発売予定のゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」。市場で初代と同様のヒットに備え、恩恵を受けそうな電子部品株を探す動きが始まっている。
「任天堂のレーティングを最も強気の『ストロングバイ』に引き上げた」。東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは語る。4月に詳細が発表される新機種のヒットを確信する。「画面が薄く小型化したスイッチ2はユーザーが求める最良の形」と評価。新機種が初代スイッチの国内累計販売台数約3500万台を上回る可能性があるとみる。
新機種の出荷台数が増えれば部品などを供給するメーカーにも恩恵がある。任天堂は明らかにしていないが、市場関係者はゲーム機の組み立てを請け負うと想定されるホシデン(6804)などへの期待を高める。ゲームソフトに使われるメモリーではメガチップス(6875)が有力視されている。
初代スイッチの詳細が公表された2016年10月20日から、発売日の17年3月3日までにホシデン株は36%上昇した。メガチップス株は37%高だった。安田氏は「今回は新機種の詳細がわかった5月頃から部品関連の銘柄の株価に動き出る」とみている。
ゲーム機には衝撃や手触りを再現する「ハプティクス(触覚技術)」部品も欠かせない。アルプスアルパイン(6770)は、任天堂やマイクロソフトなどのゲーム機器にハプティクス部品を納入している。台湾メーカーでの採用も増えているという。
ゲーム機器で培った技術は他分野にも応用可能だ。アルプスアルの泉英男社長は「今まではゲーム機器などのアミューズメント向け一本足だったのが25年から車載などにも裾野が広がる見通しだ」と話す。不採算事業の撤退や拠点の集約といった構造改革も進んでおり、ゲーム機や車載向けの納入が増えれば株価の上昇余地が広がる。
宇宙・防衛、新規参入や開発加速
各国の防衛費拡大や、宇宙開発競争を見据え、開発を加速する電子部品会社が増えている。
防衛分野では、自動車やスマートフォンの接続部品を主軸とする、日本航空電子工業(6807)が2024年度から「航空・宇宙」の強化を掲げた。23年度時点で54億円だった航空・宇宙の売上高を、24年度に100億円と倍増させる計画だ。
事業をけん引するのが航空機などに搭載する慣性装置だ。方位や姿勢をはかり制御でき、陸海空あらゆる輸送機に搭載できるという。航空電子の村木正行社長は「地政学リスクが高まり防衛予算が拡大している。政府が補助金を出す制度を設けたことでかなりの発注を受けた」と話す。
宇宙分野では打ち上げが増加する人工衛星の需要を取り込む企業が出てきた。プリント基板のメイコー(6787)は、人工衛星から地上で電波を受信するアンテナ向けの基板を手掛ける。
足元では米メーカーからの受注が拡大。米トランプ政権による中国製部品への関税強化を懸念して、ベトナムに工場を持つメイコーに白羽の矢を立てたようだ。
メイコーの名屋佑一郎社長は「大手プリント基板メーカーの中で、中国以外に大量生産が可能な工場を持っているのはメイコーだけだ」と語る。25年3月期の売上高見通しを従来予想の80億円から2倍程度に引き上げた。
京セラ(6971)は人工衛星や天体望遠鏡の部品としてセラミックス素材の開発を進めている。酸化マグネシウムなどで焼結して熱による膨張や収縮を極限まで抑えた「コージライト」と呼ぶ製品だ。
コージライトは多くの素材メーカーが手掛けているが、京セラは30年ほど前から研究を進め、成分や焼結の技術を磨いてきた。高い耐久性や温度変化に強い素材として、半導体製造装置の部品として供給しており、宇宙向けにも用途を広げていく狙いだ。
人工衛星などに使う電子部品の新工場を米ペンシルベニア州に建設中で、7月に稼働する計画だ。電子回路に信号を出す「タイミングデバイス」などを生産する予定で、米国での生産能力は現状より3倍に高める。
宇宙・防衛分野は長年、国内政府機関からの受注がメインで官需依存と指摘されてきた。
いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャーは「現在は利幅確保の意識が浸透し、企業は10%程度の利益率を出せるようになった」と話す。従来の2~3倍の利益率となり、早ければ来年度から収益貢献が期待できるとみる。
ヒト型ロボ、工場で活用進む
野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは人工知能(AI)を搭載した「ヒト型ロボット」の開発動向に注目する。従来のロボットよりも複雑な作業ができ、中国の工場などで活用が始まっている。外木氏は運用する投資信託「ロボ・ジャパン」での投資機会を逃さぬよう、先行する海外の状況を調査。恩恵を受けそうな日本企業を探している。
新市場をつかもうと動き始めた企業もある。ニデック(6594)は人と同じ現場で稼働させるロボットでの活用を見込む減速機を開発した。ロボの関節に使う主要部品で小型のセンサー2系統を内蔵して安全性を高めた。作業員とぶつかった際に停止するなどの安全性能が求められる。センサーをあらかじめ内蔵し顧客となるロボットメーカーなどの開発時間やコストを下げられる。
小型減速機のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)も市場開拓を急ぐ。腕だけでなく首や腰など動く部分が多いヒト型になれば減速機の需要は増える。海外の複数のロボットメーカーにプロトタイプを供給。新規の引き合いも強いという。村田製作所(6981)も「ロボットには多くの関節があり、それぞれにセンサーや通信機器が必要になる」(中島規巨社長)として電子部品の需要拡大を見込む。
「仮に普及すれば日本の電子部品全体に恩恵がある」(大和証券の佐渡拓実チーフアナリスト)。別の市場関係者は電池でTDK(6762)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で村田製や太陽誘電(6976)などに商機があるとみる。
活用が始まったばかりのヒト型ロボについて、米テスラが2026年から量産する計画を明らかにするなど市場が急拡大する可能性も否定できない。有力なロボットメーカーを探し、いち早く食い込めるかが電子部品メーカーの将来を左右しそう
(松本裕子、山本朗生、勝野杏美、角田康祐、新田栄作、郭秀嘉、小西夕香が担当した。グラフィックスは田口寿一)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
個人向け社債、金利上昇で脚光 「優待」で顧客と接点[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 2002文字 画像有 ]
金利上昇で利回り商品としての個人向け社債に注目が集まっている。社債はNISA(少額投資非課税制度)の対象ではなく、これまで投資する層は限られていたが、発行額の増加もあって徐々に裾野が広がりつつある。株主優待に似た優待制度を新設するなど、企業も新たな手法で個人投資家にアプローチしている。
26分で完売――。ソフトバンクグループ(SBG)が昨年3月に発行した総額5500億円の大型社債で、SBI証券の販売分は募集開始から瞬く間に売り切れた。利率3.15%という高い利回りから、年末に発行した社債も即日完売。SBGは「利回りや昨年の格上げなどが評価されている」と手応えを語る。
アイ・エヌ情報センターによると、2024年の個人向け社債の発行額は前年比26%増の2兆7237億円と、過去最高を更新した。日本の社債市場は機関投資家向けを含めても米国の10分の1程度で小さいと言われるが、最近は発行が増えている。
利率はマイナス金利解除前までは0.5%前後が多かったが、日銀の利上げで基準となる国債利回りが上昇し、高格付けの電力債も1%に近づいている。QUICKの個人向け社債データを基に集計したところ、24年に発行した社債(固定利回り)のうち利率1%以上の社債は27件と6割強を占めた。
業種も金融機関や電力だけではなく、個人になじみのあるBtoC企業にも広がっている。昨年10月、20年ぶりに個人向け社債を発行したアサヒグループホールディングスは「機関投資家向けを毎年発行してきたが、投資家の多様化を図りたい」と狙いを語る。
金利が上昇すると調達コストも膨らむが、企業の発行意欲は旺盛だという。大和証券の熊沢悠債券営業部長は「銀行の借入金利も上がることなどから、個人投資家との接点を強めたいと考える企業が増えている」と語る。
個人への訴求として「優待」のような特典をつける例も増えている。昨年末に起債した東急や名古屋鉄道は、グループのホテルの宿泊券などを抽選でプレゼントする特典をつけた。SBI証券の小畠宏和キャピタルマーケット部長は企業側の思惑について「資金調達という目的を超えて、ファンを増やすなど本業への波及効果を狙うケースが多い。将来の株主を開拓したいという声も聞く」と話す。
昨年6月、初めて個人向け社債を起債したJR西日本は鉄道の優待割引券などの特典をつけたところ、1000人以上の個人が購入した。特典を付与する際に同社のウェブサービスに加入してもらったため、顧客との継続的な接点を獲得できた。社債の投資単位は100万円からが多いが、10万円からと単価を抑えたことも奏功し、株式よりも若年層の購入が目立ったという。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを使って発行プロセスを電子化したデジタル社債の活用も広がっている。丸井グループは同社のクレジットカード「エポスカード」会員向けにポイントを付与する個人向け社債を4年前に始めた。
4回目となる昨年の社債は1.5億円の募集に対して約20億円分の申し込みが集まった。提携する再生可能エネルギー由来の電力会社と契約した場合、特典も含めた実質利回りは3%になる。「申込者はカード利用額が高まるなどエンゲージメント向上効果も確認できた」(ファイナンシャル・インクルージョンチームの紫関紀政氏)という。
大和証券グループ本社は昨年3月、国内で初めて電子マネー「楽天キャッシュ」で利払いするデジタル社債を発行した。ポイントなど自社の経済圏を持つ企業や、地方自治体などで同様のスキームを活用してもらうため実験的に起債した。大和証券の大津大シンジケート課長は「自治体独自の通貨で償還や利払いが行ったり、NFT(非代替性トークン)のような形式でその地域で使える会員権を提供したり、今までにない商品設計が可能になる」と構想を語る。
新興企業の社債を中心にオンラインで販売しているSiiibo(シーボ)証券(東京・中央)は昨年8月の相場下落の後、申し込みが急増したという。同社で販売する社債は、50人未満の投資家に売る「少人数私募債」の仕組みを使う。未公開企業が多いため、平均利率は5~7%と高い。
融資型クラウドファンディング(CF)サービスのファンズ(東京・渋谷)も社債に似た仕組みだ。ファンドに値動きはなく、融資先が破綻しなければ基本的に予定通りの金利付きで元本が戻ってくる。融資先を上場企業やそれに近い企業に絞ることでリスクの低さをうたっているのが特徴で、利回りは年率2~3%が中心だ。
「優待」が多いのも特徴で、マーケティングとして活用したいBtoC企業の案件が増えているという。昨秋に募集したスーパーのベルクは同社の電子マネー「ベルクペイ」をプレゼントすることで、利用登録を促した。
(安田亜紀代、安田龍也、小池颯)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
Switch2や中国発…25年のゲーム業界は? 「ファミ通」代表[2025/02/02 02:00 日経速報ニュース 1930文字 画像有 ]
動画などエンターテインメント関連のコンテンツがあふれるなか、2024年もゲーム業界ではインディーゲームからハイエンドまで様々な作品が話題となった。25年の注目ポイントは何になるのか。ゲームメディア「ファミ通」グループ代表で、KADOKAWA Game Linkage(東京・文京)の取締役を務める林克彦氏に25年の展望を聞いた。
――24年はゲーム業界にとってどのような1年だったでしょうか。
「24年は新しいハード機の発表もなく、比較的おとなしい1年だった。ただ、『ニンテンドーミュージアム』が開業したり、家庭用ゲーム機『プレイステーション(PS)』が発売30周年を迎えたりするなど、ゲーム産業が世の中に深く浸透してきたことを実感した。ゲームのIP(知的財産)の間口が広くなり、コア層からライト層までゲーム機で遊ぶだけではない楽しみ方が広がっている」
――印象に残ったゲームはありますか。
「24年を代表するゲームアプリといえるのは、ポケモンのカードゲームをスマートフォンのアプリで再現した『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』だろう。継続的に遊びたくなる仕様もさすがで、久々に様々な世代の人が電車の中で同じアプリを遊んでいる光景を見ることができた」
続編・既存IP超えるヒット作つくれるか
――ゲームの高性能化が進み、ヒットを生み出す難易度も上がっています。
「基本的には高性能化の動きは今後も続くのではないか。大手ゲーム会社にとっては開発コストと売り上げのバランスをよりシビアに設計する必要があり、チャレンジのハードルが上がっているのは確かだ。24年のゲーム業界では自社のゲームの強みを改めて分析し、開発ラインを含めて整理する動きも見られた」
「トレンドとしてはリメークや続編など既存IPを活用した作品が続くと思うが、新しい看板タイトルを作ろうとする動きも今後加速するだろう。ゲームの種類やユーザー層が多様化する中で、時代をけん引するようなジャンルや作品を生み出すことは難しい。だからこそ、各社が自社の個性や強みは何か、それを作品にどう落とし込めるかを突き詰めて考える時期に来ている」
「黒神話:悟空」など勢い増す中国発
――海外勢によるゲーム開発の動きで注目しているものはありますか。
「24年に発売されてそのクオリティーの高さから世界的に注目されたのが、中国発のソフトで西遊記を題材にした『黒神話:悟空』だ。近年中国からはアプリゲームでも『原神』や『崩壊:スターレイル』など、日本や欧米と比較しても遜色ない世界的なヒットゲームが出てきている。独自性が年々磨かれてきており、今後も勢いを増していくのではないか」
――1月には任天堂がゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について新しい情報を公開しました。
「本体デザインや年内発売であることが公表され、4月にはその詳細が明らかになる予定だ。任天堂はゲーム作りで高性能化のみを求めるのではなく、新しい遊びの創造に力点を置いており、コアからライトまで幅広いユーザー層を抱えている。価格戦略にも注目が集まっているほか、今後のタイトルのラインアップや、さらなる利用者拡大に向けてどのような新機能・サービスを投入してくるかなど期待が高まっている」
国内家庭用ゲーム市場、24年は25%減
ゲームメディア「ファミ通」を運営するKADOKAWA Game Linkage(東京・文京)はこのほど、2024年の国内家庭用ゲーム市場規模が前年比25%減の3013億円だったと発表した。ゲームソフト・ハードともに減速し、3年ぶりのマイナスとなった。
ハードは前年比29%減の1894億円、ゲームソフトは18%減の1119億円だった。ゲームソフトはパッケージ版のみの推計で、ダウンロード販売やアイテム課金などのデジタル決済は含まれていない。
ハード市場は任天堂の「ニンテンドースイッチ」が3機種合計で311万台売り上げ、年間販売台数でトップに立った。価格改定や上位モデルを投入したソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」は年間で145万台を販売した。
ゲームソフトは任天堂が24年10月に発売した「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」が95万本を販売し、年間首位を獲得。下半期の投入ながら年末需要を捉え販売数を伸ばした。2位には24年11月発売のスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」のスイッチ版が入った。同作はPS5版も15位にランクインしており、2機種合計では116万本とパッケージだけの合算では24年唯一のミリオンタイトルとなった。
(西城彰子)
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日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
ECの買い物「体験」進化、AI融合で 25年小売り予測[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 6291文字 画像有 ]
人工知能(AI)を駆使した多くの製品サービスがぎっしりと並んだテクノロジー見本市「CES2025」。小売業に特化した専門セミナーでは何が語られたのか。セミナーに参加した小売り分析の専門家、伴大二郎氏がリポートする。
まずは、2025年のリテール(小売業)を読み解く上で重要なデータを、「CES2025」のセッションから紹介しよう。
Z世代が消費の中心、AIはさらに進化
CESを主催する全米民生技術協会(CTA)が、その年の見どころを語る「CES2025 Trends to Watch」セッションでは、人口の約3分の1を占め、最大規模の世代となり労働人口の27%を占めるZ世代(1997~2012年生まれ)がテクノロジーの進化を進める重要な世代だと語られた。
この世代はスマートフォンと共に育ち、60%がハイテク商品のアーリーアダプターであり、商品の買い替え頻度も高い。Z世代の家庭では平均して13台ものハイテク機器を使用しているという調査結果もある。
Z世代は、サステナブル(持続可能)などエシカル(倫理的)文化の影響力が増していることも注意しなければいけない。現状ではZ世代がファストファッションなどサステナブルに欠ける購買もしており、価値観と行動のギャップがあるのも事実だが、リサイクル性やエネルギー効率を提示したサステナブル面での価値を持つ製品に触れたとき、購入する可能性が2.5倍高くなるという。
少子高齢化が進む日本ではZ世代のボリュームは小さいが、グローバル企業のターゲットはZ世代に集中している。スマホを活用した情報感度の高い日本のZ世代が外資ブランドに引き付けられていくのは容易に想像できる。
テクノロジーの大きな流れも見落としてはならない。
米NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、基調講演で生成AIに続き、より高度な仕事を任せられる「エージェントAI」(以下、本記事ではAIエージェントと表記)、さらにはAIがロボットを制御する「フィジカル(物理的な)AI」につながっていく、という進化の道筋を見せた。
25年もAI技術がますます発展していく年となるだろう。
25年の小売りトレンド
ここで本題に戻る。小売業に特化した専門セミナーでは、米調査会社Coresight Research(コアサイト・リサーチ)が25年の小売りトレンドを10項目で示した。
コアサイト・リサーチが示した10項目の25年小売りトレンド
【インストアのトレンド】
1.エッジコンピューティング
2.店内カメラの映像解析
3.販売員のためのモバイル端末
4.リテールメディア
【電子商取引(EC)のトレンド】
5.究極のショッピング体験
6.パーソナライゼーション
【オペレーションのトレンド】
7.企業データの民主化
8.AIエージェント
9.生成AIによるサプライチェーン強化
10.需要予測
これら10項目のトレンドに対し、次に示す4つのセッションを通して議論を深めていく構成になっていた。
セッション1:店舗を見通すコンピューター映像
セッション2:小売業におけるAIの活用
セッション3:没入体験/メタバースでの買い物
セッション4:ショッピング動画
以下、これら4つのセッションから得られた示唆を厳選し、コアサイト・リサーチが提示した10項目と関連付けてお伝えする。
1.エッジコンピューティング
少し前まで、店舗システムはオンプレミス(店舗ごとに設置したサーバーで処理をする)からクラウドへの移行が主流だったが、現在では中間的な位置付けとなるハイブリッドクラウドへの移行が進んでいる。
これは、店舗でのAI活用や端末の増加、音声・画像データなどの複雑化により、データ量と処理速度を考慮すると、「エッジ」での処理が最適なケースが増えたからである。このトレンドは、以降で説明する全てのトレンドを推進する上での前提となる。
2.店内カメラの映像解析
最近では、店舗をECのように詳細にトラッキングするカメラ技術への過度な期待は落ち着いてきているが、在庫管理、盗難防止、シームレスな購買体験、顧客体験の向上など、店舗内のカメラと画像解析への要望は着実に増えると予測される。
「セッション1:店舗を見通すコンピューター映像」では、店内カメラの映像で顧客の行動をリアルタイムで解析し、商品提案や在庫の最適化の重要性について語られた。
テクノロジーの進化によるプライバシー保護についても触れた。特にデジタルネーティブ世代であるZ世代やα世代(小中学生を含む2010年以降生まれ)は、必要以上のデータ活用を嫌う傾向がある。
消費者にデータ提供を許容する条件として「エンゲージメントの見返り」があることや、プライバシーを配慮した手法として画像データを保存せずに匿名化された情報のみを活用するなどの処理を「エッジで行う」必要性が強調された。
店内以外のカメラを使うという考え方もある。バーチャルメイク、AI診断、拡張現実(AR)試着などを楽しめる「YouCam」シリーズという個人向けアプリがある。全世界のダウンロード数は10億回以上を記録している。
同セッションには、そのアプリを開発する米Perfect Corp(パーフェクト・コープ)でプレジデント兼チーフ・グロース・オフィサーを務めるウェイン・リュー氏が参加した。
店舗だけでなくユーザーのスマホカメラを通じてカスタマージャーニーに入り込み、「コミュニケーションを潤滑にすることで顧客情報を信頼される形で取得することが重要だ」とリュー氏は語った。同社のバーチャル試着や肌診断は、5秒以内で14項目を分析できる。顧客体験を向上させながら重要なデータを取得していると強調した。
3.販売員のためのモバイル端末
モバイル端末は、従業員の即戦力化、業務の効率化、顧客サービスの向上を通じて職場環境を改善し、従業員の離職率を低減させる。24年のCESで基調講演をした米Walmart(ウォルマート)は従業員向けのアプリを起点としたAIエージェントを搭載するという、業界をリードする取り組みをしている。
4.リテールメディア
リテールメディアは急成長を続け、小売業に新たな利益を提供している。多くはECやモバイルアプリを経由した接点を利用したもので、さらに店舗との連携を広げていくことが、競争に勝ち残る上で今考えるべき課題となる。
店舗での情報発信、つまり広告を配信するために使うスクリーンは、商品棚、スマートカート、総菜などの食品カウンター、冷蔵/冷凍ショーケースなど、徐々に増えている。販売価格を表示する電子棚ラベルも、広告やプロモーションを掲載することが可能になっている。
店舗にスクリーンを設置するとなれば、費用やメンテナンスなど物理的な負担の他、小売業者、リテールメディアのシステム管理業者、ネット広告の代理店、分析会社など多くの関係者を巻き込み、管理する手間が必要となる。
ここでもやはり、プライバシーの課題が残る。顧客がどの広告を閲覧したかを判断するには人流を計測するトラフィックカウンター、カメラ、携帯電話などの追跡技術を使う。その多くは、プライバシーに関する消費者感情を逆なでする可能性があるのだ。
「セッション2:小売業におけるAIの活用」に登壇したモバイル広告プラットフォーム米Kargo(カルゴ)最高顧客責任者(CCO)のジニーヌ・シャオ・コリンズ氏は、ニキビ用クリームをプロモーションしたドラッグストアの事例を紹介した。
多くの棚にQRコードを掲示することで、AIコンシェルジュとのチャットが可能となり、購入レシートをスキャンすると、ゲームを通じた特典が得られる仕組みも提供した。今後、重要度を増すのは、カスタマージャーニーを広くカバーする体験の提供である。
5.究極のショッピング体験
この5番目のキーワードの原文は「Shopping nirvana(ショッピングニルヴァーナ)」である。nirvanaとは直訳すると涅槃(ねはん)、悟りの境地を意味する言葉となる。スラングとして、至福の状態、極楽、究極の体験といった意味もあるため、「究極のショッピング体験」としておく。
これはECが「単なる購入の場所から体験の場所への変化」を遂げていくことを意味している。店舗とは違う体験を届けることが可能となっているのだ。「利便性はEC、体験はリアル」という今までの認識を改める必要がある。
Chat(チャット)GPTのような対話型AIで、まるで人間のような対話ができるようになっただけでなく、画像や音声の認識も可能になってきた。こうしたAI技術を融合することで、ECでのショッピング体験を高めようという動きが広がりつつある。
例えば、画像認識AIによってビジュアル検索が実現できる。雑誌、モデル、道行く人の写真をスマホで撮り、同じアイテムや類似品を識別して購入できるようになってきた。画像生成AIで、バーチャル試着やコーディネートの提案など、背景やシーンと合わせた提案もできる。リアル店舗以上にイメージを膨らませることも可能になってきたのだ。
「セッション3:没入体験/メタバースでの買い物」では、AR技術やメタバースについて語られた。
多彩な購買行動を取るZ世代に対しては、複数のタッチポイントを用意する必要がある。その上で、没入型の体験を用意することがブランド選定やロイヤルティー向上の重要な要素となるという議論が繰り広げられた。
米Roblox(ロブロックス)のファッション&リテールパートナーシップのグローバル・グループ・ディレクターであるウィニー・バーク氏は、「ロブロックスにはすでに400以上のブランドが参加し、デジタルと物理的商品を組み合わせた消費者体験を提供している」という。
一例としてバービー人形のプロモーションを示した。2カ月で3億1300万人が利用し、1人あたり平均で4.3分滞在した。このキャンペーンの総時間はNBAの全試合を通じた観客の総滞在時間を超える規模だと説明した。
米Snapchat(スナップチャット)のグローバルディレクターであるレシュ・シドゥ氏は、仏ロレアル傘下で化粧品ブランドを展開する米NYX Cosmetics(ニックス・コスメティクス)の事例を挙げた。
スナップチャット内のユーザーがクイズ形式で肌や気分に合ったメイクの提案を受ける。その製品はシームレスに購入可能になっているという仕組み。延べ9160万回利用され、開始から4カ月で数百億ドルの売り上げを記録した成功事例だったとする。
また大手ホームセンターチェーンを展開する米Lowe’s(ロウズ)のイノベーションラボシニアディレクターであるジョシュ・シャブタイ氏は、米Apple(アップル)のヘッドマウントディスプレー「Apple Vision Pro(アップルビジョンプロ)」を活用した没入型キッチンデザイン「Lowe’s Style Studio」について説明した。
これは仮想空間でキッチンデザインを直感的に行うことが可能で、80億以上のデザインの組み合わせが可能となる。アップルビジョンプロの操作は目線とタップだけで、幅広い年齢層に好評で、高齢者でもスムーズに操作できたという。また、体験者全員から「酔わずに楽しめた」という評価があり、実際のキッチン販売にもつながったとする。
「セッション4:ショッピング動画」では、ライブコマースが消費者のインスピレーションをかき立て、そのままシームレスに購買可能なツールとして広がりつつあることを示した。返品は1桁台後半で、一般のEC返品率(20~30%)に比べて低いことも重要なポイントになっているという。
米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のワールドワイドリテール&消費財産業戦略&ビジネス開発担当ヘッドのジャスティン・ホナマン氏は、自社のライブコマース「Amazon Live(アマゾン・ライブ)」の特徴について話した。
視聴者とライブチャット機能を通じたインタラクティブ性があり、配信中に画面上で直接商品が表示され「クリックで購入」ですぐに購入できる利便性もある。
配信者向けには「Amazon Live Creator(アマゾン・ライブ・クリエーター)」アプリを用意している。簡単にライブ配信でき、視聴者のエンゲージメントや売り上げのデータをリアルタイムで確認できる。ライブコマースの導入ハードルを下げ、多くのブランドが取り組めるようにする。それが市場拡大に重要だと語った。
同セッションでは、写真共有の米Pinterest(ピンタレスト)と米ホームセンター最大手The Home Depot(ホーム・デポ)の担当者が登壇。両社の取り組み事例として、階段下のスペースを「デスク」「物置」「ペットの空間」などに活用するアイデアを募るキャンペーンを紹介した。
このキャンペーンは、ピンタレストを通してインスピレーションを高め、DIYの方法や購入までのプロセスをスムーズにつなぐ顧客体験を提供するもので、両社の強みをうまく生かしている。
8.AIエージェント
AIエージェントができることを把握し、これまでは人の従業員が担ってきた業務から何をAIに任せ、人間が何を担うかを仕分けすることが重要となる。従来の生成AIはマーケターやクリエーターの「アドバイザー」だったが、エヌビディアの講演でも紹介したAIエージェントは、いよいよ「部下」という位置付けになり得る。
かつて自動化は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって行われていたが、あくまでも社内作業を効率化するためのものだった。AIエージェントは、接客やユーザーサポートなど顧客対応をカバーする。ただ、正しい目的を伝え、正しく評価し、改善につなげていかなければ、最終的な成果を引き出すことは難しい。
9.生成AIによるサプライチェーン強化
倉庫管理ソフトウエアのドイツKIONグループは、米Accenture(アクセンチュア)やエヌビディアと共同し、倉庫を3次元(3D)グラフィックスで再現したデジタルツイン内で効率的で安全な倉庫構成を設計(ロボット、労働者、および自動化機器の最適化を含む)する仕組みを提供すると発表した。
エヌビディアのファンCEOは基調講演で、「将来の倉庫は、巨大な自律型ロボットのように機能する。その中のロボットの艦隊をオーケストレーションする」と述べている。
アクセンチュア会長兼CEOのジュリー・スウィート氏は「サプライチェーンを近代化して、リアルタイムの柔軟性を備えた倉庫を再発明するだけでない。顧客と消費者に良いサービスを提供する自律的で安全なサプライチェーンを運営できる」と、自信をのぞかせた。
◇ ◇ ◇
これらの小売りトレンドはデータやAI活用の文脈で全てつながっている。カスタマージャーニーに沿った適切な情報提供、特にZ世代の感情に沿った設計が重要になる。AIエージェントとの連携は評価制度や組織編成のあり方にも影響し、困難も伴うが、大きな変革につながっていくことは間違いない。
成果を引き出すために、AIとのコミュニケーション能力も問われる時代になっていく。
(ヤプリ 伴大二郎)
[日経クロストレンド 2025年1月16日の記事を再構成]
クアッドはインド洋も重要 ドン・マクレーン・ギル氏-フィリピン・デラサール大講師[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 1680文字 画像有 ]
日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」の海上保安当局は1月、初の4カ国共同訓練を横浜港周辺で実施した。参加国が連携を強め、海洋の安全性を高めることにつながる歓迎すべき動きだ。
中国が海洋進出を強めるなかで、クアッドにはさらに必要なことがある。ルールに基づく秩序を維持すると本当に決意しているのであれば、機能的で持続的な「2つの大洋戦略」を採用すべきだ。
中国の強引な拡張主義は、クアッドがインド太平洋でルールに基づく秩序を確立する上で最も差し迫った課題だ。初回の訓練の場所として日本を選んだことは、中国の威圧的な行動によって西太平洋の安全保障が厳しさを増していることを映し出している。
東南アジアや東アジアの各国は中国の強圧的な行動に対して脆弱だ。クアッドの主な声明は東南アジア諸国連合(ASEAN)の重要性の確認や、東シナ海と南シナ海での中国の好戦的な姿勢に対する懸念を表明することに重点を置いている。クアッドの注目すべきプロジェクトは主に東南アジアに集中している。
ただ、中国の戦略を考えるとインド洋も重要だ。中国はエネルギーの60%以上を西アジアとアフリカから得ており、輸入のほとんどはインド洋を通過する。中国にとって脆弱部と言える海域だ。
中国は2008年以降、海軍の遠洋作戦をインド洋に広げてきた。自国にとって重要なシーレーン(海上交通路)を監視するためだ。17年にはアフリカ東部のジブチに海外初の海軍基地を設けた。パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカの港湾で軍事的プレゼンスを高め、スーダン、ケニア、モザンビーク、コモロの港湾開発プロジェクトにも投資している。
それでもインド洋で中国の軍事力は限定的だ。クアッドは中国のエネルギー確保への不安と軍事力の限界を自らの陣営に有利になるように利用すべきだ。
クアッドはインド太平洋地域の構想であるにもかかわらず、その活動は依然として地域の東部に傾いている。これは参加国のインド太平洋に関するビジョンが一様でないことが原因とみられる。
米国のインド太平洋戦略はインド洋全体ではなく、その東部だけを対象としている。クアッドの「海洋状況把握のためのインド太平洋パートナーシップ(IPMDA)」という取り組みもインド洋東部に限定されている。
インド洋ではクアッド4カ国の「マラバール」や多国間の「ミラン」などの共同訓練は行われているが、持続性や長期的なロードマップは欠けている。軍事的な圧力として不十分であり、中国は東シナ海と南シナ海に軍事力を集中することができている。
クアッド各国は中国の拡張主義に対抗する機能的な海洋安全保障の枠組みを構築する必要がある。インド洋の重要なチョークポイント(要所)に常時、沿岸警備隊や海軍を集団的に配備すれば、中国に多大なコストを強いることができる。中国は軍事力を分散せざるをえず、クアッドは西太平洋で中国の海軍と海警局に圧力をかけることができるかもしれない。
こうした取り組みを継続していくことが重要だ。2つの大洋戦略を有効に機能させることが、西太平洋で中国のやりたい放題を抑えることにつながる。
QRコードを読み取ると英文の記事が読めます。
ルビオ米国務長官らの影響力が左右
米議会調査局によると、中国軍の艦船数は2020年までに米海軍を超え、双方の差はさらに広がる見通しだ。中国軍ににらみを利かせるには日本やオーストラリア、インドなどとの連携が一段と必要になっている。その意味でギル氏の主張は理にかなう。トランプ米大統領も1月27日にインドのモディ首相と電話し、クアッドの推進を確認した。
しかし、彼がどこまでインド太平洋への関与を深めていくのかは不透明だ。通商問題で中国に不満を抱いているものの、台湾海峡や南シナ海の安定を守ることが米国の使命だと考えていないとみられる。台湾には守ってほしければ防衛費を払うべきだと発言した。対中強硬派のルビオ国務長官らがどこまで影響力を確保できるかにクアッドの命運は左右される。
(本社コメンテーター 秋田浩之)
IT投資 生かせぬ日本 変わらぬ業務フロー、革新生めず コロナ前の4割増も…生産性低いまま[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1627文字 PDF有 書誌情報]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
日鉄、山陽特殊鋼にTOB 700億円で完全子会社化へ 海外戦略で連携[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 15ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電などに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%になる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
住宅ローン、利上げの影響は 負担増、「5年ルール」で試算(トップストーリー)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 32ページ 2712文字 PDF有 書誌情報]
日銀が1月、政策金利を年0.25%から0.5%に上げ、変動金利の住宅ローンを抱える家計に影響が広がる。約1年前に35年ローンを最優遇の金利水準で借りたとして影響を試算すると、借入額3000万円で毎月返済額は約5000円、同4500万円なら約8000円増える。住宅ローン減税による「借り得」もなくなる。
「ガソリン代や食費も上がっている。日銀の利上げで住宅ローンの支払いも増えるのは大変」。2023年末に一戸建ての自宅を買った40代男性Aさんは話す。地方銀行から年0.4%台の変動金利で3000万円借りたが、昨夏の日銀利上げでローン金利は1月に0.6%台に上がったばかりだ。
今回の日銀の追加利上げによって、多くの銀行で住宅ローンの基準金利がさらに0.25%上がる可能性が高い。Aさんの適用金利も年0.8%台になる見通しだ。子どもふたりはまだ保育園児で、将来は教育費もかかる。「今後さらに金利が上がることを見据えて家計を考えたい」と話す。
日銀の利上げが住宅ローンに与える影響は住宅金融支援機構のサイト上にある「資金計画シミュレーション」で試算できる。2回の利上げを反映するため、1年単位で設定できる適用金利を当初1年間は0.4%、次の1年間は0.55%、その後の33年間は0.8%としてみよう。
毎月返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」の下では、Aさんに近い借入額3000万円のケースは当初約7万7000円だった毎月返済額が6年目以降、8万2000円に増える。3年目以降の金利が完済まで0.8%で一定と仮定すると、総返済額は当初に比べ約210万円膨らむ。
○ ○
借入額が大きいほど金利負担は重くなる。国土交通省によると、初めての住宅取得で注文住宅を買った人のローン借入額は全国平均で4447万円だ。平均的なケースとして借入額4500万円で試算すると、当初11万5000円の毎月返済額が6年目から8000円増えて12万3000円になる。
日銀のもう一段の利上げを想定して3年目以降の適用金利を1.05%まで上げて試算すると、6年目からの毎月返済額は12万9000円だ。総返済額でみると5330万円まで膨らみ、510万円の負担増になる。
近年の新築マンション価格高騰で、とりわけ都市部の共働き世帯は住宅ローン借入額が大きくなりやすい。リクルートの「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、首都圏で新築マンションを購入した共働き世帯の平均借入額は5617万円にのぼる。借入額6000万円だと、3年目以降の金利が0.8%で一定としても、6年目以降の毎月返済額は1万2000円、総返済額が420万円それぞれ増える。
同じローン残高でも、残りの返済期間が長いと、利上げによる毎月返済額や総返済額の増加の影響が大きくなる。残りの期間が長い方が元金の返済ペースが遅く、その分、利息が多くなるためだ。また、元金が多く残る返済初期ほど、金利負担は増える。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFSの塩沢崇取締役は「返済期間35年のうち、最初の10年は特に金利上昇の影響が大きくなる」と指摘する。
今回の日銀利上げによって、実際に住宅ローンを借り入れ中の人の適用金利が上がるのは7月ごろになる可能性が高い。多くの金融機関はまず政策金利と同じ幅だけ短期プライムレート(短プラ)など貸し出しの基準となる金利を引き上げる。これが住宅ローンの基準金利のベースとなる。4月1日、10月1日といった基準日に金利が見直され、その2~3カ月後の返済分から金利が上がる。
○ ○
変動型で住宅ローンを借りている人は、5年ルールの有無も確認しておきたい。5年ルールがある金融機関の場合、毎月返済額が増えるのは6年目、11年目、16年目といった5年ごとの節目の年からだ。それまでは毎月返済額のうち利息分の割合が上がるが、返済額そのものは変わらない。
6年目、11年目などにその時点の適用金利とローン残高、残りの返済期間で再計算し、その後5年間の毎月返済額が決まる。毎月返済額の増加率を最大25%までに抑える「125%ルール」もある。
5年ごとの節目の年を迎えるまで毎月返済額が変わらないため、適用金利が上がっても当面は家計の負担増を実感しにくい面がある。返済に支障が出ないかどうか、金融機関から半年ごとなどに届く「返済予定表」を確認しておきたい。インターネットのサイト上で見られる金融機関もある。
返済予定表には住宅ローンの借入日や借入額、残高などが記載されている。これらの情報を使ってシミュレーションサイトで試算すれば、完済までにどのくらい金利が上がると、毎月返済額がどの程度増えるのかといった点を、ある程度把握できる。
将来の収入の見通しや、教育費など支出が増える時期と照らしあわせて返済が厳しくなる可能性があれば、繰り上げ返済や日々の家計支出の見直しに取りかかるきっかけになるかもしれない。
一方、ソニー銀行やSBI新生銀行、PayPay銀行は5年ルールがない。適用金利が上がるとその都度、毎月返済額が増える。家計にとっては時間的余裕はないが、ルールがある場合より総返済額は少なくなる。ルールの有無は金融機関ごとに決まっており、付けたり外したりはできない。
減税による「借り得」、消失へ
ニッセイ基礎研究所の金融調査室長、福本勇樹氏は、「今回の利上げにより、住宅ローン減税の控除率0.7%の人は『借り得』がほぼ消失した状態になるだろう」と指摘する。今後も日銀の利上げが続けば、控除率1%の人も支払金利が減税メリットより大きくなる。
「借り得」とは、年末の住宅ローン残高の一定割合を所得税などから差し引く住宅ローン減税によって変動型ローンが事実上マイナス金利になっていた状況のことだ。手元資金があっても、あえて繰り上げ返済しないほうが家計にプラスになる。
2022年末までの入居で控除率1%、控除期間は最大13年、控除対象の借入額が上限4000万円のケースがあった。福本氏の試算によれば金利年0.4%、借入額4500万円の場合、13年間の支払利息約190万円に対し、所得控除額は約460万円にのぼり、約270万円の「借り得」となる。現行の控除率0.7%の場合を、限度額3000万円のケースで試算しても、約80万円の得だ。
日銀の利上げにより預金金利も上がるが、現役世代の家計の多くはローン残高より預金残高が少ない。福本氏は「適用金利が控除率を超えてきたら、まずは繰り上げ返済を検討すべきだ」と助言している。
(川本和佳英)
リッチ・ブラッド ロバート・ベイリー著(新書文庫)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 37ページ 253文字 PDF有 書誌情報]
■『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー著 米南部の弁護士ジェイソンはアルコール依存症のリハビリを経て仕事に復帰した。そこへ弁護を頼んだのは疎遠になっていた姉。彼女は殺人の容疑をかけられていた。幼少期から持つ姉への劣等感、依存症再発への恐れを抱えつつ、ジェイソンは事件の真相を追う。スリリングな謎解きに、姉弟のすれ違いと和解の物語が奥行きを生む。吉野弘人訳。(小学館文庫・1320円)
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ウェルネット、税引き益46%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 215文字 PDF有 書誌情報]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
道内自治体 健康寿命延長へ 中札内村、報酬で運動習慣 江別市 スマホ貸与し体重記録(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 1297文字 PDF有 書誌情報]
強度など異なる4コース
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
スクロール、今期純利益21%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 静岡 6ページ 157文字 PDF有 書誌情報]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
北国FHD、4~12月純利益26%減[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。
健康寿命、PRで長く 奈良県、「養生訓」ラップ動画 京都市は「1日+1000歩」推進(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1607文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
みなと銀、りそなと再始動(下) 社長「信託業務に商機」(NIKKEIFinancialセレクション)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1603文字 PDF有 書誌情報]
事業再生、地元を活性化
みなと銀行の武市寿一社長はりそなグループとのシステム統合について「欠点を補い、攻めを加速することができる」と強調する。基幹システムの刷新により、どんな銀行を目指すのか。成長戦略や課題などを聞いた。
――システムを一緒にすることで得られるシナジーは何でしょうか。
「我々の欠点は大きく2つ、マスリテールと決済だ。リテールではベースとなる給与振込口座や年金口座などが弱いが、そこはりそなのスマートフォンアプリが頼りになる。以前のアプリは使い勝手が悪く、お客さんからもかなり言われた。今はできないこともアプリが変わればできるようになるので、これはかなりの武器になる」
「紙ベースでやっていたことがデジタルに移行できるのも大きい。住所変更が一番分かりやすいが、りそな銀行は店頭で対応する割合が1割、みなとは店頭が9割で、構造が逆になっている。業務効率化の観点からもシステム統合は有効だ」
――信託業務の認可を得ることに意欲的です。
「我々は預かり資産販売には強い。だが、販売にとどまっている。信託ができるようになれば、預かり資産販売を(富裕層である)プレミア層の顧客管理という観点でもやっていける。信託はこれまで代理店としてりそなに案件をつなぐ形で、一番大切な部分はトスアップしていた。預かり資産販売を入り口に信託の営業にもつなげたい」
――商圏が重なる関西みらい銀行と共同店舗を出す余地はありますか。
「あるにはあるが、数はかなり限定的だ。それよりも人材戦略の方が大きい。今まではシステムが違うのでグループ間での人材交流がしにくかった。弱点となっている分野に人材を充ててもらったり、みなとの行員に他行へ勉強しに行ってもらったりすることもできるようになる」
――兵庫県へ越境攻勢を仕掛けている山陰合同銀行はどのような存在でしょうか。
「いまはリスクを取って住宅ローンを伸ばされている印象だ。我々ではできないような案件も取られているが、そうでない案件もあるので多少の影響はある。ただ、我々も住宅ローンは伸びているので、本質的にどうこう(影響が大きくなる)ということはない」
――地元、兵庫県や神戸市の人口は減少しています。今後の戦略は。
「地域活性化や就業人口を増やすなど、人口減を少しでも和らげたい思いでやっている。そういう意味でも事業再生は兵庫の活性化につながる取り組みだ。生きられる会社をどのように生かしていくのかということを考えている。我々は取引先から逃げず、時にはロスカット(債権放棄)もいとわずにやる」
「観光事業にも力を入れている。人口が減ることはある程度避けられない中で、交流人口を増やしたい。神戸空港に着目すれば、就航地の銀行とも連携することはできる。アイデアは色々ある」
(NIKKEI Financialの24年12月12日公開の記事を編集)
良さ受け継ぎ独自性発揮を
みなと銀行のコーポレートカラーは、りそなグループの「緑」ではなく「青」を基調とする。りそな入り直後は「みなと銀の立ち位置がよく分からない」という声もあった。システムが異なる状況が続いたこともあり、無理はなかった。それでも「緑にはならない」(みなと銀幹部)という姿勢を貫いてきた。
戦後に発足した無尽会社時代から神戸市に根を下ろし、培ってきたブランドは維持しつつ、兵庫県の地方銀行として、地元に尽くす意識が強い。りそなの良い部分は活用しつつ、独自性は発揮する。そんな誇りが「緑にはならない」という言葉には秘められている。
顧客が求めるのは、例えば窓口の午後5時まで営業といったりそなのよい部分を引き継いだうえで、事業再生や観光などといった「みなとらしさ」を堅持する姿だろう。システムが統合され、名実ともにりそなの一員になっても「緑に染まりきらない」覚悟をどう示していくかが問われる。
田村匠が担当しました。
レトロな近代商業建築カフェ――メニューや建築、往時に思いはせ(何でもランキング)[2025/02/01 日経プラスワン 2ページ 2842文字 PDF有 書誌情報]
れんが造りの銀行に、木造の工場や駅舎――。当初の商業的な役割を終えた近代建築がカフェとしてよみがえるケースが広がっている。
こうしたカフェでは当時働いていた人々に思いをはせられる工夫をしているところもある。例えば4位の工場跡事務室。食べ物が十分になく、太ることが健康の象徴であった大正時代に「フトルミン」という乳酸菌飲料を旧工場で作っていた。鈴木さんによると「創業者の志をくんで、メニューは健康に配慮したものとなっている」。朝のセットメニューで当時の飲料にちなんだヨーグルトも味わえる。
再生したカフェは地域の人々のコミュニティースペースや交流の場になっているところもある。2位のさらさ西陣では開業からほぼ欠かさず毎月第3月曜日に音楽ライブを開催。8位の浪漫座でも定期的にコンサートを開いており、それを目当てに足を運ぶ客も少なくない。
日常を少し離れて、おすすめの1杯を飲みながらノスタルジックな雰囲気を満喫したい。
【表】レトロな近代商業建築カフェ
4 工場跡事務室 (奈良市)
大正時代の工場にタイムスリップ
<340>飲料工場の事務室や荷造室だった場所を利用した喫茶店。改修は最低限に抑えられており、大正時代に建てられた当時の姿を伝える。「目の前で作業が始まっても違和感はない」(鈴木敬二さん)という声も。
前畑温子さんは「外観も内観もタイムスリップしたかのような雰囲気が魅力的」と評価する。事務室らしい落ち着いた雰囲気の店内には工場で作られていた乳酸菌飲料「フトルミン」の瓶も展示されている。研究所で使われていた道具をリメイクするなど、「当時の面影を残そうとしている点も評価したい」(山田さん)。
(1)近鉄奈良駅から徒歩約15分(2)月~木曜(祝日は営業)
5 赤い屋根の喫茶店 駅舎
(青森県五所川原市) 太宰治の小説ゆかり
<320>津軽鉄道の芦野公園旧駅舎を喫茶店として再生した。美しい自然に囲まれた赤い屋根と白い壁の木造駅舎は、映画に出てきそうなたたずまいだ。
「店内には駅務室と待合室を隔てていた木のカウンターが残されており、四角く開いた窓口が、乗客が駅員から切符を買っていた時代をしのばせる」(川口葉子さん)。喫茶店の窓からは、今も列車が走る様子を見ることができる。
大羽さんによれば「芦野公園駅は太宰治の小説『津軽』の冒頭にも出てくる駅。『津軽』を読みながら太宰の足跡をたどる旅もおすすめだ」という。
(1)芦野公園駅下車すぐ(2)水曜日
6 レボン快哉湯 (東京都台東区)
往年の銭湯のたたずまい
<255>明治末期に創業した銭湯「快哉(かいさい)湯」が老朽化により廃業した後、喫茶店として再生した。まず目に入るのは木札の下駄(げた)箱。中に入れば「浴室に描かれた富士山のペンキ絵や番台、大きな鏡や柱時計などが大切に残されており、往年の銭湯のたたずまいがうかがえる」(川口さん)。
「銭湯だった頃の名残を楽しみながら、自家焙煎のコーヒーと自家製アイスクリームがいただける」(前畑さん)。音楽のイベントや短歌の歌会などができるコミュニティースペースとして、地域の人々に今も愛されている。
(1)入谷駅から徒歩約2分、鶯谷駅から徒歩約9分(2)不定休
7 青い理髪舘 工房モモ
(長崎県島原市) 淡いブルーの洋風建築
<185>大正時代に建てられた登録有形文化財の理髪館の1階がカフェになった。淡いブルーの洋風建築は、欧米の町並みを思わせる。「鏡や椅子などがしっかりと残されているので、ここで色々な人が髪を切っていたんだなと想像できる」(前畑さん)
老朽化によって解体を危ぶまれたが、商店街の人々の支援によって保存された。「外観の美しさ、内観の美しさから当時のモダン建築を知ることができ、とても写真映えする」と鈴木さんは評価する。健康を意識したメニューを提供し、地元の農産物や発酵調味料を使った一皿が楽しめる。
(1)島原駅から徒歩約5分(2)不定休
8 山猫瓶詰研究所
(鹿児島県枕崎市) 昭和の風情、物語の世界
<180>山間にぽつりと立つ、30年あまり空き家だった木造の郵便局を2022年に再生した。「緑を背景に立つ、そのたたずまいが何より素晴らしい」と高岡さんは評価する。
モチーフは宮沢賢治の「注文の多い料理店」に出てくる「山猫軒」。「内部のカウンター窓口のすりガラスに書かれた『いらっしやいませ』の文字が古めかしく、昭和の風情を漂わせている」(川口さん)。地元の食材を使ったカタラーナやマフィンなどを提供する。甘い香りに誘われて一歩足を踏み入れれば、あっという間に物語の世界に迷い込んでしまいそうだ。
(1)枕崎市街地から車で15分(2)月、火曜日
8 レストラン&カフェ 浪漫座
(佐賀市) 古典的銀行建築、上質な空間
<180>1906年に建設された旧古賀銀行の一角をリノベーションした。「上薬のかかった高級なれんが仕上げの古典的銀行建築。内部にも上質の木材を多用している」(町田さん)
2階の回廊まで吹き抜けの開放的な空間が広がる。「規模の大きさから当時の栄ぶりがうかがえる」(山田さん)。重厚感のあるカウンターや暖炉などが九州の五大銀行の一つと称された銀行のクラシカルな雰囲気を醸し出す。
(1)バス停呉服元町駅から徒歩約1分(2)月曜日(祝日の場合は火曜日)、祝日の翌日(土曜日の場合は開館)、12月29日~1月3日
10 大雄山線 駅舎カフェ1の1
(神奈川県小田原市) 電車の音とチョコラテ
<170>伊豆箱根鉄道大雄山線の管理事務所だった建物を改装した。「昭和の貴重な鉄道アイテムがそのまま使われているので、レトロな雰囲気を存分に楽しめる」(大羽さん)。運転士が速度を調整するために使っていた主幹制御器や車内の非常通報ボタンなど、店内の至る所に飾られた備品の数々は昭和初期を彷彿とさせる。
「時折聞こえるホームアナウンスや行き交う電車の音も鉄道好きにはたまらない。冬の寒い日に室内の木のぬくもりを感じながらいただくチョコラテは格別」と鈴木さんは話す。
(1)小田原駅下車すぐ(2)不定休
ランキングの見方 数字は専門家の評価の合計。(1)アクセス(2)定休日。写真の1~3位は鈴木健撮影。4位都甲ユウタ、5位赤い屋根の喫茶店 駅舎、6位レボン快哉湯、7位青い理髪舘 工房モモ、8位山猫瓶詰研究所、8位レストラン&カフェ浪漫座、10位大雄山線 駅舎カフェ1の1提供。
調査の方法 大羽めぐみ、川口葉子、前畑温子の3氏の協力で24店を候補に選定。「当時の人々の息づかいが感じられるか」「写真映えする空間でゆったりと過ごせるか」などの観点で専門家7人が1~10位を選び、編集部で集計した。(河井萌が担当しました)
電子版有料会員の方はスマートフォンなどのカメラでこのQRコードを読み込むと、何でもランキングの過去記事(2019年7月20日付以降)をご覧になれます。
航空マイルがたまるカード、年会費無料など選択肢広がる(ポイント賢者)[2025/02/01 日経プラスワン 3ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
新しいANAカードの発表がありました。18~29歳が対象で年会費無料のANA JCB CARD FIRSTと、年会費が3万9600円で招待制のANA JCB CARD Preciousです。
全日本空輸のマイルがたまるANAカードや、日本航空のJALカードは、学生向けカードを除けば年会費が高く、なかなか継続保有するのが難しいクレジットカードでした。
ANA JCB CARD FIRSTはマイル還元率1%で、新社会人にも申し込みやすくなっています。毎年継続すると3000マイルもらえます(一般カードは1000マイル)。年間100万円以上利用すると5000マイルのボーナスマイルがもらえます。
一方、ANA JCB CARD Preciousは年会費を抑えたプラチナカードです。JALカードのプラチナは年会費3万4100円ですが、ANAプレミアムカードは年会費7万7000~17万500円とJALカードよりも高額なことがネックでした。
提供サービスは、コンシェルジュデスクの利用、国際線ラウンジを利用できるプライオリティ・パスの付帯、300万円以上利用した場合にマイル還元率が1・2%になり入会・継続で毎年5000マイルもらえるなどです。上手に使えば多くのマイルを獲得できます。
ただし、ANA JCBワイドゴールドカード(一部対象外カードあり)を年間300万円以上利用したときに招待されるクレカで、誰でも申し込めるわけではありません。
最近はANAとJALのマイルの利用先も増えており、無料航空券に交換するだけでなく、マイルで特別体験に参加したり、スマホ決済のANA PayやJAL Payにチャージしてコンビニなどでの買い物に利用したりできます。
(ポイ探代表 菊地 崇仁)
山陽特殊製鋼の純利益下振れ 25年3月期、欧州販売減[2025/01/31 22:53 日経速報ニュース 364文字 画像有 ]
山陽特殊製鋼は31日、2025年3月期の連結純利益が前期比23%減の70億円になる見通しだと発表した。従来予想から25億円下方修正した。ドイツを中心とした欧州経済の停滞により、自動車用軸受け鋼などの販売数量が想定より減少することなどが響く。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比80%減の12億円となった。収益性が悪化した海外子会社の人員整理に伴う損失計上などが影響した。
同日、親会社の日本製鉄によるTOB(株式公開買い付け)の成立を条件として25年3月期の期末配当をしないと発表した。従来は50円とし、年70円配を予想していた。3月18日まで実施されるTOBの決済後の3月31日を基準日として配当する場合、TOBに応じた株主と応じなかった株主で経済的差異が生じうることなどを踏まえたとしている。
【関連記事】日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円
大東建託、アスコットにTOB 351億円で完全子会社化[2025/01/31 21:50 日経速報ニュース 477文字 画像有 ]
大東建託は31日、不動産開発を手掛けるアスコットに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。351億円を投じ、完全子会社化を目指す。アスコットは都心部での小型マンションやオフィス開発を得意としている。郊外での賃貸用物件が主力の大東建託は買収により事業領域を拡大する。
TOB価格は1株あたり260円と、31日終値に比べ20%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。アスコット社員らに付与している新株予約権についても1個105円で買い付ける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。決済開始日は3月26日。アスコットは上場廃止になる見通し。
アスコットは31日、TOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。筆頭株主で44.96%を保有する中国平安保険グループ子会社や32.17%を保有するSBIホールディングスなどが応募する契約を締結しているという。
大東建託は買収によってこれまで手薄だった都心部を開拓するほか、開発した物件をアスコットが運用するファンドに供給することなどを計画する。アスコットは資金調達コストや建築費の削減を狙う。
【関連記事】
・大東建託、平均5%賃上げ 2年連続でベア実施
・大東建託、事実婚の相手も人事・福利厚生の対象に
スクロール、純利益21%増に上方修正 25年3月期[2025/01/31 20:24 日経速報ニュース 157文字 ]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
ウェルネットの24年7~12月、税引き益46%増[2025/01/31 18:42 日経速報ニュース 277文字 ]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
25年6月期通期の単独業績見通しは据え置いた。売上高は前期比18%増の120億円、税引き利益は20%増の10億円を見込む。
北国FHDの純利益26%減 24年4~12月[2025/01/31 18:40 日経速報ニュース 300文字 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。トチツーカの利用者は約8500人で、石川県内の小売店や飲食店など約2000店で使うことができる。
日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円[2025/01/31 18:14 日経速報ニュース 789文字 画像有 ]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電、鉄道向けなどに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%に下がる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
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楽天G、新たな大規模言語モデルを外部提供 自社AIにも[2025/01/31 17:34 日経速報ニュース 320文字 画像有 ]
楽天グループは31日、生成AI(人工知能)の基盤技術である大規模言語モデル(LLM)の最新版を外部企業に公開することを明らかにした。これまでのLLMよりも学習データの規模を大きくした。楽天Gが提供する生成AIサービスの品質向上にもつなげる。
電子商取引(EC)モール「楽天市場」の出店者向けに開いたイベント「楽天新春カンファレンス」で三木谷浩史会長兼社長が表明した。「RAKUTEN AI 2.0」など2種類で、詳細は近く公表する。
傘下の楽天モバイルは1月、法人向け生成AIサービスの提供を始めた。三木谷氏は「ECや決済など楽天経済圏から生まれる膨大なデータを活用できる。楽天のAIをマーケティングや事務効率化に使ってほしい」と述べた。
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IT投資、いかせぬ日本 金額増えても革新生めず[2025/01/31 17:30 日経速報ニュース 1629文字 画像有 ]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され、先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
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オープンハウスグループ、暗号資産での支払いを受付開始[2025/01/31 17:00 日経速報ニュース 1178文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
暗号資産での不動産販売を開始いたします
グローバルなお客さまの日本不動産物件探し・購入・管理・売却を身近に
株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 荒井正昭、以下「当社」)は、グローバルからのお客様が、日本不動産を購入される際に、より便利にご利用いただけるよう、暗号資産での支払いの受付を開始いたします。当初は、BitcoinとEthereumに対応し、当社グループ各社の強みを活かして、物件探しから、購入、管理、売却の相談について、総合的にワンストップでご提供できるよう、順次対応してまいります。
・Open House Global ホームページ https://global.openhouse-group.com/
※参考画像は添付の関連資料を参照
暗号資産を代表するBitcoinは、2024年、そのネットワーク内で決済された取引額が19兆ドルを超え、2023年の8.7兆ドルを大幅に上回りました。2024年にアメリカでSECが初のBitcoinETFを承認してから、それまで直接保有が難しかった機関投資家による投資額も増加し、12月には米財務省やFRBのパウエル議長からもビットコインをデジタルゴールドのようなものとする発言やレポートが相継いだことなどから、史上初の1Bitcoin=10万ドルにも到達しました。第47代アメリカ大統領に就任したトランプ氏は、「アメリカをビットコイン超大国に」と掲げる親ビットコイン派としても知られています。
また、日本国内においても、昨年12月20日には自民党デジタル社会推進本部と金融調査会が暗号資産に関する緊急提言を取りまとめ、加藤金融担当大臣に、取引所の口座開設数が1100万口座を超え、利用者預託金が2.9兆円に達している事実等を鑑み、「暗号資産を国民経済に資する資産へ」という内容の申し入れが行われました。従前web3PTの動きを継承し、自民党に新たに組成された「web3ワーキンググループ」は、新たな法的整理の素案づくりを全力で進めており、本年1月23日には関係省庁と意見交換も行っています。なお、本日の衆議院予算委員会でも加藤金融担当大臣より、有識者会議において与党税制改正大綱に沿った議論が進んでおり、本年6月までに何らかの結論を出すという発言も伺えました。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/01_202501311601.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/02_202501311601.pdf
<東証>住信SBI銀が上場来高値 Baas好調で[2025/01/31 15:21 日経速報ニュース 451文字 ]
(15時15分、スタンダード、コード7163)住信SBI銀が急伸している。午前に前日比535円(12.31%)高の4880円を付け、上場来高値を更新した。午後も高い。30日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の195億円だった。銀行機能を外部企業に提供する「Baas(バンキング・アズ・ア・サービス)」事業の拡大などが好感され、買いを集めている。
Baas事業の業務粗利益は約5割増の92億円と伸長した。本業のもうけを示す実質業務純益(単体)は14%増の270億円だった。デジタルバンク事業については、資金運用収益の増加に加え、主力事業である住宅ローンの実行による貸出事務手数料や振込やデビットカードなどの決済関連手数料の増加などが寄与した。
市場では「Baasが好調だった点が評価できるほか、同社は住宅ローン融資も行っており、日銀の利上げ継続の思惑も株価の追い風となっている」(国内シンクタンクの研究員)との声が聞かれた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
auCL、au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全に買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて発表[2025/01/31 14:00 日経速報ニュース 829文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて
~やらせレビューは年間20万件を削除、偽造品・模倣品対策はブランド権利者と共に対策強化~
auコマース&ライフ株式会社(以下、当社)は、総合ショッピングサイト「au PAYマーケット」において、「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みを推進しています。
今般、当社が2024年度において推進している不正対策強化のための5つの取り組みをご紹介します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■取り組みの背景
コロナ禍でEC利用が定着して以降、日本の国内EC市場規模は年々拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2023年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円となり、今後も伸長する(※1)ことが予想されます。
一方で、ECサイトでの買い物においては、クレジットカードの不正利用や偽造品・模倣品の蔓延など、トラブルが多発しています。実際に国内ECサイトのクレジットカード不正利用額は2023年に540.9億円、2024年上半期(1月~6月)に268.2億円で過去最多(※2)というデータもあります。
当社では、「共に創る不正ゼロの安心と信頼のプラットフォーム」をスローガンに、お客さまへ安心・安全な売り場をご提供するため、店舗さまと共にサイト健全化に向けて取り組みを強化しています。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/01_202501311348.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/02_202501311348.pdf
奈良県、養生訓ラップ動画 減塩・休養で健康寿命長く-データで読む地域再生 関西[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1610文字 画像有 ]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で、松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
【関連記事】健康寿命を延ばせ 静岡県、ビッグデータ使い男女とも1位
北海道中札内村、成果連動型「SIB」で健康寿命長く-データで読む地域再生 北海道[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1287文字 画像有 ]
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
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外為10時 円相場、上げ拡大 154円台前半 都区部CPIで思惑[2025/01/31 10:33 日経速報ニュース 623文字 ]
31日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を広げている。10時時点は1ドル=154円26~27銭と前日17時時点と比べて27銭の円高・ドル安だった。物価の高止まりが日銀の早期利上げを後押しするとの思惑から円買い・ドル売りが続いている。もっとも、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えた。
9時すぎに円相場は一時154円03銭近辺まで上昇した。31日発表された1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)で生鮮食品を除く総合が前年同月比2.5%上昇し、市場予想(2.4%上昇)を上回った。根強いインフレで日銀による次の利上げ時期が早まるとの思惑が円買い・ドル売りを誘っている。月末とあって投資家が積み上げた円売り・ドル買いの持ち高解消に動くとの観測も相場を支えている。
買いが一巡すると円には上値の重さも目立った。10時前の中値決済に向けては、「ドル不足のようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。週末を控えて前倒しでドル資金を調達する事業会社も多かったとみられ、国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。
円は対ユーロでも上げ幅を広げ、10時時点では1ユーロ=160円22~24銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げ幅を拡大。10時時点では1ユーロ=1.0386~87ドルと同0.0041ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日銀の高口理事、デジタル化「金融業のあり方を大きく変える可能性」 講演[2025/01/31 10:07 日経速報ニュース 503文字 ]
日銀の高口博英理事は31日午前、金融機構局金融高度化センターのワークショップ「デジタル化とわが国の金融の未来」で講演した。金融分野における最近のデジタル化について、これまでの業務効率化や決済のオンライン化にとどまらず、「金融サービスと金融業全体のあり方を大きく変化させる可能性がある」と話した。デジタル化に伴うリスクを統制しながら、効用を最大限に享受するための適切な枠組みが必要だとの認識を示した。
高口理事は金融機構局、発券局、情報サービス局を担当している。国内で人口減少が進み、金融機関においても人手不足が強まる一方、金融サービスへのニーズは質と量ともに高まる方向にあると指摘。供給制約で収益機会を逃さないためにも「デジタル化によりビジネスのあり方を変えていくことは、金融機関の経営上でより重要な課題」だと述べた。
金融高度化センターは7月に設立20周年を迎える。31日のワークショップでは、デジタル技術を活用した金融サービスの高度化・効率化や安定的な提供について、金融機関やソフトウエア関連企業の役員らがプレゼンテーション・パネルディスカッションに臨む。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
<米国・時間外>ビザ高い 10~12月期の営業収益拡大 個人支出は健全[2025/01/31 09:04 日経速報ニュース 421文字 ]
(コード@V/U)30日夕の米株式市場の時間外取引で、クレジットカードのビザが上昇している。通常取引を前日比2.13%高の343.05ドルで終えた後、時間外では一時352ドル台半ばまで買われて終値を3%近く上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算で事業会社の売上高にあたる営業収益などが市場予想を上回り、好感された。
10~12月期の営業収益は前年同期比10%増の95億1000万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(93億4000万ドル)以上だった。国境をまたぐクロスボーダーの取引高が16%増えて、決済取扱高は9%伸びた。ライアン・マキナニー最高経営責任者(CEO)は決算資料で業績について「ホリデーシーズンの健全な個人支出を反映した」とコメントした。純利益は5%増の51億1900万ドル。特別項目を除く1株利益は2.75ドルと市場予想(2.66ドル)を上回った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%[2025/01/31 08:05 日経速報ニュース 204文字 ]
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
【NQNニューヨーク】30日発表の2024年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
米個別株騰落 IBM12.9%高 ウエスタンデジタル4.7%高 UPS14.1%安[2025/01/31 07:10 日経速報ニュース 2130文字 ]
【NQNニューヨーク=戸部実華】30日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎IBM(@IBM/U) △12.96%
29日夕発表の2024年10~12月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)関連の需要が収益を支えた。25年12月期通期の売上高は為替変動を除くベースで前期比5%以上増えるとの見通しを示した。市場は4%程度を見込んでいた。ソフトウエアの堅調が続き、後半には企業の基幹業務で使うメインフレーム(大型汎用機)も強含むとみる。決算を受け、複数のアナリストが目標株価を引き上げた。
◎半導体メモリーのウエスタンデジタル(@WDC/U) △4.74%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。データセンター向けの主力のクラウド部門が前年同期から大幅に伸びた。NAND型フラッシュメモリーの平均販売価格の下落などを背景に25年1~3月期の収益見通しは市場予想に届かなかった。ただ、市場では米国のハイパースケーラーを中心とする需要を追い風にハードディスクドライブ(HDD)への収益期待が指摘された。
◎メタプラットフォームズ(@META/U) △1.55%
29日夕発表の24年10~12月期決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った。ネット広告収入が好調だった。AIに積極投資するなか「25年を通じて力強い売上高の伸びをもたらす機会を得る」と見込む。中国の生成AI企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭による設備投資などへの影響を判断するのは時期尚早との考えも示した。バンク・オブ・アメリカは「AIの収益化サイクルはまだ初期段階」と指摘。複数のアナリストが目標株価を上方修正した。
◎カジノのラスベガス・サンズ(@LVS/U) △11.07%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。シンガポール事業が市場予想以上だった。主力のマカオ事業は市場予想に届かなかったものの、一部施設の改修などが一時的に響いたとの受け止めがあった。シティグループはシンガポール事業は引き続き成長を維持し、マカオ事業も回復がみられるとみて、目標株価を引き上げた。
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
◎テスラ(@TSLA/U) △2.87%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で電気自動車(EV)の販売が振るわず、市場予想を下回る内容となった。もっとも、説明会で「完全(高度運転支援システム)フルセルフドライビング(FSD)の有料サービスを6月にも(テキサス州)オースティンで開始する」と明らかにした。年末にかけてカリフォルニア州など他地域に広げる計画といい、市場では想定よりも早い展開への期待が広がった。
◎物流のUPS(@UPS/U) ▲14.11%
30日に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を下回った。法人向けサプライチェーン関連が振るわなかった。25年12月期通期の売上高見通しも市場予想に届かなかった。併せてアマゾン・ドット・コムと26年6月までに輸送量を50%以上減らすことで合意したと発表した。今後の収益に影響するとの懸念が広がった。
◎クラウド業務管理のサービスナウ(@NOW/U) ▲11.44%
29日夕に発表した24年10~12月期決算でサブスクリプション(定額課金型)収入などが市場予想を下回った。25年1~3月期と12月期通期もサブスクリプション収入の見通しが市場予想に届かなかった。決算を受け、アナリストからはAIを利用したサービスや大口顧客の契約の伸びへの評価がみられたが、収益が切り上がっていた期待値に届かなかったと受け止められた。
◎建機のキャタピラー(@CAT/U) ▲4.64%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高が市場予想以上に前年同期から減った。ディーラーの在庫調整が響き、販売量が減少した。建機や鉱山機械、エネルギー・輸送機器といった各部門が軒並み減収となった。25年12月期通期は小幅な減収を見込むという。市場は前期比1%ほどの増収を予想していた。
◎マイクロソフト(@MSFT/U) ▲6.18%
29日夕に発表した24年10~12月期決算は市場予想を上回ったものの、25年1~3月期の売上高見通しは市場予想に届かなかった。成長をけん引するクラウド基盤の「アジュール」の24年10~12月期の為替変動を除く増収率は7~9月期から減速したうえ、25年1~3月期の増収率見通しも市場予想を下回った。AI関連の需要は堅調ながら、それ以外の分野が低調との見方もあり、一部のアナリストは目標株価を引き下げた。
阪急阪神百貨店、昆虫飼料のブリを限定販売 丸紅が供給[2025/01/31 05:00 日経速報ニュース 702文字 画像有 ]
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店(大阪市)で、丸紅グループが昆虫飼料で育てた養殖ブリ「鰤(ぶり)リアント」を期間限定で販売する。刺し身の柵や刺し身、切り身を扱う。消費者の反応を踏まえて、継続的に店頭で扱うかどうかを判断する。
2月5~16日に地下の鮮魚売り場「魚の北辰」で販売する。価格は刺し身用の柵が100グラム当たり498円と、一般的な養殖ブリと同程度だという。売り場にはブリのブランド名やサステナブルな原料で育てたことを記した販促物を設置する。
商品のパッケージにはお薦めの調理方法や養殖の説明動画を記載したサイトの2次元バーコード(QRコード)も付けるが、いずれも昆虫を飼料の一部に使っていることは打ち出さない。
2月12~18日には千里阪急(大阪府豊中市)でも販売する。本店に先駆けて販売した西宮阪急(兵庫県西宮市)では、サステナブルな取り組みに共感して購入する客がいたほか、「脂はのっているが他のブリより脂がしつこくない」という反応が得られたという。
ブリは「ミールワーム」という昆虫からつくった飼料で育てた。えさとして一般的な魚粉は今後価格の高騰や不足が懸念されており、量産が見込まれて、安定的に仕入れることができる昆虫飼料は持続可能なえさとして期待されている。丸紅は味について「一般的なブリと差異がなく、おいしい仕上がりになっている」と説明している。
昆虫飼料で養殖した魚は、イメージだけで敬遠する消費者や小売り、卸業者が一定数いる。丸紅のウェブ調査では、昆虫飼料で育てたブリを「食べたい」と答えたのは3割だった。ただ試食後の同比率は6割まで上昇し、意義を説明すると8割弱に達したという。
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ビットコイン、中銀購入論が波紋 チェコは決定持ち越し[2025/01/31 04:14 日経速報ニュース 1382文字 画像有 ]
チェコ国立銀行(中央銀行)による暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案が波紋を広げている。導入に前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を表明した。不正流出や資金洗浄への悪用も相次ぐだけに「通貨の番人」である中銀主導での購入論は異例だ。
チェコ中銀は30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切かを検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏はビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟しながら単一通貨のユーロ圏には入っていない。チェコ中銀が独自の金融政策を手がけており、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったものの、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
中央銀行の資産にビットコインを導入すべきだという議論はチェコだけではない。2月に総選挙が迫るドイツでも、リントナー前財務相が欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるよう提案して物議を醸した。
リントナー氏は独メディアに「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。
念頭にあるのは米国の動きだ。米トランプ大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。選挙戦ではビットコイン備蓄の構想を掲げていた。
ECBからは早速、反対の声が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、ECBの理事会に関わる各国の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはない」と全否定した。
保有資産のあり方を巡っても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」と警告した。通貨の番人である中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とし、金融安定の観点から投機的な取引の過熱を警戒する。
これまで主要中銀はビットコインの普及も踏まえ、中銀自身が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)と呼ばれる電子上の通貨の研究を進めてきた。ビットコインの購入論は、通貨の主権を握る中銀自らが非中央集権的な通貨を持つという皮肉もみせる。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
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フィンテック新興の調達、過去7年で最低 投資先を選別[2025/01/31 02:00 日経速報ニュース 2801文字 画像有 ]
フィンテック分野のスタートアップに対する投資が落ち込んでいる。2024年における調達額と調達件数はいずれも前年を下回り、過去7年間で最低の水準だった。一方で、1回当たりの投資額の中央値は前年比33%増の400万ドルと、投資先の選別が進みつつある。投資家たちは成熟したバンキング部門に積極的に投資をしていた。
フィンテック業界のスタートアップによる24年の資金調達額と調達件数は前年比で減少し、過去7年間で最低の水準にとどまった。
もっとも、ラウンド1回あたりの調達額の増加やサイバーセキュリティーを中心としたM&A(合併・買収)の増加など、明るい兆しもあった。
24年のフィンテックの状況についての主なポイントは以下の通りだった。
・資金調達は件数・金額ともに引き続き減少:フィンテックのスタートアップによる24年の調達件数・金額はいずれも7年ぶりの水準に落ち込んだ。件数は前年比17%減の3580件、調達額は20%減の337億ドルだった。
・ラウンドの規模拡大は明るい兆し:フィンテックのスタートアップによるラウンド1回当たりの調達額の中央値は400万ドル(前年比33%増)で、全ての主要地域で増えた。最も伸びた部門はバンキングで、1回の調達額の中央値は前年比70%増の850万ドルに達した。フィンテック業界全体の24年の調達件数は減少したが、1回当たりの調達額は増えたことから、投資家は成長の可能性があると納得した企業には多額の資金を投じているようだ。
・M&Aも活発化:24年10~12月期のフィンテック業界のM&A件数は前四半期比24%増の189件だった。オンライン決済代行大手の米ストライプがステーブルコインによる決済基盤を運営する米ブリッジ(Bridge)を11億ドルで買収したのが最大の案件だった。金融サービス企業が機能の多様化とフルサービス基盤の構築を目指しているため、フィンテック業界全体の24年のM&A件数は前年比6%増の664件になった。
・投資家は成熟したバンキング企業に注目:バンキング部門の24年のミッド(中期)及びレイトステージ(後期)の調達件数はフィンテック全体の38%と前年の21%から17ポイント増え、フィンテック全体の4ポイント増を上回った。バンキング、特にバンキング・アズ・ア・サービス(BaaS)企業の新たな技術や規制の先行き不透明性から、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
・決済テック、明るい分野として24年を締めくくる:24年10~12月期の調達額上位10件中5件は、モバイル決済アプリ、越境決済支援ツール、企業間(B2B)決済のデジタル化基盤など決済ツール開発企業が占めた。大型ラウンドが決済テックに集中している背景には、商取引や企業間取引のデジタル化が進んでいることがある。
以下ではこうしたトレンドについて解説する。
フィンテックの資金調達、減少基調続く
フィンテック業界のスタートアップによる24年の調達額と調達件数はともに前年比で減少し、過去7年で最低の水準にとどまった。
もっとも、安定に向かっている兆しもある。調達額の減少幅は過去3年で最も小さかった。四半期ごとの調達額は年末にかけて回復し、24年10~12月期は前四半期比11%増の85億ドルに達した。
ラウンドの規模拡大は明るい兆し
調達件数は減ったものの、ラウンド1回当たりの調達額は増えている。
1回の調達額の中央値は2年連続で減っていたが、24年には前年比33%増えた。
フィンテックで中央値が最も伸びた部門はバンキングで、前年比70%増の850万ドルとなった。
これは投資家が選別色を強めていることを示している。全体の調達件数はなお低迷しているが、厳しい資産査定をパスした企業は大規模投資を引き付けている。
M&Aも活発化
フィンテック業界の24年10~12月期のM&A件数は前四半期比24%増えた。
米企業が上位10件中8件にランクインし、上位5件を独占した。最大の案件はストライプによるブリッジの11億ドルでの買収だった。
10~12月期の増加により、24年通年のM&Aも復調した。フィンテック業界のスタートアップによる24年のM&Aでのエグジットは前年比6%増の664件となった。
買い手は買収を通じて様々な機能を強化している。例えば、ストライプはブリッジの買収により、再び活発化しているデジタル資産市場での地位を強化し、越境決済機能を拡充した。これは現在の暗号資産のうねりで使いやすさや安定性を推進するステーブルコインの役割が高まっていることも示している。
24年10~12月期にはサイバーセキュリティーの強化も焦点となった。金融サービス各社が自社製品への不正検知機能の搭載を進めていることが背景にある。例えば、IT(情報技術)企業の米N-エイブルは24年11月、サイバーセキュリティー能力を強化するため、金融機関向けツールを手掛ける米アドルミン(Adlumin)を買収した。デジタルID認証を手掛ける米ソキュア(Socure)は10月、AIを活用した不正検知能力を強化するため米エフェクティブ(Effectiv)を買収した。
投資家、成熟したバンキング企業に注目
フィンテック業界の22~23年の投資活動ではアーリーステージ(初期)のラウンドの比率が高かった。市場が減速するなか、投資家の注目が出資額の少ない開発初期の技術革新に移ったことを示していた。
24年には特にバンキング部門でこの傾向が大きく変わった。中後期のラウンドの比率はフィンテック業界全体では4%増だったが、バンキング部門では17%増えた。
米シナプス(Synapse)が24年4月に経営破綻するなどBaaS分野はこのところ変動が大きく、さらに規制も強化されているため、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
決済テック、明るい分野として24年を締めくくる
24年10~12月期にはフィンテックの大型ラウンド上位10件中5件を決済関連企業が占め、決済テック部門は比較的好調だった。この部門のスタートアップの24年10~12月期の調達額は前年同期比では減少したが、前四半期比では20%増の18億ドルだった。
アルゼンチンのスマホ決済ウアラ(Uala)は24年10~12月期のシリーズEで3億ドルを調達した。住宅を担保に資金を調達する米スプリテロ(Splitero)とともに、同四半期で最大のラウンドとなった。
決済部門の大型ラウンド上位10件中2件は、買掛金など企業間決済を自動化する企業(米メリオ=Melioとブラジルのエーサース=ASAAS)の案件だった。多くの地域ではなお企業間決済を手作業に頼っており、デジタル化の機会は拡大し続けている。
「みずほポイント」開始へ 楽天ポイントと交換 銀行取引で付与[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 1ページ 638文字 PDF有 書誌情報]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ヤマト、POS端末で配達時決済対応 機能集約で効率化[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 15ページ 514文字 PDF有 書誌情報]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
楽天ペイメント(会社人事)[2025/01/31 日経MJ(流通新聞) 7ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
楽天ペイメント
(2月1日)事業戦略、陸驥翔
25年02月04日
国内ゲーム、アプリ外課金の波 巨大テックの包囲網回避-投資テーマを斬る[2025/02/04 04:00 日経速報ニュース 2672文字 画像有 ]
スマートフォンアプリのゲームを開発する国内企業の間で、アプリ外に課金経路を設ける動きが盛んになってきた。米アップルや米グーグルの最大30%にも上る高額な決済手数料を回避するためだ。国内決済大手もゲーム攻略情報サイトと連携し、自社で課金サイトの構築が難しい中小のゲーム企業の取り込みを狙う。2024年に成立した新法の後押しもあり、巨大テックの包囲網を回避する動きが加速する。
「これからは(アプリ)外部課金がマストになる」――。配信から5年以上がたつロングランゲームのプロデューサーは話す。この中堅ゲーム会社はアプリを介さないウェブ決済の仕組みを25年前半にも導入する。アプリで課金した場合と比べ、同じ金額で2割ほど購入アイテムが多くなる仕組みを検討している。
MIXI(2121)は24年8月、ユーザー数が世界で累計6000万人を超すアプリ「モンスターストライク」でゲーム内通貨をクレジットカードなどで購入できるサイトを開設。ユーザーが得られる通貨の数はアプリ内課金で同じ金額を払った場合に比べ約5%多い。
手数料は最大30%
24年11月に日本経済新聞社が国内ゲーム大手30社を対象に調査したところ、バンダイナムコホールディングスやソニーグループなど少なくとも12社が一部のアプリでウェブ決済を取り入れていた。
アプリ内決済ではゲーム会社がプラットフォーマーであるアップル、グーグルの2社に払う手数料は最大で30%になる。例えばゲームで使う武器や衣装などのアイテムを100円で販売する場合、30%の手数料率が課されるアプリ内課金を使うとゲーム会社の手元には70円しか残らない。ウェブ決済の手数料率は3~5%であることが多く、アイテムを90円に値引きしたとしてもアプリ企業には85~87円が入る。
冒頭の中堅ゲーム会社は、2年ほど前にもアプリ外課金の導入を検討していた。ただ、手数料が減るプラットフォーマーからにらまれるリスクが拭いきれず、現場判断で導入を止めていたという。その後、プラットフォーマーと米エピックゲームズとの反トラスト法(独占禁止法)訴訟や、大手ゲームメーカーがこぞって外部課金の仕組みを導入したこともあり、同プロデューサーは「導入しても大丈夫そうな雰囲気になってきた」と話す。
人手不足や電気代高騰を背景にゲームの開発・運用コストが年々高くなっており「上からは今すぐ(アプリ外課金を)入れろと言われている。2~3割でもユーザーが外部課金に流れてくれるだけで利益が上がる」(同プロデューサー)
決済大手もゲームのアプリ外課金に相次ぎ参入する。ソニーペイメントサービスとグノシー傘下のゲームエイトは25年1月、共同出資した新会社「S8 Plus」を設立したと発表した。新会社の社長に就任したゲームエイトの沢村俊介社長は「(ゲーム)パブリッシャーとユーザーに対して適切な選択肢を提供し、公平な機会を実現したい」と話す。
S8 Plusではゲームエイトが運営する月間5億ページビューのゲーム攻略情報サイトを基盤に、ウェブ課金の仕組みを設ける。アプリ外決済のウェブサイトを構築・運営するサービスも手掛け、自社で構築が難しい中小のゲーム会社にもサービスを広めたい考えだ。
デジタルガレージは24年6月、他社に先駆けてウェブ課金が可能なサイトをまとめた「アプリペイ」を始めた。25年1月時点でディー・エヌ・エーやコロプラなど10社がアプリペイを導入した。デジタルガレージの担当者は「手応えを感じている。ゲーム以外の分野にも広げていきたい」と意欲を示す。
コロプラは主力2タイトル「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」と「白猫プロジェクト NEW WORLD’S」でアプリペイの利用を始めた。アプリから直接買うよりアイテムの量が10%多くなるという。コロプラの担当者は「ユーザーの選択肢を多様にしたい」と話す。
競争促進法が背景
GMOテックも同年11月にウェブ課金サービス「GMOアプリ外課金」を始めた。ゲームサイト「アルテマ」を運営するコレックホールディングスと業務提携したほか、同じGMOグループの決済会社のシステムを使い、アプリ会社が海外ユーザー向けにもウェブ課金ができるようにする。GMOテックはゲームメディアを運営する6社とも連携で合意している。
アプリ外課金の導入やサービス参入が相次ぐ背景には、24年6月に成立した「スマートフォンソフトウェア競争促進法」の存在が大きい。同法はアプリ配信や決済で寡占状態にあるアップル、グーグルを念頭に、この分野への参入を妨げることを禁止する。
アプリ課金市場は国内だけで年2兆円あり、ゲームはその6割を占める。ゲームだけで最大4000億円弱の手数料をグーグルやアップルに支払っている計算で、その一部を巡って決済企業同士の争いも激しくなっている。
決済誘導、普及のカギに
アプリ利用中にそのまま処理ができるアプリ内決済と比べると、外部サイトを経由するウェブ課金は手間がかかるのがネックだ。ゲームのユーザーにお得感とスムーズな体験の双方を提供できるかが、普及のカギを握る。
ウェブ課金を広げる上では「集客」が課題になる。アップルやグーグルの規約上、アプリ内ではウェブ課金のリンク設置や宣伝ができない。スマホ競争法はこうした制約も認めていない。アプリ内でウェブ決済に直接誘導できれば、プレー中の決済手続きがスムーズになって利用増が期待できる。
日本のスマホ競争法の施行は25年末までの予定だ。同法の成立によってウェブ決済の導入機運が高まる一方、アプリ決済を通じて世界で年間数兆円の手数料収入を得てきたアップルとグーグルがこの先も黙っているとは限らない。アプリ配信市場の競争促進の取り組みが先行する海外では、巨大テック側が反撃に出ているケースもある。
韓国政府は21年にアップルとグーグルに特定の決済手段の利用強制を禁じる法律を成立させたが、両社はその後、外部決済にも高い手数料を設定。アプリ配信の市場開放を義務付けるデジタル市場法(DMA)が24年に全面適用された欧州連合(EU)でも、アップルは新たな手数料を設けて他社の配信サービスを使いにくくしている。
とはいえ、海外のゲーム会社の間でもウェブ決済の導入は広がっている。日本でも普及が進めば、アップルやグーグルに対する手数料率の引き下げ圧力になる。両社への資金の流れが変わる可能性がある。
(八木悠介)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
昨年、4年ぶりマイナス成長予測――1月前半の消費、外食伸び4.4%増 民間調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
TIS(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2031文字 PDF有 書誌情報]
TIS
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴
▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲
▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功
▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和
▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作
▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之
▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人
▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎
▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋
▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏
▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一
▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満
▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一
▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一
▽金融戦略事業企画、福島雄樹
▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助
▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範
▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹
▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴
▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧
▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩
▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央
▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹
▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡
▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔
▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋
▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭
▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之
▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹
▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平
▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一
▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦
▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起
▽同、安井正樹
▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介
▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫
▽同経営管理S第3、西島栄美
▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健
▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅
▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉
▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之
▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生
▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘
▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
イオン銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規
▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司
▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代
▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之
▽執行役員決済本部長、浜野勝三
▽同経営改革本部長、稲垣武志
▽同監査本部長、脇田国弘
▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪
▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝
▽リスク管理、藤田恵輔
▽経営企画(新規業務開発)長崎至史
▽監査(営業サポート)桜井陽一
▽経営改革、塚本るり
新千歳発JAL・ANA40便、登別で手荷物預かり実験 到着空港で受け取り[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 380文字 PDF有 書誌情報]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。
実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
石川県のポイント、北国銀アプリで[2025/02/04 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 300文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
カミナシ、工場設備保全の記録・管理をスマホで完結[2025/02/03 20:38 日経速報ニュース 649文字 画像有 ]
工場などの現場での帳簿入力の電子化ソフトを手がけるカミナシ(東京・千代田)は3日、工場設備の保全内容の記録をクラウド上で一元管理するソフトを発売したと発表した。スマートフォンによって報告作業を効率化し、集積したデータで故障の傾向を見える化できる。生産設備を多く抱えるメーカーの需要を狙う。
同日開いた発表会で新製品を公開した。設備異常の発生時に現場の作業員が社内に報告したり、保全担当者が対応内容を記録したりする用途などに使う。パソコンとスマホで利用できる。
ソフトと連動した専用のQRコードを設備と結び付けることで、1台ごとに保全状況を管理する。スマホのカメラでコードを読み取ると、対象設備の報告画面が表示される。「異音」や「油や蒸気漏れ」といった当てはまる不具合の種類を複数選べて、撮影した設備の写真も添付できる。
現場からの報告や日々の点検結果をもとに、保全担当者は詳細な修理内容を入力する。故障のレベルに加え、「未着手」や「完了」といった対応状況も共有できる。利用する企業は設備の更新や保全計画の見直しといった判断に役立てる。
保全業務は担当者の経験や知見に頼ることが多いので、情報も書類や表計算ソフトで共有されることが多く効率化が進んでいない。カミナシの河内佑介最高執行責任者(COO)は「設備の老朽化や技術者不足が広がるなかデジタル化の需要は大きい」と話した。
2030年6月までに全国の製造設備10万台への導入を目指す。今後、修理に使う部品の在庫を管理する新機能も開発する予定だ。
石川県発行のポイント、北国銀行アプリで利用可能に[2025/02/03 19:40 日経速報ニュース 300文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
人事、TIS[2025/02/03 19:11 日経速報ニュース 2230文字 ]
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一▽金融戦略事業企画、福島雄樹▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起▽同、安井正樹▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫▽同経営管理S第3、西島栄美▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
グランドエグゼクティブフェロー、熊谷宏樹▽エグゼクティブフェロー(執行役員デジタルイノベーション事業本部エンタープライズS事業部副事業部長)田中琢磨▽同、石塚博▽顧問、山本修司▽同、森隆▽同、福田壮志
▼機構改革=①産業公共事業本部のエネルギー社会基盤事業部をエネルギービジネス事業部に改称②企画本部のコーポレートサステナビリティ推進室を企画部に統合③テクノロジー&イノベーション本部生成AI推進室を新設
中小のクレジットカード発行を一括支援、TISと新興[2025/02/03 17:00 日経速報ニュース 549文字 画像有 ]
独立系システム会社のTISと新興フィンテック企業のNudge(ナッジ、東京・千代田)は、中堅・中小企業向けにクレジットカードの発行に関わる業務を一括支援するサービスを2月中に始める。
カードの管理・審査システムや不正対策、スマートフォンアプリをまとめて提供する。カード情報を顧客開拓に生かしたい地場スーパーなどをターゲットに売り込む。
システムやアプリの構築に加え、ウェブサイトのデザインやポイントサービスの企画、コールセンター業務の受託なども手がける。クレジットカードを発行するには経済産業省に事業者として登録する必要があり、この作業も支援する。「カード発行にかかる手間をできる限り少なくする」(ナッジ)狙いだ。
自社でカードを発行する企業の大半は大手で、中堅・中小は大手の基盤を使った提携カードが一般的だ。提携カードだとカード利用者のデータ取得が限られ、リボ払いなどによる金利収入も入らない。キャッシュレス決済が普及する中、自社でカードを発行して購買データを取得・分析し、マーケティングに生かしたいと考える中堅・中小が増えているという。
クラウド技術の活用により、低コストでクレジットカードを発行するナッジのノウハウを活用する。導入費用は5000万円からと、通常に比べて3分の1ほどに抑える。
DeNA、決済サービス「DeNA Pay」の本格提供を開始[2025/02/03 15:44 日経速報ニュース 1039文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
決済サービス「DeNA Pay」の本格提供開始
横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携
ハマスタの飲食店やベイスターズ関連のサービスなどで利用可能
株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下 DeNA)は、決済サービス「DeNA Pay(ディー・エヌ・エー ペイ)」を2025年2月3日に提供を開始した横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携し、本格提供を開始しました。
*ロゴは添付の関連資料を参照
■「DeNA Pay」について
「DeNA Pay」は、DeNAアカウント(※)を保有するお客様がオンライン・オフライン問わず利用できる決済サービスです。事前にチャージした残高の範囲内で、「DeNA Pay」に対応しているサービスでのお支払いが可能です。また、「DeNA Pay」専用のバーチャルプリペイドカード「DeNA Pay カード」をスマートフォン等のウォレットアプリに追加することで、タッチ決済でも「DeNA Pay 残高」をご利用いただけるようになります。残高のチャージ方法は金融機関口座・クレジットカードなどからお選びいただけます。
※DeNAグループが提供するサービスで横断的に利用できるアカウントサービス「DeNAアカウント」の運用を開始( https://dena.com/jp/news/5193/ )
・利用可能な店舗/サービス
【DeNA Pay】
利用可能な店舗/サービス一覧など、詳細はこちら( https://support.accounts.dena.com/hc/ja/articles/31802544963609 )をご確認ください。
タッチ決済での利用には「BAYSTARS STAR GUIDE」をダウンロードし、Appleウォレットへの追加が必要です。
※Google ウォレット(TM)は3月に対応予定です。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/01_202502031536.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/02_202502031536.pdf
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/03 15:43 日経速報ニュース 1348文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い「支付宝(アリペイ)」などが使える決済サービス「Alipay+」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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Hamee、「iFace MagSynqカードウォレット」を販売開始[2025/02/03 15:24 日経速報ニュース 966文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
「iFace」MagSafeに特化した「MagSynq」シリーズからメタリックカラーの展開でスタイリングにワンポイントアクセント!横開きタイプのカードウォレットが登場!
2025年2月4日(火)AM8:00~オンライン予約開始、2025年2月中旬~販売予定
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
あなたらしさを応援するモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」(運営 : Hamee株式会社、本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 水島育大、証券コード : 東証スタンダード3134)は、「iFace MagSynqカードウォレット」の販売を開始します。
2025年2月4日(火)よりiFace公式オンラインストアにて予約開始、発売は2025年2月中旬予定です。尚、iFace原宿店をはじめ、全国の雑貨店、家電量販店などの小売店では、順次取り扱いとなります。
■iFaceブランドからMagSynq横開きタイプのウォレットが登場!
持っているだけで気分が上がりそうな光沢感のある生地がおしゃれです。
MagSynqシリーズは簡単に付け外しできる手軽さが嬉しいポイント。
持ち運ぶ時はスマートフォンに付けて、使う時は外してなどシチュエーションによって使い方を楽しめます。
蓋が付いたタイプなので、カードを落とさないか不安な方にもおすすめ!
こっそりお守りの1,000円札を忍ばせても。
非接触式ICカードはウォレットに入れたままタッチ決済ができ、とっても便利です!
スマートでおしゃれなMagSynqウォレットライフを!
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/01_202502031522.png
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/02_202502031522.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/03_202502031522.pdf
人事、イオン銀行[2025/02/03 14:43 日経速報ニュース 360文字 ]
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=①審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置②審査本部、事務本部を廃止③経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
花王、ポイントプログラム「Kao コレモ!」のβ版アプリを提供開始[2025/02/03 13:38 日経速報ニュース 949文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
花王商品と生活者の新たな出会いを創出するポイントプログラム「Kao コレモ!」β版のアプリ提供を開始
花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2025年2月3日、生活者と花王商品の新たな出会いを創出する、花王公式アプリ「Kao コレモ!」のβ版(テスト版)の提供を開始します。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし、ポイントを集めることで、おすすめの花王商品と交換することができます。身近にある商品が花王のブランドであることに気づいていただき、花王ファンの拡大をめざすとともに、生活者理解を深め、今後のマーケティングに生かしていきます。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
「Kao コレモ!」は、生活者と花王商品の新たな出会いを創出するアプリです。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスキャンすることでスクラッチくじに挑戦でき、当たりが出るとポイント(ハート)が貯まります。また、アンケートに回答したり動画広告を視聴したりすることでもポイント(ハート)を貯めることができます。貯まったポイント(ハート)は、提示された景品候補の中からお好きな花王商品と交換でき、商品3つと交換を終えると、無料でご自宅に送ることができます。
このたび、2025年2月3日(月)~3月31日(月)(*1)の期間でβ版として検証を行い、今後の本格展開をめざします。
本アプリの利用により、身近にある商品が花王のブランドであることを、より多くの生活者に知っていただくとともに、新たな商品との出会いの機会を増やし、ロイヤリティの向上をめざします。また、個々人に合った花王商品をご提案し、生活者のより快適な毎日に貢献します。
*1 予算上限に達し次第、予告なしに終了します
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/01_202502031333.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/02_202502031333.pdf
外為12時 円相場、下落 155円台半ば 米関税強化で[2025/02/03 12:18 日経速報ニュース 530文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は1ドル=155円52~54銭と前週末17時時点と比べて87銭の円安・ドル高だった。米関税強化に伴うインフレ再加速への懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になった。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の追加関税を課す米大統領令に署名した。貿易戦争で米国を含む世界経済が減速するとの警戒感は、投資家のリスク回避(リスクオフ)姿勢も強めた。低リスク通貨の円買いが入る場面もあったが、ドルは対ユーロなどで買われ、対円でもドル買いが波及した。
10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロで大幅に上昇した。12時時点は1ユーロ=159円ちょうど近辺~03銭と、同1円89銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落し、12時時点は1ユーロ=1.0223~24ドルと同0.0180ドルのユーロ安・ドル高だった。米政権は中国に対しても10%の関税を課し、中国経済と関係が深いユーロへの売りを促した面もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
1月前半の消費、4.4%増 外食やアパレルが堅調[2025/02/03 10:40 日経速報ニュース 227文字 画像有 ]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
「百貨店」は5.1%減だった。24年秋ごろからマイナス基調が続いている。ナウキャストは「年始の初売りなどで消費の弱さが見受けられる」と指摘した。
外為10時 円相場、下げ拡大 155円台後半 実需の売り[2025/02/03 10:23 日経速報ニュース 329文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅が拡大した。10時時点は1ドル=155円72~73銭と前週末の17時時点と比べて1円07銭の円安・ドル高だった。米関税強化による米インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)で、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロでは上昇している。10時時点では1ユーロ=159円30~33銭と、同1円59銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落しており、10時時点では1ユーロ=1.0230~31ドルと同0.0173ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
相国寺展 各種前売り券好評販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 朝刊 14ページ 249文字 書誌情報]
京都を代表する禅宗の古刹・相国寺が所蔵する名品などを展示する「相国寺展 金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」の前売り券を販売中。写真は「亀図」(伊藤若冲筆、鹿苑寺蔵)。
◇会場 東京藝術大学大学美術館(上野公園)
◇会期 2025年3月29日(土)~5月25日(日)
◇前売り券 一般1800円(当日2000円)、平日限定音声ガイド付き前売り券2300円(一般のみ)
◇販売場所 展覧会公式サイト(QRコード参照)https://shokokuji.exhn.jp/などで3月28日(金)まで販売
進撃のまいばす 「繁盛はコスト」 ドンキより安い秘訣は「1200店均一」 販管費率下げる逆張り[2025/02/03 日経MJ(流通新聞) 1ページ 3323文字 PDF有 書誌情報]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋一杯に抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
■「没個性」に商機
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
■営業利益率3倍
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1668文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
1月31日、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は一時1トロイオンス2862.9ドルをつけた。30日に3カ月ぶりに最高値を更新し、3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、両市場の午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達した。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は1月30日時点で計3098万トロイオンス(約964トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約8割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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国家資格の登録手続きデジタルに 公認会計士など40追加[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1037文字 画像有 ]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し、成立をめざす。国民一人ひとりに割り振られるマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格を対象に氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。24年11月には社会保険労務士でも開始した。実際に対応可能なオンラインの手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
利用者は個人向けサイト「マイナポータル」を通じて手続きする。免許申請の登録や証明書の発行、登録している住所・氏名の変更、紙の代わりとなるデジタル資格者証の取得がマイナポータル上でできる。
資格保有者は申請手続きで住民票や戸籍謄本の写しの添付が省略可能となるほか、登録免許税や手数料の支払いがオンラインでクレジットカード決済ができるなど時間や手間を減らせる。現状は紙での手続きが主流となっている。
婚姻や引っ越しによって住所・氏名が変わる際の手続きも簡単になる。マイナポータルのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用することで、外部のシステムへ資格情報が連携できるなど資格の利用の幅も広がる。
行政機関にとってもデジタルで資格の管理をすることで、事務の効率化や資格情報の正確性の担保が見込まれる。
今国会でマイナンバー法とあわせて住民基本台帳法も改正する予定だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に照会することができるようにする。
最新の氏名、住所、生年月日、性別をシステム照会によって確認できるようになり、住民票の写しの添付を省略することができる。
国家資格以外にも酒類免許に関する事務など、マイナンバーの利用や情報連携によって行政事務の効率化や利用者の利便性向上が可能と判断した事務については、マイナンバーを利用可能とする方針だ。
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次のTDKは…電子部品株に注目 村田製・ニデック、AI開拓[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 4288文字 画像有 ]
「今年は電子部品が注目される1年になるかもしれない」。野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは話す。消費財に比べ目立たない電子部品に今、投資家が視線を注いでいる。
2024年は電子部品株がさえず、スマートフォン向けの高性能電池で業績を伸ばしたTDK(6762)に資金が集中する状態だった。22年4月に8倍台だった予想PER(株価収益率)は足元で22倍台まで上昇した。
次のTDKは?
「TDKの次に買うならどこが良いか」。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹投資調査部長には国内外の投資家からの問い合わせが増えている。25年に入り「じっくり買うなら何が良いかという視点で見る投資家が出てきた」という。
電子部品が注目される背景にはまず、在庫調整の一巡がある。生産が増えれば収益拡大につながりやすい局面に入った。
期待できる分野が見えてきたこともある。代表例はデータセンターだ。「事業として拡大していきたい」。1月23日、決算説明会でニデック(6594)の岸田光哉社長は力を込めた。データセンターの建設が相次ぎ、データ保存用のハードディスクドライブ(HDD)の需要が急増。24年10~12月期にはニデックのHDDモーターの8割(金額ベース)がデータセンター向けだった。
「3年でデータセンターや人工知能(AI)サーバーは一番の成長市場になる」と村田製作所(6981)の中島規巨社長は語る。世界シェア4割を握る積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバー向けでは通常の5~10倍の数が必要になる。村田製は年10%ずつ生産能力を拡大する方針でシェアを24年度の40%から30年度に43%まで高める。AIサーバー向けは売上高の5%程度と小さいが、前年度比で約3倍と勢いがある。
先週、中国のDeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことで市場に激震が走った。「一時的な踊り場はあるかもしれない。しかし、処理量や生成AIが生み出す情報量の指数関数的な増加傾向は変わらない」とKPMG FASの岡本准執行役員パートナーはデータセンターを含め半導体投資需要は増えると指摘する。
AIスマホに期待
市場が「上振れ要因」と期待するのが生成AIを搭載したスマホやパソコンの普及だ。生成AIは資料作成など業務効率化に使われ始めている。この先は具体的な指示なしでも複雑な業務をこなす「AIエージェント」に注目が集まる。例えば、出張の日程調整から予約、決済まで代行することが考えられる。便利になればスマホなどの買い替え需要を喚起する。
「(新製品が見えてくる)年後半には電子部品株に期待が高まるかもしれない」(いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャー)。
部品各社は有望とみられる新たな分野の開拓に余念がない。各国が予算をかける「宇宙・防衛」や、工場などで人間とともに働くことが想定される「ヒト型ロボット」だ。「幅広くアンテナを張り、新しい波を捉えることで成長を続けてきた」(電子情報技術産業協会=JEITA)。
JEITAによると世界の電子部品の生産額予想は25年に2282億ドル(約34兆円)。過去15年は年1%弱のペースで成長してきた。用途は自動車が4割、スマホなど通信機器が3割だ。車の電動化やスマホの高機能化で使われる部品数が増えている。
日本の電子部品の世界シェアは25年に33%と首位に立ち、高い国際競争力を誇る。電子部品を含む「電子・電機」の研究開発費は製造業全体の約20%にのぼる。小型化や省電力化など顧客の要望に沿う開発に費用を投じる。
かつて成長株として評価されてきた電子部品。足元では京セラ(6971)やローム(6963)、太陽誘電(6976)などのPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る。成長株として返り咲くには次のビジネスの種を探す努力が欠かせない。「再起動」を狙う電子部品銘柄を探った。
任天堂「スイッチ2」、高まる期待
任天堂(7974)が今年発売予定のゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」。市場で初代と同様のヒットに備え、恩恵を受けそうな電子部品株を探す動きが始まっている。
「任天堂のレーティングを最も強気の『ストロングバイ』に引き上げた」。東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは語る。4月に詳細が発表される新機種のヒットを確信する。「画面が薄く小型化したスイッチ2はユーザーが求める最良の形」と評価。新機種が初代スイッチの国内累計販売台数約3500万台を上回る可能性があるとみる。
新機種の出荷台数が増えれば部品などを供給するメーカーにも恩恵がある。任天堂は明らかにしていないが、市場関係者はゲーム機の組み立てを請け負うと想定されるホシデン(6804)などへの期待を高める。ゲームソフトに使われるメモリーではメガチップス(6875)が有力視されている。
初代スイッチの詳細が公表された2016年10月20日から、発売日の17年3月3日までにホシデン株は36%上昇した。メガチップス株は37%高だった。安田氏は「今回は新機種の詳細がわかった5月頃から部品関連の銘柄の株価に動き出る」とみている。
ゲーム機には衝撃や手触りを再現する「ハプティクス(触覚技術)」部品も欠かせない。アルプスアルパイン(6770)は、任天堂やマイクロソフトなどのゲーム機器にハプティクス部品を納入している。台湾メーカーでの採用も増えているという。
ゲーム機器で培った技術は他分野にも応用可能だ。アルプスアルの泉英男社長は「今まではゲーム機器などのアミューズメント向け一本足だったのが25年から車載などにも裾野が広がる見通しだ」と話す。不採算事業の撤退や拠点の集約といった構造改革も進んでおり、ゲーム機や車載向けの納入が増えれば株価の上昇余地が広がる。
宇宙・防衛、新規参入や開発加速
各国の防衛費拡大や、宇宙開発競争を見据え、開発を加速する電子部品会社が増えている。
防衛分野では、自動車やスマートフォンの接続部品を主軸とする、日本航空電子工業(6807)が2024年度から「航空・宇宙」の強化を掲げた。23年度時点で54億円だった航空・宇宙の売上高を、24年度に100億円と倍増させる計画だ。
事業をけん引するのが航空機などに搭載する慣性装置だ。方位や姿勢をはかり制御でき、陸海空あらゆる輸送機に搭載できるという。航空電子の村木正行社長は「地政学リスクが高まり防衛予算が拡大している。政府が補助金を出す制度を設けたことでかなりの発注を受けた」と話す。
宇宙分野では打ち上げが増加する人工衛星の需要を取り込む企業が出てきた。プリント基板のメイコー(6787)は、人工衛星から地上で電波を受信するアンテナ向けの基板を手掛ける。
足元では米メーカーからの受注が拡大。米トランプ政権による中国製部品への関税強化を懸念して、ベトナムに工場を持つメイコーに白羽の矢を立てたようだ。
メイコーの名屋佑一郎社長は「大手プリント基板メーカーの中で、中国以外に大量生産が可能な工場を持っているのはメイコーだけだ」と語る。25年3月期の売上高見通しを従来予想の80億円から2倍程度に引き上げた。
京セラ(6971)は人工衛星や天体望遠鏡の部品としてセラミックス素材の開発を進めている。酸化マグネシウムなどで焼結して熱による膨張や収縮を極限まで抑えた「コージライト」と呼ぶ製品だ。
コージライトは多くの素材メーカーが手掛けているが、京セラは30年ほど前から研究を進め、成分や焼結の技術を磨いてきた。高い耐久性や温度変化に強い素材として、半導体製造装置の部品として供給しており、宇宙向けにも用途を広げていく狙いだ。
人工衛星などに使う電子部品の新工場を米ペンシルベニア州に建設中で、7月に稼働する計画だ。電子回路に信号を出す「タイミングデバイス」などを生産する予定で、米国での生産能力は現状より3倍に高める。
宇宙・防衛分野は長年、国内政府機関からの受注がメインで官需依存と指摘されてきた。
いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャーは「現在は利幅確保の意識が浸透し、企業は10%程度の利益率を出せるようになった」と話す。従来の2~3倍の利益率となり、早ければ来年度から収益貢献が期待できるとみる。
ヒト型ロボ、工場で活用進む
野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは人工知能(AI)を搭載した「ヒト型ロボット」の開発動向に注目する。従来のロボットよりも複雑な作業ができ、中国の工場などで活用が始まっている。外木氏は運用する投資信託「ロボ・ジャパン」での投資機会を逃さぬよう、先行する海外の状況を調査。恩恵を受けそうな日本企業を探している。
新市場をつかもうと動き始めた企業もある。ニデック(6594)は人と同じ現場で稼働させるロボットでの活用を見込む減速機を開発した。ロボの関節に使う主要部品で小型のセンサー2系統を内蔵して安全性を高めた。作業員とぶつかった際に停止するなどの安全性能が求められる。センサーをあらかじめ内蔵し顧客となるロボットメーカーなどの開発時間やコストを下げられる。
小型減速機のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)も市場開拓を急ぐ。腕だけでなく首や腰など動く部分が多いヒト型になれば減速機の需要は増える。海外の複数のロボットメーカーにプロトタイプを供給。新規の引き合いも強いという。村田製作所(6981)も「ロボットには多くの関節があり、それぞれにセンサーや通信機器が必要になる」(中島規巨社長)として電子部品の需要拡大を見込む。
「仮に普及すれば日本の電子部品全体に恩恵がある」(大和証券の佐渡拓実チーフアナリスト)。別の市場関係者は電池でTDK(6762)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で村田製や太陽誘電(6976)などに商機があるとみる。
活用が始まったばかりのヒト型ロボについて、米テスラが2026年から量産する計画を明らかにするなど市場が急拡大する可能性も否定できない。有力なロボットメーカーを探し、いち早く食い込めるかが電子部品メーカーの将来を左右しそう
(松本裕子、山本朗生、勝野杏美、角田康祐、新田栄作、郭秀嘉、小西夕香が担当した。グラフィックスは田口寿一)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
個人向け社債、金利上昇で脚光 「優待」で顧客と接点[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 2002文字 画像有 ]
金利上昇で利回り商品としての個人向け社債に注目が集まっている。社債はNISA(少額投資非課税制度)の対象ではなく、これまで投資する層は限られていたが、発行額の増加もあって徐々に裾野が広がりつつある。株主優待に似た優待制度を新設するなど、企業も新たな手法で個人投資家にアプローチしている。
26分で完売――。ソフトバンクグループ(SBG)が昨年3月に発行した総額5500億円の大型社債で、SBI証券の販売分は募集開始から瞬く間に売り切れた。利率3.15%という高い利回りから、年末に発行した社債も即日完売。SBGは「利回りや昨年の格上げなどが評価されている」と手応えを語る。
アイ・エヌ情報センターによると、2024年の個人向け社債の発行額は前年比26%増の2兆7237億円と、過去最高を更新した。日本の社債市場は機関投資家向けを含めても米国の10分の1程度で小さいと言われるが、最近は発行が増えている。
利率はマイナス金利解除前までは0.5%前後が多かったが、日銀の利上げで基準となる国債利回りが上昇し、高格付けの電力債も1%に近づいている。QUICKの個人向け社債データを基に集計したところ、24年に発行した社債(固定利回り)のうち利率1%以上の社債は27件と6割強を占めた。
業種も金融機関や電力だけではなく、個人になじみのあるBtoC企業にも広がっている。昨年10月、20年ぶりに個人向け社債を発行したアサヒグループホールディングスは「機関投資家向けを毎年発行してきたが、投資家の多様化を図りたい」と狙いを語る。
金利が上昇すると調達コストも膨らむが、企業の発行意欲は旺盛だという。大和証券の熊沢悠債券営業部長は「銀行の借入金利も上がることなどから、個人投資家との接点を強めたいと考える企業が増えている」と語る。
個人への訴求として「優待」のような特典をつける例も増えている。昨年末に起債した東急や名古屋鉄道は、グループのホテルの宿泊券などを抽選でプレゼントする特典をつけた。SBI証券の小畠宏和キャピタルマーケット部長は企業側の思惑について「資金調達という目的を超えて、ファンを増やすなど本業への波及効果を狙うケースが多い。将来の株主を開拓したいという声も聞く」と話す。
昨年6月、初めて個人向け社債を起債したJR西日本は鉄道の優待割引券などの特典をつけたところ、1000人以上の個人が購入した。特典を付与する際に同社のウェブサービスに加入してもらったため、顧客との継続的な接点を獲得できた。社債の投資単位は100万円からが多いが、10万円からと単価を抑えたことも奏功し、株式よりも若年層の購入が目立ったという。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを使って発行プロセスを電子化したデジタル社債の活用も広がっている。丸井グループは同社のクレジットカード「エポスカード」会員向けにポイントを付与する個人向け社債を4年前に始めた。
4回目となる昨年の社債は1.5億円の募集に対して約20億円分の申し込みが集まった。提携する再生可能エネルギー由来の電力会社と契約した場合、特典も含めた実質利回りは3%になる。「申込者はカード利用額が高まるなどエンゲージメント向上効果も確認できた」(ファイナンシャル・インクルージョンチームの紫関紀政氏)という。
大和証券グループ本社は昨年3月、国内で初めて電子マネー「楽天キャッシュ」で利払いするデジタル社債を発行した。ポイントなど自社の経済圏を持つ企業や、地方自治体などで同様のスキームを活用してもらうため実験的に起債した。大和証券の大津大シンジケート課長は「自治体独自の通貨で償還や利払いが行ったり、NFT(非代替性トークン)のような形式でその地域で使える会員権を提供したり、今までにない商品設計が可能になる」と構想を語る。
新興企業の社債を中心にオンラインで販売しているSiiibo(シーボ)証券(東京・中央)は昨年8月の相場下落の後、申し込みが急増したという。同社で販売する社債は、50人未満の投資家に売る「少人数私募債」の仕組みを使う。未公開企業が多いため、平均利率は5~7%と高い。
融資型クラウドファンディング(CF)サービスのファンズ(東京・渋谷)も社債に似た仕組みだ。ファンドに値動きはなく、融資先が破綻しなければ基本的に予定通りの金利付きで元本が戻ってくる。融資先を上場企業やそれに近い企業に絞ることでリスクの低さをうたっているのが特徴で、利回りは年率2~3%が中心だ。
「優待」が多いのも特徴で、マーケティングとして活用したいBtoC企業の案件が増えているという。昨秋に募集したスーパーのベルクは同社の電子マネー「ベルクペイ」をプレゼントすることで、利用登録を促した。
(安田亜紀代、安田龍也、小池颯)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
Switch2や中国発…25年のゲーム業界は? 「ファミ通」代表[2025/02/02 02:00 日経速報ニュース 1930文字 画像有 ]
動画などエンターテインメント関連のコンテンツがあふれるなか、2024年もゲーム業界ではインディーゲームからハイエンドまで様々な作品が話題となった。25年の注目ポイントは何になるのか。ゲームメディア「ファミ通」グループ代表で、KADOKAWA Game Linkage(東京・文京)の取締役を務める林克彦氏に25年の展望を聞いた。
――24年はゲーム業界にとってどのような1年だったでしょうか。
「24年は新しいハード機の発表もなく、比較的おとなしい1年だった。ただ、『ニンテンドーミュージアム』が開業したり、家庭用ゲーム機『プレイステーション(PS)』が発売30周年を迎えたりするなど、ゲーム産業が世の中に深く浸透してきたことを実感した。ゲームのIP(知的財産)の間口が広くなり、コア層からライト層までゲーム機で遊ぶだけではない楽しみ方が広がっている」
――印象に残ったゲームはありますか。
「24年を代表するゲームアプリといえるのは、ポケモンのカードゲームをスマートフォンのアプリで再現した『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』だろう。継続的に遊びたくなる仕様もさすがで、久々に様々な世代の人が電車の中で同じアプリを遊んでいる光景を見ることができた」
続編・既存IP超えるヒット作つくれるか
――ゲームの高性能化が進み、ヒットを生み出す難易度も上がっています。
「基本的には高性能化の動きは今後も続くのではないか。大手ゲーム会社にとっては開発コストと売り上げのバランスをよりシビアに設計する必要があり、チャレンジのハードルが上がっているのは確かだ。24年のゲーム業界では自社のゲームの強みを改めて分析し、開発ラインを含めて整理する動きも見られた」
「トレンドとしてはリメークや続編など既存IPを活用した作品が続くと思うが、新しい看板タイトルを作ろうとする動きも今後加速するだろう。ゲームの種類やユーザー層が多様化する中で、時代をけん引するようなジャンルや作品を生み出すことは難しい。だからこそ、各社が自社の個性や強みは何か、それを作品にどう落とし込めるかを突き詰めて考える時期に来ている」
「黒神話:悟空」など勢い増す中国発
――海外勢によるゲーム開発の動きで注目しているものはありますか。
「24年に発売されてそのクオリティーの高さから世界的に注目されたのが、中国発のソフトで西遊記を題材にした『黒神話:悟空』だ。近年中国からはアプリゲームでも『原神』や『崩壊:スターレイル』など、日本や欧米と比較しても遜色ない世界的なヒットゲームが出てきている。独自性が年々磨かれてきており、今後も勢いを増していくのではないか」
――1月には任天堂がゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について新しい情報を公開しました。
「本体デザインや年内発売であることが公表され、4月にはその詳細が明らかになる予定だ。任天堂はゲーム作りで高性能化のみを求めるのではなく、新しい遊びの創造に力点を置いており、コアからライトまで幅広いユーザー層を抱えている。価格戦略にも注目が集まっているほか、今後のタイトルのラインアップや、さらなる利用者拡大に向けてどのような新機能・サービスを投入してくるかなど期待が高まっている」
国内家庭用ゲーム市場、24年は25%減
ゲームメディア「ファミ通」を運営するKADOKAWA Game Linkage(東京・文京)はこのほど、2024年の国内家庭用ゲーム市場規模が前年比25%減の3013億円だったと発表した。ゲームソフト・ハードともに減速し、3年ぶりのマイナスとなった。
ハードは前年比29%減の1894億円、ゲームソフトは18%減の1119億円だった。ゲームソフトはパッケージ版のみの推計で、ダウンロード販売やアイテム課金などのデジタル決済は含まれていない。
ハード市場は任天堂の「ニンテンドースイッチ」が3機種合計で311万台売り上げ、年間販売台数でトップに立った。価格改定や上位モデルを投入したソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」は年間で145万台を販売した。
ゲームソフトは任天堂が24年10月に発売した「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」が95万本を販売し、年間首位を獲得。下半期の投入ながら年末需要を捉え販売数を伸ばした。2位には24年11月発売のスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」のスイッチ版が入った。同作はPS5版も15位にランクインしており、2機種合計では116万本とパッケージだけの合算では24年唯一のミリオンタイトルとなった。
(西城彰子)
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・中国、24年のゲーム機市場5割増 「黒神話:悟空」効果
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
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カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
ECの買い物「体験」進化、AI融合で 25年小売り予測[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 6291文字 画像有 ]
人工知能(AI)を駆使した多くの製品サービスがぎっしりと並んだテクノロジー見本市「CES2025」。小売業に特化した専門セミナーでは何が語られたのか。セミナーに参加した小売り分析の専門家、伴大二郎氏がリポートする。
まずは、2025年のリテール(小売業)を読み解く上で重要なデータを、「CES2025」のセッションから紹介しよう。
Z世代が消費の中心、AIはさらに進化
CESを主催する全米民生技術協会(CTA)が、その年の見どころを語る「CES2025 Trends to Watch」セッションでは、人口の約3分の1を占め、最大規模の世代となり労働人口の27%を占めるZ世代(1997~2012年生まれ)がテクノロジーの進化を進める重要な世代だと語られた。
この世代はスマートフォンと共に育ち、60%がハイテク商品のアーリーアダプターであり、商品の買い替え頻度も高い。Z世代の家庭では平均して13台ものハイテク機器を使用しているという調査結果もある。
Z世代は、サステナブル(持続可能)などエシカル(倫理的)文化の影響力が増していることも注意しなければいけない。現状ではZ世代がファストファッションなどサステナブルに欠ける購買もしており、価値観と行動のギャップがあるのも事実だが、リサイクル性やエネルギー効率を提示したサステナブル面での価値を持つ製品に触れたとき、購入する可能性が2.5倍高くなるという。
少子高齢化が進む日本ではZ世代のボリュームは小さいが、グローバル企業のターゲットはZ世代に集中している。スマホを活用した情報感度の高い日本のZ世代が外資ブランドに引き付けられていくのは容易に想像できる。
テクノロジーの大きな流れも見落としてはならない。
米NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、基調講演で生成AIに続き、より高度な仕事を任せられる「エージェントAI」(以下、本記事ではAIエージェントと表記)、さらにはAIがロボットを制御する「フィジカル(物理的な)AI」につながっていく、という進化の道筋を見せた。
25年もAI技術がますます発展していく年となるだろう。
25年の小売りトレンド
ここで本題に戻る。小売業に特化した専門セミナーでは、米調査会社Coresight Research(コアサイト・リサーチ)が25年の小売りトレンドを10項目で示した。
コアサイト・リサーチが示した10項目の25年小売りトレンド
【インストアのトレンド】
1.エッジコンピューティング
2.店内カメラの映像解析
3.販売員のためのモバイル端末
4.リテールメディア
【電子商取引(EC)のトレンド】
5.究極のショッピング体験
6.パーソナライゼーション
【オペレーションのトレンド】
7.企業データの民主化
8.AIエージェント
9.生成AIによるサプライチェーン強化
10.需要予測
これら10項目のトレンドに対し、次に示す4つのセッションを通して議論を深めていく構成になっていた。
セッション1:店舗を見通すコンピューター映像
セッション2:小売業におけるAIの活用
セッション3:没入体験/メタバースでの買い物
セッション4:ショッピング動画
以下、これら4つのセッションから得られた示唆を厳選し、コアサイト・リサーチが提示した10項目と関連付けてお伝えする。
1.エッジコンピューティング
少し前まで、店舗システムはオンプレミス(店舗ごとに設置したサーバーで処理をする)からクラウドへの移行が主流だったが、現在では中間的な位置付けとなるハイブリッドクラウドへの移行が進んでいる。
これは、店舗でのAI活用や端末の増加、音声・画像データなどの複雑化により、データ量と処理速度を考慮すると、「エッジ」での処理が最適なケースが増えたからである。このトレンドは、以降で説明する全てのトレンドを推進する上での前提となる。
2.店内カメラの映像解析
最近では、店舗をECのように詳細にトラッキングするカメラ技術への過度な期待は落ち着いてきているが、在庫管理、盗難防止、シームレスな購買体験、顧客体験の向上など、店舗内のカメラと画像解析への要望は着実に増えると予測される。
「セッション1:店舗を見通すコンピューター映像」では、店内カメラの映像で顧客の行動をリアルタイムで解析し、商品提案や在庫の最適化の重要性について語られた。
テクノロジーの進化によるプライバシー保護についても触れた。特にデジタルネーティブ世代であるZ世代やα世代(小中学生を含む2010年以降生まれ)は、必要以上のデータ活用を嫌う傾向がある。
消費者にデータ提供を許容する条件として「エンゲージメントの見返り」があることや、プライバシーを配慮した手法として画像データを保存せずに匿名化された情報のみを活用するなどの処理を「エッジで行う」必要性が強調された。
店内以外のカメラを使うという考え方もある。バーチャルメイク、AI診断、拡張現実(AR)試着などを楽しめる「YouCam」シリーズという個人向けアプリがある。全世界のダウンロード数は10億回以上を記録している。
同セッションには、そのアプリを開発する米Perfect Corp(パーフェクト・コープ)でプレジデント兼チーフ・グロース・オフィサーを務めるウェイン・リュー氏が参加した。
店舗だけでなくユーザーのスマホカメラを通じてカスタマージャーニーに入り込み、「コミュニケーションを潤滑にすることで顧客情報を信頼される形で取得することが重要だ」とリュー氏は語った。同社のバーチャル試着や肌診断は、5秒以内で14項目を分析できる。顧客体験を向上させながら重要なデータを取得していると強調した。
3.販売員のためのモバイル端末
モバイル端末は、従業員の即戦力化、業務の効率化、顧客サービスの向上を通じて職場環境を改善し、従業員の離職率を低減させる。24年のCESで基調講演をした米Walmart(ウォルマート)は従業員向けのアプリを起点としたAIエージェントを搭載するという、業界をリードする取り組みをしている。
4.リテールメディア
リテールメディアは急成長を続け、小売業に新たな利益を提供している。多くはECやモバイルアプリを経由した接点を利用したもので、さらに店舗との連携を広げていくことが、競争に勝ち残る上で今考えるべき課題となる。
店舗での情報発信、つまり広告を配信するために使うスクリーンは、商品棚、スマートカート、総菜などの食品カウンター、冷蔵/冷凍ショーケースなど、徐々に増えている。販売価格を表示する電子棚ラベルも、広告やプロモーションを掲載することが可能になっている。
店舗にスクリーンを設置するとなれば、費用やメンテナンスなど物理的な負担の他、小売業者、リテールメディアのシステム管理業者、ネット広告の代理店、分析会社など多くの関係者を巻き込み、管理する手間が必要となる。
ここでもやはり、プライバシーの課題が残る。顧客がどの広告を閲覧したかを判断するには人流を計測するトラフィックカウンター、カメラ、携帯電話などの追跡技術を使う。その多くは、プライバシーに関する消費者感情を逆なでする可能性があるのだ。
「セッション2:小売業におけるAIの活用」に登壇したモバイル広告プラットフォーム米Kargo(カルゴ)最高顧客責任者(CCO)のジニーヌ・シャオ・コリンズ氏は、ニキビ用クリームをプロモーションしたドラッグストアの事例を紹介した。
多くの棚にQRコードを掲示することで、AIコンシェルジュとのチャットが可能となり、購入レシートをスキャンすると、ゲームを通じた特典が得られる仕組みも提供した。今後、重要度を増すのは、カスタマージャーニーを広くカバーする体験の提供である。
5.究極のショッピング体験
この5番目のキーワードの原文は「Shopping nirvana(ショッピングニルヴァーナ)」である。nirvanaとは直訳すると涅槃(ねはん)、悟りの境地を意味する言葉となる。スラングとして、至福の状態、極楽、究極の体験といった意味もあるため、「究極のショッピング体験」としておく。
これはECが「単なる購入の場所から体験の場所への変化」を遂げていくことを意味している。店舗とは違う体験を届けることが可能となっているのだ。「利便性はEC、体験はリアル」という今までの認識を改める必要がある。
Chat(チャット)GPTのような対話型AIで、まるで人間のような対話ができるようになっただけでなく、画像や音声の認識も可能になってきた。こうしたAI技術を融合することで、ECでのショッピング体験を高めようという動きが広がりつつある。
例えば、画像認識AIによってビジュアル検索が実現できる。雑誌、モデル、道行く人の写真をスマホで撮り、同じアイテムや類似品を識別して購入できるようになってきた。画像生成AIで、バーチャル試着やコーディネートの提案など、背景やシーンと合わせた提案もできる。リアル店舗以上にイメージを膨らませることも可能になってきたのだ。
「セッション3:没入体験/メタバースでの買い物」では、AR技術やメタバースについて語られた。
多彩な購買行動を取るZ世代に対しては、複数のタッチポイントを用意する必要がある。その上で、没入型の体験を用意することがブランド選定やロイヤルティー向上の重要な要素となるという議論が繰り広げられた。
米Roblox(ロブロックス)のファッション&リテールパートナーシップのグローバル・グループ・ディレクターであるウィニー・バーク氏は、「ロブロックスにはすでに400以上のブランドが参加し、デジタルと物理的商品を組み合わせた消費者体験を提供している」という。
一例としてバービー人形のプロモーションを示した。2カ月で3億1300万人が利用し、1人あたり平均で4.3分滞在した。このキャンペーンの総時間はNBAの全試合を通じた観客の総滞在時間を超える規模だと説明した。
米Snapchat(スナップチャット)のグローバルディレクターであるレシュ・シドゥ氏は、仏ロレアル傘下で化粧品ブランドを展開する米NYX Cosmetics(ニックス・コスメティクス)の事例を挙げた。
スナップチャット内のユーザーがクイズ形式で肌や気分に合ったメイクの提案を受ける。その製品はシームレスに購入可能になっているという仕組み。延べ9160万回利用され、開始から4カ月で数百億ドルの売り上げを記録した成功事例だったとする。
また大手ホームセンターチェーンを展開する米Lowe’s(ロウズ)のイノベーションラボシニアディレクターであるジョシュ・シャブタイ氏は、米Apple(アップル)のヘッドマウントディスプレー「Apple Vision Pro(アップルビジョンプロ)」を活用した没入型キッチンデザイン「Lowe’s Style Studio」について説明した。
これは仮想空間でキッチンデザインを直感的に行うことが可能で、80億以上のデザインの組み合わせが可能となる。アップルビジョンプロの操作は目線とタップだけで、幅広い年齢層に好評で、高齢者でもスムーズに操作できたという。また、体験者全員から「酔わずに楽しめた」という評価があり、実際のキッチン販売にもつながったとする。
「セッション4:ショッピング動画」では、ライブコマースが消費者のインスピレーションをかき立て、そのままシームレスに購買可能なツールとして広がりつつあることを示した。返品は1桁台後半で、一般のEC返品率(20~30%)に比べて低いことも重要なポイントになっているという。
米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のワールドワイドリテール&消費財産業戦略&ビジネス開発担当ヘッドのジャスティン・ホナマン氏は、自社のライブコマース「Amazon Live(アマゾン・ライブ)」の特徴について話した。
視聴者とライブチャット機能を通じたインタラクティブ性があり、配信中に画面上で直接商品が表示され「クリックで購入」ですぐに購入できる利便性もある。
配信者向けには「Amazon Live Creator(アマゾン・ライブ・クリエーター)」アプリを用意している。簡単にライブ配信でき、視聴者のエンゲージメントや売り上げのデータをリアルタイムで確認できる。ライブコマースの導入ハードルを下げ、多くのブランドが取り組めるようにする。それが市場拡大に重要だと語った。
同セッションでは、写真共有の米Pinterest(ピンタレスト)と米ホームセンター最大手The Home Depot(ホーム・デポ)の担当者が登壇。両社の取り組み事例として、階段下のスペースを「デスク」「物置」「ペットの空間」などに活用するアイデアを募るキャンペーンを紹介した。
このキャンペーンは、ピンタレストを通してインスピレーションを高め、DIYの方法や購入までのプロセスをスムーズにつなぐ顧客体験を提供するもので、両社の強みをうまく生かしている。
8.AIエージェント
AIエージェントができることを把握し、これまでは人の従業員が担ってきた業務から何をAIに任せ、人間が何を担うかを仕分けすることが重要となる。従来の生成AIはマーケターやクリエーターの「アドバイザー」だったが、エヌビディアの講演でも紹介したAIエージェントは、いよいよ「部下」という位置付けになり得る。
かつて自動化は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって行われていたが、あくまでも社内作業を効率化するためのものだった。AIエージェントは、接客やユーザーサポートなど顧客対応をカバーする。ただ、正しい目的を伝え、正しく評価し、改善につなげていかなければ、最終的な成果を引き出すことは難しい。
9.生成AIによるサプライチェーン強化
倉庫管理ソフトウエアのドイツKIONグループは、米Accenture(アクセンチュア)やエヌビディアと共同し、倉庫を3次元(3D)グラフィックスで再現したデジタルツイン内で効率的で安全な倉庫構成を設計(ロボット、労働者、および自動化機器の最適化を含む)する仕組みを提供すると発表した。
エヌビディアのファンCEOは基調講演で、「将来の倉庫は、巨大な自律型ロボットのように機能する。その中のロボットの艦隊をオーケストレーションする」と述べている。
アクセンチュア会長兼CEOのジュリー・スウィート氏は「サプライチェーンを近代化して、リアルタイムの柔軟性を備えた倉庫を再発明するだけでない。顧客と消費者に良いサービスを提供する自律的で安全なサプライチェーンを運営できる」と、自信をのぞかせた。
◇ ◇ ◇
これらの小売りトレンドはデータやAI活用の文脈で全てつながっている。カスタマージャーニーに沿った適切な情報提供、特にZ世代の感情に沿った設計が重要になる。AIエージェントとの連携は評価制度や組織編成のあり方にも影響し、困難も伴うが、大きな変革につながっていくことは間違いない。
成果を引き出すために、AIとのコミュニケーション能力も問われる時代になっていく。
(ヤプリ 伴大二郎)
[日経クロストレンド 2025年1月16日の記事を再構成]
クアッドはインド洋も重要 ドン・マクレーン・ギル氏-フィリピン・デラサール大講師[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 1680文字 画像有 ]
日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」の海上保安当局は1月、初の4カ国共同訓練を横浜港周辺で実施した。参加国が連携を強め、海洋の安全性を高めることにつながる歓迎すべき動きだ。
中国が海洋進出を強めるなかで、クアッドにはさらに必要なことがある。ルールに基づく秩序を維持すると本当に決意しているのであれば、機能的で持続的な「2つの大洋戦略」を採用すべきだ。
中国の強引な拡張主義は、クアッドがインド太平洋でルールに基づく秩序を確立する上で最も差し迫った課題だ。初回の訓練の場所として日本を選んだことは、中国の威圧的な行動によって西太平洋の安全保障が厳しさを増していることを映し出している。
東南アジアや東アジアの各国は中国の強圧的な行動に対して脆弱だ。クアッドの主な声明は東南アジア諸国連合(ASEAN)の重要性の確認や、東シナ海と南シナ海での中国の好戦的な姿勢に対する懸念を表明することに重点を置いている。クアッドの注目すべきプロジェクトは主に東南アジアに集中している。
ただ、中国の戦略を考えるとインド洋も重要だ。中国はエネルギーの60%以上を西アジアとアフリカから得ており、輸入のほとんどはインド洋を通過する。中国にとって脆弱部と言える海域だ。
中国は2008年以降、海軍の遠洋作戦をインド洋に広げてきた。自国にとって重要なシーレーン(海上交通路)を監視するためだ。17年にはアフリカ東部のジブチに海外初の海軍基地を設けた。パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカの港湾で軍事的プレゼンスを高め、スーダン、ケニア、モザンビーク、コモロの港湾開発プロジェクトにも投資している。
それでもインド洋で中国の軍事力は限定的だ。クアッドは中国のエネルギー確保への不安と軍事力の限界を自らの陣営に有利になるように利用すべきだ。
クアッドはインド太平洋地域の構想であるにもかかわらず、その活動は依然として地域の東部に傾いている。これは参加国のインド太平洋に関するビジョンが一様でないことが原因とみられる。
米国のインド太平洋戦略はインド洋全体ではなく、その東部だけを対象としている。クアッドの「海洋状況把握のためのインド太平洋パートナーシップ(IPMDA)」という取り組みもインド洋東部に限定されている。
インド洋ではクアッド4カ国の「マラバール」や多国間の「ミラン」などの共同訓練は行われているが、持続性や長期的なロードマップは欠けている。軍事的な圧力として不十分であり、中国は東シナ海と南シナ海に軍事力を集中することができている。
クアッド各国は中国の拡張主義に対抗する機能的な海洋安全保障の枠組みを構築する必要がある。インド洋の重要なチョークポイント(要所)に常時、沿岸警備隊や海軍を集団的に配備すれば、中国に多大なコストを強いることができる。中国は軍事力を分散せざるをえず、クアッドは西太平洋で中国の海軍と海警局に圧力をかけることができるかもしれない。
こうした取り組みを継続していくことが重要だ。2つの大洋戦略を有効に機能させることが、西太平洋で中国のやりたい放題を抑えることにつながる。
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ルビオ米国務長官らの影響力が左右
米議会調査局によると、中国軍の艦船数は2020年までに米海軍を超え、双方の差はさらに広がる見通しだ。中国軍ににらみを利かせるには日本やオーストラリア、インドなどとの連携が一段と必要になっている。その意味でギル氏の主張は理にかなう。トランプ米大統領も1月27日にインドのモディ首相と電話し、クアッドの推進を確認した。
しかし、彼がどこまでインド太平洋への関与を深めていくのかは不透明だ。通商問題で中国に不満を抱いているものの、台湾海峡や南シナ海の安定を守ることが米国の使命だと考えていないとみられる。台湾には守ってほしければ防衛費を払うべきだと発言した。対中強硬派のルビオ国務長官らがどこまで影響力を確保できるかにクアッドの命運は左右される。
(本社コメンテーター 秋田浩之)
IT投資 生かせぬ日本 変わらぬ業務フロー、革新生めず コロナ前の4割増も…生産性低いまま[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1627文字 PDF有 書誌情報]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
日鉄、山陽特殊鋼にTOB 700億円で完全子会社化へ 海外戦略で連携[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 15ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電などに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%になる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
住宅ローン、利上げの影響は 負担増、「5年ルール」で試算(トップストーリー)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 32ページ 2712文字 PDF有 書誌情報]
日銀が1月、政策金利を年0.25%から0.5%に上げ、変動金利の住宅ローンを抱える家計に影響が広がる。約1年前に35年ローンを最優遇の金利水準で借りたとして影響を試算すると、借入額3000万円で毎月返済額は約5000円、同4500万円なら約8000円増える。住宅ローン減税による「借り得」もなくなる。
「ガソリン代や食費も上がっている。日銀の利上げで住宅ローンの支払いも増えるのは大変」。2023年末に一戸建ての自宅を買った40代男性Aさんは話す。地方銀行から年0.4%台の変動金利で3000万円借りたが、昨夏の日銀利上げでローン金利は1月に0.6%台に上がったばかりだ。
今回の日銀の追加利上げによって、多くの銀行で住宅ローンの基準金利がさらに0.25%上がる可能性が高い。Aさんの適用金利も年0.8%台になる見通しだ。子どもふたりはまだ保育園児で、将来は教育費もかかる。「今後さらに金利が上がることを見据えて家計を考えたい」と話す。
日銀の利上げが住宅ローンに与える影響は住宅金融支援機構のサイト上にある「資金計画シミュレーション」で試算できる。2回の利上げを反映するため、1年単位で設定できる適用金利を当初1年間は0.4%、次の1年間は0.55%、その後の33年間は0.8%としてみよう。
毎月返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」の下では、Aさんに近い借入額3000万円のケースは当初約7万7000円だった毎月返済額が6年目以降、8万2000円に増える。3年目以降の金利が完済まで0.8%で一定と仮定すると、総返済額は当初に比べ約210万円膨らむ。
○ ○
借入額が大きいほど金利負担は重くなる。国土交通省によると、初めての住宅取得で注文住宅を買った人のローン借入額は全国平均で4447万円だ。平均的なケースとして借入額4500万円で試算すると、当初11万5000円の毎月返済額が6年目から8000円増えて12万3000円になる。
日銀のもう一段の利上げを想定して3年目以降の適用金利を1.05%まで上げて試算すると、6年目からの毎月返済額は12万9000円だ。総返済額でみると5330万円まで膨らみ、510万円の負担増になる。
近年の新築マンション価格高騰で、とりわけ都市部の共働き世帯は住宅ローン借入額が大きくなりやすい。リクルートの「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、首都圏で新築マンションを購入した共働き世帯の平均借入額は5617万円にのぼる。借入額6000万円だと、3年目以降の金利が0.8%で一定としても、6年目以降の毎月返済額は1万2000円、総返済額が420万円それぞれ増える。
同じローン残高でも、残りの返済期間が長いと、利上げによる毎月返済額や総返済額の増加の影響が大きくなる。残りの期間が長い方が元金の返済ペースが遅く、その分、利息が多くなるためだ。また、元金が多く残る返済初期ほど、金利負担は増える。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFSの塩沢崇取締役は「返済期間35年のうち、最初の10年は特に金利上昇の影響が大きくなる」と指摘する。
今回の日銀利上げによって、実際に住宅ローンを借り入れ中の人の適用金利が上がるのは7月ごろになる可能性が高い。多くの金融機関はまず政策金利と同じ幅だけ短期プライムレート(短プラ)など貸し出しの基準となる金利を引き上げる。これが住宅ローンの基準金利のベースとなる。4月1日、10月1日といった基準日に金利が見直され、その2~3カ月後の返済分から金利が上がる。
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変動型で住宅ローンを借りている人は、5年ルールの有無も確認しておきたい。5年ルールがある金融機関の場合、毎月返済額が増えるのは6年目、11年目、16年目といった5年ごとの節目の年からだ。それまでは毎月返済額のうち利息分の割合が上がるが、返済額そのものは変わらない。
6年目、11年目などにその時点の適用金利とローン残高、残りの返済期間で再計算し、その後5年間の毎月返済額が決まる。毎月返済額の増加率を最大25%までに抑える「125%ルール」もある。
5年ごとの節目の年を迎えるまで毎月返済額が変わらないため、適用金利が上がっても当面は家計の負担増を実感しにくい面がある。返済に支障が出ないかどうか、金融機関から半年ごとなどに届く「返済予定表」を確認しておきたい。インターネットのサイト上で見られる金融機関もある。
返済予定表には住宅ローンの借入日や借入額、残高などが記載されている。これらの情報を使ってシミュレーションサイトで試算すれば、完済までにどのくらい金利が上がると、毎月返済額がどの程度増えるのかといった点を、ある程度把握できる。
将来の収入の見通しや、教育費など支出が増える時期と照らしあわせて返済が厳しくなる可能性があれば、繰り上げ返済や日々の家計支出の見直しに取りかかるきっかけになるかもしれない。
一方、ソニー銀行やSBI新生銀行、PayPay銀行は5年ルールがない。適用金利が上がるとその都度、毎月返済額が増える。家計にとっては時間的余裕はないが、ルールがある場合より総返済額は少なくなる。ルールの有無は金融機関ごとに決まっており、付けたり外したりはできない。
減税による「借り得」、消失へ
ニッセイ基礎研究所の金融調査室長、福本勇樹氏は、「今回の利上げにより、住宅ローン減税の控除率0.7%の人は『借り得』がほぼ消失した状態になるだろう」と指摘する。今後も日銀の利上げが続けば、控除率1%の人も支払金利が減税メリットより大きくなる。
「借り得」とは、年末の住宅ローン残高の一定割合を所得税などから差し引く住宅ローン減税によって変動型ローンが事実上マイナス金利になっていた状況のことだ。手元資金があっても、あえて繰り上げ返済しないほうが家計にプラスになる。
2022年末までの入居で控除率1%、控除期間は最大13年、控除対象の借入額が上限4000万円のケースがあった。福本氏の試算によれば金利年0.4%、借入額4500万円の場合、13年間の支払利息約190万円に対し、所得控除額は約460万円にのぼり、約270万円の「借り得」となる。現行の控除率0.7%の場合を、限度額3000万円のケースで試算しても、約80万円の得だ。
日銀の利上げにより預金金利も上がるが、現役世代の家計の多くはローン残高より預金残高が少ない。福本氏は「適用金利が控除率を超えてきたら、まずは繰り上げ返済を検討すべきだ」と助言している。
(川本和佳英)
リッチ・ブラッド ロバート・ベイリー著(新書文庫)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 37ページ 253文字 PDF有 書誌情報]
■『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー著 米南部の弁護士ジェイソンはアルコール依存症のリハビリを経て仕事に復帰した。そこへ弁護を頼んだのは疎遠になっていた姉。彼女は殺人の容疑をかけられていた。幼少期から持つ姉への劣等感、依存症再発への恐れを抱えつつ、ジェイソンは事件の真相を追う。スリリングな謎解きに、姉弟のすれ違いと和解の物語が奥行きを生む。吉野弘人訳。(小学館文庫・1320円)
過去に掲載した書評が電子版でお読みいただけます。スマートフォンでQRコードを読み取ると「日経の書評」にアクセスできます。
ウェルネット、税引き益46%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 215文字 PDF有 書誌情報]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
道内自治体 健康寿命延長へ 中札内村、報酬で運動習慣 江別市 スマホ貸与し体重記録(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 1297文字 PDF有 書誌情報]
強度など異なる4コース
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
スクロール、今期純利益21%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 静岡 6ページ 157文字 PDF有 書誌情報]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
北国FHD、4~12月純利益26%減[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。
健康寿命、PRで長く 奈良県、「養生訓」ラップ動画 京都市は「1日+1000歩」推進(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1607文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
みなと銀、りそなと再始動(下) 社長「信託業務に商機」(NIKKEIFinancialセレクション)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1603文字 PDF有 書誌情報]
事業再生、地元を活性化
みなと銀行の武市寿一社長はりそなグループとのシステム統合について「欠点を補い、攻めを加速することができる」と強調する。基幹システムの刷新により、どんな銀行を目指すのか。成長戦略や課題などを聞いた。
――システムを一緒にすることで得られるシナジーは何でしょうか。
「我々の欠点は大きく2つ、マスリテールと決済だ。リテールではベースとなる給与振込口座や年金口座などが弱いが、そこはりそなのスマートフォンアプリが頼りになる。以前のアプリは使い勝手が悪く、お客さんからもかなり言われた。今はできないこともアプリが変わればできるようになるので、これはかなりの武器になる」
「紙ベースでやっていたことがデジタルに移行できるのも大きい。住所変更が一番分かりやすいが、りそな銀行は店頭で対応する割合が1割、みなとは店頭が9割で、構造が逆になっている。業務効率化の観点からもシステム統合は有効だ」
――信託業務の認可を得ることに意欲的です。
「我々は預かり資産販売には強い。だが、販売にとどまっている。信託ができるようになれば、預かり資産販売を(富裕層である)プレミア層の顧客管理という観点でもやっていける。信託はこれまで代理店としてりそなに案件をつなぐ形で、一番大切な部分はトスアップしていた。預かり資産販売を入り口に信託の営業にもつなげたい」
――商圏が重なる関西みらい銀行と共同店舗を出す余地はありますか。
「あるにはあるが、数はかなり限定的だ。それよりも人材戦略の方が大きい。今まではシステムが違うのでグループ間での人材交流がしにくかった。弱点となっている分野に人材を充ててもらったり、みなとの行員に他行へ勉強しに行ってもらったりすることもできるようになる」
――兵庫県へ越境攻勢を仕掛けている山陰合同銀行はどのような存在でしょうか。
「いまはリスクを取って住宅ローンを伸ばされている印象だ。我々ではできないような案件も取られているが、そうでない案件もあるので多少の影響はある。ただ、我々も住宅ローンは伸びているので、本質的にどうこう(影響が大きくなる)ということはない」
――地元、兵庫県や神戸市の人口は減少しています。今後の戦略は。
「地域活性化や就業人口を増やすなど、人口減を少しでも和らげたい思いでやっている。そういう意味でも事業再生は兵庫の活性化につながる取り組みだ。生きられる会社をどのように生かしていくのかということを考えている。我々は取引先から逃げず、時にはロスカット(債権放棄)もいとわずにやる」
「観光事業にも力を入れている。人口が減ることはある程度避けられない中で、交流人口を増やしたい。神戸空港に着目すれば、就航地の銀行とも連携することはできる。アイデアは色々ある」
(NIKKEI Financialの24年12月12日公開の記事を編集)
良さ受け継ぎ独自性発揮を
みなと銀行のコーポレートカラーは、りそなグループの「緑」ではなく「青」を基調とする。りそな入り直後は「みなと銀の立ち位置がよく分からない」という声もあった。システムが異なる状況が続いたこともあり、無理はなかった。それでも「緑にはならない」(みなと銀幹部)という姿勢を貫いてきた。
戦後に発足した無尽会社時代から神戸市に根を下ろし、培ってきたブランドは維持しつつ、兵庫県の地方銀行として、地元に尽くす意識が強い。りそなの良い部分は活用しつつ、独自性は発揮する。そんな誇りが「緑にはならない」という言葉には秘められている。
顧客が求めるのは、例えば窓口の午後5時まで営業といったりそなのよい部分を引き継いだうえで、事業再生や観光などといった「みなとらしさ」を堅持する姿だろう。システムが統合され、名実ともにりそなの一員になっても「緑に染まりきらない」覚悟をどう示していくかが問われる。
田村匠が担当しました。
レトロな近代商業建築カフェ――メニューや建築、往時に思いはせ(何でもランキング)[2025/02/01 日経プラスワン 2ページ 2842文字 PDF有 書誌情報]
れんが造りの銀行に、木造の工場や駅舎――。当初の商業的な役割を終えた近代建築がカフェとしてよみがえるケースが広がっている。
こうしたカフェでは当時働いていた人々に思いをはせられる工夫をしているところもある。例えば4位の工場跡事務室。食べ物が十分になく、太ることが健康の象徴であった大正時代に「フトルミン」という乳酸菌飲料を旧工場で作っていた。鈴木さんによると「創業者の志をくんで、メニューは健康に配慮したものとなっている」。朝のセットメニューで当時の飲料にちなんだヨーグルトも味わえる。
再生したカフェは地域の人々のコミュニティースペースや交流の場になっているところもある。2位のさらさ西陣では開業からほぼ欠かさず毎月第3月曜日に音楽ライブを開催。8位の浪漫座でも定期的にコンサートを開いており、それを目当てに足を運ぶ客も少なくない。
日常を少し離れて、おすすめの1杯を飲みながらノスタルジックな雰囲気を満喫したい。
【表】レトロな近代商業建築カフェ
4 工場跡事務室 (奈良市)
大正時代の工場にタイムスリップ
<340>飲料工場の事務室や荷造室だった場所を利用した喫茶店。改修は最低限に抑えられており、大正時代に建てられた当時の姿を伝える。「目の前で作業が始まっても違和感はない」(鈴木敬二さん)という声も。
前畑温子さんは「外観も内観もタイムスリップしたかのような雰囲気が魅力的」と評価する。事務室らしい落ち着いた雰囲気の店内には工場で作られていた乳酸菌飲料「フトルミン」の瓶も展示されている。研究所で使われていた道具をリメイクするなど、「当時の面影を残そうとしている点も評価したい」(山田さん)。
(1)近鉄奈良駅から徒歩約15分(2)月~木曜(祝日は営業)
5 赤い屋根の喫茶店 駅舎
(青森県五所川原市) 太宰治の小説ゆかり
<320>津軽鉄道の芦野公園旧駅舎を喫茶店として再生した。美しい自然に囲まれた赤い屋根と白い壁の木造駅舎は、映画に出てきそうなたたずまいだ。
「店内には駅務室と待合室を隔てていた木のカウンターが残されており、四角く開いた窓口が、乗客が駅員から切符を買っていた時代をしのばせる」(川口葉子さん)。喫茶店の窓からは、今も列車が走る様子を見ることができる。
大羽さんによれば「芦野公園駅は太宰治の小説『津軽』の冒頭にも出てくる駅。『津軽』を読みながら太宰の足跡をたどる旅もおすすめだ」という。
(1)芦野公園駅下車すぐ(2)水曜日
6 レボン快哉湯 (東京都台東区)
往年の銭湯のたたずまい
<255>明治末期に創業した銭湯「快哉(かいさい)湯」が老朽化により廃業した後、喫茶店として再生した。まず目に入るのは木札の下駄(げた)箱。中に入れば「浴室に描かれた富士山のペンキ絵や番台、大きな鏡や柱時計などが大切に残されており、往年の銭湯のたたずまいがうかがえる」(川口さん)。
「銭湯だった頃の名残を楽しみながら、自家焙煎のコーヒーと自家製アイスクリームがいただける」(前畑さん)。音楽のイベントや短歌の歌会などができるコミュニティースペースとして、地域の人々に今も愛されている。
(1)入谷駅から徒歩約2分、鶯谷駅から徒歩約9分(2)不定休
7 青い理髪舘 工房モモ
(長崎県島原市) 淡いブルーの洋風建築
<185>大正時代に建てられた登録有形文化財の理髪館の1階がカフェになった。淡いブルーの洋風建築は、欧米の町並みを思わせる。「鏡や椅子などがしっかりと残されているので、ここで色々な人が髪を切っていたんだなと想像できる」(前畑さん)
老朽化によって解体を危ぶまれたが、商店街の人々の支援によって保存された。「外観の美しさ、内観の美しさから当時のモダン建築を知ることができ、とても写真映えする」と鈴木さんは評価する。健康を意識したメニューを提供し、地元の農産物や発酵調味料を使った一皿が楽しめる。
(1)島原駅から徒歩約5分(2)不定休
8 山猫瓶詰研究所
(鹿児島県枕崎市) 昭和の風情、物語の世界
<180>山間にぽつりと立つ、30年あまり空き家だった木造の郵便局を2022年に再生した。「緑を背景に立つ、そのたたずまいが何より素晴らしい」と高岡さんは評価する。
モチーフは宮沢賢治の「注文の多い料理店」に出てくる「山猫軒」。「内部のカウンター窓口のすりガラスに書かれた『いらっしやいませ』の文字が古めかしく、昭和の風情を漂わせている」(川口さん)。地元の食材を使ったカタラーナやマフィンなどを提供する。甘い香りに誘われて一歩足を踏み入れれば、あっという間に物語の世界に迷い込んでしまいそうだ。
(1)枕崎市街地から車で15分(2)月、火曜日
8 レストラン&カフェ 浪漫座
(佐賀市) 古典的銀行建築、上質な空間
<180>1906年に建設された旧古賀銀行の一角をリノベーションした。「上薬のかかった高級なれんが仕上げの古典的銀行建築。内部にも上質の木材を多用している」(町田さん)
2階の回廊まで吹き抜けの開放的な空間が広がる。「規模の大きさから当時の栄ぶりがうかがえる」(山田さん)。重厚感のあるカウンターや暖炉などが九州の五大銀行の一つと称された銀行のクラシカルな雰囲気を醸し出す。
(1)バス停呉服元町駅から徒歩約1分(2)月曜日(祝日の場合は火曜日)、祝日の翌日(土曜日の場合は開館)、12月29日~1月3日
10 大雄山線 駅舎カフェ1の1
(神奈川県小田原市) 電車の音とチョコラテ
<170>伊豆箱根鉄道大雄山線の管理事務所だった建物を改装した。「昭和の貴重な鉄道アイテムがそのまま使われているので、レトロな雰囲気を存分に楽しめる」(大羽さん)。運転士が速度を調整するために使っていた主幹制御器や車内の非常通報ボタンなど、店内の至る所に飾られた備品の数々は昭和初期を彷彿とさせる。
「時折聞こえるホームアナウンスや行き交う電車の音も鉄道好きにはたまらない。冬の寒い日に室内の木のぬくもりを感じながらいただくチョコラテは格別」と鈴木さんは話す。
(1)小田原駅下車すぐ(2)不定休
ランキングの見方 数字は専門家の評価の合計。(1)アクセス(2)定休日。写真の1~3位は鈴木健撮影。4位都甲ユウタ、5位赤い屋根の喫茶店 駅舎、6位レボン快哉湯、7位青い理髪舘 工房モモ、8位山猫瓶詰研究所、8位レストラン&カフェ浪漫座、10位大雄山線 駅舎カフェ1の1提供。
調査の方法 大羽めぐみ、川口葉子、前畑温子の3氏の協力で24店を候補に選定。「当時の人々の息づかいが感じられるか」「写真映えする空間でゆったりと過ごせるか」などの観点で専門家7人が1~10位を選び、編集部で集計した。(河井萌が担当しました)
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航空マイルがたまるカード、年会費無料など選択肢広がる(ポイント賢者)[2025/02/01 日経プラスワン 3ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
新しいANAカードの発表がありました。18~29歳が対象で年会費無料のANA JCB CARD FIRSTと、年会費が3万9600円で招待制のANA JCB CARD Preciousです。
全日本空輸のマイルがたまるANAカードや、日本航空のJALカードは、学生向けカードを除けば年会費が高く、なかなか継続保有するのが難しいクレジットカードでした。
ANA JCB CARD FIRSTはマイル還元率1%で、新社会人にも申し込みやすくなっています。毎年継続すると3000マイルもらえます(一般カードは1000マイル)。年間100万円以上利用すると5000マイルのボーナスマイルがもらえます。
一方、ANA JCB CARD Preciousは年会費を抑えたプラチナカードです。JALカードのプラチナは年会費3万4100円ですが、ANAプレミアムカードは年会費7万7000~17万500円とJALカードよりも高額なことがネックでした。
提供サービスは、コンシェルジュデスクの利用、国際線ラウンジを利用できるプライオリティ・パスの付帯、300万円以上利用した場合にマイル還元率が1・2%になり入会・継続で毎年5000マイルもらえるなどです。上手に使えば多くのマイルを獲得できます。
ただし、ANA JCBワイドゴールドカード(一部対象外カードあり)を年間300万円以上利用したときに招待されるクレカで、誰でも申し込めるわけではありません。
最近はANAとJALのマイルの利用先も増えており、無料航空券に交換するだけでなく、マイルで特別体験に参加したり、スマホ決済のANA PayやJAL Payにチャージしてコンビニなどでの買い物に利用したりできます。
(ポイ探代表 菊地 崇仁)
山陽特殊製鋼の純利益下振れ 25年3月期、欧州販売減[2025/01/31 22:53 日経速報ニュース 364文字 画像有 ]
山陽特殊製鋼は31日、2025年3月期の連結純利益が前期比23%減の70億円になる見通しだと発表した。従来予想から25億円下方修正した。ドイツを中心とした欧州経済の停滞により、自動車用軸受け鋼などの販売数量が想定より減少することなどが響く。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比80%減の12億円となった。収益性が悪化した海外子会社の人員整理に伴う損失計上などが影響した。
同日、親会社の日本製鉄によるTOB(株式公開買い付け)の成立を条件として25年3月期の期末配当をしないと発表した。従来は50円とし、年70円配を予想していた。3月18日まで実施されるTOBの決済後の3月31日を基準日として配当する場合、TOBに応じた株主と応じなかった株主で経済的差異が生じうることなどを踏まえたとしている。
【関連記事】日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円
大東建託、アスコットにTOB 351億円で完全子会社化[2025/01/31 21:50 日経速報ニュース 477文字 画像有 ]
大東建託は31日、不動産開発を手掛けるアスコットに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。351億円を投じ、完全子会社化を目指す。アスコットは都心部での小型マンションやオフィス開発を得意としている。郊外での賃貸用物件が主力の大東建託は買収により事業領域を拡大する。
TOB価格は1株あたり260円と、31日終値に比べ20%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。アスコット社員らに付与している新株予約権についても1個105円で買い付ける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。決済開始日は3月26日。アスコットは上場廃止になる見通し。
アスコットは31日、TOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。筆頭株主で44.96%を保有する中国平安保険グループ子会社や32.17%を保有するSBIホールディングスなどが応募する契約を締結しているという。
大東建託は買収によってこれまで手薄だった都心部を開拓するほか、開発した物件をアスコットが運用するファンドに供給することなどを計画する。アスコットは資金調達コストや建築費の削減を狙う。
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スクロール、純利益21%増に上方修正 25年3月期[2025/01/31 20:24 日経速報ニュース 157文字 ]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
ウェルネットの24年7~12月、税引き益46%増[2025/01/31 18:42 日経速報ニュース 277文字 ]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
25年6月期通期の単独業績見通しは据え置いた。売上高は前期比18%増の120億円、税引き利益は20%増の10億円を見込む。
北国FHDの純利益26%減 24年4~12月[2025/01/31 18:40 日経速報ニュース 300文字 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。トチツーカの利用者は約8500人で、石川県内の小売店や飲食店など約2000店で使うことができる。
日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円[2025/01/31 18:14 日経速報ニュース 789文字 画像有 ]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電、鉄道向けなどに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%に下がる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
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楽天G、新たな大規模言語モデルを外部提供 自社AIにも[2025/01/31 17:34 日経速報ニュース 320文字 画像有 ]
楽天グループは31日、生成AI(人工知能)の基盤技術である大規模言語モデル(LLM)の最新版を外部企業に公開することを明らかにした。これまでのLLMよりも学習データの規模を大きくした。楽天Gが提供する生成AIサービスの品質向上にもつなげる。
電子商取引(EC)モール「楽天市場」の出店者向けに開いたイベント「楽天新春カンファレンス」で三木谷浩史会長兼社長が表明した。「RAKUTEN AI 2.0」など2種類で、詳細は近く公表する。
傘下の楽天モバイルは1月、法人向け生成AIサービスの提供を始めた。三木谷氏は「ECや決済など楽天経済圏から生まれる膨大なデータを活用できる。楽天のAIをマーケティングや事務効率化に使ってほしい」と述べた。
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IT投資、いかせぬ日本 金額増えても革新生めず[2025/01/31 17:30 日経速報ニュース 1629文字 画像有 ]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され、先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
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オープンハウスグループ、暗号資産での支払いを受付開始[2025/01/31 17:00 日経速報ニュース 1178文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
暗号資産での不動産販売を開始いたします
グローバルなお客さまの日本不動産物件探し・購入・管理・売却を身近に
株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 荒井正昭、以下「当社」)は、グローバルからのお客様が、日本不動産を購入される際に、より便利にご利用いただけるよう、暗号資産での支払いの受付を開始いたします。当初は、BitcoinとEthereumに対応し、当社グループ各社の強みを活かして、物件探しから、購入、管理、売却の相談について、総合的にワンストップでご提供できるよう、順次対応してまいります。
・Open House Global ホームページ https://global.openhouse-group.com/
※参考画像は添付の関連資料を参照
暗号資産を代表するBitcoinは、2024年、そのネットワーク内で決済された取引額が19兆ドルを超え、2023年の8.7兆ドルを大幅に上回りました。2024年にアメリカでSECが初のBitcoinETFを承認してから、それまで直接保有が難しかった機関投資家による投資額も増加し、12月には米財務省やFRBのパウエル議長からもビットコインをデジタルゴールドのようなものとする発言やレポートが相継いだことなどから、史上初の1Bitcoin=10万ドルにも到達しました。第47代アメリカ大統領に就任したトランプ氏は、「アメリカをビットコイン超大国に」と掲げる親ビットコイン派としても知られています。
また、日本国内においても、昨年12月20日には自民党デジタル社会推進本部と金融調査会が暗号資産に関する緊急提言を取りまとめ、加藤金融担当大臣に、取引所の口座開設数が1100万口座を超え、利用者預託金が2.9兆円に達している事実等を鑑み、「暗号資産を国民経済に資する資産へ」という内容の申し入れが行われました。従前web3PTの動きを継承し、自民党に新たに組成された「web3ワーキンググループ」は、新たな法的整理の素案づくりを全力で進めており、本年1月23日には関係省庁と意見交換も行っています。なお、本日の衆議院予算委員会でも加藤金融担当大臣より、有識者会議において与党税制改正大綱に沿った議論が進んでおり、本年6月までに何らかの結論を出すという発言も伺えました。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/01_202501311601.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/02_202501311601.pdf
<東証>住信SBI銀が上場来高値 Baas好調で[2025/01/31 15:21 日経速報ニュース 451文字 ]
(15時15分、スタンダード、コード7163)住信SBI銀が急伸している。午前に前日比535円(12.31%)高の4880円を付け、上場来高値を更新した。午後も高い。30日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の195億円だった。銀行機能を外部企業に提供する「Baas(バンキング・アズ・ア・サービス)」事業の拡大などが好感され、買いを集めている。
Baas事業の業務粗利益は約5割増の92億円と伸長した。本業のもうけを示す実質業務純益(単体)は14%増の270億円だった。デジタルバンク事業については、資金運用収益の増加に加え、主力事業である住宅ローンの実行による貸出事務手数料や振込やデビットカードなどの決済関連手数料の増加などが寄与した。
市場では「Baasが好調だった点が評価できるほか、同社は住宅ローン融資も行っており、日銀の利上げ継続の思惑も株価の追い風となっている」(国内シンクタンクの研究員)との声が聞かれた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
auCL、au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全に買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて発表[2025/01/31 14:00 日経速報ニュース 829文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて
~やらせレビューは年間20万件を削除、偽造品・模倣品対策はブランド権利者と共に対策強化~
auコマース&ライフ株式会社(以下、当社)は、総合ショッピングサイト「au PAYマーケット」において、「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みを推進しています。
今般、当社が2024年度において推進している不正対策強化のための5つの取り組みをご紹介します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■取り組みの背景
コロナ禍でEC利用が定着して以降、日本の国内EC市場規模は年々拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2023年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円となり、今後も伸長する(※1)ことが予想されます。
一方で、ECサイトでの買い物においては、クレジットカードの不正利用や偽造品・模倣品の蔓延など、トラブルが多発しています。実際に国内ECサイトのクレジットカード不正利用額は2023年に540.9億円、2024年上半期(1月~6月)に268.2億円で過去最多(※2)というデータもあります。
当社では、「共に創る不正ゼロの安心と信頼のプラットフォーム」をスローガンに、お客さまへ安心・安全な売り場をご提供するため、店舗さまと共にサイト健全化に向けて取り組みを強化しています。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/01_202501311348.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/02_202501311348.pdf
奈良県、養生訓ラップ動画 減塩・休養で健康寿命長く-データで読む地域再生 関西[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1610文字 画像有 ]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で、松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
【関連記事】健康寿命を延ばせ 静岡県、ビッグデータ使い男女とも1位
北海道中札内村、成果連動型「SIB」で健康寿命長く-データで読む地域再生 北海道[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1287文字 画像有 ]
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
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外為10時 円相場、上げ拡大 154円台前半 都区部CPIで思惑[2025/01/31 10:33 日経速報ニュース 623文字 ]
31日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を広げている。10時時点は1ドル=154円26~27銭と前日17時時点と比べて27銭の円高・ドル安だった。物価の高止まりが日銀の早期利上げを後押しするとの思惑から円買い・ドル売りが続いている。もっとも、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えた。
9時すぎに円相場は一時154円03銭近辺まで上昇した。31日発表された1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)で生鮮食品を除く総合が前年同月比2.5%上昇し、市場予想(2.4%上昇)を上回った。根強いインフレで日銀による次の利上げ時期が早まるとの思惑が円買い・ドル売りを誘っている。月末とあって投資家が積み上げた円売り・ドル買いの持ち高解消に動くとの観測も相場を支えている。
買いが一巡すると円には上値の重さも目立った。10時前の中値決済に向けては、「ドル不足のようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。週末を控えて前倒しでドル資金を調達する事業会社も多かったとみられ、国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。
円は対ユーロでも上げ幅を広げ、10時時点では1ユーロ=160円22~24銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げ幅を拡大。10時時点では1ユーロ=1.0386~87ドルと同0.0041ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日銀の高口理事、デジタル化「金融業のあり方を大きく変える可能性」 講演[2025/01/31 10:07 日経速報ニュース 503文字 ]
日銀の高口博英理事は31日午前、金融機構局金融高度化センターのワークショップ「デジタル化とわが国の金融の未来」で講演した。金融分野における最近のデジタル化について、これまでの業務効率化や決済のオンライン化にとどまらず、「金融サービスと金融業全体のあり方を大きく変化させる可能性がある」と話した。デジタル化に伴うリスクを統制しながら、効用を最大限に享受するための適切な枠組みが必要だとの認識を示した。
高口理事は金融機構局、発券局、情報サービス局を担当している。国内で人口減少が進み、金融機関においても人手不足が強まる一方、金融サービスへのニーズは質と量ともに高まる方向にあると指摘。供給制約で収益機会を逃さないためにも「デジタル化によりビジネスのあり方を変えていくことは、金融機関の経営上でより重要な課題」だと述べた。
金融高度化センターは7月に設立20周年を迎える。31日のワークショップでは、デジタル技術を活用した金融サービスの高度化・効率化や安定的な提供について、金融機関やソフトウエア関連企業の役員らがプレゼンテーション・パネルディスカッションに臨む。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
<米国・時間外>ビザ高い 10~12月期の営業収益拡大 個人支出は健全[2025/01/31 09:04 日経速報ニュース 421文字 ]
(コード@V/U)30日夕の米株式市場の時間外取引で、クレジットカードのビザが上昇している。通常取引を前日比2.13%高の343.05ドルで終えた後、時間外では一時352ドル台半ばまで買われて終値を3%近く上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算で事業会社の売上高にあたる営業収益などが市場予想を上回り、好感された。
10~12月期の営業収益は前年同期比10%増の95億1000万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(93億4000万ドル)以上だった。国境をまたぐクロスボーダーの取引高が16%増えて、決済取扱高は9%伸びた。ライアン・マキナニー最高経営責任者(CEO)は決算資料で業績について「ホリデーシーズンの健全な個人支出を反映した」とコメントした。純利益は5%増の51億1900万ドル。特別項目を除く1株利益は2.75ドルと市場予想(2.66ドル)を上回った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%[2025/01/31 08:05 日経速報ニュース 204文字 ]
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
【NQNニューヨーク】30日発表の2024年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
米個別株騰落 IBM12.9%高 ウエスタンデジタル4.7%高 UPS14.1%安[2025/01/31 07:10 日経速報ニュース 2130文字 ]
【NQNニューヨーク=戸部実華】30日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎IBM(@IBM/U) △12.96%
29日夕発表の2024年10~12月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)関連の需要が収益を支えた。25年12月期通期の売上高は為替変動を除くベースで前期比5%以上増えるとの見通しを示した。市場は4%程度を見込んでいた。ソフトウエアの堅調が続き、後半には企業の基幹業務で使うメインフレーム(大型汎用機)も強含むとみる。決算を受け、複数のアナリストが目標株価を引き上げた。
◎半導体メモリーのウエスタンデジタル(@WDC/U) △4.74%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。データセンター向けの主力のクラウド部門が前年同期から大幅に伸びた。NAND型フラッシュメモリーの平均販売価格の下落などを背景に25年1~3月期の収益見通しは市場予想に届かなかった。ただ、市場では米国のハイパースケーラーを中心とする需要を追い風にハードディスクドライブ(HDD)への収益期待が指摘された。
◎メタプラットフォームズ(@META/U) △1.55%
29日夕発表の24年10~12月期決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った。ネット広告収入が好調だった。AIに積極投資するなか「25年を通じて力強い売上高の伸びをもたらす機会を得る」と見込む。中国の生成AI企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭による設備投資などへの影響を判断するのは時期尚早との考えも示した。バンク・オブ・アメリカは「AIの収益化サイクルはまだ初期段階」と指摘。複数のアナリストが目標株価を上方修正した。
◎カジノのラスベガス・サンズ(@LVS/U) △11.07%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。シンガポール事業が市場予想以上だった。主力のマカオ事業は市場予想に届かなかったものの、一部施設の改修などが一時的に響いたとの受け止めがあった。シティグループはシンガポール事業は引き続き成長を維持し、マカオ事業も回復がみられるとみて、目標株価を引き上げた。
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
◎テスラ(@TSLA/U) △2.87%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で電気自動車(EV)の販売が振るわず、市場予想を下回る内容となった。もっとも、説明会で「完全(高度運転支援システム)フルセルフドライビング(FSD)の有料サービスを6月にも(テキサス州)オースティンで開始する」と明らかにした。年末にかけてカリフォルニア州など他地域に広げる計画といい、市場では想定よりも早い展開への期待が広がった。
◎物流のUPS(@UPS/U) ▲14.11%
30日に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を下回った。法人向けサプライチェーン関連が振るわなかった。25年12月期通期の売上高見通しも市場予想に届かなかった。併せてアマゾン・ドット・コムと26年6月までに輸送量を50%以上減らすことで合意したと発表した。今後の収益に影響するとの懸念が広がった。
◎クラウド業務管理のサービスナウ(@NOW/U) ▲11.44%
29日夕に発表した24年10~12月期決算でサブスクリプション(定額課金型)収入などが市場予想を下回った。25年1~3月期と12月期通期もサブスクリプション収入の見通しが市場予想に届かなかった。決算を受け、アナリストからはAIを利用したサービスや大口顧客の契約の伸びへの評価がみられたが、収益が切り上がっていた期待値に届かなかったと受け止められた。
◎建機のキャタピラー(@CAT/U) ▲4.64%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高が市場予想以上に前年同期から減った。ディーラーの在庫調整が響き、販売量が減少した。建機や鉱山機械、エネルギー・輸送機器といった各部門が軒並み減収となった。25年12月期通期は小幅な減収を見込むという。市場は前期比1%ほどの増収を予想していた。
◎マイクロソフト(@MSFT/U) ▲6.18%
29日夕に発表した24年10~12月期決算は市場予想を上回ったものの、25年1~3月期の売上高見通しは市場予想に届かなかった。成長をけん引するクラウド基盤の「アジュール」の24年10~12月期の為替変動を除く増収率は7~9月期から減速したうえ、25年1~3月期の増収率見通しも市場予想を下回った。AI関連の需要は堅調ながら、それ以外の分野が低調との見方もあり、一部のアナリストは目標株価を引き下げた。
阪急阪神百貨店、昆虫飼料のブリを限定販売 丸紅が供給[2025/01/31 05:00 日経速報ニュース 702文字 画像有 ]
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店(大阪市)で、丸紅グループが昆虫飼料で育てた養殖ブリ「鰤(ぶり)リアント」を期間限定で販売する。刺し身の柵や刺し身、切り身を扱う。消費者の反応を踏まえて、継続的に店頭で扱うかどうかを判断する。
2月5~16日に地下の鮮魚売り場「魚の北辰」で販売する。価格は刺し身用の柵が100グラム当たり498円と、一般的な養殖ブリと同程度だという。売り場にはブリのブランド名やサステナブルな原料で育てたことを記した販促物を設置する。
商品のパッケージにはお薦めの調理方法や養殖の説明動画を記載したサイトの2次元バーコード(QRコード)も付けるが、いずれも昆虫を飼料の一部に使っていることは打ち出さない。
2月12~18日には千里阪急(大阪府豊中市)でも販売する。本店に先駆けて販売した西宮阪急(兵庫県西宮市)では、サステナブルな取り組みに共感して購入する客がいたほか、「脂はのっているが他のブリより脂がしつこくない」という反応が得られたという。
ブリは「ミールワーム」という昆虫からつくった飼料で育てた。えさとして一般的な魚粉は今後価格の高騰や不足が懸念されており、量産が見込まれて、安定的に仕入れることができる昆虫飼料は持続可能なえさとして期待されている。丸紅は味について「一般的なブリと差異がなく、おいしい仕上がりになっている」と説明している。
昆虫飼料で養殖した魚は、イメージだけで敬遠する消費者や小売り、卸業者が一定数いる。丸紅のウェブ調査では、昆虫飼料で育てたブリを「食べたい」と答えたのは3割だった。ただ試食後の同比率は6割まで上昇し、意義を説明すると8割弱に達したという。
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・昆虫飼料で育てたブリ料理提供 丸紅、サステナ食材PR
・丸紅、昆虫を養殖魚の餌に 高騰する魚粉を代替
ビットコイン、中銀購入論が波紋 チェコは決定持ち越し[2025/01/31 04:14 日経速報ニュース 1382文字 画像有 ]
チェコ国立銀行(中央銀行)による暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案が波紋を広げている。導入に前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を表明した。不正流出や資金洗浄への悪用も相次ぐだけに「通貨の番人」である中銀主導での購入論は異例だ。
チェコ中銀は30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切かを検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏はビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟しながら単一通貨のユーロ圏には入っていない。チェコ中銀が独自の金融政策を手がけており、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったものの、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
中央銀行の資産にビットコインを導入すべきだという議論はチェコだけではない。2月に総選挙が迫るドイツでも、リントナー前財務相が欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるよう提案して物議を醸した。
リントナー氏は独メディアに「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。
念頭にあるのは米国の動きだ。米トランプ大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。選挙戦ではビットコイン備蓄の構想を掲げていた。
ECBからは早速、反対の声が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、ECBの理事会に関わる各国の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはない」と全否定した。
保有資産のあり方を巡っても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」と警告した。通貨の番人である中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とし、金融安定の観点から投機的な取引の過熱を警戒する。
これまで主要中銀はビットコインの普及も踏まえ、中銀自身が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)と呼ばれる電子上の通貨の研究を進めてきた。ビットコインの購入論は、通貨の主権を握る中銀自らが非中央集権的な通貨を持つという皮肉もみせる。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
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フィンテック新興の調達、過去7年で最低 投資先を選別[2025/01/31 02:00 日経速報ニュース 2801文字 画像有 ]
フィンテック分野のスタートアップに対する投資が落ち込んでいる。2024年における調達額と調達件数はいずれも前年を下回り、過去7年間で最低の水準だった。一方で、1回当たりの投資額の中央値は前年比33%増の400万ドルと、投資先の選別が進みつつある。投資家たちは成熟したバンキング部門に積極的に投資をしていた。
フィンテック業界のスタートアップによる24年の資金調達額と調達件数は前年比で減少し、過去7年間で最低の水準にとどまった。
もっとも、ラウンド1回あたりの調達額の増加やサイバーセキュリティーを中心としたM&A(合併・買収)の増加など、明るい兆しもあった。
24年のフィンテックの状況についての主なポイントは以下の通りだった。
・資金調達は件数・金額ともに引き続き減少:フィンテックのスタートアップによる24年の調達件数・金額はいずれも7年ぶりの水準に落ち込んだ。件数は前年比17%減の3580件、調達額は20%減の337億ドルだった。
・ラウンドの規模拡大は明るい兆し:フィンテックのスタートアップによるラウンド1回当たりの調達額の中央値は400万ドル(前年比33%増)で、全ての主要地域で増えた。最も伸びた部門はバンキングで、1回の調達額の中央値は前年比70%増の850万ドルに達した。フィンテック業界全体の24年の調達件数は減少したが、1回当たりの調達額は増えたことから、投資家は成長の可能性があると納得した企業には多額の資金を投じているようだ。
・M&Aも活発化:24年10~12月期のフィンテック業界のM&A件数は前四半期比24%増の189件だった。オンライン決済代行大手の米ストライプがステーブルコインによる決済基盤を運営する米ブリッジ(Bridge)を11億ドルで買収したのが最大の案件だった。金融サービス企業が機能の多様化とフルサービス基盤の構築を目指しているため、フィンテック業界全体の24年のM&A件数は前年比6%増の664件になった。
・投資家は成熟したバンキング企業に注目:バンキング部門の24年のミッド(中期)及びレイトステージ(後期)の調達件数はフィンテック全体の38%と前年の21%から17ポイント増え、フィンテック全体の4ポイント増を上回った。バンキング、特にバンキング・アズ・ア・サービス(BaaS)企業の新たな技術や規制の先行き不透明性から、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
・決済テック、明るい分野として24年を締めくくる:24年10~12月期の調達額上位10件中5件は、モバイル決済アプリ、越境決済支援ツール、企業間(B2B)決済のデジタル化基盤など決済ツール開発企業が占めた。大型ラウンドが決済テックに集中している背景には、商取引や企業間取引のデジタル化が進んでいることがある。
以下ではこうしたトレンドについて解説する。
フィンテックの資金調達、減少基調続く
フィンテック業界のスタートアップによる24年の調達額と調達件数はともに前年比で減少し、過去7年で最低の水準にとどまった。
もっとも、安定に向かっている兆しもある。調達額の減少幅は過去3年で最も小さかった。四半期ごとの調達額は年末にかけて回復し、24年10~12月期は前四半期比11%増の85億ドルに達した。
ラウンドの規模拡大は明るい兆し
調達件数は減ったものの、ラウンド1回当たりの調達額は増えている。
1回の調達額の中央値は2年連続で減っていたが、24年には前年比33%増えた。
フィンテックで中央値が最も伸びた部門はバンキングで、前年比70%増の850万ドルとなった。
これは投資家が選別色を強めていることを示している。全体の調達件数はなお低迷しているが、厳しい資産査定をパスした企業は大規模投資を引き付けている。
M&Aも活発化
フィンテック業界の24年10~12月期のM&A件数は前四半期比24%増えた。
米企業が上位10件中8件にランクインし、上位5件を独占した。最大の案件はストライプによるブリッジの11億ドルでの買収だった。
10~12月期の増加により、24年通年のM&Aも復調した。フィンテック業界のスタートアップによる24年のM&Aでのエグジットは前年比6%増の664件となった。
買い手は買収を通じて様々な機能を強化している。例えば、ストライプはブリッジの買収により、再び活発化しているデジタル資産市場での地位を強化し、越境決済機能を拡充した。これは現在の暗号資産のうねりで使いやすさや安定性を推進するステーブルコインの役割が高まっていることも示している。
24年10~12月期にはサイバーセキュリティーの強化も焦点となった。金融サービス各社が自社製品への不正検知機能の搭載を進めていることが背景にある。例えば、IT(情報技術)企業の米N-エイブルは24年11月、サイバーセキュリティー能力を強化するため、金融機関向けツールを手掛ける米アドルミン(Adlumin)を買収した。デジタルID認証を手掛ける米ソキュア(Socure)は10月、AIを活用した不正検知能力を強化するため米エフェクティブ(Effectiv)を買収した。
投資家、成熟したバンキング企業に注目
フィンテック業界の22~23年の投資活動ではアーリーステージ(初期)のラウンドの比率が高かった。市場が減速するなか、投資家の注目が出資額の少ない開発初期の技術革新に移ったことを示していた。
24年には特にバンキング部門でこの傾向が大きく変わった。中後期のラウンドの比率はフィンテック業界全体では4%増だったが、バンキング部門では17%増えた。
米シナプス(Synapse)が24年4月に経営破綻するなどBaaS分野はこのところ変動が大きく、さらに規制も強化されているため、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
決済テック、明るい分野として24年を締めくくる
24年10~12月期にはフィンテックの大型ラウンド上位10件中5件を決済関連企業が占め、決済テック部門は比較的好調だった。この部門のスタートアップの24年10~12月期の調達額は前年同期比では減少したが、前四半期比では20%増の18億ドルだった。
アルゼンチンのスマホ決済ウアラ(Uala)は24年10~12月期のシリーズEで3億ドルを調達した。住宅を担保に資金を調達する米スプリテロ(Splitero)とともに、同四半期で最大のラウンドとなった。
決済部門の大型ラウンド上位10件中2件は、買掛金など企業間決済を自動化する企業(米メリオ=Melioとブラジルのエーサース=ASAAS)の案件だった。多くの地域ではなお企業間決済を手作業に頼っており、デジタル化の機会は拡大し続けている。
「みずほポイント」開始へ 楽天ポイントと交換 銀行取引で付与[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 1ページ 638文字 PDF有 書誌情報]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ヤマト、POS端末で配達時決済対応 機能集約で効率化[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 15ページ 514文字 PDF有 書誌情報]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
楽天ペイメント(会社人事)[2025/01/31 日経MJ(流通新聞) 7ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
楽天ペイメント
(2月1日)事業戦略、陸驥翔
大谷選手活躍、日常と絡め 「サラっと川柳」100句[2025/01/30 19:53 日経速報ニュース 509文字 ]
「大谷の 二冠祝って あと二缶」――。第一生命保険は30日、「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」の2024年の入選作100句を発表した。米大リーグ史上初の50本塁打、50盗塁を達成し、本塁打王と打点王の2冠に輝いた大谷翔平選手の活躍と日常をユーモラスに絡める作品が目立った。
「チェックする 今日の株価と オオタニサン」や「なぜだろう 大谷結婚 妻が許可」と、大谷選手の一挙手一投足に公私にわたって注目が集まった。
「物価高 マスクで凌ぐ 美容代」は、ささやかな工夫で出費を抑える様子を表現した。「ワイキキの オーシャンビューで カップ麺」は、旅行先にも円安の波が押し寄せる悲哀を詠んだ。
昨年は主食のコメが品薄になり価格が高騰する「令和の米騒動」も起きた。「面くらう 米の高値に 麺喰らう」や「米不足 やっとみつけて ひとめぼれ」は戸惑いを笑いに変えるセンスが光る。
約20年ぶりにデザインを刷新した新紙幣が発行された一方、電子決済の普及も進み「新札と 対面できぬ キャッシュレス」と詠んだ句もあった。
応募総数は5万2255句に上った。入選作を対象に人気投票を実施し、5月下旬にベスト10を発表する。〔共同〕
北海道・登別駅で航空手荷物預け入れ実験 到着地で返却[2025/01/30 19:04 日経速報ニュース 383文字 画像有 ]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは2月4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は2月11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
ヤマト、POS端末で決済も対応 NTTデータのアプリ導入[2025/01/30 19:01 日経速報ニュース 514文字 画像有 ]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
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銀行取引で「みずほポイント」 楽天と交換、経済圏接近-【イブニングスクープ】[2025/01/30 18:00 日経速報ニュース 1017文字 画像有 ]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ポイントの導入で新たな顧客の獲得につなげると同時に、既存の利用者には日々の生活に必要なお金の出し入れに使うメイン口座としての利用を促す。ポイントの交換状況などからニーズを把握し、顧客にあった金融商品やサービスを提案できるようにもする。
三井住友フィナンシャルグループはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントを統合し、24年4月にVポイントとして衣替えした。銀行取引でポイントをためられるほか、集めたポイントは日常の買い物に使えたり、景品に交換できたりする。
野村総合研究所によると、2023年度に国内12業界が年間に発行したポイントやマイレージは約1兆2900億円だった。28年度には1兆6000億円以上に伸びると予測する。
日常生活でポイントの存在感が高まるなか、銀行にとっても顧客との接点を確保するうえでポイントの重要性が増している。
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関西電力系、電力余剰時のEV充電最大5割引き GWに実証[2025/01/30 17:54 日経速報ニュース 387文字 ]
関西電力グループで電気自動車(EV)向けの給電システムを運営するエネゲート(大阪市)は30日、電力系統上で太陽光由来の電力供給が余剰となりそうな時にEV充電の料金を割り引いて利用を促す実証事業に乗り出すと発表した。4月26日~5月6日の大型連休を対象に、最大5割安くする。
エネゲートは市中にあるEV充電器の利用システム「エコQ電」を運用する。このシステムを基に充電時の決済などができるアプリサービスを提供している。実証を行う大型連休中には、地域ごとの発電量を予測した上で、あらかじめ割引する時間帯や割引率を決めて前日までにアプリ経由で利用者に通知する。
直近1年間にエコQ電のシステムから充電した利用者は約2万4500人いるという。大型連休中は工場の稼働を止める企業も多く電力需要が低下する。実証を通じて余りそうな電力をEV充電によって無駄なく消化する仕組みを確立する。
ベトナム市場、格上げの観測高まる マネー流入に期待[2025/01/30 17:30 日経速報ニュース 908文字 画像有 ]
【ホーチミン=リエン・ホアン】英指数算出会社のFTSEラッセルが、ベトナム株式市場のカテゴリーを格上げするとの観測が強まっている。ベトナム財務省は要件を満たすための規制緩和に取り組んでおり、早ければ2025年にも昇格する可能性がある。市場関係者の間では投資マネーが流入するとの期待が広がっている。
FTSEが定める4つの市場カテゴリーのうち、ベトナムは「フロンティア市場」に属している。ベトナムは自国の株式市場を一つ上の「新興国市場」へ昇格させることをかねて目指してきた。18年には格上げ候補のリスト入りを果たした。
FTSEは6~9カ月ほどかけてカテゴリーの見直しを検討している。格上げのためには9つの基準を満たす必要があるが、ベトナムはそのうち7つを満たしているという。同社はベトナム市場が格上げされれば、ファンド経由だけでも海外の投資家からおよそ60億ドル(約9300億円)の資金が流入すると推定している。
格上げの条件を満たすために、ベトナム政府は規制緩和を進めてきた。財務省は24年11月、ベトナム株を買う外国人投資家に求めてきた事前送金の義務を緩和した。買い付け代金を前もってベトナムに送金せずに買い注文を出せるようになり、市場に参入しやすくなった。
ベトナム国内からは格上げを熱望する声があがっている。国家証券委員会で市場開発を担当するトー・チャン・ホア副部長は「成長目標を達成して『新興国市場』に昇格するかどうかは、ベトナムにとって最も重要な問題の一つだ」と強調する。
同国内の証券会社も市場の格上げを見据えている。政府に対して投資家が1回の注文で購入できる株数を増やすことや、売り手と買い手の決済を担保する中央清算機関の設置などを求めている。
一方、売買を仲介する金融機関の準備態勢が課題だ。事前送金の義務が緩和されたことから、買い注文を先行させた投資家が株取引で失敗した上に資金不足に陥った場合、証券会社などが肩代わりをしなければならない可能性がある。
ベトナムの証券会社、ベトキャップ証券の幹部は「FTSEは、失敗した取引を解決する金融機関の能力や準備状況を見極めようとしている」と指摘する。
外為17時 円相場、3日続伸 154円台半ば FOMC通過で[2025/01/30 17:23 日経速報ニュース 683文字 ]
30日の東京外国為替市場で、円相場は3日続伸した。17時時点では前日の同時点に比べ78銭の円高・ドル安の1ドル=154円51~52銭で推移している。米連邦準備理事会(FRB)が29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。市場予想に沿った結果で、円売り・ドル買いの持ち高を手じまう動きが優勢だった。
FRBは声明文で「インフレ率はいくぶん高止まりしたままだ」との認識を示した。金融緩和に消極的な「タカ派」姿勢を示したとの見方もあったものの、パウエル議長は記者会見で文言変更について何かを示唆するものではないと説明した。また「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。トランプ米政権の政策などを見極めながら利下げを進めていくと受け止められた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。10時前の中値決済に向けて、国内輸出企業などによる円買い・ドル売り観測も相場の支えとなった。
日銀の氷見野良三副総裁は30日、今後の金融政策運営について経済・物価見通しが実現していくとすれば「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との考えを示したものの、円相場の動きは限られた。
円は対ユーロでも3日続伸した。17時時点では同79銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=160円97銭~161円03銭で推移している。ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反発。17時時点は同0.0003ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0419~20ドルで推移している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日本製鉄と日鉄物産、シンガポールHUPSTEEL社と日本製鉄の「NSCarbolex Neutral」の採用について合意[2025/01/30 17:20 日経速報ニュース 1237文字 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
シンガポール最大級の鋼管問屋 HUPSTEEL社での日本製鉄のグリーンスチール「NSCarbolex Neutral」採用について
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)ならびに日鉄物産株式会社は、このたびシンガポール鋼管問屋HUPSTEEL社(*1)と、日本製鉄が提供するグリーンスチール(*2)「NSCarbolex(R) Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)」の採用について合意しました。日本製鉄のラインパイプ向けシームレス鋼管では初の採用となります。
HUPSTEEL社は、シンガポールを拠点に75年以上にわたり同国最大級の鋼管問屋としてアジア太平洋地域での鋼管を中心とした事業を展開し、日本製鉄は同社に石油化学、建設、海洋、オフショア分野向けのシームレス鋼管を供給しています。
今回、HUPSTEEL社が日本製鉄のカーボンニュートラルビジョンに共感頂いたことにより、NSCarbolex Neutralの採用に至りました。
日本製鉄は、あらゆる産業においてCO2削減が喫緊の課題であるなか、グリーンスチール「NSCarbolex Neutral」の提供を通じて、HUPSTEEL社がアジア太平洋地域における持続可能な鉄鋼流通のフロントランナーとなることをサポートすべく、今後も協業して参ります。
*1 : HUPSTEEL社の概要は下記リンクをご参照ください。
https://hupsteel.com/
*2 : マスバランス方式を適用したグリーンスチール
鉄鋼メーカーが実施した追加性のある削減プロジェクトによるCO2等のGHG(Greenhouse Gas、温室効果ガス)の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を同社の任意の製品に配分して証書と共に供給する鉄鋼製品であり、一般社団法人日本鉄鋼連盟が制定する「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」に準拠します。マスバランス方式を適用したグリーンスチールを購入したお客様は、GHG プロトコルにおける自社Scope 3 排出量からの控除として報告できると解釈しております。
(参考)日本鉄鋼連盟 「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」
https://www.jisf.or.jp/business/ondanka/kouken/greensteel/
■NSCarbolex Neutralに関する詳細は下記リンクをご参照ください。
https://www.nipponsteel.com/product/nscarbolex/neutral/
※ロゴ・QRコードは添付の関連資料を参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ・QRコード
https://release.nikkei.co.jp/attach/686201/01_202501301719.png
エプソン販売、タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge「SB-H50」発売[2025/01/30 14:17 日経速報ニュース 1126文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge『SB-H50』発売
-POS環境に第3の選択肢を-
エプソン販売株式会社は、タブレット端末を活用したPOSシステムを自由に構築するためのインテリジェント機能搭載I/Oボックス(注1)、Smart SURF Bridge(注2)『SB-H50』を2025年2月5日より発売します。
※参考画像(1)・(2)は添付の関連資料を参照
新商品『SB-H50』は、iOS(iPadOS)、Android(TM) OS、Windows(R) PCの接続に対応し、現在お使いのPOS周辺機器の継続利用や機器の追加による機能拡張を可能にしました。またコンパクト設計のため設置の自由度も高めています。
エプソンは、ものづくりのこだわりである「省・小・精の技術」のもと、長年レシートプリンターを通じて、小売・飲食業界のお客様の課題解決に取り組んでまいりました。昨今、決済手段の多様化や人手不足を背景に、レジ環境の複雑化が進んでいます。このような環境変化に対し、より自由で柔軟なPOS環境を構築できる、第3の新しい選択肢をご提案します。
今回の新商品により小売・飲食業界やアパレル、百貨店などのお客様に対して、人手不足の解消を目的としたセルフ端末の複数設置や、既設の周辺機器の継続使用による初期コストの削減に貢献します。また、柔軟なシステム構築が可能となるため、業務効率の向上やお客様満足度の向上にも寄与します。
(注1)コンピューターや制御システムに接続して、デジタルやアナログの入出力を管理する装置。
(注2)「SURF」は新商品の特長を表す単語「Stylish」「Usability」「Reasonable」「Free/Flexibility」の頭文字
※参考画像(3)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/01_202501301411.jpg
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/02_202501301411.jpg
参考画像(3)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/03_202501301411.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/04_202501301411.pdf
外為12時 円相場、上昇 154円台前半 FOMC通過で買い[2025/01/30 12:17 日経速報ニュース 765文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で円相場は上昇した。12時時点は1ドル=154円34~36銭と前日17時時点と比べて95銭の円高・ドル安だった。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、政策金利を据え置いた。今月24日の日銀の金融政策決定会合やFOMCを終え、これまで積み上げた円売り・ドル買いの持ち高をいったん解消する動きが出た。国内実需筋による円買い・ドル売り観測も相場を押し上げた。
FRBが公表した声明文ではインフレ率は「いくぶん高止まりしたまま」と記すなど、金融緩和に消極的なタカ派との受け止めもあった。だが、パウエル議長が記者会見で、文言変更は何かを示唆するものではないとの見方を示した。米経済は堅調だとして「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。市場では「今後の利下げはトランプ米大統領の政策や経済指標次第で、(金融緩和に積極的でも消極的でもない)ニュートラルな印象」(国内銀行の為替担当者)との声があった。
11時半すぎには154円29銭近辺まで上げ幅を広げる場面があった。国内では30日が事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、中値決済に向けてはまとまったドル売り観測が聞かれた。155円を大きく上回ったほか、チャート上での節目も意識され、ストップロス(損失覚悟)の円買い・ドル売りを巻き込みながら円相場は一段と上げ幅を広げた。
円は対ユーロでも上昇した。12時時点は1ユーロ=160円75~95銭と、同1円01銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでは小幅高だった。12時時点は1ユーロ=1.0422~23ドルと同0.0006ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場、上げ幅拡大 154円台半ば 実需の買い[2025/01/30 10:26 日経速報ニュース 348文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を拡大している。10時時点は1ドル=154円59~61銭と前日17時時点と比べて70銭の円高・ドル安だった。国内輸出企業など実需筋による円買い・ドル売り観測が相場を押し上げた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、10時前の中値決済に向けては「ドル売りが目立った」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。
円は対ユーロでも上昇幅を広げている。10時時点では1ユーロ=161円15~19銭と、同61銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルで小動きとなっている。10時時点では1ユーロ=1.0425ドル近辺と同0.0009ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
今日の東京円相場 155円台でもみ合い 米利下げ見送りは重荷[2025/01/30 07:39 日経速報ニュース 808文字 ]
30日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=155円台でもみ合うとみられる。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を示した。日米の金利差が開いた状況が続くとの見方が円売り・ドル買いを促す。半面、トランプ米政権の政策を見極めたいとの姿勢は強く、円の下値は限られそうだ。
FRBは市場予想通りに政策金利を4.25~4.50%で維持した。パウエル氏は記者会見で、堅調な経済を背景に「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」との姿勢を強調した。米短期金利先物市場では次回3月も金利を据え置くとの見方が増えた。
パウエル氏はトランプ米政権の財政や関税などの政策の影響がまだ読み切れないとして動向を見極める姿勢も示した。トランプ米大統領は2月1日にもメキシコやカナダに関税を課す意向を示しており、外為市場では様子見ムードが出やすい。29日の米長期金利は前の日と同じ4.53%で終え、日本時間30日早朝の取引で円相場は155円20銭近辺と29日17時時点からほぼ横ばいとなっている。
30日の東京外為市場は、事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたり、輸入企業など実需筋の円売り・ドル買いが活発となる可能性もある。トランプ氏が打ち出す政策の詳細を待ちたいという雰囲気も強く、円相場はこのところ155円台を中心に膠着感を強めている。156円台を前に底堅くなる場面もありそうだ。
日銀の氷見野良三副総裁が一橋大学の政策フォーラム(テーマは「金利のある世界」)で講演する。海外では、米国とユーロ圏の24年10~12月期の域内総生産(GDP、速報値)が発表される。欧州中央銀行(ECB)が理事会を開き、政策金利を発表する。市場では0.25%の利下げが見込まれている。
〔日経QUICKニュース(NQN) 小松めぐみ〕
JCBなど、広島の現金レス化推進 訪日客消費取りこぼさず[2025/01/30 02:00 日経速報ニュース 566文字 画像有 ]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
卓球の丹羽選手を書類送検 オンラインカジノ賭博疑い[2025/01/30 01:08 日経速報ニュース 509文字 ]
海外のオンラインカジノサイトで賭けをしたとして、千葉県警が、2021年東京五輪の卓球男子団体で銅メダルを獲得するなどした丹羽孝希選手(30)を賭博容疑で書類送検したことが29日、捜査関係者への取材で分かった。任意の事情聴取で容疑を認めたという。スポーツの勝敗予想などで賭けたとみられる。
丹羽選手は取材に「違法と分からずやってしまい、反省している。ファンの皆さまに申し訳ない」と話した。
捜査関係者によると、書類送検は20日付。起訴を求める厳重処分の意見を付けた。容疑は23年初夏、国内からオンラインカジノサイトに接続し、暗号資産(仮想通貨)を元手に賭けをした疑い。
警視庁がオンラインカジノの決済代行業者を摘発したのをきっかけに、全国の利用者が捜査される中、千葉県在住の丹羽選手の関与が浮上した。
丹羽選手は12年ロンドン五輪に出場。16年リオデジャネイロ五輪の男子団体では銀メダルを獲得した。22年秋に国際大会から引退。Tリーグで岡山リベッツに所属し、国内を中心に選手活動を続けている。チームは公式サイトに「事態を重く受け止めている。慎重に事実関係を確認し、適切な対応を検討します」とのコメントを出した。〔共同〕
GPIF、国債入札に直接参加へ 証券会社経由せず[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 5ページ 584文字 PDF有 書誌情報]
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が年内にも財務省の国債入札に直接参加する。証券会社を経由せずに国債を購入することで、GPIFの投資行動に関する情報が広がり、市場に影響を与えることを防ぐ。
財務省は、GPIFが電子決済システム「日銀ネット」に参加して国債に入札できるようにする。29日から1カ月間、パブリックコメント(意見公募)を実施した上で、国債発行に関わる省令を改正する。
国債入札への直接参加はGPIFが要望した。GPIFの2024年9月末の運用資産は約248兆円と大きい。債券市場で大量に買うと市場価格に影響を与える可能性があるため、近年は証券会社を経由して国債入札に応募し、発行市場で新発債を調達してきた。それでも証券会社の落札額などからGPIFの購入タイミングなどが推察できるとの指摘があった。
GPIFでは23年12月、国債の取引において特定の証券会社2社に取引が集中しているとの内部通報があった。事実関係を調査した外部の法律事務所は「癒着等の取引外の特別な関係性を裏付ける証拠はなかった」としたが、GPIFは取引先選定における規定の整備など再発防止策を講じた。再発防止策の一環として国債入札への直接参加を決めた側面もある。
国債の入札は証券会社や銀行、生命保険会社など金融機関が中心で、年金基金としての入札への参加は異例だ。
パナHD、東南アで配線器具を再加速 ベトナム工場を自動化、中国勢の安値攻勢に対抗[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1761文字 PDF有 書誌情報]
【ハノイ=新田祐司】パナソニックホールディングスは、東南アジアの配線器具事業でシェアを拡大する中国企業への対抗を強める。主力のベトナム工場で自動化を進めコスト競争力を磨くほか、生産能力を8割増強する。2025年度にもカンボジアで販売開始するなど市場開拓を進め、アジア市場のトップシェアの堅持を狙う。
コンセントやスイッチ、ブレーカーなどの配線器具は住宅やオフィス、工場向けに製造・販売される。パナソニックの祖業で、現在は電設資材を扱う社内カンパニー、パナソニックエレクトリックワークス社(PEW)が手がける。
パナソニックは配線器具を世界約100カ国で販売する。電気利用が拡大する東南アジア市場を取り込むため、25年度中にカンボジアへ進出し、その後はラオスでも販売を始める方針を固めた。
ベトナム南部ビンズオン省の工場で自動化や増産投資を急ぐ。22年度は42%だった自動化率を25年度中には90%まで高め、コスト競争力を磨く。
30年度には生産能力を現在の月900万台から、最大で8割増となる月1600万台とする計画を掲げる。24年に主にブレーカーを生産する新しい生産棟が本格稼働した。旧棟には配線器具の自動化設備を順次導入し、生産効率の向上をはかる。
パナソニックが事業拡大を急ぐ背景には、中国メーカーの台頭がある。「中国の建築需要が低迷し、中国製の配線器具が周辺国市場に流れ込んでいる」。PEW電設資材ビジネスユニット戦略企画総括の松本亮氏はこう話す。
トランプ米政権は中国から対米輸出される製品への関税引き上げを表明している。今後さらに中国製の配線器具が東南アジアに向かう可能性がある。
中国製はパナソニック製に比べ2割ほど安く、アジア各地で勢力を広げている。パナソニックはフィリピンではシェア首位から3位へ転落したもよう。ベトナムやインドネシア、インドの各国市場やアジア全体ではなお首位を保つが「中国メーカーの勢いが想定を上回ってきた。強い危機感を持っている」(松本氏)という。
ベトナムでのシェアは50%に迫る。長年パートナーとして協力してきた地場のナノコグループは南部での販売網が強いが、中国国境に接する北部は物流拠点もまだ少ない。中国製品の流入が進めば、シェアを脅かされかねない。
首都ハノイで電器商が集まるティンイエン通りでは、パナソニック製や地場のスアンロックト製と一緒に中国製が並ぶ。「こっちもよく売れてるよ」。店頭でパナソニック製を手に取ると、店主は中国チントグループの製品を売り込んできた。
安さで勝る中国製を押し返すには、市場ニーズを素早く、正確に反映した商品開発が必要になる。パナソニックは25年に現地向けの商品開発の企画から設計、審査まで機能を日本からベトナムに移管する。商品開発のリードタイムを約40%減らし、市場に適した製品を短期間で投入できる体制を作る。
コンセントやスイッチは日本では白色系が多いが、現地の好みに合うゴールドなどの配色や様々なデザインの品ぞろえを充実させている。現在は輸入販売している商品もベトナム工場で内製化する。
同工場の生産品目は足元の250~300品から増加する見通しだ。多品種生産になるが、共通部品の活用などを進めて自動化設備を生かす。
ブランドを守るため、「パナソニック」をかたる模倣品への対策も急ぐ。模倣品は中国製が多く、安価な燃えやすい素材を使ったり、プラグの接触が悪かったりする粗悪品もある。プラグの接触不良は異常発熱を起こし、火災原因になる可能性もある。正規品を証明するためのQRコードを製品に貼るが、「対応はいたちごっこ状態」(PEWベトナムの坂部正司社長)という。
パナソニックは配線器具を含む海外電材事業を成長領域の一つにする。中期計画では24年度に売上高で2700億円、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)で350億円を掲げ、いずれも年10%を超える伸びを見込む。EBITDAは重点国のベトナム・インド・トルコで8割近くを占める見通しだ。
将来にわたり新興国の成長を取り込むためにも、東南アジア市場で中国勢の攻勢を抑え込むことが重要になる。
【図・写真】ベトナム工場は金型作りや部品加工、組み立てまで一貫生産できる(南部ビンズオン省)
特集――フィンサム2025 3月開催 送金・決済に新潮流、デジタル通貨、地方活性化にも効果[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 33ページ 524文字 PDF有 書誌情報]
金融事業の大きな柱のひとつでもある決済や送金でもフィンテックが新しい潮流を生んでいる。いわゆるデジタル通貨を使った金銭のやり取りは効率化を進めるだけでなく、石破政権がうたう「地方創生」にもつながることになる。
ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)は、価格の変動が激しく、決済や送金では使いづらい。実際の経済活動で使えるものとして登場したのが法定通貨の価値に連動するステーブルコインだ。23年6月施行の改正資金決済法で電子決済手段と位置づけられたことで発行の準備が進む。
これまで、手間と手数料が高かった貿易の決済でもネット経由でステーブルコインを使えば、即座に送金と決済が完了する。
スタートアップのJPYCはプリペイド型ステーブルコインを発行。電子決済に使える資金移動業型ステーブルコイン「JPYC」の発行の準備を進めている。
クロスボーダー決済とともに注目されるのが地域での利用だ。北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は昨年4月、同行の預金口座と連動するステーブルコイン「トチカ」を発行。専用アプリでQRコード決済ができ、加盟店手数料は0・5%だ。おカネが地域内で流通することで、新しい経済のエコシステムが期待できる。
自動運転バス路線開設へ レベル4で30年代に 完全キャッシュレスも鍵(名鉄130年の岐路)[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 中部 7ページ 1150文字 PDF有 書誌情報]
名鉄グループバスホールディングス(HD)は自動運転のバス路線開設に動く。2030年代にグループ内で数路線を設けることを目指す。運転手の対応が不要になりやすい電子決済を料金収受の念頭に置く。人口減少による乗客減や人手不足に対応し、業界で先駆けて新しい運行形態を推進する。
名鉄グループバスHDの清水良一社長が日本経済新聞のインタビューで明らかにした。特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」での自動運転を想定しており、今後定期運行に向け知見を集める。
清水社長は「新しい技術やオペレーションを導入して既存のバスのイメージを変える」と強調。運行開始時期について「エリア選別をしながら30年以降に数カ所を目指す」と話した。自動運転バスは導入コストも高く、民間事業者として可能な規模も見定めながら路線を抽出する方針だ。
自社主導での実証実験も加速する。グループ傘下の名鉄バス(名古屋市)は現在、愛知県岡崎市や日進市で運転手が状況に応じて介入する「レベル2」の自動運転バスを実証運行している。ただ、様々な道路環境における安定走行といった面に重点を置いた試行が多く、同社の担う分野も一部に限られる。
実際の運行では運賃収受や異常時の対応なども欠かせない要素になる。清水社長は「バスの運行全体を含めて我々が主体となって実証をする。安全や運賃などの運行に関する経験値を高めていく」と語った。
清水氏はキャッシュレスが運行実現に向けたカギになるとの認識も示した。「自動運転で現金支払いするのは現実的ではない」と指摘した。完全キャッシュレスのバスも視野に入るとみられる。
自動運転は名古屋市などの都心部を中心に導入を探ることになりそうだ。自動運転の活用で中長期的にバス運転手の人手不足や不採算路線といった課題にも対応できる可能性がある。
バス業界は深刻な運転手不足に直面している。日本バス協会の試算によると、運転手は30年に全国で3万6000人不足するという。中部では足元でJR東海バス(名古屋市)が19歳の運転手を運行に従事させたり、三重交通が大型免許を持つ消防士らを対象に60歳以上の転籍を認めたりするなど知恵を絞る。
名鉄グループバスHDも24年に傘下の企業をまたいだ運転手の活用を始めた。名鉄観光バスの閑散期に同社の運転手数人を名鉄バスの路線バスで従事させた。清水社長はこうした取り組みを今後拡大する方針を示した。
名鉄は鉄道やバス、タクシーといった交通事業を多く持つ。人口減少が進むなか、地域の事情に沿った交通手段で住民の「足」を守る必要がある一方、名古屋駅の再開発事業などの資金負担を踏まえ収益性を高めることも欠かせない。自動運転のような新技術に加え、運行の効率化といった施策も求められる。
(石原誠樹)
広島の現金レス決済促進 JCBなど7社 システム導入支援[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 広島 23ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
家庭乾燥野菜くず 堆肥に 千葉市が仕組み ヨーカドーで回収[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 千葉 39ページ 366文字 PDF有 書誌情報]
千葉市などは、家庭から出る「乾燥野菜くず」を堆肥にリサイクルする仕組みを構築した。家庭の「生ごみ減量処理機(乾燥減量型)」で処理したくずをイトーヨーカドー幕張店(千葉市)で回収し、リサイクル施設で資源化する。ごみの焼却量を減らすことで二酸化炭素(CO2)排出を減らし、循環型社会の形成を促進する。
処理機を保有する千葉市民が市に事前登録した上で参加できる。店頭に設置した回収ボックスに1キログラム単位に詰めたくずを入れ、みどり産業(千葉県市原市)が堆肥に加工する。肉や魚類のくずも回収対象とする。
参加者には電子マネー「nanaco(ナナコ)」と交換できるリサイクルポイントを付与する。千葉市は市民による処理機の購入を補助しており、年間300~400件ほどの申請があった。これまでは処理後に残るくずの活用が課題となっていたという。
25年02月03日
カミナシ、工場設備保全の記録・管理をスマホで完結[2025/02/03 20:38 日経速報ニュース 649文字 画像有 ]
工場などの現場での帳簿入力の電子化ソフトを手がけるカミナシ(東京・千代田)は3日、工場設備の保全内容の記録をクラウド上で一元管理するソフトを発売したと発表した。スマートフォンによって報告作業を効率化し、集積したデータで故障の傾向を見える化できる。生産設備を多く抱えるメーカーの需要を狙う。
同日開いた発表会で新製品を公開した。設備異常の発生時に現場の作業員が社内に報告したり、保全担当者が対応内容を記録したりする用途などに使う。パソコンとスマホで利用できる。
ソフトと連動した専用のQRコードを設備と結び付けることで、1台ごとに保全状況を管理する。スマホのカメラでコードを読み取ると、対象設備の報告画面が表示される。「異音」や「油や蒸気漏れ」といった当てはまる不具合の種類を複数選べて、撮影した設備の写真も添付できる。
現場からの報告や日々の点検結果をもとに、保全担当者は詳細な修理内容を入力する。故障のレベルに加え、「未着手」や「完了」といった対応状況も共有できる。利用する企業は設備の更新や保全計画の見直しといった判断に役立てる。
保全業務は担当者の経験や知見に頼ることが多いので、情報も書類や表計算ソフトで共有されることが多く効率化が進んでいない。カミナシの河内佑介最高執行責任者(COO)は「設備の老朽化や技術者不足が広がるなかデジタル化の需要は大きい」と話した。
2030年6月までに全国の製造設備10万台への導入を目指す。今後、修理に使う部品の在庫を管理する新機能も開発する予定だ。
石川県発行のポイント、北国銀行アプリで利用可能に[2025/02/03 19:40 日経速報ニュース 300文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は3日、同行のデジタル地域通貨アプリ「トチツーカ」で、石川県が発行するポイントも利用可能になると発表した。石川県が2024年度中にポイント付与の具体的な条件などを決める方針で、1ポイント1円で同県内の飲食店などで使えるようにする。
北国銀のアプリでは、同行の預金口座と連動する「トチカ」と自治体が発行するポイント「トチポ」を加盟店で利用できる。トチポはすでに石川県珠洲市が住民のボランティア活動などに対し発行している。足元の加盟店数は2000店を超えており、6月30日まで決済利用額の10%がポイントで還元されるキャンペーンを実施している。
人事、TIS[2025/02/03 19:11 日経速報ニュース 2230文字 ]
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一▽金融戦略事業企画、福島雄樹▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起▽同、安井正樹▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫▽同経営管理S第3、西島栄美▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
グランドエグゼクティブフェロー、熊谷宏樹▽エグゼクティブフェロー(執行役員デジタルイノベーション事業本部エンタープライズS事業部副事業部長)田中琢磨▽同、石塚博▽顧問、山本修司▽同、森隆▽同、福田壮志
▼機構改革=①産業公共事業本部のエネルギー社会基盤事業部をエネルギービジネス事業部に改称②企画本部のコーポレートサステナビリティ推進室を企画部に統合③テクノロジー&イノベーション本部生成AI推進室を新設
中小のクレジットカード発行を一括支援、TISと新興[2025/02/03 17:00 日経速報ニュース 549文字 画像有 ]
独立系システム会社のTISと新興フィンテック企業のNudge(ナッジ、東京・千代田)は、中堅・中小企業向けにクレジットカードの発行に関わる業務を一括支援するサービスを2月中に始める。
カードの管理・審査システムや不正対策、スマートフォンアプリをまとめて提供する。カード情報を顧客開拓に生かしたい地場スーパーなどをターゲットに売り込む。
システムやアプリの構築に加え、ウェブサイトのデザインやポイントサービスの企画、コールセンター業務の受託なども手がける。クレジットカードを発行するには経済産業省に事業者として登録する必要があり、この作業も支援する。「カード発行にかかる手間をできる限り少なくする」(ナッジ)狙いだ。
自社でカードを発行する企業の大半は大手で、中堅・中小は大手の基盤を使った提携カードが一般的だ。提携カードだとカード利用者のデータ取得が限られ、リボ払いなどによる金利収入も入らない。キャッシュレス決済が普及する中、自社でカードを発行して購買データを取得・分析し、マーケティングに生かしたいと考える中堅・中小が増えているという。
クラウド技術の活用により、低コストでクレジットカードを発行するナッジのノウハウを活用する。導入費用は5000万円からと、通常に比べて3分の1ほどに抑える。
DeNA、決済サービス「DeNA Pay」の本格提供を開始[2025/02/03 15:44 日経速報ニュース 1039文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
決済サービス「DeNA Pay」の本格提供開始
横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携
ハマスタの飲食店やベイスターズ関連のサービスなどで利用可能
株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:岡村信悟、以下 DeNA)は、決済サービス「DeNA Pay(ディー・エヌ・エー ペイ)」を2025年2月3日に提供を開始した横浜DeNAベイスターズのアプリ「BAYSTARS STAR GUIDE」と連携し、本格提供を開始しました。
*ロゴは添付の関連資料を参照
■「DeNA Pay」について
「DeNA Pay」は、DeNAアカウント(※)を保有するお客様がオンライン・オフライン問わず利用できる決済サービスです。事前にチャージした残高の範囲内で、「DeNA Pay」に対応しているサービスでのお支払いが可能です。また、「DeNA Pay」専用のバーチャルプリペイドカード「DeNA Pay カード」をスマートフォン等のウォレットアプリに追加することで、タッチ決済でも「DeNA Pay 残高」をご利用いただけるようになります。残高のチャージ方法は金融機関口座・クレジットカードなどからお選びいただけます。
※DeNAグループが提供するサービスで横断的に利用できるアカウントサービス「DeNAアカウント」の運用を開始( https://dena.com/jp/news/5193/ )
・利用可能な店舗/サービス
【DeNA Pay】
利用可能な店舗/サービス一覧など、詳細はこちら( https://support.accounts.dena.com/hc/ja/articles/31802544963609 )をご確認ください。
タッチ決済での利用には「BAYSTARS STAR GUIDE」をダウンロードし、Appleウォレットへの追加が必要です。
※Google ウォレット(TM)は3月に対応予定です。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/01_202502031536.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686334/02_202502031536.pdf
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/03 15:43 日経速報ニュース 1348文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い「支付宝(アリペイ)」などが使える決済サービス「Alipay+」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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Hamee、「iFace MagSynqカードウォレット」を販売開始[2025/02/03 15:24 日経速報ニュース 966文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
「iFace」MagSafeに特化した「MagSynq」シリーズからメタリックカラーの展開でスタイリングにワンポイントアクセント!横開きタイプのカードウォレットが登場!
2025年2月4日(火)AM8:00~オンライン予約開始、2025年2月中旬~販売予定
※参考画像(1)は添付の関連資料を参照
あなたらしさを応援するモバイルアクセサリーブランド「iFace(アイフェイス)」(運営 : Hamee株式会社、本社 : 神奈川県小田原市、代表取締役社長 : 水島育大、証券コード : 東証スタンダード3134)は、「iFace MagSynqカードウォレット」の販売を開始します。
2025年2月4日(火)よりiFace公式オンラインストアにて予約開始、発売は2025年2月中旬予定です。尚、iFace原宿店をはじめ、全国の雑貨店、家電量販店などの小売店では、順次取り扱いとなります。
■iFaceブランドからMagSynq横開きタイプのウォレットが登場!
持っているだけで気分が上がりそうな光沢感のある生地がおしゃれです。
MagSynqシリーズは簡単に付け外しできる手軽さが嬉しいポイント。
持ち運ぶ時はスマートフォンに付けて、使う時は外してなどシチュエーションによって使い方を楽しめます。
蓋が付いたタイプなので、カードを落とさないか不安な方にもおすすめ!
こっそりお守りの1,000円札を忍ばせても。
非接触式ICカードはウォレットに入れたままタッチ決済ができ、とっても便利です!
スマートでおしゃれなMagSynqウォレットライフを!
※参考画像(2)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/01_202502031522.png
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/02_202502031522.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686333/03_202502031522.pdf
人事、イオン銀行[2025/02/03 14:43 日経速報ニュース 360文字 ]
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之▽執行役員決済本部長、浜野勝三▽同経営改革本部長、稲垣武志▽同監査本部長、脇田国弘▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝▽リスク管理、藤田恵輔▽経営企画(新規業務開発)長崎至史▽監査(営業サポート)桜井陽一▽経営改革、塚本るり
▼機構改革=①審査・事務本部を新設し、業務改革部、審査部、融資業務部、事務部を設置②審査本部、事務本部を廃止③経営改革本部を新設し、社長室を改称した経営改革部を設置
花王、ポイントプログラム「Kao コレモ!」のβ版アプリを提供開始[2025/02/03 13:38 日経速報ニュース 949文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年02月03日
花王商品と生活者の新たな出会いを創出するポイントプログラム「Kao コレモ!」β版のアプリ提供を開始
花王株式会社(社長・長谷部佳宏)は、2025年2月3日、生活者と花王商品の新たな出会いを創出する、花王公式アプリ「Kao コレモ!」のβ版(テスト版)の提供を開始します。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスマートフォンでスキャンし、ポイントを集めることで、おすすめの花王商品と交換することができます。身近にある商品が花王のブランドであることに気づいていただき、花王ファンの拡大をめざすとともに、生活者理解を深め、今後のマーケティングに生かしていきます。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
「Kao コレモ!」は、生活者と花王商品の新たな出会いを創出するアプリです。本アプリでは、ご家庭内の花王商品のバーコードをスキャンすることでスクラッチくじに挑戦でき、当たりが出るとポイント(ハート)が貯まります。また、アンケートに回答したり動画広告を視聴したりすることでもポイント(ハート)を貯めることができます。貯まったポイント(ハート)は、提示された景品候補の中からお好きな花王商品と交換でき、商品3つと交換を終えると、無料でご自宅に送ることができます。
このたび、2025年2月3日(月)~3月31日(月)(*1)の期間でβ版として検証を行い、今後の本格展開をめざします。
本アプリの利用により、身近にある商品が花王のブランドであることを、より多くの生活者に知っていただくとともに、新たな商品との出会いの機会を増やし、ロイヤリティの向上をめざします。また、個々人に合った花王商品をご提案し、生活者のより快適な毎日に貢献します。
*1 予算上限に達し次第、予告なしに終了します
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/01_202502031333.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686306/02_202502031333.pdf
外為12時 円相場、下落 155円台半ば 米関税強化で[2025/02/03 12:18 日経速報ニュース 530文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は1ドル=155円52~54銭と前週末17時時点と比べて87銭の円安・ドル高だった。米関税強化に伴うインフレ再加速への懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になった。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に対して25%の追加関税を課す米大統領令に署名した。貿易戦争で米国を含む世界経済が減速するとの警戒感は、投資家のリスク回避(リスクオフ)姿勢も強めた。低リスク通貨の円買いが入る場面もあったが、ドルは対ユーロなどで買われ、対円でもドル買いが波及した。
10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声があり、国内輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロで大幅に上昇した。12時時点は1ユーロ=159円ちょうど近辺~03銭と、同1円89銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落し、12時時点は1ユーロ=1.0223~24ドルと同0.0180ドルのユーロ安・ドル高だった。米政権は中国に対しても10%の関税を課し、中国経済と関係が深いユーロへの売りを促した面もあった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
1月前半の消費、4.4%増 外食やアパレルが堅調[2025/02/03 10:40 日経速報ニュース 227文字 画像有 ]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
「百貨店」は5.1%減だった。24年秋ごろからマイナス基調が続いている。ナウキャストは「年始の初売りなどで消費の弱さが見受けられる」と指摘した。
外為10時 円相場、下げ拡大 155円台後半 実需の売り[2025/02/03 10:23 日経速報ニュース 329文字 ]
3日午前の東京外国為替市場で円相場は下げ幅が拡大した。10時時点は1ドル=155円72~73銭と前週末の17時時点と比べて1円07銭の円安・ドル高だった。米関税強化による米インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、円売り・ドル買いが優勢になっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)で、輸入企業などによる円売り・ドル買い観測も相場を下押しした。
円は対ユーロでは上昇している。10時時点では1ユーロ=159円30~33銭と、同1円59銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでも下落しており、10時時点では1ユーロ=1.0230~31ドルと同0.0173ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
相国寺展 各種前売り券好評販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 朝刊 14ページ 249文字 書誌情報]
京都を代表する禅宗の古刹・相国寺が所蔵する名品などを展示する「相国寺展 金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」の前売り券を販売中。写真は「亀図」(伊藤若冲筆、鹿苑寺蔵)。
◇会場 東京藝術大学大学美術館(上野公園)
◇会期 2025年3月29日(土)~5月25日(日)
◇前売り券 一般1800円(当日2000円)、平日限定音声ガイド付き前売り券2300円(一般のみ)
◇販売場所 展覧会公式サイト(QRコード参照)https://shokokuji.exhn.jp/などで3月28日(金)まで販売
進撃のまいばす 「繁盛はコスト」 ドンキより安い秘訣は「1200店均一」 販管費率下げる逆張り[2025/02/03 日経MJ(流通新聞) 1ページ 3323文字 PDF有 書誌情報]
イオングループの小型スーパー「まいばすけっと」が首都圏で快進撃をみせている。物価高のなか、5年で営業利益が4倍になり、出店は年100店規模に加速している。コンビニ並みの小型店ながら、ディスカウントストア超えの安さで老若男女が通う。運営会社は戦略をあまり公にせずにベールに包まれるが、複数の関係者や店への取材で強さの秘訣を探った。
1月中旬の夕方、東京都墨田区にある「まいばすけっと錦糸町駅北店」に足を運ぶと、近くの住民が自転車で訪れたり、会社員や制服の学生が帰宅前に寄ったりし、店内はごった返していた。
イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のカット野菜などを袋一杯に抱えて出てきた30歳代の主婦は「日常で何か足りないと、まいばすに買い出しに来る。近いのにスーパーと変わらない安さが魅力」と話す。
「まいばすけっと」はイオン子会社のまいばすけっと(千葉市)が運営する小型スーパーだ。2005年に横浜市で1号店を開き、スーパーが近くにない都市部の「買い物難民」のニーズも捉える。25年1月末時点で東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で1200店超を展開。店舗数は10年前の約2倍で、出店ペースはおよそ年100店まで上がっている。
まいばすけっとの「物件募集情報概要」や関係者の話を総合すると、1店平均の面積は約50坪(約165平方メートル)と狭く、商品数は約3300品目。それぞれコンビニとほぼ同じだが、まいばすけっとは売れ筋で「コンビニより3~4割安い」という価格水準を打ち出す。実際、都内の店頭で人気商品の価格を比べると、1~4割安い。
なぜコンビニサイズで、賃料の高い都市でも安くできるのか。秘訣を探ると、「繁盛店より平均店」(関係者)を徹底するビジネスモデルがみえる。出店の軸はオフィス街や駅周辺を中心にした「居抜き」。コンビニ跡地だけでなく、例えば神奈川県大和市の「大和南1丁目店」はかつて接骨院や古着店だった店を改装し、22年に開いた。安さで集客し、一等地だけに固執していない。
初期投資を抑え、こだわるのは全店直営の強みを最大限に生かすローコストオペレーションだ。棚・品ぞろえ・価格を統一し、競合が売りにする店内調理はあえて省く。
コンビニのフランチャイズチェーン方式では、オーナーが品ぞろえに一定の独自色を出せる。だが、まいばすけっとは「下手に繁盛を追求し、特定商品を仕入れたり、仕入れ量を増やしたりすれば調達網と物流網が変化してロスが生まれやすい」(同)と考える。
■「没個性」に商機
食品スーパーのトレンドからみても異例だ。大手でも各店の地域性に応じ、生鮮や総菜、加工食品の品ぞろえで独自性を出す傾向が強まる。
しかし、まいばすけっとが重視するのは逆張りの「没個性」。チェーンストア型で本部主導で仕入れから物流まで管理し、特売もチラシもない。クリスマスなどの催事商品も店頭では売らないほど効率化し、EDLP(毎日安売り)に徹する。
物流や調達は小売店で国内に約1万3000店を持つイオングループのインフラを活用し、スケールメリットを得る。
小売業界は人手不足や光熱費の高騰に直面するが、この影響も小さい。店は平常の時間帯で基本2人、繁忙時でも3人で回す。決済は「セルフレジ」を積極的に導入し、顧客の希望があった場合だけ有人レジで対応。コンビニのような「店内調理」「宅配便の発送」「公共料金の支払い」はなく、業務は品だしや整頓でシンプルだ。
店の中身は同じで、店員はどの店でも働きやすい。この特徴を生かし、まいばすけっとは20年に独自のスポットワークシステムを導入した。店員はアプリで家や学校、帰省先、外出先の近くにある店のシフトを確認し、空きがあれば基本的に2時間から働ける。
関係者は「出かけ先で急に時間ができたとき、近くの店で働く従業員もいる」と明かす。各店には予備エプロンなどがあり、手ぶらでシフトに入ることができるという。
こうした仕組みで、本当に安いのだろうか?
1月中旬、小売店の競争が激しいJR錦糸町駅北口(東京・墨田)の周りを調べてみた。同駅は東京駅まで直通8分で都心に近い。まいばすけっとのほか、セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソンが集積し、さらに食品スーパーのライフ、ディスカウント店のドン・キホーテも立地している。
まいばすけっと錦糸町駅北店で人気商品の価格をみると、日清食品の「カップヌードル」が204円で、コンビニ各社より約2割安く、ドンキより10円安かった。
アサヒビールの「アサヒスーパードライ」は185円でコンビニを2割近く下回り、ドンキより17円、ライフより18円安い。食パン(6枚切り)は各店で最安値のナショナルブランド(NB)が違ったため、PBで比較すると、まいばすけっとが105円と、コンビニより4割安い。
大半の飲食料品で、「驚安の殿堂」のドンキを超える安さだったことに驚いた。まいばすけっとは調べた小売店のうち、錦糸町駅から西へ徒歩6分と最も遠いのに、夕方は混み合っていた。
買い物客に利用シーンなどを聞いてみた。「週1~2回のまとめ買いでも使う」(50歳代女性)、「コンビニより安いから学校で食べるパンを買う」(高校2年の男子)、「年金暮らしには助かる安さと品ぞろえ」(80歳代女性)など評価が高い。「店員が親切で気に入っている」(30歳代女性)との声もあった。
業績をみると、販売管理費の上昇に苦しむスーパー業界の中で急成長している。24年2月期の売上高は2578億円と、19年2月期と比べて7割近く増え、営業利益は約4倍の74億円になった。
■営業利益率3倍
収益を分析すると、強さが際立つのはコストの抑制だ。売上高に占める人件費や光熱費などの販管費の割合が24年2月期は23.6%で、19年2月期と比べて1.3ポイントも減っていた。
ここ数年のインフレで、一般的に小売業の販管費は上昇している。だがまいばすけっとは創業からの様々なコスト抑制策が機能したことと、大幅な増収が重なり、販管費比率は下がった。その結果、24年2月期の営業利益率は2.9%と食品スーパー業界の平均のおよそ3倍まで高まった。
超・効率運営は若手の正社員の確保にもつながる。組織は本部長をトップとするピラミッド構造でゾーンマネジャー、エリアマネジャー、店長で構成している。実は店長クラスは入社1~2年目の社員が担っている。
業務がコンビニよりシンプルで、繁盛を競うのではなく「店長に求められているのは欠品をなくして棚を整え、従業員が安心して働ける環境を整えること。若手でもマネジメントを学びやすい」(関係者)。
消費者ニーズの大きな変化には外部と手を組む。食材の宅配需要の高まりを受けて24年6月、ウーバーイーツによる即時配送サービスを導入した。ウーバーの配達員が商品を袋詰め、決済、配達まで一貫して担う。関係者は「店員はノータッチ。店の運営が一切変わらないことが条件だった」と明かす。
ただ課題も少なくない。一つは出店スピードだ。イオンの吉田昭夫社長は24年10月の決算会見で「現在約1200店を展開しているが、いち早く倍にしていきたい」と語った。足元では月8~10店を出し、このペースでは2000店の大台には8年ほどかかる。
コンビニ大手は競合地域で約4000~7000店を展開し、規模ではなお見劣りする。「居抜き」の出店戦略はテナントの空き待ちがあり、出店ペースのさらなる加速は難しい。そこでロードサイドや駅ビルへの進出を検討し、都市郊外やJR関内駅(横浜市)の地下街に新店を開いた。従来と違う出店モデルで、低い販管費比率を保てるかどうかが焦点となる。
また、まいばすけっとの総菜や弁当は割安だが、コンビニ大手のように消費者の大きな話題を呼ぶヒットは少ない。節約志向が一段と強まったことで、コンビニも廉価版のPBを増やしている。約20年にわたってブレずに提供してきた安さを守りつつ、さらなる進撃には小型店に通う消費者へ感動をもたらす独自商品の開発力もカギを握りそうだ。
(浅山亮)
金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1668文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
1月31日、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は一時1トロイオンス2862.9ドルをつけた。30日に3カ月ぶりに最高値を更新し、3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、両市場の午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達した。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は1月30日時点で計3098万トロイオンス(約964トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約8割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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国家資格の登録手続きデジタルに 公認会計士など40追加[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1037文字 画像有 ]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し、成立をめざす。国民一人ひとりに割り振られるマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格を対象に氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。24年11月には社会保険労務士でも開始した。実際に対応可能なオンラインの手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
利用者は個人向けサイト「マイナポータル」を通じて手続きする。免許申請の登録や証明書の発行、登録している住所・氏名の変更、紙の代わりとなるデジタル資格者証の取得がマイナポータル上でできる。
資格保有者は申請手続きで住民票や戸籍謄本の写しの添付が省略可能となるほか、登録免許税や手数料の支払いがオンラインでクレジットカード決済ができるなど時間や手間を減らせる。現状は紙での手続きが主流となっている。
婚姻や引っ越しによって住所・氏名が変わる際の手続きも簡単になる。マイナポータルのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用することで、外部のシステムへ資格情報が連携できるなど資格の利用の幅も広がる。
行政機関にとってもデジタルで資格の管理をすることで、事務の効率化や資格情報の正確性の担保が見込まれる。
今国会でマイナンバー法とあわせて住民基本台帳法も改正する予定だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に照会することができるようにする。
最新の氏名、住所、生年月日、性別をシステム照会によって確認できるようになり、住民票の写しの添付を省略することができる。
国家資格以外にも酒類免許に関する事務など、マイナンバーの利用や情報連携によって行政事務の効率化や利用者の利便性向上が可能と判断した事務については、マイナンバーを利用可能とする方針だ。
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次のTDKは…電子部品株に注目 村田製・ニデック、AI開拓[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 4288文字 画像有 ]
「今年は電子部品が注目される1年になるかもしれない」。野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは話す。消費財に比べ目立たない電子部品に今、投資家が視線を注いでいる。
2024年は電子部品株がさえず、スマートフォン向けの高性能電池で業績を伸ばしたTDK(6762)に資金が集中する状態だった。22年4月に8倍台だった予想PER(株価収益率)は足元で22倍台まで上昇した。
次のTDKは?
「TDKの次に買うならどこが良いか」。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹投資調査部長には国内外の投資家からの問い合わせが増えている。25年に入り「じっくり買うなら何が良いかという視点で見る投資家が出てきた」という。
電子部品が注目される背景にはまず、在庫調整の一巡がある。生産が増えれば収益拡大につながりやすい局面に入った。
期待できる分野が見えてきたこともある。代表例はデータセンターだ。「事業として拡大していきたい」。1月23日、決算説明会でニデック(6594)の岸田光哉社長は力を込めた。データセンターの建設が相次ぎ、データ保存用のハードディスクドライブ(HDD)の需要が急増。24年10~12月期にはニデックのHDDモーターの8割(金額ベース)がデータセンター向けだった。
「3年でデータセンターや人工知能(AI)サーバーは一番の成長市場になる」と村田製作所(6981)の中島規巨社長は語る。世界シェア4割を握る積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバー向けでは通常の5~10倍の数が必要になる。村田製は年10%ずつ生産能力を拡大する方針でシェアを24年度の40%から30年度に43%まで高める。AIサーバー向けは売上高の5%程度と小さいが、前年度比で約3倍と勢いがある。
先週、中国のDeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことで市場に激震が走った。「一時的な踊り場はあるかもしれない。しかし、処理量や生成AIが生み出す情報量の指数関数的な増加傾向は変わらない」とKPMG FASの岡本准執行役員パートナーはデータセンターを含め半導体投資需要は増えると指摘する。
AIスマホに期待
市場が「上振れ要因」と期待するのが生成AIを搭載したスマホやパソコンの普及だ。生成AIは資料作成など業務効率化に使われ始めている。この先は具体的な指示なしでも複雑な業務をこなす「AIエージェント」に注目が集まる。例えば、出張の日程調整から予約、決済まで代行することが考えられる。便利になればスマホなどの買い替え需要を喚起する。
「(新製品が見えてくる)年後半には電子部品株に期待が高まるかもしれない」(いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャー)。
部品各社は有望とみられる新たな分野の開拓に余念がない。各国が予算をかける「宇宙・防衛」や、工場などで人間とともに働くことが想定される「ヒト型ロボット」だ。「幅広くアンテナを張り、新しい波を捉えることで成長を続けてきた」(電子情報技術産業協会=JEITA)。
JEITAによると世界の電子部品の生産額予想は25年に2282億ドル(約34兆円)。過去15年は年1%弱のペースで成長してきた。用途は自動車が4割、スマホなど通信機器が3割だ。車の電動化やスマホの高機能化で使われる部品数が増えている。
日本の電子部品の世界シェアは25年に33%と首位に立ち、高い国際競争力を誇る。電子部品を含む「電子・電機」の研究開発費は製造業全体の約20%にのぼる。小型化や省電力化など顧客の要望に沿う開発に費用を投じる。
かつて成長株として評価されてきた電子部品。足元では京セラ(6971)やローム(6963)、太陽誘電(6976)などのPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る。成長株として返り咲くには次のビジネスの種を探す努力が欠かせない。「再起動」を狙う電子部品銘柄を探った。
任天堂「スイッチ2」、高まる期待
任天堂(7974)が今年発売予定のゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」。市場で初代と同様のヒットに備え、恩恵を受けそうな電子部品株を探す動きが始まっている。
「任天堂のレーティングを最も強気の『ストロングバイ』に引き上げた」。東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは語る。4月に詳細が発表される新機種のヒットを確信する。「画面が薄く小型化したスイッチ2はユーザーが求める最良の形」と評価。新機種が初代スイッチの国内累計販売台数約3500万台を上回る可能性があるとみる。
新機種の出荷台数が増えれば部品などを供給するメーカーにも恩恵がある。任天堂は明らかにしていないが、市場関係者はゲーム機の組み立てを請け負うと想定されるホシデン(6804)などへの期待を高める。ゲームソフトに使われるメモリーではメガチップス(6875)が有力視されている。
初代スイッチの詳細が公表された2016年10月20日から、発売日の17年3月3日までにホシデン株は36%上昇した。メガチップス株は37%高だった。安田氏は「今回は新機種の詳細がわかった5月頃から部品関連の銘柄の株価に動き出る」とみている。
ゲーム機には衝撃や手触りを再現する「ハプティクス(触覚技術)」部品も欠かせない。アルプスアルパイン(6770)は、任天堂やマイクロソフトなどのゲーム機器にハプティクス部品を納入している。台湾メーカーでの採用も増えているという。
ゲーム機器で培った技術は他分野にも応用可能だ。アルプスアルの泉英男社長は「今まではゲーム機器などのアミューズメント向け一本足だったのが25年から車載などにも裾野が広がる見通しだ」と話す。不採算事業の撤退や拠点の集約といった構造改革も進んでおり、ゲーム機や車載向けの納入が増えれば株価の上昇余地が広がる。
宇宙・防衛、新規参入や開発加速
各国の防衛費拡大や、宇宙開発競争を見据え、開発を加速する電子部品会社が増えている。
防衛分野では、自動車やスマートフォンの接続部品を主軸とする、日本航空電子工業(6807)が2024年度から「航空・宇宙」の強化を掲げた。23年度時点で54億円だった航空・宇宙の売上高を、24年度に100億円と倍増させる計画だ。
事業をけん引するのが航空機などに搭載する慣性装置だ。方位や姿勢をはかり制御でき、陸海空あらゆる輸送機に搭載できるという。航空電子の村木正行社長は「地政学リスクが高まり防衛予算が拡大している。政府が補助金を出す制度を設けたことでかなりの発注を受けた」と話す。
宇宙分野では打ち上げが増加する人工衛星の需要を取り込む企業が出てきた。プリント基板のメイコー(6787)は、人工衛星から地上で電波を受信するアンテナ向けの基板を手掛ける。
足元では米メーカーからの受注が拡大。米トランプ政権による中国製部品への関税強化を懸念して、ベトナムに工場を持つメイコーに白羽の矢を立てたようだ。
メイコーの名屋佑一郎社長は「大手プリント基板メーカーの中で、中国以外に大量生産が可能な工場を持っているのはメイコーだけだ」と語る。25年3月期の売上高見通しを従来予想の80億円から2倍程度に引き上げた。
京セラ(6971)は人工衛星や天体望遠鏡の部品としてセラミックス素材の開発を進めている。酸化マグネシウムなどで焼結して熱による膨張や収縮を極限まで抑えた「コージライト」と呼ぶ製品だ。
コージライトは多くの素材メーカーが手掛けているが、京セラは30年ほど前から研究を進め、成分や焼結の技術を磨いてきた。高い耐久性や温度変化に強い素材として、半導体製造装置の部品として供給しており、宇宙向けにも用途を広げていく狙いだ。
人工衛星などに使う電子部品の新工場を米ペンシルベニア州に建設中で、7月に稼働する計画だ。電子回路に信号を出す「タイミングデバイス」などを生産する予定で、米国での生産能力は現状より3倍に高める。
宇宙・防衛分野は長年、国内政府機関からの受注がメインで官需依存と指摘されてきた。
いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャーは「現在は利幅確保の意識が浸透し、企業は10%程度の利益率を出せるようになった」と話す。従来の2~3倍の利益率となり、早ければ来年度から収益貢献が期待できるとみる。
ヒト型ロボ、工場で活用進む
野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは人工知能(AI)を搭載した「ヒト型ロボット」の開発動向に注目する。従来のロボットよりも複雑な作業ができ、中国の工場などで活用が始まっている。外木氏は運用する投資信託「ロボ・ジャパン」での投資機会を逃さぬよう、先行する海外の状況を調査。恩恵を受けそうな日本企業を探している。
新市場をつかもうと動き始めた企業もある。ニデック(6594)は人と同じ現場で稼働させるロボットでの活用を見込む減速機を開発した。ロボの関節に使う主要部品で小型のセンサー2系統を内蔵して安全性を高めた。作業員とぶつかった際に停止するなどの安全性能が求められる。センサーをあらかじめ内蔵し顧客となるロボットメーカーなどの開発時間やコストを下げられる。
小型減速機のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)も市場開拓を急ぐ。腕だけでなく首や腰など動く部分が多いヒト型になれば減速機の需要は増える。海外の複数のロボットメーカーにプロトタイプを供給。新規の引き合いも強いという。村田製作所(6981)も「ロボットには多くの関節があり、それぞれにセンサーや通信機器が必要になる」(中島規巨社長)として電子部品の需要拡大を見込む。
「仮に普及すれば日本の電子部品全体に恩恵がある」(大和証券の佐渡拓実チーフアナリスト)。別の市場関係者は電池でTDK(6762)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で村田製や太陽誘電(6976)などに商機があるとみる。
活用が始まったばかりのヒト型ロボについて、米テスラが2026年から量産する計画を明らかにするなど市場が急拡大する可能性も否定できない。有力なロボットメーカーを探し、いち早く食い込めるかが電子部品メーカーの将来を左右しそう
(松本裕子、山本朗生、勝野杏美、角田康祐、新田栄作、郭秀嘉、小西夕香が担当した。グラフィックスは田口寿一)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
個人向け社債、金利上昇で脚光 「優待」で顧客と接点[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 2002文字 画像有 ]
金利上昇で利回り商品としての個人向け社債に注目が集まっている。社債はNISA(少額投資非課税制度)の対象ではなく、これまで投資する層は限られていたが、発行額の増加もあって徐々に裾野が広がりつつある。株主優待に似た優待制度を新設するなど、企業も新たな手法で個人投資家にアプローチしている。
26分で完売――。ソフトバンクグループ(SBG)が昨年3月に発行した総額5500億円の大型社債で、SBI証券の販売分は募集開始から瞬く間に売り切れた。利率3.15%という高い利回りから、年末に発行した社債も即日完売。SBGは「利回りや昨年の格上げなどが評価されている」と手応えを語る。
アイ・エヌ情報センターによると、2024年の個人向け社債の発行額は前年比26%増の2兆7237億円と、過去最高を更新した。日本の社債市場は機関投資家向けを含めても米国の10分の1程度で小さいと言われるが、最近は発行が増えている。
利率はマイナス金利解除前までは0.5%前後が多かったが、日銀の利上げで基準となる国債利回りが上昇し、高格付けの電力債も1%に近づいている。QUICKの個人向け社債データを基に集計したところ、24年に発行した社債(固定利回り)のうち利率1%以上の社債は27件と6割強を占めた。
業種も金融機関や電力だけではなく、個人になじみのあるBtoC企業にも広がっている。昨年10月、20年ぶりに個人向け社債を発行したアサヒグループホールディングスは「機関投資家向けを毎年発行してきたが、投資家の多様化を図りたい」と狙いを語る。
金利が上昇すると調達コストも膨らむが、企業の発行意欲は旺盛だという。大和証券の熊沢悠債券営業部長は「銀行の借入金利も上がることなどから、個人投資家との接点を強めたいと考える企業が増えている」と語る。
個人への訴求として「優待」のような特典をつける例も増えている。昨年末に起債した東急や名古屋鉄道は、グループのホテルの宿泊券などを抽選でプレゼントする特典をつけた。SBI証券の小畠宏和キャピタルマーケット部長は企業側の思惑について「資金調達という目的を超えて、ファンを増やすなど本業への波及効果を狙うケースが多い。将来の株主を開拓したいという声も聞く」と話す。
昨年6月、初めて個人向け社債を起債したJR西日本は鉄道の優待割引券などの特典をつけたところ、1000人以上の個人が購入した。特典を付与する際に同社のウェブサービスに加入してもらったため、顧客との継続的な接点を獲得できた。社債の投資単位は100万円からが多いが、10万円からと単価を抑えたことも奏功し、株式よりも若年層の購入が目立ったという。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを使って発行プロセスを電子化したデジタル社債の活用も広がっている。丸井グループは同社のクレジットカード「エポスカード」会員向けにポイントを付与する個人向け社債を4年前に始めた。
4回目となる昨年の社債は1.5億円の募集に対して約20億円分の申し込みが集まった。提携する再生可能エネルギー由来の電力会社と契約した場合、特典も含めた実質利回りは3%になる。「申込者はカード利用額が高まるなどエンゲージメント向上効果も確認できた」(ファイナンシャル・インクルージョンチームの紫関紀政氏)という。
大和証券グループ本社は昨年3月、国内で初めて電子マネー「楽天キャッシュ」で利払いするデジタル社債を発行した。ポイントなど自社の経済圏を持つ企業や、地方自治体などで同様のスキームを活用してもらうため実験的に起債した。大和証券の大津大シンジケート課長は「自治体独自の通貨で償還や利払いが行ったり、NFT(非代替性トークン)のような形式でその地域で使える会員権を提供したり、今までにない商品設計が可能になる」と構想を語る。
新興企業の社債を中心にオンラインで販売しているSiiibo(シーボ)証券(東京・中央)は昨年8月の相場下落の後、申し込みが急増したという。同社で販売する社債は、50人未満の投資家に売る「少人数私募債」の仕組みを使う。未公開企業が多いため、平均利率は5~7%と高い。
融資型クラウドファンディング(CF)サービスのファンズ(東京・渋谷)も社債に似た仕組みだ。ファンドに値動きはなく、融資先が破綻しなければ基本的に予定通りの金利付きで元本が戻ってくる。融資先を上場企業やそれに近い企業に絞ることでリスクの低さをうたっているのが特徴で、利回りは年率2~3%が中心だ。
「優待」が多いのも特徴で、マーケティングとして活用したいBtoC企業の案件が増えているという。昨秋に募集したスーパーのベルクは同社の電子マネー「ベルクペイ」をプレゼントすることで、利用登録を促した。
(安田亜紀代、安田龍也、小池颯)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
Switch2や中国発…25年のゲーム業界は? 「ファミ通」代表[2025/02/02 02:00 日経速報ニュース 1930文字 画像有 ]
動画などエンターテインメント関連のコンテンツがあふれるなか、2024年もゲーム業界ではインディーゲームからハイエンドまで様々な作品が話題となった。25年の注目ポイントは何になるのか。ゲームメディア「ファミ通」グループ代表で、KADOKAWA Game Linkage(東京・文京)の取締役を務める林克彦氏に25年の展望を聞いた。
――24年はゲーム業界にとってどのような1年だったでしょうか。
「24年は新しいハード機の発表もなく、比較的おとなしい1年だった。ただ、『ニンテンドーミュージアム』が開業したり、家庭用ゲーム機『プレイステーション(PS)』が発売30周年を迎えたりするなど、ゲーム産業が世の中に深く浸透してきたことを実感した。ゲームのIP(知的財産)の間口が広くなり、コア層からライト層までゲーム機で遊ぶだけではない楽しみ方が広がっている」
――印象に残ったゲームはありますか。
「24年を代表するゲームアプリといえるのは、ポケモンのカードゲームをスマートフォンのアプリで再現した『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』だろう。継続的に遊びたくなる仕様もさすがで、久々に様々な世代の人が電車の中で同じアプリを遊んでいる光景を見ることができた」
続編・既存IP超えるヒット作つくれるか
――ゲームの高性能化が進み、ヒットを生み出す難易度も上がっています。
「基本的には高性能化の動きは今後も続くのではないか。大手ゲーム会社にとっては開発コストと売り上げのバランスをよりシビアに設計する必要があり、チャレンジのハードルが上がっているのは確かだ。24年のゲーム業界では自社のゲームの強みを改めて分析し、開発ラインを含めて整理する動きも見られた」
「トレンドとしてはリメークや続編など既存IPを活用した作品が続くと思うが、新しい看板タイトルを作ろうとする動きも今後加速するだろう。ゲームの種類やユーザー層が多様化する中で、時代をけん引するようなジャンルや作品を生み出すことは難しい。だからこそ、各社が自社の個性や強みは何か、それを作品にどう落とし込めるかを突き詰めて考える時期に来ている」
「黒神話:悟空」など勢い増す中国発
――海外勢によるゲーム開発の動きで注目しているものはありますか。
「24年に発売されてそのクオリティーの高さから世界的に注目されたのが、中国発のソフトで西遊記を題材にした『黒神話:悟空』だ。近年中国からはアプリゲームでも『原神』や『崩壊:スターレイル』など、日本や欧米と比較しても遜色ない世界的なヒットゲームが出てきている。独自性が年々磨かれてきており、今後も勢いを増していくのではないか」
――1月には任天堂がゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について新しい情報を公開しました。
「本体デザインや年内発売であることが公表され、4月にはその詳細が明らかになる予定だ。任天堂はゲーム作りで高性能化のみを求めるのではなく、新しい遊びの創造に力点を置いており、コアからライトまで幅広いユーザー層を抱えている。価格戦略にも注目が集まっているほか、今後のタイトルのラインアップや、さらなる利用者拡大に向けてどのような新機能・サービスを投入してくるかなど期待が高まっている」
国内家庭用ゲーム市場、24年は25%減
ゲームメディア「ファミ通」を運営するKADOKAWA Game Linkage(東京・文京)はこのほど、2024年の国内家庭用ゲーム市場規模が前年比25%減の3013億円だったと発表した。ゲームソフト・ハードともに減速し、3年ぶりのマイナスとなった。
ハードは前年比29%減の1894億円、ゲームソフトは18%減の1119億円だった。ゲームソフトはパッケージ版のみの推計で、ダウンロード販売やアイテム課金などのデジタル決済は含まれていない。
ハード市場は任天堂の「ニンテンドースイッチ」が3機種合計で311万台売り上げ、年間販売台数でトップに立った。価格改定や上位モデルを投入したソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」は年間で145万台を販売した。
ゲームソフトは任天堂が24年10月に発売した「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」が95万本を販売し、年間首位を獲得。下半期の投入ながら年末需要を捉え販売数を伸ばした。2位には24年11月発売のスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」のスイッチ版が入った。同作はPS5版も15位にランクインしており、2機種合計では116万本とパッケージだけの合算では24年唯一のミリオンタイトルとなった。
(西城彰子)
【関連記事】
・任天堂、Switch2を25年発売 遊び方や価格どうなる
・中国、24年のゲーム機市場5割増 「黒神話:悟空」効果
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
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カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
ECの買い物「体験」進化、AI融合で 25年小売り予測[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 6291文字 画像有 ]
人工知能(AI)を駆使した多くの製品サービスがぎっしりと並んだテクノロジー見本市「CES2025」。小売業に特化した専門セミナーでは何が語られたのか。セミナーに参加した小売り分析の専門家、伴大二郎氏がリポートする。
まずは、2025年のリテール(小売業)を読み解く上で重要なデータを、「CES2025」のセッションから紹介しよう。
Z世代が消費の中心、AIはさらに進化
CESを主催する全米民生技術協会(CTA)が、その年の見どころを語る「CES2025 Trends to Watch」セッションでは、人口の約3分の1を占め、最大規模の世代となり労働人口の27%を占めるZ世代(1997~2012年生まれ)がテクノロジーの進化を進める重要な世代だと語られた。
この世代はスマートフォンと共に育ち、60%がハイテク商品のアーリーアダプターであり、商品の買い替え頻度も高い。Z世代の家庭では平均して13台ものハイテク機器を使用しているという調査結果もある。
Z世代は、サステナブル(持続可能)などエシカル(倫理的)文化の影響力が増していることも注意しなければいけない。現状ではZ世代がファストファッションなどサステナブルに欠ける購買もしており、価値観と行動のギャップがあるのも事実だが、リサイクル性やエネルギー効率を提示したサステナブル面での価値を持つ製品に触れたとき、購入する可能性が2.5倍高くなるという。
少子高齢化が進む日本ではZ世代のボリュームは小さいが、グローバル企業のターゲットはZ世代に集中している。スマホを活用した情報感度の高い日本のZ世代が外資ブランドに引き付けられていくのは容易に想像できる。
テクノロジーの大きな流れも見落としてはならない。
米NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、基調講演で生成AIに続き、より高度な仕事を任せられる「エージェントAI」(以下、本記事ではAIエージェントと表記)、さらにはAIがロボットを制御する「フィジカル(物理的な)AI」につながっていく、という進化の道筋を見せた。
25年もAI技術がますます発展していく年となるだろう。
25年の小売りトレンド
ここで本題に戻る。小売業に特化した専門セミナーでは、米調査会社Coresight Research(コアサイト・リサーチ)が25年の小売りトレンドを10項目で示した。
コアサイト・リサーチが示した10項目の25年小売りトレンド
【インストアのトレンド】
1.エッジコンピューティング
2.店内カメラの映像解析
3.販売員のためのモバイル端末
4.リテールメディア
【電子商取引(EC)のトレンド】
5.究極のショッピング体験
6.パーソナライゼーション
【オペレーションのトレンド】
7.企業データの民主化
8.AIエージェント
9.生成AIによるサプライチェーン強化
10.需要予測
これら10項目のトレンドに対し、次に示す4つのセッションを通して議論を深めていく構成になっていた。
セッション1:店舗を見通すコンピューター映像
セッション2:小売業におけるAIの活用
セッション3:没入体験/メタバースでの買い物
セッション4:ショッピング動画
以下、これら4つのセッションから得られた示唆を厳選し、コアサイト・リサーチが提示した10項目と関連付けてお伝えする。
1.エッジコンピューティング
少し前まで、店舗システムはオンプレミス(店舗ごとに設置したサーバーで処理をする)からクラウドへの移行が主流だったが、現在では中間的な位置付けとなるハイブリッドクラウドへの移行が進んでいる。
これは、店舗でのAI活用や端末の増加、音声・画像データなどの複雑化により、データ量と処理速度を考慮すると、「エッジ」での処理が最適なケースが増えたからである。このトレンドは、以降で説明する全てのトレンドを推進する上での前提となる。
2.店内カメラの映像解析
最近では、店舗をECのように詳細にトラッキングするカメラ技術への過度な期待は落ち着いてきているが、在庫管理、盗難防止、シームレスな購買体験、顧客体験の向上など、店舗内のカメラと画像解析への要望は着実に増えると予測される。
「セッション1:店舗を見通すコンピューター映像」では、店内カメラの映像で顧客の行動をリアルタイムで解析し、商品提案や在庫の最適化の重要性について語られた。
テクノロジーの進化によるプライバシー保護についても触れた。特にデジタルネーティブ世代であるZ世代やα世代(小中学生を含む2010年以降生まれ)は、必要以上のデータ活用を嫌う傾向がある。
消費者にデータ提供を許容する条件として「エンゲージメントの見返り」があることや、プライバシーを配慮した手法として画像データを保存せずに匿名化された情報のみを活用するなどの処理を「エッジで行う」必要性が強調された。
店内以外のカメラを使うという考え方もある。バーチャルメイク、AI診断、拡張現実(AR)試着などを楽しめる「YouCam」シリーズという個人向けアプリがある。全世界のダウンロード数は10億回以上を記録している。
同セッションには、そのアプリを開発する米Perfect Corp(パーフェクト・コープ)でプレジデント兼チーフ・グロース・オフィサーを務めるウェイン・リュー氏が参加した。
店舗だけでなくユーザーのスマホカメラを通じてカスタマージャーニーに入り込み、「コミュニケーションを潤滑にすることで顧客情報を信頼される形で取得することが重要だ」とリュー氏は語った。同社のバーチャル試着や肌診断は、5秒以内で14項目を分析できる。顧客体験を向上させながら重要なデータを取得していると強調した。
3.販売員のためのモバイル端末
モバイル端末は、従業員の即戦力化、業務の効率化、顧客サービスの向上を通じて職場環境を改善し、従業員の離職率を低減させる。24年のCESで基調講演をした米Walmart(ウォルマート)は従業員向けのアプリを起点としたAIエージェントを搭載するという、業界をリードする取り組みをしている。
4.リテールメディア
リテールメディアは急成長を続け、小売業に新たな利益を提供している。多くはECやモバイルアプリを経由した接点を利用したもので、さらに店舗との連携を広げていくことが、競争に勝ち残る上で今考えるべき課題となる。
店舗での情報発信、つまり広告を配信するために使うスクリーンは、商品棚、スマートカート、総菜などの食品カウンター、冷蔵/冷凍ショーケースなど、徐々に増えている。販売価格を表示する電子棚ラベルも、広告やプロモーションを掲載することが可能になっている。
店舗にスクリーンを設置するとなれば、費用やメンテナンスなど物理的な負担の他、小売業者、リテールメディアのシステム管理業者、ネット広告の代理店、分析会社など多くの関係者を巻き込み、管理する手間が必要となる。
ここでもやはり、プライバシーの課題が残る。顧客がどの広告を閲覧したかを判断するには人流を計測するトラフィックカウンター、カメラ、携帯電話などの追跡技術を使う。その多くは、プライバシーに関する消費者感情を逆なでする可能性があるのだ。
「セッション2:小売業におけるAIの活用」に登壇したモバイル広告プラットフォーム米Kargo(カルゴ)最高顧客責任者(CCO)のジニーヌ・シャオ・コリンズ氏は、ニキビ用クリームをプロモーションしたドラッグストアの事例を紹介した。
多くの棚にQRコードを掲示することで、AIコンシェルジュとのチャットが可能となり、購入レシートをスキャンすると、ゲームを通じた特典が得られる仕組みも提供した。今後、重要度を増すのは、カスタマージャーニーを広くカバーする体験の提供である。
5.究極のショッピング体験
この5番目のキーワードの原文は「Shopping nirvana(ショッピングニルヴァーナ)」である。nirvanaとは直訳すると涅槃(ねはん)、悟りの境地を意味する言葉となる。スラングとして、至福の状態、極楽、究極の体験といった意味もあるため、「究極のショッピング体験」としておく。
これはECが「単なる購入の場所から体験の場所への変化」を遂げていくことを意味している。店舗とは違う体験を届けることが可能となっているのだ。「利便性はEC、体験はリアル」という今までの認識を改める必要がある。
Chat(チャット)GPTのような対話型AIで、まるで人間のような対話ができるようになっただけでなく、画像や音声の認識も可能になってきた。こうしたAI技術を融合することで、ECでのショッピング体験を高めようという動きが広がりつつある。
例えば、画像認識AIによってビジュアル検索が実現できる。雑誌、モデル、道行く人の写真をスマホで撮り、同じアイテムや類似品を識別して購入できるようになってきた。画像生成AIで、バーチャル試着やコーディネートの提案など、背景やシーンと合わせた提案もできる。リアル店舗以上にイメージを膨らませることも可能になってきたのだ。
「セッション3:没入体験/メタバースでの買い物」では、AR技術やメタバースについて語られた。
多彩な購買行動を取るZ世代に対しては、複数のタッチポイントを用意する必要がある。その上で、没入型の体験を用意することがブランド選定やロイヤルティー向上の重要な要素となるという議論が繰り広げられた。
米Roblox(ロブロックス)のファッション&リテールパートナーシップのグローバル・グループ・ディレクターであるウィニー・バーク氏は、「ロブロックスにはすでに400以上のブランドが参加し、デジタルと物理的商品を組み合わせた消費者体験を提供している」という。
一例としてバービー人形のプロモーションを示した。2カ月で3億1300万人が利用し、1人あたり平均で4.3分滞在した。このキャンペーンの総時間はNBAの全試合を通じた観客の総滞在時間を超える規模だと説明した。
米Snapchat(スナップチャット)のグローバルディレクターであるレシュ・シドゥ氏は、仏ロレアル傘下で化粧品ブランドを展開する米NYX Cosmetics(ニックス・コスメティクス)の事例を挙げた。
スナップチャット内のユーザーがクイズ形式で肌や気分に合ったメイクの提案を受ける。その製品はシームレスに購入可能になっているという仕組み。延べ9160万回利用され、開始から4カ月で数百億ドルの売り上げを記録した成功事例だったとする。
また大手ホームセンターチェーンを展開する米Lowe’s(ロウズ)のイノベーションラボシニアディレクターであるジョシュ・シャブタイ氏は、米Apple(アップル)のヘッドマウントディスプレー「Apple Vision Pro(アップルビジョンプロ)」を活用した没入型キッチンデザイン「Lowe’s Style Studio」について説明した。
これは仮想空間でキッチンデザインを直感的に行うことが可能で、80億以上のデザインの組み合わせが可能となる。アップルビジョンプロの操作は目線とタップだけで、幅広い年齢層に好評で、高齢者でもスムーズに操作できたという。また、体験者全員から「酔わずに楽しめた」という評価があり、実際のキッチン販売にもつながったとする。
「セッション4:ショッピング動画」では、ライブコマースが消費者のインスピレーションをかき立て、そのままシームレスに購買可能なツールとして広がりつつあることを示した。返品は1桁台後半で、一般のEC返品率(20~30%)に比べて低いことも重要なポイントになっているという。
米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のワールドワイドリテール&消費財産業戦略&ビジネス開発担当ヘッドのジャスティン・ホナマン氏は、自社のライブコマース「Amazon Live(アマゾン・ライブ)」の特徴について話した。
視聴者とライブチャット機能を通じたインタラクティブ性があり、配信中に画面上で直接商品が表示され「クリックで購入」ですぐに購入できる利便性もある。
配信者向けには「Amazon Live Creator(アマゾン・ライブ・クリエーター)」アプリを用意している。簡単にライブ配信でき、視聴者のエンゲージメントや売り上げのデータをリアルタイムで確認できる。ライブコマースの導入ハードルを下げ、多くのブランドが取り組めるようにする。それが市場拡大に重要だと語った。
同セッションでは、写真共有の米Pinterest(ピンタレスト)と米ホームセンター最大手The Home Depot(ホーム・デポ)の担当者が登壇。両社の取り組み事例として、階段下のスペースを「デスク」「物置」「ペットの空間」などに活用するアイデアを募るキャンペーンを紹介した。
このキャンペーンは、ピンタレストを通してインスピレーションを高め、DIYの方法や購入までのプロセスをスムーズにつなぐ顧客体験を提供するもので、両社の強みをうまく生かしている。
8.AIエージェント
AIエージェントができることを把握し、これまでは人の従業員が担ってきた業務から何をAIに任せ、人間が何を担うかを仕分けすることが重要となる。従来の生成AIはマーケターやクリエーターの「アドバイザー」だったが、エヌビディアの講演でも紹介したAIエージェントは、いよいよ「部下」という位置付けになり得る。
かつて自動化は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって行われていたが、あくまでも社内作業を効率化するためのものだった。AIエージェントは、接客やユーザーサポートなど顧客対応をカバーする。ただ、正しい目的を伝え、正しく評価し、改善につなげていかなければ、最終的な成果を引き出すことは難しい。
9.生成AIによるサプライチェーン強化
倉庫管理ソフトウエアのドイツKIONグループは、米Accenture(アクセンチュア)やエヌビディアと共同し、倉庫を3次元(3D)グラフィックスで再現したデジタルツイン内で効率的で安全な倉庫構成を設計(ロボット、労働者、および自動化機器の最適化を含む)する仕組みを提供すると発表した。
エヌビディアのファンCEOは基調講演で、「将来の倉庫は、巨大な自律型ロボットのように機能する。その中のロボットの艦隊をオーケストレーションする」と述べている。
アクセンチュア会長兼CEOのジュリー・スウィート氏は「サプライチェーンを近代化して、リアルタイムの柔軟性を備えた倉庫を再発明するだけでない。顧客と消費者に良いサービスを提供する自律的で安全なサプライチェーンを運営できる」と、自信をのぞかせた。
◇ ◇ ◇
これらの小売りトレンドはデータやAI活用の文脈で全てつながっている。カスタマージャーニーに沿った適切な情報提供、特にZ世代の感情に沿った設計が重要になる。AIエージェントとの連携は評価制度や組織編成のあり方にも影響し、困難も伴うが、大きな変革につながっていくことは間違いない。
成果を引き出すために、AIとのコミュニケーション能力も問われる時代になっていく。
(ヤプリ 伴大二郎)
[日経クロストレンド 2025年1月16日の記事を再構成]
クアッドはインド洋も重要 ドン・マクレーン・ギル氏-フィリピン・デラサール大講師[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 1680文字 画像有 ]
日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」の海上保安当局は1月、初の4カ国共同訓練を横浜港周辺で実施した。参加国が連携を強め、海洋の安全性を高めることにつながる歓迎すべき動きだ。
中国が海洋進出を強めるなかで、クアッドにはさらに必要なことがある。ルールに基づく秩序を維持すると本当に決意しているのであれば、機能的で持続的な「2つの大洋戦略」を採用すべきだ。
中国の強引な拡張主義は、クアッドがインド太平洋でルールに基づく秩序を確立する上で最も差し迫った課題だ。初回の訓練の場所として日本を選んだことは、中国の威圧的な行動によって西太平洋の安全保障が厳しさを増していることを映し出している。
東南アジアや東アジアの各国は中国の強圧的な行動に対して脆弱だ。クアッドの主な声明は東南アジア諸国連合(ASEAN)の重要性の確認や、東シナ海と南シナ海での中国の好戦的な姿勢に対する懸念を表明することに重点を置いている。クアッドの注目すべきプロジェクトは主に東南アジアに集中している。
ただ、中国の戦略を考えるとインド洋も重要だ。中国はエネルギーの60%以上を西アジアとアフリカから得ており、輸入のほとんどはインド洋を通過する。中国にとって脆弱部と言える海域だ。
中国は2008年以降、海軍の遠洋作戦をインド洋に広げてきた。自国にとって重要なシーレーン(海上交通路)を監視するためだ。17年にはアフリカ東部のジブチに海外初の海軍基地を設けた。パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカの港湾で軍事的プレゼンスを高め、スーダン、ケニア、モザンビーク、コモロの港湾開発プロジェクトにも投資している。
それでもインド洋で中国の軍事力は限定的だ。クアッドは中国のエネルギー確保への不安と軍事力の限界を自らの陣営に有利になるように利用すべきだ。
クアッドはインド太平洋地域の構想であるにもかかわらず、その活動は依然として地域の東部に傾いている。これは参加国のインド太平洋に関するビジョンが一様でないことが原因とみられる。
米国のインド太平洋戦略はインド洋全体ではなく、その東部だけを対象としている。クアッドの「海洋状況把握のためのインド太平洋パートナーシップ(IPMDA)」という取り組みもインド洋東部に限定されている。
インド洋ではクアッド4カ国の「マラバール」や多国間の「ミラン」などの共同訓練は行われているが、持続性や長期的なロードマップは欠けている。軍事的な圧力として不十分であり、中国は東シナ海と南シナ海に軍事力を集中することができている。
クアッド各国は中国の拡張主義に対抗する機能的な海洋安全保障の枠組みを構築する必要がある。インド洋の重要なチョークポイント(要所)に常時、沿岸警備隊や海軍を集団的に配備すれば、中国に多大なコストを強いることができる。中国は軍事力を分散せざるをえず、クアッドは西太平洋で中国の海軍と海警局に圧力をかけることができるかもしれない。
こうした取り組みを継続していくことが重要だ。2つの大洋戦略を有効に機能させることが、西太平洋で中国のやりたい放題を抑えることにつながる。
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ルビオ米国務長官らの影響力が左右
米議会調査局によると、中国軍の艦船数は2020年までに米海軍を超え、双方の差はさらに広がる見通しだ。中国軍ににらみを利かせるには日本やオーストラリア、インドなどとの連携が一段と必要になっている。その意味でギル氏の主張は理にかなう。トランプ米大統領も1月27日にインドのモディ首相と電話し、クアッドの推進を確認した。
しかし、彼がどこまでインド太平洋への関与を深めていくのかは不透明だ。通商問題で中国に不満を抱いているものの、台湾海峡や南シナ海の安定を守ることが米国の使命だと考えていないとみられる。台湾には守ってほしければ防衛費を払うべきだと発言した。対中強硬派のルビオ国務長官らがどこまで影響力を確保できるかにクアッドの命運は左右される。
(本社コメンテーター 秋田浩之)
IT投資 生かせぬ日本 変わらぬ業務フロー、革新生めず コロナ前の4割増も…生産性低いまま[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1627文字 PDF有 書誌情報]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
日鉄、山陽特殊鋼にTOB 700億円で完全子会社化へ 海外戦略で連携[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 15ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電などに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%になる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
住宅ローン、利上げの影響は 負担増、「5年ルール」で試算(トップストーリー)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 32ページ 2712文字 PDF有 書誌情報]
日銀が1月、政策金利を年0.25%から0.5%に上げ、変動金利の住宅ローンを抱える家計に影響が広がる。約1年前に35年ローンを最優遇の金利水準で借りたとして影響を試算すると、借入額3000万円で毎月返済額は約5000円、同4500万円なら約8000円増える。住宅ローン減税による「借り得」もなくなる。
「ガソリン代や食費も上がっている。日銀の利上げで住宅ローンの支払いも増えるのは大変」。2023年末に一戸建ての自宅を買った40代男性Aさんは話す。地方銀行から年0.4%台の変動金利で3000万円借りたが、昨夏の日銀利上げでローン金利は1月に0.6%台に上がったばかりだ。
今回の日銀の追加利上げによって、多くの銀行で住宅ローンの基準金利がさらに0.25%上がる可能性が高い。Aさんの適用金利も年0.8%台になる見通しだ。子どもふたりはまだ保育園児で、将来は教育費もかかる。「今後さらに金利が上がることを見据えて家計を考えたい」と話す。
日銀の利上げが住宅ローンに与える影響は住宅金融支援機構のサイト上にある「資金計画シミュレーション」で試算できる。2回の利上げを反映するため、1年単位で設定できる適用金利を当初1年間は0.4%、次の1年間は0.55%、その後の33年間は0.8%としてみよう。
毎月返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」の下では、Aさんに近い借入額3000万円のケースは当初約7万7000円だった毎月返済額が6年目以降、8万2000円に増える。3年目以降の金利が完済まで0.8%で一定と仮定すると、総返済額は当初に比べ約210万円膨らむ。
○ ○
借入額が大きいほど金利負担は重くなる。国土交通省によると、初めての住宅取得で注文住宅を買った人のローン借入額は全国平均で4447万円だ。平均的なケースとして借入額4500万円で試算すると、当初11万5000円の毎月返済額が6年目から8000円増えて12万3000円になる。
日銀のもう一段の利上げを想定して3年目以降の適用金利を1.05%まで上げて試算すると、6年目からの毎月返済額は12万9000円だ。総返済額でみると5330万円まで膨らみ、510万円の負担増になる。
近年の新築マンション価格高騰で、とりわけ都市部の共働き世帯は住宅ローン借入額が大きくなりやすい。リクルートの「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、首都圏で新築マンションを購入した共働き世帯の平均借入額は5617万円にのぼる。借入額6000万円だと、3年目以降の金利が0.8%で一定としても、6年目以降の毎月返済額は1万2000円、総返済額が420万円それぞれ増える。
同じローン残高でも、残りの返済期間が長いと、利上げによる毎月返済額や総返済額の増加の影響が大きくなる。残りの期間が長い方が元金の返済ペースが遅く、その分、利息が多くなるためだ。また、元金が多く残る返済初期ほど、金利負担は増える。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFSの塩沢崇取締役は「返済期間35年のうち、最初の10年は特に金利上昇の影響が大きくなる」と指摘する。
今回の日銀利上げによって、実際に住宅ローンを借り入れ中の人の適用金利が上がるのは7月ごろになる可能性が高い。多くの金融機関はまず政策金利と同じ幅だけ短期プライムレート(短プラ)など貸し出しの基準となる金利を引き上げる。これが住宅ローンの基準金利のベースとなる。4月1日、10月1日といった基準日に金利が見直され、その2~3カ月後の返済分から金利が上がる。
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変動型で住宅ローンを借りている人は、5年ルールの有無も確認しておきたい。5年ルールがある金融機関の場合、毎月返済額が増えるのは6年目、11年目、16年目といった5年ごとの節目の年からだ。それまでは毎月返済額のうち利息分の割合が上がるが、返済額そのものは変わらない。
6年目、11年目などにその時点の適用金利とローン残高、残りの返済期間で再計算し、その後5年間の毎月返済額が決まる。毎月返済額の増加率を最大25%までに抑える「125%ルール」もある。
5年ごとの節目の年を迎えるまで毎月返済額が変わらないため、適用金利が上がっても当面は家計の負担増を実感しにくい面がある。返済に支障が出ないかどうか、金融機関から半年ごとなどに届く「返済予定表」を確認しておきたい。インターネットのサイト上で見られる金融機関もある。
返済予定表には住宅ローンの借入日や借入額、残高などが記載されている。これらの情報を使ってシミュレーションサイトで試算すれば、完済までにどのくらい金利が上がると、毎月返済額がどの程度増えるのかといった点を、ある程度把握できる。
将来の収入の見通しや、教育費など支出が増える時期と照らしあわせて返済が厳しくなる可能性があれば、繰り上げ返済や日々の家計支出の見直しに取りかかるきっかけになるかもしれない。
一方、ソニー銀行やSBI新生銀行、PayPay銀行は5年ルールがない。適用金利が上がるとその都度、毎月返済額が増える。家計にとっては時間的余裕はないが、ルールがある場合より総返済額は少なくなる。ルールの有無は金融機関ごとに決まっており、付けたり外したりはできない。
減税による「借り得」、消失へ
ニッセイ基礎研究所の金融調査室長、福本勇樹氏は、「今回の利上げにより、住宅ローン減税の控除率0.7%の人は『借り得』がほぼ消失した状態になるだろう」と指摘する。今後も日銀の利上げが続けば、控除率1%の人も支払金利が減税メリットより大きくなる。
「借り得」とは、年末の住宅ローン残高の一定割合を所得税などから差し引く住宅ローン減税によって変動型ローンが事実上マイナス金利になっていた状況のことだ。手元資金があっても、あえて繰り上げ返済しないほうが家計にプラスになる。
2022年末までの入居で控除率1%、控除期間は最大13年、控除対象の借入額が上限4000万円のケースがあった。福本氏の試算によれば金利年0.4%、借入額4500万円の場合、13年間の支払利息約190万円に対し、所得控除額は約460万円にのぼり、約270万円の「借り得」となる。現行の控除率0.7%の場合を、限度額3000万円のケースで試算しても、約80万円の得だ。
日銀の利上げにより預金金利も上がるが、現役世代の家計の多くはローン残高より預金残高が少ない。福本氏は「適用金利が控除率を超えてきたら、まずは繰り上げ返済を検討すべきだ」と助言している。
(川本和佳英)
リッチ・ブラッド ロバート・ベイリー著(新書文庫)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 37ページ 253文字 PDF有 書誌情報]
■『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー著 米南部の弁護士ジェイソンはアルコール依存症のリハビリを経て仕事に復帰した。そこへ弁護を頼んだのは疎遠になっていた姉。彼女は殺人の容疑をかけられていた。幼少期から持つ姉への劣等感、依存症再発への恐れを抱えつつ、ジェイソンは事件の真相を追う。スリリングな謎解きに、姉弟のすれ違いと和解の物語が奥行きを生む。吉野弘人訳。(小学館文庫・1320円)
過去に掲載した書評が電子版でお読みいただけます。スマートフォンでQRコードを読み取ると「日経の書評」にアクセスできます。
ウェルネット、税引き益46%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 215文字 PDF有 書誌情報]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
道内自治体 健康寿命延長へ 中札内村、報酬で運動習慣 江別市 スマホ貸与し体重記録(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 1297文字 PDF有 書誌情報]
強度など異なる4コース
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
スクロール、今期純利益21%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 静岡 6ページ 157文字 PDF有 書誌情報]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
北国FHD、4~12月純利益26%減[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。
健康寿命、PRで長く 奈良県、「養生訓」ラップ動画 京都市は「1日+1000歩」推進(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1607文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
みなと銀、りそなと再始動(下) 社長「信託業務に商機」(NIKKEIFinancialセレクション)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1603文字 PDF有 書誌情報]
事業再生、地元を活性化
みなと銀行の武市寿一社長はりそなグループとのシステム統合について「欠点を補い、攻めを加速することができる」と強調する。基幹システムの刷新により、どんな銀行を目指すのか。成長戦略や課題などを聞いた。
――システムを一緒にすることで得られるシナジーは何でしょうか。
「我々の欠点は大きく2つ、マスリテールと決済だ。リテールではベースとなる給与振込口座や年金口座などが弱いが、そこはりそなのスマートフォンアプリが頼りになる。以前のアプリは使い勝手が悪く、お客さんからもかなり言われた。今はできないこともアプリが変わればできるようになるので、これはかなりの武器になる」
「紙ベースでやっていたことがデジタルに移行できるのも大きい。住所変更が一番分かりやすいが、りそな銀行は店頭で対応する割合が1割、みなとは店頭が9割で、構造が逆になっている。業務効率化の観点からもシステム統合は有効だ」
――信託業務の認可を得ることに意欲的です。
「我々は預かり資産販売には強い。だが、販売にとどまっている。信託ができるようになれば、預かり資産販売を(富裕層である)プレミア層の顧客管理という観点でもやっていける。信託はこれまで代理店としてりそなに案件をつなぐ形で、一番大切な部分はトスアップしていた。預かり資産販売を入り口に信託の営業にもつなげたい」
――商圏が重なる関西みらい銀行と共同店舗を出す余地はありますか。
「あるにはあるが、数はかなり限定的だ。それよりも人材戦略の方が大きい。今まではシステムが違うのでグループ間での人材交流がしにくかった。弱点となっている分野に人材を充ててもらったり、みなとの行員に他行へ勉強しに行ってもらったりすることもできるようになる」
――兵庫県へ越境攻勢を仕掛けている山陰合同銀行はどのような存在でしょうか。
「いまはリスクを取って住宅ローンを伸ばされている印象だ。我々ではできないような案件も取られているが、そうでない案件もあるので多少の影響はある。ただ、我々も住宅ローンは伸びているので、本質的にどうこう(影響が大きくなる)ということはない」
――地元、兵庫県や神戸市の人口は減少しています。今後の戦略は。
「地域活性化や就業人口を増やすなど、人口減を少しでも和らげたい思いでやっている。そういう意味でも事業再生は兵庫の活性化につながる取り組みだ。生きられる会社をどのように生かしていくのかということを考えている。我々は取引先から逃げず、時にはロスカット(債権放棄)もいとわずにやる」
「観光事業にも力を入れている。人口が減ることはある程度避けられない中で、交流人口を増やしたい。神戸空港に着目すれば、就航地の銀行とも連携することはできる。アイデアは色々ある」
(NIKKEI Financialの24年12月12日公開の記事を編集)
良さ受け継ぎ独自性発揮を
みなと銀行のコーポレートカラーは、りそなグループの「緑」ではなく「青」を基調とする。りそな入り直後は「みなと銀の立ち位置がよく分からない」という声もあった。システムが異なる状況が続いたこともあり、無理はなかった。それでも「緑にはならない」(みなと銀幹部)という姿勢を貫いてきた。
戦後に発足した無尽会社時代から神戸市に根を下ろし、培ってきたブランドは維持しつつ、兵庫県の地方銀行として、地元に尽くす意識が強い。りそなの良い部分は活用しつつ、独自性は発揮する。そんな誇りが「緑にはならない」という言葉には秘められている。
顧客が求めるのは、例えば窓口の午後5時まで営業といったりそなのよい部分を引き継いだうえで、事業再生や観光などといった「みなとらしさ」を堅持する姿だろう。システムが統合され、名実ともにりそなの一員になっても「緑に染まりきらない」覚悟をどう示していくかが問われる。
田村匠が担当しました。
レトロな近代商業建築カフェ――メニューや建築、往時に思いはせ(何でもランキング)[2025/02/01 日経プラスワン 2ページ 2842文字 PDF有 書誌情報]
れんが造りの銀行に、木造の工場や駅舎――。当初の商業的な役割を終えた近代建築がカフェとしてよみがえるケースが広がっている。
こうしたカフェでは当時働いていた人々に思いをはせられる工夫をしているところもある。例えば4位の工場跡事務室。食べ物が十分になく、太ることが健康の象徴であった大正時代に「フトルミン」という乳酸菌飲料を旧工場で作っていた。鈴木さんによると「創業者の志をくんで、メニューは健康に配慮したものとなっている」。朝のセットメニューで当時の飲料にちなんだヨーグルトも味わえる。
再生したカフェは地域の人々のコミュニティースペースや交流の場になっているところもある。2位のさらさ西陣では開業からほぼ欠かさず毎月第3月曜日に音楽ライブを開催。8位の浪漫座でも定期的にコンサートを開いており、それを目当てに足を運ぶ客も少なくない。
日常を少し離れて、おすすめの1杯を飲みながらノスタルジックな雰囲気を満喫したい。
【表】レトロな近代商業建築カフェ
4 工場跡事務室 (奈良市)
大正時代の工場にタイムスリップ
<340>飲料工場の事務室や荷造室だった場所を利用した喫茶店。改修は最低限に抑えられており、大正時代に建てられた当時の姿を伝える。「目の前で作業が始まっても違和感はない」(鈴木敬二さん)という声も。
前畑温子さんは「外観も内観もタイムスリップしたかのような雰囲気が魅力的」と評価する。事務室らしい落ち着いた雰囲気の店内には工場で作られていた乳酸菌飲料「フトルミン」の瓶も展示されている。研究所で使われていた道具をリメイクするなど、「当時の面影を残そうとしている点も評価したい」(山田さん)。
(1)近鉄奈良駅から徒歩約15分(2)月~木曜(祝日は営業)
5 赤い屋根の喫茶店 駅舎
(青森県五所川原市) 太宰治の小説ゆかり
<320>津軽鉄道の芦野公園旧駅舎を喫茶店として再生した。美しい自然に囲まれた赤い屋根と白い壁の木造駅舎は、映画に出てきそうなたたずまいだ。
「店内には駅務室と待合室を隔てていた木のカウンターが残されており、四角く開いた窓口が、乗客が駅員から切符を買っていた時代をしのばせる」(川口葉子さん)。喫茶店の窓からは、今も列車が走る様子を見ることができる。
大羽さんによれば「芦野公園駅は太宰治の小説『津軽』の冒頭にも出てくる駅。『津軽』を読みながら太宰の足跡をたどる旅もおすすめだ」という。
(1)芦野公園駅下車すぐ(2)水曜日
6 レボン快哉湯 (東京都台東区)
往年の銭湯のたたずまい
<255>明治末期に創業した銭湯「快哉(かいさい)湯」が老朽化により廃業した後、喫茶店として再生した。まず目に入るのは木札の下駄(げた)箱。中に入れば「浴室に描かれた富士山のペンキ絵や番台、大きな鏡や柱時計などが大切に残されており、往年の銭湯のたたずまいがうかがえる」(川口さん)。
「銭湯だった頃の名残を楽しみながら、自家焙煎のコーヒーと自家製アイスクリームがいただける」(前畑さん)。音楽のイベントや短歌の歌会などができるコミュニティースペースとして、地域の人々に今も愛されている。
(1)入谷駅から徒歩約2分、鶯谷駅から徒歩約9分(2)不定休
7 青い理髪舘 工房モモ
(長崎県島原市) 淡いブルーの洋風建築
<185>大正時代に建てられた登録有形文化財の理髪館の1階がカフェになった。淡いブルーの洋風建築は、欧米の町並みを思わせる。「鏡や椅子などがしっかりと残されているので、ここで色々な人が髪を切っていたんだなと想像できる」(前畑さん)
老朽化によって解体を危ぶまれたが、商店街の人々の支援によって保存された。「外観の美しさ、内観の美しさから当時のモダン建築を知ることができ、とても写真映えする」と鈴木さんは評価する。健康を意識したメニューを提供し、地元の農産物や発酵調味料を使った一皿が楽しめる。
(1)島原駅から徒歩約5分(2)不定休
8 山猫瓶詰研究所
(鹿児島県枕崎市) 昭和の風情、物語の世界
<180>山間にぽつりと立つ、30年あまり空き家だった木造の郵便局を2022年に再生した。「緑を背景に立つ、そのたたずまいが何より素晴らしい」と高岡さんは評価する。
モチーフは宮沢賢治の「注文の多い料理店」に出てくる「山猫軒」。「内部のカウンター窓口のすりガラスに書かれた『いらっしやいませ』の文字が古めかしく、昭和の風情を漂わせている」(川口さん)。地元の食材を使ったカタラーナやマフィンなどを提供する。甘い香りに誘われて一歩足を踏み入れれば、あっという間に物語の世界に迷い込んでしまいそうだ。
(1)枕崎市街地から車で15分(2)月、火曜日
8 レストラン&カフェ 浪漫座
(佐賀市) 古典的銀行建築、上質な空間
<180>1906年に建設された旧古賀銀行の一角をリノベーションした。「上薬のかかった高級なれんが仕上げの古典的銀行建築。内部にも上質の木材を多用している」(町田さん)
2階の回廊まで吹き抜けの開放的な空間が広がる。「規模の大きさから当時の栄ぶりがうかがえる」(山田さん)。重厚感のあるカウンターや暖炉などが九州の五大銀行の一つと称された銀行のクラシカルな雰囲気を醸し出す。
(1)バス停呉服元町駅から徒歩約1分(2)月曜日(祝日の場合は火曜日)、祝日の翌日(土曜日の場合は開館)、12月29日~1月3日
10 大雄山線 駅舎カフェ1の1
(神奈川県小田原市) 電車の音とチョコラテ
<170>伊豆箱根鉄道大雄山線の管理事務所だった建物を改装した。「昭和の貴重な鉄道アイテムがそのまま使われているので、レトロな雰囲気を存分に楽しめる」(大羽さん)。運転士が速度を調整するために使っていた主幹制御器や車内の非常通報ボタンなど、店内の至る所に飾られた備品の数々は昭和初期を彷彿とさせる。
「時折聞こえるホームアナウンスや行き交う電車の音も鉄道好きにはたまらない。冬の寒い日に室内の木のぬくもりを感じながらいただくチョコラテは格別」と鈴木さんは話す。
(1)小田原駅下車すぐ(2)不定休
ランキングの見方 数字は専門家の評価の合計。(1)アクセス(2)定休日。写真の1~3位は鈴木健撮影。4位都甲ユウタ、5位赤い屋根の喫茶店 駅舎、6位レボン快哉湯、7位青い理髪舘 工房モモ、8位山猫瓶詰研究所、8位レストラン&カフェ浪漫座、10位大雄山線 駅舎カフェ1の1提供。
調査の方法 大羽めぐみ、川口葉子、前畑温子の3氏の協力で24店を候補に選定。「当時の人々の息づかいが感じられるか」「写真映えする空間でゆったりと過ごせるか」などの観点で専門家7人が1~10位を選び、編集部で集計した。(河井萌が担当しました)
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航空マイルがたまるカード、年会費無料など選択肢広がる(ポイント賢者)[2025/02/01 日経プラスワン 3ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
新しいANAカードの発表がありました。18~29歳が対象で年会費無料のANA JCB CARD FIRSTと、年会費が3万9600円で招待制のANA JCB CARD Preciousです。
全日本空輸のマイルがたまるANAカードや、日本航空のJALカードは、学生向けカードを除けば年会費が高く、なかなか継続保有するのが難しいクレジットカードでした。
ANA JCB CARD FIRSTはマイル還元率1%で、新社会人にも申し込みやすくなっています。毎年継続すると3000マイルもらえます(一般カードは1000マイル)。年間100万円以上利用すると5000マイルのボーナスマイルがもらえます。
一方、ANA JCB CARD Preciousは年会費を抑えたプラチナカードです。JALカードのプラチナは年会費3万4100円ですが、ANAプレミアムカードは年会費7万7000~17万500円とJALカードよりも高額なことがネックでした。
提供サービスは、コンシェルジュデスクの利用、国際線ラウンジを利用できるプライオリティ・パスの付帯、300万円以上利用した場合にマイル還元率が1・2%になり入会・継続で毎年5000マイルもらえるなどです。上手に使えば多くのマイルを獲得できます。
ただし、ANA JCBワイドゴールドカード(一部対象外カードあり)を年間300万円以上利用したときに招待されるクレカで、誰でも申し込めるわけではありません。
最近はANAとJALのマイルの利用先も増えており、無料航空券に交換するだけでなく、マイルで特別体験に参加したり、スマホ決済のANA PayやJAL Payにチャージしてコンビニなどでの買い物に利用したりできます。
(ポイ探代表 菊地 崇仁)
山陽特殊製鋼の純利益下振れ 25年3月期、欧州販売減[2025/01/31 22:53 日経速報ニュース 364文字 画像有 ]
山陽特殊製鋼は31日、2025年3月期の連結純利益が前期比23%減の70億円になる見通しだと発表した。従来予想から25億円下方修正した。ドイツを中心とした欧州経済の停滞により、自動車用軸受け鋼などの販売数量が想定より減少することなどが響く。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比80%減の12億円となった。収益性が悪化した海外子会社の人員整理に伴う損失計上などが影響した。
同日、親会社の日本製鉄によるTOB(株式公開買い付け)の成立を条件として25年3月期の期末配当をしないと発表した。従来は50円とし、年70円配を予想していた。3月18日まで実施されるTOBの決済後の3月31日を基準日として配当する場合、TOBに応じた株主と応じなかった株主で経済的差異が生じうることなどを踏まえたとしている。
【関連記事】日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円
大東建託、アスコットにTOB 351億円で完全子会社化[2025/01/31 21:50 日経速報ニュース 477文字 画像有 ]
大東建託は31日、不動産開発を手掛けるアスコットに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。351億円を投じ、完全子会社化を目指す。アスコットは都心部での小型マンションやオフィス開発を得意としている。郊外での賃貸用物件が主力の大東建託は買収により事業領域を拡大する。
TOB価格は1株あたり260円と、31日終値に比べ20%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。アスコット社員らに付与している新株予約権についても1個105円で買い付ける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。決済開始日は3月26日。アスコットは上場廃止になる見通し。
アスコットは31日、TOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。筆頭株主で44.96%を保有する中国平安保険グループ子会社や32.17%を保有するSBIホールディングスなどが応募する契約を締結しているという。
大東建託は買収によってこれまで手薄だった都心部を開拓するほか、開発した物件をアスコットが運用するファンドに供給することなどを計画する。アスコットは資金調達コストや建築費の削減を狙う。
【関連記事】
・大東建託、平均5%賃上げ 2年連続でベア実施
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スクロール、純利益21%増に上方修正 25年3月期[2025/01/31 20:24 日経速報ニュース 157文字 ]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
ウェルネットの24年7~12月、税引き益46%増[2025/01/31 18:42 日経速報ニュース 277文字 ]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
25年6月期通期の単独業績見通しは据え置いた。売上高は前期比18%増の120億円、税引き利益は20%増の10億円を見込む。
北国FHDの純利益26%減 24年4~12月[2025/01/31 18:40 日経速報ニュース 300文字 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。トチツーカの利用者は約8500人で、石川県内の小売店や飲食店など約2000店で使うことができる。
日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円[2025/01/31 18:14 日経速報ニュース 789文字 画像有 ]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電、鉄道向けなどに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%に下がる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
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楽天G、新たな大規模言語モデルを外部提供 自社AIにも[2025/01/31 17:34 日経速報ニュース 320文字 画像有 ]
楽天グループは31日、生成AI(人工知能)の基盤技術である大規模言語モデル(LLM)の最新版を外部企業に公開することを明らかにした。これまでのLLMよりも学習データの規模を大きくした。楽天Gが提供する生成AIサービスの品質向上にもつなげる。
電子商取引(EC)モール「楽天市場」の出店者向けに開いたイベント「楽天新春カンファレンス」で三木谷浩史会長兼社長が表明した。「RAKUTEN AI 2.0」など2種類で、詳細は近く公表する。
傘下の楽天モバイルは1月、法人向け生成AIサービスの提供を始めた。三木谷氏は「ECや決済など楽天経済圏から生まれる膨大なデータを活用できる。楽天のAIをマーケティングや事務効率化に使ってほしい」と述べた。
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IT投資、いかせぬ日本 金額増えても革新生めず[2025/01/31 17:30 日経速報ニュース 1629文字 画像有 ]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され、先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
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・サイバー対策「人材不足」6割 インフラ企業担当者調査
オープンハウスグループ、暗号資産での支払いを受付開始[2025/01/31 17:00 日経速報ニュース 1178文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
暗号資産での不動産販売を開始いたします
グローバルなお客さまの日本不動産物件探し・購入・管理・売却を身近に
株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 荒井正昭、以下「当社」)は、グローバルからのお客様が、日本不動産を購入される際に、より便利にご利用いただけるよう、暗号資産での支払いの受付を開始いたします。当初は、BitcoinとEthereumに対応し、当社グループ各社の強みを活かして、物件探しから、購入、管理、売却の相談について、総合的にワンストップでご提供できるよう、順次対応してまいります。
・Open House Global ホームページ https://global.openhouse-group.com/
※参考画像は添付の関連資料を参照
暗号資産を代表するBitcoinは、2024年、そのネットワーク内で決済された取引額が19兆ドルを超え、2023年の8.7兆ドルを大幅に上回りました。2024年にアメリカでSECが初のBitcoinETFを承認してから、それまで直接保有が難しかった機関投資家による投資額も増加し、12月には米財務省やFRBのパウエル議長からもビットコインをデジタルゴールドのようなものとする発言やレポートが相継いだことなどから、史上初の1Bitcoin=10万ドルにも到達しました。第47代アメリカ大統領に就任したトランプ氏は、「アメリカをビットコイン超大国に」と掲げる親ビットコイン派としても知られています。
また、日本国内においても、昨年12月20日には自民党デジタル社会推進本部と金融調査会が暗号資産に関する緊急提言を取りまとめ、加藤金融担当大臣に、取引所の口座開設数が1100万口座を超え、利用者預託金が2.9兆円に達している事実等を鑑み、「暗号資産を国民経済に資する資産へ」という内容の申し入れが行われました。従前web3PTの動きを継承し、自民党に新たに組成された「web3ワーキンググループ」は、新たな法的整理の素案づくりを全力で進めており、本年1月23日には関係省庁と意見交換も行っています。なお、本日の衆議院予算委員会でも加藤金融担当大臣より、有識者会議において与党税制改正大綱に沿った議論が進んでおり、本年6月までに何らかの結論を出すという発言も伺えました。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/01_202501311601.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/02_202501311601.pdf
<東証>住信SBI銀が上場来高値 Baas好調で[2025/01/31 15:21 日経速報ニュース 451文字 ]
(15時15分、スタンダード、コード7163)住信SBI銀が急伸している。午前に前日比535円(12.31%)高の4880円を付け、上場来高値を更新した。午後も高い。30日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の195億円だった。銀行機能を外部企業に提供する「Baas(バンキング・アズ・ア・サービス)」事業の拡大などが好感され、買いを集めている。
Baas事業の業務粗利益は約5割増の92億円と伸長した。本業のもうけを示す実質業務純益(単体)は14%増の270億円だった。デジタルバンク事業については、資金運用収益の増加に加え、主力事業である住宅ローンの実行による貸出事務手数料や振込やデビットカードなどの決済関連手数料の増加などが寄与した。
市場では「Baasが好調だった点が評価できるほか、同社は住宅ローン融資も行っており、日銀の利上げ継続の思惑も株価の追い風となっている」(国内シンクタンクの研究員)との声が聞かれた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
auCL、au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全に買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて発表[2025/01/31 14:00 日経速報ニュース 829文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて
~やらせレビューは年間20万件を削除、偽造品・模倣品対策はブランド権利者と共に対策強化~
auコマース&ライフ株式会社(以下、当社)は、総合ショッピングサイト「au PAYマーケット」において、「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みを推進しています。
今般、当社が2024年度において推進している不正対策強化のための5つの取り組みをご紹介します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■取り組みの背景
コロナ禍でEC利用が定着して以降、日本の国内EC市場規模は年々拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2023年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円となり、今後も伸長する(※1)ことが予想されます。
一方で、ECサイトでの買い物においては、クレジットカードの不正利用や偽造品・模倣品の蔓延など、トラブルが多発しています。実際に国内ECサイトのクレジットカード不正利用額は2023年に540.9億円、2024年上半期(1月~6月)に268.2億円で過去最多(※2)というデータもあります。
当社では、「共に創る不正ゼロの安心と信頼のプラットフォーム」をスローガンに、お客さまへ安心・安全な売り場をご提供するため、店舗さまと共にサイト健全化に向けて取り組みを強化しています。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/01_202501311348.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/02_202501311348.pdf
奈良県、養生訓ラップ動画 減塩・休養で健康寿命長く-データで読む地域再生 関西[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1610文字 画像有 ]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で、松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
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北海道中札内村、成果連動型「SIB」で健康寿命長く-データで読む地域再生 北海道[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1287文字 画像有 ]
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
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外為10時 円相場、上げ拡大 154円台前半 都区部CPIで思惑[2025/01/31 10:33 日経速報ニュース 623文字 ]
31日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を広げている。10時時点は1ドル=154円26~27銭と前日17時時点と比べて27銭の円高・ドル安だった。物価の高止まりが日銀の早期利上げを後押しするとの思惑から円買い・ドル売りが続いている。もっとも、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えた。
9時すぎに円相場は一時154円03銭近辺まで上昇した。31日発表された1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)で生鮮食品を除く総合が前年同月比2.5%上昇し、市場予想(2.4%上昇)を上回った。根強いインフレで日銀による次の利上げ時期が早まるとの思惑が円買い・ドル売りを誘っている。月末とあって投資家が積み上げた円売り・ドル買いの持ち高解消に動くとの観測も相場を支えている。
買いが一巡すると円には上値の重さも目立った。10時前の中値決済に向けては、「ドル不足のようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。週末を控えて前倒しでドル資金を調達する事業会社も多かったとみられ、国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。
円は対ユーロでも上げ幅を広げ、10時時点では1ユーロ=160円22~24銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げ幅を拡大。10時時点では1ユーロ=1.0386~87ドルと同0.0041ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日銀の高口理事、デジタル化「金融業のあり方を大きく変える可能性」 講演[2025/01/31 10:07 日経速報ニュース 503文字 ]
日銀の高口博英理事は31日午前、金融機構局金融高度化センターのワークショップ「デジタル化とわが国の金融の未来」で講演した。金融分野における最近のデジタル化について、これまでの業務効率化や決済のオンライン化にとどまらず、「金融サービスと金融業全体のあり方を大きく変化させる可能性がある」と話した。デジタル化に伴うリスクを統制しながら、効用を最大限に享受するための適切な枠組みが必要だとの認識を示した。
高口理事は金融機構局、発券局、情報サービス局を担当している。国内で人口減少が進み、金融機関においても人手不足が強まる一方、金融サービスへのニーズは質と量ともに高まる方向にあると指摘。供給制約で収益機会を逃さないためにも「デジタル化によりビジネスのあり方を変えていくことは、金融機関の経営上でより重要な課題」だと述べた。
金融高度化センターは7月に設立20周年を迎える。31日のワークショップでは、デジタル技術を活用した金融サービスの高度化・効率化や安定的な提供について、金融機関やソフトウエア関連企業の役員らがプレゼンテーション・パネルディスカッションに臨む。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
<米国・時間外>ビザ高い 10~12月期の営業収益拡大 個人支出は健全[2025/01/31 09:04 日経速報ニュース 421文字 ]
(コード@V/U)30日夕の米株式市場の時間外取引で、クレジットカードのビザが上昇している。通常取引を前日比2.13%高の343.05ドルで終えた後、時間外では一時352ドル台半ばまで買われて終値を3%近く上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算で事業会社の売上高にあたる営業収益などが市場予想を上回り、好感された。
10~12月期の営業収益は前年同期比10%増の95億1000万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(93億4000万ドル)以上だった。国境をまたぐクロスボーダーの取引高が16%増えて、決済取扱高は9%伸びた。ライアン・マキナニー最高経営責任者(CEO)は決算資料で業績について「ホリデーシーズンの健全な個人支出を反映した」とコメントした。純利益は5%増の51億1900万ドル。特別項目を除く1株利益は2.75ドルと市場予想(2.66ドル)を上回った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%[2025/01/31 08:05 日経速報ニュース 204文字 ]
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
【NQNニューヨーク】30日発表の2024年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
米個別株騰落 IBM12.9%高 ウエスタンデジタル4.7%高 UPS14.1%安[2025/01/31 07:10 日経速報ニュース 2130文字 ]
【NQNニューヨーク=戸部実華】30日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎IBM(@IBM/U) △12.96%
29日夕発表の2024年10~12月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)関連の需要が収益を支えた。25年12月期通期の売上高は為替変動を除くベースで前期比5%以上増えるとの見通しを示した。市場は4%程度を見込んでいた。ソフトウエアの堅調が続き、後半には企業の基幹業務で使うメインフレーム(大型汎用機)も強含むとみる。決算を受け、複数のアナリストが目標株価を引き上げた。
◎半導体メモリーのウエスタンデジタル(@WDC/U) △4.74%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。データセンター向けの主力のクラウド部門が前年同期から大幅に伸びた。NAND型フラッシュメモリーの平均販売価格の下落などを背景に25年1~3月期の収益見通しは市場予想に届かなかった。ただ、市場では米国のハイパースケーラーを中心とする需要を追い風にハードディスクドライブ(HDD)への収益期待が指摘された。
◎メタプラットフォームズ(@META/U) △1.55%
29日夕発表の24年10~12月期決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った。ネット広告収入が好調だった。AIに積極投資するなか「25年を通じて力強い売上高の伸びをもたらす機会を得る」と見込む。中国の生成AI企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭による設備投資などへの影響を判断するのは時期尚早との考えも示した。バンク・オブ・アメリカは「AIの収益化サイクルはまだ初期段階」と指摘。複数のアナリストが目標株価を上方修正した。
◎カジノのラスベガス・サンズ(@LVS/U) △11.07%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。シンガポール事業が市場予想以上だった。主力のマカオ事業は市場予想に届かなかったものの、一部施設の改修などが一時的に響いたとの受け止めがあった。シティグループはシンガポール事業は引き続き成長を維持し、マカオ事業も回復がみられるとみて、目標株価を引き上げた。
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
◎テスラ(@TSLA/U) △2.87%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で電気自動車(EV)の販売が振るわず、市場予想を下回る内容となった。もっとも、説明会で「完全(高度運転支援システム)フルセルフドライビング(FSD)の有料サービスを6月にも(テキサス州)オースティンで開始する」と明らかにした。年末にかけてカリフォルニア州など他地域に広げる計画といい、市場では想定よりも早い展開への期待が広がった。
◎物流のUPS(@UPS/U) ▲14.11%
30日に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を下回った。法人向けサプライチェーン関連が振るわなかった。25年12月期通期の売上高見通しも市場予想に届かなかった。併せてアマゾン・ドット・コムと26年6月までに輸送量を50%以上減らすことで合意したと発表した。今後の収益に影響するとの懸念が広がった。
◎クラウド業務管理のサービスナウ(@NOW/U) ▲11.44%
29日夕に発表した24年10~12月期決算でサブスクリプション(定額課金型)収入などが市場予想を下回った。25年1~3月期と12月期通期もサブスクリプション収入の見通しが市場予想に届かなかった。決算を受け、アナリストからはAIを利用したサービスや大口顧客の契約の伸びへの評価がみられたが、収益が切り上がっていた期待値に届かなかったと受け止められた。
◎建機のキャタピラー(@CAT/U) ▲4.64%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高が市場予想以上に前年同期から減った。ディーラーの在庫調整が響き、販売量が減少した。建機や鉱山機械、エネルギー・輸送機器といった各部門が軒並み減収となった。25年12月期通期は小幅な減収を見込むという。市場は前期比1%ほどの増収を予想していた。
◎マイクロソフト(@MSFT/U) ▲6.18%
29日夕に発表した24年10~12月期決算は市場予想を上回ったものの、25年1~3月期の売上高見通しは市場予想に届かなかった。成長をけん引するクラウド基盤の「アジュール」の24年10~12月期の為替変動を除く増収率は7~9月期から減速したうえ、25年1~3月期の増収率見通しも市場予想を下回った。AI関連の需要は堅調ながら、それ以外の分野が低調との見方もあり、一部のアナリストは目標株価を引き下げた。
阪急阪神百貨店、昆虫飼料のブリを限定販売 丸紅が供給[2025/01/31 05:00 日経速報ニュース 702文字 画像有 ]
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店(大阪市)で、丸紅グループが昆虫飼料で育てた養殖ブリ「鰤(ぶり)リアント」を期間限定で販売する。刺し身の柵や刺し身、切り身を扱う。消費者の反応を踏まえて、継続的に店頭で扱うかどうかを判断する。
2月5~16日に地下の鮮魚売り場「魚の北辰」で販売する。価格は刺し身用の柵が100グラム当たり498円と、一般的な養殖ブリと同程度だという。売り場にはブリのブランド名やサステナブルな原料で育てたことを記した販促物を設置する。
商品のパッケージにはお薦めの調理方法や養殖の説明動画を記載したサイトの2次元バーコード(QRコード)も付けるが、いずれも昆虫を飼料の一部に使っていることは打ち出さない。
2月12~18日には千里阪急(大阪府豊中市)でも販売する。本店に先駆けて販売した西宮阪急(兵庫県西宮市)では、サステナブルな取り組みに共感して購入する客がいたほか、「脂はのっているが他のブリより脂がしつこくない」という反応が得られたという。
ブリは「ミールワーム」という昆虫からつくった飼料で育てた。えさとして一般的な魚粉は今後価格の高騰や不足が懸念されており、量産が見込まれて、安定的に仕入れることができる昆虫飼料は持続可能なえさとして期待されている。丸紅は味について「一般的なブリと差異がなく、おいしい仕上がりになっている」と説明している。
昆虫飼料で養殖した魚は、イメージだけで敬遠する消費者や小売り、卸業者が一定数いる。丸紅のウェブ調査では、昆虫飼料で育てたブリを「食べたい」と答えたのは3割だった。ただ試食後の同比率は6割まで上昇し、意義を説明すると8割弱に達したという。
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ビットコイン、中銀購入論が波紋 チェコは決定持ち越し[2025/01/31 04:14 日経速報ニュース 1382文字 画像有 ]
チェコ国立銀行(中央銀行)による暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案が波紋を広げている。導入に前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を表明した。不正流出や資金洗浄への悪用も相次ぐだけに「通貨の番人」である中銀主導での購入論は異例だ。
チェコ中銀は30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切かを検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏はビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟しながら単一通貨のユーロ圏には入っていない。チェコ中銀が独自の金融政策を手がけており、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったものの、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
中央銀行の資産にビットコインを導入すべきだという議論はチェコだけではない。2月に総選挙が迫るドイツでも、リントナー前財務相が欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるよう提案して物議を醸した。
リントナー氏は独メディアに「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。
念頭にあるのは米国の動きだ。米トランプ大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。選挙戦ではビットコイン備蓄の構想を掲げていた。
ECBからは早速、反対の声が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、ECBの理事会に関わる各国の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはない」と全否定した。
保有資産のあり方を巡っても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」と警告した。通貨の番人である中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とし、金融安定の観点から投機的な取引の過熱を警戒する。
これまで主要中銀はビットコインの普及も踏まえ、中銀自身が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)と呼ばれる電子上の通貨の研究を進めてきた。ビットコインの購入論は、通貨の主権を握る中銀自らが非中央集権的な通貨を持つという皮肉もみせる。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
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フィンテック新興の調達、過去7年で最低 投資先を選別[2025/01/31 02:00 日経速報ニュース 2801文字 画像有 ]
フィンテック分野のスタートアップに対する投資が落ち込んでいる。2024年における調達額と調達件数はいずれも前年を下回り、過去7年間で最低の水準だった。一方で、1回当たりの投資額の中央値は前年比33%増の400万ドルと、投資先の選別が進みつつある。投資家たちは成熟したバンキング部門に積極的に投資をしていた。
フィンテック業界のスタートアップによる24年の資金調達額と調達件数は前年比で減少し、過去7年間で最低の水準にとどまった。
もっとも、ラウンド1回あたりの調達額の増加やサイバーセキュリティーを中心としたM&A(合併・買収)の増加など、明るい兆しもあった。
24年のフィンテックの状況についての主なポイントは以下の通りだった。
・資金調達は件数・金額ともに引き続き減少:フィンテックのスタートアップによる24年の調達件数・金額はいずれも7年ぶりの水準に落ち込んだ。件数は前年比17%減の3580件、調達額は20%減の337億ドルだった。
・ラウンドの規模拡大は明るい兆し:フィンテックのスタートアップによるラウンド1回当たりの調達額の中央値は400万ドル(前年比33%増)で、全ての主要地域で増えた。最も伸びた部門はバンキングで、1回の調達額の中央値は前年比70%増の850万ドルに達した。フィンテック業界全体の24年の調達件数は減少したが、1回当たりの調達額は増えたことから、投資家は成長の可能性があると納得した企業には多額の資金を投じているようだ。
・M&Aも活発化:24年10~12月期のフィンテック業界のM&A件数は前四半期比24%増の189件だった。オンライン決済代行大手の米ストライプがステーブルコインによる決済基盤を運営する米ブリッジ(Bridge)を11億ドルで買収したのが最大の案件だった。金融サービス企業が機能の多様化とフルサービス基盤の構築を目指しているため、フィンテック業界全体の24年のM&A件数は前年比6%増の664件になった。
・投資家は成熟したバンキング企業に注目:バンキング部門の24年のミッド(中期)及びレイトステージ(後期)の調達件数はフィンテック全体の38%と前年の21%から17ポイント増え、フィンテック全体の4ポイント増を上回った。バンキング、特にバンキング・アズ・ア・サービス(BaaS)企業の新たな技術や規制の先行き不透明性から、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
・決済テック、明るい分野として24年を締めくくる:24年10~12月期の調達額上位10件中5件は、モバイル決済アプリ、越境決済支援ツール、企業間(B2B)決済のデジタル化基盤など決済ツール開発企業が占めた。大型ラウンドが決済テックに集中している背景には、商取引や企業間取引のデジタル化が進んでいることがある。
以下ではこうしたトレンドについて解説する。
フィンテックの資金調達、減少基調続く
フィンテック業界のスタートアップによる24年の調達額と調達件数はともに前年比で減少し、過去7年で最低の水準にとどまった。
もっとも、安定に向かっている兆しもある。調達額の減少幅は過去3年で最も小さかった。四半期ごとの調達額は年末にかけて回復し、24年10~12月期は前四半期比11%増の85億ドルに達した。
ラウンドの規模拡大は明るい兆し
調達件数は減ったものの、ラウンド1回当たりの調達額は増えている。
1回の調達額の中央値は2年連続で減っていたが、24年には前年比33%増えた。
フィンテックで中央値が最も伸びた部門はバンキングで、前年比70%増の850万ドルとなった。
これは投資家が選別色を強めていることを示している。全体の調達件数はなお低迷しているが、厳しい資産査定をパスした企業は大規模投資を引き付けている。
M&Aも活発化
フィンテック業界の24年10~12月期のM&A件数は前四半期比24%増えた。
米企業が上位10件中8件にランクインし、上位5件を独占した。最大の案件はストライプによるブリッジの11億ドルでの買収だった。
10~12月期の増加により、24年通年のM&Aも復調した。フィンテック業界のスタートアップによる24年のM&Aでのエグジットは前年比6%増の664件となった。
買い手は買収を通じて様々な機能を強化している。例えば、ストライプはブリッジの買収により、再び活発化しているデジタル資産市場での地位を強化し、越境決済機能を拡充した。これは現在の暗号資産のうねりで使いやすさや安定性を推進するステーブルコインの役割が高まっていることも示している。
24年10~12月期にはサイバーセキュリティーの強化も焦点となった。金融サービス各社が自社製品への不正検知機能の搭載を進めていることが背景にある。例えば、IT(情報技術)企業の米N-エイブルは24年11月、サイバーセキュリティー能力を強化するため、金融機関向けツールを手掛ける米アドルミン(Adlumin)を買収した。デジタルID認証を手掛ける米ソキュア(Socure)は10月、AIを活用した不正検知能力を強化するため米エフェクティブ(Effectiv)を買収した。
投資家、成熟したバンキング企業に注目
フィンテック業界の22~23年の投資活動ではアーリーステージ(初期)のラウンドの比率が高かった。市場が減速するなか、投資家の注目が出資額の少ない開発初期の技術革新に移ったことを示していた。
24年には特にバンキング部門でこの傾向が大きく変わった。中後期のラウンドの比率はフィンテック業界全体では4%増だったが、バンキング部門では17%増えた。
米シナプス(Synapse)が24年4月に経営破綻するなどBaaS分野はこのところ変動が大きく、さらに規制も強化されているため、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
決済テック、明るい分野として24年を締めくくる
24年10~12月期にはフィンテックの大型ラウンド上位10件中5件を決済関連企業が占め、決済テック部門は比較的好調だった。この部門のスタートアップの24年10~12月期の調達額は前年同期比では減少したが、前四半期比では20%増の18億ドルだった。
アルゼンチンのスマホ決済ウアラ(Uala)は24年10~12月期のシリーズEで3億ドルを調達した。住宅を担保に資金を調達する米スプリテロ(Splitero)とともに、同四半期で最大のラウンドとなった。
決済部門の大型ラウンド上位10件中2件は、買掛金など企業間決済を自動化する企業(米メリオ=Melioとブラジルのエーサース=ASAAS)の案件だった。多くの地域ではなお企業間決済を手作業に頼っており、デジタル化の機会は拡大し続けている。
「みずほポイント」開始へ 楽天ポイントと交換 銀行取引で付与[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 1ページ 638文字 PDF有 書誌情報]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ヤマト、POS端末で配達時決済対応 機能集約で効率化[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 15ページ 514文字 PDF有 書誌情報]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
楽天ペイメント(会社人事)[2025/01/31 日経MJ(流通新聞) 7ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
楽天ペイメント
(2月1日)事業戦略、陸驥翔
大谷選手活躍、日常と絡め 「サラっと川柳」100句[2025/01/30 19:53 日経速報ニュース 509文字 ]
「大谷の 二冠祝って あと二缶」――。第一生命保険は30日、「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」の2024年の入選作100句を発表した。米大リーグ史上初の50本塁打、50盗塁を達成し、本塁打王と打点王の2冠に輝いた大谷翔平選手の活躍と日常をユーモラスに絡める作品が目立った。
「チェックする 今日の株価と オオタニサン」や「なぜだろう 大谷結婚 妻が許可」と、大谷選手の一挙手一投足に公私にわたって注目が集まった。
「物価高 マスクで凌ぐ 美容代」は、ささやかな工夫で出費を抑える様子を表現した。「ワイキキの オーシャンビューで カップ麺」は、旅行先にも円安の波が押し寄せる悲哀を詠んだ。
昨年は主食のコメが品薄になり価格が高騰する「令和の米騒動」も起きた。「面くらう 米の高値に 麺喰らう」や「米不足 やっとみつけて ひとめぼれ」は戸惑いを笑いに変えるセンスが光る。
約20年ぶりにデザインを刷新した新紙幣が発行された一方、電子決済の普及も進み「新札と 対面できぬ キャッシュレス」と詠んだ句もあった。
応募総数は5万2255句に上った。入選作を対象に人気投票を実施し、5月下旬にベスト10を発表する。〔共同〕
北海道・登別駅で航空手荷物預け入れ実験 到着地で返却[2025/01/30 19:04 日経速報ニュース 383文字 画像有 ]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは2月4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は2月11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
ヤマト、POS端末で決済も対応 NTTデータのアプリ導入[2025/01/30 19:01 日経速報ニュース 514文字 画像有 ]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
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銀行取引で「みずほポイント」 楽天と交換、経済圏接近-【イブニングスクープ】[2025/01/30 18:00 日経速報ニュース 1017文字 画像有 ]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ポイントの導入で新たな顧客の獲得につなげると同時に、既存の利用者には日々の生活に必要なお金の出し入れに使うメイン口座としての利用を促す。ポイントの交換状況などからニーズを把握し、顧客にあった金融商品やサービスを提案できるようにもする。
三井住友フィナンシャルグループはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントを統合し、24年4月にVポイントとして衣替えした。銀行取引でポイントをためられるほか、集めたポイントは日常の買い物に使えたり、景品に交換できたりする。
野村総合研究所によると、2023年度に国内12業界が年間に発行したポイントやマイレージは約1兆2900億円だった。28年度には1兆6000億円以上に伸びると予測する。
日常生活でポイントの存在感が高まるなか、銀行にとっても顧客との接点を確保するうえでポイントの重要性が増している。
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関西電力系、電力余剰時のEV充電最大5割引き GWに実証[2025/01/30 17:54 日経速報ニュース 387文字 ]
関西電力グループで電気自動車(EV)向けの給電システムを運営するエネゲート(大阪市)は30日、電力系統上で太陽光由来の電力供給が余剰となりそうな時にEV充電の料金を割り引いて利用を促す実証事業に乗り出すと発表した。4月26日~5月6日の大型連休を対象に、最大5割安くする。
エネゲートは市中にあるEV充電器の利用システム「エコQ電」を運用する。このシステムを基に充電時の決済などができるアプリサービスを提供している。実証を行う大型連休中には、地域ごとの発電量を予測した上で、あらかじめ割引する時間帯や割引率を決めて前日までにアプリ経由で利用者に通知する。
直近1年間にエコQ電のシステムから充電した利用者は約2万4500人いるという。大型連休中は工場の稼働を止める企業も多く電力需要が低下する。実証を通じて余りそうな電力をEV充電によって無駄なく消化する仕組みを確立する。
ベトナム市場、格上げの観測高まる マネー流入に期待[2025/01/30 17:30 日経速報ニュース 908文字 画像有 ]
【ホーチミン=リエン・ホアン】英指数算出会社のFTSEラッセルが、ベトナム株式市場のカテゴリーを格上げするとの観測が強まっている。ベトナム財務省は要件を満たすための規制緩和に取り組んでおり、早ければ2025年にも昇格する可能性がある。市場関係者の間では投資マネーが流入するとの期待が広がっている。
FTSEが定める4つの市場カテゴリーのうち、ベトナムは「フロンティア市場」に属している。ベトナムは自国の株式市場を一つ上の「新興国市場」へ昇格させることをかねて目指してきた。18年には格上げ候補のリスト入りを果たした。
FTSEは6~9カ月ほどかけてカテゴリーの見直しを検討している。格上げのためには9つの基準を満たす必要があるが、ベトナムはそのうち7つを満たしているという。同社はベトナム市場が格上げされれば、ファンド経由だけでも海外の投資家からおよそ60億ドル(約9300億円)の資金が流入すると推定している。
格上げの条件を満たすために、ベトナム政府は規制緩和を進めてきた。財務省は24年11月、ベトナム株を買う外国人投資家に求めてきた事前送金の義務を緩和した。買い付け代金を前もってベトナムに送金せずに買い注文を出せるようになり、市場に参入しやすくなった。
ベトナム国内からは格上げを熱望する声があがっている。国家証券委員会で市場開発を担当するトー・チャン・ホア副部長は「成長目標を達成して『新興国市場』に昇格するかどうかは、ベトナムにとって最も重要な問題の一つだ」と強調する。
同国内の証券会社も市場の格上げを見据えている。政府に対して投資家が1回の注文で購入できる株数を増やすことや、売り手と買い手の決済を担保する中央清算機関の設置などを求めている。
一方、売買を仲介する金融機関の準備態勢が課題だ。事前送金の義務が緩和されたことから、買い注文を先行させた投資家が株取引で失敗した上に資金不足に陥った場合、証券会社などが肩代わりをしなければならない可能性がある。
ベトナムの証券会社、ベトキャップ証券の幹部は「FTSEは、失敗した取引を解決する金融機関の能力や準備状況を見極めようとしている」と指摘する。
外為17時 円相場、3日続伸 154円台半ば FOMC通過で[2025/01/30 17:23 日経速報ニュース 683文字 ]
30日の東京外国為替市場で、円相場は3日続伸した。17時時点では前日の同時点に比べ78銭の円高・ドル安の1ドル=154円51~52銭で推移している。米連邦準備理事会(FRB)が29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。市場予想に沿った結果で、円売り・ドル買いの持ち高を手じまう動きが優勢だった。
FRBは声明文で「インフレ率はいくぶん高止まりしたままだ」との認識を示した。金融緩和に消極的な「タカ派」姿勢を示したとの見方もあったものの、パウエル議長は記者会見で文言変更について何かを示唆するものではないと説明した。また「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。トランプ米政権の政策などを見極めながら利下げを進めていくと受け止められた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。10時前の中値決済に向けて、国内輸出企業などによる円買い・ドル売り観測も相場の支えとなった。
日銀の氷見野良三副総裁は30日、今後の金融政策運営について経済・物価見通しが実現していくとすれば「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との考えを示したものの、円相場の動きは限られた。
円は対ユーロでも3日続伸した。17時時点では同79銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=160円97銭~161円03銭で推移している。ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反発。17時時点は同0.0003ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0419~20ドルで推移している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日本製鉄と日鉄物産、シンガポールHUPSTEEL社と日本製鉄の「NSCarbolex Neutral」の採用について合意[2025/01/30 17:20 日経速報ニュース 1237文字 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
シンガポール最大級の鋼管問屋 HUPSTEEL社での日本製鉄のグリーンスチール「NSCarbolex Neutral」採用について
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)ならびに日鉄物産株式会社は、このたびシンガポール鋼管問屋HUPSTEEL社(*1)と、日本製鉄が提供するグリーンスチール(*2)「NSCarbolex(R) Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)」の採用について合意しました。日本製鉄のラインパイプ向けシームレス鋼管では初の採用となります。
HUPSTEEL社は、シンガポールを拠点に75年以上にわたり同国最大級の鋼管問屋としてアジア太平洋地域での鋼管を中心とした事業を展開し、日本製鉄は同社に石油化学、建設、海洋、オフショア分野向けのシームレス鋼管を供給しています。
今回、HUPSTEEL社が日本製鉄のカーボンニュートラルビジョンに共感頂いたことにより、NSCarbolex Neutralの採用に至りました。
日本製鉄は、あらゆる産業においてCO2削減が喫緊の課題であるなか、グリーンスチール「NSCarbolex Neutral」の提供を通じて、HUPSTEEL社がアジア太平洋地域における持続可能な鉄鋼流通のフロントランナーとなることをサポートすべく、今後も協業して参ります。
*1 : HUPSTEEL社の概要は下記リンクをご参照ください。
https://hupsteel.com/
*2 : マスバランス方式を適用したグリーンスチール
鉄鋼メーカーが実施した追加性のある削減プロジェクトによるCO2等のGHG(Greenhouse Gas、温室効果ガス)の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を同社の任意の製品に配分して証書と共に供給する鉄鋼製品であり、一般社団法人日本鉄鋼連盟が制定する「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」に準拠します。マスバランス方式を適用したグリーンスチールを購入したお客様は、GHG プロトコルにおける自社Scope 3 排出量からの控除として報告できると解釈しております。
(参考)日本鉄鋼連盟 「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」
https://www.jisf.or.jp/business/ondanka/kouken/greensteel/
■NSCarbolex Neutralに関する詳細は下記リンクをご参照ください。
https://www.nipponsteel.com/product/nscarbolex/neutral/
※ロゴ・QRコードは添付の関連資料を参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ・QRコード
https://release.nikkei.co.jp/attach/686201/01_202501301719.png
エプソン販売、タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge「SB-H50」発売[2025/01/30 14:17 日経速報ニュース 1126文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge『SB-H50』発売
-POS環境に第3の選択肢を-
エプソン販売株式会社は、タブレット端末を活用したPOSシステムを自由に構築するためのインテリジェント機能搭載I/Oボックス(注1)、Smart SURF Bridge(注2)『SB-H50』を2025年2月5日より発売します。
※参考画像(1)・(2)は添付の関連資料を参照
新商品『SB-H50』は、iOS(iPadOS)、Android(TM) OS、Windows(R) PCの接続に対応し、現在お使いのPOS周辺機器の継続利用や機器の追加による機能拡張を可能にしました。またコンパクト設計のため設置の自由度も高めています。
エプソンは、ものづくりのこだわりである「省・小・精の技術」のもと、長年レシートプリンターを通じて、小売・飲食業界のお客様の課題解決に取り組んでまいりました。昨今、決済手段の多様化や人手不足を背景に、レジ環境の複雑化が進んでいます。このような環境変化に対し、より自由で柔軟なPOS環境を構築できる、第3の新しい選択肢をご提案します。
今回の新商品により小売・飲食業界やアパレル、百貨店などのお客様に対して、人手不足の解消を目的としたセルフ端末の複数設置や、既設の周辺機器の継続使用による初期コストの削減に貢献します。また、柔軟なシステム構築が可能となるため、業務効率の向上やお客様満足度の向上にも寄与します。
(注1)コンピューターや制御システムに接続して、デジタルやアナログの入出力を管理する装置。
(注2)「SURF」は新商品の特長を表す単語「Stylish」「Usability」「Reasonable」「Free/Flexibility」の頭文字
※参考画像(3)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/01_202501301411.jpg
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/02_202501301411.jpg
参考画像(3)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/03_202501301411.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/04_202501301411.pdf
外為12時 円相場、上昇 154円台前半 FOMC通過で買い[2025/01/30 12:17 日経速報ニュース 765文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で円相場は上昇した。12時時点は1ドル=154円34~36銭と前日17時時点と比べて95銭の円高・ドル安だった。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、政策金利を据え置いた。今月24日の日銀の金融政策決定会合やFOMCを終え、これまで積み上げた円売り・ドル買いの持ち高をいったん解消する動きが出た。国内実需筋による円買い・ドル売り観測も相場を押し上げた。
FRBが公表した声明文ではインフレ率は「いくぶん高止まりしたまま」と記すなど、金融緩和に消極的なタカ派との受け止めもあった。だが、パウエル議長が記者会見で、文言変更は何かを示唆するものではないとの見方を示した。米経済は堅調だとして「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。市場では「今後の利下げはトランプ米大統領の政策や経済指標次第で、(金融緩和に積極的でも消極的でもない)ニュートラルな印象」(国内銀行の為替担当者)との声があった。
11時半すぎには154円29銭近辺まで上げ幅を広げる場面があった。国内では30日が事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、中値決済に向けてはまとまったドル売り観測が聞かれた。155円を大きく上回ったほか、チャート上での節目も意識され、ストップロス(損失覚悟)の円買い・ドル売りを巻き込みながら円相場は一段と上げ幅を広げた。
円は対ユーロでも上昇した。12時時点は1ユーロ=160円75~95銭と、同1円01銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでは小幅高だった。12時時点は1ユーロ=1.0422~23ドルと同0.0006ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場、上げ幅拡大 154円台半ば 実需の買い[2025/01/30 10:26 日経速報ニュース 348文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を拡大している。10時時点は1ドル=154円59~61銭と前日17時時点と比べて70銭の円高・ドル安だった。国内輸出企業など実需筋による円買い・ドル売り観測が相場を押し上げた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、10時前の中値決済に向けては「ドル売りが目立った」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。
円は対ユーロでも上昇幅を広げている。10時時点では1ユーロ=161円15~19銭と、同61銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルで小動きとなっている。10時時点では1ユーロ=1.0425ドル近辺と同0.0009ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
今日の東京円相場 155円台でもみ合い 米利下げ見送りは重荷[2025/01/30 07:39 日経速報ニュース 808文字 ]
30日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=155円台でもみ合うとみられる。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を示した。日米の金利差が開いた状況が続くとの見方が円売り・ドル買いを促す。半面、トランプ米政権の政策を見極めたいとの姿勢は強く、円の下値は限られそうだ。
FRBは市場予想通りに政策金利を4.25~4.50%で維持した。パウエル氏は記者会見で、堅調な経済を背景に「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」との姿勢を強調した。米短期金利先物市場では次回3月も金利を据え置くとの見方が増えた。
パウエル氏はトランプ米政権の財政や関税などの政策の影響がまだ読み切れないとして動向を見極める姿勢も示した。トランプ米大統領は2月1日にもメキシコやカナダに関税を課す意向を示しており、外為市場では様子見ムードが出やすい。29日の米長期金利は前の日と同じ4.53%で終え、日本時間30日早朝の取引で円相場は155円20銭近辺と29日17時時点からほぼ横ばいとなっている。
30日の東京外為市場は、事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたり、輸入企業など実需筋の円売り・ドル買いが活発となる可能性もある。トランプ氏が打ち出す政策の詳細を待ちたいという雰囲気も強く、円相場はこのところ155円台を中心に膠着感を強めている。156円台を前に底堅くなる場面もありそうだ。
日銀の氷見野良三副総裁が一橋大学の政策フォーラム(テーマは「金利のある世界」)で講演する。海外では、米国とユーロ圏の24年10~12月期の域内総生産(GDP、速報値)が発表される。欧州中央銀行(ECB)が理事会を開き、政策金利を発表する。市場では0.25%の利下げが見込まれている。
〔日経QUICKニュース(NQN) 小松めぐみ〕
JCBなど、広島の現金レス化推進 訪日客消費取りこぼさず[2025/01/30 02:00 日経速報ニュース 566文字 画像有 ]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
卓球の丹羽選手を書類送検 オンラインカジノ賭博疑い[2025/01/30 01:08 日経速報ニュース 509文字 ]
海外のオンラインカジノサイトで賭けをしたとして、千葉県警が、2021年東京五輪の卓球男子団体で銅メダルを獲得するなどした丹羽孝希選手(30)を賭博容疑で書類送検したことが29日、捜査関係者への取材で分かった。任意の事情聴取で容疑を認めたという。スポーツの勝敗予想などで賭けたとみられる。
丹羽選手は取材に「違法と分からずやってしまい、反省している。ファンの皆さまに申し訳ない」と話した。
捜査関係者によると、書類送検は20日付。起訴を求める厳重処分の意見を付けた。容疑は23年初夏、国内からオンラインカジノサイトに接続し、暗号資産(仮想通貨)を元手に賭けをした疑い。
警視庁がオンラインカジノの決済代行業者を摘発したのをきっかけに、全国の利用者が捜査される中、千葉県在住の丹羽選手の関与が浮上した。
丹羽選手は12年ロンドン五輪に出場。16年リオデジャネイロ五輪の男子団体では銀メダルを獲得した。22年秋に国際大会から引退。Tリーグで岡山リベッツに所属し、国内を中心に選手活動を続けている。チームは公式サイトに「事態を重く受け止めている。慎重に事実関係を確認し、適切な対応を検討します」とのコメントを出した。〔共同〕
GPIF、国債入札に直接参加へ 証券会社経由せず[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 5ページ 584文字 PDF有 書誌情報]
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が年内にも財務省の国債入札に直接参加する。証券会社を経由せずに国債を購入することで、GPIFの投資行動に関する情報が広がり、市場に影響を与えることを防ぐ。
財務省は、GPIFが電子決済システム「日銀ネット」に参加して国債に入札できるようにする。29日から1カ月間、パブリックコメント(意見公募)を実施した上で、国債発行に関わる省令を改正する。
国債入札への直接参加はGPIFが要望した。GPIFの2024年9月末の運用資産は約248兆円と大きい。債券市場で大量に買うと市場価格に影響を与える可能性があるため、近年は証券会社を経由して国債入札に応募し、発行市場で新発債を調達してきた。それでも証券会社の落札額などからGPIFの購入タイミングなどが推察できるとの指摘があった。
GPIFでは23年12月、国債の取引において特定の証券会社2社に取引が集中しているとの内部通報があった。事実関係を調査した外部の法律事務所は「癒着等の取引外の特別な関係性を裏付ける証拠はなかった」としたが、GPIFは取引先選定における規定の整備など再発防止策を講じた。再発防止策の一環として国債入札への直接参加を決めた側面もある。
国債の入札は証券会社や銀行、生命保険会社など金融機関が中心で、年金基金としての入札への参加は異例だ。
パナHD、東南アで配線器具を再加速 ベトナム工場を自動化、中国勢の安値攻勢に対抗[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1761文字 PDF有 書誌情報]
【ハノイ=新田祐司】パナソニックホールディングスは、東南アジアの配線器具事業でシェアを拡大する中国企業への対抗を強める。主力のベトナム工場で自動化を進めコスト競争力を磨くほか、生産能力を8割増強する。2025年度にもカンボジアで販売開始するなど市場開拓を進め、アジア市場のトップシェアの堅持を狙う。
コンセントやスイッチ、ブレーカーなどの配線器具は住宅やオフィス、工場向けに製造・販売される。パナソニックの祖業で、現在は電設資材を扱う社内カンパニー、パナソニックエレクトリックワークス社(PEW)が手がける。
パナソニックは配線器具を世界約100カ国で販売する。電気利用が拡大する東南アジア市場を取り込むため、25年度中にカンボジアへ進出し、その後はラオスでも販売を始める方針を固めた。
ベトナム南部ビンズオン省の工場で自動化や増産投資を急ぐ。22年度は42%だった自動化率を25年度中には90%まで高め、コスト競争力を磨く。
30年度には生産能力を現在の月900万台から、最大で8割増となる月1600万台とする計画を掲げる。24年に主にブレーカーを生産する新しい生産棟が本格稼働した。旧棟には配線器具の自動化設備を順次導入し、生産効率の向上をはかる。
パナソニックが事業拡大を急ぐ背景には、中国メーカーの台頭がある。「中国の建築需要が低迷し、中国製の配線器具が周辺国市場に流れ込んでいる」。PEW電設資材ビジネスユニット戦略企画総括の松本亮氏はこう話す。
トランプ米政権は中国から対米輸出される製品への関税引き上げを表明している。今後さらに中国製の配線器具が東南アジアに向かう可能性がある。
中国製はパナソニック製に比べ2割ほど安く、アジア各地で勢力を広げている。パナソニックはフィリピンではシェア首位から3位へ転落したもよう。ベトナムやインドネシア、インドの各国市場やアジア全体ではなお首位を保つが「中国メーカーの勢いが想定を上回ってきた。強い危機感を持っている」(松本氏)という。
ベトナムでのシェアは50%に迫る。長年パートナーとして協力してきた地場のナノコグループは南部での販売網が強いが、中国国境に接する北部は物流拠点もまだ少ない。中国製品の流入が進めば、シェアを脅かされかねない。
首都ハノイで電器商が集まるティンイエン通りでは、パナソニック製や地場のスアンロックト製と一緒に中国製が並ぶ。「こっちもよく売れてるよ」。店頭でパナソニック製を手に取ると、店主は中国チントグループの製品を売り込んできた。
安さで勝る中国製を押し返すには、市場ニーズを素早く、正確に反映した商品開発が必要になる。パナソニックは25年に現地向けの商品開発の企画から設計、審査まで機能を日本からベトナムに移管する。商品開発のリードタイムを約40%減らし、市場に適した製品を短期間で投入できる体制を作る。
コンセントやスイッチは日本では白色系が多いが、現地の好みに合うゴールドなどの配色や様々なデザインの品ぞろえを充実させている。現在は輸入販売している商品もベトナム工場で内製化する。
同工場の生産品目は足元の250~300品から増加する見通しだ。多品種生産になるが、共通部品の活用などを進めて自動化設備を生かす。
ブランドを守るため、「パナソニック」をかたる模倣品への対策も急ぐ。模倣品は中国製が多く、安価な燃えやすい素材を使ったり、プラグの接触が悪かったりする粗悪品もある。プラグの接触不良は異常発熱を起こし、火災原因になる可能性もある。正規品を証明するためのQRコードを製品に貼るが、「対応はいたちごっこ状態」(PEWベトナムの坂部正司社長)という。
パナソニックは配線器具を含む海外電材事業を成長領域の一つにする。中期計画では24年度に売上高で2700億円、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)で350億円を掲げ、いずれも年10%を超える伸びを見込む。EBITDAは重点国のベトナム・インド・トルコで8割近くを占める見通しだ。
将来にわたり新興国の成長を取り込むためにも、東南アジア市場で中国勢の攻勢を抑え込むことが重要になる。
【図・写真】ベトナム工場は金型作りや部品加工、組み立てまで一貫生産できる(南部ビンズオン省)
特集――フィンサム2025 3月開催 送金・決済に新潮流、デジタル通貨、地方活性化にも効果[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 33ページ 524文字 PDF有 書誌情報]
金融事業の大きな柱のひとつでもある決済や送金でもフィンテックが新しい潮流を生んでいる。いわゆるデジタル通貨を使った金銭のやり取りは効率化を進めるだけでなく、石破政権がうたう「地方創生」にもつながることになる。
ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)は、価格の変動が激しく、決済や送金では使いづらい。実際の経済活動で使えるものとして登場したのが法定通貨の価値に連動するステーブルコインだ。23年6月施行の改正資金決済法で電子決済手段と位置づけられたことで発行の準備が進む。
これまで、手間と手数料が高かった貿易の決済でもネット経由でステーブルコインを使えば、即座に送金と決済が完了する。
スタートアップのJPYCはプリペイド型ステーブルコインを発行。電子決済に使える資金移動業型ステーブルコイン「JPYC」の発行の準備を進めている。
クロスボーダー決済とともに注目されるのが地域での利用だ。北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は昨年4月、同行の預金口座と連動するステーブルコイン「トチカ」を発行。専用アプリでQRコード決済ができ、加盟店手数料は0・5%だ。おカネが地域内で流通することで、新しい経済のエコシステムが期待できる。
自動運転バス路線開設へ レベル4で30年代に 完全キャッシュレスも鍵(名鉄130年の岐路)[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 中部 7ページ 1150文字 PDF有 書誌情報]
名鉄グループバスホールディングス(HD)は自動運転のバス路線開設に動く。2030年代にグループ内で数路線を設けることを目指す。運転手の対応が不要になりやすい電子決済を料金収受の念頭に置く。人口減少による乗客減や人手不足に対応し、業界で先駆けて新しい運行形態を推進する。
名鉄グループバスHDの清水良一社長が日本経済新聞のインタビューで明らかにした。特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」での自動運転を想定しており、今後定期運行に向け知見を集める。
清水社長は「新しい技術やオペレーションを導入して既存のバスのイメージを変える」と強調。運行開始時期について「エリア選別をしながら30年以降に数カ所を目指す」と話した。自動運転バスは導入コストも高く、民間事業者として可能な規模も見定めながら路線を抽出する方針だ。
自社主導での実証実験も加速する。グループ傘下の名鉄バス(名古屋市)は現在、愛知県岡崎市や日進市で運転手が状況に応じて介入する「レベル2」の自動運転バスを実証運行している。ただ、様々な道路環境における安定走行といった面に重点を置いた試行が多く、同社の担う分野も一部に限られる。
実際の運行では運賃収受や異常時の対応なども欠かせない要素になる。清水社長は「バスの運行全体を含めて我々が主体となって実証をする。安全や運賃などの運行に関する経験値を高めていく」と語った。
清水氏はキャッシュレスが運行実現に向けたカギになるとの認識も示した。「自動運転で現金支払いするのは現実的ではない」と指摘した。完全キャッシュレスのバスも視野に入るとみられる。
自動運転は名古屋市などの都心部を中心に導入を探ることになりそうだ。自動運転の活用で中長期的にバス運転手の人手不足や不採算路線といった課題にも対応できる可能性がある。
バス業界は深刻な運転手不足に直面している。日本バス協会の試算によると、運転手は30年に全国で3万6000人不足するという。中部では足元でJR東海バス(名古屋市)が19歳の運転手を運行に従事させたり、三重交通が大型免許を持つ消防士らを対象に60歳以上の転籍を認めたりするなど知恵を絞る。
名鉄グループバスHDも24年に傘下の企業をまたいだ運転手の活用を始めた。名鉄観光バスの閑散期に同社の運転手数人を名鉄バスの路線バスで従事させた。清水社長はこうした取り組みを今後拡大する方針を示した。
名鉄は鉄道やバス、タクシーといった交通事業を多く持つ。人口減少が進むなか、地域の事情に沿った交通手段で住民の「足」を守る必要がある一方、名古屋駅の再開発事業などの資金負担を踏まえ収益性を高めることも欠かせない。自動運転のような新技術に加え、運行の効率化といった施策も求められる。
(石原誠樹)
広島の現金レス決済促進 JCBなど7社 システム導入支援[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 広島 23ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
家庭乾燥野菜くず 堆肥に 千葉市が仕組み ヨーカドーで回収[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 千葉 39ページ 366文字 PDF有 書誌情報]
千葉市などは、家庭から出る「乾燥野菜くず」を堆肥にリサイクルする仕組みを構築した。家庭の「生ごみ減量処理機(乾燥減量型)」で処理したくずをイトーヨーカドー幕張店(千葉市)で回収し、リサイクル施設で資源化する。ごみの焼却量を減らすことで二酸化炭素(CO2)排出を減らし、循環型社会の形成を促進する。
処理機を保有する千葉市民が市に事前登録した上で参加できる。店頭に設置した回収ボックスに1キログラム単位に詰めたくずを入れ、みどり産業(千葉県市原市)が堆肥に加工する。肉や魚類のくずも回収対象とする。
参加者には電子マネー「nanaco(ナナコ)」と交換できるリサイクルポイントを付与する。千葉市は市民による処理機の購入を補助しており、年間300~400件ほどの申請があった。これまでは処理後に残るくずの活用が課題となっていたという。
25年02月02日
金と銅が大量「渡米」 トランプ関税警戒が生む一物二価[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1660文字 画像有 ]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんでいる。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
1月31日、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は一時1トロイオンス2862.9ドルをつけた。30日に3カ月ぶりに最高値を更新し、3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、両市場の午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達した。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は1月30日時点で計3098万トロイオンス(約964トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約8割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。COMEXの銅先物(中心限月)と、ロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
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国家資格の登録手続きデジタルに 公認会計士など40追加[2025/02/02 05:00 日経速報ニュース 1015文字 画像有 ]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し、成立をめざす。国民一人ひとりに割り振られるマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格を対象に氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。実際に対応可能なオンラインの手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
利用者は個人向けサイト「マイナポータル」を通じて手続きする。免許申請の登録や証明書の発行、登録している住所・氏名の変更、紙の代わりとなるデジタル資格者証の取得がマイナポータル上でできる。
資格保有者は申請手続きで住民票や戸籍謄本の写しの添付が省略可能となるほか、登録免許税や手数料の支払いがオンラインでクレジットカード決済ができるなど時間や手間を減らせる。現状は紙での手続きが主流となっている。
婚姻や引っ越しによって住所・氏名が変わる際の手続きも簡単になる。マイナポータルのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を活用することで、外部のシステムへ資格情報が連携できるなど資格の利用の幅も広がる。
行政機関にとってもデジタルで資格の管理をすることで、事務の効率化や資格情報の正確性の担保が見込まれる。
今国会でマイナンバー法とあわせて住民基本台帳法も改正する予定だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が運営する住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)に照会することができるようにする。
最新の氏名、住所、生年月日、性別をシステム照会によって確認できるようになり、住民票の写しの添付を省略することができる。
国家資格以外にも酒類免許に関する事務など、マイナンバーの利用や情報連携によって行政事務の効率化や利用者の利便性向上が可能と判断した事務については、マイナンバーを利用可能とする方針だ。
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電子部品株、反騰へ再起動 村田製やニデックがAI開拓[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 4288文字 画像有 ]
「今年は電子部品が注目される1年になるかもしれない」。野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは話す。消費財に比べ目立たない電子部品に今、投資家が視線を注いでいる。
2024年は電子部品株がさえず、スマートフォン向けの高性能電池で業績を伸ばしたTDK(6762)に資金が集中する状態だった。22年4月に8倍台だった予想PER(株価収益率)は足元で22倍台まで上昇した。
次のTDKは?
「TDKの次に買うならどこが良いか」。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹投資調査部長には国内外の投資家からの問い合わせが増えている。25年に入り「じっくり買うなら何が良いかという視点で見る投資家が出てきた」という。
電子部品が注目される背景にはまず、在庫調整の一巡がある。生産が増えれば収益拡大につながりやすい局面に入った。
期待できる分野が見えてきたこともある。代表例はデータセンターだ。「事業として拡大していきたい」。1月23日、決算説明会でニデック(6594)の岸田光哉社長は力を込めた。データセンターの建設が相次ぎ、データ保存用のハードディスクドライブ(HDD)の需要が急増。24年10~12月期にはニデックのHDDモーターの8割(金額ベース)がデータセンター向けだった。
「3年でデータセンターや人工知能(AI)サーバーは一番の成長市場になる」と村田製作所(6981)の中島規巨社長は語る。世界シェア4割を握る積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバー向けでは通常の5~10倍の数が必要になる。村田製は年10%ずつ生産能力を拡大する方針でシェアを24年度の40%から30年度に43%まで高める。AIサーバー向けは売上高の5%程度と小さいが、前年度比で約3倍と勢いがある。
先週、中国のDeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことで市場に激震が走った。「一時的な踊り場はあるかもしれない。しかし、処理量や生成AIが生み出す情報量の指数関数的な増加傾向は変わらない」とKPMG FASの岡本准執行役員パートナーはデータセンターを含め半導体投資需要は増えると指摘する。
AIスマホに期待
市場が「上振れ要因」と期待するのが生成AIを搭載したスマホやパソコンの普及だ。生成AIは資料作成など業務効率化に使われ始めている。この先は具体的な指示なしでも複雑な業務をこなす「AIエージェント」に注目が集まる。例えば、出張の日程調整から予約、決済まで代行することが考えられる。便利になればスマホなどの買い替え需要を喚起する。
「(新製品が見えてくる)年後半には電子部品株に期待が高まるかもしれない」(いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャー)。
部品各社は有望とみられる新たな分野の開拓に余念がない。各国が予算をかける「宇宙・防衛」や、工場などで人間とともに働くことが想定される「ヒト型ロボット」だ。「幅広くアンテナを張り、新しい波を捉えることで成長を続けてきた」(電子情報技術産業協会=JEITA)。
JEITAによると世界の電子部品の生産額予想は25年に2282億ドル(約34兆円)。過去15年は年1%弱のペースで成長してきた。用途は自動車が4割、スマホなど通信機器が3割だ。車の電動化やスマホの高機能化で使われる部品数が増えている。
日本の電子部品の世界シェアは25年に33%と首位に立ち、高い国際競争力を誇る。電子部品を含む「電子・電機」の研究開発費は製造業全体の約20%にのぼる。小型化や省電力化など顧客の要望に沿う開発に費用を投じる。
かつて成長株として評価されてきた電子部品。足元では京セラ(6971)やローム(6963)、太陽誘電(6976)などのPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る。成長株として返り咲くには次のビジネスの種を探す努力が欠かせない。「再起動」を狙う電子部品銘柄を探った。
任天堂「スイッチ2」、高まる期待
任天堂(7974)が今年発売予定のゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」。市場で初代と同様のヒットに備え、恩恵を受けそうな電子部品株を探す動きが始まっている。
「任天堂のレーティングを最も強気の『ストロングバイ』に引き上げた」。東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは語る。4月に詳細が発表される新機種のヒットを確信する。「画面が薄く小型化したスイッチ2はユーザーが求める最良の形」と評価。新機種が初代スイッチの国内累計販売台数約3500万台を上回る可能性があるとみる。
新機種の出荷台数が増えれば部品などを供給するメーカーにも恩恵がある。任天堂は明らかにしていないが、市場関係者はゲーム機の組み立てを請け負うと想定されるホシデン(6804)などへの期待を高める。ゲームソフトに使われるメモリーではメガチップス(6875)が有力視されている。
初代スイッチの詳細が公表された2016年10月20日から、発売日の17年3月3日までにホシデン株は36%上昇した。メガチップス株は37%高だった。安田氏は「今回は新機種の詳細がわかった5月頃から部品関連の銘柄の株価に動き出る」とみている。
ゲーム機には衝撃や手触りを再現する「ハプティクス(触覚技術)」部品も欠かせない。アルプスアルパイン(6770)は、任天堂やマイクロソフトなどのゲーム機器にハプティクス部品を納入している。台湾メーカーでの採用も増えているという。
ゲーム機器で培った技術は他分野にも応用可能だ。アルプスアルの泉英男社長は「今まではゲーム機器などのアミューズメント向け一本足だったのが25年から車載などにも裾野が広がる見通しだ」と話す。不採算事業の撤退や拠点の集約といった構造改革も進んでおり、ゲーム機や車載向けの納入が増えれば株価の上昇余地が広がる。
宇宙・防衛、新規参入や開発加速
各国の防衛費拡大や、宇宙開発競争を見据え、開発を加速する電子部品会社が増えている。
防衛分野では、自動車やスマートフォンの接続部品を主軸とする、日本航空電子工業(6807)が2024年度から「航空・宇宙」の強化を掲げた。23年度時点で54億円だった航空・宇宙の売上高を、24年度に100億円と倍増させる計画だ。
事業をけん引するのが航空機などに搭載する慣性装置だ。方位や姿勢をはかり制御でき、陸海空あらゆる輸送機に搭載できるという。航空電子の村木正行社長は「地政学リスクが高まり防衛予算が拡大している。政府が補助金を出す制度を設けたことでかなりの発注を受けた」と話す。
宇宙分野では打ち上げが増加する人工衛星の需要を取り込む企業が出てきた。プリント基板のメイコー(6787)は、人工衛星から地上で電波を受信するアンテナ向けの基板を手掛ける。
足元では米メーカーからの受注が拡大。米トランプ政権による中国製部品への関税強化を懸念して、ベトナムに工場を持つメイコーに白羽の矢を立てたようだ。
メイコーの名屋佑一郎社長は「大手プリント基板メーカーの中で、中国以外に大量生産が可能な工場を持っているのはメイコーだけだ」と語る。25年3月期の売上高見通しを従来予想の80億円から2倍程度に引き上げた。
京セラ(6971)は人工衛星や天体望遠鏡の部品としてセラミックス素材の開発を進めている。酸化マグネシウムなどで焼結して熱による膨張や収縮を極限まで抑えた「コージライト」と呼ぶ製品だ。
コージライトは多くの素材メーカーが手掛けているが、京セラは30年ほど前から研究を進め、成分や焼結の技術を磨いてきた。高い耐久性や温度変化に強い素材として、半導体製造装置の部品として供給しており、宇宙向けにも用途を広げていく狙いだ。
人工衛星などに使う電子部品の新工場を米ペンシルベニア州に建設中で、7月に稼働する計画だ。電子回路に信号を出す「タイミングデバイス」などを生産する予定で、米国での生産能力は現状より3倍に高める。
宇宙・防衛分野は長年、国内政府機関からの受注がメインで官需依存と指摘されてきた。
いちよしアセットマネジメントの大島経寛ファンドマネージャーは「現在は利幅確保の意識が浸透し、企業は10%程度の利益率を出せるようになった」と話す。従来の2~3倍の利益率となり、早ければ来年度から収益貢献が期待できるとみる。
ヒト型ロボ、工場で活用進む
野村アセットマネジメントの外木賢人ポートフォリオマネージャーは人工知能(AI)を搭載した「ヒト型ロボット」の開発動向に注目する。従来のロボットよりも複雑な作業ができ、中国の工場などで活用が始まっている。外木氏は運用する投資信託「ロボ・ジャパン」での投資機会を逃さぬよう、先行する海外の状況を調査。恩恵を受けそうな日本企業を探している。
新市場をつかもうと動き始めた企業もある。ニデック(6594)は人と同じ現場で稼働させるロボットでの活用を見込む減速機を開発した。ロボの関節に使う主要部品で小型のセンサー2系統を内蔵して安全性を高めた。作業員とぶつかった際に停止するなどの安全性能が求められる。センサーをあらかじめ内蔵し顧客となるロボットメーカーなどの開発時間やコストを下げられる。
小型減速機のハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)も市場開拓を急ぐ。腕だけでなく首や腰など動く部分が多いヒト型になれば減速機の需要は増える。海外の複数のロボットメーカーにプロトタイプを供給。新規の引き合いも強いという。村田製作所(6981)も「ロボットには多くの関節があり、それぞれにセンサーや通信機器が必要になる」(中島規巨社長)として電子部品の需要拡大を見込む。
「仮に普及すれば日本の電子部品全体に恩恵がある」(大和証券の佐渡拓実チーフアナリスト)。別の市場関係者は電池でTDK(6762)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で村田製や太陽誘電(6976)などに商機があるとみる。
活用が始まったばかりのヒト型ロボについて、米テスラが2026年から量産する計画を明らかにするなど市場が急拡大する可能性も否定できない。有力なロボットメーカーを探し、いち早く食い込めるかが電子部品メーカーの将来を左右しそう
(松本裕子、山本朗生、勝野杏美、角田康祐、新田栄作、郭秀嘉、小西夕香が担当した。グラフィックスは田口寿一)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
個人向け社債、金利上昇で脚光 「優待」で顧客と接点[2025/02/02 04:00 日経速報ニュース 2002文字 画像有 ]
金利上昇で利回り商品としての個人向け社債に注目が集まっている。社債はNISA(少額投資非課税制度)の対象ではなく、これまで投資する層は限られていたが、発行額の増加もあって徐々に裾野が広がりつつある。株主優待に似た優待制度を新設するなど、企業も新たな手法で個人投資家にアプローチしている。
26分で完売――。ソフトバンクグループ(SBG)が昨年3月に発行した総額5500億円の大型社債で、SBI証券の販売分は募集開始から瞬く間に売り切れた。利率3.15%という高い利回りから、年末に発行した社債も即日完売。SBGは「利回りや昨年の格上げなどが評価されている」と手応えを語る。
アイ・エヌ情報センターによると、2024年の個人向け社債の発行額は前年比26%増の2兆7237億円と、過去最高を更新した。日本の社債市場は機関投資家向けを含めても米国の10分の1程度で小さいと言われるが、最近は発行が増えている。
利率はマイナス金利解除前までは0.5%前後が多かったが、日銀の利上げで基準となる国債利回りが上昇し、高格付けの電力債も1%に近づいている。QUICKの個人向け社債データを基に集計したところ、24年に発行した社債(固定利回り)のうち利率1%以上の社債は27件と6割強を占めた。
業種も金融機関や電力だけではなく、個人になじみのあるBtoC企業にも広がっている。昨年10月、20年ぶりに個人向け社債を発行したアサヒグループホールディングスは「機関投資家向けを毎年発行してきたが、投資家の多様化を図りたい」と狙いを語る。
金利が上昇すると調達コストも膨らむが、企業の発行意欲は旺盛だという。大和証券の熊沢悠債券営業部長は「銀行の借入金利も上がることなどから、個人投資家との接点を強めたいと考える企業が増えている」と語る。
個人への訴求として「優待」のような特典をつける例も増えている。昨年末に起債した東急や名古屋鉄道は、グループのホテルの宿泊券などを抽選でプレゼントする特典をつけた。SBI証券の小畠宏和キャピタルマーケット部長は企業側の思惑について「資金調達という目的を超えて、ファンを増やすなど本業への波及効果を狙うケースが多い。将来の株主を開拓したいという声も聞く」と話す。
昨年6月、初めて個人向け社債を起債したJR西日本は鉄道の優待割引券などの特典をつけたところ、1000人以上の個人が購入した。特典を付与する際に同社のウェブサービスに加入してもらったため、顧客との継続的な接点を獲得できた。社債の投資単位は100万円からが多いが、10万円からと単価を抑えたことも奏功し、株式よりも若年層の購入が目立ったという。
ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを使って発行プロセスを電子化したデジタル社債の活用も広がっている。丸井グループは同社のクレジットカード「エポスカード」会員向けにポイントを付与する個人向け社債を4年前に始めた。
4回目となる昨年の社債は1.5億円の募集に対して約20億円分の申し込みが集まった。提携する再生可能エネルギー由来の電力会社と契約した場合、特典も含めた実質利回りは3%になる。「申込者はカード利用額が高まるなどエンゲージメント向上効果も確認できた」(ファイナンシャル・インクルージョンチームの紫関紀政氏)という。
大和証券グループ本社は昨年3月、国内で初めて電子マネー「楽天キャッシュ」で利払いするデジタル社債を発行した。ポイントなど自社の経済圏を持つ企業や、地方自治体などで同様のスキームを活用してもらうため実験的に起債した。大和証券の大津大シンジケート課長は「自治体独自の通貨で償還や利払いが行ったり、NFT(非代替性トークン)のような形式でその地域で使える会員権を提供したり、今までにない商品設計が可能になる」と構想を語る。
新興企業の社債を中心にオンラインで販売しているSiiibo(シーボ)証券(東京・中央)は昨年8月の相場下落の後、申し込みが急増したという。同社で販売する社債は、50人未満の投資家に売る「少人数私募債」の仕組みを使う。未公開企業が多いため、平均利率は5~7%と高い。
融資型クラウドファンディング(CF)サービスのファンズ(東京・渋谷)も社債に似た仕組みだ。ファンドに値動きはなく、融資先が破綻しなければ基本的に予定通りの金利付きで元本が戻ってくる。融資先を上場企業やそれに近い企業に絞ることでリスクの低さをうたっているのが特徴で、利回りは年率2~3%が中心だ。
「優待」が多いのも特徴で、マーケティングとして活用したいBtoC企業の案件が増えているという。昨秋に募集したスーパーのベルクは同社の電子マネー「ベルクペイ」をプレゼントすることで、利用登録を促した。
(安田亜紀代、安田龍也、小池颯)
[日経ヴェリタス2025年2月2日号]
25年ゲーム業界の注目点は? 「ファミ通」林代表に聞く[2025/02/02 02:00 日経速報ニュース 1930文字 画像有 ]
動画などエンターテインメント関連のコンテンツがあふれるなか、2024年もゲーム業界ではインディーゲームからハイエンドまで様々な作品が話題となった。25年の注目ポイントは何になるのか。ゲームメディア「ファミ通」グループ代表で、KADOKAWA Game Linkage(東京・文京)の取締役を務める林克彦氏に25年の展望を聞いた。
――24年はゲーム業界にとってどのような1年だったでしょうか。
「24年は新しいハード機の発表もなく、比較的おとなしい1年だった。ただ、『ニンテンドーミュージアム』が開業したり、家庭用ゲーム機『プレイステーション(PS)』が発売30周年を迎えたりするなど、ゲーム産業が世の中に深く浸透してきたことを実感した。ゲームのIP(知的財産)の間口が広くなり、コア層からライト層までゲーム機で遊ぶだけではない楽しみ方が広がっている」
――印象に残ったゲームはありますか。
「24年を代表するゲームアプリといえるのは、ポケモンのカードゲームをスマートフォンのアプリで再現した『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』だろう。継続的に遊びたくなる仕様もさすがで、久々に様々な世代の人が電車の中で同じアプリを遊んでいる光景を見ることができた」
続編・既存IP超えるヒット作つくれるか
――ゲームの高性能化が進み、ヒットを生み出す難易度も上がっています。
「基本的には高性能化の動きは今後も続くのではないか。大手ゲーム会社にとっては開発コストと売り上げのバランスをよりシビアに設計する必要があり、チャレンジのハードルが上がっているのは確かだ。24年のゲーム業界では自社のゲームの強みを改めて分析し、開発ラインを含めて整理する動きも見られた」
「トレンドとしてはリメークや続編など既存IPを活用した作品が続くと思うが、新しい看板タイトルを作ろうとする動きも今後加速するだろう。ゲームの種類やユーザー層が多様化する中で、時代をけん引するようなジャンルや作品を生み出すことは難しい。だからこそ、各社が自社の個性や強みは何か、それを作品にどう落とし込めるかを突き詰めて考える時期に来ている」
「黒神話:悟空」など勢い増す中国発
――海外勢によるゲーム開発の動きで注目しているものはありますか。
「24年に発売されてそのクオリティーの高さから世界的に注目されたのが、中国発のソフトで西遊記を題材にした『黒神話:悟空』だ。近年中国からはアプリゲームでも『原神』や『崩壊:スターレイル』など、日本や欧米と比較しても遜色ない世界的なヒットゲームが出てきている。独自性が年々磨かれてきており、今後も勢いを増していくのではないか」
――1月には任天堂がゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について新しい情報を公開しました。
「本体デザインや年内発売であることが公表され、4月にはその詳細が明らかになる予定だ。任天堂はゲーム作りで高性能化のみを求めるのではなく、新しい遊びの創造に力点を置いており、コアからライトまで幅広いユーザー層を抱えている。価格戦略にも注目が集まっているほか、今後のタイトルのラインアップや、さらなる利用者拡大に向けてどのような新機能・サービスを投入してくるかなど期待が高まっている」
国内家庭用ゲーム市場、24年は25%減
ゲームメディア「ファミ通」を運営するKADOKAWA Game Linkage(東京・文京)はこのほど、2024年の国内家庭用ゲーム市場規模が前年比25%減の3013億円だったと発表した。ゲームソフト・ハードともに減速し、3年ぶりのマイナスとなった。
ハードは前年比29%減の1894億円、ゲームソフトは18%減の1119億円だった。ゲームソフトはパッケージ版のみの推計で、ダウンロード販売やアイテム課金などのデジタル決済は含まれていない。
ハード市場は任天堂の「ニンテンドースイッチ」が3機種合計で311万台売り上げ、年間販売台数でトップに立った。価格改定や上位モデルを投入したソニーグループの「プレイステーション5(PS5)」は年間で145万台を販売した。
ゲームソフトは任天堂が24年10月に発売した「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」が95万本を販売し、年間首位を獲得。下半期の投入ながら年末需要を捉え販売数を伸ばした。2位には24年11月発売のスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」のスイッチ版が入った。同作はPS5版も15位にランクインしており、2機種合計では116万本とパッケージだけの合算では24年唯一のミリオンタイトルとなった。
(西城彰子)
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
訪日中国人、カード利用額3割上昇 個人富裕層が高額消費[2025/02/01 17:54 日経速報ニュース 1333文字 画像有 ]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった新型コロナウイルス禍前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をいかにつかむかが観光業の成長に向け求められる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2.4倍だった。貴金属・時計店も1.9倍となった。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2.3倍となった。客単価はコロナ禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもいずれも1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86.2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店の利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
(山口和輝)
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ECの買い物「体験」進化、AI融合で 25年小売り予測[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 6291文字 画像有 ]
人工知能(AI)を駆使した多くの製品サービスがぎっしりと並んだテクノロジー見本市「CES2025」。小売業に特化した専門セミナーでは何が語られたのか。セミナーに参加した小売り分析の専門家、伴大二郎氏がリポートする。
まずは、2025年のリテール(小売業)を読み解く上で重要なデータを、「CES2025」のセッションから紹介しよう。
Z世代が消費の中心、AIはさらに進化
CESを主催する全米民生技術協会(CTA)が、その年の見どころを語る「CES2025 Trends to Watch」セッションでは、人口の約3分の1を占め、最大規模の世代となり労働人口の27%を占めるZ世代(1997~2012年生まれ)がテクノロジーの進化を進める重要な世代だと語られた。
この世代はスマートフォンと共に育ち、60%がハイテク商品のアーリーアダプターであり、商品の買い替え頻度も高い。Z世代の家庭では平均して13台ものハイテク機器を使用しているという調査結果もある。
Z世代は、サステナブル(持続可能)などエシカル(倫理的)文化の影響力が増していることも注意しなければいけない。現状ではZ世代がファストファッションなどサステナブルに欠ける購買もしており、価値観と行動のギャップがあるのも事実だが、リサイクル性やエネルギー効率を提示したサステナブル面での価値を持つ製品に触れたとき、購入する可能性が2.5倍高くなるという。
少子高齢化が進む日本ではZ世代のボリュームは小さいが、グローバル企業のターゲットはZ世代に集中している。スマホを活用した情報感度の高い日本のZ世代が外資ブランドに引き付けられていくのは容易に想像できる。
テクノロジーの大きな流れも見落としてはならない。
米NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は、基調講演で生成AIに続き、より高度な仕事を任せられる「エージェントAI」(以下、本記事ではAIエージェントと表記)、さらにはAIがロボットを制御する「フィジカル(物理的な)AI」につながっていく、という進化の道筋を見せた。
25年もAI技術がますます発展していく年となるだろう。
25年の小売りトレンド
ここで本題に戻る。小売業に特化した専門セミナーでは、米調査会社Coresight Research(コアサイト・リサーチ)が25年の小売りトレンドを10項目で示した。
コアサイト・リサーチが示した10項目の25年小売りトレンド
【インストアのトレンド】
1.エッジコンピューティング
2.店内カメラの映像解析
3.販売員のためのモバイル端末
4.リテールメディア
【電子商取引(EC)のトレンド】
5.究極のショッピング体験
6.パーソナライゼーション
【オペレーションのトレンド】
7.企業データの民主化
8.AIエージェント
9.生成AIによるサプライチェーン強化
10.需要予測
これら10項目のトレンドに対し、次に示す4つのセッションを通して議論を深めていく構成になっていた。
セッション1:店舗を見通すコンピューター映像
セッション2:小売業におけるAIの活用
セッション3:没入体験/メタバースでの買い物
セッション4:ショッピング動画
以下、これら4つのセッションから得られた示唆を厳選し、コアサイト・リサーチが提示した10項目と関連付けてお伝えする。
1.エッジコンピューティング
少し前まで、店舗システムはオンプレミス(店舗ごとに設置したサーバーで処理をする)からクラウドへの移行が主流だったが、現在では中間的な位置付けとなるハイブリッドクラウドへの移行が進んでいる。
これは、店舗でのAI活用や端末の増加、音声・画像データなどの複雑化により、データ量と処理速度を考慮すると、「エッジ」での処理が最適なケースが増えたからである。このトレンドは、以降で説明する全てのトレンドを推進する上での前提となる。
2.店内カメラの映像解析
最近では、店舗をECのように詳細にトラッキングするカメラ技術への過度な期待は落ち着いてきているが、在庫管理、盗難防止、シームレスな購買体験、顧客体験の向上など、店舗内のカメラと画像解析への要望は着実に増えると予測される。
「セッション1:店舗を見通すコンピューター映像」では、店内カメラの映像で顧客の行動をリアルタイムで解析し、商品提案や在庫の最適化の重要性について語られた。
テクノロジーの進化によるプライバシー保護についても触れた。特にデジタルネーティブ世代であるZ世代やα世代(小中学生を含む2010年以降生まれ)は、必要以上のデータ活用を嫌う傾向がある。
消費者にデータ提供を許容する条件として「エンゲージメントの見返り」があることや、プライバシーを配慮した手法として画像データを保存せずに匿名化された情報のみを活用するなどの処理を「エッジで行う」必要性が強調された。
店内以外のカメラを使うという考え方もある。バーチャルメイク、AI診断、拡張現実(AR)試着などを楽しめる「YouCam」シリーズという個人向けアプリがある。全世界のダウンロード数は10億回以上を記録している。
同セッションには、そのアプリを開発する米Perfect Corp(パーフェクト・コープ)でプレジデント兼チーフ・グロース・オフィサーを務めるウェイン・リュー氏が参加した。
店舗だけでなくユーザーのスマホカメラを通じてカスタマージャーニーに入り込み、「コミュニケーションを潤滑にすることで顧客情報を信頼される形で取得することが重要だ」とリュー氏は語った。同社のバーチャル試着や肌診断は、5秒以内で14項目を分析できる。顧客体験を向上させながら重要なデータを取得していると強調した。
3.販売員のためのモバイル端末
モバイル端末は、従業員の即戦力化、業務の効率化、顧客サービスの向上を通じて職場環境を改善し、従業員の離職率を低減させる。24年のCESで基調講演をした米Walmart(ウォルマート)は従業員向けのアプリを起点としたAIエージェントを搭載するという、業界をリードする取り組みをしている。
4.リテールメディア
リテールメディアは急成長を続け、小売業に新たな利益を提供している。多くはECやモバイルアプリを経由した接点を利用したもので、さらに店舗との連携を広げていくことが、競争に勝ち残る上で今考えるべき課題となる。
店舗での情報発信、つまり広告を配信するために使うスクリーンは、商品棚、スマートカート、総菜などの食品カウンター、冷蔵/冷凍ショーケースなど、徐々に増えている。販売価格を表示する電子棚ラベルも、広告やプロモーションを掲載することが可能になっている。
店舗にスクリーンを設置するとなれば、費用やメンテナンスなど物理的な負担の他、小売業者、リテールメディアのシステム管理業者、ネット広告の代理店、分析会社など多くの関係者を巻き込み、管理する手間が必要となる。
ここでもやはり、プライバシーの課題が残る。顧客がどの広告を閲覧したかを判断するには人流を計測するトラフィックカウンター、カメラ、携帯電話などの追跡技術を使う。その多くは、プライバシーに関する消費者感情を逆なでする可能性があるのだ。
「セッション2:小売業におけるAIの活用」に登壇したモバイル広告プラットフォーム米Kargo(カルゴ)最高顧客責任者(CCO)のジニーヌ・シャオ・コリンズ氏は、ニキビ用クリームをプロモーションしたドラッグストアの事例を紹介した。
多くの棚にQRコードを掲示することで、AIコンシェルジュとのチャットが可能となり、購入レシートをスキャンすると、ゲームを通じた特典が得られる仕組みも提供した。今後、重要度を増すのは、カスタマージャーニーを広くカバーする体験の提供である。
5.究極のショッピング体験
この5番目のキーワードの原文は「Shopping nirvana(ショッピングニルヴァーナ)」である。nirvanaとは直訳すると涅槃(ねはん)、悟りの境地を意味する言葉となる。スラングとして、至福の状態、極楽、究極の体験といった意味もあるため、「究極のショッピング体験」としておく。
これはECが「単なる購入の場所から体験の場所への変化」を遂げていくことを意味している。店舗とは違う体験を届けることが可能となっているのだ。「利便性はEC、体験はリアル」という今までの認識を改める必要がある。
Chat(チャット)GPTのような対話型AIで、まるで人間のような対話ができるようになっただけでなく、画像や音声の認識も可能になってきた。こうしたAI技術を融合することで、ECでのショッピング体験を高めようという動きが広がりつつある。
例えば、画像認識AIによってビジュアル検索が実現できる。雑誌、モデル、道行く人の写真をスマホで撮り、同じアイテムや類似品を識別して購入できるようになってきた。画像生成AIで、バーチャル試着やコーディネートの提案など、背景やシーンと合わせた提案もできる。リアル店舗以上にイメージを膨らませることも可能になってきたのだ。
「セッション3:没入体験/メタバースでの買い物」では、AR技術やメタバースについて語られた。
多彩な購買行動を取るZ世代に対しては、複数のタッチポイントを用意する必要がある。その上で、没入型の体験を用意することがブランド選定やロイヤルティー向上の重要な要素となるという議論が繰り広げられた。
米Roblox(ロブロックス)のファッション&リテールパートナーシップのグローバル・グループ・ディレクターであるウィニー・バーク氏は、「ロブロックスにはすでに400以上のブランドが参加し、デジタルと物理的商品を組み合わせた消費者体験を提供している」という。
一例としてバービー人形のプロモーションを示した。2カ月で3億1300万人が利用し、1人あたり平均で4.3分滞在した。このキャンペーンの総時間はNBAの全試合を通じた観客の総滞在時間を超える規模だと説明した。
米Snapchat(スナップチャット)のグローバルディレクターであるレシュ・シドゥ氏は、仏ロレアル傘下で化粧品ブランドを展開する米NYX Cosmetics(ニックス・コスメティクス)の事例を挙げた。
スナップチャット内のユーザーがクイズ形式で肌や気分に合ったメイクの提案を受ける。その製品はシームレスに購入可能になっているという仕組み。延べ9160万回利用され、開始から4カ月で数百億ドルの売り上げを記録した成功事例だったとする。
また大手ホームセンターチェーンを展開する米Lowe’s(ロウズ)のイノベーションラボシニアディレクターであるジョシュ・シャブタイ氏は、米Apple(アップル)のヘッドマウントディスプレー「Apple Vision Pro(アップルビジョンプロ)」を活用した没入型キッチンデザイン「Lowe’s Style Studio」について説明した。
これは仮想空間でキッチンデザインを直感的に行うことが可能で、80億以上のデザインの組み合わせが可能となる。アップルビジョンプロの操作は目線とタップだけで、幅広い年齢層に好評で、高齢者でもスムーズに操作できたという。また、体験者全員から「酔わずに楽しめた」という評価があり、実際のキッチン販売にもつながったとする。
「セッション4:ショッピング動画」では、ライブコマースが消費者のインスピレーションをかき立て、そのままシームレスに購買可能なツールとして広がりつつあることを示した。返品は1桁台後半で、一般のEC返品率(20~30%)に比べて低いことも重要なポイントになっているという。
米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)のワールドワイドリテール&消費財産業戦略&ビジネス開発担当ヘッドのジャスティン・ホナマン氏は、自社のライブコマース「Amazon Live(アマゾン・ライブ)」の特徴について話した。
視聴者とライブチャット機能を通じたインタラクティブ性があり、配信中に画面上で直接商品が表示され「クリックで購入」ですぐに購入できる利便性もある。
配信者向けには「Amazon Live Creator(アマゾン・ライブ・クリエーター)」アプリを用意している。簡単にライブ配信でき、視聴者のエンゲージメントや売り上げのデータをリアルタイムで確認できる。ライブコマースの導入ハードルを下げ、多くのブランドが取り組めるようにする。それが市場拡大に重要だと語った。
同セッションでは、写真共有の米Pinterest(ピンタレスト)と米ホームセンター最大手The Home Depot(ホーム・デポ)の担当者が登壇。両社の取り組み事例として、階段下のスペースを「デスク」「物置」「ペットの空間」などに活用するアイデアを募るキャンペーンを紹介した。
このキャンペーンは、ピンタレストを通してインスピレーションを高め、DIYの方法や購入までのプロセスをスムーズにつなぐ顧客体験を提供するもので、両社の強みをうまく生かしている。
8.AIエージェント
AIエージェントができることを把握し、これまでは人の従業員が担ってきた業務から何をAIに任せ、人間が何を担うかを仕分けすることが重要となる。従来の生成AIはマーケターやクリエーターの「アドバイザー」だったが、エヌビディアの講演でも紹介したAIエージェントは、いよいよ「部下」という位置付けになり得る。
かつて自動化は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって行われていたが、あくまでも社内作業を効率化するためのものだった。AIエージェントは、接客やユーザーサポートなど顧客対応をカバーする。ただ、正しい目的を伝え、正しく評価し、改善につなげていかなければ、最終的な成果を引き出すことは難しい。
9.生成AIによるサプライチェーン強化
倉庫管理ソフトウエアのドイツKIONグループは、米Accenture(アクセンチュア)やエヌビディアと共同し、倉庫を3次元(3D)グラフィックスで再現したデジタルツイン内で効率的で安全な倉庫構成を設計(ロボット、労働者、および自動化機器の最適化を含む)する仕組みを提供すると発表した。
エヌビディアのファンCEOは基調講演で、「将来の倉庫は、巨大な自律型ロボットのように機能する。その中のロボットの艦隊をオーケストレーションする」と述べている。
アクセンチュア会長兼CEOのジュリー・スウィート氏は「サプライチェーンを近代化して、リアルタイムの柔軟性を備えた倉庫を再発明するだけでない。顧客と消費者に良いサービスを提供する自律的で安全なサプライチェーンを運営できる」と、自信をのぞかせた。
◇ ◇ ◇
これらの小売りトレンドはデータやAI活用の文脈で全てつながっている。カスタマージャーニーに沿った適切な情報提供、特にZ世代の感情に沿った設計が重要になる。AIエージェントとの連携は評価制度や組織編成のあり方にも影響し、困難も伴うが、大きな変革につながっていくことは間違いない。
成果を引き出すために、AIとのコミュニケーション能力も問われる時代になっていく。
(ヤプリ 伴大二郎)
[日経クロストレンド 2025年1月16日の記事を再構成]
クアッドはインド洋も重要 ドン・マクレーン・ギル氏-フィリピン・デラサール大講師[2025/02/01 02:00 日経速報ニュース 1680文字 画像有 ]
日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」の海上保安当局は1月、初の4カ国共同訓練を横浜港周辺で実施した。参加国が連携を強め、海洋の安全性を高めることにつながる歓迎すべき動きだ。
中国が海洋進出を強めるなかで、クアッドにはさらに必要なことがある。ルールに基づく秩序を維持すると本当に決意しているのであれば、機能的で持続的な「2つの大洋戦略」を採用すべきだ。
中国の強引な拡張主義は、クアッドがインド太平洋でルールに基づく秩序を確立する上で最も差し迫った課題だ。初回の訓練の場所として日本を選んだことは、中国の威圧的な行動によって西太平洋の安全保障が厳しさを増していることを映し出している。
東南アジアや東アジアの各国は中国の強圧的な行動に対して脆弱だ。クアッドの主な声明は東南アジア諸国連合(ASEAN)の重要性の確認や、東シナ海と南シナ海での中国の好戦的な姿勢に対する懸念を表明することに重点を置いている。クアッドの注目すべきプロジェクトは主に東南アジアに集中している。
ただ、中国の戦略を考えるとインド洋も重要だ。中国はエネルギーの60%以上を西アジアとアフリカから得ており、輸入のほとんどはインド洋を通過する。中国にとって脆弱部と言える海域だ。
中国は2008年以降、海軍の遠洋作戦をインド洋に広げてきた。自国にとって重要なシーレーン(海上交通路)を監視するためだ。17年にはアフリカ東部のジブチに海外初の海軍基地を設けた。パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカの港湾で軍事的プレゼンスを高め、スーダン、ケニア、モザンビーク、コモロの港湾開発プロジェクトにも投資している。
それでもインド洋で中国の軍事力は限定的だ。クアッドは中国のエネルギー確保への不安と軍事力の限界を自らの陣営に有利になるように利用すべきだ。
クアッドはインド太平洋地域の構想であるにもかかわらず、その活動は依然として地域の東部に傾いている。これは参加国のインド太平洋に関するビジョンが一様でないことが原因とみられる。
米国のインド太平洋戦略はインド洋全体ではなく、その東部だけを対象としている。クアッドの「海洋状況把握のためのインド太平洋パートナーシップ(IPMDA)」という取り組みもインド洋東部に限定されている。
インド洋ではクアッド4カ国の「マラバール」や多国間の「ミラン」などの共同訓練は行われているが、持続性や長期的なロードマップは欠けている。軍事的な圧力として不十分であり、中国は東シナ海と南シナ海に軍事力を集中することができている。
クアッド各国は中国の拡張主義に対抗する機能的な海洋安全保障の枠組みを構築する必要がある。インド洋の重要なチョークポイント(要所)に常時、沿岸警備隊や海軍を集団的に配備すれば、中国に多大なコストを強いることができる。中国は軍事力を分散せざるをえず、クアッドは西太平洋で中国の海軍と海警局に圧力をかけることができるかもしれない。
こうした取り組みを継続していくことが重要だ。2つの大洋戦略を有効に機能させることが、西太平洋で中国のやりたい放題を抑えることにつながる。
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ルビオ米国務長官らの影響力が左右
米議会調査局によると、中国軍の艦船数は2020年までに米海軍を超え、双方の差はさらに広がる見通しだ。中国軍ににらみを利かせるには日本やオーストラリア、インドなどとの連携が一段と必要になっている。その意味でギル氏の主張は理にかなう。トランプ米大統領も1月27日にインドのモディ首相と電話し、クアッドの推進を確認した。
しかし、彼がどこまでインド太平洋への関与を深めていくのかは不透明だ。通商問題で中国に不満を抱いているものの、台湾海峡や南シナ海の安定を守ることが米国の使命だと考えていないとみられる。台湾には守ってほしければ防衛費を払うべきだと発言した。対中強硬派のルビオ国務長官らがどこまで影響力を確保できるかにクアッドの命運は左右される。
(本社コメンテーター 秋田浩之)
IT投資 生かせぬ日本 変わらぬ業務フロー、革新生めず コロナ前の4割増も…生産性低いまま[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1627文字 PDF有 書誌情報]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され先進国38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
日鉄、山陽特殊鋼にTOB 700億円で完全子会社化へ 海外戦略で連携[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 15ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電などに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%になる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
住宅ローン、利上げの影響は 負担増、「5年ルール」で試算(トップストーリー)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 32ページ 2182文字 PDF有 書誌情報]
日銀が1月、政策金利を年0.25%から0.5%に上げ、変動金利の住宅ローンを抱える家計に影響が広がる。約1年前に35年ローンを最優遇の金利水準で借りたとして影響を試算すると、借入額3000万円で毎月返済額は約5000円、同4500万円なら約8000円増える。住宅ローン減税による「借り得」もなくなる。
「ガソリン代や食費も上がっている。日銀の利上げで住宅ローンの支払いも増えるのは大変」。2023年末に一戸建ての自宅を買った40代男性Aさんは話す。地方銀行から年0.4%台の変動金利で3000万円借りたが、昨夏の日銀利上げでローン金利は1月に0.6%台に上がったばかりだ。
今回の日銀の追加利上げによって、多くの銀行で住宅ローンの基準金利がさらに0.25%上がる可能性が高い。Aさんの適用金利も年0.8%台になる見通しだ。子どもふたりはまだ保育園児で、将来は教育費もかかる。「今後さらに金利が上がることを見据えて家計を考えたい」と話す。
日銀の利上げが住宅ローンに与える影響は住宅金融支援機構のサイト上にある「資金計画シミュレーション」で試算できる。2回の利上げを反映するため、1年単位で設定できる適用金利を当初1年間は0.4%、次の1年間は0.55%、その後の33年間は0.8%としてみよう。
毎月返済額を原則5年ごとに見直す「5年ルール」の下では、Aさんに近い借入額3000万円のケースは当初約7万7000円だった毎月返済額が6年目以降、8万2000円に増える。3年目以降の金利が完済まで0.8%で一定と仮定すると、総返済額は当初に比べ約210万円膨らむ。
○ ○
借入額が大きいほど金利負担は重くなる。国土交通省によると、初めての住宅取得で注文住宅を買った人のローン借入額は全国平均で4447万円だ。平均的なケースとして借入額4500万円で試算すると、当初11万5000円の毎月返済額が6年目から8000円増えて12万3000円になる。
日銀のもう一段の利上げを想定して3年目以降の適用金利を1.05%まで上げて試算すると、6年目からの毎月返済額は12万9000円だ。総返済額でみると5330万円まで膨らみ、510万円の負担増になる。
近年の新築マンション価格高騰で、とりわけ都市部の共働き世帯は住宅ローン借入額が大きくなりやすい。リクルートの「2023年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、首都圏で新築マンションを購入した共働き世帯の平均借入額は5617万円にのぼる。借入額6000万円だと、3年目以降の金利が0.8%で一定としても、6年目以降の毎月返済額は1万2000円、総返済額が420万円それぞれ増える。
同じローン残高でも、残りの返済期間が長いと、利上げによる毎月返済額や総返済額の増加の影響が大きくなる。残りの期間が長い方が元金の返済ペースが遅く、その分、利息が多くなるためだ。また、元金が多く残る返済初期ほど、金利負担は増える。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営するMFSの塩沢崇取締役は「返済期間35年のうち、最初の10年は特に金利上昇の影響が大きくなる」と指摘する。
今回の日銀利上げによって、実際に住宅ローンを借り入れ中の人の適用金利が上がるのは7月ごろになる可能性が高い。多くの金融機関はまず政策金利と同じ幅だけ短期プライムレート(短プラ)など貸し出しの基準となる金利を引き上げる。これが住宅ローンの基準金利のベースとなる。4月1日、10月1日といった基準日に金利が見直され、その2~3カ月後の返済分から金利が上がる。
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変動型で住宅ローンを借りている人は、5年ルールの有無も確認しておきたい。5年ルールがある金融機関の場合、毎月返済額が増えるのは6年目、11年目、16年目といった5年ごとの節目の年からだ。それまでは毎月返済額のうち利息分の割合が上がるが、返済額そのものは変わらない。
6年目、11年目などにその時点の適用金利とローン残高、残りの返済期間で再計算し、その後5年間の毎月返済額が決まる。毎月返済額の増加率を最大25%までに抑える「125%ルール」もある。
5年ごとの節目の年を迎えるまで毎月返済額が変わらないため、適用金利が上がっても当面は家計の負担増を実感しにくい面がある。返済に支障が出ないかどうか、金融機関から半年ごとなどに届く「返済予定表」を確認しておきたい。インターネットのサイト上で見られる金融機関もある。
返済予定表には住宅ローンの借入日や借入額、残高などが記載されている。これらの情報を使ってシミュレーションサイトで試算すれば、完済までにどのくらい金利が上がると、毎月返済額がどの程度増えるのかといった点を、ある程度把握できる。
将来の収入の見通しや、教育費など支出が増える時期と照らしあわせて返済が厳しくなる可能性があれば、繰り上げ返済や日々の家計支出の見直しに取りかかるきっかけになるかもしれない。
一方、ソニー銀行やSBI新生銀行、PayPay銀行は5年ルールがない。適用金利が上がるとその都度、毎月返済額が増える。家計にとっては時間的余裕はないが、ルールがある場合より総返済額は少なくなる。ルールの有無は金融機関ごとに決まっており、付けたり外したりはできない。
リッチ・ブラッド ロバート・ベイリー著(新書文庫)[2025/02/01 日本経済新聞 朝刊 37ページ 253文字 PDF有 書誌情報]
■『リッチ・ブラッド』ロバート・ベイリー著 米南部の弁護士ジェイソンはアルコール依存症のリハビリを経て仕事に復帰した。そこへ弁護を頼んだのは疎遠になっていた姉。彼女は殺人の容疑をかけられていた。幼少期から持つ姉への劣等感、依存症再発への恐れを抱えつつ、ジェイソンは事件の真相を追う。スリリングな謎解きに、姉弟のすれ違いと和解の物語が奥行きを生む。吉野弘人訳。(小学館文庫・1320円)
過去に掲載した書評が電子版でお読みいただけます。スマートフォンでQRコードを読み取ると「日経の書評」にアクセスできます。
ウェルネット、税引き益46%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 215文字 PDF有 書誌情報]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
道内自治体 健康寿命延長へ 中札内村、報酬で運動習慣 江別市 スマホ貸与し体重記録(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道 1ページ 1297文字 PDF有 書誌情報]
強度など異なる4コース
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
スクロール、今期純利益21%増[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 静岡 6ページ 157文字 PDF有 書誌情報]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
北国FHD、4~12月純利益26%減[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。
健康寿命、PRで長く 奈良県、「養生訓」ラップ動画 京都市は「1日+1000歩」推進(データで読む地域再生)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1607文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
みなと銀、りそなと再始動(下) 社長「信託業務に商機」(NIKKEIFinancialセレクション)[2025/02/01 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1591文字 PDF有 書誌情報]
事業再生、地元を活性化
みなと銀行の武市寿一社長はりそなグループとのシステム統合について「欠点を補い、攻めを加速することができる」と強調する。基幹システムの刷新により、どんな銀行を目指すのか。成長戦略や課題などを聞いた。
――システムを一緒にすることで得られるシナジーは何でしょうか。
「我々の欠点は大きく2つ、マスリテールと決済だ。リテールではベースとなる給与振込口座や年金口座などが弱いが、そこはりそなのスマートフォンアプリが頼りになる。以前のアプリは使い勝手が悪く、お客さんからもかなり言われた。今はできないこともアプリが変わればできるようになるので、これはかなりの武器になる」
「紙ベースでやっていたことがデジタルに移行できるのも大きい。住所変更が一番分かりやすいが、りそな銀行は店頭で対応する割合が1割、みなとは店頭が9割で、構造が逆になっている。業務効率化の観点からもシステム統合は有効だ」
――信託業務の認可を得ることに意欲的です。
「我々は預かり資産販売には強い。だが、販売にとどまっている。信託ができるようになれば、預かり資産販売を(富裕層である)プレミア層の顧客管理という観点でもやっていける。信託はこれまで代理店としてりそなに案件をつなぐ形で、一番大切な部分はトスアップしていた。預かり資産販売を入り口に信託の営業にもつなげたい」
――商圏が重なる関西みらい銀行と共同店舗を出す余地はありますか。
「あるにはあるが、数はかなり限定的だ。それよりも人材戦略の方が大きい。今まではシステムが違うのでグループ間での人材交流がしにくかった。弱点となっている分野に人材を充ててもらったり、みなとの行員に他行へ勉強しに行ってもらったりすることもできるようになる」
――兵庫県へ越境攻勢を仕掛けている山陰合同銀行はどのような存在でしょうか。
「いまはリスクを取って住宅ローンを伸ばされている印象だ。我々ではできないような案件も取られているが、そうでない案件もあるので多少の影響はある。ただ、我々も住宅ローンは伸びているので、本質的にどうこう(影響が大きくなる)ということはない」
――地元、兵庫県や神戸市の人口は減少しています。今後の戦略は。
「地域活性化や就業人口を増やすなど、人口減を少しでも和らげたい思いでやっている。そういう意味でも事業再生は兵庫の活性化につながる取り組みだ。生きられる会社をどのように生かしていくのかということを考えている。我々は取引先から逃げず、時にはロスカット(債権放棄)もいとわずにやる」
「観光事業にも力を入れている。人口が減ることはある程度避けられない中で、交流人口を増やしたい。神戸空港に着目すれば、就航地の銀行とも連携することはできる。アイデアは色々ある」
(NIKKEI Financialの24年12月12日公開の記事を編集)
みなと銀行のコーポレートカラーは、りそなグループの「緑」ではなく「青」を基調とする。りそな入り直後は「みなと銀の立ち位置がよく分からない」という声もあった。システムが異なる状況が続いたこともあり、無理はなかった。それでも「緑にはならない」(みなと銀幹部)という姿勢を貫いてきた。
戦後に発足した無尽会社時代から神戸市に根を下ろし、培ってきたブランドは維持しつつ、兵庫県の地方銀行として、地元に尽くす意識が強い。りそなの良い部分は活用しつつ、独自性は発揮する。そんな誇りが「緑にはならない」という言葉には秘められている。
顧客が求めるのは、例えば窓口の午後5時まで営業といったりそなのよい部分を引き継いだうえで、事業再生や観光などといった「みなとらしさ」を堅持する姿だろう。システムが統合され、名実ともにりそなの一員になっても「緑に染まりきらない」覚悟をどう示していくかが問われる。
田村匠が担当しました。
レトロな近代商業建築カフェ――メニューや建築、往時に思いはせ(何でもランキング)[2025/02/01 日経プラスワン 2ページ 2603文字 PDF有 書誌情報]
れんが造りの銀行に、木造の工場や駅舎――。当初の商業的な役割を終えた近代建築がカフェとしてよみがえるケースが広がっている。
こうしたカフェでは当時働いていた人々に思いをはせられる工夫をしているところもある。例えば4位の工場跡事務室。食べ物が十分になく、太ることが健康の象徴であった大正時代に「フトルミン」という乳酸菌飲料を旧工場で作っていた。鈴木さんによると「創業者の志をくんで、メニューは健康に配慮したものとなっている」。朝のセットメニューで当時の飲料にちなんだヨーグルトも味わえる。
再生したカフェは地域の人々のコミュニティースペースや交流の場になっているところもある。2位のさらさ西陣では開業からほぼ欠かさず毎月第3月曜日に音楽ライブを開催。8位の浪漫座でも定期的にコンサートを開いており、それを目当てに足を運ぶ客も少なくない。
日常を少し離れて、おすすめの1杯を飲みながらノスタルジックな雰囲気を満喫したい。
<340>飲料工場の事務室や荷造室だった場所を利用した喫茶店。改修は最低限に抑えられており、大正時代に建てられた当時の姿を伝える。「目の前で作業が始まっても違和感はない」(鈴木敬二さん)という声も。
前畑温子さんは「外観も内観もタイムスリップしたかのような雰囲気が魅力的」と評価する。事務室らしい落ち着いた雰囲気の店内には工場で作られていた乳酸菌飲料「フトルミン」の瓶も展示されている。研究所で使われていた道具をリメイクするなど、「当時の面影を残そうとしている点も評価したい」(山田さん)。
(1)近鉄奈良駅から徒歩約15分(2)月~木曜(祝日は営業)
<320>津軽鉄道の芦野公園旧駅舎を喫茶店として再生した。美しい自然に囲まれた赤い屋根と白い壁の木造駅舎は、映画に出てきそうなたたずまいだ。
「店内には駅務室と待合室を隔てていた木のカウンターが残されており、四角く開いた窓口が、乗客が駅員から切符を買っていた時代をしのばせる」(川口葉子さん)。喫茶店の窓からは、今も列車が走る様子を見ることができる。
大羽さんによれば「芦野公園駅は太宰治の小説『津軽』の冒頭にも出てくる駅。『津軽』を読みながら太宰の足跡をたどる旅もおすすめだ」という。
(1)芦野公園駅下車すぐ(2)水曜日
<255>明治末期に創業した銭湯「快哉(かいさい)湯」が老朽化により廃業した後、喫茶店として再生した。まず目に入るのは木札の下駄(げた)箱。中に入れば「浴室に描かれた富士山のペンキ絵や番台、大きな鏡や柱時計などが大切に残されており、往年の銭湯のたたずまいがうかがえる」(川口さん)。
「銭湯だった頃の名残を楽しみながら、自家焙煎のコーヒーと自家製アイスクリームがいただける」(前畑さん)。音楽のイベントや短歌の歌会などができるコミュニティースペースとして、地域の人々に今も愛されている。
(1)入谷駅から徒歩約2分、鶯谷駅から徒歩約9分(2)不定休
<185>大正時代に建てられた登録有形文化財の理髪館の1階がカフェになった。淡いブルーの洋風建築は、欧米の町並みを思わせる。「鏡や椅子などがしっかりと残されているので、ここで色々な人が髪を切っていたんだなと想像できる」(前畑さん)
老朽化によって解体を危ぶまれたが、商店街の人々の支援によって保存された。「外観の美しさ、内観の美しさから当時のモダン建築を知ることができ、とても写真映えする」と鈴木さんは評価する。健康を意識したメニューを提供し、地元の農産物や発酵調味料を使った一皿が楽しめる。
(1)島原駅から徒歩約5分(2)不定休
<180>山間にぽつりと立つ、30年あまり空き家だった木造の郵便局を2022年に再生した。「緑を背景に立つ、そのたたずまいが何より素晴らしい」と高岡さんは評価する。
モチーフは宮沢賢治の「注文の多い料理店」に出てくる「山猫軒」。「内部のカウンター窓口のすりガラスに書かれた『いらっしやいませ』の文字が古めかしく、昭和の風情を漂わせている」(川口さん)。地元の食材を使ったカタラーナやマフィンなどを提供する。甘い香りに誘われて一歩足を踏み入れれば、あっという間に物語の世界に迷い込んでしまいそうだ。
(1)枕崎市街地から車で15分(2)月、火曜日
<180>1906年に建設された旧古賀銀行の一角をリノベーションした。「上薬のかかった高級なれんが仕上げの古典的銀行建築。内部にも上質の木材を多用している」(町田さん)
2階の回廊まで吹き抜けの開放的な空間が広がる。「規模の大きさから当時の栄ぶりがうかがえる」(山田さん)。重厚感のあるカウンターや暖炉などが九州の五大銀行の一つと称された銀行のクラシカルな雰囲気を醸し出す。
(1)バス停呉服元町駅から徒歩約1分(2)月曜日(祝日の場合は火曜日)、祝日の翌日(土曜日の場合は開館)、12月29日~1月3日
<170>伊豆箱根鉄道大雄山線の管理事務所だった建物を改装した。「昭和の貴重な鉄道アイテムがそのまま使われているので、レトロな雰囲気を存分に楽しめる」(大羽さん)。運転士が速度を調整するために使っていた主幹制御器や車内の非常通報ボタンなど、店内の至る所に飾られた備品の数々は昭和初期を彷彿とさせる。
「時折聞こえるホームアナウンスや行き交う電車の音も鉄道好きにはたまらない。冬の寒い日に室内の木のぬくもりを感じながらいただくチョコラテは格別」と鈴木さんは話す。
(1)小田原駅下車すぐ(2)不定休
ランキングの見方 数字は専門家の評価の合計。(1)アクセス(2)定休日。写真の1~3位は鈴木健撮影。4位都甲ユウタ、5位赤い屋根の喫茶店 駅舎、6位レボン快哉湯、7位青い理髪舘 工房モモ、8位山猫瓶詰研究所、8位レストラン&カフェ浪漫座、10位大雄山線 駅舎カフェ1の1提供。
調査の方法 大羽めぐみ、川口葉子、前畑温子の3氏の協力で24店を候補に選定。「当時の人々の息づかいが感じられるか」「写真映えする空間でゆったりと過ごせるか」などの観点で専門家7人が1~10位を選び、編集部で集計した。(河井萌が担当しました)
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航空マイルがたまるカード、年会費無料など選択肢広がる(ポイント賢者)[2025/02/01 日経プラスワン 3ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
新しいANAカードの発表がありました。18~29歳が対象で年会費無料のANA JCB CARD FIRSTと、年会費が3万9600円で招待制のANA JCB CARD Preciousです。
全日本空輸のマイルがたまるANAカードや、日本航空のJALカードは、学生向けカードを除けば年会費が高く、なかなか継続保有するのが難しいクレジットカードでした。
ANA JCB CARD FIRSTはマイル還元率1%で、新社会人にも申し込みやすくなっています。毎年継続すると3000マイルもらえます(一般カードは1000マイル)。年間100万円以上利用すると5000マイルのボーナスマイルがもらえます。
一方、ANA JCB CARD Preciousは年会費を抑えたプラチナカードです。JALカードのプラチナは年会費3万4100円ですが、ANAプレミアムカードは年会費7万7000~17万500円とJALカードよりも高額なことがネックでした。
提供サービスは、コンシェルジュデスクの利用、国際線ラウンジを利用できるプライオリティ・パスの付帯、300万円以上利用した場合にマイル還元率が1・2%になり入会・継続で毎年5000マイルもらえるなどです。上手に使えば多くのマイルを獲得できます。
ただし、ANA JCBワイドゴールドカード(一部対象外カードあり)を年間300万円以上利用したときに招待されるクレカで、誰でも申し込めるわけではありません。
最近はANAとJALのマイルの利用先も増えており、無料航空券に交換するだけでなく、マイルで特別体験に参加したり、スマホ決済のANA PayやJAL Payにチャージしてコンビニなどでの買い物に利用したりできます。
(ポイ探代表 菊地 崇仁)
山陽特殊製鋼の純利益下振れ 25年3月期、欧州販売減[2025/01/31 22:53 日経速報ニュース 364文字 画像有 ]
山陽特殊製鋼は31日、2025年3月期の連結純利益が前期比23%減の70億円になる見通しだと発表した。従来予想から25億円下方修正した。ドイツを中心とした欧州経済の停滞により、自動車用軸受け鋼などの販売数量が想定より減少することなどが響く。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比80%減の12億円となった。収益性が悪化した海外子会社の人員整理に伴う損失計上などが影響した。
同日、親会社の日本製鉄によるTOB(株式公開買い付け)の成立を条件として25年3月期の期末配当をしないと発表した。従来は50円とし、年70円配を予想していた。3月18日まで実施されるTOBの決済後の3月31日を基準日として配当する場合、TOBに応じた株主と応じなかった株主で経済的差異が生じうることなどを踏まえたとしている。
【関連記事】日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円
大東建託、アスコットにTOB 351億円で完全子会社化[2025/01/31 21:50 日経速報ニュース 477文字 画像有 ]
大東建託は31日、不動産開発を手掛けるアスコットに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。351億円を投じ、完全子会社化を目指す。アスコットは都心部での小型マンションやオフィス開発を得意としている。郊外での賃貸用物件が主力の大東建託は買収により事業領域を拡大する。
TOB価格は1株あたり260円と、31日終値に比べ20%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。アスコット社員らに付与している新株予約権についても1個105円で買い付ける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。決済開始日は3月26日。アスコットは上場廃止になる見通し。
アスコットは31日、TOBへの賛同を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。筆頭株主で44.96%を保有する中国平安保険グループ子会社や32.17%を保有するSBIホールディングスなどが応募する契約を締結しているという。
大東建託は買収によってこれまで手薄だった都心部を開拓するほか、開発した物件をアスコットが運用するファンドに供給することなどを計画する。アスコットは資金調達コストや建築費の削減を狙う。
【関連記事】
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スクロール、純利益21%増に上方修正 25年3月期[2025/01/31 20:24 日経速報ニュース 157文字 ]
スクロールは31日、2025年3月期の連結純利益が前期比21%増の44億円になる見通しだと発表した。従来予想から2億円上方修正した。物流代行や決済代行を手掛けるソリューション事業が好調なほか、販促費の抑制などが奏功した。25年3月期の年間配当は従来予想から3円50銭積み増し、51円50銭(前期は42円)とする。
ウェルネットの24年7~12月、税引き益46%増[2025/01/31 18:42 日経速報ニュース 277文字 ]
電子決済を手がけるウェルネットが31日発表した2024年7~12月期の単独決算は、税引き利益が前年同期比46%増の5億6300万円だった。クレジットカードや電子マネーなど複数の決済手段を一括で導入できる「マルチペイメントサービス」など主力商材の需要が拡大した。
売上高は14%増の55億円となった。営業利益は45%増の8億1600万円。チケット予約から購入までを一括でできる交通事業者向けシステムの導入が進み、利益を押し上げた。
25年6月期通期の単独業績見通しは据え置いた。売上高は前期比18%増の120億円、税引き利益は20%増の10億円を見込む。
北国FHDの純利益26%減 24年4~12月[2025/01/31 18:40 日経速報ニュース 300文字 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)が31日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の68億円だった。貸出金利回りが改善して資金利益は増加したが、政策保有株など株式売却益が減少したのが響いた。25年3月期通期の業績は従来予想を据え置き、純利益は前期比10%増の100億円を見込む。
傘下の北国銀行は同日、デジタル地域通貨「トチツーカ」で10%還元キャンペーンを始めると発表した。2月1日~6月30日の間、専用アプリで決済すると利用額の10%がポイントで還元される。トチツーカの利用者は約8500人で、石川県内の小売店や飲食店など約2000店で使うことができる。
日本製鉄が山陽特殊鋼にTOB、完全子会社へ 約700億円[2025/01/31 18:14 日経速報ニュース 789文字 画像有 ]
日本製鉄は31日、連結子会社の山陽特殊製鋼に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。704億円を投じて完全子会社化を目指す。山陽特殊鋼は電気自動車(EV)などに使われるベアリング向けの特殊鋼に強みを持つ。日鉄は山陽特殊鋼を完全子会社にし、特殊鋼での海外戦略拡大などで相乗効果を高める。
TOB価格は1株あたり2750円と、31日終値に比べて37%のプレミアム(上乗せ幅)をつける。買い付け期間は2月3日から3月18日まで。3月26日から決済を始める。その後、TOBに応募しなかった株主に対しては強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する見込み。
山陽特殊鋼は同日、TOBに賛同する意見を表明し、応募を推奨した。
日鉄は完全子会社化により技術開発や海外戦略で連携を深める狙い。中国で鋼材需要が縮小しインドや米国で特殊鋼需要が拡大するなど外部環境が変化するなか迅速に連携できる体制を築く。従来は子会社といっても「一定の利益相反構造が内包される関係」(日鉄)だったため連携に制約があったという。
山陽特殊鋼は1933年創業の前身企業を承継し35年に設立された。自動車や風力発電、鉄道向けなどに使われるベアリング鋼に強みを持つ。2006年に新日本製鉄(現日鉄)と資本業務提携し、19年に日鉄の子会社となった。
同日、日鉄は連結子会社の大阪製鉄の株式の一部を同社に売却すると発表した。資本効率改善のために大阪製鉄が日鉄に提案し、日鉄が受け入れた。大阪製鉄が実施する自社株のTOBに応じる。取得額は最大で約220億円となる。日鉄の出資比率は65.85%から56.1%に下がる見込み。
日鉄は近年グループ会社を見直し、効率的な組織構築を進めている。23年4月には持ち分法適用会社だった鉄鋼商社の日鉄物産をTOBで子会社化。完全子会社の日鉄ステンレスを25年4月に吸収合併する。
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楽天G、新たな大規模言語モデルを外部提供 自社AIにも[2025/01/31 17:34 日経速報ニュース 320文字 画像有 ]
楽天グループは31日、生成AI(人工知能)の基盤技術である大規模言語モデル(LLM)の最新版を外部企業に公開することを明らかにした。これまでのLLMよりも学習データの規模を大きくした。楽天Gが提供する生成AIサービスの品質向上にもつなげる。
電子商取引(EC)モール「楽天市場」の出店者向けに開いたイベント「楽天新春カンファレンス」で三木谷浩史会長兼社長が表明した。「RAKUTEN AI 2.0」など2種類で、詳細は近く公表する。
傘下の楽天モバイルは1月、法人向け生成AIサービスの提供を始めた。三木谷氏は「ECや決済など楽天経済圏から生まれる膨大なデータを活用できる。楽天のAIをマーケティングや事務効率化に使ってほしい」と述べた。
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IT投資、いかせぬ日本 金額増えても革新生めず[2025/01/31 17:30 日経速報ニュース 1626文字 画像有 ]
ソフトウエアを中心とするIT(情報技術)投資が増えているにもかかわらず、日本企業の生産性が低迷している。システムを更新しても働き方を変えず、IT資産を使いこなせていない。投資も既存システムの改修が中心で、経営の革新につながらない。
日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大規模な決済システムなど固定資産として計上するソフトへの投資は2023年度で7.4兆円。新型コロナウイルス感染拡大前(18年度)から39%増えた。人手不足による省人化やデジタル化への対応などを進めたためだ。
だが、日本は投資を増やしても生産性の向上につながりにくい。原因は2つある。システム投資後も既存の働き方にこだわり、IT化による業務の効率化が進まない。
「新しいシステムを導入したが使い物にならない。御社のシステムに切り替えたい」――。システム投資後、思うような成果が出せない企業が大手ベンダーに駆け込むケースが目立つ。日本では新システムに合わせて業務を変えるのではなく、現場中心にシステムを作り込む例が多い。組織改正などのたびにシステムの改修が増え、長期化する。
システムを作ったエンジニアが転職すると、ノウハウが引き継がれずプログラムはブラックボックス化することもある。「システム導入当初は成果が上がっても、数年後に業務を見直すとシステムが改修できず持ち腐れになる例がある」(大手ベンダー幹部)。人手不足を背景にシステムエンジニアの人材の流動性が高まっており、あらゆる企業で同様の問題が起こっているという。
独ソフト大手SAPの日本法人SAPジャパン(東京・千代田)の村田聡一郎コーポレート・トランスフォーメーションディレクターは「欧米企業は統合基幹業務システム(ERP)など横断的なシステムを導入し、会社全体で働き方を変え仕事の効率化に取り組んだ。日本は部門ごとの改善にとどまった」と分析する。
システム大手のオービックは、社内システムを在宅勤務に対応するように変えつつ、顧客にクラウドシステムの導入を促した。オービックの社員は顧客を訪問しなくてもクラウド経由でサポートできる。機能拡張やシステムの早期復旧がしやすくなるなど付加価値も高まった。
従業員数は10年以上横ばいだが、24年3月期の連結営業利益は10年前の3倍になった。橘昇一社長は「インフラを整えても業務フローを変えなければ生産性は上がらない」と指摘する。
システムをいかして成長につなげる意識が乏しく、IT投資の大半が既存システムの更新にとどまる。これが2つ目の原因だ。
日本情報システム・ユーザー協会(東京・中央)の企業IT動向調査(23年度)によると、ハードウエアを含む企業のIT予算のうち「現行ビジネスの維持・運営」として配分した比率は75.5%。「ビジネスの新しい施策展開」は24.5%にとどまり新型コロナ前とほぼ変わらない。「利益と投資のバランスを見ると現状の比率が最適」とする見方の一方、「もっと新しい施策への配分を増やすべきだ」との声は根強い。
世界を見れば、日本のソフト資産の規模は海外主要国に比べなお見劣りする。労働投入量に対するソフト資産の合計(ソフトウエア装備率)は、23年は米英が4ドルを超え日本の2倍以上。5年間の増加率は日本の6%に対し、米英は2~5割に達する。
この装備率が高いほど労働生産性も高まる傾向が見られる。日本生産性本部がまとめた日本の時間あたり労働生産性(23年)は56.8ドル。80~90ドル台の米英に引き離され、38カ国中29位に甘んじる。「投資の見劣りで、作業の効率化のほか革新的な商品・サービスの開発が遅れ、生産性を低迷させてきた」(大和総研の石川清香研究員)
企業の競争力を高めるうえで、ソフトを含めたIT投資は不可欠だ。今後は金額を増やすだけではなく、システム更新に合わせた業務のあり方そのものの変革が求められる。
(鎌田旭昇、村上徒紀郎)
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オープンハウスグループ、暗号資産での支払いを受付開始[2025/01/31 17:00 日経速報ニュース 1178文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
暗号資産での不動産販売を開始いたします
グローバルなお客さまの日本不動産物件探し・購入・管理・売却を身近に
株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 荒井正昭、以下「当社」)は、グローバルからのお客様が、日本不動産を購入される際に、より便利にご利用いただけるよう、暗号資産での支払いの受付を開始いたします。当初は、BitcoinとEthereumに対応し、当社グループ各社の強みを活かして、物件探しから、購入、管理、売却の相談について、総合的にワンストップでご提供できるよう、順次対応してまいります。
・Open House Global ホームページ https://global.openhouse-group.com/
※参考画像は添付の関連資料を参照
暗号資産を代表するBitcoinは、2024年、そのネットワーク内で決済された取引額が19兆ドルを超え、2023年の8.7兆ドルを大幅に上回りました。2024年にアメリカでSECが初のBitcoinETFを承認してから、それまで直接保有が難しかった機関投資家による投資額も増加し、12月には米財務省やFRBのパウエル議長からもビットコインをデジタルゴールドのようなものとする発言やレポートが相継いだことなどから、史上初の1Bitcoin=10万ドルにも到達しました。第47代アメリカ大統領に就任したトランプ氏は、「アメリカをビットコイン超大国に」と掲げる親ビットコイン派としても知られています。
また、日本国内においても、昨年12月20日には自民党デジタル社会推進本部と金融調査会が暗号資産に関する緊急提言を取りまとめ、加藤金融担当大臣に、取引所の口座開設数が1100万口座を超え、利用者預託金が2.9兆円に達している事実等を鑑み、「暗号資産を国民経済に資する資産へ」という内容の申し入れが行われました。従前web3PTの動きを継承し、自民党に新たに組成された「web3ワーキンググループ」は、新たな法的整理の素案づくりを全力で進めており、本年1月23日には関係省庁と意見交換も行っています。なお、本日の衆議院予算委員会でも加藤金融担当大臣より、有識者会議において与党税制改正大綱に沿った議論が進んでおり、本年6月までに何らかの結論を出すという発言も伺えました。
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/01_202501311601.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686256/02_202501311601.pdf
<東証>住信SBI銀が上場来高値 Baas好調で[2025/01/31 15:21 日経速報ニュース 451文字 ]
(15時15分、スタンダード、コード7163)住信SBI銀が急伸している。午前に前日比535円(12.31%)高の4880円を付け、上場来高値を更新した。午後も高い。30日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の195億円だった。銀行機能を外部企業に提供する「Baas(バンキング・アズ・ア・サービス)」事業の拡大などが好感され、買いを集めている。
Baas事業の業務粗利益は約5割増の92億円と伸長した。本業のもうけを示す実質業務純益(単体)は14%増の270億円だった。デジタルバンク事業については、資金運用収益の増加に加え、主力事業である住宅ローンの実行による貸出事務手数料や振込やデビットカードなどの決済関連手数料の増加などが寄与した。
市場では「Baasが好調だった点が評価できるほか、同社は住宅ローン融資も行っており、日銀の利上げ継続の思惑も株価の追い風となっている」(国内シンクタンクの研究員)との声が聞かれた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
auCL、au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全に買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて発表[2025/01/31 14:00 日経速報ニュース 829文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月31日
au PAYマーケットの「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みについて
~やらせレビューは年間20万件を削除、偽造品・模倣品対策はブランド権利者と共に対策強化~
auコマース&ライフ株式会社(以下、当社)は、総合ショッピングサイト「au PAYマーケット」において、「不正ゼロ」で安心・安全にお買い物できる売り場づくりの実現に向けた取り組みを推進しています。
今般、当社が2024年度において推進している不正対策強化のための5つの取り組みをご紹介します。
*参考画像は添付の関連資料を参照
■取り組みの背景
コロナ禍でEC利用が定着して以降、日本の国内EC市場規模は年々拡大を続けており、経済産業省の調査によると、2023年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は24.8兆円となり、今後も伸長する(※1)ことが予想されます。
一方で、ECサイトでの買い物においては、クレジットカードの不正利用や偽造品・模倣品の蔓延など、トラブルが多発しています。実際に国内ECサイトのクレジットカード不正利用額は2023年に540.9億円、2024年上半期(1月~6月)に268.2億円で過去最多(※2)というデータもあります。
当社では、「共に創る不正ゼロの安心と信頼のプラットフォーム」をスローガンに、お客さまへ安心・安全な売り場をご提供するため、店舗さまと共にサイト健全化に向けて取り組みを強化しています。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/01_202501311348.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686236/02_202501311348.pdf
奈良県、養生訓ラップ動画 減塩・休養で健康寿命長く-データで読む地域再生 関西[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1610文字 画像有 ]
厚生労働省の調査をもとに関西2府4県の男女平均の健康寿命をみると、2022年は滋賀がトップで京都、奈良が続く。10年と比べると和歌山を除く5府県が2年以上延ばした。健康になれる環境づくり、歩きたくなるまちづくりといった取り組みが成果を発揮している。
奈良県は健康寿命をさらに延ばそうと、効果的な啓発を模索する。そのひとつが24年11月、インターネット上に公開したショート動画「YOJO 1STEP」だ。ラップの軽快なリズムで適正飲酒や減塩、休養・睡眠などを呼びかける。江戸時代の儒学者、貝原益軒が健康な生活の教えをまとめた「養生訓」にちなむ。
体に優しい塩加減でベジ(野菜)を増やす「やさしおベジ増し」プロジェクトも展開中だ。24年10月には、管理栄養士を養成する県内の4大学の学生らでつくる「ヘルスチーム菜良(なら)協議会」とイオンリテールの協力を受けて「野菜のとれるお弁当」を販売した。
京都府の取り組みの特徴は「健康に関するデータを分析して、府内の全市町村向けに丁寧に支援している」(古川浩気・健康福祉部健康対策課長)ことだ。15年度にデータを収集・分析する「きょうと健康長寿・未病改善センター」を設置。18年度からデータに基づく対応策を提供してきた。
例えば「糖尿病の比率が高い」市町村には「働き盛りの世代が受診しやすい土日のメタボ健診」、「脳血管疾患の比率が高い」場合は「高血圧予防の減塩教室」といった具合だ。適切な塩加減と野菜摂取量向上を狙い、スーパーの売り場での啓発活動も展開する。
京都市は健康寿命の延伸に向けた取り組みに賛同する団体や企業が参加する「健康長寿のまち・京都市民会議」を16年に設立し、地域ぐるみで取り組む。主体的に活動している個人や団体を表彰している。
1月22日にあった24年度の表彰式で、松井孝治市長は「市の長期ビジョンや新京都戦略の策定を進めているが、究極の目標は市民が健康で長生きして幸せであること」と挨拶した。市は1日の歩数を1000歩増やす「プラスせんぽ」の推進など、市民・地域主体の健康行動の定着を図っている。
100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍に上る京都府京丹後市。京都府立医科大学は17年から京丹後市立弥栄病院と協力し、65歳以上の高齢者を対象に長寿健診を実施し、研究を積み重ねている。
府立医大副学長の的場聖明・大学院医学研究科教授は「同居人数が少なくても、日々努力して体を動かすこと、歩くことが長生きの秘訣」と強調。1日あたり9000歩が目標だが「500歩よりも1000歩、1000歩よりも2000歩と伸ばせば効果がある」と話す。
大阪府の健康寿命の延びに寄与したとみられるのが、府が19年に開始した健康管理アプリ「アスマイル」だ。会員は50代を中心に府民約44万人に上る。
朝食や歯磨きの記録や歩数、健診結果などを入力すると、ポイントが付与される。たまると、電子マネーがあたるなどの特典がある。府内の国民健康保険加入者の特定健診受診率は3割程度だが、会員は約6割だった。
21年には特定健診データなどを活用した「健康予測AI」を搭載し、会員の活動記録によって生活習慣病の発症確率を算出する。また、アスマイルで取得した健康データを府内の大学に提供し、ヘルスケア分野などの研究にも役立てている。府の担当者は「今後も工夫を重ね、府民の継続的な健康づくり活動の促進を図っていきたい」と語る。
立命館大学副学長の伊坂忠夫・スポーツ健康科学部教授は「平均寿命と健康寿命の差などのデータに基づいた啓発が奏功し、運動する人々が増え、健康寿命が延びるという循環が生じている」と分析。平均的な数値を基本にしながらも「過去の運動歴など個人差は大きいので、個々の生活スタイルに合わせた取り組みを考え、楽しみながら続ける工夫が重要だ」と話している。
(小林茂、高田哲生、下田恵太)
【関連記事】健康寿命を延ばせ 静岡県、ビッグデータ使い男女とも1位
北海道中札内村、成果連動型「SIB」で健康寿命長く-データで読む地域再生 北海道[2025/01/31 11:00 日経速報ニュース 1287文字 画像有 ]
北海道内の自治体が住民の健康寿命を延ばす対策に力を入れている。民間事業者の取り組みに成果報酬を支払う仕組みで成果を引き出したり、無料で貸し出したスマートフォンにダウンロードした独自アプリで健康に関するデータを測定したりしている。
厚生労働省が国民生活基礎調査をもとに健康寿命を公表しており、公表データを基に男女平均の健康寿命を算出した。2022年の北海道の健康寿命は74.17歳と全国平均の74.01歳を上回った。10年比で2.56歳のびた。
江別市は政府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業」の一環で、希望する市民にウエアラブル端末とスマートフォンを無料で貸与して健康を支援する取り組みを進めている。貸与期間は3年間で、希望すればその後も借りられる。市によると、足元で50~70代を中心に約8500人にウエアラブル端末を貸与しているという。
利用者は専用アプリ「eダイアリーアプリ」に体重や食事などを記録する。入力データは人工知能(AI)が分析し、別のアプリ「eライフトレーナー」を通じて個人に健康アドバイスが届く。分析には北海道情報大学(江別市)の研究成果が生かされている。eライフトレーナーでは普段の食事の取り方に関する助言をアプリに表示する。
民間の知見を生かす仕組みを取り入れるのは中札内村だ。運動習慣がない人にも運動をしてもらおうと、24年度から「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の枠組みを活用した取り組みを始めた。民間事業者の提案に基づいて事業を実施し、事業の成果に応じて自治体が報酬を支払う仕組みだ。
帯広畜産大学系の一般社団法人、ちくだいKIPがSIBの事業を担う。運動強度などが異なるプログラムを4コース用意。ストレッチとパーソナルトレーニングを組み合わせた「からだメンテナンスコース」や、運動後に参加者同士で酒ものめる「おわったらカンパイコース」などへの住民の参加を促す。各コースとも定員は25人としているが、定員を超えることもあるという。
ちくだいKIPの村田浩一郎理事は「何かしら付加価値をつけて運動をしてもらえるきっかけになってほしい。将来は地元信金や団体などを巻き込んでいきたい」と意気込む。村の担当者は「民間ならではのアイデアを活用して運動習慣を身につけてもらい、医療費抑制にもつなげられれば」と話す。
札幌市は高齢者が地下鉄やバスに乗る際に使う「敬老優待乗車証制度(敬老パス)」の見直しに伴い、高齢者に外出する機会を促す専用アプリを開発中だ。歩いたり、ボランティア活動に参加したりするとポイントがたまり、公共交通機関で使える電子マネーに変えられる。歩く習慣を早いうちから身につけてもらうため40歳以上からアプリを使えるようにするが、64歳までは電子マネーとしては使えない。
市は10年間のまちづくり計画である「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」で「ウェルネス」を重要概念の一つにおいている。市はサツドラホールディングスなど30社以上と協定を結び、市民の健康寿命を延ばすことに関わる情報発信などで協力している。
(燧芽実)
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外為10時 円相場、上げ拡大 154円台前半 都区部CPIで思惑[2025/01/31 10:33 日経速報ニュース 623文字 ]
31日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を広げている。10時時点は1ドル=154円26~27銭と前日17時時点と比べて27銭の円高・ドル安だった。物価の高止まりが日銀の早期利上げを後押しするとの思惑から円買い・ドル売りが続いている。もっとも、輸入企業など国内実需筋による円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えた。
9時すぎに円相場は一時154円03銭近辺まで上昇した。31日発表された1月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)で生鮮食品を除く総合が前年同月比2.5%上昇し、市場予想(2.4%上昇)を上回った。根強いインフレで日銀による次の利上げ時期が早まるとの思惑が円買い・ドル売りを誘っている。月末とあって投資家が積み上げた円売り・ドル買いの持ち高解消に動くとの観測も相場を支えている。
買いが一巡すると円には上値の重さも目立った。10時前の中値決済に向けては、「ドル不足のようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。週末を控えて前倒しでドル資金を調達する事業会社も多かったとみられ、国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測が相場の重荷となった。
円は対ユーロでも上げ幅を広げ、10時時点では1ユーロ=160円22~24銭と、同91銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで下げ幅を拡大。10時時点では1ユーロ=1.0386~87ドルと同0.0041ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日銀の高口理事、デジタル化「金融業のあり方を大きく変える可能性」 講演[2025/01/31 10:07 日経速報ニュース 503文字 ]
日銀の高口博英理事は31日午前、金融機構局金融高度化センターのワークショップ「デジタル化とわが国の金融の未来」で講演した。金融分野における最近のデジタル化について、これまでの業務効率化や決済のオンライン化にとどまらず、「金融サービスと金融業全体のあり方を大きく変化させる可能性がある」と話した。デジタル化に伴うリスクを統制しながら、効用を最大限に享受するための適切な枠組みが必要だとの認識を示した。
高口理事は金融機構局、発券局、情報サービス局を担当している。国内で人口減少が進み、金融機関においても人手不足が強まる一方、金融サービスへのニーズは質と量ともに高まる方向にあると指摘。供給制約で収益機会を逃さないためにも「デジタル化によりビジネスのあり方を変えていくことは、金融機関の経営上でより重要な課題」だと述べた。
金融高度化センターは7月に設立20周年を迎える。31日のワークショップでは、デジタル技術を活用した金融サービスの高度化・効率化や安定的な提供について、金融機関やソフトウエア関連企業の役員らがプレゼンテーション・パネルディスカッションに臨む。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
<米国・時間外>ビザ高い 10~12月期の営業収益拡大 個人支出は健全[2025/01/31 09:04 日経速報ニュース 421文字 ]
(コード@V/U)30日夕の米株式市場の時間外取引で、クレジットカードのビザが上昇している。通常取引を前日比2.13%高の343.05ドルで終えた後、時間外では一時352ドル台半ばまで買われて終値を3%近く上回った。同日夕に発表した2024年10~12月期決算で事業会社の売上高にあたる営業収益などが市場予想を上回り、好感された。
10~12月期の営業収益は前年同期比10%増の95億1000万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(93億4000万ドル)以上だった。国境をまたぐクロスボーダーの取引高が16%増えて、決済取扱高は9%伸びた。ライアン・マキナニー最高経営責任者(CEO)は決算資料で業績について「ホリデーシーズンの健全な個人支出を反映した」とコメントした。純利益は5%増の51億1900万ドル。特別項目を除く1株利益は2.75ドルと市場予想(2.66ドル)を上回った。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%[2025/01/31 08:05 日経速報ニュース 204文字 ]
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
【NQNニューヨーク】30日発表の2024年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
米個別株騰落 IBM12.9%高 ウエスタンデジタル4.7%高 UPS14.1%安[2025/01/31 07:10 日経速報ニュース 2130文字 ]
【NQNニューヨーク=戸部実華】30日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎IBM(@IBM/U) △12.96%
29日夕発表の2024年10~12月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)関連の需要が収益を支えた。25年12月期通期の売上高は為替変動を除くベースで前期比5%以上増えるとの見通しを示した。市場は4%程度を見込んでいた。ソフトウエアの堅調が続き、後半には企業の基幹業務で使うメインフレーム(大型汎用機)も強含むとみる。決算を受け、複数のアナリストが目標株価を引き上げた。
◎半導体メモリーのウエスタンデジタル(@WDC/U) △4.74%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。データセンター向けの主力のクラウド部門が前年同期から大幅に伸びた。NAND型フラッシュメモリーの平均販売価格の下落などを背景に25年1~3月期の収益見通しは市場予想に届かなかった。ただ、市場では米国のハイパースケーラーを中心とする需要を追い風にハードディスクドライブ(HDD)への収益期待が指摘された。
◎メタプラットフォームズ(@META/U) △1.55%
29日夕発表の24年10~12月期決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った。ネット広告収入が好調だった。AIに積極投資するなか「25年を通じて力強い売上高の伸びをもたらす機会を得る」と見込む。中国の生成AI企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭による設備投資などへの影響を判断するのは時期尚早との考えも示した。バンク・オブ・アメリカは「AIの収益化サイクルはまだ初期段階」と指摘。複数のアナリストが目標株価を上方修正した。
◎カジノのラスベガス・サンズ(@LVS/U) △11.07%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を上回った。シンガポール事業が市場予想以上だった。主力のマカオ事業は市場予想に届かなかったものの、一部施設の改修などが一時的に響いたとの受け止めがあった。シティグループはシンガポール事業は引き続き成長を維持し、マカオ事業も回復がみられるとみて、目標株価を引き上げた。
◎クレジットカードのマスターカード(@MA/U) △3.13%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高や特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。決済取扱高や国境をまたぐクロスボーダーの取引高が堅調に伸びた。1月も良好な流れが続いているとの見方も示した。キーバンク・キャピタル・マーケッツは米国の取扱高の伸びが加速していることも、投資家から「高く評価される」と受け止めた。
◎テスラ(@TSLA/U) △2.87%
29日夕に発表した24年10~12月期決算で電気自動車(EV)の販売が振るわず、市場予想を下回る内容となった。もっとも、説明会で「完全(高度運転支援システム)フルセルフドライビング(FSD)の有料サービスを6月にも(テキサス州)オースティンで開始する」と明らかにした。年末にかけてカリフォルニア州など他地域に広げる計画といい、市場では想定よりも早い展開への期待が広がった。
◎物流のUPS(@UPS/U) ▲14.11%
30日に発表した24年10~12月期決算で売上高が市場予想を下回った。法人向けサプライチェーン関連が振るわなかった。25年12月期通期の売上高見通しも市場予想に届かなかった。併せてアマゾン・ドット・コムと26年6月までに輸送量を50%以上減らすことで合意したと発表した。今後の収益に影響するとの懸念が広がった。
◎クラウド業務管理のサービスナウ(@NOW/U) ▲11.44%
29日夕に発表した24年10~12月期決算でサブスクリプション(定額課金型)収入などが市場予想を下回った。25年1~3月期と12月期通期もサブスクリプション収入の見通しが市場予想に届かなかった。決算を受け、アナリストからはAIを利用したサービスや大口顧客の契約の伸びへの評価がみられたが、収益が切り上がっていた期待値に届かなかったと受け止められた。
◎建機のキャタピラー(@CAT/U) ▲4.64%
30日発表の24年10~12月期決算で売上高が市場予想以上に前年同期から減った。ディーラーの在庫調整が響き、販売量が減少した。建機や鉱山機械、エネルギー・輸送機器といった各部門が軒並み減収となった。25年12月期通期は小幅な減収を見込むという。市場は前期比1%ほどの増収を予想していた。
◎マイクロソフト(@MSFT/U) ▲6.18%
29日夕に発表した24年10~12月期決算は市場予想を上回ったものの、25年1~3月期の売上高見通しは市場予想に届かなかった。成長をけん引するクラウド基盤の「アジュール」の24年10~12月期の為替変動を除く増収率は7~9月期から減速したうえ、25年1~3月期の増収率見通しも市場予想を下回った。AI関連の需要は堅調ながら、それ以外の分野が低調との見方もあり、一部のアナリストは目標株価を引き下げた。
阪急阪神百貨店、昆虫飼料のブリを限定販売 丸紅が供給[2025/01/31 05:00 日経速報ニュース 702文字 画像有 ]
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店(大阪市)で、丸紅グループが昆虫飼料で育てた養殖ブリ「鰤(ぶり)リアント」を期間限定で販売する。刺し身の柵や刺し身、切り身を扱う。消費者の反応を踏まえて、継続的に店頭で扱うかどうかを判断する。
2月5~16日に地下の鮮魚売り場「魚の北辰」で販売する。価格は刺し身用の柵が100グラム当たり498円と、一般的な養殖ブリと同程度だという。売り場にはブリのブランド名やサステナブルな原料で育てたことを記した販促物を設置する。
商品のパッケージにはお薦めの調理方法や養殖の説明動画を記載したサイトの2次元バーコード(QRコード)も付けるが、いずれも昆虫を飼料の一部に使っていることは打ち出さない。
2月12~18日には千里阪急(大阪府豊中市)でも販売する。本店に先駆けて販売した西宮阪急(兵庫県西宮市)では、サステナブルな取り組みに共感して購入する客がいたほか、「脂はのっているが他のブリより脂がしつこくない」という反応が得られたという。
ブリは「ミールワーム」という昆虫からつくった飼料で育てた。えさとして一般的な魚粉は今後価格の高騰や不足が懸念されており、量産が見込まれて、安定的に仕入れることができる昆虫飼料は持続可能なえさとして期待されている。丸紅は味について「一般的なブリと差異がなく、おいしい仕上がりになっている」と説明している。
昆虫飼料で養殖した魚は、イメージだけで敬遠する消費者や小売り、卸業者が一定数いる。丸紅のウェブ調査では、昆虫飼料で育てたブリを「食べたい」と答えたのは3割だった。ただ試食後の同比率は6割まで上昇し、意義を説明すると8割弱に達したという。
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・昆虫飼料で育てたブリ料理提供 丸紅、サステナ食材PR
・丸紅、昆虫を養殖魚の餌に 高騰する魚粉を代替
ビットコイン、中銀購入論が波紋 チェコは決定持ち越し[2025/01/31 04:14 日経速報ニュース 1382文字 画像有 ]
チェコ国立銀行(中央銀行)による暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案が波紋を広げている。導入に前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を表明した。不正流出や資金洗浄への悪用も相次ぐだけに「通貨の番人」である中銀主導での購入論は異例だ。
チェコ中銀は30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切かを検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏はビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟しながら単一通貨のユーロ圏には入っていない。チェコ中銀が独自の金融政策を手がけており、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったものの、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
中央銀行の資産にビットコインを導入すべきだという議論はチェコだけではない。2月に総選挙が迫るドイツでも、リントナー前財務相が欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるよう提案して物議を醸した。
リントナー氏は独メディアに「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。
念頭にあるのは米国の動きだ。米トランプ大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。選挙戦ではビットコイン備蓄の構想を掲げていた。
ECBからは早速、反対の声が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、ECBの理事会に関わる各国の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはない」と全否定した。
保有資産のあり方を巡っても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」と警告した。通貨の番人である中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とし、金融安定の観点から投機的な取引の過熱を警戒する。
これまで主要中銀はビットコインの普及も踏まえ、中銀自身が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)と呼ばれる電子上の通貨の研究を進めてきた。ビットコインの購入論は、通貨の主権を握る中銀自らが非中央集権的な通貨を持つという皮肉もみせる。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
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フィンテック新興の調達、過去7年で最低 投資先を選別[2025/01/31 02:00 日経速報ニュース 2801文字 画像有 ]
フィンテック分野のスタートアップに対する投資が落ち込んでいる。2024年における調達額と調達件数はいずれも前年を下回り、過去7年間で最低の水準だった。一方で、1回当たりの投資額の中央値は前年比33%増の400万ドルと、投資先の選別が進みつつある。投資家たちは成熟したバンキング部門に積極的に投資をしていた。
フィンテック業界のスタートアップによる24年の資金調達額と調達件数は前年比で減少し、過去7年間で最低の水準にとどまった。
もっとも、ラウンド1回あたりの調達額の増加やサイバーセキュリティーを中心としたM&A(合併・買収)の増加など、明るい兆しもあった。
24年のフィンテックの状況についての主なポイントは以下の通りだった。
・資金調達は件数・金額ともに引き続き減少:フィンテックのスタートアップによる24年の調達件数・金額はいずれも7年ぶりの水準に落ち込んだ。件数は前年比17%減の3580件、調達額は20%減の337億ドルだった。
・ラウンドの規模拡大は明るい兆し:フィンテックのスタートアップによるラウンド1回当たりの調達額の中央値は400万ドル(前年比33%増)で、全ての主要地域で増えた。最も伸びた部門はバンキングで、1回の調達額の中央値は前年比70%増の850万ドルに達した。フィンテック業界全体の24年の調達件数は減少したが、1回当たりの調達額は増えたことから、投資家は成長の可能性があると納得した企業には多額の資金を投じているようだ。
・M&Aも活発化:24年10~12月期のフィンテック業界のM&A件数は前四半期比24%増の189件だった。オンライン決済代行大手の米ストライプがステーブルコインによる決済基盤を運営する米ブリッジ(Bridge)を11億ドルで買収したのが最大の案件だった。金融サービス企業が機能の多様化とフルサービス基盤の構築を目指しているため、フィンテック業界全体の24年のM&A件数は前年比6%増の664件になった。
・投資家は成熟したバンキング企業に注目:バンキング部門の24年のミッド(中期)及びレイトステージ(後期)の調達件数はフィンテック全体の38%と前年の21%から17ポイント増え、フィンテック全体の4ポイント増を上回った。バンキング、特にバンキング・アズ・ア・サービス(BaaS)企業の新たな技術や規制の先行き不透明性から、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
・決済テック、明るい分野として24年を締めくくる:24年10~12月期の調達額上位10件中5件は、モバイル決済アプリ、越境決済支援ツール、企業間(B2B)決済のデジタル化基盤など決済ツール開発企業が占めた。大型ラウンドが決済テックに集中している背景には、商取引や企業間取引のデジタル化が進んでいることがある。
以下ではこうしたトレンドについて解説する。
フィンテックの資金調達、減少基調続く
フィンテック業界のスタートアップによる24年の調達額と調達件数はともに前年比で減少し、過去7年で最低の水準にとどまった。
もっとも、安定に向かっている兆しもある。調達額の減少幅は過去3年で最も小さかった。四半期ごとの調達額は年末にかけて回復し、24年10~12月期は前四半期比11%増の85億ドルに達した。
ラウンドの規模拡大は明るい兆し
調達件数は減ったものの、ラウンド1回当たりの調達額は増えている。
1回の調達額の中央値は2年連続で減っていたが、24年には前年比33%増えた。
フィンテックで中央値が最も伸びた部門はバンキングで、前年比70%増の850万ドルとなった。
これは投資家が選別色を強めていることを示している。全体の調達件数はなお低迷しているが、厳しい資産査定をパスした企業は大規模投資を引き付けている。
M&Aも活発化
フィンテック業界の24年10~12月期のM&A件数は前四半期比24%増えた。
米企業が上位10件中8件にランクインし、上位5件を独占した。最大の案件はストライプによるブリッジの11億ドルでの買収だった。
10~12月期の増加により、24年通年のM&Aも復調した。フィンテック業界のスタートアップによる24年のM&Aでのエグジットは前年比6%増の664件となった。
買い手は買収を通じて様々な機能を強化している。例えば、ストライプはブリッジの買収により、再び活発化しているデジタル資産市場での地位を強化し、越境決済機能を拡充した。これは現在の暗号資産のうねりで使いやすさや安定性を推進するステーブルコインの役割が高まっていることも示している。
24年10~12月期にはサイバーセキュリティーの強化も焦点となった。金融サービス各社が自社製品への不正検知機能の搭載を進めていることが背景にある。例えば、IT(情報技術)企業の米N-エイブルは24年11月、サイバーセキュリティー能力を強化するため、金融機関向けツールを手掛ける米アドルミン(Adlumin)を買収した。デジタルID認証を手掛ける米ソキュア(Socure)は10月、AIを活用した不正検知能力を強化するため米エフェクティブ(Effectiv)を買収した。
投資家、成熟したバンキング企業に注目
フィンテック業界の22~23年の投資活動ではアーリーステージ(初期)のラウンドの比率が高かった。市場が減速するなか、投資家の注目が出資額の少ない開発初期の技術革新に移ったことを示していた。
24年には特にバンキング部門でこの傾向が大きく変わった。中後期のラウンドの比率はフィンテック業界全体では4%増だったが、バンキング部門では17%増えた。
米シナプス(Synapse)が24年4月に経営破綻するなどBaaS分野はこのところ変動が大きく、さらに規制も強化されているため、投資家は実績が証明された製品やサービスに向かっているようだ。
決済テック、明るい分野として24年を締めくくる
24年10~12月期にはフィンテックの大型ラウンド上位10件中5件を決済関連企業が占め、決済テック部門は比較的好調だった。この部門のスタートアップの24年10~12月期の調達額は前年同期比では減少したが、前四半期比では20%増の18億ドルだった。
アルゼンチンのスマホ決済ウアラ(Uala)は24年10~12月期のシリーズEで3億ドルを調達した。住宅を担保に資金を調達する米スプリテロ(Splitero)とともに、同四半期で最大のラウンドとなった。
決済部門の大型ラウンド上位10件中2件は、買掛金など企業間決済を自動化する企業(米メリオ=Melioとブラジルのエーサース=ASAAS)の案件だった。多くの地域ではなお企業間決済を手作業に頼っており、デジタル化の機会は拡大し続けている。
「みずほポイント」開始へ 楽天ポイントと交換 銀行取引で付与[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 1ページ 638文字 PDF有 書誌情報]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ヤマト、POS端末で配達時決済対応 機能集約で効率化[2025/01/31 日本経済新聞 朝刊 15ページ 514文字 PDF有 書誌情報]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
楽天ペイメント(会社人事)[2025/01/31 日経MJ(流通新聞) 7ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
楽天ペイメント
(2月1日)事業戦略、陸驥翔
大谷選手活躍、日常と絡め 「サラっと川柳」100句[2025/01/30 19:53 日経速報ニュース 509文字 ]
「大谷の 二冠祝って あと二缶」――。第一生命保険は30日、「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」の2024年の入選作100句を発表した。米大リーグ史上初の50本塁打、50盗塁を達成し、本塁打王と打点王の2冠に輝いた大谷翔平選手の活躍と日常をユーモラスに絡める作品が目立った。
「チェックする 今日の株価と オオタニサン」や「なぜだろう 大谷結婚 妻が許可」と、大谷選手の一挙手一投足に公私にわたって注目が集まった。
「物価高 マスクで凌ぐ 美容代」は、ささやかな工夫で出費を抑える様子を表現した。「ワイキキの オーシャンビューで カップ麺」は、旅行先にも円安の波が押し寄せる悲哀を詠んだ。
昨年は主食のコメが品薄になり価格が高騰する「令和の米騒動」も起きた。「面くらう 米の高値に 麺喰らう」や「米不足 やっとみつけて ひとめぼれ」は戸惑いを笑いに変えるセンスが光る。
約20年ぶりにデザインを刷新した新紙幣が発行された一方、電子決済の普及も進み「新札と 対面できぬ キャッシュレス」と詠んだ句もあった。
応募総数は5万2255句に上った。入選作を対象に人気投票を実施し、5月下旬にベスト10を発表する。〔共同〕
北海道・登別駅で航空手荷物預け入れ実験 到着地で返却[2025/01/30 19:04 日経速報ニュース 383文字 画像有 ]
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)などは2月4日から、北海道登別市内で新千歳空港を出発する国内線の旅客の手荷物を預かる実証実験を始める。預けた手荷物は到着空港で受け取れる。実験は2月11日までで、利用料は手荷物1つにつき2000円。
午後4時以降に新千歳を出発するJAL・ANAの約40便が対象となる。旅客はJR登別駅近くの観光交流センター内に設置された機器で、航空会社が発行する搭乗用のQRコードを読み込み、手荷物を預ける。手荷物はヤマト運輸が新千歳空港まで配送し、空港のセキュリティーチェックを受け機内に持ち込まれる。
手荷物の位置情報は随時旅客のスマホに配信される。実験の実施主体となる次世代空港技術研究会(千葉県成田市)の水野一男会長は「手ぶらで移動してもらうことでオーバーツーリズム対策にもなる」と述べた。
ヤマト、POS端末で決済も対応 NTTデータのアプリ導入[2025/01/30 19:01 日経速報ニュース 514文字 画像有 ]
ヤマト運輸は5月にも、配達員が持ち運ぶPOS(販売時点情報管理)端末で荷物の代金引換や着払いに対応できるようにする。NTTデータのタッチ決済アプリを導入する。約7万台ある決済専用端末の使用はやめ、維持管理や更新にかかるコストをなくす。
ヤマトの配達員は宛先ラベルを作る印刷端末や業務用携帯電話など、合わせて4種類の端末を携行している。今回の取り組みで3種類に減らし、配達員の作業の煩雑さや負担を緩和する狙いがある。
人手不足に悩む物流業界では、人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化や集配予測精度の向上といった取り組みが相次ぐ。ヤマトはデジタル技術による生産性向上に弾みをつけたい考えだ。
クレジットカードなどをかざすタッチ決済向けアプリは、リクルートや決済代行サービス大手の米ブロックなどが先行する。アプリをスマートフォンにインストールすれば利用できるため、飲食店や小売店での採用が増えている。
2024年9月にタッチ決済向けアプリを投入したNTTデータは後発になる。競合との差異化を図るため、顧客の仕様に合わせたカスタマイズや、得意とする企業向け基幹システムとの連携を訴求する。大企業を中心に業務端末市場の開拓を狙う。
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銀行取引で「みずほポイント」 楽天と交換、経済圏接近-【イブニングスクープ】[2025/01/30 18:00 日経速報ニュース 1017文字 画像有 ]
みずほ銀行は新たなポイントサービスを4月中旬にも始める。給与の受取口座に指定したり、インターネットバンキングで送金したりすると「みずほポイント」を付与する。会員数が1億人を超える楽天ポイントに交換できるようにして、顧客基盤を拡大する。
一部のクレジットカードやスマートフォンの決済アプリを使った場合も毎月ポイントをためられる。手数料を優遇する会員制サービス「みずほマイレージクラブ」は今後も続ける。
新たなポイントは、ネットバンキングアプリ内に新設する「みずほポイントモール」で管理し商品交換に充てられるが、目玉は共通ポイントとの交換だ。みずほは楽天証券や楽天カードに相次いで資本参加して楽天との距離を縮めており、ポイントサービスでも連携を深める。
顧客は銀行取引で集めたみずほポイントを楽天ポイントに同じポイント数で交換できる。交換すれば楽天が運営する電子商取引(EC)モールでの買い物やクレジットカードの支払いにも使える。顧客の多様なニーズを踏まえ、楽天以外の複数企業とポイント交換や、その際の交換条件について協議を進めている。
みずほ銀行の個人口座数は約2400万で、日本人の5人に1人が使っている計算だが、日銀の利上げを受けて銀行間で預金獲得競争は激しさを増している。
ネット銀行は新規の口座開設数で大手銀行をしのぎ、最近の金利上昇で大手行より高い預金金利を提示している。若年層を中心に流出が続けば、大手行にとっては顧客基盤の弱体化につながりかねないとの懸念がある。
ポイントの導入で新たな顧客の獲得につなげると同時に、既存の利用者には日々の生活に必要なお金の出し入れに使うメイン口座としての利用を促す。ポイントの交換状況などからニーズを把握し、顧客にあった金融商品やサービスを提案できるようにもする。
三井住友フィナンシャルグループはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のTポイントを統合し、24年4月にVポイントとして衣替えした。銀行取引でポイントをためられるほか、集めたポイントは日常の買い物に使えたり、景品に交換できたりする。
野村総合研究所によると、2023年度に国内12業界が年間に発行したポイントやマイレージは約1兆2900億円だった。28年度には1兆6000億円以上に伸びると予測する。
日常生活でポイントの存在感が高まるなか、銀行にとっても顧客との接点を確保するうえでポイントの重要性が増している。
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関西電力系、電力余剰時のEV充電最大5割引き GWに実証[2025/01/30 17:54 日経速報ニュース 387文字 ]
関西電力グループで電気自動車(EV)向けの給電システムを運営するエネゲート(大阪市)は30日、電力系統上で太陽光由来の電力供給が余剰となりそうな時にEV充電の料金を割り引いて利用を促す実証事業に乗り出すと発表した。4月26日~5月6日の大型連休を対象に、最大5割安くする。
エネゲートは市中にあるEV充電器の利用システム「エコQ電」を運用する。このシステムを基に充電時の決済などができるアプリサービスを提供している。実証を行う大型連休中には、地域ごとの発電量を予測した上で、あらかじめ割引する時間帯や割引率を決めて前日までにアプリ経由で利用者に通知する。
直近1年間にエコQ電のシステムから充電した利用者は約2万4500人いるという。大型連休中は工場の稼働を止める企業も多く電力需要が低下する。実証を通じて余りそうな電力をEV充電によって無駄なく消化する仕組みを確立する。
ベトナム市場、格上げの観測高まる マネー流入に期待[2025/01/30 17:30 日経速報ニュース 908文字 画像有 ]
【ホーチミン=リエン・ホアン】英指数算出会社のFTSEラッセルが、ベトナム株式市場のカテゴリーを格上げするとの観測が強まっている。ベトナム財務省は要件を満たすための規制緩和に取り組んでおり、早ければ2025年にも昇格する可能性がある。市場関係者の間では投資マネーが流入するとの期待が広がっている。
FTSEが定める4つの市場カテゴリーのうち、ベトナムは「フロンティア市場」に属している。ベトナムは自国の株式市場を一つ上の「新興国市場」へ昇格させることをかねて目指してきた。18年には格上げ候補のリスト入りを果たした。
FTSEは6~9カ月ほどかけてカテゴリーの見直しを検討している。格上げのためには9つの基準を満たす必要があるが、ベトナムはそのうち7つを満たしているという。同社はベトナム市場が格上げされれば、ファンド経由だけでも海外の投資家からおよそ60億ドル(約9300億円)の資金が流入すると推定している。
格上げの条件を満たすために、ベトナム政府は規制緩和を進めてきた。財務省は24年11月、ベトナム株を買う外国人投資家に求めてきた事前送金の義務を緩和した。買い付け代金を前もってベトナムに送金せずに買い注文を出せるようになり、市場に参入しやすくなった。
ベトナム国内からは格上げを熱望する声があがっている。国家証券委員会で市場開発を担当するトー・チャン・ホア副部長は「成長目標を達成して『新興国市場』に昇格するかどうかは、ベトナムにとって最も重要な問題の一つだ」と強調する。
同国内の証券会社も市場の格上げを見据えている。政府に対して投資家が1回の注文で購入できる株数を増やすことや、売り手と買い手の決済を担保する中央清算機関の設置などを求めている。
一方、売買を仲介する金融機関の準備態勢が課題だ。事前送金の義務が緩和されたことから、買い注文を先行させた投資家が株取引で失敗した上に資金不足に陥った場合、証券会社などが肩代わりをしなければならない可能性がある。
ベトナムの証券会社、ベトキャップ証券の幹部は「FTSEは、失敗した取引を解決する金融機関の能力や準備状況を見極めようとしている」と指摘する。
外為17時 円相場、3日続伸 154円台半ば FOMC通過で[2025/01/30 17:23 日経速報ニュース 683文字 ]
30日の東京外国為替市場で、円相場は3日続伸した。17時時点では前日の同時点に比べ78銭の円高・ドル安の1ドル=154円51~52銭で推移している。米連邦準備理事会(FRB)が29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。市場予想に沿った結果で、円売り・ドル買いの持ち高を手じまう動きが優勢だった。
FRBは声明文で「インフレ率はいくぶん高止まりしたままだ」との認識を示した。金融緩和に消極的な「タカ派」姿勢を示したとの見方もあったものの、パウエル議長は記者会見で文言変更について何かを示唆するものではないと説明した。また「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。トランプ米政権の政策などを見極めながら利下げを進めていくと受け止められた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。10時前の中値決済に向けて、国内輸出企業などによる円買い・ドル売り観測も相場の支えとなった。
日銀の氷見野良三副総裁は30日、今後の金融政策運営について経済・物価見通しが実現していくとすれば「それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との考えを示したものの、円相場の動きは限られた。
円は対ユーロでも3日続伸した。17時時点では同79銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=160円97銭~161円03銭で推移している。ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反発。17時時点は同0.0003ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0419~20ドルで推移している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日本製鉄と日鉄物産、シンガポールHUPSTEEL社と日本製鉄の「NSCarbolex Neutral」の採用について合意[2025/01/30 17:20 日経速報ニュース 1237文字 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
シンガポール最大級の鋼管問屋 HUPSTEEL社での日本製鉄のグリーンスチール「NSCarbolex Neutral」採用について
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)ならびに日鉄物産株式会社は、このたびシンガポール鋼管問屋HUPSTEEL社(*1)と、日本製鉄が提供するグリーンスチール(*2)「NSCarbolex(R) Neutral(エヌエスカーボレックス ニュートラル)」の採用について合意しました。日本製鉄のラインパイプ向けシームレス鋼管では初の採用となります。
HUPSTEEL社は、シンガポールを拠点に75年以上にわたり同国最大級の鋼管問屋としてアジア太平洋地域での鋼管を中心とした事業を展開し、日本製鉄は同社に石油化学、建設、海洋、オフショア分野向けのシームレス鋼管を供給しています。
今回、HUPSTEEL社が日本製鉄のカーボンニュートラルビジョンに共感頂いたことにより、NSCarbolex Neutralの採用に至りました。
日本製鉄は、あらゆる産業においてCO2削減が喫緊の課題であるなか、グリーンスチール「NSCarbolex Neutral」の提供を通じて、HUPSTEEL社がアジア太平洋地域における持続可能な鉄鋼流通のフロントランナーとなることをサポートすべく、今後も協業して参ります。
*1 : HUPSTEEL社の概要は下記リンクをご参照ください。
https://hupsteel.com/
*2 : マスバランス方式を適用したグリーンスチール
鉄鋼メーカーが実施した追加性のある削減プロジェクトによるCO2等のGHG(Greenhouse Gas、温室効果ガス)の排出削減量を組織内でプールし、その削減量を同社の任意の製品に配分して証書と共に供給する鉄鋼製品であり、一般社団法人日本鉄鋼連盟が制定する「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」に準拠します。マスバランス方式を適用したグリーンスチールを購入したお客様は、GHG プロトコルにおける自社Scope 3 排出量からの控除として報告できると解釈しております。
(参考)日本鉄鋼連盟 「マスバランス方式を適用したグリーンスチールに関するガイドライン」
https://www.jisf.or.jp/business/ondanka/kouken/greensteel/
■NSCarbolex Neutralに関する詳細は下記リンクをご参照ください。
https://www.nipponsteel.com/product/nscarbolex/neutral/
※ロゴ・QRコードは添付の関連資料を参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
ロゴ・QRコード
https://release.nikkei.co.jp/attach/686201/01_202501301719.png
エプソン販売、タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge「SB-H50」発売[2025/01/30 14:17 日経速報ニュース 1126文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月30日
タブレット端末からのPOS周辺機器制御をサポートするSmart SURF Bridge『SB-H50』発売
-POS環境に第3の選択肢を-
エプソン販売株式会社は、タブレット端末を活用したPOSシステムを自由に構築するためのインテリジェント機能搭載I/Oボックス(注1)、Smart SURF Bridge(注2)『SB-H50』を2025年2月5日より発売します。
※参考画像(1)・(2)は添付の関連資料を参照
新商品『SB-H50』は、iOS(iPadOS)、Android(TM) OS、Windows(R) PCの接続に対応し、現在お使いのPOS周辺機器の継続利用や機器の追加による機能拡張を可能にしました。またコンパクト設計のため設置の自由度も高めています。
エプソンは、ものづくりのこだわりである「省・小・精の技術」のもと、長年レシートプリンターを通じて、小売・飲食業界のお客様の課題解決に取り組んでまいりました。昨今、決済手段の多様化や人手不足を背景に、レジ環境の複雑化が進んでいます。このような環境変化に対し、より自由で柔軟なPOS環境を構築できる、第3の新しい選択肢をご提案します。
今回の新商品により小売・飲食業界やアパレル、百貨店などのお客様に対して、人手不足の解消を目的としたセルフ端末の複数設置や、既設の周辺機器の継続使用による初期コストの削減に貢献します。また、柔軟なシステム構築が可能となるため、業務効率の向上やお客様満足度の向上にも寄与します。
(注1)コンピューターや制御システムに接続して、デジタルやアナログの入出力を管理する装置。
(注2)「SURF」は新商品の特長を表す単語「Stylish」「Usability」「Reasonable」「Free/Flexibility」の頭文字
※参考画像(3)は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像(1)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/01_202501301411.jpg
参考画像(2)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/02_202501301411.jpg
参考画像(3)
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/03_202501301411.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686160/04_202501301411.pdf
外為12時 円相場、上昇 154円台前半 FOMC通過で買い[2025/01/30 12:17 日経速報ニュース 765文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で円相場は上昇した。12時時点は1ドル=154円34~36銭と前日17時時点と比べて95銭の円高・ドル安だった。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、政策金利を据え置いた。今月24日の日銀の金融政策決定会合やFOMCを終え、これまで積み上げた円売り・ドル買いの持ち高をいったん解消する動きが出た。国内実需筋による円買い・ドル売り観測も相場を押し上げた。
FRBが公表した声明文ではインフレ率は「いくぶん高止まりしたまま」と記すなど、金融緩和に消極的なタカ派との受け止めもあった。だが、パウエル議長が記者会見で、文言変更は何かを示唆するものではないとの見方を示した。米経済は堅調だとして「金利を調整するにあたって急ぐ必要はない」とも述べた。市場では「今後の利下げはトランプ米大統領の政策や経済指標次第で、(金融緩和に積極的でも消極的でもない)ニュートラルな印象」(国内銀行の為替担当者)との声があった。
11時半すぎには154円29銭近辺まで上げ幅を広げる場面があった。国内では30日が事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、中値決済に向けてはまとまったドル売り観測が聞かれた。155円を大きく上回ったほか、チャート上での節目も意識され、ストップロス(損失覚悟)の円買い・ドル売りを巻き込みながら円相場は一段と上げ幅を広げた。
円は対ユーロでも上昇した。12時時点は1ユーロ=160円75~95銭と、同1円01銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでは小幅高だった。12時時点は1ユーロ=1.0422~23ドルと同0.0006ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為10時 円相場、上げ幅拡大 154円台半ば 実需の買い[2025/01/30 10:26 日経速報ニュース 348文字 ]
30日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を拡大している。10時時点は1ドル=154円59~61銭と前日17時時点と比べて70銭の円高・ドル安だった。国内輸出企業など実需筋による円買い・ドル売り観測が相場を押し上げた。
30日は事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたる。月末も近づくなか、10時前の中値決済に向けては「ドル売りが目立った」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。
円は対ユーロでも上昇幅を広げている。10時時点では1ユーロ=161円15~19銭と、同61銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルで小動きとなっている。10時時点では1ユーロ=1.0425ドル近辺と同0.0009ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
今日の東京円相場 155円台でもみ合い 米利下げ見送りは重荷[2025/01/30 07:39 日経速報ニュース 808文字 ]
30日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=155円台でもみ合うとみられる。米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を示した。日米の金利差が開いた状況が続くとの見方が円売り・ドル買いを促す。半面、トランプ米政権の政策を見極めたいとの姿勢は強く、円の下値は限られそうだ。
FRBは市場予想通りに政策金利を4.25~4.50%で維持した。パウエル氏は記者会見で、堅調な経済を背景に「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」との姿勢を強調した。米短期金利先物市場では次回3月も金利を据え置くとの見方が増えた。
パウエル氏はトランプ米政権の財政や関税などの政策の影響がまだ読み切れないとして動向を見極める姿勢も示した。トランプ米大統領は2月1日にもメキシコやカナダに関税を課す意向を示しており、外為市場では様子見ムードが出やすい。29日の米長期金利は前の日と同じ4.53%で終え、日本時間30日早朝の取引で円相場は155円20銭近辺と29日17時時点からほぼ横ばいとなっている。
30日の東京外為市場は、事業会社の決済が集中しやすい「5・10日(ごとおび)」にあたり、輸入企業など実需筋の円売り・ドル買いが活発となる可能性もある。トランプ氏が打ち出す政策の詳細を待ちたいという雰囲気も強く、円相場はこのところ155円台を中心に膠着感を強めている。156円台を前に底堅くなる場面もありそうだ。
日銀の氷見野良三副総裁が一橋大学の政策フォーラム(テーマは「金利のある世界」)で講演する。海外では、米国とユーロ圏の24年10~12月期の域内総生産(GDP、速報値)が発表される。欧州中央銀行(ECB)が理事会を開き、政策金利を発表する。市場では0.25%の利下げが見込まれている。
〔日経QUICKニュース(NQN) 小松めぐみ〕
JCBなど、広島の現金レス化推進 訪日客消費取りこぼさず[2025/01/30 02:00 日経速報ニュース 566文字 画像有 ]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
卓球の丹羽選手を書類送検 オンラインカジノ賭博疑い[2025/01/30 01:08 日経速報ニュース 509文字 ]
海外のオンラインカジノサイトで賭けをしたとして、千葉県警が、2021年東京五輪の卓球男子団体で銅メダルを獲得するなどした丹羽孝希選手(30)を賭博容疑で書類送検したことが29日、捜査関係者への取材で分かった。任意の事情聴取で容疑を認めたという。スポーツの勝敗予想などで賭けたとみられる。
丹羽選手は取材に「違法と分からずやってしまい、反省している。ファンの皆さまに申し訳ない」と話した。
捜査関係者によると、書類送検は20日付。起訴を求める厳重処分の意見を付けた。容疑は23年初夏、国内からオンラインカジノサイトに接続し、暗号資産(仮想通貨)を元手に賭けをした疑い。
警視庁がオンラインカジノの決済代行業者を摘発したのをきっかけに、全国の利用者が捜査される中、千葉県在住の丹羽選手の関与が浮上した。
丹羽選手は12年ロンドン五輪に出場。16年リオデジャネイロ五輪の男子団体では銀メダルを獲得した。22年秋に国際大会から引退。Tリーグで岡山リベッツに所属し、国内を中心に選手活動を続けている。チームは公式サイトに「事態を重く受け止めている。慎重に事実関係を確認し、適切な対応を検討します」とのコメントを出した。〔共同〕
GPIF、国債入札に直接参加へ 証券会社経由せず[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 5ページ 584文字 PDF有 書誌情報]
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が年内にも財務省の国債入札に直接参加する。証券会社を経由せずに国債を購入することで、GPIFの投資行動に関する情報が広がり、市場に影響を与えることを防ぐ。
財務省は、GPIFが電子決済システム「日銀ネット」に参加して国債に入札できるようにする。29日から1カ月間、パブリックコメント(意見公募)を実施した上で、国債発行に関わる省令を改正する。
国債入札への直接参加はGPIFが要望した。GPIFの2024年9月末の運用資産は約248兆円と大きい。債券市場で大量に買うと市場価格に影響を与える可能性があるため、近年は証券会社を経由して国債入札に応募し、発行市場で新発債を調達してきた。それでも証券会社の落札額などからGPIFの購入タイミングなどが推察できるとの指摘があった。
GPIFでは23年12月、国債の取引において特定の証券会社2社に取引が集中しているとの内部通報があった。事実関係を調査した外部の法律事務所は「癒着等の取引外の特別な関係性を裏付ける証拠はなかった」としたが、GPIFは取引先選定における規定の整備など再発防止策を講じた。再発防止策の一環として国債入札への直接参加を決めた側面もある。
国債の入札は証券会社や銀行、生命保険会社など金融機関が中心で、年金基金としての入札への参加は異例だ。
パナHD、東南アで配線器具を再加速 ベトナム工場を自動化、中国勢の安値攻勢に対抗[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1761文字 PDF有 書誌情報]
【ハノイ=新田祐司】パナソニックホールディングスは、東南アジアの配線器具事業でシェアを拡大する中国企業への対抗を強める。主力のベトナム工場で自動化を進めコスト競争力を磨くほか、生産能力を8割増強する。2025年度にもカンボジアで販売開始するなど市場開拓を進め、アジア市場のトップシェアの堅持を狙う。
コンセントやスイッチ、ブレーカーなどの配線器具は住宅やオフィス、工場向けに製造・販売される。パナソニックの祖業で、現在は電設資材を扱う社内カンパニー、パナソニックエレクトリックワークス社(PEW)が手がける。
パナソニックは配線器具を世界約100カ国で販売する。電気利用が拡大する東南アジア市場を取り込むため、25年度中にカンボジアへ進出し、その後はラオスでも販売を始める方針を固めた。
ベトナム南部ビンズオン省の工場で自動化や増産投資を急ぐ。22年度は42%だった自動化率を25年度中には90%まで高め、コスト競争力を磨く。
30年度には生産能力を現在の月900万台から、最大で8割増となる月1600万台とする計画を掲げる。24年に主にブレーカーを生産する新しい生産棟が本格稼働した。旧棟には配線器具の自動化設備を順次導入し、生産効率の向上をはかる。
パナソニックが事業拡大を急ぐ背景には、中国メーカーの台頭がある。「中国の建築需要が低迷し、中国製の配線器具が周辺国市場に流れ込んでいる」。PEW電設資材ビジネスユニット戦略企画総括の松本亮氏はこう話す。
トランプ米政権は中国から対米輸出される製品への関税引き上げを表明している。今後さらに中国製の配線器具が東南アジアに向かう可能性がある。
中国製はパナソニック製に比べ2割ほど安く、アジア各地で勢力を広げている。パナソニックはフィリピンではシェア首位から3位へ転落したもよう。ベトナムやインドネシア、インドの各国市場やアジア全体ではなお首位を保つが「中国メーカーの勢いが想定を上回ってきた。強い危機感を持っている」(松本氏)という。
ベトナムでのシェアは50%に迫る。長年パートナーとして協力してきた地場のナノコグループは南部での販売網が強いが、中国国境に接する北部は物流拠点もまだ少ない。中国製品の流入が進めば、シェアを脅かされかねない。
首都ハノイで電器商が集まるティンイエン通りでは、パナソニック製や地場のスアンロックト製と一緒に中国製が並ぶ。「こっちもよく売れてるよ」。店頭でパナソニック製を手に取ると、店主は中国チントグループの製品を売り込んできた。
安さで勝る中国製を押し返すには、市場ニーズを素早く、正確に反映した商品開発が必要になる。パナソニックは25年に現地向けの商品開発の企画から設計、審査まで機能を日本からベトナムに移管する。商品開発のリードタイムを約40%減らし、市場に適した製品を短期間で投入できる体制を作る。
コンセントやスイッチは日本では白色系が多いが、現地の好みに合うゴールドなどの配色や様々なデザインの品ぞろえを充実させている。現在は輸入販売している商品もベトナム工場で内製化する。
同工場の生産品目は足元の250~300品から増加する見通しだ。多品種生産になるが、共通部品の活用などを進めて自動化設備を生かす。
ブランドを守るため、「パナソニック」をかたる模倣品への対策も急ぐ。模倣品は中国製が多く、安価な燃えやすい素材を使ったり、プラグの接触が悪かったりする粗悪品もある。プラグの接触不良は異常発熱を起こし、火災原因になる可能性もある。正規品を証明するためのQRコードを製品に貼るが、「対応はいたちごっこ状態」(PEWベトナムの坂部正司社長)という。
パナソニックは配線器具を含む海外電材事業を成長領域の一つにする。中期計画では24年度に売上高で2700億円、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)で350億円を掲げ、いずれも年10%を超える伸びを見込む。EBITDAは重点国のベトナム・インド・トルコで8割近くを占める見通しだ。
将来にわたり新興国の成長を取り込むためにも、東南アジア市場で中国勢の攻勢を抑え込むことが重要になる。
【図・写真】ベトナム工場は金型作りや部品加工、組み立てまで一貫生産できる(南部ビンズオン省)
特集――フィンサム2025 3月開催 送金・決済に新潮流、デジタル通貨、地方活性化にも効果[2025/01/30 日本経済新聞 朝刊 33ページ 524文字 PDF有 書誌情報]
金融事業の大きな柱のひとつでもある決済や送金でもフィンテックが新しい潮流を生んでいる。いわゆるデジタル通貨を使った金銭のやり取りは効率化を進めるだけでなく、石破政権がうたう「地方創生」にもつながることになる。
ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)は、価格の変動が激しく、決済や送金では使いづらい。実際の経済活動で使えるものとして登場したのが法定通貨の価値に連動するステーブルコインだ。23年6月施行の改正資金決済法で電子決済手段と位置づけられたことで発行の準備が進む。
これまで、手間と手数料が高かった貿易の決済でもネット経由でステーブルコインを使えば、即座に送金と決済が完了する。
スタートアップのJPYCはプリペイド型ステーブルコインを発行。電子決済に使える資金移動業型ステーブルコイン「JPYC」の発行の準備を進めている。
クロスボーダー決済とともに注目されるのが地域での利用だ。北国フィナンシャルホールディングス(FHD)傘下の北国銀行は昨年4月、同行の預金口座と連動するステーブルコイン「トチカ」を発行。専用アプリでQRコード決済ができ、加盟店手数料は0・5%だ。おカネが地域内で流通することで、新しい経済のエコシステムが期待できる。
自動運転バス路線開設へ レベル4で30年代に 完全キャッシュレスも鍵(名鉄130年の岐路)[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 中部 7ページ 1150文字 PDF有 書誌情報]
名鉄グループバスホールディングス(HD)は自動運転のバス路線開設に動く。2030年代にグループ内で数路線を設けることを目指す。運転手の対応が不要になりやすい電子決済を料金収受の念頭に置く。人口減少による乗客減や人手不足に対応し、業界で先駆けて新しい運行形態を推進する。
名鉄グループバスHDの清水良一社長が日本経済新聞のインタビューで明らかにした。特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」での自動運転を想定しており、今後定期運行に向け知見を集める。
清水社長は「新しい技術やオペレーションを導入して既存のバスのイメージを変える」と強調。運行開始時期について「エリア選別をしながら30年以降に数カ所を目指す」と話した。自動運転バスは導入コストも高く、民間事業者として可能な規模も見定めながら路線を抽出する方針だ。
自社主導での実証実験も加速する。グループ傘下の名鉄バス(名古屋市)は現在、愛知県岡崎市や日進市で運転手が状況に応じて介入する「レベル2」の自動運転バスを実証運行している。ただ、様々な道路環境における安定走行といった面に重点を置いた試行が多く、同社の担う分野も一部に限られる。
実際の運行では運賃収受や異常時の対応なども欠かせない要素になる。清水社長は「バスの運行全体を含めて我々が主体となって実証をする。安全や運賃などの運行に関する経験値を高めていく」と語った。
清水氏はキャッシュレスが運行実現に向けたカギになるとの認識も示した。「自動運転で現金支払いするのは現実的ではない」と指摘した。完全キャッシュレスのバスも視野に入るとみられる。
自動運転は名古屋市などの都心部を中心に導入を探ることになりそうだ。自動運転の活用で中長期的にバス運転手の人手不足や不採算路線といった課題にも対応できる可能性がある。
バス業界は深刻な運転手不足に直面している。日本バス協会の試算によると、運転手は30年に全国で3万6000人不足するという。中部では足元でJR東海バス(名古屋市)が19歳の運転手を運行に従事させたり、三重交通が大型免許を持つ消防士らを対象に60歳以上の転籍を認めたりするなど知恵を絞る。
名鉄グループバスHDも24年に傘下の企業をまたいだ運転手の活用を始めた。名鉄観光バスの閑散期に同社の運転手数人を名鉄バスの路線バスで従事させた。清水社長はこうした取り組みを今後拡大する方針を示した。
名鉄は鉄道やバス、タクシーといった交通事業を多く持つ。人口減少が進むなか、地域の事情に沿った交通手段で住民の「足」を守る必要がある一方、名古屋駅の再開発事業などの資金負担を踏まえ収益性を高めることも欠かせない。自動運転のような新技術に加え、運行の効率化といった施策も求められる。
(石原誠樹)
広島の現金レス決済促進 JCBなど7社 システム導入支援[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 広島 23ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
JCBや広島銀行など決済事業7社が、広島キャッシュレス推進プロジェクトを発足する。キャッシュレス化の遅れが目立つ県内の観光地などを中心に、決済端末の導入を支援する。近年増えているインバウンド(訪日外国人)などの需要取りこぼし防止につなげる。
プロジェクトは宮島や広島市内などの企業や店舗で、キャッシュレス決済システムの導入を進める。観光客らの購買データを分析し、将来的にはまちづくりにも活用してもらう考え。
総務省の2019年全国家計構造調査によると、広島県の消費支出に占める「現金」以外の割合は29%。31%の東京都や30%の京都府よりも低い。JCBの担当者は「特に宮島では現金決済のみの店が多く、インバウンド消費を取りこぼしている可能性がある」と指摘する。
広島県の調査によると「ストレスなく楽しめた」と感じた観光客は22年で80%。目標の84%に届いていない。県は「キャッシュレス決済への対応は十分とは言えず、受け入れ環境の整備に取り組む必要がある」としている。
プロジェクトには、ひろぎんクレジットサービス、JR西日本、イズミ子会社のゆめカード、KDDIに加えて、キャッシュレス決済端末のブリッジ・モーション・トゥモロー(東京・品川)も参加する。中国経済産業局や中国運輸局、広島県観光連盟などもオブザーバーで加わっている。
家庭乾燥野菜くず 堆肥に 千葉市が仕組み ヨーカドーで回収[2025/01/30 日本経済新聞 地方経済面 千葉 39ページ 366文字 PDF有 書誌情報]
千葉市などは、家庭から出る「乾燥野菜くず」を堆肥にリサイクルする仕組みを構築した。家庭の「生ごみ減量処理機(乾燥減量型)」で処理したくずをイトーヨーカドー幕張店(千葉市)で回収し、リサイクル施設で資源化する。ごみの焼却量を減らすことで二酸化炭素(CO2)排出を減らし、循環型社会の形成を促進する。
処理機を保有する千葉市民が市に事前登録した上で参加できる。店頭に設置した回収ボックスに1キログラム単位に詰めたくずを入れ、みどり産業(千葉県市原市)が堆肥に加工する。肉や魚類のくずも回収対象とする。
参加者には電子マネー「nanaco(ナナコ)」と交換できるリサイクルポイントを付与する。千葉市は市民による処理機の購入を補助しており、年間300~400件ほどの申請があった。これまでは処理後に残るくずの活用が課題となっていたという。
春節、ANA中国発予約5割増 百貨店は高額消費に期待[2025/01/29 19:54 日経速報ニュース 971文字 画像有 ]
国内の航空会社やホテルで中国の春節(旧正月)の連休期間中の予約が好調だ。インバウンド(訪日外国人)の人数が過去最高を更新するなか、新型コロナウイルス禍から回復が遅れていた中国人客の増加に期待する声も多い。百貨店なども集客に知恵を絞る。
全日本空輸(ANA)は中国発日本着の予約数が24年同期比で約5割増えた。1月中旬から中国からの訪日客が乗り継ぐ国内線の料金を無料にした。訪日需要を国際線だけでなく国内線でも取り込む。日本航空(JAL)ではグループの予約数が前年比約9割増となった。
ホテルの宿泊予約も伸びている。西武・プリンスホテルズワールドワイドでは1~2月の中国人の延べ利用人数が前年同期比約9割増え、訪日客全体の3割増を上回る見込みだ。日本文化の体験を希望する声が多く、札幌プリンスホテルではかまくらを設置、軽井沢プリンスホテルではおでんなどを楽しむ企画で集客を図っている。
今年の春節は1月28日から2月4日まで。JTBの訪日客向け旅行予約サイトでは中国在住の予約客の出発ピークは2月2日。旅先は北海道・洞爺湖が首位で、山梨県・河口湖、札幌市と続く。
中国人の消費は日用品の爆買いから高級品にシフトしている。
春節初日の28日、松屋の銀座店(東京・中央)を訪れた中国人女性(25)は「今回の日本旅行の予算は100万円で、松屋では指輪とかばんを購入した」と話す。同店では1月1~17日までの中国人売上高が前年比92%増えた。
大丸松坂屋百貨店は春節期間の中国人客の売上高で前年比約4割増を目指す。24年12月は19年同月比で59%増とコロナ禍前を上回って推移する。高級ブランド品の需要が底堅いほか、化粧品やスポーツ用品の売れ行きも好調だ。
免税店を展開するラオックスホールディングスは2月9日まで全国7店舗で中国の決済サービス「ウィーチャットペイ」での支払時に最大7%を還元する。
コロナ禍からの回復が最も遅れていた中国人訪日客だが、日本政府観光局(JNTO)によると、24年は約700万人と前年の約3倍になった。国別で韓国に次いで2番目に多い。
訪日客をめぐっては24年の消費額が8兆円超となるなど、日本経済を支える存在となる一方、東京や大阪、京都などの一部の都市に観光客が集中する弊害がある。今後は地方都市への分散がカギとなる。
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GMO-PG、「GMO-PG送金サービス」の受取方法に「QUOカードPay」を追加[2025/01/29 17:36 日経速報ニュース 1471文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月29日
「GMO-PG送金サービス」の受取方法に「QUOカードPay」を追加
~事業者の販促キャンペーンやアンケート謝礼にも活用~
GMOインターネットグループにおいて、総合的な決済関連サービス及び金融関連サービスを展開するGMOペイメントゲートウェイ株式会社(東証プライム市場 : 証券コード 3769、代表取締役社長 : 相浦 一成 以下、GMO-PG)は、2025年1月29日(水)より、事業者の返金・送金業務を効率化する「GMO-PG送金サービス」において、事業者からユーザー(購入者・利用者)への返金・送金の受取方法にデジタルギフトの「QUOカードPay」を追加いたします。事業者は、ユーザーへメールやSMSで「QUOカードPay」受取URLを送付することができるため、ビジネス形態を問わず幅広い業種にてご利用いただけます。
*参考画像は添付の関連資料を参照
【背景と概要】
国内におけるキャッシュレス決済比率の上昇(※1)にともない、スマートフォンを活用した便利な決済が一般化しつつあります。
一方GMO-PGは、事業者からユーザーへの返金・送金の煩雑な業務を正確かつスピーディーに対応する「GMO-PG送金サービス」を事業者向けに提供しています。事業者の活用シーンは、「商品・サービスキャンセル時の返金」「チケットの払い戻し」「クラウドソーシングの報酬支払い」「キャンペーンのキャッシュバック」「面接応募者への交通費支払い」など多岐にわたります。
このたびGMO-PGは、「GMO-PG送金サービス」の受取方法に、利用者が対象加盟店(※2)でスマートフォン画面を提示するだけで使える「QUOカードPay」を新たに追加いたします。これにより、「GMO-PG送金サービス」をご利用の事業者は、活用シーンやユーザーのニーズに合わせ、既存の受取方法に「QUOカードPay」を加えた5つの受取方法を提供することが可能となります。
「QUOカードPay」では、ユーザーは、事業者もしくはGMO-PGからメールやSMS等で送られたURLをタップし、ブラウザ上に表示されるバーコードを対象加盟店で提示するだけで残高内の金額をお使いいただけます。口座情報や会員登録・専用アプリのインストールが不要なため、幅広いユーザーが利用可能です。そのため、事業者は販促キャンペーンのキャッシュバックやアンケート謝礼といったマーケティング施策での活用など、ビジネス形態を問わず幅広い業種にてご利用いただけます。
(※1)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2024」
・URL : https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/roadmap2024.pdf (2024年12月25日)
(※2)対象加盟店の詳細は、「QUOカードPay」ホームページの「使えるお店」ページをご参照ください
・URL : https://www.quocard.com/pay/store/
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686113/01_202501291725.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686113/02_202501291725.pdf
パナソニック、配線器具で中国に対抗 ベトナム生産8割増[2025/01/29 17:27 日経速報ニュース 1718文字 画像有 ]
【ハノイ=新田祐司】パナソニックホールディングスは、東南アジアの配線器具事業でシェアを拡大する中国企業への対抗を強める。主力のベトナム工場で自動化を進めコスト競争力を磨くほか、生産能力を8割増強する。2025年度にもカンボジアで販売開始するなど市場開拓を進め、アジア市場のトップシェアの堅持を狙う。
コンセントやスイッチ、ブレーカーなどの配線器具は住宅やオフィス、工場向けに製造・販売される。パナソニックの祖業で、現在は電設資材を扱う社内カンパニー、パナソニックエレクトリックワークス社(PEW)が手がける。
パナソニックは配線器具を世界約100カ国・地域で販売する。電気利用が拡大する東南アジア市場を取り込むため、25年度中にカンボジアへ進出し、その後はラオスでも販売を始める方針を固めた。
ベトナム南部ビンズオン省の工場で自動化や増産投資を急ぐ。22年度は42%だった自動化率を25年度中には90%まで高め、コスト競争力を磨く。
30年度には生産能力を現在の月900万台から、最大で8割増となる月1600万台とする計画を掲げる。24年に主にブレーカーを生産する新しい生産棟が本格稼働した。旧棟には配線器具の自動化設備を順次導入し、生産効率の向上をはかる。
パナソニックが事業拡大を急ぐ背景には、中国メーカーの台頭がある。「中国の建築需要が低迷し、中国製の配線器具が周辺国市場に流れ込んでいる」。PEW電設資材ビジネスユニット戦略企画総括の松本亮氏はこう話す。
トランプ米政権は中国から対米輸出される製品への関税引き上げを表明している。今後さらに中国製の配線器具が東南アジアに向かう可能性がある。
中国製はパナソニック製に比べ2割ほど安く、アジア各地で勢力を広げている。パナソニックはフィリピンではシェア首位から3位へ転落したもよう。ベトナムやインドネシア、インドの各国市場やアジア全体ではなお首位を保つが「中国メーカーの勢いが想定を上回ってきた。強い危機感を持っている」(松本氏)という。
ベトナムでのシェアは50%に迫る。長年パートナーとして協力してきた地場のナノコグループは南部での販売網が強いが、中国国境に接する北部は物流拠点もまだ少ない。中国製品の流入が進めば、シェアを脅かされかねない。
首都ハノイで電器商が集まるティンイエン通りでは、パナソニック製や地場のスアンロックト製と一緒に中国製が並ぶ。「こっちもよく売れてるよ」。店頭でパナソニック製を手に取ると、店主は中国チントグループの製品を売り込んできた。
安さで勝る中国製を押し返すには、市場ニーズを素早く、正確に反映した商品開発が必要になる。パナソニックは25年に現地向けの商品開発の企画から設計、審査まで機能を日本からベトナムに移管する。商品開発のリードタイムを約40%減らし、市場に適した製品を短期間で投入できる体制を作る。
コンセントやスイッチは日本では白色系が多いが、現地の好みに合うゴールドなどの配色や様々なデザインの品ぞろえを充実させている。現在は輸入販売している商品もベトナム工場で内製化する。
同工場の生産品目は足元の250~300品から増加する見通しだ。多品種生産になるが、共通部品の活用などを進めて自動化設備を生かす。
ブランドを守るため、「パナソニック」をかたる模倣品への対策も急ぐ。模倣品は中国製が多く、安価な燃えやすい素材を使ったり、プラグの接触が悪かったりする粗悪品もある。プラグの接触不良は異常発熱を起こし、火災原因になる可能性もある。正規品を証明するためのQRコードを製品に貼るが、「対応はいたちごっこ状態」(PEWベトナムの坂部正司社長)という。
パナソニックは配線器具を含む海外電材事業を成長領域の一つにする。中期計画では24年度に売上高で2700億円、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)で350億円を掲げ、いずれも年10%を超える伸びを見込む。EBITDAは重点国のベトナム・インド・トルコで8割近くを占める見通しだ。
将来にわたり新興国の成長を取り込むためにも、東南アジア市場で中国勢の攻勢を抑え込むことが重要になる。
【関連記事】
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デジタルガレージ、B2B決済サービスが「NP掛け払い会員サービス」とAPIを活用したシステム連携を開始[2025/01/29 17:22 日経速報ニュース 1491文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月29日
B2B決済サービス、外部システム事業者との連携を可能にするAPI提供を開始
~NP掛け払いの請求データを自動で取り込むことにより支払業務の利便性を向上~
株式会社デジタルガレージ(東証プライム4819、本社 : 東京都渋谷区、代表取締役兼社長執行役員グループCEO : 林 郁、以下 : デジタルガレージ)が運営するB2B決済サービス「NP掛け払い 請求書カード払い powered by Digital Garage」は、株式会社ネットプロテクションズ(本社 : 東京都千代田区、代表取締役社長 : 柴田 紳、以下 : ネットプロテクションズ)が提供する「NP掛け払い会員サービス」と、API(Application Programming Interface)を活用したシステム連携を開始しましたのでお知らせいたします。
※ロゴは添付の関連資料を参照
本機能により「NP掛け払い」の請求データをB2B決済サービスに自動で取り込むことが可能となるため、請求書を受け取った利用者のカード支払業務の利便性が向上します。また、請求書管理システムなどを運営する他の事業者も、本APIを活用することで、デジタルガレージのB2B決済サービスとのシームレスなデータ連携が可能となります。
▽「NP掛け払い 請求書カード払い powered by Digital Garage」サービスサイト
・URL : https://np-kakebarai.com/buyer-pay/invoice-card/
▽「NP掛け払い」サービスサイト
・URL : https://np-kakebarai.com/
■背景
デジタルガレージは、ネットプロテクションズが提供する企業間取引向けの後払い決済サービス「NP掛け払い」を利用する中小事業者の資金繰りをサポートする「NP掛け払い 請求書カード払い powered by Digital Garage」を、2023年7月より運営しています。
従来、「NP掛け払い」から発行された請求書をカード払いするには、手元で保管している請求書を撮影して画像データ化したり、NP掛け払い会員マイページにログインし、請求書をダウンロードしたりした上で、「NP掛け払い 請求書カード払い」に別途ログインし、請求書をアップロードし直すといった作業が必要でした。今回の対応により、請求書情報を自動で「NP掛け払い 請求書カード払い」に連携することが可能となり、「NP掛け払い会員マイページ」上で直接「請求書カード払い」を選択出来るようになりました。これにより、ユーザーが双方のシステムへの都度ログインや請求書のアップロード等の手間が削減され、ユーザーの利便性が大幅に向上します。
※参考画像は添付の関連資料を参照
今後も、NP掛け払いと請求書カード払いの連携性の向上と両サービスの提供価値の最大化のために、新たな機能追加を共同で進めてまいります。
※以下は添付リリースを参照
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ロゴ
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添付リリース
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千葉市、家庭の乾燥野菜くずから堆肥 ヨーカドーで回収[2025/01/29 17:00 日経速報ニュース 366文字 画像有 ]
千葉市などは、家庭から出る「乾燥野菜くず」を堆肥にリサイクルする仕組みを構築した。家庭の「生ごみ減量処理機(乾燥減量型)」で処理したくずをイトーヨーカドー幕張店(千葉市)で回収し、リサイクル施設で資源化する。ごみの焼却量を減らすことで二酸化炭素(CO2)排出を減らし、循環型社会の形成を促進する。
処理機を保有する千葉市民が市に事前登録した上で参加できる。店頭に設置した回収ボックスに1キログラム単位に詰めたくずを入れ、みどり産業(千葉県市原市)が堆肥に加工する。肉や魚類のくずも回収対象とする。
参加者には電子マネー「nanaco(ナナコ)」と交換できるリサイクルポイントを付与する。千葉市は市民による処理機の購入を補助しており、年間300~400件ほどの申請があった。これまでは処理後に残るくずの活用が課題となっていたという。
メドピア、クリニックのDX推進に向けた無料のサービス「やくばとWeb問診」を提供開始[2025/01/29 16:00 日経速報ニュース 1023文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月29日
クリニックのDX推進に向けた無料の新サービス
「やくばとWeb問診」を提供開始
~クリニックの業務効率化と患者体験向上を促進~
メドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役 兼 執行役員社長 CEO:後藤 直樹、以下メドピア)は、クリニック向け業務支援システム「やくばと for Clinic」シリーズにおいて、Web問診システム「やくばとWeb問診」をリリースしたことをお知らせします。クリニックの業務に特化した各種機能が、無料で利用可能です。
・「やくばとWeb問診」クリニック向けサービスサイトはこちら
https://yakubato.jp/clinic/online_patient_form/index.htm
*参考画像は添付の関連資料を参照
■サービスの特長
1. Web問診票を簡単に作成
Web問診票を初めて作成される方でも、操作に迷うことのないようシンプルなデザインを追究。問診票作成にあたりテンプレートも使えるため、簡単に質問を作成できます。
2. 患者さまへの案内が簡単
クリニック専用の問診回答URLが発行されます。このURLをホームページやチラシ(二次元バーコード)に掲載することで、患者さまにスムーズに案内できます。
3. 電子カルテへの転記機能も搭載
問診回答の詳細画面から、既往歴や手術歴、問診回答をコピー&ペーストで電子カルテに転記(※)できます。
※転記が可能な電子カルテはクラウド型、かつ「やくばとWeb問診」と同じ端末(PC・タブレット)で稼働させている場合に限ります。
4. すべて無料で利用可能
「やくばとWeb問診」の利用にあたって、クリニックに費用負担はありません。
5. 予約から問診までシームレスな管理が可能
「やくばと for Clinic」の時間帯予約システム(有料)を利用すると、Web予約からWeb問診まで一貫して対応可能です。患者さまは、診療日時を予約後、そのままWeb問診に回答できます
*以下は添付リリースを参照
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人事、楽天ペイメント[2025/01/29 15:57 日経速報ニュース 15文字 ]
(2月1日)事業戦略、陸驥翔
J.フロントリテイリング・Cloudpick Japan・三菱HCキャピタル、大丸東京店で無人店舗のPoCを開始[2025/01/29 15:00 日経速報ニュース 1756文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月29日
J.フロント リテイリング、Cloudpick Japan、三菱HCキャピタル
合同で大丸東京店内の無人店舗を試験運営
2月6日から「2025大阪・関西万博オフィシャルストア 大丸東京店」にて
J.フロント リテイリング株式会社(本社 : 東京都中央区、取締役兼代表執行役社長 : 小野圭一、以下、JFR)、Cloudpick Japan株式会社(本社 : 東京都中央区、代表取締役 : 李悦●(◇)、以下、Cloudpick)、三菱HCキャピタル株式会社(本社 : 東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 : 久井大樹、以下、三菱HCキャピタル)は、JFRが運営する大丸東京店において無人店舗のPoC(概念実証)を開始します。
◇代表取締役名の正式表記は添付の関連資料を参照
※ロゴは添付の関連資料を参照
1.協業の経緯とPoCの目的
大丸松坂屋百貨店、パルコ、GINZA SIXなどを運営するJFRは、コーポレートベンチャーキャピタル「JFR MIRAI CREATORS Fund」を通じて、高い志と優れた技術・ビジネスモデルを持つ未来志向のスタートアップ企業に出資し、新たな価値の創出に向けた協業を進めています。2024年2月、グループの中核を担う百貨店事業・SC事業に変革をもたらすスタートアップ企業の発掘を目的にピッチコンテストを開催し、「ウォークスルー型無人店舗」を開発・提供するCloudpickが入賞しました。三菱HCキャピタルは以前からCloudpickと協業に向けた検討を進めており、このたび、3社でのPoC実施に至りました。
今回、3社によるPoCの第1弾として、2月6日から大丸東京店の「2025大阪・関西万博オフィシャルストア」に無人店舗を導入します。Cloudpickが百貨店でPoCを行うのは初めてとなります。
働き手不足が深刻な社会問題となる中、店舗の省人化と顧客体験価値の向上を同時に追求する必要性が高まっています。JFRグループは、今回グループで初となるスタッフが常駐しない形の無人店舗でのPoCを通して、顧客体験や利便性を検証し、今後の実施可能性を模索いたします。三菱HCキャピタルとCloudpickは、小売事業者の課題である労働力不足をテクノロジーの活用により解決すべく、ビジネスモデルの検証を目的としてPoCに参画します。また、検証を通じて、JFRグループ各社の店舗や他小売事業者への無人店舗サブスクリプションモデルの提供可能性を模索します。3社は、今回のPoCによりウォークスルー型無人店舗のニーズや実施課題を顕在化し、小売事業における店舗の目指すべき姿を検討します。
2.今回のPoCについて
・場所 : 大丸東京店「2025大阪・関西万博オフィシャルストア 大丸東京店」
・期間 : 2025年2月6日(木)~2025年10月頃(予定)
<導入する仕組み>
今回導入する仕組みは、タッチ機能付きクレジットカードをタップして入店し、商品を手に持って店外に出ると、入店時タップしたクレジットカード情報で、自動的に決済ができます。店内設置のカメラでお客様の動きを確認し、商品が置かれた棚の重量センサーと連動することで、お客様がどの商品をいくつ手に取ったのかをAIが判別します。お客様は商品を手に取って店の外に出るだけで、買い物を済ませる事が可能です。
※イメージ画像は添付の関連資料を参照
※以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
代表取締役名の正式表記
https://release.nikkei.co.jp/attach/686073/01_202501291424.pdf
ロゴ
https://release.nikkei.co.jp/attach/686073/02_202501291424.jpg
イメージ画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686073/03_202501291424.jpg
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686073/04_202501291424.pdf
Jフロント、大丸東京店に無人店 万博グッズ販売で実験[2025/01/29 13:14 日経速報ニュース 472文字 画像有 ]
J・フロントリテイリングは29日、傘下の大丸松坂屋百貨店が運営する大丸東京店(東京・千代田)でキャッシュレス決済の無人店舗の実験を始めると発表した。2月6日に開設する大阪・関西万博の公式グッズ店で実施する。レジや接客を省くことで客の利便性や人手不足への対応策を探る。
無人店舗はスマートフォンのタッチ機能付きクレジットカードをゲートにかざして入店し、商品を手に取って退店すれば自動でカード決済される。店内設置のカメラと商品棚の重量センサーが連動することで、客がどの商品を手に取ったのかを人工知能(AI)が判別する。事前登録がいらずインバウンド(訪日外国人)も利用できる。レジや接客の従業員は常駐しない。
10月ごろまで概念実証(PoC)を実施し、無人店舗の課題や効果を分析して大丸松坂屋の他店やグループのパルコへの導入拡大を検討する。
実験はJフロントが2024年に開いたスタートアップ企業のピッチコンテストで入賞した、システム開発のCloudpick Japan(クラウドピックジャパン、東京・中央)と三菱HCキャピタルが協力して手掛ける。
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外為10時 円相場、伸び悩み 155円台後半 中値「ドル不足」の声[2025/01/29 10:31 日経速報ニュース 413文字 ]
29日午前の東京外国為替市場で、円相場は伸び悩んでいる。10時時点は1ドル=155円62銭前後と前日17時時点と比べて22銭の円高・ドル安だった。持ち高調整目的の円買い・ドル売りが引き続き優勢となっている。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)だとの声が聞かれた。輸入企業など国内実需勢による円売り・ドル買い観測が相場を押し下げた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を29日に控えて様子見気分も強く、積極的な円買い・ドル売りの動きはみられない。10時すぎには155円79銭近辺まで上げ幅を縮小する場面もあった。
円は対ユーロでも上げ幅を縮めている。10時時点では1ユーロ=162円32~36銭と、同30銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで小動き。10時時点では1ユーロ=1.0431~32ドルと同0.0003ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
大阪万博、7つの注意点 会期前半・日時予約で混雑回避-編集委員 宮内禎一[2025/01/29 05:00 日経速報ニュース 2576文字 画像有 ]
2025年国際博覧会(大阪・関西万博、4月13日~10月13日)の開幕まで3カ月を切ったが、意外に知られていないことがまだまだある。予約方法や会場のルールなど、来場の前に知っておくべき7つの注意点をまとめた。
①来場は会期前半(4~7月)がお勧め
過去の万博では会期後半に入場者が集中し大混雑したため、運営主体の日本国際博覧会協会は安価な前売りで早期の入場を促す。開幕日から4月26日までの間に1回使える「開幕券」は大人(18歳以上)4000円。通常の「1日券」(同7500円)の半値近い。開幕日から7月18日まで使える「前期券」も同5000円に抑えた。
万博の開場時間は午前9時から午後10時。混雑時を避ける「平日券」(平日午前11時以降入場)、「夜間券」(午後5時以降入場)もある。会場に近いユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のチケットとのセット割引も検討中だ。
②入場券は日時の予約が必要
入場券はパソコンやスマートフォンを通じて専用サイトで名前などを登録して万博IDを取得し、電子チケットを購入する。面倒なのは来場日時の予約が必要なこと。混雑緩和対策だが、「予約方法が複雑でわかりにくい」との批判が多かった。
このため昨秋から旅行会社など指定の販売事業者あるいはコンビニのセブンイレブン、ローソン、ミニストップ、ファミリーマートの店頭で紙のチケットを購入できるようにした。紙チケットは予約なしでも午前11時以降なら来場可能だが、混雑が予想される特定日は入場できないといった制限も多い。
行列回避へ、日時予約を導入するパビリオンやイベントもある。万博協会のホームページで予定を確認しながら予約し、枠をオーバーした場合は抽選になる。1日の予定を組み立てるのはけっこう難しい。
③会場はマイカーの乗り入れ禁止
会場となる大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」に通じる鉄道は大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)中央線のみ。夢洲と大阪市内を結ぶ道路はトンネルと橋が1つずつあるだけで、会場にマイカー用の駐車場はない。
車で訪れる場合は夢洲の隣の舞洲(まいしま)、堺市、兵庫県尼崎市に設ける専用駐車場に止めて、会場まではシャトルバスを利用する。駐車場の利用は有料で、予約が必要だ。
混雑するとしても大阪メトロ中央線の利用がお勧め。夢洲駅から東の入場ゲートまではすぐで、時間が読みやすい。新大阪駅、大阪駅など主要駅からは有料のシャトルバスが出ていて便利だが、JR桜島駅発着以外は予約での乗車となる。
④大型荷物は持ち込めない
幅60、奥行き90、高さ40センチメートルを超える荷物のほか、キャスター付き荷物は会場内に持ち込めない。東西のゲートでは各100個まで大型荷物を預かるが、1個1万円と高額。地下鉄の混雑などを考えてもスーツケースなどはホテルか大阪市内のコインロッカーに預けて訪れるのがよい。
⑤会場内はキャッシュレス決済のみ
買い物や飲食はクレジットカード、電子マネー、スマートフォンを用いたコード決済で現金は使えない。それらの決済手段がない場合は万博協会が運用するデジタルウォレットや会場内でチャージできるプリペイドカードを利用する。キャッシュレス社会を進めるための試みだが、不慣れな来場者が途方に暮れる恐れもある。
⑥弁当など食品は持ち込み可能
禁止の予定だったが、マイボトルやペットボトルの飲料も含めて食品は持ち込めるよう変更した。世界最大級の木造建築物「大屋根リング」の上から景色を眺めながら食べるのもいいかもしれない。ビンや缶、アルコール類の持ち込みは禁止。
1月27日からは大阪市内全域が路上喫煙禁止となり、指定喫煙所など以外での喫煙は1000円の過料が徴収される。万博会場内での喫煙も禁止で、ゲート付近に喫煙所を設ける。
⑦夏場は暑さ対策が必須
6~9月は暑さ対策が必須だ。昨夏、大屋根リングの上部の通路をサーモグラフィーカメラで測定したところ表面温度は70度近かった。万博協会は暑さ指数(WBGT)で熱中症の危険度を予測し、情報提供や対策を行う。神戸大都市安全研究センターの大石哲教授は「照り返しや蒸し暑さを考えると、地面に近いベビーカーや車イスの利用者は特に要注意」と警告する。
こまめにパビリオンなど屋内に入ったり水分を取ったりする必要がある。大屋根リングの下の通路や静けさの森は日陰になり風も通りやすい。混雑だけでなく、暑さの点からも会期前半の来場が快適だろう。
政府や万博協会は「未来社会の実験場」という万博のコンセプトに沿って、電子チケットの事前予約による混雑緩和やビッグデータの活用、キャッシュレス化など高い目標を設定した。しかしデジタル化で世界に後れを取る日本社会がついていけず、前売りの低迷など混乱を招く一因になっているのは否めない。高齢者も含めて楽しめるよう、販売方法などで柔軟な対応が求められる。
海外や未来に目を向ける機会に
かねて「何が見られるかわからない」という指摘が多かったが、展示やイベントの内容については昨秋以降、次第に明らかになってきた。
「万博の華」といわれる海外パビリオンは、個性的な展示やイベントが売り物だ。イタリア館は天球儀を肩に担いだ姿で有名な大理石彫刻「ファルネーゼのアトラス」を日本初公開する。バチカン市国の出展スペースにはバロックの画家カラヴァッジョの代表作「キリストの埋葬」が展示され、「バチカン美術館で高さ5メートルほどのところに展示している作品を目線の高さで見られる」という。
「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のテーマに沿って映画監督の河瀬直美さんや生物学者の福岡伸一さんら8人のテーマ事業プロデューサーがそれぞれ企画したパビリオンは建築も展示も一見の価値がある。iPS細胞から作った「動く心臓」などの最先端技術も間近に見られる。このほか内外のアーティストが登場する催しや、世界中の食が楽しめるレストランも人気を呼びそうだ。
160に近い国・地域が半年間も集って自国の魅力をアピールし交流する催しは、今後の日本ではもう開かれないかもしれない。次第に整ってきた会場の様子を見るにつけ、特に子どもたちや若者が海外や未来に目を向けるまれな機会になるとの思いを強くしている。
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名鉄グループ、レベル4自動運転バス「30年代に数路線」-名鉄130年の岐路[2025/01/29 05:00 日経速報ニュース 1326文字 画像有 ]
名鉄グループバスホールディングス(HD)は自動運転のバス路線開設に動く。2030年以降にグループ内で数路線を設けることを目指す。運転手の対応が不要になりやすい電子決済を料金収受の念頭に置く。人口減少による乗客減や人手不足に対応し、業界で先駆けて新しい運行形態を推進する。
名鉄グループバスHDの清水良一社長が日本経済新聞のインタビューで明らかにした。特定条件下で運転を完全自動化する「レベル4」での自動運転を想定しており、今後定期運行に向け知見を集める。
清水社長は「新しい技術やオペレーションを導入して既存のバスのイメージを変える」と強調。運行開始時期について「エリア選別をしながら30年以降に数カ所を目指す」と話した。自動運転バスは導入コストも高く、民間事業者として可能な規模も見定めながら路線を抽出する方針だ。
自社主導での実証実験も加速する。グループ傘下の名鉄バス(名古屋市)は現在、愛知県岡崎市や日進市で運転手が状況に応じて介入する「レベル2」の自動運転バスを実証運行している。ただ、様々な道路環境における安定走行といった面に重点を置いた試行が多く、同社の担う分野も一部に限られる。
実際の運行では運賃収受や異常時の対応なども欠かせない要素になる。清水社長は「バスの運行全体を含めて我々が主体となって実証をする。安全や運賃などの運行に関する経験値を高めていく」と語った。
清水氏はキャッシュレスが運行実現に向けたカギになるとの認識も示した。「自動運転で現金支払いするのは現実的ではない」と指摘した。完全キャッシュレスのバスも視野に入るとみられる。高齢者が多い地域などで受け入れられるよう行政と連携して体制を整えることが欠かせない。
自動運転がバス路線で運用されるようになれば、中長期的にバス運転手の人手不足や不採算路線といった課題にも対応できる可能性がある。
バス業界は中長期的に深刻な運転手不足に陥る。日本バス協会の試算によると、運転手は30年に全国で3万6000人不足するという。中部では足元でJR東海バス(名古屋市)が19歳の運転手を運行に従事させたり、三重交通が大型免許を持つ消防士らを対象に60歳以上の転籍を認めたりするなど知恵を絞る。
名鉄グループバスHDも24年に傘下の企業をまたいでの運転手の相互活用を始めた。名鉄観光バスの閑散期に同社の運転手数人を名鉄バスの路線バスで従事させた。清水社長はこうした取り組みを今後も拡大する方針を示した。休憩所の改装など労働環境の改善で離職者も減少しているという。
グループ傘下の名鉄バスは25年秋に名古屋駅前―栄地区間の運行を開始するスマート・ロードウェイ・トランジット(SRT)の運行を担う。すでに名鉄バス営業所に基地を設置しており、運行開始までに慣らし運転などの準備作業を進める。
名鉄は鉄道やバス、タクシーといった交通事業を多く持つ。人口減少が進むなか、地域の事情に沿った交通手段で住民の「足」を守る必要がある一方、名古屋駅の再開発事業などの資金負担を踏まえ収益性を高めることも欠かせない。自動運転のような新しい技術の推進に加え、運行の効率化といった施策も求められる。
(石原誠樹)
マスク氏のX、米国で送金サービス開始へ VISAと提携で[2025/01/29 04:54 日経速報ニュース 697文字 画像有 ]
【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家イーロン・マスク氏が率いる米X(旧ツイッター)は28日、米カード大手のビザと提携してSNSアプリ上で送金サービスを始めると明らかにした。Xのアカウントをデビットカードとひも付け、利用者同士のお金のやりとりを可能にする。
リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)がXへの投稿で表明した。Xのアプリにウォレット(電子財布)の機能を持たせる。ビザのサービス「ビザダイレクト」を介して、Xのアプリとデビットカードの間で入出金ができるようにする。銀行口座への入金も可能とする。
米国では個人間送金アプリとして米決済大手ペイパル・ホールディングスが手がける「ペイパル」や「ベンモ」が普及している。Xでも利用者間で同様の送金が可能になる。SNS上のクリエーターがアプリ上でコンテンツの対価を受け取るなどの用途を想定する。
ヤッカリーノ氏は具体的な提供開始時期や地域を明らかにしていない。米CNBCによると1~3月中にも開始する。Xは米国内の40以上の州で金融サービスの認可を取得しており、まず米国で始める見通しだ。
マスク氏にとってXと金融サービスの融合は念願となる。のちに合併でペイパルとなる金融サービスの「X.com(エックス・ドット・コム)」を1999年に起業した経緯がある。22年に旧ツイッターを買収すると翌年にXに改名した。多様な機能を備える「スーパーアプリ」に進化させる一環として金融の強化を掲げてきた。
24年1月にも、年内に個人間送金のサービスを始めると発表していた。送金事業の免許取得といった体制が整うまで時間を要し、当初の計画からは遅れている。
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ファミマやドンキ、卵子凍結・ピル補助で働きやすく[2025/01/29 02:00 日経速報ニュース 1363文字 画像有 ]
小売業界で、女性社員が働きやすいように社内制度を整える動きが広がっている。ファミリーマートが卵子凍結を通常より安く利用できる福利厚生制度を始めたほか、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは生理痛を緩和する低用量ピルの費用を補助する。全産業の中でも女性就業者が特に多い小売業で、働きやすさに配慮する取り組みが本格化してきた。
「不妊治療をへて子どもを授かったが、夫婦で卵子凍結も考えていたから、制度ができたのは希望になる」。ファミマで働く40代の男性は制度整備をこう評価する。ファミマは2024年7月から、卵子の凍結保管サービスを通常より安く利用できる福利厚生制度を始めた。毎月5500円かかる卵子の保管料が3割ほど安くなる仕組みだ。
対象者は本社社員とその家族で、配偶者や2親等以内の親族まで含むのが特徴だ。希望者は再生医療関連事業を手掛けるセルソースが提携する医療機関を受診し、カウンセリングや検査を受け卵子を凍結する。検査費や採卵・凍結費用は自己負担になる。
厚生労働省は21年度から、がん治療の前に卵子や精子などを凍結保存する「妊孕性(にんようせい)温存療法」の研究促進の補助事業を始めた。卵子の凍結は将来の妊娠に備える選択肢の一つとして注目されており、企業も福利厚生として制度を整え始めた。
パンパシHDは、23年3月から生理痛を緩和する低用量ピルの服用費用の補助を始めた。女性社員だけでなく、男性社員の配偶者など社員のパートナーも対象で、女性社員には服用費用の全額、パートナーには半額を補助する。足元で、月に120~130人の社員が補助を利用している。
パンパシHDは開始以来、社内の周知に力をいれている。社員向けの専用サイトで制度の概要を発信しているほか、オフィスの女性トイレの個室にポスターを掲示。ポスターに印刷したQRコードから専用サイトにアクセスできるようにしている。「女性が能力を発揮しやすい職場づくりにつながるほか、男性社員も女性の健康課題や働き方について知識を深めるきっかけにしてほしい」(同社の担当者)
小売業ならではの取り組みとして、女性の健康問題を技術で解決する「フェムテック」の商材の発信や品ぞろえを強化する動きもある。
イオンは24年10月、イオンレイクタウンkaze(埼玉県越谷市)で日本女子大学の学生とともにフェムテックのイベントを開いた。吸水パンツや栄養食品などを展示し、機械をつかって女性の妊娠を体験できるコーナーも設けた。同大食物学科2年の佐々木美羽さんは「イベントを通して、男性もフラットに家族みんなで話すきっかけになってほしい」と話す。
イオンは23年からフェムテック分野の商品の扱いを強化してきた。吸水パンツをはじめとするイオンで販売するフェムテック商品数は約70品目で、約280店舗で販売している。25年の関連商品の売上高は前年比2割増を目指し、取扱店舗数も増やす方針だ。
産婦人科医で慶応義塾大学の名誉教授でもある、一般社団法人吉村やすのり生命の環境研究所(東京・千代田)の吉村泰典代表理事は「ここ5年で、企業トップによる女性の健康問題の意識が高まった。健康問題に対応することが生産性を高め、企業価値向上につながる」と指摘する。
(平岡大輝、稲福祈子)
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X、アプリで送金 利用者同士 まず米、ビザと連携[2025/01/29 日本経済新聞 夕刊 1ページ 377文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家イーロン・マスク氏が率いる米X(旧ツイッター)は28日、米カード大手のビザと提携してSNSアプリ上で送金サービスを始めると明らかにした。Xのアカウントをデビットカードとひも付け、利用者同士のお金のやりとりを可能にする。
リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)がXへの投稿で表明した。Xのアプリにウォレット(電子財布)の機能を持たせる。
ビザのサービス「ビザダイレクト」を介して、Xのアプリとデビットカードの間で入出金ができるようにする。銀行口座への入金も可能とする。
米国では個人間送金アプリとして米決済大手ペイパル・ホールディングスが手がける「ペイパル」や「ベンモ」が普及している。
Xでも利用者間で同様の送金が可能になる。SNS上のクリエーターがアプリ上でコンテンツの対価を受け取るなどの用途を想定する。
24年国内消費、力強さ欠く 0.3%増で2年連続伸び縮小 食品など節約、旅行も不振[2025/01/29 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1418文字 PDF有 書誌情報]
国内消費が力強さを欠いている。民間のクレジットカード決済額を基に分析した2024年の消費額は物価変動を除いた実質で前年比0.3%増と小幅な増加にとどまり、伸び率は2年連続で縮小した。食品など節約志向が根強いほか、旅行需要が振るわず、ホテルや旅館の宿泊代金が1割以上減少した。
厚生労働省によると24年11月の実質賃金は4カ月ぶりにプラスに転じた。企業による賃上げの動きが消費の底上げにつながるかが注目だ。
データ分析のナウキャスト(東京・千代田)とJCBがクレジットカード決済額に基づく消費データを対象に、24年12月までの最新の状況が確認できる東京都の実質ベースの指数を分析した。22年の消費額は前の年と比べて5.0%増、23年は同1.1%増で、伸び率は縮小傾向が続く。
24年の消費はモノが前年比0.2%減、サービスは0.7%増だった。モノのなかで消費減速が目立ったのが家電などの機械器具小売業で、3.7%減だった。新型コロナウイルス禍でテレワークが増え、自宅の家電を買い替える需要が一巡し、21年以降は前年比マイナスが続く。
気温の高さなどが影響し、織物・衣服・身の回り品小売業は3.3%減だったほか、スーパーなどの各種商品小売業も2.1%減少した。帝国データバンクによると、24年の飲食料品は1万2520品目の値段が上がり、消費者の節約志向が強い。
一方、ドラッグストアでの消費を含む医薬品・化粧品小売業は2.6%増と好調だった。物価高で様々な商品の値段が上がる中、生鮮食品や日用品まで手ごろな値段でそろえるドラッグストアで少しでも安く購入しようとするニーズがあったとみられる。
サービスは前年比0.7%増え、外食が4.6%増と最も伸びが大きかったが、前年の11.8%増からは減速した。ナウキャストの中山公汰データアナリストは「新型コロナ禍の反動で外食は強く出ていたが、巡航速度に戻ってきた」と見る。
低調さがきわだったのが旅行消費だ。ホテルや旅館の宿泊は11.7%減となり、2年連続マイナスとなった。23年よりもマイナス幅が拡大した。国内旅行需要の一巡や、訪日外国人(インバウンド)の増加により宿泊や旅行の価格上昇で旅行を控える動きが背景にあるとみられる。
内閣府が1月に発表した24年12月の景気ウオッチャー調査では「国内旅行者数の減少が続き、インバウンドも季節的に少ないため、売り上げが減少している」(北陸の都市型ホテル)といった声もあった。
政府統計でも消費が振るわない構造は同じだ。総務省が発表する家計調査は直近の11月まで4カ月連続でマイナスとなった。11月は物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.4%減だった。
厚生労働省が24日発表した24年11月の毎月勤労統計の確報値によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.5%増えた。速報値ではマイナスだったが、賞与などが反映され4カ月ぶりにプラスに転じた。
25年1月24日に日銀は追加利上げを決めた。みずほリサーチ&テクノロジーズは日銀の追加利上げでは高齢世帯を中心に利子収入が増える一方、現役世代には住宅ローン負担が増すと分析する。合計でみると家計全体では年間6000億円程度のプラス効果になるとみる。実質賃金のプラス定着に加え、利上げによる家計へのプラス効果が25年以降、消費にも表れてくるかが注目だ。
【図・写真】食品などの節約志向が根強かった
PayPayでコロナ治療保険 住友生命系、薬処方で[2025/01/29 日本経済新聞 朝刊 9ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
住友生命保険の子会社アイアル少額短期保険は28日、新型コロナウイルス治療薬の費用を保障する保険を販売すると発表した。保険料は1カ月100円からで、コロナに感染し治療薬を処方されると最大3万円の保険金を受け取ることができる。PayPayほけん専用商品の第4弾として、PayPayアプリ上で販売する。
岡藤正広(28) 孫さんの提案 「真の総合商社」の試金石 ファミマの可能性を思い知る(私の履歴書)[2025/01/29 日本経済新聞 朝刊 40ページ 1406文字 PDF有 書誌情報]
あれは2017年末のことだ。ある方の紹介でソフトバンクグループ社長の孫正義さんと会食した際に、孫さんから社外取締役への就任を打診された。「光栄ですが、ちょっと今は余力がありませんので」と丁重にお断りした。すると、孫さんからすかさず二の矢が飛んできた。
「うちと50%ずつでファミリーマートをやりませんか」
折半で共同買収しないかということだ。「なぜ携帯会社のソフトバンクがファミリーマートを?」。これには思わずポカンとしてしまった。だが、孫さんの話に耳を傾けるうちに合点がいった。
孫さんはインターネットを主戦場にしてきた。そこで生まれるデータをどう押さえるかが、ネットビジネスの勝敗を決める。そもそも携帯電話に参入したのも、モバイルでネットが使われる時代を見越してのことだったという。
モバイルは使う場所を問わない。スマホでの決済を通じて、これまでネットが行き届かなかったリアルの世界のデータにまで手が届くようになる。どんな人たちが、いつ、どこで、どんなものにお金を払っているのか――。そういう視点で見ると、全国に店を持ち老若男女が24時間訪れるコンビニは膨大な購買データを集めるプラットホームということになる。
今振り返れば、孫さんの提案はソフトバンクがスマホ決済のPayPayを始める直前のことだ。ファミリーマート共同買収の狙いは、決済を通じてリアルのデータを取ることにあったのだろう。やはり考えることのスケールが大きいとうならされる。
それと同時に、ファミリーマートの持つ力を理解しているつもりで、そうではなかったと思い知らされた。我々には見えなかったコンビニの価値が、デジタル産業のビジョナリーには見えていたのだ。
そう考えるとオチオチしていられない。コンビニに興味を持つのは孫さんだけだろうか。ここはもっと深く、ファミリーマートの経営に関わるべきだと考えた。
2018年に出資比率を50.1%に高めて子会社化し、20年には残る全株を取得して完全子会社にした。投じた資金は総額で7000億円になる。実は、いずれやるべきだと思っていたのだが私の背中を押したのは、あの時の孫さんの提案だった。
こうして伊藤忠の川下ビジネスの柱として手元にたぐり寄せたファミリーマート。その力を引き出せるかは、未来の伊藤忠にとっての試金石になると考えている。
当社は「総合商社」と言われる。確かに手掛ける事業の範囲は相当なものだ。ただ、そのひとつずつが有機的に連動しているかと言われれば、そうとも言い切れない。専門家集団の集団と言えば聞こえは良いかもしれないが。
言うまでもなくコンビニは我々の身の回りで必要なものが、限られたスペースにぎゅっと詰まったビジネスだ。そこで試されるのが、本当の意味での総合力だろう。問われるのが縦割りの打破だ。そのために19年に新設したのが第8カンパニーだった。繊維や機械など縦割りの業種別に分かれた7つのカンパニーの力を結集させるのが目的だ。
ファミリーマートが我々に問うのは真の総合商社への脱皮だ。伊藤忠の専門家たちは力を合わせて何か新しい価値を創れているか。読者の皆さんが次に緑の扉をくぐられる際には、是非そんな視点で店内を観察していただけないだろうか。もちろん、厳しいご意見を歓迎します。
(伊藤忠商事会長CEO)
【図・写真】孫正義さんはコンビニの真価を見抜いていた(2024年11月)
ドラッグ店とスーパー、九州で火花 コスモス薬品、売上高1兆円へ[2025/01/29 日経MJ(流通新聞) 2ページ 1612文字 PDF有 書誌情報]
九州地盤のドラッグストア業界がスーパーから顧客を奪い勢力を拡大している。地場最大手のコスモス薬品は徹底したローコスト経営で出店を加速、売上高は2025年5月期に初めて1兆円を超える見通しだ。対するスーパー側もイオン九州が新業態で反攻に打って出るなど、激しい競争を繰り広げている。
「コスモスには薬よりも食品や日用品を買いに来る」。福岡市近郊にあるJR篠栗線の柚須駅近く。平日の午後4時ごろ、ドラッグストアコスモス柚須店(福岡県粕屋町)を仕事帰りに訪れた20代の会社員女性は、夕食用に皿うどんの麺や卵などを買い求めた。ティッシュなど生活必需品が切れた時にも同店を頼りにするという。
コスモスの強みは充実した食品の品ぞろえと破格ともいえる安さだ。コメやカップ麺、冷凍食品など幅広く取りそろえ、ある店舗では6枚切り食パンを税込み89円で販売する。節約志向の消費者の支持を集め、加工食品の売上高は全体の6割を占める。
コスモスの横山英昭社長は「当社(の存在意義)はローコストオペレーションに磨きをかけることにあると思っている」と強調する。郊外の幹線道路沿いの大型店を基本とし、同一地域で集中的に出店する「ドミナント」戦略により低コストで安定した調達網を構築。店内では商品を売れ筋に絞り、現金決済に限ることで業務や決済手数料の負担をなくす。
徹底したローコスト経営は取引先への姿勢にも表れる。同社と取引がある食品メーカーの幹部は「コスモスへの納品ミスは許されない」と打ち明ける。季節の変わり目など陳列商品の入れ替え時に棚に残れるかどうか、厳しく評価されるという。
店舗数は右肩上がりに増えている。24年11月末時点で1546店と、前年同月末比120店(8%)増えた。業界ではM&A(合併・買収)で店舗網を一気に広げようとする企業が多いなか、コスモスはあくまでも自前出店を貫く構えだ。
横山社長は「今期(25年5月期)と来期は年間120店、その後も当面同じペースで出店を続けていきたい」と意気込む。640店舗を展開する地盤の九州だけでなく、関東や中部などでも店舗網を拡大している。25年5月期の売上高は前期比7%増の1兆370億円、純利益は微増の245億円を見込む。
九州でコスモスと激しく競い合うのが地域2番手のドラッグストアモリ(福岡県朝倉市)だ。24年3月期の売上高は1989億円と、前の期から1割近く伸びた。24年10月時点で九州を中心に393店舗を展開する。
売り場にはニンジンやタマネギ、鶏肉など様々な生鮮食品が並び、もはやスーパーだ。クレジットカード決済などで顧客の利便性を高めつつ、セールや割引クーポンを駆使しコスモスより低価格を打ち出す商品も多い。
ほかにもサンドラッグ傘下のダイレックス(佐賀市)は医薬品や総菜を取り扱うディスカウントストアを九州から甲信越まで399店舗(24年9月時点)展開し、増収増益が続いている。
ドラッグ勢に押されるスーパー側も逆襲を狙う。イオン九州は22年、ウエルシアホールディングスと共同出資でイオンウエルシア九州(福岡市)を設立。調剤機能を備えたドラッグストアと生鮮食品スーパーを融合した店舗で迎え撃つ。
23年4月の初出店を皮切りに、店舗数は25年1月末に10店舗となる予定だ。25年2月期からの3年間で福岡県内の駅前や住宅地を中心に50店舗の出店を目指す。
九州経済産業局によると、九州7県のドラッグストア販売額は23年度に7933億円と前年度比8%増えた。店舗数は5%増え、増加率は全国を2ポイント上回る。ただ23年10月の推計人口に基づく九州の人口1万人当たり店舗数は1.23と、全国の1.52より少なく「出店余地はまだある」(業界関係者)。好立地を巡る競争は今後さらに激しさを増しそうだ。
(西部支社 堀田真優音)
【図・写真】コスモス薬品は自前出店を貫く(福岡県粕屋町の店舗)
生体認証決済、埼玉の20店に 東武・日立が開発の「サクララ」[2025/01/29 日経MJ(流通新聞) 4ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
東武鉄道と日立製作所は共同開発した生体認証による決済サービス「サクララ」が埼玉県越谷市と川越市周辺の飲食店など20店舗で15日から利用できるようになったと発表した。同サービスは2024年に「東武ストア」など東武グループの一部店舗で導入が始まった。一般の飲食店への導入は今回が初めてとなる。
サクララは専用端末で指静脈の模様を読み取り、電話番号を入力して本人確認して事前登録したクレジットカードで決済する。利用者は「手ぶら」で買い物が出来る。東武グループ以外にも導入を進めている。
日立は生体認証技術の導入先を増やし、顧客データの活用など新たなサービスの展開を狙っている。
南越谷商店会の関森初義会長は「『サクララ』は利便性と安全性において画期的だ。街の活性化につなげたい」と話した。
【図・写真】「サクララ」を導入した「海鮮問屋 孝進丸」(15日、埼玉県越谷市)
JR東、スイカで鉄道サブスク 運賃割引や駅ビルのクーポン 28年度にも、行政サービスも対応[2025/01/29 日経MJ(流通新聞) 5ページ 1292文字 PDF有 書誌情報]
JR東日本は交通系ICサービス「Suica(スイカ)」を使ったサブスクリプション(定額課金)を2028年度にも始める。毎月一定額を支払うことで運賃を割り引いたり、駅ビルのクーポン券を付与したりするサービスを想定する。電子決済のシェア争いが激しくなるなか、柔軟に使える機能を増やして新たな生活インフラに育てる。
JR東の共通アプリ「Suicaアプリ(仮称)」を28年度に取り入れる。従来はスイカのほか、切符予約サイト「えきねっと」やクレジットカード「ビューカード」などグループの会員サービスが分散していた。アプリの導入で鉄道や買い物、金融といった各機能をまとめて使えるようにし、事業の垣根を越えたサブスク展開を目指す。
例えば毎月3000円を支払えば、最寄り駅を起点にどの駅にも半額運賃で乗り放題できるようなサービスをつくる。駅ビルで一定額の買い物をした利用者には帰りの運賃を割引きにするなどの特典も設ける。駅ナカでのイベント開催日や記念日に合わせてクーポン券を配るなど、鉄道の利用促進につながる企画も検討する。
これまでスイカは2万円までしかチャージできなかった。今後コード決済機能を施し、利用上限を引き上げる。一度に使える金額が増えれば、クーポンや割引券を獲得しやすくなる。後払い機能も設けることで決済金額・頻度の向上につなげる。
スイカは累計1億超の発行数を誇る。鉄道利用に加え、電子マネーとしても使える利便性から、コンビニエンスストアや飲食店など様々な業種との相互利用が進んだ。
一方、電子決済のシェア競争は激しさを増している。経済産業省の23年調査によると、キャッシュレス決済額の84%をクレジットカードが占め、スイカを含む電子マネーは5%にとどまる。「PayPay」などコード決済(9%)も独自のポイントを強みに台頭する。
スイカの優位性を保つには、従来の決済手段にとどまらない機能の拡充が求められる。人口減で移動需要も縮小するなか、鉄道や商業の縦割りを崩して利便性を高めて、沿線内外の顧客を引きつける独自の戦略を打ち出すことが重要になっている。
JR東の喜勢陽一社長は「定期券や定期外のような鉄道の当たり前を超え、顧客ごとに合わせた割引きやクーポンなど今までにない便利な移動体験を提供する」と語る。スイカに蓄積するビッグデータを活用し、日々の生活に根ざしたサービス展開を目指す。
スイカの情報を使い、新幹線の到着時間に合わせて旅先の駅にタクシーを呼べる自動配車サービスの展開を模索する。駅ビルや店舗での消費データなどを人工知能(AI)で分析することで、健康状態に合わせた食事や運動メニューの提案もできる。
沿線各地の自治体向けには、特定エリアのみで使える「ご当地Suica(仮称)」を導入する。マイナンバーカードと連携し、地域の特性に応じた割引商品や乗り合いバスの利用、給付金の受け取りなど行政サービスにも対応できるようにする。
(石崎開)
【図・写真】モバイルスイカを活用して柔軟なサービス開発を急ぐ
【図・写真】28年度をめどに鉄道のサブスクサービスを始める(京浜東北線)
かつての新人類 ディスコに夢中? 還暦過ぎても なおアクティブ[2025/01/29 日経MJ(流通新聞) 9ページ 2599文字 PDF有 書誌情報]
かつて「新人類」と呼ばれた1955~65年ごろ生まれの最後の世代が還暦を迎える。従来像とは異なる世代がシニア世代になりつつある今、改めてシニア世代の消費行動を理解する必要がある。ハルメクホールディングス傘下のシンクタンク、ハルメク生きかた上手研究所が2024年12月に発表した「2024―2025シニアトレンド」のキーワードを基に、25年のシニア世代の趣味・嗜好、消費スタイルを考察する。
「『何かをするのには年を取り過ぎている』という年齢差別に捕らわれないシニア世代が近年増え、新しいトレンドが生まれている。特に新人類と呼ばれた世代は、これからどう生きるのかを考え、改めて何かに挑戦しようと意気込んでいる」と語るのは研究所長を務める梅津順江氏だ。
■デジタル駆使して少しでもお得に 「シニアトレンド」では、24年に盛り上がりを見せ今後も継続して盛り上がりを見せそうなこと、25年に盛り上がりそうなこととして「デジ得シニア」「シニア解放区」「エイジフリーWORK」「シンニーア(シニア+新NISA〈少額投資非課税制度〉)」「ラストパートナー」の5つをキーワードにまとめた。
研究所の調査によると、24年の全国の55~74歳女性436人のスマートフォン保有率は98.9%。デジタルサービスの利用率はネットショッピングが52.1%、オンラインまたは2次元コード(QRコード)決済が45.4%、ポイ活が43.3%だった。19年と比較すると、それぞれ18.6ポイント増、40.2ポイント増、24.9ポイント増と大きく伸長している。
梅津氏は「新型コロナウイルス禍が明けて、シニアも消費意欲が高まってきた。加えて物価高によって、ポイ活やポイントが付く決済方法などデジタルを活用してより得する買い物や生活スタイルに関心が集まったのではないか」と分析。このことから「デジ得シニア」をトレンドキーワードとして挙げたという。
できるだけ得に生活したいという気持ちは「シンニーア」というキーワードにも表れている。
金融庁の「NISA口座の利用状況調査」などを基に研究所が分析した結果によると、24年6月末時点で人口に対するNISA口座の保有率は22.7%と、22年6月末の15.8%から約1.4倍に伸長している。年齢別に見ると50代は17.5%から25.9%で約1.5倍、60代は18.1%から24.4%で約1.3倍に伸びていた。
梅津氏は「新NISA開始後、50代と60代のNISA口座保有率は、全世代合計と比較しても同等レベルで伸びている。(売却すれば)必要な時に現金化できる点に魅力を感じ、保有している金融資産を一部NISAに振り分けたのではないか」と考察する。
■「遊びにも仕事にも全力」 この資金は何のためにためているのか。今どきのシニアにとっては「遊びにも仕事にも全力で取り組むため」という側面も見えてくる。「新人類と呼ばれた世代は、若い時にディスコやサーフィンのブームを巻き起こした。ゴルフのような仕事の接待の延長線上にある趣味ではなく、家庭、仕事とはまた別のコミュニティーで趣味を楽しんできた世代だ」(梅津氏)
特にシニア世代になっても楽しめる趣味として今、再興の兆しを見せているのがディスコだ。
研究所が24年6月、50~86歳の女性490人に行った調査では「ディスコに行ってみたい」と回答した割合は21.0%、うちディスコ経験者288人で行ってみたいと回答したのは30.6%に上った。シニア世代の今後のコミュニティーづくりにおいて、ディスコになじみ深いというのは1つのヒントになるかもしれない。
ディスコ再興をけん引する人物の1人、DJ OSSHY氏はシニア世代を中心としたディスコイベント「シルバーディスコ」を東京都・中目黒にあるホールで月1回開催。近年は自治体や各種団体からの引き合いも多いという。「きっかけとなった高齢者施設でのイベントでは、車いすの参加者がディスコミュージックに合わせて踊り、汗をかき、はつらつとした表情になるところを目の当たりにした。その時に手応えを感じた」(同氏)
シルバーディスコ以外にも各所でイベントに出演しているが、シニア世代の参加者が非常に多いと言う。若い頃からアクティブな遊びになじみ深く、今も積極的に参加する意思があるということ。レジャーや趣味、消費対象についても古典的なシニア像に縛られていてはそのニーズをくみ取れなくなる可能性が高い。
■マッチングサービスに可能性 遊びだけでなく、仕事などの社会参加にも積極的だ。研究所が24年3月、60~79歳の女性402人に行った調査では、新しい仕事に就業したいと思う人は22.9%、ボランティアに参加したいと思う人は56.5%に上り、トレンドキーワードにも「エイジフリーWORK」が選出された。
「特に新人類と呼ばれた世代は、本人にとって新しいことに挑戦する意欲が明確に高いと感じている」と梅津氏。新しい仕事やボランティアへの参加は挑戦する意欲を満たすと同時に、社会との関わりも維持できるという点でシニア世代にとって魅力的だ。
今後はこうしたニーズに寄り添うビジネスの需要も高まっていきそうだ。梅津氏は「近年のシニア世代は定年後を、人生の最後のための準備期間として捉えるのではなく『第二の人生をどうやって生きるのか』という方向で考えている。だが、サポートするサービスはまだ足りていないのではないか」と提起する。
トレンドキーワードにも挙がっている「ラストパートナー」とは、人生の最後を共にできる相手のこと。離婚件数に対する熟年離婚の割合は過去最高を更新していて、今の自分に合った恋愛相手、趣味を共に楽しむ仲間、新しい仕事や住まいなど第二の人生を歩む上で求めるものは多い。梅津氏は「例えば」と前置きした上で「シニア世代向けの各種マッチングサービスには、ビジネスの可能性がありそうだ」と見る。
(日経クロストレンドから再構成、日経クロストレンド 品田彩華、写真提供 エス・オー・プロモーション)
【図・写真】「新人類」と呼ばれた世代が過ごした主な出来事(ハルメク生きかた上手研究所の資料を参考に日経クロストレンド編集部が作成)
【図・写真】DJ OSSHY氏(手前)のディスコイベントではシニア世代が盛り上がっている
飼料は昆虫「サステナ鰤」 阪急うめだで期間限定[2025/01/29 日経MJ(流通新聞) 11ページ 741文字 PDF有 書誌情報]
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店(大阪市)で、丸紅が昆虫飼料で育てた養殖ブリ「鰤(ぶり)リアント」を期間限定で販売する。刺し身の柵や刺し身、切り身を扱う。消費者の反応を踏まえて、継続的に店頭で扱うかどうかを判断する。
2月5~16日に地下の鮮魚売り場「魚の北辰」で販売する。価格は刺し身用の柵が100グラム当たり498円と、一般的な養殖ブリと同程度だという。売り場にはブリのブランド名やサステナブルな原料で育てたことを記した販促物を設置する。
商品のパッケージにはお薦めの調理方法や養殖の説明動画を記載したサイトの2次元バーコード(QRコード)も付けるが、いずれも昆虫を飼料の一部に使っていることは打ち出さない。
2月12~18日には千里阪急(大阪府豊中市)でも販売する。本店に先駆けて販売した西宮阪急(兵庫県西宮市)では、サステナブルな取り組みに共感して購入する客がいたほか、「脂はのっているが他のブリより脂がしつこくない」という反応が得られたという。
ブリは「ミールワーム」という昆虫からつくった飼料で育てた。餌として一般的な魚粉は今後価格の高騰や不足が懸念されており、量産が見込まれて、安定的に仕入れることができる昆虫飼料は持続可能なえさとして期待されている。丸紅は味について「一般的なブリと差異がなく、おいしい仕上がりになっている」と説明している。
昆虫飼料で養殖した魚は、イメージだけで敬遠する消費者や小売り、卸業者が一定数いる。丸紅のウェブ調査では、昆虫飼料で育てたブリを「食べたい」と答えたのは3割だった。ただ試食後の同比率は6割まで上昇し、意義を説明すると8割弱に達したという。
【図・写真】阪急うめだ本店でも昆虫飼料で育てたブリを期間限定で販売する(別店舗の売り場)
勘定系プログラミング言語変更 北国銀「脱コボル」で近代化 マルチクラウド化と並行[2025/01/29 日本経済新聞 地方経済面 北陸 8ページ 1169文字 PDF有 書誌情報]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は28日、傘下の北国銀行の勘定系システムで使うプログラミング言語を「COBOL(コボル)」から他の言語に変更すると発表した。主流言語の「Java」などへの転換を想定する。勘定系システムのマルチクラウド化と並行して進め、2027年1月の完成を目指す。
同日、東京都内で記者会見した北国FHDの杖村修司社長が明らかにした。北国FHDは北国銀の勘定系システムを刷新する「次期コアバンキングシステム」の開発を進めている。記者会見では同システムの開発の進捗を報告した。
「単にマルチクラウド化するだけでなく、システム自体を近代化する」。会見で杖村社長はこう強調した。同行は21年に勘定系を米マイクロソフトの「Azure(アジュール)」に国内行で初めて移行した。新システムでは新たに米グーグルのクラウドを導入し、片方のクラウドの大規模障害時にも素早く復旧できる体制を整える。
マルチクラウド化と並行して進めるのが「脱コボル」(北国FHD)だ。勘定系をクラウドに移行した後も言語はコボルのままだったが、コボルは1959年に誕生した言語で扱える人材も減少している。インターネットバンキングなど同行の他のシステムではジャバなどの主要言語が使われており、勘定系と他システムをより円滑につなげるようにする。
勘定系と他のシステムで使用する言語を主要言語に統一し、コストも削減する。北国FHDはシステム部門の要員を現在の355人から25%減の約270人に削減できると見込む。中長期的に見たシステム費用は現在の年70億円台から34年3月期には50億円台まで削減できる見通しだ。
勘定系システムの近代化は北国FHDが23年に公表した「次世代地域デジタルプラットフォーム」の中核をなす。取引先はプラットフォームを利用して、自社のサービスに決済や融資といった機能を組み込めるようになる。杖村社長は「これからの時代はセキュリティを確保しつつ、取引先企業とつながらなければならない」と話した。
例えば、クラウド会計ソフトを使っている企業と北国FHDの基盤を連携させれば会計ソフトの情報を基に人を介さずに融資の自動審査もできるようになる。
会見には開発で連携するフィンテック企業のLiNKX(リンクス、東京・港)のオサムニア・モハメッド社長のほか、BIPROGY(ビプロジー、旧日本ユニシス)の葛谷幸司代表取締役専務執行役員CSO(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)も出席した。
杖村社長は勘定系システムのクラウドへの移行などを検討する他の金融機関を支援する方針も示した。北国FHD傘下のコンサルティング会社、CCイノベーションがコンサルに入ることなどを想定する。杖村社長は「他の金融機関へ支援する準備は整えている」と述べた。
X、アプリで送金、利用者同士 まず米、ビザと連携[2025/01/29 日本経済新聞 大阪夕刊 一面 18ページ 499文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=山田遼太郎】米起業家イーロン・マスク氏が率いる米X(旧ツイッター)は28日、米カード大手のビザと提携してSNSアプリ上で送金サービスを始めると明らかにした。Xのアカウントをデビットカードとひも付け、利用者同士のお金のやりとりを可能にする。
リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)がXへの投稿で表明した。Xのアプリにウォレット(電子財布)の機能を持たせる。ビザのサービス「ビザダイレクト」を介して、Xのアプリとデビットカードの間で入出金ができるようにする。銀行口座への入金も可能とする。
米国では個人間送金アプリとして米決済大手ペイパル・ホールディングスが手がける「ペイパル」や「ベンモ」が普及している。Xでも利用者間で同様の送金が可能になる。SNS上のクリエーターがアプリ上でコンテンツの対価を受け取るなどの用途を想定する。
ヤッカリーノ氏は具体的な提供開始時期や地域を明らかにしていない。米CNBCによると1~3月中にも開始する。Xは米国内の40以上の州で金融サービスの認可を取得しており、まず米国で始める見通しだ。
マスク氏にとってXと金融サービスの融合は念願となる。
北国銀行、基幹システム「脱COBOL」で 27年1月[2025/01/28 19:30 日経速報ニュース 1187文字 画像有 ]
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は28日、傘下の北国銀行の勘定系システムで使うプログラミング言語を「COBOL(コボル)」から他の言語に変更すると発表した。主流言語の「Java」などへの転換を想定する。勘定系システムのマルチクラウド化と並行して進め、2027年1月の完成を目指す。
同日、東京都内で記者会見した北国FHDの杖村修司社長が明らかにした。北国FHDは北国銀の勘定系システムを刷新する「次期コアバンキングシステム」の開発を進めている。記者会見では同システムの開発の進捗を報告した。
「単にマルチクラウド化するだけでなく、システム自体を近代化する」。会見で杖村社長はこう強調した。同行は21年に勘定系を米マイクロソフトの「Azure(アジュール)」に国内行で初めて移行した。新システムでは新たに米グーグルのクラウドを導入し、片方のクラウドの大規模障害時にも素早く復旧できる体制を整える。
マルチクラウド化と並行して進めるのが「脱コボル」(北国FHD)だ。勘定系をクラウドに移行した後も言語はコボルのままだったが、コボルは1959年に誕生した言語で扱える人材も減少している。インターネットバンキングなど同行の他のシステムではジャバなどの主要言語が使われており、勘定系と他システムをより円滑につなげるようにする。
勘定系と他のシステムで使用する言語を主要言語に統一し、必要なスキルの合理化により人件費などコストも削減する。北国FHDはシステム部門の要員を現在の355人から25%減の約270人に削減できると見込む。中長期的に見たシステム費用は現在の年70億円台から34年3月期には50億円台まで削減できる見通しだ。
勘定系システムの近代化は北国FHDが23年に公表した「次世代地域デジタルプラットフォーム」の中核をなす。取引先はプラットフォームを利用して、自社のサービスに決済や融資といった機能を組み込めるようになる。杖村社長は「これからの時代はセキュリティを確保しつつ、取引先企業とつながらなければならない」と話した。
例えば、クラウド会計ソフトを使っている企業と北国FHDの基盤を連携させれば会計ソフトの情報を基に人を介さずに融資の自動審査もできるようになる。
会見には開発で連携するフィンテック企業のLiNKX(リンクス、東京・港)のオサムニア・モハメッド社長のほか、BIPROGY(ビプロジー、旧日本ユニシス)の葛谷幸司代表取締役専務執行役員CSO(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)も出席した。
杖村社長は勘定系システムのクラウドへの移行などを検討する他の金融機関を支援する方針も示した。北国FHD傘下のコンサルティング会社、CCイノベーションがコンサルに入ることなどを想定する。杖村社長は「他の金融機関へ支援する準備は整えている」と述べた。
24年消費、実質0.3%増 旅行など減少で2年連続伸び縮小[2025/01/28 18:24 日経速報ニュース 1397文字 画像有 ]
国内消費が力強さを欠いている。民間のクレジットカード決済額を基に分析した2024年の消費額は物価変動を除いた実質で前年比0.3%増と小幅な増加にとどまり、伸び率は2年連続で縮小した。食品など節約志向が根強いほか、旅行需要が振るわず、ホテルや旅館の宿泊代金が1割以上減少した。
厚生労働省によると24年11月の実質賃金は4カ月ぶりにプラスに転じた。企業による賃上げの動きが消費の底上げにつながるかが注目だ。
データ分析のナウキャスト(東京・千代田)とJCBがクレジットカード決済額に基づく消費データを対象に、24年12月までの最新の状況が確認できる東京都の実質ベースの指数を分析した。22年の消費額は前の年と比べて5.0%増、23年は同1.1%増で、伸び率は縮小傾向が続く。
24年の消費はモノが前年比0.2%減、サービスは0.7%増だった。モノのなかで消費減速が目立ったのが家電などの機械器具小売業で、3.7%減だった。新型コロナウイルス禍でテレワークが増え、自宅の家電を買い替える需要が一巡し、21年以降は前年比マイナスが続く。
気温の高さなどが影響し、織物・衣服・身の回り品小売業は3.3%減だったほか、スーパーなどの各種商品小売業も2.1%減少した。帝国データバンクによると、24年の飲食料品は1万2520品目の値段が上がり、消費者の節約志向が強い。
一方、ドラッグストアでの消費を含む医薬品・化粧品小売業は2.6%増と好調だった。物価高で様々な商品の値段が上がる中、生鮮食品や日用品まで手ごろな値段でそろえるドラッグストアで少しでも安く購入しようとするニーズがあったとみられる。
サービスは前年比0.7%増え、外食が4.6%増と最も伸びが大きかったが、前年の11.8%増からは減速した。ナウキャストの中山公汰データアナリストは「新型コロナ禍の反動で外食は強く出ていたが、巡航速度に戻ってきた」と見る。
低調さがきわだったのが旅行消費だ。ホテルや旅館の宿泊は11.7%減となり、2年連続マイナスとなった。23年よりもマイナス幅が拡大した。国内旅行需要の一巡や、訪日外国人(インバウンド)の増加により宿泊や旅行の価格上昇で旅行を控える動きが背景にあるとみられる。
内閣府が1月に発表した24年12月の景気ウオッチャー調査では「国内旅行者数の減少が続き、インバウンドも季節的に少ないため、売り上げが減少している」(北陸の都市型ホテル)といった声もあった。
政府統計でも消費が振るわない構造は同じだ。総務省が発表する家計調査は直近の11月まで4カ月連続でマイナスとなった。11月は物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.4%減だった。
厚生労働省が24日発表した24年11月の毎月勤労統計の確報値によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.5%増えた。速報値ではマイナスだったが、賞与などが反映され4カ月ぶりにプラスに転じた。
25年1月24日に日銀は追加利上げを決めた。みずほリサーチ&テクノロジーズは日銀の追加利上げでは高齢世帯を中心に利子収入が増える一方、現役世代には住宅ローン負担が増すと分析する。合計でみると家計全体では年間6000億円程度のプラス効果になるとみる。実質賃金のプラス定着に加え、利上げによる家計へのプラス効果が25年以降、消費にも表れてくるかが注目だ。
メルカリ、NFTマーケットプレイス「メルカリNFT」を提供開始[2025/01/28 17:24 日経速報ニュース 934文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月28日
メルカリ、NFTマーケットプレイス「メルカリNFT」の提供を開始
~「メルカリ」から、「OpenSea」で人気のNFTを購入・出品することが可能に~
株式会社メルカリ(以下、メルカリ)は、2025年1月28日より、「メルカリ」でNFT(※1)の取引ができるNFTマーケットプレイス「メルカリNFT」の提供を開始いたします。「メルカリ」から、海外大手NFTマーケットプレイス「OpenSea」で扱う人気NFTの購入・出品(※2)が可能となり、従来のモノの売買ができるマーケットプレイスから、デジタルマーケットプレイスへと事業の拡大を開始します。
・「メルカリNFT」 : https://campaign.jp.mercari.com/pages/nft-2501-org-lp/index.html
※1 : Non Fungible Token(非代替性トークン)の略称。偽造・改ざん不能のデジタルデータ
※2 : 「メルカリNFT」以外で購入したNFTを出品することはできません
*参考画像は添付の関連資料を参照
・背景
メルカリは「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というグループミッション実現に向けて、誰もが簡単かつ安心・安全にモノの売買ができるサービスとして現在月間利用者数は約2,300万人、累計出品数は40億品(※3)を突破するなど、多くのお客さまにご利用いただくマーケットプレイスとして拡大を続けています。また、モノとお金だけでなく、「メルペイ」の決済・与信事業での支払い場所の拡大や新たな信用の創出や、「メルコイン」で暗号資産取引が可能となるなど、これまで様々な価値の循環を拡大してまいりました。
※3 : 2024年9月時点
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/686021/01_202501281721.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/686021/02_202501281721.pdf
住友生命系、PayPayでコロナ保険 治療薬処方で保険金[2025/01/28 16:59 日経速報ニュース 315文字 ]
住友生命保険の子会社アイアル少額短期保険は28日、新型コロナウイルス治療薬の費用を保障する保険を販売すると発表した。保険料は1カ月100円からで、コロナに感染し治療薬を処方されると最大3万円の保険金を受け取ることができる。PayPayほけん専用商品の第4弾として、PayPayアプリ上で販売する。
コロナ治療薬は高額で、利用をためらう患者も多い。保険で契約者の経済的負担を軽減する。
厚生労働省は4つの抗ウイルス薬をコロナ治療薬として認定している。治療薬は3割負担の場合でも1万5000円以上の費用がかかり、治療薬の利用をちゅうちょする感染者も多いという。保険期間は6カ月で、開始日は申し込みから14~30日後の間で指定できる。
PayPay保険サービスなど、PayPayアプリで加入できるコロナ治療薬に対応する「コロナ治療薬お見舞い金」の提供を開始[2025/01/28 14:52 日経速報ニュース 2329文字 PDF有 画像有 ]
【プレスリリース】発表日:2025年01月28日
PayPayほけん、PayPayアプリで加入できるコロナ治療薬に対応する日本初の保険「コロナ治療薬お見舞い金」の提供を開始
月額100円から加入可能。新型コロナウイルス感染症治療薬を処方された場合にお支払い。経済的負担を軽減し、安心して治療に専念できるシンプルな保険
・「コロナ治療薬お見舞い金」サービスページ : https://www.paypay-insurance.co.jp/promotion/covid-care/app/
LINEヤフー株式会社(以下、LINEヤフー)のグループ会社である、PayPay保険サービス株式会社(以下、PayPay保険サービス)、Zフィナンシャル株式会社とPayPay株式会社(以下、PayPay)は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」内の「PayPayほけん」ミニアプリ(※1)で「コロナ治療薬お見舞い金」(以下、本保険)の提供を本日より開始します。本保険は、高額な治療費が原因で新型コロナウイルス感染症治療薬(以下、抗ウイルス薬)による治療を躊躇しているユーザーが安心して治療に専念できるよう、抗ウイルス薬による治療の医療費負担をサポートする日本初(※2)の保険商品です。
※1 PayPayのパートナー企業が提供するサービスの予約や商品の注文、支払いなどがPayPayアプリからスムーズに行うことができる機能です。
※2 アイアル少額短期保険調べ(2025年1月時点。第三者が保険料を一部負担し、新型コロナ感染症の抗ウイルス薬治療の保障に特化した保険商品として。)
*参考画像は添付の関連資料を参照
新型コロナウイルス感染症は周期的に流行する傾向(※3)があり、2023年5月の「5類感染症」移行後も、インフルエンザと比べて入院者数は約6倍、死亡者数は約15倍多く(※4)危険性の高い疾患と言えます。
新型コロナウイルス感染症には感染しないための予防が重要であるものの、感染した場合の治療方法の一つとして、厚生労働省により有効性と安全性が確認され承認された抗ウイルス薬による治療(※5)が挙げられます。
しかしながら、抗ウイルス薬に関するアンケート調査(※6)によると、抗ウイルス薬による治療方法の認知度が低いことに加え、治療費が3割負担の場合でも1治療あたり15,556円~55,798円と負担が非常に大きい(※7)ことから、治療薬の使用を躊躇する方が多いという結果が出ています。この調査結果から、より安心して治療に専念できるよう、保険商品による治療費の軽減が求められることが考察されます。
本保険は、高額な治療費が原因で抗ウイルス薬による治療を躊躇しているユーザーが安心して治療に専念できるよう、PayPayほけんが持つ開発・販売ノウハウを活かして開発した保険商品です。新型コロナウイルス感染症と診断され、抗ウイルス薬を処方されると最大30,000円のお見舞い金が保障されます。
本保険はニーズに応じて3種類のプラン(お手軽プラン・基本プラン・安心プラン)から選ぶことができ、最も安価なプラン「お手軽プラン」では、月額100円で加入が可能です(3種類のプランの保険料と保障内容は下に記載)。また、保険料は「PayPayポイント」をはじめとする「PayPay残高」や「PayPayクレジット」で支払えます。
また、一度の申し込みで申込者本人だけでなく家族分も加入できるため、子どもや高齢の家族(※8)がいる家庭内でも備えられます。
※3 新型コロナウイルス感染症の傾向:厚生労働省ウェブサイト 新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/houkokusuunosuii.html )をもとにPayPayほけん調べ
※4 新型コロナウイルスとインフルエンザの比較:国立感染症研究所. 感染症発生動向調査週報ダウンロード2024年( https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr-dl/2024.html )をもとにPayPayほけんにて算出
※5 厚生労働省 『新型コロナウイルス感染症診療の手引き第10.1版』 P39以降( https://www.mhlw.go.jp/content/001248424.pdf )
※6 新型コロナウイルス感染症の治療薬に関するパネル調査によると「あなたは、新型コロナウイルス感染症の治療薬があることをご存知ですか」という質問に対し、52.1%が知らないと回答し、「新型コロナウイルス感染症治療薬による治療を受けたくない理由」として、54.9%が「治療薬の価格が高いと思った」と回答(2024年9月 PayPayほけんによる3,633人に対するランダムパネル調査)
※7 厚生労働省「高額医薬品(感染症治療薬)に対する対応」( https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001223956.pdf )をもとにPayPayほけんにて算出
※8 保険開始日時点で12歳~69歳の方が対象
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
https://release.nikkei.co.jp/attach/685991/01_202501281445.png
添付リリース
https://release.nikkei.co.jp/attach/685991/02_202501281445.pdf
外為10時 円相場、155円台前半に上げ縮小 実需の売り観測で[2025/01/28 10:29 日経速報ニュース 455文字 ]
28日午前の東京外国為替市場で、円相場が上げ幅を縮めている。10時時点は1ドル=155円24~26銭と前日17時時点と比べて62銭の円高・ドル安だった。日経平均株価が大きく下げて「低リスク通貨」とされる円には買いが優勢となっているものの、輸入企業など国内実需筋の円売り・ドル買い観測が相場の上値を抑えた。
円相場は10時すぎに155円42銭近辺まで伸び悩む場面があった。10時前の中値決済に向け、市場では「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。27日の海外市場では一時153円台後半と約1カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけており、ドル相場の押し目とみた国内輸入企業などからの円売り・ドル買い注文が活発になったもようだ。
円は対ユーロでも伸び悩んでいる。10時時点では1ユーロ=162円15~19銭と、同83銭の円高・ユーロ安だった。
ユーロは対ドルで小動き。10時時点では1ユーロ=1.0446~47ドルと同0.0010ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
GMO―FH、タイ子会社の証券事業を廃業[2025/01/28 08:57 日経速報ニュース 393文字 ]
GMOフィナンシャルホールディングス(7177)は28日、タイ子会社が手掛ける証券事業を廃業すると発表した。同子会社は解散し清算する。2022年に信用取引の担保として受け入れた代用有価証券を巡る不公正な取引が発覚して以降、貸付先の顧客や担保が集中し、多額の貸倒引当金を繰り入れる事態に陥っていた。
タイ子会社の信用取引のサービスは24年12月20日付で終えた。同年9月末に174億円あったタイ子会社の信用取引の貸付金は強制決済などを進め、同年12月末の債権残高は概算で110億円あるという。
あわせて、24年12月期(前期)の連結決算(速報値)は、売上高にあたる営業収益が前の期比4%増の532億円、純利益は38%減の47億円だったと発表した。タイ子会社を巡って貸倒引当金を95億円繰り入れて減益となった。前期決算は2月4日に正式発表する。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
ハイデイ日高社長「原材料高騰でもベア」 5年連続に意欲[2025/01/28 02:00 日経速報ニュース 1762文字 画像有 ]
外食業界は物価高で値上げが相次ぎ、人手の確保が一段と厳しくなっている。ハイデイ日高は中華料理店「日高屋」で2024年に二度の値上げに踏み切った。青野敬成社長は「従業員を守っていく点も踏まえて値上げを実施した」と語り、今年は原材料が高止まりする中でも5年連続となるベースアップ(ベア)を目指し、従業員の待遇改善に力を入れる。
あおの・ひろしげ 1993年(平5年)愛媛県立西条高卒。99年ハイデイ日高入社。17年執行役員、19年取締役執行役員。22年から現職。愛媛県出身。50歳
――2025年の消費環境をどう見ますか。
「消費者の外食の回数が減ってきているのは事実で、いかに魅力ある商品を出せるかが大切だ。原材料高が続いていて、今後も値上げする企業が出てくると思うが、どこまで消費者が許容してくれるかも考えなければいけない」
「東京都は24年12月にQRコード決済での支払いに対して、最大10%のポイントを還元するキャンペーンを実施していたが、こういった取り組みがあると、少しお得感が出てくる。かつては支払いは現金だったのがキャッシュレスになり、今後は色々な買い物でためたポイントを飲食店で使っていくような流れにもなっていくとみている」
――原材料費や物流費などのコスト増が深刻ですが、足元の影響や今後の対応策は。
「物価高が想定以上。コメも肉も野菜もスープの原料も、いろんなものの価格が上がってきているのは痛い出費だ。ビールも値上げが発表されて、今後も各所から値上げが要請されると思う。新店をつくる費用も上昇し、あらゆるコストが増してきている」
「さらなるコスト削減は進めたいが、なかなか下がらない。タッチパネル導入は従業員の教育期間の短縮や人件費削減につながるが、現状はまだ投資の回収には至っていない。ただタッチパネルだと顧客にとって追加の注文がしやすく、売り上げや客単価が上がっている店舗が多い。オペレーションをさらに磨き上げ、生産性を高めて人件費を抑える余地はまだあると考えている」
――24年12月に一部商品を値上げしました。
「24年としては2度目の値上げということもあり、慎重に社内で議論した。新米が出てきたあともコメの価格が下がらず、原価率がこれまでに見たことがない過去最高水準に達してしまい、値上げに踏み切った。『中華そば』は看板商品として、(02年の)1号店の開業以来390円の価格で頑張ってきたが、今回の値上げは苦渋の決断だった」
「値上げを発表した後にお客様から温かい言葉を頂いたが、24年5月の値上げ後には前月比ベースで3カ月連続で客数が下がった。今回は値上げと同時にPayPayポイントの還元キャンペーンを実施している。ポイントやコード決済の利用者は現金で支払う顧客よりも客単価が高い。楽天ポイントやdポイントを含め、ポイント利用先の一つとして当社を選んでもらえるようにしたい」
――足元で、人手の確保はどうでしょうか。
「深夜に働いてくれる人がいなくなってきており、昼間に働いてくれる人も取り合いになっている。正社員の採用についても競争が激しくなっている。(人手確保策として)まずは賃金の引き上げがあり、今年も(5年連続となる)ベアに取り組むため、コスト増のなかでも原資をどうつくるか検討している」
「物流費などのコストも上がってきているが、従業員がいないと成り立たない産業だからこそ、賃上げにも取り組んでいきたい。一方でやりがいや(賃金以外の)待遇なども当然大切になり、高める施策に力を入れていく」
ラーメン業界に逆風、利益・客足の両立が課題
ハイデイ日高は2024年12月、中華料理店「日高屋」で全体の約7割にあたる約150商品を値上げした。驚きをもって受け止められたのは看板商品「中華そば」の値上げだ。02年に1号店を開業して以来390円を守ってきたが、初の価格改定で420円にした。
帝国データバンクによると、24年のラーメン店の倒産件数(負債1000万円以上の法的整理)は前年比36%増の72件となり過去最多を更新。急激なコスト上昇で事業継続を断念する事業者が増え、ラーメンの価格転嫁は容易ではない。大手のハイデイ日高も利益確保と客の囲い込みの両立という難しいかじ取りが続く。
(米田百合香)
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中国、南米と関係深化 貿易額20年で40倍に増加 投資、通信や宇宙に拡大 人民元取引も浸透[2025/01/28 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1399文字 PDF有 書誌情報]
【サンパウロ=水口二季】南米が中国と経済・金融分野での結びつきを深めている。ブラジルなど6カ国は過去20年あまりのうちに、中国との貿易額が米国を逆転した。中国から衛星通信などの投資も受け入れ、中国の通貨である人民元の取引も増やしてきた。
国際通貨基金(IMF)によると、南米12カ国の対中貿易額は2000年から23年にかけて40倍に膨らんだ。中国が世界の工場として発展したことなどが背景にあり、15年に対米貿易額を逆転した。その差は開き続け、23年には1.5倍以上に広がった。
2000年時点では12カ国のうち11カ国で、米国との貿易額が中国を上回っていた。このうち6カ国は23年の対中取引額が対米を上回った。南米最大の経済規模を持つブラジルの対中貿易額はこの間に68倍となり、飛躍的に伸びた。
中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は24年にブラジルで販売した乗用車と小型商用車の台数が前年から4倍近く増えた。ブラジルは鉄鋼や大豆の中国向け輸出が堅調で、対中貿易で年500億ドル(約7兆8000億円)近い貿易黒字を稼ぐ。
貿易拡大の追い風となりそうなのが、新たな海上輸送ルートの開拓だ。
24年12月中旬、中国・上海。南米ペルーの首都リマ近郊にあるチャンカイ港を出発した最初の貨物船「新上海」が入港した。23日間で太平洋を渡り、従来航路に比べて10日以上も輸送時間を短縮した。
中国の国有海運最大手、中国遠洋海運集団(コスコ・グループ)がチャンカイ港の整備を主導した。世界最大級の大型船も入れる深海港が完成し、南米と中国を結ぶ海上輸送で、メキシコや米国西海岸での積み替えが不要になった。
南米と中国は貿易のほか投資でも関係を深めている。中国は南米の主要産業である鉱業や農業、交通インフラにおいて積極的に投資してきたが、最近では通信や宇宙分野への投資が目立つ。
上海市政府系の上海垣信衛星科技は24年11月、ブラジル通信省と協定を結んだ。今後数年間で10億ドルを投じ、ブラジル国内で26年にも通信衛星サービスを始める。
中国の通信大手、華為技術(ファーウェイ)もチリやペルーにデータセンターを構える。人工知能(AI)向けの需要拡大を見越し、ブラジルでは国内4カ所目の建設を計画する。中南米で計178カ所に研究所を持つといい、各国の商業施設や工場で同社製AIカメラの導入が進む。
貿易や投資の取引が増え、南米では人民元決済も浸透し始めた。ブラジルは23年に中国と協定を結び、ドルを介さずに両国の通貨を使って直接決済できるようにした。農産物などの輸出代金として人民元を受け取る例が増え、外貨準備に占める人民元の比率が高まっている。ボリビアやアルゼンチンも人民元決済を取り入れた。
中国の台頭に対して、欧州連合(EU)は24年12月にブラジルやアルゼンチンの関税同盟「南米南部共同市場(メルコスル)」と自由貿易協定(FTA)を結ぶ方向で最終合意した。経済連携で中国への対抗を強める。
米国の出方は読みにくい。中南米は歴史上、地理的に近い米国の影響力が大きかった。ただトランプ米大統領はパナマ運河の返還を求め、パナマと対立。移民の送還を巡って最終的には撤回したが、送還を拒否したコロンビアに高関税など制裁をちらつかせた。
中南米諸国と米国の摩擦が増えるようなら、中国の存在感は一段と高まりやすい。
NTTドコモ オフラインでも「d払い」[2025/01/28 日本経済新聞 朝刊 15ページ 143文字 PDF有 書誌情報]
NTTドコモは27日、スマートフォンの電波が届きにくい環境でもスマホ決済「d払い」のアプリで支払いができる機能を1月中に導入すると発表した。地下などの圏外やネットワークへの接続が不安定な環境でアプリを開くと、自動でオフライン専用の支払い画面に切り替わる。通信障害の発生時にも対応する。
「春節」商戦、関西も期待高く 中国人消費が高級品シフト 円安追い風、客単価上昇[2025/01/28 日本経済新聞 地方経済面 関西経済 10ページ 1390文字 PDF有 書誌情報]
中国の春節(旧正月)に伴う大型連休が28日から始まる。中国人客の宿泊予約が新型コロナウイルス流行前を上回るホテルもあり、関西でも関連消費が活発になりそうだ。日用品や家電を大量に購入する「爆買い」が落ち着く一方、ブランド品など高級品の人気が高まっており、小売店など企業側も商機を探る。
「円安なので中国でブランド品を買うよりも安い」。24日、南京市の40代の男性弁護士は家族5人で大丸心斎橋店を訪れた。カルティエのネックレスなど2日間で120万円を買い物に費やした。有馬温泉にも出かけたという。春節に合わせて早めに仕事を休む人も多く、繁華街はすでに中国人旅行客でにぎわう。
全日本空輸(ANA)の中国から関西国際空港に向かう航空便で、春節期間(28日~2月4日)の予約数は2024年比で約1.5倍だ。席数の9割が埋まった。中国旅行予約サイト最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)は人気の海外旅行先として、いちばんに日本を挙げている。
ホテルの予約も堅調だ。ザ・プリンス京都宝ケ池(京都市)の予約は前年の春節期間と比べて3割増え、コロナ禍前の19年と同水準だ。団体旅行から比較的高所得の個人客へのシフトが進み、客室単価もコロナ禍から3割高を見込む。ホテルニューオータニ大阪(大阪市)は予約数が19年を3割上回る。
中国からの訪日客は24年に大きく回復した。福島第1原子力発電所の処理水放出問題の影響などがあったが、日中間の国際便も復活してきた。関空の10月の中国人入国者は19年の8割近い水準で、同4割程度だった23年から大幅に増えた。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、中国人観光客の関西での決済動向を分析したところ、24年11月のクレジットカードの決済単価は19年同月から2割上昇した。全訪日客の決済単価は2割ほど下がっており、中国人の単価の上昇が際立つ。
大丸心斎橋店では24年12月の免税売上高が19年同月から4割増えた。宝飾品などの売れ行きが好調で客単価も2倍近くになった。同店では中国版インスタグラムといわれるSNS「小紅書(RED)」で春節特別商品の情報発信を始め、需要をつかむ。
小売り以外の業種も中国人客を取り込もうと動く。JR西日本は中国の対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントで、大阪駅前の商業施設「KITTE大阪」の和菓子や手ぬぐいなど日本みやげを買うのにお薦めの店舗を紹介している。新幹線や在来線の経路案内のほか、観光スポットやクーポンを提案するサービスも始める予定だ。
日本総合研究所の藤山光雄・関西経済研究センター所長は、中国の景気低迷の影響はあるとしつつも「査証(ビザ)発給要件の緩和などで今後も中国人観光客は増えるだろう」と見通す。
25年国際博覧会(大阪・関西万博)の開催も追い風になる。重慶市から大阪を訪れた50代女性は「10年開催の上海万博は楽しかった。娘が大阪に住んでいるので万博が始まったらまた必ず日本に来たい」と話した。
中国旅行サイトでは大阪万博に合わせた周遊先としてユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や熊野古道、淡路島などを紹介している。コロナ禍前は関西の訪日客の4割を占めていた中国人客の動向は、今年の関西経済の浮沈のポイントになりそうだ。
(谷本克之)
軍都の記憶眠る空の町、大阪・八尾空港旅客ゼロでも忙しさ全国23位(街エクスプローラー)[2025/01/28 日本経済新聞 大阪夕刊 29ページ 1738文字 PDF有 書誌情報]
大阪府八尾市の八尾空港は、旅客ターミナルと定期便がないため旅客人数はゼロだが、航空機が1年に1万回弱着陸する全国でも忙しい空港だ。どのような航空機が飛んでいるのかを確かめようと空港を歩いて1周すると、この地が80年前まで軍都の中心だった歴史に巡り合った。
大阪メトロ谷町線八尾南駅から東を目指す。金属を打つ音が響く町工場街を通り抜けると滑走路の真横に出た。小型機が滑走路に着地したかと思うとエンジン音をうならせて再び空へ舞った。操縦士が訓練で行う「タッチアンドゴー」だ。
国土交通省によると、2023年に八尾空港に航空機が着陸した回数は9471回で、全国107空港のうち23位。国際線も就航する高松(24位)や人気リゾート地の沖縄・宮古(25位)を上回る。定期便がない空港でどんな航空機がどれほど発着しているのか。滑走路脇で観察した。
多く飛んでいたのは操縦士を養成する航空会社の訓練機。警察や消防、陸上自衛隊、放送局のヘリコプターも飛び交い、4時間で20機超が離着陸した。受信機で航空無線を聞くと、管制塔と周囲の航空機がひっきりなしに交信していた。さまざまな航空機を次々に見られる楽しさと、管制官の多忙さを実感した。
空港には操縦士養成や空撮などを行う航空会社のほか大阪府警と大阪市消防局のヘリ基地がある。陸自八尾駐屯地と府中部広域防災拠点が隣接し、空港は災害時に救援の要となる。
空港東側を巡り、団地の公園で「陸軍航空隊第十一飛行師団司令部跡」と刻まれた石碑を見つけた。空港は第2次世界大戦前、阪神飛行学校飛行場として当時の大正村に誕生し、昭和15年(1940年)に陸軍大正飛行場となった。いまの八尾南駅の北側には、軍用機工場を備えた大阪陸軍航空廠(しょう)が設けられた。
石碑近くの八尾駐屯地に戦争遺跡が残ると聞き、許可を得て見学した。案内されたのは傷だらけの建物。大戦末期、大阪などを空襲する米軍機を迎撃した戦闘機部隊の「戦闘指揮所」だ。厚さ1メートルのコンクリートの壁には銃爆撃の痕もあるという。だが80年の風化による傷や崩落との見分けはつかなかった。
空港をいったん離れ、戦中の八尾に詳しい「河内の戦争遺跡を語る会」代表の大西進さん(84)を訪ねた。「飛行場は東洋一といわれる規模で、航空廠は修理と補給の重要拠点だった。周辺には民間の軍需工場が集まり、軍都の形成が進んだ」と教えてくれた。
飛行場は戦後、米軍の接収と一部用地の地主への払い下げを経て、昭和31年(1956年)に全国初の民間空港として開港した。大西さんは「返還された用地は高度成長で町工場が集まって工業団地になり、八尾がものづくりのまちとなる方向を決めた」と話した。
空港に戻り、管制塔や格納庫がある中央地区へ。小型機が屋根に乗ったカフェ「エアロラボ パイロットショップ」を訪れると、操縦士や整備士姿の人たちがくつろいでいた。売り場には航空機グッズや操縦士試験の問題集などが並ぶ。
そばに本社がある航空機販売会社が2019年、空港で働く人や訓練生の役に立ちたいと開いた。事業用操縦士試験を控えていた三上星也さん(28)は「訓練の合間に一息つけられ、入手しにくいテキストや消耗品も買えるオアシスのような場所」。川村真紀店長は「訓練生だったお客さんが『操縦士になりました』と報告しに来てくれることもある」と笑顔で話した。
(浦田晃之介)
推しビュー
駐機場跡の遺構
空港1周を終え八尾南駅へ戻ると、歩数は1万7千を超えていた。駅北にフェンスに囲まれた空き地が広がる。かつて航空廠があり1984年に空港中央に移転するまで駐機場として使われた国有地だ。巨大怪獣の歯を思わせる形の構造物が色あせた草むらにぽつんとたたずむ。正体が気になるが説明板はない。「河内の戦争遺跡を語る会」の大西さんによると、航空廠時代の格納庫の基礎だという。暮れゆく空が、時の流れから置き去りにされた遺構をわずかに照らしていた。一帯では国と八尾市、大阪市による再開発が予定されている。
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【図・写真】八尾空港では1日平均で約50回、航空機が離着陸する