進む脱炭素経営 売上高当たり排出量、3年で3割減 再エネ電力の利用増 400社集計[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1243文字 PDF有 書誌情報]
企業の脱炭素経営が進んでいる。主要企業の2024年の売上高当たり二酸化炭素(CO2)排出量は3年前から3割減った。工場やビルでの再生可能エネルギー由来の電力利用を増やすなどして、排出削減と収益成長を両立させている。温暖化対策の国際的な目標達成に向け、取り組みを加速できるかが課題となる。
売上高当たりの温暖化ガス排出量は経済活動を阻害せずに排出を抑えているか把握できる。あずさ監査法人が排出量を開示する3月期企業約400社を集計した。企業の出す温暖化ガスは供給網に応じ「スコープ(総合2面きょうのことば)」として3つに分類される。自社の製造工程などで出る「スコープ1」と、電力購入などに伴い間接的に出る「2」を合計し、連結売上高で割った。
24年の売上高100万円当たりの排出量は中央値で0.17トンと23年比で18%、21年比で31%減った。計算式の分子に当たる温暖化ガス排出量を減らしつつ、分母の売上高も伸ばした。集計対象は年によって異なる。
日本は国際枠組み「パリ協定」に基づき温暖化ガス総排出量を30年度に13年度比46%減を目指している。産業部門の排出量は全体の約3割を占める。大和総研の依田宏樹氏は「投資家の圧力や政府の後押しもあり、大企業を中心に排出削減の取り組みがある程度、進んでいる」と指摘する。
排出削減が進んだのがスコープ2だ。売上高当たり排出量は中央値で3年前比6割弱減った。工場やビルで再エネ由来の電力使用を増やしたり、省電力の取り組みを進めたりした。一方、スコープ1の売上高当たり排出量は横ばい圏だった。
日本経済新聞が個別企業を調べたところ、電機や精密、食品などで削減が目立つ。セイコーエプソンは23年までにグループ全拠点の使用電力をすべて再エネに転換し終えた。一方でプリンターの値上げなどで24年3月期までの3年で売上高が3割強増え、売上高当たり排出量が8割減った。
味の素は24年3月期の売上高当たり排出量が半減した。東南アジアの事業所の燃料を石炭からバイオマスへ転換したことなどで排出量(スコープ1、2)を3割強減らしつつ、半導体材料の販売拡大などで売上高が3割強増えた。
東洋製缶グループホールディングスは容器の値上げなどで売上高を3割弱伸ばす一方、省エネなどで売上高当たり排出量を3年で3割減らした。ガラスの製造工程における水素活用の研究開発も進めており、「スコープ1の大幅削減が見えてきた」(同社)という。
欧州連合(EU)では1月に出した行動計画で脱炭素と競争力の両立を目指す姿勢を示した。日本政府は昨年12月、温暖化ガスを35年度に13年度比60%減らす新たな温暖化対策案を取りまとめた。経済成長に目配りしつつ、最終的に総排出量の削減につなげられるかが課題となる。
あずさの土屋大輔氏は「企業はスコープ1の排出削減に向け設備投資を本格化する必要がある。温暖化対策の設備投資は資本効率を短期的に悪化させるため、難しい判断を迫られる」と話す。
鴻海「買収でなく提携目的」 日産株巡りルノーと協議[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 1ページ 607文字 PDF有 書誌情報]
【台北=龍元秀明】台湾電機大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の劉揚偉・董事長(会長)は12日、日産自動車を買収する観測が浮上していることを巡り「買収ではなく提携が目的だ」と語った。日産の筆頭株主の仏ルノーとの接触を認めた。
劉氏が公の場で日産との提携検討とルノーへの接触を明らかにしたのは初めて。台北郊外の本社で記者団の取材に答えた。電気自動車(EV)の設計・製造受託事業を通じて日産を含む日本の自動車メーカーと協力したいとの意向を示した。
ルノーは信託分を含めると、日産株の約36%を持つ。劉氏はルノーが保有する日産株についてもルノーと話し合ったと認めた。EV事業を巡り、1~2カ月以内によいニュースがあるはずだとの認識も示した。
ルノーは2023年に日産との資本関係を見直した際、保有していた日産株の一部をフランスの信託会社に移した。段階的に売却しているが、まだ約19%分の日産株が信託に残っている。ルノー保有の信託株の行方が日産再編の焦点となっている。
日産は外為法上、外資からの出資について事前審査の対象となる企業の一つだ。鴻海が株式の取得を目指す場合、日本政府は「ルールにのっとって審議する」(経済産業省幹部)としている。
24年12月に経営統合に向けた協議に入ると発表したホンダと日産は協議を打ち切る。両社が2月13日に開く取締役会で決定する。世界3位の自動車グループを目指した日本車連合構想は頓挫する。
米関税、例外交渉へ 鉄鋼・アルミ、政府申し入れ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 1ページ 477文字 PDF有 書誌情報]
政府は12日、トランプ米大統領が3月から適用する鉄鋼・アルミニウムへの25%の追加関税を巡り、米政府に対して日本製品の適用除外を申し入れた。現行の日本への例外措置がなくなるため、日本企業が不利益を受けないよう交渉に入る。米国内で代替品の調達が難しい製品もあり、米国の利益にもつながるとして理解を求める。
武藤容治経済産業相が12日の会見で、現地時間11日(日本時間12日)に適用除外を申し入れたと表明した。石破茂首相は12日、追加関税について「日本への影響を十分に精査しつつ、措置の対象からの除外を働きかける」と述べた。
トランプ氏が現地時間10日に署名した大統領令によれば、同3月12日から追加関税が適用になる。
鉄鋼・アルミへの追加関税は、第1次トランプ政権下の2018年3月に発動された。同年6月以降、米国内で代替品が調達できない鉄鋼製品は各社からの申請を受けて適用外としてきた。バイデン政権下の22年4月には、日本には年125万トンまでは追加関税をかけない例外措置も入れた。
今回の大統領令を受け、日本企業が受けてきた2つの例外措置はなくなる。
地方創生の虚実(2)人材経費、検証なく8割増 特別交付税、財政の死角に(エビデンス不全)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1199文字 PDF有 書誌情報]
東北地方のある町は2023年末、東京都内の会社代表の男性との契約を解除した。国のお墨付きの「地域力創造アドバイザー」として22年度から迎え入れていた。地域の魅力を高める知見やノウハウを持つ専門家として総務省がサイトで紹介する一人だった。
放置状態の空き家が失敗を物語る。男性は移住体験スペースとして活用すると説き、所有者が解体する予定だったのを格安で購入した。その後、特に動きのないまま時間だけが過ぎた。周辺の雑草は伸び放題で、かやぶき屋根の損傷も激しい。集落の区長は「治安の上でも問題で、非常に迷惑している」と憤る。
他にも同様の物件が複数ある。町側は「信頼関係が壊れた」と主張し、同じ会社に委託していた別の事業も全て打ち切った。会社代表は「成果を出すには時間がかかる。種まきを終え、これからというタイミングではしごを外されてしまった」と話す。
この男性は23年度に全国5市町でアドバイザーに就いていた。いずれも24年度の更新はなかった。24年度は別の自治体と契約を結んだ。
600人超のリスト
総務省はアドバイザーとして600人あまりをリストアップしている。活用したい自治体が個別に受け入れる。一人最大年560万円の報酬や旅費は国が特別交付税で手当てする。数千万円稼ぐ人も複数いる。地方の人材支援事業では「地域おこし協力隊」「地域活性化起業人」「地域プロジェクトマネージャー」も同様に特別交付税が財源だ。
4事業の交付額は23年度に計326億円に達した。コロナ前の19年度の180億円から8割拡大した。
額は今後さらに膨らむ公算が大きい。例えば地域おこし協力隊は地方創生の一環で拡充の一途をたどる。政府は26年度に隊員を1万人と、23年度比で4割増やす目標を掲げる。
元総務相の片山善博・大正大学特任教授は「制度の拡充ありきで、特別交付税が財政統制の抜け穴になっている」と問題視する。
補助金ハンター
監視は緩い。通常の国庫補助金なら担当の省庁が交付先や成果を記入したレビューシートを毎年必ず作成する。特別交付税は対象外だ。災害対応などに充てる「地方の財源」という扱いで、国が使途を詳しくは点検しない。総務省は「人口減や過疎化を有事ととらえて特別交付税で措置している」と説明する。
4事業はいずれも市町村が都道府県を通して実績報告書を国に提出する。このプロセスもかたちばかりになっている。総務省地域自立応援課は中身まで精査できていないと認める。協力隊だけでも23年度に約7200人分の報告書を職員3人で手分けしてめくった。「記入漏れがないかなど最低限の確認にとどまる」という。
ある地方議員は「持ち出しが少ない自治体は、仮に失敗しても痛くない。無責任な構造で『補助金ハンター』が横行している」と指摘する。石破政権は「地方を守る」と声高に唱える。成果の検証を伴わないバラマキに陥るなら、守りは綻ぶ。
漫画家の竹宮恵子さんに幼少期の話をうかがったことがある。戦後まもない1950年生まれ。みな貧しかった(春秋)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 1ページ 575文字 PDF有 書誌情報]
漫画家の竹宮恵子さんに幼少期の話をうかがったことがある。戦後まもない1950年生まれ。みな貧しかった。よそで読ませてもらう漫画を頭に叩(たた)き込み、急いで家へ帰る。記憶を頼りにわら半紙へ引き写すのだ。紙が破れるので消しゴムは使えない。一発勝負だった。
▼地道な努力を重ねた竹宮さんが70年代後半から手掛けた名作「地球(テラ)へ…」は、人工知能(AI)が発達した未来が舞台だ。マザーコンピューターが社会を支配し、生殖を含め管理が徹底される。一般の人々は機械が選んだ情報に囲まれ、疑いを持つこともない。人間とは本来、どうあるべきなのか。主人公たちは苦悩する。
▼心をざわつかせるところが、AIにはある。だからこそディストピアがあまた描かれてきたのだろうし、AIが身近になった昨今も話題が尽きないのだろう。イーロン・マスク氏がオープンAIに買収を持ちかけたという。袂(たもと)をわかった両者の対立の一幕らしい。存在感を増し続ける同氏だが、さてどんな展開が待つのか。
▼中国勢も加わってレースが過熱し、発展著しいAIだ。ただそのつかみどころのなさには、不安がなお拭えない。そもそも自分好みの情報ばかりがあふれるSNSからして、竹宮さんが描いた世界が絵空事でない恐れを示してもいよう。新技術とうまく向き合いつつ、確かな紙の手ざわりも忘れない。そんな道を探れれば。
高校無償化、所得制限撤廃「私立は26年度」 自公、維新に伝達 支給額は詰め[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 889文字 PDF有 書誌情報]
自民、公明両党は12日、高校授業料の無償化を巡り私立への加算を含め所得制限を2026年度に撤廃する考えを日本維新の会に伝えた。維新は国の支援金の上限支給額を63万円まで引き上げるよう要求する。3党は来週までの合意をめざし支給額などを詰める。
自公維3党の政調会長が12日、国会内で会談した。維新の青柳仁士氏は会合後、記者団に「論点が絞られてきた」と語った。自民党の小野寺五典氏は「率直な意見交換を行った。さらに協議したい」と述べた。週内に再び協議する。
維新は25年度から所得制限なしで高校授業料を実質的に無料にする改革を25年度予算案に賛成する条件の一つに挙げる。前原誠司共同代表は12日、党会合で予算案への賛否を来週の中ごろに決定する考えを示し党内の議論も急ぐと説明した。
いまの国の制度は年収910万円未満の世帯について公立、私立を問わずに年11万8800円を支給している。学費が高い私立に関しては年収590万円未満の家庭は全日制の場合で年39万6000円まで加算し、2階建ての仕組みになっている。
1階部分に関しては自公が「年収910万円」の所得制限を25年度から撤廃する方針をすでに提起している。12年末に旧民主党から政権を奪還した後に高額所得世帯を除外した経緯があったものの譲歩した。
2階部分についても「年収590万円未満」世帯の限定を外す方向で調整する。(1)いつ所得制限を撤廃するのか(2)年39万6000円の上限を引き上げるのかどうか――という論点が残る。時期は自公が26年度を主張し、25年度を希望する維新と温度差がある。
この4月入学する生徒の願書受け付けや入学試験はすでに終わっている学校が多い。自民党幹部は「就学支援金は各家庭での志望校選びの重要な要素だ。途中で変更すると混乱しかねない」と話す。
学費が安い公立を志望する生徒が減るとの懸念がある。「私立が公立のようになり、公立は衰退する」との声があがる。
私立高は地域や特色によって授業料は様々だ。実質無償になれば比較的安い高校も支給上限額まで価格を引き上げ、国庫負担が膨らむとの予測も出ている。
SNS詐欺悪用の仮想通貨口座「早期凍結を可能に」 自民、首相に提言へ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 646文字 PDF有 書誌情報]
自民党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会(高市早苗会長)は近くSNS詐欺対策に関する提言をまとめる。被害金を保管する暗号資産(仮想通貨)口座について捜査中を含め早期凍結を可能とする制度の検討を求める。2月中にも石破茂首相に提出する。
「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」はだまし取った資金を仮想通貨に替えて保管するケースがある。調査会は金融庁や金融機関、仮想通貨の交換業者などが情報共有し、不正取引を検知したら速やかに口座凍結できる仕組みの検討を政府に促す。
振り込め詐欺救済法は金融機関が犯罪に悪用されている疑いがある口座を把握した場合、凍結などの措置をとるよう定めている。捜査や司法手続きの途中段階でも凍結できる。交換業者は対象外で、仮想通貨の口座が悪用されている。
新たな捜査手法も提案する。金融機関や警察が管理する架空名義の口座を犯罪グループに使わせ、検挙や被害金の回収につなげる方法の検討を要請する。利用を申し込んだ人以外は固定電話に国際電話がつながらないようにする制度変更も訴える。
調査会は13日、党本部で会合を開き提言案の策定について議論する。(1)金融機関(2)通信関係――の2分野について対策の方向性を示す。2024年12月に政府に提出した「闇バイト」強盗対策の提言のフォローアップとあわせて首相に提言を手渡す。
SNS型投資詐欺や恋愛感情につけ込むロマンス詐欺、特殊詐欺の24年の被害総額は約1990億円と前年比2倍超となった。根本的な対策が急務となっている。
米消費者物価、1月3.0%上昇 4カ月連続で加速[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 545文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米労働省が12日公表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が3.0%となった。市場予想の2.9%を上回り、4カ月連続で加速した。水準はなお高く、米連邦準備理事会(FRB)は時間をかけて物価動向を見極める。
伸びは2.4%だった昨年9月から同12月に2.9%まで加速し、今回もその流れを引き継いだ。瞬間風速を示す前月比では0.5%上昇した。伸びの予想は0.3%だった。
振れ幅の大きなエネルギーと食品を除くコア指数は前年同月比で3.3%上昇した。予想は3.1~3.2%だった。前月比でも0.4%上昇し、予想の0.3%を上回った。
直後の金融市場ではFRBの利下げが難しくなるとの見方から長期金利の指標となる米10年物国債利回りは上昇(債券価格は下落)し、一時4.6%台半ばと3週間ぶりの高水準を付けた。
金融政策の見通しを反映しやすい2年債は一時4.3%台後半とおよそ1カ月ぶり高水準となった。
ドルは幅広い通貨に対して買われた。12日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで大幅に下落し、一時1ドル=154円台半ばと1週間ぶりの円安・ドル高水準を付けた。
日本時間12日午前には152円台後半で推移しており、半日で2円ほども円安・ドル高が進んだ。
マスク流「効率第一」前面 トランプ政権の政策に強い権限 多様性軽視、危うさにじむ(真相深層)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1680文字 書誌情報]
トランプ米政権内で起業家イーロン・マスク氏の存在感が際立っている。政府職員の大幅削減や多様性促進の撤廃など政策の多くがマスク氏の思想と重なる。マスク氏がトップを務める「政府効率化省(DOGE)」は官僚機構の締め付けに強い権限を持ち始めた。
トランプ米大統領は11日、各省庁に大規模な人員削減を要求する大統領令に署名した。政府職員を新たに1人雇用する際、少なくとも4人の退職を求める。新規採用にはDOGEとの協議が必要になる。
官僚機構を敵視
「選挙で選ばれていないのに多くの点で議員より権力を持つのは違憲だ」。マスク氏は同日、官僚機構への敵視を鮮明にした。トランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」が書かれた帽子をかぶったマスク氏は、子連れで大統領執務室を訪れ、トランプ氏と並んで記者団の質問に答えた。
DOGEは歳出削減を任務とする時限組織だ。当初は政府外の助言役とする構想だったが、ホワイトハウス傘下の米国デジタル・サービス(USDS)を改組して政府内に置かれた。マスク氏は保有資産などの情報開示義務が緩い「特別政府職員」の身分で働く。
マスク氏は能力や効率を最優先する企業経営の手法を官僚機構に持ち込む。DOGE設置の大統領令は、役割を「現代的なテクノロジーとソフトウエアを取り入れ、政府の効率と生産性を最大化する」と定めた。テックをフル活用するマスク氏の意向を反映した。
人員削減によるコスト抑制の徹底はマスク氏の得意技だ。2022年に米ツイッター(現X)を買収し、従業員を7割以上減らした。赤字続きだった業績は収支が均衡しつつあるとされる。電気自動車(EV)大手の米テスラでも24年に1万人以上を解雇した。
トランプ政権が掲げる在宅勤務の禁止もマスク流と重なる。マスク氏は怠慢につながるとして在宅勤務に否定的だ。週5日の出勤に反発して政府職員が辞めるのを「歓迎する」と述べている。
ツイッター買収後に従業員に宛てた最初のメールでも、在宅勤務の廃止を通告し、週40時間以上はオフィスで働くように求めた。その後、長時間労働を受け入れるか、退職するかを迫った。服従か退職の選択を強いる手法をトランプ政権もなぞっている。
一連の施策にはマスク氏の信条である「能力主義」が表れている。米国は個人の才能と努力に報いる社会であるべきだと繰り返し主張してきた。大統領令の一つは「連邦政府の雇用プロセス改革と政府サービスへの能力主義の復活」と題し、各省庁に能力ベースの採用をするよう命じた。
トランプ氏は連邦政府のDEI(多様性、公平性、包摂性)プログラムを廃止する大統領令にも署名した。教育省はDEI関連の助成金を計1億100万ドル(約160億円)分打ち切った。
マスク氏は「DEIは違法」と決めつけ、軍や警察・消防などの組織が職員の人種や性別の多様性を考慮することを非難してきた。多様性の軽視は差別につながる危うさをはらむ。
支え役いつまで
マスク氏とトランプ氏の足並みが今後もそろうかは不透明だ。マスク氏は米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)との個人的な確執を背景に、トランプ氏が支持した人工知能(AI)インフラへの投資計画を公然と批判した。
上司を持った経験がほとんどないマスク氏が、トランプ氏を支える役回りをいつまで続けられるかは見通しにくい。トランプ氏も他者が自分より目立つのを好まない。
世界首位の富豪であるマスク氏はテスラや米スペースXの経営者で、本来は政府の監督を受ける立場だ。個人的な思い入れから政策を動かしかねない懸念もある。
「誰も打率10割は打たない。私たちは間違いを犯すが、素早く正す」。マスク氏は11日、記者団にこう語った。シリコンバレー的な発想だが、強引な手法は政府機関に修復不能なダメージを与える恐れもある。官僚機構に突如として持ち込まれたマスク流に警戒が広がっている。
(シリコンバレー=山田遼太郎)
【図・写真】11日、米ホワイトハウスの執務室で大統領令に署名したトランプ大統領(右)と同席したマスク氏=ゲッティ共同
株式の魅力向上を促す会社法の改正に(社説)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 915文字 PDF有 書誌情報]
鈴木馨祐法相は10日、法制審議会(法相の諮問機関)に会社法の見直しを諮問した。株式を使った海外企業のM&A(合併・買収)や従業員への株式報酬に道を開く。実質的な株主を把握しやすくするための制度も整える。企業活動を後押しするための会社法改正に向け、環境の変化にも対応した迅速な議論を望む。
企業にとって自社の株式は、成長を続けるための重要な手段になりうる。今回の会社法改正の議論の中心はそこにある。
例えばM&Aだ。成長の糧を日本の外に見いだす日本企業は多く、その有力な戦略としてM&Aが挙げられる。しかし、現状では自社株を対価とするM&Aは国内企業の買収に限られる。海外企業も対象に含めることにより、財力の乏しいスタートアップなども国際戦略を進めやすくなる。
人材戦略にも株式を活用することができる。現在は役員だけに認められている自社株の無償交付を従業員向けにも広げれば、経営への参画意識の向上や、優秀な人材の獲得につなげやすい。
いずれも企業が富を生み、それを広く分配する好循環をつくるための重要な施策だ。丁寧な肉づけの議論を進めてほしい。
自社株による買収では具体的な手続きや情報開示の制度を整える必要がある。株式の無償交付は現金による賃金支払いとのバランスにも目配りすべきだ。
企業が自社株をM&Aや報酬の手段として生かすには、自社株の魅力を高めることが大前提だ。経営者は株主に成長戦略を語り、株式の値上がりや利益還元への期待を高める必要がある。
法制審で実質株主の把握をとりあげる狙いもそこにある。経営に注文をつける外国人株主などは、株の保管や管理を専門の金融機関に委託する場合が多い。このため名簿上の株主と実質的な株主が異なり、企業は効果的な情報発信が難しいことがある。
法律家や産業界代表は、企業の求めに応じて、名簿株主が実質株主の情報を回答する仕組みを提案している。英国の例を参考にしたものだ。開示情報の範囲や罰則の有無などを検討し、実効性の高い制度をつくるべきだ。
法制審では、完全オンラインの株主総会を開きやすくする規制緩和も検討される見通しだ。経営への信頼を高めるために、企業はデジタルの力を有効に使いたい。
選挙実務のデジタル化を探れ(社説)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
選挙の実務をデジタル化する動きが出始めた。現状は作業の効率化や人手不足を補うのが主な目的だ。将来的にはオンライン投票の実現につなげ、投票率を向上させる道を探ってほしい。
大阪府四條畷市は昨年12月の市長選で、電子投票を実施した。投票所にタブレットを置き、画面に表示される候補者名を選ぶ方式だ。不在者投票など一部は従来通り投票用紙に記入する形にした。
効果はあった。これまで開票作業は2時間ほどかかっていたが、電子投票分は約1時間で済んだ。確認や紙の投票用紙の作業を加えた全体の所要時間は従来と変わらなかったが工夫の余地はあろう。
作業人員は従来88人だったのが27人で済んだ。投開票は休日が多く、自治体職員の休日出勤が減ることは、職員の働き方改革や歳出抑制の観点からも歓迎だ。一連の作業過程などを検証し、電子投票の知見を広く共有してほしい。
地方では人口減少で投票所が減り、投票率が低下する傾向がみられる。投票所削減の一因が立会人の不足だ。鳥取県は昨年、別の場所からオンラインで投票に立ち会う方式を導入した。総務省は立会人は投票するその場に2人いなければならないとしていたが、鳥取県の求めに応じ、1人はオンラインでよいと見解を変更した。
立会人は公正な選挙に必要な制度だ。だが、その確保ができないために投票所を減らし、投票から足が遠のいて投票率が下がるのは本末転倒ではないか。そう考えた鳥取県の問題意識は評価できる。運用に支障が生じた場合の対策も蓄積が進んでおり、現場の声を生かした改善を進めたい。
公正さの確保は実務のデジタル化を阻む一因だろう。もちろん不正や間違いが起こらないようにするのは重要だ。しかし、技術的に別の方法で担保できたり、弊害が看過できなくなったりすれば見直してしかるべきだ。
選挙の公正さと投票機会の確保を両立させる改革を不断に重ねてほしい。
ソフトバンクG、AI主軸に事業転換 日米協業に集中投資 財務負担は「限定的」 スターゲート、外部調達が8~9割[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 3ページ 2213文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ(SBG)が日米で巨額の人工知能(AI)関連の投資計画を打ち出し、主力事業の再転換を進めている。焦点は投資資金をどう確保するかだ。後藤芳光・最高財務責任者(CFO)は米国案件について、ローンなどによる外部調達が8~9割になると説明した。自社の財務負担を抑えつつ、米巨大テック企業との投資競争に挑む。
12日午後に都内で開かれたSBGの2024年10~12月期決算説明会。孫正義会長兼社長は姿を見せなかったが、後藤CFOが改めて成長戦略について説明した。「人類の1万倍の知性を持つ人工超知能(ASI)を絶対に実現したい」。半導体やデータセンター、電力、ロボットを重点分野として挙げた。
SBGは1月下旬、生成AIの基盤モデルを開発するオープンAIや、米IT(情報技術)大手のオラクルと組み、米国のAIインフラに4年間で5千億ドル(約76兆円)を投資する計画「スターゲート」を公表した。2月3日には日本でもオープンAIと協業し、企業が持つ内部データを取り込んだ専用AIを開発する共同出資会社をつくる計画を明らかにした。
SBGはファンドを通じたAI関連企業への投資から、AIインフラ構築など「実業」に近い分野に事業の軸足を移そうとしている。市場関係者の関心は事業転換に必要な巨額の資金をどう確保するかだ。
後藤CFOは12日の決算説明会で資金調達に自信を示した。強調したのは多くの投資資金を外部から調達し、SBGの財務への影響が限定的にとどまる点だ。
外部資金の調達には「プロジェクトファイナンス(事業融資)」と呼ばれる手法を活用する。通信インフラやエネルギー開発といった巨額投資が必要な案件に用いられており、年間3500億~3800億ドルの市場規模があるという。ローンの出し手は銀行やファンド、年金基金、保険会社など幅広い。
「スターゲート」では各地にデータセンターを建設し、その電力需要を賄う発電施設などを併設する。
SBGやオープンAI、オラクルなどは案件ごとの投資総額の1~2割に相当するエクイティ(株式)部分を拠出する。残りの8~9割をローンなどの形で外部から調達するという。
SBGは今後、メインバンクのみずほ銀行や米アポロ・グローバル・マネジメントなどの投資ファンドに資金拠出を打診する見通しだ。
後藤氏は「例えば1兆円のプロジェクトなら、そのうち1000億円程度をSBGやオープンAIなどで分け合うため、SBGの拠出額は数百億円規模にとどまる」と強調したうえで「通常の財務政策を守る中に収まる」と説明した。
SBGは協業相手のオープンAIに250億ドル規模の追加出資をする協議に入っているほか、日本でのAI事業にも年間4500億円を投じる計画だ。
SBGがAI事業への集中投資に乗り出す背景には、財務面の余裕が増していることも大きい。SBGが最も重視する保有株式価値から純有利子負債を差し引いた時価純資産(NAV)は24年12月末時点で29兆3千億円で、足元では33兆5千億円に達している。
現預金などの手元流動性も24年12月末時点で5兆円まで増えており、攻めの投資に踏み切れる状態になっている。ビジョン・ファンドを通じてデータ分析基盤の米データブリックスに投資するなど24年もAIへの投資を増やしてきたが、25年以降にさらに投資の規模を引き上げる。
SBGは前身の日本ソフトバンクの設立以来、技術の進展に合わせて主力事業を転換してきた。当初パソコン用パッケージソフトの流通や出版を手がけていた同社は1990年代後半以降、ヤフーの日本法人設立やブロードバンドの提供などインターネット事業に傾斜した。
2006年に英ボーダフォンの日本法人を買収してからは携帯事業が主力になり、13年には米携帯大手のスプリントも買収した。さらに、17年のビジョン・ファンド始動以降は投資事業に重心を傾けてきたが、AIへの投資増加で再び実業に近づく。
AI事業が将来、SBGの収益をどの程度押し上げるかはまだ見通せない。アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトといった米IT大手はデータセンターやAIの計算処理に使う半導体に毎年、兆円単位の投資をしており、世界的にAI分野の競争は激しさを増している。
低コストで最先端技術に匹敵するAIを開発したと表明した中国企業、ディープシークのような新興企業が台頭する可能性もある。後藤氏はオープンAIが月間のアクセス数で競合他社を引き離している点を挙げ、「後続の企業が追いつくには時間がかかる。(SBGは)迷わずオープンAIと手を組む」と懸念の払拭に努めたが、将来の競争環境次第でSBGが得られる収益額や利益率が想定より下がる恐れがある。
10日には米起業家のイーロン・マスク氏がオープンAIに対し、974億ドルの買収を提案したことが明らかになった。オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)はマスク氏の提案を拒否する方針を示しており、今のところ提案が実現する可能性は低いとの見方が大勢だが、トランプ米大統領に近いマスク氏の横やりは波乱要因となる。
後藤氏は12日、「SBGが共同企業体(JV)をオープンAIと組む関係は不変だ。マスク氏とは対立しておらず、冷静に見守る」と説明した。
【図・写真】決算発表するソフトバンクGの後藤CFO(12日、同社の配信動画から)
日産・マツダ労組の賃上げ要求、業績停滞でも最高水準 物価考慮、生活防衛に重点[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1996文字 PDF有 書誌情報]
自動車大手の労働組合は12日、2025年春季労使交渉の要求書を経営側に提出した。日産自動車やマツダの労組は過去最高水準の賃上げを求めた。各社の25年3月期の業績が停滞するなか、物価上昇に対応する生活防衛に重点を置く。人手不足も背景に大手では前年並みの賃上げに期待が高まる一方、中小の余力は乏しくなっている。
自動車各社の労組が入る自動車総連は7年ぶりに要求額を具体的に示していた。中小などの待遇改善の後押しが狙いだ。賃上げ相場をけん引する姿勢も見せていた。
日産自動車労働組合は、月1万8000円の賃上げを求めた。ベースアップ(ベア)相当の賃金改善分と定期昇給を含む。現在の賃金体系となった05年以降で最高だった24年と同じ要求額だ。マツダ労働組合も賃金改善と定昇の合計で1万8000円、SUBARU(スバル)労働組合も同2万1000円と、現行の制度で最高となる。
トヨタ自動車労働組合は職種や階級ごとに9950~2万4450円を要求した。賃上げ原資は比較可能な1999年以降で最高だった2024年並みの水準だ。ホンダやスズキ、三菱自動車の各労組も軒並み高い水準の賃上げ要求となった。
米国や中国市場の競争激化で自動車各社の業績には停滞感が強まる。完成車メーカー7社の25年3月期はインド事業が好調なスズキを除き減益となる見通し。米トランプ政権の関税政策など先行きの不透明感も増す。円安を追い風に最高益の更新が相次いだ24年に比べて、環境は厳しい。
それでも各労組が高い要求を掲げる理由は止まらぬ物価高だ。24年12月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の上昇率は前年同月比3.0%で1年4カ月ぶりに3%台となった。60%超の上昇となったコメ類をはじめ食品や日用品の上昇は著しい。
12日、東京都内で記者会見した自動車総連の金子晃浩会長は「足元では野菜や卵も高騰し、生活者の視点でかなり負担感が高まっている」と指摘。「人への投資を行うことで閉塞した状況を打破したい」と述べた。
24年春の労使交渉では、物価高を背景に労組が掲げた高い要求に経営側も応えた。33年ぶりに5%超の賃上げが実現したが、物価上昇分を除いた24年の実質賃金は前年比0.2%減だった。実質賃金のマイナスは3年連続で、組合員の生活を守るためには物価上昇を上回る高水準のベアが不可欠になっている。
人手不足の影響も大きい。少子化や大学進学率の上昇で高卒を中心とした工場の働き手の確保は年々困難になっている。車の電動化などで電機やIT(情報技術)産業との専門人材の争奪戦も激しい。
自動車に先行して7日に要求書を提出した日本製鉄や三菱重工業の労組も、上部団体の金属労協の要求方針である「ベア1万2000円以上」を上回る1万5000円の賃金改善(ベア相当)を求めた。
課題となるのは中小だ。法政大学の山田久教授の計算では、企業の利益などが賃金に回った割合を示す労働分配率が大手と中小で乖離(かいり)する。資本金10億円以上の大企業が30%台後半で推移する一方、同1億円未満の中小企業は70%を超え、24年7~9月期まで2四半期連続で上昇している。
人材流出を避けるため業績改善を伴わない「防衛的賃上げ」を強いられてきた中小では、一層の賃上げの余力が乏しくなっている。
日本経済研究センターが24年12月~25年1月に国内主要エコノミストに実施した調査では、25年の予想賃上げ率の平均は4.74%と24年実績(5.33%)を下回った。みずほリサーチ&テクノロジーズの服部直樹シニア日本経済エコノミストは、25年の全体の賃上げ率を5.0%、中小の賃上げ率を4.3%と予想する。
中小の賃上げのカギを握るのが価格転嫁だ。中小企業庁が24年9~11月に国内中小企業を対象に実施した調査では、労務費や原材料費の価格転嫁率は全体で49%だった。2次請けの企業は46%、3次請けでは39%と、零細の多いサプライチェーン(供給網)末端の企業ほど低かった。価格転嫁が進んでいない企業は賃上げ率も低い傾向がある。
自動車総連や中小製造業の労組が入る「ものづくり産業労働組合JAM」は加盟労組に対し、労使協議で経営側に取引先との価格交渉を促すことを求める。賃上げを重点課題と位置づける政府も、中小企業が発注者と対等の立場で価格交渉を行えるよう下請法の改正を目指している。
米トランプ政権の関税政策で世界的なインフレ懸念が強まり、米国の金利上昇による円安進行が国内物価を押し上げるリスクもある。日銀は1月、25年度の消費者物価指数(生鮮食品除く)の上昇率の見通しを従来の1.9%から2.4%に上方修正した。ハードルの高まる実質賃金の持続的な上昇には、政労使一体の取り組みが求められる。
【図・写真】記者会見する自動車総連の金子会長(12日、東京都港区)
ソフトバンクG、AI主軸に事業転換 日米協業に集中投資――ソフトバンクG、最終赤字3691億円 10~12月[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 3ページ 287文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ(SBG)が12日発表した2024年10~12月期の連結決算(国際会計基準)は最終損益が3691億円の赤字と、7~9月期(1兆1796億円の黒字)から赤字に転落した。ビジョン・ファンド事業の投資損益が3527億円の赤字と前四半期(6084億円の黒字)から悪化したことが主因だ。
ビジョン・ファンドが出資する韓国の電子商取引(EC)最大手のクーパンなどの株価が下落したのが主因だ。円安による為替差損として5409億円を計上したことも重荷となった。
24年4~12月期でみると最終損益は6361億円の黒字と、前年同期の4587億円の赤字から黒字に転換した。
スコープ 排出量、企業活動で分類(きょうのことば)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 3ページ 489文字 PDF有 書誌情報]
▽…企業活動で発生する温暖化ガスの分類方法。国際的な基準「GHGプロトコル」で示されており、サプライチェーン(供給網)の段階に応じて「スコープ1」「2」「3」の3つに分類される。企業はこの分類方法を使うことで、供給網全体の排出量を把握し削減することが求められている。
▽…スコープ1は燃料燃焼やモノの製造工程で企業が直接出す温暖化ガスを指す。工場での重油燃焼や社有車のガソリン消費などが当たる。2は他社から供給された電気や熱、蒸気の使用に伴って間接的に出る温暖化ガスで、電力会社からの電力購入などが当たる。3は原材料調達や製品の輸送、販売した製品の使用、廃棄などの際に出る温暖化ガスを指す。
▽…企業は供給網の各段階の活動量に係数をかけて全体の排出量を求める。係数は「排出原単位」や「排出係数」と呼ばれる。米アクセンチュアによると、世界で温暖化ガスデータを開示する主要企業の77%が2016年以降に売上高ベースの排出原単位を減らした。排出量と原単位の両方を減らしたのは52%に上った。ただ現状の削減ペースでは50年までに実質排出ゼロを達成できる見込みの企業は16%にとどまるという。
旧姓通称拡大、海外使用に限界 ビザ取得や航空券購入 選択的別姓、自民が議論再開 結婚時の改姓は妻が94%[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1744文字 PDF有 書誌情報]
自民党は12日、選択的夫婦別姓を巡る議論を再開した。党内は推進派と、旧姓を通称として使う範囲を拡大するのにとどめるなどの慎重派で隔たりが大きい。通称使用の拡大案は手続きが煩雑だったり、海外渡航時のトラブルとなったりするリスクが拭えない。
自民党の氏制度のあり方に関する検討ワーキングチーム(逢沢一郎座長)が12日、党本部で全体会合を開いた。逢沢氏は冒頭で「多様化する価値観と伝統的な家族制度の両方を思いながら結論を見いだすべく互いに努力を重ねたい」と強調した。
会合に50人ほどの国会議員が出席した。3月末までの意見集約をめざす。
民法は「夫婦は夫または妻の氏を称する」と定め、結婚時に選ぶ。厚生労働省によると、夫の姓を選ぶ割合が2023年に94.5%にのぼった。経団連などからは、海外でのビジネスや学術活動の不都合、アイデンティティーの喪失を指摘する声が高まる。
立憲民主党は選択的夫婦別姓の導入に向けた関連法案を準備する。12日、選択的夫婦別姓推進本部(本部長・辻元清美代表代行)を新たに設置した。少数与党の自民党は導入を巡る立場を固めておかないと法案への賛否が党内で割れかねない。
自民党内の慎重派は夫婦同姓を維持し、旧姓使用の拡大を軸に複数の案を提示する。
高市早苗前経済安全保障相は会合後、記者団に選択的夫婦別姓の導入に反対の立場を重ねて表明した。代わりに旧姓の通称使用拡大を提唱した。希望する人が旧姓を通称として使えるように政府や地方公共団体、企業に対応を求める。
住民票やマイナンバーカードは19年に旧姓を戸籍姓と併記できるようになり、パスポートや運転免許証も併記の対象に加わっている。内閣府によると320の国家資格などのうち317は取得時から旧姓を使える。こうした取り組みを広げれば旧姓を使うニーズを満たせると主張する。
選択的夫婦別姓の推進派は(1)手続きの煩雑さ(2)海外使用に不安――が残る可能性を訴える。
金融庁などの22年の調査によると、銀行の7割近くが旧姓での新規口座の開設や既存口座の維持を認めている。一方でそのうち7割は旧姓を使う背景や理由を確認するための説明や資料の提出を追加で求めている。
法務省によると、結婚後に夫婦のいずれかの氏を選択しなければならない制度を採るのは世界で日本だけだ。旧姓使用も日本独特のやり方だ。
外務省はパスポートに旧姓を併記していても、旧姓で渡航先のビザ(査証)を取得したり、航空券を購入したりするのは困難だと説明する。入国審査時にパスポートとビザに記載された氏名を照合する場合、記載の違いについて説明を求められる可能性をあげる。
稲田朋美元防衛相は戸籍上の同姓を維持しつつ、希望する場合は旧姓の単独使用を認める「婚前氏続称制度」を掲げる。公的証明書などを旧姓のみで取得できると想定する。手続きの煩雑さや海外での不都合に対処できるとの見方がある。
それでも夫婦別姓の推進派は、外国から名前を偽っていると疑われるリスクなどを懸念する。自民党の推進派議連の幹部は「入国管理が厳しい国でビザ取得などが難しくなりかねない」と警戒する。
保守層の一部からも「選択的夫婦別姓にかなり近い」として慎重論があがる。保守層で維持を求める声が強い戸籍法の改正を前提にしていることも懸念材料だ。
子どもの姓も議論の対象になる。慎重派は反対の理由として父母のいずれかと子で姓が異なれば「家族の一体感」を阻害するとの懸念を挙げる。党ワーキングチームの幹部は「姓の違いが子どもの発育にどれほど影響するのか客観的に調べたい」と語る。
意見の隔たりが大きいものの、自民党の森山裕幹事長は議論を集約して党議拘束をかけると断言している。4日の記者会見で「党議拘束がかかる法案で別の行動をとることは自民党の国会議員にはいないと信じている」と話した。
連立を組む公明党は選択的夫婦別姓の導入に前向きだ。1月下旬にプロジェクトチームを立ち上げて制度設計の詳細を議論し、自民党に与党協議を早期に始めるよう求めている。
自民党内には公明党が野党と組んで導入を進めるのではないかとの疑念がある。自民党幹部は「公明党が野党と協力すれば連立解消になりかねない」と警鐘を鳴らす。
「もがみ」型護衛艦、豪に派遣 今月後半から 現地で売り込み狙う[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1368文字 PDF有 書誌情報]
中谷元防衛相は12日の記者会見で海上自衛隊の「もがみ」型護衛艦をオーストラリアへ派遣すると発表した。豪州海軍が1兆円規模で導入を計画する次期フリゲート艦の候補にもがみ型が挙がっている。政府は現地派遣を通じて、売り込みを強める。
もがみ型の護衛艦「のしろ」を17日~4月3日の日程で派遣する。フィリピンへの寄港も予定する。中谷氏は12日の記者会見で「海自の戦術技量の向上、豪海軍との連携強化などを目的として実施する」と説明した。
もがみ型は三菱重工業が建造する最新鋭の護衛艦だ。相手のレーダーにうつりにくいステルス性能の高さや、従来の護衛艦のおよそ半数の人数で運用できる「省人化」の特徴を持つ。
長射程ミサイルを搭載する能力を加えた「向上型」の調達へ、防衛省は2024年度から予算を計上した。実際の配備時期は明らかにしていない。
この向上型について、豪州は共同開発・生産を通じて導入する次期フリゲート艦の最終候補に挙げる。ドイツも最終候補に残っており、年内に最終決定する。
豪政府の計画は100億豪ドル(9600億円)規模で11隻を30年までに導入する。最初の3隻は相手国で建造し、残りは豪国内で生産する。日本が受注した場合、三菱重工が中心となり技術移転を伴う形で豪企業と連携する。分担の内容などは今後詰める。
日本政府は輸出のルールを定める防衛装備移転三原則とその運用指針に基づいて、共同開発・生産を認めると24年11月に決めた。防衛装備庁は12月、もがみ型を海自横須賀基地(神奈川県)で豪州の報道陣に公開した。豪州の当局者や世論に理解を深めてもらうことを狙った。
自衛隊制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は豪州が導入を決定した場合、海自の計画を延期して、豪州との共同開発・生産を優先すると表明した。豪公共放送ABCが1月に報じたインタビューで明らかにした。
海自は向上型の導入に向けて、25年度までに5隻分の予算を確保する。海自向けの建造能力を豪州向けに振り向けることを容認した発言だ。統幕長が防衛装備移転について言及するのは珍しい。
中谷氏は5日に都内で豪軍トップのジョンストン司令官と面会した際に「防衛装備・技術協力をさらに推進していきたい」と提起した。
防衛装備品の生産や技術基盤の強化を担当する若宮健嗣防衛相補佐官は11~16日の日程で豪州を訪問中だ。豪政府の外務・国防関係者と面会する予定で、共同開発についても話し合うとみられる。
日本政府が売り込みに注力するのは、国内の防衛産業強化の必要性が背景にある。防衛産業は販路が自衛隊に長らく限られ市場規模の制約から、撤退する企業が相次いだ。
22年末に策定した国家安全保障戦略で防衛生産・技術基盤を「いわば防衛力そのもの」と明記した。輸出についても「安全保障上意義が高い防衛装備移転や国際共同開発を幅広い分野で円滑に行う」とも記したことで、風向きが変わった。
日本は護衛艦のような大型装備の輸出実績はない。過去には「そうりゅう」型潜水艦の豪州への売り込みを進めたが、豪政府がフランス製を選び失敗に終わった。
自衛隊幹部は「もがみ型の輸出はいわば日本にとっての悲願だ。官民一丸となって取り組む」と語る。
【図・写真】海上自衛隊横須賀基地に停泊する護衛艦「もがみ」(神奈川県横須賀市)
商業登記、電子証明書500円から 新興利用促す[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 487文字 PDF有 書誌情報]
法務省は企業が行政手続きや契約で使う商業登記の電子証明書について、発行手数料を4月から引き下げる。現在は有効(証明)期間3カ月の1300円が最も安い。新たに1カ月500円の低価格の証明書を設け、主にスタートアップの利用を促す。
デジタル庁によると、2023年時点で電子証明書を利用する企業は約6万あり、およそ360万ある日本企業のうち1.6%にとどまる。法務省は「スタートアップは起業前後の賃貸やリース契約など短期間に集中して証明書の需要がある」とみる。
商業登記の電子証明書は紙の印鑑証明書と同じ役割を持ち、法人の代表者本人を証明する。法務局が管理する法人の登記情報にもとづいて発行する。納税や入札といった行政手続きのオンライン申請や企業間の電子契約が主な用途だ。
法務省は紙の印鑑証明書を書面で請求した場合の手数料を450円から500円に引き上げ、電子にシフトさせる。
証明期間を定めており、その長さで価格が異なる。現在発行している証明期間3~27カ月の証明書もそれぞれ200~1000円引き下げる。21年に手数料の最低額を2500円から1300円に下げた経緯がある。
自公、相互推薦協議へ 参院選 不記載議員の対応論点[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 351文字 PDF有 書誌情報]
自民党の森山裕、公明党の西田実仁両幹事長は12日に都内で会談し、夏の参院選協力について議論した。自民、公明両党で互いの候補を支援する相互推薦に向け協議を進めることで一致した。自民党の木原誠二、公明党の三浦信祐両選挙対策委員長も会談に参加した。
党本部に加え地方組織も含めて意見交換すると確かめた。同席した自民党の坂本哲志国会対策委員長は記者団に「地元の意向を汲み取りながらやっていく」と述べた。
両党の選挙協力は自民党の政治資金問題に関与した議員への公明党の態度が論点となる。
公明党は2024年衆院選で政治資金収支報告書への不記載を理由に自民党が非公認にした候補に推薦を出した。
同党の斉藤鉄夫代表は10日のBS―TBS番組で、自民党が公認しなかった候補者を推薦したことを「後悔している」と語った。
フィリピンに「オープンRAN」供与へ 政府、通信インフラ構築支援[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 284文字 PDF有 書誌情報]
【マニラ=藤田祐樹】日本政府は12日、複数のメーカーの機器を組み合わせて通信インフラを低コストで構築する「オープンRAN(ラン)」の機材をフィリピンに供与すると決めた。政府開発援助(ODA)の無償資金協力でおよそ4億円を充てる。通信品質を向上させ、海外からのサイバー攻撃などに備える。
フィリピンのマナロ外相と遠藤和也駐フィリピン大使が同日、フィリピン外務省で覚書を交わした。今回のODAでフィリピン大学に機材を試験する研究環境を整える。
フィリピンは中国と南シナ海で領有権を争う。近年は中国からとみられるサイバー攻撃が多発し、安全な通信網の確保が課題となっている。
官房長官「与那国沖のブイ撤去を」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 184文字 PDF有 書誌情報]
林芳正官房長官は12日の記者会見で、中国が沖縄県・尖閣諸島周辺に設置したブイを現場の海域から撤去したことに関して「背景や経緯などについて予断を持って答えることは控える」と述べた。
中国は沖縄県の与那国島南方の日本の排他的経済水域(EEZ)内にもブイを設置しており、林氏は「特段の動きを現時点で確認していない。あらゆる機会を捉えて即時撤去を強く求めている」と説明した。
中国海警4隻、尖閣領海侵入 官房長官「遺憾」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
林芳正官房長官は12日の記者会見で、同日午前に中国海警局の船4隻が沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に一時侵入したと明らかにした。「誠に遺憾であり受け入れられない」と述べた。外交ルートを通じて厳重に抗議し、退去を求めたと説明した。
2月12日(首相官邸)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 508文字 PDF有 書誌情報]
▽6時58分 公邸から官邸。
▽7時 青木官房副長官。
▽8時22分 閣議。
▽9時53分 国会。
▽10時1分 参院本会議。
▽12時11分 官邸。15分 岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰外務審議官、中村国際法局長。
▽13時59分 パラオのウィップス大統領を出迎え。
▽14時 儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼、儀仗。10分 ウィップス大統領と首脳会談。
▽15時13分 ウィップス大統領を見送り。15分 武藤経産相、経産省の飯田次官、野原商務情報政策局長、村瀬資源エネルギー庁長官、中小企業庁の山下長官、飯田次長。
▽16時22分 経産相、浅尾環境相、経産省の次官、龍崎脱炭素成長型経済構造移行推進審議官、資源エネルギー庁の長官、畠山次長、土居環境省地球環境局長。
▽17時 神田参与。8分 江藤農相、渡辺農水次官。23分 国家安全保障局長、原内閣情報官。42分 内閣情報官。
▽18時12分 国家安全保障局長、内閣情報官、河辺外務省総合外交政策局長、防衛省の大和防衛政策局長、南雲統合幕僚副長。
▽19時3分 東京・日本橋本町の日本料理店「うなぎ割烹 大江戸」。新エネルギー財団の市川祐三顧問らと会食。
▽21時33分 公邸。
デヴィ夫人が出馬表明 参院選比例(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 192文字 PDF有 書誌情報]
タレントで「デヴィ夫人」として知られるデヴィ・スカルノ氏(85)は12日、東京都内で記者会見し、夏の参院選に立候補する意向を表明した。自身を代表として設立した政治団体「12(ワンニャン)平和党」から比例代表で出馬し、犬猫の愛護を主張すると述べた。
デヴィ氏は出生時は日本国籍だったが、現在はインドネシア国籍となっており、参院選の出馬条件を満たすために国籍の取得を申請中だと説明した。
立民、衆参8人公認内定(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党は12日の常任幹事会で、次期衆院選に2人、夏の参院選に6人を公認候補として内定した。内定者は次の通り。(敬称略、「現」は現職、「新」は新人、「元」は元職)
【衆院】兵庫2区 船川治郎(新)▽兵庫10区 隠樹圭子(新)
【参院】千葉 長浜博行(現)▽東京 塩村文夏(現)、奥村政佳(現)▽比例代表 水岡俊一(現)、吉川沙織(現)、森裕子(元)
維新、参院比例に石平氏ら新人(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 163文字 PDF有 書誌情報]
日本維新の会は12日、夏の参院選比例代表の公認候補となる支部長に拓殖大元客員教授の石平氏ら新人2人と、衆院選の福岡3区にも新人を選任したと発表した。参院選比例代表で立候補予定だった平将生氏は参院奈良選挙区(改選数1)に変更する。
新たに発表した3人は次の通り。(敬称略)
【参院比例】神戸輝明 石平
【衆院】福岡3区 天野浩
首相、パラオ大統領と会談 漁港整備支援を表明(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 158文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は12日、首相官邸でパラオのウィップス大統領と会談した。水産業が盛んなパラオの新たな拠点づくりを支援するため、ガッパン漁港の整備で協力する。
ウィップス氏は東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出に関し「パラオの支持が変わらないことを約束したい」と述べた。首相は「日本の立場への支持に感謝する」と伝えた。
日韓安保高官がオンライン協議(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 4ページ 138文字 PDF有 書誌情報]
岡野正敬国家安全保障局長は12日、韓国の申源●(さんずいに是)(シン・ウォンシク)国家安保室長と就任後初めてオンラインで協議した。日韓両政府が発表した。関係者によると、7日にワシントンで開いた日米首脳会談を巡って、申氏は地域の安定に資すると成果を評価する旨を岡野氏に伝えた。
介護休業、中小の取得促す 同僚への手当補助加算 厚労省 利用日数に応じ増額[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1085文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省は2025年度に、中小企業が介護休業中の社員に代わる人員を補充したり、業務を代わった同僚に手当を支給したりする際の補助金を増額する。社員への情報提供などを企業に義務付ける法律が4月に施行する。介護休業を取得しやすい環境を整え、労働力の流出を防ぐ。
中小企業を対象に介護休業を15日以上とった従業員1人につき、業務を代替した同僚への手当向けに10万円、新規雇用に30万円を補助する。現在は介護休業が5日以上でそれぞれ5万円、20万円を補助している。利用日数に応じて増額する仕組みを設ける。25年度予算案に中小企業への助成金として11.9億円を計上した。
介護休業の取得者5人分まで申請できるようにする。従業員が介護休業から復帰した際には40万円(15日以上の取得で60万円)を補助する。
短時間勤務を15日以上利用した社員についても、新たに同僚への手当に3万円を支給する。
財源は雇用の安定や能力開発のため事業主が保険料を負担している「雇用保険2事業」から捻出する。中小企業が社員の休業取得で損失を受けないよう支援する狙いだ。
介護休業は要介護状態にある家族1人につき、在職中の1企業あたり計93日、3回まで分割して取得できる。22年の就業構造基本調査によると、介護をしている雇用者のうち介護休業を利用した人は1.6%にとどまった。介護休暇や短時間勤務などを含めても11.6%にすぎない。
介護離職は年10万人に達する。厚労省の調査では離職者の4割以上が「両立制度が整備されていなかったり、利用しにくい雰囲気があったりした」と答えた。制度があっても活用されていないケースが多いとみて、厚労省を中心に利用しやすい環境整備を急ぐ。
4月に施行する改正育児・介護休業法では、従業員から介護に関する申し出があった場合、制度の説明や取得の意向確認を企業に義務付ける。介護休暇は勤続6カ月未満でも利用できるようにする。
知的障害や自閉症などの子をもつ親も利用しやすくする。介護休業は高齢者の介護に限っていない。現行の基準に明確な規定はなく、「障害児や医療的ケア児を介護する場合を含む」と明示する。
介護休業は育児休業と比べて利用が低調だ。育休制度の周知や意向確認は介護休業より3年早く、22年に義務付けられた。男性の育休取得率の公表は義務化の対象が広がり、23年度の男性取得率は30.1%、女性は84.1%に上る。
背景には取得が必須となっている産後休業と異なり、介護は社員からの申し出がない限り、企業が実情を把握しづらい面がある。介護休業の取得率に関して政府目標はない。
米側の契約破棄、保険金の対象に 鉄鋼・アルミにトランプ関税 政府、日本貿易保険通じ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 919文字 PDF有 書誌情報]
政府はトランプ米大統領が決めた鉄鋼・アルミニウムへの25%の追加関税をめぐり、政府が100%出資する日本貿易保険(NEXI)を通じてリスクに対応する。関税による費用の増加を理由に日本の製品が米側から契約破棄にあった場合、保険金支払いの対象とする。
政府は12日、日本企業を追加関税の適用除外とするよう米政府と交渉する一方、適用除外とならなかった場合の対策として、NEXIの保険金の対象とすることを明らかにした。武藤容治経済産業相は同日の記者会見で「経産省として日本企業への影響を十分精査しながら必要な対応をとっていきたい」と述べた。
関税は品物を輸入する側が支払う。米国の鉄鋼ユーザーが買い手の場合、日本製品を輸入するコストが上がる。
日本の鉄鋼メーカーや商社は、米国の買い手から契約を破棄されるリスクにさらされる。NEXIは契約が破棄された場合などに、本来受け取るはずだった代金の一部を保険金として支払う補償を設ける。船積みができない場合や、輸送の遅れに伴う費用増加も補償の対象となる。
トランプ氏が大統領令に署名する以前に同社と保険契約を結んでいた企業を対象とし、その後の新たな契約は対象としない。
日本から米国への鉄鋼の輸出量は鉄鋼輸出全体の3~4%程度。金額としては年3000億円規模だ。
日本製品には自動車向けなど代替品を米国内で調達できない高性能な製品もある。政府関係者からは「追加関税が実現したとしても、契約がすべて破棄されることは考えにくい」との声が上がる。日本から米国へのアルミニウムの輸出は200億円規模だ。
NEXIは日本政府が全額出資し、紛争や自然災害による取引の停止や代金の不払いなどで日本企業が受けた損失を補填する保険を手掛ける。現在の利用社数は1000社強あり、そのうち鉄鋼・アルミ輸出に関する商社などは20社ほどだ。
同社は2018年3月22日、第1次トランプ政権下で鉄鋼・アルミニウムに追加関税がかけられた際にも今回と同様の補償制度を設けたことがある。
予期できない関税の導入をリスクとしてみなすのは珍しい。米国による輸入制限措置は、企業の営業努力では免れることができないリスクとして補償対象に含めた。
共働き、所得増えても貯蓄 内閣府分析 節約志向で消費低迷[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 704文字 PDF有 書誌情報]
内閣府は12日に公表した日本経済リポート(ミニ白書)で、家計の貯蓄率が新型コロナウイルス禍前の水準を上回って推移している背景を探った。共働き世帯の増加で家族全体の所得は増えたが、インフレや長生きへの備えから、消費にお金を使わない傾向が目立っている。
ミニ白書は足元の経済動向を分析するもので、年1回公表する。
貯蓄率は仕事で稼いだ収入などを含む可処分所得のうち、どの程度を貯蓄にまわしたかを示す。高すぎる場合はモノやサービスにお金を使う意欲が消費者の間で低く、経済の循環がうまく回っていないとみることもできる。
内閣府によると、家計の貯蓄率(四半期は季節調整値)は24年4~6月期に4.4%、7~9月期に3.9%となり、新型コロナ禍前の19年の2.9%を上回って推移する。
ミニ白書では貯蓄率が上昇する背景に、共働き世帯の拡大があると指摘した。
総務省の家計調査によると、勤労者世帯のうち共働き世帯が多くを占めると考えられる「有業人員2人以上世帯」は23年に66.2%で、上昇傾向が続く。その上で、共働き世帯はそうでない世帯に比べ「基礎的な支出を増やす必要がない」と分析し、構造的に消費性向が下がりやすくなる傾向があるとした。
物価高での節約志向の広がりも消費低迷の背景だと論じた。24年の消費者物価指数は生鮮食品を除くベースで前年比2.5%上昇した。3年連続で2%を上回った。コメや肉類、チョコレートなど身近な食料の価格高騰が続いている。
長寿化による「長生きリスク」も貯蓄率の押し上げ要因にあると強調した。
不確実性が高まる中、医療や介護、生活への出費をどれだけ準備すればいいか判断が難しくなっている。
サイバー防御に生成AI 政府 攻撃解析、指令元を検知[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 645文字 PDF有 書誌情報]
政府はサイバー攻撃への対処で生成AI(人工知能)の活用に乗り出す。大量のデータを送り付けサービスを停止させる「DDoS(ディードス)」攻撃を巡り、指令元を素早くみつける実証事業を2025年度に始める。技術革新が進むAI技術をサイバー防御に生かす。
総務省がサイバー攻撃の解析を担う民間事業者に委託する。問題あるサーバーを探知すれば通信業界内で共有してもらい、業界全体での迅速な対処を見込む。25年度後半に取り組みを始める。
DDoS攻撃はセキュリティーが脆弱なルーターやネットワークに接続したカメラなどを犯罪者が乗っ取って「ボットネット」と呼ばれる発信源をつくり、データを一斉に送り付ける。被害を抑えるにはその指令元を探知し、そこからの通信を遮断する必要がある。
総務省は22年度以降、指令元を素早く探す実証事業を進めてきた。今のやり方は複数の専門家が目で確かめる作業が必要で、指令元を見つけるまでに平均30時間かかるという。
現時点でどこまで時間が短縮できるかは見通せないものの、生成AIの活用で一連のプロセスが早くなると総務省はみている。AIを使うことでどこまで正確性が確保できるかも検証する。
検証では、過去の事例や最新の脅威情報をまとめた学習データを生成AIが作り、検知に使うシステムの精度向上に役立てる。集めた通信データを脅威ごとに集約したり、優先して分析すべき通信を順位づけたりするのにも生成AIが使えないか確かめる。対処方法などを盛り込んだ報告書の作成にも生成AIを生かす。
備蓄米放出、あす方針 農相、対象者や数量公表[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 412文字 PDF有 書誌情報]
江藤拓農相は12日の閣議後記者会見で、政府備蓄米の放出方針を巡り「対象者や数量、入札の方法は14日に発表する」と述べた。「生産者は国内需給に十分見合うだけのコメを生産したが、集荷業者に集まらない。流通をある程度円滑化するために備蓄米の放出を行う」と説明した。
江藤氏は「価格は市場で決まるべきものだが、国民生活にあまりにも大きな影響が出ている。値上がりの仕方もあまりにも急激であることを鑑みてこのような決断をした」と話した。
コメの流通円滑化を目的とした政府備蓄米の放出は、実施すれば初めてとなる。江藤氏は7日の閣議後記者会見で政府が保有する備蓄米を早期に放出する考えを表明していた。
政府は1月31日に備蓄米について、流通が目詰まりを起こした時にも放出できるよう運用ルールを見直した。
1年以内に同じ品質で同じ量のコメを買い戻すことを条件に、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者に放出することを想定している。
除染土の処分工程案を公表 環境省、25年度以降[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 323文字 PDF有 書誌情報]
環境省は12日、東京電力福島第1原子力発電所の事故後の除染作業で生じた除去土壌の最終処分について、2025年度以降の工程表の案を公表した。最終処分、復興再生利用の推進、国民理解の3本柱を軸に取り組みを進める方針を示した。
同日の有識者検討会で環境省が示した。これまでは25年度以降の工程が示されていなかった。政府は除去土壌について、45年3月までに福島県外で最終処分すると決めている。
30年頃をメドに土壌の運搬に必要な施設の検討や、コストの効率化に向けた技術開発などを進める。候補地の選定プロセスも具体化し、45年までに処分場の決定や整備に着手する。具体的な年限目標は示さず、25年度以降30年ごろから45年までにかけての大まかな工程となる。
市販薬購入、コンビニも可能に 改正法案を閣議決定[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 317文字 PDF有 書誌情報]
政府は12日、医薬品医療機器法(薬機法)の改正案を閣議決定した。一定の条件を満たせば薬剤師や登録販売者がいないコンビニなどの店舗で市販薬(一般用医薬品)を買えるようにする。創薬スタートアップを支援する基金も新たに設置する。
福岡資麿厚生労働相は同日の閣議後記者会見で「創薬スタートアップに支援を行う事業者などに機器や施設整備、事業化支援への補助を行うことを想定している」と説明した。官民の連携で創薬基盤を強化する。
改正案ではそのほか、薬局の調剤業務の外部委託を一部可能にすることや、医療用医薬品の安定供給に向けて製薬会社に供給体制管理責任者の設置を義務付けることが盛り込まれた。後発医薬品の安定供給を確保するための基金も設置する。
「患者負担聞き見直し考える」 厚労相、高額療養費巡り[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
福岡資麿厚生労働相は12日、「高額療養費制度」の見直しを巡り、がんなどの患者団体の代表と面会した。福岡氏は「長期にわたって療養している方の負担感など、現場の声をしっかり聞いて見直しのあり方を考えるきっかけにしたい」と述べた。
面会では患者団体側が同制度の限度額引き上げを凍結するよう求め、引き上げ案の見直しを求める署名を福岡氏に手渡した。
厚労省はこれまで、2025年8月から27年8月にかけて段階的に限度額を引き上げる方針を示してきた。がん患者などは経済的負担が増えて治療が続けられないと訴えている。
アジア開銀の総会候補地に愛知と名古屋 27年開催[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
財務省は12日、2027年のアジア開発銀行(ADB)の年次総会の開催候補地に愛知県と名古屋市を選んだと発表した。25年5月にミラノで開かれる年次総会で決議し、正式に決定する。日本開催が実現すれば17年の横浜市以来、10年ぶり。
実質GDP、12月1.0%増 日経センター(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 5ページ 122文字 PDF有 書誌情報]
日本経済研究センターが12日まとめた2024年12月の国内総生産(GDP)は物価変動を除いた実質で前月比1.0%増だった。プラスは3カ月ぶり。トランプ氏の米大統領就任を前に、関税を警戒した駆け込み需要が発生し、輸出が5.7%増と大幅に増えた。
「酉」たちに迫る静かな有事(DeepInsight)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 6ページ 2085文字 PDF有 書誌情報]
絶妙の返しだった。日本の国会で聞くと慇懃(いんぎん)無礼で不誠実にも聞こえる答弁が石破茂首相とトランプ米大統領の距離を近づけた。
7日のホワイトハウスでの日米首脳会談後の共同記者会見。「仮定の質問にはお答えしかねる……」。首相は米国の記者から日本に追加関税を課したら報復措置を取るかとただされ、こう答えて会見場の笑いを誘った。
米国では斬新な答弁だったのだろう。トランプ氏も高揚した様子で「とても良い答えだ」と繰り返した。「議論」という単語を連発して「石破構文」などとやゆされるときもあるが、首相の持ち味は、あいさつや演説、答弁にある。
2024年12月19日夜の帝国ホテル。首相は経営者や経済団体の代表らが集う「年末エコノミスト懇親会」であいさつした。振り返ったのは1970年の大阪万博だ。当時、中学2年だった首相はディーゼル特急で5時間かけて訪れたと紹介した。
「70年万博は経費が529億円と推計されていたが、実際かかったお金は528億8400万円だった」と語った。首相の話しぶりの特徴は細部にこだわることだ。
壇上から降りた首相の左手の甲が妙に気になった。数字が書かれていた。「何だろう」という気持ちを抑え、首相と目線を合わせつつエレベーターホールに向かった。
エレベーターのなかで首相の左手の甲の数字を読み取ることができた。「528,8400」。万博の経費だった。
もう一つの特徴は、最悪の事態を想定する「ホラーストーリー」があまりないことだ。これは歴代の首相に共通する。
言葉には特別な力が宿り、発すると実現してしまうのではないか――。言霊信仰と関係するかは定かでないものの、日本でホラーストーリーは忌避される。
その表れか、企業の情報流出など信用や経営に深刻な問題を引き起こすサイバー攻撃への防御は後手に回っている。背景には「通信の秘密」を明記する憲法との整合性だけではなく、ホラーストーリーを避ける風潮も影響する。
ホラーストーリーから今なお目を背けている課題は多い。日本の1人当たりの労働生産性は経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中32位に沈む。国内総生産(GDP)は世界4位。75年には12位まで後退するとの予測がある。
単純な財政拡張は成長にも生産性の向上にもつながっていない。それでも与野党は財政の規模を競う。規制緩和など構造改革は効果が出るまで時間がかかる。
日本で大型の国政選挙が2000年以降17回あった。1年半に1回の計算。それに追われる政治家が選挙に得か損かを経済政策の判断基準に持ち込む。
少子化も歯止めがかからない。24年の日本人の出生数は初めて70万人を割る見通し。日本総合研究所によると、出生数は前年比5.8%減の68.5万人になる。1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率も1.15を割る。社会保障制度の維持もいずれ難しくなる。
英語圏以外の24年版「英語能力指数」で、日本は116カ国・地域のうち92位だった。グローバル人材を育てる英語教育からはほど遠い。実践に役立たない英語教育が国際競争力を押し下げているにもかかわらず、与野党には問題意識が乏しい。
「(野党との連立について)今の時点で考えているわけではない」(首相)
「大連立はパンデミックなど大きな危機があったときに考えられる選択肢で平時では考えていない」(立憲民主党の野田佳彦代表)
「有事」の定義は一般に戦争や自然災害。経済低迷、人口減少、社会保障制度の破綻、ガラパゴス的な英語教育などは静かな「有事」と言ってもいい。
与野党が内向きの争いに固執する猶予はあるか。「当選者を1人選ぶ小選挙区制が与野党対立の要因」。与野党の複数の幹部はこう分析する。
小選挙区比例代表並立制を導入する関連法が成立する前年の1993年10月19日付の日本経済新聞社の社説は懸念を示した。
「政治腐敗はなくなり、政策本位の選挙が行われるのだろうか。選挙区が小さくなった分、利益誘導型の金権選挙が激しくなり、政治家にかわって政党同士の足の引っ張り合いが進むおそれがある」
不安は的中した。小選挙区制で政治や政治家が劣化したとの感想に触れる機会が増えた。与野党にも小選挙区制を惰性で続けることへの危機感が芽生えている。
30年余り前と異なるのは、ロシアのウクライナ侵略に代表される世界の安全保障環境の悪化だ。中国は台湾への武力侵攻を否定しない。米大統領に返り咲いたトランプ氏は世界の波乱要因である。
与野党のキーパーソンをみると首相と野田氏はともに57年生まれ。国民民主党の玉木雄一郎氏は69年生まれで、干支(えと)で3人は期せずして「酉(とり)年」になる。ちなみに岸田文雄前首相も57年生まれである。
国会に長時間張り付く首相や閣僚、日程闘争に時間を費やす与野党。形式主義が幅を利かす国会は世界から劣後する日本の姿と重なる。ホラーストーリーを嫌っても静かな「有事」も、文字通りの「有事」も日本の事情を考慮してくれない。与野党の政治家に直視してほしい現実である。
AI実装は産学連携で SAP最高経営責任者(CEO) クリスチャン・クライン氏(グローバルオピニオン)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1568文字 PDF有 書誌情報]
学生の将来は変化をどれだけ受け入れ、それにどれだけ適応できるかによって決まる。成功の核心にあるのは、理論と実践の密接なつながりである。
人工知能(AI)が日常生活の一部となって久しい。私たちがネットで情報を探し、携帯電話で好みの音楽や映画を見つける時に、背後ではAIが活躍している。
しかし、私たちはまだ生成AIが持つ可能性に触れたにすぎない。企業と従業員は業務プロセス、つまり日々価値を生む何千もの意思決定・取引にAIを導入することで、競争力と生産性で飛躍的な進歩を遂げることができる。業務プロセスにAIを組み込めば、企業の業績向上だけでなく、経済活動全体の押し上げにつながる。
日本を訪れるたびに、デジタル技術を地方や国で最大限に活用することに情熱を燃やし、それができる若者が増えていることをうれしく思う。若く野心的な人々がAI時代のコアスキルを体系的に身につけることが、大きな機会へのカギになるのは明白だ。
現代の科学技術教育で最も成功する方法は、理論と実践を可能な限り密接に結びつけることだ。
ゲームによる学習法もそのひとつだ。高度なコンピューターシミュレーションの中で、学生は現実のビジネスソフトウエアを使って架空の企業を経営できる。ゲームをするうちに、参加者はサステナビリティー、供給網の強靱(きょうじん)性、国際事業展開など、ビジネスの課題解決への経験を積むことができる。分析的思考、意思決定など、将来の成功に必須の能力を身につけることもできる。
ゲーム化された学習ツールは、すでに世界中の大学で無料で利用できる。こうしたツールは、デジタルエンターテインメントで育った世代にはなじみがある。
世界の主要企業が利用する先進的なビジネスソフトやAIツールを使って、学生に精緻なケーススタディーに取り組ませる方法もある。シンガポール経営大学では、農業での資源効率などサステナビリティーの課題を解決するために、実際のビジネスAIツールを学生に使わせている。
学生が最新のソフトとAIの基本に慣れたら「補助輪」を外すべきだ。学生は、産業界が直面する複雑で現実的課題をなるべく早く頻繁に知る機会を得ることで、AIで解決できる弱点について現場感覚で学ぶことができる。
企業は大学と緊密に連携し最新の研究成果を知っておく必要がある。企業は大学に学生が取り組むケーススタディーや実践的問題を提供することができる。その目的は理論と実践を結びつけることだ。学生は実践的問題に取り組み、教授は業界の最新動向を常に把握し、業界の専門家は教育環境との連携を通じて学びを続ける。
教授や学生が有名企業やスタートアップ企業と一緒に、近隣で研究できるテクノロジーキャンパスが、現代のイノベーションの重要な要因になりつつある。独ミュンヘン工科大学の新キャンパスでは、ソフトウエアとAIの開発者が同じ建物内で、教授や研究者たちと協力し働いている。
理論と実践を結びつけることは、イノベーション時代の成功のカギだ。SAP創業メンバーの一人のハッソ・プラットナーが自身のキャリアの秘訣について「当初は会計プロセスについてまったくわからなかったが、業界の実務家から素直に学んだ」と答えたのは有名な話だ。このようにして彼はパートナーとともに最初のエンタープライズソフトウエアをプログラミングした。この教訓は、AI時代でもなお真実であると確信している。最新技術について次世代を育成することは最初の一歩だが、才能ある若い頭脳に現実的な課題へのスキルを磨かせてこそ、真に価値あるものが生まれる。
【図・写真】Christian Klein 学生時代の1999年にSAP入社。最高執行責任者(COO)を経て2019年に共同CEO、20年4月から単独CEOに。1980年生まれ。
AI実装は産学連携で――ゲーム式、日本も(グローバルオピニオン)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 6ページ 410文字 PDF有 書誌情報]
人工知能(AI)は米国のビッグテック企業が主導している印象が強いが、独ソフトウエア大手のSAPは、AIに取り組む欧州の代表的企業だ。
自身も学生時代からSAPで働き若くしてトップに上り詰めたクライン氏は、AIのビジネスへの実装には、大学と企業の連携が欠かせないとみる。
米国に対抗し、中国のスタートアップ企業のDeepSeek(ディープシーク)が低コストの生成AIを開発するなど、世界はAI開発・活用の大競争時代に入っている。
クライン氏が指摘するように、AIで企業の業務プロセスを大きく革新するには、若者が大学などの教育現場で、実践的なビジネス課題に取り組んで学びを進めるのは有効かもしれない。
日本でも大学でAI研究に取り組んだり、起業を目指したりする若者が増えている。ゲーム先進国の日本では、クライン氏が推奨するゲーム方式のAI学習もなじむかもしれない。日本の若者にも大きなチャンスがある。
(論説主幹 藤井彰夫)
地銀の中途採用5割増 30行今年度、採用全体の3割に システム・IT人材多く 事業多角化、中堅が不足[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1814文字 PDF有 書誌情報]
地方銀行が中途採用を拡大している。主要な地銀30行の2024年度の中途採用者は23年度比で5割程度増える見通し。採用全体に占める比率は20年度の1割から3割になる。地銀はプロパー重視の意識が強いが、専門人材確保などに向け、年収5千万円程度の高給で採用する事例も出始めた。
資産規模の大きい20行・グループに聞き取り調査し、グループの傘下行も含めて回答のあった地銀30行分を集計した。24年度の見込み採用数は約920人と23年度実績の約630から5割弱増える。17行・グループが昨年度から増やし、採用を6倍に増やした地銀もあった。
「2030年に目指す姿を実現するためには専門人材が600人足りない」。九州フィナンシャルグループ(FG)は、20年度から中途採用を拡大させてきた。24年度は全採用の2割にあたる80人を採用する。
台湾積体電路製造(TSMC)の工場などに関連する半導体企業の進出に伴う商機を取りこぼさないよう、国際ビジネス支援やコンサルティング部門などでさらに採用を増やす方針だ。
各行の採用の内訳では、システム・IT(情報技術)部門が最も多く、運用やコンサル営業が次いで多かった。マネーロンダリング対策の強化や、勘定系システムのクラウド移行が進んでいることが影響している。
北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は、採用全体の5割を中途採用にする計画で、広島銀行も25年度に過去最高となる50名の採用を計画している。東京きらぼしFGもグループで100人の採用を予定している。
背景にあるのが、世代間でいびつな行員の構成だ。銀行はバブル期に大量採用した一方、1990年代の就職氷河期や平成金融危機で採用を大きく絞った。
東京商工リサーチの集計では2024年度の地銀・第二地銀の行員の平均年齢はそれぞれ40.4歳、40歳と10年度比で2歳ほど上昇した。
リーマン・ショック後も採用を減らしたことで「現場の中核である40代が圧倒的に足りないうえ、新人も採りにくい」(西日本の地銀の採用担当)状況になっている。
銀行の事業の多角化が中途採用の拡大につながっている面も大きい。
21年度以降、6社の子会社を新設した七十七銀行は25年度に100人程度採用するうち25%を中途にする計画だ。京都FGは、傘下の投資専門子会社の東京拠点を25年に設けるのにあわせ首都圏での中途採用を始める。
人材確保のため中途を増やすことが人事制度の見直しにつながっているケースもある。横浜銀行は特定の職種を柔軟な給与体系にする「プロ人財制度」を19年度に始めた。年功序列の人事・給与制度では、即戦力である優秀な人材を中途で採りにくいためだ。
M&A(合併・買収)支援やストラクチャードファイナンス(仕組み金融)といった先端金融では外資系投資銀行から年収5000万円程度の高給で採用する事例も出始めた。ほかの地銀でも会計事務所や弁護士事務所、コンサル会社から数千万円で中途採用するケースが出てきている。
25年度に中途採用を過去最多の100人に増やすしずおかFGは現在の中途採用の管理職比率が65%だ。26年度には70%まで引き上げる計画だ。外国人採用も広げており、直近では外国籍の管理職も誕生した。
働き方を工夫する地銀もある。自社でバンキングシステムの開発を進める北国FHDは、デジタル・IT部門の行員には石川県外での就労を認める。システムエンジニアが集まる首都圏で人材を獲得するには、UIターンだけに絞るのは限界があるためだ。
メガバンクはさらに先をいく。3メガ銀全体で中途比率は24年度に45%と5割に迫り、三菱UFJ銀行は全体の6割を中途が占める見込みだ。
「出戻り」の中途採用、アルムナイに力を入れる地銀も増えてきた。山口FGは、23年にアルムナイを始め、業務に必要な知識や技能などを学ぶ研修制度を提供している。横浜銀でも元行員に声をかけてアルムナイイベントを開いている。
金利ある世界に入り、収益をどう高めるかの競争力がいっそう問われるようになってきた。自前でシステムを抱える地銀も多く、使い勝手で先行するメガバンクやネット銀行と対抗するにはIT人材の拡充は欠かせない。
転職に抵抗のない若い人の入社が増え、国内で人手不足が企業経営の課題となる中、いかに中途採用で人材を確保できるかが地銀の成長力を左右する傾向が強まっている。
ネット証券5社、32%増益 4~12月最終 信用取引やFX伸びる[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 516文字 PDF有 書誌情報]
主要ネット証券グループ5社の2024年4~12月期決算が12日、出そろった。純利益は合算で1163億円と、前年比32%伸びた。大手2社が23年秋に日本株手数料を無料にし、売買手数料収入には下押し圧力がかかるが、信用取引の手数料増加や外国為替証拠金取引(FX)、投資信託での増収が業績を押し上げた。
SBIホールディングス(HD)、楽天証券、マネックスグループ、松井証券、三菱UFJeスマート証券(旧auカブコム証券)の決算が出そろった。
マネックスGが12日発表した決算は58億円の最終赤字(前年同期は65億円の黒字)。
SBIHDは傘下のSBI証券の純利益が過去最高となったほか、SBI新生銀行も好調だった。楽天証券も営業利益は増加した。
23年秋にSBI証券と楽天証券が日本株の売買手数料ゼロ化に踏み切った。売買手数料収入には下押し圧力がかかり、SBI証券では24年4~12月期に285億円(試算値)の逸失収益があった。
ただ、無料化や新たな少額投資非課税制度(NISA)で個人投資家の裾野が拡大したことによる関連収益の増加が補っている。特に伸びたのは、信用取引などの金融収益だ。SBI証券では金融収益が前年同期比3割増えた。
自動運転を遠隔監視 三井住友海上、事故対応も[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 480文字 PDF有 書誌情報]
三井住友海上火災保険は、自動運転の車両を遠隔で監視し、事故の未然防止や事故発生時の通報ができる仕組みを開発する。ソフトバンクやトヨタ自動車が出資する次世代移動サービス開発のモネ・テクノロジーズ(東京・千代田)の技術を活用する。月内にも実証実験を始め、自動運転の本格的な実用化に向けて課題を洗い出す。
専用装置を載せた車両が衝撃などの異常を検知すると、専任のオペレーターにつながる。オペレーターが異常の有無を判断する。事故や車両の故障などが確認できた場合は、消防への緊急通報やレッカーによるけん引ができるよう手配する。
三井住友海上の事故対応のノウハウやオペレーターと、モネ・テクノロジーズが持つ自動運転の車両を遠隔監視できる技術を掛け合わせる。既存の仕組みを使うことで開発コストを抑える狙いもある。
実証実験では自動運転の車両が都市部で歩行者に衝突した場合や、車両の不具合で停止した場合などを想定する。遠隔監視する担当者と被害者、契約者に分かれて事故対応をしてもらい、遠隔監視の仕組みが機能するかを確かめる。車種やメーカーが変わっても使えるサービスをめざす。
新NISA初年、8割「売却なし」 日証協が利用者調査[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 312文字 PDF有 書誌情報]
日本証券業協会は12日、新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まってから1年が経過したことを受けて実施した利用者アンケート調査の結果を公表した。2024年中に「1銘柄も売却していない」と答えた人はつみたて投資枠で83.2%、成長投資枠で75.3%だった。
将来の資産形成を後押しする新NISAの目的通りに中長期目線で運用する利用者が多いことが分かった。
新NISAは金融庁が定めた要件を満たす投資信託を毎月積み立てる「つみたて投資枠」と、国内外の個別株も対象の「成長投資枠」に分かれている。
新NISAは24年1月に運用が始まった。日証協は24年中に新NISAを使って金融商品を購入した7610人に利用状況を聞き取った。
ステーブルコインで決済 オリコ、VISA加盟店で[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 293文字 PDF有 書誌情報]
オリエントコーポレーションは米ドルに連動するステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を担保に、店舗で決済ができる仕組みを構築する。暗号資産(仮想通貨)の決済サービスを手掛ける事業者と組み、クレジットやデビットカードなどと同様にVISAの全加盟店で使える専用カードを6月までに発行する。
ステーブルコインは円や米ドルといった法定通貨などを担保に発行する仮想通貨だ。価格が大きく変動しないよう設計されているため決済や送金に使いやすいとされている。欧米やシンガポールでは複数の仮想通貨取引所が、USDCや「テザー(USDT)」といったステーブルコインで決済ができるカードを発行している。
サステナ開示の保証基準議論 金融庁が有識者会議[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 236文字 PDF有 書誌情報]
金融庁は12日、一部上場企業に義務化されるサステナビリティ開示での監査法人などによる保証基準について議論を始めた。同日に有識者会議の初会合を開き、保証の担い手に上場会社の監査人と同等の管理体制や業務制限などを課す方針を確認した。
欧州では、監査法人以外が保証を担うケースもある。国内でも保証の信頼性を担保する基準の必要性が指摘されていた。2024年9月に最終化された国際基準であるISSA5000に準拠し、実務作業など必要な要素を盛り込み国内の保証基準を策定する方針だ。
リーグテーブル(中)債券引き受け、みずほ首位 昨年、シェア25%に 初発行の企業つかむ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1290文字 PDF有 書誌情報]
2024年の日本関連の債券引き受けランキングでは、みずほ証券が金額・件数ともに前年に続いて首位だった。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイで合計5000億円超の円建て債発行を取り仕切ったほか、初めて社債を発行する企業で複数主幹事を獲得した。市場シェアは25%に高まった。
英ロンドン証券取引所を運営するLSEGのデータを使った。2位はSMBC日興証券、3位は大和証券だった。24年の引受額全体は25兆9000億円と、前年比3%増加した。
みずほ証券は良品計画、日清食品ホールディングス(HD)、博報堂DYHDといった初めて社債の主幹事を務める企業で主幹事を務めた。「金利が上昇する世界で、資金調達の多様化を進める意識が高まった」(みずほ証券の小出昌弘執行役員)。大和証券はT&DHD初のリテール債で事務主幹事を務めた。
みずほ証券は23年12月、楽天証券に追加出資して提携関係を強めた。強い顧客基盤を持つ楽天証券への販売委託を増やしていることも、引き受け力を高めているという。ネット証券なら、対面証券が営業できない土日や夜でも受け付けられる。
24年の社債市場で存在感が強かったのは、2回の5500億円リテール債発行など大型起債に何度も踏み切ったソフトバンクグループ(SBG)だ。SBGはみずほ証券や野村証券が特に近いとされるが、ほかの大手証券も食い込んだ。大和証券は5月の5500億円のリテール債で事務主幹事を獲得。SMBC日興は20年以上ぶりにホールセール債で事務主幹事をもぎとった。
SMBC日興はこのほか、パナソニックHDやSBIHDなど幅広い銘柄の起債に参加した。大和証券はNTTファイナンスやKDDIなどの大型起債にかかわった。
24年は前半~半ばに、日銀の利上げを見越した「駆け込み起債」が相次いだ。今後さらなる利上げが見込まれる中で投資家が慎重になり、長期債の発行が鈍った。マイナス金利下と比べて買い手市場になったとの見方もある。
25年は新型コロナウイルス禍で起債した社債の償還に伴う起債も増えるとみられる。発行体も投資家も、引き続き利上げの動向を注視しながら取引に臨む。
SMBC日興の小田徳高デット・シンジケート部長は「1月の利上げから次回利上げが意識されるまでの半年程度は投資家も買いやすい。発行体も市場の不透明感から来年度の調達を早める動きが出てくるだろう」とみる。25年も前半に起債が活発になる可能性がある。
大和証券の大津大デット・キャピタルマーケット第三部副部長は、国内のM&A(合併・買収)活発化で社債を買った企業が買収されるリスクも高まるとして「経営権が変わった際に償還するチェンジ・オブ・コントロール条項つきの社債も増えるのではないか」と指摘する。
金利上昇が見込まれることから、金利が上がっても時価下落を避けられる変動金利での社債発行を求める投資家が増えるともみている。「市場の金利が動くようになり、条件の前提が変わらないように起債のマーケティング期間を短期化する動きが出てくるのでは」とも話す。
(北川開)
天然ガス「西高東低」鮮明 欧州市場で高値、アジアと逆転 ロシア産減り需給逼迫[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1465文字 PDF有 書誌情報]
世界の天然ガス市場で欧州がアジアよりも高い「西高東低」の構図が鮮明だ。通常はアジアが欧州より高いが、今年に入り逆転が続く。欧州では厳冬やロシア産ガスの流入減が重なり貯蔵在庫が急減し、需給が逼迫しているためだ。アジアから高値の欧州に転売する動きも急増し、アジアにも価格高騰が遅れて波及する恐れが強まっている。
英LSEGが算出する欧州の天然ガス指標であるオランダTTF(翌月渡し物)は10日時点で一時1メガワット時当たり58ユーロ台半ばまで上昇し2023年2月以来2年ぶりの高値まで上昇した。24年末時点と比べて2割高い。
背景は欧州の需給逼迫だ。温暖だった過去2年に比べ気温が低く、暖房需要が高まっている。昨年11月以降、電源構成に占める再生可能エネルギー比率が高いドイツなどで風が吹かず太陽も出ない「暗い凪(なぎ)」と呼ばれる現象が頻発し再エネ不調の増加も発電用のガス需要を高めた。
供給も細っている。1月の欧州27カ国のパイプライン経由のガス輸入量は16カ月ぶりの低水準となり前年比18%減少した。ウクライナ経由のロシアからの供給が24年末で契約期限を迎えて途絶えたことなどが影響した。
貯蔵在庫も急減している。業界団体ガス・インフラストラクチャー・ヨーロッパ(GIE)によると、欧州連合(EU)は10日時点で貯蔵能力の48%と5割を切った。冬場の需要に備えて24年11月時点でほぼ満タン状態まで積み上げていたが取り崩しが進む。
日本などアジア向けの指標となる液化天然ガス(LNG)は現在、翌々月物が100万BTU(英国熱量単位)当たり16ドル台後半。同じ単位に換算して比較すると、欧州のガス価格がアジアLNGよりも1ドル近く割高になっている。
過去のガス市場はアジアが欧州よりも割高なのが通常だった。ウクライナ侵略の勃発によりロシア産ガスの欧州への供給が急減した22年には一時、欧州がアジアに比べて大幅に割高となった。23年以降はアジアが高い状況に戻っていたが、今年に入り再び逆転の構図が鮮明になりつつある。
欧州のガス高はアジアにも波及する可能性が高い。両市場の価格差拡大が原動力になり、アジアに向かう予定のLNGを高値で欧州に転売する動きが出やすいためだ。欧州調査会社ケプラーの片山剛プリンシパルアナリストは「1月中にLNG船9隻がアジアから欧州に方向転換した。過去3年の同時期には1~3隻にとどまり、今年は異例の多さ」と指摘する。
欧州とアジアの調達競争は春以降も終わらない可能性がある。国際エネルギー機関(IEA)の白川裕ガスアナリストは「今冬の需要期が終わる3月末時点の欧州のガス貯蔵率の水準は4割を下回る」と予想する。
翌冬に向けた在庫積み増しの発射台は5割超だった過去2年間より2割程度低くなる公算が大きい。欧州が11月時点で9割とする貯蔵目標を満たすには、春以降も高値でアジアからLNGを引きつける必要がある。
米ブルームバーグ通信は5日、ガス価格高騰により在庫保管のコストが高まることから、欧州の一部の国では冬の貯蔵目標を9割よりも引き下げる議論が出ていると報じた。ただ目標の引き下げは「需要が高まる冬場の需給逼迫や価格高騰のリスクを高める恐れがある」(白川氏)。
欧州勢がお金に糸目を付けずにガスを調達する動きが強まると、アジアをはじめ、世界各国に価格高騰が波及した22年のウクライナ危機直後の再来となりかねない。発電燃料の大半を輸入に依存する日本も高騰リスクに備えが必要な局面に入っている。
(浜美佐)
仮想通貨、個人取引が拡大 1月4.2倍、月間で最大 トランプコインに殺到[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1389文字 PDF有 書誌情報]
暗号資産(仮想通貨)を個人間で取引できる「分散型取引所(DEX)」が活況だ。1月の取引量は1年前比で4.2倍に増え、月間ベースでは過去最大になった。トランプ米大統領の就任前にDEXで先行して取引できた公式仮想通貨「$トランプ」をいち早く手に入れようと個人投資家が殺到したためだ。
仮想通貨の交換所は、伝統的な証券取引所と同様に取引所が売買を管理する「中央集権型取引所(CEX)」とDEXの2種類がある。世界大手のCEXはバイナンスやコインベース、国内ではビットフライヤーなどが知られる。DEXは特定の管理者が存在せず、複数の個人によってシステムが運営されるケースが多い。投資家間の取引はプログラムによって自動で実行される。
分析プラットフォームのディーファイラマ(DefiLlama)によると、世界のDEXの取引量は1月に5627億ドル(約85兆円)と月間ベースで最大となった。CEX対比では20%まで拡大し、急速に存在感を増している。
ビットフライヤーの金光碧執行役員は「$トランプがミームコイン人気をあおり、DEXの利用者を増やすきっかけとなった」と語る。
$トランプはトランプ氏の大統領就任直前の米国時間1月17日夜に、同氏保有の関連会社が発行した仮想通貨だ。情報サイトの米コインマーケットキャップによると、価格は発行直後に急騰し1月19日時点で一時75ドル台をつけた。ただ、その後は急落し足元は15ドル台で推移する。
DEXは規制順守のCEXとは異なり仮想通貨の上場審査の手続きが必要なく、取引の流動性を提供するユーザーがいれば、新規コインの売買がいち早く可能だ。実際に$トランプの場合、CEXではバイビットが米国時間1月18日朝、バイナンスは同19日未明と、取引開始はDEXより大幅に遅れた。
上昇局面の初期で買えたのはDEX経由のみだった。CEXの投資家は高値づかみとなり、これがDEXに多くのマネーを呼び込む結果につながった。
仮想通貨市場ではトランプ政権の政策期待を背景にミームコインの発行が急増している。
世界には数万種類の仮想通貨が存在するものの、CEXの上場銘柄数は最大手バイナンスで約300銘柄、国内の主要CEXでは40銘柄程度にとどまる。マネックス証券の松嶋真倫・暗号資産アナリストは「$トランプのようにCEX未上場の人気銘柄をDEXで買い求める投機家は多い」と指摘する。
コインベース・グローバルのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は1月下旬、「現在、1週間に約100万のトークンが作成され、増え続けていることを考えると、上場プロセスを再考する必要がある」とSNSに投稿した。
日本国内のDEX利用者は数万人程度とみられる。国内のCEXでは顧客資産の分別管理や弁済原資の確保といった投資家保護が法律で義務付けられる一方、「DEXではハッキングによる資金流出時なども補償は受けられない」(日本総合研究所の市原紘平シニア・リサーチャー)。
仮想通貨アナリストの西山祥史氏は「DEXでは厳密な本人確認が不要なため、利用者には銀行口座を持たない新興国ユーザーが多い」と話す。
第三者に監視されていないDEXでの取引は、脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)の温床になるとの指摘もある。DEXを利用する際のリスクにも留意すべきだ。
(河井優香)
天然ガス「西高東低」鮮明――日本の電力先物、取引急増 欧州ガス高起点、波及にらむ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 448文字 PDF有 書誌情報]
欧州エネルギー取引所(EEX)が取り扱う日本の電力先物取引が急増した。10日の取引量は1日で約2テラワット時(1テラワットは10億キロワット)を記録した。1日の取引量として最高だった2024年9月20日(約0.9テラワット時)の2倍超となる急膨張となった。
10日の先物取引量は同日に日本卸電力取引所(JEPX)で取引された現物取引量(約0.8テラワット時)の2.4倍となった。発電電力量換算での取引量が大きい「25年夏物」や「25年冬物」といった季節物が大量に売買されたことが影響した。
東北電力エナジートレーディングの和泉高宏電力・燃料トレーディング部長は「欧州のガス高を起点に、日本の電力価格への波及を予想するトレーダーが持ち高調整に動いたことが取引拡大につながった」とみる。
エナジーグリッド(東京・千代田)の城崎洋平社長は「EEXの記録的な取引量は日本の電力会社と消費者が世界の燃料市場の価格変動にさらされていることを映し、リスク管理の重要性が高まっていることを示唆する」と指摘する。
欧州株、最高値を更新 利下げ観測で[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 312文字 PDF有 書誌情報]
欧州株が高い。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は11日に前日比0.2%高い547.18を付け、2日連続で最高値を更新した。トランプ米政権による鉄鋼とアルミへの追加関税で一部の鉱業株などは下げたものの、欧州中央銀行(ECB)や英イングランド銀行(中銀)による利下げが続くとの見方が買いにつながった。
国別の主要指数でも英FTSE100種総合株価指数(FTSE100)は11日に前日比0.1%高の8777.39、ドイツ株価指数(DAX)は0.6%高の2万2037.83と、いずれも2日連続で最高値となった。フランスの株価指数CAC40は前日比0.3%高い8028.90と、2024年6月上旬以来の高値で終えた。
米エコラボ 業務用衛生用品 水処理技術が成長けん引(InvestmentRadar)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 507文字 PDF有 書誌情報]
業務用衛生用品大手の米エコラボ株が上昇している。11日に一時267ドル台半ばと、上場来高値を更新した。積極的なM&A(合併・買収)で主力の水処理事業を拡大しており、長期的な成長期待が買いを集めている。
水質管理や節水を支援するシステムの提供や、食料品店向けの害虫駆除などを手掛ける。システムの代表的な導入例としてケチャップで有名な食品大手クラフト・ハインツがあり、水資源の利用効率化に取り組んでいる。11日終値ベースの時価総額は約740億ドル(約11兆円)。
2024年10~12月期の売上高は前年同期比2%増の約40億ドル(約6000億円)となり、中でも既存事業の売上高は3%増えた。24年11月には水処理事業大手の米バークレイ・ウォーター・マネジメントを買収した。
30年までには約10億人が1年のうちに飲料水として必要になる3000億ガロン(約11億立方メートル)の節水を支援する体制を目指す。
米国みずほ証券は11日付のリポートで「エコラボは化学薬品分野で最も持続可能性の高い企業」と評価している。目標株価を従来の297ドルから302ドルに引き上げ、投資評価は引き続き「アウトパフォーム(買い)」とした。
World Market[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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現代自、研究開発費最高に 今年37%増 AI自動運転で競争力、中国EV台頭に危機感[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1789文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】韓国の現代自動車が2025年に過去最高の研究開発費を投じる。人工知能(AI)を活用した自動運転など中長期の技術開発のための投資を積み増す。同社は世界の新車販売で3位を堅持するが、米国でのトランプ新政権の発足や中国メーカーの台頭でリスクも高まる。米同業やテック大手とも連携し競争力を磨く。
「AIで革新的な試みをする」。1月、現代自グループの金興洙副社長は米ラスベガスのテクノロジー見本市「CES」で強調した。生成AI分野の半導体開発で世界トップシェアを持つ米エヌビディアとの協業を発表し、ソフトウエアを重視した車両づくりを加速させると説明した。
25年から「ソフト定義車両(SDV)」と呼ぶクルマの開発を本格始動する。26年にはSDVを量産する計画で、車両の設計や試験にエヌビディアの独自ソフト「オムニバース」を活用して開発を急ぐ。
SDVでは様々な機能を車に盛り込めるが、なかでも自動運転が要となる。現代自は自動運転の「ロボットタクシー」を米国で26年にも商用化する目標を掲げる。競合の米テスラ並みの技術でAIが走行ルートを学習する知能を持たせる。
現代自は25年の研究開発費として24年比37%増の6兆7000億ウォン(約7000億円)を投じる計画だ。設備投資とあわせた投資全体も16%増の16兆9000億ウォンと大幅に増やす。
25年3月期に1兆3000億円の研究開発費を見込むトヨタ自動車に比べると規模は小さいものの、現代自にとっては過去最高となる。現代自の役員は1月の決算説明会で「SDV転換の革新技術に投資を拡大する」と強調した。
車づくりの上流にも手を広げる。このほど素材産業に初めて直接投資した。韓国の化学素材大手コーロンスペースワークスの一部株式を200億ウォンで取得し、環境配慮型の車種に使う先端素材を開発する。米ゼネラル・モーターズ(GM)とも、電池や鉄鋼などの原材料の共同調達や水素分野の技術開発で協力する計画だ。
研究開発の推進や他社との連携を急ぐのは、稼ぐ力に陰りが出ていることへの危機感がある。現代自の24年12月期決算は売上高が過去最高で前の期比8%増の175兆2310億ウォンだった。グループ会社の起亜を含めた世界販売台数はトヨタ自動車、独フォルクスワーゲンに次いで3年連続で3位を守った。
一方で営業利益は6%減の14兆2400億ウォンと4年ぶりに減り、営業利益率も8%と1ポイント下がった。現代自グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長も「25年の成功は保証されていない」とくぎを刺す。
特に稼ぎ頭である北米市場で先行き不透明感が強まっている。現代自の24年の世界販売台数(卸売りベース)は23年比2%減の414万台だった。欧州(4%減)や韓国(8%減)、中国(48%減)が苦戦するなか北米は10%伸びた。
ただ米国ではトランプ新政権の政策の影響を受ける恐れがある。焦点となるのが米ジョージア州で建設中の新工場だ。総投資額が10兆ウォンを超え25年上半期に本格竣工する。当初は電気自動車(EV)専用の予定だったが、ハイブリッド車(HV)やガソリン車まで製造できるラインに変更する。トランプ大統領がEV向け補助金の撤廃を掲げていることなどを考慮した。
新工場の年間生産能力は最大50万台にまで拡張可能で、現代自は「北米販売の100万台のうち7~8割は米国産になる」(同社)として関税リスクを抑える戦略を描く。1月に社長に就任したホセ・ムニョス氏は「米国での現地生産を増やす」と強調し、価格競争力を高める方策だと説明する。
中国のEVも新たなライバルとして存在感を増す。1月には比亜迪(BYD)が韓国で現代自の同等モデルより2割ほど安いEVを発売し、若い世代を中心に話題を集める。韓国のダオル投資証券は「25年に中国メーカーの世界進出が一段と進む」とみており、現代自と競合する場面が広がる可能性もある。
「パーフェクトストーム(複数の災害が同時に起こり破滅的になること)」。1月、鄭会長は年始挨拶で先行きをこう表現し、地政学リスクや競合他社の台頭などで「不確実性が高まっている」と警戒した。強い危機感のもとで次なる成長に向けたタネをまく現代自だが、技術革新などによる市場の変化に対応しどこまで迅速に形にできるかも問われる。
SMIC、今期も高水準の投資維持 半導体、米中対立に備え[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 751文字 PDF有 書誌情報]
中国の半導体受託生産最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)は11日、2025年12月期の投資額について、前期(24年12月期)並みの高水準を維持すると発表した。前期の利益は半分近くに減少したが、トランプ大統領の再登板による米国との半導体分野での対立先鋭化に備え、生産能力の拡大を急ぐ。
趙海軍・共同最高経営責任者(CEO)は12日の決算説明会で、「(米中対立などの)地政学的な要因が半導体産業に深刻な変化をもたらした。サプライチェーン(供給網)の安全性や信頼性、強靱(きょうじん)性を高め、地域の需要にあわせて高水準の投資を持続していく」と強調した。
今期の投資額については、「前期とおおよそ同じ水準を保ち、75億ドル(約1兆1500億円)前後になるだろう」と言及した。前期は73億2600万ドルで、過去最高だった前の期(23年12月期)から約2%減少した。
前期の売上高は前の期比27%増の80億ドルで、純利益は45%減の4億ドルだった。純利益の減少は投資拡大に伴う減価償却費の増加が原因とみられる。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)向けの半導体を非先端の製造装置などを使って供給していることで製品の歩留まりが悪化しているとの見方も出ている。
24年10~12月期の売上高は前年同期比32%増の22億ドル。純利益は38%減の1億ドル。売上高を地域別で見ると、中国向けの比率が89%を占め、前年同期の81%から高まった。
売上高の急増の理由について、趙氏は中国政府の景気刺激策の効果をあげた。大型テレビやスマートフォンなどは地域によっては販売が15~20%増える効果があったと指摘し、半導体の在庫が圧縮されたという。25年1~3月期も受注は多いが、下半期の行方は不確実だとの見方を示した。
中国向けiPhoneのAI アップル、アリババと提携 米報道、搭載へ規制に対応[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 425文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=中藤玲】米メディアのジ・インフォメーションは11日、米アップルが中国のアリババ集団と人工知能(AI)開発で提携すると報じた。中国で販売するスマートフォン「iPhone」に共同開発したAIを搭載するとみられる。
ジ・インフォメーションは関係者の話として「両社が、共同開発したAIについて(中国国内で使う)承認を得るための申請を当局に提出した」と伝えた。アリババは買い物や支払いなど自社サービスの利用者データを使ってAIモデルを開発している。
アップルは2024年10月から自社の生成AIサービス「アップルインテリジェンス」を提供しているが、海外製AIが実質禁じられている中国では展開できていない。生成AIを搭載する華為技術(ファーウェイ)などとの競争が激しくなるなか、現地企業との提携が急務だった。
これまで中国ネット大手の字節跳動(バイトダンス)や騰訊控股(テンセント)、百度(バイドゥ)のAI搭載を検討していると報じられてきた。
TSMC、対米投資拡大 発表なし 同国で初の取締役会[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 382文字 PDF有 書誌情報]
【台北=龍元秀明】半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は台湾時間の12日、米国で取締役会を初開催した。市場の一部に観測のあった米国投資の拡大は同社が発表した決議事項に含まれなかった。
米国ではTSMCとして海外初の先端拠点となる西部アリゾナ州の第1工場が2024年末に量産を開始した。米国での取締役会は、製造業の国内回帰を目指すトランプ米政権への対応の一環との見方もあった。TSMCは12日、取締役会で財務報告や配当額、全社の予算などについて決議したとのみ発表した。
トランプ大統領は台湾などの半導体に高関税を課す方針を示している。台湾メディアによると、台湾経済部(経済省)はトランプ政権と関税などについて意思疎通するため、11日に高官などを米国に派遣した。
TSMCはアリゾナに3つの先端工場を設ける計画で、総投資額は650億ドル(約10兆円)に上る。
北国FHD、東南ア新興向け融資 1件あたり数億円程度[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 363文字 PDF有 書誌情報]
【シンガポール=佐藤史佳】北国フィナンシャルホールディングス(FHD)は傘下のシンガポール法人を通じ、東南アジアのスタートアップ向けの融資を始めた。1件あたりの融資額は数億円程度を想定。東南アジアの成長企業の需要を取り込む。
北国FHDグループのCCイノベーションシンガポール(CCIS)が、シンガポールとインドネシアの2社への融資を実行した。シンガポールでは「バナジウムレドックスフロー電池(VRFB)」と呼ばれる蓄電池を開発するVフローテック、インドネシアではエビ養殖産業向けの養殖池管理技術を手掛けるジャラテックに融資した。
北国FHDは石川県を地盤に北陸で事業を展開する。CCISの川倫明マネージングディレクターは「新興企業とのつながりをつくることで銀行グループ全体のイノベーションにも貢献していきたい」としている。
CATLが香港上場申請 ハンガリー新工場に資金活用[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 322文字 PDF有 書誌情報]
【広州=田辺静】中国の車載電池最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は11日、香港取引所に新規上場するための申請をした。CATLは深証券取引所に上場しており、重複上場となる。香港での上場時期や調達規模は開示しなかったものの、調達した資金はハンガリーの新工場への投資に充てると明らかにした。
ロイター通信は、CATLの調達額が50億ドル(約7700億円)規模になると報じた。2024年の香港市場での最大の調達額となった家電大手、美的集団の310億香港ドル(約6100億円)を上回る見通し。21年に上場した動画アプリ大手、快手科技が410億香港ドルを調達して以来の規模となる可能性がある。
CATLはハンガリーで車載電池工場を稼働させる計画だ。
フィリピン、戻らぬ中国人客 スパイ懸念、ビザ緩和の壁(アジアVIEW)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1088文字 PDF有 書誌情報]
観光業を経済成長の柱に据えるフィリピンで、中国人観光客の数が落ち込んでいる。近隣国はビザ発給の要件を緩和して中国人客を呼び込むが、フィリピンはスパイ活動など安全保障上の懸念から緩和措置を打ち出せないためだ。観光省はインドから観光客を呼び込むなど戦略の転換を迫られている。
1月29日、マニラにある小売り大手SMグループの大型ショッピングモールには干支(えと)の巳(み)にちなんだキャラクターが飾られ、家族連れが記念写真を撮っていた。この日は中華圏の春節(旧正月)で、キリスト教徒が人口の大半を占めるフィリピンでも休日だ。ただ、数年前とは異なり中国語を話す人の姿は目立たない。
フィリピンを訪れる中国人観光客は19年に170万人を超え過去最高だった。その後は新型コロナウイルス禍で激減し、回復は鈍い。24年は約31万人で19年の5分の1にも満たなかった。政府は24年の海外からの観光客数を770万人とする目標を掲げていたが、中国人客が伸び悩み約595万人にとどまった。
観光プロモーションを担うフラスコ観光相は危機感を募らせる。「近隣諸国は(中国人観光客に対し)入国時のビザ発給を許可するなど緩和に動いた。フィリピンとは対照的だ」として緩和を訴える。
中国人向けのビザ緩和論は一時は実現可能性もあった。マルコス政権が24年末、「POGO」と呼ばれる外国人向けオンラインカジノを禁止したためだ。POGOが違法薬物や人身売買などの温床となり、中国人が絡む犯罪が近年後を絶たなかった。抜本的な対策に踏み切ったことで、ビザ発給を緩和する条件が整うとみられていた。
ただ25年に入ってからは新たな問題が浮上している。国家捜査局は1月17日、通信機器を設置した車で軍関連施設を偵察したとして、中国の人民解放軍系の理工大学を卒業した中国人をスパイ容疑で逮捕した。同月30日には南シナ海に面するパラワン島でドローンを使って軍の情報を集めた疑いで中国人5人を逮捕したと発表した。
比軍トップのブラウナー参謀総長は「これは氷山の一角にすぎない」と警鐘を鳴らす。ビザ緩和論への強い逆風となっている。
中国人客の増加に向けた手を打ちづらいなか、観光省はインドに熱い視線を送り始めた。電子ビザの申請を認めるなど手続きの簡略化に乗り出した。インド人観光客の呼び込みでは近隣国であるタイやマレーシアが先行する。フィリピンは自国の魅力のアピールなども含めて誘客に一段と力を入れる必要がある。
(マニラ=藤田祐樹)
【図・写真】フィリピンでも中華圏の旧正月を祝うが、中国人客は少ない(1月、マニラ首都圏の商業施設)
欧州、自衛で軍事費急増 昨年16%増 ロシア脅威背景、米の関与低下にらむ 英研究所調べ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1272文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=江渕智弘】英シンクタンクの国際戦略研究所(IISS)は12日、世界の軍事情勢を分析した最新の「ミリタリー・バランス」を公表した。欧州がロシアの脅威や米国の関与低下をにらみ、2024年の軍事費を前年比16%増と大きく積み増した。
世界の軍事費は前年比9.9%増の2兆4327億ドル(約370兆円)と過去最大を更新した。サハラ砂漠以南のアフリカを除く全ての地域で増えた。
全体の4割を占める米国は9679億ドルとなり、前年を5%上回った。ロシアの侵略を受けるウクライナの支援やインフレで膨らんだ。長距離の地対地ミサイル「ATACMS」を24年4月にウクライナへ供与し、11月にはロシア領内への攻撃も容認した。
米国とともにウクライナを支える欧州は4573億ドルを計上し、16%伸びた。なかでもドイツは28%増やし、軍事費の規模は英国を抜いて欧州最大となった。世界でみても米国、中国、ロシアに次ぐ4位だ。英国は8%、フランスは7%それぞれ増えた。
22年2月にウクライナへの侵略を始めたロシアの脅威が背景にある。24年の軍事費を20年と比べると、ロシアは2.8倍に拡大した。これに対抗する形で、欧州も5割近く増えた。25%前後だった米中の伸びを大きく上回った。
欧州各国は防衛産業の生産力を高め、関連部材のサプライチェーン(供給網)を整備している。兵力増強の機運も高まる。ドイツには18歳を対象に兵役への意欲を幅広く調べて適性検査を経て選抜する構想がある。志願制を前提にしながらも兵力を増やす狙いだ。
米国の欧州に対する軍事的関与が中長期的に弱まるとの見方から、自衛に動いている面もある。
1月に第2次政権を発足させたトランプ米大統領は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に軍事費の拡大を迫る。国内総生産(GDP)に対する国防費の割合を従来目標の2%から5%に高めるよう要求している。
ただ欧州は経済が振るわず最大の経済大国であるドイツは24年まで2年続けてマイナス成長に陥った。税収伸び悩みや景気対策で財政も厳しい。
英国では、保守党の前政権が30年までにGDP比2.5%に高める目標を掲げていた。24年7月に誕生した労働党のスターマー政権は踏襲せず、予算の制約などを踏まえて再検討している。IISSは「欧州は大半の国で財政が逼迫しており、持続的な軍事費の拡大は難しい」と指摘する。
ロシアのウクライナ侵略を巡っては「ウクライナが深刻な兵員不足に直面している」と分析した。多くの地上部隊が戦力不足に陥っているという。現役の兵員は73万人と23年から7万人減った。23年時点で40万人いた予備役はゼロになった。
ロシアも24年に1400両の戦車を失うなど消耗が激しい。北朝鮮兵を受け入れたりイランから武器を調達したりして、ウクライナの戦場で優位に立っている。
アジアにおける24年の軍事費をみると、世界2位の軍事大国である中国は2349億ドルとなり、前年から5%増やした。防衛費の増額を進める日本は9%増の530億ドルで世界9位だった。
米艦船2隻、台湾海峡通過 現政権初、中国軍活動増加に対抗[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1126文字 PDF有 書誌情報]
【台北=羽田野主、北京=田島如生】米国の駆逐艦と海洋測量船が10~12日、台湾海峡を航行した。台湾周辺で軍用機や艦船の活動を増やす中国の軍事的威嚇への対抗とみられる。中国側は反発し、人民解放軍で台湾方面を担当する東部戦区が12日、台湾海峡周辺で軍事演習を実施した。
米艦船が台湾海峡で活動するのは、第2次トランプ政権が1月に発足して以降初めてとなる。台湾軍などの発表によると、台湾海峡を北から南にかけて通過した。
日米両政府は2月7日の首脳会談をうけた共同声明で「台湾海峡の平和と安定を維持する」と記した。「一方的な現状変更の試みに反対」するとも指摘しており、米軍が行動で示した格好だ。
中国軍の東部戦区は「米側の行動は誤ったシグナルを送っており、安全へのリスクを高めた」と談話を発表。海上と上空で兵力を動員し「有効な措置」を取ったとした。中国国営中央テレビ(CCTV)によると、東部戦区は12日に台湾海峡周辺で軍事演習をした。
中国の台湾に対する威嚇行為は頻発するようになった。とくに台湾の頼清徳(ライ・チンドォー)総統が2024年5月に就任して以来、中国と台湾の事実上の停戦ラインとなってきた中間線を突破して台湾側に進入する中国の軍用機が大幅に増えた。
台湾国防部(国防省)の発表を日本経済新聞社が集計したところ、24年5月~25年1月に中国の軍用機が中間線を越えた回数は1417回に及んだ。蔡英文政権だった前年同期の3倍以上となった。
中間線越えは、米下院議長だったペロシ氏の訪台に中国が反発した22年から目立つようになっていた。台湾の「独立」を公言したこともある頼氏の就任をきっかけに、中国が軍事力を誇示して台湾の世論に揺さぶりをかける動きが常態化しつつある。軍用機のほか、24年5月~25年1月に台湾周辺に姿を見せた中国艦艇の数も前年同期をおよそ3割上回った。
中台の軍事情勢に詳しい中華戦略前瞻協会の掲仲研究員は「中国軍は中間線の突破を常態化させ侵攻時にすばやく台湾本島を攻撃できる態勢をつくろうとしている」と分析する。ただの威嚇ではなく、将来の軍事行動も見据えた動きと捉える。
台湾国防部のシンクタンクである国防安全研究院の蘇紫雲所長は「中国は台湾周辺に軍を常時展開し中国の主権や統治権の正当性を国際社会に示そうとしている」と話す。
中国が軍事力を誇示するのは台湾周辺にとどまらない。24年12月には日本の南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」に沿って90隻を超える艦船を展開した。
東部戦区のほか、朝鮮半島情勢をみる北部戦区、南シナ海を所管する南部戦区と海警局の艦船が参加した。過去最大規模の海上軍事行動との分析が出ていた。
14年以前の国境「非現実的」 ウクライナ巡り米国防長官 NATO加盟は認められず[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 12ページ 992文字 PDF有 書誌情報]
【ブリュッセル=飛田臨太郎】ヘグセス米国防長官は12日、ロシアの侵略を受けるウクライナが2014年以前の国境に戻るのは「非現実的な目標だ」と述べた。ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟は認められないとも表明した。ロシアとの停戦交渉に向けた米国の方針を明らかにした。
ベルギーの首都ブリュッセルで開催したウクライナ支援を巡る関係国会合で発言した。
ロシアは14年にウクライナ南部クリミア半島を併合するなどした。ヘグセス氏は「幻想的な目標を追い求めることは戦争を長引かせ、さらなる苦しみを引き起こすだけだ」と指摘した。
ロシアはウクライナのNATO加盟を「レッドライン(越えてはならない一線)」ととらえる。ヘグセス氏は「ウクライナのNATO加盟は交渉による(戦争の)解決の現実的な解とはならない」と明言した。
NATO加盟国は国防費を国内総生産(GDP)比で5%にすべきだと要求した。「欧州の同盟国は欧州大陸における安全保障の責任を引き受けることが必要だ」と力説した。
トランプ政権は「力による平和」を追求する。ロシアとウクライナの停戦には、欧州各国が軍備増強を通じて、域内の平和を確保する体制をつくる必要があるとみている。
早期の停戦を目指すトランプ大統領の方針を説き「トランプ氏は両国を交渉のテーブルにつかせることによって、この戦争を終結させるつもりだ」と訴えた。
「エネルギー価格の低下と、より効果的なエネルギーへの制裁を組み合わせて、ロシアを交渉のテーブルにつかせる」と説明した。トランプ政権は化石燃料の大規模な採掘を再開し、エネルギー価格の低下を狙っている。
停戦後に欧州有志国による平和維持軍をウクライナに展開する案がある。ヘグセス氏はNATOの枠組みでは実施しないと強調した。米軍をウクライナに派遣することはないとも言及した。
ウクライナ支援を巡る関係国会合は米民主党のバイデン前政権が主導してきた。今回は初めて英国が主催した。およそ50カ国が参加し、ウクライナの防空能力の支援や弾薬の供給維持を調整している。
ウクライナ支援に消極的なトランプ政権が誕生し、会合の継続が不安視されていた。トランプ政権でも維持されたものの、欧州各国により積極的な関与を米国が迫る場となった。
【図・写真】ウクライナ支援を巡る関係国会合で発言するヘグセス氏(12日、ブリュッセル)=AP
ウクライナ、汚職改善遠く 昨年、EU加盟の壁に[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 12ページ 674文字 PDF有 書誌情報]
【ウィーン=田中孝幸】公共部門の汚職を調査する非政府組織(NGO)、トランスペアレンシー・インターナショナルは11日、2024年の世界の腐敗度ランキングを発表した。早期の欧州連合(EU)加盟へ汚職対策を急ぐウクライナは180カ国・地域中105位で、前年と同水準にとどまった。
23年は104位だった。米国のトランプ政権や与党・共和党の幹部は「バイデン政権のウクライナ支援は汚職で無駄になっている」と批判してきた。今回の調査で改善が見られず、トランプ政権や米議会におけるウクライナ支援の論議に影響を及ぼす可能性がある。
同NGOは1995年から毎年、「腐敗認識指数」を公表している。国際機関やシンクタンクのデータをもとに、どれだけ汚職根絶が進んでいるかを数値化した。指数が低いほど汚職など腐敗が深刻であることを示す。
旧ソ連の崩壊後から「汚職大国」として知られてきたウクライナは24年の指数が35だった。EU未加盟の東欧セルビアと同じで、前年から1ポイント悪化した。
西側各国はロシアの侵略を受けるウクライナを支援するとともに、腐敗対策に取り組むよう圧力をかけてきた。同国のゼレンスキー政権は23年、汚職に絡んだ公職者の排除などを加速させた。多くの高官を逮捕したが、軍の調達や徴兵に絡む汚職の事例は絶えない。
ゼレンスキー大統領は23年9月、軍の汚職事件の責任を取らせる形で国防相を交代させた。それでも腐敗対策に大きな進展はみられない。24年秋にも障害者認定による徴兵逃れを手配して巨万の富を蓄えた医療・社会専門家委員会のトップや職員が摘発された。
中国軍、北京に巨大司令部 ペンタゴンの10倍規模か(英FT特約)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 12ページ 0文字 書誌情報]
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EU、AIに31兆円投資へ サミット閉幕、米英は共同声明拒む 国際規制の合意道半ば[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1399文字 PDF有 書誌情報]
パリで11日まで開いた「人工知能(AI)アクションサミット」で、欧州連合(EU)は域内で2000億ユーロ(約31兆円)を投じてAIを推進すると表明した。安全を重視した国際規制の必要性を訴えたが、米国は過度な規制に反対し共同声明への署名を拒んだ。
フランスとインドが共催した2日間のサミットにはおよそ100カ国から政府首脳や企業幹部が集まり、AIへの関心の高さを映した。
EUは2000億ユーロの官民投資を通じて、域内に最新鋭のインフラを備えたAI開発拠点などを設ける。
フォンデアライエン欧州委員長は、EUのAI規制について「安全のための統一ルールを提供するのが目的だ」と説明した。「AIは人々の信頼を得る安全なものでなければならない」と米国との違いを強調した。
EUは2024年5月に世界初のAI包括規制を成立させた。本格適用は26年8月からだが、企業によるAIを使った従業員の感情追跡禁止など一部は25年2月から適用している。
EU内でAIシステムを提供していれば、日本など域外企業も規制の対象となる。
フォンデアライエン氏に先立ち演説したバンス米副大統領は「過度な規制は革新的な産業を殺しうる」とEUを暗に批判した。「開かれた規制が比類ない試みと研究開発を可能にした」と自国の起業環境を誇示した。
「一部の国が我々のテック企業に対する締め付けを厳しくしようとしていることを憂慮する」と述べた。EUの厳しいデジタル規制を念頭に置いた発言とみられる。
サミットは、誰でも利用可能なオープンソースの推進などAIの公共性向上を目指す新基金「カレントAI」の設立を決めた。「包括的で持続可能なAI」を支持する共同声明には欧州の国々や中国、日本を含む60カ国・地域が署名した。
共同声明に関する交渉はギリギリまで続いたもようだが、米国と英国は署名しなかった。
DeepSeek(ディープシーク)などの中国発のAIへの警戒感は共通するものの、技術革新と安全性のバランスの取り方には明確な差がある。
トランプ米大統領はリスク管理や国際協調より、中国とのAI覇権争いに重点を置く。
1月にはバイデン前政権が出した大統領令を撤回した。高性能AIの開発企業に対し、安全対策を政府に報告するよう義務付ける内容だった。
トランプ氏は新たに「AIにおける米国のリーダーシップへの障壁を取り除く」と題した大統領令に署名した。産業競争力や安全保障の観点から、米国のAI覇権に資する行動計画をつくるよう各省庁に命じた。
英メディアによると、英国は、安全保障に関する問題への記述が不十分などの理由で、共同声明に署名しなかった。
政府との取引拡大などを狙い、企業の間ではAI軍事利用の容認に転じる例も目立ちはじめた。
米グーグルは「人を負傷させる兵器やその他の技術」にAIを応用しないと掲げたが、2月に取り下げた。米オープンAIも当初は禁じていた軍のAI活用への協力を現在は一部認めている。
サミットでは「(AIに対する)ガバナンスとは特にグローバルサウス(新興・途上国)において、すべての人々のアクセスを保証することだ」(インドのモディ首相)との声も上がった。社会の形を大きく変えうる新技術をいかに育てて多くの人々に届けるのか、国際社会の合意形成は道半ばだ。
(パリ=北松円香、シリコンバレー=山田遼太郎、ブリュッセル=辻隆史)
トランプ氏、司法と対決姿勢 「合理化策」差し止め非難 連邦地裁、従わなければ違法と警告[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1286文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米連邦政府の「改革」を急ぐトランプ政権が、司法との対決姿勢を強めている。職員や補助金を減らす政策に対し、連邦地方裁判所が相次いで一時差し止め命令を出した。政権は判事が野党・民主党寄りだと反発している。
トランプ大統領は11日、自身のSNSで判事を「非常に政治的」と非難し、政府支出の検証を妨害していると強調した。「一部の活動家や非常に政治的な判事が、我々の調査を遅らせるか、あるいは止めることを望んでいる」と糾弾した。
新政権は「連邦政府に巣くうディープステート(闇の政府)の破壊」を政策綱領に掲げて発足した。民主支持者が多いとの理由で政府職員を敵視しており、歳出削減の旗印のもと過激な手法で管理を強めている。
米行政管理予算局(OMB)は1月28日から補助金やローンによる政府支援を一時凍結する命令を出した。DEI(多様性、公平性、包摂性)など、政権が問題視する取り組みに政府支出が向けられていないか洗い出す目的だった。
地裁は発効直前に一時差し止めを命じた。OMBは命令を29日に撤回したが、レビット大統領報道官は「凍結を撤回したわけではない」と矛盾する説明をした。
東部ロードアイランド州の地裁判事は10日、「連邦資金の広範かつ包括的な凍結は違憲である可能性が高く、この国の大部分に回復不能な損害をもたらし、現在ももたらし続けている」と指摘した。
「法律を私的に判断し、命令に従おうとしない者は、たとえその命令が最終的に正しくないと判断されたとしても、一般的に法廷侮辱罪に問われる危険がある」という文章を掲載して裁判所の命令に従うよう警告した。
トランプ政権は政権の方針に従えない職員向けに早期退職を募集している。
発足直後にテレワークの禁止やDEIを推進する部署の閉鎖を表明し、「分岐点」と題したメールで選択を迫った。残っても「地位や所属する機関について完全な保証はない」と通知した。
80万人が加盟する米政府職員の労働組合は声明で「献身的な公務員の排除は米国人の生活に混乱をもたらす」と反発した。解雇をちらつかせる脅迫的な手法だとして訴えを起こした。
米メディアによると締め切りを予定していた6日時点で約6万人が応募した。東部マサチューセッツ州の地裁判事は締め切りをいったん10日まで延期した。10日午後には「裁判所のさらなる命令があるまで」再び延期すると発表した。
同州の地裁判事は10日、米国立衛生研究所(NIH)が関わる研究費を40億ドル(約6100億円)削る政権の計画にも一時差し止めを命じた。
米国の連邦地裁は94あり、それぞれが複数の判事を抱える。米ピュー・リサーチ・センターによるとバイデン前大統領は187人を指名し、第1次トランプ政権の174人を上回った。地裁判事でも政府全体の措置を差し止めることは可能だ。
最終的に司法がどこまで政権に歯止めをかけるかは不透明さが残る。政府は判断が不服の場合は控訴できる。最後は最高裁の判断になる。最高裁の判事はトランプ氏が第1次政権で3人を指名し、9人中6人が保守寄りとなっている。
イスラエル「人質解放延期は合意違反」――ヨルダン国王「強制移住に反対」 ガザ住民受け入れ巡り[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 968文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=岐部秀光、ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領は11日、ヨルダンのアブドラ国王と会談し、パレスチナ自治区ガザの住民を受け入れるよう迫った。アブドラ国王は会談後にガザやヨルダン川西岸からの住民移住に「断固反対した」と述べた。
アブドラ国王はアラブ指導者として初めて2期目のトランプ氏とホワイトハウスで会談した。同氏は、ガザ住民を強制的にヨルダンやエジプトなどに移住させる構想を持つ。
アブドラ国王は会談後の記者会見で態度を明確にしなかった。X(旧ツイッター)で「ガザとヨルダン川西岸からのパレスチナ人の強制移住に反対する揺るぎない立場を改めて表明した」と述べた。
トランプ氏は会談の冒頭「ガザに住む人たちは別の場所で素晴らしい生活を送り、安全に暮らすことになる。ヨルダン、エジプトに一区画を持つことになると思う」と、ガザ住民を域外に移住させる持論を改めて展開した。
「ヨルダンとエジプトに米国が多額の援助をしている」と指摘した。それを脅しに使う必要はないと言及しつつ、ガザ住民の受け入れへ圧力をかけた。
アブドラ国王はがんを患った子供ら2000人を早期に受け入れると表明。トランプ氏は「すばらしい提案だ」と評価したが、圧力を弱める可能性は低い。
多くのアラブ指導者は米国の要求と世論のはざまでジレンマを抱える。特にヨルダンの王室は世論に神経を使わざるを得ない。同国の人口1100万人のうち3分の2以上がパレスチナ系、さらにその3分の1ほどがパレスチナ難民だ。
イスラエル建国で家を追われた難民らは、もともと住んでいた場所への帰還権を主張する。
ガザ住民の強制移住というトランプ氏の構想は、ヨルダン王室にとって微妙な問題といえる。裏切りに協力していると国民が受け止めれば、体制を揺さぶりかねない。
ガザに「中東のリビエラ」をつくりだすというトランプ氏の構想は暴論に映るが、同氏得意の交渉術との見方がある。
第1次トランプ政権は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記に接近した際にも北朝鮮のリゾート開発の可能性を指摘した。荒唐無稽なアイデアを示して揺さぶりをかけ、その後の交渉を有利に進める狙いがあるとの説がある。
【図・写真】ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領(右)とヨルダンのアブドラ国王(11日、ワシントン)=AP
イスラエル「人質解放延期は合意違反」 15日期限で「戦闘再開」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 650文字 PDF有 書誌情報]
【イスタンブール=渡辺夏奈】イスラエルのネタニヤフ首相は11日、主要閣僚で構成する治安閣議を開き、イスラム組織ハマスが予定通りに人質を解放しない場合は停戦を終了すると決定した。イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザの部隊を増強しており、停戦継続の不透明感が増してきた。
15日正午までに人質を解放しない場合、合意違反とみなして停戦を終了する。ハマスの打倒を目指し「激しい戦いを再開する」(イスラエル首相府)という。決定は全会一致だった。
イスラエルとハマスは当初、残る70人超の人質の一部を15日に解放することで合意していた。
ハマスは10日、解放を延期すると発表した。イスラエルが停戦合意に違反していると訴えている。11日に改めて声明を出し、停戦の「いかなる複雑化や遅延もイスラエルの責任だ」と主張した。
トランプ米大統領は10日、「すべての人質が15日までに返されなければ、停戦をやめるように言う」などと話した。イスラエル首相府は11日、トランプ氏の発言を「歓迎する」との声明を出した。15日に何人の人質解放を求めているのかは明言していない。
イスラエル軍はハマスへの警戒を強めている。11日、予備軍も動員し、ガザの態勢を強化していると明らかにした。
停戦はイスラエルとハマスが合意し、1月19日に発効した。人質を段階的に解放し、最終的にイスラエル軍のガザからの完全撤退や、ガザ復興を目指す内容だった。
ネタニヤフ氏は政権の一角をなす極右への配慮もあり、将来の戦闘再開の可能性にかねて言及している。
イスラエル「人質解放延期は合意違反」――エジプトと米、首脳会談延期 ガザ住民移住巡り溝[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 400文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=岐部秀光】トランプ米大統領と近く会談する予定だったエジプトのシシ大統領が訪米を延期したことが12日、分かった。エジプト政府関係者が明らかにした。パレスチナ自治区ガザの住民受け入れを巡る協議でトランプ氏との溝が埋まらないと判断したもようだ。
トランプ氏は、米国がガザを所有し再建させるとの計画を掲げ、エジプトやヨルダンなどにガザ住民の受け入れを求めている。エジプトはガザ住民の周辺国への移住には否定的な姿勢を示している。
トランプ氏とヨルダンのアブドラ国王による11日の会談を受けて、エジプト政府はトランプ氏がガザ住民の受け入れをエジプトにも迫ると判断したとみられる。
シシ氏とトランプ氏は1日、ガザの停戦合意の状況を巡って電話で協議した。トランプ氏はその際、直接会談するためにシシ氏をホワイトハウスに招待したもようだ。電話協議でガザ住民の受け入れが議題になったかは明らかになっていない。
ロシア、米と身柄交換[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 224文字 PDF有 書誌情報]
ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、米国で拘束されていたロシア人男性1人が近く解放されると記者団に述べた。米ホワイトハウスは11日、ロシア当局が拘束していた米国人マーク・フォーゲル氏が解放されたと発表した。ペスコフ氏は身柄交換の一環だと説明した。ロシアはウクライナ侵略を巡って対立する米国との関係改善につなげる狙いとみられる。ペスコフ氏は「(米ロ間の)接触の結果として米国で拘束されているロシア人が解放され、数日中にロシアに帰国する」と述べた。
米政権、NY市長への起訴取り下げ指示[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 13ページ 211文字 PDF有 書誌情報]
米共和党のトランプ政権は10日、収賄や詐欺などの容疑に問われている民主党のアダムズ・ニューヨーク市長の起訴を取り下げるよう東部ニューヨーク州の連邦検察に対して指示した。米メディアが伝えた。司法省は連邦検察に送った文書で、アダムズ氏が民主のバイデン前政権の移民政策を批判した後に起訴されたことに触れ、訴追のタイミングが「手続きの公正さを脅かした」と指摘した。訴追によって市長が不法移民対策に取り組めなくなっていると記した。
マルエツ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1532文字 PDF有 書誌情報]
マルエツ
(3月1日、地名は店長、Aはエリアの略)開発本部長兼経営管理管掌(教育人事本部長兼ビジネスデザイン・経営企画管掌)取締役兼専務執行役員斉藤浩
▽マルエツ開発社長(開発本部長)同兼常務執行役員石井英雅
▽経営管理本部リスクマネジメント担当(店舗運営本部長)常務執行役員荻原一也
▽店舗運営本部長(ビジネスデザイン本部長)執行役員釜萢直人
▽MD本部生鮮加工・デリカセンター管理担当兼マルエツフレッシュフーズ社長(MD本部長)同細川忍
▽MD本部長(商品戦略)同大室守生
▽同本部営業企画(ビジネスデザイン本部デジタル開発推進)同長谷川茂雄
▽経営管理本部長(教育人事本部副本部長兼人事)同水野雅朗
▽店舗運営本部千葉統括部長(MD本部フレッシュデリカ統括部長兼デリカテッセン兼草加デリカセンター長)同林誠司
▽経営管理本部人材戦略(教育人事本部人材開発教育)飯島幸恵
▽同コンプライアンス(経営企画本部総務)大和田昌
▽開発本部不動産企画(不動産管理)三田智
▽MD本部フレッシュデリカ統括部長兼デリカテッセン兼草加デリカセンター長、村岡伸彦
▽同本部商品戦略、高島龍平
〔店舗運営本部〕基幹業務改革プロジェクトリーダー、浅川将
▽神奈川統括部東神奈川A(瀬谷)大木昭男
▽同西神奈川A、浅沼正志
▽東京統括部東東京A、水迫研明
▽同西東京A(神奈川統括部大倉山)森島崇
▽埼玉統括部長、村中隆
▽同統括部東埼玉A、森泉一彦
▽同西埼玉A、小西隆浩
▽千葉統括部東千葉A、永井敏行
▽同西千葉A、野島徹
▽都心店統括部都心北A、中西健二
▽同都心東A、津田和弥
▽同都心西A、平尾亮
▽埼玉統括部東埼玉A朝霞(埼玉統括部長)谷口辰男
▽千葉統括部東千葉A稲毛(千葉統括部長)松尾隆
▽神奈川統括部東神奈川A新糀谷、野中俊典
三郷中央(天沼)窪田真仁
▽天沼(柳崎)深沢明
▽柳崎、伊藤亮太
▽西川口東口(大宮)島村浩
大宮(朝霞)井部敬一
▽中津、原武健二
▽瀬谷(調布)植川一彦
▽調布(鶴川)尾崎健
▽鶴川(さがみ野)西健一
▽さがみ野(新糀谷)浅田隆
▽井土ケ谷(鹿島田)竹内敦司
▽鹿島田(川崎宮前)久保田大輔
▽川崎宮前(マルエツプチ西新宿六丁目)和佐直幸
▽四葉、阿部勝
▽大倉山(大和中央)木村知生
▽大和中央(中川駅前)北口哉
▽中川駅前(大森東)山田明美
▽柿生(横浜最戸)北村和幸
▽横浜最戸(朝日町)平田篤史
▽武蔵小杉駅前(東神奈川)長崎慶
▽東神奈川(名瀬)遠藤亮介
▽名瀬(鵜の木)佐藤浩徳
▽鵜の木、長井朗
▽花月園、黒川浩一
国領(江戸川橋)出口一樹
▽江戸川橋(板橋南町)後藤寿史
▽板橋南町(錦糸町)小林武
▽錦糸町(目黒)佐藤安芸
▽目黒(潮見)青柳大樹
▽潮見(浅草四丁目)池田裕貴
▽浅草四丁目(田無西原)川上光雄
▽田無西原(東小金井駅北口)長岡穂高
▽東小金井駅北口(飛田給)森一也
▽飛田給(国領)三宅陽一郎
▽晴海三丁目、宇田川篤
▽北柏、片倉博明
▽宮野木(市川菅野)伊東貴久
▽市川菅野(蘇我南町)進藤政治
▽蘇我南町(稲毛)新田真一
▽国分寺台(浦安)佐藤敦之
▽浦安、稲津暁
▽勝どき六丁目(春日駅前)沢里英俊
▽春日駅前(田端)渡辺智康
▽田端(代々木上原)影山恭之
代々木上原、武田広樹
▽大森東、五井遼
▽朝日町、高谷康司
▽みやぞの(東新小岩)二階堂彰
▽東新小岩(高塚)桜井利明
▽高塚(牧の原)岡野谷浩
▽牧の原(東菅野)岡村光也
▽東菅野(白井)久保田真吾
▽白井、佐藤権広
▽市川大野(下総中山)神林啓雄
▽下総中山(高根台)増山智彦
▽高根台(小林)吉田竜太郎
▽小林、児島雄平
▽清澄白河店・菊川店Aストアマネジャー(北柏)宮北裕一
▽マルエツプチ西新宿六丁目(四葉)塩尚
▽マルエツプチ花川戸二丁目店・本所四丁目店Aストアマネジャー、辰本隆則
ヤオコー(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1291文字 PDF有 書誌情報]
ヤオコー
(3月1日、地名は店長)小川SC(皆野)正木克英
▽所沢松井(幸手)本橋靖博
▽北本(行田藤原)西田友秀
▽大宮上小町、飛田雅宏
▽浦和大久保(館林アゼリアモール)吉田勇治
▽寄居、間々田剛
▽狭山(販売第一部小川地区担当部長)河原達明
▽みつわ台、山口祐一
▽川島、木村聡孝
▽富士見羽沢、高橋毅
▽児玉バイパス(北本)今井淳史
▽越谷蒲生(稲城南山)野崎雅寛
▽羽生(浦和大久保)中島隆行
▽皆野(川越西口)新田朋子
▽入曽(所沢松井)奥田大策
▽大宮蓮沼、馬場真輝
▽行田藤原、河野星一
▽牧の原モア(市川新田)猪野木秀和
▽桐生相生(加須)佐野昌弘
▽籠原、津田英之
▽幸手(高崎高関)高橋研二
▽取手戸頭(天王台)菊池誠也
▽四街道(ミノリア稲毛海岸)相良亜紀子
▽高崎高関(籠原)樋口貴紀
▽前橋日吉、宮前博
▽桐生境野、本橋幸太郎
▽草加原町(大宮蓮沼)三戸基
▽市川田尻(浦和中尾)鳥居義範
▽船橋三山(市川田尻)鳥居剛
▽立川若葉町、福田俊明
▽市川新田(船橋三山)鈴木治
▽八千代大和田、根本祐輔
▽ミノリア稲毛海岸、利根川優作
▽南流山(取手戸頭)岡野和哉
▽川越西口(鶴ケ島)栗原裕美
▽鶴ケ島、田部井美奈
▽稲城南山(入曽)関口重成
▽浦和中尾(川島)町田千馬
▽館林アゼリアモール(川越今福)永山善幸
▽浦和パルコ(八王子鑓水)金子大輔
▽東松山新宿町(販売第一部高崎地区担当部長)清水浩昭
▽新浦安(南流山)高木誠
▽西大宮(草加原町)林誠
▽川越今福、越瑞樹
▽古河大堤、新海正人
▽天王台(八千代大和田)小林涼
▽八王子鑓水(狭山)小久保昭夫
▽加須(東松山新宿町)町田恭宏
▽渋川(前橋日吉)玉井正信
▽まるひろ上尾(羽生)飯塚真大
▽営業統括本部コントローラー担当部長、大槻宏一
▽販売第一部小川地区担当部長(デリカ事業部寿司担当部長)神田恵則
▽同高崎地区担当部長(足利地区担当部長)柳均
▽同足利地区担当部長(桐生相生)中嶋雅比古
▽同熊谷地区担当部長(販売第二部さいたま地区担当部長)藤村健二
▽同川越地区担当部長(同市川地区担当部長)岡部総一郎
▽販売第二部さいたま地区担当部長(浦和パルコ)渋谷敏克
▽同千葉地区担当部長(牧の原モア)箕輪広記
▽同市川地区担当部長(千葉地区担当部長)南博之
▽店舗サポート兼販売サポート担当部長(営業企画)佐々木淳一
▽同部レジ担当部長(販売サポート担当部長)森川嘉人
▽グロッサリー部酒・住居担当部長、古谷真一
▽デリカ事業部寿司担当部長、森永慎二
▽SPA推進部SPA商品開発担当部長、服部恒治
▽ロジスティクス推進部物流担当部長、坂田雅巳
▽執行役員兼ChiefDigitalOfficer、デジタル統括部長兼プロダクト開発担当部長小笠原暁史
▽開発統括部出店戦略担当部長、開発統括部長平田洋一
▽人事総務部人事担当部長(販売第一部川越地区担当部長)樋口博昭
▽同業務担当部長、岡部英則
▽財務、財務担当部長柳瀬幹也
▽経営企画室グループ戦略担当部長(開発統括部出店戦略担当部長)柳下潤一
▽同統轄管理担当部長(営業統括本部コントローラー担当部長)小峯直樹
▽リスクマネジメント室長(内部統制室長)コンプライアンス室長北村勝美
東レ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1245文字 PDF有 書誌情報]
東レ
(4月1日)代表取締役総務・法務・リスクマネジメント部門安全保障貿易管理室・マーケティング企画室・支店・HS事業部門全般担当(取締役マーケティング部門全般担当)副社長執行役員首藤和彦
▽取締役兼顧問(代表取締役兼副社長執行役員法務・コンプライアンス部門安全保障貿易管理室・知的財産部門全般担当兼技術センター所長)萩原識
▽顧問(副社長執行役員購買・物流部門全般担当兼生産本部長)取締役安達一行
▽副社長執行役員知的財産部門全般担当兼技術センター所長(専務執行役員経営企画室長兼HS事業部門統括)同恒川哲也
▽総務・法務・リスクマネジメント部門長兼東京事業場長(財務経理部門長)同兼常務執行役員岡本昌彦
▽常務執行役員医薬・医療事業本部統括(上席執行役員)研究本部長兼基礎研究センター所長井口雄一朗
▽常務執行役員(同)フィルム事業本部長井辻和久
▽同在アメリカ東レ代表、近藤敏行
▽同購買・物流部門統括兼生産本部長(愛媛工場長)大山昌彦
▽コーポレートコミュニケーション部門長(電子情報材料事業本部長)上席執行役員島地啓
▽在ヨーロッパ東レ代表兼トーレ・インダストリーズ・ヨーロッパ社長(購買・物流部門長)同常木治
▽サステナブル経営推進室長(品質保証本部長)同畑慎一郎
▽上席執行役員デジタルソリューション部門長(執行役員経営企画室担当兼マーケティング部門長)都築祐
▽同経営企画室長、寺田滋紀
▽同財務経理部門長(関連事業本部副本部長兼グループ事業企画推進室長)加藤勇一郎
▽同品質保証本部長兼先端材料品質保証部門長、幡野智彦
▽同電子情報材料事業本部長(印写システム事業部長)情報材料事業部門長平野昌宏
▽同エンジニアリング部門長、エンジニアリング管理室長上原雅弘
▽執行役員在韓国東レ代表(在韓国東レ副代表)及能誠久
▽技術センター企画管理室長(在タイ国東レ代表兼トーレ・インダストリーズタイランド社長兼セルロシック・バイオマス・テクノロジー社長)木村将弘
▽滋賀事業場長、清水雄二
▽マーケティング企画室長(不織布・人工皮革事業部門長)平井正夫
▽在タイ国東レ代表、山田浩
▽フィルム事業本部副本部長(BSF事業部門長兼フィルムグローバル事業推進)浅野尚之
▽在台湾東レ代表兼台北東麗国際董事長兼総経理(電子材料事業部門長)稲垣力
▽生産本部エアフィルター技術室長(環境・アメニティー製品事業部門長兼エアフィルター事業部長)青木正博
▽不織布・人工皮革事業部門長(ファイバー・産業資材事業部門長)赤江宏一
▽愛媛工場長、石浜泰三
▽HS事業部門長、HS技術・豊崎貴之
▽トレカ事業部門長兼産業材料事業部長(コンポジット事業部門長兼東レ・カーボンマジック会長兼ユーロ・アドバンスト・カーボン・ファイバー・コンポジット会長)柴田恭平
▽コンポジット事業部門長、寺田幹
▽ファイバー・産業資材事業部門長、浅田康治
▽樹脂事業部門長(東レプラスチック精工社長)佐藤裕之
▽電子材料事業部門長、電子材料事業第2・岡田邦明
▽購買・物流部門長、土塔隆弘
西松建設(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1171文字 PDF有 書誌情報]
西松建設
(4月1日)中部支社長(西日本支社副支社長)執行役員橋佐古敬次
▽社長室長(関東建築支社総務)島田均
▽コンプライアンス推進、川端信宏
▽経営企画(関東土木支社土木統括部長)大森久義
▽企画調査(関東建築支社建築工事1)梶谷雅之
▽人財戦略室副室長(人事)堀部学
▽人財企画、野ツ俣克彦
▽人事、宮尾卓也
▽人財育成(人財企画)加藤豊
▽技術革新(デジタル技術革新)前啓一
▽技術研究所副所長、椎名貴快
▽経理(九州支社総務)玉野広
▽土木事業本部副本部長(西日本支社中国支店長)跡部芳昭
▽土木営業第1、森千春
▽土木、前田薫
▽機材、斎藤貴之
▽建築事業本部副本部長、建築・田口裕一
▽同(意匠設計)江口保志
▽意匠設計、高井康裕
▽設備設計、加藤卓也
▽アセットバリューアッド事業本部副本部長、レジデンス開発兼資産管理・稲葉宏
▽同兼海外事業開発(海外開発)早岡研三
▽企画管理、早乙女武夫
▽事業開発、脇田拓哉
▽ホスピタリティ事業開発、安藤学
▽再開発事業推進、池永彦寿郎
▽区画整理事業推進、平沢資尊
▽CMグループ、伊藤広昭
▽地域環境ソリューション事業本部副本部長(経営企画)福永憲敬
▽企画、松尾豊一
〔北日本支社〕副支社長(土木統括部長)三井功如
▽土木統括部長(土木営業)木村和人
▽土木工事(札幌支店土木工事)梅津智徳
▽土木営業、神野貴嘉
▽建築営業、大家修生
▽建築工事、森山照久
札幌支店土木工事、中岡良文
〔関東土木支社〕副支社長(横浜湘南道路工事事務所長)阿部浩二
▽現場工務革新センター副センター長、清水和行
▽土木統括部長(土木工事1)山田貴行
▽土木工事1(土木工事2)田村健
〔関東建築支社〕総務(企画管理)渡辺信也
▽安全、岩本泰典
▽建築統括部長(建築企画)金子哲也
▽建築企画、梶原利文
▽建築工事1(建築工事2)吉田修
▽建築工事2、松沢克典
▽建築工事3、千葉裕
〔中部支社〕副支社長(西日本支社中部支店長)山下英光
▽現場工務革新センター長兼西日本支社現場工務革新センター副センター長(西日本支社建築統括部長)飯高康幸
▽土木統括部長、土木工事・大林孝一
▽土木営業兼土木技術、安藤直樹
▽建築統括部長兼建築企画(中部支店建築工事)大松雅洋
▽建築工事、宮井基裕
▽建築営業(中部支店営業)土橋邦雄
▽建築設計(西日本支社建築設計)広瀬智之
▽設備、坪井勇人
▽安全、浜田宏之
〔西日本支社〕副支社長(建築事業本部副本部長)山田貴彦
▽現場工務革新センター長(現場工務革新センター副センター長)神谷拓生
▽建築統括部長、建築企画・竹内兼一
▽建築設計、阿佐剛
四国支店建築工事、小林洋
〔九州支社〕総務、青木敬二郎
▽土木統括部長(土木工事)羽山里志
▽土木工事兼沖縄支店土木工事、芥川充志
沖縄支店建築工事、山本有作
〔国際事業本部土木統括部〕事務、塩坂健
▽工事、遠藤充泰
▽技術、吉田吉孝
立花エレテック(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 998文字 PDF有 書誌情報]
立花エレテック
(4月1日)グローバル戦略室長兼工事安全管理統制室副室長、取締役兼執行役員松浦良典
▽執行役員、半導体デバイス第四本部長原田英信
▽同施設第二本部長(施設第一本部長)施設企画業務・田中博
▽東日本工事安全管理室長、常務執行役員東日本支社長兼管理・米田浩
▽常務執行役員FAシステム事業・本社拠点担当兼本社工事安全管理室副室長(執行役員FAシステム事業本部長兼FAシステム戦略事業部長)南本隆吏
▽工事安全管理統制室長兼本社工事安全管理室長、執行役員多田満
▽中部工事安全管理室長、同中部支社長城下雅紀
▽産業メカトロニクス担当(産業メカトロニクス事業部長)執行役員永安悟
▽FAシステム技術担当兼本社工事安全管理室副室長(FAシステム技術事業部長)同佐野博行
▽FA機器第一本部長(FA機器事業部長)同池田啓之
〔FAシステム事業〕FA企画本部長兼FA企画(FA戦略推進)広島崇
▽同本部FA戦略推進(中部支社FA機器第四本部FA)堤俊雄
▽FA機器第一本部機器二(機器三)米田茂雄
▽同機器三(東日本支社FA機器第三本部機器二)斎藤充彦
▽FA機器第二本部長(同FA)山本隆司
▽FA技術第一本部情報技術、森近剛
▽東日本支社FA機器第三本部機器(機器一)白石雅一
▽同FA(FA機器第一本部機器二)安田尚弘
▽FA機器第三本部神奈川支店長(広島支店長)池田信吾
▽同東関東支店長、及川幸二
▽中部支社FA機器第四本部FA、山口智誉
▽FA機器第四本部三重支店長(FA機器第三本部神奈川支店長)平野寛二
▽九州支店長、大坪一平
▽広島支店長、鳥居良平
〔半導体デバイス事業〕半導体技術本部半導体品質管理室長、原浩一
▽半導体デバイス第一本部長(タチバナオーバーシーズホールディングスマネージングディレクター兼タチバナセールス香港マネージングディレクター)中村喜則
▽東日本支社外資半導体デバイス第二本部外資半導体デバイス二(外資半導体デバイス第一本部外資半導体デバイス一)山岸憲太郎
▽同外資半導体デバイス第一本部外資半導体デバイス一(外資半導体デバイス第二本部外資半導体デバイス二)甲斐潤也
〔施設事業〕施設第一本部長兼ビルシステム(施設第二本部長)近藤健
▽東日本支社施設第三本部長兼施設一(施設第一本部ビルシステム)谷中伸行
▽同本部施設二、尾原正彦
▽中部施設、川上雅之
管理部門管理本部長(経営戦略室長)広報IR・浦田和明
不二製油(新会社)(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 935文字 PDF有 書誌情報]
不二製油(新会社)
(不二製油グループ本社と不二製油が合併し、4月1日より新社名)
(4月1日)内部監査室長、勝瑞英幸
〔経営企画本部〕経営企画、友金健一
▽サステナビリティ推進、泉晶子
▽風味基材事業部長、斎藤努
〔安全品質生産技術本部〕副本部長、宮本昭二
▽エネルギー管理統括部長、平勝利
▽生産性推進、米田一浩
〈安全技術部門〉部門長兼技術開発、米田信
▽安全環境、久川正教
▽工務、渡辺晴雄
〈品質部門〉部門長、中西徹
▽安全品質環境監査室長、津崎真一
▽品質保証、原田望
▽品質管理、坂田哲夫
〔研究開発本部〕研究戦略兼不二サイエンスイノベーションセンター長、西谷昌弘
▽知的財産、北野高寛
▽未来創造研究所長兼新素材創出兼新原料・新技術創出、辻井設夫
〈グローバル市場ソリューション部門〉部門長、足立典史
▽市場ソリューション第一開発、原田江里子
▽市場ソリューション第二開発、馬場俊充
▽グローバル市場創出、長谷川芳則
関東工場長、蓮尾和博
▽千葉工場長、吉村敏治
〔財務経理本部〕副本部長兼経理、高村武邦
▽経営管理、堤英章
▽コーポレートコミュニケーション、岡本祥治
▽情報システム、城戸義孝
法務部門長、酒匂真純
〔人事総務本部人事総務部門〕部門長、宝谷太郎
▽総務、吉谷恭子
▽人事、坂本建二
〔日本市場管掌〕〈日本営業部門〉市場開発戦略室長、米元博子
▽営業戦略室長、由良篤史
▽営業統括部長、秋山さつき
▽営業第一、高木亨
▽営業第二、池側賢人
▽営業第三、岩田祐輔
▽大阪営業兼大阪支店長、梅野隆行
〈日本SCM部門〉部門長兼資材購買、井川和英
▽副部門長兼物流、本川仁
〔油脂事業本部〕〈日本事業部門〉日本統括部長、新井谷純
▽油脂開発、岩岡栄治
▽油脂生産、青木一博
▽分別生産、土津井征治
事業戦略、佐々木実生
〔チョコレート事業本部〕〈日本事業部門〉日本統括部長、内倉孝雄
▽チョコレート開発、小田剛己
▽チョコレート生産、桐山俊夫
海外事業部門副部門長、北陽康祐
▽事業戦略、西村雄
〔乳化発酵素材事業本部〕事業戦略、上野翼
▽乳化発酵素材開発、熊谷智明
▽乳化発酵素材生産、小野正之
〔大豆加工素材事業本部〕事業戦略、河合俊彦
▽たん白開発、斎藤裕
▽たん白素材生産、黒田一政
▽たん白食品生産、加藤裕之
エイチワン(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 714文字 PDF有 書誌情報]
エイチワン
(4月1日)北米事業本部長、代表取締役兼社長執行役員事業統括本部長真弓世紀
▽副社長執行役員中国事業本部長(常務執行役員事業統括本部情報システム・経理担当)取締役奥田正道
▽常務執行役員兼HK―PATI社長(上席執行役員)アジア事業本部長田辺雅之
▽常務執行役員(執行役員)Chris・Millice
▽上席執行役員日本事業本部長(同西日本統括部長)加藤孝治
▽上席執行役員、Shane・Hall
▽執行役員兼KTH副社長(日本事業本部東日本統括部前橋工場長)亀井保
▽同事業統括本部経営企画室長(経営企画)野尻龍一
▽同兼G―Hapii副総経理兼Q―Hapii総経理(開発事業本部商品開発センター商品開発)土野嘉章
〔事業統括本部〕IR・ESG・法務(執行役員サステナビリティ推進)坂井祐司
▽事業開発担当(日本事業本部副本部長兼営業担当)上席執行役員川口達也
▽商品開発・車体開発・BPP事業推進担当(開発事業本部副本部長兼商品開発センター長)同斎藤葉治
▽IR・ESG・法務・経理財務担当(サステナビリティ推進担当)同宮本泰二
開発事業本部開発技術センター長(KLP社長)寒川祥嗣
〔事業統括本部〕経営企画室経営企画(人事総務)上田知明
▽事業開発、練生川健一
▽商品開発(開発事業本部商品開発センター技術開発)森岡篤史
▽BPP事業推進、鬼頭誠司
▽人事総務、張江輝明
▽経理財務、臼井理文
〔日本事業本部〕前橋製作所長(西日本統括部豊後高田工場長)須田美好
〈亀山製作所〉製作所長、太田正則
▽湖南工場長、中村大
▽豊後高田工場長(西日本統括部亀山工場長)佐久間美光
(6月下旬)取締役、山田彰子
▽退任(取締役)渡辺浩行
▽同(同)山本佐和子
スズケン(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 681文字 PDF有 書誌情報]
スズケン
(4月1日)医療・介護支援事業部長(事業企画)取締役兼上席執行役員医療・介護支援事業本部長高橋智恵
▽常務執行役員デジタルソリューション統轄本部長、大黒勇一郎
▽グループ管理本部長(営業推進)上席執行役員畔柳孝宏
▽執行役員デジタルソリューション統轄本部副本部長兼デジタル企画(デジタルプラットフォーム事業本部副本部長兼ソリューション開発)安藤井達
▽デジタル推進(デジタルプラットフォーム事業本部副本部長)執行役員坂下幸二
▽東京中央営業(横浜営業)同中村浩一郎
▽執行役員横浜営業(長野営業)門野元則
▽同流通基盤統轄部長(流通推進)松本崇
▽執行役員、仙台営業・軽尾政明
▽内部監査室長(福井営業)重冨太郎
▽グループ企画本部渉外、河辺行広
▽グループ管理本部管理統轄部長(メディケアコラボ社長)冨田邦裕
▽同薬事統轄部長、沢井直子
〔ヘルスケア流通事業本部〕三重営業、新美勝久
▽岐阜営業(東京多摩営業)柴田雅博
▽東京多摩営業(福島営業)増田嘉哉
▽長野営業(岐阜営業)佐々木一成
▽京都営業(三重営業)岩崎美津治
▽福井営業(エス・ディ・ロジ常務ロジスティクス本部長)赤堀亘
▽金沢営業(京都営業)成川正重
▽富山営業(エス・ディ・ロジ社長)杉本知広
▽福島営業、古谷知尋
▽医薬統轄部長(仕入推進)矢野裕介
▽メディカル統轄部長、久野真裕
デジタルソリューション統轄本部ソリューション開発(DX営業統轄部長)内藤裕樹
▽同デジタル運用管理(カスタマーセンター統轄部長)伊藤哲也
▽医療・介護支援事業本部事業企画、川合清裕
(6月下旬)取締役(執行役員)富田麻子
▽顧問(取締役)田村富志
大建工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 675文字 PDF有 書誌情報]
大建工業
(4月1日、地名は支店長)CSO、代表取締役兼専務執行役員兼COO清洲忠洋
▽投資管理・与信管理担当(財務経理本部長)取締役兼常務執行役員兼CFO森野勝久
▽国内事業統括副担当、常務執行役員国内営業本部長上田浩二
▽同、同国内製造本部長金田正樹
▽海外事業本部長兼北米事業部長(開発本部長)執行役員伊藤圭
▽CHRO人財戦略副担当兼人事(マーケティング本部長兼マーケティング)同沢田知世
▽CMO、執行役員頃安延幸
▽執行役員兼CTO研究開発グループ担当兼開発戦略(アジア事業部長兼大建アメニティ上海商貿董事長)竹原章宏
▽執行役員国内製造本部副本部長兼住機製品事業部長(内装材事業部長)神元俊憲
▽内装材事業部長(住機製品事業部長)森川大
▽監査(総務人事)黒田幸照
▽北米事業部副事業部長(北米事業部長)河原章人
▽コーポレート管理(秘書部長)鈴木康二郎
▽CIO、師岡晶政
▽CLO、鈴木伸幸
▽品質保証(国内製造企画)新田健
▽投資与信管理、小嶋貴人
▽IT戦略(IT物流)村上仁
▽マーケティング、森川歳久
▽物流、奥野泰英
▽営業推進、宮川庄太
▽東北(集合住宅営業)伊奈岡芳人
▽首都圏第二支店長、当舎龍児
▽北陸(首都圏第二支店長)熊見崇英
▽中国、岸田一伸
▽四国(中国)吉村学
▽特販兼パブリック営業(東部特販)佐々木大
▽集合住宅営業(次世代事業開発)岡本和之
▽市場開発、川井一哉
▽アジア事業部長兼大建アメニティ上海商貿董事長、海外事業本部副本部長藤田信吉
▽海外事業戦略(アジア事業部DDI社長)平葦英司
▽木質資材(海外事業企画)金子憲一郎
▽貿易管理(木質素材)吉岡卓哉
セブン―イレブン・ジャパン(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 662文字 PDF有 書誌情報]
セブン―イレブン・ジャパン
(3月1日、Zはゾーン、Mはマネジャー、SMDはシニアマーチャンダイザーの略)〔オペレーション本部〕南九州ZM(リクルート本部第5リクルート部総括M)藤川隆史
▽京浜ZM、木下隆元
▽東海ZM、肥田洋介
▽加盟店サポート部総括M、二里俊宏
〔リクルート本部〕第5リクルート部総括M(第10リクルート部総括M)笹嶋栄也
▽第10リクルート部総括M(オペレーション本部東海ZM)金城知秀
▽第1リクルート部総括M、高橋哲也
▽第7リクルート部総括M、高橋智之
▽既存店管理部総括M、佐々木亮
営業本部リクルートリサーチ総括M、神山邦雄
〔商品本部〕原材料・設備サポートSMD、デリカテッセン部SMD園田康清
▽FF・冷凍食品部SMD(米飯・麺類部SMD)佐野富生
▽米飯・麺類部SMD(地区MD統括部関西地区SMD)佐藤達也
▽地区MD統括部関西地区SMD(東海地区SMD)安藤貴将
▽同東海地区SMD、高橋篤史
商品戦略本部MD企画部総括M兼商品情報総括M、高木和範
▽QC・物流管理本部生産管理部総括M、宮島利久
▽建築設備本部建設企画総括M(建築部総括M)境憲一
▽同本部建築部総括M(設備部総括M)関口航
▽システム本部システム統制総括M(財務会計システム部総括M)森祐樹
▽企画本部ラストワンマイル推進部総括M(オペレーション本部京浜ZM)佐野間真志
▽海外事業本部グローバル戦略企画部総括M、越前谷真人
▽財務会計本部DO会計部総括M、木村幸司
▽コミュニケーション戦略室総括M、社長室総括M野村真康
▽監査室総括M、山本幸弘
ユアテック(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 629文字 PDF有 書誌情報]
ユアテック
(4月1日)社長兼社長執行役員(代表取締役兼副社長執行役員営業本部長兼企業倫理・IR担当)小林郁見
▽代表取締役兼専務執行役員営業本部長(取締役兼常務執行役員エンジニアリング本部長兼電力インフラ本部副本部長)三浦康二
▽専務執行役員コンプライアンス推進・危機管理・IR担当(常務執行役員)取締役鈴木康弘
▽取締役(社長兼社長執行役員)太田良治
▽退任(取締役)高野広充
▽常務執行役員エンジニアリング本部長(執行役員秋田支社長)中西仁
▽電力インフラ本部副本部長、常務執行役員再生可能エネルギー事業本部長吉崎英秋
▽営業企画(営業)常務執行役員営業本部副本部長佐久間章夫
▽常務執行役員東京本部長(執行役員営業本部副本部長兼営業企画)乾和彦
▽同総務、伊藤英一
▽同電力インフラ本部配電、星圭司
▽同経営企画、千馬英俊
▽岩手支社長(青森支社長)執行役員古川勉
▽宮城支社長(エンジニアリング本部副本部長兼空調管設備)同千葉隆史
▽技術開発センター所長(営業本部副本部長兼海外事業部長)同芳賀喜美男
▽エンジニアリング本部副本部長兼電気設備(資材調達)同河野克彦
▽新潟支社長(エンジニアリング本部副本部長兼電気設備)同渡辺利博
▽執行役員秋田支社長(ユアテック配電テクノ社長)永野正明
▽同青森支社長(電力インフラ本部土木建築)川村泰史
▽同資材調達(監査等委員会室長)菅野直人
(6月)取締役、柴田千春
▽相談役(取締役)太田良治
▽専務執行役員(代表取締役兼専務執行役員)高杉和郎
日本光電(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 504文字 PDF有 書誌情報]
日本光電
(4月1日)事業戦略担当、代表取締役兼社長執行役員兼CEO荻野博一
▽専務執行役員兼COO国内事業基盤担当(常務執行役員兼CRO―A北米事業本部長兼日本光電ノースアメリカCEO)取締役田中栄一
▽同兼CSO海外事業基盤担当(常務執行役員海外事業本部長兼中国事業担当)同兼CRO―I吉竹康博
▽常務執行役員兼CAO経営管理本部長兼経営管理基盤・コンプライアンス担当、加藤一弘
▽常務執行役員(上席執行役員)CQRO品質管理本部長藤田吉之
▽CIO脳神経事業統括部長兼Ad―TechCEO(CSIO事業戦略担当)上席執行役員今城郁
▽上席執行役員(執行役員)経営管理本部副本部長兼経理・渡辺英里
▽同(同)経営戦略統括部長泉田文男
▽海外事業本部長(中国事業本部長)執行役員宮崎誠治
▽執行役員カスタマーサービス本部長(カスタマーサービス本部副本部長)堀内文人
▽同事業戦略本部長(事業戦略統括部長)西井直人
▽同北米事業本部長(北米事業本部副本部長)吉沢慶一郎
▽CDX統括部長、シャクティ・バジラベール
▽SCM統括部長、花田弘樹
▽北海道支店長(首都圏GP支店長)五味昌泰
▽首都圏GP支店長、神田旬哉
▽四国支店長、野津慎哉
前田道路(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 470文字 PDF有 書誌情報]
前田道路
(4月1日)技術研究所長(技術本部長)取締役兼常務執行役員守安弘周
▽常務執行役員(執行役員)製品事業本部長峯崎賢司
▽東北支店長(北海道支店長)執行役員小野和夫
▽北海道支店長、執行役員鈴木一実
▽執行役員、管理本部総務・田中康輔
▽北関東支店副支店長(工事事業本部工事)鈴木清孝
▽東京支店副支店長(宮田建設取締役兼常務執行役員)角野博和
▽社長室長(インフロニアHDグループマネジメント)堂森宏三
▽経営企画(管理本部経理)藤原克行
▽管理本部経理(経営企画)渡辺郁夫
▽営業本部PPP・PFI事業部長(九州支店工務)山内浩洋
▽工事事業本部工務(東北支店長)代田雅和
▽同工事、佐藤則宏
▽同積算(営業本部PPP・PFI事業部長)遠藤盛司
▽製品事業本部製品、勝山清文
▽北海道支店管理(北陸支店管理)手塚裕司
▽東北支店管理(九州支店管理)村上義浩
▽西関東支店管理(東北支店管理)沢知則
▽北陸支店管理、井上智雄
▽四国支店安全環境品質兼工務、西敦也
▽同管理、池永洋輔
▽九州支店工務(四国支店安全環境品質兼工務)浅井文貴
▽同管理(北海道支店管理)飯島広樹
プリマハム(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 464文字 PDF有 書誌情報]
プリマハム
(3月15日)生産本部茨城工場製造二、執行役員茨城工場長林吉彦
(4月1日)〔食肉事業本部〕食肉商品事業部長代理(営業本部調達)梅村享宏
▽同事業部国産ポーク、田丸和幸
▽同輸入ポーク(ポーク)江畑直紀
▽食肉統轄部長、浅井健一郎
〔営業本部〕〈東日本支社〉関東量販、小森大輔
▽広域量販第一(量販第二)土橋昭彦
▽広域量販第二(量販第三)高嶋実
▽デリカ・フローズン販売(デリカ・EC販売)嶋雅則
▽業務、雲井修平
〈西日本支社〉関西量販(中四国支店長)鍬野崇
▽中四国支店長(東日本支社量販第一)小見啓介
▽九州支店長(関西量販)山本正
〈フードサービス事業部〉CVS第一(第一)石井秀利
▽CVS第二(第三)西川和孝
▽外食第一、小泉賢治
▽外食第二(第四)鈴木覚
物流、渡辺雄一
▽需給管理、保倉正明
生産本部茨城工場管理(三重工場管理)葛西仁
▽同三重工場管理(茨城工場管理)大島宏之
▽同鹿児島工場長(プリマ食品社長)下岡強
▽総合企画本部サステナビリティ推進、岡元純児
▽同事業会社管理、浦浜政人
▽管理本部人事、佐藤仁
▽同財経、渡部格
青木あすなろ建設(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 422文字 PDF有 書誌情報]
青木あすなろ建設
(4月1日)会長(社長兼社長執行役員)辻井靖
▽社長兼社長執行役員(代表取締役兼副社長執行役員建築事業本部長)望月尚幸
▽代表取締役(取締役東京土木本店長)専務執行役員土木事業本部長田中純一
▽土木事業本部副本部長兼東京土木本店長(大阪土木本店長)常務執行役員清治茂
▽執行役員(常務執行役員東京建築本店長)建築営業本部長江島泰
▽専務執行役員建築事業本部長兼東京建築本店長(同大阪建築本店長)伊藤理仁
▽常務執行役員大阪土木本店長(執行役員東京土木本店副本店長)重田道明
▽執行役員建築事業本部副本部長兼建築営業本部営業企画、笠井一徳
▽同建築営業本部副本部長、大庭薫雄
▽同大阪建築本店長、林京太
▽同GXソリューション本部長、加来敏之
▽同営業本部副本部長兼土木営業兼東京土木本店営業第一、鈴木圭祐
▽同管理本部副本部長、福永浩之
(6月16日)取締役、専務執行役員建築事業本部長兼東京建築本店長伊藤理仁
▽同、高松英之
▽退任(取締役)不破徳彦
三井物産(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 389文字 PDF有 書誌情報]
三井物産
(4月1日)韓国三井物産社長(エネルギー第一本部国内事業開発兼エネルギー第二本部国内事業開発)関島亮一
▽フィナンシャルマネジメント第三、柴山茂樹
▽欧州ブロックCHRO&CCO兼中東・アフリカブロックCHRO&CCO兼欧州三井物産CHRO兼CCO(韓国三井物産社長)井口和容
▽国内ブロック国内ブロック総代表室長、加藤智之
▽九州支社長(三井物産オルタナティブインベストメンツ社長)三井高輝
▽北海道支社長、佐伯光則
▽米国三井物産ワシントンDC事務所長兼SVP(金属資源本部ベースメタル)斎藤健太
▽モビリティ第二本部航空宇宙、永田祐一
▽ICT事業本部デジタルマーケティング事業部長(Legoliss社長)沢崎真樹
▽コーポレートディベロップメント本部企業投資(米州本部コーポレートディベロップメント本部長兼米国三井物産SVP)酒匂康博
(6月1日)メキシコ三井物産社長、旭俊哉
鹿島(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 379文字 PDF有 書誌情報]
鹿島
(4月1日)執行役員営業本部副本部長(営業本部次長)岸裕和
▽執行役員、土木管理本部プロジェクト推進部統括部長田中啓之
▽同土木管理本部土木工務兼安全担当(東京土木支店土木)奥本現
▽同東北支店長(建築管理本部建築工務)横井隆幸
▽執行役員、沢宏明
▽専務執行役員(常務執行役員)関西支店長茅野毅
▽同東京建築支店長(同東京建築支店副支店長)吉岡伸明
▽常務執行役員(執行役員)経営企画・高林宏隆
▽同(同)四国支店長尾崎美伸
▽同(同)中国支店長常岡次郎
▽同(同)関東支店長野村祥一
▽GI基金CUCO・A4CSEL担当、専務執行役員技術研究所長利穂吉彦
▽再生エネルギー部・機械部管掌(安全担当)常務執行役員土木管理本部副本部長森口敏美
▽建築管理本部副本部長、執行役員建築企画・堀内大輔
(6月27日)取締役、ボードアドバイザーズ副社長安田結子
▽顧問(取締役)斎藤聖美
パルコ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 377文字 PDF有 書誌情報]
パルコ
(3月1日)札幌PARCO店長(大丸松坂屋百貨店大丸札幌店営業推進)高田唯一郎
▽仙台PARCO店長(札幌PARCO店長)田中庸一郎
▽浦和PARCO店長(大丸松坂屋百貨店経営戦略本部経営企画)米山由紀
▽吉祥寺PARCO店長、内山元
▽調布PARCO店長(浦和PARCO店長)金子圭司
▽静岡PARCO店長、梅井宏和
▽福岡PARCO店長、長江良和
〔店舗事業本部〕宣伝、野口香苗
▽ウェルネス事業・価値創出推進(ソーシャルビジネス開発)斎藤伸吾
▽不動産管理、桑島浩一
〔文化創造事業本部〕映像事業開発(エンタテインメント/映像・コンテンツ事業部長)竹井信治
▽ライセンス事業開発、梅沢崇
▽コンテンツ事業開発(新規ビジネス開発)加部紗世
〔コーポレート本部〕コーポレート室長(静岡PARCO店長)山崎哲也
▽財務政策・経営企画(財務政策)清水明
▽法務、高橋秀和
高島(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 364文字 PDF有 書誌情報]
高島
(4月1日)価値創造開発・統合機能管掌、上席執行役員経営統合本部長山田健一
▽建材事業本部エネルギー事業統括部長(エネルギーソリューション事業推進統括部長)執行役員田中仰
▽経営統合本部企画統括部長(経営管理本部経営企画統括部長)同徳本貴久
▽同財務・法務統括部長(同財務統括部長)同福岡英明
▽建材事業本部基礎事業統括部長(東日本統括部長)専務執行役員建材事業本部長山本明
▽大阪支店長(信防エディックス代表取締役)吉川肇
▽建材事業本部住建事業統括部長(中日本統括部長)名古屋支店長安田和生
▽同建設事業統括部長(建設ソリューション事業推進統括部長)尾崎雅弘
▽同事業管理統括部長(大阪支店長兼建材事業本部西日本統括部長)佐々木雅一
▽経営統合本部人事統括部長(経営管理本部総務・人事統括部長)藤本高志
(6月24日)取締役、河合順子
森永乳業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 331文字 PDF有 書誌情報]
森永乳業
(2月12日)海外事業本部長、副社長大川禎一郎
(4月1日)財務本部長(コーポレート戦略本部長)取締役兼常務執行役員野崎昭弘
▽コーポレート戦略本部長兼法務知的財産(サステナビリティ本部長)常務執行役員久野浩子
▽常務執行役員サステナビリティ本部長(執行役員コーポレート戦略本部副本部長兼経営企画)浜田俊也
▽同研究本部長(同健康栄養科学研究所長)宮地一裕
▽同マーケティング本部長(同営業本部マーケティング統括部長)南崎康夫
▽東京支社長(関西支社長)執行役員角野信二
▽関西支社長(営業本部食品素材統括部長)同松本太
▽執行役員機能素材事業本部長(海外事業本部海外BtoB事業部長)牛田吉彦
▽執行役員、人財・宮崎雅司
▽同コーポレート戦略本部経営企画、中尾俊一郎
東洋建設(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 320文字 PDF有 書誌情報]
東洋建設
(4月1日)建築事業本部副本部長(関東建築支店長)常務執行役員後藤孝之
▽常務執行役員大阪本店長(執行役員名古屋支店長)小玉友彦
▽土木事業本部副本部長兼土木(東北支店長)執行役員藤原俊介
▽名古屋支店長(土木事業本部土木)同恩田勝
▽建築事業本部副本部長(民間営業担当)同ソリューション営業・相部陽介
▽執行役員、安全環境・平口哲明
▽同建築事業本部設計(大阪本店建築事業統括)平川喜紳
▽同土木事業本部副本部長、営業第一・戸嶋真人
▽同関東建築支店長(建築事業本部建築エンジニアリング)安部田英宣
▽同関東支店長(関東支店副支店長)佐藤真一
▽同大阪本店建築事業統括(建築事業本部建築)酒井彰
▽執行役員、中国支店長藤野智亮
▽東北支店長、吉川光洋
石油資源開発(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
石油資源開発
(4月1日)代表取締役顧問(代表取締役兼副社長執行役員電力事業本部長兼秘書室担当)石井美孝
▽専務執行役員(常務執行役員)取締役経営企画本部長中島俊朗
▽秘書室担当、取締役兼常務執行役員舟津二郎
▽執行役員海外事業第一本部副本部長、竹谷厚
▽同営業本部副本部長兼北海道営業室長(営業二)大山崇
▽執行役員、秋田事業所長日野智之
▽常務執行役員(執行役員)長岡事業所長中野正則
▽同(同)大浜正
▽同電力事業本部長(同電力事業本部副本部長)安居徹
▽営業本部長兼資材部担当(営業本部副本部長兼北海道営業室長)常務執行役員永浜泰
▽技術本部長、執行役員国内事業本部長高橋利宏
ザ・パック(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 268文字 PDF有 書誌情報]
ザ・パック
(3月26日)会長(副社長)滝之上輝生
▽社長(常務西日本事業本部長)仲村直樹
▽製造本部長(営業本部長)常務芦田則男
▽常務営業本部長(常務執行役員東日本事業本部長)営業統括室長渡辺龍一
▽取締役、堂本玲二
▽常勤監査役(取締役製造本部副本部長兼品質管理統括部担当兼奈良製造事業部長)伊藤晴康
▽相談役(社長)山下英昭
▽顧問(常勤監査役)野田伸二
▽退任(取締役)林拓史
▽常務執行役員西日本事業本部長(執行役員)関西第一事業部長西浦哲史
▽同東日本事業本部長(同)東京第三事業部長岩橋芳雄
▽品質管理統括部長、執行役員物流統括部長田中成長
味の素(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 255文字 PDF有 書誌情報]
味の素
(4月1日、地名は支社長)執行役ラテンアメリカ本部長兼ブラジル味の素社長(味の素AGF副社長)山本直子
▽グローバルコミュニケーション、小笠原和子
▽R&B企画(バイオ・ファイン研究所バイオソリューション研究所長)岩谷真太郎
▽ソリューション&イングリディエンツ事業部長(大阪)小笠原卓也
▽東京(広域営業)赤堀誠一
▽大阪(九州)岡村由紀子
▽マーケティング開発、大竹賢治
▽九州(東北)土屋由介
▽東北、藤本典子
▽広域営業、井上明彦
▽MSG事業連携推進班長、中村健一郎
▽スポーツ&ヘルスニュートリション、割田竜夫
ミツバ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 250文字 PDF有 書誌情報]
ミツバ
(4月1日)情報システム統括(IR・情報システム担当)執行役員武井良明
▽厚木研究開発センター担当、執行役員四輪事業責任者小野一志
▽情報システム担当、執行役員福田孝之
▽執行役員人事・総務担当(人事)飯尾泰貴
▽同調達担当(購買)大朏均
▽四輪開発第一、杉山恒夫
▽二輪営業、堀底伸一郎
▽二輪開発第一、佐藤学
▽電動化ソリューション開発、藤田雄介
▽赤城工場長、唐沢宏尚
▽福島工場長、林幹雄
▽事業統括部長(四輪開発第一)高本和男
▽営業企画(二輪営業)谷村睦弘
▽生産技術(電動化ソリューション開発)片山勇一
ジーテクト(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 248文字 PDF有 書誌情報]
ジーテクト
(4月1日)常務執行役員(執行役員)事業管理本部長馬場猛
▽同(同)海外事業本部長鈴木良臣
▽執行役員欧州地域本部長、葛西美幸
▽同南米地域本部長、滝音宏也
▽技術本部溶接技術(JeffersonSouthern社長)降矢雅士
▽業務監査室長、佐野裕一
▽事業管理本部管理、三浦晃一
▽生産本部群馬工場長、弓田勝幸
▽DX推進、藤島亮
▽事業管理本部人事(管理)高秀敏行
▽海外事業本部海外事業部長(WuhanAutoPartsAlliance董事長総経理)岡本泰明
▽技術本部プレス技術(精密)後藤洋亮
新日本空調(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 240文字 PDF有 書誌情報]
新日本空調
(4月1日)常務執行役員(上席執行役員)所崇弘
▽同(同)宮下公一
▽上席執行役員(執行役員)吉田昌史
▽事業推進本部長(都市施設事業部長)上席執行役員岡野登
▽海外担当(国際事業本部長)同坂本裕
▽上席執行役員国際事業本部長(執行役員事業推進本部長)伊藤孝信
▽執行役員経営企画本部長(経営企画室長)今中一博
▽原子力事業部長(原子力事業部副事業部長兼設計)吉田真実
▽都市施設事業部長(都市施設事業部副事業部長)岡田朗
(6月)上席執行役員(取締役)前川伸二
▽退任(同)森信茂樹
日油(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 229文字 PDF有 書誌情報]
日油
(4月1日)常務執行役員機能材料事業部長兼資材部門管掌(執行役員資材)片岡智
▽ライフサイエンス事業部営業本部長、執行役員ライフサイエンス事業部長山本裕二
▽資材(愛知事業所長兼環境安全管理室長兼業務)陣内孝教
▽愛知事業所長、武豊工場長沢田徹哉
▽機能材料事業部環境・樹脂営業本部長、山増和俊
▽同電子・情報営業本部電子・情報第2営業、佐藤浩史
▽ライフサイエンス事業部営業本部第3営業、引地真一
▽愛知事業所環境安全管理室長、久保田浩二
▽同事業所業務、疋田真也
壱番屋(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 226文字 PDF有 書誌情報]
壱番屋
(3月1日)ベーカリー事業部担当(新規事業開発本部担当)取締役兼常務執行役員安達史郎
▽執行役員監査室・企画開発室・DX推進部担当、社長室長平尾康能
▽FC統括第3(新規事業開発本部長)本田拓也
▽ベーカリー事業部長(FC統括第4)水川清彦
▽企画開発室長(新業態企画開発室長)兵藤久美
▽FC統括第4、坂本龍文
▽外販事業部長(FC統括第3)中垣達也
▽FC統括第5、下出喜保
▽愛知工場長、佐貫和宏
▽会計管理、田中栄治
▽経理、和田友幸
▽品質保証、山本英貴
アグロカネショウ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 217文字 PDF有 書誌情報]
アグロカネショウ
(3月26日)社長兼社長執行役員(取締役兼上席執行役員)山本修
▽専務兼専務執行役員(同兼常務執行役員)木下善夫
▽取締役兼上席執行役員(執行役員)営業本部長酢田泰生
▽取締役、出光興産先進マテリアルカンパニー技術戦略・川口浩司
▽監査役(取締役)吉尾誠
▽同、藤沼直也
▽会長(社長兼社長執行役員)櫛引博敬
▽特別顧問(専務兼専務執行役員)井上智広
▽退任(取締役)船越良幸
▽同(同)藤倉基晴
▽同(同)岩崎泰一
▽同(同)植田史恵
東京応化工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 205文字 PDF有 書誌情報]
東京応化工業
(3月1日)人財本部副本部長、石原省吾
(3月28日)常務執行役員(執行役員)取締役材料事業本部長山本浩貴
▽取締役、執行役員開発本部長大森克実
▽同、中島功
▽退任(取締役)徳竹信生
▽同(同)関口典子
▽新事業開発本部長(上海帝奥科電子科技董事長兼総経理)執行役員渡辺直樹
(4月1日)〔材料事業本部〕副本部長(郡山工場長)室井雅昭
▽郡山工場長、副本部長山崎晃義
▽生産技術開発、山下直紀
▽施設、升芳明
高松コンストラクショングループ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 196文字 PDF有 書誌情報]
高松コンストラクショングループ
(4月1日)常務執行役員グループ経営高度化チーム担当(執行役員グループ経営企画室長)取締役高松英之
▽事業戦略本部長(グループ事業推進本部長)執行役員小田卓也
▽グループ人財統括本部長兼グループ管理本部長兼グループ内部監査部担当(グループ経営管理本部管掌)同不破徳彦
▽執行役員グループ経営企画本部長、鷹司尚通
(6月18日)取締役、望月尚幸
▽退任(取締役)辻井靖
京三製作所(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 187文字 PDF有 書誌情報]
京三製作所
(4月1日)R&Dセンター長、本田和浩
▽経営企画・IR(信号事業部管理)近藤俊之
〔信号事業部〕管理(経営企画・IR)岩淵好克
▽営業、吉田博公
▽保安システム、木村達哉
▽生産管理(営業)水川潔
▽製造(生産管理)内藤徹
▽座間工場生産統括部長(製造)石沢浩一
パワーエレクトロニクス事業部営業(第2営業)中曽根和男
▽同調達管理(第3営業)志賀吏
▽九州支店長、浜崎顕三
インソース(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 184文字 PDF有 書誌情報]
インソース
(3月1日)グループコンテンツ開発本部長兼クリエイティブ事業部長兼DX支援(グループコンテンツ開発)執行役員大畑芳雄
▽ITサービス事業本部長兼ITサービス営業(ITサービス事業部長兼オンライン事業部管掌)同第四営業本部長田中俊
▽公開講座本部長(公開講座)執行役員藤田英明
▽ITサービス事業本部データ戦略(ITサービス事業部次長)同第四営業本部次長浅井康平
日本山村硝子(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 171文字 PDF有 書誌情報]
日本山村硝子
(4月1日)環境室・プラスチックカンパニー管掌(研究開発センター・植物事業部管掌)取締役兼専務執行役員小林史吉
▽ガラスびんカンパニー・エンジニアリングカンパニー管掌(ガラスびんカンパニー社長)同兼専務執行役員明神裕
▽常務執行役員研究開発センター長兼ニューガラスカンパニー管掌(執行役員ニューガラスカンパニー社長)取締役田口智之
伊藤忠アーバンコミュニティ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 163文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠アーバンコミュニティ
(6月17日)上席執行役員(取締役兼上席執行役員)エンジニアリンググループ長伊藤信一
(7月1日)専務執行役員東日本マンション管理グループ長(執行役員ビルマネジメントグループ長)取締役船木修
▽エンジニアリンググループ長(マンション管理統括兼東日本マンション管理グループ長)同兼上席執行役員古高雅則
アスティス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
アスティス
(4月1日)社長(取締役兼常務執行役員ヘルスケア事業本部長)神原仁
▽取締役相談役(社長)阪本正夫
▽常務執行役員(執行役員)取締役コーポレート本部長河村洋右
(6月13日)取締役、執行役員ヘルスケア事業本部長兼営業推進兼メディカル推進・中島伸二
▽監査役、富田麻子
▽退任(監査役)田村富志
不二家(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
不二家
(3月25日)副社長(専務)洋菓子事業本部長瓜生徹
▽専務(常務)菓子事業本部長富永寿哉
▽常務(取締役)同事業本部生産本部長古田健
▽取締役経理本部長(執行役員経理)荒畑克也
▽常勤監査役(常務執行役員経理本部長)安井泰宏
▽顧問(専務経営企画・総務人事・経理担当)宮崎広
京浜急行電鉄(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 135文字 PDF有 書誌情報]
京浜急行電鉄
(4月1日)専務執行役員(常務執行役員)取締役経営戦略室長金子雄一
▽生活事業創造本部CRE戦略、執行役員事業統括部長村松英樹
▽執行役員生活事業創造本部品川開発推進(まちづくり推進)谷井健
▽同生活事業創造本部CRE戦略部担当部長、落合雄
▽執行役員、島由紀子
東海カーボン(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 133文字 PDF有 書誌情報]
東海カーボン
(3月27日)執行役員財務経理部管掌、財務経理・平井直樹
▽摩擦材事業部長(摩擦材事業部副事業部長)上之薗恵
▽ファインカーボン事業部生産技術(田ノ浦工場長兼田ノ浦研究所長)滝沢泰広
▽田ノ浦工場長兼田ノ浦研究所長(ファインカーボン事業部生産技術)徳永武士
高松建設(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 122文字 PDF有 書誌情報]
高松建設
(4月1日)取締役(代表取締役兼副社長執行役員)草苅信彦
(6月12日)取締役、常務執行役員本社安全・品質監理統括本部長沢村幸寛
▽同、望月尚幸
▽同、高松英之
▽退任(取締役)草苅信彦
▽同(同)衛藤崇史
▽同(同)辻井靖
▽同(同)不破徳彦
アークランズ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
アークランズ
(3月1日)会長兼CEO(社長兼COO)坂本晴彦
▽社長兼COO(取締役ホームセンター事業部長)佐藤好文
▽取締役グローバルグループ代表(会長兼CEO)坂本勝司
(5月29日)取締役、坂本守孝
▽退任(取締役)坂本勝司
ヤマウラ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
ヤマウラ
(4月1日)技術本部長(技術副本部長)執行役員中谷亘
▽エンジニアリング事業部長(エンジニアリング事業部副事業部長)同橋場清人
▽同事業部副事業部長、執行役員高橋秀法
▽技術本部副本部長、同代田真
▽執行役員、石川浩
スタジオアリス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 109文字 PDF有 書誌情報]
スタジオアリス
(3月1日、GMはゼネラルマネージャーの略)業態開発部GM(商品部GM)執行役員高橋信広
▽商品部GM(営業部GM)同古橋早苗
▽営業部GM(経営企画部GM)同竹崎周太郎
▽執行役員経営企画部GM、中井俊宏
TSIホールディングス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
TSIホールディングス
(3月1日)CEO、社長下地毅
▽COO、取締役前川正典
▽CFO、同グループ戦略統括部長内藤満
(5月23日)取締役(監査役)田辺るみ子
▽退任(取締役)押木源弥
▽同(同)西村豊
▽同(同)岩本朗
日揮グローバル(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 106文字 PDF有 書誌情報]
日揮グローバル
(4月1日)社長執行役員(副社長執行役員)代表取締役山田昇司
▽取締役アドバイザー(代表取締役兼社長執行役員)ファルハン・マジブ
(6月18日)アドバイザー(取締役アドバイザー)ファルハン・マジブ
みらい建設工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 87文字 PDF有 書誌情報]
みらい建設工業
(3月31日)退任(取締役)辻井靖
▽同(同)望月尚幸
▽同(同)鷹司尚通
(4月1日)取締役、執行役員東京支店長相良宏介
▽同、小田卓也
▽特別顧問(会長)小西武
翔薬(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
翔薬
(4月1日)社長(常務管理本部長)平田修一
▽取締役(社長)大黒勇一郎
(6月23日)取締役(執行役員)管理本部長福田治
▽監査役、富田麻子
▽退任(監査役)田村富志
勤次郎(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
勤次郎
(3月19日)取締役、執行役員兼CFO管理本部長前畑岳史
▽同(監査役)藤岡旭
▽同(同)加藤厚
▽同(同)岡野英生
▽退任(取締役)渡辺芳樹
▽同(同)三輪昭尚
味の素冷凍食品(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
味の素冷凍食品
(3月31日)退任(取締役)松本征之
(4月1日)取締役兼常務執行役員マーケティング本部長(執行役員マーケティング本部事業部門管掌)杉田博司
日揮ホールディングス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 77文字 PDF有 書誌情報]
日揮ホールディングス
(3月31日)退任(社長)石塚忠
(4月1日)会長兼社長(会長)CEO佐藤雅之
▽代表取締役(取締役)副社長執行役員兼CFO寺嶋清隆
いなげや(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
いなげや
(2月16日)ina21大和桜ケ丘店長、大和高座渋谷店長飯塚健司
▽三鷹牟礼店長、高橋浩一
▽ブルーミングブルーミー西武本川越ぺぺ店長、大沢恭夫
コーナン商事(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 74文字 PDF有 書誌情報]
コーナン商事
(2月21日、地名は店長)PRO足立扇(PRO板橋徳丸)田中瑞己
▽PRO川越的場(PRO足立扇)後藤良平
▽PRO板橋徳丸、中村豪次郎
東京建物(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 70文字 PDF有 書誌情報]
東京建物
(3月26日)取締役、西沢順一
▽同、田内直子
▽常務執行役員(取締役兼常務執行役員)海外事業本部長田嶋史雄
▽退任(取締役)中野武夫
出光興産(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 67文字 PDF有 書誌情報]
出光興産
(4月1日)会長兼会長執行役員(社長兼社長執行役員兼CEO)木藤俊一
▽社長兼社長執行役員(副社長兼副社長執行役員)酒井則明
サンウェルズ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 65文字 PDF有 書誌情報]
サンウェルズ
(2月13日)取締役(常務)管理本部長上野英一
▽執行役員(専務)経営戦略本部長長山知広
▽同(常務)運営本部長越野亨
博報堂(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 63文字 PDF有 書誌情報]
博報堂
(4月1日)会長(社長)水島正幸
▽副会長(取締役)矢嶋弘毅
▽社長(同兼常務執行役員)名倉健司
▽相談役(会長)戸田裕一
博報堂DYホールディングス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 61文字 PDF有 書誌情報]
博報堂DYホールディングス
(6月)会長兼CEO(社長)水島正幸
▽社長兼COO(執行役員)西山泰央
▽退任(会長)戸田裕一
THK(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 58文字 PDF有 書誌情報]
THK
(3月15日)取締役、木下直樹
▽同、川崎博子
▽退任(取締役)寺町俊博
▽同(同)下牧純二
▽同(同)甲斐荘正晃
前田製作所(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
前田製作所
(4月1日)会長(社長兼執行役員社長)塩入正章
▽執行役員社長(常務執行役員技術本部長)取締役伊藤正義
ヤマハ発動機(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
ヤマハ発動機
(3月25日)会長(会長兼社長)渡部克明
▽社長兼社長執行役員(代表取締役兼副社長執行役員)設楽元文
応用地質(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 55文字 PDF有 書誌情報]
応用地質
(4月1日)執行役員エネルギー事業部長(防災・インフラ事業部防災コンサルティング部統括部長)遠藤司
ヤマキ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 51文字 PDF有 書誌情報]
ヤマキ
(4月1日)取締役兼専務執行役員(味の素ソリューション&イングリディエンツ事業部長)三谷仁孝
小野建(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
小野建
(4月1日)東京支店長、小野将
(6月27日)社長(副社長)小野剛
▽退任(社長)小野建
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス
(3月1日)経営戦略本部長、副社長本間正治
立川ブラインド工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
立川ブラインド工業
(3月28日)執行役員(取締役)福岡支店長藤堂孝夫
▽退任(同)宮本実
グローバルダイニング(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
グローバルダイニング
(3月22日)取締役(執行役員)樋口琢匠
▽退任(取締役)中尾慎太郎
三和油化工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 43文字 PDF有 書誌情報]
三和油化工業
(4月1日)生管・DX推進担当(生管・DX推進)取締役兼執行役員高田淳
星和電機(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
星和電機
(3月28日)取締役(営業本部長付部長)宮下雅良
▽退任(取締役)望月友彦
デンカ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
デンカ
(4月1日)新事業開発部門新価値創造(新事業開発部門副部門長)渡辺健
イー・ロジット(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
イー・ロジット
(2月12日)会長(取締役)児玉和宏
▽取締役(会長)角井亮一
藤倉化成(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
藤倉化成
(4月1日)会長(社長)加藤大輔
▽社長(取締役管理本部長)栗原進
リクルートホールディングス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
リクルートホールディングス
(6月)取締役、小寺剛
▽退任(取締役)十時裕樹
植木組(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
植木組
(4月1日)総務(総務人事)取締役兼専務執行役員管理統括部長植木豊
青木マリーン(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
青木マリーン
(4月1日)専務執行役員(常務執行役員)取締役工事・関津直
ナカニシ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
ナカニシ
(3月21日)常勤監査役、播田仁
▽退任(常勤監査役)豊玉英樹
シマノ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
シマノ
(3月27日)専務(常務)チア・チン・セン
▽取締役、江口あつみ
三井農林(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 33文字 PDF有 書誌情報]
三井農林
(4月1日)社長(取締役)藤井洋
▽退任(社長)佐伯光則
ジェイエイシーリクルートメント(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
ジェイエイシーリクルートメント
(3月27日)取締役、豊田明子
滝沢ハム(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
滝沢ハム
(3月16日)食肉本部長(経営戦略室長)専務阿部竹男
サンキ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
サンキ
(6月24日)監査役、富田麻子
▽退任(監査役)田村富志
住友電気工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
住友電気工業
(2月16日)東部営業統轄部第二営業、小林香太
J―オイルミルズ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
J―オイルミルズ
(4月1日)常務執行役員兼CCO、松本征之
須賀工業(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
須賀工業
(4月1日)東京支社担当(東京支社長)専務井上純一
ライフコーポレーション(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
ライフコーポレーション
(2月16日)塚本店長、平原啓志
ベルパーク(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 24文字 PDF有 書誌情報]
ベルパーク
(3月26日)退任(取締役)古川等
ソラスト(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 14ページ 24文字 PDF有 書誌情報]
ソラスト
(6月25日)退任(取締役)川西正晃
統合打ち切りを識者に聞く ホンダ、役割の穴埋め焦点 ナカニシ自動車産業リサーチ・中西氏[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 839文字 PDF有 書誌情報]
ホンダと日産自動車は13日、経営統合の協議の打ち切りを決める。新興勢の台頭など自動車市場の競争環境は厳しさを増すなか、両社はどう動くべきか。ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表アナリストと、経営戦略に詳しい立教大の田中道昭教授に聞いた。
――統合協議の打ち切りに向けた動きをどうみていますか。
「ホンダがなぜこんなに急いだのか悔やまれる。株式市場に対して『厳しい交渉をしている』と振る舞うのはいいが、ホンダにとって最大の目的は日産と組むことだ。日産を交渉でうまく誘導すべきだったが、理詰めの厳しい交渉姿勢を続けたのではないか」
「日産は社内プロセスに時間をかけて意思決定を進めていく文化だ。ホンダからすると意思決定のメカニズムが見えず、ガバナンスに介入するために子会社化を提案することになったのではないか。対等の精神が砕かれることになり、日産は感情的になった」
――今後の両社の関係をどう見ていますか。
「資本提携を含め、もう一度両社の組み方を考え直していくことが望ましい。日産の一部はホンダ抜きでは(今後の事業拡大が)難しいと思っている。何かアライアンスとして形になるものを残すべきだ」
「例えば両社で共同出資会社をつくるのも出口戦略の一つだ。日産の筆頭株主であるルノーは保有する日産株を高値で売る必要があり、何か受け皿をつくる必要がある」
――日産は単独で事業再生を進めます。
「(事業再生へ日産が目指す)人員削減9000人のうち、6000人超が生産部門だとすると生産ライン3~4本の閉鎖に相当する。ただ、人員を減らしても工場を閉鎖しないと固定費は下がらないため、工場単位で設備を減らすべきだ」
「ホンダは(販売後も機能を高める)ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)で稼ぐ会社になろうとかじを切った。日産がいれば実現可能性が高まったが、日産が担うはずだった役割をどう補完するかが焦点になる」
(聞き手は落合修平)
【図・写真】ナカニシ自動車産業リサーチ 中西氏
日揮HD、佐藤会長が社長兼務 石塚氏は業績悪化で辞任[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 831文字 PDF有 書誌情報]
日揮ホールディングスは12日、佐藤雅之会長最高経営責任者(CEO、69)が4月1日付で社長を兼務すると発表した。石塚忠社長最高執行責任者(COO、73)は取締役を含めて退く。同日、台湾や中東、カナダで進めるプロジェクトで追加費用が生じ、2025年3月期の連結最終損益が赤字に転落すると発表。経営責任を明確にする。
佐藤会長は日揮で財務統括担当役員を担うなど財務に精通している。14年には会長に昇格した。日揮HDはグローバルに事業拡大を進めてきたが、想定外の工事費用などリスクの洗い出しや採算管理が課題になっている。財務に精通した佐藤氏が社長を兼務し、事業拡大とバランスを取りながら収益向上を目指す。
石塚氏は東南アジアや中東で大型案件の建設工事などを指揮した経験をもつが、日揮HDは近年、業績が悪化していた。寺嶋清隆取締役副社長最高財務責任者(CFO、65)が代表権のある取締役につくことで、抜本的な立て直しを目指す。
佐藤氏は同日の記者会見で「私にも経営責任がある」とした上で「(指名委員会から)私が残って足元の業績を立て直して中長期的な成長につなげるよう要請があった」と語った。海外グループ会社で新規受注を一部縮小し、現在遂行中の案件に集中するなど人員配置の適正化を進めており、構造改革を急ぐ。
同日、25年3月期の連結最終損益が40億円の赤字になる見込みだと発表した。従来予想を270億円下方修正した。台湾やカナダの液化天然ガス(LNG)プロジェクトの工事費用の増加や、サウジアラビアの建設工事の計画変更などの追加費用を見込んだ。同社は24年3月期にサウジアラビアの石油・ガス案件の納期遅延などで78億円の最終赤字を出しており、赤字は2期連続となる。
佐藤 雅之氏(さとう・まさゆき)79年(昭54年)早大商卒、日揮(現日揮ホールディングス)入社。10年取締役兼CFO財務本部長。12年副社長、14年会長。17年より現職。北海道出身。
【図・写真】佐藤会長
統合打ち切りを識者に聞く ホンダ、役割の穴埋め焦点――日産、ブランド回復難しく 立教大教授・田中氏[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 704文字 PDF有 書誌情報]
――両社の交渉をどうみていますか。
「時価総額で5倍の差があるにもかかわらず、日産側はホンダとの対等な関係にこだわりすぎていた。日産のプライドが高すぎたために統合協議は折り合いがつかなくなった」
「協議が打ち切りになった責任はホンダ側にもある。当初は(持ち株会社による)経営統合だったにもかかわらず、子会社化の提案を急にしたのは重大な条件変更にあたる。日産とのずれが大きくなり、ホンダは協議が破談になっても構わないという覚悟のもとで子会社化提案をしたのではないか」
――ホンダは日産のリストラ策が踏み込み不足と考えていました。
「日産は危機感が決定的に足りていないと思う。日産は1999年に仏ルノーの傘下に入る前にも経営危機に陥った。現状は当時より深刻だ。競争力の根幹であるブランド力が傷ついている」
「主力の北米で商品力が低下し、インセンティブ(販売奨励金)を積み増した結果、『安いから買う』程度の車になった。一度毀損したブランドを回復させるのは容易ではない」
――日産の再建は今後どう進むと思いますか。
「単独での生き残りは将来的に難しい。だが、ホンダとの協議が打ち切りとなった今、日産に魅力を感じる自動車メーカーはない。車づくりのノウハウに関心がある台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業などの異業種と連携する以外に選択肢は残されていないだろう」
「自動車業界の競争環境が大きく変わる中で、ホンダは日産との経営統合や子会社化提案などの手を打とうとした。責任をより問われるのは提案を断った日産の方だ。経営陣は事業再生に向けた次の一手を早急に打ち出す責任がある」
(聞き手は北川裕猛)
【図・写真】立教大教授 田中氏
出光社長に酒井氏、木藤氏は会長 脱炭素戦略に道筋[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 635文字 PDF有 書誌情報]
出光興産は12日、酒井則明副社長(63)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。木藤俊一社長(68)は代表権のある会長に就く。昭和シェル石油との経営統合を完了させ、脱炭素戦略の道筋もつけたと判断。25年度に次期中期経営計画の策定を控え、新体制で成長戦略を具体化する。
社長交代は2018年以来およそ7年ぶり。酒井氏は石油製品の販売部門や製油所、人事や経理部門を経て、20年に最高財務責任者(CFO)に就いた。現在はナンバー2の副社長として財務面から木藤氏を支える。
18年に社長に就いた木藤氏は当時の月岡隆会長と共に昭和シェルとの経営統合を進めた。22年から石油連盟の会長職も兼務する。社長交代の理由について木藤氏は「国のエネルギー政策の方向性が示され、次期経営計画の検討が本格化するタイミングでの移行が最適と判断した」と話す。
当面は木藤氏が最高経営責任者(CEO)の役割を担い、徐々に酒井氏に権限を移行していく。
同社は同日、25年3月期の連結業績見通しを上方修正し、売上高が前期比6%増の9兆2000億円、純利益が37%減の1450億円になる見通しだと発表した。従来予想からそれぞれ5000億円、200億円上振れする。為替が円安に推移しているほか、国内市場で石油製品の需給が引き締まり、採算が改善していることを踏まえた。
また、最大8000万株、700億円を上限に自社株買いを実施することも決めた。買い付け期間は3月17日から26年3月16日を予定している。
DIC、前期営業益2.5倍 資本効率なお改善余地[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 614文字 PDF有 書誌情報]
DICが12日発表した2024年12月期の連結決算は、最終損益が213億円の黒字(前の期は398億円の赤字)だった。減損損失を計上するなど前の期の赤字の主因だった顔料事業の改善が寄与した。
連結売上高は前の期比3%増の1兆711億円だった。営業利益は1993年度以来の低水準だった前の期の2.5倍の445億円に拡大した。23年12月期は独BASFから10億1000万ユーロ(当時のレートで約1290億円)で買収した顔料事業で225億円の減損損失を計上し赤字に転落したが、構造改革を進めたことが寄与した。
25年12月期の連結業績は売上高が前期比4%増の1兆1100億円、営業利益は8%増の480億円を見込む。年間配当は前期と同額の100円を維持するが、100億円程度の追加還元を実施する。自己資本利益率(ROE)は5.6%から6.0%に改善する。
同社はインキとその原料である有機顔料で世界最大手だが、25年12月期の営業利益率は4%台。みずほ証券の吉田篤シニアアナリストは「世界トップシェアのインキと顔料でこの利益水準は寂しい」と指摘する。焦点となっているのが資本効率の改善だ。直営するDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)を移転・縮小し保有する美術品の一部を売却すると発表するなど資産の圧縮を進めている。事業面でも顔料など本業の「カラー&ディスプレイ」で人員削減や工場集約などに取り組んでいるが、一層の収益改善が課題となる。
富士通、子会社のFDK株45%売却 台湾PSAがTOB[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 291文字 PDF有 書誌情報]
富士通は12日、子会社で乾電池製造のFDKの株式の45%を台湾電子部品大手の華新科技(PSAグループ)に売却すると発表した。現在は58%の株式を保有しており売却額は67億円を見込む。上場子会社・関連会社の再編が完了し、主力のIT(情報技術)サービスに経営資源をシフトする。
PSAグループが子会社を通じてTOB(株式公開買い付け)を実施する。TOB価格は1株435円で12日終値の640円より低く設定した。富士通が応募し、保有株式の一部を売却する。少数株主による応募は想定せず、買い付け上限は45%に定めた。FDKは上場を維持し、富士通の連結子会社や持ち分法の適用対象から外れる。
DIC、前期営業益2.5倍 資本効率なお改善余地――オアシスから株主提案受領 DIC、議案に反対[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 286文字 PDF有 書誌情報]
DICは12日、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントから株主提案を受領したと発表した。オアシスは創業家の関連企業とDICとの間の取引が適切かどうか取締役会による監視がされていないとして、関連当事者取引に関する定款の一部変更を求めた。DICはオアシスの提案に反対する。
反対の理由について、現在も適切な監視・監督を実施しているとし、「あえて本議案のような義務を会社の根本規則である定款に規定する必要はない」と説明した。
ほかに2つの提案があったが、法的拘束力のない勧告的決議であるとし議題に取り上げることを拒否した。
拒否した議案については内容を明らかにしていない。
トヨタ、部品仕入れ価格上げ継続 労務費上昇を反映[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 208文字 PDF有 書誌情報]
トヨタ自動車は部品の仕入れ価格について、2026年3月期の上期(25年4~9月)に労務費やエネルギー費などの上昇分を反映する取り組みを継続する。具体的な金額や割合は各社と協議する。部品メーカーの金型保管や脱炭素対応に関連する費用についても対応を強化する。
取引先の労務費上昇の転嫁については、24年4月から部品価格を決める議論の対象に加えてきた。トヨタは1次取引先に対し、2次以降の分も含めた金額の目安を提示する。
使用済み核燃料、関電の搬出2倍[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 163文字 PDF有 書誌情報]
電気事業連合会は12日、原子力発電所で発生した使用済み核燃料の再処理に関するフランスでの実証研究に関し、関西電力からの搬出量を2倍に増やすと発表した。福井県にある関電の原発から出る使用済み核燃料については日本原燃の核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)を主な搬出先とする計画だが、完成の遅れに伴い同国への搬出を増やして対応する。
全日本テレビ番組製作社連盟 番組予算確保「フジが真摯に対応」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 160文字 PDF有 書誌情報]
全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)は12日、1月末にフジテレビジョンに送った番組予算確保などを求める要望書に対し「真摯に対応する」との回答が届いたと発表した。フジテレビは元タレントの中居正広さんのトラブルを巡りCM取りやめが続く。ATPは現時点で4月以降の番組制作に具体的な影響が出た事例は出ていないことを説明した。
バンダイ、シニア社員年収6割増[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 158文字 PDF有 書誌情報]
バンダイは12日、4月から61歳以上の定年再雇用社員の待遇を改善すると発表した。概算年収を58%引き上げる。仕事に対するモチベーションの向上や生活の安定につなげ、知識や経験のある社員の定着を狙う。新卒社員の初任給も29万円から30万5000円に引き上げる。初任給の増額にあわせて、部長職未満の社員の月給も改定する。
米ディズニー、役員報酬基準からDEI削除[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 146文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=中藤玲】米ウォルト・ディズニーが役員報酬を決める評価基準から、「多様性と包摂性」という指標を削除したことが11日、分かった。同社は「従来のコンセプトを進化させた」と説明しているが、DEI(多様性、公平性、包摂性)を敵視するトランプ米政権に配慮して指標を調整したとみられる。
芝浦電子、買収提案巡り特別委[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 140文字 PDF有 書誌情報]
芝浦電子は12日、台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)の買収提案を議論する特別委員会を設置したと発表した。芝浦電子の社外取締役と社外監査役、外部弁護士の3人で構成する。取締役会から独立した特別委を設け、ヤゲオの提案が企業価値向上や株主の利益につながるかを公正に判断できるようにする。
JDI、主力工場を売却へ データセンターに転換 来年めど、千葉でパネル生産終了(ビジネスTODAY)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1437文字 PDF有 書誌情報]
ジャパンディスプレイ(JDI)は12日、液晶パネルの主力工場である茂原工場(千葉県茂原市)の売却を検討すると発表した。2026年3月をめどにパネル生産を終了し、生産設備を石川工場(石川県川北町)に移管する。スマートフォン向けの液晶パネルの需要が縮小し、国内に一時6カ所あった生産拠点は石川工場1カ所に集約される。
茂原工場は米アップルのiPhone向け液晶パネルの生産拠点としてJDIで最大の生産能力を持っていた。ただ、アップルが液晶から有機ELパネルに切り替えたことなどを受け、同工場の稼働率は40%程度に落ち込んでいた。
JDIはスマホ向け液晶パネルから撤退する方針を23年に示し、24年11月には同工場をデータセンターに転換する計画を示していた。今回の発表では「売却を主眼とし、AIデータセンターとしての活用を見込んでいる」とコメントした。
稼働停止によって年間250億円ほどの固定費削減を見込む。同工場の1月末時点の従業員数は1323人で、今後の処遇などは「決定次第知らせる」という。
同日、25年3月期の連結最終損益が620億円の赤字(前期は443億円の赤字)の見通しだと発表。従来予想の393億円の赤字から赤字幅が拡大する。茂原工場の生産設備の減損損失として203億円を計上する。
業績悪化に伴い役員や従業員の報酬や賞与を減額する。取締役は月額報酬を12カ月間3割減額、執行役員は同1割減額とする。管理職と一般職員も賞与を減額し、25年3月期に約11億円、26年3月期に約12億円の経費削減効果を見込む。
JDIは12年に日立製作所と東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合して発足した。国内に一時6カ所の工場を運営していた。ただ、中国企業の生産増強に伴う市況悪化を受けて、工場の稼働率は低迷が続いた。債務超過に陥るなか、20年に独立系投資顧問会社のいちごアセットマネジメントの傘下に入った。
24年3月期まで10期連続の最終赤字を計上しており、生産拠点の稼働停止や売却を進めてきた。16年に新設した白山工場(石川県白山市)は20年にシャープに売却することを決めた。24年に東浦工場(愛知県東浦町)をソニーグループに売却し、研究開発用に一部を賃借している。鳥取工場(鳥取市)も25年3月に生産を取りやめる予定だ。
液晶パネル事業を大幅に縮小するなか、半導体やセンサーなど次の事業の柱を模索する。まず、台湾企業のパネルセミと東京科学大学発のスタートアップ企業テック・エクステンション(東京・世田谷)にそれぞれ出資すると発表した。
茂原工場から生産設備を移管する石川工場で、半導体を組み立てる「後工程」向けのパッケージ技術やセンサーを研究開発する。生産ラインも整える考えだ。ガラス基板に微細な回路を形成するというJDIのディスプレー技術を半導体の後工程に応用できるとみる。
茂原工場の生産停止に伴い、日本国外での生産拠点の新設も目指す。有機EL技術を手掛ける米オーレッドワークスと米国でのパネル工場の設立に向けた協議を始める。米トランプ政権の自国生産優遇政策を受けて、米国で防衛や自動車、医療向けに有機ELパネルの供給を目指す。
スコット・キャロン会長兼最高経営責任者(CEO)は24年11月に、新事業について「方針転換の勇気もある。全然違うことをしなくてはならないという結論に至った」と話していた。今回打ち出した計画を具体的な事業として体現することが必要となる。
出光社長に酒井氏、木藤氏は会長 脱炭素戦略に道筋――出光興産次期社長 酒井則明氏 バランス感ある聞き上手(けいざいじん)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 721文字 PDF有 書誌情報]
ガソリンスタンドの特約店営業、製油所、人事や経理など幅広い分野を経験し経営に必要な素地を身につけた。2020年の最高財務責任者(CFO)就任後は投資家との対話を主導。「理に情を添える」を経営のモットーとし、「きさくに話を聞いてくれる」(アナリスト)と社外にもファンが多い聞き上手が石油ビジネスの変革に挑む。
生まれも育ちも大阪の根っからの関西人で、ネアカぶりは評判だ。12日の記者会見でも笑顔を振りまき質問に答えた。木藤俊一社長は酒井氏について「エネルギーの安定供給とトランジション(移行)の両立に向けて優れたバランス感覚を持つ人材」と太鼓判を押す。
酒井氏は自らを「情緒的」と分析するが、合理性を求められる経営の厳しさにも触れた。原点は副所長として赴任した徳山製油所(山口県周南市)。赴任前は人事部に籍を置き、本社が石油精製停止の方針を固めたことを知っての異動だった。
「閉鎖はないですよね」。警戒する所員らに幾度も問われたが、1年後の公表まで他言できなかった。停止が決まると地元では「裏切り」との受け止めもあったが、説得に奔走し、理解を得ていった。製油所へ誇りを持ち働く所員の姿を見続けながら過ごした時間は「今も忘れない」という。
座右の銘は「人間到る処青山有り」。脱炭素で国内の石油需要が落ち込む中、トランプ米大統領が化石燃料の増産を打ち出すなど環境の変化がめまぐるしい。旧東海道の散策や「当てもなく走らせる」(酒井氏)という趣味のドライブで頭をほぐしながら、改革を進めていく考えだ。(大)
酒井 則明氏(さかい・のりあき)1985年(昭60年)神戸大法卒、出光興産入社。18年執行役員、21年常務執行役員、22年副社長。大阪府出身。
JR西日本 長谷川社長(ニュース一言)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 15ページ 194文字 PDF有 書誌情報]
JR各社は国鉄の分割民営化で地域独自のサービスを展開するようになった。一方で車両整備や部品は共通化した方が経営側にも、ひいては利用者にもメリットが大きい。
1987年発足のJRは今年1月、存続日数で国鉄を超えた。JR西日本の長谷川一明社長は「関西や九州でも地域事情に応じた車両製作や再開発が可能になった」と評価しつつ、人口減で「経営資源を効率的に回す必要がある」と連携の必要性を説いた。
派遣社員、半導体・宇宙で力 独自研修で技術開発担う オープンアップ、東京エレクトロンで特許[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2006文字 PDF有 書誌情報]
かつて雇用の調整弁と言われた製造業への派遣社員が「質」の面でも日本のものづくりを支える存在になっている。派遣社員は製造業の総就業者数の約1割を占めるまでになったが、派遣各社は独自の研修制度などを通じて高度人材を育て、派遣先の技術開発に貢献している。「ハケンの力」は今では半導体や宇宙開発の分野まで及んでいる。
特許発明者にも
「考え抜いた技術で世の中で喜ばれる装置を作りたい」。そう語るのは半導体装置大手の東京エレクトロン宮城(宮城県大和町)で働く機械設計エンジニアの赤尾健司さんだ。
勤続13年間で、2024年には半導体の微細な回路を形成するプラズマエッチング装置に関する技術の特許発明者に名を連ねるほどの活躍だが、実は派遣社員だ。
赤尾さんは技術者派遣大手オープンアップグループ子会社のビーネックステクノロジーズ(東京・港)に所属している。大学卒業後は産業機器に関わる企業数社に勤めた後、キャリアアップを目指して派遣先に大手メーカーの多い同社に入社した。当初、半導体の知見は全くなかったが今では現場の派遣技術者約70人のリーダーも務める。
こうした高度技術者の育成は扱う製品や工程などに合わせた独自の約2000種類のeラーニングと、半年に一度、習得したスキルやキャリア方針について派遣技術者全員に面談をするフォロー体制が支えている。23年12月からは都内に半導体エンジニアを育成する研修施設も設立した。
同社の永来真一社長は「顧客にはスキルのある人材を適切に推薦できるのが強みだが、派遣技術者にとっては挑戦のリスクを会社が持つことがキャリアアップの面で大きい」と話す。
メイテックでも日本を代表するものづくり企業からの引き合いが強い。24年度上期は顧客上位10社で売上高の25%を占めるが、そのなかにはトヨタ自動車やホンダ、SUBARUなどの自動車メーカーや三菱重工業が顔を並べる。
メイテックでは23年度、派遣技術者同士が経験を共有する研修を計1620回するなどスキル向上の環境を整えている。関口晃介社長は「求められる技術が多様化するなかでその移り変わりに素早く対応できるのが派遣技術者の強みだ」と語る。
製造業での派遣技術者の存在感は量、質ともに増している。厚生労働省によると、派遣労働者は23年6月1日時点で約192万人おり、うち約2割にあたる約43万人が製造業に携わっている。
製造業の就業者総数は近年横ばいで推移する一方で派遣社員は5年前からは1.5倍と増加傾向だ。22年度の派遣労働者が就業している事業所の割合は製造業が23.6%と、全産業平均の倍近い。
宇宙産業にも派遣の活躍の場が広がる。日総工産はロケット開発のインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)に出資し、人材活用パートナーシップ協定も締結。「ロケット開発はもの作りの総合格闘技。あらゆる分野での知見が求められるが自動車や半導体など計700社以上の顧客企業で活躍する派遣技術者がおり、適切なマッチングができる」(清水竜一社長)と胸を張る。
シニアの受け皿
ソフトウエア開発や技術者派遣を手掛けるアルプス技研傘下のデジタル・スパイスは24年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から感謝状を受け取った。同年1月に日本初の月面着陸を達成した無人探査機「SLIM(スリム)」のプロジェクトで分光カメラ制作の貢献が評価された。
60歳の定年退職後に派遣社員となり、経験を生かして活躍する技術者もいる。小型衛星の開発・製造や運用を手がけるアクセルスペース(東京・中央)で動作制御機器などの基本設計やソフトウエア開発に携わる小池としおさんは、パーソルクロステクノロジー(東京・新宿)の派遣社員だ。
エンジニアとして25年間医療機器メーカーで働き、病気の状況を調べるための装置のソフトウエア開発に携わっていた。小池さんは「任された案件でしっかり結果を出すことを目指して仕事をする派遣技術者は緊張感がある」という。「衛星のデバイスに関わるプログラミングもさらに勉強して、世の中を便利にしていきたい」と語る。
パーソルクロステクノロジーではシニア層の望む「生涯エンジニア」の支援を掲げて技術者と企業のマッチングや育成環境を充実させている。資格を持った技術者から最低5時間以上の学習支援を受けた派遣社員が、教師役の技術者と同様の資格を取得した場合、一時金を支給する「師弟制度」も用意している。
特定の企業で限られた技術を習得していくより、育成制度やキャリア支援などが充実している派遣会社で様々なスキルを磨きあげ、大手メーカーで働く技術者が増えている。製造業派遣業界の人材の厚みは今後も増しそうだ。
(松井亮佑)
【図・写真】定年退職後に派遣技術者として宇宙産業に携わる小池さん
【図・写真】ビーネックステクノロジーズでは独自の研修施設で派遣する半導体エンジニアを育成
高級ブランド、中国不振 前期、グッチのケリング6割減益[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1105文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=湯前宗太郎】欧州の高級ブランド企業が最大市場である中国の低迷に直面している。仏ケリングが11日発表した2024年12月期決算は純利益が前の期比62%減の11億3300万ユーロ(約1800億円)だった。不動産不況の影響で中国の回復は見通しづらいが、米国は高額消費に復調の兆しも出ている。
「不動産市況の悪化や若者の高い失業率が消費にマイナス影響を与えている」。イタリア高級ブランド「グッチ」を擁するケリングのフランソワアンリ・ピノー最高経営責任者(CEO)は11日、こう説明した。
売上高も12%減の171億ユーロだった。減収減益の最大の要因は中国を中心とするアジアでの苦戦だ。地域別の小売売上高で、アジア太平洋は24%減(為替影響除く)で全体の収益を押し下げた。
新型コロナウイルス禍の収束後、高額品消費が盛り上がった中国市場がけん引し、欧高級ブランド各社の業績は拡大した。だが、不動産不況などの影響で中国景気が低迷した24年からは、イタリアのプラダなどを除き、業績悪化に苦しむ。
世界最大手の仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが1月下旬に発表した24年12月期決算も、純利益は17%減の125億ユーロだった。ケリングと同様、日本を除くアジアの売上高が11%減となったことが響いた。
ケリングのピノー氏は「中国市場が今年良くなることは期待しておらず、おそらく来年になる」とみる。仏EMリヨン経営大学院のクラウス・ハイネ准教授は、関税の応酬など米中対立が激しくなれば「中国の消費者が感情的に西側諸国の高級ブランド品を避ける動きも出てくる」と話す。
一方で米国市場の高額消費には復調の兆しがある。トランプ氏が24年11月の大統領選で勝利して以降、個人所得税の減税など同氏が掲げる施策が消費者の高額品への需要を喚起しているとの見方が広がった。
スイスのリシュモンの10~12月期の売上高は、米国を中心とする北南米が22%増とけん引したことで、10%増の増収に転じた。英バーバリー・グループも、10~12月期の既存店売上高は4%減で2桁減が続いていた状態から持ち直した。寄与したのは4%増と地域別で唯一拡大に転じた北南米だった。
米国が高額消費をけん引することへの期待は株式市場でも大きい。中国が低迷する中でも各社の株価は年初比で軒並み上昇している。リシュモンは3割強、バーバリーは2割弱高い水準だ。
米調査会社バーンスタイン・リサーチで高級品部門の責任者を務めるルカ・ソルカ氏は、「関税強化で米国内のインフレが再燃すれば足元の機運がしぼみ、高額品への消費意欲が再び冷える可能性がある」と指摘している。
中国の蓄電池工場稼働 テスラ、米国以外で初[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 379文字 PDF有 書誌情報]
【上海=若杉朋子】米電気自動車(EV)大手のテスラは11日、中国上海市で大型蓄電池工場「メガファクトリー」の稼働を始めたと発表した。テスラが大型蓄電池工場を米国以外に設けるのは初めて。中国での事業領域をEVの製造から大型蓄電池の生産に広げる。
上海市内にある開発区「臨港新片区」で同日、大型蓄電池「メガパック」の新工場の稼働式典を開いた。中国国営の新華社は地元政府の説明として、投資額は14億5000万元(約300億円)と報じた。
生産能力は年間1万個。電力貯蔵能力で約40ギガ(ギガは10億)ワット時に相当する。面積は約20万平方メートルで、自動車を組み立てる工場の近くに設けた。
メガパックは定置型の大型蓄電池とエネルギー管理システムを組みあわせた製品で、企業などに供給している。現地生産に伴い中国での納入を拡大するとともに、輸出拠点としても活用する。
三井物産や商船三井、米合成燃料に出資 SAF供給視野[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
三井物産や商船三井など日本企業5社が二酸化炭素(CO2)の排出量を減らせる合成燃料製造スタートアップの米トゥウェルブに出資した。出資額は合計で数十億円と見られる。2025年中にも同社の合成燃料由来の再生航空燃料(SAF)を使った商業飛行が計画されている。三井物産は日本への供給も視野に入れる。
日本政策投資銀行やTOPPANホールディングス系のベンチャーキャピタル、投資会社のアドバンテッジパートナーズが運営する水素産業育成ファンドも出資した。今後トゥウェルブ社が増産する際などの事業参画でも連携する。
格付投資情報センター社長に吉田氏[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 166文字 PDF有 書誌情報]
格付投資情報センターは12日、吉田透副社長(61)が社長に就任する人事を内定した。山崎宏社長(64)は会長に就く。3月25日に開く株主総会後の取締役会で正式に決める。
吉田 透氏(よしだ・とおる)85年(昭60年)京大理卒、日本経済新聞社入社。19年常務。23年格付投資情報センター取締役兼専務執行役員。24年副社長。島根県出身。
QUICK社長に松本氏[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 151文字 PDF有 書誌情報]
QUICKは12日、松本元裕専務(62)が社長に就任する人事を内定した。髙見信三社長(67)は代表権のある会長に就く。3月25日に開く株主総会後の取締役会で正式に決める。
松本 元裕氏(まつもと・もとひろ)85年(昭60年)東大経卒、日本経済新聞社入社。20年常務。24年QUICK専務。石川県出身。
1月27日~2月7日(スタートアップ調達ファイル)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 87文字 PDF有 書誌情報]
国内のスタートアップを対象に、注目の資金調達をまとめた。期間内に配信されたプレスリリースなどの開示情報や取材に基づいて、日本経済新聞社が出資元や調達方法を集約して作成した。
日本経済新聞社(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1260文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞社人事
(3月27日)専務(常務)グローバル事業統括、Nikkei Asiaパブリッシャー、日経ヨーロッパ社会長荒川大祐▽同(同)編集局長、記者塾長山崎浩志▽同(同)情報サービス/インデックス事業統括飯田展久▽総務/HR/管財/製作統括(ライフ&キャリアビジネス統括)常務今川京子▽常務ライフ&キャリアビジネス統括(常務執行役員ライフ&キャリアビジネス担当)渡辺雄一郎▽同メディアビジネス統括(同メディアビジネス担当)牧江邦幸▽取締役、松本元裕
地域担当、専務執行役員西部支社代表今井俊之
常務執行役員大阪本社代表(執行役員大阪本社編集ユニット長)八木谷勝美▽同メディアビジネス担当(同メディアビジネス 広告コミュニケーションユニット長)隅浩一郎▽同情報サービス担当(同情報サービスユニット長)米山雄介▽同名古屋支社代表(同法務・コンプライアンス室長)雨宮義敬
執行役員事業企画室長(日経ヨーロッパ社社長)三反園哲治▽同製作担当(製作本部長)田中周▽同デジタル編成担当(サブスクリプション事業 デジタル編成ユニット長)江村亮一▽同日経ヨーロッパ社社長(グローバル事業統括補佐)豊福浩▽同、HR本部長首藤純▽同法務・コンプライアンス室長(編集 人材戦略・DX室長)小野聡
上席専任役員(専任役員)財務統括補佐木村研三▽同(同)HR統括補佐、人財育成・採用担当阿部淳
退任(副社長)阪本浩伸▽同(常務)内山清行▽同(取締役)髙見信三▽同(専務執行役員)越中秀史▽同(常務執行役員)丸谷浩史▽同(同)田中直巳▽同(執行役員)稲荷竜也▽同(同)東昌樹▽同(同)藤賀三雄▽同(上席専任役員)伊藤圭子▽同(同)塩崎祐子
阪本氏は本社顧問、内山氏は社長付兼テレビ大阪、丸谷氏は社長付兼テレビ愛知、越中、伊藤、塩崎各氏はシニアアドバイザーにそれぞれ就任予定(3月27日付)
(4月1日)グローバルイベント担当補佐(グローバルイベントユニット長)長沢倫一郎▽メディアビジネス 広告コミュニケーションユニット長(メディアビジネス 広告コミュニケーションユニット副ユニット長兼メディアビジネス統括補佐)菊原周平▽同イベント・企画ユニット長(同事業運営センター長)本田宗徳▽メディアビジネス統括補佐(ライフ&キャリアビジネス担当補佐)川竹治▽グローバルユニット長、グローバル事業担当田中文子▽神戸支社長(映像戦略本部長)野々下和彦▽サブスクリプション事業 デジタル編成ユニット長(事業企画室長)重森泰平▽ライフ&キャリアビジネス統括補佐、上杉栄美▽ビジネス・知財コンサルティング室長、菅原誠吾▽製作本部長、加藤謙一▽コーポレート基盤ユニット長、荻野雅史▽日経LIVE室長、板津直快▽大阪本社編集ユニット長、武類祥子▽編集 ニュース・エディター、吉野直也▽グローバルイベントユニット長、藤原豊秋▽京都支社長、丸山寛朝▽ライフ&キャリアビジネス 文化事業ユニット長、古谷茂久▽情報サービスユニット長、伊戸基毅▽映像戦略本部長、西村知子
QUICK(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 502文字 PDF有 書誌情報]
QUICK
(3月25日)会長(社長)髙見信三▽社長(専務)松本元裕▽専務法務統括兼サステナブル経営担当(常務)高瀬直子▽フロント営業統括、常務網代淳一▽常務金融ソリューション事業統括(取締役)渡部さとる▽取締役経営企画統括兼グループ連携担当(日経アメリカ社社長)小森敬介▽同ひとづくり・労務統括(常務執行役員)谷口晶▽同金融プロダクト事業統括(専務執行役員)小松原基信▽同エンタープライズサービス開発統括兼ナレッジコンテンツ担当(日本経済新聞社執行役員デジタル編成担当)東昌樹▽監査役(同執行役員神戸支社長)稲荷竜也▽退任(専務)野間潔▽同(同)佐々木政洋▽同(常務)津川悟▽同(監査役)篠原昇司
(4月1日)常務執行役員(執行役員)飯田隆浩▽同フロント営業・金融ソリューション事業担当(同)中岡修一▽同ITインフラ担当(同)近藤一郎▽同ナレッジコンテンツ担当(同)渋谷淳▽同金融ソリューション事業担当(同)保谷洋子▽同ひとづくり・労務担当、小泉貴史▽執行役員、荒木一男▽同ナレッジコンテンツ本部統括本部長、木村豊▽同フロント営業本部統括本部長、古谷隆▽執行役員、山内康弘▽同、山崎寿史▽同、安田吉孝
格付投資情報センター(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 140文字 PDF有 書誌情報]
格付投資情報センター
(3月25日)会長(社長)山崎宏▽社長(副社長)吉田透▽取締役兼常務執行役員、野沢正憲▽退任(取締役)滝川盛幹▽常務執行役員(執行役員)瀬崎孝▽同(同)中塚寛▽執行役員、石川喜章▽同、後藤潤▽上席専任役員(専務執行役員)大野正▽専任役員(執行役員)丸山博哉
日経東日本製作センター(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
日経東日本製作センター
(3月26日)専務(常務)松原健治▽常務(取締役)加茂信喜▽取締役(日本経済新聞社コーポレート基盤ユニット長)泉慎一▽監査役、林慎一▽退任(会長)小村稔郎▽同(監査役)大村芳徳
日経BP(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
日経BP
(3月26日)常務(取締役)野崎勇次郎▽取締役(日本経済新聞社ビジネス・知財コンサルティング室長)高島泰之▽監査役、藤野啓介▽退任(専務)中野義一▽同(常務)鎌田隆幸▽同(監査役)寺島洋晶
QUICKE―Solutions(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
QUICK E―Solutions
(3月24日)社長、津川悟▽取締役、浦口直樹▽監査役(専務)山野容揮▽退任(社長)和智徳男▽同(常務)我妻徳久▽同(監査役)佐久間浩直
日経リサーチ(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
日経リサーチ
(3月26日)専務(日本経済新聞社常務執行役員情報サービス担当)田中直巳▽常務(取締役)安部真木▽取締役、黒河剛▽退任(常務)橘高聡▽同(取締役)美濃地秀起
日経映像(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 77文字 PDF有 書誌情報]
日経映像
(3月26日)常務(取締役)原孝二▽取締役、郡司隆行▽同、定本周子▽同、本多活起▽退任(専務)中嶋潤一▽同(常務)鈴木康元▽同(同)海老原征士
日経CNBC(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 75文字 PDF有 書誌情報]
日経CNBC
(3月25日)専務、名倉孝雄▽取締役(日本経済新聞社編集金融・市場ユニット長)塚本奈津美▽退任(常務)清水省吾▽同(取締役)東海林一樹
日経統合システム(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 71文字 PDF有 書誌情報]
日経統合システム
(3月25日)常務(日本経済新聞社執行役員京都支社長)藤賀三雄▽監査役、藤野啓介▽退任(常務)斉藤准▽同(監査役)寺島洋晶
日経アメリカ社(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 68文字 PDF有 書誌情報]
日経アメリカ社
(3月25日)社長(日本経済新聞社米州編集総局長兼編集グループ長兼ニュース・エディター)山下茂行▽退任(社長)小森敬介
日経プラザ&サービス(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 67文字 PDF有 書誌情報]
日経プラザ&サービス
(3月26日)常務(取締役)高木晋▽取締役(日本経済新聞社ライフ&キャリアビジネス文化事業ユニット長)椛島裕一
日本経済社(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 64文字 PDF有 書誌情報]
日本経済社
(3月26日)専務(常務)中村弘美▽常務(取締役)中沢博▽同(同)宮尾雄貴▽同(同)平井美英子▽退任(専務)内田豊
日経グループアジア本社(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 63文字 PDF有 書誌情報]
日経グループアジア本社
(4月1日)社長(日本経済新聞社グローバルユニット長兼FTグループ長)下田英一郎▽退任(社長)大隅隆
日経西日本製作センター(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 61文字 PDF有 書誌情報]
日経西日本製作センター
(3月24日)専務(常務)中込慎一▽常務(取締役)京増久夫▽取締役、山崎雄弘▽退任(常務)平野泰
テレビ北海道(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 59文字 PDF有 書誌情報]
テレビ北海道
(3月24日)編成・ネットワーク・放送審議室・技術・DX推進担当、副社長下原口徹▽退任(常務)名倉孝雄
日経編集制作センター(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
日経編集制作センター
(3月26日)常務(取締役)河西格▽取締役、入沢剛▽退任(常務)渡洋▽同(取締役)諏訪康幸
日経メディアプロモーション(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
日経メディアプロモーション
(3月26日)取締役、増本啓一▽退任(会長)柿木英人
日本経済新聞企業年金基金(人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 40文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞企業年金基金
(4月1日)理事長、坂本誠太▽退任(理事長)高橋岳二
日経ヨーロッパ社(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
日経ヨーロッパ社
(3月27日)社長、豊福浩▽退任(社長)三反園哲治
日経HR(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
日経HR
(3月26日)取締役、塩川千賀子▽退任(常務)林慎一
テレビせとうち(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
テレビせとうち
(3月25日)退任(取締役)定本周子
日経ピーアール(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
日経ピーアール
(3月24日)退任(取締役)柏木孝友
TVQ九州放送(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
TVQ九州放送
(3月24日)退任(常務)野沢正憲
BSテレビ東京(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
BSテレビ東京
(3月24日)退任(常務)藤野啓介
テレビ大阪(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 21文字 PDF有 書誌情報]
テレビ大阪
(4月1日)社長付、内山清行
テレビ愛知(会社人事)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 16ページ 21文字 PDF有 書誌情報]
テレビ愛知
(4月1日)社長付、丸谷浩史
食品ロス減、メーカー主導 明治、賞味期限間近の専門店 ロッテは余剰品の寄付3倍[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 2020文字 PDF有 書誌情報]
食品メーカーが食品ロス削減の手を広げている。明治は賞味期限切れ間近の商品を扱う直営店を開設した。ロッテはフードバンクへの食品の寄贈を増やしている。国は2024年末に削減目標を打ち出した。日本の食品廃棄量の4分の1は工場から出る。メーカーが日本の食品ロス削減の旗を振る。
農林水産省や環境省は24年12月、食品ロスについて食品メーカーや小売り、外食などから出る「事業系」の削減目標を30年度までに00年度比で6割減にする目標を打ち出した。
これまでは5割減として、30年度までに年間食品廃棄量を273万トンにすることを目指していた。22年度に236万トンまで減ったため、30年度までに219万トンにする目標を新たに打ち出した。
「事業系」は食品廃棄物の半分を占める。その事業系の半分は食品メーカーから出る。生産時に不良品が発生するほか、「3分の1ルール」という業界慣行が廃棄物発生の要因になっている。
メーカーは賞味期限の3分の1以内に商品を小売店に納めることが慣行となっている。賞味期限が3週間の場合、製造後1週間過ぎた商品は店頭に並ばずに廃棄されることがある。
4割引きで販売
明治は3分の1を過ぎた商品を販売する直営店を開設した。「明治ザ・ステナイファクトリー」を埼玉県水産物地方卸売市場(さいたま市)に24年12月に開いた。全国で生産した牛乳・ヨーグルト商品の一部が集まる物流拠点が直営店近くにある。ヨーグルトなどをメーカー希望小売価格の4割引き前後で賞味期限当日まで販売する。
今後オンラインでの販売も検討する。ヨーグルトは賞味期限が短いため、出荷期限が切れてしまうことがある。直営店を企画した企画部の宮本勝英課長は「安いから買ってもらうのではなく、明治の食品ロスの取り組みに共感して購入してもらえるように情報を発信したい」と話す。
明治グループでは、食品事業における製品廃棄量の削減率を25年度までに16年度比50%以上にする目標を掲げる。明治は食品廃棄物の飼料化や肥料化にも取り組む。商品需給の精度を上げて不良在庫を削減する。
食品メーカーがスタートアップと連携して、売れ残りの品を販売する動きが出てきた。不二家は店舗で売れ残った商品を詰め合わせて、フードシェアリングアプリ「TABETE(タベテ)」を通じて消費者に販売している。
タベテはコークッキング(東京・渋谷)が提供するアプリだ。店舗やホテルなどで売れ残った商品をアプリで紹介し、購入を希望する消費者に安く販売する。
不二家では消費者が詰め合わせの商品をアプリで選んで決済し、不二家の店舗に商品を取りに行く。1個600円前後のケーキを3個ランダムに詰め合わせて、1300円程度で販売している。
不二家の約110の店舗で展開する。現在はケーキなど毎月5000点前後を出品している。「実施店での効果を知って、直営店以外にフランチャイズ店でも導入する動きが増えており、今後さらに導入店舗を増やせる」(不二家の洋菓子事業本部店舗オペレーション部の青木栄次長)とみている。
政府は納品期限の緩和や未利用食品のフードバンクへの提供、賞味期限の表示を「年月日」から「年月」にする工夫などを努力義務として課す方向で検討している。政府の方針に先行するメーカーも出てきた。
キユーピーは主力マヨネーズの賞味期限を12カ月から13カ月に延長した。24年12月製造分から年月日表示をやめて、順次年月表示に切り替えた。
ロッテは廃棄予定の余剰食品をフードバンクなどに寄付する量を増やしている。食品寄贈量を23年度は前年度の3倍以上に増やした。
子ども食堂や配食サービスを手がける全国食支援活動協力会(東京・世田谷)と協業し、ロッテの配送拠点と寄付受け入れ先をマッチングすることで配送を効率化する。ロッテが通常使っている食品の配送便に載せて寄付先に届けることで、配送コストを抑える。
生産段階でロスを防ぐ取り組みも進む。カゴメは4月から、トマトで品質不良果の発生を10%抑える栽培手法の開発を始める。生鮮トマトの画像を解析して品質情報を数値データとして収集する人工知能(AI)選果機をシブヤ精機(浜松市)などと共同開発。福島県いわき市のトマト集荷場に導入した。トマトの外部の傷や色味だけでなく、人の目では判別できない内部の品質情報もデータで収集する。
AIで新栽培法
カゴメはAI選果機で蓄積されたデータと栽培データを連携して、新たな栽培方法を構築する。生鮮野菜は他の食品に比べて流通段階の検品で廃棄につながりやすい。流通段階で廃棄されるトマトも10%減らすことを目指す。
22年度の国内の食品ロスの発生量は472万トンで、経済損失は4兆円に相当する。食品廃棄削減は持続可能な開発目標(SDGs)の一つになっている。米国も削減に乗り出すなど世界の課題であり、日本でも対応は急務だ。
(行方友芽、荒木玲)
エクソン、火力発電に参入 シェブロンも 低炭素でAI向け[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 805文字 PDF有 書誌情報]
【ヒューストン=花房良祐】米国の石油メジャーが相次いで火力発電への参入を表明している。人工知能(AI)向けデータセンターの電力需要が増えているためだ。二酸化炭素(CO2)を回収・貯留(CCS)して低炭素の電源としてテック大手に売り込む。
エクソンモービルは同社初の大型商用ガス火力発電所を米南部で建造する。CO2を回収・貯留する設備を併設することで、火力発電で排出するCO2の9割超を回収する。
出力は計150万キロワット。CO2回収装置の設計・建造などの費用は少なくとも10億ドル(約1500億円)となる見込みで、三菱重工業と協議している。実現すれば大型ガス火力発電所に商用CCS装置を設置する世界初の事例となる。
エクソンのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は1月末、「単なる電力事業ではなく、CO2回収を組み合わせて価値を生み出す。すでに複数の用地を選定した」と話した。
シェブロンも重電大手GEベルノバ、投資会社エンジン・ナンバーワンと組んでガス火力発電に乗り出すと1月末に発表した。計400万キロワット分を建造する。
AIの開発・運用はデータセンターで大量の電力を消費する。電力需要が再生可能エネルギーと蓄電池だけでは賄えない規模に膨らむなか、米アマゾン・ドット・コムや米グーグルなどテック大手は脱炭素とAI事業を両立させるクリーン電源の確保に追われている。
テック大手は低炭素の電力価格に追加コストを上乗せする方針で、低炭素電源であれば収益性が見込める。
トランプ政権は天然ガスの生産推進を掲げ「ドリル、ベイビー、ドリル(掘れ掘れベイビー)」と公言しており、上流事業に追い風が吹いている。加えて、政権はAI規制に異論を唱え、開発にはプラスだ。
投資家がAI関連銘柄を物色するなか、電力株は好調だ。AIの電力需要が増えるなかS&P500種の電力株価指数は1月末、23年末に比べて24%上昇した。
国内広告費2.9%増 日経広告研、来年度予測 賃上げと消費回復[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 617文字 PDF有 書誌情報]
日経広告研究所は2025年度の広告費が24年度から2.9%増えるとの予測をまとめた。賃上げで生活者の手取り所得が増え、消費が上向く見込み。インバウンド(訪日外国人)関連を中心に企業業績が堅調に推移し、マーケティング投資の増額に踏み切りやすい環境にある。インターネット広告が広告費全体の伸びをけん引する。
ネット広告は8.7%増える見通し。電子商取引(EC)での広告やアプリでのクーポン配布が拡大する。テレビをインターネットに接続して視聴するコネクテッドTVやスマートフォン向けの動画広告も増加が見込まれる。
テレビ広告は1.9%増となる。スポット広告が堅調に推移し、交通・レジャー業界の出稿が増える見通し。
新聞広告は3.5%減。広告主のデジタルシフトで厳しい状況が続くが、新聞の信頼性を活用した企業広告が増えるなど、媒体特性が見直されている。雑誌広告は2.2%減となる。外出機会の増加によりファッションや化粧品の広告は増えるが、部数の減少により、広告費は減少傾向にある。
ラジオ広告は0.8%増えるとみる。イベント告知のスポット広告が伸びる。
交通広告は2.5%増える。鉄道を中核にしたターミナル駅での広告が好調だ。車両メディアでも仕掛けに工夫が見られ、大手広告主のキャンペーンに活用されている。
折り込み・ダイレクトメール(DM)は1.8%減。折り込みは流通業、サービス業が好調だが、DMは24年10月の郵便料金の値上げが響く。
ヤマハ発社長に設楽氏 渡部氏は会長続投[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 552文字 PDF有 書誌情報]
ヤマハ発動機は12日、設楽元文代表取締役副社長兼最高財務責任者(CFO、62)が3月25日付で新社長に昇格する人事を発表した。会長兼社長の渡部克明氏(65)は会長となる。二輪車などの主力事業に加えてロボティクス事業などの競争力を高める。
前回の社長交代は2024年10月。日高祥博前社長が家庭の事情で経営から退き、渡部氏が会長職と兼務してきた。新社長の設楽氏はブランド推進部門やマリン事業での商品・事業企画などを経て、インドグループ会社の社長を務めた。
同氏は12日の記者会見で「変化に強い骨太な会社を目指す。次世代につながる技術を磨き、ヤマハブランドの存在感をさらに高める」と述べた。
ヤマハ発が同日発表した24年12月期の連結決算は、純利益(国際会計基準)が前の期比32%減の1080億円だった。25年12月期の連結業績は売上収益が前期比5%増の2兆7000億円、営業利益は27%増の2300億円、純利益は30%増の1400億円を予想する。
同日発表した新たな中期経営計画では、27年12月期までの3年で4900億円以上の研究開発費を投じる。
設楽 元文氏(したら・もとふみ) 86年(昭和61年)国学院大経済卒、ヤマハ発入社。インドグループ会社の取締役社長などを務め、24年から現職。埼玉県出身。
博報堂DYHD社長に西山氏 博報堂は名倉氏[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 501文字 PDF有 書誌情報]
博報堂DYホールディングス(HD)は12日、西山泰央執行役員(59)が6月に社長に昇格すると発表した。水島正幸社長(64)は代表権を持つ会長最高経営責任者(CEO)になる。
6月開催予定の定時株主総会と取締役会を経て正式に決定する。
水島氏は4月1日付で博報堂の社長からも退き会長になる。後任の社長には名倉健司取締役常務執行役員(57)が就く。
博報堂DYHDが12日発表した2024年4~12月期の連結決算は最終損益が2億5600万円の黒字(前年同期は53億円の赤字)だった。収益は前年同期比2%増の6595億円だった。国内で食品や日用品分野などのテレビ広告やデジタル広告の需要が回復した。
25年3月期の見通しは収益が前期比6%増の1兆円、純利益が40%減の150億円とする従来予想を据え置いた。
◇博報堂DYホールディングス
西山 泰央氏(にしやま・やすお)89年(平元年)上智大法卒、博報堂入社。19年執行役員。24年博報堂DYHD執行役員。東京都出身。
◇博報堂
名倉 健司氏 (なぐら・けんじ)91年(平3年)慶大理工卒、博報堂入社。18年執行役員。23年取締役常務執行役員。埼玉県出身。
牧野フライス、総還元性向60%目標 買収提案と比較材料に[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 393文字 PDF有 書誌情報]
牧野フライス製作所は12日、2030年3月期までの事業計画を策定したと発表した。純利益をどれだけ配当と自社株買いに充てるかを示す総還元性向で、同期までの5年平均の目標を60%とし、従来目標(35~45%)から引き上げた。
ニデックから完全子会社化を前提とした買収提案を受けるなか、上場を維持した場合の還元策を示し、株主に対してニデックの提案との比較材料にしてもらう。
牧野フライスはニデックから1株1万1000円でのTOB(株式公開買い付け)を通じた買収提案を受けている。「株主に対して当社の本源的価値を算定してもらう目的」(牧野フライスの担当者)とし、株主がTOBに応募するかの判断材料として事業計画書を公表した。
30年3月期までの5年間で営業キャッシュフロー(CF)と政策保有株の売却益で1800億円を創出し、そのうち760億円(総還元性向では60%)を株主還元に充てるとした。
牧野フライス、総還元性向60%目標――中国の金型団体、ニデックが面談 TOB巡り[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 329文字 PDF有 書誌情報]
ニデックは12日、牧野フライス製作所に提案しているTOB(株式公開買い付け)を巡り、工作機械の大口顧客である中国の金型メーカーの業界団体と面談したと発表した。金型メーカーの間では、TOBによって牧野フライス製装置のアフターサービスなどに悪影響が出るとの懸念が出ていた。ニデックは中国での製品サポートの拡充や顧客情報の保全体制の整備などの方針を伝え、「金型メーカーの疑問が緩和された」とした。
ニデックでM&A(合併・買収)の実務を担当する荒木隆光専務執行役員は日本経済新聞の取材に応じ、「買収後の方針やニデックの過去の実績を紹介した」と語った。荒木氏は今月8日に中国浙江省平湖市を訪れて同省の金型協会の周根興・執行会長らと面会しTOB提案について説明した。
石油メジャー3割減益 前期最終、中国で石油需要鈍化[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
【ヒューストン=花房良祐、ロンドン=湯前宗太郎】石油メジャーが12日までに発表した2024年12月期の純利益は、5社の合計で前の期比3割減の約835億ドル(約13兆円)だった。英BPの純利益は97%減の3億8100万ドルと大きく落ち込んだ。
不動産不況に直面する中国で石油需要が鈍化し、原油相場が下落した。
主力の石油開発事業の利益率が悪化した。
米エクソンモービルの純利益は6%減の336億8000万ドル、米シェブロンが17%減の176億6100万ドル、英シェルが17%減の160億9300万ドル、仏トタルエナジーズが26%減の157億5800万ドルと軒並み減益だった。
25年12月期は5社合計で増益を見込む。
アークランズ 佐藤好文氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 141文字 PDF有 書誌情報]
◇アークランズ
佐藤 好文氏(さとう・よしふみ)94年(平6年)土浦情報経理専門学校卒。01年スマイル本田(現ジョイフル本田)入社。21年ビバホーム(現アークランズ)執行役員。23年取締役。茨城県出身。51歳
(3月1日社長COO就任。坂本晴彦社長COOは代表権のある会長CEOに)
日揮グローバル 山田昇司氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
◇日揮グローバル
山田 昇司氏(やまだ・しょうじ)83年(昭58年)中大法卒、日揮(現日揮ホールディングス)入社。21年取締役、24年日揮グローバル代表取締役副社長執行役員。愛知県出身。65歳
(4月1日社長就任。ファルハン・マジブ社長は取締役アドバイザーに)
ユアテック 小林郁見氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
◇ユアテック
小林 郁見氏(こばやし・いくみ)81年(昭56年)東北学院大工卒、東北電気工事(現ユアテック)入社。17年常務取締役、21年取締役副社長執行役員。宮城県出身。66歳
(4月1日社長就任。太田良治社長は取締役に)
青木あすなろ建設 望月尚幸氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
◇青木あすなろ建設
望月 尚幸氏(もちづき・なおゆき)87年(昭62年)日大理工卒、清水建設入社。24年青木あすなろ建設代表取締役副社長執行役員。神奈川県出身。61歳
(4月1日社長就任。辻井靖社長は会長に)
アグロカネショウ 山本修氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
◇アグロカネショウ
山本 修氏(やまもと・おさむ)87年(昭62年)丸和バイオケミカル入社。19年アグロカネショウ執行役員、24年取締役上席執行役員。61歳
(3月26日社長就任。櫛引博敬社長は会長に)
ザ・パック 仲村直樹氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
◇ザ・パック
仲村 直樹氏(なかむら・なおき)89年(平元年)立命館大産業社会卒、ザ・パック入社。19年常務執行役員、24年常務。福岡県出身。59歳
(3月26日社長就任。山下英昭社長は相談役に)
前田製作所 伊藤正義氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
◇前田製作所
伊藤 正義氏(いとう・まさよし)92年(平4年)山形大工卒、前田製作所入社。17年執行役員、19年取締役。長野県出身。56歳
(4月1日社長就任。塩入正章社長は代表権のある会長に)
藤倉化成 栗原進氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 87文字 PDF有 書誌情報]
◇藤倉化成
栗原 進氏(くりはら・すすむ)91年(平3年)国学院大経卒、藤倉化成入社。21年取締役。埼玉県出身。56歳
(4月1日社長就任。加藤大輔社長は代表権のある会長に)
小野建 小野剛氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 85文字 PDF有 書誌情報]
◇小野建
小野 剛氏(おの・たけし)02年(平14年)慶大経卒、05年小野建入社。10年取締役、13年副社長。福岡県出身。44歳
(6月27日社長就任。小野建社長は退任)
三井農林 藤井洋氏(新トップ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 17ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
◇三井農林
藤井 洋氏(ふじい・ひろし)95年(平7年)三井物産入社。24年食品原料部部長、三井農林非常勤取締役。52歳
(4月1日社長就任。佐伯光則社長は退任)
ニトリ、円安への耐性磨く 4~12月 調達費抑え純利益2%増、会長「1ドル140円台間違いない」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1105文字 PDF有 書誌情報]
ニトリホールディングス(HD)が12日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比2%増の700億円だった。一部商品の値下げで値ごろ感を訴え、客足が回復した。調達コストを抑えた商品の投入も奏功した。海外で商品の約9割を生産し輸入する製造小売り(SPA)のため円安で調達費がかさむ。円の対ドル相場は円安に振れたものの、増収効果が上回った。
似鳥昭雄会長は決算説明会などで独自の為替見通しを披露することで知られる。同日の決算説明会で「日銀が利上げを継続し、年内には(政策金利で)1%までいくのではないか。そうなれば対ドルで140円台は間違いない」と話した。
一方で先行きの不透明さも吐露する。「トランプ米大統領の政策運営次第で変わるだろう。関税をかけつつ、インフレにさせないというがどういう方法があるのかわからない。様子見するしかない」と、米政権の動向に警戒をにじませた。
24年4~12月期の営業利益は前年同期比1%増の989億円だった。市場予想平均(QUICKコンセンサス、4~9月期実績に10~12月期予想を足して算出)は営業利益が1039億円、純利益が709億円で、会社の利益実績はともにこれを下回った。
売上高は6%増の7049億円。主力の家具量販店「ニトリ」では24年11月下旬から創業記念祭を展開し、ソファやマットレスなど一部商品を期間限定で値下げした。値ごろ感のPRが寄与し、客足が回復。4~12月の既存店売上高は前年同期比3%増えた。
SPAである同社では円安が重荷だ。対ドルで1円円安になると年20億円の減益要因になる。4~12月期の期中平均レートは1ドル=約152円となり、前年同期から9円程度の円安だった。経常利益ベースで前年同期から95億円の減益要因になった。
為替の動向が見通せないなか力を入れるのは調達コストを抑えた新商品の開発だ。原材料や生産地の見直しを通じて円安耐性を高めた商品を開発し、昨年秋口には1ドル=150円でも採算を確保できる商品の品ぞろえを強化した。足元では同160円を前提に開発を進める。4~12月期の売上高原価率は49%と前年同期とほぼ同水準に抑えた。
25年3月期の業績予想は据え置いた。売上高で前期比7%増の9600億円、純利益が6%増の920億円を見込む。同日、今期の出店計画を見直し、期末店舗数は前期末比5%増の1049店と24年11月時点から114店下方修正した。中国大陸での出店計画見直しが主因だ。白井俊之社長は同日、背景について「住宅関連が苦境だ。ショッピングセンターも過当競争で来店客数の落ち込みが目立つところがある」と話した。
鹿島、今期純利益4%増、ゼネコン決算、2社が上振れ、国内、転嫁進む/海外伸び[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 746文字 PDF有 書誌情報]
大手ゼネコン4社の2024年4~12月期の連結決算が12日出そろった。同日発表した鹿島は25年3月期の連結純利益が前期比4%増の1200億円と、従来予想より40億円上方修正した。同日までに発表した大林組も25年3月期の純利益が上振れした。国内の建築工事での価格転嫁や海外事業の伸びが好業績を後押ししている。
鹿島は国内では好採算の建築工事が進んでいる。今期予想の単体の建築完成工事利益率は9・2%と従来予想(9%)から改善し、前期並みとなる。米国で物流施設の売却が進んだほか、円安も追い風となる。同日、業績の好調を受け、年間配当を104円(前期は90円)と従来予想より14円積み増すと発表した。
ゼネコン4社の建築完成工事損益率は資材価格の高騰で一時落ち込んだが、その後回復が鮮明となっている。受注時に採算を厳格に審査する取り組みが寄与する。大林組も今期、前期の6・3%から8・9%に改善する。前期にマイナスとなった大成建設や清水建設もそれぞれプラスに転じ、5・8%、7・1%を見込む。
海外を中心に手掛けたM&A(合併・買収)も業績の底上げにつながっている。鹿島や大林組は前期に買収した米国の建設会社が売り上げを押し上げる。大成建設は平和不動産を24年6月に持ち分法適用会社にして営業外損益が上振れする。
ゼネコン各社の業績は改善傾向にあるが、国内建設工事は先行きに不透明感が漂う。
国内の建設需要は堅調だが、受注は伸び悩みの兆しがみられる。各社単体の国内建設受注高は4社合計で6兆150億円と前期比で7%減る。24年4月に建設業で残業時間の上限規制が適用された影響や深刻な人手不足で、各社は短い工期での受注が難しい状況だ。一部の再開発事業などでは工事費の上昇で計画の見直しも生じている。
住友鉱、純利益下振れ、今期47%減、減損響く 配当は上積み[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 508文字 PDF有 書誌情報]
住友金属鉱山は12日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比47%減の310億円になる見通しだと発表した。従来予想(670億円)の半分以下になり、市場予想平均(771億円)にも届かない。ニッケルなどの市況低迷で海外子会社の減損損失を計上したことが響く。年間配当は6円増の104円とし従来予想から5円積み増した。
業績下振れでも配当を増やすのは「原則、連結配当性向35%以上とし、下限指標では株主資本配当率(DOE)1・5%」という基準を持っているためだ。今回は純利益が下振れし配当性向を適用すると配当は減る。一方で円安が進み期末時点の株主資本は上振れするため、DOEを採用した。
売上高は9%増の1兆5730億円を見込む。為替の円安などで180億円上方修正した。25年1~3月期の為替レートを1ドル=155円と従来想定から15円円安方向に見直した。
減損損失はフィリピンの製錬子会社の分で約500億円発生した。ニッケルやコバルトの価格下落、原材料高が響いた。国内ニッケル事業でも、製錬過程の試験で使っていた設備の撤去にともなう減損損失を約34億円計上した。円安や金の価格上昇は上振れ要因だが補えない。
東レ純利益65%増、フィルムや樹脂けん引、4~12月[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 437文字 PDF有 書誌情報]
東レが12日発表した2024年4~12月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比65%増の751億円だった。フィルムや樹脂などの機能化成品事業や繊維事業が伸びた。価格是正や低収益事業の構造改革も進んだ。足元の業績は堅調だが、12日の株価は前営業日比12%安で取引を終えた。
25年3月期の連結業績予想(純利益で4倍の880億円)は据え置いたが、事業別の利益予想は見直した。本業のもうけを示す事業利益ベースで、機能化成品などが5億円上振れする一方、炭素繊維関連は20億円下方修正した。航空機向けで米国の顧客を中心に在庫が一部積み上がり、販売が一時的に減っている。
25年1~3月期も在庫調整の影響が一部残るものの、主要顧客のボーイングは1機あたりの炭素繊維使用量が多い中型機「787」の1カ月の生産台数を増やす方針。24年末の月産5機から25年中に7機に引き上げる計画で、先行きについて岡本昌彦取締役は「計画に従って材料の出荷も増加し回復していく」との見通しを示した。
ゼンショHD、純利益最高、4~12月56%増 牛丼・すし好調[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 420文字 PDF有 書誌情報]
ゼンショーホールディングス(HD)が12日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比56%増の341億円だった。同期間では2年連続で過去最高を更新した。主力の牛丼チェーン「すき家」などで既存店が好調だった。
売上高は20%増の8467億円、営業利益は55%増の580億円だった。営業利益を事業別にみると「グローバルすき家」が43%増の202億円だった。国内「すき家」の既存店売上高は10%増えた。コメなど食材高に伴う「牛丼(並盛)」などの値上げ後、「いくら丼」など期間限定メニューを投入。客離れを抑えた。
すしチェーン「はま寿司」を展開する「グローバルはま寿司」の営業利益は96%増の144億円だった。既存店売上高は17%増えた。マグロなど魚介類の高騰が一服し、採算も改善した。
海外事業の比率が高い「グローバルファストフード」の営業利益は2・8倍の222億円だった。北米を中心に展開する持ち帰りすし業態が堅調だった。
東海カーボン最終赤字 前期、567億円[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 324文字 PDF有 書誌情報]
東海カーボンが12日発表した2024年12月期の連結決算は、最終損益が567億円の赤字(前の期は254億円の黒字)だった。アルミ電解炉向け部材の販売数量が、技術力を高めた中国企業との競争で減った。同事業の減損損失612億円を特別損失に計上した。
売上高は4%減の3501億円、営業利益は50%減の193億円だった。アルミ電解炉向け部材に加え、主力の黒鉛電極も世界的な鉄鋼需要の減速で振るわなかった。黒鉛電極事業は、25年7月に生産を終了する滋賀工場(滋賀県近江八幡市)の設備撤去に伴う特別損失41億円を計上した。
25年12月期の売上高はアルミ電解炉の改修が低迷するとみて、前期比3%減の3410億円を見込む。最終損益は110億円の黒字を目指す。
古河電工、純利益4.6倍、今期、国内インフラ好調[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 282文字 PDF有 書誌情報]
古河電気工業は12日、2025年3月期の連結純利益が前期の4・6倍の300億円になる見通しだと発表した。従来予想から80億円上方修正した。国内の地中線工事案件などエネルギーインフラ事業が好調に推移。政策保有株の縮減や資本効率の向上に向けて投資有価証券を売却し、特別利益として約80億円を計上する。
好業績を反映し株主への利益還元を手厚くする。同日、年間配当を120円(前期は60円)と従来予想から30円積み増すと発表した。
25年3月期の売上高は前期比13%増の1兆1900億円、営業利益は3・8倍の420億円を見込む。それぞれ500億円、40億円上方修正した。
ユニチカ、赤字240億円、今期最終 繊維撤退、減損210億円[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 247文字 PDF有 書誌情報]
ユニチカは12日、2025年3月期の連結最終損益が240億円の赤字(前期は54億円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想から137億円下方修正した。経営再建に向けて繊維事業から撤退を決め、愛知県や岐阜県の製造設備といった固定資産について減損損失210億円を計上することなどが響く。
売上高は6%増の1250億円、営業損益は50億円の黒字(前期は24億円の赤字)を見込み、それぞれ従来予想より50億円、20億円引き上げた。食品包装用フィルムの値上げ効果や、高機能製品の売り上げ増加が寄与する。
三井E&S配当 20円に積み増し 今期純利益上振れ[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
三井E&Sは12日、2025年3月期の連結純利益が前期比52%増の380億円になる見通しだと発表した。従来予想を30億円上回る。三井海洋開発や中国の造船関連会社などの持ち分法投資利益が増えるほか、支払利息など金融費用も減る見通し。同日、25年3月期の年間配当を従来予想から2円増やし、20円(前期は5円)にすることも発表した。
FDKへのTOB[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 105文字 PDF有 書誌情報]
▼FDKへのTOB
買い手=Silitech Technology Corporation、株数=予定数1552万7400株(1552万7400株を下限)、価格=普通株式435円、期間=2月13日~3月13日
パイオラックスへのTOB[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
▼パイオラックスへのTOB
買い手=自社、株数=予定数881万600株、価格=普通株式2497円、総額220億6466万8200円、期間=2月13日~3月13日
リクルートHD、最高益 「インディード」機能向上が寄与 今期14%増(業績サプライズ)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1132文字 PDF有 書誌情報]
リクルートホールディングス(HD)は12日、2025年3月期(国際会計基準)の連結純利益が前期比14%増の4030億円と過去最高になる見通しだと発表した。主力の求人検索サイト「インディード」の人工知能(AI)などを活用した機能向上や有料化が、利益を押し上げる。
純利益見通しはこれまで、前期比2%増の3624億円~15%増の4074億円と、幅を持たせていた。市場予想平均(QUICKコンセンサス、4086億円)は下回った。
売上高にあたる売上収益は4%増の3兆5600億円。調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)も12%増の6730億円と過去最高を見込む。
インディードなどHRテクノロジー事業の業績拡大がけん引する。今期の売上収益は、米ドルベースで5%増を見込む。従来見通しは4~8%の増加だった。
米国を中心に、収益を増やす取り組みが奏功しつつある。インディードでは企業による求人の緊急度を明示したり、AIによる分析で企業と求職者がマッチングしやすくしたりするといった機能の有料化を順次進めている。条件通りの求人が来た時のみ広告料が発生するサービスも導入した。
同日の決算説明会で荒井淳一執行役員は、こうした施策で「有料求人広告1件当たりの売上収益の増加率が、有料求人広告数の減少率を上回った」と説明した。同事業の売上収益に対する調整後EBITDAの比率(EBITDAマージン)は35・6%と、前期から1・6ポイント上昇しそうだ。
米景気は底堅さを維持する一方、求人広告の需要は伸びていない。リクルートHDは24年5月、米国の求人件数について「ここから18カ月、あるいは24カ月程度減少を続けた後で底を打つ可能性が高い」(出木場久征社長)としていた。荒井執行役員は「少なくとも当期はこれまでの見方から変わらない」と強調。検索サービスの競争力の底上げが、有料顧客の獲得につながった。
販促メディアなどの「マッチング&ソリューション」事業も好調だ。宿泊予約サイト「じゃらん」は、訪日客の需要増で宿泊単価が高止まりし手数料収入が伸びる。不動産サイト「SUUMO(スーモ)」も広告の受注単価が上昇傾向にある。
リクルートHDは24年7月、1年間で6000億円を上限とする過去最大規模の自社株買いを決め、10日には5カ月前倒しで取得を完了したと発表した。荒井執行役員は「戦略的に有効な買収をすることも中長期的にあり得るかもしれない。タイミング良く案件がないなら自社株買いを検討する」と述べた。
同日発表した24年4~12月期連結決算は、売上収益が前年同期比5%増の2兆6957億円、純利益が7%増の3415億円だった。主力のHRテクノロジー事業が好調だった。
オリエンタル白石、奥村組、金下建設、日本電設工業、UTグループ、ケアネット、他(自社株取得枠設定)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
オリエンタル白石 166万6000株、5億円
奥村組 100万株、50億円
金下建設 6万5000株、1億8655万円
日本電設工業 60万株、14億円
UTグループ 100万株、16億2000万円
ケアネット 234万3600株、15億円
ツカダ・グローバルホールディング 40万株、2億円
イフジ産業 15万株、2億6355万円
日清紡ホールディングス 130万株、11億6220万円
JIG―SAW 7万株、2億4000万円
古林紙工 1万6800株、3195万3600円
ザ・パック 30万株、10億円
笹徳印刷 20万株、1億4000万円
ROBOT PAYMENT 12万1800株、3億2000万円
日油 250万株、50億円
昭和システムエンジニアリング 5万株、7130万円
デクセリアルズ 300万株、50億円
出光興産 8000万株、700億円
アウトルックコンサルティング 45万株、5億5000万円
S&J 12万株、1億2000万円
メタルアート 10万株、3億円
UACJ 300万株、150億9000万円
天龍製鋸 20万株、3億7460万円
アトラエ 60万株、6億円
メルコホールディングス 200万株、80億円
星和電機 14万2000株、7483万4000円
ヤマハ発動機 1250万株、100億円
ナカニシ 200万株、30億円
いちよし証券 30万株、2億4720万円
フィンテックグローバル 250万株、3億円
センコン物流 5万株、5000万円
GMOインターネットグループ 460万株、100億円
応用地質 60万株、15億円
DDグループ 3万株(優先株)、31億2209万4000円
メディックス(新規上場承認)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 232文字 PDF有 書誌情報]
〈新規上場承認〉
◇東証スタンダード◇
メディックス
事業内容=クリエイティブ設計・制作、データ解析・分析、インターネット広告代理などのデジタルマーケティング支援事業
上場予定日=3月19日
本店所在地=東京都千代田区
代表者=田中正則代表取締役社長
資本金=7580万円
公募=50万株
売り出し=180万株
オーバーアロットメントによる売り出し=上限34万5000株
ブックビルディング期間=3月3日~3月7日
申し込み期間=3月11日~3月14日
払込日=3月18日
主幹事=みずほ証券
アステラス株一時4%高 「米ファラロン保有」報道で(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 124文字 PDF有 書誌情報]
12日の東京株式市場でアステラス製薬株が、一時前営業日比4%高の1512円まで上昇した。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が同日、米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントがアステラスの株式を3%以上保有していると報じたことが材料視された。
パイオラックス、シマノ(自社株取得中止)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 115文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得中止
パイオラックス 600万株、100億円を中止(うち105万2200株、25億6503万2100円を取得済み)
シマノ 100万株、260億円を中止(うち70万2000株、173億3138万3000円を取得済み)
コラボス、守谷輸送機工業、キムラ(立会外分売)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 67文字 PDF有 書誌情報]
▼立会外分売
コラボス 13日に302円で17万3600株
守谷輸送機工業 19日~21日に5万株
キムラ 21日~28日に10万株
シイエム・シイ(自社株取得枠変更)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠変更
シイエム・シイ 33万株、6億円を48万株、9億円に変更
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 4146文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 10日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 0 0 826 △11
ククレブ 0 0 504 ▲6
テラドローン 1 ▲9 767 △49
Syns 1 ▲48 1120 ▲223
ベースフード 1757 ▲16 19100 △10
アクセルM 0 0 3799 ▲68
レナ 0 0 525 △14
ノート 4 △2 670 ▲48
エレメンツ 203 0 2516 ▲89
ABEJA 34 ▲2 655 △5
フジHD 8903 ▲266 7059 ▲293
ミガロHD 84 △5 997 ▲51
リズム 0 0 1783 0
SDSHD 0 0 1990 ▲23
クシム 18 △14 2586 ▲124
AIFCG 9 △2 986 ▲10
イメージワン 635 ▲5 1936 0
スターシーズ 0 0 1009 △1
インタートレ 77 △8 1515 ▲88
サイトリ細研 0 0 1922 0
ウインテスト 0 ▲1 4722 △125
ぷらっと 0 0 418 ▲1
トミタ電機 0 0 183 0
アルメディオ 0 0 3575 ▲32
HSHD 1 0 8647 △8
アスア 0 0 447 ▲12
フルッタ 5 △3 12696 △184
Schoo 17 △17 2476 ▲46
Sapeet 0 0 127 ▲4
visumo 0 0 284 ▲3
イントランス 0 0 12609 △1
F-ブレイン 0 0 943 ▲4
デルタフライ 0 0 1870 ▲42
ペルセウス 0 0 3695 ▲43
モダリス 0 0 17435 ▲321
リプロセル 41 ― 6747 ―
テクノロジー 0 0 3350 ▲5
ユニポス 13 △3 1605 ▲61
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2497 △4
ピクセル 288 0 6500 △17
ウイルコHD 0 0 479 △2
アクアライン 0 0 93 0
NESIC 3 0 20 0
北の達人 2161 0 2482 ▲68
BEENOS 15 0 66 0
CRE 3 0 242 ▲33
プロト 0 0 163 △22
ドリームI 57 0 239 ▲3
山陽鋼 0 0 46 ▲8
エラン 18 0 239 △45
牧野フ 9 0 64 ▲10
野村マイクロ 1812 ▲15 2738 ▲37
I・PEX 0 0 2 0
富士通ゼ 8 0 476 △10
ジャムコ 8 0 116 △16
ネットワン 2 0 17 △1
トプコン 125 0 909 ▲7
Aクリエイト 231 ▲5 295 ▲13
ID&EHD 0 0 6 △2
ウィズメタク 0 0 2 ▲1
大成温調 1 0 76 0
三晃金 0 0 147 ▲5
パレモ・HD 5 0 1448 ▲23
マーチャント 1 0 1233 △66
プレサンス 3 0 8 △2
PバンCOM 7 0 189 0
Eストアー 0 0 321 △9
ゲームウィズ 15 0 1121 ▲24
芝浦電子 0 0 308 ▲31
ライトオン 22 0 363 ▲8
パリミキHD 54 0 134 0
マックハウス 125 0 196 ▲6
NEWART 20 0 117 ▲3
ユーラシア 0 0 61 0
グリンランド 0 0 20 △6
アルテック 1 0 2134 △3
ファンデリー 34 0 219 0
フィスコ 522 0 4685 △62
モンラボ 3 0 2673 ▲17
弁護士COM 447 ▲14 537 ▲48
※ 野村企業価値 0 0 0 0
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 0 0
※ NYダウ 110 0 570 0
※ SMD高配当 10 0 3040 0
※ REITイン 0 0 5974 ▲4700
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 405390 ▲22600
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10128 0
※ SBIサウジ 0 0 1325 △1
※ GX日カバコ 0 0 8521 0
※ 野村欧州株H 30 0 5280 △150
※ 野村独株H有 6240 ▲500 7430 ▲80
※ 野村日気候 0 0 0 0
※ VIXETF 110 0 192990 ▲7110
※ NTT都市R 774 ▲1 1968 △172
世紀東急 52 0 266 ▲3
柿安本店 56 0 58 △1
オイシックス 151 ▲1 574 △10
Jテック・C 11 0 266 △2
ケイアイ不 165 0 147 △3
霞ヶ関C 590 △22 1001 ▲59
SMINOE 4 0 56 △1
さくらネット 2320 ▲76 3429 △70
コムチュア 19 ▲1 682 ▲14
ACCESS 1068 △48 1947 ▲4
小林製薬 283 △11 274 △3
エニーカラー 856 △20 866 ▲33
ダイコク電機 80 0 423 △26
ヤーマン 515 △8 328 ▲1
サンウェルズ 1785 △235 2241 △77
JESCO 2 0 237 △5
カネ美食品 9 0 7 0
enish 1099 △36 3143 ▲34
フジプレアム 71 ▲1 420 ▲13
アズジェント 5 0 105 0
HEROZ 178 △1 395 ▲1
SIGG 1 ▲1 249 △3
わかもと 624 ▲95 2853 △51
秀英 2 ▲4 181 0
富士興 2 0 49 0
MORESC 21 0 38 0
日山村硝 4 0 271 △1
アルメタクス 8 0 320 ▲1
デザインワン 22 ▲2 658 △2
AIメカ 203 △3 428 ▲7
ディスラプタ 3 ▲5 737 ▲29
インスペック 24 0 312 ▲6
ナカヨ 2 0 28 0
星和電 3 △1 172 ▲6
大黒屋 2283 ▲85 12550 ▲40
アンファク 57 △24 303 △25
upr 0 0 211 ▲4
じもとHD 70 0 467 ▲18
産車体 31 △1 154 ▲6
京都友禅HD 335 △13 1636 ▲36
黒田精 0 0 91 ▲2
岡本硝子 127 ▲2 2249 ▲27
タカノ 1 0 118 ▲1
ナイガイ 20 0 271 △1
OUGHD 0 0 26 0
トルク 6 ▲1 374 ▲1
ナイス 1 0 53 0
乾汽船 76 △3 291 ▲6
ワイヤレスG 32 0 633 △3
フォーバルT 0 0 36 0
大庄 111 △2 52 0
タイミー 1869 ▲96 3700 ▲51
サンクゼール 90 0 78 0
Jグループ 54 △9 40 △5
ジェネパ 14 ▲4 203 0
TKP 369 △26 1205 △5
FFRI 331 ▲9 697 △9
すららネット 15 0 233 ▲9
T&S・G 130 0 313 0
エーアイ 19 0 210 ▲2
Kudan 416 ▲2 755 ▲5
OTS 3150 ▲36 14257 ▲73
Pアンチエイ 96 △10 274 0
FIXER 276 0 448 ▲5
MRT 8 0 212 0
エヌピーシー 661 0 2889 ▲10
アスタリスク 27 0 559 ▲18
WASHハウ 50 △3 470 △4
識学 232 △14 228 ▲18
PSS 439 ▲14 1988 ▲27
マイクロ波 590 △6 1040 △5
日経300投信 0 0 21 0
※ SPDR金 39 ▲33 2753 ▲20
※ 野村金連動 11030 △310 45150 ▲930
※ 日経2倍 2036 ▲69 11778 ▲133
※ 日興高配低ボ 0 0 130 0
※ 日興米債ヘ有 10 0 6538 ▲4
※ スタンダ20 130 △120 470 △10
※ H株ベア 1050 △300 21720 △1300
※ WTI原油 99942 ▲6186 182945 △11332
※ 日興外債毎月 0 0 130 0
※ SMT好配当 0 0 316 ▲2
※ GX印10+ 151 △63 67737 △4591
※ iSインド株
2720 1028230
▲200 ▲44620
※ iF高リート 0 ▲2 22242 ▲1233
※ GXAIビグ 0 0 25570 △91
※ MXダウヘ有 1400 △450 1770 0
※ GXウラン 10 0 20773 ▲10101
※ iS米20 2440 △500 571370 ▲3930
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 31004 ▲10453
※ GXデジ日株 8 ▲4 716 0
※ MXナスダク 3895 △68 56419 △314
※ 野村SPH無 81220 △40 564560 ▲240
※ GXリー日株 2 0 2965 0
※ iFEナ百無
1286 220415
▲5202 △147891
※ iFEナ百有 5629 ▲2173 30343 △334
※ 野村ナスH有 33200 △4300 159050 △670
<数表>東証プライム上場企業の業績動向[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 19ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 18862文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
■ホクリヨウ(1384)
23.4-12 147 2577 1787 211.3
24.4-12 141 1270 1605 189.8
25.3予 193 1804 1974 233.4
1株配(円) 25.3予=70.0
JSH(150A)
25.3予 41 246 182 32.4
■JSH(150A)
23.4-12 25 131 98 21.3
24.4-12 29 131 93 16.6
石油資源開発(1662)
23.4-12 2299 48162 36515 673.9
24.4-12 2748 46810 74440 288.1
25.3予 3834 66800 87000 339.7
東急建設(1720)
23.4-12 2051 3474 2997 28.5
24.4-12 1967 3582 2814 26.6
25.3予 2940 7000 5000 47.2
高松コンストラクショングループ(1762)
23.4-12 2237 6439 3564 102.4
24.4-12 2477 6340 3170 91.1
藤田エンジニアリング(1770)
23.4-12 195 1482 994 108.6
24.4-12 225 2075 1396 152.3
三井住建道路(1776)
23.4-12 227 520 286 31.3
24.4-12 214 211 106 11.5
ヤマウラ(1780)
23.4-12 292 4260 2976 157.3
24.4-12 250 2968 2029 107.2
オリエンタル白石(1786)
23.4-12 492 5143 3504 27.2
24.4-12 501 5476 3727 28.1
25.3予 650 5300 3700 27.9
鹿島(1812)
23.4-12 19946 112866 76608 158.9
24.4-12 20263 101231 74509 157.7
25.3予 28700 147000 120000 254.9
1株配(円) 25.3予=104.0
西松建設(1820)
23.4-12 2948 15638 10293 260.8
24.4-12 2647 13965 10960 277.7
25.3予 3600 17600 12400 314.2
三井住友建設(1821)
23.4-12 3530 8351 4724 30.2
24.4-12 3432 ▲877 ▲7489 ―
25.3予 4550 ▲3000 ▲5500 ―
奥村組(1833)
23.4-12 2072 11111 9526 258.8
24.4-12 2182 6412 6761 183.5
25.3予 2980 7700 8750 237.5
1株配(円) 25.3予=216.0
戸田建設(1860)
23.4-12 3527 15022 6618 21.4
24.4-12 3807 14557 14057 46.6
25.3予 5800 21800 18400 61.4
北野建設(1866)
23.4-12 612 3803 2777 478.0
24.4-12 591 2901 2330 388.6
若築建設(1888)
23.4-12 717 5542 3628 284.4
24.4-12 604 2926 2137 167.9
25.3予 877 4700 3300 259.7
東洋建設(1890)
23.4-12 1372 7042 4416 46.9
24.4-12 1164 5280 3966 42.2
徳倉建設(1892)
23.4-12 435 1085 683 326.5
24.4-12 520 955 775 374.5
日本ドライケミカル(1909)
23.4-12 386 3527 2066 301.2
24.4-12 375 3792 2612 389.8
25.3予 540 5000 3300 492.5
1株配(円) 25.3予=55.0
日本リーテック(1938)
23.4-12 363 793 494 19.8
24.4-12 438 2327 1633 66.0
25.3予 662 4560 3580 144.6
新日本空調(1952)
23.4-12 856 5516 4073 175.8
24.4-12 885 5815 3879 169.7
日揮ホールディングス(1963)
23.4-12 6010 23323 10623 44.1
24.4-12 6041 157 ▲3969 ―
25.3予 8300 6000 ▲4000 ―
豆蔵デジタルホールディングス(202A)
24.4-12 78 1427 947 59.1
日和産業(2055)
23.4-12 396 446 557 30.8
24.4-12 368 510 342 18.9
日本甜菜製糖(2108)
23.4-12 514 1206 785 59.8
24.4-12 466 ▲232 4997 396.6
25.3予 660 900 6500 522.0
クルーズ(2138)
23.4-12 107 1203 1182 106.4
24.4-12 109 ▲865 ▲492 ―
UTグループ(2146) 3.18
23.4-12 1251 8252 5717 143.9
24.4-12 1368 6742 8320 209.0
1株配(円) 23.10-12=0〓24.10-12=60.98 25.3予=112.33
成学社(2179)
23.4-12 96 656 376 67.9
24.4-12 105 796 527 95.1
岩塚製菓(2221)
23.4-12 164 2734 1928 344.1
24.4-12 187 3815 2678 257.5
森永乳業(2264)
23.4-12 4232 28517 62699 709.6
24.4-12 4307 26043 14740 173.7
滝沢ハム(2293)
23.4-12 218 276 191 93.3
24.4-12 218 ▲172 ▲258 ―
ソフトフロントホールディングス(2321)
23.4-12 6 ▲156 ▲302 ―
24.4-12 6 12 2 0.1
クエスト(2332)
23.4-12 105 840 565 105.6
24.4-12 110 834 554 103.4
1株配(円) 25.3予=記54.0
博報堂DYホールディングス(2433)
23.4-12 6463 16996 ▲5306 ―
24.4-12 6595 24877 256 0.7
ジーエルテクノホールディングス(255A)
24.4-12 310 4913 2911 260.3
25.3予 431 6670 4110 315.2
(352.8)
1株配(円)24.10-25.3予=107.0
■フルッタフルッタ(2586)
23.4-12 8 ▲244 ▲244 ―
24.4-12 17 145 118 2.3
25.3予 23 130 130 2.0
(2.3)
日清オイリオグループ(2602)
23.4-12 3905 18711 13834 426.8
24.4-12 4042 16298 12176 375.6
エディオン(2730)
23.4-12 5376 12572 8051 81.3
24.4-12 5725 18507 12242 116.3
JPホールディングス(2749)
23.4-12 272 3418 2227 26.2
24.4-12 290 4379 3043 35.7
はごろもフーズ(2831)
23.4-12 569 2653 2033 216.1
24.4-12 582 3762 2760 293.4
■リスキル(291A)
24.4-12 17 663 434 216.6
イフジ産業(2924)
23.4-12 195 1679 1469 178.0
24.4-12 183 2434 1652 199.7
アルピコホールディングス(297A)
24.4-12 789 2985 2176 36.0
ランディックス(2981)
23.4-12 111 583 404 142.9
24.4-12 132 1259 822 290.3
25.3予 200 1980 1280 451.6
1株配(円) 25.3予=78.0
ラサ商事(3023)
23.4-12 198 1454 954 85.1
24.4-12 185 1672 1242 113.1
JBイレブン(3066)
23.4-12 56 111 32 4.1
24.4-12 59 130 53 6.2
WDI(3068)
23.4-12 229 1218 842 134.6
24.4-12 240 690 1512 242.1
JFLAホールディングス(3069)
23.4-12 520 593 ▲60 ―
24.4-12 498 944 774 16.2
25.3予 640 800 400 8.4
東洋紡(3101)
23.4-12 3073 2395 1573 17.9
24.4-12 3142 5534 721 8.2
ユニチカ(3103)
23.4-12 865 ▲2114 ▲2859 ―
24.4-12 935 5007 ▲24399 ―
25.3予 1250 5000 ▲24000 ―
シキボウ(3109)
23.4-12 290 827 513 44.3
24.4-12 282 776 506 40.4
バイタルケーエスケー・ホールディングス(3151)
23.4-12 4489 6506 5054 99.1
24.4-12 4606 6419 6459 131.0
レスター(3156)
23.4-12 3748 6220 4773 158.8
24.4-12 4168 6662 5386 183.1
チムニー(3178)
23.4-12 192 1129 755 39.2
24.4-12 198 858 594 30.8
ダイドーリミテッド(3205)
23.4-12 209 ▲435 ▲763 ―
24.4-12 206 ▲541 36 1.4
イントランス(3237)
23.4-12 9 ▲91 ▲54 ―
24.4-12 6 ▲265 ▲266 ―
日本製麻(3306)
23.4-12 32 266 104 28.5
24.4-12 34 260 114 31.3
東レ(3402)国際基準
23.4-12 18294 76302 45659 28.5
24.4-12 19238 107647 75177 47.0
サンコーテクノ(3435)
23.4-12 157 1546 1356 171.7
24.4-12 157 1061 948 120.0
丸八ホールディングス(3504)
23.4-12 93 3205 2049 132.2
24.4-12 93 2730 2362 152.4
ダイニック(3551)
23.4-12 314 1170 786 94.0
24.4-12 329 1841 1367 163.4
25.3予 450 2000 1400 167.4
ソトー(3571)
23.4-12 83 545 659 51.8
24.4-12 78 225 439 34.9
25.3予 99 30 230 18.3
駅探(3646)
23.4-12 30 ▲11 ▲743 ―
24.4-12 26 42 12 2.6
■協立情報通信(3670)
23.4-12 40 186 195 163.2
24.4-12 32 142 97 81.1
■エンカレッジ・テクノロジ(3682)
23.4-12 17 193 130 19.6
24.4-12 18 199 136 20.6
■テクノマセマティカル(3787)
23.4-12 3 ▲132 ▲134 ―
24.4-12 2 ▲241 ▲243 ―
SRAホールディングス(3817)
23.4-12 335 5876 3606 289.8
24.4-12 365 6395 3972 314.7
パシフィックシステム(3847)
23.4-12 75 546 361 244.4
24.4-12 79 695 466 315.5
25.3予 111 785 538 363.6
中越パルプ工業(3877)
23.4-12 798 4772 3178 245.5
24.4-12 831 3776 2565 198.1
石原産業(4028)
23.4-12 985 5280 2841 74.4
24.4-12 1054 5631 1799 47.1
1株配(円) 25.3予=85.0
東邦アセチレン(4093)
23.4-12 256 1652 980 141.0
24.4-12 252 1486 863 24.8
日本パーカライジング(4095)
23.4-12 910 14695 9275 80.4
24.4-12 964 14193 9559 81.5
25.3予 1320 19300 12500 108.0
ステラ ケミファ(4109)
23.4-12 233 2537 1707 142.0
24.4-12 266 3347 2735 227.3
児玉化学工業(4222)
23.4-12 111 8 ▲177 ―
24.4-12 117 103 ▲75 ―
25.3予 154 30 ▲210 ―
タイガースポリマー(4231)
23.4-12 370 3693 2557 128.5
24.4-12 352 2245 1304 65.8
エクサウィザーズ(4259)
23.4-12 57 ▲554 ▲788 ―
24.4-12 71 ▲252 ▲508 ―
カーリット(4275)
23.4-12 269 2639 1859 78.6
24.4-12 273 2201 1464 62.1
25.3予 380 3100 2800 118.8
ビーマップ(4316)
23.4-12 10 ▲166 85 26.5
24.4-12 9 ▲231 ▲235 ―
25.3予 15 ▲170 ▲180 ―
SIGグループ(4386)
23.4-12 51 234 117 20.8
24.4-12 64 515 286 50.6
25.3予 86 590 380 66.9
1株配(円) 25.3予=25.0
ADEKA(4401)
23.4-12 2864 24580 16455 161.0
24.4-12 2963 29672 19208 188.4
日油(4403)
23.4-12 1600 35733 26011 323.6
24.4-12 1711 37606 27627 116.1
森下仁丹(4524)
23.4-12 93 988 735 180.0
24.4-12 95 525 350 85.7
ロート製薬(4527)
23.4-12 2011 37247 26157 114.7
24.4-12 2258 33383 24806 108.7
1株配(円) 25.3予=36.0
キッズウェル・バイオ(4584)
24.4-12 30 ▲161 ▲187 ―
■リボミック(4591)
24.4-12 0.02 ▲739 ▲740 ―
日本特殊塗料(4619)
23.4-12 489 4387 3014 138.6
24.4-12 493 4622 3309 152.2
25.3予 650 6000 4300 197.7
1株配(円) 25.3予=60.0
藤倉化成(4620)
23.4-12 399 1328 718 23.3
24.4-12 426 1829 1157 38.3
アイサンテクノロジー(4667)
23.4-12 31 84 55 10.1
24.4-12 38 194 128 23.7
ファルコホールディングス(4671)
23.4-12 323 1559 1275 115.0
24.4-12 327 1799 1372 128.8
TDCソフト(4687)
23.4-12 287 3361 2265 95.0
24.4-12 322 3921 2653 56.3
アイティフォー(4743)
23.4-12 144 2771 1906 69.9
24.4-12 143 2496 1686 62.3
■昭和システムエンジニアリング(4752)
23.4-12 59 794 545 124.6
24.4-12 61 783 535 123.7
■ステラファーマ(4888)
23.4-12 2 ▲466 ▲469 ―
24.4-12 2 ▲371 ▲373 ―
■坪田ラボ(4890)
23.4-12 1 ▲950 ▲955 ―
24.4-12 7 122 84 3.3
25.3予 12 160 110 4.3
デクセリアルズ(4980)国際基準
23.4-12 807 25306 18490 318.5
24.4-12 871 32487 23356 136.0
25.3予 1100 37700 27000 158.6
1株配(円) 25.3予=110.0
※24.10.1付で1:3分割
ニチレキグループ(5011)
23.4-12 550 5141 3344 113.8
24.4-12 563 4878 3184 108.3
出光興産(5019)
23.4-12 64022 327282 239085 838.8
24.4-12 68764 165813 127454 94.4
25.3予 92000 245000 145000 111.6
ヴィス(5071)
23.4-12 99 889 562 68.4
24.4-12 121 1452 959 115.6
25.3予 162 1800 1188 142.7
1株配(円) 25.3予=44.0
インフロニア・ホールディングス〓国際基準(5076)
23.4-12 5700 41914 28287 112.9
24.4-12 6044 33260 20641 81.8
25.3予 8432 49400 33000 132.9
日本山村硝子(5210)
23.4-12 557 6706 12490 1223.2
24.4-12 575 3808 2766 271.0
1株配(円) 25.3予=115.0
太平洋セメント(5233)
23.4-12 6601 43834 28797 246.3
24.4-12 6818 65209 52396 455.5
■カバー(5253)
23.4-12 192 3476 2625 43.0
24.4-12 288 5600 3777 60.9
25.3予 420 7400 5100 81.9
ニッコー(5343)
23.4-12 109 58 25 1.1
24.4-12 110 89 67 2.6
■アウトルックコンサルティング(5596)
23.4-12 12 406 329 93.5
24.4-12 12 334 231 64.9
25.3予 16 502 348 97.2
■S&J(5599)
23.4-12 11 181 122 24.5
24.4-12 13 272 186 33.2
日本製鋼所(5631)
23.4-12 1738 12709 8968 121.9
24.4-12 1727 18059 12378 168.2
メタルアート(5644)
23.4-12 357 2715 1811 614.7
24.4-12 329 2422 1611 546.7
25.3予 440 3170 2020 685.4
1株配(円) 25.3予=133.0
パウダーテック(5695)
23.4-12 64 385 241 83.4
24.4-12 69 291 189 65.2
25.3予 92 420 300 103.3
三井金属(5706)
23.4-12 4765 26951 15179 265.6
24.4-12 5258 59111 52137 911.9
25.3予 7100 68500 57000 996.8
住友金属鉱山(5713)国際基準
23.4-12 10850 87359 58326 212.3
24.4-12 11928 48139 29615 107.8
25.3予 15730 58000 31000 112.7
1株配(円) 25.3予=104.0
DOWAホールディングス(5714)
23.4-12 5516 33138 24020 403.5
24.4-12 5172 34519 23792 399.6
1株配(円) 25.3予=150.0
UACJ(5741)国際基準
23.4-12 6602 13432 6793 140.9
24.4-12 7383 39967 24966 517.5
古河電気工業(5801)
23.4-12 7652 ▲2957 ▲6525 ―
24.4-12 8820 36124 16360 232.2
25.3予 11900 46000 30000 425.7
1株配(円) 25.3予=120.0
しずおかフィナンシャルグループ(5831)
23.4-12 2570 75841 40070 72.2
24.4-12 2445 74313 52515 95.7
1株配(円) 25.3予=60.0
楽天銀行(5838)
23.4-12 1010 35236 25077 144.8
24.4-12 1317 49497 35182 201.6
25.3予 1836 69006 48933 280.5
■大谷工業(5939)
23.4-12 59 341 256 329.2
24.4-12 59 466 335 430.7
リンナイ(5947)
23.4-12 3101 30471 17375 120.1
24.4-12 3323 38849 22878 161.2
トーソー(5956)
23.4-12 158 296 155 17.3
24.4-12 164 396 234 26.3
■浅香工業(5962)
23.4-12 68 391 313 326.5
24.4-12 66 350 240 250.4
ロブテックス(5969)
23.4-12 42 223 126 68.0
24.4-12 41 205 124 66.7
25.3予 57 220 140 75.0
東京製綱(5981)
23.4-12 480 2761 2032 127.5
24.4-12 463 2255 1908 120.7
パイオラックス(5988)
23.4-12 481 4856 3903 114.7
24.4-12 479 2962 1872 55.1
エイチワン(5989)国際基準
23.4-12 1732 ▲15222 ▲17037 ―
24.4-12 1710 10547 7296 260.4
1株配(円) 25.3予=50.0
ニッパツ(5991)
23.4-12 5622 28425 20981 92.6
24.4-12 5926 39541 29863 138.6
ファインシンター(5994)
23.4-12 321 321 108 24.8
24.4-12 314 ▲260 ▲928 ―
■ジャパンエンジンコーポレーション(6016)
23.4-12 144 1643 1137 407.1
24.4-12 236 4714 3773 450.1
25.3予 288 5260 4150 495.0
1株配(円) 25.3予=112.0
※24.10.1付で1:3分割
弁護士ドットコム(6027)
23.4-12 80 921 571 25.7
24.4-12 102 772 467 20.8
25.3予 140 1320 950 42.1
ジャパンマテリアル(6055)
23.4-12 361 5751 3881 37.8
24.4-12 353 7126 4878 47.5
リクルートホールディングス(6098)〓国際基準
23.4-12 25727 382032 319434 203.5
24.4-12 26957 442228 341549 225.6
アイダエンジニアリング(6118)
23.4-12 516 1897 1427 23.9
24.4-12 550 4155 3247 56.3
小池酸素工業(6137)
23.4-12 367 3693 2319 552.6
24.4-12 396 4731 2966 704.2
ソラスト(6197)
23.4-12 1010 4081 4406 46.8
24.4-12 1029 5352 3293 35.7
25.3予 1370 6600 3860 41.8
石川製作所(6208)
23.4-12 82 7 ▲25 ―
24.4-12 104 537 371 58.2
■守谷輸送機工業(6226)
23.4-12 126 1740 1131 64.9
24.4-12 139 2782 1877 107.2
オイレス工業(6282)
23.4-12 486 5053 3556 115.4
24.4-12 497 5638 3969 130.4
静甲(6286)
23.4-12 260 570 425 65.7
24.4-12 290 1171 706 109.3
サトーホールディングス(6287)
23.4-12 1074 7767 4806 148.3
24.4-12 1162 8923 5592 172.4
25.3予 1550 10400 7000 215.6
鉱研工業(6297)
23.4-12 71 365 224 26.6
24.4-12 72 296 187 22.1
北川鉄工所(6317)
23.4-12 457 1834 1427 154.6
24.4-12 417 1985 1172 127.0
25.3予 567 2200 1200 129.9
東京機械製作所(6335)
23.4-12 69 553 ▲91 ―
24.4-12 52 500 186 22.6
小倉クラッチ(6408)
23.4-12 327 273 ▲159 ―
24.4-12 329 585 337 225.3
ヒーハイスト(6433)
23.4-12 17 ▲95 ▲69 ―
24.4-12 17 ▲56 ▲49 ―
オリジン(6513)
23.4-12 210 ▲120 ▲624 ―
24.4-12 206 514 86 16.0
PHCホールディングス(6523)〓国際基準
23.4-12 2566 ▲13778 ▲11154 ―
24.4-12 2669 12491 7639 60.6
25.3予 3600 15800 10300 81.7
ジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)
23.4-12 304 4798 3051 34.3
24.4-12 355 6146 3904 43.8
メルコホールディングス(6676)
23.4-12 1090 3010 2033 121.1
24.4-12 1095 6748 4231 268.0
25.3予 1400 8200 5900 388.0
京三製作所(6742)
23.4-12 387 ▲2151 ▲281 ―
24.4-12 462 119 277 4.4
天昇電気工業(6776)
23.4-12 202 1077 796 46.8
24.4-12 209 769 446 26.3
ヨコオ(6800)
23.4-12 571 1764 963 41.4
24.4-12 618 3713 2557 109.7
25.3予 820 3650 2350 100.8
大井電気(6822)
23.4-12 166 ▲165 ▲119 ―
24.4-12 185 547 335 255.9
25.3予 282 1090 800 608.4
チノー(6850)
23.4-12 189 1528 1096 129.2
24.4-12 194 1582 966 113.7
シスメックス(6869)国際基準
23.4-12 3265 51102 34464 164.9
24.4-12 3668 61792 42615 68.4
日本電子(6951)
23.4-12 1068 14185 10146 198.6
24.4-12 1363 26488 19936 390.0
■松尾電機(6969)
23.4-12 31 212 121 37.9
24.4-12 34 332 245 76.5
指月電機製作所(6994)
23.4-12 197 724 199 7.2
24.4-12 197 1114 671 26.6
25.3予 270 1400 800 31.7
1株配(円) 25.3予=10.0
三井E&S(7003)
23.4-12 2153 11682 11030 112.5
24.4-12 2187 19290 35194 346.9
25.3予 3000 22000 38000 376.7
1株配(円) 25.3予=20.0
ウイルテック(7087)
23.4-12 241 140 426 66.5
24.4-12 334 951 599 94.1
25.3予 443 1020 600 94.5
ミアヘルサホールディングス(7129)
23.4-12 168 275 117 47.2
24.4-12 177 406 211 81.5
ペットゴー(7140)
23.4-12 75 216 149 81.0
24.4-12 70 259 173 92.7
ライフネット生命保険(7157)〓国際基準
23.4-12 180 6215 4365 59.1
24.4-12 220 6884 4956 61.7
じもとホールディングス(7161)
23.4-12 281 2713 2203 101.7
24.4-12 286 2747 1808 67.6
ファルテック(7215)
23.4-12 592 43 ▲604 ―
24.4-12 587 1362 409 43.6
タチエス(7239)
23.4-12 2163 4611 2872 83.9
24.4-12 2181 5551 5138 149.9
カヤバ(7242)国際基準
23.4-12 3287 14605 10957 405.3
24.4-12 3228 14661 9184 169.5
1株配(円) 25.3予=記160.0
※24.12.3付で1:2分割
プレス工業(7246)
23.4-12 1514 11413 6748 66.3
24.4-12 1384 7793 4447 44.6
25.3予 1899 10400 6100 61.5
ミツバ(7280)
23.4-12 2568 15711 10161 217.0
24.4-12 2573 15046 10470 225.0
セレンディップ・ホールディングス(7318)
23.4-12 148 734 548 126.4
24.4-12 154 462 2544 563.6
25.3予 249 690 2770 613.1
SBIインシュアランスグループ(7326)
23.4-12 784 6427 1731 69.8
24.4-12 878 7350 1868 75.3
小野建(7414)
23.4-12 2129 6174 4188 167.4
24.4-12 2062 5194 3415 134.1
山大(7426)
24.4-12 28 ▲298 ▲300 ―
Misumi(7441)
23.4-12 447 708 408 71.0
24.4-12 452 686 676 118.3
第一興商(7458)
23.4-12 1098 15683 10531 97.9
24.4-12 1144 14505 13503 127.9
キムラ(7461)
23.4-12 270 1979 1041 70.2
24.4-12 277 1778 942 63.5
アールビバン(7523)
23.4-12 83 2410 1568 144.7
24.4-12 80 2208 1469 148.6
ゼンショーホールディングス(7550)
23.4-12 7068 35426 21821 141.1
24.4-12 8467 55246 34102 209.9
ハピネット(7552)
23.4-12 2723 7957 5939 266.7
24.4-12 2831 10074 5514 249.7
25.3予 3600 11400 6600 300.7
1株配(円) 25.3予=130.0
■幸楽苑(7554)
24.4-12 117 130 675 42.7
ハークスレイ(7561)
23.4-12 324 1851 1326 72.0
24.4-12 328 1905 1249 67.6
VTホールディングス(7593)〓国際基準
23.4-12 2221 8719 5343 45.5
24.4-12 2576 8415 4748 39.3
レダックス(7602)
23.4-12 131 22 ▲37 ―
24.4-12 145 ▲47 ▲90 ―
京都きもの友禅ホールディングス(7615)
23.4-12 52 ▲466 ▲479 ―
24.4-12 40 ▲515 ▲526 ―
25.3予 54 ▲686 ▲828 ―
白銅(7637)
23.4-12 429 2201 1512 133.3
24.4-12 501 2335 1556 137.2
■アイスコ(7698)
23.4-12 389 567 366 189.6
24.4-12 424 589 383 98.4
理研計器(7734)
23.4-12 343 9200 6567 282.1
24.4-12 359 8690 6141 131.9
シチズン時計(7762)
23.4-12 2388 27478 20690 84.2
24.4-12 2417 21987 22207 91.1
25.3予 3135 24500 22500 92.3
■ドリームベッド(7791)
23.4-12 70 196 102 25.0
24.4-12 84 550 369 90.5
25.3予 110 570 390 95.2
1株配(円) 25.3予=33.0
東京ボード工業(7815)
23.4-12 52 ▲633 ▲679 ―
24.4-12 59 ▲90 311 120.3
フジシールインターナショナル(7864)
23.4-12 1447 10222 7602 138.8
24.4-12 1584 14093 9381 172.8
25.3予 2130 18000 11600 214.1
1株配(円) 25.3予=65.0
タカラトミー(7867)
23.4-12 1602 16579 9036 99.2
24.4-12 1949 22199 14433 160.8
南海プライウッド(7887)
23.4-12 180 1452 694 717.8
24.4-12 186 1363 645 667.3
ヴィア・ホールディングス(7918)
23.4-12 127 179 103 2.5
24.4-12 131 196 91 2.1
高島(8007)
23.4-12 664 1835 1214 68.3
24.4-12 711 1551 970 56.6
セイコーグループ(8050)
23.4-12 2056 15321 10643 258.0
24.4-12 2325 20784 12935 316.9
25.3予 3060 20000 12500 306.0
1株配(円) 25.3予=95.0
ナラサキ産業(8085)
23.4-12 754 1843 1216 242.4
24.4-12 791 1776 1172 231.9
中央自動車工業(8117)
23.4-12 294 8614 5959 324.1
24.4-12 303 9240 6456 350.8
立花エレテック(8159)
23.4-12 1707 9344 6470 264.2
24.4-12 1598 6639 5409 228.8
タカチホ(8225)
23.4-12 64 456 369 577.4
24.4-12 68 461 351 545.2
フォーバル(8275)
23.4-12 459 2109 1236 48.1
24.4-12 519 2477 1370 52.5
マネックスグループ(8698)国際基準
23.4-12 460 4918 6542 25.5
24.4-12 555 ▲6939 ▲5835 ―
太平洋興発(8835)
23.4-12 311 782 496 63.8
24.4-12 304 425 288 37.1
京浜急行電鉄(9006)
23.4-12 2005 22764 15401 56.0
24.4-12 2111 25798 18701 68.0
新潟交通(9017)
23.4-12 147 1086 895 233.2
24.4-12 151 1283 913 237.9
25.3予 198 1350 800 208.3
東部ネットワーク(9036)
23.4-12 79 345 306 57.6
24.4-12 79 205 104 18.4
センコン物流(9051)
23.4-12 128 484 264 52.9
24.4-12 139 662 408 82.0
セイノーホールディングス(9076)
23.4-12 4867 21916 13161 74.9
24.4-12 5416 24978 14192 84.3
大和自動車交通(9082)
23.4-12 139 ▲62 ▲217 ―
24.4-12 143 55 72 16.3
25.3予 190 20 30 6.7
■サクシード(9256)
23.4-12 24 304 192 54.8
24.4-12 26 352 251 70.2
渋沢倉庫(9304)
23.4-12 559 4122 2748 181.4
24.4-12 597 4531 4122 282.3
25.3予 785 5500 4800 333.5
1株配(円) 25.3予=130.0
日本トランスシティ(9310)
23.4-12 930 6173 4120 64.4
24.4-12 941 7182 5066 80.1
川西倉庫(9322)
23.4-12 190 1120 674 88.2
24.4-12 193 946 582 76.2
ispace(9348)
23.4-12 18 ▲4590 ▲836 ―
24.4-12 19 ▲6779 ▲7365 ―
25.3予 44 ▲10774 ▲10763 ―
サンリツ(9366)
23.4-12 145 732 488 88.2
24.4-12 150 763 515 92.3
ショーエイコーポレーション(9385)
23.4-12 147 1272 1139 147.4
24.4-12 143 634 386 50.0
光通信(9435)国際基準 3.14
23.4-12 4466 107940 73838 1660.6
24.4-12 4988 144084 102784 2333.9
1株配(円) 23.10-12=147.0〓24.10-12=167.0 25.3予=651.0
フォーバルテレコム(9445)
23.4-12 171 720 510 30.5
24.4-12 189 813 523 31.2
インプレスホールディングス(9479)
23.4-12 109 ▲213 ▲423 ―
24.4-12 107 ▲0 ▲54 ―
イーレックス(9517)国際基準
23.4-12 1843 ▲13175 ▲15204 ―
24.4-12 1265 8322 4416 60.8
1株配(円) 25.3予=11.0
■セレスポ(9625)
23.4-12 73 ▲60 ▲64 ―
24.4-12 113 1126 482 88.3
25.3予 135 670 180 32.9
1株配(円) 25.3予=30.0
東京テアトル(9633)
23.4-12 124 173 233 32.5
24.4-12 134 70 2472 346.4
武蔵野興業(9635)
23.4-12 9 3 ▲3 ―
24.4-12 10 47 39 37.5
25.3予 13 65 50 47.8
DTS(9682)
23.4-12 846 9784 6603 152.3
24.4-12 910 10629 7196 170.3
■京都ホテル(9723)
23.4-12 69 772 760 60.5
24.4-12 70 784 849 67.9
25.3予 93 600 650 53.9
トーカイ(9729)
23.4-12 1034 6146 4127 117.3
24.4-12 1117 6188 4409 129.3
セコム(9735)
23.4-12 8356 119721 76346 360.2
24.4-12 8646 129375 79445 190.9
NSW(9739)
23.4-12 349 4198 2937 197.2
24.4-12 361 4421 3045 204.4
アイエックス・ナレッジ(9753)
23.4-12 163 1394 950 98.4
24.4-12 169 1609 1094 114.5
札幌臨床検査センター(9776)
23.4-12 148 417 311 93.7
24.4-12 152 553 367 117.2
ストライダーズ(9816)
23.4-12 56 23 2 0.3
24.4-12 58 31 13 1.6
ニトリホールディングス(9843)
23.4-12 6637 101268 68535 606.5
24.4-12 7049 103250 70023 619.6
マキヤ(9890)
23.4-12 577 1922 1308 131.1
24.4-12 665 1897 1253 125.5
バローホールディングス(9956)
23.4-12 6105 20587 11188 208.9
24.4-12 6469 20612 11773 221.7
ソフトバンクグループ(9984)〓国際基準
23.4-12 50019 264075 ▲458723 ―
24.4-12 53025 1270932 636154 426.7
スズケン(9987)
23.4-12 18143 29042 25497 310.3
24.4-12 18386 30914 30672 398.4
サトー商会(9996)
23.4-12 363 1498 1021 122.5
24.4-12 377 1640 1123 134.8
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
―――――――――――――――
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 5830文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
■ハッチ・ワーク(148A) 3.28
23.12 20 11 77 47.0 0
24.12 23 155 130 72.7 0
25.12予 27 197 203 106.2 0
高橋カーテンウォール工業(1994) 3.28
23.12 73 448 302 36.0 20.0
24.12 93 671 372 45.8 20.0
25.12予 69 ▲310 ▲320 ― 20.0
鳥越製粉(2009) 3.28
23.12 263 1383 966 41.5 17.0
24.12 261 1401 950 40.8 41.0
25.12予 285 1510 1010 43.4 44.0
ジェイエイシーリクルートメント〓(2124) 3.27
23.12 344 8209 5978 149.7 90.0
24.12 391 9122 5611 35.2 26.0
25.12予 449 10000 7000 44.3 32.0
ケアネット(2150) 3.25
23.12 102 2467 1510 33.9 12.0
24.12 111 2367 1139 25.8 12.0
25.12予 125 2370 1500 34.6 12.0
不二家(2211) 3.25
23.12 1055 2104 969 37.6 30.0
24.12 1099 3130 1672 64.9 30.0
25.12予 1180 3200 1800 69.8 30.0
ツカダ・グローバルホールディング〓(2418) 3.28
23.12 574 5742 4730 99.2 10.0
24.12 635 7726 5147 107.9 11.0
25.12予 709 7869 5268 110.4 12.0
ワールドホールディングス(2429) 3.28
23.12 2137 10251 6204 353.6 106.0
24.12 2422 8551 4981 280.4 84.2
25.12予 2814 9356 5389 301.2 106.2
オエノンホールディングス(2533) 3.24
23.12 849 3702 3393 58.3 8.0
24.12 841 3629 2729 47.4 記10.0
25.12予 850 3650 2750 48.2 10.0
日清紡ホールディングス(3105) 3.28
23.12 5412 15785 ▲20045 ― 36.0
24.12 4947 24403 10277 65.4 36.0
25.12予 5060 21600 18300 116.4 36.0
JPMC(3276) 3.25
23.12 573 2583 1817 102.7 51.0
24.12 589 2727 1831 103.3 55.0
25.12予 600 2550 1690 96.3 58.0
クラレ(3405) 3.27
23.12 7809 69025 42446 126.8 50.0
24.12 8268 81480 31724 96.3 54.0
25.12予 8600 85000 45000 139.0 54.0
歯愛メディカル(3540) 3.21
23.12 456 3295 2082 208.3 25.22
24.12 674 2621 6266 125.3 12.53
GMOリサーチ&AI(3695) 3.18
23.12 51 428 307 188.2 114.84
24.12 50 248 183 112.1 114.84
GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788) 3.19
23.12 174 1316 739 64.2 38.46
24.12 191 1297 854 74.2 37.22
25.12予 203 1422 880 76.6 49.84
ザ・パック(3950) 3.26
23.12 977 8063 5652 297.1 90.0
24.12 1014 8285 6316 333.5 118.0
25.12予 1050 8600 6500 346.0 122.0
勤次郎(4013) 3.19
23.12 39 563 370 38.0 17.0
24.12 43 733 461 23.6 8.5
25.12予 49 948 621 31.6 8.5
Sun Asterisk(4053) 3.27
23.12 125 2279 1569 41.3 0
24.12 135 1454 1023 26.9 0
25.12予 153 1605 1288 34.3 0
東京応化工業(4186) 3.28
23.12 1622 24260 12712 315.3 168.0
24.12 2009 34554 22683 187.3 63.0
25.12予 2220 38200 24600 205.8 70.0
セプテーニ・ホールディングス〓(4293)国際基準 3.26
◆23.12 342 6652 4319 20.7 5.2
24.12 282 4867 5526 26.7 31.35
■ROBOT PAYMENT(4374) 3.26
23.12 22 229 148 39.4 0
24.12 27 480 320 85.3 15.0
25.12予 31 611 421 111.9 20.0
Photosynth(4379) 3.27
23.12 24 ▲222 ▲175 ― 0
24.12 29 91 155 10.0 0
25.12予 33 160 280 17.9 0
■ブロードエンタープライズ(4415) 3.25
23.12 39 363 327 56.0 0
24.12 46 564 346 57.0 0
ソレイジア・ファーマ(4597)〓国際基準 3.26
23.12 6 ▲1135 ▲1112 ― 0
24.12 3 ▲1961 ▲1941 ― 0
25.12予 13 ▲650 ▲650 ― 0
DIC(4631) 3.27
23.12 10387 9216 ▲39857 ― 80.0
24.12 10711 37905 21313 225.1 100.0
25.12予 11100 44000 24000 253.5 100.0
GMOインターネット(4784) 3.19
23.12 149 180 40 2.5 1.3
24.12 129 151 ▲4 ― 6.9
25.12予 750 7800 5000 18.2 記18.2
ドリーム・アーツ(4811) 3.28
23.12 44 563 424 114.9 20.0
24.12 50 766 551 142.4 40.0
25.12予 56 874 605 156.3 40.0
電通総研(4812) 3.24
23.12 1426 21244 14663 225.4 100.0
24.12 1526 21093 15117 232.3 108.0
25.12予 1700 23000 16000 245.9 116.0
ファンペップ(4881) 3.27
23.12 0 ▲940 ▲933 ― 0
24.12 0.06 ▲896 ▲889 ― 0
コーセー(4922) 3.28
23.12 3004 20252 11663 204.4 140.0
24.12 3227 21646 7510 131.6 140.0
25.12予 3360 20700 13800 241.8 140.0
I-ne(4933) 3.28
23.12 416 4337 3954 224.4 記13.0
24.12 450 4621 2938 167.0 13.0
25.12予 520 5000 2700 154.4 13.5
OATアグリオ(4979) 3.25
23.12 289 3800 2488 236.5 55.0
24.12 297 3242 2077 201.9 55.0
25.12予 308 3210 2090 205.0 60.0
東海カーボン(5301) 3.27
23.12 3639 41607 25468 119.5 36.0
24.12 3501 22579 ▲56736 ― 30.0
25.12予 3410 22000 11000 51.5 30.0
新日本電工(5563) 3.27
23.12 783 2420 4330 31.5 9.0
24.12 782 4859 3144 22.9 11.0
GMO TECH(6026) 3.18
23.12 62 562 405 369.0 184.48
24.12 68 948 669 614.2 307.09
25.12予 80 1100 750 706.8 450.97
リブセンス(6054) 3.26
23.12 56 649 716 26.1 0
24.12 63 260 197 7.2 0
25.12予 65 76 0 0 0
IBJ(6071) 3.27
23.12 176 2292 1629 40.8 6.0
24.12 177 2561 1523 40.2 8.0
25.12予 194 3085 1989 52.6 8.0
ナブテスコ(6268)国際基準 3.26
23.12 3336 25629 14554 121.3 80.0
24.12 3233 15747 10119 84.3 80.0
25.12予 3360 19700 13100 109.1 80.0
THK(6481)国際基準 3.15
23.12 3519 25289 18398 150.1 46.0
24.12 3527 18782 10439 85.2 146.5
湖北工業(6524) 3.28
23.12 134 3152 1904 211.6 60.0
24.12 159 4856 3252 120.5 30.0
25.12予 179 4474 3006 111.4 30.0
I-PEX(6640)
23.12 590 ▲555 ▲1269 ― 40.0
24.12 645 3320 1230 66.3 20.0
星和電機(6748) 3.28
23.12 237 1159 793 60.4 18.0
24.12 252 1921 1350 103.0 18.0
25.12予 260 1850 1245 95.2 18.0
■イーエムネットジャパン(7036) 3.19
23.12 13 120 73 19.1 32.0
24.12 13 104 69 18.1 32.0
ヤマハ発動機(7272)国際基準 3.25
23.12 24147 236073 158421 473.7 145.0
24.12 25761 183175 108069 110.1 50.0
シマノ(7309) 3.27
23.12 4743 103369 61142 676.8 285.0
24.12 4509 98674 76329 853.4 309.0
25.12予 4700 95000 71000 797.2 339.0
グローバルダイニング(7625) 3.22
23.12 110 727 847 81.7 0
24.12 117 751 514 49.6 0
25.12予 134 622 366 35.2 0
ナカニシ(7716) 3.21
23.12 596 17193 22799 267.6 50.0
24.12 770 17283 8577 101.4 52.0
25.12予 806 13840 9572 113.3 54.0
スター精密(7718) 3.27
23.12 781 10960 8175 218.9 60.0
24.12 649 4515 1855 54.0 60.0
25.12予 712 5300 4000 126.1 70.0
立川ブラインド工業(7989) 3.28
23.12 413 4327 2708 143.2 36.0
24.12 414 4376 2802 148.6 46.0
25.12予 428 4600 2900 144.3 55.0
東京建物(8804) 3.26
23.12 3759 69471 45084 215.8 73.0
24.12 4637 71722 65882 315.5 95.0
25.12予 5030 74000 55000 263.4 97.0
■Recovery International(9214) 3.28
23.12 16 153 110 77.9 0
24.12 20 201 145 105.1 0
25.12予 25 204 136 98.9 0
ベルパーク(9441) 3.26
23.12 1154 3571 2381 123.8 43.0
24.12 1160 4352 3177 165.1 50.0
25.12予 1140 4600 3000 155.9 50.0
GMOインターネットグループ〓(9449) 3.21
23.12 2586 45947 14191 133.3 44.1
24.12 2774 46565 13373 126.5 41.8
静岡ガス(9543) 3.26
23.12 2140 20064 14107 190.2 25.0
24.12 2022 13083 8776 117.0 40.0
25.12予 2048 9490 8080 107.4 41.0
応用地質(9755) 3.26
23.12 656 3595 4006 167.2 58.0
24.12 740 5316 4010 170.4 86.0
25.12予 750 5100 3300 141.5 86.0
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 2285文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
Lib Work(1431) 3.4
23.7-12 78 383 244 11.1 1.6
24.7-12 80 385 224 9.6 1.6
25.6予 180 810 440 18.9 6.4
実績値は四半期末配当
総医研ホールディングス(2385)
23.7-12 28 ▲449 ▲487 ― 0
24.7-12 26 ▲198 ▲222 ― 0
25.6予 50 ▲400 ▲450 ― 0
きちりホールディングス(3082) 3.3
23.7-12 68 148 174 17.3 2.5
24.7-12 76 449 286 25.3 2.5
25.6予 150 850 450 39.7 7.5
ジェイテックコーポレーション〓(3446)
23.7-12 5 ▲210 ▲158 ― 0
24.7-12 5 ▲228 ▲168 ― 0
25.6予 26 363 231 39.2 0
ブレインパッド(3655)
23.7-12 51 656 410 19.1 0
24.7-12 58 1031 691 32.3 0
25.6予 118 1400 910 42.4 8.0
アイスタイル(3660)
23.7-12 271 808 482 6.3 0
24.7-12 330 1588 1100 14.0 0
25.6予 660 2900 1900 24.1 1.0
笹徳印刷(3958) 3.5
23.7-12 65 215 149 27.7 8.0
24.7-12 64 224 157 27.5 8.0
25.6予 127 400 280 49.4 18.0
■ユーザーローカル(3984)
23.7-12 18 857 593 37.1 0
24.7-12 21 1000 692 42.9 0
25.6予 44 1844 1272 79.4 11.0
■ビーブレイクシステムズ(3986)
23.7-12 7 115 110 72.2 0
24.7-12 7 56 44 28.9 0
25.6予 14 160 126 82.8 18.0
■ブロードバンドセキュリティ(4398) 3.10
23.7-12 32 408 271 61.8 5.0
24.7-12 30 123 69 15.7 5.0
25.6予 71 760 500 113.5 10.0
アイキューブドシステムズ(4495)
23.7-12 14 331 222 42.0 0
24.7-12 17 422 280 55.0 0
25.6予 35 786 539 105.6 32.0
■unerry(5034)
23.7-12 11 ▲36 ▲22 ― 0
24.7-12 17 104 68 18.3 0
25.6予 37 240 138 37.0 0
ユニバーサル園芸社(6061)
23.7-12 71 758 411 87.5 0
24.7-12 93 1050 651 140.0 0
25.6予 206 2745 1782 383.0 25.0
ナガオカ(6239)
23.7-12 35 645 432 61.4 0
24.7-12 36 512 336 48.1 0
25.6予 112 1850 1200 171.8 35.0
渋谷工業(6340) 3.18
23.7-12 513 4823 3409 123.2 30.0
24.7-12 625 7384 5100 184.4 45.0
25.6予 1270 12800 9200 332.5 90.0
アルバック(6728)
23.7-12 1202 10999 6860 139.3 0
24.7-12 1348 16054 10413 211.3 0
25.6予 2750 35000 23000 466.7 164.0
エリアクエスト(8912)
23.7-12 11 95 80 4.5 0
24.7-12 11 24 4 0.3 0
25.6予 24 265 160 10.0 3.0
穴吹興産(8928) 3.3
23.7-12 576 3639 2502 234.6 27.0
24.7-12 733 5880 3589 336.5 27.0
25.6予 1350 5500 3500 328.1 58.0
■サンウェルズ(9229)
23.4-9 91 667 335 11.1 6.0
24.4-9 130 867 242 7.8 0
コーア商事ホールディングス(9273)
23.7-12 113 2440 1563 39.5 0
24.7-12 122 3065 2049 48.7 0
25.6予 233 4600 3080 73.1 15.0
エヌジェイホールディングス(9421)
23.7-12 51 237 365 69.0 0
24.7-12 43 ▲26 ▲27 ― 0
エム・エイチ・グループ(9439)
23.7-12 9 28 17 1.6 0
24.7-12 9 17 10 0.9 0
25.6予 19 30 15 1.3 0.5
エフオン(9514)
23.7-12 88 322 295 13.8 0
24.7-12 87 509 399 18.8 0
25.6予 185 1000 710 33.6 8.0
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1373文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
タスキホールディングス(166A)
24.10-12 169 1981 1197 23.3
LIFULL(2120)国際基準
23.10-12 81 ▲135 ▲400 ―
24.10-12 83 596 383 3.0
インタースペース(2122)
23.10-12 18 123 68 11.0
24.10-12 20 155 90 14.4
シイエム・シイ(2185)
23.10-12 36 157 94 7.2
24.10-12 37 528 346 26.1
CSSホールディングス(2304)
23.10-12 42 148 105 21.2
24.10-12 49 244 151 30.3
アスコット(3264)
23.10-12 35 ▲108 ▲78 ―
24.10-12 64 1273 853 6.6
BEENOS(3328)
23.10-12 79 ▲31 25 2.1
24.10-12 46 529 294 22.9
GMOペイメントゲートウェイ〓国際基準(3769)
23.10-12 177 5919 3447 45.5
24.10-12 202 7587 4564 60.2
PCIホールディングス(3918)
23.10-12 60 208 115 11.6
24.10-12 62 348 258 26.1
ニーズウェル(3992)
23.10-12 23 349 250 13.2
24.10-12 25 351 225 5.9
GMOフィナンシャルゲート(4051)〓国際基準
23.10-12 44 486 317 38.3
24.10-12 45 829 602 72.7
■ジェノバ(5570)
23.10-12 3 186 129 9.5
24.10-12 3 212 147 10.6
■アビスト(6087)
23.10-12 24 320 203 51.1
24.10-12 26 310 173 43.5
■アトラエ(6194)
24.10-12 17 365 245 10.2
TVE(6466)
23.10-12 27 416 296 126.9
24.10-12 21 ▲117 ▲91 ―
サイバー・バズ(7069)
23.10-12 20 285 175 44.2
24.10-12 19 113 73 18.2
■扶桑電通(7505)
23.10-12 105 253 163 28.3
24.10-12 103 237 151 26.1
粧美堂(7819)
23.10-12 52 294 196 14.9
24.10-12 53 326 213 16.2
東陽テクニカ(8151)
23.10-12 69 670 657 29.4
24.10-12 62 ▲87 ▲134 ―
フィンテック グローバル(8789)
23.10-12 34 953 589 2.9
24.10-12 38 1153 851 4.4
エムティーアイ(9438)
23.10-12 66 792 630 11.5
24.10-12 72 783 589 10.7
<数表>ETF収益分配[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 891文字 PDF有 書誌情報]
〓〓 2025年2月10日 〓〓
計算期末
iFreeETF TOPIX高配当40指数(1651)
1口分配(円)=2.0
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)
10口分配(円)=1220.0
MAXIS米国国債1-3年上場投信(為替ヘッジなし)(181A)
100口分配(円)=280.0
MAXIS米国国債20年超上場投信(為替ヘッジなし)(182A)
100口分配(円)=360.0
MAXIS米国国債20年超上場投信(為替ヘッジあり)(183A)
100口分配(円)=400.0
上場Tracers 米国債0-2年ラダー(為替ヘッジなし)(2093)
10口分配(円)=590.0
MAXIS Jリート・コア上場投信(2517)
100口分配(円)=1340.0
iFreeETF 中国科創板50(STAR50)(2628)
1口分配(円)=0
iFreeETF 中国グレーターベイエリア・イノベーション100(GBA100)(2629)
1口分配(円)=0
MAXIS米国国債7-10年上場投信(為替ヘッジなし)(2838)
1口分配(円)=51.0
MAXIS米国国債7-10年上場投信(為替ヘッジあり)(2839)
1口分配(円)=44.0
グローバルX US テック・配当貴族 ETF(283A)
100口分配(円)=100.0
上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジあり)(2843)
10口分配(円)=270.0
上場インデックスファンド豪州国債(為替ヘッジなし)(2844)
10口分配(円)=580.0
上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジなし)(2861)
10口分配(円)=420.0
上場インデックスファンドフランス国債(為替ヘッジあり)(2862)
10口分配(円)=230.0
グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(2865)
100口分配(円)=1000.0
グローバルX 米国優先証券 ETF(2866)
100口分配(円)=500.0
グローバルX S&P500・カバード・コール ETF(2868)
100口分配(円)=1000.0
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 458文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
日本電設工業(1950)
1株配(円) 25.3予=64.0 (24.3=47.0)
サイオス(3744)
24.12 205 183 351
スーパーバッグ(3945)
1株配(円)〓25.3予=記105.0 (24.3=90.0)
窪田製薬ホールディングス(4596)
24.12 0.27 ▲1333 ▲1333
ジャパンディスプレイ(6740)
25.3 ★ ★ ▲62068
マーキュリアホールディングス(7347)
24.12 55 1157 506
ラオックスホールディングス(8202)
24.12 615 220 670
UNBANKED(8746)
24.4-12 68 261 183
青山財産ネットワークス(8929)
24.12 456 3480 2428
<数表>財務短信[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 20ページ 376文字 PDF有 書誌情報]
iFreeETF S&P500(為替ヘッジなし)(2247)
受益権分割=3月24日現在の受益権1口を10口
iFreeETF S&P500(為替ヘッジあり)(2248)
受益権分割=3月24日現在の受益権1口を20口
日油(4403)
自己株式消却=600万株(2月28日予定)
ファルコホールディングス(4671)
自己株式消却=20万株(2月28日予定)
小池酸素工業(6137)
株式分割=3月31日現在の株式1株を5株
小野建(7414)
自己株式消却=75万株(2月26日予定)
エムティーアイ(9438)
第三者割当増資=18万3400株▽発行価格=1091円▽払込日=3月3日▽割当先=一ノ倉愁・同社常務取締役
自己株式消却=18万3400株(3月3日予定)
GMOインターネットグループ(9449)
自己株式消却=90万2875株(3月18日予定)
「全世界株」日本8銘柄減、MSCI指数 東京メトロを追加[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1001文字 PDF有 書誌情報]
株価指数算出大手の米MSCIは11日(日本時間12日)、代表的な全世界株指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」から日本株を8銘柄減らすと発表した。東京地下鉄(東京メトロ)を追加で採用し、東京電力ホールディングスなど9銘柄を除外する。2月28日の取引終了時点で反映する。
MSCIは四半期ごとに定期見直しを実施している。ACWIは先進国・新興国の大型・中型株で構成する。MSCI指数に連動するパッシブ運用の資金は巨額で、採用や除外が個別銘柄の需給に与える影響は大きい。
除外銘柄は東京電力ホールディングスのほか、ブラザー工業、日立建機、ジャパンリアルエステイト投資法人、KOKUSAI ELECTRIC、日本マクドナルドホールディングス、三井化学、しずおかフィナンシャルグループ、TOTO。みずほ証券によると、今回の入れ替えにより世界2560銘柄のうち日本は183銘柄となる。
採用銘柄の東京メトロは2024年10月に東証プライムに上場した。上場時の時価総額は1兆103億円(終値ベース)で、当時私鉄で首位だった東急などに匹敵する規模だった。株主優待に注目する個人投資家らの買い需要が強かった。時価総額は足元でも同様の水準で推移する。
前回24年11月の見直しで日本は1増、8減だった。市場関係者の間では今回25年2月分も同規模になるとの見方があった。東京メトロ株は事前に採用が予想されていたことから大きな買い材料にはならず、12日は前営業日比1%安で終えた。
円安によってドル建てでみた時価総額が目減りするのが響き、日本株は採用よりも除外の数が多い状況が続く。ACWIは時価総額ベースで世界株の85%程度を組み入れるよう銘柄数を調整するため、米ハイテク株のような超大型株の規模が膨らむと全体の組み入れ数が減る性質もある。
東海東京インテリジェンス・ラボの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリストは「採用数の減少は日本株の魅力低下に直結し、海外投資家の日本株買いが細る原因になる」と危惧する。
国別で見ると、除外数が最多だったのは中国で、採用が8銘柄、除外が20銘柄だった。
米国はユナイテッド航空など4銘柄が採用され、16銘柄が除外された。インドは韓国の現代自動車の現地子会社ヒュンダイ・モーター・インディアが新たに採用され、アダニ・グリーン・エナジーが除外された。
物価連動債の入札「低調」、日銀購入減、流動性に懸念[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 578文字 PDF有 書誌情報]
財務省が12日実施した10年物の物価連動国債入札で最低落札価格が事前の市場予想を下回った。応札額を落札額で割った応札倍率も前回から低下し、市場では低調と受け止められた。日銀が1月から買い入れ額を減らし、流動性低下への懸念が出ている。
物価連動債は物価が上昇すると元本と利息が増える仕組み。現在は入札1回あたり2500億円規模で年4回発行している。
12日の入札で最低落札価格は102円55銭だった。日経QUICKニュース社(NQN)が締め切り直後にまとめた市場予想(103円10銭)を下回った。応札倍率も2・76倍と前回(3・54倍、2024年11月)から低下し、23年11月(2・73倍)以来の低水準となった。
日銀は定例の国債買い入れオペ(公開市場操作)で1回あたりの物価連動債の購入額を1月から500億円と、24年12月までの600億円から減らした。三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは「買い手不足から流動性の低下が懸念されている」とみる。
市場参加者の予想インフレ率を示す指標の一つ、ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は足元で1・5%台まで上昇している。東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは「BEIがさらに大きく上昇するとの見方が少なく、物価連動債の旺盛な需要にはつながらなかった」と指摘する。
シマノが1000億円 自社株買い方針 来期までに[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 322文字 PDF有 書誌情報]
シマノの島野泰三社長は12日、オンラインで開いた決算記者会見で「(2026年12月期までの)2年間で1000億円の自社株買いを目指す」と語った。まず26年1月末までに500億円を上限とする新規の自社株買いを実施すると発表。同時に25年12月期の年間配当についても前期から30円積み増して339円とするなど、株主還元の強化を前面に打ち出した。
今回発表分の自社株買いでは発行済み株式総数(自己株式を除く)の2・81%にあたる250万株を上限とする。取得期間は2月13日から26年1月31日まで。株式取得を終えた後に、さらに500億円規模の自社株買いを実施する見通し。12日、2025年12月期の連結純利益が前期比7%減になる見通しだと発表した。
東証、AIFCG株の信用取引に関する臨時措置[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 133文字 PDF有 書誌情報]
東証、AIFCG株の信用取引に関する臨時措置 委託保証金率を13日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする。日証金も同日以降、貸借取引自己取引分および非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる貸借担保金率を現行30%から50%(同20%)とする。
日証金、パイオラック株の貸借取引で申し込み停止措置[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
日証金、パイオラック株の貸借取引で申し込み停止措置 制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みで。弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きおよび転売は除く。13日約定分から。
名証、ネクスジェン株を制度信用銘柄に選定[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 52文字 PDF有 書誌情報]
名証、ネクスジェン株を制度信用銘柄に選定 17日売買分から。日証金も同日約定分から貸借融資銘柄に追加。
日証金、イオンファン株、テイツー株の貸借取引で注意喚起[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
日証金、イオンファン株、テイツー株の貸借取引で注意喚起 貸株利用などで。12日付。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 サイフューズ株を上限のみ400円に拡大。13日に実施。
銘柄管理情報=新規上場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
▽新規上場=〔東証スタンダード〕メディックス(331A、サービス)は3月19日
東証、制限値幅を拡大[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 東自機株を上限のみ2800円に拡大。13日に実施。
東証、Sapeet株の日々公表銘柄指定を解除[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
東証、Sapeet株の日々公表銘柄指定を解除 12日付。
12日の相場表変更[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 24文字 PDF有 書誌情報]
▽上場廃止=〔東証スタンダード・整理〕安江工務店
コンテンツ株 「関税なし」恩恵、Vチューバー銘柄2割高 デジタル配信力カギ(スクランブル)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1507文字 PDF有 書誌情報]
日本株相場の上値の重さが目立つなか、エンタメなどコンテンツ株が気を吐いている。国内景気にも力強さを欠く中で、トランプ米大統領が仕掛けた関税の応酬の影響を受けず海外の購買力の恩恵を受けるとの期待感が背景にある。世界へのデジタル配信力をもとに、中長期の成長が見込まれている。
野村証券は1月、VTuber(バーチャルユーチューバー)銘柄のANYCOLORとカバーのカバレッジ(調査)を、ともに「買い」で開始した。三木成人リサーチアナリストは「利益拡大に期待できる局面に入った」と話す。株価は12日時点で2024年末比でカバーは29%高、ANYCOLORは22%高。この間の日経平均株価は2%安だ。
カバーは12日、25年3月期通期業績予想の上方修正を発表した。24年に米国拠点を設立し、世界ツアーも開催した。所属タレントの知名度が向上し、少ない投下資本で稼げる分野が伸びた。
24年秋から注目を集めたコンテンツ株は、今年に入りなお上昇傾向だ。「関税の影響をあまり受けず、海外成長にも期待できる」(アセットマネジメントOneの吉沢朋哉ファンドマネジャー)との指摘が出ている。
世界貿易機関(WTO)は1998年、デジタルコンテンツなどには関税を賦課しない「電子商取引モラトリアム」を確認。近年は2年ごとに延長している。課税対象を特定するのが難しいという実務的な側面が背景にある。24年に延長が決まった。
調査会社ヒューマンメディア(東京・港)の長谷川雅弘氏は「新型コロナウイルス禍で、ゲームソフトのダウンロードや、配信でアニメなどのコンテンツを視聴する文化が世界的に広がった」とし、関税にとらわれない基盤が整ったとみる。
任天堂は、ゲームソフト売上高に占めるデジタル比率が24年4~12月期に51%と、コロナ禍前の19年3月期の25%から大幅に伸びた。足元では今年発売の「Nintendo Switch 2」への期待が株高をけん引しているが、映像やライセンスなどの「モバイル・IP(知的財産)関連」の売り上げが24年3月期に900億円を超えた。ハードだけでなく、ソフトの世界へのデジタル配信力が強みだ。
ソニーグループは21年に米通信大手のAT&Tから米アニメ配信大手を買収し、自社で日本のアニメを供給する。ユーザー数は1億人で、有料会員は1500万人。1月には漫画アプリも配信すると発表した。エンタメ企業への転身を掲げており、同社ののれん及び無形資産(コンテンツ資産含む)は24年3月期に4兆円を超え、前の期比2割近く増えた。
出版やテレビ放送など旧来型メディアも、海外で稼げる業種へと変わりつつある。レオス・キャピタルワークスは1月からフジ・メディア・ホールディングス(HD)株を買い増した。「メディア株全般に強気で、半導体よりもコンテンツなどの方が10年後の株価にアップサイド(上振れ余地)がある。米国と比べデジタル化は遅れているが、変化の兆しはある」(藤野英人社長)
IPのライセンスによる収益も、日本などから物販を輸出するのと対照的に関税影響を受けにくい。
アセマネOneの吉沢ファンドマネジャーはKADOKAWA株を、ソニーGによる買収期待が落し急落した時期に買い増した。「ソニーGが買収したいくらい、グローバルで評価されているコンテンツやIPを多く保有している」(吉沢氏)
懸念は残る。トランプ氏は第1次政権時にはWTOからの脱退を示唆する発言をしている。デジタル貿易も、恒久的な無課税化を巡っては各国の足並みがそろっているとは言いがたい。各国の議論を見極めながらの投資姿勢は必要になる。
(越智小夏)
「貯蓄から投資へ」iDeCoに勢い(大機小機)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 932文字 PDF有 書誌情報]
個人投資の世界にとって2024年は大変革の年であった。新NISA(少額投資非課税制度)への記録的な資金流入が耳目を集めた。ただ、iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の動静も注目されるところだ。
政府が掲げる「資産所得倍増プラン」における「7本柱の取り組み」の第2の柱に「加入可能年齢の引き上げなどiDeCo制度の改革」がある。
iDeCoは、事業主を運営主体とする企業型確定拠出年金とは異なり、個々の加入者レベルの制度である。ともに米国の401(k)プランを模して2001年に創設され、掛け金は所得税・住民税が軽減されるなど、加入者のメリットはNISAを上回る。
iDeCoの前年度末の資産残高は6・2兆円(加入者3300万人)と、企業型確定拠出年金の22・8兆円(同8300万人)には及ばないが、過去3年で前者の資産残高は2・1倍に達し、1・4倍だった後者を上回る成長率だ。
米国では401(k)プランの資産規模は7・4兆ドル(約1100兆円)と、確定給付年金の3・2兆ドル(約500兆円)を大きく凌駕(りょうが)している。
一方、わが国の確定拠出年金(iDeCoと企業型)の資産残高は約29兆円で、確定給付年金の約86兆円に及ばないが、今後、前者の割合が上昇していくと見込まれる。
注目を引くのはiDeCo加入者が選んだ投資戦略だ。
20代の加入者の資産配分は、投資信託などで国内株8・8%、外国株54・3%、バランス型8・6%(株式が半分として計算)で合計71・7%に対し、預金と保険の合計は9・4%に過ぎない。
60歳以上の加入者も、国内株14・8%、外国株21・1%、バランス型8・3%(同)で合計44・2%に対し、預金と保険の合計は38・8%だ。
「貯蓄から投資へ」が声高に叫ばれるわが国で注目される事実である。
米国の401(k)プランは、20代加入者の株式投資比率が89・5%、60代が57・0%だ。株式重視の投資戦略は日米ともに共通している。
公的年金に依存する老後は今後ますます難しい。個人レベルの資産形成は今や国民共通のテーマだ。iDeCoの投資戦略の構図からは、老後に向けた長期投資にチャレンジする国民の強い意志が感じられる。(陰陽)
株式 続伸、値がさ株に買い(市場往来)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 173文字 PDF有 書誌情報]
12日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、終値は前営業日比162円53銭(0.42%)高の3万8963円70銭だった。前日の米ダウ工業株30種平均の上昇を支えにファストリやソフトバンクグループ(SBG)といった値がさ株が買われた。半面、トランプ米政権による関税引き上げへの懸念は上値を抑えた。トヨタやホンダをはじめ自動車株が軒並み安となった。
フジクラ、日産自、パナHD、松屋フーズ(注目株概況)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
2025年3月期の連結純利益見通し上方修正と期末配当上積みで買い。
台湾の鴻海精密工業による買収の思惑が後退。売りに押される。
外国証券が投資判断、目標株価を引き上げた。昨年来高値を更新。
2025年3月期の純利益予想据え置き。コメ高騰もあり業績懸念の売り。
為替 円続落、153円69~71銭(市場往来)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は続落した。午後5時時点は1ドル=153円69~71銭と、前営業日の同時点に比べ1円52銭の円安・ドル高だった。米長期金利上昇で、円売り・ドル買いが進んだ。
金利 10年債利回り1.340%に上昇(市場往来)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 89文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは上昇(価格は下落)した。前営業日比0.025%高い1.340%で取引を終え、14年ぶりの高水準。日銀の利上げ局面が続くとの見方が根強い。
商品 原油、供給懸念で大幅続伸(市場往来)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
国内商品先物市場で、原油は大幅に続伸した。トランプ米政権がイランやロシアに対する制裁を強化すれば、原油の供給懸念が高まるとの思惑が支えとなった。金も続伸した。
<数表>2市場信用取引残高[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 21ページ 318文字 PDF有 書誌情報]
2市場信用取引残高
( 2月7日現在、一般信用と制度信用の合計、単位千株、百万円、カッコ内は前週比増、▲減 )
売り残 買い残
東京 株数 386,649 ( 17,960 ) 3,183,778 ( 106,452 )
金額 714,638 ( 9,811 ) 4,429,180 ( 185,825 )
名古屋 株数 1 ( 0 ) 1,554 ( ▲177 )
金額 1 ( 0 ) 1,863 ( ▲170 )
2市場 株数 386,650 ( 17,960 ) 3,185,332 ( 106,275 )
合計 金額 714,639 ( 9,811 ) 4,431,043 ( 185,655 )
<数表>2月12日(市場体温計)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 2653文字 PDF有 書誌情報]
日経平均株価(225種) 38963円70銭(+162円53銭)
騰落率= +0.418%
東証株価指数(TOPIX) 2733.33 (+0.32)
騰落率= +0.011%
売買代金 5410188百万円 (+1180208百万円)
売 買 高 246704万株 (+47221万株)
売買単価 2192.9円
売買高上位10銘柄の占有率 37.0%
〓-〓 上場銘柄数 1640 値上がり 851 〓-〓
売買成立 1640 値下がり 743 変わらず 46
新値株 (昨年来) 高 値 52 安 値 34
騰落レシオ(25日移動平均) 100.21%
時価総額 9488175億円 (+7482億円)
普通株式数(百万株) 491495 1株当たり時価(円) 1930.46
◇投資指標 〓〓 PERと配当利回りの太字は予想、カッコ内は前期基準、PBRは四半期末基準、連結ベース 〓〓
PER PBR 配当利回り(%)
(倍) (倍) 単純平均 加重平均
日経平均採用銘柄 15.20 ( 16.29 ) 1.40 2.05 ( 1.86 )
JPX日経400採用銘柄 14.93 ( 15.37 ) 1.49 2.18 ( 2.03 ) 2.42 ( 2.12 )
東証プライム全銘柄 15.02 ( 16.20 ) 1.33 2.52 ( 2.27 ) 2.41 ( 2.12 )
東証スタンダード全銘柄 14.35 ( 15.54 ) 1.03 2.51 ( 2.42 ) 2.29 ( 2.35 )
東証グロース全銘柄 50.64 ( 109.89 ) 3.37 0.77 ( 0.64 ) 0.57 ( 0.47 )
株式益回り(東証プライム全銘柄) 予想 6.65 %
前期基準 6.17 %
12
日
◇各種指数(カッコ内は前日比、%は騰落率)
日経株価指数300 586.90 ( +0.13)
日経500種平均株価 3324円21銭 ( +9円67銭)
日経平均高配当株50指数 68907.96 ( +129.07)
日経連続増配株指数 47613.65 ( +20.75)
日経累進高配当株指数 45003.07 ( -198.95)
日経半導体株指数 9321.47 ( -3.39)
日経平均内需株50指数 27045.20 ( -0.58)
日経平均外需株50指数 36960.54 ( -269.11)
日経平均トータルリターン 69565.82 ( +290.18)
日経平均VI先物指数 5130.73 ( -0.20%)
単純平均(東証プライム全銘柄) 2712円94銭 ( +11円00銭)
東証規模別株価指数
大型 2715.90 ( +0.65)
中型 2845.40 ( -3.09)
小型 4564.52 ( +13.92)
日経アジア300インベスタブル指数(円ベース)
1851.22 (+32.91)
…
ド ル/円 1 ド ル = 153.69~153.71円
ユ ー ロ/円 1 ユーロ = 159.46~159.50円
ユーロ/ドル 1 ユーロ = 1.0375~1.0377ドル
(17時、銀行間直物、日銀公表)
上海総合(中国) 3346.385 ( +28.328 )
韓国総合(韓国) 2548.39 (+9.34)
ハンセン(香港) 21857.92 (+563.06)
加権(台湾) 23289.75 (-94.30)
VN(ベトナム) 1266.91 (-1.54)
クアラルンプール総合 1603.05 (+13.10)
ST(シンガポール) 3874.62 (+13.86)
ジャカルタ総合 6645.778 (+113.788)
SET(タイ) 休 場
オールオーディナリーズ(豪) 8799.6 (+48.0)
新発10年国債利回り 1.340% ( +0.025)
(377回債、日本相互証券、終値)
無担保コール翌日物金利 0.485% ( +0.008)
(短資協会、加重平均、速報)
金(1グラム) 14284 円 (+144円)
ドバイ原油(1キロリットル) 65810 円 (+1880円)
(日本取引所グループの期先清算値)
<日経・JPX商品指数>02年=100
686.45 (+10.33)
工業品 694.65 (+10.81)
始値 39049円12銭 高値 39102円65銭 ( 9時2分 )
午前終値 38863円82銭 安値 38794円24銭 ( 12時33分 )
JPX日経 インデックス400 24693.90 (-4.72)
JPX日経中小型 19754.84 (+25.29)
日経気候変動指数 38932円77銭 (+151円54銭)
JPXプライム150指数 1201.11 (-0.27)
東証プライム市場指数 1406.91 (+0.19)
東証スタンダード市場指数 1298.82 (+6.27)
東証グロース市場指数 885.32 (+11.34)
東証グロース市場250指数 692.66 (+9.43)
……………………………………………………………………
東証REIT指数 1663.30 (+1.01)
日経ESG―REIT指数 925.36 (+0.63)
日経高利回りREIT指数 1202.16 (+3.16)
……………………………………………………………………
日経平均VI 21.01 (-0.74)
日経配当指数(2024年) 645円03銭
<数表>2月12日商品先物[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 5861文字 PDF有 書誌情報]
( 12 日)
円、CME原油はポイント、―は出来ず、△は上げ、▲は下げ、売買高・建玉は枚。日本取引所グループは前営業日の夜間取引、祝日取引を含む。堂島取引所の貴金属は前営業日の夜間取引を含む。清算値は取引所の公表値。
◇日本取引所グループ
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
2月 14049 14288 14049 14213 △181
4月 14200 14315 14172 14220 △164
6月 14075 14314 14075 14216 △159
8月 14089 14320 14089 14223 △156
10月 14138 14344 14138 14252 △144
12月 14183 14379 14182 14284 △144
《金ミニ》(1グラム)
2月 14055.5 14207.5 14055.5 14213.0 △181.0
4月 14276.0 14307.0 14235.5 14220.0 △164.0
6月 14060.0 14304.0 14060.0 14216.0 △159.0
8月 14158.5 14289.0 14135.5 14223.0 △156.0
10月 14120.0 14334.0 14120.0 14252.0 △144.0
12月 14178.5 14375.0 14178.5 14284.0 △144.0
《金限日》(1グラム)
14550 14716 14533 14201 △170
《白金》(1グラム)
2月 4713 4843 4713 4791 △39
4月 4815 4854 4812 4839 △61
6月 4797 4814 4774 4802 △37
8月 4747 4791 4744 4787 △60
10月 4746 4794 4744 4794 △59
12月 4733 4780 4730 4780 △62
《白金ミニ》(1グラム)
2月 4800.0 4800.0 4774.0 4791.0 △39.0
4月 4790.0 4823.0 4768.0 4839.0 △61.0
6月 4804.0 4804.0 4789.0 4802.0 △37.0
8月 4751.0 4769.5 4751.0 4787.0 △60.0
10月 4741.5 4785.0 4741.5 4794.0 △59.0
12月 4721.5 4773.5 4720.5 4780.0 △62.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《白金限日》(1グラム)
4846 4896 4846 4856 △60
《銀》(1グラム)
2月 ― ― ― 155.0 ▲1.0
4月 ― ― ― 155.0 ▲1.0
6月 ― ― ― 157.0 0
8月 ― ― ― 157.0 0
10月 ― ― ― 157.0 0
12月 154.0 156.5 154.0 156.5 △0.3
《パラジウム》(1グラム)
2月 ― ― ― 4800 0
4月 ― ― ― 4800 0
6月 ― ― ― 4800 0
8月 ― ― ― 4800 0
10月 ― ― ― 4800 0
12月 ― ― ― 4800 0
《CME原油》
3月 ― ― ― 183.60 △4.10
4月 ― ― ― 182.35 △4.00
5月 ― ― ― 181.15 △3.95
6月 ― ― ― 179.95 △3.85
7月 ― ― ― 178.65 △3.80
8月 ― ― ― 177.15 △3.65
《ドバイ原油》(1キロリットル)
2月 74960 76600 74960 76500 △1600
3月 73030 74000 73030 73950 △2250
4月 72920 72970 72920 72970 △2240
5月 70610 72120 70610 72120 △2250
6月 69180 71210 69060 71210 △2220
7月 68450 70440 68310 70440 △2150
8月 69460 69460 69460 69460 △1820
9月 ― ― ― 69120 △2050
10月 ― ― ― 68560 △2030
11月 ― ― ― 67990 △1990
12月 ― ― ― 67450 △1960
1月 ― ― ― 66980 △1940
2月 ― ― ― 66590 △1920
3月 ― ― ― 66200 △1900
4月 ― ― ― 65810 △1880
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 86000 0
4月 ― ― ― 86000 0
5月 ― ― ― 86000 0
6月 ― ― ― 86000 0
7月 ― ― ― 86000 0
8月 ― ― ― 86000 0
《灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88000 0
4月 ― ― ― 88000 0
5月 ― ― ― 88000 0
6月 ― ― ― 88000 0
7月 ― ― ― 88000 0
8月 ― ― ― 88000 0
《軽油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88900 △400
4月 ― ― ― 88500 △400
5月 ― ― ― 88100 △400
6月 ― ― ― 87700 △400
7月 ― ― ― 87300 △400
8月 ― ― ― 86800 △400
《ゴムRSS3号》(1キロ)
2月 371.7 371.7 364.5 371.2 ▲2.3
3月 375.4 375.4 364.7 370.4 ▲2.2
4月 372.0 374.1 366.0 368.8 ▲3.2
5月 371.0 371.8 364.0 369.2 ▲0.8
6月 370.9 371.0 361.0 368.5 ▲1.0
7月 369.0 371.0 360.3 368.1 ▲0.6
8月 362.6 367.6 361.5 366.5 ▲2.5
9月 ― ― ― 372.0 ▲5.0
10月 ― ― ― 372.0 ▲5.0
11月 ― ― ― 372.0 ▲5.0
12月 ― ― ― 372.0 ▲5.0
1月 379.0 379.0 379.0 379.0 ▲0.2
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ゴムTSR20号》(1キロ)
3月 ― ― ― 302.0 △6.0
4月 ― ― ― 302.0 △6.0
5月 ― ― ― 302.0 △6.0
6月 ― ― ― 302.0 △6.0
7月 ― ― ― 302.0 △6.0
8月 ― ― ― 302.0 △6.0
9月 ― ― ― 302.0 △6.0
10月 ― ― ― 302.0 △6.0
11月 ― ― ― 302.0 △6.0
12月 ― ― ― 302.0 △6.0
1月 ― ― ― 302.0 △6.0
2月 ― ― ― 302.0 △6.0
《中京ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 84000 0
4月 ― ― ― 84000 0
5月 ― ― ― 84000 0
6月 ― ― ― 84000 0
7月 ― ― ― 84000 0
8月 ― ― ― 84000 0
《中京灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87000 0
4月 ― ― ― 87000 0
5月 ― ― ― 87000 0
6月 ― ― ― 87000 0
7月 ― ― ― 87000 0
8月 ― ― ― 87000 0
《トウモロコシ》(1トン)
3月 ― ― ― 38810 0
5月 ― ― ― 42000 0
7月 ― ― ― 38550 0
9月 ― ― ― 40960 0
11月 ― ― ― 42000 0
1月 ― ― ― 42000 0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《一般大豆》(1トン)
2月 ― ― ― 64000 0
4月 ― ― ― 64000 0
6月 ― ― ― 64000 0
8月 ― ― ― 64000 0
10月 ― ― ― 64000 0
12月 ― ― ― 64000 0
《小豆》(30キロ)
2月 ― ― ― 12300 0
3月 ― ― ― 12300 0
4月 ― ― ― 12300 0
5月 ― ― ― 12300 0
6月 ― ― ― 12300 0
7月 ― ― ― 12300 0
《電力東ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 14.48 △0.67
3月 ― ― ― 13.25 △0.40
4月 ― ― ― 13.11 △0.53
5月 12.65 12.65 12.65 12.65 △0.05
6月 15.15 15.15 15.15 15.15 △0.08
7月 17.00 17.00 17.00 17.00 △0.20
8月 18.00 18.00 18.00 18.00 ▲0.13
9月 16.70 16.70 16.70 16.70 ▲0.12
10月 ― ― ― 15.64 △0.21
11月 ― ― ― 15.19 △0.21
12月 ― ― ― 16.90 △0.22
1月 ― ― ― 16.34 △0.18
2月 ― ― ― 15.98 △0.22
3月 ― ― ― 13.77 △0.21
4月 ― ― ― 12.48 △0.01
5月 ― ― ― 12.57 △0.02
6月 ― ― ― 13.19 △0.03
7月 ― ― ― 14.88 △0.03
8月 ― ― ― 17.11 △0.05
9月 ― ― ― 14.52 0
10月 ― ― ― 12.97 0
11月 ― ― ― 14.11 △0.04
12月 ― ― ― 14.80 △0.03
1月 ― ― ― 15.74 △0.05
始値 高値 安値 清算値 前日比
《電力西ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 14.01 △1.13
3月 ― ― ― 10.41 △0.16
4月 ― ― ― 9.42 △0.23
5月 ― ― ― 9.32 △0.08
6月 ― ― ― 11.05 △0.01
7月 ― ― ― 14.39 △0.04
8月 ― ― ― 15.75 ▲0.15
9月 ― ― ― 14.27 △0.07
10月 ― ― ― 12.17 △0.19
11月 ― ― ― 12.48 △0.19
12月 ― ― ― 13.97 △0.19
1月 ― ― ― 14.50 △0.02
2月 ― ― ― 13.60 △0.18
3月 ― ― ― 10.68 △0.17
4月 ― ― ― 11.45 △0.04
5月 ― ― ― 10.15 △0.01
6月 ― ― ― 10.32 △0.02
7月 ― ― ― 11.45 △0.04
8月 ― ― ― 13.43 △0.05
9月 ― ― ― 11.50 △0.01
10月 ― ― ― 10.42 △0.01
11月 ― ― ― 11.79 △0.04
12月 ― ― ― 12.79 △0.04
1月 ― ― ― 13.60 △0.04
◇売買高・建玉
売買高 建玉
金 62933 44900
金ミニ 17892 7045
金限日 5170 50503
白金 9306 34601
白金ミニ 922 2636
白金限日 1913 36346
銀 3 171
パラジウム 0 0
CME原油 0 0
ドバイ原油 9907 29080
ガソリン 0 0
灯油 0 0
軽油 0 0
ゴムRSS3号 1907 4551
ゴムTSR20号 0 0
中京ガソリン 0 0
中京灯油 0 0
トウモロコシ 0 143
一般大豆 0 0
小豆 0 0
電力東ベース 450 4052
電力西ベース 0 907
大阪トウモロコシ50 0 0
堂島金 16844 45000
堂島白金 11 1379
堂島銀 33 1186
◇堂島取引所
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
14240.0 14354.0 14220.8 14273.1 △189.6
《白金》(1グラム)
4841.8 4868.7 4841.8 4871.4 △68.3
《銀》(1グラム)
159.96 159.96 158.50 157.45 △1.15
《大阪トウモロコシ50》(1トン)
3月 ― ― ― 37000 0
5月 ― ― ― 39000 0
7月 ― ― ― 39000 0
9月 ― ― ― 34000 0
11月 ― ― ― 35000 0
1月 ― ― ― 35000 0
<数表>2月11日エネルギー・環境市場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 3593文字 PDF有 書誌情報]
◇日経平均先物の主な手口
( 12 日、大取、売買合計、単位枚)
▽ 3 月物
ABNアムロ 14267
ソシエテ 10955
サスケハナ 3884
SBI証 2514
Jモルガン 1991
バークレイ 1607
野 村 1164
日産証 1096
モルガンS 898
楽天証 625
◇債券先物(大取、円・%・億円)
▽10年物(6%国債)
年/月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比
25/3 140.03 139.87 140.08 139.76 139.79 -0.23
25/6 139.52 ― 139.52 139.52 139.52 ―
利回り 売買高 建玉 利回り 売買高 建玉
25/3 1.445 32765 165995 25/6 1.467 2 1
◇債券先物オプション ( 3 月物、大取、円・枚)
コール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 プット
行使価格 終値 前日比 売買高 建玉 行使価格 終値 前日比 売買高 建玉
140.00 0.37 ― 39 39 139.50 0.18 ― 44 54
140.25 ― ― ― 20 139.75 ― ― ― 14
140.50 ― ― ― 15 140.00 0.46 ― 1 108
140.75 ― ― ― 20 140.25 ― ― ― 12
141.00 0.06 ― 39 25 140.50 0.75 ― 39 14
合計 78 246 合計 92 452
HV(年率) 3月 2.5
東京金融取引所
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.633 0 1480 1617
25 /3 99.490 +0.004 2281 1056
25 /6 99.355 +0.010 1397 1192
25 /9 99.238 +0.013 605 533
合計 6011 5010
▽TONA3カ月金利
大阪取引所 ----------------
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.6325 0 7 37599
25 /3 99.4900 +0.0100 469 18339
25 /6 99.3525 +0.0075 1553 9432
25 /9 99.2450 +0.0200 3897 8452
合計 12979 80431
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈TOPIX先物・大取〉
25 /3 2733.5 2748.0 2751.0 2720.5 2740.0 +10.5 51141 414723
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 3592
〈JPXプライム150指数先物・大取〉
25 /3 ― ― ― ― ― ― ― 55
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈東証グロース市場250指数先物・大取〉
25 /3 678 685 693 678 692 +15 5544 44435
25 /6 667 674 679 667 679 +13 98 774
◇株価指数先物・配当指数先物・VI先物(円・ポイント・枚)
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈日経平均先物・大阪取引所(大取)〉
25 /3 38820 39080 39130 38760 39000 +240 35340 156842
25 /6 38590 38810 38870 38520 38760 +230 500 10228
25 /9 38650 38700 38700 38650 38700 +100 2 1478
〈ミニ日経平均先物・大取〉
25 /3 38820 39080 39125 38760 39000 +240 646130 339645
25 /6 38585 38840 38885 38525 38740 +210 26377 14341
〈マイクロ日経平均先物・大取〉
25 /3 38825 39085 39125 38755 38990 +210 438114 61061
25 /6 38580 38830 38885 38525 38765 +230 14140 10609
〈日経平均先物・SGX〉(注)SGXの建玉は前日、終値は清算値
25 /3 38790 39035 39125 38755 38965 +180 15319 72640
25 /6 ― ― ― ― 38710 +185 ― 687
〈JPX日経インデックス400先物・大取〉
25 /3 24665 24860 24865 24605 24745 +70 3101 50599
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈日経気候変動指数先物・大取〉 〈日経平均VI先物・大取〉
終値 清算値 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉
25 /3 ― 38930 ― 0 3月 23.95 -0.05 8 71
25 /6 ― 38700 ― 0 4月 24.90 +0.15 9 19
〈日経配当指数先物〉 (注)SGXの建玉は前日
大取 終値 清算値 売買高 建玉 SGX 終値 清算値 売買高 建玉
24年 ― 696.0 ― 5312 24年 ― 694.9 ― 5547
25年 ― 810.0 ― 1363 25年 805.0 805.0 4 4280
◇日経平均オプション・大取(円・枚)
権利行 〓―――2月―――〓 〓―――3月―――〓 4月
使価格 終値 前日比 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉 終値
コール 38750 350 +45 197 487 810 -30 2 211 ―
38875 270 +15 348 463 825 ― 13 8 ―
39000 205 +10 1470 2658 750 +20 865 4515 ―
39125 150 -25 227 122 650 ― 4 3 ―
39250 105 -10 1242 1198 635 +25 26 882 ―
39375 73 -15 503 643 570 +45 20 45 ―
39500 48 -18 2984 2888 515 +15 618 2652 ―
39625 33 -13 358 523 450 +35 24 49 ―
39750 24 -12 1117 970 425 +20 406 1388 ―
……………………………………………………………………………………………
プット 38250 45 -80 412 479 495 -100 486 1133 ―
38375 58 -97 234 576 535 -70 32 57 ―
38500 74 -116 1939 2511 570 -115 266 6264 ―
38625 105 -125 193 675 635 -240 32 278 ―
38750 140 -145 939 1507 705 -85 176 755 ―
38875 185 -145 274 340 770 -40 19 72 ―
39000 220 -205 1269 3491 775 -100 238 4724 1350
39125 295 -150 3 199 885 ― 1 2 ―
39250 360 -250 75 973 ― ― ― 1002 ―
総売買高コール 34432 枚 プット 42678 枚 日経平均HV 14.8
当日総建玉コール 278840 枚 プット 524502 枚
◇欧州エネルギー取引所(EEX)
《電力》(翌月物)
日本(東京ベースロード、1kWh、円) 13.40
ドイツ(1MWh、ユーロ) 110.25
《天然ガス》(翌々月物、JKMはLNG)
東アジアJKM(1MMBtu、ドル) 16.875
オランダTTF(1MMBtu、ドル) 17.546
《欧州排出枠》(当日入札)
EUA(1CO2トン、ユーロ) 80.08
( 11 日)
<数表>2月12日外為市場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 1794文字 PDF有 書誌情報]
◇対顧客米ドル先物相場
(三菱UFJ銀、円)
売り 買い
2月渡 154.26 151.97
3月〃 153.95 151.41
4月〃 153.45 150.89
5月〃 152.94 150.38
6月〃 152.41 149.85
7月〃 151.94 149.35
◇外為 対顧客電信売相場
▽三菱UFJ銀(円) 前日
米ドル 154.26 152.96
ユーロ 160.25 158.19
カナダドル 108.83 107.64
英ポンド 194.75 192.35
スイスフラン 168.73 167.71
デンマーククローネ 21.58 21.30
ノルウェークローネ 14.00 13.80
スウェーデンクローナ 14.51 14.25
豪ドル 98.46 97.19
ニュージーランドドル 88.71 87.84
香港ドル 20.10 19.94
シンガポールドル 114.05 112.90
サウジアラビアリヤル 41.73 41.38
U.A.E.ディルハム 42.47 42.12
タイバーツ 4.57 4.57
インドルピー 1.92 1.89
パキスタンルピー 0.70 0.70
クウェートディナール 505.11 500.90
カタールリヤル 42.81 42.45
インドネシア100ルピア 1.06 1.06
メキシコペソ 8.46 8.38
韓国100ウォン 10.75 10.66
フィリピンペソ 2.79 2.78
南アフリカランド 9.78 9.70
チェココルナ 6.45 6.35
ロシアルーブル 1.84 1.82
ハンガリーフォリント 0.41 0.41
ポーランドズロチ 39.26 38.60
▽みずほ銀
中国人民元 21.27 21.10
トルコリラ 6.07 6.00
台湾ドル(参考値) 4.67 4.64
▽ブラジル銀
ブラジルレアル 27.57 27.21
( 12 日)
◇円相場
〓〓 銀行間直物、1ドル=円、売買高は前日、終値は17時、寄付は9時時点、日銀 〓〓
前 日
終値 153.69 ― 153.71 152.17 ― 152.18
寄付 152.74 ― 152.76 151.87 ― 151.89
高値 152.40 151.26
安値 153.80 152.20
中心 153.20 151.90
直物売買高 37億5000万 ドル
スワップ売買高 641億7500万 ドル
◇名目実効為替レート指数
日銀(1999年1月=100、前日分)
日本円 80.81
日経インデックス(2020年=100)
日本円 74.7
米ドル 108.4
ユーロ 98.4
◇主要通貨の対円レート
(17時、東京金融取引所・FX)
英ポンド /円 1 ポンド = 191.55~191.65円
豪 ド ル /円 1 豪ドル = 96.695~96.760円
スイスフラン /円 1 スイスフラン = 168.55~168.65円
カナダドル /円 1 カナダドル = 107.59~107.66円
NZドル /円 1 NZドル = 86.90~86.96円
◇主要通貨の対ドルレート
(17時、カッコ内は前日終値)
英ポンド 1.2454 ― 1.2458
(1ポンド=ドル) ( 1.2402 ― 1.2406 )
スイスフラン 0.9121 ― 0.9125
(1ドル=スイスフラン) ( 0.9107 ― 0.9111 )
豪 ド ル 0.6288 ― 0.6292
(1豪ドル=ドル) ( 0.6271 ― 0.6275 )
◇上海市場=中国人民元
(銀行間取引、17時30分現在、カッコ内は前日)
米ドル(1ドル=元) 7.3089 ( 7.3061 )
日本円(100円=元) 4.7590 ( 4.8121 )
<数表>2月12日債券市場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 1657文字 PDF有 書誌情報]
◇CDS指数
iTraxx Japan 5年(IHSマークイット)
実勢価格 51.15 -0.30
◇債券標準価格(JS Price)
銘 柄 償還年月 利率(%) 標準価格(円)
国 債
国庫短期証券1279 25/7 ― 99.87
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.47
中国468(2年) 27/1 0.6 99.66
中国175(5年) 29/12 0.9 99.53
長国377(10年) 34/12 1.2 98.78
超長国191(20年) 44/12 2 100.07
超長国85(30年) 54/12 2.3 100.00
超長国17(40年) 64/3 2.2 91.53
物価連動29(10年) 34/3 * 102.80
その他債券
住友林業9 29/12 0.28 95.08
政保地方公共123 30/1 0.07 95.22
東京都(公)801 29/12 0.085 95.24
アサヒHD21 30/3 0.87 97.81
レンゴー27 29/12 0.3 94.51
三菱ケミカルHD33 30/2 0.28 94.26
野村総研10 29/12 0.679 96.74
日本製鉄6 30/6 0.42 94.81
ジェイテクト9 29/11 0.28 94.86
住友金属鉱山32 29/12 0.25 94.45
トヨタ24 29/5 0.15 95.59
ダイキン24 29/10 0.18 94.91
日立20 30/3 0.29 94.83
パナソニック19 30/3 0.37 94.71
大日本印刷5 30/3 0.27 94.79
住友商事62 30/3 0.949 97.83
ANAHD40 29/11 0.28 93.40
三井不77 30/4 0.48 95.61
中部電力537 30/1 0.28 95.06
三菱UFJリース76 30/1 0.37 94.97
( 12 日)
◇新発10年国債(店頭売買参考統計値)
利回り(終値) 前日比
377回債 1.340 % +0.030
(日本証券業協会発表、業者平均、単利)
◇日経公社債インデックス
短 期 債 0.96
中 期 債 1.24
長 期 債 1.81
◇日経国債インデックス 1.082
◇公社債店頭売買参考統計値
〓〓 13日分、日本証券業協会、円。国庫短期証券の利回りは単利、その他は複利 〓〓
銘 柄 償還 利率 平均値 平均値
年月 (%) 利回り
(%)
国 債
国庫短期証券1286 25/5 ― 99.92 0.300
国庫短期証券1285 25/8 ― 99.84 0.310
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.47 0.565
中 国469(2) 27/2 0.7 99.81 0.797
中 国154(5) 27/9 0.1 98.19 0.804
中 国163(5) 28/9 0.4 98.27 0.888
中 国175(5) 29/12 0.9 99.53 0.999
長 国360 30/9 0.1 95.07 1.007
長 国364 31/9 0.1 93.96 1.049
長 国368 32/9 0.2 93.29 1.123
長 国372 33/9 0.8 96.69 1.206
長 国377 34/12 1.2 98.78 1.332
超長国191 44/12 2.0 100.07 1.995
超長国(30)85 54/12 2.3 100.00 2.300
超長国(40)17 64/3 2.2 91.53 2.543
<数表>2月12日短期金融市場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 1440文字 PDF有 書誌情報]
◇国庫短期証券利回り
(日本相互証券、BB国債価格)
銘柄 引値 前日比
3カ月 1286 回債 0.300 0
6カ月 1285 回債 0.310 0
1 年 1281 回債 0.565 0
◇東京レポ・レート(日本証券業協会)
平均値 前 日
翌日 0.449 0.457
1週間 0.439 0.436
1カ月 0.434 0.434
◇全銀協TIBORレート
(全銀協TIBOR運営機関)
日本円TIBOR 前 日
1週間 0.46636 0.46636
1カ月 0.59455 0.59455
3カ月 0.76727 0.76727
6カ月 0.74545 0.74545
1 年 0.79909 0.79909
◇TORF(東京ターム物リスク・
フリー・レート) (QBS)
前 日
1カ月 0.47438 0.47438
3カ月 0.48656 0.48656
6カ月 0.53750 0.53125
( 12 日)
(金利、利回りは%)
◇コール (短資協会、加重平均、速報)
無担保 有担保
翌 日 0.485 0.430
1週間 0.483 ―
2週間 ― ―
3週間 ― ―
1カ月 ― ―
2カ月 ― ―
3カ月 ― ―
◇全国コール市場残高
( 10 日確報、億円) 122797
◇CP気配(短資協会)
<現先> ┌前日┐
売り 買い 売り 買い
翌 日 0.316 0.616 0.316 0.616
1週間 0.323 0.616 0.323 0.616
1カ月 0.340 0.650 0.340 0.650
期 間 予定額 応札額 落札額 落札金利
(価格)
【2月12日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/13 4950 4950 最高0.250
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/13 37 37 最高0.250
【2月10日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/12 5433 5433 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/12 0 0
【2月7日通知分】
国債買い入れ(残存期間1年超3年以下) 2/10 3000 9516 3002 最低0.021
国債買い入れ(残存期間3年超5年以下) 2/10 3000 12248 3005 最低0.032
国債買い入れ(残存期間5年超10年以下) 2/10 3250 6464 3254 最低0.021
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 6759 6759 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 0 0
(注)国債買い入れの落札金利(変動利付債、物価連動債の場合は価格)は日本証券業協会の店頭売買参考統計値との格差、社債買い入れ、CP買い入れの落札金利は売買利回り。▲はマイナス
◇日銀当座預金残高(速報、億円、カッコ内は準備預金残高)
5193900 ( 4688500 )
◇資金需給予想( 13 日、億円、実質) 18500 余剰
<数表>2月12日株式市場、先物市場[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 22ページ 565文字 PDF有 書誌情報]
◇スタンダード市場などの売買データ
スタンダード グロース
売買高(万株) 36031 25201
売買高上位10銘柄占有率(%)
60.8 50.5
売買代金(百万円) 188052 171377
売買単価(円) 521.9 680.0
騰落銘柄数
上場銘柄 1579 607
売買成立 1559 605
値上がり 817 372
値下がり 588 194
新値株(昨年来) 高値 46 20
安値 7 2
時価総額(億円) 287565 82395
普通株式数(百万株) 30376 10342
1株当たり時価(円) 946.67 796.64
◇日経平均ストラテジー指数
(01年末=10000、騰落率は前日比)
騰落率
カバードコール 30415.00 +0.41%
カバードコールATM 21271.35 +0.45%
リスクコントロール 25084.56 +0.25%
レバレッジ 41677.95 +0.83%
インバース 837.94 -0.41%
ダブルインバース (01年末=100000)
217.11 -0.83%
◇立会外市場(東証)
売買高(千株) 322780
売買代金(百万円) 682418
◇空売り比率(東証) 37.7 %
( 12 日)
南米トウモロコシ下振れ、2月需給報告 天候不順響く[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 1557文字 PDF有 書誌情報]
米農務省(USDA)は11日発表した2月の需給報告で、南米アルゼンチン産とブラジル産トウモロコシの2024~25年度の生産予測を下方修正した。ブラジルは作付けの遅れ、アルゼンチンは干ばつ気味の気候が続き、生育への影響が懸念されている。
生産量はアルゼンチン産が5000万トン、ブラジル産が1億2600万トンと、ともに前月の予測値から100万トン下方修正された。アルゼンチン産は市場予想の中央値を上回った。ブラジル産はほぼ予想通りだった。世界のトウモロコシ期末在庫量は前月から300万トン減と、市場予想の下限を下回った。
アルゼンチンはトウモロコシの収穫を左右する受粉期が迫る。ニップンの服部秀城チーフグレインアナリストは「アルゼンチン産は干ばつが続けばさらなる生産量の引き下げにつながる」と指摘。「ブラジル産は作付けは大幅な遅れというほどではない。降雨が順調であれば生産見通しが上向く可能性は十分にある」と話す。
一方で、中国の24~25年度のトウモロコシ輸入見通しは前月の予測値から300万トン引き下げ1000万トンとなった。23~24年度の同国の輸入量は約2340万トンと推計され、約6割減となる。
需給報告を受け、11日の米シカゴ市場でトウモロコシ先物(中心限月)は上昇した。一時1ブッシェル5ドルに迫ったが中国の輸入減見通しも影響し、終値は前日比1・5%安だった。
大豆はアルゼンチン産大豆の生産量が前月予測値から300万トン減の4900万トンとなり、市場予想の中央値も下回った。ブラジル産は据え置きだった。大豆の世界の期末在庫量はアルゼンチン減産の影響で前月の予測値から約400万トン引き下げられ、市場予想も下回ったものの、米シカゴ市場の大豆先物価格はほぼ横ばいだった。
グリーン・カウンティの大本尚之代表は「ブラジル産大豆の豊作が確実視され、今後USDAの見通しも上振れるとの見方が優勢だ。積極的な買いにはつながらなかったのではないか」とみる。
【表】世界農産物生産高予想
(米農務省発表、単位=100万トン)
24~25年 24~25年 23~24年
2月11日 1月10日 2月11日
◇大 豆
米 国 118.840 118.840 113.270
ブラジル 169.000 169.000 153.000
アルゼンチン 49.000 52.000 48.210
中 国 20.650 20.650 20.840
その他含む合計 420.760 424.260 394.970
◇小麦・小麦粉
米 国 53.65 53.65 49.10
アルゼンチン 17.70 17.50 15.85
E U 121.30 121.30 135.10
中 国 140.10 140.10 136.59
全世界 793.79 793.24 791.21
期末在庫 257.56 258.82 267.49
◇粗粒穀物
米 国 390.86 390.86 402.88
アルゼンチン 59.39 60.29 58.37
E U 136.11 136.11 136.88
中 国 303.47 303.47 297.38
全世界 1492.52 1494.29 1506.51
期末在庫 317.14 319.99 346.47
◇綿 花(単位=100万俵、1俵=480ポンド)
米 国 14.410 14.410 12.070
中 国 31.000 30.000 27.350
インド 25.000 25.000 25.400
その他含む合計 120.460 119.450 112.980
(注)穀物の期末在庫は各国別々の統計年度で特
定の世界在庫ではない
アルミ圧延品2.0%減、昨年出荷 建設・自動車向け低迷[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 543文字 PDF有 書誌情報]
日本アルミニウム協会(東京・中央)がまとめた2024年のアルミニウム圧延品(板・押し出し類の合計)の出荷量は前年比2・0%減の167万2965トンだった。3年連続で前年を下回った。建設向けの落ち込みが大きかったうえ、認証不正問題の影響で自動車向けも低迷した。
板類は1・0%減の103万6141トンだった。主用途である缶材は物価高騰による影響で清涼飲料を中心に需要が減って2・5%減だった。
押し出し類は3・7%減の63万6824トンだった。建設向けは建材価格の高騰と人手不足で工期遅れが続いたうえ、サッシに使われるアルミ製品を樹脂製に置き換える動きが続き7・1%減となった。
認証不正問題による自動車の生産減少も重荷だった。自動車向けでは板類はパネル材などに使われ、押し出し類はバンパーなどの構造材に使われる。板類は自動車向けが2・6%減、押し出し類も0・9%減とともに落ち込んだ。
24年12月の出荷量は前年同月比0・5%増の13万7982トンと2カ月ぶりのプラスだった。板類は2・4%増の8万5365トン。缶や自動車向けはさえなかったが、コンデンサー向けのアルミ箔用などがけん引した。押し出し類は2・4%減の5万2617トンだった。建設や自動車向けを中心に引き合いが弱かった。
NY金、3日連続で最高値[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 299文字 PDF有 書誌情報]
金(ゴールド)価格の国際指標となるニューヨーク先物(中心限月)は11日、一時前日に比べ34・1ドル(1・2%)高い1トロイオンス2968・5ドルを付け、3営業日連続で最高値を更新した。米国の通商政策を受けて貿易摩擦の懸念や不透明感が広がり、安全資産とされる金に資金が流入した。
トランプ米大統領は10日、鉄鋼やアルミニウム製品を対象とする25%の追加関税を課す大統領令に署名し、市場では貿易摩擦懸念が強まった。
海外相場の上昇は国内にも波及した。地金商最大手の田中貴金属工業が12日発表した価格は、前営業日に比べ277円(1・8%)高い1グラム1万5719円だった。1週間ぶりに最高値を更新した。
ニッケル系鋼板1%弱下げ、日鉄ステンレス2月分[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 294文字 PDF有 書誌情報]
日鉄ステンレスは12日、2月契約分のステンレス冷延薄鋼板の一般流通(店売り)向け価格でニッケル系を1トン当たり5000円(1%弱)下げると発表した。値下げは2カ月連続。原料となるニッケルやクロムの価格下落を反映した。
ニッケルの国際相場は、契約価格の前提になる2024年12月~25年1月の平均価格が1ポンドあたり7ドルと11~12月平均に比べ1・1%下がった。クロムの国際相場も同様に3・6%値下がりした。一方、同期間で円相場が円安・ドル高方向に振れ、原料安の影響を一部相殺した。
厚中板の販売価格も5000円(1%弱)引き下げる。クロム系の冷延薄鋼板の価格は4カ月連続で据え置いた。
鉄スクラップ3.6%安、2月輸出、円高進行で[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 284文字 PDF有 書誌情報]
鉄スクラップ事業者でつくる関東鉄源協同組合(東京・大田)が12日開いた2月契約分の輸出入札で、平均落札価格は1トン4万3200円と前月に比べ1610円(3・6%)下がった。外国為替市場で円高・ドル安が進み、鉄スクラップの円建て価格を押し下げた。
落札数量は前月と同じ1万5000トンだった。ベトナムかバングラデシュ向けとみられる。
関東鉄源協同組合の南光司理事長は「東南アジアはインフラ整備の需要があり、鉄スクラップの引き合い自体は弱くない」と話す。
12日の外為市場で円相場は1ドル=153円台と、前回入札があった1月10日に比べ5円ほど円高・ドル安が進んでいる。
引っ越し代高騰、今春一段と タワマン「採算合わず」、3年で5割高、値上げ巡り契約解消も(価格は語る)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 1276文字 PDF有 書誌情報]
異動や就職、進学を控えた3月後半が需要のピークとなる引っ越し。2025年春は「物流の2024年問題」の直接的な影響を受ける初めての繁忙期となる。家族世帯(2人以上)で24年に前年比12%高い22万8106円と2年連続で過去最高を更新した3月の引っ越し平均料金は、25年はさらに高くなる見通しだ。
引っ越し料金の比較サイト「引越し侍」を運営するエイチームライフデザイン(名古屋市)によると、24年は新型コロナウイルス禍の影響で需要が一時的に落ち込んだ21年比で5割近く高い水準となった。料金は需要が集中する3月が年間で最も高い。
深刻な人手不足や燃料費の高騰が値上がりの背景にある。24年の引っ越し需要は前年から微減~横ばい程度だったようだ。総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、24年の市区町村間の移動者数は前年比1・1%減だった。エイチームライフデザインの担当者は「人手不足で採用にかかるコストや人件費が上がっている影響が大きい」と指摘する。
「法人契約は何年も料金据え置きだったが24年は値上げ交渉に踏み切り、理解が得られなかった相手とは契約を打ち切った」。大手引っ越し業者の担当者はこう明かす。繁忙期を中心に業務を依頼してきた業者がコロナ禍で廃業した影響もあり、引き受けられる件数が減ったという。人件費や協力会社への支払いの増加を吸収するには、単価を引き上げるしかないという判断だ。
「アップル引越センター」を展開するアップル(東京・中央)の文字放想社長は「ドライバーの取り合いは過熱している」と話す。運送業界は人材の流動性が高く、人手を確保するには賃金でつなぎとめる必要がある。人件費の高騰は収益に直結する。
中でも採算が悪いとされるのがタワーマンションの引っ越しだ。全日本トラック協会の土屋文昭輸送事業部長は「トラックの駐車スペースから部屋までの距離が長く、養生に必要な資材や作業時間が増える」と説明する。「搬出開始まで1時間かかる例もあり、既に高めの料金設定にしているがそれでも採算が合わない」(大手業者)
今春の繁忙期にむけ、足元では各業者への問い合わせが増え始めている。24年4月にはトラック運転手の長時間労働を是正する目的で、時間外労働は年間960時間までの上限規制が導入された。供給が絞られ、消費者は希望する日程で引っ越し業者を見つけるのが困難になる可能性がある。
これまで繁忙期には引っ越し専業の業者だけでなく、企業間の輸送を中心とする運送業者が手がけることも多かった。トラック協会の土屋氏は「24年まで3月は土日も引っ越しで稼働していた。時間外労働の残りがなく、今年は参加できないという運送会社がありそうだ」と話す。
エイチームライフデザインが引っ越し業者に実施したアンケートによると、25年繁忙期に引っ越し料金が「上昇する」との回答は4割にのぼった。「値下がりする」との回答(5%)を大きく上回る。トラック協会は3月15日から4月6日までを25年の最繁忙期と位置づけ、日程を分散させるよう呼びかけている。
(佐藤日菜子)
<数表>2月12日卸売市場(主要相場)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 848文字 PDF有 書誌情報]
(1キロ、円、消費税込み)
牛 肉
<全国と畜概算頭数 4610頭>
(肉質等級) 1 2 3 4 5
◇東京=急落上場397頭
和牛雌A ― 1819 2174 2325 2550
和牛去勢A ― 1838 2111 2262 2511
和牛去勢B ― ― ― 2117 ―
交雑種雌B ― 1350 1504 ― ―
交雑種去勢B ― 1409 1556 1694 ―
▽搬入物 上場198頭
和牛雌A ― ― 1463 1859 2462
和牛雌B 1056 1296 ― 1475 ―
和牛去勢A ― ― ― 2205 2366
交雑種雌B ― 1240 1520 1556 ―
交雑種去勢B ― 1339 1542 1629 ―
乳牛雌C 791 ― ― ― ―
乳牛去勢B ― 1150 ― ― ―
◇大阪=まちまち上場78頭
和牛雌A ― ― 1972 2221 2449
和牛去勢A ― ― 1934 2201 2484
和牛去勢B ― ― ― 2128 ―
交雑種雌B ― ― 1578 1865 1823
交雑種去勢B ― ― 1626 1635 ―
◇仙台=もちあい上場82頭
和牛雌A ― ― 1945 1777 2325
和牛去勢A ― ― 1748 2089 2470
◇さいたま=該当なし上場51頭
◇横浜=まちまち上場60頭
和牛雌A ― ― ― 2215 2404
和牛去勢A ― ― 1997 2155 2282
◇名古屋=上場なし
◇神戸=―上場12頭
和牛雌A ― ― ― ― 2924
和牛去勢A ― ― ― ― 2701
◇広島=―上場25頭
和牛去勢A ― ― ― 2268 2701
◇福岡=もちあい上場116頭
和牛雌A ― ― ― 2295 2419
和牛去勢A ― ― 2053 2386 2526
乳牛去勢B ― 1243 ― ― ―
銅建値、2万円上げ JX金属(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 62文字 PDF有 書誌情報]
JX金属は12日、銅の国内相対取引の目安となる建値を2万円引き上げ、1トン146万円とした。国際価格の上昇などを反映した。
<数表>2月12日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 29ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
12日 238.741
前日比 +1.174
(1970年平均=100)
経営革新を阻んだもの(中) 「伴走型」モデルの確立を 若林秀樹・東京理科大学教授(経済教室)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 35ページ 2832文字 PDF有 書誌情報]
組織のイノベーション(革新)を阻むものは何か。ヒト・モノ・カネのリソースか、ルールや規制か、志あるイノベーターの不足か、文化の問題だろうか。
筆者はアナリスト、ファンドマネジャー、アカデミアの立場で約10年間ずつ、電機や半導体産業をフォロー、ベンチャーや新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトも審査してきた。自身でも企業や大学で新規事業立ち上げや経営革新を試みてきたが、そうした客観と主観から考えてみたい。
第一にリソースだが、減少するヒトに関しては中長期で対応するしかない。カネについては、あまり議論されていないが日米の会計基準の違いや、米国の多様な資金調達スキーム、目利き力も含めたリテラシーや制度の差も大きい。
日本はエクイティは改善してきたが、デットに関してはメガバンクとウォールストリートには各段の開きがある。特に無形資産の目利き力や会計への織り込みは大きな課題である。
これらをどう組み合わせて使うか、イノベーション実装段階ではどうするか、単純な「選択と集中」だけでなく、シナジーの発揮が鍵であると考える。十年来唱えている経営重心論によるポートフォリオ最適化、さらにポートフォリオを超えたプラットフォーマー戦略とする手もある。
リスク許容度と回収期間という二軸の価値観での、投資家と事業会社のマッチングも重要だ。これは多角化した時に大きな問題になる。企業は多角化でシナジーを享受したいが、投資家視点からは期待しないリスク許容度と回収時間軸であればかえって迷惑となる。
第二にルールや規制の問題は大きい。例えば半導体では建築基準法や消防法のほか、税制など日本独自の規制があり、不利になる。
第三に、イノベーターや文化の問題は従来から指摘されている。日本はそもそも起業家率が低く、リスクを負と考え、サンクコストという発想がない。スピードが日本のイノベーションを阻む大問題であることは世界の常識だが、いまだに認識が薄く、慣習の重視や丁寧なすり合わせを是とする文化も衰えない。
資産回転率や複利の視点から、リソースを何回まわすかは人材流動性と関係する。台湾やイスラエルは5回以上だが、日本は一生で1回転だろう。有限雇用の任期制は海外では普通だ。日本はとかく完璧主義、計画重視のウオーターホールモデルであり、それがいまだに自己目的化している。海外は適応型のアジャイルモデルで、70点で合格としてPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを高速に回している。
第四に、イノベーション自体に関しても、いまだによい技術を開発し、コストを下げれば売れるという昭和モデルの信奉者が多い。今は研究開発の初期から技術の特性に合わせたビジネスモデル、組織戦略やエコシステムを考えることが世界の常識である。
大規模な国家プロジェクトを例にとれば、従来は問いや仮説を官僚や学識者、あるいはシンクタンクが立て、有識者会議やアンケート調査で検証し、大枠の計画を策定、実装は民間が担っていた。しかし、その問いや仮説自体が現場から遊離しており、成立条件もバラバラだった。政策立案の当事者も2、3年で交代してしまうため、微妙な境界条件や暗黙の前提が伝わらない場合が多かった。
日本でPDCAを回すといっても、PからAまでどの段階も、数年後にはすべてが変わってしまっていることが多い。野中郁次郎先生が懸念したように、PDCAがプランとチェックだけに注力が割かれるPdCaとなっているのである。どうせ違うのなら、pDcAという野性味ある挑戦であるべきだ。
組織における一つの解は、イノベーター伴走モデルであろう。志あるイノベーターにPを考えさせ、イノベーターがPDCAを全てやることでPDCAに一貫性をもたせる。そして最終の社会実装までもっていく。これに公的機関や金融が伴走する。そういう仕組みなら、微妙な境界条件や暗黙知を伴走者も共有できる。ベンチャーキャピタルが経営に積極介入するハンズオンに近いが、伴走者に知見を還流していくのだ。
イノベーターには志だけでなく、技術の知識、経営戦略や会計の知識、教養も必要である。こうしたスキルを活用、ビジネスモデル提案として特別解にまとめあげる力がなくてはならない。外部の伴走者も、複数の専門性を持つ横串を刺すような人材が不可欠であり、目利き力も欠かせない。こうしたモデルを高速回転し、得意のすり合わせも加え、日本型の経営革新が実現するのではないか。
この成功例になるかもしれないのがラピダスだ。むろんこれからが勝負だが、2022年に設立されてから3年弱で先端技術を導入、技術者を集め、北海道・千歳に生産拠点を築いて新規顧客を開拓した。このスピード感は世界のスタートアップ並みである。
通常よくある、若手によるデジタル分野の起業パターンとは異なるが、製造業的なベンチャーも少子高齢化社会の日本にあってよい事例だろう。かつて日台合弁で頓挫した半導体企業トレセンティの教訓を踏まえ、小池淳義社長の志に共鳴した政産官学金が伴走した成果だ。
日本の官製プロジェクトでは考えられなかった社会実装の速さに、海外から驚きの声が上がっている。仮にラピダスが苦戦しても、関連した多くの知見や失敗からの経験知が共有され、無駄にはなるまい。
伴走する組織や金融におけるイノベーションも起こりつつある。経済産業省では局長異動は1~2年サイクルだったが、4年となるケースもあり、省庁を超えた組織連携も増えてきた。新たな資金調達の仕組みも出てきた。若手官僚のモラルアップや教育効果も大きいだろう。このパターンをモデルとして横展開し、改良していくことが肝要だ。
かの台湾積体電路製造(TSMC)が、日本のかつての工業技術院と同じ、工業技術研究院(ITRI)から生まれたことはご存じだろうか。UMCやメディアテックなど台湾の大企業は国家級のプロジェクトから生まれている。TSMCは張忠謀(モリス・チャン)の志に台湾の産官学が伴走した成果である。
ラピダスがよき先例となれば、NTT上場と同様、資金が国家に還流していく。大学も同様であり、熊本では熊本大学の学長や熊本県立大理事長のリーダーシップのもと、志あるイノベーターを産官政金がサポートしながら、アジャイルな社会実装が進んでいる。
考えてみればソニーグループやホンダなどもイノベーターの志であった。これまでは産官学が伴走するというより、PDCAの「C」にこだわってスピードを阻害してきた。これからは私益と公益があいまった、日本ならではの伴走型イノベーションモデルの確立を急がねばならない。
<ポイント>
○選択と集中より横断型のシナジーが重要
○プロジェクトは高速で回すのが必須条件
○企業のスキルを政府や金融も共有すべし
わかばやし・ひでき 59年生まれ。東京大院修了。アナリストなどを経て現職。専門は技術経営(MOT)
金融が支配する世界(9) 問題視される負の側面 中央大学准教授 小倉将志郎(やさしい経済学)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 35ページ 853文字 PDF有 書誌情報]
金融の影響・支配が強まることは、経済・社会に正負両側面の様々な含意を有します。ここでは負の側面を3つ取り上げます。
第1は、金融不安定性の高まりです。1970年代以降、バブルとその崩壊を伴う金融危機は世界中で繰り返し発生しています。世界金融危機(GFC)を機に、こうした状況を金融危機の「破滅のループ」と呼ぶ研究者もいます。その原因について米エール大学のロバート・シラー教授は行動経済学的分析から、投資家による「根拠なき熱狂」の発生を強調しています。
第2は、不公正性の高まりです。大手金融機関が主導する様々な金融イノベーションは、大手金融機関自体に巨額の利益をもたらしました。一方で、そうした利益を生み出すプロセスには、複雑な租税回避スキームが組み込まれていることが指摘されています。
大手金融機関が政治力などを行使して、特権的な地位を獲得している場合、過度のリスクテイクといった活動も許容されがちです。また、資金調達面での特別な優位性や巨額損失発生時の政府による救済にもつながります。こうした点は不公正性の高まりと認識され、多くの研究者が「損失の社会化と利益の私物化」として批判しています。
第3は、欧米を中心に問題視されるようになっている格差の拡大です。その原因として新自由主義やグローバル化、産業構造の変化、情報化など様々な要因が指摘されており、格差はそれらが複雑に絡み合った構造的問題といえます。
こうした格差拡大には金融化も大きく影響しているようです。一例が株主価値重視の企業経営の普及です。企業利益の分配において株主分配を高める一方で労働分配が抑制され、中間層が侵食・解体されているとの指摘もあります。その半面、金融資産を保有する一握りの富裕層により富が集中するという状況は、多くの経済学者がデータをもとに指摘しています。
金融化の下で大手金融機関が得る巨額の利益や、それらが危機に陥った際の救済資金の源泉は、遡れば一般家計に行き着きます。この面でも格差拡大に金融化が大きく影響しています。
「ツーリズム」を見誤るな EYストラテジー・アンド・コンサルティング 多摩大学ルール形成戦略研究所 平林知高(私見卓見)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 35ページ 0文字 書誌情報]
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特集――大学改革シンポジウム「AIとの共生どう進める」、対談「AIを使いこなすには」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1797文字 PDF有 書誌情報]
新井・国立情報学研究所教授 チャットGPTは嘘をつく
池上氏 今こそ求められる読解力
シンポジウムではまず、国立情報学研究所の新井紀子教授とジャーナリストの池上彰氏が「AIを使いこなすには」というテーマで対談した。主なやりとりは次の通り。
池上氏 AIといっても、実にいろいろある。わかりやすいところで言うと、Chat(チャット)GPTのようなものもあり、最近は中国製のDeepSeek(ディープシーク)が出てきたりもしている。
新井氏 生成AIはもう2年ぐらい前になるが、米オープンAIが「大規模言語モデル」のGPTをもとに、チャット、つまり対話型で自然言語でやりとりすることができるようなAIをつくった。これはAI界の民主化といわれている。
池上氏 民主化とは。
新井氏 AIプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の頃は、実際に試験の問題を画像で撮って入れると東ロボくんが解いてくれるのであれば、別に私たちが研究しなくてもよかった。だが、機械が読み込めるように入力をつくることが大変だったため、一般の方は使えなかった。チャットGPTは滑らかな言語を操ることを最適化しているが、ハルシネーション(幻覚)という副作用が出てしまった。例えば、前の総理大臣の岸田文雄さんについて「どんな経歴の方ですか」と聞くと、最初によく出てきたのは「東京大学法学部を卒業後、大蔵省にお入りになり」という間違った答えが一番多かった。
池上氏 まさにある種の統計学的な処理でつながっている。
新井氏 ハルシネーションとは、でっち上げているということだ。
池上氏 つまり、流ちょうな日本語でしゃべると信じてしまうが、滑らかな日本語をでっち上げているわけだ。
新井氏 だから、正しいことを教えられないのかとよく聞かれる。今のチャットGPTは、学習しているものが何十兆とか何百兆とかに及ぶ。その中で、正しい、正しくないとかは教えられない。
池上氏 最近のチャットGPTではすごく流ちょうな日本語が出るだけで、それを信用してしまいかねない。
新井氏 大学の先生方も大変だ。リポートを学生がチャットGPTで書いてくる。もっともらしいことが書いてある。これを全部ファクトチェックすると、200人分もきたら一部は気づかないかもしれない。
池上氏 チャットGPTに正誤をチェックさせるのは無理か。
新井氏 できない。
池上氏 ではAIとどう付き合ったらいいのか。
新井氏 必ずチャットGPTはをつく。それを制御し、ここは違うと直しながら都合のいいところだけを使って自分の仕事を効率よくする人と、チャットGPTの出力を正しく読めないのでそのまま使って失敗する人の2種類に人類は分かれていくと思う。
池上氏 特に大学などの教育現場ではAIをどう使いこなすかを教えなければいけない。
新井氏 チャットGPTを利用するには出力文を正確に読んで、おかしいところをチェックして、ファクトチェックができる能力を前提にしていないと駄目だ。
池上氏 一般的によく読解力という言い方をするが、AI時代の読解力ということか。
新井氏 私は今回、「シン読解力」という新しい造語をつくった。日本人はどうしても読解力というと、日本漢字能力検定を受けようなどとなってしまう。そうではなくて、私たちがチャットGPTを使いこなすにしても、読むのは説明文だ。だが、教科書とか新聞をちゃんと読めているかを試すリーディングスキルテストをすると、半分が読めていない。
池上氏 AIを使いこなす上での留意点は。
新井氏 実はチャットGPTを使いこなす上で、盲点だったのがチャットGPTの出力した説明文の読解だ。400字とかの出力を正確に読めるかということだ。これを使いこなす側になるのか、AIに使われる側になるかという線引きがここで決まってくる。チャットGPTのようなAIを活用しなければいけない世の中だからこそ、基盤として必要なのは「シン読解力」ということだ。
池上氏 やはり教育の現場だと、チャットGPTとどのように付き合うのかとか、どう正確にそれを引用するのかということばかり考えていたが、そもそもチャットGPTから出てくるもの自体を読み解くことができるかという、ある種、そういう読解力が今こそ求められているということのようだ。
【図・写真】対談する新井氏(右)と池上氏
特集――大学改革シンポジウム「AIとの共生どう進める」、「どう使うか」を考えよ、4氏パネル討論 地域の課題解決にも有効[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1558文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞社は1月30日、大学改革シンポジウム「AIとの共生 どう進める」を東京・大手町の日経ホールで開いた。人工知能(AI)を使いこなす方法について、国立情報学研究所の新井紀子教授とジャーナリストの池上彰・東京科学大学特命教授が対談した。続くパネル討論では池上氏が司会し、3大学の教員がAIを活用する教育の課題と展望などを議論した。
パネル討論には巳波弘佳・関西学院大学副学長、桜井鉄也・筑波大学教授、松本慎平・広島工業大学教授が参加。池上氏がモデレーターを務めた。
池上氏 大学はAIとの共生をどう進めるか。
巳波氏 関西学院大学は「AI活用人材育成プログラム」を通して、AIの活用方法を徹底的に学ぶ教育プログラムを構築している。AIの技術を学ぶだけではなく、どう使えば仕事や生活が便利になるのかを教えている。そのためのいわゆる「型」というものを教育の中で伝えることに努めている。
桜井氏 筑波大学は「人工知能科学センター」を2017年に設け、AIに関連する基礎的分野の研究はもちろん、ヘルスケアからスポーツまで様々な応用分野で学際的な研究をしている。24年には米ワシントン大学と連携し、AI半導体大手の米エヌビディア、ネット通販のアマゾン・ドット・コムなども参加する形で研究と学生の育成も進めている。
松本氏 広島工業大学は20年に「IoT・AI・データサイエンス教育研究推進センター」を立ち上げ、AIの活用方法や、AIを軸にした研究者や地域とのつながりを推進している。AIを活用するだけではなく、さらにその活用の結果に価値を見いだせる人材の育成を目指している。
池上氏 AIを活用した研究、教育、地域課題などへの活用方法という3つのテーマがでた。まず、AIを教育の場においてどう活用するのか。
巳波氏 AIの技術だけ学んでも、活用できるようにはならない。本学の研究室ではプログラミングはChat(チャット)GPTや生成AIにある程度を任せる。ただ全体の設計は学生がやる必要がある。そしてそこをどうつくっていくか、ストーリーをつくるところでは学生が一生懸命考える。そして、そこからさらに上の段階へと大学が導くという形で教えなければならないのではないか。
池上氏 AIをどこにどう活用していくのかを学生に気付かせる工夫は。
桜井氏 植物学者やアスリートなど多種多様な分野を専門とする教員、学生らがチームを組み、各課題に対し、新たなアイデアを考える場を設けている。例えば情報システム系を専攻する学生同士だと思いつかなくても、体育の学生など違う分野の学生と一緒に取り組むことで、新しい発想が生まれる。
池上氏 もう一つの大きな課題として、AIは地域にどのように貢献できるのかがある。
松本氏 地域課題の解決に有効だ。自治体、またはそこの住民や企業など様々な利害関係者と学生がつながれる場を提供している。そこから、各現場がどういった課題に直面しているのか。授業や課外活動などを通して学び、AIの活用による解決の機会を提供している。大学がハブのような役割を担い、地域の中で人材を回していく枠組みを形成することもできる。
みわ・ひろよし 1992年東京大理学部卒、2000年京都大博士号取得。NTT研究所を経て02年関西学院大理工学部情報科学科専任講師。助教授を経て12年教授、21年から工学部情報工学課程教授。21年4月から現職。情報化推進機構長やAI活用人材育成プログラム統括を兼任。
さくらい・てつや 1984年名古屋大工学部を卒業。86年同大大学院工学研究科博士課程前期課程を修了。同大助手や筑波大講師、同大助教授を経て2005年から現職。17年から同大人工知能科学センター長を務める。専門は数理アルゴリズム。
特集――大学改革シンポジウム「AIとの共生どう進める」、4氏パネル討論 主体は人間、倫理観持って、適材適所の人材育成必須[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 37ページ 2408文字 PDF有 書誌情報]
池上氏 大学で自分の能力をどう高めていくか、考える学生は多い。地域貢献できるということを知ると、モチベーションの向上につながるのでは。
松本氏 人工知能(AI)教育をきっかけに自分の武器、あるいは専門性を身に付けて、周りの課題解決に役立てたいと志す学生は多い。そうした教育をできるだけ多く取り入れれば、就職活動などにつながり、学生にとってはそれ以上の学習効果もある。
池上氏 中国が低コストの生成AI「ディープシーク」の開発に成功し、世界に衝撃を与えた。
巳波氏 技術的には非常に興味深い。ただ、従来のものとあまり大差はないと感じる。AIに完璧な答えを求めること自体が間違っている。何事も常に疑っていかないといけない。結論を言えば、便利なものが1つ増えた感覚だ。
池上氏 生成AIに正確さを求めてはいけないのか。
巳波氏 正確さとは、自分が正解だと蓋然性が高く認識できるものだ。本来は人間自身に主体性があり、主体的に考え、正しいか、間違っているかは人間が見つけなければならない。
池上氏 AIの倫理という観点で、各大学はどのような取り組みを実施しているのか。
巳波氏 教育プログラムの中では、AI倫理について学ぶ機会も設けている。大学としても授業やゼミの中で学生や研究者自身が軍事研究ではなく、より肯定的なAIの活用を徹底しなければならないし、そういう雰囲気を醸成していかないといけない。
桜井氏 画像認識など、医療の分野では多くの人々の健康に貢献している。一方で、軍事にも活用でき、線引きが難しいという点は否めない。その上で、重要になるのが研究に対する臨み方だ。
松本氏 授業の中で技術者倫理に関する教育や、SNSの活用方法などを扱う情報倫理を教えている。現場に出て、地域課題を技術で解決する経験を積んでもらうことによって、AI倫理を自分の経験から言葉で説明できるような教育を目指している。
池上氏 情報工学など専門の学生の育成は当然していると思うが、それ以外に文系など多種多様な学生がいるなかでAI人材を育成していく課題は。
巳波氏 AIを教えるとなると、どうしても数学やプログラミングから教えることが多い。しかし、それでは苦手な人に対してフィルターがかかってしまう。各学生が得意なところに重きを置きながら、教えることが大事だ。
松本氏 使い方はもちろん、適材適所で社会に対してAIの活用方法そのものをうまく発信できる人材を育てる必要がある。
桜井氏 2019年からは、入学して1年生の段階から文理を問わず、全学生がデータサイエンスを学ぶことを必修化している。基本的な知識を身に付けた上で、具体的なデータが収集できる分野や、課題を発見することによってスキルアップを目指してもらう。
池上氏 全国の大学でデータサイエンスブームが起きている。文系の大学でもデータサイエンス学部をつくっているが、人材不足に直面している。
桜井氏 今から教育するのでは間に合わない。情報の専門家だけではなく、各分野でAIの活用経験のある人が教える仕組みをつくっていく必要がある。そのためには、応用分野での活用経験のある人を育てていき、その人がまた自分の分野で使える人を増やしていくプロセスを回していくことが重要だ。
巳波氏 AIに直接教えてもらうという手法もある。生成AIの登場によりそれはもう一部可能になりつつある。実際に米国では、様々な教育にAIを活用している。本学の教育プログラムもeラーニングで実施しており、年間で6000人ほどが受講しているが、質疑応答に関してはAIが対応している。
池上氏 AIのリカレント教育について、大学の役割はどこにあるのか。
松本氏 社会人向けのAIやデータサイエンスに関する情報の教育プログラムも展開している。一方で、そこで学んだ人が仕事などの中でどう活用しているかをうまく把握できるような仕組みも必要だ。
池上氏 最後にメッセージを。
巳波氏 AIと共生できるかは、我々人類がどうするかという意志を意味する。幸いにして、AIはまだ自律的に進化するようなレベルには達していない。軍事研究のように人類に抵抗しうるようなものにすることも可能だ。だが、今ならまだ間に合う。AIの使い方を発信することにより、社会とともにAIを発展させていくことが大学の使命だ。
桜井氏 様々な人たちがAIに関するアイデアを出し、それを試せる環境を整えることが重要だ。その中で今まで考えつかなかったようなものが生まれる。一方で、安全やルールなどの側面も含めて、社会インフラとしてどうつくっていくかを考える必要もある。
松本氏 まずは活用することが大事だ。どこまでできるのか、どういった形で役立つのか、理解していく必要がある。そして、その中でAIをどういった形で役立てていきたいか発信することが重要だ。
池上氏 今の若い学生はデジタルネーティブだ。その一方で、私のようなアナログな人間だからこそ見える側面もある。今まではリスクの側面も指摘されていたが、米国なども方針を転換した。学生にはまさにAIとの共生を伝えることが、今の大学の役割なのではないか。
まつもと・しんぺい 2002年広島県立大卒。04年同大大学院経営情報学研究科修了。大阪大大学院工学研究科特任研究員を経て07年に同大大学院博士号取得。13年広島工業大情報学部准教授。21年から現職。23年にIoT・AI・データサイエンス教育研究推進センター長に就任。
いけがみ・あきら 1973年NHK入局。2005年独立。政治、経済、宗教、文化など幅広く取材している。12年東京工業大(現東京科学大)教授、16年から名城大教授、東京科学大特命教授。コラム「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」を日本経済新聞に連載中。
【図・写真】討論する(左から)池上、巳波、桜井、松本の各氏
特集――大学改革シンポジウム「AIとの共生どう進める」、論文・リポートなどで利用経験 「AIに丸投げ」事例も[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 37ページ 615文字 PDF有 書誌情報]
適切指導、教員の手腕問われる
全国大学生活協同組合連合会が昨年3月に発表した調査によると、半数近くの学生が「Chat(チャット)GPT」などの生成AI(人工知能)について、利用経験があると答えた。生成AIを利用する目的では「論文・リポートの作成」が2割強を占め最も多く、「翻訳・外国語作文」や「相談・雑談相手」が続く。
実際の大学の授業ではリポートなどの作成に生成AIを使う学生は一段と増えており、その中には自身で考えずに生成AIに丸投げしている例もある。
大学のAI事情に詳しい米アクセンチュア日本法人の根本武マネジング・ディレクターは「生成AIを活用していく前提のもとで、教育プログラムをつくることを考えないといけない」と指摘。「大学によっては生成AIを利用したリポートなどを提出させた後に、さらにリポートを課すなどの教育プログラムを実施しているところもある」と話す。
首都圏にある大学の授業では「10年後の夢」と題したリポートを提出させている。AIは学生本人の夢を知らないため、学生自身の手でしか書けない文章を提出させることで、想像力などを高めるのが狙いだ。
AI時代は教育の本質を見詰め直す機会と捉えれば、AIを使いこなす方策もおのずと見えてくる。生成AIを上手に活用する授業をどのように進めるか。教員の手腕が問われる場面が増えそうだ。今後は学生に考える力を身に付けさせる大学と、そうでない大学との二極化が進む恐れもある。
特集――大学改革シンポジウム「AIとの共生どう進める」、参加者「人間としての基本能力必須」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 37ページ 339文字 PDF有 書誌情報]
シンポジウムのアンケートでは、大学でのAIを活用した教育について「他者に依存することなく、わが事として、これからどういう社会にしていくのか、どのようにAIと共生していけばいいのかを考える契機になった」「ディープシークなど最新の情報も取り上げており、興味深かった」などの意見が出された。
パネリストの顔ぶれは関東圏の国立大学、関西圏の私立大学、中国圏の工業大学というそれぞれ立場が異なる教員だったが「現在のAIに関する各大学の考え方について、色々な視点から意見が述べられていて参考になった」と振り返った。
新井教授と池上氏の対談について「AIを使いこなすにはシン読解力が必要とのコメントがあり、人間としての基本的な能力を備える必要があることを再認識できた」との感想も寄せられた。
新監督が吹かす風2025J1開幕(下)FC東京、精度高め素早く 松橋力蔵監督 攻めの間口広げる[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 1247文字 PDF有 書誌情報]
東京勢の中で昨季のFC東京は昇格組の3位町田、6位東京Vの後塵(こうじん)を拝し7位に終わった。原因を「攻守にわたる戦術の積み上げ不足」(小原光城ゼネラルマネジャー)としたシーズンオフ、16位の新潟から松橋力蔵監督を招請するというエッジの効いた人選を行った。
「まさかという感じ。まだまだ監督として未熟なのに」。首都クラブへの〝ご栄転〟に新監督は驚きを隠さない。一方で「ありのまま飾らずにやっていくだけ」と気負いもない。初々しさと落ち着きの同居はJの監督歴は4年目ながら、年齢は56歳というキャリアのせいか。
新潟の3年間で高い評価を得た。戦力差に臆することなく堂々と張ったポゼッションサッカー。昨季の新潟の平均ボール支配率は横浜Mの57.6%に次ぐ56.6%の2位だった。しかしそのスタイルをそのままFC東京に移植する気はない。
「ボールを大事にイニシアチブを持ってプレーするのは自分に染み込み、にじみ出るサッカー観」ではあるが、勝負となれば、時に手放すこともいとわない。「理念は大事に、手法は柔軟に」を信条とする。
監督としてまずやるべきはニュートラルに選手の力を見極めること。その上で勝利に結びつく、選手の特長や可能性を最大限に引き出す組み合わせを考える。戦術はその支えになるもので「スタイルありきで、そのスタイルを貫くためにプレーするわけではない」。
前線のスピードを生かしたカウンターには定評があるFC東京の、その「角」は矯めることなく攻めの間口を広げる。期待されていることは重々承知だ。
こだわるのは細部の精密さ。「システムの中で攻撃の優位性がどう生まれるかとか、ボールを奪うための全員の立ち位置とか。1歩、2歩、1センチ、2センチの違いを突き詰めようと。本人はやれているつもりでも、端から見て足りなければ嫌がられても言い続ける」
「当たり前のことを精度高くやる。その軸なしには大きな絵も描けないわけで。正確さにこだわることが結局スピードを一番上げることにもつながる」
新天地に来て、選手の理解力の高さに驚いている。「短いセッションの中でここまでやれるのかと。(指導に対する)リアクションの速さが素晴らしい」。フロントは監督のコーチの掌握力をたたえ、チームの雰囲気が明るくなったと喜ぶ。
影響を受けた人物に日産時代の大先輩だった木村和司さんを挙げる。元日本代表でFKの達人だったレジェンドに「サッカーとは永遠に追求だ」と説かれ、それを肝に銘じて歩き続けてきた。「今の選手にもそれは求めたいところ」。万年中位に甘んじるチームをここから深く耕す。
(武智幸徳)
=おわり
まつはし・りきぞう 1968年生まれ。千葉・市原緑高から日産(現横浜M)に入団し京都でもプレー。引退後は横浜Mで育成部門の監督やトップチームのコーチを務めた。22年にJ2新潟の監督に就任、1年目で優勝とJ1昇格を果たす。24年ルヴァン杯準優勝。
【図・写真】「スタイルありきでプレーするわけではない」と述べる松橋監督
ヤクルト・奥川、力強い直球 エース不在の救世主に(キャンプリポート)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 1154文字 PDF有 書誌情報]
「不安な要素の大半が投手陣」と話すだけあって、ヤクルト・高津臣吾監督の足はブルペンに向くことが多い。球界最年長の45歳、石川雅規から23歳の奥川恭伸らまで、幅広い年齢の投手の投球をじっと見つめ、声をかけては状態の把握に努める。
昨季のチーム防御率はリーグワーストの3.64。2桁勝利はおろか規定投球回に達した投手もゼロで、相変わらずのエース不在と台所事情の苦しさが2年連続5位という低迷の主因になった。
木沢尚文や大西広樹ら昨季実績を残した救援投手は2軍キャンプでマイペースの調整。一方で1軍キャンプには、監督が発破をかけたい若手や新加入の選手を多く集めた。
昨季先発で3勝を挙げた5年目左腕の山野太一は持ち球のスライダーについて、古田敦也臨時コーチの勧めで右打者の膝元へ曲がり落ちる軌道の球を新たに習得中。新外国人右腕のピーター・ランバートも有力な先発候補だ。
そんな中、高津監督はある主戦投手に熱い視線を注ぐ。6年目の奥川だ。「みんなにエース格として柱になってほしいが、特にヤス(奥川)の場合はこれまで(ケガなどで)バタバタしたので、1年間頑張ったねというシーズンにしてほしい」
奥川は2年目の2021年に9勝を挙げたが、3年目以降はケガに苦しんだ。復活を期待された昨季は7試合で3勝。ふがいなさを痛感した分、今季は「誰にも何も言わせないような、それくらいの気持ちでやっていく。ダメだったら仕方ない」と力を込める。
昨季のキャンプでは、ケガによるブランクを埋めようと必死にウエートトレーニングに取り組んだが、過度な負荷があだとなって大幅な出遅れと途中離脱につながった。今回はオフに投げ込みやウエートトレーニングを重ね、キャンプではあえて球数などに制限をかけ、オーバーワークにならないように工夫する。
それでいて、投げる球の質は高い。昨季まで2軍担当として奥川を見てきた小野寺力投手コーチは「球速やキャッチャーミットに収まる球の重さが去年よりもある」。第1クールに奥川の投球を見た高津監督も「びっくりした。このような球を投げられるなんて」と直球の力強さをたたえた。
勝利数などの成績・数字へのこだわりは、奥川にはない。「とにかく勝つ。投げた試合は全部勝つつもり」。シーズンを通じてローテーションを守れれば、自身初の2桁勝利も見えてくるだろう。
昨季8勝の高橋奎二に、チームトップタイの9勝を挙げた吉村貢司郎と、左右の柱として先発陣を支えた27歳の同学年コンビも気を引き締める。「今季は僕らがヤクルトを背負っていくという気持ち」と高橋。エース不在の状況を打開した先に3年ぶりのリーグ優勝が待つと信じ、切磋琢磨(せっさたくま)の日々を過ごす。
(宮本つきひ)
【図・写真】実戦形式の練習に登板したヤクルト・奥川
吉田さん 不世出の遊撃手 権藤博(悠々球論)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 824文字 PDF有 書誌情報]
キャンプの取材で、内野のノックを見る。今の選手はうまい。とは思うが、70年あまり野球をみてきて、比べる者のない選手として、阪神の吉田義男さんがいる。
遊撃手最多のベストナイン9度。神業のグラブさばきはサーカスといわれていた。捕った、と思う間もなく送球され、一塁手の藤本勝巳さんがベースに入るのを待ちかねるように届く。
中日の私にとって、名手ぞろいの阪神内野陣は大敵だった。同時に、あこがれの存在だった。遊撃吉田、三塁三宅秀史、二塁鎌田実の華麗な動きは試合前のノックから曲芸になっていて、我々プロ仲間もみとれていた。
愛称「三毛猫」の三宅さんは、本当にネコのように、音もなくゴロに忍び寄ってさばいた。ファウルフライを追ってフェンスに飛び乗るしなやかな動きも、忘れられない。
二塁の鎌田さんはとぼけたプレーが持ち味。ゴロが転がり、三塁走者が本塁に突っ込んだとする。しずしずと球に体を寄せる鎌田さんの動きから、本塁はあきらめた、と誰もが思う。ところが、一塁送球とみせかけながら本塁へ送る。油断していた走者はアウト。そんなシーンを何度か見た。
吉田さんのグラブの使い方は独特だった。捕るというよりは、ゴロをはじいて右手に移すだけ。ただの板切れのようなものだ。強い打球は痛いから、グラブをはめていただけで、本当は素手でもよかったのだろう。
「ハーフバウンドが一番やりやすい」と聞いたときは仰天した。普通はイレギュラーしにくいショートバウンドか、バウンドして落ちてくるところを捕る。ハーフバウンドはどう跳ねるかわからず、一番難しい。
吉田さんはそれがいいという。ショートバウンドを低い姿勢で捕るより、高い位置で捕った方が送球しやすい、というわけだったのか。確かなのはゴロが跳ねても、沈んでも平気だったこと。吉田さんの辞書にイレギュラーという文字はなかった。
もう、あんな遊撃手は出てこない……。3日に亡くなった吉田さんへのたむけの言葉としたい。
(野球評論家)
(サッカー)横浜M、上海申花下す1―0 ACLE 新体制完封発進、朴「ほっとした」[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 533文字 PDF有 書誌情報]
サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)は12日、各地で東地区の1次リーグ第7戦が行われ、既に決勝トーナメント進出が決まっていた横浜Mはホームで上海申花(中国)を1―0で退け、勝ち点16に伸ばした。神戸と勝ち点で並び、得失点差で首位。ヤンマテウスが前半にゴールを挙げた。上海申花は同7。
1次リーグは東西12チームずつに分かれて争い、各8位までが決勝トーナメントに進む。
◇
イングランド代表のコーチなどを歴任したホーランド新監督を迎えた横浜Mが新体制の初戦で無失点勝利を飾った。慣れ親しんだ4バックから3バックに陣形を変え、相手ボールになるとしっかり自陣にブロックをつくる堅実な試合運び。「まずは失点を減らすこと」をテーマに掲げていた監督のもと、守備を再構築してきた成果が見えた。
決勝点はブラジル人コンビから生まれた。左足の一振りで鮮やかに決めたヤンマテウスは「アンデルソンロペスがヒールパスですごくいいボールをくれた。ずっといっしょにプレーしているからこういう連係ができる」。鳥栖から5年ぶりに復帰し、安定したプレーを見せたGK朴一圭は「ほっとしたに尽きる」と話した。
【図・写真】前半、先制ゴールを決め、雄たけびを上げる横浜Mのヤンマテウス
大谷・山本・佐々木が集結 各自で練習 きょうキャンプイン[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 406文字 PDF有 書誌情報]
【グレンデール(米アリゾナ州)=共同】米大リーグ、ドジャースの大谷、山本、佐々木の日本勢3人が11日、キャンプ地のアリゾナ州グレンデールに初めてそろい、各自で練習に取り組んだ。当初はバッテリー組がこの日キャンプイン予定だったが、身体検査日の変更で1日遅れ、12日(日本時間13日)となった。
「二刀流」復活を目指す大谷はキャッチボールで相手を座らせて13球を投げた。マイナー契約で今季加入した佐々木は約20分間のキャッチボールやダッシュを実施。メジャー2年目となる山本はブルペン入りし、30球の投球練習を行った。
キャンプが始まっているカブスの今永は内野の動きと連係した守備練習で汗を流し、鈴木は14日の野手組の始動に備え、守備練習などを行った。
12日はパドレスのダルビッシュと松井、エンゼルスの菊池、ナショナルズの小笠原、メッツの千賀、タイガースの前田、フィリーズとマイナー契約の青柳もスタートを切る予定。
(サッカー)レアル先勝、マンC下す 欧州CL PO第1戦[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 335文字 PDF有 書誌情報]
【マンチェスター(英国)=共同】サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)は11日、各地で決勝トーナメント進出を懸けたプレーオフ(PO)の第1戦が行われ、昨季覇者のレアル・マドリード(スペイン)はアウェーで2季前の王者マンチェスター・シティー(イングランド)に3―2で先勝した。
守田英正が62分から出場したスポルティング(ポルトガル)はホームでドルトムント(ドイツ)に0―3で敗れた。パリ・サンジェルマンはブレストとのフランス勢対決に3―0で快勝。ユベントス(イタリア)はPSVアイントホーフェン(オランダ)を2―1で下した。
今大会から新方式が導入され、36チームが参加した1次リーグの9~24位が決勝トーナメント進出を懸けてホームアンドアウェー方式のPOを争う。
大谷・山本・佐々木が集結――佐々木加入にド軍歓迎の声[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 319文字 PDF有 書誌情報]
米大リーグ、ドジャースの佐々木が、キャンプ地では初めて公の前に登場。バッテリー組のキャンプインが突然11日から12日に変更され、ファンは球団施設に入れず柵越しの見学を余儀なくされた。佐々木、大谷、山本の日本人トリオは元気に体を動かし、チームメートからは「令和の怪物」と呼ばれる剛腕の加入を歓迎する声が上がった。
佐々木は午前8時半ごろにパーカ姿で施設内を見学した。一度クラブハウスに戻り、昼過ぎにチームカラーの青色のTシャツ姿で再びグラウンドへ。プライアー投手コーチらが見守る中、約30メートルのキャッチボール。ダッシュにも取り組み新天地でのキャンプに備えた。
(グレンデール=共同)
【図・写真】キャッチボールするドジャース・佐々木=共同
ホーバス監督、批判に「残念」 八村の発言巡り[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 181文字 PDF有 書誌情報]
バスケットボール男子日本代表のトム・ホーバス監督が12日、米プロNBAレーカーズの八村塁から代表のあり方や監督人事で批判を受けたことについて「残念」などと述べた。東京都内でアジア・カップ予選直前合宿の取材対応中に答えた。
批判された後に八村とは「話していない」とし「間違えたくないから」と断った上で、英語で「皆にそれぞれの意見がある。あれは彼の意見」と語った。
吉田・森田組、アイスダンス「金」 冬季アジア大会 スキー笠村は2冠[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 41ページ 0文字 書誌情報]
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広域降灰に警報・注意報 気象庁導入へ 富士山など噴火想定 量やエリア予測し対策[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 1055文字 PDF有 書誌情報]
富士山などの大規模噴火によって広域に積もる火山灰について、気象庁は12日の有識者検討会で、重大な災害や生活への影響の可能性を伝える「警報・注意報」を導入する案を示した。降灰の量やエリアを予測し、首都圏の交通機関などに対策を求める。数年後の運用開始に向け、今春に検討会が報告書をまとめる。
気象庁は現在、火砕流や大きな噴石によって活火山周辺の住民に危険が及ぶ場合に「噴火警報」を発表する。降灰に関する警報や注意報はなく、噴火後に出す予報の量の区分は最大「1ミリ以上」となっている。富士山の大規模噴火がもたらすような大量の降灰に対応できないとの指摘があった。
12日の検討会では具体的にどのような情報を発表するのか議論した。気象庁が示した案では、降り積もる火山灰が3センチ以上の地域に「降灰警報」を出し、0.1ミリ以上なら「降灰注意報」を出す。6時間先までの見込みをもとに灰が積もる量を予測する。
内閣府によると、火山灰が降雨時に30センチ以上積もると木造家屋が倒壊する危険性が高まり、頑丈な建物などへの避難が必要だ。
気象庁は30センチ以上の場合に警報よりも強い表現で避難を呼びかける案も検討している。
3センチ以上の灰が積もると降雨時に車が通行できなくなるおそれがあり、大規模な交通障害に警戒が必要になる。新たな警報によって人的被害や生活インフラに影響が出る可能性を伝え、自治体や事業者に早めの対応を促す。
気象庁の有識者検討会は1月、広域降灰の予測情報の導入について議論を開始。警報を解除するタイミングや既存の噴火警報との関係性などをめぐり、有識者の意見が分かれた論点もあり、3月下旬の検討会を経て報告書をまとめる。
富士山は5600年前から小中規模を含めて約180回の噴火が起きたとされる。1707年に起きた大規模な「宝永噴火」から300年以上経過し、専門家はいつ噴火してもおかしくないとみている。
仮に噴火が発生した場合、風向きや風速によって周辺の自治体だけでなく首都圏に大量の灰が降る可能性がある。
政府が2020年に公表した富士山噴火の被害想定によると、最悪の場合、3時間後に東京都心で火山灰が積もる。15日目には神奈川県や山梨県で30センチ以上、都心で10センチ程度に達する。
家屋や道路だけでなく、鉄道網や航空機の運航にも支障が出る。雨が降っているときには電気設備に火山灰が付着して停電するリスクがある。通信機器の不具合や精密機器の故障なども生じ、国の推計では最大2兆5千億円の経済被害が出る。
1票の格差、大阪・札幌・広島で「合憲」 高裁判決、昨年衆院選[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 359文字 PDF有 書誌情報]
「1票の格差」が最大2.06倍だった2024年の衆院選は投票価値の平等を定める憲法の規定に反するとして、弁護士グループが全国で選挙無効を求めた訴訟の判決が12日、大阪、札幌、広島各高裁であった。いずれも「合憲」と判断し、請求を棄却した。
同年の衆院選は20年の国勢調査の結果から15都県で小選挙区の定数を「10増10減」する区割り変更が適用された初めての選挙だった。定数は人口比を反映しやすいとされる議席配分方法「アダムズ方式」に基づいて算出された。
大阪高裁の田中健治裁判長は判決理由で、新たな区割りの合理性を認め、格差が2倍以上となった点について「程度は著しいとはいえない」などと指摘した。
升永英俊弁護士ら2つのグループは289小選挙区のやり直しを求めて全国14の高裁・高裁支部で計16件の訴訟を起こしている。
悠仁さま、舞鶴引揚記念館を訪問 シベリア抑留の展示見学[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 333文字 PDF有 書誌情報]
秋篠宮家の長男、悠仁さまは12日、戦後のシベリア抑留からの引き揚げに関する展示を行う舞鶴引揚記念館(京都府舞鶴市)を私的に訪問された。引き揚げ者が抑留中、紙の代わりに白樺(しらかば)の樹皮に日々の思いをつづり、日本に持ち帰った「白樺日誌」の展示を見て、「見つかったらすぐに没収されてしまうこともあるわけですよね」と述べられた。
引き揚げ者を受け入れた際の舞鶴の港を再現したジオラマ展示も見学された。
語り部として活動し、この日は案内役を務めた地元の高校生らに「シベリアとか向こうの港からは、どのくらいの距離が」と尋ねられた。
復元された、引き揚げ者を迎えた桟橋も視察された。
【図・写真】舞鶴引揚記念館を訪問し、舞鶴港のジオラマを見る悠仁さま(12日、京都府舞鶴市)
NHK自動翻訳、尖閣を中国名に AI多言語字幕終了[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 263文字 PDF有 書誌情報]
NHKは12日、国際放送での人工知能(AI)自動翻訳による多言語字幕サービスを終了したと発表した。10日に英語で伝えた沖縄県・尖閣諸島を巡るニュースについて、中国語字幕の一部で「釣魚島(尖閣諸島の中国名)」と表示されるケースが見つかり、信頼性と正確性に懸念があると判断した。
インターネットのライブストリーミング配信やアプリなどで、2020年4月から米グーグルのAI自動翻訳による多言語字幕サービスを提供していた。12日に開いた定例記者会見で稲葉延雄会長は「今後は独自のAI翻訳、生成AIシステムの開発を急ぎたい」と述べた。
世界学生囲碁王座戦、中大・林さん優勝 日本勢で8年ぶり[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 241文字 PDF有 書誌情報]
囲碁の学生世界ナンバーワンを決める第23回世界学生囲碁王座戦(日本経済新聞社、パンダネット、全日本学生囲碁連盟共催)が11~12日、東京都千代田区の日本棋院で開かれ、日本代表の林隆羽さん(中央大)が優勝した。日本勢の優勝は8年ぶり。2位は韓国の具本兼さん(ソウル大)、3位は中国の張宇飛さん(南京大)だった。
優勝した林さんは中央大で法律を学ぶ2年生。「どの対局も力を出し切って良い碁が打てた。しばらく日本勢が優勝から遠ざかっていたので、この上ない結果を出せてうれしい」と語った。
森邦子さん(森雅子参院議員の母)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 102文字 PDF有 書誌情報]
森 邦子さん(もり・くにこ=森雅子参院議員の母)2月9日死去、87歳。連絡先は福島県いわき市平五色町1の103の同議員事務所。告別式は2月16日午後1時から同市勿来町大高中郡123の4のアルコ会館勿来。
坂元良章氏(元栗本鉄工所社長)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
坂元 良章氏(さかもと・よしあき=元栗本鉄工所社長)2月2日、大腸がんのため死去、87歳。連絡先は同社秘書グループ。告別式は近親者で行った。喪主は長男、一彦氏。
安部彪氏(元会計検査院事務総長)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
安部 彪氏(あべ・たけし=元会計検査院事務総長)2月1日、虚血性心不全のため死去、87歳。連絡先は同院人事課。告別式は近親者で行った。喪主は妻、美也子さん。
樽井史朗氏(元キユーピー社長)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 49文字 PDF有 書誌情報]
樽井 史朗氏(たるい・しろう=元キユーピー社長)1月23日死去、91歳。告別式は近親者で行った。
大島渚賞に山中監督(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 156文字 PDF有 書誌情報]
一般社団法人PFF(ぴあフィルムフェスティバル)は第6回大島渚賞に映画監督の山中瑶子氏を選んだと発表した。同賞は映画の未来をひらき、世界へ羽ばたく新世代に贈られる。山中氏は監督作「ナミビアの砂漠」が第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した。3月16日に東京・丸ビルホールで授賞記念上映会を開く。
大西さんの打ち上げ前倒し NASA、来月12日にも(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
【ヒューストン=川原聡史】米航空宇宙局(NASA)は11日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士、大西卓哉さんの国際宇宙ステーション(ISS)への打ち上げを3月12日にも計画していると発表した。直前まで3月下旬以降の予定だったが前倒しする。ISSに長期滞在する宇宙飛行士との交代を早める。
藤井が叡王戦準決勝へ 将棋、八冠復帰目指す(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 131文字 PDF有 書誌情報]
将棋の第10期叡王戦本戦トーナメントの準々決勝は12日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、藤井聡太七冠(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=が戸辺誠七段(38)を破り、ベスト4へ進出した。全八冠復帰を目指す藤井七冠は、叡王戦挑戦まであと2勝とした。
フジ日枝氏宅に落書き 器物損壊容疑で捜査(短信)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の日枝久取締役相談役の東京都杉並区にある自宅で、塀に「フジは停波しろ」との落書きが見つかったことが12日、警視庁荻窪署への取材で分かった。器物損壊容疑で捜査している。
がん診断から1年、2年…5年生存率は年経れば改善 国立がんセンター初集計 乳がんは横ばい[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 652文字 PDF有 書誌情報]
国立がん研究センターは12日、2012年に全国のがん拠点病院などでがんと診断された患者約54万人について、診断から経過した期間ごとの5年後の生存率「サバイバー5年生存率」を初集計して公表した。
進行期で診断された場合は早期診断よりも生存率は低いが、乳がん以外の主ながんで1年生存するごとに5年生存率が改善する傾向が見られた。
同センター院内がん登録分析室の石井太祐研究員は「診断早期の病状が安定しない時期を乗り切った患者は、その後の5年生存率は上がることがデータで裏付けられた。進行がんの患者にとって前向きなメッセージになってほしい」と話している。
全国361施設の12年の院内がん登録データで10年後の情報を含む約54万3千例を分析した。
治療できる可能性が高い早期(ステージ1、2)に診断された場合、多くのがん種でサバイバー5年生存率は横ばいだったが、進行状態(ステージ3、4)での診断では1年生存するごとに5年生存率が上昇した。
例えばステージ4の胃がんは診断から1年未満の5年生存率5.5%に対し、1年経過で12.3%、3年で41.8%、5年で61.2%と大きく改善した。
一方、乳がんは、どの病期でも5年生存率はほぼ横ばいだった。長期にわたり病状が悪化するタイプがあるのが原因という。
また12年にがんと診断された患者で、がん以外による死亡も含め算出した10年生存率は46.6%だった。がん種別の10年生存率は大腸がん48.7%、非小細胞肺がん28.0%、胃がん47.6%、乳がん77.7%。
袖井林二郎氏(政治学者、法政大名誉教授)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 181文字 PDF有 書誌情報]
袖井 林二郎氏(そでい・りんじろう=政治学者、法政大名誉教授)2月10日、老衰のため死去、92歳。告別式は近親者で行う。喪主は妻、孝子さん。
占領期研究の第一人者で、専門は米国政治論や戦後日米関係史。GHQ(連合国軍総司令部)の最高司令官、マッカーサーの人物像や政策を検証した著書「マッカーサーの二千日」で大宅壮一ノンフィクション賞や毎日出版文化賞を受賞した。
福島重雄氏(元裁判官)(死去)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 42ページ 160文字 PDF有 書誌情報]
福島 重雄氏(ふくしま・しげお=元裁判官)2月8日、肺炎のため死去、94歳。告別式は行った。喪主は長男、和明さん。
札幌地裁時代の1973年、自衛隊の合憲性が争われた北海道長沼町のナイキミサイル基地訴訟で裁判長を務め、日本の裁判で唯一、自衛隊を戦力として認定し憲法違反と判断した。退官後は富山市で弁護士として活動した。
狙われるマンション積立金 管理委託に潜むリスク、信頼逆手に横領後絶たず[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 1482文字 PDF有 書誌情報]
マンション修繕積立金の横領事件が後を絶たない。共働き家庭の増加や入居者の高齢化に伴い、管理組合業務を外部委託する需要が高まった。不正リスクを排除し資産を守るには、住民自らチェックを担う仕組みが欠かせない。
「住民にどう説明すれば……」。約1年前、大阪府内にあるマンション管理組合の理事を務める女性は、修繕積立金を管理する定期口座の残高がゼロになっているのを知り、がくぜんとした。毎年、総会で示される預金残高証明書が偽造され、不正に気付けなかったという。
被害額は1億円超。管理会社のビケンテクノ側から、女性が住むマンションの担当をしていた元課長の男(68)=懲戒解雇=が組合から預かった通帳を使って金を無断で引き出していた疑いがあると説明を受けた。被害は弁済されたものの「総会に参加する住民はごくわずか。通帳の確認すらしておらず、油断していた」と反省する。
ビケンテクノが2024年2月に公表した調査報告書によると、男は管理組合の出納や理事会のサポートなどの業務に従事。9年間で計14のマンション管理組合の口座から無断で9億円超の資金に手を付けていたという。
大阪府警は1月、別の大阪市内のマンション管理組合の口座から修繕積立金など計約4700万円を着服したとして、この男を業務上横領容疑で逮捕。2月12日にも、同市の別の管理組合から計約4500万円を着服した疑いで再逮捕した。
なぜこれほど多額の資金が長期間にわたって発覚を免れながら着服され続けていたのか。
マンション管理適正化法は、管理会社が組合口座の通帳と印鑑をセットで保管することを禁じる。通常は住民代表の組合理事長らが銀行印を管理し、管理会社が修繕費などを出金する際はチェックできる態勢がとられている場合が多い。
だが男は担当していた管理組合のうち約半数の銀行印と通帳を自分で管理。社内には当時、管理業務を担う社員を監視・監督する立場の者がいなかったため、法令に違反している状況を把握できなかった。
被害に遭った管理組合側も通帳の開示を求めておらず、男が信頼を逆手に不正を重ね続けた実態が浮かぶ。
こうした事例は各地で起きている。23年6月には、埼玉県内のマンションの管理費約1200万円を着服したとして、ビルメンテナンス会社の担当者が業務上横領容疑で警視庁に逮捕された。
一般的に、分譲マンションの管理組合は住民らが輪番で役員を務め、理事会でルール整備や共用部の修繕について定期的に話し合う。
近年は多忙な共働き世帯の増加や住民の高齢化を背景に、従来のような出納業務だけでなく理事会機能そのものを丸ごと管理会社に外部委託する「第三者管理方式」を導入する事例が増えている。
マンション管理に関する国内市場は拡大しており、矢野経済研究所(東京・中野)によると、22年は約8200億円と13年から27%増加。30年には9700億円を超えると予測する。
横浜市立大学の斉藤広子教授(マンション管理学)は「マンションの管理は各戸の資産価値にも影響するだけに、外部委託による業務の効率化を図りつつ、住民自身による監視機能をどう維持していけるかが横領被害などを免れるカギになる」と指摘する。
理事会資料の共有や総会の議決権行使をオンライン化するなど、組合運営への心理的ハードルを下げる工夫も広がっているとしたうえで「業者側に丸投げするのではなく、自分たちの資産は自分たちで守るという意識が求められる」と話す。
(大野永暉)
【図・写真】1億円超の修繕積立金を不正に引き出されたマンションの管理組合理事(1月、大阪府)
狙われるマンション積立金――「修繕積立金が不足」36%[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 480文字 PDF有 書誌情報]
分譲マンションの区分所有者は、建物の外壁や屋根、エレベーターなどの共有部分を適切に維持管理していくために毎月定額を積み立てている。これが修繕積立金で、将来見込まれる修繕工事などを盛り込んだ長期修繕計画に基づいて設定される。
国土交通省によると、23年末時点の分譲マンション総数は約704万戸で、居住者数は約1500万人と推計される。このうち築40年以上は約136万戸。老朽化が進むなか、実際の修繕積立金が計画に比べて不足しているというマンションは全体の36%に及ぶとの調査もある。
積立金の徴収方法には毎月の積立額を変えない「均等積立方式」と、数年おきに積立金の額を引き上げる「段階増額積立方式」がある。
近年は新築当初の負担が少ない段階式を採用するマンションが増えているが、築年数の経過に伴う増額幅が想定より大きくなり支払いが困難になるケースも少なくない。
同省は24年6月、「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を改定。区分所有者から段階的に徴収する場合の最終額を均等で割った場合の1.1倍以内に抑えることを推奨し、計画的な積み立てを促している。
イセトー攻撃のランサム集団、中枢のロシア人ら逮捕 国際捜査[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 453文字 PDF有 書誌情報]
日米欧などの捜査当局が「8Base(エイトベース)」と名乗るランサムウエア(身代金要求型ウイルス)集団の中枢メンバーとみられるロシア国籍の男ら4人を国際共同捜査で逮捕した。主に中小企業を狙うハッカー集団で、日本では情報処理サービスを手掛けるイセトー(京都市)などを攻撃したとされる。
欧州刑事警察機構(ユーロポール)などの発表によると、タイの捜査当局が9日、ロシア国籍のロマーン・ベレジュノーイ容疑者(33)ら4人を逮捕した。ランサムウエアを使って標的を攻撃するグループを運営した疑いなどが持たれている。
潜伏先のタイ国内で身柄を拘束し、米国やスイスの捜査当局に引き渡した。各国捜査当局は関連する27台のサーバーを閉鎖した。
エイトベースは、ロシア国籍の男が中心人物だったとされるランサムウエア集団「Phobos(フォボス)」が提供するプログラムの亜種を使っていたとみられる。標的とした企業のデータを暗号化し、復号と引き換えに身代金を要求したうえ、リークサイトに暴露すると脅す「二重恐喝」の手口が目立つ。
南海トラフ時の応援、派遣自治体を事前割り当て[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 424文字 PDF有 書誌情報]
南海トラフ巨大地震で大きな被害が想定される静岡など10県に、応援職員を即時派遣する自治体の事前割り当てが12日、決まった。総務省が自治体関係者らでつくる協議会を開いて決定した。4月からの運用を目指す。
被災自治体に全国の自治体から支援に入る「応急対策職員派遣制度」の一環で、応援職員は避難所運営や罹災(りさい)証明書の発行などを担う。応援自治体は通常、災害発生後に割り当てるが、事前に決めておくことで円滑な派遣につなげる。
10県は、県域のほとんどが「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されている。応援自治体は福島、群馬、鳥取、佐賀など東北や内陸部、日本海側から、自治体間の距離などを考慮して選んだ。高知など特に被害が大きいと予想される5県には複数の自治体を割り当てた。
応援側は要請を待たず、災害対応に詳しい職員を先遣隊として派遣し、支援ニーズなどの情報収集に当たる。受け入れ側の県と、移動経路や宿泊拠点となる施設などについて協議を進める。
埼玉陥没、下水道利用の自粛を解除 2週間ぶり、120万人向け[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 349文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は12日正午、県内12市町の約120万人に求めていた下水道の利用自粛を解除した。進めてきた排水工事などの効果で、下水道管内の水位を減らすめどが立ったためだとしている。事故が起きた1月28日の自粛開始から、約2週間ぶりに普段通りの利用ができるようになった。
ただ県は今後、大雨などで管内の水位が上昇する恐れがある場合には、再び利用自粛を求める可能性があるとしている。
県によると、陥没現場から約30メートル下流の下水道管内でトラックの運転席部分を発見。不明の男性運転手(74)が中に取り残されている可能性があるとみている。県は11日、男性捜索に向け、下水道管内の水を止めるための工事を実施すると発表。完了までに約3カ月かかるとの見通しを示した。
孤立の宿泊客ら、ヘリで40人救助 福島の雪崩[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 305文字 PDF有 書誌情報]
福島市土湯温泉町で10日に雪崩が発生し、県道がふさがれて野地温泉地区で孤立していた宿泊客やホテル従業員ら計62人のうち希望者40人が12日午前、ヘリコプターで救助された。
午前9時45分ごろ、5人を乗せた第1便が同市荒井の福島県警ヘリポートに到着したのを皮切りにヘリ2機が計8回に分け搬送した。福島県によると、体調不良を訴えた人はいない。
救助された人らはバスでJR福島駅に移動。娘と泊まっていた埼玉県川口市の会社員(41)は年10回ほど訪れる常連客といい「今までで一番雪道がひどかった。車を宿に残しており、道路が早く復旧してほしい」と願った。
【図・写真】宿泊客らはヘリコプターで救助された(12日、福島市)
SNS詐欺、500億円洗浄疑い 3人逮捕 法人口座悪用、中国人グループが依頼か[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 0文字 書誌情報]
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4歳次女ら殺害の夫婦、再逮捕 父親死亡保険金詐取疑い[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 43ページ 0文字 書誌情報]
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果実の肖像 生きた証し撮る 自ら育てた命、商品化した品種も育成中に消えたものも隔てなく写真に 塩原真澄[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 44ページ 1452文字 PDF有 書誌情報]
暗闇に浮かぶ一房のブドウ。実の表面を走る流線は模様のように見えるが、近づくと皮に入った亀裂だと分かるだろう。新しい品種を作る「育種」の過程で生まれたものの、市場に出ることなく消えていった幻のブドウだ。農家であり育種家でもある私は、畑で生まれた果実にカメラを向け「ポートレート」としてその姿を残してきた。
ブドウ栽培が盛んな長野県塩尻市の「(油屋)塩原農園」4代目として、ブドウや洋ナシ、リンゴなどを育てている。写真を始めたのは2001年、27歳の時だ。きっかけはオンライン販売するための商品写真を撮ったこと。カメラの設定方法も知らず、シャッターを押せば望み通りの画(え)が出てくると思っていた。もちろん、大間違いだった。
果物は曲面が多く、意図しない影が写り込みやすい。初めは光の当て方のコツをつかむのに苦心した。収穫時期が過ぎたら、次に同じ作物を撮る機会は1年後だ。納得する写りにたどり着くまでに何年も失敗を重ねた。
枝ぶりと果実の形が理想のバランスで調和する被写体にはなかなか出合えない。昼間の農作業中にピンとくる果物を見つけたら、枝にひもを結んで目印を付ける。時には実をつける前に枝を選んで成長の方向を誘導し、リースのように房が輪を描くブドウを育てて被写体にすることもある。農園で日々ブドウを見る中で浮かんだアイデアだ。
熟した果物を撮れる時期は、忙しい収穫期に重なる。撮影に使えるのは農作業後の夜間だけ。日が落ちた畑に戻り、昼に印を付けた果物を切って撮影部屋に運ぶ。スタジオは畑の脇にある離れの和室だ。果物が宙に浮くような写真では、テグスを何本も使って被写体をつるし、木になっていた時の姿に近づくよう角度を調整している。
そうして撮る果物の中には、育種の途中で生まれて商品になることなく消えていったものも多い。ブドウは異なる品種を交配させて改良していく。その間に様々な特徴を持つ個体が生まれるが、新品種として名前がついて店に並ぶのはごく一部だ。味が良くても、環境の変化に弱い個体や実をたくさんつけない個体は商品化できないと判断し、絶やしてしまう。
皮に亀裂が入ったブドウもその一つだった。繊細で雨が降ると割れやすいため、売り物にはならない。だが見るほどに、皮の破れ目を美しく感じた。せっかく実をつけても、品種「未満」のまま人々の目にふれず忘れられていく命。その姿をとどめた作品は、いわば果物の遺影だ。
こうして品種改良の過程で淘汰される数々の個体を経て、味や強さ、生産性など条件をクリアする果物ができたら、ようやく農林水産省に品種登録を申し込む。例えば「ヴェラム レッド」は私の農園で生まれて22年に品種として認定されたブドウ。さっくりと歯ごたえのある果肉が特徴だ。
品種登録の時、育種家は果実の断面や花などその品種の特徴を示す写真を何枚も提出する。そこから着想を得たのが、ヴェラム レッドを写した作品だ。画面には果実だけでなく、緑の花が咲いた房、花の上面・側面・底面などを配した。普段目にしないブドウの様々な「顔」が見えてくる。
2月21~28日、東京都中央区のTOKYO INSTITUTE of PHOTOGRAPHY 72Galleryで個展「果実の肖像」を開く。農園で生まれる果物には、人知れず消えゆく命があり、人々の食卓へ羽ばたく命もある。そのどちらもが、みずみずしく、美しい。
(しおはら・ますみ=農家)
【図・写真】皮に亀裂が入ったブドウ。育種の過程で生まれたが商品にはならなかった
一条ゆかり(12) 砂の城 「昼ドラ」風 すれ違う恋 嫌いなタイプも描けてこそ(私の履歴書)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 44ページ 1333文字 PDF有 書誌情報]
1974年の「デザイナー」の連載でやりたいことをやりきった私は、「あしたのジョー」のラストのように燃えつきた。「今、漫画家を辞めてもいいか」とさえ思った。でも「りぼん」からは「また連載を」と依頼される。
そこで広告業界を舞台にした「5愛のルール」、学園ロマン「ティー●(ハートマーク)タイム」、アクション・コメディ「こいきな奴ら」などを描いた。本来、要領が良くて器用なたちの上飽きっぽいのでアレコレ食いついてしまうが、こんな風に流されていては、そのうちクオリティーを落としてしまうのではないか。
ぼんやりとそんな不安を抱えていた70年代半ば、私は毎日昼ごろに起きて、ご飯を食べながらメロドラマを見ていた。ちまたで「昼ドラ」と呼ばれているものだ。
「え、この展開あり?」「このヒロイン、はっきりしなくて本当にいらつくわ~」など、散々突っ込みを入れているのに、気がつくと毎日見ている。まるでアンチジャイアンツみたいに、文句を言いながらも見てしまう。この現象は興味深いな。こういうメロドラマを作ってみたら面白いかも。そう思い始めた。
それまでの自分は興味のある世界、自分が知っている人物を中心に描いてきた。このやり方で、本当にプロといえるだろうか?
プロというのは、自分の好き嫌いにかかわらず、高いクオリティーを維持する。本音では嫌な企画であっても、読者に「この世界がお好きなんですね」と、勘違いされるほどのものを作る。そういう技術を「プロ」と呼ぶべきなんじゃないか……。
試しに自分が嫌いなヒロインを考えてみた。一応ヒロインなのだから、普通の女子に同調される性格にせねば。そう、私は自分が普通の女子規格から外れている事を自覚していた。
お金持ちの世間知らずで、お嬢様気質のかたくなな女。エネルギーが少なくて、周囲が見えず内に内に入っていくタイプ。相手役は、誠実で真面目な男にしよう。この2人の間にある障害は「身分」と、私の好みである「年齢」にした。女性のほうが16歳上で、ゆえに悩み続けるヒロインである。
タイトルは「砂の城」。何度作っても波に壊されるのに、人間は同じものを作る。同じことを繰り返す。そんなイメージだ。77年7月号の「りぼん」で連載が始まった。
引き離され、再会しても悲しい運命をたどる2人の物語は、ソフィア・ローレン主演の映画「ひまわり」に影響を受けたようだ。
当時はろくに行ったこともないフランスの物語。上流階級が通う学校も出てくる。フランス大使館に「今度、フランスの学校を漫画に描くのですが、新学期がいつ始まるかなど教えてください」と直接行って尋ねた。親切にいろいろ教えていただけた。
ヴィスコンティの映画をはじめ昔の洋画などから影響を受けた私は欧州貴族オタクだった。このころ私が東村山市に建てた南フランス風の家も「砂の城」に登場する。
ヒロインのナタリーと恋人のフランシスのほかにもたくさんの登場人物がいる。誰も悪くないのに、互いにすれ違って傷つけ合ってしまう。それが私の作ろうとしたメロドラマだ。連載中の反響も大きかったが、さすがに「読者の年齢層を上げすぎ」と編集者に言われ、第1部を終えて一旦、休載した。
(漫画家)
【図・写真】「砂の城」より
忘れられた大阪画壇(8)生田花朝「四天王寺聖霊会図」 大阪商業大学教授 明尾圭造(十選)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 44ページ 697文字 書誌情報]
昭和の大阪を代表する女性画家と言えば生田花朝であろう。
父の南水が国漢学を修めたほか俳句や文学・地域史の研究に明け暮れる趣味人であったことが花朝の根幹にある。そして、南水の友人である菅楯彦のもとで大和絵を学び国漢学や有職故実(ゆうそくこじつ)の感化を受けた。自らは官展出品に距離を置く楯彦が、出品にこだわる花朝のため、知己の北野恒富に彼女を預け、結果として官展に入選を重ね画壇に確固とした基盤を築いた。
一時、楯彦の元を離れたが、最も楯彦の画風を受け継ぐ画家として大阪の年中行事や祭礼を描き、多くの優品を残している。
第8回帝展に無鑑査で出品したのが本作(発表時の原題は「四天王寺曼荼羅(まんだら)」)となる。
四天王寺の境内を俯瞰(ふかん)的に描いたもので、下方北側から石舞台、講堂、金堂、五重塔、中門と南に向かって一直線に描いている。
画題にある聖霊会(しょうりょうえ)は、明治以前には、聖徳太子の命日とされた旧暦の2月22日に執り行われていたが、現在の四天王寺では4月22日に執行される。奉納される舞楽は「聖霊会の舞楽」として重要無形民俗文化財に指定されている。
本作では極楽の花をイメージした曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が石舞台四隅に立てられ、左方、右方で交互に執り行われる舞楽四箇法要の様子が臨場感を持って描かれている。取り扱いに困るほどの大幅だが、円相に収められた画面には伽(が)藍(らん)を取り巻く回廊の内外に多くの僧侶や楽人とともに老若男女の参詣者が丹念に描き込まれ、まさしく原題の四天王寺曼荼羅の感がある。
(1927年、絹本著色、182.0×185.5センチ、大阪城天守閣蔵)
新天地で輝く 柴田幸介(交遊抄)[2025/02/13 日本経済新聞 朝刊 44ページ 523文字 PDF有 書誌情報]
シモンズで取締役を務める堀哲朗君は一橋大時代にゼミで知り合い、1991年に三井物産に同期として入社した友人だ。愛称は堀ちゃん。付き合いはもう30年以上になる。社宅でも一緒で商社パーソンにとって必要なはずの英語が苦手な者同士、傷をなめ合いながら資格試験に挑んだことを昨日のように思い出す。
宇宙航空関連の部署でキャリアを歩んでいた堀ちゃんの転機は入社10年ほど過ぎたころだ。社内制度を活用して情報産業関連の部署に移り、仕事で接点があったスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(現・スカパーJSAT)へ転職していった。その後、私の海外赴任などが重なりしばらく交流が途絶えていたが2年ほど前に再会できた。
チャレンジ精神が旺盛な堀ちゃんはスカパーにとどまるのではなく新天地で新しい輝きを放っていた。「これでもちゃんと取締役をやっているんだよ」。堀ちゃんは根っからの関西人で飲み会ではいつも話題をさらっていく陽気な男だ。一昨年開いた物産の同期会でも場を盛り上げていた。
若手時代からの戦友が異業種で役員として活躍している姿は自分にとって大きな刺激になる。今後も腐れ縁の友と長くお酒を酌み交わしていきたい。
(しばた・こうすけ=三井物産流通グループ社長)
25年02月11日
トランプ関税、世界脅かす 経済下押しリスク 鉄鋼・アルミ25%/近く相互関税[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1304文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】トランプ米大統領の関税政策が世界経済を脅かしている。トランプ氏は9日、米国が輸入する鉄鋼とアルミニウムに25%の関税(総合2面きょうのことば)を課すと明らかにした。高関税の貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」も近く導入する。米国発の貿易摩擦は世界経済の下押しリスクになる。(関連記事総合2面に)
トランプ氏は9日「米国に輸入されるどんな鉄鋼製品にも25%の関税がかかることになる」と表明した。大統領専用機内で記者団に語った。アルミ製品も同様だと説明した。10日に詳細を発表する。対象国は明言しなかったが、日本も対象になる公算が大きい。
米商務省によると、米国はカナダやブラジル、欧州連合(EU)などから鉄鋼を輸入している。この3つで全体の輸入量の半分を超え、メキシコや韓国が続く。日本からの輸入も4%程度ある。
トランプ氏は第1次政権時、鉄鋼とアルミ製品を関税によって保護対象とした。2018年3月に国家安全保障上の脅威になっているとして通商拡大法232条に基づき鉄鋼に25%、アルミ製品に10%の関税を課した。
その後、米国と貿易協定を結んだメキシコやカナダなどは対象外となった。バイデン前政権は日本の鉄鋼製品にかかる関税の一部免除を認めた。
米国際貿易委員会によると、これらの関税の影響で米国の鉄鋼輸入が24%減り、米国内の流通価格を2.4%押し上げたとの試算がある。
通常、関税は輸入側の負担になる。関税コストが米国内の販売価格に転嫁されれば、落ち着きつつあったインフレの再燃につながる恐れがある。
トランプ氏は今回カナダとメキシコの製品が含まれるのか問われ「すべての輸入品」が対象になると答えた。現行の関税率に25%を上乗せするのかなどの詳細は分かっていない。
貿易相手国が米国製品にかけている関税を米側も同じように課す「相互関税」の導入にも重ねて意欲を示した。11日か12日に発表する。「ほとんど即時」の発効になると説明した。
トランプ氏は大統領選期間中、中国に60%の関税を課し、それ以外の国・地域には10~20%の一律関税を課すと説明してきた。
政権発足後は不法移民や合成麻薬フェンタニル対策を口実に南米のコロンビアや隣国のカナダ、メキシコなどに関税を課すと矢継ぎ早に表明した。コロンビア向けの措置は実施を見送り、メキシコとカナダに対する関税は1カ月延期した。
鉄鋼とアルミに25%の関税を課すと表明したことで、特定の国を狙い撃ちした措置だけでなく、品目別に幅広く関税を上げる姿勢を鮮明にした。「米国第一」の政策が加速して、世界的な保護主義を招く懸念が強まっている。
国際通貨基金(IMF)は1月「貿易政策の不確実性が急速に高まっている」として世界貿易量の伸び率見通しを下方修正した。25年は24年10月時点の予測よりも0.2ポイント、26年は0.1ポイント引き下げた。
IMFはトランプ氏が掲げる関税政策が世界経済の下振れリスクになるとみている。米国が関税を上げて貿易摩擦が激しくなると、投資の減少やサプライチェーン(供給網)の混乱を招く恐れがあると指摘した。
米LNG輸入「適正価格で」 首相インタビュー エネルギー安保上重要[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 968文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は9日、首相公邸で日本経済新聞の単独インタビューに答えた。米国産の液化天然ガス(LNG)の購入拡大を巡り「日本の利益になるにはそれなりにリーズナブルでなければならない」と述べ、適正価格であることが必要だと指摘した。(関連記事総合1、政治・外交面に)
トランプ米大統領は米国の対日貿易赤字の縮小を主張する。首相はLNGの購入拡大が「結果的に米国の対日貿易赤字が縮小することにもなるだろう」との認識を示した。「エネルギーの調達先を分散していくのは日本のエネルギー安全保障に極めて大事だ」とも語った。
米国産LNGの購入拡大は7日の日米首脳会談で合意した。トランプ氏は会談後の共同記者会見で「アラスカ州の石油・天然ガス事業に関する日米合弁事業について話し合っている」と説明した。
首相はインタビューで日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について「単なる買収ではない。むしろ投資だ」と強調した。
USスチールが米国企業であり続けると米国側が思えるような解決策をめざす考えも表明した。「要は米国の会社であり続けることに得心がいくかどうかだ」と話した。
首脳会談を前に日鉄側とこうした認識を擦り合わせたという。首相は近く日鉄の橋本英二最高経営責任者(CEO)がトランプ氏と会うことになるとの見通しを示した。
投資案件だと強調することでバイデン前政権で解決できなかった問題に対処できるとの考え方をトランプ氏に伝えたと明かした。現在のUSスチールに日本の技術力を加えることで品質を高められると提起したという。
米国の状況について「『買収』という言葉に抵抗がある。バブルのときもあった」と言及した。具体的な買収計画の変更には踏み込まなかった。「ビジネスの話であって我々があれこれ言うことではない」と話した。
首相は会談で日本の対米投資を1兆ドル(およそ150兆円)に引き上げると表明した。人工知能(AI)や半導体、自動車が中心になる見込みだ。インタビューでは「互いの利益になることが大事だ」と強調し、酒造業や食品業も例に挙げた。
懸案だった日本製品への追加関税について会談では話題に「出なかった」と言明する一方で「あらゆる可能性は排除されない」とも述べた。
【図・写真】日本経済新聞の単独インタビューに答える石破首相(9日、首相公邸)
トランプ関税、世界脅かす 経済下押しリスク――中国、報復関税を発動 石炭など最大15% 対米輸入の8.5%[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 771文字 PDF有 書誌情報]
【北京=塩崎健太郎】中国政府は10日、米国から輸入する石炭や液化天然ガス(LNG)などに最大15%の追加関税を発動した。4日に中国からのすべての輸入品に10%の追加関税を課したトランプ米政権への報復措置になる。
中国国営中央テレビ(CCTV)系メディアが伝えた。トランプ米大統領は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と直接協議する意向を示したが、実現していない。両国の首脳による協議などで一定の合意を得られなければ、2018~19年の貿易戦争と同じように報復関税の応酬となる恐れがある。
中国外務省の郭嘉昆副報道局長は10日の記者会見で「米国が誤ったやり方を改め、経済貿易の問題を政治化するのをやめるよう求める」と発言した。対話による協議が重要だとの考えを示した。
中国は米国産の80品目に追加の関税を課した。原油や5トン以下の貨物自動車には10%、石炭やLNGには15%を上乗せする。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、24年に米国から輸入した80品目の金額は140億ドル(約2兆1000億円)と、対米輸入全体の8.5%にとどまる。中国は米国からのさらなる追加関税に備え、今回は限定的な措置をとったもようだ。
中国税関総署のデータをもとに報復関税の発動に伴う関税率の変化をみると、0%だった原油は10%になる。排気量が2500~3000ccの四輪駆動の多目的スポーツ車(SUV)は15%から25%に上がる。LNGは25%から40%へ、コークス用石炭が30.5%から45.5%へと高まる。
実際に適用される関税率は輸入企業などによって異なるもようだ。例えば18~19年に米中双方が関税を引き上げたが、中国政府は追加関税の適用除外という制度を設けた。ジェトロによると、輸入企業が適用除外を受けられれば低い税率での輸入が可能だったという。
三菱UFJ信託、AIで認知機能確認 高齢客の営業に活用[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 526文字 PDF有 書誌情報]
三菱UFJ信託銀行は月内に、高齢者に金融商品を販売する際にアプリを使って認知機能を推定する仕組みを導入する。人工知能(AI)が顔の表情や話しぶりから認知能力を確かめ、十分な判断能力があると判断した顧客にのみ元本割れのリスクのある商品を勧める。不適切な営業を防ぎながら、顧客の状況に合った金融商品を提供できるようにする。
アプリは日本IBM、表情解析のノウハウを持つグローリー、認知症の症例分析を実施している順天堂大学と協力して開発した。12日から東京・丸の内の本店や、大阪・梅田、名古屋など主要6店舗で活用を始め、効果が確認できれば全店での導入を検討する。
アプリは顧客の同意を得た上で、70歳以上の高齢者との面会の際に利用する。タブレット端末で顧客の笑顔や真顔の表情を撮影し、「資産運用を始めたきっかけ」などの質問を投げかけ、応答ぶりから10分程度で認知機能を推定する。順大の研究を基にしたAIが表情の変化や音声の揺らぎ、話す速度によって判断する。
推定結果が良好な場合に、株式型の投資信託や外国債券など元本割れのリスクを伴うが期待利回りも高い金融商品を提案できるようにする。良好でなかった場合にはリスクの低い定期預金などに提案の対象を絞る方針だ。
この時期が巡って来ると、苦い記憶がよみがえる。29年も前のことだ(春秋)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 1ページ 562文字 PDF有 書誌情報]
この時期が巡って来ると、苦い記憶がよみがえる。29年も前のことだ。1996年3月1日付で札幌への異動を命じられ、2月上旬に住まいを探しに当地に出向いた。契約を終え、ホテルに宿泊。翌日、一報に接し仰天した。トンネルが崩落し、車を押しつぶしたのだ。
▼北海道・積丹半島の豊浜トンネル崩落事故である。帰京便をキャンセルして現場に向かうべきか。でも、おめおめと去ってしまった。20人の犠牲者収容まで約1週間。雪が舞う極寒の現場を仕切った前任者と先週末、酌み交わす機会があった。失態をわびた。本社を辞して久しい同期は、遺族が発した言葉を語ってくれた。
▼埼玉県八潮市の県道が陥没し、トラックが転落した事故は発生から2週間が経過した。下水道管が破損し、その亀裂から土砂が入り込み、地中に空洞ができたことが原因らしい。事故当初、救助隊は転落した男性運転手と会話ができた、と報じられた。早期救出に向けた吉報、と喜んだ。でも、捜索は遅々として進まない。
▼現場を訪ねると、広範囲が通行止めになっていることに驚いた。陥没した穴の直径と深さが拡大したのだ。インフラの老朽化による事故が相次ぐ。「なぜ私たちでなくあなたが?」。医師・神谷美恵子さんの詩の一節が想起される。再発防止対策を後押しするのは、受難者の人生を想像すること、忘れないことではないか。
対米積極投資、駆け引き 首相「残高1兆ドルに引き上げ」 昨年の直接投資、10年前の2.2倍[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1817文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は日本経済新聞とのインタビューで、トランプ米大統領との初の首脳会談について「共感があった」と円満ぶりを強調した。経済分野では対米投資残高を1兆ドル(150兆円)規模に引き上げることを表明した。関税によるコスト高やドル高によって競争力が低下する可能性があり、日本企業には期待と不安が交錯する。(1面参照)
「人工知能(AI)、自動車、半導体が中心ではある。他に日本の酒造会社が投資することが考えられる」。首相は対米投資1兆ドルの達成に向け、様々な業種による投資拡大に意欲を示した。
日本の投資残高は2023年時点で7833億ドル(約120兆円)だ。トランプ氏が1期目に就任した17年時点の投資残高は5000億ドル弱だった。既に3000億ドル程度伸びていることを踏まえれば「1兆ドル」を達成する可能性はある。
日本側はトランプ氏が求める要求に先手を打った形だ。今後は1兆ドルを達成したとしても、対米投資をめぐる駆け引きが生じる可能性は否定できない。
財務省が10日に発表した24年の国際収支統計(速報)によると、米国向けの対外直接投資は、実行から回収を差し引いた純投資額で11兆7338億円だった。統計の残る14年以降で最も多く、この10年間で2.2倍に増えた。
投資先としての米国の不透明さは増している。日鉄によるUSスチール買収計画は大統領選のさなかで政治問題化した。
トランプ氏が相次ぎ打ち出す関税政策も米国経済を下押しするとの懸念が根強い。日本貿易振興機構(ジェトロ)が1月に在米の日系企業に実施したアンケートでは、半数近くが関税政策の影響を受けると回答した。そのうち7割程度が原材料や製品の輸入価格上昇、販売価格への転嫁、納期遅れなどの「マイナスの影響」があると答えた。
日本が狙い撃ちされるような関税措置について、首相は「(首脳会談の話題に)出なかった」と話した。米国の対日貿易赤字は中国や欧州連合(EU)、メキシコなどと比べて相対的に目立たなくなっており、政府内には「日本は関税のメインターゲットではないはず」(経済官庁幹部)との期待がある。
トランプ氏は会談後の記者会見で、高関税の貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」の導入について言及した。詳細は明らかになっておらず、首相も日本への影響は「何とも言えない」と述べるにとどめる。
日本はコメなど一部の農産品に対して高い税率を設定しているものの、自動車など工業製品では関税撤廃が進んでいる。高関税を設定している農産品に対し、米国が関税を引き上げたとしても、日本の対米輸出の主力である自動車産業への影響は生じない。
トランプ氏は自動車に対する関税について「常に検討課題だ」とも明言した。農産品の高関税を理由に、自動車に高関税を課す可能性は否定できない。政府は相互関税の詳細について情報収集を急いでいる。
米国産液化天然ガス(LNG)の購入拡大を巡り、首相は「エネルギーの調達先を分散していくのは日本のエネルギー安全保障に極めて大事だ」と話した。「結果的に米国の対日貿易赤字が縮小することにもなるだろう」とも言及した。
米国側が挙げたアラスカのLNG開発の行方には懸念材料もある。米国は440億ドルを投じ、長距離のパイプラインをつくる計画を掲げる。日本政府内や民間の輸入業者は、開発の実現性に加えて、コストが価格に転嫁されてLNGの販売価格が高くならないかといった点を警戒する。
経済産業省幹部は「調達を判断する日本の企業にとって、価格が他の案件よりも安いといった点がメリットに挙げられる」とし、今後は価格や転売の有無といった条件を注視する構えだ。
「あくまで日本が決めることで、米国に言われて増やすものではない」。トランプ氏がかねて同盟国に対して負担増を求めている防衛費について、首相はこう強調した。日本は27年度までに防衛費を国内総生産(GDP)比2%へ倍増を目指しているさなかだ。
首脳会談の共同声明には「27年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメント(関与)を歓迎」と書き込んだ。首相は27年度以降の防衛費について「今申し上げる段階には全くない」と話す。今後の防衛費の財源確保も含め、国内の議論の火種となって残る可能性もある。
【図・写真】石破首相はトランプ米大統領との初の首脳会談について、円満ぶりを強調した(7日、ワシントン)=AP
対米積極投資、駆け引き――日本企業、米で生産拡大 トヨタが電池新工場、日清食品は即席麺 円安・人手不足は逆風[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1065文字 PDF有 書誌情報]
日本企業は自動車など製造業を中心に米国での現地生産を拡大しており、人工知能(AI)をはじめとする成長分野でも投資計画が相次ぐ。石破茂首相が日米首脳会談で表明した対米投資の引き上げを達成するには円安や人手不足などの逆風をかわし、いかに採算を確保するかが課題となる。
米商務省によると2023年末の国別の対米直接投資残高は日本が5年連続で首位だった。カナダやドイツ、英国などを上回った。石破首相は7日に開いたトランプ米大統領との共同記者会見でこの点を強調し、「日本は経済面でも米国にとって最も緊密なパートナーだ」と訴えた。
けん引役は自動車産業だ。トヨタ自動車と豊田通商は南部ノースカロライナ州に車載電池工場を建設した。投資額は計140億ドル(約2兆1000億円)。25年4月から出荷を始める。25年後半に米国内で電気自動車(EV)生産を始めるホンダは中西部オハイオ州の工場に10億ドルをかけて生産ラインを追加する。
日本食ブームを追い風に食品業界でも米国での設備投資が相次ぐ。日清食品ホールディングス(HD)は8月、米国で47年ぶりとなる即席麺の新工場を稼働させる。キッコーマンも中西部ウィスコンシン州に新たなしょうゆ工場を建設中で、26年秋に出荷を始める。
成長領域として旺盛な対米投資が見込まれるのがAIや半導体分野だ。ソフトバンクグループ(SBG)はAIのインフラ整備事業「スターゲート計画」に3兆円を拠出する方針だ。米オープンAIや米オラクルなどとの共同出資事業で、孫正義会長兼社長は総投資額が5000億ドルになると説明する。
AIの開発に必要な半導体関連の投資も勢いづく。住友化学は半導体製造工程向けの洗浄液を生産する工場を南部テキサス州に新設し、25年度中の量産を見通す。レゾナック・ホールディングスは最新の組み立て工程を開発・評価する拠点を西部シリコンバレーに開く。
企業が対米投資を決断する際の悪材料となりそうなのが、円安と人手不足だ。日本で稼いだ資金を充てればコスト高につながりやすい。大和総研の岸川和馬氏は「米国では失業率が歴史的な低水準にある。人手を確保して増産を実現できるかが課題だ」と指摘する。
関税を「ディール(取引)」の材料として使うトランプ政権の通商政策によって、企業のサプライチェーン(供給網)を取り巻く不透明さは増している。「早計な投資判断は総じてリスク」(オウルズコンサルティンググループの羽生田慶介代表)との声もあがる。米国内外に投資をどう振り向けるか。企業は難しいかじ取りを迫られている。
自社株の無償譲渡、従業員へも可能に 法改正諮問 高度人材の獲得促す[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 2ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
鈴木馨祐法相は10日、法制審議会(法相の諮問機関)に会社法の見直しを諮問した。自社株の従業員への無償交付の解禁や、企業が「実質株主」に関する情報の開示を求める権利の導入が主な論点になる。企業の人材戦略や海外展開の幅を広げるとともに、株主と対話しやすい環境づくりにつなげる。(関連記事投資1面に)
法改正の柱の一つが自社株の活用拡大だ。従業員に報酬として無償で交付できるよう規制を緩和する。米国のGAFAをはじめ世界の代表的企業では一般的で、日本企業が国内外の優秀な人材を獲得しやすくする。現行法は役員に対してのみ認めている。
現行制度では従業員に債権を与えて自社株と交換する手法がとられることがある。手続きが煩雑で使い勝手が悪いとの声があった。
企業が賃上げする際に現金の給付以外の選択肢を提供する。株価が上昇すれば、社員の所得も増えるとの期待がある。業績に連動して自社株の価値が上がることは社員が働く動機づけにもつながる。
無制限に株式を無償交付すると、株の価値が下がり、従業員以外の株主の利益を損ねるリスクがある。株主の意見を幅広く反映させる仕組みや、未上場の企業を含め規制緩和の対象をどの範囲まで認めるかが論点になる。
自社株を企業の海外展開にも役立てられるようにする。企業が海外の会社を買収する際、自社株を対価として相手先の株式を譲り受ける手法を採用できるようにする。現行法は国内企業の買収でしか認めていない。
手元に現金が少ないスタートアップなども柔軟に海外展開できる利点がある。米グーグルは会社設立の初期段階から自社株を対価とするM&A(合併・買収)を活用して急成長したことで知られる。日本の会社にとって足元の円安は現金を使った海外企業の買収の悪条件になっている。
巨大ITの経営環境変化に注視が必要だ(社説)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 2ページ 931文字 PDF有 書誌情報]
米巨大IT企業の2024年10~12月期決算が出そろった。マイクロソフト、グーグル持ち株会社のアルファベットなどが2ケタの増収増益を確保した。ただ業績内容が市場予想を下回ったことなどで多くの企業の株価が決算発表後に下落した。
中国発の低価格人工知能(AI)の登場やトランプ米政権の発足により、巨大ITを取り巻く経営環境が変わりつつある。経済や社会のデジタル基盤を担う各社の先行きに注視が必要だ。
ネット広告が好調だったメタを除いて、マイクロソフト、アルファベット、アップル、アマゾン・ドット・コムの株価が決算発表の翌日に下落した。マイクロソフトやアルファベットは巨額投資を続けるクラウド事業の成長が鈍化した。アップルは主力の「iPhone」の売り上げが減少した。
まずは市場が急拡大する生成AIの分野で、コストを抑えながら高性能AIを開発したとする中国企業、ディープシークの実力を見極める必要がある。決算会見ではマイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)が「いくつかの革新がある」とディープシークの技術力を一部認めた。
同社に対しては権利侵害などの疑惑も浮上している。一方で資金や人材、最先端半導体といった技術が米国に集中する状況に変化をもたらし、AI開発が世界に広がりやすくなるとの期待もある。AI投資の前提が変わる可能性があり日本企業も評価を急ぐべきだ。
巨大IT各社にとっては、トランプ大統領との距離感も大きな課題になっている。
フェイスブックなどを運営するメタはトランプ政権発足前に、SNSに導入していた第三者機関による事実確認を米国で廃止すると発表した。同社のほか、アマゾンやグーグルも性別や人種などに配慮するDEI(多様性、公平性、包摂性)に関連する施策の縮小に動いている。トランプ氏に迎合しすぎると、世界の多様な利用者の信頼を失う危険があることを各社は認識すべきだ。
世界のデジタル市場で高いシェアを握り続けてきた巨大企業の経営に不確定な要素が増えることは、競合するIT各社には好機になる。ソフトバンクグループは、トランプ氏が進める米国のAIインフラの構築に参画する。他の日本企業も、技術や政策の転換を見極めながら存在感を高めたい。
米国はロシアに譲歩を迫れ(社説)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 2ページ 773文字 PDF有 書誌情報]
ロシアのウクライナ侵略を終わらせるための協議が両国と米国との間で動き出す。米国のトランプ新大統領はロシアに最大限の圧力をかけて譲歩を迫り、早期の停戦と和平を実現してほしい。
ウクライナ情勢は、和平の仲介に意欲的なトランプ氏の登場で変わった。近くウクライナのゼレンスキー大統領と協議する見通しで、プーチン・ロシア大統領とはすでに電話で話したという。
焦点は戦場で優位に立つロシアを停戦させられるかどうかだ。ロシアが求めるウクライナの中立化の問題で譲歩を引き出し、大半を占領する東・南部4州をロシア領と認めるという要求も突き返さなければならない。
ウクライナの領土に侵略して国際法を犯し、世界の秩序を揺るがしたのはロシアだ。トランプ氏は巨額のウクライナ支援の削減を急ぐあまり、将来に禍根を残すような拙速な取引をすることは避けなければならない。
きわめて難しい交渉を強いられるが、トランプ氏はウクライナが全占領地をロシアから取り戻して公正な和平を達成できるよう解決策を探ってほしい。
ロシアを譲歩させるには、資金源である石油や天然ガスの輸出に対する制裁を大幅に強化する姿勢を打ち出していくべきだ。
さらに液化天然ガス(LNG)の輸出拡大を急ぐ米国がロシアの輸出先を奪う戦略を明確にできれば、長引く戦争で疲弊しているロシア経済への脅威になる。
トランプ陣営はまず停戦の実現後、ウクライナとロシアが本格的な和平交渉を始めることも検討しているようだ。その場合もウクライナの安全を守る強固な国際的枠組みの構築で、ロシアと欧州諸国から同意を引き出す必要がある。
中国やブラジル、インド、トルコなど有力な新興国がロシアに終戦の働きかけを強めることも欠かせない。日本も米欧などと協力して外交努力を尽くし、ウクライナ復興も視野に可能な限り支援策を検討してもらいたい。
米、中国の鉄鋼過剰生産に対抗 ベトナムやメキシコから流入 貿易赤字削減に執念、「迂回輸出」も問題視[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 2113文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米政権が公約通り鉄鋼・アルミニウム製品への関税引き上げに乗り出す。主要生産国からの輸入を抑えるほか、中国などの過剰生産に対抗する狙いがあるとみられる。(1面参照)
米国が2024年に輸入した鉄鋼製品のうち、35%は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を結ぶカナダとメキシコが占める。中国には様々な輸入規制をかけており、全体に占めるシェアは2%にとどまる。
第1次トランプ政権は通商拡大法232条に基づき鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税をそれぞれ課した。USMCAの締結に合意したメキシコとカナダには後に追加関税を解除した。
米国はメキシコやベトナムなどを通じて安価な鉄鋼製品が流れ込んでいるとみてきた。
バイデン前政権も24年7月、メキシコからの輸入品にUSMCA3カ国で原料を溶かして鋳造したことの証明を求めることにし、迂回輸入への監視を厳しくした。
トランプ氏は今回、鉄鋼・アルミ関税を全ての国にかけるか明らかにしていない。現在適用している製品ごとの関税の適用除外措置や、一定数量までは追加関税なしで輸入できる「関税割当」制度をどう見直すか詳細も説明していない。
中国が投資6割
経済協力開発機構(OECD)によると、世界の鉄鋼生産能力全体のうち中国はおよそ50%弱を占める。世界における国境を越えた鉄鋼生産への新規投資のうち6割強は中国企業によるものだ。
需要量を上回る鉄鋼の過剰生産能力は、過剰生産が問題となった10年代の水準に近づいており、26年には6.3億トンに達するとみられている。
中国税関総署によると、中国の24年の鋼材輸出量は前年比23%増の約1億1070万トンだった。16年以来、8年ぶりに1億トンを上回った。
OECDは「国際市場における鉄鋼価格の下落だけでなく(政府による補助金などを受けずに操業している)第三国の鉄鋼メーカーのシェアと稼働率の低下を招く」と懸念している。
トランプ氏が米通商代表部(USTR)代表に指名したジェミソン・グリア元USTR首席補佐官は6日の指名公聴会で「国内の鉄鋼・アルミ産業は、世界的な過剰生産からの保護が必要だ」との考えを示した。
中国などの企業が、カナダ・メキシコから米国に輸出する製品に「自国製品を混入させている」とも述べ、規制をかける可能性も示唆した。
関税が過剰生産に対処できるかは不透明だ。
米国が23年にメキシコから輸入した鉄鋼製品約380万トンのうち、もともと中国でつくられたとみられる製品は1割強だった。
車企業の負担増
米国内への副作用もある。鉄鋼製品に25%の関税をかければ米国内の自動車メーカーなど鉄鋼を使う企業は新たなコスト負担を迫られる。
日本からの輸出は自動車向けなど米国で調達が難しい高機能の製品があり、米国は各社の申請を受けて関税の適用を個別に除外してきた。前政権は22年、日本に年125万トンまで関税を免除する関税割当を導入した。
日本鉄鋼連盟(東京・中央)によると、24年に日本から米国に輸出した鋼材は120万トン。世界全体への輸出量は3171万トンと米国市場に大きく依存しているわけではない。他の仕向け地では韓国(478万トン)、タイ(428万トン)、中国(267万トン)が多い。
JFEスチールは「対米輸出は限定的で直接影響は軽微」と話す。米国事業は西部カリフォルニア州で現地最大手のニューコアとの合弁企業で22年に500億円超を投じて建材向け鋼材加工の増強を決めるなど、事業の現地化を進めている。
通商政策に詳しいオウルズコンサルティンググループの菅原淳一シニアフェローは「適用除外や関税割当などで抜け穴が多いという認識がトランプ氏にある」と指摘する。「日米間で根本から改めて交渉しなければならなくなる可能性もある」との見方も示した。
トランプ氏は米国が抱える巨額の貿易赤字について米国の富や雇用が外国に流出しているとみなす。鉄鋼やアルミに限らず様々な製品の関税を引き上げて輸入を抑え、貿易赤字をなくすことに執念を燃やしている。
第2次政権発足後、中国に10%、カナダとメキシコに25%の追加関税をそれぞれ発動すると表明した。不法移民や麻薬の流入を抑える狙いだが、トランプ氏は貿易赤字削減も目的だと説明する。
カナダとメキシコへの関税は1カ月延期したが、トランプ氏は発動の余地をなおも残している。第1次政権でもメキシコに不法移民対策を口実に関税を課すと脅しをかけたが、実際は見送った。
第1次政権は計3700億ドル分の中国製品に最大25%の追加関税を課し、米中貿易戦争に発展した。トランプ氏は中国製品に最大60%の関税を課すと公約しており、中国への輸入制限はさらに大きくなる可能性がある。
全世界からの輸入品に10~20%の関税を課す公約は第1次政権では検討しなかった案だ。2期目のトランプ氏が関税に一段とこだわる姿勢が浮き彫りになり、複数の国を巻き込んだ報復関税の応酬が激しくなる可能性がある。
【図・写真】トランプ氏は就任直後から関税政策を相次いで打ち出している(9日)=ロイター
米、中国の鉄鋼過剰生産に対抗――相互関税に3シナリオ 「平均税率」なら影響幅広く[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1113文字 PDF有 書誌情報]
トランプ氏は「関税には関税を」という自身の考え方に基づいて相互関税という政策を打ち出した。米国が低関税で市場を開放しているにもかかわらず、相手国が高関税で市場を保護しているのは不公正だというトランプ氏の思考を色濃く反映する。
第1次政権でも相互関税の発動を可能にするため新たな法律を制定するよう議会に繰り返し求めた。当時は共和党内に慎重論があり、実現できなかった。
共和の下院議員は25年1月、同様の法律を提出した。相手国の関税引き下げを求めるため、交渉カードとして米国が関税を引き上げられるようにする内容だ。
相互関税の実施時期や対象国など具体的な情報は明らかになっていない。野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストによると3つのパターンが想定されるという。
まず、同製品に同率の関税をかける場合だ。貿易相手国が米国からの輸入品に10%の関税を課している場合に米国も同国の輸入品に10%の課税をかける方法だ。
従来、新興国は国内産業を育成する観点から先進国の工業製品に高い関税率を課すことが容認されてきた。トランプ氏や関係閣僚の発言によれば、インドやトルコ、中国などが対象の念頭にあるとみられる。
世界貿易機関(WTO)でも貿易相手国が自国の輸出品に対し、WTOのルールに違反して不利益な扱いをしている時にその報復として同額までの範囲で課す関税がある。
ただ、米国と新興国は米国市場であまり競合しておらず、「当該国や世界経済への影響は限定的だ」(木内氏)との見方がある。
次に、別製品に上乗せ関税をかけるケースだ。
例えば、ブラジルが国内自動車メーカーを守るために米国製自動車に高い関税を課している場合、米国はブラジルから輸入するコーヒー豆の関税を引き上げるといったものだ。
日本は工業製品では化学分野などごく一部を除き、対米への関税はほぼ撤廃済みだ。一方でコメなどの農業分野では米国よりも高い税率を課している。この税率差を農産品以外のモノで埋め合わせするよう迫られると、対米の主要な輸出品目である自動車産業にも影響が及ぶ恐れがある。
3つ目は平均関税率が米国より高い国の製品に追加課税をする場合だ。
経済産業省の不公正貿易報告書によれば、23年時点の米国の全品目の単純平均実行税率は3.3%となっている。日本は3.9%で米国より高いものの、欧州連合(EU)の5.1%や中国の7.5%、トルコの16.8%、インドの18.1%などよりは低くなっている。
追加関税が適用された場合にはトルコやインドといった税率の高い国ほど影響を受けることになる。米国より税率が高い国も多く、世界経済に影響が広がることが懸念される。
トランプ氏「日鉄、過半出資ない」 官房長官「大胆な提案を検討」 USスチール買収巡り[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 761文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は9日、日本製鉄によるUSスチール買収計画を巡り「過半出資をすることはない」と述べた。トランプ氏と石破茂首相の7日の首脳会談で話し合われた「買収ではなく投資」というスキームがどう決着するかは、橋本英二会長兼最高経営責任者(CEO)とトランプ氏との直接会談で協議されることになる。
トランプ氏と橋本氏の会談に先立ち、近く日鉄幹部が訪米して米政権関係者と話し合う見通しだ。
日鉄の計画はUSスチールの全株式を取得することだ。首脳会談後にも、日鉄幹部は「枠組みは同じという捉え方だ」と述べた。計画では取締役の半数を米国籍とすることなどを盛り込んでいる。「米国の企業」を印象づけることで解決できるとの認識を示していた。
日本政府関係者によると、首相は首脳会談で「USスチールは経営者、労働者を維持し、米企業として存続する」と理解を求めた。トランプ氏は首相の発言に前向きに反応したという。
日鉄にとっては完全子会社化できなければ、買収後に約束しているUSスチールへの設備投資を計画通りにできなくなる可能性がある。現行の合併契約を破棄すれば、USスチールの株主の賛同を得るといった手続きも振り出しに戻る。日鉄がUSスチールに違約金5億6500万ドル(約850億円)を支払う必要が出てくるおそれもある。
10日には林芳正官房長官が「日鉄は全く異なる大胆な提案を検討している」と話した。この「大胆な提案」は7日の日米首脳会談で首相を通じて日鉄側が示した設備投資の積み増しの新提案を指すとみられる。
日鉄の橋本氏はこれまで「米国事業は当社のグローバル戦略について欠かせない」と述べてきた。首相が話す「どちらかが利益を得るという一方的な関係にはならない」という形を提示し、トランプ氏を日鉄がどう納得させられるかが焦点となる。
トランプ氏「日鉄、過半出資ない」 官房長官「大胆な提案を検討」――官邸検討チーム、昨年末から議論[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
政府は日本製鉄の米鉄鋼大手USスチールの買収計画を巡り、2024年末から首相官邸に検討チームを立ち上げて日米首脳会談に備えていたことが分かった。林芳正官房長官をトップに、経済産業省や外務省、財務省などの担当者が対策を議論した。
石破茂首相が7日の日米首脳会談でトランプ米大統領に示した「買収ではなく投資」というスキームも同チームで練った案とみられる。
関税 かつては国家の重要財源(きょうのことば)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 3ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
▽…輸入品に課せられる税。関税額は輸入した物品の価格に、品目や原産地によって決められる関税率をかけて算出する。関税は代表的な貿易障壁で、課すことで輸入品のコストが増加し、競争力が低下することから国内産業を保護する機能がある。
▽…関税収入は国庫収入となり、かつては国家の重要な財源だった。米国の連邦政府は19世紀の南北戦争ごろまで歳入の多くを関税に頼っていた。経済が発展し、所得税や法人税といった国内への課税体制が整ったことで財源としての意義は小さくなってきた。日本の関税収入額は2025年度予算案ベースで0.9兆円で、国税収入に占める割合は1%程度にとどまる。途上国のなかには関税がなお国家の財源として重要視される国もある。
▽…1930年代の不況後、主要国が閉鎖的なグループをつくり、域外に対して高関税を課して自国産業を保護する政策をとった。経済のブロック化が第2次世界大戦の一因となったとの反省から、47年には関税貿易一般協定(ガット)がつくられた。貿易の自由化や関税の軽減に向けた多国間での交渉が進められ、95年には世界貿易機関(WTO)が設立された。
首相インタビュー 主なやりとり[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 4131文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞は9日、首相公邸でトランプ米大統領との初会談を終えた石破茂首相に単独インタビューした。主なやりとりは次の通り。(1面参照)
■トランプ氏との信頼関係
――訪米への出発前にトランプ氏との信頼関係の確立に努力したいと話しました。首脳会談で印象に残った言葉ややりとりはありましたか。
「信頼関係は一朝一夕にはできない。第一印象は大事であり、お互い良い形にしたいと思っていた。トランプ氏が言っていた『メーク・アメリカ・グレート・アゲイン』はラストベルト(さびた工業地帯)に代表されるように取り残されたとの思いを持つ人たちにトランプ氏の訴えが響いたのではないか」
「私が(重要政策として)地方創生と言っているのは、一極集中で豊かな人はすごく豊かだが、地方を中心に疎外感を持っている人が大勢いるのではないかということだ。そこに共通するところがあるのではないかということに深くうなずいておられた」
「トランプさんは強権的、威圧的なイメージがあるが、実は違うのではないか。そこに共感があった気がした」
■USスチール買収
――日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画を巡り「多額の投資をする」と合意しました。首相の提案だったのでしょうか。
「(米側は)『買収』という言葉に非常に抵抗がある。バブルのときもそんなことがあった。『鉄は国家なり』という言葉があるが、米国の象徴のような会社が買収されることへの危機感が強くあると認識していた」
「買収と投資は何が違うのか、株をどこまで持つとどうなるのかという話はある。損得の問題ではなく心情的なものに配慮したときにそれはもう単なる買収ではないと、これはむしろ投資なのだということだ」
「これから近日中に日鉄の最高経営責任者(CEO)がトランプ氏に会うことになるだろう。事務的な積み重ねもあるだろう。要は米国の会社であり続けることに得心がいくかどうかだ」
――そういったことを会談で首相からトランプ氏に伝えたのでしょうか。
「それは伝えた。あまり詳細は言えないが、要は米国の会社だということへの思い入れがこんなに強いんだなあということを改めて感じた。単に金銭的な話だけではなく、日本の技術が製品に寄与してより品質の高いものになることが、米国の色々な産業や防衛に寄与する。これが両国のプラスではないか」
――『単なる買収ではない』というのは買収だと思うが『買収ではない投資』というのは買収ではないと思います。どちらでしょうか。
「投資でしょう。実際に株をどれだけ持つかということに密接に関わることだからビジネスの話であって我々があれこれ言うことではない。要はできあがった形というものが、米国の会社であり続け、経営者や従業員もそういう形が保てるかどうかだ」
「『単なる買収ではない』というと『結局、買収なのではないか』との話になるから、そこはこれから先の話し合いだ。要は米国の会社であり続けることに得心がいくかどうかということだ。買収と投資に明確に法的な線引きがあるわけではない」
――米国の会社だと思えるような解決策をめざすという趣旨ですか。
「そうだ」
――日鉄も納得し、メリットがある解決策を探すということでしょうか。
「USスチールが再び世界一になるのかは企業努力によるが、規模や製品の品質において経営者や従業員、政府、みんなが納得しなければいけない。そういう解決策をこれから先一つ一つ積み上げていくということではないか」
――買収ではなく投資だと事前に日鉄とも擦り合わせて会談に臨みましたか。
「そこは当然いろいろな話し合いはしてきている。だがこれから大統領がCEOに会うわけで、実際にやってみないとわからない。政府として民間企業に介入はできないが情報共有しながら、会談が成功するようサポートしていく」
■日本への関税措置
――日本への関税措置について会談では議題に全然出なかったのでしょうか。
「出なかった」
――トランプ氏は高関税の貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」と呼ばれる措置を導入する考えを表明しました。日本も対象に入ると認識していますか。
「あらゆる可能性は排除できない。農産物や自動車など実際に今の関税がどうなっているのかを品目別に子細に見ないとなんとも言えない」
――日本の対米投資を1兆ドル(150兆円ほど)に引き上げると表明しましたが、人工知能(AI)、半導体、自動車のほかに想定しているものはありますか。
「AI、自動車、半導体が(投資の)中心ではある。他には例えば米国の酒に日本の酒造会社が投資することが考えられる。食品もあり何千という数の投資がある。お互いの利益になることが大事だ」
――アラスカの液化天然ガス(LNG)開発の話も出ました。これは安定的でリーズナブルなのですか。
「パイプラインの長さや何年かかるのかは今の時点で予断を持って言うことはできない。日本がどう参画するのかは全く決まっていない」
「かなり長期的なものになるだろうが、日本の利益になるにはそれなりにリーズナブルでなければならない。エネルギー調達先を分散するのは日本のエネルギー安全保障にとって極めて大事だ。値段にもよるが結果的に米国にとって対日貿易赤字を縮小することにもなる」
「米国の貿易赤字のうち日本が占める割合はものすごく減っており、グラフにすれば一目瞭然だ。こんなに減ってきているんだということにトランプ氏はすごく関心を示していた」
■日本の防衛費増額
――首脳会談で日本の防衛費の増額要求はありましたか。
「あくまで日本が決めることで、米国に言われて増やすものではない。日本を取り巻く安全保障環境は極めて厳しく、日本は2027年度までに防衛費を倍増することを着実にやっている。問題は中身で、何でもいいから増やせばいいってもんではない」
「そこにおいて装備品をどれだけ効果的なものにしていくか、その中で米製品をどれだけ入れていくのか。米国の高いものを買えばいいというものではない」
「無人化について米国のもので優れたものがあれば入れることは考えねばならない。ロシアや北朝鮮、中国の弾道ミサイル技術が極めて高いレベルに達しつつある。日米で共同で研究し、開発したものを入れていくこともあるだろう。何が必要なのかということがまずあり、言われたから『はい増やします』という単純なものではない」
――共同声明に「27年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメントを歓迎した」との一文があります。現状の2%以上に上積みする可能性はありますか。
「27年度以降の安全保障環境がどうなるかはわからない。(増額方針を)言ったからすぐにものが入ってくるわけではない。ある程度の見通しは必要だろう。額にしてどうなるかはいま申し上げる段階には全くないし言うべきでもない」
――首相からトランプ氏に多国間の枠組みに戻るように迫ったのですか。
「多国間の枠組みが全て悪で、2国間が全て善だという単純な話ではない。地域において3カ国、あるいは4カ国の枠組みがより有効であるなら決して否定するものではないし、トランプ氏もそのことはよくわかっている」
――台湾海峡の問題についてどのように認識を共有しましたか。
「台湾海峡あるいは台湾周辺で中国の艦船がどれぐらい増えているか、あるいはどのような行動が今までと違う形で現れているのかは一つ一つ申し上げていない。時間的な制約もあり一つ一つ検証したわけではない」
――拉致問題の解決に向けて首相は強い切迫感と決意という言葉を使いましたが、トランプ氏に具体的にどう伝えましたか。
「トランプ氏の1期目の大統領在任中に安倍晋三元首相が努力をして拉致被害者家族にも会っていただいた。トランプ氏から『家族はどうしているのか』という話があった。横田めぐみさんの父、滋さんが亡くなったことにトランプ氏がすごく悲しそうな顔をしていたのは印象的だった。時間はそう残っていない」
「これから先、トランプ氏が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と話をすることはあるかもしれない。その機会に拉致問題を解決しなきゃダメですよと折に触れて大統領から言ってもらう。米大統領がこの問題に強い問題意識を持っていると北朝鮮の指導者が認識するのは意味のあることだと思う」
――日米関係と日中関係のバランスが難しくなるところもあるのではないでしょうか。
「バランスは秤(はかり)にかけてどちらが多いという話でない。米国は米国で中国との間でどのようなディールをするか視野に入れている」
「ロシアと中国、ロシアと北朝鮮、北朝鮮と中国の関係があり、ものすごく複雑な図式だ。米中対立という単純な捉え方をすべきではないと思う。ただこの地域で力による現状変更があってはならない点は(日米で)きちんと一致している」
――首相の訪中はいつごろが適切だと考えますか。
「今の時点では25年度予算をいかに多くの賛同を得て成立させるかだ。今年は国政選挙もある。中国とは岩屋毅外相や自民、公明両党の幹事長など、重層的に様々なレベルで首脳同士以外の交流の積み重ねを着実にやっている。成果も踏まえながら判断していく」
■トランプ氏の来日
――トランプ氏の来日時期はいつごろが望ましいでしょうか。
「米国も世界中を見ながら判断していくことになるが『今年訪日するぞ』ってことはかなり強く言っておられた。米国が最も適切な時期を選び、日米間で調整するということだ」
――4月から始まる大阪・関西万博への来場は呼びかけましたか。
「それは55年前の大阪万博ではアメリカ館が一番人気だったからね。月の石を見に私も何時間も並んだ。ただの石だったけど。というような話をした。トランプ氏は(今回の)アメリカ館への関心も『おい、どんなものを出すんだ』みたいな感じであった。トランプ氏の大阪・関西万博への関心は高まったと思う」
(聞き手は政治部長 大場俊介、首相官邸キャップ 黒沼晋)
【図・写真】日本経済新聞の単独インタビューに答える石破首相(9日、首相公邸)
政権運営、訪米後も綱渡り 予算や参院選など内政注力へ 万博成否にも注目高く[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1746文字 PDF有 書誌情報]
訪米を終えた石破茂首相は内政の懸案に注力する。トランプ米大統領との会談を受けた日本経済新聞の9日の単独インタビューで予算成立やその後の参院選などへの意識がにじんだ。4月から始まる大阪・関西万博の成否も政権運営の行方と連動する。
首相は訪米から8日に帰国した翌日、首相公邸でのインタビューで内政の課題に触れた。「2025年度予算案をいかに多くの賛同をもらって成立させるかだ。今年は国政選挙もある」と述べた。
9日の日本経済新聞のインタビュー後、首相公邸に自民党の小野寺五典政調会長を呼んだ。25年度予算案を巡り野党との話し合いの状況の報告を受けた。
衆院で半数割れしている少数与党の状況で予算案成立には野党の協力が欠かせない。野党の要求を受け入れて予算案を修正するのは不可避の情勢で、協議は今週にも大詰めを迎える。1泊3日の強行軍での訪米は政治基盤の不安定さを映す。
今回の訪米は外交だけでなく今後の政局をにらんだ「しかけ」がみてとれる。
安保持論は封印
そもそも絶対失敗してはならない、というのが政権維持の最低条件だった。唯一の同盟国である米国との関係が首脳外交で滞ったとなっては政権運営はたちどころに行き詰まる。訪米に向けた準備は24年末から折に触れ進めていた。
首相は9日の日本テレビ番組でアジア版の北大西洋条約機構(NATO)の創設といった持論を首脳会談で持ち出さなかった理由を説明した。「自分のカラーを最初から出して会談が決裂してしまったら、その後何も進まなくなる」と述べた。
日本経済新聞のインタビューではトランプ氏との会談で4月から始まる大阪・関西万博への来場を呼びかけたことも明らかにした。もともと用意していた発言案になかったテーマだ。インタビューで「大統領の万博への関心は高まった」と強調した。
万博の成功は政府だけでなく、大阪に地盤をもつ日本維新の会が執心している。首相が予算案の成立へ連携相手として期待をかける政党の一つだ。予算案の修正へ協議をしている。
万博の参加国が日替わりで担う「ナショナルデー」があり、米国は7月19日がそれにあたる。予定する参院選投開票日の前日にあたる。
仮にトランプ氏がこの時期に来日しなかったとしても米国が関心を示したと発信できるのは首相にとって強みになる。自民党内には「参院選対策を意識したのではないか」との見方がある。
訪米で一定の成果を収めたが故に、火種を抱えた側面もある。日米両首脳が会談後に発表した共同声明で中国が武力統一の可能性を排除しない台湾に言及した。
従来通り「台湾海峡の平和と安全の重要性」を指摘し、今回新たに「力または威圧による一方的な現状変更の試みに反対」と明記した。中国に対抗して米国と人工知能(AI)や先端半導体の開発でも協力を進めるとうたった。
訪中の時期探る
自民党内には対米外交とともに対中外交も重要だとの意見がある。
首相が党運営を委ねる森山裕幹事長は日中友好議員連盟の会長を務める。中国外務省は首相訪米中の7日、森山氏の会長就任に祝意を示した。「森山氏の指導のもと、中日友好へ努力を続けるように期待する」とコメントした。
首相はインタビューで意欲を示す訪中時期に関して「重層的に様々なレベルでいろんな交流の積み重ねを着実にやっている。そのような成果を踏まえながら判断する」と発言した。
日中関係をめぐり、米中だけでなくロシアや北朝鮮の存在に触れ「ものすごく複雑な図式だ」とも指摘した。
予算案の成立を巡っては衆院予算委員会の委員長ポストを握る立憲民主党への配慮も不可欠となる。立民は今回の訪米結果をどう受け止めたか。
野田佳彦代表は日本製鉄によるUSスチールの買収問題に触れ「大統領から一定程度の理解を得た」と指摘した。他の日米間の懸案を念頭に「報道を見る限り、一定の議論ができたのではないか」と語った。
首相はインタビューで「首相まで経験した人だから外交というもの、その持つ意味合いはものすごくよく分かっているのが野田さんだ」と述べた。
「安全保障の仕事も、私も一緒に議論することが何度もあった。いろんな経験もあり知識もあり見識もある。野田さんがそういうことを言われたのは率直にありがたい」とも口にした。
トランプ氏「彼は強い男」 首相、印象付けた2時間半 ウイットきかせ笑いも広がる[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1392文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は初の日米首脳会談を終えた。会談と共同記者会見を合わせてトランプ大統領と過ごした時間は2時間半ほど。トランプ氏に「非常に強い男」と評された。日本政府内には同氏に「組める相手」と印象づけることに一定の成果を得たとの見方が強い。
日本政府側は初対面となる首脳間の信頼づくりを今回の会談の最大のテーマに据えた。3つの場面に成果をみた。
一つは冒頭の少人数会合。首相は安倍晋三元首相の昭恵夫人を通じてトランプ氏から贈られた本の紹介から話を始めた。その本に同氏の自筆で「PEACE」と書かれていたと紹介し「感銘を受けた」ともちあげた。
トランプ氏が掲げる「力による平和」の「平和」のワーディングに着目し、この部分には全面的に賛同する――。同氏の傾向と対策を練ってきた首相は今回の会談の目標の一つをこう導き出した。
首相は会談の冒頭でトランプ氏を「神様から選ばれた」とも称賛した。これは当日の朝、アイデアが浮かび、急きょ取り入れた発言だった。
耳からの効果も狙った。今回、通訳を務めたのは安倍氏が首相だった際に起用した外務省の高尾直日米地位協定室長だった。課長級が通訳として赴くのは異例といえる。トランプ氏と蜜月関係を築いた安倍氏を想起させる狙いがあった。
トランプ氏は「シンゾーは素晴らしい友人だった」と振り返り「あなたの友人だったと思う。あなたを大変尊敬していると言っていた」と伝えた。日本国内では首相は安倍氏の政敵だったとの見方が一般的だ。
二つ目に首相自身の「トランプ評」を素直に示した。記者会見ではトランプ氏に関して「テレビでみると声高で、個性強烈で恐ろしい人という印象はなかったわけではない」と話した。
すかさず「実際にお目にかかると本当に誠実で、米国と世界への強い使命感をもった人だと感じた」と付け加えた。トランプ氏は笑いながらうなずいた。
トランプ氏も首相の印象を聞かれ「非常に強い男だ」と答えた。「素晴らしい仕事をするだろう。もうちょっと弱い方がよかった」と冗談をまじえた。
最後は発言にウイットをきかせ、記憶に植えつけたことだ。記者会見で米国記者から英語で「米国が日本に追加の関税をかけたら日本は報復関税をかけるのか」との質問が飛んだ。首相は「『仮定のご質問にはお答えをいたしかねる』というのが日本の大体定番の国会答弁だ」と返した。
会場内に笑いが広がると、トランプ氏は「とても良い答えだ。首相は自分が何をすべきかわかっている」と絶賛した。
トランプ氏は7日の会談直後、自身のSNSに「80年近くにわたり、日米両国民は他に類を見ない友情を享受してきた」と投稿した。「きょうの会談を終え、両国が大切にしてきた同盟関係が将来にわたって長く繁栄し続けると確信している」と記した。
同行した政府関係者の多くが「今回の訪米は一定の成果をあげることができた」と口をそろえる。首相は9日の日本経済新聞のインタビューで「メディアによってつくられたトランプ氏の像がある。実はそれは違うんではないかと、こっちなりに考えてみるというのは意味があることではなかったか」と振り返った。
この関係が続く保証はない。首相自身が「信頼関係なんて一朝一夕にできるわけではない」と強調した。
(黒沼晋、ワシントン=坂口幸裕)
【図・写真】ホワイトハウスで石破首相を迎えるトランプ米大統領(7日)=ロイター
トランプ氏、中国の基地建設を問題視 南シナ海など議題に[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 480文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領が7日(日本時間8日)の石破茂首相との日米首脳会談で、中国の南シナ海での軍事基地の建設問題について問題視していたことが日本政府関係者の話で10日、わかった。首相は中国の動向に懸念を表明した。
北朝鮮を巡り、トランプ氏が「安倍晋三元首相は特に日本人拉致問題に熱心だったが、首相も同じか」とたずねた。首相はトランプ氏が拉致被害者家族と面会した写真を示しながら現状を説明した。トランプ氏が首相に韓国の情勢を質問する場面もあったという。
首相は防衛力強化の取り組みや米軍への貢献の度合いに理解を求めた。防衛装備品の調達を第1次トランプ政権時代から3倍に増やしたことや、インド太平洋軍の燃料の4割ほどを日本国内の施設で保管していることなどを訴えた。
首相は日本の対米投資が100万人の雇用を生み出していることや米国の対日貿易赤字が縮小傾向にあることを強調し、対米投資を1兆ドル(およそ150兆円)規模に引き上げると話した。
トランプ氏は日本の経済分野での実績を肯定的に受け止め、日本が米国産の液化天然ガス(LNG)を輸入拡大することに強い期待を示した。
社会保険料の改革案、自公維が協議継続合意[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 405文字 PDF有 書誌情報]
自民、公明両党は10日、国会内で日本維新の会と政調会長会談を開いた。前回の会合で維新が示した社会保険料の改革案に自公が返答した。自民党の小野寺五典政調会長は会合後、記者団に「これからも議論していこうという方向性だった」と述べ、3党で協議を続ける認識を示した。
社会保険料が発生する年収「106万円の壁」や「130万円の壁」の問題に関しても意見交換した。維新は自公からの提案を持ち帰って党内で協議する意向だ。
小野寺氏は「具体的な議論になると、政治家同士だけでなく有識者の意見を聞く手続きも必要だ」と話した。
高校授業料無償化について、維新は協議が停滞していることへの懸念を伝えた。同党の青柳仁士政調会長は「どこまで行っても平行線みたいなことになれば終わってしまうのではないか」と語った。維新は2025年度から所得制限のない高校授業料無償化を求める。
【図・写真】自民、公明、維新による政策協議(10日、国会内)
駐留米軍の経費、負担増要請なし 外相が首脳会談巡り説明[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 128文字 PDF有 書誌情報]
岩屋毅外相は10日、在日米軍の駐留経費の日本負担を巡り、日米首脳会談で米国側から増額要求はなかったと明かした。衆院予算委員会で立憲民主党の太栄志氏に答えた。駐留経費を定める現行協定は2027年3月が期限で、日本負担分の交渉は26年後半ごろがヤマ場となる。
道路陥没の周辺事業者、雇調金の可能性 厚労相が言及[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
福岡資麿厚生労働相は10日、埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、休業などを余儀なくされた周辺事業者は雇用調整助成金の受給対象になり得ると発言した。衆院予算委員会で公明党の河西宏一氏に答えた。
2月9日・10日(首相官邸)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 469文字 PDF有 書誌情報]
〈9日〉
▽8時29分 公邸発。33分 東京・紀尾井町のNHK千代田放送会館。
▽9時 報道番組に出演。52分 東京・赤坂の衆院議員宿舎。
▽10時19分 公邸。
▽11時1分 日本経済新聞のインタビュー。
▽14時28分 小野寺政調会長。
▽16時2分 読売新聞のインタビュー。
▽17時2分 衆院第2議員会館。35分 東京・東新橋の日本テレビ。
▽18時 報道番組に出演。
▽19時13分 公邸。
〈10日〉
▽9時31分 公邸から官邸。
▽10時49分 皇居。帰国の記帳。
▽11時6分 官邸。
▽14時5分 岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、中村軍縮不拡散・科学部長、有馬北米局長、安藤中東アフリカ局長。50分 大和防衛省防衛政策局長。
▽15時25分 橘官房副長官、鈴木官房副長官補、外務省の鯰外務審議官、石月国際協力局長、渡辺農水審議官。
▽16時57分 国会。
▽17時2分 党役員会。18分 官邸。
▽18時42分 東京・六本木の会員制社交クラブ「東京倶楽部」。慶応大の法律サークル「律法会」の同期らと会食。
▽20時29分 公邸。
公明代表、自民非公認議員の推薦を後悔 昨年衆院選で(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 135文字 PDF有 書誌情報]
公明党の斉藤鉄夫代表は10日のBS―TBS番組で、自民党の政治資金問題に関与した議員を2024年衆院選で推薦したことに言及した。自民党が非公認にした不記載議員への推薦を「後悔している」と語った。参院選について「自民党が公認しない人を推薦することはあり得ない」と話した。
政府、モンゴルに航空レーダー無償供与(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
政府は10日、モンゴルに航空管制レーダーと関連機材を無償供与すると発表した。日モンゴル両政府が同日モンゴルのウランバートルで、同志国に防衛装備品などを無償で支援する「政府安全保障能力強化支援(OSA)」の文書に署名した。供与額は13億円とする。
防衛相、日米2プラス2「準備進める」(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
中谷元防衛相は10日、石破茂首相とトランプ米大統領が共同声明で明記した外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の早期開催について「準備を進める」と述べた。防衛省で記者団に「細部にわたって日米間の問題や共通の認識などを話し合いたい」と話した。
中国、日米首脳会談に抗議 首席公使呼び出す(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生】中国外務省の劉勁松アジア局長は10日、在中国日本大使館の横地晃首席公使を呼び出し、7日の日米首脳会談について抗議した。「中国に関する後ろ向きな動きに深刻な懸念と強い不満」を伝えた。中国外務省が発表した。
九谷焼花瓶もお土産に 日米首脳会談(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 107文字 PDF有 書誌情報]
林芳正官房長官は10日の記者会見で、石破茂首相が訪米した際のトランプ米大統領へのお土産に、九谷焼の花瓶を贈ったと明かした。人形のはなふさ(鳥取市)が制作したかぶと飾り「亜麻色縅満天金星兜」とともにお土産に選んだ。
伊東地方創生相が入院(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
内閣府は10日、伊東良孝地方創生相が尿路感染症のため同日から入院したと明らかにした。少なくとも週内は治療のため、閣議や国会審議を欠席する見通し。報告や指示はできる状態のため、臨時代理は置かない。
福津市長(福岡県)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
福津市長(福岡県)
当 6639福井 崇郎 無新
6025原崎 智仁 無現
5557刀禰 詩織 無新
5008小田 幸暢 無新
496古賀 重信 無新
岸田氏を会長に選出へ 公認会計士議連(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
自民党の公認会計士制度振興国会議員連盟は12日にも総会を開き、会長に岸田文雄前首相を選出する。2024年10月の衆院選で落選した衛藤征士郎会長から交代する。
宇城市長(熊本県)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 66文字 PDF有 書誌情報]
宇城市長(熊本県)
当10708末松 直洋 無新
6932溝見 友一 無新
3858村上真由子 無新
2804福田 良二 無新
れいわ、京都に新人 参院選(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 59文字 PDF有 書誌情報]
れいわ新選組は10日、夏の参院選で京都選挙区(改選数2)に教育研究者の新人西郷南海子氏(37)を擁立すると発表した。
つがる市長(青森県)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
つがる市長(青森県)
倉光弘昭氏(68)=無現=が無投票で再選。無投票は6回連続。
今治市長(愛媛県)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
今治市長(愛媛県)
当54808徳永 繁樹 無現
3257鍋岡 幸則 諸新
浦添市長(沖縄県)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
浦添市長(沖縄県)
当29607松本 哲治 無現
15240里道 昭美 無新
芦別市長(北海道)(選挙)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 4ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
芦別市長(北海道)
元市会議長北村真氏(45)=無新=が無投票で初当選。
マンション改修要件を緩和 老朽物件の再生後押し 「賛成」全員→所有者5分の4以上 今国会提出へ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1158文字 PDF有 書誌情報]
政府はマンションの改修や取り壊しなどに必要となる住民の同意のハードルを下げる。現在は区分所有者全員の賛成が求められる1棟丸ごとのリノベーションや解体を、5分の4以上の賛同で可能にする。老朽物件は年々増加しており、要件緩和で再生を後押しする。
「1棟丸ごとリノベ」は、柱や梁(はり)といった主要な構造部分を残して全体を改修する手法だ。建物を解体して用地を売却する「取り壊し・売却」という再生方法もある。
そのほかに敷地と建物を一体で売却したり、定期借地権付きのマンションを取り壊したりするものが再生の手法として考えられる。政府はこれらの計7手法について所有者全員の賛成を必要とする現行の要件を、すべて5分の4以上に緩和する。
関連する法律の改正案を今国会に提出する方針だ。法案が成立すれば、2026年4月にも施行する。
耐震不足やバリアフリー基準の不適合といった場合はマンションの再生を急ぐ必要があるため、合意の要件を4分の3以上の賛成に緩める。現状でも5分の4以上の賛同で実施可能な「建て替え」についても、耐震不足などの場合には要件を4分の3以上に緩める。
建て替えの際に住民らで設立する事業組合への税制上の優遇措置も適用対象を広げて、多様な再生手法に対応できるようにする。
マンション政策を巡っては基本的な権利関係を定めた区分所有法、管理のあり方を定めたマンション管理適正化法、建て替えなどの事業手法について定めたマンション建て替え円滑化法がある。政府はこれらを一括で改正することを目指す。
改正案では事業性の確保で建て替えを円滑に進めるために、隣り合う土地の所有者に建て替え後のマンションの区分所有権を付与できる仕組みを設ける。
政府がマンション再生の政策を加速するのは、高度経済成長期以降に建設された老朽物件が増えているためだ。国土交通省によると築40年以上のマンションは23年末に137万戸だったが、43年末には464万戸と3.4倍に増えるという。
所有者の高齢化も進んでいる。23年度に築40年以上のマンションでは55%の住戸で世帯主が70歳以上だった。築年数の古いマンションでは所有者の死亡や、所有者変更の届け出の未提出などで再生の決議が困難なケースも増えている。
マンションが古くなっても適正に管理できる体制を整えるには、新築時から管理費や修繕などの計画を策定しておくことが不可欠だ。改正法案には分譲する不動産会社が管理計画を作成して国が認定し、計画を管理組合に引き継ぐ仕組みを新設する。
管理不全のマンションを生まないように自治体にも関与を求める。外壁が落ちるなどの危険なマンションの管理組合に報告を求めることができるようにする。国は自治体が管理組合へ管理の専門家を派遣できるよう資金面で支援する。
経済安保で対米投資増 昨年、最高の11兆円 対中手控えなど背景[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1158文字 PDF有 書誌情報]
日本企業が対米投資を加速している。日本から米国への直接投資は2024年の純投資額で11.7兆円と過去最高を更新した。経済安全保障や景気低迷を背景に中国への投資が停滞していることが背景にある。
財務省が10日に発表した24年の国際収支統計(速報)によると、海外での企業買収や生産設備への投資を示す対外直接投資は、実行から回収を差し引いた純投資額で31兆6325億円と前年から17.1%増えた。統計で遡れる1996年以降で過去最高となる。
伸びが目立つのが米国向けだ。24年は11兆7338億円と4割弱を占める。統計の残る14年以降で最も多く、この10年間で2.2倍に増えた。
中国向けは4931億円と前年比でほぼ横ばいだった。10年前に比べると6割弱減少した。一方で東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは4兆4437億円と前年から36%ほど伸びた。
日本総合研究所の牧田健主席研究員は「地政学リスクの高まりや不動産市場の低迷による景気悪化で中国投資を手控えしている可能性がある」とみる。第1次トランプ政権での米中対立以降、こうした傾向に拍車がかかっているという。
トランプ米大統領は7日の日米首脳会談で、対日貿易赤字について「これを均衡に戻す必要がある」と言及した。9日には米国が輸入する鉄鋼・アルミ製品に25%の関税を課すとも明かした。日本企業が輸出よりも現地生産を選ぶ傾向が強まる可能性がある。
24年の対ドルの円相場は平均で1ドル=151.48円と、前年比で7.8%円安方向に下落した。円安が進めば海外での投資コストは割高になるはずだが、対外投資の勢いはむしろ強まった。
対外投資の内訳を見ると現地法人などの収益のうち日本に還流しない再投資収益が4割超を占めるものの、前年比では3%弱しか伸びていない。投資をけん引しているのは株式資本で前年比で6割ほど伸びており、新規投資を進めている姿勢が浮かぶ。
旺盛な対外投資に比べて見劣りするのが日本への直接投資だ。24年の純投資額は2兆5648億円と前年から13%縮小した。直近のピークだった20年(6兆7015億円)以降では最も少ない。
24年の経常収支は29兆2615億円の黒字と前年から29.5%増え、過去最大の黒字幅となった。第1次所得収支が40兆2072億円と11.3%伸びて全体を押し上げた。貿易収支とサービス収支はそれぞれ3兆8990億円、2兆6162億円の赤字でともに赤字幅を圧縮した。
サービス収支のうち、訪日外国人(インバウンド)の消費額から日本人が海外で使った金額を差し引いた旅行収支は5兆8973億円の黒字で過去最大となった。デジタルサービスの海外への支払いで膨らむ「デジタル赤字」が6.6兆円あまりと過去最大となり旅行収支の黒字を打ち消した。
除染土の処分地選び30年以降 環境省、工程表作成へ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 939文字 PDF有 書誌情報]
環境省は東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う除染作業で発生した除去土壌の最終処分地を2030年以降に決定する方針だ。政府は45年3月までに福島県外で最終処分することを決めている。環境省は工程表をつくり、30年ごろまでに選定プロセスの具体化や候補地の調査を進める。
環境省が12日に開く有識者検討会で25年度以降の取り組み方針案を提示する。政府は今春までに最終処分や再利用の基本方針をまとめ、夏をメドに工程表を策定する段取りだ。
福島第1原発の事故で汚染された土壌は双葉町と大熊町にまたがる中間貯蔵施設で保管している。法律では中間貯蔵されている土壌などを45年3月までに福島県外で最終処分すると明記している。
24年度は最終処分量の見通しなどを示す区切りの年度という位置付けだった。環境省は7日の会合で、容量を減らさない場合、土をふるいにかけて粒の大きさで分ける場合、ふるいにかけた後に熱処理も行う場合、熱処理で生じた灰を水で洗う場合の4通りの処分方法を示した。
容量を減らすほど処分場に必要な面積は狭くて済む一方、放射能濃度は濃縮されて高くなる。容量を減らさない場合の最終処分量は210万~310万立方メートルで、最大限に容量を減らせば5万~10万立方メートルにまで減る。面積も15分の1程度でおさまる見込みだ。
処理費用も方法によって大きく異なる見通しだ。環境省が実証事業を踏まえて出した大まかな見積もりでは、灰の洗浄まで行うと1.4兆円かかる。最も費用を抑えられる場合で1000億円程度だ。コストの効率化に向けた技術開発も30年ごろにかけて進める。
除去土壌のおよそ4分の3にあたる1キログラム当たり8000ベクレル以下の放射能濃度の低い土壌は再生利用することが前提になっている。政府は主に公共事業での活用を想定している。
過去には東京都の新宿御苑や埼玉県所沢市にある環境省の関連施設などで再利用する実証事業を試みた。いずれも近隣住民らの反発で進んでいない。
再生利用が想定通り進まなければ最終処分量も増える。環境省は700万~800万立方メートルほど増加する可能性があるとみる。処分地の決定は30年代以降と見据えるが、受け入れ先を確保できるかはなお不透明な面がある。
経団連副会長に4氏登用 佐藤氏・小川氏・時田氏・木原氏[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 798文字 PDF有 書誌情報]
経団連は10日、筒井義信次期会長(71、日本生命保険会長)の初年度の体制を発表した。新任の副会長にトヨタ自動車の佐藤恒治社長(55)を起用する。コマツの小川啓之社長(63)と富士通の時田隆仁社長(62)、みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長(59)も登用する。
内定した4人の副会長は筒井氏とともに5月29日の定時総会で就任し、任期は原則2期4年になる。新たな女性の登用はなくディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子会長(62)の退任で女性副会長が再び1人に減る。
初の金融機関出身の会長を製造業出身の副会長らが厚く支える体制を敷く。事務方トップの久保田政一副会長・事務総長(71)も続投する。
現在は副会長に自動車産業の経営者がいない。経団連はかつて2人の経団連会長を輩出し、日本を代表する企業のトヨタからの副会長起用を同社の豊田章男会長(68)らと調整していた。
佐藤氏は筒井氏の会長任期の4年間を通じて携わる。経団連会長は副会長経験者から選ぶのが慣例だ。リーマン・ショック後にトヨタを再建し、かねて経団連会長候補に名前が挙がる豊田氏が4年後の「ポスト筒井」人事にも加わらない意思表示だとの見方がある。
経団連会長に次ぐ「ナンバー2」で、重要政策の助言役を担う審議員会議長の人事を見据えた配置も決めた。現在の冨田哲郎・JR東日本相談役の任期は2026年の定時総会までで、後継は筒井氏とバランスをとるため製造業出身者から選ぶ可能性がある。
今回の人事で副会長を退く日立製作所の東原敏昭会長(69)と日本製鉄の橋本英二会長(69)はいずれも審議員会副議長に転じる。
南場氏も副議長に残る。新たに出光興産の木藤俊一社長(68)と住友化学の岩田圭一社長(67)、ボストンコンサルティンググループの秋池玲子日本共同代表(60)、パナソニックホールディングスの楠見雄規社長(60)も副議長に就く。
高額療養の限度額上げ案 厚労省、一部修正へ 「多数回該当」見直し[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 462文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省が「高額療養費制度」の患者負担限度額の引き上げ案を一部修正する方針であることが10日分かった。同省幹部が同日、がん患者団体などとの面会で明らかにした。福岡資麿厚労相は12日に患者団体と面会する。
患者団体によると、厚労省は直近12カ月以内に3回限度額に達した場合、4回目から限度額を下げる「多数回該当」という仕組みを修正する。長期間治療に取り組む患者の負担増を緩和する狙いがある。患者団体側は限度額引き上げの凍結を求めている。
10日の衆院予算委員会では、福岡厚労相が12日に患者団体と面会することを明らかにした。「お会いしたうえで、様々な観点から結論を導き出していきたい」と述べた。
高額療養費制度はがんなどの重い病気にかかり医療費が高額になった場合に、年齢や所得に応じて1カ月あたりの患者負担を一定額に抑える仕組みだ。厚労省は2025年8月から27年8月にかけて、段階的に限度額を引き上げる方針だった。
がん患者などから経済的負担が増え、治療が続けられなくなるといった声が上がり、改革案の修正を迫られている。
街角景気3カ月ぶり低下 1月、物価上昇で節約志向[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 228文字 PDF有 書誌情報]
内閣府が10日発表した1月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、現状判断指数(DI、季節調整値)は前月比0.4ポイント減の48.6となった。3カ月ぶりに低下した。物価上昇により節約志向が広まり、飲食関連の指数が下がった。
基調判断は「緩やかな回復基調が続いている」で据え置いた。調査は1月25~31日に実施した。
現状判断指数を構成する3つの項目のうち、家計動向と雇用関連の2項目が前月と比べ下落した。家計動向は0.6ポイント下落の48.6だった。
「国の借金」1317兆円で最大 12月末時点[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した、いわゆる「国の借金」が2024年12月末時点で1317兆6365億円だったと発表した。24年9月末から7兆1980億円増え、過去最大となった。予算の財源不足を埋める新規国債の発行で残高が膨らんだ。
景気後退確率、12月27.5%に 日経センター[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 5ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
日本経済研究センターは10日、2024年12月の景気後退確率を発表した。およそ半年後に景気後退入りする確率は27.5%だった。在庫率や中小企業の売り上げ見通しが改善したことなどから、景気後退の警戒水準である67%を下回った。
米中、醜いディールの誘惑(DeepInsight)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 7ページ 2083文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米政権と中国の対立が早くも熱を帯びてきた。トランプ大統領は2月4日、中国からのあらゆる輸入品に10%の追加関税をかけた。今後、関税を一段と引き上げることなども考えられる。
トランプ氏の対中圧力は貿易だけにとどまらない。中米パナマ運河を中国が実効支配しているとみなし、中国による関与を排除する構えを示す。
さらに、7日の石破茂首相との共同会見では、中国による「経済侵略」と戦うため、日本とより密に協力すると宣言。日本を守るために「米国の100%の抑止力を提供する」とも語気を強めた。
表面だけみると、米国は中国との対決路線にまっしぐらに突き進んでいるように映る。だが、奇妙なことに、トランプ氏の言動からはむしろ中国と話し合い、「美しい外交ディール(取引)」を交わそうという底意ものぞく。
主要国の外交サークルでは、彼の思惑について2つの相反する仮説が飛び交う。トランプ氏は中国を敵視しており、通商や外交問題でさらに圧力を強める。米中関係は1期目よりも緊迫する、というのが1つ目の見方だ。
もう片方の仮説は逆である。彼は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席から、米側に得になる譲歩を引き出したい。中国たたきはその駆け引きにすぎない、という見立てである。
ハイテクや経済で米国と張り合おうとする中国に、トランプ氏が不快感を抱いているのは間違いない。しかし、対中政策上、彼の狙いがどこにあるかといえば、後者に近いだろう。
根拠の一つは、トランプ氏が前のめりといってよいほど、習氏と会いたがっていることだ。まず、1月中旬の就任式に習氏を招いた。それが不発に終わると、早期に訪中したいと公言した。
さらに追加関税を発動する前日にも、中国側と「おそらく24時間以内に話す」と発言している。本気でケンカしようと思っている人物の発言には聞こえない。
習氏との直接交渉にトランプ氏が意欲を抱くのは、通商上の成果だけが狙いではない。ウクライナでの停戦という事実上の外交公約を果たすために、習氏から協力を引き出したいと考えている。
就任直前の習氏との電話でも、「(ウクライナの)事態を解決しなければならない」と訴え、協力を求めた。
米政府の推計によれば、ロシアの兵器量産に欠かせない精密電子部品や工作機械の7~9割が、中国から供給されている。トランプ氏はまず、これらを停止するよう要求するとみられる。
厳しい中国批判とは裏腹に、トランプ氏は習氏については決して悪口を言わず、「偉大なリーダー」と持ち上げる。米中ディールを成功させるうえで、有用な交渉相手とみなしているからだ。
米ハドソン研究所のパトリック・クローニン・アジア太平洋安全保障部長は1月29日、都内で開かれた「東京グローバル・ダイアログ」で「トランプ氏は来月にも、習氏との対面による会談を開くだろう」と予測した。
一方の中国も、圧力に屈しない姿勢を見せつつ、米国との全面対立を避けたいのが本音だ。国内の経済が低迷するなか、習政権は社会の安定が最優先である。2月4日に決めた米国への報復関税の対象も、限られていた。
中国は2050年までに、米国に並ぶ超大国になるのが目標だ。これを実現するためにも、米国との対立をいたずらに過熱させるのは得策ではない……。中国人の外交専門家らは、習政権内でこんな判断が働いていると解説する。
中国とのディールに意欲をみせるトランプ氏に、ルビオ国務長官やウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)といった対中強硬派は内心、ひやひやしているだろう。彼らは中国を安全保障上の敵対国とみなし、あらゆる分野で対抗しようとしている。
だが、トランプ氏の対中観はちがう。国際政治はルールや倫理ではなく、大国間の交渉や取引によって回っていくというのが、彼の発想だ。この前提に立てば、中国は米国の敵対国であると同時に、欠かせない取引相手にもなる。
トランプ氏の交渉本能を逆手にとろうと、中国は通商問題で大きく譲る代わりに、台湾や南シナ海問題で米側の歩み寄りを求めてくるかもしれない。万が一、トランプ氏が受け入れたら、アジアを不安定にした「醜いディール」として記憶されてしまう。
今後、考えられるのは3つのシナリオだ。第一は、米中が何らかの通商合意を交わし、ウクライナ停戦などの外交問題でも妥協が成立する展開だ。第二は、いったん通商合意が結ばれるものの、妥協は長続きせず、安保問題でも対立が深まる筋書きである。第三はこれらの中間シナリオだ。
このうち最も考えられるのが、2番目の緊張シナリオだろう。米中は個々の火種ではなく、構造的な冷戦に入っているからだ。
1期目のトランプ政権で国防次官補を務めたランドール・シュライバー氏は語る。「トランプ氏は悪い取引を受け入れない。習氏が何を提供するかには興味があるだろうが、過度の犠牲を払ったり、安全保障を犠牲にしたりする形跡は見当たらない」
トランプ氏が偉大な交渉力を誇りたいなら「醜いディール」の誘惑に負けてはならない。特に、安全保障での安易な妥協は禁物だ。
マスク氏、「米政府解体」の傍若無人(TheEconomist)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 7ページ 0文字 書誌情報]
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仮想通貨、有価証券並み扱い 金融庁検討 開示規制、準ずるレベルに ETF解禁へ道も[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 1203文字 PDF有 書誌情報]
金融庁が暗号資産(仮想通貨)を有価証券に並ぶ金融商品として位置づける方向で検討に入り、法改正に向けて議論することがわかった。より詳しい情報開示を事業者に求めて投資家保護を図る目的だ。仮想通貨で運用する上場投資信託(ETF)の解禁を視野に活用の促進にもつなげる。
金融庁は現在、有識者との非公開の勉強会で、仮想通貨に関する現状の規制が十分かどうかを検証している。この勉強会での成果を基に、6月中に制度改正の方向性を公表し、秋以降に開く金融審議会に諮る方針だ。
審議会の議論を踏まえ、2026年の通常国会に関連法の改正案を提出することを目指す。
仮想通貨は資金決済法上、資金決済手段として位置づけられているほか、金融商品取引法でデリバティブ規制などの対象になっている。ただ、株式や債券といった有価証券よりも情報開示などの規制は厳しくない。
金融庁は仮想通貨業者の財務情報などの開示内容を増やしたり、仮想通貨への投資助言にあたって登録を必要にしたりする規制強化を念頭に置いている。
一部の仮想通貨を対象に法的に有価証券に準ずる開示規制をかければ、投資家は仮想通貨業者の経営状態をより詳細に知ることができ、悪質なサービスを受けるといったリスクを減らす効果が期待できる。
金商法の今の有価証券の枠組みを仮想通貨にも適用するか、同法や資金決済法の中で新しい規制を設けるか、どの仮想通貨を規制の対象にするかなど、制度の細部は今後詰める。
金融庁が新たな規制を検討するのは、日本でも仮想通貨に投資する人が増えているためだ。
日本暗号資産等取引業協会によると、仮想通貨の開設口座数は24年12月時点で1181万にのぼる。投資家を保護するだけでなく適切に関連ビジネスを活性化していく上でも実情に合った法整備が不可欠だと判断した。
仮想通貨の一部が法的に有価証券に準ずる開示規制になれば、現物のビットコインなどで運用するETFの解禁につながる可能性がある。国民の資産形成に役立つ金融商品としての認識が浸透する契機となるためだ。
今はビットコイン取引は総合課税で、売買益などに最大55%の税金が課されている。金融庁による法整備をきっかけに、税率20%の金融所得課税への変更の議論が進むとの見方もある。
日本は検討中だが、現状、米国では取り扱い方が異なる。
商品先物取引委員会(CFTC)がビットコインとイーサリアムを「商品」として認識する一方、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー前委員長はビットコインは商品だが、多くの仮想通貨は有価証券に該当するとの考えを示していた。
米国では24年1月にビットコインを運用対象にするETFが承認され、機関投資家の資金が流入し投資家の厚みが増した。仮想通貨業界に融和的な姿勢を示すトランプ政権への期待もあり、25年1月にビットコイン価格は一時10万9000ドル(約1650万円)台に乗った。
トヨタ系、初のデジタル債 個人に1口10万円 電子マネーの特典[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 1081文字 PDF有 書誌情報]
トヨタ自動車の金融子会社、トヨタファイナンスは10日、個人向けのデジタル社債を発行すると発表した。期間は1年で、10億円を発行し2月20日に募集を始める。社債購入者の名前や住所などを企業が常時把握できるデジタル社債の特性を生かし、電子マネー付与といった特典をつける。
デジタル社債の発行はトヨタグループとして初めてだ。大和証券が引き受けて個人に1口10万円で販売する。今回のデジタル社債は通常の利率に加えて、購入者にトヨタグループの電子マネーを、購入口数に応じて1000円~1万円相当分付与するのが特徴だ。
今回の社債の発行や管理はデジタル証券のインフラを手掛けるプログマ(東京・千代田)のブロックチェーン基盤を活用し、社債の管理は三菱UFJ銀行が担う。
プログマによると従来の一般的な社債では、購入者の情報は証券保管振替機構のデータベースにある。このため発行企業は自由に情報を取得できず、社債を誰が保有しているのかを把握するには保振への照会などの手続きを踏む必要があった。
デジタル証券はブロックチェーンのシステムに発行企業が直接接続しているため、社債購入者の情報を企業がリアルタイムで把握できる。トヨタグループはこうした利点を活用し、電子マネー以外の特典を追加することも検討するという。
魅力的な特典を適切なタイミングで提供することで個人投資家とのつながりを強め、継続的な社債購入やサービスの利用を促す狙いがある。
投資単位も従来の社債は100万円からといった大口取引が主流だが、ブロックチェーンで発行・管理するデジタル社債は売買時の名義変更が自動化されるなど管理コストを低く抑えられるため10万円からにする。個人投資家の裾野を広げる。
デジタル社債を発行する企業数は年数件程度にとどまる。発行額も23年が122億円、24年は12億円と低水準だ。
これまで丸井グループ、日本取引所グループ、日立製作所などが起債してきたが、トヨタファイナンスが追加の特典を付与するデジタル社債の発行に踏み切ったことで、発行企業が一段と広がっていく可能性がある。
世界をみても、ブロックチェーン技術を活用し財産的価値(トークン)として債券を発行・流通させる取り組みはまだ普及の途上だ。ただトークン化された米国債の市場は急成長しており、時価総額は足元で30億ドル超に上る。
プログマの斉藤達哉最高経営責任者(CEO)はデジタル社債について「まだ伸びしろがある。今回のトヨタによる発行は、(デジタル社債の)メリットに対する認知度を向上させる点でインパクトが大きい」と指摘している。
1月倒産、11年ぶり800件超 前年比19%増、「人手不足」3.2倍 賃上げ難しく悪循環も[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 792文字 PDF有 書誌情報]
東京商工リサーチが10日に発表した1月の企業倒産(負債額1000万円以上)は840件と前年同月比19.8%増えた。1月で800件を超えるのは2014年以来11年ぶりだ。人手不足が理由の倒産は3.2倍となり、サービス業など労働集約型の産業で人材確保の難しさが目立った。
倒産の中心は中小・零細企業で、従業員10人未満の倒産が754件と全体の9割を占めた。
負債総額は53.5%増え1214億4900万円だった。船井電機(大阪府大東市)の親会社であるFUNAI GROUP(旧船井電機・ホールディングス、負債額262億円)などの大型倒産があったためだ。
求人難や人件費高騰などを要因とする人手不足倒産は38件(前年同月は12件)あった。比較可能な13年以降で、24年3月の42件に次ぐ2番目に高い水準となった。
サービス業が最も多く13件あった。24年1月には賃上げが要因の倒産はなかったが、25年は6件あった。
介護施設を運営する白寿会(福岡県苅田町)は1月22日、福岡地裁から破産手続きの開始決定を受けた。人件費の高騰に対応できず、業務運営に必要な人材確保が困難になったとして、事業の停止を決めたという。
東京商工リサーチの坂田芳博情報部課長は「業績が回復しない企業では賃上げが難しく、採用難になるという悪循環に陥るケースもある」と話す。賃上げ原資を確保し、人材を集められるかが中小企業の明暗を分ける一つの鍵になってきている。
産業別では原材料費の高騰に苦しむ建設業で24.1%増の170件、小売業で28.6%増の90件だった。
城南信用金庫(東京・品川)の林稔理事長は中小企業の価格交渉について「同業他社の価格設定との兼ね合いもあり、慎重にならざるを得ない状況にある」と指摘する。物価高倒産も61件と高水準が続いている。
倒産件数は25年はゆるやかな増加基調が続くとの見方が強い。
PayPay証券を連結化 PayPay、出資比率75%に上げ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 385文字 PDF有 書誌情報]
スマホ決済大手のPayPayは10日、35.0%を出資するPayPay証券を連結子会社にすると発表した。出資比率を75.2%に引き上げる。スマホ決済と証券サービスの連携を深め、顧客基盤の拡大など一段の成長を図る。
親会社のソフトバンクとLINEヤフーからPayPay証券の株式を譲り受けるとともにPayPay証券が実施する第三者割当増資を引き受ける。いずれも払い込みは4月1日を予定しており、取引金額は非開示としている。
ソフトバンクの出資比率は30.6%から0.0%に、LINEヤフーは0.4%から0.0%に下がるが、両社はPayPay証券を連結子会社に位置づける。連結子会社であるPayPayを通じてPayPay証券の株式を間接保有するためだ。
みずほ証券の出資比率は34.0%から24.8%に下がる。みずほ証券からも賛同を得ており、今後も協働することで合意した。
全銀協会長に半沢氏 三菱UFJ銀頭取[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 282文字 PDF有 書誌情報]
全国銀行協会は福留朗裕会長(三井住友銀行頭取、62)の後任に三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取(60、写真)を充てる人事を固めた。近く開く理事会で内定する。任期は2025年4月から1年間。半沢氏は22年度に続く2回目の登板となる。
全銀協の会長職はみずほ銀行を含めた3メガバンクが輪番で務める慣行になっている。全銀協の会長人事は就任する前の年度の9~10月に内定する例が多く、就任2カ月前となる2月の内定は遅いタイミングとなる。
三菱UFJ銀行は元行員による貸金庫の窃盗事件を巡り24年12月に金融庁から報告徴求命令を受けており、後任会長の調整に影響した可能性がある。
みずほ銀、長プラ年2.2%に上げ 09年4月以来の高水準[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 168文字 PDF有 書誌情報]
みずほ銀行は10日、企業向け貸出金利の指標となる長期プライムレート(長プラ、最優遇貸出金利)を0.2%引き上げ、年2.2%にすると発表した。長期金利の上昇を反映し12日から適用する。みずほ銀としては年2.3%だった2009年4月以来の高い水準となる。
SBI新生銀行とあおぞら銀行、商工組合中央金庫も10日、同様の引き上げを発表した。
リーグテーブル(上)株式引き受け、野村首位 昨年1.6兆円、関電4000億円増資など 政策保有株の売却も後押し[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 1082文字 PDF有 書誌情報]
2024年の日本関連の株式引き受けランキングでは、金額ベースで野村証券が23年に続き首位だった。引受総額は1兆6275億円に上った。関西電力による大規模増資や東京地下鉄(東京メトロ)の新規株式公開(IPO)といった大型案件に幅広くかかわった。
英ロンドン証券取引所を運営するLSEGのデータを使った。2位の三菱UFJモルガン・スタンレー証券(モルガン・スタンレーMUFG証券との共同事業)は引受総額が9167億円で、3位のSMBC日興証券は8920億円となった。
24年の全体の引受総額は6兆96億円と、前年比で18%増えた。金額としてはソフトバンクがIPOした18年(6兆1366億円)以来の高い水準となった。
案件数は210件と、前年の206件から微増となった。案件数ベースでみても野村が1位で59件だった。
首位の野村は関電による総額4000億円弱の増資で主幹事を米シティグループと務めた。野村証券シンジケート部の近藤健共同部長は「成長戦略を掲げる発行体からの様々な資本政策に関する相談が近年増えている」と語る。
政策保有株売却が活発になったことも後押しした。最大の案件は損害保険大手4社や三菱UFJ銀行などによる24年7月のホンダ株売り出しで、総額4974億円となった。みずほ証券や三菱モルガン、SMBC日興がかかわった。
SMBC日興の塚本憲一エクイティ・キャピタル・マーケット部長は「発行体が能動的に株価を考慮しながら売り出す案件が増え、投資家からの評価を得た」と話す。
22年以降、米利上げやロシアによるウクライナ侵略で大型IPOが出にくい状況が続いた。24年はそうした影響が一服し、日本企業の総額として前年比46%増えた。
野村や三菱モルガンがかかわった24年10月の東京メトロ上場が最大の3486億円で、2位のリガク・ホールディングスは1291億円、3位のキオクシアホールディングスは1203億円だった。日本企業のIPOの数としては前年比15%減の87件と、14年以来の少なさだった。
24年は半導体関連株の上げにより、大株主による株売却も多かった。
1月にNECなどが半導体大手ルネサスエレクトロニクス株を売却した。7月に米投資ファンドKKRなどが半導体製造装置大手のKOKUSAI ELECTRICの株を売り出した。
モルガンMUFGの鈴木孝彰資本市場統括本部長は「人工知能(AI)関連や新型スマートフォンの生産などの半導体需要の高まりを見越し、25年も前年以上に半導体関連の案件が出てきてもおかしくないのではないか」とみている。
(王楽君)
オリコ、個人向け民泊ローン保証 最大1億円(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 224文字 PDF有 書誌情報]
信販大手のオリエントコーポレーションは10日、個人向けの民泊ローンの保証事業を始めると発表した。個人が事業や投資商品として民泊物件を購入・改築する際に地域金融機関が提供する有担保ローンをオリコが全額保証する。2月中に首都圏1都3県で始め、20年までの最大1億円の融資を想定している。
オリコが東急不動産ホールディングス(HD)や空き家検索サイトを運営するスタートアップ、空き家活用(東京・港)などとつくった民泊運用サービスの利用者向けに提供する。
あんしん保証社長 伊藤義英氏(新トップ)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 8ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
◇あんしん保証社長
伊藤 義英氏(いとう・よしひで)94年(平6年)キャリエール国際ビジネス専門学校(現京都ホテル観光ブライダル専門学校)卒、アイフル入社。23年あんしん保証顧問、24年専務。京都府出身。51歳
(6月20日就任。雨坂甲社長は相談役に)
米低格付け企業向け融資、高金利ずしり 1月の債務不履行率、コロナ後最高水準 高止まり長期化の見方[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1440文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=南泰葉】米国の高金利が信用力の低い企業の資金繰りに重くのしかかるようになってきた。低格付け企業向け融資(レバレッジドローン)の債務不履行(デフォルト)率は1月に3.6%と新型コロナウイルス禍以来の高水準となった。関税引き上げに伴うインフレ圧力などで高金利が長引けば市場を揺るがす火種になる。
1月中旬、米手芸品小売りの老舗ジョアンは日本の民事再生法に相当する米連邦破産法第11条(チャプター11)を申請した。在庫など資産を担保にした借り入れで資金をつないでいたが、販売が振るわず行き詰まった。1.5億ドル(約200億円)のローンがデフォルトした。
米格付け会社S&Pグローバル・レーティングはジョアンについて、現金収入に近いEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が支払利息の1倍強しかないと指摘していた。健全とされる水準の10倍前後に比べ大幅に低い。
1月末には医療関連の米マルチプランが債務を再編し、13億ドル弱のローンがデフォルト扱いとなった。四半期の支払利息は8000万ドルを超え、売上総利益をも上回るようになっていた。
大手金融機関UBSによると米国では1月に3件のデフォルトが発生し、過去12カ月のデフォルト率は額面ベースで3.6%と2021年3月以来ほぼ4年ぶりの水準となった。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを進めた22年以降、じわじわと上昇している。
レバレッジドローンは信用格付けが投機的等級(ジャンク級)あるいは無格付けの企業向けの銀行融資を指す。M&A(合併・買収)資金やファンド傘下企業の事業資金の調達に用いられることが多い。ローンの大半は証券化商品のローン担保証券(CLO)に束ねられ、日本を含む金融機関に販売されている。
FRBによると24年4~6月時点で米国のレバレッジドローンの残高は約1兆4000億ドル。過去20年、年平均1割以上増えてきた。信用力の低い企業が債券市場で発行する低格付け社債(ハイイールド債)の約1兆6000億ドルと並ぶ規模だ。
足元のデフォルト率が低格付け債の0.8%に比べて高いのは、社債が固定金利であるのに対し、レバレッジドローンは変動金利のためだ。米格付け大手ムーディーズが24年10~12月にデフォルトに陥った米国30社の債務構成を分析したところ、レバレッジドローンはおよそ120億ドルと社債の32億ドルを大幅に上回る。変動金利の負担増がデフォルトが増えた一因であることを示唆する。
FRBは24年9月に利下げに転じ、政策金利を計1%引き下げた。UBSのストラテジスト、ヨンフン・キム氏は利下げが「企業の資金調達コストを徐々に軽減する」と指摘する。ただ、今後の利下げについては不透明感が強まっている。
トランプ政権の掲げる関税や減税によるインフレ再燃リスクが意識され、政策金利は高止まりが続くとの見方がある。ムーディーズのシニアアナリスト、ジュリア・クーシン氏は「高金利環境が長引くことで、変動金利の債務を抱える企業は依然として大きな負担を抱えるだろう」と指摘する。
米調査会社ピッチブックのラシェル・カクリス氏は、負担の増加に伴って「返済期限を繰り延べする企業が増えている」と指摘する。「デフォルト率が今後、多少低下したとしても水準自体は高止まりが続くだろう」とみる。
現時点では米企業のデフォルトは米景気の後退につながるほどではない。ただ、高金利が続けば時間を経るごとにリスクは高まっていく。
LME、信頼回復半ば ニッケル取引停止騒動3年 詳細な説明なく 売買本格復調には課題[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1347文字 PDF有 書誌情報]
ロンドン金属取引所(LME)がニッケル先物の取引を一時停止した「ニッケル騒動」からまもなく3年を迎える。成立した取引まで無効としたLMEの判断は批判の対象となり、取引の減少を招いた。競合の取引所が少ないために売買は復調しているが、信頼の回復は道半ばだ。
2022年3月8日、LMEは突如としてステンレスや電気自動車(EV)の電池に使われるニッケルの取引を停止し、その日の約定を取り消した。
背景にはロシアのウクライナ侵略による供給懸念でニッケル価格が暴騰したことがある。同日にLME3カ月先物は前日の1トン4万8000ドル前後から一時1トン10万ドルを超える水準まで上昇。異常な値動きを受けたLMEは緊急措置をとり、10万ドル超の最高値での約定も無効となった。
約定取り消しの裏には先物への売りで含み損を抱えた中国ニッケル生産大手の救済があったのではないかとの推測が広がり、LMEの信頼は大きく損なわれた。LMEは香港取引所の傘下にある。約定取り消しに伴う損失補填を訴える複数のヘッジファンドとの訴訟問題にまで発展した。
LMEの失われた信頼は出来高の急減というかたちで顕在化した。ニッケルのLME3カ月先物の22年の出来高は前年比57%減となった。ニッケルにとどまらず、代表的な非鉄金属である銅は前年比2%減、アルミニウムも8%減だった。
それから3年、LMEでのニッケル先物の取引増加が目立っている。国際指標となる3カ月先物で25年1月の出来高は約12万2000枚と前年同月に比べ31%増加した。24年から顕著に増加しており、24年の出来高は約143万枚と23年から約9割増となった。
主因は非鉄市場への関心の高まりだ。LME取引の主要品目である銅は、EVや再生可能エネルギー向けの需要拡大期待などで、24年に約2年ぶりに最高値を更新した。投機筋が値動きの大きい非鉄の取引を増やすようになり、ニッケルにも矛先が向かった。
ニッケルの価格低迷も取引回復につながった。LME3カ月先物は24年後半から下落基調が鮮明で、今年1月3日には一時1トン1万4905ドルと、約4年3カ月ぶりの安値をつけた。マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘共同代表は「久々の安値まで下落し、実需勢が割安感に着目した買いを入れたことも取引が増加した一因だろう」と指摘する。
1877年に設立されたLMEは非鉄取引の総本山としての歴史が長い。ただ最近は米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がEV電池に使うリチウムやコバルトの取引で存在感を強めており、以前より市場間の競争が激化しているとの声も聞かれる。
もっとも銅やニッケルなどの主要品目の国際指標としてはLME価格が浸透している。「LMEは他の取引所と比べて圧倒的な流動性があり、取引を成立させたい参加者は結局はLMEに戻らざるを得なかった」(日本メタル経済研究所の多田克己特任アナリスト)とされる。
LMEはニッケル騒動後、報告書をまとめたものの、取引停止や約定取り消しの判断をした理由について説明しなかった。中国企業の救済ではと批判されたのと同様の決定を下さないか取引参加者は懸念する。信頼の回復を伴わなければ取引の本格回復には課題が残る。
(山田周吾)
投信、海外株買い最大 1月1.6兆円、NISAで膨張[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 9ページ 421文字 PDF有 書誌情報]
財務省が10日発表した1月の対外・対内証券売買契約の状況によると、投資信託委託会社等による海外株・投資ファンドの買越額が1兆6857億円に達した。2024年1月の1.2兆円を超え、単月として過去最大となった。新しい少額投資非課税制度(NISA)の25年の新枠を使って、海外株で運用する投資信託を買う動きが広がった。
機関投資家も含めた国内勢全体の海外株の買越額は1兆6226億円と、23年1月以来の高水準となった。年金基金の動向を映す信託銀行や、生命保険会社など主要な機関投資家は海外株を売り越した。国内勢による中長期債の買越額は2689億円と2カ月ぶりの買い越しだった。
個人投資家が海外株で運用する投信を購入すると、投信の運用会社が個人から受け取った円をドルに換えて海外株に投資する。その際、外国為替市場で円を売ってドルを買う取引が生じるため、市場では円安・ドル高圧力となる。市場では特に月初に投信関連の円売りが目立ったとの指摘がある。
市場予想 業績開示後の株価左右(市場を知るニュースワード)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 9ページ 674文字 PDF有 書誌情報]
米国や日本で2024年10~12月期の決算発表シーズンが始まっています。企業が公表する実績や将来の収益予想をどう評価するか、投資家が使う物差しのひとつが「市場予想」です。株式アナリストが個々の企業への取材や分析に基づいて事前に業績予想を出しており、それを上回るかどうかが株価反応を左右します。
日本企業の場合は、QUICKがアナリストの業績予想を平均した「QUICKコンセンサス」を主要企業約1500社を対象に算出しています。
決算内容や企業業績の傾向を分析する上で、売上高や利益の水準が前年を上回ったかはもちろん重要です。ただ株価は投資家の事前の「期待」をもとに動く傾向が強く、増益決算でも市場予想を下回れば売られる場合があります。
たとえばダイキン工業が5日に発表した24年4~12月期の連結決算では、営業利益が3187億円と前年同期から4%増えました。ただQUICKコンセンサスの3349億円に届かず、同社株は翌6日に大きく値下がりしました。
岡三証券が2、3月期決算企業の営業利益や経常利益を対象に集計したところ、6日時点では207社が市場予想を上回りました。予想を下回ったのは146社で、ポジティブサプライズが優勢です。松本史雄チーフストラテジストは「製造業を中心に円安の追い風を受け、実力よりも数字が良くみえている可能性がある」と指摘します。
米国では26日に「世界で最も重要な銘柄」とされるエヌビディアが24年11月~25年1月期決算を発表します。四半期の売上高が市場予想を上回り続けてきた同社の決算に、今回も注目が集まっています。
World Market[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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再生航空燃料、タイで本格始動 国営PTTが商用生産 航空機の増便に商機、双日・住友商事も参画[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 2072文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=井上航介】タイで再生航空燃料(SAF)の生産が本格的に動き始めている。国営タイ石油公社(PTT)は1月に国内初の商用生産を開始。競合の国営会社も6月までに生産設備を完成・稼働させる。日本企業による事業参画も相次ぐ。航空機の増便が予想される中で商機をつかむ考えだ。
SAFをジェット燃料に混合させる動きは世界で増えてきている。政府などが二酸化炭素(CO2)排出量を規制しているためで、欧州連合(EU)は1月、SAFの混合義務を航空燃料の供給業者などに課し始めた。
米グランド・ビュー・リサーチによると、SAFの世界市場規模は2022年時点で約5億7600万ドル(約880億円)だが、23~30年は年平均58%で成長すると予測する。東南アジアでも利用が増えそうで、米ボーイング社は50年までに同地域が世界の需要量の12%をまかなえるとみている。
タイではSAFの生産が本格的に始まる。PTTの子会社、PTTグローバル・ケミカル(PTTGC)は1月に商用生産を開始した。
中型機2000回分
当面の販売先は国内航空会社で、すでにタイ国際航空と覚書を交わした。PTTGCのトッサポン社長は「航空業界で急速に拡大する持続可能なエネルギー需要を支える準備ができている」と胸を張る。
原料に一般的な廃食油などを使い、初年度は年600万リットルのSAFを生産する計画だ。この量は中型機で1回につき2000~3000キロメートルを飛行する場合、約2000回分にあたる。
将来の生産量は同4倍に増やす方針だ。現地メディアによると、使用原料も海外から調達するほか、砂糖や熱帯作物キャッサバも検討するなどして、SAFの需要拡大に応えていく考えだ。
PTT系と同様、国営バンチャーク・コーポレーションもSAFの生産能力を高める。タイ・バンコク郊外に製造設備を建設中で、少なくとも85億バーツ(約380億円)を投じている。6月までの稼働を目指しており、生産能力は日量100万リットルを見込む。
タイのSAF製造業者は日本の商社とも連携している。原料調達や販路開拓などで協業が期待できるとして、バンチャークは住友商事、PTTは双日とそれぞれ提携した。23年12月にはバンチャークはコスモ石油に対し、SAFを10年間供給することで合意した。
タイ国内でもSAFの利用増加が見込めそうだ。観光需要の拡大が見込まれており、同国のアユタヤ銀行によると、タイを発着する航空便は24~26年、年10~20%ずつ増えると予想される。
国の航空燃料への規制もSAFの利用を後押ししそうだ。国際民間航空機関(ICAO)は50年までに、航空機から排出されるCO2の量で実質ゼロを目指している。
タイ政府もこうした方針に準拠し、26年までに国内の航空会社に対し、まず航空燃料の1%分のSAFをジェット燃料に混合させるよう義務付け、順次引き上げを検討する。
生産事業者の税制面も優遇する。タイ投資委員会(BOI)は1月末、ジェット燃料にSAFを混ぜて航空会社に供給する事業者については法人税を3年間免除すると発表した。
東南アジアではタイのほか、マレーシアでも現地石油大手ペトロナスが生産設備を建設する。日本のユーグレナやイタリアのエネルギー大手エニと共同で手掛ける。
SAFやバイオディーゼル燃料を製造するプラントを完成させ、28年までに運転を始める。シンガポールではすでにSAF製造世界大手のフィンランド・ネステが生産を始めた。生産能力は年100万トンにのぼる。
コストが課題
課題はSAFの生産コストの高さだ。需給の逼迫が響き、販売価格はジェット燃料の3~5倍にのぼるとされる。このため乗客にもSAFのコストを一部負担してもらおうと、シンガポールでは26年に「SAF税」が導入される予定だ。
同税は同国を出発する航空便の運賃に上乗せして課される。税率は飛行距離などに連動させることを想定。同国の当局による試算では、東京圏行きエコノミークラスで6シンガポールドル(約670円)前後を見込んでいる。
米国では第2次トランプ政権の発足以降、脱炭素化を進めたバイデン前政権の政策から距離をとる動きが相次いでいる。EUやアジアは航空燃料ではサステナビリティーを重視する流れは続くとみて、今後もSAFの生産や利用を推進していくとみられている。
▼SAF Sustainable Aviation Fuel(持続可能な航空燃料)の略称。廃食油や植物などを原料として製造する。ジェット燃料と混ぜて使用する。混合させることで航空機から排出される二酸化炭素(CO2)の量を抑制できる。
SAFの燃料製造から航空機運航までのCO2排出量は、SAFを使わない場合と比べ7~9割減らせるとされる。
SAFの生産が世界で本格的に始まったのは2010年代半ばごろからとされる。脱炭素化の機運が高まったことに合わせ、米国や欧州などで投資計画が活発化した。
【図・写真】バンコク近郊のスワンナプーム空港に駐機する航空機
ミャンマー徴兵制発効1年 若者の出国制限強化 男性の出稼ぎ認可を停止[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1521文字 PDF有 書誌情報]
【ヤンゴン=渡辺禎央】ミャンマー軍事政権が若年男性の出稼ぎの制限を強めている。国軍の徴兵を逃れたい若者の海外流出が加速したためで、1月末から徴兵対象の年齢層全体で出稼ぎの一部手続きが停止している。人材の受け入れ国や企業も対応を迫られる。
「合法なルートでは国を出られなくなる」。最大都市ヤンゴンで日本行きの準備をしていた男性(20)に当局から待ったがかかった。近々に渡航許可が下りる可能性は薄く、焦りをにじませる。「大学は中退しても日本語はがんばったのに……」
軍政は2024年5月から23~31歳男性の一部海外就労の手続きを凍結し、25年1月末には18~35歳と徴兵対象の年齢全体に広げた。在外就労者用の特別な許可証の発給を停止したとしており、許可証を得るために必要な事前の研修も受け付けを止めた。この男性もその措置の対象範囲だ。
21年のクーデター以降に激しくなった少数民族武装勢力などとの衝突で不足する兵士を補う目的で、軍政は1年前の24年2月10日に若い市民を対象にした徴兵の根拠法を発効させた。招集の対象は原則として男性が18~35歳、女性が18~27歳で、当面女性は除外している。
同年4月から段階的に4万人以上が招集されたもよう。訓練を経て戦地や後方支援に送られた人数は不明だ。
法律の発効当初、海外就労や留学は可能とされ、若者が徴兵を逃れるために隣国タイや日本などに多数流出した。ミャンマー国内では工場労働者などにも人手不足が及んだ。軍政は出稼ぎ手続きの一部凍結に加え、男女共にパスポートの発給や利用目的の審査を厳格化するなど出国を巡る制限を強めた。
これまで対象外だった大学卒業レベルの高度人材にも出国制限の網がかかってきた。日本の在留資格では「技術・人文知識・国際業務」にあたり、日本の大手企業のITや建設エンジニアなどで採用実績を重ねてきた人たちだ。
日本では在留ミャンマー人が急増し、24年にはおよそ11万人が暮らす。「技能実習」や「特定技能」という在留資格ではそれぞれミャンマーが国・地域別で4位に浮上した。
企業や海外の反応を踏まえて軍政が制限を緩和する可能性はある。ただ1月は労相を更迭した直後に制限を強めるなど「軍政中枢の意向を映す形で対象年齢を広げた」(国軍に近い識者)との指摘もある。外国で働く人材の採用に関わる企業や団体は警戒する。
日系人材会社の多くは「手続きの混乱はこれまでもあり、渡航予定者に心配しないよう指示した」と口をそろえる。シンガポール政府は4日、ミャンマーの出国制限に触れ、シンガポール系の人材会社に雇用主への支援や受け入れ国の多様化を要請した。
ミャンマーに拠点を置き現地の人を雇用する外資系企業も徴兵の動向に気をもむ。24年に比べてヤンゴンなど都市部にも招集の事例が広がる。軍政が1月下旬に公表した徴兵関連法の細則では、企業側が招集された従業員に一定の給与を支払い、兵役後に再び徴兵前と同等の職務で雇用することを明記した。
今後の焦点は女性への出国制限の波及だ。軍政のゾーミントゥン報道官は7日「今のところ女性を徴兵する計画はない」と改めて強調した。最近は当局者が賄賂目当てとみられる動機で女性の家族に徴兵をちらつかせる事例が多く伝わる。女性の出国がさらに増えると、女性も徴兵の対象になる可能性も出てくる。
ミャンマーでは外国からの投資が停滞し、軍政は海外就労者の送金や納税を外貨獲得源として重視する。年内の実施を目指す総選挙を視野に、出稼ぎを巡る政策の先行きも不透明感が増す。
【図・写真】徴兵制発効直後は、出国するためにヤンゴンのタイ大使館にビザ申請者が殺到した(2024年2月)
長安汽車と東風汽車 中国車大手、統合計画か 国内1位に[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 956文字 PDF有 書誌情報]
中国国有自動車大手、重慶長安汽車と東風汽車集団はそれぞれ9日、親会社が経営統合を計画していると発表した。両社とも親会社が経営統合を計画する相手企業名を明らかにしていないが、国務院(中国政府)が直接出資する「中央企業」が相手と双方とも発表資料に明記している。親会社が中央企業である長安汽車と東風汽車の経営統合との見方が強まっている。
長安汽車は米フォード・モーターやマツダなどと合弁を組み、2024年の販売台数は268万台。東風汽車はホンダや日産自動車などと合弁を組み248万台を販売する。両グループ合計での年間販売は500万台を超え、中国市場でシェア1位に浮上する。
電気自動車(EV)へのシフトに出遅れた国有大手と外資の合弁は苦戦している。24年の販売目標は長安汽車が280万台、東風汽車は320万台にそれぞれ設定したが、両社とも未達に終わった。経営統合による規模の拡大で経営の立て直しを急ぐ狙いがあるとみられる。
米中対立などを背景に外資との合弁が厳しくなるなか、両社はEVをてこに独自ブランド車を強化する方針も打ち出している。24年の両社の独自ブランド車の合計販売台数は350万台を超えた。経営統合をてこに独自ブランド車のEVや自動運転技術の開発を進めるもようだ。
長安汽車の親会社は人民解放軍系の中国兵器装備集団で、東風汽車の親会社は東風汽車集団有限公司。両社の上場子会社が9日夜、一斉に「親会社からほかの中央企業との経営統合を計画しているとの通知を受けた」などと発表した。
香港のネットメディア「鳳凰網」や中国の自動車分野のネットメディアが両社の経営統合の可能性を伝えた。中国メディアの毎日経済新聞は東風汽車側に長安汽車との経営統合について問い合わせたところ、「発表内容通りで、現時点では計画段階だ」と回答して否定しなかったという。
兵器装備集団と東風汽車集団は、中国国有大手の中国第一汽車集団とともに3社で17年からEVや自動運転技術の開発や部品調達などを柱とする包括的な戦略提携で合意。3社の経営トップらが入れ替わるなどして連携を強化してきた。
兵器装備集団と東風汽車集団が経営統合をすれば、過去の戦略提携を土台に統合を進めることになるとみられる。中国第一汽車集団が加わるのかどうかも焦点となる。
AI投資「数年で17兆円」 パリでサミット開幕[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 769文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】パリで10日、フランスのマクロン大統領が主導する「人工知能(AI)アクションサミット」が開幕した。マクロン氏は9日のテレビインタビューで、今後数年でAI関連でおよそ1090億ユーロ(約17兆円)の投資が見込めると述べた。アラブ首長国連邦(UAE)などが投資を計画している。
サミットは11日までの2日間の日程で、フランスと同様に米中への過度な依存回避を志向するインドとの共催。
フランスは、各国政府や企業に仏へのAI関連投資を呼びかけている。6日にはUAEと、仏国内でのデータセンター整備で合意した。UAEによる投資額は最大500億ユーロに達する見込みだ。
仏AFP通信によると、カナダの投資ファンドも2030年までに200億ユーロを投資する。
マクロン氏は仏経済振興策の一つとして、スタートアップ振興や技術開発推進に力を入れてきた。
このサミットもその延長線上にある。米国や中国がAIで先行する現状に対し、フランスを含む欧州が開発推進や規制の枠組みの両面で中心的な役割を果たせると示す狙いがある。
誰でも自由に利用できる「オープンソース」のAIを支援する基金を立ち上げるほか、各国政府や企業による共同声明も発表する見通しだ。
サミットには、インドのモディ首相、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長、中国の張国清副首相など各国要人が参加する。バンス米副大統領も出席予定で、就任後初の外遊となる。
米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)のほか、グーグルやマイクロソフト、米銀大手JPモルガンなど幅広い業界の企業幹部が参加する。日本からはSakana(サカナ)AIの伊藤錬最高執行責任者(COO)が出席する。
【図・写真】AIアクションサミットについてインタビューに答えるマクロン氏(9日)=AP
TSMC売上高35.9%増 1月の最高更新 AI半導体好調[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 528文字 PDF有 書誌情報]
【台北=龍元秀明】半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)が10日発表した2025年1月の売上高(速報値)は前年同月比35.9%増の2932億台湾ドル(約1兆3600億円)だった。米国などで投資が相次ぐ生成AI(人工知能)のサーバー向けに先端半導体の販売好調が続き、同月として過去最高だった。
売上高が前年比でプラスとなるのは13カ月連続。前月比は5.4%増だった。
1月21日に台湾南部で発生したマグニチュード(M)6.4の地震と余震の影響で、1~3月期に約53億台湾ドルの損失が発生するとの見通しも公表した。
TSMCは台湾の一部の工場で従業員を一時避難させた。工場に構造的な損傷はなかったが仕掛かり品の廃棄が発生した。
TSMCは従来、1~3月期の売上高予想を中間値で前年同期比34.7%増の250億~258億米ドル(約3兆8000億~3兆9000億円)としていたが、地震の影響で下限に近づきそうだという。挽回生産に取り組んでおり、前期比で20%台半ばの増収としていた25年12月期通期の見通しに変更はないとした。
TSMCは、半導体の受託生産で世界で6割のシェアを持つ最大手。米エヌビディアや米アップルなどに先端半導体を独占的に供給している。
シンガポール・セラヤ、日本で通信設備のシェア 中堅中小の需要に照準[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
【シンガポール=谷繭子】シンガポールのインフラ投資ファンド、セラヤ・パートナーズは日本で通信インフラをシェアリングする事業を始める。通信会社から設備を買い取り、複数の通信会社に貸し出す。通信網を運用するコストを抑えられる利点を訴え、中堅中小規模の通信会社を中心に需要を見込む。
セラヤはこのほど全額出資の投資会社「AQX」を東京都内で設立した。AQXはまず日本の通信会社が保有する携帯通信アンテナや通信回線、データセンター、基地局などの設備の買収を検討する。1件あたり数億ドル(数百億円)程度の案件を対象にするという。
買収した設備を複数の通信会社に貸し出しリース料を受け取る。
通信会社は設備を自社保有からリースに切り替えることで、売却益を得て保守費用も抑えられる。AQXのマティアス・ヴコヴィッチ最高経営責任者(CEO)は日本経済新聞に対し「通信会社は(高速通信規格の)5GやAI(人工知能)などに多額の投資が求められている。シェアリングで資金を効率利用できる」と説明した。
日本では住友商事も基地局を通信会社向けにシェアリングする事業に力を入れる。
国軒高科(中国) 車載電池、海外で相次ぎ新工場 VW後ろ盾、逆風下でも攻勢(アジア企業プロファイル)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 10ページ 675文字 PDF有 書誌情報]
中国の車載電池大手、国軒高科が海外展開を積極化させている。2024年12月、スロバキアに約12億3400万ユーロ(約1950億円)、モロッコに約12億8000万ユーロを投じて車載電池工場を建設すると発表した。電気自動車(EV)市場に逆風が吹くなかでもシェア拡大に動く背景には、筆頭株主である独フォルクスワーゲン(VW)の後ろ盾がある。
年間生産規模は各工場とも20ギガ(ギガは10億)ワット時を見込む。それぞれEV約30万台分に相当する電池を供給する。
国軒高科は06年創業で安徽省合肥市に本社を置く。韓国の調査会社、SNEリサーチによると同社は24年1~11月、EVへの電池搭載量を23年同期から4割増やし、シェアは2.7%と23年同期から0.4ポイント増加した。世界で8位、中国勢では4位につける。
足元では、中国企業にとって世界市場の開拓は容易ではなくなっている。欧州連合(EU)の欧州委員会は24年、中国製EVに対し追加関税を導入。中国の車載電池企業にも影響は大きい。
国軒高科は今回の投資の目的を「車載電池市場でのシェアと競争力を高めるため」とし、変化する海外市場に対応していく狙いを説明した。
国軒高科にはVWが21年に出資し、筆頭株主となった。投資を発表した新工場について、国軒高科は車載電池の供給先を明らかにしていないが、VWが候補になる公算が大きい。
欧州ではEVの価格が高止まりし、普及にブレーキがかかっている。国軒高科が欧州市場で価格競争力の高い電池を供給できるかどうかが今後の成長へのポイントとなりそうだ。
(広州=田辺静)
独保守、極右と足並みで物議 首相は「タブー」 総選挙、移民制限巡り舌戦[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1405文字 PDF有 書誌情報]
【ベルリン=南毅郎】23日に総選挙を迎えるドイツが移民問題で揺れている。最大野党の保守陣営が唱えた移民の流入制限策に排外的な主張を掲げる極右政党が同調し、与党や国民から「タブー破りの協力だ」との批判が噴出した。一部の世論調査で、最大野党の支持が落ちるなど選挙戦の行方は混沌としてきた。
9日夜に実施されたテレビ討論では移民政策で激しい論戦を繰り広げた。与党のドイツ社会民主党(SPD)を率いるショルツ首相は「厳格な制限措置を支持する」と表明し、難民申請数の減少など政権の成果をアピールした。
一方、最大野党キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首はショルツ政権下で「200万人を超える不法移民の入国があった」と批判した。
公共放送ARDが1月下旬に公表した意識調査では、国民の68%が難民の受け入れを削減すべきだと回答した。難民政策の見直しに根強い要望があり、選挙戦の主要な争点となる。
保守陣営、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は右派の支持を広げるため移民流入の抑制策を打ち出したが、極右との距離感が課題となっている。
1月下旬に独連邦議会(下院)で政府に移民政策の厳格化を求める決議案を提出。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が異例の支持に回り、賛成多数で可決した。
ドイツではナチス・ドイツの教訓から、長年にわたり極右勢力との協力が政界のタブーとされてきた。決議案に法的な拘束力はないものの、独連邦議会でAfDの寄与で決議案が過半数の賛成を得たのは初めてだった。
ショルツ氏はテレビ討論の冒頭で「私の見解ではタブー破りだ」と述べ、メルツ氏の一連の対応を非難した。
CDU・CSUは決議案とは別に、移民の流入抑制に向けた法改正案を独連邦議会に提出した。法案は難民申請で保護対象になった人が家族を呼び寄せられる措置の撤廃や、強制送還を可能にするための拘留など警察の権限強化を盛り込む。
法改正案は僅差で反対が賛成を上回り否決となった。AfDが再び支持に回ったものの、法改正を目指したCDU・CSUの一部議員が欠席するなど事実上の造反が出た。CDUを率いてきたメルケル前首相も極右との協力は「間違いだ」と異例の批判声明を出した。
首都ベルリンでは2日、CDU・CSUに抗議する大規模なデモが起き、人々が「恥を知れ」などと書かれたプラカードを掲げた。警察によると16万人が参加した。
投開票まで2週間を切り、第1党が有力視されるCDU・CSUが逃げ切れるかが焦点となる。調査機関フォルザが4日公表した世論調査によると、CDU・CSUの支持率は28%と「タブー破り」前と比べて2ポイント低下した。
2番手はAfDで20%と変わらず、ショルツ首相が所属する中道左派SPDは16%と続いた。AfDは選挙戦で反移民を前面に打ち出し、党勢を拡大している。
SPDは野党と極右の協力を格好の攻撃材料として挽回したい考えだ。「(メルツ氏が)AfDと多数派への扉を開こうとしている」と非難し、SPDこそが「安定した中道だ」と訴える。
メルツ氏はAfDとの協力や次期政権で連立を組む可能性を重ねて否定する。討論会で「我々はそのようなことはしない」と強調した。
反移民票が選挙戦で草刈り場になっている面は否めない。移民政策の責任を巡る水掛け論がやまず、もう一つの重要争点である経済政策の論議は空転しかかっている。
習指導部、細る知米派人材 トランプ関税交渉に足かせ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1262文字 PDF有 書誌情報]
【北京=塩崎健太郎】トランプ米政権は4日、中国から輸入する全品目の関税を10%引き上げ、中国も10日から報復関税に踏み切った。第1次トランプ政権時と異なり、現在の習近平(シー・ジンピン)指導部には米国留学の経験者などの「知米派」が少なく経済も停滞している。貿易交渉の足かせになりかねない。
トランプ政権は中国への追加関税と同じタイミングで発動する予定だったメキシコとカナダに対する関税導入を1カ月延期した。トランプ米大統領が両国首脳とそれぞれ協議し、延期で合意した。
トランプ氏は4日、中国の習国家主席との協議を「急がない」と話した。中国の出遅れが目立った。中国経済の専門家からは「今の習指導部は習氏への忠誠心重視で登用した結果、有力な知米派がいなくなった。国家安全や外交的メンツという要因も絡んで譲歩できなかった」(みずほリサーチ&テクノロジーズの月岡直樹主任エコノミスト)との指摘が出ている。
習氏は2022年10月の中国共産党大会を経て3期目に入り、翌23年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を経て、自身を支える党と政府の新たな陣容を固めた。この前後で知米派が第一線を離れた。
23年3月まで副首相を務めた劉鶴氏はマクロ経済政策の司令塔を担い、第1次トランプ政権時に対米の交渉責任者を務めた。習氏からの信頼が厚く、米ハーバード大ケネディスクールへの留学経験もあり対米人脈が豊富だった。当時、中国人民銀行(中央銀行)総裁に就いていた易綱氏も知米派として知られた。
3期目の習指導部は社会不安を抑えるため国家安全を重視する布陣とし、経済・金融や米国に明るい人材は指導部内に少なくなった。
劉氏の後任として経済・金融を担当する何立峰(ハァ・リーファン)副首相は海外への留学経験がない。習氏が23年11月に米カリフォルニア州サンフランシスコ近郊と、24年11月にペルーの首都リマでバイデン前米大統領と会談した際は同席しなかった。
米中は18~19年にも関税を掛け合う貿易戦争を繰り広げた。トランプ氏は対中貿易赤字の圧縮に向けて、まず関税を引き上げて中国製品の自国への流入を抑え、中国に米国産の輸入を増やすよう迫った。米中両国は高官レベルの交渉を重ね、最終的には中国が米国からの輸入を2000億ドル(約30兆円)増やすと約束した。
今回、トランプ政権は合成麻薬フェンタニル対策を口実として対中関税を引き上げたが、トランプ氏が中国に米国産製品の輸入拡大を迫る可能性がある。
ただ中国経済は不動産不況に端を発した国内需要の不足が際立つ。企業収益が落ち込み、家計の所得も増えにくくなった。米国からの輸入増を簡単に約束できる経済的な余力が乏しいのが実態だ。
中国が貿易摩擦を避けるため輸入を増やす場合、液化天然ガス(LNG)などのエネルギーや穀物は安全保障の観点から備蓄に回すことはできる。一方、自動車や工作機械といった製品は国内需要がしぼむなかで無理に輸入を増やすと、国内で在庫がだぶつきデフレリスクを一段と高めかねない。
トランプ氏、プーチン氏と電話 停戦へ早期会談に意欲 ゼレンスキー氏とは週内協議[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1106文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=飛田臨太郎】トランプ米大統領は8日公開の米紙ニューヨーク・ポストのインタビューでロシアのプーチン大統領と電話で協議したと明らかにし、早期のプーチン氏との会談に意欲を示した。ウクライナとの戦闘終結へ交渉を急ぐ方針を改めて強調した。話した時期や回数には触れなかった。
インタビューは7日に実施し、プーチン氏について「人々が死ぬのを止めたがっている」と説明した。「私はプーチン氏と常に良好な関係を保ってきた」と語り、戦闘を止める具体的な計画があると主張した。
トランプ氏は9日、プーチン氏との電話協議について「私たちは戦争を終結させようとしている。進展もしている」と強調し、詳細については「話せない」とした。大統領専用機内で記者団に語った。
タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は9日、プーチン氏とトランプ氏の電話協議について「肯定も否定もできない」と述べた。
ニューヨーク・ポストによるとトランプ氏はインタビューに同席したマイク・ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)に向けロシアとウクライナの首脳それぞれとの会談を念頭に「会談(の計画)を進めよう。彼らは会談を望んでいる」と語りかけた。
ロイター通信はロシア側の関係者の話として、ロシア政府がトランプ氏と首脳会談を開く場所の候補としてサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)を挙げていると報じた。電話での協議が実現したことで、首脳会談の開催に向けた調整が加速する可能性がある。
トランプ氏は大統領選で就任から「24時間以内」に停戦を実現すると訴えてきたが、1月20日の就任を前に半年以内に目標を後退させた。想定した以上に双方が納得する妙案を見つけるのに苦労しているとみられる。
ロシア側に厳しい姿勢も示し、譲歩を促す作戦もちらつかせる。トランプ政権でウクライナ・ロシア担当特使を務めるキース・ケロッグ氏は6日公開のニューヨーク・ポストに現状のロシア制裁は10段階評価で「レベル3に過ぎない」と述べ、さらに強化する考えを示していた。
トランプ氏は、ウクライナのゼレンスキー大統領と今週にも会談する方針を示した。ゼレンスキー氏がワシントンに来訪する選択肢に触れ、「おそらく対面で会談することになるだろう」と言及した。
インタビューではゼレンスキー氏との「ディール(取引)」を望んでいると明かした。安全保障支援の見返りに、ウクライナのレアアース(希土類)やエネルギーにアクセスする「5億ドル(約750億円)の取引」に言及したという。
【図・写真】トランプ大統領はウクライナとロシアの早期の戦争終結に意欲を示す(5日、ホワイトハウス)=ロイター
エクアドル大統領選で左右両派接戦、決選投票に 前回と同じ顔ぶれ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 840文字 PDF有 書誌情報]
【サンパウロ=水口二季】南米エクアドルで9日、任期満了に伴う大統領選が実施された。現職の右派ダニエル・ノボア大統領(37)と反米左派のルイサ・ゴンサレス氏(47)が接戦で、両氏が4月の決選投票に進む見通しとなった。争点である治安対策に関する国民の判断は4月に持ち越される。
大統領選には16人が出馬した。選挙管理当局が9日夜に大統領の選出は「4月の決選投票に持ち越される見通し」と発表した。集計(開票率約90%)によると、首位のノボア氏が約44.4%の得票率を獲得し、コレア元大統領が支持するゴンサレス氏が約43.9%だった。
選挙前の世論調査ではノボア氏が優勢だった。決選投票は4月13日に実施され、前回2023年の大統領選と同じ顔ぶれの対決となる。
ノボア氏は治安対策の強化や犯罪撲滅を公約に掲げ、23年11月に大統領に就任した。エクアドルは欧州などに向かう麻薬の中継地となっており、犯罪組織の活動が活発化するなどして治安が急激に悪化していた。
ノボア氏は就任後の国民投票で、治安対策に軍を動員することや犯罪の量刑を引き上げることなどで多数の賛成を取り付けた。24年の殺人件数は23年から15%程度低下したが、依然として世界最悪の水準にある。取り締まりには人権上の問題点も指摘されており、強硬手段継続の是非が問われた。
ノボア氏は他にも、憲法改正によって他国軍の駐留を可能にすることを訴えている。過去に撤退した駐留米軍の復活を想定しており、トランプ米大統領の就任式に参加するなどトランプ政権とも距離を縮めている。
一方、決選投票を戦う元国会議員のゴンサレス氏は低所得者層を重視した政策を掲げ、行政改革などを通じた治安対策を訴えた。エクアドルでは、2007年から17年にかけて大統領を務めたコレア氏が依然として高い人気と影響力を持つ。
現在コレア氏はベルギーに亡命しているが、ゴンサレス氏を全面的に支援する。
【図・写真】ノボア氏 =ロイター
【図・写真】ゴンサレス氏 =ロイター
金正恩氏、日米韓の安保協力批判 軍に演説 核開発進める意思強調[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 811文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=藤田哲哉】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は朝鮮人民軍創建77年となる8日に国防省を訪れ、軍将校らを前に演説した。日米韓の安全保障協力の強化を批判し、核を含む全ての抑止力を強化する新たな計画に言及した。朝鮮中央通信が9日伝えた。
金正恩氏は演説で、米国が主導する2国間や多国間の「核戦争模擬演習」などが朝鮮半島の緊張を高めていると指摘。日米韓の連携強化やアジア版の北大西洋条約機構(NATO)の構築が「朝鮮半島と北東アジア地域の軍事的な不均衡を招き、新たな激突を生み出す根本要因となり、朝鮮半島の安全を脅かす」と警告した。
核抑止に向けた新計画の中身には触れなかった。7日に石破茂首相とトランプ米大統領がワシントンで会談し、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを改めて確認したことから、北朝鮮として核開発を進める意思に変わりはないとの強い意向を示したとみられる。
金正恩氏は演説で韓国について「政治的混乱で無秩序状態になり、外交日程を相次いで取り消しているにもかかわらず、軍事演習を行っている」として強く反発。新年に入り韓国軍が軍事演習を続行していることなどを批判した。
政治的な混乱は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の「非常戒厳」宣言に伴う弾劾審判により、政治空白が生まれている状況を指しているとみられる。
イスラエルやシリアを含む中東情勢、ロシアが侵略を続けるウクライナ情勢にも触れて「2025年も緊張した国際情勢の流れが続く」と指摘した。
とりわけウクライナ問題を巡っては「ロシアに戦略的な敗北をもたらすという実現不可能な妄想から、戦争の長期化を意図的に助長する米国と西側諸国の無謀な行為」と批判した。24年12月に発効した包括的戦略パートナーシップ条約に基づき、ロシアを「変わらずに支持する」と述べた。北朝鮮はロシアとの関係を強化しており、ロシアに1万人以上の兵士を派遣している。
イスラエル軍、ガザ要衝から撤退 停戦継続交渉は遅れ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 760文字 PDF有 書誌情報]
【イスタンブール=渡辺夏奈】イスラエル軍は9日、パレスチナ自治区ガザの要衝「ネツァリム回廊」から撤退した。中東や欧米のメディアが一斉に報じた。回廊からの撤退はイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉で焦点の一つだった。一方、停戦の継続に必要な追加交渉は遅れており、不透明感が漂う。
ネツァリム回廊はガザ中部に位置し、地区を南北に分断する。軍が撤退したことで、ガザで市民らがより自由に移動できるようになりそうだ。AP通信は軍の撤退後、荷物を載せた自動車がガザ南部から回廊を越え、北部に向かっていると伝えた。
ハマスの活動を制限したいイスラエルはこれまでの協議で停戦後もネツァリム回廊の軍駐留を継続すると主張した。イスラエル軍の完全撤退を求めるハマスは反発し、交渉が難航する要因の一つとなっていた。
1月19日に発効した停戦はこれまでおおむね順調に進んでいる。8日には5度目となる人質・囚人交換が実施された。ハマスは3人の人質を解放し、交換条件としてイスラエルはパレスチナ囚人183人を解放した。
追加交渉は現時点ではほとんど進展がないようだ。停戦は3段階で構成される。3月上旬にも予定する第2段階の停戦に入るには、現在の第1段階の停戦期間中に条件を詰める必要がある。米国などの仲介国は当初、追加交渉を停戦開始から16日目をメドに始めるとしていた。
第2段階の停戦ではイスラエル軍のガザ完全撤退を目指す。ネタニヤフ首相はガザとエジプトの境界にある「フィラデルフィ回廊」については軍の駐留を続けると繰り返し主張しており、交渉は難航する可能性がある。
ネタニヤフ氏は11日に治安閣議を開き、第2段階の停戦について協議する方針だ。地元メディアが9日に報じた。
【図・写真】ネツァリム回廊はガザを南北に分断する要衝(9日)=ロイター
独保守、極右と足並みで物議 首相は「タブー」――「欧州を再び偉大に」各国の極右指導者、スペインで集会[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 456文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】欧州議会の極右会派の「欧州の愛国者」は7~8日、スペインのマドリードでサミットを開催した。ハンガリーのオルバン首相やフランスで極右政党を主導するルペン氏など各国の極右指導者が集まり、「欧州を再び偉大に」すべきだと訴えた。
ロイター通信によると、オルバン氏は支持者の前で米国のトランプ大統領に触れ、「トランプ旋風が数週間で世界を変えた。昨日は我々が異端だったが、今日は主流派だ」と発言した。
欧州の愛国者は2024年の欧州議会選後に結成された新会派で、議会で第3の勢力を持つ。オルバン氏が率いるフィデス・ハンガリー市民連盟のほか、仏極右の国民連合(RN)、スペインのボックス(VOX)、ポルトガルのシェーガなどが参加している。
欧州では反移民など有権者の内向き姿勢が強まり、同会派の追い風となったが、各国の極右政党をまとめきれていない面もある。イタリアのメローニ首相の出身母体である「イタリアの同胞」(FDI)や支持を広げる「ドイツのための選択肢(AfD)」など有力な極右政党は参加していない。
金正恩氏、日米韓の安保協力批判 軍に演説――北朝鮮労働者をロシアに派遣 建設現場に数千人[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 257文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=藤田哲哉】韓国の情報機関、国家情報院は9日までに北朝鮮が2024年にロシア各地の建設現場に数千人の労働者を派遣したことを確認した。聯合ニュースが報じた。
ウクライナ侵略の長期化に伴い、ロシアでは人手不足が深刻になっており、北朝鮮が送り込む労働者がこの不足を補っているとみられる。
国連安保理は2017年の決議で国連加盟国に対して北朝鮮労働者の雇用を禁じた。同年の別の決議では北朝鮮の労働者を19年12月末までに送還するよう求めていた。
北朝鮮による海外への労働者派遣は安保理の対北朝鮮制裁違反に当たる。
韓国、判事任命保留で公開弁論[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 188文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=甲原潤之介】韓国の憲法裁判所は10日、空席の判事1人の任命を保留にした大統領代行の判断の是非について審理する公開弁論を開いた。判事の空席を埋めるべきだと判断した場合、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判に影響を与えるため注目が集まっている。国会は2024年12月、尹氏の弾劾訴追案を可決した。この時点で憲法裁は定員9人のうち国会が選出すべき3人が空席だった。
習氏、5月にロシア訪問[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 162文字 PDF有 書誌情報]
ロシアのモルグロフ駐中国大使は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が5月9日にモスクワで開催される対ドイツ戦勝記念日の式典に参加すると語った。プーチン大統領が習氏を招待していた。ロシア国営テレビが10日に伝えた。モルグロフ氏は「習氏が招待を受諾した」と述べた。習氏の訪ロ時にプーチン氏との首脳会談も開催されるとみられる。
イスラエル軍、ガザ要衝から撤退 停戦継続交渉は遅れ――サウジ皇太子ら米大統領と会談へ ガザ住民移住構想巡り[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 257文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=共同】トランプ米大統領は9日、米国がパレスチナ自治区ガザを所有し再建するとの構想に関し、サウジアラビアのムハンマド皇太子やエジプトのシシ大統領と会談する方針を表明した。ヨルダンのアブドラ国王と11日にワシントンで会談するとも報じられており、外交交渉に本腰を入れる。
米南部ルイジアナ州に向かう大統領専用機で記者団に述べた。ガザ住民を域外移住させる案に関し「エジプトやヨルダン、他の国々が移住を受け入れることを望む」と語り、各国首脳らの説得に自信を表明した。サウジなどによる資金拠出にも期待を示した。
バルト3国、欧州電力網と接続[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 11ページ 229文字 PDF有 書誌情報]
【ベルリン=共同】バルト3国は9日、欧州の電力網と接続した。旧ソ連時代から続いていたロシアとの電力網を8日に遮断し、ロシア産エネルギーからの依存脱却を進めた。リトアニアの首都ビリニュスでは9日、記念式典が開かれ、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「もう誰も私たちを脅すことはできない」と強調した。3国はリトアニアに接するポーランドを経由して欧州の電力網とつながった。投資費用16億ユーロ(約2500億円)のうち、EUが12億ユーロを拠出した。
外国人と協働にIT駆使 新興「育成就労」導入にらみ商機 カミナシ、13言語のマニュアル DXHUBはスマホで日本語教育[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 2204文字 PDF有 書誌情報]
スタートアップがIT(情報技術)を活用して外国人と協働しやすい環境づくりを急いでいる。カミナシ(東京・千代田)は13言語対応の従業員教育サービスを開発し、2025年度に10万人の登録を目指す。外国人労働者は200万人を超え、27年にも新制度「育成就労」の適用が始まる。言葉の壁などの問題解決にスタートアップが商機を見いだしている。
現場の帳票入力を電子化するSaaS(サース)を手掛けるカミナシは1月、新サービス「カミナシ教育」を始めた。動画コンテンツ事業を手掛けるVideoStep(東京・港)と業務提携し、同社から動画マニュアル作成機能のOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受ける。
管理者が現場作業の様子を撮影した映像をクラウドにアップロードして編集すると、人工知能(AI)が音声を文字起こしして字幕をつけ、マニュアルを作成する。
AIが字幕音読
従業員がパソコンやスマートフォンで動画を閲覧する際に、マニュアルをベトナム語など13言語に翻訳。字幕を日本語と併記して表示したり、AIが母国語で読み上げたりする。従業員は作業の手順を自分のペースで学ぶことができる。
現場作業では、教育を担当する管理者によって指導レベルに差があり、研修を終えたかどうかを管理するプラットフォームが存在しないことも多い。従業員の業務の理解度に差があると、企業が提供する製品やサービスの品質にばらつきが出る懸念がある。
カミナシは2月中にも個別の従業員がマニュアルの理解度を確認するアンケートに答えたかを一覧で管理できる機能の提供も始める。食品や機械などの製造業を中心に26年6月までに10万人のユーザー登録を目指す。
厚生労働省によると、日本で働く外国人の数は23年10月時点で204万人。前の年から12%増え、初めて200万人を超えた。今後もベトナムや中国、フィリピンなどからの人材流入が見込まれている。
問題となっているのが言葉だ。仕事の仕方に不明点があっても理解してもらえないと考えて外国人が対話を避けるケースが多発している。在留外国人を対象にした法務省の23年度の調査では、企業など所属先に困りごとを相談しない理由として、最多の15%が「言語の問題で正確な意思疎通が難しいため」とした。
企業の方も、指導や監督で苦労している。厚労省が24年12月に公表した雇用実態調査で「外国人労働者の雇用に関する課題」を聞いたところ、最も多かったのは「日本語能力などのためにコミュニケーションが取りにくい」で45%だった。
こうした事態に対応しようと、在留外国人向けの通信サービスを手掛けるDXHUB(京都市)は、オンライン日本語教育ソフト「BondLingo」の事業をボンド(東京・新宿)から取得し、福利厚生型のSIMカードの販売を始めた。
企業が採用した外国人にスマホ用SIMカードを配布する際に日本語教育ソフトも提供し、学習への取り組みを管理できる仕組みだ。学習履歴は昇給や賞与の判断材料とするなど、外国人労働者向けのインセンティブとして活用できる。
定着率向上に力
企業には外国人や家族の日本語学習に関し、機会の提供や支援に務める義務がある。DXHUBの沢田賢二社長は「日本人や他の外国人社員とのコミュニケーションが取れれば職場は働きやすくなり、企業にとっても外国人の定着率向上が期待できる」と話す。
翻訳や教育で業務上の情報格差を緩和し、面談などを通じて働きがいや困りごとの有無を確認しても、実態を把握しきれないケースもある。
ミツカリ(東京・渋谷)は24年12月、従業員エンゲージメント調査のサービスを、中国語やベトナム語など合計9カ国語に対応させた。
同社のサービスは1分程度のアンケート調査を継続的に実施し、満足度やモチベーションを計測する。企業はデータから外国人労働者の労働意欲低下の兆候を早い段階で捉え、離職防止の対策を取ることができる。
住居など生活面での支援でも動きがある。
家賃保証審査支援のリース(東京・新宿)は24年12月、外国人が不動産会社に賃貸物件の入居申し込みをする際、家賃保証会社の審査担当者が自身では理解できない外国語の支援を受けられるサービスを始めた。
リースは、多言語の相談窓口を運営するインバウンドテックと提携し、書類に不備がないかなどの確認作業を支援する。これまでは審査が後手に回り、契約が成立しないケースもあったが、借り手は入居しやすくなる。
外国人労働者を巡っては、18年に成立した改正出入国管理法で在留資格「特定技能」が創設され、19年4月から人材の確保が困難な業界への受け入れが解禁された。
27年には、過酷な労働環境下で失跡者が増えるなど問題点が指摘されている技能実習制度に代わり、育成就労が導入される見込み。具体的な運用は有識者会議などで詰めるが、1~2年の就労期間などの条件を満たし本人の意向があれば転職も可能になる方向だ。
少子高齢化が定着し、人手不足が本格化するなか、優秀な外国人労働者の存在は企業の競争力を左右するようになっている。ルール順守の上で、外国人側の目線にも立ち、課題に対処していく必要がある。
(杜師康佑、北西厚一)
【図・写真】DXHUBは日本語教育ソフトも提供する
【図・写真】カミナシは動画マニュアルの多言語対応などで外国人労働者の情報格差をなくす
東京建物、ゼロエネ住宅 分譲マンション 光熱費年16万円安[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1582文字 PDF有 書誌情報]
東京建物は10日、大型分譲マンションとして日本初となる、消費エネルギーが実質ゼロの「ZEH―M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)」を公開した。再生可能エネルギーや高断熱サッシ、燃料電池などを活用し、光熱費を最大で年16万円削減できる。マンション用地が減少するなか、省エネを新たな付加価値として売り出す。
「蓄積したノウハウを生かした最先端の環境対応マンションとなっている」。東京建物の佐林繁執行役員は10日、「ブリリア深沢八丁目」(東京・世田谷)のメディア向け説明会で環境性能に自信を見せた。同マンションの総戸数は38戸。
屋上には1戸あたり7~11枚の太陽光パネルを設置し、発電した再生エネを各住戸に配分。窓には高断熱サッシを採用したほか、蓄電池や燃料電池、冷暖房効率を向上させる全熱交換器など省エネ設備を導入した。
床面積あたりの熱量の放散を示す「UA値」を抑え、敷地内での再生エネ導入などの条件をクリアしている。さらに太陽光などの再生エネを使い、冷房や暖房、給湯、照明などの1次エネルギー消費量を実質ゼロ(削減率100%以上)にしている。これにより国が定めるマンションの断熱基準「ZEH―M」を達成している。
エネルギー消費量削減率が75%以上100%未満の「ニアリーZEH―M」や、50%以上75%未満の「ZEH―Mレディー」に比べてZEH―Mのハードルは高い。ブリリア深沢八丁目では住戸の削減率が平均114%に達している。つまり、同物件はエネルギー消費量の平均に対し、省エネ性能による削減分と再生エネの発電量の合計が14%上回る性能を持つ。
日本の住宅は欧米に比べて断熱性能が低かった。今回の物件は一部住戸で国の定める断熱性能の最上位となる「等級7」を達成。他の住戸も上から2番目の「等級6」として欧米並みの高水準とした。断熱性能の高さから冷暖房効率が向上し、光熱費を大幅に抑えられる。東京建物によると、一般的な省エネ基準住宅に比べて年10万~16万円の光熱費削減につながるという。
もっとも、国の基準を超えた省エネ性能の実現にはコストがかさむ。太陽光パネルや高断熱サッシなどの採用について佐林氏は「建築費は高くなる」と認める。建築コストが上昇するなか、不動産デベロッパーは住設機器の設備グレードを落としたり部屋を狭くしたりすることで販売価格を抑えてきた。ZEH―Mはこうした潮流と逆行する。
それでもZEH―M開発は不動産デベの事業戦略上、大きな意味を持つ。不動産経済研究所によると、2024年の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)新築マンションの供給戸数は前年比14%減の2万3003戸で調査を始めた1973年以来、過去最少を更新した。マンションの開発適地は減少傾向にあり、1戸あたりの付加価値を高めて販売価格を高くする必要に迫られている。
ブリリア深沢八丁目は世田谷区の高級住宅街に立地するものの、東急田園都市線の桜新町駅徒歩9分と都心や駅近を求めるトレンドにはそぐわない。土地を所有しない定期借地権つき物件となっており、将来の売却が難しくなる点も販売上は逆風となる。1戸あたりの販売価格は約1億~3億円程度という強気の価格設定だが、販売は順調だという。「際だった物件をつくっていく」(佐林氏)戦略が的中した形だ。
住宅業界はゼロエネに本腰を入れ始めている。「プラウド」を手掛ける野村不動産は24年、断熱性能が等級6以上の物件供給を推進する方針を発表した。大東建託は30年度までに省エネ性能を高めた集合住宅「ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH=ゼッチ)」の累計供給戸数で32万戸を目指す。新たな付加価値として「実利ある環境性能」が住宅の価値を左右しそうだ。
【図・写真】マンションの屋上には太陽光パネルを設置した(東京都世田谷区)
都市整備・防災ソフト展開 アジア中心1000都市へ 仏ダッソー、京都府などと[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1343文字 PDF有 書誌情報]
3D画像システムの世界大手、仏ダッソー・システムズは都市整備や防災などインフラ開発向けソフトウエアの提供を増やす。アジアを中心に今後5年以内に現在の5倍の1000都市以上への展開を目指す。日本では京都府と連携し、群馬県の事業も視野に入れる。世界で都市化が進み、安心して生活できる街づくりの需要が伸びている。
ダッソーはCAD(コンピューターによる設計)や人工知能(AI)、仮想空間などのデジタル技術を使い、様々なシミュレーションを行えるソフトウエアを開発・提供している。
インフラ開発では、地形や人口動態、気候などのデータを取り込み、オンライン上に都市の動的な将来像を描くことを得意とする。脱炭素や防災などの課題を踏まえ、想定シナリオと現実世界のデータを組み合わせてシミュレーションする。
パスカル・ダロズ最高経営責任者(CEO)が日本経済新聞の取材に応じ「特に人口密度が高い大都市で(ソフトウエアの採用が)増える。これまで提供してきた約200都市のうち半分を占めるアジアでの拡大が見込まれる」と述べた。
日本では、群馬県高崎市の新プロジェクトに注目する。高崎市では広大な飛行場跡地を活用してIT産業などの集積地をつくる再開発構想がありダッソーの技術の活用が模索されている。
2024年11月には、山本一太群馬県知事と富岡賢治高崎市長がフランスのダッソー本社を訪問して意見交換した。高崎市都市計画課の担当者は「3Dシステムは住民にとって、開発計画を立体的にイメージしやすい」と期待を示す。
18年から連携する京都府とも、災害に強い街づくりに向けた取り組みを継続する。
京都府はダッソーやNTTコミュニケーションズ、東京海上日動火災保険などと災害の発生時に自宅から避難所までどう移動するかのルートを示すアプリを試作した。
ダッソーが高低差を表す地図データなどから、川の氾濫による洪水や水の流れをデジタルで可視化し、NTTコミュニケーションズのデータ連携基盤に取り込んだ。
このアプリを使って23年2月に実施された徒歩による避難訓練には約170人の住民らが参加した。京都府の担当者は「浸水区域をよけて避難するルートの策定はデジタル技術によるものだ」と評価する。自動車車両を使った避難訓練についても検討を始める。
ダッソーはデータ専門人材の育成などで京都女子大学を支援している。京都にある他の教育機関への支援も検討する。
中国や欧米でも事業を拡大する。19年12月以降に新型コロナウイルスが世界で最初に広まった中国湖北省武漢市では、感染者を一時的に隔離する病院の換気システムの設計などで協力した。ダロズ氏は今後も武漢市の現地企業と連携し、インフラ分野を支援していく方針を示した。
ウクライナでも他の企業と組んで、破壊された市街地を再現するための設計や費用の見積もりで協力している。
ダッソーが4日発表した24年12月期の売上高は前の期比4%増の62億1300万ユーロだった。今後は新薬開発や製造業向けの事業にも注力する方針。ダロズ氏は「28年12月期に売上高100億ユーロ以上をめざす」と強調した。
(渡辺伸)
【図・写真】ダロズCEO
【図・写真】災害時に避難所への移動ルートを示すアプリを試作
コーテクHD社長に鯉沼氏[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 801文字 PDF有 書誌情報]
コーエーテクモホールディングス(HD)は10日、鯉沼久史副社長(53)が6月に社長に昇格すると発表した。旧コーエー創業者の襟川陽一社長(74)は会長に、襟川恵子会長(76)は取締役名誉会長になる。2015年からゲーム事業会社コーエーテクモゲームスの社長を務める鯉沼氏がグループ全体のかじ取りを担い、経営陣の若返りを図る。
6月開催予定の定時株主総会と取締役会を経て正式に決定する。鯉沼氏と襟川陽一氏の2人が代表権を持つ。
コーエーテクモHDは子会社の「コーエーテクモコーポレートファイナンス」を4月1日付で新設し襟川恵子氏が社長に就任。吸収分割の形でコーエーテクモゲームスが担っていた有価証券などの運用機能を集約する。
襟川陽一氏は1978年に恵子氏とともに旧コーエーを創業した。ゲーム開発者としては「シブサワ・コウ」のペンネームで知られ、シミュレーションゲーム「信長の野望」や「三国志」といった人気シリーズを手掛けた。
2009年にはスクウェア・エニックスからTOB(株式公開買い付け)を持ちかけられていた同業のテクモと経営統合し、コーエーテクモHDが発足した。
鯉沼氏も陽一氏のもとでアクションゲーム「無双」シリーズなどを開発したゲームクリエーターの一人だ。陽一氏は社長交代の発表にあたり「段階的に進めてきた次世代の経営体制の構築が完了する」とコメントした。新体制では取締役の過半を社外とし、経営の透明性を高める。
同社は24年3月期の営業外収益が357億円と、本業のもうけを示す営業利益(284億円)を大きく超え、国内のゲーム市場が伸び悩むなかでも業績を支えてきた。有価証券などの運用を手掛ける恵子氏の手腕とされる。
鯉沼 久史氏(こいぬま・ひさし)94年(平6年)東京電機大理工卒、コーエー(現コーエーテクモゲームス)入社。12年コーエーテクモホールディングス取締役。18年副社長。千葉県出身
破綻の人材派遣、社長雲隠れ 粉飾決算の可能性も(信用調査ファイル)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1373文字 PDF有 書誌情報]
約1000人のスタッフが登録する人材派遣会社のアクロスソリューション(東京・千代田)が2024年11月21日、東京地裁へ準自己破産を申し立て、破産手続き開始決定を受けた。直前に社長が雲隠れし、残された社員は取引先などへの対応に追われた。
同社は会社勤務していたS氏が独立して2006年6月に設立。家電量販店やコンビニなどへの販売員の派遣を手がけていた。
東京本社のほか、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡など全国に9カ所の支社・営業所を構えて業績を拡大。公表されていた2024年3月期の年売上高は過去最高の38億6700万円。広告に頼らず自社サイトやSNSで事業を拡大する会社という評価を受け、会社のフォロワー数は11万人を超えていた。
情勢が急変したのは24年11月1日。帝国データバンクでは「事業を停止したらしい」との情報をキャッチし、取材記者を本社へ向かわせた。
本社事務所の明かりがついていたため、記者が「現状について話を聞きたい」と用件を告げたところ、以下の説明が従業員から得られた。
10月30日の夜にS社長がいなくなり、印鑑や通帳など支払いに必要なものすべてが持ち去られていた。全従業員50人のうち10人ほどが無給で出社し派遣先や派遣スタッフへ事情を説明している。会社に金がないので今後どうするかについて無料の弁護士相談などに頼っている――。
その後、裁判所への申し立て資料などから前後の事態が明らかになった。S社長は10月30日の夜遅くに取締役と経理部長に「もうダメだ。金もって逃げる」と話したという。S社長はかねてから同じような言葉を口にすることがあったことから、取締役は特に気にしなかったが、翌31日はS社長は出社せず、会社実印、銀行印、キャッシュカード、金庫がなくなっていた。31日は人材派遣スタッフの9月分の給与日(総額約2億1000万円)だったが、当然支払うことはできなかった。
会社の預金残高の記録では、31日から11月1日にかけて会社の口座から計5300万円がS社長の関係会社に送金されていた。以後、100万円単位で少なくとも10回ほど引き出されていることも分かった。
その後、税務署や年金事務所が次々と会社の預金や売掛金を差し押さえる事態となり、今後の資金確保のめども立たなくなったことから、11月21日に準自己破産を東京地裁へ申し立てた。負債は債権者1017人に対し18億2044万円。そのうち904人、5億2793万円が労働債権となっている。
公表ベースでは業績は順調に推移していた。全容解明にはなお時間がかかりそうだが、数年前から売り上げを水増しするなど粉飾決算を行っていた可能性が浮上している。準自己破産を申請した時点の金融債務は約10億5400万円。仮に偽った財務諸表などを金融機関に提出して融資を受けていたとすれば、新たな問題に発展することになりそうだ。
信用調査の現場では「良くも悪くも社長の本性は倒産時に分かる」とされるが、今回のようなケースはめったにない。S社長にも姿を隠さなければならない特別な事情があったのかもしれないが、全く説明もなく経営の後始末を押しつけられた従業員が気の毒でならない。
(帝国データバンク情報統括部)
【図・写真】アクロスソリューションが入居していた東京都千代田区のビル
松屋フーズ7.41%賃上げ 初任給は26.5万円(賃上げ2025)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 587文字 PDF有 書誌情報]
松屋フーズホールディングス(HD)は10日、2025年4月に賃上げを実施する方針を決めた。正社員約2000人が対象で、賃上げ率は定期昇給(定昇)とベースアップ(ベア)、新卒初任給の引き上げを含めて平均7.41%となる。待遇改善で物価高に対応し、従業員の定着率の向上や優秀な人材の確保につなげる。
同日までに会社側と労働組合が合意した。大卒初任給は現状の25万円から26万5000円にする。流通や外食、繊維などの労働組合が加盟するUAゼンセンが25年の春季労使交渉で掲げる「6%基準」を上回る。
同社は24年春にも定昇やベアなどで10.9%の賃上げをした。業績に連動して支給される「インセンティブ」などのその他の賃金改定を含めると、今回も最大で10.12%の賃上げになる。
松屋フーズは国内で牛丼や定食の「松屋」を中心に約1300店を展開し、モンゴルやベトナムにも進出した。賃上げによる待遇改善で、海外展開などを担う人材を獲得する狙いもある。
小売り・外食業界では物価高対応や人材確保をめざして、早々に賃上げ方針を決める企業が増えている。「モスバーガー」を運営するモスフードサービスは4月に正社員や嘱託社員約650人を対象に平均5%の賃上げを決めたほか、串カツ田中HDも1月にグループ5社の全正社員約500人を対象にベアと定昇など合わせて平均4.7%の賃上げを実施している。
森永製菓 森信也氏(新トップ)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
◇森永製菓
森 信也氏(もり・しんや)84年(昭59年)岐阜大農卒、森永製菓入社。19年取締役上席執行役員、23年取締役常務執行役員。愛知県出身。62歳
(4月1日社長COO就任。太田栄二郎社長は代表権のある会長CEOに)
アネスト岩田 三好栄祐氏(新トップ)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 106文字 PDF有 書誌情報]
◇アネスト岩田
三好 栄祐氏(みよし・えいすけ)93年(平5年)東海大法卒、岩田塗装機工業(現アネスト岩田)入社。21年常務執行役員、23年取締役。福岡県出身。54歳
(4月1日社長就任。深瀬真一社長は取締役に)
前沢給装工業 杉本博司氏(新トップ)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 12ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
◇前沢給装工業
杉本 博司氏(すぎもと・ひろし)89年(平元年)前沢給装工業入社。19年取締役、23年常務。60歳
(4月1日社長就任。谷合祐一社長は取締役に)
「紅麹」特損、前期は127億円 小林製薬「3年後、元の利益水準に」[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1426文字 PDF有 書誌情報]
小林製薬は10日、2024年12月期の連結決算を発表した。紅麹(こうじ)原料を含むサプリメントの健康被害問題を巡り、製品回収費用など年間で合計127億円の特別損失を計上した。純利益は前の期比51%減の100億円、売上高が5%減の1656億円だった。23年12月期まで26期続いていた最終増益が途絶えた。
特損は1~9月期に100億円を超えていたが、10~12月期に新たに25億円を計上した。24年12月期の営業利益は4%減の248億円だった。紅麹問題を受け、健康食品など通販の定期購入解約もあった。芳香消臭剤など日用品は堅調だったものの補えなかった。
同日の決算会見には3月に社長に昇格する予定の豊田賀一執行役員も人事発表後、初めて出席した。国際事業を統括し、英米の現地法人社長を合計15年間務めた。24年末に山根聡社長から就任の打診を受けたといい「まさか自分が社長になるとは思っていなかった」と話した。健康被害問題を巡り「被害者の方への補償や再発防止で山根からしっかりバトンを引き継ぎ、発展的に実行していきたい」と強調した。
25年12月期は売上高が前期比3%増の1710億円、営業利益が44%減の140億円、純利益は4%増の105億円を見込む。品質確保のための投資などで営業段階では減益を見込むが、前期に特別損失を多く計上した反動で最終増益を確保する。
25年12月期を最終年度とする現行の中期経営計画は、計画策定時の前提条件からの乖離(かいり)が大きいとして取り下げた。新たな中計を8月にも公表する。不採算事業の見直しなどを盛り込み、商品数の削減や成長投資で「3年後に元の利益水準に戻していく」(同社)とした。
会見で財務責任者の中川由美執行役員は業績予想を立てるにあたり「国内の広告を4月に再開することを前提にした」と明かした。広告の再開時期について「そのときの状況を精査して時期尚早なら5月、6月という可能性もある」とも述べた。
中川氏は25年12月期の業績予想について「最低限必達という考えのもと、アップサイド(上積み)ももちろん目指す」と話した。
健康被害問題の再発防止に向けては東京大学の藤田誠卓越教授と共同研究を始めたと発表した。食品に混入した異物の構造を速やかに分析する技術の開発を目指す。問題対応の遅れの一因となった異物の特定や安全性の評価にかかる時間を短縮する。
3月に刷新する経営体制で社外取締役として、慶応大学医学部の副学部長で日本腎臓学会の理事も務める門川俊明氏を充てることも発表した。専門家の知見を取り入れることを強調した。
大株主の香港投資ファンド、オアシス・マネジメントが2月19日の臨時株主総会で提案する社外取締役などの人事案については反対する。1月に発表した社長交代を含む小林製薬の人事案について「(3月の)定時株主総会でご判断を求めたい」(山根社長)とした。
オアシスは新たに3人の社外取締役の選任などを求める株主提案を出している。小林製薬が公表した取締役会を刷新する人事案については、小林章浩取締役(前社長)が留任することなどについて「不適切」だと批判している。
オアシスが提起する見通しの株主代表訴訟について山根社長は「訴状がないのでコメントしにくいが、我々の思うところをしかるべき場所でお話するということだ」と述べた。
【図・写真】記者会見する小林製薬次期社長の豊田執行役員(左)(10日、大阪市中央区)
ホンダ、消えた統合効果 営業益1兆円引き上げ計画 人ごとでない四輪苦境[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1216文字 PDF有 書誌情報]
ホンダは日産自動車から経営統合の打ち切りを告げられた。業績不振の日産の財務負担を抱える懸念がなくなった一方、統合効果で営業利益を1兆円押し上げる計画はついえた。ホンダは日産のリストラ策の具体化を強く求めたが、ホンダも自動車(四輪)事業は低採算にあえいでいる。
ホンダの営業利益は2025年3月期見通しで1兆4200億円。27年3月期ごろには日産との統合で2兆円規模となり、中長期で1兆円の増益を見込むプランを描いていた。
自動車世界3位グループのスケールメリットを生かした調達・生産・開発の効率化を通じ、稼げる電気自動車(EV)を投入するもくろみは早くも幻となった。
統合の打ち切りはホンダにも影響は大きい。SBI証券の遠藤功治氏は「規模を伴う適切な提携相手は日産以外に見当たらない」と指摘する。
ホンダはEVや自動運転など経営環境の激変に危機感を持っていた。40年までに世界での新車販売全てをEVと燃料電池車(FCV)に切り替えると宣言し、30年までにトヨタ自動車よりも多い10兆円を投じる覚悟を示した。
だが、四輪事業の稼ぐ力はおぼつかない。トヨタとホンダ、日産の大手3社で事業別の過去10年の売上高営業利益率をみると、トヨタは8.2%と頭一つ抜ける。ホンダはわずか2.4%で日産の1.3%とほぼ同じ低水準だ。
ホンダは苦境の日産に具体的なリストラ策の実行を強く求めたが、四輪事業の苦境は人ごとではない。
ホンダも日産同様に世界販売が落ち込んでいる。24年は380万台と前年比で5%減少した。主に価格競争が激しい中国が不振で、517万台だった19年と比べると5年で3割減った。
販売台数の見通しも厳しい。米S&Pグローバルの増減率予測から試算すると、25年は373万台、26年も365万台と減り続ける。中国の比亜迪(BYD)は25年にも500万台を超える見通しで、差は広がる。
苦境の四輪事業は祖業の二輪事業が支える。二輪は世界シェアで3割を占め、前期の営業利益率は17%を誇る。前期の事業別の営業利益は5562億円。売上高が四輪の2割しかないが四輪の5606億円に匹敵した。
二輪はアジアや欧米など地域ごとのニーズに沿った商品を投入しつつ、事業規模を生かした部品共通化などによりコストを削減してきた。
QUICK・ファクトセットの市場予想による事業別営業利益では、ホンダは今期から少なくとも28年3月期までは二輪が伸び、四輪が減る傾向とみられている。結果として全体の営業利益も大きくは伸びず、二輪頼みの構図が続く見通し。
ホンダは1月から上限1兆1000億円の自社株買いを実施している。25年1月は1849億円を買い付けた。自社株買いは統合を前にそれまでの株主に報いる意味合いが強かった。統合協議の撤回により株主還元の方針を見直せば、成長資金はより確保できる。四輪苦境を覆す思い切った手を打てるかが問われてくる。
(野口和弘)
ニッチトップ狙う台湾大手 半導体温度センサー 芝浦電子へ同意なき買収[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1108文字 PDF有 書誌情報]
台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)は5日、東証スタンダード市場に上場する電子部品中堅の芝浦電子に対して、同意を得ずにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。強硬にも見える手法からは、芝浦電子が持つニッチトップの半導体温度センサー技術を是が非でも取り込みたいという狙いが透けて見える。
「センサービジネスを拡大するための重要なステップになる」。ヤゲオはTOBの狙いをこう説明する。狙いを定めたのは芝浦電子が手掛ける「サーミスタ」と呼ばれる半導体温度センサーだ。
サーミスタは温度の変化によって電気抵抗が変わる特性を使うことで、コストを抑えながらセンサーを小型化できるのが特徴だ。芝浦電子は同部品の世界首位で23年度時点で13.5%の世界シェアを握るという。
他社製品はセ氏500度程度が計測できる上限というが、同社は1000度まで計測できる。エアコンを中心とした家電から、自動車や産業機器、医療機器などに事業領域を広げている。細かく温度を計測でき、電気自動車(EV)のモーターやバッテリーの制御に欠かせない。市場の拡大余地は大きい。
10日、2025年3月期の連結純利益が前期比2%減の37億円になる見通しだと発表した。従来予想を4億円弱引き上げた。主力の半導体温度センサーの新規顧客開拓が自動車の分野で進んだ。
今期の純利益は2期連続で前年割れとなり、業績は踊り場が続く。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要の反動や中国景気の減速などの影響を受ける。
TOB提案がされる直前までの株価は3100円前後と、直近の高値だった22年1月の7割の水準で推移していた。
芝浦電子は独立系で特定の大株主はいない。外国人株主が全体の28.8%、個人などその他が25.4%を占めるなど浮動株も多い。仮にTOBが実施された場合、応募する株主は多そうだ。
ヤゲオのTOBが発表された後に芝浦電子株は2日連続で制限値幅の上限(ストップ高水準)まで買われ、上場来高値を更新した。
ヤゲオは「芝浦電子を深く理解した上での決定だ」としている。技術の高さや経営状況、株主構成などを研究した上でTOB提案に乗り出した可能性がある。
ヤゲオの発表資料によると、24年10月から業務提携の可能性を探るために芝浦電子の社長との面談を複数回依頼。芝浦電子の取締役会に対して意向表明書を提出するなど、接触を試みてきたという。
芝浦電子は5日、ヤゲオからTOB提案を受けて「事前の連絡を受けていない」とコメントした。「真摯な検討を行い、見解を決定次第速やかに公表する」としている。
TOB提案が公になったなか、芝浦電子は自社の立場を明確に示す必要がある。
ニトリ、自前倉庫に1480億円 川崎に新設 集約し物流効率化[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 793文字 PDF有 書誌情報]
ニトリホールディングス(HD)は約1500億円を投じ、川崎市に物流倉庫を新設する。2028年10月の稼働を目指す。賃借していた物流倉庫を自社倉庫に集約し、自社にあわせた設備の導入で効率を高める。人手不足が深刻になるなかで、運送時間や人件費の削減につなげる。
建設する物流倉庫の敷地面積は20万平方メートル。投資額は同社の設備投資としては過去最高となる1480億円を見込む。フォークリフトやコンベヤーなど最新の機器を導入する。仕分けなど自動化も進める。稼働時期は目標の28年10月から遅れる可能性もある。
ニトリには倉庫から各店舗にまとまった数量で運ぶ商品と、電子商取引(EC)販売した注文者の自宅などに運ぶ商品がある。ニトリはECを拡大しており、倉庫内での仕分け作業などを省力化する必要性も高まった。倉庫を賃借する場合は機器類の大きさなどの制限があり、自社の都合で効率化が図りにくかった。
大型投資に踏み切る背景には深刻化する人手不足もある。ニトリは北海道や愛知県、福岡県など国内8カ所に自社倉庫を新設するといった物流網の再構築を打ち出している。川崎市の新倉庫はその集大成となる。
京浜地区にある物流拠点も集約する。ニトリHDの白井俊之社長は「拠点を集約することによって輸送効率が上がる。運搬費と人件費が下がり、長期的には物流経費率そのものが下がる」と狙いを話す。
小売業では物流倉庫を倉庫業者から借りて運営する企業が多い。自社で倉庫を保有すると、一定規模の物流量を確保する必要があるほか、高速道路のインターチェンジの新設など交通網の変化への対応も難しいためだ。災害リスクも抱える。
ただニトリは36期連続の増収増益を続け、24年3月期に一時途絶えたものの、25年3月期も増収増益を見込むなど着実に規模を拡大する。増える物量を効率よくさばくため、物流を「手の内化」して競争力を高める。
レオス社長「フジHD株価は割安」 メディア株に強気[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 664文字 PDF有 書誌情報]
フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株式5%超を取得した運用会社のレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長は10日、日本経済新聞の取材に「株価は割安で、3~5年で2~3倍になる可能性がある」と話した。目的は純投資だと改めて強調した。
フジ・メディアHD傘下のフジテレビジョンを巡っては元タレントの中居正広さんと女性のトラブルを受けて大手企業がCMを見合わせる動きが広がっている。レオスはCM差し止めが伝わり始めた1月20日から、投資一任や投資信託に基づく純投資目的で株式を買い進めてきた。2月6日までの合計で250億円超を投じ、5.12%を握る大株主となった。
藤野氏は「半導体株よりも(テレビ番組のような)コンテンツ産業の方が10年後に価値が高まる余地が大きく、メディア株全般に強気だ」と株式取得の理由を説明した。
フジ・メディアHDについては「会社のあり方やガバナンスが劇的に変わることで将来は(足元で0.6倍台の)PBR(株価純資産倍率)が1倍まで上がる可能性があり、(投信の)受益者に迷惑をかけることはない」とも話した。
さらに「レオスが株主提案などをすることはないと思う。(株主総会で)議案が出てきたら個別に判断する」と述べ、アクティビスト(物言う株主)とは距離を置く考えを示した。大株主として経営陣に対話は求めていくという。
フジ・メディアHDを巡っては、米ダルトン・インベストメンツなどのアクティビストが株式を保有し、資本効率の改善や長年にわたってグループの経営に携わる日枝久取締役の辞任などを求めている。
渋谷のタワマン、販売活動休止[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 193文字 PDF有 書誌情報]
三井不動産レジデンシャルは10日までに東京都渋谷区で開発中のタワーマンション「パークタワー渋谷笹塚」の販売活動を休止した。2024年2月29日に着工したが、基礎工事で遅れが発生したため。親会社の三井不動産によると、販売再開時期は現時点で未定という。同物件の設計・施工を手掛ける大林組は「調査中で(工事の遅れの)詳細については回答を差し控える」という。タワマンは地上28階地下1階建て。
岐阜のタワマン、二十数階に減[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
野村不動産などがJR岐阜駅(岐阜市)前で開発するタワーマンションの計画を見直し、34階建てから二十数階にすることが分かった。建設費の大幅な上昇で採算が合わなくなったとみられる。同駅北では西側で野村不などの開発する建物、東側で積水ハウスなどが開発する建物が並ぶ「ツインタワー」が計画されている。積水ハウスの建物の高さも34階から33階に変更する方向だ。
森永乳業「ビエネッタ」販売終了[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 175文字 PDF有 書誌情報]
森永乳業はケーキタイプアイス「ビエネッタ」を3月31日に販売終了すると発表した。英ユニリーバとのライセンス契約が終了するため。日本では1983年9月から40年以上販売した。対象は「ビエネッタ バニラ」「ビエネッタ ティラミス」「ビエネッタカップ バニラ」の3商品。アイスとチョコレートが何層にも重なっていることやパリパリとしたチョコレートが特徴だ。
関電子会社がデータセンター[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 169文字 PDF有 書誌情報]
関西電力の通信子会社、オプテージ(大阪市)は10日、関電の美浜原子力発電所が立地する福井県美浜町に生成AI(人工知能)向けのデータセンターを建設すると発表した。2026年度の運用開始を見込む。データセンターの運用に必要な全電力を原発でまかなう。運転中に二酸化炭素(CO2)を排出しない原発の電力を活用し、環境対策と事業成長の両立を狙う。
フジHDの第三者委が窓口設置[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
フジ・メディア・ホールディングス(HD)は10日、元タレントの中居正広さんと女性とのトラブルに関連して、第三者委員会が類似する案件がなかったか情報提供を求める窓口を設置したと発表した。フジ・メディアHDとフジテレビの元社員、両社と取引のあった社外関係者を対象に情報を募る。窓口の設置は24日まで。
名糖産業、社名を「meito」に[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 122文字 PDF有 書誌情報]
名糖産業は10日、9月1日付で社名を「meito」に変更すると発表した。主力の菓子製品のパッケージやテレビコマーシャルで使用している名称と統一し、知名度を高める。近年は海外市場を中心に、医薬品原料をはじめとする化成品の売上規模を伸ばしている。
資生堂、中国での減収続く 前期一転、4年ぶり最終赤字 収益体質の改善急ぐ(ビジネスTODAY)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1576文字 PDF有 書誌情報]
資生堂が10日に発表した2024年12月期の連結最終損益(国際会計基準)は108億円の赤字(前の期は217億円の黒字)だった。特殊要因が利益を押し下げたが、中国での減収が止まらず、利益を確保できていない。全世界で店舗閉鎖や人員削減を進め、収益体質の改善を急ぐ。
24年12月期の連結最終損益は従来の60億円の黒字予想から一転、4年ぶりの最終赤字となった。21年に売却した「ベアミネラル」など化粧品3ブランドの売却対価が回収不能になる可能性が生じたとして、引当金128億円を計上した。売上高は2%増の9905億円だった。
10日、都内で開いた記者会見で藤原憲太郎社長最高経営責任者(CEO)が「(引当金計上に伴う損失は)一過性の要因であり、現金支出を伴わない。引き続き全額回収に注力する」と説明するように、最終赤字は一時的だ。だが、中国事業の不振が利益水準を押し下げている。
景気減速や現地メーカーとの価格競争の激化で、中国での免税品販売を中心とするトラベルリテール事業が大幅に減速した。24年12月期の売上高は1078億円と、前の期から2割減少した。中国国内のそれ以外のビジネスを含め、中国からの収益は連結売上高の4割を占めていた。
「中国のハワイ」と言われる海南島での免税販売が前の期から3割以上減り、中国本土での店頭販売も減った。これを受け、24年には中国で不採算店舗を減らしたり、日本でも美容部員など約1500人の早期退職を進めたりと、損益改善を迫られた。
利益確保のためにはコスト削減が急務で、藤原氏も10日の記者会見で、「25年は構造改革の対象をグローバルに拡大する。厳しい決断をする。必ず完遂することを約束する」と強調した。
中国や日本での構造改革に加え、さらにグローバルでのコスト圧縮に踏み込む。25年12月期には構造改革に230億円の費用をかける。米国中心に不採算店舗を閉鎖し、欧州やアジアなどで人員や不採算ブランドを減らす。世界各地の工場の自動化や業務効率化も進め、26年12月期にはグローバルのコストを25年12月期比で250億円削減できると見込んでいる。
一方、JPモルガン証券の桑原明貴子シニアアナリストは「構造改革による利益の改善だけでなく、売上高の成長との両立が今後のカギになる」と指摘する。
同日、資生堂は25年12月期の連結売上高が前期比ほぼ横ばいの9950億円になる見通しを発表した。微増収となるが、22年12月期(1兆673億円)を最後に、連結売上高で1兆円の大台を割り込んだまま。最終損益に至っては60億円の黒字の見通しで、23年12月期からは7割ほど減少した。
藤原氏は10日の記者会見で「成長することが、企業価値の最大化に不可欠だ」と強調した。24年12月期の売上高が5250億円と連結売上高の半分を占める「クレド・ポー ボーテ」など3つを「コアブランド」と位置づけ、成長の原動力にする。25年12月期だけで3ブランドを中心にグローバル展開のための広告費や店舗での販促などに追加で100億円を投じる。
売上高拡大の切り札となるのが、米ハーバード大と進める皮膚科学研究を生かした商品だ。
1月にはシワやシミ改善を促すレチノールなどの成分を配合した「クレド・ポー ボーテ」の美容液(参考小売価格は40mlで3万800円)を発売した。3月にも老化予防の研究成果を生かした「SHISEIDO アルティミューン」の美容液(同50mlで1万5180円)を発売する。うるおいやハリなどを促す新成分を配合する。
業績悪化を受け、24年12月期の年間配当を1株40円(23年12月期は60円)と従来予想から20円引き下げることも発表した。25年12月期は業績回復を見込むものの、年間配当は40円とする。
(西山良太、今村桃子)
インテル日本法人 大野社長(ニュース一言)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 13ページ 187文字 PDF有 書誌情報]
人工知能(AI)搭載パソコン販売は日本では出遅れていたが、昨秋から製品数が増え価格も20万円を切るようになった。今年は大きく飛躍する年になる。
米インテルはAI対応の半導体製品を拡充している。ウィンドウズの基本ソフト(OS)サポート終了に伴う買い替えも増える見込み。インテル日本法人の大野誠社長は「25年の世界パソコン市場成長率は4%程度だが、日本は2桁成長する」と話す。
天気予報 AIで精度高く 米グーグル開発、従来手法抜く 気象機関も導入急ぐ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1996文字 PDF有 書誌情報]
気象学者らが積み上げてきた天気予報の手法を、人工知能(AI)が性能で上回りつつある。米グーグルが開発した最新の天気予測AIは、世界最高水準の従来手法より高精度だった。大規模コンピューターが不要になるほか、地球温暖化による急激な天気の変化に対応できる可能性がある。
グーグルのAI開発部門、グーグル・ディープマインドのイラン・プライス氏らが開発した天気予測AIは、欧州中期予報センターが利用する世界最高水準の予測モデル「ENS」よりも高い精度で予測できたという。
天気予測AIは「GenCast」と名付けられ、研究成果を記した論文が2024年12月に英科学誌「ネイチャー」に掲載された。プライス氏らは「巧みに、そして迅速に天気予報を生成できる」と強調する。
研究チームは、18年までの40年間の気象データをAIに学習させ、19年の予測を作成した。その結果、地表の温度、降水量など1300を超える指標の約97%で、ENSよりも精度が高かった。
従来の予報は気象学に基づく「数値予報」を活用する。AI予測との大きな違いは、分析にかかる時間だ。AI予測は手間がかからない。基本的には過去の気象観測データを学習させるだけですむ。新たに観測データを与えれば、次にどのような状況が訪れるかを統計的な処理で予測する。
GenCastは、グーグル自社開発のAI半導体のテンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)をクラウドサービス経由で利用すれば、台風などの進路推定などに必要な15日分の予測データが約8分で得られる。
従来手法は、同期間の予測を出すのにスーパーコンピューターで数時間かかっていた。AIを利用すれば予測に必要な計算コストが大きく削減できる可能性がある。
精度も高い。19年に福島県などに大きな被害をもたらした台風19号(東日本台風)の経路計算で、実際の観測と近い結果を出したという。
AIを使う天気予測には、世界の企業や機関が乗り出している。グーグルはGenCast以外にも、米海洋大気局(NOAA)が実験導入するモデルなどを開発した。
中国の華為技術(ファーウェイ)も天気予測AI「盤古気象模型」を公開している。これについて欧州中期予報センターは「通常と極端現象の両方に対して従来手法と同等の精度が得られ非常に有望だ」と評価する論文を24年6月に公表した。
AI予測には弱点もある。予測結果に至った経緯が説明できない点だ。仮に予測と実際の気象が大きく異なっていた場合は、通常は計算手法を修正する必要がある。
統計的に組み立てた計算式を基に予測するAIは、間違った部分の修正が難しい。データに不備があったのか、計算式の立て方が間違っていたのかがはっきりしない。
またAIは、従来手法で得たデータを学習して地球全体を見渡すような大きなスケールで予測する。台風や低気圧の移動先など比較的大きな動きの予測は得意だが、日々の天気予報のような細かい予想には至っていないものが多い。
天気予報として精度を高めるには、従来手法と手を取り合う必要がある。日本気象協会の増田有俊・技術戦略室長は「AIと数値予報の共存が現実的だ」と指摘する。
地球温暖化などの影響で「ゲリラ豪雨」といった極端な現象が増えるなか、AIと数値予報の両方を駆使して予測精度を高める研究もある。
理化学研究所の三好建正チームリーダーらの研究グループは、数値予報とAIを組み合わせてゲリラ豪雨を予測するシステムを開発している。
実際の観測値と数値予報ではじき出したデータを、AIに入力する。数値予報だけの場合に比べて、同じ精度で予測できる時間が5倍に延びた。
AIを使えば雨雲を早く高精度で把握でき、防災に役立つ。理研の三好チームリーダーは「都市圏で降る集中豪雨では30分足らずで川があふれるほどの大雨が降ることもある。短時間での予測は重要だ」と話す。
天気予報は災害を防ぐのに必要な防災情報だ。災害時に自治体が出す避難指示などの判断材料になる情報である以上、「なぜ大雨が降るのか」など経緯を説明する必要がある。気象庁以外の機関が予報業務を担う時に気象予報士の設置が求められる理由の一つだ。
技術の進展によって予報士のあり方も変わってきた。政府は23年に気象業務法を改正し、予測しやすい土砂崩れや洪水、波浪や高潮の予報業務を予報士がいなくてもできるようにした。
雨や雷などの気象現象の予報には引き続き予報士の設置が求められる。気象庁の千葉剛輝調査官は「工学的に説明しやすい洪水予報などに比べて、気象予報は不確定要素が多い」と説明する。
仮にAIの予測精度が高まっても、最後は人間が予報を出す必要がある。データ取得などに不確実性があると適切な予報につながらない。
これからの気象学者や予報士には高精度のAIを使いこなす技量が求められそうだ。
地球衝突どう備える 新発見の小惑星 2032年に確率1~2%台[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1298文字 PDF有 書誌情報]
2032年に「1~2%台」の確率で地球に衝突する恐れのある小惑星が新たに確認された。小惑星などの危険度を示す指標は11段階のうち下から4番目のレベル3と評価されている。
国連が事務局を務める国際小惑星警報ネットワーク(IAWN)や米航空宇宙局(NASA)によると、新たに見つかった小惑星「2024YR4」は大きさ40~90メートルとみられる。
正確な公転軌道はまだ不明だが、IAWNやNASAは32年12月22日に地球に衝突する可能性が25年2月10日時点で2.2%あるとみる。小惑星などの危険度を示す「トリノスケール」はレベル3で、11段階のうち下から4番目と低い。
国際的な小惑星の監視が始まって以降、地球への衝突リスクがもっとも高いと見積もられたのが04年に見つかった小惑星「アポフィス」の事例だ。
「29年に2.7%の確率で衝突する」と予測され、史上最高の「レベル4」と判定された。ただ、その後の追加観測や計算によって「当面、地球に衝突する恐れはない」として「レベル0」に下げられた。
2024YR4の衝突確率は1~2%台前半で日々変動している。IAWNは「1%を下回る可能性の方が高い」としている。現在、地球から遠ざかっており、観測できるのは25年4月までとなる。NASAなどは、それまでに軌道計算の精度を高める。
小惑星は太陽系ができたころから太陽の周りを公転する小さな天体だ。地球などの惑星のように真円に近い軌道ではなく楕円軌道を描くことが多いため、惑星とぶつかる場合もある。地球も小惑星などがぶつかったことで大きく成長したと考えられている。
大きな天体の衝突はひとたび起きれば、都市などに壊滅的な被害をもたらす。20世紀初めにロシアのシベリア地域で発生した「ツングースカ大爆発」では、東京都とほぼ同じ面積の約2000平方キロメートルが焼け野原になった。
このとき落下した隕石(いんせき)の大きさは直径約60メートルとされる。約6500万年前恐竜を絶滅させたとされる隕石は、さらに大きい10キロメートル級だったとみられる。
天体衝突の地上への被害を防ぐ地球防衛の取り組みは「プラネタリーディフェンス」や「スペースガード」と呼ばれる。地球に近づく天体の把握は道半ばにある。観測が本格化したのは21世紀に入ってからで、見つけられていない天体も多い。
今回のように地球に接近する恐れのある小天体の発見は今後も増えるとみられ、観測の継続が欠かせない。
万一、地球に衝突する小惑星が見つかった場合に備えた研究も進む。小惑星の軌道を変えて、衝突を回避する手法が検討されている。
22年9月、NASAの探査機「DART(ダート)」は、地球への衝突を避けることを想定して自ら小惑星に体当たりし、軌道を変えることに世界で初めて成功した。中国も27年をメドに、衝突実験の探査機を打ち上げる計画だ。
国連は24年に、29年を「国連国際惑星防護年」にすると決めた。大規模な天体衝突の可能性が現実的になった場合、どのように備えるのか。国際連携によって、被害を防ぐ体制を築く必要がある。
(松添亮甫、矢野摂士)
おいしさは作れるか 電気刺激で感じる「塩味」 VR活用も、技術で食の新地平[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 830文字 PDF有 書誌情報]
食べ物の味を先端技術を使って変えようという試みが活発になっている。味の素が調味料のラインナップに加えようと取り組むのが電気だ。仮想現実(VR)の映像は食感を変える。テクノロジーは食の未来を変える可能性がある。
小型ヘッドホンのような器具を首にかけ、あごと首の後ろに電極をつける。電源を入れて味の薄い味噌汁を飲むと、ほどよい塩味が舌に広がる。東京都市大学と共同で開発した味の素の担当者は「塩味を強める電気の調味料だ」と説明する。
20世紀初めに日本人が見つけた5番目の味覚の「うま味」を調味料にした企業が、今度は電気で味に挑む。食品によってはうま味や風味も変化した。
食事をすると塩味に関わるナトリウムイオンが口の中に広がる。開発した器具はあごから首の後ろに向けて微弱な電気を流す。電流は途中で舌を通る。すると電流がナトリウムイオンを舌の上に引き寄せ、減塩食品の味を強める。
健康な人が塩分をとるのを控えれば高血圧症などを患うリスクを減らせる。だが、味気ない食事は食べにくい。電気の調味料を使えば塩味が強まり、おいしく食べられる。
見た目もおいしさに大きく影響する。東洋大学の石川知一准教授らは、VR技術を使い視覚が食事や味覚に与える影響を研究する。
体験者は軟らかい団子や硬いクッキーを食べながら、ゴーグルをかけて仮想の菓子の映像を見た。解像度が低く角張った硬そうな映像を見ると、クッキーをより硬く感じやすかった。食べるよりも先に目から情報が入るため、影響を受けやすいという。
旅行やスポーツの代わりをVRの体験で済ます人が増えたように、仮想の世界で楽しむ料理が広がる可能性もある。
電気刺激やVRなどの技術を使った食事は、食文化として定着するのか。立命館大学の和田有史教授は「技術を駆使した味でもおいしさ、楽しさ、合理性などが見いだされれば、受けいれられるかもしれない」と話す。
(阿左美茜)
【図・写真】味の素が開発した食品の塩味が強まる器具(東京都中央区)
楽しい記憶 睡眠で強化 忘れにくく 理研解明[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 605文字 PDF有 書誌情報]
理化学研究所の村山正宜チームリーダーらは、楽しい思い出が記憶に残りやすい仕組みを解明した。睡眠時に特定の神経回路が刺激され、記憶を強化していた。精神疾患や依存症の予防や治療法の研究につながる可能性がある。
「楽しい」や「怖い」などの体験は記憶に残り、長い時間が経過しても思い出せる。こうした体験は動物が生存・繁栄する上で有利な情報を含むことが多く、記憶を強化する仕組みが脳に備わる。詳細な仕組みはわかっていなかった。
研究チームは脳が楽しい記憶を睡眠時に強化する仕組みを発見した。雄のマウスを対象に、雌と過ごした体験を「楽しい記憶」と位置づけて脳の活動を調べた。
深い眠りであるノンレム睡眠に入ると、雌がいない環境で過ごした雄と比べて、感情に関わる「扁桃(へんとう)体」の活動が活発となり、長期記憶に関わる大脳皮質の働きを高めていた。
雄は雌と出会ってから5日が経過しても、遭遇した当時の環境を思い出し、過去に雌がいた場所を探索する傾向があった。こうした活動は、睡眠時に扁桃体の働きを人為的に抑えるとなくなり、楽しい記憶を短期間で忘れるようになった。
扁桃体は、「怖い」「悲しい」などのネガティブな感情にも関わる。研究チームはつらい体験にも同様の仕組みが働いているとみている。
睡眠中に扁桃体や関連領域の活動を抑えることで嫌な記憶を消去できるかどうかを検証し、精神疾患や依存症の予防・治療法の研究につなげる。
天然ガス生成の過程解明に メタノール作る微生物 海洋機構や産総研が発見[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 590文字 PDF有 書誌情報]
海洋研究開発機構と産業技術総合研究所などは、メタノールを生成する微生物を発見した。メタノールを利用して天然ガス主成分のメタンを作る微生物と一緒に地下に存在していた。研究成果は、天然ガスができる新しい過程の解明に役立つ。成果は英科学誌「ネイチャー」に掲載された。
今回見つかった微生物が暮らす地下は、暗くて温度や圧力が高く、一般の生物は生きていけない。だが、微生物の半数以上は地下で暮らしていて、古代の動植物の死骸などに由来する有機物を分解して生活している。
これまで有機物から水素や酢酸をつくる微生物と、それらを分解してメタンを生成する微生物が共生してメタンができているとされてきた。
ほかにもメタノールからメタンを作る微生物も見つかっている。ただ、どこからメタノールを得ているのかは詳しくわかっていなかった。
研究チームは中国東部の勝利油田から、メタノールを生成する新しい微生物を見つけた。
地下の有機物が分解してできたギ酸から、メタノールを作りだしていた。メタノールには毒性がある。メタノールをすぐに消費してメタンを作る微生物との共生関係が進化してきたとみている。
今回見つかった微生物は、油田など地下環境に普遍的に存在していると考えている。
こうした地下微生物によるメタン生成に関する知見は、天然ガス資源量の推定や温暖化ガスとしてのメタンの削減対策に役立つと期待している。
天気予報 AIで精度高く――100年間の英知に迫る 「数値予報」数式で気象再現[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 487文字 PDF有 書誌情報]
数値予報は20世紀初頭から世界の気象学者や気象機関が積み上げてきた英知の結晶だ。物理法則を数学的に表現して仮想の地球を作り出す。観測データを入れることで大気の状態を予測する。
1922年に英国のリチャードソンが提唱した考え方で、50年代に「コンピューターの父」と呼ばれた米国のフォン・ノイマンらが実証に成功し、全世界に広がった。日本の気象庁も59年に官公庁として国内で初めてスーパーコンピューターを導入して実用化した。
風の流れを表現する「流体の運動方程式」や、大気の温度変化を表す「熱力学方程式」など複数の計算式を組み合わせる。
大気中で起こる現象を数式で表現しているため、実際の現象とは多少誤差が生じる。そのためデータの品質管理や計算後の修正などが正確な予測につなげる鍵を握る。
気象庁では地球全体を13キロ四方に分割して表現する「全球モデル」、日本周辺のみを5キロメートル四方と2キロメートル四方で分割した「メソモデル」「局地モデル」などを用いる。
さらに予測対象期間も10時間~7カ月まであり、それぞれを組み合わせて日々の天気予報などを作り出している。
(矢野摂士)
アンモニア合成をより低温で(FromAcademia)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 232文字 PDF有 書誌情報]
東京科学大学の原亨和教授らは、アンモニアを現在の工業的手法よりも低い温度、圧力で合成できる鉄とアルミニウムなどを含む触媒を開発した。研究チームは、電子を与える働きの強い水素化合物を含む鉄触媒を開発した。アルミニウムを含んだ酸化鉄を、水素で還元してつくる。従来の工業用鉄触媒を用いると、セ氏約500度の高温と100気圧以上の高圧が必要だった。開発した鉄触媒を使えば約200度の温度や数十気圧でもアンモニアを合成できる。環境負荷がより小さい合成に役立つと期待される。
海の酸性化で生物に異変か(FromAcademia)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 230文字 PDF有 書誌情報]
北海道大学の野田隆史教授らの研究グループは、磯辺の生物の増減に海の酸性化が関与していることを北海道東部の厚岸町に生息する貝や海藻など31種類の生物を調べて明らかにした。人類の活動で排出が増えている二酸化炭素(CO2)は温暖化の原因になるだけでなく海に溶けて海水を酸性に変える。酸性化によって9種類の生物が影響を受けていた。ベニマダラなど4種が増加し、シロガイなど5種が減少していた。今回の成果は寒流である親潮が流れる海域に生息する生物への影響の予測に役立つ。
船底へのフジツボ付着抑制(FromAcademia)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 229文字 PDF有 書誌情報]
北海道大学の梅澤大樹准教授らは、フジツボなどが船底に付くのを抑えるのに役立つ素材を開発した。開発したのはアミノ酸が鎖のようにつながったペプチドの一種。軟体動物のアメフラシが出す、フジツボを付きにくくする物質を参考にして開発した。2、3個のアミノ酸からなるペプチドによって、フジツボの付着を抑えられると分かった。重金属を含む従来品よりも安全性を高められる。今後、付着を抑える詳しい仕組みを調べ、海での性能を検証する。環境負荷を下げながら船の燃費向上に役立つ。
量子もつれを高速生成(FromAcademia)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 15ページ 223文字 PDF有 書誌情報]
東京大学のアサバナント・ワリット助教と古沢明教授らはNTTなどと、光を使う量子コンピューターを高性能化する技術を開発した。計算に使う「量子もつれ」という状態を従来の1000倍以上速く作れた。NTTが新しく開発した装置を使い、量子もつれを作るための光のパルスを従来よりも速く作った。高速で作られた量子状態はノイズが多く検出が難しかったが、東大は特定の状態だけを増幅して検出する装置を開発した。光量子コンピューターの大規模化や計算の高速化に役立つ。
双日(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 468文字 PDF有 書誌情報]
双日
(4月1日)人事第一(IR室長)塚本充彦
▽人事第二(航空・社会インフラ本部企画業務室長)小野寺秀
▽IR・サステナビリティ推進(サステナビリティ推進)丹部亜希子
▽M&A・投資戦略推進室長、長谷川玲
▽主計、中谷智洋
▽航空・社会インフラ本部企画業務室長(航空・船舶アセット事業部長)今井琢
▽ビジネスジェット事業部長、桜井洋平
▽安全保障・公共プロジェクト(JALUX常務執行役員)内藤洋
▽総合インフラ事業開発(エネルギーソリューション事業第一)横井八満
▽金属・資源・リサイクル本部企画業務室長(アグリビジネス)長尾泰宏
▽金属製品・リサイクル事業部長(金属製品事業部長)奥町健
▽生活産業・アグリビジネス本部企画業務室長(食料事業部長)須藤拓也
▽アグリビジネス、岡崎敏史
▽食料・林産事業部長(生活産業・アグリビジネス本部企画業務室長)山田俊平
▽リテール・コンシューマーサービス本部企画業務室長、清水洋子
▽双日中国総経理(双日香港総経理)有賀謙一
▽双日香港総経理、星俊次
▽アジア・大洋州CFO兼CAO兼双日アジアCFO兼CAO(主計)川名健介
日本紙パルプ商事(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 323文字 PDF有 書誌情報]
日本紙パルプ商事
(4月1日)環境・原材料事業統括、代表取締役兼専務執行役員勝田千尋
▽洋紙事業副統括兼物流副統括兼新聞・出版営業本部長(関西支社長)常務執行役員松浦伸行
▽関西支社長(環境・原材料事業統括)同城谷誠
▽板紙事業副統括兼産業資材営業本部長(中部支社長)上席執行役員田名網進
▽上席執行役員環境・原材料事業副統括(執行役員)環境・原材料事業本部長遠藤豊
▽同家庭紙事業副統括(同)伊藤博之
▽中部支社長(新聞・出版営業本部長)上席執行役員筌口康史
▽欧州総代表(JapanPulp&PaperUSA社長)同加島博
▽執行役員DX推進本部長(DX推進室長)加瀬文照
▽執行役員、荻英雄
▽同JapanPulp&PaperUSA社長(国際営業一)奥田浩一
オムロン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 245文字 PDF有 書誌情報]
オムロン
(1月21日)インダストリアルオートメーションビジネスカンパニーグローバルビジネスオペレーション&サービス本部長(グローバル人財総務本部グローバル人財戦略)執行役員ヴィレンドラ・シェラー
(3月21日)グローバルビジネスプロセス&IT革新本部副本部長兼コーポレートシステムPJグローバル統括センタ長(グローバル戦略本部コーポレートシステム推進)執行役員村松勇介
(6月)常勤監査役(執行役員取締役室長)岩佐博人
▽監査役、市毛由美子
▽退任(常勤監査役)玉置秀司
▽同(監査役)国広正
多木化学(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 214文字 PDF有 書誌情報]
多木化学
(3月27日)代表取締役兼上席専務執行役員(取締役兼上席常務執行役員)正木貴久
▽上席常務執行役員兼多木建材社長(上席執行役員)取締役泉一成
▽取締役、水野久美子
▽上席常務執行役員(取締役兼上席常務執行役員化学品営業部担当)金治久守
▽退任(取締役)田村弘昭
▽上席執行役員化学品営業部担当(執行役員化学品営業)大矢昭人
▽執行役員、内部監査・松井由美
▽同、経営企画・野口一人
(4月1日)物流、田中康裕
▽化学品営業、近藤善紀
コーエーテクモゲームス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 207文字 PDF有 書誌情報]
コーエーテクモゲームス
(4月1日)CEO(エンタテインメント事業部長)社長兼COO鯉沼久史
▽退任(取締役名誉会長)襟川恵子
▽同(会長)襟川陽一
▽同(取締役顧問)柿原康晴
▽同(取締役)浅野健二郎
▽専務執行役員エンタテインメント事業部長(常務執行役員エンタテインメント事業部副事業部長兼シブサワ・コウブランド長)伊藤幸紀
▽執行役員エンタテインメント事業部シブサワ・コウブランド長、シブサワ・コウブランド2・沢田圭輔
コーエーテクモホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
コーエーテクモホールディングス
(4月1日)常務(取締役兼常務執行役員管理本部副本部長)CSuO襟川芽衣
(6月)取締役名誉会長(会長)襟川恵子
▽会長(社長)襟川陽一
▽代表取締役兼社長執行役員兼CEO(副社長)鯉沼久史
▽取締役、上沼紫野
▽監査役、河合千尋
▽専務執行役員(取締役兼専務執行役員)CFO管理本部長浅野健二郎
▽退任(取締役)早矢仕洋介
▽同(監査役)森島悟
シマダヤ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 175文字 PDF有 書誌情報]
シマダヤ
(4月1日)代表取締役兼社長執行役員(社長)岡田賢二
▽取締役兼専務執行役員人事総務部管掌(専務人事総務)相馬紳一郎
▽同兼常務執行役員成長マーケット開発事業本部長兼開発研究所管掌(常務開発研究所長)小原伸之
▽同兼常務執行役員(常務)業務用事業本部長佐々木敏夫
▽同兼常務執行役員(同)家庭用事業本部長曽根田直基
▽執行役員、取締役経理・太田智之
朝日放送グループホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 173文字 PDF有 書誌情報]
朝日放送グループホールディングス
(4月1日)取締役(会長)沖中進
▽執行役員コンテンツ事業担当補佐、井口毅
▽同DX・IT推進担当、赤藤倫久
▽同コンプライアンス担当兼内部監査担当補佐、平栗大地
(6月)副社長(取締役兼常務執行役員)今村俊昭
▽取締役(代表取締役)取締役会議長山本晋也
▽同、執行役員胡摩ケ野洋
▽退任(取締役)沖中進
▽同(同)中村博信
ミヨシ油脂(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 150文字 PDF有 書誌情報]
ミヨシ油脂
(3月26日)専務(常務)COO竹下昇一
▽CMO(執行役員兼CCO戦略企画本部長兼マーケティング)取締役持田智也
▽取締役兼執行役員兼CFO管理本部長(常勤監査役)加藤太彦
▽同兼CPO(生産本部副本部長兼生産統括部長)執行役員小野寺哲
▽顧問(取締役兼CWO)須藤元雄
▽退任(取締役)赤尾博
朝日放送テレビ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 138文字 PDF有 書誌情報]
朝日放送テレビ
(3月31日)退任(取締役)山形浩一
▽同(同)中村博信
▽同(同)野下洋
▽同(同)沖中進
(4月1日)取締役経営ビジョン推進担当、浅野智章
▽同技術担当、赤藤倫久
▽同マーケティング・メディア戦略・コンプライアンス担当兼内部監査担当補佐、平栗大地
▽取締役、西出将之
アネスト岩田(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 125文字 PDF有 書誌情報]
アネスト岩田
(4月1日)代表取締役兼社長執行役員(取締役兼常務執行役員営業本部長)三好栄祐
▽取締役(代表取締役兼社長執行役員)深瀬真一
(6月25日)取締役、常務執行役員経営管理本部長岩田仁
▽同、金山貴博
▽退任(取締役)深瀬真一
▽同(同)浅井侯序
キヤノンシステムアンドサポート(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
キヤノンシステムアンドサポート
(3月24日)常勤監査役(企画本部顧問)近藤伸也
▽退任(常勤監査役)池田俊明
▽常務執行役員(上席執行役員)総務人事本部長野村敏彦
(4月1日)執行役員、エンジニアリング統括部門首都圏サービス推進本部長坂口雅彦
前沢給装工業(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 120文字 PDF有 書誌情報]
前沢給装工業
(4月1日)社長(常務営業本部長)杉本博司
▽常務(取締役)管理本部長谷口陽一郎
▽取締役(社長)谷合祐一
(6月26日)取締役(執行役員)営業本部長木下博昌
▽常勤監査役、富田邦明
▽退任(取締役)谷合祐一
▽同(常勤監査役)黒谷潤
オーナンバ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 102文字 PDF有 書誌情報]
オーナンバ
(3月27日)取締役、熊谷康浩
▽同、新開俊郎
▽常勤監査役、池田誠
▽相談役(会長)遠藤誠治
▽顧問(取締役営業統括部副統括部長)橋本由浩
▽同(同生産統括部長)鈴木武志
▽退任(常勤監査役)黒田悦幸
いであ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
いであ
(3月27日)取締役、常務執行役員峯岸宣遠
▽同、藤田武彦
▽同、中山泰男
▽同、畑中景子
▽退任(常務)松村徹
▽同(同)館山晋哉
▽同(取締役)金沢寛
▽同(同)中島重夫
▽同(同)岡崎恵美子
電算システム(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 94文字 PDF有 書誌情報]
電算システム
(3月24日)取締役、執行役員鈴木正伸
▽同、同秋山靖博
▽顧問(専務)杉山正裕
▽同(取締役)柳原一元
▽同(同)松井哲彦
▽退任(同)辻本治
▽上席執行役員、佐藤友宣
▽同、鎌田啓之
イチネンホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
イチネンホールディングス
(3月31日)日石硝子工業会長、社長黒田雅史
▽同取締役、取締役兼常務執行役員総合企画兼グループ事業開発室長井本久子
▽同監査役、監査役青山俊治
シナネンホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
シナネンホールディングス
(4月1日)サステナビリティ推進担当(財務IR部・グループ改革推進室・法務室担当)取締役三橋美和
▽法務室担当、取締役兼CCO中村哲也
東亜ディーケーケー(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
東亜ディーケーケー
(4月1日)生化学技術担当(開発技術本部生化学技術)取締役開発技術本部長荒川智
▽開発技術本部開発1(水質技術)同開発技術副本部長西沢隆志
シナネン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
シナネン
(4月1日)石油事業本部担当(石油事業本部長)取締役黒川城光
▽環境エネルギー事業本部長兼電力事業推進(環境エネルギー事業本部担当)同藤原宏行
西川ゴム工業(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 71文字 PDF有 書誌情報]
西川ゴム工業
(3月31日)退任(常務)岩本忠夫
(4月1日)副社長(専務設計開発本部長兼ものづくり開発本部長)技術・生産統括本部長出口幸三
キヤノンマーケティングジャパン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 67文字 PDF有 書誌情報]
キヤノンマーケティングジャパン
(4月1日)執行役員、エンタープライズビジネスユニットGBソリューション事業部長村井伸弘
▽同、須山寛
電算システムホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 66文字 PDF有 書誌情報]
電算システムホールディングス
(3月25日)取締役、八島健太郎
▽顧問(取締役)柳原一元
▽上席執行役員、佐藤友宣
▽執行役員、後藤直子
あんしん保証(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
あんしん保証
(6月20日)社長兼社長執行役員(専務兼専務執行役員)伊藤義英
▽相談役(社長兼社長執行役員)雨坂甲
ショーボンド建設(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 53文字 PDF有 書誌情報]
ショーボンド建設
(3月31日)退任(常務)関口恭裕
(4月1日)管理本部長、取締役人事兼総務・芦中道徳
森永製菓(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 49文字 PDF有 書誌情報]
森永製菓
(4月1日)会長兼CEO(社長)太田栄二郎
▽社長兼COO(取締役兼常務執行役員)森信也
六甲バター(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 49文字 PDF有 書誌情報]
六甲バター
(3月27日)取締役、岡英一
▽相談役(取締役相談役)塚本哲夫
▽顧問(取締役)国宗勝彦
日本カーボン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 47文字 PDF有 書誌情報]
日本カーボン
(3月28日)取締役(監査役)田中義和
▽監査役、鈴木昭
▽退任(取締役)加藤丈夫
キヤノンITソリューションズ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 46文字 PDF有 書誌情報]
キヤノンITソリューションズ
(3月25日)常勤監査役、吉田誠
▽退任(常勤監査役)大庭重生
共和電業(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
共和電業
(3月27日)退任(常務)庄野誠一
庄野氏は共和サービスセンター社長に就任する
B―Rサーティワンアイスクリーム(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
B―Rサーティワンアイスクリーム
(3月19日)取締役、瓜生徹
▽退任(取締役)恩田友紀子
ビーピー・カストロール(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 44文字 PDF有 書誌情報]
ビーピー・カストロール
(3月25日)名誉会長(会長)小石孝之
▽退任(取締役)達川英子
メディカル・データ・ビジョン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 44文字 PDF有 書誌情報]
メディカル・データ・ビジョン
(3月25日)取締役、加藤祐子
▽退任(取締役)野尻紀代美
イオンリテール(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
イオンリテール
(2月9日)南関東カンパニーイオンスタイル湘南茅ケ崎店長、浜本隆宏
名糖産業(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
名糖産業
(4月1日)名古屋支店長、森田敏明
▽大阪支店長(名古屋支店長)浅野聡司
わらべや日洋ホールディングス(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
わらべや日洋ホールディングス
(3月1日)総務(総務・法務担当)執行役員小野耕治
イチネンケミカルズ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
イチネンケミカルズ
(3月31日)日石硝子工業副会長、取締役高橋英彦
セントラルフォレストグループ(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
セントラルフォレストグループ
(2月7日)一時取締役、古沢仁之
インテグラル(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 22文字 PDF有 書誌情報]
インテグラル
(3月24日)取締役、菊地伸
ニチバン(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 21文字 PDF有 書誌情報]
ニチバン
(4月1日)執行役員、東田憲雄
小林製薬(会社人事)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 16ページ 20文字 PDF有 書誌情報]
小林製薬
(3月下旬)取締役、門川俊明
従業員に自社株無償交付、稼ぎの分配 格差縮小へ、業績への貢献意欲高める[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 793文字 PDF有 書誌情報]
10日に法制審議会(法相の諮問機関)に諮問された会社法の見直しで、目玉となるのが従業員などへの株式無償交付の解禁だ。企業が優秀な人材を確保しやすくするほか、稼ぎの「分配」が株主に傾斜し従業員に行き渡りにくかった現状を改善する効果も期待される。(2面参照)
日本では近年、株主還元を積極的に進める企業が目立ったものの、従業員の賃上げなどがなかなか進まなかった。早稲田大学のスズキ研究室によると、23年度までの10年間で日本企業の株主還元総額は2・7倍に増加。一方で賃金・福利厚生費は16%増にとどまった。
スズキトモ教授は従業員を自社の株主にすることで「分配のゆがみの改善につながる可能性がある」と指摘する。現行法でも従業員に付与した金銭債権を現物出資させて株式を交付する手法を用いれば、実質的に従業員への株式の無償交付は可能だ。今回検討される法改正ではこうした手法を採らなくても無償交付ができるようになる。
既に実質的な株式無償交付を行っている企業は前向きに受け止めている。ソニーグループはあらかじめ従業員にユニット(ポイント)を割り当て一定期間の勤続条件などに応じて事後的に株式を付与する「譲渡制限付き株式ユニット(RSU)」や、ストックオプション(株式購入権)を運用している。24年度は約4200人の社員に株式報酬を付与し、今後も拡大を見込む。
ソニーGの人事担当者は業績と株式報酬を付与した社員の報酬を連動させる狙いについて「企業価値向上に対する対象者の貢献意欲を高め、より業績を向上させる」と話す。
法制審ではこのほか、株主名簿に載らないが事実上の議決権を持つ「実質株主」を企業が把握できる制度が議論される。完全オンラインでの株主総会、社外取締役が過半数を構成する委員会の権限が強い「指名委員会等設置会社」の制度見直しも検討事項に入った。本格的な議論は4月以降に始まる予定だ。
フジクラ、純利益上振れ、今期45%増 配当13円積み増し[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 539文字 PDF有 書誌情報]
フジクラは10日、2025年3月期の連結純利益が前期比45%増の740億円になる見通しだと発表した。従来予想から120億円上方修正し最高益予想をさらに引き上げた。事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、676億円)を上回った。生成AI(人工知能)の普及や拡大に伴い、大規模なデータセンター向け製品が大幅に伸びる。
好業績を反映し株主還元を拡充する。同日、25年3月期の期末配当を従来予想から13円増やし1株46円50銭(前期末は32円50銭)にすると発表した。年間配当は1株80円と前期から25円の増配となる。取引時間中の10日午後3時の発表後、フジクラ株は急騰し前週末比445円(7%)高の6675円でこの日の取引を終えた。
25年3月期の売上高は前期比18%増の9400億円、営業利益は78%増の1240億円を見込む。それぞれ600億円、200億円上方修正した。予想ROE(自己資本利益率)は19・8%となり前期から3ポイント改善する。売上高、営業利益ともに過去最高を更新する。
光ケーブルなどを手掛ける「情報通信事業部門」が業績拡大をけん引する。同部門の売上高見通しは4172億円と、従来予想から521億円引き上げた。営業利益も845億円と、164億円上方修正した。
オムロン、純利益54%増、今期上振れ 固定費削減進む[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 441文字 PDF有 書誌情報]
オムロンは10日、2025年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比54%増の125億円になりそうだと発表した。36%増の110億円としていた従来見通しから上振れする。人員削減などで固定費圧縮が進み、主力のファクトリーオートメーション(FA)機器では中国の半導体メーカー向けなどが堅調だった。
売上高は前期比2%減の8050億円になる見通し。従来予想を据え置いた。営業利益は57%増の540億円と、20億円上方修正した。オムロンはFA機器事業が不振に陥り、構造改革に取り組んでいる。24年11月にも今期通期の利益予想を上方修正していた。
米中対立の激化を見据えて、中国では半導体の国産化に向けた投資が活発だという。FA機器など制御機器事業の今期の売上高は3620億円になる見通し。前期に比べると8%減だが、昨年11月の予想から40億円上方修正した。一方、血圧計などのヘルスケア事業は中国での販売減速が響く。電気自動車(EV)市場の停滞や素材価格の高騰を受けて電子部品も落ち込む。
スカイマーク下振れ、今期単独税引き益50%減、費用膨らむ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 347文字 PDF有 書誌情報]
スカイマークは10日、2025年3月期の単独税引き利益が前期比50%減の15億円になる見通しだと発表した。従来予想から27億円下方修正した。新機材導入を見据えた人材確保や人材定着に向けた投資などで費用が増える。原油高に加え円安に伴う外貨建ての整備費やリース費用も膨らむ。
売上高にあたる事業収益は前期比3%増の1075億円で従来予想を47億円下回る。営業利益は87%減の6億円と29億円引き下げた。
堅調な旅行需要を背景に旅客数は想定通りに推移しているものの、競争激化により顧客単価は見込んでいた水準に届かないという。
同日発表した24年4~12月期の単独決算は、事業収益が前年同期比5%増の817億円、純利益は26%減の26億円だった。航空燃料価格の高騰や人材投資などで営業費用が増加した。
エムスリー、11%減益、4~12月最終 コロナ関連振るわず[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 309文字 PDF有 書誌情報]
エムスリーが10日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比11%減の325億円だった。医療機関の運営支援サービスは好調だったものの、新型コロナウイルスのワクチン開発支援や、治療薬などの販売促進サービスが振るわなかった。
売上高にあたる売上収益は15%増の2055億円だった。医療機関の業務代行などを担う「サイトソリューション」事業は345億円と48%増えた。買収した高齢者向け住宅事業が寄与した。24年10月に入院生活用品のレンタルを手掛けるエランを子会社化し、売上収益が84億円新たに計上された。
営業利益は9%減の501億円だった。25年3月期通期の業績見通しは据え置いた。
ソフトバンク、純利益7%増、4~12月、PayPay好調[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 289文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ(SBG)の国内通信会社、ソフトバンクが10日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比7%増の4366億円だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績が伸びた。本業のモバイル事業も携帯料金の引き下げの影響から回復して堅調だった。
売上高は4兆8114億円で7%増、営業利益は8218億円で12%増。PayPayを含むファイナンス事業が業績を押し上げた。同事業の営業損益は260億円の黒字(前年同期は35億円の赤字)。PayPayの利用者は24年12月末に6700万人を超え、手数料収入が拡大している。
京王、純利益が最高、4~12月54%増 鉄道輸送伸び[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 242文字 PDF有 書誌情報]
京王電鉄が10日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比54%増の391億円となり、過去最高益だった。鉄道の輸送人員が増えていることや、インバウンド(訪日外国人)需要を追い風にホテルの客室単価上昇が寄与した。25年3月期通期に対する進捗率は96%となった。
売上高にあたる営業収益は14%増の3348億円、営業利益は26%増の495億円だった。
25年3月期の通期予想は据え置いた。営業収益は前期比15%増の4700億円、純利益は40%増の410億円を見込む。
ワコールHD 黒字90億円に 4~12月最終[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 197文字 PDF有 書誌情報]
ワコールホールディングス(HD)が10日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が90億円の黒字(前年同期は39億円の赤字)だった。国内外で婦人用下着の販売が低迷したものの、福岡市内に保有していた不動産の売却益などを計上し、最終黒字を確保した。
売上高にあたる売上収益は前年同期比6%減の1335億円、営業損益は110億円の黒字(前年同期は19億円の赤字)だった。
明治HD純利益 4~12月3%減 コロナワクチン評価減[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
明治ホールディングス(HD)が10日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比3%減の436億円だった。医薬品事業で新型コロナウイルスの変異型対応ワクチン「コスタイベ」の出荷が想定を下回っており、評価減を計上した。食品事業で生乳やカカオ豆などの原材料コストの増加も重荷になった。売上高は5%増の8750億円、営業利益は5%減の664億円だった。
王子HD純利益 4~12月19%増 有価証券売却益で[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 168文字 PDF有 書誌情報]
王子ホールディングス(HD)が10日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比19%増の502億円だった。投資有価証券の売却益や退職給付信託の返還益を計上した。
売上高は7%増の1兆3837億円だった。欧州で環境配慮型の食品包装資材を手掛けるワルキ社の子会社化や、停止していた海外工場の復旧が進んだことが寄与した。
編集委員 藤田和明、投資の原点は「成長」(一目均衡)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1208文字 PDF有 書誌情報]
株式の上場によって成長へ向けた未来の道がひらく。半導体製造装置大手、東京エレクトロンもそんな一社だ。
東京放送(現TBSホールディングス)の出資を得て、久保徳雄氏と小高敏夫氏らが創業。技術商社として東京証券取引所第2部に上場したのは1980年6月だった。
フィデリティ・ジャパン副会長の蔵元康雄氏は当時、40歳代のファンドマネジャーだった。いち早く東エレクに投資し、久保氏をよく知る。「成長を支えるリスクマネーを長期に提供してくれる投資家を非常に大事にしていた」
□ ■ □
石油危機の荒波の先に、半導体の時代をみていた同社。そこで頼ったのは銀行ではなく、株式市場だった。上場を果たすや公募増資を重ね、80年代で約590億円の資金を調達。半導体製造装置の製造拠点を次々設けていった。
実際の株主探しは苦労の連続で、信用金庫や信用組合にも足を運んだ。だからこそ「きちんと経営し、出資してくれた株主に配当を払わなければいけない」。久保氏の実直な言葉を蔵元氏は聞いた。
成果主義に徹したスピード経営は「火の玉集団」と呼ばれた。技術革新に勝ち抜くにはトップは若さが必要と一線から退いた久保氏の決断も周囲を驚かせた。一時返り咲いたが、居座ることはなかった。
時価総額は現在12兆円。上場時から400倍近くになった計算だ。30%近い売上高営業利益率を保つからこそ、次の成長投資に果敢に挑める。株主価値を最大化する姿勢が評価されてきた。
東エレクの原風景は改めて多くの日本企業に上場の意義を問う。成長投資に踏み出さず、自己資本をため込むばかりの経営でいいのか。
新たな企業も現れている。例えばソフトウエアのテスト技術で業績を伸ばすSHIFT。創業者の丹下大氏は売上高1兆円を目標に掲げる。
同氏は前週、ひとりで海外IR(投資家向け広報)に回った。手元に携えたのは自社開発の生成AI(人工知能)による日英同時通訳システムだ。面談が本質的な中身に及び、新たな視点も得られた。
□ ■ □
将来の成長を期待して同じ船に乗り、ときに激励してくれるのが株主だ。「IRは誠実、かつ納得感をもってもらえることが大切」(山路亜紀執行役員)。業績指標も例えばエンジニア単価×人数と明示し予見可能性を高める。未達なら原因を徹底分析、いつ回復させるか株主に示す。
アクロポリス・アドバイザーズの北見雅昭氏は「経営として株主価値を常に意識し、市場に向き合う企業が評価される」と指摘する。
フィデリティの蔵元氏は投資の原点を説く。「『株価』を買うのではない。企業そのもの、ひいては優れた経営者に投資することが重要だ」
停滞に甘んじる企業、上場がゴールの企業が並んでも活気づかない。もちろん東エレクもSHIFTも勝ち抜かねばならない。常に成長に挑む企業を育み、リスクマネーとして支えた株主に果実をもたらす。こうした循環こそが資産運用立国の本質のはずだ。
大林組、今期純利益71%増 上方修正 2年で1000億円自社株買い、株価、最高値を更新(業績サプライズ)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 877文字 PDF有 書誌情報]
大林組は10日、2025年3月期の連結純利益が前期比71%増の1280億円になる見通しだと発表した。従来予想を410億円上回り最高益になる。国内建設工事が順調で価格転嫁も進む。同日、27年3月期までに1000億円の自社株買いを実施すると発表した。業績上振れなどで今期の自己資本利益率(ROE)は11・1%(前期は7%)に高まる。
自己資本配当率(DOE)で5%という基準に加え、27年3月期までに計1000億円規模の自社株を買う。うち最大300億円は6月30日までに取得し消却する。株式数は発行済み株式総数(自社株を除く)の3%弱の2000万株が上限。
10日午後の発表で、株価は一時前週末比6%高の2204円まで上がり上場来高値を更新した。同社は27年3月期まででROE10%という目標を掲げている。今期に目標を超えるが、一段の向上へ向け、資本効率を重視した経営を加速する。
売上高は12%増の2兆6100億円、営業利益は66%増の1320億円を見込む。それぞれ1000億円、390億円上方修正した。売上高も過去最高を見込む。円安で海外工事の収益が増えるほか、政策保有株の売却などにより特別利益460億円の計上を見込む。
通期の受注高も上方修正した。国内の建築工事を前倒しで受注したほか、土木工事や海外工事も増えた。単体の国内建設受注高は前期比28%増の1兆9450億円と3500億円上振れした。
採算性は改善傾向にある。単体の建築完成工事利益率は8・9%と前期(6・3%)から伸びる。一部の大型工事で工期終盤に価格転嫁や原価低減が進む。
需給逼迫で好採算の受注案件を厳しく見極めようとする動きも追い風になっている。野村証券リサーチアナリストの浜川友吾氏は「鋼材価格の下落により、足元の調達コストは下がりつつある」と指摘する。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は売上高が前年同期比11%増の1兆8811億円、純利益が2倍の955億円だった。国内で大型工事が順調に完成したほか、前期に米国で水道プラント工事会社を買収したことも収益を押し上げた。
フライヤー(323A)、ビジネス書要約サービス(新規公開株の横顔)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 727文字 PDF有 書誌情報]
ビジネス書の要約を提供する企業向け人材育成サービスが主力。出版社や著者に内容を確認した要約を、1冊10分程度で読める文章やそれを読み上げた音声で提供する。サブスクリプション形式のサービスで、2024年11月時点の累計契約社数は1152社。今後は1社あたりの利用者数を増やすほか、代理店を通じて顧客網を拡大することを目指す。新規事業として人材投資の効果を測るサービスにも取り組む。
13年に設立し、16年にメディアドゥの子会社になった。上場後もメディアドゥが株式の過半を保有する。25年2月期の単独最終損益は800万円の黒字を見込む。前期は1億3600万円の赤字だった。調達資金は法人事業拡大のためエンジニアや営業の人員増強に投じる。株主還元については「数年間は成長投資に配分し、利益が安定した段階で配当や自社株買いを検討する」(大賀康史社長)としている。
【2月20日 東証グロース上場】
(東京都千代田区、大賀康史社長、 03・6212・5115)
上場時発行済み株式数(株) 3,318,760
公募株式数(株) 275,000
売り出し株式数(株) 381,800
オーバーアロットメントに〓よる売り出し株式数(株) 98,500
申込期間 2月12~17日
払込期日 2月19日
主 幹 事 みずほ証券
会計監査人 A&Aパートナーズ
証券略称 フライヤー
2024/2 2025/2
(予)
売 上 高(百万円) 785 946
最終損益(百万円) ▲136 8
1株利益(円) - 2.41
1株配当(円) 0 0
(注)▲は赤字。2024年10月16日付で1株を20株に分割。1株あたり数値は分割後ベース
大林組、構造計画研究所ホールディングス、デジタルアーツ、アルコニックス、他(自社株取得枠設定)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 295文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
大林組 2000万株、300億円
構造計画研究所ホールディングス 4万5000株、2億円
デジタルアーツ 9万株、5億円
アルコニックス 35万株、5億2500万円
飯田グループホールディングス 470万株、106億5960万円
大阪ソーダ 101万2900株、17億9992万3300円
古河機械金属 700万株、100億円
丸山製作所 14万1400株、3億2000万円
新家工業 80万株、43億3600万円
リーガルコーポレーション 8万株、2億6400万円
大分銀行 30万株、8億5000万円
丸全昭和運輸 55万株、33億1650万円
TalentX、ネクストジェン(新規上場承認)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 270文字 PDF有 書誌情報]
〈新規上場承認〉
◇東証グロース◇
TalentX
事業内容=クラウドベースのタレント・アクイジション(人材獲得)ソフトウェア・プラットフォーム「My Series」の開発及び提供、その他関連事業
上場予定日=3月18日
本店所在地=東京都新宿区
代表者=鈴木貴史代表取締役
資本金=1億円
公募=5万株
売り出し=165万5100株
オーバーアロットメントによる売り出し=上限25万5700株
ブックビルディング期間=2月28日~3月6日
申し込み期間=3月10日~3月13日
払込日=3月17日
主幹事=みずほ証券
◇名証メイン◇
ネクストジェン
上場予定日=2月17日
買収参画は株主理解前提 伊藤忠CFO、セブン巡り(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 225文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠商事は10日、セブン&アイ・ホールディングス創業家が主導するセブン買収提案への参画について、鉢村剛最高財務責任者(CFO)名義でのコメントを発表した。「創業家より戦略パートナーになる要請を受けていることは事実だが、具体的条件も決まっておらず取締役会に付議する状態にもない。株主の皆さまにご理解と納得をいただけることが大前提」とした。意思決定する場合には「その他新規案件と同様に社内投資基準を満たし、社内ガバナンスを順守した対応をする」という。
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 4143文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 7日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 0 0 814 △18
ククレブ 0 0 510 ▲46
テラドローン 11 △8 717 ▲28
Syns 50 △19 1344 △98
ベースフード 1773 ▲51 19090 △30
アクセルM 0 0 3867 △159
レナ 0 0 510 ▲30
ノート 2 △2 718 ▲37
エレメンツ 204 0 2605 ▲92
ABEJA 36 ▲9 649 ▲110
フジHD 9170 ▲143 7353 △1047
ミガロHD 79 ▲48 1049 ▲36
リズム 0 0 1783 0
SDSHD 0 0 2013 ▲14
クシム 4 ▲47 2710 ▲25
AIFCG 7 ▲2 997 △88
イメージワン 640 △13 1936 △30
スターシーズ 0 0 1008 ▲1
インタートレ 68 0 1603 ▲44
サイトリ細研 0 0 1922 0
ウインテスト 1 ▲1 4597 ▲497
ぷらっと 0 0 420 △4
トミタ電機 0 0 183 △4
アルメディオ 0 0 3607 ▲19
HSHD 0 0 8638 △5
アスア 0 0 459 ▲2
フルッタ 2 △2 12512 △43
Schoo 0 0 2522 △4
Sapeet 0 0 131 0
visumo 0 0 287 ▲3
イントランス 0 0 12608 △2
F-ブレイン 0 0 948 △3
デルタフライ 0 ▲1 1913 ▲2
ペルセウス 0 0 3739 ▲16
モダリス 0 0 17756 ▲360
テクノロジー 0 0 3355 ▲1
ユニポス 10 △5 1666 ▲6
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2492 0
ピクセル 288 0 6483 △11
ウイルコHD 0 0 476 ▲2
アクアライン 0 0 92 0
NESIC 3 0 21 ▲1
北の達人 2162 0 2550 ▲224
BEENOS 15 0 66 ▲22
CRE 3 0 275 ▲109
プロト 0 ▲2 140 △70
ドリームI 57 △1 243 △4
山陽鋼 0 0 54 ▲5
エラン 18 0 193 ▲1
牧野フ 9 0 74 △11
野村マイクロ 1827 ▲9 2775 ▲29
I・PEX 0 0 2 0
富士通ゼ 8 0 466 ▲4
ジャムコ 8 0 99 ▲18
ネットワン 2 0 16 △3
トプコン 126 0 916 ▲3
Aクリエイト 236 0 308 ▲3
ID&EHD 0 0 4 ▲7
ウィズメタク 0 0 3 △1
富士ソフト 0 0 17 0
ダイセキS 0 0 75 0
大成温調 1 0 76 0
三晃金 0 0 152 ▲3
パレモ・HD 5 0 1472 △132
マーチャント 1 0 1167 △13
プレサンス 3 0 6 ▲1
PバンCOM 7 0 189 ▲3
Eストアー 0 0 312 △7
ゲームウィズ 15 0 1145 △39
芝浦電子 0 0 340 △55
ライトオン 22 0 371 ▲7
パリミキHD 54 ▲1 134 0
マックハウス 125 0 202 △1
NEWART 20 0 120 0
ユーラシア 0 0 62 0
グリンランド 0 0 14 0
アルテック 1 0 2131 △3
ファンデリー 34 0 218 ▲2
フィスコ 522 0 4622 ▲39
モンラボ 3 ▲5 2691 ▲33
弁護士COM 461 ▲3 586 ▲6
※ 野村企業価値 0 0 0 0
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 0 0
※ NYダウ 110 0 570 0
※ SMD高配当 10 0 3040 0
※ REITイン 0 0 10674 0
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 427990 △19150
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10128 △1
※ SBIサウジ 0 0 1324 ▲2
※ GX日カバコ 0 0 8521 △100
※ 野村欧州株H 30 0 5130 △2950
※ 野村独株H有 6740 0 7510 △270
※ 野村日気候 0 0 0 0
※ VIXETF 110 0 200100 △38920
※ NTT都市R 775 0 1796 △75
世紀東急 51 ▲1 270 ▲2
柿安本店 56 0 56 △2
オイシックス 152 ▲1 564 △3
Jテック・C 11 0 264 0
ケイアイ不 166 ▲1 143 0
霞ヶ関C 567 ▲4 1060 ▲25
SMINOE 3 0 55 △1
さくらネット 2397 ▲35 3358 ▲1
コムチュア 20 ▲3 697 ▲3
ACCESS 1019 ▲9 1952 ▲108
小林製薬 271 0 271 ▲4
エニーカラー 835 ▲20 900 △15
ダイコク電機 80 0 396 ▲2
ヤーマン 507 0 330 0
サンウェルズ 1550 △94 2164 △51
JESCO 3 0 232 ▲10
カネ美食品 9 0 8 0
enish 1062 △16 3178 ▲44
フジプレアム 73 0 434 ▲6
アズジェント 5 ▲1 106 △1
HEROZ 176 0 397 △5
SIGG 3 0 245 △1
わかもと 720 △701 2802 △833
秀英 7 △3 181 △7
富士興 2 0 49 △2
MORESC 20 0 39 ▲2
日山村硝 4 0 270 △1
アルメタクス 8 0 322 ▲1
デザインワン 25 0 655 ▲9
AIメカ 199 ▲1 436 ▲1
ディスラプタ 9 0 767 ▲13
インスペック 23 ▲8 318 0
ナカヨ 2 0 28 0
星和電 1 0 178 0
大黒屋 2369 ▲656 12590 ▲769
アンファク 33 0 277 ▲1
upr 1 0 215 0
じもとHD 70 △2 486 ▲12
産車体 30 △2 160 ▲7
京都友禅HD 322 ▲15 1672 ▲3
黒田精 0 0 93 0
岡本硝子 129 ▲37 2277 ▲19
タカノ 0 0 119 ▲4
ナイガイ 20 0 269 ▲1
OUGHD 0 0 26 0
トルク 7 0 376 ▲1
ナイス 1 0 53 0
乾汽船 72 △5 297 △3
ワイヤレスG 32 △1 629 0
フォーバルT 1 0 35 0
大庄 108 △2 52 0
タイミー 1965 ▲56 3752 △28
サンクゼール 91 ▲1 79 ▲1
Jグループ 45 △1 34 0
ジェネパ 19 0 202 ▲9
TKP 342 △1 1200 ▲9
FFRI 341 ▲5 688 △8
すららネット 14 △3 242 △1
T&S・G 130 0 313 0
エーアイ 19 0 212 ▲10
Kudan 418 ▲2 761 △3
OTS 3186 ▲5 14331 ▲374
Pアンチエイ 85 ▲14 274 △1
FIXER 277 ▲4 453 △6
MRT 8 0 212 ▲1
エヌピーシー 661 ▲1 2900 ▲51
アスタリスク 27 △3 577 △4
WASHハウ 47 △1 466 ▲3
識学 217 △3 247 △5
PSS 454 ▲6 2016 ▲10
マイクロ波 584 △3 1035 △3
日経300投信 0 0 21 0
※ SPDR金 72 △33 2773 △186
※ 野村金連動 10720 △110 46080 △610
※ 日経2倍 2105 ▲171 11911 △1076
※ 日興高配低ボ 0 0 130 ▲10
※ 日興米債ヘ有 10 0 6542 0
※ スタンダ20 10 0 460 △190
※ H株ベア 750 ▲160 20420 △1330
※ WTI原油
106128 171613
▲1770 △1541
※ 日興外債毎月 0 ▲350 130 0
※ SMT好配当 0 0 318 △2
※ GX印10+ 88 ▲10 63146 ▲229
※ iSインド株
2920 1072850
△580 △85350
※ iF高リート 2 0 23475 0
※ GXAIビグ 0 0 25479 ▲8
※ MXダウヘ有 950 △250 1770 △400
※ GXウラン 10 0 30874 △2501
※ iS米20 1940 △10 575300 △1450
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 41457 △705
※ GXデジ日株 12 0 716 0
※ MXナスダク 3827 △9 56105 ▲116
※ 野村SPH無 81180 ▲240 564800 ▲5820
※ GXリー日株 2 0 2965 △106
※ iFEナ百無 6488 △554 72524 ▲3411
※ iFEナ百有 7802 △1300 30009 ▲2150
※ 野村ナスH有 28900 △190 158380 ▲230
<数表>東証プライム上場企業の業績動向[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 17ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 14363文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
マルハニチロ(1333)
23.4-12 7873 30228 22434 444.8
24.4-12 8281 31024 23238 461.4
1株配(円) 25.3予=110.0
■ナカボーテック(1787)
23.4-12 83 481 322 131.0
24.4-12 89 624 426 173.2
守谷商会(1798)
23.4-12 313 1585 1129 514.9
24.4-12 362 1774 1193 548.4
大林組(1802)
23.4-12 17015 61098 47492 66.2
24.4-12 18811 105684 95551 133.3
25.3予 26100 143000 128000 178.5
佐田建設(1826)
23.4-12 180 125 17 1.2
24.4-12 239 687 459 30.0
25.3予 329 785 546 35.5
1株配(円) 25.3予=60.0
大気社(1979)
23.4-12 2052 13299 10226 308.7
24.4-12 1847 11421 8186 251.3
25.3予 2690 18000 12300 379.3
神田通信機(1992)
23.4-12 44 366 237 101.4
24.4-12 48 460 337 144.6
ウェルネオシュガー(2117)国際基準
23.4-12 699 6638 4838 147.7
24.4-12 748 7811 5401 164.8
セーラー広告(2156)
23.4-12 13 ▲65 ▲60 ―
24.4-12 13 ▲148 ▲142 ―
森永製菓(2201)
23.4-12 1637 20175 13985 304.7
24.4-12 1765 19844 13601 153.0
名糖産業(2207)
23.4-12 182 1349 957 56.6
24.4-12 212 2506 4430 261.8
25.3予 280 2650 4650 274.7
1株配(円) 25.3予=記35.0
井村屋グループ(2209)
23.4-12 369 2454 1692 129.4
24.4-12 394 2928 2071 158.3
コモ(2224)
23.4-12 54 ▲8 ▲28 ―
24.4-12 54 102 63 18.2
明治ホールディングス(2269)
23.4-12 8330 68308 44946 161.1
24.4-12 8750 65038 43624 159.4
エムスリー(2413)国際基準
23.4-12 1791 57325 36614 53.9
24.4-12 2055 52513 32544 47.9
タカミヤ(2445)
23.4-12 321 2526 1727 37.1
24.4-12 323 1209 867 18.7
25.3予 445 1950 1350 29.5
オールアバウト(2454)
23.4-12 116 ▲372 ▲258 ―
24.4-12 116 ▲169 ▲152 ―
ヒビノ(2469)
23.4-12 341 1894 967 97.5
24.4-12 414 2592 1411 142.1
25.3予 595 3900 2150 216.4
シマダヤ(250A)
24.4-12 313 3322 2357 155.0
25.3予 395 3244 2278 149.8
1株配(円) 25.3予=記50.0
※24.7.31付で1:1.4374分割
プレミアムウォーターホールディングス(2588)国際基準
23.4-12 620 6329 3760 127.1
24.4-12 580 7770 4898 164.7
エフティグループ(2763)国際基準
23.4-12 270 5601 3828 125.9
24.4-12 260 7524 5351 177.8
アルフレッサ ホールディングス(2784)
23.4-12 21798 31215 20871 107.9
24.4-12 22623 33161 25726 137.9
太陽化学(2902)
23.4-12 365 3681 2438 144.0
24.4-12 379 4883 3517 207.5
25.3予 500 6200 4200 249.0
1株配(円) 25.3予=75.0
■長栄(2993)
23.4-12 68 1334 1125 257.8
24.4-12 73 1050 709 161.9
アルコニックス(3036)
23.4-12 1308 4476 2801 93.0
24.4-12 1468 5356 3574 118.4
クラボウ(3106)
23.4-12 1129 7431 4697 250.4
24.4-12 1118 8461 6426 365.0
シンデン・ハイテックス(3131)
23.4-12 319 460 309 157.1
24.4-12 326 515 353 181.4
25.3予 434 820 530 281.1
オーウイル(3143)
23.4-12 244 731 549 176.4
24.4-12 304 1123 749 250.4
25.3予 390 1040 810 270.5
1株配(円) 25.3予=60.0
飯田グループホールディングス〓国際基準(3291)
23.4-12 10177 45380 31197 111.1
24.4-12 10499 56072 38036 135.7
トラスト(3347)
23.4-12 298 2064 764 29.6
24.4-12 362 2518 885 34.2
ケイアイスター不動産(3465)
23.4-12 1976 7023 4731 300.1
24.4-12 2328 10054 5859 376.7
25.3予 3250 14000 8500 549.0
1株配(円) 25.3予=148.0
ワコールホールディングス(3591)〓国際基準
23.4-12 1414 ▲1543 ▲3903 ―
24.4-12 1335 13117 9086 166.9
パピレス(3641)
23.4-12 130 281 57 5.8
24.4-12 120 ▲110 ▲185 ―
25.3予 158 ▲355 ▲374 ―
ディー・エル・イー(3686)
23.4-12 11 ▲458 ▲311 ―
24.4-12 13 ▲389 ▲390 ―
25.3予 21 ▲390 ▲730 ―
ティーガイア(3738)
23.4-12 3289 8014 3810 68.3
24.4-12 3457 12815 7233 129.6
■セック(3741)
23.4-12 60 1104 770 151.2
24.4-12 70 1319 922 180.9
25.3予 101 1880 1300 254.9
1株配(円) 25.3予=102.0
リスクモンスター(3768)
23.4-12 27 223 119 15.9
24.4-12 28 217 ▲1082 ―
25.3予 37 265 ▲1080 ―
ウェルス・マネジメント(3772)
23.4-12 51 ▲1707 ▲1226 ―
24.4-12 87 ▲1916 ▲1118 ―
王子ホールディングス(3861)
23.4-12 12923 65446 42330 42.7
24.4-12 13837 63082 50292 51.2
ハビックス(3895)
23.4-12 100 654 497 64.0
24.4-12 101 668 499 64.1
25.3予 135 740 520 66.6
アカツキ(3932)
23.4-12 168 1578 674 56.8
24.4-12 161 2233 737 51.1
ベネフィットジャパン(3934)
23.4-12 98 673 551 93.0
24.4-12 94 890 594 100.9
朝日印刷(3951)
23.4-12 313 1708 1169 54.0
24.4-12 324 1665 1247 58.7
昭和パックス(3954)
23.4-12 162 889 686 154.6
24.4-12 175 1335 1139 256.7
イノベーション(3970)
23.4-12 33 315 208 81.4
24.4-12 38 221 25 9.7
クレハ(4023)国際基準
23.4-12 1328 16323 10238 542.0
24.4-12 1220 11100 8096 153.2
セントラル硝子(4044)
23.4-12 1208 10871 9300 375.3
24.4-12 1054 10024 6869 277.2
25.3予 1450 11800 6500 262.3
大阪ソーダ(4046)
23.4-12 702 8594 5295 208.2
24.4-12 746 11700 7940 62.6
戸田工業(4100)
23.4-12 196 1288 1513 262.1
24.4-12 217 ▲217 ▲799 ―
三和油化工業(4125)
23.4-12 119 1109 752 174.3
24.4-12 119 694 454 105.3
25.3予 158 610 400 92.6
ニチバン(4218)
23.4-12 355 1844 1391 67.6
24.4-12 373 2427 1671 82.1
■細谷火工(4274)
23.4-12 9 137 98 24.7
24.4-12 11 369 256 64.1
■扶桑薬品工業(4538)
23.4-12 428 1829 1227 141.9
24.4-12 466 3341 2402 281.3
免疫生物研究所(4570)
23.4-12 5 25 20 2.2
24.4-12 6 129 133 14.3
エスケー化研(4628)
23.4-12 778 12425 8784 651.6
24.4-12 819 13980 10006 742.0
ラウンドワン(4680) 3.6
23.4-12 1133 13232 9541 35.3
24.4-12 1266 16400 11211 41.6
1株配(円) 23.10-12=3.5〓24.10-12=4.0
■アルファシステムズ(4719)
23.4-12 268 3435 2335 166.3
24.4-12 277 3652 2486 177.1
1株配(円) 25.3予=記125.0
デジタルガレージ(4819)国際基準
23.4-12 275 6136 4415 97.3
24.4-12 275 ▲7592 ▲5241 ―
■アイビー化粧品(4918)
23.4-12 17 ▲88 ▲97 ―
24.4-12 17 15 ▲333 ―
■ケミプロ化成(4960)
23.4-12 68 108 93 5.8
24.4-12 74 143 96 6.0
上村工業(4966)
23.4-12 578 10700 7253 446.4
24.4-12 633 15396 10920 677.1
1株配(円) 25.3予=280.0
大成ラミック(4994)
23.4-12 213 1251 803 125.9
24.4-12 228 1854 1231 195.1
1株配(円) 25.3予=記80.0
日本農薬(4997)
23.4-12 632 1782 1460 18.6
24.4-12 613 3061 2104 26.8
フマキラー(4998)
23.4-12 503 1356 37 2.3
24.4-12 534 1459 211 12.8
富士興産(5009)
23.4-12 444 942 652 99.2
24.4-12 498 695 465 70.7
サークレイス(5029)
23.4-12 20 ▲89 ▲115 ―
24.4-12 27 59 70 16.3
アキレス(5142)
23.4-12 592 28 ▲7637 ―
24.4-12 584 532 2632 187.6
西川ゴム工業(5161)
23.4-12 899 5873 3624 188.2
24.4-12 864 5682 2855 147.9
25.3予 1194 9400 5200 269.2
1株配(円) 25.3予=204.0
朝日ラバー(5162)
23.4-12 52 134 127 28.0
24.4-12 56 ▲6 ▲46 ―
桜護謨(5189)
23.4-12 65 330 213 110.4
24.4-12 63 ▲156 ▲125 ―
バンドー化学(5195)国際基準
23.4-12 807 7422 4992 114.9
24.4-12 872 6376 4242 99.8
アジアパイルホールディングス(5288)
23.4-12 761 4470 3182 83.6
24.4-12 721 3021 2409 63.3
ジャニス工業(5342)
23.4-12 31 ▲179 ▲182 ―
24.4-12 35 ▲14 ▲16 ―
丸一鋼管(5463)
23.4-12 2035 30637 20452 256.8
24.4-12 1988 20683 11306 140.8
25.3予 2580 27400 26600 327.7
オービーシステム(5576)
24.4-12 56 448 343 149.0
古河機械金属(5715)
23.4-12 1420 8205 14763 392.6
24.4-12 1461 6377 13653 372.3
25.3予 1989 7900 18000 496.5
1株配(円) 25.3予=記70.0
フジクラ(5803)
23.4-12 5989 51530 35797 129.8
24.4-12 7109 95757 59087 214.2
25.3予 9400 122000 74000 268.2
1株配(円) 25.3予=80.0
アマテイ(5952)
23.4-12 42 131 111 9.4
24.4-12 42 180 128 10.9
25.3予 57 220 145 12.2
1株配(円) 25.3予=5.0
ジーテクト(5970)
23.4-12 2599 13434 9708 225.5
24.4-12 2546 12344 8919 207.2
トーアミ(5973)
23.4-12 134 265 179 29.9
24.4-12 137 ▲19 47 8.3
中国工業(5974)
23.4-12 96 104 89 27.5
24.4-12 101 222 119 36.7
アドバネクス(5998)
23.4-12 199 439 166 40.4
24.4-12 210 ▲224 ▲335 ―
25.3予 270 ▲100 ▲500 ―
ウィルグループ(6089)国際基準
23.4-12 1039 2719 1564 68.9
24.4-12 1053 1692 1116 49.0
一蔵(6186)
23.4-12 148 138 114 20.7
24.4-12 142 ▲267 ▲249 ―
帝国電機製作所(6333)
23.4-12 214 4151 2927 161.8
24.4-12 220 4539 2567 145.8
25.3予 296 5690 3320 199.9
1株配(円) 25.3予=96.0
鶴見製作所(6351)
23.4-12 438 8465 5760 234.7
24.4-12 469 7935 7047 287.1
アネスト岩田(6381)
23.4-12 389 5856 3635 89.8
24.4-12 399 5718 3576 90.4
25.3予 545 7100 4400 111.8
1株配(円) 25.3予=45.0
昭和真空(6384)
23.4-12 45 ▲117 ▲105 ―
24.4-12 44 116 53 8.7
油研工業(6393)
23.4-12 213 1047 656 166.3
24.4-12 236 1342 839 218.4
日本トムソン(6480)
23.4-12 421 3888 2267 31.9
24.4-12 402 1544 8 0.1
25.3予 535 1700 900 13.0
前沢給装工業(6485)
23.4-12 243 2118 1383 64.0
24.4-12 242 2563 1756 83.6
ディーエムソリューションズ(6549)
23.4-12 136 421 279 101.0
24.4-12 154 457 302 108.1
共和コーポレーション(6570)
23.4-12 107 776 436 73.4
24.4-12 121 775 476 80.0
オムロン(6645)米国基準
23.4-12 6079 31469 7849 39.9
24.4-12 5796 15985 7183 36.5
25.3予 8050 27000 12500 63.5
■かわでん(6648)
23.4-12 164 990 645 201.6
24.4-12 170 1875 1241 387.7
25.3予 240 2600 1690 527.6
1株配(円) 25.3予=190.0
日東工業(6651)
23.4-12 1169 9506 6612 174.3
24.4-12 1333 9503 9014 237.6
能美防災(6744)
23.4-12 788 3832 2650 43.9
24.4-12 885 7995 5472 92.5
東京コスモス電機(6772)
23.4-12 79 1112 777 569.7
24.4-12 79 855 523 387.2
フォスター電機(6794)
23.4-12 908 4007 2480 111.7
24.4-12 1034 5812 3169 142.2
1株配(円) 25.3予=60.0
精工技研(6834)
23.4-12 118 791 397 43.6
24.4-12 133 1848 1338 146.7
1株配(円) 25.3予=65.0
新電元工業(6844)
23.4-12 760 1327 ▲819 ―
24.4-12 776 568 ▲656 ―
東亜ディーケーケー(6848)
23.4-12 123 1281 896 45.5
24.4-12 129 949 650 32.9
ミナトホールディングス(6862)
23.4-12 141 1199 1503 201.0
24.4-12 182 606 392 52.9
25.3予 230 665 485 65.5
ASTI(6899)
23.4-12 470 2393 1878 600.9
24.4-12 489 1513 1005 321.7
25.3予 650 1600 1100 351.9
1株配(円) 25.3予=110.0
原田工業(6904)
23.4-12 354 1153 2955 135.9
24.4-12 338 1926 967 44.5
25.3予 430 900 100 4.6
エノモト(6928)
23.4-12 191 279 117 17.6
24.4-12 203 696 410 62.3
25.3予 270 700 450 70.6
NKKスイッチズ(6943)
23.4-12 73 476 330 402.1
24.4-12 56 ▲142 ▲116 ―
25.3予 75 ▲550 ▲500 ―
芝浦電子(6957)
23.4-12 244 4118 2888 379.1
24.4-12 254 4153 2833 187.3
25.3予 338 5400 3730 247.4
北陸電気工業(6989)
23.4-12 313 2338 2154 259.8
24.4-12 322 2334 1801 221.1
日本ケミコン(6997)
23.4-12 1160 6375 ▲22141 ―
24.4-12 908 1188 13 0.7
サン・ライフホールディング(7040)
23.4-12 99 938 551 90.1
24.4-12 100 857 508 83.1
■あんしん保証(7183)
23.4-12 35 481 320 18.3
24.4-12 39 307 199 11.5
25.3予 53 184 100 5.8
西日本フィナンシャルホールディングス(7189)
23.4-12 1387 29116 19856 140.5
24.4-12 1440 35031 23834 170.0
1株配(円) 25.3予=75.0
ミクニ(7247)
23.4-12 737 1843 495 14.7
24.4-12 755 1707 ▲32 ―
25.3予 1000 2000 1000 29.7
タツミ(7268)
23.4-12 55 117 69 11.6
24.4-12 54 14 ▲10 ―
25.3予 72 ▲15 ▲50 ―
村上開明堂(7292)
23.4-12 794 7027 4504 375.0
24.4-12 772 7257 4552 393.5
新家工業(7305)
23.4-12 339 2081 1389 249.8
24.4-12 325 1746 1241 223.1
松屋アールアンドディ(7317)
23.4-12 64 1003 735 34.8
24.4-12 73 1545 1170 55.1
1株配(円) 25.3予=10.0
セルム(7367)
23.4-12 56 949 598 51.6
24.4-12 58 886 570 25.8
コンフィデンス・インターワークス(7374)
23.4-12 53 843 547 95.6
24.4-12 63 1017 855 137.8
■横浜魚類(7443)
23.4-12 156 185 149 23.9
24.4-12 154 194 143 22.9
メディパルホールディングス(7459)
23.4-12 27149 50240 28286 133.2
24.4-12 28071 56709 36238 173.7
SPK(7466)
23.4-12 477 2860 1969 196.1
24.4-12 506 2551 1736 172.5
萩原電気ホールディングス(7467)
23.4-12 1654 6146 3939 413.3
24.4-12 1949 4904 3099 311.1
尾家産業(7481)
24.4-12 908 2778 2067 249.7
シモジマ(7482)
23.4-12 446 3420 2271 97.4
24.4-12 466 2762 1876 80.4
サンリン(7486)
23.4-12 221 580 491 40.0
24.4-12 210 766 501 41.0
日新商事(7490)
23.4-12 298 792 479 71.8
24.4-12 292 557 262 39.3
25.3予 392 600 300 44.9
プラザホールディングス(7502)
23.4-12 128 ▲139 ▲220 ―
24.4-12 132 80 53 22.8
■ワークマン(7564)
23.4-12 1061 21086 13086 160.4
24.4-12 1076 21037 13018 159.5
星医療酸器(7634)
23.4-12 106 1460 994 319.2
24.4-12 109 1429 964 309.3
長野計器(7715)
23.4-12 524 6048 4011 210.4
24.4-12 506 5529 4354 228.0
ブイ・テクノロジー(7717)
23.4-12 191 ▲1900 ▲1387 ―
24.4-12 318 194 53 5.6
メディキット(7749)
23.4-12 168 3818 2131 127.0
24.4-12 173 3701 2155 146.0
日本精密(7771)
23.4-12 49 140 104 4.7
24.4-12 53 220 180 8.2
ニホンフラッシュ(7820)
23.4-12 191 1836 1219 50.7
24.4-12 178 1116 749 33.0
25.3予 242 1600 1150 50.5
エステールホールディングス(7872)
23.4-12 232 22 ▲691 ―
24.4-12 229 ▲90 ▲427 ―
永大化工(7877)
23.4-12 68 159 105 79.2
24.4-12 67 223 147 112.2
25.3予 93 250 180 137.4
1株配(円) 25.3予=記60.0
■ソノコム(7902)
23.4-12 16 329 218 61.0
24.4-12 17 271 174 48.6
25.3予 23 250 170 47.1
リーガルコーポレーション(7938)
23.4-12 165 178 101 31.7
24.4-12 165 50 99 31.1
25.3予 235 440 640 199.4
1株配(円) 25.3予=70.0
大興電子通信(8023)
23.4-12 299 1660 981 74.4
24.4-12 304 1188 735 56.5
日本紙パルプ商事(8032)
23.4-12 4115 13855 8270 616.9
24.4-12 4055 11915 6975 56.6
シナネンホールディングス(8132)
23.4-12 2375 ▲1562 ▲2164 ―
24.4-12 2106 2292 1096 100.8
■フレンドリー(8209)
23.4-12 15 3 ▲10 ―
24.4-12 15 ▲28 ▲46 ―
理経(8226)
23.4-12 76 48 ▲39 ―
24.4-12 138 516 213 14.1
25.3予 182 670 350 23.2
ヤオコー(8279)
23.4-12 4695 31672 22088 568.5
24.4-12 5576 33919 22963 561.4
日産東京販売ホールディングス(8291)
23.4-12 1112 6513 6469 97.4
24.4-12 1064 5946 3874 58.8
千葉興業銀行(8337)
23.4-12 404 8420 6047 105.6
24.4-12 419 8531 5811 101.2
大垣共立銀行(8361)
23.4-12 1025 10326 7162 172.1
24.4-12 949 11553 8333 200.2
大分銀行(8392)
23.4-12 533 6809 4976 315.1
24.4-12 588 9810 6800 435.5
1株配(円) 25.3予=110.0
琉球銀行(8399)
23.4-12 496 6589 4591 110.3
24.4-12 515 7307 5072 122.6
高知銀行(8416)
23.4-12 172 2145 1746 166.9
24.4-12 177 1994 1326 125.3
北洋銀行(8524)
23.4-12 974 13138 10021 26.0
24.4-12 1088 17696 12586 32.9
宮崎太陽銀行(8560)
23.4-12 113 1974 1466 267.4
24.4-12 112 2040 1398 254.7
オリックス(8591)米国基準
23.4-12 20437 310007 219205 188.7
24.4-12 21544 383377 271777 237.5
トモニホールディングス(8600)
23.4-12 641 16044 10453 63.9
24.4-12 690 20353 14202 73.8
日産証券グループ(8705)
23.4-12 56 839 456 8.1
24.4-12 56 756 398 7.4
イー・ギャランティ(8771)
23.4-12 68 3652 2408 50.7
24.4-12 74 3812 2514 52.7
明和地所(8869)
23.4-12 374 181 208 8.9
24.4-12 582 2931 2202 93.9
AMGホールディングス(8891)
23.4-12 198 971 592 205.6
24.4-12 218 859 571 200.9
MIRARTHホールディングス(8897)
23.4-12 932 243 ▲1461 ―
24.4-12 1103 1063 81 0.6
京王電鉄(9008)
23.4-12 2940 39409 25362 207.7
24.4-12 3348 49127 39177 321.4
第一交通産業(9035)
23.4-12 707 2802 1482 43.6
24.4-12 677 1455 737 21.7
サカイ引越センター(9039)
23.4-12 819 8978 5942 146.2
24.4-12 847 8166 5433 133.6
日新(9066)
23.4-12 1238 7590 5422 281.5
24.4-12 1476 8192 9825 653.8
丸全昭和運輸(9068)
23.4-12 1051 10841 8188 403.7
24.4-12 1082 11833 8871 442.6
1株配(円) 25.3予=170.0
■スカイマーク(9204)
23.4-12 782 6418 3590 59.5
24.4-12 817 2038 2663 45.1
25.3予 1075 1500 1500 24.9
東陽倉庫(9306)
23.4-12 211 1470 1160 153.7
24.4-12 220 1535 1237 163.6
大栄環境(9336)
23.4-12 546 15897 10315 103.4
24.4-12 589 15723 10556 106.9
25.3予 797 21100 14300 145.2
1株配(円) 25.3予=48.0
伊勢湾海運(9359)
23.4-12 438 3560 2220 89.9
24.4-12 414 3011 2011 82.8
大東港運(9367)
23.4-12 123 726 485 56.4
24.4-12 128 775 525 60.9
朝日放送グループホールディングス(9405)
23.4-12 659 38 ▲143 ―
24.4-12 668 1302 1234 29.6
ソフトバンク(9434)国際基準
23.4-12 45115 690461 406682 85.8
24.4-12 48114 743751 436610 9.2
学究社(9769)
23.4-12 103 2482 1657 152.3
24.4-12 103 2381 1678 154.4
■旭情報サービス(9799)
23.4-12 108 1052 717 92.3
24.4-12 117 1219 843 54.2
愛眼(9854)
23.4-12 112 50 ▲26 ―
24.4-12 113 ▲37 ▲60 ―
イノテック(9880)
23.4-12 303 2182 994 74.6
24.4-12 299 1280 995 74.0
松屋フーズホールディングス(9887)
23.4-12 931 4564 2693 141.3
24.4-12 1134 4737 2170 113.9
東テク(9960)
23.4-12 1011 7360 4917 358.8
24.4-12 1104 11037 7674 186.5
25.3予 1550 13800 9500 230.8
1株配(円) 25.3予=93.0
※24.4.1付で1:3分割
■蔵王産業(9986)
23.4-12 69 857 566 103.2
24.4-12 61 583 381 70.3
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
―――――――――――――――
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 3717文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
安江工務店(1439) 3.11
23.12 73 335 204 154.9 40.0
24.12 80 327 202 146.7 0
■FUJIジャパン(1449) 3.27
23.12 13 ▲45 ▲63 ― 0
24.12 11 ▲61 ▲7 ― 0
25.12予 12 16 207 97.2 3.0
■六甲バター(2266) 3.27
23.12 442 652 446 22.9 記25.0
24.12 429 1957 1041 53.4 20.0
25.12予 435 900 600 30.8 20.0
B-R サーティワン アイスクリーム(2268) 3.19
23.12 247 1860 1201 124.7 40.0
24.12 306 2387 1543 160.2 50.0
25.12予 328 2460 1550 160.9 50.0
ファンコミュニケーションズ(2461) 3.26
23.12 73 2103 1233 18.6 19.0
24.12 69 1670 1419 21.4 19.0
25.12予 72 1820 1180 17.8 19.0
アドウェイズ(2489) 3.26
23.12 135 1313 966 25.1 5.77
24.12 126 503 ▲473 ― 3.0
25.12予 117 170 20 0.5 6.35
グランディーズ(3261) 3.27
23.12 46 122 178 51.1 15.0
24.12 42 466 251 69.5 記20.0
25.12予 48 240 180 43.9 15.0
メタプラネット(3350) 3.24
23.12 2 ▲414 ▲683 ― 0
24.12 10 5993 6397 326.6 0
テクノフレックス(3449) 3.28
23.12 212 1515 966 52.8 54.0
24.12 220 2135 1313 71.7 54.0
25.12予 230 2350 1650 90.0 54.0
メディカル・データ・ビジョン〓(3902) 3.25
23.12 64 1700 979 25.6 6.5
24.12 59 ▲509 ▲791 ― 6.5
25.12予 90 2500 1650 43.6 9.0
多木化学(4025) 3.27
23.12 348 1337 1356 156.9 記50.0
24.12 389 3161 2299 271.4 記55.0
25.12予 410 1850 1650 194.6 60.0
電算システムホールディングス〓(4072) 3.25
23.12 595 4018 2004 187.7 37.0
24.12 612 2534 1850 173.9 60.0
25.12予 675 3530 2530 237.3 80.0
グローバルインフォメーション〓(4171) 3.27
23.12 29 565 382 129.9 52.0
24.12 27 465 315 106.6 記60.0
25.12予 30 480 330 111.4 60.0
ソルクシーズ(4284) 3.27
23.12 158 1202 753 31.0 12.0
24.12 160 962 562 23.1 12.0
25.12予 170 1200 700 28.8 13.0
■応用技術(4356) 3.26
23.12 74 1048 716 125.4 30.0
24.12 78 999 725 127.1 30.0
25.12予 71 936 645 113.0 30.0
ミヨシ油脂(4404) 3.26
23.12 562 2594 2077 203.3 50.0
24.12 570 3007 2819 277.0 60.0
25.12予 563 2130 9680 951.5 100.0
カルナバイオサイエンス(4572) 3.25
23.12 16 ▲1126 ▲1152 ― 0
24.12 6 ▲2080 ▲2178 ― 0
25.12予 7 ▲2137 ▲2147 ― 0
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(4576) 3.25
23.12 4 ▲796 ▲812 ― 0
24.12 4 ▲1228 ▲1290 ― 0
25.12予 4 ▲680 ▲680 ― 0
■オリジナル設計(4642) 3.26
23.12 66 787 477 81.2 32.0
24.12 71 862 650 110.3 32.0
25.12予 72 855 537 90.8 35.0
資生堂(4911)国際基準 3.26
23.12 9730 31037 21749 54.4 60.0
24.12 9905 ▲1265 ▲10813 ― 40.0
25.12予 9950 14500 6000 15.0 40.0
小林製薬(4967) 3.28
23.12 1734 27330 20338 268.2 101.0
24.12 1656 26861 10067 135.4 102.0
25.12予 1710 15300 10500 141.3 104.0
■ビーピー・カストロール(5015) 3.25
23.12 120 1168 781 34.0 36.0
24.12 136 1412 932 40.6 42.0
25.12予 153 1570 1006 43.8 44.0
日本カーボン(5302) 3.28
23.12 378 7115 4050 366.8 200.0
24.12 379 6692 4078 369.0 200.0
25.12予 400 6800 4100 370.8 200.0
オーナンバ(5816) 3.27
23.12 447 2532 1984 162.8 41.0
24.12 448 2327 2783 228.4 69.0
25.12予 460 2400 1650 135.4 41.0
インテグラル(5842)国際基準 3.24
23.12 140 10919 7574 262.4 0
24.12 312 25985 18106 544.7 34.0
エラン(6099) 3.21
23.12 414 3681 2518 41.7 13.0
24.12 475 3544 2354 38.9 13.0
25.12予 590 4740 3090 51.1 15.0
荏原実業(6328) 3.27
23.12 362 4164 3141 263.1 85.0
24.12 375 4443 3157 264.2 95.0
25.12予 400 4650 3300 277.2 記120.0
WASHハウス(6537) 3.26
23.12 19 26 ▲33 ― 0
24.12 20 24 31 4.5 0
25.12予 32 178 90 13.0 0
共和電業(6853) 3.27
23.12 149 1169 898 32.9 16.5
24.12 153 1460 1066 39.2 20.0
25.12予 158 1450 1100 40.4 20.0
日本フェンオール(6870) 3.28
23.12 126 1159 385 68.8 72.0
24.12 125 1359 1115 199.0 74.0
25.12予 116 545 619 110.4 74.0
ハウスフリーダム(8996) 3.18
23.12 117 583 343 85.2 40.0
24.12 144 768 484 122.4 記45.0
25.12予 150 800 500 130.4 45.0
コーチ・エィ(9339) 3.27
23.12 36 298 75 32.9 20.0
24.12 36 199 111 47.6 20.0
25.12予 37 160 73 31.2 20.0
■アイビス(9343) 3.27
23.12 40 428 288 84.2 14.0
24.12 46 1170 839 230.1 40.0
25.12予 49 1254 870 237.7 50.0
内外トランスライン(9384) 3.25
23.12 322 4446 3041 312.0 85.0
24.12 380 4492 3154 323.3 85.0
25.12予 387 3900 2700 276.6 85.0
いであ(9768) 3.27
23.12 226 2991 1989 278.7 記65.0
24.12 243 3423 2376 332.8 100.0
25.12予 250 3535 2400 336.2 118.0
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1290文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
ショーボンドホールディングス〓(1414) 3.10
23.7-12 427 10164 7234 138.0 55.0
24.7-12 455 10783 7608 146.6 64.0
25.6予 920 21100 14700 284.5 142.5
サイタホールディングス(1999)
23.7-12 21 432 420 666.4 0
24.7-12 35 395 203 322.7 0
25.6予 62 400 250 396.5 60.0
構造計画研究所ホールディングス〓(208A) 3.13
24.7-12 83 111 3 0.6 30.0
実績値は四半期末配当
物語コーポレーション(3097) 3.10
23.7-12 520 4256 2459 69.0 15.0
24.7-12 599 4274 2764 74.7 18.0
25.6予 1215 9538 6323 164.2 36.0
トラストホールディングス(3286) 2.28
23.7-12 70 340 187 50.0 8.0
24.7-12 66 237 115 30.3 8.0
25.6予 140 550 350 91.3 16.0
■Fusic(5256)
23.7-12 8 114 74 59.7 0
24.7-12 9 124 82 64.9 0
25.6予 21 262 180 141.0 0
■KeePer技研(6036)
23.7-12 107 3324 2263 83.0 0
24.7-12 120 4012 2747 100.7 0
25.6予 245 6950 4800 175.9 53.0
鈴木(6785) 3.4
23.7-12 131 1669 1032 72.0 0
24.7-12 162 2342 1501 104.6 40.0
25.6予 308 3827 2355 164.1 80.0
■西川計測(7500)
23.7-12 159 1818 1214 359.5 0
24.7-12 177 2033 1360 402.1 0
25.6予 350 2700 1800 531.3 230.0
■ハンズマン(7636)
23.7-12 168 491 333 23.5 0
24.7-12 177 749 508 36.6 0
25.6予 358 1565 1060 77.0 30.0
サンネクスタグループ(8945) 3.5
23.7-12 40 283 196 21.5 19.0
24.7-12 41 276 182 20.0 20.0
25.6予 87 600 390 42.6 40.0
ジョイフル(9942) 5.12
23.7-12 339 2211 2081 67.4 5.0
24.7-12 355 2542 2075 67.2 5.0
25.6予 668 2970 2770 89.6 10.0
<数表>ETF収益分配[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1154文字 PDF有 書誌情報]
〓〓 2025年2月9日計算期末、 〓〓
それ以外は特記
iシェアーズ・コア 日経225 ETF(1329)
1口分配(円)=355.0
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)
100口分配(円)=2130.0
(2025年2月10日計算期末)
iシェアーズ JPX日経400 ETF(1364)
1口分配(円)=288.0
iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)
1口分配(円)=3.0
iシェアーズ・コア Jリート ETF(1476)
1口分配(円)=22.0
iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF(1477)
1口分配(円)=18.0
iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF(1478)
1口分配(円)=52.0
iシェアーズ JPX/S&P設備・人材投資 ETF(1483)
1口分配(円)=34.0
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(1655)
10口分配(円)=38.0
iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF(1657)
1口分配(円)=26.0
iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF(1658)
1口分配(円)=47.0
iシェアーズ 米国リート ETF(1659)
1口分配(円)=23.0
NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信(1699)
10口分配(円)=0
(2025年2月10日計算期末)
iシェアーズ 米国高配当株 ETF(2013)
10口分配(円)=15.0
iシェアーズ 米国連続増配株 ETF(2014)
10口分配(円)=9.0
iシェアーズ Nifty 50 インド株 ETF(201A)
10口分配(円)=8.0
iシェアーズ MSCI ジャパン気候変動アクション ETF(2250)
10口分配(円)=25.0
iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF(2522)
1口分配(円)=0
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型(ミニ)(2552)
1口分配(円)=16.0
(2025年2月8日計算期末)
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり)(2563)
10口分配(円)=19.0
NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジあり)連動型上場投信(2845)
100口分配(円)=660.0
(2025年2月10日計算期末)
NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価(為替ヘッジあり)連動型上場投信(2846)
100口分配(円)=1470.0
(2025年2月10日計算期末)
iシェアーズ MSCI ジャパンSRI ETF(2851)
10口分配(円)=25.0
iシェアーズ グリーンJリート ETF(2852)
10口分配(円)=15.0
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 617文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
キャンディル(1446)
23.10-12 32 64 19 2.1
24.10-12 33 89 36 3.9
■ROXX(241A)
24.10-12 10 ▲179 ▲179 ―
ニックス(4243)
23.10-12 10 ▲28 ▲36 ―
24.10-12 11 83 59 25.8
Speee(4499)
23.10-12 37 108 32 3.0
24.10-12 38 10 ▲84 ―
エリッツホールディングス(5533)
23.10-12 12 58 29 8.8
24.10-12 14 93 60 17.7
丸山製作所(6316)
23.10-12 67 ▲251 ▲189 ―
24.10-12 74 ▲283 ▲177 ―
エスケーエレクトロニクス(6677)
23.10-12 64 242 148 14.3
24.10-12 70 1490 1059 102.0
25.9予 290 3700 2600 250.4
1株配(円) 25.9予=124.0
ヒューマンクリエイションホールディングス(7361)
23.10-12 16 139 89 54.3
24.10-12 20 212 132 81.2
タカヨシホールディングス(9259)
24.10-12 20 203 70 12.5
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 512文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
アクリート(4395)
24.12 63 330 84
Japan Eyewear Holdings(5889)
25.1 165 4910 3350
1株配(円) 25.1予=56.0 (24.1=19.0)
※23.9.30付で1:20分割
オーネックス(5987)
24.7-12 25 67 ▲0
野村マイクロ・サイエンス(6254)
25.3 960 12600 9650
タツモ(6266)
24.12 358 5998 4247
アルー(7043)
24.12 30 ▲67 ▲73
Enjin(7370)
25.5 ★ 711 493
山大(7426)
25.3 46 ▲360 ▲363
日本証券金融(8511)
24.4-12 400 10450 8840
ラックランド(9612)
24.12 476 388 ▲479
1株配(円) 24.12予=0 (23.12=0)
<数表>財務短信[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 307文字 PDF有 書誌情報]
大気社(1979)
株式分割=3月31日現在の株式1株を2株
フライヤー(323A)
発行・売出価格=680円
古河機械金属(5715)
自己株式消却=400万株(2月28日予定)
Japan Eyewear Holdings(5889)
売り出し=国内外で509万5600株▽オーバーアロットメントによる売り出し=上限76万4300株
帝国電機製作所(6333)
自己株式消却=160万株(2月28日予定)
プラザホールディングス(7502)
自己株式消却=32万7818株(3月13日予定)
メディキット(7749)
自己株式消却=200万株(2月26日予定)
大分銀行(8392)
自己株式消却=30万株(3月24日予定)
日本都市ファンド投資法人(8953)(格付け)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
日本都市ファンド投資法人(8953)
長期発行体、第8回・第11回無担保投資法人債格付けを取り下げ(ムーディーズ)
GMOインターネット(4784)(格付け)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
GMOインターネット(4784)
発行体=Aマイナス(R&I)
GENDA(9166)(格付け)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 18ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
GENDA(9166)
長期発行体=BBBプラス(JCR)
日本株 強まる選別色 DeNAや太陽誘電 買い「好決算」中心[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 884文字 PDF有 書誌情報]
10日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反発し、終値は前週末比14円(0・04%)高の3万8801円だった。最大の注目イベントだった日米首脳会談を「友好的」に終え、日本株売りという最悪シナリオを回避できたとの安堵感が日本株市場を支えた。ただ先行きへの警戒は根強く、物色は好決算銘柄が中心で選別色は強い。
「そのまま前向きに評価するというわけにはいかないが、驚くほど好意的かつ友好的だった」。明治安田アセットマネジメントのポートフォリオ・マネジメント部グループリーダーの伊藤弘康氏は7日の日米首脳会談をこう受け止めた。
明治安田アセットの伊藤氏は日米首脳会談について市場が安堵したポイントは3つあると解説する。(1)対日追加関税のような強硬案が出なかったこと(2)円安修正圧力がかけられなかったこと(3)相互関税については日本の影響が少ないとみられること――の3点だ。
重要イベントを通過し、投資マネーは好決算銘柄に集まる。目立ったのがディー・エヌ・エーだ。同社株は10日、制限値幅の上限(ストップ高水準)となる前週末比700円(23%)高で引けた。
前週末発表した2024年4~12月期の連結最終損益(国際会計基準)は157億円の黒字(前年同期は312億円の赤字)だった。スマートフォン向けゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(通称ポケポケ)」が好調に推移し、収益を押し上げた点が評価された。
太陽誘電も前週末比500円(22%)高とストップ高水準で引けた。前週末に25年3月期の連結純利益が前期比4割減の50億円になる見通しだと発表した。従来予想のゼロから上方修正した点が買い材料になった。
もっとも、好決算銘柄中心の物色は市場で選別色が強まっていることをうかがわせる。
実際に10日朝に伝わった米国による鉄鋼・アルミ製品への追加関税方針は日本製鉄などの鉄鋼株、商社のような資源関連株の売りにつながった。10日の日経平均はマイナス圏とプラス圏を行き来した。先行きへの見通しと投資家心理がなお澄み切っていないことを映したようだ。
松屋フーズ19%減益 4~12月最終 原料高が足かせ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 392文字 PDF有 書誌情報]
松屋フーズホールディングス(HD)が10日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比19%減の21億円だった。既存店は好調に推移したものの、コメや牛肉など食材高が業績の伸びを抑えた。新型コロナウイルス禍からの業績回復で、税金費用も増えた。
売上高は22%増の1134億円だった。7月に牛丼チェーン「松屋」で主力の「牛めし」などを値上げした。「いくら丼」など期間限定メニューの投入も奏功し、客足が伸びた。同期の既存店売上高は17%増えた。
営業利益は微増の41億円にとどまった。同社は食材の大半をスポット(随時契約)取引で調達しており、売上高原価率は35・7%と1・6ポイント上がった。値上げなどに取り組んだものの、コストの増加で効果が減殺された。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比17%増の1495億円、純利益は59%減の12億円を見込む。
NTT都市R「意見表明留保」 ファンド3DのTOB[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 201文字 PDF有 書誌情報]
NTT都市開発リート投資法人は10日、シンガポールの投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズが1月28日に表明したTOB(株式公開買い付け)に対して「意見の表明を留保する」と発表した。10日に開いた投資法人役員会で決議した。NTT都市Rは3Dに対する質問も公表した。3D側の回答を踏まえて最終的に意見を表明する予定だ。質問状に対する回答は金融商品取引法に基づき5営業日以内に届く見込みという。
ヤオコー純利益 4~12月4%増 販促で客数増[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
ヤオコーが10日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比4%増の229億円だった。ヤオコー単体の既存店売上高が6・2%増と堅調だった。値上げで客単価が上昇する中、消費の二極化に対応した販売促進策などで客数も増えた。
売上高にあたる営業収益は19%増の5576億円、営業利益は9%増の345億円だった。既存店客数が3・3%伸びた。
10年債一時1.32% 13年ぶり高水準[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 129文字 PDF有 書誌情報]
10日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは一時、1・32%まで上昇(債券価格は下落)した。2011年4月以来、13年10カ月ぶりの高水準となった。米金利の上昇が波及したほか、足元で高まっている日銀の追加利上げ観測も債券売りを促した。
銘柄管理情報=新規上場、指定変更[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 115文字 PDF有 書誌情報]
▽新規上場=〔東証グロース〕TalentX(330A、情報・通信)は3月18日▽指定変更=〔東証スタンダード〕JEHは2月27日から3月4日のいずれかの日から東証プライム〔東証グロース〕ネクスジェンは2月17日から東証スタンダード
10日の相場表変更[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 105文字 PDF有 書誌情報]
▽上場廃止=〔東証スタンダード・整理〕アルファG、マネパG▽監理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕川本産業▽整理銘柄に指定=〔東証スタンダード・監理〕レーサム▽名称変更=上場投資信託〔東〕野村米ESG↓野村米SS
東証、制限値幅を拡大[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 ランシステム株を上限のみ400円に拡大。12日に実施。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 サンバイオ株を上限のみ1200円に拡大。12日に実施。
東証、リプロセル株を日々公表銘柄に指定[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
東証、リプロセル株を日々公表銘柄に指定 12日から。
石橋たたく「実績」投資 米関税懸念、「予想」より重視 楽天など内需株に買い(スクランブル)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1673文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領の関税騒動から逃れようと、業績を手堅く伸ばす内需株への買いが鮮明だ。同氏の発言に左右されて業績予想の「ちゃぶ台返し」リスクが高まるなか、石橋をたたいて渡るかのように確実な投資先を見極めようと決算実績が良好な銘柄に物色が向かっている。
「関税リスクのある外需株は業績予想が保守的になるとみて買い持ち比率を落としつつ、業績分析の報われやすい内需株に投資の軸を移すファンドが多い」。複数のヘッジファンドに投資するファンド・オブ・ファンズ(FOF)を手がけるMCPアセット・マネジメントの大塚理恵子ストラテジストは指摘する。
シティグループ証券の武田理奈エクイティ営業部長も「足元の実績が振るわない外需株では関税リスクが二重の重荷となって株安に拍車をかける」と指摘し、警戒する機関投資家が多いと話す。実際、二輪大手のヤマハ発動機は3日に2024年12月期通期の連結純利益が従来予想を下回り一転減益になると発表し、4日の株価は一時前日比4%下げて約5カ月ぶりの安値を付けた。
この傾向を映し、国内売上高比率の高い銘柄で構成する「日経平均内需株50指数」を「同外需株50指数」で割った値は、足元で約4年ぶり高水準となった。内需株優位を映し出している。
買いが目立つ内需株について、スパークス・アセット・マネジメントの常峰隆一運用調査本部共同本部長は「相対的に外部環境の影響を受けにくく業績の確実性が高い」と評価する。
このような声と歩調を合わせるように、野村証券の古川真チーフ・ポートフォリオ・ストラテジストの分析からは、業績の予想よりも実績を重視する投資家の姿勢が見てとれる。東証株価指数(TOPIX)500銘柄を対象に、一定期間の実績ベースと市場予想ベースの業績成長トレンド、業績の市場予想の変化(リビジョン)を時系列で数値化して推移をみた。
24年7月末を起点とすると、足元までの上昇率は実績ベースが6%となり予想ベース(4%)やリビジョン(0・4%)を上回った。先行き不透明感から予想ベースやリビジョンの予想関係が鈍いなか、実績ベースはしっかりと結果を残している構図を描き出している。
野村証券の古川氏は「これまでの長期的な傾向と比べると特異な相場だ」と指摘する。株価は本来、企業の半年から1年後の姿を映し出すものだ。長い目でみれば予想を示す2つの方が実績ベースより優位を示しやすい経緯がある。
足元のような実績ベース優位の傾向は第1次トランプ政権の発足直後である17年前半にも見られたといい、「先行き不透明感が強まり予想が当てにならない環境下で、投資家は実績に頼らざるを得ない状況」(古川氏)だ。予想よりも実績を優先する投資行動は一時的な消去法の選択ともいえる。
実績ベースの業績成長トレンドが高い銘柄群には、情報通信や建設などの内需株が多く含まれる結果となった。
例えば、楽天グループは24年7~9月期連結決算で携帯電話事業の持ち直しを背景に営業損益が17四半期ぶりに黒字浮上した。株価は24年末比で14%高く22年初め以来の高値圏を推移している。25年2月14日に決算発表を予定しており、内容次第では一段高もありそうだ。
電気工事大手の関電工は1月31日に24年4~12月期の連結純利益が前年同期比6割増と発表し、25年3月期通期の見通しも引き上げた。受注段階での値上げ継続が奏功している。株価は24年末比13%高い上場来高値圏にある。
市場では「『値上げ・賃上げ・利上げ』の3つの追い風が吹く内需株の中でも、特に利益成長が目に見える金融株などは投資比率を高めていく」(朝日ライフアセットマネジメントの武重佳宏資産運用統括部長)との声が出ている。
スパークス・アセット・マネジメントの常峰氏も「直近決算の実績で収益改善が明白な銀行株はまだまだ買い」とする。一方で、同業他社比で価格転嫁が遅れている建設株の一角は売り持ちにしているという。内需株といっても実績重視で確実性が好まれているため優勝劣敗が進んでいるようだ。(河井優香)
米国はソフトパワー崩壊の危機(大機小機)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 905文字 PDF有 書誌情報]
もはや「取引外交」というより「ゆすり外交」という方が正確だろう。2期目に入ったトランプ大統領の対外政策のことである。
就任前からグリーンランドとパナマ運河の領有に意欲を示し、そのためには高関税や軍事力の行使も選択肢から除外しない姿勢を明確にした。カナダやメキシコには不法移民や麻薬の流入阻止に協力しなければ高関税をかけると脅し、不法移民の受け入れに難色を示したコロンビアにも高関税をかけると迫った。
強大な経済力と軍事力を持った米国に対抗し続けるのは難しい。当初は反発していた国々も次々に譲歩の姿勢に転じている。カナダやメキシコは国境管理や麻薬対策の強化を表明。グリーンランド自治政府やデンマークも米国の利益を考慮して対応する考えを明らかにした。コロンビアはわずか1日で態度を変えた。
トランプ大統領としては、「してやったり」という気分かもしれない。力を武器に相手国を動かすトランプ外交が勝利を収めたと自信を深めているのではないか。味をしめて同じような行動に出てくる公算が大きい。世界すべての国が攻撃対象になりうる。
しかし、一連の出来事は長い目で見れば米国にとって大きな敗北とみることもできる。「信頼性」という米国にとって重要なソフトパワーを損なったと考えられるからだ。
バイデン前大統領は4年前の就任演説で「米国は力ではなく模範という力で指導力を発揮するのだ」と述べていた。中国が軍事的、経済的に台頭する中で、米国が影響力を維持するには「模範」というソフトパワーこそが大切という正しい状況認識である。
だが米国内の深刻な分断は米民主主義への懐疑を深め、ウクライナ戦争とガザの戦闘で被害を受けた人々への対応の違いは二重基準との批判を浴びた。バイデン前大統領は1期目のトランプ政権下で低下した米国のソフトパワーを取り戻せずに政権を去った。
トランプ大統領には信頼こそが米国のパワーにつながるという発想は全く見られない。実効性があると考えて、ゆすり外交をこのまま続けるならば、米国のソフトパワーは崩壊の危機に瀕するだろう。模範となる意思を失った米国と向き合わざるをえない世界にとっても深刻な事態である。(冬至)
株式 反発、個別物色で上昇(市場往来)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 174文字 PDF有 書誌情報]
10日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、終値は前週末比14円15銭(0.04%)高の3万8801円17銭だった。前週末の米株安や米国の関税政策をめぐる懸念から安く始まったが、その後は決算発表銘柄の個別物色などを手掛かりに上昇に転じるなど、前週末終値近辺で方向感の乏しい展開が続いた。前週末7日に今期の上方修正を発表した太陽誘電などが買われた。
ぐるなび、不二製油G、SUMCO、OLC(注目株概況)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 147文字 PDF有 書誌情報]
2024年4~12月期の連結最終損益の黒字転換を好感した買いが集まった。
2025年3月期の連結純利益予想の大幅下方修正を嫌気した売りが膨らんだ。
2024年12月期の連結純利益は減少したが、事業構造改革を評価した買い優勢。
一部証券会社による目標株価の引き下げが伝わり、嫌気した売りが優勢。
為替 5営業日ぶり反落、152円17~18銭(市場往来)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 88文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は5営業日ぶりに反落した。日銀公表値の午後5時点は1ドル=152円17~18銭と、前週末の同時点に比べ34銭の円安・ドル高。実需のドル買い観測が重荷。
金利 10年債利回り、1.315%に上昇(市場往来)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 85文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは上昇(価格は下落)した。前週末比0.015%高い1.315%で取引を終えた。前週末の米長期金利が上昇し、国内債にも売りが及んだ。
商品 金、3営業日ぶり反発(市場往来)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
国内商品先物市場で、金は3営業日ぶりに反発した。トランプ米政権の関税政策に伴う世界景気の先行き不透明感が根強く、「安全資産」として金が買われる流れを映した。
<数表>日経平均先物の主な建玉[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 305文字 PDF有 書誌情報]
日経平均先物の主な建玉
( 7 日現在、大取、単位枚)
差し引き 差し引き
▽ 3 月物 売り残 買い残
HSBC 26063 野 村 20312
みずほ証 21622 バークレイ 12720
Gサックス 10853 UBS 6705
モルガンS 7066 SMBC日興 5533
三菱UFJモ 4616 BNPパリバ 5009
ABNアムロ 2347 ソシエテ 4867
SBI証 1427 大 和 3811
ナティクシス 542 Jモルガン 3655
立 花 84 BofA証 3592
フィリップ証 70 日産証 3125
<数表>1月の対外・対内証券投資[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 292文字 PDF有 書誌情報]
1月の対外・対内証券投資
( 単位億円、指定報告機関ベース )
買い入れ 売却 差額
▽ 対外証券投資
株 式 103,402 87,176 16,226
中長期債 503,719 501,030 2,689
小 計 18,915
短 期 債 38,170 29,649 8,521
合 計 27,437
▽ 対内証券投資
株 式 742,570 736,293 6,277
中長期債 229,330 217,066 12,265
小 計 18,542
短 期 債 244,545 204,338 40,207
合 計 58,749
<数表>金利一覧[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 211文字 PDF有 書誌情報]
金利一覧
(10日現在、年、%)
▽基準貸付金利(公定歩合)
日 本 0.75
▽誘導政策金利
日 本(翌日物) 0.50
米 国(FF金利)
4.25~4.50
ユーロ圏 2.90
(市場介入金利)
▽プライムレート
短 期 1.625
長 期 2.000
変動長期
(3年以内) 1.925
(3年超) 2.125
▽大口定期預金(3カ月)
5億円以上 0.1250
<数表>マネタリーベース、日銀帳尻[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 19ページ 134文字 PDF有 書誌情報]
マネタリーベース(日銀、億円)
7日 前日
6,421,700 6,425,400
……………………………………
日銀帳尻( 7日 、億円)
前日比
発券高 1,198,260 ▲866
貸出高 1,016,465 2
国債残高 5,855,165 0
<数表>2月10日(市場体温計)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 2653文字 PDF有 書誌情報]
日経平均株価(225種) 38801円17銭(+14円15銭)
騰落率= +0.036%
東証株価指数(TOPIX) 2733.01 (-4.22)
騰落率= -0.154%
売買代金 4229980百万円 (-346602百万円)
売 買 高 199483万株 (-16975万株)
売買単価 2120.4円
売買高上位10銘柄の占有率 37.5%
〓-〓 上場銘柄数 1640 値上がり 812 〓-〓
売買成立 1640 値下がり 778 変わらず 50
新値株 (昨年来) 高 値 38 安 値 27
騰落レシオ(25日移動平均) 95.31%
時価総額 9480693億円 (-11516億円)
普通株式数(百万株) 491509 1株当たり時価(円) 1928.89
◇投資指標 〓〓 PERと配当利回りの太字は予想、カッコ内は前期基準、PBRは四半期末基準、連結ベース 〓〓
PER PBR 配当利回り(%)
(倍) (倍) 単純平均 加重平均
日経平均採用銘柄 15.21 ( 16.27 ) 1.40 2.05 ( 1.86 )
JPX日経400採用銘柄 14.95 ( 15.36 ) 1.49 2.19 ( 2.04 ) 2.42 ( 2.12 )
東証プライム全銘柄 15.03 ( 16.17 ) 1.33 2.52 ( 2.28 ) 2.41 ( 2.12 )
東証スタンダード全銘柄 14.35 ( 15.57 ) 1.02 2.50 ( 2.42 ) 2.28 ( 2.36 )
東証グロース全銘柄 52.88 ( 124.93 ) 3.34 0.78 ( 0.64 ) 0.57 ( 0.46 )
株式益回り(東証プライム全銘柄) 予想 6.65 %
前期基準 6.18 %
10
日
◇各種指数(カッコ内は前日比、%は騰落率)
日経株価指数300 586.77 ( -1.04)
日経500種平均株価 3314円54銭 ( +3円57銭)
日経平均高配当株50指数 68778.89 ( -10.05)
日経連続増配株指数 47592.90 ( +37.67)
日経累進高配当株指数 45202.02 ( +125.56)
日経半導体株指数 9324.86 ( +31.77)
日経平均内需株50指数 27045.78 ( +5.64)
日経平均外需株50指数 37229.65 ( +288.70)
日経平均トータルリターン 69275.64 ( +25.26)
日経平均VI先物指数 5141.44 ( -2.71%)
単純平均(東証プライム全銘柄) 2701円94銭 ( -0円37銭)
東証規模別株価指数
大型 2715.25 ( -9.77)
中型 2848.49 ( +10.42)
小型 4550.60 ( -3.46)
日経アジア300インベスタブル指数(円ベース)
1830.67 (+5.87)
…
ド ル/円 1 ド ル = 152.17~152.18円
ユ ー ロ/円 1 ユーロ = 156.94~156.98円
ユーロ/ドル 1 ユーロ = 1.0313~1.0314ドル
(17時、銀行間直物、日銀公表)
上海総合(中国) 3322.170 ( +18.503 )
韓国総合(韓国) 2521.27 (-0.65)
ハンセン(香港) 21521.98 (+388.44)
加権(台湾) 23252.14 (-226.13)
VN(ベトナム) 1263.26 (-11.94)
クアラルンプール総合 1589.95 (-0.96)
ST(シンガポール) 3875.13 (+13.71)
ジャカルタ総合 6648.142 (-94.434)
SET(タイ) 1270.49 (-11.60)
オールオーディナリーズ(豪) 8747.6 (-32.7)
新発10年国債利回り 1.315% ( +0.015)
(377回債、日本相互証券、終値)
無担保コール翌日物金利 0.477% ( 0)
(短資協会、加重平均、速報)
金(1グラム) 14140 円 (+105円)
ドバイ原油(1キロリットル) 63930 円 (+480円)
(日本取引所グループの期先清算値)
<日経・JPX商品指数>02年=100
676.12 (+3.18)
工業品 683.84 (+3.29)
始値 38736円37銭 高値 38895円74銭 ( 14時24分 )
午前終値 38746円96銭 安値 38606円32銭 ( 9時8分 )
JPX日経 インデックス400 24698.62 (-26.55)
JPX日経中小型 19729.55 (-28.52)
日経気候変動指数 38781円23銭 (+27円41銭)
JPXプライム150指数 1201.38 (-3.24)
東証プライム市場指数 1406.72 (-2.15)
東証スタンダード市場指数 1292.55 (+7.24)
東証グロース市場指数 873.98 (+12.91)
東証グロース市場250指数 683.23 (+11.11)
……………………………………………………………………
東証REIT指数 1662.29 (-13.33)
日経ESG―REIT指数 924.73 (-7.35)
日経高利回りREIT指数 1199.00 (-9.17)
……………………………………………………………………
日経平均VI 21.75 (+0.06)
日経配当指数(2024年) 645円03銭
<数表>2月10日商品先物[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 5785文字 PDF有 書誌情報]
( 10 日)
円、CME原油はポイント、―は出来ず、△は上げ、▲は下げ、売買高・建玉は枚。日本取引所グループは前営業日の夜間取引、祝日取引を含む。堂島取引所の貴金属は前営業日の夜間取引を含む。清算値は取引所の公表値。
◇日本取引所グループ
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
2月 13969 14035 13900 14032 △66
4月 13968 14077 13961 14056 △101
6月 13962 14057 13899 14057 △96
8月 13982 14067 13937 14067 △86
10月 14025 14112 13950 14108 △106
12月 14058 14151 13981 14140 △105
《金ミニ》(1グラム)
2月 13936.0 13983.5 13936.0 14032.0 △66.0
4月 13994.5 13994.5 13994.5 14056.0 △101.0
6月 13921.5 13921.5 13921.5 14057.0 △96.0
8月 14041.0 14068.0 13964.0 14067.0 △86.0
10月 14029.0 14108.0 13947.5 14108.0 △106.0
12月 14059.0 14147.0 13981.0 14140.0 △105.0
《金限日》(1グラム)
14412 14491 14332 14031 △101
《白金》(1グラム)
2月 4804 4818 4752 4752 ▲89
4月 4810 4810 4766 4778 ▲ 9
6月 4791 4791 4744 4765 △ 1
8月 4750 4768 4710 4727 ▲12
10月 4750 4775 4702 4735 ▲ 8
12月 4727 4761 4691 4718 ▲13
《白金ミニ》(1グラム)
2月 4841.0 4841.0 4841.0 4752.0 ▲89.0
4月 ― ― ― 4778.0 ▲9.0
6月 4734.0 4734.0 4734.0 4765.0 △1.0
8月 4751.0 4751.5 4751.0 4727.0 ▲12.0
10月 4735.5 4759.5 4701.0 4735.0 ▲8.0
12月 4725.0 4754.5 4691.0 4718.0 ▲13.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《白金限日》(1グラム)
4829 4885 4802 4796 ▲ 9
《銀》(1グラム)
2月 ― ― ― 156.0 0
4月 ― ― ― 156.0 0
6月 ― ― ― 157.0 0
8月 ― ― ― 157.0 0
10月 ― ― ― 157.0 0
12月 156.2 156.2 156.2 156.2 △0.2
《パラジウム》(1グラム)
2月 ― ― ― 4800 ▲200
4月 ― ― ― 4800 ▲200
6月 ― ― ― 4800 ▲200
8月 ― ― ― 4800 ▲200
10月 ― ― ― 4800 ▲200
12月 ― ― ― 4800 ▲200
《CME原油》
3月 ― ― ― 179.50 △2.25
4月 ― ― ― 178.35 △2.15
5月 ― ― ― 177.20 △2.10
6月 ― ― ― 176.10 △2.10
7月 ― ― ― 174.85 △2.05
8月 ― ― ― 173.50 △2.05
《ドバイ原油》(1キロリットル)
2月 74500 75410 74500 74900 △400
3月 71000 71910 70800 71700 △460
4月 70000 70900 69800 70730 △600
5月 69010 69880 69010 69870 △520
6月 68420 69210 68000 68990 △550
7月 67680 68500 67280 68290 △570
8月 ― ― ― 67640 △560
9月 ― ― ― 67070 △1000
10月 ― ― ― 66530 △560
11月 ― ― ― 66000 △560
12月 ― ― ― 65490 △550
1月 ― ― ― 65040 △510
2月 ― ― ― 64670 △500
3月 ― ― ― 64300 △490
4月 ― ― ― 63930 △480
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 86000 0
4月 ― ― ― 86000 0
5月 ― ― ― 86000 0
6月 ― ― ― 86000 0
7月 ― ― ― 86000 0
8月 ― ― ― 86000 0
《灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88000 0
4月 ― ― ― 88000 0
5月 ― ― ― 88000 0
6月 ― ― ― 88000 0
7月 ― ― ― 88000 0
8月 ― ― ― 88000 0
《軽油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88500 0
4月 ― ― ― 88100 0
5月 ― ― ― 87700 0
6月 ― ― ― 87300 0
7月 ― ― ― 86900 0
8月 ― ― ― 86400 0
《ゴムRSS3号》(1キロ)
2月 373.3 373.5 373.3 373.5 ▲3.9
3月 373.1 373.2 370.8 372.6 ▲1.4
4月 371.9 372.0 369.2 372.0 ▲1.3
5月 373.2 373.2 368.3 370.0 ▲3.9
6月 374.5 375.2 366.7 369.5 ▲4.6
7月 373.8 374.7 366.0 368.7 ▲5.0
8月 370.4 370.4 369.0 369.0 ▲5.0
9月 ― ― ― 377.0 ▲3.0
10月 ― ― ― 377.0 ▲3.0
11月 ― ― ― 377.0 ▲3.0
12月 ― ― ― 377.0 ▲3.0
1月 379.2 379.2 379.2 379.2 ▲0.8
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ゴムTSR20号》(1キロ)
3月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
4月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
5月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
6月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
7月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
8月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
9月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
10月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
11月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
12月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
1月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
2月 ― ― ― 296.0 ▲4.0
《中京ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 84000 0
4月 ― ― ― 84000 0
5月 ― ― ― 84000 0
6月 ― ― ― 84000 0
7月 ― ― ― 84000 0
8月 ― ― ― 84000 0
《中京灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87000 0
4月 ― ― ― 87000 0
5月 ― ― ― 87000 0
6月 ― ― ― 87000 0
7月 ― ― ― 87000 0
8月 ― ― ― 87000 0
《トウモロコシ》(1トン)
3月 ― ― ― 38810 0
5月 ― ― ― 42000 0
7月 ― ― ― 38550 0
9月 ― ― ― 40960 0
11月 ― ― ― 42000 0
1月 ― ― ― 42000 0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《一般大豆》(1トン)
2月 ― ― ― 64000 0
4月 ― ― ― 64000 0
6月 ― ― ― 64000 0
8月 ― ― ― 64000 0
10月 ― ― ― 64000 0
12月 ― ― ― 64000 0
《小豆》(30キロ)
2月 ― ― ― 12300 0
3月 ― ― ― 12300 0
4月 ― ― ― 12300 0
5月 ― ― ― 12300 0
6月 ― ― ― 12300 0
7月 ― ― ― 12300 0
《電力東ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 13.81 △0.06
3月 ― ― ― 12.85 △0.27
4月 12.65 12.65 12.65 12.58 △0.08
5月 ― ― ― 12.60 △0.10
6月 ― ― ― 15.07 △0.06
7月 ― ― ― 16.80 △0.20
8月 ― ― ― 18.13 △0.12
9月 ― ― ― 16.82 △0.07
10月 ― ― ― 15.43 ▲0.02
11月 ― ― ― 14.98 △0.04
12月 ― ― ― 16.68 △0.06
1月 ― ― ― 16.16 △0.06
2月 ― ― ― 15.76 ▲0.02
3月 ― ― ― 13.56 ▲0.04
4月 ― ― ― 12.47 ▲0.05
5月 ― ― ― 12.55 ▲0.03
6月 ― ― ― 13.16 ▲0.03
7月 ― ― ― 14.85 ▲0.01
8月 ― ― ― 17.06 ▲0.01
9月 ― ― ― 14.52 ▲0.08
10月 ― ― ― 12.97 ▲0.05
11月 ― ― ― 14.07 ▲0.01
12月 ― ― ― 14.77 ▲0.02
1月 ― ― ― 15.69 ▲0.01
始値 高値 安値 清算値 前日比
《電力西ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 12.88 △0.14
3月 10.25 10.25 10.25 10.25 △0.39
4月 ― ― ― 9.19 ▲0.08
5月 ― ― ― 9.24 ▲0.02
6月 11.38 11.38 11.38 11.04 ▲0.01
7月 ― ― ― 14.35 △0.14
8月 ― ― ― 15.90 0
9月 ― ― ― 14.20 ▲0.03
10月 ― ― ― 11.98 ▲0.06
11月 ― ― ― 12.29 ▲0.03
12月 ― ― ― 13.78 ▲0.02
1月 ― ― ― 14.48 ▲0.04
2月 ― ― ― 13.42 ▲0.09
3月 ― ― ― 10.51 ▲0.12
4月 ― ― ― 11.41 0
5月 ― ― ― 10.14 ▲0.04
6月 ― ― ― 10.30 ▲0.02
7月 ― ― ― 11.41 0
8月 ― ― ― 13.38 0
9月 ― ― ― 11.49 ▲0.04
10月 ― ― ― 10.41 ▲0.04
11月 ― ― ― 11.75 △0.01
12月 ― ― ― 12.75 ▲0.01
1月 ― ― ― 13.56 △0.01
◇売買高・建玉
売買高 建玉
金 25406 47837
金ミニ 10235 7034
金限日 2428 50883
白金 5741 34600
白金ミニ 850 2695
白金限日 1827 36242
銀 1 171
パラジウム 0 0
CME原油 0 0
ドバイ原油 8857 28629
ガソリン 0 0
灯油 0 0
軽油 0 0
ゴムRSS3号 1550 4460
ゴムTSR20号 0 0
中京ガソリン 0 0
中京灯油 0 0
トウモロコシ 0 143
一般大豆 0 0
小豆 0 0
電力東ベース 100 3626
電力西ベース 60 907
大阪トウモロコシ50 0 0
堂島金 9400 50338
堂島白金 19 1390
堂島銀 38 1205
◇堂島取引所
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
14085.0 14196.0 14000.0 14083.5 △122.4
《白金》(1グラム)
4869.9 4882.1 4792.0 4803.1 ▲15.4
《銀》(1グラム)
159.77 160.48 157.98 156.30 ▲0.76
《大阪トウモロコシ50》(1トン)
3月 ― ― ― 37000 0
5月 ― ― ― 39000 0
7月 ― ― ― 39000 0
9月 ― ― ― 34000 0
11月 ― ― ― 35000 0
1月 ― ― ― 35000 0
<数表>2月7日エネルギー・環境市場[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 3531文字 PDF有 書誌情報]
◇日経平均先物の主な手口
( 10 日、大取、売買合計、単位枚)
▽ 3 月物
ABNアムロ 15003
ソシエテ 11382
サスケハナ 3162
Jモルガン 2240
SBI証 2119
日産証 2001
モルガンS 1746
バークレイ 1462
三菱UFeス 1023
楽天証 931
◇債券先物(大取、円・%・億円)
▽10年物(6%国債)
年/月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比
25/3 140.07 140.14 140.29 139.88 140.02 -0.03
25/6 ― ― ― ― ― ―
利回り 売買高 建玉 利回り 売買高 建玉
25/3 1.426 39327 165502 25/6 ― ― 0
◇債券先物オプション ( 3 月物、大取、円・枚)
コール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 プット
行使価格 終値 前日比 売買高 建玉 行使価格 終値 前日比 売買高 建玉
140.25 ― ― ― 20 139.00 0.07 0 2 63
140.50 ― ― ― 15 139.25 ― ― ― ―
140.75 ― ― ― 20 139.50 ― ― ― 15
141.00 ― ― ― 49 139.75 ― ― ― 14
141.25 ― ― ― 12 140.00 ― ― ― 108
合計 0 231 合計 2 430
HV(年率) 3月 2.6
東京金融取引所
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.633 0 0 1617
25 /3 99.486 -0.004 345 1077
25 /6 99.345 -0.019 1114 1089
25 /9 99.225 -0.022 300 563
合計 1759 5206
▽TONA3カ月金利
大阪取引所 ----------------
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.6325 -0.0025 2519 37599
25 /3 99.4800 -0.0075 2960 18476
25 /6 99.3450 -0.0125 3019 9380
25 /9 99.2250 -0.0125 3946 8145
合計 15404 79966
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈TOPIX先物・大取〉
25 /3 2741.5 2723.5 2748.5 2714.0 2729.5 -12.0 31134 419976
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 3592
〈JPXプライム150指数先物・大取〉
25 /3 ― ― ― ― ― ― ― 55
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈東証グロース市場250指数先物・大取〉
25 /3 666 665 682 662 677 +13 5533 44623
25 /6 654 652 669 651 666 +14 97 736
◇株価指数先物・配当指数先物・VI先物(円・ポイント・枚)
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈日経平均先物・大阪取引所(大取)〉
25 /3 38870 38550 38940 38350 38760 -80 38982 155177
25 /6 38620 38340 38670 38140 38530 -80 568 10306
25 /9 38640 38630 38640 38230 38600 0 11 1478
〈ミニ日経平均先物・大取〉
25 /3 38870 38550 38945 38345 38760 -80 625777 332966
25 /6 38625 38285 38710 38115 38530 -70 27104 14064
〈マイクロ日経平均先物・大取〉
25 /3 38860 38520 38950 38345 38780 -60 448162 60259
25 /6 38590 38300 38705 38120 38535 -70 14982 9971
〈日経平均先物・SGX〉(注)SGXの建玉は前日、終値は清算値
25 /3 38855 38460 38950 38335 38785 -50 21748 72833
25 /6 38640 ― 38640 38175 38525 -55 6 685
〈JPX日経インデックス400先物・大取〉
25 /3 24790 24600 24815 24510 24675 -60 2635 50806
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈日経気候変動指数先物・大取〉 〈日経平均VI先物・大取〉
終値 清算値 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉
25 /3 ― 38780 ― 0 2月 20.75 -0.95 8 29
25 /6 ― 38550 ― 0 3月 24.00 -0.65 12 75
〈日経配当指数先物〉 (注)SGXの建玉は前日
大取 終値 清算値 売買高 建玉 SGX 終値 清算値 売買高 建玉
24年 ― 696.0 ― 5312 24年 ― 695.0 ― 5547
25年 ― 810.0 ― 1363 25年 ― 809.0 ― 4226
◇日経平均オプション・大取(円・枚)
権利行 〓―――2月―――〓 〓―――3月―――〓 4月
使価格 終値 前日比 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉 終値
コール 38500 470 -105 136 872 960 -70 60 2037 ―
38625 390 -110 18 67 ― ― ― 3 ―
38750 305 -110 238 515 840 -190 3 209 ―
38875 255 -110 142 195 ― ― ― 4 ―
39000 195 -95 1922 2544 730 -35 241 4421 905
39125 175 -70 114 119 ― ― ― 7 ―
39250 115 -85 1162 1359 610 -30 1 877 ―
39375 88 -67 164 714 525 -195 1 45 ―
39500 66 -59 3914 2617 500 -30 33 2419 ―
……………………………………………………………………………………………
プット 38000 84 -56 4527 8192 505 -20 379 4904 885
38125 98 -52 86 1422 ― ― ― 10 ―
38250 125 -50 419 455 595 -5 20 1083 ―
38375 155 -55 85 589 605 ― 9 66 ―
38500 190 -65 2038 2757 685 -10 509 6199 ―
38625 230 -65 329 601 875 +120 4 262 ―
38750 285 -55 386 1639 790 +10 57 825 ―
38875 330 -65 87 269 810 +20 2 55 ―
39000 425 -25 256 3612 875 +5 6 4597 ―
総売買高コール 35516 枚 プット 35613 枚 日経平均HV 16.1
当日総建玉コール 271523 枚 プット 516990 枚
◇欧州エネルギー取引所(EEX)
《電力》(翌月物)
日本(東京ベースロード、1kWh、円) 12.75
ドイツ(1MWh、ユーロ) 108.02
《天然ガス》(翌々月物、JKMはLNG)
東アジアJKM(1MMBtu、ドル) 16.275
オランダTTF(1MMBtu、ドル) 16.895
《欧州排出枠》(当日入札)
EUA(1CO2トン、ユーロ) ―
( 7 日)
<数表>2月10日外為市場[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1794文字 PDF有 書誌情報]
◇対顧客米ドル先物相場
(三菱UFJ銀、円)
売り 買い
2月渡 152.96 150.63
3月〃 152.61 150.08
4月〃 152.12 149.56
5月〃 151.62 149.06
6月〃 151.09 148.54
7月〃 150.62 148.03
◇外為 対顧客電信売相場
▽三菱UFJ銀(円) 前日
米ドル 152.96 152.30
ユーロ 158.19 158.55
カナダドル 107.64 107.29
英ポンド 192.35 192.01
スイスフラン 167.71 167.93
デンマーククローネ 21.30 21.35
ノルウェークローネ 13.80 13.81
スウェーデンクローナ 14.25 14.29
豪ドル 97.19 97.06
ニュージーランドドル 87.84 87.88
香港ドル 19.94 19.86
シンガポールドル 112.90 112.86
サウジアラビアリヤル 41.38 41.22
U.A.E.ディルハム 42.12 41.94
タイバーツ 4.57 4.56
インドルピー 1.89 1.89
パキスタンルピー 0.70 0.70
クウェートディナール 500.90 499.23
カタールリヤル 42.45 42.26
インドネシア100ルピア 1.06 1.05
メキシコペソ 8.38 8.39
韓国100ウォン 10.66 10.68
フィリピンペソ 2.78 2.76
南アフリカランド 9.70 9.71
チェココルナ 6.35 6.39
ロシアルーブル 1.82 1.82
ハンガリーフォリント 0.41 0.41
ポーランドズロチ 38.60 38.71
▽みずほ銀
中国人民元 21.10 21.07
トルコリラ 6.00 6.02
台湾ドル(参考値) 4.64 4.61
▽ブラジル銀
ブラジルレアル 27.21 27.29
( 10 日)
◇円相場
〓〓 銀行間直物、1ドル=円、売買高は前日、終値は17時、寄付は9時時点、日銀 〓〓
前 日
終値 152.17 ― 152.18 151.83 ― 151.85
寄付 151.87 ― 151.89 151.16 ― 151.18
高値 151.26 150.96
安値 152.20 151.88
中心 151.90 151.22
直物売買高 49億3100万 ドル
スワップ売買高 635億4200万 ドル
◇名目実効為替レート指数
日銀(1999年1月=100、前日分)
日本円 81.06
日経インデックス(2020年=100)
日本円 75.3
米ドル 108.6
ユーロ 98.0
◇主要通貨の対円レート
(17時、東京金融取引所・FX)
英ポンド /円 1 ポンド = 188.74~188.78円
豪 ド ル /円 1 豪ドル = 95.450~95.485円
スイスフラン /円 1 スイスフラン = 167.07~167.11円
カナダドル /円 1 カナダドル = 106.06~106.10円
NZドル /円 1 NZドル = 86.04~86.08円
◇主要通貨の対ドルレート
(17時、カッコ内は前日終値)
英ポンド 1.2402 ― 1.2406
(1ポンド=ドル) ( 1.2440 ― 1.2444 )
スイスフラン 0.9107 ― 0.9111
(1ドル=スイスフラン) ( 0.9061 ― 0.9065 )
豪 ド ル 0.6271 ― 0.6275
(1豪ドル=ドル) ( 0.6285 ― 0.6289 )
◇上海市場=中国人民元
(銀行間取引、17時30分現在、カッコ内は前日)
米ドル(1ドル=元) 7.3077 ( 7.2889 )
日本円(100円=元) 4.7957 ( 4.8008 )
<数表>2月10日債券市場[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1657文字 PDF有 書誌情報]
◇CDS指数
iTraxx Japan 5年(IHSマークイット)
実勢価格 51.45 -0.01
◇債券標準価格(JS Price)
銘 柄 償還年月 利率(%) 標準価格(円)
国 債
国庫短期証券1279 25/7 ― 99.86
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.45
中国468(2年) 27/1 0.6 99.65
中国175(5年) 29/12 0.9 99.60
長国377(10年) 34/12 1.2 99.04
超長国191(20年) 44/12 2 100.35
超長国85(30年) 54/12 2.3 100.17
超長国17(40年) 64/3 2.2 91.62
物価連動29(10年) 34/3 * 103.00
その他債券
住友林業9 29/12 0.28 95.14
政保地方公共123 30/1 0.07 95.28
東京都(公)801 29/12 0.085 95.30
アサヒHD21 30/3 0.87 97.88
レンゴー27 29/12 0.3 94.57
三菱ケミカルHD33 30/2 0.28 94.32
野村総研10 29/12 0.679 96.81
日本製鉄6 30/6 0.42 94.91
ジェイテクト9 29/11 0.28 94.95
住友金属鉱山32 29/12 0.25 94.51
トヨタ24 29/5 0.15 95.61
ダイキン24 29/10 0.18 94.97
日立20 30/3 0.29 94.89
パナソニック19 30/3 0.37 94.80
大日本印刷5 30/3 0.27 94.85
住友商事62 30/3 0.949 97.89
ANAHD40 29/11 0.28 93.48
三井不77 30/4 0.48 95.68
中部電力537 30/1 0.28 95.12
三菱UFJリース76 30/1 0.37 95.04
( 10 日)
◇新発10年国債(店頭売買参考統計値)
利回り(終値) 前日比
377回債 1.310 % +0.010
(日本証券業協会発表、業者平均、単利)
◇日経公社債インデックス
短 期 債 0.96
中 期 債 1.24
長 期 債 1.80
◇日経国債インデックス 1.063
◇公社債店頭売買参考統計値
〓〓 12日分、日本証券業協会、円。国庫短期証券の利回りは単利、その他は複利 〓〓
銘 柄 償還 利率 平均値 平均値
年月 (%) 利回り
(%)
国 債
国庫短期証券1286 25/5 ― 99.92 0.300
国庫短期証券1285 25/8 ― 99.84 0.310
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.47 0.565
中 国469(2) 27/2 0.7 99.81 0.797
中 国154(5) 27/9 0.1 98.18 0.806
中 国163(5) 28/9 0.4 98.28 0.885
中 国175(5) 29/12 0.9 99.60 0.984
長 国360 30/9 0.1 95.17 0.987
長 国364 31/9 0.1 94.07 1.030
長 国368 32/9 0.2 93.45 1.099
長 国372 33/9 0.8 96.87 1.183
長 国377 34/12 1.2 99.03 1.305
超長国191 44/12 2.0 100.35 1.978
超長国(30)85 54/12 2.3 100.17 2.292
超長国(40)17 64/3 2.2 91.62 2.539
<数表>2月10日短期金融市場[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1454文字 PDF有 書誌情報]
◇国庫短期証券利回り
(日本相互証券、BB国債価格)
銘柄 引値 前日比
3カ月 1286 回債 0.300 -0.01
6カ月 1285 回債 0.310 -0.01
1 年 1281 回債 0.565 0.005
◇東京レポ・レート(日本証券業協会)
平均値 前 日
翌日 0.457 0.445
1週間 0.436 0.426
1カ月 0.434 0.429
◇全銀協TIBORレート
(全銀協TIBOR運営機関)
日本円TIBOR 前 日
1週間 0.46636 0.46636
1カ月 0.59455 0.59455
3カ月 0.76727 0.76727
6カ月 0.74545 0.74545
1 年 0.79909 0.79909
◇TORF(東京ターム物リスク・
フリー・レート) (QBS)
前 日
1カ月 0.47438 0.47438
3カ月 0.48656 0.48375
6カ月 0.53125 0.53125
( 10 日)
(金利、利回りは%)
◇コール (短資協会、加重平均、速報)
無担保 有担保
翌 日 0.477 0.430
1週間 0.539 ―
2週間 0.660 ―
3週間 ― ―
1カ月 0.620 ―
2カ月 0.580 ―
3カ月 0.700 ―
◇全国コール市場残高
( 7 日確報、億円) 121730
◇CP気配(短資協会)
<現先> ┌前日┐
売り 買い 売り 買い
翌 日 0.316 0.616 0.316 0.616
1週間 0.323 0.616 0.323 0.616
1カ月 0.340 0.650 0.340 0.650
期 間 予定額 応札額 落札額 落札金利
(価格)
【2月10日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/12 5433 5433 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/12 0 0
【2月7日通知分】
国債買い入れ(残存期間1年超3年以下) 2/10 3000 9516 3002 最低0.021
国債買い入れ(残存期間3年超5年以下) 2/10 3000 12248 3005 最低0.032
国債買い入れ(残存期間5年超10年以下) 2/10 3250 6464 3254 最低0.021
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 6759 6759 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 0 0
【2月6日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/7 3901 3901 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/7 0 0
(注)国債買い入れの落札金利(変動利付債、物価連動債の場合は価格)は日本証券業協会の店頭売買参考統計値との格差、社債買い入れ、CP買い入れの落札金利は売買利回り。▲はマイナス
◇日銀当座預金残高(速報、億円、カッコ内は準備預金残高)
5194600 ( 4685400 )
◇資金需給予想( 12 日、億円、実質) 3200 不足
<数表>2月10日株式市場、先物市場[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 20ページ 565文字 PDF有 書誌情報]
◇スタンダード市場などの売買データ
スタンダード グロース
売買高(万株) 34842 18359
売買高上位10銘柄占有率(%)
61.2 43.5
売買代金(百万円) 196245 130451
売買単価(円) 563.2 710.5
騰落銘柄数
上場銘柄 1580 607
売買成立 1569 603
値上がり 934 386
値下がり 475 182
新値株(昨年来) 高値 46 10
安値 3 2
時価総額(億円) 286397 81217
普通株式数(百万株) 30378 10342
1株当たり時価(円) 942.77 785.24
◇日経平均ストラテジー指数
(01年末=10000、騰落率は前日比)
騰落率
カバードコール 30288.13 +0.04%
カバードコールATM 21175.44 +0.17%
リスクコントロール 25019.58 +0.02%
レバレッジ 41331.69 +0.07%
インバース 841.46 -0.03%
ダブルインバース (01年末=100000)
218.94 -0.07%
◇立会外市場(東証)
売買高(千株) 281914
売買代金(百万円) 590295
◇空売り比率(東証) 38.7 %
( 10 日)
塩ビ輸出量、昨年6%減 得意先インド 中国安値品が侵食[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1276文字 PDF有 書誌情報]
建設資材や日用品に使う塩化ビニール樹脂の2024年の輸出量が2年ぶりに減った。最大需要国のインド向けにこれまで数量を伸ばしてきたが、中国の安値品に押されるかたちで日本やアジア各国・地域からの輸出が鈍り、単価が下がった。インドも中長期的に内製を増やす方針で、日本勢はインド頼みの修正を迫られる可能性もある。
塩ビ工業・環境協会(東京・中央)によると、24年の塩ビ輸出量は58万トンと23年比6%減った。内需の縮小を輸出の増加が補い、15年以降は内需と輸出を合わせた出荷総量は160万トン程度で推移していた。24年は内需と輸出がともに減り142万トンと、14年以来の低水準まで落ち込んだ。
財務省の貿易統計で輸出先の国・地域別にみると、7割ほどを占めるインド向けが23年比13%減と大きく落ち込んだ。大手メーカーの担当者によると、24年はプラントのトラブルで生産が減って海外各地への輸出に振り向ける余地が狭まった影響もあったが、「インドからの注文が減ったことが大きい」という。
中国からの安値輸出の増加で、インド国内で流通在庫が滞留し、日本を含む他国から輸入する必要が薄れた。人口増加や経済成長が著しいインドでは農業用や建設用などのパイプを中心に塩ビ需要が拡大している。その需要に対して国内生産は追いつかず、輸入を増やしてきた。
一方、不動産不況が長引いて塩ビの需要が弱い中国が、余剰分を安値で輸出する動きが24年にかけて広がった。中国税関総署によると、中国からインドへの輸出量は24年に23年比20%増えた。ドル建ての単価は同9%下落している。アジアの市況が悪化し、各国の貿易統計によると韓国や台湾からの輸出単価は7%下がった。日本からの輸出単価(円建て)を、年間平均の為替レートで割って算出したドル建ての輸出単価は5%安だ。
足元もアジア市況の悪化は続く。台湾大手メーカーがインド向けに輸出する価格の2月積みが1トン760ドルと、1月から25ドル(3%)下がった。23年7月積み以来、1年半ぶりの安値を付けた。中国向けも同725ドルと、1月比15ドル(2%)安い。
「中国からの輸出品の価格が下がり続けている」(国内メーカー)。台湾や日本などのメーカーの価格も連れ安の状況だ。中国メーカーにとっても採算の厳しい水準となり、稼働調整が進み価格は下げ止まるとの見方が出てきた。ただ、中国国内の需要が回復するまで本格反発は見込みにくい。
長期的にも「インド頼み」の懸念はある。アジア太平洋地域の塩ビの業界ネットワーク(APVN)が24年11月に開いた総会では、インドの塩ビ需要は30年まで年率6~8%で成長するとの予測が示された。ただ、26年以降は大型の設備増強計画も控え、輸入の割合は低下する見込みだ。
日本のメーカー幹部も「今後はインド向けの売り方が難しくなる。新たな用途や市場の開拓が必要」とみる。アフリカの経済成長への期待があり、ケニアや南アフリカ共和国への輸出実績もある。ただ、日本からの輸送距離が長く物流費もかさむため大きな伸びは難しいという。
ディープシーク使用のGPU 先端品の1~3割安か 計算速度は半分 専門家分析[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1063文字 PDF有 書誌情報]
中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が人工知能(AI)モデルを低コストで開発したと表明したことを受け、画像処理半導体(GPU)の価格に注目が集まっている。同社が使った米半導体大手エヌビディアのGPUの市場価格は、米企業が使う先端品に比べ1~3割ほど安い水準とみられる。極端に安いというわけではなさそうだ。
ディープシークが米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」に匹敵する性能を持つとしているAIモデルの開発に使ったのは、エヌビディアの「H800」というモデルという。米企業が使う「H100」の廉価版にあたる。
米政府が2022年にAI半導体の対中輸出を規制し、H100などが対象になったことで、エヌビディアは中国向けに性能を落としたH800を出荷(現在はH800も規制対象)。AI会社カラクリの中山智文取締役CPOは、両者について「H800はH100対比で計算スピードが半分」と説明する。
エヌビディアは価格を開示せず、購入数量や契約条件によっても実際の取引価格は大きく変動するが、複数の半導体取引の関係者によるとH800は400万~500万円程度、H100は550万円程度とみられる。
ディープシークはH800を2000~3000台使い、AIモデル「V3」を開発したという。使用するGPUの総額は単純計算で80億~150億円になる。
ディープシークはV3の開発費用を総額557・6万ドル(約8億5000万円)と説明した。AIに学習させるのに278・8万時間、時間あたりのコストを2ドルとして計算し、この費用が米国製のAIモデルと比べて10分の1以下だとする。つまり、GPUの価格差がコストの差ではないということだ。
AI研究の第一人者である東京大学の松尾豊教授は「AIモデルの開発には何十回、何百回にわたる試行錯誤を伴い、約280万時間とされる学習の前にもかけた時間があるとみるほうが自然。そこに使った時間やGPUも本来はコストに入れて考えるべきだ」と指摘する。
ディープシークはGPUのコストをレンタルで抑えたとの見方もある。
もちろん、これで先端GPUが不要ということではない。英調査会社オムディアの南川明シニアコンサルティングディレクターは「米企業は資金力や人材で負けておらず、開発の効率化を進めるだろう」と話す。今後のAIの開発競争を巡っては、どんなGPUをどう活用するかへの注目が一段と高まりそうだ。
(井沢ひとみ)
【図・写真】エヌビディアの「H100」ダイ。対中輸出は規制=同社日本法人提供
路面店の賃料上昇 銀座6.5%高 福岡・天神 最高値に 10~12月[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 664文字 PDF有 書誌情報]
インバウンド(訪日外国人)の旺盛な消費などを背景に、都市部にある路面店の賃料が上昇している。不動産サービス大手のシービーアールイー(CBRE、東京・千代田)によると、2024年10~12月期の平均賃料は東京都内の銀座で5四半期ぶりに上昇したほか、天神エリア(福岡市)で最高値を更新した。
銀座や渋谷など都内、栄(名古屋市)、心斎橋(大阪市)などの路面店の物件を対象に想定成約賃料を調査した。
前四半期に比べ最も上昇したのは銀座だ。1坪(約3・3平方メートル)あたり28万円で、6・5%高だった。5四半期ぶりに上がった。中央通りや並木通りなどが上昇したことが寄与した。
横ばいが続いた期間も高水準の賃料交渉が進み、それらの案件が足元で成約して相場に反映されたかたちだ。銀座は新規供給物件を含めてもテナント側の選択肢は多くない。オーナー優位のマーケットは続いている。
都内では表参道・原宿も3・4%上昇の1坪あたり21万1800円だった。表参道だけでなく、JR原宿駅前の竹下通りの相場が上昇した。
CBREの本田あす香リテールチームリーダーは「インバウンドをターゲットにした国内小売りがブランディング目的で人通りの多いエリアでの出店を増やそうとしている」とみる。
東京以外でみると、福岡市の天神エリアの上昇が目立った。銀座に次ぐ6%高で、1坪あたり6万1800円だった。最高値を更新した。市中心部では大型複合施設などが相次ぎ建設されている。再開発の効果もあり、高級ブランドやスポーツブランドなどによる路面出店の引き合いがみられる。
物流施設の空室率低下 首都圏10~12月 2年半ぶり[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 453文字 PDF有 書誌情報]
不動産サービス大手シービーアールイー(CBRE、東京・千代田)がまとめた2024年10~12月期の物流施設の空室率は、首都圏で前四半期に比べ0・3ポイント低い9・8%となった。前四半期を下回るのは22年4~6月期以来2年半ぶり。
1都3県を中心に、延べ床面積が1万坪(1坪は3・3平方メートル)以上で複数の入居者を集めるマルチテナント型の大規模物流施設を対象に調査した。新型コロナウイルス禍で拡大した電子商取引(EC)の受け皿として物流施設の供給が増えて空室率は上昇していたが、10~12月期は供給が少なく既存物件の空室消化も進んだ。
外環道エリアは供給ラッシュの一巡のほか、都心部への近さからテナントの引き合いも堅調で、空室率の低下傾向が続く見通しだ。国道16号と外環道に囲まれたエリアも25年は低下に転じるとみられる。
一方、首都圏の外縁部にあたる圏央道エリアの空室率は一段の上昇が予想される。茨城県内で25年以降も高水準の供給が予定されているためで、首都圏全体では空室率は再び上昇する可能性がある。
アルミ二次合金 値上がりが一服 1月卸値横ばい[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 266文字 PDF有 書誌情報]
主に自動車のエンジン周りなどに使われるアルミニウム二次合金の価格上昇が一服した。国内価格の指標となる「AD12・1」の1月の問屋卸値は1トン59万7500円と前月比で横ばいだった。
自動車をはじめ、アルミの国内需要は全体的に鈍い局面が続く。結果として工場から端材のスクラップの発生が減少し、原料となるスクラップの品薄感が二次合金価格の上昇圧力となっている。
一方で「1月は国内自動車メーカーからのアルミ合金の引き合いが少なかった印象」(二次合金メーカー)とアルミ需要の復調感がみられず、アルミ合金価格の上昇が抑えられているという。
マンション 建築費最高 1月東京地区[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 185文字 PDF有 書誌情報]
建設物価調査会(東京・中央)が10日発表した1月の東京地区の建築費指数(速報値、2015年=100)は、マンション(鉄筋コンクリート造)が135・2と2024年12月比で0・4%上昇し2カ月続けて過去最高を更新した。トイレなど水回りを中心とした衛生機器のメーカー値上げが浸透した。
マンション以外も最高を更新した。オフィスビル(鉄骨造)は0・1%高の136・0だった。
<数表>2月10日卸売市場(主要相場)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 962文字 PDF有 書誌情報]
(1キロ、円、消費税込み)
牛 肉
<全国と畜概算頭数 4870頭>
(肉質等級) 1 2 3 4 5
◇東京=まちまち上場384頭
和牛雌A ― ― 2175 2384 3038
和牛去勢A ― 2028 2102 2262 2488
交雑種雌B ― 1394 1521 1566 ―
交雑種去勢B ― ― 1463 1488 ―
乳牛去勢B ― 1138 ― ― ―
▽搬入物 上場190頭
和牛雌A ― 1261 1442 1867 ―
和牛雌B 1078 1287 1306 ― ―
和牛去勢A ― ― 1999 1927 2389
交雑種雌B ― 1314 1510 1628 ―
乳牛雌C 806 852 ― ― ―
◇大阪=まちまち上場51頭
和牛雌A ― ― ― 2247 2384
和牛去勢A ― ― ― 2225 2453
交雑種雌B ― 1574 1646 ― ―
交雑種去勢B ― 1589 1639 1766 1966
◇仙台=もちあい上場13頭
和牛雌A ― 1027 ― ― ―
和牛去勢A ― ― ― 2112 2344
◇さいたま=―上場126頭
和牛雌A ― ― 1501 1951 2415
和牛去勢A ― ― 2035 2196 2441
交雑種雌B ― ― 1371 ― ―
交雑種去勢B ― ― 1330 ― ―
◇横浜=まちまち上場44頭
和牛雌A ― ― ― 2106 2293
和牛去勢A ― ― 2064 2222 2248
◇名古屋=弱もちあい上場49頭
和牛雌A ― ― ― 2380 2364
和牛去勢A ― ― ― ― 2591
◇京都=もちあい上場71頭
和牛雌A ― ― ― 2369 2558
和牛去勢A ― ― ― 2183 2666
交雑種雌B ― ― 1664 1712 1804
◇神戸=―上場20頭
和牛雌A ― ― ― ― 3870
和牛去勢A ― ― ― 3677 5232
◇広島=該当なし上場23頭
◇福岡=もちあい上場113頭
和牛雌A ― ― 2165 2257 2602
和牛去勢A ― ― 2110 2366 2556
NY金、連日の最高値(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
金(ゴールド)の国際指標となるニューヨーク先物価格(中心限月)は10日、一時初めて1トロイオンス2920ドルを上回り、2営業日連続で最高値を更新した。トランプ米政権による関税政策や経済の先行きに対する懸念が広がり、「安全資産」とされる金に資金が流入している。
<数表>2月10日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 21ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
10日 237.567
前日比 -0.429
(1970年平均=100)
「ROE革命」ついに来るか 効率と成長、株高持続のカギ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 27ページ 841文字 PDF有 書誌情報]
ROE(自己資本利益率)。株主から託された資本を元手にどれだけ多く利益を上げているかを示す。その低さが日本株低迷の理由とされてきたが、ガバナンス改革もあり改善へ向けた変化がある。踏み込んだ効率化と成長戦略で「ROE革命」を本物にし、市場に活気を呼び込めるか。
トヨタ自動車が20%をROEの目標に掲げる――。昨年12月に伝わったこのニュースは国内外から関心を集めた。
ROEは自動車の「燃費」に例えるとわかりやすい。株主から託された自己資本をどう上手に生かすか。元手が同じ額なら、利益を多く出し続ける経営の方が優れている。
「安定と継続」を優先しがちだったこれまでの考え方を振りほどき、もっと資本市場を意識して「効率と成長」を目指す経営へ脱皮する。それをトヨタ自動車がリードすると受け止められたからだ。
ROEは当期純利益を自己資本で割った数値だ。東京証券取引所が上場企業に対し、株価を意識した経営を要請したのが2023年。そこから自社株買いや配当の増額が加速した。膨らんだ分母を絞る意味では前進といえる。
しかし大事なのは分子を増やし続ける経営だ。付加価値の高い事業を切り開くには研究開発や新規投資が欠かせない。人への投資も大事だ。低収益の事業は思い切って手放し、強みのある事業で成長を目指す「選択と集中」が必要になる。持ち合い株が売られ、M&A(合併・買収)が日本でも日常になってきた。
雪だるま――。米投資家ウォーレン・バフェット氏はまさに高ROEを長期に続けられる企業かどうかを重視する。「複利」の力でどんどん株主の資本が増えていくすごさを知るからだ。日本企業のROEはなお10%を超えられない。競争力ある事業を生み、持続的な高ROEを目指す企業が増えることが日本株の長期上昇を支える条件になる。
(編集委員 藤田和明、グラフィックス 渡辺健太郎)
3Graphicsのまとめサイトはこちら(https://www.nikkei.com/theme/?dw=23061500)
ハリウッド、多様性に苦慮 米社会映す鏡、保守派の圧力に揺れる(InsideOutいまを解き明かす)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 29ページ 1827文字 書誌情報]
米ハリウッドがDEI(多様性、公平性、包摂性)への向き合い方に苦慮している。映画やドラマ作品に人種的・性的少数者を積極的に起用する動きがある一方、トランプ政権の発足によって勢いづく保守層は反発を強め、作品の炎上や不買運動も広がる。米国社会を映す鏡といわれるハリウッドの動向が注目されている。
3月に開く米映画の祭典アカデミー賞に、スペイン語のミュージカル作品「エミリア・ペレス」が12部門に最多ノミネートされた。麻薬組織のリーダーが女性に性別を変更するため自らの死を偽装するストーリーだ。非英語作品としてノミネート数の記録を打ち立て、トランスジェンダーの俳優が初めて主演女優賞の候補に選ばれたことも話題になった。
アカデミー賞に批判 是正へ少数派義務
「白すぎるオスカーから隔世の感がある」。大手映画スタジオの幹部は振り返る。アカデミー賞は2015、16年に演技部門の候補20人が2年連続で白人のみとなり「#OscarsSoWhite」と批判された。黒人俳優のウィル・スミスさんらが授賞式をボイコットするなど人種問題が物議を醸した。
主催の映画芸術科学アカデミーは投票会員に非白人や外国の映画関係者を増やして偏向是正に動いた。20年には韓国の「パラサイト 半地下の家族」が非英語の映画として初めて作品賞を受賞した。
24年からは候補作の条件に登場人物や制作スタッフへの人種的・性的少数者などの起用が義務付けられた。同年に作品賞など最多7冠を獲得した米物理学者の伝記映画「オッペンハイマー」は演者がほぼ白人だったが、制作陣へのマイノリティーの起用や配給会社のインターンシップ制度などが認められ候補作に選ばれた。
07年には3%に満たなかったハリウッドの女性監督は24年に13%に増えた。映画ジャーナリストの猿渡由紀氏は「ハリウッドの取り組みが業界全体へのメッセージとなり、独立系作品も女性監督が増えた。表現力の高まりや世界観の深掘りにつながった」と評価する。
南カリフォルニア大の調査では、北米の興行収入上位100作品の登場人物に占める白人の比率は07年の78%から23年に56%まで低下した。3%しかいなかったアジア人は18%に増加した。動画配信ネットフリックスの全米視聴時間における非英語作品の割合も15年から23年にかけて3倍に増えた。
24年には日本人が多く関わった真田広之さん主演の米ドラマ「SHOGUN 将軍」が米国のドラマ賞を総なめにした。カリフォルニア大のヤルダ・ウルズ非常勤准教授は「ステレオタイプを壊すことで創造が生まれる。人種や文化的な多様性がない作品は新しいファンを切り開けない」とみる。
「価値観押しつけ」炎上、不買運動も
白雪姫やシンデレラなど欧州の童話をもとに白人のプリンセス像を築いた米ウォルト・ディズニーは1990年代以降、「アラジン」や「ムーラン」で非白人のプリンセスを取り上げ幅広い観客層を取り込もうとしてきた。
だが近年は多様性を意識した表現に批判が強まった。2022年のアニメ映画「バズ・ライトイヤー」での同性愛者のキスシーン。23年の実写映画「リトル・マーメイド」の主人公への黒人歌手の起用。いずれも保守層から「多様性を偏重して世界観を壊している」「設定をねじ曲げている」などと非難を浴び、興行収入も伸び悩んだ。
ディズニーのボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は「メッセージ性に偏りすぎていた。純粋なエンタメに立ち返る」と表明。24年の「インサイド・ヘッド2」は性的少数者の要素をカットしたと報じられ、結果的にアニメ映画で歴代最高の興行収入を記録した。
SNSの普及とともに、少数派の尊重やジェンダー平等といったポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)への社会の監視が強まった。ポリコレ不全とみなされた企業広告や作品は炎上し、不買などのキャンセルカルチャーにつながった。
保守派はこうした動きをリベラル派による社会正義の押しつけだと反発する。24年の米大統領選でトランプ氏が勝利すると、保守層を中心に反ポリコレ、反DEIの揺り戻しの動きが強まった。
映画のキャスティングや演出に文化的な観点から助言するコンサルタントのクリステン・マーストン氏は「政治が変わろうとも観客が『多様な現実』を映した物語を求めていることに変わりはない。そうした作品に光を当て続けることが、物語性と表現力を磨くことにつながる」と語る。
ハリウッド、多様性に苦慮――(Review記者から)反DEI、トランプ政権の副作用(InsideOutいまを解き明かす)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 29ページ 591文字 PDF有 書誌情報]
「米政府の公式見解として、性別は男性と女性の2つのみとする」。トランプ米大統領は1月20日の就任演説で宣言した。バイデン前政権が進めたDEI政策を撤回し、関係部署の閉鎖を指示した。ウォルマートやメタといった米大手企業も相次ぎDEI指針を取り下げている。
米国では社会的な価値観を巡って保守派とリベラル派の対立が強まる。米国人口の6割ほどを占める白人は2060年ごろまでに5割を割り込む。多数派ではなくなることへの焦りが白人を中心とする保守層の結束を促し、DEI推進企業への不買運動などにつながっているという指摘がある。
米連邦最高裁が23年に大学入試における人種的マイノリティーなどへの優遇措置を違憲と判断した際、米国の主要企業はこぞって判決を批判した。だがトランプ政権下で進む反DEIに異を唱える企業はほとんどない。
2月2日、米音楽界のグラミー賞授賞式で黒人歌手のアリシア・キーズさんは「DEIは脅威ではなくギフトだ」と呼びかけた。バイセクシュアルを公表しているレディー・ガガさんは「トランスジェンダーは透明な存在ではなく、愛されるに値する」と語った。
音楽や映画の世界は古くから移民や性的少数者を受け入れてきた。米国のエンタメ業界は自由な表現の砦(とりで)として踏みとどまろうとしている。3月のアカデミー賞でも受賞者たちのメッセージが注目される。
(シリコンバレー=中藤玲)
ハリウッド、多様性に苦慮――DEI(InsideOutいまを解き明かす)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 29ページ 290文字 PDF有 書誌情報]
■DEI ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂性)の頭文字を取った言葉。人種や性的指向といった様々な違いを尊重し、個人に合った能力発揮の機会を整え、誰もが排除されず認められることなどを指す。
米国では1950~60年代の公民権運動とともにダイバーシティへの意識が高まったとされる。米マッキンゼーによると、2020年には企業のDEI関連への投資は75億ドル(約1.2兆円)にのぼった。
近年は「B=ビロンギング(帰属)」を加えたDEIBを推進する企業もある。組織への帰属意識や従業員同士のつながりを重視することで、生産性が高まるという研究もある。
成長実現には何が必要か 小林慶一郎・慶応大学教授(エコノミクストレンド)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 31ページ 2790文字 PDF有 書誌情報]
今回は、持続的な経済成長のためのマクロ的な枠組み(フレームワーク)について考えたい。最近、「持続的な経済成長を実現するために、物価を上回る賃上げを目指すべきだ」という声が大きいが、これでは原因と結果が逆だ。実質的な意味で経済成長が続く(経済の総生産量が大きくなる)から、物価を上回る賃上げが可能になるのだ。
もし経済規模を示す国内総生産(GDP)が増える前に「物価を上回る賃上げ」をすれば、企業の利潤が減り、投資が減るので、経済はますます成長しなくなる。したがって先に経済成長が実現する必要がある。
これを成長会計の枠組みで考えると、「GDPが増える」とは、労働投入、資本投入、TFP(全要素生産性)のどれかが継続的に増えることを意味する。
まず労働投入だが、日本は人口減少社会なので労働投入は自然に減っていく。移民を含め外国人労働者の扱いは大きな課題だが、増加が進まないとすると、当然、労働力は増えない。
次にTFPである。設備投資にゆがみのない定常成長経路では、労働投入が減少するならTFPの増加が唯一の成長のエンジンとなる。日本のTFPの水準は米国より2割ほど低いが、その成長率は欧米諸国と比べて取り立てて低いというわけではない。
問題が大きいのは資本投入の部分だ。日本の潜在成長率(総供給能力の伸び率)と関連指標を分析すると、2000年代以降は資本投入が非常に小さくなっている。日本銀行の福永一郎氏らの24年の論文がわかりやすい(図参照)。
ここでは、国内の設備投資の低迷によって資本ストックの設置が停滞しているために、生産活動への資本投入が増えないことを示している。言い換えると、企業が投資ではなく貯蓄超過主体になっている。
IS(投資と貯蓄)バランス論が示す通り、家計・企業・政府・海外の各部門の貯蓄超過と貯蓄不足は、差し引きゼロになる。つまり、企業部門の貯蓄超過が大きくなると、それだけ他の部門が貯蓄不足になる。近年、政府が貯蓄不足(財政赤字が大きい状態)になっていることは、企業部門の貯蓄超過を反映しているとも解釈できる。
潜在成長率が高まらない要因が企業の投資不足(生産性上昇に見合わない過少投資状態)にあるという考え方では、成長実現のためには企業の投資を増やすことが重要である。企業が投資を増やして貯蓄超過主体から投資超過主体に変わるのは、ISバランスで考えると、政府が財政赤字を減らして貯蓄超過主体に変貌することを意味する。
結局、持続的な成長を目指すということは、「企業の投資が増えて政府赤字が減る」未来を目指すということである。
では、どのような政策なら企業の投資を中長期的に増やせるのか。政府内には、「財政があまりにも社会保障に配分されすぎていて、成長投資への配分が少なすぎる」という問題意識がある。財政で企業投資を中長期的に誘発するには、直接的には、補助金による投資支援がある。これは企業活動に正の外部性があれば正当化される。しかし、モラルハザードや腐敗を引き起こさないかという組織運営上の根深い問題がある。
中長期的に企業投資を促す手法として公正かつ効果的なのは、公教育や大学・大学院の研究支援ではないか。教育・研究への公的投資によって人的資本の水準を高め、イノベーション(技術革新)を誘発し、中長期的な企業の設備投資の増加につなげていく道筋が望ましい。
企業の投資を萎縮させ、経済成長を阻害する要因の一つは、企業をとりまく環境、すなわち政策や制度の不確実性である。森川正之・一橋大学特任教授の16年の研究によると、企業経営者が中期的な不確実性を感じている政策や制度の分野は、「社会保障」(39%)、「財政支出」(26%)、「通商政策」(23%)、「税制」(21%)が上位を占めた。
さらに不確実性に深く関連するのが金利の動向である。この先、インフレが2%で定着し、経済成長率が1.2%程度(内閣府の60年度までの試算における成長移行ケース)になるとしよう。金利が成長率と同程度だと仮定すると、名目長期金利は、足し合わせた3%以上になるはずだ。
しかし現在の市場関係者の大半は、長期金利は上がっても1~2%程度までと考えているとされる。市場の認識と、定常成長経路で想定される金利水準との間に大きなギャップがある。
高めのインフレが定着すれば税収も増える。公的債務への影響は様々あるが、いずれにせよ、政府債務とインフレと金利の将来の推移について、整合的なビジョンを描くべきだろう。財政の不確実性を軽減して企業の投資意欲を高めるためにも、政府・日銀・市場の関係者の間でそのようなビジョンを共有するべきではないか。
投資を阻害する大きな不確実性は財政や社会保障にとどまらず、政治的なものもある。トランプ米大統領の2期目を迎え、世界の先行きは混沌としている。民主主義の危機といわれるが、根底にあるのは自由な市場経済システムへの反発であり、正確には「自由主義の危機」と認識すべきだ。
いま起きている欧米でのポピュリズムの伸長は、格差の拡大をもたらす資本主義のシステムは本質的に不正な存在である、という反発が引き起こしているといえるのではないか。
これは、フリードリヒ・ハイエクが論じたように、非人格的な存在である「市場」に我々の運命が決められることを公正だと納得できない、という人間の本性に関係している。人間は自身の困難について、「誰か」に責任を持ってほしいと望むものだ。だから格差と不確実性が高まる時代には、強いリーダーによる権威主義的な政治を支持するポピュリズムが広がる。
しかし権威主義や独裁的な政治は、人々を恐怖で抑圧し、縁故による不公正が広がり、結局はより不公正で格差の大きな社会になるということが、人類史の示した教訓だったはずだ。
小さな共同体なら、強い公正なリーダーによって皆が満足するよい統治を実現できるかもしれない。しかし互いに顔も知らない数百万~数億人からなる大きな社会では、特定個人のリーダーが、すべての人にとって公正に社会を運営することなどできはしない。
市場という非人格的なシステムの中で、人々が自由に活動することによって起きる資源配分が、逆説的ではあるが、実はもっとも公正なものに近いといえる。これがハイエクの述べた自由な市場経済の意義だ。
もちろん、社会保障制度は市場の配分を是正して格差を和らげるために必要不可欠である。しかし、守るべき根本的な価値は、人々の自由な活動による資源配分の実現だ。この認識に到達できるかどうかが、現代の世界に問われている。
<ポイント>
○成長率が伸びないのは投資の過少に原因
○政策や制度の不確実性を除く努力が必要
○権威主義では公正な社会の運営は不可能
4人の筆者が交代で執筆、原則月1回掲載します。
金融が支配する世界(7) 規模と業務範囲拡大を追求 中央大学准教授 小倉将志郎(やさしい経済学)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 31ページ 856文字 PDF有 書誌情報]
金融の影響・支配が徐々に強まっていくのに伴い、米経済に占める金融・保険・不動産の地位も高まっています。これらの業種はその頭文字をとって「FIRE」部門と呼ばれます。
米企業の純利益ベースで見ると、FIRE部門の割合はピークの2000年代前半から半ばでは全体の40%に達しました。その背景については様々な指摘がありますが、筆者が注目しているのは、家計と企業の資金を巧みに取り込む大手金融機関の積極的なビジネス展開です。その象徴は金融イノベーションでしょう。
クレジットカードやATMなどで始まったとされる金融イノベーションは、金融経済学の成果を組み込みながら仕組み金融、デリバティブ、特別目的事業体を採用した多様な投資スキームなどを生み出しました。直近では「フィンテック」が急速に拡大しています。その背景には工学的専門知識を持つ人材の採用と、規制の抜け穴を探すような金融機関の積極的な利益追求行動があるようです。
こうした大手金融機関の行動に詳しい、米ジョージワシントン大学のアーサー・ウィルマース名誉教授が特に注目しているのは、大規模化と金融コングロマリット化の追求です。
米国では1933年に制定されたグラス・スティーガル法で「銀証分離」が定められましたが、その後、事実上の骨抜きが進み、99年のグラム・リーチ・ブライリー法がそれを法的に追認しました。2000年代に入ると大手金融機関は持ち株会社を活用して、規模と業務範囲の拡大をより追求するようになりました。
金融コングロマリット化について慎重派は、利益相反や優越的地位の乱用、不健全な産業支配につながるとして懸念を示します。その一方で、シナジー効果が期待され、収益源分散化にも資するといった観点から、世界金融危機(GFC)までは、おおむね肯定的に捉えられてきました。
しかし、GFCで大手金融コングロマリットによる過度のリスクテークが明らかになりました。金融システムの安定の面で重大な懸念事項だと認識され、各国は一転して監督体制を強めることになりました。
転職、まずはオファーを取ろう マーケター 井上大輔(私見卓見COMEMO)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 31ページ 0文字 書誌情報]
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特集――NIKKEIAsia Economic policies test China-U.S. link[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1870文字 PDF有 書誌情報]
中国は2024年、約5%の経済成長目標を達成したとされていますが、不動産不況や地方財政難などの課題に見舞われました。米国の追加関税や過剰生産問題、社会不安など様々な問題も山積しています。日本経済新聞社の英文媒体「Nikkei Asia」では1月、中国の25年の経済動向を占う記事が読まれました。
今回の記事で取り上げたのは(1)米国による追加関税の打撃(2)「過剰生産能力」問題(3)日本型デフレのわなを回避できるか(4)景気低迷による社会不安(5)内需刺激策の有無の5つのポイントでした。
トランプ政権が中国製品にかける追加関税の経済への影響の度合いが特に注目されています。専門家は関税率が60%や20%になるシナリオを予測する一方、影響はそれほど大きくないとの見方もあります。
また過剰生産で安価な中国製品が世界に出回っています。習近平(シー・ジンピン)国家主席は35年までに「ハイエンド製造業大国」を目指すなか、この状況は25年も続く可能性が高そうです。製造業の利益を圧迫し、失業や倒産リスクが高まると懸念されています。
トランプ大統領に近いイーロン・マスク氏が率いるテスラの上海工場と中国政府とのつながりに焦点を当てた解説記事も、読者の関心を集めました。マスク氏がトランプ大統領と親しい関係にあることが、米中関係にどのような影響を与える可能性があるかを考察しています。
アジアマネー特集「ASEAN Money」では東南アジアのカジノ競争についての記事が読まれました。シンガポールでは米資本とマレーシア資本の二大カジノがコロナ禍で延期していた大型拡張計画を復活。拡張費用はコロナ前に立てていた計画のほぼ2倍です。タイではホテルやショッピングモールなど指定された施設でのギャンブルを合法化する法律の草案が承認され、フィリピンでは今後5年間で2つのカジノに60億ドルが投じられるとみられています。
インドネシアでは国民健康保険制度が破綻の危機に直面していると指摘した分析記事がよく読まれました。2014年に始まった制度で、新型コロナウイルスが流行した20~23年は保険料の引き上げや政府の資本注入で黒字を保ちましたが、24年は10月まで保険金支払い請求額が保険料収入を上回り、債務超過に陥るリスクが高まっている実態を浮き彫りにしています。高額医療費の請求による支出の増加や保険金の不正請求などの問題も指摘しています。
日本でのトレーディングカード市場の熱狂に関する記事が、台湾の読者からも注目を集めました。東京・秋葉原は中心部の店舗のうち1割がトレカ関連の店といわれ、外国人観光客も巻き込んで盛り上がっています。ポケットモンスターや遊戯王をはじめ、トレカはコロナ禍でも家で楽しめる娯楽として玩具市場の成長をけん引しました。希少カードは最高約8億円で取引されるなど「資産性」をもった娯楽となっています。
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インド北東部の「生きている橋」
豊かな自然に囲まれたインド北東部メガラヤ州を取り上げました。バングラデシュと国境を接するこの州にはカーシ族やガロ族といった民族が暮らしています。自然と共生する彼らの暮らしが生み出した「竹の道」や、ゴムノキの根っこでつくられた「生きている橋」などが人気で、観光客が訪れるようになっています。生きている橋はユネスコの世界遺産の暫定リストにも入っています。
トレッキングに加え、釣りや洞窟探検、毎日のように開かれるアーチェリー大会の観戦も同州の楽しみの1つ。11~12月には桜が満開となり、観光客を魅了しています。
東南ア、BRICS加盟の狙い
オピニオン欄では、東南アジアで広がるBRICS加盟の動きを分析した記事が読まれました。2025年に入り、域内最大の経済規模を持つインドネシアが加盟したほか、マレーシアやタイも加盟を目指しています。
フィリピン大学アジアセンターのリチャード・ヘイダリアン上級講師は、BRICSは新興国が米国主導の国際秩序に対する不満を表明できる場で、トランプ政権がもたらす恐れのある混乱から、集団で身を守る場でもあると分析しています。ロシアやインドが進める貿易決済の脱ドル化が、東南アジア各国にとっても理にかなっていると指摘しています。
【図・写真】トランプ政権が中国からの輸入品にかけた追加関税の影響に関心が集まる=ロイター、AP
【図・写真】インド北東部メガラヤ州の風景
【図・写真】2024年10月に開かれたBRICSサミット=ロイター
2025J1開幕新監督が吹かす風(上)川崎、ボール保持追わず 長谷部茂利監督 狙うは無失点勝利[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 1560文字 PDF有 書誌情報]
2025年シーズンのJリーグ1部(J1)が14日に開幕する。3連覇が懸かる神戸や広島など昨季の上位勢に対し、思い描いた結果を残せなかったクラブは新監督のもと、巻き返しを期す。前任地で実績を残して迎え入れられた知将たちがどんな変化をもたらし、タイトル奪取へどうチームを生まれ変わらせるのか。その設計図と意気込みを聞いた。
今季から川崎で指揮を執る長谷部茂利監督は、5年間率いた福岡にクラブ初タイトルをもたらすなど組織的なチームづくりに定評がある。鬼木達・前監督は8年間で2度のJ1連覇を含むタイトル7つという黄金期を築いた。後任に対しても周囲の期待は高い。
「そんなに肩肘張っている感じはない。相当高いレベルの内容と結果を残してきたクラブなので、1年や2年では(自分は)追いつけない。適度な重圧もあるけれど(引き受ける上で)迷いはなかった。モチベーションやワクワク感はある」
昨季まで2年連続でリーグ8位と優勝争いに絡めなかったチームの課題は守備面。
「約束事というか基礎的なところをきちんと押さえて、チームがつながりを持ってボールを奪うことを意識させている。昨季は57失点しているので、それを20点減らそうと。そうすれば1試合平均0.9点台で(失点の少なさで)リーグのトップ3には入ると思う」
これまでの川崎は常に2点目、3点目を取りにいく攻撃性が身上だった。それが大きな魅力である半面、守備の隙を生む一因でもあった。
「私は1点も取られたくない。無失点で2、3点取れるのが強いチーム。だから4―3で勝つのがいい試合だとは全く思わない。観客は7ゴールも見られてすごくいい試合だという人もいるけれど、私は無失点で4点取りたい。2―0から残り1分で3点目を取りにいって逆に1点を返されるより、2―0のままの方がいい。勝ち点を取るというのはそういうこと」
高いボール保持率で相手を押し込むイメージにも変化がありそう。
「言葉が先行している傾向がある。自陣のペナルティーエリア近くでボールを持っても逆に点を取られる可能性が高いし、保持率を上げることにこだわりはない。ボールを持って何を狙うかが大事。『支配率』や『ボールを握る』という言葉が好きな人は多いけれど、私は相手ゴールに近いところでボールを動かしたい」
川崎の攻撃といえば、決まり事よりも選手個々の発想を生かすところに妙味があった。
「即興性や選手のアイデアは尊重する。素晴らしい長所だと思うし、規制をかける必要もない。私から『こういうふうにやったらどうだ』と提示はするけれど、それが今までの良いプレーを阻害しないようにしないと」
明確な強みがある一方、リズムが崩れるとなかなか立て直せない弊害もあった。
「そう陥ってしまわないようにプレーモデルも提起する。『こうなったら、こういうふうに戻ろう』と選手の頭にポンと出てくれば、それに近いプレーができる。良いときはどんな相手でも崩せるし止められないプレーができるので」
個々のアイデアを残しつつ、粗をなくして洗練された攻防一体のサッカーへ。二兎(にと)を追う作業は容易でないが、「土台づくりだなんて毛頭思っていない」という通り、目指すはタイトル奪還だ。
「考え方は伝えているので、どういうふうに選手が変化していくか。右、左と少し寄り道しても前進していればいい。選手の意見も聞きながらやりたい」
(本池英人)
はせべ・しげとし 1971年生まれ。神奈川・桐蔭学園高、中大を経てV川崎(現東京V)入団。川崎、神戸、市原(現千葉)でもプレーし2003年に引退。J2水戸監督などを経て20年から当時J2の福岡を率いて1年でJ1昇格。23年はルヴァン杯優勝。
【図・写真】長谷部監督は選手の意見も聞きながら隙のないチームへ進化を目指す
大河正明 稼げるバレークラブへ(スポートピア)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 1111文字 PDF有 書誌情報]
バレーボールSVリーグの初のオールスターゲームが1月下旬、能登半島地震や豪雨災害からの復興支援を目的に石川県かほく市で開催された。選手たちのプレーやファンサービスはもちろん、バレー教室や募金を呼びかける姿から高いプロ意識を感じた2日間だった。
オールスターに先立つリーグの理事会では、男子の「プロ化」に向けた具体策がまとまった。柱は▽各クラブの選手の過半がプロ契約▽バレーボールを本業とする運営法人の独立▽法人の決算公開。2026~27年シーズンからは原則これらを満たさないと、最高峰のSVリーグに加盟できない。日常を世界基準に近づけるため、同時に出場できる外国籍選手数も増やす。
リーグで調べたところ、SVでは完全なプロ契約といえる個人事業主から、運営法人との直接雇用、バレーの成績で対価を得られる無期雇用の正社員まで、広義のプロ選手は既に約9割を占めている。
SVリーグの事業が拡大し、競技力も高まれば、自然とプロ契約は増えるはずだ。もちろんアマチュア選手の頑張る姿や存在意義を否定するものでは全くないが、競技だけで生計を立てる選手がこれほどいるのに、一部のクラブの運営は親会社の部活動の一環のまま。この実態は遅れていると言わざるを得ない。
企業が支えてきたバレー界の歴史を振り返ると、本業の不振などで休部、廃部に追い込まれたチームは数え切れない。一方、プロ化したサッカーJリーグやバスケットボールBリーグの場合、消滅したのは1999年に横浜マリノスに吸収合併されたJリーグの横浜フリューゲルスだけ。持続可能な経営には地域密着に加え、独立採算による確かな事業基盤が必須だ。
リーダーシップとガバナンスをよりきかせるため、運営法人のトップには常勤を求める。クラブの大半が公共施設の体育館をホームとするなど自治体と密接な関係にある以上、決算公開による透明性の確保も欠かせない。経営に緊張感が生まれる期待もある。
親会社にとってクラブが福利厚生という位置づけのままなら、専門人材を確保したり、育てたりする意識は高まらないだろう。独立した運営法人なら、採用基準はがらりと変わる。近年、全国の大学にスポーツの名を冠した学部・学科が増えており、学生たちの受け皿にもなるはずだ。
企業の支援や補助金頼みから、主体的に稼ぐ「スポーツの産業化」が叫ばれて10年。急成長するBリーグの場合、1部(B1)24クラブの約半数はM&A(合併・買収)でオーナーが交代している。クラブの価値が高まってビジネスパートナーになるという、「企業スポーツ」から「スポーツ企業」への転換。それはバレー界でも実現できると信じている。
(SVリーグチェアマン)
中島、欧州ツアー42位 男子ゴルフ(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
男子ゴルフの欧州ツアー、カタール・マスターズは9日、ドーハのドーハGC(パー72)で最終ラウンドが行われ、中島啓太は74と伸ばせず、通算1アンダーの287で42位だった。李昊桐(中国)が通算16アンダーで優勝した。
ジョージアなど出場権 27年ラグビーW杯(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
ラグビーの欧州選手権は8、9日に各地で行われ、A組のジョージアとスペイン、B組のポルトガルとルーマニアのベスト4進出が決まり、2027年ワールドカップ(W杯)オーストラリア大会の出場権を獲得した。
(スキーW杯)葛西春、5戦連続表彰台 ノルディック複合3位 ペース配分巧み「頭使って走れた」[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 696文字 PDF有 書誌情報]
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合は9日、エストニアのオテパーでコンパクト方式の2試合が行われ、女子個人第12戦は葛西春香(早大)が5戦連続の表彰台となる3位に入った。前半飛躍(ヒルサイズ=HS97メートル)の4位から後半距離(5キロ)で順位を1つ上げた。
前半3位の葛西優奈(早大)は4位、海沼優月(秋田・鹿角高)は15位、畔上沙那(岐阜日野自動車)は20位だった。
男子個人第15戦は山本涼太(長野日野自動車)が前半飛躍13位につけ、後半距離(7.5キロ)も粘って15位だった。谷地宙(JAL)は17位、渡部暁斗(北野建設)は21位、木村幸大(岐阜日野自動車)は32位、渡部善斗(北野建設)は39位。
女子はナタリー・アルムブルスター(ドイツ)が今季、通算とも3勝目、男子はビンツェンツ・ガイガー(ドイツ)が今季6勝目、通算16勝目を挙げた。
◇
葛西春香と姉の優奈が、後半距離で3位を争うデッドヒートを見せた。スピードを上げる前の選手に合わせず、2人で無理のないペースを維持。「頭を使って走れた」と言う春香が最後のスプリント勝負を制し、5戦連続となる表彰台に上がった。優奈も「表彰台レベルの選手と戦えているのは成長」と前向きに話した。
W杯は一休み。日本チームとして今月末に開幕する世界選手権へ向けた合宿に入る。複合女子は来年のミラノ・コルティナ五輪の実施種目に採用されなかっただけに、春香は「世界選手権でいろいろな国がメダルに絡み、面白い試合を見せられれば」と言葉に力を込めた。
(オテパー=時事)
〔時事〕
【図・写真】W杯複合女子個人第12戦の後半距離で力走する葛西春=共同
イーグルスV スーパーボウル 前回覇者を攻守で圧倒[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 376文字 書誌情報]
【ニューオーリンズ(米ルイジアナ州)=共同】米プロフットボールNFLの王者を決める第59回スーパーボウルは9日、ルイジアナ州ニューオーリンズで行われ、ナショナル・カンファレンス(NFC)のイーグルスがアメリカン・カンファレンス(AFC)のチーフスに40―22で快勝し、7季ぶり2度目の制覇を果たした。
パスとランで計3TDを挙げたイーグルスのQBハーツが最優秀選手(MVP)に選ばれた。最近6シーズンで5度目のスーパーボウル出場だったチーフスは史上初の3連覇を逃した。
イーグルスは前半にQBハーツのTDランなど3つのTDで24―0とリード。後半も46ヤードのTDパスやFGで着実に加点し、守備陣がチーフスのQBマホームズらにプレッシャーをかけて主導権を渡さなかった。
【図・写真】チーフス戦でランに出るイーグルスのQBハーツ(中)=USA TODAY
羽生さん「魂込め滑った」 単独ツアー千秋楽で熱演[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 326文字 PDF有 書誌情報]
フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦さんが9日、千葉県船橋市のららアリーナ東京ベイでアイスショー「Echoes of Life」に出演した。制作総指揮を務めた単独ツアーは千秋楽を迎え、2時間半超で15曲を熱演。氷上で「全魂を込めて滑らせていただいた」とあいさつして感極まり、目を潤ませた。
昨年12月の埼玉、今年1月の広島と合わせて全7公演を滑り切った。2018年平昌五輪のショートプログラム、ショパンの「バラード第1番」では4回転サルコーとトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、4回転―3回転の連続トーループを完璧に決める圧巻の内容。約8300人の観客を沸かせ「これ以上ない出来で締めることができた。ちょっと放心状態」と達成感に浸った。
(スキーW杯)小林陵が5位 ジャンプ男子[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 265文字 PDF有 書誌情報]
【レークプラシッド=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は9日、レークプラシッドで個人第21戦(ヒルサイズ=HS128メートル)が行われ、小林陵侑(チームROY)が2回とも124.5メートルの合計258.6点で今季最高に並ぶ5位に入った。二階堂蓮(日本ビール)は10位だった。
ダニエル・チョフェニヒ(オーストリア)が275.1点で今季、通算とも8勝目を挙げた。佐藤慧一は35位、佐藤幸椰(ともに雪印メグミルク)は43位、中村直幹(フライングラボラトリー)は48位、小林朔太郎(雪印メグミルク)は49位。
西日本ボクシング協会会長に山下氏 亀田興氏は落選[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 200文字 PDF有 書誌情報]
西日本ボクシング協会の会長選挙が9日、神戸市内で行われ、真正ジム会長の山下正人氏が3選を果たして元世界3階級王者で亀田ジム会長の亀田興毅氏は落選した。
フュチュールジム会長の平山靖氏と合わせ3人が立候補し、山下氏と亀田氏が27票で並んで平山氏は14票。同数の2人で抽選を行い、山下氏の再選が決まった。任期は3年。38歳の亀田氏は「引き続きプロモーターとして魅力的な興行をつくっていきたい」と話した。
カブス今永がキャンプイン 大リーグ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 37ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
【メサ(米アリゾナ州)=共同】米大リーグのカブスは9日、全30球団の先陣を切ってアリゾナ州メサでキャンプインし、メジャー2年目の今永が室内での投球練習やランニングで初日の調整を終えた。鈴木は野手組で14日から動き出す。
岸田氏襲撃、懲役15年求刑 検察側「悪質なテロ行為」[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 1010文字 PDF有 書誌情報]
岸田文雄前首相の演説会場で爆発物が投げ込まれた事件で、殺人未遂などの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判の論告求刑公判が10日、和歌山地裁で開かれた。検察側は「自分の主張を通すため現職の総理大臣を狙い、多数の人を巻き込んだ悪質なテロ行為」と指摘し、懲役15年を求刑した。
弁護側は被告に殺意はなく殺人未遂罪は成立しないとし、懲役3年の判決が妥当だと主張。被告は「多くの人に迷惑をかけて大変申し訳なく思います」と最終意見陳述し、結審した。判決は19日に言い渡される。
これまでの公判は、主に殺意の有無を巡って争われた。動機については、選挙制度への不満から国に賠償請求訴訟を起こし、事件に至った経緯が明らかになり、被告は「世間の注目を集めたかった」と説明した。
検察側は論告で、爆発物の再現実験や専門家の証言などをもとに、飛散した破片には拳銃の弾丸と同等程度の殺傷能力があったと指摘。爆竹の1500倍の火薬量を鉄パイプに詰めて爆発物を製造したほか、事件当日に持参していたリュックには防護用の鉄板も備えていたことなどから、危険性を認識していたと強調した。
その上で「現職総理を狙うことは国政に甚大な影響を与える可能性があった。選挙運動にも影響し、民主主義の根幹を揺るがす犯行だ」と非難。インターネットを利用して爆発物を自作し有名政治家を狙うといった事件が相次ぐことがないよう「厳しく処罰して警鐘を鳴らす必要がある」と訴えた。
一方、弁護側は最終弁論で、再現実験の結果をもってしても、爆発物に殺傷能力があると証明されたのは貫通したベニヤ板が設置されていた半径2~3メートルだったと指摘。爆発まで時間がかかるよう導火線の長さで調整していた点を踏まえ、けが人が出たのは被告にとっても想定外で、殺意や加害目的はなかったと反論した。
10日の公判では、論告求刑前に被告人質問も実施され、公職選挙法違反の罪について「岸田さんが和歌山に来るのは選挙の遊説だと思った」と述べた。これまでは事件当時、補欠選挙が行われていることは知らず、選挙妨害の意図はなかったとしていたが、一転して認める姿勢を示した。
起訴状などによると、事件は2023年4月15日午前、和歌山市の雑賀崎漁港で発生。衆院補欠選挙の応援演説に訪れていた岸田氏に向かって、被告は自作の爆発物を投てきし、付近にいた警察官らに軽傷を負わせたとされる。岸田氏にけがはなかった。
国庫に帰属「相続人なき遺産」1000億円超 昨年度、10年で3倍 税理士「使途希望あれば遺言を」[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 893文字 PDF有 書誌情報]
相続人が不在で国庫に入る財産が2023年度に1015億円となったことが最高裁への取材で分かった。10年で3倍に増え、初めて1000億円を超えた。配偶者や子どものいない単身高齢者は増加しており、今後も増え続ける可能性が高い。
相続時に登記されないことなどによる「所有者不明の土地」が全国で問題化し、土地については23年4月から国が不要な土地を引き取り国有地とする「相続土地国庫帰属制度」が始まった。資産は国庫に帰属すると使途が選べず、専門家は「望む使い道があれば早めに遺言をつくるべきだ」と指摘している。
最高裁によると、相続人不存在によって国庫に帰属した財産収入は23年度に1015億5027万円だった。22年度の768億9444万円から32%増えた。記録が残る13年度は約336億円だった。財務省によると、国庫帰属分の遺産の使途は明確に決まっておらず、何らかの歳出に充てられるという。
相続人が存在せず遺言もない場合、国や自治体のほか利害関係者が「相続財産管理人」の選任を家庭裁判所に申し立て、整理を任せる。未払いの公共料金や税金などの債務を清算した残りが国庫に入る。
最高裁の調査では相続財産管理人の選任申し立ても19年以降、毎年増えている。23年は前年比4%増の計6948件だった。
「相続人なき遺産」が近年増えている大きな要因が単身高齢者の増加だ。厚生労働省の23年の国民生活基礎調査によると、65歳以上の3952万7000人のうち「単独世帯」は21.6%(855万3000人)だった。10年前の17.7%から増加傾向となっている。
国立社会保障・人口問題研究所の24年推計で、65歳以上の一人暮らしは50年に1084万人となる。高齢者の単独世帯で未婚者の割合も男性が6割、女性が3割になる見通しだ。
国庫以外の遺産の行き先として、遺言を残してNPOなどに寄付する「遺贈寄付」がある。相続の実務に詳しい松岡章夫税理士は「家族を持つ人が少なくなり、相続人がいない人は増えている。特定の使途に遺産を使ってほしいという希望がある場合などには、早めに遺言を準備すべきだ」と話している。
世界学生囲碁王座戦開幕へ[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 378文字 PDF有 書誌情報]
囲碁の学生世界一を決める第23回世界学生囲碁王座戦(日本経済新聞社、パンダネット、全日本学生囲碁連盟共催)が11日、東京都千代田区の日本棋院で始まる。世界11カ国・地域の代表16人が出場し、12日に学生ナンバーワンが決まる。
各国・地域の代表は次の通り。(敬称略)
中国=張宇飛、周楽萱▽韓国=具本兼、徐瑕涓▽台湾=柯智幃、翁翊雲▽タイ=ジラパ・キアッティクルカジョルン▽シンガポール=ブライアン・チェン▽マレーシア=ショウカイ・リー▽米国=ファン・フージ▽チェコ=レオン・ドゥフェール▽セルビア=ヴク・ドゥシャニッチ、アーニャ・ジュキッチ▽オーストラリア=ホンツァン・リウ▽日本=林隆羽、原岡紗良
◇
優勝決定戦の模様は12日午後、「学生王座戦特設サイト」(https://igooza.nikkei.co.jp/students/)でライブ中継します。
大串敏夫氏(大串博志衆院議員の父)(死去)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 116文字 PDF有 書誌情報]
大串 敏夫氏(おおぐし・としお=大串博志衆院議員の父)2月10日死去、93歳。連絡先は佐賀県小城市牛津町柿樋瀬1062の1のセリオ2階の同議員事務所。告別式は2月12日午前11時から佐賀市東佐賀町6の21のメモリードホール東佐賀。
叙位叙勲[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
叙位叙勲(7日)旭日大綬章=元駐日ヨルダン大使リーナ・マドゥハール・ハッサン・アンナーブ氏▽正五位=元国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院長故岸洋一氏、元山梨県議故土屋直氏、元相模原市議故山岸一雄氏
衣笠剛氏(ヤクルト球団会長、元ヤクルト本社専務)(死去)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
衣笠 剛氏(きぬがさ・つよし=ヤクルト球団会長、元ヤクルト本社専務)2月7日、心不全のため死去、76歳。告別式は2月21日午前9時30分から東京・増上寺光摂殿。喪主は妻、洋子さん。
吉岡龍太郎氏(元共英製鋼社長)(死去)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 71文字 PDF有 書誌情報]
吉岡 龍太郎氏(よしおか・りゅうたろう=元共英製鋼社長)1月19日、病気のため死去、85歳。連絡先は同社人事総務部。告別式は近親者で行った。
故中島圭一氏(元シチズンマシナリー社長)のお別れの会[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 60文字 PDF有 書誌情報]
故中島圭一氏(元シチズンマシナリー社長)のお別れの会 3月7日午前11時から東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪。
石丸伸二氏の告発状提出 市民団体、公選法違反疑い(短信)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
昨年7月の東京都知事選で落選した石丸伸二氏が選挙期間中に行った集会のライブ配信に関し、市民団体が10日、公選法が禁じる報酬の支払いを制作会社側に約束したとして、同法違反容疑の告発状を東京地検に提出した。石丸氏は6日に開いた記者会見で自身の関与を否定している。
大腸の内視鏡検査、熊本市で一部無償化 来年度、がん検診促す[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 441文字 PDF有 書誌情報]
熊本市は10日までに、大腸がんの早期発見と治療につなげるため、55~59歳の市民の一部を対象に、全大腸内視鏡検査を2025年度中に無償で実施する方針を決めた。
市などによると、大腸がんは日本人の死因トップの「がん」の中でも罹患(りかん)数が最も多い。市区町村が全大腸内視鏡検査の費用を全額負担するのは全国で初という。
関連経費として25年度当初予算案に3920万円を計上、17日に始まる市議会定例会に提出される見込み。大腸がん患者の減少を狙うとともに、がん検診の受診率向上につなげたいとして、市は「大腸がんの検査を切り口に意識を上げてほしい」と訴えた。
60代から患者が急増するとされ、50代後半を対象とした。検査を受けられるのは1人1回で、人数は千人に限定。具体的な開始時期は未定としている。
市によると、早期に発見してポリープを切除すれば、大腸がんの進行を防ぐことができる。大西一史市長は10日の定例記者会見で「検査の効果は高い。ぜひ皆さんに受けていただきたい」と呼びかけた。
ミネラルウオーターのPFAS、「水道と同じ」基準値案 消費者庁[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 435文字 PDF有 書誌情報]
発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)について、消費者庁の部会は10日、ミネラルウオーターに含まれる基準値の設定を議論する第1回会合を開いた。水道水と同じ、1リットル当たり50ナノ(ナノは10億分の1)グラムとする案が了承され、今後パブリックコメント(意見公募)が行われる。
国はPFASの代表物質PFOSとPFOAの合算値に関し、水道水には暫定的な基準を設定しており、超えた場合は水質改善の努力義務がある。
消費者庁によると、ミネラルウオーターは殺菌・除菌の有り無しで2種類に分かれる。部会では「有り」については水道水と同じ基準値とし、「無し」は、原水採取の段階で厳格な管理が行われているため、基準値を設定しない方針。
厚生労働省が2021、22年度に実施した調査では、国内に流通するミネラルウオーター類258品のうち、1品で1リットル当たり56ナノグラムが検出された。事業者の所在地を管轄する自治体側に情報を伝え、その後は基準値を下回ったことを確認した。
広島の原爆資料館、入館者最多 200万人超え見通し 今年度 訪日客増、関心高まる[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 329文字 PDF有 書誌情報]
広島市の外郭団体「広島平和文化センター」は10日、2024年度の原爆資料館の入館者数が9日時点で198万3983人(速報値)となり、23年度の198万1782人を超え、過去最多を更新したと発表した。ウクライナや中東の紛争など不安定な世界情勢を受けた関心の高まりや、円安による外国人旅行客の増加が要因という。更新は2年連続。
石田芳文館長は「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞するなど、核兵器廃絶の機運が高まりつつある中、今後も多くの方に来館してもらい、核兵器が再び使用されたらどのような悲惨な結末になるか知ってほしい」とコメントした。
資料館によると、24年度の入館者数は200万人を超える見通し。
【図・写真】広島市の原爆資料館
将棋の藤井七冠、最年少で公式戦400勝達成 22歳6カ月[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 38ページ 193文字 PDF有 書誌情報]
将棋の藤井聡太七冠(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=は10日、東京都内で指された第74回NHK杯戦に勝ち、公式戦通算400勝(81敗、勝率8割3分2厘)を挙げた。日本将棋連盟によると、22歳6カ月での到達は史上最年少。
これまでの最年少400勝は羽生善治九段の23歳4カ月。藤井七冠は2016年、最年少の14歳2カ月でプロになり、速いスピードで白星を積み重ねている。
受験生狙う痴漢、警察厳戒 SNSにあおる投稿 被害防止へ過去最大規模[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 1232文字 PDF有 書誌情報]
大学入試が本格的に始まり、受験生を狙った痴漢に警察が警戒を強めている。試験の遅刻を避けるため泣き寝入りする被害者が多いとされ、SNSでは犯行をあおる投稿も確認された。1月の大学入学共通テストで警察は過去最大規模となる約3300人を動員し電車や駅を巡回した。大学側も追試の対象になるとして被害申告を促す。
「共通テストの日は痴漢する日」「今日は痴漢チャンスデー」――。共通テスト1日目の1月18日、X(旧ツイッター)上ではこうした投稿が相次いだ。
警視庁幹部によると数年前から、「受験生は痴漢されても試験会場に向かうため被害を申し出ない、やりたい放題」といった趣旨の悪質な書き込みが確認されているという。「痴漢は重大で卑劣な犯罪。決して許されない」と強調する。
警視庁によると、痴漢被害を駅員や警察官に申告した場合、状況の説明などに一定の時間がかかる。受験生には「試験開始時刻に遅れれば受験できないのではないか」と申告をためらう傾向があるという。警察庁によると受験生に対する痴漢被害の統計はないが、水面下で広がっている恐れがある。
被害防止のため、共通テストが実施された1月18.19日の2日間、各地の警察はこれまでにない規模の動員で警戒に当たった。2月に入り多くの私立大が入試を実施し、25日からは約38万人の受験が見込まれる国公立大の試験が始まる。3月末まで警戒を強める。
政府は2023年3月に取りまとめた痴漢対策で、受験生への対応も盛り込んだ。文部科学省は被害に遭った受験生が受験機会を失わないように、試験時間の繰り下げや別日程への振り替えなど柔軟な対応に努めるよう大学側に周知した。
東京都内のある私立大は入試要項に「不可抗力による事故などが発生した場合、試験時間の繰り下げ、試験の延期などの対応措置をとることがある」と明記した。担当者は「痴漢被害のケースも該当すると考えている」としている。
警視庁や都は電車に乗る場合の自衛策として、逃げ道のないドア付近や改札口に近く混雑した車両を避ける▽女性専用車両を活用する▽防犯ブザーを周囲から見える位置に付ける▽時々視線を上げて周囲を見回す――といった対策を挙げる。
それでも被害に遭った場合はアプリの活用が有効だ。警視庁の防犯アプリ「デジポリス」では「痴漢です助けてください」と画面を表示したり、「やめてください」という音声を流したりできる。他の道府県警も同様のアプリを提供している。
乗り合った周囲のサポートも重要になる。内閣府は自分で助けを求めたか周囲が気付いたという被害者447人を調査。周囲の人が加害者か被害者に働きかけた場合は44.5%のケースで痴漢行為が止まった一方、何もしなかった場合は22.5%にとどまった。
警視庁などは「決して傍観者になることなく、被害者を助ける行動をとってほしい」と呼びかけている。
【図・写真】痴漢対策でJR御茶ノ水駅の構内を巡回する警察官(1月15日、東京都千代田区)
受験生狙う痴漢、警察厳戒――全体摘発年2254件、通報1割どまり[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 313文字 PDF有 書誌情報]
痴漢被害は増加の兆しがある。全国の迷惑防止条例違反容疑での摘発は2023年に2254件で、新型コロナウイルス下だった20~21年の1900件台から増えた。うち電車内や駅構内での被害が約55%を占めた。
摘発は氷山の一角とみられている。内閣府が痴漢被害の経験がある全国の16~29歳の男女約2千人に実施した調査によると、直近の被害に遭ったときに警察へ知らせたのは14.1%にとどまった。
これまでの被害について警察に通報しなかった理由は複数回答で「大ごとにしたくなかった」(41.1%)、「通報するほどのことではないと思った」(39.6%)、「学校や仕事に遅れると思った、急いでいた」(22.8%)などが多かった。
(木村梨香)
危険運転の要件見直し、法制審に諮問 「高速度」「飲酒」に数値基準[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 746文字 PDF有 書誌情報]
自動車運転処罰法が規定する危険運転致死傷罪の要件見直しが10日、法制審議会(法相の諮問機関)に諮問された。規定が曖昧と批判が出ていた高速度と飲酒の数値基準新設のほか、タイヤを滑らせる「ドリフト走行」の対象追加について検討する。
法制審で新たな規定に関する議論を続け、結果がまとまり次第、法務省は改正法案を国会に提出する。
現行法は高速度の要件を「進行の制御が困難」、飲酒を「正常な運転が困難」と規定するが、具体的な数値の定めはない。
悪質な運転による事案でも、最高刑20年の危険運転ではなく、同7年の「過失運転」と判断されるケースがあり、遺族らから見直しを求める声が上がっていた。
法務省は有識者検討会を設置し、昨年2月に議論を始めた。同11月にまとめた報告書で、要件明確化のため数値基準の設定が考えられると提言。委員からは、速度について「最高速度の1.5倍や2倍」との意見があったほか、飲酒は血中や呼気のアルコール濃度で判断する案が出た。
京都府八幡市で2013年に起きたドリフト走行が絡む5人負傷事故で、危険運転の罪が裁判で認定されなかった事例も検討し、処罰対象へ追加する案を示していた。
法制審では今後、道路の形状や運転手の体質といった個別事情にかかわらず、危険運転と判断できる数値基準をどのように設定するかが焦点になる。
数値を下回った場合に対象外となるのかどうかも議論になりそうだ。
▼危険運転致死傷罪 1999年に東名高速道路で飲酒運転のトラックが乗用車に追突し女児2人が死亡した事故などを機に、2001年施行の改正刑法で新設。自動車運転処罰法が14年に施行され自動車運転過失致死傷罪と共に刑法から移された。飲酒や高速度、信号無視などが処罰対象で、最高刑は死亡事故で懲役20年。
東北や北陸、雪崩注意 あす気温上昇の見通し[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 437文字 PDF有 書誌情報]
強い冬型の気圧配置の影響で、日本海側を中心に9日から10日にかけて雪が続いた。福島市土湯温泉町では、雪崩が県道をふさぎ、温泉宿2軒の宿泊客と従業員計約160人と別の旅館の経営者家族4人が孤立した。冬型は崩れてきているが、11日にかけて北陸などでは雪の可能性がある。
気象庁によると、東北や北陸は12日は各地で気温が上がり、雨が降る場所もある見通し。雪が多く積もった地域では、雪崩や屋根からの落雪に注意が必要だ。日本付近は13日から一時的に冬型の気圧配置になる他、17日ごろから寒気の影響で再び大雪の可能性がある。
福島県によると、10日午前4時ごろ雪崩が県道をふさいだが、午前10時20分ごろに除雪が完了して孤立状態は解消。同じ場所で11時40分ごろにも雪崩が起きて通行止めになった。2度目の雪崩以降、連泊客や従業員など3軒で計約50人が孤立している。人的被害は確認されておらず、ライフラインは維持されているという。
【図・写真】雪崩が起きた福島市土湯温泉町の県道(10日)
危険運転の要件見直し、法制審に諮問――「悪質事故防止、議論を」 大分194キロ事故遺族[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 426文字 PDF有 書誌情報]
大分市の県道で時速194キロの車に衝突され、会社員の小柳憲さん(当時50)が亡くなってから4年となる10日、姉の長文恵さん(59)が記者会見し「苦しみの時間はまだまだ続く」と訴えた。法制審議会で始まった危険運転致死傷罪の要件見直しに触れ「悪質事故が起きないようにどうすべきかも議論すべきだ」とも強調した。
大分地裁は昨年11月、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)罪に問われた被告の男(23)に懲役8年の判決を言い渡し、検察側と被告側双方が控訴した。
大分地検は当初、より法定刑の軽い過失致死罪で在宅起訴。遺族から危険運転罪適用を求める署名提出を受けた後、地裁に訴因変更を請求し認められた経緯がある。
長さんは現行法の基準が曖昧だと指摘し「遺族が声を上げなければ過失で終わっていた」と振り返った。
新設が検討されている高速度の数値基準について「194キロは当然該当すると思っている。私のように闘わなければならない人が少なくなるのではないか」と語った。
美容医療大手「TCB」運営に9億円追徴課税[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 356文字 PDF有 書誌情報]
本来は法人として申告すべき美容クリニックの利益を、系列の各院長らに個人事業主として申告させ、消費税の免除を受けさせたなどとして、美容医療大手「TCB東京中央美容外科」を運営する複数の医療法人などが、仙台国税局などから2023年6月期までの4年間で計約9億円の追徴課税を受けていたことが10日、関係者への取材で分かった。
追徴課税を受けたのは、TCBを運営する「メディカルフロンティア」(福島市)、「創彩会」(札幌市)など。
個人事業主らの開業から2年間は、一定の条件を満たせば消費税が免除される制度がある。しかし、関係者によると、各法人は系列の院長らとの間で雇用契約を結んでいたにもかかわらず、個人事業主として消費税免税制度の適用を受けさせていた。
また、一部の運営法人では実態のない業務委託費を計上していた。
横浜強殺容疑、2人再逮捕 首都圏広域強盗 闇バイト実行役か[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 39ページ 0文字 書誌情報]
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水俣病 友人たちとの日々 共に過ごした胎児性・小児性患者の姿、挫折経て撮り続けた記録 小柴一良[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 40ページ 1445文字 PDF有 書誌情報]
2015年に私が撮った1枚のモノクロ写真がある。男性が居酒屋で酒を飲み、喜びを顔に浮かべている。
1956年に「公式発見」された熊本の水俣病。彼は患者の一人だ。妊娠中の母親が有機水銀を蓄積した魚を食べ、その影響で発病した。こうした胎児性の患者や、子どもの頃に発症した小児性患者は少なくない。私はこの半世紀、長い空白はあったものの彼らの日常を撮り続けてきた。
大阪出身の私が水俣病に関心を持ったのは大学時代。71年に大阪で行われた原因企業チッソ(当時)の株主総会にカメラを持って出かけた。患者や支援者と会社が雇ったガードマンらが小競り合いを続けるなか、人波に押されて会場内に偶然入っていた。夢中でシャッターを切った。
翌年にも水俣を訪ねる機会があり、胎児性患者らが集う「若衆宿」で、語らったり食事をしたりして2日ほど過ごした。その思い出が忘れがたく、大学を卒業して大阪の写真事務所に勤め、土門拳の撮影を手伝うなどした後に水俣への移住を決意する。当時、報道写真家を志す者にとって最大の関心事はベトナム戦争か水俣病。「撮らないわけにはいかない」。そんな思いに突き動かされていた。
両親の反対を振り切って74年、神戸からカメラとリュックを手にフェリーに乗り、水俣を目指した。26歳の時だ。現地で暮らしながら、重症障害者施設や患者宅を訪ね歩いた。なかでも自分と年齢が近い小児性や胎児性患者と懇意になり、彼らの何気ない姿を中心に撮るようになっていた。
後に写真集「MINAMATA」で、世界に水俣病の実情を伝えたW・ユージン・スミスとも知り合った。彼と私の滞在期間が重なったのは5カ月ほどだが、米国へ戻る彼が借りていた家を使ってほしいと打診された。家には彼が残した大量のプリントがあり、強い執念が読み取れた。被写体をまるごと愛し、受け止めるという姿勢を学ばせてもらったように思う。
けれど、私の撮影はうまく進まなかった。当時は患者がチッソに裁判で勝訴して補償協定が結ばれていたのだ。「そっとしておいてほしい」。そんな雰囲気があり、私自身も患者と親しくなりすぎて距離がつかめなくなっていた。そして作品を発表することもなく、6年で現地を離れた。
帰郷後は商業写真を手掛けていたが、2006年に転機が訪れる。かつて水俣で知り合った写真家の1人から水俣をテーマにした写真展への参加を求められたのだ。最初は断ったが、自分の写真が役立つならと思い返して出展した。
そして翌年。28年ぶりに水俣へ足を運ぶと、旧知の患者らは歓迎してくれた。年を重ねて体調悪化の一途をたどる様子を目の当たりにして、「今なら撮れるかもしれない」と思いが定まった。
それからは毎年3回ほど水俣を訪ね、1週間程度滞在して撮影するようになった。冒頭の写真の男性も今では寝たきり状態で24時間介護が必要になっている。撮影に長く付き合ってくれた患者は十数人だが、ほぼ半数が亡くなってしまった。
こうした記録を写真集「水俣物語」(弦書房)としてまとめた。ただ、私としては水俣病患者の写真としてではなく、水俣に住む友人の生活記録として見てもらえたらと思っている。患者を取材した写真家たちの20万点に及ぶ作品の保存・活用をめざす「水俣・写真家の眼(め)」というプロジェクトも22年に整えた。どちらも水俣の将来へとつながることを願っている。
(こしば・かずよし=写真家)
【図・写真】胎児性水俣病患者の男性。居酒屋で日本酒を飲んで(2015年9月)=筆者撮影
一条ゆかり(10) 手応え たちまち人気 むしろ不安 基礎学び 徐々に自分を解禁(私の履歴書)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 40ページ 1386文字 PDF有 書誌情報]
私が若手の頃、1970年代はじめの少女漫画界で編集者が喜ぶ代表的なストーリーは、ロマコメ(ロマンチック・コメディ)だった。確実に読者が喜ぶとアンケートで分かっている、安全パイなのだ。こうしたものも描きながら、私は自分にしか描けないものを探っていた。
自分の好みは少し歪(ゆが)んでいるので、正直メジャー人気は無理だなと思っていたが、不思議なことに、人気はすぐに出た。それが想定よりも早かったので、不安になった私はデッサン教室に行き、神田の古書店でドラマや映画のシナリオを買い込んで読み込んだ。一般人はどんな話が好きなのか、王道のストーリー展開を研究してみた。安心して読めて私にはつまらないが、自分のことを、楽譜も読めないのにデビューしてしまったロック・ミュージシャンのように感じていたので、まずは基礎を押さえようと思った。
徐々に自分が本来好きな、シリアスな漫画も描かせてもらえるようになった。手応えを感じた作品のひとつが「雨あがり」だ。父の再婚相手に恋してしまう青年の物語。こうした「なさぬ仲の恋」に、私は引かれる。
父に逆らう少年やヒッピー、作家を夢見る少女の物語である「風の中のクレオ」では、自分なりに少女漫画界に対して「学生運動」をした。今読み返すと恥ずかしい所もかなりある作品だけど、「女はこうあるべき」という価値観に縛られないヒロイン像を描きたかった。
72年には「りぼん」の別冊ふろくで大型の読み切りを6カ月連続で発表した。題して「一条ゆかり全集」。私は姉弟の恋、同性愛、戦争や(米国のSF作家のレイ・)ブラッドベリ風など、当時の「りぼん」になかった設定に挑戦した。
しかし、一部に抗議の手紙が届いた。別の雑誌で描いていた大島弓子さんのファンを名乗る読者から「大島作品と設定が同じだ」。萩尾望都さんのファンからは「何ページの何コマ目の男の子が寝ているポーズが、萩尾作品と同じだ」とか「ブラッドベリ風は萩尾望都の特権」とか。
大島さんや萩尾さんはカリスマ的な人気がある漫画家。私も好きで読んでいたけど、盗作などあり得ない。というか、男がベッドで寝ているポーズなど、誰が描いても似たり寄ったりじゃわい! と言いたかった。
ものすごく不愉快だったけど、どうしてこんなことを言われてしまうのか? 自分が安全パイの中途半端な作品を描いているからではないか?と考えた。その頃の私は編集部のリクエストにそこそこ応える良い子。その結果がこの始末かと悟った。
そんな時「りぼん」から4回連載の話があった。そこで私は大胆な提案をした。
「この連載は、打ち合わせはしません。ネームも見せません。『りぼん』の規定は知っているし、私もプロなので最低限の良識は持ってます。連載途中でダメだと思ったら、切られてもいいです。私は一度ぐらい誰にも邪魔されず、描きたいものを好きに描きたいんです」。そこまで言ったら、担当さんは「わかりました。好きにしていいですよ」。やったぁ!
漫画家は、ネームと呼ばれるプロットを担当編集者に見せて、直されて、OKが出たらペン入れをするのが普通だ。打ち合わせもなく「自由に描く」というのは私が知る限り、聞いたことがない。これでダメなら辞めてもいい。そんな覚悟で74年に連載を始めたのが「デザイナー」だ。
(漫画家)
【図・写真】「風の中のクレオ」単行本後編の表紙
音楽家の医師 南方健志(交遊抄)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 40ページ 510文字 PDF有 書誌情報]
「背が高く、ダンディーなやつ」。医師の上村秀樹くんとは東京大学の教養課程で同じクラスだった。2人ともバレーボールが好きで、体育会系バレー部でともに汗を流し、仲良くなった。
しばらくして、下北沢にあった彼の実家に招かれた。自宅にはバイオリンやクラリネットが置かれ、バッハが流れてきた。クラシックに造詣が深く、自らチャリティー演奏会まで開くという音楽家としての一面に驚いた。彼を通してクラシックの面白さに初めて触れた。
彼はその後、先天性疾患領域の心臓外科医の道を選んだ。患者は新生児が多く手術は困難を極めるが、彼の使命感と集中力により多くの命が救われた。そんな緊張感ある毎日でもプライベートでは大変さや忙しさを出すことなく、仕事に追い込まれたサラリーマンの私を見て、「眉間にしわ寄せではダメだ。笑顔が福を呼び込むよ」と教えてくれた。
いまは手術台から離れ、都内で開業医として活躍している。「町医者は医師の原点」と話し、充実した日々を送っているようだ。
彼は料理も得意で、若いころに語り合った、一緒にレストラン併設のビール醸造所を作る夢も、いつかは実現したいなと思っている。
(みなかた・たけし=キリンホールディングス社長)
忘れられた大阪画壇(6)森一鳳「雨中藻刈舟之図」(部分) 大阪商業大学教授 明尾圭造(十選)[2025/02/11 日本経済新聞 朝刊 40ページ 501文字 書誌情報]
展覧会場に陳列されたら、これほど目立たない作品も珍しいが、実は最も大阪らしい一品でもある。
雨中の海辺で海藻を刈っている舟人を描いたもので技巧を凝らすでもなく写実に徹したわけでもない。大阪の町人が競って求めたとされる理由は「藻を刈る」画題の発音が「儲(もう)かる一方(一鳳)」に通じるところから画家は森一鳳でなければ値打ちがない。寓意(ぐうい)をもととした本作は商人(あきんど)の必須アイテムとして店先に飾られたものであろう。
さて、一鳳は応挙十哲に数えられた森徹山の養子となり安政の禁裏造営に参画し、徹山と共に書画好きの肥後藩細川侯に画員としても仕えたという。
猿の毛描きで知られた森狙仙や大阪に応挙風を伝えた義父の徹山とともに森派の伝統を受け継ぐ一鳳であったが、叙情的で軽妙洒脱(しゃだつ)な画風は浪華(なにわ)人に愛された。
大阪では語呂合わせによる験担ぎで物事の善しあしを判断することも多く、大阪らしい画題といわれた本作は商売の大敵である雨でさえ金泥で描き「雨が降るほど儲かる一方」としてさらにグレードアップさせた感がある。
(江戸時代後期、紙本淡彩、101×30.6センチ、大阪歴史博物館蔵)
25年02月10日
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」 日米首脳会談 安保巡り同盟国「100%守る」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1175文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米大統領は7日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について「買収ではなく多額の投資」で決着するとの見方を示した。石破茂首相との日米首脳会談(総合2面きょうのことば)後の共同記者会見で明らかにした。安全保障問題では日本の防衛費増額を評価し「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と強調した。(関連記事総合1、総合2、総合3面に)
トランプ氏は「日鉄は購入ではなく投資を検討している。彼らはUSスチールを所有するのではなく、多額の投資を実施することで合意した」と語った。日鉄と日産自動車を取り違えて発言し、会見後にホワイトハウスが訂正した。
トランプ氏は具体的な枠組みには触れず、来週に日鉄首脳と会う機会を持つと説明した。
日鉄の買収計画を巡っては、バイデン前大統領が1月に「安全保障上の懸念」を理由に計画を中止するよう日鉄側に命じた。トランプ氏も買収計画に一貫して反対してきた。
頓挫していた「日鉄ディール」が再び動き出す可能性が出てきたが、すんなり進む保証はない。
トランプ氏の発言は買収に反対する姿勢を維持しつつ、日鉄には交渉の余地があるとも解釈できる玉虫色の内容だ。「投資」という選択肢を強調することで日鉄側に期待を持たせながら、技術とカネをしっかり米国に投じさせる狙いが透ける。
トランプ氏が「合意した」と表明した投資の枠組みは不透明だ。「私も協力する。仲介をする」と述べたが、買収計画を巡る膠着をどのように打開するかの詳細には言及しなかった。
トランプ氏は日米首脳会談後の7日夜、フロリダ州の自宅に共和党関係者を招き「彼ら(日本側)はUSスチールを買収したいと言ったが、私は『買わせるわけにはいかない』と言った」と明かした。
共同会見ではUSスチールについて「我々にとっては非常に重要な会社だ」と力説した。「(米国から)去るのを見たくないし、実際に去ることはないだろう」と話した。同社の所有権が米国外に移ることは「心証が良くない」とも指摘した。
石破首相も「買収ではなく投資だ。日本の技術を提供して良い製品をつくり、日本、米国、世界に貢献するUSスチールの製品が生み出されていくことに日本も投資する」と述べた。
日鉄はUSスチールの全株式を取得する計画だ。計画を変更する場合、日鉄は現行のUSスチールとの契約を解除する必要がある。トランプ氏と日鉄首脳の会談が大きな焦点となる。
トランプ氏は共同会見で「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と明言した。「首相と私は平和と安全を維持するために非常に緊密に協力していく。インド太平洋全域で力による平和を進める」と言明した。
【図・写真】日米首脳会談で握手する石破首相とトランプ米大統領(7日)=ロイター
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――首相、LNG輸入増は「国益」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 734文字 PDF有 書誌情報]
対米投資1兆ドル表明 いすゞ、3億ドル新工場計画
【ワシントン=黒沼晋】トランプ米大統領は7日(日本時間8日)の石破茂首相との首脳会談後の共同記者会見で、日本への液化天然ガス(LNG)の輸出を増やすと表明した。首相は「大きな国益だ」と評価した。日本の対米投資を1兆ドル(およそ150兆円)まで引き上げると明かした。
首脳会談はおよそ30分間で、その後の昼食会も含めて2時間弱にわたり協議した。会談には岩屋毅外相やバンス副大統領らも同席した。
両首脳は米国からのエネルギー調達を拡大すると合意した。共同声明には「米国の低廉で信頼できるエネルギーと天然資源を解き放ち、米国から日本へのLNG輸出を増加する」と盛り込んだ。
トランプ氏は「日本はまもなく歴史に残る記録的な量の米国産天然ガスの輸入を始める」と語った。「アラスカ州の石油・天然ガス事業に関する日米合弁事業について話し合っている」と紹介した。
首相は「トランプ氏の決断を非常に感謝する」と謝意を示した。「日本としてLNGのみならず、バイオエタノールやアンモニアという資源を安定的にリーズナブルな価格で提供される」と話した。
日本の対米投資額の残高は2023年時点で7833億ドル(およそ120兆円)ほどあり、19年以降、5年連続で世界トップを維持する。
首相は首脳会談でいすゞ自動車が「近く米国に工場を建設し、多くの雇用を作ると決定した」と発言した。トヨタ自動車の投資にも触れた。
いすゞは27年に米国でトラックの組み立て工場を建設する。投資額は3億ドル程度(およそ450億円)で、年産能力は5万台程度を見込む。
両首脳は経済と安全保障で協力を深めると確認した。人工知能(AI)や先端半導体の開発でも協力を進める。
みずほ銀窓口に学生アルバイト採用 人材確保へ まず内定者[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 670文字 PDF有 書誌情報]
みずほフィナンシャルグループ(FG)は、銀行の支店で窓口業務などを担う学生アルバイトの採用を始めた。まず内定者で試行し、早ければ2026年度から内定者以外の学生にも拡大する。大学生に業務を経験してもらうことで、将来の人材確保につなげる。
学生アルバイトを雇うのは大手行で初めて。銀行業務は専門性が求められ、重要な個人情報も扱うため、フルタイム勤務の社員以外では子育てを終えた元銀行員などのパート社員が一般的だ。
学生アルバイト採用の背景には優秀な人材の確保が難しくなっていることがある。本格導入後には学生に業務を通じて就職先の候補として考えてもらう。社員の働き方が育児休業や短時間勤務などで多様化し、支店運営で学生アルバイトの活用も必要だと判断した。
4月入社予定の内定者を対象に1月から試行を始めた。池袋支店などみずほ銀行の首都圏9支店で13人を採用した。入社までの3カ月間に原則週3日、1日4~6時間のシフトに入る。時給は1200円程度とした。
午前9時~午後3時の営業時間中はロビー対応や口座開設の受付業務、インターネットバンキングの照会対応をする。午後3時以降は管理者の補助として資料を作成したり、電話を受けたりする。顧客情報を扱うことが想定されるため、2日間の事前研修を実施し、支店では指導役を置く。
25年度も内定者で規模や期間を拡大して試行する。みずほ銀行の地方支店のほか、みずほ信託銀行やみずほ証券にも広げ、50人規模にする方針だ。効果があったと判断できれば、最短で26年度にも内定者以外の一般学生からの応募を受け付ける。
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――米「相互関税」導入へ 10日にも発表 相手国と同率課す[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 621文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米大統領は7日、高関税の貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」と呼ばれる措置を導入する考えを表明した。10日にも発表する。詳細には言及しなかったが貿易摩擦が激しくなる可能性がある。
トランプ氏は日米首脳会談後の記者会見で「ある国が多額の関税をかけるなら私たちも同じことをする」と述べた。「それが唯一の公平なやり方だ。向こうが課税するならこちらも課税する」と強調した。
例えばある国が米国からの輸入品に10%の関税をかけている場合、米国もその国の製品に対して同じ10%の関税をかけるとみられる。
トランプ氏は選挙戦中から「トランプ相互貿易法」の制定を公約に掲げていた。「米国が関税を低く設定しているのに外国は高く設定している」と主張し、不公平だと批判していた。
対象国は現時点では不明。トランプ氏や通商担当の閣僚候補者らは市場開放が進んでいない国として中国やインド、トルコ、ブラジルを名指ししてきた。
日本は工業製品では、化学分野などごく一部を除いてほぼ関税を撤廃済みだ。一方で農業分野ではなお関税が残されており、同分野では米国側から圧力を受ける可能性も否定できない。
トランプ氏は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名したが、国境管理の強化などで両国と合意し導入を1カ月延期した。中国には4日付で10%の追加関税を発動した。中国は10日から報復措置をとる方針を示した。
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――日鉄、トランプ氏に新提案 投資額積み増しか[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 233文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄が米USスチールの買収計画を巡り、7日までにトランプ米大統領に新たな提案をしたことがわかった。詳細は明らかになっていない。
関係者によると投資額の積み増しが含まれていたもようだ。トランプ氏の考えに影響を与えた可能性がある。
USスチールの買収額は141億ドル(約2兆1千億円)、買収後の新たな設備投資は約27億ドルを見込む。日鉄はこれまでも鉄鋼労組や米政権の理解を得ようと設備投資などを積み増してきた。
日鉄は新たな提案について「コメントできない」とした。
いじめはなぜ察知しにくいか。それはある一定の順序にしたがい巧妙に進むからだという。孤立化、無力化、透明化(春秋)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 560文字 PDF有 書誌情報]
いじめはなぜ察知しにくいか。それはある一定の順序にしたがい巧妙に進むからだという。孤立化、無力化、透明化。「ここに書けば政治屋が悪用するのではないかとちょっと心配なほどである」。精神科医の中井久夫さんは自著「アリアドネからの糸」にそう書いた。
▼標的をさだめ、誰かがマークされたと周知する。そうすると狙われなかった者がほっとするのだ。その上でターゲットがいかにいじめられるに値するかをPRする。反撃すれば過剰なまでの懲罰が加えられ、だれも味方にならないことを繰り返し味わわせる。やがていじめは透明化し、傍観者たちの目に「見えなく」なる。
▼「彼をいじめ返してほしい」。テレビの取材でカナダの国民が自国政府に訴えていた。関税をかけるぞ。米国のトランプ大統領に脅されているからだ。「標的」は増える一方だ。先日は新たな大統領令に署名した。トランスジェンダーの選手を女子スポーツに参加させない。2028年のロサンゼルス五輪にも影響しよう。
▼日本の石破茂首相との首脳会談はまずは成功と評される。関税の経済的威圧はとりあえずなかった。「同盟国を100%守る」の言葉に首相は胸をなで下ろしたろう。が、信頼をえたからこそ傍観はいけない。法や倫理にかなうか、正当か。ときに理不尽で排他的な超大国トップの発言や行為を世の「常識」とさせぬよう。
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」 尖閣の防衛義務を確認[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1492文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】石破茂首相とトランプ米大統領の7日の首脳会談は日米の安全保障協力を維持・強化する方針を示した。米国の核兵器を含む戦力で同盟国を守る「拡大抑止」のもと、米新政権からも東アジアの安保に関与していくとの言質を得た。
日本は「応分の負担」として防衛力のさらなる強化を求められる可能性はある。
両首脳が会談後に発表した共同声明で、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を沖縄県・尖閣諸島に適用すると強調した。2014年4月に当時の安倍晋三首相との会談でオバマ大統領が述べて以来、維持してきた表現だ。
中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が武力統一の可能性を否定しない台湾に関し、共同声明は従来通り「台湾海峡の平和と安定の重要性」を指摘した。今回新たに「力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対」と表明した。
台湾については外交・安保政策で対中強硬の主張を鮮明にするトランプ政権との間でどんな考え方を示すかが注目されていた。台湾海峡の重要性に触れつつ、中国の動きを念頭に置いた表現を加えた。
日米両国は同盟強化の方針を基盤に、インド太平洋地域で抑止力と対処力の向上を進めている。自衛隊と米軍が即応体制を取るために作戦などを共有する指揮統制の連携や、防衛装備の共同開発を通じた協力がある。
トランプ氏は会談後の共同記者会見で「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と主張した。「首相と私は平和と安全を維持するために非常に緊密に協力していく。インド太平洋地域で『力による平和』を進める」とも語った。
トランプ氏から「日本の防衛への米国の揺るぎない関与」を引き出したのは成果の一つだ。中国は軍事力を不透明な形で急拡大し、最先端の戦闘機や艦艇の数を東シナ海周辺で増やしている。核弾頭の保有数は米軍の従来の想定を上回り、30年までに1000発を超えるとみられている。
日米が共同声明で「抑止」すると触れたように、ウクライナ侵略後のロシアと北朝鮮の軍事協力も懸念材料だ。サイバーや宇宙といった新領域の防衛課題にも対処しなければならない。北朝鮮の「完全な非核化」にも日米で関与していく。
安保で同盟国に「応分の負担」を求めるトランプ氏は、自主防衛の強化や米国製の防衛装備品の購入などを見返りとしてディール(取引)する傾向がある。北大西洋条約機構(NATO)加盟国には国防費を国内総生産(GDP)比で5%に高めるよう求めている。
今回の会談でトランプ氏が日本に新たな要求をした可能性はある。米側は共同声明で日本が27年度までに防衛費をGDP比で2%に高める目標などを「好ましい」と表現したうえで「27年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメント(関与)を歓迎」と強調した。
首相は日本の自主防衛を強化すべきだと主張し、必要であればさらに防衛費を増やす見通しに言及したことがある。日米安保条約に定める米国の対日防衛と日本の基地提供義務という日米の役割分担の見直しもかねて指摘していた。
共同会見ではトランプ氏から「今日の協議によって(日本の防衛費が)さらにかなり増える」との発言が出た。日本に対外有償軍事援助(FMS)として10億ドル(およそ1500億円)の装備品売却を承認したとも明らかにした。
在日米軍の駐留経費の日本負担分の交渉は26年後半ごろが山場となる。首相は共同会見で現在の日本の取り組みを説明したと触れるにとどめた。
【図・写真】ホワイトハウスでトランプ米大統領(奥左)の出迎えを受ける石破首相(7日、ワシントン)=共同
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」――中国にらみ日本「厚遇」 トランプ氏、防衛費増要求の可能性[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1443文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領は就任後、イスラエルに次いで2番目にホワイトハウスへ招く外国首脳として石破茂首相を選んだ。初対面の首相を招待したのは、最大の脅威と位置づける中国の抑止のため個人的な関係を超えた日本の戦略的価値を優先した判断だった。
「石破首相をお迎えできて光栄だ。彼はとても尊敬されている男で、日本国民は彼のことがとても好きだ」。トランプ氏は7日、ホワイトハウスでの会談冒頭に首相と笑顔で握手し、公の場で初めて石破氏の名前を口にした。これまでは「日本の首相」と言及するだけだった。
安倍氏に言及
会談前は第1次政権で「ドナルド・シンゾー」と呼び合う個人的な関係を築いた安倍晋三元首相に触れる場面が目立った。
安倍氏は第1次政権でゴルフをともにするなど親密な関係を築き、欧州など他の国のリーダーもトランプ氏との付き合い方について安倍氏に助言を求めたほどだった。
外交儀礼にこだわらず批判を受けるリスクをとって面会した外国首脳は第2次政権でも厚遇している。2024年11月の大統領選前にトランプ氏の私邸を訪れたアルゼンチンのミレイ大統領は1月20日の大統領就任式に招待された。
大統領就任後に最初に会談した外国首脳となったイスラエルのネタニヤフ首相も24年7月にトランプ氏の私邸を訪ねた。
日本政府はトランプ氏の当選直後、石破首相が南米訪問後の同11月中旬に訪米して首脳会談できないか探った。就任前だったトランプ氏側は民間人が米政府の外交問題で外国政府と交渉することを禁じた法律を理由に断ったが、イタリアのメローニ首相らとは対面で会った。
第1次政権の元高官によると、トランプ氏は周辺から24年10月の衆院選の結果「日本の与党は少数与党になった」と耳打ちされた。「トランプ氏は弱い指導者を好まない」(同元高官)とされ、首相との面談は優先順位が高くなかったとみられる。
今回の首脳会談が実現したのは外交・安全保障政策を担う第2次政権の陣容と無縁ではない。対中国強硬派がそろい、経済や技術などの分野も含め中国は「これまで直面した中で最も強力で危険な敵」(ルビオ国務長官)との認識が広がる。
米政府関係者は「トランプ氏も中国と取引する危険性や、中国依存を減らしたサプライチェーン(供給網)強化には日本の存在が欠かせないとの認識を強めている」と強調する。「トランプ新政権は前政権より強い姿勢で中国に対抗する」と言う。
米ハドソン研究所のケネス・ワインスタイン日本部長は「石破氏は世界で最も影響力のある人物と真っ向から対峙し、自身の存在をトランプ氏に強く印象づけた」と指摘。「中国や北朝鮮の抑止へ協力を拡大できる大きな潜在力につながる」と語る。
力による平和を
首脳会談後、トランプ氏は首相と臨んだ共同記者会見で「友人であり同盟国である日本を守るために米国の抑止力を100%使う」と発言し、こう付け加えた。「首相と緊密に協力し平和と安全を維持していく。インド太平洋全域で『力による平和』を唱える」
トランプ氏は石破氏との初の会談でインド太平洋への関与を明言した。
日本が防衛費を27年度までに国内総生産(GDP)比で2%にする方針を評価したうえで「今日の協議によって、さらにかなり増える」と語り、日本にさらなる努力を促した。
初対面では個人的な信頼関係の醸成を優先する――。7日の会談で基本認識をすり合わせた日米首脳の一段と強固な関係が威圧的な行動を続ける中国への抑止力になる。
トヨタ佐藤社長とコマツ小川社長 経団連副会長に登用へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 578文字 PDF有 書誌情報]
経団連は新任の副会長にトヨタ自動車の佐藤恒治社長(55)を登用する人事を固めた。トヨタ出身者は2021年まで務めた早川茂副会長(71)以来となる。かねて待望論のあった豊田章男会長(68)の起用は見送る。コマツの小川啓之社長(63)も経団連副会長に登用する。
10日の会長・副会長会議で内定し、5月29日の定時総会で就任する。任期は原則2期4年になる。経団連は次期会長に金融機関出身で初となる筒井義信・日本生命保険会長(71)を選んだ。会長を支える副会長に製造業の経営者を厚く配置し、バランスをとる。
経団連の十倉雅和会長(74、住友化学会長)は自動車産業を「日本の数少ないリーディング産業だ」と評する。現在は20人の副会長に自動車産業の出身者がいない。早川氏の経団連審議員会副議長の任期満了を機にトヨタからの副会長起用を打診していた。
副会長の任期満了を迎える日立製作所の東原敏昭会長(69)と日本製鉄の橋本英二会長(69)はいずれも審議員会副議長となり、引き続き経団連活動に関与する。
審議員会の議長・副議長は会長の諮問に応えて重要政策の方向性などを助言する。会長に次ぐ「ナンバー2」の審議員会議長を担う冨田哲郎・JR東日本相談役(73)の任期は26年までで、東原氏や橋本氏の人事は次期議長選びをにらんだ配置となる。
【図・写真】小川氏
【図・写真】佐藤氏
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」――為替「財務相間で議論」 首相、緊密な連携を要請[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】石破茂首相は7日、為替を巡る問題に関し「第1次トランプ政権時と同様に専門家の日米財務相の間で緊密な議論を継続する」と述べた。日米首脳会談後の共同記者会見で説明した。
トランプ氏は1次政権で通貨安誘導を制限する為替条項を唱えた経緯があり、トランプ氏からの直接的な介入を避ける狙いがあるとみられる。
首相は首脳会談後、ベッセント米財務長官とも面会し、経済分野の日米協力などについて意見交換した。首相から為替について加藤勝信財務相との緊密な連携を改めて要請した。
加藤氏とベッセント氏は首脳会談に先立つ1月29日にオンラインで協議した。為替についても両国間で緊密に話し合っていくことを確認していた。
トランプ氏に信頼高める行動促せ(社説)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1773文字 PDF有 書誌情報]
いざというとき、米国をどこまで頼りにできるのか。7日の石破茂首相とトランプ大統領の初顔合わせは、こんな不安をある程度はぬぐう結果になった。
ウクライナ戦争や中東危機などで国際秩序は揺らぎ、世界は歴史的な転換点にある。にもかかわらずトランプ氏自身が国際ルールを無視した言動で混乱を増幅させ、米国への信頼を損ねているのが現状だ。日本は会談の成果を足がかりに、米国との同盟強化はもちろん、世界の安定に資するようトランプ氏から責任ある行動を引き出していかなければならない。
防衛力強化は主体的に
大統領就任から2週間あまりのトランプ氏がホワイトハウスに迎えた外国首脳は首相で2人目だ。首相は就任後初の訪米となる。
トランプ氏は共同記者会見で「米国の抑止力、能力で同盟国を100%守る」と明言した。歴代の米大統領が当然視してきた同盟の基本的な原則を、カナダなど同盟国すら威圧してきたトランプ氏と改めて確認する意義は大きい。
同盟の中核をなす安全保障協力で、米国の核兵器を含む戦力を用いて日本を守る「拡大抑止」の強化をうたったのも妥当だ。中国の急速な軍拡や北朝鮮の核・ミサイル開発の加速といった厳しい東アジアの安保環境をみれば、日本は守りの多くを米国に委ねざるを得ない現実がある。
もっとも、それは自助努力があってこそだ。首相は2027年度に防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に増やす取り組みを説明した。それ以降も防衛力を強化する日本の方針を米国は歓迎すると共同声明に記した。
トランプ政権には、同盟国は国防費をGDP比5%に引き上げるべきだとの意見もある。首相が「増額は米国に言われてではなく、自ら判断すべきものだ」と主張したのは当然だ。防衛力強化の進捗は不断の検証が欠かせないが、数字ありきであってはならない。
自由で開かれたインド太平洋の堅持を確かめたのはひとまず安心材料といえる。その一環で、日米に韓国、オーストラリア、フィリピンといった米国の同盟国を加えた協力の枠組みの継続を打ち出したのは歓迎したい。
2国間の取引を重視するトランプ氏が、こうした複数国による連携にどれだけ関心を寄せているのかはなお不透明な部分が多い。日本は同志国と手を携え、米国を積極的に後押しすべきだ。
共同声明は中国の東シナ海などでの挑発的な行動を批判し、台湾問題で力による一方的な現状変更の試みに反対すると明示した。中国との関係はこうした抑止に加え対話が欠かせない。米中、日中いずれも、首脳レベルを含めて建設的な話し合いを重ねてほしい。
双方に実利をもたらす経済協力は活発に進めるべきだ。その一例は液化天然ガス(LNG)の対日輸出の増加で、日本のエネルギー安保にも資する。
首相は23年時点で8千億ドル(約120兆円)ほどの対米投資を1兆ドルに増やすと約束した。投資や雇用の拡大を求めてきたトランプ氏にとって、日本製鉄によるUSスチールの買収計画も歓迎すべき案件のはずである。会見では「買収ではなく投資をすることで合意した」と説明したが、具体的な内容は明らかではない。日米双方が納得できる中身を期待する。
国際協調の重要性説け
防衛費や在日米軍駐留経費の大幅な増額のように、日本側が事前に警戒していたトランプ氏からの無理な注文は今のところみあたらない。ただ、これで一安心とは言い切れない。対日貿易赤字の是正に向け、トランプ氏が関税の発動をちらつかせたのがその証左だ。
トランプ氏の米国第一主義には、グローバル化に取り残された白人労働者層を中心に強い支持がある。ただ関税で自らの要求を押し通す手法は中国の経済的威圧となんら変わらない。保護主義は米国も打撃を受けるということをトランプ氏は肝に銘じるべきだ。
両首脳の相性を心配する声もあったが、トランプ氏は「非常に強い人物だ。尊敬している」と首相を持ち上げた。少なくとも様々なテーマを率直に話せる信頼関係づくりの一歩にはなったのではないか。トランプ氏に是々非々で対応すべきなのは言うまでもない。
その中には日米同盟や自由貿易の重要性はもちろん、トランプ氏が背を向ける気候変動や公衆衛生といったグローバルな課題も含まれる。米国なくしてあり得ないこれらの問題の解決の必要性を説き、米国を国際協調につなぎ留めるのも日本の役割である。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談 トランプ氏、日鉄と会談へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1493文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄の米USスチール買収交渉が再び動き出す可能性がでてきた。トランプ米大統領は7日、「買収ではなく、投資で合意した」と表明した。今後、米政府と協議することになるが、「投資」が何を示すかは明らかになっていない。玉虫色の内容といえ、交渉の先行きは依然として不透明だ。(1面参照)
トランプ氏は日米首脳会談後の記者会見で「買収」は何度も否定し、「投資」だと話した。「投資は大好きだ」としたが、その真意は不明だ。
首相周辺は「日鉄側に『買収』という言い方をやめて投資案件なんだと強調すべきだと促してきた」と明かす。会談の同席者の一人は「日本側の説明がトランプ氏に響いたのだろう」と手応えを語った。
経済産業省幹部は8日、「買収と投資の差はつめていない。どちらか決めない方がいい。話としては次につながった、ということだ」と説明した。日鉄は8日、コメントを出さなかった。
トランプ氏は来週に日鉄首脳と会う機会を持つとしており、日鉄は幹部が訪米して協議するとみられる。トランプ氏は日米首脳会談を前にUSスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)とも面会している。
2023年12月に発表した買収計画は、25年1月にバイデン前米大統領が中止命令を出して暗礁に乗り上げていた。トランプ氏は24年の大統領選の最中から買収計画に反対姿勢を示してきた。
日鉄の計画は北米子会社を通じてUSスチール株を1株55ドル(約8300円)で全株取得し、完全子会社にする内容だ。
USスチールが米国の象徴的な企業であることを踏まえ、買収完了後に北米子会社とUSスチールを合併し、USスチールの社名やペンシルベニア州の本社所在地も残す予定にしている。トランプ氏はUSスチールが米国から「去るのを見たくないし、実際に去ることはないだろう」と話した。
日鉄は6日の決算記者会見で買収方式の変更可能性について問われた際、森高弘副会長兼副社長が「スキームを変える選択肢はない。このスキームにフォーカスしてなし遂げる」と答え、「本件は当社の資金と技術力でUSスチールを強くする、USスチールに最高の選択肢だ」と話していた。
7日のトランプ氏の発言について「USスチールを成長させるための投資だということで理解を得た」(幹部)との認識を示すが、トランプ氏の真意はつかめていない。
ただ、仮に協議の結果、出資比率の変更など買収計画を変更する場合、日鉄とUSスチールは現行の契約を破棄するとみられる。再契約しても、改めてUSスチールの株主総会の承認や米当局の審査が必要になる可能性もあり、日鉄の北米事業の成長戦略は時間を要することになる。
買収計画に反対している全米鉄鋼労働組合(USW)のデービッド・マッコール会長は7日、「組合には両社からも政権からも連絡はなかった。日鉄がUSスチールに関心を持ち続けることへの懸念は変わらない」と声明を出した。
トランプ氏は民間企業へも「ディール」を迫る姿勢が目立つ。1月には中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」のサービスを米国で禁じる法律の発動を猶予する大統領令に署名した。米国側が50%を持つ合弁形態なら存続を認める。
法案を成立させたバイデン前政権から一転、容認姿勢を示した。トランプ氏は「事業には1兆ドルの価値があるが、私と取引しなければ無価値だ」と語った。中国政府が米企業との合弁を認めない場合は「中国に関税をかけることだってできる」とも述べた。
【図・写真】首脳会談後の共同記者会見に臨む石破首相とトランプ米大統領(7日、ワシントンのホワイトハウス)=共同
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――金メッキ時代の始まりか 政策報道ユニット長 奥村茂三郎[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1192文字 PDF有 書誌情報]
「首脳会談に失敗なし」という。共同声明で「日米関係の新たな黄金時代」をうたった石破茂首相とトランプ米大統領の初顔合わせも例に漏れず「成功」との受け止めが多い。だが、輝いてみえるのは表面だけ、と疑う冷めた目も必要だ。
そもそも「成功」は「期待値の低さ」の裏返しでもある。訪米前の首相は「ゴルフ外交」も駆使してトランプ氏と「各国首脳で最も良好な個人的関係」(ボルトン元米大統領補佐官)を築いた安倍晋三元首相と散々、比べられ、不安視された。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のニコラス・セーチェーニ上級研究員は「予測不可能なトランプ氏に対して現状を維持するだけでも『成功』といえる」と話す。なかでも安全保障分野で「日本を100%守るという言質を取った意義は大きい」と評価するが、現状の追認にすぎない。
経済政策の面から進展によく目を凝らす必要があるのは(1)USスチール買収(2)関税(3)1兆ドル投資――の3つの論点だろう。なかでも「買収ではない投資」(首相)をめぐるUSスチールの問題は予断を許さない。
トランプ氏は日本製鉄を「日産」と3回言い間違えた末、こう述べた。
「彼らは購入(purchase)よりむしろ投資を検討している」
「彼らはUSスチールを所有(own)するのではなく、USスチールに多額の投資をすることで合意している」
企業買収に定評のある米法律事務所によると「purchaseは法律用語でも会計用語でもない曖昧な言葉」だ。しかし「日本製鉄の出資が50%を超えて連結子会社になればトランプ氏もpurchaseでないとは言いにくい」(A&Oシャーマン日本代表の池田祐久氏)。USスチールの全株式を取得する日鉄の計画は修正を迫られることになる。
週明けにも詳細を公表するという「相互的関税」もくせ者だ。各国が米国製品に課しているのと同水準の関税を新たに掛けることが柱となる。日本も高関税の農業分野を中心に難しい国内調整を迫られる。
「対米投資1兆ドル」も今後の火種となる。
戦後の日米外交史に詳しい帝京大専任講師の山口航氏は、首脳会談について(1)抽象的な同盟関係を体現する象徴的機能(2)個人的な信頼関係の構築や交渉の実質的機能――という2つの機能があると指摘する。
両首脳は時折、冗談も交じる穏やかな雰囲気で記者会見をこなした。核兵器を含む米軍の戦力で日本を守る「拡大抑止」や沖縄県・尖閣諸島への日米安全保障条約の適用など同盟強化も再確認した。山口氏はこの2つの観点から今回の会談を「成功」と評価するが、本当の試練は2回目以降の会談にあるという。
「日本の対米投資1兆ドル」「米国の対日貿易赤字1000億ドルの削減」などの数値目標は、初会談ならば「成功」と見えなくもないが「今後は会談をするたびに検証を迫られる」(山口氏)。「金メッキ」がいつはがれるかはわからない。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――首相、関税回避へ「貢献」強調 対米投資1兆ドル/LNG輸入拡大[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 942文字 PDF有 書誌情報]
米、貿易赤字の縮小迫る
石破茂首相は日米首脳会談で対米投資を1兆ドル(約150兆円)に引き上げると表明するなど米国経済への「貢献」を強調した。トランプ政権が検討する追加関税を回避する狙いがあった。米国産の液化天然ガス(LNG)の購入も拡大し、米国の対日貿易赤字の縮小につなげる。
懸案だった日本製品への追加関税導入について、トランプ氏は会談後の記者会見で「あまり話し合わなかった」と述べた。一方で、会談では対日の貿易赤字を「解消しないといけない」と問題視する姿勢を見せた。
米商務省によると、赤字額は2024年に684億ドルに上る。第1次トランプ政権発足時の17年と比べて横ばいで赤字幅は中国や欧州連合(EU)、メキシコより小さい。相対的に目立たないものの日本側は追加関税の発動を警戒していた。
対日赤字の縮小を視野に、会談では米国産LNGの輸入拡大で合意した。共同声明には「双方に利のある形で、米国から日本へのLNG輸出を増加する」と盛り込んだ。トランプ氏は「日本は間もなく歴史に残る記録的な量の輸入を始める」と語った。
日本はLNGのほぼ全量を輸入し、火力発電所や都市ガスで利用している。米国産の輸入量はオーストラリア、マレーシア、ロシアに続いて4番目に大きく全体の8%程度を占める。輸入が増えれば、安定調達に向けた多角化につながる。首相は記者会見で「日本としてLNGのみならず、バイオエタノールやアンモニアという資源を安定的にリーズナブルな価格で提供されるのは大きな国益だ」との考えを示した。
22年のウクライナ危機後に欧州勢のLNG需要が急速に高まった影響で、世界的に需給は逼迫した。ただ、足元で「不足感はとくに感じない」(日本のLNG輸入業者)とする見方は多い。LNGを購入するのは民間企業で、価格や転売の可否、契約更新のタイミングなどが焦点となる。
米国側が挙げたアラスカのLNG開発も、見極めが必要といえる。米国はアラスカに440億ドルを投じ、北部のガス田と南部の港をパイプラインで結ぶ計画をもつ。日本政府内には実現性に加え、開発コストがLNG価格に転嫁されないか不安視する声が聞かれる。現状よりも高い価格で調達することになれば、国内の電気料金などが上昇する恐れがある。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――米の「相互関税」案、日本は農産品や車警戒[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 545文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領が貿易の相手国と相互に同様の関税を課す措置の導入を10日にも公表すると表明した。ある国が米国からの輸入品に10%の関税をかけている場合、米国もその国の製品に10%をかけるような「相互的な関税」とみられる。
日米間の関税は2020年に発効した日米貿易協定によって削減が進んだ。米国から日本への輸入はコメや砂糖など一部の品目を「聖域」として交渉対象から除外した。米国は日本から輸入する自動車や同部品を交渉課題として残した。
政策研究大学院大学の川崎研一教授が25年の貿易額推計をもとに日米間の実効関税率を試算したところ、日本は平均3.2%、米国は同1.4%だった。日本の関税の6割程度は農産品が占める。
部門別に見ると、日本側はコメの204.3%や肉類の23.3%が大きい。米側で日本の影響が大きいのは輸入額に占める比率が高い自動車に関する税率1.9%だ。
「相互的な関税」の考え方に基づけば、米国が日本から輸入する農産物の関税率を引き上げる可能性がある。
自動車は日本側の関税率がすでに0%になっている。トランプ氏の発言の趣旨が品目ごとに同水準の関税率にすることなら対象となりにくい。一方で、農産品の税率差を自動車など別の品目の税率引き上げで埋める場合は影響を避けられない。
日米首脳会談 唯一の同盟国と結束確認(きょうのことば)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 466文字 PDF有 書誌情報]
▽…日本の首相が米国の大統領と日米同盟の結びつきなどを確認し合う機会。米国は日本の唯一の同盟国で歴代首相は他国以上に大統領との関係を重視してきた。互いの国を訪問するだけでなく、主要7カ国首脳会議(G7サミット)といった国際会議の合間を縫って会談を重ねてきた。安全保障や経済に関する議題に時間を割くことが多い。
▽…会談後は両首脳間で一致した認識や合意内容を共同声明にまとめるのが通例だ。一般的に法的拘束力を持たず条約ほどの縛りはないものの、両国の協力の方向性や約束事を内外に示すため道義的な効力がある。日本にとって米国との共同声明は政策づくりの大きな指針となる。米ホワイトハウスは今回「Joint Leaders’ Statement」として公表した。
▽…安倍晋三元首相とオバマ元大統領は2014年4月の会談で、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を沖縄県・尖閣諸島に適用すると確認した。菅義偉元首相とバイデン前大統領は21年4月の会談時の共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」を指摘し、52年ぶりに台湾問題に言及した。
日米首脳会談、私はこう見る――日米共同声明の全文[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 2924文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳共同声明の全文は次の通り(和文は外務省の仮訳)。
本日、石破茂首相とドナルド・J・トランプ大統領はワシントンDCで最初の公式会談を行い、自由で開かれたインド太平洋を堅持するとともに、暴力の続く混乱した世界に平和と繁栄をもたらす、日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認した。
■平和のための日米協力 両首脳は、日米安全保障条約の下での2国間の安全保障・防衛協力がかつてないほど強固になっていくことへの共通の願望を表明し、日米同盟がインド太平洋及びそれを超えた地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けることを強調した。
日本は日本の防衛力の抜本的強化への揺るぎないコミットメントを改めて表明し、米国はこれを歓迎した。
米国は、核を含むあらゆる能力を用いた日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを強調した。両首脳は日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認し、尖閣諸島に対する日本の長きにわたり、かつ平穏な施政を損なおうとするあらゆる行為への強い反対を改めて表明した。
日本は日米安全保障条約及び日米防衛協力のための指針に沿って、平時から緊急事態に至るあらゆる状況への切れ目のない対応によりインド太平洋地域の平和及び安全を維持していく上での自らの役割を再確認した。これは2015年の平和安全法制により一層可能となり日米同盟の抑止力と対処力を強化している。
両首脳は一層厳しく複雑な安全保障環境に対処すべく自衛隊及び米軍のそれぞれの指揮・統制枠組みの向上、日本の南西諸島における2国間のプレゼンスの向上、より実践的な訓練及び演習を通じた即応性の向上、拡大抑止の更なる強化並びに同盟のサプライチェーン及び海洋を含む日米の防衛産業力を強化する共同生産、共同開発及び共同維持整備を含む防衛装備・技術協力の推進によるものを含む防衛・安全保障協力の向上を通じ、日米同盟の抑止力・対処力を更に強化していく意図を有することを確認した。
日米は民生宇宙並びに航空、科学及び両国の宇宙飛行士が参加する国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー10ミッションや、アルテミス計画の将来のミッションでの月面探査を含む有人探査に係る強力なパートナーシップを継続する意図を有する。
日米はまたAI(人工知能)及び情報共有を深化するための安全かつ強靱(きょうじん)なクラウドサービスなどの新技術の活用によるものを含むサイバー空間の分野における2国間の安全保障協力を拡大する意図を有する。
米国は日本の防衛予算増加の好ましい傾向により下支えされた27年度までに日本を防衛する主たる責任を確固たるものとする能力を構築すること、そしてこの重要な基盤の上に27年度より後も抜本的に防衛力を強化していくことに対する日本のコミットメントを歓迎した。
両首脳は抑止力を維持し、地元への影響を軽減するため辺野古における普天間基地代替施設の建設及び同基地の返還を含む沖縄統合計画に従った在日米軍再編の着実な実施が極めて重要であることを確認した。
両首脳は上記で言及した協力を速やかに実施するため、それぞれの外務・防衛担当閣僚に対して、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を早期に開催するように指示した。
■成長と繁栄をもたらす日米協力 両首脳は経済安全保障に関するものを含む2国間の経済協力が同盟協力の不可欠な一部を成すことを確認した。緊密な経済パートナーとして、日米は、互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出している。両国の産業は、相互のサプライチェーン(供給網)において極めて重要な役割を果たし続ける。
経済関係の強化に向けた揺るぎない進路を示し、この経済パートナーシップを新たな次元に引き上げるため、両首脳は2国間のビジネス機会の促進並びに2国間の投資及び雇用の大幅な増加、産業基盤の強化及びAI、量子コンピューティング、先端半導体といった重要技術開発において世界をけん引するための協力、経済的威圧への対抗及び強靱(きょうじん)性構築のための取り組みの強化、自由で公正な経済秩序に支えられるインド太平洋地域の成長の共同での促進を追求する。
両首脳はまた、輸出管理を通じたものも含む重要機微技術の一層の促進及び保護並びにサプライチェーンの強靱(きょうじん)性の強化のため、政策を整合させるための議論を継続することを決意した。
両首脳は経済的繁栄を支える渡航制度の完全性へのコミットメントを共有し、技術窃取、犯罪者による渡航及び不法移民に対処するため、渡航者の審査及び日常的かつ安全な情報共有に関する取り組みを強化する意図を有する。
両首脳は米国の低廉で信頼できるエネルギー及び天然資源を解き放ち、双方に利のある形で、米国から日本への液化天然ガス(LNG)輸出を増加することにより、エネルギー安全保障を強化する意図を発表した。
両首脳はまた、重要鉱物のサプライチェーンの多角化並びに先進的な小型モジュール炉及びその他の革新炉に係る技術の開発及び導入に関する協力の取り組みを歓迎した。
両首脳は担当の関係閣僚に対しこれらの共通の目標を達成するための日米経済協力を強化するよう指示を出した。
■インド太平洋地域における日米連携 両首脳は厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け絶え間なく協力していく決意を表明した。
そうした協力の一環として、両首脳は日米豪印「Quad(クアッド)」、日米韓、日米豪、日米比といった多層的で共同歩調のとれた協力を推進する意図を有する。これらの関係を通じ、日米及び同志国は第三国におけるオープンRAN(ラン)展開を含む地域への質の高いインフラ投資をもたらすことができる。
両首脳は、中国による東シナ海における力または威圧によるあらゆる現状変更の試みへの強い反対の意を改めて表明した。両首脳は南シナ海における中国による不法な海洋権益に関する主張、埋立地形の軍事化及び威嚇的で挑発的な活動に対する強い反対を改めて確認した。
両首脳は国際社会の安全と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を強調した。両首脳は両岸問題の平和的解決を促し、力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対した。また両首脳は国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明した。
両首脳は北朝鮮の核及びミサイル計画の進展への深刻な懸念及びこれらに対処することの必要性を表明するとともに、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを改めて確認した。
日米はまた、北朝鮮の悪意のあるサイバー活動や拡大する北朝鮮とロシアとの間の軍事協力を抑止し、これらに対処する必要性を強調した。日米はさらに、北朝鮮に対応し、地域の平和と繁栄を堅持する上での日米韓の3カ国パートナーシップの重要性を確認した。
日本は拉致問題の即時解決を実現するとの決意を改めて表明し、米国はそれを支持した。
■来日の招待
トランプ大統領は石破首相からの近い将来における公式訪問の招待を受け入れた。
日米首脳会談、私はこう見る 自動車関税、懸念残る/対日赤字削減に重点/ルールの重要性再確認[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1883文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相とトランプ米大統領は7日(日本時間8日)、ワシントンのホワイトハウスで会談した。識者に共同声明の内容や日米関係の今後などについて聞いた。安全保障面の懸念が払拭できたと評価する声があった。経済面では関税の問題などで課題を残した。(1面参照)
自動車関税、懸念残る 同志社大准教授 三牧聖子氏
会談前は石破茂首相とトランプ米大統領の関係に関しては懸念が大きかった。2024年11月の米大統領選でトランプ氏が当選を確実にした直後の電話協議では他国の首脳と比べても短い5分ほどで終了したのに加え、第1次政権下でのトランプ氏と安倍晋三元首相との個人的な関係との比較もあった。
首相はこうした懸念を払拭するようなトランプ氏との会話ぶりを見せた。トランプ氏が具体的に日本に何ができるのかを聞きたいという点を踏まえ入念に準備し対応した。トランプ氏からも好意的な感じがみられた。
安全保障分野では満額回答を得られたと思う。対中抑止を念頭に米国が100%コミットするとの発言や日米安全保障条約第5条の沖縄県・尖閣諸島への適用など、日本がほしかった言葉をトランプ氏から引き出した。
経済面に関しては懸念が残る。トランプ氏は自動車に対する関税については「常に検討課題だ」と明言した。同氏はカナダなどへの姿勢にみられるように同盟国(相手)でも例外を設けず米国に産業を取り戻す方針だ。
首相は日本の対米直接投資について1兆ドル(約150兆円)に引き上げると表明した。トランプ氏がどう理解するか次第であるものの、米国の産業や経済に貢献していたとしても関税に関して日本を例外にするという様子はみられない。
(小林拓海)
対日赤字削減に重点 米ブルッキングス研究所アジア政策研究センター長 ミレヤ・ソリス氏
トランプ米大統領は関税の最後通告を突きつけるのではなく、米国の対日貿易赤字を削減するステップに重点を置いた。トランプ氏が石破茂首相を「強い指導者」と支持し、日本の防衛への関与を保証したことは日本にとって大きな勝利だったと考える。
アラスカの液化天然ガス(LNG)開発での協力も発表した。トランプ氏は貿易赤字の削減を望んでおり、日本によるエネルギー購入の増加は経済分野での相互補完性、つまり「ウィンウィン」の関係を強調できる魅力的な提案といえる。
日本による自動車工場の建設やUSスチールへの投資といった直接投資の拡大、防衛装備品の購入など経済の相互補完性は記者会見で繰り返し言及されたテーマだった。
日本側が日本による同盟への貢献の「質」と、米国が目的を達成する上で日本がいかに重要なパートナーであるかを強調すべきだと考えていた。首相はそれに成功したと思う。
首相は日本の対米投資を1兆ドルまで引き上げると表明し、トランプ氏が好むシンプルな数字を示した。
日本が地域の安定に貢献することで米国が中国の権勢を抑えて地域での影響力を維持し、紛争も防ぐことができる。日本が米国の目的を後押しする方策を提示していけば、ポジティブな関係を築くことができる。
(ワシントン=芦塚智子)
ルールの重要性再確認 ストラトベースADR研究所代表ディンド・マンヒット氏
トランプ米大統領は「米国の抑止力・能力を使い同盟国を100%守る」と表明した。共同声明に盛り込んだ日米両国の安全保障分野での協力はインド太平洋地域の平和と安定、成長と繁栄を確保するため日米同盟が戦略的に重要だということを反映している。
南シナ海での中国による違法な海洋権益の主張や挑発的な活動に強く反対すると両首脳が再確認したことは大きい。ルールの重要性を訴えることで、既存の秩序を重視するフィリピンのように多くの国が肯定的に受け止めるだろう。
世界は日米が主導する自由な国際秩序を支持する勢力とそれを弱体化させる勢力に分かれるかもしれない。トランプ氏が相互関税に言及したのは米国の強さを誇示し、自国の国益と指導力を脅かす国々に挑んでいるように映った。
ルビオ国務長官はフィリピンへの防衛義務は「鉄壁だ」と表明した。米比関係は政権交代があっても変わらず強固だ。インド太平洋地域は地政学、地経学的な重要性から世界の関心が高まっている。トランプ政権にはこの地域に焦点を当て続けてもらいたい。
共同声明では日米豪印、日米韓、日米比など複数国で構成する「ミニラテラル」の協力を推進すると明記した。日米の首脳には重層的な分野で協力を深めてほしい。
(マニラ=藤田祐樹)
【図・写真】三牧聖子氏
【図・写真】ミレヤ・ソリス氏
【図・写真】ディンド・マンヒット氏
ロシアGDP、昨年4.1%増 軍需けん引、今年は減速か[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 693文字 PDF有 書誌情報]
ロシア連邦統計局が7日発表した2024年の実質国内総生産(GDP、速報値)は23年に比べて4.1%増加した。ウクライナ侵略に伴う軍需などがけん引し、2年連続のプラスとなった。侵略の長期化を背景にインフレが続くことに加え経済制裁も強まり、25年は成長鈍化が見込まれている。
経済発展省によると製造業が8.5%増となった。軍需関連とみられる化学や機械、冶金などが伸びた。非製造業では小売りなども伸びが続いている。
ロシアのウクライナ侵略は24日で開始から丸3年となる。軍需産業では兵器や弾薬を増産する動きが加速し戦時経済をけん引している。ベロウソフ国防相は2024年12月に開いた国防省の会合で「24年は戦車の供給が22年比で7倍に増加し、無人機(ドローン)は20倍以上に増えた」と訴えた。
ロシアはウクライナ東部ドネツク州で犠牲をいとわず攻勢をかけており、死傷者数の拡大が続いている。メドベージェフ安全保障会議副議長は1月24日、24年に約45万人が志願兵として契約したと明らかにした。25年も同水準の契約を維持する考えを示した。
不足する兵士確保に向けて、志願兵の契約一時金を大幅に増やす動きが各地で相次いでいる。人手不足は製造業以外にも広がり、人件費の増加が小売りなど内需を支えている面もある。プーチン大統領は1月22日に開いた政府会合で、24年は主要なマクロ指標がプラスに推移したと述べ「経済は良好だ」と訴えた。
だが25年のロシアのGDP成長率は減速する見通しで、国際通貨基金(IMF)は1.4%増と見込む。1月に従来見通しからやや上方修正したが、24年比では成長率は減速する。
日米首脳会談、私はこう見る――トランプ氏、金正恩氏との対話に意欲[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 446文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領は7日の記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記との対話に意欲を示した。「つながりを持つことになるだろう。彼らと仲良くしていることは米国だけでなく、世界にとっても大きな財産となる」と述べた。
トランプ氏は第1次政権で3度にわたり金正恩氏と会談した。石破茂首相と会談後の共同記者会見で「私は彼らと非常にうまくやっている。戦争を食い止めたと思う」と主張。「私が大統領選で勝っていなければ、非常に悪い状況になっていただろう」と語った。
首相は米朝首脳の会談を望むかと記者から問われ「かつてトランプ氏が金正恩氏と会談したことで事態はかなり動いた」と指摘した。
北朝鮮による日本人拉致問題の解決をめざすと強調し「拉致被害者もそうだが家族はもっと高齢化し、時間的にあまり余裕はない。トランプ氏のさらなる力、行動に期待するところは大きい」と表明した。
会談後に発表した両首脳による共同声明で日本は拉致問題の即時解決の決意を改めて表明し、米国は支持した。
米財務省、「効率化省」職員を幹部登用[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 411文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米財務省は7日、起業家のイーロン・マスク氏が率いる米政府効率化省(DOGE)の職員を財務次官補(財政担当)に登用すると明らかにした。機密性の高い政府の支払いシステムにアクセスできる。情報管理の甘さや利益相反を危ぶむ声があり、野党・民主党は反発を強めている。
生え抜きのトップ官僚が就く役職で、外部からの登用は異例だ。前任者はDOGEが支払いシステムへのアクセスを求めたことに反発して1月末に辞任した。
DOGEは歳出削減のために財政支出の状況をチェックすると主張している。
ベッセント財務長官に財務次官補に指名されたトム・クラウス氏は米クラウド・ソフトウエア・グループの最高経営責任者(CEO)を務める。米紙ワシントン・ポストは7日、同氏が兼務を希望していると報じた。
DOGEから1月に米財務省に派遣された職員は2人で、もう1人はマスク氏率いる米スペースXに勤務経験のある25歳のエンジニアだ。
日米首脳会談、私はこう見る――首相がアドリブ、会場の笑い誘う 質問に「定番の国会答弁」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 336文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】「仮定の質問にはお答えしかねるというのが日本の定番の国会答弁だ」。石破茂首相は7日(日本時間8日)、日米首脳会談後の共同記者会見で米国が日本に追加関税を課した場合、報復措置に踏み切るかとの質問への回答で会場の米国記者の笑いを誘った。
並んで立っていたトランプ大統領は「とても良い答えだ」と繰り返し「首相は自分が何をすべきかわかっている」とも述べた。首相への質問が最後となり、記者会見はそのまま終了した。
記者会見の冒頭、首相は2024年7月にトランプ氏が銃撃された際の写真が表紙になった書籍をトランプ氏から手渡された。胸の高さに掲げてみせた。
トランプ氏は「私も彼(首相)と同じくらいハンサムだったらいいのだが、そうではない」と言って笑いを取った。
日米首脳会談、私はこう見る――首相の土産「金かぶと」 地元・鳥取の人形店制作[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 206文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳会談のため訪米した石破茂首相はトランプ米大統領に地元、鳥取県の人形店が制作した金のかぶとを贈った。複数の日本政府関係者が明かした。
創業1717年の老舗人形店である人形のはなふさ(鳥取市)が制作したかぶと飾り「亜麻色縅満天金星兜」を選んだ。永遠の輝きを放つようにとの思いが込められているという。同社は8日、ホームページでお土産に選ばれたと公表した。
【図・写真】「亜麻色縅満天金星兜」=人形のはなふさ提供
日本、モンゴル軍に管制レーダー供与 脱中ロ依存に貢献[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 153文字 PDF有 書誌情報]
日本はモンゴルに航空管制レーダーを無償供与する。両国政府が10日にも署名する。モンゴルは中国とロシアに挟まれ地政学的な要衝にある。日本がモンゴルの安全保障での脱中ロ依存に貢献する。
供与額は13億円で、モンゴル空軍が持つ初の航空管制レーダーとなる。自衛隊はモンゴル軍の能力構築支援を10年以上続けてきた。
日米首脳会談、私はこう見る――共同声明、大統領来日要請の受け入れ明記 年内で調整[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳が7日に発表した共同声明は、トランプ大統領が石破茂首相から近い将来に日本を公式訪問するよう招待を受け、受け入れたと明記した。年内の来日を調整する。トランプ氏は政権1期目の2019年5月に国賓として来日した。
日米首脳会談、私はこう見る――トランプ氏、会見で「シンゾウ」連呼[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は7日の石破茂首相との首脳会談後の記者会見で、親密な関係を築いた安倍晋三元首相の名前を何度も出した。日本の防衛費増加の取り組みに関し「私はシンゾウと一生懸命取り組んだ」と振り返った。
三島由紀夫がいた大蔵省(風見鶏)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1414文字 PDF有 書誌情報]
JR四ツ谷駅(東京・新宿)を出て西に進むと、外堀通りを挟んだはす向かいに31階建ての高層ビルがみえてくる。旧四谷第三小学校の跡地を再開発した「コモレ四谷」である。
終戦直後からの10年間、この場所に大蔵省(現・財務省)の仮庁舎があった歴史を知る人は、もう少ないかもしれない。
1943(昭和18)年にできた霞が関の重厚な庁舎は進駐軍に接収された。「最強の官庁」は行き場を失い、小学校の校舎と周辺のバラックを仮住まいとするしかなかったのだ。
48年の8月下旬、ここを河出書房に勤める若い編集者が訪ねた。坂本一亀。2023年に亡くなった世界的な音楽家、坂本龍一さんの父である。
一亀がわざわざ大蔵省に出向いたのは、入省してまもない事務官の平岡公威に長編小説を書いてもらうためだった。平岡は学生時代から作家活動をしていた。「三島由紀夫」というペンネームを聞けば、知らぬ人はいないだろう。
「自分はこの長編に作家的生命を賭ける」。一亀の回想によれば、三島は二つ返事で執筆を引き受けた。
この日は土曜で、午後が休みだった。「食事しようや、前祝いだ」。三島は一亀らを連れだって銀座に繰り出し、ハンバーグステーキを一緒に食べたという。
翌月には大蔵省に辞表を出した。代表作の一つとなる「仮面の告白」が世に出たのは、1年近く後の1949年7月だった。
三島が大蔵省の官僚として過ごした日々は9カ月ほどにすぎない。
それでも戦後の混乱期にみた大蔵省の内側は印象深かったのだろう。後にその体験をもとにした作品を残している。54年に発表した「鍵のかかる部屋」だ。
三島がいたのと同じ国民貯蓄課で働く主人公は「インフレーションの破局は必ず訪れる」と信じている。一方で同僚は「その前にGHQ(連合国軍総司令部)がなんとかするよ」と、まるで人ごとだ。
戦前の秩序が崩れ、官僚機構の頂点に立っていた大蔵省も居場所をなくしていた。三島は虚無感に包まれた当時のエリートを冷めた筆致で描く。
この作品には奇妙な点がある。「日銀」や「GHQ」は実名で出てくるのに、なぜか大蔵省だけ「財務省」という当時は架空の名で登場するのだ。
権威が揺らいだ大蔵省をあえて別の名で皮肉ったのか。三島の真意はわからないが、そんなふうに読めなくもない。
大蔵省が霞が関に戻ったのは55年末だ。日本経済はちょうど高度成長の入り口に立っていた。
大きくなるパイをだれにどう分けるか。大蔵省はときに政治をも動かし、予算編成で絶大な力をふるった。「官庁の中の官庁」と呼ばれたゆえんである。
バブル崩壊後に、その評価は一変する。接待汚職もあり、世論の激しい批判にさらされた。
2001年の省庁再編では金融部門の分離と財務省への改名を迫られる。
8世紀の大宝律令から続く大蔵省の名にこだわった官僚らを、橋本龍太郎元首相が「なら検非違使とかにすべて直せばいい」と一蹴したのは語り草だ。
三島はこうした未来を予見していたのか。
もう配るパイがなく、歳出の拡大を求める政治と世論の前で立ちすくむ。権威と主体性を失ったいまの財務省は、三島がいたころの大蔵省とどこか重なる。際限のない規律なき予算の膨張に、歯止めをかける役割は期待できない。
「昭和と同い年」の三島は1月14日に生誕100年を迎えた。彼が大蔵省を去って、77年になる。
(編集委員 高橋哲史)
【図・写真】大蔵省の看板(写真左)と三島由紀夫氏
2月7日・8日(首相官邸)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
(現地時間)
〈7日〉
午前 米ワシントンのホワイトハウスでトランプ大統領と会談。
午後 トランプ氏とワーキングランチ。共同記者会見。アーリントン国立墓地で無名戦士の墓に献花。ベッセント米財務長官の表敬。政府専用機でワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地を出発。
(日本時間)
〈8日〉
▽21時35分 トランプ氏との首脳会談を終え、政府専用機で羽田空港。
▽22時9分 公邸。
中国、パナマ大使を呼び出し 「一帯一路」離脱うけ(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生】中国外務省は7日、広域経済圏構想「一帯一路」からの離脱を表明した中米パナマに厳重抗議した。趙志遠外務次官補がパナマの駐中国大使を呼び出し「深い遺憾」を伝えた。同省が8日発表した。
フランス検察、Xを捜査 不正なデータ処理疑い(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】フランスのパリ検察はX(旧ツイッター)について、不正なデータ処理があった疑いで捜査に入った。仏与党議員による告発を受けた捜査だという。仏メディアのフランスアンフォが7日伝えた。
日米首脳会談、私はこう見る――首脳会談・共同記者会見の要旨[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 574文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相とトランプ米大統領の首脳会談と共同記者会見の要旨は次の通り。
【関税】
大統領 対日貿易赤字解消に向け、関税が選択肢となる。解消に日米で取り組む。
首相 互いの利益になることが重要だ。米国への報復関税の可能性について、仮定の質問には答えかねる。
【USスチール】
大統領 日本製鉄による買収ではなく、多額の投資で合意した。
首相 買収ではなく投資だ。日本の技術を加えて良い製品をつくり出す。トランプ氏と強く認識を共有した。
【対米投資】
首相 対米投資を1兆ドル規模に増やす。
【エネルギー】
両首脳 米国から日本への液化天然ガス(LNG)輸出を増やし、エネルギー安全保障の強化に向けた協力を申し合わせ。
【安全保障】
大統領 防衛費を国内総生産(GDP)比2%に増やす日本政府方針を評価。今日の協議によって、さらに増える。日本に対外有償軍事援助(FMS)として約10億ドル(約1500億円)の売却を承認。
両首脳 中国を念頭に、東・南シナ海で力による一方的な現状変更に反対。台湾海峡の平和と安定が重要だとの認識で一致。
【日米同盟】
両首脳 同盟の抑止力、対処力を高め、直面する地域の戦略的課題に緊密に連携して向き合う。米国による防衛義務を定めた日米安保条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されることを改めて確認。
(ワシントン=共同)
10日 危険運転の要件見直し諮問、速度や酒量に数値基準(NewsForecast)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1459文字 PDF有 書誌情報]
法務省は10日、危険運転致死傷罪の適用要件の見直しなどを法制審議会(法相の諮問機関)に諮問する。危険運転にあたる車の速度や体内のアルコール量について数値基準を設けることが主な議題だ。処罰対象に新たにドリフト走行を追加することも論点となる。同省は法制審の答申を踏まえ、自動車運転処罰法の改正を目指す。
危険運転致死傷罪は東名高速道路で飲酒運転のトラックが乗用車に追突、炎上し幼児2人が死亡した事故など悪質な交通事故が相次いだことを受け、2001年に導入された。
その後も悲惨な事故は後を絶たず、4回の法改正を経て、法定刑の引き上げや対象行為の拡充などが行われてきた。
現行法は▽進行の制御が困難な高速度での運転▽アルコールや薬物の影響で正常な運転が困難な状態での運転▽赤信号を殊更に無視し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度での運転▽妨害目的で走行中の車の直前に進入したり、人や車に著しく接近したりする運転――など8つの行為を処罰対象とする。
今回このうち高速度運転や飲酒運転への数値基準の導入と新たな処罰対象としてドリフト走行などの「曲芸的走行」を追加することを諮問する。
同罪については条文の書き方が曖昧で、解釈の余地が大きく、厳格に適用されすぎているとの批判が根強い。法定速度を大幅に上回る運転による事故でも適用されず、法定刑の軽い過失運転致死傷罪と判断される例があり、かねて被害者や遺族から見直しを求める声があった。
法定刑の上限は危険運転致死傷罪の懲役20年に対し、過失運転致死傷罪は懲役7年だ。
近年は検察が過失運転致死傷罪で起訴したものの、遺族らが声を上げ、危険運転致死傷罪へ訴因変更されるケースもある。
代表的なのが21年2月に大分市で発生した死亡事故だ。事故を起こした男性は法定速度が時速60キロの道路を同約194キロで走行していた。検察は当初、過失運転致死罪で起訴したが、遺族が厳罰を求め、その後危険運転致死罪へ訴因変更された。判決も同罪の成立を認め、懲役8年が言い渡された。
一方で危険運転致死傷罪で起訴されながら裁判所が過失運転致死傷罪にとどまると認定するケースもある。
法務省は24年2月に刑法学者や遺族らで構成する検討会を設置し、危険運転致死傷罪の見直し議論を進めてきた。同年11月には走行速度や体内のアルコール量が一定の数値を超えた場合に一律で同罪を適用することなどを柱とする報告書をまとめた。
検討会では高速度運転の数値基準としては、交通状況にかかわらず危険回避ができないような常軌を逸した速度とし、「最高速度の2倍や1・5倍の速度が考えられる」との意見が出ていた。
飲酒運転ではアルコール医学の専門家の意見を踏まえ、「個人差や心身の状況にかかわらず正常な運転が困難な状態」との基準を提示。数値基準については呼気1リットル中のアルコールが0・5ミリグラム以上、自動的に免許が取り消される同0・25ミリグラム以上、酒気帯び運転の基準である同0・15ミリグラム以上など様々な案が出た。
ただ、数値基準を下回った場合でも危険運転と認められるケースがあるなどの意見や、道路の形状や交通状況、個人差や心身の状況など個別の事情を無視して一律で基準を設けるのは困難といった意見もあった。
被害者や遺族の気持ちに寄り添いつつ、ほかの刑罰とのバランスにも配慮しながら、法制審がどのような結論を導き出すか注目される。 (駒木梓)
【図・写真】危険運転で衝突され大破した乗用車(大分市)=遺族提供
「世界標準」移行の分岐点、Jリーグ 最後の通年シーズン(Views先読み)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1144文字 PDF有 書誌情報]
2025年のJリーグが14日開幕する。26年から欧州と同様の秋春制に移行するため、最後の通年シーズンとなる。秋春制は夏の暑さを避けることで試合の質の向上や、選手の海外移籍をより促進することが見込まれる。ただクラブには国際的な交渉力が求められ、リーグには冬場の観戦環境の改善などの課題も残る。秋春制への移行は日本サッカーが「世界標準」に移行できるかの分岐点になる。
Jリーグのシーズン移行は長年の懸案だった。日本代表へのメリットが強調され過ぎたり、積雪地域への配慮が足りないと感情的なしこりが残ったり、クラブ側の首を縦に振らせるだけの決定力を欠いてきた。
Jリーグのブランド価値を国際的に上げるには試合の質をさらに上げる必要があるが、夏場に多く試合をすることが弊害だった。プレーのインテンシティー(強度)をグラフ化すると、Jリーグは開幕と閉幕の両端を頂に、夏場は急激に落ち込む谷型を描く。夏場に試合のない欧州は深い谷のない高原型だ。
「今回の合意形成の一番のポイントはJリーグをいかに世界に追いつかせ、世界で勝っていくかというところだった」(Jリーグ執行役員の樋口順也フットボール本部長)。高い強度の中でのプレーでリーグの質を高めるためにも、高原型への転換につながる秋春制への移行は不可欠だった。
カレンダーがそろえば、Jリーグが今年ロンドンに設けた拠点も活用し、シーズン前のキャンプなどでJクラブが欧州クラブとの距離を縮める機会は増える。関係を構築して移籍市場の正確な情報をつかめるようになれば、日本選手が買いたたかれる現況の是正にもつながる。一方で、そういう経営力を持つクラブと持たないクラブの格差は一段と広がるだろう。
Jリーグは1993年のスタート前の開催時期の議論で「プロ野球と同じ時期は避け、すみ分けた方がいい」という意見もあった。それでも通年制を選んだのは、冬の厳しい寒さを避け気候的により観戦しやすい時期を、という「顧客ファースト」の考えがあった。夏も今ほど暑くなかった。
バスケットボールなど室内競技は気候に左右されずに快適な空間を提供できる。Jリーグは秋春制移行後も、厳冬期の12月や1月の試合集中は避けるが、ハード面の更新を怠っていい理由にはならない。欧州のサッカー場はキックオフ直前まで快適に過ごせるスペースもある。Jリーグも次の30年に向けて施設のアップグレードは欠かせない。
秋春制移行は、顧客ファーストに国際競争力の視点が足されたJリーグにとって大きなターニングポイント。ピッチレベルを世界標準に引き上げて集客と収益につなげ、ハードも世界標準に引き上げる。そんなサイクルを可能にするためのシーズン移行であってほしいし、あるべきだと思う。(編集委員 武智幸徳)
2月9日―2月15日(今週の予定)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 637文字 PDF有 書誌情報]
■9日(日)
○エクアドル大統領選
○1月の中国消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)
■10日(月)
○仏空母が参加する日米仏共同訓練(18日まで)
○十倉経団連会長会見
○法制審議会に危険運転致死傷罪の要件見直しなどを諮問
○12月期決算=資生堂、小林製薬
○4~12月期決算=オリックス、明治ホールディングス(HD)、大林組
○1月の貸出・預金動向(日銀)
○12月の国際収支(財務省)
○1月の景気ウオッチャー調査(内閣府)
■11日(火)
○国民民主党大会(都内)
○10~12月期決算=米コカ・コーラ
■12日(水)
○4~12月期決算=ソフトバンクグループ、楽天銀行、石油資源開発、鹿島、出光興産
○1月のマネーストック(日銀)
○1月の米CPI
■13日(木)
○新浪経済同友会代表幹事会見
○福留全銀協会長会見
○12月期決算=INPEX、すかいらーくHD
○4~12月期決算=大和ハウス工業、ソニーグループ、日産自動車、ホンダ、リコー、TOPPANHD
○1月の企業物価指数(日銀)
■14日(金)
○12月期決算=サッポロHD、アサヒグループHD、キリンHD、電通グループ、楽天グループ
○4~12月期決算=第一生命HD、T&DHD、かんぽ生命保険、東京海上HD、MS&ADインシュアランスグループHD、SOMPOHD、オリンパス、大日本印刷、青山商事
○ミュンヘン安全保障会議(16日まで)
○1月の米小売売上高
■15日(土)
○アフリカ連合(AU)首脳会議(エチオピア・アディスアベバ、16日まで)
CEOに就くソニーグループ社長 十時裕樹氏、起業家と投資家の精神(このヒト)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 502文字 PDF有 書誌情報]
ソニーグループ社長に2023年4月に就き、25年4月から吉田憲一郎会長から最高経営責任者(CEO)を引き継ぐ。構造改革期の13年に子会社から本体に復帰し、平井一夫氏、吉田氏の2代のCEOを支えてきた。
1987年の入社以来、ソニー銀行の創業を主導するなど会社の枠にとらわれない挑戦をしてきた。05年に通信事業のソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ)に移り、ディー・エヌ・エーなど新興企業を支援した。ある経営者は「覚悟を持って創業した人に熱い敬意を払ってくれる」と話す。
ホンダと開発を進めている電気自動車(EV)も、原点は十時氏の発想だ。スマートフォン事業のトップ時代にアプリによる機能拡大に注目した。「ソニーが車をやったらどうか」と発案したのがきっかけだ。
エンターテインメントを成長の軸に据えるが、競合は米ウォルト・ディズニーなど世界大手となる。身の丈を超える投資はせずに投資リターンを冷静に追求する。
好きな言葉は「経営の要諦は勇気と忍耐にあり」。第2次トランプ米政権の発足で激動期を迎えた世界経済を、起業家と投資家の2つの精神でかじ取りする。(佐藤諒)
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 364文字 PDF有 書誌情報]
(1)ドイツ、「債務ブレーキ」に苦悩 時代遅れとの指摘も(31日)
(2)米国、不法移民1100万人の強制送還に高いハードル(上)(3日)
(3)トランプ米大統領の不条理な貿易戦争(社説)(4日)
(4)西側同盟をも敵に回すトランプ氏 ギデオン・ラックマン(5日)
(5)ダリオ氏、「今はITバブルと酷似のAIバブル」と警鐘(31日)
(6)ドイツ、中国デカップリングの痛み(3日)
(7)記録的高温は「悪魔との取引」のツケ、著名科学者が指摘(6日)
(8)トランプ氏との対決姿勢を再考するイラン(31日)
(9)トランプ政権下で起死回生狙うステランティス(4日)
(10)オープンAI、400億ドル調達も ソフトバンクG主導(31日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
日経電子版(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 354文字 PDF有 書誌情報]
(1)ホンダ・日産、統合協議打ち切り 統合比率折り合わず(5日)
(2)マグロ完全養殖ほぼ消滅 マルハニチロは生産8割減(2日)
(3)トランプ関税、対カナダ・メキシコは延期 中国とも協議へ(4日)
(4)ホンダ・日産、不信の連鎖 リストラや子会社化案で溝(6日)
(5)OpenAI・CEO、AI端末の開発表明 iPhone以来の革新狙う(3日)
(6)「売れすぎ」ジムニー、スズキに誤算 需要を読み違え(4日)
(7)週末の都心カフェはパンク寸前 滞在時間長く常時混雑(1日)
(8)1時間働いてビッグマック2.2個 「スマイル」も安い日本(2日)
(9)ソフトバンクGとOpenAI、日本でAI網 500社に参加要請(2日)
(10)「消えたコメ」茶わん26億杯分 在庫分散、国も把握できず(31日)
「ダイムラーショック」再び 日産、ホンダと協議打ち切り、危機感欠如、根強い「内向き」、提携不可欠、再生の道遠く[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1620文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車とホンダが経営統合の協議を打ち切る。激変するモビリティー産業での生き残りをかけた再編のはずだったが、主導権争いに陥り、協議は物別れに終わった。未来よりも庭先しか見ない危機感の欠如、内輪の論理に拘泥して決められない経営を続ける日産の姿は、かつての経営危機時と重なる。
「まるで四半世紀前とそっくりな状況だ」。日産の元最高執行責任者(COO)で官民ファンドの産業革新機構会長に転じた志賀俊之氏は日産の現況をこう話す。
1999年、日産は倒産の淵にいた。長引く経営不振と膨らむ有利子負債、さらにグループの日産ディーゼル工業(現UDトラックス)の経営危機が重なり、日産を追い詰めた。メインバンクの日本興業銀行(現みずほ銀行)にも見放された日産は救いの手を海外メーカーに求めた。
交渉相手は米フォード・モーター、ダイムラークライスラー(現メルセデス・ベンツグループ)、そして仏ルノーだ。
日産の本命は資本も技術力もあるダイムラーだった。当時、ダイムラーを率いたのは剛腕でならしたユルゲン・シュレンプ氏。交渉は長引き、ダイムラーが日産株の過半数を取得する方向に変化した。外資による支配を嫌う日産は態度を硬化し、土壇場でダイムラーが交渉を打ち切った。
時は移り、現在。100年に1度といわれる自動車産業の変革期を乗り切れるかどうかの淵に日産は立たされている。本命のパートナーはホンダだった。ホンダは日産の事業再構築が不十分と判断し、主導権をとるために子会社化を打診した。対等での統合を考えている日産の反発へとつながり、経営統合の協議は打ち切りとなった。
投資家やアナリストも日産の事業再建案の効果を懸念するなか、日産は自力再建の道を選んだ。中国勢が台頭し、自動車産業の環境変化はかつてないほどに速く厳しい。ホンダとの統合協議を打ち切る日産の判断を疑問視する声は少なくない。
「ダイムラーショック」のあった四半世紀前と共通するのは、危機感の欠如と部門最適の発想だ。ホンダは統合の前提は日産の「ターンアラウンド(事業再生)が条件」とした。ホンダが納得できるリストラ策を生産部門が敬遠したことが、統合協議の打ち切りの引き金となった。
何が相似形をもたらしたのだろうか。遠因は日産の長期政権と権力闘争の弊害にある。
戦後、川又克二氏が労働組合と蜜月関係を築き経営トップとして長期政権をしいた後、労使の権力争いが激化した。
ルノー傘下入り後、長期政権を築いたカルロス・ゴーン元会長がルノー・日産の経営統合に踏み込もうとすると、日産出身の経営陣が反発した。最終的にゴーン氏の逮捕、解任にまで発展した。
長期政権と権力闘争は社員の内向き志向につながり、当事者意識を薄れさせる。時の権力者に追従し、失敗や減点を恐れ、自らの庭先ばかりを掃いてしまう「評論家」ばかりが増える。社員を導く未来への明確なビジョンを語り、実行力のあるリーダーは育ちにくい。
ダイムラーショック後、日産の社債の格付けは「投機的」に転落し、資金繰りが窮した。救世主となったのは当時、日産よりも格下の自動車メーカーだったルノーだ。
技術に飢えたルノーは対等の関係を訴え、日産は運良く「経営の独立」を勝ち取った。
日産の自力再建の道は険しい。電動化や自動運転、ソフトウエアなどの巨額投資と経営再建の両立は一筋縄にはいかない。提携戦略は不可欠だ。
2024年秋ごろから水面下で台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が日産への経営参画を探っている。仮に新たなパートナー候補となったとしても、「対等」をうたったルノーのように振る舞うかどうかはわからない。
カール・マルクスは「歴史は繰り返す。1度目は悲劇、2度目は喜劇として」という名言を残した。再び、経営の危機にある日産。今回の再編劇はどんな終幕を迎えるだろうか。(藤本秀文)
【図・写真】会見する日産の内田誠社長(左)とホンダの三部敏宏社長(昨年12月)
富士ソフト争奪戦、突然撤回のリスク、TOB制度 株主保護に穴、「予告」規制の導入論点に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1393文字 PDF有 書誌情報]
米投資ファンド2社による富士ソフト争奪戦を通じてTOB(株式公開買い付け)制度の不備があらわになっている。KKRが金融庁の正式審査を受けた上で2024年9月からTOBを進める一方、対抗者のベインキャピタルは正式審査を経ないまま買収条件の提案を続けている。審査なしの「予告TOB」について、株主保護の観点から規制を求める声がある。
通常TOBを開始する場合、金融商品取引法に基づき金融庁が事前相談を受け付け、書面と対面の両方による審査を経て正式手続きに入る。KKRはこのプロセスに沿って、24年9月に富士ソフトへのTOBを開始し、今月4日にはTOB価格を1株あたり9451円から9850円に引き上げる「訂正公開買付届出書」を法定開示書類の閲覧サイトで公表した。
一方で「正規」のプロセスを取っていないベインは、富士ソフトへのTOBの条件をこれまで一度も閲覧サイトに開示していない。ベインはいわばTOBの「予告」を公表している段階にとどまる。金商法は「実際に実行する合理的根拠」を示す限り、予告TOBに法定開示書類を提出する義務を課していない。
ベインからすれば、正規のTOBに進むに進めない事情もあった。24年10月にTOB案を公表して以降、KKRを上回るTOB価格を提示し続けてきた。そのたびに富士ソフトに賛同を求めてきたが、同社の取締役会は一貫してKKRへの賛同を表明した。
投資ファンドは、買収対象企業の経営陣と歩調を合わせて買収後の企業価値向上に取り組むのが原則だ。会社から賛同を得ない状況ではTOBに入れず、公開買付届出書も提出できなかった。ベイン関係者は「TOBを実施する意思を一貫して公表している。資金調達の見通しは立っており、合理的根拠はある」などと説明する。
正式審査を経たかどうかは、富士ソフトの株主にとって大きな差だ。審査を経たTOBは開始後、原則撤回が禁じられており、違反すれば刑事罰に問われる可能性がある。一方、予告TOBは規制の対象外で、突然撤回されるリスクが拭えない。予告されたTOB情報が正しいのかを担保する仕組みもない。
英国には買収側がTOBの実行を28日以内に確定させることを義務付ける「プットアップ・オア・シャットアップルール」が存在する。金融庁は23年秋の金融審議会で、英国のように予告TOBに規制を導入すべきかを有識者にはかった。
「予告が漫然と市場に出続けている状態は望ましくない」「(正規TOBと予告の違いで生じる規制や負担に)かなりアンバランスが生じている」――。一部の委員からは英国流ルールの導入に賛同する意見も上がったものの、慎重論も根強く、最終的には報告書で明確な結論を見送った。
KKRとベインが買い付け価格の引き上げを競い合うことで、富士ソフトの株価は上昇している。7日の終値は9980円と、KKRのTOB方針が報道される前日の24年8月6日の終値(6890円)と比べ、4割以上高い水準だ。
本来、投資ファンドの役割はリスクマネーを供給し、投資先企業の価値を高めていくことにある。今回の争奪戦では富士ソフトの企業価値をどう高めていくかという議論は後回しになっている。金融庁幹部は「合法か違法か、線引きをはっきりさせることに尽きる」と話す。TOBが増加傾向にある中で、金融庁は再び宿題を突きつけられている。
(玉木淳、上田志晃)
米利下げ、雇用堅調で先送りへ、「政権100日後」濃厚に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1214文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米労働省が7日に公表した1月の雇用統計は、米経済の底堅さを示す内容だった。時間をかけてトランプ米政権の動向を見極めたい米連邦準備理事会(FRB)高官らからは安堵の声が漏れる。3月に予定する次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも利下げの見送りが濃厚となった。
非農業部門の就業者数は直近3カ月間の月平均で23・7万人増えた。今回は年次改定によって2023年の伸びが21・6万人、24年は16・6万人のペースに下方修正された。足元の堅調さが一段と際立つ結果になった。
FRBからは「弱含みも過熱の兆候もない健全な労働市場」(クグラー理事)と歓迎する声が出た。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も7日、米CNBCで「経済は良い状態にある。関税、移民、税制など多くの情報を得るまで我々はじっと待つことができる」と笑顔を見せた。
金利先物市場でも1月会合に続いて3月も政策金利を据え置く確率が前日の84%から7日午後には一時95%に達した。
高関税や不法移民対策など相次ぎ打ち出されるトランプ政権の政策は、就任100日を迎える4月29日で一つの区切りを迎える。FOMC高官らが口をそろえて「不確実性」を警戒する状態はそこまで続く公算が大きい。物価高の懸念があるのに雇用が崩れて早期の利下げ観測が高まる事態は、FRBにとって避けたいシナリオだ。
関税への警戒はトランプ大統領が2月1日に署名した大統領令で一気に高まった。中国製品への10%関税は4日に発動し、中国も即日、報復措置を打ち出した。カナダ・メキシコとは土壇場の首脳協議で折り合ったものの、関税は1カ月延期されただけだ。楽観論は薄れ、米モルガン・スタンレーは3月会合での利下げ予想を撤回した。
トランプ氏は欧州連合(EU)も標的に含め、半導体など品目別も2月中旬に打ち出すと示唆した。4月1日までには米通商代表部(USTR)が各国との貿易取引を調査したうえで追加関税の提案をまとめる。3月会合の時点ではまだ先が見通せない。
関税は輸入価格の上昇につながる。米ミシガン大の消費者調査では短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率が1~2月で計1・5ポイント上昇し、2023年11月以来1年3カ月ぶりの高水準になった。物価の見通しが上振れすれば、実際に企業は値上げをしやすくなる。
トランプ氏による利下げ圧力も今のところは控えめだ。ベッセント米財務長官は5日、米FOXビジネスのインタビューで「トランプ氏はFRBに利下げ要求しているわけではない」と語り、市場で決まる10年債利回りの動向をより重視していると説明した。
トランプ氏は1月23日、中東諸国に向けた原油の値下げ要求に合わせて「原油価格が下がればFRBに政策金利をただちに下げるよう要求する」と発言した。その後「インフレの多くが解消されれば政策金利も自動的に下がるだろう」とややトーンを修正した。
ソニー「プレステ」で障害、ネットサービス ゲーム起動しづらく[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 401文字 PDF有 書誌情報]
ソニーグループのゲーム会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は8日、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」のオンラインサービスが利用できなくなる障害が発生したと発表した。同サービスの月間利用者数は全世界1億1600万人で、影響範囲や原因は調査中という。
オンラインで対戦ゲームなどができる「PSネットワーク」で障害が起きた。ゲームやアプリの起動、オンライン機能が利用しづらい場合があるという。インターネット経由でソフトを購入する「PSストア」も影響を受けている。PSネットワークは2024年10月にも障害が起きていた。
カプコンが7日から期間限定で提供しているPSのゲーム「モンスターハンターワイルズ」体験版も障害の影響を受け、X(旧ツイッター)などではゲーマーから不満の声が上がっている。PSカスタマーサポートは「調査及び復旧作業を行っております」とのコメントを公表した。
エンジン車に1250億円、ポルシェ計画、EV低迷で[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 397文字 PDF有 書誌情報]
【フランクフルト=林英樹】ドイツの高級車ポルシェは2025年の事業計画を発表し、エンジン車の開発などに新たに最大8億ユーロ(約1250億円)を投じると明らかにした。電気自動車(EV)の需要低迷を踏まえての措置だ。欧州連合(EU)で2035年以降も再生可能エネルギー由来の合成燃料利用が認められたこともあり、高級エンジン車の販売継続が可能と判断した。
ポルシェは独フォルクスワーゲン(VW)グループ。事業計画ではEVの需要低迷を受け「短期及び中期の収益性を強化するための広範な対策」を盛り込んだ。エンジン車やプラグインハイブリッド車(PHV)に対応した「追加モデルを含む製品ポートフォリオの拡大」に加え、EV事業の組織再編などに投資するとした。
ポルシェがエンジン車回帰を強める裏には、EVの低迷がある。24年の世界販売台数は23年比3%減の31万台だった。特に中国市場で低迷し、28%減った。
<数表>商品先物月間高低[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1773文字 PDF有 書誌情報]
1月の月間高低(円、CME原油はポイント、カッコ内は日)
期 近 期 先
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始値 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 売買高
金 13302 13968 (27) 13258 (6) 13867 13366 14047 (27) 13181 (6) 13966 522492
金ミニ 13204.5 13905.0 (24) 13115.0 (6) 13867.0 13370.5 14045.5 (27) 13175.0 (6) 13966.0 171589
白 金 4658 4850 (31) 4544 (6) 4842 4686 4847 (9) 4558 (6) 4811 169064
白金ミニ 4636.0 4843.5 (31) 4636.0 (6) 4842.0 4696.0 4839.0 (9) 4550.0 (6) 4811.0 16785
銀 148.0 154.9 (17) 148.0 (6) 154.0 153.0 156.2 (9) 153.0 (6) 154.0 22
パラジウム ― ― (―) ― (―) 4800 ― ― (―) ― (―) 4800 0
CME原油 ― ― (―) ― (―) 178.85 ― ― (―) ― (―) 174.70 0
ドバイ原油 73800 81130 (15) 73800 (6) 79390 ― 71680 (15) 67680 (14) 65450 100699
ガソリン ― ― (―) ― (―) 87000 ― ― (―) ― (―) 87000 0
中京ガソリン ― 88000 (22) 83000 (24) 86000 ― ― (―) ― (―) 86000 76
灯 油 ― ― (―) ― (―) 88000 ― ― (―) ― (―) 88000 0
中京灯油 ― 94000 (22) 89000 (21) 89000 ― ― (―) ― (―) 89000 40
軽 油 ― ― (―) ― (―) 87700 ― ― (―) ― (―) 85700 0
ゴムRSS3号 378.1 397.1 (16) 372.0 (7) 393.8 ― ― (―) ― (―) 386.0 19469
ゴムTSR20号 ― ― (―) ― (―) 309.0 ― ― (―) ― (―) 310.0 0
電力東ベース ― ― (―) ― (―) 13.64 ― ― (―) ― (―) 15.33 585
電力西ベース ― ― (―) ― (―) 11.21 ― ― (―) ― (―) 13.23 668
トウモロコシ 40690 42980 (27) 39560 (31) 39560 40500 42510 (14) 40500 (6) 42500 39
トウモロコシ50 ― ― (―) ― (―) 37000 ― ― (―) ― (―) 35000 0
一般大豆 ― ― (―) ― (―) 64000 ― ― (―) ― (―) 64000 0
小 豆 ― ― (―) ― (―) 12300 ― ― (―) ― (―) 12300 0
金限日 13652 14335 (27) 13472 (6) 13869 60467
白金限日 4796 4936 (31) 4702 (6) 4847 43430
堂島金 13337.1 14039.9 (27) 13170.0 (6) 13901.6 185017
堂島白金 4700.0 4920.0 (14) 4600.0 (6) 4838.2 1208
堂島銀 150.02 170.99 (21) 150.02 (6) 156.53 287
<数表>畜産価格[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 273文字 PDF有 書誌情報]
8 日
( 1キロ、円、消費税込み。ブロイラーは消費税抜き )
ブロイラー
《と体》(買値、A級、3社買い入れ量トン)
安値 加重 高値
◇東京=もちあい ―
特大(2社) 290 ― 305
《正肉》(売値、販売量トン)
◇東京(6社)
もも=弱含み ―
690 738 829
むね=弱含み ―
359 392 486
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
《参考価格》(と体)
東京・中(1社) ― ― 350
大阪・特大(1社) 325 ― 335
大阪・中(1社) 325 ― 335
豪レアアース、「脱中国」遠く 地下に眠る砂状鉱物、自国で加工難しく(NIKKEIAsia)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 2081文字 PDF有 書誌情報]
オーストラリア南東部ビクトリア州の地下に眠るミネラルサンド(砂状鉱物)が、豪州を重要鉱物の生産大国に変貌させたい地元の鉱山企業や政治家、そして新たなレアアース(希土類)供給源を求める中国企業の注目を集めている。
1850年代、豪州のゴールドラッシュの中心地となったビクトリア州では、州内の重希土の鉱床が新たな資源ブームのきっかけになると期待されている。これまで塗料や陶磁器の原料として採掘されてきた重希土が、電気自動車(EV)や、風力発電用タービン、高性能兵器に使われる強力な磁石の原料となるからだ。
豪州は、中国に依存しないレアアースのサプライチェーン(供給網)構築に取り組んでいる。しかし、豪鉱山企業にとって、顧客である中国は当面の間、不可欠な存在であり続けそうだ。
中国政府系のレアアース大手、盛和資源はビクトリア州の重希土事業2件に関わっている。24年には、豪州のミネラルサンド開発企業VHMとの間で、契約を締結。同州ゴシェンでの事業の稼働開始から3年間、生産量の約60%を盛和が購入する内容だ。盛和はエイボンバンク鉱床を開発する豪鉱山企業WIMリソースの9.9%の株式も保有する。
これら2件の事業は24年12月に環境影響評価を終え、採掘許可を申請する道が開かれた。ただ、開発資金の調達や農地への影響をめぐる農家からの反発という課題も残る。
VHMのロン・ダグラス最高経営責任者(CEO)は、西側諸国のレアアース供給網はまだ「初期」段階のため、事業を軌道に乗せるには盛和の存在が重要だと認める。「当社は供給先を必要としており、盛和は明白な選択肢だった」と述べつつ、将来的に豪州内の精錬所が選択肢となる可能性もあると付け加えた。
豪政府は国内の精製能力向上を目指し、豪企業による2つのレアアース精錬所事業に20億豪ドル(約1900億円)超を投じている。アラフラ・レアアースによる北部準州の事業と、イルカ・リソーシズによる西オーストラリア州のエネアッバ事業だ。
ただ、オーストラリア国立大学のジョン・マブロゲネス教授(鉱床学)によると、国費を投じ、磁石に使われるネオジムやプラセオジムなどの国内での抽出に成功したとしても、依然として次の加工工程のために中国に輸送する必要がある。
「ほぼすべてのものが最終的に中国に行き着くのは不思議なほどだ」と同氏は言う。「ここで問題となるのはエンドユーザーだ。レアアースを中国と関係なく供給できる産業が豪州国内にあるか? 現時点で答えはノーだ」
カナダの調査会社ストームクロウ・キャピタルの共同創設者ジョン・ヒカウェイ氏は、レアアースを中国以外で分離精製すると数倍の費用がかかると指摘する。分離などに使う試薬を中国に頼る必要があるほか、輸送費も考慮すれば、価格競争力を高めるのは非常に難しいと続けた。
中国は国内の大規模なレアアース加工事業に供給するため、世界各地で原材料確保に動いている。国内では資源や環境保護の政策により、新規の採掘事業に厳しい規制が課されるようになり、今やレアアース資源の純輸入国だ。
米デラウェア大学のジュリー・クリンガー氏は、中国が過去10年間、より高い付加価値を生み出す加工産業に移行しようとしてきたと解説する。「原材料を別の場所から調達し、中国で付加価値を高めることがその戦略の重要な部分であり、盛和が重要な役割を果たしている」
上海市場に上場し、時価総額が26億ドル(約4000億円)を超える盛和資源は、世界中に権益を所有している。米資源会社MPマテリアルズのマウンテンパス鉱山の主要投資家であるほか、24年にタンザニアで重希土の鉱床に出資し、同国で豪ピーク・レアアースが進めるレアアース鉱山開発の支援を強化した。
一方、各国は中国の重要鉱物への投資に警戒を強めている。盛和がカナダにあるレアアース備蓄を購入しようとした取り組みは、カナダ政府が24年6月に阻止した。豪州も、盛和と関係するファンドに対し、国益を理由に、西オーストラリア州でのレアアース分離事業への出資を減らすよう命じた。
米投資銀行ホールガーテン&カンパニーの鉱業ストラテジスト、クリストファー・エクレストーン氏は、盛和の戦略は「出資先を広げることだ」と指摘する。「多くのプロジェクトに出資しておけば、その一部は阻止されないという期待がある」
地元住民との緊張も続いている。推進派は、重希土の採掘が環境に与える影響は従来の採掘方法よりも少ないと主張し、両事業の環境影響評価では放射能が有害な基準を下回るとされている。
VHMの鉱山近くに約20年前から住む農家のクレイグ・ケネディさんは、地下水への潜在的な影響や粉じん問題についての地域社会の証言が適切に考慮されておらず、中国が汚染を外国に押しつけているように見えると話す。「環境破壊は我々に降りかかってくる」と吐露した。
(シドニー=ショーン・タートン)
【図・写真】中国のレアアース企業が資源確保に動くなか、オーストラリアの農家は環境への影響を懸念している=ロイター、AP
サザビーズ、中国本土のネット通販撤退(FTSelection)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 828文字 PDF有 書誌情報]
オークション大手の米サザビーズが、中国本土のネット通販事業から撤退した。美術品や高級品を即時に購入できるオンライン機能を中国本土へ拡充すると発表してからまだ2年もたっていない。
事情に詳しい3人の関係者は、サザビーズがここ数カ月の間に、中国本土でのネット通販事業「バイ・ナウ」を終了したと明らかにした。数十年もの間、高級品の価格を押し上げてきた中国の需要の減速が背景にある。
3人のうちの1人と別の2人の情報筋によると、サザビーズは中国本土で雇用する従業員の多くを解雇。一部の主要な人材はコンサルタントとして残る。
サザビーズは2022年に香港で「バイ・ナウ」を立ち上げ、23年前半に中国本土に事業を拡大した。23年は同社のアジア進出50年を記念する年でもあった。
当時サザビーズは、事業拡大によって「従来のオークション日程にとらわれずに売買できる新たな方法を提供する。様々な価格帯の優れた高級品や美術品、装飾品に24時間365日アクセスでき、すべて即時に購入できる」と述べていた。
サザビーズなどオークション大手は、新型コロナウイルス禍でオンライン入札や購入が一般化し、高級品の人気が高まったことを受け、ネット販売を強化した。美術品や高級品になじみのない新たな顧客を開拓する手段と考えたためだ。
サザビーズは23年、上海の中国本社でイベントを開催し始めた。その目的の一つは「バイ・ナウ」の販売促進だった。しかし、事情に詳しいある人物によると、同社は24年5月以来イベントを開催していない。
サザビーズはフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、中国は依然として「美術品および高級品の重要な市場」だと述べた。北京と上海のオフィスは引き続き営業しているという。また、同社の「主要市場」である香港では「バイ・ナウ」を継続していくと付け加えた。香港では24年7月、約2200平方メートルの店舗をオープンしたほか、アジア本社を香港市内のより広い施設に移転している。
NikkeiAsia(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――こんな日曜日が待ち遠しい。薪と向き合う[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――持続可能なエネルギーとして[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 10ページ 2368文字 PDF有 書誌情報]
あちこちからパチパチという音が聞こえ、立ち上る煙の香りが全身を包む――。浅間山北麓に広がる群馬県・北軽井沢。キャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」では毎年11月、「アサマ狼煙(のろし)」を開催する。全国から焚き火好きが集まり、思う存分、火を楽しむ祭りだ。
冬は日中でも氷点下になる北軽井沢で、暖をとるための薪はキャンプ場の「主役」だ。29種50棟あるコテージやキャビンにはすべて薪ストーブがあり、ピザ窯や暖炉グリルを備えた宿泊施設もある。2024年からはテント泊も含めて宿泊者は薪が無料で使い放題になった。
「昔はかまどや囲炉裏など家の中に生の火があったが、現在は違う。火のある暮らしを体感できる場を作りたいと思った」。約30年前に同キャンプ場を開業した、きたもっく(群馬県長野原町)代表の福嶋誠さんはそう振り返る。着目したのは近隣の豊富な森林資源だった。
長野原町は面積の約7割を広葉樹の天然林とカラマツの人工林が占める。かつては薪や炭を生産して首都圏に送るエネルギー供給拠点だった。だが高度成長期、家庭の燃料がガスや電気に切り替わると衰退。細くて使い道のない小径木は「林地残材」として放置され、山は荒れた。
こうした地域資源を価値化できないか――。そんな思いから11年前、近隣の土地開発などで伐採されたナラやカシなどの原木や間伐材を有償・無償で引き取り、薪づくりを始めた。今では年間約1500トンを製造する全国有数の生産者だ。半量をスウィートグラスや焚き火のできる企業研修施設「TAKIVIVA(タキビバ)」など自社施設で活用し、残りは周辺の別荘などに販売する。
大規模で高品質な薪づくりを可能にしたのは、23年に導入したイタリア製の巨大薪製造機だ。原木を輪切りにする「玉切り」や薪割りなどを自動化。「小径木も(まとめて)薪にできるようになった」
新型コロナウイルス禍で起きたアウトドアブームで薪の需要は拡大している。23年の国内生産量はコロナ禍前の19年に比べて4割弱増えた。地球温暖化防止の観点からも関心が高い。燃やして生じる二酸化炭素は森が吸収し、芽吹けば木々は再生する。薪が「最古の再生可能エネルギー」と呼ばれる理由だ。もちろん、これは適切な森林管理が前提となる。
きたもっくでは19年に約240ヘクタールの山林を取得。計画的な伐採と植林で山を守り、持続可能な薪づくりを進めてきた。地場木を建材や家具にする製材事業、遊休山林や耕作放棄地での養蜂、林地残材を使った炭焼きの復活……。「60~100年単位で山や森の価値を育てていく」(福嶋さん)一連の取り組みは、21年に「浅間北麓の地域資源の価値化とキャンプ場等の場づくりを軸にした循環型地域未来創造事業」としてグッドデザイン賞も受賞した。
同社が大切にする「ルオム」という言葉がある。フィンランド語で「自然に従う生き方」という意味だ。スウィートグラスのある場所は元々、浅間山の噴火による火山灰や土砂が堆積した不毛の地。自然の厳しさを知るこの地では「『木持ち金持ち』という言葉があるほど木や薪に価値があった」と福嶋さん。自然が月日をかけて育んだ恵みを最大限に生かすために「薪のエネルギーはもっと活用できる」と力を込める。
作り手は薪とどう向き合っているのか。「薪屋薪平(まきべえ)」(茨城県下妻市)を営む浅野雅樹さんを訪ねた。天日による自然乾燥にこだわり、製造工程の大半は昔ながらの手作業だ。妻の恵美さんやスタッフと近隣から集めた原木の枝を払い、チェーンソーなどで長さ40センチ弱に玉切りした後、薪割り機で割っていく。
良質な薪づくりに最も大事なのは十分な乾燥。意外にも、最初の約2カ月は雨ざらしにするそうだ。「雨にさらすことで薪の木口(断面)の導管が開き、水分が抜けやすくなる。虫もつきにくい」。その後は風通しの良い屋根の下で、半年から1年以上かけてじっくりと乾燥させる。
薪の重量に対する水分量を示す「含水率」が乾燥の目安だ。木の水分量が少なくなる冬に伐採した生木の含水率は50~60%。一般に20%以下が薪に適しているとされるが、浅野さんが目指すのは「最低でも18%、できれば11~15%程度。乾燥するほど熱量が大きく、良い燃料となる。積み方や置き場所を工夫するなど乾燥中も目は離せない」と話す。
元会社員の浅野さんが薪づくりにはまったのは、自宅のストーブ用の薪を自作したのがきっかけだ。「近所で処分に困っている雑木を見つけては『もらっていいですか?』と声をかけた。他人にはゴミに映るものが宝物に見えた。今でも新しい木に出合うと、どんな薪になるかワクワクする」と笑う。
十分に乾燥した木は堅く引き締まり、ぶつけるとコツコツと音がする。カシの薪の価格は1かご、約420キロ分で3万円弱。ストーブや暖炉を使う人が冬に最低2かご、最大8かごほど購入していく。手塩にかけて育てた薪はまるで「我が子」。納品前に埃(ほこり)などを見つけると気になって1本1本ブラッシングすることも。「切りがないのでやめてくれと妻に言われた」そうだ。
11月から年明けまでが最も忙しい。翌シーズン以降の準備と配達に追われるからだ。首都圏を中心に年230回ほど客先を回る。「直接会うと使い方が分かり、営業にもなる」
千葉県松戸市への配達風景を見学させてもらった。「浅野さんの薪は品質が違う。長く燃えるし、何よりも暖かい」。そんな利用者家族の言葉を聞き、浅野さんはほほ笑んだ。
北欧などでベストセラーとなった実用書「薪を焚く」(晶文社)によると、ノルウェー語で「堅い薪」は「強く、信頼できる人物」を意味するそうだ。今も昔も薪職人は堅く乾燥した薪とともに、厳しい冬を乗り越えるための安心と信頼を届けている。
NIKKEITheSTYLE――効率が悪い、だから楽しい[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 11ページ 2378文字 PDF有 書誌情報]
薪は料理の世界でも注目の的だ。東京・代々木の住宅街のど真ん中に薪窯(まきがま)でパンを焼く店がある。2020年11月に開店した「パン屋塩見」だ。つくるのはカンパーニュと食パンの基本2種類のみ。「薪窯を使うことを前提に絞り込んだ」と店主の塩見聡史さん。どういう意味か。パン焼き風景を見学させてもらった。
早朝5時前、塩見さんが薪窯の火入れを始める。火を入れるのは金曜日から月曜日の4日間のみ。火起こしは重労働だ。木を次々に焼(く)べて約350度まで窯の温度を上げる。3時間足らずで「4~5箱分の薪がなくなる」。
ここで前日に仕込んだパン生地を取り出し、窯の前の棚に並べる。窯の熱気で部屋の温度は冬でも30度超。「この熱で発酵を進ませる」。塩見さんの額や首筋に汗がにじむ。「夏場は地獄の暑さ。8月は1カ月間、店を閉める」というのも納得だ。
火を止め、窯の温度が約280度まで下がった時点でカンパーニュ、約230度で食パンをそれぞれ50分ほど焼いていく。ただ、焼く温度や時間はパン生地の状態や気候などでその都度変わり、「毎日、薪窯と向き合わないと分からない」。ガスや電気のオーブンに比べると「効率は絶対に悪い」ときっぱり。だからこそパンの種類を絞ったのだ。
不便でも薪窯を使うのはなぜか。「結局は楽しいから。薪窯で焼くパンの特徴はムラがある点。これを品質のばらつきと見るか、毎回違って面白いと思ってもらえるか。ぼく自身はいつもワクワクする」。塩見さんは焼き上がったパンを毎日試食し、店先の黒板に「本日のカンパーニュは焼き色が薄いですが、皮は厚めで香ばしい」などと紹介文を書く。薪窯パンならではの「ムラ」を来店客にも楽しんでもらう工夫だ。
薪窯にはほかにも楽しみがある。「1時間後に引き取りに来ますね」。午後3時ごろ、店を訪れた常連客が豚肉と冬野菜を詰めた鍋を手渡した。パンを焼き終えた窯は翌朝まで180度近い高温を保つ。そこで塩見では窯を近隣に開放し、「余熱のお裾分け」をしているのだ。
趣味で薪づくりをする人が「パンと交換で良いから」と無償で薪を提供してくれたり、薪窯に興味を持つ同業者が訪ねてきたり、塩見の薪窯は客以外も引き付ける。「薪窯はアナログで懐が広い。人々をホッとさせるところがあるんじゃないか」と塩見さんは考える。
薪火料理は評価が高まっている。神奈川県鎌倉市にある薪火料理の店「季音(きのん)」は、フランスの美食ガイド「ゴ・エ・ミヨ」で4年連続「素晴らしいレストラン」に選ばれた名店だ。
オーナーシェフの村野敏和さんはサンフランシスコでミシュラン三つ星を獲得した薪火レストラン「セゾン」で腕を磨いた。「全22品のコース料理のうちデザートを含め21皿が薪火を使った料理。その奥深さは衝撃的だった」と話す。
薪火料理と聞くと、炎による大胆な調理法を想像するかもしれないが、実際の調理は繊細だ。季音で使うのは燃やした薪が「炎の出ない火」となった状態の熾火(おきび)。この上に網を置いて焼いたり、少し遠ざけて食材にゆっくりと火を入れながら休ませたり。「火と食材の距離や時間で熱の入り方が変わる。マニュアルはなく、体で覚えるしかない」(村野さん)
例えば、冬の一皿「白子のリゾット」は、下茹(ゆ)でした白子をバターに絡ませた後、弱めの熾火であぶっていく。「白子の中心まで温めながら表面を破裂させない火加減」。煙で燻(いぶ)した香りも醍醐味だ。3日間燻したカブでとった出汁(だし)でコメを炒め、最後にタコを1週間燻してつくった蛸節(たこぶし)を削って振りかける。濃厚な白子に蛸節の香ばしさが絶妙に合う。
「薪火で肉や魚を焼くと、表面は香ばしいのに中心は蒸し焼きのようにしっとりと味が凝縮する」。そんな魅力を手軽に楽しんでもらおうと、24年12月には鎌倉市内に姉妹店「なぎさのハンバーガー」を開いた。「薪火の調理法は今も日夜研究中。難しいからこそ面白い。薪火の可能性は無限大です」と村野さんは言う。
「広葉樹の薪は1キロあたり4500~5000キロカロリーとガスや電気と同等の熱量で、多彩な火入れができる。今後さらに広がるはず」とみるのは、増田煉瓦(れんが)(前橋市)社長の増田晋一さんだ。同社は全国のホテルや飲食店の要望に応じてオーダーメードで薪窯や薪グリルを製作・販売する。
料理人と本場イタリアの薪窯などを研究するうち薪火料理に魅了され、同じ群馬県にあるきたもっくと組んで薪火料理専用の薪を開発した。「長さ30センチと扱いやすく、木の皮をはいで燃焼時の臭いを抑えた。住宅地にある飲食店でも排気の問題が生じにくい」。25年から本格的な販売に乗り出している。
増田さんの願いは「薪火料理を文化に育てること」。「日本にはかまど文化という素地がある。ただ何度で肉に火が入るのか、樹種は何が向いているのかなど研究データが無く次世代が育たない」として大学と薪火料理の共同研究も準備中だ。
取材を続けるなか、気になる話も耳にした。「火とアウトドアの専門 iLbf(イルビフ)」(埼玉県三郷市)の堀之内健一朗さんは「薪人気で新規参入が増えたため原木の争奪戦が起き、価格も高騰している。薪を作れなくなり、廃業した古くからの生産者もいる」と明かす。
住宅地では「煙害」と呼ばれる事例も出てきた。「乾燥が不十分な薪を使うと不完全燃焼による煙や臭いが出やすい」と日本暖炉ストーブ協会理事長の〓橋英輔さん。薪の品質規格の創設や薪ストーブの正しい使い方の啓発が課題だという。
1本の薪には人と自然の営みが凝縮している。クリーンで持続可能なエネルギーたり得るかどうかは結局、使う側次第。薪の可能性を考えることは、森や自然との付き合い方について再考する機会にもなった。
伊藤学
竹邨章撮影
NIKKEITheSTYLE――「普通選挙法」公布から100年(文化時評)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 2025文字 書誌情報]
今年は「大正デモクラシー」の果実として「普通選挙法」が公布されて100年の節目の年だ。分野を問わず、民主主義の歩みを回顧し、将来を展望するにふさわしい著作は何だろう。
この問いを人工知能(AI)に尋ねてみた。「普選運動」の主唱者、吉野作造の論考をAIが一顧だにしないのは意外だった。が、“わが意を得たり”の回答も生成された。晩年の夏目漱石が大正3年(1914年)秋、学習院の学生組織「輔仁会(ほじんかい)」で語った講演録「私の個人主義」を推したのだ。
「国家的道徳というものは個人的道徳に比べると、ずっと段の低いもののようにみえる」「詐欺をやる、誤魔化しをやる、ペテンに掛ける」……。当時の特権階級である華族の子弟に向かって「権力」「金力」で他者の自由を妨害するな、と説諭した。
本作の出版初出を1915年3月22日付「輔仁会雑誌」とする文献が多い。が、松尾尊〓(たかよし)・元京大教授の著書「大正デモクラシーの群像」に教えられた。同年3月25日の衆院選挙に立候補したある知識人を応援する目的で刊行した「文集」が初出と言うのだ。識者とは、語学の達人で慶応義塾大で文学を講じた馬場孤蝶である。
国立国会図書館で「文集」を閲読すると奥付の発行日は同年3月19日。「私の個人主義」が堂々、巻頭を飾る。孤蝶の選挙公約は、女性参政権を含む選挙権の拡大、軍部大臣武官制の打破、思想・言論の自由を守る法改正だ。当時としては相当リベラルな政治主張を漱石は支持していたことになる。
吉野作造が「憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず」を著したのは1916年。日露戦争当時は「国家の生存発達」を重視し、ナショナリズムを肯定していた。が、立場を修正し「民本主義」を唱えた。天皇主権に配慮しつつ、政治の目的は民衆の幸福と利益にあり、政策は民衆の意思に基づくべきだと主張。普通選挙と政党内閣制を要求する。後の論文では「個人中心主義」の言葉を用いている。
漱石の存在がデモクラシーの古典に影響を与えたのか。「吉野作造記念館」(宮城県大崎市)を訪ねた。交流を示す資料はなかったが、興味深い展示があった。吉野の論文を掲載した中央公論の編集者、滝田樗陰(ちょいん)の仕事である。多くが口述筆記で、「樗陰が吉野に問題を持ち込み、意見を闘わせて議論を深め完成した」と解説する。
樗陰と言えば漱石ではないか。特権階級を皮肉った小説「二百十日」の初出は中央公論。「漱石書簡集」などを読めば親交の深さが分かる。当代一の辣腕編集者を媒介に漱石と吉野の思想が共鳴したのか……。空想に遊んだ。
「憲政の本義」を読んで気づいたことがある。昨今話題の「国家はなぜ衰退するのか」(ハヤカワ文庫)と論の運びが似ているのだ。2024年のノーベル経済学賞に輝いた米マサチューセッツ工科大学のダロン・アセモグル教授とシカゴ大学のジェームズ・ロビンソン教授の共著である。一国の長期的な経済発展を促す政治形態は、法の支配に基づく「包摂的」社会だと説く。反対概念は金権政治が横行し、成長の果実が既得権益層に集中する「収奪的」社会だ。
本書は冒頭で、国境の壁が隔てる2つの町を比較する。米国・アリゾナ州ノガレスとメキシコ・ソノラ州ノガレスだ。もとは同じ町だが、国境変更で二分された。経済格差の要因を歴史にさかのぼり考察。「包摂・収奪」のモノサシで解き明かした。
吉野の「憲政の本義」(中公文庫)も序章で米国とメキシコが同じ立憲制を敷きながら国力に差があるのはなぜか、と問う。米国は投票で労働者の民意を政治に反映する。一方、メキシコでは政敵に対する買収、投獄、暗殺が横行し立憲制が空洞化した、と論述。両書が引用する史実や理路は酷似している。
前書所収の「帷幄(いあく)上奏論」は、軍部が内閣を無視して天皇に意見を述べる慣行を批判。海軍による贈収賄事件が発覚した折でもあり、〈収奪性=既得権益〉打破を「邦家百年の大計」と締めくくった。
「吉野作造選集」(岩波書店)所収「朝鮮人虐殺事件について」は、関東大震災時の蛮行を「世界の舞台に顔向けの出来ぬ程の大恥辱」と指弾。アジア民族蔑視を戒めた。実生活では貧困対策として病院・託児所の整備、中国人留学生の支援に尽力する。〈包摂性=リベラリズム〉の実践である。
キリスト者でもあった吉野は、包摂的社会を「理想」とし、デモクラシーを「手段」と考えたのだろうか。ところで、米大統領選は正当な選挙による民意が包摂性を後退させた。危機にあるのは包摂性であって民主主義ではない。では、何が必要なのか。吉野は「国民的教養」であると強調する。ポピュリズムの対義語に聞こえる。
「憲政の本義」とノーベル賞学者の視座に学ぶべきことは多い。
和歌山章彦
岡田真撮影
【図・写真】吉野作造記念館の展示室の入り口に置かれた吉野作造の胸像。彼が説いた
「民本主義」が普通選挙法制定につながった(宮城県大崎市)
NIKKEITheSTYLE――国内初の単独展覧会(催事祭事)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 430文字 書誌情報]
国内初の単独展覧会 フランス・パリでオートクチュール(高級注文服)の作品発表を続ける国内唯一のファッションブランド「YUIMA NAKAZATO」の展覧会が開催中だ。作品のみならず、ものづくりの背景をも知ることができる。
「YUIMA NAKAZATO展 ―砂漠が語る宇宙と巨大ナマズの物語は衣服に宿るか―」は、2024年に発表された2つのコレクションに加え、1月に発表されたばかりの最新コレクションを紹介。インスピレーションや試行錯誤の断片もインスタレーションとして展示している。
同ブランドは2009年設立。16年からパリのオートクチュールウイークで発表を続けている。
会場は東京都港区の東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)。観覧料は、平日の前売・日時指定券が一般は2000円など。2月16日まで。
YUIMA NAKAZATO展
https://tcv.roppongihills.com/jp
/exhibitions/yuimanakazato/
NIKKEITheSTYLE――京都で食と文化を楽しむ(催事祭事)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 388文字 書誌情報]
京都で食と文化を楽しむ 高級レストランを多く運営するひらまつが手がけるホテル「THE HIRAMATSU 京都」は開業5周年を記念し、3月20日宿泊限定のプランを販売中だ。清水寺の特別拝観イベントに加え、ひらまつを象徴するフランス料理のフルコースランチなどを含む特別な企画となっている。
京都には国内で唯一、ひらまつの仏・伊・和のレストランがそろっている。プランには1日目の夕食、2日目の朝食・昼食が含まれ、価格は10万3500円から(大人3人利用時、1室1人あたり)。
2日目に予定している清水寺の特別拝観では、毎年12月に発表される「今年の漢字」の揮毫(きごう)で知られる森清範貫主の講話のほか、通常は非公開エリアである成就院「月の庭」の見学などを楽しめるという。
THE HIRAMATSU 京都
https://www.hiramatsuhotels.com
/kyoto/
NIKKEITheSTYLE――Music キース・ジャレット モーツァルト:ピアノ協奏曲(名作コンシェルジュ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1086文字 書誌情報]
クラシック作品を弾くジャズ・ピアニストは少なくない。ジャズの文脈でバッハなどの楽曲を扱うミュージシャンが大半だが、純然たるクラシックとして弾くピアニストもいる。2つのジャンルのあいだに橋を渡すような、奔放なピアニズムを持ち味にして。
そうしたピアニストのなかでは、キース・ジャレットは異色だ。なにしろ、彼のクラシック演奏からは、いわゆる「ジャズらしさ」をことさら感じさせるものはないからだ。フレーズを分割してリズムを作り出すこともなければ、テンポを大胆に揺らしもしない。
モーツァルトのピアノ協奏曲第20番は、悲劇をたっぷり含んだ短調作品だ。しかし、キースのピアノは、淡々とした毅然さを保ち、悲しみに焦点を合わせることはない。第2楽章の展開部への入りは、最悪のトラウマが蘇(よみがえ)ったように聴こえがちだが、この演奏では、通り雨に遭ったような爽やかさがある。
この協奏曲の両端楽章最後にあるカデンツァは、モーツァルト自身が即興で弾いたため、自作の楽譜が残っていない。多くの演奏家はベートーヴェン、ときにブラームスといった作曲家が後年書いたものを弾く。
この演奏のカデンツァは、これまで聴いたことがないもの。おそらくキース自身の作曲だろう。ただ、チック・コリアなどのように、ジャジーに盛り上げよう、なんて意図はまるでない。そればかりか、ベートーヴェンやブラームスの書いたカデンツァよりも、このキースのほうが、よりモーツァルトの音楽に親和性が高い。馴染(なじ)みはないけど、やけにしっくりと全体に溶け込んでいる。自我を取り払ったような演奏だ。
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮のシュトゥットガルト室内管も、しっとりとした響きで、ピアニストを包み込む。弦楽器と管楽器を水彩のように淡やかにブレンドしつつ。
続く第17番は、一転して優美。そして変化に富んだ協奏曲だ。これほど華やいだ冒頭楽章にもかかわらず、フラットに徹したピアノからは、どことなく憂いをもはらんで聴こえる。
終楽章は変奏曲で、これみよがしに趣向を凝らした変化のダイナミズムで聴かせる演奏が多いなか、キースはずいぶんと落ち着いた運び。勢いで突っ走る高揚感もない。ゆったりと雲が流れるような変化なのだ。
こんな彼のピアノについて、「借りてきた猫のよう」という評もあった。だが、その演奏に通底しているのは、音楽に真摯に向かってこそ紡ぎ出される繊細な抒情(じょじょう)だ。キースの即興演奏を収めた伝説的なアルバム「ケルン・コンサート」での、みずみずしいリリシズムとも相通じるものがあるのではないか。
音楽評論家 鈴木淳史
NIKKEITheSTYLE――CROSSWORD[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 629文字 書誌情報]
1 東海道・浜名湖口にあった、○○○の関
2 中世に荘園の管理をつかさどった現地役人らを指した語
3 主に線・空気の2つの手法がある絵画表現、○○○○法
4 ソ連革命政府とたもとを分かち、独自のキリスト教的実存主義哲学を展開した、ウクライナ出身の宗教哲学者
6 ムニエルなどの食材で有名なシタビラメは一般的にこの魚のこと
8 ニホンザルが属する、オナガザル科○○○属
10 「草庵(そうあん)集」「愚問賢注」などで知られる鎌倉末・南北朝時代の歌僧
11 第2次大戦の戦犯を収容した、○○○プリズン
12 「寒い国から帰ってきたスパイ」で知られる作家、ジョン・ル・○○
13 イザナギノミコト・イザナミノミコトを祭神とする、○○神社
1 昔の中国でこの木を用いたことから、版木を意味する植物
3 チェコ・ポーランド国境に源を発するドイツ第2の川、○○○川
5 共用の庭を持つ低層の連続住宅、○○○ハウス
7 「棲(す)み分け理論」を唱え、霊長類学にも多大な功績を残した人類学者
9 日本最初の洋式灯台がある、三浦半島の○○○○崎
10 「論語」の一節、「○○は孤ならず必ず隣あり」
11 クレージー・ホースといえば北米先住民族・○○族の英雄
12 陰陽道で外出するとき、天一神(なかがみ)や金神(こんじん)などのいる方角を避け、前夜に吉方の場所で一泊して方角を変えて行くこと
14 ○のなかに△を組み合わせた記号で表される天気
15 ビッグバン理論を最初に提唱した、ウクライナ出身の米国の物理学者
NIKKEITheSTYLE――Dusk 夕暮れに響く抽象的な情景(GallerytoGo)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――東西むすんだ木版画外国人女性の目(上)経済的自立へ かわいらしさ描く(美の粋)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 14ページ 3657文字 書誌情報]
19世紀末から20世紀にかけて、日本で失われつつあった浮世絵の技術に触れて、木版画を制作した欧米のアーティストがいる。西洋の目で日本やアジアを描いた彼らの中から、冒険心あふれる女性芸術家を紹介しよう。
東京赤坂氷川町――。いまの東京都港区赤坂6丁目にあたる閑静な住宅街は、徳川吉宗が造営した赤坂氷川神社にほど近く、勝海舟が広大な邸宅を構えたことでも知られる。
明治後期から10年以上を日本で暮らした米国の版画家ヘレン・ハイド(1868~1919年)の借家は、人力車が路地を行き交う氷川町の8番地にあった。自邸でくつろぐ本人の写真が残っている。唐破風の車寄せがある大きな木造2階建て。日本家屋の畳の上にじゅうたんを敷き、テーブルや椅子を置いている。自らデザインした家具を日本の職人に作らせたり、HHのイニシャルを組み合わせた紋入りの着物やティーセットをあつらえたり。工夫をこらして和洋折衷の生活を楽しんだことがセピア色の写真から伝わる。
ハイドが船で横浜に着いたのは、勝海舟がこの世を去った1899年(明治32年)秋のことだ。横浜港は開港してすでに40年。67年にサンフランシスコ―横浜―香港をむすぶ定期航路が開通し、69年にはスエズ運河が完成。横浜には世界を周遊する欧米の人々がひしめいていた。ハネムーンの目的地としてもアジアの人気は高く、日本で工芸や美術品に魅せられコレクターになった米国人夫妻の収集品が米メトロポリタン美術館などに残っている。
といっても、女性だけの旅はまだ珍しかったにちがいない。高橋由一らに洋画を教えたチャールズ・ワーグマン(英国)、風刺画を得意としたジョルジュ・ビゴー(フランス)ら男性の芸術家にやや遅れて、ハイドは女友達のジョセフィンと2人、日本の地を踏んだ。
木版画のテーマに選んだのは子供たち。風景画はほとんどといってよいほどない。「ハイド作品の魅力は普遍的な子供のかわいらしさ」と千葉市美術館学芸課長の西山純子氏も言う。
たとえば、大人のげたをつっかけ、大きな和傘で雨風に立ち向かう幼子。羽子板遊びや追いかけっこに興じる少年少女。子供のしぐさを実によくとらえているのだ。代表作の一つ「竹垣」にも、げたを脱いで青竹の垣根によじのぼる子らがいる。活発な子、慎重な性格の子。朝顔に手をのばす子は「おっとり型」か。一人一人の表情や着物の柄、帯の結び方などから個性まで読み取れそうな気がしてくる。
キリスト教の聖母子になぞらえた母子像もよく手がけた。鏡に笑いかける赤ん坊を母とおぼしき女性が抱きしめる「鏡」はその1枚。掛け軸のような縦長のフォーマットに日本髪の女性は「ジャポニスム」の影響を強くうかがわせる。後年、この絵の下絵が見つかり、分かったことがある。スケッチされていたのは普段着の着物姿の女性。ハイドはその下絵にあえて手を加え、芸者風に仕上げていたのだ。
「そこに表現されているのはリアリズムというより、外国人の目で見た日本。母国の米国でどういうものが売れるのか、よく研究していたのでしょう」。昨年「ヘレン・ハイド 追憶の日本」を出版した昭和音楽大学教授の沼田英子氏はそう指摘する。
アリゾナ州立大学のシャイロ・マクマートレイ氏の2016年の博士論文によって、ハイドの画業の詳細がかなり明らかになった。来日前の彼女は、銅版画や石版画のアーティスト、雑誌や詩集の挿絵を手がけるイラストレーターとしてすでに成功を収めていた。サンフランシスコ、ニューヨーク、シカゴなど全米各地やロンドンに拠点をもつ、少なくとも7つのギャラリーと契約を結んでおり、最終的にその数は20を超えたという。版画の最大の顧客は欧米人だったのだ。
売れっ子になるきっかけは中華街を題材にしたシリーズ作だった。1800年代半ばから米西海岸に中国人が集まって暮らすようになる。薄汚くて犯罪が多い。そんな先入観ももたれた移民の町の日常と異国情緒を、ハイドはすぐれた観察眼と柔らかな筆致で描写した。「竹垣」などに登場する日本の子供が、日本人の目にどこかエキゾチックに見えるのは、チャイナタウン・シリーズの影響かもしれない。
浮世絵木版画の技術を目当てに来日したほかの芸術家たちとは異なり、ハイドの木版画への関心は当初薄かった。米国からは「Little Miss(お嬢ちゃん)」と呼んだ愛用のエッチング用プレス機を持参。新たなモチーフを求めつつ、アジアでの自作の販路の拡大も視野に入れていたのかもしれない。版画のかわいらしい見かけとは裏腹な、「売れる」テーマを模索した現実主義者の側面がうかがえる。
「アートによって自立すること」。ハイドは画商の1人に宛てた書簡で自らの目標を述べている。
カリフォルニアの恵まれた家庭で3姉妹の長女として育つが、10代のときに父が早世。芸術に理解のある裕福な伯母がめいたちを支援した。妹の1人はベルリンで音楽を学び、もう1人はスタンフォード大に進学している。ハイドもサンフランシスコ・デザイン学校、ニューヨークの美術学校アート・スチューデンツ・リーグで学び、ベルリンを経てパリへ渡った。
当時パリのエコール・デ・ボザールは女性の入学を認めていない。ハイドはラファエル・コラン、フェリックス・レガメら画家と交流しながら独学し、やがて挿絵画家を志す。婦人雑誌や児童書などの出版が盛んになり、挿絵やイラストは女性が活躍できる数少ない場の一つになっていた。
英国の人気挿絵画家ケイト・グリーナウェイの絵本や詩画集は、ハイドに大きな影響を与えたと思われる。「リージェント・スタイル」と呼ばれる、ゆったりしたドレスの女性や少女像などで知られ、老舗百貨店のリバティー・オブ・ロンドンがその絵をもとに子供服を商品化し、話題をさらった。パリで活躍した画家メアリー・カサットの存在も意識していただろう。米国東海岸の富裕層の出身で、家族の反対を押し切ってプロの画家となり、女性や子供の日常を題材にした印象派の画家だ。
ハイドに木版画の制作を勧めたのは同じ米国出身のお雇い外国人アーネスト・フェノロサだった。ハイドは狩野友信のもとで日本画の筆遣いを学び、来日のおよそ半年後にはフェノロサと版元・小林文七のもとで最初の木版画「日本の聖母」に取り組んでいる。ところが、版画を量産し、彼女の許可なく版木を廃棄したやり方に納得できず、フェノロサらと決裂してしまう。
ハイドは自邸の2階に彫師と摺(すり)師を呼び寄せ、妥協のない版画制作を始める。何枚ものスケッチをもとに構図を決めると、和紙に墨描きして職人に手渡し、すべての工程に目を光らせたという。「copyright,1905,by Helen Hyde」と作品に記したのも当時としては画期的。署名を入れる画家はいても「著作権」の言葉はめずらしい。版元が大きな力をもつ浮世絵制作の分業制によほど不信感を抱いたのだろう。
最初は絵のモデル探しにも苦心したようだ。「公使の奥様のバック夫人が使用人たちの子供を紹介してくれました。23人も! これで小ぶりのいい水彩画が描けるでしょう」(1900年の書簡)。やがて片言の日本語で母親たちに声をかけ、女性の日常をスケッチするようになる。
400通以上の手紙、赤坂の自邸においたゲストの署名帳、帳簿――。サンフランシスコのカリフォルニア歴史協会に保管されているハイドの資料は、日本での精力的な社交活動や幅広い人脈を物語る。毎日、朝から版画の制作に没頭し、午後や夜は茶会や販売会などに飛び回った。署名帳には教育者の新渡戸稲造ら日本人を含む600以上の訪問客のサインが残る。
帳簿には顧客に売った作品名や価格が細かい文字で記されている。代表作の値段は来日直前からおよそ10年でほぼ2倍になった。「生涯を通して並外れて勤勉、身を粉にして働き、自身の売り込みや自作を展示販売する場を探すことに躊躇はなかった」とマクマートレイ氏は結論づける。
1910年6月、がんの手術を受けるため米国に帰国。術後は温かい土地で療養するため、メキシコへ。この時も同行したのは若い友人、エディス・エマーソン。壁画家で画家、美術館館長としても活躍する女性である。
2人はメキシコシティや地方の町を訪れ、制作に没頭した。ハイドは12年に再来日。メキシコでの水彩やパステル画、スケッチを彫師らと次々版画にしていく。最後の日本滞在となったおよそ2年、体の不調に悩まされながらも探求はやむことはなかった。
「子供や女性をかわいらしく、エキゾチックに表現した。それは顧客に向けたハイドの戦略で、当時のマーケット(市場)を映している」と実践女子大学教授の児島薫氏は指摘する。当時の社会の規範に縛られつつも、求められるアートを制作し、異国で1人たくましく生きた。帰国後、第1次大戦末期の1918年には赤十字や児童福祉基金のためにポスターや印刷物を制作したと伝えられる。
窪田直子
NIKKEITheSTYLE――木を「読む」家具作り[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 18ページ 2278文字 PDF有 書誌情報]
細い木枠がまるで額縁かのよう。上部も含めて5面のガラスから光が入り、中に置かれたものを際立たせる。扉は日本ならではの引き戸だ。収納の役割だけでなく、棚そのもののたたずまいが美しい。
インテリアブランド「TIME&STYLE(タイムアンドスタイル)」の「ミュージアムキャビネット」。美術館や博物館で展示品をよりよく見せるケースのようにとデザインされている。「食器でも、本でも、何でも。それぞれ皆さん大事にしているものを入れてもらえれば」。同ブランドを展開するプレステージジャパン(東京・港)の代表の吉田龍太郎さんは話す。
1997年にスタートしたタイムアンドスタイルの商品は、すべて国内製造だ。コンセプトは「日本の伝統技術を現代の生活に進化させる」。北海道東川町の自社工場で作るキャビネットにも木工の技術が盛り込まれている。
四隅の部材の接ぎ目を直角ではなく斜め45度で仕上げる加工は「三方留め」と呼ばれ「もともと建築にある手法です」と工場長の田村孝行さん。木材同士を狂いなく組むためには、削る際にかなりの精度が求められる。手間がかかるため、職人たちは嫌がるというが「強度が高まり、意匠も美しい。製品に一体感が生まれる」(吉田さん)。
日本は森林大国だが、林野庁によると、木材自給率は4割程度にとどまる。家具についてはさらに低いといわれるが、自社工場が扱う木材の9割以上が国産材。北海道の広葉樹、主にミズナラなどのナラ材だ。
広葉樹は針葉樹と比べゆっくり育ち、100年ほどかかって家具の材料になる。その分、堅く目が詰まっていて丈夫だ。このナラ材の一部を、市場から直接、丸太の状態で仕入れている。家具メーカーは一般的に、製材された加工済みの木材を業者から購入しており、丸太からというのは非常に珍しい。キャビネットは丸太から作られており、自社工場は、木材を乾燥し、角材を作る「木取り」の工程から担う。
木材は通常、27ミリメートル、34ミリメートルなどと、決まった厚みで流通しているため、「その範囲でしかものが作れない。丸太からであれば自分たちが作りたい厚みで製材でき、無駄もない」(田村さん)。木材のルーツも含めて流れを把握することもできる。吉田さんは「手間はかかるけれど、その分、木材がどういうものであるか分かってくる。まず、木を『読む』ことが大事。同じ山でも生えている場所によって違う。光のあたり方で枝の出方も異なる」と言う。そのうえで、どの木のどの部分を何に使うか考える。「昔の人たちは一本一本読み込んで、手で削り、家具にしていた」
1980年代に留学生としてドイツに渡った吉田さんは、生活様式の違いに関心を持つと同時に、自国のことを「何も知らない」と気づいた。帰国後、日本を知ろうと地方を回るうちに「日本にしかない独自のものづくりの背景があることを知っていった」。
仏像を鋳造するブロンズの技術で製造したテーブルの脚、着物の織物の技術を生かしたファブリックのソファ、和紙を用いた照明など、様々な日本のものづくりを、今の生活に溶け込ませる。「日本にはものづくりが隅々まで行き渡っていて、まだかろうじて残っている」。協業する産地や職人とのつながりは、200以上に上る。
ものづくりは、素材や技術、人に出合うことから始まる。「デザインからスタートすると、どうしても我々の作りたいものを押し付ける形になってしまう傾向があるため」だという。「職人が大事にしている要素は何なのか。素材の使い方だったり、仕上げの方法だったり、長い伝統の中で自然に築かれてきた暗黙のルールもあると感じている。それを我々が、理解できなくてもしっかり感じ取る。職人の大事にしている考えを壊さずに何ができるか」。そうしてやっと、デザインを考えるという。
日本の家具の輸出が総じて伸び悩むなか、海外からの注目も高い。現状、売り上げの約2割を占める。イタリアのインテリアブランド「Boffi|DePadova(ボッフィ・デパドヴァ)」は2021年から、タイムアンドスタイルが製造する家具をセレクトし、世界の主要都市70カ所のショールームで展開している。ボッフィ・デパドヴァが日本製品を世界へ向けて販売するのは初めてのことだ。
タイムアンドスタイルとしても、オランダのアムステルダムと伊ミラノに自社のショールームを構えるほか、今年は米国、スイス、タイなどで、パートナー企業がショールームを開く。
愛される理由は、日本の素材や精緻なものづくりに加え、吉田さんは「製品の持っている雰囲気や空間が持つ空気感」という。現在の西洋の家具づくりは「工業製品的。完成した時が最も美しく、どこに持っていっても経年変化しない」という考え方だ。一方、寺や神社に用いられてきた木材は、人工的な塗装をすることなく何百年という時間をかけて味わい深い表情になっていくことを、私たちは知っている。
キャビネットには2種類の色があるが、どちらも自然塗料による。ひまわり油とミツロウで磨いたものと、鉄分を触れさせて木材に含まれるタンニンが黒く変色したものだ。「自然仕上げは、時間をかけて製品が良い年の取り方をしていく」と吉田さんはいう。
山に入ると、何十年も放置されるなどして朽ちる森を目の当たりにし、「残念だなと感じる。地域ごとに樹種があり、それぞれ技術や使い方がある」。現在、岩手県岩泉町でも製材所の設立を計画している。「自分たちにできることは、木材を使ってものを作ること」。きょうも木を読み、家具を作る。
井土聡子
岡田真撮影
NIKKEITheSTYLE――ソースの達人 フォンへのこだわり[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 19ページ 2259文字 PDF有 書誌情報]
今冬、東京・六本木にあるフランス料理店「トレフミヤモト」は、フォン(出汁(だし))の味見ができるコースを始めた。まずフォンを出し、そのフォンを使った料理を食べてもらう。フォンだけ味わえるレストランは珍しく、風味の素晴らしさに驚いた、などの声が上がる。
「本来、フォンは料理の裏方。表に出すものではないが、長い間こだわり作り続けた成果を知っていただきたいと考えた」。そう語るシェフの宮本雅彦さんはキャリア46年のソースの達人だ。
フランス料理はソースが命といわれる。その土台として不可欠なのが、出汁だ。材料と作り方、用途によりフォン以外にもフュメ、ジュ、ブイヨンと呼ばれる出汁がある。なかでもフォン・ド・ヴォー(子牛の出汁)、フォン・ブラン(鶏)、フュメ・ド・ポワソン(魚)の3種は基本中の基本である。
出汁が大切なのは和食も同じだが、材料が少なく短時間で取れる日本の出汁とは対照的に、フランス料理の出汁は材料の種類と量が多く、完成まで長時間を要する。フォン・ド・ヴォーは3日がかり、短時間でできるフュメ・ド・ポワソンでも30~40分間は煮込む。
手間がかかるため、今日では業務用の市販フォンを利用する店が多くなった。背景には、働き方改革で調理工程の省力化が奨励されることや材料費の高騰、人手不足などがある。それに伴ってソースが簡略化されるようになり、皿にほんの少しライン状に流したり、ソースがない料理も珍しくなくなった。
トレフミヤモトでは常時7、8種、多いときは10種以上の出汁を仕込む。フォン・ド・ヴォーとフォン・ブランの自家製は珍しくないが、これだけの種類を用意する店は希少と言える。
宮本さんは深い探究心を持ってフォンに向き合ってきた。修業した1980年代はフランス料理ブームの真っただ中。先輩たちは新しいソースを生み出すことに熱中していたが、フォンにはさほどこだわらず、フランスの伝統的なやり方を守っていればよいという考えの時代だ。88年に渡仏し働いた店はどこもフォン作りを見習いに任せきりだったが、雑に作っているのに濁らず、雑味も出ていないのに仰天した。
その理由を突き止められずに帰国。日仏で学んだことを合わせながら自分なりに作っていたが、濁ってうまくいかない。最初は日本の肉や野菜がフランスより品質が劣るためではと考えたが、それにしても仕上がりが違い、原因は水にあるとうっすら気づいた。
折しもフランス産ミネラルウオーターが流行中で片っ端からフォンを作って試したところ、硬度50~80の中硬水だと抜群に仕上がりがよい。ようやく濁りの原因が日本の水道水が軟水のためだと分かった。
続けて、日本の水道水で満足のいくフォンを取る研究を始めた。するとタイミングよく、テレビ局からミネラルウオーターの調理効果についての取材が舞い込んだ。同じ米を炊くのでも白飯の粘りを引き出すには軟水。米の粒を立てたいリゾットには硬水、ポトフには長く煮込んでも具材のうま味がスープに出きらない中硬水から硬水が適する。経験からこう話したところ番組が大学研究室で実験し、科学的に正しいことが実証された。
軟水の問題は、肉のうま味が出る頃には野菜のうま味が出すぎて雑味に変化し、フォンを濁らすことだ。またミネラル分の多い硬水のようには、肉からしっかり芯のある風味を引き出せない。その欠点を克服するため、宮本さんは材料の分量と火加減を改めた。
フォン・ド・ヴォーは野菜を5分の1に減らし、逆に子牛の骨と筋は1・5倍に増やして徹底した弱火で煮込む。フォン・ブランは鶏ガラを骨付きの首肉に変えて量は4倍に増やし、野菜は4分の1に減らして煮込み時間は半減、火加減は強めにした。どのフォンも漉(こ)して冷蔵庫で一晩冷やし、再び温めて漉すことを繰り返す。冷温の温度差を作っては漉すほどクリアになる。
「30代のとき頭の中ではすでに解明できていたが、いつも安定して納得できる状態に仕上げられるようになったのは50歳を過ぎてから」と宮本さん。ソースの完成までさらに数回漉してうま味やゼラチン質を凝縮させ、はじめてピカッと光る美しいソースができる。見た目にも美しいソースとそうでないソースの味の落差は大きい。
評判のソースを味わうため、料理人も来店する。「一目でプロと分かる。ソースの味に感激してフォンについて知りたそうな人に調理場に見に来たらと声をかけるうちに、学校みたいになりました」。サービスを担当する妻の実香さんは笑う。彼らは雑味があり濁ったフォンに疑問を抱いていたのだ。
フランスでもフォンは衰退しつつあるという。温暖化の影響で食中毒が増え、食品衛生の制度が改正された。従来のようにフォンをストックできなくなり、有名シェフでも市販品を使う人は増えたとされる。
日本から現地へ修業に行った料理人はフォンの技術を学べず、市販品の利用に抵抗を感じなくなり、帰国後もフォンに関心を持たないフレンチシェフに。そんな風潮に宮本さんは、「皆が同じ市販フォンを使えば、どの店のソースも似た味になってしまう」と危機感を抱く。
「ひとつひとつの作業には必ず意味がある。先輩シェフが次々と引退する現在、現役で作り続ける自分の存在意義は、フォンとソースの技術が持つ意味を後進に教えて育成すること」
若い料理人たちが仕事の合間や仕事帰りの深夜、フォン作りを見に店に駆けつけてくる。宮本さんのスピリットはきっと受け継がれていくだろう。
食文化研究家 畑中三応子
吉川秀樹撮影
NIKKEITheSTYLE――80歳でもう一度 柴田文江[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1226文字 書誌情報]
2年ほど前、クライアントさんに招待いただいて、瀬戸内海を周遊する客船「ガンツウ」で旅する機会があった。豪華ですてきな船だということは耳にしていたが、事前に調べることはしなかった。今の時代、訪れる前に何でも検索できるけれど、あえて何も知識を入れずに向かった。
福山駅(広島県福山市)で迎えにきてくれたバスに乗り、出航までの間、待機する場所に着いた。その時点ですでに驚かされた。待機スペースの外観も室内も、端正な美しいつくり。案内された椅子も座り心地がよく、お茶やお菓子まですてきで、持って帰ろうかなと思ったほど。この後もっとすてきなものがいっぱい出てくるのだけれど、気分が高揚した。
いよいよガンツウに乗り込むと、さらにびっくりした。建築家の堀部安嗣さんが手がけているが、木がふんだんに使われた穏やかな空間。部屋に入ると、しつらえから調度品まで、全てがセンス良く作られていた。旅先では時折、なんだか安っぽいなとか、リッチでもケバいななどと感じてしまうことがあるが、そんなことが一切ない。私が嫌いなものがひとつもなかった。
部屋にはアメニティとして、メガネふきやメガネのビスを調整する精密ドライバーも置かれており、感心した。
ベッドルームの横には、ソファのある小さなリビングのような場所があった。そこに置いてあったのは、双眼鏡。のぞいてみると景色が少しずつ流れていき、映画のよう。遠くのほうで、子どもが手を振っていたりする。
共用の大きなお風呂もあるが、各部屋にもお風呂が付いていた。浴槽は海に面してあり、お風呂に入っていると海につかっているような気分だ。本当に気持ちが良くて、滞在中、何度入っただろうか。
船内の食事も素晴らしかった。特に朝食の新鮮な野菜やトマトジュースの味が忘れられない。
旅行に行くと、ついあちこち行きたくなってしまうけれど、瀬戸内海は穏やかで、ゆっくりと景色が変わっていく。本当にゆっくり。自分の時間は、それよりもさらに遅く流れている感覚だった。テレビやインターネットから離れ、あんなにもゆったりとした時間が流れる場所は体験したことがなかった。ぼーっとしたり、じっくり考え事をしたり、とても有意義な時間。日常からかけ離れていて、まだまだ未熟な私はちょっと持て余してしまうほどだった。
「来年もいかがですか」と誘っていただいたが、あまりにもぜいたく過ぎたのでお断りした。同じ船に、80歳くらいの高齢の女性が同乗していた。ゆっくりと流れる時間を、優雅に乗りこなしているように見えた。自分がその年齢になったら、またこの時間を味わってみたい。心持ちはどんなふうに変わっているのだろうか。楽しみがひとつ増えた。
しばた・ふみえ プロダクトデザイナー。山梨県出身。エレクトロニクス商品から、家具や日用雑貨、ホテルのトータルディレクションまで、国内外のメーカーとのプロジェクトを手がける。代表作にオムロンの「けんおんくん」など。多摩美術大学教授。
NIKKEITheSTYLE――バレーブランシュの滑降に挑む フランス[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 20ページ 248文字 書誌情報]
仏東部シャモニー、モンブラン山系の高峰エギーユ・デュ・ミディ。標高3842メートルの山頂からスキーでバレーブランシュを下る。高低差
2804メートルの絶壁だが、適切な道具があり、ガイドがいれば、中級のスキーヤーやスノーボーダーでもこのコースを体験できる。
〈行き方〉羽田空港↓ジュネーブ空港(ミュンヘン経由、約17時間)↓シャモニー(車で約1時間半)↓ロープウエーにて現地へ
【図・写真】Photo/Robert Harding Picture Library, National Geographic
(サッカー)広島V、絶妙ヘッド2発 富士フイルム杯――迫力欠く神戸、真打ち後半から[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 342文字 PDF有 書誌情報]
大迫、武藤、酒井高ら神戸の真打ちが登場したのは64分になってから。そこまで場を持たせたのは冨永、日高、本山といった初々しい面々だった。チーム総力を厚くしてくれそうな存在感を示せた者はおらず、前半はほぼシュートまで持ち込めなかった。
中2日で重要なアジア・チャンピオンズリーグの試合を控える。主力温存のBチームで臨む道理はあったが、吉田監督の口からついて出たのはネガティブ要素ばかり。「内容的に良くない。単純に一人ひとりのパワーが足りない。けが人も出ていて、(起用できる)人数が足りていない」。MF斉藤が約1年半ぶりに公式戦復帰した朗報もかすむ。
「全員がピッチで自分を示し、もっとチーム内競争を激化させないといいチームはつくれない」。シーズンとば口の危機感を、武藤が言い当てていた。
コルジャ仙台が初V ブラインドサッカー[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 333文字 PDF有 書誌情報]
ブラインドサッカーの日本選手権ファイナルラウンドが8日、東京・町田市立総合体育館で行われ、決勝でコルジャ仙台がフリーバード目白台を2―1で破り、初優勝した。3位決定戦では品川CCパペレシアルがブエンカンビオ横浜を下した。
フィールド選手全員が視覚障害者の目白台は、サッカー経験豊富な健常者のいる仙台相手に開始早々2点を先制されたが、あきらめなかった。後半2分、パリ・パラリンピック代表でもある鳥居が「持っている形」でゴール。
同じく代表の園部とともに果敢なドリブルから何度もシュートを放つが、連覇はならなかった。ただ、観客を魅了したのは目白台の方。鳥居は「お客さんは静かにしないといけないのに、いいプレーについ声が出るのは選手としてすごくうれしい」と笑顔を見せた。
(ラグビー)後半鮮やか修正、4トライで逆転 東京ベイ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 228文字 PDF有 書誌情報]
東京ベイは横浜の速い守備に苦しんだ。狙いの大外にボールを運ぶ前にタックルを受け、潰される。前半は強烈な追い風を受けながら、想定外のノートライ。
後半の修正が見事だった。バックスの立ち位置を深く設定する。一段後方のラインにいる味方へのパスも増やし、守備の的を絞らせない。外の大きなスペースをWTBバイレアらが気持ちよく走り、4トライで逆転。暫定2位に浮上した。SO押川は「修正しなければいけない点を具体的に話す力が付いてきた」とチームの対応力に胸を張った。
男子テニス西岡が準々決勝途中棄権 ダラスOP(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
男子テニスのダラス・オープンが7日、米テキサス州ダラスで行われ、シングルス準々決勝で西岡良仁(ミキハウス)は第2シードのカスパー・ルード(ノルウェー)と対戦し、5―7でセットを先取された後の第2セット途中で棄権した。
(共同)
(サッカー)広島V、絶妙ヘッド2発 富士フイルム杯 2冠の神戸に2―0 新戦力「アグレッシブ」一段と[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 1023文字 PDF有 書誌情報]
Jリーグのシーズン開幕を目前に控え、恒例の富士フイルム・スーパーカップが8日、東京・国立競技場で行われ、広島が神戸を2―0で破り、9年ぶり5度目の優勝を果たした。入場者数は大会最多の5万3343人を記録した。
昨季J1で2位の広島は前半にアルスランが先制点を挙げ、後半は荒木が加点。J1を2連覇して天皇杯全日本選手権との2冠を達成した神戸は主力の大迫、武藤らを後半途中に投入したが、追い上げられなかった。
賞金は広島が3千万円、神戸が2千万円。前座試合はU―18(18歳以下)Jリーグ選抜が日本高校選抜に4―1で勝った。
Jリーグは14日のG大阪―C大阪で開幕する。
◇
多くの時間帯で広島の選手は前向きに走り、能動的にボールを回した。「自分たちがやりたいオフェンシブでアグレッシブなサッカーを見せられた」とスキッベ監督。神戸が主力を先発から外したことが影響した面もあろうが、明るい材料がいくつもあった。
今季チームに加わったFWジャーメインは豊富な運動量でボールを呼び込み、隙あらば裏に抜け出して攻撃に深さをもたらした。レギュラー奪取を狙う18歳のボランチ中島はアイデアと技術の詰まったプレーで客席を沸かす。途中からピッチに立った新加入のMF菅はファーストプレーだったCKで荒木の追加点をアシストした。
攻撃的な姿勢を旗印とすることは昨季から変わらないが、その色をより濃くできる新戦力をピンポイントで補強。この試合を見る限り、チームへの融合作業は滞りなく進んでいる。
12分に右サイドからのクロスに頭を合わせて先制点を決めたアルスランは「去年と比べてボールを保持する回数、時間帯が増えた」と話す。この場面、エリア内にはアルスランを含めて広島の選手が5人いた。90分を通して相手ゴールへと向いた広島の矢印は太くて鋭いものだった。
ただ、この一戦の好結果がもたらすものを聞かれたスキッベ監督は「シーズンへの影響は特にない」とつれなかった。「目の前の1試合1試合を戦うこと、それに集中することが大切だ」
アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の下位大会もあり、広島はこの試合を含めると中2~3日で7試合が続く。10年ぶりのリーグ戴冠に向けて、序盤の過密スケジュールが第1の障壁となる。
(木村慧)
【図・写真】神戸を破り優勝を果たし、喜ぶ佐々木(前列中央)ら広島の選手たち
【図・写真】後半、ヘディングで2点目のゴールを決める広島・荒木(右上)
(ラグビー)東京SG、僅差逃げ切り SO高本、キックさえる[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 790文字 PDF有 書誌情報]
ラグビーのNTTリーグワン1部第7節第1日は8日、神戸市の神戸ユニバー記念競技場などで行われ、東京SGは神戸に31―29で競り勝ち、3連勝で3勝2分け2敗とした。神戸は3勝4敗。東京ベイは横浜に30―22で勝って5勝1分け1敗とし、横浜は4勝3敗となった。
静岡はBR東京を32―24で下して5勝2敗で、BR東京は5連敗して1勝6敗。今季昇格した浦安が三重を31―26で破って初勝利を挙げた。
◇
最後は神戸がボールを失い、80分終了のホーンが鳴った後の逆転を期待したスタンドからは大きなため息。逃げ切った東京SG・小野ヘッドコーチは「流れが行ったり来たりの中、勝ちきったのは大きい」と安堵の様子もうかがえた。
前半から優位に立った。開始早々、ボールをつないでインゴールに入りながら、ビデオ判定(TMO)でトライが取り消され、逆に先制トライを許した。それでもこれ以降は、ボールをつないで敵陣に入り続け、ラインアウト後のモールを押し込んでのトライで逆転。以降も同じ形で次々にトライを加えて一時24―5までリードを広げた。
効いたのがSO高本のキックだ。バックスタンドからメインスタンドに吹く強風をものともせず、トライ後のコンバージョンを次々と決めて敵地のスタンドを驚かせた。5トライの神戸に対し、東京SGは4本。それでも神戸・ガットランドが2本しか決められなかったのに対し、高本は左右、簡単ではない位置からすべて成功。2点差勝利に貢献し「練習通り。毎日納得がいくまでやっているので」と胸を張った。
開幕2連敗、さらに2試合連続引き分けと苦しんだが、そこから3連勝。フッカーの堀越主将は「(第5節で)三重に勝って雰囲気が変わった。週の頭に集まったときのみんなの顔が明るい」と笑顔。3季連続4強入りの地力を取り戻したようだ。
(土田昌隆)
【図・写真】後半、競り合う東京SG・高本(手前右)
(ゴルフ)勝が2位浮上、パット安定 米女子ゴルフ2日目 8メートル沈めにんまり[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 748文字 PDF有 書誌情報]
【ブラデントン(米フロリダ州)=共同】米女子ゴルフのファウンダーズ・カップは7日、フロリダ州ブラデントンのブラデントンCC(パー71)で第2ラウンドが行われ、6位で出た勝みなみが8バーディー、2ボギーの65で回り、通算10アンダーの132として首位と2打差の2位に浮上した。
66と伸ばした畑岡奈紗が、67で回った山下美夢有とともに通算7アンダーで7位。68の竹田麗央と69の古江彩佳は5アンダーで15位、68の西郷真央は3アンダーで29位、68の吉田優利は1アンダーで42位につけた。67の渋野日向子と70の笹生優花はイーブンパーの50位で決勝ラウンドへ進んだ。
通算1オーバーの西村優菜、4オーバーの岩井千怜、5オーバーの岩井明愛は予選落ちした。高真栄(韓国)が12アンダーで単独トップに立った。
◇
パットが安定していた勝は順位を4つ上げた。「チャンスについたところでしっかり取れたし、長いバーディーパットも入ってくれた」と笑みを広げた。
5番から4連続バーディー。後半も勢いは止まらず、12番は3メートル、13番は2メートルにつけて連続バーディーを奪う。「流れを切らさずプレーできた」と自賛した。
日没が迫り、グリーンの芝目がよく見えなかったという16番は8メートルを沈め、これで2桁アンダーに乗せた。「(距離を)合わせていけばいいやと思った時に入ってくれたので、ちょっとびっくりした」と、にんまりだ。
米ツアー本格参戦3年目での念願の初勝利へ、絶好の位置で決勝ラウンドに臨む。「一つでもスコアを伸ばしていきたい。もう少しショットが安定してくれば、もっとチャンスは増える。いろいろと試して楽しく回りたい」と柔和に語った。
(共同)
【図・写真】第2ラウンド、通算10アンダーで2位の勝=共同
車いすラグビー、日本が決勝進出 ジャパンパラ 仏に雪辱許し大会初黒星[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 348文字 PDF有 書誌情報]
車いすラグビーのジャパンパラ大会第3日は8日、千葉ポートアリーナで1次リーグが行われ、昨夏のパリ・パラリンピック金メダルで世界ランキング1位の日本は通算5勝1敗とし、フランスと対戦する9日の決勝に進んだ。
日本は世界5位の英国に延長の末に56―55で競り勝って5勝目を挙げたが、同4位のフランスには48―50で敗れた。
◇
日本は6日の対戦で退けたフランスに雪辱を許し、1次リーグ最終戦で大会初黒星を喫した。強度の高い守備にボールを奪われる場面が続いて序盤で点差を広げられ、中心選手の池は「相手がうまく修正してきた」と話した。決勝ではフランスと再びぶつかる。相手の圧力をかいくぐるパスワークが勝利への鍵となる中で、乗松は「攻撃面の課題を改善しながら、試合を楽しんで勝ちにつなげたい」と意気込んだ。
不祥事廃部のアメフト部 日大「有志の会」学連加盟申請へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 318文字 PDF有 書誌情報]
不祥事を起こして廃部になった日本大のアメリカンフットボール部について、日大は活動中の後継組織「アメリカンフットボール有志の会」を関東学生連盟に加盟申請することが8日、関係者の話で分かった。競技部の創設については今後協議する。
同部を巡っては、違法薬物事件で寮に住む部員が逮捕されたことを受けて、昨年1月に正式に廃部が発表された。2月には関東学生連盟を退会した。
宣誓書の提出や薬物検査で陰性が証明されるなど、一定の参加条件を満たした元部員や新入生が5月から「有志の会」として活動していた。
2024年度は加盟申請せず、同年度の公式戦は不参加となった。
日大アメフト部は1940年創部。大学王者を決める甲子園ボウルで21度の優勝を誇る。
(ゴルフ)49歳のウッズ今季初出場へ ジェネシス招待[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 188文字 PDF有 書誌情報]
男子ゴルフの元世界ランキング1位、タイガー・ウッズ(米国)が13日に始まる米ツアーのジェネシス招待に出場すると大会主催者が7日、発表した。49歳のウッズがツアー大会に出場するのは昨年7月の全英オープン以来で今季初となる。
ジェネシス招待の会場は、ロサンゼルス周辺の山火事の影響でカリフォルニア州パシフィックパリセーズから同州ラホヤのトーリーパインズGCに変更された。
(共同)
(ゴルフ)松山暫定62位、久常は同79位 米男子ゴルフ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 163文字 PDF有 書誌情報]
【スコッツデール(米アリゾナ州)=共同】米男子ゴルフのフェニックス・オープンは7日、アリゾナ州スコッツデールのTPCスコッツデール(パー71)で第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われ、松山英樹は70で回って通算2アンダー、140で暫定62位となった。前日に続き日没サスペンデッドとなり、久常涼は通算1アンダーの暫定79位。
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選――若手・ベテラン融合、速攻磨く[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 619文字 PDF有 書誌情報]
3度の五輪を経験し、2022年北京五輪後は主将となった31歳のDF、小池がしみじみと語る。「五輪出場の歴史をつなぐことが私の大きな役目だった。無事にスタートラインに立てた」。北京を終えると小池より上の世代が相次いで一線を退き、一気に半数ほどの顔ぶれが入れ替わった。
経験値を下げたチームは23年世界選手権は7位、24年は8位と苦闘した。今回はエースの床秦留可の故障という不安要素もあったのに、圧勝の連続ですんなり決めた。振り返れば、北京の翌シーズンから一気に世代交代を強いられたことが吉と出たようだ。時間をかけて若手を強化できたからだ。
18歳なのに第1セットのDFに固定された佐藤も、2試合連続2得点の22歳のFW輪島も世界選手権(年に1度開催)に3度出ている。若手とベテランの融合が五輪1年前になって形になった。五輪未経験組の躍動が目立った初戦に対し、この日は北京組で4得点だ。豪快に先制点を決めた第2セットのセンター前田(旧姓高)は「第3セットだった今までとは違ったので今回はスコアしたかった」と喜んだ。
五輪では6位が最高のスマイルジャパンがさらに上を目指せる可能性も感じた。足の速い日本選手の特長に加えて「今はパスを速く回せる。強いパスを出せる選手が増えた」と飯塚監督。自陣からのパス回しの素早さ、精度の高さに驚かされた場面が何度かあった。残り1年、武器のスピードの中身をさらに磨くことが一つのテーマとなるだろう。
(田中克二)
西武・渡部聖、風格の快音 大型新人、貧打返上の軸に(キャンプリポート)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 1572文字 PDF有 書誌情報]
遠目でも分かる分厚い胸板に、ルーキーらしからぬ風格が漂う。雨があがり、初のグラウンド練習となった西武のキャンプ2日目。フリー打撃であいさつ代わりに3発。鋭いライナー性の打球が軽く柵越えした。新人で唯一1軍キャンプでスタートしたドラフト2位の外野手、渡部聖弥から目が離せない。
出身地広島の名門・広陵高を経て大阪の大商大へ。2年秋には関西六大学リーグで5本塁打の新記録を打ち立て、昨秋は最優秀選手に。大学日本代表で4番も経験した。強打に加え、強肩と俊足も兼ね備えた三拍子そろったスラッガーだ。
初のキャンプに物おじする様子はない。「自分が持っているものが負けているとは思わない。(コーチらに)指摘されたこととか、足りないところを見つけて埋める作業ができれば」。自らを冷静に分析できるあたりも、大器ならではだろう。
この日は個別練習を含めてバットを振り込むこと約4時間。就任したばかりの鳥越裕介ヘッドコーチからも「振りすぎやろ」と心配されたほどというが、屈託のない笑顔で疲れを見せない。「自分でもどんどん成長しているなって。キャンプを終えたら絶対強くなっている」。2日に1回のペースでウエートトレーニングも取り組むなど貪欲だ。
キャンプ中は広角に強い打球を放ち、ロングティー打撃ではスタンドを囲う防球ネットまで飛ばす長打力を披露した。非凡なパワーは首脳陣へのアピールになったはずだが、本人が注目してほしいのは「芯で捉える打球の多さ」。この確実性こそ、今のチームが求める能力と理解している。
西武は最下位だった昨季、打線に軸を欠いた。チーム打率の2割1分2厘はセ・パ両リーグ最低。個人成績でも規定打席を満たした選手では源田壮亮の2割6分4厘が最高だった。チーム安打数は12球団唯一1000本を下回り、得点数も最低。素材がそろう先発投手陣を援護できない貧打が球団ワーストの91敗につながった。
打力の改善をキャンプのテーマに掲げる西口文也新監督は、レギュラー全9枠の白紙を公言している。特にこの数年固定できていない外野手は懸案だ。大きな実績のある打者の補強はなく、連日バットを手に練習を見守る西口監督も、新人であろうと期待せざるを得ない気持ちだろう。
何より渡部聖には野心がある。今季の「開幕スタメン」は当然、高校の同級生で楽天のドラフト1位・宗山塁らに新人王争いで負けるつもりはない。将来的なトリプルスリーの達成も公言。実直な人柄のビッグマウスは、チームに足りなかった競争心にも火をつけたようだ。
レギュラー定着を目指す長谷川信哉は、昨秋から同学年の渡部聖をライバルに挙げている。課題だった直球への対応を磨くべく、シーズン終了後には打撃の動作解析に取り組んだ。その成果もあってか、特打で快音が目立ち、長時間居残りで打撃練習に取り組む。特守はへばるまで。5年目の開幕へ目の色を変えている。
渡部聖は俊足を生かせる中堅を狙っており、昨季終盤に「中堅・3番打者」の出場が続いた西川愛也を「超えないといけない。いいところを見て盗ませてもらっている」。直線的な打球の追い方などを吸収しているといい、アドバイスを送る側の西川もうかうかしてはいられない。
「ライオンズが変わっていくための素材は何人もいる」。積極的に選手に声をかける新任の仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチは、若獅子の意欲に目を細める。
仁志コーチが期待するのは、2018~19年のリーグ連覇の原動力となった破壊力抜群の「山賊打線」とは異なる。「賢く一点を取れる打線。そういう伝統が新たにライオンズに根付くんじゃないか」。激しい競争の末に残るべき人が残る。新たな歴史の礎となるキャンプにしなければならない。
(佐藤淳一郎)
【図・写真】西武の新人、渡部聖がキャンプで走攻守にわたってインパクトを残している
中日・石川昂、飛躍の予感(キャンプリポート)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
中日の初めての紅白戦に4番で出場した石川昂が1本塁打、4打点と存在感を示した。三回の第2打席に育成契約の右腕、菊田の直球を「いいポイントでしっかり強く振れた」と引っ張って2ラン。第1打席の中犠飛、第3打席の左前打でも打点をあげ、「積極的にスイングできた。これを1年間続けていけたら」と前向きに語った。
愛知・東邦高からドラフト1位で2020年に入団。23年に13本塁打を放つも、昨季は4本塁打にとどまった。井上監督は「地元選手だけに(これまで)ちょっと過保護な部分があったが、尻に火がついて好結果に結びつけば」と186センチ、100キロの大器の飛躍を期待していた。
(カーリング日本選手権)男子ロコ・ソラーレが決勝進出――完璧ガード、大接戦制す[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 378文字 PDF有 書誌情報]
はつらつとした若者たちの目が潤んだ。男子のロコ・ソラーレは王者コンサドーレとの大接戦を制し、決勝進出。前回は敗れた準決勝を突破し、22歳のスキップ前田海は「ここで終わりたくなかった」と感極まった。
同点で迎えた最終エンドは不利な先攻。前田海の2投が勝機を生んだ。1投目はコンサドーレのストーン(石)の内側にぴたりと付ける「フリーズ」で布石を打ち、2投目は完璧なガードを置く。コースが限定された相手の最後のドローは狙いより奥に伸びた。計測に持ち込まれ、僅差で勝利の1点をつかんだ。
2021年に「常呂ジュニア」の名で準優勝し、23年からロコ・ソラーレの男子部門で活動している。前田海は〝姉貴分〟のスキップ藤沢の冷静な戦略とショットを学んできた。「お姉さまたちを見習っている。強い日本代表になりたい」。男子の「ロコ」も世界へ飛び出せるか。次の決勝が分岐点だ。
(スキーW杯)葛西優が初優勝 複合女子個人[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 376文字 PDF有 書誌情報]
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合は7日、エストニアのオテパーでマススタート方式の個人戦が行われ、女子第10戦で21歳の葛西優奈(早大)がW杯初優勝を果たした。前半距離(5キロ)で5位につけ、後半飛躍(ヒルサイズ=HS97メートル)で93.5メートルをマークして逆転した。
双子の妹の葛西春香(早大)も自己最高に並ぶ2位に入った。海沼優月(秋田・鹿角高)は6位、畔上沙那(岐阜日野自動車)は20位だった。
男子第13戦は山本涼太(長野日野自動車)が日本勢最高の8位。渡部暁斗(北野建設)は20位、谷地宙(JAL)は26位、渡部善斗(北野建設)は43位、木村幸大(岐阜日野自動車)は53位で、ヤールマグヌス・リーベル(ノルウェー)が今季5勝目、通算78勝目を挙げた。
(共同)
【図・写真】複合女子個人第10戦でW杯初優勝を果たした葛西優=共同
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選 ポーランドに6―0圧勝[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 329文字 PDF有 書誌情報]
アイスホッケー女子のミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選第2日は8日、北海道苫小牧市のnepiaアイスアリーナで行われ、世界ランキング7位の日本は同20位のポーランドに6―0で快勝して2連勝とし、中国との最終戦を残して4大会連続5度目の五輪出場を決めた。全競技を通じて、日本勢の2026年冬季五輪出場権獲得第1号となった。
日本は第1ピリオドに6点を奪い、その後も優勢に進めてリードを守り切った。
日本は勝ち点6で、ポーランドは同1。この日、フランスが中国を4―1で破って同3、中国は同2となった。9日の最終戦でフランスのみ勝ち点で日本と並ぶ可能性があるが、6日の直接対決を制した日本の予選突破が決まった。
【図・写真】第1ピリオド、ゴールを決める浮田(手前)
大谷、開幕二刀流可能に 登録条件変更[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 282文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=共同】米大リーグ公式サイトは7日までに二刀流選手登録の条件を変更し、昨季登板のなかったドジャースの大谷翔平が開幕から二刀流選手として登録される見通しとなった。
昨年までは20イニング以上の投球と、野手で20試合以上の先発出場(1試合3打席以上)を「現在のシーズンか前年のどちらか」で満たす必要があった。右肘手術の影響で昨季登板のなかった大谷は資格がなかったが、条件が「現在のシーズンか過去2シーズンのどちらか」に広がった。大谷は2023年に投手として23試合で132イニングを投げて10勝5敗、野手では135試合に出場して44本塁打を放っている。
カーリング、混合複で金 冬季アジア大会[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 277文字 PDF有 書誌情報]
【ハルビン(中国)=共同】冬季アジア大会第2日は8日、中国のハルビンで行われ、カーリング混合ダブルス決勝で小穴桃里、青木豪組の日本が韓国ペアに7―6で競り勝ち、日本選手団の金メダル第1号を獲得した。
アルペンスキー女子回転は前田知沙樹(村瀬組)が優勝し、渡辺愛蓮(東海大)が3位。スノーボード女子スロープスタイルは15歳の石井斐毬(ムラサキスポーツ)が3位となった。
スピードスケートの男子1500メートルは山田和哉(ウェルネット)が2位となり、小島良太(エムウェーブ)が3位。ショートトラックで混合リレーの日本(嶋田、犬塚、斎藤、古川)は3位だった。
(カーリング日本選手権)男子ロコ・ソラーレが決勝進出 女子は道銀[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 274文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第7日は8日、横浜BUNTAIで準決勝が行われ、男子はロコ・ソラーレがコンサドーレを5―4で破った。同点の最終第10エンドに1点をスチール。9日の決勝でSC軽井沢クと対戦する。
前回王者のコンサドーレは9月に今大会優勝チームとの五輪代表候補決定戦に臨む。
女子は北海道銀行が五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレを11―5で破り、フォルティウスが待つ決勝へ進出。第3エンドに大量4得点し、さらに差を広げた。
【図・写真】男子準決勝のコンサドーレ戦でショットを放つロコ・ソラーレの前田海
飛び込み荒井、現役引退を表明 「自分のしたい飛込できた」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 274文字 PDF有 書誌情報]
飛び込み女子で2021年東京、24年パリ両五輪に出場した荒井祭里(24)=JSS宝塚=が8日、インスタグラムで現役引退を表明した。「最後の3試合はオリンピック、日本選手権、国スポでした。今までの飛込人生で一番くらいに楽しく、そして自分のしたい飛込をできたからこそ引退ということを決意できました」とつづった。
兵庫県出身。東京五輪は女子シンクロ高飛び込みで6位だった。個人の高飛び込みは予選敗退だったが、パリ五輪では決勝に進み、9位だった。
「経験を活かし、飛込が与えてくれたもの以上に私が沢山の方々に恩返しが出来るように今後も頑張ります」とした。
(スキーW杯)佐藤が23位 ジャンプ女子[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 225文字 PDF有 書誌情報]
【レークプラシッド=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は7日、レークプラシッドで個人第15戦(ヒルサイズ=HS128メートル)が行われ、世界ジュニア選手権代表で臨んだ日本勢は佐藤柚月(北海道・札幌日大高)が116.5メートル、104メートルの合計198.4点で23位となったのが最高だった。
岩崎里胡(戸田建設)は31位、坂本季花(長野・飯山高)は35位。ニカ・プレブツ(スロベニア)が今季6勝目を挙げ、通算13勝とした。
翔猿、協会の聴取認める パワハラ疑い[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
大相撲の幕内翔猿は8日、付け人へのパワーハラスメントの疑いで、日本相撲協会の勝ノ浦コンプライアンス部長(元幕内起利錦)から聞き取り調査を受けたと明らかにした。週刊新潮で、再三のパワハラがあったと報じられたことについては「事実とは異なることが多かった」と話した。翔猿はこの日、NHK福祉大相撲に参加し、土俵入りや取組をこなした。
(スキーW杯)小林陵予選落ち ジャンプ男子[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【レークプラシッド=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は7日、レークプラシッドで個人第20戦(ヒルサイズ=HS128メートル)の予選が行われ、小林陵侑(チームROY)は102メートルにとどまり、83.1点の52位で落選した。
菅野の背番号、上原と同じ「19」 米オリオールズ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=共同】プロ野球巨人から米大リーグ、オリオールズに移籍した菅野智之投手の背番号が「19」に決まった。球団が7日までに公式サイトで発表した。「19」は同じく巨人からオリオールズ入りした上原浩治が2009~11年シーズン途中まで付けていた。
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選――危なげなく圧倒できた[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
飯塚祐司・日本代表監督の話 立ち上がりから点を取ってくれて、失点することなく危なげなかった。6点差のゲームが2試合続いたので、(目標としてきた)圧倒はできたのかなと思う。
(スキーW杯)葛西優が初優勝 複合女子個人――大飛躍手応え、妹とワンツー[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 0文字 書誌情報]
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宇宙の運命探る新たな「目」 すばる望遠鏡、天体の「国勢調査」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1669文字 PDF有 書誌情報]
米ハワイ島のすばる望遠鏡が新たな「目」を身につけ2月に本格稼働した。最大約2400個の天体を同時に観測できる新たな装置が構想から15年経て運用にこぎ着けた。数百万個の天体を「一網打尽」に調べ、銀河形成の歴史や宇宙を満たす正体不明の暗黒物質(ダークマター)の性質など宇宙の謎の解明に挑む。
「すばる望遠鏡で史上最大の観測計画になる。とてもエキサイティングだ」。プロジェクト代表で東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(IPMU)の村山斉教授は期待を寄せる。
導入した観測装置は「超広視野多天体分光器(PFS)」という。プリズムを使って光を7色に分けるように、観測した天体からの光を波長ごとに調べる「分光」という手法で、天体に関する様々な情報を測定できる。満月約7個分に匹敵する領域を一度に観測できる「超広視野」もうりだ。
すばる望遠鏡には世界最高水準の超広視野を誇る「超広視野主焦点カメラ(HSC)」がある。HSCによる撮像観測とPFSによる分光観測の「合わせ技」で大量のデータを集める。
PFSは約2400本の光ファイバーを敷き詰めている。その1本ずつの端面を天体が映る場所に動かして光を検出し、波長ごとの強度分布に分解する。これを分析すると、銀河までの距離や星の化学組成、年齢、運動などが分かる。
従来は一度に数十個の天体しか分光観測できなかった。PFSは一度に最大約2400個観測できるうえ、取得できる波長域も可視光から近赤外線の一部までと幅広い。プロジェクトマネジャーを務める国立天文台の田村直之教授は「従来の100倍以上の効率で観測できる」と力を込める。
「宇宙の国勢調査」といえるような大規模観測をすれば、宇宙の運命が予想できるかもしれない――。村山氏らは天体の膨大なデータから宇宙の成り立ちや未来を探ろうとしている。
計画では約6年間に計360夜を観測し、数百万個の銀河や数十万個の星の分光観測に挑む。宇宙の3次元地図をつくり、その時間変化を追うことで、138億年の宇宙史における銀河の形成過程や宇宙の膨張を加速させている「暗黒エネルギー」の正体に迫ろうとしている。
天体の動きや重力のデータは、謎に包まれた「暗黒物質」の分布や性質の解明に役立つ可能性もある。暗黒物質は宇宙の約27%を占めるとされ、銀河や星の誕生プロセスに深く影響したと考えられている。暗黒エネルギーや暗黒物質の性質が分かれば、宇宙がどのように膨張し、今後どのように終わるのか、その運命を推測できるかもしれない。
プロジェクトはカブリIPMUが主導し、観測装置の開発や観測計画の立案を統括する。国立天文台は装置の受け入れや運用機関として中心的な役割を担っている。構想からの15年間を振り返り、村山氏と田村氏は「苦労の連続だった」と口をそろえる。
村山氏は資金集めに奔走し研究機関や研究者に協力を要請して回った。補助金や寄付金、国際協力などで計約1.1億ドルの予算を集めた。米中やフランス、ブラジル、台湾、ドイツの20以上の研究機関が関わる。
観測装置は国際協力のたまものだ。各機関が開発・製造した機器を組んでは試験を繰り返し、すばる望遠鏡に一つのシステムとして搭載できるようにした。
言葉や文化など様々な壁に阻まれるときもあったが「解決に向かってチームの力を集結した。1つの装置として結実したのは感無量だ」と田村氏は振り返る。村山氏も「これだけ多くの研究者が参加したのは、素直にサイエンスの魅力があったから」と確信する。
他の天文台での観測との相乗効果にも期待がかかる。25年には、南米チリの「ベラ・ルービン天文台」が初観測を迎える。すばる望遠鏡より広視野の観測が可能で、過去最大のデジタルカメラを使い、南半球の空を10年間撮影し続ける計画を掲げる。
すばる望遠鏡の観測時間と引き換えに日本人研究者がベラ・ルービン天文台のデータを利用できる関係も結んでおり「連携することで宇宙の理解が進む」(村山氏)。観測天文学の新時代が夜明けを迎えようとしている。
(桑村大)
鳥(14)ハチドリの関節、空中停止可能に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 292文字 書誌情報]
ハチドリの仲間は体重2~20グラムと非常に小さい。花の蜜を主なエサとし、花の構造に合わせた形のくちばしを持つ。高速で飛べるアマツバメと近縁で、共通祖先から小型化し、花の蜜を食べるようになったと考えられている。
蜜を吸う際には飛びながら空中にとどまるホバリングをする。翼の付け根の関節が非常に柔らかく、「8」の字を描くように1秒間に約70回という高速で翼を動かすことができる。体や翼が小さいため、受ける重力や空気抵抗も小さくなりホバリングができる。
◇
国立科学博物館で開催中の特別展「鳥」は鳥類の多様な生態を紹介する。
【図・写真】高速で翼を動かすシロハラチビハチドリ=松村 伸夫氏撮影
MEMS、車・スマホで重要に 事業につなぐ支援を 永田好生(サイエンスNextViews)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1213文字 PDF有 書誌情報]
自動車の電動化やスマートフォンに欠かせない、半導体でつくる特殊な部品がある。MEMS(メムス、微小電子機械システム)だ。世界でナノテクノロジーが盛り上がった2000年前後には日本が高い競争力をもつ分野だった。国内で半導体への投資が再び注目されるなか、MEMS分野も活気づいてよさそうだが、状況は少し違うようだ。
MEMSは半導体チップにセンサーや電子回路、微小な駆動装置といえる「アクチュエーター」などを集積している。1970年代から日米欧で基礎研究が始まり、およそ30年を経て実用化された。産官学でMEMSの開発を推進するマイクロマシンセンターの武田宗久MEMSシステム開発センター長は「自動車の電動化とスマホの登場がMEMSの重要性を一段と高めた」と現状を解説する。
MEMS圧力センサーは血圧計に、MEMSミラーはプロジェクターに組み込まれている。任天堂のゲーム機「Wii」のリモコンはMEMS加速度センサーを採用して話題になった。ただ、使う個数では自動車やスマホにかなわない。小型乗用車には30個以上、高級車になると100個以上のMEMSが搭載されている。スマホでは機種によるが、20~30個のMEMSを使っているという。
世界のMEMS分野で日本の存在感は薄くなっている。仏の調査会社、ヨール・インテリジェンスによると、出荷額で上位30社に入った日系企業は15年の10社から23年には4社に減った。30社の出荷総額に占める日系企業のシェアも20.1%から13.8%に落ちた。半導体の主戦場ともいえるメモリーや論理回路ほどではないが、競争力低下は否めない。
「成長分野といえるのに、日本は力を十分に発揮できていない」。24年11月に仙台市で開かれた「MEMSパークコンソーシアム設立20周年記念シンポジウム」では、こんな嘆く声がしばしば聞かれた。
MEMSパークコンソーシアムは、この分野の第一人者の江刺正喜・東北大学教授(当時)を中心に産官学連携を推進するために04年に設立された組織だ。将来性を見込んで当初130を超す会員が集まったが、24年10月時点で43会員にまで減った。政府の大型プロジェクトが途絶え、加工に手間がかかり多品種少量生産を強いられる事業を嫌う企業が退会した。
同コンソーシアムの代表を務める東北大の戸津健太郎教授は「残った企業は本気でMEMSに挑もうと考えている。会員の減少は気にしない」と話す。現実に、大学にある試作ラインの利用件数は多く毎年2000万~3000万円の収益をあげている。最新技術を学ぶ「MEMS集中講義」の参加者もほぼいつも100人を超す。
マイクロマシンセンターの長谷川英一副理事長は「業界トップ、独ボッシュは政府の支援も受けてMEMSを強化している。日本もMEMSに目を向けてもらえる戦略を立てたい」と明かす。研究開発と事業をうまくつなぐ仕組みづくりがカギになりそうだ。
宇宙の運命探る新たな「目」――暗黒物質 銀河の成り立ちに関係(キーワード)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 242文字 PDF有 書誌情報]
宇宙を満たす正体不明の物質の一つで、質量はあるが光を出さないため目に見えない。宇宙の成り立ちに密接に関わっており、宇宙の初期には暗黒物質の重力にチリやガスなどが引き寄せられ、星や銀河ができたとみられている。
暗黒物質の正体の解明は、宇宙の約7割を占める暗黒エネルギーの理解にもつながる。重力に逆らって宇宙の膨張を加速させている謎のエネルギーで、宇宙の始まりや将来との関係が注目されている。膨張の加速が進むと遠い未来、宇宙が裂けて壊れる「ビッグリップ」が起きる可能性も指摘されている。
会社役員・経営幹部向けシリーズ春期開催(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 406文字 書誌情報]
日経ビジネススクールは「会社役員・経営幹部向けシリーズ」全17講座を開催します。ライブ&見逃し配信で、多忙な方もいま必要な経営知識が学べます。
◇講座名 (1)戦略の見極めと判断ポイント(2)「新しい時代の働き方」への経営対応(3)企業不正・不祥事と経営リスクマネジメント(4)生成AI活用によるイノベーションと価値創造(5)グローバル経営の戦略とマネジメト(6)ESG経営と持続的な企業価値創造(7)内部統制の基礎知識(8)ファイナンス・M&Aの基礎知識ほか
◇日時 2月25日(火)~3月28日(金)、午後1時~5時など
◇講師 野田弘子公認会計士、丸尾拓養弁護士、武藤泰明早大教授、上田亮子SBI大学院大学教授、菅原貴与志弁護士、夏目岳彦公認会計士ほか
◇受講料 各4万8400円
※問い合わせは事務局(電)03・6812・8679、詳細・申し込みはhttps://s.nikkei.com/pleader
輪島塗の「三段重 亀甲松沈金」を販売(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 353文字 書誌情報]
日経アートは、石川県で沈金師として活躍する清玉(せいぎょく)による「三段重 亀甲松沈金」=写真=を販売しています。1977年に重要無形文化財に指定された輪島塗は、百を超える手作業の工程を経て完成される漆器の最高峰です。本作はノミで彫刻した溝に金を埋める伝統技法の沈金で「亀甲松」が施されています。長寿を象徴する吉祥文様で特別なお祝いの席にもふさわしい格調高い逸品です。
◇仕様 価格88万円・税込み、本体幅23×奥行23×高さ24・5センチメートル、台座幅29×奥行29×高さ3・5センチメートル、共箱付、1点限り
◇作品注文・資料請求 日経アート(日経プラザ&サービス)(電)0120・81・3313(土日祝休)、FAX03・5577・8520、https://art.nikkei-ps.co.jp/
「古地図からひろがる世界」 「日本銅版画 30の極み」講演会(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 259文字 書誌情報]
神戸市立博物館で同時開催中の両展の開催を記念し、同館地階講堂で記念講演会を行います。
◇日時・演題・講師 (1)2月23日(日・祝)、「南波松太郎―古地図収集のことども―」小野田一幸(同館学芸員)(2)3月9日(日)、「日本銅版画 細部に宿る神」塚原晃(同館学芸員)時間は各回午後2時~3時半
◇定員 各回先着140人(当日午後1時半より講堂前で整理券配布)、聴講無料(本展当日観覧券が必要)
◇詳細・問い合わせ (電)078・391・0035(博物館)。https://www.kobecitymuseum.jp/
ヤング日経の人気コーナー 「3分でわかる企業経営」(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 258文字 書誌情報]
スマホやパソコンで日経電子版の若者向けニュースが聴ける音声番組「ヤング日経」。「ヤングにしか見えない未来がある!」をテーマに、1日5本、日経ニュースを厳選し、サクッと短くお届けしています。
日替わりのオリジナルコーナーが人気です。火曜は大学4年生の河野百希さんの「3分でわかる企業経営!百社百色のストラテジー」。企業の様々な戦略を深掘りして解説しています。
配信開始時間は月~金の午前7時です。ラジオNIKKEIのアプリ「Bizポッドキャスト」やApple podcastやSpotifyなどで全て無料で聴けます。
『オランダ人のシンプルですごい子育て』販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 250文字 書誌情報]
「子ども幸福度世界一」で学力も高いオランダ。その秘密は自由時間とシンプルな生活にありました。
英米出身の著者らが勉強より自転車や自然体験を重視するオランダ式子育てに驚き、安易にモノを買い与えない暮らしぶりを交えてつづった作品を文庫化しました。世界中の親が知りたがる、手をかけず「自分の頭で考える力を伸ばす」注目の育児法に触れられる一冊です。
リナ・マエ・アコスタ、ミッシェル・ハッチソン著、吉見・ホフストラ・真紀子訳、日経ビジネス人文庫、328ページ、定価990円(10%税込)、日本経済新聞出版。
第62回日本水石名品展(旧・日本の水石展)(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 235文字 書誌情報]
特徴的な見た目の自然石を鑑賞し森羅万象を感じ取る趣味、水石。各地の山水石、名石を集めた展覧会を行います。写真は根尾菊花石 片桐石州伝承石(寺内家蔵)。
◇会期・会場 2月14日(金)~18日(火)。午前9時半(初日は式典のため10時開場)~午後5時半(入場は閉場の30分前まで)。17日(月)休館。東京都美術館2階第4展示室
◇入場料 一般500円、高大生400円、中学生以下無料
◇問い合わせ (電)03・6638・9371(日本水石協会)
主催 日本経済新聞社ほか
山口昇氏(元三井生命保険〈現大樹生命保険〉副社長)(死去)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
山口 昇氏(やまぐち・のぼる=元三井生命保険〈現大樹生命保険〉副社長)1月26日死去、92歳。連絡先は同社総務グループ。告別式は近親者で行った。喪主は妻、登美子さん。
健診巡る損賠訴訟 「異常なし」隠れた肺がん 「Cが診断としては正しかった」 医師の修正、反映されず(揺れた天秤法廷から)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 2040文字 PDF有 書誌情報]
毎年受ける健康診断は体の異変を察知する貴重な機会だ。大阪府の50代女性は「異常なし」だった翌年、ステージ3に進行したがんが見つかった。ショックに追い打ちをかけたのが、実は前の年に兆候が見つかっていたにもかかわらず、送られてきた健診結果に反映されていなかったという衝撃の事実。治療機会が奪われたとして医療機関を提訴した。
2016年9月、女性は勤務先で受けた健康診断の結果表を恐る恐るのぞき込んだ。動悸(どうき)や息切れといった自覚症状を申告し、何か問題があるのではないかと心配していたが、胸部X線の欄にあったのはどこにも異常がないことを示す「A」判定だった。
もともと健康に気を使う性格。少しでも異変が見つかればすぐに病院を受診してきた。今回も不調を感じて不安を募らせていた。診断結果に胸をなで下ろし、気にとめることはなくなった。
だが、1年後の結果で暗転する。「胸部検査に異常を認めます。なるべく早い機会に精密検査を受けてください」。X線撮影で異常がうかがわれたとする「D2」と記載されていた。
転 移
駆け込んだ大学病院で見つかったのは肺がんだった。すでに早期発見にほど遠く、末期の一歩手前にあたる「ステージ3」。ただちに放射線治療に取りかかり、手術にも踏み切ったが転移や再発を避けられなかった。医師は「治癒は困難」と告げた。
「異常なし」からたった1年でここまで進行するものなのか――。疑問を抱いた女性が医療機関側に問い合わせると、予想もしていなかった事実が明らかになった。16年の「A」判定だった健康診断の結果は、本当は「要経過観察」として医師が注意喚起する「C」が正しかった。
なぜこんなことが起きたのか。原因は診断データの管理システムの詳細を把握していない医師と事務職員のすれ違いにあった。
この医療機関では通常、X線撮影された写真を2人の医師がダブルチェックし、その場で入力された結果をもとに事務職員が受診者に通知を送っていた。
女性の健診を担当した医師の一人は、より慎重を期すため、時間を置いた後に改めて異常を見落としていないかを確認する自己ルールを徹底していた。後日、女性のX線写真を見直した際、わずかな影に気がついた。「A」と入力していた判定を「C」に変更した。
医師は変更した結果がシステムに自動反映されると考えていたが、実際は一度入力すると、後から判定を修正しても結果は更新されない仕組みになっていた。事務職員は医師が判定を上書きした事実を知らないまま、当初の「A」を結果として女性に送った。医療機関によると、医師も事務職員もシステムが自動で反映されないことを認識していなかった。
治療機会を約1年間逃したことでがんが治癒困難な状態になったとして、女性は20年11月、計約4100万円の損害賠償を求めて医療機関の運営法人を提訴した。女性は医療機関側が16年の時点で適切な結果を報告すべき義務があったのに怠ったと主張した。
がんは日本人の死因で最も高い割合を占める。厚生労働省によると、23年は24.3%。心疾患(14.7%)や脳血管疾患(6.6%)と合わせた生活習慣病の死因割合は半分近い。生活習慣の改善や早期発見につなげるため労働安全衛生法で年1回、事業者と労働者に義務付けられている健康診断の重要性は高まっている。
最 善
裁判で医療機関側は、通常は医師がX線写真を見直す運用になっておらず、一度入力された診断結果が後に修正されたのは「予想外だった」として法的責任はないと反論した。仮に「C」判定を通知していても「女性が即座に医療機関を受診するとは限らず、がんと確定診断を受けられたかも不明だ」と請求棄却を求めた。
大阪地裁は24年12月の判決で「正しい判定結果を報告すべき義務があったが履行しなかった」と医療機関側の債務不履行を認定した。ただ、医師や事務職員に過失はなかったと判断。16年に女性が速やかに精密検査を受けていれば「ステージ1」だった可能性が高いとしたが、治癒困難になったこととの因果関係は認めず慰謝料440万円の支払いを命じた。双方が控訴し、審理は大阪高裁に移った。
医療機関側は訴訟で、法的責任は否定しながらも「事後的にみればCが診断としては正しかった。(女性に)伝わっていたほうがよかった」と認めていた。見直し後の診断について別の同僚医師は「このX線写真は異常なしと診断しても明らかな見落としとは言えない。逆によく指摘できたと思う」と評価した。医師が職務に忠実に最善を尽くそうとしていただけに、正しく女性に伝わらなかったことが悔やまれる。
「立っていることすら苦痛」。抗がん剤が不可欠となった女性は治療の苦しみを法廷で吐露した。副作用の関節痛はピアノやソフトボールといった趣味も奪った。家事も十分にできなくなった日々を夫が献身的に支えている。
(木宮純)
【図・写真】「A」だった胸部検査の結果は1年後、「D2」となった(写真はイメージ)
各地で大雪、交通に乱れ 山形新幹線運休/山口で車立ち往生[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 722文字 PDF有 書誌情報]
今季一番の強い寒気により、日本列島は8日も日本海側を中心に広い範囲で大雪が続いた。東海や近畿の普段は雪が少ない地域でも降り、山口県の国道では車数十台の立ち往生が起きるなど、各地で交通への影響が出た。9日にかけて強い冬型の気圧配置が続くとして、気象庁は太平洋側の平地も含め大雪への警戒を求めている。
10日ごろから冬型は次第に緩む見通しだが、日本海側を中心に雪が続く可能性がある。各地の大雪は4日ごろから始まり、記録的な降雪や積雪が相次いだ。
国土交通省山口河川国道事務所によると、山陽小野田市の国道2号で立ち往生が発生。冬用タイヤを装着していなかったトラックが動けなくなった。作業員が誘導に当たり、午前中に解消した。
山口県岩国市の国道2号で7日夜、路面凍結による交通事故の対応をしていた男性警察官が大型トラックにはねられ、搬送先の病院で死亡した。県警はトラックがスリップした可能性があるとみて調べている。
東海道新幹線は一部で遅れや運休が出た。JR東日本によると、山形新幹線は除雪用車両が脱輪し復旧作業が難航。終電まで運転を見合わせ、9日も福島―新庄間で始発から正午ごろまで見合わせる見通し。
気象庁によると、新潟県阿賀町は8日午前4時の積雪が194センチで、統計開始以降で最大となった。名古屋市や京都市でも降雪があった。
北日本の上空約5千メートルには氷点下39度以下の強い寒気が断続的に流れ込んでいる。北日本から西日本では大気の状態が非常に不安定となる。
9日午後6時までに予想される24時間降雪量は多い所で東北70センチ、関東甲信、北陸60センチ、東海、近畿50センチ、中国40センチ。
【図・写真】雪が降り積もった新潟市中央区(8日)
埼玉陥没、専門家「復旧に3年」 下水管、周辺も損傷の恐れ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 416文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県が設置した復旧工法検討委員会の委員長を務める日本大の森田弘昭教授(下水道工学)は8日、陥没の原因になったとされる現場地下にある破損した下水道管について、工法次第では「本格的な復旧まで急いでも3年程度かかるだろう」との見解を示した。
破損した下水道管について、森田教授は「硫化水素による腐食が原因だとすれば、周辺の管も同様に損傷している恐れがある」と指摘。現場の上流と下流をバイパスでつなぎ、迂回する工法が考えられるとした。
ただ下水道管は内径約4.7メートルと巨大で、地下深くに設置する必要がある。「地盤調査や周辺住民の同意も必要となるため、着工までには時間を要する」と語った。
陥没事故後、県は12市町の約120万人に下水道の利用自粛を求めている。森田教授は下水道管内のがれきなどが撤去されれば「本格復旧前でも下水道はある程度利用可能で、自粛は解除できるだろう」と指摘した。
拉致問題の解決、米の支持を評価 首脳会談で被害者家族[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 232文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳会談を受け、拉致被害者の横田めぐみさん(失踪当時13)の弟で被害者家族会代表の拓也さん(56)は8日、「拉致問題解決の必要性を表明し、米国の支持を得られたこと、北朝鮮による人権侵害に対して日米が歩調を合わせられたことはよかった」と評価するコメントを出した。
その上で「家族会の親世代が健在なうちに日本の地で(被害者と)再会できることが重要」と強調した。
母の早紀江さん(89)は石破茂首相について「最善の努力をしてくれているなと思って見ていた」と話した。
能登被災の日本航空高石川、避難先で卒業式[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 214文字 PDF有 書誌情報]
昨年の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市にある日本航空高石川の卒業式が8日、一時避難先となっている東京都青梅市の明星大青梅校で開かれた=写真。
地震で校舎が壊れたほか、インフラ面でも甚大な被害が出た。復旧工事は進まず、輪島市での生徒の全面的な受け入れには、数年はかかる見通し。
卒業生で輪島市出身の白崎朱浬さんは「将来は医療系の仕事につきたい。今まで支えてもらった分、次は自分が支える側に立って頑張りたい」と語った。
「SHOGUN」4冠 北米の映画批評家賞[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 171文字 PDF有 書誌情報]
北米の映画批評家賞「クリティクス・チョイス・アワード」の発表と授賞式が7日(日本時間8日)、米カリフォルニア州で開かれ、米配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が作品賞などテレビ部門で4冠を達成した。
出演した真田広之さん(64)が主演男優賞に選ばれたほか、浅野忠信さん(51)と穂志もえかさん(29)も助演男優賞と助演女優賞をそれぞれ受賞した。
緒方規矩子さん(舞台衣装デザイナー)(死去)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 161文字 PDF有 書誌情報]
緒方 規矩子さん(おがた・きくこ=舞台衣装デザイナー)2月7日、心不全のため死去、96歳。後日しのぶ会を開く予定。
現在の京都市立芸術大に在学中から演劇に傾倒。オペラ、演劇、日本舞踊など、さまざまな分野の舞台で活躍し、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんやバレリーナの谷桃子さんの作品なども手がけた。著書に「舞台衣裳のデザイン」。
北極星から落ちた神、小林康夫[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1937文字 PDF有 書誌情報]
1年前の2月、パリに向かう飛行機に乗っていた。ウクライナで戦争がはじまって以来、飛行機はアラスカ沖から北極海へと抜けてグリーンランド上空を通って南下し、イギリス海峡を横断してフランスに近づく。羽田を飛び立ったのは朝だったので、北極海に入る頃は夜、空には北極星を中心にして遠い星がいっぱい瞬いていたに違いない。ならば、機内でぼんやりしているあいだに湧き上がったひとつのアイデア、というより命題だが、それが北極星から落ちてきた、ということにしてしまおうと思った。
□ □ □
じつは出発の前夜、東京大学の東アジア藝文書院の石井剛教授から、3月末に駒場キャンパスで2日間にわたって開かれるバーグルエン中国センター主催の国際哲学シンポジウム「Gongsheng/Kyosei and Convivialism」(「共生」と共融主義)の最後に一言挨拶をしてくれないか、と頼まれたのだった。講演発表ではなく挨拶、つまり「反歌」である。長年、駒場で「共生」を合言葉に国際的な哲学の交流を実践してきたわたしとしては引き受けないわけにはいかない。しかも、そのように交流した懐かしい友人も何人か、北京はもとより、ハワイからソウルからパリからやって来るというのだから。北極海の上を飛ぶ飛行機のなかで、突然、その依頼を思い出したのだ。だが、いったい何を言ったらいいんだろう?
そうしたら、まるで隕石(いんせき)のように1個の命題が降ってきた。それが、「人類の共生の地平を開くために、フィロソフィア(哲学)は〈神〉を創造しなければならない」だった。われながら少々びっくり。なにしろ、フィロソフィアは、なんらかの〈神〉をもとにして構築される宗教的な「信」に対抗して、理性的な論理によってこの人間世界を解釈し、理解しようとする実践であるからだ。そして、よく知られているように、それはついにニーチェのあの悲鳴のような命題「神は死んだ」に辿(たど)り着いた。それから、すでに1世紀半もの時間が流れている。なんということ、フィロソフィアの名のもとに、その「死んだ神」をまた創造し、復活させるというのか。
クレイジーである。だが、人類の歴史の現在(いま)、このクレイジーに賭けるしかないのではないか。この命題が何を意味するのか、わたしにもはっきりわかっているわけではないが、世界の各国からやって来る哲学者たちに向かって、フィロソフィアとは過去の文献の註釈(ちゅうしゃく)ではなく、それこそ「創造」でなければならないと言うために、このボールを投げてみようと心は定まった。
1カ月後の当日、もちろん多少の説明は加えて、ここで言う〈神〉という言葉は、人類がこれまで創造し受容し伝達してきたいかなる信仰や宗教からも独立したものであり、しかし同時に、ただ単に〈神的なるもの〉という概念や観念というのでもなく、あくまでもこの世界に「存在するもの」としてそれは創造されなければならないのだ、と言ったあとで、「つまり人間の共同体形成の核として要請されるような〈神〉ではなく、地球という小さな星と広大な宇宙空間をつなぐ存在、それはわれわれ人間の言葉で言うなら、やはり〈カミ(神)〉と言うしかないのではないか、これがとりあえずのわたしの考えです」と結んだのだった。
□ □ □
いかなる論拠も示すことなしの乱暴な命題である。ある意味では、それは、まさにフィロソフィアが始まる以前の古代的な人類文化の基層をもう一度、われわれの世界理解の中に取り戻さなければならないのではないか、という提言であった。世界の哲学者たちを前にしてあえてこれを語るには、やはりそれが北極海でわたしに降りてきたというほとんどシャーマニズム的な、詩的かつ物語的な出来事が起こらなければならなかった。
旧知の友人たちを含めて、参加していた哲学者たちからは特に明確な反応はかえってこなかったが、ただひとり、この国際哲学シンポジウムの主催者であったニコラス・バーグルエンさんからはポジティヴな反応をもらった。シンポジウムの終わりに、フランス語で少し立ち話をしたのだが、そしたら翌日に予定されていた東大の藤井輝夫総長をはじめとする東大側の関係者数名へのお礼の会食に、急遽(きゅうきょ)、わたしも呼んでくれたのだった。
わたしが投げたボールをキャッチしてくれた人がひとりはいたかな? それならば、わたしも、自分の非力は棚に上げて、もう少しでもその方向へフィロソフィアの思考を続けなければならないかな、と自分に言い聞かせる今日この頃である。
こばやし・やすお 1950年東京生まれ。哲学者、東京大学名誉教授。著書に「表象の光学」「君自身のアートへ」、編著書に「知の技法」など。
青い空 小西真奈[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 9文字 書誌情報]
青い空 小西 真奈
一条ゆかり(9) 引っ越し難民 夜中に仕事、大家は認めず 歓楽街のビルに落ち着く(私の履歴書)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1384文字 PDF有 書誌情報]
東京での初めての住まいは御茶ノ水の4畳半、月7500円の下宿。隣は学生運動をしている女子大生。私より狭い3畳間だった。
デビューして3年は、いろいろな作品を乱打しようと思っていた。好きなジャンルに才能があるとは限らない。自分の好みと自分の才能の接点を知りたかった。それをちゃんと把握した上で、7年目くらいで個性を確立しよう。そんな計画を漠然と立てた。
そこで「りぼん」別冊のような雑誌だった「りぼんコミック」で読み切りを何本も描いた。嬉(うれ)しいことに人気は上々で、徐々に忙しくなった。
すると、大家さんから「男を呼んで夜中まで騒いでいるのはねぇ」と苦情がきた。弓月光がアシスタントに来て夜中まで仕事をしていただけだ。男性と騒いでいたのは女子大生の部屋では?
そう説明しても、漫画家の仕事は理解不可能らしく「夜鷹(よたか)みたいに夜働かないで昼働きなさい」。仕方なく新宿・富久町の1Kのビルへ引っ越し。すぐに隣の1DKが空いたのでまた引っ越し。そこも手狭になって、高齢の女性が1人で暮らす木造家屋の2階の2DKを借りた。私のほかに、2人のサラリーマンがやはり2階で暮らしていた。
庭があって池に鯉(こい)がいるような素敵(すてき)な雰囲気が気に入っていたのだが、ここでも大家さんに「夜中に椅子を引く音が耳障りだ」「夜中にトイレや風呂を使う水音もする」などと言われた。
男のアシスタントが来て、女2人と一緒に仕事をしているだけだ。静かにしようと、椅子をそうっと動かし、風呂も夜中には入らないようにしていた。でもある日、台所にベルがついてた。仕事をしてたら突然ベルが鳴った。うるさい時に大家が鳴らすためのベルだった。さすがに限界。
やがて地下1階はホストクラブ、1階が喫茶店、2階に通販会社が入っているビルの3階に引っ越した。音は下にも響くが1、2階は夜はいない。あ~やっと夜に仕事しても怒られない。表はうるさい明治通り、裏は歌舞伎町ホテル街。飲み歩いて朝帰りしたら、地下のホストのお兄さんにお疲れさまって言われた。
弓月光が、夏場のエアコン目当てに私の部屋でゴロゴロしていても、誰も噂話などしない。隣の人の名前も知らない干渉のない、都会暮らしの良さ。やっと私はオアシスを見つけたのだ。
話は戻るがデビューしてすぐのある時、編集長の机の横に「データ」のようなものを見つけた。人気投票だという。「見たいです」「じゃあ、結果がいい時に教えよう」「え? それって変。いい時はそのままやっていればいいんだから、対策を練るために悪い時の方が知りたいです」
一条ゆかりの商品価値はどのくらいか、私が知らないのはおかしいし、人気があれば制約を受けずに描きたいものが描けるはず。私には人気が必要なので、頑張るために教えて欲しいと説得した。
結局、他の作家を含めたアンケート結果をすべて見せてもらうようになった。小学生、中学生など読者の年齢別に、どの作品が人気なのか分かる。何度も見るうち、読者の興味と好む展開が想像できるようになった。とりあえず「恋」と「ファッション」は必須。読者に媚(こ)びる気はないとしても、読者の興味と、自分の興味の接点を見つけることはできるように思えた。
(漫画家)
【図・写真】「りぼん」で初めて単独で表紙を描いた(1970年2月号)=明治大学現代マンガ図書館蔵
やさしい包摂 今野真二(日本語日記)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 836文字 PDF有 書誌情報]
2025年1月20日の「日経新聞」に「ダイバーシティ」についての記事が載せられており、記事内で「DEI」ということばが使われていました。『日経キーワード 2025―2026』(24年、日経HR)の「DE&I」という見出しは「Diversity(ダイバーシティ=多様性)、Equity(エクイティ=公平性)、Inclusion(インクルージョン=包括性)の頭文字を組み合わせた言葉」で「性別、年齢、国籍、価値観、性的指向などの違いを尊重し、受け入れ、個々の状況に応じて能力を最大限発揮できる機会を与えることにより、企業の成長・発展を促そうという考え方を指す」と説明されています。先に掲げた「日経新聞」の記事では「Inclusion」を「包摂性」と訳しています。
さて、漢字の字体や字形のデザインに関して、視覚的に異なっていても、同じ文字コード番号であらわすことを「包摂」といいます。
例えば「JIS X 0213」(2000年制定、12年改正)では、「高」と「〓」とは包摂され、「高」は1―25―66という番号を与えられていますが、「〓」には番号が与えられていません。与えられていないというと、残念な感じになるかもしれませんが、文字情報を交換するにあたって、両字を積極的に区別しなくてもいいだろうというみかたといっていいでしょう。
区別した方がいい時もあれば、そうでない時もあるでしょう。ちがって見えても区別しないことはできます。区別が差別、対立になっていくこともあります。「inclusive(インクルーシブ)」はお互いに個性や特徴を認め合うということですね。
と、ここまで書いてきて、突然、「でる単」と呼ばれていた『試験にでる英単語』(青春出版社)のことを思い出しました。今手元にあるものでは「include」は616番目にあって、形容詞「inclusive」も一緒にあげられています。きっとここまでは覚えたのでしょうね。高校生の頃の懐かしい思い出です。
(日本語学者)
25年02月09日
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」 日米首脳会談 安保巡り同盟国「100%守る」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1175文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米大統領は7日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について「買収ではなく多額の投資」で決着するとの見方を示した。石破茂首相との日米首脳会談(総合2面きょうのことば)後の共同記者会見で明らかにした。安全保障問題では日本の防衛費増額を評価し「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と強調した。(関連記事総合1、総合2、総合3面に)
トランプ氏は「日鉄は購入ではなく投資を検討している。彼らはUSスチールを所有するのではなく、多額の投資を実施することで合意した」と語った。日鉄と日産自動車を取り違えて発言し、会見後にホワイトハウスが訂正した。
トランプ氏は具体的な枠組みには触れず、来週に日鉄首脳と会う機会を持つと説明した。
日鉄の買収計画を巡っては、バイデン前大統領が1月に「安全保障上の懸念」を理由に計画を中止するよう日鉄側に命じた。トランプ氏も買収計画に一貫して反対してきた。
頓挫していた「日鉄ディール」が再び動き出す可能性が出てきたが、すんなり進む保証はない。
トランプ氏の発言は買収に反対する姿勢を維持しつつ、日鉄には交渉の余地があるとも解釈できる玉虫色の内容だ。「投資」という選択肢を強調することで日鉄側に期待を持たせながら、技術とカネをしっかり米国に投じさせる狙いが透ける。
トランプ氏が「合意した」と表明した投資の枠組みは不透明だ。「私も協力する。仲介をする」と述べたが、買収計画を巡る膠着をどのように打開するかの詳細には言及しなかった。
トランプ氏は日米首脳会談後の7日夜、フロリダ州の自宅に共和党関係者を招き「彼ら(日本側)はUSスチールを買収したいと言ったが、私は『買わせるわけにはいかない』と言った」と明かした。
共同会見ではUSスチールについて「我々にとっては非常に重要な会社だ」と力説した。「(米国から)去るのを見たくないし、実際に去ることはないだろう」と話した。同社の所有権が米国外に移ることは「心証が良くない」とも指摘した。
石破首相も「買収ではなく投資だ。日本の技術を提供して良い製品をつくり、日本、米国、世界に貢献するUSスチールの製品が生み出されていくことに日本も投資する」と述べた。
日鉄はUSスチールの全株式を取得する計画だ。計画を変更する場合、日鉄は現行のUSスチールとの契約を解除する必要がある。トランプ氏と日鉄首脳の会談が大きな焦点となる。
トランプ氏は共同会見で「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と明言した。「首相と私は平和と安全を維持するために非常に緊密に協力していく。インド太平洋全域で力による平和を進める」と言明した。
【図・写真】日米首脳会談で握手する石破首相とトランプ米大統領(7日)=ロイター
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――首相、LNG輸入増は「国益」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 734文字 PDF有 書誌情報]
対米投資1兆ドル表明 いすゞ、3億ドル新工場計画
【ワシントン=黒沼晋】トランプ米大統領は7日(日本時間8日)の石破茂首相との首脳会談後の共同記者会見で、日本への液化天然ガス(LNG)の輸出を増やすと表明した。首相は「大きな国益だ」と評価した。日本の対米投資を1兆ドル(およそ150兆円)まで引き上げると明かした。
首脳会談はおよそ30分間で、その後の昼食会も含めて2時間弱にわたり協議した。会談には岩屋毅外相やバンス副大統領らも同席した。
両首脳は米国からのエネルギー調達を拡大すると合意した。共同声明には「米国の低廉で信頼できるエネルギーと天然資源を解き放ち、米国から日本へのLNG輸出を増加する」と盛り込んだ。
トランプ氏は「日本はまもなく歴史に残る記録的な量の米国産天然ガスの輸入を始める」と語った。「アラスカ州の石油・天然ガス事業に関する日米合弁事業について話し合っている」と紹介した。
首相は「トランプ氏の決断を非常に感謝する」と謝意を示した。「日本としてLNGのみならず、バイオエタノールやアンモニアという資源を安定的にリーズナブルな価格で提供される」と話した。
日本の対米投資額の残高は2023年時点で7833億ドル(およそ120兆円)ほどあり、19年以降、5年連続で世界トップを維持する。
首相は首脳会談でいすゞ自動車が「近く米国に工場を建設し、多くの雇用を作ると決定した」と発言した。トヨタ自動車の投資にも触れた。
いすゞは27年に米国でトラックの組み立て工場を建設する。投資額は3億ドル程度(およそ450億円)で、年産能力は5万台程度を見込む。
両首脳は経済と安全保障で協力を深めると確認した。人工知能(AI)や先端半導体の開発でも協力を進める。
みずほ銀窓口に学生アルバイト採用 人材確保へ まず内定者[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 670文字 PDF有 書誌情報]
みずほフィナンシャルグループ(FG)は、銀行の支店で窓口業務などを担う学生アルバイトの採用を始めた。まず内定者で試行し、早ければ2026年度から内定者以外の学生にも拡大する。大学生に業務を経験してもらうことで、将来の人材確保につなげる。
学生アルバイトを雇うのは大手行で初めて。銀行業務は専門性が求められ、重要な個人情報も扱うため、フルタイム勤務の社員以外では子育てを終えた元銀行員などのパート社員が一般的だ。
学生アルバイト採用の背景には優秀な人材の確保が難しくなっていることがある。本格導入後には学生に業務を通じて就職先の候補として考えてもらう。社員の働き方が育児休業や短時間勤務などで多様化し、支店運営で学生アルバイトの活用も必要だと判断した。
4月入社予定の内定者を対象に1月から試行を始めた。池袋支店などみずほ銀行の首都圏9支店で13人を採用した。入社までの3カ月間に原則週3日、1日4~6時間のシフトに入る。時給は1200円程度とした。
午前9時~午後3時の営業時間中はロビー対応や口座開設の受付業務、インターネットバンキングの照会対応をする。午後3時以降は管理者の補助として資料を作成したり、電話を受けたりする。顧客情報を扱うことが想定されるため、2日間の事前研修を実施し、支店では指導役を置く。
25年度も内定者で規模や期間を拡大して試行する。みずほ銀行の地方支店のほか、みずほ信託銀行やみずほ証券にも広げ、50人規模にする方針だ。効果があったと判断できれば、最短で26年度にも内定者以外の一般学生からの応募を受け付ける。
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――米「相互関税」導入へ 10日にも発表 相手国と同率課す[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 621文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米大統領は7日、高関税の貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」と呼ばれる措置を導入する考えを表明した。10日にも発表する。詳細には言及しなかったが貿易摩擦が激しくなる可能性がある。
トランプ氏は日米首脳会談後の記者会見で「ある国が多額の関税をかけるなら私たちも同じことをする」と述べた。「それが唯一の公平なやり方だ。向こうが課税するならこちらも課税する」と強調した。
例えばある国が米国からの輸入品に10%の関税をかけている場合、米国もその国の製品に対して同じ10%の関税をかけるとみられる。
トランプ氏は選挙戦中から「トランプ相互貿易法」の制定を公約に掲げていた。「米国が関税を低く設定しているのに外国は高く設定している」と主張し、不公平だと批判していた。
対象国は現時点では不明。トランプ氏や通商担当の閣僚候補者らは市場開放が進んでいない国として中国やインド、トルコ、ブラジルを名指ししてきた。
日本は工業製品では、化学分野などごく一部を除いてほぼ関税を撤廃済みだ。一方で農業分野ではなお関税が残されており、同分野では米国側から圧力を受ける可能性も否定できない。
トランプ氏は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名したが、国境管理の強化などで両国と合意し導入を1カ月延期した。中国には4日付で10%の追加関税を発動した。中国は10日から報復措置をとる方針を示した。
日鉄ディール第2幕 トランプ氏「買収でなく投資」――日鉄、トランプ氏に新提案 投資額積み増しか[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 233文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄が米USスチールの買収計画を巡り、7日までにトランプ米大統領に新たな提案をしたことがわかった。詳細は明らかになっていない。
関係者によると投資額の積み増しが含まれていたもようだ。トランプ氏の考えに影響を与えた可能性がある。
USスチールの買収額は141億ドル(約2兆1千億円)、買収後の新たな設備投資は約27億ドルを見込む。日鉄はこれまでも鉄鋼労組や米政権の理解を得ようと設備投資などを積み増してきた。
日鉄は新たな提案について「コメントできない」とした。
いじめはなぜ察知しにくいか。それはある一定の順序にしたがい巧妙に進むからだという。孤立化、無力化、透明化(春秋)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 1ページ 560文字 PDF有 書誌情報]
いじめはなぜ察知しにくいか。それはある一定の順序にしたがい巧妙に進むからだという。孤立化、無力化、透明化。「ここに書けば政治屋が悪用するのではないかとちょっと心配なほどである」。精神科医の中井久夫さんは自著「アリアドネからの糸」にそう書いた。
▼標的をさだめ、誰かがマークされたと周知する。そうすると狙われなかった者がほっとするのだ。その上でターゲットがいかにいじめられるに値するかをPRする。反撃すれば過剰なまでの懲罰が加えられ、だれも味方にならないことを繰り返し味わわせる。やがていじめは透明化し、傍観者たちの目に「見えなく」なる。
▼「彼をいじめ返してほしい」。テレビの取材でカナダの国民が自国政府に訴えていた。関税をかけるぞ。米国のトランプ大統領に脅されているからだ。「標的」は増える一方だ。先日は新たな大統領令に署名した。トランスジェンダーの選手を女子スポーツに参加させない。2028年のロサンゼルス五輪にも影響しよう。
▼日本の石破茂首相との首脳会談はまずは成功と評される。関税の経済的威圧はとりあえずなかった。「同盟国を100%守る」の言葉に首相は胸をなで下ろしたろう。が、信頼をえたからこそ傍観はいけない。法や倫理にかなうか、正当か。ときに理不尽で排他的な超大国トップの発言や行為を世の「常識」とさせぬよう。
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」 尖閣の防衛義務を確認[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1492文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】石破茂首相とトランプ米大統領の7日の首脳会談は日米の安全保障協力を維持・強化する方針を示した。米国の核兵器を含む戦力で同盟国を守る「拡大抑止」のもと、米新政権からも東アジアの安保に関与していくとの言質を得た。
日本は「応分の負担」として防衛力のさらなる強化を求められる可能性はある。
両首脳が会談後に発表した共同声明で、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を沖縄県・尖閣諸島に適用すると強調した。2014年4月に当時の安倍晋三首相との会談でオバマ大統領が述べて以来、維持してきた表現だ。
中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が武力統一の可能性を否定しない台湾に関し、共同声明は従来通り「台湾海峡の平和と安定の重要性」を指摘した。今回新たに「力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対」と表明した。
台湾については外交・安保政策で対中強硬の主張を鮮明にするトランプ政権との間でどんな考え方を示すかが注目されていた。台湾海峡の重要性に触れつつ、中国の動きを念頭に置いた表現を加えた。
日米両国は同盟強化の方針を基盤に、インド太平洋地域で抑止力と対処力の向上を進めている。自衛隊と米軍が即応体制を取るために作戦などを共有する指揮統制の連携や、防衛装備の共同開発を通じた協力がある。
トランプ氏は会談後の共同記者会見で「友好国、同盟国を100%守るため、米国の抑止力を提供していく」と主張した。「首相と私は平和と安全を維持するために非常に緊密に協力していく。インド太平洋地域で『力による平和』を進める」とも語った。
トランプ氏から「日本の防衛への米国の揺るぎない関与」を引き出したのは成果の一つだ。中国は軍事力を不透明な形で急拡大し、最先端の戦闘機や艦艇の数を東シナ海周辺で増やしている。核弾頭の保有数は米軍の従来の想定を上回り、30年までに1000発を超えるとみられている。
日米が共同声明で「抑止」すると触れたように、ウクライナ侵略後のロシアと北朝鮮の軍事協力も懸念材料だ。サイバーや宇宙といった新領域の防衛課題にも対処しなければならない。北朝鮮の「完全な非核化」にも日米で関与していく。
安保で同盟国に「応分の負担」を求めるトランプ氏は、自主防衛の強化や米国製の防衛装備品の購入などを見返りとしてディール(取引)する傾向がある。北大西洋条約機構(NATO)加盟国には国防費を国内総生産(GDP)比で5%に高めるよう求めている。
今回の会談でトランプ氏が日本に新たな要求をした可能性はある。米側は共同声明で日本が27年度までに防衛費をGDP比で2%に高める目標などを「好ましい」と表現したうえで「27年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメント(関与)を歓迎」と強調した。
首相は日本の自主防衛を強化すべきだと主張し、必要であればさらに防衛費を増やす見通しに言及したことがある。日米安保条約に定める米国の対日防衛と日本の基地提供義務という日米の役割分担の見直しもかねて指摘していた。
共同会見ではトランプ氏から「今日の協議によって(日本の防衛費が)さらにかなり増える」との発言が出た。日本に対外有償軍事援助(FMS)として10億ドル(およそ1500億円)の装備品売却を承認したとも明らかにした。
在日米軍の駐留経費の日本負担分の交渉は26年後半ごろが山場となる。首相は共同会見で現在の日本の取り組みを説明したと触れるにとどめた。
【図・写真】ホワイトハウスでトランプ米大統領(奥左)の出迎えを受ける石破首相(7日、ワシントン)=共同
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」――中国にらみ日本「厚遇」 トランプ氏、防衛費増要求の可能性[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1443文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領は就任後、イスラエルに次いで2番目にホワイトハウスへ招く外国首脳として石破茂首相を選んだ。初対面の首相を招待したのは、最大の脅威と位置づける中国の抑止のため個人的な関係を超えた日本の戦略的価値を優先した判断だった。
「石破首相をお迎えできて光栄だ。彼はとても尊敬されている男で、日本国民は彼のことがとても好きだ」。トランプ氏は7日、ホワイトハウスでの会談冒頭に首相と笑顔で握手し、公の場で初めて石破氏の名前を口にした。これまでは「日本の首相」と言及するだけだった。
安倍氏に言及
会談前は第1次政権で「ドナルド・シンゾー」と呼び合う個人的な関係を築いた安倍晋三元首相に触れる場面が目立った。
安倍氏は第1次政権でゴルフをともにするなど親密な関係を築き、欧州など他の国のリーダーもトランプ氏との付き合い方について安倍氏に助言を求めたほどだった。
外交儀礼にこだわらず批判を受けるリスクをとって面会した外国首脳は第2次政権でも厚遇している。2024年11月の大統領選前にトランプ氏の私邸を訪れたアルゼンチンのミレイ大統領は1月20日の大統領就任式に招待された。
大統領就任後に最初に会談した外国首脳となったイスラエルのネタニヤフ首相も24年7月にトランプ氏の私邸を訪ねた。
日本政府はトランプ氏の当選直後、石破首相が南米訪問後の同11月中旬に訪米して首脳会談できないか探った。就任前だったトランプ氏側は民間人が米政府の外交問題で外国政府と交渉することを禁じた法律を理由に断ったが、イタリアのメローニ首相らとは対面で会った。
第1次政権の元高官によると、トランプ氏は周辺から24年10月の衆院選の結果「日本の与党は少数与党になった」と耳打ちされた。「トランプ氏は弱い指導者を好まない」(同元高官)とされ、首相との面談は優先順位が高くなかったとみられる。
今回の首脳会談が実現したのは外交・安全保障政策を担う第2次政権の陣容と無縁ではない。対中国強硬派がそろい、経済や技術などの分野も含め中国は「これまで直面した中で最も強力で危険な敵」(ルビオ国務長官)との認識が広がる。
米政府関係者は「トランプ氏も中国と取引する危険性や、中国依存を減らしたサプライチェーン(供給網)強化には日本の存在が欠かせないとの認識を強めている」と強調する。「トランプ新政権は前政権より強い姿勢で中国に対抗する」と言う。
米ハドソン研究所のケネス・ワインスタイン日本部長は「石破氏は世界で最も影響力のある人物と真っ向から対峙し、自身の存在をトランプ氏に強く印象づけた」と指摘。「中国や北朝鮮の抑止へ協力を拡大できる大きな潜在力につながる」と語る。
力による平和を
首脳会談後、トランプ氏は首相と臨んだ共同記者会見で「友人であり同盟国である日本を守るために米国の抑止力を100%使う」と発言し、こう付け加えた。「首相と緊密に協力し平和と安全を維持していく。インド太平洋全域で『力による平和』を唱える」
トランプ氏は石破氏との初の会談でインド太平洋への関与を明言した。
日本が防衛費を27年度までに国内総生産(GDP)比で2%にする方針を評価したうえで「今日の協議によって、さらにかなり増える」と語り、日本にさらなる努力を促した。
初対面では個人的な信頼関係の醸成を優先する――。7日の会談で基本認識をすり合わせた日米首脳の一段と強固な関係が威圧的な行動を続ける中国への抑止力になる。
トヨタ佐藤社長とコマツ小川社長 経団連副会長に登用へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 578文字 PDF有 書誌情報]
経団連は新任の副会長にトヨタ自動車の佐藤恒治社長(55)を登用する人事を固めた。トヨタ出身者は2021年まで務めた早川茂副会長(71)以来となる。かねて待望論のあった豊田章男会長(68)の起用は見送る。コマツの小川啓之社長(63)も経団連副会長に登用する。
10日の会長・副会長会議で内定し、5月29日の定時総会で就任する。任期は原則2期4年になる。経団連は次期会長に金融機関出身で初となる筒井義信・日本生命保険会長(71)を選んだ。会長を支える副会長に製造業の経営者を厚く配置し、バランスをとる。
経団連の十倉雅和会長(74、住友化学会長)は自動車産業を「日本の数少ないリーディング産業だ」と評する。現在は20人の副会長に自動車産業の出身者がいない。早川氏の経団連審議員会副議長の任期満了を機にトヨタからの副会長起用を打診していた。
副会長の任期満了を迎える日立製作所の東原敏昭会長(69)と日本製鉄の橋本英二会長(69)はいずれも審議員会副議長となり、引き続き経団連活動に関与する。
審議員会の議長・副議長は会長の諮問に応えて重要政策の方向性などを助言する。会長に次ぐ「ナンバー2」の審議員会議長を担う冨田哲郎・JR東日本相談役(73)の任期は26年までで、東原氏や橋本氏の人事は次期議長選びをにらんだ配置となる。
【図・写真】小川氏
【図・写真】佐藤氏
米、東アジア安保に関与「台湾の現状変更に反対」――為替「財務相間で議論」 首相、緊密な連携を要請[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】石破茂首相は7日、為替を巡る問題に関し「第1次トランプ政権時と同様に専門家の日米財務相の間で緊密な議論を継続する」と述べた。日米首脳会談後の共同記者会見で説明した。
トランプ氏は1次政権で通貨安誘導を制限する為替条項を唱えた経緯があり、トランプ氏からの直接的な介入を避ける狙いがあるとみられる。
首相は首脳会談後、ベッセント米財務長官とも面会し、経済分野の日米協力などについて意見交換した。首相から為替について加藤勝信財務相との緊密な連携を改めて要請した。
加藤氏とベッセント氏は首脳会談に先立つ1月29日にオンラインで協議した。為替についても両国間で緊密に話し合っていくことを確認していた。
トランプ氏に信頼高める行動促せ(社説)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1773文字 PDF有 書誌情報]
いざというとき、米国をどこまで頼りにできるのか。7日の石破茂首相とトランプ大統領の初顔合わせは、こんな不安をある程度はぬぐう結果になった。
ウクライナ戦争や中東危機などで国際秩序は揺らぎ、世界は歴史的な転換点にある。にもかかわらずトランプ氏自身が国際ルールを無視した言動で混乱を増幅させ、米国への信頼を損ねているのが現状だ。日本は会談の成果を足がかりに、米国との同盟強化はもちろん、世界の安定に資するようトランプ氏から責任ある行動を引き出していかなければならない。
防衛力強化は主体的に
大統領就任から2週間あまりのトランプ氏がホワイトハウスに迎えた外国首脳は首相で2人目だ。首相は就任後初の訪米となる。
トランプ氏は共同記者会見で「米国の抑止力、能力で同盟国を100%守る」と明言した。歴代の米大統領が当然視してきた同盟の基本的な原則を、カナダなど同盟国すら威圧してきたトランプ氏と改めて確認する意義は大きい。
同盟の中核をなす安全保障協力で、米国の核兵器を含む戦力を用いて日本を守る「拡大抑止」の強化をうたったのも妥当だ。中国の急速な軍拡や北朝鮮の核・ミサイル開発の加速といった厳しい東アジアの安保環境をみれば、日本は守りの多くを米国に委ねざるを得ない現実がある。
もっとも、それは自助努力があってこそだ。首相は2027年度に防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に増やす取り組みを説明した。それ以降も防衛力を強化する日本の方針を米国は歓迎すると共同声明に記した。
トランプ政権には、同盟国は国防費をGDP比5%に引き上げるべきだとの意見もある。首相が「増額は米国に言われてではなく、自ら判断すべきものだ」と主張したのは当然だ。防衛力強化の進捗は不断の検証が欠かせないが、数字ありきであってはならない。
自由で開かれたインド太平洋の堅持を確かめたのはひとまず安心材料といえる。その一環で、日米に韓国、オーストラリア、フィリピンといった米国の同盟国を加えた協力の枠組みの継続を打ち出したのは歓迎したい。
2国間の取引を重視するトランプ氏が、こうした複数国による連携にどれだけ関心を寄せているのかはなお不透明な部分が多い。日本は同志国と手を携え、米国を積極的に後押しすべきだ。
共同声明は中国の東シナ海などでの挑発的な行動を批判し、台湾問題で力による一方的な現状変更の試みに反対すると明示した。中国との関係はこうした抑止に加え対話が欠かせない。米中、日中いずれも、首脳レベルを含めて建設的な話し合いを重ねてほしい。
双方に実利をもたらす経済協力は活発に進めるべきだ。その一例は液化天然ガス(LNG)の対日輸出の増加で、日本のエネルギー安保にも資する。
首相は23年時点で8千億ドル(約120兆円)ほどの対米投資を1兆ドルに増やすと約束した。投資や雇用の拡大を求めてきたトランプ氏にとって、日本製鉄によるUSスチールの買収計画も歓迎すべき案件のはずである。会見では「買収ではなく投資をすることで合意した」と説明したが、具体的な内容は明らかではない。日米双方が納得できる中身を期待する。
国際協調の重要性説け
防衛費や在日米軍駐留経費の大幅な増額のように、日本側が事前に警戒していたトランプ氏からの無理な注文は今のところみあたらない。ただ、これで一安心とは言い切れない。対日貿易赤字の是正に向け、トランプ氏が関税の発動をちらつかせたのがその証左だ。
トランプ氏の米国第一主義には、グローバル化に取り残された白人労働者層を中心に強い支持がある。ただ関税で自らの要求を押し通す手法は中国の経済的威圧となんら変わらない。保護主義は米国も打撃を受けるということをトランプ氏は肝に銘じるべきだ。
両首脳の相性を心配する声もあったが、トランプ氏は「非常に強い人物だ。尊敬している」と首相を持ち上げた。少なくとも様々なテーマを率直に話せる信頼関係づくりの一歩にはなったのではないか。トランプ氏に是々非々で対応すべきなのは言うまでもない。
その中には日米同盟や自由貿易の重要性はもちろん、トランプ氏が背を向ける気候変動や公衆衛生といったグローバルな課題も含まれる。米国なくしてあり得ないこれらの問題の解決の必要性を説き、米国を国際協調につなぎ留めるのも日本の役割である。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談 トランプ氏、日鉄と会談へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1493文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄の米USスチール買収交渉が再び動き出す可能性がでてきた。トランプ米大統領は7日、「買収ではなく、投資で合意した」と表明した。今後、米政府と協議することになるが、「投資」が何を示すかは明らかになっていない。玉虫色の内容といえ、交渉の先行きは依然として不透明だ。(1面参照)
トランプ氏は日米首脳会談後の記者会見で「買収」は何度も否定し、「投資」だと話した。「投資は大好きだ」としたが、その真意は不明だ。
首相周辺は「日鉄側に『買収』という言い方をやめて投資案件なんだと強調すべきだと促してきた」と明かす。会談の同席者の一人は「日本側の説明がトランプ氏に響いたのだろう」と手応えを語った。
経済産業省幹部は8日、「買収と投資の差はつめていない。どちらか決めない方がいい。話としては次につながった、ということだ」と説明した。日鉄は8日、コメントを出さなかった。
トランプ氏は来週に日鉄首脳と会う機会を持つとしており、日鉄は幹部が訪米して協議するとみられる。トランプ氏は日米首脳会談を前にUSスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)とも面会している。
2023年12月に発表した買収計画は、25年1月にバイデン前米大統領が中止命令を出して暗礁に乗り上げていた。トランプ氏は24年の大統領選の最中から買収計画に反対姿勢を示してきた。
日鉄の計画は北米子会社を通じてUSスチール株を1株55ドル(約8300円)で全株取得し、完全子会社にする内容だ。
USスチールが米国の象徴的な企業であることを踏まえ、買収完了後に北米子会社とUSスチールを合併し、USスチールの社名やペンシルベニア州の本社所在地も残す予定にしている。トランプ氏はUSスチールが米国から「去るのを見たくないし、実際に去ることはないだろう」と話した。
日鉄は6日の決算記者会見で買収方式の変更可能性について問われた際、森高弘副会長兼副社長が「スキームを変える選択肢はない。このスキームにフォーカスしてなし遂げる」と答え、「本件は当社の資金と技術力でUSスチールを強くする、USスチールに最高の選択肢だ」と話していた。
7日のトランプ氏の発言について「USスチールを成長させるための投資だということで理解を得た」(幹部)との認識を示すが、トランプ氏の真意はつかめていない。
ただ、仮に協議の結果、出資比率の変更など買収計画を変更する場合、日鉄とUSスチールは現行の契約を破棄するとみられる。再契約しても、改めてUSスチールの株主総会の承認や米当局の審査が必要になる可能性もあり、日鉄の北米事業の成長戦略は時間を要することになる。
買収計画に反対している全米鉄鋼労働組合(USW)のデービッド・マッコール会長は7日、「組合には両社からも政権からも連絡はなかった。日鉄がUSスチールに関心を持ち続けることへの懸念は変わらない」と声明を出した。
トランプ氏は民間企業へも「ディール」を迫る姿勢が目立つ。1月には中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」のサービスを米国で禁じる法律の発動を猶予する大統領令に署名した。米国側が50%を持つ合弁形態なら存続を認める。
法案を成立させたバイデン前政権から一転、容認姿勢を示した。トランプ氏は「事業には1兆ドルの価値があるが、私と取引しなければ無価値だ」と語った。中国政府が米企業との合弁を認めない場合は「中国に関税をかけることだってできる」とも述べた。
【図・写真】首脳会談後の共同記者会見に臨む石破首相とトランプ米大統領(7日、ワシントンのホワイトハウス)=共同
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――金メッキ時代の始まりか 政策報道ユニット長 奥村茂三郎[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1192文字 PDF有 書誌情報]
「首脳会談に失敗なし」という。共同声明で「日米関係の新たな黄金時代」をうたった石破茂首相とトランプ米大統領の初顔合わせも例に漏れず「成功」との受け止めが多い。だが、輝いてみえるのは表面だけ、と疑う冷めた目も必要だ。
そもそも「成功」は「期待値の低さ」の裏返しでもある。訪米前の首相は「ゴルフ外交」も駆使してトランプ氏と「各国首脳で最も良好な個人的関係」(ボルトン元米大統領補佐官)を築いた安倍晋三元首相と散々、比べられ、不安視された。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のニコラス・セーチェーニ上級研究員は「予測不可能なトランプ氏に対して現状を維持するだけでも『成功』といえる」と話す。なかでも安全保障分野で「日本を100%守るという言質を取った意義は大きい」と評価するが、現状の追認にすぎない。
経済政策の面から進展によく目を凝らす必要があるのは(1)USスチール買収(2)関税(3)1兆ドル投資――の3つの論点だろう。なかでも「買収ではない投資」(首相)をめぐるUSスチールの問題は予断を許さない。
トランプ氏は日本製鉄を「日産」と3回言い間違えた末、こう述べた。
「彼らは購入(purchase)よりむしろ投資を検討している」
「彼らはUSスチールを所有(own)するのではなく、USスチールに多額の投資をすることで合意している」
企業買収に定評のある米法律事務所によると「purchaseは法律用語でも会計用語でもない曖昧な言葉」だ。しかし「日本製鉄の出資が50%を超えて連結子会社になればトランプ氏もpurchaseでないとは言いにくい」(A&Oシャーマン日本代表の池田祐久氏)。USスチールの全株式を取得する日鉄の計画は修正を迫られることになる。
週明けにも詳細を公表するという「相互的関税」もくせ者だ。各国が米国製品に課しているのと同水準の関税を新たに掛けることが柱となる。日本も高関税の農業分野を中心に難しい国内調整を迫られる。
「対米投資1兆ドル」も今後の火種となる。
戦後の日米外交史に詳しい帝京大専任講師の山口航氏は、首脳会談について(1)抽象的な同盟関係を体現する象徴的機能(2)個人的な信頼関係の構築や交渉の実質的機能――という2つの機能があると指摘する。
両首脳は時折、冗談も交じる穏やかな雰囲気で記者会見をこなした。核兵器を含む米軍の戦力で日本を守る「拡大抑止」や沖縄県・尖閣諸島への日米安全保障条約の適用など同盟強化も再確認した。山口氏はこの2つの観点から今回の会談を「成功」と評価するが、本当の試練は2回目以降の会談にあるという。
「日本の対米投資1兆ドル」「米国の対日貿易赤字1000億ドルの削減」などの数値目標は、初会談ならば「成功」と見えなくもないが「今後は会談をするたびに検証を迫られる」(山口氏)。「金メッキ」がいつはがれるかはわからない。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――首相、関税回避へ「貢献」強調 対米投資1兆ドル/LNG輸入拡大[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 942文字 PDF有 書誌情報]
米、貿易赤字の縮小迫る
石破茂首相は日米首脳会談で対米投資を1兆ドル(約150兆円)に引き上げると表明するなど米国経済への「貢献」を強調した。トランプ政権が検討する追加関税を回避する狙いがあった。米国産の液化天然ガス(LNG)の購入も拡大し、米国の対日貿易赤字の縮小につなげる。
懸案だった日本製品への追加関税導入について、トランプ氏は会談後の記者会見で「あまり話し合わなかった」と述べた。一方で、会談では対日の貿易赤字を「解消しないといけない」と問題視する姿勢を見せた。
米商務省によると、赤字額は2024年に684億ドルに上る。第1次トランプ政権発足時の17年と比べて横ばいで赤字幅は中国や欧州連合(EU)、メキシコより小さい。相対的に目立たないものの日本側は追加関税の発動を警戒していた。
対日赤字の縮小を視野に、会談では米国産LNGの輸入拡大で合意した。共同声明には「双方に利のある形で、米国から日本へのLNG輸出を増加する」と盛り込んだ。トランプ氏は「日本は間もなく歴史に残る記録的な量の輸入を始める」と語った。
日本はLNGのほぼ全量を輸入し、火力発電所や都市ガスで利用している。米国産の輸入量はオーストラリア、マレーシア、ロシアに続いて4番目に大きく全体の8%程度を占める。輸入が増えれば、安定調達に向けた多角化につながる。首相は記者会見で「日本としてLNGのみならず、バイオエタノールやアンモニアという資源を安定的にリーズナブルな価格で提供されるのは大きな国益だ」との考えを示した。
22年のウクライナ危機後に欧州勢のLNG需要が急速に高まった影響で、世界的に需給は逼迫した。ただ、足元で「不足感はとくに感じない」(日本のLNG輸入業者)とする見方は多い。LNGを購入するのは民間企業で、価格や転売の可否、契約更新のタイミングなどが焦点となる。
米国側が挙げたアラスカのLNG開発も、見極めが必要といえる。米国はアラスカに440億ドルを投じ、北部のガス田と南部の港をパイプラインで結ぶ計画をもつ。日本政府内には実現性に加え、開発コストがLNG価格に転嫁されないか不安視する声が聞かれる。現状よりも高い価格で調達することになれば、国内の電気料金などが上昇する恐れがある。
玉虫色の「投資で合意」 日米首脳会談――米の「相互関税」案、日本は農産品や車警戒[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 545文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領が貿易の相手国と相互に同様の関税を課す措置の導入を10日にも公表すると表明した。ある国が米国からの輸入品に10%の関税をかけている場合、米国もその国の製品に10%をかけるような「相互的な関税」とみられる。
日米間の関税は2020年に発効した日米貿易協定によって削減が進んだ。米国から日本への輸入はコメや砂糖など一部の品目を「聖域」として交渉対象から除外した。米国は日本から輸入する自動車や同部品を交渉課題として残した。
政策研究大学院大学の川崎研一教授が25年の貿易額推計をもとに日米間の実効関税率を試算したところ、日本は平均3.2%、米国は同1.4%だった。日本の関税の6割程度は農産品が占める。
部門別に見ると、日本側はコメの204.3%や肉類の23.3%が大きい。米側で日本の影響が大きいのは輸入額に占める比率が高い自動車に関する税率1.9%だ。
「相互的な関税」の考え方に基づけば、米国が日本から輸入する農産物の関税率を引き上げる可能性がある。
自動車は日本側の関税率がすでに0%になっている。トランプ氏の発言の趣旨が品目ごとに同水準の関税率にすることなら対象となりにくい。一方で、農産品の税率差を自動車など別の品目の税率引き上げで埋める場合は影響を避けられない。
日米首脳会談 唯一の同盟国と結束確認(きょうのことば)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 3ページ 466文字 PDF有 書誌情報]
▽…日本の首相が米国の大統領と日米同盟の結びつきなどを確認し合う機会。米国は日本の唯一の同盟国で歴代首相は他国以上に大統領との関係を重視してきた。互いの国を訪問するだけでなく、主要7カ国首脳会議(G7サミット)といった国際会議の合間を縫って会談を重ねてきた。安全保障や経済に関する議題に時間を割くことが多い。
▽…会談後は両首脳間で一致した認識や合意内容を共同声明にまとめるのが通例だ。一般的に法的拘束力を持たず条約ほどの縛りはないものの、両国の協力の方向性や約束事を内外に示すため道義的な効力がある。日本にとって米国との共同声明は政策づくりの大きな指針となる。米ホワイトハウスは今回「Joint Leaders’ Statement」として公表した。
▽…安倍晋三元首相とオバマ元大統領は2014年4月の会談で、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条を沖縄県・尖閣諸島に適用すると確認した。菅義偉元首相とバイデン前大統領は21年4月の会談時の共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性」を指摘し、52年ぶりに台湾問題に言及した。
日米首脳会談、私はこう見る――日米共同声明の全文[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 2924文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳共同声明の全文は次の通り(和文は外務省の仮訳)。
本日、石破茂首相とドナルド・J・トランプ大統領はワシントンDCで最初の公式会談を行い、自由で開かれたインド太平洋を堅持するとともに、暴力の続く混乱した世界に平和と繁栄をもたらす、日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認した。
■平和のための日米協力 両首脳は、日米安全保障条約の下での2国間の安全保障・防衛協力がかつてないほど強固になっていくことへの共通の願望を表明し、日米同盟がインド太平洋及びそれを超えた地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けることを強調した。
日本は日本の防衛力の抜本的強化への揺るぎないコミットメントを改めて表明し、米国はこれを歓迎した。
米国は、核を含むあらゆる能力を用いた日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを強調した。両首脳は日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認し、尖閣諸島に対する日本の長きにわたり、かつ平穏な施政を損なおうとするあらゆる行為への強い反対を改めて表明した。
日本は日米安全保障条約及び日米防衛協力のための指針に沿って、平時から緊急事態に至るあらゆる状況への切れ目のない対応によりインド太平洋地域の平和及び安全を維持していく上での自らの役割を再確認した。これは2015年の平和安全法制により一層可能となり日米同盟の抑止力と対処力を強化している。
両首脳は一層厳しく複雑な安全保障環境に対処すべく自衛隊及び米軍のそれぞれの指揮・統制枠組みの向上、日本の南西諸島における2国間のプレゼンスの向上、より実践的な訓練及び演習を通じた即応性の向上、拡大抑止の更なる強化並びに同盟のサプライチェーン及び海洋を含む日米の防衛産業力を強化する共同生産、共同開発及び共同維持整備を含む防衛装備・技術協力の推進によるものを含む防衛・安全保障協力の向上を通じ、日米同盟の抑止力・対処力を更に強化していく意図を有することを確認した。
日米は民生宇宙並びに航空、科学及び両国の宇宙飛行士が参加する国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー10ミッションや、アルテミス計画の将来のミッションでの月面探査を含む有人探査に係る強力なパートナーシップを継続する意図を有する。
日米はまたAI(人工知能)及び情報共有を深化するための安全かつ強靱(きょうじん)なクラウドサービスなどの新技術の活用によるものを含むサイバー空間の分野における2国間の安全保障協力を拡大する意図を有する。
米国は日本の防衛予算増加の好ましい傾向により下支えされた27年度までに日本を防衛する主たる責任を確固たるものとする能力を構築すること、そしてこの重要な基盤の上に27年度より後も抜本的に防衛力を強化していくことに対する日本のコミットメントを歓迎した。
両首脳は抑止力を維持し、地元への影響を軽減するため辺野古における普天間基地代替施設の建設及び同基地の返還を含む沖縄統合計画に従った在日米軍再編の着実な実施が極めて重要であることを確認した。
両首脳は上記で言及した協力を速やかに実施するため、それぞれの外務・防衛担当閣僚に対して、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を早期に開催するように指示した。
■成長と繁栄をもたらす日米協力 両首脳は経済安全保障に関するものを含む2国間の経済協力が同盟協力の不可欠な一部を成すことを確認した。緊密な経済パートナーとして、日米は、互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出している。両国の産業は、相互のサプライチェーン(供給網)において極めて重要な役割を果たし続ける。
経済関係の強化に向けた揺るぎない進路を示し、この経済パートナーシップを新たな次元に引き上げるため、両首脳は2国間のビジネス機会の促進並びに2国間の投資及び雇用の大幅な増加、産業基盤の強化及びAI、量子コンピューティング、先端半導体といった重要技術開発において世界をけん引するための協力、経済的威圧への対抗及び強靱(きょうじん)性構築のための取り組みの強化、自由で公正な経済秩序に支えられるインド太平洋地域の成長の共同での促進を追求する。
両首脳はまた、輸出管理を通じたものも含む重要機微技術の一層の促進及び保護並びにサプライチェーンの強靱(きょうじん)性の強化のため、政策を整合させるための議論を継続することを決意した。
両首脳は経済的繁栄を支える渡航制度の完全性へのコミットメントを共有し、技術窃取、犯罪者による渡航及び不法移民に対処するため、渡航者の審査及び日常的かつ安全な情報共有に関する取り組みを強化する意図を有する。
両首脳は米国の低廉で信頼できるエネルギー及び天然資源を解き放ち、双方に利のある形で、米国から日本への液化天然ガス(LNG)輸出を増加することにより、エネルギー安全保障を強化する意図を発表した。
両首脳はまた、重要鉱物のサプライチェーンの多角化並びに先進的な小型モジュール炉及びその他の革新炉に係る技術の開発及び導入に関する協力の取り組みを歓迎した。
両首脳は担当の関係閣僚に対しこれらの共通の目標を達成するための日米経済協力を強化するよう指示を出した。
■インド太平洋地域における日米連携 両首脳は厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け絶え間なく協力していく決意を表明した。
そうした協力の一環として、両首脳は日米豪印「Quad(クアッド)」、日米韓、日米豪、日米比といった多層的で共同歩調のとれた協力を推進する意図を有する。これらの関係を通じ、日米及び同志国は第三国におけるオープンRAN(ラン)展開を含む地域への質の高いインフラ投資をもたらすことができる。
両首脳は、中国による東シナ海における力または威圧によるあらゆる現状変更の試みへの強い反対の意を改めて表明した。両首脳は南シナ海における中国による不法な海洋権益に関する主張、埋立地形の軍事化及び威嚇的で挑発的な活動に対する強い反対を改めて確認した。
両首脳は国際社会の安全と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を強調した。両首脳は両岸問題の平和的解決を促し、力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対した。また両首脳は国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明した。
両首脳は北朝鮮の核及びミサイル計画の進展への深刻な懸念及びこれらに対処することの必要性を表明するとともに、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを改めて確認した。
日米はまた、北朝鮮の悪意のあるサイバー活動や拡大する北朝鮮とロシアとの間の軍事協力を抑止し、これらに対処する必要性を強調した。日米はさらに、北朝鮮に対応し、地域の平和と繁栄を堅持する上での日米韓の3カ国パートナーシップの重要性を確認した。
日本は拉致問題の即時解決を実現するとの決意を改めて表明し、米国はそれを支持した。
■来日の招待
トランプ大統領は石破首相からの近い将来における公式訪問の招待を受け入れた。
日米首脳会談、私はこう見る 自動車関税、懸念残る/対日赤字削減に重点/ルールの重要性再確認[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1883文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相とトランプ米大統領は7日(日本時間8日)、ワシントンのホワイトハウスで会談した。識者に共同声明の内容や日米関係の今後などについて聞いた。安全保障面の懸念が払拭できたと評価する声があった。経済面では関税の問題などで課題を残した。(1面参照)
自動車関税、懸念残る 同志社大准教授 三牧聖子氏
会談前は石破茂首相とトランプ米大統領の関係に関しては懸念が大きかった。2024年11月の米大統領選でトランプ氏が当選を確実にした直後の電話協議では他国の首脳と比べても短い5分ほどで終了したのに加え、第1次政権下でのトランプ氏と安倍晋三元首相との個人的な関係との比較もあった。
首相はこうした懸念を払拭するようなトランプ氏との会話ぶりを見せた。トランプ氏が具体的に日本に何ができるのかを聞きたいという点を踏まえ入念に準備し対応した。トランプ氏からも好意的な感じがみられた。
安全保障分野では満額回答を得られたと思う。対中抑止を念頭に米国が100%コミットするとの発言や日米安全保障条約第5条の沖縄県・尖閣諸島への適用など、日本がほしかった言葉をトランプ氏から引き出した。
経済面に関しては懸念が残る。トランプ氏は自動車に対する関税については「常に検討課題だ」と明言した。同氏はカナダなどへの姿勢にみられるように同盟国(相手)でも例外を設けず米国に産業を取り戻す方針だ。
首相は日本の対米直接投資について1兆ドル(約150兆円)に引き上げると表明した。トランプ氏がどう理解するか次第であるものの、米国の産業や経済に貢献していたとしても関税に関して日本を例外にするという様子はみられない。
(小林拓海)
対日赤字削減に重点 米ブルッキングス研究所アジア政策研究センター長 ミレヤ・ソリス氏
トランプ米大統領は関税の最後通告を突きつけるのではなく、米国の対日貿易赤字を削減するステップに重点を置いた。トランプ氏が石破茂首相を「強い指導者」と支持し、日本の防衛への関与を保証したことは日本にとって大きな勝利だったと考える。
アラスカの液化天然ガス(LNG)開発での協力も発表した。トランプ氏は貿易赤字の削減を望んでおり、日本によるエネルギー購入の増加は経済分野での相互補完性、つまり「ウィンウィン」の関係を強調できる魅力的な提案といえる。
日本による自動車工場の建設やUSスチールへの投資といった直接投資の拡大、防衛装備品の購入など経済の相互補完性は記者会見で繰り返し言及されたテーマだった。
日本側が日本による同盟への貢献の「質」と、米国が目的を達成する上で日本がいかに重要なパートナーであるかを強調すべきだと考えていた。首相はそれに成功したと思う。
首相は日本の対米投資を1兆ドルまで引き上げると表明し、トランプ氏が好むシンプルな数字を示した。
日本が地域の安定に貢献することで米国が中国の権勢を抑えて地域での影響力を維持し、紛争も防ぐことができる。日本が米国の目的を後押しする方策を提示していけば、ポジティブな関係を築くことができる。
(ワシントン=芦塚智子)
ルールの重要性再確認 ストラトベースADR研究所代表ディンド・マンヒット氏
トランプ米大統領は「米国の抑止力・能力を使い同盟国を100%守る」と表明した。共同声明に盛り込んだ日米両国の安全保障分野での協力はインド太平洋地域の平和と安定、成長と繁栄を確保するため日米同盟が戦略的に重要だということを反映している。
南シナ海での中国による違法な海洋権益の主張や挑発的な活動に強く反対すると両首脳が再確認したことは大きい。ルールの重要性を訴えることで、既存の秩序を重視するフィリピンのように多くの国が肯定的に受け止めるだろう。
世界は日米が主導する自由な国際秩序を支持する勢力とそれを弱体化させる勢力に分かれるかもしれない。トランプ氏が相互関税に言及したのは米国の強さを誇示し、自国の国益と指導力を脅かす国々に挑んでいるように映った。
ルビオ国務長官はフィリピンへの防衛義務は「鉄壁だ」と表明した。米比関係は政権交代があっても変わらず強固だ。インド太平洋地域は地政学、地経学的な重要性から世界の関心が高まっている。トランプ政権にはこの地域に焦点を当て続けてもらいたい。
共同声明では日米豪印、日米韓、日米比など複数国で構成する「ミニラテラル」の協力を推進すると明記した。日米の首脳には重層的な分野で協力を深めてほしい。
(マニラ=藤田祐樹)
【図・写真】三牧聖子氏
【図・写真】ミレヤ・ソリス氏
【図・写真】ディンド・マンヒット氏
ロシアGDP、昨年4.1%増 軍需けん引、今年は減速か[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 693文字 PDF有 書誌情報]
ロシア連邦統計局が7日発表した2024年の実質国内総生産(GDP、速報値)は23年に比べて4.1%増加した。ウクライナ侵略に伴う軍需などがけん引し、2年連続のプラスとなった。侵略の長期化を背景にインフレが続くことに加え経済制裁も強まり、25年は成長鈍化が見込まれている。
経済発展省によると製造業が8.5%増となった。軍需関連とみられる化学や機械、冶金などが伸びた。非製造業では小売りなども伸びが続いている。
ロシアのウクライナ侵略は24日で開始から丸3年となる。軍需産業では兵器や弾薬を増産する動きが加速し戦時経済をけん引している。ベロウソフ国防相は2024年12月に開いた国防省の会合で「24年は戦車の供給が22年比で7倍に増加し、無人機(ドローン)は20倍以上に増えた」と訴えた。
ロシアはウクライナ東部ドネツク州で犠牲をいとわず攻勢をかけており、死傷者数の拡大が続いている。メドベージェフ安全保障会議副議長は1月24日、24年に約45万人が志願兵として契約したと明らかにした。25年も同水準の契約を維持する考えを示した。
不足する兵士確保に向けて、志願兵の契約一時金を大幅に増やす動きが各地で相次いでいる。人手不足は製造業以外にも広がり、人件費の増加が小売りなど内需を支えている面もある。プーチン大統領は1月22日に開いた政府会合で、24年は主要なマクロ指標がプラスに推移したと述べ「経済は良好だ」と訴えた。
だが25年のロシアのGDP成長率は減速する見通しで、国際通貨基金(IMF)は1.4%増と見込む。1月に従来見通しからやや上方修正したが、24年比では成長率は減速する。
日米首脳会談、私はこう見る――トランプ氏、金正恩氏との対話に意欲[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 446文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領は7日の記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記との対話に意欲を示した。「つながりを持つことになるだろう。彼らと仲良くしていることは米国だけでなく、世界にとっても大きな財産となる」と述べた。
トランプ氏は第1次政権で3度にわたり金正恩氏と会談した。石破茂首相と会談後の共同記者会見で「私は彼らと非常にうまくやっている。戦争を食い止めたと思う」と主張。「私が大統領選で勝っていなければ、非常に悪い状況になっていただろう」と語った。
首相は米朝首脳の会談を望むかと記者から問われ「かつてトランプ氏が金正恩氏と会談したことで事態はかなり動いた」と指摘した。
北朝鮮による日本人拉致問題の解決をめざすと強調し「拉致被害者もそうだが家族はもっと高齢化し、時間的にあまり余裕はない。トランプ氏のさらなる力、行動に期待するところは大きい」と表明した。
会談後に発表した両首脳による共同声明で日本は拉致問題の即時解決の決意を改めて表明し、米国は支持した。
米財務省、「効率化省」職員を幹部登用[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 411文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米財務省は7日、起業家のイーロン・マスク氏が率いる米政府効率化省(DOGE)の職員を財務次官補(財政担当)に登用すると明らかにした。機密性の高い政府の支払いシステムにアクセスできる。情報管理の甘さや利益相反を危ぶむ声があり、野党・民主党は反発を強めている。
生え抜きのトップ官僚が就く役職で、外部からの登用は異例だ。前任者はDOGEが支払いシステムへのアクセスを求めたことに反発して1月末に辞任した。
DOGEは歳出削減のために財政支出の状況をチェックすると主張している。
ベッセント財務長官に財務次官補に指名されたトム・クラウス氏は米クラウド・ソフトウエア・グループの最高経営責任者(CEO)を務める。米紙ワシントン・ポストは7日、同氏が兼務を希望していると報じた。
DOGEから1月に米財務省に派遣された職員は2人で、もう1人はマスク氏率いる米スペースXに勤務経験のある25歳のエンジニアだ。
日米首脳会談、私はこう見る――首相がアドリブ、会場の笑い誘う 質問に「定番の国会答弁」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 336文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】「仮定の質問にはお答えしかねるというのが日本の定番の国会答弁だ」。石破茂首相は7日(日本時間8日)、日米首脳会談後の共同記者会見で米国が日本に追加関税を課した場合、報復措置に踏み切るかとの質問への回答で会場の米国記者の笑いを誘った。
並んで立っていたトランプ大統領は「とても良い答えだ」と繰り返し「首相は自分が何をすべきかわかっている」とも述べた。首相への質問が最後となり、記者会見はそのまま終了した。
記者会見の冒頭、首相は2024年7月にトランプ氏が銃撃された際の写真が表紙になった書籍をトランプ氏から手渡された。胸の高さに掲げてみせた。
トランプ氏は「私も彼(首相)と同じくらいハンサムだったらいいのだが、そうではない」と言って笑いを取った。
日米首脳会談、私はこう見る――首相の土産「金かぶと」 地元・鳥取の人形店制作[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 206文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳会談のため訪米した石破茂首相はトランプ米大統領に地元、鳥取県の人形店が制作した金のかぶとを贈った。複数の日本政府関係者が明かした。
創業1717年の老舗人形店である人形のはなふさ(鳥取市)が制作したかぶと飾り「亜麻色縅満天金星兜」を選んだ。永遠の輝きを放つようにとの思いが込められているという。同社は8日、ホームページでお土産に選ばれたと公表した。
【図・写真】「亜麻色縅満天金星兜」=人形のはなふさ提供
日本、モンゴル軍に管制レーダー供与 脱中ロ依存に貢献[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 153文字 PDF有 書誌情報]
日本はモンゴルに航空管制レーダーを無償供与する。両国政府が10日にも署名する。モンゴルは中国とロシアに挟まれ地政学的な要衝にある。日本がモンゴルの安全保障での脱中ロ依存に貢献する。
供与額は13億円で、モンゴル空軍が持つ初の航空管制レーダーとなる。自衛隊はモンゴル軍の能力構築支援を10年以上続けてきた。
日米首脳会談、私はこう見る――共同声明、大統領来日要請の受け入れ明記 年内で調整[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳が7日に発表した共同声明は、トランプ大統領が石破茂首相から近い将来に日本を公式訪問するよう招待を受け、受け入れたと明記した。年内の来日を調整する。トランプ氏は政権1期目の2019年5月に国賓として来日した。
日米首脳会談、私はこう見る――トランプ氏、会見で「シンゾウ」連呼[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は7日の石破茂首相との首脳会談後の記者会見で、親密な関係を築いた安倍晋三元首相の名前を何度も出した。日本の防衛費増加の取り組みに関し「私はシンゾウと一生懸命取り組んだ」と振り返った。
三島由紀夫がいた大蔵省(風見鶏)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1414文字 PDF有 書誌情報]
JR四ツ谷駅(東京・新宿)を出て西に進むと、外堀通りを挟んだはす向かいに31階建ての高層ビルがみえてくる。旧四谷第三小学校の跡地を再開発した「コモレ四谷」である。
終戦直後からの10年間、この場所に大蔵省(現・財務省)の仮庁舎があった歴史を知る人は、もう少ないかもしれない。
1943(昭和18)年にできた霞が関の重厚な庁舎は進駐軍に接収された。「最強の官庁」は行き場を失い、小学校の校舎と周辺のバラックを仮住まいとするしかなかったのだ。
48年の8月下旬、ここを河出書房に勤める若い編集者が訪ねた。坂本一亀。2023年に亡くなった世界的な音楽家、坂本龍一さんの父である。
一亀がわざわざ大蔵省に出向いたのは、入省してまもない事務官の平岡公威に長編小説を書いてもらうためだった。平岡は学生時代から作家活動をしていた。「三島由紀夫」というペンネームを聞けば、知らぬ人はいないだろう。
「自分はこの長編に作家的生命を賭ける」。一亀の回想によれば、三島は二つ返事で執筆を引き受けた。
この日は土曜で、午後が休みだった。「食事しようや、前祝いだ」。三島は一亀らを連れだって銀座に繰り出し、ハンバーグステーキを一緒に食べたという。
翌月には大蔵省に辞表を出した。代表作の一つとなる「仮面の告白」が世に出たのは、1年近く後の1949年7月だった。
三島が大蔵省の官僚として過ごした日々は9カ月ほどにすぎない。
それでも戦後の混乱期にみた大蔵省の内側は印象深かったのだろう。後にその体験をもとにした作品を残している。54年に発表した「鍵のかかる部屋」だ。
三島がいたのと同じ国民貯蓄課で働く主人公は「インフレーションの破局は必ず訪れる」と信じている。一方で同僚は「その前にGHQ(連合国軍総司令部)がなんとかするよ」と、まるで人ごとだ。
戦前の秩序が崩れ、官僚機構の頂点に立っていた大蔵省も居場所をなくしていた。三島は虚無感に包まれた当時のエリートを冷めた筆致で描く。
この作品には奇妙な点がある。「日銀」や「GHQ」は実名で出てくるのに、なぜか大蔵省だけ「財務省」という当時は架空の名で登場するのだ。
権威が揺らいだ大蔵省をあえて別の名で皮肉ったのか。三島の真意はわからないが、そんなふうに読めなくもない。
大蔵省が霞が関に戻ったのは55年末だ。日本経済はちょうど高度成長の入り口に立っていた。
大きくなるパイをだれにどう分けるか。大蔵省はときに政治をも動かし、予算編成で絶大な力をふるった。「官庁の中の官庁」と呼ばれたゆえんである。
バブル崩壊後に、その評価は一変する。接待汚職もあり、世論の激しい批判にさらされた。
2001年の省庁再編では金融部門の分離と財務省への改名を迫られる。
8世紀の大宝律令から続く大蔵省の名にこだわった官僚らを、橋本龍太郎元首相が「なら検非違使とかにすべて直せばいい」と一蹴したのは語り草だ。
三島はこうした未来を予見していたのか。
もう配るパイがなく、歳出の拡大を求める政治と世論の前で立ちすくむ。権威と主体性を失ったいまの財務省は、三島がいたころの大蔵省とどこか重なる。際限のない規律なき予算の膨張に、歯止めをかける役割は期待できない。
「昭和と同い年」の三島は1月14日に生誕100年を迎えた。彼が大蔵省を去って、77年になる。
(編集委員 高橋哲史)
【図・写真】大蔵省の看板(写真左)と三島由紀夫氏
2月7日・8日(首相官邸)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
(現地時間)
〈7日〉
午前 米ワシントンのホワイトハウスでトランプ大統領と会談。
午後 トランプ氏とワーキングランチ。共同記者会見。アーリントン国立墓地で無名戦士の墓に献花。ベッセント米財務長官の表敬。政府専用機でワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地を出発。
(日本時間)
〈8日〉
▽21時35分 トランプ氏との首脳会談を終え、政府専用機で羽田空港。
▽22時9分 公邸。
中国、パナマ大使を呼び出し 「一帯一路」離脱うけ(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生】中国外務省は7日、広域経済圏構想「一帯一路」からの離脱を表明した中米パナマに厳重抗議した。趙志遠外務次官補がパナマの駐中国大使を呼び出し「深い遺憾」を伝えた。同省が8日発表した。
フランス検察、Xを捜査 不正なデータ処理疑い(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】フランスのパリ検察はX(旧ツイッター)について、不正なデータ処理があった疑いで捜査に入った。仏与党議員による告発を受けた捜査だという。仏メディアのフランスアンフォが7日伝えた。
日米首脳会談、私はこう見る――首脳会談・共同記者会見の要旨[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 5ページ 574文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相とトランプ米大統領の首脳会談と共同記者会見の要旨は次の通り。
【関税】
大統領 対日貿易赤字解消に向け、関税が選択肢となる。解消に日米で取り組む。
首相 互いの利益になることが重要だ。米国への報復関税の可能性について、仮定の質問には答えかねる。
【USスチール】
大統領 日本製鉄による買収ではなく、多額の投資で合意した。
首相 買収ではなく投資だ。日本の技術を加えて良い製品をつくり出す。トランプ氏と強く認識を共有した。
【対米投資】
首相 対米投資を1兆ドル規模に増やす。
【エネルギー】
両首脳 米国から日本への液化天然ガス(LNG)輸出を増やし、エネルギー安全保障の強化に向けた協力を申し合わせ。
【安全保障】
大統領 防衛費を国内総生産(GDP)比2%に増やす日本政府方針を評価。今日の協議によって、さらに増える。日本に対外有償軍事援助(FMS)として約10億ドル(約1500億円)の売却を承認。
両首脳 中国を念頭に、東・南シナ海で力による一方的な現状変更に反対。台湾海峡の平和と安定が重要だとの認識で一致。
【日米同盟】
両首脳 同盟の抑止力、対処力を高め、直面する地域の戦略的課題に緊密に連携して向き合う。米国による防衛義務を定めた日米安保条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されることを改めて確認。
(ワシントン=共同)
10日 危険運転の要件見直し諮問、速度や酒量に数値基準(NewsForecast)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1459文字 PDF有 書誌情報]
法務省は10日、危険運転致死傷罪の適用要件の見直しなどを法制審議会(法相の諮問機関)に諮問する。危険運転にあたる車の速度や体内のアルコール量について数値基準を設けることが主な議題だ。処罰対象に新たにドリフト走行を追加することも論点となる。同省は法制審の答申を踏まえ、自動車運転処罰法の改正を目指す。
危険運転致死傷罪は東名高速道路で飲酒運転のトラックが乗用車に追突、炎上し幼児2人が死亡した事故など悪質な交通事故が相次いだことを受け、2001年に導入された。
その後も悲惨な事故は後を絶たず、4回の法改正を経て、法定刑の引き上げや対象行為の拡充などが行われてきた。
現行法は▽進行の制御が困難な高速度での運転▽アルコールや薬物の影響で正常な運転が困難な状態での運転▽赤信号を殊更に無視し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度での運転▽妨害目的で走行中の車の直前に進入したり、人や車に著しく接近したりする運転――など8つの行為を処罰対象とする。
今回このうち高速度運転や飲酒運転への数値基準の導入と新たな処罰対象としてドリフト走行などの「曲芸的走行」を追加することを諮問する。
同罪については条文の書き方が曖昧で、解釈の余地が大きく、厳格に適用されすぎているとの批判が根強い。法定速度を大幅に上回る運転による事故でも適用されず、法定刑の軽い過失運転致死傷罪と判断される例があり、かねて被害者や遺族から見直しを求める声があった。
法定刑の上限は危険運転致死傷罪の懲役20年に対し、過失運転致死傷罪は懲役7年だ。
近年は検察が過失運転致死傷罪で起訴したものの、遺族らが声を上げ、危険運転致死傷罪へ訴因変更されるケースもある。
代表的なのが21年2月に大分市で発生した死亡事故だ。事故を起こした男性は法定速度が時速60キロの道路を同約194キロで走行していた。検察は当初、過失運転致死罪で起訴したが、遺族が厳罰を求め、その後危険運転致死罪へ訴因変更された。判決も同罪の成立を認め、懲役8年が言い渡された。
一方で危険運転致死傷罪で起訴されながら裁判所が過失運転致死傷罪にとどまると認定するケースもある。
法務省は24年2月に刑法学者や遺族らで構成する検討会を設置し、危険運転致死傷罪の見直し議論を進めてきた。同年11月には走行速度や体内のアルコール量が一定の数値を超えた場合に一律で同罪を適用することなどを柱とする報告書をまとめた。
検討会では高速度運転の数値基準としては、交通状況にかかわらず危険回避ができないような常軌を逸した速度とし、「最高速度の2倍や1・5倍の速度が考えられる」との意見が出ていた。
飲酒運転ではアルコール医学の専門家の意見を踏まえ、「個人差や心身の状況にかかわらず正常な運転が困難な状態」との基準を提示。数値基準については呼気1リットル中のアルコールが0・5ミリグラム以上、自動的に免許が取り消される同0・25ミリグラム以上、酒気帯び運転の基準である同0・15ミリグラム以上など様々な案が出た。
ただ、数値基準を下回った場合でも危険運転と認められるケースがあるなどの意見や、道路の形状や交通状況、個人差や心身の状況など個別の事情を無視して一律で基準を設けるのは困難といった意見もあった。
被害者や遺族の気持ちに寄り添いつつ、ほかの刑罰とのバランスにも配慮しながら、法制審がどのような結論を導き出すか注目される。 (駒木梓)
【図・写真】危険運転で衝突され大破した乗用車(大分市)=遺族提供
「世界標準」移行の分岐点、Jリーグ 最後の通年シーズン(Views先読み)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1144文字 PDF有 書誌情報]
2025年のJリーグが14日開幕する。26年から欧州と同様の秋春制に移行するため、最後の通年シーズンとなる。秋春制は夏の暑さを避けることで試合の質の向上や、選手の海外移籍をより促進することが見込まれる。ただクラブには国際的な交渉力が求められ、リーグには冬場の観戦環境の改善などの課題も残る。秋春制への移行は日本サッカーが「世界標準」に移行できるかの分岐点になる。
Jリーグのシーズン移行は長年の懸案だった。日本代表へのメリットが強調され過ぎたり、積雪地域への配慮が足りないと感情的なしこりが残ったり、クラブ側の首を縦に振らせるだけの決定力を欠いてきた。
Jリーグのブランド価値を国際的に上げるには試合の質をさらに上げる必要があるが、夏場に多く試合をすることが弊害だった。プレーのインテンシティー(強度)をグラフ化すると、Jリーグは開幕と閉幕の両端を頂に、夏場は急激に落ち込む谷型を描く。夏場に試合のない欧州は深い谷のない高原型だ。
「今回の合意形成の一番のポイントはJリーグをいかに世界に追いつかせ、世界で勝っていくかというところだった」(Jリーグ執行役員の樋口順也フットボール本部長)。高い強度の中でのプレーでリーグの質を高めるためにも、高原型への転換につながる秋春制への移行は不可欠だった。
カレンダーがそろえば、Jリーグが今年ロンドンに設けた拠点も活用し、シーズン前のキャンプなどでJクラブが欧州クラブとの距離を縮める機会は増える。関係を構築して移籍市場の正確な情報をつかめるようになれば、日本選手が買いたたかれる現況の是正にもつながる。一方で、そういう経営力を持つクラブと持たないクラブの格差は一段と広がるだろう。
Jリーグは1993年のスタート前の開催時期の議論で「プロ野球と同じ時期は避け、すみ分けた方がいい」という意見もあった。それでも通年制を選んだのは、冬の厳しい寒さを避け気候的により観戦しやすい時期を、という「顧客ファースト」の考えがあった。夏も今ほど暑くなかった。
バスケットボールなど室内競技は気候に左右されずに快適な空間を提供できる。Jリーグは秋春制移行後も、厳冬期の12月や1月の試合集中は避けるが、ハード面の更新を怠っていい理由にはならない。欧州のサッカー場はキックオフ直前まで快適に過ごせるスペースもある。Jリーグも次の30年に向けて施設のアップグレードは欠かせない。
秋春制移行は、顧客ファーストに国際競争力の視点が足されたJリーグにとって大きなターニングポイント。ピッチレベルを世界標準に引き上げて集客と収益につなげ、ハードも世界標準に引き上げる。そんなサイクルを可能にするためのシーズン移行であってほしいし、あるべきだと思う。(編集委員 武智幸徳)
2月9日―2月15日(今週の予定)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 637文字 PDF有 書誌情報]
■9日(日)
○エクアドル大統領選
○1月の中国消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)
■10日(月)
○仏空母が参加する日米仏共同訓練(18日まで)
○十倉経団連会長会見
○法制審議会に危険運転致死傷罪の要件見直しなどを諮問
○12月期決算=資生堂、小林製薬
○4~12月期決算=オリックス、明治ホールディングス(HD)、大林組
○1月の貸出・預金動向(日銀)
○12月の国際収支(財務省)
○1月の景気ウオッチャー調査(内閣府)
■11日(火)
○国民民主党大会(都内)
○10~12月期決算=米コカ・コーラ
■12日(水)
○4~12月期決算=ソフトバンクグループ、楽天銀行、石油資源開発、鹿島、出光興産
○1月のマネーストック(日銀)
○1月の米CPI
■13日(木)
○新浪経済同友会代表幹事会見
○福留全銀協会長会見
○12月期決算=INPEX、すかいらーくHD
○4~12月期決算=大和ハウス工業、ソニーグループ、日産自動車、ホンダ、リコー、TOPPANHD
○1月の企業物価指数(日銀)
■14日(金)
○12月期決算=サッポロHD、アサヒグループHD、キリンHD、電通グループ、楽天グループ
○4~12月期決算=第一生命HD、T&DHD、かんぽ生命保険、東京海上HD、MS&ADインシュアランスグループHD、SOMPOHD、オリンパス、大日本印刷、青山商事
○ミュンヘン安全保障会議(16日まで)
○1月の米小売売上高
■15日(土)
○アフリカ連合(AU)首脳会議(エチオピア・アディスアベバ、16日まで)
CEOに就くソニーグループ社長 十時裕樹氏、起業家と投資家の精神(このヒト)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 502文字 PDF有 書誌情報]
ソニーグループ社長に2023年4月に就き、25年4月から吉田憲一郎会長から最高経営責任者(CEO)を引き継ぐ。構造改革期の13年に子会社から本体に復帰し、平井一夫氏、吉田氏の2代のCEOを支えてきた。
1987年の入社以来、ソニー銀行の創業を主導するなど会社の枠にとらわれない挑戦をしてきた。05年に通信事業のソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ)に移り、ディー・エヌ・エーなど新興企業を支援した。ある経営者は「覚悟を持って創業した人に熱い敬意を払ってくれる」と話す。
ホンダと開発を進めている電気自動車(EV)も、原点は十時氏の発想だ。スマートフォン事業のトップ時代にアプリによる機能拡大に注目した。「ソニーが車をやったらどうか」と発案したのがきっかけだ。
エンターテインメントを成長の軸に据えるが、競合は米ウォルト・ディズニーなど世界大手となる。身の丈を超える投資はせずに投資リターンを冷静に追求する。
好きな言葉は「経営の要諦は勇気と忍耐にあり」。第2次トランプ米政権の発足で激動期を迎えた世界経済を、起業家と投資家の2つの精神でかじ取りする。(佐藤諒)
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 364文字 PDF有 書誌情報]
(1)ドイツ、「債務ブレーキ」に苦悩 時代遅れとの指摘も(31日)
(2)米国、不法移民1100万人の強制送還に高いハードル(上)(3日)
(3)トランプ米大統領の不条理な貿易戦争(社説)(4日)
(4)西側同盟をも敵に回すトランプ氏 ギデオン・ラックマン(5日)
(5)ダリオ氏、「今はITバブルと酷似のAIバブル」と警鐘(31日)
(6)ドイツ、中国デカップリングの痛み(3日)
(7)記録的高温は「悪魔との取引」のツケ、著名科学者が指摘(6日)
(8)トランプ氏との対決姿勢を再考するイラン(31日)
(9)トランプ政権下で起死回生狙うステランティス(4日)
(10)オープンAI、400億ドル調達も ソフトバンクG主導(31日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
日経電子版(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 6ページ 354文字 PDF有 書誌情報]
(1)ホンダ・日産、統合協議打ち切り 統合比率折り合わず(5日)
(2)マグロ完全養殖ほぼ消滅 マルハニチロは生産8割減(2日)
(3)トランプ関税、対カナダ・メキシコは延期 中国とも協議へ(4日)
(4)ホンダ・日産、不信の連鎖 リストラや子会社化案で溝(6日)
(5)OpenAI・CEO、AI端末の開発表明 iPhone以来の革新狙う(3日)
(6)「売れすぎ」ジムニー、スズキに誤算 需要を読み違え(4日)
(7)週末の都心カフェはパンク寸前 滞在時間長く常時混雑(1日)
(8)1時間働いてビッグマック2.2個 「スマイル」も安い日本(2日)
(9)ソフトバンクGとOpenAI、日本でAI網 500社に参加要請(2日)
(10)「消えたコメ」茶わん26億杯分 在庫分散、国も把握できず(31日)
「ダイムラーショック」再び 日産、ホンダと協議打ち切り、危機感欠如、根強い「内向き」、提携不可欠、再生の道遠く[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1620文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車とホンダが経営統合の協議を打ち切る。激変するモビリティー産業での生き残りをかけた再編のはずだったが、主導権争いに陥り、協議は物別れに終わった。未来よりも庭先しか見ない危機感の欠如、内輪の論理に拘泥して決められない経営を続ける日産の姿は、かつての経営危機時と重なる。
「まるで四半世紀前とそっくりな状況だ」。日産の元最高執行責任者(COO)で官民ファンドの産業革新機構会長に転じた志賀俊之氏は日産の現況をこう話す。
1999年、日産は倒産の淵にいた。長引く経営不振と膨らむ有利子負債、さらにグループの日産ディーゼル工業(現UDトラックス)の経営危機が重なり、日産を追い詰めた。メインバンクの日本興業銀行(現みずほ銀行)にも見放された日産は救いの手を海外メーカーに求めた。
交渉相手は米フォード・モーター、ダイムラークライスラー(現メルセデス・ベンツグループ)、そして仏ルノーだ。
日産の本命は資本も技術力もあるダイムラーだった。当時、ダイムラーを率いたのは剛腕でならしたユルゲン・シュレンプ氏。交渉は長引き、ダイムラーが日産株の過半数を取得する方向に変化した。外資による支配を嫌う日産は態度を硬化し、土壇場でダイムラーが交渉を打ち切った。
時は移り、現在。100年に1度といわれる自動車産業の変革期を乗り切れるかどうかの淵に日産は立たされている。本命のパートナーはホンダだった。ホンダは日産の事業再構築が不十分と判断し、主導権をとるために子会社化を打診した。対等での統合を考えている日産の反発へとつながり、経営統合の協議は打ち切りとなった。
投資家やアナリストも日産の事業再建案の効果を懸念するなか、日産は自力再建の道を選んだ。中国勢が台頭し、自動車産業の環境変化はかつてないほどに速く厳しい。ホンダとの統合協議を打ち切る日産の判断を疑問視する声は少なくない。
「ダイムラーショック」のあった四半世紀前と共通するのは、危機感の欠如と部門最適の発想だ。ホンダは統合の前提は日産の「ターンアラウンド(事業再生)が条件」とした。ホンダが納得できるリストラ策を生産部門が敬遠したことが、統合協議の打ち切りの引き金となった。
何が相似形をもたらしたのだろうか。遠因は日産の長期政権と権力闘争の弊害にある。
戦後、川又克二氏が労働組合と蜜月関係を築き経営トップとして長期政権をしいた後、労使の権力争いが激化した。
ルノー傘下入り後、長期政権を築いたカルロス・ゴーン元会長がルノー・日産の経営統合に踏み込もうとすると、日産出身の経営陣が反発した。最終的にゴーン氏の逮捕、解任にまで発展した。
長期政権と権力闘争は社員の内向き志向につながり、当事者意識を薄れさせる。時の権力者に追従し、失敗や減点を恐れ、自らの庭先ばかりを掃いてしまう「評論家」ばかりが増える。社員を導く未来への明確なビジョンを語り、実行力のあるリーダーは育ちにくい。
ダイムラーショック後、日産の社債の格付けは「投機的」に転落し、資金繰りが窮した。救世主となったのは当時、日産よりも格下の自動車メーカーだったルノーだ。
技術に飢えたルノーは対等の関係を訴え、日産は運良く「経営の独立」を勝ち取った。
日産の自力再建の道は険しい。電動化や自動運転、ソフトウエアなどの巨額投資と経営再建の両立は一筋縄にはいかない。提携戦略は不可欠だ。
2024年秋ごろから水面下で台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が日産への経営参画を探っている。仮に新たなパートナー候補となったとしても、「対等」をうたったルノーのように振る舞うかどうかはわからない。
カール・マルクスは「歴史は繰り返す。1度目は悲劇、2度目は喜劇として」という名言を残した。再び、経営の危機にある日産。今回の再編劇はどんな終幕を迎えるだろうか。(藤本秀文)
【図・写真】会見する日産の内田誠社長(左)とホンダの三部敏宏社長(昨年12月)
富士ソフト争奪戦、突然撤回のリスク、TOB制度 株主保護に穴、「予告」規制の導入論点に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1393文字 PDF有 書誌情報]
米投資ファンド2社による富士ソフト争奪戦を通じてTOB(株式公開買い付け)制度の不備があらわになっている。KKRが金融庁の正式審査を受けた上で2024年9月からTOBを進める一方、対抗者のベインキャピタルは正式審査を経ないまま買収条件の提案を続けている。審査なしの「予告TOB」について、株主保護の観点から規制を求める声がある。
通常TOBを開始する場合、金融商品取引法に基づき金融庁が事前相談を受け付け、書面と対面の両方による審査を経て正式手続きに入る。KKRはこのプロセスに沿って、24年9月に富士ソフトへのTOBを開始し、今月4日にはTOB価格を1株あたり9451円から9850円に引き上げる「訂正公開買付届出書」を法定開示書類の閲覧サイトで公表した。
一方で「正規」のプロセスを取っていないベインは、富士ソフトへのTOBの条件をこれまで一度も閲覧サイトに開示していない。ベインはいわばTOBの「予告」を公表している段階にとどまる。金商法は「実際に実行する合理的根拠」を示す限り、予告TOBに法定開示書類を提出する義務を課していない。
ベインからすれば、正規のTOBに進むに進めない事情もあった。24年10月にTOB案を公表して以降、KKRを上回るTOB価格を提示し続けてきた。そのたびに富士ソフトに賛同を求めてきたが、同社の取締役会は一貫してKKRへの賛同を表明した。
投資ファンドは、買収対象企業の経営陣と歩調を合わせて買収後の企業価値向上に取り組むのが原則だ。会社から賛同を得ない状況ではTOBに入れず、公開買付届出書も提出できなかった。ベイン関係者は「TOBを実施する意思を一貫して公表している。資金調達の見通しは立っており、合理的根拠はある」などと説明する。
正式審査を経たかどうかは、富士ソフトの株主にとって大きな差だ。審査を経たTOBは開始後、原則撤回が禁じられており、違反すれば刑事罰に問われる可能性がある。一方、予告TOBは規制の対象外で、突然撤回されるリスクが拭えない。予告されたTOB情報が正しいのかを担保する仕組みもない。
英国には買収側がTOBの実行を28日以内に確定させることを義務付ける「プットアップ・オア・シャットアップルール」が存在する。金融庁は23年秋の金融審議会で、英国のように予告TOBに規制を導入すべきかを有識者にはかった。
「予告が漫然と市場に出続けている状態は望ましくない」「(正規TOBと予告の違いで生じる規制や負担に)かなりアンバランスが生じている」――。一部の委員からは英国流ルールの導入に賛同する意見も上がったものの、慎重論も根強く、最終的には報告書で明確な結論を見送った。
KKRとベインが買い付け価格の引き上げを競い合うことで、富士ソフトの株価は上昇している。7日の終値は9980円と、KKRのTOB方針が報道される前日の24年8月6日の終値(6890円)と比べ、4割以上高い水準だ。
本来、投資ファンドの役割はリスクマネーを供給し、投資先企業の価値を高めていくことにある。今回の争奪戦では富士ソフトの企業価値をどう高めていくかという議論は後回しになっている。金融庁幹部は「合法か違法か、線引きをはっきりさせることに尽きる」と話す。TOBが増加傾向にある中で、金融庁は再び宿題を突きつけられている。
(玉木淳、上田志晃)
米利下げ、雇用堅調で先送りへ、「政権100日後」濃厚に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1214文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米労働省が7日に公表した1月の雇用統計は、米経済の底堅さを示す内容だった。時間をかけてトランプ米政権の動向を見極めたい米連邦準備理事会(FRB)高官らからは安堵の声が漏れる。3月に予定する次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも利下げの見送りが濃厚となった。
非農業部門の就業者数は直近3カ月間の月平均で23・7万人増えた。今回は年次改定によって2023年の伸びが21・6万人、24年は16・6万人のペースに下方修正された。足元の堅調さが一段と際立つ結果になった。
FRBからは「弱含みも過熱の兆候もない健全な労働市場」(クグラー理事)と歓迎する声が出た。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も7日、米CNBCで「経済は良い状態にある。関税、移民、税制など多くの情報を得るまで我々はじっと待つことができる」と笑顔を見せた。
金利先物市場でも1月会合に続いて3月も政策金利を据え置く確率が前日の84%から7日午後には一時95%に達した。
高関税や不法移民対策など相次ぎ打ち出されるトランプ政権の政策は、就任100日を迎える4月29日で一つの区切りを迎える。FOMC高官らが口をそろえて「不確実性」を警戒する状態はそこまで続く公算が大きい。物価高の懸念があるのに雇用が崩れて早期の利下げ観測が高まる事態は、FRBにとって避けたいシナリオだ。
関税への警戒はトランプ大統領が2月1日に署名した大統領令で一気に高まった。中国製品への10%関税は4日に発動し、中国も即日、報復措置を打ち出した。カナダ・メキシコとは土壇場の首脳協議で折り合ったものの、関税は1カ月延期されただけだ。楽観論は薄れ、米モルガン・スタンレーは3月会合での利下げ予想を撤回した。
トランプ氏は欧州連合(EU)も標的に含め、半導体など品目別も2月中旬に打ち出すと示唆した。4月1日までには米通商代表部(USTR)が各国との貿易取引を調査したうえで追加関税の提案をまとめる。3月会合の時点ではまだ先が見通せない。
関税は輸入価格の上昇につながる。米ミシガン大の消費者調査では短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率が1~2月で計1・5ポイント上昇し、2023年11月以来1年3カ月ぶりの高水準になった。物価の見通しが上振れすれば、実際に企業は値上げをしやすくなる。
トランプ氏による利下げ圧力も今のところは控えめだ。ベッセント米財務長官は5日、米FOXビジネスのインタビューで「トランプ氏はFRBに利下げ要求しているわけではない」と語り、市場で決まる10年債利回りの動向をより重視していると説明した。
トランプ氏は1月23日、中東諸国に向けた原油の値下げ要求に合わせて「原油価格が下がればFRBに政策金利をただちに下げるよう要求する」と発言した。その後「インフレの多くが解消されれば政策金利も自動的に下がるだろう」とややトーンを修正した。
ソニー「プレステ」で障害、ネットサービス ゲーム起動しづらく[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 401文字 PDF有 書誌情報]
ソニーグループのゲーム会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は8日、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」のオンラインサービスが利用できなくなる障害が発生したと発表した。同サービスの月間利用者数は全世界1億1600万人で、影響範囲や原因は調査中という。
オンラインで対戦ゲームなどができる「PSネットワーク」で障害が起きた。ゲームやアプリの起動、オンライン機能が利用しづらい場合があるという。インターネット経由でソフトを購入する「PSストア」も影響を受けている。PSネットワークは2024年10月にも障害が起きていた。
カプコンが7日から期間限定で提供しているPSのゲーム「モンスターハンターワイルズ」体験版も障害の影響を受け、X(旧ツイッター)などではゲーマーから不満の声が上がっている。PSカスタマーサポートは「調査及び復旧作業を行っております」とのコメントを公表した。
エンジン車に1250億円、ポルシェ計画、EV低迷で[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 397文字 PDF有 書誌情報]
【フランクフルト=林英樹】ドイツの高級車ポルシェは2025年の事業計画を発表し、エンジン車の開発などに新たに最大8億ユーロ(約1250億円)を投じると明らかにした。電気自動車(EV)の需要低迷を踏まえての措置だ。欧州連合(EU)で2035年以降も再生可能エネルギー由来の合成燃料利用が認められたこともあり、高級エンジン車の販売継続が可能と判断した。
ポルシェは独フォルクスワーゲン(VW)グループ。事業計画ではEVの需要低迷を受け「短期及び中期の収益性を強化するための広範な対策」を盛り込んだ。エンジン車やプラグインハイブリッド車(PHV)に対応した「追加モデルを含む製品ポートフォリオの拡大」に加え、EV事業の組織再編などに投資するとした。
ポルシェがエンジン車回帰を強める裏には、EVの低迷がある。24年の世界販売台数は23年比3%減の31万台だった。特に中国市場で低迷し、28%減った。
<数表>商品先物月間高低[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1773文字 PDF有 書誌情報]
1月の月間高低(円、CME原油はポイント、カッコ内は日)
期 近 期 先
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始値 高値 安値 終値 始値 高値 安値 終値 売買高
金 13302 13968 (27) 13258 (6) 13867 13366 14047 (27) 13181 (6) 13966 522492
金ミニ 13204.5 13905.0 (24) 13115.0 (6) 13867.0 13370.5 14045.5 (27) 13175.0 (6) 13966.0 171589
白 金 4658 4850 (31) 4544 (6) 4842 4686 4847 (9) 4558 (6) 4811 169064
白金ミニ 4636.0 4843.5 (31) 4636.0 (6) 4842.0 4696.0 4839.0 (9) 4550.0 (6) 4811.0 16785
銀 148.0 154.9 (17) 148.0 (6) 154.0 153.0 156.2 (9) 153.0 (6) 154.0 22
パラジウム ― ― (―) ― (―) 4800 ― ― (―) ― (―) 4800 0
CME原油 ― ― (―) ― (―) 178.85 ― ― (―) ― (―) 174.70 0
ドバイ原油 73800 81130 (15) 73800 (6) 79390 ― 71680 (15) 67680 (14) 65450 100699
ガソリン ― ― (―) ― (―) 87000 ― ― (―) ― (―) 87000 0
中京ガソリン ― 88000 (22) 83000 (24) 86000 ― ― (―) ― (―) 86000 76
灯 油 ― ― (―) ― (―) 88000 ― ― (―) ― (―) 88000 0
中京灯油 ― 94000 (22) 89000 (21) 89000 ― ― (―) ― (―) 89000 40
軽 油 ― ― (―) ― (―) 87700 ― ― (―) ― (―) 85700 0
ゴムRSS3号 378.1 397.1 (16) 372.0 (7) 393.8 ― ― (―) ― (―) 386.0 19469
ゴムTSR20号 ― ― (―) ― (―) 309.0 ― ― (―) ― (―) 310.0 0
電力東ベース ― ― (―) ― (―) 13.64 ― ― (―) ― (―) 15.33 585
電力西ベース ― ― (―) ― (―) 11.21 ― ― (―) ― (―) 13.23 668
トウモロコシ 40690 42980 (27) 39560 (31) 39560 40500 42510 (14) 40500 (6) 42500 39
トウモロコシ50 ― ― (―) ― (―) 37000 ― ― (―) ― (―) 35000 0
一般大豆 ― ― (―) ― (―) 64000 ― ― (―) ― (―) 64000 0
小 豆 ― ― (―) ― (―) 12300 ― ― (―) ― (―) 12300 0
金限日 13652 14335 (27) 13472 (6) 13869 60467
白金限日 4796 4936 (31) 4702 (6) 4847 43430
堂島金 13337.1 14039.9 (27) 13170.0 (6) 13901.6 185017
堂島白金 4700.0 4920.0 (14) 4600.0 (6) 4838.2 1208
堂島銀 150.02 170.99 (21) 150.02 (6) 156.53 287
<数表>畜産価格[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 7ページ 273文字 PDF有 書誌情報]
8 日
( 1キロ、円、消費税込み。ブロイラーは消費税抜き )
ブロイラー
《と体》(買値、A級、3社買い入れ量トン)
安値 加重 高値
◇東京=もちあい ―
特大(2社) 290 ― 305
《正肉》(売値、販売量トン)
◇東京(6社)
もも=弱含み ―
690 738 829
むね=弱含み ―
359 392 486
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《参考価格》(と体)
東京・中(1社) ― ― 350
大阪・特大(1社) 325 ― 335
大阪・中(1社) 325 ― 335
豪レアアース、「脱中国」遠く 地下に眠る砂状鉱物、自国で加工難しく(NIKKEIAsia)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 2081文字 PDF有 書誌情報]
オーストラリア南東部ビクトリア州の地下に眠るミネラルサンド(砂状鉱物)が、豪州を重要鉱物の生産大国に変貌させたい地元の鉱山企業や政治家、そして新たなレアアース(希土類)供給源を求める中国企業の注目を集めている。
1850年代、豪州のゴールドラッシュの中心地となったビクトリア州では、州内の重希土の鉱床が新たな資源ブームのきっかけになると期待されている。これまで塗料や陶磁器の原料として採掘されてきた重希土が、電気自動車(EV)や、風力発電用タービン、高性能兵器に使われる強力な磁石の原料となるからだ。
豪州は、中国に依存しないレアアースのサプライチェーン(供給網)構築に取り組んでいる。しかし、豪鉱山企業にとって、顧客である中国は当面の間、不可欠な存在であり続けそうだ。
中国政府系のレアアース大手、盛和資源はビクトリア州の重希土事業2件に関わっている。24年には、豪州のミネラルサンド開発企業VHMとの間で、契約を締結。同州ゴシェンでの事業の稼働開始から3年間、生産量の約60%を盛和が購入する内容だ。盛和はエイボンバンク鉱床を開発する豪鉱山企業WIMリソースの9.9%の株式も保有する。
これら2件の事業は24年12月に環境影響評価を終え、採掘許可を申請する道が開かれた。ただ、開発資金の調達や農地への影響をめぐる農家からの反発という課題も残る。
VHMのロン・ダグラス最高経営責任者(CEO)は、西側諸国のレアアース供給網はまだ「初期」段階のため、事業を軌道に乗せるには盛和の存在が重要だと認める。「当社は供給先を必要としており、盛和は明白な選択肢だった」と述べつつ、将来的に豪州内の精錬所が選択肢となる可能性もあると付け加えた。
豪政府は国内の精製能力向上を目指し、豪企業による2つのレアアース精錬所事業に20億豪ドル(約1900億円)超を投じている。アラフラ・レアアースによる北部準州の事業と、イルカ・リソーシズによる西オーストラリア州のエネアッバ事業だ。
ただ、オーストラリア国立大学のジョン・マブロゲネス教授(鉱床学)によると、国費を投じ、磁石に使われるネオジムやプラセオジムなどの国内での抽出に成功したとしても、依然として次の加工工程のために中国に輸送する必要がある。
「ほぼすべてのものが最終的に中国に行き着くのは不思議なほどだ」と同氏は言う。「ここで問題となるのはエンドユーザーだ。レアアースを中国と関係なく供給できる産業が豪州国内にあるか? 現時点で答えはノーだ」
カナダの調査会社ストームクロウ・キャピタルの共同創設者ジョン・ヒカウェイ氏は、レアアースを中国以外で分離精製すると数倍の費用がかかると指摘する。分離などに使う試薬を中国に頼る必要があるほか、輸送費も考慮すれば、価格競争力を高めるのは非常に難しいと続けた。
中国は国内の大規模なレアアース加工事業に供給するため、世界各地で原材料確保に動いている。国内では資源や環境保護の政策により、新規の採掘事業に厳しい規制が課されるようになり、今やレアアース資源の純輸入国だ。
米デラウェア大学のジュリー・クリンガー氏は、中国が過去10年間、より高い付加価値を生み出す加工産業に移行しようとしてきたと解説する。「原材料を別の場所から調達し、中国で付加価値を高めることがその戦略の重要な部分であり、盛和が重要な役割を果たしている」
上海市場に上場し、時価総額が26億ドル(約4000億円)を超える盛和資源は、世界中に権益を所有している。米資源会社MPマテリアルズのマウンテンパス鉱山の主要投資家であるほか、24年にタンザニアで重希土の鉱床に出資し、同国で豪ピーク・レアアースが進めるレアアース鉱山開発の支援を強化した。
一方、各国は中国の重要鉱物への投資に警戒を強めている。盛和がカナダにあるレアアース備蓄を購入しようとした取り組みは、カナダ政府が24年6月に阻止した。豪州も、盛和と関係するファンドに対し、国益を理由に、西オーストラリア州でのレアアース分離事業への出資を減らすよう命じた。
米投資銀行ホールガーテン&カンパニーの鉱業ストラテジスト、クリストファー・エクレストーン氏は、盛和の戦略は「出資先を広げることだ」と指摘する。「多くのプロジェクトに出資しておけば、その一部は阻止されないという期待がある」
地元住民との緊張も続いている。推進派は、重希土の採掘が環境に与える影響は従来の採掘方法よりも少ないと主張し、両事業の環境影響評価では放射能が有害な基準を下回るとされている。
VHMの鉱山近くに約20年前から住む農家のクレイグ・ケネディさんは、地下水への潜在的な影響や粉じん問題についての地域社会の証言が適切に考慮されておらず、中国が汚染を外国に押しつけているように見えると話す。「環境破壊は我々に降りかかってくる」と吐露した。
(シドニー=ショーン・タートン)
【図・写真】中国のレアアース企業が資源確保に動くなか、オーストラリアの農家は環境への影響を懸念している=ロイター、AP
サザビーズ、中国本土のネット通販撤退(FTSelection)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 828文字 PDF有 書誌情報]
オークション大手の米サザビーズが、中国本土のネット通販事業から撤退した。美術品や高級品を即時に購入できるオンライン機能を中国本土へ拡充すると発表してからまだ2年もたっていない。
事情に詳しい3人の関係者は、サザビーズがここ数カ月の間に、中国本土でのネット通販事業「バイ・ナウ」を終了したと明らかにした。数十年もの間、高級品の価格を押し上げてきた中国の需要の減速が背景にある。
3人のうちの1人と別の2人の情報筋によると、サザビーズは中国本土で雇用する従業員の多くを解雇。一部の主要な人材はコンサルタントとして残る。
サザビーズは2022年に香港で「バイ・ナウ」を立ち上げ、23年前半に中国本土に事業を拡大した。23年は同社のアジア進出50年を記念する年でもあった。
当時サザビーズは、事業拡大によって「従来のオークション日程にとらわれずに売買できる新たな方法を提供する。様々な価格帯の優れた高級品や美術品、装飾品に24時間365日アクセスでき、すべて即時に購入できる」と述べていた。
サザビーズなどオークション大手は、新型コロナウイルス禍でオンライン入札や購入が一般化し、高級品の人気が高まったことを受け、ネット販売を強化した。美術品や高級品になじみのない新たな顧客を開拓する手段と考えたためだ。
サザビーズは23年、上海の中国本社でイベントを開催し始めた。その目的の一つは「バイ・ナウ」の販売促進だった。しかし、事情に詳しいある人物によると、同社は24年5月以来イベントを開催していない。
サザビーズはフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、中国は依然として「美術品および高級品の重要な市場」だと述べた。北京と上海のオフィスは引き続き営業しているという。また、同社の「主要市場」である香港では「バイ・ナウ」を継続していくと付け加えた。香港では24年7月、約2200平方メートルの店舗をオープンしたほか、アジア本社を香港市内のより広い施設に移転している。
NikkeiAsia(読まれた記事ランキング)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 8ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――こんな日曜日が待ち遠しい。薪と向き合う[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――持続可能なエネルギーとして[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 10ページ 2368文字 PDF有 書誌情報]
あちこちからパチパチという音が聞こえ、立ち上る煙の香りが全身を包む――。浅間山北麓に広がる群馬県・北軽井沢。キャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」では毎年11月、「アサマ狼煙(のろし)」を開催する。全国から焚き火好きが集まり、思う存分、火を楽しむ祭りだ。
冬は日中でも氷点下になる北軽井沢で、暖をとるための薪はキャンプ場の「主役」だ。29種50棟あるコテージやキャビンにはすべて薪ストーブがあり、ピザ窯や暖炉グリルを備えた宿泊施設もある。2024年からはテント泊も含めて宿泊者は薪が無料で使い放題になった。
「昔はかまどや囲炉裏など家の中に生の火があったが、現在は違う。火のある暮らしを体感できる場を作りたいと思った」。約30年前に同キャンプ場を開業した、きたもっく(群馬県長野原町)代表の福嶋誠さんはそう振り返る。着目したのは近隣の豊富な森林資源だった。
長野原町は面積の約7割を広葉樹の天然林とカラマツの人工林が占める。かつては薪や炭を生産して首都圏に送るエネルギー供給拠点だった。だが高度成長期、家庭の燃料がガスや電気に切り替わると衰退。細くて使い道のない小径木は「林地残材」として放置され、山は荒れた。
こうした地域資源を価値化できないか――。そんな思いから11年前、近隣の土地開発などで伐採されたナラやカシなどの原木や間伐材を有償・無償で引き取り、薪づくりを始めた。今では年間約1500トンを製造する全国有数の生産者だ。半量をスウィートグラスや焚き火のできる企業研修施設「TAKIVIVA(タキビバ)」など自社施設で活用し、残りは周辺の別荘などに販売する。
大規模で高品質な薪づくりを可能にしたのは、23年に導入したイタリア製の巨大薪製造機だ。原木を輪切りにする「玉切り」や薪割りなどを自動化。「小径木も(まとめて)薪にできるようになった」
新型コロナウイルス禍で起きたアウトドアブームで薪の需要は拡大している。23年の国内生産量はコロナ禍前の19年に比べて4割弱増えた。地球温暖化防止の観点からも関心が高い。燃やして生じる二酸化炭素は森が吸収し、芽吹けば木々は再生する。薪が「最古の再生可能エネルギー」と呼ばれる理由だ。もちろん、これは適切な森林管理が前提となる。
きたもっくでは19年に約240ヘクタールの山林を取得。計画的な伐採と植林で山を守り、持続可能な薪づくりを進めてきた。地場木を建材や家具にする製材事業、遊休山林や耕作放棄地での養蜂、林地残材を使った炭焼きの復活……。「60~100年単位で山や森の価値を育てていく」(福嶋さん)一連の取り組みは、21年に「浅間北麓の地域資源の価値化とキャンプ場等の場づくりを軸にした循環型地域未来創造事業」としてグッドデザイン賞も受賞した。
同社が大切にする「ルオム」という言葉がある。フィンランド語で「自然に従う生き方」という意味だ。スウィートグラスのある場所は元々、浅間山の噴火による火山灰や土砂が堆積した不毛の地。自然の厳しさを知るこの地では「『木持ち金持ち』という言葉があるほど木や薪に価値があった」と福嶋さん。自然が月日をかけて育んだ恵みを最大限に生かすために「薪のエネルギーはもっと活用できる」と力を込める。
作り手は薪とどう向き合っているのか。「薪屋薪平(まきべえ)」(茨城県下妻市)を営む浅野雅樹さんを訪ねた。天日による自然乾燥にこだわり、製造工程の大半は昔ながらの手作業だ。妻の恵美さんやスタッフと近隣から集めた原木の枝を払い、チェーンソーなどで長さ40センチ弱に玉切りした後、薪割り機で割っていく。
良質な薪づくりに最も大事なのは十分な乾燥。意外にも、最初の約2カ月は雨ざらしにするそうだ。「雨にさらすことで薪の木口(断面)の導管が開き、水分が抜けやすくなる。虫もつきにくい」。その後は風通しの良い屋根の下で、半年から1年以上かけてじっくりと乾燥させる。
薪の重量に対する水分量を示す「含水率」が乾燥の目安だ。木の水分量が少なくなる冬に伐採した生木の含水率は50~60%。一般に20%以下が薪に適しているとされるが、浅野さんが目指すのは「最低でも18%、できれば11~15%程度。乾燥するほど熱量が大きく、良い燃料となる。積み方や置き場所を工夫するなど乾燥中も目は離せない」と話す。
元会社員の浅野さんが薪づくりにはまったのは、自宅のストーブ用の薪を自作したのがきっかけだ。「近所で処分に困っている雑木を見つけては『もらっていいですか?』と声をかけた。他人にはゴミに映るものが宝物に見えた。今でも新しい木に出合うと、どんな薪になるかワクワクする」と笑う。
十分に乾燥した木は堅く引き締まり、ぶつけるとコツコツと音がする。カシの薪の価格は1かご、約420キロ分で3万円弱。ストーブや暖炉を使う人が冬に最低2かご、最大8かごほど購入していく。手塩にかけて育てた薪はまるで「我が子」。納品前に埃(ほこり)などを見つけると気になって1本1本ブラッシングすることも。「切りがないのでやめてくれと妻に言われた」そうだ。
11月から年明けまでが最も忙しい。翌シーズン以降の準備と配達に追われるからだ。首都圏を中心に年230回ほど客先を回る。「直接会うと使い方が分かり、営業にもなる」
千葉県松戸市への配達風景を見学させてもらった。「浅野さんの薪は品質が違う。長く燃えるし、何よりも暖かい」。そんな利用者家族の言葉を聞き、浅野さんはほほ笑んだ。
北欧などでベストセラーとなった実用書「薪を焚く」(晶文社)によると、ノルウェー語で「堅い薪」は「強く、信頼できる人物」を意味するそうだ。今も昔も薪職人は堅く乾燥した薪とともに、厳しい冬を乗り越えるための安心と信頼を届けている。
NIKKEITheSTYLE――効率が悪い、だから楽しい[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 11ページ 2378文字 PDF有 書誌情報]
薪は料理の世界でも注目の的だ。東京・代々木の住宅街のど真ん中に薪窯(まきがま)でパンを焼く店がある。2020年11月に開店した「パン屋塩見」だ。つくるのはカンパーニュと食パンの基本2種類のみ。「薪窯を使うことを前提に絞り込んだ」と店主の塩見聡史さん。どういう意味か。パン焼き風景を見学させてもらった。
早朝5時前、塩見さんが薪窯の火入れを始める。火を入れるのは金曜日から月曜日の4日間のみ。火起こしは重労働だ。木を次々に焼(く)べて約350度まで窯の温度を上げる。3時間足らずで「4~5箱分の薪がなくなる」。
ここで前日に仕込んだパン生地を取り出し、窯の前の棚に並べる。窯の熱気で部屋の温度は冬でも30度超。「この熱で発酵を進ませる」。塩見さんの額や首筋に汗がにじむ。「夏場は地獄の暑さ。8月は1カ月間、店を閉める」というのも納得だ。
火を止め、窯の温度が約280度まで下がった時点でカンパーニュ、約230度で食パンをそれぞれ50分ほど焼いていく。ただ、焼く温度や時間はパン生地の状態や気候などでその都度変わり、「毎日、薪窯と向き合わないと分からない」。ガスや電気のオーブンに比べると「効率は絶対に悪い」ときっぱり。だからこそパンの種類を絞ったのだ。
不便でも薪窯を使うのはなぜか。「結局は楽しいから。薪窯で焼くパンの特徴はムラがある点。これを品質のばらつきと見るか、毎回違って面白いと思ってもらえるか。ぼく自身はいつもワクワクする」。塩見さんは焼き上がったパンを毎日試食し、店先の黒板に「本日のカンパーニュは焼き色が薄いですが、皮は厚めで香ばしい」などと紹介文を書く。薪窯パンならではの「ムラ」を来店客にも楽しんでもらう工夫だ。
薪窯にはほかにも楽しみがある。「1時間後に引き取りに来ますね」。午後3時ごろ、店を訪れた常連客が豚肉と冬野菜を詰めた鍋を手渡した。パンを焼き終えた窯は翌朝まで180度近い高温を保つ。そこで塩見では窯を近隣に開放し、「余熱のお裾分け」をしているのだ。
趣味で薪づくりをする人が「パンと交換で良いから」と無償で薪を提供してくれたり、薪窯に興味を持つ同業者が訪ねてきたり、塩見の薪窯は客以外も引き付ける。「薪窯はアナログで懐が広い。人々をホッとさせるところがあるんじゃないか」と塩見さんは考える。
薪火料理は評価が高まっている。神奈川県鎌倉市にある薪火料理の店「季音(きのん)」は、フランスの美食ガイド「ゴ・エ・ミヨ」で4年連続「素晴らしいレストラン」に選ばれた名店だ。
オーナーシェフの村野敏和さんはサンフランシスコでミシュラン三つ星を獲得した薪火レストラン「セゾン」で腕を磨いた。「全22品のコース料理のうちデザートを含め21皿が薪火を使った料理。その奥深さは衝撃的だった」と話す。
薪火料理と聞くと、炎による大胆な調理法を想像するかもしれないが、実際の調理は繊細だ。季音で使うのは燃やした薪が「炎の出ない火」となった状態の熾火(おきび)。この上に網を置いて焼いたり、少し遠ざけて食材にゆっくりと火を入れながら休ませたり。「火と食材の距離や時間で熱の入り方が変わる。マニュアルはなく、体で覚えるしかない」(村野さん)
例えば、冬の一皿「白子のリゾット」は、下茹(ゆ)でした白子をバターに絡ませた後、弱めの熾火であぶっていく。「白子の中心まで温めながら表面を破裂させない火加減」。煙で燻(いぶ)した香りも醍醐味だ。3日間燻したカブでとった出汁(だし)でコメを炒め、最後にタコを1週間燻してつくった蛸節(たこぶし)を削って振りかける。濃厚な白子に蛸節の香ばしさが絶妙に合う。
「薪火で肉や魚を焼くと、表面は香ばしいのに中心は蒸し焼きのようにしっとりと味が凝縮する」。そんな魅力を手軽に楽しんでもらおうと、24年12月には鎌倉市内に姉妹店「なぎさのハンバーガー」を開いた。「薪火の調理法は今も日夜研究中。難しいからこそ面白い。薪火の可能性は無限大です」と村野さんは言う。
「広葉樹の薪は1キロあたり4500~5000キロカロリーとガスや電気と同等の熱量で、多彩な火入れができる。今後さらに広がるはず」とみるのは、増田煉瓦(れんが)(前橋市)社長の増田晋一さんだ。同社は全国のホテルや飲食店の要望に応じてオーダーメードで薪窯や薪グリルを製作・販売する。
料理人と本場イタリアの薪窯などを研究するうち薪火料理に魅了され、同じ群馬県にあるきたもっくと組んで薪火料理専用の薪を開発した。「長さ30センチと扱いやすく、木の皮をはいで燃焼時の臭いを抑えた。住宅地にある飲食店でも排気の問題が生じにくい」。25年から本格的な販売に乗り出している。
増田さんの願いは「薪火料理を文化に育てること」。「日本にはかまど文化という素地がある。ただ何度で肉に火が入るのか、樹種は何が向いているのかなど研究データが無く次世代が育たない」として大学と薪火料理の共同研究も準備中だ。
取材を続けるなか、気になる話も耳にした。「火とアウトドアの専門 iLbf(イルビフ)」(埼玉県三郷市)の堀之内健一朗さんは「薪人気で新規参入が増えたため原木の争奪戦が起き、価格も高騰している。薪を作れなくなり、廃業した古くからの生産者もいる」と明かす。
住宅地では「煙害」と呼ばれる事例も出てきた。「乾燥が不十分な薪を使うと不完全燃焼による煙や臭いが出やすい」と日本暖炉ストーブ協会理事長の〓橋英輔さん。薪の品質規格の創設や薪ストーブの正しい使い方の啓発が課題だという。
1本の薪には人と自然の営みが凝縮している。クリーンで持続可能なエネルギーたり得るかどうかは結局、使う側次第。薪の可能性を考えることは、森や自然との付き合い方について再考する機会にもなった。
伊藤学
竹邨章撮影
NIKKEITheSTYLE――「普通選挙法」公布から100年(文化時評)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 2025文字 書誌情報]
今年は「大正デモクラシー」の果実として「普通選挙法」が公布されて100年の節目の年だ。分野を問わず、民主主義の歩みを回顧し、将来を展望するにふさわしい著作は何だろう。
この問いを人工知能(AI)に尋ねてみた。「普選運動」の主唱者、吉野作造の論考をAIが一顧だにしないのは意外だった。が、“わが意を得たり”の回答も生成された。晩年の夏目漱石が大正3年(1914年)秋、学習院の学生組織「輔仁会(ほじんかい)」で語った講演録「私の個人主義」を推したのだ。
「国家的道徳というものは個人的道徳に比べると、ずっと段の低いもののようにみえる」「詐欺をやる、誤魔化しをやる、ペテンに掛ける」……。当時の特権階級である華族の子弟に向かって「権力」「金力」で他者の自由を妨害するな、と説諭した。
本作の出版初出を1915年3月22日付「輔仁会雑誌」とする文献が多い。が、松尾尊〓(たかよし)・元京大教授の著書「大正デモクラシーの群像」に教えられた。同年3月25日の衆院選挙に立候補したある知識人を応援する目的で刊行した「文集」が初出と言うのだ。識者とは、語学の達人で慶応義塾大で文学を講じた馬場孤蝶である。
国立国会図書館で「文集」を閲読すると奥付の発行日は同年3月19日。「私の個人主義」が堂々、巻頭を飾る。孤蝶の選挙公約は、女性参政権を含む選挙権の拡大、軍部大臣武官制の打破、思想・言論の自由を守る法改正だ。当時としては相当リベラルな政治主張を漱石は支持していたことになる。
吉野作造が「憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず」を著したのは1916年。日露戦争当時は「国家の生存発達」を重視し、ナショナリズムを肯定していた。が、立場を修正し「民本主義」を唱えた。天皇主権に配慮しつつ、政治の目的は民衆の幸福と利益にあり、政策は民衆の意思に基づくべきだと主張。普通選挙と政党内閣制を要求する。後の論文では「個人中心主義」の言葉を用いている。
漱石の存在がデモクラシーの古典に影響を与えたのか。「吉野作造記念館」(宮城県大崎市)を訪ねた。交流を示す資料はなかったが、興味深い展示があった。吉野の論文を掲載した中央公論の編集者、滝田樗陰(ちょいん)の仕事である。多くが口述筆記で、「樗陰が吉野に問題を持ち込み、意見を闘わせて議論を深め完成した」と解説する。
樗陰と言えば漱石ではないか。特権階級を皮肉った小説「二百十日」の初出は中央公論。「漱石書簡集」などを読めば親交の深さが分かる。当代一の辣腕編集者を媒介に漱石と吉野の思想が共鳴したのか……。空想に遊んだ。
「憲政の本義」を読んで気づいたことがある。昨今話題の「国家はなぜ衰退するのか」(ハヤカワ文庫)と論の運びが似ているのだ。2024年のノーベル経済学賞に輝いた米マサチューセッツ工科大学のダロン・アセモグル教授とシカゴ大学のジェームズ・ロビンソン教授の共著である。一国の長期的な経済発展を促す政治形態は、法の支配に基づく「包摂的」社会だと説く。反対概念は金権政治が横行し、成長の果実が既得権益層に集中する「収奪的」社会だ。
本書は冒頭で、国境の壁が隔てる2つの町を比較する。米国・アリゾナ州ノガレスとメキシコ・ソノラ州ノガレスだ。もとは同じ町だが、国境変更で二分された。経済格差の要因を歴史にさかのぼり考察。「包摂・収奪」のモノサシで解き明かした。
吉野の「憲政の本義」(中公文庫)も序章で米国とメキシコが同じ立憲制を敷きながら国力に差があるのはなぜか、と問う。米国は投票で労働者の民意を政治に反映する。一方、メキシコでは政敵に対する買収、投獄、暗殺が横行し立憲制が空洞化した、と論述。両書が引用する史実や理路は酷似している。
前書所収の「帷幄(いあく)上奏論」は、軍部が内閣を無視して天皇に意見を述べる慣行を批判。海軍による贈収賄事件が発覚した折でもあり、〈収奪性=既得権益〉打破を「邦家百年の大計」と締めくくった。
「吉野作造選集」(岩波書店)所収「朝鮮人虐殺事件について」は、関東大震災時の蛮行を「世界の舞台に顔向けの出来ぬ程の大恥辱」と指弾。アジア民族蔑視を戒めた。実生活では貧困対策として病院・託児所の整備、中国人留学生の支援に尽力する。〈包摂性=リベラリズム〉の実践である。
キリスト者でもあった吉野は、包摂的社会を「理想」とし、デモクラシーを「手段」と考えたのだろうか。ところで、米大統領選は正当な選挙による民意が包摂性を後退させた。危機にあるのは包摂性であって民主主義ではない。では、何が必要なのか。吉野は「国民的教養」であると強調する。ポピュリズムの対義語に聞こえる。
「憲政の本義」とノーベル賞学者の視座に学ぶべきことは多い。
和歌山章彦
岡田真撮影
【図・写真】吉野作造記念館の展示室の入り口に置かれた吉野作造の胸像。彼が説いた
「民本主義」が普通選挙法制定につながった(宮城県大崎市)
NIKKEITheSTYLE――国内初の単独展覧会(催事祭事)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 430文字 書誌情報]
国内初の単独展覧会 フランス・パリでオートクチュール(高級注文服)の作品発表を続ける国内唯一のファッションブランド「YUIMA NAKAZATO」の展覧会が開催中だ。作品のみならず、ものづくりの背景をも知ることができる。
「YUIMA NAKAZATO展 ―砂漠が語る宇宙と巨大ナマズの物語は衣服に宿るか―」は、2024年に発表された2つのコレクションに加え、1月に発表されたばかりの最新コレクションを紹介。インスピレーションや試行錯誤の断片もインスタレーションとして展示している。
同ブランドは2009年設立。16年からパリのオートクチュールウイークで発表を続けている。
会場は東京都港区の東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)。観覧料は、平日の前売・日時指定券が一般は2000円など。2月16日まで。
YUIMA NAKAZATO展
https://tcv.roppongihills.com/jp
/exhibitions/yuimanakazato/
NIKKEITheSTYLE――京都で食と文化を楽しむ(催事祭事)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 12ページ 388文字 書誌情報]
京都で食と文化を楽しむ 高級レストランを多く運営するひらまつが手がけるホテル「THE HIRAMATSU 京都」は開業5周年を記念し、3月20日宿泊限定のプランを販売中だ。清水寺の特別拝観イベントに加え、ひらまつを象徴するフランス料理のフルコースランチなどを含む特別な企画となっている。
京都には国内で唯一、ひらまつの仏・伊・和のレストランがそろっている。プランには1日目の夕食、2日目の朝食・昼食が含まれ、価格は10万3500円から(大人3人利用時、1室1人あたり)。
2日目に予定している清水寺の特別拝観では、毎年12月に発表される「今年の漢字」の揮毫(きごう)で知られる森清範貫主の講話のほか、通常は非公開エリアである成就院「月の庭」の見学などを楽しめるという。
THE HIRAMATSU 京都
https://www.hiramatsuhotels.com
/kyoto/
NIKKEITheSTYLE――Music キース・ジャレット モーツァルト:ピアノ協奏曲(名作コンシェルジュ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1086文字 書誌情報]
クラシック作品を弾くジャズ・ピアニストは少なくない。ジャズの文脈でバッハなどの楽曲を扱うミュージシャンが大半だが、純然たるクラシックとして弾くピアニストもいる。2つのジャンルのあいだに橋を渡すような、奔放なピアニズムを持ち味にして。
そうしたピアニストのなかでは、キース・ジャレットは異色だ。なにしろ、彼のクラシック演奏からは、いわゆる「ジャズらしさ」をことさら感じさせるものはないからだ。フレーズを分割してリズムを作り出すこともなければ、テンポを大胆に揺らしもしない。
モーツァルトのピアノ協奏曲第20番は、悲劇をたっぷり含んだ短調作品だ。しかし、キースのピアノは、淡々とした毅然さを保ち、悲しみに焦点を合わせることはない。第2楽章の展開部への入りは、最悪のトラウマが蘇(よみがえ)ったように聴こえがちだが、この演奏では、通り雨に遭ったような爽やかさがある。
この協奏曲の両端楽章最後にあるカデンツァは、モーツァルト自身が即興で弾いたため、自作の楽譜が残っていない。多くの演奏家はベートーヴェン、ときにブラームスといった作曲家が後年書いたものを弾く。
この演奏のカデンツァは、これまで聴いたことがないもの。おそらくキース自身の作曲だろう。ただ、チック・コリアなどのように、ジャジーに盛り上げよう、なんて意図はまるでない。そればかりか、ベートーヴェンやブラームスの書いたカデンツァよりも、このキースのほうが、よりモーツァルトの音楽に親和性が高い。馴染(なじ)みはないけど、やけにしっくりと全体に溶け込んでいる。自我を取り払ったような演奏だ。
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮のシュトゥットガルト室内管も、しっとりとした響きで、ピアニストを包み込む。弦楽器と管楽器を水彩のように淡やかにブレンドしつつ。
続く第17番は、一転して優美。そして変化に富んだ協奏曲だ。これほど華やいだ冒頭楽章にもかかわらず、フラットに徹したピアノからは、どことなく憂いをもはらんで聴こえる。
終楽章は変奏曲で、これみよがしに趣向を凝らした変化のダイナミズムで聴かせる演奏が多いなか、キースはずいぶんと落ち着いた運び。勢いで突っ走る高揚感もない。ゆったりと雲が流れるような変化なのだ。
こんな彼のピアノについて、「借りてきた猫のよう」という評もあった。だが、その演奏に通底しているのは、音楽に真摯に向かってこそ紡ぎ出される繊細な抒情(じょじょう)だ。キースの即興演奏を収めた伝説的なアルバム「ケルン・コンサート」での、みずみずしいリリシズムとも相通じるものがあるのではないか。
音楽評論家 鈴木淳史
NIKKEITheSTYLE――CROSSWORD[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 629文字 書誌情報]
1 東海道・浜名湖口にあった、○○○の関
2 中世に荘園の管理をつかさどった現地役人らを指した語
3 主に線・空気の2つの手法がある絵画表現、○○○○法
4 ソ連革命政府とたもとを分かち、独自のキリスト教的実存主義哲学を展開した、ウクライナ出身の宗教哲学者
6 ムニエルなどの食材で有名なシタビラメは一般的にこの魚のこと
8 ニホンザルが属する、オナガザル科○○○属
10 「草庵(そうあん)集」「愚問賢注」などで知られる鎌倉末・南北朝時代の歌僧
11 第2次大戦の戦犯を収容した、○○○プリズン
12 「寒い国から帰ってきたスパイ」で知られる作家、ジョン・ル・○○
13 イザナギノミコト・イザナミノミコトを祭神とする、○○神社
1 昔の中国でこの木を用いたことから、版木を意味する植物
3 チェコ・ポーランド国境に源を発するドイツ第2の川、○○○川
5 共用の庭を持つ低層の連続住宅、○○○ハウス
7 「棲(す)み分け理論」を唱え、霊長類学にも多大な功績を残した人類学者
9 日本最初の洋式灯台がある、三浦半島の○○○○崎
10 「論語」の一節、「○○は孤ならず必ず隣あり」
11 クレージー・ホースといえば北米先住民族・○○族の英雄
12 陰陽道で外出するとき、天一神(なかがみ)や金神(こんじん)などのいる方角を避け、前夜に吉方の場所で一泊して方角を変えて行くこと
14 ○のなかに△を組み合わせた記号で表される天気
15 ビッグバン理論を最初に提唱した、ウクライナ出身の米国の物理学者
NIKKEITheSTYLE――Dusk 夕暮れに響く抽象的な情景(GallerytoGo)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 17ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――東西むすんだ木版画外国人女性の目(上)経済的自立へ かわいらしさ描く(美の粋)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 14ページ 3657文字 書誌情報]
19世紀末から20世紀にかけて、日本で失われつつあった浮世絵の技術に触れて、木版画を制作した欧米のアーティストがいる。西洋の目で日本やアジアを描いた彼らの中から、冒険心あふれる女性芸術家を紹介しよう。
東京赤坂氷川町――。いまの東京都港区赤坂6丁目にあたる閑静な住宅街は、徳川吉宗が造営した赤坂氷川神社にほど近く、勝海舟が広大な邸宅を構えたことでも知られる。
明治後期から10年以上を日本で暮らした米国の版画家ヘレン・ハイド(1868~1919年)の借家は、人力車が路地を行き交う氷川町の8番地にあった。自邸でくつろぐ本人の写真が残っている。唐破風の車寄せがある大きな木造2階建て。日本家屋の畳の上にじゅうたんを敷き、テーブルや椅子を置いている。自らデザインした家具を日本の職人に作らせたり、HHのイニシャルを組み合わせた紋入りの着物やティーセットをあつらえたり。工夫をこらして和洋折衷の生活を楽しんだことがセピア色の写真から伝わる。
ハイドが船で横浜に着いたのは、勝海舟がこの世を去った1899年(明治32年)秋のことだ。横浜港は開港してすでに40年。67年にサンフランシスコ―横浜―香港をむすぶ定期航路が開通し、69年にはスエズ運河が完成。横浜には世界を周遊する欧米の人々がひしめいていた。ハネムーンの目的地としてもアジアの人気は高く、日本で工芸や美術品に魅せられコレクターになった米国人夫妻の収集品が米メトロポリタン美術館などに残っている。
といっても、女性だけの旅はまだ珍しかったにちがいない。高橋由一らに洋画を教えたチャールズ・ワーグマン(英国)、風刺画を得意としたジョルジュ・ビゴー(フランス)ら男性の芸術家にやや遅れて、ハイドは女友達のジョセフィンと2人、日本の地を踏んだ。
木版画のテーマに選んだのは子供たち。風景画はほとんどといってよいほどない。「ハイド作品の魅力は普遍的な子供のかわいらしさ」と千葉市美術館学芸課長の西山純子氏も言う。
たとえば、大人のげたをつっかけ、大きな和傘で雨風に立ち向かう幼子。羽子板遊びや追いかけっこに興じる少年少女。子供のしぐさを実によくとらえているのだ。代表作の一つ「竹垣」にも、げたを脱いで青竹の垣根によじのぼる子らがいる。活発な子、慎重な性格の子。朝顔に手をのばす子は「おっとり型」か。一人一人の表情や着物の柄、帯の結び方などから個性まで読み取れそうな気がしてくる。
キリスト教の聖母子になぞらえた母子像もよく手がけた。鏡に笑いかける赤ん坊を母とおぼしき女性が抱きしめる「鏡」はその1枚。掛け軸のような縦長のフォーマットに日本髪の女性は「ジャポニスム」の影響を強くうかがわせる。後年、この絵の下絵が見つかり、分かったことがある。スケッチされていたのは普段着の着物姿の女性。ハイドはその下絵にあえて手を加え、芸者風に仕上げていたのだ。
「そこに表現されているのはリアリズムというより、外国人の目で見た日本。母国の米国でどういうものが売れるのか、よく研究していたのでしょう」。昨年「ヘレン・ハイド 追憶の日本」を出版した昭和音楽大学教授の沼田英子氏はそう指摘する。
アリゾナ州立大学のシャイロ・マクマートレイ氏の2016年の博士論文によって、ハイドの画業の詳細がかなり明らかになった。来日前の彼女は、銅版画や石版画のアーティスト、雑誌や詩集の挿絵を手がけるイラストレーターとしてすでに成功を収めていた。サンフランシスコ、ニューヨーク、シカゴなど全米各地やロンドンに拠点をもつ、少なくとも7つのギャラリーと契約を結んでおり、最終的にその数は20を超えたという。版画の最大の顧客は欧米人だったのだ。
売れっ子になるきっかけは中華街を題材にしたシリーズ作だった。1800年代半ばから米西海岸に中国人が集まって暮らすようになる。薄汚くて犯罪が多い。そんな先入観ももたれた移民の町の日常と異国情緒を、ハイドはすぐれた観察眼と柔らかな筆致で描写した。「竹垣」などに登場する日本の子供が、日本人の目にどこかエキゾチックに見えるのは、チャイナタウン・シリーズの影響かもしれない。
浮世絵木版画の技術を目当てに来日したほかの芸術家たちとは異なり、ハイドの木版画への関心は当初薄かった。米国からは「Little Miss(お嬢ちゃん)」と呼んだ愛用のエッチング用プレス機を持参。新たなモチーフを求めつつ、アジアでの自作の販路の拡大も視野に入れていたのかもしれない。版画のかわいらしい見かけとは裏腹な、「売れる」テーマを模索した現実主義者の側面がうかがえる。
「アートによって自立すること」。ハイドは画商の1人に宛てた書簡で自らの目標を述べている。
カリフォルニアの恵まれた家庭で3姉妹の長女として育つが、10代のときに父が早世。芸術に理解のある裕福な伯母がめいたちを支援した。妹の1人はベルリンで音楽を学び、もう1人はスタンフォード大に進学している。ハイドもサンフランシスコ・デザイン学校、ニューヨークの美術学校アート・スチューデンツ・リーグで学び、ベルリンを経てパリへ渡った。
当時パリのエコール・デ・ボザールは女性の入学を認めていない。ハイドはラファエル・コラン、フェリックス・レガメら画家と交流しながら独学し、やがて挿絵画家を志す。婦人雑誌や児童書などの出版が盛んになり、挿絵やイラストは女性が活躍できる数少ない場の一つになっていた。
英国の人気挿絵画家ケイト・グリーナウェイの絵本や詩画集は、ハイドに大きな影響を与えたと思われる。「リージェント・スタイル」と呼ばれる、ゆったりしたドレスの女性や少女像などで知られ、老舗百貨店のリバティー・オブ・ロンドンがその絵をもとに子供服を商品化し、話題をさらった。パリで活躍した画家メアリー・カサットの存在も意識していただろう。米国東海岸の富裕層の出身で、家族の反対を押し切ってプロの画家となり、女性や子供の日常を題材にした印象派の画家だ。
ハイドに木版画の制作を勧めたのは同じ米国出身のお雇い外国人アーネスト・フェノロサだった。ハイドは狩野友信のもとで日本画の筆遣いを学び、来日のおよそ半年後にはフェノロサと版元・小林文七のもとで最初の木版画「日本の聖母」に取り組んでいる。ところが、版画を量産し、彼女の許可なく版木を廃棄したやり方に納得できず、フェノロサらと決裂してしまう。
ハイドは自邸の2階に彫師と摺(すり)師を呼び寄せ、妥協のない版画制作を始める。何枚ものスケッチをもとに構図を決めると、和紙に墨描きして職人に手渡し、すべての工程に目を光らせたという。「copyright,1905,by Helen Hyde」と作品に記したのも当時としては画期的。署名を入れる画家はいても「著作権」の言葉はめずらしい。版元が大きな力をもつ浮世絵制作の分業制によほど不信感を抱いたのだろう。
最初は絵のモデル探しにも苦心したようだ。「公使の奥様のバック夫人が使用人たちの子供を紹介してくれました。23人も! これで小ぶりのいい水彩画が描けるでしょう」(1900年の書簡)。やがて片言の日本語で母親たちに声をかけ、女性の日常をスケッチするようになる。
400通以上の手紙、赤坂の自邸においたゲストの署名帳、帳簿――。サンフランシスコのカリフォルニア歴史協会に保管されているハイドの資料は、日本での精力的な社交活動や幅広い人脈を物語る。毎日、朝から版画の制作に没頭し、午後や夜は茶会や販売会などに飛び回った。署名帳には教育者の新渡戸稲造ら日本人を含む600以上の訪問客のサインが残る。
帳簿には顧客に売った作品名や価格が細かい文字で記されている。代表作の値段は来日直前からおよそ10年でほぼ2倍になった。「生涯を通して並外れて勤勉、身を粉にして働き、自身の売り込みや自作を展示販売する場を探すことに躊躇はなかった」とマクマートレイ氏は結論づける。
1910年6月、がんの手術を受けるため米国に帰国。術後は温かい土地で療養するため、メキシコへ。この時も同行したのは若い友人、エディス・エマーソン。壁画家で画家、美術館館長としても活躍する女性である。
2人はメキシコシティや地方の町を訪れ、制作に没頭した。ハイドは12年に再来日。メキシコでの水彩やパステル画、スケッチを彫師らと次々版画にしていく。最後の日本滞在となったおよそ2年、体の不調に悩まされながらも探求はやむことはなかった。
「子供や女性をかわいらしく、エキゾチックに表現した。それは顧客に向けたハイドの戦略で、当時のマーケット(市場)を映している」と実践女子大学教授の児島薫氏は指摘する。当時の社会の規範に縛られつつも、求められるアートを制作し、異国で1人たくましく生きた。帰国後、第1次大戦末期の1918年には赤十字や児童福祉基金のためにポスターや印刷物を制作したと伝えられる。
窪田直子
NIKKEITheSTYLE――木を「読む」家具作り[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 18ページ 2278文字 PDF有 書誌情報]
細い木枠がまるで額縁かのよう。上部も含めて5面のガラスから光が入り、中に置かれたものを際立たせる。扉は日本ならではの引き戸だ。収納の役割だけでなく、棚そのもののたたずまいが美しい。
インテリアブランド「TIME&STYLE(タイムアンドスタイル)」の「ミュージアムキャビネット」。美術館や博物館で展示品をよりよく見せるケースのようにとデザインされている。「食器でも、本でも、何でも。それぞれ皆さん大事にしているものを入れてもらえれば」。同ブランドを展開するプレステージジャパン(東京・港)の代表の吉田龍太郎さんは話す。
1997年にスタートしたタイムアンドスタイルの商品は、すべて国内製造だ。コンセプトは「日本の伝統技術を現代の生活に進化させる」。北海道東川町の自社工場で作るキャビネットにも木工の技術が盛り込まれている。
四隅の部材の接ぎ目を直角ではなく斜め45度で仕上げる加工は「三方留め」と呼ばれ「もともと建築にある手法です」と工場長の田村孝行さん。木材同士を狂いなく組むためには、削る際にかなりの精度が求められる。手間がかかるため、職人たちは嫌がるというが「強度が高まり、意匠も美しい。製品に一体感が生まれる」(吉田さん)。
日本は森林大国だが、林野庁によると、木材自給率は4割程度にとどまる。家具についてはさらに低いといわれるが、自社工場が扱う木材の9割以上が国産材。北海道の広葉樹、主にミズナラなどのナラ材だ。
広葉樹は針葉樹と比べゆっくり育ち、100年ほどかかって家具の材料になる。その分、堅く目が詰まっていて丈夫だ。このナラ材の一部を、市場から直接、丸太の状態で仕入れている。家具メーカーは一般的に、製材された加工済みの木材を業者から購入しており、丸太からというのは非常に珍しい。キャビネットは丸太から作られており、自社工場は、木材を乾燥し、角材を作る「木取り」の工程から担う。
木材は通常、27ミリメートル、34ミリメートルなどと、決まった厚みで流通しているため、「その範囲でしかものが作れない。丸太からであれば自分たちが作りたい厚みで製材でき、無駄もない」(田村さん)。木材のルーツも含めて流れを把握することもできる。吉田さんは「手間はかかるけれど、その分、木材がどういうものであるか分かってくる。まず、木を『読む』ことが大事。同じ山でも生えている場所によって違う。光のあたり方で枝の出方も異なる」と言う。そのうえで、どの木のどの部分を何に使うか考える。「昔の人たちは一本一本読み込んで、手で削り、家具にしていた」
1980年代に留学生としてドイツに渡った吉田さんは、生活様式の違いに関心を持つと同時に、自国のことを「何も知らない」と気づいた。帰国後、日本を知ろうと地方を回るうちに「日本にしかない独自のものづくりの背景があることを知っていった」。
仏像を鋳造するブロンズの技術で製造したテーブルの脚、着物の織物の技術を生かしたファブリックのソファ、和紙を用いた照明など、様々な日本のものづくりを、今の生活に溶け込ませる。「日本にはものづくりが隅々まで行き渡っていて、まだかろうじて残っている」。協業する産地や職人とのつながりは、200以上に上る。
ものづくりは、素材や技術、人に出合うことから始まる。「デザインからスタートすると、どうしても我々の作りたいものを押し付ける形になってしまう傾向があるため」だという。「職人が大事にしている要素は何なのか。素材の使い方だったり、仕上げの方法だったり、長い伝統の中で自然に築かれてきた暗黙のルールもあると感じている。それを我々が、理解できなくてもしっかり感じ取る。職人の大事にしている考えを壊さずに何ができるか」。そうしてやっと、デザインを考えるという。
日本の家具の輸出が総じて伸び悩むなか、海外からの注目も高い。現状、売り上げの約2割を占める。イタリアのインテリアブランド「Boffi|DePadova(ボッフィ・デパドヴァ)」は2021年から、タイムアンドスタイルが製造する家具をセレクトし、世界の主要都市70カ所のショールームで展開している。ボッフィ・デパドヴァが日本製品を世界へ向けて販売するのは初めてのことだ。
タイムアンドスタイルとしても、オランダのアムステルダムと伊ミラノに自社のショールームを構えるほか、今年は米国、スイス、タイなどで、パートナー企業がショールームを開く。
愛される理由は、日本の素材や精緻なものづくりに加え、吉田さんは「製品の持っている雰囲気や空間が持つ空気感」という。現在の西洋の家具づくりは「工業製品的。完成した時が最も美しく、どこに持っていっても経年変化しない」という考え方だ。一方、寺や神社に用いられてきた木材は、人工的な塗装をすることなく何百年という時間をかけて味わい深い表情になっていくことを、私たちは知っている。
キャビネットには2種類の色があるが、どちらも自然塗料による。ひまわり油とミツロウで磨いたものと、鉄分を触れさせて木材に含まれるタンニンが黒く変色したものだ。「自然仕上げは、時間をかけて製品が良い年の取り方をしていく」と吉田さんはいう。
山に入ると、何十年も放置されるなどして朽ちる森を目の当たりにし、「残念だなと感じる。地域ごとに樹種があり、それぞれ技術や使い方がある」。現在、岩手県岩泉町でも製材所の設立を計画している。「自分たちにできることは、木材を使ってものを作ること」。きょうも木を読み、家具を作る。
井土聡子
岡田真撮影
NIKKEITheSTYLE――ソースの達人 フォンへのこだわり[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 19ページ 2259文字 PDF有 書誌情報]
今冬、東京・六本木にあるフランス料理店「トレフミヤモト」は、フォン(出汁(だし))の味見ができるコースを始めた。まずフォンを出し、そのフォンを使った料理を食べてもらう。フォンだけ味わえるレストランは珍しく、風味の素晴らしさに驚いた、などの声が上がる。
「本来、フォンは料理の裏方。表に出すものではないが、長い間こだわり作り続けた成果を知っていただきたいと考えた」。そう語るシェフの宮本雅彦さんはキャリア46年のソースの達人だ。
フランス料理はソースが命といわれる。その土台として不可欠なのが、出汁だ。材料と作り方、用途によりフォン以外にもフュメ、ジュ、ブイヨンと呼ばれる出汁がある。なかでもフォン・ド・ヴォー(子牛の出汁)、フォン・ブラン(鶏)、フュメ・ド・ポワソン(魚)の3種は基本中の基本である。
出汁が大切なのは和食も同じだが、材料が少なく短時間で取れる日本の出汁とは対照的に、フランス料理の出汁は材料の種類と量が多く、完成まで長時間を要する。フォン・ド・ヴォーは3日がかり、短時間でできるフュメ・ド・ポワソンでも30~40分間は煮込む。
手間がかかるため、今日では業務用の市販フォンを利用する店が多くなった。背景には、働き方改革で調理工程の省力化が奨励されることや材料費の高騰、人手不足などがある。それに伴ってソースが簡略化されるようになり、皿にほんの少しライン状に流したり、ソースがない料理も珍しくなくなった。
トレフミヤモトでは常時7、8種、多いときは10種以上の出汁を仕込む。フォン・ド・ヴォーとフォン・ブランの自家製は珍しくないが、これだけの種類を用意する店は希少と言える。
宮本さんは深い探究心を持ってフォンに向き合ってきた。修業した1980年代はフランス料理ブームの真っただ中。先輩たちは新しいソースを生み出すことに熱中していたが、フォンにはさほどこだわらず、フランスの伝統的なやり方を守っていればよいという考えの時代だ。88年に渡仏し働いた店はどこもフォン作りを見習いに任せきりだったが、雑に作っているのに濁らず、雑味も出ていないのに仰天した。
その理由を突き止められずに帰国。日仏で学んだことを合わせながら自分なりに作っていたが、濁ってうまくいかない。最初は日本の肉や野菜がフランスより品質が劣るためではと考えたが、それにしても仕上がりが違い、原因は水にあるとうっすら気づいた。
折しもフランス産ミネラルウオーターが流行中で片っ端からフォンを作って試したところ、硬度50~80の中硬水だと抜群に仕上がりがよい。ようやく濁りの原因が日本の水道水が軟水のためだと分かった。
続けて、日本の水道水で満足のいくフォンを取る研究を始めた。するとタイミングよく、テレビ局からミネラルウオーターの調理効果についての取材が舞い込んだ。同じ米を炊くのでも白飯の粘りを引き出すには軟水。米の粒を立てたいリゾットには硬水、ポトフには長く煮込んでも具材のうま味がスープに出きらない中硬水から硬水が適する。経験からこう話したところ番組が大学研究室で実験し、科学的に正しいことが実証された。
軟水の問題は、肉のうま味が出る頃には野菜のうま味が出すぎて雑味に変化し、フォンを濁らすことだ。またミネラル分の多い硬水のようには、肉からしっかり芯のある風味を引き出せない。その欠点を克服するため、宮本さんは材料の分量と火加減を改めた。
フォン・ド・ヴォーは野菜を5分の1に減らし、逆に子牛の骨と筋は1・5倍に増やして徹底した弱火で煮込む。フォン・ブランは鶏ガラを骨付きの首肉に変えて量は4倍に増やし、野菜は4分の1に減らして煮込み時間は半減、火加減は強めにした。どのフォンも漉(こ)して冷蔵庫で一晩冷やし、再び温めて漉すことを繰り返す。冷温の温度差を作っては漉すほどクリアになる。
「30代のとき頭の中ではすでに解明できていたが、いつも安定して納得できる状態に仕上げられるようになったのは50歳を過ぎてから」と宮本さん。ソースの完成までさらに数回漉してうま味やゼラチン質を凝縮させ、はじめてピカッと光る美しいソースができる。見た目にも美しいソースとそうでないソースの味の落差は大きい。
評判のソースを味わうため、料理人も来店する。「一目でプロと分かる。ソースの味に感激してフォンについて知りたそうな人に調理場に見に来たらと声をかけるうちに、学校みたいになりました」。サービスを担当する妻の実香さんは笑う。彼らは雑味があり濁ったフォンに疑問を抱いていたのだ。
フランスでもフォンは衰退しつつあるという。温暖化の影響で食中毒が増え、食品衛生の制度が改正された。従来のようにフォンをストックできなくなり、有名シェフでも市販品を使う人は増えたとされる。
日本から現地へ修業に行った料理人はフォンの技術を学べず、市販品の利用に抵抗を感じなくなり、帰国後もフォンに関心を持たないフレンチシェフに。そんな風潮に宮本さんは、「皆が同じ市販フォンを使えば、どの店のソースも似た味になってしまう」と危機感を抱く。
「ひとつひとつの作業には必ず意味がある。先輩シェフが次々と引退する現在、現役で作り続ける自分の存在意義は、フォンとソースの技術が持つ意味を後進に教えて育成すること」
若い料理人たちが仕事の合間や仕事帰りの深夜、フォン作りを見に店に駆けつけてくる。宮本さんのスピリットはきっと受け継がれていくだろう。
食文化研究家 畑中三応子
吉川秀樹撮影
NIKKEITheSTYLE――80歳でもう一度 柴田文江[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1226文字 書誌情報]
2年ほど前、クライアントさんに招待いただいて、瀬戸内海を周遊する客船「ガンツウ」で旅する機会があった。豪華ですてきな船だということは耳にしていたが、事前に調べることはしなかった。今の時代、訪れる前に何でも検索できるけれど、あえて何も知識を入れずに向かった。
福山駅(広島県福山市)で迎えにきてくれたバスに乗り、出航までの間、待機する場所に着いた。その時点ですでに驚かされた。待機スペースの外観も室内も、端正な美しいつくり。案内された椅子も座り心地がよく、お茶やお菓子まですてきで、持って帰ろうかなと思ったほど。この後もっとすてきなものがいっぱい出てくるのだけれど、気分が高揚した。
いよいよガンツウに乗り込むと、さらにびっくりした。建築家の堀部安嗣さんが手がけているが、木がふんだんに使われた穏やかな空間。部屋に入ると、しつらえから調度品まで、全てがセンス良く作られていた。旅先では時折、なんだか安っぽいなとか、リッチでもケバいななどと感じてしまうことがあるが、そんなことが一切ない。私が嫌いなものがひとつもなかった。
部屋にはアメニティとして、メガネふきやメガネのビスを調整する精密ドライバーも置かれており、感心した。
ベッドルームの横には、ソファのある小さなリビングのような場所があった。そこに置いてあったのは、双眼鏡。のぞいてみると景色が少しずつ流れていき、映画のよう。遠くのほうで、子どもが手を振っていたりする。
共用の大きなお風呂もあるが、各部屋にもお風呂が付いていた。浴槽は海に面してあり、お風呂に入っていると海につかっているような気分だ。本当に気持ちが良くて、滞在中、何度入っただろうか。
船内の食事も素晴らしかった。特に朝食の新鮮な野菜やトマトジュースの味が忘れられない。
旅行に行くと、ついあちこち行きたくなってしまうけれど、瀬戸内海は穏やかで、ゆっくりと景色が変わっていく。本当にゆっくり。自分の時間は、それよりもさらに遅く流れている感覚だった。テレビやインターネットから離れ、あんなにもゆったりとした時間が流れる場所は体験したことがなかった。ぼーっとしたり、じっくり考え事をしたり、とても有意義な時間。日常からかけ離れていて、まだまだ未熟な私はちょっと持て余してしまうほどだった。
「来年もいかがですか」と誘っていただいたが、あまりにもぜいたく過ぎたのでお断りした。同じ船に、80歳くらいの高齢の女性が同乗していた。ゆっくりと流れる時間を、優雅に乗りこなしているように見えた。自分がその年齢になったら、またこの時間を味わってみたい。心持ちはどんなふうに変わっているのだろうか。楽しみがひとつ増えた。
しばた・ふみえ プロダクトデザイナー。山梨県出身。エレクトロニクス商品から、家具や日用雑貨、ホテルのトータルディレクションまで、国内外のメーカーとのプロジェクトを手がける。代表作にオムロンの「けんおんくん」など。多摩美術大学教授。
NIKKEITheSTYLE――バレーブランシュの滑降に挑む フランス[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 20ページ 248文字 書誌情報]
仏東部シャモニー、モンブラン山系の高峰エギーユ・デュ・ミディ。標高3842メートルの山頂からスキーでバレーブランシュを下る。高低差
2804メートルの絶壁だが、適切な道具があり、ガイドがいれば、中級のスキーヤーやスノーボーダーでもこのコースを体験できる。
〈行き方〉羽田空港↓ジュネーブ空港(ミュンヘン経由、約17時間)↓シャモニー(車で約1時間半)↓ロープウエーにて現地へ
【図・写真】Photo/Robert Harding Picture Library, National Geographic
(サッカー)広島V、絶妙ヘッド2発 富士フイルム杯――迫力欠く神戸、真打ち後半から[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 342文字 PDF有 書誌情報]
大迫、武藤、酒井高ら神戸の真打ちが登場したのは64分になってから。そこまで場を持たせたのは冨永、日高、本山といった初々しい面々だった。チーム総力を厚くしてくれそうな存在感を示せた者はおらず、前半はほぼシュートまで持ち込めなかった。
中2日で重要なアジア・チャンピオンズリーグの試合を控える。主力温存のBチームで臨む道理はあったが、吉田監督の口からついて出たのはネガティブ要素ばかり。「内容的に良くない。単純に一人ひとりのパワーが足りない。けが人も出ていて、(起用できる)人数が足りていない」。MF斉藤が約1年半ぶりに公式戦復帰した朗報もかすむ。
「全員がピッチで自分を示し、もっとチーム内競争を激化させないといいチームはつくれない」。シーズンとば口の危機感を、武藤が言い当てていた。
コルジャ仙台が初V ブラインドサッカー[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 333文字 PDF有 書誌情報]
ブラインドサッカーの日本選手権ファイナルラウンドが8日、東京・町田市立総合体育館で行われ、決勝でコルジャ仙台がフリーバード目白台を2―1で破り、初優勝した。3位決定戦では品川CCパペレシアルがブエンカンビオ横浜を下した。
フィールド選手全員が視覚障害者の目白台は、サッカー経験豊富な健常者のいる仙台相手に開始早々2点を先制されたが、あきらめなかった。後半2分、パリ・パラリンピック代表でもある鳥居が「持っている形」でゴール。
同じく代表の園部とともに果敢なドリブルから何度もシュートを放つが、連覇はならなかった。ただ、観客を魅了したのは目白台の方。鳥居は「お客さんは静かにしないといけないのに、いいプレーについ声が出るのは選手としてすごくうれしい」と笑顔を見せた。
(ラグビー)後半鮮やか修正、4トライで逆転 東京ベイ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 228文字 PDF有 書誌情報]
東京ベイは横浜の速い守備に苦しんだ。狙いの大外にボールを運ぶ前にタックルを受け、潰される。前半は強烈な追い風を受けながら、想定外のノートライ。
後半の修正が見事だった。バックスの立ち位置を深く設定する。一段後方のラインにいる味方へのパスも増やし、守備の的を絞らせない。外の大きなスペースをWTBバイレアらが気持ちよく走り、4トライで逆転。暫定2位に浮上した。SO押川は「修正しなければいけない点を具体的に話す力が付いてきた」とチームの対応力に胸を張った。
男子テニス西岡が準々決勝途中棄権 ダラスOP(短信)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
男子テニスのダラス・オープンが7日、米テキサス州ダラスで行われ、シングルス準々決勝で西岡良仁(ミキハウス)は第2シードのカスパー・ルード(ノルウェー)と対戦し、5―7でセットを先取された後の第2セット途中で棄権した。
(共同)
(サッカー)広島V、絶妙ヘッド2発 富士フイルム杯 2冠の神戸に2―0 新戦力「アグレッシブ」一段と[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 1023文字 PDF有 書誌情報]
Jリーグのシーズン開幕を目前に控え、恒例の富士フイルム・スーパーカップが8日、東京・国立競技場で行われ、広島が神戸を2―0で破り、9年ぶり5度目の優勝を果たした。入場者数は大会最多の5万3343人を記録した。
昨季J1で2位の広島は前半にアルスランが先制点を挙げ、後半は荒木が加点。J1を2連覇して天皇杯全日本選手権との2冠を達成した神戸は主力の大迫、武藤らを後半途中に投入したが、追い上げられなかった。
賞金は広島が3千万円、神戸が2千万円。前座試合はU―18(18歳以下)Jリーグ選抜が日本高校選抜に4―1で勝った。
Jリーグは14日のG大阪―C大阪で開幕する。
◇
多くの時間帯で広島の選手は前向きに走り、能動的にボールを回した。「自分たちがやりたいオフェンシブでアグレッシブなサッカーを見せられた」とスキッベ監督。神戸が主力を先発から外したことが影響した面もあろうが、明るい材料がいくつもあった。
今季チームに加わったFWジャーメインは豊富な運動量でボールを呼び込み、隙あらば裏に抜け出して攻撃に深さをもたらした。レギュラー奪取を狙う18歳のボランチ中島はアイデアと技術の詰まったプレーで客席を沸かす。途中からピッチに立った新加入のMF菅はファーストプレーだったCKで荒木の追加点をアシストした。
攻撃的な姿勢を旗印とすることは昨季から変わらないが、その色をより濃くできる新戦力をピンポイントで補強。この試合を見る限り、チームへの融合作業は滞りなく進んでいる。
12分に右サイドからのクロスに頭を合わせて先制点を決めたアルスランは「去年と比べてボールを保持する回数、時間帯が増えた」と話す。この場面、エリア内にはアルスランを含めて広島の選手が5人いた。90分を通して相手ゴールへと向いた広島の矢印は太くて鋭いものだった。
ただ、この一戦の好結果がもたらすものを聞かれたスキッベ監督は「シーズンへの影響は特にない」とつれなかった。「目の前の1試合1試合を戦うこと、それに集中することが大切だ」
アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の下位大会もあり、広島はこの試合を含めると中2~3日で7試合が続く。10年ぶりのリーグ戴冠に向けて、序盤の過密スケジュールが第1の障壁となる。
(木村慧)
【図・写真】神戸を破り優勝を果たし、喜ぶ佐々木(前列中央)ら広島の選手たち
【図・写真】後半、ヘディングで2点目のゴールを決める広島・荒木(右上)
(ラグビー)東京SG、僅差逃げ切り SO高本、キックさえる[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 790文字 PDF有 書誌情報]
ラグビーのNTTリーグワン1部第7節第1日は8日、神戸市の神戸ユニバー記念競技場などで行われ、東京SGは神戸に31―29で競り勝ち、3連勝で3勝2分け2敗とした。神戸は3勝4敗。東京ベイは横浜に30―22で勝って5勝1分け1敗とし、横浜は4勝3敗となった。
静岡はBR東京を32―24で下して5勝2敗で、BR東京は5連敗して1勝6敗。今季昇格した浦安が三重を31―26で破って初勝利を挙げた。
◇
最後は神戸がボールを失い、80分終了のホーンが鳴った後の逆転を期待したスタンドからは大きなため息。逃げ切った東京SG・小野ヘッドコーチは「流れが行ったり来たりの中、勝ちきったのは大きい」と安堵の様子もうかがえた。
前半から優位に立った。開始早々、ボールをつないでインゴールに入りながら、ビデオ判定(TMO)でトライが取り消され、逆に先制トライを許した。それでもこれ以降は、ボールをつないで敵陣に入り続け、ラインアウト後のモールを押し込んでのトライで逆転。以降も同じ形で次々にトライを加えて一時24―5までリードを広げた。
効いたのがSO高本のキックだ。バックスタンドからメインスタンドに吹く強風をものともせず、トライ後のコンバージョンを次々と決めて敵地のスタンドを驚かせた。5トライの神戸に対し、東京SGは4本。それでも神戸・ガットランドが2本しか決められなかったのに対し、高本は左右、簡単ではない位置からすべて成功。2点差勝利に貢献し「練習通り。毎日納得がいくまでやっているので」と胸を張った。
開幕2連敗、さらに2試合連続引き分けと苦しんだが、そこから3連勝。フッカーの堀越主将は「(第5節で)三重に勝って雰囲気が変わった。週の頭に集まったときのみんなの顔が明るい」と笑顔。3季連続4強入りの地力を取り戻したようだ。
(土田昌隆)
【図・写真】後半、競り合う東京SG・高本(手前右)
(ゴルフ)勝が2位浮上、パット安定 米女子ゴルフ2日目 8メートル沈めにんまり[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 748文字 PDF有 書誌情報]
【ブラデントン(米フロリダ州)=共同】米女子ゴルフのファウンダーズ・カップは7日、フロリダ州ブラデントンのブラデントンCC(パー71)で第2ラウンドが行われ、6位で出た勝みなみが8バーディー、2ボギーの65で回り、通算10アンダーの132として首位と2打差の2位に浮上した。
66と伸ばした畑岡奈紗が、67で回った山下美夢有とともに通算7アンダーで7位。68の竹田麗央と69の古江彩佳は5アンダーで15位、68の西郷真央は3アンダーで29位、68の吉田優利は1アンダーで42位につけた。67の渋野日向子と70の笹生優花はイーブンパーの50位で決勝ラウンドへ進んだ。
通算1オーバーの西村優菜、4オーバーの岩井千怜、5オーバーの岩井明愛は予選落ちした。高真栄(韓国)が12アンダーで単独トップに立った。
◇
パットが安定していた勝は順位を4つ上げた。「チャンスについたところでしっかり取れたし、長いバーディーパットも入ってくれた」と笑みを広げた。
5番から4連続バーディー。後半も勢いは止まらず、12番は3メートル、13番は2メートルにつけて連続バーディーを奪う。「流れを切らさずプレーできた」と自賛した。
日没が迫り、グリーンの芝目がよく見えなかったという16番は8メートルを沈め、これで2桁アンダーに乗せた。「(距離を)合わせていけばいいやと思った時に入ってくれたので、ちょっとびっくりした」と、にんまりだ。
米ツアー本格参戦3年目での念願の初勝利へ、絶好の位置で決勝ラウンドに臨む。「一つでもスコアを伸ばしていきたい。もう少しショットが安定してくれば、もっとチャンスは増える。いろいろと試して楽しく回りたい」と柔和に語った。
(共同)
【図・写真】第2ラウンド、通算10アンダーで2位の勝=共同
車いすラグビー、日本が決勝進出 ジャパンパラ 仏に雪辱許し大会初黒星[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 348文字 PDF有 書誌情報]
車いすラグビーのジャパンパラ大会第3日は8日、千葉ポートアリーナで1次リーグが行われ、昨夏のパリ・パラリンピック金メダルで世界ランキング1位の日本は通算5勝1敗とし、フランスと対戦する9日の決勝に進んだ。
日本は世界5位の英国に延長の末に56―55で競り勝って5勝目を挙げたが、同4位のフランスには48―50で敗れた。
◇
日本は6日の対戦で退けたフランスに雪辱を許し、1次リーグ最終戦で大会初黒星を喫した。強度の高い守備にボールを奪われる場面が続いて序盤で点差を広げられ、中心選手の池は「相手がうまく修正してきた」と話した。決勝ではフランスと再びぶつかる。相手の圧力をかいくぐるパスワークが勝利への鍵となる中で、乗松は「攻撃面の課題を改善しながら、試合を楽しんで勝ちにつなげたい」と意気込んだ。
不祥事廃部のアメフト部 日大「有志の会」学連加盟申請へ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 318文字 PDF有 書誌情報]
不祥事を起こして廃部になった日本大のアメリカンフットボール部について、日大は活動中の後継組織「アメリカンフットボール有志の会」を関東学生連盟に加盟申請することが8日、関係者の話で分かった。競技部の創設については今後協議する。
同部を巡っては、違法薬物事件で寮に住む部員が逮捕されたことを受けて、昨年1月に正式に廃部が発表された。2月には関東学生連盟を退会した。
宣誓書の提出や薬物検査で陰性が証明されるなど、一定の参加条件を満たした元部員や新入生が5月から「有志の会」として活動していた。
2024年度は加盟申請せず、同年度の公式戦は不参加となった。
日大アメフト部は1940年創部。大学王者を決める甲子園ボウルで21度の優勝を誇る。
(ゴルフ)49歳のウッズ今季初出場へ ジェネシス招待[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 188文字 PDF有 書誌情報]
男子ゴルフの元世界ランキング1位、タイガー・ウッズ(米国)が13日に始まる米ツアーのジェネシス招待に出場すると大会主催者が7日、発表した。49歳のウッズがツアー大会に出場するのは昨年7月の全英オープン以来で今季初となる。
ジェネシス招待の会場は、ロサンゼルス周辺の山火事の影響でカリフォルニア州パシフィックパリセーズから同州ラホヤのトーリーパインズGCに変更された。
(共同)
(ゴルフ)松山暫定62位、久常は同79位 米男子ゴルフ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 24ページ 163文字 PDF有 書誌情報]
【スコッツデール(米アリゾナ州)=共同】米男子ゴルフのフェニックス・オープンは7日、アリゾナ州スコッツデールのTPCスコッツデール(パー71)で第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われ、松山英樹は70で回って通算2アンダー、140で暫定62位となった。前日に続き日没サスペンデッドとなり、久常涼は通算1アンダーの暫定79位。
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選――若手・ベテラン融合、速攻磨く[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 619文字 PDF有 書誌情報]
3度の五輪を経験し、2022年北京五輪後は主将となった31歳のDF、小池がしみじみと語る。「五輪出場の歴史をつなぐことが私の大きな役目だった。無事にスタートラインに立てた」。北京を終えると小池より上の世代が相次いで一線を退き、一気に半数ほどの顔ぶれが入れ替わった。
経験値を下げたチームは23年世界選手権は7位、24年は8位と苦闘した。今回はエースの床秦留可の故障という不安要素もあったのに、圧勝の連続ですんなり決めた。振り返れば、北京の翌シーズンから一気に世代交代を強いられたことが吉と出たようだ。時間をかけて若手を強化できたからだ。
18歳なのに第1セットのDFに固定された佐藤も、2試合連続2得点の22歳のFW輪島も世界選手権(年に1度開催)に3度出ている。若手とベテランの融合が五輪1年前になって形になった。五輪未経験組の躍動が目立った初戦に対し、この日は北京組で4得点だ。豪快に先制点を決めた第2セットのセンター前田(旧姓高)は「第3セットだった今までとは違ったので今回はスコアしたかった」と喜んだ。
五輪では6位が最高のスマイルジャパンがさらに上を目指せる可能性も感じた。足の速い日本選手の特長に加えて「今はパスを速く回せる。強いパスを出せる選手が増えた」と飯塚監督。自陣からのパス回しの素早さ、精度の高さに驚かされた場面が何度かあった。残り1年、武器のスピードの中身をさらに磨くことが一つのテーマとなるだろう。
(田中克二)
西武・渡部聖、風格の快音 大型新人、貧打返上の軸に(キャンプリポート)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 1572文字 PDF有 書誌情報]
遠目でも分かる分厚い胸板に、ルーキーらしからぬ風格が漂う。雨があがり、初のグラウンド練習となった西武のキャンプ2日目。フリー打撃であいさつ代わりに3発。鋭いライナー性の打球が軽く柵越えした。新人で唯一1軍キャンプでスタートしたドラフト2位の外野手、渡部聖弥から目が離せない。
出身地広島の名門・広陵高を経て大阪の大商大へ。2年秋には関西六大学リーグで5本塁打の新記録を打ち立て、昨秋は最優秀選手に。大学日本代表で4番も経験した。強打に加え、強肩と俊足も兼ね備えた三拍子そろったスラッガーだ。
初のキャンプに物おじする様子はない。「自分が持っているものが負けているとは思わない。(コーチらに)指摘されたこととか、足りないところを見つけて埋める作業ができれば」。自らを冷静に分析できるあたりも、大器ならではだろう。
この日は個別練習を含めてバットを振り込むこと約4時間。就任したばかりの鳥越裕介ヘッドコーチからも「振りすぎやろ」と心配されたほどというが、屈託のない笑顔で疲れを見せない。「自分でもどんどん成長しているなって。キャンプを終えたら絶対強くなっている」。2日に1回のペースでウエートトレーニングも取り組むなど貪欲だ。
キャンプ中は広角に強い打球を放ち、ロングティー打撃ではスタンドを囲う防球ネットまで飛ばす長打力を披露した。非凡なパワーは首脳陣へのアピールになったはずだが、本人が注目してほしいのは「芯で捉える打球の多さ」。この確実性こそ、今のチームが求める能力と理解している。
西武は最下位だった昨季、打線に軸を欠いた。チーム打率の2割1分2厘はセ・パ両リーグ最低。個人成績でも規定打席を満たした選手では源田壮亮の2割6分4厘が最高だった。チーム安打数は12球団唯一1000本を下回り、得点数も最低。素材がそろう先発投手陣を援護できない貧打が球団ワーストの91敗につながった。
打力の改善をキャンプのテーマに掲げる西口文也新監督は、レギュラー全9枠の白紙を公言している。特にこの数年固定できていない外野手は懸案だ。大きな実績のある打者の補強はなく、連日バットを手に練習を見守る西口監督も、新人であろうと期待せざるを得ない気持ちだろう。
何より渡部聖には野心がある。今季の「開幕スタメン」は当然、高校の同級生で楽天のドラフト1位・宗山塁らに新人王争いで負けるつもりはない。将来的なトリプルスリーの達成も公言。実直な人柄のビッグマウスは、チームに足りなかった競争心にも火をつけたようだ。
レギュラー定着を目指す長谷川信哉は、昨秋から同学年の渡部聖をライバルに挙げている。課題だった直球への対応を磨くべく、シーズン終了後には打撃の動作解析に取り組んだ。その成果もあってか、特打で快音が目立ち、長時間居残りで打撃練習に取り組む。特守はへばるまで。5年目の開幕へ目の色を変えている。
渡部聖は俊足を生かせる中堅を狙っており、昨季終盤に「中堅・3番打者」の出場が続いた西川愛也を「超えないといけない。いいところを見て盗ませてもらっている」。直線的な打球の追い方などを吸収しているといい、アドバイスを送る側の西川もうかうかしてはいられない。
「ライオンズが変わっていくための素材は何人もいる」。積極的に選手に声をかける新任の仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチは、若獅子の意欲に目を細める。
仁志コーチが期待するのは、2018~19年のリーグ連覇の原動力となった破壊力抜群の「山賊打線」とは異なる。「賢く一点を取れる打線。そういう伝統が新たにライオンズに根付くんじゃないか」。激しい競争の末に残るべき人が残る。新たな歴史の礎となるキャンプにしなければならない。
(佐藤淳一郎)
【図・写真】西武の新人、渡部聖がキャンプで走攻守にわたってインパクトを残している
中日・石川昂、飛躍の予感(キャンプリポート)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
中日の初めての紅白戦に4番で出場した石川昂が1本塁打、4打点と存在感を示した。三回の第2打席に育成契約の右腕、菊田の直球を「いいポイントでしっかり強く振れた」と引っ張って2ラン。第1打席の中犠飛、第3打席の左前打でも打点をあげ、「積極的にスイングできた。これを1年間続けていけたら」と前向きに語った。
愛知・東邦高からドラフト1位で2020年に入団。23年に13本塁打を放つも、昨季は4本塁打にとどまった。井上監督は「地元選手だけに(これまで)ちょっと過保護な部分があったが、尻に火がついて好結果に結びつけば」と186センチ、100キロの大器の飛躍を期待していた。
(カーリング日本選手権)男子ロコ・ソラーレが決勝進出――完璧ガード、大接戦制す[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 378文字 PDF有 書誌情報]
はつらつとした若者たちの目が潤んだ。男子のロコ・ソラーレは王者コンサドーレとの大接戦を制し、決勝進出。前回は敗れた準決勝を突破し、22歳のスキップ前田海は「ここで終わりたくなかった」と感極まった。
同点で迎えた最終エンドは不利な先攻。前田海の2投が勝機を生んだ。1投目はコンサドーレのストーン(石)の内側にぴたりと付ける「フリーズ」で布石を打ち、2投目は完璧なガードを置く。コースが限定された相手の最後のドローは狙いより奥に伸びた。計測に持ち込まれ、僅差で勝利の1点をつかんだ。
2021年に「常呂ジュニア」の名で準優勝し、23年からロコ・ソラーレの男子部門で活動している。前田海は〝姉貴分〟のスキップ藤沢の冷静な戦略とショットを学んできた。「お姉さまたちを見習っている。強い日本代表になりたい」。男子の「ロコ」も世界へ飛び出せるか。次の決勝が分岐点だ。
(スキーW杯)葛西優が初優勝 複合女子個人[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 376文字 PDF有 書誌情報]
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合は7日、エストニアのオテパーでマススタート方式の個人戦が行われ、女子第10戦で21歳の葛西優奈(早大)がW杯初優勝を果たした。前半距離(5キロ)で5位につけ、後半飛躍(ヒルサイズ=HS97メートル)で93.5メートルをマークして逆転した。
双子の妹の葛西春香(早大)も自己最高に並ぶ2位に入った。海沼優月(秋田・鹿角高)は6位、畔上沙那(岐阜日野自動車)は20位だった。
男子第13戦は山本涼太(長野日野自動車)が日本勢最高の8位。渡部暁斗(北野建設)は20位、谷地宙(JAL)は26位、渡部善斗(北野建設)は43位、木村幸大(岐阜日野自動車)は53位で、ヤールマグヌス・リーベル(ノルウェー)が今季5勝目、通算78勝目を挙げた。
(共同)
【図・写真】複合女子個人第10戦でW杯初優勝を果たした葛西優=共同
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選 ポーランドに6―0圧勝[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 329文字 PDF有 書誌情報]
アイスホッケー女子のミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選第2日は8日、北海道苫小牧市のnepiaアイスアリーナで行われ、世界ランキング7位の日本は同20位のポーランドに6―0で快勝して2連勝とし、中国との最終戦を残して4大会連続5度目の五輪出場を決めた。全競技を通じて、日本勢の2026年冬季五輪出場権獲得第1号となった。
日本は第1ピリオドに6点を奪い、その後も優勢に進めてリードを守り切った。
日本は勝ち点6で、ポーランドは同1。この日、フランスが中国を4―1で破って同3、中国は同2となった。9日の最終戦でフランスのみ勝ち点で日本と並ぶ可能性があるが、6日の直接対決を制した日本の予選突破が決まった。
【図・写真】第1ピリオド、ゴールを決める浮田(手前)
大谷、開幕二刀流可能に 登録条件変更[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 282文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=共同】米大リーグ公式サイトは7日までに二刀流選手登録の条件を変更し、昨季登板のなかったドジャースの大谷翔平が開幕から二刀流選手として登録される見通しとなった。
昨年までは20イニング以上の投球と、野手で20試合以上の先発出場(1試合3打席以上)を「現在のシーズンか前年のどちらか」で満たす必要があった。右肘手術の影響で昨季登板のなかった大谷は資格がなかったが、条件が「現在のシーズンか過去2シーズンのどちらか」に広がった。大谷は2023年に投手として23試合で132イニングを投げて10勝5敗、野手では135試合に出場して44本塁打を放っている。
カーリング、混合複で金 冬季アジア大会[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 277文字 PDF有 書誌情報]
【ハルビン(中国)=共同】冬季アジア大会第2日は8日、中国のハルビンで行われ、カーリング混合ダブルス決勝で小穴桃里、青木豪組の日本が韓国ペアに7―6で競り勝ち、日本選手団の金メダル第1号を獲得した。
アルペンスキー女子回転は前田知沙樹(村瀬組)が優勝し、渡辺愛蓮(東海大)が3位。スノーボード女子スロープスタイルは15歳の石井斐毬(ムラサキスポーツ)が3位となった。
スピードスケートの男子1500メートルは山田和哉(ウェルネット)が2位となり、小島良太(エムウェーブ)が3位。ショートトラックで混合リレーの日本(嶋田、犬塚、斎藤、古川)は3位だった。
(カーリング日本選手権)男子ロコ・ソラーレが決勝進出 女子は道銀[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 274文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第7日は8日、横浜BUNTAIで準決勝が行われ、男子はロコ・ソラーレがコンサドーレを5―4で破った。同点の最終第10エンドに1点をスチール。9日の決勝でSC軽井沢クと対戦する。
前回王者のコンサドーレは9月に今大会優勝チームとの五輪代表候補決定戦に臨む。
女子は北海道銀行が五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレを11―5で破り、フォルティウスが待つ決勝へ進出。第3エンドに大量4得点し、さらに差を広げた。
【図・写真】男子準決勝のコンサドーレ戦でショットを放つロコ・ソラーレの前田海
飛び込み荒井、現役引退を表明 「自分のしたい飛込できた」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 274文字 PDF有 書誌情報]
飛び込み女子で2021年東京、24年パリ両五輪に出場した荒井祭里(24)=JSS宝塚=が8日、インスタグラムで現役引退を表明した。「最後の3試合はオリンピック、日本選手権、国スポでした。今までの飛込人生で一番くらいに楽しく、そして自分のしたい飛込をできたからこそ引退ということを決意できました」とつづった。
兵庫県出身。東京五輪は女子シンクロ高飛び込みで6位だった。個人の高飛び込みは予選敗退だったが、パリ五輪では決勝に進み、9位だった。
「経験を活かし、飛込が与えてくれたもの以上に私が沢山の方々に恩返しが出来るように今後も頑張ります」とした。
(スキーW杯)佐藤が23位 ジャンプ女子[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 225文字 PDF有 書誌情報]
【レークプラシッド=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は7日、レークプラシッドで個人第15戦(ヒルサイズ=HS128メートル)が行われ、世界ジュニア選手権代表で臨んだ日本勢は佐藤柚月(北海道・札幌日大高)が116.5メートル、104メートルの合計198.4点で23位となったのが最高だった。
岩崎里胡(戸田建設)は31位、坂本季花(長野・飯山高)は35位。ニカ・プレブツ(スロベニア)が今季6勝目を挙げ、通算13勝とした。
翔猿、協会の聴取認める パワハラ疑い[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
大相撲の幕内翔猿は8日、付け人へのパワーハラスメントの疑いで、日本相撲協会の勝ノ浦コンプライアンス部長(元幕内起利錦)から聞き取り調査を受けたと明らかにした。週刊新潮で、再三のパワハラがあったと報じられたことについては「事実とは異なることが多かった」と話した。翔猿はこの日、NHK福祉大相撲に参加し、土俵入りや取組をこなした。
(スキーW杯)小林陵予選落ち ジャンプ男子[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【レークプラシッド=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は7日、レークプラシッドで個人第20戦(ヒルサイズ=HS128メートル)の予選が行われ、小林陵侑(チームROY)は102メートルにとどまり、83.1点の52位で落選した。
菅野の背番号、上原と同じ「19」 米オリオールズ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=共同】プロ野球巨人から米大リーグ、オリオールズに移籍した菅野智之投手の背番号が「19」に決まった。球団が7日までに公式サイトで発表した。「19」は同じく巨人からオリオールズ入りした上原浩治が2009~11年シーズン途中まで付けていた。
(アイスホッケー)日本女子、五輪一番乗り 最終予選――危なげなく圧倒できた[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
飯塚祐司・日本代表監督の話 立ち上がりから点を取ってくれて、失点することなく危なげなかった。6点差のゲームが2試合続いたので、(目標としてきた)圧倒はできたのかなと思う。
(スキーW杯)葛西優が初優勝 複合女子個人――大飛躍手応え、妹とワンツー[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 25ページ 0文字 書誌情報]
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宇宙の運命探る新たな「目」 すばる望遠鏡、天体の「国勢調査」[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1669文字 PDF有 書誌情報]
米ハワイ島のすばる望遠鏡が新たな「目」を身につけ2月に本格稼働した。最大約2400個の天体を同時に観測できる新たな装置が構想から15年経て運用にこぎ着けた。数百万個の天体を「一網打尽」に調べ、銀河形成の歴史や宇宙を満たす正体不明の暗黒物質(ダークマター)の性質など宇宙の謎の解明に挑む。
「すばる望遠鏡で史上最大の観測計画になる。とてもエキサイティングだ」。プロジェクト代表で東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(IPMU)の村山斉教授は期待を寄せる。
導入した観測装置は「超広視野多天体分光器(PFS)」という。プリズムを使って光を7色に分けるように、観測した天体からの光を波長ごとに調べる「分光」という手法で、天体に関する様々な情報を測定できる。満月約7個分に匹敵する領域を一度に観測できる「超広視野」もうりだ。
すばる望遠鏡には世界最高水準の超広視野を誇る「超広視野主焦点カメラ(HSC)」がある。HSCによる撮像観測とPFSによる分光観測の「合わせ技」で大量のデータを集める。
PFSは約2400本の光ファイバーを敷き詰めている。その1本ずつの端面を天体が映る場所に動かして光を検出し、波長ごとの強度分布に分解する。これを分析すると、銀河までの距離や星の化学組成、年齢、運動などが分かる。
従来は一度に数十個の天体しか分光観測できなかった。PFSは一度に最大約2400個観測できるうえ、取得できる波長域も可視光から近赤外線の一部までと幅広い。プロジェクトマネジャーを務める国立天文台の田村直之教授は「従来の100倍以上の効率で観測できる」と力を込める。
「宇宙の国勢調査」といえるような大規模観測をすれば、宇宙の運命が予想できるかもしれない――。村山氏らは天体の膨大なデータから宇宙の成り立ちや未来を探ろうとしている。
計画では約6年間に計360夜を観測し、数百万個の銀河や数十万個の星の分光観測に挑む。宇宙の3次元地図をつくり、その時間変化を追うことで、138億年の宇宙史における銀河の形成過程や宇宙の膨張を加速させている「暗黒エネルギー」の正体に迫ろうとしている。
天体の動きや重力のデータは、謎に包まれた「暗黒物質」の分布や性質の解明に役立つ可能性もある。暗黒物質は宇宙の約27%を占めるとされ、銀河や星の誕生プロセスに深く影響したと考えられている。暗黒エネルギーや暗黒物質の性質が分かれば、宇宙がどのように膨張し、今後どのように終わるのか、その運命を推測できるかもしれない。
プロジェクトはカブリIPMUが主導し、観測装置の開発や観測計画の立案を統括する。国立天文台は装置の受け入れや運用機関として中心的な役割を担っている。構想からの15年間を振り返り、村山氏と田村氏は「苦労の連続だった」と口をそろえる。
村山氏は資金集めに奔走し研究機関や研究者に協力を要請して回った。補助金や寄付金、国際協力などで計約1.1億ドルの予算を集めた。米中やフランス、ブラジル、台湾、ドイツの20以上の研究機関が関わる。
観測装置は国際協力のたまものだ。各機関が開発・製造した機器を組んでは試験を繰り返し、すばる望遠鏡に一つのシステムとして搭載できるようにした。
言葉や文化など様々な壁に阻まれるときもあったが「解決に向かってチームの力を集結した。1つの装置として結実したのは感無量だ」と田村氏は振り返る。村山氏も「これだけ多くの研究者が参加したのは、素直にサイエンスの魅力があったから」と確信する。
他の天文台での観測との相乗効果にも期待がかかる。25年には、南米チリの「ベラ・ルービン天文台」が初観測を迎える。すばる望遠鏡より広視野の観測が可能で、過去最大のデジタルカメラを使い、南半球の空を10年間撮影し続ける計画を掲げる。
すばる望遠鏡の観測時間と引き換えに日本人研究者がベラ・ルービン天文台のデータを利用できる関係も結んでおり「連携することで宇宙の理解が進む」(村山氏)。観測天文学の新時代が夜明けを迎えようとしている。
(桑村大)
鳥(14)ハチドリの関節、空中停止可能に[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 292文字 書誌情報]
ハチドリの仲間は体重2~20グラムと非常に小さい。花の蜜を主なエサとし、花の構造に合わせた形のくちばしを持つ。高速で飛べるアマツバメと近縁で、共通祖先から小型化し、花の蜜を食べるようになったと考えられている。
蜜を吸う際には飛びながら空中にとどまるホバリングをする。翼の付け根の関節が非常に柔らかく、「8」の字を描くように1秒間に約70回という高速で翼を動かすことができる。体や翼が小さいため、受ける重力や空気抵抗も小さくなりホバリングができる。
◇
国立科学博物館で開催中の特別展「鳥」は鳥類の多様な生態を紹介する。
【図・写真】高速で翼を動かすシロハラチビハチドリ=松村 伸夫氏撮影
MEMS、車・スマホで重要に 事業につなぐ支援を 永田好生(サイエンスNextViews)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1213文字 PDF有 書誌情報]
自動車の電動化やスマートフォンに欠かせない、半導体でつくる特殊な部品がある。MEMS(メムス、微小電子機械システム)だ。世界でナノテクノロジーが盛り上がった2000年前後には日本が高い競争力をもつ分野だった。国内で半導体への投資が再び注目されるなか、MEMS分野も活気づいてよさそうだが、状況は少し違うようだ。
MEMSは半導体チップにセンサーや電子回路、微小な駆動装置といえる「アクチュエーター」などを集積している。1970年代から日米欧で基礎研究が始まり、およそ30年を経て実用化された。産官学でMEMSの開発を推進するマイクロマシンセンターの武田宗久MEMSシステム開発センター長は「自動車の電動化とスマホの登場がMEMSの重要性を一段と高めた」と現状を解説する。
MEMS圧力センサーは血圧計に、MEMSミラーはプロジェクターに組み込まれている。任天堂のゲーム機「Wii」のリモコンはMEMS加速度センサーを採用して話題になった。ただ、使う個数では自動車やスマホにかなわない。小型乗用車には30個以上、高級車になると100個以上のMEMSが搭載されている。スマホでは機種によるが、20~30個のMEMSを使っているという。
世界のMEMS分野で日本の存在感は薄くなっている。仏の調査会社、ヨール・インテリジェンスによると、出荷額で上位30社に入った日系企業は15年の10社から23年には4社に減った。30社の出荷総額に占める日系企業のシェアも20.1%から13.8%に落ちた。半導体の主戦場ともいえるメモリーや論理回路ほどではないが、競争力低下は否めない。
「成長分野といえるのに、日本は力を十分に発揮できていない」。24年11月に仙台市で開かれた「MEMSパークコンソーシアム設立20周年記念シンポジウム」では、こんな嘆く声がしばしば聞かれた。
MEMSパークコンソーシアムは、この分野の第一人者の江刺正喜・東北大学教授(当時)を中心に産官学連携を推進するために04年に設立された組織だ。将来性を見込んで当初130を超す会員が集まったが、24年10月時点で43会員にまで減った。政府の大型プロジェクトが途絶え、加工に手間がかかり多品種少量生産を強いられる事業を嫌う企業が退会した。
同コンソーシアムの代表を務める東北大の戸津健太郎教授は「残った企業は本気でMEMSに挑もうと考えている。会員の減少は気にしない」と話す。現実に、大学にある試作ラインの利用件数は多く毎年2000万~3000万円の収益をあげている。最新技術を学ぶ「MEMS集中講義」の参加者もほぼいつも100人を超す。
マイクロマシンセンターの長谷川英一副理事長は「業界トップ、独ボッシュは政府の支援も受けてMEMSを強化している。日本もMEMSに目を向けてもらえる戦略を立てたい」と明かす。研究開発と事業をうまくつなぐ仕組みづくりがカギになりそうだ。
宇宙の運命探る新たな「目」――暗黒物質 銀河の成り立ちに関係(キーワード)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 242文字 PDF有 書誌情報]
宇宙を満たす正体不明の物質の一つで、質量はあるが光を出さないため目に見えない。宇宙の成り立ちに密接に関わっており、宇宙の初期には暗黒物質の重力にチリやガスなどが引き寄せられ、星や銀河ができたとみられている。
暗黒物質の正体の解明は、宇宙の約7割を占める暗黒エネルギーの理解にもつながる。重力に逆らって宇宙の膨張を加速させている謎のエネルギーで、宇宙の始まりや将来との関係が注目されている。膨張の加速が進むと遠い未来、宇宙が裂けて壊れる「ビッグリップ」が起きる可能性も指摘されている。
会社役員・経営幹部向けシリーズ春期開催(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 406文字 書誌情報]
日経ビジネススクールは「会社役員・経営幹部向けシリーズ」全17講座を開催します。ライブ&見逃し配信で、多忙な方もいま必要な経営知識が学べます。
◇講座名 (1)戦略の見極めと判断ポイント(2)「新しい時代の働き方」への経営対応(3)企業不正・不祥事と経営リスクマネジメント(4)生成AI活用によるイノベーションと価値創造(5)グローバル経営の戦略とマネジメト(6)ESG経営と持続的な企業価値創造(7)内部統制の基礎知識(8)ファイナンス・M&Aの基礎知識ほか
◇日時 2月25日(火)~3月28日(金)、午後1時~5時など
◇講師 野田弘子公認会計士、丸尾拓養弁護士、武藤泰明早大教授、上田亮子SBI大学院大学教授、菅原貴与志弁護士、夏目岳彦公認会計士ほか
◇受講料 各4万8400円
※問い合わせは事務局(電)03・6812・8679、詳細・申し込みはhttps://s.nikkei.com/pleader
輪島塗の「三段重 亀甲松沈金」を販売(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 353文字 書誌情報]
日経アートは、石川県で沈金師として活躍する清玉(せいぎょく)による「三段重 亀甲松沈金」=写真=を販売しています。1977年に重要無形文化財に指定された輪島塗は、百を超える手作業の工程を経て完成される漆器の最高峰です。本作はノミで彫刻した溝に金を埋める伝統技法の沈金で「亀甲松」が施されています。長寿を象徴する吉祥文様で特別なお祝いの席にもふさわしい格調高い逸品です。
◇仕様 価格88万円・税込み、本体幅23×奥行23×高さ24・5センチメートル、台座幅29×奥行29×高さ3・5センチメートル、共箱付、1点限り
◇作品注文・資料請求 日経アート(日経プラザ&サービス)(電)0120・81・3313(土日祝休)、FAX03・5577・8520、https://art.nikkei-ps.co.jp/
「古地図からひろがる世界」 「日本銅版画 30の極み」講演会(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 259文字 書誌情報]
神戸市立博物館で同時開催中の両展の開催を記念し、同館地階講堂で記念講演会を行います。
◇日時・演題・講師 (1)2月23日(日・祝)、「南波松太郎―古地図収集のことども―」小野田一幸(同館学芸員)(2)3月9日(日)、「日本銅版画 細部に宿る神」塚原晃(同館学芸員)時間は各回午後2時~3時半
◇定員 各回先着140人(当日午後1時半より講堂前で整理券配布)、聴講無料(本展当日観覧券が必要)
◇詳細・問い合わせ (電)078・391・0035(博物館)。https://www.kobecitymuseum.jp/
ヤング日経の人気コーナー 「3分でわかる企業経営」(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 258文字 書誌情報]
スマホやパソコンで日経電子版の若者向けニュースが聴ける音声番組「ヤング日経」。「ヤングにしか見えない未来がある!」をテーマに、1日5本、日経ニュースを厳選し、サクッと短くお届けしています。
日替わりのオリジナルコーナーが人気です。火曜は大学4年生の河野百希さんの「3分でわかる企業経営!百社百色のストラテジー」。企業の様々な戦略を深掘りして解説しています。
配信開始時間は月~金の午前7時です。ラジオNIKKEIのアプリ「Bizポッドキャスト」やApple podcastやSpotifyなどで全て無料で聴けます。
『オランダ人のシンプルですごい子育て』販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 250文字 書誌情報]
「子ども幸福度世界一」で学力も高いオランダ。その秘密は自由時間とシンプルな生活にありました。
英米出身の著者らが勉強より自転車や自然体験を重視するオランダ式子育てに驚き、安易にモノを買い与えない暮らしぶりを交えてつづった作品を文庫化しました。世界中の親が知りたがる、手をかけず「自分の頭で考える力を伸ばす」注目の育児法に触れられる一冊です。
リナ・マエ・アコスタ、ミッシェル・ハッチソン著、吉見・ホフストラ・真紀子訳、日経ビジネス人文庫、328ページ、定価990円(10%税込)、日本経済新聞出版。
第62回日本水石名品展(旧・日本の水石展)(日経からのお知らせ)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 26ページ 235文字 書誌情報]
特徴的な見た目の自然石を鑑賞し森羅万象を感じ取る趣味、水石。各地の山水石、名石を集めた展覧会を行います。写真は根尾菊花石 片桐石州伝承石(寺内家蔵)。
◇会期・会場 2月14日(金)~18日(火)。午前9時半(初日は式典のため10時開場)~午後5時半(入場は閉場の30分前まで)。17日(月)休館。東京都美術館2階第4展示室
◇入場料 一般500円、高大生400円、中学生以下無料
◇問い合わせ (電)03・6638・9371(日本水石協会)
主催 日本経済新聞社ほか
山口昇氏(元三井生命保険〈現大樹生命保険〉副社長)(死去)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
山口 昇氏(やまぐち・のぼる=元三井生命保険〈現大樹生命保険〉副社長)1月26日死去、92歳。連絡先は同社総務グループ。告別式は近親者で行った。喪主は妻、登美子さん。
健診巡る損賠訴訟 「異常なし」隠れた肺がん 「Cが診断としては正しかった」 医師の修正、反映されず(揺れた天秤法廷から)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 2040文字 PDF有 書誌情報]
毎年受ける健康診断は体の異変を察知する貴重な機会だ。大阪府の50代女性は「異常なし」だった翌年、ステージ3に進行したがんが見つかった。ショックに追い打ちをかけたのが、実は前の年に兆候が見つかっていたにもかかわらず、送られてきた健診結果に反映されていなかったという衝撃の事実。治療機会が奪われたとして医療機関を提訴した。
2016年9月、女性は勤務先で受けた健康診断の結果表を恐る恐るのぞき込んだ。動悸(どうき)や息切れといった自覚症状を申告し、何か問題があるのではないかと心配していたが、胸部X線の欄にあったのはどこにも異常がないことを示す「A」判定だった。
もともと健康に気を使う性格。少しでも異変が見つかればすぐに病院を受診してきた。今回も不調を感じて不安を募らせていた。診断結果に胸をなで下ろし、気にとめることはなくなった。
だが、1年後の結果で暗転する。「胸部検査に異常を認めます。なるべく早い機会に精密検査を受けてください」。X線撮影で異常がうかがわれたとする「D2」と記載されていた。
転 移
駆け込んだ大学病院で見つかったのは肺がんだった。すでに早期発見にほど遠く、末期の一歩手前にあたる「ステージ3」。ただちに放射線治療に取りかかり、手術にも踏み切ったが転移や再発を避けられなかった。医師は「治癒は困難」と告げた。
「異常なし」からたった1年でここまで進行するものなのか――。疑問を抱いた女性が医療機関側に問い合わせると、予想もしていなかった事実が明らかになった。16年の「A」判定だった健康診断の結果は、本当は「要経過観察」として医師が注意喚起する「C」が正しかった。
なぜこんなことが起きたのか。原因は診断データの管理システムの詳細を把握していない医師と事務職員のすれ違いにあった。
この医療機関では通常、X線撮影された写真を2人の医師がダブルチェックし、その場で入力された結果をもとに事務職員が受診者に通知を送っていた。
女性の健診を担当した医師の一人は、より慎重を期すため、時間を置いた後に改めて異常を見落としていないかを確認する自己ルールを徹底していた。後日、女性のX線写真を見直した際、わずかな影に気がついた。「A」と入力していた判定を「C」に変更した。
医師は変更した結果がシステムに自動反映されると考えていたが、実際は一度入力すると、後から判定を修正しても結果は更新されない仕組みになっていた。事務職員は医師が判定を上書きした事実を知らないまま、当初の「A」を結果として女性に送った。医療機関によると、医師も事務職員もシステムが自動で反映されないことを認識していなかった。
治療機会を約1年間逃したことでがんが治癒困難な状態になったとして、女性は20年11月、計約4100万円の損害賠償を求めて医療機関の運営法人を提訴した。女性は医療機関側が16年の時点で適切な結果を報告すべき義務があったのに怠ったと主張した。
がんは日本人の死因で最も高い割合を占める。厚生労働省によると、23年は24.3%。心疾患(14.7%)や脳血管疾患(6.6%)と合わせた生活習慣病の死因割合は半分近い。生活習慣の改善や早期発見につなげるため労働安全衛生法で年1回、事業者と労働者に義務付けられている健康診断の重要性は高まっている。
最 善
裁判で医療機関側は、通常は医師がX線写真を見直す運用になっておらず、一度入力された診断結果が後に修正されたのは「予想外だった」として法的責任はないと反論した。仮に「C」判定を通知していても「女性が即座に医療機関を受診するとは限らず、がんと確定診断を受けられたかも不明だ」と請求棄却を求めた。
大阪地裁は24年12月の判決で「正しい判定結果を報告すべき義務があったが履行しなかった」と医療機関側の債務不履行を認定した。ただ、医師や事務職員に過失はなかったと判断。16年に女性が速やかに精密検査を受けていれば「ステージ1」だった可能性が高いとしたが、治癒困難になったこととの因果関係は認めず慰謝料440万円の支払いを命じた。双方が控訴し、審理は大阪高裁に移った。
医療機関側は訴訟で、法的責任は否定しながらも「事後的にみればCが診断としては正しかった。(女性に)伝わっていたほうがよかった」と認めていた。見直し後の診断について別の同僚医師は「このX線写真は異常なしと診断しても明らかな見落としとは言えない。逆によく指摘できたと思う」と評価した。医師が職務に忠実に最善を尽くそうとしていただけに、正しく女性に伝わらなかったことが悔やまれる。
「立っていることすら苦痛」。抗がん剤が不可欠となった女性は治療の苦しみを法廷で吐露した。副作用の関節痛はピアノやソフトボールといった趣味も奪った。家事も十分にできなくなった日々を夫が献身的に支えている。
(木宮純)
【図・写真】「A」だった胸部検査の結果は1年後、「D2」となった(写真はイメージ)
各地で大雪、交通に乱れ 山形新幹線運休/山口で車立ち往生[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 722文字 PDF有 書誌情報]
今季一番の強い寒気により、日本列島は8日も日本海側を中心に広い範囲で大雪が続いた。東海や近畿の普段は雪が少ない地域でも降り、山口県の国道では車数十台の立ち往生が起きるなど、各地で交通への影響が出た。9日にかけて強い冬型の気圧配置が続くとして、気象庁は太平洋側の平地も含め大雪への警戒を求めている。
10日ごろから冬型は次第に緩む見通しだが、日本海側を中心に雪が続く可能性がある。各地の大雪は4日ごろから始まり、記録的な降雪や積雪が相次いだ。
国土交通省山口河川国道事務所によると、山陽小野田市の国道2号で立ち往生が発生。冬用タイヤを装着していなかったトラックが動けなくなった。作業員が誘導に当たり、午前中に解消した。
山口県岩国市の国道2号で7日夜、路面凍結による交通事故の対応をしていた男性警察官が大型トラックにはねられ、搬送先の病院で死亡した。県警はトラックがスリップした可能性があるとみて調べている。
東海道新幹線は一部で遅れや運休が出た。JR東日本によると、山形新幹線は除雪用車両が脱輪し復旧作業が難航。終電まで運転を見合わせ、9日も福島―新庄間で始発から正午ごろまで見合わせる見通し。
気象庁によると、新潟県阿賀町は8日午前4時の積雪が194センチで、統計開始以降で最大となった。名古屋市や京都市でも降雪があった。
北日本の上空約5千メートルには氷点下39度以下の強い寒気が断続的に流れ込んでいる。北日本から西日本では大気の状態が非常に不安定となる。
9日午後6時までに予想される24時間降雪量は多い所で東北70センチ、関東甲信、北陸60センチ、東海、近畿50センチ、中国40センチ。
【図・写真】雪が降り積もった新潟市中央区(8日)
埼玉陥没、専門家「復旧に3年」 下水管、周辺も損傷の恐れ[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 416文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県が設置した復旧工法検討委員会の委員長を務める日本大の森田弘昭教授(下水道工学)は8日、陥没の原因になったとされる現場地下にある破損した下水道管について、工法次第では「本格的な復旧まで急いでも3年程度かかるだろう」との見解を示した。
破損した下水道管について、森田教授は「硫化水素による腐食が原因だとすれば、周辺の管も同様に損傷している恐れがある」と指摘。現場の上流と下流をバイパスでつなぎ、迂回する工法が考えられるとした。
ただ下水道管は内径約4.7メートルと巨大で、地下深くに設置する必要がある。「地盤調査や周辺住民の同意も必要となるため、着工までには時間を要する」と語った。
陥没事故後、県は12市町の約120万人に下水道の利用自粛を求めている。森田教授は下水道管内のがれきなどが撤去されれば「本格復旧前でも下水道はある程度利用可能で、自粛は解除できるだろう」と指摘した。
拉致問題の解決、米の支持を評価 首脳会談で被害者家族[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 232文字 PDF有 書誌情報]
日米首脳会談を受け、拉致被害者の横田めぐみさん(失踪当時13)の弟で被害者家族会代表の拓也さん(56)は8日、「拉致問題解決の必要性を表明し、米国の支持を得られたこと、北朝鮮による人権侵害に対して日米が歩調を合わせられたことはよかった」と評価するコメントを出した。
その上で「家族会の親世代が健在なうちに日本の地で(被害者と)再会できることが重要」と強調した。
母の早紀江さん(89)は石破茂首相について「最善の努力をしてくれているなと思って見ていた」と話した。
能登被災の日本航空高石川、避難先で卒業式[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 214文字 PDF有 書誌情報]
昨年の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市にある日本航空高石川の卒業式が8日、一時避難先となっている東京都青梅市の明星大青梅校で開かれた=写真。
地震で校舎が壊れたほか、インフラ面でも甚大な被害が出た。復旧工事は進まず、輪島市での生徒の全面的な受け入れには、数年はかかる見通し。
卒業生で輪島市出身の白崎朱浬さんは「将来は医療系の仕事につきたい。今まで支えてもらった分、次は自分が支える側に立って頑張りたい」と語った。
「SHOGUN」4冠 北米の映画批評家賞[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 171文字 PDF有 書誌情報]
北米の映画批評家賞「クリティクス・チョイス・アワード」の発表と授賞式が7日(日本時間8日)、米カリフォルニア州で開かれ、米配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が作品賞などテレビ部門で4冠を達成した。
出演した真田広之さん(64)が主演男優賞に選ばれたほか、浅野忠信さん(51)と穂志もえかさん(29)も助演男優賞と助演女優賞をそれぞれ受賞した。
緒方規矩子さん(舞台衣装デザイナー)(死去)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 27ページ 161文字 PDF有 書誌情報]
緒方 規矩子さん(おがた・きくこ=舞台衣装デザイナー)2月7日、心不全のため死去、96歳。後日しのぶ会を開く予定。
現在の京都市立芸術大に在学中から演劇に傾倒。オペラ、演劇、日本舞踊など、さまざまな分野の舞台で活躍し、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんやバレリーナの谷桃子さんの作品なども手がけた。著書に「舞台衣裳のデザイン」。
北極星から落ちた神、小林康夫[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1937文字 PDF有 書誌情報]
1年前の2月、パリに向かう飛行機に乗っていた。ウクライナで戦争がはじまって以来、飛行機はアラスカ沖から北極海へと抜けてグリーンランド上空を通って南下し、イギリス海峡を横断してフランスに近づく。羽田を飛び立ったのは朝だったので、北極海に入る頃は夜、空には北極星を中心にして遠い星がいっぱい瞬いていたに違いない。ならば、機内でぼんやりしているあいだに湧き上がったひとつのアイデア、というより命題だが、それが北極星から落ちてきた、ということにしてしまおうと思った。
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じつは出発の前夜、東京大学の東アジア藝文書院の石井剛教授から、3月末に駒場キャンパスで2日間にわたって開かれるバーグルエン中国センター主催の国際哲学シンポジウム「Gongsheng/Kyosei and Convivialism」(「共生」と共融主義)の最後に一言挨拶をしてくれないか、と頼まれたのだった。講演発表ではなく挨拶、つまり「反歌」である。長年、駒場で「共生」を合言葉に国際的な哲学の交流を実践してきたわたしとしては引き受けないわけにはいかない。しかも、そのように交流した懐かしい友人も何人か、北京はもとより、ハワイからソウルからパリからやって来るというのだから。北極海の上を飛ぶ飛行機のなかで、突然、その依頼を思い出したのだ。だが、いったい何を言ったらいいんだろう?
そうしたら、まるで隕石(いんせき)のように1個の命題が降ってきた。それが、「人類の共生の地平を開くために、フィロソフィア(哲学)は〈神〉を創造しなければならない」だった。われながら少々びっくり。なにしろ、フィロソフィアは、なんらかの〈神〉をもとにして構築される宗教的な「信」に対抗して、理性的な論理によってこの人間世界を解釈し、理解しようとする実践であるからだ。そして、よく知られているように、それはついにニーチェのあの悲鳴のような命題「神は死んだ」に辿(たど)り着いた。それから、すでに1世紀半もの時間が流れている。なんということ、フィロソフィアの名のもとに、その「死んだ神」をまた創造し、復活させるというのか。
クレイジーである。だが、人類の歴史の現在(いま)、このクレイジーに賭けるしかないのではないか。この命題が何を意味するのか、わたしにもはっきりわかっているわけではないが、世界の各国からやって来る哲学者たちに向かって、フィロソフィアとは過去の文献の註釈(ちゅうしゃく)ではなく、それこそ「創造」でなければならないと言うために、このボールを投げてみようと心は定まった。
1カ月後の当日、もちろん多少の説明は加えて、ここで言う〈神〉という言葉は、人類がこれまで創造し受容し伝達してきたいかなる信仰や宗教からも独立したものであり、しかし同時に、ただ単に〈神的なるもの〉という概念や観念というのでもなく、あくまでもこの世界に「存在するもの」としてそれは創造されなければならないのだ、と言ったあとで、「つまり人間の共同体形成の核として要請されるような〈神〉ではなく、地球という小さな星と広大な宇宙空間をつなぐ存在、それはわれわれ人間の言葉で言うなら、やはり〈カミ(神)〉と言うしかないのではないか、これがとりあえずのわたしの考えです」と結んだのだった。
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いかなる論拠も示すことなしの乱暴な命題である。ある意味では、それは、まさにフィロソフィアが始まる以前の古代的な人類文化の基層をもう一度、われわれの世界理解の中に取り戻さなければならないのではないか、という提言であった。世界の哲学者たちを前にしてあえてこれを語るには、やはりそれが北極海でわたしに降りてきたというほとんどシャーマニズム的な、詩的かつ物語的な出来事が起こらなければならなかった。
旧知の友人たちを含めて、参加していた哲学者たちからは特に明確な反応はかえってこなかったが、ただひとり、この国際哲学シンポジウムの主催者であったニコラス・バーグルエンさんからはポジティヴな反応をもらった。シンポジウムの終わりに、フランス語で少し立ち話をしたのだが、そしたら翌日に予定されていた東大の藤井輝夫総長をはじめとする東大側の関係者数名へのお礼の会食に、急遽(きゅうきょ)、わたしも呼んでくれたのだった。
わたしが投げたボールをキャッチしてくれた人がひとりはいたかな? それならば、わたしも、自分の非力は棚に上げて、もう少しでもその方向へフィロソフィアの思考を続けなければならないかな、と自分に言い聞かせる今日この頃である。
こばやし・やすお 1950年東京生まれ。哲学者、東京大学名誉教授。著書に「表象の光学」「君自身のアートへ」、編著書に「知の技法」など。
青い空 小西真奈[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 9文字 書誌情報]
青い空 小西 真奈
一条ゆかり(9) 引っ越し難民 夜中に仕事、大家は認めず 歓楽街のビルに落ち着く(私の履歴書)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1384文字 PDF有 書誌情報]
東京での初めての住まいは御茶ノ水の4畳半、月7500円の下宿。隣は学生運動をしている女子大生。私より狭い3畳間だった。
デビューして3年は、いろいろな作品を乱打しようと思っていた。好きなジャンルに才能があるとは限らない。自分の好みと自分の才能の接点を知りたかった。それをちゃんと把握した上で、7年目くらいで個性を確立しよう。そんな計画を漠然と立てた。
そこで「りぼん」別冊のような雑誌だった「りぼんコミック」で読み切りを何本も描いた。嬉(うれ)しいことに人気は上々で、徐々に忙しくなった。
すると、大家さんから「男を呼んで夜中まで騒いでいるのはねぇ」と苦情がきた。弓月光がアシスタントに来て夜中まで仕事をしていただけだ。男性と騒いでいたのは女子大生の部屋では?
そう説明しても、漫画家の仕事は理解不可能らしく「夜鷹(よたか)みたいに夜働かないで昼働きなさい」。仕方なく新宿・富久町の1Kのビルへ引っ越し。すぐに隣の1DKが空いたのでまた引っ越し。そこも手狭になって、高齢の女性が1人で暮らす木造家屋の2階の2DKを借りた。私のほかに、2人のサラリーマンがやはり2階で暮らしていた。
庭があって池に鯉(こい)がいるような素敵(すてき)な雰囲気が気に入っていたのだが、ここでも大家さんに「夜中に椅子を引く音が耳障りだ」「夜中にトイレや風呂を使う水音もする」などと言われた。
男のアシスタントが来て、女2人と一緒に仕事をしているだけだ。静かにしようと、椅子をそうっと動かし、風呂も夜中には入らないようにしていた。でもある日、台所にベルがついてた。仕事をしてたら突然ベルが鳴った。うるさい時に大家が鳴らすためのベルだった。さすがに限界。
やがて地下1階はホストクラブ、1階が喫茶店、2階に通販会社が入っているビルの3階に引っ越した。音は下にも響くが1、2階は夜はいない。あ~やっと夜に仕事しても怒られない。表はうるさい明治通り、裏は歌舞伎町ホテル街。飲み歩いて朝帰りしたら、地下のホストのお兄さんにお疲れさまって言われた。
弓月光が、夏場のエアコン目当てに私の部屋でゴロゴロしていても、誰も噂話などしない。隣の人の名前も知らない干渉のない、都会暮らしの良さ。やっと私はオアシスを見つけたのだ。
話は戻るがデビューしてすぐのある時、編集長の机の横に「データ」のようなものを見つけた。人気投票だという。「見たいです」「じゃあ、結果がいい時に教えよう」「え? それって変。いい時はそのままやっていればいいんだから、対策を練るために悪い時の方が知りたいです」
一条ゆかりの商品価値はどのくらいか、私が知らないのはおかしいし、人気があれば制約を受けずに描きたいものが描けるはず。私には人気が必要なので、頑張るために教えて欲しいと説得した。
結局、他の作家を含めたアンケート結果をすべて見せてもらうようになった。小学生、中学生など読者の年齢別に、どの作品が人気なのか分かる。何度も見るうち、読者の興味と好む展開が想像できるようになった。とりあえず「恋」と「ファッション」は必須。読者に媚(こ)びる気はないとしても、読者の興味と、自分の興味の接点を見つけることはできるように思えた。
(漫画家)
【図・写真】「りぼん」で初めて単独で表紙を描いた(1970年2月号)=明治大学現代マンガ図書館蔵
やさしい包摂 今野真二(日本語日記)[2025/02/09 日本経済新聞 朝刊 28ページ 836文字 PDF有 書誌情報]
2025年1月20日の「日経新聞」に「ダイバーシティ」についての記事が載せられており、記事内で「DEI」ということばが使われていました。『日経キーワード 2025―2026』(24年、日経HR)の「DE&I」という見出しは「Diversity(ダイバーシティ=多様性)、Equity(エクイティ=公平性)、Inclusion(インクルージョン=包括性)の頭文字を組み合わせた言葉」で「性別、年齢、国籍、価値観、性的指向などの違いを尊重し、受け入れ、個々の状況に応じて能力を最大限発揮できる機会を与えることにより、企業の成長・発展を促そうという考え方を指す」と説明されています。先に掲げた「日経新聞」の記事では「Inclusion」を「包摂性」と訳しています。
さて、漢字の字体や字形のデザインに関して、視覚的に異なっていても、同じ文字コード番号であらわすことを「包摂」といいます。
例えば「JIS X 0213」(2000年制定、12年改正)では、「高」と「〓」とは包摂され、「高」は1―25―66という番号を与えられていますが、「〓」には番号が与えられていません。与えられていないというと、残念な感じになるかもしれませんが、文字情報を交換するにあたって、両字を積極的に区別しなくてもいいだろうというみかたといっていいでしょう。
区別した方がいい時もあれば、そうでない時もあるでしょう。ちがって見えても区別しないことはできます。区別が差別、対立になっていくこともあります。「inclusive(インクルーシブ)」はお互いに個性や特徴を認め合うということですね。
と、ここまで書いてきて、突然、「でる単」と呼ばれていた『試験にでる英単語』(青春出版社)のことを思い出しました。今手元にあるものでは「include」は616番目にあって、形容詞「inclusive」も一緒にあげられています。きっとここまでは覚えたのでしょうね。高校生の頃の懐かしい思い出です。
(日本語学者)
25年02月08日
製造業、増益に転換 AI・インフラ好調 4~12月8%増 車や鉄鋼は苦戦[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1330文字 PDF有 書誌情報]
製造業の業績が復調している。2024年4~12月期の純利益合計は7日時点で前年同期比8%増え、24年4~9月期までの6%減益から増益に転じた。人工知能(AI)関連投資の波及効果が広がっており、素材や電力インフラ、情報システムなどが好調だ。一方、自動車と鉄鋼は競争激化などで苦戦した。
7日までに24年4~12月期決算を発表した製造業331社(親子上場の子会社など除く)を日本経済新聞が集計した。3月期決算の製造業のうち社数で7割、時価総額で8割を占める。増益企業の比率は前年同期比5ポイント増の59%と2年連続で5割を超えた。
AI関連投資の恩恵は広がっている。一つは半導体向け素材だ。味の素は高いシェアを持つ絶縁材料がけん引役となり、4~12月期に最高益となった。旭化成は半導体表面を保護する樹脂が好調で、純利益が68%増えた。住友化学は半導体製造で使う洗浄薬、積水化学工業は基板を固定するテープが伸びた。
膨大なデータを処理するデータセンターの建設が増え、電力インフラ設備の需要も旺盛だ。住友電気工業は光デバイス製品や電力ケーブルが好調だった。三菱重工業は発電プラント用ガスタービンが伸び、25年3月期の純利益予想を引き上げた。小沢寿人最高財務責任者(CFO)は「足元でも着実に受注できている」と話す。
AIを組み込んだソフトウエアを業務効率化に役立てようという企業のニーズも高まっている。NECは企業や行政向けにデジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスが好調で、純利益は2.1倍となった。富士通は顧客のシステム切り替え需要を取り込み、純利益が3.5倍となった。
野村証券の沢田麻希ストラテジストは「市場では中国や欧州の景気後退の影響が懸念されていたが、AI半導体やデータセンター向けを中心に業績が上振れする企業が多く、安心感が広がっている」と指摘する。
円安も利益を押し上げた。昨秋から円安が再び進み、24年4~12月期の平均レートは1ドル=約152円と前年同期から9円程度の円安となった。三菱電機は営業増益額のうち、円安効果が310億円と4割を占めた。TDKも円安効果が約168億円と営業増益額の3割に上った。
一方、自動車と鉄鋼は苦戦が目立つ。マツダは7日、4~12月期の純利益が45%減ったと発表した。米国などで競争が激しくなり販売奨励金が増えた。三菱自動車は東南アジアや米国で採算が悪化し、68%減益となった。通期見通しを引き上げたトヨタ自動車も4~12月期の増益率は4%だ。
鉄鋼は中国による鋼材の過剰生産で市況が悪化したほか、国内外で鋼材需要が減った。日本製鉄は18%減益となった。JFEホールディングスは25年3月期の純利益見通しを下方修正した。
上場企業全体の4~12月期の純利益合計は7日時点で前年同期比11%増となった。製造業の復調に加え、非製造業も好調に推移している。大和証券の坪井裕豪日米株チーフストラテジストは「25年3月期予想を上方修正する企業も多く、株価の下支えになっている」と話す。
25年3月期の純利益見通しは7日時点で前期比4%増だ。市場では13日に決算を発表する日産自動車のリストラ策が注目されている。
能動的サイバー防御、27年始動へ官民連携 法案閣議決定 海外発攻撃、未然に抑止[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 904文字 PDF有 書誌情報]
政府は7日、海外からのサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の導入に向けた関連法案を閣議決定した。今国会で成立させ、2027年までの施行をめざす。日本でも政府機関や企業を狙った攻撃が続く。官民が体制を整える。(関連特集を掲載)
能動的サイバー防御は国が平時から通信を監視する。基幹インフラへの攻撃などの予兆を探り、相手のシステムに侵入して無害化措置を講じる。米欧は導入済みの国が多く、日本の防御の脆弱性が指摘されてきた。
攻撃元にアクセスし無害化するのは国民に重大な危害が発生する恐れがある緊急時だ。電気や金融、鉄道などの15の基幹インフラと、国の機関、地方自治体などが防御対象に想定される。
脅威情報の共有などの官民連携や警察・自衛隊の無害化措置は法案成立から1年半以内に施行する。政府が防御のために通信情報を利用する措置は2年半以内と定めた。
企業は国と緊密な連携が求められる。防御対象となる基幹インフラ事業者はサイバー攻撃の被害を受けた際の政府への報告やIT(情報技術)機器の登録が義務になる。
怠った場合は罰則を科す。政府は企業の負担が大きくならないように、報告方法の簡素化などを検討する。攻撃の穴を塞ぐため、政府はITベンダー(販売業者)にサイバー上の脆弱性への被害防止の対応を要請する。
政府は攻撃の脅威情報を官民で共有する協議会への参加を基幹インフラだけでなく、幅広い業種の企業に呼びかける方針だ。情報共有を密にして対策に生かしてもらう。
無害化はまず警察が当たる。外国勢力による「極めて高度に組織的で計画的な行為」は自衛隊も加わり「通信防護措置」として共同対処する。警察と自衛隊を調整する司令塔組織の発足を急ぐ。
自民、公明両党は少数与党で、法案成立に野党の理解が必要となる。
日本維新の会や国民民主党は能動的サイバー防御の早期導入に前向きな姿勢をみせている。立憲民主党の野田佳彦代表は7日の記者会見で法整備に一定の理解を示した。
通信情報の監視などが憲法の「通信の秘密」に抵触するとの懸念が野党の一部に残る。政府は独立機関の「サイバー通信情報監理委員会」を設置して運用を監督する。
明治安田、米個人保険買収へ 英社への出資含め5000億円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 866文字 PDF有 書誌情報]
明治安田生命保険は、新たに米英で5000億円規模の買収・出資に踏み切る。英金融大手リーガル・アンド・ジェネラルの株式5%を取得したうえで、同社の米生保子会社を買収する。米国では企業の従業員などが入る団体保険に力を入れてきたが、個人保険事業にも足がかりを築く。(関連記事総合5面に)
明治安田生命とリーガル・アンド・ジェネラルが7日発表した。国内の人口減少や少子高齢化で国内市場の縮小が懸念されるなか、明治安田生命は堅調な成長が続く米国市場での収益拡大をめざす。
日本生命保険が米系生保を約1兆2000億円で買収すると決めるなど生保各社は海外での大型M&A(合併・買収)を一段と強めている。
明治安田生命はリーガル・アンド・ジェネラルの株式の5%を市場で買い取る。取得額は約1300億円とみられる。あわせて米子会社で生命保険事業を展開するバナーライフを買収する。買収額は約3500億円で、今回の投資額は計5000億円規模となる見通しだ。関係当局の認可を得て2026年3月までに買収を完了する予定だ。
バナーライフは全米50州で個人定期保険事業を展開する。23年の新契約年換算保険料(その期に獲得した契約から得られる保険料)では米国3位で、個人事業主や富裕層を主な顧客とする。
明治安田生命は16年に米スタンコープを完全子会社化し、米国市場に本格参入した。これまではスタンコープが強みを持つ団体保険事業を中心に展開してきたが、バナーライフの買収で個人保険事業にも営業基盤を広げる。個人保険事業は景気に左右されにくく、企業の従業員が中心だった顧客層も拡大できると判断した。
リーガル・アンド・ジェネラルは1兆ポンド(約190兆円)を超える預かり資産を持ち、業界内で運用力に定評がある。具体的な協業内容は明らかにしていないが、プライベートアセット(未公開資産)の運用でも提携する予定だ。
明治安田生命はスタンコープの買収後、米医療保険大手エレバンス・ヘルスの団体保険事業や米中堅生保のアメリカン・ヘリテージ・ライフなどを傘下に収めてきた。
農相、備蓄米「早期に放出」 入札概要14日にも公表[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 494文字 PDF有 書誌情報]
江藤拓農相は7日の閣議後記者会見で政府が保有する備蓄米を早期に放出する考えを表明した。早ければ14日にも売り渡し数量などの入札に関する実施概要を公表する。コメの円滑な流通を促し、価格の安定につなげたい考えだ。(関連記事総合4面に)
江藤農相は「集荷業者の手元にコメが集まらないのは消費者にも生産者にも良いことではない。入札条件の提示などが終わった後はコメを引き渡す手続きを急ぐ」と説明した。
政府は1月31日に備蓄米について、流通が目詰まりを起こした時にも放出できるよう運用ルールを見直した。1年以内に同じ品質で同じ量のコメを買い戻すことを条件に、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者に放出することを想定する。
石破茂首相は4日の閣僚懇談会で、江藤氏に備蓄米の放出を早期に実行するよう指示していた。コメの流通円滑化を目的とした備蓄米の放出は、実施すれば初めてとなる。
備蓄米は食料危機に備えて一定量のコメを国が保管する制度で、1993年の大凶作を受けて95年に導入した。10年に1度の不作や、不作が2年連続して発生しても対処できる水準として100万トンを目安に備蓄している。
アジア安定へ同盟深化 日米首脳会談、安保や経済軸に議論[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 448文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=黒沼晋】石破茂首相は7日午前(日本時間8日未明)、ワシントンのホワイトハウスでトランプ米大統領と初の首脳会談に臨む。同盟国として安全保障や経済の協力を深め、米国がインド太平洋地域に関与する意義を確認する。中国や北朝鮮への対処の認識をすり合わせる。(関連記事総合3面に)
首相は6日午後(同7日午前)に政府専用機でワシントンに到着した。首脳会談と昼食会でトランプ氏との信頼関係の構築をめざす。その後に2人そろって記者会見する。会談後にまとめる共同声明で「日米関係の黄金時代を築く」と明記する方向だ。
経済が主要議題になる。首相は日本が米国で投資を続けており、雇用を創出していると強調する。
バイデン前大統領が中止命令を出した日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画も話題になる可能性がある。首脳会談前日の6日、トランプ氏はUSスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)と面会した。内容は明らかになっていない。
首相は米国からのエネルギー調達を拡大する方針を伝達する。
2050年に、ガザ地区は一体どうなっているだろうか(春秋)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 1ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
2050年に、ガザ地区は一体どうなっているだろうか。今回の紛争が始まる前の22年、ガザ出身のパレスチナ人作家ら10人あまりが寄稿して「ガザの光」と題する本が編まれた。そのなかに当地の将来像を予想した一章がある。挙げられているのは3つのシナリオだ。
▼最も望ましいとされたのが、パレスチナ人とイスラエル人が同じ国で平和裏に共存する「1国家解決」。次いでパレスチナ人国家とイスラエルが別々に併存するのが「2国家解決」だ。そしてもうひとつが、紛争が続き事態が好転しない展開である。電力も医療も不足したまま。人々はイスラエルの包囲から抜け出せない。
▼そんな当事者の想定範囲さえも飛び越える、破天荒な主張に衝撃を受けた。住民を別の場所に移住させるとするトランプ氏の構想である。再開発でガザはリゾート地のリビエラのようになりうる、とも語った。「不動産王の発想」かもしれないが、何ともやりきれない。元の土地で暮らしたい。それが人々の切望だろうに。
▼石破首相が日米首脳会談に臨み、トップ同士の関係が本格的に幕を開ける。国際法すら足蹴にしかねない大統領である。高いボールに、こちらが翻弄される局面もあろう。それでも言うべきことは伝えていきたい。「ガザは生きることを求めているのだ」。パレスチナの作家はそう綴(つづ)っている。目を背けるわけにいかない。
日産再建策、踏み込み不足 「5000億円以上の損失不可欠」[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1621文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車がホンダとの経営統合協議を打ち切る方針を決め、自力再建にシフトすることになった。販売不振により、日本の乗用車メーカーの中で時価総額は5位にまで落ちた。再生に不可欠なリストラも、遂行には「5000億円以上の損失が必要」との試算もあり、ためらいが見られる。社債の償還期限も迫る。課題を抱え続けたままの仕切り直しとなる。
「ターンアラウンド(再生計画)を1日も早く形にする」。2024年12月末の統合協議の記者会見で、日産の内田誠社長は言い切った。同年11月に世界の生産能力の20%(100万台)縮小と全従業員の7%にあたる9000人の削減を打ち出した。
迫る社債償還
25年1月末に公表した米国のリストラ策は完成車2工場の生産調整にとどめ、ラインの閉鎖は見送った。投資や雇用を求めるトランプ米大統領に配慮したとみられるが、踏み込み不足の感は否めなかった。
日産は主戦場の米国や中国で競争力が低下し、24年4~9月期の自動車事業の純現金収支が4483億円のマイナスに陥った。手元資金は急減し、9月末時点で約1兆4000億円と半年で3割も減った。26年3月期には約5800億円の社債償還も控える。
生産能力の縮小や人員削減に伴う減損損失などのリストラ策に伴う特別損失はどれほど出るのか。SBI証券の遠藤功治氏は「少なくとも5000億円」と見積もる。
減損は期待していた収益が見込めないとして、帳簿上の資産価値を減らす会計処理だ。日産は24年9月時点で、装置や建物だけで3兆4000億円相当の資産を抱える。減損割合は新しい設備ほど大きくなりやすい。
例えば償却年数を考慮し、生産能力を2割削減した場合の減損額は、設備の1割にあたる3400億円と試算する。人員削減にかかる退職金などの費用は1人1000万円相当とすれば、900億円になる。その他の費用を含めると「5000億円以上」とみるアナリストは少なくない。
減損損失は将来の償却費の負担軽減につながるため、業績回復に効果的な側面もある。ただし業績の一時的な悪化は避けられない。
日産の25年3月期の最終損益は大幅な赤字になる可能性がある。会社予想の「未定」に対し、市場予想の平均(QUICKコンセンサス)は2258億円の赤字だ。SBIの遠藤氏は3300億円の赤字とみる。平均値がそれより低いのは、日産の経営陣が今期中の大幅な損失計上にためらいがあるとみられているからとも読み取れる。
一方で構造改革の手を緩めると将来の傷は広がる。英調査会社グローバルデータによると、日産は工場の稼働率が競合に大きく劣る。例えば米国は58%で、ホンダの96%やトヨタ自動車の81%を下回る。価格競争が激しい中国は45%にとどまる。
生産能力が過剰
日産の世界生産の能力は約500万台だ。今期の世界販売の見通しは340万台で、生産能力と実際の販売の乖離(かいり)は大きい。シティグループ証券の吉田有史氏は日産が公言する100万台の縮小について「十分ではない可能性がある」とも指摘する。
日産はリストラ策以外にも難題が山積だ。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は水面下で日産の買収に意欲を示す。アクティビスト(物言う株主)も一定の株を持つ。
電動車やソフトウエアの開発に向けて多額の資金を確保しなければならない。約5800億円の社債は借り換えたとしても、信用力の低下による金利負担の増加が避けられない。ホンダとの協議打ち切りにより、機関投資家や金融機関に対し、再建への道筋を新たに説明することが求められる。
日産の直近のPBR(株価純資産倍率)は0.2倍台。世界の自動車業界で24年の販売台数は9位水準でも、足元の時価総額は1兆円台半ばで20位より下に位置し、ホンダのおよそ5分の1にとどまる。この2年半でスズキやSUBARUにも時価総額で抜かれた。「名門企業」のプライドを捨てて身を切らない限り、新たな道は開けない。
日産再建策、踏み込み不足――日産、13日にもホンダとの協議打ち切り 取締役会で正式決定[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 2ページ 414文字 PDF有 書誌情報]
ホンダと日産自動車の経営統合協議を巡り、日産は13日にも取締役会を開催し、経営統合協議の打ち切りを正式に決める。ホンダも協議を続けるのは難しいと判断しているもようで、来週にも取締役会を開催し対応を決めるとみられる。
日産は5日、経営統合に向けた基本合意書(MOU)を破棄する方針を固めた。6日には日産の内田誠社長がホンダの三部敏宏社長に統合協議を打ち切る方針を伝えた。
日産株は5日、協議の打ち切り方針が報道で明らかになった直後に売買停止となった。その後は日産への経営参画の意欲を示す台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の動きを意識した買いなどが集まって株価が上昇し、7日終値は前週末比4.2%高だった。
台湾の中央通信社は7日、鴻海の劉揚偉・董事長(会長)が関潤・最高戦略責任者(CSO)に日産株の売却可能性について大株主の仏ルノーと話し合うよう指示したと報じた。関氏は日産の副最高執行責任者(COO)などを務め、鴻海に招かれた。
日本酒、世界を酔わす 輸出量10年で9割増 岐阜県、海外PRへ酒蔵と協働(データで読む地域再生)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1452文字 PDF有 書誌情報]
地域の酒蔵が日本酒の輸出に力を入れている。和食ブームなどを背景に人気が高まり、2024年の輸出量は米国や中国向けなどを中心に10年前より9割増えた。歴史や風土を反映する日本酒を広めることは地域文化の発信にもつながり、訪日客にもアピールできる。岐阜県は酒蔵と二人三脚で海外PRを進めて輸出拡大に弾みをつける。(関連記事を地域経済面に)
日本酒の輸出は新型コロナウイルス禍などの影響はあったものの長期的には増加傾向だ。24年の輸出金額は434億円と前の年より6%増えた。国内消費の低迷もあって、23年の出荷量に占める輸出の割合は7%と10年前の約2.5倍になった。すべての酒蔵をカバーできてはいないが、国税庁の調査による23年の都道府県別輸出量は大手が集まる兵庫県が最も多く、京都府、山口県の順だった。
「県庁と酒蔵の信頼関係が大きな強みです」。岐阜県大垣市の三輪酒造の三輪研二社長は話す。「にごり酒」を主力に欧米や東南アジアなど約20カ国・地域に輸出しており、海外向けが15%を占める。
岐阜県は米ニューヨークや香港、欧州各地で日本酒のPRイベントを開いてきた。酒蔵の意見を取り入れ、輸入業者だけでなく採用決定権をもつソムリエも試飲会に招くなど取引につながりやすくする工夫を重ねる。日英仏中の4カ国語で県内45蔵を紹介するカタログも作った。同県の輸出量は5年前より8割増え、23年は全国6位だった。
三輪社長は「海外の顧客とのつながりをさらに深めたい」として、訪日客の取り込みもにらんで酒蔵見学ツアーの事業化も検討する。県の担当者は「岐阜の豊かな自然を象徴する日本酒を入り口に、足を運んでもらうきっかけにもしていきたい」と話す。
山口県を引っ張るのは「獺祭」のブランドで知られる旭酒造(岩国市)だ。00年前後から輸出に乗り出し、23年には米ニューヨーク州に酒蔵も開いた。23年9月期の175億円の売上高のうち68億円を輸出が占めており、酒蔵としては日本一という。
桜井一宏社長は「日本勢同士でシェア争いをするのではなく、海外での日本酒市場そのものを大きくしたい」と強調する。6月には社名を「獺祭」に変更し、ブランド力に磨きをかけて海外でのさらなる販売拡大を目指す。
宮城県は欧州市場に狙いを定め、県内の酒蔵と「MIYAGI STYLE」と題した販促を21年度から展開する。従来はアジアを主力市場に想定していたが、「ブランド力向上には欧州で認められる必要がある」(県国際ビジネス推進室)と判断した。
欧州でソムリエ向けの試飲会などを開いており、イタリアでは取引のある飲食店が約75店まで広がり、スペインでの展開も計画する。出荷を担う山形県酒類卸(山形県寒河江市)によると「和食だけでなくチーズと合わせるなど現地料理のレストランにも採用が広がっている」という。
24年末には日本の「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。同じく無形文化遺産となっている和食の広がりもあって、これまで関心が薄かった酒蔵が輸出に目を向ける機会も増えそうだ。
東京農業大学の徳岡昌文教授は「多様な酒蔵があることが日本酒の魅力の1つだが、規模が小さいと継続的に輸出する余力が乏しいのも事実」と指摘。「ITの進化などで小さい蔵でも言語や距離の壁は低くなっている。酒蔵が自らの酒のストーリーを現地で伝えられるように、情報発信などの支援を一段と強化する必要がある」と話している。
(藤井太郎、古宇田光敏)
遅すぎたSBI新生銀の公的資金完済(社説)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 2ページ 935文字 PDF有 書誌情報]
SBI新生銀行が3300億円の公的資金を2025年度中にも完済する方針を決めた。前身の旧日本長期信用銀行が1998年に一時国有化されてから四半世紀が過ぎ、遅ればせながら完済にたどり着く。国有化後も長きにわたって経営の迷走を招いた反省を金融行政の糧にすべきだ。
預金保険機構の金融危機管理審査委員会(佐々波委員会)が98年に決めた主要21行向けの約1兆8千億円など、90年代後半からの金融危機で国は総額10兆円を超す公的資金を注入した。SBI新生銀は当時注入された公的資金を抱える最後の1行であり、その完済は歴史的な節目となる。
SBI新生銀は3300億円抱える公的資金のうち、まず1000億円を25年3月末までに返す。残る2300億円を25年度中にも完済する計画を6月末までに固め、国と合意したい考えだ。
同行の親会社であるSBIホールディングスは21年に新生銀行(当時)にTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、その2年後に上場廃止にした。国が持つ普通株を優先株に転換し、優先配当を払う形で公的資金の返済を進める。
公的資金完済の暁には再上場を検討するという。上場廃止からわずか2年ほどで再上場する異例のケースになる可能性がある。
株価を上げて公的資金を返す本筋を避けた今回のやり方には「奇策」との批判もつきまとう。それでもなお、新生銀の公的資金返済が行き詰まっていた状況を打破した点は評価すべきだ。
反省すべきは公的資金の返済が行き詰まるに至った経緯だろう。旧長銀は一時国有化後、米投資ファンドの傘下で新生銀行として再上場を果たした。だが、個人向けビジネスやノンバンクに依存した成長は長続きせず、ガバナンスの不安もたびたび指摘された。経営が迷走を重ねた結果、国が大株主という異常事態が長引いた。
SBI新生銀は公的資金の完済後も、国の支援で立ち直った事実を忘れてはならない。価値ある商品・サービスを提供し、社会に貢献する姿勢が問われる。
銀行は公共インフラを担う存在であり、経営危機に際して公的資金を使う意義はある。ただ、国の経営への関与は最小限にとどめるべきだ。今も公的資金を抱える地方銀行は複数あるが、旧長銀の轍(てつ)を踏まぬよう、金融庁に細心の注意を求めたい。
ホール不足解消は民の力で(社説)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 2ページ 789文字 PDF有 書誌情報]
音楽公演や演劇に使うホールの不足が深刻さを増している。改修や廃止で施設が減ったところへ、新型コロナウイルスによる需要減からの回復が重なったためだ。文化活動や観光に与える影響は大きい。企業など民間の力をうまく生かし、町のにぎわいづくりや訪日客の誘致につなげたい。
ぴあ総研の推計では、コンサートなどライブ型エンターテインメントの市場規模は2024年に7100億円となり過去最高を更新した。30年には7600億円に達すると試算する。主に東京圏で大規模イベントが増え単価も上昇したことが成長をけん引した。
一方で新進の歌手や伝統芸能、演劇などに適した収容数2000人程度の中規模施設が不足している。この規模の施設の過半は高度成長期やバブル期に自治体や年金基金などが建てたものだが、老朽化し改修や維持のコストが負担となっている。解決法のひとつは民間の力の活用にある。
名古屋市に3月「コムテックポートベイス」という音楽ホールが開業する。東邦ガスの再開発地区に音楽企画会社、テレビ局、芸能事務所のアミューズやソニー・ミュージックエンタテインメントなどの出資で建設し自動車関連企業が命名権を契約した。市内で同規模のホールが相次ぎ閉鎖したため民間で新施設をつくったという。
東京都豊島区では区役所跡や公会堂を官民の協力で再開発した。複数のホールを備え、隣接する漫画・アニメの大型専門店やイベント広場との相乗効果も手伝い広域から若者を集めている。
米国ではホール運営と興行の主催を同じ会社が手がけたり、都市再開発に組み込み飲食店や物販と連動させたりして、文化施設の経営をビジネスとして成立させている例が珍しくない。スポーツイベントの開催を最初から織り込んだ施設づくりも考えられる。
資金やアイデア、人材を外部から取り入れ、使われ方の幅が広がれば地域の魅力は増す。住民にとってもプラスとなろう。
米政府リストラ数万人 マスク氏率いる効率化省 行政機能混乱の恐れ 強い権限、警戒広がる[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 3ページ 2160文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】起業家のイーロン・マスク氏率いる米政府効率化省(DOGE、きょうのことば)が本格的に動き出した。歳出抑制のため政府職員の大規模な削減を目指しており、打ち出した早期退職には報道ベースで数万人が応募した。海外支援を担う米国際開発局(USAID)の閉鎖も表明した。米国内では強い権限に警戒が広がっている。
トランプ米大統領は1月20日の就任初日の大統領令で「連邦政府の効率化と生産性向上」を目的にDOGEを新設した。ホワイトハウス内の機関と位置づけ、マスク氏を責任者に任命した。
新政権は初日から連邦政府職員の新規採用を停止し、テレワークを禁止すると表明。そのうえで早期退職を募った。米NBCテレビは6日、6万人が応募したと報じた。約200万人いる全職員の3%程度に相当する。
米人事管理局は早期退職を受諾すれば、9月末まで給与支払いや福利厚生を保障すると説明する。政府が予算措置なく給与支払いを約束していることについて疑問視する声があり、一部で訴訟が起こされた。
DOGEがこれらの動きに、どれほど関与したかは分かっていない。ただ退職か新政権への服従を迫る職員向けのメールの表題は「分岐点」で、2022年にマスク氏が旧ツイッター(現X)を買収した際、従業員に送ったものと同じだった。
DOGEの活動が表面化したのは、米財務省の支払いシステムへのアクセスを巡る騒動だ。
DOGEは連邦政府によるほぼ全ての支払いを処理する財務省の決済システムへのアクセスを求めた。米メディアによると、アクセスを拒否した財務省の高官が1月31日に辞任し、DOGEは同日夜までにアクセス権を獲得した。
報道を受け、民主党の上院議員は「政治的な意図から(システムに)干渉すれば、国家と経済に多大なる損害を与えかねない」と懸念を示した。DOGE側はアクセス権は「読み取り専用」だと弁明した。
だが、米CNNは6日、DOGEが1月24日に財務省の官僚トップである財務長官代理に対して、USAIDへの支払いを即時停止するよう要求していたと報じた。
システムには政府職員の住所や社会保障番号などが登録されており、アクセス権があれば個人情報を閲覧できる。
政府職員の労働組合などは3日、DOGEのアクセス権への付与はプライバシー法に違反すると裁判所に提訴した。ロイター通信によると、財務省は5日、訴訟中はDOGEによるアクセスを制限することで原告側と合意した。
DOGEが特に標的としているのが、23会計年度に約400億ドル(約6兆円)の予算を運用したUSAIDだ。米メディアによると、DOGEの職員は1日、USAIDを訪れ全ての部屋へのアクセスを要求した。ロビーは塞がれ、立ち入りが禁止された。
マスク氏は3日、一方的にUSAIDの閉鎖を宣言した。米紙ニューヨーク・タイムズは6日、トランプ政権は1万人以上いるUSAIDの職員を約290人に削減する計画と報じた。
USAIDは世界各国への人道支援や開発援助を担当する。米国務省は1月末、同省とUSAIDなどを通じて資金提供する対外援助プログラムを原則凍結すると発表した。ロイターによると、ミャンマーから逃れてきた人を受け入れるタイの難民キャンプで診療所が閉鎖を命じられるなど、既に影響が出ている。
DOGEは動きを広げている。実動部隊は「連邦政府の技術とソフトウエアの近代化」を目的とし、各政府機関に配置される。リーダーとエンジニア、人事担当者、弁護士の計4人が基本形で、20代のメンバーが多いとされる。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの5日の報道によると、公的医療保険を所管するメディケア・メディケイド・サービスセンターでも、DOGEの職員がシステムにアクセスしている。
米紙ワシントン・ポストは6日、DOGEが米教育省の機密データをAI(人工知能)ソフトウエアに入力し、同省のプログラムや支出を調査しているとも伝えた。
連邦政府の職員数は徐々に増加傾向にあるが、歴史的にみれば多くない。米郵政公社(USPS)を除く職員数はここ数年220万~240万人程度で、1990年とほぼ同水準だ。
急激な人員削減は米国内で行政サービスの混乱を招く恐れがある。米国で事業を展開する日系企業の各種手続きにも影響が及びかねない。
DOGEを巡る騒動の背景には、社会福祉を重視して積極財政策をとり「大きな政府」を目指す民主党と、減税と歳出削減によって「小さな政府」を志向する共和党の対立がある。
共和党政権下のDOGEの荒々しい手法には、民主党を支持する官僚の排除など政治的な思惑がにじむ。米国の歳出は少子高齢化を背景にした社会保障費や利払い費など削れない支出が増加分の多くを占めるため、DOGEの取り組みが歳出削減にどれほど効果があるのかは見通せない。
米メディアは、マスク氏がDOGEを通じて米スペースXなど自身の事業に有利な規制緩和を進めるリスクが拭えないと批判する。
トランプ氏は3日に記者に問われ「問題があれば近づけさせない」としつつ、「彼はとても良いアイデアを持っている」と擁護した。
【図・写真】マスク氏(左)率いるDOGEは、海外支援を担う米国際開発局の閉鎖も表明した=ロイター
円上昇、米関税の逃避先に 4日で4円、独歩高鮮明[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1243文字 PDF有 書誌情報]
外国為替市場で円が幅広い通貨に対し上昇している。米国による関税引き上げの影響が相対的に少ない国として日本が資金の逃避先になっているためだ。日銀による追加利上げ観測も強まり、7日までの4日間で4円近い円高進行となった。
「7日の米雇用統計や、日本時間8日の日米首脳会談など重要イベントを控え、ドル買いの持ち高を減らす動きが広がった」(オーストラリア・ニュージーランド銀行の町田広之ディレクター)
7日の外国為替市場で対ドルの円相場は一時、1ドル=150円台後半をつけ、2024年12月中旬以来およそ2カ月ぶりの円高・ドル安水準となった。4日以降は1日1円近いペースで円高が進んでいる。
円は幅広い通貨に対して買われている。対豪ドルでは約5カ月ぶり、対ユーロでは約2カ月ぶりの高値圏。円の実力を統合評価する名目実効為替レート「日経通貨インデックス(2020年=100)」の騰落率(6日時点)をみると円はG10通貨と呼ばれる主要通貨で最も上昇率が大きい。
背景には日本が現時点で関税リスクが相対的に小さい国とみなされていることがある。トランプ第1次政権時に日本は鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税を課せられたものの、規模は他国に比べて小さかった。
SMBC信託銀行の二宮圭子シニアFXマーケットアナリストは「関税引き上げの対象としてまだ名指しされていない日本の円に逃避する流れが強まった」と分析する。
今週は円買い材料が次々に重なった。まず、政府サイドから日銀の追加利上げの環境を整える発言が相次いだ。加藤勝信財務相が6日の衆院予算委員会で「現状物価が上がっているという意味ではインフレだ」と発言。5日には赤沢亮正経済財政・再生相が「足元はインフレの状態という認識で、(日銀の)植田和男総裁の認識と齟齬(そご)はない」と語った。
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子シニアアナリストは「政府側からインフレを意識する発言が相次いだことで、日銀の利上げ継続は既定路線とみる市場参加者が増えた」と分析する。
日銀の追加利上げ観測は7日の国内債券市場にも及んだ。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは、1.3%に上昇(債券価格は下落)。11年4月以来の高い水準だ。
米長期金利の低下も円買いを後押しした。米財務省が5日発表した国債発行計画で発行規模を据え置く方針を示したことで、国債増発に対する警戒が和らいだ。長期金利の指標である10年債利回りはアジア時間には前週末比0.1%低い4.4%台で推移した。日米金利差縮小により円が買われやすくなっている。
もっとも、円上昇の持続性には懐疑的な見方も残っている。日銀の利上げ観測が高まったとはいえ、利上げペースは半年に1回程度との予想が優勢だ。日米の金利差が急激に縮小するシナリオは描きにくい。外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は「足元の円高はこれまでのドル買いの巻き戻しの側面が強く、円の一段高は見込みにくい」と話している。
米雇用14.3万人増 1月、失業率は4.0%に低下[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 3ページ 931文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米労働省が7日公表した1月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から14万3000人増えた。17万人程度だった市場予想をやや下回ったが、失業率は低下した。不法移民の強制送還などトランプ新政権の政策が今後の波乱要因となる。
就業者の伸びは2024年11月が21万2000人から26万1000人に、12月は25万6000人から30万7000人に上方修正された。直近3カ月間は月平均で伸びが23万人を超えており、底堅く推移している。
失業率は4.0%だった。前月から横ばいの4.1%と予想されていた。失業率は23年春からおおむね上昇傾向だったが、24年後半から横ばい圏で推移している。
平均時給は前月比0.5%上昇した。伸びは0.3%の予想を大きく上回った。前年同月比では4.1%上昇した。直後の金融市場は大きな反応を示さなかった。
新型コロナウイルス禍後の米経済は深刻な人手不足に陥った。求人検索サイトの米インディードが集計する求人件数は20年2月から2年間あまりで1.6倍に急増。25年1月は1.1倍程度まで落ち着き、減少ペースもやや緩やかになってきた。
採用に苦労した企業は足元でも一時解雇を手控えている。このため失業者は目立って増えていない。ただ企業は新規の採用には慎重になりつつある。職探しは難しくなっており、失業の平均期間はこの半年で21週から24週程度まで長くなった。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は1月29日の記者会見で新規採用を示す入職率の低下が懸念事項だと説明した。離職したり解雇されたりする人が少ないため雇用の伸びは差し引きで堅調にみえても、その裏側で職探しをする人の受け皿は小さくなっている可能性がある。
波乱要因はトランプ政権の動きだ。1月下旬からは軍用機を使った不法移民の強制送還が始まった。移民の流入はバイデン政権下での国境管理の強化策などですでに減少傾向にある。働き手の急減につながれば人手不足が強まる恐れもある。
雇用の勢いが想定以上に弱まれば、FRBには利下げ圧力がかかる。トランプ氏の政策には関税の引き上げなど物価上昇圧力を高めるものも目立つ。FRBは難しい判断を迫られることになる。
米政府効率化省(DOGE) 歳出削減に助言(きょうのことば)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 3ページ 427文字 PDF有 書誌情報]
▽…歳出削減や省庁再編、規制の撤廃などについて米連邦政府機関に助言する組織。英語名「Department of Government Efficiency」の頭文字をとって「DOGE(ドージ)」と呼ばれる。名称はトップを務める起業家のイーロン・マスク氏の発案で、同氏が好む暗号資産(仮想通貨)「Dogecoin(ドージコイン)」にちなんだ。
▽…「省」がつくものの、国務省や国防総省など既存の省と同格の組織ではない。トランプ大統領が1月20日に署名した大統領令でホワイトハウス内に設置したが、役割や立場には曖昧さが残る。時限組織であり、トランプ氏は建国250年となる2026年7月4日までに解散する方針を示す。
▽…マスク氏は「特別政府職員」という肩書を得た。この職位は勤務が年間130日以下の人に適用され、正式な職員よりセキュリティーチェックや保有資産などの開示義務が緩い。同氏は政府支出や規制のあり方にかねて不満を持っており「無駄が多い」と指摘している。
首相訪米 1泊3日の強行軍、滞在は24時間 国会日程に配慮 首脳間の信頼構築優先、「予定外」の共同会見実現[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1567文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相の初めての訪米は国会日程に配慮し1泊3日の強行軍となった。7日(日本時間8日未明)にトランプ米大統領との初の首脳会談に臨む。まずは首脳間で信頼関係を構築し、中国を念頭に日米同盟の価値を再確認することに主眼を置く。(1面参照)
首相は現地時間の6日午後10時過ぎ、自身のX(旧ツイッター)に秘書官らとの写真を添え「明日の打ち合わせ」と投稿した。政府専用機で13時間ほど移動した後もワシントンで勉強会を開いた。ホワイトハウス近くの迎賓館「ブレアハウス」に宿泊した。
トランプ氏側の意向を踏まえ、首脳会談後に共同で記者会見する段取りを描く。
当初は会談後に首相が単独で記者会見し、成果を発表する計画だった。トランプ氏が入ると予期せぬ発言で火種を生みかねないとの懸念が日米両政府の実務者双方にあった。
首相周辺は「自民党総裁選に4回も負けながら5回目の挑戦で首相の座に就いた石破氏にトランプ氏が関心を持ったようだ」と明かす。
トランプ氏は2020年大統領選で敗北し、4年間の空白を挟んで返り咲いた。米大統領が現職時に敗れながら再登板するのはクリーブランド氏以来、132年ぶり2人目だ。
米大統領経験者として初めて起訴されるなど劣勢に立たされながら復権したトランプ氏が、総裁選に5回挑んだ首相に親近感を抱いたとの見方が出ている。
首相はトランプ氏との個人的な信頼関係づくりに意欲を示す。「意外と他人の意見をよく聞くと聞いている。ひょっとしたらケミストリー(相性)が合うかもしれない」。3日の衆院予算委員会で口にした。
対日関税、防衛費増額、対中国抑止が話題になったらどう切り返すか――。首相の発言からは、これまで公式・非公式を含む勉強会で「トランプ対策」を重ねてきた自負がにじむ。勉強会はのべ6時間を超えた。
トランプ氏と面会した経験がある自民党の麻生太郎最高顧問やソフトバンクグループの孫正義会長兼社長からは「結論から先に」などと助言を受けた。訪米前の5日には国会内の岸田文雄前首相の事務所に出向いた。
岸田氏は外相としてトランプ氏と安倍晋三元首相の交渉に立ち会った経緯がある。首相は6日に党本部で副総裁を務める菅義偉元首相とも会い、意見交換した。
拭いきれない不安もある。トランプ氏は4日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。1月20日に大統領に就いた後、初めて対面した首脳だった。
そろい踏みした記者会見で、トランプ氏がパレスチナ自治区ガザを再建するために「米国が長期的に所有する」と表明した。中東の安定に向けた議論が一段と混乱しかねない発言だ。法的根拠は不明で、記者会見は紛糾した。
「首相との会談や記者会見でも想定外の発言が出ないか」。日本政府関係者は神経をとがらせる。防衛費のさらなる上積みや関税の引き上げ要求など、日本側として突っ込んだ議論を避けたいテーマも少なくない。
米政府関係者は「米国がインド太平洋地域への関与を深める重要性をトランプ氏にすり込む好機になる」と話す。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のニコラス・セーチェーニ上級研究員は「日米同盟がなぜ重要で、日本がどう貢献できるかを説明し『信頼できるパートナーだ』とのメッセージを示す必要がある」と語る。米中の対話が本格化する前に日本が直面する課題を説明する機会になると唱える。
今回の首相の訪米はワシントンのみで滞在は24時間ほど。佳子夫人も同行せず、実務的な訪問の意味合いが強い。
年度内の成立をめざす25年度予算案は帰国後、与野党の修正協議が本格化する。自民党幹部は「週明けの国会での動きを見据えると米国での活動は最小限にならざるを得ない」と話す。
(ワシントン=黒沼晋、坂口幸裕)
【図・写真】ワシントン郊外に到着した首相(6日)=共同
「市販品類似薬 保険外に」、維新、社保改革で具体案 自公に提案、予算賛成の条件[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1061文字 PDF有 書誌情報]
自民、公明、日本維新の会の3党の政調会長は7日、国会内で会談した。維新は社会保険料を引き下げる改革案を示した。市販薬と効果やリスクが似る「OTC類似薬」を公的医療保険の適用外にすることなどを掲げた。
維新は教育無償化と並んで社会保険料の負担軽減を2025年度予算案への賛成条件に位置づける。社会保険料に関する106万、130万円の「年収の壁」の対策と合わせて2025年度から改革策を実施するよう求めた。自公は返答を留保した。
維新は改革により医療費を年間4兆円削減できると主張する。青柳仁士政調会長は会談後、記者団に社会保険料の負担が1人あたり年間6万円減らせると説明した。
湿布や風邪薬といったOTC類似薬を巡っては処方箋をもらい薬局で購入すると自己負担率は1~3割で、残りは公的保険でまかなうことになる。自己負担にすれば公的保険の支出をその分削減できる。
維新はOTC類似薬を全額自己負担の医薬品にした場合、医療費が3450億円ほど減ると試算する。
改革策として医療費の窓口負担や高額療養費の自己負担限度額を定める所得区分の再検討も求めた。
医療費の窓口負担割合について収入だけでなく、株式や預貯金など保有する金融資産を考慮する仕組みの導入も提起する。マイナンバーを活用して世帯ごとの金融資産を把握し、資産が多い高齢者により負担してもらう案を唱える。
電子カルテと個人の健康情報を統合する「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)」の普及も挙げた。
改革策とは別に社会保険料を巡る年収の壁に対処することも求めた。現在は51人以上の企業に勤めるパートなら年収が106万円に達すると、社会保険に加入する義務が生じる。年収130万円以上になると企業規模に関係なく加入しなければならない。
労働時間を調整して年収が壁を越えないようにする人が多く、人手不足に拍車をかけているとの指摘がある。維新は具体策は示さず、自公に何らかの措置をとるよう要請した。
教育無償化に関しても与党側と水面下の協議を続ける。
自民党の小野寺五典政調会長と維新の前原誠司共同代表は7日、都内で会談した。小野寺氏は5日に国の支援対象外の年収目安910万円以上の世帯も含め、公立、私立問わずに年11万8800円を上限に給付する案を提示しており、協議を続けた。
維新は25年度から所得制限のない高校授業料の支援、26年度から0~2歳の幼児教育・保育料と小中学校の給食費を無償にするよう求める。政府の「国際卓越研究大学」を10校ほどに増やすことも提起している。
保険料上げ 段階的に、高所得者の厚生年金 27年9月から[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 479文字 PDF有 書誌情報]
厚生労働省は7日、高所得者の厚生年金保険料の引き上げを2027年9月から段階的に実施する方針を自民、公明両党に示した。従来は27年9月に上げる方針だった。現役世代の負担が増えることへの慎重論を受け、時間をかけることにした。
保険料の引き上げは賞与を除く年収798万円以上の会社員らが対象だ。健康保険の月収データで見ると上位約5%にあたる。厚労省は27年9月に保険料の算出基準となる「標準報酬月額」の上限を現在の65万円から75万円に上げる方針だった。見直し案では68万円、71万円、75万円と3段階で上げることを検討する。時期は調整する。
75万円に上がると本人の保険料負担は最大で月9000円ほど増える一方で、20年納めると年金が月1万円ほど増える。
7日に開いた自民党の会合では年金制度改革案を議論した。焦点となっている基礎年金(国民年金)の受給水準底上げについては異論が出た。「月々いくら増えるなど具体的な金額の提示が必要だ」という声があった。「与野党で議論をまとめてから法案を提出すべきだ」との指摘もあった。厚生労働部会に舞台を移して議論を続ける。
「123万円から上積み」提起、公明、「年収の壁」で 最低生活費を根拠[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 288文字 PDF有 書誌情報]
公明党は7日、所得税納付が必要になる「103万円の壁」引き上げを巡り、政府・与党案の123万円からの上積みを自民党に提起した。国が定める最低生活費や食料品の物価上昇率などを根拠にする複数案を示した。自民党は財源を整理する必要性を指摘した。
自公両党の税制調査会長が同日、非課税枠103万円を178万円に拡大するよう求める国民民主党との交渉に向けた対応を話し合った。国民民主の178万円案は最低賃金の伸び率を理由にしている。
公明党の赤羽一嘉税調会長は会談後、「頭の体操ということで話をした」と説明した。自公国3党の幹事長が6日に会談し、合意をめざすと確認したと明らかにした。
税制改正修正案提出へ 立民が来週[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党による2025年度税制改正関連法案の修正案の骨子がわかった。ガソリン税の旧暫定税率の25年4月からの撤廃を盛り込んだ。防衛財源確保のための法人税とたばこ税の増税の中止も柱のひとつにした。
政府の税制改正案の衆院審議に合わせ、来週にも国会提出する。
旧暫定税率は24年12月に自民、公明、国民民主3党の幹事長が廃止で合意した。実施時期は検討課題としていた。
所得税累進強化 年金改革財源に 立民・長妻氏[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 173文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党の長妻昭代表代行は7日収録のBSテレ東「NIKKEI日曜サロン」で、2025年の年金制度改革について語った。「基礎年金(国民年金)が3割下がるのに歯止めをかけていくのが最大のテーマだ」と強調した。所得税の累進性強化による財源確保を提起した。
長妻氏は特に就職氷河期世代は基礎年金が減ると多くの人が生活保護の受給が必要になると指摘した。
参考人招致を再度出席拒否 旧安倍派の会計責任者[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
政治資金問題を巡り衆院予算委員会が参考人招致した自民党旧安倍派の松本淳一郎元会計責任者は7日、出席しない意向を示した。松本氏は3日に出席しない意向を示し、衆院予算委の理事会が非公開の秘密会などを提示して再度出席を求めていた。
自民党は改めて松本氏に出席を促す方針だ。野党は招致に応じなければ証人喚問も視野に入れる姿勢をみせる。
予算の修正項目「審議通じ絞る」 立民・野田代表[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 118文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党の野田佳彦代表は7日の記者会見で、2025年度予算案について修正を要求する項目を絞り込む考えを示した。
「国会審議や政府とのやりとりを通じて絞り込みをしていかなければいけない」と語った。10日の週のうちに取りまとめる方針だ。
村上総務相が資産訂正 22年公開分、土地の面積(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
自民党の村上誠一郎総務相(衆院比例四国)は7日、国会議員資産公開法に基づき2022年4月に公開した資産報告書の訂正を衆院事務局に届けた。愛媛県今治市に所有する土地の面積を286・61平方メートルから266・61平方メートルに改めた。事務所は「事務的なミス」と説明している。
不記載「事務局の指示」 自民・堀井氏、参院政倫審で(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
参院政治倫理審査会は7日、自民党派閥の政治資金パーティー収入について政治資金収支報告書への不記載があった旧安倍派の羽生田俊、堀井巌両氏を審査した。堀井氏は「事務局から収支報告書へ記載しないよう(秘書が)指示を受け、指示通りに対応した」と語った。
北方領土解決されず遺憾 首相、返還要求大会で(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は7日、「北方領土の日」に合わせて都内で開いた「北方領土返還要求全国大会」にビデオメッセージを寄せた。「戦後80年の今もなお領土問題が解決されず、日本とロシアとの間に平和条約が締結されていないのは遺憾だ」と述べた。
浅尾環境相が資産訂正 土地価格10分の1に(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
浅尾慶一郎環境相は7日、2024年の就任に際し公開した閣僚資産報告を訂正した。東京都世田谷区の土地価格を2億1138万円としていたが、2114万円の誤りだった。事務所は「秘書が数字を転記する際に間違えた」と説明している。
中国、森山氏に祝意 日中議連会長就任で(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生】中国外務省は7日、日本の日中友好議員連盟の会長に自民党の森山裕幹事長が就任したことに祝意を表明した。林剣副報道局長が記者会見で「中日友好へ努力を続けるよう期待する」と語った。
戦後80年談話は「核廃絶」 公明・斉藤代表(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 92文字 PDF有 書誌情報]
公明党の斉藤鉄夫代表は7日の記者会見で、戦後80年の首相談話を巡る自身の発言について意図を説明した。「被爆80年であるので、核廃絶に向けた80年談話という趣旨で申し上げた」と話した。
自民人事局長に江島氏 政治資金280万円不記載(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
自民党は7日の総務会で、人事局長に江島潔氏を充てることを了承した。旧安倍派に所属し、派閥パーティー券販売をめぐり政治資金収支報告書に280万円の不記載があった。
れいわ、北海道に新人 参院選(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 64文字 PDF有 書誌情報]
れいわ新選組は7日、夏の参院選の北海道選挙区(改選数3)に新人で元旭川市議の野村パターソン和孝氏(40)を擁立すると発表した。
2月6日(首相官邸)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
(現地時間)
〈6日〉
午後 政府専用機で米ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地。宿泊先の大統領迎賓館ブレアハウス。
SNS偽情報 立民が対策議論 公選法改正を検討[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党は7日、政治改革推進本部(本部長・大串博志代表代行)の総会で、公職選挙法の改正を検討するワーキングチーム(WT)の設置を決めた。2024年11月の兵庫県知事選で真偽不明の情報が拡散した経緯を受け、選挙期間中の交流サイト(SNS)対策などを議論する。
<数表>日経ナウキャスト日次物価指数[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 4ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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少数与党下の財政悪化を懸念 IMF対日審査 103万円の壁上げ「財源確保を」[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1385文字 PDF有 書誌情報]
国際通貨基金(IMF)は7日、日本の政権与党が衆院で過半数をもたない少数与党下での財政悪化に懸念を表明した。与野党間で所得税の非課税枠を広げる「103万円の壁」引き上げなどが議論され、「財政赤字が拡大する大きなリスクがある」と指摘した。財政余力は乏しく、成長底上げへの改革を促した。
年に1度の対日経済審査を終え、声明を公表した。少数与党下での財政悪化は野党の国民民主党が求める103万円の壁の大幅引き上げや、日本維新の会が訴える高校教育の無償化が念頭にある。
103万円の壁に関して「検討されている所得税の控除の額についての改革は、追加歳入の確保もしくは他分野の歳出削減によって賄われなければならない」と強調し、財源確保を求めた。
7日に都内で記者会見したIMFのギータ・ゴピナート筆頭副専務理事は「国会での議論が財政再建の開始につながることを望む」と述べた。
IMFは利払い費を含む日本の一般政府の財政収支が2025年に国内総生産(GDP)比で2.6%の赤字と、前年から0.1ポイント悪化すると予測している。野党の要求を受け入れれば、一段と赤字幅が拡大するとして財政健全化への配慮を要請した。
日銀は1月に追加利上げしたものの、国債など債務の実効金利は成長率を下回る見通しだ。債務残高のGDP比は短期では改善するものの、利払い費の増加や高齢化に伴う社会保障費の歳出増で、30年までに上昇に転じると見込む。
大規模災害の発生に備えた財政余力の確保に向けて「具体的で信頼性のある歳出・歳入措置を組み立てる」よう日本政府に要求した。ガソリンや電気・都市ガスの価格を抑える補助金の廃止や金融所得課税の強化、消費税率の引き上げなどを具体策にあげた。
石破茂首相は24年の衆院選の期間中に経済対策を巡って、前年を上回る規模にすると打ち上げた。IMFは「繰り返し編成される補正予算は予算の透明性を損なう」と批判した。半導体産業の振興などにあてる複数年の歳出計画は、補正予算でなく「通常の予算に組み込まれるべきだ」とも明記した。
日本経済の供給力と需要の差を表す需給ギャップは24年に0.1%、25年に0.2%のプラスになるとして、需要不足が「解消された」との見解を示した。新型コロナウイルスの大流行以降、与党は需要不足を理由に巨額の補正予算を求めてきた経緯がある。
インフレ率は日銀が物価安定目標とする2.0%以上で26年まで推移するとして「金融緩和は引き続き徐々に縮小されるべきだ」と訴えた。日銀が段階的な利上げを続ければ、27年末までに景気を熱しも冷ましもしない中立金利に達するとみる。
日銀に対しては「データに基づいた柔軟なアプローチと、市場の期待を安定させるための明確なコミュニケーションを維持する」よう注文した。24年7月に利上げを決めた際はサプライズと受け止められ、市場が混乱したことが念頭にあるとみられる。
成長底上げに向けては、高齢者や女性の労働参加を促す制度改革を提起した。一定以上の給与収入があると年金額を減らす「在職老齢年金」が「労働時間を少なく抑える誘因となっている可能性がある」として見直しを求めた。柔軟な勤務形態や保育施設の拡充も、子をもつ母親の労働参加を後押しするとした。
【図・写真】記者会見したIMFのゴピナート筆頭副専務理事(中)(7日、都内)
消費、食料高が重荷 エンゲル係数43年ぶり高水準 実質賃金が先行き左右[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 849文字 PDF有 書誌情報]
食料価格の高騰が個人消費の重荷になっている。総務省の家計調査によると、2024年の消費支出は実質で前年比1.1%減少した。消費支出に占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は28.3%と1981年以来43年ぶりの高水準となった。24年12月単体は実質2.7%増となり、消費に回復傾向がみられる。
24年の2人以上世帯の消費支出は1世帯当たり30万243円だった。食料などの「基礎的支出」と娯楽などの「選択的支出」に分けると、基礎的支出は4年連続減った。食料が実質0.4%減少と5年連続で減った。選択的支出は前年比0.4%増と2年ぶりに増加した。
24年の消費支出の内訳をみると最もマイナス寄与が大きかったのは交通・通信で実質で前年比4.1%減った。一部自動車メーカーの認証不正により自動車の生産が一時停止されたことが響いた。
食料は0.4%減だった。野菜など生鮮食品の減少が目立った。総務省の担当者は「価格高騰による節約の影響があらわれた」と指摘する。光熱・水道は6.8%減だった。電気代の高騰も消費者心理に響いた。
足元では改善の兆しがみられる。24年12月の消費支出は前年同月比2.7%増と実質は5カ月ぶりに増加した。自動車の購入が増えたほか、洋服や下着類などの購入が増え「被服及び履物」は4.1%増えた。
内閣府が発表した1月の消費動向調査によると、1年後の物価が「5%以上上昇する」と回答した2人以上世帯の割合は5割を超えた。24年の消費者物価指数は生鮮食品を除く総合指数が前年比2.5%上昇と3年連続で2%超だった。消費者心理が上向くかどうかは実質賃金がプラスで安定するかがカギとなる。
厚生労働省が5日発表した毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)では24年の実質賃金は前年比マイナス0.2%だった。3年連続のマイナスだが、減少率は縮小している。赤沢亮正経済財政・再生相は7日の記者会見で「賃金の伸びが物価上昇を安定的に上回る経済を実現し、個人消費の力強い回復につなげたい」と話した。
備蓄米、東日本大震災時に放出 「流通円滑化」目的は初[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 754文字 PDF有 書誌情報]
農林水産省はコメ価格の高騰を受けて、政府の備蓄米を早期に放出するための準備を加速する。売り渡し数量といった入札の実施概要について、早ければ14日にも公表する方針だ。実際に流通の円滑化を目的に放出されれば、今回が初めてとなる。(1面参照)
江藤拓農相は7日の記者会見で「流通の円滑化へスタックしている在庫が市場に出てくるよう政策誘導したい」と述べた。1月末にJAなどの集荷事業者に対して備蓄米を販売できるよう指針を見直しており、放出した場合には一定期間後に政府が買い戻すことを条件としている。
備蓄米は政府があらかじめ生産者などから買い付ける制度で、一定期間保管し主食用に適さなくなった段階で飼料用などとして売却している。これまでは不作や大規模災害など緊急時にしか放出できない仕組みだった。
主食用米では2011年の東日本大震災時に07~09年産米4万トン、16年の熊本地震の際には15年度産米90トンを放出した。被災者らへの供給や放射線の影響を受けたコメの補填などが理由だった。
国が備蓄米活用の指針を見直したあとも店頭価格は上昇が続いており5キログラム入りが税抜き4000円に迫る。コメ卸は年末以降に小売りと価格交渉を進めており価格転嫁が進んだ。相場の上昇の反映や供給数量が下ぶれるなか販売数量を抑えるねらいがある。
卸間取引(スポット)も上昇基調だ。2月上旬の価格は新潟コシヒカリが5万1250円前後(60キログラムあたり)と前週比5.6%高だ。備蓄米の活用検討を表明した1月下旬は、取引に出回る数量が増え値上がりが止まったものの、再び上昇に転じた。
放出される備蓄米の数量や価格が未定なため在庫を売り急ぐ動きが乏しいとみられる。コメ卸の取引担当者は「備蓄米のアナウンスメント効果は薄れている」とみる。
少数与党下の財政悪化を懸念――エネ補助金「廃止すべき」 IMF筆頭副専務理事[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 697文字 PDF有 書誌情報]
国際通貨基金(IMF)のギータ・ゴピナート筆頭副専務理事は日本経済新聞とのインタビューで、ガソリンや電気・都市ガスの価格抑制のための補助金の廃止を提起した。日本の財政健全化を要望し、政府に具体的な計画を打ち出すよう求めた。
インタビューは6日に実施した。ゴピナート氏はIMFの専務理事に次ぐナンバー2の地位にある。対日経済審査のため来日していた。ガソリンや電気・都市ガス向けの補助金は「(支援の)的が絞られておらず、廃止すべきだ」と主張した。
2024年の衆院選で自民・公明両党が少数与党に転落したことを踏まえ「国会の議論次第では財政赤字は我々の予測よりも悪化するリスクがある」と語った。政府・与党が野党の主張を取り入れ、25年度予算案などを修正する可能性を念頭に置いた発言だ。
野党の国民民主党が求める所得税の「年収103万円の壁」引き上げや日本維新の会が訴える高校教育の無償化については「国会で議論されている」として評価を避けた。一方で「財政赤字を増やすあらゆる措置には歳入増か歳出削減で対応すべきだ」と強調した。
一般政府の債務残高の国内総生産(GDP)比は、景気の緩やかな回復によって目先は改善すると見込む。ただ、国債の利払い費や高齢化に伴う社会保障費の増加で「30年までに増加に転じる」と語り、成長持続だけでは歯止めはかけられないとの認識も示した。
日銀が2%の物価安定目標を実現できれば、政策金利は27年末までに「1~2%」に達すると述べた。目標達成には家計や企業が予想する将来の物価変動率を示す「予想物価上昇率」とサービス価格の伸び率が2%に上昇する必要があるとの考えも示した。
G7、AIリスク監視 運用開始 企業に安全報告促す[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 558文字 PDF有 書誌情報]
主要7カ国(G7)は7日、生成AI(人工知能)の開発事業者にAIの安全性に関する情報を提供するよう促す枠組みの運用を始めた。リスク管理など7項目で取り組み内容を報告してもらう。参加は任意だが、回答は公開する。透明性をもったAI開発にむけ、国際基準としての普及を目指す。
日本政府が同日夜、発表した。新たな枠組みは経済協力開発機構(OECD)が運用を担う。OECDのホームページ上に質問表を公開し、回答してもらう。参加できる事業者はG7やOECD加盟国などの企業や研究機関で40カ国を超える。中国は対象に含まれない。
新たな枠組みは2023年にG7が設けた、生成AIの国際ルールを話し合う「広島AIプロセス」の一環だ。24年に具体的な制度設計を進め、同年12月に運用にむけた基本的事項で合意していた。OECDによると、立ち上げ表明にあわせて米マイクロソフト、グーグルなどが参加の意思を表明した。日本勢ではNTT、NEC、KDDIなどが表明した。
7項目はリスクの特定や評価、リスク管理と情報セキュリティー、AIシステムの透明性の確保策、事件や事故が起きた場合の組織ガバナンスなどだ。回答は選択式のほか、自由記述の欄も設ける。
7項目すべて答えた事業者名はOECDがホームページ上でリストにする。定期的な更新を求める。
除染土の処分、環境省4案提示 熱処理など[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 425文字 PDF有 書誌情報]
環境省は7日、東京電力福島第1原子力発電所の事故で発生した除去土壌の県外最終処分に関して、処分方法の案をとりまとめた。熱処理で容量を減らす手法などを含めた4つの方法や、処分量の見通しなどを示した。
同日開かれたワーキンググループで同省が案を示した。政府が目指す2045年3月までの県外最終処分の実現に役立てる。
処分する容量を減らさない場合と、3つの方法で容量を減らす場合の計4案に絞った。容量を減らすほど処分場に必要な面積は狭くて済む一方、放射能濃度は濃縮されて高くなる。
容量を減らさない場合の最終処分量は210万~310万立方メートルと見込む。必要な面積は30~50ヘクタールとなり最大だ。
土壌を粒の大きさで分けた場合の処分量は150万~220万立方メートルで、熱処理を加えると処分量は30万~50万立方メートルに減る。さらに、熱処理で発生した灰を水で洗浄し放射性セシウムを減らす技術も用いれば、処分量は5万~10万立方メートルにまで減る。
水道PFAS、定期検査を義務 「水質基準」に上げ了承[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 238文字 PDF有 書誌情報]
環境省は6日、健康への悪影響が指摘される有機フッ素化合物のPFASを水道法上の水質基準に引き上げる報告書案をまとめた。定期的な検査を義務とし、安全対策につなげる。2026年度から施行する。
同日開いた中央環境審議会(環境相の諮問機関)の部会で環境省が案を示し、了承された。
水質基準になると水道事業者には水質検査やPFASの濃度が基準を超えた場合の改善が求められる。検査は3カ月に1度の定期検査となる。
PFASに含まれるPFOSとPFOAの2つの物質は有害性が指摘される。
ラピダス支援、法案閣議決定[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 182文字 PDF有 書誌情報]
政府は7日、次世代半導体やデータセンター企業の支援に向け、情報処理促進法と特別会計法の改正案を閣議決定し国会に提出した。政府が出資や税優遇をできるようになる。国内で最先端半導体の量産を目指すラピダスを資金面から支える。
支援対象の企業は夏から秋をめどに公募で選ぶ。経済産業相が定める次世代半導体企業の指針に沿った事業者を選定する。ラピダスが基準を満たす見通しだ。
デフレ脱却宣言 経財相「判断できない」[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
赤沢亮正経済財政・再生相は7日の閣議後記者会見でデフレ脱却宣言について「判断はまだできる状況にはない」と話した。需給ギャップはマイナスであり慎重な判断が必要だと説明した。経済学的には消費者物価指数が上がっておりインフレの状態にあると話した。
景気動向指数、12月1.4ポイント上昇 基調判断は据え置き[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 5ページ 118文字 PDF有 書誌情報]
内閣府が7日発表した2024年12月の景気動向指数(CI、2020年=100)は足元の経済状況を示す一致指数が前月に比べて1.4ポイント上昇し116.8になった。2カ月ぶりに上昇した。基調判断は「下げ止まりを示している」に据え置いた。
米テック、AI投資緩めず ディープシーク台頭でも アマゾン、3割増1000億ドル クラウド収益上げ期待[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1656文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=清水孝輔】米IT(情報技術)大手が人工知能(AI)インフラへの巨額投資を続ける。米アマゾン・ドット・コムなど主要4社の設備投資は約37兆円だった2024年に続き、25年も高水準となる見通しだ。中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭で投資対効果に不安が高まる中でも、各社は攻めの姿勢を崩していない。
AI向けデータセンターを手掛ける米IT主要4社(グーグル親会社のアルファベット、マイクロソフト、アマゾン、メタ)の24年10~12月期決算が6日出そろった。4社の24年1~12月の設備投資額は前年比6割増の約2450億ドル(約37兆円)となった。
積極投資は25年も続く。アマゾンは25年の設備投資額が前年比約3割増の1000億ドル程度となる見通しだ。メタは最大で約7割増の650億ドル、アルファベットは約4割増の750億ドルを見込む。マイクロソフトは25年6月期通期にデータセンターに800億ドルを投じる。
設備投資の多くを占めるのが、データセンターでAIの計算処理に使う半導体だ。主に米エヌビディア製の高性能な半導体をサーバーに組み込み、大量のデータを学ばせてAIの精度を高めている。
米調査会社デローログループの予測によると、主要4社のAIインフラ向け投資に相当するデータセンターへの投資額は29年には約5400億ドルと24年に比べ3倍近くに拡大する。
同じIT業界であっても、広告中心のアルファベットやメタ、ソフトウエアのマイクロソフト、クラウド・ネット通販のアマゾンと各社の収益源はこれまで異なっていた。AIに力を入れることに関しては同じ方向を向く。
一方で、AI事業の収益モデルは異なる。アマゾンやマイクロソフト、グーグルがAIで稼ごうとしているのは、ITインフラを提供するクラウドサービスだ。AIの基盤技術をクラウドを通じて提供し、顧客企業がAIを使ったサービスの開発に使えるようにしている。AIサービスを通じて、クラウド利用を促す戦略だ。
クラウド勢は、AI投資の効果が収益にも表れている。マイクロソフトは主力のクラウド基盤「Azure(アジュール)」で10~12月期にAI関連の売上高が前年同期の2.6倍となった。
クラウド勢とは異なる稼ぎ方を探るのがメタだ。メタはSNSや眼鏡型端末といった既存の製品やサービスにAIを搭載し、使い勝手を高めている。
米IT大手による巨額投資に対しては1月、ディープシークの登場により懸念が広がった。ディープシークは低コストで最先端技術に匹敵するAIを開発したと表明した。先端AIの開発に使ってきた大量の半導体が不要になるという不安が広がり、エヌビディアの時価総額は一時、90兆円以上吹き飛んだ。
それでも米IT各社は積極投資を続ける姿勢を崩していない。低コストで使えるAIの登場によって、市場全体は拡大するという考えに基づく。
アマゾンのアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は6日の決算説明会で「通常は技術の単価が下がると、全体の支出は増える。AIでも同じことが起きると考えている」と訴えた。マイクロソフトのサティア・ナデラCEOも低コストなAIの開発について「当社にはいい知らせだ」と述べた。
クラウドといったITインフラは、AIの技術開発の際だけでなく、AIサービスを利用する際にも必要になる。エヌビディアのAI半導体の収益のうち開発向けの用途は約6割、利用向けは約4割を占める。
低コストでAIを開発できる手法が広がっても、AIの利用が増えればクラウド経由の収益も増える。この構図が崩れない限りAI関連の投資は続く可能性がある。
もっとも、長期的に巨額の投資を回収できる保証はない。クラウド3社はともに同事業で投資家の期待を満たせず、決算発表後に株価が一時下落。AIの単価が下がれば収益機会が広がるという見立てが外れれば、糸目をつけず潤沢な資金を投じてきた米企業に対して株式市場から疑念の声が高まる可能性がある。
生保、厚い財務で戦略投資 明治安田が米保険買収へ 国内縮小の見方 海外開拓急ぐ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 987文字 PDF有 書誌情報]
生命保険会社が相次いで大型買収に動いている。明治安田生命保険は7日、英金融大手リーガル・アンド・ジェネラルの株式5%を市場で取得し、同社の米子会社であるバナーライフを買収すると発表した。生保業界では強固な財務健全性をテコに、余裕資金を戦略投資に振り向ける動きが相次いでいる。(1面参照)
明治安田生命による合計の投資額は5000億円程度となる見込みだ。24年以降、大手生命保険会社は数千億円以上の買収や出資に積極的に動いている。
日本生命保険は24年5月、約6000億円を投じ米コアブリッジ・ファイナンシャルに20%出資すると発表した。24年12月には米系生保のレゾリューションライフを約1兆2000億円で買収すると決め、米国事業の基盤づくりを急いでいる。
明治安田生命も連続して海外投資を決めた。24年8月には米中堅生保のアメリカン・ヘリテージ・ライフを約3000億円で買収すると発表したばかりだ。バナーライフの買収で、これまで手薄だった米国の個人保険事業にも事業領域を広げる。
矢継ぎ早の大型投資を可能にしているのが強固な財務基盤だ。生保は25年度に財務状況をより正確に反映させる新資本規制の導入を控え、各社は自己資本の拡充に取り組んできた。明治安田生命も内部留保の蓄積や劣後債による調達などで財務基盤を強化してきた。財務健全性を示すESRは、20年3月末の184%から24年9月末には215%にまで高まっている。
明治安田生命はESRのターゲットレンジの下限を165%と定め、当面は220%を目指すとしている。ESRが下限を上回る場合は積極的な投資も視野に入れるとの方針を示していた。自社の財務基盤に十分な余力があると判断し、将来の成長を見据えた戦略投資を進める。
保険契約者を会社の構成員と位置づける相互会社はこれまで、契約者への還元を最重要視してきた。国内市場が中長期的に縮小すると見られるなかで、海外の成長を取り込んで契約者還元につなげるという戦略に傾きつつある。
バナーライフの買収で、明治安田生命の海外保険事業などの基礎利益は約1000億円に拡大する。海外保険事業などの比率は16%から18%に高まる見込みで、30年にはさらに25%程度にまで引き上げる目標を掲げる。海外事業の成長をテコに、グループ全体の基礎利益も30年に7000億円まで伸ばしたい考えだ。
農林中金、最終赤字1.4兆円 4~12月、外債12.8兆円売却[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 816文字 PDF有 書誌情報]
農林中央金庫が7日発表した2024年4~12月期の連結決算は、最終損益が1兆4145億円の赤字(前年同期は970億円の黒字)だった。含み損を抱えた低利回りの外国債券などを12兆8000億円売却し、損失確定を進めたことが背景だ。赤字額は同年4~9月期の8939億円から拡大した。
24年度中に完了するとしていた、JAなどを引受先とした資本増強の金額の詳細も明らかにした。一般企業の普通株に近い「後配出資」での調達は24年9月に7360億円実施したが、25年3月に新たに411億円の出資を受ける。6000億円規模としていた期限つき劣後ローンでの調達は6428億円となる。
合計の資本増強額は1兆4000円強になり、24年8月に示していた約1兆3000億円からやや上振れする。
農林中金は米連邦準備理事会(FRB)が過去数年で進めた急速な利上げなどで保有債券の価値が下がって含み損が拡大したほか、調達金利が運用利回りを上回る逆ざやの債券が運用収支を圧迫している。このため、低利回りの債券の売却を進めており、損失確定によって通期の最終赤字が1兆5000億~2兆円規模になるとしている。
24年12月末時点の債券含み損は1兆5701億円だった。米金利の上昇で3カ月前に比べてやや拡大した。株式などを含めた運用資産全体では8859億円の含み損だった。
外債の売却を進めたことで運用資産の残高は約45兆円と、3カ月前に比べて2兆円弱減少した。運用資産に占める債券の割合は51%で、3カ月前の57%から低下した。株式はやや上昇して4%、企業向け融資を束ねたローン担保証券(CLO)は14%から18%に上昇した。
農林中金の巨額赤字を巡っては農林水産省の有識者会議が1月、運用改善に向けた提言を公表した。農水省は提言を受け、運用などに関する意思決定機関である理事会に外部人材を参加させられるよう、理事の兼業を禁止している農林中金法を改正する方針だ。
金融庁、無登録の仮想通貨アプリ停止要請 アップル・グーグルに[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 580文字 PDF有 書誌情報]
金融庁が無登録で営業する海外の5つの暗号資産(仮想通貨)取引所のアプリのダウンロードを停止するよう米アップルと米グーグルに要請したことが7日、分かった。要請を受けアップルは「アップストア」上から削除した。日本人向けに営業しないよう再三警告してきたが止めなかったため、初めて停止要請に踏み切った。
対象は「Bybit Fintech Limited(ドバイ)」「MEXC Global(シンガポール)」「LBank Exchange(不明)」「KuCoin(セーシェル共和国)」「Bitget Limited(シンガポール)」の5社。金融庁は資金決済法上、警告を出し、事業者名を公表していた。
金融庁は今週、アップルとグーグルに要請を出した。アップルは6日、新規にダウンロードができないようアップストア上から削除した。「プレイストア」を運営するグーグルからはまだ結果報告が来ていないという。
金融当局による停止要請はインドの当局が実施した例がある。国境を越えて営業し、各国の規制・監督に服さない無登録取引所は世界共通の課題になっている。
日本は資金決済法に基づき2018年に初めて警告を出したが、無登録業者は後を絶たない。すでに顧客がダウンロードしたアプリはサイト運営会社側が削除することはできない。サイトもそのままで、さらなる対応策が必要になる可能性もある。
GPIF10.7兆円プラス 10~12月運用 株高・円安追い風[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 442文字 PDF有 書誌情報]
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7日、2024年10~12月期の運用成績が10兆7032億円のプラスだったと発表した。11月の米大統領選でトランプ氏が勝利し、同氏の政策への期待から外国株式や国内株式が上昇したことが運用成績を押し上げた。プラスは2四半期ぶり。
日米の金利差が拡大し円安が進んだことも、円からみた外貨建て資産の価値を押し上げた。
10~12月の運用収益率は4.31%のプラスだった。資産別の収益額は外国株式が5兆5898億円、国内株式が3兆4149億円、外国債券が2兆5397億円のプラスとなった。
一方で日銀の利上げ観測で金利が上昇(債券価格は下落)した国内債券は8412億円のマイナスだった。
12月末時点の運用資産額は258兆円。短期的な運用成績がすぐに年金給付に影響することはなく、長期的な視点で運用を評価する必要がある。GPIFの宮園雅敬理事長は「年金財政に必要な積立金を残すためにしっかりと受託者責任を果たす」とコメントした。
第一生命7%賃上げ 初任給、33.5万円に[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 314文字 PDF有 書誌情報]
第一生命ホールディングス(HD)は、営業職員も含めた国内社員の賃金を2025年度に平均で約7%引き上げる方針だ。賃上げは3年連続となる。一律で1万円のベースアップ(ベア)を実施する。固定残業代を含めた総合職の新卒社員の初任給も32万1410円から33万5560円に上げる。
労働組合との協議を経て正式に決める。内勤職員約1万4000人、営業職員約3万9000人が対象となる。営業職員は成果給の割合が大きく、営業職員もベアの対象とするのは生保では珍しいという。ベアの金額は記録を遡れる過去30年で最大となる。
初任給の引き上げは、4年ぶりの引き上げに動いた24年度に続いて2年連続となる。物価上昇に伴う実質賃金の減少に対応する。
ゆうちょ銀、通常貯金金利0.2%に上げ 来月3日から[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 7ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
ゆうちょ銀行は7日、普通預金にあたる通常貯金の金利を現行の0.1%から0.2%に引き上げると発表した。3月3日から適用する。日銀の政策金利引き上げに伴う市場金利の動向に対応する。2024年9月以来6カ月ぶりで、今後は定期貯金の金利引き上げも予定する。
特集――サイバー攻撃 どう防御 キーワード[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 782文字 PDF有 書誌情報]
■基幹インフラ 機能が停止したり低下したりすれば、社会に大きな混乱を招くと見込まれる重要インフラを指す。政府が経済安全保障推進法に基づき指定する。サイバー攻撃対策として設備の導入を事前審査する。電気、ガス、石油、水道、鉄道、貨物自動車運送、外航海運、航空、空港、電気通信、放送、郵便、金融、クレジットカード、港湾の15業種213事業者(2024年11月末時点)を対象とする。政府は医療の追加も検討する。
■通信の秘密 憲法21条2項は「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」と定める。電話やメールなど情報を第三者に知られたり、漏洩されたりしない権利を指す。通信の秘密について内閣法制局は2024年2月に「『公共の福祉』の観点から必要やむを得ない限度で一定の制約に服すべき場合がある」との見方を示した。
■海外関連通信 日本国内で2023年に観測されたサイバー関連の攻撃のうち99%以上が海外からの発信だった。政府が主に監視対象とする海外関連通信、特に「日本を経由する海外間」は日本の海底ケーブルを経由するため、日本への攻撃でなくても、攻撃の兆候の察知が期待できる。
■独立機関 通信情報の取り扱いなどを監督する政府の第三者組織。国家行政組織法3条に基づく「3条委員会」として内閣府の外局にサイバー通信情報監理委員会を設ける。国会の同意を得た裁判官やサイバーセキュリティーの専門家ら有識者5人で構成する。公正取引委員会などと同じく独立性が高い。
■アクセス・無害化 重大な攻撃の兆候を察知した場合、自衛隊や警察が相手の攻撃元サーバーに侵入して攻撃できないようにすること。相手のサーバーの脆弱性を利用して遠隔からアクセスする。攻撃に使用されるプログラムを停止・削除したり、攻撃元がサーバーにアクセスできないような設定変更を施したりする。
特集――サイバー攻撃 どう防御、官民で情報共有[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 765文字 PDF有 書誌情報]
政府は7日、サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」を導入する関連法案を閣議決定した。国が平時から通信を監視し基幹インフラへの攻撃の予兆を探り、その段階で相手のシステムに入り無害化する。2022年末にまとめた国家安全保障戦略に明記した防御体制の構築が実現する。(1面参照)
政府は能動的サイバー防御の効果的な実施へ、国民生活に密接に関連する重要なインフラをはじめとする民間事業者との官民連携を強化する。官民相互の情報共有体制の構築が主な取り組みになる。
まず電力、水道など重要インフラを手がける事業者が使用するIT(情報技術)機器やソフトウエアの情報を国に登録するよう義務づける制度の創設を法案で定めた。
サイバー攻撃は機器の設計上の不具合やプログラム上のバグといった脆弱性を突く例が多い。攻撃の手法が判明したら、政府がすぐに事業者に周知する。被害の拡大や社会の混乱を防ぐ狙いがある。
攻撃の被害を政府に報告するよう義務づける。基幹インフラ事業者が対象となる。
現在は被害の事例により事業の所管省庁に加えて個人情報保護委員会などにも報告が求められていた。報告の義務化に伴い、企業側の負担も考慮して窓口を一元化する。
政府が民間から集めた情報を攻撃への対策に生かす。民間に知見を還元する仕組みをつくるため「官民協議会」の設置も規定する。
協議会は首相や関係省庁の長らで構成する。基幹インフラ事業者やITベンダー(販売業者)も協議会のメンバーになることができる。
協議会のメンバーは機密保持を前提に、攻撃を防止するための情報を共有する。政府は民間などのメンバーに必要な情報共有を求めることができる。
情報提供に努めるなど安全な製品開発や脆弱性対応へのベンダーの責務を法的に明確にするため、サイバーセキュリティ基本法も改正する。
特集――サイバー攻撃 どう防御 警察・自衛隊、侵入し無害化[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 642文字 PDF有 書誌情報]
相手サーバーへのアクセスなど実際の「能動的防御」は警察や自衛隊が担う。警察官職務執行法と自衛隊法を改正し、アクセスや攻撃の無害化の権限を与える。
これまではサーバーへの侵入などは不正アクセス禁止法など既存法律との整合性をとることが課題だった。
基本は警察が「危害防止措置」として対応する。自衛隊が「通信防護措置」として警察と共同で対処するのは外国勢力による「極めて高度に組織的かつ計画的な行為」が認められる場合になる。
自衛隊法に首相の命令による自衛隊の新たな任務として平時のサイバー空間での行動を明記する。防御対象は国の機関や地方自治体、基幹インフラや防衛産業と規定する。
警察、自衛隊が措置をするには基本的に監理委の事前承認が前提となる。事前承認を得る余裕がない場合は事後的に監理委に通知する。
自衛隊の措置は防衛相、警察は警察庁長官がそれぞれ現場の指揮権や監督責任を負うため、双方の組織のシームレスな運用をどう実現するかがポイントとなる。
政府は効果的な運用をめざし、警察と自衛隊がアクセスや無害化措置を実施する合同拠点を設置する方針だ。候補地として防衛省のある東京・市谷が浮上する。
あわせて政府の司令塔機能を強化する。サイバー安全保障相の指導の下、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の後継の「国家サイバー統括室」(仮称)が総合調整を担当する。
政府全体でサイバー攻撃に備える姿勢を示すため、サイバーセキュリティ戦略本部は首相が本部長を務め全閣僚をメンバーとする。
特集――サイバー攻撃 どう防御 監視し予兆検知[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 621文字 PDF有 書誌情報]
サイバー攻撃は急増する。情報通信研究機構(NICT)は2023年に6197億パケットの攻撃関連の通信を観測した。15年のおよそ10倍で、1つのIPアドレス当たり14秒に1回の攻撃があった。
重大な攻撃への対応には一定の条件下で通信の監視が欠かせない。法案は憲法の「通信の秘密」に配慮しながら通信情報を取得する制度を設計する。
法案は首相が基幹インフラ事業者などから同意を取り付ければ、通信情報の提供を受けることができると記した。その他の場合も(1)日本を経由する海外間(2)海外から日本(3)日本から海外――の通信情報に限って通信を監視する。
監視期間は「日本を経由する海外間」が原則6カ月、「海外から日本」と「日本から海外」は3カ月と定める。
取得した情報から人による恣意性を省いた方法で攻撃に関係するものを選別する。個人間の電子メールの中身など「意思疎通の本質的な内容」は除外する。
情報監視を巡る国民の懸念を払拭するための対応も必要となる。運用にまつわる透明性を担保する大きな柱が独立機関の「サイバー通信情報監理委員会」による監督だ。
監理委は情報監視の事前承認を担う。情報を漏洩した省庁などの職員の懲戒処分を要求したり、情報の扱いで違反が発覚した場合に所管省庁のトップに勧告したりできる権限ももつ。
監理委が「毎年、首相を経由して国会に所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならない」と国会の関与も明記した。
特集――サイバー攻撃 どう防御 漏洩・報告なしに罰則[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 421文字 PDF有 書誌情報]
サイバー攻撃の予兆をつかむために民間事業者からの通信情報の取得や被害の正確な把握が欠かせない。法案は情報保全体制を徹底し、被害報告に実効性をもたせるため罰則を整備する。
通信事業者から提供された通信情報を保全するため省庁などの職員に罰則を科す。
情報を不正に利用したり外部に漏洩したりした際は4年以下の拘禁刑か200万円以下の罰金など、むやみに情報を窃取した人には3年以下の拘禁刑か150万円以下の罰金をそれぞれ規定する。
基幹インフラ事業者が登録したIT機器の情報や、攻撃の被害報告などの秘密も保護する。行政の職員らがこれらを漏らせば、2年以下の拘禁刑か100万円以下の罰金になる。
攻撃の被害実態を政府に迅速に報告してもらうため基幹インフラ事業者も罰則適用の対象となる。
攻撃の被害を報告せず、政府から是正命令を受けても対応しない場合は200万円以下の罰金、被害報告に関連する資料提出に応じない場合は30万円以下の罰金をそれぞれ定める。
特集――サイバー攻撃 どう防御 能動的サイバー防御の法案要旨、独立性の高い「監理委員会」、特命相や「サイバー官」設置[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1527文字 PDF有 書誌情報]
「能動的サイバー防御」導入のための法案要旨は次の通り。
【目的】
情報通信技術活用の進展、国際情勢の複雑化に伴い、サイバーセキュリティーが害された場合に国民生活や経済活動に多大な影響を及ぼす恐れのある、国などの重要電子計算機のサイバーセキュリティーを確保する重要性が増していることに鑑み、重要電子計算機に対する不正行為による被害防止をはかる。
【事前届け出】
基幹インフラ事業者は、特定重要電子計算機を導入したときは、その製品名などを所管大臣に届け出なければならない。
【被害報告の義務化】
基幹インフラ事業者は、特定重要電子計算機のインシデント情報やその原因となり得る事象を認知したときは、所管大臣と首相に報告しなければならない。
【情報共有の協議会】
首相は、サイバー攻撃による被害防止のため、関係行政機関の長で構成される「情報共有および対策に関する協議会」を設置する。協議会には、基幹インフラ事業者、ベンダー(提供業者)などを加える。
構成員に対しては、守秘義務を伴う被害防止情報を共有し、必要な情報提供を求めることができる。
【第三者機関】
通信情報利用の適正確保のため、国家行政組織法3条に基づく独立性の高い「3条委員会」として「サイバー通信情報監理委員会」を置く。
委員長と委員4人の計5人で組織し、専門的知見を有する者から衆参両院の同意を得て、首相が任命する。
【同意に基づく通信情報の取得】
首相は、基幹インフラ事業者などとの協定に基づき、通信情報を取得する。そのうち、外国から国内への通信情報を用いて分析し、事業者に必要な分析結果を提供する。
【同意によらない通信情報取得】
首相は、外国から外国への通信について、サイバー攻撃に関係するものが特定のルーターから伝送されている疑いがある場合、通信情報監理委員会の承認を受け、通信情報を取得することができる。
首相は、外国から国内、または国内から外国への通信について、国内へのサイバー攻撃の実態把握へ分析の必要があると認める場合、通信情報監理委員会の承認を受け、通信情報を取得することができる。
【情報の選別】
首相は、取得した通信情報について、人による知得を伴わない自動的な方法により、IPアドレスなどの機械的情報で、サイバー攻撃に関係があると認めるに足りるものを選別する。その後、それ以外をただちに消去する。
【罰則】
基幹インフラ事業者がインシデント報告を怠り、是正命令を受けても対応しなければ200万円以下の罰金を科す。
通信情報を取り扱う行政職員による収集情報の不正利用や漏洩は、最も重いケースで4年以下の拘禁刑や200万円以下の罰金を科す。
【攻撃元の無害化】
警察庁長官が指名する警察官は、サイバー攻撃またはその疑いがある通信を認めた場合、人の生命や財産に重大な危害が発生する恐れがあり緊急の必要がある時は、措置を取ることができる。
首相は、国や基幹インフラの重要電子計算機などへの攻撃で、外国の者による特に高度で組織的、計画的だった場合、自衛隊に通信防護措置を取るよう命じることができる。措置を命じられた部隊は、警察と共同で実施する。
処置を取る場合は、あらかじめ通信情報監理委員会の承認を得なければならない。ただし、承認を得るいとまがないと認める特段の事由がある場合、この限りではない。
【組織体制の強化】
サイバーセキュリティ戦略本部について、首相を本部長、全閣僚を本部員とするよう改組。有識者からなるサイバーセキュリティ推進専門家会議を設置する。
新法に関する事務を所掌する内閣府特命担当相を置くことができる。
内閣官房に、事務次官級の「内閣サイバー官」を新設する。
「ひとりユニコーン」の時代(DeepInsight)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 11ページ 2069文字 PDF有 書誌情報]
「大きなお金がかかる。払う財力があるのは大企業だと思う」
ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は3日都内で講演し、米オープンAIと組んで提供する企業用AI(人工知能)についてこう話した。自らもグループ各社に導入する。利用料は年30億ドル(約4500億円)にのぼる。
以前なら、さらっと聞き流した説明かもしれないが、もはやそうはいかない。大資本とは呼べない中国のDeepSeek(ディープシーク)が高性能の生成AIモデルを開発したと表明し、世界を驚かせたからだ。
巨費を投じ、大量のコンピューターを用いて磨く。それが高度なAI開発の「常識」だった。オープンAIやソフトバンクGなどが米国にAIインフラを築く「スターゲート」計画も、投資額は4年で5000億ドルを見込む。
ビッグ、ビューティフル、ビルディングス――。オープンAIの創業者、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は3つの単語とともに、テキサス州につくるスターゲート拠点の映像をSNSに投稿した。スケールの大きさを誇るかのようだ。「売り上げも利益も豆腐のように1兆(丁)、2兆(丁)と数えたい」。孫氏もまたビッグを好む。
ディープシークのアプローチは違う。技術情報が公開されたオープンソースのAIモデルを活用し、独自の工夫を重ねる効率重視の開発が特徴とされる。
データの不正利用を疑われるなど不透明さもあるが、専門家からは開発手法を前向きにとらえる声があがる。米メタに所属する有力AI研究者、ヤン・ルカン氏はSNSに書いた。「彼らは新しいアイデアを思いつき、他の人々の仕事のうえにそれを築いた」
ディープシークが役立てたというメタのオープンソースモデルも、メタ自身は相当な開発費を使っているはずだ。それでも、ひたすらお金を注ぎ込むのではなく、スモールで賢いやり方があると示した意義は大きい。
AIの価格破壊を思わせるディープシーク・ショックを経たいま、「ビッグ=鈍重・非効率」との見方も当然、出てくる。こういう展開を、ほかならぬアルトマン氏が予想してはいなかったか。
1年前、あるインタビューで同氏は「人員はひとりながら価値10億ドルの会社」が誕生する時期について、テック系のCEO仲間と賭けをしていると明かした。「AIがなければ考えられなかったが、実現可能になった」
多様な業務をこなすAIを駆使すれば、小さな組織も大きな事業を回せるようになる。「ひとりユニコーン」出現の予言だ。
ディープシークが即あてはまるわけではないが、経営資源が限られる同社がオープンソースAIをテコに、資源豊富な企業を慌てさせたことは、ひとりユニコーン時代への助走にもみえる。
しかしアルトマン氏は拡大路線できた。オープンAIを営利化し、米マイクロソフトなどから資金を集め、人員を増やして業界の先頭に立った。いま自分の予言を体現するような身軽なライバルが登場し心境は複雑かもしれない。
意外な手法をもつ企業が既存勢力の不意をつく「ディープシーク現象」は、どんな業界でも起こり得る。
米CBインサイツの調査によれば、1月7日時点でユニコーンは世界に1257社ある。その1社、スウェーデンのクラーナは後払い決済で成長し、米国で上場する計画を進めている。
経営数値はどれも上向きかと思いきや、セバスチャン・シェミャートコフスキCEOは2024年12月、米メディアで聞き逃せない発言をした。「1年前から採用を抑え、4500人いた従業員は3500人になった」。AIによる生産性向上が背景という。
高い評価額で多くのベンチャーマネーを吸い寄せ、人員を膨らませる従来のユニコーン像とは異なる。ひとりとまではいかずとも、企業のスモール化はひとつの潮流に思える。
一段と機動力を高めた新興企業が台頭すれば、ビジネスモデルの陳腐化は速くなる。成功体験にとらわれ発想が凝り固まっていないか。業種を問わず、経営者は絶えず自己点検を迫られる。
「創業者は会社のコアとミッションに強い信念をもつべきだが、それ以外に関しては非常に柔軟で、新しいことを学ぶ意思がいる」。米国のスタートアップ支援組織、Yコンビネーターの社長だったアルトマン氏が15年にまとめた文書の一節だ。
では、ディープシークという新たな事態に直面した起業家アルトマン氏の学びとは何か。多くの経営者が知りたいだろう。
同氏はディープシークのAIを「印象的なモデル」と評価する。ネット掲示板での質疑応答では、オープンAIもオープンソースを戦略的に利用する必要があるとの考えを示した。ただ、「オープンAIの全員がこの見解を共有しているわけではない。現在の最優先事項でもない」とも書いた。歯切れは悪かった。
先ほどの文書には「動きの遅い創業者が真の成功を収めるのをただの一度も見たことがない」との記述がある。巨大企業をいくつもパートナーに抱え、大金が動く経営の継続に危うさを感じてはいないのか。ビッグ・イズ・ビューティフルとなお言い切れるか。ぜひ聞いてみたい。
香港の法治逸脱、日本に問う アジア法律家ネットワーク パトリック・プーン(潘嘉偉)氏(Asiaを読む)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1386文字 PDF有 書誌情報]
香港の私の友人たちの裁判が今年行われる。そのうちの一人は弁護士の鄒幸氏である。解散した香港市民支援愛国民主運動連合会(支連会)の元副主席だ。鄒氏は拘留中に声を上げる勇気を持っている。比類ないビジョンと決意はさらに際立っている。
鄒氏は天安門事件の犠牲者に対する追悼集会の参加者に関し、情報の提出を拒否したことで実刑判決を受けた。香港の終審法院(最高裁)で最近、「裁判所が(政府による)権力の乱用を黙認し、警察国家が生まれた。このような共謀は今すぐにでもやめる必要がある」と主張した。
鄒氏のほか支連会の何俊仁元副主席や李卓人元主席の裁判を見続ける中で、中国本土の裁判所でみられるのと同じような証拠の基準や手続き的公正の欠如を香港で経験しているのではないかと考えずにいられない。検察官は証拠について話しているようにみえるが、そのやり方は偏見に満ちている。
私は30年以上にわたり、ビクトリア公園で毎年行われる天安門事件の追悼集会のほぼすべてに参加してきた。また、いくつかの小規模な団体の代表として、イベントで参加者から寄付を募った。
支連会は主要な主催団体として常に寄付金の大半を受け取り、その資金で活動を維持していた。それがなぜ「外国の代理人」として行動しているとみなされるのだろうか。香港の検察官は国家への忠誠心を示すため、法の原則に対する敬意は言うまでもなく、常識さえも失ってしまった。
3人とも長年にわたり中国本土の人権活動家を支援してきたため、中国の不公正な手続きをよく認識している。2020年に中国が香港国家安全維持法(国安法)を施行したことから、彼らは自分たちもこのような厳しい法律の犠牲者になることを理解した。
廃刊した香港の民主派新聞、蘋果日報(アップル・デイリー)の創業者で、国安法違反の罪に問われた黎智英(ジミー・ライ)氏の裁判を見れば、香港の裁判官はもはや専門家でも政治的に中立でもないことは明らかだ。
裁判官は法廷で政治的な質問や発言をした。黎氏が米国の政治家に香港情勢について説明したことについて質問したり、台湾を中国の「息子」と表現するなど政治的なレトリックを公然と用いて、中国と台湾の関係を巡る黎氏の見解に異議を唱えたりした。
民主主義や自由主義の社会に生きる我々にとって、このような質問は不快だ。権利の擁護や政治家への懸念表明は我々の日常生活の一部であるべきであり、「国家安全保障」を理由に訴追されるべきものではない。
王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相の2月の訪日が予想される。日本の政府関係者が中国や香港における人権問題を提起する可能性は低い。人権問題よりも経済協議を優先することは、市民の弾圧を続ける中国のような専制国家を正当化することになる。
民主主義国家である日本は専制を拒絶する模範を示すべきだ。中国の人権侵害に対応しないまま、より多くの中国人の入国を許している限り、罪を犯しても罰せられない文化がまん延する。権限を乱用する中国の慣行が容認され、日本の立憲民主主義と人権重視の価値観が侵食される。
香港の状況は我々の目の前で急速に悪化している。今こそ行動を起こすべき時だ。
【図・写真】Patrick Poon 東京に拠点を置くアジア法律家ネットワークのボードメンバー・コンサルタント。レイディー・リバティー香港のメンバー
香港の法治逸脱、日本に問う――日本に必要な論理とワザ(Asiaを読む)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 11ページ 338文字 PDF有 書誌情報]
日本は中国の専制を拒絶する模範になるべし、というプーン氏の主張は力強い。香港の友人たちに対する迫害に憤り断罪しているだけではない。日本の軸となる価値観が揺らぐ恐れや地政学的な危うさまで視野に入れて、日本の外交を問いただしているのである。
とはいえ、結果責任が問われる政治の世界は、プーン氏の訴えほどわかりやすくはない。たとえば、王毅氏に日本側が人権問題を提起したとして、成果が得られるだろうか。日本企業の不安の声を伝える方が、香港の司法の劣化に歯止めをかけるうえでよほど効果があるのではないか。これは「人権問題の提起よりも経済協議を優先する」姿勢だろうか。人権重視の姿勢を発信しつつ、実際に望ましい結果をたぐり寄せる論理とワザを、日本政府は求められる。
(編集委員 飯野克彦)
小麦先物3カ月ぶり高値 寒波でロシア産不作懸念[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 394文字 PDF有 書誌情報]
小麦の国際価格が上昇した。指標となるシカゴの小麦先物(中心限月)は6日に一時1ブッシェル5.88ドルと2024年10月中旬以来、3カ月ぶりの高値をつけた。日本時間7日夕時点でも同水準で推移している。
黒海の寒波が農作物に被害を与え、最大輸出国ロシアの小麦の供給量が減少するとの見方から価格が上昇した。
ロシアに特化した農業市場調査会社ソブエコンは1月30日、2024~25年度のロシアの小麦輸出量の予測を前月時点の4370万トンから4280万トンに下方修正した。米農務省(USDA)はロシアの23~24年度の輸出量を1月時点で5550万トンと推計しており、これと比べ、大幅な減少となる。
足元ではトウモロコシと大豆先物が上昇基調にある。主要輸出国のアルゼンチンの干ばつによる不作懸念や、米国の関税による貿易摩擦の懸念がやや後退したことが要因だ。一方、小麦先物価格は横ばいで推移していた。
ドイツ国債に警戒サイン 倹約国揺るがす米関税(MarketBeat)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1861文字 PDF有 書誌情報]
23日に総選挙が迫るドイツの財政運営が市場の焦点に浮上している。トランプ米大統領が意欲を示す欧州連合(EU)への追加関税に対し、国防費負担の引き上げが有力な交渉材料になるためだ。独国債の需給を映す指標はマイナスに転じ、財政拡張に備える動きが出始めた。
異変が生じているのは現物債の需給動向を映し出す「スワップ・スプレッド」だ。ショルツ連立政権が瓦解し、解散総選挙の可能性が高まった2024年11月ごろから割安感を示すマイナスが常態化している。
同指標は固定金利と変動金利を一定期間交換するスワップ金利から、国債利回りを差し引いて求める。同じ年限の異なる金利を比較することで市場関係者が国債をどうみているのかを判別する指標だ。マイナスは投資家が国債に高い金利を求めていることを示す。
先行して日本や米国、英国はマイナスだった。米ゴールドマン・サックスのサイモン・フレイセント氏はドイツでも「緩やかに割安化が進むだろう」と指摘する。
市場がドイツ総選挙で注目するのは財政運営の行方だ。財政不安がくすぶるフランスやイタリアと異なり健全度は高いものの、景気浮揚のインフラ投資に加え、ロシアによるウクライナ侵略を踏まえた国防費の引き上げが次期政権の課題になる。
トランプ氏はEUへの追加関税を「近いうちに」発動すると脅しを強める。英BBCによると、2日にはEUを名指しで「本当に我々をいいように利用してきた」と不満をぶちまけた。
EUの対処は大きく3つ考えられる。まず関税による報復措置、米国が敵視する中国への貿易締め付け、そして国防費の拡大や米国製品の購入増による交渉だ。
追加関税が発動された場合、直撃するのはドイツ経済だ。EUとの米貿易赤字は24年に2355億ドル(約35兆円)と、国・地域別で中国に次いで大きかった。ドイツだけで見れば米国が最大の輸出相手国で、単純計算でEUとの貿易赤字の4割弱を占める。
ここに来てフランスのマクロン大統領は報復措置を示唆するが、ドイツには交渉で関税を回避したい思惑が働く。
とはいえ、トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)に求める防衛費引き上げは財政負担が大きい。ゴールドマンはドイツについて、1600億ユーロ(約25兆円)規模の特別基金などにより、国防費が国内総生産(GDP)比で2.5%に引き上げられるシナリオを描く。3%を達成するには基金を2400億ユーロに増強する必要があると分析する。
さらにトランプ氏はNATO加盟国に対して防衛費をGDP比5%に増やすよう揺さぶりをかける。ショルツ首相は選挙イベントで「5%は年2000億ユーロを超えることになるが、連邦予算の規模は5000億ユーロ未満だ」と早々に難色を示した。
ドイツの24年の歳出規模はおよそ4800億ユーロだ。仮に大幅な防衛費増額となれば国債増発につながる恐れがあり、市場の警戒につながっている。
債務不安は欧州全体に及ぶ。EUの執行機関である欧州委員会によると、一般政府の利払い費は26年にユーロ圏でGDP比2.1%と23年の1.7%、24年の1.9%から上昇を続ける見通しだ。欧州中央銀行(ECB)の理事会内部からも「政策金利がコロナ禍前の低い水準まで戻ることはない」(有力中銀総裁)との声が上がる。
EUでは防衛力強化のため独自に「防衛債」を発行して資金調達する案も浮かぶが、倹約国ドイツは債務の共同化に反対の立場を崩していない。EU全体では防衛分野に必要な投資は5000億ユーロ規模ともみられている。
ドイツは内憂も抱える。ドイツ経済は24年、2年連続でマイナス成長に陥った。独財務省の試算では、連邦政府や州政府を含む総額の税収は28年までの5年間で581億ユーロほど下振れする。景気不安による法人所得の落ち込みが響く見通しだ。
混乱しがちな財政協議はショルツ連立政権が瓦解する一因にもなった。ドイツでは財政赤字を一定の規模に抑える「債務ブレーキ」が憲法に相当する基本法で定められている。健全財政を守ってきた規定ではあるものの、景気浮揚のため一時的な財政拡張を求めたショルツ氏と財政規律派のリントナー財務相(当時)で折りあいがつかずに交渉決裂に至った。
ハイパーインフレを経験したドイツでは財政規律の堅持を求める声が根強いものの、債務ブレーキの緩和を求める世論は景気低迷で増えつつある。先進国の政府債務が膨張する流れにドイツも加わることになるのか。市場は倹約国の変節に身構え始めている。
(ベルリン=南毅郎)
トランプ政策、世界への影響は 移民送還が米経済下押し JPモルガン ブルース・カスマン氏(Foresight)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 835文字 PDF有 書誌情報]
JPモルガンチーフ・エコノミスト ブルース・カスマン氏
米トランプ政権が発足し半月。金融市場は「関税」を巡るヘッドラインに振り回されている。世界経済に与える影響を大手金融機関のエコノミストに聞いた。
(聞き手は今堀祥和、神山美輝)
◇
――トランプ米大統領の振る舞いをみて経済見通しを修正しましたか。
「現時点では米国および世界経済の予測に変更は加えていない。トランプ氏のメッセージが単なる駆け引きなのか、本格的な政策方針なのかを見極めるのが難しい。ただ政策スタンスがビジネスに不利な方向へ傾いている可能性には懸念を強めている」
「経済モデル推計ではメキシコとカナダに対する25%の関税引き上げが6カ月続けば、両国経済を景気後退に陥らせる可能性が高い。米経済への影響は比較的小さく、国内総生産(GDP)成長率の押し下げ幅は最大1ポイントと見られる」
「重要なのは数十年にわたる自由貿易協定の枠組みを崩壊させるリスクをはらむことだ。サプライチェーンを混乱させ、企業心理の悪化を招くことで、経済モデルでは捉えきれない『非線形的』なリスクが高まる可能性がある」
――米国の成長は続くのでしょうか。
「新規移民の流入減少は予測に織り込んでいるが、政権は強制送還を本格化させる兆候がある。今年100万人の移民が強制送還される場合、26年までのGDP成長率を0.5ポイント押し下げる推計になる。農業や建設業、飲食・宿泊業に影響が集中してショックが拡大し、労働市場の逼迫を通じて増幅する可能性がある」
「米国の目を見張る成長は健全な経済基盤に財政・産業政策、大規模な移民流入、民間部門の姿勢が相互に作用した結果だ。米国経済が小規模なショックに耐える力を軽んじてはいけない。だが大規模なショックが起きた時に『米国例外主義』を揺るがしうることも過小評価すべきではない」
Bruce Kasman ニューヨーク連邦準備銀行の調査部門を経て、1994年にJPモルガン入社。米コロンビア大経済博士号
トランプ政策、世界への影響は――中国成長鈍化、4%台に HSBC フレドリック・ニューマン氏(Foresight)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 736文字 PDF有 書誌情報]
HSBCチーフアジアエコノミスト フレドリック・ニューマン氏
――トランプ氏の関税政策はアジア経済にどう影響しますか。
「第1次政権では特に中国に対して関税が課されたものの、アジア経済全体では影響をうまく消化した。中国は欧州や新興国に輸出先を広げ、米国への依存度を下げた。ベトナムやマレーシアなどは中国に代わって米国市場でのシェアを拡大し、ある意味で関税の恩恵を受けた」
「今回の中国に対する関税は対応可能なレベルだ。実際のところ中国のGDPに占める対米輸出の割合は2.5%ほどだ。中国は時間をかけて米国への輸出に代わる成長のけん引役を見つけるだろう」
「もっとも、新たな関税により不確実性は高まっている。最終的な関税のあり方や合意の内容がもっと明確になるまで、アジアの企業は国境を越えた供給網への投資を遅らせる可能性がある。これは今後数四半期のアジア圏の経済成長への逆風となるだろう」
――中国経済をどう評価していますか。
「依然として多くの逆風に直面している。昨年は輸出が好調で成長の主な原動力となったが今年はトランプ関税の影響もあり成長が鈍化しそうだ。2025年の実質GDPの伸びは4.5%と24年の5%から鈍化するとみる。不動産市場が急回復しない限り大幅な消費の拡大は見込めない」
「当局は金融と財政の両面から景気刺激策を打ち出しているものの、成長やインフレを促進するには力強さに欠ける。中央銀行は利下げをしているが、物価も低下していて実質金利は下がっていない。財政政策も余力のある中央政府に対して地方政府は歳入の落ち込みから支出を抑えている」
Frederic Neumann HSBCグローバル調査部アジア共同責任者兼チーフアジアエコノミスト。香港を拠点に活動
フジHDの社債、投資家売却(Up&Down)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 570文字 PDF有 書誌情報]
フジ・メディア・ホールディングスの社債のスプレッド(上乗せ金利)が急拡大している。2023年に発行した残存期間が約4年の社債では、1月中旬までの0.3%台から1.2%まで広がった。元タレントの中居正広氏と女性とのトラブルへの対応を巡って企業統治の欠陥を指摘されており、社債投資家が売却している。
市場関係者の間では、地方金融機関や資産運用会社が売却したとの見方が多い。格付投資情報センター(R&I)ではフジの格付けをシングルAプラスとしているが、同社のスプレッドは4年債のシングルAプラスの平均の0.38%だけでなく、トリプルBの1.15%も上回る。社債利回りは基準となる国債利回りに企業の信用力などに応じた上乗せ金利をプラスして決まる。
CM出稿の見合わせが相次ぎ、25年3月期の連結純利益見通しは前期比74%減の98億円に下方修正したものの、純負債資本倍率(ネットDEレシオ)など財務指標では健全性が揺らいだとの見方は限られる。ある国内資産運用会社の担当者は「なぜ保有しているのか説明を求められるリスクを考えると買いにくい」と話す。
スプレッドはさらに拡大するとの見方もある。現在の利回りは2.1%程度だ。土屋アセットマネジメントの土屋剛俊社長は「最低3%、できれば6%程度の利回りがないとリスクを負う投資家は出てこない」と指摘する。
World Market[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 12ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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「口座強制解約」で米銀・当局に批判 共和岩盤支持層が「被害」 トランプ政権は是正主張[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1648文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=斉藤雄太】米国で銀行が顧客の口座を強制的に解約する「デバンキング」への批判が高まっている。トランプ大統領と議会与党の共和党は支持基盤の保守派や暗号資産(仮想通貨)の事業者が不当に銀行取引から排除されていると訴え、当局や銀行に是正を迫る。規制や慣行の見直しは必至の情勢だが、詐欺や不正行為の抑止力も弱めないようにする制度設計は容易ではない。
米議会の上下院の委員会は5~6日、銀行との取引遮断を巡る公聴会を開いた。
「保守派の個人や企業、当局が好まない業界関係者へのサービスを停止するよう圧力をかけてきた」。上院銀行委員会を率いる共和のティム・スコット議員は、バイデン政権時代の規制当局による銀行への働きかけがあったと主張した。
デバンキングは米国の政治問題として急浮上した。発火点は1月、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加したトランプ氏の発言だ。
質疑応答の場で米銀大手バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースのトップを名指しして「保守派にも銀行を開放してくれることを願う。あなたがたのやっていることは間違っている」と訴えた。
不満の声を上げる保守派には銃器の製造・販売を手がける企業や石油などの化石燃料を開発する企業、それらの権利擁護を主張する団体が含まれ、共和の岩盤支持層と重なり合う。
こうした人々はバイデン前政権がESG(環境・社会・企業統治)やDEI(多様性、公平性、包摂性)を推進するなかで反対勢力に位置づけられ、当局や銀行による排除があったと疑う。
デバンキング問題は民主党のオバマ政権時代にも指摘されてきた。銃メーカーなどが標的だったとされるが、今回「被害」を強く訴えているのが仮想通貨業界だ。
仮想通貨の決済・保管を手がける米アンカレッジデジタルのネイサン・マコーリー最高経営責任者(CEO)は5日の公聴会で、自社も銀行から突然の口座閉鎖を告げられ、新たな取引銀行探しにも苦労した経験を語った。「仮想通貨企業のリーダー数十人が個人や会社の口座解約に追い込まれた」と証言した。
同氏はバイデン政権下の当局が仮想通貨業界の取り締まりを強化し、銀行が取引継続をリスクとみなすようになったと指摘した。
銀行側は規制上の問題を挙げる。
「政治的・宗教的な理由で口座を閉鎖することはない」。米メディアによると、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOはこうした見解を示した。脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)のような不正や犯罪行為を防ぐ目的で銀行口座を厳しく管理するよう求められていると説明した。
銀行側は当局に不正対策の不備を追及された場合、巨額の罰金を科される可能性がある。米財務省の金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)の集計によると、銀行が報告する不正の疑いのある取引の件数は2023年に196万件に達し、5年間で倍増した。銀行には制裁・処罰のリスクを回避するために「疑わしい」口座を閉鎖する誘因が働きやすい。
現在のルール上は、強制的に銀行口座を解約された顧客に理由を説明することも禁じられており、余計に疑心暗鬼を生みやすい。銀行業界は不要なデバンキングを減らすために規制の明確化が必要だと訴えている。
デバンキングを巡っては、民主党内からも問題視する声はある。民主党左派のエリザベス・ウォーレン上院議員は大手銀行が特定の業界ではなく一般の顧客の口座閉鎖に動く例もあるとみて、消費者保護の観点から是正が必要だと訴えている。
政治的な落としどころは見えていない。ウォーレン議員は自身が設立に関わった米消費者金融保護局(CFPB)を通じたデバンキングの監視強化を主張する。だがトランプ政権は規制緩和の一環でCFPBの廃止も視野に入れる。
単に銀行取引の監視の目を緩めるだけでは、消費者保護や不正の抑止といった面で問題が大きくなる恐れもある。
【図・写真】トランプ氏は1月のダボス会議で米銀大手の「デバンキング」を批判した=AP
世界一律関税「検討すべき」 米USTR代表候補が見解[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1142文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米政権の米通商代表部(USTR)代表に指名されたジェミソン・グリア元USTR首席補佐官に対する米連邦議会上院の指名公聴会が6日開かれた。トランプ米大統領が公約に掲げていた全世界一律の関税導入について、グリア氏は検討すべきだとの見解を示した。
グリア氏はトランプ氏が問題視する米国の貿易赤字について、その原因は「(米国から)海外に流出した製造業の雇用などによるものだ」と指摘。そのうえで一律関税は「(導入によって)貿易赤字と海外移転の流れを逆転させられるか、分析・検討されるべきものだ」と話した。
トランプ氏が就任初日に署名した大統領令を受け、USTRが不公正な貿易慣行を調査することを発表している。調査次第では、一律関税の導入に動く可能性がある。
公聴会では米国の農産品輸出に関する質問も多く出た。グリア氏はインドやトルコを名指しして、高関税で国内農業を守っていると批判。「これらの国は市場を開放する必要があり、そのためにあらゆる手段を講じる」と述べた。
トランプ氏が合成麻薬フェンタニル対策として、中国やカナダ・メキシコに対する関税引き上げ策を打ち出したことについては「方針を貫くべきだ」と訴えた。カナダ・メキシコについては発動期限は1カ月延期されている。
2026年に見直しを迎える米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)では、両国が協定の約束を守っているかを精査するという。
対中貿易には厳しい見方を示した。米国内の輸出事業者や農家などが「中国に完全に依存しないようにするべきだ」と主張。米国の輸出品に対する関税や関税以外の障壁を取り除く交渉を進めて「輸出市場を確保する」と述べた。中国による鉄鋼・アルミニウム製品の過剰生産に対しても、さらなる対応を取ることを示唆した。
米国企業が競争力を持つデジタル分野については、国際的な貿易ルールづくりに再び関与する可能性があることを明らかにした。
世界貿易機関(WTO)では有志国で18年からデジタル貿易ルールに関する議論が進んでいたが、米国は23年10月、国境を越えたデータ流通の自由化など一部テーマから撤退を表明していた。
グリア氏は欧州連合(EU)などが巨大テック企業への規制づくりで先行していることについて「EUやブラジルなどにルールづくりを任せるべきではない」と主張。米国主導のルールづくりが望ましいとの考えを示した。
グリア氏は通商法などを専門とする弁護士。第1次トランプ政権では、ライトハイザー元代表の側近として対中交渉の実務を担った。日米貿易交渉でも農業分野を中心に交渉に深く関わった。
【図・写真】グリア氏は第1次政権でも通商交渉の実務を取り仕切り、日本政府とのかかわりもあった=AP
パナマ「許しがたい虚偽」 運河通航料「米艦船は無料」発表に 首脳協議へ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 858文字 PDF有 書誌情報]
【メキシコシティ=市原朋大】パナマのムリノ大統領は6日の記者会見で、米政府艦船のパナマ運河通航料が無料になるという米国務省の発表について「許しがたい虚偽だ」と非難した。同氏はその後、7日午後にトランプ米大統領と協議することを明らかにした。
米国務省は5日、「米国政府の船舶はパナマ運河を無料で通過できるようになり、年間数百万ドルを節約できる」とX(旧ツイッター)に投稿した。運河を管理するパナマ運河庁はすぐにこれを否定する声明を出していた。
ムリノ氏は「米国務省の声明に驚いている。パートナーである2国間関係はこのように扱われるべきではない」とトランプ政権を批判した。運河管理の基本法は「政府が通航料、手数料、税金の支払いを免除してはならない」と明記しており、大統領にも料金を免除する権限はないと強調した。
トランプ氏はパナマ運河を通過する米船舶が「法外な料金を支払っている」と不満をあらわにし、運河の返還要求をちらつかせてパナマ政府に譲歩を迫ってきた。ムリノ氏は米国の支払う年間通航料が1000万ドル(約15億円)未満だと明らかにし「運河の通航料は米国経済を破綻させるほどではない」とも話した。
パナマは2017年に台湾と断交し、中国と国交を樹立した。米国は運河両端の港を香港の複合企業、長江和記実業(CKハチソンホールディングス)の子会社が管理し、運河周辺のインフラも中国企業が建設しようとしていることを問題視してきた。
2日にムリノ氏と会談したルビオ米国務長官は「中国共産党による運河地域の支配は容認できない」というトランプ氏の意向を伝え、早急に対応しない場合には「必要な措置をとる」と迫った。
これに対し、ムリノ氏は中国の広域経済圏構想「一帯一路」からの離脱を表明した。米メディアによると運河両端の港を管理する香港企業子会社との契約を解除する検討も始めている。米国船舶のパナマ運河の通航は「最適化する」と発表していた。
【図・写真】ムリノ氏は「米国務省の声明に驚いている」と述べた(6日、パナマ市)=ロイター
インド中銀、利下げ 4年9カ月ぶり 景気減速を懸念[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 690文字 PDF有 書誌情報]
【ムンバイ=岡部貴典】インド準備銀行(中央銀行)は7日、政策金利(レポ金利)を6.5%から6.25%に引き下げると決めた。2020年5月以来、4年9カ月ぶりの利下げで金融緩和に転じる。高い成長を続けてきたインド経済の減速を踏まえ、消費を刺激し景気底上げをめざす。
25年度の実質国内総生産(GDP)は6.7%増加するとの見通しを示した。
足元で5.2%の消費者物価指数(CPI)上昇率は24年度に4.8%、25年度は4.2%に和らぐと予測した。中銀が中期目標とする4%に近づく方向だ。マルホトラ新総裁は同日の記者会見で「インフレ率は低下しており成長を後押しできる時期が訪れた」と利下げの理由を語った。
中銀が緩和に転じたのは主要国で際立つ急成長を続けてきたインド経済の先行きに変調の兆しが出ているためだ。24年7~9月期のGDP成長率は前年同期比5.4%で、4~6月期の6.7%から大幅に鈍った。昨年秋以降は海外投資家がインドから資金を引き揚げる動きも目立つ。
インド中銀は利下げに向けた地ならしを進めてきた。昨年10月の会合で金融政策方針を引き締めから「中立」に修正した。
インド政府は昨年12月、インド中銀のダス総裁の後任に財務次官だったマルホトラ氏を起用した。シタラマン財務相ら主要閣僚は中銀に利下げ圧力を強めていた。新総裁はモディ政権と歩調を合わせて緩和に踏み切った格好だ。
インド政府は景気の下支えに躍起だ。1日発表された25年度予算案には中間所得層を支援する所得減税やインフラ投資を盛り込んだ。歳出総額は前年度比5%増の50兆6534億ルピー(約90兆円)となった。
尹氏が開発構想の韓国南東沖 ガス埋蔵量、経済性乏しく 政府が初回試掘[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 415文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=甲原潤之介】韓国政府は7日までに韓国南東部の日本海で石油や天然ガスの初回の試掘を終え、埋蔵量が経済性に乏しい水準だったと明らかにした。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が2024年6月に自ら石油やガスが埋蔵されている可能性があると発表し、調査を始めていた。
産業通商資源省がボーリング調査の結果を公表した。「ガスの兆候があることを確認したものの、経済性を確保した水準ではないとみられる」と表明した。探査を重ねて発見に至った海外の例があるとし、6つある他の有望構造を順次探査する方針を示した。
尹氏は24年の記者発表で慶尚北道浦項(ポハン)沖の日本海に140億バレルに達する石油やガスが埋蔵されている可能性を指摘した。韓国全体でガスは最大29年間、石油は4年以上使える量だと強調した。
試掘事業は政治対立の材料になった。国会で多数を握る最大野党「共に民主党」は、政府が25年予算案に計上した試掘関連の予算を大幅に削減した。
インド中銀、利下げ――モディ首相が12~13日訪米[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 242文字 PDF有 書誌情報]
インド外務省は7日、モディ首相が12~13日に米ワシントンを訪れてトランプ米大統領と会談すると発表した。ロイター通信が報じた。インド外務省の報道官は、両首脳が関税などを巡って「濃密な議論」をするとの見方を示した。トランプ政権が米国に不法滞在するインド人らの強制送還を進めている問題についても話し合う見通しだ。
トランプ氏がモディ氏を招待していた。1月27日にはモディ氏と電話協議し、インドが米国製品の輸入を増やすよう求めた。モディ氏は訪米に先立ち、10~12日にフランスを訪問する。
習氏、アジアに結束呼びかけ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 160文字 PDF有 書誌情報]
【ハルビン(中国黒竜江省)=藤村広平】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は7日、アジア各国の首脳に対し「平等で秩序ある世界のためにアジアの力量を貢献させるべきだ」と呼びかけた。関税の引き上げなど対外強硬策を打ち出すトランプ米大統領を念頭に、アジア各国に結束を呼びかけた。中国国営中央テレビ(CCTV)などが伝えた。
「反キリスト教」根絶へ米大統領令[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 13ページ 0文字 書誌情報]
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台湾半導体設計メディアテック、スマホの次模索 前期、増収増益も頭打ち AI向け参入急ぐ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1973文字 PDF有 書誌情報]
【台北=龍元秀明】台湾半導体開発・設計大手の聯発科技(メディアテック)が新たな成長の種を模索している。主力のスマートフォン向け半導体は中国市場の頭打ちを受け伸びしろに限界がある。人工知能(AI)向けに狙いを定め、スマホ向けで培った低消費電力の設計ノウハウなどを武器に再加速を狙う。
7日発表した2024年12月期決算は売上高が前の期比22.4%増の5305億台湾ドル(約2兆5000億円)、純利益は38.2%増の1063億台湾ドルだった。23年に低迷したスマホ向けの需要の緩やかな回復や、上位製品の好調で2期ぶりの増収増益となった。
売上高・利益とも過去最高だった22年12月期の水準には届かなかった。同日発表した24年10~12月期決算は売上高が前年同期比6.5%増の1380億台湾ドル、純利益は営業費用の増加などで7.3%減の237億台湾ドルだった。
蔡力行・最高経営責任者(CEO)はオンライン形式で開いた決算説明会で「我々の製品ロードマップはAIの商機を捉えるのによく適している」と力を込めた。
メディアテックは半導体製造を外部委託する「ファブレス」の売上高で米エヌビディアや米クアルコムなどに続く世界5位。スマホの頭脳や通信を担う半導体に強く、小米(シャオミ)やOPPO(オッポ)、vivo(ビボ)といった中国勢を主要顧客とする。
直近は急成長するAI領域への参入策を次々に打ち出している。1月に米テクノロジー見本市「CES」にあわせ、エヌビディアが「世界最小のAIスパコン」と称する新型端末に使う半導体の共同開発を発表した。
5月発売予定の同端末は卓上サイズでサーバー並みのAIの処理能力を持つといい、AI開発者などの利用を見込む。エヌビディアの高性能な画像処理半導体(GPU)と、メディアテックによる電力効率の高い半導体の技術を組み合わせて実現した。
エヌビディアとの協業だけではない。蔡氏は受注を進めるAI向けのカスタム半導体が「26年から収益にかなり貢献する」と期待する。生成AIのデータセンター投資を進める米テック大手などに狙いを定め、個別の処理に最適化した半導体をオーダーメードで開発する。
カスタム半導体は汎用性がない半面、用途を特化するため消費電力を抑えやすく、スマホ分野で磨いた設計ノウハウも応用できる。生成AIの普及に伴いGPUに続く形で成長が見込まれ、英調査会社オムディアはAI向けの市場規模が29年に24年比4倍の378億米ドル(約5兆7000億円)になると予測する。
AIの計算処理には膨大なデータから学ぶ「学習」と、指示に対する答えを導く「推論」の2種類がある。カスタム半導体は主に推論でGPUの一部処理を代替でき、「性能・コストの合理性を追求するため導入が加速している」(オムディア)
生成AIを巡っては中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が低コストで高性能をうたうモデルを開発した。市場にはAI半導体の先行きに懐疑論もあるが、蔡氏は効率化のトレンドが「AIの浸透を早める」と話し、需要の継続を強調した。
1997年に設立されたメディアテックの飛躍のきっかけは2010年代の中国スマホ市場での成功だった。スマホの設計図と一体で半導体を販売する手法を武器に新興メーカーの需要をつかみ「格安スマホの仕掛け人」と称された。
近年は高速通信規格「5G」の普及を機に、クアルコムの牙城の上位機種向けにも食い込んだ。香港の調査会社カウンターポイントによるとメディアテックのスマホ向け半導体のシェア(24年7~9月)は数量ベースが35%で首位、金額ベースは17%で3位だ。
ただ中国のスマホ市場は新型コロナウイルス禍や景気減速の影響で低迷が続く。米調査会社IDCによると24年の出荷台数は3年ぶりに前年を上回ったが、19年に比べると2割ほど少なかった。メディアテックの大口顧客の小米は半導体の自前開発に動いているとされ、シェアの拡大による伸びしろには限界がある。
メディアテックはおよそ1万9000人いる従業員の9割が研究開発・技術人員でその厚みは台湾で群を抜く。民間調査による台湾の平均給与ランキングで業界首位に立つなど厚待遇で優秀な人材をひき付け、AI分野で最高峰の国際学会「NeurIPS(ニューリプス)」でも論文が採択されている。
AI向けのカスタム半導体はブロードコムやマーベル・テクノロジーといった米国のファブレス大手が先行。台湾の中堅設計会社も特定分野で強みを発揮する。後発となるメディアテックにとり、スマホ分野の実績や人材の厚みを武器にどのように割って入れるかが成長の鍵を握る。
【図・写真】メディアテックの蔡CEO。スマホ向けで培ったノウハウを武器に再加速を狙う(昨年、台北)=沢井慎也撮影
バレンタイン、手作り活況 カカオ高騰で値上がり 明治、材料の板チョコ増産[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 805文字 PDF有 書誌情報]
カカオ豆の価格高騰で、今年のバレンタインデーは出費を抑えられる手作りチョコレートを贈る消費者がより増えそうだ。明治は手作りの材料になる板チョコを増産し、ロッテは小売店の店頭で手作りを促す。カカオ価格が高止まりする中、メーカー各社は消費者を振り向かせようと躍起だ。
明治は「明治ミルクチョコレート」など板チョコを増産して備える。最需要期の1~2月に売る商品の生産数量を前年同期比で5%増やした。値上げもあり、出荷額は同20%増える。
明治の調査では、バレンタインで贈るチョコの種類で「手作り」と答えた人が2023年比で10.1ポイント上昇し33.4%と首位になった。19年の調査以来、5年ぶりに「デパート・百貨店」(24年は27.5%)を逆転した。「25年はさらに増える」(明治)という。
製菓材料などを販売するECサイトを運営するcotta(コッタ)の足元の閲覧数は前年より3割多い。市販チョコが高く、手作りを選ぶ消費者が増えたことが背景にあるという。
国際ココア機関(ICCO)が公表する世界相場によると、カカオの24年12月の平均価格は1キログラムあたり10.35ドル(約1600円)と2年前から4倍以上となった。日経POSによると、チョコレートの25年1月の平均価格は289円と2年で2割上がった。高島屋のバレンタイン催事で展開するチョコレート商品の平均価格は前年より約10%上がっている。
板チョコも値上がりしているが、明治が公開するレシピで「4種類のトリュフ」(約40個分)は約3000円で済む一方、ゴディバジャパンの「ブーケ ド ゴディバ セレクション(6粒入)」は3942円だ。
ロッテは板チョコなどを小売店で複数枚購入した消費者に、人気キャラクター「ちいかわ」のチョコレート型をプレゼントしている。手作りを促すためのPOPや人気タレントの浜辺美波さんを起用したSNS向け動画で消費を喚起する。
ホテルオークラ、インドネシア同業と提携 新施設や人材育成[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 690文字 PDF有 書誌情報]
【ジャカルタ=押切智義】ホテルオークラ(東京・港)は6日、インドネシアでリゾートホテルを展開するプラタラン・インドネシアと提携したと発表した。共同でホテルを新設したり、人材育成のための職業学校を設立したりすることを検討する。
ホテルオークラは2027年ごろをめどにインドネシアの首都ジャカルタでホテルとサービスアパートメントの開業を計画している。現地大手と連携して事業拡大を加速させる。
両社は5年以内にインドネシアで2~3カ所のホテルに共同で投資することを検討する。同じ場所で両社のブランドのホテルをつくるほか、共同ブランドのホテルの新設も計画する。
ホテルなどのサービス人材を育成する学校もインドネシアで設立する。今後2~3年以内をメドに、ジャカルタなどに設けることを検討する。ホテルオークラは日本などで働く人材を育成する場としても活用する考えだ。ホテルオークラの日本食のシェフと、プラタランのインドネシア料理のシェフを相互に派遣し技能の交流も図る。
両社それぞれが運営する会員プログラムで、相互のホテルの利用を促す仕組みも導入する。ホテルオークラは6日から、同社の会員が期間限定の特別料金でプラタランのホテルを利用できるようにした。
6日に現地で記者会見したホテルオークラの荻田敏宏社長は「中長期的に株式の相互持ち合いも検討する」と説明した。「インドネシアは市場としてだけでなく、サービスに携わる人材の面でも大きな潜在力を秘めている」と語った。
プラタランは09年に創業し、ジャカルタを中心に高級インドネシア料理店を展開するほか、バリ島などでリゾートホテルも運営している。
キャピタランド、大阪にデータセンター 1100億円投資[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 433文字 PDF有 書誌情報]
【シンガポール=谷繭子】シンガポールの大手不動産投資会社、キャピタランド・インベストメントは、大阪府でデータセンター(DC)を開発すると発表した。投資額は7億米ドル(約1100億円)で、すでに土地を取得した。デジタル関連の国際的な投資を拡大する。
同社が日本でDCを手掛けるのは初めて。電力容量は約50メガワットで、相当規模の電力供給は確保したという。
完成には数年かかる見通し。将来、DC投資ファンドを組成し、大阪の物件をポートフォリオに組み込む計画だ。
同社はアジア・欧州でDCへの投資を拡大している。大阪の物件を含めると、9カ国27カ所に計800メガワットのDCを展開することになる。資産規模は完成後の価値ベースで計60億シンガポールドル(約6800億円)となる。
マノハル・キアタニ上級エグゼクティブ・ディレクターは今回の投資が「デジタル化関連資産への投資強化戦略に沿ったもので、同時に地理的多角化を進める」と述べた。同社は日本を重点市場の一つとしている。
ヤム・チャイナ19%増益 10~12月最終、節約志向追い風[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 431文字 PDF有 書誌情報]
【香港=伊原健作】中国でケンタッキー・フライド・チキン(KFC)などを展開するヤム・チャイナ・ホールディングス(百勝中国)の2024年10~12月期連結決算は、純利益が前年同期比19%増の1億1500万ドル(約170億円)だった。節約志向を追い風に業績を伸ばした。
6日の発表によると、売上高は4%増の25億ドルと10~12月として最高だった。中国本土でKFCやピザハットといった外食チェーン店を運営する。24年12月末時点の店舗数は計1万6395店と3カ月で534店増えた。コスト管理の徹底で営業利益率は5.8%と1.4ポイント上昇した。
決算発表を受け香港市場では7日、同社の株価が前日比で一時約8%上昇した。
中国では景気失速で「消費降級」(消費のダウングレード)と呼ばれる節約志向が強まっている。同社は小さいサイズのピザを19元(約400円)から提供するピザハットの新業態「WOW」などの出店を拡大し、低価格志向や1人客の増加などのトレンドに対応した。
日本の対米輸出4854社 製造業最多、関税なら影響[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 404文字 PDF有 書誌情報]
帝国データバンクは7日、日本から米国への輸出を手掛ける日本企業が4854社に上るとの調査を発表した。業種別では製造業が最も多く、輸出額が判明した約800社での売上高に占める割合は29%だった。米国の関税が日本にも発動された場合、影響は広範に及ぶ。
帝国データバンクが日本企業約200万社の調査データを対象に2025年1月時点の情報をまとめた。日本から米国に輸出する企業4854社のうち、過半の2499社が製造業だった。
工作機械や半導体製造装置など「一般機械器具」を手掛ける企業が多い。売上高では100億円未満が77%を占め、輸出先が米国のみという企業も56%あった。
トランプ米大統領は4日、中国からの輸入に10%の追加関税を発動。メキシコやカナダへの関税は1カ月延期されたものの先行きは不透明だ。4月には米国で貿易問題を巡る報告書がまとめられる見通し。その他の国・地域にも関税が発動される可能性がある。
NewJeans改め…「NJZ」 事務所から「独立」強調[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 321文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】韓国の人気女性グループ「NewJeans(ニュージーンズ)」は7日、グループ名を「NJZ」に変えると発表した。「ニュージーンズ」の商標権を持つ所属事務所「ADOR(アドア)」と対立しており、新しいグループ名にすることで独立した立場だと示す。
ニュージーンズ側は2024年11月の会見で「今後ニュージーンズという名前は使えなくなるかもしれない」と説明し、25年1月にはファンらに新たな名前を募集していた。
アドアは7日、「メンバーが一方的に(名前を変える)選択をしたことを残念に思う」とコメントした。「ニュージーンズのブランド価値を守るために最善を尽くす。誤解を解き、今後の活動計画を議論する準備ができている」と説明した。
西武・プリンス、初任給最大31万円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 192文字 PDF有 書誌情報]
西武・プリンスホテルズワールドワイドは2025年春入社の大卒総合職の初任給を資格手当込みで最大31万円に引き上げる。基本給を22万円から26万円に増やし、月額最大5万円の資格手当を新設する。従業員のキャリアアップを支援し、優秀な人材の確保につなげる。
高卒は首都圏地域採用の場合、基本給を17万3300円から20万7100円に上げ、初任給は資格手当込みで最大25万7100円となる。
西武・プリンス、初任給最大31万円――東洋建設は初任給30万円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
東洋建設は2025年4月に入社する総合職の大卒初任給を前年度比で3万円(11%)引き上げて30万円とする。増額は3年連続。
24年4月から設けられた残業時間の上限規制で建設業界は人手不足が深刻化している。新卒採用の競争も激化するなか、待遇改善をアピールする。
西武・プリンス、初任給最大31万円――レオパレス、若手の基本給を最大9%上げ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
レオパレス21は4月、非管理職の若手社員の基本給を最大で9%引き上げる。管理職も年俸を同6%上げる。対象の若手と管理職は合わせて約1300人で、平均4.6%の賃上げとなる。
4月入社の初任給の引き上げをすでに発表している。
上海の老舗遊園地、ハリポタで変身?(アジア便り)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 400文字 PDF有 書誌情報]
中国・上海市で約40年の歴史を持つ老舗遊園地「上海錦江楽園」が1月26日閉園した。地元メディアによると、全面改修により人気映画「ハリー・ポッター」シリーズをテーマにしたエンターテインメント施設への刷新を目指すという。
「上海市民なら子供のころ皆行ったことがある」。上海出身の男性会社員は閉園を惜しむ。同遊園地には高さ108メートルの観覧車やジェットコースターなどがあり市民に親しまれてきた。
中国では、上海ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ北京(USB)といった外資系テーマパークが次々と登場している。強力な知的財産(IP)を持たず差異化が困難な中国のテーマパークは苦戦する。
ファッションや化粧品業界ではコストパフォーマンスに優れる国産品を評価する「国潮」と呼ばれる愛国的な消費のトレンドが広がる。一方、体験が決め手となるテーマパーク業界にはこうした波はまだ届いていない。
(上海=土居倫之)
恐竜カフェ(ベトナム) 「化石」と一緒に、ほっと一息(アジア発ヒット)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 357文字 PDF有 書誌情報]
ベトナムのハノイに新たな注目スポットが出現した。目玉は店内にある恐竜の化石の模型だ。「恐竜カフェ」は瞬く間にカフェ好きなベトナム人の心をつかんだ。
幹線道路のランハ通りを路地に入る。本来は地元住民しか歩かない細道の先にカフェ「30デイズカフェ」はあった。
資産家の別荘だった豪邸を改装した。内壁を壊して大空間を作ったり、鉄筋をむき出しにしたり。ビンテージ感あふれる空間と、唐突な恐竜の化石で話題をさらった。
12月に開業したばかりだが、休日には長蛇の列ができる。「テト(旧正月)休みには1日1000人くらい来たよ」と店員のガーさんは話す。
ベトナムのトレンドはカフェで生まれる。2025年も早速、ヒットが飛び出した。
(ハノイ=新田祐司)
【図・写真】「30デイズカフェ」は恐竜の化石の模型が話題に(5日、ハノイ)
スバル労組2万1000円要求(賃上げ2025)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 307文字 PDF有 書誌情報]
SUBARU(スバル)労働組合は2025年の春季労使交渉で、べースアップ(ベア)と定期昇給を含む総額で月2万1000円の賃上げを要求することが分かった。年間一時金は6.3カ月分を要求する。
7日に開いた中央委員会で方針を決めた。定期昇給分を含めた総額要求を始めた20年以降で最高額になる。足元の物価動向や他社の賃金水準を加味した。24年春交渉では1万8300円の賃上げと6カ月分の年間一時金を求めていた。
自動車業界の労働組合が加盟する自動車総連は1月、25年春交渉でベアに相当する賃上げ要求の目安額を月1万2000円とする方針を決めた。中小企業などの賃上げ交渉を後押しするため、7年ぶりに具体的な金額を示した。
鉄鋼・重工労組、賃金改善分1万5000円要求 高水準を維持(賃上げ2025)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 298文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄など鉄鋼や重工の大手労働組合は7日、2025年の春季労使交渉の要求書を会社側に提出した。各社労組はベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月額1万5000円を会社側に要求した。物価上昇などが続くなか、今年も高水準の賃金改善を維持する狙い。
鉄鋼では日鉄の労組が基本賃金の4.5%に相当する月1万5000円の賃金改善を求めた。JFEスチールと神戸製鋼所の労組も同日、要求書を提出した。
重工ではIHIの労組が1万5000円の賃金改善と、年間一時金として7カ月分を求めた。一時金の要求額は過去最高だという。
三菱重工業や川崎重工業、住友重機械工業などの労組も1万5000円を要求した。
NZ、キウイ輸出額44%増(数字で読むASIA)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 277文字 PDF有 書誌情報]
ニュージーランド(NZ)統計局によると、2024年3~11月のキウイフルーツの輸出額は約35億NZドル(約3000億円)だった。約24億NZドルだった23年同期より44%増えた。
統計局の広報担当者は「史上最高水準に達した」と説明する。23年は天候不順の影響で生産が落ち込んだが、24年は回復したため輸出の拡大につながったという。中国や欧州連合(EU)に向けた出荷が多い。
NZの24年11月までの12カ月間の果物の総輸出額は約47億NZドルで、このうち73%をキウイが占めた。NZにとって輸出用の農産物としてキウイの重要性が高まっている。
(芦川美奈)
三菱自労組は1万9000円要求(賃上げ2025)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 14ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
三菱自動車の労働組合である三菱自動車工業労働組合は7日の中央委員会で、2025年の春季労使交渉でベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分と定期昇給を含む総額で月1万9000円の賃上げを要求する方針を決めた。年間一時金は5.7カ月分を求める。
AGC、黒字転換へ 今期、バイオ止血にめど 電子材料の成長不可欠[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1316文字 PDF有 書誌情報]
AGCは7日、2025年12月期の連結最終損益(国際会計基準)が800億円の黒字(前期は940億円の赤字)になる見通しだと発表した。前期に巨額の損失を計上したバイオ医薬事業の止血にめどをつけたが、中期経営計画の目標だった26年12月期の過去最高益更新は断念した。バイオの穴埋めには半導体材料など電子材料の成長が不可欠だ。
売上高は前期比4%増の2兆1500億円、営業利益は19%増の1500億円を見込む。化学品の販売が増え、バイオ医薬品の開発・製造受託事業(CDMO)を含むライフサイエンス事業の赤字縮小が寄与する。
24年12月期の最終赤字の主因となったライフサイエンス事業の営業損益は100億円の赤字(前期は212億円の赤字)を見込む。米国工場の人員削減などでコストを削減し赤字幅は縮小するが、米金利の上昇で顧客のバイオベンチャーへの資金流入が細りCDMOへの製造委託が減少した影響が続く。黒字化は26年12月期になる想定だ。
こうしたことから26年12月期までの中期経営計画も見直した。営業利益は24年12月期に比べ約4割増の1800億円とした。従来計画を500億円下回り、過去最高益(10年12月期の2292億円)更新は断念する。
稼ぎ頭の化学品事業でも異変が起こっている。主力の基礎化学品が中国の景気低迷の影響を受けて販売が振るわない。東南アジアで5割近いシェアを握るが、中国市場から安価な製品が流入し市況が悪化している。
バイオベンチャーへの資金流入減と長引く中国不動産不況で、成長戦略の前提に誤算が生じた。中計の営業利益ではライフサイエンスで300億円、化学品で190億円の下押しとなる。大和証券の平川教嗣シニアアナリストは「前提に甘さがあった。一段と成長していくためには収益性に対する考え方を見直す必要がある」と指摘する。
21年に掲げた30年に営業利益3000億円以上を目指す長期計画は死守する。同日、日本経済新聞の取材に応じた平井良典社長は「今ある事業の柱を太くするのが主体だ。成長への基調は変わっていない」と語った。
ライフサイエンスや化学の穴を埋めると期待がかかるのが電子材料事業だ。「長期的には1000億円規模の事業に育てる」。平井社長が期待する新製品の一つが、28年にも量産開始を目指すガラス基板だ。
ただ、本格的な利益貢献は30年以降になるとみられる。大和証券の平川氏は最高益更新について「景況感の回復が前提になる。(達成は)簡単ではない」とみる。
AGCは既存事業の深化と新規事業の探索を両立する「両利きの経営」を実践する企業として脚光を浴びてきた。10年の最高益達成時は、化学品やガラスで海外市場に手を広げて収益力を維持しつつ、スマートフォンの普及期に米アップルなどに食い込みディスプレー用の材料で稼いだ。
両利きの経営を日本に広めた早稲田大学の入山章栄教授は「少なくとも30年後を見据えた経営ができるかが大事だ。日本企業は買収ばかりで売却の議論がおろそかになっている」と指摘する。30年の目標達成には新規事業の種まきと同時に、中長期で収益性の維持が難しい事業の早期撤退も必要になる。
(藤生貴子)
佐川、台湾物流を1360億円で買収 半導体需要にらむ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 953文字 PDF有 書誌情報]
佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)は7日、台湾の物流会社モリソン・エクスプレスを買収すると発表した。9億ドル(約1365億円)を投じ、7月の完全子会社化を目指す。国内は人口減で物流需要の縮小が不可避だ。半導体など付加価値の高い荷物を取り込み、海外市場での成長を目指す。
モリソン社は、航空会社や海運会社から貨物スペースを仕入れて荷主に提供するフォワーディング事業を手掛ける。半導体や電子機械などの航空輸送を強みとし、アジアや欧米など世界に90拠点超を持つ。2024年度の売上高は約1400億円だった。
佐川急便を含め、グループ内でブランドを統合するかなどの詳細は今後検討する。SGHDの松本秀一社長は7日の記者会見で「インドや中国、東南アジア市場に展開し、将来の拠点再編を含めてアジア圏の基盤を強化していく」と話した。
SGHDは売り上げの約7割を宅配関連が占める。しかし、アマゾンなど電子商取引(EC)大手が自社の配送網を広げるなど競争環境は厳しい。宅配便に依存しない収益基盤の確立が不可欠となっている。
SGHDはM&A(合併・買収)により、法人向けを中心とした国際物流の強化を急ぐ。24年には約1200億円で低温物流のC&Fロジホールディングスを子会社化し、ベトナムなどで冷凍食品や医薬品輸送の需要を取り込む。14年にもスリランカのエクスポランカ社を買収している。
モリソンを傘下に収めることで、半導体など高単価品で新たな法人顧客を取り込める。航空輸送だけでなく、荷物の発着地域で企業の物流業務を幅広く受託する3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)事業の拡大も狙う。
31年3月期には売上高に当たる連結営業収益を24年3月期比で67%増の2兆2000億円とする目標を掲げる。そのうち約6000億円をモリソンを含む「グローバル物流」部門で稼ぎ、投下資本利益率(ROIC)は8%超を目指す。
SGHDが同日発表した24年4~12月期の連結決算は、営業収益が前年同期比12%増の1兆1188億円、純利益は6%増の513億円だった。国際物流が好調に推移したほか、C&Fロジを子会社化したことも収益を押し上げた。
【図・写真】記者会見するSGホールディングスの松本社長(7日、東京都中央区)
ユニチカ「繊維生産停止も」 売却不調なら 新体制で経営再建へ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 692文字 PDF有 書誌情報]
祖業の繊維事業から撤退を決めたユニチカは7日、大阪市内で臨時株主総会を開き、官民ファンドなどからの支援策や新たな役員の人事案が賛成多数で承認された。経営再建に向けた「最後のチャンス」(上埜修司社長)となる。繊維事業の売却を急ぐが、不調なら生産販売を停止する考えも示した。
「生き残りをかけ、新たなユニチカに生まれ変わる強い信念を持って構造改革に取り組む」。上埜氏は総会に出席した株主にこう訴えた。繊維事業は中国勢の台頭などで不振に陥り、2025年3月期まで2期連続の最終赤字を見込む主因となった。
ユニチカは、メインバンクの三菱UFJ銀行をはじめ取引行に最大で430億円の債権放棄や、地域経済活性化支援機構(REVIC)が約200億円を出資し筆頭株主となるなど、合計で870億円の金融支援を求めた。
総会ではこうした施策の実現に関する議案が可決された。財務の健全性維持などを目的とする減資についても認められた。
4月末をメドに退陣する上埜氏をはじめ4人の取締役らの後任となる役員の選任議案も了承された。
技術畑の藤井実上席執行役員が社長に就き、銀行出身の執行役員1人、REVICからの4人と、社外取締役の弁護士1人の計7人の経営体制が固まった。
前途多難の船出だが、焦点は繊維事業の売却先だ。上埜氏は「従業員の受け入れも含めた事業譲渡が最優先の課題」と改めて強調した。
ユニチカは「25年8月まで事業譲渡を模索し、不調に終われば(譲渡せず)生産や販売を26年9月までに順次停止していく」と説明した。ユニチカテキスタイル(岡山県総社市)での繊維生産は25年9月に停止するとも表明した。
ドミノ・ピザ国内2割閉店 172店 宅配需要一服で採算悪化[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 568文字 PDF有 書誌情報]
豪ドミノ・ピザ エンタープライズ(DPE)は7日、日本国内の店舗の2割にあたる172店舗を2025年内をめどに閉店すると発表した。新型コロナウイルス禍の宅配需要の高まりを受けて積極出店したが、需要増が一服し不採算店舗が増えていた。閉店で収益性を改善する。
日本の子会社でピザ宅配最大手のドミノ・ピザジャパン(東京・品川)は約940店舗を展開する。このうちフランチャイズチェーン(FC)加盟店58店舗と直営店114店を閉店する。DPEは同日発表した声明で「閉店する店舗は新型コロナウイルス禍に売上高が急増した期間に開業したが、コロナ後には需要の低下やコスト増に直面している」と説明した。
ドミノはコロナ禍だった20年からの3年間で約400店を大量出店し、一時は全国1000店の大台に乗った。しかし巣ごもり消費の特需がなくなると宅配ピザの利用は減少に転じており、24年7月には80の不採算店を閉店することを明らかにしていた。
ピザ市場は、既存の宅配大手以外からの参入などで競争が激化している。ディスカウント店「ドン・キホーテ」やオーケー(横浜市)、OICグループ(川崎市)の「ロピア」といった食品スーパーが店内調理のピザの販売に力をいれているほか、24年8月にはコンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンが宅配ピザに参入した。
NTT、インドで「IOWN」展開 3データセンター一体運用[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 285文字 PDF有 書誌情報]
NTTは7日、光技術を使う次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の通信網をインドに展開すると発表した。商都ムンバイで離れた場所にある3つのデータセンターを一体運用する。ほぼ遅延のないネットワーク事業を成長市場で広げる。
NTTはインド最大のデータセンター事業者で4都市に計21棟を持つ。同日の決算会見で島田明社長は今後数年をかけ、5都市の計30棟へ増やす方針を示した。
同日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比16%減の8506億円だった。固定電話など地域通信事業が不振だったほか、NTTドコモの販売強化に伴う費用がかさんだ。
ニデック回答「不十分」 牧野フライスが追加質問[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 220文字 PDF有 書誌情報]
牧野フライス製作所は7日、買収提案を受けているニデックに質問状を送付したと発表した。1月末に送った最初の質問状に対するニデックの回答は「不十分」とした。回答期日を2月14日までとし、買収に伴う効果や不利益などについて説明を求めた。牧野フライスは1月28日に約60項目の最初の質問状を送り、ニデックは同月31日に回答を送り返していた。牧野フライスはニデックの回答が「抽象的に留まる点が多数含まれる」とし、改めて質問する必要があると判断した。
サンリオエンターテイメント ピューロランド個人情報流出か[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 210文字 PDF有 書誌情報]
サンリオ子会社で「サンリオピューロランド」(東京都多摩市)を運営するサンリオエンターテイメント(同)は7日、1月に発生したランサムウエア(身代金要求型ウイルス)による攻撃で、最大200万件の個人情報などが外部に漏洩した可能性があると発表した。ピューロランドの年間パスポート購入者らの氏名や電話番号、メールアドレスのほか、従業員や取引先の契約情報などが流出した可能性がある。クレジットカードの情報は含まれていないという。
エア・ウォーター 川本産業子会社化へTOB[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 178文字 PDF有 書誌情報]
エア・ウォーターは7日、医療材料を手がける川本産業を完全子会社化するためTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。約35億円で全株式の取得をめざす。川本産業が衛生材で持つ流通とのパイプを用いて消費者向けの事業を強化し、シナジー効果を高める。川本産業は同日、TOBへの応募を推奨すると発表した。エア・ウォーターは川本産業株の50.1%を保有している。
富士ソフト KKRのTOBに賛同継続[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
富士ソフトは7日、米投資ファンドKKRが進めているTOB(株式公開買い付け)について、既に表明した賛同と応募推奨を継続すると発表した。KKRに対抗する米ベインキャピタルのTOB計画については反対を続けるとした。KKRがTOB価格を1株あたり9451円から9850円に引き上げると表明したことを受けて、同日の取締役会で決議した。
レオスがフジHD株5%保有[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
投資信託「ひふみ」で知られる運用会社のレオス・キャピタルワークスがフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株式を5.12%保有していることが7日、分かった。レオスが同日、関東財務局に大量保有報告書を提出した。1月20日から保有比率を段階的に引き上げている。保有目的について報告書では「純投資」としている。
関西電力 高浜2号機、来月7日運転再開[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 148文字 PDF有 書誌情報]
関西電力は7日、定期検査に入っていた高浜原子力発電所2号機(福井県高浜町)の運転を3月7日から本格的に再開すると発表した。2月8日に原子炉を起動する。10日に発電機と送電線をつないで電力供給を始める発電機並列に入って調整した後、本格運転する。高浜2号機は2024年11月6日に定期検査入りした。
ニデック回答「不十分」――「追って回答」 ニデック[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 140文字 PDF有 書誌情報]
ニデックは7日、牧野フライス製作所に提案しているTOB(株式公開買い付け)を巡り、同社からの2回目の質問状を受け取ったと発表した。買収によるシナジー(相乗効果)や不利益の解消方法を改めてたずねられている。ニデックは「質問事項を真摯に検討し、追って誠実に回答する」とコメントした。
テーブルマーク、パックご飯上げ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
テーブルマークは7日、家庭用パックご飯22品を4月から値上げすると発表した。パックご飯の値上げは1月に続き、今年2度目となる。原料米の価格が高騰しており、商品価格への転嫁を急ぐ。4月1日納品分から希望小売価格を約11~36%引き上げる。
米ベイン、5100億円で田辺三菱買収 三菱ケミGから 創薬力を評価「M&A含め支援」(ビジネスTODAY)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1505文字 PDF有 書誌情報]
米投資ファンドのベインキャピタルは7日、三菱ケミカルグループ傘下の田辺三菱製薬を約5100億円で買収すると発表した。ベインが日本の製薬企業を買収するのは初めて。田辺三菱の創薬力や国内の営業基盤を評価したといい、新薬開発への資金投入や海外の新薬を日本で販売することで成長を促す。
同日、記者会見を開いた三菱ケミGの筑本学社長は「医薬と化学のシナジーが薄れてきた」とし、「ヘルスケア分野への豊富な投資実績のあるベインキャピタルのもとで成長戦略を推進することが最適な選択だ」と売却の理由を説明した。
三菱ケミGにとって過去最大の売却案件となる。売却資金は「化学事業を力強く成長軌道に乗せていくための投資や負債の返済、株主還元に充てていく」(木田稔最高財務責任者)という。
株式の譲渡時期は2025年7~9月期を予定し、950億円の譲渡益を計上する見込みだ。会見で三菱ケミGの荒木謙執行役員は「田辺三菱製薬の『三菱』という名前はとることになる」と説明。新社名については今後、ベインが中心となって検討するという。
田辺三菱は吉富製薬やミドリ十字などを祖とする旧三菱ウェルファーマと旧田辺製薬が2007年に合併し発足した。多発性硬化症治療薬「ジレニア」をスイスの製薬大手ノバルティスに、糖尿病治療薬「カナグル」についても米製薬のヤンセンファーマに商業権を提供し、ロイヤルティー収益を受け取るなど創薬力は高いとされる。
現在の田辺三菱の業績は好調で、北米でALS(筋萎縮性側索硬化症)治療薬の「ラジカヴァ」の販売が伸びている。24年3月期の三菱ケミGの医薬品事業はコア営業利益(一時的な損益を除く)が562億円と全体の3割弱を稼ぐ収益の柱として貢献していた。
ただしラジカヴァは29年にも米国特許が切れるとみられる。次期主力薬として期待するパーキンソン病治療薬候補「ND0612」は開発計画が遅れたほか、24年に米食品医薬品局(FDA)の承認が見送られた。改めて再申請を目指しているが、今後の先行きに不透明感も漂う。
特に医療用医薬品は1つの製品開発に1000億円以上、10年以上の期間が必要とされる。三菱ケミGの24年3月期の化学系事業のコア営業利益は赤字だった。医薬品事業に新薬の開発資金を捻出することが難しくなっていた。
一方で、ベインキャピタルは田辺三菱の買収を海外での投資成果を生かす好機と判断したようだ。ベインは医薬品などライフサイエンス分野を対象とするファンドを持ち、これまでに欧米を中心とした製薬企業など60社以上の投資実績がある。
同社はライフサイエンスに特化した専門チームも保有し、これまでに米ファイザーが事業分離した中枢神経や希少疾患領域の事業に投資し、新規株式公開(IPO)した実績もある。
同社プライベートエクイティの末包昌司パートナーは「田辺三菱は国内において卓越した営業などの事業基盤と創薬の開発力を持ち、成長に向けたポテンシャルがある」と評価する。「(新薬候補の)導入やM&A(合併・買収)などを含めて我々が支援していくことで、さらに大きな企業体になっていける」(末包氏)。将来的に田辺三菱のIPOも選択肢に入れているもようだ。
ベインは田辺三菱の営業基盤を活用して日本事業のてこ入れに自信をみせるが、日本の医薬品市場は横ばい傾向で成長の余地は少ない。医療費の伸びを抑えるために、薬価を引き下げる圧力も高まっている。逆風を乗り切り、田辺三菱をどう成長に導くのか。ベインの「処方箋」が試される。(岡田江美、黒瀬泰斗)
【図・写真】記者会見する三菱ケミカルグループの筑本社長(7日、東京都中央区)
インターネットイニシアティブ 鈴木会長(ニュース一言)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 197文字 PDF有 書誌情報]
人工知能(AI)の性能が向上し、システム開発にも使えるようになってきた。IT(情報技術)業界が抱えるエンジニア不足という課題を解決できるかもしれない。
インターネットイニシアティブ(IIJ)は2024年11月、社内に「AI導入実験室」を立ち上げた。業績が好調なシステム開発事業の省人化に役立ちそうな技術を探っている。鈴木幸一会長は「進歩が速いAIを活用できるかどうかはスピード勝負だ」と語る。
不二製油 大森達司氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 165文字 PDF有 書誌情報]
◇不二製油
大森 達司氏(おおもり・たつじ)83年(昭58年)明治学院大社会卒、不二製油入社。17年社長、19年不二製油グループ本社上席執行役員。千葉県出身。64歳
(4月1日社長執行役員CEO就任、6月下旬代表取締役社長就任。酒井幹夫社長は6月下旬退任。4月1日付で不二製油グループ本社は不二製油を吸収合併し、社名は不二製油に)
デンカ 石田郁雄氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 118文字 PDF有 書誌情報]
◇デンカ
石田 郁雄氏(いしだ・いくお)85年(昭60年)大阪府立大(現大阪公立大)経卒、電気化学工業(現デンカ)入社。19年執行役員、23年取締役常務執行役員。大阪府出身。62歳
(4月1日社長就任。今井俊夫社長は代表権のある会長に)
宮地エンジニアリンググループ 池浦正裕氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
◇宮地エンジニアリンググループ
池浦 正裕氏(いけうら・まさひろ)82年(昭57年)九大経卒、三菱重工業入社。20年宮地エンジニアリンググループ取締役。福岡県出身。66歳
(4月1日社長就任。青田重利社長は取締役相談役に)
大和鋼帯 池内直樹氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
◇大和鋼帯
池内 直樹氏(いけうち・なおき)90年(平2年)静岡大院修了、日本鋼管(現JFEスチール)入社。19年JFEスチールガルバナイジングインドネシア社長。香川県出身。60歳
(4月1日社長就任。江本秀樹社長は退任)
宮地エンジニアリング 奥村恭司氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
◇宮地エンジニアリング
奥村 恭司氏(おくむら・きょうじ)86年(昭61年)早大理工卒、宮地鐵工所(現宮地エンジニアリング)入社。15年執行役員。愛知県出身。61歳
(4月1日社長就任。上原正社長は取締役常務執行役員に)
JFE商事 祖母井紀史氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 109文字 PDF有 書誌情報]
◇JFE商事
祖母井 紀史氏(うばがい・よしふみ)87年(昭62年)一橋大法卒、川崎製鉄(現JFEスチール)入社。18年常務執行役員、23年代表取締役副社長。愛媛県出身。59歳
(4月1日社長就任。小林俊文社長は退任)
旭化成建材 前田栄作氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
◇旭化成建材
前田 栄作氏(まえだ・えいさく)92年(平4年)山口大工卒、旭化成工業(現旭化成)入社。24年ライフイノベーション事業本部生産基盤統括部長。鹿児島県出身。56歳
(4月1日社長就任。山越保正社長は退任)
丸文 堀越裕史氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 105文字 PDF有 書誌情報]
◇丸文
堀越 裕史氏(ほりこし・ひろし)02年(平14年)慶大総合政策卒。09年丸文入社。11年取締役、23年常務取締役、24年COO。東京都出身。45歳
(4月1日社長CEO就任。飯野亨社長は取締役相談役に)
ニッタ 北村精一氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
◇ニッタ
北村 精一氏(きたむら・せいいち)84年(昭59年)長崎大工卒、ニッタ入社。19年執行役員、24年代表取締役専務執行役員。長崎県出身。63歳
(4月1日社長就任。石切山靖順社長は代表権のある会長に)
鳥居薬品 近藤紳雅氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 102文字 PDF有 書誌情報]
◇鳥居薬品
近藤 紳雅氏(こんどう・のぶまさ)一橋大経卒。92年(平4年)日本たばこ産業入社。19年鳥居薬品執行役員、24年代表取締役副社長。宮崎県出身。56歳
(3月27日社長就任。松田剛一社長は退任)
丸善石油化学 舟橋克之氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
◇丸善石油化学
舟橋 克之氏(ふなはし・かつゆき)90年(平2年)京大工卒、丸善石油化学入社。20年取締役執行役員、24年取締役常務執行役員。愛知県出身。57歳
(4月1日社長就任。馬場稔温社長は退任)
UDトラックス 伊藤公一氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
◇UDトラックス
伊藤 公一氏(いとう・こういち)90年(平2年)立教大法卒、いすゞ自動車入社。23年UDトラックス代表取締役会長。愛知県出身。59歳
(4月1日社長CEO就任。丸山浩二社長は退任)
長府製作所 山下学氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 96文字 PDF有 書誌情報]
◇長府製作所
山下 学氏(やました・がく)98年(平10年)早大社会科学卒、長府製作所入社。20年総務部長、24年取締役総務部長。東京都出身。50歳
(3月21日社長就任。種田清隆社長は退任)
シーキューブ 白波瀬章氏(新トップ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 15ページ 96文字 PDF有 書誌情報]
◇シーキューブ
白波瀬 章氏(しらはせ・あきら)92年(平4年)京大院修了、NTT入社。25年シーキューブ取締役副社長。大阪府出身。57歳
(4月1日社長就任。久保園浩明社長は取締役相談役に)
いすゞ自動車(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1381文字 PDF有 書誌情報]
いすゞ自動車
(4月1日、GMはジェネラルマネージャーの略)システム部門EVP(グループCFO渉外担当SVP)取締役兼専務執行役員兼CSO経営業務部門EVP兼企画・財務部門EVP山口真宏
▽UDトラックス会長(専務執行役員営業部門EVP)取締役池本哲也
▽常務執行役員国内営業部門EVP(執行役員営業部門SVP)能登秀一
▽同海外営業部門EVP兼海外営業部門VP(同営業部門SVP兼営業部門VP)中村幸滋
▽同開発部門EVP(同開発部門VP)商品統括チーフエンジニアSVP兼MD/LD/BUS統括チーフエンジニア上田謙
▽常務執行役員(執行役員)渉外担当SVP兼開発部門VP佐藤浩至
▽執行役員兼CFO、企画・財務部門VP山北文也
▽執行役員、生産部門VP近内純
▽渉外担当SVP(カーボンニュートラル戦略部門SVP兼カーボンニュートラル戦略部門VP)執行役員古川和成
▽執行役員商品統括チーフエンジニアSVP兼LCV統括チーフエンジニア兼泰国いすゞ自動車社長(営業部門VP兼LCV事業部VP)国房太郎
▽執行役員、村上昇
監査、監査部VP丹羽宏子
▽商品技術戦略部門VP、佐藤正伸
▽経営業務部門VP、広報・相川貴之
▽システム部門VP(コネクテッド企画推進)山下晃
▽国内営業部門VP、岡添俊介
▽同(営業部門VP)川崎泰介
▽海外営業部門VP(第一地域統括オフィスGM)本橋宏記
▽同、可児卓治
▽同兼LCV事業部VP(第三地域統括オフィスGM)西田卓
▽産業ソリューション・PT事業部門VP(カーボンニュートラル戦略部門VP)浜田治樹
▽同、高木起浩
▽カーボンニュートラル戦略部門VP(CJP推進)呉東浩嗣
▽購買部門VP、瀬沼利明
▽開発部門VP、LCV商品企画・設計・平田朗
▽同(CN商品企画・設計)高松勇太
▽生産部門VP、二宮宏
▽市場品質技術、中田徹
▽コネクテッド企画推進、牧野仁
▽サステナビリティ推進、谷拓摩
▽渉外、落合真平
▽CJP推進、北園卓也
▽経営企画(GR国内統括部長)陶山敏剛
▽LCV事業部長、加藤洋平
▽国内統括部長、町田栄一郎
▽国内流通管理(国内営業)安田匡
▽ソリューション営業開発、尾崎伸弥
▽国内安全推進・アフター企画(国内アフターサポート)小島修
▽国内アフターサポート、吉川治人
▽国内営業、山口達也
▽第一地域統括オフィスGM(第二地域統括オフィスGM)一ノ瀬孝
▽同(LCV事業部長)後藤誠
▽第二地域統括オフィスGM、太田雄大
▽同、永岡洋子
▽同、永田友哉
▽第三地域統括オフィスGM、下山恵介
▽海外商品政策、小谷壮平
▽海外部品、東祐介
▽PT商品企画・設計第一、内藤雄史
▽マルチ燃料エンジン企画・設計、森山大祐
▽CN事業企画、横田渉
▽購買管理、藤沢宗洋
▽車両調達、北村光康
▽電子・電装部品調達、田口裕介
▽法規・認証、横山幹彦
▽大型商品企画・設計、野中秀樹
▽バス商品企画・設計、手塚和幸
▽CV商品企画第一、甫水隼
▽CV商品企画第二、今井隆裕
▽I―MACS推進(小型・中型商品企画・設計)松本琢也
▽シャシ設計第一、大隅健治
▽車両審査実験第二、津金敦子
▽グローバルサポート、佐藤修
▽IM推進、吉沢正浩
▽車両製造(IM推進)板津裕一
▽PT製造第一、水谷清二
(6月)取締役、川浪正人
▽同、阿部博友
▽同、細井友美子
▽退任(取締役)池本哲也
▽同(同)穴山真
▽同(同)宮崎健司
▽同(同)河村寛治
三機工業(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1272文字 PDF有 書誌情報]
三機工業
(4月1日、Cはセンターの略)安全衛生推進室長(安全衛生推進)川堀祐嗣
▽同室安全衛生推進、征矢正章
〔コーポレート本部〕統括部長(デジタル改革推進室副室長)植村聡
▽同(経営企画副室長)広報・IR・田村鎮宏
▽秘書部長(サステナビリティ推進室CSR推進)久保田俊也
▽デジタル改革推進(デジタル改革推進室企画開発)吉岡誠記
▽CSR推進(秘書室長)島野潤一
R&D・C研究開発推進、R&D・C統括部長定塚徹治
〔建築設備事業本部〕営業統括副本部長兼事業企画室長(東京支社統括部長)木村泰大
〈技術管理本部〉BIM推進C・BIM推進、石丸直
▽品質管理C長(品質管理副C長)山神健
▽同C品質管理、前田敏明
〈設計本部〉副本部長(東京支社統括部長)荻野健治
▽統括部長兼設計2(中部支社設計)河村英之
▽統括部長(関西支社設計1)磯村隆司
▽設計1、五十嵐勲
▽設計開発、佐々木賢知
▽電気設計(東京支社電気設計)国見徹也
調達本部調達、山崎仁
〈エンジニアリング推進本部〉副本部長(東京支社統括部長)歌代剛
▽技術1、安藤宏和
▽技術2(中国支店営業)上岡大衛
〔東京支社〕副支社長(安全衛生推進室長)坂井勝
▽同、統括部長藤崎紀幸
▽工務、同亀田傑
▽統括部長兼空調衛生技術1(北陸支店統括部長)石田剛久
▽統括部長(九州支店統括部長)塩手誠
▽同(空調衛生設計2)杉原広英
▽空調衛生設計1、菊池健二
▽空調衛生設計2、藤田雅人
▽電気技術1、野沢昌祥
▽電気技術4、柴田悟
横浜支店長(東京支社統括部長)吉沢博之
〔関東支店〕支店長(建築設備技術)赤木将太
▽営業(関西支社営業)川田英彦
▽建築設備技術、鈴木学
〔関西支社〕統括部長(中部支社統括部長)大橋啓之
▽営業(関東支店営業)駒場久佐志
▽設計1(建築設備事業本部設計本部設計2)樋口康博
▽空調衛生技術1、古和田康二
▽電気技術2(九州支店建築設備技術2)中村秀樹
〔中部支社〕技術計画2(空調衛生技術)白井治喜
▽設計、桑原功治
▽空調衛生技術(静岡支店建築設備技術)森豊
静岡支店建築設備技術、加藤信治
▽豊田支店空調衛生技術、安倍倫史
▽同電気技術(東京支社電気技術1)斎藤宏之
▽九州支店統括部長(同空調衛生技術1)宮本健嗣
▽同支店建築設備技術(建築設備技術1)市原孝仁
▽北海道支店営業、北海道支店統括部長川上健次
▽中国支店営業、中国支店統括部長諫早邦明
▽東北支店営業、東北支店統括部長分銅公祐
▽北陸支店統括部長(豊田支店空調衛生技術)野沢哲也
▽プラント設備事業本部業務管理、福田淳
▽同企画開発、大城文彦
▽機械システム副事業部長、大和プロダクトC長狩野孝暢
▽同事業部設計、高橋徹
▽環境システム副事業部長(環境システム事業部統括部長)川口修
▽同事業部統括部長(プラント設備事業本部企画開発)高橋直人
〔ファシリティシステム事業部〕副事業部長、統括部長岩元信一
▽統括部長(コンサルティング企画開発)兼田寛之
▽品質業務管理(プロジェクトマネージメント2)野村拓
▽エンジニアリング推進、西村洋平
▽コンサルティング企画開発、平井賢一
武蔵精密工業(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1114文字 PDF有 書誌情報]
武蔵精密工業
(4月1日)VicePresident(専務執行役員)CFO兼CHOシビル・トレーシー
▽同(同)COO森崎健司
▽執行役員(同SmartIndustry事業担当)RegionalCEOAmerica大塚晴久
▽同(専務執行役員)RegionalCEOEurope宮田隆之
▽同RegionalDeputyCEOEurope(欧州地域COO)鈴田英貴
▽同RegionalCEOJapan(アジア地域CEO)朝倉英明
▽同RegionalCEOAsia(ムサシオートパーツインドネシア社長)水口芳典
▽執行役員、RegionalCEOChina杉浦洋一
▽同、RegionalCEOIndia&Africa西村直哉
▽同、CESO高橋航史
▽同兼CEMO経営企画担当(常務執行役員兼CXO)前田大
▽執行役員(常務執行役員)CIO伊作猛
▽同、CSO大内元博
▽同、CRO青木孝俊
▽同、CTO梶原誠記
▽同(常務執行役員)CPO大塚智久
▽同(同品質保証)CQO堀部浩司
▽同(経理)DeputyCFO松田宏樹
▽同、CAO業務監査室長伊藤真佐弥
▽e―MobilityDirector(e―Mobility事業開発)松岡慎弥
▽OpenInnovationDirector(オープンイノベーション事業部長)又賀晶
▽Plant―BioDirector(植物バイオ事業部長)継国孝司
▽SalesDirector(営業)中嶌潤二
▽同(2輪事業部長)永田信一郎
▽R&DDirector、市川浩章
▽同、横町憲司
▽QualityDirector(ムサシオートパーツインディア社長)白井智也
▽HRDirector(第1製造)小林達也
▽CorporatePlanningDirector兼経営企画室長(経営企画)松野平勝
▽CoreBusinessDirector(PT事業部長)松浦拓也
▽PurchasingDirector、浮須博
▽SmartIndustryDirector(研究開発)浦上和憲
▽Machinery&ToolingDirector(工機)斎藤友史
▽ProductionControlDirector(第3製造)河辺淳一
▽ManufacturingEngineeringDirector(製造技術)村山光
▽DXPromotionDirector(DX推進)本間昭匡
▽EnergySolutionPurchasingDirector、江田正人
▽第1製造(九州武蔵精密社長)小林雄一
▽第2製造(第4製造)河根伸育
▽インド・アフリカ地域COO兼ムサシオートパーツインディア社長(日本地域CEO)家木伸二
(6月下旬)取締役、渡辺尚
▽退任(取締役)宮沢実智
SUBARU(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 946文字 PDF有 書誌情報]
SUBARU
(4月1日)CRMO(営業・マーケティング担当)代表取締役兼副社長執行役員早田文昭
▽商品事業本部担当、取締役兼専務執行役員兼CTO藤貫哲郎
▽専務執行役員国内営業本部・海外営業本部・営業戦略室担当兼海外営業本部長(常務執行役員海外第一営業本部・SCI・NASI担当兼海外第一営業本部長兼SOA会長)吉田直司
▽カスタマーファースト推進本部担当兼カスタマーファースト推進本部長(品質保証本部・カスタマーサービス本部担当兼品質保証本部長兼カスタマーサービス本部長)常務執行役員兼CQO品質保証統括室長江里口磨
▽技術本部・技術研究所担当兼技術本部長兼技術研究所長(調達本部担当兼調達本部長)常務執行役員乾保
▽CFO財務管理部担当兼スバルファイナンス社長(海外第二営業本部・経営企画本部担当兼海外第二営業本部副本部長兼経営企画本部副本部長)同戸田真介
▽調達本部担当兼調達本部長(技術本部・技術研究所担当兼技術本部長兼技術研究所長)同綿引洋
▽リスクマネジメントグループ・渉外部・知的財産部・サステナビリティ推進部担当(海外第二営業本部・経営企画本部担当兼海外第二営業本部副本部長兼経営企画本部副本部長)同吾郷進平
▽常務執行役員海外営業本部・SOA・SCI・NASI担当兼海外営業本部副本部長兼SOA会長(執行役員CTO室・経営企画本部担当兼CTO室長兼経営企画本部副本部長兼価値づくり推進室長)堀陽一
▽CLO物流本部・総務部担当兼物流本部長(リスクマネジメントグループ・渉外部・知的財産部・総務部・サステナビリティ推進部担当)執行役員村田真一
▽経営企画本部担当兼経営企画本部副本部長、執行役員商品事業本部長植島和樹
▽カスタマーファースト推進本部担当兼カスタマーファースト推進本部副本部長(部品用品本部担当兼部品用品本部長)執行役員加藤章浩
▽CHRO、執行役員人事・草深英行
▽執行役員海外営業本部担当兼海外営業本部副本部長(海外第一営業本部副本部長兼北米企画)田畑秀大
▽同SIA担当、佐野隆之
▽同CTO室担当兼CTO室長、岡本一樹
▽同技術本部担当、技術本部副本部長渡森孝有
(6月)取締役、常務執行役員戸田真介
▽監査役(常務執行役員)庄司仁也
▽退任(取締役)水間克之
▽同(常勤監査役)加藤洋一
サンゲツ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 843文字 PDF有 書誌情報]
サンゲツ
(4月1日、Gはゼネラル、Mはマネージャー、Uはユニットの略)スペースプランニング部門品質企画室長、取締役兼執行役員スペースプランニング部門GM高木史緒
▽連結経営担当(総務)執行役員コーポレート部門GM牧繁伸
▽海外事業部門海外事業部長兼GoodrichGlobalHoldingsCEO、執行役員海外事業部門GM山田真平
▽ロジスティクス部門GM(中部ビジネスUM兼中部支社長兼コンストラクションUM)執行役員山下栄二
▽事業部門GM兼エクステリア事業・空間総合事業担当(ロジスティクス部門GM)同松尾豊
▽DX部門GM(デジタル資本・サプライチェーンマネジメント担当)同柴垣香平
▽法人営業・レジデンシャル営業担当(事業部門関東ビジネスUM)同東京支社長作本明彦
▽執行役員投融資担当、コーポレート部門財務経理・宇都和久
▽経営戦略室長、坂戸雅彦
▽事業創造推進室長(GoodrichGlobalHoldingsCEO)古川祥
▽コーポレート部門総務(サンゲツヴォーヌ経営管理部GM)村上怜子
▽DX部門情報システム、後藤一意
▽同部門SCM統括室長(コーポレート部門DX推進室長)古内晋也
〔スペースプランニング部門〕イノベーション戦略室長(GM室長)鈴木和人
▽ファブリックUM(社長室長)樋口航介
▽SCMオペレーション室長、富塚陽太
〔事業部門〕事業企画室長(GM室長)浅野潔
▽エリア事業構想(北日本ビジネスUM)東北支社長坪根秀昭
▽中部支社長(サンゲツ沖縄社長)林大輔
▽空間総合事業部長(事業創造推進室長)安藤昌輝
▽同事業部事業戦略室長(関東ビジネスUコントラクト)菊島浩一
▽同事業部営業(中部ビジネスUコントラクト)上田謙介
▽同スペースデザイン(スペースプランニング部門スペースデザインUM)吉田直弘
▽同エンジニアリング、菅原桂子
▽エクステリア事業部長(イノベイティブプロダクツUM)青木繋
▽法人営業(市場開拓UM)倉田直人
▽レジデンシャル営業(西日本ビジネスUコントラクト)上村康平
デンカ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 751文字 PDF有 書誌情報]
デンカ
(4月1日)会長(社長兼社長執行役員)今井俊夫
▽社長兼社長執行役員(取締役兼常務執行役員兼CHRO兼CCO人財戦略・コンプライアンス・経営企画部・ベストプラクティス推進部・人財戦略部・DCU・DCG・中国事業担当)石田郁雄
▽取締役エグゼクティブフェロー(代表取締役兼専務執行役員兼CTO技術統括兼資材・物流統括部・環境保安部・品質保証部・エンジニアリング部担当)高橋和男
▽取締役特別顧問(会長)山本学
▽専務執行役員兼CSCOサプライチェーン・資材部・物流統括部担当(常務執行役員)CFO林田りみる
▽常務執行役員兼CTO技術統括兼エンジニアリング部担当(執行役員サステナビリティー推進部担当)香坂昌信
▽同兼CHRO兼CCO人財戦略・コンプライアンス・経営企画部・ベストプラクティス推進部・人財戦略部・DCU・DCG・中国事業担当(同ポリマーソリューション部門長)原敬
▽環境保安部・品質保証部・サステナビリティー推進部担当(DCHAマネージングダイレクター兼DSPLマネージングダイレクター兼DAPLマネージングダイレクター)執行役員川村禎生
▽ポリマーソリューション部門長(エラストマー・インフラソリューション部門長)同小俣昌博
▽執行役員、三井田宗厚
▽同千葉工場長(千葉工場次長兼千葉サステナビリティー推進)粟田弘道
▽執行役員、経理・笠原亮
▽同エラストマー・インフラソリューション部門長(環境・アグリプロダクツ)高橋晃哉
▽同兼CSO研究統括兼新事業開発部門長兼イノベーションセンター長(電子・先端プロダクツ部門副部門長)山田雅英
(6月下旬)取締役、専務執行役員林田りみる
▽同、常務執行役員香坂昌信
▽特別顧問(取締役特別顧問)山本学
▽エグゼクティブフェロー(取締役エグゼクティブフェロー)高橋和男
不二製油(新会社)(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 696文字 PDF有 書誌情報]
不二製油(新会社)
(不二製油グループ本社と不二製油が合併し、4月1日より新社名)
(4月1日)代表取締役兼上席執行役員(社長兼最高経営責任者)酒井幹夫
▽社長執行役員兼最高経営責任者(上席執行役員)大森達司
▽最高執行責任者チョコレート事業本部長(最高経営戦略責任者チョコレート事業部門長兼ハラルド会長)取締役兼上席執行役員田中寛之
▽財務経理本部長兼人事総務本部長(法務部門担当)同兼上席執行役員兼最高財務責任者前田淳
▽油脂事業本部海外事業部門長(フジスペシャリティーズ社長兼フジオイルインターナショナル社長)執行役員信達等
▽大豆加工素材事業本部長(PBF事業部門長)同鈴木清仁
▽経営企画本部長(最高総務責任者)同高橋太郎
▽安全品質生産技術本部長、高橋邦彦
▽研究開発本部長(ハラルド副社長)中村一郎
▽油脂事業本部長、広沢達明
▽乳化発酵素材事業本部長、藤崎修一
▽日本市場管掌日本営業部門長、有本武史
▽油脂事業本部日本事業部門長、阪下行宏
▽チョコレート事業本部日本事業部門長、鈴木孝年
▽同海外事業部門長(フジグローバルチョコレート社長)渡辺修
(6月下旬)社長(社長執行役員)最高経営責任者大森達司
▽取締役、十河哲也
▽退任(代表取締役)酒井幹夫
▽同(取締役)西秀訓
▽上席執行役員、油脂事業本部長広沢達明
▽執行役員、有島俊治
▽同、日本市場管掌日本営業部門長有本武史
▽同、油脂事業本部日本事業部門長阪下行宏
▽同、チョコレート事業本部日本事業部門長鈴木孝年
▽同、安全品質生産技術本部長高橋邦彦
▽同、研究開発本部長中村一郎
▽同、乳化発酵素材事業本部長藤崎修一
▽同、チョコレート事業本部海外事業部門長渡辺修
伊藤忠テクノソリューションズ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠テクノソリューションズ
(4月1日)公共統括本部長(東日本営業本部長)執行役員山本憲
▽エンタープライズ第4本部長(エンタープライズ第2本部長)同稲木賢一
▽執行役員兼CTOテクノロジー戦略グループ担当代行、安藤俊
▽同経営管理グループ担当補佐兼CFO補佐、桜木正人
▽エンタープライズ第1本部長(エンタープライズ第1本部長代行)川辺裕晃
▽エンタープライズ第2本部長(デジタル変革本部長)桜井哲雄
▽エンタープライズ第3本部長(経営企画本部長)辻井弘武
▽エンタープライズビジネス企画本部長(エンタープライズ第3本部長)田辺雄介
▽東日本統括本部長(広域・社会インフラビジネス企画本部長)藤沢敏博
▽中日本営業本部長(中日本統括本部長)中部支社長平田和人
▽中日本技術本部長(東日本技術本部長)岡本憲仁
▽広域・社会インフラビジネス企画本部長、西崎学
▽デジタルサービス開発本部長(データビジネス企画・推進本部長)久保田さえ子
▽DXコンサルティング本部長(同本部長代行)丸山武彦
▽リスクマネジメント本部長(リスクマネジメント本部長代行)岩倉達哉
▽経営企画本部長、宮脇一茂
IHI(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 413文字 PDF有 書誌情報]
IHI
(4月1日)代表取締役兼副社長執行役員(取締役兼常務執行役員)事業開発統括本部長小林淳
▽取締役(代表取締役兼副社長執行役員)土田剛
▽常務執行役員資源・エネルギー・環境事業領域長(執行役員資源・エネルギー・環境事業領域副事業領域長)小沢典明
▽執行役員航空・宇宙・防衛事業領域副事業領域長(企画管理)秋元潤
▽同資源・エネルギー・環境事業領域副事業領域長(カーボンソリューションSBU長)高野伸一
▽同資源・エネルギー・環境事業領域副事業領域長(原子力SBU長)長谷川恭之
▽同航空・宇宙・防衛事業領域副事業領域長(民間エンジン事業部長)村上務
▽執行役員、人事・斉藤真美子
▽同財務(経営企画部次長)大嶋裕美
(6月下旬)取締役、常務執行役員航空・宇宙・防衛事業領域長佐藤篤
▽同、吉田憲一郎
▽常勤監査役(取締役)福本保明
▽顧問(同)土田剛
▽同(常勤監査役)丸山誠司
▽常務執行役員(取締役兼常務執行役員)戦略技術統括本部長森岡典子
しまむら(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 385文字 PDF有 書誌情報]
しまむら
(2月21日)しまむら店舗3、渡辺智史
▽しまむら店舗4(しまむら店舗9)田島大輔
▽しまむら店舗5(しまむら店舗4)北谷敏康
▽しまむら店舗6、小柴静香
▽しまむら店舗9(しまむら店舗5)神原卓也
▽しまむら商品5、古瀬恵
▽しまむら広告宣伝(しまむら商品5)鈴木俊行
▽アベイル店舗2(バースデイ店舗2)佐藤正博
▽アベイル商品1(思夢楽商品1)山口将史
▽アベイル商品4、塩川裕
▽バースデイ店舗2、杉山貴義
▽バースデイ商品1(バースデイ商品2)高橋雄
▽バースデイ商品2(バースデイ商品1)島沢智彦
▽バースデイ販売企画、杉本智哉
▽バースデイ広告宣伝、竹尾祥充
▽ディバロ事業部長、今井亮太郎
▽開発管理、平井雄士
▽広報室長(しまむら店舗6)吉ケ江誠
▽経営企画室長(EC運営)山田達也
▽総務(しまむら店舗3)田中宏典
▽物流(総務)金泉裕之
▽EC運営(バースデイ販売企画)佐藤正樹
セブン銀行(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 349文字 PDF有 書誌情報]
セブン銀行
(4月1日、SLはソリューションの略)執行役員ATM・SL部・ATMオペレーション統括部担当(ATM・SL)水村洋一
▽執行役員、ブランドコミュニケーション・能勢恵美
▽ATMプラットフォーム推進部担当(ATM・SL部担当)常務執行役員深沢孝治
▽事務SL部担当、常務執行役員永嶋恒雄
▽AI・データ戦略部担当(コーポレート・トランスフォーメーション部担当兼セブン・ラボ)常務執行役員中山知章
▽特任執行役員兼セブン・カードサービス執行役員副社長(常務執行役員ATMプラットフォーム推進部・ATMオペレーション統括部・業務サポート部担当)竹内洋
▽事務SL(業務サポート)羯磨晋一
▽セブン・ラボ、竹田達哉
▽AI・データ戦略(コーポレート・トランスフォーメーション)中村義幸
▽ATM・SL、韮沢和哉
日東精工(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 329文字 PDF有 書誌情報]
日東精工
(3月27日)常務執行役員西日本支店長(執行役員)取締役財務戦略本部長兼国内事業本部長松本真一
▽常務執行役員(同)同ファスナー事業本部長浅井基樹
▽取締役兼執行役員制御システム事業本部長(日東精工アナリテック社長)石丸元国
▽取締役産機事業本部長(海外販売)執行役員海外事業本部長兼グローバル戦略・小雲康弘
▽退任(取締役)山添重博
▽同(同)上嶋伸宏
(3月28日)研究開発・生産技術本部長兼メディカル新規事業部長(産機事業本部長)執行役員桐村和也
▽執行役員経営戦略本部長(経営戦略本部副本部長)人事総務兼サステナビリティ推進室長坂本禎人
▽制御システム事業本部副本部長(製造)塩見友康
▽産機事業本部海外販売、片山隆章
▽制御システム事業本部製造、谷村竜一
宮地エンジニアリング(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 278文字 PDF有 書誌情報]
宮地エンジニアリング
(4月1日)社長経営戦略管掌、奥村恭司
▽取締役兼常務執行役員技術・開発本部長兼設計・開発兼研究開発(社長橋梁・開発営業本部長)上原正
▽常務執行役員コンプライアンス推進本部長(専務執行役員鉄構営業本部長)取締役平島崇嗣
▽常務執行役員(同経営戦略・千葉工場改革プロジェクト統括)同川本浩司
▽同(執行役員)同企画・管理本部長兼企画・管理・遠藤彰信
▽鉄構営業本部長兼橋梁・開発営業特任本部長(橋梁・開発営業本部副本部長兼鉄構営業本部副本部長)同兼執行役員関西支社長塚本啓一
▽総務・人事本部総務・人事、取締役兼執行役員総務・人事本部長瀬戸井裕
宮地エンジニアリンググループ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 267文字 PDF有 書誌情報]
宮地エンジニアリンググループ
(4月1日)社長グループ企画管理本部長(取締役)池浦正裕
▽取締役相談役(社長)青田重利
▽取締役(代表取締役グループ企画管理本部長)上原正
▽常務執行役員、平島崇嗣
▽同(専務執行役員グループ企画管理本部副本部長)川本浩司
▽同(執行役員)グループ企画管理本部企画・管理・遠藤彰信
▽執行役員、グループ企画管理本部サステナブル経営推進室長平岡輝崇
▽監査室長、横井辰文
(6月27日)取締役、奥村恭司
▽同(常務執行役員)平島崇嗣
▽同、植村淳子
▽相談役(取締役相談役)青田重利
▽退任(取締役)上原正
▽同(同)辻川正人
ニチアス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 230文字 PDF有 書誌情報]
ニチアス
(4月1日)基幹産業事業本部技術統括部長、プラント技術・高野純一郎
▽同事業本部東京第二営業、牛田浩文
▽同名古屋営業、村上慎司
▽工業製品事業本部長(営業統括部長兼海外営業)藤井章平
▽高機能製品事業本部技術生産統括部長(企画管理)西野憲司
▽同事業本部企画管理、井田政宏
▽内部統制監査室長(経営企画)塩沢重信
▽経営戦略室長兼人事企画(高機能製品事業本部技術生産統括部長)西脇公彦
▽同室経営企画、本田誠一
▽名古屋支社長(基幹産業事業本部名古屋営業)天本吉一
NCD(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 222文字 PDF有 書誌情報]
NCD
(4月1日)管理本部人財開発(人財開発室長)後藤紀子
▽同経営企画、宮崎一樹
▽同IR・サステナビリティ推進室長(経営企画室長)飯塚健浩
〔IT事業本部〕ソリューションサービス第1事業部ソリューションサービス1、上戸慎也
▽同ソリューションサービス2(サポート&サービス事業部テクノロジーサービス)横田昌幸
▽ソリューションサービス第1事業部副事業部長、ソリューションサービス3・水嶋基
▽サポート&サービス事業部テクノロジーサービス、石川朝彦
浅沼組(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 217文字 PDF有 書誌情報]
浅沼組
(4月1日)執行役員、福入信広
▽同、原田昇
▽安全品質環境本部長(東京本店長兼建築事業本部副本部長)常務執行役員中村大作
▽常務執行役員東京本店長兼建築事業本部副本部長(執行役員東京本店副本店長)小田嶋勝利
▽建築事業本部副本部長(東京本店副本店長)執行役員三宅浩一
▽管理本部総務、執行役員管理本部副本部長嶋崎俊一
▽東京本店副本店長(建築)岡本文尊
▽同(営業第2)渡辺直樹
(6月下旬)取締役、里内友貴子
▽退任(取締役)船本美和子
ニッタ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 212文字 PDF有 書誌情報]
ニッタ
(4月1日)会長兼会長執行役員(社長兼社長執行役員)石切山靖順
▽社長兼社長執行役員(代表取締役兼専務執行役員コーポレートセンター・工業資材事業部管掌)北村精一
▽執行役員コーポレートセンター総務CSR担当(総務CSRグループ上席部長)木塚史
▽同コーポレートセンターグローバル推進担当(グローバル推進室長)和気厚仁
(6月26日)常勤監査役(コーポレートセンター経営戦略室上席部長)森下敏彦
▽顧問(常勤監査役)赤井順一
SUMCO(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 185文字 PDF有 書誌情報]
SUMCO
(3月27日)取締役、Anita・Killian
▽常務執行役員(執行役員生産技術本部結晶技術)細井健彦
▽執行役員JSQ事業部長(JSQ事業部副事業部長)平岡春生
▽同営業本部副本部長(海外営業)矢田銀次
▽執行役員、生産技術本部ウェーハ技術・橋本靖行
▽生産技術本部九州事業所伊万里第一工場長、畑野桂司
▽営業本部海外営業、西岡陽一
▽生産技術本部結晶技術、田辺一美
鳥居薬品(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 167文字 PDF有 書誌情報]
鳥居薬品
(3月27日、Gはグループ、Lはリーダーの略)社長(副社長)近藤紳雅
▽取締役医薬営業G担当(常務執行役員医薬営業GL)藤原勝伸
▽退任(社長)松田剛一
▽執行役員医薬営業GL(医薬営業G副GL兼営業企画)竹内裕一郎
▽同価値創造GL(価値創造G副GL)松尾弦
▽常務執行役員(執行役員)企画・支援GL有川伸一郎
▽営業企画、浅井智央
ヤマエ久野(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 156文字 PDF有 書誌情報]
ヤマエ久野
(4月1日)東京支社長(食品流通本部長)取締役兼専務執行役員田中敏
▽取締役兼専務執行役員営業統轄(常務執行役員食品流通本部酒類担当)白石統昭
▽同兼常務執行役員(執行役員海外事業部長)新田真也
▽関西支社長(糖粉兼糖粉福岡支店長)常務執行役員坂田雄二
▽糖粉兼糖粉福岡支店長(関西支社長)執行役員木本誠二
クロスプラス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
クロスプラス
(2月1日)カットソー事業部・ニット事業部担当(ライフスタイル事業部長兼スペシャリティ事業部担当)専務西尾祐己
▽布帛事業部・スペシャリティ事業部・ライフスタイル事業部担当(ODM事業部長)同大口浩和
▽経営企画部・情報システム部・物流部担当(物流)常務白木規博
全国農業協同組合連合会(人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 109文字 PDF有 書誌情報]
全国農業協同組合連合会
(4月1日)〔本所〕法務・リスク管理統括部長、藤原敏彦
▽総務人事(法務・リスク管理統括部長)小池克佳
▽営業開発(フードマーケット事業部長)安藤浩
▽フードマーケット事業部長、太田純
▽酪農、服部岳
加賀FEI(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
加賀FEI
(4月1日)代表取締役(社長)社長執行役員塚本剛
▽取締役(会長)会長執行役員荻原淳二
▽グローバルビジネス推進本部長(グローバルビジネス推進本部担当)取締役兼常務執行役員阿部良知
北海道コカ・コーラボトリング(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
北海道コカ・コーラボトリング
(3月28日)取締役(執行役員)営業企画本部長兼営業企画・菅原一機
▽同、菅沼耕二
▽相談役(会長)佐々木康行
▽退任(取締役)織田利将
丸文(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 75文字 PDF有 書誌情報]
丸文
(4月1日)社長兼最高経営責任者(常務兼最高執行責任者営業統轄本部長兼デバイス事業本部長)堀越裕史
▽取締役相談役(社長兼最高経営責任者)飯野亨
タムロン(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 72文字 PDF有 書誌情報]
タムロン
(3月26日)副社長(常務)岡安朋英
▽専務(同)張勝海
▽同(同)大谷真人
▽取締役、白川靖浩
▽退任(取締役)佐藤勇一
▽同(同)鈴木文雄
生化学工業(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 58文字 PDF有 書誌情報]
生化学工業
(4月1日)HR戦略、田畑健太郎
▽品質保証(生産本部高萩工場長)進藤覚
▽生産本部高萩工場長、富士原和之
リンガーハット(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 44文字 PDF有 書誌情報]
リンガーハット
(3月1日)取締役(常務)小田昌広
(5月下旬)退任(取締役)小田昌広
AOKIホールディングス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 44文字 PDF有 書誌情報]
AOKIホールディングス
(2月11日)グループ人事管掌、取締役兼専務執行役員投元谿太
レゾナック(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
レゾナック
(4月1日)機能材料事業本部コーティング材料、バトナーガル・ヴィシャウ
船井総研ホールディングス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
船井総研ホールディングス
(3月29日)取締役、中嶋乃扶子
▽退任(取締役)百村正宏
ヤギ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
ヤギ
(4月1日)アパレル第一本部長(アパレル本部長)取締役兼常務執行役員藤本貴史
東邦ホールディングス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
東邦ホールディングス
(6月27日)取締役、河野修蔵
▽同、芳賀真名子
▽同、斎藤美帆
シーキューブ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
シーキューブ
(4月1日)社長(副社長)白波瀬章
▽取締役相談役(社長)久保園浩明
埼玉県信用金庫(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 40文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県信用金庫
(2月10日)西堀支店長、理事浦和支店長兼浦和東支店長安藤英美
金下建設(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
金下建設
(3月26日)取締役、浮穴勝
▽同、近藤克信
▽退任(取締役)中西康博
SOMPOホールディングス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
SOMPOホールディングス
(3月1日)サステナブル経営推進、市川アダム博康
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
三菱UFJインフォメーションテクノロジー
(2月7日)グループ推進、伊藤涼
長府製作所(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
長府製作所
(3月21日)社長(取締役総務)山下学
▽顧問(社長)種田清隆
ピーエス・コンストラクション(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
ピーエス・コンストラクション
(3月1日)東京建築支店管理、田上佳和
ダイナパック(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
ダイナパック
(3月25日)取締役、杉山繁和
▽退任(取締役)富沢豊
ヤマエグループホールディングス(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
ヤマエグループホールディングス
(4月1日)管財運用、鈴木隆之
三菱商事エネルギー(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事エネルギー
(3月28日)退任(取締役)佐藤光記
安田倉庫(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
安田倉庫
(2月7日)物流推進、常務執行役員鵜飼厳
北陸電話工事(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 22文字 PDF有 書誌情報]
北陸電話工事
(4月1日)副社長、猪倉稔正
アーレスティ(会社人事)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 17ページ 21文字 PDF有 書誌情報]
アーレスティ
(4月1日)技術、酒井精美
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 18ページ 21125文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
ニッスイ(1332)
23.4-12 6254 27780 20293 65.2
24.4-12 6633 27907 19578 63.0
25.3予 8800 35000 24000 77.2
1株配(円) 25.3予=28.0
イシン(143A)
23.4-12 8 120 89 56.2
24.4-12 9 100 86 45.2
■田中建設工業(1450)
23.4-12 75 950 589 135.5
24.4-12 87 1735 1080 248.4
25.3予 120 2000 1300 149.5
1株配(円) 25.3予=50.0
※25.2.1付で1:2分割
リョーサン菱洋ホールディングス(167A)
24.4-12 2655 4898 7954 198.6
■明豊ファシリティワークス(1717)
23.4-12 38 817 600 51.9
24.4-12 41 941 684 58.8
25.3予 56 1200 872 74.7
1株配(円) 25.3予=41.5
コムシスホールディングス(1721)
23.4-12 3837 25425 17507 145.5
24.4-12 4177 30464 19383 163.1
ビーアールホールディングス(1726)
23.4-12 303 1529 970 21.3
24.4-12 306 1272 816 18.2
オーテック(1736)
23.4-12 204 1677 953 186.5
24.4-12 213 2249 1439 279.9
25.3予 312 3700 2400 464.7
1株配(円) 25.3予=160.0
NITTOH(1738)
23.4-12 76 367 243 60.1
24.4-12 78 281 179 44.2
25.3予 104 343 483 119.2
1株配(円) 25.3予=20.0
ソネック(1768)
23.4-12 116 159 104 14.3
24.4-12 104 356 286 39.2
大成建設(1801)
23.4-12 11463 25093 19759 105.5
24.4-12 15275 92573 83770 457.2
佐藤渡辺(1807)
23.4-12 264 960 623 203.5
24.4-12 269 334 157 25.4
不動テトラ(1813)
23.4-12 517 2705 1728 113.5
24.4-12 507 2576 1784 117.6
田辺工業(1828)
23.4-12 375 1733 1139 107.7
24.4-12 382 3163 2073 198.0
25.3予 520 3500 2200 209.7
1株配(円) 25.3予=75.0
東鉄工業(1835)
23.4-12 923 7106 4875 141.6
24.4-12 1033 9710 6906 200.6
浅沼組(1852)
23.4-12 1116 2742 1591 98.8
24.4-12 1153 5371 3511 43.6
植木組(1867)
23.4-12 405 1194 747 115.2
24.4-12 350 1820 1192 183.3
ピーエス・コンストラクション(1871)
23.4-12 900 5158 3446 74.1
24.4-12 1029 10925 7284 156.0
東亜建設工業(1885)
23.4-12 2065 12840 8338 400.2
24.4-12 2399 16348 11718 147.7
25.3予 3200 18900 14000 176.4
1株配(円) 25.3予=71.0
※24.4.1付で1:4分割
五洋建設(1893)
23.4-12 4357 18648 12907 45.3
24.4-12 5160 14214 9141 32.4
25.3予 6940 18000 12000 42.6
世紀東急工業(1898)
23.4-12 648 2726 2030 55.7
24.4-12 737 4092 2727 74.7
テノックス(1905)
23.4-12 150 359 285 43.6
24.4-12 188 1047 661 100.2
日特建設(1929)
23.4-12 548 3630 2444 58.6
24.4-12 497 2480 1546 37.1
25.3予 650 3100 1800 43.1
エクシオグループ(1951)
23.4-12 4033 18993 10992 103.7
24.4-12 4392 20915 11477 55.0
25.3予 6600 42500 25600 123.6
太平電業(1968)
23.4-12 920 7156 5463 287.2
24.4-12 908 10909 7898 393.7
1株配(円) 25.3予=175.0
ダイダン(1980)
23.4-12 1395 6882 5115 119.4
24.4-12 1858 16977 12088 281.9
25.3予 2550 22300 16000 373.1
1株配(円) 25.3予=150.0
昭和産業(2004)
23.4-12 2655 14137 10362 309.8
24.4-12 2556 12046 10397 318.7
1株配(円) 25.3予=100.0
塩水港精糖(2112)
23.4-12 240 1694 1247 45.6
24.4-12 250 2557 1780 64.9
中広(2139)
23.4-12 70 160 97 14.3
24.4-12 83 159 66 9.7
25.3予 120 320 190 27.9
1株配(円) 25.3予=12.0
アイティメディア(2148)国際基準
23.4-12 57 1560 1051 53.7
24.4-12 58 1403 979 50.5
■中村屋(2204)
23.4-12 264 ▲132 ▲163 ―
24.4-12 261 186 133 22.9
平安レイサービス(2344)
23.4-12 73 1198 638 52.5
24.4-12 76 1158 807 67.4
エヌアイデイ(2349)
23.4-12 160 2201 1464 133.0
24.4-12 180 2676 1769 162.0
アイロムグループ(2372)
23.4-12 128 1134 972 80.3
24.4-12 139 845 365 30.2
セントケア・ホールディング(2374)
23.4-12 406 2590 1767 71.6
24.4-12 423 2095 1296 52.6
25.3予 563 2500 1500 60.9
1株配(円) 25.3予=30.0
サイネックス(2376)
23.4-12 111 281 155 27.7
24.4-12 118 99 52 9.3
ルネサンス(2378)
23.4-12 324 862 614 31.8
24.4-12 475 1189 724 37.5
25.3予 635 1200 800 42.3
1株配(円) 25.3予=記12.0
ディー・エヌ・エー(2432)国際基準
23.4-12 1041 ▲29795 ▲31233 ―
24.4-12 1167 23031 15755 141.5
ぐるなび(2440)
23.4-12 88 92 ▲148 ―
24.4-12 94 603 692 10.8
Aoba-BBT(2464)
23.4-12 56 307 134 9.6
24.4-12 58 385 228 17.2
WDBホールディングス(2475)
23.4-12 372 4271 2603 132.6
24.4-12 388 4104 2256 114.9
システム・ロケーション(2480)
23.4-12 13 492 297 84.4
24.4-12 12 475 276 78.4
翻訳センター(2483)
23.4-12 83 597 400 119.8
24.4-12 82 580 418 125.1
不二製油グループ本社(2607)
23.4-12 4215 11629 4972 57.8
24.4-12 4918 ▲2235 ▲3230 ―
25.3予 6550 6700 2800 32.6
ゲオホールディングス(2681)
23.4-12 3274 14399 9308 235.2
24.4-12 3161 10987 6443 162.3
円谷フィールズホールディングス(2767)
23.4-12 1232 13456 9532 145.7
24.4-12 977 10759 6424 102.8
■佐藤食品工業(2814)
23.4-12 46 615 482 118.9
24.4-12 48 651 497 128.8
アリアケジャパン(2815)
23.4-12 446 6608 4440 139.4
24.4-12 488 8890 6010 188.7
シノブフーズ(2903)
23.4-12 415 2058 1463 118.7
24.4-12 434 1946 1447 118.3
旭松食品(2911)
23.4-12 62 242 200 109.0
24.4-12 61 252 190 103.4
■マルタイ(2919)
23.4-12 68 390 263 137.7
24.4-12 72 639 435 227.9
クオールホールディングス(3034)
23.4-12 1345 6523 3774 101.5
24.4-12 1982 11361 3524 94.2
ほくやく・竹山ホールディングス(3055)
23.4-12 2091 2941 1805 82.9
24.4-12 2204 3299 2283 107.2
ダイワボウホールディングス(3107)
23.4-12 6752 19147 ▲4198 ―
24.4-12 8088 22430 15377 167.7
25.3予 11425 34900 23900 266.1
グリムス(3150)
23.4-12 237 4764 3181 138.4
24.4-12 248 5160 3492 151.2
Cominix(3173)
23.4-12 215 599 371 54.1
24.4-12 210 413 213 31.1
■シュッピン(3179)
23.4-12 364 2573 1777 84.3
24.4-12 396 2634 1514 69.8
ヨシックスホールディングス(3221)
23.4-12 158 1942 1269 122.7
24.4-12 171 2081 1422 139.4
東急不動産ホールディングス(3289)
23.4-12 7178 68000 45451 64.0
24.4-12 7632 79128 47436 66.5
日本コークス工業(3315)
23.4-12 1061 2038 1003 3.5
24.4-12 779 ▲5365 ▲4756 ―
シップヘルスケアホールディングス(3360)
23.4-12 4530 15788 7224 76.6
24.4-12 4922 16545 10517 111.5
■ZOA(3375)
23.4-12 63 357 251 200.8
24.4-12 66 290 200 159.6
ケー・エフ・シー(3420)
23.4-12 181 908 610 82.9
24.4-12 190 870 596 81.1
J-MAX(3422)
23.4-12 394 214 ▲1682 ―
24.4-12 338 ▲815 ▲971 ―
エスイー(3423)
23.4-12 192 1016 628 20.8
24.4-12 184 628 378 12.5
宮地エンジニアリンググループ(3431)
23.4-12 523 6789 3701 272.0
24.4-12 539 7687 3721 138.7
MIEコーポレーション(3442)
23.4-12 51 437 302 251.0
24.4-12 53 405 279 231.9
芦森工業(3526)
23.4-12 496 2638 2004 333.8
24.4-12 534 3413 1620 269.4
昭栄薬品(3537)
23.4-12 169 507 355 104.8
24.4-12 188 637 437 128.5
小松マテーレ(3580)
23.4-12 271 2028 1458 36.4
24.4-12 295 2451 2665 66.5
25.3予 390 2900 2600 65.4
オーベクス(3583)
23.4-12 39 417 297 106.8
24.4-12 45 697 454 163.2
1株配(円) 25.3予=記33.0
川本産業(3604)
23.4-12 223 443 330 57.1
24.4-12 250 678 449 77.6
25.3予 328 805 466 80.4
1株配(円) 25.3予=0
■ソケッツ(3634)
23.4-12 7 ▲78 ▲78 ―
24.4-12 7 ▲102 ▲92 ―
じげん(3679)国際基準
23.4-12 169 3843 2775 26.7
24.4-12 185 4106 2800 27.5
25.3予 250 5600 3820 38.0
プロシップ(3763)
23.4-12 49 1194 838 68.1
24.4-12 49 1206 895 72.4
システムズ・デザイン(3766)
23.4-12 70 445 267 78.4
24.4-12 70 298 173 50.8
アドバンスト・メディア(3773)
23.4-12 43 1001 671 43.3
24.4-12 47 1049 738 47.4
インターネットイニシアティブ〓国際基準(3774)
23.4-12 2010 19645 12979 73.1
24.4-12 2293 20588 13786 77.9
ジェイ・エスコムホールディングス(3779)
23.4-12 12 ▲186 ▲248 ―
24.4-12 9 ▲68 542 46.9
ULSグループ(3798)
23.4-12 75 1488 946 172.2
24.4-12 94 2215 1391 253.0
■ジーダット(3841)
23.4-12 13 226 203 52.9
24.4-12 15 199 144 37.5
ネクストジェン(3842)
23.4-12 23 65 51 17.1
24.4-12 25 160 127 41.7
日本製紙(3863)
23.4-12 8745 7604 ▲8297 ―
24.4-12 8862 12805 57 0.5
アイリッジ(3917)
23.4-12 38 ▲354 ▲262 ―
24.4-12 46 140 75 10.1
25.3予 65 190 120 15.4
オープンドア(3926)
23.4-12 19 110 46 1.5
24.4-12 18 ▲54 ▲68 ―
スーパーバッグ(3945)
23.4-12 206 956 829 542.6
24.4-12 213 874 677 457.2
住友精化(4008)
23.4-12 1072 6435 4025 298.8
24.4-12 1126 9603 6903 520.4
25.3予 1490 12000 8500 648.5
日産化学(4021)
23.4-12 1553 35049 25972 186.0
24.4-12 1748 43326 31708 230.3
25.3予 2476 55900 40900 299.4
テイカ(4027)
23.4-12 404 1827 1154 49.8
24.4-12 412 3347 2113 91.9
デンカ(4061)
23.4-12 2928 8463 3582 41.6
24.4-12 3015 4330 2577 29.9
日本カーバイド工業(4064)
23.4-12 327 1251 889 94.6
24.4-12 358 2871 2075 222.9
25.3予 500 3500 2000 214.7
堺化学工業(4078)
23.4-12 607 1777 ▲7469 ―
24.4-12 635 4970 3726 229.8
25.3予 840 6000 5100 314.5
1株配(円) 25.3予=135.0
エア・ウォーター(4088)国際基準
23.4-12 7446 49290 31046 136.3
24.4-12 7848 53132 35016 153.2
日本化学産業(4094)
23.4-12 166 1877 1273 64.8
24.4-12 192 2633 1868 96.1
丸尾カルシウム(4102)
23.4-12 97 345 275 122.6
24.4-12 98 226 130 59.0
ロンシール工業(4224)
23.4-12 159 931 628 136.4
24.4-12 160 760 546 118.6
25.3予 212 1000 50 10.9
アテクト(4241)
23.4-12 24 125 87 19.9
24.4-12 24 48 26 6.1
25.3予 31 35 20 4.5
西菱電機(4341)
23.4-12 116 ▲24 ▲64 ―
24.4-12 123 ▲228 ▲339 ―
メディカルシステムネットワーク(4350)
23.4-12 861 3044 1693 56.1
24.4-12 918 2623 1445 49.4
扶桑化学工業(4368)
23.4-12 431 8698 6106 173.3
24.4-12 524 13156 9169 260.1
プロパティデータバンク(4389)
23.4-12 17 201 136 23.4
24.4-12 24 679 452 77.2
25.3予 33 830 570 97.0
アイ・ピー・エス(4390)
23.4-12 83 1555 951 76.0
24.4-12 112 3377 2425 188.1
日本新薬(4516)国際基準
23.4-12 1127 30973 24002 356.4
24.4-12 1213 33438 28552 423.9
25.3予 1600 36600 31500 467.5
エーザイ(4523)国際基準
23.4-12 5512 43690 29098 101.5
24.4-12 6011 61086 45484 160.1
持田製薬(4534)
23.4-12 782 6059 4444 123.5
24.4-12 807 7640 5605 158.1
H.U.グループホールディングス(4544)
23.4-12 1775 ▲2863 ▲3345 ―
24.4-12 1820 4289 2794 49.2
25.3予 2410 6000 3000 52.8
生化学工業(4548)
23.4-12 273 3049 2701 49.5
24.4-12 304 3711 3088 56.6
オンコセラピー・サイエンス(4564)
23.4-12 4 ▲986 ▲987 ―
24.4-12 5 ▲716 ▲717 ―
関西ペイント(4613)
23.4-12 4222 44189 53943 237.6
24.4-12 4447 41795 32917 170.1
25.3予 5800 58000 40000 225.1
アサヒペン(4623)
23.4-12 133 874 386 107.3
24.4-12 136 891 664 183.7
東京インキ(4635)
23.4-12 329 943 786 299.9
24.4-12 348 999 810 304.9
ダスキン(4665)
23.4-12 1347 6860 4694 97.5
24.4-12 1422 9773 8092 170.1
ジャストシステム(4686)
23.4-12 306 13937 9333 145.3
24.4-12 329 14337 9775 152.2
ビー・エム・エル(4694)
23.4-12 1052 8097 5210 133.7
24.4-12 1085 8444 5260 134.9
NCD(4783)
23.4-12 182 1505 988 121.5
24.4-12 221 2208 1494 182.8
セントラルスポーツ(4801)
23.4-12 339 1781 1133 101.2
24.4-12 349 1035 1276 113.9
25.3予 486 1700 1620 144.6
ビジネスエンジニアリング(4828)
23.4-12 145 3132 2132 177.9
24.4-12 152 3673 2497 208.6
25.3予 207 4600 3350 279.8
1株配(円) 25.3予=100.0
マンダム(4917)
23.4-12 546 2962 2154 47.9
24.4-12 571 2152 1820 40.4
エステー(4951)
23.4-12 350 2483 1708 76.7
24.4-12 377 2013 2296 107.6
■東洋合成工業(4970)
23.4-12 230 2529 1724 217.3
24.4-12 290 3103 2087 263.0
ユシロ化学工業(5013)
23.4-12 396 3838 2911 213.9
24.4-12 419 5013 3802 279.8
富士石油(5017)
23.4-12 5358 10126 8768 113.6
24.4-12 6393 ▲3218 ▲5739 ―
25.3予 8596 1600 ▲700 ―
藤倉コンポジット(5121)
23.4-12 293 3381 2938 126.9
24.4-12 291 3635 2924 148.0
オカモト(5122)
23.4-12 794 9487 7005 398.5
24.4-12 830 8443 5079 291.4
ニッタ(5186)
23.4-12 666 9283 7630 274.0
24.4-12 668 11089 9416 338.6
25.3予 900 14000 11500 415.5
三ツ星ベルト(5192)
23.4-12 630 7549 5133 181.0
24.4-12 678 7237 8287 292.5
日本板硝子(5202)国際基準
23.4-12 6126 21075 13503 132.3
24.4-12 6299 ▲6202 ▲10079 ―
25.3予 8500 ▲11000 ▲17000 ―
ノザワ(5237)
23.4-12 181 1755 730 63.8
24.4-12 168 1628 1045 90.6
リソルホールディングス(5261)
23.4-12 198 2051 1862 335.2
24.4-12 218 2442 2546 458.4
日本ヒューム(5262)
23.4-12 243 1608 1314 54.9
24.4-12 286 3108 3079 131.0
■旭コンクリート工業(5268)
23.4-12 49 389 288 22.0
24.4-12 50 650 448 34.1
25.3予 72 580 390 29.6
1株配(円) 25.3予=17.0
ジオスター(5282)
23.4-12 168 1011 651 20.8
24.4-12 179 762 491 15.7
1株配(円) 25.3予=8.0
ヤマウホールディングス(5284)
23.4-12 136 1876 1236 202.1
24.4-12 149 2364 1505 246.0
25.3予 218 2980 1870 305.6
1株配(円) 25.3予=92.0
■イトーヨーギョー(5287)
23.4-12 19 ▲17 ▲12 ―
24.4-12 25 133 220 74.9
25.3予 34 158 240 81.6
ヨータイ(5357)
23.4-12 222 2800 2686 141.7
24.4-12 223 2767 1951 105.0
神戸製鋼所(5406)
23.4-12 18737 133926 109727 277.8
24.4-12 18840 132873 102812 260.6
25.3予 25800 140000 130000 329.8
1株配(円) 25.3予=100.0
淀川製鋼所(5451)
23.4-12 1534 11948 7751 268.4
24.4-12 1567 17338 11303 391.1
25.3予 2090 20600 12800 442.7
1株配(円) 25.3予=333.0
高砂鉄工(5458)
23.4-12 91 269 165 55.2
24.4-12 90 371 241 80.6
日本金属(5491)
23.4-12 379 ▲1170 1964 293.5
24.4-12 389 ▲324 ▲382 ―
大平洋金属(5541)
23.4-12 119 ▲3095 ▲1964 ―
24.4-12 107 ▲2071 ▲1761 ―
25.3予 134 ▲2732 ▲2538 ―
栗本鉄工所(5602)
23.4-12 952 7030 4988 412.5
24.4-12 941 6211 5162 425.7
中央可鍛工業(5607)
23.4-12 256 1047 852 55.3
24.4-12 259 1463 1174 75.9
25.3予 360 1790 1300 82.6
神鋼鋼線工業(5660)
23.4-12 240 889 748 126.7
24.4-12 255 1100 849 143.8
25.3予 348 1100 850 143.8
1株配(円) 25.3予=50.0
大紀アルミニウム工業所(5702)
23.4-12 2018 3037 2439 60.2
24.4-12 2131 2756 1474 36.8
東邦チタニウム(5727)
23.4-12 564 4048 3045 42.8
24.4-12 658 4483 3215 45.2
25.3予 887 5000 3700 52.0
日本精鉱(5729)
23.4-12 115 441 316 129.7
24.4-12 173 1705 1187 485.6
■エヌアイシ・オートテック(5742)
23.4-12 35 ▲413 ▲566 ―
24.4-12 47 132 140 25.9
25.3予 63 132 140 25.7
SWCC(5805)
23.4-12 1585 9176 6326 212.1
24.4-12 1782 7089 7748 262.2
25.3予 2340 10500 10000 338.2
いよぎんホールディングス(5830)
23.4-12 1454 49231 32960 107.3
24.4-12 1788 66023 46193 153.7
ホッカンホールディングス(5902)
23.4-12 692 5422 3699 302.3
24.4-12 713 4876 3070 250.1
25.3予 934 4500 2300 186.9
1株配(円) 25.3予=66.0
■中西製作所(5941)
23.4-12 247 756 427 67.9
24.4-12 270 1287 827 131.7
天竜製鋸(5945)
23.4-12 87 1136 809 87.5
24.4-12 97 1678 1158 125.2
昭和鉄工(5953)
23.4-12 95 555 476 578.4
24.4-12 102 1029 722 876.7
25.3予 141 1100 730 886.1
1株配(円) 25.3予=100.0
三洋工業(5958)
23.4-12 227 2050 1499 447.2
24.4-12 216 1610 1051 327.5
KTC(5966)
23.4-12 57 513 355 145.5
24.4-12 60 525 364 150.2
ネツレン(5976)
23.4-12 431 2006 1308 35.4
24.4-12 419 1626 888 25.0
アサンテ(6073)
23.4-12 106 899 558 50.8
24.4-12 109 1156 731 68.8
岡本工作機械製作所(6125)
23.4-12 350 3651 2565 546.0
24.4-12 300 1215 721 118.8
ダイジェット工業(6138)
23.4-12 61 14 ▲127 ―
24.4-12 63 58 19 6.5
旭ダイヤモンド工業(6140)
23.4-12 289 1800 1692 32.5
24.4-12 311 2624 2158 41.9
中村超硬(6166)
23.4-12 18 ▲362 ▲442 ―
24.4-12 21 ▲9 ▲13 ―
■タメニー(6181)
23.4-12 41 ▲45 ▲26 ―
24.4-12 43 ▲124 ▲128 ―
25.3予 59 ▲110 ▲110 ―
■テクノスマート(6246)
23.4-12 153 2541 1727 140.5
24.4-12 140 2341 1560 132.8
藤商事(6257)
23.4-12 296 5276 3982 190.6
24.4-12 307 6409 4299 205.7
日精樹脂工業(6293)
23.4-12 340 1361 837 43.4
24.4-12 337 831 408 21.3
サンセイ(6307)
23.4-12 36 153 123 15.8
24.4-12 38 107 57 7.4
ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)
23.4-12 419 765 ▲402 ―
24.4-12 403 ▲78 ▲354 ―
月島ホールディングス(6332)
23.4-12 690 1824 1458 34.0
24.4-12 866 4141 2080 48.4
25.3予 1400 8800 5100 118.0
1株配(円) 25.3予=60.0
太平製作所(6342)
23.4-12 62 909 612 438.6
24.4-12 64 1163 791 558.8
■東京自働機械製作所(6360)
23.4-12 89 760 520 371.8
24.4-12 100 1453 1003 715.7
25.3予 130 1650 1150 819.3
1株配(円) 25.3予=240.0
椿本チエイン(6371)
23.4-12 1968 16132 11964 328.8
24.4-12 2066 18374 14952 143.1
25.3予 2780 24000 21000 204.8
木村化工機(6378)
23.4-12 167 1518 1052 53.2
24.4-12 187 2211 1519 76.7
ヤマダコーポレーション(6392)
23.4-12 107 1898 1447 604.5
24.4-12 110 1762 1268 530.0
■兼松エンジニアリング(6402)
23.4-12 90 566 388 79.6
24.4-12 104 889 615 125.9
25.3予 130 950 650 133.0
1株配(円) 25.3予=46.0
平和(6412)
23.4-12 1028 18546 11609 117.7
24.4-12 1187 28496 20583 208.7
25.3予 1454 19900 12100 122.7
ジャノメ(6445)
23.4-12 268 702 164 8.7
24.4-12 269 1547 1435 78.7
新晃工業(6458)
23.4-12 362 5783 4201 169.1
24.4-12 391 7403 5527 75.6
セガサミーホールディングス(6460)
23.4-12 3505 57364 35587 161.5
24.4-12 3223 49410 41756 194.1
25.3予 4250 51500 37500 175.6
■宮入バルブ製作所(6495)
23.4-12 45 179 145 3.0
24.4-12 50 71 ▲70 ―
シンフォニアテクノロジー(6507)
23.4-12 686 5155 3580 127.0
24.4-12 787 9354 6729 238.6
三相電機(6518)
23.4-12 137 788 542 119.5
24.4-12 119 47 ▲31 ―
KOKUSAI ELECTRIC〓国際基準(6525)
23.4-12 1316 23614 16727 72.5
24.4-12 1746 39183 26057 111.7
三桜工業(6584)
23.4-12 1147 5122 2810 78.2
24.4-12 1199 3070 1106 30.9
25.3予 1600 4500 0 0
宮越ホールディングス(6620)
23.4-12 8 587 388 9.7
24.4-12 8 510 346 8.7
東洋電機(6655)
23.4-12 66 344 364 85.4
24.4-12 69 219 170 40.6
リバーエレテック(6666)
23.4-12 42 108 ▲87 ―
24.4-12 40 ▲82 ▲120 ―
サクサ(6675)
23.4-12 315 2765 1963 336.2
24.4-12 314 2544 2606 448.8
サンケン電気(6707)
23.4-12 1798 20724 4482 185.6
24.4-12 960 ▲10808 51171 2119.1
アクセル(6730)
23.4-12 137 2127 1517 139.2
24.4-12 118 1329 832 76.1
シャープ(6753)
23.4-12 17647 6580 2021 3.1
24.4-12 16579 831 ▲3591 ―
TBグループ(6775)
23.4-12 17 ▲156 ▲162 ―
24.4-12 16 ▲173 ▲178 ―
santec Holdings(6777)
23.4-12 119 3408 2376 202.1
24.4-12 173 5947 4001 340.3
25.3予 230 7000 4400 374.1
ティアック(6803)国際基準
23.4-12 112 ▲178 ▲187 ―
24.4-12 110 ▲342 ▲331 ―
ホシデン(6804)
23.4-12 1774 15347 10600 204.1
24.4-12 1797 12085 8494 164.1
25.3予 2380 13500 9000 176.9
■ぷらっとホーム(6836)
23.4-12 7 ▲89 ▲94 ―
24.4-12 8 ▲15 ▲16 ―
日本電子材料(6855)
23.4-12 120 83 ▲28 ―
24.4-12 147 2938 2052 162.5
メガチップス(6875)
23.4-12 476 3109 2087 112.3
24.4-12 345 2399 3399 192.2
25.3予 450 2500 5000 292.9
1株配(円) 25.3予=140.0
パルステック工業(6894)
23.4-12 15 159 124 90.9
24.4-12 16 176 109 80.2
沢藤電機(6901)
23.4-12 199 715 469 108.8
24.4-12 171 9 ▲63 ―
■ジオマテック(6907)
23.4-12 34 ▲399 ▲432 ―
24.4-12 36 337 342 43.3
25.3予 52 350 350 44.3
ケル(6919)
23.4-12 93 1017 681 93.8
24.4-12 89 565 401 55.2
ウシオ電機(6925)
23.4-12 1325 12615 8691 76.8
24.4-12 1280 10461 5747 58.2
ヘリオス テクノ ホールディング(6927)
23.4-12 57 324 1415 78.0
24.4-12 70 574 416 22.9
25.3予 101 750 550 30.3
1株配(円) 25.3予=35.0
古河電池(6937)
23.4-12 533 1177 1261 38.5
24.4-12 597 3594 840 25.7
日本CMK(6958)
23.4-12 669 3402 2006 33.9
24.4-12 706 5763 4709 66.1
25.3予 950 6000 4600 64.6
1株配(円) 25.3予=20.0
サンコー(6964)
23.4-12 129 795 558 63.0
24.4-12 124 729 527 59.5
25.3予 170 770 550 62.0
太陽誘電(6976)
23.4-12 2418 7456 3676 29.5
24.4-12 2547 13685 8166 65.5
25.3予 3385 14000 5000 40.1
双葉電子工業(6986)
23.4-12 422 ▲24 ▲3438 ―
24.4-12 361 599 810 19.1
川崎重工業(7012)国際基準
23.4-12 12290 ▲17931 ▲13480 ―
24.4-12 14073 64462 44163 263.6
25.3予 21600 100000 78000 465.6
IHI(7013)国際基準
23.4-12 8666 ▲109909 ▲109599 ―
24.4-12 11499 114616 76790 507.3
25.3予 16000 125000 90000 594.6
■WDBココ(7079)
23.4-12 33 893 574 238.9
24.4-12 39 1032 658 273.7
25.3予 52 1200 803 333.9
フォーラムエンジニアリング(7088)
23.4-12 234 2428 1632 31.6
24.4-12 260 3479 2330 44.5
フォースタートアップス(7089)
23.4-12 24 266 235 66.3
24.4-12 26 199 143 39.9
25.3予 37 365 265 77.5
リグア(7090)
23.4-12 26 85 75 52.3
24.4-12 22 ▲99 ▲137 ―
25.3予 28 ▲196 ▲242 ―
NexTone(7094)
23.4-12 87 513 404 41.6
24.4-12 142 601 425 43.7
ヤマエグループホールディングス(7130)
23.4-12 4807 10771 5958 251.6
24.4-12 7516 12689 6955 251.0
1株配(円) 25.3予=70.0
アップガレージグループ(7134)
23.4-12 91 717 479 60.8
24.4-12 104 776 516 65.4
めぶきフィナンシャルグループ(7167)
23.4-12 2329 46607 32362 30.9
24.4-12 2607 70373 49104 49.0
富山第一銀行(7184)
23.4-12 291 9127 5716 89.7
24.4-12 412 19334 13644 213.3
日本モーゲージサービス(7192)
23.4-12 52 1179 837 56.9
24.4-12 55 1051 734 50.0
25.3予 74 1300 869 59.1
1株配(円) 25.3予=20.0
プレミアグループ(7199)国際基準
23.4-12 229 4455 3203 82.5
24.4-12 274 6048 4111 108.4
いすゞ自動車(7202)
23.4-12 25415 270203 159424 206.3
24.4-12 23557 204609 109852 148.3
レシップホールディングス(7213)
23.4-12 117 724 408 30.1
24.4-12 157 1987 1246 85.2
武蔵精密工業(7220)
23.4-12 2574 10763 6379 97.7
24.4-12 2566 11019 5168 78.9
ユタカ技研(7229)国際基準
23.4-12 1659 7753 4633 312.7
24.4-12 1350 4655 3053 206.0
東京ラヂエーター製造(7235)
23.4-12 251 1236 1183 126.1
24.4-12 251 1379 1029 109.4
大同メタル工業(7245)
23.4-12 969 3721 931 19.8
24.4-12 994 4419 1470 31.2
マツダ(7261)
23.4-12 35664 238998 165492 262.7
24.4-12 36894 156769 90579 143.7
今仙電機製作所(7266)
23.4-12 733 328 ▲972 ―
24.4-12 697 ▲431 1658 75.7
25.3予 945 500 2000 91.3
SUBARU(7270)国際基準
23.4-12 34963 416226 298859 394.5
24.4-12 35363 426030 317402 428.8
25.3予 47600 480000 330000 451.4
1株配(円) 25.3予=115.0
日本精機(7287)国際基準
23.4-12 2296 11657 4321 71.6
24.4-12 2278 4809 2367 40.3
日本プラスト(7291)
23.4-12 905 2456 2527 132.1
24.4-12 900 1674 1280 67.6
テイ・エス テック(7313)国際基準
23.4-12 3294 17502 9363 73.4
24.4-12 3396 14220 8112 65.9
三十三フィナンシャルグループ(7322)
23.4-12 504 7339 5966 229.4
24.4-12 545 9779 6593 253.4
おきなわフィナンシャルグループ(7350)
23.4-12 406 6812 4635 214.3
24.4-12 428 8006 5441 254.8
プロクレアホールディングス(7384)
23.4-12 546 3878 3113 109.6
24.4-12 620 7601 5908 208.0
ナンシン(7399)
23.4-12 64 203 126 18.9
24.4-12 72 44 10 1.6
ジャムコ(7408)
23.4-12 443 526 1267 47.3
24.4-12 555 3364 2517 93.8
■アトム(7412)
23.4-12 275 ▲636 ▲1179 ―
24.4-12 271 ▲533 ▲750 ―
25.3予 354 ▲673 65 0.3
(0.2)
南陽(7417)
23.4-12 274 2226 1441 225.8
24.4-12 270 2427 1587 127.1
25.3予 365 2900 1900 152.0
1株配(円) 25.3予=54.0
※24.4.1付で1:2分割
カッパ・クリエイト(7421)
23.4-12 541 1017 806 16.4
24.4-12 550 789 709 14.4
ヤギ(7460)
23.4-12 624 2635 1776 213.7
24.4-12 616 2868 1953 233.6
高速(7504)
23.4-12 814 3827 2585 133.8
24.4-12 883 4140 2815 145.6
丸文(7537)
23.4-12 1795 5221 3305 126.4
24.4-12 1519 2805 1825 69.8
アルゴグラフィックス(7595)
23.4-12 421 7017 4652 218.3
24.4-12 500 7964 5271 247.5
コロワイド(7616)国際基準
23.4-12 1792 5949 2962 28.2
24.4-12 2004 5292 2281 18.6
■うかい(7621)
23.4-12 101 814 706 126.0
24.4-12 101 569 95 17.0
オーハシテクニカ(7628)
23.4-12 289 1408 585 43.6
24.4-12 302 1815 1234 93.8
25.3予 398 2300 1520 116.6
JMS(7702)
23.4-12 480 263 54 2.2
24.4-12 526 632 209 8.6
25.3予 700 700 250 10.2
東京計器(7721)
23.4-12 307 346 118 7.2
24.4-12 342 1229 932 56.8
25.3予 574 4730 3400 207.0
国際計測器(7722)
23.4-12 65 ▲696 ▲657 ―
24.4-12 94 1215 802 58.9
25.3予 125 1300 850 62.8
1株配(円) 25.3予=30.0
シード(7743)
23.4-12 241 1803 1234 49.3
24.4-12 251 1196 825 27.3
25.3予 330 1100 750 24.8
A&Dホロンホールディングス(7745)
23.4-12 444 5291 3634 132.3
24.4-12 481 6204 3986 145.1
永大産業(7822)
23.4-12 542 459 398 9.0
24.4-12 531 ▲471 ▲270 ―
25.3予 720 ▲500 ▲300 ―
フランスベッドホールディングス(7840)
23.4-12 428 3171 1960 54.4
24.4-12 441 3309 2082 60.3
セキ(7857)
23.4-12 86 223 158 38.1
24.4-12 90 246 155 37.4
■平賀(7863)
23.4-12 75 461 313 108.6
24.4-12 76 435 296 103.0
広済堂ホールディングス(7868)
23.4-12 250 3650 2931 21.4
24.4-12 274 5591 4301 29.9
レック(7874)
23.4-12 463 2093 1024 29.5
24.4-12 506 2560 1656 49.9
25.3予 650 2150 1300 41.6
タカノ(7885)
23.4-12 175 322 297 19.5
24.4-12 158 ▲172 38 2.6
ヨネックス(7906)
23.4-12 851 8583 6279 72.6
24.4-12 1017 11446 9249 107.1
共同印刷(7914)
23.4-12 719 1850 1284 169.5
24.4-12 751 2159 2392 330.3
ニッピ(7932)
23.4-12 368 2486 1788 621.8
24.4-12 374 2661 1882 654.6
■ツツミ(7937)
23.4-12 145 1207 819 52.4
24.4-12 181 1827 1551 99.3
25.3予 240 1950 1580 101.1
光陽社(7946)
23.4-12 33 90 124 182.0
24.4-12 34 84 48 71.7
天馬(7958)
23.4-12 707 3053 2228 104.1
24.4-12 760 2045 2670 130.7
ナカバヤシ(7987)
23.4-12 443 77 164 6.0
24.4-12 460 1181 801 29.2
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 18ページ 3021文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
■日本アクア(1429) 3.27
23.12 283 2917 2004 63.8 32.0
24.12 302 2604 1839 58.6 34.0
25.12予 343 3062 2067 64.8 35.0
金下建設(1897) 3.26
23.12 106 413 270 125.1 50.0
24.12 97 479 321 148.8 50.0
25.12予 110 290 180 83.5 50.0
クックパッド(2193)国際基準 3.27
23.12 76 ▲2379 ▲2229 ― 0
24.12 58 1109 1332 15.6 0
北海道コカ・コーラボトリング〓(2573) 3.28
23.12 563 1727 1312 96.5 45.0
24.12 568 2209 1545 113.6 30.0
25.12予 579 2450 1550 113.9 30.0
SUMCO(3436) 3.27
23.12 4259 72627 63884 182.6 55.0
24.12 3966 37457 19877 56.8 21.0
ブロードリーフ(3673)国際基準 3.21
23.12 153 ▲1921 ▲1487 ― 1.0
24.12 180 545 343 3.9 2.0
25.12予 201 1500 1000 11.2 4.0
ブロードバンドタワー(3776) 3.19
23.12 132 ▲152 99 1.6 2.0
24.12 134 889 404 6.6 2.0
25.12予 130 280 25 0.4 2.0
古林紙工(3944) 3.28
23.12 179 697 439 397.0 50.0
24.12 181 386 248 222.8 50.0
25.12予 183 450 280 251.8 50.0
ダイナパック(3947) 3.25
23.12 580 2360 1606 161.7 60.0
24.12 625 2489 2987 300.2 70.0
25.12予 650 3000 2000 200.9 80.0
すららネット(3998) 3.27
23.12 21 392 304 46.3 0
24.12 19 221 72 11.2 0
25.12予 21 87 32 5.0 0
KHネオケム(4189) 3.25
23.12 1152 9725 6826 184.2 90.0
24.12 1197 12055 8360 225.8 90.0
25.12予 1274 13900 10000 270.2 105.0
■鳥居薬品(4551) 3.27
23.12 546 5307 4119 146.6 120.0
24.12 604 6926 5042 179.4 120.0
25.12予 647 4500 3400 121.0 120.0
■オンコリスバイオファーマ(4588) 3.27
23.12 0.63 ▲1913 ▲1938 ― 0
24.12 0.31 ▲1663 ▲1684 ― 0
■ミズホメディー(4595) 3.28
23.12 109 5292 3774 396.3 200.0
24.12 114 5167 3773 198.1 140.0
25.12予 115 4450 3231 169.6 85.0
ポーターズ(5126) 3.25
23.12 15 378 267 170.4 0
24.12 19 387 268 168.3 0
25.12予 22 350 200 125.3 0
AGC(5201)国際基準 3.28
23.12 20192 122775 65798 304.7 210.0
24.12 20676 ▲50050 ▲94042 ― 210.0
25.12予 21500 135000 80000 376.9 210.0
■新報国マテリアル(5542) 3.27
23.12 64 644 476 141.5 40.0
24.12 62 656 576 171.4 50.0
25.12予 63 770 600 89.4 25.0
エスネットワークス(5867) 3.24
23.12 27 251 136 46.4 41.0
24.12 29 293 301 100.3 45.0
長府製作所(5946) 3.21
23.12 485 5668 3998 117.1 43.0
24.12 461 4492 3139 92.5 46.0
25.12予 470 5000 3500 102.9 46.0
日東精工(5957) 3.27
23.12 447 2835 1734 47.0 18.0
24.12 470 3573 2199 60.2 19.5
25.12予 501 3700 2300 63.5 20.0
ジェイ・イー・ティ(6228) 3.26
23.12 249 2444 1651 419.5 102.0
24.12 178 662 318 24.3 6.0
25.12予 188 690 370 28.2 7.0
中野冷機(6411) 3.26
23.12 329 2535 1904 380.7 381.0
24.12 338 2832 2153 430.3 216.0
25.12予 368 3037 2072 413.6 207.0
スミダコーポレーション(6817)〓国際基準 3.26
23.12 1476 5856 5064 167.5 51.0
24.12 1439 1295 590 18.0 53.0
25.12予 1440 4080 3200 96.8 53.0
日本セラミック(6929) 3.27
23.12 244 5313 3693 156.6 100.0
24.12 250 5844 4162 181.3 125.0
25.12予 260 6000 4250 192.9 125.0
ジャパンインベストメントアドバイザー(7172) 3.26
23.12 218 3668 2359 78.1 32.0
24.12 311 11635 8055 133.2 27.0
25.12予 368 15840 10500 173.4 87.0
タムロン(7740) 3.26
23.12 714 13972 10812 517.1 170.0
24.12 884 19304 14526 351.6 175.0
25.12予 920 20000 14800 89.8 66.25
興研(7963) 3.27
23.12 105 979 701 141.9 35.0
24.12 107 1002 722 146.1 35.0
25.12予 120 1150 800 161.8 35.0
船井総研ホールディングス(9757) 3.29
23.12 282 7343 5201 106.3 65.0
24.12 306 8411 5993 128.0 75.0
25.12予 330 8900 6600 142.4 85.0
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1825文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
■ダイブ(151A)
23.7-12 62 471 298 124.4 0
24.7-12 71 559 369 132.7 0
25.6予 146 812 519 61.5 0
オープンアップグループ(2154)〓国際基準 2.28
23.7-12 850 7868 5351 61.8 20.0
24.7-12 1010 8944 5884 67.8 30.0
25.6予 1930 16000 11270 129.7 75.0
メディアスホールディングス(3154)
23.7-12 1267 899 505 23.0 0
24.7-12 1427 983 406 18.3 0
25.6予 2800 2000 1280 57.6 19.0
アーバネットコーポレーション〓(3242) 3.31
23.7-12 114 720 510 16.4 10.0
24.7-12 79 ▲232 ▲210 ― 10.0
25.6予 320 2450 1730 52.4 21.0
THEグローバル社(3271)
23.7-12 168 1216 910 32.2 0
24.7-12 234 1719 1435 50.7 0
25.6予 585 4170 3507 123.9 38.0
テックファームホールディングス〓(3625)
23.7-12 24 48 5 0.8 0
24.7-12 31 368 218 30.8 0
25.6予 62 550 300 42.3 5.0
データホライゾン(3628)
23.7-12 23 ▲435 ▲420 ― 0
24.7-12 21 ▲618 ▲572 ― 0
アイ・ピー・エス(4335)
23.7-12 14 119 81 35.8 0
24.7-12 17 151 103 45.5 0
25.6予 35 350 245 107.1 38.0
高見沢(5283)
23.7-12 362 1101 743 443.8 0
24.7-12 375 1121 752 450.9 0
25.6予 700 1900 1200 718.7 50.0
■新東(5380)
23.7-12 23 14 2 4.2 0
24.7-12 24 72 50 71.7 0
25.6予 47 103 51 72.1 37.5
SHINPO(5903)
23.7-12 37 584 375 66.4 0
24.7-12 40 629 380 67.7 0
25.6予 75 1212 816 148.4 40.0
テクノプロ・ホールディングス〓(6028)国際基準 2.28
23.7-12 1080 12464 8591 80.3 25.0
24.7-12 1184 15307 10527 100.4 30.0
25.6予 2370 27000 18500 177.6 90.0
■エーワン精密(6156)
23.7-12 8 114 78 15.6 0
24.7-12 7 31 16 3.3 0
25.6予 16 159 86 17.1 100.0
北川精機(6327)
23.7-12 33 446 374 52.7 0
24.7-12 29 416 285 35.2 0
25.6予 60 490 330 40.5 10.0
ユビテック(6662)
23.7-12 4 ▲162 ▲164 ― 0
24.7-12 5 ▲128 ▲129 ― 0
協立電機(6874)
23.7-12 165 1099 646 160.7 0
24.7-12 184 1644 1000 248.6 0
25.6予 360 2750 1850 459.7 120.0
フルヤ金属(7826)
23.7-12 211 4305 2985 418.1 0
24.7-12 268 5642 3894 158.6 0
25.6予 560 12000 8400 341.8 96.0
伏木海陸運送(9361) 3.10
23.7-12 65 462 304 117.5 20.0
24.7-12 65 668 434 167.7 20.0
25.6予 130 1060 650 251.1 50.0
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1350文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
三洋貿易(3176)
23.10-12 330 2233 1373 47.7
24.10-12 339 2547 1479 51.4
ディア・ライフ(3245)
23.10-12 44 267 176 4.0
24.10-12 114 1028 682 15.7
■パルマ(3461)
23.10-12 4 8 ▲5 ―
24.10-12 4 32 20 3.1
FOOD & LIFE COMPANIES(3563)国際基準
23.10-12 855 5732 3257 28.2
24.10-12 991 9336 6129 54.2
■日本ファルコム(3723)
23.10-12 6 431 299 29.1
24.10-12 3 117 81 7.9
CEホールディングス(4320)
23.10-12 31 192 45 3.0
24.10-12 37 396 200 13.3
IC(4769)
23.10-12 22 217 141 18.8
24.10-12 24 212 292 39.3
■パラカ(4809)
23.10-12 39 728 485 48.5
24.10-12 44 785 534 53.1
■クリングルファーマ(4884)
23.10-12 0.18 ▲169 ▲169 ―
24.10-12 0.18 ▲212 ▲212 ―
新日本製薬(4931)
23.10-12 99 1171 783 36.4
24.10-12 104 1553 1036 48.6
長谷川香料(4958)
23.10-12 164 1854 1331 32.4
24.10-12 176 2288 1461 35.7
ホソカワミクロン(6277)
23.10-12 202 1827 1204 80.2
24.10-12 181 1686 1162 78.6
■ジャパンワランティサポート(7386)
23.10-12 4 219 151 65.9
24.10-12 5 170 116 47.0
システムソフト(7527)
23.10-12 6 ▲72 ▲87 ―
24.10-12 3 ▲35 94 1.1
IMV(7760)
23.10-12 27 190 255 15.7
24.10-12 36 508 420 26.4
■コラントッテ(7792)
23.10-12 17 498 337 37.5
24.10-12 18 644 525 58.0
成友興業(9170)
23.10-12 36 340 250 195.5
24.10-12 40 381 243 86.8
■スマサポ(9342)
23.10-12 5 ▲11 ▲11 ―
24.10-12 6 32 26 11.1
中央経済社ホールディングス(9476)
23.10-12 7 ▲13 ▲19 ―
24.10-12 7 1 3 1.0
加藤産業(9869)
23.10-12 3024 5824 3768 112.1
24.10-12 3162 5754 4009 128.7
すかいらーく営業益2倍超、前期、会社計画上回る 限定メニュー奏功[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1139文字 PDF有 書誌情報]
すかいらーくホールディングス(HD)の業績が回復している。前の期比2・1倍の240億円を見込んでいた2024年12月期の連結営業利益(国際会計基準)は、計画を上回って着地した公算が大きい。新型コロナウイルス禍前の19年12月期(205億円)を初めて上回った。割引キャンペーンや期間限定メニューが奏功した。
24年12月期の決算発表は13日に予定する。
営業利益は市場予想平均(QUICKコンセンサス、239億円)を上回り、17年12月期以来、7年ぶりの高水準だったとみられる。
前期の売上高にあたる売上収益は1割増の4000億円前後だったようだ。会社計画(3950億円)や市場予想の平均(3947億円)を上回り、14年の再上場後での過去最高を更新した。24年10月に運営会社を買収した北九州地盤の「資(すけ)さんうどん」も業績を一部押し上げた。
24年1~12月の既存店売上高が12%増と好調だ。主力のファミリーレストラン「ガスト」などを中心に客足が堅調で、既存店の客数は7%増と会社計画(7%増)を達成した。24年12月に自社アプリで「ガスト」などで使える割引クーポンを配布するなど、インフレ下で節約志向を強める消費者を取り込んだ。
期間限定の商品も寄与した。しゃぶしゃぶ店「しゃぶ葉」はカニの食べ放題キャンペーンを、中華レストラン「バーミヤン」はカニを使った商品の販売を期間限定で実施した。グループの調達網を生かし、高級食材を割安な価格で提供した。
客単価も4%増えた。「ガスト」では初のコース料理「至福のフレンチコース」(1990円)を24年11月に発売し、客単価の引き上げや女性客取り込みに寄与した。コメや肉類などの価格高騰を受け、24年9月には「ガスト」など5ブランドでライス関連商品を値上げした。24年11月にも「しゃぶ葉」などで一部商品を値上げした。
24年4月に正社員を対象に平均6%の賃上げを実施するなど人件費は増加したものの、増収効果や店舗運営の効率化で補った。グループ店で顧客の会計後から、片付け完了までの時間をデータで可視化する取り組みを進めた。テーブルの片付け時間を短縮し、来店客の回転率向上につなげた。
セルフレジや配膳ロボットの導入など、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性の改善も進んだ。テーブル決済の導入店も増やし、従業員の負担を軽減した。24年12月期はDX投資が一巡し、費用負担も軽くなったもようだ。
25年12月期も増収増益の公算が大きい。市場予想の平均では、売上収益は前期の会社予想比4%増の4112億円、営業利益は3%増の247億円だ。既存店の伸びが続く上、「資さんうどん」も通期で連結業績に寄与するとみられている。
シャープ、最終損益「未定」に、今期 堺工場売却、交渉進む[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 710文字 PDF有 書誌情報]
シャープは7日、2025年3月期の連結最終損益の予想を取り下げ、未定にすると発表した。従来予想は50億円の黒字(前期は1499億円の赤字)だった。24年8月にテレビ向け液晶パネルの生産を停止した堺工場(堺市)の土地や建物の売却交渉が進行中で、確度の高い業績予想は難しいと判断した。
シャープとソフトバンクは25年3月期にも堺工場の一部の土地と建物を1000億円で売却することで基本合意した。ただ、最終合意にはソフトバンクが計画するデータセンターの運用に必要な電力供給を受けることが条件となっており、現在は電力会社などと協議中。シャープは売却が実現すれば特別利益を計上する可能性があるが、確定ではない。
シャープの沖津雅浩社長はオンラインで記者会見し「ソフトバンクへの譲渡収益などにより、25年3月期は3年ぶりに最終黒字を達成できる見込み」と説明した。小坂祥夫最高財務責任者(CFO)は「従来予想していた50億円より多少なりとも上を目指していきたい」と述べた。
25年3月期の売上高は前期比8%減の2兆1300億円、営業損益は200億円の黒字(前期は203億円の赤字)を見込む。
従来予想から300億円、100億円それぞれ上方修正した。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比6%減の1兆6579億円、営業損益は203億円の黒字(前年同期は35億円の赤字)だった。液晶パネル事業の損益は297億円の赤字だった。テレビ向けパネルの生産終了により、前年同期と比べると赤字幅は約200億円縮小した。
スマホやテレビなどで構成する事業の営業利益は178億円と2・3倍に増えた。スマホの新製品販売が伸びた。
マツダ純利益45%減、4~12月 販売費が大幅増[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 634文字 PDF有 書誌情報]
マツダが7日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比45%減の905億円だった。世界的な販売競争の激化で、販売費が大幅に増えた。主力市場の米国は商品改良を通じて販売奨励金は減少傾向に転じているとして、25年3月期の業績予想は据え置いた。
4~12月期の売上高は3%増の3兆6894億円だった。世界販売台数は4%増の96万6000台。その半数を占める北米向けは22%増と、同期として過去最多を更新した。為替の円安も寄与した。営業利益は26%減の1482億円だった。販売費が膨らみ、1043億円の減益要因となった。
25年3月期通期は、連結売上高が前期比4%増の5兆円、純利益が33%減の1400億円を見込む。主力市場の米国で、販売奨励金の増加傾向は落ち着きつつある。マツダの奨励金は24年12月に1台あたり約3000ドル。ピークだった9月(3500ドル)から下がり、業界水準を1000ドル下回ったもよう。ハイブリッド車(HV)の販売拡大や機能の増強が寄与した。
業績見通しを変えなかった背景について、ジェフリー・エイチ・ガイトン最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で「奨励金を抑えても1月の米国販売は対前年同月で11%増え、1月として過去最高の台数」と説明した。
米トランプ政権による関税政策を巡り、ガイトンCFOは「現時点では政府当局や業界団体と会話している」との言及にとどめ、具体的な対応策について「何か決めたということはない」と話した。
SUMCO純利益69%減、前期 汎用品生産縮小で特損[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 522文字 PDF有 書誌情報]
SUMCOが7日発表した2024年12月期の連結決算は、純利益が前の期比69%減の198億円だった。民生用や自動車向けの半導体に使う口径の小さいシリコンウエハーの生産縮小を決定し、事業構造改革に伴う費用として58億円を特別損失に計上した。
売上高は7%減の3966億円、営業利益が49%減の369億円だった。2期連続で営業減益となった。半導体市場の回復が鈍く、販売数量が減った。汎用品の販売が振るわず生産効率が下がり、採算も悪化した。
口径の小さなウエハーは汎用性が高く、中国勢との価格競争が激しくなっている。電気自動車(EV)市場の減速が響き、販売数量の回復が鈍く収益性が下がっていた。宮崎工場(宮崎市)でのウエハー生産を26年末に終了し、国内外の工場に移管する。
同日、25年1~3月期の連結業績予想を開示した。売上高は前年同期比9%増の1020億円となる一方で、減価償却費の負担が増え純利益は70%減の15億円となる見通しだ。
橋本真幸会長兼最高経営責任者(CEO)は同日のオンライン記者会見で、「顧客の先端品の在庫は逼迫している一方、汎用品の在庫が膨らんでいる。先端向けの工場の立ち上げを急ぎつつ、既存工場の近代化を進める」と話した。
川重、今期純利益3倍に、上振れ 発電設備など採算向上[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 455文字 PDF有 書誌情報]
川崎重工業は7日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比3倍の780億円になる見通しだと発表した。従来予想から50億円上方修正し、過去最高を見込む。円安に加え、発電設備などのプロジェクトの進捗が順調で、採算が改善する。
セグメント別では発電設備やプラント、船舶などを手掛ける「エネルギーソリューション&マリン」の事業利益が25%増の400億円と、従来計画を80億円上回りそうだ。ガスタービンなどを製造・納入するプロジェクトが順調に進む。トラブル対応などで想定していた費用を使わずに済み、利益率が向上する。
25年3月期の全体の売上収益は17%増の2兆1600億円と、従来予想から200億円引き下げた。円安効果を見込む一方で、二輪車や四輪バギーなど「パワースポーツ&エンジン」事業で物流逼迫に伴う製品の供給減といったリスク要素を反映した。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上収益が前年同期比15%増の1兆4073億円、最終損益が441億円の黒字(前年同期は134億円の赤字)だった。
IHI、純利益767億円、6年ぶり最高、航空好調、4~12月[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 428文字 PDF有 書誌情報]
IHIが7日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は最終損益が767億円の黒字(前年同期は1095億円の赤字)だった。この期間としては6年ぶりに最高益を更新し、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、683億円)も上回った。
売上高にあたる売上収益が前年同期比33%増の1兆1499億円だった。営業損益は1034億円の黒字(前年同期は1037億円の赤字)に転換した。
主力の航空・宇宙・防衛事業の営業損益は946億円の黒字で、米国製エンジンの品質問題による損失などで1122億円の赤字だった前年同期から復調した。採算の良いスペア部品の販売増が200億円、前年同期に負担の大きかった反動などが出て整備費も300億円の増益要因だった。
25年3月期の連結業績予想は最終損益を従来予想から50億円上方修正し、900億円の黒字(前期は682億円の赤字)を見込む。移転価格税制に関連する訴訟が終わり、法人税等の還付が決まったことを織り込んだ。
神戸鋼、純利益19%増、今期上振れ コスト改善・価格転嫁[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
神戸製鋼所は7日、2025年3月期の連結純利益が前期比19%増の1300億円になる見通しだと発表した。従来予想を100億円上回る。鉄鋼など素材系事業や建設機械で販売数量が減るが、コスト改善や価格転嫁が利益を押し上げる。円安も寄与する。利益の上振れを受け、配当は年100円(前期は90円)と従来予想より10円積み増す。
売上高は1%増の2兆5800億円と従来予想より200億円下方修正した。
鉄鋼やアルミ板などの素材は北米や欧州などでの日系自動車メーカーの需要減や半導体向けの回復遅れで販売が減る。建機は欧州を中心に振るわない。
営業利益は20%減の1500億円と従来予想より100億円上方修正した。コスト改善や価格転嫁が奏功する。
同日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比6%減の1028億円、売上高が1%増の1兆8840億円だった。
いすゞ純利益31%減 4~12月[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 373文字 PDF有 書誌情報]
いすゞ自動車が7日発表した2024年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比31%減の1098億円だった。主力市場のタイの市況悪化でピックアップトラックの販売が低迷した。資材費の上昇も利益を押し下げた。
売上高は7%減の2兆3557億円だった。世界販売台数は38万9000台で24%減った。販売不振が深刻なのはタイだ。金利上昇に伴う自動車ローン審査の厳格化で市況が悪化し、ピックアップトラックとその派生車の販売が計3万4000台と65%減った。トヨタ自動車などとの競争が激化してシェアも落ちた。
営業利益は24%減の1924億円だった。製品の値上げや円安が収益に貢献したが、販売台数の減少分を補えなかった。
山口真宏取締役は7日の記者会見で、タイ市場について「(顧客がローンを組めずに)買いたいけれど買えないという状況が続いている」と話した。
板硝子、最終赤字に、今期、一転170億円下振れ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 352文字 PDF有 書誌情報]
日本板硝子は7日、2025年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が170億円の赤字(前期は106億円の黒字)になる見通しだと発表した。従来予想から170億円下振れ、一転最終赤字となる。欧州景気の回復が想定より遅れ、ガラス販売の不調が続く見通しを反映した。
売上高は前期比2%増の8500億円とする従来予想を据え置いたが、営業利益は100億円下方修正し、55%減の160億円を見込む。
欧州を中心に建築用ガラスの販売価格が下落した。人件費の高騰によるコスト増も減益要因となった。自動車用ガラスを製造するドイツ子会社の人員削減で計上した退職関連費用も響いた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比3%増の6299億円、純利益が100億円の赤字(前年同期は135億円の黒字)だった。
大成建純利益 4~12月4.2倍[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 279文字 PDF有 書誌情報]
大成建設が7日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比4・2倍の837億円だった。大型工事が進捗したほか、ピーエス・コンストラクション(旧ピーエス三菱)を連結子会社にしたことで売り上げが増えた。工事採算の改善も進んだ。
売上高は33%増の1兆5275億円、営業利益は4・6倍の799億円だった。建築事業の完成工事利益率(単体ベース)は4・4%と、前年同期(0・9%)から3・5ポイント改善した。
建設資材の価格が高止まりするなか、受注価格への転嫁を進めた。通期見通しに対する純利益の進捗率は100%を上回ったが、従来予想は据え置いた。
スクエニHD 純利益8%減 4~12月[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
スクウェア・エニックス・ホールディングスが7日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比8%減の247億円だった。スマートフォン向けのゲームが振るわなかった。業績などを踏まえて繰り延べ税金資産を取り崩し税負担が増えたことも純利益を押し下げた。
東洋精糖へのTOB[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
▼東洋精糖へのTOB
買い手=ウェルネオシュガー、株数=予定数545万2647株(272万900株を下限)、価格=普通株式2080円、総額113億4150万5760円、期間=2月7日~3月25日
川本産業へのTOB[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
▼川本産業へのTOB
買い手=エア・ウォーター、株数=予定数289万1920株(96万100株を下限)、価格=普通株式1200円、総額34億7030万4000円、期間=2月10日~4月3日
神東塗料へのTOB[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
▼神東塗料へのTOB
買い手=大日本塗料、株数=予定数1552万株(1398万9000株を下限)、価格=普通株式90円、総額13億9680万円、期間=2月7日~3月10日
スバル、純利益上振れ 今期14%減 配当は19円積み増し(業績サプライズ)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1340文字 PDF有 書誌情報]
SUBARU(スバル)が7日、2025年3月期の連結業績予想(国際会計基準)と配当計画を上方修正した。純利益は前期比14%減の3300億円と従来予想を300億円上回る。上振れは円安効果によるものだが、本業が想定通りに推移する中、株主還元の拡充を決定。今期の年間配当を115円(前期は106円)と従来計画から19円引き上げた。
取引時間中の7日午後1時の決算発表を受け、スバルの株価は急騰した。一時、前日比11%高の2961円50銭まで上がり、約半年ぶりの高値を付けた。終値は9%高の2910円だった。
背景には市場が想定していた以上の業績と還元拡大にある。まず純利益は3300億円と事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス)を80億円ほど上回った。
株主還元については、増配に加え、新たな基準を取り入れた。配当を自己資本に連動させる株主資本配当率(DOE)で3・5%とした。純利益をどれだけ配当と自社株買いに充てるかを示す総還元性向の目安についても、これまでの30~50%から40%以上に変更した。基本は配当で対応するが、40%に届かない場合は自社株買いを実施することを明記しており、還元拡大と明確な還元基準が市場に好感された。
還元拡大について、同社の水間克之取締役は同日の決算説明会で「キャッシュの状況や株価の水準をみてさらに積極的に対応しようと決めた」と説明した。DOEの導入によって「累進的な配当をめざす」とも述べた。
今期の売上高にあたる売上収益は1%増の4兆7600億円、営業利益は8%減の4300億円を見込み、それぞれ400億円、300億円上方修正した。通期の想定為替レートを1ドル=153円と従来想定から4円ほど円安に変えるなど、為替影響で296億円の増益効果が出る。通期の販売台数については、3%減の95万台という従来計画を維持した。
自動車業界の先行きは読みにくくなっている。特に米トランプ政権の政策や電気自動車(EV)の普及を巡り不透明感が強い。中国に10%の追加関税を発動したトランプ大統領は、全世界一律の関税にも意欲を示してきた。販売台数の7割を米国が占めるスバルは日本からの輸出分も多く、対日関税が上がれば大きな打撃となりかねない。
水間取締役はトランプ政権による関税リスクについて「色々なシナリオを検討しながら対策を進めている」と話した。具体的な業績への影響については「毎日情報が変わっている」として明言を避けた。「強い米国」を主導するトランプ政権を踏まえては、同社の大崎篤社長が昨年12月の日本経済新聞などの取材に対し、米工場での残業や休日対応により生産を増やす余地があるとの見解を述べている。
またトランプ氏はバイデン前政権が進めていたEVの普及策の撤廃を表明しており、EV市場にも不透明要素がある。同日の決算説明会では、スバルの江森朋晃専務執行役員は「最終的にEV市場は確実に成長していく」との認識を示していた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上収益が前年同期比1%増の3兆5363億円、純利益が6%増の3174億円だった。今回、通期業績予想を引き上げたが、それでも足元の純利益の通期予想に対する進捗率は96%に達している。
日鉄鉱業、エクシオグループ、中村屋、すららネット、KHネオケム、東京インキ、旭ダイヤモンド工業、他(自社株取得枠設定)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 351文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
日鉄鉱業 90万株、49億8600万円
エクシオグループ 240万株、30億円
中村屋 3万3000株、1億494万円
すららネット 15万株、5000万円
KHネオケム 250万株、50億円
東京インキ 15万株、5億円
旭ダイヤモンド工業 200万株、15億円
太平製作所 11万株、3億2065万円
日本セラミック 70万株、15億円
今仙電機製作所 70万株、5億円
タムロン 100万株、40億円
クワザワホールディングス 10万株、6680万円
三井不動産 5000万株、450億円
南総通運 60万株、7億2000万円
栗林商船 11万株、1億1880万円
ナック 160万株、10億円
ぐるなび 240万株(優先株)、12億9793万9200円
田中建設工業、クイック(立会外分売)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 47文字 PDF有 書誌情報]
▼立会外分売
田中建設工業 19日~21日に30万株
クイック 10日に1839円で90万株
フォースタートアップス(自社株取得枠変更)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 43文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠変更
フォースタートアップス 25万株、3億円を35万株、4億円に変更
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 4179文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 6日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 0 0 796 ▲8
ククレブ 0 ▲1 557 ▲20
テラドローン 2 △1 746 ▲13
ベースフード 1824 ▲130 19059 ▲23
アクセルM 0 0 3707 △70
レナ 0 0 541 ▲44
ノート 0 ▲15 755 ▲12
エレメンツ 204 ▲11 2697 ▲176
ABEJA 45 △11 760 0
フジHD 9313 ▲244 6305 △29
ミガロHD 127 △13 1085 ▲90
野村マイクロ 1837 ▲10 2804 ▲33
リズム 0 0 1783 0
SDSHD 0 0 2027 ▲12
クシム 51 △51 2736 ▲362
AIFCG 9 ― 908 ―
イメージワン 626 ▲11 1906 ▲13
スターシーズ 0 0 1009 ▲1
インタートレ 68 0 1648 ▲48
サイトリ細研 0 0 1923 ▲1
ウインテスト 3 ▲7 5094 △675
ぷらっと 0 0 415 0
トミタ電機 0 0 179 0
アルメディオ 0 ▲13 3626 ▲74
HSHD 0 0 8633 △1
総医研HD 0 0 2133 ▲18
アスア 0 0 461 △1
フルッタ 0 0 12468 △303
Schoo 0 0 2517 △70
Sapeet 0 0 131 △2
Syns 31 △31 1246 △200
visumo 0 0 291 ▲5
イントランス 0 0 12606 ▲51
F-ブレイン 0 0 945 △2
デルタフライ 1 △1 1915 ▲13
ペルセウス 0 0 3755 ▲25
モダリス 0 0 18116 △48
テクノロジー 0 0 3357 ▲68
ユニポス 5 ▲28 1673 △144
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2492 0
ピクセル 288 0 6471 △26
ウイルコHD 0 0 479 △4
アクアライン 0 0 92 0
NESIC 3 0 22 ▲4
北の達人 2162 0 2775 △16
BEENOS 15 0 88 ▲11
CRE 3 ▲1 385 ▲29
プロト 3 0 70 0
ドリームI 56 ▲2 238 △1
山陽鋼 0 ▲1 59 △3
エラン 18 0 195 ▲5
牧野フ 9 0 63 ▲9
I・PEX 0 0 2 0
富士通ゼ 9 0 470 ▲28
ジャムコ 8 0 118 ▲63
ネットワン 3 0 12 △1
トプコン 126 ▲1 920 ▲4
Aクリエイト 235 0 311 ▲1
ID&EHD 0 0 11 0
ウィズメタク 0 0 2 0
富士ソフト 0 0 16 0
ダイセキS 0 0 76 ▲1
大成温調 1 0 76 0
三晃金 0 0 156 △2
パレモ・HD 5 ▲1 1339 △3
マーチャント 1 0 1154 ▲12
プレサンス 3 0 7 △1
PバンCOM 7 ▲1 193 ▲2
Eストアー 0 0 304 ▲5
ゲームウィズ 16 0 1106 ▲1
芝浦電子 0 ― 285 ―
ライトオン 23 0 378 ▲3
パリミキHD 55 0 134 ▲1
マックハウス 125 0 201 ▲2
NEWART 20 0 119 ▲3
ユーラシア 0 0 61 △1
グリンランド 0 0 14 0
アルテック 1 0 2128 △5
ファンデリー 34 0 220 0
フィスコ 523 ▲10 4662 △46
モンラボ 8 ▲8 2724 △39
弁護士COM 464 0 592 ▲3
※ 野村企業価値 0 0 0 ▲1
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 0 0
※ NYダウ 110 0 570 0
※ SMD高配当 10 0 3040 ▲1810
※ REITイン 0 0 10674 0
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 408840 △2870
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10127 0
※ SBIサウジ 0 0 1326 △4
※ GX日カバコ 0 0 8421 0
※ 野村欧州株H 30 0 2180 ▲180
※ 野村独株H有 6740 ▲1000 7240 △60
※ 野村日気候 0 0 0 0
※ VIXETF 110 0 161180 △43650
※ NTT都市R 775 ▲27 1721 ▲154
世紀東急 53 0 273 ▲5
柿安本店 56 △1 54 0
オイシックス 154 ▲1 560 △3
Jテック・C 11 0 265 △1
ケイアイ不 167 0 144 0
霞ヶ関C 572 △12 1086 ▲33
SMINOE 4 0 54 0
さくらネット 2432 △66 3360 ▲268
コムチュア 24 △2 700 ▲1
ACCESS 1028 △14 2060 ▲16
小林製薬 272 △2 276 ▲4
エニーカラー 856 ▲8 884 ▲2
ダイコク電機 80 0 399 △1
ヤーマン 507 △7 330 ▲2
サンウェルズ 1455 △104 2113 △21
JESCO 3 0 243 △8
カネ美食品 8 0 8 0
enish 1046 ▲2 3223 ▲45
フジプレアム 73 ▲2 440 ▲1
アズジェント 7 0 105 △1
HEROZ 176 △2 391 ▲2
SIGG 3 0 244 0
わかもと 18 0 1969 △5
秀英 3 0 174 ▲12
富士興 3 0 46 ▲1
MORESC 20 △1 41 0
日山村硝 4 0 269 △4
アルメタクス 9 0 324 0
デザインワン 24 0 665 0
AIメカ 201 ▲1 437 △6
ディスラプタ 8 0 781 ▲11
インスペック 31 0 319 △9
ナカヨ 2 0 29 0
星和電 1 0 178 0
大黒屋 3025 △1105 13359 △453
アンファク 33 0 279 △1
upr 1 0 215 0
じもとHD 67 0 499 ▲12
産車体 27 0 168 △4
京都友禅HD 337 ▲2 1675 ▲9
黒田精 1 0 93 ▲6
岡本硝子 167 △17 2296 ▲73
タカノ 0 0 124 0
ナイガイ 21 0 270 ▲4
OUGHD 0 0 26 0
トルク 7 △5 377 △9
ナイス 1 0 53 ▲1
乾汽船 66 0 294 △2
ワイヤレスG 30 △3 630 ▲12
フォーバルT 1 0 35 0
大庄 106 △1 52 ▲2
タイミー 2021 △26 3723 ▲178
サンクゼール 92 ▲1 80 ▲2
Jグループ 43 △4 35 0
ジェネパ 19 0 211 △7
TKP 341 △24 1209 △6
FFRI 347 △33 680 ▲39
すららネット 11 0 240 0
T&S・G 130 0 312 0
エーアイ 19 △5 222 ▲25
Kudan 421 △34 757 △59
OTS 3191 △21 14705 ▲511
Pアンチエイ 100 △17 273 0
FIXER 282 ▲5 446 ▲1
MRT 8 0 213 0
エヌピーシー 662 ▲14 2951 △40
アスタリスク 24 0 573 ▲4
WASHハウ 46 ▲3 469 ▲6
識学 214 △12 241 △7
PSS 461 △4 2026 ▲36
マイクロ波 580 △13 1031 ▲2
日経300投信 0 0 21 ▲1
※ SPDR金 39 0 2587 △139
※ 野村金連動 10610 ▲40 45470 △1240
※ 日経2倍 2276 △133 10835 ▲745
※ 日興高配低ボ 0 0 140 0
※ 日興米債ヘ有 10 0 6542 △500
※ スタンダ20 10 0 270 △10
※ H株ベア 910 0 19090 △20
※ WTI原油
107898 170072
▲10801 △6883
※ 日興外債毎月 350 △350 130 0
※ SMT好配当 0 0 316 0
※ GX印10+ 98 ▲25 63375 ▲61
※ iSインド株
2340 987500
0 △106920
※ iF高リート 2 0 23475 △699
※ GXAIビグ 0 0 25487 ▲17
※ MXダウヘ有 700 ▲10 1370 ▲1100
※ GXウラン 10 0 28373 ▲357
※ iS米20 1930 ▲600 573850 ▲37270
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 40752 ▲896
※ GXデジ日株 12 0 716 0
※ MXナスダク 3818 ▲302 56221 ▲312
※ 野村SPH無 81420 △1020 570620 △34780
※ GXリー日株 2 ▲1900 2859 △250
※ iFEナ百無 5934 ▲100 75935 ▲3197
※ iFEナ百有 6502 △2955 32159 △154
※ 野村ナスH有 28710 △510 158610 ▲9430
<数表>東証プライム上場企業の業績動向[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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電子部品、5社が損益改善、8社の4~12月最終 AI関連好調[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1283文字 PDF有 書誌情報]
電子部品大手8社の2024年4~12月期連結決算が7日出そろい、村田製作所やTDKなど5社の最終損益が前年同期に比べて改善した。4社は25年3月期通期予想に対する進捗率が80%を超えた。人工知能(AI)関連部品の需要を取りこめている企業が好調だ。電気自動車(EV)の成長鈍化など逆風はあるが、全体としては回復の兆しが出ている。
太陽誘電は7日、25年3月期の連結純利益が前期の4割減の50億円になる見通しだと発表した。従来予想のゼロから上方修正した。福田智光取締役常務執行役員は同日の記者会見で「産業機器向けなどの部品の受注が入り始めた」と話した。製品別の売上高予想は従来予想比でコンデンサーを3%、インダクターを5%引き上げた。
24年4~12月期純利益は81億円で通期予想を超えている。25年1~3月期に約10億円の事業構造改善費用を計上する予定だ。完全子会社の太陽誘電モバイルテクノロジー(東京都青梅市)で希望退職を実施し、約160~240人を削減する計画だと発表した。26年3月期に約25億~30億円のコスト削減効果を見込む。
村田製作所も4~12月期は15%増益と堅調で、通期予想に対する進捗率は86%と高い。生成AI(人工知能)サービスを運用するデータセンター向けに、主力製品の積層セラミックコンデンサー(MLCC)が伸びた。スマートフォンや家電向けの不調を補う。
中島規巨社長は「AIサーバー関連などIT(情報通信)インフラ向け部品は大きな成長市場になる。AIサーバー関連事業でMLCCなどの売上高は26年3月期に2倍以上に伸びる」とみる。
TDKもデータセンター向けの旺盛な投資からハードディスクドライブ(HDD)向け部品が好調だった。4~12月期の純利益は過去最高となった。進捗率は100%を超えるが今期純利益予想は据え置いた。スマホ向け高周波部品の生産設備の評価減などで、25年3月期に構造改革費用約180億円を計上する。
来期にかけて本格的に業績が上向くかは不透明だ。京セラは25年3月期純利益予想を510億円下方修正した。米子会社で自動車メーカー向けのMLCCなどが苦戦。谷本秀夫社長は「MLCCの受注が取れず工場の稼働率が下がり、歩留まり(良品率)が極端に悪化した。日本のエンジニアを送り込むなどの技術支援を進める」と話した。
ミネベアミツミも通期の純利益見通しを90億円引き下げた。下方修正は2度目だ。スマホなどの部品販売が「予想外に低調で設備の稼働が上がらなかった」(吉田勝彦社長)という。
自動車向けの売上高構成比が高いロームは4~12月期の純利益が99・5%減の2億円に落ち込んだ。EV市場の調整が響いたほか、設備投資の抑制を受けてファクトリーオートメーション(FA)向けのパワー半導体も低迷した。
ゴールドマン・サックス証券の高山大樹アナリストは26年3月期の電子部品の需要動向について「緩やかな回復を見込むが、注力する製品によって業績の差が開くだろう。スマホやパソコンの(AIを端末側に搭載する)エッジAIに期待する」と語る。
三井不、純利益上振れ 今期7%増 マンション好調続く、不動産大手5社最高益[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 693文字 PDF有 書誌情報]
三井不動産は7日、2025年3月期の連結純利益が前期比7%増の2400億円になる見通しだと発表した。従来予想を50億円上回る。インバウンド(訪日外国人)増加でホテルが好調だった。マンション需要が旺盛なほか、オフィス賃料の上昇も追い風となり、三井不を含めた不動産デベロッパー大手5社は全社が通期で最高益となる見通しだ。
売上高は9%増の2兆6000億円、営業利益は6%増の3600億円を見込む。インバウンド需要によりホテルの平均客室単価(ADR)が上昇したほか、21年に子会社化した東京ドームの収益性向上で施設営業部門が増益となる。
マンション価格が上昇するなかでも、特に都市部の新築マンションへの需要は旺盛で利益率も上がった。中古マンションでも価格が高騰しており、仲介手数料が増えた。出社回帰に伴うオフィス賃料の上昇も業績を押し上げた。
最大450億円の自社株買いも決めた。10日から26年1月31日にかけ、発行済み株式総数(自己株式を除く)の1・8%にあたる5000万株を上限に買い付ける。
不動産デベロッパー大手は各社とも好調だ。三菱地所が7日発表した24年4~12月期の連結純利益は前年同期比36%増の1057億円だった。アウトレットモールやホテルが順調だったほか、東京・丸の内のオフィス賃料の増額幅は上昇傾向にあるという。
東急不動産ホールディングス(HD)の24年4~12月期の連結純利益も前年同期比4%増の474億円だった。オフィス賃料が上昇したほか、商業施設やホテルが好調だった。
不動産開発大手5社とも、25年3月期は24年3月期に続き全社が最高益を更新する見通しだ。
日産化学、純利益上振れ、今期8%増、円安で ROE17.7%に[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 641文字 PDF有 書誌情報]
日産化学は7日、2025年3月期の連結純利益が前期比8%増の409億円になる見通しだと発表した。従来予想を15億円上回る。事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、410億円)とほぼ同水準だった。為替の円安などが押し上げる。自己資本利益率(ROE)は17・7%(前期実績と従来計画は17・1%)に上振れする。
売上高は9%増の2476億円、営業利益は14%増の550億円の見通しでそれぞれ26億円、20億円上振れする。想定レートは通期で1ドル=152円(従来想定は149円)に変えた。同社は対ドル1円の円安が営業利益を3億円押し上げる。これに加え、慎重にみていた事業リスクなどを見直したことも寄与する。同日の決算説明会で大門秀樹取締役専務執行役員は「為替動向などを踏まえ上方修正できると判断した」と話した。
半導体材料などを手掛ける機能性材料事業は好調だ。人工知能(AI)需要がけん引し、半導体材料の多層材料の売り上げが想定を上回る。坂本力丸・機能性材料事業部半導体材料営業部長は「25年度も、前工程と後工程向けの材料がともに伸びる見込み」と話した。ディスプレー材料のノートPCやモニター向け需要の伸びも寄与する。
農業化学品事業では殺菌剤「ライメイ」などの欧州における需要増加を取り込む。動物用医薬品原薬「フルララネル」の売り上げも計画より上振れしている。同日発表した24年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比13%増の1748億円、純利益は22%増の317億円だった。
「スシロー」純利益88%増、10~12月 原価率改善で株急騰[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 596文字 PDF有 書誌情報]
回転ずし「スシロー」のFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)が7日発表した2024年10~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比88%増の61億円だった。国内外で売り上げが伸びたほか原価率も改善した。
25年9月期通期の純利益予想の4割を稼ぐ好決算で、午前中の発表を受け、株価は一時前日比19%増の4199円をつけ、年初来高値を更新した。
売上高にあたる売上収益は16%増の991億円だった。まぐろフェアが集客に貢献したほか、すしが流れる様子を映像で再現し、回転ずしの楽しさが味わえる大型モニター「デジロー」設置店で客足が好調だった。
営業利益は56%増の95億円だった。単価が高い海外店舗での売り上げが増え、粗利益率が高まった。商品価格帯を広げたほか、すしネタの魚の種類も幅広くし、原価を抑えた。海外のスシロー事業では部門利益が3倍の31億円に伸びた。UBS証券の風早隆弘シニアアナリストは「出店計画の見直しなど中国での処理水問題が一巡したタイミングで成長の準備ができていた」と指摘する。
株価高騰について、岩井コスモ証券の清水範一シニアアナリストは「売り上げの進捗が良かったことに加え、利益率など採算面が改善したことに市場が反応した」と話す。
25年9月期通期は売上収益が前期比13%増の4080億円、純利益が3%増の150億円とする従来予想を据え置いた。
コクサイエレ56%増益、4~12月最終 生成AI向け好調[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 489文字 PDF有 書誌情報]
半導体製造装置大手のKOKUSAI ELECTRICが7日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比56%増の260億円だった。生成AI(人工知能)の普及を背景に先端メモリーや演算処理用の半導体投資が活発で、付加価値が高い製造装置の売り上げが増えた。
売上高にあたる売上収益は33%増の1746億円、営業利益は65%増の397億円だった。先端向けを中心に一時記憶に使うDRAMや演算処理用、長期記憶に使うNAND向けなどの装置販売が伸びた。地域別売上高は中国向けが4割増の830億円となり、全体に占める中国向けの比率は48%と4ポイント上がった。
塚田和徳・取締役専務執行役員は同日の会見で「今後も半導体デバイス市場は先端品がけん引していく」と話した。
25年の世界の前工程製造装置(WFE)市場の見通しは24年並みとの予想を示した。従来予想していた10%弱の成長から、下方修正した。汎用メモリー半導体の回復の遅れや成熟品で需要の落ち着きが見られるという。25年3月期通期の業績予想は据え置いた。純利益は前期比49%増の333億円を見込む。
エーザイ、純利益56%増、4~12月、認知症薬伸び[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 472文字 PDF有 書誌情報]
エーザイが7日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比56%増の454億円だった。抗がん剤「レンビマ」やアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」など主力医薬品の販売が好調だったほか、製品の権利を他社に譲渡したことに伴う一時金収入が押し上げた。
売上高にあたる売上収益は9%増の6011億円だった。レケンビの売り上げは296億円で、通期の売上見通し425億円は据え置いた。レンビマは11%増の2481億円だった。米国における腎臓がんや子宮がん向けの処方が伸びた。
一部の製品の権利を他社に譲渡したことに伴う一時金などを計上し、「その他の事業」の売上収益は38%増の320億円だった。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上収益は前期比2%増の7540億円、純利益は1%増の430億円を見込む。
内藤景介代表執行役専務・最高執行責任者(COO)は同日の決算会見で「米国ではレケンビの投与体制の構築が進み、着実な進捗を確認している。グローバルの売り上げ目標達成の自信を深めている」と話した。
ミズノ、配当30円上積み、今期 4月に株式3分割[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 369文字 PDF有 書誌情報]
ミズノは7日、2025年3月期の期末配当を従来予想から30円上積みし、1株あたり90円にすると発表した。年間配当は1株150円で前期から30円の増配となる。株主還元を強化する。4月1日を効力発生日として1株を3株に分割するとも発表した。投資家層の拡大や流動性の向上につなげる。
株式分割の基準日は3月31日とする。1単元あたりの投資価格は2月7日の終値ベースで約90万円から30万円程度になる。100株以上保有する株主を対象とした株主優待制度は変更せず「実質的な制度拡充だ」(ミズノ)としている。25年3月期末の期末配当は株式分割前の株式数を基準とする。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比11%増の126億円、売上高が4%増の1753億円だった。アジア・オセアニア地域を中心にフットボール事業が好調だった。
エスビー食品株、7社が売却[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 311文字 PDF有 書誌情報]
エスビー食品は7日、千葉銀行や三井住友信託銀行など株主の7社がエスビー食品の株式を売り出すと発表した。売り出し株式数は70万2400株で、エスビー食品の発行済み株式総数(自己株を除く)の約6%にあたる。売り出し価格は今後決めるが、同日終値(5380円)で計算すると37億円規模の売り出しになる。
株主各社が進める政策保有株削減の一環で、売り出しにより株主層の多様化や流動性を高める狙い。売り出し価格は18~21日のいずれかの終値に0・90~1・00を乗じた価格を仮条件として需給状況を考慮して決定する。あわせて4月1日を効力発生日として1株を2株に分割すると発表した。投資単位の金額を引き下げ、投資しやすい環境を整える。
ぐるなび最終黒字、4~12月6.9億円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 197文字 PDF有 書誌情報]
ぐるなびが7日発表した2024年4~12月期の連結決算は、最終損益が6億9200万円の黒字(前年同期は1億4800万円の赤字)だった。有料の加盟店舗数が増加基調で消費者の利用も伸び、飲食店予約サイト「楽天ぐるなび」の予約手数料収入などが増えた。売上高は前年同期比7%増の94億円だった。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。最終損益は2億円の黒字(前期は3億6300万円の赤字)を見込む。
ニッスイ今期 年28円配に 業績堅調、4円上積み[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 190文字 書誌情報]
ニッスイは7日、2025年3月期の配当を従来予想から4円引き上げ、年28円配(前期は24円)にすると発表した。同社は25年3月期までの中期経営計画で配当性向30%以上を目標に掲げる。国内外で加工食品の販売が拡大し業績が堅調であるとして、株主還元を手厚くする。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比6%増の6633億円、純利益が4%減の195億円だった。
日本紙最終黒字 4~12月5700万円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 151文字 PDF有 書誌情報]
日本製紙が7日発表した2024年4~12月期連結決算は最終損益が5700万円の黒字(前年同期は82億円の赤字)だった。各事業での値上げや原価改善、円安の進行などが寄与した。一部生産設備の停止などによる減損損失(64億円)や豪子会社での特別退職金などの構造改革費用(46億円)があり黒字幅は小さかった。
五洋建設の今期 一転最終減益に 海外工事で損失160億円[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 140文字 PDF有 書誌情報]
五洋建設は7日、2025年3月期の連結純利益が前期比33%減の120億円になる見通しだと発表した。従来予想(12%増の200億円)から一転、減益を見込む。シンガポールと香港での土木工事で約160億円の損失を計上し、営業利益を押し下げる。年間配当は従来予想(24円)を据え置いた。
大塚HD前期 純利益2.8倍[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
大塚ホールディングスは7日、2024年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比2・8倍の3430億円になったと発表した。従来予想は2400億円だった。米国子会社における税務調整の影響で税負担が軽くなった。円安に振れたため、為替差益も利益水準を押し上げた。
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 6568文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
マミヤ・オーピー(7991)
23.4-12 199 4220 2943 338.2
24.4-12 285 6400 4384 426.2
オカムラ(7994)
23.4-12 2102 14990 12634 133.5
24.4-12 2208 12920 11175 118.1
ユアサ・フナショク(8006)
23.4-12 916 1564 2285 508.7
24.4-12 940 2305 1579 357.8
三共生興(8018)
23.4-12 154 2901 1484 36.9
24.4-12 165 2559 1982 50.5
兼松(8020)国際基準
23.4-12 7260 27880 16555 198.2
24.4-12 7817 29630 19414 232.3
ミズノ(8022)
23.4-12 1680 15045 11322 442.8
24.4-12 1753 16928 12609 493.0
1株配(円) 25.3予=150.0
ツカモトコーポレーション(8025)
23.4-12 72 ▲345 ▲232 ―
24.4-12 68 ▲414 ▲280 ―
阪和興業(8078)
23.4-12 18266 42932 30761 756.7
24.4-12 19195 43205 31794 786.8
ニプロ(8086)
23.4-12 4391 20010 12629 77.4
24.4-12 4792 14007 6594 40.4
ニチモウ(8091)
23.4-12 1013 2897 2141 517.2
24.4-12 1039 3187 2350 282.1
クワザワホールディングス(8104)
23.4-12 501 1228 722 48.1
24.4-12 504 1409 888 59.0
三栄コーポレーション(8119)
23.4-12 261 816 443 185.1
24.4-12 299 1952 1150 121.8
25.3予 400 1800 900 95.0
東邦ホールディングス(8129)
23.4-12 11195 13618 13470 207.3
24.4-12 11620 16052 10252 161.6
サンゲツ(8130)
23.4-12 1400 15398 10887 185.5
24.4-12 1472 12982 8802 149.8
ミツウロコグループホールディングス(8131)
23.4-12 2218 9687 6717 113.2
24.4-12 2424 5400 5313 91.3
デンキョーグループホールディングス(8144)
23.4-12 429 322 515 84.8
24.4-12 414 384 312 51.7
木曽路(8160)
23.4-12 387 1128 788 28.0
24.4-12 386 952 504 17.9
テンアライド(8207)
23.4-12 83 138 94 2.9
24.4-12 88 228 180 4.9
AOKIホールディングス(8214)
23.4-12 1260 6667 3822 45.4
24.4-12 1294 6909 4593 54.7
はせがわ(8230)
24.4-12 158 642 482 26.5
千葉銀行(8331)
23.4-12 2318 72570 50129 69.3
24.4-12 2626 79722 54533 76.3
1株配(円) 25.3予=40.0
八十二銀行(8359)
23.4-12 1561 27792 32851 67.5
24.4-12 1758 44352 31815 66.6
山梨中央銀行(8360)
23.4-12 419 6174 4660 153.0
24.4-12 441 7375 5169 169.6
富山銀行(8365)
23.4-12 79 1002 787 145.4
24.4-12 73 847 588 108.9
佐賀銀行(8395)
23.4-12 399 5172 4620 275.0
24.4-12 424 8822 6165 365.6
筑邦銀行(8398)
23.4-12 136 1604 1212 199.4
24.4-12 139 1092 789 129.8
セブン銀行(8410)
23.4-12 1448 22950 36584 31.2
24.4-12 1594 23106 14976 12.8
山口フィナンシャルグループ(8418)
23.4-12 1353 31999 21603 97.3
24.4-12 1588 38465 25172 117.2
東京センチュリー(8439)
23.4-12 10033 91172 57054 466.1
24.4-12 10118 101704 72037 147.3
SBIホールディングス(8473)〓国際基準
23.4-12 8647 100088 59616 217.9
24.4-12 10133 179378 101157 334.7
アイフル(8515)
23.4-12 1215 16188 14424 29.8
24.4-12 1405 19758 14903 31.0
名古屋銀行(8522)
23.4-12 795 11316 7898 465.7
24.4-12 759 17016 12165 740.1
京葉銀行(8544)
23.4-12 548 13131 9034 72.1
24.4-12 599 17662 12197 99.1
東和銀行(8558)
23.4-12 256 3565 2856 77.2
24.4-12 256 3031 1975 53.4
■豊和銀行(8559)
23.4-12 83 996 900 152.7
24.4-12 81 1478 1317 223.5
大東銀行(8563)
23.4-12 98 1640 1122 88.6
24.4-12 99 1846 1242 98.1
九州リースサービス(8596)
23.4-12 243 3820 2605 114.6
24.4-12 321 4702 3000 133.0
アニコム ホールディングス(8715)
23.4-12 449 3276 2041 25.4
24.4-12 497 3793 2574 33.0
小林洋行(8742)
23.4-12 35 368 289 23.2
24.4-12 35 284 245 19.7
豊トラスティ証券(8747)
23.4-12 53 1591 1074 195.3
24.4-12 58 1720 1210 218.5
三井不動産(8801)
23.4-12 16990 199759 166457 178.3
24.4-12 16767 172946 144022 51.6
25.3予 26000 280000 240000 86.5
三菱地所(8802)
23.4-12 9264 123284 77547 60.6
24.4-12 10479 166809 105791 84.2
コスモスイニシア(8844)
23.4-12 756 2635 1625 48.0
24.4-12 859 6041 3943 116.4
日神グループホールディングス(8881)
23.4-12 407 ▲555 ▲523 ―
24.4-12 438 515 296 6.3
カチタス(8919)
23.4-12 936 9107 6305 81.1
24.4-12 966 10616 7209 92.3
東祥(8920)
23.4-12 190 3076 1035 27.0
24.4-12 295 4894 2294 59.9
FJネクストホールディングス(8935)
23.4-12 662 5452 3607 110.3
24.4-12 781 5745 3898 119.1
南総通運(9034)
23.4-12 118 1575 1333 267.8
24.4-12 122 1651 1178 118.4
京阪ホールディングス(9045)
23.4-12 2055 27553 21613 201.6
24.4-12 2339 35894 24897 233.9
京福電気鉄道(9049)
23.4-12 108 1891 1436 722.9
24.4-12 110 2131 1299 654.0
カンダホールディングス(9059)
23.4-12 385 2797 1809 84.3
24.4-12 395 2829 1865 87.1
岡山県貨物運送(9063)
23.4-12 286 911 2533 1249.7
24.4-12 290 1057 818 403.8
ニッコンホールディングス(9072)
23.4-12 1665 18049 12288 192.5
24.4-12 1849 18972 12398 99.7
日本石油輸送(9074)
23.4-12 253 805 561 169.9
24.4-12 269 1116 826 249.8
神奈川中央交通(9081)
23.4-12 872 6469 3934 320.7
24.4-12 890 7767 6090 496.4
25.3予 1173 7130 4420 360.2
1株配(円) 25.3予=90.0
タカセ(9087)
23.4-12 61 165 121 121.8
24.4-12 61 94 85 42.8
共栄タンカー(9130)
23.4-12 107 25 16 2.2
24.4-12 109 735 4907 641.7
SGホールディングス(9143)
23.4-12 9952 73821 48348 77.1
24.4-12 11188 77297 51392 82.2
栗林商船(9171)
23.4-12 371 1924 1321 104.1
24.4-12 406 3083 1934 153.2
25.3予 520 3100 1900 151.0
ヤマタネ(9305)
23.4-12 460 2457 2042 198.2
24.4-12 601 2889 2259 221.2
中央倉庫(9319)
23.4-12 200 1733 1155 60.9
24.4-12 209 2002 1107 58.7
リンコーコーポレーション(9355)
23.4-12 99 313 396 146.9
24.4-12 102 526 448 174.9
名港海運(9357)
23.4-12 591 5523 3842 128.8
24.4-12 603 6300 4190 140.2
鈴与シンワート(9360)
23.4-12 119 500 331 113.4
24.4-12 132 787 593 210.9
25.3予 190 1280 920 323.4
1株配(円) 25.3予=90.0
テレビ朝日ホールディングス(9409)
23.4-12 2276 15510 14751 145.2
24.4-12 2380 19638 19261 189.5
25.3予 3190 26000 24000 236.2
NTT(9432)国際基準
23.4-12 97168 1556842 1011115 11.9
24.4-12 100497 1341686 850691 10.2
文渓堂(9471)
23.4-12 107 1970 1354 214.3
24.4-12 103 1726 1189 187.8
昭文社ホールディングス(9475)
23.4-12 42 ▲42 1351 74.3
24.4-12 41 41 394 21.7
レノバ(9519)国際基準
23.4-12 298 8925 5984 75.9
24.4-12 486 ▲64 ▲912 ―
広島ガス(9535)
23.4-12 637 1805 1187 17.4
24.4-12 640 ▲351 ▲294 ―
25.3予 907 1200 1100 16.0
北陸ガス(9537)
23.4-12 411 ▲1113 ▲823 ―
24.4-12 406 ▲756 ▲150 ―
共立メンテナンス(9616)
23.4-12 1510 13320 7930 203.3
24.4-12 1704 18444 12752 163.4
25.3予 2300 21500 14000 179.3
1株配(円) 25.3予=36.0
※24.4.1付で1:2分割
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)
23.4-12 2576 40910 26768 223.3
24.4-12 2485 37759 24718 205.9
進学会ホールディングス(9760)
23.4-12 32 ▲1110 ▲1351 ―
24.4-12 43 ▲384 ▲445 ―
ハリマビステム(9780)
23.4-12 198 829 564 312.4
24.4-12 206 871 598 65.8
ナック(9788)
23.4-12 397 1546 824 38.1
24.4-12 443 2274 1068 24.8
エムティジェネックス(9820)
23.4-12 29 402 253 235.4
24.4-12 27 274 165 153.7
ケーユーホールディングス(9856)
23.4-12 1149 7270 4950 153.3
24.4-12 1204 7468 5077 155.4
英和(9857)
23.4-12 303 1655 1098 173.5
24.4-12 322 1943 1382 218.5
ソレキア(9867)
23.4-12 175 726 478 553.8
24.4-12 185 696 455 527.6
JKホールディングス(9896)
23.4-12 2951 7202 4140 143.2
24.4-12 2966 6475 3807 131.7
日本電計(9908)
23.4-12 734 2812 1998 172.9
24.4-12 767 2719 1761 154.4
アシードホールディングス(9959)
23.4-12 177 1067 827 67.5
24.4-12 185 940 721 58.7
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
<数表>財務短信[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 890文字 PDF有 書誌情報]
オーテック(1736)
株式分割=3月31日現在の株式1株を3株
積水ハウス(1928)
第23回無担保社債400億円▽償還期限=2028年2月14日▽利率=1.057%
第24回無担保社債500億円▽償還期限=2030年2月14日▽利率=1.210%
第25回無担保社債250億円▽償還期限=2032年2月13日▽利率=1.351%
第26回無担保社債250億円▽償還期限=2035年2月14日▽利率=1.611%
第23回~第26回債の申込日=2月7日▽払込日=2月14日▽発行価格=100円
エスビー食品(2805)
売り出し=70万2400株
株式分割=3月31日現在の株式1株を2株
オンコリスバイオファーマ(4588)
減資=5月31日付で資本金の額を23億6348万8517円減少
アサヒペン(4623)
自己株式消却=12万3000株(3月28日予定)
エステー(4951)
自己株式消却=416万3640株(2月25日予定)
京都フィナンシャルグループ(5844)
売り出し=1795万8700株▽オーバーアロットメントによる売り出し=上限269万3800株
高速(7504)
売り出し=77万9400株▽オーバーアロットメントによる売り出し=上限11万6900株▽自己株式処分=11万6900株(野村証券に割り当て)
ダイトロン(7609)
自己株式消却=52万2630株(4月1日予定)
タムロン(7740)
株式分割=6月30日現在の株式1株を4株
共同印刷(7914)
株式分割=3月31日現在の株式1株を4株
ミズノ(8022)
株式分割=3月31日現在の株式1株を3株
テンアライド(8207)
減資=3月31日付で資本金の額を4億5893万8250円減少▽新資本金=5000万円
千葉銀行(8331)
自己株式消却=1000万株(2月28日予定)
佐賀銀行(8395)
自己株式消却=20万株(2月21日予定)
東北電力(9506)
第571回一般担保付社債200億円▽償還期限=2035年2月22日▽利率=1.711%▽申込日=2月7日▽払込日=2月14日▽発行価格=100円
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 396文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
■ノムラシステムコーポレーション(3940)
24.12 32 515 366
ビーグリー(3981)
24.12 184 1726 1303
大塚ホールディングス(4578)
24.12 23200 335000 343000
■JMC(5704)
24.12 30 ★ 50
滝上工業(5918)
25.3 230 ★ ★
マブチモーター(6592)
24.12 1962 32440 12830
ポピンズ(7358)
24.12 316 1594 776
■かんなん丸(7585)
24.7-12 9 ▲56 ▲58
25.6 18 ▲119 ▲129
東急不動産ホールディングス(3289)(格付け)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 63文字 PDF有 書誌情報]
東急不動産ホールディングス(3289)
第3回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)予備=Aマイナス(JCR)
積水ハウス(1928)(格付け)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 46文字 PDF有 書誌情報]
積水ハウス(1928)
第23回~第26回無担保社債=AAマイナス(R&I)、AA(JCR)
東北電力(9506)(格付け)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
東北電力(9506)
第571回一般担保付社債=Aプラス(R&I)、AA(JCR)
リクルートホールディングス(6098)(格付け)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 20ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
リクルートホールディングス(6098)
発行登録債予備=AA(R&I)
東エレク株、4%安、日経平均押し下げ 米中対立にリスク[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1085文字 PDF有 書誌情報]
7日の日経平均株価は反落し、前日からの下げ幅は一時300円を超えた。市場で関心を集めたのが、半導体関連株の代表格である東京エレクトロン株の下落だ。前日の好決算にもかかわらず4%安となった。根底にはトランプ米大統領の関税政策が米中対立の激化を招くとの懸念がある。相場影響度の大きい東エレク株の失速は、日本株の上値の重さを示唆している。
外国為替市場での円高進行もあり、自動車など外需関連銘柄中心に下げが目立った。相場の下落を主導したのが東エレク株だ。1銘柄で日経平均を106円ほど押し下げた。売りのきっかけは、6日の取引終了後に発表した決算だ。
2024年4~12月期の連結純利益は前年同期比68%増の4011億円と同期間として最高益を更新し、事前の市場予想(QUICKコンセンサス、3799億円)も上回った。生成AI(人工知能)関連の旺盛な需要を背景に半導体製造装置の販売が好調だった。決算内容自体は業績改善を示すもので、通常時なら買いが殺到しそうだが、この日の市場は売りで反応した。
理由の一つが、25年3月期通期の業績予想を据え置いたことだ。中国は10日からトランプ関税への報復関税を適用する方針で、市場では米中貿易摩擦のリスクが意識されている。「積極的に買うには据え置きでは物足りない」(岩井コスモ証券の嶋田和昭ストラテジスト)との声が聞かれた。
前週には東エレクと同じく半導体装置大手のアドバンテストが25年3月期の業績予想を大幅に上方修正していた。市場の期待が膨らんでいた反動も売りを加速させた格好だ。
東エレクの売り材料として重なったのが、決算と同時に発表した2025年(暦年)の世界の前工程製造装置(WFE)の市場規模見通しだ。東エレクは25年は24年と同等の「1100億ドル程度」との見通しを示した。
ニッセイアセットマネジメントの山本真以人チーフ・アナリストは「決算の印象としては悪くなかったものの、市場規模は24年から横ばいということで業績成長率が鈍化すると懸念された」と分析する。
岩井コスモ証券の嶋田氏は「(中国の新興企業の)DeepSeek(ディープシーク)ショック以降、日本の半導体株を買う機運には至っていない。業績が上向く見通しを示せないと株価反応はネガティブになりやすい」と指摘する。
6日に25年3月期の業績下方修正を発表した半導体装置メーカーのTOWAも7日は一時前日比21%安と急落した。
足元で本格化している決算発表は日本企業全体では好調なスタートを切っているが、それでも決算が市場を覆う不安心理を拭いさるまでには至っていない。
タムロン、株式4分割、株主還元を強化、配当下限も上げ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 395文字 PDF有 書誌情報]
タムロンは7日、7月1日を効力発生日として1株を4株に分割すると発表した。7日終値ベースで約46万円の最低投資金額は、分割後に11万円台に下がる。最低投資金額を引き下げ、投資家層を拡大し流動性を高める。
デジタルカメラ向けや車載向けのレンズ販売が好調に推移していることを踏まえ、株主還元の強化も発表した。年間配当の下限を従来方針から30円引き上げ1株80円にする。株式分割に伴い、7月からの下限は20円となる。
最大40億円の自社株買いも決めた。10日から5月30日にかけ、発行済み株式総数(自己株式除く)の2・4%にあたる100万株を上限に買い付ける。取得した株式はすべて消却し、資本効率の改善につなげる。
7日発表した24年12月期の連結決算は、売上高が前の期比24%増の884億円、純利益が34%増の145億円だった。25年12月期の連結純利益は、前期比2%増の148億円を見込む。
食品株6カ月ぶり安値 節約志向強く[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 391文字 PDF有 書誌情報]
7日の東京株式市場で食品関連株の下落が目立った。業種別日経平均株価「食品」は前日比13円(0・8%)安の1659円と2024年8月5日以来、約6カ月ぶりの安値水準で終えた。物価上昇を背景に消費者の節約志向が強まっており、国内消費の減退に警戒感が広がっている。
個別銘柄ではカルビーが5%下落し、日経平均株価(0・7%安)よりも下げがきつかった。6日にスナック菓子「じゃがりこ」など38品を4月以降に値上げすると発表し、販売数量の落ち込みによる収益悪化懸念から売りが膨らんだ。
内藤証券の田部井美彦投資調査部長は「物価上昇が続き消費者の節約志向が強まる中で、値上げしても業績への恩恵が出にくくなっている」と指摘する。
総務省が7日発表した2024年の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は2年連続で減少した。
7日の東京市場ではキユーピーが2%安、カゴメも1%安で取引を終えた。
東証、Syns株の信用取引に関する臨時措置[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
東証、Syns株の信用取引に関する臨時措置 委託保証金率を10日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする。日証金も同日以降、貸借取引自己取引分および非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる貸借担保金率を現行30%から50%(同20%)とする。
JPX日経400 レーサム除外[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞社とJPX総研は14日にJPX日経インデックス400の構成銘柄からレーサムを除外する。同株が整理銘柄指定となったため。同日には代わりを補充せず、8月の定期入れ替え時に400銘柄に戻す。
東証、レーサム株の制度信用銘柄および貸借銘柄の選定取り消し[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
東証、レーサム株の制度信用銘柄および貸借銘柄の選定取り消し 8日付。日証金も同日付で貸借銘柄、10日付で貸借担保金代用有価証券適格銘柄の選定取り消し。
銘柄管理情報=監理銘柄に指定、整理銘柄に指定[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 63文字 PDF有 書誌情報]
▽監理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕川本産業は7日▽整理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕レーサムは7日(上場廃止は3月4日)
7日の相場表変更[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
▽監理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕東洋糖▽整理銘柄に指定=〔東証プライム・監理〕ティーガイア
東証、制限値幅を拡大[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 CBGM株を上限のみ6000円に拡大。10日に実施。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 芝浦電子株を上限のみ2800円に拡大。10日に実施。
東証、総医研HD株、野村マイクロ株の日々公表銘柄指定を解除[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
東証、総医研HD株、野村マイクロ株の日々公表銘柄指定を解除 7日付。
日本株、好決算の波乗れず、欧米は最高値圏、トランプ通商・日銀利上げ 円高懸念映す(スクランブル)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1784文字 PDF有 書誌情報]
国内の3月期決算企業の2024年4~12月期決算発表がヤマ場を迎えている。幅広い業種で好決算が相次いでいるが、欧米の株式相場が最高値圏にあるなか、日本株は好決算を反映した上げ潮に乗ることができない。トランプ米政権の通商政策と日銀の追加利上げ観測の高まりに伴う円高懸念が原因だ。
7日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比279円(0・7%)安の3万8787円で取引を終えた。業績が上向きなのに売られる銘柄が目立つ。IHIは7日の取引時間中、25年3月期の連結最終損益見通しを900億円の黒字(前期は682億円の赤字)と従来予想から50億円上方修正したが、株価は8%安と急反落して取引を終えた。
6日時点で東証株価指数(TOPIX)採用銘柄の3月期決算企業(1407社)の47%に当たる660社が4~12月期決算を発表し、純利益は前年同期比10%増となっている。通期の会社計画に対する進捗率は85%に達する。
モルガン・スタンレーMUFG証券の中沢翔株式ストラテジストは6日付のリポートで、決算の前半戦について「業種の広がりを伴う業績改善」と総括した。経常利益の上方修正を発表する企業の割合が過去の平均に比べて高く、25年3月期通期についても金融業がけん引する形で全産業ベースで増収増益を予想している。
ただ、決算発表後の株価反応は微妙だ。経常利益を上方修正した企業でも「初動の反応は過去平均より高いものの、その後のリターンの縮小が目立つ」(モルガンMUFGの中沢氏)。決算を好感する買いが長続きしていないのだ。
代表格が、5日午後の取引時間中に25年3月期通期の業績予想を上方修正したトヨタ自動車だ。発表直後は好感する買いが集まって節目の3000円を上回ったが、その後は伸び悩む展開となった。上方修正を発表する直前の株価は2904円近辺だったが、7日終値は2824円50銭とその水準を下回った。
トランプ政権の通商政策が来期の企業業績にどう影響するのか読めないとの警戒感が高まるなか、円の対ドル相場の上昇が日本株のリスクオフと同時に進んでいる。円相場は1月上旬に1ドル=158円台まで下落したが、7日午前に一時150円台をつけ、およそ1カ月で8円の円高が進んだ。
JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉チーフ為替ストラテジストは、米ドルの全般的な弱さと、日銀の追加利上げ観測の高まり、日本株の下落が複合的に作用した結果、比較的大きな値動きにつながっているとの見方を示す。
米ドルはトランプ政権の関税政策などに左右される面が大きい。日銀を巡っては物価高と円安に対応するために追加利上げを急がざるを得ないとの見方が増えている。QUICKによると、1月前半には3・77%あった日米の5年金利差は5日には3・31%まで縮小した。日米金利差の縮小に伴う円買い・ドル売りが活発化したとみられる。差が一段と縮小すれば、円への上昇圧力が増してくる。
三井住友フィナンシャルグループの中島達社長は日経QUICKニュース社の書面インタビューで、円金利は上昇していく一方、米金利は横ばいないし若干低下する見通しを基本シナリオと回答。今年の円相場は1ドル=140~160円で推移し、年末にかけて(150円を超えて円高となり)140円台まで上昇する可能性があるとの見方を示した。
日本取引所グループによると、円が158円台の安値から上昇へと反転した1月は月間で海外投資家が現物株と株価指数先物を合わせ1兆円あまり売り越した。とりわけ、海外の中長期運用の機関投資家が利用することが多いTOPIX先物で大幅な売り越しとなった。「急激な円高・ドル安は日本企業の業績懸念を強めるため、売りで反応する海外投資家が多い」(フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッド)
トヨタは5日に今期の業績予想の前提となる想定為替レートを1ドル=152円と従来の147円から円安方向に見直した。今後の円高・ドル安の進行次第で、足元の好印象の決算は一転する可能性が高まる。中央銀行の利下げが続く欧州では英FTSE100種総合株価指数やドイツ株価指数(DAX)が過去最高値を更新している。金融政策の方向性が違う日本株には海外勢も資金を振り向けにくいということかもしれない。(日経QUICKニュース 張間正義)
与党過半数割れの生かし方(大機小機)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 917文字 PDF有 書誌情報]
昨年10月の衆院選で与党が過半数割れになったことは、予算編成などの政策決定プロセスに大きな変化をもたらしている。予算案については、これまで政府・与党間での事前合意が成立していたので、与党が過半数を握っている場合は、野党が何を言っても変わらなかった。ところが、与党が過半数割れとなり、野党の要求を受けて妥協しながらまとめざるを得なくなった。
こうした予算決定のプロセスの変化を、透明性が高まったとして、民主主義の前進だと評価する意見もある。しかし、今回のような変化が生まれたのは、たまたま与党の過半数割れという事態が起きたからであり、持続的なものだとは言えない。与党が再び過半数を回復すれば、たちまち元に戻るに違いない。
さらに大きな問題は、今回の変化が、必ずしも「より良い予算」という結果につながらない懸念があることだ。野党は、国民に受けの良い政策を盛り込もうとする一方で、国民負担の増加につながりかねない財源については進んで議論したがらない。そうすると、予算は「よりポピュリズム(大衆迎合主義)的」で「より財政赤字拡大型」の内容になってしまう。
筆者が注目しているのは、野党による予算案修正要求に対して、与党の側が「財源も合わせて議論すべきだ」という正論で対抗していることだ。これまで与党自身の政策決定に対してしばしば批判的に指摘されてきた財源論を、野党への反論材料として前面に打ち出してきたわけだ。
野党も政策は財源とセットで行うべきだという原則は十分理解しているはずだ。
それにもかかわらず、野党が財源を言い出せないのは、「先頭を切って国民が喜ぶ政策を打ち出す」という「正の抜け駆け」には積極的なものの、財源論という国民への不人気部分を一手に引き受けてしまうような「負の抜け駆け」には消極的だからだ。
この正と負の抜け駆けを防ぐには、新規の政策提言や政策修正提言は、必ず財源とセットで打ち出す原則を超党派で合意しておけばよい。この合意を確立しておけば、与党の過半数割れがポピュリズムに流れることもなくなるし、今後、過半数割れが解消した場合に与党が財源のないまま歳出拡大に走ることもなくなる。ぜひ検討してほしいと思う。(隅田川)
株式 反落、輸出関連に円高が重荷(市場往来)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 182文字 PDF有 書誌情報]
7日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比279円51銭(0.72%)安の3万8787円02銭だった。円高・ドル安進行が輸出関連株の重荷となったほか、決算発表を受けて値がさの東エレクが大幅安となり、日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。円相場が一時1ドル=150円台後半と2カ月ぶりの高水準となり、トヨタなど輸出関連株の重荷となった。
メルカリ、コニカミノル、花王、協和キリン(注目株概況)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 155文字 PDF有 書誌情報]
2024年7~12月期連結決算で純利益が前年同期比62%増。コスト抑制が寄与。
減損損失が響いて24年4~12月期決算が133億円の最終赤字となり売り膨らむ。
25年12月期の純利益見通しが前期比8%増。36期連続となる増配計画も好感。
25年12月期の純利益が前期比5%減になるとの見通しを発表。昨年来安値を更新。
為替 円4日続伸、151円83~85銭(市場往来)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 93文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は4日続伸。午後5時時点は1ドル=151円83~85銭と、前日の同時点に比べ74銭の円高・ドル安だった。日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢だった。
金利 10年債利回り、1.300%に上昇(市場往来)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 93文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは上昇(価格は下落)。前日比0.025%高い1.300%で取引を終えた。日銀による追加利上げの時期が早まるとの見方から中長期債を中心に売りが出た。
商品 金が続落、円上昇で割高感(市場往来)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
国内商品先物市場で金は続落。円の対ドル相場が上昇し、円建てで取引される国内金先物の割高感を意識した売りが優勢となった。ただ下値は限られた。原油は4日続落した。
<数表>公社債投信基準価格[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 21ページ 503文字 PDF有 書誌情報]
公社債投信基準価格 ( 6 日・円)
野村 三菱U 日興 大和 みずほ 太陽
1月 10002 9957 10001 10002 10001 10001
2月 10010 9962 10009 10017 10012 10014
3月 10009 9967 10009 10016 10012 10014
4月 10009 9965 10008 10015 10011 10013
5月 10012 9964 10008 10014 10010 10012
6月 10010 9959 10007 10013 10010 10011
7月 10011 9956 10006 10012 10009 10010
8月 10010 9955 10006 10010 10008 10009
9月 10010 9954 10005 10009 10007 10008
10月 10007 9958 10004 10007 10006 10006
11月 10006 9956 10003 10006 10005 10005
12月 10004 9956 10003 10004 10003 10003
子どもの預け先に「小1の壁」 放課後学童、民間月10万円も(トップストーリー)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 22ページ 2199文字 PDF有 書誌情報]
共働き家庭の間で放課後の小学生を預かる民間の学童保育への関心が高まっている。公的な学童保育施設を希望しても入れない待機児童が増えるなか、公的施設に比べ利用時間が柔軟で習い事などの選択肢が幅広いためだ。ただ預かり費用として払う基本料金は高くなりやすく、延長保育や送迎といった付加サービスも事業者で違いがあることが多い。民間学童の費用の基本を押さえておこう。
「What would you do?」(みんなはどうする?)。先月末、東京・八丁堀にある民間学童施設「Kids Duo(キッズデュオ)スクエア東京」。外国人講師が電子黒板に高齢の男性がバスに乗ってきたイラスト画像を映し出してこう問い掛けると、児童は次々と手を挙げ「Please take a seat」と答えていた。
キッズデュオは学習塾大手のやる気スイッチグループ(東京・中央)が手掛ける民間学童で、全国に約210カ所ある。教室では英語のみを使い、週2日以上・1回2時間からの利用が基本。外資系生命保険会社で働き、小学1年生の息子が週5回通うAさん(36)は「早くから英語に慣れ親しんでほしい」と話す。英語で工作やゲームなどをするプログラムもあり、子どもが楽しく通えるという。
共働きの間で民間学童への関心が高い背景には公的学童がニーズに応えきれていないことがある。こども家庭庁の調査では、児童福祉法に基づいて運営する公的な施設である放課後児童クラブ(学童保育)の待機児童数は2024年5月時点で1万7686人と、過去最高だった19年に次ぐ高水準だった。保育所の待機人数が17年をピークに下落に転じ、24年に2567人まで減ったのと対照的だ。
こうした問題は、子どもが小学校に進学すると、親が預け先に困る「小1の壁」と呼ばれる。保育所の待機解消を優先し、学童保育の整備にあまり財源が充てられなかった面が大きい。
SOMPOインスティチュート・プラスが24年1月に全国の小学生の子がいる約3200人の男女に実施した調査で「共働きで子育てに関し苦労していること」を複数回答で聞いたところ、「(夏休みなど)長期休暇の子の居場所」「放課後の子の居場所」といった回答が上位を占めた。宇田香織上席研究員は「共働きは子の預け先の確保に苦労している実態がうかがえる」と指摘する。
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公的学童は自治体が設置・運営する「公設公営」や自治体が設置し運営を民間に委託する「公設民営」などがある。料金の相場は週5日利用で月3000~1万円程度と安い。公設公営は公費で賄い、公設民営は国や自治体が補助するためだ。ただこども家庭庁の調査によると、預かり時間は「19時まで」が全体の5割強で、「18時半まで」と「18時まで」は計4割弱を占める。時間延長は基本的に対応せず、保育内容も子の居場所を確保する預かりが中心となる。
民間学童は一般的に企業が児童福祉法に基づく届け出を市区町村に出さずに運営し、補助金も受けない。月基本料金は3万~10万円程度と高いが、自社のノウハウや強みを生かした習い事やプログラムを提供する。午後7時以降も預かったり、学校から施設までの送迎や保育終了後の送りをしたりする施設が多い。「預かり時間などの利便性が高く、就業と育児を両立させたい共働きのニーズに合っている」とみずほリサーチ&テクノロジーズの杉田裕子氏は話す。
民間学童を利用する際に確認したいのが料金体系だ。一般社団法人民間学童保育協会の遠藤奈央子代表理事によると、「子の預かり」「習い事」「送迎」の3つが主な費用になる。預かりは通常、週当たりの利用日数に応じたコースが設定され、基本料金として月単位で請求される。日常生活の基本や学習の習慣、基礎体力などを遊びや体験を通じて身に付けることを目指すところが多い。
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習い事は語学やプログラミング、スポーツなどをオプションとして用意する例が目立つ。野村不動産ライフ&スポーツ(東京・中野)が運営する「メガロスキッズアフタースクール」はスポーツクラブに併設されているのが特徴。店舗によって種目や費用は異なるが水泳、テニスなどから選び月8000~1万円程度を払う。
送迎は放課後の学校から施設までは月基本料に含む事業者が多い。帰宅時の送りは月基本料に含むところ、オプションとするところなど様々。ベネッセスタイルケア(東京・新宿)の「ベネッセの学童クラブ」のように帰宅時の送りは原則実施しない例もある。
「共働き世帯は延長預かりの時間と料金の確認も重要」とファイナンシャルプランナー(FP)の八木陽子氏は話す。多くの民間学童は午後7時または7時半までを基本料金でカバーし、それ以降は30分単位で延長料金が発生する。東急グループの「キッズベースキャンプ」は最長午後10時まで預かり、急な残業の場合にも対応する。延長料金は午後9~10時までなら30分1540円となっている。
民間施設を探す際はネットの検索機能を利用するのが一案だ。民間学童保育協会は24年12月、一定の条件を指定すると該当施設を表示するページを同協会のサイトに設けた。条件には所在地、預かり時間、送迎の有無、料金のほか習い事もあり、英語、プログラミング、アートなどから選ぶ。協会には約60社・約550施設が加盟しており、現時点で約40社・280施設を検索できる。
子どもの預け先に「小1の壁」――高校3年時、400万円確保を(トップストーリー)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 22ページ 529文字 PDF有 書誌情報]
共働きが民間学童を利用するなら、教育費を長期的な視点で考えることが欠かせない。FPの八木氏は「子どもが大学を卒業するまでどれくらい教育資金が必要になりそうかを知ったうえで民間学童に充てる費用を考えよう」と助言する。文部科学省の「子供の学習費調査」などによると、小学校から大学まですべて公立なら子1人当たり830万円程度かかる。このうち大学は約300万円を占める。私立大学なら文系で500万円強だ。
教育費は高校までは月々の収入で賄いながら並行して収入の一定額を大学の資金準備に充てるのが一案とされる。FPの土屋剛氏は「高校3年の秋ごろまでに200万円、可能なら400万円を確保したい」と話す。400万円は国立大学4年間を賄える計算だ。児童手当を原資に1年物の積立定期預金などで用意するといいという。
民間学童を選ぶ際は、子どもが過ごす場所として適しているかも大切だ。公的学童は順守基準や要件があるが、児童福祉法の枠外で実施する民間学童では順守基準がないためだ。説明会などで「事故・ケガの防止策や応急措置の体制、災害や不審者の侵入といった緊急時の対応、スタッフの配置人数や育成方針などを確認したい」とキッズベースキャンプの島根太郎社長は助言する。
(大竹啓史)
スマホで銀行利用しやすく 生体認証で安全度高く(増やす&得する)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 23ページ 1827文字 PDF有 書誌情報]
東京都内に住む60歳代の男性会社員Aさんは1月上旬に地下鉄に乗車中、スマートフォンの対話アプリ「LINE」に届いたメッセージに気づいた。北海道に住む大学生の長男からの仕送りの催促だった。早速、スマホの銀行アプリを起動し、長男の口座に送金した。長男も同じ銀行アプリを使っており、まもなく「入金を確認した」とLINEに返信があった。
Aさんは15年以上前から自宅のパソコンでネットバンキングを利用してきたが、昨年秋に銀行アプリを使い始めた。「外出中でも残高確認や送金ができる」など利便性の高さに感心しており、最近はパソコンで銀行口座にログインすることはほとんどなくなった。
2000年ごろから個人の間でも広がり始めたネットバンキング。当初はパソコンを利用するのが中心だったが、スマホやスマホアプリの普及に伴い今やパソコン経由は少数派だ。auじぶん銀行の場合、昨年12月の口座利用はスマホアプリ経由が93%で、パソコン経由は3.4%だった。
銀行業界で独自のアプリを開発し、いち早く預金者を引き寄せたのがネット専業銀行だ。大手6行(楽天銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、auじぶん銀、ソニー銀行、大和ネクスト銀行)を合計した口座数は24年3月末で約4000万、預金残高は約34兆3000億円と5年でそれぞれ1.9倍、2.2倍に増えた。
銀行アプリは口座開設の段階から利便性を感じやすい。印鑑や書類の郵送は不要。PayPay銀と住信SBIネット銀は「最短で申し込んだ当日に口座開設が可能」をうたう。楽天銀やauじぶん銀が「最短で翌営業日」とするなど、迅速に口座をつくれる。既存の口座をスマホアプリで使えるようにする場合は、その銀行のアプリをダウンロードし、既存の口座の情報を入力すれば10分程度で手続きを終えることもできる。
アプリの口座を生体認証で利用すれば、ログインや取引のためのパスワードを入力する必要はない。キャッシュカードの代わりに、アプリで銀行ATMを操作して出入金する「スマホATM」も広がり、auじぶん銀や住信SBIネット銀、PayPay銀が対応。セブン銀行やローソン銀行のATMで出入金できる。
ネット銀各行が特に強調するのが、アプリを使うことで銀行口座の安全度が高まる利点だ。スマホはパソコンに比べると、ウイルスなどの攻撃で被害に遭うリスクは低いとされる。また、アプリが米アップルなどによる安全性の審査を経て公開されることも利用者の保護につながる。生体認証も口座の不正利用を防ぐ効果が大きい。
メガバンクなどもネット銀を追う格好でスマホアプリへの移行を急ぐ。23年3月に登場した、三井住友銀行などの金融サービスをスマホアプリで利用する「Olive(オリーブ)」の口座数は、24年11月末で約350万に達した。
さらに、銀行が預金、決済などの機能を外部に提供する「BaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)」と呼ばれる仕組みを活用して、銀行以外の企業が銀行アプリを運営する動きも拡大中だ。
例えば、高島屋が住信SBIネット銀と組んで22年6月に始めたアプリ「高島屋ネオバンク」は、預金など通常の口座機能のほかに、一定額を12カ月積み立てれば1カ月分のボーナスを加えた金額の買い物ができる商品券をアプリ上で贈呈する。百貨店各社が取り扱う「友の会」のアプリ版だ。
昨年末時点で、アプリで積み立てる人の平均年齢は48.5歳で36%が男性だ。平均年齢64.9歳、男性比率9%の「友の会」とは利用者層が大きく異なり、「腕時計などの高額品を計画的に買おうとする比較的若い男性のアプリ利用が目立つ」(高島屋)という。
JR東日本が24年5月に楽天銀と組んで始めた「JREバンク」も鉄道利用の割引券などの特典で人気化した。事業会社による銀行アプリは今後も増える見通しで、ライフスタイルや趣味に合わせて口座を選ぶ動きが広がりそうだ。
ただ、どれを使うにしても、メールやショートメッセージで銀行の偽サイトに誘導して情報を盗み取るフィッシング詐欺などには要注意。「スマホのアップデートを実行することが安心安全のための第一歩」(auじぶん銀)だ。
スマホの故障などを想定しておくことも大切だ。「緊急で現金が必要な時にスマホが使えない事態に備え、キャッシュカードを持ち歩いている」(ファイナンシャルプランナーの頼藤太希氏)など各自で工夫したい。
(山本朗生)
<数表>2月7日(市場体温計)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 2659文字 PDF有 書誌情報]
日経平均株価(225種) 38787円02銭(-279円51銭)
騰落率= -0.715%
東証株価指数(TOPIX) 2737.23 (-14.97)
騰落率= -0.543%
売買代金 4576582百万円 (+56422百万円)
売 買 高 216458万株 (-812万株)
売買単価 2114.3円
売買高上位10銘柄の占有率 40.1%
〓-〓 上場銘柄数 1640 値上がり 751 〓-〓
売買成立 1640 値下がり 827 変わらず 62
新値株 (昨年来) 高 値 47 安 値 21
騰落レシオ(25日移動平均) 93.64%
時価総額 9492209億円 (-51335億円)
普通株式数(百万株) 491510 1株当たり時価(円) 1931.23
◇投資指標 〓〓 PERと配当利回りの太字は予想、カッコ内は前期基準、PBRは四半期末基準、連結ベース 〓〓
PER PBR 配当利回り(%)
(倍) (倍) 単純平均 加重平均
日経平均採用銘柄 15.36 ( 16.22 ) 1.41 2.05 ( 1.87 )
JPX日経400採用銘柄 15.08 ( 15.32 ) 1.50 2.18 ( 2.05 ) 2.41 ( 2.12 )
東証プライム全銘柄 15.13 ( 16.14 ) 1.34 2.51 ( 2.28 ) 2.40 ( 2.12 )
東証スタンダード全銘柄 14.30 ( 15.53 ) 1.03 2.50 ( 2.45 ) 2.27 ( 2.38 )
東証グロース全銘柄 52.40 ( 123.51 ) 3.30 0.79 ( 0.64 ) 0.58 ( 0.46 )
株式益回り(東証プライム全銘柄) 予想 6.60 %
前期基準 6.19 %
7
日
◇各種指数(カッコ内は前日比、%は騰落率)
日経株価指数300 587.81 ( -4.13)
日経500種平均株価 3310円97銭 ( -18円12銭)
日経平均高配当株50指数 68788.94 ( +56.01)
日経連続増配株指数 47555.23 ( -342.29)
日経累進高配当株指数 45076.46 ( -28.42)
日経半導体株指数 9293.09 ( +6.94)
日経平均内需株50指数 27040.14 ( -124.17)
日経平均外需株50指数 36940.95 ( -90.32)
日経平均トータルリターン 69250.38 ( -499.04)
日経平均VI先物指数 5284.87 ( +1.07%)
単純平均(東証プライム全銘柄) 2702円31銭 ( -2円08銭)
東証規模別株価指数
大型 2725.02 ( -18.15)
中型 2838.07 ( -11.81)
小型 4554.06 ( +3.30)
日経アジア300インベスタブル指数(円ベース)
1824.80 (+2.48)
…
ド ル/円 1 ド ル = 151.83~151.85円
ユ ー ロ/円 1 ユーロ = 157.73~157.77円
ユーロ/ドル 1 ユーロ = 1.0388~1.0390ドル
(17時、銀行間直物、日銀公表)
上海総合(中国) 3303.667 ( +33.008 )
韓国総合(韓国) 2521.92 (-14.83)
ハンセン(香港) 21133.54 (+241.92)
加権(台湾) 23478.27 (+161.67)
VN(ベトナム) 1275.20 (+3.72)
クアラルンプール総合 1590.91 (+5.74)
ST(シンガポール) 3861.42 (+31.00)
ジャカルタ総合 6742.576 (-132.960)
SET(タイ) 1282.09 (+20.02)
オールオーディナリーズ(豪) 8780.3 (-4.8)
新発10年国債利回り 1.300% ( +0.025)
(377回債、日本相互証券、終値)
無担保コール翌日物金利 0.477% ( -0.002)
(短資協会、加重平均、速報)
金(1グラム) 14035 円 (-76円)
ドバイ原油(1キロリットル) 63450 円 (+100円)
(日本取引所グループの期先清算値)
<日経・JPX商品指数>02年=100
672.94 (-1.79)
工業品 680.55 (-1.84)
始値 38907円76銭 高値 39007円94銭 ( 10時9分 )
午前終値 38893円65銭 安値 38753円20銭 ( 9時27分 )
JPX日経 インデックス400 24725.17 (-127.54)
JPX日経中小型 19758.07 (+2.74)
日経気候変動指数 38753円82銭 (-286円87銭)
JPXプライム150指数 1204.62 (-10.27)
東証プライム市場指数 1408.87 (-7.70)
東証スタンダード市場指数 1285.31 (-1.14)
東証グロース市場指数 861.07 (+2.60)
東証グロース市場250指数 672.12 (+1.99)
……………………………………………………………………
東証REIT指数 1675.62 (-12.55)
日経ESG―REIT指数 932.08 (-6.93)
日経高利回りREIT指数 1208.17 (-10.29)
……………………………………………………………………
日経平均VI 21.69 (+0.06)
日経配当指数(2024年) 645円03銭
<数表>2月7日商品先物[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 5681文字 PDF有 書誌情報]
( 7 日)
円、CME原油はポイント、―は出来ず、△は上げ、▲は下げ、売買高・建玉は枚。日本取引所グループは前営業日の夜間取引、祝日取引を含む。堂島取引所の貴金属は前営業日の夜間取引を含む。清算値は取引所の公表値。
◇日本取引所グループ
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
2月 14022 14051 13883 13966 ▲76
4月 14018 14033 13908 13955 ▲94
6月 14022 14030 13850 13961 ▲92
8月 14047 14047 13866 13981 ▲79
10月 14057 14071 13899 14002 ▲83
12月 14086 14110 13929 14035 ▲76
《金ミニ》(1グラム)
2月 14000.0 14000.0 13859.5 13966.0 ▲76.0
4月 13985.0 13986.0 13985.0 13955.0 ▲94.0
6月 13900.5 13900.5 13894.0 13961.0 ▲92.0
8月 13959.0 14007.0 13894.5 13981.0 ▲79.0
10月 14084.0 14084.0 13897.5 14002.0 ▲83.0
12月 14086.5 14105.0 13927.5 14035.0 ▲76.0
《金限日》(1グラム)
14410 14436 14289 13930 ▲99
《白金》(1グラム)
2月 4794 4841 4794 4841 △59
4月 4778 4803 4778 4787 ▲ 3
6月 4770 4774 4762 4764 △ 5
8月 4748 4755 4736 4739 ▲14
10月 4752 4758 4735 4743 ▲10
12月 4730 4745 4725 4731 △ 2
《白金ミニ》(1グラム)
2月 4766.5 4766.5 4766.5 4841.0 △59.0
4月 ― ― ― 4787.0 ▲3.0
6月 ― ― ― 4764.0 △5.0
8月 ― ― ― 4739.0 ▲14.0
10月 4739.5 4740.5 4707.5 4743.0 ▲10.0
12月 4730.0 4737.5 4720.0 4731.0 △2.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《白金限日》(1グラム)
4846 4869 4821 4805 ▲ 4
《銀》(1グラム)
2月 ― ― ― 156.0 0
4月 ― ― ― 156.0 0
6月 ― ― ― 157.0 0
8月 ― ― ― 157.0 0
10月 ― ― ― 157.0 ▲0.7
12月 156.0 156.0 156.0 156.0 ▲1.0
《パラジウム》(1グラム)
2月 ― ― ― 5000 0
4月 ― ― ― 5000 0
6月 ― ― ― 5000 0
8月 ― ― ― 5000 0
10月 ― ― ― 5000 0
12月 ― ― ― 5000 0
《CME原油》
3月 ― ― ― 177.25 ▲1.20
4月 ― ― ― 176.20 ▲1.10
5月 ― ― ― 175.10 ▲0.95
6月 ― ― ― 174.00 ▲0.85
7月 ― ― ― 172.80 ▲0.70
8月 ― ― ― 171.45 ▲0.65
《ドバイ原油》(1キロリットル)
2月 74100 74590 74100 74500 ▲260
3月 71350 71400 70460 71240 ▲170
4月 70680 70680 69530 70130 ▲370
5月 69480 69940 68600 69350 ▲230
6月 68410 69000 67700 68440 ▲130
7月 67720 68240 67000 67720 ▲110
8月 ― ― ― 67080 ▲60
9月 66070 66070 66070 66070 ▲460
10月 ― ― ― 65970 ▲10
11月 ― ― ― 65440 △10
12月 ― ― ― 64940 △20
1月 ― ― ― 64530 △40
2月 ― ― ― 64170 △60
3月 ― ― ― 63810 △80
4月 ― ― ― 63450 △100
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 86000 0
4月 ― ― ― 86000 0
5月 ― ― ― 86000 0
6月 ― ― ― 86000 0
7月 ― ― ― 86000 0
8月 ― ― ― 86000 0
《灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88000 0
4月 ― ― ― 88000 0
5月 ― ― ― 88000 0
6月 ― ― ― 88000 0
7月 ― ― ― 88000 0
8月 ― ― ― 88000 0
《軽油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88500 ▲100
4月 ― ― ― 88100 ▲100
5月 ― ― ― 87700 ▲100
6月 ― ― ― 87300 ▲100
7月 ― ― ― 86900 ▲100
8月 ― ― ― 86400 ▲100
《ゴムRSS3号》(1キロ)
2月 ― ― ― 377.4 0
3月 375.4 375.5 371.4 374.0 ▲2.7
4月 372.4 375.2 372.4 373.3 ▲1.6
5月 374.0 377.1 373.9 373.9 ▲1.1
6月 374.0 377.6 373.0 374.1 ▲0.8
7月 373.5 377.7 372.5 373.7 ▲0.8
8月 ― ― ― 374.0 △1.9
9月 ― ― ― 380.0 0
10月 ― ― ― 380.0 0
11月 ― ― ― 380.0 0
12月 ― ― ― 380.0 0
1月 ― ― ― 380.0 0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ゴムTSR20号》(1キロ)
3月 ― ― ― 300.0 0
4月 ― ― ― 300.0 0
5月 ― ― ― 300.0 0
6月 ― ― ― 300.0 0
7月 ― ― ― 300.0 0
8月 ― ― ― 300.0 0
9月 ― ― ― 300.0 0
10月 ― ― ― 300.0 0
11月 ― ― ― 300.0 0
12月 ― ― ― 300.0 0
1月 ― ― ― 300.0 0
2月 ― ― ― 300.0 0
《中京ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 84000 0
4月 ― ― ― 84000 0
5月 ― ― ― 84000 0
6月 ― ― ― 84000 0
7月 ― ― ― 84000 0
8月 ― ― ― 84000 0
《中京灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87000 0
4月 ― ― ― 87000 0
5月 ― ― ― 87000 0
6月 ― ― ― 87000 0
7月 ― ― ― 87000 0
8月 ― ― ― 87000 0
《トウモロコシ》(1トン)
3月 ― ― ― 38810 0
5月 ― ― ― 42000 0
7月 ― ― ― 38550 0
9月 ― ― ― 40960 0
11月 ― ― ― 42000 0
1月 ― ― ― 42000 0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《一般大豆》(1トン)
2月 ― ― ― 64000 0
4月 ― ― ― 64000 0
6月 ― ― ― 64000 0
8月 ― ― ― 64000 0
10月 ― ― ― 64000 0
12月 ― ― ― 64000 0
《小豆》(30キロ)
2月 ― ― ― 12300 0
3月 ― ― ― 12300 0
4月 ― ― ― 12300 0
5月 ― ― ― 12300 0
6月 ― ― ― 12300 0
7月 ― ― ― 12300 0
《電力東ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 13.75 △0.12
3月 ― ― ― 12.58 ▲0.03
4月 ― ― ― 12.50 △0.11
5月 ― ― ― 12.50 △0.13
6月 ― ― ― 15.01 △0.10
7月 ― ― ― 16.60 △0.24
8月 ― ― ― 18.01 △0.22
9月 ― ― ― 16.75 △0.16
10月 ― ― ― 15.45 △0.22
11月 ― ― ― 14.94 △0.21
12月 ― ― ― 16.62 △0.23
1月 ― ― ― 16.10 ▲0.18
2月 ― ― ― 15.78 △0.21
3月 ― ― ― 13.60 △0.18
4月 ― ― ― 12.52 △0.01
5月 ― ― ― 12.58 △0.03
6月 ― ― ― 13.19 △0.04
7月 ― ― ― 14.86 △0.07
8月 ― ― ― 17.07 △0.09
9月 ― ― ― 14.60 ▲0.03
10月 ― ― ― 13.02 ▲0.01
11月 ― ― ― 14.08 △0.08
12月 ― ― ― 14.79 △0.06
1月 ― ― ― 15.70 △0.09
始値 高値 安値 清算値 前日比
《電力西ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 12.74 △0.54
3月 ― ― ― 9.86 0
4月 ― ― ― 9.27 ▲0.01
5月 ― ― ― 9.26 0
6月 ― ― ― 11.05 △0.02
7月 ― ― ― 14.21 △0.11
8月 ― ― ― 15.90 △0.27
9月 ― ― ― 14.23 △0.18
10月 ― ― ― 12.04 ▲0.05
11月 ― ― ― 12.32 ▲0.05
12月 ― ― ― 13.80 ▲0.04
1月 ― ― ― 14.52 ▲0.06
2月 ― ― ― 13.51 ▲0.10
3月 ― ― ― 10.63 ▲0.12
4月 ― ― ― 11.41 △0.05
5月 ― ― ― 10.18 0
6月 ― ― ― 10.32 △0.03
7月 ― ― ― 11.41 △0.06
8月 ― ― ― 13.38 △0.08
9月 ― ― ― 11.53 ▲0.02
10月 ― ― ― 10.45 △0.01
11月 ― ― ― 11.74 △0.07
12月 ― ― ― 12.76 △0.06
1月 ― ― ― 13.55 △0.07
◇売買高・建玉
売買高 建玉
金 28221 48286
金ミニ 10282 7109
金限日 2824 51403
白金 4785 34748
白金ミニ 424 2713
白金限日 1468 36645
銀 1 171
パラジウム 0 0
CME原油 0 0
ドバイ原油 11383 28529
ガソリン 0 0
灯油 0 0
軽油 0 0
ゴムRSS3号 1009 4517
ゴムTSR20号 0 0
中京ガソリン 0 0
中京灯油 0 0
トウモロコシ 0 143
一般大豆 0 0
小豆 0 0
電力東ベース 150 3526
電力西ベース 0 867
大阪トウモロコシ50 0 0
堂島金 13921 49858
堂島白金 220 1395
堂島銀 70 1218
◇堂島取引所
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
14150.0 14167.6 13955.2 13961.1 ▲103.3
《白金》(1グラム)
4861.2 4878.4 4846.6 4818.5 ▲39.4
《銀》(1グラム)
160.01 160.01 158.88 157.06 ▲1.42
《大阪トウモロコシ50》(1トン)
3月 ― ― ― 37000 0
5月 ― ― ― 39000 0
7月 ― ― ― 39000 0
9月 ― ― ― 34000 0
11月 ― ― ― 35000 0
1月 ― ― ― 35000 0
<数表>2月6日エネルギー・環境市場[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 3557文字 PDF有 書誌情報]
◇日経平均先物の主な手口
( 7 日、大取、売買合計、単位枚)
▽ 3 月物
ABNアムロ 13212
ソシエテ 10371
サスケハナ 3135
SBI証 2376
Jモルガン 1608
バークレイ 1440
モルガンS 1132
楽天証 775
シティG証 750
日産証 670
◇債券先物(大取、円・%・億円)
▽10年物(6%国債)
年/月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比
25/3 140.50 140.27 140.50 140.05 140.05 -0.46
25/6 ― ― ― ― ― ―
利回り 売買高 建玉 利回り 売買高 建玉
25/3 1.424 31882 168155 25/6 ― ― 0
◇債券先物オプション ( 3 月物、大取、円・枚)
コール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 プット
行使価格 終値 前日比 売買高 建玉 行使価格 終値 前日比 売買高 建玉
140.25 0.33 ― 20 20 139.00 0.07 ― 60 61
140.50 0.23 ― 16 15 139.25 ― ― ― ―
140.75 ― ― ― 20 139.50 0.20 +0.10 5 15
141.00 ― ― ― 49 139.75 ― ― ― 14
141.25 ― ― ― 12 140.00 ― ― ― 108
合計 41 231 合計 65 428
HV(年率) 3月 2.7
東京金融取引所
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.633 0 0 1617
25 /3 99.490 -0.001 384 1077
25 /6 99.364 -0.009 2009 1625
25 /9 99.247 -0.019 1600 1100
合計 4311 6150
▽TONA3カ月金利
大阪取引所 ----------------
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.6350 0 1 37584
25 /3 99.4875 -0.0025 510 18520
25 /6 99.3575 -0.0150 1005 9468
25 /9 99.2375 -0.0225 2359 7583
合計 4541 79153
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈TOPIX先物・大取〉
25 /3 2754.0 2749.5 2761.5 2728.5 2741.5 -15.0 38196 427546
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 3592
〈JPXプライム150指数先物・大取〉
25 /3 ― ― ― ― ― ― ― 55
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈東証グロース市場250指数先物・大取〉
25 /3 664 661 672 660 664 +1 4007 44513
25 /6 652 650 658 649 652 0 229 709
◇株価指数先物・配当指数先物・VI先物(円・ポイント・枚)
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈日経平均先物・大阪取引所(大取)〉
25 /3 39070 38980 39160 38760 38840 -250 29618 153885
25 /6 38810 38710 38900 38540 38610 -240 322 10263
25 /9 38600 38600 38600 38600 38600 -220 1 1277
〈ミニ日経平均先物・大取〉
25 /3 39070 38980 39160 38750 38840 -250 507305 327114
25 /6 38830 38730 38920 38520 38600 -250 18150 13547
〈マイクロ日経平均先物・大取〉
25 /3 39075 38970 39160 38755 38840 -250 339783 59700
25 /6 38830 38730 38920 38520 38605 -255 9443 10237
〈日経平均先物・SGX〉(注)SGXの建玉は前日、終値は清算値
25 /3 39115 38945 39160 38750 38835 -235 18839 71764
25 /6 38805 ― 38805 38795 38580 -235 12 684
〈JPX日経インデックス400先物・大取〉
25 /3 24855 24845 24935 24655 24735 -145 3289 50806
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈日経気候変動指数先物・大取〉 〈日経平均VI先物・大取〉
終値 清算値 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉
25 /3 ― 38750 ― 0 2月 21.70 +0.35 12 29
25 /6 ― 38530 ― 0 3月 24.65 +0.25 8 80
〈日経配当指数先物〉 (注)SGXの建玉は前日
大取 終値 清算値 売買高 建玉 SGX 終値 清算値 売買高 建玉
24年 ― 696.0 ― 5447 24年 ― 695.0 ― 5547
25年 ― 800.0 ― 1363 25年 ― 803.1 ― 4232
◇日経平均オプション・大取(円・枚)
権利行 〓―――2月―――〓 〓―――3月―――〓 4月
使価格 終値 前日比 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉 終値
コール 38500 575 -170 32 860 1030 +30 5 1991 ―
38625 500 ― 12 72 945 ― 1 3 ―
38750 415 -150 67 456 1030 +105 1 207 ―
38875 365 -80 13 165 ― ― ― 4 ―
39000 290 -150 595 2313 765 -45 41 4599 940
39125 245 -95 70 99 845 ― 1 7 ―
39250 200 -100 442 1003 640 -95 4 877 ―
39375 155 -80 275 688 720 +105 2 46 ―
39500 125 -75 1471 2514 530 -85 743 2417 ―
……………………………………………………………………………………………
プット 38000 140 +40 2705 8326 525 +60 644 4883 925
38125 150 +25 110 1417 565 ― 10 10 ―
38250 175 +35 138 520 600 ― 428 1084 ―
38375 210 +45 110 620 ― ― 2 65 ―
38500 255 +65 1739 2897 695 +75 1173 6002 ―
38625 295 +70 111 341 755 ― 11 266 ―
38750 340 +75 209 1653 780 ― 53 826 ―
38875 395 +90 239 243 790 -205 4 56 ―
39000 450 +100 427 3734 870 +55 35 4594 ―
総売買高コール 21571 枚 プット 30585 枚 日経平均HV 16.5
当日総建玉コール 273276 枚 プット 510753 枚
◇欧州エネルギー取引所(EEX)
《電力》(翌月物)
日本(東京ベースロード、1kWh、円) 12.53
ドイツ(1MWh、ユーロ) 107.13
《天然ガス》(翌々月物、JKMはLNG)
東アジアJKM(1MMBtu、ドル) 15.750
オランダTTF(1MMBtu、ドル) 16.515
《欧州排出枠》(当日入札)
EUA(1CO2トン、ユーロ) 79.75
( 6 日)
<数表>2月7日外為市場[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 1793文字 PDF有 書誌情報]
◇対顧客米ドル先物相場
(三菱UFJ銀、円)
売り 買い
2月渡 152.30 149.92
3月〃 151.91 149.39
4月〃 151.42 148.87
5月〃 150.92 148.37
6月〃 150.40 147.86
7月〃 149.95 147.37
◇外為 対顧客電信売相場
▽三菱UFJ銀(円) 前日
米ドル 152.30 153.61
ユーロ 158.55 160.15
カナダドル 107.29 108.16
英ポンド 192.01 194.78
スイスフラン 167.93 170.07
デンマーククローネ 21.35 21.56
ノルウェークローネ 13.81 13.88
スウェーデンクローナ 14.29 14.37
豪ドル 97.06 97.84
ニュージーランドドル 87.88 88.74
香港ドル 19.86 20.03
シンガポールドル 112.86 113.96
サウジアラビアリヤル 41.22 41.55
U.A.E.ディルハム 41.94 42.30
タイバーツ 4.56 4.63
インドルピー 1.89 1.91
パキスタンルピー 0.70 0.70
クウェートディナール 499.23 503.65
カタールリヤル 42.26 42.62
インドネシア100ルピア 1.05 1.06
メキシコペソ 8.39 8.41
韓国100ウォン 10.68 10.77
フィリピンペソ 2.76 2.79
南アフリカランド 9.71 9.72
チェココルナ 6.39 6.43
ロシアルーブル 1.82 1.81
ハンガリーフォリント 0.41 0.41
ポーランドズロチ 38.71 38.99
▽みずほ銀
中国人民元 21.07 21.25
トルコリラ 6.02 6.05
台湾ドル(参考値) 4.61 4.65
▽ブラジル銀
ブラジルレアル 27.29 27.37
( 7 日)
◇円相場
〓〓 銀行間直物、1ドル=円、売買高は前日、終値は17時、寄付は9時時点、日銀 〓〓
前 日
終値 151.83 ― 151.85 152.57 ― 152.59
寄付 151.16 ― 151.18 152.64 ― 152.66
高値 150.96 151.82
安値 151.88 152.72
中心 151.22 152.56
直物売買高 51億5200万 ドル
スワップ売買高 510億9000万 ドル
◇名目実効為替レート指数
日銀(1999年1月=100、前日分)
日本円 80.90
日経インデックス(2020年=100)
日本円 75.5
米ドル 108.1
ユーロ 98.4
◇主要通貨の対円レート
(17時、東京金融取引所・FX)
英ポンド /円 1 ポンド = 188.94~188.99円
豪 ド ル /円 1 豪ドル = 95.480~95.515円
スイスフラン /円 1 スイスフラン = 167.57~167.62円
カナダドル /円 1 カナダドル = 106.13~106.17円
NZドル /円 1 NZドル = 86.23~86.27円
◇主要通貨の対ドルレート
(17時、カッコ内は前日終値)
英ポンド 1.2440 ― 1.2444
(1ポンド=ドル) ( 1.2471 ― 1.2475 )
スイスフラン 0.9061 ― 0.9065
(1ドル=スイスフラン) ( 0.9032 ― 0.9036 )
豪 ド ル 0.6285 ― 0.6289
(1豪ドル=ドル) ( 0.6260 ― 0.6264 )
◇上海市場=中国人民元
(銀行間取引、17時30分現在、カッコ内は前日)
米ドル(1ドル=元) 7.2889 ( 7.2899 )
日本円(100円=元) 4.8008 ( 4.7761 )
<数表>2月7日債券市場[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 1656文字 PDF有 書誌情報]
◇CDS指数
iTraxx Japan 5年(IHSマークイット)
実勢価格 51.46 -0.06
◇債券標準価格(JS Price)
銘 柄 償還年月 利率(%) 標準価格(円)
国 債
国庫短期証券1279 25/7 ― 99.86
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.45
中国468(2年) 27/1 0.6 99.66
中国175(5年) 29/12 0.9 99.60
長国377(10年) 34/12 1.2 99.12
超長国191(20年) 44/12 2 100.42
超長国85(30年) 54/12 2.3 100.26
超長国17(40年) 64/3 2.2 91.71
物価連動29(10年) 34/3 * 103.00
その他債券
住友林業9 29/12 0.28 95.16
政保地方公共123 30/1 0.07 95.30
東京都(公)801 29/12 0.085 95.32
アサヒHD21 30/3 0.87 97.90
レンゴー27 29/12 0.3 94.59
三菱ケミカルHD33 30/2 0.28 94.34
野村総研10 29/12 0.679 96.83
日本製鉄6 30/6 0.42 94.93
ジェイテクト9 29/11 0.28 94.94
住友金属鉱山32 29/12 0.25 94.53
トヨタ24 29/5 0.15 95.61
ダイキン24 29/10 0.18 94.97
日立20 30/3 0.29 94.91
パナソニック19 30/3 0.37 94.79
大日本印刷5 30/3 0.27 94.87
住友商事62 30/3 0.949 97.92
ANAHD40 29/11 0.28 93.48
三井不77 30/4 0.48 95.70
中部電力537 30/1 0.28 95.14
三菱UFJリース76 30/1 0.37 95.06
( 7 日)
◇新発10年国債(店頭売買参考統計値)
利回り(終値) 前日比
377回債 1.300 % +0.040
(日本証券業協会発表、業者平均、単利)
◇日経公社債インデックス
短 期 債 0.93
中 期 債 1.20
長 期 債 1.77
◇日経国債インデックス 1.058
◇公社債店頭売買参考統計値
〓〓 10日分、日本証券業協会、円。国庫短期証券の利回りは単利、その他は複利 〓〓
銘 柄 償還 利率 平均値 平均値
年月 (%) 利回り
(%)
国 債
国庫短期証券1286 25/5 ― 99.92 0.310
国庫短期証券1285 25/8 ― 99.83 0.320
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.47 0.560
中 国469(2) 27/2 0.7 99.81 0.796
中 国154(5) 27/9 0.1 98.18 0.804
中 国163(5) 28/9 0.4 98.28 0.884
中 国175(5) 29/12 0.9 99.60 0.984
長 国360 30/9 0.1 95.18 0.984
長 国364 31/9 0.1 94.09 1.026
長 国368 32/9 0.2 93.48 1.094
長 国372 33/9 0.8 96.95 1.173
長 国377 34/12 1.2 99.12 1.295
超長国191 44/12 2.0 100.42 1.974
超長国(30)85 54/12 2.3 100.26 2.287
超長国(40)17 64/3 2.2 91.70 2.535
<数表>2月7日短期金融市場[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 1452文字 PDF有 書誌情報]
◇国庫短期証券利回り
(日本相互証券、BB国債価格)
銘柄 引値 前日比
3カ月 1284 回債 0.310 -0.005
6カ月 1285 回債 0.320 -0.01
1 年 1281 回債 0.560 0.02
◇東京レポ・レート(日本証券業協会)
平均値 前 日
翌日 0.445 0.410
1週間 0.426 0.426
1カ月 0.429 0.433
◇全銀協TIBORレート
(全銀協TIBOR運営機関)
日本円TIBOR 前 日
1週間 0.46636 0.46091
1カ月 0.59455 0.59455
3カ月 0.76727 0.76727
6カ月 0.74545 0.74545
1 年 0.79909 0.79727
◇TORF(東京ターム物リスク・
フリー・レート) (QBS)
前 日
1カ月 0.47438 0.47438
3カ月 0.48375 0.48160
6カ月 0.53125 0.53235
( 7 日)
(金利、利回りは%)
◇コール (短資協会、加重平均、速報)
無担保 有担保
翌 日 0.477 0.430
1週間 0.501 ―
2週間 0.540 ―
3週間 ― ―
1カ月 ― ―
2カ月 ― ―
3カ月 0.575 ―
◇全国コール市場残高
( 6 日確報、億円) 124725
◇CP気配(短資協会)
<現先> ┌前日┐
売り 買い 売り 買い
翌 日 0.316 0.616 0.316 0.616
1週間 0.323 0.616 0.323 0.616
1カ月 0.340 0.650 0.340 0.650
期 間 予定額 応札額 落札額 落札金利
(価格)
【2月7日通知分】
国債買い入れ(残存期間1年超3年以下) 2/10 3000 9516 3002 最低0.021
国債買い入れ(残存期間3年超5年以下) 2/10 3000 12248 3005 最低0.032
国債買い入れ(残存期間5年超10年以下) 2/10 3250 6464 3254 最低0.021
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 6759 6759 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/10 0 0
【2月6日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/7 3901 3901 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/7 0 0
【2月5日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/6 5199 5199 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/6 10 10 最高0.150
(注)国債買い入れの落札金利(変動利付債、物価連動債の場合は価格)は日本証券業協会の店頭売買参考統計値との格差、社債買い入れ、CP買い入れの落札金利は売買利回り。▲はマイナス
◇日銀当座預金残高(速報、億円、カッコ内は準備預金残高)
5176700 ( 4664600 )
◇資金需給予想( 10 日、億円、実質) 18600 余剰
<数表>2月7日株式市場、先物市場[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 24ページ 564文字 PDF有 書誌情報]
◇スタンダード市場などの売買データ
スタンダード グロース
売買高(万株) 35709 22782
売買高上位10銘柄占有率(%)
69.6 52.0
売買代金(百万円) 163336 134932
売買単価(円) 457.4 592.2
騰落銘柄数
上場銘柄 1582 607
売買成立 1556 605
値上がり 757 296
値下がり 617 262
新値株(昨年来) 高値 37 11
安値 5 3
時価総額(億円) 285283 80066
普通株式数(百万株) 30418 10342
1株当たり時価(円) 937.85 774.12
◇日経平均ストラテジー指数
(01年末=10000、騰落率は前日比)
騰落率
カバードコール 30273.96 -0.71%
カバードコールATM 21139.30 -0.55%
リスクコントロール 25013.92 -0.44%
レバレッジ 41301.56 -1.43%
インバース 841.77 +0.71%
ダブルインバース (01年末=100000)
219.10 +1.43%
◇立会外市場(東証)
売買高(千株) 249794
売買代金(百万円) 522170
◇空売り比率(東証) 39.2 %
( 7 日)
輸入チーズ上昇続く 1~6月15%高 生乳不足に懸念、店頭は前年比1割高[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 1148文字 PDF有 書誌情報]
オーストラリア(豪州)やニュージーランド(NZ)から輸入するオセアニア産チーズの2025年上期(1~6月)の価格は24年下期(7~12月)と比べ15%ほど上がった。1年で約1割上昇している店頭価格に転嫁される可能性がある。世界需要が膨らみ続ける上、環境規制などを背景に生産国では乳牛生産が抑制傾向だ。原料となる生乳不足の懸念が高まっている。
複数の商社や市場関係者によると、プロセスチーズの原料に使う「チェダー」は前期比15%高の1トン5500ドル前後、ピザなどに用いる「ゴーダ」は14%高の5450ドル前後で決まった。現地の乳業メーカーと日本の商社が交渉し2期連続の値上げ決着となった。
日本は国内で消費するチーズの8割を輸入する。オセアニア産(豪州とNZ)は輸入量全体の4割を占める。主に国内乳業メーカーが生産する家庭向けチーズ製品の原材料となる。
今回の交渉は、NZの乳業大手のフォンテラ社をはじめとする供給サイドが当初から提示した高値のまま強気で押し切った。日本側の値下げの要求は受け入れられなかった。
豪州の内需が堅調で輸出余力が下がっているという。消費国である中国の需要が弱く、輸出市場で安値競争に巻き込まれるリスクを回避しようと、豪州の生産者が国内市場に力を入れている。
日本国内ではチーズの店頭価格が上昇基調だ。全国のスーパーなどの販売情報を集めた日経POS(販売時点情報管理)によると、売れ筋の中堅ブランドの店頭価格は1月下旬時点で、ゴーダ(100グラム入り)が前年比11%高、チェダー(同)は12%高で、いずれも税抜き529円となっている。
乳製品大手の雪印メグミルクは「国内では人件費や物流・包材などの費用も大きく上昇している」と説明する。輸入チーズの価格高は、各社のコスト圧迫要因となり、店頭価格に転嫁される可能性がある。
生乳を巡っては将来的な生産不足への懸念が強まっている。足元で中国での消費が鈍っているものの、世界的に需要は伸びている。一方で、オセアニアに加え、欧州では温暖化ガスの排出抑制などを背景に牛の数が抑えられている。近年の飼料高も酪農家には逆風だ。国内外で供給リスクが膨らんでいる。
100カ国以上の酪農関係の団体や研究者らでつくる「国際酪農比較ネットワーク(IFCN)」は24年10月のリポートで、23年に世界の生乳供給量が前年比で1・3%増加したものの、過去5年平均を下回っていると指摘。「世界的な生乳不足が進行していることに大きな懸念が生じている」との見解を示した。
日本国内でも酪農家は減り続けている。酪農の関係機関でつくる業界団体、中央酪農会議(東京・千代田)によると、24年10月時点で国内の酪農家は1万戸を割り込んだ。10年間で4割減った。
サウジ原油調整金上げ、3月積み 2年7カ月ぶり上げ幅[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 875文字 PDF有 書誌情報]
サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコは、3月積みのアジア向け原油の調整金を2カ月連続で引き上げる。代表油種の上げ幅は2年7カ月ぶりの大きさで、米国がロシア制裁を強化し、中東産原油の代替需要が広がっているのを反映する。
代表油種「アラビアンライト」は2月積みに比べて2・40ドル高い1バレル3・90ドルの割り増しとする。ロシアによるウクライナ侵略後で、石油の供給懸念が広がっていた2022年8月積み以来の上げ幅だ。
3月積みの調整金は全5油種で引き上げる。上げ幅が最も大きいのは、中国での需要が多いとされる重質の「ヘビー」で、前月比2・60ドル高となる。3カ月連続で割引だった調整金が割り増しに転じる。他の4油種も引き上げ幅は2ドルを超える。
アジア市場は中東産原油の引き合いが強まっている。
バイデン前米政権が1月10日にロシアの石油産業に対する制裁を加え、中国やインドなどロシア産の買い手が代替調達を迫られている。米原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は1月中旬、約5カ月ぶりに節目の1バレル80ドルを一時上回った。
米中の貿易戦争が景気減速につながるとの懸念から、足元の原油価格は24年12月下旬以来の安値圏で推移している。
石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟の産油国が加わる「OPECプラス」は4月から、一部参加国が自主減産を段階的に緩和する予定だ。需給の緩みが意識されれば、4月積み調整金の下落圧力となりうる。
日本の石油会社がサウジと結ぶ長期契約の価格は、アジアで指標になっているドバイ原油とオマーン原油の月間平均価格に、サウジが価格動向などを踏まえて油種ごとに設定する調整金を加減して決める。
【表】2025年3月積みの〓サウジ産原油の調整金
〓〓 1バレルあたりドル、+は割増金、カッコ内は前月比増額幅 〓〓
スーパーライト +4.35(+2.1)
エキストラライト +3.90(+2.4)
ライト +3.90(+2.4)
ミディアム +3.25(+2.5)
ヘビー +2.10(+2.6)
ゴルフ会員権1.1%高、12月、中価格帯けん引[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 278文字 PDF有 書誌情報]
関東ゴルフ会員権取引業協同組合(東京・千代田)がまとめた2024年12月の会員権平均価格(主要150コース)は、前月比1・1%高い282万円だった。上昇は2カ月ぶり。名義変更料なども含めた料金で中価格帯(300万円以上500万円未満)の会員権が相場を押し上げた。
ゴルフ人気が続き、個人が予算を上乗せして会員権をクラスアップする需要が高まっている。
24年通年では10・8%上昇した。24年は80カ所のゴルフコースが年会費を値上げしたが、需要は旺盛だったようだ。取引大手の桜ゴルフ(東京・中央)では買い件数が2665件と売り件数(2373件)を上回った。
<数表>2月7日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 5359文字 PDF有 書誌情報]
7日 237.996
前日比 -0.036
(1970年平均=100)
石 油
▽原油(現物、FOB、1バレル、
ドル、4月渡し)
ドバイ 76.95―77.05
+0.20
▽製品 (東京、現物、業者間
転売、 ガソリンローリー物
は油槽所渡し、 他はバージ
物製油所渡し、 軽油は軽油
引取税抜き、1キロリットル、円)
ガソリン(バージ物)
140,000―140,500
同(ローリー物)
137,000―137,500
灯油 87,500―88,000
軽油 88,000―88,500
A重油(硫黄分0.5%)
85,500―86,000
高硫黄C重油(硫黄分3%)
39,000―39,500
ナフサ(東京オープンスペック、
4月前半入着分、1トン、ドル、免税)
□657―661
貴金属地金
(東京、大口需要家渡し、持ち込み、円、午後4時現在)
金(99.99%以上、1グラム)
■13,920―13,930
プラチナ(99.9%以上、1グラム)
■4,856―4,866
パラジウム(99.9%以上、1グラム)
■4,825―4,910
銀(99.95%以上、1キロ)
■159,100―159,700
▽小売価格(地金商系、消費
税込み、1グラム、円)
買値 売値
金 15,164 15,334
プラチナ 5,172 5,369
▽山元建値(円)
金(1グラム) ■13,983
銀(1キロ) ■158,820
非鉄地金
(東京、商社出し値、置き場渡し、現物、1トン、千円)
銅 □1,416―1,418
亜鉛 □428―430
鉛 341―343
すず □5,341―5,351
ニッケル(溶解用)
□2,530―2,550
アルミニウム(99.7%、輸入スポ
ット物) ■494―496
半導体スポット
(東京、メモリー、小口渡し、1個、ドル)
▽DRAM
4ギガビット(DDR3型)
□0.65―0.95
8ギガビット(DDR4型)
1.46―1.63
鋼 材
(問屋仲間、置き場積み込み、異形棒鋼はスポット物を除き大口需要家渡し、1トン、千円)
▽条鋼 東京 大阪
異形棒10ミリ(SD295)
116―117 116―117
異形棒16ミリ(SD295)
112―113 112―113
平鋼6×50ミリ
152―153 134―135
山形6×50ミリ
118―120 122―124
みぞ形6×65×125ミリ
120―122 122―124
H形5.5×8×200×100ミリ
120―122 122―124
軽量C形
2.3×100×50×20ミリ
169―172 175
▽棒鋼スポット物 (異形棒
16ミリ、置き場渡し)
124―125 115―116
▽鋼板
冷延1.6ミリ(914×1,829ミリ)
138―145 142―147
熱延1.6ミリ(1,219×2,438ミリ)
115―120 119―122
熱延3.2ミリ(1,219×2,438ミリ)
110―115 114―117
熱延12ミリ(1,524×3,048ミリ)
112―117 116―119
▽電気亜鉛めっき鋼板
冷延1.0ミリ(914×1,829ミリ)
158―163 157―163
熱延1.6ミリ(914×1,829ミリ)
148―153 148―153
天然ゴム
(大口需要家向け、 営業倉庫渡し、1キロ、円)
東京 大阪
RSS3号 387 ―
TSR20号 □322 □322
繊 維
▽綿糸(大阪仲間、上銘品、木管別、
指定地渡し、1コリ、千円)
20単 127―130
40単 137―140
▽スフ糸 (大阪仲間、当月物、指定
地渡し、453グラム、円)
ブライト ダル
30単 390 380
▽毛糸(名古屋仲間、そ毛織り糸、1
キロ、日歩付き、円)
48双
2,650―2,750
60双
2,950―3,150
砂 糖
(元卸、 市中標準品、 置き場渡し、1キロ、現金、円)
東京 大阪
上白 249―251 249―251
白ざら 272―275 272―275
中ざら 272―274 272―274
グラニュー(並)
252―254 252―254
グラニュー(本グラ)
254―256 254―256
ビートグラ
249―251 249―251
◇名古屋
上白 252
白ざら 276―277
本グラニュー 257
ビートグラ 250
◇関門
上白 254
小豆・大豆
(問屋仲間、大豆は需要家渡し、北海道産2等、倉庫渡し、 輸入物は着港貨車乗り、千円)
◇東京
小豆(中間物、30キロ)
17.25
中国産小豆(天津、未選、60キロ)
20
米国産大豆 (インディアナ・オハ
イオ・ミシガン、選別、遺伝子非組
み換え分別品、1トン)
■153
米国産大豆(同、同、不分別品、1
トン) 76
◇帯広(貨車乗り、30キロ)
小豆(みがき) 17.5
大手亡 20
大正金時 19.5
(毎週1回土曜日掲載)
黒糖・砂糖小袋
(元卸、市中標準品、黒糖は沖縄産、置き場渡し、1キロ、現金、円、左側東京、右側大阪)
黒糖(30キロ)
11,760―12,210
11,910―12,360
上白小袋(一流ブランド品、トラッ
ク単位取引)
261―265 264―265
石油製品
(大手メーカー物、大手特約店卸、 軽油は大口需要家渡し、インタンク物、 ガソリン税53,800円、 軽油引取税 32,100円込み、1キロリットル、千 円、左側東京、右側大阪)
ガソリン(一般標準品)
138―140 138―140
白灯油
87―89 87―89
軽油
118―122 118―122
A重油(硫黄分0.5%)
85―87 85―87
糖化製品
(一次店卸、持ち込み、円、 左側東京、右側大阪)
▽水あめ (缶物は小口需要
家向け、 タンクローリー物
は大口需要家向け)
酵素糖化(1缶)
5,100―5,150
5,050―5,100
同(タンクローリー物、1キロ)
159―161 159―161
酸糖化(1缶)
5,050―5,100
5,000―5,050
同(タンクローリー物、1キロ)
159―161 159―161
▽ぶどう糖 (大口需要家向
け、1キロ)
精製 223―224 223―224
含水結晶
224―225 224―225
▽異性化糖 (同、同、タンク
ローリー物、JAS規格品、
水分25%)
果糖分42%物
164―165 164―165
同55%物
170―171 169―170
(4週に1回土曜日掲載)
石油化学原料
(東京、需要家渡し、1キログラム、円、運賃込み)
エチレン(24年10月~12月)
177.4―181.4
プロピレン
(24年10月~12月)
164.4―168.4
ナフサ(国産、1キロリットル)
N75,100
同(24年10月~12月)
73,200
原 皮
(大阪、需要家渡し、塩生、1枚、千円)
牛皮 (北米産、テキサス・ヘ
ビーステア)
11.8―12
液晶表示装置(LCD)
(大口需要家向け、1枚、ドル)
▽TFTデスクトップ型
パソコンモニター用
21.5型 43.8―47.8
23型
44―48
▽TFTノートパソコン用
15.6型
25.7―27.7
▽TFTテレビ用
32型(オープンセル)
33―37
55型(同) 123―127
◇シンガポール(6日)
▽石油製品 (現物、FOB、
1バレル、ドル)=LSEG
ナフサ 71.78―71.88
ガソリン 83.14―83.24
ケロシン 91.19―91.39
ガスオイル
84.98―85.18
C重油(硫黄分3.5%、1トン、
ドル) 481.92―482.12
繊 維
▽ポリエステル長繊維(150
デニールDTY、台湾・韓国メーカ
ー品、 運賃・保険料込み・中
国、1キロ、ドル)
1.1―1.2
▽ポリエステル短繊維 (定
番品、台湾・韓国メーカー
品、運賃・保険料込み・中国、
同)
0.85―0.95
▽アクリル短繊維(定番品、
日本メーカー品、運賃・保険
料込み・中国、同)
1.8―1.9
エ ビ
(東京、一次問屋卸値、冷凍、
セット物、円、 消費税抜き、
サイズはポンド当たり匹
数、1.8キロ)
▽インドネシア産ホワイト
(陸凍)
サイズ
8/12 7,000―7,200
16/20 4,800―4,900
▽インド産ブラックタイ
ガー(養殖)
16/20 3,500―3,600
▽インドネシア産ブラック
タイガー(養殖)
16/20 4,500―4,700
▽ムキエビ (タイ、養殖、バ
ナメイ)
31/40 2,900―3,100
――
価格は特記あるものを除き消費税抜き。Nは気配値、デイリー、ウイークリーの□は上げ、■は下げ、記号なしはもちあい。いずれも前掲載日比較
(1キロ、円、消費税抜き)
鶏 卵
( 規格物特級〓荷受け販売値 )
基準値 高値 安値
◇東京=もちあい
総入荷860トン
〓 LL 305 331 297
木 L 308 336 301
徳 M 313 341 306
神 MS 325 353 318
糧 S 305 331 298
〓 SS 234 260 227
〓 LL 305 330 297
東 L 310 336 302
京 M 315 341 307
鶏 MS 325 351 317
卵 S 305 330 297
〓 SS 236 261 228
〓 LL 305 329 298
全た L 310 335 304
ま M 315 340 309
農ご MS 325 350 319
〓 S 305 329 298
〓 SS 235 259 228
▽特殊物
木徳神糧 329 190
東京鶏卵 327 190
全農たまご 324 190
◇大阪=もちあい
入荷345トン
〓 LL 290 317 284
全た L 295 323 289
ま M 300 328 294
農ご MS 315 343 309
〓 S 290 316 284
〓 SS 220 245 214
▽特殊物
全農たまご 315 175
◇名古屋=もちあい
入荷150トン
〓 LL 320 350 313
全た L 325 355 318
ま M 330 360 323
農ご MS 335 365 328
〓 S 305 335 298
▽特殊物
全農たまご 340 200
名鳥卵 386 200
◇福岡=もちあい
入荷110トン
〓 LL 280 304 273
全た L 285 310 278
ま M 290 315 283
農ご MS 305 330 298
〓 S 280 304 273
▽特殊物
全農たまご 305 165
ウズラの卵
(卸、30個)
東京(2社) 260
豊橋 280
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ブロイラー
《と体》 (買値、A級、3社
買い入れ量トン)
安値 加重 高値
◇東京=もちあい
―
特大(2社) 290 ― 305
《正肉》(売値、販売量トン)
◇東京(7社)
もも=強もちあい 171トン
711 748 867
むね=強もちあい 143トン
367 398 506
◇大阪(3社)
もも=弱含み 7トン
705 752 1030
むね=強含み 4トン
363 418 590
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
《参考価格》(と体)
東京・中(1社)
― ― 350
大阪・特大(1社)
325 ― 335
大阪・中(1社)
325 ― 335
アクリル繊維、10年で半減、リサイクル技術確立せず、衣料業界、環境負荷で敬遠(データで読む商品)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 939文字 PDF有 書誌情報]
セーターや肌着などに使われるアクリル繊維の国内生産量が10年で半減した。ほかの合成繊維と比べリサイクル技術が進んでいないため、環境負荷を減らす取り組みを進める衣料業界で使用が減っている。気候変動によって寒さの厳しい期間が短くなり、アクリルが多く使われる冬物の需要が低調という要因もある。
日本化学繊維協会(東京・中央)によると、アクリル短繊維の国内生産量は2024年に7万6008トンと23年比8%減った。14年の14万783トンから46%減と半分になった。世界でも同様に減少傾向にあるという。
アクリルはポリエステル、ナイロンと並ぶ3大合成繊維の一つ。天然繊維のウールを目指して開発されたもので、似た性質を持つ。空気を多く含み保温性が高いため、セーターのほか保温性の肌着や靴下など冬物に多く使われる。国内メーカーは東洋紡傘下の日本エクスラン工業と東レの2社になった。
アクリル繊維の生産が減っている要因の一つは環境負荷の高さだ。石油を原料とする合成繊維は、脱炭素への対応が迫られている。合成樹脂と同様、石油ではない植物由来の原料やリサイクル素材の利用を増やし、二酸化炭素(CO2)排出量を減らす取り組みが世界で広がる。
アクリル繊維はポリエステル繊維などと比べてリサイクルしにくい。アクリルだけでつくられる衣料品は少なく、他の繊維との混紡が多い。複数種類が混ざった繊維を分離する技術は確立されていないため、単一素材として回収できないと、原料に戻すマテリアルリサイクルは難しい。
衣料以外でも、ポリエステルはペットボトルと同じポリエチレンテレフタレート(PET)を原料とするため、リサイクル率が9割近いペットボトルから再生ポリエステル繊維をつくることができる。ナイロン繊維の場合、ナイロン100%の漁網をリサイクルする取り組みが進む。アクリルにはそうした製品がない。
大量生産・大量廃棄のビジネスモデルが広がったファッション業界では、足元で急速にサステナビリティー(持続可能性)意識が高まっている。東レの中島健太郎短繊維事業部長は「アパレルメーカーの多くがサステナブル素材の使用比率などの目標を掲げている。そうした提案をできないと素材を採用してもらいにくくなっている」と話す。
<数表>2月7日卸売市場(主要相場)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 915文字 PDF有 書誌情報]
(1キロ、円、消費税込み)
牛 肉
<全国と畜概算頭数 4280頭>
(肉質等級) 1 2 3 4 5
◇東京=もちあい上場337頭
和牛雌A ― ― 2059 2379 2544
和牛雌B ― ― 1620 ― ―
和牛去勢A ― 1818 2142 2309 2631
和牛去勢B ― ― ― ― 2225
交雑種雌B ― 1297 1546 1634 ―
交雑種去勢B ― 1445 1607 1611 1740
▽搬入物 上場177頭
和牛雌A ― 1415 1543 1869 2570
和牛雌B ― 1291 1481 ― ―
和牛去勢A ― ― ― 2171 2385
交雑種雌B ― 1415 1558 1606 1724
交雑種去勢B ― 1363 ― 1642 ―
乳牛雌C 825 901 ― ― ―
◇大阪=強含み上場128頭
和牛雌A ― ― ― 2229 2728
和牛去勢A ― ― ― 2321 2817
交雑種雌B ― ― ― ― 1890
交雑種去勢B ― 1592 ― 1767 1911
◇仙台=まちまち上場39頭
和牛雌A ― 1164 ― ― 1730
和牛去勢A ― ― 2010 2121 2268
乳牛雌B ― 827 ― ― ―
◇さいたま=上場なし
◇横浜=軟調上場36頭
和牛雌A ― ― 2087 2064 2388
和牛去勢A ― ― 2100 2212 2286
◇名古屋=上場なし
◇京都=弱もちあい上場43頭
和牛雌A ― ― 2106 2121 2384
和牛去勢A ― ― 2053 2237 2371
交雑種雌B ― 1168 1609 1728 ―
交雑種去勢B ― 1189 ― ― ―
◇神戸=―上場66頭
和牛雌A ― ― ― 2255 2503
◇広島=―上場10頭
和牛去勢A ― ― ― 2268 2516
◇福岡=強もちあい上場116頭
和牛雌A ― ― ― 2643 2745
和牛去勢A ― ― 2191 2529 2797
アクリル繊維、10年で半減――保温性肌着では素材の3~6割(データで読む商品)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 473文字 PDF有 書誌情報]
世界的な需要低迷でアクリル事業を撤退する企業も増えている。ただ、生産がなくなると困る製品は多い。
例えば、高機能の保温性インナーは、アクリル抜きには成り立たない。ファーストリテイリングが展開するユニクロの代表的な保温性肌着「ヒートテック」の主な製品で、素材の3~6割ほどをアクリルが占める。イオンのプライベートブランドやグンゼなどの保温性肌着にもアクリルが多く使われている。
メーカーも「アクリルでないとできない製品もある。サステナブルな取り組みを訴えていきたい」(東レの中島氏)と必死だ。石油に代わる植物由来の原料を一部に使うマスバランス方式も選択肢の一つになるほか、リサイクルしやすいアクリル100%の製品の拡充、長期的には回収した衣類の素材ごとの分離技術の確立などが検討されている。
日本エクスランは製造工程で発生するアクリル繊維の端材をリサイクルする再生アクリル繊維を開発し、生産している。衣類になったものを回収して繊維に戻すリサイクル技術の確立には時間がかかりそうだが、少しずつ環境負荷を減らす取り組みが始まっている。
(五味梨緒奈)
亜鉛建値、3000円上げ 三井金属(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 25ページ 65文字 PDF有 書誌情報]
三井金属は7日、亜鉛の国内相対取引の目安となる建値を3000円引き上げ、1トン48万1000円とした。国際価格の上昇を反映した。
大腸がん、便潜血検査活用を 検出感度高く死亡率低下[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 30ページ 1461文字 PDF有 書誌情報]
大腸がんの検診に用いる検査の有効性がより明確になった。国立がん研究センターがこのほどガイドラインを更新し、便に血が混じっていないか調べる検査は大腸がんの死亡率を1~3割以上減らせるとした。定期的に検診を受け早期発見できれば完治しやすく、治療による体の負担も抑えやすくなる。
55歳の男性は職場の健康診断で便潜血検査を行い、陽性の判定が出た。精密検査のためクリニックで大腸の内壁をみる内視鏡検査を受けたところ、大腸の一部である直腸に幅3センチメートルの腫瘍が見つかった。
がん研究会有明病院で詳しく調べると、粘膜の浅い部分にとどまる早期がんと分かった。6日間入院し、肛門から内視鏡を入れてがんを切除し完治した。同病院の山口智弘副部長は「検診が大腸がんの早期発見と治療につながった」と話す。
大腸がんの診断数は年約15万例とがんの中で最も多い。死亡数は年約5万人と肺がんに次ぐ2位で、女性では最も多い。
大腸がんは初期の段階では自覚症状はほぼない。早期発見して適切な治療を行えばほぼ完治する。そのためにも定期的な検査が重要とされる。
便潜血検査は、便が大腸がんのそばを通る時にがんの表面が崩れるなどして出血し、便につくことがある性質を活用する。便の表面を棒でまんべんなくこすって検体を採取する。問診も実施し、検査で陽性なら内視鏡などで精密検査を行う。
国立がん研究センターは2024年11月、大腸がん検診の有効性などについてまとめたガイドラインを19年ぶりに更新した。自治体は現在40歳以上に大腸がん検診を実施するが、今後の方針を決めるための資料となる。
便潜血検査は大腸がんのある人を84%の確率で陽性と判定できると算出した。前回は国内の研究報告から約56~93%としていた。がんのない人を陰性と判定できる確率は92%で、前回の約94~98%から大きく変わらなかった。最新の知見からも死亡率の減少が期待できるとして、便潜血検査の実施を引き続き「推奨」とした。
検査の実施方法にも新たに言及した。対象年齢は40~74歳を推奨するが、45歳か50歳から始めるのも構わないとした。検診の間隔は通常1年ごとだが、2年ごとにすることも可能とした。
採便には工夫が必要だ。例えば便器に張った水に便が沈んでしまうことがある。日本消化器がん検診学会の松田尚久理事は「便の表面の血液が水中に流れ出てしまう恐れがあり、検体には適さなくなる」と話す。
採便キットによっては便の水没を防ぐための水に流せるシートが入っている。水の上に敷くものや便座に渡すタイプなどがあり、無ければ市販もしている。便が硬く棒でこすっても取れない場合は「霧吹きをかけて軟らかくして取るとよい」(松田理事)という。
一部自治体では検診の対象者全員に内視鏡検査をしているが、ガイドラインでは勧めないとした。集団検診で死亡率減少を示す根拠の信頼性が低いためとしている。ただ、内視鏡検査は有効性を検証する研究が進行中で、結果が出た段階で再評価する予定だ。
人間ドックなどで内視鏡を受ける際は、がんを発見できる可能性がある一方、ごくまれに検査に伴う出血などが起きうることを医師が受診者に伝えるべきとした。
ただ、親族に大腸がん患者がいる人や喫煙者、肥満の人などは発症リスクが高まるとされる。がん研有明病院の山口副部長は「こうした人は人間ドックなどで内視鏡検査を受けることを勧める」と話す。
(尾崎達也)
【図・写真】大腸がん検診でがんを早期発見できれば治療による体の負担も抑えられる
大腸がん、便潜血検査活用を――受診率5割に満たず[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 30ページ 279文字 PDF有 書誌情報]
2022年の国民生活基礎調査によると40~69歳男女の大腸がん検診の受診率は45.9%にとどまる。検体を郵送で提出できれば、受付場所に持参する手間が減って受診率向上につながると期待される。神戸市や熊本市は郵送提出を冬季などに取り入れている。
夏季は高温で検体中のヘモグロビンが壊れやすく郵送に適さないとされてきた。栄研化学は採便検体中の溶液を改良し、キットを高温下に長時間置いてもヘモグロビンが壊れにくくした。兵庫県予防医学協会の実験によれば、改良した溶液を使うと夏季に郵送してもヘモグロビンの量が95%以上に保たれた。今後、郵送提出が広がる可能性もある。
白杖ダンサー MORIKOJAPANさん(1) 網膜色素変性症でも薬剤師(向き合う)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 30ページ 837文字 PDF有 書誌情報]
僕は網膜色素変性症という進行性の難病で、視野が徐々に失われ、今は中心部のわずかな部分しか見えない。健常者に比べると視野は1%ほどだ。そのわずかな視野もぼやけており、目を近づけたり、文字を拡大したりして判別している。
症状が出始めたのは幼稚園のころだった。暗くなってから母親が迎えに来ると、顔がよく見えず、分からなかった。網膜色素変性症は網膜の細胞のうち、暗い中で光を感じる働きを担う部分から障害が生じる。そのため暗くなると見えにくい夜盲が最初に現れることが多い。
小中学校ごろからはつまずきやすくなった。足元の小さな子どもにぶつかってしまい、怒られることもあった。病気は進行すると、周辺の視野が狭くなっていく。初めての場所に行くと透明のガラスに顔面から突っ込み、眼鏡がぐしゃぐしゃになることもあった。周りからは「不注意だな」と思われていた。
手書きの文字も見にくいので濃い鉛筆を使って太く書いていた。「自分だけ明らかにおかしいな」とは思っていたけれど、自分も周りも目の病気とは思わなかった。
親類に医師や薬剤師がいた影響で、薬剤師を目指して明治薬科大学薬学部に入学した。視野の影響は少しずつ大きくなり、バドミントン、卓球、野球などのスポーツができなくなっていった。自分も周りも「おかしいな」と感じ、20歳ごろに眼科を受診して網膜色素変性症と初めて診断された。
薬剤師の国家試験の際も症状が進行して視野が狭いため、試験問題の文字を指で追っていかないと、どこを読んでいるのか分からなくなるほどだった。それでも一回で合格できた。
診断は遅れたけれど根本的な治療法はない。幼い頃から将来に制限をかけられず、薬剤師になれてよかったと思っている。
もりこ・じゃぱん 本名・森仁志(もり・ひとし)。1990年生まれ。網膜色素変性症で視野を失う中、中2から独学で学んだブレイキンに白杖(はくじょう)を取り入れ、2021年東京パラリンピック閉会式で披露した。薬剤師として患者対応もしている。
自分を責めないで(こころの健康学)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 30ページ 671文字 書誌情報]
先週書いたように、落ち込みなどのネガティブに思える感情は、自分を守るためのアラームだ。そんな時は無理に気持ちを持ち上げようとせず、何が起きているかを確認してほしい。
現実に目を向けるのは勇気がいる。良くないことが起きている可能性が否定できないからだ。しかし、つらくても現実が見えてくれば、回復する手立てを考えられる。その時に大切なのは、自分を責めないことだ。
落ち込みからなかなか抜け出せない人の話を聴くと、良くないことが起きたのは自分がダメな人間のせいだと考えていることが多い。そのように自分を否定してしまうと、本来持っている力が目に入らなくなる。それに、ダメな人間と言い切ってしまうと、何がダメで何がダメでないのか、対処策を丁寧に考えることができなくなる。
人には良いところもあれば、ダメなところもある。だから、良いところをいかすことが大事だ。そのためにはまず、どのような工夫ができるか考えてみるとよい。罪を憎んで人を憎まずと言われることがあるが、その発想を借りて、問題に対処するときには、行動を憎んで人を憎まないようにすることだ。
物事にうまく対処できないのは、問題にあった対処策が取れていないからだ。それをその人の能力や人間性のせいにしてしまうと、対処策を考えられなくなる。その結果、ますます状況が悪くなる。つらい気持ちになった時には、立ち止まって自分の考えを振り返り、自分を責めすぎていないかチェックして、現実に目を向けて対処策を考えていくようにしてほしい。
(認知行動療法研修開発センター 大野裕)
【図・写真】イラスト・大塚いちお
「本朝廿四孝」 絵姿に一途な恋、女方の型・芸、発するオーラ(歌舞伎幕あい余話上村以和於)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 31ページ 1915文字 書誌情報]
日本人の暮らしが、テレビを通じてどこの家庭にも同じ番組が送り込まれ、皆が居ながらにして同じ番組を見るようになる以前、振袖(ふりそで)を着たお姫様が白い毛のついた兜(かぶと)を構えた姿の日本人形を、わが家にはなくとも知らない子供はいなかったろう。八重垣姫が兜を構えた姿は「奥庭」あるいは「狐火(きつねび)」と呼ばれる場面のもの。その前の「十種香」で見せる様々な姿態と共に、初めて見る者にも既視感を抱かせたに違いない。
『本朝廿四孝』という本名題は、二十四人の孝子の逸事を集めた「廿四孝」という中国の故事の「本朝」つまり日本版という意味だろう。落語にも「廿四孝」という噺(はなし)があるほどなじみ深いものだった。全編の眼目となる三段目で、武田家に仕える山本勘助と長尾家に仕える直江山城という二人の知将が、横紙破りの横蔵と孝行息子の慈悲蔵という兄弟であったという設定だ。
大雪の竹藪(たけやぶ)で兄弟が鋤(すき)と鍬(くわ)を持って兵書を掘り出そうと争う場面が、二十四孝の一人の孟宗が親のために雪中に筍(たけのこ)を掘ったという故事をもじった趣向になっている。戦後歌舞伎の名優たちが健在だった頃を最後に上演を断っているのは、原典である浄瑠璃が、武田信玄と長尾謙信の対立を扱いながらさらにその背後にある陰謀確執が複層する、長大・難解という難問が立ちはだかっているためだろう。
そうした中で、四段目の「十種香」とそれに続く「奥庭」の場が親しまれてきたのは、長尾謙信の息女の八重垣姫の武田家の若君勝頼への一途(いちず)な恋の模様を見せる女方の芸以外の何物でもない。「十種香」というこの場の通称は、親同士、すなわち信玄と謙信の間で取り決めたまま、まだ顔も知らぬ許嫁(いいなずけ)の武田勝頼死去の報を知った八重垣姫が、勝頼の画像を前に香を焚(た)き回向をする冒頭の場面からそう呼ばれている。八重垣姫は深窓にあって明け暮れ画像を眺め暮らし、絵姿の勝頼に恋している。
やがて舞台中央の間に勝頼が登場し、花作りの簑作(みのさく)と名乗って、家臣の子として民間に育った自分が、信玄の命を受け諏訪法性(ほっしょう)の兜を取り戻すために長尾の館に入り込んだいきさつを語ると、今度は下手の間の障子が開いて、前段で実は替え玉の勝頼として犠牲になって死んだ若者と密(ひそ)かに愛し合う仲だった腰元の濡衣(ぬれぎぬ)が、血染めの肌着を抱いて供養をしている。舞台中央の間に勝頼、下手の間に濡衣、上手の間に八重垣姫と、三幅対の錦絵のような光景が現出する。
勝頼は、全段を通じこの場ではじめて本来の姿を見せたわけだが、近年の大河ドラマなどでは勝頼は史実に基づいて中年の武将として登場する。だがかつては、歌舞伎を知る知らぬに関わりなく多くの人が、武田勝頼と言えば前髪の若武者と思っていた。歌舞伎『本朝廿四孝』「十種香」の場の勝頼のイメージが通念として史実を凌駕(りょうが)していたからで、勝頼といえば何よりもまず、八重垣姫の恋人であったのだ。
舞台は、絵姿の勝頼そのままの姿で簑作と名乗る若者に思いの丈を訴える姫と、勝頼の姿になった簑作に亡き恋人の俤(おもかげ)を見て煩悩に惑う濡衣と、二人の若い女の対照を見せつつ、やがて遂(つい)に本性を明かした勝頼に姫が思いを遂げる。だがそこへ父謙信が姿を現すと、勝頼を塩尻の景勝のもとへ向け使者に立たせ、更に二人の追手を差し向けるという急転直下の展開となる。
だがそこに至る、絵姿のみで知っていた勝頼といま目の当たりに見る勝頼との間で揺れ動き、戸惑い、思い決するまでのさまざまな心の動きを、さまざまな姿態で見せる練り上げられた「型」と、それを表す「芸」を通して演じる女方の発するオーラこそが、これぞ歌舞伎ならではの醍醐味というものだろう。「三姫」と呼ばれる姫の役の難役の中でも、八重垣姫が取り分けての大役とされるのもむべなるかなと納得される。
続く「奥庭」の場で、八重垣姫は諏訪明神の社殿に奉納されている諏訪法性の兜を取り出すと、勝頼に急を知らせるため氷の張りつめた諏訪の湖を渡って急行する。名高い諏訪湖の御神渡(おみわたり)の伝説を踏まえていると言われるこの場を一名「狐火」ともいうが、諏訪法性の兜を被(かず)くところで、池の面に映った姫の顔が狐になって見えるという場面がある。明神の遣わしめである狐がのり移って湖水を渡るという伝承が、この芝居のロマンを支えているのだ。
かつて英国のエリザベス女王が来日された折、女王のために一日、国立劇場で「狐火」の場を中村歌右衛門が演じたことがあったのを、ゆくりなくも思い出す。(演劇評論家)
神野紗希選(俳壇)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 31ページ 770文字 PDF有 書誌情報]
わが寿命結構永し春キャベツ
名 取 里村 直
毛布借る月山行きの夜行バス
志 木 植 朋子
AIが湯豆腐に具を足したがる
松 原 たろりずむ
「発熱の方はお外で」初烏
松 山 中矢 尚
買初のはがき日経俳壇へ
稲 沢 中山 精三
真珠色の毛糸のワンピ水族館
東 京 夢野 夢幻
初夢の続きのごときピアノなる
大 阪 野原みち子
ふくろふが店番をする児童書店
東 京 福島 隆史
砂食べて砂の糞する海鼠かな
神 戸 井上徳一郎
屍なき兵の弔ひ雪蛍
小 平 田中由紀子
とん汁の余熱の記憶阪神忌
志 木 谷村 康志
いっせいに飛び立つすずめ薄氷
長 野 こうこ
直さん。意外に永生(ながい)きとなった我が人生、「結構」が軽やかだ。春キャベツのみずみずしさが年を重ねた今を寿(ことほ)ぐ。朋子さん。旅の途上の一場面。毛布、月、夜…言葉同士が響き合い、ずいぶん遥(はる)かまで運ばれそうな予感と眠る。たろりずむさん。具沢山(ぐだくさん)の湯豆腐は、もはや鍋。湯豆腐の定義を再認識しつつ、AIの頓珍漢な側面を掬(すく)い上げた。尚さん。正月の発熱外来、寒空の下で診察を待てば初烏(はつがらす)の声が。つらさの中のめでたさ。精三さん。お葉書、拝受。今年も一句一句、大切に読んでいきます。
はがき1枚に3首(句)まで、未発表の自作。住所、電話番号、氏名(本名でも筆名でも可。筆名の場合はカッコ内に本名を書き添えてください)、希望選者名を明記。同じ作品を2人の選者に送ることはできません。〒100―8658、日本郵便銀座郵便局私書箱113号、日本経済新聞「歌壇」「俳壇」係。【メールでも受け付けます】shiika@nex.nikkei.co.jp =表題に希望選者名を明記(横澤放川先生ははがき、縦書きのみ受け付け)。1週に3首(句)まで。入選作品は電子版にも掲載します。
穂村弘選(歌壇)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 31ページ 684文字 PDF有 書誌情報]
パン屋さんにはパンの声が聞こえるジャンヌが聞いたお告げのように横 浜 あや
十年後隣の町の名を騙るマンションたちに取り囲まれた東 京 掛口 弘
花瓶から枯れてる花を抜いた後の枯れてない花の不安定さ藤 沢 りっとうゆき
グランドからスタンドを見たことがある 朝、目覚めたらそこにいたので枚方 久保 哲也
愛犬はパトカーに乗り帰宅した花火の音に逃走の後東 京 川良 傑
愛すのも愛されるのも怖いのだどんなストローもかみ潰してしまう春日井 福島さわ香
熱のあるわたしのそばにいさせてとドアをかりかりノックする猫平 塚 風花 雫
コーヒー缶空き缶入れに放り込み深まる冬の足音を聴く館 林 本川みや子
葉を千切るって爪を切るくらいですかそれとも腕を折るくらいですか東 京 田中有芽子
夕暮れは所在なさげな異邦人オセロの駒をゆっくり返す戸 田 水沢わさび
描き上げた絵を妹に見てもらう未完成との裁決下る郡 山 齋藤 宏文
戦時下のウクライナ産のはちみつはミツバチたちの決死の仕事出 雲 塩田 直也
〇あや氏。「パンの声」から「ジャンヌ」への飛躍がいい。〇掛口弘氏。「隣の町の名を騙(かた)る」のには現実的な理由があるのだろうが、このように表現されると悪夢的に感じられる。〇りっとうゆき氏。「枯れてる」「枯れてない」の良し悪(あ)しが人間にジャッジされる世界には限界があるのかも。〇久保哲也氏。我々は摂理のすべてを把握しているわけではないらしい。「グランド」「スタンド」という音の響きも印象的。〇川良傑氏。「花火」のせいで「パトカー」に乗るとは。「愛犬」の冒険が目に浮かぶ。
三枝タカ之選(歌壇)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 31ページ 667文字 PDF有 書誌情報]
風だけの利根に相向ひ冬に入る常陸下総の空広きこと取 手 長瀬 道子
長男が出張帰りに父母の許(もと)お帰りお疲れ家族元気か池 田 入山 卓也
多摩川に映ゆる夕日を知らずしてスマホいく百鉄橋わたる東 京 上田 国博
葉書来るメールにはないぬくもりに自筆の癖字選られし切手川 崎 根本 格
このひとにこの奥さんは若すぎる美しすぎる新聞広告船 橋 片井 俊二
ゆくりなく住むの語源は澄むと知る独り居の掃除励みてゆかな市 川 安田 恭子
芸術の秋ではあるが芸術のつもりの秋があちこちにある東 京 野上 卓
むらさきの濃くなる空に月ほそく これからまたひとりで生きるさ東 京 古賀 京介
初めての美容室なり混浴の湯船にしばし浸かれる気分川 崎 西崎 恭司
二万余の明日が僕にありしころ空に手かざし光を編みき東 京 大島 光信
後輩が次から次へ定年に何の不思議もなきことなれど富士宮 宇佐美智正
はっきりとそれは違うと言えなくて花瓶の水を注ぎ足しており横 浜 近江満里子
長瀬さんの利根川は坂東太郎と呼ばれる屈指の大河。その大利根を正面から抱きとめて愛(め)でる。流域面積日本一の広らかな風景を「常陸下総の空」が生かしてスケールの大きい叙景歌。入山さんは畳み込むように発する「お帰りお疲れ家族元気か」の大歓迎の賑(にぎ)やかさが楽しい。上田さんは感嘆したくなる風景に気づかない車中をスマホの数で示したところに工夫がある。根本さんは癖字と切手が葉書(はがき)の温かさを伝えている。片井さんは広告へ苦言だが、ひそかな願望も感じさせる微妙な味わい。
横澤放川選(俳壇)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 31ページ 533文字 PDF有 書誌情報]
アフガンに新「山田堰」中村哲(ナカムラ)忌
久 喜 眞田 忠雄
金子兜太黒田杏子や大旦
高 岡 野尻 徹治
落花生割れば偲ばる三里塚
東 京 山口 照男
どサゆサと角巻交はす夕津軽
東 京 朝田 黒冬
生卵ミルク友情冬籠
柏 藤好 写ぽ
寒に入る人にスマホという孤島
流 山 尾形ゆきお
鳴けば泣けり奥の藻に住む虫の音に
大船渡 桃心地
土削り土のうだらけの黒き冬
四街道 加藤 芳治
かへされてまくろ羆の一手房(ひとたぶさ)
札 幌 村上 紀夫
舌耕の微々たる禄や菊膾
名古屋 山内 三雑
冬の字の二水氷の罅だとか
小 平 中澤 清
平和なり買物篭の白き葱
長 野 中沢 義壽
〇眞田氏。江戸期に筑後川に築造された人力による画期的な灌漑井堰(かんがいいせき)。ナカムラというカタカナは中村氏の国際的な貢献を称揚してのことだ。〇野尻氏。二人の名前を並べただけで反戦他の精神が浮かびあがってくる。大旦(おおあした)が改めての宣言のように。〇山口氏。千葉産がなかなか出回らずコンビニなどはみな中国産。三里塚も歴史の彼方(かなた)となり始めている。〇朝田氏。津軽方言が気持(きもち)のいいことだ。いわばことばが地に着いて。〇藤好氏。これさえあれば生きられるそうだ。紛争地にはないものだ。
ポール・オースター翻訳の柴田元幸氏、最新作に「全く新しい驚き」(活字の海で)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 1115文字 PDF有 書誌情報]
米文学を代表する作家で2024年4月に亡くなったポール・オースター。大長編『4321』の邦訳書が11月に新潮社から刊行された。本作を含め約25作、35年にわたり邦訳を担った翻訳家の柴田元幸氏は「60代になって全く新しいことをやってくれた」と驚く。
17年刊行の原書、邦訳書ともに約800ページの大著。ケネディ暗殺やベトナム戦争に揺れる1960年代米国を背景に主人公アーチー・ファーガソンが青春期を送る話だが、特異なことに彼の人生が4通りに描かれる。
柴田氏は原書を読み始めたとき「60代後半に入り、人生のまとめに入っているんじゃないかと心配になった」という。そして「この驚きを読者に感じてほしいからはっきり言いたくはないが」と前置きした上で「150ページ目ぐらいで、同じ人の話が初期値からスタートするのに気づいた。このしかけならこの長さは必要だと思った」と見方を改めた。
「ちょっとした偶然の違いで、後にどれくらい違う人生を送るのか。その違いを際立たせるのではなく、むしろ似た人生を送る」のも特徴的だ。89年の『ムーン・パレス』を例にとり「いろんな偶然が起こり、この人生はありえた人生のひとつでしかないというのは彼の小説で感じ続けてきたこと」とも言う。
60年代の米国は『ムーン・パレス』『インヴィジブル』でも描かれた。「何度も考え直せるのは米国にとっても価値観が揺らいだ時代だから。米国は理念の国。米文学はあるべき米国といまある米国との距離をはかっている。その点オースターは象徴的だ」と話す。
1月下旬にニューヨークで開かれた追悼式では「できのいい兄貴ができの悪い弟を許容してくれる」ような関係だったとスピーチした。「初期のオースターは骨組みだけの小説を書いていた。小説には一定の枠のようなものがあるが、彼の作品を通してぼくも枠から抜け出そうとしていた」と振り返る。
最近の米文学はオースターから離れたところにあると見る。「ここ数十年、黒人なら黒人の話といったアイデンティティーポリティクスに基づく細部を描写する傾向が強い」。一方、オースターは「書き手と読み手が一対一で向き合える」形式に意識があった。「言葉だけを使ったメディアとしての面白さにもっと注意が向けられたら、オースターも読み継がれていくと思う」。『4321』以降に書かれた長編「Baumgartner」の邦訳は今年中に刊行、作家スティーヴン・クレインの評伝も翻訳中という。(村上由樹)
【図・写真】執筆は4年、邦訳は約7年がかり。当初は主人公の「ファーガソン」がタイトルになる想定だったが、ファーガソン警察の警官が黒人少年を射殺する事件が起きて使いづらくなったという
サーミランドの宮沢賢治 管啓次郎、小島敬太著、極北に出合った生命の中心(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 1039文字 PDF有 書誌情報]
フィンランド最北端、トナカイの放牧で生きてきた極北の民サーミ人たちの住む凍(い)てついた土地へ、宮沢賢治にとっての〈北〉を探しに。この意表を突くとりあわせだけで、すでに魅惑的な旅の拡(ひろ)がりを私たちは予感する。
オホーツク、サガレン、ベーリング、まぼろしの銀河鉄道。〈北〉は賢治の心がはらむ、故郷花巻の対蹠点(たいせきてん)にあるもう一つのはるかな原郷、最愛の妹トシら死者たちが永遠の命を生きる淋(さび)しい闇の世界、でも心のもっとも奥底で誰もが憧れる万象一体の冥府。そんな〈北〉がサーミ人のオーロラ世界にまで延びているとしたら……。
詩人と音楽家。音としての言葉と音としての自然物をともに信ずる2人が、青い風の吹き抜ける雪原を、スノーブーツでざくっざくっ、ずずず、しゃりしゃりしゃりと歩いてゆく。カチカチという不思議な音は樺(かば)の木の細い枝が風に鳴る音。旅のあてはあるようでいてない。移動の乗り物はいつ来るか分からず、EU圏最北にあるという教会や郵便ポストにたどりついても、そこにはぽかんとした白い極北の曇り空があるだけ。ただつめたい空気が強烈に肌を刺す。
旅人たちは文明社会という中心を離れ、まっさらな自然と魂が残る〈北〉を求めて世界の「辺境」に行こうとした。少なくともはじめは。けれどこのアントロポセンの時代の旅のロマンはすぐに霧散し、彼らの無意識の思い込みはトナカイのやわらかい沈黙によって見透かされ、風景と気象と歌は彼らに「中心」なるものの世界的遍在を教えた。
彼らは世界の果てに行ったのではなかった。もう一つの、いや土地に根ざして生きる民がみな心に抱く無数の豊饒(ほうじょう)な「中心」の一つを訪ねたのだ。人間として、そのような心と身体の「心=芯( し ん )」の在りかに還(かえ)ったのだ。私たちが決して失ってはいけない生命の「しん」がいまだ息づく場所に。
「気層いよいよすみわたり ひのきもしんと天に立つころ」(「春と修羅」)。「髪がくろくてながく しんとくちをつぐむ ただそれつきりのことだ」(「春光呪詛(じゅそ)」)。「しん」という音を賢治も愛した。この「しん」は、にがく、青く、つめたい。だからうつくしい。〈北〉とはこの「しん」のことなのです。サーミの森が囁(ささや)く。
《評》文化人類学者
今福 龍太
(白水社・2530円)
すが・けいじろう、こじま・けいた 管氏は58年生まれの詩人、比較文学研究者。小島氏は80年生まれの音楽家、作家、翻訳家。
村井理子、眠れぬ夜に『親子の手帖』 子育て本は心のお守り(半歩遅れの読書術)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 1002文字 PDF有 書誌情報]
私の読書術のひとつ、それは「子育て本は『これだ!』と感じた一冊を、信じて読み続ける」こと。その理由は、子育て本は種類が多く、何冊も読んでいくと迷いが出てしまうから。信頼できる一冊と出合ったと感じたら、しばらくその一冊とつきあってみるのがおすすめ。一冊を心のお守りにするほうが、親にとっても、子どもにとっても良い結果が出るような気がする。もし万が一、この本は違うなと感じたら、その時は次の素敵(すてき)な一冊を探せばいい。心を落ち着けて、次の出合いを待つ。
私は18歳の双子の男子の母親で、この18年間、どうしたらこの子たちをちゃんと育てられるのだろうと悩みながら暮らしてきた。コロナ禍、高校受験と大きな山をかろうじて乗り越え、今、とうとう高校3年生。長い道のりだったと思う。大声で怒鳴り合うような喧嘩(けんか)だって何回もしたし、腹が立って眠れない夜を過ごしたこともある。反抗期は散々だった。「双子だから母を独占できなくて、わがままになったのでは」と、今さらそんなことを言われても!? という助言を受けたこともある。なぜ母親だけがこんな思いをしなくちゃいけないのかと枕を激しくパンチした日もあった。
そんな日々で出合ったのが、福岡県で学習塾を営む作家で教育者、鳥羽和久氏の『親子の手帖(てちょう)』(鳥影社)だった。親目線で読むと、なかなか手厳しい指摘が続く。どれだけ身勝手に子どもに対して理想を押しつけてきたかを、これでもかと指摘され、反省してもしきれない。でも不思議なことに、読み続けていくうちに私は親の立場ではなく、子どもの立場で鳥羽氏の言葉に飛び上がらんばかりに喜びながら、同意していた。そうそう、その調子、鳥羽先生、もっとはっきり言っちゃって! 親たちにバシッと言ってやって! 本を読み終わる頃には、「鳥羽先生、ありがとう」と、なぜか満面の笑み。得意げな顔で本を閉じて満足している自分がいた。子どもの頃に親に対して抱いた怒りがすっきりと消え去ったような気がした。そこで、「この一冊は信用できる」と思ったというわけ。
子育てについて悩むと、本すら読めないほど辛(つら)い心境になることがあるのは、私も経験済みだから知っているつもりだ。そんな人は、本書第1章の「子どもの叱り方」を読むだけできっと心が軽くなると思う。少なくともその日から、あなたの子育てにわずかであっても光が差すはずだ。(翻訳家)
新・動物の解放 ピーター・シンガー著、実験や肉食の倫理いまこそ(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 994文字 PDF有 書誌情報]
本書の初版は、いまから50年前に刊行され、世界の動物の解放運動を切り開く画期的な書籍となった。そしていま、内容を刷新した最新版が翻訳刊行された。人間による動物の扱いに関心のある人は目を通しておくべき必読書だ。
大学で動物実験の倫理的問題や肉食の是非などを講義すると、学生から次のようなコメントが寄せられる。「肉はおいしいのでやめられません」「植物のことをなぜ考えないのですか」「動物よりも人間を優先するのは当然である」。これらの声はあまりにも素朴であり、人間による動物の残酷な扱いを無視したものである。
著者のピーター・シンガーは功利主義に立脚する哲学者だ。彼の考え方のベースには、人は苦痛を感じる生き物に対して痛みや苦しみを強制してはならないという原理がある。ところが、21世紀になっても、大学で行われる動物実験では強烈な苦痛が動物に与えられているし、我々が食べている食肉の工場畜産でも鶏や牛は苦しみにあえいでいる。
まず第2章を読んでみよう。現在でも行われている動物実験のひとつは、動物に心的外傷を与えてPTSD動物を作ることである。チューブに閉じこめて拘束する、水の中で強制的に溺れさせる、電気ショックを浴びせる。シンガーは書く。「なぜ嗜虐(しぎゃく)趣味でもない者たちが日々の仕事で幼い猿を恐(こわ)がらせ、マウスに回避不能な電気ショックを与え、猫を薬物やアルコールの依存症にするのか。なぜかれらはその後、白衣を脱いで手を洗い、家に帰って家族と快適な夕食を楽しめるのか」
もちろんその理由は、人間の幸福と健康に資する研究を行うためである。しかしそれらの動物実験はほんとうに必要不可欠なのか。シンガーの答えは否定的だ。
ただしシンガーの議論も万全ではない。穀物生産を荒らしに来る害獣はどうするのかという問いに対して、「動物を人道的に瞬殺できる毒餌」を使うと改善できると主張しており、きわめてグロテスクである。人間の障害者を知能の高い動物と比較する議論も問題が多い。我々は動物実験や肉食の倫理的問題にうすうす気づいておりながら、それらについてきちんと考えることから逃げている。いまこそ手に取るべき本である。
《評》早稲田大学教授
森岡 正博
原題=ANIMAL LIBERATION NOW(井上太一訳、晶文社・4400円)
▼著者は米プリンストン大教授。著書に『なぜヴィーガンか?』など。
昭和天皇の敗北 小宮京著、象徴制への「聖断」はあったか(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 979文字 PDF有 書誌情報]
敗戦後の日本で最大の課題となったのは憲法改正だった。国務大臣の松本烝治らによる旧態依然とした憲法草案に対して、マッカーサーはGHQ草案と呼ばれる新たな憲法草案を突きつけた。天皇を象徴とする草案を昭和天皇自身が了解したことが、日本国憲法につながった。この「聖断」説は果たして正しいのか。そうではないというのが著者の結論だ。
GHQ草案をもとにした憲法改正草案には、「日本国民至高の総意」という言葉はあっても「国民主権」という言葉はなかった。ここには天皇の意向が反映していたと著者は解釈する。だがGHQの圧力により、最終的には憲法に主権在民が明記され、天皇は権力をもたないと規定された。
著者がさらに注目するのは、これまで軽視されてきたもう一つの憲法改正の過程だ。近衛文麿や京都帝大教授の佐々木惣一らによる内大臣府案では、天皇が民意に基づいて政治を行う「君民共治」が想定されていた。天皇が評価したこの草案を、米国側もまた把握していた。著者は、日米合作による穏当な憲法改正が実現した可能性もあったとしている。
だが実際には、内大臣府案は松本や首相の幣原喜重郎らによって一蹴された。天皇と異なり彼らがGHQ草案をすんなり受け入れ、圧力に屈した結果、天皇の意向は無視された。タイトルの「敗北」はこのことを指している。
著者によれば、天皇は内大臣府案が一蹴されてもなお国王を元首とする英国の君主制をモデルとして考えていた。しかし初代宮内庁長官の田島道治が天皇とのやりとりを記録した『昭和天皇拝謁記』では、象徴をむしろ儒教的な「天子」のようにとらえている。10代に当たる東宮御学問所時代の教育の影響の方が大きいように見えるのだ。天皇が内大臣府案を評価したのも、儒教的な民本思想に近いからではなかったか。
もう一つ重要なのは、戦後巡幸の体験だろう。天皇は巡幸によって、戦後もなお「君民一体」が保たれているという実感を得た。たとえ憲法で象徴とされても、戦前と同様の光景が再現され、「国体」は護持された。そう考えると、天皇は本当に「敗北」したと言えるのか。本書の意義を認めつつも、そんな読後感が残った。
《評》明治学院大学名誉教授
原 武史
(中央公論新社・2200円)
こみや・ひとし 76年福岡県生まれ。青山学院大教授。専門は日本現代史・政治学。著書に『自由民主党の誕生』など。
中国の恐るべき監視体制 ミンシン・ペイ著、盤石に見える政権の未来は?(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 975文字 PDF有 書誌情報]
本書は、経済発展を前提条件として天安門事件後に本格的に形成され始め、2000年代末に形を成したと考えられる中国の監視体制について、その構造、計画、作戦戦術を解きほぐし、中国共産党がいかに権力を掌握し続けているのかを考察する。習近平政権の発足が12年だから、この監視体制こそが習政権の強権の基盤だともいえるのだが、著者は必ずしもそう単純ではないという。本書が主に依拠しているのは、公開情報とアメリカ亡命中国人へのインタビューなどである。
著者は中国の監視体制の特徴を指摘する。第1に、多くの独裁国家と異なり、中国の監視体制は、多部局が主管する多元的なものだ。また中国共産党中央政法委員会が監視役として、機関の役割、機能など業務を点検する。第2に、中国は極めて高度な監視技術を駆使している。第3に、このような人員、技術に裏打ちされた監視体制に、潤沢な資金が提供され、またその技術や人員が政権にとって脅威にならないようにするためのシステムもできている。
このように中国の独自の監視体制は極めて強固であり、だからこそ中国で反政府運動が起きにくく、拡大もしにくいように見える。だが著者はこの統治体制の問題点もあわせて指摘する。
第1に監視体制は安定した環境でこそ機能するが、危機的な環境では有効に機能しない可能性もあること。第2に、この高度な監視体制が対象としているのは人口の1%程度に設定されているのだから、問題が起きて監視対象が急増すれば監視体制が機能しなくなること。第3に、監視体制は経済発展を背景とした莫大な予算があってこそ成り立つので、その補がなければ、維持、アップグレードが難しくなること。第4に、監視体制以外にも政権維持装置は存在し、本来政権が強ければ監視体制などの強制装置は利用されないはずなので、政権が監視体制など強制力に依存すればするほど、監視体制以外の維持装置は弱くなり、政権は脆弱になること。
磐石(ばんじゃく)に見える習近平政権の監視体制を解きほぐし、またその問題点を指摘した本書は翻訳も平易で読みやすい。今後の習近平政権を見極める上での物差しともなる一書であろう。
《評》東京大学教授
川島 真
原題=THE SENTINEL STATE(布施亜希子訳、河出書房新社・3850円)
▼著者は上海生まれ。専門は中国情勢、比較政治学など。
印象派の発明 西岡文彦氏、技術革新・市場創造の視点で説く(あとがきのあと)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 32ページ 839文字 PDF有 書誌情報]
誕生から150年を迎えた印象派を技術革新と市場創造というイノベーションの視点から読み解いた。「歴史上、芸術家といわれる人々は、すべて起業家である」と話し、温かいまなざしを向ける。
技術のひとつが、持ち歩けるチューブ入り絵の具だ。屋外で絵画が描けるようになり、画家は鮮やかな日の光の変化をカンバスに写すようになった。決められた画題をいかに写実的に描くかという従来の絵画に対して、「印象」という「最も個人的な美意識」の発露が追求されるようになった。「光の画家」モネはこうして生まれた。
写真の登場も大きい。複製技術による量産品に仕事を奪われ、食器やつぼの絵付け職人から画家に転身したのがルノワールだった。
しかし印象派は当初「全く売れない前衛絵画だった」。繁栄を生み出したのは画商、デュラン=リュエルによるブランド化戦略だ。印象派の絵画をフランスのルイ王朝様式の金ピカの額縁に入れた。宮廷美学を象徴する猫足の家具を置いたサロンに飾り、当時の新興国、米国の富裕層に売り込んだ。現在のアート市場にもつながるような手法だ。「『発明』というと美術よりも技術、文化よりも産業を連想するかもしれないが、印象派もやはり『発明』されている」
自身も「民芸」運動の柳宗悦門下の版画家、森義利に師事。修業を積んで国展などでも受賞した経歴のある版画家だ。「アートとはもともと技術を意味する言葉。作る立場に視点を置くことで、見えてくるものがある」
芸術家たちは日々の糧を得るために額に汗して働き、困窮を才覚で切り抜けた。画商はそれを戦略と財力で支えた。現代もまた、先端技術が私たちの生活から感性までを変化させようとしている。「今の人々にも、目の前の仕事こそが文化を創るクリエイティブな行為なのだと気づいてもらえたら」と力を込める。(勁草書房・2970円)
【図・写真】 にしおか・ふみひこ 52年生まれ。多摩美術大名誉教授、版画家。著書に『絵画の読み方』『柳宗悦の視線革命』など。美術番組の監修も手掛ける。
感情が動かす政治と世界 メディアの歴史を再考、上智大学教授 佐藤卓己(今を読み解く)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1690文字 書誌情報]
「選挙イヤー」の昨年までなら、まだ情動論的転回(アフェクティブ・ターン)(非言語的な情動が決める世界へ)は学術用語に止(とど)まっていた。実際、前世紀の言語論的転回(リングイスティック・ターン)(言語が主観的に構築する世界へ)で立ちくらみ状態の人も少なくない。より重症なのは、客観報道を建前としながらも言語論的転回さえ深刻に受けとめることができなかったジャーナリズムなのだろうか。
感情民主主義(エモクラシー)、感情知能、感情労働、関心経済などに関連する情動本の新しい動向を概観する。
●偏見・不寛容を助長
カリン・ウォール=ヨルゲンセン『メディアと感情の政治学』(勁草書房・2020年、三谷文栄、山腰修三訳)は、メディア政治が感情で構成されていることを明らかにする。ドナルド・トランプは自らを怒りの感情のメディアに見立て、民衆に代わって怒りを演じてみせた。それが大統領選挙の勝因だとする。この怒りのポピュリズムが危ないのは、暴力的で制御不能だからではない。それが偏見、不寛容などの否定的感情を助長し民主主義を損なうからである。
むろん政治は感情の闘技場(アリーナ)だ。暗い感情が渦巻くSNSは批判されがちだが、#MeTooなど社会変革のメディアとしても使われる。そもそも模範的ジャーナリズムを顕彰するピュリツァー賞記事も、ほとんどは客観報道ではなく感情報道の産物だという。感情に働きかけないで政治的に効果を挙げた報道など実在しない。政治課題に対する合理的反応として感情の活用を著者は提唱する。
川村覚文『情動、メディア、政治』(春秋社・24年)も、情動を理性と対立するものではなく、新しい思考を創発させる源泉として考察している。ここでも快・不快の生理反応である動物的な情動と、そこから生成され言語化できる人間的な感情は明確に区別されている。
これまでも欧米の情動論を踏まえたメディア理論研究としては、伊藤守『情動の社会学』(青土社・17年)などが存在していた。川村は情動でつながるアニメとファンを素材とした文化研究に挑戦している。確かに、そのファンダムであるオタクたちの情動にはアテンション・エコノミーに包摂され尽くせない過剰があるようだ。だが、はたしてオタクがグローバル資本主義への対抗的権力となる可能性までアニメ文化に読み込むことはできるのだろうか。
バチャ・メスキータ『文化はいかに情動をつくるのか』(紀伊国屋書店・24年、高橋洋訳)は、文化摩擦を繰り返し体験したユダヤ系オランダ人心理学者の比較感情論である。日本では情動(アフェクト)/感情(エモーション)が一般的だが、本書のような心理学系では情動(エモーション)/感情(フィーリング)も使われている。そのため、「情動は世界共通のものではない」という本書の主張も、「情動」を「感情」に置き換えないと一般読者が誤読する恐れがあるだろう。
●リテラシー教育を
人間的な感情なら文化ごとに大きく異なっており、動物的な情動なら共通である可能性が高い。多文化共生社会に必要な「情動(エモーション)リテラシー」は、感情リテラシーと表記する方がよいだろう。そうしたリテラシーには家庭と学校が協同する早期教育が有効だと論じている。
こうした情動論ブームの全体像を把握できる最良のテキストは、ドイツの歴史家ヤン・プランパーの『感情史の始まり』(みすず書房・20年、森田直子監訳)だ。社会構築主義(人類学)と普遍主義(生命科学)に分断された感情論の系譜を詳述し、ポスト言語論的転回の新しい歴史学として感情史を押し出している。
動物的な情動に歴史はなく、必要なのは人間的な感情の歴史である。例えばウクライナ戦争を読み解くには、ロシア国民やプーチンの感情の分析は不可欠だ。その史料はどこに求めるべきか。次の言葉を引用しておきたい。
「20世紀の感情史の大部分は、メディアとコミュニケーションの歴史として論じられなければならない」
【図・写真】選挙にも大きな影響を及ぼす感情の歴史は、メディアの移り変わりと密接に結びつくイラスト・よしおか じゅんいち
マネーの世界史 ジェイコブ・ゴールドスタイン著、信用の創造と崩壊繰り返す(この一冊)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1007文字 PDF有 書誌情報]
お金の本質は、誰もが信用してそれを使用するところにある。人類は気づかないうちにマネーでないものをマネーとして取り扱うことで、その利便性を広く享受してきた。金から紙、紙からデジタルへの進化である。預金や証券にも同じような性格がある。
しかし経済危機が起こると、その信用を支えてきた仕組みが壊れて、同時に流通システムが機能不全に陥るという弊害も生じさせてきた。銀行倒産や取り付け騒ぎはその代表例だ。リーマン・ショックでは、MMF(マネー・マーケット・ファンド)の裏付け資産だったコマーシャル・ペーパーが危ないとされ、金融システム全体が不安視されたことは記憶に新しい。
では、人類は信用崩壊を食い止める楯(たて)として何を発明したのか。答は、中央銀行制度である。投資家が怖くて買えなくなったコマーシャル・ペーパーを担保にして米連邦準備理事会(FRB)がお金を貸すと宣言すると、人々は徐々に信用を取り戻していく。
2011年に欧州中央銀行(ECB)総裁に就いたマリオ・ドラギは欧州経済危機と闘っていた。財政が脆弱なギリシャ、ポルトガルの国債利回りが急上昇して、ユーロ圏の信用が揺らいでいた。ここでドラギがしたことは「やれることは何でもやる」とつぶやくことだった。これで南欧諸国の長期金利は軒並み低下し始める。ドラギ・マジックと呼ばれた。ECBは財政不安に陥った国の国債を購入して、新たに資金供給することを約束した。危機のときこそ、人々を信用させる行動がお金のシステムの動揺を抑える役割を果たす。
暗号資産は、中央銀行もなく、無政府状態に見える。その信用を担保するのは、改ざん不能につくられたプログラムである。テクノロジーの信用力は、中央銀行システムのない世界をうまく支えていけるのだろうか。
本書にちょっとだけ登場するアダム・スミスとデイヴィッド・ヒュームの話も面白い。彼らは、関税率を上げて貿易黒字を生み出せば、金保有量を増やして国を富ませられるという主張に反対して、自由貿易を唱える。大英帝国のグレイトな繁栄は、賢人たちの言う通り、関税率を引き下げて、交易を活発化させたことにある。現代的な問題にも数多くの示唆をくれる。
《評》第一生命経済研究所首席エコノミスト 熊野 英生
原題=MONEY(松藤留美子訳、KADOKAWA・2750円)
▼著者はジャーナリスト、作家。ニューヨーク・タイムズ日曜版の冊子など米各紙に寄稿。
米軍極秘特殊部隊 ザ・ユニット アダム・ガマル、ケリー・ケネディ著、テロと戦った工作の現実(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 542文字 PDF有 書誌情報]
米軍の特殊部隊の工作員として、アフリカ・中東など各地でテロリストと戦い続けた隊員の半生記。テロ組織のリーダー殺害といった極秘任務に携わる「ザ・ユニット」と呼ばれる部隊の隊員たちは軍の名簿から削除され、正式な部隊名さえ明かされない。著者名の「アダム・ガマル」も、著者やその家族の安全を守るため仮名だ。
エジプトに生まれイスラム教徒として育ったガマルは1991年、20歳で米国に渡る。英語も満足に話せない若者が周囲の親切に助けられ生きるうちに、米国への恩返しを志す。そうして選んだのが陸軍入隊だった。
軍で順調にキャリアを重ねる中、2001年9月11日、米同時テロが起きる。アルカイダは「(イスラム教の)評判を地に落とした」。ガマルは怒り、特殊部隊に進むことを決意する。
特殊部隊の選抜試験や訓練、任務の描写は一番の読みどころ。ウサマ・ビンラディンをはじめとしたテロ組織のリーダーをいかに追い詰めたのか。スパイ映画のような工作が現実に行われていることに驚く。
16年に退役したガマルは多くの勲章を受けた。本書は、一人の移民がアメリカンドリームをつかむ物語でもある。移民をいかに受け入れて国の活力とするか。人口減が続く日本にとって参考になる部分も多い。沖野十亜子訳。(原書房・3080円)
物価を考える 渡辺努著、インフレの未来図に挑む(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 536文字 PDF有 書誌情報]
日本経済は30年近い「デフレ」や「ゼロインフレ」が終わり物価や賃金が上がる時代に移りつつある。慢性デフレはなぜ終わったのか。これからどうなるのか。物価研究の第一人者と目される経済学者が、話題となった近著の『物価とは何か』『世界インフレの謎』(ともに2022年)に続き、日本の物価や賃金をめぐる謎、そして将来への展望を縦横に論じる。
デフレからインフレへ。著者の基本認識は明快だ。「これまで異常な振る舞いを続けてきた物価と賃金と金利が真っ当になるプロセス」であり、「私たちの社会の正常化」だという。
前掲書で組み立てた仮説や推論をさらに突き詰め、専門知識のない読者でもわかりやすいよう自説を掘り下げていく。
モノの価格の「良いバラツキ」と「悪いバラツキ」から説き起こし、中央銀行が掲げる2%物価目標の妥当性を考える。日銀をメロンの生産者に見立てつつ、異次元緩和がなぜ「失敗」したのかを論じる。読者は経済学の「常識」と「異説」とを押さえつつ、著者の様々な自説を吟味していくことになる。
目下の焦点である「物価超えの所得増」を実現する即効薬は必ずしも示されていない。だが物価と賃金の今後を正面から論じるのであれば、本書を避けては通れないだろう。(日本経済新聞出版・1980円)
日本の民主主義の再評価 竹中治堅編著、戦後政治の発展・課題議論(読書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 531文字 PDF有 書誌情報]
昨年は有数の選挙イヤーとなり、各国で物価高や雇用への不満などを背景に政府・与党への厳しい審判が目立った。SNSの拡大はポピュリズムや分断を助長し、民主主義の将来に悲観的な見方も増えつつある。
本書は日本で帝国議会が開設されて以降の歴史を振り返り、政治の現状、統治機構のあり方、多様性やメディアの役割を掘り下げていく。高安健将、谷口尚子、砂原庸介、待鳥聡史各氏ら気鋭の研究者による座談会の内容を大幅に加筆した。
登壇者の一人は戦後の民主主義は経済成長や国際環境を追い風としつつ、有権者の積極的な参加や政策判断は根付いていないと分析。別の研究者は欧米に比べて構造的・社会的な対立が起きにくい特徴を指摘する。
中央と地方の格差、富の再配分、福祉や主権者教育をめぐる議論は、戦後社会の歩みを整理し直す作業になっている。政治腐敗の根絶をめざした1990年代半ばの衆院選挙制度や政治資金制度の改革は、いまなお多くの課題を露呈している。
昨年の衆院選の結果や米国での第2期トランプ政権の発足は反映されていないが、日本や世界の政治の現状と多くの課題を改めて考察する機会となる。巻末に掲載したアジア8カ国の若者世代の政治意識に関する調査資料なども興味深い。(楽工社・2310円)
比較のなかの韓国政治 浅羽祐樹著(短評)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 350文字 PDF有 書誌情報]
■『比較のなかの韓国政治』浅羽祐樹著
尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が宣言した非常戒厳以降の韓国政治の大混乱と市民による大規模集会のありようは、まるで巨大な劇場だ。一見不可解に思える隣国の「観戦ガイドブック」になるとの本書の触れ込みはうなずける。
韓国は葛藤を繰り返す現代史のさなかにある。国柄と切り離せない憲法改正の歴史から「帝王的」な大統領権限、議会・司法・選挙などの制度論、市民運動やジェンダーギャップまでかゆいところに手が届く。
保守と進歩(革新)の対立が社会のさまざまな場所や領域に広く及び、「人の間」を分かつようになっている。似た者同士が集まり、メディアも「我々だけが正しい」と熱狂の渦のなかで確認し合う「ファンダム」に近い――。著者のこうした言葉に考えさせられる。(有斐閣・2860円)
生きのびるためのアート 鴻野わか菜著(短評)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 340文字 PDF有 書誌情報]
■『生きのびるためのアート』鴻野わか菜著
ソ連崩壊後を中心にロシアの現代美術史を解説する。2022年のウクライナ侵略の前から、ウクライナだけでなくロシアの芸術家も苦しんできたことが著者のインタビュー取材などから詳しく伝わってくる。
1990年代はパフォーマンスなどの自由な表現が躍動、新しいギャラリーや芸術祭が生まれ、美術市場も国際化したが、2000年代に入ると、宗教をやゆする作品などが訴訟の対象になり始めたという。
「反骨的で自由な気風」があり現代美術の拠点の一つになったエカテリンブルクなど、地域ごとの違いにも目配りした本書は、美術を入り口にしたロシア現代史でもある。こうした社会で南極や宇宙にも目を向ける芸術家たちの活動は壮大であり痛々しくもある。(五柳書院・3960円)
ビジネス書 1月19日~25日(ランキング)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 305文字 PDF有 書誌情報]
(1)現代民俗学入門島村恭則編(創元社)
(2)人生の経営戦略山口周著(ダイヤモンド社)
(3)DIE WITH ZEROビル・パーキンス著(ダイヤモンド社)
(4)移動する人はうまくいく長倉顕太著(すばる舎)
(5)本当の自由を手に入れる お金の大学両@リベ大学長著(朝日新聞出版)
(6)自分とか、ないから。しんめいP著(サンクチュアリ出版)
(7)こうやって頭のなかを言語化する。荒木俊哉著(PHP研究所)
(8)西洋の敗北エマニュエル・トッド著(文芸春秋)
(9)頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉著(ダイヤモンド社)
(10)あの国の本当の思惑を見抜く 地政学社會部部長著(サンマーク出版)
(福岡・丸善博多店)
この国のかたちを見つめ直す 加藤陽子著(新書文庫)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
■『この国のかたちを見つめ直す』加藤陽子著 日本近代史研究者の2010年以降の時評をまとめた。震災の教訓や国家の役割、戦争の記憶など話題は幅広い。自ら渦中にあった日本学術会議の任命拒否問題への視線も冷徹だ。「歴史的な考え方は、理性に耐性をつけてくれる」。著者は、時々で想起すべき歴史的事例を脳内に豊富に蓄積することの重要性を説く。手さばきに学ぶところは多い。(毎日文庫・1100円)
過去に掲載した書評が電子版でお読みいただけます。スマートフォンでQRコードを読み取ると「日経の書評」にアクセスできます。
芸能界を変える 森崎めぐみ著(新書文庫)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 216文字 PDF有 書誌情報]
■『芸能界を変える』森崎めぐみ著 過酷な労働環境やハラスメントが問題になっている日本の芸能界で、労災保険に特別加入できる仕組みなどを作ってきた日本芸能従事者協会代表理事がこれまでを振り返る。
政府を動かすにはデータだと、アンケート調査の手法を著者はイチから学んだという。結果集まった声が、本書の第二の著者といえるほど効果的だ。一部の芸能プロダクションによる独占など、日本の芸能界の特徴や構造問題も解き明かす。(岩波新書・1034円)
グローバルサウスの時代 脇祐三著(新書文庫)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 33ページ 211文字 PDF有 書誌情報]
■『グローバルサウスの時代』脇祐三著 かつての東西冷戦期にいずれにもくみしない「第三世界」と呼ばれ、先進国との格差が「南北問題」ともいわれた新興国・途上国群。経済成長につれて国際社会での発言力を強め、グローバルサウスと総称されるようになった。米欧と中国・ロシアの対立が「新冷戦」の様相を帯びるなか、国益優先で立ち回る行動原理を描き出した。既存の国際秩序が揺らぐなか、日本外交を考えるヒントになる。(光文社新書・1100円)
巨人・甲斐、対話力で存在感 新天地、頼れる扇の要に(キャンプリポート)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 1252文字 PDF有 書誌情報]
寒風吹きすさぶ7日の朝、ブルペンには巨人の投手陣が並んだ。3年連続12勝のエース・戸郷翔征の前でミットを構えたのは新加入の甲斐拓也。投球練習が終わると、身ぶり手ぶりを交えて戸郷と長時間話し込んだ。
14年を過ごしたソフトバンクから加入した32歳の捕手は、キャンプ初日からブルペンで投手と対話を重ねている。「開幕まではあっという間。僕も投手陣を知らないといけないし、投手陣にも僕を知ってもらう必要がある」と甲斐。捕球の合間には手元のノートに視線を落とし、各投手の特徴を細かに書き記す。
「球の軌道について甲斐さんが思ったことを言ってくれて、僕の意見もぶつけた。データの話もして、すごくいい時間になった」と戸郷。2日のブルペンで甲斐と組んだ山崎伊織は「自分の球を新しい視点で見てもらえて、成長につながる」。球界を代表する捕手は、新天地で日ごとに存在感を増している。
チームは昨季、4年ぶりにセ・リーグを制しながらクライマックスシリーズで敗退。久々の大型補強は日本一への本気度の表れだろう。日米通算197勝の田中将大、中日で通算166セーブのライデル・マルティネス――。豪華な顔ぶれに「一昔前のジャイアンツに戻れた感覚」と阿部慎之助監督も満足げだ。
指揮官はとりわけ、選手時代の自身と同じ背番号「10」を託した甲斐に期待を寄せる。高く評価するのが投手とのコミュニケーション力だ。「投手と表情だけで会話ができるような包容力がある」。昨季は岸田行倫、小林誠司、大城卓三の3捕手を併用したが、軸となり得る甲斐の加入は「チームに絶大な安心感をもたらす」と監督は説く。
「阿部監督の求める野球をグラウンド上で表現しないといけない」と、甲斐も扇の要としての役割を自覚する。マシンを使った捕球練習で軽快な動きを見せ、フリー打撃でも鋭い当たりを連発する姿に「バリバリ練習してきたのがわかる。ケガをしそうな時は止めたい」と監督も目を見張る。
その甲斐とバッテリーを組む先発陣には、ローテーション入りへ向けた激しい競争が生まれている。昨季15勝を挙げた菅野智之が米大リーグへ移籍。空いた椅子を狙い、2年目の西舘勇陽や身長190センチ左腕の横川凱らが連日はつらつと腕を振る。
昨季8勝と飛躍を遂げた井上温大も、「バランスよく、力まずに質のいい球を投げる」意識で練習に励む。4日は投球に納得がいかず、1日に2度ブルペンへ。体重移動する時間が短く、「もう少しためてからリリースするように」と内海哲也投手コーチに指摘された。「昨年投げたボールを上回れるように、レベルアップしないといけない」と意識は高い。
リーグ屈指の救援陣はマルティネスの加入で厚みを増した。守護神候補の右腕は7日、初めてブルペン入り。豪速球と鋭く落ちるスプリットで阿部監督をうならせた。新戦力に若い芽の成長が重なれば、指揮官が掲げる「守り勝つ野球」はさらに盤石なものとなる。
(木村祐太)
【図・写真】ブルペンに向かう巨人・甲斐。投手の特徴を把握するために対話を重ねる
ロッテ・ドラ1西川、実戦形式で快音(キャンプリポート)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 230文字 PDF有 書誌情報]
ロッテのドラフト1位ルーキー、西川(青学大)が初めて実戦形式の打撃練習を行い、6スイングで2本の安打性の当たりを放った。「振っていくことをテーマにやった。2本ヒットが出ていい感じ」と満足そうに語った。
いずれも速球をしっかりと振り抜き、右前に運んだ。プロの投手との初めての顔合わせに「変化球も真っすぐも質が高い。アマチュアとは全然違う」と話しながらも「ワンバウンドするボールは見送ることができたし、ストライクは振っていくことができた」と適応力の高さを示した。
杉野、アキレス腱断裂 体操男子で五輪金(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 204文字 PDF有 書誌情報]
体操男子でパリ五輪の団体総合金メダルに貢献した杉野正尭(徳洲会)が7日、練習中に右アキレス腱(けん)を断裂したことを自身のSNSで公表した。既に手術を受け、状態は安定しているという。世界選手権(10月・ジャカルタ)の代表選考の場となる4月の全日本選手権(高崎アリーナ)、5月のNHK杯(東京体育館)は欠場する。
26歳の杉野は「ロサンゼルス五輪の団体2連覇に向かって一歩ずつ進んでいきます」などとつづった。
(ゴルフ)山下12位、ショット安定 米女子 勝は6位発進[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 746文字 PDF有 書誌情報]
【ブラデントン(米フロリダ州)=共同】米女子ゴルフのファウンダーズ・カップは6日、フロリダ州ブラデントンのブラデントンCC(パー71)で第1ラウンドが行われ、勝みなみが4バーディー、ボギーなしの67で6位と好スタートを切った。トップと2打差。
古江彩佳と今季からツアーに本格参戦する山下美夢有は68で12位。竹田麗央と畑岡奈紗が69で22位発進となった。西郷真央が71で51位、笹生優花は72で72位につけた。岩井千怜と吉田優利は73で88位、西村優菜は74で97位、渋野日向子は75で107位、岩井明愛は76で110位と出遅れた。
ジェニファー・カップチョ(米国)とナナ・マドセン(デンマーク)が65で首位。
◇
上々の滑り出しとなった。今シーズンから米女子ツアーに本格参戦する山下は落ち着いたプレーが光り、12位発進。「リラックスしてティーグラウンドに立てた。いいスタートができたなと思う」とうなずいた。
インから出た序盤は我慢を強いられ、11番でボギー。それでも17番で5メートルのパットを沈め「そこからいい流れでできた」とリズムに乗った。風が強まった後半は「ショットが安定していた」と4、5番は連続バーディーを奪った。
日本ツアーで2022、23年と連続で年間女王に輝き、昨年のパリ五輪で4位に入った。昨年12月の最終予選会はトップ通過して最高峰の舞台の切符を手にした。日本と異なり、比較的静かな雰囲気でのラウンドにも「新鮮さをちょっと楽しみながらやりたい」と余裕を感じさせる。
新天地で存在感を示したい今季。「上位に食い込めるように、順位を一つでも上げられるように頑張りたい。しっかり準備する」と力強かった。
(共同)
【図・写真】第1ラウンド、11番でバンカーショットを放つ山下=共同
(カーリング日本選手権)フォルティウス、1位で決勝進出 女子[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 591文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第6日は7日、横浜BUNTAIで2次リーグが行われ、女子はフォルティウスが1位で突破し、9日の決勝進出を決めた。2位北海道銀行、3位ロコ・ソラーレは8日の準決勝で対戦する。
3チームは1次リーグの成績と合わせて4勝1敗で並んだが、規定により順位が決まった。フォルティウスは北海道銀行に6―5で勝ち、ロコ・ソラーレはフィロシーク青森を12―4で退けた。
男子はSC軽井沢クが前回王者コンサドーレを7―6で破るなど4勝1敗の1位で決勝に進んだ。準決勝は2位コンサドーレ、3位ロコ・ソラーレの顔合わせ。
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敗戦引きずらず「最後まで集中」
女子はフォルティウスが2次リーグ1位となり、決勝に駒を進めた。有利な後攻で迎えた5―5の最終第10エンドは正確なショットでハウス内に石を集め、相手に好機をつくらせなかった。前日のロコ・ソラーレ戦では最後に逆転負けを喫したが引きずらず、スキップの吉村は「しっかりと最後の一投まで集中してできたのがすごく良かった」と笑顔を見せた。
チームの状態も良く、リードの近江谷は「未来の勝っている姿を意識しながらできている」と自信をのぞかせる。悲願の五輪切符をつかむには優勝が絶対条件。吉村は「ここまで来たからには楽しんでやるだけ。自信を持って最後まで粘り強く戦っていきたい」と意気込んだ。
〔時事〕
夏の甲子園、夕方に開会式 8月5日開幕、2部制拡大[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 508文字 PDF有 書誌情報]
日本高校野球連盟は7日、大阪市内で今夏の第107回全国選手権大会(甲子園球場)の第1回運営委員会を開き、暑さ対策として開会式を8月5日の午後4時から行うことや「朝夕2部制」の拡大を決めた。開会式が午後に行われるのは初めてで、同日は午後5時半から1試合のみ実施。
昨年の第1日~第3日に初導入された、試合を午前と夕方に分けて行う「朝夕2部制」は開幕日、午前だけの第4日を含め6日間に拡大。前回大会は全て3試合の日だったが、今年は4試合日も4日間、2部制とする。午前の第1試合は8時、2部制の日の第3試合は午後4時15分に始める。午前の試合が午後1時45分に終了していない場合はいったん打ち切り、続きを後日に行う「継続試合」とする。
組み合わせ抽選会は8月3日。大会は3回戦の2日目、準々決勝、準決勝の各翌日に挟む休養日を含め18日間で、順調なら決勝は22日となる。
日本高野連は近年、選手の健康を優先する取り組みに力を入れている。「朝夕制」については、昨夏の甲子園出場校へのアンケートで暑さ対策や疲労感軽減の効果が確認された。また、2023年に導入した五回裏終了後の「クーリングタイム」は10分から8分間に短縮する。
(車いすラグビー ジャパンパラ)日本が4連勝[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 458文字 PDF有 書誌情報]
車いすラグビーのジャパンパラ大会第2日は7日、千葉ポートアリーナで1次リーグが行われ、昨夏のパリ・パラリンピック金メダルで世界ランキング1位の日本は世界5位の英国を59―53、同2位のオーストラリアを63―49で退け、開幕4連勝とした。
英国戦は8―8から白川の連続スチールで得点を重ね、流れを引き寄せた。オーストラリア戦は序盤に相手の選手が反則で一時退場、数的優位を生かして点差を広げた。
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白川パス正確、ロス代表狙う
首脳陣の期待の表れだろう。今大会の日本で、ほとんどのピリオドで先発しているのが白川だ。この日の2試合でも正確なパスを通し、「勝負できているし、パスもさばけた」とうなずいた。
25歳は3年ほど前、クラス分けで代表の軸であるベテラン3人と同じ程度の障害とされ、やる気を失った。
当初、代表入りは「正直、無理」と思っていたが、合宿に参加し続けるうちに、攻撃では勝負できると確信。ロサンゼルス・パラに向けても「(代表に)入り込んでいく」とアピールを続ける。
【図・写真】1次リーグの英国戦でプレーする白川
(スノボW杯)女子種目別、深田は2位 ビッグエア[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 441文字 PDF有 書誌情報]
【アスペン(米コロラド州)=共同】スノーボードのワールドカップ(W杯)ビッグエアは6日、米コロラド州アスペンで終了し、女子で18歳の深田茉莉(ヤマゼン)は種目別優勝を逃して2位だった。
今季のW杯ビッグエアは全5試合。4試合を終えて深田と305点で並んでいたミア・ブルックス(英国)が5日の予選を棄権。決勝に進んだ深田は5試合の合計得点で上回ることが確定した。しかし国際スキー・スノーボード連盟(FIS)の規定にシーズンが5試合で争われた場合は成績が良い4試合の合計で競うとされていた。
過去4試合が1位、2位、2位、5位だった深田は6日の決勝は7位。4位以上であれば初タイトルだったが、4試合の合計は同点のまま。勝利数で深田を上回るブルックスが2季連続の種目別優勝に輝いた。
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7日付朝刊掲載のスノーボード・ワールドカップ(W杯)ビッグエア最終戦の記事で、深田茉莉が種目別優勝を確定させたとしましたが、確定しておらず、最終順位も2位でした。共同通信の配信の誤りによるものでした。
(スノボW杯)長谷川が2位 ビッグエア男子最終戦[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 399文字 PDF有 書誌情報]
【アスペン(米コロラド州)=共同】スノーボードのワールドカップ(W杯)は6日、米コロラド州アスペンでビッグエア最終戦の決勝が行われ、男子で2023年世界選手権覇者の長谷川帝勝(STANCER)が184.50点の2位となった。長谷川は5日の予選終了で、初の種目別優勝を確定させていた。同じ19歳の宮村結斗(ムラサキスポーツ)が171.25点をマークし、自身初の表彰台となる3位で続いた。
女子は北京冬季五輪銅メダルで20歳の村瀬心椛(TOKIOインカラミ)が170.25点の2位に入り、この種目で今季初の表彰台となった。17歳の鈴木萌々(キララクエスト)が150.00点で3位。深田茉莉(ヤマゼン)は7位、鬼塚雅(ISPS)は8位で、ゾイ・サドフスキシノット(ニュージーランド)がこの種目で今季初勝利を果たした。
男子の木村葵来(ムラサキスポーツ)は9位で、エリ・ブシャール(カナダ)が初制覇した。
(スキーW杯)堀島、今季初V モーグル男子[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 355文字 書誌情報]
フリースタイルスキー・モーグルのワールドカップ(W杯)は6日、米ユタ州ディアバレーでモーグル第9戦が行われ、北京冬季五輪銅メダルの男子の堀島行真(トヨタ自動車)が86.24点で制し今季初勝利で通算19勝目を挙げた。島川拓也(日本仮設)は12位だった。
女子は冨高日向子(多摩大ク)の5位が日本勢最高で、伊藤真凜は7位、田口友麻(ともに早大)は10位、藤木日菜(武庫川女大)は14位。ジェーリン・カウフ(米国)が今季3勝目、通算11勝目をマークした。
男子の西沢岳人(リステル)杉本幸祐(デイリーはやしや)村田優太郎、川岡士真(ともに北翔大)、女子の中尾春香(佐竹食品)柳本理乃(愛知ダイハツ)は予選落ちした。
(共同)
【図・写真】フリースタイルスキー・モーグルW杯で今季初優勝して表彰式で喜ぶ堀島=ゲッティ共同
冬季アジア大会開幕 8年ぶり、中国で64種目実施[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 247文字 PDF有 書誌情報]
【ハルビン(中国)=共同】第9回冬季アジア競技大会は7日、中国のハルビンで開会式が行われ、開幕した。2017年札幌大会以来8年ぶりの開催となり、14日まで6競技64種目が実施される。
日本は選手・役員ら約230人の選手団を編成。開会式の旗手はスピードスケート女子の高橋侑花(大東大)とカーリング男子の渡辺陽紀(中大)。
開会式の前に行われたカーリング混合ダブルスで小穴桃里、青木豪組の日本は決勝進出を決めて、銀メダル以上が確定した。
大会には34カ国・地域から1300人近くの選手が参加する。
(ゴルフ)松山暫定44位 米男子[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 166文字 PDF有 書誌情報]
【スコッツデール(米アリゾナ州)=共同】米男子ゴルフのフェニックス・オープンは6日、アリゾナ州スコッツデールのTPCスコッツデール(パー71)で第1ラウンドが行われ、日没サスペンデッドにより9人が競技を完了できなかった。
順位は全て暫定で、松山英樹は5バーディー、4ボギーの70でまとめて44位発進となった。久常涼は73で92位。
J1開幕ひかえ神戸・広島激突 きょう富士フイルム杯[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 41ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
サッカーの富士フイルム・スーパーカップは8日、東京・国立競技場で行われ、昨季にJ1連覇と天皇杯全日本選手権の2冠を達成した神戸と、昨季J1で2位の広島が対戦する。7日にオンラインで記者会見した神戸の主将、DF山川は「攻守において突き詰めてやってきた。全ての試合で勝利を目指して戦う」と意気込んだ。
長野中3ひき逃げ、逆転有罪 最高裁判決、実刑確定へ 直後に買い物「救護義務違反」[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 1182文字 PDF有 書誌情報]
2015年に長野県佐久市で中学3年の和田樹生さん(当時15)がはねられ死亡した事故で、道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われた男性被告に対し、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は7日、無罪とした二審・東京高裁判決を破棄し、逆転有罪を言い渡した。懲役6月の実刑とした一審・長野地裁判決が確定する。
実刑が確定するのは池田忠正被告(52)。一、二審判決によると同被告は15年3月23日午後10時過ぎ、友人らと飲酒した後に乗用車を運転し、佐久市内の横断歩道を渡っていた和田さんをはねた。
約100メートル先で車を止めて和田さんを捜したが見つけられず、飲酒運転を隠すために車から約50メートル離れたコンビニで口臭防止用品を購入。服用して現場に戻ると、通行人によって発見された和田さんに駆け寄って人工呼吸をした。コンビニに立ち寄った時間は1分あまりだった。
公判では、池田被告の一連の行動が、道交法が運転手らに課す「救護義務」に違反したと言えるかどうかが争われた。
第2小法廷は、救護義務を尽くしたというには「直ちに車の運転を停止し、事故と現場の状況に応じて、負傷者の救護などの必要な措置を臨機に講じること」が必要だとした。
その上で被告の行動について検討した。重傷を負わせた可能性があるのに被害者を発見できなかった以上、発見や救護に向けた対応を続ける必要があったが「無関係な買い物のためにコンビニに赴いた」と指摘。必要な措置を「臨機に講じなかった」と結論付け、救護義務違反を認定した。
23年9月の二審判決は、被告が現場に戻って人工呼吸したことを重視。離れた時間や距離の短さも踏まえ「救護義務を履行する意思を一貫して保持し続けていた」と認め、有罪とした22年11月の一審判決を否定し、逆転無罪としていた。
池田被告はこの事故を巡り、15年に自動車運転処罰法違反(過失運転致死)の罪で禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を受けた。判決確定後、両親は防犯カメラの分析など事故の独自調査を進め、速度超過やひき逃げの疑いが生じたとして地検に告発状を提出した。
地検は速度超過の罪で起訴したものの、19年3月に手続き面の不備を理由に公訴棄却となった。ひき逃げの罪について一度は不起訴としたが、検察審査会の不起訴不当の議決などを経て、公訴時効間近の22年1月に在宅起訴に至った。
交通事犯に詳しい東京都立大の星周一郎教授は「時間的な要素よりも、救護と無関係な行為をしたことを重大視した判決だ。事故を起こした場合、何よりもまず被害者の命を守ることに専念すべきだとするメッセージだろう」とみる。
両親による調査を経て立件された経緯にも触れ「被害者側が声を上げなければならないとすると、非常に重い負担を強いることになる。今回の判決を機に、交通事故の捜査のあり方も問い直されるべきだ」と話した。
長野中3ひき逃げ、逆転有罪――事故10年、遺族「ようやくここまで」[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 436文字 PDF有 書誌情報]
2015年に長野県佐久市で中学3年の和田樹生さん(当時15)がはねられ死亡した事故で、最高裁が被告に逆転有罪を言い渡したことを受け、遺族は7日夕、東京都内で記者会見した。「ようやくここまでたどり着いた」と心境を語った。
父の善光さん(54)は「救護の中断や遅延で失われる命があってはならない」とし、判決が周知され「(交通事故の)被害者の救護が徹底され、一人でも多くの命が救われる社会になってほしい」と訴えた。
遺影を手に法廷で傍聴した母の真理さん(53)は「樹生の悔しさも癒やされたのではないかと思う。被害の回復にむけて一歩を踏み出せる」と涙を浮かべた。
今年の3月で事故から10年となる。両親は署名活動や独自の事故調査を行うなどして真相究明を求めてきた。裁判を続けるにあたり「はねられたときの息子の気持ちを考えて心を奮い立たせてきた」と善光さん。「時間はかかったが、息子も安堵しているだろう」と語った。
【図・写真】記者会見する和田樹生さんの両親(7日、東京都千代田区)
万博前売り券、USJ券で1割引き 13日から、遠距離層呼び込み[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 428文字 PDF有 書誌情報]
日本国際博覧会協会は7日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)のチケットを購入した人を対象に、万博の前売り入場券を10%割り引くと発表した。開幕2カ月前の13日に発売する。高い知名度と集客力を誇るUSJとの連携で、万博単体で関西を訪れるのが「割高」と感じる遠距離層や、万博への関心が薄い層を取り込む。
USJのチケットを購入した人に特設サイトへのURLと購入用パスワードを案内する。大人(18歳以上)6700円の「早割一日券」の場合、割引後の価格は6030円。「中人」(12~17歳)は3330円(割引前は3700円)、「小人」(4~11歳)は1530円(同1700円)となる。開幕後のチケットの取り扱いは引き続きUSJとの間で調整する。
協会は2020年11月、USJと万博の成功や地域活性化に向けた協定を締結していた。米テーマエンターテインメント協会によると、23年のUSJの来園者数は1600万人で、世界のテーマパークで3番目に多い。
再審見直し、法制審諮問へ 法相、証拠開示のルール整備[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 415文字 PDF有 書誌情報]
鈴木馨祐法相は7日の閣議後の記者会見で、やり直しの裁判(再審)の制度見直しに向け法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると明らかにした。再審手続きの長期化を是正するため、刑事訴訟法に証拠開示に関するルールを設けることなどを議論する。
法務省は法制審での議論を踏まえて刑訴法の改正を目指す。
鈴木法相は「再審制度を巡る議論の動向を踏まえ、法制審で法整備について検討してもらうこととした。極めて大事な立法でもあるので、円滑な審議がされるように尽力したい」と述べた。諮問時期は今後検討する。
刑事司法手続きの課題を整理するために法務省が設置した有識者らの協議会は5日、再審請求審での検察側の証拠開示を巡る規定が必要との方向性で一致した。再審請求を巡る審理は長期化する傾向があり、短縮する狙いがある。
法制審では具体的な開示範囲を議論する。再審開始決定に対する検察官の不服申し立ての是非など、手続き全体の見直しの必要性についても検討する。
下水道点検、拡大を議論 埼玉陥没受け、国交省が有識者委[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 296文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市の交差点で道路が陥没した事故を受け、国土交通省は2月中に再発防止策を議論する有識者委員会を立ち上げる。八潮市の陥没は大規模な下水道管の腐食が原因になったと指摘された。有識者委員会では、自治体に義務づける定期点検の対象を破損時に影響が広がりやすい主要管路に拡大することなどを検討する。
中野洋昌国土交通相が7日の閣議後の記者会見で発表した。中野国交相は「下水道の老朽化がさらに進むことが見込まれる。大規模な下水道の点検手法の見直しをはじめ、施設管理のあり方を検討する」とした。
2月中に初会合を開き、埼玉県が原因究明などのために設置する第三者委員会の結果も踏まえて対策をまとめる。
西岡雅文氏(西岡義高衆院議員の父)(死去)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 74文字 PDF有 書誌情報]
西岡 雅文氏(にしおか・まさふみ=西岡義高衆院議員の父)1月30日死去、82歳。連絡先は衆院第2議員会館内の同議員事務所。告別式は近親者で行った。
大竹俊夫氏(元LIXIL上席副社長)(死去)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 51文字 PDF有 書誌情報]
大竹 俊夫氏(おおたけ・としお=元LIXIL上席副社長)2月2日死去、78歳。告別式は近親者で行う。
再審請求の手続き終了 筧千佐子元死刑囚死亡で(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 145文字 PDF有 書誌情報]
近畿3府県で夫や内縁関係にあった男性4人に青酸化合物を飲ませ、うち3人を殺害したとする殺人と強盗殺人未遂の罪で死刑確定後、昨年末に78歳で死亡した筧千佐子元死刑囚の再審請求について、大阪高裁(村越一浩裁判長)が、申立人死亡により手続きを終了したことが7日、高裁への取材で分かった。5日付。
天皇陛下、ザンビア大統領と会見(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
天皇陛下は7日、来日中のザンビアのヒチレマ大統領と皇居・御所で会見された。宮内庁によると、大統領から送られていた能登半島地震へのお見舞いや、三笠宮妃百合子さま逝去へのお悔やみのメッセージに、陛下が謝意を示された。陛下は同国で発生した干ばつやコレラについて尋ねられたという。
再審初公判、来月6日に 福井中3殺害、無罪の公算(短信)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
1986年の福井中3殺害事件で服役した前川彰司さん(59)の再審初公判が3月6日午後2時から、名古屋高裁金沢支部で開かれることが決まった。弁護団が7日、明らかにした。即日結審し、判決では無罪が言い渡される公算が大きい。
水原被告「受け入れる」 銀行詐欺罪で禁錮4年9月、連邦地裁判決[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 42ページ 530文字 PDF有 書誌情報]
【サンタアナ=共同】米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁は6日、大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(30)の銀行口座から約1659万ドル(約25億2千万円)を盗み賭博の胴元側に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた元通訳、水原一平被告(40)に対し、求刑通り禁錮4年9月を言い渡した。大谷選手への1697万ドル(約25億8千万円)の賠償なども命じた。
量刑言い渡しに先立って検察と弁護側双方が主張を述べ、審理は約1時間40分に及んだ。水原被告は「大谷選手に心から申し訳ないと思う。結果を受け入れる」と述べた。
この日は収監されず、地裁を後にした。3月24日までにカリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した後、収監される。
判事は「盗んだ額の大きさは衝撃的だ」と悪質性を指摘した。弁護側によると、水原被告は米国籍を持っておらず、刑期終了後に日本に強制送還される可能性が高い。
裁判資料によると、水原被告は大谷選手の通訳だった2021年11月ごろから昨年3月ごろにかけ、違法スポーツ賭博で負けた額を取り返すために大谷選手の口座から胴元側に不正に送金した。
【図・写真】量刑を言い渡され、米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁を出る水原被告(6日)=共同
子ども3人以上、大学の授業料無償に 所得制限なし 4月から41万人拡大、私立70万円上限 法改正案を提出へ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 1486文字 PDF有 書誌情報]
進学に伴う家計の負担を軽くするため、政府は7日、3人以上の子どもを扶養する「多子世帯」の大学の授業料を無償化する法改正案を閣議決定した。所得制限をなくし、2025年度から新たに41万人が支援対象となる。現在の支援制度の利用者は対象となる学生の6割ほどにとどまり、高校を通じた学生や保護者への周知が必要となる。
国公立大の多くは授業料と入学金の家計負担がゼロとなり、私立大も大幅な負担減となる。
支援対象となるのは扶養する子どもが3人以上で、大学や短大、高等専門学校、専門学校に通う学生がいる世帯。子どもが3人いる世帯でも第1子が就職して扶養を外れた場合、第2子以降は対象外となる。
現行制度は年収約600万円以下の多子世帯について年収に応じた支援額を設けているが、25年度から所得制限を撤廃する。今国会に法改正案を提出し、成立すれば在学中の学生を含めて41万人が対象に加わる見込みだ。新たに2600億円が必要となる。
年間の支援の上限額は授業料が国公立大54万円、私立大70万円。入学金は国公立大28万円、私立大26万円。本人への給付ではなく、国費などを財源として大学側が授業料や入学金を減免する。
文部科学省によると、私立大の平均授業料は23年度が約96万円で、20年間で約15万円上昇している。
対象の拡大に合わせ、学業成績の要件は厳しくなる。これまでは授業の出席率が5割以下の場合に支援を打ち切られていたが、25年度からは「出席率6割以下」となる。修得した単位数が標準の7割以下の場合は警告を受ける。
日本は海外と比べ、高等教育費に占める家計の負担が重い。24年に経済協力開発機構(OECD)が公表した報告書によると、日本の家計負担の比率は51%で、加盟国平均(19%)の2倍を超える。
子育て世帯の負担軽減につなげるため、国は20年度、消費税増税による税収を財源に大学進学の支援制度を設けた。24年度からは多子世帯や私立大の理工農系学部に進む学生に対象を拡大。年収上限の目安を380万円から600万円に緩和した。
今回の法改正によって無償化の対象は現行制度の21万人から62万人に増える。大学院を除く高等教育機関全体(約330万人)の2割ほどをカバーする計算になる。
多子世帯への支援を重視した理由は少子化対策と進学機会の確保にある。
国立社会保障・人口問題研究所の21年の調査によると、理想とする子どもの数を「3人以上」と答えた夫婦は34%いる一方、実際に3人以上の子どもを予定するのは24%だった。理想との差がある理由は「子育てや教育にお金がかかりすぎる」が半数を占めた。
子どもが多い世帯ほど大学への進学を断念しやすい傾向もある。文科省の21年度の調査では、子どもが3人の世帯の進学希望率は71%で、2人の世帯よりも約9ポイント低かった。4人以上の世帯は62%で、さらに顕著になる。同省幹部は「大学進学を諦める子どもを少しでも減らし、教育格差が生じるのを防ぎたい」と話す。
今後は必要な学生に支援制度を使ってもらうための取り組みが課題となる。23年度の利用実績は一部減額も含め34万人で、支援対象全体の6割にとどまった。文科省は高校や教育委員会に制度を分かりやすくまとめた資料を配るなどして周知に力を入れる。
18歳人口の急減によって学生を確保できない大学が増え、短大などの募集停止も相次ぐ。公的支出を増やすことが教育の質を保てない大学の救済につながらないよう、文科省は直近3年の定員充足率が8割未満の大学などを対象外とする要件を定めている。
(斎藤さやか)
PR会社関係先を捜索 兵庫県知事選、公選法違反疑い SNS運用、報酬違法性を慎重に判断[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 838文字 PDF有 書誌情報]
昨年11月の兵庫県知事選で、再選した斎藤元彦知事がPR会社に報酬を支払ったのは公職選挙法違反に当たるとして刑事告発された問題で、神戸地検と兵庫県警は7日、PR会社の関係先を同法違反の疑いで家宅捜索した。捜査関係者への取材で分かった。
地検と県警は支払いの経緯などを調べ、違法性の有無を慎重に判断するもようだ。
捜査関係者によると、捜査当局はPR会社の代表側に捜査への協力を要請したが、十分に応じなかったため、立件可否を判断するには証拠を収集する必要があるとして強制捜査に踏み切った。
斎藤氏側は支払いに関する資料やPR会社がデザインを手がけた印刷物を捜査当局に任意提出しているという。
公選法は選挙運動に対する報酬として金銭などを支払うことを買収、受け取った側も被買収として禁じている。弁護士と大学教授が2024年12月、斎藤氏と代表を同法違反の疑いで刑事告発した。
告発状では、斎藤氏を知事選で当選させる目的で、PR会社と代表がインターネットの選挙運動を含む広報全般の企画・立案をした報酬として、斎藤氏側が同社に71万5000円を支払ったとしている。
代表は選挙後、斎藤氏陣営から「広報全般を任された」とする内容の投稿をインターネット上に公開した。
代表は24年11月20日付の投稿で、告示日(10月31日)までの「種まき」「育成」と投開票日(11月17日)に向けた「収穫」の3段階からなるSNSの運用指針を紹介。斎藤氏本人のX(旧ツイッター)を含む陣営の4つの公式アカウントを管理・監修し「#さいとう元知事がんばれ」のハッシュタグをつくったなどと記述した。
投稿はその後、一部が削除された。PR会社側はこれまで取材に応じていない。
斎藤氏は24年9月、パワハラ疑惑などを内部告発された問題で県議会から全会一致で不信任決議を受け、失職した。同県知事選としては過去最多の7人が立候補した出直し選を制し、再選を決めた。
【図・写真】記者団の取材に応じる斎藤知事(7日、兵庫県庁)
子ども3人以上、大学の授業料無償に 所得制限なし――教員の「残業代」引き上げ 閣議決定 段階的に月給の10%へ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 442文字 PDF有 書誌情報]
政府は7日、公立学校教員の残業代の代わりに支給する「教職調整額」を月給の4%から10%へ引き上げる教職員給与特別措置法(給特法)の改正案を閣議決定した。待遇改善をはかり、人気が低迷する教員の確保を急ぐ。
2026年1月から毎年1%ずつ引き上げ、31年に10%へ増額すると明記した。増額は約50年ぶりとなる。
4%という割合は1971年の給特法の制定当時、国が調べた月8時間程度の教員の残業時間から算定された。近年は長時間労働が常態化し、実態と見合わなくなっていた。
文部科学省は当初、26年に一気に13%に引き上げる案を打ち出したが、財源の確保が壁になった。財務省との交渉を経て、段階的な引き上げでまとまった。
待遇改善と併せて働き方改革を促進するための給特法や学校教育法などの改正案も決定した。教育委員会に対し、教員の業務量の管理と健康の確保に関する計画の策定と公表を義務づける。
若手教員へのサポートと学校内外の調整を担う新たな職位「主務教諭」を創設し、学校運営の円滑化を図る。
PR会社関係先を捜索 兵庫県知事選、公選法違反疑い――斎藤知事、公選法違反を改めて否定[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 290文字 PDF有 書誌情報]
兵庫県の斎藤元彦知事は7日、報道陣の取材に「私としては公職選挙法に違反しないという認識には変わりない」と説明した。その上で「引き続き捜査に対して要請があればしっかり協力していく」と述べた。
斎藤氏の代理人弁護士は、公選法違反の疑いで告発された71万5000円の支出について、同法で認められている公約スライドやチラシデザインの制作費だったと説明している。
SNSの公式応援アカウントの取得や記載内容の確認、動画の撮影などにPR会社代表が関わったとする一方、「主体的に行ったものではなく、報酬の支払いもなかった」と言及。個人のボランティアとしての活動だったとして、違法性を否定した。
群馬の買い取り店捜索 太陽光ケーブル、盗品と認識か[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 263文字 PDF有 書誌情報]
盗品と知りつつ太陽光発電施設の銅線ケーブルを買い取った疑いがあるとして、警視庁などは7日、群馬県伊勢崎市の金属買い取り店を盗品等有償譲り受け容疑で家宅捜索した。太陽光ケーブルの窃盗被害が各地で頻発しており、流通経路を詳しく調べる。
7日午前10時ごろ、警視庁などの捜査員約20人が伊勢崎市の買い取り店に入った。捜索では買い取り相手や日付、金額を記した納品書や携帯電話などを押収した。
同庁によると同店は2024年7月22日、カンボジア人の窃盗グループから太陽光ケーブル約500メートルを約20万円で買い取っていた疑いがある。
新潟・石川で「顕著な大雪」 きょう太平洋側も大雪恐れ[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 43ページ 350文字 PDF有 書誌情報]
今季一番の強い寒気の影響で、日本列島は7日も日本海側を中心に大雪が続いた。長引く雪で、記録的な積雪となった地域も相次いでいる。8日は普段雪の少ない東海や近畿の太平洋側も含めた広い範囲で大雪となる恐れがあり、気象庁が警戒を呼びかけている。強い冬型の気圧配置は9日にかけて続く見込み。
JR東海によると、大雪の影響で東海道新幹線は8日、通常より速度を落として運転し、遅れが発生する可能性がある。
気象庁は7日、新潟県と石川県の能登南部で大規模な交通障害が発生する恐れが高まっているとして、「顕著な大雪に関する気象情報」を出した。新潟市では、7日午後8時までの3時間に26センチの降雪があった。石川県七尾市では、7日午後8時までの6時間に25センチの降雪があった。
【図・写真】雪が降り続く新潟市内(7日)
言葉の面白さ、コラボで、谷川俊太郎 絵本★百貨展、共振する詩と絵、五感を刺激[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 44ページ 1764文字 書誌情報]
2024年11月、92歳で亡くなった詩人、谷川俊太郎の絵本作品を紹介する展覧会が、新潟市の新潟県立万代島美術館で開かれている。五感を刺激する展示からは、画家らと共同で絵本を制作することで、言葉の面白さを追求した様子が伝わる。
23年に始まった「谷川俊太郎 絵本★百貨展」は新潟で6カ所目。谷川は画家や写真家と200冊に及ぶ絵本を作った。今展では20冊ほどを取り上げ、それぞれにまつわる原画や映像、インスタレーション(仮設展示)作品などを展示する。
谷川作品の特徴の一つはリズミカルな言葉であり、口ずさみたくなる親しみやすさがある。画家の瀬川康男と組んだ「ことばあそびうた」(73年)。アートディレクターの柿木原政広によるインスタレーションは作中の「かっぱかっぱらった」といった言葉をケンケンパ遊びで体験するものだ。
イラストレーターの飯野和好が絵を手がけた「おならうた」(2006年)。この人気絵本をモチーフとしたインスタレーションは、アートディレクターでデザイナーのminnaが制作した。オレンジ色のドーム内で原画を見ていると、何やら音が聞こえてくる。谷川のユーモア感覚と共振している。
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まず物語があり、それを絵で説明する「物語絵本」が日本では主流だったが、谷川は図鑑のように世界を知る手がかりとなるものを好み「認識絵本」と名付けた。今村昌昭の写真に「こっぷは あなたを つかまえる」などの文章を組み合わせた「こっぷ」(1972年)はその一つ。柿木原によるインスタレーションは、大きなコップに入り込むことなどで絵本の世界に浸れる仕組みだ。
もちろん絵本の原画も見ごたえがある。しりとり遊びを生かした「ままです すきです すてきです」(86年)を紹介するコーナーでは、鮮やかな色彩と大胆な構図が特徴的な画家・漫画家のタイガー立石の絵が並ぶ。
「えをかく」(73年、79年復刊)では、絵本作家・漫画家の長新太の原画が拡大され、絵巻物のように壁を覆う。「詩の始まりを長さんはそのまんま実に軽々と絵にしてる」と谷川は評した。
画家の元永定正と組んだ「もこ もこもこ」(77年)をモチーフとする岡本香音の映像作品も印象深い。柔らかな生命力を感じさせる絵が周囲のスクリーンに映され、オノマトペ(擬音語・擬態語)に満ちた言葉が谷川自身の朗読で流れる。
イラストレーター和田誠とは多数の絵本を作った名コンビ。その一つ「あな」(83年)にヒントを得て、建築家の張替那麻は長いベンチを置いた読書コーナーを設けた。
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谷川は詩以外のジャンルにも積極的に取り組んだが、中でも絵本は自分に最も向いていると感じていた。その結果、実に多様な作品を残した。
漫画家の松本大洋との「かないくん」(2014年)や、イラストレーターの合田里美との「ぼく」(22年)は死を題材とした作品。「せんそうごっこ」(絵・三輪滋、1982年、2015年復刊)や「へいわとせんそう」(絵・Noritake、19年)では日常を脅かす戦争を描いた。
人形と過ごす少女を描いた「なおみ」(写真・沢渡朔、1982年)では、人形作家の加藤子久美子に人形制作をお願いしたという。写真の展示コーナーでは講談師の神田京子の朗読が流れる。
今展のために新たに制作されたのが映像作品「すきのあいうえお」。「あられ」「いるか」など谷川の好きなものと次々に出合う。五十音が頭に付く言葉を谷川が書き、写真家の田附勝がそれに合わせて撮影した。
「ことばであらわそう オノマトペ!」のコーナーは新潟展オリジナルの企画。野見山暁治「戻らない刻(とき)」などの館蔵品が数点並び、そこから聞こえる音を来館者に書いてもらうものだ。
「絵本で組んだ画家や写真家はいずれも素晴らしい人ばかり。途中までは長新太さんはじめ、親交の深かった人が多かったが、次第に出版社の企画で新しい方とも仕事をするようになった。他の人々とコラボすることで刺激を受けていたと思います」。長男で音楽家の谷川賢作はそう話す。新潟展は4月6日まで。
(中野稔)
【図・写真】「おならうた」を紹介するインスタレーション
【図・写真】タイガー立石による「ままです すきです すてきです」の原画
【図・写真】長新太の「えをかく」の絵が拡大され、壁に貼られている
一条ゆかり(8)大雪の中上京 「古い」編集長に脳内沸騰 自分の持ち味見つめる(私の履歴書)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 44ページ 1437文字 PDF有 書誌情報]
「りぼん新人漫画賞」で準入選したものの、高校卒業後、1年ほどは地元岡山にいた。そして、集英社の「りぼん」の依頼で何本か描いた。
編集者に「何か描きたいものはある?」と聞かれて「ありません」と答えた。「新人はネタをストックしておくものだよ」とあきれられたが、古いネタより今描きたいネタを探した方がいい。役に立つかもと取っておいたカビの生えた考えは、結局ほとんど捨ててしまう。今が大事だ。
とはいえ、そんな生意気な発言より仕事が欲しい。ちょっと考えた担当は、私に「原作もの」を依頼した。四日市ぜんそくで入院中の女の子と窓にやってくるハトとの心温まる物語。四日市ぜんそく 子供 入院中 ハト…か…。とにかく頑張って半分以上、ペン入れまでしたが「やっぱり君には合わないみたいだな。やめようか」といわれた。編集者を殴ろうかと思った。
人気のあったGS(グループサウンズ)を主人公にした漫画も描いた。この原作が自分としては面白くなくて、地元の漫画友達に主人公を描かせ、新人のくせに凄(すさ)まじい手抜きをしてしまった。後から猛烈な自己嫌悪が襲ってきて「二度とこんな投げやりな仕事はしない」「どうしてもやりたくない仕事はやらない」と固く心に決めた。私の最大の黒歴史であるこの作品は、単行本にも収録していない。
次にバレーボール漫画の連載の話がきた。新人には夢のような話だ。スポーツは私もやっていたし、野球漫画も読むのは好きだが描くのはイヤ。だいたいクラブ活動に人生は懸けられない。私はプロに、匠(たくみ)になりたいと願う人間なので、泣く泣くお断りした。
そして1969年、ついに上京した。この日の東京は記録的な大雪で、新幹線が4~5時間も遅れた。特急料金が返金されたのはうれしかったが、タクシーは長蛇の列で、1時間待っても乗れない。雪に足をとられて何度も転びながら、神保町の集英社までたくさんの荷物を持って歩いた。日曜で誰もいない。仕方なく、御茶ノ水の下宿までまた歩いた。ようやく着いたら、配送のトラックが雪で足止めをくらって、布団も何も届いていない。暖房器具も無い。
部屋の中でコートに身をくるみ、ガタガタ震えながら声を上げて泣いた。大家族で育った私は「1人」の意味を初めて知った。
翌日には荷物も届き、ケロッと立ち直った私は集英社にあいさつに行った。すると「りぼん」の編集長が「あ、きみが一条さん? なんか人気あるんだってね」「僕はね、キミの漫画って、よく分からないんだよね」「それにしても、もりたじゅんはいいよね。いやあ、僕は好きでねえ」
希望に胸を膨らませて上京した集英社専属の若手に、このおっさんは何を言うのか。「おまえは頭が古いからわかんねーんだよぉ。編集者として最低だ!」。脳内沸騰で怒りまくった私は、もりたじゅんちゃん個人に対して恨みは全く無いけれど、彼女とは違うものを描こうと決めた。
自分の好き嫌いばかりを見つめていた私が、ますます自分の個性、自分にしかできないもの、自分のアイデンティティを考えるようになった。編集長の「よく分からないんだけど」という言葉は、うれしくもある。人がやっていないことをやっているという自負につながるからだ。
そして御茶ノ水の部屋からは、間もなく出ることになった。漫画家は家探しも苦労する。そんなことも、次回お話しよう。(漫画家)
【図・写真】弓月光氏とともに準入選。その結果を伝える「りぼん」1968年1月号(明治大学現代マンガ図書館蔵)
映画の先生 諏訪敦彦(交遊抄)[2025/02/08 日本経済新聞 朝刊 44ページ 545文字 PDF有 書誌情報]
映画監督・筒井武文さんの姿を最初に目にしたのは、受験準備で上京した時だ。地元・広島では見られない映画を見尽くそうと勉強の合間に通った映画館。スクリーンの前にいつも同じ頭が見えた。試験本番、東京造形大学の筆記試験の席につくと、目の前に「あの頭」があった。
大学に入り、それが筒井さんだったと知る。彼は「見なくていい映画はない」という考えの持ち主だ。権威や既存の価値観にとらわれず、すべての作品を見尽くさんと映画に向き合っていた。これほど映画を愛する人がいるのかと驚いた。
私は大学入学後、授業をサボり助監督として撮影現場に入り浸っていた。現場での経験を基に大学の課題で撮った初めての作品を、筒井さんは「ダメだ」と言った。経験の積み上げが面白いものを生むわけではない。薄々(うすうす)気づいていた真理を突きつけてくれた。以来、筒井さんに「うん」と言わせたいという思いで映画を作ってきたところがある。誰よりもダメなものはダメと言う人だから、自作は必ず最終版の前に見てもらっている。
偶然にも、今では2人そろって東京芸術大学で教壇に立っている。作品講評の場では毎回その言葉にはっとさせられるし、この人を超えることはできないと思わされる。いつまでも私の映画の先生である。(すわ・のぶひろ=映画監督)
25年02月07日
コメ民間輸入拡大 外食向け、兼松など2万トン超 国産の供給不足補う[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1258文字 PDF有 書誌情報]
兼松などの民間事業者が主食用の外国産米の輸入(総合2面きょうのことば)を拡大する。政府による輸入枠とは別に調達し、国産米の価格が高騰していることなどに対応する。2025年の民間輸入は2万トン以上になる見込みで、外食や小売りで外国産米を使う動きが広がる。(関連記事経済・政策面に)
兼松は今年12月までに1万トンを輸入する見込みで、丸紅や伊藤忠商事なども調達に動く可能性がある。商社やコメ卸など主要な輸入業者に聞き取った。民間輸入は23年度は368トンで、急増することになる。
主食用の輸入米は年間10万トンまで国が関税なしで輸入し、事実上の関税であるマークアップ(輸入差益)を国に支払い米卸などが落札する。24年度の入札では全量が落札された。国産米の代替品として使われることの多い米国産カルローズは申込量が供給量を約3万トン上回り、需要が満たせずにいた。
全量落札は17年度以来。最低輸入量(ミニマムアクセス)制度を導入した1995年度以降、輸入差益は初めて上限の292円(1キログラムあたり)に達した。
民間輸入の場合、国に支払う輸入差益を上回る341円(1キログラムあたり)の関税がかかる。コメ卸などによると米国産カルローズは関税を払っても精米1キログラムあたりの価格は500円前後となる見込みだ。人気のコシヒカリなどの同800円程度(1月、東京都区部)と比べて割安だ。
国産米の価格高騰が収束していない。農林水産省の調査では、JAグループなど集荷団体とコメ卸間での相対取引価格は、24年12月時点で玄米60キログラムあたり2万4665円と23年同月比では6割高く、過去最高を記録している。
農水省によると24年産米の収穫量は前年比2.7%増の679万2000トンと、18年産以来6年ぶりに増加に転じた。一方で、米穀安定供給確保支援機構の調査では、1人あたりの1カ月消費量は24年度に入り12月まで9カ月連続で前年同月を上回っている。訪日外国人客の増加などによる需要増で流通するコメが不足し価格高騰につながっている。
政府は保有する備蓄米について、流通が目詰まりを起こしている場合に放出できるよう運用指針を見直した。備蓄米は24年6月末時点で91万トンある。ただ、現在もコメを安定的に確保したい飲食店からの問い合わせが大手商社に相次いでいる。
米の価格高騰で外食や小売り各社はコメの調達で対応に追われてきた。吉野家ホールディングス(HD)は牛丼チェーン「吉野家」で昨年春から国産米と外国産米のブレンド米に変更した。セブン―イレブン・ジャパンも1月27日からおにぎりや弁当など計37品を順次値上げしている。ロイヤルHDの天丼チェーン「天丼てんや」は24年11月に続いて、今年2月13日に看板商品の「天丼」を30円値上げする。
民間輸入の外国産米の利用について、松屋フーズHDは「選択肢として準備している」と明かす。都内のコメ卸は「25年産米の収量が見えてくる夏から秋口まで輸入が必要なトレンドは続く」と見ている。
米貿易赤字17年比1.5倍、トランプ関税の効果薄く 中国以外から迂回輸入[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1251文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米国の貿易赤字が膨らんでいる。米商務省が5日公表した貿易統計によると、2024年の貿易赤字はモノの取引で1兆2117億ドル(約180兆円)と過去最大を更新した。トランプ米大統領は赤字を問題視して関税を引き上げる理由の一つにあげている。
第2次トランプ政権はカナダやメキシコに25%の関税を課す方針を示し、中国に対しては4日から10%の追加関税を課した。ただ、関税の引き上げが赤字の縮小につながるかは不透明といえる。
米国はトランプ政権下の18~19年に鉄鋼や中国製品への関税を相次ぎ引き上げた。米ピーターソン国際経済研究所によると中国製品への実効関税率は18年初の3.1%から19年9月には21%に達した。バイデン政権は当初は対中関税の引き下げを主張したが、最終的にほぼすべてを維持した。米政府の24年の関税収入は829億ドルと17年比で2.2倍に増えた。
関税を引き上げた中国との24年の貿易赤字は2954億ドル。国別では最も大きかったものの赤字額は17年から2割圧縮された。輸入額は23年にメキシコに抜かれ、17年ぶりに首位から陥落した。
それでも全体の貿易赤字が17年比で1.5倍になったのは、ほかの地域からの輸入が急増したためだ。欧州連合(EU)との貿易赤字は1.5倍の2355億ドル、メキシコは2.3倍の1718億ドルだった。ベトナムなどからの輸入も増えた。
米経済の成長に加え、中国以外の国から迂回して輸入する取引が増えたとみられる。米ゴールドマン・サックスのジョセフ・ブリッグス氏は23年で300億~500億ドル規模と試算。メキシコなどで企業が米国近くに生産拠点を置く「ニアショアリング」も進んだ。
上位の国で赤字が増えていないのは対日貿易のみで、赤字額は684億ドルと17年から横ばいだった。日本は24年は米国から電算機類や航空機のエンジン部品などの輸入を増やした。
米国の製造業の就業者数は17年1月から24年12月にかけて4%増にとどまった。農業部門を除く全体の雇用に占める比率は8.1%で0.4ポイント低下した。トランプ氏が関税で企図した産業の国内回帰が十分な成果を上げたとは言い難い。
トランプ政権はさらなる関税の引き上げで、こうした流れに対処しようとしている。トランプ氏はEUに対しても関税を課すと表明済みのほか、全世界一律の関税も唱える。
もっとも、対象国や品目を限定しない関税は米経済にとって、コスト増などにつながるもろ刃の剣となる。トランプ氏がカナダ製品への25%関税を迫るなか、与党・共和党の上院議員は農産物の肥料になる炭酸カリウムについてカナダ産に頼る部分が多く、農業の現場に混乱が生じると警鐘を鳴らした。
米国では、製造業が集積するラストベルト(さびた工業地帯)が大統領選や中間選挙で重要な激戦州となり、労働者向けの分かりやすい支援策に傾く力学が働く。トランプ氏は貿易赤字を相手国への「補助金」と呼び、関税で解消を迫る姿勢を崩していない。
香港系ファンド、「東急プラザ銀座」買収へ 1500億円超[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 1ページ 616文字 PDF有 書誌情報]
香港系ファンドのガウ・キャピタル・パートナーズが商業施設「東急プラザ銀座」(東京・中央)を買収することが6日分かった。価格は10億ドル(約1500億円)超とみられる。買収後は名称を変更し、2026年にも施設の改修を始める予定だ。
インバウンド(訪日外国人)の増加が続いており、ガウ・キャピタルは銀座周辺の消費需要が今後も堅調に推移するとみて買収を決めた。
シンガポール系のペイシャンス・キャピタル・グループ(PCG)と連携し、現在保有する三井住友トラスト・パナソニックファイナンス(東京・港)から買い取る。ガウ・キャピタルがおよそ9割、PCGは1割ほど保有する見通しだ。
東京都区部の商業地の基準地価格は24年に前年比9.7%上昇した。都心部の地価は上昇が続くものの、海外ファンドなどは円安進行もあり、世界の主要都市と比較すると依然として割安とみているもようだ。
ニッセイ基礎研究所の調べでは外国資本による国内不動産の購入額は24年通年で前年比2割増の約2兆2000億円だった。
東急プラザ銀座は東急不動産が16年に開業した商業施設で、飲食やファッション・雑貨などの店舗が入る。新型コロナウイルス禍で客足が落ち込み収益が悪化したため、資産入れ替えの一環で23年に売却した。
東急不動産は売却後も商業施設を運営してきたが、ガウ・キャピタルは運営も引き継ぐ。
改修によって賃貸スペースを広げ、買い物客の購買を促すよう店舗も再配置する。
日産、ホンダに協議打ち切り伝達 トップ会談 EV協業継続を模索[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 1ページ 607文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車の内田誠社長は6日、ホンダの三部敏宏社長と会談し、統合協議を打ち切る方針を伝えた。経営統合に向けた基本合意書(MOU)を破棄する意向を告げた。電気自動車(EV)など協業は継続を模索する。
(関連記事総合2面に)
ホンダと日産の両社長は6日午前、東京都内のホンダ本社で約1時間会談した。日産は5日に開いた取締役会で経営統合に向けたMOUを破棄する方針を固めた。内田社長は取締役会の意向をホンダの三部社長に告げた。
日産は13日にも取締役会を開き、MOUの破棄を正式に決める。ホンダも経営統合は難しいと判断しているとみられ、近く取締役会を開催し対応を決める見通し。
ホンダと日産は2024年8月にEVや車載ソフトウエア、部品の共通化などで協業する方針を決めた。日産社内ではホンダとの協業継続を望む声が根強くあり、内田社長はこうした考えもホンダの三部社長に伝えたとみられる。
ホンダと日産は持ち株会社を前提に統合協議を進めてきた。ホンダは統合の協議の条件とした日産のリストラ策について踏み込み不足とみて、当初の想定と異なる子会社化を日産に提案した。
これに対し、日産は5日の取締役会で今後の統合協議について議論した。関係者によると、持ち株会社の統合比率を巡りホンダが示した条件に反発があったという。ホンダが打診した子会社化案に対しても反対意見が相次いだ。ホンダとの信頼関係が崩れ、協議の継続は難しいと判断した。
「イチローさん、次いつ出社しますか?」。トヨタ自動車の新聞全面広告が載ったのは1月23日(春秋)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 1ページ 562文字 PDF有 書誌情報]
「イチローさん、次いつ出社しますか?」。トヨタ自動車の新聞全面広告が載ったのは1月23日。私たちのヒーローが米野球殿堂入りを果たした直後である。豊田章男会長の「特別補佐」の肩書もあるそうで、お祝いに表彰状と3万円の商品券を進呈する、と告知した。
▼有徳の士、とは会長のようなリーダーを指すのだろうか。「トヨタはケチな会社」と、取引先が口が裂けても言えないであろうファクトに言及。「イチローさんにふさわしい『世紀の現物支給』を考えておきます」と語っている。ネット上では、「世紀を強調している。センチュリーを贈るのか?」との観測がもっぱらだ。
▼イチローさんって、いつからトヨタ側の人になったの、と感じた読者もおられよう。かつて日産自動車の宣伝の顔だった。いまから30年ほど前。オリックス時代の若き安打製造機は「変わらなきゃ。」と、各種媒体で力強く訴えた。流行語のひとつになった。当時、販売不振だった日産の自己再生の決意表明にも聞こえた。
▼ホンダと日産の経営統合協議は打ち切りに、と報道された。主導権をめぐって両社に溝が生じたという。日産は、あのゴーンさんの号令でリバイバルプランを断行した。いまはサバイバルの渦中にあるようにみえる。生き残りに向けた妙手はあるのか。投資家は注視する。「変わらなきゃ。」。行うは難し、の標語である。
SNS詐欺、世界に脅威 日本、被害倍増1990億円 米は6900億円[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1414文字 PDF有 書誌情報]
SNSなどを通じ財産をだまし取る詐欺被害が世界の治安を脅かしている。2024年の日本国内の被害額は2000億円に迫り、米英も深刻な状況だ。犯罪組織が対話や金融サービスで進むデジタル化を悪用し個人の金融資産を狙う。
薬物や人身売買など他の犯罪の資金源となる恐れがあり、国際的な捜査共助とSNS上の対策が重要になる。
警察庁が6日まとめた24年の犯罪情勢によると、詐欺全体の被害額は3074億円に上った。虚偽広告でだます「SNS型投資詐欺」や恋愛感情につけ込む「SNS型ロマンス詐欺」が目立つ。特殊詐欺を含め、SNSなどが絡む詐欺被害は約1990億円(暫定値)と前年比2.2倍に増えた。
詐欺被害が急激に悪化した背景には、犯行の全ての過程をインターネット空間で済ませられるようになったことがある。
詐欺グループは著名人をうたうSNS上の偽広告やダイレクトメールで被害者に接触。「確実に利益が出る」「会いたいから旅費を送って」などと欺く。詐取金はインターネットバンキングや暗号資産(仮想通貨)で振り込ませる。
偽広告では実業家の前沢友作氏や堀江貴文氏らの写真が無断で使われたケースが確認された。警察幹部は「デジタル化で利便性が高まったサービスを犯罪組織が悪用している。第三者の目が届きにくく、被害を未然に防ぎづらくなっている」と話す。
状況は海外も同様だ。警察庁などによると、米国では23年の投資詐欺の被害が約45億ドル(約6900億円)に上った。SNSで人間関係を築き、仮想通貨への投資をうたう日本と共通する手口が頻発している。
英国ではSNSを通じて知り合った相手に恋愛感情を持たせる「ロマンス詐欺」の手法が広がっている。
国際的な組織はSNS詐欺で得た資金を別の違法活動に使う傾向がある。人身売買や薬物の流通といった、財産だけでなく生命や身体を脅かす犯罪が拡大する恐れがある。
23年に日本であった主要7カ国(G7)内務・安全担当相会合で、国境をまたぐ組織的詐欺の対策が初めて議論された。24年も英国や日本で国際会合が開かれ、東南アジアやオセアニアの国々も参加。詐欺グループの追跡・摘発への協力強化を確認した。
具体的には不法滞在などの観点から犯罪組織の疑いがある集団への監視を各国で強め、身柄を拘束して被害が発生した国の捜査機関へ引き渡す運用が想定される。
摘発の強化に加え、インフラの犯罪利用を止めることも重要だ。SNS上で氾濫している虚偽広告の検知や排除、ネットバンキングを巡る本人確認強化が要になる。
こうした対策は民間事業者による協力が不可欠で、実効性が課題になる。米X(旧ツイッター)などは虚偽広告の削除件数を明らかにしていない。総務省が24年11月に対応を「不十分」と評価したものの、改善されるかは見通せない。
欧州連合(EU)はデジタルサービス法、英国がオンライン安全法でプラットフォーム(PF)事業者に迅速な対応を義務付けている。総務省は法規制を視野に議論を進めている。
東京都立大の星周一郎教授(刑法)は「SNSは社会インフラとなっており、犯罪ツールとしての利用実態と照らすと事業者が果たすべき社会的責任は大きくなっている」と指摘する。
そのうえで「削除要請への迅速な対応や、不適切な利用がみられるアカウントの停止などに一層取り組んでもらう必要がある。対策の強化を促す法整備も求められるだろう」と強調した。
トランプ氏「ガザ、米に引き渡される」 戦闘終結後にイスラエルから 所有構想、改めて主張[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 900文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は6日、パレスチナ自治区ガザは「戦闘終結時にイスラエルから米国に引き渡されるだろう」と一方的に主張した。4日に表明した米国がガザを長期的に所有する構想に改めて言及した。「米兵は必要ない」と自身の発言を軌道修正させ「地域に安定がもたらされる」と決めつけた。(関連記事を国際面に)
トランプ氏は自らのSNSに投稿し、パレスチナ人や米民主党の議会上院トップ、シューマー院内総務のような人々は「その地域の新しく近代的な住宅を備えたより安全で美しいコミュニティーに再定住しているだろう」と根拠なく述べた。
「彼らは幸せで安全かつ自由になるチャンスを手にしているはずだ」と付け加えた。ガザの戦後復興については「米国は世界から集まった素晴らしい開発チームと協力し、地球上で最も偉大で壮大な開発となる建設をゆっくりかつ慎重に始める」と自説を展開した。
イスラエルのカッツ国防相は6日「トランプ大統領の大胆なイニシアチブを歓迎する」とX(旧ツイッター)に投稿した。ガザ住民の自発的な域外移住に向けた計画の準備を軍に指示した。
トランプ氏のガザを長期所有するとの唐突な発言には世界中から批判の声が上がっていた。フランスのマクロン大統領とエジプトのシシ大統領は5日電話協議し、トランプ氏が掲げるパレスチナ住民の強制移住は「容認できない。深刻な国際法違反だ」との認識を示した。
英国のスターマー首相は5日の議会で「(ガザ住民が)帰還し、再建することが認められなければならない」と強調した。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は5日「エルサレムを首都とするパレスチナ国家の樹立なしに地域の平和と安定は達成されない」と訴えた。パレスチナ通信が伝えた。
サウジアラビア外務省も5日の声明で、パレスチナ国家の樹立を求める姿勢は「強固で揺るぎないものだ」と指摘。ガザの住民を移住させることに反対する意思を強調した。
トランプ氏は4日、ガザについて「がれきの山で住めない。別の場所が必要だ」と一方的に主張した。「人々が恒久的に再定住する美しい地域を手に入れられれば幸せになれる」と決めつけた。
【図・写真】トランプ氏=AP
日鉄・神鋼、株持ち合い解消 資本効率向上めざす 20年超の関係一区切り、業務提携は継続[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 849文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄と神戸製鋼所は6日、2002年以降続けてきた相互出資の関係を解消すると発表した。鋼材加工など事業上の連携は続ける。日鉄はグループ会社の関係見直しや政策保有株の売却を進めており、資本効率の向上を目指す。
売却時期は市場の動向を見極めて判断するとしており、25年3月期の業績への影響は未定。日鉄は神戸製鋼株を2.7%、神戸製鋼は日鉄株を0.6%保有している。6日終値で計算すると株式売却額はそれぞれ200億円程度になる。
日鉄と神鋼は建材製造の日鉄神鋼建材(東京・千代田)などの共同出資会社を持ち鋼材加工で連携している。製鉄所の停止中などに鋼材の半製品を融通しており、こうした提携関係は継続する。
決算記者会見した森高弘副会長兼副社長は「提携関係に変化はない。確認できているからこそ持ち合いを解消して前に進む」と述べた。
01年に川崎製鉄と日本鋼管が統合し、JFEホールディングスが誕生するなど鉄鋼業界で再編が進むなか、新日本製鉄と住友金属工業、神戸製鋼所は02年に3社で株式を持ち合い、業務提携した。
12年には新日鉄と住金は経営統合し新日鉄住金が発足。神鋼は単独路線を歩み、14年に新日鉄住金と神鋼は持ち合い株を半数ずつ売却していた。
最近では東京証券取引所がPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に是正を要請するなど株価を意識した経営が求められるようになっている。日鉄のPBRは0.62倍と1倍を大きく下回る。グループ会社の株式を追加取得するなどで関係強化を進める一方、政策保有株を売却するなど資本効率向上を進めている。
23年4月には持ち分法適用会社だった日鉄物産を三井物産と共同でTOB(株式公開買い付け)し子会社化。1月31日には山陽特殊製鋼へのTOBを発表した。
政策保有株の売却では、24年9月に韓国鉄鋼大手ポスコホールディングスの発行済み株式3.42%の売却を決めた。約1200億円に相当するとみられる。25年3月期には連結での政策保有株を2000億円規模で削減する方針だ。
日鉄・神鋼、株持ち合い解消――日鉄、日米首脳会談「USスチール買収の道開く契機に」 4~12月、純利益18%減[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 392文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄の森高弘副会長兼副社長は6日、米国時間の7日に予定されている日米首脳会談について「(USスチール買収計画の)道が開けるきっかけになれば」と述べた。石破茂首相がトランプ大統領に働きかけることで、買収が前進することに期待を示した。
森氏は「大統領権限が非常に強い国だ。新大統領はこれ(中止命令)を覆して認めるという権利を持っている」と話した。買収計画にはバイデン前大統領が中止命令を出した。日鉄は命令の無効を求める裁判を始めたものの先行きは不透明だ。トランプ氏がバイデン氏の中止命令を覆し買収が実現する可能性もあると強調した。
同日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比18%減の3620億円だった。事前の市場予想(QUICKコンセンサス、3272億円)を約1割上回った。
【図・写真】決算発表する日本製鉄の森副会長(6日、東京都千代田区)
危機感欠く日産とホンダの協議打ち切り(社説)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 933文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車がホンダとの経営統合交渉を打ち切ることを決めた。日産の内田誠社長が6日、ホンダの三部敏宏社長に伝えた。販売台数で世界3位となる自動車メーカーの大型再編は頓挫した。
両社には互いの強みを持ち寄って競争力を高め、100年に1度と言われる自動車産業の変革に挑むことを期待していた。いまだ日本が強みを持つ自動車産業の新たなけん引役となりうる存在と目されていただけに、交渉が決裂したことは残念と言うほかない。
ホンダと日産は2024年末に経営統合に向けた協議を始めることで合意していた。わずか1カ月余りでの撤回は、両社の間に深い溝が存在したことを示す。
交渉にあたって日産は対等な関係を求めた。だが、ホンダの時価総額は日産の5倍。市場からの評価の差は歴然だ。実態を見れば両社の力関係は対等とはほど遠く、交渉打ち切りの一因となった。
両社は当初、持ち株会社方式での経営統合を想定していた。取締役の数などの点でホンダが主導しつつも、両社が事業会社として持ち株会社の傘下に入ることでパワーバランスを保つ考えだった。
だが、統合の大前提としていた日産の再建策が甘いとみたホンダは一転して日産を子会社化する形を提案したという。実質的にホンダによる日産の買収であり、日産の反発を招いた。
意思決定の遅さが指摘される日産に危機感が足りないことは言うまでもない。ホンダも強硬姿勢に出る前に、もう少し丁寧に妥協点を探れなかったのだろうか。
今後、早急にてこ入れが必要なのが深刻な業績不振に直面する日産だ。まずは人員や生産能力の削減を柱とするリストラを断行し、間髪入れずにホンダとの協業で成長戦略を描くというシナリオは崩れた。かつて救いを求めた仏ルノーとは長年の資本関係を見直したばかり。別のパートナー探しも視野に入れる必要があるだろう。
自動車産業は「石油から電気へ」「ハードからソフトウエアへ」の大転換に直面する。米テスラや中国比亜迪(BYD)など新興勢の台頭も著しい。ホンダはいずれも出遅れており、単独で生き残るのは容易ではあるまい。
両社の浮沈は車づくりを支えるサプライチェーンなど多くの企業に影響を与える。経営統合に替わる「プランB」を早急に示し、実行に移すことを求めたい。
ネット空間の治安悪化止めよ(社説)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 2ページ 771文字 PDF有 書誌情報]
治安の悪化に歯止めがかからない。警察庁によると、2024年の刑法犯認知件数は73万7679件で、前年より4.9%増えた。増加は3年連続だ。
特にSNSなどを介した詐欺の急増が著しい。犯罪グループの摘発とともに、官民を挙げて被害防止に本腰を入れねばならない。
刑法犯認知件数は「治安のバロメーター」と言われる。2002年をピークに減少が続いたが、新型コロナウイルス禍の行動制限解除に伴って増加に転じ、コロナ禍以前の水準に迫っている。
深刻なのが、SNSの偽広告から出資名目などで金銭をだまし取る「投資詐欺」や、マッチングアプリなどを介して接触した相手の恋愛感情につけ込む「ロマンス詐欺」だ。
オレオレ詐欺などの「特殊詐欺」を含めた被害件数は3万件超、被害総額は約1990億円だった。前年の2倍以上に上る。極めて憂慮すべき状況だ。
これらの犯罪にかかわる「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」は、SNS上で「闇バイト」を募り実行役を集めている。新たに導入した仮装身分捜査などの手法を有効に使い、組織の壊滅を目指してほしい。海外を拠点にするグループもあり、他国の捜査機関との連携も欠かせない。
捜査以外にもなすべきことはある。犯罪に加担しない、あるいは被害に遭わないためには子どものころからネット上の情報を見極める力を育てることが重要だ。犯罪目的の情報を監視、削除するなど事業者にも取り組みが求められる。
殺人や強盗など「重要犯罪」は前年より18.1%増えた。無差別殺傷事件や闇バイトによる連続強盗事件などの影響もあり、国民の体感治安は悪化している。
同庁が昨年10月に実施したアンケート調査では、この10年に日本の治安が「悪くなったと思う」と回答した割合は76.6%を占めた。安全な暮らしが脅かされている現状を、社会全体で重く受け止めたい。
自動車再編、仕切り直し ホンダ・日産協議打ち切り 鴻海、EV低迷に焦り ルノーは日産株の高値売却狙う[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1812文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車がホンダとの経営統合の協議を打ち切る方針を固め、自動車再編は仕切り直しとなる。日産の経営参画を水面下で模索してきた台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業による買収計画が再び浮上する可能性が出てきた。筆頭株主の仏ルノーも保有する日産株の高値売却を探る。(1面参照)
今後は協議打ち切りを受けた鴻海の出方が焦点となる。シナリオは複数想定される。1つは「熟柿(じゅくし)戦略」。自力再建を決めた日産の動向を見守り、スポンサーとして必要とされる時期を見極めたうえで提携先として名乗りを上げる。
もうひとつはスピードを重視した買収だ。ホンダとの協議入り前には鴻海による同意なきTOB(株式公開買い付け)の可能性が取り沙汰されたこともある。
日産との連携は、強力なアジア電気自動車(EV)供給網を作り上げる潜在力を秘めると鴻海はみている。日産にとって国内最大の生産拠点は九州だ。車載電池の新工場も設ける。九州は台湾積体電路製造(TSMC)をはじめ、半導体と電池の一大集積地でもある。
伊藤忠総研の深尾三四郎エグゼクティブ・フェローは「ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV、ソフトが機能や特徴を決める車)の時代に入るなか、最先端半導体の巨大な調達力を誇る鴻海との連携は日産にとっても利点となる」と話す。
ホンダと日産が2024年12月23日に経営統合の協議入りを発表する以前、鴻海が日産への経営参画を探る動きは水面下で進んでいた。ホンダと日産の統合協議が物別れに終われば、再び買収計画に動き出す可能性がある。
買収の壁高く
仮に再び買収に乗り出す場合もハードルは低くはない。日産は外為法上、外資からの出資について事前審査の対象となる企業の1つだ。鴻海による株式取得が現実になった場合には、「ルールにのっとって審議する」(経済産業省幹部)。
経済安全保障の観点に加え、外部支配へのアレルギーが強い日産の買収は一筋縄にはいかない。それでも鴻海が日産の買収に関心を持つのは理由がある。成長事業の育成の遅れだ。
19年に新しい成長の柱としてEV参入を表明したが、事業を軌道に乗せられていない。中長期でみればEVの成長は欠かせない。事業低迷で焦燥に駆られており、日産の買収は、挽回に向けた乾坤一擲(けんこんいってき)の機会となる。
日産がホンダとの経営統合の協議を打ち切ることを受け、仏ルノーは5日、「我々はグループと株主の利益を守っていく」とのコメントを出した。
日仏連合の関係は以前より弱まっているが、ルノーは依然日産株の約36%を持つ筆頭株主だ。統合協議の進展よりも、保有株の価値が下がらないかが最大の関心事だ。
ルノーが日産へ43%、日産がルノーへ15%を出資していた資本構造を15%ずつの対等に見直すことで合意した23年ごろから、事業面での結びつきは弱まっている。
代表的なものが共同購買組織の解消だ。部品や設備の調達の共通化などにより、大幅なコスト削減を実現した取り組みだったが、資本関係の見直しに伴ってなくなった。
ルノーの関心は日産の株価の動向にある。両社が23年に資本関係を見直した際、ルノーは保有していた日産株の一部をフランスの信託会社に移した。段階的に売却しているが、まだ2割の日産株が信託に残る。
残りの日産株も今後売却するが、株式の価値が上向かなければ得られる果実は小さくなる。統合の動きからは距離を置いても、自社と株主の利益を守ることを強調したのはこのためだ。
協業継続期待も
ホンダと日産の今後について、株式市場からはEVなど次世代分野の協業継続に期待する声が多く挙がった。シティグループ証券の吉田有史氏は「緩いつながりでアライアンスを維持する可能性は残る」とし、具体的な利点として「ソフトの開発費の案分や、電動化部品の共有」を挙げた。
三菱自動車は日産が筆頭株主で、両社の方向性が決まり次第、経営統合の枠組みの参画方法を検討するとしていた。岩井コスモ証券の菅原拓氏は「ホンダにとっても三菱自のプラグインハイブリッド車(PHV)の技術は魅力的」と話す。
経団連の十倉雅和会長は6日、日産がホンダに伝えた統合交渉の打ち切りについて発言した。名古屋市での記者会見で「『別れても好きな人』ではないが、また必要なときに良い方向になるならばコラボレーションしてくれたらいい」と述べた。個別案件での協業継続に期待を示した。
洋上風力、日本も試練 三菱商事が損失522億円 4~12月 調達・建設コスト上昇、米欧で撤退相次ぐ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1780文字 PDF有 書誌情報]
建設コストの上昇が洋上風力発電の開発を直撃している。三菱商事は6日、2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)を発表し、国内3海域のプロジェクトで522億円の損失を計上した。脱炭素の推進には風力発電の整備は欠かせず、国は支援制度の見直しに動く。
「3年間にわたり開発を進めてきたが、世界的なインフレや円安、地政学リスクに端を発した環境の変化は想定を大きく上回る」。6日の決算記者会見で三菱商事の中西勝也社長は、能代市沖(秋田県)、由利本荘市沖(同)、銚子市沖(千葉県)の3海域で進める洋上風力事業の損失の背景についてこう説明した。
24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比19%増の8274億円だった。銅事業などで利益が上振れし、25年3月期通期の業績予想は変えなかったが、洋上風力関連の不安は拭えない。
28年9月以降に完成を見込む洋上風力事業は遅れや追加損失が懸念される。中西社長は「再評価を進めてゼロベースで検討する。今後の方針は改めて公表する」と述べた。21年の国の第1弾公募の入札で示した売電価格についてリスク管理の甘さが指摘されるが、「見通しの甘さよりコスト増が要因」と強調した。
洋上風力は設備に数万点の部品が使われ、事業費も大型だと数千億円に達する。事業費の過半を調達や建設のコストが占め、物価高の影響が顕在化しやすい。英BPと洋上風力発電事業の統合を決めた発電大手JERAによると、風車の調達コストは過去4年で1.5~1.8倍に上昇した。
世界では欧米を中心に撤退・延期が相次ぎ、米エネルギー情報局(EIA)と国際エネルギー機関(IEA)のデータを集計すると、23年10月からの1年間で影響を受けた事業は出力ベースで約600万キロワットに達した。23年の新規導入量の半分超に当たる。米国や英国、フランスなどの沖合で開発費の増加から大型事業が相次ぎ頓挫した。
洋上風力最大手のデンマーク企業オーステッドは24年10~12月期に米国事業で121億デンマーククローネ(約2600億円)の減損損失を計上した。英BPやノルウェーの石油大手エクイノールも23年に同国事業で巨額の減損を出している。
日本も試練を受ける。環境の悪化は徐々に顕在化し、24年12月に国が結果を公表した第3弾の事業者公募では事前調査を実施した企業の約半数が入札を見送った。外資勢でもオーステッドやカナダ電力大手ノースランド・パワーが日本事業の縮小に動く。
第3弾の入札に応札しなかったコスモエネルギーホールディングスの岩井智樹常務執行役員は24年8月の決算記者会見で「まずは陸上風力で足場を固める」と話した。事業者が懸念するのが落札価格の低さだ。安値水準が続き、採算の確保が難しくなっていた。
電気事業連合会の林欣吾会長(中部電力社長)は「国内外で洋上風力発電はビジネスとして非常に厳しい状況」と話す。推進には公的支援の強化が不可欠になってきた。
英国は24年の入札から電力販売価格の目安となる上限価格を23年に実施した前回から66%引き上げた。米ニューヨーク州も事業者が過去に落札した事業の開発費などの見直しを認めるなど入札条件を見直した。
足元ではインフレ以外の逆風も吹く。化石燃料への回帰を掲げる米国のトランプ大統領は風力発電を「最も高価なエネルギー」と呼び、土地の貸与など政府支援の縮小に動く。すでにニュージャージー州が新規入札をやめるなど影響が広がる。
日本政府は25年度から事業者公募のルールを見直し、公的支援を拡充する方針を模索するが、国民負担と隣り合わせだ。米ニューヨーク州は採算が悪化した約300万キロワット分の事業などについて、売電価格を上げて救済すれば家庭の電気代が2%以上上昇すると試算した。英国などは産業振興とセットで支援の妥当性を訴える。
日本は遠浅の海が少ない。大量導入には沖合に風車を浮かべる「浮体式」の導入が欠かせない。建設コストは導入が進む着床式の約2倍とされ、公的支援の重要性がさらに高まる。国民負担へ理解を得るには成功モデルが不可欠となる。
三菱商事が損失を計上した3海域は日本の洋上風力を象徴する位置づけだった。その動向が風力業界や電源としての信頼に与える影響は大きい。日本の洋上風力は主力電源化へ正念場を迎えている。
洋上風力、日本も試練 三菱商事が損失522億円――脱炭素推進の有力手段 投資促進へ入札制度改正 物価上昇分を価格反映[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 3ページ 943文字 PDF有 書誌情報]
欧米では洋上風力の新規計画の頓挫が相次ぐなか、日本での脱炭素促進に風力は欠かせない。政府は2025年度に予定する次回の公募以降、入札時からの物価上昇分の一部を電力価格に反映できる制度に改める。民間の継続的な投資を促す狙いだ。
国の指定海域における洋上風力発電の事業者公募ルールでは現在、入札時の落札価格からインフレ分のコスト上昇を加算できない。今後は、風車などの資材について、公募開始から投資決定までの間の価格上昇分を40%程度まで電力価格に反映できるように改める。
24年末にまとめた次期エネルギー基本計画案では現在電源全体の1%程度にとどまる風力の比率を40年度に4~8%まで伸ばす目標を掲げた。政府は洋上風力で40年までに最大4500万キロワット分の案件をつくる導入目標も示しており、再生エネルギーを増やすための有力手段と位置づける。
政府が24年1月に公募を始めた第3弾では、三菱商事やコスモエネルギーホールディングスなど少なくとも15社以上が入札を見送ったもようだ。政府はこの状況を受けて、価格高騰リスクを補える制度に変更する方針を決めた。
政府は今回の物価の上昇や低下を反映できる仕組みについて、20年から24年の間にそれぞれ公募を始めた1~3弾の公募についても一部反映する。経済産業省は「企業に事業を確実に実施してもらうために見直した」と説明する。
保証金の増額を含めた計画見直しを事業者が政府に提出して認定されれば、認定時点からの物価変動分を支援できる可能性がある。保証金は事業実施の担保のために政府が企業から事前に集める資金で、計画が遅延した場合などに没収される。
企業は入札にあたり、発電規模、供給価格、運転開始時期、地域や国内への経済波及効果などの計画を提出する。政府は計画内容を総合的に評価し、合計点数が最も高かった企業が落札する。
第1弾の公募で3海域を21年に落札した三菱商事連合は、その後の世界的な物価高騰を受け、当初の想定よりも収支見通しが悪化した。三菱商事は事業スケジュールを含めた計画を再評価する方針を示している。
ルールの大きな見直しとしては今回が2回目。22年に始めた第2弾の公募からは、運転開始時期の早さの加点を第1弾より増やす仕組みにした。
外国産米の輸入 多くは加工や飼料用(きょうのことば)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 3ページ 452文字 PDF有 書誌情報]
▽…1993年にコメの部分開放を受け入れた関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイ・ラウンドにより、95年度以降、最低限の輸入機会を提供するミニマムアクセス(最低輸入量)を導入した。現在は玄米で77万トンを無税で国が輸入して販売している。多くは加工用や飼料用に販売されるが、最大10万トンが主食用としてコメ卸などに販売される。
▽…1キロ当たり341円の関税を払えば民間での輸入が可能だ。近年はイタリア料理のリゾットやタイ料理に使われる特殊なコメの輸入に限られてきた。日本の消費者は国産のコメを好む傾向が強く、スーパーなどでの外国産米の取り扱いは限定的だ。
▽…記録的な冷夏と長雨が日本を覆った93年は全国のコメ生産量が783万トンと前の年から26%減った。政府はタイや米国などから計259万トンを緊急輸入したが、輸入量の4割近くにあたる98万トンは売れ残り、多くは廃棄された。民間輸入はここ数年、500トン未満で推移しているが、関税を払えば特別な免許などは不要だ。需要が増えれば取扱業者が急増する可能性がある。
首相、訪米で安倍流生かす トランプ氏と7日会談 性格や行動原理を把握 図表用い投資説明へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1311文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相はトランプ米大統領との7日の首脳会談で、信頼関係の構築を最優先課題に据える。参考にするのは同氏と「蜜月」と評された安倍晋三首相が講じた策だ。膨大な想定問答を暗記し、日本の対米投資の状況を説明する図表を持ち込む。性格や行動原理も把握して備える。
首相は3日の衆院予算委員会でトランプ氏に関し「意外と人の意見をよく聴くと聞いている。ひょっとしたらケミストリー(相性)が合うかもしれない」と述べた。
首相がこのように話したのには理由がある。1期目のトランプ氏への安倍氏の対応に基づき、性格分析などを踏まえて外務省幹部らと打ち合わせを重ねているためだ。
安倍氏は2016年11月の大統領選直後、ニューヨークの「トランプタワー」で世界の首脳に先駆けてトランプ氏と面会した。良好な関係につながったとされる。
安倍氏はこのとき、性格分析の専門家らの助言をもとに「トランプ氏の発言の否定はしない」「徹底して興味に寄り添う」「自身の生い立ちを話すのが効果的」といった傾向と対策で臨んだ。
初対面で良い印象を植え付け、「シンゾウ」「ドナルド」と呼び合う深い関係を築いた。
両氏の在任期間が重なった3年8カ月の間に、対面の首脳会談は14回、安倍氏の訪米は7回、トランプ氏の来日は3回を数えた。歴代首脳の接触回数と比べて多い。
トップ同士のやり取りは事務方の事前調整に沿って進むのが通例だ。トランプ氏は官僚が作ったペーパーを読み上げる対応を嫌うだけでなく、調整を無視して予測困難な発言を繰り出してきた。
「トランプ流」にあわせるため、安倍氏は経済、外交、防衛と様々な案件に関する想定問答をつくって暗記した。
「日本の防衛費増は不十分ではないか」「日本製鉄によるUSスチール買収阻止は見直さない」――。今回、トランプ氏から厳しい発言や質問が出る可能性は排除できない。
首相が事前に準備した想定問答に沿って、堂々と切り返せるかが重要となる。訪米勉強会の同席者は「首相は1週間前から毎日勉強し、相当仕上がってきている」と話した。
安倍氏は首脳会談のたびに、前回と比べて日本の対米投資額と現地雇用がどの程度増えたかを地図や表に落とし込み「日本はこれだけ米国に貢献している」と説明していた。関税問題などで過度な要求をされることを回避するよう努めた。
首相は視覚に訴えて説明した安倍氏を踏襲する構えだ。3日の衆院予算委で「日本の米国での投資額は世界一と『この表をみてください』ということだ」と語った。
「単に怒らないでくださいね、勘弁してくださいではなく、いかに日本の利益になるかもあわせて提示したい」との意向も示した。
安倍・トランプ関係も常に平穏だったわけではない。外務省幹部によると、トランプ氏の在任期間の折り返しが過ぎた頃からは安倍氏に直接厳しい要求をする場面が増えていったという。
日本政府はトランプ氏の2期目は関係構築が難しくなると分析している。政権を自身に近いメンバーで固めており、専門家らの助言を聞き入れるかもわからない。
4日にはパレスチナ自治区ガザを再建するため「米国が長期的に所有する」との構想を唐突に表明し、批判が相次ぐ。
国会改革 協議会立ち上げ 与野党が一致 党首討論や議員立法「活発な議論を」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1009文字 PDF有 書誌情報]
浜田靖一衆院議院運営委員長と与野党の国会対策委員長は6日、国会内で国会改革を巡る会合を開いた。党首討論の定期開催や議員立法の積極的な審議を実現するために与野党で話し合うことで一致した。新たな協議会を立ち上げ今国会中に一定の結論を出す方針だ。
浜田氏は会合後、記者団に「活発な議論をし実現することを目途にやっていく」と述べた。立憲民主党の笠浩史国対委員長は「国民にもっと関心を持ってもらい、国会に対する信頼を得られる改革を実現したい」と強調した。
与党の自民、公明両党は2024年10月の衆院選で議席数が半数を割り、少数与党になった。野党はこれを機に国会で法案の内容をより吟味できる審議を実現するための改革を訴え、与野党協議を求めた。今回の会合はこれに対応したものだ。
与野党は14年に国会審議の充実へ当時の国対委員長間で申し合わせをまとめた。党首討論の月1回実施や政府が提出した法案と野党の対案の同時審査といった内容を掲げた。新たな協議会はこれを踏まえて議論する。
浜田氏は党首討論を巡り、管轄する国家基本政策委員会の改革議論を尊重する考えを示した。月1回とは遠い現状などを踏まえ、開催方法などの改善が議題になる。
制度が始まった2000年は8回開いたものの、01~05年は年5~7回、06年以降は多くて4回と開催頻度が落ちた。
第2次安倍晋三内閣から菅義偉内閣までの期間は多くて年2回になった。岸田文雄内閣は21年10月の発足から24年6月まで開かれなかった。
この間に超党派の「平成のうちに」衆院改革実現会議は18年、2週間に1回の開催を呼びかけた。日本維新の会や国民民主党などは23年に開催がなければ所管する国家基本政策委員会を廃止する法案を出した。
議員立法の積極的な審議も論点になる。国会の審議は政府提出法案が優先され、主に野党が提出する法案は委員会で議論されない傾向にある。
委員会の議論を充実させるため、審議時間を確保し、議論内容や決定事項をリポートとして発信するといった提案が出た。野党はかねて常任委員会を原則定例日に開催するよう求めている。
少数与党の国会で野党の力が相対的に増大したことに伴い少数会派への配慮も重要性を増した。6日の協議では委員会での質問時間の確保を念頭に少数会派が意見表明する機会を増やす必要性を確認した。
実際に申し合わせたことを実現するには実効性を担保できるかが問題になる。
高校無償化、所得制限なし25年度から 自公が維新に提示 公・私立11.8万円[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
自民党の小野寺五典政調会長は6日、高校授業料の無償化を巡る日本維新の会との協議状況を説明した。2025年度から、現在は国の支援対象から外している年収目安910万円以上の世帯にも公立、私立問わずに年11万8800円を上限に給付する案を示した。
党本部で記者団に語った。公立は実質無償化になるが、学費が高い私立はその水準にならない。
維新の前原誠司共同代表は6日の記者会見で、小野寺氏と5日に会談し私立の所得制限について26年度から撤廃する案が示されたなどと語っていた。小野寺氏は急きょ説明の場を設けた。
国の現行制度では年収590万円未満の世帯で、公立高校の場合は年11万8800円、全日制の私立は同39万6000円まで出している。年収590万~910万円未満は公立・私立問わず年11万8800円を支給する。
維新が求める私立への支援金上限の引き上げや所得制限の撤廃について小野寺氏は「26年度から撤廃する方向の議論を行っていく」と述べた。
自民党と公明党の与党は衆院で過半数を持たない少数与党のため、25年度予算案を成立させるには野党の賛成が欠かせない。
首相、訪米で安倍流生かす トランプ氏と7日会談――「AI・半導体 共同開発」首脳合意へ 人材交流も促進[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 423文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相とトランプ米大統領は7日にワシントンで開く首脳会談で、人工知能(AI)と半導体の日米共同開発を推進すると合意する。首相から米国への民間投資を強化し、人材交流を進める方針を伝える。経済安全保障上欠かせない物資や技術の確保に取り組む。
首相は6日夜、政府専用機で羽田空港からワシントンに向けて出発した。
出発前、首相官邸で記者団に「初対面なので互いの信頼関係の確立のため努力したい」と述べた。「自由で開かれたインド太平洋や世界全体の発展、平和のために力を合わせることを確認できたらいい」と語った。
AIや半導体分野の協力は技術力を高める中国を意識し、サプライチェーン(供給網)を強化する狙いがある。トランプ氏は1月に「AI分野で米国の優位性を維持、強化する」という大統領令に署名しており、日米協力の重要性を首脳間で確かめる。
米オープンAIなどが開始するAI開発の「スターゲート計画」にソフトバンクグループ(SBG)が投資を表明している。
SNS選挙対策を模索 自民調査会「夏までに方向性」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 341文字 PDF有 書誌情報]
自民党は6日、選挙制度調査会(逢沢一郎会長)と情報通信戦略調査会(野田聖子会長)の合同会議を党本部で開いた。選挙時のSNSの利用を巡り、動画などの再生数が多いほど収益が増える構造を利用した選挙ビジネスや偽情報への対応に関して意見交換した。
会議終了後に逢沢氏は記者団に、夏の都議選や参院選までに与野党で一定の方向性を示したいとの意向を示した。「各党協議の場で与野党を超えた危機意識や問題意識を持っているとのメッセージを国民に開示できればその方が望ましい」と述べた。
自民党は5日に国会内で開いた与野党協議の会合で論点整理案を提示した。与野党は月内にも選挙ポスターの「品位保持」規定を盛る公職選挙法改正案を国会へ提出する方針で、法案の付則にSNSを巡る論点を加える案を検討している。
予算修正項目案 立民、執行部に一任[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 302文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党は6日の「次の内閣」(ネクストキャビネット=NC)で、政府の2025年度予算案について修正の要求項目案をまとめた。政府基金の積立額を7兆7800億円ほど削減すると記載した。「高額療養費制度」の負担上限額の引き上げ凍結などを盛り込んだ。
高額療養費の負担上限額引き上げの凍結にはおよそ200億円、介護や保育従事者の処遇改善には5700億円ほどを追加計上する内容にした。項目の絞り込みなど予算修正案の作成は執行部に一任した。
重徳和彦政調会長は修正案を巡り「最大野党として政権をとったらこういう国を作るんだということを表現できるような修正案をつくりたい」と述べた。会合後、国会内で記者団に語った。
日本企業進出でザンビアと協定 首脳会談[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 260文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は6日、首相官邸でザンビアのヒチレマ大統領と会談した。日本企業の進出を後押しする「日・ザンビア投資協定」に署名した。2国間政策対話の枠組みも立ち上げる。首相は「経済関係を一層強化する、日本政府も後押ししたい」と述べた。
日本から小規模農家への灌漑(かんがい)支援やスマート農業支援の実施が決まった。インフラ整備などで協力を進める。銅・コバルトの埋蔵が豊富なザンビアと鉱物資源分野でも協力する。
日本企業の参加を視野にエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によるザンビアでの資源探査協力の加速で一致した。
企業・団体献金 伊吹元衆院議長「禁止にせず」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 243文字 PDF有 書誌情報]
自民党は6日、党本部で政治資金規正法の改正について勉強会を開き、伊吹文明元衆院議長を招いた。1995年の政党交付金制度導入は、企業・団体献金の禁止が前提だったとの立憲民主党などの主張に対し、伊吹氏は「全面禁止にはしないことで決着済みだ」と改めて否定した。
会合後、小泉進次郎政治改革本部事務局長らが記者団に説明。伊吹氏は当時、自民党で政治改革本部の役員を務めた。
当時党総裁だった河野洋平元衆院議長は政党交付金の導入と引き換えに企業・団体献金は禁止する方向だったとの認識を示している。
「育成就労」省令策定へ 初の有識者会合[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 187文字 PDF有 書誌情報]
政府は6日、外国人技能実習制度に代わる新制度「育成就労」の関係省令を議論する有識者懇談会を初開催した。政府は外国人が送り出し機関などに支払う手数料の軽減や地方企業の受け入れ枠を拡大する省令案を示した。省令は2025年夏までに決定する。
これとは別に、制度の理念や考え方を定めた「基本方針」を議論する有識者会議を同日開いた。会議の意見を踏まえ政府は基本方針を3月に決定する。
2月6日(首相官邸)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 563文字 PDF有 書誌情報]
▽7時44分 公邸発。50分 東京・内幸町の帝国ホテル。フランス料理店「レ セゾン」で浅井雄一郎あさい農園社長、内藤祥平日本農業代表と朝食。
▽9時3分 参院第2別館。歯科診療所で歯のクリーニング。18分 官邸。
▽10時 岡野国家安全保障局長。23分 林、橘、青木正副官房長官、国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰、赤堀両外務審議官、河辺総合外交政策局長、有馬北米局長、安藤中東アフリカ局長、片平経済局長、加野防衛審議官。
▽11時12分 橘官房副長官、国家安全保障局長、森補佐官、竹内駐ザンビア大使、外務省の鯰外務審議官、石月国際協力局長、堀内アフリカ部長、土谷財務省国際局長、松尾経産審議官、防衛審議官。37分 経済関係イベント向けビデオメッセージ収録。
▽12時34分 森山幹事長。51分 官房長官、鈴木法相、加藤財務相、財務省の新川次官、窪田理財局長。
▽14時2分 ザンビアのヒチレマ大統領と首脳会談。42分 ヒチレマ大統領を見送り。59分 党本部。
▽15時 菅副総裁。26分 官邸。
▽16時24分 平デジタル相、赤沢経財相。
▽17時6分 国家安全保障局長、原内閣情報官。17分 内閣情報官。56分 報道各社のインタビュー。
▽18時21分 羽田空港。40分 トランプ米大統領との首脳会談のため、政府専用機で米国に向け出発。
ディープシーク利用注意 政府、各省庁に(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 160文字 PDF有 書誌情報]
政府は6日、中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が開発した生成AI(人工知能)の業務利用に関して各省庁などに注意喚起した。生成AIで機密情報を取り扱えないというルールの順守を改めて促した。仮に使う場合はリスクを十分に踏まえて内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)とデジタル庁に助言を求める必要がある。
自民対策本部「首脳会談で拉致協議を」(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 128文字 PDF有 書誌情報]
自民党の拉致問題対策本部は6日、7日に予定する日米首脳会談で北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けて話し合うよう、首相官邸で林芳正官房長官に申し入れた。衛藤晟一本部長が面会後、記者団の取材に応じた。
石破茂首相は7日にトランプ大統領と初の首脳会談に臨む。
首相公用車が接触事故 都内ホテル敷地内(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 4ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相の公用車が6日、都内で警護用車両と接触事故を起こした。公用車がホテルで首相を降ろした後、ホテル敷地内で駐車するため後退していたところ後続の警護用車両に接触した。公用車の後部に小さな傷ができた。けが人はなかったという。
氷河期世代、男性の正社員9割超 やっとバブル世代並みに 生涯賃金や貯蓄、なお差[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1750文字 PDF有 書誌情報]
今国会で就職氷河期世代が抱える経済格差が議題に上る場面が目立つ。パートや派遣社員から正規雇用に転じる人が増え、男性の正社員率は90%超とバブル世代並みになったものの、老後への懸念は消えていない。生涯賃金や貯蓄、年金は他の世代と差がある。
「老後の年金が低く、生活保護になだれ込む」。立憲民主党の長妻昭氏は1月31日の衆院予算委員会で、就職氷河期世代の名目賃金の伸び率が他の世代より低い問題を取り上げて懸念を示した。
国民民主党の長友慎治氏は2月4日の衆院予算委で「親ガチャならぬ世代ガチャという言葉を使う世代がある」と述べ、世代間格差の解消を求めた。国民民主は就職氷河期世代の老後を安定させるため、厚生年金の遡及納付制度などを訴える。
「男性の正社員率は年齢上昇に伴って改善し、40歳代でバブル世代と同水準に到達した」。内閣官房が2024年12月の会議で開示した資料にこんな記述がある。
もとになったのは東大の玄田有史教授の分析。1963~67年生まれをバブル隆盛世代、68~72年生まれをバブル崩壊世代、73~77年生まれを就職氷河期前期世代、78~82年生まれを就職氷河期後期世代と定義した。
総務省の労働力調査をみると、就職氷河期前期世代の20代後半時点の正社員率は男性で88.3%だった。就職氷河期後期世代は82.4%だ。バブル隆盛世代やバブル崩壊世代は比較可能な数字がないものの、玄田氏は「90%台半ばもしくはそれ以上」と推計する。
就職氷河期世代が大学を卒業した2000年前後は、バブル崩壊や金融危機を受けて企業が採用を絞った。経済状況が好転するにつれて後から正社員になる人が増え、就職氷河期後期世代が30代後半になった時点の正社員率は89.9%、40代前半では90.7%とバブル隆盛世代との差が2.5ポイントに縮まった。
雇用問題に詳しい大正大の海老原嗣生招聘(しょうへい)教授は「2000年代の政府対策が奏功し多くの人が正社員化した」と話す。
内閣府は19年に就職氷河期世代支援プログラムを始めた。当初は20~22年度までの3年間で30万人の正社員雇用を増やす目標を掲げた。22年度は15万人程度の増加にとどまったため、2年の事実上の延長をした。最終年度となる24年度中に確認できたのは正規雇用が8万人増、役員が13万人増の合計21万人増だ。
一方で、氷河期世代には他の世代と比べた経済格差が残る。労働政策研究・研修機構の堀有喜衣氏が示した試算によると、あとから正社員になった場合は年収の平均が男性で約130万円、女性で約180万円低い。
将来の年金にも響く。過去30年と同様の経済状況が続く場合、年金が月10万円に満たないのは1974年度生まれの4割弱を占める。59年度生まれや64年度生まれも4割強を占めるが、厚生年金をもらわない自営業などの割合が多い影響があるとみられる。
自営業は年金以外に生計を立てる方法がある場合が多い。就職氷河期世代より下の世代は厚生年金の加入対象が広がり、1994年度生まれでは3割に減る。
女性の正社員率をみると、就職氷河期世代が40代前半時点で40%台後半だった。バブル隆盛世代(42.6%)よりも高いものの、男性に比べると低い。未婚で配偶者がいない場合は老後の懸念はより強い。
第一生命経済研究所の永浜利広氏は「就職氷河期世代は年金制度への不安に加え、住宅ローンや教育費の負担も大きいため消費マインドが低い」との問題を指摘する。
就職氷河期世代の貯蓄額が低下トレンドなのは生涯賃金の低下が原因だと分析し「上の世代がつかえたことでポストが空かず、氷河期世代が割を食っている」とみる。
人口の1割強を占める就職氷河期世代の消費マインドは、国内総生産(GDP)の過半を占める個人消費の動向を左右する。石破茂首相は4日の予算委で「住宅ローンや子供の教育など一番お金が必要な世代で負担が寄っているなら、いかに改善するか問題意識をもって対応する」と話した。
東大の近藤絢子教授は「雇用が安定したのは良いことだが、上の世代との所得格差が縮まったわけではない。若年期の不安定雇用の影響で低年金になる人が多い問題も踏まえて社会保障制度の改革は依然必要だ」と語る。
コメ高騰、流通の変革促す 民間輸入拡大 JA「動向を注視」 価格抑制は見通しにくく[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1452文字 PDF有 書誌情報]
不足するコメの供給を増やす動きが活発になってきた。政府による備蓄米放出の準備に続き、民間企業が輸入の手当てに動く。政府はコメに高い関税を課すことで流通ルートを絞り、国産米市場を保護してきた。長引くコメ価格高騰が硬直的な流通構造に変革を迫ろうとしている。(1面参照)
日本は1993年の貿易自由化交渉「ガット・ウルグアイ・ラウンド」合意で、95年から国内消費量の最低4%分を輸入することが原則義務化された。当時の日本は食糧管理法(95年に廃止)でコメの輸入を事実上禁止していたが、米国から市場開放を求める声があがっていたのに対応した。
ただ、政府は海外のコメの流入を抑えることで国産米価格を維持する農業政策の旗は降ろさなかった。99年4月に輸入拡大を抑えることを目的に高関税をかける仕組みを導入した。
現在、加工用を含め、年間77万トンを米国やタイなどから輸入している。うち10万トンが主食用として入札で民間に売り渡される。10万トンを超えて輸入する場合は、1キロあたり341円の関税を払わなければならない。
江藤拓農相は1月10日の記者会見で「国内のコメ価格が高いこともあり、高関税でも買おうという人が出てきた」と述べた。そのうえで「(全体の量からみると)国内の価格に影響を与えるようなロットではない」との認識を示した。
輸入米需要が増えている背景にあるのは割安感だ。輸入米の価格は関税を合わせて1キロあたり500円台であるのに対し、現在の国産米の卸間取引(スポット)では800円台。関税を含めてもなお輸入米の方が安い。国産米の調達数量が不足している状況下で、数量確保を優先する企業が輸入米に殺到する。
コメ価格の高騰が続けば、輸入米はさらに増える可能性がある。農水省幹部は「今年は国内のコメ価格が異常な状態で、60キロあたり2万円超の関税がかかるコメでもビジネスが成り立つ状態になってしまっている。政府は基本的にコメ輸入が増えることは歓迎していない」とけん制する。
コメの生産農家からも輸入米が増え過ぎることで国産米価格が下落することへの不安が出ている。埼玉県のコメ農家の男性は「複雑な気持ち。25年産のコメ価格が下落しないか心配だ」と話す。
農家には複雑な思いが交錯する。コメ価格が高騰して懐は潤ったが、価格が上がりすぎて国産米から輸入米に需要が移ったり、コメの需要が減ったりすることは望んでいないからだ。
6日に記者会見した全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は輸入米拡大の動きについて「今後も動向を注視していきたい」と述べるにとどめた。
農水省はコメ価格の高騰解消に向け、政府の備蓄米を全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者を対象に販売できるよう運用方針を見直した。輸入米の流通も始まれば、市場での流通量は現状より増加する見通しだ。
コメ価格が下がるかは見通しにくい。「スポット取引の相場は下がり、棚からコメがなくなる昨年のような事態は回避される」(大手卸)との声がある一方、「放出が想定される備蓄米や民間輸入の量は不足している分に及ばず、店頭価格を大きく下げるには至らない」(東証上場のコメ卸)と指摘する声もある。
政府は今も事実上のコメの生産調整を続けており、需給の変動に弱いという日本のコメ政策の根幹は変わっていない。「今はまだ生産余力はあるが10年後は危うい。生産コスト低下や農地の大規模化など生産基盤の強化が欠かせない」と日本国際学園大学の荒幡克己教授は指摘する。
ゆうちょ銀、投資先選びに生成AI 春にも試験運用[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 818文字 PDF有 書誌情報]
ゆうちょ銀行は企業への投資に関して投資先選びや人材育成に生成AI(人工知能)を活用する。2025年春にも試験運用を始め、企業の選定や模擬面談などでAIを使う。国内の金融機関でも珍しい取り組みで、投資効率の向上につながるか効果が注目される。
ゆうちょ銀は新たな収益の柱としてプライベートエクイティ(PE=未公開株)投資を掲げ、30年度をメドに国内の中小企業などに1兆円を投資する方針だ。24年度に投資事業子会社を設立するなど本格始動し、200人規模の人員を擁する。全国各地の有望な投資先を効率よく発掘できるよう、AIを活用し投資人材の育成を急ぐ。
投資先の発掘を担う全国の13拠点で、25年春から試験運用を始める。生成AIが担当者の模擬面談の相手となり、資金ニーズや財務情報など投資の是非を判断するために聞き取るべき情報を助言することなどを想定する。商談後もAIが作成した議事録を踏まえ、出資提案を勧めるなど次の商談での選択肢を示す。25年度上半期に導入効果を検証して、同年度内の導入も視野に入れる。
投資先候補の選定にもAIを活用する。担当者が聞き取った企業の業績や資金調達ニーズなどをAIが分析し、投資ファンドが興味を持つ度合いを数値で示す。現在はAI学習用の企業データの蓄積を進めており、26年にも現場で使えるようにして企業を選ぶ判断材料にする。
生成AIを使って業務効率も高める。AIが連携する調査会社のデータベースからの企業情報の収集や議事録の作成を支援する。投資先の情報に基づいた企業分析の作成も担う。全国にある投資先を発掘するための拠点で導入して、担当者が投資先の開拓や分析などに時間を割けるようにする。
政府が約35%の株式を保有する日本郵政傘下のゆうちょ銀は民業圧迫の懸念から、企業や個人への融資が規制されている。ほかの金融機関と比べて法人顧客との接点が少なく、企業への営業や投資のノウハウが乏しいという課題があった。
成長志向の中小の情報、集約し仲介 経産省、資金調達・事業承継を後押し[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 632文字 PDF有 書誌情報]
経済産業省は中小企業の成長を後押しする。運転資金の調達や事業承継といった中小企業が抱える課題に応じて、全国の金融機関や税理士などとマッチングできるようにする。成長意欲の高い中小企業の情報を1カ所に集め、幅広い支援サービスが受けられるようにする。
経産省は3月にも専用サイトを新設する。支援機関には銀行や税理士のほか、中小企業診断士、コンサルタント企業、商工会議所などを想定する。
新規事業の立ち上げに伴う初期資金を確保したい中小企業に対し、金融機関が適切な融資のプランを提案するといったケースでの活用を見込む。
サイトを利用する中小企業はまず、資本金や従業員数のほか、経営戦略といった支援してほしい課題や、直近数年間で経産省の補助金に採択された実績などを登録する。情報は希望する支援分野に応じて公開し、関心をもった支援機関から連絡がくる仕組みとする。
これまで地方の中小企業では地域にある支援機関の数が限られるなど、中小が求めている支援ニーズに対応できていない事例がみられた。複数の支援機関のサービス情報を同時に受け取れるようにして中小企業の成長を促す。
中小企業基盤整備機構は24年12月、中小企業の価格転嫁に向けた簡易的な支援ツールをつくった。
会社全体での売上高や原材料費などを入力し、コストが高騰する前後での商品や取引先別の収支状況が可視化できる仕組み。取引先との価格交渉時に目指すべき参考価格を試算し、中小企業の経営者らの意識向上や業績改善につなげる。
CO2濃度、増加量最大 昨年、衛星「いぶき」で測定[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 425文字 PDF有 書誌情報]
環境省と国立環境研究所(NIES)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6日、観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)で測定した二酸化炭素(CO2)の濃度について、2024年の1年間の増加量が3.5PPM(PPMは100万分の1)だったと発表した。データを遡れる11年以降で最大となった。
地上から上空までの地球大気全体のCO2の平均濃度は24年に421PPMとなった。10年には388PPMだったが、毎年前年の水準を上回っている。干ばつや森林火災、産業活動の拡大が要因とみられる。
いぶきは地表から大気の上端までの温暖化ガスの総量を観測できる。観測場所は特定の地域に限られるため、全大気の数値は観測値を基に算出した推定値となる。
いぶきはCO2とメタンの両方の濃度を宇宙から観測できる世界初の人工衛星で09年に打ち上げた。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」に基づき、各国は2年ごとに温暖化ガスの排出削減目標に向けた進捗状況の報告が義務付けられている。
財務相「現状はインフレ」 デフレ脱却は総合的判断[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 5ページ 191文字 PDF有 書誌情報]
加藤勝信財務相は6日の衆院予算委員会で国内経済に関し「現状物価が上がっているという意味ではインフレだ」と述べた。「再びデフレに戻らないと言える状況にはなっていない」との認識を示し、デフレ脱却に向けては消費者物価指数などを踏まえて「総合的に判断する」と話した。
立憲民主党の津村啓介氏への答弁。日銀の植田和男総裁は4日の衆院予算委で「現在はデフレではなくインフレ状態だ」と発言した。
「ナッジ」は効果の見定めを 渡辺安虎 東大教授(エコノミスト360°視点)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1215文字 PDF有 書誌情報]
「ナッジ」と呼ばれる行動経済学的な手法が、この10年ほどで幅広く使われるようになった。日本でも2017年に、環境省が事務局を務める日本版ナッジ・ユニットが設立され、中央省庁や地方自治体だけでなく、多くの民間企業も参加し、得られた知見を共有する連携体制が整備されている。
ナッジは英語の「肘で小突く」という言葉に由来する。推奨したい選択をするような環境をデザインし、個人の選択に影響を与える手法だ。臓器のドナー登録の際に初期設定画面で「提供する」があらかじめ選択された状態になっていたり、食堂で健康的なメニューを目に入りやすい場所に置き、選択に影響を及ぼしたりする事例があてはまる。今では、省エネや防災から税金の納付方法まで、幅広い政策課題に応用されている。
強制や禁止ではなく選択の自由を残し、経済的なインセンティブには影響を与えない形でさりげなく行動変容を促すのが特徴だ。税や補助金といった手法を用いないため、導入に対する政治的・財政的なコストは低く、その点も利用が広がる背景にある。
ナッジについては、これまで様々な文脈で研究が行われ、その効果は高いとされてきた。近年の行動経済学ブームをけん引した主役の一つともいえるだろう。
しかし、22年に経済学のトップ誌に公刊された論文をはじめ、この流れに疑問を投げかける研究が複数発表されている。この研究では、米国の政府・自治体が実施した126の政策実験の効果と、従来のナッジ研究群を、メタ分析と呼ばれる手法で比較した。すると、従来の研究では約9ポイントあった効果が、実際の政策実験では約1ポイントにとどまり、小さな効果しか生まないことが示された。
さらに研究では、ナッジの実際の効果が小さい理由も分析し、その差の7割は研究公刊プロセスの問題点にあるとしている。具体的には、効果がない場合は発表されないため、発表された研究だけを見ると、あたかも大きな効果があるように見えてしまう「公刊バイアス」と呼ばれる問題が影響しているという。
残りの3割はナッジの手法の違いなどで説明できる。初期設定で個人の選択を誘導する「デフォルトナッジ」などの選択場面の設計は、一般的な情報提供型のナッジなどと比較して、より効果が高いことなどが示されている。
他の政策手段、特に税や補助金との有効性の比較も重要だ。別の研究では、対象によって政策手段の効率性は大きく異なっていた。喫煙抑制やワクチン接種にはナッジが効率的だったのに対し、省エネについては税の方がはるかに効率的だった。
ナッジは経済的なインセンティブに影響を与えないことが前提だが、それゆえに限界も多い。きちんと機能する場面で、幅広く用いられるようにすることが大切だ。対象とする政策ごとに丁寧に有効性を検証し、証拠に基づく政策立案(EBPM)を徹底する。そうすることで、それぞれの場面に応じた、より効率的な政策手段が用いられることを期待したい。
トランプ関税、反米の種に ギデオン・ラックマン(FINANCIALTIMES)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 7ページ 0文字 書誌情報]
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株主総会「時期を遅く」、金融庁要請 有報確認、投資家に配慮 企業は人事など影響懸念[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1716文字 PDF有 書誌情報]
3月期決算で7月以降
金融庁は、投資家が企業の有価証券報告書(有報)を株主総会前に確認できるようにするため、企業に総会の開催時期を後ろにずらすことを求める。6月総会が多い3月期決算企業には7月以降への変更を促す。
金融庁や経済産業省、東京証券取引所など関係団体が協議会をつくり議論を始めた。2025年中に方向性をまとめる。
有報は金融商品取引法に基づく書類で、決算日から3カ月以内に開示することが義務づけられている。連結ベースの役員報酬や政策保有株の状況、人的資本といった非財務情報など事業報告にはない項目が含まれる。
投資家に日本で有報を総会前に示す企業の比率は1%台にとどまる。米欧では有報が先に出るのが一般的だ。投資家にとって重要な情報は総会前に開示するのが望ましいとして、岸田文雄前首相がコーポレートガバナンス(企業統治)改革の一環で提唱した。
金融庁は総会の開催時期を1~3カ月程度後ろにずらすよう企業に推奨する方針だ。早ければ、26年3月期決算企業の総会から7月以降の開催を勧める。任意の要請になる見通しだ。
定時株主総会の開催時期は会社法で「基準日から3カ月以内」と定める。3月期企業が総会を7月以降に遅らせる場合、企業の定款で基準日を変更する必要があるものの、それ以外に法的な制約はない。
現在は基準日を決算日に設定している企業が大半で、ずらしているのは上場企業ではファミリーレストランのジョイフルなど3社のみだ。
現状、有報を総会前に開示する企業は極めて少ない。金融庁によると23年4月~24年3月期決算の3900社中、総会前に開示したのは57社で1.5%にとどまる。
米欧の状況は異なる。日本の有報にあたる年次報告書の提出期限は米国の場合「期末後60日以内」で、総会は「前回の総会後13カ月以内」に開く。米ボーイングは12月が決算期だが、23年12月期の年次報告書を24年1月末に提出し、総会は5月17日だった。
英国やフランスの場合、年次報告書は期末後「4カ月以内」、総会は「決算日から6カ月以内」で、年次報告書は総会前に時間の余裕をもって提出されるのが一般的だ。
有報の前倒しは難しいとの見方が多い。金融庁のヒアリングでは、上場企業から「監査法人の対応が2週間程度かかるので6月上旬の開示が限界だ」との声が上がった。
有報で開示を求められる情報が増えている事情もある。例えば27年3月期から順次、義務化される温暖化ガス排出量などの持続可能性に関する情報の開示は、サプライチェーン(供給網)全体の排出量の測定などで企業の作業負担が増す。
有報の開示を前倒しするのが難しいなかで、金融庁は総会の日程を後ろにずらすことで投資家が重要な情報を精査する時間を設けたい考えだ。
ただ企業側は総会の日程を後ろにずらすのも課題があるとみている。一つは配当を受け取る権利を確定する日をいつにするかという問題だ。
現状は基準日を配当の「権利確定日」として、決算期末日と一致させている企業が多い。3月期企業であれば決算が締まる3月末時点の株主に配当を支払っている。
基準日が5月末になれば、5月末時点の株主に配当を支払うことになるとみられる。1年間の経営成績に対して支払う配当の権利確定日が決算期末日よりも遅くなってしまう恐れがある。
もう一つは取締役が交代するまでの期間が長くなることだ。3月期企業であれば6月に株主総会を開き取締役人事を決めている。株主総会が8月になれば、4月に事業年度が始まってから取締役が交代するまでに4カ月程度かかることになる。
企業からは「配当や人事などの要素を考慮する必要がある。有報開示の都合だけで総会の開催時期を決めにくい」(機械大手の投資家向け広報担当者)との声がある。
総会を巡っては、以前から6月に集中すると複数企業の株式を持つ機関投資家が出席しにくいとの声がある。総会の開催時期の見直しはこれまでも議論されてきたが、ほとんど進んでこなかった歴史がある。開催時期を後ろにずらすことで時期が分散されれば、投資家が参加しやすくなる可能性がある。金融庁は企業の実務負担も考慮しながら制度設計する。
オリックス、資産増やさず回転で稼ぐ 井上CEOに聞く 上司を否定、新しさ生む[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1690文字 PDF有 書誌情報]
M&A(合併・買収)や事業投資で規模を拡大してきたオリックスが転機を迎えている。総資産は16兆円と10年で倍近くになったが、今後は増やさずに資産を回転させることで収益力を高める。14年間社長を務め、1月に会長兼グループ最高経営責任者(CEO)に就いた井上亮氏に聞いた。
――なぜ資産を単純に増やすのではなく回転させることを重視するようになったのでしょうか。
「現在の格付けをみるとS&PがトリプルBプラス、他社はA格以上だ。規模拡大のために負債が増えるなどして格付けが1段階下がると、年間の金利コストが数十億円ぐらい上がってしまう」
「格付けを維持するためにも資産の入れ替えとマネジメントを拡大して利益率を高める。利幅の低い事業や資産は売り、高い利幅の事業を買うというのを繰り返す。資産の入れ替えを続けていく」
「事業のセグメントが10あり、あちこちから『この案件をやりたい』という話がきている。バックログ(積み残し案件)だけでも2兆円くらいある。のれんが多い会社にはいたずらに投資しないなど案件を選別する」
――旅客需要の回復で航空機の価格が上がっています。航空機リースを拡大させる好機では。
「アイルランドの航空機リースのアボロン・ホールディングスと、オリックス・アビエーションを入れた航空事業の資産は約1兆円だ。これを2兆円にする気はあまりない。新型機の売買や投資家に売却した機体の運用を通じて総資産利益率(ROA)3~4%以上を維持することが大事だ」
――14年ぶりに社長が代わりました。
「2年ぐらい前から何か考えなければというのはあった。ただ指名委員会が決めるため、社外取締役からは『推薦はしてもよいが決定権はない』といわれていた。CEOの交代もあくまで指名委員会が判断することだ。(CEOの役目は)正直にいえば1~3年、もしかしたら今年いっぱいで終わるかもしれない」
――高橋英丈社長とは役割をどう分担するのでしょうか。
「エクイティが関係する大きな案件では私の承認が必要だが、社内の決裁権限のほとんどは高橋社長に委譲した。重要なのは投資家向け広報だ。これまでメジャーな投資家とは直接話し合ってきた。この役目を高橋社長に移すには時間がかかりそうだ。カジノを含む統合型リゾート(IR)もテーマとしてある」
――宮内義彦氏(現シニア・チェアマン)からCEOを継いだのは、社長就任から3年後でした。高橋氏がCEOになる条件は何でしょうか。
「一番簡単なのは投資家が『ミスター高橋は次の後継者としてすごく良い』となることだ。高橋社長は3年以内に自分の右腕、左腕となる人材をつくらなければダメだというのが私からのメッセージだ。『私のことを無視しろ』とも伝えた。私も宮内さんのやり方を否定した。嫌われても上司を否定しなければ、新しいものは生まれない」
聞き手から
井上流目利き、深化の時
「オリックスのデューデリジェンス(資産査定)が速すぎた」。ある総合商社の関係者はオリックスが24年に発表した三徳船舶(大阪市)の買収をこう振り返る。スピード感のある買収ができた背景には、資産の入れ替えで磨いてきた査定のノウハウがあった。
井上氏は「売り買いの経験が豊富なので船が今いくらで売れるかわかる」と話し、特に船舶の査定は「短時間でできる」と明かした。三徳船舶の内航船の競争力に魅力を感じ、担当者から渡された資料を見て5分で買収を決めたという。
過去には買収した後発薬メーカーで製造不正が見つかり損失を出したこともある。資産を増やさず利益率を高めるにはこれまで以上に売り時・買い時を逃さない判断力が欠かせない。成長を支えてきた井上流の目利きを高橋新社長が深化させる時が来た。
(岩田夏実)
【図・写真】井上 亮氏(いのうえ・まこと)75年(昭50年)中大法卒、オリエント・リース(現オリックス)入社。香港や米国に駐在し海外でキャリアを重ねた。05年執行役、11年社長兼グループCOO、14年社長兼グループCEO。23年プロ野球オリックス・バファローズのオーナーに就任。25年から現職。72歳
英中銀、2会合ぶり利下げ インフレ鈍化、4.5%に[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 818文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=大西康平】英イングランド銀行(BOE)は6日、政策金利の中銀預金金利(バンクレート)を0.25%引き下げて4.5%にすると発表した。利下げは2024年11月以来、2会合ぶり。インフレが鈍化傾向にあり、金融引き締めの度合いを緩めるのが適切と判断した。
政策金利が4.5%に決まるのは、23年5月会合以来となる。金融政策委員会(MPC)で投票権を持つ9人のうちベイリー総裁を含む7人が0.25%の利下げに賛成し、残り2人は0.5%の利下げが必要として反対した。
声明文では「十分なインフレ解消の進展が利下げを可能にした」との認識が示された。
24年12月の消費者物価指数は前年同月比で2.5%上昇した。BOEが物価目標とする2%は上回るが、前月比で縮小して事前の市場予想も下回った。サービス価格の上昇率は22年以来の低水準となり、賃上げと値上げの応酬によるインフレ長期化の懸念は和らいでいる。
英国経済の停滞への警戒感もある。同時に公表した四半期ごとの金融政策報告書では、25年の国内総生産(GDP)の伸び率の見通しを0.75%と、前回24年11月時点の1.5%から下方修正した。
もっともベイリー総裁は「今後の利下げには段階的で注意深いアプローチをとる」とコメントし、先行きを明言しない姿勢を崩さなかった。声明文では「需要と供給を巡る不確実性がある」と言及された。
金融政策報告書では、米国の関税発動が英国の物価に与える潜在的な影響の分析も示された。サプライチェーンの混乱は物価上昇につながるが、対米輸出の減少は下落の効果が出ると指摘。「最終的にどちらになるかは、様々な波及経路の影響の強さ次第だ」と訴えた。
金融政策の先行きに関する声明文の表現には変更がなかった。「根強いインフレのリスクを注視し続けて、各会合で金融引き締めの適切な度合いを決める」や「十分に長い時間引き締めを維持し続ける必要がある」との書きぶりを続けた。
マスク氏のX買収融資債権、銀行団が売却 8400億円分[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 539文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=斉藤雄太】米起業家イーロン・マスク氏による2022年のX(旧ツイッター)買収時に協調融資を実施した銀行団が、融資債権の一部を売却したことが5日わかった。銀行が融資した約130億ドルのうち55億ドル(約8400億円)分を大手機関投資家に売却した。
銀行団に参加している関係者が明らかにした。マスク氏は総額440億ドルに及んだXの買収資金の一部を銀行団からの借り入れで賄った。銀行団は米金融大手モルガン・スタンレーが率い、バンク・オブ・アメリカや英バークレイズなどが参加。邦銀では三菱UFJ銀行とみずほ銀行が加わっている。
買収向け融資を出す銀行は資本規制の制約上、融資債権を証券化して投資家に転売し、バランスシートから外すのが一般的。だがマスク氏のX買収では同社の業績悪化や金利上昇などが重なり、債権価格を大幅に割引しないと買い手がつかない状態が続いたため、銀行側は売却できずにいた。
今回は額面1ドルあたり97セントで債権を売却した。当初は同90~95セントで30億ドル分の売却を目指したが、投資家の需要が強かったため価格を引き上げ売却規模も大きくした。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、買い手にはピムコやシタデルといった米機関投資家も含まれる。
米財務長官、日銀総裁と電話協議 「優先課題を共有」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 377文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】米財務省は5日、ベッセント米財務長官と日銀の植田和男総裁が電話協議したと発表した。ベッセント氏は1月28日に就任した。米財務省はあいさつだと説明した。
ベッセント氏は「植田総裁とマクロ経済や金融の優先課題を共有し、緊密かつ生産的に協力していくことを期待している」と公表文に記した。植田総裁は、総裁就任前にベッセント氏と面識があった。
加藤勝信財務相とは就任した1月28日夜(日本時間29日)にオンライン会談をした。主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)の枠組みでも日米間で緊密に連携していくことを申し合わせた。
ベッセント氏は2月下旬に南アフリカで開くG20の財務相・中央銀行総裁会議で国際会議でのデビューを果たす公算が大きい。新政権の強硬路線と対外的な協調をどう両立するかが課題で、日本がどんな役回りをするかも問われる。
ID&EHDへのTOB成立 東京海上が全株取得へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 9ページ 258文字 PDF有 書誌情報]
東京海上ホールディングス(HD)は6日、建設コンサルティング大手のID&EHDへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。買い付け総額は約838億円。今後はスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て全株式を取得する。ID&EHDは東証プライム市場から上場廃止になる見通し。
TOBは1株あたり6500円で2024年11月20日~25年2月5日に実施し、買い付け予定株数の下限を上回る1289万5763株の応募があった。決済開始は2月13日で、東京海上HDの保有比率(議決権ベース)は85.44%となる。
米長期金利の上昇一服 新政権の国債増発、警戒和らぐ 財政赤字、拡大懸念なお[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1534文字 PDF有 書誌情報]
米債券市場で5日、長期金利が低下し、約1カ月半ぶりの水準となった。同日に米財務省が発表した国債発行計画で発行規模を据え置く方針を示したことで、国債増発に対する警戒が和らいだ。だが、市場関係者の財政悪化に伴う金利上昇への懸念は根強く残っている。
第2次トランプ政権が1月に発足して以来、初めての国債発行計画の発表となった。2025年2~4月の国債発行計画は、名目利付債と変動利付債の発行総額(物価連動国債除く)が1兆400億ドル(約158兆円)で前の四半期(24年11月~25年1月)と同水準だった。
発行規模は当面据え置く。2月中旬に入札を実施する3年債、10年債、30年債の合計で1250億ドルを発行する。24年11月と同じ額で、市場予想ともほぼ一致した。物価連動国債については各年限で発行額を増やした。
米財務省は発表文で、名目利付債と変動利付債の発行額について「少なくとも今後数四半期は維持する」との表現を維持した。同表現を用いるのは5四半期連続となる。債券市場では表現の変更可能性を予想する声もあった。
米モルガン・スタンレーは5日付のリポートで「25年の残りの四半期も発行額は引き続き増えないと見込んでいる」と指摘した。ただ、市場参加者の間で大型減税を掲げるトランプ政権が財政赤字の拡大を容認し、いずれ国債発行額は増えていくのではないかとの警戒感が消えたわけではない。
「米国の財政赤字拡大に対して徐々に調整を進めている。満期までの期間が長い米国債の保有を減らしている」。米債券運用大手ピムコは24年12月、「債券自警団の考察」と題したメモでこう明かした。
米証券業金融市場協会(SIFMA)によると、米国債の発行残高は24年時点で約27兆7650億ドル。14年からの10年で2.25倍に増えた。米国をはじめとする先進国は20年以降、新型コロナウイルス禍で財政出動を迫られた。22年にロシアのウクライナ侵略が始まるとエネルギー価格高騰対策や国防費なども重なり、財政の拡大傾向が一段と強まっている。
イエレン財務長官(当時)が国債発行額を据え置いているのは金利を低位に抑えて大統領選前の景気刺激を狙う政治的なものだ――。ヘッジファンド運用者だったベッセント財務長官は24年、こうした批判を繰り広げていた。ただ、蓋を開けてみれば今のところベッセント氏を含むトランプ政権の初動は「現実路線で、財政拡張により米インフレを誘発する懸念はやや和らいでいる」(アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎債券ストラテジスト)。
結局「少なくとも今後数四半期は維持する」との表現は維持され、発行額も前四半期と同じとなったことで需給不安が和らぎ、債券市場にはひとまず安堵が広がる。
長期金利の指標である10年債利回りは5日にじりじりと低下(債券価格は上昇)し、米東部時間午後2時(日本時間6日午前4時)ごろに一時前日比0.11%低い4.40%と24年12月半ば以来の低水準を付けた。米サプライマネジメント協会(ISM)の1月非製造業(サービス業)景況感指数が市場予想を下回ったことも相まって債券買いが加速したとの解説がある。
一方、インフレ再燃リスクなどを踏まえると「長期金利の急低下は過剰反応」(米インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏)との指摘もある。関税強化とそれに伴う他国からの報復、他の政策の動向次第では米経済にも悪影響が及ぶリスクは残る。その場合は「財政拡大が検討され、米金利への上昇圧力が強まる可能性もある」(アクサ・インベストメントの木村氏)。米長期金利の上昇に歯止めがかかったと考えるのは早計のようだ。
(ニューヨーク=竹内弘文、生田弦己)
円、3日で3円高 対ドル一時151円台 利上げ観測/日米首脳会談も材料視[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 11ページ 987文字 PDF有 書誌情報]
外国為替市場で対ドルでの円高進行のスピードが増してきた。6日の東京市場で対ドルの円相場は一時1ドル=151円台に上昇。3日間の円上昇幅は3円強に達する。1日1円ペースで円高が進む背景には追加利上げを模索する日銀の姿勢を試す市場の思惑がある。
「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を上げておくことが必要だ」。日銀の田村直樹審議委員は6日、松本市で開いた金融経済懇談会でこう述べた。
日銀は1月の金融政策決定会合で政策金利である短期金利の誘導目標を0.25%程度から0.5%程度に上げた。さらなる利上げ継続姿勢が示され、日米金利差が縮まるとの思惑から外為市場で円買い・ドル売りが進んだ。
関西みらい銀行の石田武ストラテジストは「日銀の政策金利の最終到達点がつり上がった」と受け止める。日銀の田村氏は懇談会後の記者会見で、利上げペースは「半年に1度と決めているわけではなく、データや情報次第では早くも遅くもなり得る」と言及した。
5日には赤沢亮正経済財政・再生相が「足元はインフレの状態で(日銀の)植田和男総裁の認識と齟齬(そご)はない」と発言した。0.75%への追加利上げのハードルが高くないという雰囲気が醸成されつつある。
ただ、外為市場はやや日銀追加利上げをはやしている側面もある。今後の利上げペースは半年に1回程度が市場の基本シナリオ。1月の利上げを起点とすると、次は6月か7月会合になる。
春季労使交渉(春闘)における賃上げの実勢が判明するのは3月ごろ。りそなホールディングスの井口慶一シニアストラテジストは「賃上げの勢いが日銀の想定ほど強くない可能性がある。利上げが後にずれるリスクがある」と指摘する。
日銀の田村氏は金融政策決定会合での投票権を持つメンバーの中で最も金融引き締めに前向きな「タカ派」とされる。他の委員がどんな見解を示すかが、日銀利上げを占う上ではより重要だ。実際、6日の田村委員の記者会見後には1ドル=152円台後半まで戻った。
米財務省は5日、ベッセント米財務長官と日銀の植田総裁が電話協議したと発表した。7日にはトランプ米大統領と石破茂首相の初の首脳会談が予定されている。市場の一部では「日銀からの発信を通じて円高トレンドをつくりたかった政治サイドの意向があったのではないか」(国内銀行の為替ディーラー)といった見方も出ている。
米ジョンソン・コントロールズ 空調設備 データセンター向け好調(InvestmentRadar)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 11ページ 505文字 PDF有 書誌情報]
米空調設備大手の米ジョンソン・コントロールズ・インターナショナル株が上昇している。5日には一時前日比15%高い88.90ドルを付け、上場来高値を更新した。データセンター向けの空調制御システムが伸びており、2025年9月期通期の業績予想を上方修正したことなどが好感されている。
25年9月期の調整後1株利益の見通しは3.50~3.60ドルと、従来の3.40~3.50ドルから引き上げた。データセンターの冷却に欠かせない空調制御システムの受注が拡大している。24年10~12月期の純利益は前年同期比12%増の4億1900万ドル、売上高は4%増の54億2600万ドルだった。いずれも市場予想を上回った。
新たな最高経営責任者(CEO)として、産業機械大手ダナハーで中国事業を統括するなどの経験があるヨアキム・ワイデマニス氏が3月12日付で就任すると発表した。
米国みずほ証券は5日付のリポートで「データセンター向けの売り上げと受注の伸びが加速している」とした。そのうえで「26年9月期にかけて構造改革により大幅なコスト削減を見込んでおり、新体制の発表で収益改善などの方向性を示す堅実なスタートを切った」と評価した。
日本勢、欧州債の売り加速 国内回帰、世界の市場揺らす 独仏の政治不安が拍車(英FT特約)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 11ページ 0文字 書誌情報]
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World Market[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 11ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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日本企業、コスパで香港席巻 松屋やミスド進出 賃料下落が追い風に、中国本土企業も出店攻勢[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1664文字 PDF有 書誌情報]
【香港=伊原健作】日本の外食・小売企業が香港に相次ぎ進出している。かつて「日本ブランド」が脚光を浴びたが、最近はコストパフォーマンスの良さを売り物にした店に支持が集まる。世界一高かった商業テナント料が景気低迷などで下落。中国本土の企業も出店攻勢をかけている。
デフレで力磨く
「まさに『日本価格』で、ものすごく安い。毎日でも食べられるよ」。牛丼チェーンの松屋が1月27日に香港の九竜地区に開いた2号店を訪ねると、客足が細る午後4時ごろにもかかわらず約20人が並んでいた。39香港ドル(約760円)のカレーを注文したピーター・ラムさん(34)は「スパイシーで気に入った」と笑顔だった。
松屋は2024年8月に香港で1号店をオープンした。通常の牛丼に当たる「牛肉飯」のMサイズを35香港ドルで提供するなど割安な価格が支持を集め盛況だ。香港では日本式のラーメンが90~100香港ドル、庶民的な食堂のエビワンタン麺でも50香港ドル程度の店が多いなか、松屋の価格設定は際立つ。
香港の物価は高く、足元の景気も振るわない。30代の女性会社員は「割高な香港で消費する気にならない」と毎日会社に自作の弁当を持参する。隣接する広東省深など物価の安い本土側の都市を頻繁に訪れ、食事や買い物を楽しむ「北上消費」も流行している。
かつて百貨店の「そごう」、豚骨ラーメン店「一蘭」や高級すし店など、日本の小売りや外食の企業が香港に進出した際、日本ブランドという点が現地で脚光を浴び人気を集めた。
ただ景気低迷を受け、香港の人々が価格志向を強めるなかで消費行動も変化。松屋に限らず、長年のデフレで価格以上の価値を顧客に実感させる力を磨いてきた日本の店などが支持を集めやすくなってきた。
24年はドーナツチェーンのミスタードーナツ、うなぎチェーンの「鰻の成瀬」、居酒屋チェーンの「鳥貴族」なども次々と香港に進出した。
進出が相次ぐ背景には、テナント賃料が大幅に下落したことで出店のハードルが下がった面もある。
もともと香港は中国本土マネーの流入で不動産バブルが進み、商業テナントの賃料が高騰していた。米不動産大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)によると、香港島の繁華街・銅鑼湾(トンローワン)が18年にニューヨーク5番街を抜き世界一となった。
ただ19年以降は大規模デモや厳しい新型コロナウイルス規制の影響で弱含み、22年には香港の繁華街は2位に転落。コロナ禍後の回復も鈍く、24年の賃料水準は19年比で4割安の水準に沈む。本土客が節約志向を強め「爆買い」をしなくなったうえ、香港人の北上消費も逆風となっている。
日本勢だけでなく中国本土勢による香港進出も目立っている。不動産サービス大手の米ジョーンズラングラサール(JLL)の鍾楚如シニアディレクターによると、24年に香港に進出した日本ブランドの数は前年比58%増えたが、本土勢も5割近く拡大したという。
本土でディスカウントストアを800店以上展開する「好特売(ホットマックス)」は24年9月に香港に進出し、出店攻勢をかけている。賞味期限が近づいた食品や日用品を格安で販売する手法で知られ、1缶2香港ドルのコーラなど現地の相場を大幅に下回る安値で注目されている。
顧客維持がカギ
香港は市場としては小さいが、人口は増える見込みだ。香港政府は46年6月末の総人口が819万人と24年から1割弱増えると予想。少子高齢化で自然減は膨らむが、中国本土から移民を大量に受け入れてカバーする。中国勢はこうした「新香港人」と呼ばれる人々の需要を当て込んで進出を加速している面もある。
商機が広がる一方、中国本土の飲食店が短期間で撤退するケースも目立つ。小売企業でも「ZARA(ザラ)」を展開するスペインのインディテックスの若者向けブランド「ベルシュカ」が24年に撤退した。進出企業が増えれば競争の激化は避けられず、今後は顧客をつなぎ留める戦略が問われそうだ。
【図・写真】松屋が1月に開店した香港2号店
メキシコ、「関税危機」去らず トランプ政権と1カ月延期合意、外国からの投資に変調兆し[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1370文字 PDF有 書誌情報]
【メキシコシティ=市原朋大】メキシコのシェインバウム大統領は5日、米トランプ政権と発動の延期で合意した25%関税について「米政府と合意に達し、恒久的に保留されると願う」と述べた。2カ月以上も続く喧噪(けんそう)はすでにメキシコ経済に影響を与え始めている。
メキシコのエブラルド経済相は「合意に達するのに1カ月あれば十分すぎる」と述べ、米政府の関税撤回に自信を見せた。4日に発動するとしていたメキシコ製品に対する関税を1カ月先送りする米国との合意に沿って、メキシコ政府はすでに北部の国境地帯に1万人の警備部隊を送っている。
シェインバウム氏はトランプ氏から武器密輸の阻止という現実的な約束を取り付けながら、報復関税という宝刀を抜かずに当座の危機をしのいだ。しかし、今のところ関税措置が先送りされたに過ぎない。
メキシコは米国への輸出額で2023年に中国を抜き、国別でトップに立っていた。米国向けはメキシコの輸出全体の8割を占める。2日にシェインバウム氏が予告した報復関税を含む「プランB」には鉄鋼やアルミニウム、チーズ、ウイスキーなどが含まれていたとみられるが、自動車は除外した。
メキシコ向けの直接投資も増加傾向だ。24年1~6月は311億ドル(約4兆7000億円)と、23年1年間とほぼ同じ水準に達しており、米国向け生産基地として外国企業からの投資を集めてきた。
しかし国境を行き来する自動車部品に関税をかければ、メキシコの価値が大きく低下する。トランプ氏によってメキシコへの投資の大前提だった米国、カナダとの自由貿易協定、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)による関税免除の恩恵が宙に浮きかけており、すでに投資を再考する向きが出ている。
ゼネラル・モーターズ(GM)は北部コアウイラ州の工場で人員削減に踏み切った。「日本企業も自動車関連はほとんど新規投資を凍結している」(日系コンサル大手)といい、関税協議の結果いかんによっては海外からのメキシコ直接投資が25年に大きく落ち込む可能性が高まっている。
マネックス・フィナンシャル・グループのキロス分析ディレクターは25%関税が発動されれば通貨ペソは下落して1ドル=21ペソ台に突入すると読む。「メキシコの生産能力を代替することはできないので対米輸出がすぐに減少はしないものの、製造業は長期的に生産拠点を米国に移転させるだろう」と予想する。
「関税が四半期を超えて続く場合、メキシコと米国双方に影響は及ぶ」(投資会社フランクリン・テンプルトンのグティエレス上級副社長)。ペソ安による資材や製品価格の上昇が生産コストを押し上げ、消費者に転嫁されてインフレが再燃する可能性が現実味を帯びてくる。
トランプ氏の関税構想が現実になれば、一定の条件下で関税をゼロにできるUSMCAに違反する。メキシコはこの点を国際司法に訴えることはできるが「米国とメキシコとの密接な関係を考えると、交渉で合意する方が効率的だ」(グティエレス氏)。
米国務省は5日、ルビオ国務長官がメキシコのデラフエンテ外相と電話協議し、国境に1万人の部隊を派遣したメキシコに謝意を伝えたと発表した。国際犯罪組織の解体や不法移民の阻止などについての具体策を話し合った。メキシコの今後を左右する難しい1カ月がすでに始まっている。
インド・アッサム州首相、日本の半導体企業誘致 タタ工場を核、一大拠点に[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1008文字 PDF有 書誌情報]
インド北東部アッサム州のヒマンタ・ビスワ・サルマ首相は、都内で日本経済新聞の取材に答えた。インド財閥タタ・グループが州内に半導体工場を新設している点を踏まえ「(半導体の)全体のエコシステム(生態系)を発展させたい」と述べ、日本の半導体関連企業に投資を呼びかけた。
タタ財閥系のタタ・セミコンダクター・アセンブリー・アンド・テスト(TSAT)は半導体の後工程の工場をアッサム州内に建設中で、年内の稼働を計画している。
日本企業に投資を呼びかけたのは、タタの工場を中核として半導体産業の一大集積地をつくる狙いからだ。サルマ氏は米マイクロン・テクノロジーの広島工場を視察したほか、ルネサスエレクトロニクス、ディスコ、トヨタグループの幹部らと会談したという。
サルマ氏は「多くの半導体企業は日本の(半導体)製造装置を使っている」と語り、日本の企業を2月25~26日に州内で開くイベント「グローバル投資サミット」に招待する考えを表明。サルマ氏のX(旧ツイッター)には半導体製造装置の東京エレクトロンの関係者とも会談したことを伝えている。
アッサム州は東南アジアとの市場の結びつきが期待される戦略的な要衝だ。人手不足に直面している日本は今、アッサム州の若い労働力に着目している。
サルマ氏は「インド全体の平均年齢は27歳だが、アッサム州は22歳と若い」と語り、アッサム州の若手人材を技能実習生として日本に派遣したい考えを示した。
そのため2月25日に日本政府などと協力するための2つの覚書に署名し、州の中心都市グワーハーティーに日本語の学習施設をつくる。そこで1年間、日本語を学習した後、日本各地の介護施設などで働くことを想定しているという。
アッサム州は観光にも注力する。州内にはカジランガ国立公園など複数の世界遺産があり、米紙ニューヨーク・タイムズが掲載した「2025年に訪れるべき52カ所」のうち4位に選ばれた。
「国立公園には4000頭ものサイがいるが、こんな場所は他にはない。州内には800の紅茶庭園があり、22のゴルフコースがある。日本からの観光客を増やしたいと思っている」。サルマ氏はそう語った。
(聞き手は編集委員 瀬能繁)
Himanta Biswa Sarma アッサム州のグワーハーティー大学で哲学博士号を取得。弁護士、州議会議員を経て2021年から現職。モディ首相と同じインド人民党(BJP)所属。56歳
韓国電池3社減収 前期、EV振るわず増産計画見直し[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 850文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】韓国電池大手3社の2024年12月期の決算が6日出そろった。電気自動車(EV)の販売が世界中で低迷し、3社とも前の期と比べて減収だった。EV化が進むことを見越して実施した先行投資額を回収できず、各社は増産計画を見直す。
SKイノベーションが6日発表した電池部門の子会社、SKオンの24年12月期の売上高は前の期比51%減の6兆2666億ウォン(約6600億円)、営業損益は1兆1270億ウォンの赤字(前の期は5818億ウォンの赤字)と赤字幅が拡大した。
売上高が前年実績を下回るのは電池部門の業績開示を始めた17年12月期以来初めて。主要顧客である米国や欧米のメーカーのEV減産が響き、販売価格も低下した。同日開いた決算説明会で、同社は25年に予定していた米国の新工場の稼働を延期すると明かした。
韓国最大手のLGエネルギーソリューションも24年12月期は減収減益に転じた。売上高は24%減の25兆6200億ウォン、営業利益は73%減の5754億ウォンとなった。同社がLGグループの電池専業子会社として独立した20年以来、減収減益となったのは初めて。
電話会見で李昌実(イ・チャンシル)最高財務責任者(CFO)は「高成長を続けてきた例年と異なり、厳しかった」と振り返った。25年も電池価格は上がりにくく「新たな増産計画のペースを落とす」と説明した。
サムスンSDIも24年12月期の売上高は23%減の16兆5922億ウォン、営業利益は76%減の3633億ウォンだった。工場の稼働率が低下し、24年10~12月期は最終赤字となった。
サムスン幹部も決算説明会で「既存ラインを活用して新規ラインの増設費を抑えたり一部の投資は時期を調整したりする」として、24年に比べて設備投資額を減らす。
3社はトランプ米政権の政策を注視している。EV補助金の縮小方針はさらなる需要の冷え込みを招く懸念がある一方、「中国製品への関税強化は(韓国勢にとって)好機となりうる」(SK)との見方も示した。
カナダ西部州の投資誘致機関、データセンターに「5年内11兆円」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 739文字 PDF有 書誌情報]
カナダ西部アルバータ州の投資誘致機関「インベスト・アルバータ」のリック・クリスチャーンス最高経営責任者(CEO)が都内で日本経済新聞の取材に答えた。データセンターの誘致に意欲を示し、今後5年以内に同分野に1000億カナダドル(約11兆円)の投資を呼び込む目標を明らかにした。
カナダの寒冷な気候はデータセンターの立地に適しているとされ、アルバータ州には現在20以上のデータセンターがあるとされる。最大都市カルガリーは、カナダ東部のトロントやモントリオール、西部バンクーバーに次ぎ国内で4番目に施設が多い。
クリスチャーンス氏はデータセンターの誘致にあたり、アルバータ州が発電に使える天然ガスや設備の冷却に必要な水といった資源が豊富なことを強調した。
光ファイバーを州全体に張り巡らせていることも特長で「様々な場所に設置が可能だ」と説いた。州政府は規制緩和も進めており「比較的容易にプロジェクトの認可が下りる」とも訴えた。
州北西部には世界最大とされる人工知能(AI)データセンターの工業団地を開発する計画がある。著名投資家ケビン・オレアリー氏が率いるベンチャーキャピタルなどが2024年12月に公表した。投資総額は700億カナダドル以上となる見通し。
クリスチャーンス氏はデータセンターの増設には安定した電力源が必要との見解を示し「事業者には、発電設備の建設も促したい」と述べた。
「グリーンエネルギーと天然ガスによるバックアップを組み合わせるのが長期的な展望だ」と指摘した。
アルバータ州政府によると、同州では24年10月の再生可能エネルギーによる発電量が前年同月比で4割増えた。州内の発電量全体に占める割合は2割ほどだった。
(小林拓海)
【図・写真】クリスチャーンスCEO
「ジュラシック・ワールド」タイにテーマパーク 東南ア初、6月めど開業[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 428文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=井上航介】タイ投資委員会(BOI)は6日までに米ハリウッド映画「ジュラシック・ワールド」のテーマパーク=写真はイメージ=の建設事業を承認した。投資額は約12億バーツ(約55億円)で、6月までの開業を目指す。同作品のテーマパークは東南アジア初で、タイの新たな観光地になりそうだ。
タイ大手財閥TCCグループ傘下の不動産開発企業、アセット・ワールド・コープ(AWC)が手がける。敷地面積は約4000平方メートルで、バンコクのチャオプラヤ川沿いの商業施設「アジアティーク・ザ・リバーフロント」のエリア内に設ける。
施設では本物そっくりのロボット恐竜を多数導入するほか、映画の象徴的なシーンも再現する。来場者に没入型体験を提供する。
人気映画をテーマにした娯楽施設を巡っては、映画会社コロンビア・ピクチャーズの作品をテーマにした施設も2022年にタイ東部パタヤ近郊で開業した。人気作品「ゴーストバスターズ」などにちなんだ乗り物やプールを提供している。
マレーシアに「スシロー」 東南ア4カ国目[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 373文字 PDF有 書誌情報]
【クアラルンプール=佐藤史佳】回転ずし店「スシロー」を運営するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)は7日、現地法人を通じてマレーシアに「スシロー」を初出店する。同社は経済成長が続く東南アジアで店舗を増やしており、東南アジアで4カ国目となるマレーシアへの進出で展開国の裾野を広げる。
市内中心部の大型商業施設「スリアKLCC」に1号店を開業する。提供メニューはすしや刺し身、天ぷら、うどんなど150種類以上。価格は1皿5.8リンギ(約200円)から。注文に使うタブレット端末はマレー語、中国語、英語、日本語の4つの言語に対応している。
ハラル認証は取得していないが、インドネシアと同様に豚肉を使わないメニューを提供し、イスラム教徒が多いマレーシアで幅広い顧客層を取り込む考えだ。マレーシアの1号店は同社の海外店舗の200店目となる。
豪ウッドサイドCEO「米のガス掘削投資、逆風」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 304文字 PDF有 書誌情報]
【シドニー=今橋瑠璃華】オーストラリアのエネルギー大手ウッドサイド・エナジー・グループのメグ・オニール最高経営責任者(CEO)は6日、トランプ米政権下でガス掘削などへの投資が増えれば、豪州との競争が激しくなりそうだとの認識を示した。
オニール氏は同日、豪メルボルンで開かれた資源業界の会合に出席した。「米国の規制緩和や新規投資によって、豪州が直面する課題はさらに深刻になる」とスピーチ。環境認可のプロセスを早めるなど、投資環境の改善が必要だと強調した。
豪州では2022年に環境問題に関心の高い労働党政権が誕生。二酸化炭素(CO2)の排出削減目標が厳格化されるなど、化石燃料に対する風当たりが強まっている。
米「艦船の運河通航を無料に」 同意発表、パナマは否定[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 12ページ 454文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン、サンパウロ=共同】米国務省は5日、太平洋と大西洋を結ぶ交通の要衝パナマ運河を巡り、パナマ政府が米政府の艦船の通航料を無料にすることに同意したと発表した。これに対し、パナマ運河庁は声明を出し「通航料の調整はしていない」と無料化を否定。その上で「米国の当局者と対話する用意がある」と述べ、交渉に応じる姿勢もにじませた。
トランプ米大統領は米国の船舶がパナマ運河の通航料を徴収される現状が不公平だと非難。是正されない場合には管理権の返還を要求すると主張し、圧力をかけてきた。
パナマ政府は管理権がパナマにあると主張した上で、中国の影響力を懸念するトランプ氏に配慮し中国の巨大経済圏構想「一帯一路」から離脱する意向を既に表明。パナマ運河の両端にある港を運営する香港系企業との契約解除を検討中だとも報じられている。
米国防総省によると、ヘグセス国防長官は5日にパナマのムリノ大統領と電話会談し、パナマ運河の安全を守ることが両国共通の利益にかなうとの認識で一致。米軍とパナマ当局の連携拡大を申し合わせた。
韓国弾劾、食い違う証言 国会進入の軍幹部ら出廷 「議員排除の指示あった」 尹氏は否定[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1344文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判で、非常戒厳時に国会の無力化や議員の逮捕を想定していたとする疑惑の真偽が焦点になっている。憲法裁判所が開いた6日の審理でも、尹氏らの供述と証人の証言に食い違いがみられる。
6日の審理は2024年12月の非常戒厳時に国会に進入した軍の特殊戦司令部の幹部らが証人として出廷した。
前特殊戦司令官の郭種根(クァク・ジョングン)被告=内乱罪で起訴=は非常戒厳時、尹氏から電話で「国会の議員定足数が満たされていないから、早く中に入り人員を引き出せ」と指示を受けたと証言した。国会や検察の取り調べで供述してきた内容を公開弁論で明言した。
検察は尹氏の起訴状で、国会の本会議場から議員を連れ出すよう軍に指示したと主張している。国会の非常戒厳の解除決議を防ぐため、尹氏が国会の無力化を図ったとみている。
窓を割って国会内に進入した「707特殊任務団」のキム・ヒョンテ団長は、郭被告と「150人を超えてはならない」という話をしたと説明した。150人は定数300人の半数で定足数を意味するとみられるが、キム氏は当時「150人」の意味が分からなかったという。
尹氏は質疑後に発言し、当時、国会に議員を引き出せるだけの兵力を投入していなかったとして、指示を否認した。「もし私や国防相が議員を引き出せという趣旨の話をしたなら(司令官の方から)私たちの兵力では不可能だと話すのが常識だ」と述べた。
郭被告の上官にあたる前国防相の金龍顕(キム・ヨンヒョン)被告=内乱罪などで起訴=は1月の審理で、郭被告に「議員を引き出せ」という指示はしていないと証言している。議員ではなく、国会に入った軍の要員を引き出せという意味だったと話した。尹氏や前国防相と軍の司令官の証言が食い違っている。
国会議員の逮捕指示をめぐっても対立がみられる。
4日の審理で国家情報院のホン・ジャンウォン前第1次長が尹氏から「全員捕まえろ」との指示を受けた後、軍の防諜(ぼうちょう)司令官から国会議員ら14~16人の「逮捕名簿」を聞き取ったと証言した。
尹氏はこれを否認し、ホン氏に指示したのはスパイ捜査だったと主張。前国防相の金被告も逮捕指示はなかったと証言した。
尹氏は6日、ホン氏と郭被告の証言が「弾劾工作」だと強調し、自分を弾劾に追い込むための意図を持った証言だとの見方を主張した。郭被告の尋問中は弁護士に耳打ちをしたり、メモを書いて渡したりと直接指示を出すような様子がみられた。
弾劾審判は尹氏の弾劾が妥当かを総合的に判断する。国会側は内乱罪に関わる部分以外にも、非常戒厳を下す正当な理由があったか、正式な手続きに基づいていたかなども問題提起している。
一方、刑事裁判では逮捕指示や解除決議の阻止の意思があったかどうかが内乱罪の構成要件に関わる核心的な要素になりうる。
検察は起訴状で、関係者の証言などをもとに尹氏の内乱罪を立証し、起訴した。大統領関係先の家宅捜索ができておらず、逮捕指示などを裏付けるための証拠が十分に確保できているかは不透明だ。
非常戒厳の全容解明には、なお時間がかかる可能性がある。
【図・写真】弾劾審判に出廷する尹大統領(6日、ソウル)=ロイター
トランプ氏のガザ強制移住発言、2国家解決原則と矛盾 米高官、釈明迫られる[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1240文字 PDF有 書誌情報]
【ドバイ=福冨隼太郎、ワシントン=坂口幸裕】トランプ米大統領によるパレスチナ自治区ガザを「長期所有する」との発言を巡っては、2国家共存を解決の原則とする従来の米国の方針と食い違う。国際ルールとの齟齬(そご)も指摘され、米政権は発言内容の一部修正を迫られた。
(総合1面参照)
住民の強制移住につながりかねないトランプ氏の構想はパレスチナ人自らが居住地や社会体制などを決定する自決権が侵害される可能性がある。同志社大の新井京教授は200万人に及ぶガザ住民を域外に移住させる構想は、占領地からの住民を強制移住させることを禁じるジュネーブ条約に違反すると指摘する。
トランプ氏がガザへの米軍の派遣を示唆した点について「国連憲章に違反する武力行使、または武力による威嚇にあたる」と新井教授は話す。
国際社会が掲げてきた2国家解決にも矛盾する。1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)では、パレスチナ国家を樹立し、イスラエルとパレスチナの共存を問題解決の原則としてきた。
米国がガザを所有するというトランプ氏の発言は、共存の原則を事実上否定することを意味する。イスラム組織ハマスは5日、トランプ氏の発言を「地域の安定につながらず、火に油を注ぐだけだ」と批判。「パレスチナ人の土地における権利に反する無責任な発言だ」として撤回を要求した。
トランプ氏の構想では、破壊された建物のがれきや不発弾などを処理して更地にしたうえで、住宅を含む都市開発に乗り出す。地中海のリゾート地になぞらえて「中東のリビエラ」に変貌させると語った。
共和党内からも、ランド・ポール上院議員が「『米国第一主義』に賛同して(トランプ氏に)票を投じた。公的資金が浪費され、兵士の血が流れる占領を計画する筋合いはない」とX(旧ツイッター)に投稿するなど批判が出ている。
米高官らは5日、トランプ氏発言の一部修正に動いた。
レビット大統領報道官は記者会見で、ガザ住民の移住案について「一時的」な措置を想定していると表明。トランプ氏がヨルダンやエジプトなど周辺国にガザ住民の受け入れを求めていると指摘した。
ルビオ国務長官は5日、訪問先のグアテマラでの記者会見で「がれきや兵器撤去、住宅・事業所の再建などの支援を提供するということだ。しかし、その間はガザ住民はどこかで暮らさなければならない」と解説した。
ルビオ氏は再建には数十億ドルがかかるとの見通しを示し「トランプ氏が発表したのは米国がその地域の再建に責任を持つという意思だ」と語った。
レビット氏は「トランプ氏はガザに米軍を派遣すると約束していない。再建費用を米国が負担するつもりはないとも述べている」と主張した。再建へ地域のパートナーと協力していく方針を示しつつ「軍派遣や資金提供を意味するものではない」と訴えた。
記者団から米軍派遣の選択肢を排除しないのかと問われ「トランプ氏は交渉や駆け引きが得意だ。交渉の余地を残しておくために、何も排除しない」と説明した。
中国・タイ、越境詐欺摘発で協力 「俳優拉致」で春節観光打撃[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1117文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生、バンコク=井上航介】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は6日、訪中しているタイのペートンタン首相と北京の人民大会堂で会談した。タイとミャンマー国境地帯に拠点をおく国際的な詐欺犯罪の摘発で協力を確認した。
両国政府が発表した。習氏は「法執行や安全保障、司法を巡る協力を強め、両国の交流の秩序を守るべきだ」と述べた。ペートンタン氏は「オンライン賭博や詐欺といった越境犯罪に対抗するため断固とした措置を講じる」と表明した。
中国ではタイの治安を不安視し、同国への旅行を控える動きが広がる。きっかけは1月上旬に発覚した中国人俳優、王星さんの失踪事件だ。
王さんは撮影のため1月3日にタイへ入国し、空港へ迎えに来た車で拉致された。ミャンマーの詐欺拠点で監禁され、タイ警察が4日後に保護した際は頭髪をそり落とされた状態だった。
中国で事件後にタイ旅行のキャンセルが相次ぎ、1月28日からの春節(旧正月)に伴う大型連休も需要は戻らなかった。タイを訪れる観光客のうち国籍別で中国人は最も多く、タイ経済に打撃を与えた。
こうした情勢を踏まえペートンタン氏は6日、習氏に両国の人的交流の促進を要望した。「タイ国民と(タイを訪れる)外国人の安全確保は我々の最優先事項だ」と強調し、中国人観光客の不安を抑えるため治安対策を拡充すると明言した。
その一環でタイ政府は5日、ミャンマーとの国境地帯のミャンマー側に対する電気や燃料の供給、インターネットの接続を遮断した。これらの地域に拠点がある詐欺集団の活動を絶つためだ。習氏は6日の会談でタイ側の取り組みを「高く評価」した。
中国もタイとの関係を重視する。トランプ米大統領がかねて対中関税の引き上げを掲げていたのを踏まえ、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国など第三国を経由して米国に製品を送る迂回輸出を増やしているとされる。
習氏は会談でトランプ政権を念頭に「中国・タイの関係の安定性と確実性を生かし、外部環境の不確実性に対処しなければならない」と語った。
地理的に近く、製造業が集積するタイとの結びつきは深い。中国税関総署によると2024年のタイ向け輸出額は860億ドル(約13兆円)で前年から14%伸びた。人的往来を促すため24年1月に短期滞在ビザ(査証)を相互免除する協定を結んだ。
習氏はラオスを経由し、中国とタイを結ぶ高速鉄道の整備推進にも意欲を示した。デジタル経済や電気自動車といった新領域の分野で連携し、サプライチェーン(供給網)を安定させると言明した。
【図・写真】中国の習近平国家主席(右)と握手するタイのペートンタン首相(6日、北京の人民大会堂)=タイ政府提供・AP
韓国弾劾、食い違う証言 国会進入の軍幹部ら出廷――弾劾と野党代表の刑事裁判、判決時期が大統領選左右[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 751文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=甲原潤之介】韓国で政治指導者を巡る2つの裁判の判決時期が政局の行方を左右する展開になっている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判の結論と、野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表を巡る刑事裁判の判決に政界の注目が集まる。
尹氏の弾劾審判の弁論日程は13日まで決まっている。憲法裁判所が仮に2月に弁論を終え、3月中に弾劾が認められ尹氏が罷免された場合、憲法の規定で大統領選が5月に実施される。
一方、公職選挙法違反が問われる李氏の裁判は控訴審を扱うソウル高裁が2月26日に結審する計画を表明した。通常なら結審から1カ月前後で判決を宣告することが多く、3月にも二審判決が言い渡される。2人の政治指導者の命運を握る判決が3月に集中する可能性がある。
判決時期を巡り、与野党の思惑が働く。与党は弾劾審判が「早急すぎる」と訴える。尹氏側弁護士は尹氏が非常戒厳を宣言した理由の一つに挙げた不正選挙疑惑を厳密に調べるべきだと主張する。審判の時期が延びれば、戒厳の正当性を世論に訴える機会が増える。
李氏は一審で下された懲役刑が最高裁で確定しない限り、出馬できる。二審判決も有罪なら李氏の求心力が弱まるとの観測もあり、大統領選が早いほうが望ましい。
韓国メディアによると、李氏は自らが問われる犯罪について「構成要件の明確性に問題がある」と訴え「違憲法律審判」を申請した。野党は裁判を引き延ばす意図はないと説明するが、与党は先延ばし戦略と訴える。
裁判所は与野党の政争にのまれた形だ。ネット上では憲法裁判事を批判したり、尹氏の刑事裁判を担当する判事を「何者か」などと紹介してあおったりする尹氏支持者の動画が拡散する。1月には尹氏の令状審査を担当した地裁が支持者の襲撃を受ける事件も起きている。
米、トランスジェンダー選手の女子競技参加を禁止 トランプ氏が大統領令[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 400文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領は5日、出生時の性は男性だが女性を自認するトランスジェンダーの選手が女子スポーツに参加することを禁じる大統領令に署名した。トランスジェンダー選手が女子競技参加のために米国入国を求める場合、「詐欺」として拒否することも検討するよう指示した。
2028年のロサンゼルス五輪にも影響する可能性がある。トランプ氏は署名式で「常識だ」「女子スポーツは女性だけのものになる」と強調した。ロサンゼルス五輪について「我が政権は男性が女子選手を負かしたり虐待したりすることを座視しない」と述べた。
ルビオ国務長官が国際オリンピック委員会(IOC)に対し「米国はトランスジェンダーの狂気を断固拒否する」ことを明確にすると語った。
大統領令により、トランスジェンダー選手の女子競技参加や女子用の更衣室利用を容認した学校や大学を調査し、違反した場合は政府の助成を打ち切ると説明した。
中国、ディープシーク制限に反発[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 175文字 PDF有 書誌情報]
【北京=田島如生】中国外務省は6日、中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)の生成AI(人工知能)サービスの利用を制限する各国の動きに反発した。郭嘉昆副報道局長が記者会見で「経済・貿易や科学技術の政治問題化に一貫して反対だ」と述べた。オーストラリアやイタリアは情報漏洩リスクを理由に政府端末などでのDeepSeekの使用を禁じると発表した。
ミャンマー反軍組織幹部、選挙に反対[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
ミャンマー軍事政権に抵抗する文民組織「挙国一致政府(NUG)」のノララソー女性・青少年・児童問題担当相は6日、東京都内で記者会見した。軍事政権が年内に総選挙を実施する方針を示していることに反対すると強調した。「民政回帰」を印象づける軍政側の戦略を阻む狙いがある。
カンボジアの大気汚染深刻 首都、一時世界ワースト2位 農村火災問題、影響根強く(NIKKEIAsia)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1045文字 PDF有 書誌情報]
カンボジアで大気汚染が深刻になっている。農村部での火災を背景に首都プノンペンの汚染度は一時、世界2位にまで悪化した。国民からは健康被害を懸念する声が上がっており、政府は空気質指数を毎日公表し始めた。
各国で空気質を測定しているスイス企業「IQAir」によると、プノンペンの空気質指数はあらゆる人にとって不適切な「非常に有害」なレベルとなっている。プノンペンは1月24日朝に真っ黒な靄(もや)に包まれ、世界で2番目に大気汚染が深刻な都市となった。その後も、目に見えるほどの大気汚染は2月上旬まで続いた。
米航空宇宙局(NASA)の衛星データによると、メコン川流域の大半で火災が発生している。カンボジアの農村部では乾期の始まりとともに1月初旬に火災が発生し、特に北部と東部で頻発している。
地元メディアやSNSで懸念する声が上がっていることを受け、環境省は全ての州を対象に最新の空気質指数を毎日公表し始めた。これには47の測定地点におけるPM2.5(微小粒子状物質)の値も含まれる。
環境省の報道官は粒子状物質の増加を認めた一方、空気質は懸念すべきレベルでないと主張。「汚染物質の濃度はPM2.5とPM10を除けば、環境省が定めた基準よりも大幅に低い」と述べた。
農業廃棄物の焼却や農地火災は、根強い問題となっている。2019年には焼き畑が広く行われているインドネシアで発生した火災の煙が、カンボジアやベトナムまで達した。カンボジア環境省は大気汚染の悪化を受けて20年、12月から4月までの乾期における稲わらや農業廃棄物の焼却を禁止。農家に対し、農業廃棄物を埋めるか堆肥にするよう呼びかけた。
専門家も危険性を指摘する。カンボジア工科大学のオー・チャンモリー博士が22年、3つの州において粒子状物質が健康に与える影響を調査した結果、野焼きが「人間の健康にとって大きな脅威」であることが分かった。PM2.5を含む大量の粒子状物質が放出され、繰り返しさらされるとがんや脳卒中につながる可能性があるという。
また大気汚染を減らすためには、農家に野焼きの害について教育するよりも、農業廃棄物を堆肥にするために投資する方が効果的だと指摘する。チャンモリー氏は「堆肥を作るためには農家からわらを集める必要があり、農家にとってはコストがかかる。政府からの補助金が必要だ」と述べた。
(寄稿 プノンペン=アナン・バリガ、フォン・バンサ)
【図・写真】大気汚染により視界が曇るカンボジアの首都プノンペン=AFP時事
フランス下院、内閣不信任案を否決 2カ月遅れで予算成立へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 557文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=共同】フランス国民議会(下院)は5日、野党の左派が提出したバイル首相率いる内閣の不信任決議案を否決した。これによりバイル氏が憲法規定に基づき採決なしに強行採択した2025年の予算案が下院を通過。6日に上院で承認され、約2カ月遅れで成立する見通しとなった。
予算案は財政赤字を大幅に減らす計画。バイル氏の3日の強行採択を受け、左派連合のうち極左政党「不屈のフランス」などが不信任案を提出したが、社会党は内閣支持に回った。極右政党、国民連合(RN)も支持し、可決に必要な過半数には届かなかった。
ただ社会党やRNが今後、内閣不信任に賛同する可能性は依然として残り、内閣の不安定な運営は続きそうだ。
フランス憲法49条3項は、政府が予算案について下院の採決なしで強行採択できる措置を規定。措置に反対して提出される内閣不信任案が下院で可決されないことを条件としている。
バルニエ前首相は昨年12月、与党が少数の下院で予算案を強行採択。下院は内閣不信任決議案を賛成多数で可決し内閣は総辞職に追い込まれた。予算案も廃案になった。
昨年6~7月の下院総選挙ではいずれの政治勢力も安定した内閣の運営に必要な過半数に届かず政治混乱が続いている。
【図・写真】5日、内閣の不信任決議案が否決されたフランスのバイル首相=ロイター
米国務長官、G20欠席表明 南アを非難[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 13ページ 400文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=共同】ルビオ米国務長官は5日、南アフリカで今月開かれる20カ国・地域(G20)外相会合を欠席するとX(旧ツイッター)で表明した。「南アは非常に悪いことをしている。私有財産を没収している」と非難した。
トランプ米大統領は公益のために国家が土地を収用しやすくする南アの新法を批判しており、追随したとみられる。
トランプ氏は同国の白人を念頭に「特定の階級の人がひどい扱いを受けている」と根拠を示さず批判。南ア出身でトランプ政権の要職に就いた実業家イーロン・マスク氏は白人差別と主張しており、影響を受けた可能性が指摘されている。
ルビオ氏はXで、南アのG20がテーマに掲げる「団結、平等、持続可能性」について、トランプ政権が敵視する「多様性・公平性・包括性(DEI)」推進や気候変動対策の取り組みと同じ意味だと主張。「私の仕事は米国益を推進することで、反米主義を甘やかすことではない」とした。
キリンHD、工場用グリーン水素製造 自社熱源向け[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1136文字 PDF有 書誌情報]
キリンホールディングス(HD)は北海道の工場の熱源向けに水素の製造を始める。工場で使う熱需要の2割強を天然ガスから再生可能エネルギーでつくる「グリーン水素」に代替し、二酸化炭素(CO2)の排出を減らす。三菱商事が運用を統括し、高砂熱学工業や三浦工業が装置を納入する。
事業会社のキリンビールが北海道千歳工場(北海道千歳市)で、4月に工事に着工し、2026年6月に水素製造装置などが稼働を始める予定。主力商品の「一番搾り」などに使う麦汁の煮沸などの加温工程では大量の蒸気を使い、ビールならではの風味が出せる。蒸気を製造するボイラーの燃料の一部を都市ガスから水素に切り替える。
高砂熱学が太陽光発電設備と、発電した電力を使って水を分解して水素をつくる装置を納品・設置する方針で、施工後の保守も担当する。三浦工業が水素を燃料とするボイラーを製造し、三菱商事のグループ企業が運用する。三菱商事が国内でグリーン水素供給事業に参画するのは初めて。
北海道千歳工場の熱需要を年間で最大23%を水素で代替し、年464トンの温暖化ガス排出量を削減できる見通し。同工場の年間排出量の2割に相当する。設備容量ベースで約200キロワットの太陽光発電と非化石証書付きの電力を組み合わせ、水素製造の電力を賄う。水素の最大生産能力は1時間当たり18キログラムとなる。
国内大手のビール工場で水素をつくるのは初めて。自社での水素製造は天然ガスを活用するよりもコストは割高になる見込み。キリンHDは約10年かけてコストや技術面の課題などを検証し、他の工場にも広げるか検討する。
製造業で自社製造の水素を活用する動きは広がりつつある。酒類業界ではサントリーHDの白州工場(山梨県北杜市)で年間2200トンの水素をつくる水電解プラントを建設中で、25年秋以降に稼働予定。実証実験を経て26年度にも事業化に踏み切る計画だ。デンソーが福島県にある工場で水電解装置で水素を製造し、自動車部品の製造に使う実証実験を行った事例もある。
国内の水素供給量は現在は200万トンほどと推計されるが、多くは自動車向けの水素ステーションや、石油精製での成分調整などに使われている。
ただ、「自社工場で自ら水素を製造する事業は実証段階が多く、商用化の事例はほぼない」(業界関係者)。
総合商社などを中心に、海外から水素のもとになるアンモニアの輸入拡大が模索されているが、輸送コストがかかる。国内で調達できる水から水素をつくる方式は現状では水電解装置が高額なため、普及の障壁となっている。
製造業で自社で水素を製造する企業が増えれば、水電解装置のコスト低減につながる可能性がある。
【図・写真】国内大手のビール工場で水素をつくるのは初
花王、化粧品で脱・国内依存 今期純利益8%増 敏感肌向け、中国など開拓[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1119文字 PDF有 書誌情報]
花王が化粧品をてこに国内依存の収益構造からの脱却を急いでいる。6日、2025年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比8%増(1160億円)を見込むと発表したが、国内の値上げが主因だ。
敏感肌向け美容液など技術力で海外市場を開拓し、売上高で6割を超える国内依存度を引き下げる。
「海外成長の勢いは加速しており、グローバルで収益を拡大させる」
長谷部佳宏社長は6日に開いたオンライン記者会見で意気込んだ。25年12月期の年間配当は前期より2円増やし1株154円と36期連続増配の計画で、売上高も前期比3%増の1兆6700億円、営業利益に至っては9%増の1600億円になるとの見通しだ。
ただ、それでも純利益は過去最高だった18年12月期(1536億円)に比べ25%少ない。取り組むのは国内市場依存の見直しだ。
花王の24年12月期の消費者向け事業の売上高(約1兆2600億円)のうち、約65%が国内由来だ。増収増益の見通しを支えるのも、国内での値上げだ。世界大手の仏ロレアルの欧州売上高は全体の31%で、独バイヤスドルフ(44%)やユニ・チャーム(34%)も自国に依存していない。
アクティビスト(物言う株主)の香港投資ファンドのオアシス・マネジメントは3月の定時株主総会に向けて社外取締役5人の選任を求める株主提案を出した。セス・フィッシャー創業者兼最高投資責任者(CIO)は6日、日本経済新聞の取材に「花王にはダーマコスメ(皮膚科学に基づく肌の健康に着目した化粧品)などで成長機会があるが、最大の問題は野心がかけていること」と話した。
花王は27年までに海外売上高を24年12月期(7055億円)比13%増の8000億円以上に引き上げる目標を掲げる。同期の国内売上高(9230億円)は前年から5%の伸びにとどまっており、海外が成長をけん引する。その稼ぎ頭に位置づけるのが化粧品だ。
25年1月には花王の化粧品部門としては最大の売上高を稼ぐ子会社「カネボウ化粧品」の新社長に研究開発の経験が長い内山智子氏が就いた。従来は海外向けと国内向けで計約25のブランドを世界展開していたが、競争力のある低価格帯ブランド「KATE(ケイト)」など6つに注力する。
台湾やタイでは「キュレル」などの販売額が前年比で2桁台の伸び率を示した。中国では24年に発売した子供向け美容液や成人向け赤みケア美容液が好調だった。開発中に子育て中の中国人消費者からニーズを聞き取るなどきめ細かな商品づくりが奏功したという。6日発表した24年12月期の連結決算は売上高が前の期比6%増の1兆6284億円、純利益が2.5倍の1077億円で、6期ぶりに最終増益だった。
メルカリ、国内フリマ利用者が初の前年割れ 上期[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 892文字 PDF有 書誌情報]
メルカリが6日発表した2024年7~12月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比62%増の73億円だった。コストを抑え増益を確保したが、国内フリマの平均利用者数は16年以来初めて前年同期を下回った。アルバイト仲介などによる顧客獲得効果は限定的で、利用者同士の「返品すり替え問題」も逆風となった。
売上高にあたる売上収益は2%増の941億円、本業のもうけを示すコア営業利益は29%増の111億円だった。国内フリマのマーケットプレイス事業で広告宣伝費が減った。米国では手数料率の見直しなどで赤字幅が縮小、増益に寄与した。
国内フリマのマーケットプレイス事業の月間平均利用者数は24年10~12月に前年同期比3%減の2279万人と2四半期連続でマイナスとなった。上期として、経年比較が可能な16年以来初めて前年を割り込んだ。2000万人超が利用しており、新規利用者獲得のハードルが高まっている。
11月には購入者からの商品の返品に応じた出品者が別の物を送られ、商品をだましとられる「返品すり替え問題」が表面化し、メルカリの対応に批判が集まった。
25年2月6日の記者会見で江田清香最高財務責任者(CFO)は「不正利用の相手方になった人が注目され、実際に取引を控える動きがあった」と語った。品質をチェックする体制を強化し、利用を控えていた客も戻ってきているという。
岡三証券の奥村裕介シニアアナリストは「国内に潜在顧客はいるが獲得には従来以上の投資費用がかかる。海外のユーザーを取り込む必要もある」と指摘する。収益性と成長の両立には、越境EC(電子商取引)や単発アルバイト仲介などを通じた新たな利用者獲得が必要となる。
国内フリマの24年10~12月の流通総額は前年同期比5%増の2960億円だった。アプリのホーム画面の刷新で購入率などが上がり、総額を押し上げた。既存の利用者の取引を活発化させる施策を継続的に検討する。
一方、米国事業の10~12月の流通総額は前年同期比27%減の1億7500万ドル(約270億円)で、コア営業損益も1億円の赤字(前年同期は14億円の赤字)だった。
ニデック、牧野フライスから株主名簿受領 TOB準備で[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 499文字 PDF有 書誌情報]
ニデックは6日、工作機械大手の牧野フライス製作所に提案しているTOB(株式公開買い付け)を巡り、同社から株主名簿を受け取ったと発表した。ニデックは1月27日付で株主名簿の閲覧と謄写を求める請求書を提出していた。株主名簿にある氏名や住所などの情報は、TOBに関連した郵便物を発送する際などに活用する。
株主名簿の閲覧・謄写請求権は会社法で株主に認められている権利だ。ニデックは2024年12月27日にTOBを提案したが、その時点では牧野フライス株を保有していなかった。今回の閲覧請求のために最小単位の100株を取得している。
牧野フライスも6日、同社取締役会がニデックに要望書を送ったことを巡り、回答書を受け取ったと発表した。
回答書でニデックは経営陣同士の面談を要請したが、牧野フライスは「現時点は質問状によるやり取りが適切」との見解を示した。
ニデックと牧野フライスの経営陣による面会は実現しておらず、ニデックは回答書で「早急に設けてほしい」と求めた。牧野フライスは6日、「適切な時期に実施する想定」とした上で、株主に対する透明性を確保するため「現時点は回答が可視化される質問状が適切」とした。
ディープシーク、利用者の情報 中国送信機能 米報道、警戒感一段と[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 437文字 PDF有 書誌情報]
【ヒューストン=花房良祐】中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が開発した生成AI(人工知能)を巡り、利用者のデータを中国政府に送信する機能を有することが明らかになった。米国のディープシークに対する警戒感が一段と高まりそうだ。米ABCテレビが報じた。
専門家がディープシークのプログラミングコードを分析したところ、利用者のデータが中国政府の影響下にあるサーバーに送られる機能を有することが分かったという。中国政府との関わりが判明したことで国家安全保障に対するリスクが浮き彫りになったとしている。
ディープシークのアカウントを作りログインすると、中国国有の通信大手、中国移動(チャイナモバイル)に個人情報や検索履歴が送られる可能性があるという。中国移動は顧客データの取り扱いに懸念があるとして米国で事業を禁止されている。中国発のアプリを巡っては、動画を共有する「TikTok」(ティックトック)も利用者のデータが中国政府に共有されているとして米国で批判されている。
アーム、クアルコムとの契約解消を撤回[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 392文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=清水孝輔】ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アームが米半導体大手クアルコムとの契約を解消する方針を撤回したことが5日、明らかになった。両社はライセンス契約を巡って対立し、訴訟問題に発展していた。アームの方針撤回により、両社の対立が市場に混乱をもたらすリスクが低下した。
クアルコムが5日、決算説明会で明らかにした。アームがクアルコムに対し、契約を続ける考えを伝えたという。アームは2024年10月、クアルコムに対して契約解消を通知していた。アームも5日の決算説明会で係争は収益に影響を及ぼさないと説明した。
アームは22年に契約違反と商標権侵害でクアルコムを提訴した。この法廷闘争が続くなか、アームは24年にクアルコムに対して契約解消を通知していた。当初から契約解消の通知はクアルコムとの交渉を有利に進めるアームの戦略の一環だという見方があった。
マック、店舗大型化・DX急ぐ――社長にコウ氏、日色氏は退任[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 336文字 PDF有 書誌情報]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、3月25日付でトーマス・コウ取締役(49)が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格すると発表した。社長交代は21年以来、4年ぶり。日色保社長兼CEOは退任する。
6日開いた取締役会で決めた。3月下旬の定時株主総会を経て就任する。マクドナルドの24年12月期は2期連続で過去最高益となった。27年12月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を推し進める体制が整ったとして若返りを図る。コウ氏は24年7月から事業会社の日本マクドナルドで社長を務めている。
トーマス・コウ氏 2000年(平12年)独カールツァイスビジョン入社。10年米マクドナルド入社、15年日本マクドナルド執行役員、24年日本マクドナルドHD取締役。香港出身。
大日本塗料、住友化学系にTOB[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 191文字 PDF有 書誌情報]
大日本塗料は6日、住友化学の持ち分法適用会社である神東塗料を子会社化するためTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。筆頭株主である住化は保有する全株式(45.1%超)についてTOBに応募する契約を締結した。大日本塗料はTOBの成立を条件として神東塗料が実施する第三者割当増資も引き受け、50.1%の取得をめざす。TOBと第三者割当増資による株式取得額は16億円強を見込む。
オアシス、小林製薬の人事案批判[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 181文字 PDF有 書誌情報]
香港投資ファンドのオアシス・マネジメントは6日に開いたオンライン記者会見で、出資する小林製薬の社長交代を含む取締役の人事案を批判した。セス・フィッシャー最高投資責任者(CIO)は、創業家出身の小林章浩取締役が留任することなどに触れ「不適切だ」と指摘した。小林製薬株の買い増しについては「今後の予定は公表しない。するかもしれないし、しないかもしれない」と述べた。
JR東海労組、ベア1.2万円要求へ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 168文字 PDF有 書誌情報]
JR東海の最大労組のJR東海ユニオンは、2025年の春季労使交渉で基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)の要求額を月額1万2000円(35歳の社員の標準的なケース)と決めた。要求額としては1994年以来31年ぶりの高い水準。ベア率は4%以上となる。夏のボーナスにあたる夏季手当は3.1カ月分を求める。6日の中央委員会で決定した。
グーグルもDEI施策を縮小[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 144文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=中藤玲】米グーグルがDEI(多様性、公平性、包摂性)の実現に向けた施策を縮小することが5日、明らかになった。同社は「米連邦政府の仕事を請け負う立場として、大統領令に従った変更も考察する」としている。主な見直しとして、多様性を高めるための意欲的な採用目標の設定をやめる。
KADOKAWA、純利益17%増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
KADOKAWAが6日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比17%増の73億円だった。ゲーム事業の業績が大きく伸び、全体をけん引した。アニメ事業では人気シリーズが国内外の配信向けに好調だった。6月に受けたサイバー攻撃による事業停止の影響を吸収した。
米ディズニー、純利益34%増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=中藤玲】米ウォルト・ディズニーが5日発表した2024年10~12月期決算は売上高が前年同期と比べて5%増え246億9000万ドル(約3兆7600億円)、純利益は34%増の25億5400万ドルだった。映画のヒットが業績改善に寄与した。
マック、店舗大型化・DX急ぐ 円安・賃上げでコスト増、4~6%成長へ試練 中計(ビジネスTODAY)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1587文字 PDF有 書誌情報]
日本マクドナルドホールディングス(HD)は6日、2027年12月期までの3カ年中期経営計画を発表した。店の大型化やIT(情報技術)活用などの策で全店売上高で年平均4~6%の成長を目指す。円安や原材料高騰が続く一方で節約志向は強まり、さらなる値上げには壁がある。社長に昇格するトーマス・コウ氏の下、消費二極化の対応が急務だ。
「これからも『日本で最も愛されるブランド』であり続ける」。6日開いたオンラインの記者会見で、日本マクドナルドHD社長就任が内定したコウ取締役は意気込みを語った。
新中計は営業利益を年平均で4~6%増やすほか、24年度で11.8%だった営業利益率を13%に引き上げる目標を掲げた。成長戦略の柱は店舗投資だ。25年度は過去最大規模となる600億円以上の設備投資を実施する。大型店にしたり、老朽化した店を建て替えたりといった施策を進める。
出店・改装に伴い、従来比2倍の製造能力がある厨房機器を導入する。地方や郊外店でドライブスルーを追加するなど、店の能力を高めて既存店売上高を引き上げる。25~27年にかけて1000店舗以上の改装を実施する計画だ。
24年12月末時点の店舗数は2988と3000の大台を目前に控える。店舗数では国内外食チェーン他社を圧倒する首位となっているが、27年までの3年間で100店舗以上の純増を目指す。
コスト増に対応しながら店舗の稼ぐ力を高める柱の策が、デジタルトランスフォーメーション(DX)だ。
現在約1300店舗に設置しているタッチパネル式のセルフ注文端末を今後は全店に広げる計画。すでにスマートフォンから注文や決済ができる「モバイルオーダー」は、ほぼ全店で導入済みだ。岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「宅配やタッチパネルといった複数のサービスできめ細かく対応することが成長につながる」と指摘した。
課題もある。22年以降、大規模な値上げを4回実施した。ただ、主力バーガー「ビッグマック」など全体の3分の1の商品を10~30円値上げした24年1月を最後に、価格を改定していない。25年12月期以降は、値上げによる増収効果が一巡する見通しだ。
事業会社、日本マクドナルドの吉田修子最高財務責任者(CFO)は24年の日本経済新聞の取材に「値上げは消費環境を注視しながらやらざるを得ず、より難しくなっている」と答えている。
さらなる値上げについてコウ氏は「原材料費や人件費などの運営費用は今後も上がる」と強調した。「積極投資を続けるために、常に検討していく」と述べた。価格戦略をさらに緻密にすることが重要になる。
日本マクドナルドHDは4月から、基本給を一律で引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて平均4%の賃上げを実施すると明らかにした。人手不足の解消につなげる一方で負担は増す。
これまで外食で勝ち組とされてきた成長を維持できるか。日本マクドナルドHDは25年12月期の連結純利益が前期比5%減の305億円になる見通しだと発表した。連結売上高は前期比2%増の4125億円、営業利益では3%増の495億円と堅調さを維持する。
同社はまた、株主還元の指標に株主資本配当率(DOE)を初めて採用すると発表した。24年12月期末の配当については1株49円と従来予想から7円引き上げる。還元策の拡充で株主重視の姿勢も強める。
コウ氏の新社長就任に伴い退任する日色保日本マクドナルドHD社長は、6日の会見で「店舗開発投資や効率性の向上は道半ばだ」と述べた。
外食でも消費者の値上げ疲れが指摘されている。先行きの不透明感は増しており、同社の価格戦略は小売り・外食の競合企業の視線も注がれる。
コウ氏はこれまで壁にもなってきた3000店の大台への挑戦と道半ばの利益率改善の二兎(にと)を追うことになる。
(平岡大輝)
近鉄GHD 若井社長(ニュース一言)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 15ページ 185文字 PDF有 書誌情報]
4月開幕の大阪・関西万博を機に、1970年の大阪万博時と同じく沿線エリアへの誘客を一段と進めたい。旅行やホテル事業を手がける総合力で臨んでいく。
訪日外国人が急増し、特に京阪神地域でのオーバーツーリズム(観光公害)の深刻化も懸念される。近鉄グループホールディングス(GHD)の若井敬社長は「例えば奈良県の中南部はまだ注目度が低い」として、PRや輸送の強化に意欲を示す。
古河電工、コネクター増産 データセンター向け「電線御三家」競う チップ製品も、製造能力5倍超[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2161文字 PDF有 書誌情報]
「電線御三家」がデータセンター(DC)向け製品を増産する。古河電気工業はコネクター部品や光ファイバーケーブルなどの製造能力を最大5倍以上に高め、2030年度のDC分野の売上高を23年度比3倍に引き上げる。フジクラと住友電気工業も増産体制を整えており、世界的に急増するDC需要の取り込みを急ぐ。
競合に「劣後」
古河電工の森平英也社長が日経新聞の取材に明らかにした。同社が力を入れるのは、光ファイバーを大量に接続するための「MTフェルール」、光ケーブル「ローラブルリボンケーブル」、高出力な光源として使う「DFBレーザチップ」だ。
MTフェルールについては1月、同製品で世界2位のシェアを握るとする白山(金沢市)を子会社化した。白山は極細の光ファイバーを正確につなげる技術に強みがある。25年中に埼玉県所沢市に新工場を設置する。森平社長は「25年度の製造能力を23年度比で5倍以上にする」と話す。
DFBレーザチップも千葉事業所とタイの生産拠点を中心に製造ラインの増強を検討し、同5倍以上に引き上げる。ローラブルリボンケーブルは同2倍に増強する。国内外に製造拠点があり、具体的な増産拠点は今後、詰める。
画像処理半導体(GPU)などを冷やすための冷却製品でも新分野を開拓する。これまではファンで冷やす「空冷方式」に力を入れてきたが、液体を循環させて熱を回収する「水冷方式」を26年から量産する。
データ処理量が多い生成AI(人工知能)は熱を発しやすく、冷却効率の高い水冷方式の需要が増えると予測する。水冷方式の売上高は26年度に60億円、27年度に250億円を見込む。
古河電工は25年3月期の売上高を前期比8%増の1兆1400億円、純利益220億円と見込む。DC向けを含む光ファイバーケーブルなどの「情報通信ソリューション事業」は60億円の赤字になる見込みだが、森平社長は「増産効果を見込む来期は改善も視野に入る」と話す。
増産の背景には、「DC向けは競合に劣後してきた」(森平社長)歴史がある。
同社が高い技術をもつ光ケーブルでは、光回線を家庭まで接続する「FTTH」を優先する戦略をとったため、DC向け製品の展開が遅れた。
過去には米ルーセント・テクノロジーズから01年に光ファイバー部門を買収したが、巨額の赤字を計上して人員削減や工場閉鎖に踏み切った。その後、17年にも北米や欧州で生産能力の増強計画を打ち出したが、従業員の確保などに苦戦して生産性も上がらなかった。
一方でAIの登場などでDC需要は急拡大した。ドイツの調査会社スタティスタによると、世界のDC市場は25年に4525億ドル(約70兆円)に達する見込みだ。29年には25年比38%増の6241億ドルとさらに拡大するとみる。
古河電工の海外売上高比率は24年3月期で51.6%と20年同(45.8%)から年々、微増している。同社は増産とともに海外でのセールスマーケティングも強化し、米国を中心に売り込む。
森平社長は「『需要が見えたから投資をする』という従来のスタイルでは時代についていけない」と話す。今後の増産計画についても「顧客の需要を先読みし、できるだけ早めに考えていきたい」とする。
フジクラも増産
フジクラも数億円を投じてMTフェルールを増産しており、24年度の生産量は23年度比で3倍となる見込みだ。同社のMTフェルールを使った光コネクター部品は小型で光のロスを抑えやすい利点がある。このほか、25年から千葉県佐倉市の事業所内に新工場を設置し、光ケーブルの中間製品の生産量を22年度から3割増やす。同製品を用いた光ケーブルは国内外で販売する。
住友電工は通信機器用の光デバイスを増産する。国内2拠点に計約140億円を投じて生産能力を26年に24年比3割増やす。将来は2倍に引き上げることも視野に入れる。このほか、26年には横浜市にDC向け製品などの研究所を稼働させる。
御三家の株価を比較するとフジクラが「一人勝ち」だ。同社は日経平均株価採用の225銘柄のうち、24年に最も上昇率が高かった。24年3月期にはDC向け製品が多い情報通信事業で392億円の営業黒字をたたき出した。同期の同事業に相当する数字をみると、古河電工(130億円の赤字)や住友電工(116億円の赤字)とは対照的だった。
国内勢は世界でも高いシェアを握るが、より存在感を高めるには米国市場での躍進が重要だ。総務省の「令和6年版情報通信白書」によると、24年3月時点の米国のDC数は5381と日本(219)や欧州各国(計約2100)よりも圧倒的に多く、市場規模も大きい。
ただ、SMBC日興証券シニアアナリストの山口敦氏によると、米国市場は強固な販売網を持つ米コーニングが強く、「(大手が展開していない)スキマ市場を取りに行くことも必要だ」と分析する。
DCの現在の主流は、大規模施設で膨大なデータを処理する「ハイパースケール」型だ。利用者とデータ拠点の距離が近いほど通信の遅延がなくなり、高速での処理が可能になる。そのため、今後は小規模の施設を分散して設置する「エッジデータセンター」型が増加するとみられている。こうした変化の先読みも重要になる。
【図・写真】古河電工の森平社長
ベンチャーキャピタル調査(下) ハラスメント、9割が対策 幹部の権限分散/通報窓口など設置 起業家の意欲低下問題視[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1094文字 PDF有 書誌情報]
ベンチャーキャピタル(VC)業界でハラスメント対策を講じる動きが広がってきた。日本経済新聞の調査では国内の主なVCの約9割が対策に取り組んでいると回答した。スタートアップ業界では女性起業家などに対する投資家からのセクハラ問題が長年指摘され、VC側も真剣な対応を迫られている。今後は実効性の確保が課題になる。
主要VC100社を対象に調査し、2024年12月末までに75社から回答を得た。ハラスメント対策の取り組みについては89%(67社)が「ある」と回答した。
IT関連スタートアップに投資しているKUSABI(クサビ)は「特定の個人に権力・権限を集中させない共同代表制を取っている」と説明する。同社には現在、ファンドの運営を担う代表パートナーが3人いる。
KUSABIはコンプライアンス(法令順守)の責任者も設けている。渡辺佑規代表パートナーは「ファンドパフォーマンスの最大化のためにハラスメント対策に取り組んでいる」と語る。
ジェネシア・ベンチャーズは1月29日、外部の弁護士事務所にハラスメントの通報窓口を設置した。自社の従業員や投資先のほか、ジェネシアの採用内定者や投資を検討している候補企業の社員などもメールで通報できる体制を整えた。
VCが動き出した背景には長年続くセクハラ問題がある。研究者の柏野尊徳氏が24年に実施した調査によると、スタートアップ業界では女性起業家の52%が過去1年内にセクハラを受けたという。
VCやエンジェルなどの投資家は企業に対して優位な立場にあり、そこにセクハラの温床が生まれやすい。女性起業家の意欲低下などにつながっており、産業の成長にも大きな損失だ。セクハラに対する社会の厳しい視線もあり、VC業界でも重大なコンプライアンス違反であるとの認識が広がる。
具体的なハラスメント対策では「研修」「勉強会」を挙げるVCが6割超を占めた。今後は実際に効果が出ているかの検証も重要だ。
人材の多様性の推進に向け、女性起業家への投資や女性キャピタリスト(投資担当者)について「増やす方針がある」との回答は77%だった。一方、数値目標を設けていないVCも多く、多様性の向上には時間がかかりそうだ。
女性が主導するスタートアップ80社超に投資する米VCのハーストラボ(ニューヨーク州)は日本でも投資を始めた。1月末に人工知能(AI)開発を手掛けるzooba(ズーバ、東京都立川市)に出資した。
世界では多様性はVCのリターン向上にもつながるとの認識が定着しつつある。性別を問わず起業家の挑戦を支える仕組みづくりが、VCにも求められている。
(徐潮、鈴木健二朗)
白湯専用マグカップ・尻の筋トレ… 顧客に刺さる「ニッチな攻め」(ヒットのクスリ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1252文字 PDF有 書誌情報]
小売店が総合型の小売りチェーンから衣料品や家庭用品、めがねなど専門型に主役がシフトしたように、消費が成熟すると商品の役割もさらに細かくなる。とりわけ日本は「細かすぎる」ことへのこだわりは強く、ニッチ大国だ。
近年のヒットもプチヒットが続く。2024年に生活・家電用品を手掛けるドウシシャの、ふくらはぎをケアする「ゴリラのひとつかみ」がヒットした。開発担当者がサンプル作りを発注するとき、設定をミス。想定より圧迫力が強いサンプルが届いた。しかしこの「痛気持ちよさ」が武器になると思い、そのまま発売。ネーミングの巧みさも相まって30~40代の女性の心に刺さった。ちなみにゴリラシリーズには、足裏をケアする「ゴリラのひとつき」もある。
実はドウシシャには昨年、もう一つヒットがある。女性を中心に増えている「温活」(おんかつ、身体を温める活動)。朝から白湯で温活したいが、忙しくて熱い白湯がなかなか飲めない。
そんな悩みに応えようと白湯専用のマグカップを開発。吸熱剤入りで、出来たての白湯の熱を吸収して適温に下げてくれる。なんとも気が利く企画だ。以前も書いたが、マーケティングの歴史に残るヒットは「顧客への優しさ」にある。そして考え抜いた優しさ商品の人気は持続する。
日経MJのコラム「今どき!売れ筋インサイド」で近年のヒットの傾向について、価格.comの鎌田剛編集長は「超目的特化型」と表現している。例えばデジタル製品の場合、技術の向上でディスプレーなど性能面では違いを出せない。遊び方や突出した機能など顧客に突き刺さる「攻め」が必要となる。
最近では自宅で一人で楽しむ「いやし系」マッサージ器の市場が広がり、競争も激化。健康機器ブランド「MYTREX」を扱う創通メディカルは、創業者が自らの頭痛や肩こりなどを改善しようと設立しただけに芸が細かい。例えば人気の「ハンディガン」の場合、スピード調整だけでは他製品と違いを出せない。そこでもっと深く押し込めるよう、身体に当てる装置のストロークも調整できるように改善した。
またシャワーヘッド製品には低周波の電気を流したり、歩かなくてもトレーニングが可能な歩行トレーニング器を出したり、「習慣が続くことを優先して」(同社)開発を進める。
MYTREXには、お風呂に入りながらお尻の筋肉を鍛える機器もある。とりわけ体内にある「骨盤底筋」に効果的という。この筋肉は排尿や排便をコントロールするなどの機能を持ち、加齢とともに重要になる。こうした一般的には知られていない筋トレだが、「ながら」でできるため、人気を呼ぶ。まさに「細かすぎて伝わらない」点に同社はこだわる。
北海道が地盤のセイコーマートによると「激辛など刺激的な食品は嫌いな客も多いが、リピーターも目立つ」。こだわりは客層を狭めるが、固定ファンを増やす。顧客の心をひとつかみには「共感と強感」が大事だ。
(編集委員 中村直文)
【図・写真】ドウシシャの白湯専用マグカップ。内部に吸熱剤を入れ、白湯を適温にしてくれる
後方車両の接近、音で「見る」 ヤマハ発が二輪ライダー守る技術 車両に回避機能、ボッシュが開発[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 2127文字 PDF有 書誌情報]
二輪ライダーの安全を守る技術開発が進んでいる。ヤマハ発動機はヘルメット内のスピーカーで後方車両の接近を知らせるシステムの実用化を急ぐ。独ボッシュは車体の自動制御システムを新たに開発した。高齢化などで二輪の死亡事故が増えている。誰でも安全に運転できる技術を広め、下げ止まり傾向にある国内市場の活性化につなげる。
1月下旬、静岡県磐田市にあるヤマハ発本社の研究施設を訪れた。後方車の接近を音で知らせる「感覚拡張HMI」を研究している。同施設の一室には、バイクを模した乗り物と55インチのモニターが3面並ぶ。
記者が乗り物にまたがってヘルメットをかぶると、モニターに高速道路の映像が映し出された。「ブゥゥゥン」。しばらくすると、ヘルメットのスピーカーから鋭いエンジン音が響く。
ヘルメットにはスピーカーが7個、頭部中央部分から首もとへ放射線状に配置されている。「後方車が約30メートルより接近してくると、エンジン音が近づいてくるように聞こえます」。プランニングデザイン部の渡辺政樹主務の言葉通り、音が大きくなりながら近づいてくる。右耳あたりで最も大きくなり、「今、右横を通り過ぎたな」と直感的に理解した。
聴覚を「拡張」
実はこのエンジン音、実際の車の音ではない。過去に米カリフォルニア工科大で聴覚の研究をしていた技術戦略部の末神翔グループリーダーが中心となって開発した人工音だ。
当初は警告音など様々な音を試したが、ライダーの集中力が途切れるなど失敗が続いた。「日常的によく聞く音でなければすぐに把握できない」(末神氏)。研究の末、エンジン音に近い音を加工した。実際のエンジン音と混同しないように、後方車の接近時は人が不安を覚える「不協和音」、離れるときには安心する「和音」で構成した。
物体が地面に接して生じる音は、物体が近づくほど音源の位置を低く感じる。こうした特徴を音質やスピーカーで表現し、「ヒトの聴覚を実際よりも『拡張』する機能を目指した」(渡辺氏)。
ヘルメット内部で音を鳴らす点について、末神氏は「現在の調査では法令に抵触する可能性は低い」と話す。すでに日本や米欧で同技術の特許を取得しており、実用化に向け、「安全運転義務に反しないよう、調整を進めている」と話す。
こうした取り組みが進む背景には、死亡事故の増加がある。警察庁によると、2023年の二輪車事故での死者数は508人と前年から17%増えた。交通事故の死者全体に占める割合は19%と過去10年間で最も高い。
新型コロナウイルス禍で「3密」回避の動きが広がり、一度、二輪車から離れた後に復帰する「リターンライダー」の増加などが原因の一つとされる。こうしたライダーは中高年が多く、反射神経が衰えていたり運転技術を過信していたりするケースがある。
事故を防ぐには、自分の心理状態を把握し、適切に休憩することが重要だ。ヤマハ発が横浜国立大学などと開発する「感情センシングアプリ」は、胸部に装着したセンサーで心拍数などを測定し、心理状態を分析する。
企画戦略部シニアチーフの井上真一氏によると「心電図のRR間隔という波形は感情で揺らぐ」といい、この波形から心理状態を推測する。「眠気」「緊張」「興奮」など9項目を表示する。
ヤマハ発は社員約100人にセンサーを付けて3カ月間、二輪車に乗ってもらった。これらのデータを基に心理状態を測定する「感情推定モデル」を構築した。現在はスマートフォンの画面に表示しており、井上氏は「スマートウオッチのようにより確認しやすいツールを探る」と話す。
6つの新機能
ライダーの感覚をアシストするだけではなく、車両自体に回避機能を搭載する動きもある。日本に開発拠点を置く独ボッシュは二輪車安全運転支援システム「ARAS」で6つの新機能を開発した。センサーで周囲の環境を感知し、制御システムで速度を自動調整したり警告を発したりする。
同技術は四輪車向けを応用した。開発に携わったモーターサイクル&パワースポーツ事業部門の押田裕樹氏は「四輪車では受け入れられた機能が、二輪車ではストレスや危険につながる可能性があった」と語る。
例えば、渋滞時などに前方車を検知して停止・発進を自動制御する「ACC ストップアンドゴー」。四輪車では時速5キロメートル以下でも停止せずに徐行運転するが、二輪車ではバランスを崩して転倒する恐れがある。
二輪車メーカーと試行錯誤すること約1年半、前方車の停止を検知して自動停止する機能に切り替えた。このほか、複数人で隊列を組んで走る際、車間距離を一定に保つ機能などがある。
プロジェクトマネジャーのマウラー・トーマス氏は「運転の楽しさを損なうことなく安全性を高めた」と力を込める。
こうした技術革新をライダーの増加につなげられるかが期待される。日本自動車工業会によると国内の二輪車需要台数は04年度の約73万台から減少傾向だったが、21年度に約43万台と前年度(約38万台)から回復した。22年度は約41万台と減少したが、下げ止まりの兆候をみせている。長らくの低迷にわずかな光がさす二輪市場。人気復活へ向け、各社はスピードを上げる。
(大倉悠美)
ヤマト、運転手に遠隔診療 アルフレッサと新会社、運送他社にも開放[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1034文字 PDF有 書誌情報]
ヤマトホールディングスは6日、運転手のオンライン診療を手掛ける新会社を設立したと発表した。物流やタクシー、バスなど運送他社にも開放し、診療から薬の配達に至るまで一貫したサービスを提供する。運送業では担い手の高齢化が進む。仕事の合間に受診できる環境を整え、生活習慣病などに伴う事故リスクの抑制につなげる。
7日にサービスを始める。医薬品卸大手のアルフレッサと組み、子会社のMY MEDICA(マイメディカ、横浜市)を2024年12月に設立した。提携する医療機関と運転手をオンラインでつなぐ独自のアプリを使い、診察や服薬指導、薬の配達に対応する。会社の健康診断などで何らかの問題が判明した際、手軽に再検査できるようにした。
利用者はスマートフォンのアプリを開いて診療日時の予約を済ませ、問診票に記入するとオンライン診療が受けられる。受診後には、ヤマトが運営する薬局の薬剤師とつなぎ、必要な薬を手配できる。処方された薬は早ければ翌日にも、ヤマトの「宅急便」で自宅や職場に届く。休憩中の車内など最短10分で診療を済ませられる。
運転手の健康状態や受診状況は、監督責任のある上司もアプリで確認できる。サービスの導入は無料とし、利用に応じて診察料や薬の配達代が必要となる。すでにセイノーホールディングスや日本交通が契約し、25年度内に200社での導入を目指す。
厚生労働省によると、大型トラック運転手の平均年齢は23年時点で50.6歳。タクシーは59.7歳、バスは53.9歳といずれも産業平均(43.9歳)を上回る。担い手の高齢化に加え、長時間の運転や不規則な生活が疾病リスクを高める。健康診断で業務上の異常がみられた従業員の比率は道路貨物業で66.6%と、産業平均より約8ポイント高い。
特に心臓や脳の疾患となれば「運転中に意識を失ってハンドルを離し、死亡事故を招きかねない」(マイメディカ)。同社の診療時間は土日を含む午前7時~午後9時と長めに設定し、運転の合間や夜勤明けなどに受診しやすくした。その手軽さから、ヤマトの検証では再検査率が98%にのぼり、治療の継続率も80%を記録したという。
トラック運送会社は約6万社あり、うち99%を中小が占める。政府の残業規制の影響で中小は大手に比べて人手不足が深刻だ。大手から長距離の輸送業務を請け負う場合が多く、少ない人手でやりくりしながら通院の時間を見つけるのは難しい。
【図・写真】運転の休憩時間などで手軽に受診できるようにした
テスラ、欧州で販売低迷 マスク氏の政治言動が影響か[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1012文字 PDF有 書誌情報]
【フランクフルト=林英樹】欧州で米テスラの販売が低迷している。域内最大市場のドイツの1月の販売台数は前年同月比で6割減った。英国やスウェーデンでも大幅減だった。法人販売が減っているほか、極右政党支持を表明するイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の政治的言動が影響した可能性がある。
独連邦自動車局(KBA)によると、1月のテスラ販売は1277台だった。購入補助金停止の影響で電気自動車(EV)需要が低調に推移していたが、1月のEV販売全体は54%増の3万4498台で、テスラの一人負けとなった。
英国でも同様だ。英自動車工業会(SMMT)によると1月のEV販売全体は42%増だったが、テスラは12%減だった。スウェーデンは44%減、ノルウェーも38%減だった。
原因のひとつは法人向け販売の苦戦だ。値引きによって新車のリセールバリュー(再販価値)が下がり、一定期間後に中古車市場に売却する社有車やレンタカー会社の保有車でテスラ車を避ける動きが広がった。
独レンタカー大手Sixtは24年にテスラ車の新規購入を取りやめた。他のレンタカー会社も保有するテスラ車を売却している。供給増から中古車価格が下落し、新車が売れにくくなるという悪循環が起きている。
モデルチェンジの影響もある。テスラは25年1月から多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」の改良版の受注を始めており、欧州で買い控えの動きが強まった。
無視できないのがマスク氏の政治的言動に対する反発だ。2月23日のドイツ総選挙を前に、マスク氏はドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持を表明した。
マスク氏がAfDのワイデル党首とX(旧ツイッター)上で対談した1月9日以降、ドイツの大学・研究機関は相次ぎマスク氏が経営するXの利用停止を表明した。
テスラは独ベルリン郊外にある欧州唯一のEV組み立て工場で拡張を計画するが、水資源への悪影響を懸念する地元住民や環境団体の反対運動が続いている。
英国でもマスク氏は右派政党「リフォームUK」への支持を表明している。極右活動家の釈放を求め、スターマー政権への批判を繰り広げている。ポーランドの閣僚はテスラの不買運動を呼びかけた。
「労働組合嫌い」を公言するマスク氏はスウェーデンで同社従業員の賃金・福利厚生に関する労働協約の締結を拒否し、23年11月から修理工場でのストライキやテスラの不買運動が続いている。
「わらやき屋」のDD 食材共同仕入れ、参画店増 28年までに3倍1000店[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 492文字 PDF有 書誌情報]
居酒屋「わらやき屋」やダーツ店「BAGUS(バグース)」などを展開する外食大手のDDグループは、自社が手掛ける食材の共同仕入れの参画店舗数を2028年までに現状の3倍弱に当たる1000店に増やす。仕入れ量を増やしてより安価に食材を仕入れられるようにする。
物価や人件費の高騰で経営環境が悪化し、飲食店の倒産件数は過去最高の水準だ。コスト抑制のため中小の外食企業が手を組む動きが広がる。
DDグループ傘下で酒類の卸売りを担うDDプラス(東京・港)が提供する共同仕入れサービスで、2~30店程度の小規模飲食店を中心に新規に参画を募る。
共同仕入れサービスは現在、東京など1都3県を中心にグループ外の外食約400店舗が利用する。加工品や農産物、ハンバーグやソースなどのプライベートブランド(PB)商品といった5000品目を取り扱う。
一括仕入れで、メーカーなどから有利な条件を引き出している。野菜は約30の契約農家から70品程度を直接仕入れする。価格を年単位で固定しており、仕入れが短期の相場変動に左右されにくいのが強みだ。サニーレタスは1つ148円と一般的な仕入れ価格よりも約3割安い。
スパコン「富岳」基板製造の旧富士通子会社を買収 ファンドMBK、1000億円弱[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 392文字 PDF有 書誌情報]
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズは6日、旧富士通子会社でプリント配線基板を製造するFICT(長野市)を買収すると発表した。取得額は総額で1000億円弱とみられる。FICTはスーパーコンピューターの「富岳」や「京」の基板を手掛けた。人工知能(AI)データセンター向けに需要が拡大しており、中期的な成長が見込めると判断した。
100%の株式を保有する投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(東京・港)からMBKが8割、半導体検査を手掛ける米フォームファクターが2割の株式を取得する。FICTの経営陣はそのまま残り、MBKの知見や国際ネットワークを活用し成長を目指す。
FICTの前身は富士通インターコネクトテクノロジーズで、富士通が2020年にアドバンテッジに売却した。22年に現在の社名となった。24年3月期の売上高は300億円程度で24年3月末時点の従業員数は約980人。
GMO、サイトの脆弱性診断 無料の新サービス[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 330文字 PDF有 書誌情報]
GMOインターネットグループは6日、新たなサイバーセキュリティーサービスを始めたと発表した。ウェブサイトの脆弱性やデータ通信の安全性など5項目を診断する。セキュリティーに関する質問に答える人工知能(AI)チャットもセットで提供する。
料金は無料。まずは新規顧客の獲得を優先し、付加価値の高い対策を求める企業には有料サービスも売り込む。対策が手薄な中小企業などの需要を見込み、大企業のサプライチェーン(供給網)の防御力向上につなげる狙いもある。
GMOはサイバーセキュリティーサービスに力を入れている。近年は世界レベルの技術を持つスタートアップ2社を子会社にした。6日に開いた事業戦略発表会で熊谷正寿会長兼社長は「セキュリティーを事業の柱にする」と意気込んだ。
旭化成ホームズ 大和久裕二氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
◇旭化成ホームズ
大和久 裕二氏(おおわく・ゆうじ)87年(昭62年)中大法卒、旭化成工業(現旭化成)入社。18年旭化成ホームズ執行役員、24年取締役専務執行役員。千葉県出身。61歳
(4月1日社長就任。川畑文俊社長は代表権のある会長に)
コスモ石油マーケティング 髙山直樹氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
◇コスモ石油マーケティング
髙山 直樹氏(たかやま・なおき)88年(昭63年)早大商卒。19年コスモ石油マーケティング取締役執行役員。23年コスモエネルギーソリューションズ社長。東京都出身。60歳
(4月1日社長就任。森山幸二社長は退任)
コスモエネルギー開発 境剛太氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
◇コスモエネルギー開発
境 剛太氏(さかい・ごうた)93年(平5年)九大工卒。21年コスモエネルギーホールディングス執行役員。23年コスモ石油取締役執行役員。大分県出身。55歳
(4月1日社長就任。西克司社長はコスモ石油社長に)
UEX 秀髙雅紀氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
◇UEX
秀髙 雅紀氏(ひでたか・まさのり)86年(昭61年)関西学院大経卒、新日本証券(現みずほ証券)入社。18年UEX執行役員、24年取締役常務執行役員。兵庫県出身。61歳
(3月1日社長就任。岸本則之社長は会長に)
旭化成エンジニアリング 桑原武氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
◇旭化成エンジニアリング
桑原 武氏(くわばら・たけし)90年(平2年)早大理工卒、旭化成工業(現旭化成)入社。18年旭化成エンジニアリング取締役。群馬県出身。59歳
(4月1日社長就任。岡田一郎社長は退任)
日本液炭 飯塚浩幸氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 103文字 PDF有 書誌情報]
◇日本液炭
飯塚 浩幸氏(いいづか・ひろゆき)85年(昭60年)明治学院大経卒、89年日本酸素(現大陽日酸)入社。21年執行役員、23年常務執行役員。東京都出身。63歳
(6月社長就任。遠藤祐喜社長は退任)
伊勢化学工業 粕谷俊郎氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
◇伊勢化学工業
粕谷 俊郎氏(かすや・としろう)85年(昭60年)一橋大経卒、旭硝子(現AGC)入社。17年執行役員、21年常務執行役員。東京都出身。62歳
(3月27日社長就任。平岡正司社長は退任)
日本鋳造 佐竹義宏氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
◇日本鋳造
佐竹 義宏氏(さたけ・よしひろ)87年(昭62年)東大院修了、川崎製鉄(現JFEスチール)入社。24年日本鋳造代表取締役副社長。埼玉県出身。62歳
(6月下旬社長就任。鷲尾勝社長は退任)
東缶興業 田辺宏信氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
◇東缶興業
田辺 宏信氏(たなべ・ひろのぶ)88年(昭63年)京都産業大経卒、東缶興業入社。21年執行役員、23年取締役常務執行役員。大阪府出身。59歳
(4月1日社長就任。笠井俊哉社長は退任)
コスモ石油 西克司氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 92文字 PDF有 書誌情報]
◇コスモ石油
西 克司氏(にし・かつし)88年(昭63年)千葉大工卒。18年コスモエネルギー開発取締役執行役員、21年社長。東京都出身。59歳
(4月1日社長就任。鈴木康公社長は退任)
ジョイックスコーポレーション 福垣学氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 90文字 PDF有 書誌情報]
◇ジョイックスコーポレーション
福垣 学氏(ふくがき・まなぶ)90年(平2年)阪大法卒、伊藤忠商事入社。23年執行役員。大阪府出身。58歳
(4月1日社長就任。塩川弘晃社長は退任)
あらた 東風谷誠一氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 87文字 PDF有 書誌情報]
◇あらた
東風谷 誠一氏(こちや・せいいち)88年(昭63年)タナカ入社。17年あらた執行役員、24年取締役副社長執行役員。58歳
(4月1日社長就任。須崎裕明社長は会長に)
アイ・エム・アイ 林健氏(新トップ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 17ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
◇アイ・エム・アイ
林 健氏(はやし・たけし)86年(昭61年)近畿大理工卒、大陽酸素(現大陽日酸)入社。20年執行役員。大阪府出身。61歳
(6月社長就任)
旭化成(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1787文字 PDF有 書誌情報]
旭化成
(4月1日、Sはセンター、SLはソリューションの略)IT統括兼コーポレートコミュニケーション担当、代表取締役兼専務執行役員堀江俊保
▽知的財産統括、取締役兼副社長執行役員久世和資
▽専務執行役員(常務執行役員)取締役川瀬正嗣
▽知的財産担当、常務執行役員研究・開発本部長松崎修
▽常務執行役員(上席執行役員)西川知
▽同(同)経営企画・芳賀伸一郎
▽マテリアル領域IT・DX統括部長、上席執行役員デジタル共創本部長原田典明
▽同領域品質保証統括部長、同品質保証・仲二見裕美
▽上席執行役員延岡支社長(執行役員延岡支社次長)福田達也
▽同マテリアル製造統括部長(執行役員)製造統括本部長兼製造企画・中島一宗
▽上席執行役員(同)生産技術本部長滝沢智彦
▽同コーポレートコミュニケーション担当補佐(同)山口伸浩
▽中国総代表兼旭化成中国投資董事長(ライフイノベーション事業本部企画管理兼ライフイノベーション事業担当補佐)執行役員五十嵐弘之
▽マテリアル領域人事、執行役員人事・内炭広志
▽執行役員、製造統括本部水島製造所長山口孝夫
▽同、同川崎製造所長矢野達也
監査(旭化成アドバンス管理本部長)高橋克法
▽生産技術本部エンジニアリングS長(プロジェクト推進)江崎和文
▽同本部生産技術企画(エンジニアリングS長)久我知由
▽デジタル共創本部DX戦略推進S長(DX経営推進S長)石川栄一
▽同データインテリジェンスS長(インフォマティクス推進S長)誉田正宏
▽同システムデザインS長(スマートファクトリー推進S長)中山雅彦
▽秘書室長、小永井悟史
▽延岡支社次長、本田智彦
▽研究・開発本部イノベーション戦略総部長兼マテリアル新事業開発Sイノベーション戦略総部長(サステナブルポリマー研究所長)溝元均
〔マテリアル領域〕副領域長兼グリーンエッセンシャルプロジェクト長、常務執行役員小池達也
▽マテリアル領域担当補佐(モビリティ&インダストリアル事業担当補佐兼環境SL事業担当補佐)常務執行役員ダーク・パイパー
▽同、常務執行役員篠宮秀行
▽常務執行役員マテリアル領域担当補佐(上席執行役員ライフイノベーション事業担当補佐)西沢明
▽同マテリアル領域担当補佐(同デジタルSL事業統括部長兼ライフイノベーション事業担当補佐)植竹伸子
▽マテリアル領域担当補佐(環境SL事業担当補佐)上席執行役員グリーンSLプロジェクト長竹中克
▽マテリアル新事業開発S長兼マテリアル領域担当補佐(研究・開発本部イノベーション戦略総部長)上席執行役員野田和弥
▽マテリアル領域担当補佐(環境SL事業担当補佐)同谷口龍
▽同(同)執行役員顕谷一平
▽同(同)同小山直樹
▽同(同)同竹田健二
▽同(モビリティ&インダストリアル事業本部機能材料統括部長)同高木加寿人
▽消費財事業部長(ライフイノベーション事業本部ロイカ事業部長兼大阪支社長)神山剛啓
▽ホームプロダクツ事業部長(同消費財事業部長)堀栄一
▽マテリアル領域マーケティング総部長(モビリティ&インダストリアル事業本部企画管理)森脇嗣雄
▽同領域戦略企画部次長(旭化成エレクトロニクス執行役員企画管理)橋本宣昭
▽AN事業部長、後藤智明
▽モノマー事業部長、田原遵
▽マテリアル製造統括部製造技術推進(環境SL事業本部生産基盤統括)枝国公明
▽同環境安全(ライフイノベーション事業本部生産基盤統括部環境安全第一)友清正博
▽機能材料統括部長(モビリティ&インダストリアル事業本部技術開発総部技術戦略・企画)藤沢朋幸
▽マテリアル新事業開発S蓄エネルギー研究所長、荒木祥文
▽同サステナブルポリマー研究所長(モビリティ&インダストリアル事業本部戦略推進)番幸裕
▽ロイカ事業部長兼大阪支社長(ロイカグローバル・マーケティング)近藤尚明
▽マテリアル新事業開発Sコンフォートライフ研究所長(ライフイノベーション事業本部技術開発総部長兼ヘルスケアマテリアル開発)名古屋藤治
住宅領域長、副社長執行役員川畑文俊
▽専務執行役員(常務執行役員)大和久裕二
▽執行役員(ライフイノベーション事業本部生産基盤統括部長)前田栄作
▽専務執行役員ヘルスケア領域長兼ヘルスケア領域担当(常務執行役員)四ノ宮健
▽ヘルスケア領域グローバルファーマ事業統括、常務執行役員青木喜和
▽ヘルスケア領域CFO、中野誠志
(6月)監査役、出口博基
▽退任(監査役)柴田豊
カナデビア(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1770文字 PDF有 書誌情報]
カナデビア
(3月1日)ERM室長、サステナビリティ推進室長友岡愛子
(4月1日、BUはビジネスユニットの略)常務執行役員企画管理本部長(執行役員経営企画)宮崎寛
▽常務執行役員(執行役員)環境事業本部長峰村健
▽執行役員開発本部技術研究所長(機械・インフラ事業本部開発センター長)中谷光良
▽同開発本部長(脱炭素化事業本部計画)福田直晃
▽同安全統括部長(九州支社長)徳尾真信
▽同社会インフラ事業本部長(機械・インフラ事業本部鉄構・防災BU長)矢野浩司
▽同環境事業本部エンジニアリングBU長(運営BU長)増田謙一
▽執行役員、企画管理本部経理・木村俊仁
▽同企画管理本部経営企画、河崎透
▽執行役員、脱炭素化事業本部プロセス機器BU長兼有明工場長竹中俊哉
▽同、サステナビリティ推進室長兼ERM室長友岡愛子
▽機械事業本部長(機械・インフラ事業本部長)専務執行役員島村真二
▽業務管理本部秘書部長(業務管理本部長)執行役員巻幡俊文
▽監査室長(機械・インフラ事業本部業務)高野義人
〔安全統括部〕環境安全、赤間龍二
▽社会インフラ安全、井上睦
▽堺環境・安全(機械・インフラ事業本部堺工場環境・安全)杉山光平
▽舞鶴環境・安全(舞鶴工場環境・安全)庭林淳也
▽築港環境・安全(築港工場環境・安全)田中新吾
品質保証統括部社会インフラ・脱炭素品質保証(社会インフラ品質保証)矢幡武人
▽同堺品質保証、山本直也
▽ICT推進本部サイバーセキュリティセンター長、宮崎浩平
▽同AI・RPA推進センター長、阿部知宏
▽調達本部副本部長、調達第3・井上知一
▽同本部調達第2、坪倉直哉
〔開発本部〕〈開発企画統括部〉統括部長(開発企画)佐々木加津也
▽事業企画、冨山茂男
▽開発調査、井上鉄也
▽開発推進、吉田弘
▽電池事業推進(電池事業推進室長)西浦崇介
技術研究所知能機械研究センター長、三宅寿英
〔海外統括本部〕業務統括部長(業務)奥田隆司
▽同統括部業務企画(地域統括部第2推進兼シンガポール支店長)寺井智則
▽同業務管理、金田佳代
▽事業統括部第2推進(地域統括部第3推進)高橋稔明
〔環境事業本部〕環境営業統括部水処理大阪営業、氏家和人
▽ソリューションBU長(水処理東日本技術)鈴木健一
▽同ユニット水処理東日本技術、池上辰之介
▽運営BU長(環境東日本運営)中島秀延
▽同ユニット環境東日本運営、佐藤庸介
▽設計統括部環境プロセス第1計画(環境プラント計画)中村紀之
▽同環境プロセス第2計画、小林幸司
▽同環境機器設計(環境エネルギー設計)永森稔朗
〔機械事業本部〕業務(機械・インフラ事業本部堺工場管理)森口尚治
▽システム機械BU営業(同事業本部機械・インフラ営業統括部システム機械営業)鈴木将通
▽同ユニット若狭事業所長(同システム機械BU若狭事業所副所長)田中久之
▽電子制御BU営業(同機械・インフラ営業統括部電子制御営業)樽谷浩三
▽同制御機器、飯田久弥
▽開発センター長(開発本部技術研究所知能機械研究センター長)杉本巌生
〔社会インフラ事業本部〕業務、金田友和
▽営業統括部長(機械・インフラ事業本部機械・インフラ営業統括部長)後藤文彦
▽同統括部東日本営業(同統括部鉄構防災東日本営業)長尾吉彦
▽同西日本営業(同鉄構防災西日本営業)真鍋昌司
▽技術統括部長(機械・インフラ事業本部鉄構・防災BU水門建設)宮本修
▽同統括部水門建設、川島芳浩
▽堺工場プロジェクト(機械・インフラ事業本部堺工場製造)宮崎高
▽同製造、芦田拓也
▽同生産技術(品質保証統括部堺品質保証)谷和彦
▽安全統括部向島環境・安全(機械・インフラ事業本部向島工場環境・安全)向島工場製造・藤正信
〔脱炭素化事業本部〕事業戦略、泉屋宏一
▽水素事業推進室長(脱炭素化システムBU事業開発)亀山和也
▽脱炭素化システムBU脱硝・触媒技術(脱硝技術兼カーボンニュートラル触媒事業推進室長)日数谷進
▽風力事業統括部プロジェクト、古堅光夫
▽プロセス機器BUプロセス・原子力営業、高崎憲太郎
▽同プロジェクト兼安全統括部有明環境・安全(生産技術兼環境・安全)川原俊
▽同生産技術兼東双みらい製造準備室長(プロジェクト)伊原等
九州支社長(北海道支社長)戸田憲治
▽北海道支社長、小沢剛
▽シンガポール支店長兼KanadeviaTHAILANDに出向、佐々岡満
豊田通商(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1081文字 PDF有 書誌情報]
豊田通商
(4月1日)CTO(CTO補佐)唐戸潤
▽CSKO、松村英之
▽モビリティ本部COO、岡本淳宏
▽アフリカ本部COO兼アフリカ地域極CEO補佐、アフリカ企画・小泉綾子
▽デジタルソリューション本部COO、山田強
▽CHRO補佐(秘書部長)神谷則佳
▽メタル+Plus本部モビリティ素材国内事業部長(天津豊田通商鋼業総経理)藤田弘
▽同条鋼鋼管事業部長、田尻義征
▽同西日本条鋼鋼管事業部長、蜂谷貴司
▽サーキュラーエコノミー本部電動化ソリューション事業部長(バッテリーサプライチェーン事業部長)伊与田真
▽同電池サプライチェーン事業部長(台湾豐田通商総経理)畑一星
▽同コンシューマー製品事業部長、友次教浩
〔サプライチェーン本部〕サプライチェーン事業推進(営業開発)定元威一郎
▽サプライチェーンDX推進、井沢大介
▽ロジスティクス事業第一、森浩之
▽ロジスティクス事業第二(ロジスティクス事業部長)渡部孝
▽機能品・環境ソリューション事業部長、旭貴之
モビリティ本部モビリティ企画(豊田通商アルゼンチン社長)長本拓人
▽同オセアニア・中近東モビリティ、モダレシ・アビ
▽同モビリティ・バリューチェーン事業開発、合田亨
▽グリーンインフラ本部パワートレイン機械、宇野恒正
▽同EVコンポーネント機械兼豊田支店副支店長(豊田通商広州総経理兼香港豊田通商総経理)牛山敏夫
〔デジタルソリューション本部〕デジタルソリューション企画、世古昌平
▽デバイス関連事業室長、山田強
▽先端モビリティサービス事業部長(デジタルソリューション企画)小松洋介
▽エンタープライズIT事業部長(トヨタツウショウシステムズチャイナ総経理)水川和巳
ライフスタイル本部アグリサプライチェーン、田中大輔
▽同フードソリューション(オレオスメヌー社長)北山哲士
▽アフリカ本部トヨタアフリカモビリティ(トヨタカンボジア社長)藤田亮二
DX推進(IT戦略)小林房一郎
▽秘書部長、照井大作
▽ネクストモビリティ推進(機能品・環境ソリューション事業部長)新井隆弘
▽顧客統括部長(豊田通商ベトナム社長)宮島克仁
▽大阪支店長(顧客統括部長)坂井隆浩
▽新潟支店長、平田秋刀士
▽北陸支店長、森博志
台湾豊田通商総経理(条鋼鋼管事業部長)脇康弘
▽豊田通商広州総経理兼香港豊田通商総経理(EVコンポーネント機械)井上秀久
▽豊田通商インドネシア社長、村上統
▽豊田通商ベトナム社長(ネクストモビリティ推進)蔵田耕平
▽カイロ事務所長、弥勒祥一
▽豊田通商アルゼンチン社長、西村恭司
▽テヘラン事務所長、後藤高伸
▽アンマン事務所長兼バグダッド支店長、栗山謙司
KDDI(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1045文字 PDF有 書誌情報]
KDDI
(4月1日)CDOオープンイノベーション推進本部長、執行役員常務兼CSO経営戦略本部長勝木朋彦
▽コア技術統括本部エンジニアリング本部長(エンジニアリング推進本部長)執行役員常務コア技術統括本部副統括本部長山本和弘
▽パーソナル事業本部副事業本部長(KDDISummitGlobalMyanmarCEO)執行役員常務増田和彦
▽先端技術統括本部長兼先端技術企画本部長(ビジネス事業本部グループ戦略本部副本部長)執行役員藤井彰人
▽同統括本部先端プラットフォーム開発本部長(コア技術統括本部技術企画本部副本部長兼クラウド基盤整備室長兼ネットワーク開発本部副本部長)同丸田徹
▽コア技術統括本部ソリューション技術運用本部長、執行役員IoT技術本部長上村幸夫
▽パーソナル事業本部パーソナル第1営業本部長、同パーソナル事業本部副事業本部長佐々木正見
▽ビジネス事業本部ソリューション推進本部長(先端技術統括本部先端プラットフォーム開発本部長)執行役員木村隆
▽執行役員常務(執行役員)ビジネス事業本部副事業本部長細井浩昭
▽同、コア技術統括本部副統括本部長田原康生
▽執行役員事業創造本部副本部長(プロダクト本部副本部長)ビジネス事業本部ビジネスデザイン本部副本部長高木秀悟
▽執行役員、ビジネス事業本部事業企画本部長物江信明
▽同パーソナル事業本部パートナーグロース本部長(パーソナル第1営業本部長)久木浩樹
〔コーポレート統括本部総務本部〕副本部長(中部総支社長)嶋崎敏光
▽北海道総支社長(南関東総支社長)加藤友一
▽東北総支社長(パーソナル事業本部パーソナル第2営業本部副本部長兼広域代理店統括部長)神野直俊
▽首都圏総支社長(北関東総支社長)大可昌明
▽中部北陸総支社長(北陸総支社長)大野仁
▽中国四国総支社長(四国総支社長)倉田聡之
コア技術統括本部技術企画本部長兼経営戦略本部副本部長(経営企画2)泉川晴紀
▽同アクセス技術本部長(アクセス技術本部副本部長)向井哲雄
▽同オペレーション本部長(アクセス技術本部長)杉崎広正
▽パーソナル事業本部パーソナル事業戦略本部長(povo事業推進室長兼KDDIDigitalLife社長)秋山敏郎
▽同マーケティング本部長(パートナーグロース本部長)手塚嘉一郎
▽同DXデザイン本部長(マーケティング本部長)村田浩子
▽ビジネス事業本部プロダクト本部長(ソリューション推進本部副本部長兼ゼロトラスト推進兼プロダクト本部副本部長)堀純二
(6月)相談役(取締役相談役)田中孝司
ベリサーブ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1002文字 PDF有 書誌情報]
ベリサーブ
(4月1日、Mはモビリティの略)人事部・ビジネスパートナー推進部管掌兼ビジネスパートナー推進(オートモーティブ検証サービス開発部・デジタルライフ事業部・ITシステム事業部・サイバーセキュリティ事業部・中部M第一・第二事業部・西日本事業部管掌)専務執行役員鶴巻義久
▽専務執行役員ICT事業本部長(SCSK・M事業グループMシステム第一事業本部長)鴫原忠大
▽法務総務部・事務統括部・広報部管掌兼事務統括部長兼広報(法務部・人事部・事業推進部管掌)常務執行役員清水昌彦
▽営業本部長兼新規プロダクト準備室長兼マーケティング(広報・マーケティング部・東日本M営業部・デジタルライフ営業部・ITシステム営業部・サイバーセキュリティ営業部管掌兼東日本M営業)上席執行役員早矢仕和佐
▽M事業本部長(東日本M第一・第二・第三・第四事業部管掌兼東日本M第一事業部長)同東弘之
▽ICT事業本部メディアエレクトロニクス事業部長(サイバーセキュリティ事業部長)執行役員桑野修
▽同製造システム事業部長(ITシステム事業部長)同猪野誠
▽研究開発(プロダクトソリューション事業開発)同松木晋祐
▽経営企画、米山正孝
▽法務総務、伊地知晃
▽事業開発(研究開発)須原秀敏
〔営業本部〕副本部長兼西日本営業(中部M第一事業部営業兼中部M第二事業部営業)大嶌良彦
▽東日本M第一営業(西日本事業部長)橋本健一
▽東日本M第二営業、岩本明
▽中部M営業、城戸和典
▽ICT営業兼営業支援(デジタルライフ営業兼サイバーセキュリティ営業)田中慎一
〔M事業本部〕M第一事業部長(東日本M第二事業部長)松尾貴由
▽M第二事業部長(東日本M第四事業部長)南雲博明
▽M第三事業部長(東日本M第三事業部長)千葉素昭
▽M第四事業部長(中部M第一事業部長)深谷繁隆
▽M第五事業部長、大谷荘太郎
▽M第六事業部長(中部M第二事業部長)加茂将宏
▽M第七事業部長(デジタルライフ事業部長)山尾直弘
▽M第八事業部長(東日本M第一事業部副事業部長)日置慎二郎
▽Mサービス開発(オートモーティブ検証サービス開発)鈴木利彦
〔ICT事業本部〕SIサービス事業部長(ITシステム事業部副事業部長)石神弘文
▽クラウドサービス事業部長、高田雅俊
▽サイバーセキュリティ事業部長(サイバーセキュリティ事業部副事業部長)外山敬介
ConTrack事業部長(ConTrack事業開発)山本敏博
伊藤忠商事(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 977文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠商事
(3月1日)伊藤忠メキシコ社長、北米金属部門長一ノ瀬浩
▽タシケント事務所長、矢元龍治
(4月1日)ファッションアパレル第一、山下真護
▽繊維資材・ライフスタイル、高橋良彰
▽都市環境・電力インフラ、金井将司
▽自動車・建機・産機部門長代行(伊藤忠オートモービル社長)隅田慶一
▽自動車モビリティ第一、高橋雄太
▽非鉄・リサイクル(東アジア金属グループ長)森田稔
▽エネルギー・化学品経営企画(石油・LPガス貿易)田中達也
▽エネルギートレード事業部長、伊藤洋二
▽エネルギー資源開発(ヨハネスブルグ支店長)太田智之
▽化学品部門長代行(エネルギー・化学品経営企画)坂梨元
▽基礎原料化学品、東條聡
▽次世代エネルギービジネス、川嶋俊祐
▽畜産(生鮮食品第二)東口昇次郎
▽農産・水産、米田禎
▽生活資材・物流部門長代行(物流物資)末吉牧人
▽生活資材(大建工業執行役員)熊丸敦
▽物流物資、親松徹
▽建設・不動産部門長代行兼建設・建材(住生活経営企画)高橋康弘
▽建設第一、高村俊哉
▽情報・通信部門長代行兼通信ビジネス(データ・ワン社長)太田英利
▽保険ビジネス(COSMOSTHAILANDMANAGINGDIRECTOR)高橋剛士
▽北米繊維部門長、小田浩司
▽北米機械部門長、斎藤崇之
▽伊藤忠中南米社長兼伊藤忠パナマ社長(リマ事務所長)黒岩真帆呂
▽伊藤忠エクアドル社長、秋吉崇
▽リマ事務所長(伊藤忠エクアドル社長)船崎裕充
▽欧州・CIS繊維グループ長、三村忍
▽欧州・CIS機械グループ長、立川裕治
▽欧州・CISエネルギー・化学品グループ長兼伊藤忠ドイツ社長、宮島修
▽アフリカ総支配人補佐兼ヨハネスブルグ支店長(東アジア機械グループ長)加藤徹也
▽東アジア総代表補佐兼東アジア経営管理グループ長、天野敬太
▽同兼上海伊藤忠商事董事長兼総経理兼東アジアエネルギー・化学品グループ長兼上海伊藤忠商事南京分公司総経理(台湾伊藤忠董事長兼総経理)小野雄一郎
▽同兼伊藤忠香港社長、塩川弘晃
▽東アジア機械グループ長(伊藤忠中国集団瀋陽分公司総経理兼伊藤忠大連総経理)佐々木将博
▽東アジア金属グループ長、浅田知恒
▽台湾伊藤忠董事長兼総経理、桐山寛史
▽アジア・大洋州情報・金融グループ長、目黒明
▽マニラ支店長(広州伊藤忠商事総経理)片江智明
▽ヤンゴン事務所長、松田州弘
▽プノンペン事務所長、安本裕章
JFEエンジニアリング(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 935文字 PDF有 書誌情報]
JFEエンジニアリング
(4月1日)副社長経営企画部・グループ経営推進部・経理部・総務部・人事部・法務部・監査部・国内支店・アクアパイプライン事業部管掌兼βセンター担当(専務執行役員調達本部長)鈴木昭三
▽取締役、専務執行役員社会インフラ本部長三井田洋介
▽同兼専務執行役員(常務執行役員)DX本部長小山建樹
▽同兼専務執行役員エネルギー本部長(常務執行役員パイプライン事業部・導管事業部担当)鈴木千明
▽同兼専務執行役員環境本部長(同営業統括部・エンジニアリングセンター担当兼環境プラント事業部長)鮎川将
▽顧問(副社長経営企画部・経理部・グループ経営推進部・βセンター管掌兼洋上風力PJチームPD)四方淳夫
▽同(同環境本部長)関口真澄
▽同(取締役兼専務執行役員電力ビジネス事業部担当兼京浜地区活用検討PJチームPD兼蓄電池リサイクル推進PJチーム担当)松川裕二
▽同(同兼専務執行役員エネルギー本部長)安藤靖人
▽同(取締役)川畑篤敬
▽京浜地区活用検討PJチームPD兼蓄電池リサイクル推進PJチーム担当兼電力ビジネス事業部管掌兼調達本部長(京浜地区活用検討PJチーム副PD兼社会インフラ本部ロジスティクス事業部担当)専務執行役員洋上風力PJチーム副PD林周一郎
▽技術本部長(DX本部管掌)専務執行役員西野雅明
▽専務執行役員洋上風力PJチームPD兼社会インフラ本部産業機械事業部担当(洋上風力PJチーム副PD兼社会インフラ本部原動機事業部担当)戸田伸一
▽社会インフラ本部PPP推進部担当、常務執行役員海外事業部長内海匡雄
▽常務執行役員エネルギー本部エネルギーソリューション事業部長(エネルギー建設センター長)安部大志
▽同技術本部副本部長兼CN技術総括部担当、総合研究所長塩満徹
▽同エネルギー本部副本部長兼企画管理部担当兼営業統括部長(経営企画)大賀隆宏
▽同経営企画兼グループ経営推進部・経理部・アクアパイプライン事業部担当(環境本部企画管理センター長)原岡恵子
▽同環境本部EVPJチーム・エンジニアリングセンター・開発センター・環境プラント事業部担当(JFE環境サービス社長)保延和義
▽同環境本部QSE部担当、PPPメンテ事業部長渡辺重世
▽常務執行役員、電力ビジネス事業部長小林厚
ヨークベニマル(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 873文字 PDF有 書誌情報]
ヨークベニマル
(2月26日、Zはゾーン、Sはシニア、Mはマネジャーの略)福島ZM(会津ZM)千葉康夫
▽会津ZM、川本弘
▽県南ZM、橘正樹
▽いわきZM(茨城南ZM)木本淳
▽仙東ZM、秋葉秀人
▽仙台ZM(福島ZM)新沼基
▽仙南ZM、小野宏行
▽山形ZM、田崎純一
▽栃木南ZM(仙東ZM)高嶋貢
▽茨城南ZM(県南ZM)凌守
▽商品事業部副事業部長、精肉部Sマーチャンダイザー篠原利夫
▽デリカ事業部副事業部長、惣菜部Sマーチャンダイザー七島正樹
▽デイリー部Sマーチャンダイザー、伊藤信一
▽グロサリー部Sマーチャンダイザー、高宮義彦
▽精肉部Sスーパーバイザー、谷津博幸
▽グロサリー部Sスーパーバイザー、小島元
▽営業企画室長(山形ZM)増子豊
▽監査室長(人事教育室人事・労務部総括M)玄葉威視
▽人事教育室副室長(同)藤田智憲
▽開発室副室長、営業企画室総括M水野慎介
▽物流事業部物流企画、竹荒毅
▽店舗運営室店舗運営(店舗運営室総括M兼ラストワンマイル推進部総括M)橋元宏悦
▽人事教育室採用・教育、木伏孝太
▽同人事・労務、沢井秀貴
▽DX本部デジタル推進、開山秀晃
▽総務室法務(総務・コンプライアンス部総括M)前川敦史
▽同総務、横井敬二
▽開発室施設設計(店舗開発・設計部総括M)遠山越
▽同維持管理(メンテナンスセンター部総括M)柳沼孝
▽同店舗開発(店舗開発・設計部総括M)熊田雅之
▽経営企画室総括M(DX本部デジタル推進部総括M)池田さやか
▽QC室総括M、上野一郎
▽桑野店マスター店長(福島西店マスター店長)堀越勇
▽谷川瀬店マスター店長(水戸元吉田店マスター店長)大須賀功一
(2月28日)退任(取締役)松崎久美
▽同(同)橋本孝
▽同(同)郡司弘一
▽同(同)伊藤弘雅
(3月1日)取締役(会長)真船幸夫
▽執行役員営業本部副本部長、取締役須賀秀人
▽取締役(人事教育室長)常務執行役員管理本部長松岡友幸
▽経営企画室長(営業企画室長)執行役員庄子鉄也
▽執行役員商品事業部長(商品事業部副部長兼デイリー部Sマーチャンダイザー)大竹誠
▽人事教育室長(人事教育室副室長)島崎純平
スズキ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 791文字 PDF有 書誌情報]
スズキ
(4月1日)副社長横浜研究所管掌(取締役兼専務役員)加藤勝弘
▽エグゼクティブフェロー(品質保証本部・調達戦略本部・生産本部・インド品質・調達・生産管掌)取締役兼専務役員鳥居重利
▽専務役員(常務役員渉外広報本部長)取締役東京支店長岡島有孝
▽同グローバル営業統括兼日本営業本部・インド事業本部・四輪欧州・中東アフリカ本部・四輪アジア・中南米・大洋州本部・サービス本部・マリン事業本部・二輪事業本部・部品本部管掌(同グローバル営業統括部長)村松鋭一
▽同品質保証本部・調達戦略本部・生産本部・インド品質・調達・生産管掌(同生産本部長)市野一夫
▽次世代モビリティサービス本部・BEVソリューション本部・商品企画本部管掌(BEVソリューション本部長)常務役員橋本隆彦
▽グローバルR&Dプロジェクト長兼スズキR&Dセンターインディア社長(調達戦略本部長)同生熊昌広
▽インド事業本部長(四輪欧州・中東アフリカ本部長)同鈴木浩一
▽四輪欧州・中東アフリカ本部長(人財開発本部長)同加藤祐輔
▽二輪事業本部長(品質保証本部長)同伊勢敬
▽調達戦略本部長(経営企画本部長)同三木利哉
▽経営企画本部長(次世代モビリティサービス本部長)同熊滝潤也
▽常務役員、マリン事業本部長三嶋秀一
▽同品質保証本部長(二輪事業本部長)田中強
▽常務役員、日本営業本部長玉越義猛
▽同、藤井辰彦
▽同、四輪電気電子技術本部長寸田剛司
▽同、技術戦略本部長角野卓
▽IT本部長(デジタル化推進)野中彰
▽BEVソリューション本部長(BEV軽・A商品統括部長)村松和成
▽部品本部長(インド事業本部長)田口英紀
▽渉外広報本部長(広報)平野英博
▽生産本部長(湖西工場長)水谷圭介
▽人財開発本部長(人事)福田尚
▽次世代モビリティサービス本部長(次世代モビリティサービス事業部長)藤谷旬生
(6月)取締役、専務役員村松鋭一
▽退任(取締役)鳥居重利
旭化成ホームズ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 649文字 PDF有 書誌情報]
旭化成ホームズ
(4月1日)会長(社長兼社長執行役員)川畑文俊
▽社長兼社長執行役員(取締役兼専務執行役員マーケティング本部長)大和久裕二
▽副社長執行役員(専務執行役員)取締役鶴川和豊
▽取締役兼専務執行役員(常務執行役員兼旭化成リフォーム社長)後藤栄治
▽同兼常務執行役員(執行役員)技術本部長村上幸靖
▽退任(取締役)藤沢秀樹
▽同(同)高木良幸
▽同(同)山越保正
▽開発第一事業本部長(旭化成不動産レジデンス専務執行役員開発営業本部長)常務執行役員中村裕
▽常務執行役員(執行役員兼旭化成ホームズノースアメリカ社長)海外事業本部長新知徳
▽住宅事業関西・西日本本部長(住宅事業東京本部長)常務執行役員柳沢潔
▽執行役員住宅事業神奈川本部長(旭化成不動産レジデンス仲介・賃貸営業本部長)加藤宣広
▽住宅事業東京本部長(住宅事業神奈川本部長)執行役員水野誠
▽執行役員、篠崎浩正
▽同、住宅事業埼玉・北関東本部長西村英介
▽同、住宅事業集合建築本部長佐藤友亮
▽同購買・生産技術本部長(購買・生産技術)高山英之
▽執行役員、立川博之
▽住宅事業千葉・茨城本部長(住宅事業中部本部名古屋東支店長)山本寿彦
▽業務監査(住宅事業千葉・茨城本部長)高山典之
▽設計本部長(営業設計)八巻勝則
▽法人事業統括本部長(住宅事業集合建築本部集合第一支店長)小柴一輝
▽住宅事業マーケティング本部長(マーケティング本部営業推進)市川靖道
▽開発第二事業本部長(旭化成不動産レジデンス開発営業本部次長)足立泰宏
▽技術本部次長(iDX商品開発)下川美代子
朝日工業社(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 568文字 PDF有 書誌情報]
朝日工業社
(4月1日)技術本部担当(技術本部長)取締役兼常務執行役員服部充
▽経営統括グループ担当(経営統括グループ統括兼経営企画室長)同兼常務執行役員岡本如司
▽大阪支社担当(大阪支社長)常務執行役員西岡毅
▽名古屋支店担当(名古屋支店長)上席執行役員橋口真二
▽北海道支店担当(北海道支店長)同鈴木利晴
▽技術本部長(技術副本部長兼電気計装推進)執行役員木村隆志
▽大阪支社長(大阪副支社長兼工事監理)同三宅輝彦
▽名古屋支店長(名古屋副支店長兼技術統括部長)日西敏
▽北海道支店長(業務)山本淳
▽経営統括グループ統括兼経営企画室長、社長室長伊藤義徳
▽技術本部電気計装推進、谷本陽一
▽本店エンジニアリング統括部長、工事統括部長木村明彦
▽本店企画設計、村田教晶
〔大阪支社〕副支社長兼工事監理(第一工事)工事統括部長小野田和彦
▽第一工事(第二工事)小山仁志
▽第二工事(第三工事)奥野伸敏
▽第三工事、大池英樹
▽第四工事、有田泰巳
▽第一設計(第二設計)佐々木直樹
▽第二設計、新保東輝彦
〔名古屋支店〕副支店長(営業統括部長兼第一営業)三井真文
▽営業統括部長兼第一営業(第二営業)伊藤晋久
▽第二営業(第三営業)川辺善之
▽ソリューション営業、小島富也
▽技術統括部長(第一工事)藤川満行
▽第一工事、今村陽祐
▽第二工事、俣本真一
▽業務推進(第二工事)佐藤一輝
あらた(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 564文字 PDF有 書誌情報]
あらた
(2月28日)退任(取締役)石井秀雄
(3月1日)取締役、岡田修一
(4月1日)会長兼取締役会議長(代表取締役兼社長執行役員)須崎裕明
▽代表取締役兼社長執行役員経営戦略本部長(取締役兼副社長執行役員営業本部長)東風谷誠一
▽取締役特別顧問(会長兼取締役会議長)畑中伸介
▽副社長執行役員IT改革DX推進本部長(専務執行役員経営戦略本部長)取締役管理統括本部長瓜生善郎
▽専務執行役員兼D―Neeコスメティック社長(常務執行役員)同商品本部長兼商品・畑中秀太
▽経営戦略本部北海道支社駐在(北海道支社長)専務執行役員滝口斉
▽中国エリア担当、常務執行役員海外事業本部長振吉高広
▽常務執行役員営業本部長(執行役員九州支社長)西尾将義
▽執行役員、人事本部長兼人事・河野博之
▽同、営業本部広域量販・宮川博行
▽同、同山本直幹
▽同北海道支社長(ロジスティクス本部カスタマーロジスティクス)山口大吾
▽同九州支社長、由利勝昭
▽IT改革DX推進本部副本部長(執行役員IT改革DX推進本部長)山田英幸
▽ロジスティクス本部カスタマーロジスティクス(北海道支社物流統括部長)仙台裕一
▽東北支社副支社長、遠藤高志
▽海外事業本部副本部長(SIAMARATAマネージングダイレクター)野上敏彰
(6月)特別顧問(取締役特別顧問)畑中伸介
▽退任(取締役)表利行
J―オイルミルズ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 550文字 PDF有 書誌情報]
J―オイルミルズ
(4月1日)CHRO人事・法務統括部長(生産担当)執行役員山口好司
▽SCM統括部長(SCM担当)同畑谷一美
▽製油統括部長(製油担当)同水本充希
▽営業統括部長(営業推進担当)同東京支社長高橋一司
▽財務統括部長(財務担当)同兼CFO財務・内田敬之
▽執行役員生産統括部長兼生産戦略(R&D・生産本部静岡事業所長)上原誠
▽同兼CSO経営戦略統括部長(経営企画)中林明彦
▽執行役員事業戦略統括部長(事業本部業務用油脂マーケティング)柏原章人
〔マーケティング統括部〕執行役員統括部長(事業本部テクスチャーデザインマーケティング)佐藤亮
▽業務用油脂マーケティング、伊藤賢也
▽テクスチャーデザインマーケティング、斎藤早智子
〔営業統括部〕広域流通、山沢智
▽名古屋支社長、田村泰志
▽同支社北陸支店長、鈴木将義
▽大阪支社長(九州支店長)児玉仁志
▽同支社九州支店長、塚野和彦
▽製菓製パン営業(事業本部広域流通)鶴崎智彦
製油統括部油糧(事業本部油脂加工品事業部長)吉田岳史
▽SCM統括部ロジスティクス(同油糧)坪田勇文
▽研究開発統括部研究開発センター長、小薗伸介
▽生産統括部静岡事業所長(R&D・生産本部生産戦略)守屋健志
▽事業戦略統括部油脂加工品事業部長、田嶋靖憲
▽経営戦略統括部経営企画、岩井博信
JFEスチール(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 547文字 PDF有 書誌情報]
JFEスチール
(4月1日)海外事業推進本部・技術ソリューション部統括、副社長兼副社長執行役員小川博之
▽副社長兼副社長執行役員建材センター・鋼管センター・棒線事業部・大阪支社・営業総括部・物流総括部・各セクター部・鉄粉商品部・各営業部・各輸出部・各支社・海外事務所統括(専務執行役員)加藤彰浩
▽常勤監査役(同)丸山隆
▽顧問(常勤監査役)西馬孝文
▽退任(副社長)祖母井紀史
▽技術企画部担当兼技術ソリューション部担当補佐、専務執行役員大河内巌
▽技術ソリューション部担当補佐、同DX戦略本部長新田哲
▽専務執行役員、自動車鋼板セクター長高橋学
▽同、東日本製鉄所千葉地区副所長高岡隆司
▽同海外事業推進本部統括補佐兼技術ソリューション部担当、赤木功
▽DX戦略本部副本部長兼技術ソリューション部担当補佐、常務執行役員西圭一郎
▽GX戦略本部副本部長兼経営企画部担当、同寺畠知道
▽海外事業推進本部長兼技術ソリューション部担当補佐、同岩野利哉
▽常務執行役員スラグ事業推進センター長兼環境防災・リサイクル部担当(経営企画)日野忠昭
▽同電磁鋼板セクター長兼鉄粉セクター長兼電磁鋼板セクター部・鉄粉商品部・電機鋼材営業部担当、俵英嗣
▽同電磁鋼板セクター副セクター長兼西日本製鉄所倉敷地区副所長(東日本製鉄所企画)山内崇
OKI(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 530文字 PDF有 書誌情報]
OKI
(4月1日)内部監査室担当(取締役会室・経営監理室担当)代表取締役兼社長執行役員兼最高経営責任者森孝広
▽総務部・内部統制推進部・法務・知財・リスクマネジメント部担当(内部統制統括兼グローバルマーケティングセンター・リスクマネジメント部・法務・知的財産部担当)同兼副社長執行役員寺本禎治
▽情報責任者兼クロスインダストリー事業推進センター・システム本部担当(クロスインダストリー事業推進センター長兼システムセンター担当)取締役兼専務執行役員片桐勇一郎
▽常務執行役員生産調達統括本部長(上席執行役員EMS事業部長)西村浩
▽同技術責任者兼技術本部長(同特機システム事業部長)加藤洋一
▽経営企画兼広報・プロモーション部担当(経営企画部・サステナビリティ推進部担当)執行役員伊藤貴志
▽経理財務(経理)同小笠原鑑
▽特機システム事業部長(特機システム事業部副事業部長)同本杉正哉
▽EMS事業部長(技術責任者兼技術本部長)同前野蔵人
▽人財戦略(人事総務)同中西裕恵
▽執行役員経営戦略(経営企画)天本直弘
▽同社会インフラソリューション事業部長(社会インフラソリューション事業部副事業部長)田辺博
▽イノベーション推進室長(執行役員イノベーション事業開発センター長)藤原雄彦
ツムラ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 524文字 PDF有 書誌情報]
ツムラ
(4月1日、地名は支店長)CHRO兼HR本部長(執行役員ツムラアカデミー室長)遠藤浩司
▽CTO(執行役員)研究開発本部長今田明人
▽執行役員ヘルスケア本部長(ヘルスケア本部副本部長)中川恭
▽同医薬営業本部長(医薬営業本部副本部長)山岡敏夫
▽HR本部ツムラアカデミー(マーケティング本部学術情報)沖田俊二
▽同組織開発(人事)菅原隆生
▽同人事(上海津村製薬董事兼総経理)仙波君彦
▽信頼性保証本部副本部長(安全管理)三成美由紀
▽同本部安全管理、村岸梨早子
▽研究開発本部副本部長(国際開発本部国際開発)小阪淳
▽同本部国際企画、山下絵理子
▽同国際研究(津村中国董事兼総経理)出上弘志
〔医薬営業本部〕営業管理(広島)村岡洋輔
▽医薬マーケティング(北陸)津田順司
▽医薬教育研修(営業企画)橋本陽介
▽学術推進(マーケティング本部学術推進)永野功
▽カスタマーサポート、小林純人
▽札幌、須藤孝仁
▽甲信越、小久保陽平
▽北関東、安岡由紀子
▽横浜(京都)嶋田敏雄
▽名古屋第一支店長(甲信越)中山靖広
▽名古屋第二支店長、米田篤史
▽北陸、佐治幸平
▽京都、入江潤
▽大阪(営業管理)須貝卓矢
▽神戸(名古屋第二支店長)平井都志也
▽広島(神戸)高津滋
▽福岡第二支店長、上田雅彦
メタルワン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 496文字 PDF有 書誌情報]
メタルワン
(4月1日)監査、古川伸一郎
▽経営企画、池内恒太
▽総務・安全衛生、山下豊
▽コーポレートカルチャー・DEI・サステナビリティ室長、植田聖子
▽事業投資総括部長、中谷太郎
▽薄板事業部国内自動車・電機・薄板BU長、原田直樹
〔グローバル事業部〕鋼板国際BU長(CoilplusDirector&President兼ChiefExecutiveOfficer)滝野純
▽戦略企画室長、竹内秀暢
▽電磁・xEV推進BU長(線材・特殊鋼・ステンレス事業部戦略企画室長)長谷川直之
鉄鋼貿易・エネルギー事業部戦略企画室長(鉄鋼貿易BU長)川石浩
▽同事業部鉄鋼貿易BU長(戦略企画室長)片野慎介
▽同事業開発BU長(経営企画)満井威嗣
▽南米統括兼MetalOneDOBrasilPresident&Director(監査)直木達也
▽大阪支社長(南米統括兼MetalOneDOBrasilPresident&Director)加藤将樹
▽東アジア統括、辰巳晃
▽アセアン・大洋州統括(地域戦略・安全衛生)堂本寛
▽名古屋支社長(メタルワン・サービスセンター・ホールディングス常務)宮内太
▽西日本支社長、永田将史
東洋鋼鈑(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 448文字 PDF有 書誌情報]
東洋鋼鈑
(4月1日)技術開発部門管掌兼DX推進部担当(電子材料事業部長)取締役兼常務執行役員菊地淳
▽取締役兼常務執行役員機械事業管掌(執行役員機械事業部門長)柳井力
▽退任(取締役)長谷川浩
▽事業開発担当(事業推進室長)執行役員斎藤雅宏
▽管理部門長兼総務(下松事業所副所長兼下松事業所総務)同河田浩志
▽プロジェクト推進、執行役員技術開発部門長兼技術研究所長岡村浩
▽執行役員機械事業部門長兼富士テクニカ宮津取締役兼常務執行役員(生産部門長)坂本誠
▽鋼板事業部長(薄板営業)相本高広
▽電子材料事業部長、橋本貴夫
▽化成品事業部長(建装営業)松前修平
▽生産部門長(冷延鋼板工場長)富岡章生
▽DX推進、松村修美
▽人事(総務)南本和紀
▽薄板営業、福島久倫
▽建装営業、石本守
▽調達、西村雅也
▽製膜、福井剛
▽事業開発(技術研究所機能化技術研究)山野博文
▽技術研究所基盤技術(技術企画兼技術研究所金属機能材研究)石原和彦
▽同研究管理、西麻里
▽下松事業所総務、清光隼人
▽生産管理、石見知由
▽冷延鋼板工場長、橋田貴雄
東洋製缶(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 377文字 PDF有 書誌情報]
東洋製缶
(3月31日)退任(取締役)中村昌弘
(4月1日)生産機能統轄、社長本多正憲
▽総務、取締役兼常務執行役員経営管理機能統轄吉岡昭二
▽専務執行役員(常務執行役員)栗城靖
▽NextCanInnovation経営担当、執行役員市川賢次郎
▽執行役員営業機能統轄補佐(営業統括室長)桜井秀樹
▽同生産機能統轄補佐(人事)水之江浩
▽同営業機能統轄補佐、販売第二・吉田修
▽同経営企画機能統轄補佐、経営企画・高見祥彦
▽同生産機能統轄補佐(豊橋工場長)松島淳
▽同技術開発機能統轄補佐(メタル技術開発)田村政臣
▽人事、三浦達也
▽営業統括室長、鹿野和之
▽技術開発統括室長、細貝卓
▽メタル技術開発(設備技術開発)遠藤禎
▽設備技術開発、森田佳之
▽静岡工場長、仮谷善彦
▽豊橋工場長(技術開発統括室長)福江啓司
▽広島工場長(基山工場長)村山勉
▽基山工場長(静岡工場長)岡崎昌一
JFE商事(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 373文字 PDF有 書誌情報]
JFE商事
(4月1日)社長兼CEO、祖母井紀史
▽環境資源本部長統括、代表取締役兼副社長執行役員北島誠也
▽営業業務推進部担当兼営業業務推進部・自動車鋼材本部長・名古屋支社長統括、取締役兼専務執行役員大橋弘昌
▽米州事業本部長・豪州事業本部長・電機鋼材本部長統括、同兼専務執行役員野沢直樹
▽取締役兼専務執行役員中国事業本部長・アセアン事業本部長統括兼韓国JFE商事・台北支店・デュッセルドルフ支店・ドバイ支店担当役員統括兼鉄鋼貿易本部長統括(常務執行役員)蓮見昌治
▽特別顧問(社長)小林俊文
▽顧問(副社長)小林良嗣
▽豪州事業本部長、常務執行役員沢田晃一
▽西部鉄鋼本部長兼大阪支社長、同飯野聡
▽執行役員韓国JFE商事・台北支店・デュッセルドルフ支店・ドバイ支店担当兼鉄鋼貿易本部長(グループ事業統括部長)岡本行生
▽執行役員(西部鉄鋼本部厚板)萩原新一
住友不動産(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 328文字 PDF有 書誌情報]
住友不動産
(4月1日)賃貸事業管掌(ビル事業本部長)社長仁島浩順
▽管理部門管掌(企画本部長)副社長尾台賀幸
▽代表取締役インド事業統括(取締役)専務執行役員都市開発事業本部長片山久寿
▽専務執行役員ビル事業本部長(常務執行役員ビル事業本部副本部長兼企画管理)橋爪弘幸
▽ビル事業本部副本部長、常務執行役員港事業所長川合謙一
▽企画本部長(企画本部副本部長兼企画)常務執行役員岡田時之
▽常務執行役員ビル事業本部副本部長(執行役員)新宿事業所長兼ムンバイBKC事業所長桝井俊幸
▽同都市開発事業本部副本部長(同用地開発事業本部副本部長兼再開発事業部長)宮川享之
▽同用地開発事業本部副本部長(執行役員)事業企画・津村健二
▽執行役員、都市開発事業本部建設企画・浅井健太郎
イトーヨーカ堂(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 325文字 PDF有 書誌情報]
イトーヨーカ堂
(2月28日)退任(取締役)須賀秀人
▽同(同)荒谷一徳
(3月1日)会長営業本部管掌(取締役)真船幸夫
▽営業本部長(商品本部長)取締役兼執行役員伊藤弘雅
▽執行役員管理本部管掌、取締役金子裕司
▽取締役、泉井清志
▽執行役員IY販売事業部長(商品本部総括マネジャー)早田義浩
▽同関西中京事業部長(イトーヨーカドーネットスーパー取締役兼執行役員営業)市川信明
▽経営戦略室長(営業企画室長)執行役員佐田聖子
▽執行役員物流室長(物流運営管理部総括マネジャー)石合弘二
▽同人事総務室長(人事労務部総括マネジャー)千代田祐樹
▽同営業企画室長(フード&ドラッグ事業部総括マネジャー)中村哲士
▽お客様相談部総括マネジャー(執行役員人事総務室長)尾城晃子
帝人(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
帝人
(4月1日)ミッション・エグゼクティブ(帝人グループ専務執行役員)小川英次
▽同(帝人グループ執行役員炭素繊維事業本部長)乾秀桂
▽同(帝人グループ執行役員)栗山康彦
▽コーポレート新事業本部電池部材・メンブレン部門長、坂田忠史
▽帝人グループ執行役員炭素繊維事業本部長(テイジン・カーボン・アメリカ社長)伊藤哲也
▽コーポレート新事業本部環境ソリューション部門長(マーケティング)八木穣
(6月25日)取締役、前田東一
▽同(常勤監査役)嶋井正典
▽同(同)鳥居知子
▽同(監査役)辻幸一
▽同、竹岡八重子
▽帝人グループ常務執行役員(取締役兼常務執行役員)山西昇
▽退任(取締役)大西賢
▽同(監査役)中山ひとみ
▽同(同)有馬純
リンテック(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 293文字 PDF有 書誌情報]
リンテック
(4月1日)専務執行役員(常務執行役員)取締役生産本部長松尾博之
▽総務・人事本部長(事業統括本部長)同兼専務執行役員海谷健司
▽総務・人事本部長補佐(専務執行役員総務・人事本部長)取締役望月経利
▽専務執行役員事業統括本部長(常務執行役員事業統括本部副本部長兼印刷・情報材事業部門長)吉武正昭
▽専務執行役員(常務執行役員)事業統括本部副本部長兼アドバンストマテリアルズ事業部門長兼事業企画・持田欣也
▽執行役員事業統括本部印刷・情報材事業部門長(印刷・情報材事業部門副部門長)印刷材営業・山下淳史
(6月20日)取締役、専務執行役員事業統括本部長吉武正昭
▽顧問(取締役)望月経利
丸善石油化学(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
丸善石油化学
(3月31日)退任(社長)馬場稔温
(4月1日)社長兼社長執行役員(取締役兼常務執行役員経営企画部・技術部・研究開発センター・機能性樹脂技術開発センター・千葉工場・四日市工場担当)舟橋克之
▽取締役経営企画部・技術部・研究開発センター・機能性樹脂技術開発センター・千葉工場・四日市工場担当(千葉工場長)執行役員山本雅則
▽営業本部化成品、執行役員橋本幸雄
▽執行役員千葉工場長(製造二)鈴木賢一
▽執行役員、千葉工場生産管理・小林秀徳
▽営業本部基礎化学品、坂本健二
▽機能性樹脂技術開発センター長、土屋満智子
▽千葉工場製造二、山口展弘
▽四日市工場長、渡部栄一郎
コスモ石油(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 268文字 PDF有 書誌情報]
コスモ石油
(4月1日)社長兼社長執行役員、西克司
▽常務執行役員(執行役員)取締役岩瀬智
▽同千葉製油所長(同四日市製油所長)同中島元
▽取締役兼執行役員(次世代プロジェクト推進)高田岳志
▽同兼執行役員(企画)大西永仁
▽常勤監査役、小島譲
▽退任(社長)鈴木康公
▽同(取締役)大塚宏明
▽同(同)禰津知徳
▽同(同)境剛太
▽同(常勤監査役)細谷正則
▽同(同)野倉史章
野倉氏はコスモエコパワー社長に就任する
企画、稲葉繁
▽次世代プロジェクト推進、後藤真也
▽管理、菊池健介
▽工務、山田修二
▽製造技術(工務)山本洋
▽四日市製油所長(製造技術)菅貴志
加賀電子(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 255文字 PDF有 書誌情報]
加賀電子
(4月1日)EMS事業部長(通信事業部長)執行役員渡辺一平
▽営業企画室長(テクニカルマーケティング)新井和也
▽通信事業部長兼営業二(営業一)鵜沢良之
▽技術統括部長(システム技術)加藤宏
▽コーポレート・スタッフ室サステナビリティ推進、長峰健一
▽同グループ経営管理、森敬之
▽管理本部知財法務、工藤昭夫
▽営業企画室事業開発、堀本周平
▽同テクニカルマーケティング、金子知之
▽電子事業部営業五、渡辺孝樹
▽通信事業部営業一、上田久輝
▽特機事業部技術一、小島弘
▽同技術二、坂本和弘
▽技術統括部システム技術、近藤淳
協和キリン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 255文字 PDF有 書誌情報]
協和キリン
(3月)副社長(取締役兼専務執行役員)CMO山下武美
▽取締役、菅野寛
▽同、伊藤由希子
▽同、藤原大介
▽監査役、和智洋子
▽退任(取締役)森田朗
▽同(同)芳賀裕子
▽同(同)秋枝真二郎
▽同(監査役)谷津朋美
▽常務執行役員兼CIBO(執行役員グローバル製品戦略)須藤友浩
▽常務執行役員(執行役員)CPO板垣祥子
▽同(同)CSCO蔵多敏之
▽同兼CCO(同CSR推進)森佳子
▽執行役員、知的財産・大久保育子
▽同、財務経理・久保直彦
▽同グローバル製品戦略、松本英明
(4月1日)執行役員兼CDXO兼ODX、亀山満
矢作建設工業(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 243文字 PDF有 書誌情報]
矢作建設工業
(4月1日)営業統括本部第一営業(首都圏営業部担当)常務執行役員営業統括本部副本部長伊藤彰英
▽同本店営業(戦略企画担当)執行役員営業統括本部副本部長黒田健一
▽執行役員営業統括本部第二営業(首都圏営業)松本宏一
▽コーポレート本部人事、吉田宗史
〔建築事業本部〕施工本部施工(第一工事)福岡功修
▽同技術工務、築城寛行
▽生産計画本部生産計画、近藤誠治
▽同購買積算(北和建設執行役員)河村洋一
▽設計本部設計(設計本部副本部長)大角隆治
(6月)常勤監査役(常務執行役員)可児達也
クリナップ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 234文字 PDF有 書誌情報]
クリナップ
(4月1日、地名は支店長)常務執行役員(執行役員)中里敦
▽営業本部営業管理兼営業企画推進部担当(コミュニケーション兼営業管理部担当)執行役員須藤義弘
▽生産管理部・CPS推進部担当(生産本部生産担当)同吉田勝一
▽執行役員、人事・新妻薫
▽同生産担当、生産本部鹿島システム工場長斎藤進
▽クリナップ研究所長、石山千
〔営業本部〕東京支社販売促進(横浜)三上靖史
▽同支社埼玉、相沢隆
▽同横浜(埼玉)田崎友一
▽中部支社長兼名古屋(北陸)早瀬保徳
▽同支社北陸、伊東浩二
ニチアス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 228文字 PDF有 書誌情報]
ニチアス
(4月1日)品質保証担当(品質保証統括兼生産本部長)取締役兼専務執行役員田辺智
▽生産本部長(工業製品事業本部長)上席執行役員浅田啓起
▽研究開発本部長(研究開発本部副本部長)執行役員企画開発・岩田耕治
(6月27日)常務執行役員(上席執行役員)取締役高機能製品事業本部長龍光幸徳
▽取締役、岩崎玲子
▽退任(取締役)江藤洋一
▽執行役員、工業製品事業本部長藤井章平
▽同、同事業本部技術統括部長平塚雅章
▽同、経営戦略室長兼人事企画・西脇公彦
▽同、佐々木章
アイホン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 205文字 PDF有 書誌情報]
アイホン
(4月1日、地名は支店長)〔国内営業本部〕執行役員本部長(営業推進)下枝洋平
▽東京(本部長)執行役員池戸英樹
▽営業管理(名古屋)福田俊司
▽営業推進(東京)宮尾宏行
▽営業技術、前山敬幸
▽法人営業(商品企画)小森真幸
▽札幌、伊藤元気
▽名古屋、井原正博
▽中・四国、西中秀之
技術本部新製品開発(ソフトウェア開発)山県勲
▽同第一開発、宮本翔平
▽同第二開発、岩田俊孝
▽商品企画(国内営業本部中・四国)山本拓司
東洋製缶グループホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
東洋製缶グループホールディングス
(4月1日)最高財務責任者(経理・財務管掌)取締役兼専務執行役員副島正和
▽最高技術責任者マーケティング担当、取締役兼専務執行役員中村琢司
▽常務執行役員(執行役員)金子友昭
▽執行役員調達担当(樹脂調達)弘津宗光
▽執行役員、田辺宏信
▽監査室長、田中政資
▽樹脂調達、北野善拡
▽加工品調達、鈴木篤史
▽知財センター長、国枝宏希
ミツカンホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 173文字 PDF有 書誌情報]
ミツカンホールディングス
(3月1日)日本+アジア事業CINO(日本+アジア事業COO)執行役員石垣浩司
▽日本+アジア事業COO(日本+アジア事業マーケティング本部長)同槙亮次
▽欧州事業CEO(グループ監査)同田中力
▽サステナビリティ推進室長(欧州事業CEO)同西倉一郎
▽執行役員日本+アジア事業マーケティング本部長(マーケティング1)村重祐介
ダイトロン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
ダイトロン
(3月28日)取締役(常勤監査役)氏原稔
▽同(監査役)北嶋紀子
▽同(同)中山聡
▽同、南葉子
▽相談役(会長)前績行
▽退任(取締役)木村安寿
(4月1日)執行役員、M&Sカンパニー電子事業部長兼東日本エリア営業・山本隆弘
▽同、同グリーン・ファシリティー事業部長兼営業・加藤正晴
▽同、管理本部副本部長兼人事総務・井上吉和
日本タングステン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 133文字 PDF有 書誌情報]
日本タングステン
(4月1日)副社長執行役員経営企画部担当(執行役員経営企画・開発技術センター担当兼基山工場長)取締役中原賢治
▽工場支援部担当(品質保証・電機部品事業本部・事業支援本部担当)同兼常務執行役員毛利茂樹
▽調達部担当、取締役兼執行役員経営管理本部長原口寿
セブン&アイ・ホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
セブン&アイ・ホールディングス
(3月1日)執行役員兼最高商品戦略責任者グループ商品戦略本部長(グループ商品戦略本部副本部長兼セブンプレミアム開発戦略部シニアオフィサー)北村成司
▽サステナビリティ推進部シニアオフィサー(PeaceDeli社長)執行役員和瀬田純子
東缶興業(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 127文字 PDF有 書誌情報]
東缶興業
(4月1日)社長(取締役兼常務執行役員経営企画・経営管理・コンプライアンス担当)田辺宏信
▽取締役営業・環境担当(営業本部長)専務執行役員吉村弘一
▽取締役、執行役員経営企画室長中瀬悟司
▽退任(社長)笠井俊哉
▽同(取締役)小嶋司
▽同(同)長瀬勇二
日本クロージャー(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
日本クロージャー
(4月1日)専務執行役員(常務執行役員)取締役谷口真一
▽品質・環境管掌(生産管掌)同兼常務執行役員松田裕明
▽経営管理管掌補佐(経営企画部担当)同兼常務執行役員船橋正
▽取締役、常務執行役員営業本部長島崎純
▽退任(取締役)篠田和正
帝人フロンティア(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 120文字 PDF有 書誌情報]
帝人フロンティア
(4月1日)執行役員衣料素材本部長、東政宏
▽衣料繊維部門長(衣料製品第一本部長)執行役員福谷将彰
▽衣料製品第一本部長(名古屋衣料第一)江成俊一
(6月27日)取締役、執行役員衣料繊維部門長福谷将彰
▽退任(取締役)鈴木哲志
JFEホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
JFEホールディングス
(6月)取締役、祖母井紀史
▽同(監査役)島村琢哉
▽同(常勤監査役)原伸哉
▽同(同)秋本なかば
▽同(監査役)沼上幹
▽同、鈴木善久
▽同、中村直人
▽退任(取締役)小林俊文
▽同(同)山本正已
▽同(監査役)佐長功
セブン―イレブン・ジャパン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 114文字 PDF有 書誌情報]
セブン―イレブン・ジャパン
(3月1日)QC・物流管理本部長、取締役兼常務執行役員商品戦略本部長青山誠一
▽執行役員、海外事業本部長加藤雄介
▽同法務、今井崇敦
▽執行役員、波津野芳弘
▽お客様相談室長(QC・物流管理本部長)西井公一
コスモエネルギーホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
コスモエネルギーホールディングス
(4月1日)常務執行役員、大塚宏明
▽秘書室長、鬼頭純平
▽コーポレートDX戦略、吉村卓一
▽関連事業統括部長、藤原完
(6月26日)代表取締役(取締役)常務執行役員竹田純子
▽同(同)同松岡泰助
スターゼン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
スターゼン
(4月1日)経営本部副本部長(経営企画兼リスク管理)藤井啓次郎
▽同本部経営企画、斎藤亮介
▽同リスク管理(管理本部総務)下野貴之
▽管理本部総務、広島英明
▽財務経理本部財務(事業会計)初野和也
▽同業務管理、山本八幸
日油(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
日油
(2月21日)〔化薬事業部〕企画室長、佐藤航
▽営業、中村雄一
▽KKプロジェクト本部長兼営業企画(企画室長兼KKプロジェクト)六川英彦
▽同本部プロセス設計(武豊工場監理)小林康
▽同建設、大谷剛史
武豊工場監理、駒井巌
カンロ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
カンロ
(3月28日)取締役兼常務執行役員兼CFO兼CIO財務・経理本部長兼システムソリューション本部長、佐藤光記
▽監査役、膝附東洋史
▽退任(取締役)阿部一博
▽同(同)吉田孝信
▽同(監査役)松原良司
コスモ石油マーケティング(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
コスモ石油マーケティング
(4月1日)社長兼社長執行役員、高山直樹
▽常務執行役員(執行役員)取締役長尾恵吾
▽取締役兼執行役員(営業企画)藤本一臣
▽退任(社長)森山幸二
▽同(取締役)新村正晴
住友不動産ハウジング(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 90文字 PDF有 書誌情報]
住友不動産ハウジング
(4月1日)社長、住友不動産取締役加藤宏史
▽副社長(住友不動産常務執行役員新築そっくりさん事業本部長)中野誠
▽同(同常務執行役員注文住宅事業本部長)和田一朗
伊勢化学工業(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 87文字 PDF有 書誌情報]
伊勢化学工業
(3月27日)代表取締役兼社長執行役員(顧問)粕谷俊郎
▽取締役、副島大資
▽監査役、垣内良
▽退任(代表取締役)平岡正司
▽同(取締役)藤木洋
▽同(監査役)吉田芳一
コスモエネルギー開発(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
コスモエネルギー開発
(4月1日)社長兼社長執行役員、境剛太
▽取締役兼常務執行役員、佐藤嘉彦
▽退任(社長)西克司
▽同(取締役)中山真志
中山氏はアブダビ石油社長に就任する
旭化成建材(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
旭化成建材
(4月1日)会長(取締役)川畑文俊
▽社長兼社長執行役員、前田栄作
▽取締役兼執行役員、企画管理・仙洞田浩二
▽退任(社長)山越保正
▽同(取締役)大森邦弘
メビウスパッケージング(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
メビウスパッケージング
(4月1日)取締役、常務執行役員開発技術統轄国領記行
▽監査役(東洋製缶グループホールディングス監査室長)中尾勇亮
▽退任(取締役)熊川久
ニチコン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
ニチコン
(2月21日)コンデンサ事業本部コンデンサ営業本部副本部長(名古屋支店長)上田敏弘
▽名古屋支店長(尼吉康電子貿易上海董事長兼総経理)志村公平
DMG森精機(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
DMG森精機
(2月1日)新機種材料費プロジェクト(市販品購買)村瀬富次
▽NC・制御盤購買、西田亜沙美
▽市販品購買、斎藤秀亮
▽鋳物外注品購買、梶原靖紘
伊藤忠建材(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 59文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠建材
(3月31日)退任(専務)森康
(4月1日)取締役兼CSO(執行役員兼CCOコンプライアンス室長)荒木稔
日本トーカンパッケージ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 58文字 PDF有 書誌情報]
日本トーカンパッケージ
(4月1日)専務執行役員経営企画・営業担当(常務執行役員段ボール営業本部長)取締役伏見正人
アーレスティ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 54文字 PDF有 書誌情報]
アーレスティ
(4月1日)管理本部副本部長、執行役員経営企画・清水敦史
▽製造本部副本部長、執行役員近藤博文
UEX(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 52文字 PDF有 書誌情報]
UEX
(3月1日)会長(社長)岸本則之
▽社長(取締役兼常務執行役員経営企画・総務・経理担当)秀高雅紀
ジョイックスコーポレーション(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 52文字 PDF有 書誌情報]
ジョイックスコーポレーション
(4月1日)社長(伊藤忠商事執行役員ブランドマーケティング部門長)福垣学
日本マクドナルドホールディングス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 49文字 PDF有 書誌情報]
日本マクドナルドホールディングス
(3月25日)社長兼CEO、トーマス・コウ
▽退任(社長)日色保
旭化成エンジニアリング(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
旭化成エンジニアリング
(4月1日)社長(プラントC&M事業部長)桑原武
▽退任(社長)岡田一郎
旭化成不動産レジデンス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
旭化成不動産レジデンス
(4月1日)賃貸事業本部長兼不動産流通本部長、社長高橋謙治
ZACROS(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
ZACROS
(3月1日)ウェルネス事業本部医薬医療包装事業部長、栗林秀成
明治(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
明治
(3月1日)稚内工場長、小島浩史
▽西春別工場長(稚内工場長)平田純一
日本鋳造(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
日本鋳造
(6月下旬)社長(副社長)佐竹義宏
▽特別顧問(社長)鷲尾勝
東洋ガラス(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
東洋ガラス
(3月31日)退任(取締役)首藤浩文
▽同(同)永沢一敏
ソニー(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
ソニー
(4月1日)取締役兼CIO、執行役員副社長兼CFO大嶋祐一
旭化成ファーマ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
旭化成ファーマ
(4月1日)常務執行役員(執行役員)取締役中村泰朗
大和鋼帯(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
大和鋼帯
(4月1日)社長、池内直樹
▽特別顧問(社長)江本秀樹
玉井商船(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
玉井商船
(4月1日)外航営業部担当(外航営業)取締役永井仁
メイコー(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 28文字 PDF有 書誌情報]
メイコー
(4月1日)常務執行役員(執行役員)片桐保行
ネスレ日本(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
ネスレ日本
(3月1日)生産本部島田工場長、道面寛隆
大樹生命保険(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 25文字 PDF有 書誌情報]
大樹生命保険
(2月10日)佐賀支社長、関口昭弘
ミツカン(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
ミツカン
(2月27日)専務(取締役)槙亮次
TBSテレビ(会社人事)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 18ページ 20文字 PDF有 書誌情報]
TBSテレビ
(6月)執行役員、中川浩
スズキ純利益上振れ、今期、3700億円 株上場来高値に[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 732文字 PDF有 書誌情報]
スズキは6日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比17%増の3700億円になる見通しだと発表した。従来予想(10%増の3500億円)を200億円上回る。主力のインド市場が堅調で、円安も追い風になる。取引時間中の発表を受け、株価は一時前日比4%(76・5円)高の2014・5円まで上昇し、上場来高値(株式分割考慮ベース)を更新した。
スズキは25年3月期に国際会計基準に移行した。会計基準の変更で単純に比べられないが、純利益は日本基準で最高だった前期(2677億円)を超える見通しだ。
売上高にあたる売上収益は前期比6%増の5兆7000億円、営業利益は19%増の5900億円を見込む。それぞれ1000億円、400億円上方修正した。想定為替レートを円安方向に見直し、営業利益を従来予想比で300億円押し上げるとみる。
四輪の世界販売台数は前期比2%増の324万台と、主力市場のインドや日本を含め従来予想を据え置いた。鮎川堅一副社長は同日の決算説明会で「インド市場は拡大傾向」と述べ、中長期の需要増に期待を寄せた。部品販売も伸びているという。スズキは25年夏以降、インドで生産する電気自動車(EV)を世界各国で販売する。鮎川副社長は「欧州もEV投入で需要を喚起していきたい」と語った。
同社は日本で四輪駆動車の新モデル「ジムニー ノマド」の受注を3日から一時停止している。4月発売を前に月販目標1200台に対し約5万台の注文が殺到し対応が困難となった。岡島有孝取締役は「早期に受注再開できるよう増産に努める」と説明した。
6日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比31%増の3117億円、売上収益が12%増の4兆2837億円だった。
東エレク、純利益68%増、4~12月、AI向け需要増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 712文字 PDF有 書誌情報]
東京エレクトロンが6日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比68%増の4011億円だった。この期間として最高益を更新し、事前の市場予想(QUICKコンセンサス、3799億円)を上回った。生成AI(人工知能)関連の旺盛な需要を背景に、先端ロジック向けなどで半導体製造装置の販売が伸びた。
売上高は38%増の1兆7761億円、営業利益は65%増の5135億円だった。営業利益率は28・9%と前年同期(24・2%)から4ポイント以上上昇した。新規装置の売上高は約1兆3570億円と4割増えた。このうちDRAM(メモリーの一種)向け装置は6割増の約3990億円、ロジック向けなどは4割増の約8960億円だった。
川本弘常務執行役員は決算説明会で「非常に強いAI向け半導体の需要は引き続き拡大している。ロジックや広帯域メモリー(HBM)向けの投資が強い」と強調した。
ウエハーに回路を造る「前工程」向け装置の市場は24年に1100億ドル程度(16兆8000億円)で着地したとみる。中国の前倒し投資があり、従来想定を100億ドル上回った。25年も1100億ドル程度で、中国やパワー半導体への投資が一服するが、AI向けの成長で補う見通しだ。アセットマネジメントOneの前川文彦氏は「複数の懸念がある中でも24年比横ばいの予想で、安心感のある内容だ」と話す。
1月には中国発AI企業DeepSeek(ディープシーク)を巡り、米AI産業の優位が揺らぐとの懸念から半導体関連株が一斉に売られる場面があった。東エレクの川本氏は「中身は精査中」としつつも、「仮にコストが下がり市場が広がれば、その面ではポジティブ」とした。
三菱ケミG、純利益43%減、4~12月 既に年度予想超え[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 639文字 PDF有 書誌情報]
三菱ケミカルグループが6日発表した2024年4~12月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比43%減の593億円だった。25年3月期予想(520億円)を上回った。1~3月期に構造改革を想定しており、通期予想は据え置いた。
本業のもうけを示すコア営業利益は34%増の2472億円。通期予想に対する進捗率は85%超で、木田稔最高財務責任者(CFO)は同日の決算説明会で「当初の見立てより高い」と話した。
株価は午後1時半の発表直後は下がったものの次第に買いが優勢となり、終値は前日比1%高だった。「中長期的に構造改革に向かう姿勢を評価する動き」(国内ファンドマネージャー)との見方があった。
売上高にあたる売上収益は3%増の3兆3315億円。高機能材料事業でテレビなどに使われるディスプレー向けフィルムが好調だ。中国の補助金効果や、米国の関税発動前の駆け込み需要を取り込んだ。主力のアクリル樹脂原料MMAの市況改善も寄与した。
構造改革費用はなお重荷だ。4~12月期はMMAの米工場の建設停止に伴い168億円の非経常損失があり、累計で577億円だった。木田CFOは「構造改革は急いでやるべき目下の大きな課題。早く片付けて成長フェーズに入らないといけない」と話した。
1~3月期についても慎重にみている。フィルムが季節的な不需要期に入るほか、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の原料である電解液の出荷が落ち込む見通しだ。ファーマ事業では薬価改定の影響で国内販売が鈍る。
ルネサス株、一時15%高、1~3月 売上高回復見通しで[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 532文字 PDF有 書誌情報]
ルネサスエレクトロニクスは6日、2025年1~3月期の売上高にあたる売上収益が前年同期比12%減の3090億円前後になる見通しだと発表した。直前四半期の24年10~12月期比で6%増と、3四半期ぶりにプラスに転じる。販売代理店が抱える過剰な在庫が解消し、製品販売が回復する。発表後に株価は急騰し、一時前日比15%上昇した。
柴田英利社長は同日の記者会見で「全体感として(業績は)底を打った。見通しは少しずつ良くなっていく」と語った。ルネサスは次四半期の業績予想を非経常項目を除いた非GAAPベースで開示している。底入れを好感し、株価は一時前日比300円(15%)高の2347円50銭と、24年9月以来の高値をつけた。
25年1~3月の半導体デバイスの販売は24年10~12月期比で2%増を見込む。工場稼働率を抑える施策などで過剰在庫の状況が解消される。営業利益率は24%と前年同期から8・3ポイント低下するが、買収した子会社の収益認識基準の見直し影響を除くとほぼ横ばいという。
同日発表した2024年12月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比35%減の2190億円だった。自動車に使うマイコンなどの需要が伸び悩み、産業機器向けの落ち込みを補えなかった。
ニコン純利益75%減、4~12月 半導体装置不振続く[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 483文字 PDF有 書誌情報]
ニコンが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比75%減の62億円だった。半導体市況の回復が遅れ、製造装置を中心に販売が落ち込んだ。
売上高にあたる売上収益は3%減の5126億円、営業利益は76%減の81億円だった。露光装置などの精機事業は、半導体向けで好採算の新品の需要が振るわない。部門営業損益は6億円の赤字(前年同期は111億円の黒字)に転落した。
産業機器などを扱うコンポーネント事業も、部門営業利益は66%減った。先端半導体の量産に必要な極端紫外線(EUV)に対応した検査装置の部品販売が低調だった。新製品のミラーレスカメラが好調だった映像事業の増益で補えなかった。
同日、オンライン会見した大村泰弘専務執行役員は「(半導体の)市況回復は来年度後半になるだろう。顧客のニーズをとらえた新製品を投入することで事業の成長を狙う」と話した。
25年3月期通期の業績予想も一部下方修正した。売上収益は前期比微増の7200億円と、従来計画から50億円下振れする。営業利益も52%減の190億円と、想定を30億円下回るとした。
LINEヤフー、年7円配に上げ、4~12月、純利益4%増[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 412文字 PDF有 書誌情報]
LINEヤフーが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比4%増の1276億円だった。主力の広告事業が好調だった。子会社でスマートフォン決済を手がけるPayPayの業績拡大も寄与した。25年3月期の年間配当は従来予想から1円44銭引き上げ、7円(前期は5円56銭)とする。
売上高にあたる売上収益は6%増の1兆4287億円、営業利益は46%増の2547億円だった。主力の広告などを含むメディア事業の10~12月期の売上収益は3%伸びた。対話アプリ「LINE」は、収益源となる有償企業向けアカウント数が増加した。
PayPayの10~12月期の連結売上高は21%増の672億円、連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は4・8倍の157億円だった。利用者数は24年12月末に6700万人を超えた。決済取扱高の拡大で手数料収入が増えている。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
東ソー一転最終増益、今期6%、円安が寄与[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 400文字 PDF有 書誌情報]
東ソーは6日、2025年3月期の連結純利益が前期比6%増の610億円になる見通しだと発表した。従来予想(8%減の530億円)から一転増益となる。円安による為替差益が寄与するほか、原料価格の変化などで生じる在庫の「受け払い差」が改善する。
売上高は従来予想から200億円下振れし、6%増の1兆700億円を見込む。
中国景気の停滞で化学品や樹脂の販売が振るわない。半導体関連の需要回復も遅れており、半導体製造装置の部材に使う石英ガラスなども低調だ。
営業利益は23%増の980億円となる見通しだ。従来予想から40億円上振れする。上場子会社のオルガノが手掛ける半導体製造向けの水処理事業が好調で、売上高の減少を補った。年間配当は前期より15円増の100円とする従来計画を据え置いた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比6%増の7956億円、純利益が17%増の485億円だった。
東エレク、純利益68%増――宮城に半導体装置の新棟 1000億円で[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 386文字 PDF有 書誌情報]
東京エレクトロンは6日、宮城県に半導体製造装置の生産新棟を建設すると発表した。2025年夏に着工し、27年夏の完成を見込む。建設費用は約1040億円。半導体の材料であるウエハー上に回路を形成するプラズマエッチング装置などを造る。新棟建設で生産能力は29年3月期に足元の1・8倍、将来的に3倍まで増やす。
子会社の東京エレクトロン宮城(宮城県大和町)に生産新棟を設ける。同社はプラズマエッチング装置の主力工場。新棟は地上5階建てで、延べ床面積は約8万8600平方メートル。従業員数は29年3月期に1100人、将来は1400人まで増やす計画だ。
エッチング装置は米半導体製造装置大手ラムリサーチが世界シェアの約4割を握る。東京エレクトロンは追い上げに取り組んでいる。東京エレクトロン宮城ではプラズマエッチング装置の開発を担う第3開発棟も建設しており、25年春に完成を見込む。
フォード最終黒字2750億円、10~12月 EVは3年赤字続く[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 326文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=川上梓】米フォード・モーターが5日発表した24年10~12月期決算は最終損益が18億ドル(約2750億円)の黒字(前年同期は5億ドルの赤字)だった。電気自動車(EV)事業の赤字は続いたが好調なハイブリッド車(HV)やガソリン車、大型商用車の販売増で補った。EV事業は収益開示を始めて以降、3年間赤字が続いている。
10~12月期の売上高は5%増の482億ドル、調整後EBIT(利払い・税引き前損益)は21億ドルだった。世界販売台数(卸売りベース)は3%増の118万台。ガソリン車など一般部門が2%増の77万台、EVは10%増の3万台、商用車などの業務用は5%増の37万台だった。米国で需要が高まるHVや単価の大きい商用車がけん引した。
ボルボ営業利益 過去最高を更新 前期、売上高も[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 162文字 PDF有 書誌情報]
【フランクフルト=林英樹】スウェーデンの高級車ボルボ・カーが6日発表した2024年12月期通期の決算は、営業利益(合弁・関連会社を除く)が5%増の270億クローナ(約3800億円)、売上高が微増の4002億クローナだった。いずれも2年連続で過去最高を更新した。欧州で電気自動車(EV)需要が低調な中、先行者利益を確保した。
ヤマダHD 純利益5%減 4~12月、冷蔵庫低調[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 120文字 PDF有 書誌情報]
ヤマダホールディングスが6日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比5%減の253億円だった。利益率の高い冷蔵庫の販売が低調だったほか、前年同期に繰り延べ税金資産を見直し、税負担が約15億円軽減されていた反動が出た。
浜井産業へのTOB(MBO)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
▼浜井産業へのTOB(MBO)
買い手=Mint(代表取締役は浜井産業の武藤公明社長)、株数=予定数318万6384株(212万4200株を下限)、価格=普通株式1320円、期間=2月6日~3月24日
知多鋼業へのTOB[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 92文字 PDF有 書誌情報]
▼知多鋼業へのTOB
買い手=カヤバ、株数=予定数846万8483株(527万6700株を下限)、価格=普通株式2010円、総額170億2165万830円、期間=2月7日~3月25日
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 3243文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
雪国まいたけ(1375)国際基準
23.4-12 356 3252 2130 53.4
24.4-12 395 4139 2689 67.4
日鉄鉱業(1515)
23.4-12 1245 9840 6447 387.5
24.4-12 1456 10363 8296 498.7
25.3予 1940 11500 8500 511.0
1株配(円) 25.3予=216.0
■大本組(1793)
23.4-12 628 871 553 38.7
24.4-12 513 1824 1616 113.0
矢作建設工業(1870)
23.4-12 908 9155 6258 145.5
24.4-12 971 3374 2318 53.9
東亜道路工業(1882)
23.4-12 833 2491 1554 163.4
24.4-12 905 3217 2813 60.8
1株配(円) 25.3予=85.0
※24.4.1付で1:5分割
ライト工業(1926)
23.4-12 852 8640 5797 118.9
24.4-12 890 9709 6626 141.9
高田工業所(1966)
23.4-12 401 2150 1530 241.8
24.4-12 435 1901 1283 202.3
朝日工業社(1975)
23.4-12 658 3200 2143 166.7
24.4-12 626 4428 3324 129.2
25.3予 900 6700 5500 213.6
1株配(円) 25.3予=記110.0
※24.4.1付で1:2分割
■協和日成(1981)
23.4-12 247 827 600 53.9
24.4-12 254 589 400 38.3
ニップン(2001)
23.4-12 3049 20704 14307 183.5
24.4-12 3125 19849 19489 249.8
フィード・ワン(2060)
23.4-12 2383 5148 3257 85.2
24.4-12 2255 4728 3711 97.0
東洋精糖(2107)
23.4-12 132 1691 1290 236.7
24.4-12 140 1142 798 146.4
1株配(円) 25.3予=記35.0
カルビー(2229)
23.4-12 2273 26031 17165 137.4
24.4-12 2437 26395 18352 146.9
丸大食品(2288)
23.4-12 1759 3526 2435 97.6
24.4-12 1818 5400 5750 231.9
1株配(円) 25.3予=50.0
伊藤ハム米久ホールディングス(2296)
23.4-12 7282 23401 15366 269.8
24.4-12 7584 17992 12264 216.2
25.3予 9850 21000 13000 229.1
システナ(2317)
23.4-12 571 7095 4844 12.5
24.4-12 605 8600 5917 16.0
25.3予 815 11425 8000 22.4
カカクコム(2371)国際基準
23.4-12 486 18505 12677 63.1
24.4-12 566 22181 15098 76.4
1株配(円) 25.3予=80.0
ユナイテッド(2497)
23.4-12 107 4972 2675 68.4
24.4-12 94 3072 1906 48.6
かどや製油(2612)
23.4-12 270 3066 2063 224.3
24.4-12 298 3047 2075 225.5
ハードオフコーポレーション(2674)
23.4-12 220 2191 1353 97.4
24.4-12 248 2696 1734 124.8
25.3予 333 3450 2210 159.0
大戸屋ホールディングス(2705)
23.4-12 206 1176 929 117.4
24.4-12 232 1377 958 126.7
あらた(2733)
23.4-12 7191 12999 8736 511.7
24.4-12 7545 13777 9398 280.6
SREホールディングス(2980)
23.4-12 127 1393 932 57.6
24.4-12 144 1300 636 39.6
グンゼ(3002)
23.4-12 1014 6085 3985 234.0
24.4-12 1029 6508 4441 267.0
日東紡(3110)
23.4-12 680 6773 5366 147.4
24.4-12 815 13196 9421 258.8
25.3予 1090 17000 11500 315.9
オーミケンシ(3111)
23.4-12 22 4 ▲1306 ―
24.4-12 24 ▲49 429 62.5
サイボー(3123)
23.4-12 82 1065 714 54.1
24.4-12 77 890 588 45.0
ウイン・パートナーズ(3183)
23.4-12 548 1700 1198 42.1
24.4-12 604 2081 1410 49.3
ダイトウボウ(3202)
23.4-12 29 103 85 2.8
24.4-12 30 112 66 2.2
ランシステム(3326)
23.4-12 58 59 8 2.1
24.4-12 43 110 69 16.5
帝人(3401)国際基準
23.4-12 7088 13169 10697 55.6
24.4-12 7561 ▲45367 50980 264.7
大木ヘルスケアホールディングス(3417)
23.4-12 2526 2312 1592 115.5
24.4-12 2636 2532 1719 126.1
エコナックホールディングス(3521)
23.4-12 13 105 38 1.4
24.4-12 15 248 154 5.8
セーレン(3569)
23.4-12 1038 11965 8719 162.7
24.4-12 1185 14502 10697 187.9
25.3予 1600 19300 13900 237.3
1株配(円) 25.3予=68.0
デジタルハーツホールディングス(3676)
23.4-12 286 1525 ▲76 ―
24.4-12 304 1702 1369 61.5
1株配(円) 25.3予=記23.0
アドソル日進(3837)
23.4-12 103 1180 779 83.7
24.4-12 115 1401 924 99.9
1株配(円) 25.3予=60.0
Ubicomホールディングス(3937)
23.4-12 43 716 461 39.3
24.4-12 47 991 694 57.7
中央紙器工業(3952)
23.4-12 88 511 557 112.3
24.4-12 90 500 352 70.9
東ソー(4042)
23.4-12 7478 68672 41367 130.0
24.4-12 7956 82545 48525 152.4
25.3予 10700 105000 61000 191.5
日本触媒(4114)国際基準
23.4-12 2923 14189 9806 250.3
24.4-12 3086 19169 14026 91.6
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1178文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
■カンロ(2216) 3.28
23.12 290 3432 2462 177.1 58.0
24.12 317 4315 3260 232.6 93.0
25.12予 336 4340 3260 232.1 93.0
日本マクドナルドホールディングス〓(2702) 3.25
23.12 3819 40734 25163 189.3 42.0
24.12 4054 47389 31961 240.4 49.0
25.12予 4125 48500 30500 229.4 56.0
■ユニフォームネクスト(3566) 3.26
23.12 74 514 354 35.5 記4.0
24.12 83 467 325 32.5 3.5
25.12予 98 585 386 38.2 4.0
■アクシス(4012) 3.25
23.12 65 666 462 113.1 18.0
24.12 74 848 597 141.8 36.0
25.12予 85 935 636 150.3 45.0
伊勢化学工業(4107) 3.27
23.12 264 5117 3672 720.5 270.0
24.12 332 7437 5071 995.2 360.0
25.12予 375 7800 5400 1059.6 380.0
協和キリン(4151)国際基準 3.19
23.12 4422 97246 81188 151.0 56.0
24.12 4955 83453 59870 113.1 58.0
25.12予 4780 74000 57000 108.9 60.0
花王(4452)国際基準 3.21
23.12 15325 63842 43870 94.4 150.0
24.12 16284 151024 107767 231.9 152.0
25.12予 16700 163000 116000 249.7 154.0
シンバイオ製薬(4582) 3.25
23.12 55 ▲736 ▲1962 ― 0
24.12 24 ▲3689 ▲3833 ― 0
25.12予 18 ▲4347 ▲4468 ― 0
ルネサスエレクトロニクス(6723)〓国際基準 3.26
23.12 14694 422173 337086 189.8 28.0
24.12 13484 263833 219084 122.5 28.0
ダイトロン(7609) 3.28
23.12 921 6015 4014 361.7 120.0
24.12 935 6335 4382 394.6 155.0
25.12予 950 6350 4400 396.2 160.0
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 719文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
ホーブ(1382)
23.7-12 14 36 19 25.5 0
24.7-12 12 36 22 29.7 0
25.6予 24 63 43 56.5 50.0
三東工業社(1788)
23.7-12 39 235 150 243.8 0
24.7-12 35 174 106 171.3 0
25.6予 80 300 200 321.3 70.0
アルペン(3028) 3.10
23.7-12 1224 2321 945 24.5 25.0
24.7-12 1304 5703 3695 95.9 25.0
25.6予 2680 8930 4420 114.7 50.0
グリーホールディングス(3632)
23.7-12 300 2064 720 4.2 0
24.7-12 285 2159 955 5.6 0
インテージホールディングス(4326) 3.7
23.7-12 307 1640 1015 26.7 0
24.7-12 320 1744 2017 52.9 22.5
25.6予 680 4500 3750 98.2 45.0
メルカリ(4385)国際基準
23.7-12 923 8025 4550 27.9 0
24.7-12 941 12767 7384 45.0 0
チャーム・ケア・コーポレーション〓(6062)
23.7-12 185 1755 1136 34.8 0
24.7-12 200 1877 1271 38.9 0
25.6予 501 5015 4765 145.9 34.0
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 637文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
オルトプラス(3672)
23.10-12 9 ▲149 ▲150 ―
24.10-12 6 ▲157 ▲155 ―
フィックスターズ(3687)
23.10-12 18 524 337 10.5
24.10-12 23 734 459 14.3
情報企画(3712)
23.10-12 9 449 318 105.2
24.10-12 9 434 302 99.9
富士製薬工業(4554)
23.10-12 107 ▲96 2739 112.7
24.10-12 130 1376 991 40.8
リンクバル(6046)
23.10-12 2 ▲55 ▲56 ―
24.10-12 2 ▲26 ▲28 ―
ツナググループ・ホールディングス(6551)
23.10-12 38 123 77 9.0
24.10-12 45 185 118 13.9
浜松ホトニクス(6965)
23.10-12 535 11792 8945 57.8
24.10-12 505 5030 4188 13.8
アンビスホールディングス(7071)
23.10-12 95 2577 1817 18.5
24.10-12 117 1908 1346 13.8
■助川電気工業(7711)
23.10-12 12 218 155 28.3
24.10-12 13 290 205 37.2
大本組、ライト工業、サイボー、コスモエネルギーホールディングス、シグマクシス・ホールディングス、他(自社株取得枠設定)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 219文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
大本組 165万株、40億7385万円
ライト工業 330万株、70億円
サイボー 20万株、9560万円
コスモエネルギーホールディングス 300万株、180億円
シグマクシス・ホールディングス 170万株、12億円
ニチコン 160万株、16億円
ダイトロン 65万株、17億7580万円
ZACROS 50万株、20億円
リンテック 300万株、100億円
スルガ銀行 450万株、60億円
フジテック株買い増し オアシス、29.37%に(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 146文字 PDF有 書誌情報]
アクティビスト(物言う株主)で知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントがフジテック株の29・37%を保有したことが6日、分かった。同日、オアシスが関東財務局に提出した変更報告書によると、1月30日までに市場内外でフジテック株を取得し、保有比率は以前の19・9%から大きく上昇した。
ケーズHD、8%増益 4~12月最終(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 116文字 PDF有 書誌情報]
ケーズホールディングスが6日発表した2024年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比8%増の123億円だった。スマートフォンの割引販売が規制された24年12月の前に駆け込み需要が生まれ、スマホの販売額が17%増と大きく伸びた。
帝人4~12月純利益4.8倍(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
帝人が6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比4・8倍の509億円だった。電子コミック「めちゃコミック」を手掛ける子会社インフォコムの売却益1020億円が利益を押し上げた。
スクロール(立会外分売)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
▼立会外分売
スクロール 14日に126万1900株
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 4129文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 5日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 0 0 804 △1
ククレブ 1 △1 577 ▲24
テラドローン 0 0 759 ▲25
ベースフード 1955 ▲116 19083 △45
アクセルM 0 0 3637 △84
レナ 0 ▲13 586 ▲1
ノート 15 △14 768 △12
エレメンツ 216 △11 2874 △246
フジHD 9558 ▲165 6276 △256
ミガロHD 113 ▲22 1176 ▲3
野村マイクロ 1848 ▲11 2837 ▲29
リズム 0 0 1784 △3
SDSHD 0 0 2040 0
クシム 0 ▲1 3098 ▲164
イメージワン 638 ▲4 1919 ▲22
スターシーズ 0 0 1011 △12
インタートレ 68 △7 1696 △250
サイトリ細研 0 0 1924 0
ウインテスト 10 △10 4419 △464
ぷらっと 0 0 416 △2
トミタ電機 0 0 179 ▲2
アルメディオ 13 △2 3701 △69
HSHD 1 0 8631 △3
総医研HD 0 0 2151 ▲12
グロースxP 0 0 490 ▲12
アスア 0 0 460 △1
フルッタ 0 0 12164 ▲281
Schoo 0 0 2447 ▲20
Sapeet 0 ▲1 128 △6
Syns 0 ▲7 1045 ▲69
visumo 0 0 296 △5
イントランス 0 0 12657 ▲16
F-ブレイン 0 0 942 ▲7
デルタフライ 0 0 1929 △6
ペルセウス 0 0 3781 ▲20
モダリス 0 0 18068 ▲184
テクノロジー 0 0 3426 ▲15
ABEJA 34 ▲4 760 △21
ユニポス 33 ― 1528 ―
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2492 0
ピクセル 288 0 6445 ▲26
ウイルコHD 0 0 474 △4
アクアライン 0 0 93 0
NESIC 3 0 26 △2
北の達人 2162 0 2758 ▲6
BEENOS 15 0 99 0
CRE 4 0 414 ▲2
ティーガイア 0 0 3 0
プロト 3 0 69 0
ドリームI 58 0 237 △31
山陽鋼 2 ▲1 56 △1
エラン 18 0 200 △4
牧野フ 9 0 73 ▲7
I・PEX 0 0 2 0
富士通ゼ 9 0 499 ▲116
ジャムコ 8 0 181 ▲6
ネットワン 3 0 11 ▲10
トプコン 127 0 924 △1
Aクリエイト 235 0 312 ▲12
ID&EHD 0 0 11 △2
ウィズメタク 0 0 2 0
富士ソフト 0 0 16 ▲2
ダイセキS 0 0 78 ▲3
大成温調 1 0 77 0
三晃金 0 0 154 0
パレモ・HD 7 0 1335 △24
マーチャント 1 ▲10 1166 △10
プレサンス 3 0 6 ▲14
PバンCOM 8 0 195 △1
Eストアー 0 0 309 ▲11
ゲームウィズ 17 ▲1 1108 △4
ライトオン 23 0 382 0
パリミキHD 55 0 135 0
マックハウス 125 0 203 ▲5
NEWART 20 0 122 0
ユーラシア 0 0 60 △5
グリンランド 0 0 14 0
アルテック 1 0 2122 △1
ファンデリー 34 0 220 0
フィスコ 533 △3 4615 △10
モンラボ 16 0 2685 ▲97
弁護士COM 464 ▲2 596 0
※ 野村企業価値 0 0 1 ▲1
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 0 0
※ NYダウ 110 0 570 0
※ SMD高配当 10 0 4850 0
※ iSインド株 2340 0 880580 △450
※ REITイン 0 0 10674 0
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 405970 △13000
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10127 0
※ SBIサウジ 0 0 1322 △8
※ GX日カバコ 0 0 8421 0
※ 野村欧州株H 30 0 2360 ▲5580
※ 野村独株H有 7740 0 7180 ▲1570
※ 野村日気候 0 0 0 0
※ VIXETF 110 0 117530 △17520
※ NTT都市R 802 ▲7 1875 ▲15
世紀東急 53 ▲4 278 ▲1
柿安本店 55 0 53 △2
オイシックス 155 ▲1 556 ▲1
Jテック・C 11 0 263 △1
ケイアイ不 167 △1 144 0
霞ヶ関C 559 ▲9 1120 △77
SMINOE 4 0 54 △1
さくらネット 2365 △88 3628 ▲214
コムチュア 22 0 702 △33
ACCESS 1014 △10 2076 ▲7
小林製薬 269 △1 281 ▲1
エニーカラー 864 △2 886 ▲9
ダイコク電機 80 0 397 ▲9
ヤーマン 499 △5 332 △1
サンウェルズ 1350 △38 2091 △2
JESCO 2 0 234 ▲25
カネ美食品 7 0 9 0
enish 1049 △6 3268 ▲7
フジプレアム 76 ▲3 441 ▲1
アズジェント 7 0 104 ▲1
HEROZ 174 0 394 △2
SIGG 3 0 243 △3
わかもと 18 0 1963 ▲27
秀英 3 0 187 0
富士興 2 0 48 0
MORESC 19 0 41 ▲1
日山村硝 4 0 264 ▲7
アルメタクス 9 0 324 0
デザインワン 25 0 664 ▲10
AIメカ 202 ▲5 430 △14
ディスラプタ 8 0 792 △8
インスペック 31 0 309 0
ナカヨ 2 0 29 ▲1
星和電 1 0 178 ▲7
大黒屋 1920 ▲1071 12905 ▲79
アンファク 32 0 277 ▲13
upr 1 0 216 ▲3
じもとHD 67 ▲1 512 ▲3
産車体 27 △6 164 ▲7
京都友禅HD 340 ▲4 1684 △29
黒田精 1 0 100 ▲2
岡本硝子 149 ▲6 2369 ▲21
タカノ 1 0 125 0
ナイガイ 21 0 274 0
OUGHD 0 0 27 0
トルク 1 0 368 ▲4
ナイス 1 0 54 0
乾汽船 67 0 292 △1
ワイヤレスG 27 △1 642 ▲9
フォーバルT 1 0 34 △1
大庄 104 △23 54 ▲2
タイミー 1994 △20 3901 ▲7
サンクゼール 94 △9 83 ▲5
Jグループ 39 △5 36 0
ジェネパ 19 ▲1 204 0
TKP 316 △19 1203 ▲10
FFRI 313 △5 720 △1
すららネット 11 0 240 0
T&S・G 131 0 313 0
エーアイ 14 0 247 △2
Kudan 386 △8 698 ▲3
OTS 3169 ▲49 15216 ▲157
Pアンチエイ 82 △6 273 △1
FIXER 287 0 448 ▲3
MRT 8 0 214 0
エヌピーシー 676 △19 2910 ▲65
アスタリスク 25 0 577 ▲8
WASHハウ 50 0 475 △5
識学 201 △5 234 0
PSS 457 ▲4 2062 ▲20
マイクロ波 566 △5 1034 △11
日経300投信 0 0 22 0
※ SPDR金 39 0 2448 ▲2
※ 野村金連動 10650 △150 44230 ▲3670
※ 日経2倍 2143 △179 11580 ▲63
※ 日興高配低ボ 0 0 140 ▲10
※ 日興米債ヘ有 10 0 6042 ▲210
※ スタンダ20 10 0 260 0
※ H株ベア 910 ▲20 19070 △1200
※ WTI原油
118699 163189
▲308 ▲4045
※ 日興外債毎月 0 0 130 0
※ SMT好配当 0 0 316 0
※ GX印10+ 123 ▲6 63436 ▲375
※ iF高リート 2 0 22776 0
※ GXAIビグ 0 0 25504 ▲462
※ MXダウヘ有 710 △110 2470 ▲600
※ GXウラン 10 0 28730 ▲191
※ iS米20 2530 0 611120 △10900
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 41648 △512
※ GXデジ日株 12 △4 716 △30
※ MXナスダク 4120 ▲977 56533 △1273
※ 野村SPH無 80400 ▲2100 535840 △7670
※ GXリー日株 1902 △300 2609 ▲100
※ iFEナ百無 6034 △262 79132 △2215
※ iFEナ百有 3547 △750 32005 △3
※ 野村ナスH有 28200 ― 168040 ―
<数表>東証プライム上場企業の業績動向[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 19ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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伊藤忠 純利益11%増 4~12月、機械事業が堅調、セブン買収参画「検討中」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 994文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠商事が6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比11%増の6764億円だった。航空機など機械事業が堅調だった。再編などに伴う一過性利益も寄与した。同日、セブン&アイ・ホールディングス創業家が主導するセブン買収提案への出資参画について、初めて「検討している」と明らかにした。
純利益は市場予想平均(6732億円)をやや上回ったが、株価は午後1時の決算発表後に売られ、終値は前日比4%安の6832円だった。
機械事業で航空機関連や自動車販売が、その他事業で出資先の中国中信集団(CITIC)中核子会社の金融サービスが好調だった。一過性利益では、グループのデサントが持ち分法適用会社から子会社に変わったことによる再評価益などで約500億円、ファミリーマートの中国事業の再編関連で約295億円あった。市況下落影響などを補った。
同日、鉢村剛最高財務責任者(CFO)は決算会見でセブン買収提案への出資参画について「検討しているのは事実だ」と話した。買収案は総額7兆~9兆円規模とされ、伊藤忠の出資額は1兆円規模に上る可能性があり、伊藤忠が25年3月期に計画する成長投資上限の1兆円に匹敵する。一方で「成長に資する案件でなければ投資しない。セブンだからといって特別なことはない。何が何でも大型案件を仕込まなければ想定している成長ができないわけではない」とも語った。
三菱商事が同日発表した24年4~12月期純利益は19%増の8274億円。国内洋上風力発電関連の損失を約520億円計上したが、増益を確保した。傘下のローソンの再評価益や原料炭炭鉱の売却益が押し上げた。同社は今期までの中期経営戦略で投資や株主還元に追加配分できるキャッシュがなお0・4兆円分あるが、6日、これを今期中に使い切ることを公表した。還元期待などから同社の株価は一時前日比3%高となった。
同日出そろった総合商社5社の24年4~12月期決算は、三井物産を除く4社が最終増益だった。中国から鋼材輸出が増えて原料炭や鉄鉱石などの価格が下がる逆風のなか、事業再編にからむ評価益や売却益、円安などで吸収した。今期通期予想は丸紅と住友商事の2社が上方修正した。
市場の視点は26年3月期に向かっている。QUICKコンセンサスでは2社が25年3月期の会社予想比で増益、3社が減益と見込んでいる。
富士フイルム純利益最高、4~12月、2年連続 半導体材料伸び[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 806文字 PDF有 書誌情報]
富士フイルムホールディングスが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比4%増の1815億円だった。同期間として2年連続で過去最高を更新した。半導体関連材料やデジタルカメラの販売が好調だった。一方で中国での医療機器の苦戦の懸念などから、場中の決算発表を受けて株価は下落した。
売上高は8%増の2兆3275億円、営業利益は9%増の2232億円だった。部門別の営業利益では、半導体材料などの「エレクトロニクス」が77%増の591億円と伸びた。生成AI(人工知能)の駆動に必要になる、先端半導体の製造工程で使われる材料がけん引した。
デジカメやインスタントカメラ「チェキ」などの「イメージング」も29%増の1150億円とけん引した。デジカメは中国市場の若年層向けに販売が伸びた。
一方で、内視鏡などの医療機器を含む「ヘルスケア」部門の営業利益は45%減の328億円と苦戦。中国市場で医療機器の販売が振るわなかった。同国政府が病院関係者の贈収賄の摘発など反腐敗キャンペーンを活発化させたことで調査の対象になることを警戒して高額な医療機器の購入を先送りする動きが出た。
成長分野と位置づけるバイオ医薬品の開発製造受託(CDMO)事業で人員増強などの先行投資がかさんだことも部門の利益を押し下げた。
25年3月期の連結業績見通しは据え置いた。売上高は前期比6%増の3兆1500億円、純利益は3%増の2500億円を見込む。部門別営業利益はエレクトロニクスとイメージングで上方修正した一方、医療機器などのヘルスケアは200億円見通しを引き下げた。
同日オンラインで説明会を開いた後藤禎一社長は「(中国の医療機器市場では)中国内で生産するメーカーが推奨される動きが大きくなりつつある」と指摘した。場中の決算発表を受けて株価は下落し、終値は前日比226円(7%安)の3216円まで下落した。
コニカミノルタ、最終赤字133億円、4~12月、減損が重荷[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 516文字 PDF有 書誌情報]
コニカミノルタが6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が133億円の赤字(前年同期は41億円の赤字)だった。同期間として最終赤字は5年連続。子会社ののれんなどの減損損失が利益を押し下げた。
コニカミノルタは2月に遺伝子検査事業を手がける米アンブリー・ジェネティクスを米テンパスAIに売却した。アンブリーを中核とする「プレシジョンメディシン」事業を除外した売上高と営業損益を示した。売上高は3%増の8318億円、営業損益は184億円の赤字(前年同期は146億円の黒字)だった。
子会社ののれんの減損損失など計約290億円を計上したことが響いた。このうち照明関連の測定機器を手がける独インスツルメントシステムズで67億円、ディスプレー検査の米ラディアント・ヴィジョン・システムズで169億円ののれんの減損損失をそれぞれ計上した。大手顧客の設備投資の抑制や、競争激化の影響がでた。
中国にある工場の有形固定資産などの減損損失45億円も計上した。中国の電子部品大手への売却を計画したが2月に契約を変更、保有を続けることになった。売却対象から外れたことで資産を再評価し、回収可能価額まで帳簿価額を減額した。
OKI31%増益 4~12月営業[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 477文字 PDF有 書誌情報]
OKIが6日発表した2024年4~12月期の連結決算は、営業利益が前年同期比31%増の76億円だった。新紙幣への切り替えを受けてATMや現金処理機などの需要が伸びた。税金費用の増加で純利益は1%減の19億円だった。
売上高は7%増の3070億円だった。セグメント別の営業利益は紙幣入出金機などのエンタープライズソリューション事業が前年同期比で12%増えた。消防や防災といった社会インフラ関連のパブリックソリューション事業も4・8倍と大幅に伸びた。
一方で、半導体製造メーカー向けに生産するプリント基板や産業用ロボット向けのケーブルは、中国経済や半導体市場の低迷などで振るわなかった。同日のオンライン記者会見で寺本禎治・副社長執行役員は「市況回復は25年度後半以降になる。それを踏まえて構造改革や海外販路をどう拡大するかなどを議論している」と述べた。
25年3月期通期の連結売上高は従来予想から70億円引き下げ前期比7%増の4530億円を見込む。設計・生産受託サービスやプリント配線板などEMSの売上高が下振れする。営業利益や純利益は従来予想を据え置く。
東応化、営業益4割増、前期 生成AI向け需要増で[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 433文字 PDF有 書誌情報]
東京応化工業の2024年12月期の連結営業利益が前の期比4割増の320億円を超えたようだ。従来の会社予想を30億円ほど上回る。生成AI(人工知能)関連の需要が増え、先端半導体の製造に使う製品の販売が好調に推移した。
決算発表は12日に予定している。
売上高は2割増の2000億円超とみられる。売上高は過去最高を超え、20年時点に策定した30年12月期の売上高目標を6年前倒しで達成した。生成AI関連の需要が伸びており、生成AIの開発や利用に必要な先端半導体の製造向けに使われる「フォトレジスト(感光材)」の販売が好調だ。
中国市場でも販売が増えた。中国は米国による先端半導体の輸出規制などを受けて国内独自の半導体製造が進みつつある。高性能な装置を使用しなくても製造できる半導体向けに、従来から使われている半導体材料の販売が伸びている。
25年12月期も営業増益となる見通しだ。回復が遅れていたスマートフォンやパソコンで使われる半導体向けの需要も回復するとみられる。
カカクコム 34円増配、年間80円に 「食べログ」好調で[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 359文字 PDF有 書誌情報]
カカクコムは6日、2025年3月期末に1株あたり30円の特別配当を実施すると発表した。普通配当とあわせた年間配当は1株80円で、前期から34円の増配となる。同日発表した24年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比19%増の150億円と業績が好調なことなどから株主還元を拡充する。
6日午前の発表を受けた午後の取引で株価は一時前日比8%(194円50銭)高の2684円まで上昇した。終値は同0・4%(11円)高の2500円50銭だった。
24年4~12月期の売上高にあたる売上収益は前年同期比16%増の566億円だった。グルメサイトの「食べログ」事業では、インバウンド(訪日外国人)向け予約サービスなどが好調でネット予約数が伸びた。求人情報検索サービス「求人ボックス」は営業体制の強化で増収だった。
NTTデータ15%増益、4~12月最終 DX需要取り込み[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 343文字 PDF有 書誌情報]
NTTデータグループが6日発表した2024年4~12月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比15%増の964億円だった。海外での積極的なデータセンター投資などで有利子負債が増え利払い負担がかさんだが、国内外の堅調なデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込んだ。為替の円安も収益を押し上げた。
純利益は市場予想の平均(QUICKコンセンサス、4~9月期実績に10~12月期予想を合算して算出、971億円)とほぼ同水準だった。
売上高は7%増の3兆4077億円、営業利益は20%増の2359億円だった。国内は中央省庁や金融機関向けが好調なほか、不採算案件の影響がなくなった。前年同期に計上した海外での事業構造改革費用(195億円)がなくなったことも利益を押し上げた。
東京メトロ 純利益7%増 4~12月、訪日客増で[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 182文字 PDF有 書誌情報]
東京地下鉄(東京メトロ)が6日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の419億円だった。インバウンド(訪日外国人)の増加や出社の再開など経済活動の活性化で定期外収入が伸び、旅客運輸収入を押し上げた。
売上高にあたる営業収益は同5%増の3061億円、営業利益は同20%増の777億円だった。旅客運輸収入は同5%増の2560億円だった。
ブラザー工業 純利益8%増 4~12月、消耗品けん引[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 177文字 PDF有 書誌情報]
ブラザー工業が6日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比8%増の504億円だった。主力のプリンター事業で消耗品の販売が堅調で、欧米での値上げの効果があった。円安によるプラス影響に加え、前年度と比べて物流費が落ち着いたことも寄与した。
売上高にあたる売上収益は8%増の6587億円と、同期間として過去最高となった。
カルビー純利益 4~12月7%増 国内外でスナック伸び[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 177文字 PDF有 書誌情報]
カルビーが6日発表した2024年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比7%増の183億円だった。25年3月期通期予想に対する進捗率は94%に達した。国内で主力のスナック菓子やシリアル製品の販売が伸びた。海外でもスナック菓子の販売が好調だった。24年6月に実施した値上げも浸透した。
売上高は7%増の2437億円、営業利益は6%増の252億円だった。
住友不動産 純利益最高に 4~12月、6期連続[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 176文字 PDF有 書誌情報]
住友不動産が6日発表した2024年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比1%増の1466億円だった。同期間では6期連続で過去最高を更新した。出社回帰でオフィス賃貸が好調だったほか、マンション価格の上昇も業績を押し上げた。
売上高は8%増の7828億円、営業利益は6%増の2158億円。オフィスの空室率が低下し、保有する都心の物件の賃料が上昇した。
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 9510文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
■スガイ化学工業(4120)
23.4-12 55 740 498 381.7
24.4-12 43 549 375 287.4
1株配(円) 25.3予=70.0
三菱ケミカルグループ(4188)〓国際基準
23.4-12 32451 191784 103864 73.0
24.4-12 33315 161485 59369 41.7
TAC(4319)
23.4-12 143 ▲353 ▲236 ―
24.4-12 144 452 288 15.9
■フレクト(4414)
23.4-12 49 538 367 122.8
24.4-12 59 769 467 77.2
ソフト99コーポレーション(4464)
23.4-12 227 3065 2063 95.1
24.4-12 225 3200 2036 94.5
コンピューターマネージメント(4491)
23.4-12 53 340 234 115.1
24.4-12 58 365 241 118.9
科研製薬(4521)
23.4-12 546 9304 6675 177.1
24.4-12 759 26081 19175 506.3
参天製薬(4536)国際基準
23.4-12 2228 33559 26613 72.3
24.4-12 2227 35309 27465 78.2
1株配(円) 25.3予=36.0
ツムラ(4540)
23.4-12 1158 22400 16151 212.5
24.4-12 1367 35151 26567 349.9
25.3予 1823 44000 34000 447.7
大日本塗料(4611)
23.4-12 547 4271 2728 95.9
24.4-12 551 4439 3713 130.4
神東塗料(4615)
23.4-12 148 ▲241 ▲403 ―
24.4-12 161 494 295 9.6
イサム塗料(4624)
23.4-12 61 763 529 277.5
24.4-12 62 678 475 249.1
クレスコ(4674)
23.4-12 385 3887 2398 115.7
24.4-12 431 4426 2926 71.0
秀英予備校(4678)
23.4-12 75 ▲47 ▲561 ―
24.4-12 78 109 37 5.6
1株配(円) 25.3予=10.0
LINEヤフー(4689)国際基準
23.4-12 13468 170179 122448 16.3
24.4-12 14287 224033 127677 17.3
1株配(円) 25.3予=7.0
山田コンサルティンググループ(4792)
23.4-12 169 2827 2144 112.6
24.4-12 170 3430 2266 118.8
富士フイルムホールディングス〓米国基準(4901)
23.4-12 21554 229664 173760 433.1
24.4-12 23275 237147 181539 150.8
コニカミノルタ(4902)国際基準
23.4-12 8039 4651 ▲4148 ―
24.4-12 8318 ▲28537 ▲13399 ―
シーボン(4926)
23.4-12 64 68 13 3.2
24.4-12 65 40 ▲25 ―
25.3予 87 13 ▲72 ―
JCU(4975)
23.4-12 172 5631 3746 146.7
24.4-12 207 7954 5487 217.3
25.3予 280 10500 7200 288.1
コスモエネルギーホールディングス(5021)
23.4-12 20131 113593 57162 653.7
24.4-12 20384 97482 43251 500.6
1株配(円) 25.3予=330.0
不二ラテックス(5199)
23.4-12 57 359 257 203.2
24.4-12 54 167 97 76.8
25.3予 71 146 212 167.2
1株配(円) 25.3予=76.0
有沢製作所(5208)
23.4-12 308 718 981 29.6
24.4-12 377 4089 3004 90.4
25.3予 492 5000 3500 105.4
ヤマックス(5285)
23.4-12 145 1396 925 96.1
24.4-12 165 2303 1574 162.9
品川リフラクトリーズ(5351)
23.4-12 1091 11549 12618 270.9
24.4-12 1050 10826 7924 173.8
日本ルツボ(5355)
23.4-12 72 220 168 25.3
24.4-12 72 372 234 35.5
エーアンドエーマテリアル(5391)
23.4-12 304 1357 1933 252.5
24.4-12 317 1202 715 93.3
ニチアス(5393)
23.4-12 1850 28093 19682 296.7
24.4-12 1929 33272 23052 351.5
日本製鉄(5401)国際基準
23.4-12 66418 608085 440914 478.8
24.4-12 65524 548013 362077 368.0
中山製鋼所(5408)
23.4-12 1382 9418 6522 120.5
24.4-12 1296 6607 4528 83.6
JFEホールディングス(5411)〓国際基準
23.4-12 38657 226351 162922 270.2
24.4-12 36754 141729 100101 157.4
25.3予 49000 140000 95000 149.4
三菱製鋼(5632)
23.4-12 1259 837 ▲565 ―
24.4-12 1195 4113 1008 66.5
アーレスティ(5852)
23.4-12 1188 1813 1255 48.8
24.4-12 1195 1104 ▲1688 ―
東洋製罐グループホールディングス(5901)
23.4-12 7137 31916 24211 135.5
24.4-12 6986 35655 25196 148.8
25.3予 9250 35000 25000 155.5
文化シヤッター(5930)
23.4-12 1541 9063 5599 84.7
24.4-12 1599 8484 5967 83.9
25.3予 2300 15400 13200 185.5
不二サッシ(5940)
23.4-12 717 ▲555 ▲740 ―
24.4-12 746 101 ▲110 ―
兼房(5984)
23.4-12 154 963 595 42.9
24.4-12 146 751 1128 81.2
シグマクシス・ホールディングス(6088)
23.4-12 163 3371 2379 56.4
24.4-12 194 4631 3313 39.1
25.3予 263 5800 4200 49.7
1株配(円) 25.3予=21.0
※24.12.1付で1:2分割
FUJI(6134)
23.4-12 956 11965 8204 86.5
24.4-12 935 11174 8449 92.1
25.3予 1270 14500 11000 122.7
和井田製作所(6158)
23.4-12 55 836 575 88.8
24.4-12 60 790 499 76.9
■横田製作所(6248)
23.4-12 12 166 128 68.5
24.4-12 13 236 163 88.3
25.3予 22 390 275 148.2
1株配(円) 25.3予=55.0
ゲームカード・ジョイコホールディングス(6249)
23.4-12 287 9355 6401 449.6
24.4-12 319 8753 6149 422.9
TOWA(6315)
23.4-12 320 4318 3112 124.5
24.4-12 392 7082 5152 68.7
25.3予 540 9760 7870 104.9
栗田工業(6370)国際基準
23.4-12 2866 30471 21906 194.9
24.4-12 3008 34704 24235 215.6
オリエンタルチエン工業(6380)
24.4-12 30 98 58 42.3
25.3予 40 132 85 61.3
水道機工(6403)
23.4-12 122 ▲796 ▲681 ―
24.4-12 156 ▲400 ▲220 ―
25.3予 288 1100 300 70.1
フジテック(6406)
23.4-12 1669 14443 15681 201.0
24.4-12 1781 16681 11149 142.9
25.3予 2420 19500 14200 182.0
日本金銭機械(6418)
23.4-12 222 2359 1685 57.4
24.4-12 303 4936 4096 151.4
25.3予 380 4900 3900 144.8
ブラザー工業(6448)国際基準
23.4-12 6127 63314 46614 182.4
24.4-12 6587 68109 50407 197.2
25.3予 8750 80000 57000 223.0
グローリー(6457)
23.4-12 2597 33749 20906 376.0
24.4-12 2800 22460 12577 225.5
25.3予 3700 24500 13500 233.6
PILLAR(6490)
23.4-12 427 11218 7704 330.6
24.4-12 421 8737 6126 262.7
25.3予 570 11300 8000 342.9
東芝テック(6588)
23.4-12 3967 6412 ▲14716 ―
24.4-12 4255 11169 27185 513.5
25.3予 5720 15000 24000 453.2
芝浦メカトロニクス(6590)
23.4-12 478 7999 6050 457.8
24.4-12 565 9180 6948 530.0
大崎電気工業(6644)
23.4-12 683 4360 2184 46.6
24.4-12 702 4031 2327 49.9
25.3予 970 5100 3100 67.8
森尾電機(6647)
23.4-12 54 198 126 92.2
24.4-12 62 247 160 117.1
OKI(6703)
23.4-12 2866 4787 1999 23.1
24.4-12 3070 5624 1975 22.8
25.3予 4530 14500 9500 109.6
大同信号(6743)
23.4-12 136 509 ▲321 ―
24.4-12 148 1069 1311 80.9
ホーチキ(6745)
23.4-12 662 4898 3467 139.8
24.4-12 722 6823 4893 197.0
25.3予 990 9100 6900 277.5
1株配(円) 25.3予=72.0
タムラ製作所(6768)
23.4-12 789 3138 738 9.0
24.4-12 826 3147 1831 22.4
池上通信機(6771)
23.4-12 127 242 200 31.3
24.4-12 98 ▲1538 ▲1567 ―
メイコー(6787)
23.4-12 1335 9779 7680 290.3
24.4-12 1517 15953 12560 480.4
アズビル(6845)
23.4-12 2053 24514 19171 144.8
24.4-12 2179 28042 28695 54.4
ニレコ(6863)
23.4-12 70 1117 775 105.4
24.4-12 75 1393 1013 137.0
25.3予 106 1800 1290 174.0
1株配(円) 25.3予=79.0
リーダー電子(6867)
23.4-12 32 166 48 10.9
24.4-12 28 ▲284 ▲280 ―
図研(6947)
23.4-12 271 3639 2360 104.1
24.4-12 286 3942 2625 118.4
ニチコン(6996)
23.4-12 1387 9770 8005 117.0
24.4-12 1327 6271 7157 104.6
1株配(円) 25.3予=35.0
日本タングステン(6998)
23.4-12 83 605 485 200.7
24.4-12 93 778 543 112.2
25.3予 123 880 600 123.7
SBIアルヒ(7198)国際基準
23.4-12 145 1835 1265 34.6
24.4-12 165 2308 1565 35.3
極東開発工業(7226)
23.4-12 903 2686 1454 38.0
24.4-12 966 4174 3885 101.3
25.3予 1380 7000 6000 156.2
1株配(円) 25.3予=158.0
スズキ(7269)国際基準
23.4-12 38340 435123 237120 489.9
24.4-12 42837 548013 311703 161.6
25.3予 57000 660000 370000 191.8
大水(7538)
23.4-12 766 802 760 56.5
24.4-12 765 831 643 47.6
ユナイテッドアローズ(7606)
23.4-12 997 6359 4253 152.7
24.4-12 1129 8771 5063 183.4
田中商事(7619)
23.4-12 303 1249 1034 121.8
24.4-12 297 968 658 81.7
ニコン(7731)国際基準
23.4-12 5289 36206 24973 72.1
24.4-12 5126 10848 6262 18.1
25.3予 7200 22000 16000 47.7
ZACROS(7917)
23.4-12 1017 6964 3150 167.4
24.4-12 1133 8586 5299 284.9
クリナップ(7955)
23.4-12 974 2822 1812 49.1
24.4-12 987 2497 1594 44.2
リンテック(7966)
23.4-12 2035 7398 3994 58.4
24.4-12 2390 21580 16154 236.1
■重松製作所(7980)
23.4-12 87 288 193 27.2
24.4-12 96 494 297 41.8
伊藤忠商事(8001)国際基準
23.4-12 104510 849837 611693 421.1
24.4-12 110394 899225 676476 471.9
長瀬産業(8012)
23.4-12 6777 23179 18001 156.2
24.4-12 7180 30700 21712 194.8
東京エレクトロン(8035)
23.4-12 12832 315964 239024 514.2
24.4-12 17761 521391 401167 870.4
横浜丸魚(8045)
23.4-12 297 543 400 63.0
24.4-12 309 634 430 67.6
1株配(円) 25.3予=30.0
三菱商事(8058)国際基準
23.4-12 147055 1005217 696614 496.3
24.4-12 139432 1205289 827406 205.7
稲畑産業(8098)
23.4-12 5729 16402 16686 302.2
24.4-12 6351 20826 17468 320.3
GSIクレオス(8101)
23.4-12 1108 2270 1641 133.9
24.4-12 1192 2451 1772 144.4
ゴールドウイン(8111)
23.4-12 948 23576 17574 389.8
24.4-12 968 21885 17695 394.2
加賀電子(8154)
23.4-12 4064 20311 15992 608.9
24.4-12 3962 18379 12714 242.0
ソーダニッカ(8158)
23.4-12 488 2156 1531 67.0
24.4-12 489 2059 1846 81.2
25.3予 638 2360 2110 92.7
1株配(円) 25.3予=40.0
ケーズホールディングス(8282)
23.4-12 5427 17104 11485 64.5
24.4-12 5547 19166 12358 73.3
スルガ銀行(8358)
23.4-12 674 17733 13497 65.4
24.4-12 676 22305 18365 96.8
四国銀行(8387)
23.4-12 395 6883 5641 135.3
24.4-12 388 8297 5704 136.7
ジャックス(8584)
23.4-12 1391 27040 18158 523.5
24.4-12 1434 23076 16155 465.2
住友不動産(8830)
23.4-12 7264 207377 145592 307.2
24.4-12 7828 218743 146699 309.6
サンフロンティア不動産(8934)
23.4-12 622 13902 9744 200.8
24.4-12 605 11414 7855 161.7
相鉄ホールディングス(9003)
23.4-12 1911 20194 13952 142.4
24.4-12 2225 32139 23057 235.3
25.3予 2922 32800 20800 212.3
東京地下鉄(9023)
24.4-12 3061 69320 41972 72.2
神姫バス(9083)
23.4-12 349 764 355 59.0
24.4-12 377 1462 925 153.5
玉井商船(9127)
23.4-12 50 747 509 264.0
24.4-12 43 830 2045 1059.9
三井倉庫ホールディングス(9302)
23.4-12 1974 17436 9975 400.7
24.4-12 2120 15102 8961 359.5
ケイヒン(9312)
23.4-12 358 2340 1565 239.9
24.4-12 383 2597 1791 274.3
NISSOホールディングス(9332)
23.4-12 725 2129 1395 41.1
24.4-12 763 2660 1606 49.0
TBSホールディングス(9401)
23.4-12 2954 28742 38319 232.6
24.4-12 3029 34152 43740 271.3
25.3予 4040 30200 40600 253.6
1株配(円) 25.3予=62.0
日本テレビホールディングス(9404)
23.4-12 3062 37060 33174 130.4
24.4-12 3336 42935 29521 117.7
日本通信(9424)
23.4-12 53 839 1062 6.4
24.4-12 66 699 556 3.4
KADOKAWA(9468)
23.4-12 1870 13408 6313 46.0
24.4-12 2065 17226 7366 54.8
NTTデータグループ(9613)〓国際基準
23.4-12 31761 150150 83736 59.7
24.4-12 34077 176976 96466 68.8
燦ホールディングス(9628)
23.4-12 161 2575 1650 79.6
24.4-12 207 2492 1471 72.0
25.3予 314 3830 2330 113.9
三協フロンテア(9639)
23.4-12 361 5426 3477 312.9
24.4-12 417 5961 3826 172.2
■東京会舘(9701)
23.4-12 110 781 680 203.6
24.4-12 113 937 646 194.8
丸紅建材リース(9763)
23.4-12 156 1294 914 288.3
24.4-12 167 1404 1018 320.9
ヤマダホールディングス(9831)
23.4-12 11710 42626 26851 38.8
24.4-12 11936 43069 25398 36.7
銀座ルノアール(9853)
23.4-12 54 47 71 11.7
24.4-12 58 102 76 12.5
UEX(9888)
23.4-12 399 1969 1200 108.9
24.4-12 384 1490 864 78.4
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
JFE350億円下方修正 今期最終 市況悪化やコスト増響く(業績サプライズ)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1074文字 PDF有 書誌情報]
JFEホールディングスは6日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比52%減の950億円になる見通しだと発表した。従来予想から350億円下方修正した。高い価格で購入した原料の持ち越し(キャリーオーバー)などが利益を下押しする。海外での鋼材市況悪化が続き、製造トラブルによるコスト増や粗鋼生産量の減少も影響する。
修正後の純利益見通しは事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、1345億円)を3割下回る。売上高にあたる売上収益は5%減の4兆9000億円、本業のもうけを示す事業利益は61%減の1150億円を見込む。従来予想からそれぞれ700億円、450億円引き下げた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算も減収減益で、売上収益は前年同期比5%減の3兆6754億円、純利益は39%減の1001億円だった。
下方修正の要因は主力の鉄鋼事業の不振だ。鉄鋼事業のセグメント利益見通しを従来予想の700億円から前期比87%減の260億円に引き下げた。海外子会社で減損損失140億円を計上するほか、製造トラブルによるコスト増と粗鋼生産量の減少、製品構成差などで計100億円、キャリーオーバーも230億円のマイナス要因になる。
販売価格の改善などの取り組みで、価格と原価の差(スプレッド)は従来の計画より100億円上振れするものの補えない。減損損失の一部は期末の計上を織り込んでおり、25年1~3月期の鉄鋼事業は189億円の赤字、連結全体でも51億円の最終赤字となる見通しだ。
6日の決算会見で寺畑雅史副社長は「スプレッドは21年度から一定程度維持している」と強調した。一方で「鉄鋼業を取り巻く環境の悪さは長期化の様相を呈している。現在策定中の(26年3月期からの)中期経営計画も改めて内容を精査している」と危機感は強い。
世界最大の粗鋼生産国の中国は内需が振るわず、余った鋼材がアジアを中心に安く流れ込んでいる。製造トラブルの影響もあり、JFEの25年3月期通期の粗鋼生産量(単体ベース)は前期比6%減の2200万トンと従来予想から40万トン減少する。国内市場の需要は自動車や造船向けは安定的だが、建設や機械向けが低調に推移する。
同日に決算発表した日本製鉄も2024年4~12月期の連結純利益が前年同期比18%減の3620億円となるなど鉄鋼各社は市況悪化に苦しむ。JFEの株価は決算発表を受けた6日の時間外取引で東証終値の1800円を一時5%下回った。6日終値ベースのPBR(株価純資産倍率)は0・45倍と低迷している。(久世真由美)
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 344文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
トーア紡コーポレーション(3204)
24.12 184 850 790
ジェイック(7073)
25.1 41 230 145
1株配(円) 25.1予=45.0 (24.1=5.0)
マミヤ・オーピー(7991)
25.3 330 6800 4600
1株配(円) 25.3予=90.0 (24.3=75.0)
日産証券グループ(8705)
24.4-12 56 756 398
豊トラスティ証券(8747)
24.4-12 58 1720 1210
<数表>財務短信[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 332文字 PDF有 書誌情報]
ライト工業(1926)
自己株式消却=291万7900株(2月28日予定)
グンゼ(3002)
株式分割=3月31日現在の株式1株を2株
アドソル日進(3837)
株式分割=3月31日現在の株式1株を2株
参天製薬(4536)
自己株式消却=500万株(2月28日予定)
神東塗料(4615)
第三者割当増資=307万株▽発行価格=127円▽払込期間=3月18日~4月30日▽割当先=大日本塗料
クレスコ(4674)
自己株式消却=200万株(2月25日予定)
ニチコン(6996)
自己株式消却=800万株(2月28日予定)
都築電気(8157)
売り出し=92万900株▽オーバーアロットメントによる売り出し=上限13万8000株
自己株式消却=120万株(2月28日予定)
メルカリ(4385)(格付け)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 20ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
メルカリ(4385)
発行体=BBBマイナス(R&I)
日本株売り越し高水準、海外勢、1月4週3133億円[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1780文字 PDF有 書誌情報]
日本取引所グループが6日発表した1月第4週(27~31日)の投資部門別売買動向(東証と名証の合計)によると、海外投資家による現物株の売越額は3133億円と2024年12月第3週以来の高水準だった。中国の新興企業が低コストで生成AI(人工知能)を開発したと伝わり、AI投資の減退が業績の逆風になるとの思惑から日本株にも売りが波及した。
海外投資家による現物株の売り越しは2週ぶり。株価指数先物は1740億円の売り越しだった。
この週の日経平均株価は週間で359円(1%)下げた。中国の「DeepSeek(ディープシーク)」が従来よりも大幅に低コストで高性能な生成AIを開発したと伝わり、世界の半導体関連株が急落。生成AI向け半導体の試験装置などを手掛けるアドバンテストは週間で14%、生成AIに必要な最先端半導体向け装置を手掛けるディスコも同6%下げた。
東海東京インテリジェンス・ラボの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリストは「1月前半に買われていた値がさ半導体関連株を中心に、ディープシーク・ショックをきっかけに海外勢の売りが膨らんだ」と指摘する。
個人投資家は1月第4週に現物株を1424億円買い越した。買い越しは2週ぶりだった。
ニッセイ基礎研究所の前山裕亮主任研究員は「日経平均が3万9000円付近に下落したタイミングで短期の投資家を中心に押し目を拾う動きが出た」とみる。
事業法人(一般企業)は4週連続で買い越した。
【表】投資部門別売買代金差額
( 東証および名証、総合証券ベース )
1月第4週 前週
個 人
現 金 ▲909 ▲2975
信 用 2333 ▲1611
海外投資家 ▲3133 3911
法 人
生保・損保 ▲141 ▲414
都銀・地銀 ▲281 ▲181
信託銀行 ▲940 ▲309
その他金融機関 ▲26 ▲48
投 信 ▲548 ▲312
事業法人 1516 1983
その他法人 264 291
委託合計 ▲1833 314
自 己 1391 ▲945
(注)東証調べ、単位億円、億円未満切り捨て、▲は売り越し
【表】東証グロース市場投資部門別売買代金差額(単位百万円、▲は売り越し)
1月第4週 前週
個 人 10280 ▲3221
現 金 ▲2028 ▲6904
信 用 12309 3683
海外投資家 ▲6150 50
法 人 ▲4880 ▲748
うち投信 2822 ▲100
委託合計 ▲679 ▲3473
自 己 ▲245 3083
【表】月間の投資部門別売買代金差額
(東証および名証、総合証券ベース、合計、億円、▲は売り越し)
┌……個 人……┐ ┌…………法 人…………┐
現金 信用 合計 金融 〓機関 事業法〓人など 投信 合計 海外 投資家 自己
2024年 4月 2426 9079 11506 ▲8001 2029 ▲1720 ▲7693 14010 ▲18377
5月 ▲7728 3304 ▲4423 ▲2749 9578 869 7698 2500 ▲6081
6月 ▲3358 4087 728 ▲2852 8960 ▲430 5678 ▲3454 ▲2783
7月 ▲1983 8624 6640 ▲1321 9903 2417 10999 ▲10517 ▲7177
8月 ▲3779 ▲2287 ▲6067 4180 12199 398 16779 385 ▲11941
9月 ▲3132 561 ▲2571 ▲3869 9921 1849 7900 ▲29351 23626
10月 ▲6875 7592 716 933 8685 2907 12526 3758 ▲16752
11月 ▲7623 3394 ▲4228 ▲1270 10287 ▲1732 7284 ▲1635 420
12月 ▲16526 2241 ▲14285 302 7923 3197 11423 ▲4294 7765
2025年 1月 2606 6022 8628 ▲10082 9736 ▲1124 ▲1470 4166 ▲13496
30年債の応札倍率3.74倍 4年ぶり高さ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 348文字 PDF有 書誌情報]
財務省が6日に実施した30年物国債入札で、応札額を落札額で割った応札倍率が3・74倍と2020年11月以来4年3カ月ぶりの高水準となった。米長期金利の低下(債券価格は上昇)を受けて国内金利の先高観が薄れ、投資家の需要が集まった。
最低落札価格は100円10銭と、日経QUICKニュース社(NQN)が締め切り直後にまとめた市場予想の99円90銭を上回った。入札は「好調な結果だった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジスト)との評価が目立った。
30年債利回りは入札前の流通市場で2・315%を付けていた。
太陽生命保険の清友美貴常務執行役員は「30年債の利回り水準が高いなかで米長期金利はピークアウトしており、買うには良いタイミングだったのではないか」と指摘する。
コスモ、配当下限30円上げ、最大180億円の自社株買いも[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 235文字 PDF有 書誌情報]
コスモエネルギーホールディングス(HD)は6日、2026年3月期を最終年度とする3年間の株主還元方針を見直すと発表した。年間配当の下限を1株330円と30円引き上げる。最大180億円の自社株買いも決めた。国内の石油製品の需給が引き締まり、採算が改善していることを踏まえた。
方針の変更に伴い、25年3月期の年間配当を330円(前期は300円)とした。自社株は7日から6月30日にかけ、発行済み株式総数(自己株式を除く)の3・52%にあたる300万株を上限に買い付ける。
ツムラ今期 純利益2倍 円安追い風[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 191文字 PDF有 書誌情報]
ツムラは6日、2025年3月期の連結純利益が前期の2倍の340億円になる見通しだと発表した。従来予想から55億円上方修正した。加工費や販管費が計画を下回る。円安による為替差益が想定を上回るほか、政策保有株式の売却益なども利益水準を押し上げる。
売上高は前期比21%増の1823億円の見通しで従来予想から27億円引き下げた。国内では医療用漢方製剤で限定出荷解除後の販売回復が遅れた。
東証、ABEJA株の信用取引に関する臨時措置[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
東証、ABEJA株の信用取引に関する臨時措置 委託保証金率を7日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする。日証金も同日以降、貸借取引自己取引分および非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる貸借担保金率を現行30%から50%(同20%)とする。
日証金、芝浦電子株の貸借取引で申し込み停止措置[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 92文字 PDF有 書誌情報]
日証金、芝浦電子株の貸借取引で申し込み停止措置 制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みで。弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きおよび転売は除く。6日午後立会約定分から。
東証、ティーガイア株の制度信用銘柄および貸借銘柄の選定取り消し[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 73文字 PDF有 書誌情報]
東証、ティーガイア株の制度信用銘柄および貸借銘柄の選定取り消し 7日付。日証金も同日付で貸借銘柄と貸借担保金代用有価証券適格銘柄の選定取り消し。
銘柄管理情報=監理銘柄に指定、整理銘柄に指定[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 62文字 PDF有 書誌情報]
▽監理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕東洋糖は6日▽整理銘柄に指定=〔東証プライム〕ティーガイアは6日(上場廃止は3月3日)
日証金、iSインド株受益証券の貸借取引の申し込み停止措置の解除および貸株利用等に関する注意喚起[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
日証金、iSインド株受益証券の貸借取引の申し込み停止措置の解除および貸株利用等に関する注意喚起 7日約定分から。
6日の相場表変更[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 50文字 PDF有 書誌情報]
▽上場廃止=〔東証スタンダード・整理〕太陽工機▽監理銘柄に指定=〔東証スタンダード〕浜井産、CBGM
東証、名証、制限値幅を拡大[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
東証、名証、制限値幅を拡大 プロト株を上限のみ1600円に拡大。7日に実施。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 DNAチップ株を上限のみ1200円に拡大。7日に実施。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 テクノスJ株を上限のみ1200円に拡大。7日に実施。
東証、制限値幅を拡大[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
東証、制限値幅を拡大 東都水株を上限のみ6000円に拡大。7日に実施。
東証、グロースxP株の日々公表銘柄指定を解除[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 28文字 PDF有 書誌情報]
東証、グロースxP株の日々公表銘柄指定を解除 6日付。
東証、AIFCG株を日々公表銘柄に指定[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
東証、AIFCG株を日々公表銘柄に指定 7日から。
円、近くて遠い150円、一時151円台後半、2カ月ぶり高水準、200日線突破も「売り」根強く(ポジション)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1356文字 PDF有 書誌情報]
足元で年初来高値を超えて円高が進む外国為替市場。6日は1ドル=152円台後半にある200日移動平均線と100日移動平均線が重なるポイントを突破したことで損失限定の円買いを誘発した。ただ明確な上抜けまでは至っていない。金利差縮小の下でも「構造的円売り」は根強く、新たな買い材料がなければ円高は一服する可能性がある。
この日の円相場は一時1ドル=151円台後半と、2024年12月以来およそ2カ月ぶりの円高水準を付けた。同日の円高のきっかけとなったのは、田村直樹審議委員が早期利上げに言及したことだった。
市場では200日移動平均線、100日移動平均線が集まる1ドル=152円台後半が節目として意識されていた。移動平均はその間の売買の平均コストを意味し、この水準では利益確定や損失限定目的の売買が出やすくなる。株式市場でのPER(株価収益率)のような投資尺度がない外為市場では取引の「モノサシ」としてテクニカル分析が広く使われる。
円相場が年初来高値を更新し、この平均線を突破したことで円売り・ドル買いポジションを構築していた市場参加者の「ストップロス(損失限定)祭り」(邦銀ディーラー)を誘発した。期末を前に輸出企業の円買いが入ったことも相場を押し上げた。トランプ米大統領から関税を課すとの言及がない日本の円が相対的に買われやすい面もある。結果として前週末比で3円という大きな円高進行となった。
200日線と100日線を円高方向で同時に突破するのは2024年7月以来。このときは1ドル=139円台まで円高が進んだ。足元の円高進行を受けて三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは「1~2週間の短期的な目線では150円突破をうかがう展開となりそうだ」と分析する。
今回も節目を突破したことで円高余地が広がったように見えるが、まだ円安トレンドが崩れてはいないとみる円の弱気派もいる。
「200日移動平均を超えたことで達成感が出た」。みずほ銀行の為替ディーラー、南英明ディレクターはこう話し、円高余地は大きくないとみる。「足元の円高はポジション調整の範囲内で、ネガティブキャリーの円買いポジションに踏み切るほどの円買いは少ない」(南氏)ためだ。
外為市場で円買い・ドル売りポジションを持つことは、ドルでお金を借りて円で運用するのに等しい。日米金利差の分、お金を払い続ける必要が生じる。これが「ネガティブキャリー」だ。投機筋や外国為替証拠金(FX)勢などが円買いポジションを長く持ちにくい理由とされる。
構造的な円売りも円高圧力を和らげる。為替相場に連動しやすい日米の2年金利差は足元で3・4%程度と既に24年12月の3・5%を下回る。一方で円相場は足元で1ドル=151円台と同時期に付けた148円台と比べてまだ円安水準にある。金利差縮小による円高圧力を、貿易赤字や国内勢の海外投資、デジタル赤字などを背景とした構造的円売りが押し戻している。
7日に公表される1月の米雇用統計や、石破茂首相とトランプ米大統領の初の首脳会談など、円相場を左右するイベントは今後も多くある。ただ151円80銭台から152円台に再び押し戻された6日の円相場は、市場参加者に円売り圧力の根強さを改めて印象づけたといえそうだ。
(佐伯遼)
予算年度内成立 究極の選択肢(大機小機)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 905文字 PDF有 書誌情報]
日本政府全体の予算は100兆円を超える、国内で最大のお金をつかうプロジェクトである。このところ予算が年度内に成立するのがあたり前と考えられてきたが、今年は違う。昨年、補正予算があっさり成立したため、当事者たちも忘れがちだが、現在の石破茂政権は衆院で少数与党だ、という事実はなにひとつ変わっていないからだ。
今のところ国民民主党と「103万円の壁」をめぐって自民党と公明党は協議しており、漠然と合意できるのではとのそこはかとない期待が与党にはある。もし国民民主党がだめなら教育無償化で日本維新の会と、それでも無理なら立憲民主党と話し合おう。3つの政党を天秤(てんびん)にかけて、うまく運ぼうというのが自民党の基本的な考え方になる。
天秤にかけるということは、3つとも不調に終わる可能性もある。「国民生活に重大な影響を与える予算を成立させないなんて、いまの時代にそんな無責任な野党はいないだろう」との空気が永田町では大勢だが、世の中の状況次第ではどう転んでいくのか、わからない。
29年前の1996年、予算審議は住専問題で難航を極め、政府・自民党は暫定予算を組んだ。89年、リクルート事件で立ち往生した時も50日間の暫定予算を組み、さらに暫定の補正にまで手をつけ、予算成立は大幅にずれ込んだ。
いずれの事例も、当時は自民党で最強の派閥だった竹下派経世会の流れをくむ人たちが国会対策、予算折衝を取り仕切っていた。それでも予算はままならない。89年は竹下登首相の退陣と引き換えで予算を成立させた。少数与党であり、議会対策の手だれがいない現状は、政府・与党にとっては当時よりはるかに難しいと言わざるを得ない。
予算成立がずれ込んで暫定予算となれば、必要最小限の経費しか計上されない。さまざまな事業も進まなくなる。トランプ米大統領が関税引き上げに動き、国際経済情勢が荒れ模様となっている状況で、予算成立の遅れが経済全般に与える影響ははかりしれない。
この心配は杞憂(きゆう)に終わり、野党との協議は円滑に進むかもしれない。ただ少数与党が予算を成立させる究極の選択肢が首相を辞めさせるしかないのも、また事実である。(弦楽)
伊藤ハム米久、下振れ 今期純利益130億円に(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
伊藤ハム米久ホールディングス(HD)は6日、2025年3月期の連結純利益が前期比16%減の130億円となる見通しだと発表した。従来予想から20億円下振れする。天候不順などの影響により、海外子会社で牛や羊の調達コストが想定以上にかさんだ。
営業利益は13%減の195億円と30億円下方修正した。加工食品事業では値上げにより販売数量が2%減る。業務用商品の一部で価格改定が想定より進まなかったことや、食肉事業で国産豚肉の収益改善が遅れたことも寄与する。
売上高は3%増の9850億円と従来予想を据え置いた。
株式 3日続伸、アジア株高追い風(市場往来)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
6日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比235円05銭(0.61%)高の3万9066円53銭だった。終値で3万9000円台に乗せたのは1月31日以来。5日の米株式相場の上昇を引き継いだ海外投機筋による株価指数先物への断続的な買いが、日経平均をけん引。午後はアジア株式相場の上昇も追い風に再び先物買いの勢いが強まり、大引けにかけて上げ幅を拡大した。
為替 円3日続伸、152円57~59銭(市場往来)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 92文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は3日続伸。午後5時時点は1ドル=152円57~59銭と、前日の同時点に比べ76銭の円高・ドル安だった。田村直樹審議委員の発言が円買い・ドル売りにつながった。
金利 10年債利回り、1.275%に低下(市場往来)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは低下(価格は上昇)した。前日比0.010%低い1.275%で取引を終えた。5日に米長期金利が低下したことを受け、国内長期債にも買いが入った。
商品 金、5営業日ぶり反落(市場往来)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 88文字 PDF有 書誌情報]
6日の国内商品先物市場で、金は小幅ながら5営業日ぶりに反落。円の対ドル相場が上昇したことで、円建てで取引される国内金先物の割高感を意識した売りが優勢となった。原油は3日続落。
日電硝(5214)、JMDC(4483)、任天堂(7974)、キッコマン(2801)(注目株概況)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>1月26日~2月1日の対外・対内証券投資[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 21ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日(市場体温計)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日株式市場、先物市場[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日短期金融市場[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日債券市場[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日外為市場[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月5日エネルギー・環境市場[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日商品先物[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 22ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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カカオ高でもチョコ人気 産地不作、昨年末には最高値、高級・コスパ 消費二極化[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 1355文字 PDF有 書誌情報]
チョコレート原料のカカオ豆の歴史的な高値が続くなかで、チョコの祭典「バレンタインデー」の時期を迎えた。チョコ価格の上昇は需要を鈍らせるものの、本命・義理・友チョコに自分への「ご褒美チョコ」も加わって、足元の消費は底堅い。高級品もお得品も。メリハリのある需要が支える。
「最近は1月に自分用に購入した後、気に入ったので2月初旬に贈答用に購入するケースも増えている」。高級チョコを扱うゴディバジャパンの乙幡亜矢子チョコレートカテゴリー部リーダーは自社商品の売れ行きを解説する。
25年のバレンタイン商戦向けに百貨店などの店頭で推す商品には、中身のチョコはもちろん、パッケージやリボンなども「プレミアム感」を演出したものが並ぶ。高級品の需要は安定しているとみて販売に力を入れる。
カカオ豆は高値圏が続く。カカオ豆の国際指標となるニューヨーク先物価格(第2限月)は1トン1万ドル台で推移する。主要産地の西アフリカ地域の天候不順による深刻な不作を受けて高騰し、2023年末の約2・6倍の水準にある。24年12月には1万2193ドルの最高値を付けた。
カカオ高はチョコ価格を押し上げる。日経POS(販売時点情報管理)データによると、25年1月の国内のチョコレート平均価格は288・9円と前年同月に比べ約34円(14%)高い。
一方、高騰しても、世界のカカオ需要は底堅い。需要を映すとされる世界の主要消費国のカカオ豆の磨砕量(加工量)は24年10~12月、欧州が33万1853トンと前年同期比5・4%減。アジアは0・5%、北米は1・2%の減少と小幅だ。カカオ専門商社のコンフィテーラ(東京・港)の今村雄紀社長は「欧州も含め大きく需要減退とはみていない。むしろ生産の減少が心配だ」と話す。
需要をつなぎとめながら、価格とのバランスを探るのは世界の傾向だ。米ニューヨークの高級店「マリベル」のマリベル・リーバマン創業者兼最高経営責任者(CEO)は「カカオ価格の高騰で我々も値上げせざるを得なくなった」と話す。それでも商品のサイズを工夫したり、パッケージなどチョコ以外の費用を管理したりし、消費者が買いやすい価格に気を配る。
ロッテの中村準チョコレート企画課長は「消費の二極化がみられる」と話し、高価格帯商品の好調の一方で、比較的安価で「コスパ」の良い板チョコや徳用大袋などの需要が増えているとみる。ロッテ「ガーナ板チョコレート」の24年4~12月出荷実績は前年比28%増となった。
世界で底堅い需要に加え、異常気象に伴う不作や不透明な流通の問題もあり、市場では当面のカカオ豆相場の高止まりを予想する声が多い。
日本の高級チョコメーカー、メリーチョコレートカムパニー(東京・大田)の高田基位マーケティング本部長は「高騰の要因が一時的ではなく根本的な問題のため、長期化も考えられる」と指摘。「(価格の高止まりや供給不足など)様々なシナリオごとの検討が必要」と話す。
チョコ市場では断続的な値上げとともに、カカオ由来の部分の代替原料の開発やカカオ使用量の削減、原料以外でのコスト削減などの努力が続きそうだ。
(鈴木茉央、ニューヨーク=野一色遥花)
【図・写真】ゴディバのバレンタイン向け商品では自分へのご褒美需要も=ゴディバジャパン提供
オフィス供給、今年3倍 人材確保 高輪など受け皿 都心5区、空室率3%台、需要堅く[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 994文字 PDF有 書誌情報]
2025年に東京都心でオフィスビルが大量供給される。都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)では、高輪地区の大型物件など延べ床面積で前年の3倍以上が供給され、5年ぶりの高水準となる見通しだ。
ここ数年の都心では、新型コロナウイルス禍の企業業績の悪化や在宅勤務の進展を背景にオフィス需要が減退。コロナ禍からの経済再開に伴って業績が上向いた企業がここに来て、人材を確保するため働く環境への投資を重視している。新たなオフィスを求める動きは強く、大量供給下でも賃料は底堅そうだ。
オフィス仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が6日発表した1月の東京都心5区のオフィス平均空室率は、前月比0・17ポイント低い3・83%となった。低下は8カ月連続で、空室率が3%台になるのは20年10月以来だ。
平均募集賃料は前月比で72円高い1坪(約3・3平方メートル)あたり2万368円。24年2月から12カ月連続で上昇した。
同社によると、25年は都心5区で約51万坪(168万3000平方メートル)が供給される見通し。前年の3・2倍の規模で、5年ぶりの多さになる。
JR高輪ゲートウェイ駅(東京・港)の前ではJR東日本が手がける「THE LINKPILLAR(ザ リンクピラー)1」の建設工事が、3月の開業を控えて大詰めだ。オフィスに加えてホテルやコンベンションセンターなども備える。
テナントは内定しつつある。KDDIは本社を同ビルへ移転する計画で「社員だけでなく、グループ会社ともつながりを深めていけるようなオフィスにしようと考えている」と説明する。
近隣では今年2月にJR東日本と野村不動産が共同で開発する「ブルーフロント芝浦」も一部立ち上がる。開発場所は東海道新幹線の高架や首都高速道路、運河に囲まれたエリアだ。現在は飲食店も少なく、行き交うのはオフィスに向かうビジネスパーソンがほとんどだが、今後、商業施設が置かれ、駅からもアクセスしやすく整備される。
オフィス仲介大手の三幸エステート(東京・中央)の今関豊和チーフアナリストは「23年の大量供給時よりも、25年は竣工前のオフィスビルの埋まりが良い」と話す。人材確保の強化を目的としたオフィス需要は引き続き堅調との見方が多い。
ニッセイ基礎研究所の佐久間誠主任研究員は「供給が増えても空室率は横ばいとみている。需要は強く賃料は上昇するだろう」と話す。
バター用乳価1割上げ、ホクレン、生産環境厳しく[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 550文字 PDF有 書誌情報]
北海道の酪農家の生産団体であるホクレン農業協同組合連合会(札幌市)は6日、バターや生クリームなどの原料となる生乳を乳業メーカーに販売する際の価格(加工用乳価)について6月から引き上げると発表した。生産コストの上昇を転嫁する。
バター向けは1キロあたり10円(10・9%)、生クリーム向けも10円(10・3%)引き上げる。上げ幅は過去最大だった2023年4月に並ぶ水準。1キロあたりの単価は101円前後となり、最高値を更新する見通しだ。
乳価は「指定団体」と呼ぶ各地域の生産者団体が乳業メーカーと原則年1回交渉して決める。加工用乳価は取り扱いが多いホクレンの価格が全国の指標となる。
ホクレンは、飼料価格の高騰などで生産者が厳しい経営環境となっていたことを踏まえ23年度に2度にわたって乳価を引き上げ、24年度は据え置いていた。ただ、収益は一段と厳しくなっており「持続的に生乳を生産することができなくなる」(ホクレン生乳共販課の大沼正宜課長)と判断して今回、乳業メーカーに値上げを打診した。
当初は24年末までに妥結して4月からの改定を目指していたが、買い手となる乳業メーカーとの交渉が難航した。大沼課長は「要求通りとはならなかった」と説明する。
牛乳向けの生乳乳価(飲用乳価)は据え置く方針という。
新築戸建て、首都圏最高値、1月3.9%高 好立地に供給集中[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 404文字 PDF有 書誌情報]
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)がまとめた1月の新築小規模戸建て住宅の平均希望売り出し価格は、首都圏が前月比3・9%高い5572万円と2014年4月の調査開始以来の最高値を更新した。
調査は敷地面積が50平方メートル以上100平方メートル未満の新築木造一戸建て(土地含む)について、最寄り駅まで徒歩30分以内またはバスで20分以内の物件を対象とした。
東京23区の平均価格が3・5%高の7677万円となり、全体を押し上げた。都心部のマンション価格の高騰を受け、実需層が戸建てに切り替える動きがある。東京カンテイの藤谷有希研究員は「建築コストの上昇で、供給側も高値でも買い手がつくエリアに絞らざるをえなくなっている」と指摘する。
1月は1都3県のすべてが前月に比べ上昇した。神奈川県の平均価格は4・9%高の4945万円と最高値をつけた。横浜市など都心部への交通利便性がよい地域での需要が堅調という。
欧州エネルギー取引所 天然ガス先物 初成立[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 247文字 PDF有 書誌情報]
欧州エネルギー取引所(EEX)が上場するドル建ての天然ガス先物で4日、取引が初めて成立した。
約定したのは東アジアの液化天然ガス(LNG)指標の「JKM(ジャパン・コリア・マーカー)」と、欧州の天然ガス指標の「オランダTTF」をドル建てで取引する先物。大手資源商社と大手石油メジャーの間で、JKM先物を100万BTU(英国熱量単位)当たり15・15ドル、TTF先物を同15・80ドルで売買する取引。いずれも4月物で合計330枚と、LNGの数量換算で6万7千トンとLNG船約1隻分が取引された。
ヘッジ会計適用へ報告書 電力先物で経産省・東商取(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 224文字 PDF有 書誌情報]
経済産業省と日本取引所グループ傘下の東京商品取引所(TOCOM)は6日、電力先物のヘッジ会計適用に関する報告書を公表した。従来の会計基準では電力先物にヘッジ会計が適用しにくく、先物の活用の妨げになっていた。
適用にはヘッジ手段の先物と現物取引が実際に対応していると証明する必要がある。報告書ではTOCOMの電力先物と日本卸電力取引所(JEPX)の現物取引を連携する「JJリンク」が、検証を容易にしヘッジの「妥当性を示しやすくする点で有効」とした。
<数表>2月6日卸売市場(主要相場)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>2月6日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 23ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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混迷する欧州政治(下) ウクライナの将来 迫る決断 鶴岡路人・慶応義塾大学准教授(経済教室)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 31ページ 2840文字 PDF有 書誌情報]
欧州の安全保障が揺らいでいる。しかも原因が同時に複数存在し、互いに連関していることが問題を複雑にしている。短期的にみれば揺らぎの震源は米国のトランプ政権の再登場だが、それをきっかけに欧州安保は重大な岐路に立たされている。米欧関係の基本的構図、対ロシアの本気度、そしてウクライナを迎え入れられるかが問われているのである。順にみていこう。
まずはトランプ政権への懸念である。第1期政権でも北大西洋条約機構(NATO)批判を繰り返し、欧州防衛へのコミットメントを曖昧にし続けたのがトランプ氏だった。バイデン政権の4年間は例外的に米欧対立が表面化しない時期だった。しかしその間にロシアによるウクライナ侵略が始まり、欧州の安全保障情勢は一気に悪化した。
同盟管理の観点では、トランプ政権による欧州諸国への国防支出増大の要求が重要テーマになる。トランプ氏は国内総生産(GDP)比で5%の国防支出を求めている。米国も3%台であることを踏まえれば無謀な要求に聞こえる。交渉のためにまずは高い要求をしていることは否めない。
ただし「欧州は米国に頼らずに安全保障を維持すべきだ」というトランプ氏の主張の大枠には理がある。「米国抜きでロシアに対処できるわけがない」という反論は繰り返しなされてきたが、うのみにできない。
国防支出規模で欧州はロシアの2倍以上、経済規模では10倍以上だ。ロシアの核戦力は巨大だが、欧州にも英国とフランスという核兵器保有国が存在する。それでも米国抜きに欧州がロシアに対処できないなら、何かがうまくいっていない結果と考えるほかない。
トランプ政権にとって、それは欧州が長年「さぼってきた」証しである。欧州がロシア以上の多大な資源を国防に費やしながら抑止防衛態勢の強化につながっていないとすれば、米国からの指摘を待つまでもなく、欧州自身が深刻にとらえ解決に取り組む必要がある。これは欧州にとって「不都合な真実」である。
とはいえ、欧州のみの責任でもないことが議論を複雑にする。欧州に決定的に欠けるものの一つとしてよく指摘されるのは、大規模作戦の指揮統制機能である。そして欧州がこうした能力を持つことを長年にわたり妨げてきたのは米国だった。欧州での主導権や影響力を維持したかったからで、米国もいわば「共犯」だったということだ。
結局、米国は特別な大国としての主導権を失いたくなく、欧州はその体制下で安全保障に関する責任を逃れてきた。それは双方の利益に合致していたために長く続いた。第1期トランプ政権はそれを抜本的に変えるかと思われたが、現実には継続性のほうが目立った。時間が足りなかったのも事実だが、米国が結局「普通の国」になれなかったということでもある。
職場の飲み会を想像すれば分かりやすい。上司のおごりなら、店やメニューを勝手に決められたり、うんちくが続いたりしても許容されるかもしれない。しかし、割り勘であれば拒否反応は強まる。
同盟も同じだ。米国が多くを負担しているのであれば、欧州は様々な局面で米国に従わざるをえない。しかし対等な負担を求められれば米国に従う道理は低下する。欧州の姿勢が問われると同時に、米国のあり方が問われるゆえんである。
国防支出の問題は第2期トランプ政権の間、課題になり続けるだろうが、本質的には各国の脅威認識の問題である。トランプ氏の強い圧力、脅しの結果として国防支出を増やす場合もあるだろう。しかし最終的にはロシアへの脅威認識次第である。実際、各国のGDP比での国防支出水準を比べると、4%を超えるポーランドを筆頭に、北欧やバルト諸国といったロシアと国境を接するか、地理的に近い諸国が軒並み高水準にある(図参照)。
欧州防衛への貢献はGDP比の国防支出だけでは測れないとの指摘も繰り返されてきた。しかし、それ以上に客観的で各国間比較が容易な指標は存在しない。
今日、トランプ氏の求める5%はさすがに無理だという声が支配的だ。しかし10年前は多くの国で2%も無理だと思われていた。日本でもそうだった。何が不可能で何が現実的かは、いつでも変化する。
欧州諸国は、世界のなかではいまだに豊かな国々である。国防支出を大幅に増やさなければ国民が多数犠牲になる切迫した状況になったとき、見殺しにする選択肢はない。日本も同様だろう。それゆえに国防支出の水準は可能や不可能の話ではなく、安全保障への真剣度の物差しなのである。
ポーランドやバルト諸国にとって、トランプ政権の強い圧力により、例えばドイツの国防支出が増えるのなら大歓迎である。それら諸国は欧州内でロシアの脅威を訴え続け、ドイツなどの鈍い動きには不満を感じてきたのである。
欧州諸国の今後の課題は、ロシアに関する脅威認識をどこまで調整できるかである。ただし「足並みが乱れてむしろ当然」ぐらいの発想が必要だろう。欧州内の相違はウクライナの停戦が現実的な議題になり、対ロシア制裁の緩和が議論されるような局面で、一気に噴出する懸念がある。
そのうえで欧州安全保障の将来に関連して、欧州がそろそろ腹を決める必要のある問題がウクライナの将来である。NATOや欧州連合(EU)への加盟問題はロシアとの交渉次第という側面があり、ボールはロシア側にあるかのような議論も欧州では少なくない。しかしロシアの出方にかかわらず、欧州としての覚悟を定めなければならない時期が迫っている。
そこで鍵となるのは、ウクライナを欧州に迎え入れることのリスクと、入れないこと、つまり欧州とロシアとの間に「中ぶらりん」にしておくリスクのどちらが欧州の安全保障にとって大きいのかである。
ロシアのさらなる行動をまねくといったウクライナのNATO加盟にともなうリスクは、加盟を先延ばしすることによって本当に回避できるのかという問題でもある。
ロシアによる再侵略を許すことは、欧州にも巨大な打撃になる。この観点ではウクライナをNATOに入れた方が欧州の安定につながり、NATO加盟国にも利益になるという計算が成立する余地がある。これはウクライナが侵略されたのは、同国がNATOに加盟しようとしていたからではなく、NATOに加盟できていなかったからだ、という理解ともつながる。
ウクライナの停戦議論が今後どのように進められるかは不透明である。一部で報じられる欧州諸国による停戦監視・平和維持のための部隊派遣案は、NATO加盟の代替策とみられている。実現には、ウクライナと一蓮托生(いちれんたくしょう)の運命共同体になる覚悟が求められる。ウクライナのためではなく、自らの利益のためにこれに踏み切れるかが問われているのである。
<ポイント>
○米国がGDP比で5%の国防支出を要求
○国防支出は国の安全保障の真剣度を反映
○ウクライナと運命共同体の覚悟はあるか
つるおか・みちと 75年生まれ。ロンドン大キングスカレッジ博士。専門は国際安全保障、欧州政治
金融が支配する世界(6) 米国が主導するグローバル化 中央大学准教授 小倉将志郎(やさしい経済学)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 31ページ 852文字 PDF有 書誌情報]
金融化は世界中で観察できる現象です。そこには1990年代以降の新自由主義やグローバル化の進展などを通じて、金融化が米国から世界へ「輸出」された側面があるようです。
米国は、国益や米国に本拠を置く多国籍企業の利益のため、他国に経済上の制度変更を迫り、日本に対しても80年代以降、自由化・市場開放を求めてきました。この「外圧」は、日本版金融ビッグバン実施などにも影響したとされます。
そうした直接的ルートのほか、米国は国際通貨基金(IMF)や世界銀行を通じた間接的圧力も加えました。主な対象は途上国です。こうした国際機関では、米国が出資比率に基づく影響力と事実上の拒否権を持ちます。債務に苦しむ途上国への融資実施の条件として「構造調整プログラム」の実現を迫り、金融を含む市場開放や民営化などを強く要求してきました。
国際機関を通じてグローバルな金融自由化を促進する米国の地位は「ワシントン・コンセンサス」と呼ばれます。その地位は経済学において市場主義的な主張が強まることで一段と強化されたようです。
金融グローバル化という点では、基軸通貨・ドルの特別な地位も重要な役割を果たしています。米国の財務省証券は、貿易黒字国の外貨準備の主要運用先となっており、機関投資家も流動性が高い安全資産として、分散投資ポートフォリオに組み込んでいます。ドル建て安全資産を求める動きにより、世界に流出したドルが米国に還流する仕組みができているのです。
これらの要因により、金融自由化の波は先進国・途上国を問わずに広がりました。直接投資や短期のポートフォリオ投資で世界的に流動性が高まり、結果として米国の、特に民間主体の利益につながったのです。
一方、そうした世界的な流動性の高まりは、金融分野の規制がより緩い領域に即座に資金が移動する「規制のさや抜き」や、各国が規制引き下げを競う「底辺への競争」を加速させたとされます。こうした現象は金融危機の規模と頻度を高めているとの指摘もあり、国際機関からも批判されるようになっています。
顧客の成功に寄与せよ 日本カスタマーサクセス協会常任理事 井無田仲(私見卓見)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 31ページ 0文字 書誌情報]
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前沢氏「新しい風を」 男子ゴルフ新大会 プロアマ戦、参加権100万円[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 391文字 PDF有 書誌情報]
男子ゴルフの日本ツアー新規大会・前沢杯(4月24~27日)の開催記者会見が6日、会場となるMZ・GC(千葉県睦沢町)で開かれた。衣料品通販大手ZOZO創業者の前沢友作氏が主催で、最長で10日間行うプロアマ戦の参加権を一般販売し、収益の一部を本大会の賞金に充てる。
賞金総額は最大4億円、優勝賞金も最大8000万円となる。昨年の国内ツアーにおける賞金総額の最高(海外ツアーとの共催を除く)は日本オープンゴルフ選手権の2億1000万円だった。
前沢氏が開催に尽力した米ツアーのZOZOチャンピオンシップは契約満了に伴い昨年で終了。自身が所有するプライベートコースで開催する新規大会について、前沢氏は「新しい風を吹き入れ、経済的にもしっかり盛り上げたい」と話した。
プロアマ戦の参加権は1組100万円(プレーと見学は最大3人ずつ)で、一緒に回るプロ選手はオークション入札方式で決定する。
阪神・佐藤輝、長打覚醒へ着々 藤川構想 信頼の3番、まず30発(キャンプリポート)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 1342文字 PDF有 書誌情報]
球団初のリーグ連覇を逃した昨季、阪神はリードオフマンの近本光司を一時4番に据えるなど、打線を固定できなかった。チーム打率と本塁打総数はともにリーグ5位。パンチ力を欠いた打線の強化と長距離砲の台頭が覇権奪還の鍵を握る。
藤川球児新監督は佐藤輝明を3番に置き、4番には伸び盛りの森下翔太、5番に実績と信頼のある大山悠輔を据える構想を練っている。
新構想の成否は5年目を迎える佐藤輝の覚醒にかかっているかもしれない。球界屈指のパワーを誇る左打者は昨季、入団から3年継続してきた20本塁打以上が途絶えた。「長打はチームに勝利をもたらす。そういう打撃ができるように」と、周囲の期待の大きさは重々承知している。
オフの自主トレから米大リーグ、ドジャースの大谷翔平も使うクリケットバットでの練習を取り入れた。打撃面が平らで、しっかり当たらないとゴロになるバットで打つことで「面で捉える意識を持ちたい」。それに加え、キャンプ序盤に臨時コーチを務めた糸井嘉男氏の助言で、通常よりかなり重いボールでのティー打撃にも取り組んだ。
いずれも手首をこねず、バットのヘッドをあまり返さずに押し込む感覚を養う狙いがある。重い球でのティー打撃は糸井氏も現役時に実践していた練習法。初経験だった佐藤輝は「球をバットに乗せる感覚は出るかな。取り入れてやっていけたら」と好感触を得た。
柵越えを量産するフリー打撃ではコースに逆らわず、中堅、左中間、左翼への一発が目立つ。「(フェアゾーンの角度である)90度をしっかり使えたら。今のところはいい感じ」。右翼への飛球が失速する甲子園特有の浜風対策にも、左方向への打球が鍵を握る。
30本塁打、100打点を目標に掲げる佐藤輝の潜在能力には、キャンプを視察した野球日本代表の井端弘和監督も熱視線を送る。「本塁打20本台で終わる選手ではない。一気に40本、50本といける可能性がある。今季に大いに期待したい」
藤川監督は有事に備え多くの野手に複数ポジションの練習をさせている。佐藤輝は外野守備にも取り組み、三塁の練習をする新外国人ラモン・ヘルナンデスは外野も守れる。近本と森下がほぼ固定されている外野の残り1枠を巡る競争が激化。目の色を変えているのが6年目の井上広大だ。
身長189センチ、体重100キロの右の大砲候補は昨季、プロ初を含む3本塁打と大器の片りんをみせた。オフにはDeNA牧秀悟に自主トレで弟子入りし、打撃で下半身をうまく使うために足裏を意識することに取り組む。
キャンプ地では球団OBのジェリー・サンズ臨時コーチから付きっきりで打撃指導を受ける場面が目立つ。頭を軸足の上に残し続けるイメージを持つことや、上半身と下半身を連動させるための様々なドリル練習を教わったという。
シーズン2桁本塁打を目標にバットを振りこみながら「(考えを整理する)いろんな引き出しを見つけたい」。本職の外野と並行して一塁手にも挑戦する23歳は「どこを守ろうが、試合で打てれば出られる」。長打力に磨きをかけて1軍に定着すれば、巻き返しを図る攻撃陣に厚みを加えることになる。
(常広文太)
【図・写真】打撃練習する阪神・佐藤輝。覇権奪還の鍵は球界屈指のパワーを誇る左打者にかかっているかもしれない
デフサッカー代表の使命(アナザービュー)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 915文字 PDF有 書誌情報]
武智幸徳
聴覚に障害を持つデフサッカー男子日本代表選手の話を先日、聞く機会があった。ルールは通常のサッカーと同じだが、試合中は公平を期して補聴器を外すとか、声によるコーチングができないから特にセットプレーの守備は大変だとか、知らないことばかり。
「なるほど」と膝を打つこともあった。試合では「守備は前から、攻撃は後ろから」の原則を貫く。守備のスイッチはFWが、攻撃の起点はGKやDFがなるのは当然に思えるが、視覚情報が頼りのデフの世界では全員で同じものを見て、イメージを共有し連動してプレーできるかどうかはより死活問題になる。
今年11月、聴覚に障害があるアスリートの祭典「デフリンピック」が日本で開催される。2023年の世界選手権決勝ではウクライナに敗れたものの、日本は金メダルを狙える位置にいる。
そんなチームは強化と認知度アップを狙い、4月2日に国立競技場でエキシビションマッチを行う。デフサッカー初の〝聖地〟での試合に吉田匡良監督は「彼らを日の当たるところでプレーさせたいと思ってきた」。
選手の感慨もひとしおだ。GKで主将の松元卓巳(35)によると、高校時代に初めて代表に呼ばれた当時は「費用は持ち出し」「練習は校庭」「寝泊まりは公民館で雑魚寝」というありさま。
風向きが変わったのは16年に一般社団法人日本障がい者サッカー連盟(JIFF)が設立されたあたりから。JIFFを通じて加盟した日本サッカー協会(JFA)からの分配金等で活動費に余裕ができた。東京のパラリンピックを追い風に選手が働く職場の理解なども格段に進んだ。
デフの場合、一昨年の世界選手権からJFAの日本代表と同じデザインのユニホームを着られるようになったのも大きな喜び。「知ったときは(感動で)何も言えないくらいだった」と松元。
選手たちは普段は健常者のチームでプレーし、代表になると大学生や高校生のチームと練習試合を組む。競技人口は200~300人で選手発掘に苦労するが、ろう者に理解を示すチームは確実に増えているそうだ。
デフリンピックは「本気で世界一を狙っている」と松元。自分たちの頑張りが後進の道をさらに広げることにつながる使命感に満ちている。
オリックスのドラ1麦谷「やや力んだ」 井端J監督の前で打撃(キャンプリポート)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 241文字 PDF有 書誌情報]
オリックスのドラフト1位新人の麦谷(富士大)が、日本代表の井端監督の前で打撃練習を行った。事前にマネジャーから伝えられ、意識していたようで「何本かいい打球はあったが、ちょっと力んでしまった」と悔やんだ。
「1軍の戦力として出られる選手になる」と語る走攻守そろった外野手は、寒風をものともせずに屋外で鍛えた若手主体の「B組」でも動きの良さが目立つ。将来的な目標としてトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を掲げる大器は「日の丸を背負って戦いたい気持ちはある」と夢を描いた。
IOC、各国にミラノ五輪招待状 開幕まで1年(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
【ミラノ=共同】ミラノ・コルティナ冬季五輪開幕まで1年となった6日、国際オリンピック委員会(IOC)はミラノで各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)に招待状を送るイベントを実施し、IOCのバッハ会長がイタリア・オリンピック委員会などに手渡した。
アイスホッケー日本、フランスに快勝 最終予選首位発進 20歳伊藤ら五輪未経験組 新世代台頭6ゴール[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 840文字 PDF有 書誌情報]
アイスホッケー女子のミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選は6日、北海道苫小牧市のnepiaアイスアリーナで開幕し、4大会連続出場を目指す世界ランキング7位の日本は同13位のフランスに7―1で快勝して勝ち点3で首位発進した。
日本は第1ピリオドに3点を先行。第2、第3ピリオドにも2点ずつ加えた。
世界12位の中国は同20位のポーランドを延長、ペナルティーショット(PS)戦の末に3―2で退けて勝ち点2。ポーランドは同1となった。
日本は8日にポーランドと、9日に中国と対戦する。4チームが総当たりで争い、1位が五輪出場権を獲得する。
◇
7得点のうち6ゴールを五輪未経験の若手が決めた。最大のライバルと予想されたフランス相手に新世代の台頭を印象づけての快勝だ。2得点した22歳のFW輪島は「3年前はメンバー入りを逃して悔しい思いをした。若手もできるところを先輩たちに見せられてよかった」と自賛した。
ホームの利は一歩間違えると重圧になる。身長156センチの快足ウイング、輪島も食事があまり喉を通らないほど緊張していたという。不安を振り払ったのが20歳のFW伊藤の開始2分過ぎの先制弾だ。
自陣からパスをつないで伊藤が持ち上がった。「最初の5分を大事にしようと言われていたからゴールに向かった。いつもならパスをしていたと思う」。打った瞬間、相手GKは見えていなかった。「タイミングをはかって目の前のDFの股間を狙った。GKもパックが見えていなかったはず」。積極姿勢と高等技術のつまった鮮やかなゴールでスマイルジャパンは勢いづいた。
2020年ユース五輪で金メダルに輝いた日本のエースが伊藤だった。中学時代から注目された逸材が、故障の床秦留可が務めるはずだった第1セットのセンターに抜てきされて2得点だ。一気に主役となった万能型FWは「ハルカさんの穴を埋めるのは無理だけど自分がやらなきゃと思って頑張った」と謙遜気味に話した。
(田中克二)
【図・写真】第1ピリオド、先制ゴールを決める伊藤
ロコ・ソラーレ、五輪へ望み カーリング日本選手権 2次L連勝、3位以上確定 藤沢の勝負強さ健在[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 695文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第5日は6日、横浜BUNTAIで2次リーグが始まり、女子は五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレが2連勝で五輪出場の望みをつないだ。
チーム御代田に競り勝ち、フォルティウス戦には7―6で逆転勝ち。2次リーグ突破を決めて今大会3位以上が確定し、9月の五輪代表候補決定戦の出場権を得た。
北海道銀行は2連勝で4戦全勝、フォルティウスは3勝1敗でそろって2次リーグを突破した。
男子は前回優勝のコンサドーレがロコ・ソラーレを6―5で下し、3戦全勝とした。
6チームによる2次リーグでは1次リーグ別組の3チームと対戦。1次リーグ同組2チームとの対戦成績と合わせて順位を決め、1位が決勝、2、3位は準決勝に進む。
◇
五輪出場の可能性が消える窮地から脱した。ロコ・ソラーレは苦しみながらも2連勝。9月の五輪代表候補決定戦に進む3位以上の条件を満たし、3大会連続メダルへの道をつないだ。
チーム御代田戦は最終第10エンドに藤沢のショットが決まらず、スチールを許す。それでも延長で円心付近に石を置いて1点を確保する薄氷の勝利。藤沢は「チームメートに助けられた」と笑みを浮かべた。フォルティウス戦は相手の冷静なプレーに劣勢だったが、最終エンドで逆転。ミラノ・コルティナへの視界が開けた。
圧倒的ではなくても「粘り強く戦ってきた」という藤沢の自負を示すように、要所で正確にショットを決める精神力と無類の勝負強さは健在だった。長年、日本のトップを走ってきた底力を証明するために、次は優勝を狙う。
【図・写真】チーム御代田戦でショットを放つ藤沢(中)
車いすラグビー、日本が開幕2連勝 ジャパンパラ 新主将の橋本、俊敏性光る[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 463文字 PDF有 書誌情報]
車いすラグビーのジャパンパラ大会は6日、千葉ポートアリーナで開幕し、昨夏のパリ・パラリンピック金メダルで世界ランキング1位の日本は、世界4位のフランスを50―46、同2位のオーストラリアを57―46で下し、開幕2連勝とした。
今大会は4チームによる2回戦総当たりの1次リーグを行い、上位2チームが9日に行われる決勝で対戦する。
◇
今回暫定的に日本を率いる中谷監督が「パリ・パラリンピックで機能しなかった」と話す弱点がバランスライン。障害が軽い選手と中程度の選手、重い選手という組み合わせのことで、2試合ともそのラインを引っ張ったのが橋本だ。
豊富な運動量で何度もパスをスチール。相手を出し抜く動きでトライラインを駆け抜けて2連勝に導き、「俊敏性は磨いてきた部分」と胸を張る。
22歳は、長く務めたベテランの池に代わり、中堅の乗松とともに主将となった。「大変だと言われるが、漢字では大きく変われると書く。自分が成長できる」と、新チームも引っ張る覚悟を示した。
【図・写真】1次リーグのオーストラリア戦で、トライを決める橋本(左)
長谷川と深田、種目別初制覇 スノボW杯ビッグエア[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 271文字 PDF有 書誌情報]
【アスペン(米コロラド州)=共同】スノーボードのビッグエアで、男子で19歳の長谷川帝勝(STANCER)と女子の18歳、深田茉莉(ヤマゼン)が5日、米コロラド州アスペンで行われたワールドカップ(W杯)最終戦の予選を通過し、ともに自身初となる種目別制覇を確定させた。6日(日本時間7日)の決勝を前に、他の選手がポイントで上回れないことが決まった。
2023年世界選手権王者の長谷川は開幕戦と第3戦を制し、第4戦でも2位。4日に種目別制覇の条件を知ったといい「余計な雑念が入るのは嫌だったが、うまくまとめられて、いい予選にできた」とうなずいた。
日本生命と味の素が協賛 JOC・JPC一括契約[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 35ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラリンピック委員会(JPC)は6日、味の素、日本生命保険とのスポンサー契約締結を発表した。期間は2028年末まで。両団体との一括契約を今年から新たに導入しており、今回が第1弾となる。
主要下水管も定期点検を義務付け 国交省 埼玉陥没で対象拡大 「5年に1回以上」頻度議論[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 981文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市の交差点で道路が陥没した事故を受け、国土交通省は自治体に義務付ける下水管の定期点検の対象を拡大する方針だ。現在は腐食しやすい構造の管路について5年に1回以上の定期点検を求めている。利用人口が多く破損時に影響が大きい都市部の主要管路も対象に追加することを検討する。
八潮市の道路陥没は下水道管の腐食が原因となった可能性が指摘されている。問題となった下水管は直径4.75メートルで、さいたま市の一部や春日部市など上流の12市町から集まった下水を処理場に送る「要所」だったことが甚大な影響が出た一因だ。現在も約120万人が下水の利用自粛を求められている。
八潮市の事例を受け、同省は管の口径が太く利用人口が多い下水管について5年に1回以上の定期点検を義務化する方向で検討する。2015年の下水道法改正で、高低差が大きいなど腐食しやすい管路は定期点検の対象となった。しかし腐食のリスクが高い構造でなくても都市部の主要な管路が損傷すれば影響人口は甚大になる。
県によると八潮市の陥没で問題となった管路は高低差が大きくなく国が求める定期点検の対象外だった。
下水道は全国の総延長が49万キロメートルに上り、定期点検の対象は約3400キロメートル(24年9月末時点)。新たな要件が加われば、対象は少なくとも数百キロメートルは増える見通し。自治体の下水道部門の職員が限られる中、作業の効率化がカギとなる。
国交省は5年に1回以上としている定期点検の頻度が適切かどうかも議論する。埼玉県は管轄する管路を5年に1回、独自に点検しており、問題となった管路も21年度に点検していた。目視などで一部腐食している箇所を確認したが、「ただちに工事が必要な状況ではない」と判断したという。
今回の管路が検査しにくい地下10メートルの深さにあったことも踏まえ、管路の点検技術の改善も検討する。原因究明などを行う埼玉県の第三者委員会の検証結果や、専門家の意見を踏まえて対策をまとめる。
国交省は事故翌日の1月29日、埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、奈良の7都府県に大規模な下水処理場につながる直径2メートル以上の大規模管路(計500キロ前後)の緊急点検を求めた。各自治体は2月7日までに点検結果を報告する。
【図・写真】県道が陥没しトラックが転落した事故現場(6日、埼玉県八潮市)
森友文書不開示、取り消し確定へ 政府が上告断念[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 706文字 PDF有 書誌情報]
森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざん問題を巡り、政府は6日、関連文書の存否を含めて不開示とした同省の決定を取り消した大阪高裁判決について上告しない方針を明らかにした。上告期限を迎える13日を前に、同判決が確定する見通しとなった。
石破茂首相は6日、加藤勝信財務相らと面会し、上告断念について伝達した。首相は同日、官邸で記者団に「遺族らの気持ちを考え、判決は真摯に受け止めるべきだと考え、上告しない決断をした。今後は国民に説明責任を果たすという観点から、誠実に真摯に取り組む」と述べた。
改ざんを苦に自殺した元近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻、雅子さん(53)は2021年、財務省に文書開示を請求。同省は文書の存否を含めて不開示としてきた。今後、改めて開示の可否を判断する。
対象となるのは、財務省と近畿財務局が大阪地検などに任意提出した文書。改ざんを巡る省や局内のメール、会議や打ち合わせの内容などが含まれる可能性がある。
25年1月の大阪高裁判決は改ざんの捜査は終結しており、文書存否の回答は捜査に影響しないと指摘。不開示決定は情報公開法の要件を欠き違法と結論付けた。
一審・大阪地裁判決は「開示は捜査に支障を及ぼす」として財務省の不開示決定を適法としていた。
雅子さんは国の上告断念方針を受けて記者会見した。「これで夫に良い報告ができる」と表情を緩め、「墨塗りのない文書を一日も早く開示してほしい」と訴えた。代理人の生越照幸弁護士は「文書改ざんや意思決定の経過を明らかにしたい」と強調した。
【図・写真】亡くなった夫、赤木俊夫さんの写真と眼鏡とともに記者会見する雅子さん(6日、大阪市北区)
24年衆院選「合憲」判断 1票の格差訴訟 高裁岡山支部、「10増10減」後初[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 571文字 PDF有 書誌情報]
「1票の格差」が最大2.06倍だった2024年10月の衆院選は憲法が定める投票価値の平等に反し違憲だとして、弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の判決が6日、広島高裁岡山支部であった。井上一成裁判長は格差を「合憲」と判断し、請求を棄却した。
升永英俊弁護士ら2つのグループが289小選挙区のやり直しを求めて全国14の高裁・高裁支部で起こした同種訴訟で初の判決。原告側は上告する方針。各地の判決は3月中にも出そろう見通しで、上告されれば最高裁が統一判断を示すとみられる。
24年10月の衆院選は20年の国勢調査の結果から15都県で小選挙区の定数を「10増10減」する区割り変更が適用された初めての選挙だった。定数は人口比を反映しやすいとされる議席配分方法「アダムズ方式」に基づいて算出された。
判決は10選挙区で格差が2倍以上になった状況について「自然的な人口移動以外の要因によって拡大した事情はなく、程度も著しくない」と指摘。格差は同方式に基づいて2倍未満となるよう是正されるとし、「憲法の要求に反する状態に至っていたとはいえない」と結論付けた。格差が2倍以上にならないようにすると定める「衆院議員選挙区画定審議会設置法」に反すると原告側が訴えた点については「25年の国勢調査までの人口動態を考慮しなければならない規定とはいえない」とした。
石丸氏「公選法違反の恐れ」 昨年の都知事選配信巡り[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 293文字 PDF有 書誌情報]
東京都議選に向け地域政党「再生の道」を立ち上げた石丸伸二氏は6日、都内で記者会見を開いた。2024年の東京都知事選で決起集会をライブ配信した業者におよそ100万円を支払ったと週刊文春が報じたことについて「(法令に違反する)おそれがあるかといえば、そうだと思う」と語った。
事実関係を確認し、調査結果を公表するとしている。
石丸氏側によると、有権者や運動員への報酬支払いを禁じた公職選挙法違反(買収)のおそれがあると陣営内部で指摘があり、業者への依頼をキャンセルした。その際に撮影機材のキャンセル料を97万円ほど支払った。同じ業者が「ボランティア」として集会でライブ配信を行ったという。
共通テスト物理基礎と化学、平均点過去最低 最終集計[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 252文字 PDF有 書誌情報]
大学入試センターは6日、1月に実施した大学入学共通テスト本試験の平均点の最終集計を公表した。理科の「物理基礎」(50点満点)の平均点は24.78点、「化学」(100点満点)は45.34点で、前身の大学入試センター試験時代を通じて最低だった。得点調整は実施していない。
初めて出題された「情報I」(100点満点)の平均点は69.26点だった。
センターによると、受験者数は46万2066人で、志願者に占める受験者の割合(受験率)は93%。このうち1月25、26日に実施した追試験の受験者は866人だった。
森友文書不開示、取り消し確定へ 政府が上告断念――財務相「法令に基づき文書開示判断」[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 200文字 PDF有 書誌情報]
加藤勝信財務相は6日、森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざん問題を巡り「すでに検察に出した文書については財務省に戻ってきている」と話した。そのうえで「文書の開示、不開示の判断は法令にのっとって対応していく」と述べた。
財務省内で記者団の取材に答えた。加藤氏は財務省に戻ってきた文書について「相当量だと聞いている」と明らかにした。今後については「できるだけ速やかに作業を進めていきたい」と語った。
横江金夫氏(元衆院議員)(死去)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
横江 金夫氏(よこえ・かねお=元衆院議員)2月3日、老衰のため死去、90歳。連絡先は理事長を務めた社会福祉法人共愛会本部。告別式は2月7日午前10時から名古屋市中川区下之一色町権野108の6の共愛会第2共愛の里。喪主は長女、公美さん。
1983年に社会党から旧愛知6区に出馬し初当選、1期務めた。
藤井王将、防衛に王手(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
将棋の第74期王将戦7番勝負第3局は5、6の両日、東京都立川市で指され、後手の藤井聡太王将(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・棋聖との七冠=が134手で挑戦者の永瀬拓矢九段(32)を破り、対戦成績を3勝0敗とし、タイトル防衛に王手をかけた。
井山が勝ち2勝1敗 囲碁の棋聖戦(短信)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
囲碁の第49期棋聖戦7番勝負の第3局は5、6の両日、仙台市で打たれ、挑戦者の井山裕太三冠(35)=王座・碁聖・十段=が274手で一力遼棋聖(27)=名人・天元・本因坊との四冠=に白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。
主要下水管も定期点検を義務付け 国交省――名古屋の市道1.5メートル陥没 車はまる、けが人なし[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
6日午前7時50分ごろ、名古屋市緑区桃山4の市道で「道路が陥没して車がはまった」と、乗用車を運転していた30代男性から110番があった。市などによると、縦約2メートル、横約2メートル、深さ約1.5メートルの穴に、前輪がはまったが男性にけがはなかった。現場は通行止めとなった。
愛知県警緑署によると現場は片側2車線で、当時は中央分離帯側の車線で水道管の交換工事を行っていた。歩道側の車線に穴があいた。名古屋市上下水道局は、陥没した道路付近に空洞ができていたとみて原因を調べている。
同局は「同種事故の再発防止を図る」としている。
【図・写真】名古屋市緑区の市道が陥没し、前輪がはまった乗用車(6日)=同市上下水道局提供
主要下水管も定期点検を義務付け 国交省――流入量減少へ下水迂回工事 男性捜索続く[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 36ページ 238文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は6日、穴へとつながる下水道管の一部から水をくみ上げ、ホースを使って別のルートに流すバイパス工事を完了した。穴に流入する下水量を減らすのが狙い。
下水道管内では運転席部分とみられるものが見つかっており、県と地元消防は、不明となっている運転手の男性(74)も管の中にいる可能性があるとみて捜索を急ぐ。
県によると、現場上流の下水道管からポンプ車で毎分約4トンの下水をくみ上げ、ホースを通して穴より下流にある下水道管に流す。
岸田氏襲撃の被告「首相狙い注目集める」 和歌山地裁公判 選挙制度に不満[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 890文字 PDF有 書誌情報]
岸田文雄前首相の演説会場で爆発物が投げ込まれた事件で、殺人未遂などの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判第3回公判が6日、和歌山地裁で開かれた。被告人質問で木村被告は、選挙制度に不満があり「首相を狙って世間の注目を集めるためだった」などと述べた。
被告人質問では、2022年6月に参院選に年齢制限のため立候補できなかったのは違憲だとして国に損害賠償を求め提訴した経緯を踏まえ、主に事件につながった動機面を中心に問われた。
被告は訴えを棄却された翌月の同年12月ごろに爆発物を使う事件を起こそうと考えたとしたうえで「名前が報道されることで、自分の活動も知られるだろうと思った」などと述べた。
さらに「総理大臣のような有名人の近くで爆発させ大きな音を出すと注目が集まる」とも供述。事件2日前の23年4月13日には、大阪・関西万博の起工式に出席した岸田氏を追って会場の夢洲(ゆめしま)近くまで爆発物を持って行ったが、居場所が分からず断念したと明かした。
被告側はこれまでの公判で殺意を否認。検察側が「現職総理を狙い周囲の人を巻き込む無差別のテロ行為」と断じたのに対し、選挙妨害の意図はなかったと反論していた。
自作した爆発物について問われると、同年3月ごろ、自宅近くの山林で実験をした際に「大きな音がして、マンションの2階くらいの高さまで上に飛んだ」と説明。飛散した破片が人を傷つけるとの認識はなく「危険性はないと思った」と述べた。
製造の際、着火から爆発まで1分程度となるように導火線を長くしたという。また多量の煙が発生することから、事件当日も「(爆発前に)皆逃げるだろうと思った」と主張。2人が負傷したことについては、「結果的にけがをさせてしまい申し訳なく思う」と謝罪し、岸田氏に対しても「ご迷惑をお掛けした」とした。
被告は逮捕後、黙秘を続けてきたが、この日は政治に関心を持つようになったきっかけについても言及した。栄養士になるために専門学校に通っていた際、栄養を十分に摂取できていない子どもがいることを知り、問題解決のためには「政治家になるのがいいと思った」と述べた。
三井住友信託の元社員、インサイダー疑いで強制調査 監視委[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 791文字 PDF有 書誌情報]
三井住友信託銀行の元社員によるインサイダー取引疑惑で、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で元社員の関係先を強制調査したことが6日、関係者への取材で分かった。監視委は東京地検特捜部への告発も視野に取引の全容解明を進める。
関係者によると、元社員は業務を通じて企業のTOB(株式公開買い付け)に関する未公開情報を得て、複数回の取引を重ねたとみられる。銘柄は中小・新興企業が中心で、一連の取引で少なくとも約2900万円の利益を得たもようだ。
元社員は顧客企業の株主名簿の管理などを担う「証券代行部門」の部長職だった。これまでの任意の調べに対し、不正を認めているという。
インサイダー取引疑惑は元社員が2024年10月30日、会社に申し出たことで発覚した。会社側が取引履歴などを確認し、31日にインサイダー取引の可能性が高いと判断。11月1日付で元社員を懲戒解雇したと発表した。
会社側によると、元社員は他の社員の関与はなく組織的な行為ではないと説明したという。三井住友トラストグループは11月12日付で独立社外取締役ら3人の委員で構成する調査委員会を設置した。
監視委は会社側からの報告を受け、11月ごろから元社員らに任意で事情聴取を始めた。不正な取引の実態を詳しく調べるため強制調査に踏み切ったとみられる。
金融業界ではインサイダー取引事案が相次ぎ発覚した。監視委は24年12月、不正な株取引に関わった東京証券取引所の元社員と、金融庁に出向していた裁判官をそれぞれ金商法違反容疑で特捜部に告発。特捜部は同罪で在宅起訴した。
金商法は上場企業の重要事実を知った会社関係者が公表前に株式を売買することをインサイダー取引として禁じる。上場企業に対し法令に基づく権限がある公務員も対象となる。違反者には5年以下の懲役か500万円以下の罰金、または両方が科される。
野村証券元社員を逮捕 架空投資話、顧客の1000万円詐取疑い[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 608文字 PDF有 書誌情報]
顧客に架空の投資話を持ちかけ現金1千万円をだまし取ったとして、警視庁戸塚署は6日までに、野村証券元社員の張湧太容疑者(30)=横浜市=を詐欺の疑いで逮捕した。同署は同じ顧客から数千万円を詐取していたとみて詳しい経緯を調べる。
逮捕容疑は2024年1月、自身が担当していた都内在住の70代女性に対し「野村証券の社員に社内預金の積立枠が認められることになり、年2%の利率で返済できます」などと虚偽の説明をして自身の口座に1千万円を振り込ませた疑い。
同署によると、張容疑者は「野村証券のブランドを利用しようと考えた」と容疑を認めている。当時は顧客の資産管理のアドバイスを行う営業担当だった。だまし取った資金はギャンブルの借金返済などに充てていたという。
張容疑者は24年4月に野村証券のグループ会社に出向。同年6月30日に自己都合で退社した。同年7月に容疑者の後任となった社員から「積立金制度はない」と顧客が説明を受け事件が発覚した。
野村証券を巡っては24年、別の元社員が広島市の80代夫婦宅から現金を盗んだうえ放火して殺害しようとしたとして、強盗殺人未遂や現住建造物等放火の罪で起訴された。
野村証券の飯山俊康副社長は6日、報道陣の取材に応じ「多大なご迷惑とご心配をおかけし深くおわびする。警察の捜査に全面的に協力し、信頼回復に努める」と謝罪。今回の事件を受けた役員の処分については「現時点で考えていない」とした。
広瀬元議員、秘書給与詐取認める 検察、懲役2年6月求刑[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 352文字 PDF有 書誌情報]
公設秘書の給与など計約358万円を国からだまし取ったとして詐欺罪に問われた元参院議員、広瀬めぐみ被告(58)の初公判が6日、東京地裁(石川貴司裁判長)であった。検察側は論告で「国会議員の立場を悪用し公金を詐取しており、極めて悪質な犯行」と非難し、懲役2年6月を求刑した。
広瀬元議員は罪状認否で起訴内容を認めた。弁護側は個人資産を投じないと政治活動ができない状況にあり「私腹を肥やすことが目的ではなく悪質性の程度は低い」として執行猶予付き判決を求め、結審した。判決は3月27日に言い渡される。
検察側の冒頭陳述などによると、広瀬元議員は空席だった公設秘書の給与を受給するため、長女に名義貸しを複数回依頼。家族の反対を受けて断念した代わりに、公設第1秘書の妻を第2秘書として虚偽の届け出をし、給与を得た。
検事「ガキ」発言、二審も国に賠償命令 黙秘権侵害は認めず[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 560文字 PDF有 書誌情報]
取り調べで横浜地検の検事に「ガキ」などと侮辱されたとして元弁護士が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が6日、東京高裁であった。松井英隆裁判長は人格権侵害を認めて国に110万円の賠償を命じた一審判決を支持し、元弁護士側の控訴を棄却した。
元弁護士側が求めていた黙秘権の侵害は認めなかった。容疑者が黙秘の意思を表明した後、検察官が取り調べを継続したとしても、直ちに供述拒否の自由を奪うものではないとの判断を示した。
訴えていたのは江口大和氏(38)。一審では地裁の勧告を受け、国側が取り調べの録音録画データを提出。黙秘する江口氏に担当検事が「お子ちゃま発想」「うっとうしい」などと発言する動画が法廷で流された。
2024年7月の一審判決は「侮辱的な表現を使い、必要な範囲を超えて人格を不当に非難した」と認め、国に110万円の賠償を命じた。
横浜地検は18年、死亡事故を巡り関係者にうその供述をさせたとして犯人隠避教唆容疑で江口氏を逮捕。江口氏は起訴されるまで黙秘を続け、公判で無罪を主張したが、最高裁で有罪判決が確定した。
江口氏は判決後に東京都内で記者会見を開き「黙秘する被疑者に長時間、罵詈(ばり)雑言を含む取り調べをしてもいいとのお墨付きを捜査機関に与えかねない判決だ」と批判。上告する意向を示した。
きょう・あす、再び強い寒気 広い範囲で大雪警戒[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 270文字 PDF有 書誌情報]
今季一番の強い寒気の影響で、日本列島は6日も日本海側を中心に大雪となった。再び強い寒気が流れ込み、7~8日ごろに広い範囲で大雪となる恐れがあり、気象庁が警戒を呼びかけている。
いったん降雪が弱まった場所でも改めて注意が必要だ。強い冬型の気圧配置は9日ごろにかけて続き、普段は雪が少ない太平洋側の平地でも積雪となる所がある見込み。
気象庁によると、6日午後5時時点の12時間降雪量の最大値は、新潟県関川村、岐阜県本巣市、山形県小国町で39センチ。広島市中区でも2センチ降った。
【図・写真】雪が積もったJR新潟駅前を歩く人たち(6日、新潟市)
違法な「節税」誘う指南役 非税理士、SNSで集客 大阪国税元職員ら摘発相次ぐ[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 0文字 書誌情報]
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被害者口座から50万円引き出し 大阪切断遺体の容疑者か[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 37ページ 0文字 書誌情報]
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回復への道探る「当事者研究」 様々な「苦労」の構造を自ら発見し他者と共有する試み重ね四半世紀 向谷地生良[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 38ページ 1435文字 PDF有 書誌情報]
「当事者研究」をご存じだろうか。幻聴や幻覚、摂食障害、リストカット、統合失調症といった「苦労」を抱える当事者が、自身の症状が起こるパターンやプロセス、構造を「研究」する取り組みだ。症状に翻弄されていた当事者は研究を通じて回復への道を歩み始める。
「当事者が自身の症状を理解する」。至極当たり前に聞こえるかもしれないが、通常、当事者が病院へ行けば医師が診断する。つまり症状への判断や対応は専門家の手に委ねられる。私たちは当事者研究を通じて症状を理解する過程を「自分の苦労の主人公になる」と表現している。
当事者研究が始まったのは2001年。北海道・浦河町で精神障害当事者が暮らし、働く拠点「べてるの家」でのこと。統合失調症を抱え、肉親への暴言や暴力、破壊行為といった「爆発」に苦しんでいる男性がいた。
爆発後、彼はいつも深く反省し行為を止めたいと思っているように見えた。「反省をやめて研究してみてはどうか」。私がそう持ちかけると、目を輝かせて「やってみたい」と言った。
反省しているからこそ、その罪悪感から引きこもり、不安やあせり、被害妄想が募ってまた爆発してしまう。彼は研究によって、そんな自分を支配していた法則を発見した。さらに子ども時代を振り返り、爆発が大人になることを拒絶するパフォーマンスだったと客観的に理解した。
つづいて彼は、研究成果を実生活の中で検証、実験していった。そうするうち、同じような苦労を抱える仲間に自分の弱さを話し共有することで徐々に爆発前のサインをキャッチしたり、爆発のエネルギーを他の活動へ転化したりできることを発見していった。
このように、当事者研究はアルコールや薬物依存の自助グループなどと同じく、人とのつながりを回復するプロセスでもある。私たちはこの考え方を「自分自身で、共に」というキャッチフレーズにして大切にしている。
目の前にいる人の生きづらさへの関心から半ば偶然始まった当事者研究も、今年で25年目だ。大局的な変化を起こそうとしたわけではないのに、思いも寄らぬかたちで広がり、多くの人にその手法を認識し活用してもらえるようになった。
この間、各種の依存症や発達障害などの当事者研究に取り組む団体が立ち上がった。脳性マヒ当事者で小児科医の熊谷晋一郎さんらが自閉スペクトラム症研究に応用し、哲学では国分功一郎さんらに注目してもらっている。「ケア」の文脈で文学界から言及されることも増えた。韓国でも研究ネットワークが広がり、私たちと共同の取り組みが続いている。
刑務所や、心神喪失などの状態で他者に危害を加えてしまった人が入る医療観察法病棟といった場所でも、対話手法として使われるようになっている。社会の中で最も行き詰まってしまった人が集まる場所にこそ、今の社会の生きづらさや苦しさが最も一般化できるかたちで存在するはずだ。
社会の分断が叫ばれ「対話が大事」と言われる。だが、私たちはその本当のところを理解しているだろうか。討論やディベートと同じものと考える人が多いようだが、対話の核心はともに研究することだ。
答えをもたない問いを持ち寄り、どうしたらいいのか分からないまま他者と一緒に歩き、互いに研究することで人間同士のつながりは初めて回復する。当事者研究を続けていると、そのことがよく理解できるのである。
(むかいやち・いくよし=ソーシャルワーカー)
【図・写真】それぞれの「苦労」を語り合い、回復の道を探っていく(北海道浦河町)
一条ゆかり(7) 「りぼん」に応募 「別マ」から寸前に変更 弓月光と共に準入選(私の履歴書)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 38ページ 1363文字 PDF有 書誌情報]
高校の修学旅行は東京だった。1967年。岡山県玉野市から東京に出るチャンスを得た私は、アドバイスをもらっていた編集者のいる講談社に顔を出すことにした。修学旅行の1日を自由行動に無理やりしてもらった。商業高校で一番大切なのは就職。これは私の就職活動! 粘った私は奇跡の1日を手に入れた。
文京区音羽の講談社に着き、近くの喫茶店で編集者と話していると、高校生でデビューして3年ほどたった里中満智子さんが現れた。
編集者が里中さんに私を紹介してくれた。聞けばアシスタントを探しているという。「ならば高校卒業後に私を」と約束をとりつけた。これで東京に出られる。心の中でガッツポーズを決めた。
とはいえ、私は講談社でいつデビューできるか、微妙な立場にあった。そんな私にいつもアドバイスをくれた編集者は「君もうまくなってきたから、どのくらい通用するか他(の出版社)にも(漫画を)送ってみたら?」と言う。
ちょうど、32ページの作品を仕上げたところだった。その原稿「雪のセレナーデ」を、集英社の「別マ(別冊マーガレット)」に送ってみよう。そう思って、原稿を封筒に入れ、郵便局に持っていく途中で、いつものように、消防署のそばにあった貸本屋で立ち読みをした。
この貸本屋では時々、手伝いもしていた。毎日のように通うものだから、店主が「少し手伝ってくれたら、店の本を読み放題にしてあげるよ」と言ってくれたのだった。店主の代わりに店番をして、借りた人の名前や書名などを帳面に書き付けた。
話が横道にそれたが、私が32ページの原稿を別マに送ろうとした日、貸本屋には同じ集英社の「りぼん」の表紙に、水野英子さんの名があった。
「え、水野英子といえば『マーガレット』でしょ!」。驚いて開くと「ハニー・ハニーのすてきな冒険」の連載だった。さらにページをめくると「第1回りぼん新人漫画賞募集」の告知があった。しかも、1等にあたる賞の賞金が「りぼん」20万、「別マ」10万。正直「りぼん」は子供すぎてちょっと嫌だったけど、水野英子+10万円は魅力的すぎる。
1位になれなくても、佳作の5万円なら手に入るかも。そうしたら、また東京に行けるかもしれないのだ。
結局、貸本屋を出た私は文房具店へ行き、封筒を買って「りぼん」の宛名を書き「雪のセレナーデ」を入れ、郵便局に向かった。結果は、同い年の弓月光と共に準入選。つまり1位なしの2位。賞金は10万円だった。
授賞式で学校の制服を着て上京した。弓月も高校の制服だった。彼の絵は、兄たちの少年誌で見たことがあった。でもその時の名は弓月ではない。「ひょっとして、本名は西村?」。その通りだった。代表作「甘い生活」を昨年とうとう完結させた弓月は、以来、ずっと大切な戦友だ。
東京の高級ホテルでのパーティーでは、弓月のほか、佳作に選ばれたもりたじゅんちゃんも一緒だった。彼女は後に「俺の空」などの本宮ひろ志さんと結婚する。
2次会のホテルのラウンジで、編集者が「好きなものを頼んでいいよ」と言う。「本当にいいんですか?」と確認した。2度、念押しした。それでも皆、いいよと言うので「レミーマルタン」。1番高い飲み物だったからだ。周囲はあぜん。その様子を見た弓月は「俺もそれを」。
(漫画家)
【図・写真】「りぼん」でのデビュー作
半ズボン姿の達人 沈壽官(交遊抄)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 38ページ 518文字 PDF有 書誌情報]
「薩摩焼で新プロジェクトを立ち上げませんか」
半ズボンにサンダル姿で中原慎一郎さんが訪ねてきたのは2008年。彼は雑貨などを扱う会社の代表で、なぜウチのように古い窯と組むのかと疑問をぶつけると「高い技術を持つプロ集団と組まないと、理想のブランドを作れない」。
意気に感じたが、伝統を守る家に生まれた自分がそんなことをしていいのか。有田焼の窯の知り合いに聞くと「ウチではあり得ない」。とはいえ、父の14代には怖くて相談できず、数カ月悩んだ。
ある日、父が昔「君は灯台になるんだ」と言っていたのを思い出した。伝統の薩摩焼を灯台のように不動の軸としつつ、新しいことに船出する勇気も必要、という意味ではないか。覚悟を決め、中原さんに韓国人陶芸家のキムヘジョン氏を紹介してもらい、協力して日常使いできる薩摩焼のシリーズを出した。米美術館のコレクションに選ばれ好評だったが、父は亡くなるまで何も言わなかった。
今年は日韓国交正常化60周年、キムさんと韓国での交流会を計画している。人やモノをつなぐ達人の中原さんは現在、コンランショップ・ジャパン社長だ。今年も鹿児島をふらっと訪ねてくれるのを楽しみに待っている。
(ちん・じゅかん=薩摩焼宗家15代)
忘れられた大阪画壇(5)佐藤保大「浪華下村店繁盛之図」 大阪商業大学教授 明尾圭造(十選)[2025/02/07 日本経済新聞 朝刊 38ページ 516文字 書誌情報]
最近の心斎橋筋商店街は海外観光客のインバウンド消費を当て込んだ薬局通りの感があるが、江戸時代には松屋呉服店をはじめ多くの老舗が軒を並べていた。
本図に描かれる松屋は京都・伏見に呉服屋「大文字屋」を展開していた下村家が享保11年(1726年)に開店したもので、現金正札販売を始めたことで知られる。今日の大丸松坂屋百貨店の前身で、店舗の暖簾(のれん)に「丸に松」と「丸に大」が併存するのはこれに由来する。
佐藤保大は知られざる画家と言えようが、人物図などを中心とした作品が今日に残っている。画譜や俳諧(はいかい)刷物(すりもの)の挿絵で活躍した父の魚大とともに大英博物館に多くのコレクションがあり、昨今では研究で博士号をとる人も現れたというから驚きだ。
横一面に展開する本図では荷駄を積んだ馬が直接店舗に出入りし反物を納め、丁稚(でっち)が風呂敷包みを背に得意先に届けている。行き交う荷車や往来の雑踏からは今にも話し声が聞こえてきそうだ。
暖簾奥に見え隠れする商談も含め、確かな筆致で細部まで描きこんだ本作は浪華(なにわ)の商いぶりを表す傑作と言えるだろう。
(江戸時代、絹本著色、32.5×63.4センチ、大阪商業大学商業史博物館蔵)
25年02月05日
米、対中10%関税発動 中国は報復、最大15% 米産LNGなど グーグルにも調査[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 954文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔、北京=塩崎健太郎】トランプ米政権は4日、中国からのすべての輸入品に10%の追加関税を発動した。中国政府は同日、石炭や液化天然ガス(LNG)など米国からの輸入品に最大15%の追加関税を課すと発表した。米中両国の貿易摩擦が激しくなってきた。(関連記事総合2、国際面に)
トランプ政権は4日午前0時1分(日本時間午後2時1分)に予定通り対中関税を引き上げた。
中国政府は4日、米国から輸入する石炭やLNGに15%、原油や農業機械、大型自動車などに10%の追加関税を課すと発表した。10日から適用する。トランプ政権による追加関税への報復措置とみられる。
米ゴールドマン・サックスによると、米国から中国への輸入にかかる実効関税率は石炭が28%から43%に、LNGは25%から40%に上昇する。
中国商務省と税関総署は4日から輸出管理法などに基づき、タングステンやモリブデンなどのレアメタル(希少金属)の一部を輸出規制の対象とすると明らかにした。中国の輸出業者は当局の許可がない限り輸出できなくなる。
タングステンは航空機や自動車などに幅広く使われる。米国は1月に中国から輸入するタングステンに25%の追加関税を課した。この措置に対抗した可能性がある。
中国国家市場監督管理総局は4日、独占禁止法違反の疑いで米グーグルを調査すると公表した。
中国政府は米国の追加関税を巡り、世界貿易機関(WTO)に提訴したとも発表した。米国の措置はWTOのルールに著しく反していると指摘。米国の追加関税に断固として反対し、自国の正当な利益を守るためと説明した。
トランプ米大統領は3日、追加関税について中国側と「おそらく24時間以内に話すだろう」と記者団に述べた。中国との協議の場がすでに設定されていると明らかにし「良い話し合いができるだろう」と語った。
トランプ氏は「まだ口火を切ったに過ぎない。中国と合意できない場合、関税は非常に大幅なものになるだろう」と述べ、さらなる関税上げの可能性を示唆した。
米国で社会問題となっている合成麻薬フェンタニルの流入に中国が関わっていると主張しているほか、パナマ運河への関与も「別の大きな問題」と強調した。米政権は中国がパナマ運河の管理に影響力を行使しているとみている。
日米首脳会談で「台湾の重要性」確認へ 首相、6~8日訪米[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 824文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は6~8日の日程で米国を訪問する。林芳正官房長官が4日、正式発表した。首相は7日にワシントンでトランプ米大統領と初めての首脳会談に臨む予定だ。中国が武力統一の可能性を排除しない台湾を巡り、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認する見通しとなった。
首相は4日の衆院予算委員会で「議題は山ほどある。優先順位をつけながら限られた時間で成果をあげたい」と述べた。林氏は4日の記者会見で「米新政権との間で強固な信頼協力関係を構築し、日米同盟を更なる高みに引き上げたい」と語った。
両首脳は会談後に共同声明を発表する調整を進めている。
日米両政府は2021年4月の共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する」と記した。当時の菅義偉首相とバイデン大統領が発表した。日米が歩調を合わせて中国と対峙する姿勢を第2次トランプ政権と改めて擦り合わせる。
首脳会談では一方的な力による現状変更の試みに反対し「法の支配」による国際秩序の維持・強化も確かめる。首相は3日の衆院予算委で「法の支配と『自由で開かれた(インド)太平洋』という概念は日米が共有するもので、齟齬(そご)は生じない」と強調した。
北朝鮮による日本人拉致問題への協力も要請する考えだ。林氏は記者会見で「トランプ政権との間で信頼協力関係を構築し、北朝鮮への対応に緊密に意思疎通をはかっていく」と語った。
経済分野については首相は首脳会談で、日本が米国への最大の直接投資国であると説明する。日本は対米直接投資の残高で19年以降、5年連続でトップを維持する。日本企業が米国内の雇用に貢献しているとも訴える。
バイデン氏が中止命令を出した日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画についても話題になる可能性がある。
トランプ氏は1月20日に米大統領に再び就任した。首相は「米国第一」を掲げて同盟国相手でも2国間のディール(取引)を重んじるとみられる同氏に米国にとっての日本の戦略的価値を伝える。
スカパーJSAT、宇宙安保に重心 地上監視へ観測衛星網 27年、10基体制に[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 680文字 PDF有 書誌情報]
スカパーJSATホールディングスは2027年に低軌道の地球観測衛星(総合2面きょうのことば)を10基打ち上げる。安全保障分野での監視需要を見込み、衛星画像を防衛省などに販売する。政府は地上を観測・監視できる衛星通信の開発・利用を拡大する宇宙安保構想を掲げる。地政学リスクの高まりを受け、安保に重心を置いた自前の観測網を整える。
地上150~2000キロメートル程度の上空を周回する低軌道の小型衛星を打ち上げる。26年後半から27年初めまでに1号基を打ち上げ、27年中に10基体制にする。地上設備を含めた投資額は400億円程度の見込み。
90分程度で地球を周回する衛星10基を一体で運用して、地球上の全地域をカバーする。指定した地点を数十分ごとに撮影できる。衛星画像は地上の物体を約30センチメートル単位で識別し、自動車の車種まで判別できる。
スカパーJSATは「宇宙安全保障事業本部」を1月1日付で新設した。まず安保分野での需要を見込む。公海上の他国のミサイル艦、地上の軍事基地の動向などを画像で把握できるようになる。
将来はインフラ設備や災害時の被害状況などの把握といった民需にも広げる。安保分野を中心に30年度に200億円程度の売上高を目指す。
これまでスカパーJSATは衛星通信に使われる静止軌道衛星17基を展開し、地上設備も含め、30年以上衛星の管制・運用に携わってきた実績がある。衛星画像は地球観測衛星大手の米プラネット・ラボから購入し、分析・販売していた。
宇宙事業の売上高は647億円(24年3月期)で、衛星画像の販売は40億円程度にとどまる。
米、対中10%関税発動 中国は報復、最大15%――米、対メキシコ・カナダ関税は1カ月間延期 発動直前に首脳合意[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 571文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】トランプ米政権は3日、4日に予定していたメキシコとカナダへの25%の関税発動を1カ月延期した。トランプ米大統領がメキシコのシェインバウム大統領、カナダのトルドー首相とそれぞれ協議して合意した。発動直前での土壇場の延期となった。
トランプ氏とトルドー氏は3日、2度にわたり協議した。カナダは国境管理を強化し、約1万人の警備隊を配備する。
米国が国内への流入を問題視する合成麻薬フェンタニル対策の責任者を任命し、麻薬カルテルをテロリストに指定して監視の目を強める。トルドー氏は「2億カナダドル(約210億円)の予算を確保した」とX(旧ツイッター)に投稿した。
トランプ氏は自らのSNSで「何十万人もの米国人の命を奪い、その家族や地域社会を破壊してきたフェンタニルのような薬物の流入という致命的な惨事を最終的に収束させることにカナダと合意した」と表明した。
トランプ氏とシェインバウム氏は3日、SNSで合意を発表した。米国が求めてきたフェンタニルや不法移民の流入対策としてメキシコ側が1万人の警備隊を配置する。
トランプ氏は今後の交渉について「ルビオ国務長官やベッセント財務長官、ラトニック商務長官(候補)がメキシコの高官と話し合う」と説明。「両国間のディール(取引)に向けた交渉に参加するのを楽しみにしている」と述べた。
AI悪用の事業者名公表 政府、新法策定へ 罰則は見送り[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 529文字 PDF有 書誌情報]
政府のAI(人工知能)戦略会議は4日、開発促進と安全確保の両立をめざす新法整備の基本方針にあたる中間とりまとめを決めた。人権侵害やサイバー攻撃への悪用など生成AIがもたらすリスクに対応し、悪質な場合は国が実態調査をしたうえで事業者名を公表する規定を新法に盛り込む。(関連記事政治・外交面に)
新法は2月下旬に閣議決定する。過度な規制はイノベーション促進の妨げになりかねないと判断し罰則は見送る方向だ。
AIによる著しい人権侵害を確認したり、指導しても改善がみられなかったりした場合に事業者名を公表する。AIの開発事業者と活用する事業者の双方を対象とする見込みだ。
サイバー攻撃への悪用、本物と酷似した画像や動画を作成する「ディープフェイク」による偽・誤情報の拡散、詐欺などの犯罪を助長するような事例を想定する。
悪質かどうかの調査はそれぞれの分野の所管省庁が担い、悪質さの判断基準は新法施行後に策定する基本計画で示す。
新法はAIを安全保障上重要な技術と位置づけて開発力を高め、国際競争力の向上につなげることを理念に掲げる。
城内実科学技術相は4日の会議で「日本が世界で最もAIを開発活用しやすい国となるよう取り組む」と述べ、今国会での新法提出を明言した。
かつて「雪釣り」という子どもの遊びがあったそうだ(春秋)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 1ページ 573文字 PDF有 書誌情報]
かつて「雪釣り」という子どもの遊びがあったそうだ。糸やひもに木炭などを結びつけ、縁側あたりに座り、軒下に積もった雪をくっつけて釣り上げる。「つららを折り、堅炭で雪をつるうちに桃のお節句がきた」。中勘助の自伝的小説「銀の匙(さじ)」にそんな一節がある。
▼作家は東京の下町で幼少期を過ごした。穏やかでほほ笑ましい雪景色は大都市ゆえの姿か。漂泊の自由律俳人、山頭火が描く雪は厳しい。「雪へ雪ふる戦ひはこれからだといふ」「生死の中の雪ふりしきる」。庭や田畑の薄化粧とは違い、雪の上にさらにふりつもる雪。場所と視線が違えば、同じ雪が異なる表情をみせる。
▼本州の日本海側など広い範囲を雪が襲っている。車が立ち往生すれば命が危ない。政府は不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。雪で遊ぶ。家から出ない。どちらもまだ幸せな雪かもしれない。ロシアのウクライナ侵略が始まったのは3年前の2月。雪を蹴散らす戦車、雪が覆う廃虚から逃げ出す人々を映像で見た。
▼ロシアの文豪ドストエフスキーは若い頃、シベリア流刑になった。その日々は「罪と罰」の終章に生きている。選ばれし者は正義のため人を殺してもいい。そう信じ実行した主人公だが極寒の冬を経て春を迎え、別人に生まれ変わる兆しが訪れる――。現下の侵略で指導者が抱える根雪のような頑(かたく)なさを溶かす術(すべ)はないか。
大手行、純利益最高4.1兆円 4~12月、海外・リテール押し上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1188文字 PDF有 書誌情報]
5大銀行グループの2024年4~12月期決算が4日、出そろった。合計の連結純利益は前年同期比43%増の4兆1354億円と、05年度に3メガバンク体制となってからの最高益を2年連続で更新した。超低金利時代にリテール(個人向け金融)事業の多角化や海外への投資を進めたことが奏功した。日銀の利上げも融資や運用関連の収益を押し上げた。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が4日発表した24年4~12月期決算の純利益は前年同期比35%増の1兆7489億円と、4~12月期としての過去最高を更新した。25年3月期通期の純利益予想を1兆7500億円のまま据え置いたが、通期は2兆円前後に達する可能性がある。
三井住友FG、みずほFG、三井住友トラストグループもそろって最高益となった。りそなホールディングス(HD)を含めた合算の純利益は1年で1兆円ほど増加した計算だ。各社ともに通期の純利益の予想に対する進捗率は既に100%前後に達している。
大手行の業績改善の理由は主に3つだ。まず積極的なM&A(合併・買収)を進める海外事業の貢献だ。三菱UFJの連結純利益のうち2割超の3693億円をモルガン・スタンレーが稼いだ。タイのアユタヤ銀行などアジアの出資先も寄与した。みずほは米国事業が好調だったみずほ証券の業務純益が4割増えた。
超低金利時代に店舗再編などの経費の削減や事業の多角化を進めてきたことも利益率の改善につながった。三井住友のリテール部門の収益をみると決済関連の業務粗利益が4087億円、資産運用ビジネスが2492億円と、それぞれ預貸金から得られる収益(1035億円)を上回る。
銀行口座やクレジットカードといった金融取引をスマートフォンに一体化した「Olive(オリーブ)」の口座数は350万を突破した。預金だけでなく、カード決済やポイントの利用、資産運用といった幅広い取引を通じて稼ぐモデルで、三井住友カードの利用者数の増加に結びついた。
24年4~12月期は政策保有株式の売却益も各行の純利益を押し上げた。株式関係の損益は3メガバンク合算で約1兆円と、前年同期に比べて約2倍に増えた。
日銀は24年3月にマイナス金利を解除し、24年7月と25年1月には追加利上げに踏み切った。円金利上昇に伴う収益の押し上げ効果は、3メガバンク合算で25年3月期通期に3000億円規模、26年3月期には6000億円超に達する見通しだ。日銀の利上げは貸出金利回りの上昇を通じた利ざやの改善や、運用成績の上昇につながる。
好調な経済を背景に稼ぐ力を高めている米銀との収益力の差はなお大きい。JPモルガン・チェースの純利益は24年12月期通期に過去最高の584億ドル(約9.1兆円)に達する。バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴの純利益水準も、邦銀最大手の三菱UFJを大きく上回る。
「食」の輸出拡大、農産品初の1.5兆円 米欧や東南ア増額 昨年、中国向けの減少補う カレールウなど伸びる[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1084文字 PDF有 書誌情報]
日本の「食」の輸出が拡大している。農林水産省は4日、2024年の農林水産物・食品の輸出額が12年連続で過去最高を更新したと発表した。日本産水産物の禁輸を続ける中国向けの減少を米国や欧州、東南アジア向けなどの増額で補い、カレールウが大きく伸びるなど品目も多様化した。
24年の農林水産物・食品の輸出額は前年比3.7%増の1兆5073億円だった。対ドルで円安が進行した効果もあるものの、初めて1.5兆円台に乗せた。
主因は輸出先の多様化だ。最大の輸出先だった中国が東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出を理由に日本産水産物の輸入を規制していることが響き、中国向けは前年比29.1%減の1681億円だった。香港向けも6.6%減った。
中国・香港向けの需要を置き換える形で、それ以外の国・地域への輸出の合計額が15.4%増えた。米国向けは17.8%増の2429億円となり、農水省の統計によると04年以来20年ぶりに首位に返り咲いた。中国の禁輸措置をきっかけにホタテの代替輸出も進んだ。
輸出額上位10カ国・地域のうち、中国と香港以外は過去最高額を更新。抹茶やラーメンなどの日本食人気が高い欧州連合(EU)向けが18.5%増だったほか、韓国やベトナム、タイも軒並み1~2割の増加だった。
背景には日本食が海外消費者に一段と浸透してきたことがある。品目別の増額幅で見ると、カレールウなどのソース混合調味料が15.9%増の629億円でトップだった。緑茶や和牛が続く。
スパイスメーカーのエスビー食品はカレー製品約80品目を約60の国・地域に輸出し、24年4~12月のカレー製品の米国向け輸出額が前年同期比約20%増となった。
主力商品は同社の「ゴールデンカレー 中辛」で、食品規制への対応を除き味や配合は国内商品とほぼ変わらない。「アジア系の家庭から、訪日観光で日本のカレーを体験した人や日本の食文化に興味のある若年層へ人気が広がった」(同社)。約50の国と地域にカレー製品を輸出するハウス食品グループも特に欧米向けが好調という。
政府は農産品の輸出額を25年までに2兆円、30年までに5兆円に拡大する目標を掲げる。
自民党の森山裕幹事長や江藤拓農相は1月に相次ぎ訪中し、中国政府に和牛や水産物の対中輸出再開への協力を求めた。ただ、禁輸措置で日本産水産物が打撃を受けたように、中国市場への依存度を高めすぎることはリスクにもなる。
貿易に詳しい近畿大の勝田英紀教授は「消費額の大きい欧米への輸出拡大は欠かせない」と話し、「イチゴなど単価が高い品目の輸出に力を入れるべきだ」と話す。
「食」の輸出拡大、農産品初の1.5兆円 米欧や東南ア増額――コメ輸出額27%増 昨年120億円 おにぎり需要高まる[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 546文字 PDF有 書誌情報]
農林水産省が4日に発表した2024年のコメ輸出額は、前年比27.8%増の120億円と過去最高だった。米国や香港のおにぎり店や日本食レストランで取扱量が増えた。国内のコメ価格が高騰する中、輸出用米の生産を渋る農家も出てきており、国内外の需要増に対応できる柔軟な生産体制や制度設計が急務だ。
国・地域別では香港向けが24.2%増の32億円で最多となったほか、米国向けが42.9%増の25億円と大幅に伸びた。パックご飯なども好調で輸出額は約4割増えた。
もっとも、海外でコメ需要が高まっているにもかかわらず、足元では国内のコメ価格高騰の影響で輸出機運がしぼみかねない状況だ。生産者からは「国内で売った方が高く売れる」として後ろ向きな声も上がる。
硬直なコメ政策も足かせだ。米は作付け段階から使途を限定することが義務付けられている。政府は輸出用には最大で10アールあたり4万円程度の補助金を出す。補助金が交付されると使途が固まり、国内がコメ不足に陥っても、輸出用のコメは国内流通に転用することができない。
農水省は27年度からのコメ政策の見直しについて検討を始め、輸出拡大を目指す方針を明確にした。輸出目標値の設定や、生産コストの低減策などを促す方針だが、使途制限の見直しなどには踏み込んでいない。
日鉄の米社買収苦闘1年(3)結論ありき「はりぼて審査」(迫真)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 992文字 PDF有 書誌情報]
「最初から日鉄にUSスチール買収のチャンスはなかった」。日本製鉄が対米外国投資委員会(CFIUS)から「安全保障上の懸念あり」と手紙を受け取った直後の2024年9月。米政府高官は断言した。前大統領のバイデン(82)が買収の中止命令を出す3カ月も前のことだ。
バイデン、現大統領のトランプ(78)がそろって反対表明し「大統領案件」となった日鉄の計画。米政府の反対方針が覆る局面はなかった。買収の安全保障リスクを測り成否を決めるCFIUSの審査は形骸化したとの見方が多い。
CFIUSを構成するのは米政府各省庁の9人のトップ。前大統領補佐官のサリバン(48)は「鉄鋼大手を外資に売却することには『リスクがある』という認識は満場一致だった」と明かす。経済安保の観点から鉄鋼を自国で生産し続けることを「全委員が重視した」という。
国務省と国防総省、財務省の委員はそれでも、同盟国である日本との関係に配慮し計画を容認する姿勢は示した。だが、流れは決まっていた。前米通商代表部(USTR)代表キャサリン・タイ(50)が明確に反対していたからだ。タイはバイデンが掲げた労働者保護を貿易政策に落とし込んだ「忠臣」だ。
CFIUSの仕組み上、一人でも反対する委員がいれば大統領裁定になる。そして、タイを説得してまで日鉄の計画を認めようとする委員はいなかった。
審査終了を3日後に控えた24年12月20日。日鉄は最後のチャンスとしてCFIUSとの電話会議に臨んだ。日鉄側が驚いたのは、質問が一つもなかったことだ。主催者である前財務副長官以外の出席者が誰かも知らされなかった。両者に対話はなかった。
日鉄側はCFIUSの審査が結論ありきだったとして「ポチョムキン・プロセスだ」と批判する。見せかけだけの「はりぼて審査」の意味だ。帝政ロシア時代、皇帝のお気に入りの臣下だった軍人ポチョムキンが皇帝視察をやり過ごすため、荒れ地に急きょ「はりぼて村」をつくった逸話に由来する。
トランプ政権で財務長官を務めるベッセント(62)は1月16日の米連邦議会上院の指名公聴会で、「審査は終了しているが、CFIUSが再審査を行う場合は、これまでと同様の審査が行われることになる」と説明した。政府内に日鉄の買収が再び議論される機運は今もない。
(敬称略)
【図・写真】前USTR代表のタイ氏(左)は買収計画に明確に反対していた
賃上げは年金生活者のためにも重要だ(社説)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 926文字 PDF有 書誌情報]
年金生活者のためにも現役世代の賃上げが重要であることを強く印象づける内容だ。厚生労働省が公表した2025年度の年金額改定のことである。
25年度の年金額は前年度に比べて1.9%の引き上げとなった。3年連続の増額改定だが、上げ幅は24年の消費者物価の上昇率である2.7%を下回る。足元の物価高に追いつかない状態だ。
公的年金の支給額は物価、賃金の動きや少子高齢化の進展を踏まえた調整のために、毎年4月に規定に沿って改定される。
1階部分にあたる国民年金(基礎年金)は月額ベースの満額で1308円増の6万9308円。厚生年金(基礎年金を含む)は夫婦2人のモデル世帯で4412円増の23万2784円になる。
物価の上昇率より年金額が抑制されるのは年金財政の悪化を防ぐのが目的で、制度のあり方が悪いわけではない。問題は物価高に負けない年金額を得るための最低条件である、物価を上回る賃上げが実現できていないことにある。
直近3年度の賃金上昇率は平均2.3%増と足元の物価上昇率を下回った。この状況で年金を物価に完全連動させると現役世代の負担を上回る給付となり、年金財政は悪化してしまう。
このため、物価ではなく賃金の上昇率を改定の基準とした。これは将来の年金が目減りする事態を避けるために必要な措置だ。
さらに少子高齢化対策として04年に導入したマクロ経済スライドも発動される。賃金上昇率2.3%から同スライドによる調整として0.4%分が差し引かれ、1.9%という上げ幅になった。
現役世代からの仕送りで引退世代の年金を賄う日本では、少子高齢化が進むと保険料財源が細る一方で年金給付が膨らみ、財政が悪化する。これを防ぐには、少子高齢化の進展に合わせて年金額を抑え、高齢者に一定の協力を求める仕組みが避けられない。
ただし、賃金の伸びが物価上昇に追いつかない状態が続くと年金の実質的な価値が下がり、高齢者の生活が厳しくなるのも確かだ。年金生活者を守るために物価を上回る賃上げが必要だ。
年金額の動向は高齢者の消費を通じて経済にも影響を与える。年金財政の悪化を防ぎながら経済の好循環を実現する観点からも、賃上げが大きなカギを握っていることを経済界は認識してほしい。
社名が映す伝統企業の変身(社説)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 2ページ 772文字 PDF有 書誌情報]
伝統的な大企業で社名を変更する動きが相次いでいる。日本ガイシは創業以来100年以上名乗り続けた「碍子=ガイシ」の言葉を社名から外し、2026年4月に「NGK」として再出発する。NTTも正式社名の「日本電信電話」を変える方針だ。
他にもAGC(旧旭硝子)やレゾナック・ホールディングス(旧昭和電工と旧日立化成の統合会社)などカタカナやアルファベット社名に切り替えた会社も多い。
社名から祖業の「写真」「タイヤ」をそれぞれ外した富士フイルムホールディングスやブリヂストンのような例もある。
社名の変更は活発な事業構成の入れ替えや業界再編の帰結である。資本市場の要請などを受けて、親会社から資本面で独立した旧子会社が親の冠を外すこともある。日立金属がプロテリアルに変わったのはその一例だ。社名の変更を機に各企業で事業改革がさらに加速することを期待したい。
日本ガイシを例にとると、同社の祖業である電線の絶縁体の「がいし」の売上高は全体の1割を切った。他方でがいしと同じセラミック技術を基盤としながら、それを半導体材料などに展開するデジタル事業などは国内外での高成長が期待できる。
同社は50年に売上高の8割をデジタル事業などで稼ぎ出す長期ビジョンを策定した。名実ともに会社を変える、というのがメッセージである。
NTTも電話で稼ぐ旧来型の通信会社から脱皮し、社会のデジタルトランスフォーメーションや半導体の技術革新を進めるテック企業への変身を志向する。社名の更新を機にグローバル化に拍車をかける狙いもありそうだ。
当たり前のことだが、名前を変えただけで、中身がよくなるわけではない。なじみのない横文字社名を社会に浸透させるのは、一定の時間やコストも必要だ。社名変更を一過性のイベントにせず、組織風土の刷新や社員の意識改革につなげる視点が欠かせない。
米中報復連鎖 再来の懸念――米、関税武器に即断迫る 閣僚就任前に側近が主導 2カ国から譲歩、「成果」演出[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1462文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】トランプ米政権は3日、関税戦略を巡りメキシコやカナダと合意に達した。両国が国境管理を強化する見返りに、25%の関税の発動を1カ月遅らせる。トランプ氏はスピード決着で「成果」を演出したが、超大国の危うい瀬戸際取引は世界の市場と経済を翻弄する。
「大統領はこの仕事をやり遂げると確信している。カナダの首相はこれが貿易戦争ではなく『麻薬戦争』であると認識し、事態をエスカレートさせてはならない」
産業通商担当の大統領上級顧問を務めるピーター・ナバロ氏は3日昼、保守系のFOXニュースに登場し、こう呼びかけた。薬物流入が止まらないのは周辺国の責任だと糾弾した。
報復措置まで表明していたカナダのトルドー首相はその2時間後、トランプ氏とのこの日2回目のオンライン協議で国境管理強化を含めた合意に達した。
大統領と少人数の側近が政権初期の政策をけん引する構想はナバロ氏がかねて温めていた。
トランプ氏の大統領返り咲きが決まった2024年11月、「最初の100日間で100本の大統領令」を打ち出すと説明。「大統領令の草案を作るのは閣僚ではなく(ホワイトハウス内で大統領執務室がある)ウエストウイングのスタッフだ」と述べた。
実際、閣僚が関与した形跡は乏しい。カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税をかけるとトランプ氏が表明したのは11月25日。ベッセント財務長官やラトニック商務長官候補はその3~6日前に指名されたばかりだった。
トランプ氏は今後の交渉方針について「ルビオ国務長官やベッセント氏、ラトニック氏がメキシコの高官と話し合う」と説明した。
トランプ政権の関税戦略は二段構えだ。まずホワイトハウス主導で急発進する第1弾。不法移民と薬物の流入を「国家の緊急事態」と認定し、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づくスピード導入を可能にした。
IEEPAを関税に適用するのは初めてだ。背景には第1次政権での「反省」がある。16年の大統領選から中国製品への関税引き上げを主張したが、通商法301条による調査の開始は17年8月。鉄鋼製品などへの関税導入は18年3月と時間がかかった。
第2弾はトランプ氏が就任時に署名した大統領令「米国第一の貿易政策」が根拠となる。
米通商代表部(USTR)や商務省に他国の不公正な貿易慣行や通貨政策の調査を指示した。中国に関しては米国製品の輸入拡大などを定めた経済貿易協定の履行状況を調べる。
関係省庁には調査結果に応じて関税などの追加措置を勧告するよう求めた。
もっとも、関税は輸入物価の上昇を通じて物価水準を引き上げる懸念がある。米国の政治では常態化している瀬戸際取引も、友好国どうしで報復の連鎖を招く危険と隣り合わせだ。
与党・共和党の内部でも慌てる動きがあった。穏健派のスーザン・コリンズ上院議員は1月31日のSNS投稿で地元の北東部メーン州の暖房は95%がカナダ産の石油製品に頼っていると冷静な判断を呼び掛けた。
トランプ氏は欧州連合(EU)からの輸入品にも追加関税を課すと示唆した。これとは別に各国から輸入する鉄鋼や半導体などを対象とした品目ごとの関税引き上げも検討している。
フランスのマクロン大統領は3日、記者団に「もし通商問題で攻撃されたなら、連帯する大国として行動しなければならない」と断言した。
ただの脅しとみられないように「本気」を演出すればするほど、引き返せなくなるリスクは高まる。米国がカナダと関税延期で合意した3日夕は発動まで7時間に迫っていた。
米中報復連鎖 再来の懸念 トランプ氏、再引き上げ示唆 習氏と直接協議探る[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1436文字 PDF有 書誌情報]
【北京=塩崎健太郎、ワシントン=高見浩輔】トランプ米政権が4日、対中追加関税を発動し、中国もすぐさま報復措置を打ち出した。トランプ大統領は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との直接協議を探るが、報復関税の応酬となった2018~19年の貿易戦争の再来を懸念する声が出ている。(1面参照)
中国政府は4日午後、米国が対中関税を発動すると予告していた時刻を過ぎると即座に対米追加関税を発表した。在米中国大使館は「必要な対抗措置を取っており、正当で合理的なものだ」との報道官声明を出した。
米国が中国からのすべての輸入品を対象としたのに対し、中国側は液化天然ガス(LNG)や石炭といったエネルギーや農機などの農業分野に的を絞った。
米産は5%のみ
中国が今回の措置で米国の輸出に本格的な打撃を狙っているかは定かではない。たとえば中国が2024年に輸入したLNGと石炭のうち、米国産はそれぞれ全体の5%に過ぎないからだ。
むしろトランプ氏の支持基盤である農家やエネルギー業界が影響を受けやすい品目を狙い撃ちにし、早期の幕引きを図りたいとの思惑が透ける。中国は長引く内需不振で景気が減速しており、好調な外需にまでマイナスの影響が及ぶと経済への深刻なダメージとなるためだ。
トランプ政権はカナダ、メキシコとともに中国製品への関税を引き上げると表明したが、国境を接する2国と中国では高官らの認識が大きく異なる。
今回の10%の関税引き上げは合成麻薬フェンタニル流入という「緊急事態」の解消を名目にした。関税を早期発動するため、国際緊急経済権限法(IEEPA)を活用する必要があったためだ。
貿易慣行を非難
関税引き上げの理由はほかにもある。ベッセント財務長官は1月の連邦議会での指名公聴会で中国向けの関税は「不公正な貿易慣行の是正」にあると整理した。
カナダやメキシコ向けの関税は国境管理強化などを求めるための「交渉の道具」として区別した。
不公正な貿易慣行はバイデン前政権でも中国を批判する常とう句だった。前政権は第1次トランプ政権で引き上げた関税の引き下げを検討したが最終的に見送り、投資規制などで中国への強硬姿勢を強めた。
トランプ氏は3日、記者団に中国向け関税について聞かれると、フェンタニルの流入について短く触れた後、パナマ運河への関与から新型コロナウイルスを発生・拡散させたという責任論まで幅広く不満を並べた。
今回の措置は「口火を切ったにすぎない」として、合意できない場合は「関税は非常に大幅なものになる」とさらなる引き上げを示唆した。
ラトニック商務長官候補は1月29日の指名公聴会で中国への敵意をむき出しにした。「自分たちのことしか考えず、我々に危害を加えようとしている」と述べ、中国への関税はほかのどの国より高くすべきだと強調した。
米中両国は第1次トランプ政権下で第1段階の合意にこぎ着けた実績がある。中国が対米貿易黒字の縮小に向け米国製品を追加購入する内容が盛り込まれていたが、新型コロナウイルスの感染拡大などにより目標は未達となった。
ロイター通信によると、ホワイトハウスの報道官はトランプ氏が習氏と直接協議すると話した。習氏はトランプ氏が就任する前の電話協議で「中米の経済貿易関係の本質は互恵とウィンウィンだ」と語った。関税を巡る今後の協議次第では関係が悪化する可能性もある。
【図・写真】トランプ政権は中国からの全輸入品に10%の追加関税を発動した=ロイター
米中報復連鎖 再来の懸念――ニデック「米に生産移管も」 三井物産「スピードに驚き」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 875文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米政権の関税政策を受け、日本企業も対応に追われている。発動が1カ月延期となったメキシコには自動車などの生産拠点がある。発動した中国からも電気機器などが米国に輸出されており、生産拠点の見直しなどの検討を始めた。
三菱電機は空調製品の一部をメキシコで組み立てて、米国に輸出している。増田邦昭最高財務責任者(CFO)は4日、「米国内で生産された他社製品に需要が移る可能性があり、影響額は小さくない」と話した。
課税対象国から米国への輸出にとって、関税は追加コストとなる。みずほ証券の試算では、中国からの輸入品に追加で10%、メキシコとカナダからは25%の関税がかかった場合、日本企業の海外現地法人などに中国で486億円、中南米で7995億円、カナダで6822億円の関税が増える。輸送機械や木材・紙パルプ、金属製品、電気機械などで影響を受ける。
大和総研の岸川和馬エコノミストは「関税を回避しなければ、設備投資額を超える負担が毎年新たに発生することになる」と指摘する。対応策となるのが、米国内への生産移管や一時的な増産だ。メキシコや米国に工場を持つニデックの岸田光哉社長は「顧客に求められれば、工場の設備をメキシコから米国内に移すことなども柔軟に検討していく」と話す。
三井物産の重田哲也CFOは「決定と取り消しを繰り返すのは第1次政権でも同じだったが、今回のスピードには驚いている」と警戒する。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「不確実性が多く、思い切った経営判断は難しい」との見方を示す。
任天堂は主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」について、中国で生産した製品の一部を米国に輸出している。古川俊太郎社長は4日、「追加関税による一定の影響は出るだろう。今後について注視し適切な対応を検討していく」と話した。
ただ対中追加関税については、「日本企業にとって打撃は小さい」(みずほ証券の小林俊介チーフエコノミスト)との見方もある。中国の人件費上昇や第1次政権時の米中対立を受けて、すでにベトナムやタイなどへの生産移管が進んでいるためだ。
米中報復連鎖 再来の懸念――市場、拭えぬ警戒感 日本株、急落分戻せず[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 771文字 PDF有 書誌情報]
関税を巡る米中の応酬を受けて、市場は先行き警戒感を拭えないでいる。4日午後に米国による関税発動が伝わると、日経平均株価は上げ幅を縮めた。カナダなどに対する発動は延期となり、買い戻しが優勢となっていたが、株価回復は前日急落分(1052円)の3割弱にとどまった。政策の予見可能性が低下し、投資家は株式に資金を振り向けにくくなった。
4日の日経平均は前日比278円(1%)高の3万8798円で終えた。カナダやメキシコへの関税発動延期を受けて、自動車株に買い戻しが入り、日経平均は朝方は一時600円超高まで上昇する場面があったが、取引終了時間にかけて上げ幅を縮めた。
韓国や台湾の株価指数も買い先行で始まったが、徐々に上値が重くなった。
投資家が「買いの手」を弱めたのは、米中関税合戦の再来が意識されたからだ。日本時間の4日午後に米国が対中追加関税を発動すると、中国は「報復関税」を課すと発表した。大和証券の坪井裕豪氏は「第1次トランプ政権は中国に対しては特に強硬姿勢だったこともあり、関税合戦への警戒心はとりわけ強い」と指摘する。
ニューヨーク連銀が24年12月、18~19年の米中関税合戦と株式市場への影響を分析したリポートを公表した。米国の対中関税や中国の報復関税が公になるたびに米国株が下がり、累計では11.5%下落したと試算した。株式価値に換算すると4.1兆ドル(約630兆円)を失ったとしている。市場は応酬の「再来」に身構えざるを得ない。
カナダとメキシコは米国による関税発動をいったん免れたものの、予断を許さない。トランプ大統領が関税を使って達成したい「ゴール」も見えにくく、長期投資家は積極的に株式を買いづらい。ニュースの見だしに反応する短期筋の売買が存在感を増し、相場は不安定になりやすい。株高持続のハードルは着実に上がっている。
地球観測衛星 災害・資源調査に需要(きょうのことば)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 3ページ 501文字 PDF有 書誌情報]
▽…軌道上から地球の状況を観測する人工衛星。安全保障をはじめ、災害状況の把握、資源調査まで用途は幅広い。気象衛星「ひまわり」といった静止軌道衛星は上空3万6000キロメートルを周回している。150~2000キロ程度を周回する低軌道衛星もある。衛星には可視光を使った光学カメラや「SAR」と呼ばれる電波観測器など、目的に応じたセンサーを搭載する。
▽…地球観測の分野では、打ち上げや運用コストが比較的安価な低軌道の小型衛星を複数基打ち上げて、一体で運用する「衛星コンステレーション」が広がる。衛星通信では米スペースXの運用するスターリンクなどが先行する。静止軌道衛星1基の場合、同じ地点を撮影するのに数日単位かかるが、10基程度の小型衛星があれば数十分単位で同じ地点の撮影が可能になる。
▽…地政学リスクの高まりや大規模な災害が増え、衛星画像の需要は拡大している。調査会社のIMARCグループによると、衛星による世界の地球観測市場は24年に37億ドル(約5700億円)、33年までに58億ドルになると見込まれる。防衛省は民間から画像を購入するだけでなく、自前の衛星を活用したミサイル防衛網の構築を急いでいる。
維新、予算賛成の条件に社保改革 教育無償化に加え 現役世代の負担減図る[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1336文字 PDF有 書誌情報]
日本維新の会は4日、自民、公明両党に現役世代の負担軽減を図るために社会保険料を引き下げる改革案を提示すると伝えた。教育無償化に加えて2025年度予算案に賛成する条件に位置づけた。自公は方向性を共有するものの検討には時間を要すると主張し、維新の本気度を見極める。
自公維3党の政調会長は4日、国会内で協議した。維新の青柳仁士氏は社会保険料を引き下げる施策の実現を求め、週内に同党の考え方を示すと伝えた。協議終了後、記者団に「現役世代を中心に手取りが上がらない最大の原因は社会保険料だ。しっかり取り組んでもらいたい」と語った。
自民党の小野寺五典政調会長は「自公としてもしっかり受けとめて議論する」と述べた。衆院は与党が過半数を持たず、25年度予算案を成立させるには野党の賛成が欠かせない。
高齢化による医療・介護費の拡大で社会保険料の負担は重くなっている。中小企業などが加盟する全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合で現役世代の社会保険料率は労使合計で月収の3割ほどに上る。
具体策のひとつが処方箋なしで買える市販薬と似たリスクや効果の医薬品を公的医療保険の給付対象から外す改革だ。風邪薬や湿布を想定する。薬局やドラッグストアで自ら選んで購入できる市販薬は「オーバー・ザ・カウンター」を意味するOTC医薬品と呼ぶ。
医療機関を受診し、処方箋をもらって薬局で購入すれば自己負担は1~3割で抑えられる。残りの7~9割は社会保険料や公費で支える公的保険でまかなう。
維新は「OTC類似薬」を全額自己負担の医薬品に置き換えれば、およそ3450億円の医療費削減につながると試算する。
もうひとつは医療費の窓口負担割合について預貯金などの金融資産を考慮する仕組みの導入だ。高齢者は現役世代並みの所得がある場合に70歳未満の人と同様に3割を支払う。年金などの収入が少なければ、多額の資産を持っていても1~2割に抑えている。
収入に関わらず十分な資産を持つ高齢者は負担を分かち合ってもらう考え方だ。維新は世帯ごとの金融資産の把握にマイナンバー活用を唱える。
これらの政策は政府の全世代型社会保障構築本部も2023年12月に決定した改革工程表に盛り込んでいる。岸田文雄前政権は「異次元の少子化対策」を掲げ、財源として新たな支援金制度に加え社会保障の歳出改革を提起した。
石破茂首相もこの工程表を引き継ぎ「28年度までに実施について検討する」と言明する。
維新の岩谷良平幹事長は3日の衆院予算委員会で「何年も検討している場合ではない。すぐにでもやってもらいたい」と迫った。福岡資麿厚生労働相は慎重な検討が必要との認識を示した。
医薬品のOTC化は健康や安全性に関わるため厚労省の有識者会議で慎重に判断する仕組みになっている。窓口負担での金融資産考慮に関してもマイナンバーが全ての預金口座とひも付いているわけではないなど課題が多い。
維新は高校授業料の無償化が実現するなら予算案に賛成する構えで自公と協議してきた。維新内は入党したばかりの前原誠司共同代表が主導する交渉に不満が募る。党内の理解を得るには社保改革でも成果が必要になる情勢だ。自民党内では「ゴールポストを動かしている」との批判が出る。
権利侵害で対策 「推進と規制」両立 AI新法策定へ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 540文字 PDF有 書誌情報]
政府のAI(人工知能)戦略会議が4日決定した中間とりまとめは国民の権利や利益が侵害された場合、国が事業者に情報提供を求める法整備が必要だと指摘した。これを踏まえて新たに「AI関連技術の研究開発・活用推進法案」(仮称)を策定する。(1面参照)
新法では不正な目的や不適切な方法によるAI関連技術の研究開発や活用で国民の権利侵害が生じた際、国が分析し対策を検討すると定める。首相直轄の「AI戦略本部」設置にも触れる。
2024年1月の能登半島地震ではX(旧ツイッター)などSNSで虚偽とみられる投稿が拡散した。著名人が投資を呼びかけているように見せる「なりすまし詐欺」も横行する。AIで作成した偽の画像などが使用されている。
低コストの生成AI開発で注目される中国のDeepSeek(ディープシーク)は情報漏洩などセキュリティー上の懸念が指摘される。「沖縄県・尖閣諸島は中国固有の領土だ」と事実と異なる回答をするなど、認知戦に悪用される懸念も根強い。
日本がこれまでリスク対応で企業の自主性を尊重してきた対応を転換し、法規制に踏み込む背景にAIを悪用した国民の権利侵害が多発していることがある。一方で過度な規制はイノベーションの促進の妨げになる恐れがあるとみて、罰則は見送る方向だ。
首相、高額療養費制度「問題意識を持ち対応」 自公協議へ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 446文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は4日、医療費が高額になった場合に自己負担を抑える「高額療養費制度」の負担上限額を引き上げる政府方針に批判が相次いでいることについて発言した。「与党として問題意識を持ち使命感、責任感を持って対応していく」と語った。
衆院予算委員会で答弁した。「あらゆる可能性は否定されない。限られた時間の中で最大限努力する」とも述べた。
厚生労働省ではがん患者団体の意見に配慮して、長い期間の治療が必要な患者の負担をいまの方針よりも軽くする案が浮上している。
自民党の森山裕、公明党の西田実仁両幹事長は同日、都内で会談し、8月から段階的に負担額を引き上げる政府案の修正も視野に入れ、負担軽減策を協議すると合意した。
厚労省は高額療養費制度について年収に応じ負担の上限を引き上げる方針だ。高所得層ほど負担増が大きく、年収がおよそ1650万円以上になると負担額の上限は、現状の月25.2万円から2027年8月には月44.4万円に上がる。がん患者団体から治療の断念につながりかねないとの指摘が出ている。
自民・高市氏、旧姓の通称使用拡大訴え 議員立法の私案提示[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 306文字 PDF有 書誌情報]
自民党の高市早苗前経済安全保障相は4日、党本部で自身が顧問を務める有志グループ「保守団結の会」の会合で選択的夫婦別姓の論点を巡って講演した。
戸籍上は同姓を維持したうえで、旧姓の通称使用拡大によって社会生活での不便をなくす議員立法の私案を提示し賛同を呼びかけた。
高市氏は党選挙公約で旧姓の通称使用を拡大し利便性を高めると掲げてきたと主張した。
「今やらなければならないのは早く公約を守ることだ」と訴えた。会合には20人ほどが出席した。
高市氏は5日、安倍晋三元首相が生前会長を務めた「創生日本」でも同様に協力を呼びかける。
自民党は2月中旬から氏制度を巡る議論を再開し、3月末まで週1回のペースで会議を開く。
維新、予算賛成の条件に社保改革――「103万円の壁」新提案 自公、国民民主に説明[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 226文字 PDF有 書誌情報]
自民、公明両党は予算案成立に向け野党各党の要求を見極め、てんびんにかけながら交渉する。自民、公明、国民民主3党の政調会長は4日、国会内で会談し、税制調査会長間の協議再開を申し合わせた。所得税の納付が必要になる「年収103万円の壁」の引き上げやガソリン税の旧暫定税率廃止について話し合う。自公は新たな提案を用意して協議に臨むと伝えた。
政府は4日、25年度の税制改正関連法案を閣議決定した。「103万円の壁」について123万円への引き上げを盛り込んだ。
首相、2馬力選挙「おかしい」 法改正に言及[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 127文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は4日の衆院予算委員会で、他の候補者の当選を目的として立候補する「2馬力」の選挙運動を禁止する法改正の必要性に言及した。「どう考えてもおかしい。各党の合意を得て、法改正をはじめ誰もが納得する運動のあり方を確立するのは喫緊の課題だ」と主張した。
会社法の改正、法制審諮問へ 実質株主情報開示など[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 112文字 PDF有 書誌情報]
鈴木馨祐法相は4日、閣議後の記者会見で会社法の見直しについて法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると発表した。自社株を使った海外M&A(合併・買収)の解禁や、実質株主に関する企業の情報開示請求権の導入などが主な論点になる。
トランプ時代の日米同盟(下)非対称な分担に火種 「米は対日防衛・日本は基地提供」 米大統領、過去に防衛費増額要求[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1055文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は安全保障で同盟国に応分の負担を求める。1期目に米国の対日防衛義務に疑義を呈し、見返りとして日本に米軍駐留経費の負担増や防衛費の増額を迫った。日米同盟が前提とする役割分担が急所になるリスクがある。
「新首相が日米安全保障条約を改定したがっているのは本当か」。2024年10月に石破茂首相が就任した直後、外務省に米政府関係者から問い合わせが相次いだ。
自民党総裁選後に公表された米シンクタンク、ハドソン研究所への寄稿で「条約の『非対称性』を改めるべきだ」と主張した。首相は米国が対日防衛義務を果たす代わりに日本が米軍に基地を提供する「不釣り合い」に問題意識を持つ。
日米両国は1951年に同盟の根幹をなす安保条約を結んだ。日本が米軍に基地を提供する一方、米国が日本を防衛する義務を明記しない「片務的」な内容だった。
60年の改定で米国の対日防衛規定を盛り込み、両国の義務は非対称でも双務的な条約として日米が「対等」な立場にあると位置づけた。
それから65年が経過して、自衛隊は役割を広げた。日本政府は2015年に安全保障関連法を成立させ、集団的自衛権を行使できるようにし、米軍への攻撃に自衛隊が反撃できる体制を整えた。
しかし、米国が日本を守り、日本が基地を提供する同盟の基本構図は変わらない。集団的自衛権の行使は限定的に認められるだけで、米国が自国で攻撃を受けた時に、自衛隊が反撃のため出動できるとの見方は少ない。
安保条約の非対称性はトランプ氏に付け入る隙を与え得る。同氏は19年6月、来日中に臨んだ記者会見で日米安保条約に関し「不公平な合意だ」と不満をあらわにした。
条約をカードに交渉を有利に進めるディール(取引)の狙いが垣間見えた。実際、当時の安倍晋三首相との首脳会談で安保条約に触れ、日本に米軍駐留費の負担増などを迫る場面もあった。
外務省内には「自衛隊と米軍の対等な関係をめざす首相の安保観は米軍にかかるコストを減らしたいトランプ氏の考えと親和性が高い」との声が少なくない。一方、首相がめざす自衛隊と米軍の対等性は米軍の負担を減らすと同時に優位性を突き崩すことを意味する。
慶大の神保謙教授は「首相とトランプ氏が考える安保条約の非対称性はベクトルが異なる」と指摘する。米軍の特権を認めた日米地位協定の改定など首相の持論に関し「トランプ氏は理解できない」とみる。条約の非対称性を解消するにもトランプ氏の意向を正確にくみとらなければ逆に火種になりかねない。
三木理恵子が担当しました。
2月4日(首相官邸)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 445文字 PDF有 書誌情報]
▽5時55分 公邸で橘官房副長官。
▽7時35分 官邸。
▽8時16分 閣議。53分 国会。57分 加藤財務相。
▽9時18分 衆院予算委員会。
▽12時25分 官邸。26分 報道各社のインタビュー。53分 国会。56分 林官房長官、平デジタル相、赤沢経財相。58分 財務相、官房長官、デジタル相、経財相。
▽13時 衆院予算委。
▽17時4分 官邸。5分 報道各社のインタビュー。7分 中田駐モロッコ大使の新任あいさつ。12分 岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰外務審議官、金井アジア大洋州局長、有馬北米局長。43分 「地域で輝く女性起業家サロン」の参加者と面会。
▽18時14分 国家安全保障局長、原内閣情報官。27分 内閣情報官。40分 国家安全保障局長、河辺外務省総合外交政策局長、大和防衛省防衛政策局長。57分 国家安全保障局長。
▽19時39分 公邸。51分 東京・新橋の第一ホテル東京。フランス料理店「アンシャンテ」で知人と会食。
▽21時4分 東京・赤坂の衆院議員宿舎。16分 公邸。
自民幹事長、核禁止会議の議員派遣「考えず」(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
自民党の森山裕幹事長は4日の記者会見で、3月に米国で開く核兵器禁止条約の締約国会議や関連会合への議員派遣に関し「考えていない」と発言した。連立を組む公明党に伝達した。公明党は所属議員を送る方針を示している。石破茂首相は4日、首相官邸で記者団に「承知していない。適切な時期に説明があると思っている」と話した。
立民「政権交代へ全力」 25年度活動計画案(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 101文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党は4日、党本部で両院議員懇談会を開き、2025年度の活動計画案を示した。「政権交代の実現に向け全力を注ぐ」と明記した。夏の参院選と次期衆院選の勝利を「すべての党活動の目標に据える」と掲げた。
参考人招致、旧安倍派会計責任者に出席再び要求(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
衆院予算委員会の理事会は4日、自民党派閥の政治資金問題で参考人招致に応じない意向を示した旧安倍派の松本淳一郎元会計責任者に再度出席を求めることで合意した。開催を巡っては非公開の秘密会などを提示する。
首相「全身全霊で働く」 68歳の誕生日で抱負(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 4ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は68歳の誕生日を迎えた4日、首相官邸で記者団に抱負を語った。「もてる限りの全身全霊を尽くして国のため国民のため次の時代のために働きたい」と述べた。
洋上風力、国内調達目標上げ 政府、40年に6割→7割案 欧米勢の投資呼び込む[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1292文字 PDF有 書誌情報]
洋上風力発電の建設を巡り、日本の官民が国内調達比率の2040年目標を引き上げる。現在の6割から7割程度に上げる案が政府内に浮上している。25年夏までに詰める。トランプ米政権の脱風力政策によって逆風下にある欧米メーカーの投資を日本に呼び寄せて、国内供給網の拡大を目指す。
調達比率は資材費用に工事費なども含めた投資総額に占める国内製造部品や日本企業が関わった金額ベースでの割合を指す。ナセル(風車の駆動部分)やブレード(羽根)といった風車の主要部品は欧米製の輸入に依存している。国内調達は基礎工事や設置作業、運用・管理といった分野にとどまる。
政府は欧米勢の工場誘致を含めた、風車の主要部品への日本企業の関与を深めるための新戦略を検討する。有識者会議を2月下旬に立ち上げ、官民で国内調達比率の目標引き上げや必要な支援策などの議論を始める。
日本には風車メーカーが不在で、主要部品は米GEベルノバ、デンマークのベスタス、スペインのシーメンス・ガメサ・リニューアブルエナジーといった欧米勢が強い。日本国内には現状、欧米勢の風車の主要部品の製造拠点がない。
再生可能エネルギー開発のグリーンパワーインベストメント(GPI、東京・港)が北海道石狩市、小樽市にまたがる港で24年1月に運転を始めた洋上風力の建設工事で、初めて目標の6割を達成したばかりだ。
国内調達比率を6割超に伸ばすには、欧米勢の主要部品の工場誘致や部材を供給する日本企業の拠点整備などが不可欠となる。ナセルと呼ばれる主要部品だけでも部品数は1万点以上にのぼる。工場誘致に成功すれば関連産業の広がりが期待できる。
1月に発足したトランプ米政権はエネルギー政策を転換した。大統領令で風力発電向けの公有地貸し出しの一時停止を指示しており、関連産業は新たな投資先を探る必要性に迫られている。国内に産業誘致したい日本には好機といえる。
日本政府は洋上風力で30年までに10ギガワット、40年までに30ギガ~45ギガワットの案件を形成する目標を掲げる。大幅な導入増が今後見込まれるなか、早期に安定した供給網を国内に構築することは、日本のエネルギー安全保障の改善につながる。
資源エネルギー庁によると、風力発電のコストは23年に陸上風力が1キロワット時あたり16.3円、洋上風力(着床タイプ)が30.9円だが、40年には陸上風力が14.5円、洋上風力(同)が14円と逆転する見通しで、政府は洋上が主力になるとみる。40年には浮体式も一定量の導入を見込む。
政府が24年末にまとめた次期エネルギー基本計画案では、40年度に再生エネが電源全体の4~5割を占める目標を掲げた。23年度実績の22.9%から大幅に導入を増やす必要がある。風力は全体の4~8%に伸ばす方針だ。
有識者会議では日本周辺に多く分布する深い海域でも設置できる「浮体式」と呼ぶ洋上風力の新技術の40年導入目標も策定する。あわせて、浮体式を含めた洋上風力関連のメーカー育成につながる追加支援の具体策を詰める。
【図・写真】今後拡大が見込まれる洋上風力で国内供給網の整備につなげる
株高・配当増、税収支える 24年度1.8兆円上振れ 安定財源となるかは不透明[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1225文字 PDF有 書誌情報]
株高を受けて金融所得が国の財政を支える構図が浮き彫りになっている。株の売買や配当に関連した税収の見積もりは2024年度に1.8兆円上振れし、補正予算の主要な財源となった。足元では国の税収に追い風が吹くものの、安定財源となり得るかは不透明だ。
政府は24年12月に成立した補正予算で、同年度通年の一般会計の税収が73.4兆円になるとの見通しを示した。年度当初の見積もりからの上振れ分3.8兆円を補正の財源にあてた。
24年度の所得税の見積もりは20.1兆円で、全体の3割弱を占める。財務省によると株式譲渡税収は2.3兆円、配当税収は2.9兆円となる見込みだ。当初予算ではそれぞれ1.4兆円、1.9兆円としており、計1.8兆円上振れした。法人税収の上振れは1兆円で、これを上回った。
株式譲渡税収は現行の税率に引き上げた後の14年度(0.7兆円)の3倍に達する。所得税に占める割合は4%程度から1割強に高まった。背景には株価の上昇や売買の増加がある。日経平均株価の終値は14年は1万3000~1万7000円台で推移していた。足元は4万円前後に達する。
配当税収も伸びている。23年度からの制度改正を受けて見かけ上は減ったが、改正の影響を除いた額は24年度に約7兆円と、14年度(3.8兆円)から大幅に増える見込みだ。
制度改正は親子会社間での配当に関わる源泉徴収を不要とするもので、もともと徴収した税金は後から所得税の還付などで納税者に返していた。税収全体でみれば、実質はマイナスにならない。
第一生命経済研究所の星野卓也・主席エコノミストは配当税収の伸びについて、円安を背景とした好調な企業業績のほか「政府主導のコーポレートガバナンス(企業統治)強化で株主還元が進んだことが大きい」との見解を示す。
政府は15年に企業の収益力向上を図るためコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)を策定し、増配や自社株買いといった株主還元策を後押しした。上場企業の配当金総額は10年前から倍増している。税目や税率が異なるため単純比較はできないが、今の株や配当による税収はバブル期に好調だった利子所得からの税収水準にならぶ。
国の税収が60.1兆円と当時のピークだった1990年度は、所得税のうち利子税収が5.3兆円、配当税収が1兆円、株式譲渡税収が0.6兆円だった。利子税収はここ数年は数千億円規模を推移する。
株や配当による税収の伸び率は、賃上げを受けた給与所得の税収の伸び率を上回る。2024年度の給与による税収は12.3兆円になる見込みだ。14年度に比べると2割増で、24年に実施した定額減税の影響を除いても同4割増となっている。
株の売買や配当に関連した税収は給与所得や消費と比べて税収のブレが大きいものの、中長期で見れば税収増への寄与は大きいとみられる。一方で、企業行動や金融環境に左右される面は大きく、安定財源と言えるかどうかは議論が分かれそうだ。
英、プルトニウム廃棄へ 再処理断念、日本保有分は「対応協議」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 871文字 PDF有 書誌情報]
英政府は原子力発電所から出る使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムについて、地中に埋めて廃棄する方針を発表した。日本が英国に再処理を委託して発生した22トンは今回の方針の対象外で、政府や事業者間で対応を協議する。
英エネルギー安全保障・ネットゼロ省のシャンクス政務次官が1月24日、声明で明らかにした。英中部セラフィールドで保管中のプルトニウムを「長期貯蔵に適した形態に固定化する」という。安全な処理方法や地層処分の具体的な方法を検討する。
英国は使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出す「核燃料サイクル」を掲げ、商業用の大型再処理工場を整備した。日本やドイツなど再処理能力が乏しい国を対象とした「再処理ビジネス」が狙いだったものの、再処理工場や「ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料」工場は収益が見込めず相次いで閉鎖した。
プルトニウムは行き場を失い、英国は世界的な余剰プルトニウム保有国となった。22年末時点での保有量はおよそ140トンにのぼる。英政府は10年代以降、長期間保管、MOX燃料として原発で再利用、廃棄処分の3つの案を国民に示し検討を進めてきた。その結果、最も早く信頼性の高い処分方法として埋め立てを推奨した。
日本などが使用済み核燃料の再処理を委託して取り出したプルトニウムへの対応は未定だ。英国には23年末時点で21.7トンが保管されている。再処理後に日本に返還される契約になっている。
林芳正官房長官は3日の記者会見で「日英政府間および事業者間で協議中だ。政府としても核不拡散の観点に十分留意しつつ、協議を続けていく」と述べた。経済産業省幹部は「今回の英政府の発表で日本の核燃料サイクルの政策に影響が出るわけではない」と話す。
国内にはおよそ8.6トンのプルトニウムが保管されている。日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)は24年度上期から26年度に竣工時期を先送りした。11年の東京電力福島第1原発の事故後、再稼働は進まずMOX燃料を燃やす「プルサーマル発電」の稼働も国内で4基にとどまる。
量子技術開発に1000億円 経産省、創薬や産業育成推進[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 804文字 PDF有 書誌情報]
経済産業省は最先端の量子コンピューターの技術開発や産業育成におよそ1000億円を拠出する。所管の産業技術総合研究所が今春から設備を稼働させ、創薬や物流最適化などに生かす。国内メーカーの開発力も育てる。安全保障の観点も踏まえ先端技術への対応力を磨く。
産総研が茨城県つくば市で量子計算の研究拠点を稼働する。経産省が2027年度までに同拠点などへ1000億円を拠出することを決めた。国際的な先端研究のハブに育てるほか、企業がビジネスで量子コンピューターを使いやすい環境をつくる。
拠点には富士通や米国のスタートアップなどが手掛けた複数の量子コンピューターを導入する。米IBMとともに次世代の量子コンピューターの研究開発も進める。これらの計算基盤を使い、企業が創薬や物流最適化、フィンテックなどで量子計算を使いやすくする。
量子コンピューターは複数の条件を掛け合わせた計算を得意とする。異素材の組み合わせによる創薬や、リアルタイム需要に応じた送電の最適化などに活用できる。
量子コンピューター向け部素材の国内メーカーの育成も促す。レーザーなどの光学機器や、極低温の環境下で使うケーブルなどで、日本の技術力が期待されている。国内の電子部品企業と必要な部素材開発に力を入れ、輸出力も底上げする。
政府による量子技術への支援は安全保障の観点からも重要だ。現在のインターネット通信は、データを暗号化したやりとりが土台となっている。量子技術の普及で暗号が解読されてしまい、セキュリティーのリスクが高まることが懸念されている。
日本政府の量子技術への投資は少ない。経産省によると23年までに中国政府は同分野に世界で最も多い150億ドル(約2.3兆円)を投資している。英国政府の43億ドルや米国政府の37億ドルが後を追う。日本政府は7億ドルと少ない。経産省は今後、半導体や人工知能(AI)などと共に産業支援に力を入れる方針だ。
首相、物価高対策の加速指示 備蓄米活用や労務単価上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 499文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は4日、首相官邸で開いた閣僚懇談会で物価高対策を加速するよう指示した。政府備蓄米の活用や、国や地方自治体が公共工事の見積もりに使う労務単価の引き上げなどを通じ国民生活を支援する。
首相はコメや生鮮野菜の価格上昇が続いているとして「賃上げの効果が出るまでの間はきめ細かく目配りする必要がある」と発言した。
江藤拓農相には、政府備蓄米を活用してコメの安定供給を進めるよう求めた。農林水産省はコメの流通不足を理由に備蓄米を放出できるようルールを見直したばかりで、早期実行を促した。
中野洋昌国土交通相には、賃金上昇などの情勢を踏まえた公共工事の労務単価の引き上げを指示した。国交省は3月以降に適用される分の引き上げを検討する。
労務単価は毎年、土木や建設などの51職種の賃金を調べて見直すもの。4日の会見で中野国交相は「最新の賃金上昇の情勢などを十分に踏まえ、今月中に首相の指示に基づき、適切な労務単価の設定をしたい」と述べた。
国交省は2024年3月から適用される分については、全国平均で5.9%引き上げた。引き上げは24年までで12年連続で、1人当たりの日額は2万3600円となっている。
連結トラックの運行手続き短縮 申請後即時に[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 5ページ 324文字 PDF有 書誌情報]
国土交通省は3月下旬から、大型トラック2台分の輸送力がある「ダブル連結トラック」の運行手続きを短縮する。走行経路の申請から許可までおよそ1カ月かかる手続きを、即時通行できるように短縮する。人手不足への対策で運行事業者が増えており、利便性を高める。
連結トラックは21メートルから25メートル程度の長さがあり、道路法では「特殊車両」に位置づけられる。特殊車両を通行させる場合は、事前に運行の許可申請や経路の確認が必要だ。
連結トラックはこれまで各地の地方整備局に運行する経路の許可を申請する必要があった。申請を受けて、国や都道府県など運行する道路の各管理者が通行できるか判断した上で許可していた。2023年度はこの手続きにおよそ26日かかっていた。
「物語競争」の時代を生き抜く 上級論説委員 斉藤徹弥(中外時評)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1624文字 PDF有 書誌情報]
安倍晋三元首相をまつった神社があると聞き、南信州の長野県阿南町を訪ねた。その名も安倍神像神社という。
ほこらのような社だが、シラカバの鳥居越しに山々を望む。「よい眺めで、無念のまま亡くなった安倍さんの魂を鎮めたい」。建立した理由を佐藤一彦宮司はこう語る。
次は銅像をとクラウドファンディングも始めた。目標は1800万円で、今のところ250万円ほど。安倍氏を個人崇拝する風潮のバロメーターといえそうだが、そこまでの勢いはないようだ。
ここから車を30分ほど走らせ、阿智村の満蒙(まんもう)開拓平和記念館に向かった。世界恐慌で養蚕が打撃を受けた長野県は、満州に移民を最も多く送った県である。
「20町歩の地主になれる」。国策の移民を新聞や雑誌、映画がはやし、村は農家を減らそうと分村して渡らせた。そこには国策に便乗して企業や自治体がビジネスや補助金で潤う構図があった。
国のプロパガンダは上からだけでなく、下からの自発的な参加があって浸透する。それが悲劇を招くとしてもそのときは認識しにくい。これはトランプ関税を歓迎する米国の人たちにも通じよう。
世界的に個人崇拝やプロパガンダの足音が聞こえる。格差に苦しむ人々が多数派になろうと自分たちを代弁してくれる強い指導者を推し、指導者が都合のよい言説を広げやすくなっているためだ。
民主主義の言説に詳しい市原麻衣子・一橋大教授は「民主主義は弱体化も好転も雪崩のように起きる」とみる。
民主主義の後退は米欧に目が向きがちだが、グローバルサウスも深刻だ。コロナ禍や災害で危機管理を理由に権力を集中させ、市民の自由を制限する動きが広がった。
民主主義後退の波は3度目とされる。最初は第2次大戦に行き着き、2度目はポルトガルの民主化で好転した。今回、戦争を避ける歯止め役になるとすれば、民主化を担う中間層が育ってきたグローバルサウスだろうか。
それには「民主主義のポジティブな言説を拡散することが大切」と市原さんは話す。バングラデシュなどの民主化の兆しに光を当て、他国の希望となれば好転の雪崩につながるという見立てだ。
一方で権威主義側は民主主義をおとしめる物語(ナラティブ)の流布に余念がない。特に中国は民主主義をつまみ食いしたプロパガンダを次々に繰り出している。
グローバルサウスはどちらを向くのか。物語の魅力を競う時代だ。日本への期待も聞かれるが、かつて「八紘一宇(はっこういちう)」などと唱えた反省から戦後は国際社会で価値を訴えるのを避けてきた。「日本の価値」から考える構想力が問われよう。
SNSは個人崇拝の形も変える。近著「ルポ国威発揚」で国内外の個人崇拝やプロパガンダの現場を歩いた近現代史研究者の辻田真佐憲さんは「誰もが発信できるSNS時代は歴史上、最も下から参加しやすい。それを推し活のようにうまく調達した政治家が人気を集める」とみる。
代表格がトランプ米大統領やモディ印首相だ。彼らがナショナリズムの復権に向かっているのは確かだろう。
辻田さんは「ナショナリズムは過去と同じパターンでやってくる」として分析枠組みを提唱する。(1)偉大さをつくる(2)われわれをつくる(3)敵をつくる(4)永遠をつくる(5)自発性をつくる――の5つだ。
これが頭に入っていれば目の前で何が起きているのか、冷静に分析できよう。いわば物語競争の時代を生き抜くワクチンである。満蒙記念館で移民のプロパガンダに見入る若い女性に希望を感じた。
かつて阿南町(旧大下条村)に佐々木忠綱という村長がいた。国策で分村移民を迫られた佐々木は満州を視察する。そこで見たのは中国人が開拓した土地を取り上げ、移民が営農する姿だった。
「五族協和」を唱えながら中国人から収奪する満州は本来の開拓ではない――。こう判断した佐々木は分村移民を拒否し、村民を救った。
こんな気骨のある村長がいた町である。銅像が建つには時間がかかるかもしれない。
ドイツ、「脱中国」に試練 北欧・バルト支局長 リチャード・ミルン(FINANCIALTIMES)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 7ページ 0文字 書誌情報]
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インフラ投信、日本上陸 野村・大和が今月販売開始 海外勢も参入、富裕層争奪[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 1433文字 PDF有 書誌情報]
インフラを対象にした公募投資信託が日本に登場する。今月、野村証券と大和証券が日本で初めて販売を始める。ほかの海外ファンドも相次ぎ参入を計画し、証券会社と交渉に入った。日本の富裕層を巡る争奪戦が激しくなりそうだ。
インフラ投資は道路や港湾、上下水道、発電所などのインフラの設備を取得したり、運営企業の株式を買い取ったりする。運営によって得る収入を投資家に分配するほか、設備や株を売却して利益を得る。近年はデータセンターや通信基地局などデジタル関連のインフラへの投資が増えている。
インフラ投資先の多くは非上場で、今回も非上場を対象にした初の公募投信だ。上場している電力や鉄道などインフラ株に比べて流動性が乏しい代わりに安定したリターンが見込める。プライベートエクイティ(PE=未公開株)やプライベートデット(ファンドなどによる融資)と並ぶ市場になってきた。
プライベートアセット(未公開資産)は公募投信の形をとると、販売会社と取引する一般の投資家でも購入できる。換金に備えて流動資産を一部保有している場合が多い。株式の公募投信などと異なり、解約時期は四半期に1度になる場合もある。
欧州大手ファンドのEQTは投資家がいつでも購入・解約できる「オープンエンド型」の公募投信に参入する。25年の投入を目標に販売会社となる日本の証券会社と交渉を進めている。再生可能エネルギー関連施設、船舶、データセンターなど幅広い資産をインフラと捉え、その運営会社の株式に投資するのが特徴だ。
富裕層向け事業を統括するピーター・ベスケ・ニールセン氏は「日本の富裕層はインフラやPEなどのプライベートアセットに3%未満しか資金を振り向けておらず、今後の拡大への期待は大きい」と話す。
カナダのブルックフィールドも25年に富裕層向け公募投信を提供する方針だ。同社が投資する海外インフラなどを組み込む予定だ。英調査会社プレキンによれば、ブルックフィールドは過去10年のインフラファンドの資金調達額が世界で最も多い。
インフラに投資する公募投信は2月に国内で初めて登場する。インフラの運用資産残高で世界最大の豪マッコーリー・アセット・マネジメントは21日、野村アセットマネジメントと組んで米欧などのインフラに投資する日本籍の公募投信を設定する。野村証券で販売し、10日から申し込みを受け付ける。
マッコーリーアセットで実物資産部門を統括するリー・ハリソン氏は「日本の個人投資家は従来の貯蓄文化から進化し、オルタナティブ(代替資産)を含め資産を分散する傾向が進んでいる」と語る。
PEファンド世界最大手の米ブラックストーンと大和証券グループ本社も28日、インフラに投資する公募投信を設定する。ブラックストーンはデータセンター投資に強みがあり、オルタナティブ商品に力を入れる大和と手を組んだ。大和証券で販売し、3日から申し込みを受け付けた。
最低投資金額は野村・マッコーリーの商品が500万円、大和・ブラックストーンが5万ドル(約780万円)だ。主に富裕層の購入を想定する。解約は四半期に1度だが、同時期に一定程度集中した場合は制限する条項も設けた。分配も四半期に1度実施する。
プレキンによれば、世界のインフラファンドの残高は23年までの10年間で4倍以上に増加した。プレキンは29年まで年平均11%弱で成長するとみる。デジタル化の進展でデータセンター需要は今後も伸びそうだ。
(北川開、上田志晃)
SBI、法人部隊結集 新生銀、グループと同一拠点に 大企業の資金ニーズ開拓[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 1358文字 PDF有 書誌情報]
SBI新生銀行は法人部門の拠点をSBIホールディングス(HD)やSBI証券と同じ場所に移転した。物理的な距離を縮めてグループ連携を強化し、これまで手薄だった大企業との取引を拡大する。
約3300億円残る公的資金を2025年度中にも完済し、東京証券取引所への上場申請を見据えるなか、法人ビジネスを利益拡大の原動力にする。
銀行の法人部門や子会社の新生信託銀行など約700人がSBIHDなどが入る東京・六本木の泉ガーデンタワーに移った。リテールや管理部門は東京・中央区の日本橋の本社に残り、本社にできる余剰空間はグループ会社などが入居する。
移転により法人ビジネスを強化する。一つはSBI証券やSBIインベストメントなどとのグループ連携だ。相互に顧客を紹介する。SBI新生銀と取引のない企業に対し、事業性融資やM&A(合併・買収)ファイナンス、ベンチャー企業向け融資などを提供する。
SBI新生銀はSBIグループとの連携で24年度に150億円の収益効果を生み出す目標を掲げている。24年4~9月で123億円と、進捗率82%に達するが、植坂謙治常務執行役員は「まだ接点を持てていない企業は相応数あり資金ニーズに応えたい」と話す。
移転のもう一つの狙いは、SBI新生銀の法人部門内で大きく3つに分かれる部署間の連携を強めることだ。
日本橋の本社では別フロアだった(1)事業法人(2)ストラクチャードファイナンス(仕組み金融)(3)金融法人――を同じフロアにした。コミュニケーションを増やすなど連携を高めることで営業や取引の基盤を拡大する。
SBI新生銀は、前身の日本長期信用銀行の破綻後、持ち合い株解消や不良債権処理を加速させた影響で法人基盤が弱くなった。取引社数は22年3月末の673社から2年半で744社に増えたが、メガバンクや地方銀行などと比べると多くない。
今後はMBO(経営陣による買収)や洋上風力など再生可能エネルギー案件の資金需要の増加と大型化が想定される。商社や電力会社などの大企業に対して、まずは強みとするストラクチャードファイナンスなどの案件で接点を持ち、新たな提案を通じて法人取引を厚くする。大規模案件は地方銀行との協調も視野に入れる。
取引基盤の拡大の原資にするのは、「SBI流」の対応で積み上げてきた預金だ。預金量は24年9月末時点で22年3月末比2倍の12.5兆円になった。日銀が利上げする前の22年6月に他行に先駆けて定期預金金利を10倍に引き上げ、トップセールスで企業に預金の預け入れを働きかけるなど法人・個人両面で預金獲得を進めてきた。
銀行ビジネスの好機を見越した基盤拡大が奏功し、業績も好調だ。25年3月期の連結純利益は700億円を達成する見通しで、22年3月期に比べて3倍以上になる。
SBI新生銀は1月28日、約3300億円が残る公的資金の完済に向け、今年3月末までに1000億円を返済すると発表した。返済方法や時期については、政府との合意期限の今年6月末を待たずに合意を目指し、25年度にも残る約2300億円についても返済する方針だ。巨額返済に加え、東証への再上場を検討するなか、法人部門が安定的に稼げる土台をつくり、収益力を伸ばし続けられるかの重要性は増している。
(関口由紀)
KKR、富士ソフト買収価格を再び上げ ベイン上回る水準[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 486文字 PDF有 書誌情報]
米投資ファンドのKKRは4日、富士ソフトへのTOB(株式公開買い付け)価格を従来の1株あたり9451円から9850円に引き上げると発表した。対抗する米ベインキャピタルがTOB計画で示す1株9600円を上回る水準を打ち出した。
KKRはベインとの争奪戦の長期化が富士ソフトの企業価値に悪影響を与えているとみており、価格引き上げでできるだけ早い決着を目指す。
1株9850円への価格引き上げで株主の応募を促す狙いがある。富士ソフトの株価は4日終値で9990円を付けた。
KKRが進めるTOBの期限は2月7日だ。現行TOBは法令上、最長で2月20日まで続けられるが、不成立になったとしても同条件で新たなTOBを実施すると従来は説明していた。今回は価格上げの目的に「TOB成立の確度を高め、現在の不安定な状況を収束させることを企図」と掲げた。
KKRは2段階でTOBを進めており、第1回TOBで発行済み株式の33.86%を取得した。2024年11月20日から第2回TOBを始めており、当初のTOB価格は1株8800円だった。
その後ベインと価格引き上げを提示し合う展開となった。
南都銀頭取に石田氏、金融庁から異例の転身 50歳、地銀トップ最年少[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 445文字 PDF有 書誌情報]
奈良市に本店を置く南都銀行は4日、石田諭副頭取(50、写真)が4月1日付で頭取に昇格する人事を発表した。橋本隆史頭取(70)は代表権のある会長に就く。頭取交代は2015年6月以来およそ10年ぶりで、石田氏は地方銀行の現経営トップで最年少となる。
「この6年間で奈良という地域の可能性を感じ、ますます貢献したいと思った。奈良と南都銀行を発展させることは自分の悲願だ」。同日の記者会見で石田氏はこう意気込みを語った。
石田氏は第一勧業銀行(現みずほ銀行)や金融庁で勤務し、同庁では地域金融機関の経営状況などを確認するモニタリング企画室長や、経営改革を促す地域金融企画室長を歴任した。
元官僚が金融機関に移る例はあるが、地銀を監督・指導した立場から若くして頭取に就くのは異例だ。
南都銀とは金融庁時代に検査担当などとして接点を持ち、企業統治の機能不全などを橋本頭取に率直に指摘した。
人材の流動性に乏しく「純血主義」に危機感を強めていた橋本氏が、外からの視座で改革を進めるために19年に招いた。
植田日銀総裁、日本経済は「インフレ」 首相と認識に違い[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 444文字 PDF有 書誌情報]
日銀の植田和男総裁は4日の衆院予算委員会で、日本経済の物価情勢がデフレかインフレか問われ、「昨年も話した通り、現在はデフレではなくインフレの状態にあるという認識に変わりはない」と述べた。
一方、石破茂首相は「日本経済はデフレの状況にはないが、脱却できていない。今インフレと決めつけることはしない」と述べた。インフレかどうかを明確に発言せず、認識の違いが浮き彫りとなった。いずれも立憲民主党の米山隆一氏への答弁。
植田総裁は2024年2月も国内経済がインフレの状態にあるとの見解を示していた。
植田総裁は一時的な要因に左右されない「基調的な物価」の認識についても聞かれ、その特定は複雑な作業を伴うとしたうえで「出てきた結果を分かりやすい形で示すことは難しい」と話した。
総務省によると、24年12月の消費者物価指数(CPI、20年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が前年同月と比べて3.0%上昇した。24年平均では生鮮を除く総合が前年比2.5%上昇で、3年連続で2%を超えた。
SBI新生銀、公的資金返済へ3700億円減資[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 388文字 PDF有 書誌情報]
SBI新生銀行は、約3300億円が残る公的資金の返済に向けて資本金を減少させる。資本金を約3722億円減らし1400億円にする。減資した全額は「その他資本剰余金」に振り替えるため自己資本の総額は変わらないが、公的資金を返済するための分配可能額を確保する。
4日付で電子公告し、3月4日までの債権者からの異議申立期間や当局認可などを経て減資する見通しだ。
SBI新生銀は1月28日、約3300億円残る公的資金のうちまず1000億円を3月末までに返済する方針を発表した。
残りの2300億円を含めた具体的な返済方法は明らかにしていないが、政府が持つ普通株を優先株に転換して優先配当で返済する方法も検討している。
その他資本剰余金は優先配当の原資にすることが可能で、資本金を振り替えることで返済に回せる。今回の減資は政府との合意後に早期にスムーズに返済するための準備の対応となる。
UBS、自社株買い4650億円[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 200文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】スイス金融大手UBSは4日、2025年に30億ドル(約4650億円)の自社株買いを実施すると発表した。経営難に陥った同業のクレディ・スイス・グループ買収後の事業統合やコスト削減が順調に進んでおり、株主に利益を還元する。
4日発表した24年12月期連結決算は、純利益が前の期比8割減の50億ドルだった。クレディ・スイス買収に伴う負ののれん代を計上した前の期の反動で利益が落ち込んだ。
三菱UFJ、貸金庫窃盗の損失十数億円を計上[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 8ページ 162文字 PDF有 書誌情報]
三菱UFJフィナンシャル・グループは4日、三菱UFJ銀行の元行員が貸金庫から顧客の資産を盗んでいた問題で十数億円の損失を計上したと明らかにした。同日発表した2024年4~12月期の連結決算で、顧客への補償費用や弁護士費用などが発生した。
同行は顧客への補償を進めており、1月時点で7億円程度をすでに補償したと説明していた。
金・銅、米での価格突出 トランプ関税警戒、NYに現物流入 「一物二価」常態化の恐れ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1793文字 PDF有 書誌情報]
国際商品市場で金と銅の米国流入が加速している。金はニューヨーク先物とロンドン現物との価格差が、2024年後半の2倍に膨らんだ。トランプ米大統領の関税政策への警戒で、米国の価格が突出する「一物二価」が生じている。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物(中心限月)は3日、一時1トロイオンス2872ドルをつけ最高値を更新。3000ドルの大台が見えてきた。
金は経済や国際情勢が不透明な時に「安全資産」として買われやすい。金価格の上昇は世界共通の現象だ。それでもニューヨーク市場の高騰ぶりは突出している。
価格差は2倍に
象徴的なのが、現物取引の中心であるロンドン市場との価格差だ。英LSEGのデータを使い、ロンドン時間午後1時時点の価格を比べた。先物の中心限月が替わる節目で差が急変する時もあるが、24年10~11月は大きくても1トロイオンス20ドルほどに収まっていた。
差は12月から広がり、25年1月20日にはニューヨーク先物が約40ドルも上回った。限月交代などもあって一時差が縮んだが、30日、31日には再び約40ドルに達し、2月3日も37.6ドルだった。日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけ価格差が広がるのは新型コロナウイルス禍以来ではないか」と驚く。
市場が指摘するのは、トランプ政権の輸入関税への警戒だ。金が対象になるかは微妙だが、先物で早めに調達しておきたい買い手が増えたという。マーケットエッジの小菅努代表は「関税への恐怖心が金市場でも広がってきた」とみる。
COMEXが抱える金在庫の急増は、市場の見立てを裏づける。商品先物には最終決済時に現物を受け渡しできる制度がある。取引所は受け渡しに備えて、品質を保証した「認証在庫」を倉庫に確保している。
認証在庫は3日時点で計3229万トロイオンス(約1004トン)と、米大統領選の投開票直前の24年10月末比で約9割増えた。22年7月以来、2年半ぶりの高水準だ。
先物市場でショート(空売り)ポジションを持つ投機家は「満期時に現物の地金を引き渡さなければならないリスクを負う」(ロンドン金市場関係者)。現物を確保できないリスクから、ショートポジションの構築に慎重なこともニューヨーク先物の価格を押し上げている。
あおりを受けたのがロンドンの現物市場だ。金の在庫は24年10月から12月にかけて約287万トロイオンス減った。現地では金不足も指摘される。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によれば、イングランド銀行の金庫に保管される金塊を引き出すのに通常は数日で済むところ、4~8週間かかっているという。
トランプ氏は選挙戦でも関税の導入を訴えていた。金オンライン取引大手、英ブリオンボールトのリサーチダイレクター、エイドリアン・アッシュ氏は「12月初旬にロンドンからニューヨークへの金の流れが急増した」と指摘する。
正常化見通せず
産業に関わりが深い非鉄業界では、より関税への危機感が強い。
COMEXの銅先物(中心限月)と、銅の国際指標であるロンドン金属取引所(LME)3カ月先物との価格差はトランプ氏の就任前の1月16日に1トン600ドル弱と、年初の約8倍に膨らんだ。COMEXの銅在庫も約6年ぶりの高水準だ。
トランプ氏は1月27日に「鉄鋼やアルミニウム、銅など軍事に必要な物にも関税を課す」と述べた。米ゴールドマン・サックスは1月20日付のリポートで「米国は銅を輸入に依存している」と指摘。関税が導入されれば「十分な輸入を呼び込むために米国の銅価格は関税全額分を反映する必要がある」と警告する。
米地質調査所(USGS)によると、米国の精錬銅の輸入先(20~23年)はチリに次いでカナダ、メキシコとなっている。トランプ氏は4日に予定されていた両国への関税発動を1カ月延期することで合意したものの、銅輸入に対する警戒感は根強い。
市場間の価格差が開くと、利ざやを稼ぐ裁定取引が起きやすい。本来は価格差が縮小に向かうが、野村証券の高島雄貴エコノミストは銅価格について「トランプ氏の関税政策次第で一物二価が常態化する可能性も否めない」と話す。
トランプ政権下の混乱は金属市場にも影を落とす。関税政策の不透明感が解消されない限り市場の「ゆがみ」が続く懸念もある。
(ロンドン=山下晃、山田周吾、高山智也)
OPECプラス減産維持 トランプ氏圧力に応じず 増産へ最適時期探る[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1684文字 PDF有 書誌情報]
石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟の産油国が加わる「OPECプラス」は3日、2026年末まで協調減産を実施するとの従来の方針を据え置いた。トランプ米大統領の原油価格引き下げ要求には応えず、相場の下支えで結束を示した。もっとも減産の継続はOPECプラスのシェア低下につながりかねず、減産縮小に向けた最適なタイミングも見極めようとしている。
OPECプラスは3日、2カ月に1度の合同閣僚監視委員会(JMMC)を開いた。現在実施している3種類の原油減産について、24年12月の会合で決めた内容を維持した。参加国全体での日量200万バレルの協調減産は26年末まで実施するほか、一部参加国による同220万バレルの自主減産縮小を始める時期も4月からと据え置いた。
今回市場が注目していたのは、トランプ氏の要求に対してOPECプラスがどう反応するかだった。同氏は1月23日の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で「サウジアラビアとOPECに原油価格の引き下げを求めるつもりだ」と発言した。原油価格の下落がロシアのウクライナ侵略停戦につながるとの見立てだ。
トランプ氏の圧力にもかかわらずOPECプラスは生産方針を維持し、原油価格の安定という共通の目的に向けて主要産油国が一致して行動する姿勢をひとまず示した。市場の管理にはロシアの協力も欠かせない。米国原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は、3日の終値が1バレル73.16ドルと前日から1%上昇した。
楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは「OPECプラスはいかに原油相場を下支えするかということを考えている」と話す。24年12月の会合では、25年末としていた協調減産を26年末まで延長したほか、25年1月から始める予定だった自主減産縮小も3カ月先延ばしにしていた。
第1次トランプ政権下でも原油価格の引き下げ要求はあったが「OPECプラスの反応は限定的だった」(吉田氏)。例えば19年には、トランプ氏が「原油価格は高すぎる」とSNS上で発言したのに対し、OPECプラスは当時実施していた協調減産をむしろ延長していた。
世界の原油需要と供給のバランスを見ると、25年は供給過剰が見込まれている。国際エネルギー機関(IEA)の見通しでは、通年で日量70万バレルほど供給が需要を上回る。需給バランスがほとんど均衡していた24年に比べて原油の余剰感が生じ、価格には下押し圧力がかかりやすい。石油収入を維持するために減産を続ける動機は大きいとみられる。
日本エネルギー経済研究所の小山堅専務理事は「原油価格が1バレル80~90ドルの水準であれば増産に踏み切りやすいが、70ドルで増産すれば自らの首をしめることになる」と指摘する。
一方、「長引く減産が限界に近づいている」(第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミスト)との見方もある。米エネルギー情報局(EIA)によると、24年の世界の原油生産量に占めるOPECプラスの割合は47%と、発足翌年の17年以降で最低だった。24年には減産を緩和するタイミングを3度逃していた。
英キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、キエラン・トンプキンス氏は「トランプ氏の増産要求が、サウジの(石油供給という)蛇口を開ける口実になるかもしれない」と指摘する。
今後もトランプ氏の増産圧力が続く可能性はある。日本総合研究所の栂野裕貴研究員は「米国だけではなくOPECプラスの石油増産をテコに、対外関税の強化など物価高につながりうる政策を推し進めたいのではないか」とみる。
サウジはトランプ政権の出方をうかがいつつ、米国との良好な関係を続ける方針に変わりはない。実力者ムハンマド皇太子はトランプ氏の大統領就任2日後の電話協議で、今後4年間で対米投資と貿易を6千億ドルに拡大するとの意向を示した。
原油価格の引き下げを巡ってトランプ氏と産油国の温度差がある。25年は双方の政治的な思惑が原油相場を左右する場面が増えそうだ。
(真田湧生、ドバイ=福冨隼太郎)
ファンド勢の円売り縮小 1カ月ぶり小ささ 日銀利上げで[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 497文字 PDF有 書誌情報]
米商品先物取引委員会(CFTC)によると、ヘッジファンドなど非商業部門(投機筋)のドルに対する円の売り越し幅は1月28日時点で959枚(約120億円)だった。前週の1万4673枚から縮小し、2024年12月下旬以来、1カ月ぶりの小ささとなった。
円売りよりも円買いの方が優勢だったのは2週連続。日銀は1月23~24日の金融政策決定会合で政策金利を0.5%に引き上げることを決めた。日米金利差の縮小に加えて「日銀が今後も利上げを続ける姿勢を示したとの受け止めから、売っていた円を買い戻す動きが広がった」(外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長)。
トランプ米大統領の関税政策を巡る思惑も円の買い戻しを促した。
ソニーフィナンシャルグループの森本淳太郎シニアアナリストは「不確実性が高まり、持ち高をより中立的にする市場参加者が増えた」と指摘する。
トランプ氏は3日、カナダとメキシコからの輸入品への25%の関税実施を1カ月延期すると発表した。
依然としてトランプ氏の政策を巡る不透明感は拭えない。「市場心理が不安定な状態では持ち高を一方向に傾けづらい展開が続く」(森本氏)との声が少なくない。
米アイデックス 獣医療の検査 ペット製品の需要拡大(InvestmentRadar)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 527文字 PDF有 書誌情報]
獣医療の検査を手掛ける米アイデックス・ラボラトリーズ株が上昇している。3日に一時前週末比12%高い474.665ドルと、2024年10月中旬以来の高値を付けた。同日発表した25年12月期通期の業績見通しが市場予想を上回ったことが買い手がかりとなった。ペット向けの検査製品の需要拡大と値上げが寄与する見通しだ。
25年12月期通期の売上高は前期比4~7%増の40億5500万~41億7000万ドル、1株利益は10~15%増の11.74~12.24ドルの見通し。犬や猫の尿を検査し健康状態を調べる機器「ベットラボ」の販売増や価格上昇を見込む。3月下旬に米国とカナダで犬のリンパ腫を調べる装置を発売する予定など、新製品の販売も収益を押し上げるという。
25年に最大で15億ドルの自社株買いを計画していると3日発表したことも材料視された。米投資銀行リーリンク・パートナーズは3日付で投資評価を「買い」としたうえで、目標株価を従来の500ドルから525ドルに引き上げた。「マクロ経済が不安定な状況でも検査製品の需要は依然として堅調だ。価格の引き上げや大規模な自社株買いもポジティブな材料だ」と指摘する。着実に業績改善につなげられるかが上値を追うカギとなりそうだ。
World Market[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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ツナ缶世界大手タイ・ユニオン、ペット食を柱に 不採算整理しM&A注力、全社売上高1兆円狙う[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1962文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=赤間建哉】ツナ缶世界大手のタイ・ユニオン・グループがペットフード事業を次なる成長の柱に据える。欧米などでの市場成長を受け、M&A(合併・買収)をテコに2030年12月期に全社売上高を23年12月期比で8割増の70億ドル(1兆800億円)に高める計画を掲げる。
タイ・ユニオンは1977年創業のタイ水産加工最大手だ。タイはツナ缶の原材料になるカツオなどの漁場である西太平洋やインド洋に面する。同社は地元の漁業組合から長期安定的に水産物を仕入れ、世界有数のツナ缶加工拠点を築いてきた。米国や欧州に製品輸出するモデルで成長し、世界シェアは約2割と大手の一角とされる。
これまで積極的なM&Aを通じて事業を拡大してきた。1997年に創業者の息子で現最高経営責任者(CEO)のティラポン・チャンシリ氏が主導し、米ツナ缶3位のチキン・オブ・ザ・シーを買収。2010年には仏魚介缶詰大手MWブランズ、14年にノルウェーのキング・オスカーなど欧米企業中心に約10社を買収した。欧米各国のシェア上位企業を買収する手法で成功を収め、欧米の売上高比率は7割を誇る。
「水産加工物を通じて世界の健康に資するリーディングカンパニーになる」。24年11月、30年までの中期経営計画の記者会見に出席したティラポン氏は意欲をにじませた。30年に売上高を23年比79%増の70億ドル、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を倍増の最大8億ドルまで高める目標を掲げた。
「ペットフード事業が最も重要な鍵になる。M&Aと生産能力の確保を通じて成長を加速する」。ポール・ヘルホルツ最高戦略責任者(CSO)は語る。
タイ・ユニオンは20年以上前にペットフード事業に参入した。ツナ缶を製造する際に出た食品廃材を犬猫用フードに転用し、利益率は2割に達する年もある。水分量の多い「ウエットフード」で定評があり、欧米ブランドにもOEM(相手先ブランドによる生産)で提供するほか、自社ブランド「ベロッタ」なども展開する。
インドの調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツによると、ペットフードの世界市場は32年までに24年比で5割増の1936億ドルまで拡大する。米マースやゼネラル・ミルズ、スイスのネスレなど欧米食品大手が主要プレーヤーだ。新型コロナウイルス禍をきっかけにペットを飼う人が増えているのに加え、アジアなどで所得が向上しペットへの消費が高まっているのが背景にある。
タイ・ユニオンは買収予算枠を明らかにしていないが、売上高ベースで5億ドルの上乗せが見込める企業に照準を合わせる。アジア市場が候補になる可能性もある。
ペットフード事業子会社でタイ証券取引所(SET)に上場するiテール・コーポレーションの売上高を現状比3倍の15億ドルに30年までに高める。全社売上に占める割合は2割強と足元の11%から拡大し、ツナ缶や冷凍シーフードと並ぶ中核事業に育てる狙いだ。
大胆なM&A方針を可能にするのは、苦戦していた川下分野の整理だ。
16年にシーフードレストラン世界大手の米レッドロブスター・シーフードに5億7500万ドルを出資、49%の株式を取得した。北米で700店舗を展開する同社を中心に飲食業を成長の柱にする計画を掲げたが、原材料や人件費高騰が響き苦戦した。新型コロナ禍も重荷になり、24年1月に全株式の売却を発表。結果的に、減損損失185億バーツ(約850億円)を計上した。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングタイ法人の池内勇人コンサルタントは「欧米の各市場の上位企業を買収する戦略で成功してきたが、ノウハウのない川下の飲食業に参入し失敗につながった」と分析する。ティラポンCEOも「財務的にネガティブな影響を受けてきた」と振り返る。
不採算事業の解消で「過去数年は慎重だったが、ようやくM&Aがアジェンダに戻ってきた。今後は売上高10億ドル分を買収などで確保する」とヘルホルツCSOは語り、M&A路線を再加速する方針を強調した。
主力のシーフード事業、代替たんぱく質などの事業成長を含めて30年までに計約30億ドル分の売上高の上積みをめざす。
もっとも、レッドロブスター株売却の発表時から1年強でタイ・ユニオン株は2割強下落した。タイのメイバンク証券のターニダー氏は「(30年目標に対し)売上高で年10%の成長が必要。19~23年までは年0.4%の成長率しか確保できておらず難しい目標だ」と指摘する。
ペットフード部門で株式市場の見方を覆すほどの成長をM&Aで実現できるかが、タイ・ユニオンがさらなるグローバル企業へと成長するための鍵となる。
【図・写真】タイ・ユニオンはツナ缶などの食品廃材を利用しペットフードを製造する(バンコク、4日)
パナマ、親米アピール腐心 「一帯一路」の離脱/移民送還に協力 運河返還は「交渉の余地なし」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1302文字 PDF有 書誌情報]
【メキシコシティ=市原朋大】ルビオ米国務長官と初会談した中米パナマのムリノ大統領が2日、2026年に更新時期を迎える中国の広域経済圏構想「一帯一路」からの離脱を表明した。トランプ米大統領が主張するパナマ運河の返還を一蹴しながらも、親米を印象づけるのに腐心している。
パナマは17年に台湾と断交し、中国と外交関係を結んだ。中米・カリブ海諸国にはその後、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ニカラグア、ホンジュラスと台湾との「断交ドミノ」が飛び火した。パナマの一帯一路はその発端だった。
パナマメディアによると、ムリノ氏は一帯一路について「我が政府によって更新されることはない」と断言した。
中国との自由貿易協定(FTA)協議は新型コロナウイルス禍もあって中断した。パナマの農産物の輸出は思惑通りに拡大しなかった一方、中国企業の進出ばかりが目立つ現状にパナマ政府も不満を持っていた。
ムリノ氏はルビオ氏との会談を「敬意に満ち、友好的だった」と評価。「(米国による)運河の奪還や武力行使の現実的な脅威はない」と述べた。だがルビオ氏は「中国共産党による運河地域の支配は中立を定めた条約に違反しており、容認できない」というトランプ氏の考えをムリノ氏に伝えた。
トランプ氏は3日、「奪還」を公言するパナマ運河について「中国が関与している。長くは続かないだろう」と語り、運河の扱いを巡って中国と協議する意向を明らかにした。
中国によるパナマ運河支配という米国の指摘に対し、中国の傅聡国連大使は3日、「根拠のない中傷だ」と反論した。
運河は90年近く米国が独占管理し、99年にパナマに返還された。この合意を蒸し返す返還要求にムリノ氏は「交渉の余地はない」と従来の立場を繰り返した。ただトランプ氏を納得させるのは容易ではない。
パナマ運河庁によると、運河を通過した貨物の7割超が米国を出発地、または目的地としている。運河の両端、バルボア港(太平洋側)とクリストバル港(大西洋側)の運営権を握る香港企業、長江和記実業(CKハチソンホールディングス)の子会社の拠点に、パナマ当局は監査チームを派遣し「徹底的に調査する」とも表明している。
パナマ政府はトランプ氏が「史上最大の強制送還」を公言する不法移民問題でも、米国への協力姿勢を強調した。パナマには徒歩で米国境を目指す不法移民の起点となっている「ダリエン地峡(ギャップ)」がある。パナマ政府は複数あったルートを一本化して不法移民の統制を図っている。
2024年夏には米政府が費用を負担し、パナマに到着した犯罪歴のある不法移民を出身国へ強制送還する試みも始まった。地元メディアによると、ダリエン地峡の周辺に滑走路を建設する構想が浮上している。すぐに強制送還できるようにするためとみられる。
ダリエン地峡では大量に流入する不法移民を標的とする犯罪組織も暗躍している。パナマ政府はマネーロンダリング(資金洗浄)や組織犯罪に対する機密情報を米国と共有することにも前向きな姿勢を示した。
【図・写真】ムリノ大統領は一帯一路について「更新されることはない」とした(2日、パナマ市)=ロイター
運河両端の港を管理、香港CKハチソン沈黙 米、中国の統制に疑念[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1182文字 PDF有 書誌情報]
【香港=伊原健作】トランプ米政権がパナマ運河の管理を巡りパナマ政府への圧力を強めるなか、運河の「中国支配」の根拠としてやり玉にあがった香港企業は沈黙を続けている。中国による統制強化で香港の独自性が揺らいだことが米国の疑念を増幅させており、会社側は複雑な事態を静観する方針とみられる。
渦中にあるのは香港を代表する複合企業、長江和記実業(CKハチソンホールディングス)だ。1997年に運営契約をパナマ政府と結び、子会社が運河の両端にあたる太平洋側のバルボア港と大西洋側のクリストバル港を管理してきた。2021年にはさらに契約を25年間更新した。
パナマのムリノ大統領は中国の干渉を否定している。中国外務省の毛寧報道局長は1月22日の記者会見で「中国は運営管理に関わっておらず、パナマの主権を尊重している」と米国に反論した。一方でCKハチソンは子会社がパナマ当局の監査に「協力する」と表明した以外は沈黙を貫き日本経済新聞の問い合わせにも4日時点で応じていない。
同社は李嘉誠氏が裸一貫で創業した。香港や中国本土の不動産事業で飛躍したが、10年代には中国経済の変調を嗅ぎ取り、世界で通信やエネルギー、水道など幅広いインフラ運営を手掛ける体制にシフト。巨大複合企業を築き「香港の超人」と呼ばれた。
23年12月期の年次報告書によると、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の49%は欧州が占め、中国本土・香港は計7%に過ぎない。港湾関連では約50カ所の権益を持ち、パナマ運河を含め海外が約30カ所と過半を占めるグローバル企業だ。
中国政府が資本や人事権を握る中国国有企業と色彩は異なる。「一国二制度」のもと、中国と異なる自由資本主義経済圏の一員という香港の立場を活用して海外インフラの運営を広げてきたが、同社を取り巻く状況は急変した。
20年に民主化運動を弾圧し社会統制を強める「香港国家安全維持法」(国安法)が中国主導で施行され、一国二制度の信用は揺らいだ。トランプ氏の第一次政権は香港の自治を侵害したとして対中制裁を実施。香港への優遇措置も停止し、香港製輸入品には「中国製」の表記を義務付けた。
ルビオ米国務長官は当時、対中制裁に深く関わった因縁がある。今回のパナマ訪問直前に香港企業は「中国にコントロールされ、もはや自治ではない」と断じた。
実際、香港企業に対する中国の統制は強まる兆しがある。中国政府で香港政策を統括する夏宝竜・香港マカオ事務弁公室主任は、24年11月に香港の主要財界人らと会合を開き「実際の行動で国家と香港への愛を示せ」と求めた。
香港メディアによると、この会合にはCKハチソンの関係者は欠席した。欧州事業の比重が増し、中国側とどう距離を取るか腐心しているとの見方があった。米中対立が激化するなか、企業の立ち回りの難易度はさらに増している。
孫氏とオープンAIのCEO、サムスンとAI協力議論 韓国訪問、会長と面会[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 690文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は4日、ソウル市内でサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長と面会した。業界関係者が明らかにした。人工知能(AI)分野での協力などについて議論したとみられる。
オープンAIとSBGは3日、日本で生成AIの共同出資会社を設立すると発表していた。米国ではAI関連のインフラ整備に4年間で5000億ドル(約78兆円)を投資するスターゲート計画も表明している。両社はAI向け半導体を手がけるサムスンとも協力を模索する可能性がある。
韓国の聯合ニュースによると、孫氏は会談終了後、取材陣にオープンAIと進める計画についてサムスン側に説明したと明かした。「良い議論ができた。今後も話し合いを持つ」と話したという。
韓国メディアによると、アルトマン氏は4日に韓国財閥大手SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長とも面会した。アルトマン氏は同日ソウルで記者会見し、韓国ネット大手カカオとAIの技術や製品開発で戦略提携するとも発表した。
記者会見でアルトマン氏は「韓国は半導体やエネルギー、IT(情報技術)まで様々な産業があり、AIを適用する環境が整っている」と説明した。カカオの鄭臣雅(チョン・シンア)CEOはオープンAIとの技術協力について「ユーザーを最もよく理解する個別最適化したAIを導入する」と狙いを話した。
カカオは韓国人口の9割以上が利用する国民的対話アプリ「カカオトーク」を運営する。
【図・写真】日本で首相官邸に入る孫氏(左)とアルトマンCEO(3日)
ディープシークのAI 百度やアリババ…中国テック導入 自社サービスに組み込み[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 678文字 PDF有 書誌情報]
【広州=藤野逸郎】百度(バイドゥ)など中国テック大手各社は、中国の新興DeepSeek(ディープシーク)が開発した生成AI(人工知能)モデルを利用できるサービスを相次ぎ発表した。ディープシークのAIモデルは低コスト、高性能とされ注目度が高く、自社サービスに組み込み顧客拡大を狙う。
百度は3日、同社が運営するAI開発・利用のプラットフォームでディープシークのAIモデルである「R1」と「V3」を使えるようにしたと発表した。アリババ集団傘下のアリババクラウドも同日、2モデルを自社プラットフォームに導入したと発表した。
企業などがディープシークのAIモデルを基に自社で生成AIを導入したい場合、百度などのサービスを使うとより簡単に開発・利用できるという。
同様に中国ネット大手の騰訊控股(テンセント)も2日、ディープシークのAIモデルを自社プラットフォームで使えるようにしたと発表。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は1日、独自開発の半導体を用いて他社が運営するプラットフォームで使えるよう協力したと発表していた。
ディープシークのAIモデルは誰でも利用できる「オープンソース」で、最新版のR1は性能が米オープンAIのモデルに匹敵すると主張しており開発者の関心も高まっている。各社はクラウドサービス上でAIを開発・利用できるサービスを展開しており、利用者を引き付ける狙いがある。
中国企業に限らず米アマゾン・ドット・コム傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)や米マイクロソフト、米エヌビディアも同様にディープシークのAIモデル活用を始めている。
TSMC、米新拠点で12日取締役会 トランプ政権対応か[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 420文字 PDF有 書誌情報]
【台北=龍元秀明】半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は4日、台湾時間の12日に米西部アリゾナ州の新拠点で取締役会を開くと明らかにした。同拠点はTSMCとして海外初の先端工場で2024年末に量産を開始した。生産の進捗などを確認するとみられる。
台湾メディアによると取締役会の海外開催は初めて。定例の取締役会で財務報告や配当についても話し合う見通しだ。製造業の国内回帰を目指すトランプ米政権への対応の一環との見方もある。
トランプ氏は対中関税などと別に、輸入する半導体やエネルギー資源など幅広い品目に関税を課す方針を示している。対象国・地域などは不明だが、選挙中や最近の演説では半導体生産の台湾集中を問題視する発言を繰り返してきた。
TSMCのアリゾナ拠点は、第1工場で24年末に回路線幅4ナノ(ナノは10億分の1)メートルの半導体の量産を始めた。アリゾナに3つの先端工場を設ける計画で、総投資額は650億ドル(約10兆円)に上る。
越ビン純利益5.4倍 前期、EV販売が好調[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 363文字 PDF有 書誌情報]
【ハノイ=新田祐司】ベトナム最大の複合企業ビングループがこのほど発表した2024年12月期の連結決算は、純利益が前の期比5.4倍の11兆7352億ドン(約730億円)だった。主力の不動産販売で増益だったほか、赤字事業の損益改善も寄与した。
売上高は19%増の192兆ドンだった。主な増収要因は、電気自動車(EV)を含む製造部門だ。部門別の売上高は86%増の53兆ドンだった。EV子会社のビンファストでは小型モデル「VF3」や「VF5」の販売が好調に推移した。
不動産販売部門は93兆ドンとわずかに減収だった。
営業損益は11兆2518億ドンの黒字に転換した。前の期は4兆9053億ドンの赤字だった。部門別の損益では、設備投資などの先行投資がかさむ製造部門の赤字は前の期から8兆ドン膨らんだものの、不動産販売部門が増益だった。
台湾半導体で「光電融合」技術 データセンター省電力(ASIATECH)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 10ページ 1089文字 PDF有 書誌情報]
台湾の半導体業界で電気処理を光に置き換える「光電融合」技術の導入機運が高まっている。人工知能(AI)向けデータセンターの消費電力の低減を狙う。半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)などが実用化に取り組む。
「量産まで1年から1年半かかるだろう。初期の成果は非常に良好で、顧客はとても満足している」。TSMCの魏哲家・董事長兼最高経営責任者(CEO)は1月中旬に開いた2024年10~12月期の決算説明会で、光電融合分野の新技術「コ・パッケージド・オプティクス(CPO)」の進捗を問う質問にこう答えた。
CPOは通常は半導体パッケージの外側に配置される光学部品を、半導体チップと同じ基板上に組み込んで同じパッケージに収める手法を指す。両者を近くに配置してエネルギーのロスを減らし、処理能力のアップにつなげる。
応用先と期待されるのがAI向けのデータセンターだ。TSMCは24年春の技術発表会でCPOの開発方針を公表。チップの発熱やコスト上の課題も指摘されるが、生成AI市場の急拡大を受けて早期導入に期待が高まっている。
AI半導体大手の米エヌビディアが有力顧客と見込まれる。同社のジェンスン・ファンCEOは1月中旬、訪問先の台北で記者団にTSMCとの同分野の協力を明かしたうえで、成果が出るまで数年かかるとの見通しを示した。
TSMCは回路微細化や先端パッケージングといった主要技術で他社に先行し、世界のAI半導体生産をほぼ総取りしてきた。光電融合は日米や中国勢も開発に力を入れており、競争力の維持に欠かせない技術領域となりそうだ。
台湾は半導体からサーバーまでAI関連の広範なサプライチェーン(供給網)を持つ。TSMCと歩調を合わせるように他の企業も関連分野に参入する。
台湾電機大手、鴻海(ホンハイ)精密工業はグループの訊芯科技控股がCPOのパッケージング技術を開発する。同社は鴻海半導体部門の戦略トップを務め、過去にはTSMCや中国・中芯国際集成電路製造(SMIC)の幹部を歴任した蒋尚義氏が率いる。
台湾半導体設計・開発大手の奇景光電(ハイマックス・テクノロジーズ)はCPO向け光学レンズのサプライヤーとして注目される。24年9月には台湾企業が主導して半導体の国際業界団体SEMIの傘下に光電融合の団体も立ち上がった。
SEMIは光電融合の30年の市場規模を78億6000万ドル(約1兆2000億円)と予測する。AI半導体の次の商機をとらえるべく、一丸で開発に動く台湾勢のスピード感が光る。
(台北=龍元秀明)
【図・写真】鴻海グループの訊芯科技によるCPOの技術展示
米、合法移民も規制強化 ビザ厳格化・亡命希望者も「不法」 競争力低下に懸念[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1309文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=芦塚智子】不法移民対策を前面に押し出す米国のトランプ政権が、合法的な入国や滞在への規制も強めている。米国民の雇用や安全を最優先する「米国第一」の考え方が土台にある。他国からの人材の流入が制限されれば、米国の競争力低下につながりかねないとの懸念が出ている。
トランプ氏は就任初日の1月20日に署名した大統領令で、査証(ビザ)発給審査の厳格化を国務省など関係省庁に命じた。米国の安全や国益を損なう外国人の入国を阻止するため、入国希望者だけでなく既に米国内にいる人に対しても「可能な限り最大限の審査」を実施するとした。
対象や方法の詳細は不明だが、第1次トランプ政権ではビザ申請時に追加の質問や書類提出を求めたり、発給に時間がかかったりするケースがあった。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた米国民の雇用確保を理由に、IT技術者が多く利用するH―1Bビザや企業内転勤者向けのLビザなどの発給を一時停止した。
今回も同様の措置を懸念する声がある。日本からの留学生や研修生、駐在員の派遣にLビザを利用する日本企業も影響を受ける可能性がある。米国に滞在する日本人の間にも不安が広がっており、ネット上では合法滞在資格を証明するグリーンカード(永住権証)やビザなどの携行を呼び掛ける投稿が目立つ。
トランプ政権も一枚岩ではない。政権に深く関わる起業家のイーロン・マスク氏は、テクノロジー企業が活用してきたH―1Bビザの規制に反対している。
一方、ホワイトハウスで政策と国土安全保障を担当するスティーブン・ミラー大統領次席補佐官は強硬な移民規制派だ。経済重視派と対移民強硬派がせめぎ合う中、トランプ氏がどこまでの規制に踏み切るかに注目が集まる。
トランプ政権は合法的な手続きを通した難民の受け入れも制限する。国土安全保障省はバイデン前政権が導入したスマートフォンのアプリを使った難民申請受け付けを廃止。前政権によるベネズエラ人の「一時保護資格(TPS)」延長も撤回すると発表した。TPSで滞在しているベネズエラ人は資格が失効する4月または9月以降は強制送還される可能性がある。
TPSは自然災害や紛争などが起きた国から避難してきた人に一時的な滞在と就労を認める制度で、ベネズエラのほかエルサルバドルやミャンマー、ウクライナなど17カ国が対象になっている。歴代政権が延長を続けてきた。国土安保省のノーム長官はベネズエラ人以外のTPSも打ち切り検討を示唆した。
大統領選で不法移民対策を最優先公約に掲げて勝利したトランプ氏は信任を得たと勢いづき、バイデン前政権下では合法滞在を認めていた亡命希望者らも「不法移民」とみなす姿勢を示す。民主党は人道的でないと批判している。
米シンクタンク「ニスカネン・センター」の移民問題アナリストのギル・ゲラ氏は「中国がハイテク技術で追いつこうとしている中、移民は米国の優位性の重要な要素となってきた」と指摘する。
様々な規制で高技能の移民が減少し、少子化が加速すれば「米国は世界での地位を失いかねない」と警告した。
【図・写真】トランプ政権は合法的な入国や滞在も制限する可能性がある=AP
「包摂的AIへ国際対話を」 セトン駐日仏大使寄稿 来週パリで「サミット」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1173文字 PDF有 書誌情報]
フランス政府は2月10、11日に「人工知能(AI)アクションサミット」をパリで開催する。フィリップ・セトン駐日大使=写真は在日フランス大使館提供=が日本経済新聞に寄稿し、包摂的なAIのガバナンスシステム構築に向けて官民による国際対話の必要性を訴えた。
◇
パリには100人近い国家元首や首脳、約100カ国の市民社会から1000人近くが集う。AIは社会のパラダイムを根本から変える可能性があり、人間と知識、仕事、情報、文化との関係性、さらに人間と言語との関係性すら覆す可能性がある。日本は私たちとともにサミットの準備に積極的に関わっている。
私たちが直面する共通の問いは極めてシンプルだ。それはAIトランスフォーメーションをいかにして正しく行うかだ。
サミットに向け、私たちは3つの優先目標を定めている。
1つ目は全ての人にAIへのアクセスを保証することだ。そうすることで人々がAIの恩恵を受け、AIの潜在能力を発揮させる新たなアイデアを生み出すことができる。
デジタル格差の縮小などに向け、サミットでは大規模なAIイニシアチブを提案する。コンピューターの処理能力や(AI向けに整理された)構造化データセット、将来に向けた人材育成の発展・共有を促す。
次に私たちは現代における2つの重要な転換、環境とテクノロジーについて考えなければならない。AIは気候変動との戦いや生態系の保護には大きく貢献するだろうが、AIによるエネルギー消費は持続不可能な道を進んでいる。最新の予測では2026年以降のAI分野のエネルギー需要は23年比で10倍に上るとされる。
サミットでは持続可能なAIのための「国際同盟」を立ち上げる。AIの環境コストに関する研究を深め、環境配慮の観点からAIモデルを評価して新たな基準を策定し、サプライチェーン(供給網)のあらゆる段階でグリーン投資を増やすことを目指す。
最後に、私たちは効果的で包摂的なAIのガバナンスシステムを構築しなければならない。そのための議題は倫理や安全性の問題にとどまらず、広範である必要がある。基本的自由の保障、知的財産、市場の集中への対策、データへのアクセス。これらはほんの一例でしかない。
国際的なAIガバナンスについて全ての関係者が一堂に会して協議する必要がある。現在、AIに関する主要なグローバルイニシアチブに参加しているのは世界で7カ国だけだ。一切関与していない国は119カ国ある。民間部門の関係者や市民社会も取り込む必要がある。
フランスはパートナー国のみとサミットの準備を進めているわけではない。700超の五大陸からの公的・民間のパートナー、研究者やNGOが準備に当たっている。いかなるテーマも回避されることはない。豊かで開かれた包摂的な世の中の実現に向け、全ての人々のためのAIを構築しよう。
EU首脳から報復論 トランプ関税警戒 仏大統領「行動しなければ」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1029文字 PDF有 書誌情報]
【ブリュッセル=辻隆史】欧州連合(EU)は3日、非公式の首脳会議を開いた。集まった各国首脳はトランプ米大統領が意欲を示すEUへの追加関税に強い警戒感を示した。フランスのマクロン大統領は報復措置をとるべきだとの考えを示した。(1面参照)
ブリュッセルで開いた会議では加盟国の首脳のほか、英国のスターマー首相、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長が一部の議論に加わった。欧州の安全保障協力が主な議題だったが、首脳からはトランプ氏に対する懸念表明が相次いだ。
トランプ氏はかねてEU向けに関税を導入する意向を示している。トランプ氏は3日、米国が様々な分野で貿易赤字になっているとして「筋が通っていない」などと非難。改めて関税を課す方針を強調した。
マクロン氏は会議に先立ち、記者団に「もし通商問題で攻撃されたなら、連帯する大国として行動しなければならない」と明言した。
フォンデアライエン欧州委員長も会議後の記者会見で「不公平または恣意的に標的にされた場合には断固たる対応をとる」と表明した。
デンマークのフレデリクセン首相は「もし米国が欧州に厳しい関税を課すのであれば、私たちは団結して強固な対応をとる必要がある」と記者団に言明した。
トランプ氏はデンマークが領有するグリーンランドの購入をめざす方針も掲げる。デンマークは「売り物ではない」と反発し、米国との緊張が高まっている。会議では各国首脳からデンマークの立場を支持するとの意見が多く出た。
一方、米国との対立の激化を避けようと慎重な発言をする首脳もいた。
ドイツのショルツ首相は「(関税は)欧米双方に悪い」と語り、貿易問題を解決するための協力を進めるべきだと記者団に説いた。
2025年上半期のEU理事会議長国を務めるポーランドのトゥスク首相は、関税を巡るあつれきが欧米の安保協力を阻みかねないと危機感を持つ。トゥスク氏は記者団に、EUは「まったく不必要で愚かな関税戦争」を回避するために全力を尽くすべきだと提起した。「ロシアや中国の脅威に直面するなか、同盟国間で争わないようにするためにあらゆることをすべきだ」と訴えた。
NATOのルッテ氏は3日、スターマー氏との共同記者会見で「米国抜きのNATOは機能しない」と指摘した。
NATO加盟国では欧州だけでなくカナダも米国と関税を巡り争う。ルッテ氏は「加盟国は貿易問題に対処できると絶対的に確信している」と述べ、話し合いによる解決に期待を示した。
ガザ住民、46万人超帰還 建物7割損壊、再建に「15年」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 961文字 PDF有 書誌情報]
【ドバイ=下川真理恵】パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に基づきガザ北部への住民の帰還が1月27日に始まり、国連によると46万人超が戻った。住民らは故郷に着き安堵する一方、イスラエル軍の攻撃で破壊された街の復旧の見通しは立っておらず、再建や生活支援が課題となっている。
停戦合意に基づきイスラエルは27日から北部への移動を認め、南部への避難を余儀なくされていた住民らは徒歩などで自宅へ戻った。国連のドゥジャリク事務総長報道官は30日、27日以降の数日間で避難先からガザ北部に帰還した住民は推計46万2千人超にのぼると明らかにした。
中東の衛星放送局アルジャズィーラは故郷に戻り家族と再会した住民らの様子を伝えた。安堵の声が上がる一方、イスラエル軍の攻撃で破壊された街を目の当たりにして失望する人や、自宅跡近くでテントを張って過ごすしかない人もいる。
イスラエルは2023年10月にイスラム組織ハマスとの戦闘が始まった当初にガザ北部の住民に避難命令を出した。多くの住民が南部などに立ち退き、長期間自宅に戻れずにいた。
帰還後の生活再建は見通せない。国連衛星センター(UNOSAT)の直近の推計によると、イスラエル軍の攻撃によりガザの建物は7割が損壊した。最も被害を受けたのが北部の街で、水や電気の供給が不足している。
ロイター通信はパレスチナ自治政府の当局者の話として、ガザ住民のための仮設住宅に65億ドル(約1兆円)の資金が必要と伝えた。
1月下旬にガザを視察したトランプ米政権のウィットコフ中東担当特使は、米メディアの取材に「再建には10~15年ほどかかる」と語った。破壊は甚大で、がれきの撤去だけで5年はかかるとの見方を示した。
イスラエルは1月30日、ガザなどで人道支援の中心的役割を担う国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁止する法律を施行した。国連は法施行後も「活動は続いている」としたが、活動が制限されれば食料や医療の提供に影響を及ぼす。
ガザ住民を巡っては、トランプ米大統領がガザ住民の近隣国への移住を提案した。「ガザは文字通りがれきの山だ」とし、アラブ諸国に受け入れを求めた。パレスチナやアラブ諸国では反発が広がっている。
【図・写真】ガザ北部へ帰還するため移動する住民ら(1月31日)=AP
英首相、英・EUの安保協定提案 5月に協議、関係修復狙う[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 956文字 PDF有 書誌情報]
【ブリュッセル=江渕智弘】英国のスターマー首相は3日、ブリュッセルで開いた非公式の欧州連合(EU)首脳会議に出席し、英EU間の新たな安全保障協定の締結を提案した。安保協力を糸口に、貿易など経済面も含めた関係修復につなげる狙いがある。
フォンデアライエン欧州委員長は会議後の記者会見で「より深い安保・防衛協力の仕組みや形式を話し合う用意がある」と述べた。英国で5月に開催する防衛サミットで協議するという。
英首相がEU首脳会議に出るのは2020年の離脱後初となる。24年7月の総選挙で14年ぶりに政権復帰した労働党は離脱で傷んだEUとの関係改善を外交の柱に据える。ウクライナ戦争やトランプ米政権の発足を踏まえ、喫緊の課題の安保をテコに修復をめざす。
協定には、軍事技術や研究開発、欧州域内での部隊の機動性の向上、海底ケーブルなど重要インフラの保護、武器の増産のための産業協力を盛り込むことを想定する。
英国はEU諸国と北大西洋条約機構(NATO)の枠組みですでに同盟関係にある。さらに10年にフランス、24年にはドイツと2国間の防衛分野の協定を結んでいる。
スターマー氏は欧州安保への米国の関与が低下していくことを念頭に「欧州はもっと負担しなければならない」と述べ、英EUの協力でNATOを支える考えを示した。
英国は本音では、関係修復の先に貿易の円滑化を期待する。食品の輸出入時の検査の廃止などを望む。ただ、域内取引や対米貿易が多いEUにとって英国はそれほど大きな貿易相手ではなく、離脱した英国に特権を与えることへの抵抗もあって協議は進んでいない。
EUが英国に期待するのは、EUの若者が英国で大学に行ったり働いたりする環境の整備だ。18~30歳の若者に目的を問わずに双方の地域で4年まで滞在を認める案を提起している。反移民の国内世論を気にする英国は受け入れに慎重な姿勢を崩していない。
離脱時のわだかまりも残っており、英国は安保協力を通じて歩み寄りをめざす。
EUとの協力の内容によっては英米の「特別な関係」に悪影響を及ぼしかねないとの指摘もある。
トランプ氏は2日、EUからの輸入品に対する関税を近いうちに発動すると記者団に語ったが、英国については「一線を越えているが解決できる」と述べ、EUと差をつけた。
米、対外援助機関を「閉鎖」 マスク氏、Xで表明 人員削減、国務省に吸収か[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 820文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=芦塚智子】トランプ米政権で歳出削減を主導する起業家のイーロン・マスク氏は3日、対外国援助を管轄する米国際開発庁(USAID)を「閉鎖する」と表明した。トランプ大統領も了承したと述べた。米CBSは、同庁が大幅に人員を削減して国務省に吸収されると報じた。「米国第一」の外交政策が背景にある。
米メディアによると、USAID本部の建物は立ち入りが制限され、大半の職員が自宅待機を命じられた。ウェブサイトは3日正午現在、開けない状態になっている。
CBSによると、国務省に吸収後もUSAIDの人道支援機関としての役割は残る見通しだ。トランプ氏はルビオ国務長官を同庁の長官代行に任命したという。
政府効率化省(DOGE)を率いるマスク氏はX(旧ツイッター)上で、USAIDを「犯罪組織」「修復は不可能」などと攻撃し「(トランプ氏に)詳細を説明し、彼は閉鎖に同意した」と指摘した。
トランプ氏は2日、記者団に対し、USAIDについて「過激な精神錯乱者が運営しており、彼らを追い出す。それから(組織をどうするか)決断する」と語っていた。
USAIDは1961年に設立され、世界各国への人道支援や開発援助などを担当してきた。議会調査局によると、2023会計年度は約400億ドル(約6兆2000億円)の予算を運用した。
国務省は1月末、同省とUSAIDなどを通じて資金提供する対外援助プログラムを原則凍結すると発表していた。声明で「すべてのプログラムの再検討を開始し『米国第一』の指針に基づく外交政策と一致しているか確認する」と記した。
USAIDの仕事を請け負う会社の社員は、1月末に業務停止の通達を受けたという。「今後どうなるか不明で、自分の職もいつまで維持できるか分からない」と不安をあらわにした。
民主党の上院議員10人は2日、ルビオ氏に「USAIDを国務省に吸収するいかなる試みも議会の承認が必要だ」として説明を求める書簡を送った。
米、合法移民も規制強化――「出生地主義」修正に波紋 駐在日本人も影響か[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 533文字 PDF有 書誌情報]
米国で生まれた子供に自動的に国籍を与える「出生地主義」の修正を命じたトランプ大統領の大統領令も波紋を広げている。母親が不法滞在か一時滞在で、父親が米国籍や永住権を保持していない場合には、子供が米国で生まれても国籍を与えないとした。
米憲法修正第14条は「米国で生まれ、あるいは帰化し、及びその司法権に属する者は米国の市民である」と明記している。これに基づき、外交官など一部の例外を除いて米国内で生まれた子供には親の国籍や滞在資格に関わらず米国籍が付与されてきた。
しかし政権側は、非米国市民の子供は「司法権に属する者」にあたらず、米国内で生まれても14条の対象にはならないとの解釈を示す。
出生地主義が不法入国や米国籍の獲得を目的とした「バースツーリズム(出産旅行)」を助長しているというのが政権の主張だ。しかし大統領令は親が学生ビザや就労ビザなどで合法的に長期滞在している場合も対象とする。駐在などで滞在する日本人が出産した場合も当てはまるとみられる。
大統領令は2月19日以降に生まれた子供に適用される予定だったが、民主党知事の約20州が違憲として提訴し、連邦地裁が一時差し止め命令を出した。トランプ氏は控訴すると明言しており、最高裁まで争われる可能性が高い。
アジア、SNS発の暴力懸念 メタの真偽チェック廃止で(NIKKEIAsia)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 774文字 PDF有 書誌情報]
米メタが1月、SNS投稿の真偽を第三者が確かめるファクトチェック機能の廃止を発表した。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は「我々のプラットフォームにおける検閲の量を劇的に減らす」と主張するが、人権団体などはアジア途上国への悪影響を危惧している。
メタは代わりに利用者が投稿に注釈をつける「コミュニティーノート」を導入する方針だ。ファクトチェック機能の廃止は米国で先行するが、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはいずれ「世界で実施される」と予想する。
フィリピンのジャーナリストでノーベル平和賞を受賞したマリア・レッサ氏は取材に対し「ザッカーバーグ氏は『検閲』と言うが私なら『安全』と置き換える」と強調する。メタが「(利用者の)安全より(自社の)利益の方が重要だと判断した」と批判する。
メタが運営するフェイスブックやワッツアップなど米国のSNSは、偽情報やヘイトスピーチ(憎悪表現)の拡散を加速させたと指摘される。
人権団体はミャンマーでのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害をフェイスブックが助長したと訴えている。
アムネスティは1月23日、メタの方針転換は「ロヒンギャに対する犯罪のようなひどい人権侵害や暴力」をさらに悪化させると警告した。
インドで5億人以上が利用するワッツアップも偽情報やヘイトスピーチの温床となり、暴動やリンチの引き金になってきた。メッセージが暗号化されているため、チェックできる投稿が限定されるほか、インドでは使用される言語や方言が多数あることも管理をより複雑にさせている。
インド政府は頻繁にネットを遮断することで対応している。米人権団体アクセス・ナウによると、インドでは2023年に少なくとも116件のネットの遮断が記録され、6年連続で世界最多となった。
(バンコク=ドミニク・フォルダー)
コンゴ民主反政府勢力、停戦を宣言 政府の同意有無は不明[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 11ページ 398文字 PDF有 書誌情報]
【ナイロビ=共同】鉱物資源が豊富なコンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で政府軍と戦闘を続ける反政府勢力「3月23日運動(M23)」は3日、SNSへの投稿で「人道上の理由で4日から停戦する」と一方的に宣言した。期間は示していない。コンゴ政府の同意の有無は不明で、戦闘停止が実現するかどうかは不透明だ。
M23と、同勢力を支援しているとみられている隣国ルワンダの軍部隊は、コンゴ東部にある南キブ州の州都ブカブを目指して進軍してきた。M23は声明で「ブカブを掌握するつもりはない」とし、人道危機を生み出しているのはコンゴ政府側だと主張した。
M23は1月以降に東部で攻勢を強め、北キブ州の州都ゴマをほぼ掌握したとみられる。「われわれの立場を防衛する」とも述べており、停戦したとしても既に制圧した地域から退くかどうかが焦点となる。2012年にゴマを一時掌握した際には、国際社会の圧力を受けて撤退している。
任天堂、スイッチ2の初期出荷手厚く 転売対策しスタートダッシュ 業績下振れも上場来高値[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1669文字 PDF有 書誌情報]
任天堂の古川俊太郎社長は4日、2025年に発売する新型ゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチツー)」について「需要を満たせるだけの製品を用意する」と話した。現行機のスイッチではできなかったスタートダッシュを目指したい考えだ。新型機を控え現行機の販売が落ち込み、25年3月期の連結業績見通しは下方修正した。
任天堂は4日、25年3月期の連結売上高が前期比29%減の1兆1900億円、営業利益が47%減の2800億円になる見通しだと発表した。それぞれ従来予想を900億円、800億円下回る。期末配当は従来予想から13円引き下げ81円となり、年間配当は前期比95円減の116円とする。今期業績見通しの下方修正は2回目だ。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比31%減の9562億円、純利益は42%減の2371億円だった。発売8年目のスイッチの販売が落ち込んだ。
任天堂は1月16日、スイッチの後継機「スイッチ2」を2025年中に発売すると発表した。古川氏は2月4日、発表後初めての記者会見にオンラインで出席し、スイッチ2は「これまでの経験を踏まえ(転売などの)対策をとる」と述べた。
価格や仕様といったスイッチ2の詳細は4月2日に配信予定の公式動画チャンネルで明らかにする。任天堂は4~6月に日本や韓国、欧米などでスイッチ2の体験会を計画しており、市場では発売日について「体験会終了後の7月ごろ」との見方が強まっている。
スイッチ2の発売当初の売れ行きはスイッチを上回るとの予想が多い。東洋証券の安田秀樹アナリストは発売後3カ月の販売台数を600万台、UBS証券の●(隹の上に羽の旧字)翌佳アナリストは800万台とみる。
17年3月3日に発売されたスイッチは6月末までの約4カ月の販売実績が470万台だった。スイッチ2の初期販売に関する両氏の予想は、月平均でスイッチの2倍前後の水準にあたる。
米調査会社のDFCインテリジェンスは28年末時点のスイッチ2の販売台数を8000万台と予測する。スイッチ2の発売日が未定のため単純比較はできないものの、中期的にみてもスイッチ(発売後3年1カ月で5577万台)を超える需要を見込む。
安田氏は「遊べるゲームソフトの幅が広がれば(現在の利用者の中心であるライトなゲームファンだけでなく)コアなファンを取り込むことができ、販売台数が伸びるのではないか」と話す。
スイッチは発売当初、国内外の需要を満たす量を供給できなかった。品薄感から転売が目立ち、利用者に不満を抱かせた苦い経験がある。
複数の海外メディアは24年12月初旬に、任天堂と取引する受託製造サービス(EMS)のベトナム拠点にスイッチ2向けの部品が出荷されたと報じた。
25年夏ごろと予想される発売日の約半年前から生産を始めた可能性がある。市場では、任天堂は数百万台のスイッチ2の在庫を確保した上で発売に踏み切るとの見方が多い。
スイッチ2への期待もあって、任天堂株は高値圏で推移する。
スイッチ2の発売時期を発表した翌日(1月17日)の株価は利益確定売りで前日比4%安となったが、その後は28日~30日まで3日連続で上場来高値を付けるなど、上値を探る展開になっている。2月4日も前日より一時4%上昇し高値を更新した。
UBS証券の●(隹の上に羽の旧字)氏は「(累計販売が1億5000万台を超え)世界中でヒットしたスイッチから仕様が大きく変わらないとの見方が安心材料になっている」と分析する。
スイッチ2の公式動画には人気タイトル「マリオカート」の投入を示唆する映像が盛り込まれた。マリオカートはスタート直前にコントローラーを操作し、スタートダッシュを決めるのがレースに勝つ〝定石〟だ。任天堂は利用者や投資家の期待を裏切ることなく、スイッチ2のスタートダッシュを決められるか。その答えは4月2日の発表で明らかになる。
【図・写真】任天堂は今年中にスイッチ2を発売する(同社の公式動画から引用)
売れすぎ「ジムニー」 スズキ、需要読めず受注停止 月1200台目標→4日で5万台[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 980文字 PDF有 書誌情報]
スズキは3日から四輪駆動車の新モデル「ジムニー ノマド」の受注を一時停止した。1月30日の受注開始から4日間で、月間目標の1200台を大きく上回る約5万台の受注が殺到した。ジムニーはコアファン向けで、生産を絞っている。需要の読み違えにより、受注停止に追い込まれた。
「ジムニー ノマド」はジムニー待望の5ドアモデルで、インドで生産する。2023年にインドでは発売されていたが、長らく日本での発売は待ったがかかっていた。
1970年に初代モデルが発売されたジムニーは、手ごろな価格で悪路も走りやすい点などが支持され、世界販売台数は累計で350万台を超える。「生みの親」と評されるのは2024年に死去した鈴木修元社長だ。
ジムニーは国内外にファンが多いが、「販売数を追う車ではない」(スズキ関係者)。購入層は林業など山間部で働く限られた専門職が中心とみて、大規模な生産体制の構築は控えてきた。
18年に全面改良して発売した軽自動車「ジムニー」と登録車「ジムニー シエラ」の目標販売台数は合計で年間1万6200台。一方、スズキが23年に発売した主力の軽「スペーシア」「スペーシア カスタム」の目標販売は月間だけで1万2000台と、ジムニーの期待値は低かった。
無理な増産はしないため、ジムニーは品薄が続いてきた。直近も「1年程度の納車待ち」(静岡県内の販売店)。この状況で「ジムニー ノマド」を発売すれば混乱する恐れがあるため、鈴木俊宏社長が日本での販売にストップをかけていた。
だが、日本の消費者から販売を求める声が強まっていた。営業が強く日本での販売を訴え、ようやく25年4月3日からの販売が決まった。
受注量は月産1200台を少し上回る程度だとみていたが、蓋をあけてみると注文が殺到した。カスタマイズカーを手掛ける専門店からの需要も多かったとみられる。
スズキは「1日でも早くお届けできるよう、継続して対応に努める」とするが、増産は需要が一段落した後にリスクとなりかねない。インドでの生産調整や日本向けの輸出の割り当て増加などで対応するとみられる。
ノマドが発表された1月30日は、修氏の誕生日だった。消費者を大事にする修氏が存命であれば、厳しい言葉が飛んだかもしれない。
【図・写真】受注を一時停止したスズキの「ジムニー ノマド」(1月30日、東京都新宿区)
GM、メキシコ生産縮小 トランプ関税の衝撃 供給網再編、米生産を優先[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 907文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=川上梓】米ゼネラル・モーターズ(GM)は電気自動車(EV)を生産するメキシコ工場で1000人程度を削減した。トランプ大統領が掲げる輸入関税やEV促進策廃止を見据えた措置とみられる。メキシコへの関税は1カ月延期されたが、不透明感は消えていない。GMは米国での生産を優先する方針で、供給網の再編が本格化してきた。
GMは3日、「シボレー」ブランドのEVなどを生産するメキシコ北部コアウイラ州にあるラモス・アリスペ工場の生産体制を縮小したと明らかにした。24年5月以降、3交代制だったが、25年1月から2交代制にしたという。
人員削減の規模は明らかにしていないが、複数の米国メディアによると1000人程度をレイオフ(一時解雇)したとみられる。生産体制の変更はトランプ氏が関税を表明する前に決めていたという。
GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は1月28日、関税について「供給網全体で短期的な影響を軽減する準備を進めている」と話した。メキシコやカナダから米国に一部の生産を移すことも示唆した。3日の米株式市場でGMの株価は一時6%下落した。
日本勢も北米の生産体制の見直しに動き出している。
日産自動車は1月24日、メキシコ中部の独メルセデス・ベンツとの合弁工場で、25年末でガソリン車生産を停止すると明らかにした。米国向けの高級車ブランドを生産してきたが販売不振が続いていた。
政策影響ではないとしているが、日産は米国販売車の3割をメキシコで生産しており、関税の影響は大きい。収益への影響次第ではさらなる生産再編の可能性もありそうだ。
マークラインズや野村証券の試算では24年1~10月のトヨタ自動車、ホンダ、日産、マツダの4社の米国販売台数に占めるメキシコとカナダでの生産比率は各社で3割に上った。
米商務省によると米国が輸入した自動車部品の輸入総額に占めるメキシコの比率は4割で、新車(2割)より大きい。関税発動なら部品メーカーも供給網再編を迫られる。トヨタ系中堅部品メーカーの東海理化の篭橋栄治収益改革本部本部長は「関税の影響によってはメキシコでの生産を米国に移すこともある」と話す。
日鉄とUSスチール、買収巡る裁判開始 バイデン氏を提訴[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 455文字 PDF有 書誌情報]
日本製鉄のUSスチール買収計画にバイデン前大統領が中止命令を出したことを巡り、両社が中止命令の無効などを求めてバイデン氏などを訴えた裁判が3日始まった。両社は同日、原告準備書面を共同提出したと発表した。書面ではバイデン氏が政治的理由から米当局に見せかけの審査を行わせた経緯を詳述した。
書面はコロンビア特別区の連邦控訴裁判所に提出した。今後3月17日までに原告と被告の双方が主張を書面で提出し、必要に応じて口頭弁論が行われる予定。
日鉄とUSスチールは買収計画の狙いについて「米国の国家安全保障を脅かすものではなく、むしろ強化するものだ。重要なことは中国に対抗できる競争力をもった米国ナンバーワンの鉄鋼メーカーが誕生することだ」と改めて強調した。
日鉄はバイデン氏と対米外国投資委員会(CFIUS)などを相手取り、1月6日付で米連邦裁判所に訴訟提起していた。このほか全米鉄鋼労働組合(USW)会長と競合大手のクリーブランド・クリフスと同社の最高経営責任者(CEO)も買収を妨害しようとしたとして提訴している。
マツダ「車売らない」カフェ あす都内に[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 248文字 PDF有 書誌情報]
マツダは4日、6日から東京都内で開業する新店舗「MAZDA TRANS AOYAMA(マツダトランス青山)」を公開した。特徴はコンセプトカーや名車のエンブレムの展示が中心で、市販車を置いていない点だ。マツダ流の「売らない店舗」でブランドの発信力を高め、トヨタ自動車など大手に対抗する狙いがある。
新店舗は東京メトロ表参道駅の階段を上がったビルに設けた。1、2階はカフェがメインで、自動車メーカーの店舗とは感じない。1階の奥にはデザインが売りのコンセプト車両を置き、2階の壁面にはミニカーも飾る。
ニトリHD・エディオン、共同配送[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 198文字 PDF有 書誌情報]
ニトリホールディングス(HD)と家電量販大手のエディオンは4日、川崎市と仙台市の両社の物流拠点間で家具と家電の共同配送を始めたと発表した。積載効率を上げて二酸化炭素(CO2)の削減やドライバーの人手不足に対応する。ニトリHDの物流子会社のホームロジスティクス(札幌市)とエディオンが1月から共同配送を始めた。川崎市にある両社の物流拠点で家電や家具を積み込み、仙台市の両社の物流拠点まで配送する。
世界の半導体市場、昨年18%増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 155文字 PDF有 書誌情報]
米調査会社ガートナーは3日、2024年の世界の半導体市場が23年比18%増の6260億ドル(約97兆円)だったとの推計を発表した。生成AI(人工知能)向けに画像処理半導体(GPU)など、高性能チップの需要が伸びた。個別企業では米インテルの苦戦が目立つ中、韓国サムスン電子の売上高が2年ぶりに世界首位となった。
米パランティア、前期純利益2.2倍[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 146文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=山田遼太郎】データ解析ソフトの米パランティア・テクノロジーズが3日発表した2024年12月期通期決算は純利益が前の期比2.2倍の4億6219万ドル(約715億円)だった。売上高は29%増の28億6550万ドルだった。米国企業を中心に人工知能(AI)サービスの販売が伸びた。
小林製薬、日用品など13品値上げ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 143文字 PDF有 書誌情報]
小林製薬は4日、トイレ用消臭スプレーの「消臭元スプレー パルファム」や肩こりをほぐす医薬品「コリホグス」など13品目の出荷価格を改定すると発表した。4月出荷分から4~21%値上げする。原材料価格や物流費などの高騰を受けて価格転嫁する。原燃料高に伴う製品の値上げは2022年から8回目。
ユニクロ、1月売上高8.6%増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 134文字 PDF有 書誌情報]
ファーストリテイリングが4日発表したカジュアル衣料品店「ユニクロ」の1月の国内既存店売上高(電子商取引含む)は、前年同月比8.6%増だった。3カ月連続で前年同月比でプラスだった。上旬に気温が低く推移したため、単価の高いダウンやカシミヤのニットなどの販売が好調だった。
パナHD、TV事業見直し 社長「売却覚悟ある」 「パナソニック」は分割(ビジネスTODAY)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1546文字 PDF有 書誌情報]
パナソニックホールディングス(HD)は4日、グループの再編方針を発表した。白物家電や空調、照明を統括する事業会社「パナソニック」を2025年度中に解散し、複数の事業会社に分割することが柱。テレビ事業は売却や縮小も検討する。グループで最大の事業会社を分割することで迅速な意思決定を可能にし、成長を目指す。
パナソニックHDの再編案によると、事業会社のパナソニックを白物家電を手掛ける「スマートライフ」(仮称)、空調などを手掛ける「空質空調・食品流通」(同)、照明を手掛ける「エレクトリックワークス」(同)の3社体制に見直す。
パナソニックHD傘下の事業会社は24年12月に売却した車載事業会社をのぞいて現在6社ある。再編案ではテレビやカメラを手掛ける黒物家電会社とスマートライフを統合することも検討している。再編案の分割と統合が実施されると、HD傘下の事業会社は7社に増える。
パナソニックHDの楠見雄規社長は4日、オンラインで記者会見し、テレビ事業について「売却する覚悟はあるが、売却方針を決めたわけではない」と話した。その上で「現状、事業を買ってくれる企業はないと考えている。様々な手段で考えていく」と述べ、将来的に事業売却を選ぶ可能性を否定しなかった。
英調査会社オムディアによると、薄型テレビの国内市場におけるパナソニックのシェア(24年1~6月、出荷台数ベース)は12.8%。中国メーカーの台頭を受け、20%前後が続いていた10年代より存在感は低下した。米国市場については24年に再参入するまで約10年の撤退期間がある。
カメラなどを含む24年度の黒物家電事業の売上高は2840億円を見込む。グループ全体の売上高の3%程度に過ぎず、テレビが主力だった1990年代と比べるとグループ内の位置づけは一変した。
16年にテレビ向けの液晶パネルの自社生産を終了し、韓国勢などからの調達に切り替えた。テレビ事業見直しの行方は「ビエラ」のブランド力と販売網への投資家や提携先候補の評価に左右されそうだ。
4日には28年度の調整後営業利益を7500億円以上と、24年度計画より3000億円以上増やす目標も新たに掲げた。24年度は7%程度を見込む自己資本利益率(ROE)については28年度に10%以上を目指す。
25年度中に各事業の収益を見極めた上で事業の立て直しや売却などを進める。間接・販売部門を中心に進めてきたデジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性向上や固定費削減を加速する。
楠見氏は「必要な改革は25年度にやりきる」と話し、25年度までに早期退職を募集する方針を示した。規模などは今後詰める。重点投資領域としてきた電気自動車(EV)電池事業の収益改善にも取り組む。
パナソニックHDは4日、24年度の連結売上高(国際会計基準)が前年度比2%減の8兆3000億円になる見通しだと発表した。従来予想を3000億円下回る。車載機器会社の全株式を、米大手投資ファンドのグループ会社が経営に携わる会社に譲渡する手続きが完了し、連結対象からはずれたことを反映した。営業利益と純利益は従来予想を据え置いた。
楠見氏は21年の社長就任以来、グループの事業ポートフォリオの見直しを進めてきた。これまでに車載機器と業務用プロジェクターの売却を決めたものの、株式市場の評価は必ずしも高くない。
23年の定時株主総会で株価の割高・割安を判断するのに使う投資指標であるPBR(株価純資産倍率)を「2~3倍に伸ばしていきたい」と語ったが、足元は1倍割れが続く。グループ再編案の実行にあたっては投資家に評価される改革が求められる。
(長縄雄輝)
【図・写真】オンラインで記者会見するパナソニックHDの楠見社長
太陽誘電 佐瀬社長(ニュース一言)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 13ページ 190文字 PDF有 書誌情報]
新型コロナウイルス禍に起きたシャットダウンを受け、顧客に迷惑をかけた。日本、中国、韓国、マレーシア、フィリピンの拠点で電子部品の生産を分散している。
トランプ米大統領が就任し、米中対立の激化や関税の強化などサプライチェーン(供給網)へのリスクは高まる。太陽誘電の佐瀬克也社長は「コロナ禍後に拠点分散をいっそう意識した。部品を偏りなくどこでも作れるようにひたすら実行する」と話す。
伊藤忠系のタキロン、化学品M&Aに最大500億円投資 3年計画 医療プラ新規参入狙う/兵庫に工場新棟[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1345文字 PDF有 書誌情報]
伊藤忠商事の化学品子会社、タキロンシーアイはM&A(合併・買収)に最大で総額500億円規模を投じる。強みを持つ半導体関連材料などの増産や研究には約190億円をあてる。中国勢の増産で化学業界の市況は悪化し、大手メーカーは得意分野への集中を模索する。中堅各社を含めた再編が加速しそうだ。
タキロンの福田祐士社長が取材に応じ2027年3月期を最終年度とする3カ年の投資計画を明かした。
M&Aへの投資額に関し、福田社長は「3年間で少なくとも150億円くらいは使い切りたい」と話した。総額500億円規模の投資も可能といい「いい案件なら伊藤忠との共同出資も想定できる」と述べた。
同社は24年3月、農業用ビニールハウスなどに使われるフィルムの製造・販売事業を買収した。25年3月には、農業用フィルムを加工販売する別の会社も買収する計画だ。
石油化学業界の事業再編が進むなか、プラスチック加工事業の買収も狙う。先端技術の獲得も進め「医療・医薬分野のプラスチックへの新規参入や自動車関連材料の強化をめざしたい」(福田氏)という。
伊藤忠は24年10月までに約376億円を投じ、タキロンへの出資比率を約55%から100%に引き上げた。福田氏は伊藤忠の岡藤正広・会長最高経営責任者(CEO)の信頼が厚いことで知られ、23年にタキロンの社長に就いた。
増産や研究開発も含めた27年3月期までの投資額は最大700億円と、24年3月期までの3年間(143億円)と比べて5倍近く増やす。資金は今後3年間で見込む営業キャッシュフロー(CF)から300億円をあて、借り入れも活用する。
増産投資では、兵庫県たつの市の工場に45億円を投じて新棟を建設する。半導体製造装置に使われる塩化ビニール樹脂の材料「FMプレート」の生産能力を26年中に3割ほど増やす。フィルム製品の生産も強化する。約6000万ドル(約90億円)をかけて米国工場の設備を改良するなどし、生産能力を26年までに大幅に増やす。約55億円を投じ、兵庫県に研究所も新設する。
同社は24年3月期の売上高が1375億円、純利益が51億円だった。27年3月期に60億円以上の純利益確保が目標で、福田社長は「31年3月期以降に安定的に100億円を稼げる会社をめざす」と強調した。
大手化学各社は事業再編に熱心だ。三菱ケミカルグループは化学繊維「トリアセテート」事業を25年3月をめどに売却し、衣服分野の繊維事業から撤退する。レゾナック・ホールディングス(HD)は24年11月、鋼板などの表面を保護するためのフィルム事業を同業のサンエー化研に売却した。旭化成も主力の樹脂原料「アクリロニトリル(AN)」のタイでの生産・販売を打ち切った。
再編が活発な背景には汎用品分野の苦戦がある。代表例が自動車や家電など幅広い商材に使われるプラスチックの原料となるエチレン。中国の増産で製品があふれ、国内にある設備の稼働率は低迷する。
「各社ともに強みをもつ分野は売りたがらず、優良な買収案件はなかなか出てこない」(化学業界関係者)との声もある。中堅各社を含めて、M&Aの巧拙が問われる局面に入っている。
(渡辺伸)
【図・写真】取材に応じるタキロンシーアイの福田社長 (東京都港区)
阪急電鉄、駅での介助ウェブ予約 英新興システム採用[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 967文字 PDF有 書誌情報]
阪急阪神ホールディングス(HD)傘下の阪急電鉄は今春にも、障害者や高齢者がウェブで介助を予約できるサービスを始める。英スタートアップのトランスレポート社のシステムを使い、経路検索と介助サービスの申し込みを一括して行える。バリアフリー対応への需要の高まりと労働力減少に対応する。
阪急電鉄はトランスレポートが開発するウェブアプリケーションを日本で初導入する。利用者は視覚障害や車いす利用などの障害種別を登録し、スロープの利用など介助内容を選ぶ。
経路検索サービス「駅すぱあと」と連携したシステムで利用者が経路を入力。情報は駅係員のスマートフォンやパソコンに届き、係員が予約を承認する。営業時間内は乗車数時間前に予約すれば介助を受けられる。
まず阪急線内の87駅での乗降で、約800人の駅係員が対応する。利用者の負担は無料で、阪急電鉄が介助件数と係員の数に応じてトランスレポートに料金を支払う。
阪急電鉄ではこれまで電話や対面で介助依頼を受け付け、乗降駅の係員が電話や紙のメモで連携していた。新サービスの導入で、確認の手間やミスを減らせる。
トランスレポートは2015年、起業家のジェイ・シェン氏が設立した。20年ごろから英国の鉄道にサービス提供を始め、現在は約3000駅で年間100万人程度が利用している。
23年4月に阪急阪神HDのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドから出資を受け、日本での導入を準備してきた。英国外では初の導入事例で、国内の他の私鉄やJR各社への導入も模索する。
国土交通省の調査によると、車いす利用者の約8割が、日常的な鉄道利用で「想定以上の時間を要した」と回答した。駅窓口で相談してから対応まで、15分以上かかる場合もあるという。
トランスレポート日本法人の木川菜都子代表は「これまでは希望する電車で介助を得られるかが不確実で、事前に行動を計画するのが難しかった」と指摘する。
鉄道各社では駅員など労働力が減少する一方、高齢化が進みバリアフリー対応の需要が高まっている。介助サービスの効率化は重要度を増している。
阪急阪神HDは主要ターミナルである梅田駅の国際競争力向上をめざしており、バリアフリー対応で阪急沿線のアクセス性の向上を図る。
【図・写真】阪急電鉄の87駅で介助のウェブ予約に対応する
健康サポートで人材定着――「健康経営」54%どまり 大企業と差、意識改革必要[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 545文字 PDF有 書誌情報]
「健康経営」に積極的に取り組む企業を顕彰する国の制度で健康経営優良法人と認定された中小規模法人は2023年度で1万6733件と22年度比で19%増えた。16年度の制度開始以来、中小企業の認定件数は増え続けている。
だが事業規模によって温度差がある。帝国データバンクによると、健康経営に取り組んでいると答えた企業は従業員数1000人超の大企業が82.6%なのに対し、中小企業が54.1%、5人以下の零細企業となると40.7%にとどまる。
健康経営に消極的な理由(複数回答)は「適当な人材確保が困難」(39.0%)が最も多く、「効果的な実施方法が分からない」(37.3%)、「費用対効果が分からない」(29.3%)と続く。
労務管理が手薄な中小企業が健康経営を実践するには、各地の地域産業保健センターによる産業医の無料相談サービスなど外部の専門機関のリソースを活用することも有効だ。
トップの強い意志と社員の賛同も必要となる。ケィテックの金子一夫会長は「健康経営の取り組みはすぐには収益に結びつかないが、10~20年先の会社を守ることにつながる。積極参加を促すためには社員の理解も欠かせない」と話す。社員の健康は最優先事項とトップが覚悟を決めれば、健康経営は中小にも一段と広がる。
(漆間泰志)
エン・ジャパン、採用代行会社を買収 求人企業を支援[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 294文字 PDF有 書誌情報]
エン・ジャパンは企業が求職者を直接スカウトする「ダイレクトリクルーティング」を代行するVOLLECT(ヴォレクト、東京・渋谷)を買収すると発表した。買収額は非公表。エン・ジャパンの転職サイトを利用する求人企業の採用活動の一部を代行することで、求人企業の増加につなげる。
2月14日付でヴォレクトの全株式を取得して完全子会社にする。ヴォレクトは2018年設立。新卒や中途採用で企業の採用担当者に代わって求職者に直接アプローチする事業などを手掛け、700社以上の採用活動を支援してきた。
ヴォレクトの24年5月期の売上高は前の期比25%増の2億2700万円、純利益は8倍の800万円だった。
健康サポートで人材定着 検診費用負担 復帰後の業務を柔軟に 中小、優先課題絞り実施(小さくても勝てる)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1628文字 PDF有 書誌情報]
社員の健康支援に取り組む中小企業が増えてきた。人員や資金に限りがある中、課題に優先順位を付け分野を絞って実施することで人材の定着など成果を上げている。ただ病気の治療と仕事の両立支援やメンタルヘルス対策、運動の推奨など多岐にわたるため大企業に比べて、中小企業の取り組みは遅れている。経営者の意識改革が欠かせない。
「会社のサポートで安心して仕事を継続できた」。従業員数約240人の建設会社、松下産業(東京・文京)に勤める寺川達也さん(57)は明るい声でこう話す。約10年前にくも膜下出血を発症。現場監督からデスクワークに変わった。2020年には肝臓がんを患ったが手術後はしばらくテレワークになり、現在はフルタイムで働く。
経営への影響大
同社ではがんなどが見つかると医師選びに協力するほか、回復状況に応じて業務内容を変える。10年間に健康診断で16人にがんが見つかったが全員が仕事を続けた。一定の年齢の社員には人間ドックとがん検診などの費用を負担する。松下和正社長は「ベテラン社員も多く退職で技術力やノウハウを失うと経営に痛手となる。それに比べれば1人当たり月数千円の負担は高くない」と話す。
社内には健康に関するライブラリーも設けた。心身の不調などを相談できる専門部署を設置し、入社3年目までの社員に対しては2~3カ月に一度、疲労度を探るウェブテストを実施する。離職率(入社3年以内)は11%と同規模の会社(30%超)を下回る。「中小企業は社員が少なく人材の代替がきかない。健康に配慮するのは当然」と松下社長は言い切る。
企業が社員の健康維持や増進に積極的に関与し、生産性向上などにつなげる取り組みは「健康経営」と呼ばれる。上智大学の森永雄太教授は「健康経営に前向きな企業は社員の信頼感が高まり、人材定着などの効果が見込める」と意義を説明する。だが人員や資金力が限られる中小企業は、大企業と同じような施策は難しい。森永教授は「優先すべき課題を決め、分野を絞って取り組めば、中小でも効果が出やすい」と指摘する。
藤沢タクシー(神奈川県藤沢市)が重点的に取り組むのは治療と仕事の両立支援だ。1日数時間でも、3日おきの勤務でも体調に合わせた働き方ができる。根岸茂登美社長は「人手不足のなか、運転や接客能力に秀でたドライバーを確保するのが経営にとって大切」という。
65人いる社員の平均年齢は61歳と高齢化が進む。20年間で累計24人ががんになったが、発見と同時に退社した社員はいない。柔軟な勤務を認めたことなどでドライバーの平均勤続年数は11年超と全国平均を1割上回る。
社員の健康増進に力を入れるのがシステム開発のアイデアル(大阪市)だ。21年から毎年8週間、1日平均8千歩歩くイベントを実施している。新型コロナウイルス禍で社員の大半が在宅勤務となる中、多くの社員が「睡眠の質が悪化した」と感じるようになり運動を通じて解消をめざした。
イベントは社内のコミュニケーションの活性化も目的としており、6チームに分けて達成を競い合う。24年9月時点で「1日8千歩以上歩く頻度が週の半分以上」と答えた社員は72%と前年同月比で18ポイント改善した。入社3年目の森本美悠さんは「晴れた日は昼休みに同期や先輩と歩くようにしている」と話す。直近3年間の新入社員計22人のうち、退職者は1人だという。
優秀者に商品券
機械設計のケィテック(名古屋市)は運動や食事など10項目の取り組みをポイント化し、優秀者には最大5千円分のギフトカードを贈っている。
課題の一つが社員の取り組みが持続するかだ。健康増進につながる本社周辺のゴミ拾いや栄養バランスを意識した料理教室などのイベントも積極的に開催するが、関心を持ち続けてもらうようにアンケートなどを基に、半年ごとに項目の内容や点数を見直している。
【図・写真】社内のウオーキングイベントを機に積極的に歩く社員が増えたアイデアル(大阪市)
日本特殊陶業(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 2062文字 PDF有 書誌情報]
日本特殊陶業
(4月1日、Cはカンパニー、Pはプレジデントの略)グローバル戦略本部ウェルビーイング戦略グループ管掌(戦略PF室管掌)社長兼社長執行役員グローバル戦略本部長川合尊
▽モビリティCP(ASEAN・インド地域統括兼グローバル戦略本部M&A戦略室・IGNITE・C・SensorBeyond・C・NTKセラミック・Niterraアジア・NiterraIBCアジア管掌)上席執行役員小倉浩靖
▽社長室・ビジネスマネジメント室担当(秘書室・グローバル戦略本部経営財務監理室管掌)同東京支社長鈴木浩二
▽グローバル戦略本部経営監理グループ調達SCM室・安全衛生室担当兼小牧工場長(SCMSolutions&Services・C・GlobalProcurement・C・NTKセラテック管掌)上席執行役員新海修
▽同経営戦略グループ経営戦略室・事業基盤戦略室・プラットフォーム開発センター・エネルギー事業本部担当兼技術統括本部長(戦略PF室担当兼事業基盤戦略室・DX戦略室・科学研究所・ITシステムC・プラットフォーム開発センター管掌)同鈴木啓司
▽モビリティCバイスP兼営業戦略ビジネスユニット長(モビリティビジネスCP)同長谷川和伸
▽ビジネスオペレーション本部長(グローバル戦略本部人事戦略室管掌兼HRコミュニケーションCP)同山口智弘
▽グローバル戦略本部財務基盤グループ経理財務室・経営監理グループ経営監理室担当(経営財務監理室担当兼FP&A・CP)同鈴木義孝
▽取締役会室・会長室・グループ内部監査本部担当(取締役会室・グローバル戦略本部ビジネスマネジメント室・ビジネスサポートC管掌)同小林建司
▽ビジネスオペレーション本部副本部長(ビジネスサポートCP兼小牧工場長)同高柳好之
▽グローバル戦略本部経営戦略グループDX/IT戦略室担当(DX戦略室長兼ITシステムCP)同木村和之
▽同経営監理グループ調達SCM室担当(SCMSolutions&Services・CP兼GlobalProcurement・CP)同三浦芳郎
▽上席執行役員モビリティC・SensorBeyondビジネスユニット長(執行役員SensorBeyond・CP)山田裕一
▽同モビリティC・IGNITEビジネスユニット長(同IGNITE・CP)さつま工場長鈴木彰
▽ASEAN・インド地域統括、執行役員佐之井久樹
▽グローバル戦略本部ウェルビーイング戦略グループ人事戦略室・サステナビリティ戦略室・コーポレートコミュニケーション室担当(サステナビリティ戦略室長兼コーポレートコミュニケーション室長)執行役員北河広視
▽執行役員、ビジネスマネジメント室長蒲原知之
▽同技術統括本部副本部長、科学研究所長伊藤慎悟
取締役会室長(NiterraVentures・Cベンチャー投資)稲熊雄二
▽会長室長、山田裕子
▽監査等委員会室長、寺村英己
▽社長室長(ビジネスサポートC総務)大橋一之
〔グローバル戦略本部〕経営戦略グループ経営戦略室長(戦略PF室長)岩間真一郎
▽同DX/IT戦略室長、野村浩之
▽財務基盤グループ経理財務室長(経営財務監理室長)松本丈治
〈経営監理グループ〉経営監理室長、広門泰樹
▽調達SCM室長(GlobalProcurement・CバイスP)半沢剛
▽安全衛生室長、高倉雅
〈ウェルビーイング戦略グループ〉人事戦略室長、和田拓也
▽サステナビリティ戦略室長、久礼圭祐
▽コーポレートコミュニケーション室長(HRコミュニケーションC人財開発)平野なつき
プラットフォーム開発センター技術推進、七田貴史
▽同技術開発(ビジネスインプリメンテーション本部エレクトロニクスICTシステム)古橋良介
▽ビジネスインプリメンテーション本部先行開発(科学研究所マネジメント室長)笠原真二郎
▽同本部PKGイノベーション室長、鳥居拓弥
▽エネルギー事業本部エネルギー事業戦略室長、渡辺忠
▽同本部エネルギー変換事業開発、古田暢雄
〔ビジネスオペレーション本部〕経営財務オペレーション(監査等委員会室長)加藤善久
▽総務、井口直也
▽IT(ITシステムCシステム推進)谷口宗也
〔NiterraVentures・C〕EIR兼グローバルオペレーション(ビジネス戦略)バイスP木全崇博
▽ベンチャー投資、トーマス・クルーズ
▽グローバルベンチャーラボ、アリ・ボラ・サワシュ
〔モビリティC〕経営企画、鈴木智子
▽人事、冨田明宏
▽ビジネスサポート(SensorBeyond・C事業管理)平野聡
▽営業戦略ビジネスユニット副ビジネスユニット長(Niterraフランス社長)稲前俊一
▽同ユニット事業管理(Niterraオーストラリア社長)森井走
〈IGNITEビジネスユニット〉副ビジネスユニット長(IGNITE・C第1技術)平沢真
▽事業管理(同戦略企画)那須弘哲
▽生産管理、沖中学
▽第1技術、久田英貴
SensorBeyondビジネスユニット副ビジネスユニット長、伊藤政倫
▽同ユニット第1技術(営業技術)河原孝幸
第一実業(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 1289文字 PDF有 書誌情報]
第一実業
(4月1日)会長執行役員兼CEO(社長執行役員内部監査部管掌)代表取締役宇野一郎
▽代表取締役兼社長執行役員兼COO内部監査部・関係会社管掌(取締役兼専務執行役員兼CSuO総務本部・経理本部・経営企画本部・デジタルイノベーションセンター・統合リスクマネジメント室管掌)船渡雄司
▽取締役(代表取締役事業本部・関係会社管掌)専務執行役員二宮隆一
▽総務本部担当、取締役兼常務執行役員兼CFO府川治
▽CSO兼ERM室担当(CDO)取締役兼常務執行役員上野雅敏
▽同アジアエリア・インドエリア担当(エナジーソリューションズ事業・欧州エリア・ソウル支店担当)常務執行役員大槻信二
▽同中国エリア担当(米州エリア担当)同岡田尚一郎
▽上席執行役員エナジーソリューションズ事業・エンジニアリング本部・ソウル支店担当(執行役員エナジーソリューションズ事業本部長)小玉大二郎
▽同経営企画本部長兼米州エリア・欧州エリア担当(執行役員米州エリア統括責任者兼第一実業米国社長兼HealthcareDiv.GeneralManager)西井啓介
▽エナジーソリューションズ事業本部長(エナジーソリューションズ事業本部統括部長兼エナジーソリューションズ第四)田辺定
▽自動車事業本部長(自動車事業本部長代理)光田淳一
▽航空・インフラ事業本部長(航空・インフラ事業部長)安平慶
▽プロジェクトソリューション(執行役員)エンジニアリング本部長福永和也
▽プラント・エネルギー事業本部プラント統括部長(エナジーソリューションズ事業本部統括部長兼エナジーソリューションズ第二)伊部徹
▽同本部再生可能エネルギー、柳沢保則
▽エナジーソリューションズ事業本部長代理(エナジーソリューションズ第一)三木亮
▽同本部エナジーソリューションズ第一、木口直彦
▽同エナジーソリューションズ第二、萩原邦生
▽同エナジーソリューションズ第四、岡本良太
▽産業機械事業本部産機事業推進、守永亮平
▽同事業開発(経営企画本部事業開発)吉村昌一
▽自動車事業本部BODYシステム、冨田浩平
▽同本部駆動・デバイス領域統括部長兼中部駆動システム、市野沢啓之
▽航空・インフラ事業本部統括部長(航空・インフラ事業部長代理)相原孝司
▽同、航空宇宙・田口哲也
▽ヘルスケア事業本部統括部長、エンジニアリング・福田雄介
▽同本部東部ヘルスケア営業、田中理一
▽同西部ヘルスケア営業(東部ヘルスケア営業)福富崇義
▽同事業推進企画(西部ヘルスケア営業)今村浩之
▽エレクトロニクス事業本部実装統括部長(中部エレクトロニクス)山下雄一郎
▽同中部エレクトロニクス、川又潤一
▽同モビリティエレクトロニクス、萩野善紀
▽九州支店長、陶山大輔
▽エンジニアリング本部施工安全管理、岩崎幸司
▽経営企画本部サステナビリティ推進、ヒメネスゴンサレス靖子
▽同グローバル事業推進(エンジニアリング本部プロジェクトソリューション)小安次郎
▽経理本部統括部長、角谷茂
▽総務本部長代理(法務)枝崎太一
▽同本部法務(サステナビリティ推進)前川大輔
▽同本部名古屋支社総務(自動車事業本部中部BODYシステム)中村建治
中部電力(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 707文字 PDF有 書誌情報]
中部電力
(4月1日)CEO、社長兼社長執行役員林欣吾
▽副社長執行役員秘書部・安全健康推進部・総務部・広報部・地域共生部・環境・立地部・人事部統括(専務執行役員)佐々木敏春
▽不動産事業本部長、専務執行役員事業創造本部長大谷真哉
▽三重県担当(CLO)専務執行役員兼CCOコンプライアンス本部長長谷川聡
▽専務執行役員兼CFO経営管理部・調達部・事業基盤支援部統括兼岐阜県担当(中部電力パワーグリッド執行役員三重支社長)速水敏浩
▽同グループ経営推進部統括(常務執行役員)経営戦略本部アライアンス推進兼地域インフラ事業推進・安井稔
▽立地担当、執行役員橋本当矢
▽執行役員兼統括CKOかいぜん推進(中部電力パワーグリッド執行役員名古屋支社長)石原逸司
▽総務、執行役員山下達也
▽執行役員経営戦略本部部長(経営計画グループ)太田卓志
▽同広報、佐野弘忠
▽執行役員、森下由季子
▽経営監査(マネジメントサービス本部総務センター長)伊藤道代
▽CLOコンプライアンス本部部長(法務グループ)伊藤慎
▽秘書部長、前田謙治
▽経営管理、太田慎二郎
▽グループ経営推進、大島哲也
▽地域共生、小池宜弘
▽環境・立地、岡田博生
▽人事(マネジメントサービス本部人事センター長)苑田隆之
▽調達(同調達センター長)細野久
▽事業基盤支援(マネジメントサービス本部企画室長)田端賢哉
▽再生可能エネルギーカンパニー洋上風力、杉森豊治
▽技術開発本部企画、高村幸宏
▽同本部先端技術応用研究所長、大庭弘
▽同原子力安全技術研究所長(中部電力パワーグリッド配電制御システム運用センター所長)大脇義徳
(6月)取締役、加藤治彦
▽同、岡俊彦
▽退任(取締役)工藤陽子
▽同(同)沢柳友之
京セラ(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 638文字 PDF有 書誌情報]
京セラ
(4月1日)部品QMS戦略本部担当(執行役員常務コアコンポーネントセグメント担当兼部品QMS戦略本部長)取締役触浩
▽執行役員専務経営改革プロジェクト担当(執行役員常務)同伊奈憲彦
▽同経営改革プロジェクト担当(同電子部品セグメント副担当兼電子部品事業本部長)作島史朗
▽執行役員常務コアコンポーネントセグメント担当(執行役員半導体部品セラミック材料事業本部副本部長)山田通憲
▽同コーポレート担当(同経営管理本部長)千田浩章
▽執行役員上席デジタルビジネス推進本部長、久利建樹
▽執行役員半導体部品セラミック材料事業本部長(SMDパッケージ事業部長)谷口源太
▽同電子部品事業本部長(電子部品事業本部副本部長)柳沢美津夫
▽同スマートエナジー事業本部長(スマートエナジー事業本部副本部長)北田勝信
▽執行役員、長井孝
▽同、河之口達也
▽執行役員経営管理本部長(経理)大阿久一郎
▽同生産技術開発本部長(研究開発本部生産技術開発統括部長)精機事業部長井上和幸
▽執行役員常務コアコンポーネントセグメント副担当(執行役員半導体部品セラミック材料事業本部長)中村健一郎
▽光学部品事業本部長(光学部品製造)根本孝一
▽半導体部品有機材料事業本部長(半導体部品有機材料事業本部副本部長)多田公則
▽関連会社統括本部長(関連会社統括部副部長)宗永幸治
(6月下旬)取締役、執行役員専務作島史朗
▽同、執行役員常務山田通憲
▽同、同千田浩章
▽常勤監査役(取締役)青木昭一
▽退任(同)触浩
▽同(常勤監査役)小山繁
荒川化学工業(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 561文字 PDF有 書誌情報]
荒川化学工業
(4月1日)代表取締役兼社長執行役員(社長)事業本部長高木信之
▽執行役員、常務延広徹
▽同研究開発部門担当(研究開発本部長)取締役岡崎巧
▽執行役員、取締役経営企画本部長兼経営企画・冨宅伸幸
▽上席執行役員事業本部ファイン・エレクトロニクス事業部長兼日華荒川化学董事長兼ポミラン・テクノロジー董事長(執行役員機能性コーティング事業部長)久保勝義
▽上席執行役員(執行役員)生産本部長橋本大司
▽執行役員事業本部機能性コーティング事業部長(機能性コーティング事業部副事業部長兼営業)黒瀬慎一
▽同研究開発本部長(研究開発本部副本部長)研究所長東本徹
▽監査室長(管理本部総務)加藤文生
▽品質保証室長(研究開発本部AI・MI推進)小谷野浩寿
▽KIZUNA推進室長(事業本部ファイン・エレクトロニクス事業部電池材料部門長)佐伯直人
▽事業本部機能性コーティング事業部営業、久保大幸
▽同粘接着・バイオマス事業部営業、田中陽介
〔研究開発本部〕機能性コーティング開発、木村和毅
▽ファイン・エレクトロニクス開発、石賀史男
▽コーポレート開発、藤岡大輔
▽開発推進、津田五輪夫
〔生産本部〕生産技術開発、藤本孝志
▽小名浜工場長、吉田勝也
▽鶴崎工場長、関根康雄
〔管理本部〕総務、横峯和人
▽人事、高橋仁美
▽経理、中辻昌也
▽情報システム、桝谷譲
中部電力パワーグリッド(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 513文字 PDF有 書誌情報]
中部電力パワーグリッド
(3月31日)退任(取締役)太田啓雅
(4月1日、地名は支社長)取締役兼執行役員(基幹系統建設センター所長)沢誠広
▽執行役員三重(中部電力執行役員)加藤隆之
▽エンジニアリングセンター所長(送変電)執行役員樋口達也
▽名古屋(系統運用)同山本哲弘
▽執行役員系統運用(配電兼エンジニアリングセンター所長代理)梶川拓也
▽企画室長、伊佐治圭介
▽総務(人事グループ)毛利忠恒
▽調達(中部電力マネジメントサービス本部経理センター長)山本哲
▽用地(半田)矢野行照
▽配電(配電運営グループ)稲垣光二
▽送変電(東京事務所長)井出育夫
▽静岡(企画室長)松野泰
▽旭名東(豊橋)小林敏博
▽一宮(四日市)清沢和紀
▽半田(中部電力技術開発本部技術企画室長)斉藤知孝
▽掛川(同経営管理本部グループ経営支援グループ)島岡正孝
▽四日市(四日市支社副支社長)高井優
▽高山(中部電力技術開発本部電力技術研究所副所長)桑原真
▽上田(長野支社副支社長)上條和宏
▽松本(飯田支社副支社長)後藤純也
▽飯田(パワーグリッド営業部契約グループ)酒井裕司
▽豊田(上田)遠藤隆幸
▽豊橋(地域統括室長)村田好章
(6月)監査役、岡俊彦
▽退任(監査役)沢柳友之
三菱重工業(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 510文字 PDF有 書誌情報]
三菱重工業
(4月1日)ドメインCEO兼プラント・インフラドメイン長(GC)常務執行役員木村千章
▽常務執行役員(執行役員)防衛・宇宙セグメント長江口雅之
▽執行役員兼CTO(成長推進室長)大村友章
▽執行役員ドメインCEO兼エナジードメイン長(GTCC事業部長兼高砂製作所長)村瀬拓也
▽同GC(総務兼法務)小椋和朗
▽同GXセグメント長(GXセグメント副セグメント長)深沢太郎
▽同機械システムセグメント長、小嶋聡
▽同エナジードメイン副ドメイン長(SPMI事業部長兼長崎造船所長)外野雅彦
▽中国総代表、原文実
▽防衛・宇宙セグメント長代理(技術戦略推進室長)佐藤裕子
▽CoCFOシニアフェロー(財務企画総括部長)西尾浩
▽シニアフェロー兼エナジードメインGTCC事業部長兼高砂製作所長、由里雅則
▽同兼エナジードメインGTCC事業部副事業部長兼日立工場長、柴田秀一
▽同兼エナジードメインSPMI事業部長兼長崎造船所長(SPMI事業部副事業部長)藤田真
▽同兼物流・冷熱・ドライブシステムドメイン副ドメイン長、伊藤喜啓
(6月27日)代表取締役、末松正之
▽同兼執行役員兼CFO(CoCFO)西尾浩
▽退任(取締役)加口仁
▽同(同)徳永節男
横河電機(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 320文字 PDF有 書誌情報]
横河電機
(4月1日)執行役専務(執行役常務)エネルギー&サステナビリティ事業本部長中岡興志
▽デジタルソリューション統括本部長(ASEAN・パシフィック・中国・韓国統括代表兼横河電機中国社長)執行役常務竹岡一彦
▽執行役常務(執行役)横河プロダクト本部長田野口宏
▽執行役デジタルソリューション統括本部デジタル戦略本部長、鹿子木宏明
▽同IT戦略本部長(グローバル・ビジネス・サービス本部HOPES推進センター長)北原卓
▽同日本統括代表、木村郁雄
▽同マーケティング本部長(マーケティング本部副本部長)宮坂信義
▽同ASEAN・パシフィック・中国・韓国統括代表、キン・ワー・チェイ
▽退任(執行役常務)阿部剛士
▽同(同)船生幸宏
▽同(執行役)八橋弘昌
川崎汽船(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 275文字 PDF有 書誌情報]
川崎汽船
(3月28日)会長(社長兼社長執行役員)明珍幸一
▽取締役兼執行役社長(専務執行役員)五十嵐武宣
▽取締役(常勤監査役)荒井邦彦
▽同(監査役)原沢敦美
▽同(同)久保伸介
▽執行役専務(常務執行役員)芥川裕
▽退任(代表取締役)針谷雄彦
▽同(取締役)山鹿徳昌
▽同(監査役)新井真
▽執行役員、遠藤英明
▽同、大西慶
▽同、三上武志
▽同、竹之下敦
▽専務執行役員(常務執行役員)久保敬二
▽同(同)岩下方誠
▽同(同)田口雅俊
▽同(同)金森聡
▽同(同)藤丸明寛
▽常務執行役員(執行役員)中山久
▽同(同)内田洋
▽同(同)池田真吾
▽同(同)玉置伸哉
▽同(同)杉本治彦
コーナン商事(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 183文字 PDF有 書誌情報]
コーナン商事
(2月14日、地名は店長)PROWORK&TOOL寝屋川南インター(PROWORK&TOOL本庄西)金一鎮
▽PRO外環大東(PRO東大阪菱江)下牧孝
▽PRO東大阪菱江(PRO外環大東)服部邦彦
▽PRO東郷(PRO新小牧パワーズ)高橋豊
▽PROWORK&TOOL本庄西(PROWORK&TOOL寝屋川南インター)野村雄大
▽PRO新小牧パワーズ、樋野健太
ニフコ(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 173文字 PDF有 書誌情報]
ニフコ
(6月24日)取締役、山畑聡
▽同兼CPO製造本部長(執行役員)CTO開発本部長福尾道宏
▽退任(取締役)安部真行
▽同(同)本多純二
▽執行役員ニフココリアグループ統括兼ニフココリア社長兼CEO、司空翰
▽CFO兼CSO経営統括本部長、執行役員ジョアン・オリバラス
▽ASEAN統括兼ニフコタイランドCo―CEO(CPO製造本部長)執行役員横田賢
日本酒類販売(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 167文字 PDF有 書誌情報]
日本酒類販売
(4月1日)西日本第一支社長兼流通本部副本部長、宮崎純
▽西日本第二支社長兼流通本部副本部長(営業本部マーケティング)松本誠
▽営業本部マーケティング兼商品開発、美登健治
▽流通本部流通第五支社長、野崎美穂
▽財務本部財務(業務管理)小沢誠
▽同業務管理、小池ゆかり
▽流通本部営業部統括部長(営業)鈴木基信
▽同本部営業、福森智章
中部電力ミライズ(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 157文字 PDF有 書誌情報]
中部電力ミライズ
(3月31日)退任(取締役)水谷仁
(4月1日)取締役、速水敏浩
▽執行役員、サステナブル社会推進本部長臼井太郎
▽業務管理・支援本部長、木村信子
▽ソリューション事業本部長(長野営業本部長)城田猛
▽名古屋営業本部長、三谷建介
▽静岡営業本部長(法人営業本部副本部長)山田高裕
▽長野営業本部長、斉藤清治
SANKYO(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
SANKYO
(4月1日、地名は支店長、Bはブロックの略)執行役員、事業企画・井東真一
〔営業本部〕パーラー事業部営業(北海道B長兼札幌)三瓶和彦
▽北海道B長兼札幌、房前清志
▽東北B長兼仙台、片桐裕貴
▽中国・四国B長兼広島(東北B長兼仙台)平田哲治
管理本部経理、熊谷和也
日本航空(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 118文字 PDF有 書誌情報]
日本航空
(2月5日)常務執行役員安全推進本部長兼ご被災者相談室長(執行役員調達本部長)中川由起夫
▽執行役員(常務執行役員安全推進本部長兼ご被災者相談室長)立花宗和
▽同調達本部長兼総務本部副本部長、小川宣子
(6月)取締役、中川由起夫
フジミインコーポレーテッド(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 79文字 PDF有 書誌情報]
フジミインコーポレーテッド
(4月1日)品質保証第一、木村佳央
▽品質管理、浅井弘行
▽研磨ソリューション開発、杉山博保
▽法務室長、伯川徹
▽内部監査室長、谷克己
南都銀行(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 70文字 PDF有 書誌情報]
南都銀行
(4月1日)会長(頭取)橋本隆史
▽頭取(代表取締役兼副頭取執行役員)石田諭
▽代表取締役(取締役営業推進本部長)専務執行役員杉浦剛
京セラドキュメントソリューションズ(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 66文字 PDF有 書誌情報]
京セラドキュメントソリューションズ
(3月31日)退任(取締役)久利建樹
(4月1日)社長(執行役員)長井孝
▽退任(社長)安藤博教
プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパン(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 56文字 PDF有 書誌情報]
プルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパン
(2月10日)総務ファンクション担当、シニアオフィサー坂口哲也
能美防災(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
能美防災
(2月1日)消火設備本部長(消火設備本部担当)常務執行役員営業統括本部副本部長原祐二
京セラコミュニケーションシステム(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 47文字 PDF有 書誌情報]
京セラコミュニケーションシステム
(4月1日)副会長(社長)黒瀬善仁
▽社長(常務)河之口達也
日立ビルシステム(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
日立ビルシステム
(3月31日)退任(社長)網谷憲晴
(4月1日)社長(副社長)山本武志
宮崎銀行(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
宮崎銀行
(2月17日)橘通支店長、執行役員本店営業兼江平支店長竹嶋豊明
川崎近海汽船(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
川崎近海汽船
(6月16日)社長、山鹿徳昌
▽特別顧問(社長)久下豊
ニュー・オータニ(会社人事)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 14ページ 25文字 PDF有 書誌情報]
ニュー・オータニ
(2月4日)社長(常務)清水肇
韓流「食・コスメ・雑貨」で攻勢 K―POPや映画、エンタメと融合 韓国CJは日本とコラボ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 2148文字 PDF有 書誌情報]
日韓国交正常化から今年で60周年。合弁事業などを通じ技術を習得して鉄鋼から家電、半導体などの分野で日本を追ってきた韓国だが、最近ではドラマや映画などエンターテインメントの分野で日本のファンを魅了する。第4次韓流ブームとされる現在は「Kカルチャー消費の浸透」を合言葉に食品やコスメ、雑貨などの分野で日本市場に攻勢をかける。
東京都葛飾区のスーパーいなげや金町店。CJ第一製糖の日本法人、CJフーズジャパン(東京・港)の「美酢(ミチョ)」や韓国版のギョーザ「マンドゥ」が所狭しと並ぶ。ミチョはパイナップルとザクロ味でそれぞれ3列、マンドゥは2列と、棚の定位置を占める。ミチョは若い女性層に受け、日本での発売から10年余りで「小売店の網羅率は約5割まで広がった」(CJフーズジャパン)という。
CJ第一製糖はサムスングループの創始者、李秉喆(イ・ビョンチョル)氏が1953年に設立した韓国の大手食品だ。その三男である李健熙(イ・ゴンヒ)氏が日本の電機メーカーから学んで、サムスン電子で家電などを育てたようにCJも日本の食品メーカーと「コラボ戦略」をとる。
そのパートナーの一つが明治だ。2024年、CJフーズジャパンのミチョと明治の飲むヨーグルトを組み合わせた「美酢のむヨーグルト」を発売した。「日本の有名ブランドとのコラボでミチョのPRにもなる」(カテゴリー部長のイム・ムギョル氏)。酢飲料ではミツカンを抜き、国内シェアトップだ。
化粧品はトップ
25年3月からは900ミリリットルタイプに加え、飲みきりやすいように350ミリリットルをコンビニエンスストアでも販売できるよう商談を進めている。「機会があれば明治以外とも炭酸飲料などでコラボを拡大したい」(同)と意気込む。
CJは「bibigo(ビビゴ)」ブランドでマンドゥなども販売している。キムチのたれでは過去にエバラ食品工業と組んだ。さらにギョーザでは19年に餃子計画(東京・港)の加工部門を取得し、国内でビビゴの冷凍食品を製造している。提携や買収などを通じて日本市場に深く入り込み、新たなビジネスチャンスを狙う。
食品・飲料の分野は日本の大手との「コラボ戦略」でじわり攻勢をかける段階だが、すでに化粧品では22年にフランスからの輸入額を超え、韓国がトップだ。韓国ブランドはSNS広告などを活用して低価格化を実現。人気のインフルエンサーやアイドルを起用してPR、韓流人気の追い風も吹く。
日本でも人気のコスメショップ「オリーブヤング」は24年5月には日本法人を設立した。日本への実店舗の出店計画は未定だが、取り扱いブランドのデータ収集などをして商機をうかがう。
コスメに続き、第4次の韓流ブームは文具や雑貨などにも広がる。生活雑貨のロフト(東京・渋谷)は24年10月に期間限定イベントを開いた。韓国で人気のキャラクター「じゃんまんるぴー」の関連グッズを販売し、キャラクターがプリントされたペンやメモ帳をラインアップに加えた。
「韓国コスメに注目が集まる中、関連商品としてキャラクターの文具なども注目され始めた」(ロフトの担当者)。24年10月からの韓国コスメのイベントでは前年比で売り上げが4割伸びたコスメの人気と合わせて雑貨にも注目が集まっている。
政府も輸出支援
J・フロントリテイリング傘下のパルコも24年4月に韓国の現代百貨店と提携、第1弾として渋谷パルコ(東京・渋谷)で期間限定店を開いた。韓国アパレルブランドの「emis(イミス)」などがキャップやバッグなどを販売した。
韓国政府も後押しする。なかでも食品分野は22年に日韓間で東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)が発効したのを踏まえて韓国政府は「Kフードプラス輸出革新戦略」として輸出を後押ししている。
その一環として、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は24年10月の3日間、韓流エンターテインメントとビジネス交流を融合させた「東京韓流博覧会」を開催した。K―POPアイドルのコンサートでさいたまスーパーアリーナに詰めかけた約4万人の日本のファンに即席麺やコスメなどの物産展を開いた。
K―POPや映画などエンタメと絡めて商品をPRするのも韓流だ。自社でもエンタメ部門をもつCJは24年末に米動画配信大手ネットフリックスが世界各地で配信を始めた韓国ドラマ「イカゲーム」のシーズン2とのコラボ商品を発売。マンドゥなどのパッケージにイカゲームのキャラクターを載せ、日本以外にも販路を広げる。
韓国の日本への食品輸出はまだわずかだが、明治のグローバルデイリー事業本部の若狭武司氏は「韓国発の食品は一般的に韓国がもつ美と健康へのイメージをうまく組み込み、若年層を中心に日本でもトレンドを作り出している」という。
コーセーも「グローバルサウスでは韓国ブランドが市場で非常に受け入れられている。よいところはまねして、現地市場にふさわしい商品をスピーディーに出したい」(小林一俊社長)と韓国勢の動向を注視する。
電機などの業界では激しい競争を繰り広げる日韓両国。国交正常化60年を迎え、食やコスメ、雑貨の分野ではコラボで生まれた新商品が世界をかけめぐるかもしれない。
(行方友芽、柴田唯矢)
タニタ、法人向け冷凍弁当 月4万5000円、食堂代わりの福利厚生[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1226文字 PDF有 書誌情報]
健康機器大手のタニタ(東京・板橋)は4日、食品卸大手の国分グループと法人向けに冷凍弁当の配達事業を始めると発表した。製造から物流までの体制を整え、1都7県でサービスを始める。社員食堂がない中小企業などで福利厚生としての利用を見込む。レシピ本、タニタ食堂に続く健康ブランドを育てる。
同日、東京都内で冷凍弁当事業の説明会を開いた。製造から物流までの体制を整え、1都7県でサービスを始める。同日から申し込みを受け付け、最短3週間で配達を始める。国分グループが持つ小口配送のルートを活用することで、物流を効率化する。
タニタの谷田千里社長は「新サービスはタニタが培ってきた健康的な食事と企業向け健康サービスのノウハウを組み合わせた集大成。日本のビジネスパーソンを昼食から元気にしていきたい」と話した。
タニタは体組成計など医療機器が主力だが、社員食堂で提供している健康的な定食のレシピをまとめたレシピ本などで話題を集めた。レシピ本の販売のほか、飲食店の「タニタ食堂」や「タニタカフェ」なども運営する。
今回始める法人向けの冷凍弁当は、これまでタニタカフェの店舗内や、他社が運営する女性向けのフィットネスジムで販売していた商品を使う。
サービスを利用する企業は設備導入費用として税別6万円、月額料金として同4万5000円を支払う。タニタカフェではパスタやカレーなどの冷凍弁当を1000円前後で販売している。新サービスでは社員は安く購入できる。野菜を豊富に使った料理や塩分量を抑えたメニューで、社員の健康にもつながり、医療費などの抑制も期待できるとみている。
冷凍弁当はパスタやカレー、スープなど8種類のメニューをそろえた。例えば「『噛(か)む』サーモンと雑穀のショートパスタ 豆乳トマトソース」は1食あたり289キロカロリー。一般的な弁当(500キロカロリー)と比べて低く抑えたほか、野菜の量は約130グラムと、厚生労働省の1日あたりの摂取目標(350グラム)の3分の1を摂取できる。
カロリーを低く抑えているが満腹感も得られるよう、かみごたえのある食材を多く入れるようメニューを工夫した。冷凍しても野菜の食感が残る調理方法や、雑穀など食感がある食品を採用している。
新型コロナウイルスの収束後は、オフィス回帰の流れもあり社内の環境整備を充実させる企業が増えている。通常の社員食堂では調理場の整備など初期投資がかかり、中小規模やスタートアップ企業はハードルが高い。配達による冷凍弁当を福利厚生に活用すれば、社内には電子レンジや冷蔵庫の設置だけですむ。
冷凍の弁当や総菜を社員食堂として活用する動きは全国で広がる。社内に設置した冷凍庫に冷凍の総菜を届けるスタートアップのOKAN(東京・豊島)やKOMPEITO(コンペイトウ、東京・品川)などがサービスを拡大している。
【図・写真】タニタの企業向け冷凍弁当ではパスタやカレー、スープ、デザートなど8種類を用意する
川崎汽船社長に五十嵐氏 自動車船注力へ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 479文字 PDF有 書誌情報]
川崎汽船は4日、五十嵐武宣専務執行役員(57)が3月28日付で社長に昇格する人事を発表した。社長交代は6年ぶり。五十嵐氏は経営企画グループ長などを経て、現在は自動車輸送船を統括する。経営の若返りを進めて成長領域とする自動車船や液化天然ガス(LNG)船などの事業を強化する。明珍幸一社長(63)は会長に就任する。
同社は4日、2025年3月期の連結純利益が前期比2.9倍の2950億円になる見通しだと発表した。従来予想から600億円上方修正した。
コンテナ船の海上運賃が想定以上に好調で「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」からの持ち分法投資利益が上振れする。
売上高は10%増の1兆500億円、経常利益は2.3倍の3000億円と、それぞれ予想から200億円、600億円上振れする。
27年3月期を最終年度とする5カ年の中期経営計画の期間、株主還元の総額を7500億円と計画より200億円上積みする。
五十嵐 武宣氏(いがらし・たけのり)91年(平成3年)早大法卒、川崎汽船入社。19年執行役員、21年常務執行役員、24年から現職。群馬県出身。
花王、日焼け止め海外で増産 欧米勢に対抗[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 417文字 PDF有 書誌情報]
花王は海外にある日焼け止めの生産拠点を2027年までに3カ所増やす。主力のシャンプーや化粧品では大量生産を武器にする欧米大手に世界シェアで先行を許している。日焼け止めは成分に対する国ごとの規制が多く、高いシェアを握る企業がないことから、きめ細かい生産・販売で一矢報いる。
新たに生産拠点を設けるのはインドネシア、ドイツ、ブラジルの3カ国。インドネシアとドイツでは他事業で使う既存工場に26年までに日焼け止めの生産設備を設ける。世界の生産拠点は日本国内を含め8カ所となる。
インドネシアでは26年10月から日焼け止め商品のハラル認証取得が義務化される。同国で生産して東南アジアで販売網を拡大する。ドイツではこれまで複数の国で欧州連合(EU)の規制に合わせて生産したものを輸入していたが、現地生産に切り替える。ブラジルでは27年までに現地企業に生産を委託する。日本から最大40%の関税で輸出しているが、現地生産して販売価格を引き下げる。
OLC、日本郵船と提携 ディズニークルーズ船事業で[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 383文字 PDF有 書誌情報]
東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)は4日、クルーズ船事業で日本郵船と業務提携すると発表した。2028年度に始めるクルーズ船の運航管理や船員の採用などで日本郵船グループが協力することを検討する。OLCはテーマパーク、ホテルに次ぐ新事業をスムーズに立ち上げる狙いだ。
OLCは日本郵船から船員の採用や教育、配置、海事関係の業務手続きといったクルーズ船の運航ノウハウについて就航前から助言を受ける。
日本郵船はクルーズ船のメンテナンスや運航計画についても協力する。具体的なスキームや役割分担は今後詰める。
OLCは日本船籍では最大級となる総トン数約14万トン、客室数1250室、乗客定員4000人のクルーズ船を建造する予定で、投資額は約3300億円になる見込みだ。就航当初は東京港を発着する2~4泊の短期周遊クルーズを中心に運航する。
NHK、日本IBM提訴 54億円請求 システム開発中止で[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 382文字 PDF有 書誌情報]
NHKは4日、営業基幹システムの開発中止に伴い、業務委託していた日本IBMに支払った代金の返還や損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起したと発表した。請求額は約54億7000万円。開発方式の見直しにより納期を1年半以上遅らせる必要があるとIBMが申し入れたため、NHKは2024年8月に契約を解除していた。
NHKによると受信料関連の業務を担う現行システムが27年3月に使用期限を迎えるため、新たなクラウド型システムの開発・移行を目指して入札を実施。IBMが約80億円で落札した。22年12月に契約を結んだが、NHKの担当者は「24年3月に入って突然、(IBM側から)開発方式の見直しと、納期の大幅な延伸について申し入れがあった」と説明する。契約の解除後も既払い代金31億円の返還がなされず、3日に訴訟を提起した。NHKは既に28億5000万円を減損処理している。
JR東「空飛ぶクルマ」発着拠点 28年、高輪ゲートウェイ駅前[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 350文字 PDF有 書誌情報]
JR東日本は4日、都心湾岸の再開発街区「高輪ゲートウェイシティ」(東京・港)に「空飛ぶクルマ」の発着拠点を設けると明らかにした。2028年の運用開始を目指す。運航事業者に施設を開放し、国内外から街に集まる宿泊客などを取り込む。
具体的な計画は今後詰めるが、高輪ゲートウェイ駅前(同)の遊休地に離着陸場を設ける見通し。発着できる機体は乗客3人乗りで、航続距離は400キロメートル程度を想定する。首都圏のほか、東北や上信越など地方まで運航することも検討する。
26年春には小岩井農場(岩手県雫石町)に宿泊施設「AZUMA FARM KOIWAI」を開業して、将来は盛岡駅周辺から空飛ぶクルマで送迎する。1室あたり1泊20万~30万円とし、農場の自然と文化を体験できる客室やレストラン、サウナを用意する。
三菱商事、500億円インフラファンド データセンター照準[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 303文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事は国内のデータセンターなどインフラに投資するファンドを立ち上げた。2026年末までに500億円の調達をめざす。10件程度を見込む投資先の半分以上をデータセンターとする。グループ会社と連携して、生成AI(人工知能)で需要の伸びるデータセンターの開発などを加速する。
データセンターを主な投資先とするファンドは珍しい。傘下企業の丸の内インフラストラクチャー(東京・千代田)が第2号のインフラファンドを1月31日に組成した。三菱商事の出資額は数十億円となる可能性がある。外部の投資家も募る。
三菱商事が米企業と50%ずつ出資するMCデジタル・リアルティ(東京・港)は8件のデータセンターを運営している。
京セラドキュメントソリューションズ 長井孝氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 148文字 PDF有 書誌情報]
◇京セラドキュメントソリューションズ
長井 孝氏(ながい・たかし)84年(昭59年)武蔵工業大(現東京都市大)工卒、京セラ入社。12年京セラドキュメントソリューションズ執行役員、18年京セラドキュメントソリューションズジャパン社長。神奈川県出身。63歳
(4月1日社長就任。安藤博教社長は理事に)
日立ビルシステム 山本武志氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
◇日立ビルシステム
山本 武志氏(やまもと・たけし)84年(昭59年)米子工業高校卒、日立エレベータサービス(現日立ビルシステム)入社。21年取締役、24年副社長。鳥取県出身。59歳
(4月1日社長就任。網谷憲晴社長は日立製作所執行役専務に)
アグレックス 柳井城作氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
◇アグレックス
柳井 城作氏(やない・じょうさく)筑波大第三学群卒。87年(昭62年)日本長期信用銀行(現SBI新生銀行)入行。09年TIS執行役員、21年代表取締役副社長執行役員。東京都出身。61歳
(4月1日社長就任。山本修司社長は退任)
第一実業 船渡雄司氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 109文字 PDF有 書誌情報]
◇第一実業
船渡 雄司氏(ふなわたり・ゆうじ)87年(昭62年)岩手大工卒、第一実業入社。17年執行役員、24年取締役専務執行役員。岩手県出身。61歳
(4月1日社長COO就任。宇野一郎社長は代表権のある会長CEOに)
ニュー・オータニ 清水肇氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
◇ニュー・オータニ
清水 肇氏(しみず・はじめ)79年(昭54年)ホテルニューオータニ(現ニュー・オータニ)入社。00年取締役、08年代表取締役常務。69歳
(2月4日社長就任。大谷和彦社長は1月7日に死去)
アイ・ユー・ケイ 熊野祥一氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 100文字 PDF有 書誌情報]
◇アイ・ユー・ケイ
熊野 祥一氏(くまの・よしかず)89年(平元年)立命館大経卒、インテック入社。24年アイ・ユー・ケイ取締役常務執行役員。富山県出身。59歳
(4月1日社長就任。佐藤正修社長は退任)
川崎近海汽船 山鹿徳昌氏(新トップ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 15ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
◇川崎近海汽船
山鹿 徳昌氏(やまが・のりあき)86年(昭61年)東北大法卒、川崎汽船入社。20年執行役員、24年取締役専務執行役員。奈良県出身。61歳
(6月16日社長就任。久下豊社長は退任)
住友商、純利益上振れ 今期、45%増 「追加の還元」明言[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 867文字 PDF有 書誌情報]
住友商事は4日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比45%増の5600億円になる見通しだと発表した。従来予想から300億円上方修正した。海外発電事業や自動車事業などの利益が想定を上回る。通期の想定為替レートを1ドル=153円程度と従来より7円ほど円安方向に見直したことも寄与する。業績の上振れで、追加の株主還元を予定する。
純利益予想は、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、5289億円)を上回る。取引時間中の午後1時の決算発表を受けて住友商事株は買われ、一時前日比6%高の3513円と約6カ月ぶりの高値を付けた。終値は6%高の3489円だった。
同社は純利益をどれだけ配当や自社株買いに充てるかを示す総還元性向を40%以上とする方針を掲げている。この日は配当計画の引き上げや自社株買いなどの具体策は示していないが、決算会見では「総還元性向40%以上の方針の下、追加還元を実施予定」と明言。利益増に伴う還元拡大期待から買いが集まった。
今回の業績予想には、米トランプ大統領による関税引き上げが発動された場合の影響は織り込んでいない。住友商事のビジネスではカナダの建設機械事業、メキシコの自動車部品事業などでマイナス影響が生じる可能性がある。関税に変動があった場合、損益影響が生じるのは数カ月後になるとみている。
関税引き上げによって、損益が上向く事業が出る可能性もある。諸岡礼二最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で「鋼管事業など米国内の地産地消ビジネスについては、関税によって需給が引き締まる場合にポジティブな影響があり得る」と語った。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比3%増の4164億円だった。海外発電や不動産などの事業が好調で、建設機械や鋼管などの減益をカバーした。9カ月間の純利益も事前の市場予想平均(3796億円)を上回った。
経営課題となっているマダガスカルのニッケル鉱山開発事業「アンバトビー」については、債務整理に関連して純額で約60億円の損失を計上した。
三井物、純利益10%減 鉄鉱石など下落響く 4~12月[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 810文字 PDF有 書誌情報]
三井物産が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比10%減の6521億円だった。鉄鉱石や原料炭などの価格下落が響いた。退職給付制度の改定に伴う費用増や、前年同期に一部事業で評価益が膨らんでいた反動もあった。4~12月期の純利益は事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、6189億円)を上回った。
同日の決算会見で重田哲也最高財務責任者(CFO)は、トランプ米政権による関税引き上げの影響について「(自動車や鉄鋼製品事業などで)一定影響は当然想定している」と話した。一方、関税引き上げを巡る報復措置など「地政学リスクの高まりを受けた(顧客の)サプライチェーンの再構築は大きなビジネスの機会になる」とも指摘した。
米国の規制緩和で米国からの液化天然ガス(LNG)輸出が拡大する場合は、三井物産のLNG事業にも追い風とみる。重田CFOは「化石燃料か再生可能エネルギーか、白黒どちらかに決め打ちするのは困難。バランスをとってそれぞれの機会を生かしていく」と方針を示した。
また、動向が注目されている国内などで手掛ける洋上風力発電事業について、重田CFOは「建設費高騰や為替影響など困難に直面しているが、しっかり事業を推進する。売り先との交渉で決める売電価格が採算性確保の上で重要になる」と話した。洋上風力を巡っては三菱商事が3日、国内プロジェクトの事業性の再評価を実施していると公表している。
三井物産は25年3月期通期の連結業績予想は変えなかった。純利益は前期比14%減の9200億円を見込む。
利益の増減要因の内訳については修正した。想定為替レートを円安方向に見直すなど為替で190億円の増益要因が出る。事業売却益の上振れも利益を150億円押し上げる。一方で評価損益などの一過性の要因が利益を350億円押し下げる。海外再生可能エネルギー会社に関わるのれんの減損損失などが響く。
双日、純利益1%増 航空やインフラ好調 4~12月[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 547文字 PDF有 書誌情報]
双日が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比1%増の761億円だった。航空・インフラ関連が好調で、金属・資源などの不振を補った。
主要7事業のうち3つが最終増益だった。航空・社会インフラ事業の純利益は92億円と、前年同期の2倍だった。ビジネスジェットや工業団地の取引などが好調だった。化学事業は161億円と32%伸びた。海外での取引が堅調だった。19%増益の生活産業・アグリビジネス事業は肥料の販売が増えた。
最終減益は4事業だった。金属・資源関連は製鉄向け原料用石炭の市況悪化や販売数量の減少で、純利益が203億円と30%減った。57%減益の自動車事業はオーストラリアの中古車販売が振るわなかった。
25年3月期通期の純利益は前期比9%増の1100億円とする従来予想を据え置いた。
通期見通しに対する4~12月期の進捗率は69%だった。
双日は1月、豪インフラ開発、カペラ・キャピタル・パートナーシップを過去最大級の投資となる約4・7億豪ドル(450億円)で買収すると発表した。カペラの純利益は27年3月期に約25億円を見込む。渋谷誠・最高財務責任者(CFO)は4日の決算会見で「(28年3月期以降は)30億~50億円ぐらいを期待したい」と述べた。
三井化学純利益 4~12月1%増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 482文字 PDF有 書誌情報]
三井化学が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比1%増の377億円だった。主に自動車向けに使う樹脂の販売が好調だった。
売上高にあたる売上収益は5%増の1兆3388億円だった。自動車部品や太陽電池の封止材などに使う「タフマー」は包装用フィルムなど用途を広げ、出荷量が増えた。自動車バンパーなどに使う「PPコンパウンド」は値上げが浸透し、採算が改善した。
併せて、25年3月期の連結売上収益が前期比4%増の1兆8250億円になる見通しだと発表した。従来予想から550億円上振れする。為替の円安などで原料のナフサ(粗製ガソリン)の円建て価格が上昇し、石化製品の販売価格を引き上げるため。コスト上昇分の転嫁で利益率は変わらないとし、純利益見通しは12%増の560億円で据え置いた。
25年3月期通期の売上収益見通しは市場予想の平均(QUICKコンセンサス、1兆8023億円)を上回ったものの、純利益(590億円)は下回った。4日午後1時の決算発表後、東京株式市場で三井化学株は下落した。終値は前日比1%安の3269円だった。
セーレン今期純利益14%増 期末配8円積み増し[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 415文字 PDF有 書誌情報]
セーレンは2025年3月期の期末配当を38円と前年同期末に比べて8円増やすもようだ。従来予想から8円積み増す。年間配当は68円となり、前期から15円の増配となる。主力事業の海外での好調と円安を背景に通期予想を上方修正するとみられ、増益に合わせて配当金額を引き上げるようだ。
25年3月期の連結売上高は前期比13%増の1600億円、純利益が14%増の139億円となる見込みだ。現時点の予想からそれぞれ40億円、13億円ほど上振れるとみられる。
電気自動車(EV)市場が好調な中国向けで主力のカーシート材の販売が想定より増えた。足元の対ドルの円相場が同社の想定為替レートより円安で推移し、収益を押し上げる。
セーレンはこれまで減配しない方針を理由に配当性向をおおむね25%前後としてきたが、株主への利益還元を手厚くするため25年3月期に30%近くまで引き上げる方針を新たに掲げた。今回の増配で配当性向は28%程度に上昇する見通しだ。
DNAチップにTOB 三井化学 64億円で完全子会社化[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 352文字 PDF有 書誌情報]
三井化学は4日、遺伝子診断サービスなどを手がけるDNAチップ研究所に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。約64億円をかけ、完全子会社化する。TOB価格は1株あたり1100円で、買い付け期間は5日~4月7日まで。完全子会社にし、成長領域に位置づけるヘルスケア関連事業で事業を伸ばす。
DNAチップ研究所はがんなどの疾患を対象にした遺伝子診断サービスや、研究機関などからの実験解析を受託する事業を手がける。
両社は資本業務提携を結び、三井化学はDNAチップ研究所の株式の13・87%を保有していた。
三井化学は遺伝子組み換え技術などを持ち、両社の技術を組み合わせ次世代の診断サービスや事業の構築をめざす。
DNAチップ研究所は4日、TOBに対して賛同する意見を表明し応募を推奨するとした。
住友電、純利益7%増 今期、再エネ向け需要増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 347文字 PDF有 書誌情報]
住友電気工業は4日、2025年3月期の連結純利益が前期比7%増の1600億円になる見通しだと発表した。従来予想から100億円引き上げた。上方修正は3度目で、光デバイスや自動車のワイヤハーネス(組み電線)が想定を上回って伸びることに加え、原価低減や生産性向上の進捗などが寄与する。
洋上風力発電をはじめ再生可能エネルギー向けに需要が拡大している電力用ケーブルで原材料費の高騰分などの価格転嫁も浸透し、収益貢献する。売上高は4%増の4兆6000億円、営業利益は24%増の2800億円と従来予想からそれぞれ500億円と200億円引き上げた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比7%増の3兆4412億円、純利益が47%増の1136億円だった。投資有価証券売却益も増加した。
住友ベ株を売却 住友化、10%に 協力関係は継続[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 341文字 PDF有 書誌情報]
住友化学は4日、住友ベークライトの株式を売却し2025年1~3月期の単独決算で投資有価証券売却益177億円を計上すると発表した。国際会計基準を採用しており、連結上は売却益を「その他の包括利益」に計上するため、連結最終損益への影響はない。住友化学による住友ベークライトの持ち分比率は15・6%から10・6%に下がった。
住友ベークライトが同日実施した東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT―3)に応募し、1株3631円で524万8800株を売却した。住友化学は住友ベークライトと従前通りの取引や協力関係を継続する。
住友化学は短期の業績改善策として事業再構築や在庫削減、保有資産の売却などを進めており、25年3月期までの2年間で約7000億円の現金を創出する方針だ。
NTN4~12月 最終赤字82億円[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 240文字 PDF有 書誌情報]
NTNが4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、最終損益が82億円の赤字(前年同期は76億円の黒字)だった。自動車や産業機械向けのベアリング(軸受け)などの需要が低迷。価格転嫁を進めたが、販売減を補えなかった。固定資産の収益性の低下を反映して41億円を減損損失として計上した。
ベアリングに加え、「CVJアクスル」というNTNが得意とする自動車向け駆動装置も欧米や中国で販売が振るわず、減益要因となった。売上高は1%減の6155億円、営業利益は8%減の142億円だった。
プロトコーポレーションへのTOB(MBO)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
▼プロトコーポレーションへのTOB(MBO)
買い手=フォーサイト(代表取締役はプロトコーポレーションの横山博一会長)、株数=予定数2503万4226株(1156万7000株を下限)、価格=普通株式2100円、期間=2月5日~3月21日
テクノスジャパンへのTOB[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
▼テクノスジャパンへのTOB
買い手=シー・シックス・エイト、株数=予定数1933万8865株(1289万2500株を下限)、価格=普通株式1155円、新株予約権1円、期間=2月5日~3月21日
三菱重、純利益上振れ 今期8%増 エナジー事業けん引 市場、事業再編を注視(業績サプライズ)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1607文字 PDF有 書誌情報]
三菱重工業は4日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比8%増の2400億円になる見通しだと発表した。従来予想から100億円上方修正した。高効率な発電プラント向けガスタービンや防衛関連が好調に推移する。株式市場での成長期待が高まる中、利益率の一層の改善や事業再編を進められるかが焦点になる。
株価は、取引時間中の昼過ぎの発表を受け一時前日比2%安の2185円50銭まで下落した。終値は1%安の2217円50銭だった。純利益予想を引き上げたものの、市場予想(QUICKコンセンサス、2684億円)に1割届かなかったことが嫌気された。
今期の売上高にあたる売上収益は7%増の5兆円、本業のもうけを示す事業利益は34%増の3800億円を見込む。それぞれ従来予想から1000億円と300億円引き上げた。
けん引役はガスタービンなどエナジー事業だ。今期の事業利益予想は前期比3割増の2000億円と200億円上方修正した。世界的な電力需要の拡大や低炭素化の流れから高効率な発電プラント向けガスタービンの引き合いが強い。
エナジー事業の25年3月期の受注高予想は前期比5%減の2兆3000億円と3000億円引き上げた。24年12月末の受注残は5兆円弱まで膨らんだ。同日の記者会見で、小沢寿人最高財務責任者(CFO)は「以前からも好調は続いていたが、足元でも着実に受注できている」と述べた。
採算性も上昇傾向にある。同事業の売上高事業利益率は今期に11%の見通しで2ポイント強改善する。ガスタービンは売り手市場が続いている上、収益性の高い保守サービスなどの拡大、為替の円安などが追い風になる。
中国発のAI企業DeepSeek(ディープシーク)を巡っては、米国優位が揺らいで電力需要などにも影響が及ぶとの懸念から三菱重株が売られる場面もあった。小沢CFOは「仮にデータセンターがそれほどのボリュームにならないとしても、世界的に電力需要が高まる状況は変わらないのではないか」と話した。
防衛関連も、政府の防衛予算増を追い風に防衛省向けの受注が好調だ。航空・防衛・宇宙事業の事業利益は今期に1000億円と4割弱増える見通しで、従来予想を200億円上回る。24年12月末の受注残は3兆円弱と同3月末比で2割弱増えた。
航空・防衛・宇宙では、今期に約1ポイント増の10%を見込む事業利益率への中期的な上昇期待も強い。防衛省が前期から企業に発注する際の想定営業利益率を従来の約8%から最高15%に引き上げたためだ。
新基準では、品質や納期など企業努力への評価部分が5~10%の範囲で決まり、将来のコスト高リスク部分も1~5%上乗せされる。三菱重が足元で受注している案件では、企業努力の評価部分で10%近い利益率を獲得できたケースが多いとみられる。27年3月期ごろには受注残の大半が新基準に基づく好採算案件になる見通しだ。
三菱重の4日の株価は23年末比で2・7倍になった。市場の期待は高く、PER(株価収益率)は来期予想ベースで約24倍と過去10年平均(約13倍)を大きく上回る。なお割安感が残るとの見方もあるが、株価の上昇余地を確実なものにするにはさらなる採算改善が不可欠だ。
1月から新たに三菱重の調査を始めたゴールドマン・サックス証券の諫山裕一郎アナリストは、高いマルチプル(倍率)を正当化するためには、ガスタービン関連や防衛、原子力で「さらなるマージン(利益率)改善の見通しが高まることが必要条件だ」と指摘する。
事業再編では、上場子会社の三菱ロジスネクストの売却手続きを進めているが、ターボチャージャー(過給器)事業などの動向も注目される。小沢CFOは他社とのジョイントベンチャーなども含めて事業見直しを進める考えを示す。主力事業の成長性にバランスシート改革という材料が加わるかを市場は注視している。
(堤健太郎)
ダイヘン、トピー工業、アルメディオ、アクシアルリテイリング、トレイダーズホールディングス、他(自社株取得枠設定)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 143文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
ダイヘン 40万株、28億6400万円
トピー工業 100万株、25億円
アルメディオ 70万株、2億円
アクシアルリテイリング 200万株、20億円
トレイダーズホールディングス 25万株、2億円
テーオーシー 500万株、33億4500万円
コラボス(立会外分売)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
▼立会外分売
コラボス 13日~19日に17万3600株
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 4104文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 3日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 5 ▲16 862 ▲12
ククレブ 0 0 601 ▲3
テラドローン 0 0 753 △8
ベースフード 2135 ▲19 19078 △14
アクセルM 1 △1 3558 ▲106
レナ 56 △46 530 ▲21
ノート 30 △18 843 ▲52
ミガロHD 130 ▲2 1197 ▲19
野村マイクロ 1864 ▲9 2878 △41
リズム 0 0 1780 △4
SDSHD 0 0 2069 ▲4
クシム 2 ▲5 3444 ▲56
イメージワン 638 △1 1939 ▲1
スターシーズ 0 0 999 △2
インタートレ 59 0 1447 ▲1
サイトリ細研 0 0 1924 ▲2
WHDC 1 △1 9962 △77
ウインテスト 91 ― 3426 ―
ぷらっと 0 0 404 △1
トミタ電機 0 0 184 △3
アルメディオ 0 0 3617 △8
HSHD 0 0 8636 △12
ReYuu 0 0 873 ▲4
総医研HD 0 ▲31 2165 ▲143
グロースxP 0 0 511 ▲15
アスア 0 0 455 ▲3
フルッタ 22 △17 13047 ▲2
Schoo 0 0 2464 ▲33
Sapeet 0 0 124 ▲4
visumo 3 0 288 ▲4
イントランス 0 0 12673 ▲39
F-ブレイン 0 0 974 △1
デルタフライ 0 0 1963 ▲3
ペルセウス 0 0 3822 ▲15
モダリス 0 0 18427 ▲84
エレメンツ 203 0 2752 ▲115
テクノロジー 0 0 3473 ▲34
ABEJA 36 0 786 ▲43
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2491 △2
ピクセル 288 0 6479 △48
ウイルコHD 0 0 470 △4
アクアライン 0 0 93 0
NESIC 3 0 24 △10
北の達人 2162 0 2675 ▲144
BEENOS 16 0 109 △11
CRE 5 0 379 △9
ティーガイア 0 0 5 △1
ドリームI 58 0 213 0
フジHD 10148 ▲881 5403 ▲169
山陽鋼 5 0 123 △9
エラン 18 0 189 △5
牧野フ 9 0 86 ▲6
I・PEX 0 0 2 0
富士通ゼ 9 0 610 ▲126
ジャムコ 8 0 284 ▲8
ネットワン 3 0 9 ▲3
トプコン 133 ▲3 915 △4
Aクリエイト 237 0 326 0
ID&EHD 0 0 1 ▲24
ウィズメタク 0 0 2 0
富士ソフト 0 0 8 0
ダイセキS 0 0 81 0
大成温調 1 0 76 0
三晃金 0 ▲2 150 ▲12
パレモ・HD 7 0 1468 ▲3
マーチャント 11 0 1153 △3
プレサンス 4 0 5 ▲14
PバンCOM 8 0 194 0
Eストアー 0 0 322 △17
ゲームウィズ 18 0 1103 0
ライトオン 23 0 391 ▲3
パリミキHD 56 0 132 ▲1
マックハウス 125 0 210 ▲1
NEWART 20 0 121 ▲1
ユーラシア 0 0 61 ▲6
グリンランド 0 0 14 0
アルテック 1 0 2119 ▲1
ファンデリー 34 ▲3 232 ▲13
フィスコ 538 △5 4556 ▲262
モンラボ 20 ▲13 2778 △67
弁護士COM 470 ▲2 608 △3
※ 野村企業価値 0 0 3 ▲1
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 0 ▲100
※ NYダウ 110 0 570 0
※ SMD高配当 10 0 4840 0
※ REITイン 0 0 10674 0
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 392850 ▲10800
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10127 0
※ SBIサウジ 0 0 1344 ▲84
※ GX日カバコ 0 0 8422 △397
※ 野村欧州株H 3310 0 9450 ▲3010
※ 野村独株H有 7740 0 8750 ▲2060
※ 野村日気候 0 0 0 ▲30
※ VIXETF 110 0 97160 △5650
※ NTT都市R 809 ▲9 2044 △41
世紀東急 57 ▲1 281 △8
柿安本店 55 ▲1 50 △1
オイシックス 156 ▲2 571 ▲9
Jテック・C 12 ▲4 262 ▲8
ケイアイ不 167 ▲15 141 ▲4
霞ヶ関C 561 ― 1127 ―
SMINOE 3 ― 54 ―
さくらネット 2287 ▲76 3750 ▲47
コムチュア 20 0 631 △3
ACCESS 1005 ▲51 2086 △67
小林製薬 269 ▲4 273 △1
エニーカラー 859 ▲28 923 △5
ダイコク電機 80 △1 392 △33
ヤーマン 485 △11 330 ▲11
サンウェルズ 1328 ▲24 2096 ▲21
JESCO 2 0 272 △2
カネ美食品 7 ― 12 ―
enish 1063 ▲23 3285 △45
フジプレアム 79 ▲6 441 0
アズジェント 7 0 105 ▲1
HEROZ 173 △5 399 △11
SIGG 3 0 240 0
わかもと 17 ▲1 2013 △11
秀英 3 0 186 ▲1
富士興 2 0 47 0
MORESC 11 ― 43 ―
日山村硝 4 0 268 △1
アルメタクス 9 ▲2 324 ▲5
デザインワン 30 △4 676 0
AIメカ 200 ▲3 418 ▲1
ディスラプタ 8 0 776 ▲31
インスペック 31 △6 306 ▲4
ナカヨ 1 0 28 △2
星和電 1 0 191 △2
大黒屋 3714 △176 14592 △1841
アンファク 32 △6 322 ▲1
upr 1 0 217 ▲1
じもとHD 55 △3 487 ▲23
産車体 20 0 189 0
京都友禅HD 365 ▲12 1620 ▲10
黒田精 1 0 103 △3
岡本硝子 156 △43 2397 ▲61
タカノ 1 0 125 0
ナイガイ 24 △1 278 ▲4
OUGHD 0 0 27 0
トルク 1 0 374 ▲3
ナイス 1 0 54 0
乾汽船 66 0 296 ▲1
ワイヤレスG 22 ▲1 658 ▲3
フォーバルT 1 0 33 △1
大庄 54 ― 58 ―
タイミー 1955 △141 3917 ▲687
サンクゼール 83 0 89 0
Jグループ 28 ― 44 ―
ジェネパ 19 ▲1 208 △10
TKP 284 ― 1261 ―
FFRI 308 ▲4 727 △18
すららネット 10 0 245 ▲3
T&S・G 131 0 312 △3
エーアイ 15 0 245 △3
Kudan 376 △2 708 0
OTS 3248 ▲35 15505 △139
Pアンチエイ 75 0 269 △2
FIXER 287 0 454 △16
MRT 8 0 215 ▲2
エヌピーシー 627 ▲46 3002 ▲30
アスタリスク 25 ▲7 585 △5
WASHハウ 50 △2 471 △5
識学 186 △18 246 ▲6
PSS 472 △173 2093 ▲9
マイクロ波 559 ▲18 1022 ▲1
日経300投信 0 0 23 0
※ SPDR金 59 0 2437 △13
※ 野村金連動 10220 ▲5310 46280 △2210
※ 日経2倍 1786 ▲1065 15821 △7194
※ 日興高配低ボ 0 0 150 0
※ 日興米債ヘ有 10 0 6294 0
※ スタンダ20 10 0 160 ▲130
※ H株ベア 1100 △30 17640 △130
※ WTI原油
128479 237635
▲10274 △67628
※ 日興外債毎月 0 0 130 0
※ SMT好配当 0 0 316 △101
※ GX印10+ 99 △6 63875 △259
※ iF高リート 2 ▲2 25056 0
※ GXAIビグ 0 0 27199 ▲7930
※ MXダウヘ有 580 △70 3080 △990
※ GXウラン 10 ▲10 30475 △11050
※ iS米20 1330 ▲3700 586670 △11820
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 48985 △19071
※ GXデジ日株 4 0 686 △9
※ MXナスダク 4689 △329 55527 △894
※ 野村SPH無 81240 △630 527010 △11470
※ GXリー日株 1602 △1595 2708 △227
※ iFEナ百無 5897 △107 82684 △6800
※ iFEナ百有 804 ▲180 111557 △78258
<数表>東証プライム上場企業の業績動向[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 17ページ 89文字 PDF有 書誌情報]
東証プライム市場の3月期決算企業を対象に、2024年4~12月期の売上高と純利益を集計します。25年3月期の業績予想については、会社予想がない企業は市場予想で補って集計します。
三越伊勢丹49%増益 4~12月最終 円安、訪日客の需要堅調 販管費抑え営業益最高[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1444文字 PDF有 書誌情報]
三越伊勢丹ホールディングス(HD)が4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比49%増の464億円だった。円安を背景に堅調なインバウンド(訪日客)消費が高額品需要を支えた。販売管理費を抑制したことで利益率も改善した。
営業利益は46%増の599億円と4~12月期として過去最高だった。市場予想平均(QUICKコンセンサス、4~9月期実績に10~12月期予想を足して算出)は営業利益が588億円(算出は証券会社5社)、純利益が436億円(算出は1社)で、会社の利益実績はともにこれを上回った。
岩井コスモ証券の菅原拓アナリストは「足元の堅調なインバウンド消費などが確認できる内容で印象は悪くない」と話す。
売上高は4%増の4174億円だった。24年11月の実質賃金が冬のボーナス効果もあり4カ月ぶりにプラスに転じるなど景況感が改善し、堅調な国内百貨店事業につながった。暖冬の影響で冬物の動き出しは鈍かったが、外商を中心に時計や宝飾品の販売が伸びた。
日本政府観光局(JNTO)によると、24年の訪日客数は約3700万人と、過去最高だった19年を超えた。秋口以降、円安基調が続いたため、高級ブランドのカバンや財布などの訪日客への売れ行きが好調だった。既存店のインバウンド売上高は前年同期比73%増の1292億円となり、インバウンドの増加は追い風となった。
売上高営業利益率は14%と前年同期から約4ポイント改善した。中国・上海市にある店舗の閉鎖などで地代家賃を削減したほか、シニア層の退職に伴う従業員の自然減を人員の再配置で賄ったことで人件費を圧縮した。クレジットカードやオンラインストアの会員数は延べ740万人程度にのぼり、狙った顧客層への販促を進めてマス広告を抑えた。
25年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高で前期比4%増の5560億円、純利益は同4%増の580億円を見込む。4~12月期純利益の通期予想に対する進捗率は80%と前年同期(56%)を上回って推移している。ただ、25年1~3月期に多言語対応のアプリや金融事業での経費増といった予想達成に対する不確定要素があるとした。
三越伊勢丹株は24年7月に上場来高値(3674円)をつけて以降、上値の重い状況が続いている。政府は24年末に中国人向けの査証(ビザ)の発給要件などを緩和する方針を明らかにした。インバウンド消費の拡大に対する期待が高まったものの、足元の株価は上場来高値の3割安の水準にとどまっている。
JPモルガン証券の村田大郎シニアアナリストは「為替や株価変動による消費減退リスクのほか、新型コロナウイルス禍からの回復が一巡し、現状の戦略の伸びしろが縮小する懸念が上値を重くしている」と指摘する。
打開の起爆剤と期待されるのが今期中にも開始する海外客向けのアプリだ。来店した海外客にアプリ登録を促し、帰国後も商品やイベントなどの情報を提供することで購買につなげる狙い。クレジット・金融・友の会業では同社のクレジットカード「エムアイカード」で年会費無料の新プランを開始し、顧客を取り込む。
牧野欣功最高財務責任者(CFO)はアプリやクレカについて「準備が順調に進んでいる」と話し、「来期も国内や訪日客消費が堅調に推移するほか、経費の構造改革を進展させ、増益を達成したい」という。JPモルガンの村田氏は「上値を狙うためにも、中長期成長戦略がより具体化されれば、評価はポジティブになる」とした。
三菱電機、インフラ好調 4~12月 純利益33%増、最高益 物流子会社の売却も寄与[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1097文字 PDF有 書誌情報]
三菱電機が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比33%増の2480億円だった。この期間として最高益を更新した。市場予想の平均(QUICKコンセンサス、1975億円)を上回った。主力のインフラ事業が好調だったほか、物流子会社の売却益も利益水準を押し上げた。
売上高は6%増の4兆3億円、営業利益は37%増の3035億円だった。
24年10月に物流子会社のMDロジス(旧・三菱電機ロジスティクス、東京・中野)の株式の一部をセイノーホールディングスに譲渡した。営業利益段階で240億円の増益要因となった。期中平均の為替レートが前年同期より9円円安の1ドル=153円となるなど、為替影響は310億円のプラスだった。
営業利益を事業部門別にみると、電力機器や防衛ビジネスを手がけるインフラ事業は前年同期の33倍の476億円だった。再生可能エネルギーの需要拡大やデータセンターの新設が相次ぎ機器の販売が伸びたほか、受注時における契約条件の改善も進んだ。
空調などを扱うライフ事業は前年同期比46%増の1396億円。米国での省エネ需要を取り込み、欧州市場で空調の販売伸び悩みを補った。
ファクトリーオートメーション(FA)事業の営業利益は51%減の376億円と振るわなかった。リチウムイオンバッテリーなど脱炭素分野での需要停滞が継続した。4日の決算説明会で、増田邦昭・最高財務責任者(CFO)は「利益面で値上げや契約見直しによる効果が出てきたものの、FA事業は依然として厳しい状態が続いている」と述べた。
主力事業は総じて堅調で24年4~12月の営業キャッシュフロー(CF)は3081億円のプラスとなり、前年同期から1091億円改善した。買い入れ債務の支払いが減少したこともCFの改善要因になった。手元資金は12月末時点で7339億円と1年前より883億円増えた。
25年3月期の連結業績予想は売上高のみ小幅に上方修正した。25年1~3月期の想定為替レートは1ドル=155円と従来予想から円安方向に見直した。24年10月時点では下半期の想定を1ドル=150円としていた。海外からの売上高を円換算した金額が膨らむ。
24年4~12月期の受注高は前年同期比12%増の2兆5275億円だった。三菱電機は電力機器や車載向けパワー半導体を開発・生産し、政府も工場投資の一部を補助する支援策を打ち出す。国内では半導体関連や電子部品の企業間の提携が活発になってきている。増田CFOは「すぐに企業間の再編に向けてアクションをとることはないが、多様な選択肢を考えていく」と述べた。
イビデン純利益9%減 4~12月 主力部品、PC向け不振[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 564文字 PDF有 書誌情報]
イビデンが4日に発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%減の248億円だった。主力の半導体関連部品「ICパッケージ基板」事業で、生成AI(人工知能)用サーバー向けの受注は好調だったものの、パソコンや汎用サーバー向けの需要が減少した。
売上高は4%減の2703億円だった。価格競争が激化するパソコンなどの分野では採算を重視して受注を絞り、工場の稼働率が一時低下した。同社は「需要の底打ち感はあるが回復ペースは想定より遅い。本格的な回復基調に入るのは早くても25年度の後半以降」との見通しを説明した。
自動車の排気系部品などを扱うセラミック事業は中国経済減速の影響を受けた一方、エネルギー費用などの上昇を価格に転嫁して増益となった。
25年3月期通期の純利益は前期比21%減の250億円を見込み、従来予想を10億円上方修正した。固定資産除却損が当初予想を下回る見通し。売上高と営業利益、経常利益は従来予想を据え置いた。
生成AI市場では中国新興のDeepSeek(ディープシーク)の低コストモデルが注目されている。イビデンは「様々なAIの登場はハイパースケーラー(大規模なクラウド事業者)の投資先の分散につながる。汎用サーバーなどに資金が向かえば、パッケージ基板の市場全体が活性化する」との見方を示した。
阪急阪神HD、最高益 4~12月 不動産事業が好調[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 474文字 PDF有 書誌情報]
阪急阪神ホールディングス(HD)が4日発表した2024年4~12月期決算は純利益が前年同期比8%増の679億円だった。同期として2期連続で最高益を更新した。不動産事業でマンション分譲やオフィス賃貸が好調に推移した。鉄道も阪急電鉄・阪神電気鉄道ともに利用が堅調だった。
売上高に相当する営業収益は9%増の8043億円、営業利益は2%増の926億円で、いずれも過去最高だった。
不動産事業では、住宅ローン金利の先高観もあり、マンション分譲が好調だった。賃貸でも阪神百貨店梅田本店直結の「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」などオフィス稼働率が好調だった。
鉄道では通勤・通学の定期券需要が戻っている。阪急電鉄の定期券利用客は、新型コロナウイルス流行前の18年同期比で95%まで回復した。阪神電気鉄道では、なんば線の沿線で人口が増え、利用が堅調だ。
スポーツ事業では前年のプロ野球・阪神タイガースが日本一となった効果の反動減で収益が落ち込んだ。宝塚歌劇団などのステージ事業は公演回数が増加した一方、歌劇団改革に関わる費用や公演原価の高騰が響いて減益だった。
横河電機、純利益上振れ 今期510億円[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 380文字 PDF有 書誌情報]
横河電機は4日、2025年3月期の連結純利益が前期比17%減の510億円になる見通しだと発表した。従来予想から20億円上方修正した。通期の想定為替レートを従来予想から5円円安に見直し1ドル=150円としたため、海外からの収益の円換算額が上振れする。
売上高は4%増の5630億円と従来予想を据え置いた。営業利益は40億円上振れし前期比微増の790億円を見込む。前期との比較では、増収効果が64億円、為替影響は38億円の増益要因となる。一方で中国経済の減速などによる粗利率の悪化が28億円、人件費など販管費の増加が72億円の減益要因になる。
25年3月期通期の受注高見通しも引き上げた。従来予想より120億円上積みし5870億円を見込む。景気減速の続く中国で素材関連のプラント制御が低迷するもののエネルギー投資が活況な中東の大型案件の需要が従来の想定を上回る。
アステラス、赤字241億円 4~12月最終 販売見直しで減損[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 339文字 PDF有 書誌情報]
アステラス製薬が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が241億円の赤字(前年同期は503億円の黒字)だった。販売中の新薬や開発中の品目で総額約1800億円の減損損失を計上したため赤字に転落した。25年3月期通期は主力薬の販売が好調で最終黒字を見込む。
目の疾患治療薬「アイザーヴェイ」について米国以外での販売計画を見直した結果、1151億円の減損が発生した。欧州での承認申請を取り下げたことが影響した。また遺伝子治療(減損518億円)や埋め込み型機器(同80億円)の開発を見直した。
売上高にあたる売上収益は前年同期比22%増の1兆4530億円だった。
主力の前立腺がん治療薬「イクスタンジ」や尿路上皮がん薬「パドセブ」の販売が好調だった。
ハウス食品G 値上げ効果 4~12月、営業益6%増 カレー堅調[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 307文字 PDF有 書誌情報]
ハウス食品グループ本社が4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、営業利益が前年同期比6%増の176億円だった。国内で家庭用カレーや業務用香辛料の販売が堅調に推移し、値上げ効果が出た。海外事業でもタイで新型コロナウイルス禍後に落ち込んだビタミン飲料の販売が回復した。
売上高は6%増の2393億円だった。傘下の壱番屋で手掛ける外食事業で24年8月に実施した値上げにより客単価が上昇した。
中国で業務用カレーの新規顧客開拓も進んだ。純利益は26%減の121億円だった。
25年3月期通期の連結業績見通しについては従来予想を据え置いた。売上高は前期比7%増の3200億円、営業利益は8%増の210億円を見込む。
NSSOL 純利益32%増 4~12月[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 270文字 PDF有 書誌情報]
日鉄ソリューションズ(NSSOL)が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期に比べ32%増の204億円だった。国内企業の旺盛なIT(情報技術)需要を取り込み、主力のシステム開発事業が好調に推移した。人材への投資や研究開発費の拡大に伴う販管費の増加は増収効果と売上総利益率の改善で補った。
売上高にあたる売上収益は9%増の2402億円、営業利益は27%増の295億円。金融や自動車、電機・精密機器などの顧客から引き合いが強く、親会社の日本製鉄のデジタルトランスフォーメーション(DX)案件も拡大した。
ニフコ純利益 69億円上振れ 今期、配当上積み[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 244文字 PDF有 書誌情報]
ニフコは4日、2025年3月期の連結純利益が前期比81%増の330億円になる見通しだと発表した。従来予想を69億円上回る。主力の自動車向け合成樹脂成形品の販売が好調に推移している。想定為替レートを円安方向に見直し、円換算した収益が上振れする。
好業績を反映し、25年3月期末の1株配当を従来予想から5円増やし40円(前期末は32円)とする。4~9月期の配当(中間配当)とあわせた年間配当は75円(前期は64円)となる。
売上高は6%減の3510億円と、従来予想から110億円引き上げた。
ALSOK5%減益 4~12月最終 有価証券、売却損で[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 214文字 PDF有 書誌情報]
綜合警備保障(ALSOK)が4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比5%減の175億円だった。投資有価証券の売却損で特別損失が膨らんだ。
連続強盗事件の発生で体感治安が悪化し警備需要が伸びたほか、グループ会社を新規で連結対象に加えたことなどで売上高は6%増の4005億円だった。一方で通信規格「3G」停波に伴う警備機材の更新費用や警備員の賃上げなどのコストが増え、営業利益は1%減の265億円だった。
TISの純利益 4~12月7%増 DX支援が伸び[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 191文字 PDF有 書誌情報]
TISが4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期に比べ7%増の344億円だった。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する案件が伸びた。収益性が高いIT(情報技術)サービスやシステム開発の生産性向上も利益を押し上げた。政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券の売却益も寄与した。
売上高は3%増の4165億円、営業利益は3%増の488億円だった。
ニチレイ純利益 4~12月2%増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 179文字 PDF有 書誌情報]
ニチレイが4日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比2%増の205億円だった。主力の冷凍食品など加工食品の販売が国内外で好調だった。低温物流事業での取り扱い拡大や輸送効率改善による採算改善も収益を押し上げた。
売上高は4%増の5348億円、営業利益は7%増の317億円だった。水産・畜産事業で低収益商材の削減を進めたことも寄与した。
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 7927文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
大末建設(1814)
23.4-12 567 545 475 45.4
24.4-12 645 1985 1306 125.2
日鉄ソリューションズ(2327)〓国際基準
23.4-12 2201 23706 15483 169.2
24.4-12 2402 30270 20401 111.5
高千穂交易(2676)
23.4-12 189 1267 1021 112.7
24.4-12 196 1441 1071 116.6
双日(2768)国際基準
23.4-12 17881 99694 75215 335.1
24.4-12 18813 98279 76120 351.6
ハウス食品グループ本社(2810)
23.4-12 2256 17599 16362 167.7
24.4-12 2393 18395 12172 128.1
ニチレイ(2871)
23.4-12 5144 30951 20084 157.3
24.4-12 5348 33080 20575 161.3
サンクゼール(2937)
23.4-12 143 1132 724 79.4
24.4-12 146 668 302 32.8
25.3予 195 836 347 37.6
クリエイト(3024)
23.4-12 272 422 249 64.2
24.4-12 272 531 339 86.7
25.3予 359 690 430 109.8
1株配(円) 25.3予=34.0
三越伊勢丹ホールディングス(3099)
23.4-12 4017 44976 31108 81.4
24.4-12 4174 66043 46479 124.9
OCHIホールディングス(3166)
23.4-12 870 2431 1602 123.9
24.4-12 877 1369 815 62.9
TOKAIホールディングス(3167)
23.4-12 1646 8968 4934 37.8
24.4-12 1731 10136 5644 43.2
トーカロ(3433)
23.4-12 348 6729 4280 71.2
24.4-12 399 8771 5781 97.3
25.3予 540 11800 7700 129.5
1株配(円) 25.3予=65.0
TIS(3626)
23.4-12 4047 49752 32190 133.5
24.4-12 4165 50583 34474 148.1
テクノスジャパン(3666)
23.4-12 95 1230 1111 57.9
24.4-12 107 1440 929 48.4
1株配(円) 25.3予=0
コムチュア(3844) 2.28
23.4-12 253 3260 2113 66.3
24.4-12 268 3240 2105 66.0
1株配(円) 23.10-12=11.5〓24.10-12=12.0
■コラボス(3908)
23.4-12 16 ▲162 ▲114 ―
24.4-12 14 74 91 20.3
25.3予 19 100 150 32.2
エムケイシステム(3910)
23.4-12 17 ▲417 ▲700 ―
24.4-12 22 ▲153 ▲196 ―
レンゴー(3941)
23.4-12 6917 45089 32981 133.2
24.4-12 7414 35277 26352 106.3
イビデン(4062)
23.4-12 2801 40407 27395 196.1
24.4-12 2703 35907 24801 177.6
25.3予 3700 40000 25000 179.1
三井化学(4183)国際基準
23.4-12 12745 59174 37261 196.0
24.4-12 13388 65955 37711 198.9
25.3予 18250 86000 56000 298.9
プロトコーポレーション(4298)
23.4-12 866 6665 4432 110.1
24.4-12 912 6966 4236 105.1
1株配(円) 25.3予=25.0
ドリームインキュベータ(4310)
23.4-12 37 ▲1117 ▲1038 ―
24.4-12 45 202 97 11.1
アステラス製薬(4503)国際基準
23.4-12 11890 73630 50323 28.1
24.4-12 14530 ▲29317 ▲24149 ―
中国塗料(4617)
23.4-12 861 10059 7675 154.9
24.4-12 960 12015 10691 215.7
25.3予 1300 16600 13500 272.3
1株配(円) 25.3予=90.0
ユー・エス・エス(4732)
23.4-12 715 36288 24465 101.4
24.4-12 766 40365 27610 57.5
25.3予 1029 53860 36650 76.9
1株配(円) 25.3予=42.1
※24.4.1付で1:2分割
フジミインコーポレーテッド(5384)
23.4-12 377 6455 4797 64.7
24.4-12 467 9680 7265 97.9
北越メタル(5446)
23.4-12 240 616 411 107.0
24.4-12 226 664 420 109.2
中部鋼鈑(5461)
23.4-12 504 7472 5168 187.2
24.4-12 427 3531 2513 92.8
日本高周波鋼業(5476)
23.4-12 278 ▲1096 6875 469.2
24.4-12 275 ▲594 ▲734 ―
25.3予 385 ▲550 ▲650 ―
1株配(円) 25.3予=0
サンユウ(5697)
23.4-12 182 627 378 62.7
24.4-12 182 600 359 59.5
25.3予 245 680 400 66.2
1株配(円) 25.3予=20.0
住友電気工業(5802)
23.4-12 32219 139441 77192 99.0
24.4-12 34412 197959 113684 145.8
25.3予 46000 266000 160000 205.2
平河ヒューテック(5821)
23.4-12 223 1630 830 59.1
24.4-12 234 2179 1589 113.1
ちゅうぎんフィナンシャルグループ(5832)
23.4-12 1361 26319 18373 100.4
24.4-12 1600 29210 20383 113.2
コロナ(5909)
23.4-12 673 2822 2045 70.1
24.4-12 691 2638 1882 64.5
アイ・アールジャパンホールディングス(6035)
23.4-12 44 1054 708 39.9
24.4-12 43 731 499 28.1
SANKYO(6417)
23.4-12 1705 65879 48244 872.1
24.4-12 1537 63187 45508 207.3
25.3予 1900 72000 51500 234.5
1株配(円) 25.3予=100.0
NTN(6472)
23.4-12 6205 9781 7682 14.5
24.4-12 6155 5787 ▲8251 ―
三菱電機(6503)国際基準
23.4-12 37824 249023 186097 88.5
24.4-12 40003 344633 248094 119.1
25.3予 54000 430000 315000 151.8
ダイヘン(6622)
23.4-12 1272 8514 11269 459.6
24.4-12 1558 11241 7653 314.8
IDEC(6652)
23.4-12 543 5062 3437 117.2
24.4-12 494 2367 1616 54.8
ナカヨ(6715)
23.4-12 122 ▲523 ▲653 ―
24.4-12 124 ▲74 23 5.3
アイホン(6718)
23.4-12 449 4514 3275 200.3
24.4-12 462 2587 2053 125.5
日本信号(6741)
23.4-12 571 2151 667 10.7
24.4-12 637 3427 2558 41.0
パナソニック ホールディングス〓国際基準(6752)
23.4-12 63003 368784 399178 171.0
24.4-12 64038 395661 288406 123.5
25.3予 83000 430000 310000 132.8
横河電機(6841)
23.4-12 3930 61015 52113 197.8
24.4-12 4088 60821 38700 148.7
25.3予 5630 81000 51000 196.0
IMAGICA GROUP(6879)
23.4-12 714 2003 1434 32.4
24.4-12 665 252 ▲242 ―
イリソ電子工業(6908)
23.4-12 411 5383 4294 182.6
24.4-12 421 4302 2917 127.6
25.3予 550 4700 1350 62.1
三菱重工業(7011)国際基準
23.4-12 32606 207599 138050 410.8
24.4-12 35477 274889 172110 51.2
25.3予 50000 370000 240000 71.5
三菱ロジスネクスト(7105)
23.4-12 5209 32848 24589 230.6
24.4-12 5007 13600 9734 91.3
新明和工業(7224)
23.4-12 1776 6100 3644 55.3
24.4-12 1872 8448 4932 74.7
25.3予 2650 12200 7500 113.5
トピー工業(7231)
23.4-12 2562 9696 4286 187.8
24.4-12 2230 3798 3723 163.0
三菱食品(7451)
23.4-12 15952 25645 18411 423.9
24.4-12 16203 25800 17836 410.9
ムサシ(7521)
23.4-12 246 922 578 84.9
24.4-12 282 4222 3094 454.1
万世電機(7565)
23.4-12 192 1166 810 354.3
24.4-12 171 794 612 284.8
1株配(円) 25.3予=110.0
東京精密(7729)
23.4-12 888 15058 10615 263.3
24.4-12 1031 19791 18125 448.1
25.3予 1460 28500 23300 575.9
アルメディオ(7859)
23.4-12 83 2505 1829 98.5
24.4-12 46 681 408 19.8
25.3予 60 1007 619 29.9
サンメッセ(7883)
23.4-12 123 284 181 11.7
24.4-12 123 331 261 16.9
任天堂(7974)
23.4-12 13947 567357 408041 350.5
24.4-12 9562 327117 237189 203.7
25.3予 11900 370000 270000 231.9
1株配(円) 25.3予=116.0
タカラスタンダード(7981)
23.4-12 1794 11060 8239 118.6
24.4-12 1843 13241 9052 132.7
ネポン(7985)
23.4-12 59 96 62 65.7
24.4-12 54 36 10 10.8
25.3予 73 40 10 10.4
ニフコ(7988)
23.4-12 2737 34642 23408 234.8
24.4-12 2640 40403 27919 286.7
25.3予 3510 49000 33000 345.7
1株配(円) 25.3予=75.0
三井物産(8031)国際基準
23.4-12 99984 933537 726407 480.9
24.4-12 109832 832146 652170 220.9
住友商事(8053)国際基準
23.4-12 50642 502706 404106 330.3
24.4-12 53197 524995 416464 343.5
BIPROGY(8056)国際基準
23.4-12 2588 24486 18156 180.6
24.4-12 2792 25585 17456 176.1
25.3予 3950 35500 24500 249.6
第一実業(8059)
23.4-12 1174 4764 4289 135.3
24.4-12 1607 10223 7256 228.7
佐藤商事(8065)
23.4-12 2058 5334 4523 214.2
24.4-12 2148 5341 4478 212.7
25.3予 2850 6950 5550 264.5
1株配(円) 25.3予=73.0
SRSホールディングス(8163)
23.4-12 445 1599 1097 26.5
24.4-12 492 2052 1091 26.4
上新電機(8173)
23.4-12 3072 6331 4127 156.5
24.4-12 2950 1373 2394 92.1
アクシアル リテイリング(8255)
23.4-12 2030 10399 6939 304.5
24.4-12 2111 9491 6387 70.6
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
23.4-12 85076 1801867 1297916 108.0
24.4-12 102775 2421937 1748939 149.9
群馬銀行(8334)
23.4-12 1560 33909 24630 61.8
24.4-12 1663 45062 31872 82.4
福井銀行(8362)
23.4-12 411 4467 2847 123.4
24.4-12 481 6965 5540 240.6
南都銀行(8367)
23.4-12 640 12440 8891 280.0
24.4-12 754 16604 10784 342.1
百五銀行(8368)
23.4-12 852 16632 11977 47.2
24.4-12 896 20438 14618 58.9
百十四銀行(8386)
23.4-12 609 10984 7005 243.9
24.4-12 635 15667 9990 350.7
トマト銀行(8542)
23.4-12 176 2129 1474 121.0
24.4-12 193 1921 1313 106.9
■アサックス(8772)
23.4-12 49 3345 2167 65.7
24.4-12 56 4027 2635 79.9
テーオーシー(8841)
23.4-12 103 2206 6431 68.5
24.4-12 96 1687 1754 18.8
フジ住宅(8860)
23.4-12 842 4183 2790 77.6
24.4-12 883 5080 3407 94.0
阪急阪神ホールディングス(9042)
23.4-12 7363 94812 62810 261.1
24.4-12 8043 98023 67974 284.1
25.3予 11000 106000 70000 293.3
川崎汽船(9107)
23.4-12 7154 98515 74162 306.6
24.4-12 8049 288854 284711 423.2
25.3予 10500 300000 295000 464.4
JR九州(9142)
23.4-12 2929 44821 40725 259.2
24.4-12 3219 49975 37399 238.8
日本航空(9201)国際基準
23.4-12 12493 123970 85872 196.5
24.4-12 13859 136329 91047 208.5
安田倉庫(9324)
23.4-12 502 2743 1705 58.9
24.4-12 552 3328 2058 71.1
25.3予 740 4700 2750 95.0
日本管財ホールディングス(9347)
23.4-12 880 6694 4635 124.0
24.4-12 998 5737 2910 78.4
東洋埠頭(9351)
23.4-12 262 1020 651 87.3
24.4-12 263 1001 777 104.9
共同紙販ホールディングス(9849)
23.4-12 125 102 54 80.3
24.4-12 125 ▲23 ▲19 ―
日邦産業(9913)
23.4-12 309 1656 1128 126.2
24.4-12 337 1572 1085 120.7
ヨンキュウ(9955)
23.4-12 340 1892 1305 106.8
24.4-12 342 1647 1124 91.9
綜合警備保障(2331)
23.4-12 3789 29298 18442 36.6
24.4-12 4005 28826 17519 35.7
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 264文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
山田債権回収管理総合事務所(4351)
24.12 22 106 49
サンバイオ(4592)
25.1 ★ ▲2736 ▲2736
名古屋銀行(8522)
25.3 1005 20900 14800
トレイダーズホールディングス(8704)
1株配(円) 25.3予=32.0 (24.3=24.0)
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 226文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
フューチャー(4722) 3.25
23.12 593 14087 9221 104.1 40.0
24.12 698 14951 10322 116.5 42.0
GMOフィナンシャルホールディングス(7177) 3.21
23.12 514 14107 7649 65.4 32.8
24.12 532 8433 4745 40.2 27.38
<数表>財務短信[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 185文字 PDF有 書誌情報]
オルツ(260A)
減資=3月27日付で資本金の額を22億7834万円減少▽新資本金=2000万円
GA technologies(3491)
海外募集=407万2400株▽買取引受先=J.P.Morgan Securities▽払込日=2月20日
ダイヘン(6622)
自己株式消却=40万株(2月14日予定)
カナデン(8081)
自己株式消却=110万株(3月3日予定)
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 164文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
HENNGE(4475)
23.10-12 19 377 256 7.9
24.10-12 25 598 406 12.6
ユーラシア旅行社(9376)
23.10-12 8 ▲18 ▲18 ―
24.10-12 9 ▲20 ▲22 ―
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 138文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
アクモス(6888)
23.7-12 26 181 113 11.6 0
24.7-12 27 33 8 0.9 0
25.6予 70 700 450 45.2 25.0
京阪ホールディングス(9045)(格付け)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 18ページ 59文字 PDF有 書誌情報]
京阪ホールディングス(9045)
発行体、第28回無担保社債など計11銘柄、発行登録債予備=AマイナスからA(R&I)
JAL、国内線復調 4~12月、純利益6%増[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 830文字 PDF有 書誌情報]
日本航空が4日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比6%増の910億円だった。インバウンド(訪日外国人)の旺盛な需要を取り込んだ。国内線では個人や団体客などレジャー需要の喚起に力を入れて収益を伸ばした。
売上高にあたる売上収益は11%増の1兆3859億円、EBIT(利払い・税引き前利益)は12%増の1442億円だった。国際線は訪日客の需要を追い風に伸びた。比較的単価の高い日本発のビジネス需要は新型コロナウイルス禍から回復傾向が続いた。国際貨物事業は中国・アジア発米国向けの貨物が好調だった。
これまで出遅れていた国内線も業績を支えた。10~12月の旅客数は前年同期比5%増の961万人だった。座席利用率が83%と同期比較で過去最高だった。
斎藤祐二グループ最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で「上期まで国内線が弱く、利益面で計画比マイナスだった。足元ではしっかり需要喚起策を実施しており、計画通りの利益水準まで取り返すことができた」と話した。
ANAホールディングスも国内線が好調だ。
3日には25年3月期の連結純利益を従来予想から200億円上方修正し、前期比11%減の1400億円になる見通しだと発表した。エンジン品質問題を巡る補償金も見込み、国際線の収益が想定を上回るほか、4~12月期の国内線は売上高ベースで約115億円、計画を上回った。
国内線は早期予約など割安なチケット販売で個人中心のレジャー需要を開拓した。足元(10~12月)の旅客数は前年同期比9%増の1164万人だった。座席利用率は77%と同期比較ではJALと同様に過去最高だった。
空運2社ともに国内線の収入は増えているが、利益面では円安が重荷となっている。JALによると、国内線でかかる費用のうち約4割が外貨建てだ。機材の調達費や燃油費がかさみ、収益性はコロナ禍前に届いていない。
【図・写真】空運2社は国際線と国内線がともに好調となった
海外株の投信 流入額が最高 1月、新NISAで[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 792文字 PDF有 書誌情報]
海外株で運用する投資信託への資金流入が続いている。1月の実質の流入額は2兆円に迫り、月間で過去最高を更新した。新しい少額投資非課税制度(NISA)を活用し、好成績の指数連動型(インデックス型)投信を購入する動きが広がっている。
三菱アセット・ブレインズの集計によると1月の海外株投信(除くETF=上場投資信託)への資金純流入額(購入から解約などを引いた額)は1兆9575億円と月間で過去最高を記録した。前年同月比では7割増えた。投信全体では2兆2207億円の純流入で、海外株投信が9割を占めた。
NISAは年間の投資枠が決まっている。利用者の中には相場が右肩上がりとなることを前提に、年初に集中して投資する層もいる。年明けから積み立て投資を始めた初心者も少なくないとみられる。松井証券の海老沢界ファンドアナリストは「流入額は歴史的な高水準で、投資意欲の強さが表れている」と話す。
個別の商品では米株の指数に連動する投信の人気が目立った。純流入額首位は三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で4050億円だった。2位は同じシリーズの「全世界株式(オール・カントリー)」で3758億円だった。この2本で海外株投信の純流入額全体の4割を占めた。
大和アセットマネジメントの「iFreeNEXT FANG+インデックス」が3位になった。三菱アセット・ブレインズの青木一央コンサルタントは「24年に好成績だったことに加え、米大手テック企業による人工知能(AI)関連の巨額投資への注目度が高い」と見る。
複数の種類の資産を組み合わせるバランス型など複合資産投信は1528億円の純流入だった。国内株投信も543億円の純流入だった。流出が大きかったのは国内の不動産投資信託(REIT)投信で、116億円の純流出だった。流出超過は9カ月連続となっている。
東証、グローバルX プライシングパワー・リーダーズ―日本株式ETF受益証券を制度信用銘柄および貸借銘柄に選定[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
東証、グローバルX プライシングパワー・リーダーズ―日本株式ETF受益証券を制度信用銘柄および貸借銘柄に選定 20日売買分から。日証金も同日約定分から貸借銘柄に、25日(受け入れ日)から貸借担保金代用有価証券適格銘柄に追加。
日証金、iSインド株受益証券、プロト株の貸借取引で申し込み停止措置[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 98文字 PDF有 書誌情報]
日証金、iSインド株受益証券、プロト株の貸借取引で申し込み停止措置 制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みで。弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きおよび転売は除く。5日約定分から。
銘柄管理情報=監理銘柄に指定[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 49文字 PDF有 書誌情報]
▽監理銘柄に指定=〔東証プライム〕プロト〔東証スタンダード〕東都水、テクノスJ、DNAチップは4日
東証、ヤギ株を貸借銘柄に選定[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 43文字 PDF有 書誌情報]
東証、ヤギ株を貸借銘柄に選定 5日売買分から。日証金も同日約定分から貸借銘柄に追加。
名証、制限値幅を拡大[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
名証、制限値幅を拡大 中央紙器株を上限のみ2000円に拡大。5日に実施。
東証、Syns株を日々公表銘柄に指定[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 25文字 PDF有 書誌情報]
東証、Syns株を日々公表銘柄に指定 5日から。
家計の圧迫感 金利に先高観 身近なインフレ、利上げ誘う(ポジション)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1701文字 PDF有 書誌情報]
日本の消費者物価が高止まりしている。とりわけ生活必需品や購入頻度が高い品目の価格上昇が顕著だ。生活実感に近い物価の上昇が続けば、人々の間に今後もインフレが続くとの考えが根付きやすい。日銀がより早く追加利上げに動く可能性があるとして、国内債券市場では金利の先高観が高まりつつある。
4日の国内債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが1・275%と11年4月以来の高水準をつけた。足元で意識されているのが国内で続くインフレだ。
2024年12月の全国消費者物価指数(CPI)で、生鮮食品を除く総合が前年同月比3・0%上昇した。今年1月の東京都区部CPIでは同指数が前年比2・5%上昇だった。伸び率は前月(2・4%)から加速し、今のところインフレが収まる兆しはない。
総務省は総合指数のほか、人々の生活実感に近い品目を取り上げた物価指数も公表している。生活必需品で構成される「基礎的支出項目」をみると24年12月の上昇率は前年同月比5・4%と、23年1月(6・3%)以来およそ2年ぶりの高い伸び率だった。
さらに年間の購入頻度で分類した指数をみると、「1カ月に1回程度以上の購入」の品目で構成する指数は同6・8%上昇。上昇率は23年1月(7・7%)以来の大きさとなった。電気代やコメ価格の上昇が生活実感に近い物価指数を押し上げている。
こうした物価の上昇は長引く可能性が高い。JPモルガン証券の藤田亜矢子チーフエコノミストは「政府の物価高対策が企業による価格転嫁を遅らせてきた」と語る。
政府は石油元売りに補助金を出してガソリン価格を抑制してきたが、昨年12月に続き今年1月にも補助を縮小した。運送費やタクシー料金などが切り上がる余地があり、コメ価格も「外食や加工食品への転嫁は始まったばかり」(藤田氏)だという。
みずほリサーチ&テクノロジーズの河田皓史チーフアジア経済エコノミストは「家計の予想インフレ率は食料品やエネルギーといった購入頻度の高いモノの価格の影響を受けやすい」と指摘する。消費者のインフレ実感を高めるためだ。
予想インフレ率が切り上がれば消費活動や企業の価格設定が変わり、日銀の掲げる「2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現」の時期が早まることにつながる。河田氏は「追加利上げを迫る要因になる」とみる。
日銀が3日公表した1月の金融政策決定会合の主な意見では「コストプッシュとはいえ、経済主体の物価観は累積的に高まっている」との声があった。インフレと景気悪化が同時に起こるスタグフレーションとなる可能性もあり「単に緩和度合いを強くしておけば乗り切れるという状況ではない」との意見も出るなど、日銀からも物価上昇を注視する声が増えている。
JPモルガンの藤田氏は、日銀が6月と12月に利上げし、政策金利は年内に1%に達すると予想する。今年の春季労使交渉(春闘)で強めの結果が出たり、輸入物価の上昇要因となる円安が進んだりするなど、インフレを加速させる材料が出れば、日銀が4月30日~5月1日に開く決定会合は「(結果が予想できない)ライブになる」と早期利上げに身構える。
市場では今夏の参院選など政治日程や個人消費の弱さが日銀の利上げを妨げるとの声もある。しかし、楽天証券経済研究所の愛宕伸康チーフエコノミストは「輸入インフレを招く円安を含めて物価高を懸念する世論が高まれば、政治側から日銀に利上げ要求があるかもしれない」と語る。
QUICKが3日公表した、市場関係者を対象にした1月の債券月次調査によると、今回の利上げ局面で政策金利の上限が1%になるとの回答が最も多く、26年中の到達を見込んでいた。半年に一度といった緩やかな利上げを見通す市場よりも早いペースで0・75%に利上げすれば、1%への到達時期も前倒しになるとの織り込みが進む公算は大きい。
「2年後までに政策金利が1%になる可能性を本格的に織り込むと、長期金利は1・3%台に乗せる」(国内証券のストラテジスト)との声も聞かれる。金利上昇を警戒するムードは長期化しそうだ。
(日経QUICKニュース 田中俊行)
外国人政策の司令塔を(大機小機)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 914文字 PDF有 書誌情報]
難民や移民が急増した欧州連合(EU)では、職が奪われる、移民が優遇され自国民がないがしろにされているといった不満が高まり、反移民の動きが広がっている。米国でも返り咲いたトランプ大統領が不法移民に対する厳しい姿勢を打ち出している。
翻って日本をみると、まだ人口に占める移民の比率が低いこともあって、これまでのところ欧米のような社会的あつれきは生じていない。
そもそも、日本政府は移民政策を「国民の人口に比して、一定規模の外国人や家族を期限なく受け入れる政策」と定義し、移民政策は取らないとの立場を維持している。これは入国時に期限のない滞在許可(永住許可)は与えないという趣旨であり、労働者の受け入れは期限付きとなっている。受け入れる労働者の質的管理も行っており、未熟練のいわゆる単純労働者は受け入れていない。
それでも、日本に滞在する外国人は増加の一途をたどっており、人口比率でみて3%程度に達している。今後、人手不足がますます深刻化する下で、外国人が増加していくのは確実である。
ある国立の研究所は2070年には外国人比率が11%と、現在のEU並みになると試算している。機械的な試算ではあるが、外国人比率1割というのは国の形が変わるほどの大きな変化だ。日本全体でこの水準に達するのはまだ先であるが、すでに1割を上回っている地域もある。
移民受け入れの歴史の浅い日本は、外国人を社会統合する施策の展開が遅れている。このまま、長期的、総合的な視点を持たずに、目先の人手不足にとらわれて、なし崩し的に受け入れを続けていれば、欧米と同じ轍(てつ)を踏むことにもなりかねない。
日本では外国人労働者に関わる施策は、出入国在留管理庁が厚生労働省と共管し、産業分野別の所管省庁との調整や、社会統合政策の取りまとめなどを行っている。
しかし、外国人に関わる施策を総合的、戦略的に立案し、一元的に管理する司令塔はない。外国人施策を立案するうえで不可欠なデータや統計の整備も遅れている。外国人受け入れのプラス効果を最大化し、リスクを最小限にとどめるためにも、早急に、司令塔を設置し、戦略的に政策を立案、実施できる体制を整備する必要がある。(追分)
株式 反発、経済悪化の懸念後退(市場往来)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 175文字 PDF有 書誌情報]
4日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、終値は前日比278円28銭(0.72%)高の3万8798円37銭だった。米政府は3日、4日から予定していたメキシコとカナダへの追加関税の発動を先送りすると発表した。世界経済の悪化への懸念が薄れ、株価指数先物への買い戻しが先行した。日経平均の上げ幅は一時600円を超えたが、急速に上げ幅を縮める場面もあった。
寿スピリッツ、三菱自、ヤマトHD、中部電(注目株概況)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
上場来高値。3日に発表した2024年4~12月期決算が買い手掛かり。
3日に25年3月期の業績予想を下方修正。嫌気した売りが膨らんだ。
25年3月期の業績予想を上方修正。市場予想を上回り買いが膨らんだ。
24年4~12月期決算を発表。連結純利益が市場予想を下回った。
為替 円反発、155円32~34銭(市場往来)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 90文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発。午後5時時点は1ドル=155円32~34銭と、前日の同時点に比べ29銭の円高・ドル安だった。円は対ユーロでは6営業日ぶりに反落した。
金利 10年債、利回り上昇(市場往来)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 90文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは上昇(価格は下落)した。前日比0.030%高い1.275%で取引を終えた。株価が上昇し、相対的に安全な資産とされる債券は売りが優勢だった。
商品 原油3日ぶり反落(市場往来)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
4日の国内商品先物市場で原油は3営業日ぶりに反落した。トランプ米大統領がメキシコとカナダに対する追加関税発動を延期すると発表。原油供給に影響が及ぶとの懸念が和らいだ。
<数表>2市場信用取引残高[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 19ページ 315文字 PDF有 書誌情報]
2市場信用取引残高
( 1月31日現在、一般信用と制度信用の合計、単位千株、百万円、カッコ内は前週比増、▲減 )
売り残 買い残
東京 株数 368,689 ( 7,738 ) 3,077,326 ( ▲1,477 )
金額 704,827 ( ▲19,606 ) 4,243,355 ( 117,382 )
名古屋 株数 1 ( 0 ) 1,731 ( ▲9 )
金額 1 ( 0 ) 2,033 ( 45 )
2市場 株数 368,690 ( 7,738 ) 3,079,057 ( ▲1,486 )
合計 金額 704,828 ( ▲19,606 ) 4,245,388 ( 117,427 )
<数表>2月4日(市場体温計)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 2648文字 PDF有 書誌情報]
日経平均株価(225種) 38798円37銭(+278円28銭)
騰落率= +0.722%
東証株価指数(TOPIX) 2738.02 (+17.63)
騰落率= +0.648%
売買代金 4896151百万円 (-666817百万円)
売 買 高 214669万株 (-33888万株)
売買単価 2280.7円
売買高上位10銘柄の占有率 34.2%
〓-〓 上場銘柄数 1640 値上がり 858 〓-〓
売買成立 1640 値下がり 721 変わらず 60
新値株 (昨年来) 高 値 54 安 値 35
騰落レシオ(25日移動平均) 99.60%
時価総額 9489104億円 (+55530億円)
普通株式数(百万株) 491524 1株当たり時価(円) 1930.54
◇投資指標 〓〓 PERと配当利回りの太字は予想、カッコ内は前期基準、PBRは四半期末基準、連結ベース 〓〓
PER PBR 配当利回り(%)
(倍) (倍) 単純平均 加重平均
日経平均採用銘柄 15.78 ( 16.25 ) 1.43 2.04 ( 1.88 )
JPX日経400採用銘柄 15.46 ( 15.32 ) 1.52 2.18 ( 2.06 ) 2.40 ( 2.12 )
東証プライム全銘柄 15.42 ( 16.13 ) 1.35 2.53 ( 2.30 ) 2.40 ( 2.12 )
東証スタンダード全銘柄 14.27 ( 15.43 ) 1.02 2.53 ( 2.46 ) 2.29 ( 2.40 )
東証グロース全銘柄 51.16 ( 120.33 ) 3.19 0.80 ( 0.65 ) 0.60 ( 0.47 )
株式益回り(東証プライム全銘柄) 予想 6.48 %
前期基準 6.19 %
4
日
◇各種指数(カッコ内は前日比、%は騰落率)
日経株価指数300 589.34 ( +3.99)
日経500種平均株価 3296円28銭 ( +13円96銭)
日経平均高配当株50指数 68485.06 ( +489.70)
日経連続増配株指数 47882.09 ( +4.90)
日経累進高配当株指数 45010.09 ( +79.23)
日経半導体株指数 9017.56 ( +124.07)
日経平均内需株50指数 27266.18 ( +28.23)
日経平均外需株50指数 36814.73 ( +335.33)
日経平均トータルリターン 69270.65 ( +496.84)
日経平均VI先物指数 5478.25 ( -2.66%)
単純平均(東証プライム全銘柄) 2674円36銭 ( +5円59銭)
東証規模別株価指数
大型 2731.55 ( +21.96)
中型 2833.96 ( +9.64)
小型 4496.73 ( +10.12)
日経アジア300インベスタブル指数(円ベース)
1837.79 (+35.38)
…
ド ル/円 1 ド ル = 155.32~155.34円
ユ ー ロ/円 1 ユーロ = 160.16~160.20円
ユーロ/ドル 1 ユーロ = 1.0311~1.0312ドル
(17時、銀行間直物、日銀公表)
上海総合(中国) 休 場
韓国総合(韓国) 2481.69 (+27.74)
ハンセン(香港) 20789.96 (+572.70)
加権(台湾) 22793.96 (+99.25)
VN(ベトナム) 1264.68 (+11.65)
クアラルンプール総合 1564.56 (+10.93)
ST(シンガポール) 3823.01 (-3.46)
ジャカルタ総合 7073.459 (+43.401)
SET(タイ) 1301.02 (-3.37)
オールオーディナリーズ(豪) 8633.4 (+5.0)
新発10年国債利回り 1.275% ( +0.030)
(377回債、日本相互証券、終値)
無担保コール翌日物金利 0.477% ( +0.001)
(短資協会、加重平均、速報)
金(1グラム) 14098 円 (+113円)
ドバイ原油(1キロリットル) 64180 円 (-960円)
(日本取引所グループの期先清算値)
<日経・JPX商品指数>02年=100
678.77 (-2.42)
工業品 686.68 (-2.66)
始値 39078円66銭 高値 39192円51銭 ( 9時45分 )
午前終値 39140円41銭 安値 38590円96銭 ( 14時7分 )
JPX日経 インデックス400 24740.76 (+154.55)
JPX日経中小型 19484.31 (-48.31)
日経気候変動指数 38696円11銭 (+288円84銭)
JPXプライム150指数 1209.64 (+9.77)
東証プライム市場指数 1409.27 (+9.07)
東証スタンダード市場指数 1267.38 (+3.82)
東証グロース市場指数 833.16 (+6.10)
東証グロース市場250指数 647.80 (+5.65)
……………………………………………………………………
東証REIT指数 1690.36 (-1.56)
日経ESG―REIT指数 940.14 (-0.81)
日経高利回りREIT指数 1221.94 (-0.12)
……………………………………………………………………
日経平均VI 23.20 (-1.43)
日経配当指数(2024年) 645円03銭
<数表>2月4日商品先物[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 5799文字 PDF有 書誌情報]
( 4 日)
円、CME原油はポイント、―は出来ず、△は上げ、▲は下げ、売買高・建玉は枚。日本取引所グループは前営業日の夜間取引、祝日取引を含む。堂島取引所の貴金属は前営業日の夜間取引を含む。清算値は取引所の公表値。
◇日本取引所グループ
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
2月 13906 14026 13906 13987 △105
4月 13961 14087 13942 14044 △59
6月 13956 14099 13956 14042 △111
8月 13967 14103 13923 14049 △108
10月 13993 14131 13945 14076 △117
12月 14020 14160 13968 14098 △113
《金ミニ》(1グラム)
2月 13902.0 14018.5 13902.0 13987.0 △105.0
4月 13971.5 13978.0 13971.5 14044.0 △59.0
6月 14002.5 14082.0 14002.5 14042.0 △111.0
8月 13957.5 14099.5 13957.5 14049.0 △108.0
10月 13987.0 14127.0 13949.0 14076.0 △117.0
12月 14011.5 14155.0 13969.5 14098.0 △113.0
《金限日》(1グラム)
14299 14455 14275 14026 △41
《白金》(1グラム)
2月 4820 4865 4820 4849 △29
4月 4810 4839 4802 4807 △16
6月 4751 4802 4750 4790 △29
8月 4731 4792 4715 4759 △17
10月 4750 4787 4710 4747 ▲12
12月 4752 4776 4701 4737 ▲20
《白金ミニ》(1グラム)
2月 4815.0 4850.0 4795.5 4849.0 △29.0
4月 4774.5 4792.0 4774.5 4807.0 △16.0
6月 4793.5 4793.5 4793.5 4790.0 △29.0
8月 4734.5 4750.5 4734.5 4759.0 △17.0
10月 4730.5 4778.5 4700.5 4747.0 ▲12.0
12月 4749.5 4770.0 4700.0 4737.0 ▲20.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《白金限日》(1グラム)
4849 4883 4805 4830 △28
《銀》(1グラム)
2月 ― ― ― 154.0 0
4月 ― ― ― 154.0 0
6月 ― ― ― 154.9 0
8月 ― ― ― 154.0 0
10月 ― ― ― 154.0 0
12月 ― ― ― 155.0 0
《パラジウム》(1グラム)
2月 ― ― ― 5000 △100
4月 ― ― ― 5000 △100
6月 ― ― ― 5000 △100
8月 ― ― ― 5000 △100
10月 ― ― ― 5000 △100
12月 ― ― ― 5000 △100
《CME原油》
3月 ― ― ― 179.30 ▲4.15
4月 ― ― ― 177.40 ▲5.30
5月 ― ― ― 175.65 ▲5.60
6月 ― ― ― 174.05 ▲5.80
7月 ― ― ― 172.50 ▲5.95
8月 ― ― ― 170.90 ―
《ドバイ原油》(1キロリットル)
2月 76900 76900 75600 75900 ▲1050
3月 73100 73150 72540 72940 ▲1010
4月 72420 72570 71300 71720 ▲910
5月 71900 72040 70420 70720 ▲940
6月 70850 71050 69200 69790 ▲920
7月 69960 70250 68490 68990 ▲820
8月 69090 69090 68270 68270 ▲830
9月 ― ― ― 67570 ▲870
10月 ― ― ― 66950 ▲890
11月 ― ― ― 66360 ▲890
12月 ― ― ― 65810 ▲920
1月 ― ― ― 65370 ▲920
2月 ― ― ― 64980 ▲930
3月 ― ― ― 64580 ▲940
4月 ― ― ― 64180 ▲960
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 86000 ▲1000
4月 ― ― ― 86000 ▲1000
5月 ― ― ― 86000 ▲1000
6月 ― ― ― 86000 ▲1000
7月 ― ― ― 86000 ▲1000
8月 ― ― ― 86000 ▲1000
《灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88000 0
4月 ― ― ― 88000 0
5月 ― ― ― 88000 0
6月 ― ― ― 88000 0
7月 ― ― ― 88000 0
8月 ― ― ― 88000 0
《軽油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87700 0
4月 ― ― ― 87300 0
5月 ― ― ― 86900 0
6月 ― ― ― 86500 0
7月 ― ― ― 86100 0
8月 ― ― ― 85700 0
《ゴムRSS3号》(1キロ)
2月 387.8 387.8 383.9 387.2 ▲4.6
3月 390.3 390.3 384.3 384.3 ▲6.2
4月 388.9 390.4 384.0 384.7 ▲6.0
5月 389.5 389.5 383.2 383.2 ▲8.8
6月 390.7 390.7 382.2 382.2 ▲8.4
7月 391.0 391.0 382.7 382.7 ▲8.3
8月 387.5 387.8 386.1 386.3 ▲4.7
9月 ― ― ― 388.0 ▲3.0
10月 ― ― ― 388.0 ▲3.0
11月 ― ― ― 388.0 ▲3.0
12月 ― ― ― 388.0 ▲3.0
1月 ― ― ― 388.0 ▲3.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ゴムTSR20号》(1キロ)
3月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
4月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
5月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
6月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
7月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
8月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
9月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
10月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
11月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
12月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
1月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
2月 ― ― ― 307.0 ▲3.0
《中京ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 84000 ▲2000
4月 ― ― ― 84000 ▲2000
5月 ― ― ― 84000 ▲2000
6月 ― ― ― 84000 ▲2000
7月 ― ― ― 84000 ▲2000
8月 ― ― ― 84000 ▲2000
《中京灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87000 ▲2000
4月 ― ― ― 87000 ▲2000
5月 ― ― ― 87000 ▲2000
6月 ― ― ― 87000 ▲2000
7月 ― ― ― 87000 ▲2000
8月 ― ― ― 87000 ▲2000
《トウモロコシ》(1トン)
3月 38810 38810 38810 38810 0
5月 ― ― ― 42000 0
7月 ― ― ― 38550 0
9月 40960 40960 40960 40960 0
11月 ― ― ― 42000 0
1月 ― ― ― 42000 0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《一般大豆》(1トン)
2月 ― ― ― 64000 0
4月 ― ― ― 64000 0
6月 ― ― ― 64000 0
8月 ― ― ― 64000 0
10月 ― ― ― 64000 0
12月 ― ― ― 64000 0
《小豆》(30キロ)
2月 ― ― ― 12300 0
3月 ― ― ― 12300 0
4月 ― ― ― 12300 0
5月 ― ― ― 12300 0
6月 ― ― ― 12300 0
7月 ― ― ― 12300 0
《電力東ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 13.51 ▲0.13
3月 ― ― ― 12.81 △0.02
4月 ― ― ― 12.40 ▲0.20
5月 ― ― ― 12.37 ▲0.14
6月 ― ― ― 14.53 ▲0.36
7月 ― ― ― 16.23 ▲0.13
8月 ― ― ― 17.67 ▲0.15
9月 ― ― ― 16.62 △0.23
10月 ― ― ― 14.98 ▲0.01
11月 ― ― ― 14.79 ▲0.45
12月 ― ― ― 16.36 ▲0.67
1月 ― ― ― 16.47 △0.16
2月 ― ― ― 15.74 △0.18
3月 ― ― ― 13.65 △0.36
4月 ― ― ― 12.60 △0.16
5月 ― ― ― 12.55 △0.01
6月 ― ― ― 13.12 ▲0.07
7月 ― ― ― 14.67 ▲0.24
8月 ― ― ― 16.79 ▲0.32
9月 ― ― ― 14.87 △0.44
10月 ― ― ― 13.14 △0.49
11月 ― ― ― 13.86 △0.04
12月 ― ― ― 14.63 △0.12
1月 ― ― ― 15.39 △0.23
始値 高値 安値 清算値 前日比
《電力西ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 11.96 △0.24
3月 ― ― ― 10.17 △0.19
4月 ― ― ― 9.42 ▲0.08
5月 ― ― ― 9.36 ▲0.14
6月 ― ― ― 10.97 ▲0.41
7月 ― ― ― 13.79 ▲0.48
8月 ― ― ― 15.62 ▲0.33
9月 ― ― ― 14.24 △0.09
10月 ― ― ― 11.92 △0.51
11月 ― ― ― 12.34 ▲0.05
12月 ― ― ― 13.83 ▲0.20
1月 ― ― ― 14.53 ▲0.23
2月 ― ― ― 13.67 ▲0.01
3月 ― ― ― 10.92 △0.22
4月 ― ― ― 11.31 ▲0.06
5月 ― ― ― 10.31 △0.23
6月 ― ― ― 10.28 ▲0.01
7月 ― ― ― 11.26 ▲0.15
8月 ― ― ― 13.14 ▲0.29
9月 ― ― ― 11.74 △0.34
10月 ― ― ― 10.61 △0.47
11月 ― ― ― 11.61 △0.06
12月 ― ― ― 12.68 △0.14
1月 ― ― ― 13.39 △0.30
◇売買高・建玉
売買高 建玉
金 33321 43576
金ミニ 10988 6640
金限日 2927 51570
白金 7525 34975
白金ミニ 999 2686
白金限日 2061 38521
銀 0 164
パラジウム 0 0
CME原油 0 0
ドバイ原油 2799 28318
ガソリン 0 0
灯油 0 0
軽油 0 0
ゴムRSS3号 1067 4564
ゴムTSR20号 0 0
中京ガソリン 0 0
中京灯油 0 0
トウモロコシ 14 143
一般大豆 0 0
小豆 0 0
電力東ベース 0 3410
電力西ベース 0 787
大阪トウモロコシ50 0 0
堂島金 16499 44913
堂島白金 16 1509
堂島銀 54 1309
◇堂島取引所
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
14009.1 14150.0 13990.0 14039.1 △117.9
《白金》(1グラム)
4852.5 4852.5 4835.9 4835.1 ▲16.2
《銀》(1グラム)
157.96 160.02 157.96 156.91 △1.65
《大阪トウモロコシ50》(1トン)
3月 ― ― ― 37000 0
5月 ― ― ― 39000 0
7月 ― ― ― 39000 0
9月 ― ― ― 34000 0
11月 ― ― ― 35000 0
1月 ― ― ― 35000 0
<数表>2月3日エネルギー・環境市場[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 3568文字 PDF有 書誌情報]
◇日経平均先物の主な手口
( 4 日、大取、売買合計、単位枚)
▽ 3 月物
ABNアムロ 23222
ソシエテ 17103
サスケハナ 6136
SBI証 3636
バークレイ 3157
Jモルガン 3113
モルガンS 2094
Gサックス 1734
楽天証 1405
野 村 1208
◇債券先物(大取、円・%・億円)
▽10年物(6%国債)
年/月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比
25/3 140.75 140.63 140.93 140.42 140.45 -0.30
25/6 ― ― ― ― ― ―
利回り 売買高 建玉 利回り 売買高 建玉
25/3 1.391 40091 168144 25/6 ― ― 0
◇債券先物オプション ( 3 月物、大取、円・枚)
コール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 プット
行使価格 終値 前日比 売買高 建玉 行使価格 終値 前日比 売買高 建玉
140.25 ― ― ― ― 139.00 0.05 ― 1 1
140.50 ― ― ― ― 139.25 ― ― ― ―
140.75 0.32 ― 10 10 139.50 0.10 ― 5 5
141.00 0.20 ― 11 49 139.75 0.15 ― 4 4
141.25 ― ― ― 12 140.00 0.24 +0.03 10 86
合計 21 172 合計 20 316
HV(年率) 3月 2.6
東京金融取引所
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.634 0 0 1497
25 /3 99.494 0 358 1515
25 /6 99.383 0 350 1034
25 /9 99.283 -0.003 0 452
合計 1173 5601
▽TONA3カ月金利
大阪取引所 ----------------
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.6325 -0.0025 0 39597
25 /3 99.4975 +0.0025 512 17999
25 /6 99.3900 +0.0025 919 8436
25 /9 99.2925 +0.0100 3 6484
合計 2033 78266
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈TOPIX先物・大取〉
25 /3 2734.0 2763.5 2765.5 2718.0 2736.0 +5.5 55991 422620
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 3592
〈JPXプライム150指数先物・大取〉
25 /3 ― ― ― ― ― ― ― 55
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈東証グロース市場250指数先物・大取〉
25 /3 635 638 642 632 637 +3 3277 44869
25 /6 626 631 631 623 627 +6 147 547
◇株価指数先物・配当指数先物・VI先物(円・ポイント・枚)
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈日経平均先物・大阪取引所(大取)〉
25 /3 38630 39280 39310 38460 38770 +170 63274 153161
25 /6 38350 39000 39060 38310 38550 +200 412 10298
25 /9 38840 38870 38920 38570 38570 +350 6 1273
〈ミニ日経平均先物・大取〉
25 /3 38625 39255 39310 38470 38770 +170 985668 329032
25 /6 38400 39010 39075 38240 38535 +185 27062 12821
〈マイクロ日経平均先物・大取〉
25 /3 38620 39250 39310 38460 38770 +185 667071 65503
25 /6 38380 39000 39075 38240 38520 +160 19350 9478
〈日経平均先物・SGX〉(注)SGXの建玉は前日、終値は清算値
25 /3 38650 39200 39310 38465 38815 +210 35410 74298
25 /6 38575 38755 38880 38460 38565 +210 44 658
〈JPX日経インデックス400先物・大取〉
25 /3 24700 24955 24990 24570 24730 +70 4433 50366
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈日経気候変動指数先物・大取〉 〈日経平均VI先物・大取〉
終値 清算値 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉
25 /3 ― 38690 ― 0 2月 23.00 -1.05 9 14
25 /6 ― 38470 ― 0 3月 25.45 -0.55 20 79
〈日経配当指数先物〉 (注)SGXの建玉は前日
大取 終値 清算値 売買高 建玉 SGX 終値 清算値 売買高 建玉
24年 ― 696.0 ― 5447 24年 ― 694.9 ― 5547
25年 ― 783.0 ― 1363 25年 783.5 782.6 5 4063
◇日経平均オプション・大取(円・枚)
権利行 〓―――2月―――〓 〓―――3月―――〓 4月
使価格 終値 前日比 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉 終値
コール 38500 665 +75 195 753 1030 +70 17 1989 1400
38625 800 +300 5 62 1040 ― 7 4 ―
38750 520 +60 412 434 965 +135 2 207 ―
38875 455 +60 113 70 895 ― 50 5 ―
39000 380 +15 616 1903 840 +110 8 4663 ―
39125 355 +75 77 65 770 ― 5 8 ―
39250 290 +20 426 962 720 +105 6 880 ―
39375 250 +45 33 406 660 -5 7 45 ―
39500 205 +25 2480 2526 615 +100 59 2162 880
……………………………………………………………………………………………
プット 38000 250 -135 1905 7257 665 -90 477 4451 940
38125 235 -200 30 1382 ― ― ― 8 ―
38250 320 -140 163 529 650 -105 20 668 ―
38375 355 -125 35 615 805 -180 8 63 ―
38500 395 -165 1534 2540 820 -185 754 5365 ―
38625 430 -210 17 401 915 +25 7 263 ―
38750 495 -180 300 1349 925 -225 9 542 ―
38875 555 -260 13 363 1020 ― 6 55 ―
39000 615 -200 464 3681 1025 -200 39 4373 1500
総売買高コール 20111 枚 プット 37243 枚 日経平均HV 17.9
当日総建玉コール 260129 枚 プット 489622 枚
◇欧州エネルギー取引所(EEX)
《電力》(翌月物)
日本(東京ベースロード、1kWh、円) 12.90
ドイツ(1MWh、ユーロ) 105.20
《天然ガス》(翌々月物、JKMはLNG)
東アジアJKM(1MMBtu、ドル) 15.375
オランダTTF(1MMBtu、ドル) 16.224
《欧州排出枠》(当日入札)
EUA(1CO2トン、ユーロ) 80.39
( 3 日)
<数表>2月4日外為市場[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1785文字 PDF有 書誌情報]
◇対顧客米ドル先物相場
(三菱UFJ銀、円)
売り 買い
2月渡 156.35 153.90
3月〃 155.89 153.35
4月〃 155.38 152.82
5月〃 154.87 152.30
6月〃 154.33 151.77
7月〃 153.86 151.26
◇外為 対顧客電信売相場
▽三菱UFJ銀(円) 前日
米ドル 156.35 156.71
ユーロ 161.81 160.62
カナダドル 109.18 107.29
英ポンド 197.07 195.03
スイスフラン 171.24 170.80
デンマーククローネ 21.78 21.62
ノルウェークローネ 13.97 13.87
スウェーデンクローナ 14.40 14.23
豪ドル 98.47 97.19
ニュージーランドドル 89.29 88.28
香港ドル 20.37 20.41
シンガポールドル 115.03 114.51
サウジアラビアリヤル 42.16 42.38
U.A.E.ディルハム 43.04 43.14
タイバーツ 4.66 4.65
インドルピー 1.94 1.96
パキスタンルピー 0.71 0.71
クウェートディナール 511.89 512.73
カタールリヤル 43.37 43.46
インドネシア100ルピア 1.07 1.08
メキシコペソ 8.62 8.33
韓国100ウォン 10.86 10.80
フィリピンペソ 2.81 2.83
南アフリカランド 9.78 9.68
チェココルナ 6.48 6.44
ロシアルーブル 1.81 1.83
ハンガリーフォリント 0.41 0.41
ポーランドズロチ 39.13 38.91
▽みずほ銀
中国人民元 21.53 21.48
トルコリラ 6.12 6.14
台湾ドル(参考値) 4.71 4.71
▽ブラジル銀
ブラジルレアル 27.70 27.66
( 4 日)
◇円相場
〓〓 銀行間直物、1ドル=円、売買高は前日、終値は17時、寄付は9時時点、日銀 〓〓
前 日
終値 155.32 ― 155.34 155.61 ― 155.64
寄付 155.26 ― 155.28 155.35 ― 155.39
高値 154.80 154.80
安値 155.40 155.87
中心 155.28 155.70
直物売買高 39億2200万 ドル
スワップ売買高 719億8000万 ドル
◇名目実効為替レート指数
日銀(1999年1月=100、前日分)
日本円 79.24
日経インデックス(2020年=100)
日本円 73.9
米ドル 108.8
ユーロ 98.5
◇主要通貨の対円レート
(17時、東京金融取引所・FX)
英ポンド /円 1 ポンド = 192.85~192.88円
豪 ド ル /円 1 豪ドル = 96.415~96.440円
スイスフラン /円 1 スイスフラン = 170.40~170.44円
カナダドル /円 1 カナダドル = 107.61~107.65円
NZドル /円 1 NZドル = 87.08~87.11円
◇主要通貨の対ドルレート
(17時、カッコ内は前日終値)
英ポンド 1.2413 ― 1.2417
(1ポンド=ドル) ( 1.2283 ― 1.2287 )
スイスフラン 0.9116 ― 0.9120
(1ドル=スイスフラン) ( 0.9184 ― 0.9188 )
豪 ド ル 0.6205 ― 0.6209
(1豪ドル=ドル) ( 0.6136 ― 0.6140 )
◇上海市場=中国人民元
(銀行間取引、17時30分現在、カッコ内は前日)
米ドル(1ドル=元) 休場 ( 7.2650 )
日本円(100円=元) 休場 ( 4.6787 )
<数表>2月4日債券市場[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1653文字 PDF有 書誌情報]
◇CDS指数
iTraxx Japan 5年(IHSマークイット)
実勢価格 51.44 -0.54
◇債券標準価格(JS Price)
銘 柄 償還年月 利率(%) 標準価格(円)
国 債
国庫短期証券1279 25/7 ― 99.85
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.48
中国468(2年) 27/1 0.6 99.76
中国175(5年) 29/12 0.9 99.88
長国377(10年) 34/12 1.2 99.34
超長国191(20年) 44/12 2 100.21
超長国85(30年) 54/12 2.3 99.55
超長国17(40年) 64/3 2.2 90.83
物価連動29(10年) 34/3 * 103.35
その他債券
住友林業9 29/12 0.28 95.40
政保地方公共123 30/1 0.07 95.56
東京都(公)801 29/12 0.085 95.59
アサヒHD21 30/3 0.87 98.18
レンゴー27 29/12 0.3 94.83
三菱ケミカルHD33 30/2 0.28 94.59
野村総研10 29/12 0.679 97.08
日本製鉄6 30/6 0.42 95.17
ジェイテクト9 29/11 0.28 95.19
住友金属鉱山32 29/12 0.25 94.77
トヨタ24 29/5 0.15 95.85
ダイキン24 29/10 0.18 95.20
日立20 30/3 0.29 95.17
パナソニック19 30/3 0.37 95.07
大日本印刷5 30/3 0.27 95.13
住友商事62 30/3 0.949 98.19
ANAHD40 29/11 0.28 93.70
三井不77 30/4 0.48 95.97
中部電力537 30/1 0.28 95.39
三菱UFJリース76 30/1 0.37 95.33
( 4 日)
◇新発10年国債(店頭売買参考統計値)
利回り(終値) 前日比
377回債 1.274 % +0.030
(日本証券業協会発表、業者平均、単利)
◇日経公社債インデックス
短 期 債 0.91
中 期 債 1.16
長 期 債 1.76
◇日経国債インデックス 1.009
◇公社債店頭売買参考統計値
〓〓 5日分、日本証券業協会、円。国庫短期証券の利回りは単利、その他は複利 〓〓
銘 柄 償還 利率 平均値 平均値
年月 (%) 利回り
(%)
国 債
国庫短期証券1286 25/5 ― 99.91 0.340
国庫短期証券1285 25/8 ― 99.81 0.370
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.48 0.540
中 国469(2) 27/2 0.7 99.92 0.740
中 国154(5) 27/9 0.1 98.34 0.739
中 国163(5) 28/9 0.4 98.49 0.823
中 国175(5) 29/12 0.9 99.88 0.925
長 国360 30/9 0.1 95.45 0.932
長 国364 31/9 0.1 94.36 0.981
長 国368 32/9 0.2 93.76 1.053
長 国372 33/9 0.8 97.21 1.140
長 国377 34/12 1.2 99.35 1.270
超長国191 44/12 2.0 100.22 1.986
超長国(30)85 54/12 2.3 99.55 2.320
超長国(40)17 64/3 2.2 90.83 2.573
<数表>2月4日短期金融市場[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1445文字 PDF有 書誌情報]
◇国庫短期証券利回り
(日本相互証券、BB国債価格)
銘柄 引値 前日比
3カ月 1284 回債 0.315 -0.005
6カ月 1279 回債 0.340 0
1 年 1281 回債 0.540 0.01
◇東京レポ・レート(日本証券業協会)
平均値 前 日
翌日 0.448 0.431
1週間 0.436 0.422
1カ月 0.438 0.428
◇全銀協TIBORレート
(全銀協TIBOR運営機関)
日本円TIBOR 前 日
1週間 0.46091 0.46091
1カ月 0.59455 0.59455
3カ月 0.76727 0.76727
6カ月 0.73818 0.73818
1 年 0.79727 0.79636
◇TORF(東京ターム物リスク・
フリー・レート) (QBS)
前 日
1カ月 0.47438 0.47438
3カ月 0.48000 0.47681
6カ月 0.51875 0.51659
( 4 日)
(金利、利回りは%)
◇コール (短資協会、加重平均、速報)
無担保 有担保
翌 日 0.477 0.430
1週間 0.533 ―
2週間 0.545 ―
3週間 ― ―
1カ月 ― ―
2カ月 0.600 ―
3カ月 0.580 ―
◇全国コール市場残高
( 3 日確報、億円) 120869
◇CP気配(短資協会)
<現先> ┌前日┐
売り 買い 売り 買い
翌 日 0.316 0.616 0.316 0.616
1週間 0.323 0.616 0.323 0.616
1カ月 0.340 0.650 0.340 0.650
期 間 予定額 応札額 落札額 落札金利
(価格)
【2月4日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/5 5084 5084 最高0.150
共通担保供給(全店)<固定金利方式> 2/5-2/19 8000 12348 8007
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/5 0 0
【2月3日通知分】
国債買い入れ(残存期間1年以下) 2/4 1500 2823 1501 最低▲0.004
国債買い入れ(残存期間1年超3年以下) 2/4 3000 11120 3000 最低▲0.008
国債買い入れ(残存期間3年超5年以下) 2/4 3000 9804 3006 最低▲0.012
国債買い入れ(残存期間10年超25年以下) 2/4 1500 3822 1503 最低0.000
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/4 5062 5062 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/4 0 0
(注)国債買い入れの落札金利(変動利付債、物価連動債の場合は価格)は日本証券業協会の店頭売買参考統計値との格差、社債買い入れ、CP買い入れの落札金利は売買利回り。▲はマイナス
◇日銀当座預金残高(速報、億円、カッコ内は準備預金残高)
5197800 ( 4700800 )
◇資金需給予想( 5 日、億円、実質) 22400 不足
<数表>2月4日株式市場、先物市場[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 20ページ 563文字 PDF有 書誌情報]
◇スタンダード市場などの売買データ
スタンダード グロース
売買高(万株) 37199 21235
売買高上位10銘柄占有率(%)
72.9 55.7
売買代金(百万円) 129001 122432
売買単価(円) 346.7 576.5
騰落銘柄数
上場銘柄 1583 606
売買成立 1553 604
値上がり 844 337
値下がり 543 226
新値株(昨年来) 高値 25 7
安値 5 6
時価総額(億円) 282080 77487
普通株式数(百万株) 30424 10334
1株当たり時価(円) 927.14 749.81
◇日経平均ストラテジー指数
(01年末=10000、騰落率は前日比)
騰落率
カバードコール 30280.48 +0.72%
カバードコールATM 21103.43 +0.64%
リスクコントロール 25018.19 +0.44%
レバレッジ 41329.41 +1.44%
インバース 841.60 -0.72%
ダブルインバース (01年末=100000)
219.03 -1.44%
◇立会外市場(東証)
売買高(千株) 298991
売買代金(百万円) 606840
◇空売り比率(東証) 40.5 %
( 4 日)
近大マグロ 諦めない、「完全養殖の父」販売9割減でも、豊富な稚魚、今こそ研究[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1210文字 PDF有 書誌情報]
完全養殖クロマグロの商業生産が正念場にある。餌代の高騰や天然物の資源回復で、大手水産会社の事業縮小や撤退が続く。2002年に初めて完全養殖を成功させた近畿大学の岡田貴彦水産養殖種苗センター長に、今後の方針を聞いた。
――完全養殖クロマグロの商業生産が縮小しました。
「近大は養殖業者向けに様々な魚の稚魚を生産・販売している。完全養殖したクロマグロの稚魚もその一つだが、24年の販売数はピークの10分の1に減った。研究用や東京、大阪に出店しているレストラン『近畿大学水産研究所』向けのマグロはしっかり育てており供給に問題はない」
「クロマグロの資源が歴史的低水準となった10年代、全国の養殖業者から稚魚の注文が殺到した。1匹でも多く供給しないといけないが、いつも注文尾数に満たず謝ってばかりだった。その時に方向転換を間違えた」
「近大の稚魚は養殖業者から高品質だと定評があるが、マグロは品質向上より数を優先してしまった。養殖場で冬に死んだり成長が天然に劣ったりという事例が続き、そのうちに天然が資源回復し注文が減っていった」
――研究は続けますか。
「これからが本番だ。採卵、ふ化させ育てる技術は安定してきたが、我々が得意とする成長性に優れる稚魚への改良や、天然資源に頼らない餌の研究など課題は山積だ。魚の栄養学研究チームと連携し、餌を100%配合飼料に切り替えた。まだ飼料の5割が魚粉だが、徐々に植物や昆虫など、人間が再生産できるたんぱく源に切り替える」
「養殖業や自社レストランで需要がありすぎて、研究用の魚が足りない時期もあった。今は稚魚がいけすにたくさんいる。この状況を逆手にとり徹底的に研究する。生き物を育てるのは簡単じゃない。時間もかかるが、あきらめない」
――研究費の確保が課題です。
「研究費を自分で稼いでいるのが近大の強みだ。大黒柱はマダイとシマアジ。日本の養殖用稚魚のうち、マダイは2割、シマアジは8割以上が近大産で、年間20億~30億円を販売している。マグロの売上高はピーク時でも全体の1割だったので収益面の影響は軽微だ」
「誰もが不可能と撤退した研究を、自助努力で続けてきたのが我々の伝統。日本の水産業に貢献できる研究を続ける」
完全養殖クロマグロの商業生産が減ったのは、2023年に始まった中国による日本産水産物の禁輸も一因だ。販路が急に閉ざされ、余った魚の餌代もかさんで採算が悪化した。近畿大学は養殖コスト削減のため、天然資源に頼らない餌の研究を進めている。
完全養殖の長所は、天然物に負荷をかけない供給の実現だ。
すしや刺し身用のマグロ需要は世界的に伸びており、完全養殖は供給拡大の打開策となる可能性を秘める重要な技術だ。持続可能性と経済性の両立が、今後のカギとなりそうだ。
(佐々木たくみ)
【図・写真】近畿大学水産養殖種苗センターの岡田センター長は「天然資源への負担を減らしていく」と語る
国産針葉樹合板、再び上昇、問屋卸値3%高、住宅高騰、荷動き鈍化も 生産調整で余剰感解消[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1063文字 PDF有 書誌情報]
住宅の壁や屋根に使う国産針葉樹合板の流通価格が再び上がった。生産コスト高を理由にした主要合板メーカーの値上げを、買い手の木材問屋などが受け入れた。住宅向けの引き合いは鈍いが、メーカーが生産を調整、在庫の余剰感が解消した。
合板は薄い板を貼り合わせて強度を高めた木材。東京地区のメーカー出荷価格(問屋卸価格)は2月上旬時点で厚さ12ミリメートル品が1枚1650円と1月比で3%高い。合板メーカー各社は原料丸太の価格や人件費などの上昇を理由に値上げを表明していた。
値上がりは2024年5月以来、9カ月ぶりだ。当時はドライバーの残業規制で運送の担い手が不足する「2024年問題」への対応で、運送会社に払う物流費が上昇。合板メーカーが転嫁目的の値上げを進めた。その後、流通価格は横ばいが続き、同年10月と12月に下落していた。
主用途である木造住宅向けの荷動きが芳しくないなか、再び上昇したのは、メーカーの生産調整により余剰感が解消したことが大きい。
農林水産省によると、24年12月末の針葉樹合板の在庫量は前月比で7%少ない17万3415立方メートル。減少は3カ月連続だ。セイホク(東京・文京)など主な合板メーカーは価格を維持するため、生産を供給能力の8~9割に抑えてきた。
ドライバー残業規制による運賃の上昇を背景に、メーカーが運搬トラックを調達しにくくなっている。買い手となる都内の木材問屋は「メーカーによっては注文してから納品まで、従来より長い1週間以上かかることがある」と話す。
木材問屋の担当者は「メーカーは生産コストの上昇や運搬コストの増加で赤字に陥っている。今の価格は安すぎるかもしれない」と、安定供給体制の維持を訴えるメーカーに理解を示す。価格上昇率はメーカーが求める5~7%には達しておらず、東日本のメーカー幹部は「今後も価格交渉を続けていく」と話す。
住宅の需要は新型コロナウイルス禍の巣ごもり生活を背景に盛り上がったが、その後は不振が続く。国土交通省がまとめる木造住宅の着工戸数は24年12月に前年同月比で4・7%増えたが、4万戸を下回る低水準だった。
キッチン、トイレなどの設備費や工事にかかる職人の人件費が上がり、住宅自体が値上がりしている。賃金上昇が鈍いなか、高額な住宅の購入に消費者が踏み切りにくくなっている。
今後値上げがメーカーの希望どおりに進むかは不透明だ。新年度の入居に合わせた木造の集合住宅向けの販売が増えていたが、年明け以降は徐々に落ち着いている。再値上げの交渉は難航する可能性もある。
ヤシ油、8カ月連続上昇、2月国内2.4%高 原料の減産懸念[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 579文字 PDF有 書誌情報]
揚げ油や製菓用クリーム、洗剤原料に使うヤシ油の2月の国内卸値が8カ月連続で上昇した。製油会社が加工油脂会社や製麺会社に売る価格は、1キログラム592円と前月に比べ14円(2・4%)高い。原料の減産懸念による国際相場の上昇が要因だ。
ヤシ油の国際指標となるロッテルダムの現物相場は2024年7月ごろから上昇基調を強め、25年1月以降は1トン2000ドル前後で高止まりしている。
ヤシ油の主要生産国フィリピンでは、24年2~5月に大規模な干ばつが起きた。干ばつや降雨不足は約15カ月後に原料コプラの生育に影響するとされる。25年のコプラ生産量は前年比約25%減の176万トンと、過去5年の平均を大きく下回ると予想されている。一方、パーム油の2月の国内卸値は2カ月連続で下がった。1キログラム313~323円と中心値で4円(1・2%)安い。
パーム油の国際指標となるマレーシア市場の先物価格(中心限月)は、1月の平均値が1トン約4300リンギと前月の平均値に比べ10%下がった。原料の生産減やバイオ燃料向けの需要で高止まりしていたが、高値による輸出減や、用途で競合する大豆油への需要シフトで下落基調に転じた。
国内のパーム油需要は堅調だ。カカオ豆の高騰を受け、チョコレートになめらかさを加えるカカオ豆由来の「ココアバター」の代替としての需要が高まっているという。
中東産LPG値上げ、対日2月積み 原油高を反映[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 414文字 PDF有 書誌情報]
サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコは、液化石油ガス(LPG)の2月積み対日輸出価格を引き上げると日本のLPG元売りに通知した。原油価格が上昇したことを反映した。
給湯や暖房に使うプロパンは前月比10ドル(2%)高の1トン635ドル、石油化学原料となるブタンは同10ドル(2%)高の1トン625ドルとした。ともに上昇するのは3カ月ぶりだ。
LPGは原油の生産に伴って生じるため、原油相場の影響を受けやすい。米国指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は1月中旬、約5カ月ぶりに節目の1バレル80ドルを上回った。米国がロシアの石油産業に対する経済制裁を強化し原油の供給が減るとの懸念が広がった。
石油の増産を主張するトランプ米大統領の就任を受け、原油高は一服している。1月末時点では72ドル台半ばと、同月の高値に比べて10%下がった。原油相場が軟調に推移すれば、3月積みLPG価格の下落圧力になりうる。
金の国内価格 連日の最高値[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 254文字 PDF有 書誌情報]
金(ゴールド)の国内相場が連日で最高値を更新している。地金商最大手の田中貴金属工業が4日発表した小売価格は前日に比べ96円(0・6%)高い1グラム1万5499円と、3営業日連続で最高値を更新した。
買い取り価格も同96円(0・6%)高の1万5329円と最高だった。大阪取引所の金先物(中心限月)も4日付取引で一時1グラム1万4160円と最高値を付けた。
海外の先物価格が3日に最高値を更新しており、国内に波及した。米国の政策や経済の先行きに対する不透明感の高まりが「安全資産」とされる金の買いを促している。
米ぬか油卸値 2月据え置き 16カ月連続[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 202文字 PDF有 書誌情報]
スナック菓子の製造などに使う米ぬか油の2月の卸値が、16カ月連続の据え置きで決まった。食用油メーカーが製菓会社などに販売する大口向け価格は1キログラム394~395円だった。
米ぬか油は玄米の精米時に出る米ぬかの油分を抽出してつくる。食用油メーカーによると、原料や包装材などの資材の価格が上昇しており「値上げを視野にいれて準備を進めている」と話す。
原料の国産米ぬかの価格はコメ不足で高止まりしている。
<数表>2月4日卸売市場(主要相場)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 915文字 PDF有 書誌情報]
(1キロ、円、消費税込み)
牛 肉
<全国と畜概算頭数 4530頭>
(肉質等級) 1 2 3 4 5
◇東京=まちまち上場397頭
和牛雌A ― ― 2129 2256 2512
和牛雌B ― ― ― 2083 ―
和牛去勢A ― 1840 2153 2290 2597
和牛去勢B ― 1837 2158 ― ―
交雑種雌B ― 1327 1487 1463 ―
交雑種去勢B ― 1417 1564 1659 ―
▽搬入物 上場83.5頭
和牛雌A ― 1410 1636 1520 2403
和牛雌B 971 1325 1409 ― ―
和牛去勢A ― ― 1893 2263 ―
交雑種雌B ― ― 1473 ― ―
交雑種去勢B ― 1240 ― ― ―
乳牛雌C 798 876 ― ― ―
◇大阪=反落上場80頭
和牛雌A ― ― 1944 2238 2517
和牛去勢A ― ― ― 2205 2498
交雑種雌B ― ― 1657 1737 1899
交雑種去勢B ― ― 1672 1734 ―
◇仙台=強含み上場101頭
和牛雌A ― ― ― ― 2801
和牛去勢A ― ― 1934 2222 2650
◇さいたま=該当なし上場57頭
◇横浜=まちまち上場72頭
和牛雌A ― ― 1959 2128 2317
和牛去勢A ― ― ― 2160 2388
◇名古屋=上場なし
◇京都=もちあい上場36頭
和牛雌A ― ― 2075 2339 2615
和牛去勢A ― ― ― 2282 2426
交雑種雌B ― ― 1640 1677 ―
◇神戸=―上場69頭
和牛雌A ― ― ― 2295 2722
和牛去勢A ― ― ― 2241 2802
◇広島=―上場39頭
和牛雌A ― ― ― 2242 2511
和牛去勢A ― ― 1998 2180 2462
◇福岡=もちあい上場127頭
和牛雌A ― ― 2098 2286 2596
和牛去勢A ― ― 2103 2339 2635
<数表>2月4日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 21ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
4日 238.442
前日比 +0.291
(1970年平均=100)
混迷する欧州政治(上) 独総選挙 経済・移民が争点 板橋拓己・東京大学教授(経済教室)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 27ページ 2891文字 PDF有 書誌情報]
2024年11月6日、ドイツのショルツ首相は自由民主党(FDP)所属のリントナー財務相の罷免を発表した。これに伴いFDPが連立離脱を宣言しショルツ政権は連邦議会での多数を失った。米国大統領選でトランプ氏が勝利を宣言した直後のことであった。
12月16日にショルツ氏は自らの信任案を連邦議会に否決させ、大統領が議会を解散。連邦議会選挙が7カ月前倒しで25年2月23日に実施されることとなった。
ショルツ政権は21年12月に中道左派の社会民主党(SPD)、環境重視の緑の党、経済リベラルのFDPの三党連立で発足した。各政党のシンボルカラーから「信号連立」と呼ばれる。戦後初期を除けばドイツ連邦共和国で三党連立は初の試みで、もともと政権運営は不安視されていた。
とはいえ最初から崩壊を運命づけられていたとは思わない。21年9月の連邦議会選挙から約2カ月かけて練られた「もっと思い切って進歩を」と題された連立協定は、16年にわたったメルケル政権を部分的には引き継ぎつつもドイツ政治の刷新を狙ったものであった。閣僚も当初は男女同数で新時代を感じさせた。
実際、労働分野では最低賃金を時給12ユーロに引き上げ、従来の失業扶助制度を刷新した「市民手当」を導入するなど野心的な政策を実現した。またリベラルな価値観に基づく法案をかなり成立させている。24年1月に市民権の取得要件を緩和し、二重国籍を制限する措置も廃止。嗜好用大麻の条件付き合法化は話題になった。法的性別変更を簡素化する新法も成立させた。
しかし時機に恵まれなかった。新型コロナウイルス流行のなかで船出し、ウクライナ戦争もドイツ政治を根底から揺さぶった。ショルツ首相はロシアへの厳しい制裁と武器供与を含むウクライナ支援、自国の防衛力強化を決定したが、欧州で勃発した戦争は連立政権に大きな負荷をかけた。
政権への不支持率が支持率を上回ったのが23年の半ば、新設の暖房設備に再生可能エネルギーの利用を義務付ける「暖房法案」を拙速に導入しようとして世論の反発を買った頃である。
決定的だったのは23年11月に連邦憲法裁判所が政権の財政措置に違憲判決を下したことだった。新型コロナ対策で未利用になった600億ユーロを「気候保護・エネルギー転換基金」に流用した21年の補正予算が無効と認定された。これで政府は深刻な財政難に陥った。
連立崩壊の直接のきっかけは25年度の予算案をめぐるもので、国債追加発行を企図するSPDと緑の党に財政規律を重視するFDPが反発した。とはいえ財政をめぐる三党の対立は常態化していた。政権支持率が低迷するなか、連邦議会選挙前に自党の支持だけは高めようとFDPが勝負に出たというのが実態だろう。
ドイツ経済の見通しは暗い。25年1月15日の連邦統計局の発表によると、24年の実質国内総生産(GDP)は前年比マイナス0.2%で、マイナス0.3%だった23年に続いて2年連続のマイナス成長となった。2年連続のマイナス成長は「欧州の病人」と呼ばれた02~03年以来である。
停滞は構造的なものだ。ロシアから低価格のエネルギーを輸入し、輸出市場を中国に依存するという近年の成功モデルは破綻した。ウクライナ戦争でロシアからの天然ガスは途絶え、中国市場では例えば自動車最大手フォルクスワーゲンが中国の低価格電気自動車(EV)に苦戦している。交通をはじめとする国内インフラの劣化も深刻だ。
停滞を打破する鍵は「債務ブレーキ」の行方だと思われる。ドイツは憲法にあたる基本法でGDPの0.35%を超える財政赤字を禁じる。この債務ブレーキ規定がインフラ整備にせよ、脱炭素にせよ、デジタル化推進にせよ、あるいはウクライナ支援にせよ、常に足かせとなるのである。
経済学者の間では債務ブレーキの緩和や廃止を唱える声が出てきたが、依然として堅持を支持する人々は多い。財政規律の重視は現代ドイツの政治文化と言ってよい。SPDと緑の党は債務ブレーキの改革に前向きだが、FDPは同規定をほぼ党のアイデンティティーとするに至っている。
最大野党で、恐らくは次期与党となる中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)も、首相候補のメルツ氏は改革の可能性をちらつかせるものの選挙綱領では債務ブレーキの順守が掲げられている。
こうした状況のもと、2月の連邦議会選挙は経済が主要な争点となっている。現在のところ支持率トップを維持するCDU・CSUは企業減税や社会保険料率引き下げを柱に据える。エネルギー価格を下げるため、原発再稼働も検討するという。一方SPDは社会的投資を訴える。支持率2位の極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、ロシアからのガス購入の再開を唱えている。
ここにきて移民・難民も大きな争点として浮上する。1月第1週に行われた世論調査(インフラテスト・ディマップ社)では最も重要な政治問題として「移民・難民」を挙げた人の比率が前月より14ポイント高い37%と、「経済」(34%)を抜いて首位となった。24年12月に東部マクデブルクでサウジアラビア出身の男が運転する車がクリスマスマーケットに突っ込んだ事件が影響したと思われる。
こうなると、極右AfDの躍進は避けられないように思える。すでに24年の欧州議会選や旧東独3州での州議会選挙で成功を収め、チューリンゲン州議会選では第1党となった。だが、主要政党はすべて極右政党との連立を拒絶する戦略をとっている。AfDが与党となる見込みはほぼない。
次期政権を担う可能性が高いのはCDU・CSUとSPDの「大連立」、あるいはCDU・CSUと緑の党の「黒緑連立」だろう。ただしCDUの姉妹政党CSUは緑の党との連立を拒否している。投票先を変更しうる有権者も3分の1近くおり予断を許さない。
仮にCDU・CSU主導の政権が誕生した場合、現政権よりも経済政策は企業寄りに、移民・難民政策はより厳格で閉鎖的なものとなるだろう。とはいえ現与党のSPDや緑の党を連立相手とする限り、内政・外交ともに劇的な変化は起こりにくいと思われる。
現時点で次期首相に最も近いCDU党首のメルツ氏は経済通と言われるが、州首相や大臣の経験はない。1月末には移民規制の厳格化を求める動議をAfDの賛成票で可決させ、SPDや緑の党の反発を招くなど、指導力に疑問符が付く。
欧州連合(EU)と対米関係を重視する外交原則は変わらない。ウクライナ支援には、CDUはSPDよりも積極的と言える。
むしろ未知数なのは、トランプ政権となった米国の側だろう。ドイツの貿易相手国は9年ぶりに中国が首位から転落し、米国が最大の貿易相手国となった。トランプ氏の政策次第では、ドイツの新政権は苦境に立たされる可能性がある。
<ポイント>
○独連立崩壊は財政規律めぐる対立が原因
○次期政権はCDUが主導する連立が有力
○トランプ氏の政策次第で新政権は苦境に
いたばし・たくみ 78年生まれ。北海道大法卒、同大博士(法学)。専門は国際政治史、欧州政治史
金融が支配する世界(4) 家計にも及ぶ影響と支配 中央大学准教授 小倉将志郎(やさしい経済学)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 27ページ 853文字 PDF有 書誌情報]
金融の影響・支配が強まる対象は企業に限りません。米国では家計に対しても、直接・間接の影響や支配が強まっています。「家計の金融化」と呼ばれる現象で、そこには定量的側面と定性的側面があります。
定量的側面では、家計の金融投資や負債が量的に増大しつつあります。投資増大の背景には年金の代替や税優遇、個人向け金融サービスの充実といった要因があります。ただ、米国の家計も一様ではありません。富裕層、中間層、貧困層が、それぞれ金融化とどのように関連しているのかが重要な論点になっています。
日本でも、近年は政府が旗振り役となって、家計資金を金融投資に振り向けようとしてきました。「貯蓄から投資へ」や「資産運用立国」といったスローガンの下、少額投資非課税制度(NISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)といった税優遇措置を導入しています。
一方、家計の経済活動以外の側面は、主に欧米で研究が進展しており、日常生活にも「金融的計算」が組み込まれているとされます。金融的計算という表現に定まった定義はありませんが、筆者はキャッシュフローを生み出す取引可能な存在を、量的に評価・把握し、最適な状態に管理しようとする姿勢と捉えます。その直接・間接の対象は教育、文化、余暇など多岐にわたり、社会のあらゆる対象が市場価格を持つことが前提とされるのです。
米マサチューセッツ大学アマースト校のジェラルド・エプシュタイン教授らによれば、金融的計算の普及で重要な役割を果たしたのは、ファイナンス理論や金融工学に代表される広義の金融経済学の発展です。その重要な特徴は数字の重視・絶対視にあります。
それらは米国のビジネスエリートの間で広がり、金融リテラシーや金融教育といった文脈で、一般家計にも浸透しつつあります。そこでは金銭的インセンティブとコスト効率性に重きが置かれ、それ以外の諸要素は軽視・排除するような思考が普及しつつあるとも指摘されます。家計の金融化については、さらなる分析を通して、その功罪を検討する必要があります。
東南アジア、環境債を活用せよ バンダインサイツ創業者 バンダナ・ハリ(私見卓見NIKKEIAsia)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 27ページ 0文字 書誌情報]
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ウェルビーイング学 何を目指す? 「幸せ」の専門家を育てる 慶応大学・武蔵野大学教授 前野隆司氏(再考学び舎)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 29ページ 1776文字 PDF有 書誌情報]
大学で「幸せ」を学ぶ動きが広がっている。「ウェルビーイング(心身の健康と幸福)」の教育・研究に取り組む教育機関が増えており、学会活動も拡大している。初代学会長を務め、昨春、発足した武蔵野大学ウェルビーイング学部の学部長に就任した前野隆司慶応義塾大・武蔵野大教授に現状を聞いた。
――新学部の学生は何をどう学びますか。
「ウェルビーイングの専門家を多数、社会に送り出したいと考えている。職場を幸せにする経営者や地域の人が幸せになる街づくりのプロを育てたい。製品やサービスの開発にも『幸せ』を考慮する技術者が求められる。住宅なら快適さだけでなく、生き生きと幸福に暮らせる設計を考える人になってほしい」
「そのために、学ぶのがウェルビーイング学。これは心理学、医学から工学、経営学などあらゆる分野を横断する文理融合的な教育課程だ。心身が良好な状態についての科学的な知識を得るのと合わせて、実際に幸福な状態を体験することで理解を深められるように指導している」
「具体的には、心理学などの科学的な知識、仏教学などの東洋思想、コーチングやカウンセリングによる課題の発見、イノベーション(技術革新)の手法――この4つの技能の習得が欠かせない」
「とりわけ、幸せな世界をつくる人になるには、イノベーションの手法を使いこなすことがカギになる。新しい製品や街づくり、職場づくりにはアイデアが不可欠だからだ。この力を養うために、3年生になると、米スタンフォード大で始まったデザイン思考を学ぶことになる」
――なぜ大学が専門家の養成に動いているのですか。
「今の日本社会が幸せではないことが大きい。日本人の幸福度は先進国中、最下位で、自己肯定感も低い。働きがいが少ない、自殺率が高いなど様々な課題を抱える。根本には、幸せに生きるという発想の不足がある。閉塞感を打破しようと、産業界などもウェルビーイングの向上に動き出しており、その要請に大学も応えている」
「政府も積極的だ。石破茂首相は昨秋、国会で『官民で総合的な幸福度と満足度の指標を策定し、一人ひとりが豊かで幸せな社会の構築をめざす』と表明。自民党の『日本ウェルビーイング計画推進特命委員会』がこの考えを各省庁の政策に取り入れるよう働きかけている。文部科学省は教育行政に、こども家庭庁は子育て支援に、デジタル庁は地域のデジタル化推進にそれぞれ生かそうと動いている」
「学術界で研究推進の機運が高まったことも大きい。21年に発足した『ウェルビーイング学会』には心理学や経営学など多様な分野の研究者など約500人が参加。会員の過半数は、金融業界などを含む民間企業に所属している。省庁の活動も含めると、産学官が連携して、この流れを推し進めている。これが大学の背中を押している」
――これからの課題は。
「この10年で注目度はかなり高まったが、日本での認知度はまだまだ低い。研究者も少ない。専門の学部もまだ武蔵野大にあるだけだ。この4月に藤女子大が新たにウェルビーイング学部を開設するが、とても足りない。日本を変えるには、さらに様々な大学、高等教育機関が学部を設ける必要がある」
「大学院レベルの高度な研究部門も必須だ。この研究部門と学部や大学院の教育部門が連携することで、ウェルビーイング学をつくり上げていく。慶応大の大学院にはウェルビーイングリサーチセンターがあり、東大大学院にはウェルビーイング研究ユニットがある。それぞれが協力し、競い合い学問が形成されるのが望ましい。そこで武蔵野大も26年に、大学院修士課程、博士課程を設置する予定だ」
「さらに、初等中等教育にも広げていくべきだと考えている。大学に入ってから学ぶのでは遅すぎる。幸せに生きることがいかに大事かを小学生から教えてほしい」
「小中学校から始まり、高校、大学で本格的に学ぶ。そして、社会人の学び直しにも、この学問を生かせるようになれば、きっと日本の閉塞状況を変えられる。幸福感、生活満足度の高い社会を実現できるはずだ」
まえの・たかし 東京工業大卒、同大修士課程修了。キヤノン、米ハーバード大訪問教授などを経て現職。博士(工学)。幸福学、幸福経営学、イノベーションを研究。ウェルビーイング学会会長。共著に「ウェルビーイング」、著書に「幸せのメカニズム」など。
信州大学 アクア・リジェネレーション機構 水関連の研究で世界けん引(知の挑戦)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 29ページ 1493文字 PDF有 書誌情報]
信州大学(長野県松本市)は2024年3月に水や水由来の水素エネルギーなどの研究に特化したアクア・リジェネレーション(ARG)機構を立ち上げた。水の循環利用や光触媒を使ったグリーン水素生成などの研究で世界をリードするのが目標だ。一部の研究は国内外で社会実装に向け実証実験も本格化している。
24年12月、インドネシア・ジャカルタ郊外の日系企業の工場で水処理システムの実証実験が行われた。工場内に設置した直径50センチ、高さ50センチの円筒形の浄水システムの稼働状況を関係者がチェック。一団の中には信大発スタートアップ、ヴェルヌクリスタル(長野市)のスタッフの姿もあった。
水の浄化に用いるのは結晶材料だ。同大学が強みとする結晶育成技術「フラックス法」により製造したもので、その量産と販売を目的に創設されたヴェルヌ社のスタッフは国内だけでなくアジアやアフリカを飛び回っている。
結晶材料は原料や製造方法によって様々な種類があり、同大学ではこれらを総称して「信大クリスタル」と呼んでいる。手嶋勝弥卓越教授が研究を率い、これまで産学連携による材料開発のほか、タンザニアでフッ素を含む飲用水の浄化実証を行うなどしてきた。
手嶋教授は浄水装置の実用化をめざし昨年から産業用水の実証実験を積極化している。国内では24年12月に給食事業のデリクックちくま(同市)で本格検証を始め、海外ではジャカルタの工場を手始めに、2月にはインドにある日系企業の工場への設置を計画する。ほかにもベトナムや韓国でも実証に向け調整中だ。
信大クリスタルはARGの研究の柱の一つで、研究を率いる手嶋教授はARG機構の機構長を務める。機構は手嶋教授を含む8人の研究代表者(PI)らが世界の水に関わる課題解決を掲げ、造水・水循環や水由来の水素エネルギーなど水の高度利用で世界トップレベルの研究を進めている。
例えば海水淡水化などの水処理膜研究はノーベル賞候補とされる遠藤守信特別栄誉教授が従事。太陽光で水を分解してグリーン水素をつくる光触媒の研究では、24年にクラリベイト引用栄誉賞を受賞した堂免一成特別特任教授と、文部科学省科学技術・学術政策研究所の「ナイスステップな研究者」に選ばれた久富隆史教授が開発などに携わる。
信州大は水関連の研究を強みに14年から国際科学イノベーションセンター(AICS、同市)を拠点に研究にまい進してきた。今春には新たな研究拠点としてARG共創研究センターを松本キャンパスに開設する。新センターには研究開発の加速を目的に人工知能(AI)搭載ロボットが無休で実験するロボットラボも設ける。
この2拠点に加え、26年度稼働をめざす実証タウンの建設も長野県飯田市で進む。約5000平方メートルの敷地に約3000平方メートルにわたり水素を発生させる水分解パネルを展開。水素関連に限らずライフラインが寸断されても使える循環型水処理システムなど「ARGの全ての研究力を投入した実証フィールドになる」(手嶋教授)予定だ。
ARGの研究は23年12月に国の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」に採択され一段と弾みがつくとみられる。「研究の卓越性とイノベーション、地域貢献を3本柱に、経済成長とサステナビリティーを両立した社会の実現に貢献する」と手嶋教授。同機構では水関連専攻の大学院も開設する予定で、水問題が深刻な国々からの人材の受け入れも進め国際性に富む組織に発展させる計画だ。
(羽田洋子)
【図・写真】24年12月、工場内の水処理に信大クリスタルを用いる実証実験を行った(インドネシア・ジャカルタ郊外)
ウェルビーイング学 何を目指す? 「幸せ」の専門家を育てる――幸福度向上の具体策 現状打破の力で練る(再考学び舎)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 29ページ 394文字 PDF有 書誌情報]
ウェルビーイング学はイノベーションの手法を柱に据えている。この点が重要だ。「幸福度指標」を使い、幸福を追求する試みが世界的に広がってきたが、社会全体の幸福度を高める具体策は簡単には見つからない。前野さんは、この困難を克服する発想も鍛えようと提案している。
イノベーションは経済学者シュンペーターが見つけた経済成長の原動力だ。古い技術を時代遅れにし、新しいモノやサービスを生み出す。
日本経済は、成長と労働生産性が低迷し「失われた30年」が続く。その原因はキャッチアップ型からイノベーション型経済への転換に失敗したことにあるとの見方もある。
停滞が続く中で、幸福感を高める意欲も萎縮した。古い仕組みだけが残り、先進国で最低水準から抜け出せないのではないか。現状を打破するのは、幸せな暮らし、社会を創る意欲であり、イノベーションの力だ。新しい学問の成果に期待しよう。
(元編集委員 玉利伸吾)
(野球)西口・西武 心機一転 改革、キャンプ前倒しから 高橋復活へアドバイス[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1306文字 PDF有 書誌情報]
のんびり構えている暇などない。昨季パ・リーグ最下位だった西武が春季キャンプの開始を早め、3年ぶりに1日に始動した。球団ワースト91敗の成績を踏まえた西口文也新監督の改革の一つで、いわば心機一転のための「リセットボタン」。レギュラーを目指す若獅子の意欲を高め、新たな首脳陣と選手の結束を図る上でも第1クールの4日間は充実していたようだ。
「昨年の成績を見れば、ゆっくりしている場合じゃない」。普段はひょうひょうとした西口監督の語り口に力がこもる。キャンプイン前日の1月31日、拠点の宮崎県日南市に到着した指揮官は、他球団と横並びとなる1日開始の理由を端的に語った。
松井稼頭央監督時代の過去2年、キャンプインは6日だった。2023年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開催の影響でシーズン開幕が遅くなったのが要因。翌年も踏襲したのは、長いキャンプゆえの間延びを避ける「短期集中型」を目指す狙いもあった。ただ、その松井政権で1年目はリーグ5位、2年目は最下位に沈んだ。
特に昨季は序盤につまずき、優勝したソフトバンクと42ゲーム差という歴史的な大敗。キャンプの1クールの差が成績に直結したわけではないだろうが、ファームを率いていた西口監督は「よそは(1日から)やっているのに、うちはまだなんだと変な気分だった」と振り返る。22年以来となる1日開始への回帰は、監督就任後のチーム改革の一つで、日数も昨年より4日長くなる。
スタートダッシュ期間にあたる第1クールは成功のようだ。初日は雨天で室内練習場での活動にとどまり、4日も強風で打撃練習が室内に変更を余儀なくされるも、選手たちの軽快な動きに「みんなそれなりに良い。気になる選手だらけ」と総括。オフ期間の自主練習の仕上がり具合にも合格点を出し、度々グラウンドやブルペンで笑顔をのぞかせた。
「一日でも早く、多く、自分をアピールできる」。外野の定位置奪取を目指す日隈モンテルは日程変更を歓迎する。育成契約のまま3年目を迎え、後がない立場だ。連日、長谷川信哉らと競うように居残りの特打に励み、フリー打撃では柵越えを披露。自慢のスピードを生かし、守備と走塁も好調ぶりが際立つ。
監督や新任コーチが積極的に選手に声をかける姿も目立った。昨季0勝からの再起を目指す高橋光成がブルペンで抜け気味のボールを投げれば、西口監督が技術的なアドバイスを送る。仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチも身ぶり手ぶりで、若手らに打撃フォームの改善点を伝えていた。
キャンプ期間の長期化は、新たなチームを構築する面でもメリットは大きい。監督をはじめ首脳陣が刷新され、新外国人や他球団からの新戦力の合流も目立つ。今季のスローガン「ALL ONE(オール・ワン)」の通りにチーム一丸となるため、連係プレーの向上も含め、コミュニケーションの量が増えることは大きな意義を持つ。
あくまでリーグ制覇、日本一を目指すという目標に見合うチームにどれだけ変貌できるか。順調な助走期間を経て、第2クールはより実戦的な練習に入る。
(佐藤淳一郎)
【図・写真】西口監督(右)は昨季0勝だった高橋の復活にも期待を寄せる
山下「世界へ羽ばたく」 米女子ゴルフツアー6日デビュー[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 586文字 PDF有 書誌情報]
ゴルフの米女子ツアー今季第2戦、ファウンダーズカップが6日から4日間、米フロリダ州のブラデントンCCで行われる。過去2年の優勝者だけに出場者が限定された前週の開幕戦と異なり、今大会は120人が出場予定。昨年12月の最終予選会を上位で突破した2022、23年国内女王の山下美夢有、岩井明愛と千怜の双子姉妹が米ツアールーキーとしてデビュー戦を迎える。
山下は昨年8月に結んだ花王とのスポンサー契約を、海外参戦を機に所属契約へと拡充。「グローバルでの成長を目指している花王さんとともに私も世界に羽ばたくことができるように」と、自身のSNSに抱負をつづった。
昨年の日本女子プロ、日本女子オープンで好勝負を演じた竹田麗央が開幕戦で8位と上々のデビューを飾ったことも自信になるだろう。日本で磨いたプレースタイルを貫き、戦う舞台は変わっても「メジャー制覇」の目標は変えない。28年ロス五輪出場まで全力で駆け抜ける。
岩井姉妹は2人で国内13勝をマークした契約クラブを海外でも継続して使う。渋野日向子はクラブ契約をフリーとし、使用ボールも切り替えて米4年目のシーズンに挑む。昨季新人賞に輝いた西郷真央、ともに米3年目の西村優菜と勝みなみは米初優勝をかけて今季初戦に臨む。米9年目の畑岡奈紗は3季ぶりの優勝を狙う。
(串田孝義)
【図・写真】最終予選会をトップ通過し、出場資格を獲得した山下
学校施設の効率的活用を(スポーツの力)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1018文字 PDF有 書誌情報]
北川和徳
学校部活動の地域移行という言葉は地域連携、地域展開という表現に変わりつつある。当然だと思う。部活動の指導者が教員ではなくなっても、現実を考えれば部活動の場はほとんどの地域で学校となるのが最も効率的で合理的である。
公立の小学校、中学校は全国で計約2万7000校、高校は約3400校。規模や状況は違うが、それぞれに校庭や体育館、プールなどのスポーツ施設がある。さらに音楽室や美術室、会議室、図書館、給食の調理施設、購買、保健室などもそろい、利用できるスペースもたくさんある。
だが、放課後や休日など学校の活動がない時間帯はほとんど使用されず閑散としている。とてももったいない。最近は地域に開放する動きもあるが、限定的な活用にとどまってなかなか広がらない。
神奈川大学の大竹弘和教授は、さまざまな機能を持つ学校施設を官民で有効活用し、地域のコミュニティーの拠点とする施策を提案している。著書の「学校という『ハコモノ』が日本を救う!」(白秋社)を読むと、うなずきたくなることばかりだった。
学校教育法も社会教育法もスポーツ基本法も、学校での教育に支障のない限り、学校施設を社会教育や一般のスポーツ活動で利用できるように促している。それなのになぜ施設の開放は進まないのか。学校を教育の場として聖域化する意識が根強いからだ。税金で整備した教育施設を営利を目的とする民間に使わせることはできない、となる。
スポーツだけでなく社会課題の解決に学校は幅広く活用できる。早朝や放課後、休日の施設の管理を民間と地域に託したらどうか。学童保育やスポーツ指導、生涯学習への活用などのほかにも、さまざまなアイデアが出てくるだろう。子どもや高齢者向けの「学内食堂」、放課後の「学内マルシェ」のオープン、学校の内外から利用できるコンビニの開店――。
学校施設を使うことで従来よりずっと低コスト、低価格で多彩なサービスを提供できる。
少子化に対応して学校の統廃合がどんどん進んでいる。大竹教授は学校を地域コミュニティーの拠点として分散した公共施設を再配置すべきと考える。「学校の統廃合による建て替えは、地域を最適化する大きなチャンスとなります」
人口減少と高齢化で社会が縮小していくこの国で、限られたリソースを効率的に活用して最大限に生かすことは重要なテーマ。部活動の地域連携、地域展開が、学校という「ハコモノ」に対する意識を変える大きな転機となってほしい。
虎の「牛若丸」 攻守で魅了 吉田義男さん死去 監督時代は天国と地獄(評伝)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 940文字 PDF有 書誌情報]
プロ野球の阪神監督として球団初の日本一に導いた吉田義男さんが3日、亡くなった。現役時代はセ・リーグのベストナインに9回選ばれるなど名遊撃手として活躍した。(社会1面参照)
ヒラリ、ヒラリと舞うような動きは、ニックネームの〝牛若丸〟さながら。並はずれて素早い送球は、捕るより早く投げると絶賛された。その特技のため、手を添えるのが早過ぎて「よく右手を突き指した」と笑った。
この名遊撃手吉田を中心に、二塁鎌田実、三塁三宅秀史で形成した1960年代の阪神トリオは史上最高の〝見せる内野陣〟だった。3人そろったフル稼働はわずか3年だったが、それでも強烈な印象を残した。
バットを短く持った打撃は、全盛時の金田正一投手に強かった。日米野球で僚友になった毎日・山内一弘を師と仰ぎ、家に押しかけて教えを請うた。64年に山内が移籍で阪神入りすると「家庭教師が来た」と喜び、入団12年目で初めて打率3割をマークした。
早くから将来の指導者と見られたが、監督レースでは70年に3歳若い村山実に先を越された。傷心のまま渡米して大リーグ野球と経営を学んだ。このときの勉強が、のちの監督吉田の力となり、障害にもなった。
75年を皮切りに85、97年と三たび、通算8年にわたって監督を務めた。球団トップから裏方まで1本の線でつながる大リーグ組織を理想とし、フロントやユニホーム組と衝突した。正論を吐いたものの、柔らかい京都弁と強烈な主張の落差が大きく、敵もつくった。
2度目初年の85年に日本一になったが、2年後の87年に3割3分1厘の球団最低勝率で最下位。「〝天国と地獄〟を味わった。優勝したときにこそ、新しい血を入れるべき」と悔やんだ。
89年から7年間、パリに住んでフランス野球を指導。山内や三宅が手伝った。「野球の伝道師」を自負したこの時期が、一番楽しかったのではないか。97年に3度目の阪神監督を引き受けたときは64歳。若い選手との意識の差に戸惑い、座右の銘の「徹する」の実践もままならなかった。
(スポーツライター 浜田昭八)
【図・写真】プロ野球阪神の名遊撃手として活躍した吉田義男さん(1958年2月)
【図・写真】歓喜するナインに胴上げされる吉田監督(1985年11月、埼玉県所沢市の西武球場)
仏・Sランスが監督解任 伊東・中村ら所属(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
サッカーのフランス1部リーグで伊東純也、中村敬斗、関根大輝の所属するスタッド・ランスは3日、エルスナー監督の解任を発表した。2日にナントに1―2で敗れ、13位と不振だった。
(共同)
ロコ・ソラーレ1次L突破 カーリング日本選手権 「改善点持てた」 地力の差で快勝[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 580文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第3日は4日、横浜BUNTAIで1次リーグが行われ、女子のA組で五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレが札幌国際大を10―3、チーム大阪を12―5で下し、2勝1敗で1次リーグ突破を決めた。中部電力と北海道銀行はともに2勝目(1敗)を挙げた。
B組ではフォルティウスが3連勝で2次リーグ進出を決めた。前回王者SC軽井沢クは2連勝で2勝1敗。
男子はD組で前回覇者コンサドーレがチーム京都CAを10―3で退け、2連勝。C組のSC軽井沢クは2勝1敗とした。
◇
長く世界の第一線で戦う貫禄を示した。女子のロコ・ソラーレが札幌国際大に経験と地力の差を見せつけて快勝。初戦の黒星から見事に修正した。
ここまで2連勝だった札幌国際大の勢いを序盤で止めた。第1エンドに1点スチールに成功。続く第2エンドはサードの吉田知がハウス(円)の端のストーン(石)に当てて軌道を変え、円心に寄せる巧みな「ヒットロール」で3点につなげた。初戦と違って積極的に仕掛け、第6エンドは大量4得点。ここで相手が負けを認めた。
吉田知は「改善点を持って、この試合に挑めた」と笑う。敗戦から学び、パフォーマンス向上につなげるのは真骨頂。明るく粘り強いロコが戻ってきた。
【図・写真】札幌国際大戦でショットを放つロコ・ソラーレの吉田知(奥)
虎の「牛若丸」 攻守で魅了 吉田義男さん死去――岡田前監督「私の恩人」 フランス連盟、功績たたえ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 572文字 PDF有 書誌情報]
吉田義男さんの訃報に4日、関係者が哀悼の意を示した。
強打の二塁手として40年前の日本一に貢献し、昨季まで阪神監督を務めた岡田彰布・球団オーナー付顧問は関係者を通じ「プライベートを含めて長いお付き合いをさせていただいた。私にとっての恩人」、中軸打者だった阪神の掛布雅之OB会長は「『うちには日本一の4番バッターがいる』と言ってもらえたのは最高の名誉」と、感謝とともに振り返った。
同様に打撃で活躍した真弓明信元監督は内野から外野へコンバートされた経緯を一番の思い出に挙げ「優勝の話になると『真弓がコンバートをOKしてくれたから』とよく話してくれました」としのんだ。
今季から阪神を率いる藤川球児監督は球団を通じ、「残念でならない。先輩方がつくり上げた伝統を、責任を持って受け継ぎ、次の世代につないでいきたい」と述べた。中野拓夢選手会長は沖縄県でのキャンプの練習後に「(シーズンを)吉田さんのためにという思いを背負って戦いたい」と話した。
宮崎県のキャンプ地で報道陣から訃報を知らされた広島の新井貴浩監督は驚きの表情を浮かべ「自分がFAで(阪神に)移籍して、すごく気にかけてもらった」と声を落とした。
野球のフランス連盟はインスタグラムにユニホーム姿の吉田さんの写真を掲げ「彼の揺るぎない献身は野球の発展に大きな影響を与えた」と功績をたたえた。
フィギュア犠牲者28人に 米旅客機事故 11~16歳の11人含む[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 452文字 PDF有 書誌情報]
米首都ワシントン近郊で1月29日に小型旅客機と陸軍ヘリコプターが衝突した事故で、米国フィギュアスケート協会は28人の関係者が犠牲になったと明らかにした。生存が絶望的な乗客乗員の半数近くを占める惨事で、11~16歳の選手11人が含まれていた。協会は基金を設立し、犠牲者遺族への支援を呼びかけている。
選手、コーチは旅客機の出発地、カンザス州ウィチタで開催された全米選手権後の強化合宿に参加し、家族も一緒だった帰途で悲劇に巻き込まれた。協会は事故直後からオンラインやワシントンでカウンセリングのサービスを提供。精神面のケアに尽力した。
男子で昨季世界選手権覇者のイリア・マリニン選手(米国)は「スケートの仲間を失い、心を痛めている。フィギュア界は家族で、喪失感は言葉にならない」とSNSで追悼。全国紙USAトゥデー(電子版)によると、事故の翌日は通常4~6時間の練習を30分間しか行えず「リンクにいるのがつらかった」と漏らした。
協会は3月2日に追悼イベントを開催すると発表。収益を基金に寄付する。
(共同)
柔道新ルール「日本に勝機」 GSパリ大会出場選手[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 234文字 PDF有 書誌情報]
柔道のグランドスラム(GS)パリ大会に出場した日本勢が4日、羽田空港に帰国して取材に応じ、女子48キロ級を制した近藤美月(東海大)は「組み手や寝技は通用した。自信になった」と手応えを口にした。
2017年から廃止となっていた「有効」復活を盛り込んだ新ルールが今大会から適用された。ポイントが細分化されたことで「一本」からはほど遠い「技あり」を取られる場面が減りそうで、男子の鈴木桂治監督は「(日本勢にとっては)勝機は十分ある。チャンスが増える展開になる」と歓迎した。
サッカー天皇杯、11月22日決勝[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 197文字 PDF有 書誌情報]
日本サッカー協会は4日、第105回天皇杯全日本選手権の日程を発表し、決勝は11月22日に決まった。元日開催は5大会連続で見送られた。準決勝は11月16日。1回戦は5月24、25日に行われる。
J1浦和はクラブワールドカップに出場するため、8月6日の4回戦から出場する。これに伴い、昨季のJ2で15位の水戸、16位大分、17位愛媛と、今季からJ2に昇格する大宮、FC今治、富山が1回戦から出る。
(野球)ソフトバンク上茶谷が離脱 右肘に違和感[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 33ページ 175文字 PDF有 書誌情報]
DeNAからソフトバンクに加入した上茶谷が右肘の違和感を訴え、福岡に検査のため一時的に帰ることになった。キャンプでは投球練習を控えていた。
また、3日の守備練習で右膝を痛めた川瀬は全体練習に参加しなかった。小久保監督は「大事に至らないことを祈っている。開幕までに間に合ってくれたら一番いいが、野球人生は今年で終わるわけじゃない」と心配そうに話した。
食品期限表示、日数長く 消費者庁、ロス削減へ新指針案[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 1269文字 PDF有 書誌情報]
食品期限表示に関する指針の見直しを議論する消費者庁の検討会で4日、事業者に期限を必要以上に差し引かないよう求める改正案が示された。3月末までに正式決定する見込み。政府が掲げる食品ロスの削減目標の達成に向けて事業者の対応を促す。
賞味期限はおいしく食べられる期間を表し、過ぎても食べることができなくなるわけではない。3カ月以内は年月日、3カ月を超える場合は年月でも表示できる。消費期限は安全に食べられる期限で年月日で表示する。弁当や食肉など傷みやすい食品が対象で、期限を過ぎると、食べないことが推奨されている。
これについても消費者が分かりやすいように、賞味期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「期限を過ぎたら食べないでください」などの説明を付記することを促す内容を盛り込んだ。
賞味期限と消費期限は、事業者側が客観的な安全性が認められる日数を定めた上で設定している。安全性などを担保するためより短い日付を設定することもできる。
消費者庁は、必要以上に期限表示を短くしているケースがあるとして、改正案で「期限を短く設定する場合でも差し引く時間や日数は0に近づけることが望ましい」と明記。レトルトパウチや缶詰など安全性が十分に担保されている食品では短縮は必要ないとの考えを示した。
微生物が増殖する可能性や品質のばらつきにより、安全性が担保できる期間の変動が大きいと考えられる食品は、特徴に応じて期限を設定する必要があると記した。
検討会が改正案を了承すれば、同庁が2~3月にパブリックコメント(意見公募)を行う。
食品期限表示を見直す背景には食品ロスの問題がある。
消費者庁などによると、国内の食品ロスの量は2022年度で472万トン(推計値)となった。約4兆円の経済損失にあたるという。食品を生産する過程などで排出する二酸化炭素(CO2)の排出量も1046万トンに上り、ロス解消は環境負荷の低減につながる。
日本の食品ロス量は10年前と比べて約3割減った。欧米先進国などと比べても量は少ない。国連環境計画(UNEP)が公表した24年の報告書によると、日本の家庭の1人あたり食品廃棄量は年間60キログラムだったのに対し、米国は73キログラム、英国も76キログラムが発生していた。
日本の食品ロス削減が進んだのは、政府が食品廃棄量を調査・推計して啓発を進めた結果とみられる。
UNEPも報告書で削減に向けた取り組みを取り上げ、「日本は食品廃棄物量の変化について豊富な知見がある。様々な方法で大規模に変革できることを示している」と記した。
政府は30年度までの食品ロスの削減目標を、事業者は「00年度比で60%減」、家庭は「半減」とする。当初はいずれも「00年度比で半減」としていたが、事業者は既に達成した。このため新たな目標を設定する方針で、24年度末までに閣議決定される見通しだ。
消費者庁の担当者は「食品ロスに関する意識は高まってきている。企業に加え、家庭での行動変容も促すなどし、今後も食品ロスの削減を進めていきたい」と話す。
吉田義男さん死去 阪神元監督、初の日本一 91歳[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 656文字 PDF有 書誌情報]
プロ野球の阪神タイガースで名遊撃手として活躍し、監督としても球団初の日本一に導いた吉田義男(よしだ・よしお)さんが2月3日午前5時16分、脳梗塞のため死去した。91歳だった。阪神球団が4日、発表した。(評伝をスポーツ面に)
京都府出身。1953年、立命館大を中退して阪神に入団した。新人から遊撃でレギュラーの座をつかみ、66年まで14シーズンにわたって定位置を守った。身長167センチ、体重56キロと小柄ながら抜群の運動センスを誇り、「牛若丸」の異名で人気を集めた。
守備範囲は広くて強肩、俊足。走塁、バントの名手としても知られた。67年に二塁手に転向し、69年に現役引退した。
現役引退後、75年からと85年からの各3シーズン、97年から2シーズンの通算8季にわたり阪神の監督を務めた。85年にはバース、掛布、岡田の強力打線を擁して21年ぶりのセ・リーグ優勝、さらに日本シリーズで西武を破って日本一になった。
89年から7年間は渡仏し、パリでクラブチームと、フランス・ナショナルチームを指導した。
現役時代は54年、56年に盗塁王、55年に最多安打。セ・リーグのベストナイン遊撃手には9回選ばれた。通算2007試合、1864安打。背番号23は阪神の永久欠番。監督通算484勝511敗56分け。85年に正力賞を受賞し、92年に野球殿堂入りを果たした。
また、日仏友好の功績をたたえられて94年に外務大臣表彰、97年にフランス・スポーツ大臣賞を受賞した。
2008年6月、日本経済新聞に「私の履歴書」を執筆した。
特別展「鳥」、入場20万人を突破 国立科学博物館で開催中[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 313文字 PDF有 書誌情報]
国立科学博物館(東京・台東)で開催中の特別展「鳥―ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統」(日本経済新聞社など主催)の入場者が20万人を超え、4日に同館でセレモニーが開かれた。
セレモニーでは新潟市から母親と訪れた菊地いろはさん(12)に総合監修を務めた西海功研究主幹から図録などの記念品が贈られた。菊地さんは「恐竜が好きなので、恐竜から鳥への進化を見るのが楽しみ」などと話した。
同展は鳥の進化や多様化の歴史を600点以上の剥製や骨格標本と共に解説している。飛べる鳥の中で史上最大級の「ペラゴルニス・サンデルシ」の生体復元モデルや、美しい羽を持ち「極楽鳥」の別名で知られる「フウチョウ」も展示する。24日まで開催している。
吉武秀起氏(元産経新聞社取締役)(死去)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 69文字 PDF有 書誌情報]
吉武 秀起氏(よしたけ・ひでおき=元産経新聞社取締役)1月23日、肺がんのため死去、90歳。告別式は近親者で行った。喪主は妻、聡子さん。
故渡辺恒雄氏(読売新聞グループ本社主筆)のお別れの会[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 64文字 PDF有 書誌情報]
故渡辺恒雄氏(読売新聞グループ本社主筆)のお別れの会 2月25日午後3時30分から東京・帝国ホテル。献花は午後4時30分まで。
叙位[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 51文字 PDF有 書誌情報]
叙位(4日)従五位=元全国宅地建物取引業協会連合会会長故中村俊章氏▽正五位=元鹿児島県議故増留貴朗氏
日航飲酒問題、8人処分 会長・社長の報酬30%減(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 263文字 PDF有 書誌情報]
日本航空は4日、赤坂祐二会長と鳥取三津子社長の月額報酬をそれぞれ2カ月間30%減額するなど役員8人に対する処分を発表した。国際線で昨年12月、当時の機長と副機長(いずれも解雇)が乗務前日に過度な飲酒を行ったことで出発が遅れ、国土交通省から業務改善勧告を受けたのに伴う措置。
当時の機長と副機長に対しては、国交省が4日、航空法に基づき、それぞれ航空業務停止180日、同210日の行政処分とした。社内規定を大きく超過する量の飲酒をした上、口裏を合わせて飲酒量を過少申告しており「職務を行うに当たっての非行」に該当すると判断した。
秋篠宮さまがタイ訪問へ 26~28日、名誉学位授与で(短信)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
宮内庁は4日、秋篠宮さまが名誉学位授与式に出席するため、26~28日にタイを私的に訪問されると発表した。同国のナレースワン大学から畜産学の名誉学位を贈られる。側近によると、秋篠宮さまの魚類や鶏類に関する研究への尽力がたたえられ、授与が決まった。
三菱UFJ銀の貸金庫窃盗、禁じられたFXに没頭 元行員、金塊盗んだ疑いで再逮捕[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 34ページ 0文字 書誌情報]
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岸田前首相襲撃初公判、検察「民主主義揺るがすテロ」――要人警護の強化急ぐ 24年衆院選演説会、会場99%で手荷物検査[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 1120文字 PDF有 書誌情報]
岸田文雄前首相の襲撃事件は、2022年7月の安倍晋三元首相銃撃事件に続き要人警護の隙を浮かび上がらせた。警察庁は2つの事件を踏まえ警護体制の強化をはかり、24年10月の衆院選では演説会場の99%で手荷物検査が実施された。会場外での安全確保が課題として残っており、今夏にひかえる参院選に向け見直しを進める。
安倍元首相銃撃事件は、前例踏襲の警護計画によって元首相の後方に隙が生じたことが大きな要因とされた。警察庁は都道府県警の警護計画を同庁が事前に審査する仕組みを導入し、襲撃リスクの排除を試みた。
しかし岸田前首相への襲撃事件では聴衆に木村隆二被告が紛れ込む事態を許した。演説会の主催者と警察の連携が十分でなく、会場管理の甘さを突かれた。再発防止に向け、警察庁は聴衆エリアの区分や金属探知機による手荷物検査の徹底を掲げた。
警察庁によると、24年10月の衆院選では全国約1200カ所の街頭演説などの警護現場のうち99%で手荷物検査が行われた。関係者によると23年4月時点の実施率は15%程度だったとされ、警察庁担当者は「主催者の理解が広がっている」と話す。
金属探知機を使用した会場も98%を占めた。手荷物検査でナイフなどの危険物が約30件発見されたがいずれも襲撃目的ではなく、大きな混乱はなかった。警護計画は約500件を事前審査し、うち82%を修正。警護の強化策は定着しつつある。一方、自由な選挙との両立に向けた模索は続いている。遊説を巡り警察は屋内会場を優先するよう求めているが、街頭でのふれあいを重視する候補者は多い。警察幹部は「演説会場外の襲撃リスクを徹底的に取り除けるかが焦点になる」とみる。
24年7月に当時米大統領候補だったトランプ氏が銃撃された事件では、犯人は会場外の高所から狙撃していた。武器の製造情報がインターネット上で氾濫しており、日本国内の警護現場でも高所への警戒が課題として浮上している。
4月13日に開幕する大阪・関西万博は各国要人の来日が想定される。6月に東京都議選、夏に参院選も控える。要人と聴衆との突発的な接触や高所からの襲撃リスクに備え、現場周辺を俯瞰(ふかん)した警護計画作りが重要になる。
特定の組織に属さない「ローンオフェンダー」(単独の攻撃者)対策も欠かせない。警察庁は24年、全都道府県警で予兆となりうる情報を各部門から警備部門に集約する体制を整備した。要人への接近阻止に向けては事前の情報収集力が問われる。
警察庁の楠芳伸長官は1月の就任会見で参院選を見据え「主催者との連携をさらに深めるとともに警護の在り方について不断の見直しを行い、緊張感を緩めることなく万全を期していきたい」と語った。
日産元役員、再び一部有罪 東京高裁、ゴーン元会長の報酬隠し[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 1014文字 PDF有 書誌情報]
日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(70)の報酬過少記載事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪に問われた元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(68)の控訴審判決が4日、東京高裁であった。家令和典裁判長は懲役6月、執行猶予3年とした一審判決を支持し、検察側と被告側の双方の控訴を棄却した。
弁護側は判決を不服として即日上告した。東京高検の伊藤栄二次席検事は「判決内容を十分に精査し、適切に対処したい」とコメントした。
控訴審では一審と同様に▽ゴーン元会長に対する未払い報酬の有無▽ゴーン元会長らとの共謀の成否――が争われた。司法取引に応じた元秘書室長の証言の信用性も焦点だった。
判決はまずゴーン元会長の実際の報酬額が内部文書に1円単位で記載されている状況などを踏まえ、有価証券報告書に記載すべき未払い報酬は存在したと認定した。
その上でゴーン元会長らとの共謀が成立するかを検討。ケリー元役員は各年度の確定報酬額などを記載した社内文書を目にした2018年6月に未払い報酬を認識したと認め、10~17年度の虚偽記載のうち17年度のみ共謀が成立すると結論づけた。10~16年度は無罪とした。
家令裁判長は検察が有罪立証の柱とした元室長の証言の信用性にも言及。司法取引の当事者である点を重視し「検察官の意向に沿うような供述をする危険性をはらんでいる」などと指摘した。
証言の大半を退けた一審判決についても他の証拠も検討したうえで結論を導き出しており「(司法取引の)制度の趣旨を損なうことにはならない」として評価手法に不合理な点はないとした。
検察側は元室長による「(未払い報酬に関する)書類を元役員に見せた」などの証言を軸に全面有罪を主張したが、司法取引で得られた証言の証拠利用に対する裁判所の慎重姿勢が改めて浮き彫りとなった形だ。
司法取引は10年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受けた司法改革の一環で18年に導入された。自白に過度に頼らない立証の手立てとして、企業を含む組織的な犯罪の捜査の一助になると期待されていた。
ただ、導入からの6年余りで明らかになった適用事例は今回の事件を含めて5例にとどまる。
ゴーン元会長を巡っては、19年12月にプライベートジェット機で日本を不正出国し、国籍を持つレバノンに逃れた。公判手続きは事実上凍結されており、一審に続き控訴審も中心人物が不在のまま審理が進んだ。
岸田前首相襲撃初公判、検察「民主主義揺るがすテロ」 被告側は殺意否認「注目狙った」[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 945文字 PDF有 書誌情報]
岸田文雄前首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、殺人未遂などの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判初公判が4日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で開かれた。「民主主義の根幹を揺るがすテロ行為」とする検察側に対し、弁護側は「世間の注目を浴びたかった」と殺意を否認。動機などを巡り、争う展開となった。
罪状認否で、木村被告は火薬を製造・所持したことなどは認めた一方で「殺意はありません」と起訴内容の一部を否認した。事件後、黙秘を続けてきた被告は、裁判長からの問いかけに小さいながらもはっきりした口調で答え、争う姿勢を示した。
事件は2023年4月15日午前11時27分ごろ、和歌山市の雑賀崎漁港で起きた。衆院補欠選挙の応援演説で和歌山市の雑賀崎漁港を訪れていた岸田氏に向かって、被告は自作の爆発物を投げ込んで爆発させ、付近にいた警察官ら2人に軽傷を負わせたとされる。
当時、会場には約200人が集まっており、被告はその場で取り押さえられて現行犯逮捕。同年9月、殺人未遂、火薬類取締法違反、爆発物取締罰則違反、銃刀法違反、公職選挙法違反の5つの罪で起訴された。
殺意の有無を巡り、弁護側は、被告が事件前に自作した別の爆発物を自宅近くの山林で試しに爆破させたことがあったとし「破片は飛散せず、人を死傷させる威力があるとの認識はなかった」と主張した。
事件当日も「人に当たらないところに投げるつもりだった」といい、殺人未遂罪は成立せず、けがをした2人に対する傷害罪にとどまるとの見解を示した。
事件を起こした動機として、被告は世の中をよくしたいとの思いから選挙への立候補を考えていたが、年齢やアルバイトだけで300万円の供託金を払えないといった理由から出馬できず不満を抱いていたと説明した。
そのうえでSNSによる発信では注目されなかったために「有名政治家のところへ行って爆発させることで世間の注目を浴びたかった」と強調した。当時、補欠選挙が行われていることは知らず、選挙妨害の意図はなかったとも訴えた。
審理は4日の初公判を含め計4回開かれ、今後は爆発物の鑑定を行った専門家らへの証人尋問や被告人質問が予定されている。10日に結審し、判決は19日に言い渡される。
【図・写真】木村隆二被告
岸田前首相襲撃初公判、検察「民主主義揺るがすテロ」――万博会場付近で接近計画 ネットで予定把握、前首相の動静追う[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 871文字 PDF有 書誌情報]
岸田文雄前首相の襲撃事件を巡って審理された4日の初公判で、検察側は木村隆二被告が事件を起こした経緯を示した。パソコンのデータを解析するなどして立証を目指したのは、岸田氏の動静を追い続けた綿密な計画性。選挙制度への不満から犯行に至ったとする事件直前の被告の足取りも明らかになった。
検察側の冒頭陳述によると、被告は2021年に大学を中退し、短期アルバイトをして過ごす生活のなかで、携帯電話で政治問題や選挙制度などを検索するようになった。
22年6月、参院選に年齢制限のため立候補できなかったのは違憲だとして国に損害賠償を求め提訴した。同年11月に訴えが棄却された4日後に黒色火薬の原料を注文したほか、23年1月にはネット上で黒色火薬を燃焼させた様子を映した動画を閲覧していたとした。
事件2日前の同年4月13日には、大阪・関西万博の起工式に出席した岸田氏を追って会場の夢洲(ゆめしま)近くへ行っていたと説明。同氏に接近するために自民党ホームページを閲覧してスケジュールを把握するなど、入念に下調べしていた可能性を示唆した。
事件前日から当日にかけて、同氏の遊説日程や「自民党本部 警備」「内乱罪」といったキーワードでネット検索し、事件現場までの経路を調べていたと指摘。長期にわたり周到に準備を重ねた状況を詳述した。
殺意を巡っては「群衆の中、自作の爆発物を現職総理大臣らに向け、死んでも構わないと思って投げた」と主張した。爆発物の一部は約60メートル先のコンテナにめり込むなど飛散していることなどから「殺傷能力があり、人が死亡する可能性が高かった」と強調した。
そのうえで被告には選挙活動を妨害する意図があり、岸田氏が訪れる街頭演説会を標的にしたとの見方を示した。「現職総理を狙い周囲の人を巻き込む無差別のテロ行為で、民主主義の根幹を揺るがす犯行」と非難した。
法廷では事件前後に現場で聴衆や警察官が撮影した動画も流された。取り押さえられ、パトカーで連行される直前には「制限選挙を終わらせ、普通選挙を実現します」などと語る様子が映し出された。
北海道で記録的降雪 気象庁、警戒呼びかけ[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 358文字 PDF有 書誌情報]
日本列島は4日、日本海側で大雪となり、北海道では低気圧の影響で記録的な降雪となった地域があった。今季一番の強い寒気により6日にかけて引き続き広い範囲で大雪となる恐れがあるとして、気象庁が警戒を呼びかけている。雪の少ない太平洋側での平地でも積雪となる所がある見込み。その後も数日は強い冬型の気圧配置が続き、大雪が長引く恐れがある。
北海道では4日午後5時までの12時間降雪量の最大値が帯広市で120センチ、本別町で107センチ、芽室町で105センチとなり、統計が残る中での歴代の全国記録を超えた。
これまでは2022年12月24日の、山形県小国町の91センチが最大だった。
気象庁によると、北海道から南の太平洋にある低気圧周辺の湿った空気が、日本海側の停滞した別の低気圧に向かって流れ、雪雲が同じ地域にかかり続けた。
下水道管内にドローン投入 埼玉道路陥没、救助続く[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 35ページ 204文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は4日、陥没の原因とみられる破損した下水道管内を確認するため、水中で使えるドローンでの調査を始めた。
県内12市町の約120万人に対し、特に同日午後2~5時の時間帯で水の使用を控えることも要請。穴への水の流入が続く中、地元消防らは運転手とみられる男性(74)の救助活動を続けた。
県によると、ドローンは現場の下水道管の下流にあるマンホールから投入した。
二十歳を迎える「若者能」 平均20歳が運営する催し続けて20回、学生に文化の種まく 塩津圭介[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1461文字 PDF有 書誌情報]
厳かな能楽堂に広がる静寂。ほぼ満員の客席には、20歳前後の若者の姿が目立つ。彼らの手元に光るのは、通常の公演では電源オフが求められるスマートフォン。「登場したのは白拍子。供養の舞を舞わせてほしいと言います」といった同時解説が、LINE(ライン)で表示される。
若者による若者のための催し「若者能」の一コマだ。舞台に上がる演者こそ私たちプロの能楽師だが、実行委員として運営するのは平均20歳の学生たち。企画、広報など裏方を若者が担うユニークな取り組みだ。そんな若者能は3月15日、国立能楽堂(東京・渋谷)で開かれる第20回公演で、二十歳(はたち)の節目を迎える。
はじまりは20年前、私自身が20歳の大学生の時に遡る。高校まで共に過ごした学習院の同級生3人と「自分たちで何か新しいことができないか」と話し合った。
私は祖父の代から続く喜多流能楽師の家に生まれた。3歳で初舞台を踏み、10代半ばで能楽師として生きる道を選んだ。友人もそれぞれ老舗和菓子店に化粧品会社と、将来は家業を背負う立場にある。同世代の人々に「日本の文化をもっと知ってもらいたい」という思いは共通する。私が主役のシテ方として舞う自主公演を開くことに決めた。しかし当時の能楽界では、20歳前後の若者の公演など前代未聞だ。諸先輩の批判を受けながらも手探りで準備を進めた。
チラシは手作りして自分たちで配った。ミーティング場所の確保もままならず新宿の居酒屋で議論を重ねた。意見の相違から、胸ぐらをつかみ合う夜もあった。第1回の会場は由緒正しき喜多能楽堂(東京・品川)。当時、半分も埋まらない能公演も散見された。フタを開けてみると客席は若者でいっぱいになった。
私たちが声を掛けたのは体育会の学生や、流行の服に身を包んで講義を受けるような古典芸能にはなじみの薄い人たち。だから8割の観客が「初めて能楽堂に足を踏み入れた」という状態だった。それでも「面白かった」「能のイメージが変わった」という反応に手応えを得た。2回目以降は協賛企業を募るなど少しずつ会としての体裁を整えた。実行委員は人づてや評判を聞きつけた人が加わり、うまく世代交代しながらつなげてきた。
若者らしい柔軟な発想が武器だ。例えば能楽師による舞台解説。能面を着用する能楽師が、素の顔をさらして舞台上で話すのはタブーとされていた。やってみると好評で、今では一般の会でも当たり前に行われる。
曲目や出演者の名前が書かれたプログラムを「番組」と呼ぶ。写真やイラストはなく文字が並ぶだけで味気なかった。ある時私たちは、能面をかたどった番組を作った。これは叱られた。「能楽師が最も大切にする能面に落書きするとは何事だ」。私たちはめげない。翌年、扇の形をした番組を配ると喜ばれた。
運営面は革新的だが、舞台上では真っ向勝負。異分野とのコラボなどは一切せず、昔ながらの古典作品に専念した。第10回を過ぎたころから周囲の目は変わった。「何を言っても仕方がない」と諦めとも受容ともとれる空気が広がった。延べ7千人以上が来場した。
第1回の年に生まれた子が20歳になり、いま実行委員長を務める。かつての若者が自分の子どもを連れて見に来てくれる。40歳になった私が今年挑む「道成寺」は、数ある演目の中でも大曲とされる。関わる全ての人が成長できる。若者能はそんな場だ。これからも普通の学生に、文化の種をまき続けたい。
(しおつ・けいすけ=能楽師)
【図・写真】実行委員の学生も舞台に上がって解説する(2024年の第19回公演)
一条ゆかり(5) 貸本デビュー 高校2年で自作が掲載 「生きていていい」喜びに浸る(私の履歴書)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1378文字 PDF有 書誌情報]
「こんなポンチ絵なんか」
幼い頃から母に何度こう言われただろう。中学生になって、ますます漫画に夢中になった私を、母は全く認めなかった。
母にとって、漫画家など最底辺のさらに下の職業だった。1960年代は漫画が「悪書」と公然と批判されていた。私が育った岡山県玉野市のような田舎では、都会以上に、漫画家を職業として認めてもらうのは難しかったと思う。しかも母は、瀬戸内の名家に生まれ、以前は裕福だったからなのか、プライドが高く、差別意識も強かった。
母の機嫌を損ねないためにも、優等生でいようと頑張った。勉強もスポーツも、成績はよかった。何かひとつでもミスをすれば、すべて「漫画のせい」と言われたからだ。
「デザイナー」という私の漫画に「私がなりたいのは常にトップよ それ以外なら最低も同じだわ」というヒロイン、亜美のセリフがあるが、これは母の言葉がもとになっている。トップ以外は認めない。そんな人だった。
高校受験が近づいた。地元の進学校である県立高校に入れそうな成績で、母と教師と私による1度目の三者面談では「県立」で意見が一致した。しかしその後、この高校に進んだ優秀な先輩の話を聞くと「宿題以外に毎日3時間は勉強しないと授業についていけない」。困った。それでは漫画を描く時間がない。
人生でこんなに悩んだことは無いというほど悩んで、私は漫画を選択した。2度目の三者面談で「私1人で大丈夫」と母をだまし「藤本さんは県立よね?」と確認する教師に「商業高校に行きます」。
私は勝負に出た。「2つ上の兄が商業高校に通っていて、あと1年たって卒業したら岡山を離れます。残りの1年間を大好きなお兄ちゃんと同じ学校で過ごしたいんです!」「でもお母さんは?」「はい。母も承知しています」。堂々とをついた。
事の次第を知った母の怒りは私の想像を超えていた。「もし落ちたら、児島に行きなさい」。児島というのは、学生服の工場がある町。そこで働けということだ。
受験に失敗したらどうしよう。人生で、これ以上ないというくらい追い込まれたけど、無事合格。入学後は学校には失礼だが、授業中ももちろん漫画を描いた。一応、教科書やノートで漫画原稿を隠したり、教師の死角に入りやすい、教壇の真ん前の席に座ったりしていたが、バレバレだったろう。教科書も学校のロッカーに入れて、通学カバンの中は弁当と漫画の道具だけだった。
貸本屋にも毎日通った。この頃、若木書房という出版社が貸本専用の漫画誌を出していて、一冊の後半部分に新人の作品を載せていた。そこに原稿を送ったら「ページ数を調整して、ココとココを直して再度送ってください」と連絡があり、その通りにしたら、見事掲載。高校2年の時「風車」という本に、本名の藤本典子の名で初めて自作が載った。「雨の子ノンちゃん」というタイトルだった。
何も持っていなくて不安だった自分が、ある日突然「君は生きていていいんだよ」と世間に存在を認められた気がした。うれしくて、うれしくて、うれしくて、ご飯を食べながら本を開き、寝る前にもまた開いた。原稿料は確か5000円。50ページ近い漫画にかけた労力を思うと、とても食べていけないと思った。それでも、漫画家になるという決意はブレなかった。
(漫画家)
【図・写真】貸本に初めて載った自作(明治大学現代マンガ図書館蔵)
忘れられた大阪画壇(3)上田耕夫「范蠡五湖浮舟図」 大阪商業大学教授 明尾圭造(十選)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 36ページ 680文字 書誌情報]
湖畔の浮舟に晴れやかに立つ大夫、「さて何方(どちら)に行こうか」と棹(さお)を片手に思案中だ。描かれた人物は、中国春秋時代末期の越の大夫、范蠡(はんれい)。越王勾践(こうせん)に仕え、その宿敵である呉王夫差(ふさ)を滅ぼした。
戦前の修身教科書で忠君愛国の士、児島高徳がひそかに桜の幹に記した「天勾践を空しゅうするなかれ時に范蠡なきにしもあらず」の詩句は有名だ。
しかし、覇者となった勾践のもとを離れ、潔く隠棲(いんせい)する。越を去ったのち、無錫(むしゃく)では魚の養殖を、宜興(ぎこう)では製陶の指導によって巨万の富を成し、商聖と呼ばれたという。
政治的手腕もさることながら、商都大阪で尊ばれた商聖としての范蠡を画題とした本図は扁舟五湖(へんしゅうごこ)の故事を表したもので、「功成り名遂げて身を退く」范蠡の清々(すがすが)しい表情を活写している。
画家の上田耕夫は摂津池田生まれ、円山応挙門下にして与謝蕪村の画風を取り入れ独自の境地に達したことで知られる。後に浪華(なにわ)に移り住み山水花鳥の評判は頗(すこぶ)る良かったという。
本作に賛を入れている村瀬栲亭(こうてい)ら文人墨客との交流は田能村竹田の「竹田荘師友画録」にも詳しい。水面の描写に見られるように応挙由来の写生の妙が冴(さ)える技巧の持ち主だ。
今日確認できる耕夫の作品は少なく、僅か30点に満たないと言われている。晴れやかな優品はまさしく知る人ぞ知る、写生派の奇才として私は浪華のフェルメールと密(ひそ)かに称(たた)えている。
(江戸時代後期、絹本着色、115.6×54センチ、個人蔵)
英語劇の先輩 浜本吉郎(交遊抄)[2025/02/05 日本経済新聞 朝刊 36ページ 516文字 PDF有 書誌情報]
大学には入ったが目標を見定めかねて、キャンパスをさまよっていた。とりあえず門をたたいたのはESS(英語会)。慶応大学のESSは部員500人の大所帯だ。スピーチやディベートなど活動は多種多彩だが、私が選んだのはドラマ(英語劇)だった。
6月のオーディション。審査員には演出責任者で3年生の別所哲也さんがいた。演目は米国の名作「カッコーの巣の上で」。理由はわからないが、なぜか主役の指名を受けた。毎年11月開催、戦前からの由緒ある早稲田大学などとの「四大学英語劇大会」に向け延々と稽古が始まった。
何をやっても器用で天才肌の別所先輩に触発され、必死に食らいついた。そんな自分も裏方役に回った3年次を含め、在学中に2回優勝できたのは良い思い出だ。
その後、別所さんが俳優業を軸に様々な分野で活躍されているのはご存じの通り。今も年に一度くらいはお会いするが「なぜ1年生の私なんかを主役に抜てきしたのか?」とは聞いていない。
逆に「STO(セキュリティー・トークン・オファリング)の将来性をどうみるか?」など鋭い問いが飛んでくる。何事にも好奇心が強く、ビジネスにも明るい彼の情熱はあの当時と変わらない。
(はまもと・よしろう=みずほ証券社長)
25年02月04日
ソフトバンクGとオープンAI、日本に新会社 生成AI、企業別に開発 ビジネス活用が新段階に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1241文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ(SBG)と米オープンAIは3日、生成AI(人工知能)の共同出資会社を設立すると発表した。個々の企業が持つ内部データを取り込んだ専用のAIを開発し、企業が営業や経営戦略の立案などに幅広く利用できるようにする。AI網を巡る対米投資計画を日本にも拡張し、日本企業にAIのより深い活用を促す。(関連記事総合1面に)
SBGの孫正義会長兼社長とオープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が3日、日本企業500社超を集めた会合で新会社の事業概要を発表した。新会社はSBGと通信子会社のソフトバンクが設立した中間持ち株会社が株式の50%を、残りの50%をオープンAIが持つ。
孫氏は3日の会合で「大企業向けの最先端のAIを世界で初めて日本から始める。企業の中に最先端の知性をつくる」と強調した。従来は生成AIの開発やサービスの実用化を巡る競争は米テック企業が先行していた。
SBGが出資するオープンAIや傘下の英半導体設計大手アームと組んで、法人向け新サービスに乗り出すことは、日本企業がAIの実用化競争に関与するようになることを意味する。
新会社は顧客企業それぞれの人事やマーケティングのデータなどを取り込み、各企業に合った専用のAIモデル「AIエージェント」を提供する。AIエージェントは人間に代わって顧客対応や営業活動に従事するほか、会議に出席し、意思決定の際の助言役としての役割も果たす。
文書の作成や財務データの入力といった日常業務は自動で手がけるため、社員は意思決定などより戦略的な業務に時間をあてられる。多くの日本企業のAI活用はマーケット調査の支援や文書作成といった補助的な利用にとどまっていたが、AIが担う領域が一段と広がることになる。
開発陣容に限りがあるため、まずは1業種1社に絞って提供し、提供する企業数を広げる。孫氏は日本企業への営業活動や導入支援のために「(新会社に)1000人体制の専任部隊をつくる」と説明した。企業の内部データが流用されるリスクに関しては「後に別の会社に広げる時、知恵の再利用はせず、学習成果は漏れない。その会社専用になる」と説明した。
新会社はオープンAIやアームの技術力を使って、競争優位を確保したい考えだ。アルトマン氏は3日、「日本を手始めに、(各国に合った)ローカルモデルを世界中で展開する」と語った。
SBGとオープンAIは米国でAI関連のインフラ整備に4年間で5000億ドル(約78兆円)を投資するスターゲート計画を表明済みだ。日本でもAIを普及するには関連施設の整備が不可欠とみて「スターゲートを日本に拡張し、日本にもAIデータセンターをつくる」(孫氏)。AIが使う膨大な電力を賄うための発電施設を含めて建設する可能性がある。
生成AIの技術や各国固有のデータは国の産業力を左右するインフラになりつつある。日本企業が独自のモデルを発展させれば、日本のAI関連技術やサービスの底上げにつながりそうだ。
再エネ支援、一部対象外 輸入材バイオマス、コスト下がらず[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1303文字 PDF有 書誌情報]
経済産業省は再生可能エネルギー支援の範囲を初めて縮小する。26年度から輸入木材などを使うバイオマス発電を対象から外す。輸入価格の高騰で新規参入が途絶え、将来的な発電コストも太陽光の4倍近くに高止まりするのが背景にある。
バイオマス発電は木材やアブラヤシから採れるパーム油を燃やしたり、生ごみから発生するガスを利用したりして電気をつくる。再エネの普及を目指し2012年度から政府が始めた固定価格買い取り制度(FIT、総合2面きょうのことば)に関連した支援対象の一つだ。もともとは国内の間伐材や廃棄物を有効活用できる事業として期待されていた。
経産省によると現状でバイオマス発電の7割強が輸入資源による。中でも1万キロワット以上のバイオマス発電事業は輸入した木材や液体燃料のパーム油を調達して発電することが多い。
足元で円安進行や物価高騰で輸入木材などの価格が上がり採算性が悪化している。輸入バイオマス燃料を使った発電事業のFITへの新規参入は22年度以降ゼロの状態が続いている。
同省は今後も参入は大きく増える見込みはないと判断し、26年度から主に輸入材を使うバイオマス発電を支援対象から外す。
具体的には、発電量が1万キロワット以上で輸入木材を使う案件と、パーム油などの液体燃料を使う案件の新規支援をやめる。国内の自治体が地元で出た廃材や生ごみなどを活用した案件は引き続き支援する。
燃料高騰などを理由に、民間事業者で発電をやめる例が出ている。24年12月には三菱商事子会社や日本製紙、中部電力が出資する鈴川エネルギーセンター(静岡県富士市)がバイオマス発電所の稼働を止めた。
事故や稼働の遅れも出ている。24年1月末には国内発電大手のJERAが運営する武豊火力発電所(愛知県武豊町)で火災事故が発生した。再エネ開発のレノバは24年、ボイラーやタービンの調整を理由に静岡県、佐賀県の大型発電所の稼働を延期した。
みずほフィナンシャルグループなどの3メガ銀行はバイオマス発電について融資の条件を厳しくする動きを進めている。森林伐採の防止や燃料輸送時の二酸化炭素(CO2)の削減を条件に加え、環境への影響を見極める姿勢を示す。
輸入資源に頼ったバイオマス発電はエネルギーの自給率を高める国の戦略とは矛盾しており、輸送コストなどで環境に負荷がかかっている可能性もある。
発電コストも下がりにくい。経産省の見立てでは2040年時点でバイオマスの発電単価は1キロワット時あたり32.9円と太陽光の3.9倍、洋上風力(着床)の2.4倍となる見込みだ。このため経産省は導入余地の大きい太陽光や風力発電の促進に集中することで、支援のメリハリを付ける。
FITは電気代に上乗せして集める賦課金が原資となる。24年半ばまで累計約30兆円の買い取りがなされ、うち4兆円がバイオマスだった。発電量ではバイオマスは23年度実績で日本の再エネの2割弱を占める。
政府が24年末にまとめた次期エネルギー基本計画案では、40年度に再エネが電源全体の4~5割を占める目標を掲げた。23年度実績の22.9%から大幅に導入を増やす必要がある。
対メキシコ関税が1カ月延期 トランプ氏、カナダと協議[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1161文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】メキシコのシェインバウム大統領は3日午前、トランプ米大統領との協議で米国による追加関税の発動を1カ月延期することで合意したと発表した。米国は4日にメキシコからの輸入品に25%の関税を発動する予定だった。トランプ氏も3日、自身のSNSに同じ内容を投稿した。(関連記事総合2面に)
シェインバウム氏はX(旧ツイッター)に「トランプ氏と話し、合意に達した」と投稿した。トランプ氏が求めていた合成麻薬フェンタニルの流入対策に応じ、メキシコは米国との国境に1万人の警備隊を配置する。両国は3日から安全保障と貿易について協議を開始する。トランプ氏は「非常に友好的な会話だった」と評価した。
トランプ氏は1日にメキシコとカナダに25%、中国に10%の関税を課す大統領令に署名した。新たな関税は4日午前0時1分(日本時間4日午後2時1分)以降の輸入分から適用すると規定。関税は不法移民と薬物の流入を「国家の緊急事態」と認定し、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいて導入するとした。
トランプ氏は3日午前9時(同3日午後11時)過ぎ、自身のSNSにカナダへの追加関税を巡ってトルドー首相と協議したと投稿した。午後3時(同4日午前5時)に再び話す予定としている。
トルドー氏は1日の記者会見で「カナダのために強く立ち向かう」と反発。報復措置の第1弾として、4日から300億カナダドル(約3兆円)に相当する米国からの輸入品に25%の関税を課すと表明していた。トランプ氏との協議で対応が変わる可能性がある。
中国は2日、世界貿易機関(WTO)に提訴すると明らかにした。報復関税には言及していない。
メキシコ、カナダ、中国は、米国の貿易額上位3カ国で全体の4割を占める。関税が導入されれば、輸入物価の上昇を通じて米国民の負担になる公算が大きい。
米国への悪影響を和らげるため、カナダ産の石油や重要鉱物などへの税率は10%に抑える。リチウムや天然ガス、石炭、ウランも対象に含めた。
トランプ氏は2日に「短期的には多少の痛みを伴うだろうが、国民はそれを理解している」と語った。
欧州連合(EU)向けにも関税を導入する意向を改めて強調した。米国が様々な分野で貿易赤字になっているとして「本当に筋が通っていない」と非難した。
日経平均1052円安
3日の東京株式市場では日経平均株価が急落、終値は前週末比1052円(2.66%)安の3万8520円だった。下げ幅は今年最大でプライム上場銘柄の9割が下げる全面安の展開となった。
米国向け製品をメキシコで生産する自動車メーカー各社は下げがきつく、日産自動車は一時10%安まで売り込まれた。
【図・写真】トランプ氏は2日、カナダとの協議で「劇的な展開は期待していない」と述べていた=AP
舞台は動物たちの王国。金のライオンは大金持ちだけれど、ずる賢くて傲慢(春秋)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 1ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
舞台は動物たちの王国。金のライオンは大金持ちだけれど、ずる賢くて傲慢。街外れに住む銀のライオンは心優しく、弱い動物を助けて信望を集めている。次の王様になりたいと企(たくら)む金のライオンは、銀のライオンの評判を落とすため悪意に満ちた噂を流し始める――。
▼絵本「二番目の悪者」(小さい書房刊)にはSNS時代の危うさを予見したメタファーが詰まっている。刊行から11年を数えるロングセラー。タイトル通り2番目に悪いのは誰?が作品のメッセージである。真偽も確かめず、皆が無邪気に噂を広めた結果、王国はどうなったか。すべてを見届けたのは空に浮かぶ雲だけだ。
▼先日、仏紙ルモンドがイーロン・マスク氏率いるX(旧ツイッター)への投稿をやめると発表した。マスク氏はトランプ米大統領に非常に近い。そのような人物が運営するプラットフォームに依存してよいのか。世界中のメディアに突きつけられた問いだ。トランプ氏はSNS内外で真偽不明の情報をばらまき続けている。
▼航空事故は多様性や公平性を重んじた政策のせい、インフレも多様性の尊重や脱炭素の取り組みのせい。や差別を助長しかねないこうした発言を報道の名の下、忠実に流すことに抵抗を感じない記者はいないはずだ。ルモンドがXへの投稿停止を表明した社説の題名は「事実の地平で闘う」。日夜、この言葉を胸に刻む。
上場企業の6割増益 4~12月 AI関連や金融好調[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 1526文字 PDF有 書誌情報]
上場企業の業績が堅調だ。3日までに発表された2024年4~12月期決算を集計したところ、6割に当たる182社が増益となった。3年ぶりの高水準となる。投資が活況な人工知能(AI)関連や利上げの追い風を受ける金融が伸びた。半面、トランプ米大統領が出した高関税政策には警戒の声が相次いでいる。
東証プライムに上場する301社(親子上場の子会社などを除く)の24年4~12月期決算を日本経済新聞が集計した。3月期企業のうち社数で28%、時価総額で34%を占める。
純利益が増えた企業の比率は60%と前年同期比3ポイント増えた。3日時点の純利益合計は12%増の12兆4350億円で、25年3月期通期の予想に対する進捗率は85%と前年同期(78%)を上回る。
けん引役の一つはAI関連を手がける企業だ。世界の企業の積極投資を背景に半導体製造装置やデータセンター、電力設備、材料などの販売が伸びている。
村田製作所は3日、4~12月期の純利益が前年同期比15%増の2013億円だったと発表した。データセンター向けに電子部品が伸びた。半導体の試験装置を手がけるアドバンテストは1月29日、25年3月期の純利益見通しを前期比2.7倍に上方修正した。ダグラス・ラフィーバ・グループ最高経営責任者(CEO)は「半導体の複雑化と生産量の増加を背景にAI関連半導体への強い需要は続く」と話す。
日東電工はデータセンター向けの回路基板などが好調で、4~12月期に2年ぶりの最高益となった。富士電機はデータセンター向けの電源システムが伸びて49%増益となった。信越化学工業は半導体向けの基板材料が堅調だった。
もう一つは金融だ。3日までに金融業41社のうち9割弱が増益となった。日銀の利上げや新しい少額投資非課税制度(NISA)の普及が追い風になっているほか、政策保有株式売却が寄与する。三井住友フィナンシャルグループは4~12月期の純利益が最高となった。大和証券グループ本社は52%増益だった。
三つ目は設備投資関連だ。国内の設備投資が持ち直しており、24年12月の日銀短観によると24年度の企業の設備投資額は前年度比9.7%増える見通しだ。キーエンスは生産を自動化するファクトリーオートメーション(FA)機器の受注が伸びた。NECや野村総合研究所、オービックは企業や行政のデジタル投資を取り込んだ。
一方、減益や赤字となった企業は119社と集計対象の4割に上った。電力・ガスは資源価格の変動や円安による輸入採算の悪化が重荷となり、東京電力ホールディングスや東京ガスが減益となった。鉄鋼は中国による鋼材の過剰生産の影響で市況が弱含んだ。東京製鉄は24%減益だった。
発表が進む企業決算について、野村証券の北岡智哉氏は「悪くない。値上げや需要の取り込みで経費増を吸収できている」と指摘する。好調企業が今後どれだけ増えるかが焦点となる。上場企業の25年3月期の純利益予想は3日時点で前期比3%増となっている。
懸念材料はトランプ大統領が打ち出した高関税政策だ。自動車部品大手の東海理化の篭橋栄治収益改革本部本部長は「関税の影響によっては生産拠点を米国に戻す。バランスを見ながら検討している」と語る。コマツの今吉琢也取締役専務執行役員は「カナダや中国、メキシコから米国への製品の輸入量は限られており大きな影響はない」としつつ「報復関税がかかってくると違った状況になる」と話す。
村田製の中島規巨社長は5年ほど前から米中分断を想定してタイやフィリピンの生産を増やすなど「サプライチェーンの複線化をしてきた」という。ただ「関税によって市場全体が冷え込めば、間接的な影響を受ける」と述べた。
オープンAI、収益化へ活路 折半で新会社 日本の開発者不足に的 顧客には依存リスクも[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 978文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ(SBG)が3日に発表した企業向け生成AI(人工知能)構想の狙いは、投資先である米オープンAIの収益化にある。両社が目を付けたのはシステム開発者不足に悩む日本企業だ。AIによって生産性を高められるとうたうものの、利用には特定の企業にシステム管理を依存するリスクもある。(1面参照)
オープンAIが2022年11月に公開した対話型AIサービス「Chat(チャット)GPT」は巧みな受け答えで人々に衝撃を与え、利用者数は世界で3億人に達した。同社は消費者向けに月額およそ3000円と3万円の2つの有料版を用意するが、個人を中心とする成長には限界がみえつつある。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、オープンAIの24年の業績は約37億ドル(約5700億円)の売上高に対し、損益は約50億ドルの赤字を見込む。AIの計算基盤となる半導体などへの投資が先行し、黒字化のメドはたっていない。
オープンAIへの追加出資を交渉中のSBGが着目したのが、システム開発者不足や技術継承に悩む日本企業だ。既存システムの老朽化などの問題が集中する「2025年の崖」が本格化し、多くの企業が対策を迫られている。
国内では大企業の基幹システムの更新時期が重なり、「メインフレーム」と呼ぶ大型コンピューターに使うプログラミング言語の技術者が不足している。経済産業省は最大で年12兆円の経済損失が生じると試算する。
あるIT(情報技術)大手の技術者は「AIがインターネット上のデータを学習し終えた後、次に企業内に蓄積されたデータに向かうのは自然な流れだ」とSBGの戦略に理解を示す。ただ、企業が機微に触れるデータを外部に預けるにはリスクもある。「利用企業が広がるかは見通しにくい」とも話す。
社内のデータやシステム開発を特定の企業に委ねれば、法人向け生成AIサービスを他社に乗り換えづらくなる可能性もある。既にクラウドサービスの分野では顧客企業が一方的な値上げを断れなくなる事態も起きている。
SBGとオープンAIの合弁会社がてがけるサービスは導入費用など不透明な部分も多い。国内機械大手の担当者は「一旦導入するとやめられない可能性もあり、メリットとデメリットを精査したい」と話す。
【図・写真】(左から)アルトマン氏、孫氏と記念写真に納まる石破首相(3日、首相官邸)
オープンAI、収益化へ活路 折半で新会社――首相「日米AIの協力深める」 孫氏・アルトマン氏と面会[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 486文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は3日、ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長と米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)と首相官邸で面会した。トランプ米大統領との首脳会談に言及し「日本と米国がAI(人工知能)分野の協力を深め、世界が平和で豊かで安全になるよう努める」と強調した。
初の日米首脳会談は7日に予定する。首相と孫氏らは中国との競争が激化するAI開発での連携や投資拡大がテーマになる可能性があることを踏まえ意見交換した。
孫氏はSBGやオープンAIなどが投資する米国のAIインフラ整備計画「スターゲート」について説明した。同計画を日本に広げると伝えた。アルトマン氏は両社の共同出資会社に触れ「大きな変革をもたらすと期待している」と語った。
孫氏とアルトマン氏は面会後、記者団の取材に応じた。孫氏は首相から「日米が素晴らしい同盟国になれるよう相談したいという話があった」と述べた。オープンAIへの追加出資について「一歩一歩ステップを踏んでいきたい」と答えた。
首相周辺によると、両氏は首相との面会で日本のAI規制の予見可能性を高めてほしいとの発言もしたという。
日鉄の米社買収苦闘1年(2)根拠乏しき「単独でも余裕」(迫真)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 997文字 PDF有 書誌情報]
「マッコールは私のビジネスで最も信頼できるパートナーだ」。2024年6月、米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスの最高経営責任者(CEO)のローレンコ・ゴンカルベスはオハイオ州の自社製鉄所に、全米鉄鋼労働組合(USW)会長のデービッド・マッコールを招いて共同で演説した。
日本製鉄のUSスチール買収計画が政治問題化したのは、85万人の組合員を抱えるUSWが反対したからだ。マッコールが強硬に反対した背景にはクリフスとの蜜月がある。
クリフスに勤めるUSWの組合員は約1万4千人程度おり、米鉄鋼メーカーで最多だ。マッコール自身がクリフス傘下の企業に勤務した過去もある。
USスチールを巡ってはクリフスも23年7月に買収を提案し、USWが支持した経緯がある。同年12月に日鉄が買収計画を発表した後、USWは即座に反対を表明。マッコールは「日鉄は事前にUSWへ連絡を取らなかった」と批判したが、入札時点では「敵陣営」だったUSWと協議できるはずもない。
マッコールとゴンカルベスの結託の理由を、日鉄会長兼CEOの橋本英二(69)は「米国市場での自らの優位性確保を目的とした」と指摘する。世界大手の日鉄が米国に本格参入すれば自分たちの地位が脅かされかねないと捉えた可能性がある。
USWはUSスチール従業員を代表して労働協約を結ぶ重要な存在。日鉄もUSWとの関係改善を最優先事項の一つとしていた。買収を統括する副会長兼副社長の森高弘(67)とマッコールの協議が初めて実現したのは24年3月だった。マッコールは協議直後に「協議に進展はない。日鉄の約束には強制力がない」と否定的な声明を出した。森は辛抱強く追加の協議を求めたがマッコールは断り続けた。
マッコールは「USスチールは単独でも投資する余裕がある」と反論するが根拠は不明瞭だ。USスチールの24年10~12月期は最終損益が140億円の赤字と4四半期ぶりの赤字になった。CEOのデビッド・ブリットは買収が不成立ならペンシルベニア州で最も古いモンバレー製鉄所の閉鎖を示唆する。
世界の鉄鋼業を見渡せば、上位10社に米国勢は入らず、米国はすでに競争力を失っている。モンバレー製鉄所に14年間勤務するジャスティン・カルデロンは「合併で競争力を高めなければ生き残れない」と話した。
(敬称略)
【図・写真】USWトップの反対により買収計画は政治の渦に巻き込まれた
政府備蓄の機動的な活用で米価の安定を(社説)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 916文字 PDF有 書誌情報]
長引く米価の高騰を考えれば当然の判断だろう。農林水産省は政府が保有する備蓄米を、流通に支障が出たときにも放出できるよう運用ルールを見直した。必要に応じて備蓄米を活用することで、米価の安定を実現してほしい。
農水省はこれまで備蓄米の放出を大凶作などに限ってきた。今後はコメの流通が目詰まりを起こしたときも放出でき、実施した場合は1年以内に同量を買い戻す。
米価の上昇は2023年の不作がきっかけだ。24年に一部でコメが品切れになって高騰し、新米が出回り始めた後も高米価が続いていた。先高を見越した集荷業者が在庫を抱えていることなどが背景にあるとみられている。
農水省が当初、備蓄米の放出を否定していたことが米価の上昇を招いた面もある。家計への影響が深刻になったため、放出を視野に入れることにした。
今回の騒動で、農水省が民間の在庫量を把握できていない実態も明らかになった。
現在の調査対象はJAや大手の卸会社などだ。だが需給の逼迫によってコメの買い付け競争が激しくなったことで在庫が分散し、調査の精度が落ちている。こうした状況を改善するため、農水省は規模の小さい流通業者なども調査に加える方針だ。
コメがどのくらい余っているかを正しく認識するのが備蓄の放出を判断する前提となる。先行きに不安を感じた消費者が買いだめするような事態を避けるためにも、正確な情報の把握と発信に向けた体制づくりを急ぐべきだ。
稲作を取り巻く環境が変わった。人口減少と高齢化で消費が減り続ける状態は続く。一方で猛暑などの異常気象でコメが突然足りなくなる懸念が強まっている。
コメの過剰と不足という2つの事態に常に目配りすることが農政の課題だ。当面の対策として政府備蓄を機動的に活用しながら、コメの供給と価格を安定させる取り組みが求められている。
長期的には農家の数が大きく減り、コメ不足が頻発する展開も危ぶまれる。高齢農家の引退が加速するなかで、引き受け手がいないまま田んぼが放置され、荒廃するリスクも膨らんでいる。
稲作の担い手を確保し、主食の生産インフラである水田を守るのは農政の責務だ。農水省は一連の混乱を教訓として、食料供給への不安を払拭してほしい。
首都圏に住む人の目を地方に(社説)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 2ページ 753文字 PDF有 書誌情報]
東京への人口の一極集中に拍車がかかっている。地方の人口減少で地方から東京に転入する人はそう増えていないが、東京から地方に転出する人が減っているのが近年の傾向だ。首都圏に住む人の目が地方に向くように促す政策が求められる。
総務省がまとめた2024年の人口移動報告によると、東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県=首都圏)の転入超過は、外国人を含めて13万5843人となり、前年より9000人あまり増加した。
東京圏の転入超過の水準を振り返ると、15万人がおおよその上限となってきた。賃上げの水準は東京の方が高いことも多く、景気の緩やかな回復が続くなか、再び天井に近づきつつある。
ただ単純に地方から東京に人が集まってきているわけではない。地方は人口減少に転じて久しく、東京に人を出す余力が乏しくなっているからだ。
例えば、日本人の移動に限ってみると、地方から東京圏への転入者は減少している。コロナ禍が明けた後は増加傾向にあったが、コロナ前の水準に戻る前に減少に転じた形だ。
一方、日本人で東京圏から地方に転出した人も減少し、ここ10年で最低になった。首都圏生まれで地方に親類のいない家庭が増え、地方に関心が乏しい層が増えているのではないか。地方転勤のない職種が増えていることも後押ししている可能性がある。
地方創生では首都圏に生まれ育ち、いまも首都圏に住む人が地方に関心を持つようにすべきだ。たまに訪れる地方があるような付き合い方でよい。そうした交流でも人数が増えれば、首都圏と地方のつながりは太くなる。
政府や自治体には、地方から東京に出た女性が帰ってこないことを問題視する声があるが、そんなことを問題にする地域に帰りたいと思う女性はいないだろう。大切なのは首都圏と地方の往来を豊かにすることである。
米関税、市場の「楽観」突く アジア株、軒並み安 世界景気の拡大期待に影[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1809文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領による公約通りの関税発動は、ビジネス優先の政策運営を続けるとの楽観に傾いていた金融市場に冷や水を浴びせた。カナダやメキシコに生産拠点を持つ自動車メーカーの売りがきつく、東京株式市場では日経平均株価が1000円超下落。売りはアジア全体に波及した。「貿易戦争」が現実味を増し、世界経済の拡大シナリオに影を落とす。(1面参照)
「関税は他国との交渉材料に過ぎず、本当に発動するとは思っていなかった」。三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジストは、約9割の銘柄が下げる全面安となった3日の東京市場の投資家心理を解説した。
欧米株も下げ
トランプ氏はカナダ、メキシコへの25%関税や中国への10%追加関税について「1月20日の就任初日に発動する」とかねて豪語していた。だが株価を大きく下げるような政策は乱発しないとの期待が市場では広がり、「2月初めからの関税発動はない」との見方が優勢だった。
特に自由貿易協定を結ぶ北米両国への関税は米国経済への影響も大きく、米ゴールドマン・サックスは1月、「可能性は20%程度」と試算していた。米JPモルガン・チェースも「基本シナリオは(貿易協定や移民問題の)交渉を加速させるための『カード』」として、土壇場での撤回もあり得るとの見方だった。
実際、政権内で実施を阻止したり、延期させようとしたりする動きがあるという現地報道も、大統領令が出る直近まで伝わっていた。財務長官に就いたスコット・ベッセント氏が関税率の段階引き上げ論者であることも市場の楽観を増幅した。
はしごを外された市場はドル以外の通貨のろうばい売りで始まった。週明け取引が始まった3日早朝のアジア市場では、前週まで底堅く推移していたカナダドルやメキシコペソが対米ドルで急落。高関税の対象に今後なり得るとトランプ氏が言及した欧州の通貨ユーロも大きく下げた。
日経平均株価は今年最大の下げを記録し、就任式以降の上げ幅を帳消しにした。台湾加権指数は4%下落、韓国の総合株価指数(KOSPI)も3%安となった。中国本土市場は春節(旧正月)で休場だった分、他のアジア市場でリスクを落とす動きが広がった。
ドイツや英国など欧州株式市場では主要指数が軒並み下げて始まった。続いて開いた米国株式市場ではダウ工業株30種平均が続落して始まり、前週末と比べた下げ幅は一時600ドルを超えた。
車銘柄に売り
東京市場で売られた銘柄を分析すると、いくつかの傾向がみてとれる。まずカナダやメキシコに生産拠点を持つ企業。筆頭が自動車メーカーだ。各社は製造コストを抑えるために米国に隣接し、人件費の安いメキシコでの生産を拡大してきた。台数ベースでメキシコ生産の多い日産自動車は一時10%安に沈み、トヨタ自動車も6%下げた。
1.7兆円を投じカナダで電気自動車(EV)の生産拠点を整備するホンダ株も7%下げた。大手3社(トヨタ、ホンダ、日産)の時価総額は前週末から計3兆円吹き飛んだ計算になる。
10%の追加関税の対象となる中国の売上高比率が大きい企業にも売りが及んだ。米アップルが中国で生産する「iPhone」シリーズが追加関税の対象となれば、小売価格の値上げを通じて需要が鈍る可能性がある。iPhone向けに電子部品を供給するTDKや村田製作所株が大きく下げた。
カナダなどは早速報復措置を取る方針を表明した。貿易戦争に勝者がいないことは、米国でビジネスを展開する日本企業の株も軒並み下げたことが示している。例えば6%下げたコマツは、米国で生産する鉱山機械の最大の輸出先がカナダだ。
PGIMジャパンの鴨下健株式運用部長は「追加関税は米国の経済成長率を押し下げる。需要減を通じて日本企業の業績にも悪影響があり、日本株は下値を模索する展開になりそうだ」とみる。
「カナダとメキシコは数週間以内に景気後退に陥り、世界経済全体に広汎な悪影響が波及する可能性がある」。ドイツ銀行ストラテジストのジョージ・サラベロス氏は2日、すぐさま投資家向けにメモを送った。
規制緩和など親ビジネス的な政策が米国中心に企業収益を押し上げるとの期待が世界株高を正当化してきた。トランプ氏がディールの結果次第で関税を元に戻す可能性は残るが、楽観シナリオは修正を迫られそうだ。
【図・写真】日経平均は前週末比1052円下げた(3日、東京都中央区)
日豪グリーン水素計画 州政府、追加出資せず 950億円 日本勢、戦略見直しも[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 3ページ 1373文字 PDF有 書誌情報]
【シドニー=今橋瑠璃華】オーストラリア東部のクイーンズランド(QLD)州政府は3日、再生可能エネルギーでつくる「グリーン水素」事業への追加出資を取りやめると発表した。丸紅など日本企業が参画している。事業が頓挫する懸念も出てきた。米国ではトランプ大統領が化石燃料の活用に意欲的で再生可能エネルギーの活用に対する逆風が世界で強まる。
州政府が所有するエネルギー企業スタンウェルと丸紅や岩谷産業などが組み、2028年をめどに年間7万トンのグリーン水素を製造する計画だった。グリーン水素は太陽光や風力といった再生エネ電気で水を分解して作られ、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない。
日豪が水素のサプライチェーン(供給網)を共同で発展させる構想だった。豪州で最も進んだグリーン水素プロジェクトの1つとされ、豪州政府は23年12月に同プロジェクトを最大20億豪ドル(約1900億円)の補助金支給対象の候補に選んだ。
ただ同州では24年の州議会選挙で与党・労働党が敗れて9年ぶりに政権交代し、10月に保守系の自由国民党政権が誕生した。新政権は、環境問題に関心の高い労働党が進めてきたグリーン水素プロジェクトは採算の見込みがなく、補助金の対象にすべきではないと判断した。
QLD州のジャネツキ財務相兼エネルギー相は「(プロジェクトへの)投資は州政府の目標と合致しない」と説明。同氏によると、スタンウェルから水や港、送電のインフラ整備などのため10億豪ドル(約950億円)以上の追加出資を求められていた。豪メディアは、プロジェクトが新たな大口投資家を確保しない限り、継続は困難と報じる。
連邦政府のボーウェン気候変動・エネルギー相は3日、日本経済新聞に「プロジェクトは9000人の関連雇用と89億豪ドルの経済効果を生み出すもので、(州政府の)資金引き揚げは驚きであり、失望する」と述べた。
一方で「どのようにプロジェクトを進めるかは、最終的には関係者のビジネス上の判断に委ねられる」とした。
豪メディアによると、当初125億豪ドルとされた建設費は、22年の実現可能性調査では147億5000万豪ドルに上昇していた。日豪政府や民間企業がすでに1億豪ドル以上の資金を投入している。
水素を引き受ける予定だった関西電力がすでに撤退を決めた。製造コストが想定以上に高く、採算に合わないと判断した。
丸紅は現状、事業を継続するかどうか協議している段階だ。同社は3日、「補助金を打ち切るという報道に関して承知しており、関係者にて内容確認および協議をしている」とコメントした。岩谷産業も「関係者にて今後の対応を協議中」としている。
米国でトランプ氏の新政権が発足し、脱炭素への風当たりは世界的に強まりつつある。トランプ氏は気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を決め、大統領令へ署名したほか、再生可能エネへの政府支援を大幅に縮小することも掲げる。
豪州でも24年以降にグリーン水素プロジェクトの見直しが相次いでいる。採算面での課題が多いほか、急速に脱炭素を進めてきたことへの反動の面もある。
トランプ新政権の発足を受けて脱炭素の先行きには一段と不透明感が強まっており、関電や丸紅といった日本の電力大手や商社のみならず、幅広い企業が戦略の見直しを迫られる恐れがある。
米関税、市場の「楽観」突く――米産業界、インフレ警戒 車労組は「支持する」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 3ページ 683文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=清水孝輔】トランプ米政権によるカナダとメキシコ、中国からの輸入品への追加関税発動の方針に対し、米国の産業界は懸念を表明した。輸入物価の上昇を通じたインフレで、消費者の負担が高まるとの不安が広がった。
全米小売業協会は「主要な貿易相手である3カ国に急な関税を課すことは深刻な一歩だ」と指摘した。「政策失敗のコストを米国の家族、労働者、中小企業に転嫁するのを避けるため、交渉を続けるように強く求める」と訴えた。
関税が上がれば、米国の消費者の購買力が低下するとの見方を示す。
米モルガン・スタンレーは2日に公表したリポートで、米個人消費支出でみた物価上昇率が今後3~4カ月は0.3~0.6ポイント上振れすると予測した。米国の経済成長率は今後1年程度で0.7~1.1ポイント押し下げられるとみる。
トランプ氏は関税によって外国で生産するコストが上がれば、米国内の雇用拡大につながると主張してきた。製造業の労組は雇用への効果を期待する一方、同盟国を関税の対象に含めることに否定的な意見が上がった。
全米自動車労組(UAW)は「米国の製造業の雇用を守るための積極的な関税措置を支持する」と歓迎した。
米国は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づき、条件を満たせばカナダやメキシコから関税ゼロで自動車を輸入してきた。労組にはメキシコの安い賃金で生産された自動車の輸入が国内の雇用を奪ってきたという不満がある。
全米鉄鋼労働組合(USW)はカナダへの関税を撤回するように求めた。「カナダのような重要な同盟国への攻撃は進むべき道ではない」と声明を出した。
固定価格買い取り制度 再生エネ普及へ導入(きょうのことば)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 3ページ 440文字 PDF有 書誌情報]
▽…2011年の東日本大震災で起きた東京電力福島第1原発事故を受け、再生可能エネルギーの普及を後押しするために国が12年度に導入した。経済産業省が企業や家庭を太陽光、風力、バイオマス、地熱、水力といった再エネの発電事業者と認定し、発電した電気を電力会社が10~20年間、買い取る仕組みになっている。
▽…再エネは発電コストが火力発電などに比べて割高になる。技術革新や規模拡大をへてコストが下がるまでの一定期間、必要なコストを支援して普及を促すのが政策の大きな狙いだ。具体的な買い取りの価格や期間は電源ごとにコストや利潤を勘案して算定し、第三者委員会の意見をもとに経産省が決める。
▽…買い取り費用は電気の使用者から広く集める「再エネ賦課金」が原資になっている。賦課金は毎月の電気料金に上乗せして集める仕組みで、24年度の総額は2.6兆円程度に膨らむ見込み。22年度からは市場価格で売電する事業者に一定の補助金を上乗せ分として支給する「FIP(フィードインプレミアム)」制度も始まった。
年収の壁「150万円台」案 国民民主「生存権の問題」前面に 与党は財源重視、着地点探る[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1033文字 PDF有 書誌情報]
自民、公明、国民民主3党が協議する「年収103万円の壁」引き上げの妥協策として150万円台の案が浮上してきた。国民民主は根拠に憲法25条の生存権を挙げる。財源確保を重視する与党とは開きが残る。
自公国3党の政調会長は4日に会談し、2024年末に決裂した税制改正をめぐる交渉再開に向け地ならしする。25年度予算案の衆院採決までの2月中の合意をめざす。
「生存権保障という観点からは生活保護の制度を見ないわけにはいかない」。国民民主の浅野哲氏は3日の衆院予算委員会で訴えた。同党の178万円案を堅持しつつ「生存権を保障するために国が支給する額は156万円以上だ」と指摘した。
東京23区の単身者の生活保護の支給は月13万円ほどで年156万円になる。同党の玉木雄一郎代表=役職停止中=はかねて「財源論ではなく生存権の問題」と主張する。
178万円案も最低賃金の全国加重平均が95年と比べて2024年は1.73倍になったことが根拠だ。生活保護や最低賃金といった生存権を前面に出し、財源論をはね返す理屈と位置づける。
25年度予算案の審議が始まり、政府・与党からも落としどころを探る発言が相次いでいる。
石破茂首相は1月31日収録のTBSのCS番組で「123万円からびた一文たりとも動かないぞというかたくなな姿勢を取るものでは当然ない」と語った。公明党の斉藤鉄夫代表は2月1日、国民民主に「歩み寄る協議を進めてもらいたい」と呼びかけた。
斉藤氏は1月下旬に「150万円ぐらいまでは根拠があるが、それ以上になるとなかなか難しい」と発言した。物価上昇率が大きい生鮮食品は1995年と比べて2023年は47%ほど伸びたのが念頭にある。
同じ150万円台の数字が浮上しても考え方には埋めがたい溝がある。
政府は123万円にする案を閣議決定している。国と地方で7000億円ほどの減収になる。自民党の宮沢洋一税制調査会長は「財源を考えなくていいレベルの引き上げ」と話す。政府・与党はこれより減税額が大きくなれば新たな財源が必要との立場を示す。
国民民主は25年度予算案の税収が24年度当初比で8.8兆円増えていると指摘し、新たな財源は不要と唱える。
首相は3日の衆院予算委で「国民にお返しできるほどの税収増があるのか。財政状況を安定させていくことも必要なのではないか」と反論した。加藤勝信財務相は生活保護費は地域ごとに異なると指摘し「単純に比較して議論するのは適切ではない」と答弁した。
維新、高校無償化「25年度中に」 63万円補助案[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 495文字 PDF有 書誌情報]
日本維新の会は3日の衆院予算委員会で、高校教育無償化を巡り国が授業料を補助する案を提示した。私立を含めた無償化を2025年度中に実現することを要求した。所得制限を撤廃し、支援金の上限を年間で約63万円に増額する。
吉村洋文代表が府知事を務める大阪府は高校無償化の所得制限を撤廃し支援の上限を年63万円と定める。維新はこれを全国に広げた場合、必要な財源がおよそ6000億円になると試算している。財源に外国為替資金特別会計(外為特会)の剰余金を活用することを提案した。
維新は当初、25年4月からの高校無償化を主張していた。学校関係者などから困難との指摘があった。維新は高校無償化の実現を25年度予算案に賛成する条件の一つとしている。
維新の斎藤アレックス氏は3日の衆院予算委で「子育て世代や子供たちが、親の所得によって何か不平等を被ったり、選択肢を狭められたりしないようにすべきだ」と説いた。
石破茂首相は所得が高い家庭も無償化することで多くの国民の理解を得られるのか、公立と私学との間をどのように考えるべきかなどの論点を挙げた。そのうえで「各党の間で至急に論点を詰めていきたい」と話した。
国家資格のネット登録拡大 公認会計士など対象に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 418文字 PDF有 書誌情報]
政府はオンラインで免許登録の申請や氏名変更などの手続きができる国家資格の対象を広げる。公認会計士や司法書士など40ほどの資格を追加する。手続き時の添付書類の省略やデジタルによる資格証明を通じて利便性の向上や行政の効率化につなげる。
今国会にマイナンバー法改正案を提出し成立をめざす。国民一人ひとりに割り振るマイナンバーを誰がどのような場面で使ってよいかは法令や条例によって決まる。
2021年と23年の同法改正で、24年8月から介護福祉士、社会福祉士など4資格で氏名などの変更手続きがオンラインでできるようになった。
24年11月には社会保険労務士でも開始した。実際に対応可能なオンライン手続きや可能になる時期は資格ごとに異なる。
医師や美容師など82の国家資格に関する事務でマイナンバーの利用が制度上可能となっている。今回の法改正で追加する公認会計士、司法書士、獣医師なども含めて25年度以降順次、オンライン手続きできるようになる。
首相「米関税の影響精査」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 336文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は3日の衆院予算委員会で、トランプ米大統領がカナダとメキシコに高関税を課す方針を打ちだしたことに言及した。「世界のこれからの自由貿易に対して影響を与えるのかは日本としてしっかり精査していきたい」と語った。
立憲民主党の岡田克也前幹事長の質問に答えた。岡田氏は「世界貿易にとって望ましいことではないときちんと述べるべきだ」と話した。トランプ氏は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%、中国にも10%の追加関税を課す大統領令に署名した。
首相は6~8日の日程で訪米し、トランプ氏との首脳会談に臨む。「自由で開かれた太平洋という概念は米国と共有し齟齬(そご)が生じるとは思っていない」との認識を示した。「半導体を巡る協力の重要性も認識を一致させたい」と強調した。
首相、エネ庁幹部の発言「深くおわび」 核処分場選定巡り[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 291文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は3日の衆院予算委員会で、原子力発電所の運転で生じる高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定を巡る資源エネルギー庁幹部らの不適切な発言を陳謝した。「絶対にあってはならない。緩みやおごりがあった。政府の責任者として深くおわび申し上げる」と述べた。
不適切な発言はエネ庁と処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)が1月23日に都内で開いた説明会であった。
エネ庁などによると、一般参加者が「処分場を北方四島に建設してはどうか」と提案したことに、NUMO幹部は「一石三鳥四鳥」と答えた。エネ庁幹部も「実現すれば魅力的な提案。ただ、現実的には難しい」という趣旨の発言をした。
トランプ時代の日米同盟(上) 米、安全保障も取引材料に 1期目、インド太平洋関与引き出す 日本「利益」説く努力必要[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 1724文字 PDF有 書誌情報]
同盟関係もディール(取引)の対象とみなすトランプ米大統領の再登板は日米同盟の強さを試す機会になる。折しも2025年は自衛隊と米軍の協力の幅を広げた安全保障関連法の成立から10年を迎える。転機と節目が重なる年、日米同盟の方向性を探る。
1月20日の大統領就任式に合わせてワシントンを訪れた岩屋毅外相は、ルビオ国務長官との会談で「1期目のトランプ政権当時、防衛相をしていた」と切り出した。「あのときと比べて日本の防衛費は大きく増えた。国内総生産(GDP)比2%に引き上げる目標はしっかりやり遂げる」と説明した。
ルビオ氏は日本の取り組みを評価し、日本の会談同席者は胸をなで下ろした。中国を念頭に「インド太平洋の安定を阻害する事柄は抑止する」との言質も得た。
会談前、石破茂首相は自身の訪米を2月に控え、岩屋氏に日本の外交・安保政策に関し、トランプ政権の見方を探るよう指示していた。米政権から日米同盟の重要性と地域への関与の言及を引き出せなければ、政策を組み立てられない。
日本の安保体制は日米安全保障条約の第5条に定める米国の対日防衛義務を前提に成り立ち、究極的に米国の「核兵器の傘」に依存するからだ。
日本周辺では中国が急速な軍事力の強化に動く。米軍は中国が保有する核弾頭の数は600発を超え、2030年には1000発以上になると分析する。米国、ロシアはそれぞれ5000発ほど保有し差はあるが、中国の増加スピードは著しく速い。
習近平(シー・ジンピン)指導部は台湾の武力統一を否定しない。22年のロシアによるウクライナ侵略後、ロシアと北朝鮮の軍事連携も活発だ。
東アジアの安保環境が悪化する一方、米国の地域への関与はもはや当然視できない。「世界の警察官」の役割を放棄して久しく、「米国第一」を掲げるトランプ氏の再登板が不確実性を増幅させる。
日米同盟と地域への関与は米国にとって「重要」と説くだけではトランプ氏に響かない。「利益」と感じさせる必要がある。
「『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』というビジョンを共有できたことを光栄に思う」。17年11月、ベトナム・ダナンで開いたアジア太平洋経済協力会議(APEC)でのトランプ氏の演説は日本政府を驚かせた。
当時の安倍晋三首相が提唱したFOIPを大統領1期目の初年に国際会議で引用した。トランプ政権の誕生後、しきりに重要性を働きかけていたことが奏功した。中国に向き合うとき、インド太平洋で仲間をつくるFOIPの構想は利益に映った。
日本政府はトランプ政権2期目でこの成功体験を踏まえた。日米と「Quad(クアッド)」を構成するオーストラリア、インドとともに、24年11月の大統領選の直後からトランプ氏陣営にインド太平洋への関与を説き続けた。
「大統領就任式の直後にワシントンでクアッドと日米外相会談をしよう」とトランプ政権側から連絡があった。外務省幹部は「アジアの安定は米国のためでもあるとすり込むことが何より重要だ」と解説する。
日本の共同防衛が米国にとって過度な負担にならないよう日本は防衛力を強化してきた。15年に安保関連法を制定し、集団的自衛権の行使を認めた。米国が攻撃を受けたら日本も反撃する体制を整備した。憲法解釈の変更を伴う安保方針の大転換だった。
自衛隊の艦艇30隻、航空機250機、米軍の艦艇10隻、航空機120機――。24年秋、およそ4万5000人が参加する日米最大規模の共同演習が日本の南西諸島周辺で開かれた。
台湾有事を念頭に住民避難の手順なども確認した。自衛隊と米軍が有事への即応態勢を整え、部隊間の指揮統制を連携させるのが訓練の狙いだ。
安保関連法の制定から10年で日米の部隊間で実戦を想定した演習ができるまでになった。日本は22年末に安保関連3文書をまとめ、反撃能力の保有や防衛費の大幅増を決めるなど自らの防衛力を強める取り組みを続けている。
足元では自衛隊の継戦能力への不安や自衛官の担い手不足などの課題を抱える。トランプ氏に日米同盟の利用価値を認識させなければ、同盟と地域の平和と安定は危うい。日本が不断の努力によりディール材料を示し続けられるかが問われる。
2月3日(首相官邸)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 237文字 PDF有 書誌情報]
▽8時17分 公邸から官邸。47分 国会。52分 加藤財務相。56分 衆院予算委員会。
▽12時4分 官邸。52分 国会。
▽13時 衆院予算委。
▽17時2分 党役員会。16分 官邸。42分 孫正義ソフトバンクグループ会長兼社長、サム・アルトマン米オープンAI最高経営責任者(CEO)らと面会。
▽18時40分 赤沢経財相、橘官房副長官、内閣府の井上次官、木村政策統括官、石坂地方創生推進事務局長、松尾農水省農産局長。
▽19時31分 青柳防衛省整備計画局長。
▽20時51分 公邸。
大阪知事、万博入場券販売「改善を」 首相と面会へ(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 128文字 PDF有 書誌情報]
大阪府の吉村洋文知事は3日、週内にも石破茂首相と面会し、売れ行きが低迷する大阪・関西万博の前売り券の販売方法の改善などを求めると明らかにした。「購入手続きが煩雑」との指摘が相次ぐ中、購入・予約システムのPR強化や改善、販売チャネルの多様化などを議論する。
日サウジ外相、包括協力の協議会設立へ(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 119文字 PDF有 書誌情報]
岩屋毅外相は3日、都内でサウジアラビアのファイサル外相と戦略対話に臨んだ。包括的な協力枠組み「戦略的パートナーシップ協議会」を設立するための覚書に署名した。協議会の議長を務める両国の首脳が主導し、脱炭素やエネルギー分野での連携を進める。
自民・小渕氏が資産訂正(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
自民党の小渕優子組織運動本部長(衆院群馬5区)は3日、国会議員資産公開法に基づき2022年4月に公開した資産報告書の訂正を衆院事務局に届けた。ゴルフ会員権2口を1口に改めた。事務所によると、会員の権利を既に失っていたという。
旧安倍派の会計責任者、参考人招致を拒否(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 103文字 PDF有 書誌情報]
自民党の政治資金問題を巡り衆院予算委員会が参考人招致した旧安倍派の松本淳一郎元会計責任者は3日、出席しない意向を衆院に伝達した。自民党幹部が明かした。与野党は4日にも予算委理事会で対応を協議する見通しだ。
自民、6府県連で不記載 幹事長「事務的なミス」(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 102文字 PDF有 書誌情報]
自民党は3日、党本部が2020~23年に都道府県連へ支出した交付金などを巡り6府県連の政治資金収支報告書で不記載があったと明らかにした。森山裕幹事長は記者会見で「いずれも事務的な記載ミスだ」と説明した。
西之表市長(鹿児島県)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 96文字 PDF有 書誌情報]
西之表市長(鹿児島県)
当 2656八板 俊輔 無現
2074池田恵衣子 無新
1016鎌田 孝章 無新
1016鮫島 斉 無新
948三宅 公人 無新
803浜上 幸十 無新
千代田区長(東京都)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
千代田区長(東京都)
当10703樋口 高顕 無現
6474佐藤沙織里 無新
2991浜森 香織 無新
157新藤 伸夫 諸新
63黒川 敦彦 諸新
首相の訪米、外相も同行 週内にトランプ氏と会談(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 74文字 PDF有 書誌情報]
林芳正官房長官は3日の記者会見で、石破茂首相が週内に米国を訪問しトランプ大統領と会談すると明らかにした。首脳会談には岩屋毅外相が同行する見通しだ。
西東京市長(東京都)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 54文字 PDF有 書誌情報]
西東京市長(東京都)
当37171池沢 隆史 無現
11092井手重美津子 共新
6171杉浦 未来 無新
東近江市長(滋賀県)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 53文字 PDF有 書誌情報]
東近江市長(滋賀県)
当18033小椋 正清 無現
15613桜 直美 無新
2177今井 幸雄 無新
天草市長(熊本県)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 40文字 PDF有 書誌情報]
天草市長(熊本県)
自民、公明推薦の馬場昭治氏(56)=無現=が無投票で再選。
柏原市長(大阪府)(選挙)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
柏原市長(大阪府)
冨宅正浩氏(49)=諸現=が無投票で3選。
維新、参院比例に5人擁立(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 4ページ 0文字 書誌情報]
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インフル薬、偏在で不足 一部施設が過剰に発注 供給総量は患者数以上[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1390文字 PDF有 書誌情報]
インフルエンザ感染者数が過去最高水準となった2024年12月下旬以降、一部の医療機関や薬局で治療薬の在庫不足が起きた。メーカーからの出荷が滞ったのが直接の理由だが、実はこの間の総出荷量は患者数を上回っていた。一部の施設が過剰に発注して在庫が偏ったという見方がある。次の感染流行に備え、政府には対策が求められる。
「薬の安定供給を確保できず、心よりおわび申し上げます」。出荷制限の連鎖の発端は後発薬(ジェネリック医薬品)最大手の沢井製薬だった。25年1月上旬、医療関係者にインフル治療薬「タミフル」の後発品出荷の一時停止を通知した。年末年始も工場を稼働させたが、急増する受注に生産が追いつかなくなった。
後発薬の供給が止まったあおりで先発薬タミフルを手掛ける中外製薬も出荷制限を迫られた。塩野義製薬の「ゾフルーザ」や第一三共の「イナビル」なども供給調整に入った。患者が増える中、薬の入荷が滞り、在庫切れになる医療機関も出た。
メーカー1社で供給が止まると、別のメーカーへの発注が急増する。生産が追いつかなくなり、出荷制限が玉突きのように起こる。1月に発生したインフル薬の出荷制限では、急増した発注に対応しきれず、一部の取引先に絞って供給を続ける「限定出荷」という措置をとったメーカーも多かった。
薬は一定量をまとめてつくる「ロット生産」が主流だ。製剤から包装、品質検査までロット単位で段階的に進めるため、増産を決めても出荷まで1~数カ月かかる。流行時に急に供給量を増やすことは難しい。
医療機関や薬局が一斉に薬不足に陥ったわけではない。厚生労働省によると、1月12日までの1カ月間のインフル感染者数が推定約680万人なのに対し、医薬品卸から医療機関などへのインフル治療薬の出荷量は約1070万人分だった。国全体では十分な量の薬があった。
神奈川県立保健福祉大の坂巻弘之シニアフェローは「仕入れ力の高い大規模薬局などが多めに発注していた可能性がある」と指摘する。在庫が余れば卸やメーカーへ返品する前提で仕入れるような動きもみられるという。返品した薬は国が定める保管基準を満たさず、使用期限内であっても廃棄することが多い。
坂巻氏は「仕入れすぎで他の医療機関や薬局が品薄になり、結果的に患者が不利益を被るような流通慣行には問題がある」と話す。
感染者の減少に伴い、インフル治療薬の不足感は1月半ばから急速に薄れた。今後の感染症流行時に同様の問題を繰り返さないためには(1)医療機関や薬局などによる過剰発注の是正(2)メーカーの在庫確保への支援――が必要になる。
患者数が増え続ける中、薬局が欠品を避けるために多めに発注するのはある程度やむを得ない部分があるが、返品と廃棄を繰り返せば資源の無駄遣いになる。
流通関係者が一体となって実態を明らかにし、適正発注に向けたルールを整備する必要がある。
インフルのような季節性感染症向けの薬は、流行開始前にどれだけ在庫を確保できるかが重要となる。保管にはコストがかかるため、メーカーは薬の生産量をそのシーズンに消化できる量に抑えることが多い。
保管コストを政府が補助する仕組みにすれば、メーカーは流行開始前からためらいなく増産できる。合わせて医療機関や薬局が製造日の古いものから消費するよう徹底すれば、使用期限切れで廃棄するリスクも抑えられる。
昨年、4年ぶりマイナス成長予測 実質GDP0.2%減、物価高で消費振るわず 民間エコノミスト[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1171文字 PDF有 書誌情報]
2024年の日本経済は4年ぶりのマイナス成長になりそうだ。日本経済新聞社が集計した民間エコノミストの国内総生産(GDP)予測の平均は実質で前年比0.2%減となった。24年前半の自動車の生産停止や物価上昇を受けた個人消費の弱さが響いた。
25年1月31日に発表された24年12月の鉱工業生産などの経済指標をふまえ、民間エコノミスト10人に予測を聞き平均値を計算した。見通しの幅は0.1%減から0.2%減となり、10人全員がマイナス成長になると回答した。
個人消費は0.6%減だった。認証不正に伴うダイハツ工業の生産停止による1~3月期の販売減の影響が大きい。24年後半はコメや生鮮食品など身近な食品の価格が高騰し、消費者の節約志向につながった。
外需も弱い。外需の予測平均は前年比0.2ポイントのマイナス寄与だった。みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介氏は「自動車や機械などの輸出が振るわなかった。中国が安い製品を輸出したり内製化を強めたりしていて、日本が相対的に負けている」と指摘する。
設備投資は1.4%増で、23年の1.5%増をわずかに下回った。伊藤忠総研の武田淳氏は「建設業では受注は堅調でも実際には労働規制への対応などによる人手不足で工事が遅れる事例がある」と述べた。
24年10~12月期のGDPは予測平均が前期比年率で1.4%増となった。見通し通りなら3四半期連続のプラス成長を確保する。
個人消費は0.2%減とみる。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎氏は「秋に気温が高く季節性商品が販売不振だったことに加え、食料品を中心に物価高による節約志向が高まった」と指摘する。
25年の実質成長率はプラス転換が見込まれる。エコノミスト平均は前年比1.2%増だった。個人消費も0.9%増とプラスを予想する。ただ、ソニーフィナンシャルグループの宮嶋貴之氏は「25年も食品価格の高騰が進んで家計の体感実質賃金が上がらず、消費が弱含むリスクは引き続き大きい」と話す。
トランプ米新政権の動向も注目される。日本経済研究センターが「ESPフォーキャスト調査」でエコノミストに対しトランプ政権が日本の成長率に与える影響を聞いたところ「成長率を下げる」と答えた割合が66.7%、「成長率を上げる」が9.1%だった。
第一生命経済研究所の新家義貴氏は「政策の予見可能性が低下したことで先行き不透明感が増し、企業が投資を手控えるといった行動に出やすいことが懸念材料だ」と指摘する。
大和総研の熊谷亮丸氏は「米国景気の悪化や経済安全保障の強化による輸出の減少で日本経済が下押しされる可能性がある」と説明する。仮に半導体製造装置の対中輸出を全面的に規制すれば、日本のGDPへの影響は2.6兆円のマイナス(GDP比0.4%減)になると試算する。
電話一律の義務緩和、答申 総務省審議会、NTT法改正巡り[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 570文字 PDF有 書誌情報]
NTT法の見直しを巡り情報通信審議会(総務相の諮問機関)は3日、答申をまとめて阿達雅志総務副大臣に提出した。同法がNTTに課している時代にそぐわない義務の緩和などを示した。NTT法の見直し議論は事実上収束し、総務省は現在開催中の通常国会での改正案提出に向けて準備を進める。
答申ではNTTに課す固定電話サービスを全国一律で提供する義務を、他に事業者がいない地域でのみ提供義務を負う仕組みに見直すことを盛り込んだ。議論の発端になったNTT法が課している政府によるNTT株の保有義務については維持が適当と判断した。
有識者会議としてはNTT法の存廃に結論を出さず総務省の判断に委ねる。政府は今の通常国会での廃止に向けた法案提出は見送る方針だ。
阿達副大臣は答申を受けて「通信政策は技術革新や市場環境の変化を踏まえ不断の見直しが必要だ。総務省として関連法案の提出など必要な対応を迅速におこなう」と話した。
NTT法見直しの議論は防衛費増額の財源探しで、自民党が政府保有のNTT株売却に目を付けたのがきっかけだった。自民は2023年末に同法廃止を求める提言をまとめ、総務省は24年1月から有識者会議でユニバーサルサービスや公正競争の観点から議論を重ねてきた。NTTと競合する通信事業者の間には、同法廃止は「公正競争を阻害する」との意見が目立った。
福島原発処理水、タンク解体着手 今月半ばにも[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
東京電力ホールディングス(HD)は3日、福島第1原子力発電所の処理水の保管タンクの解体作業を2月半ばにも始めると発表した。処理水の海洋放出で空になったタンクの解体に着手するのは初めてとなる。4日から準備作業に取りかかる。
原子力規制委員会から3日に実施計画の認可を受けた。4号機の原子炉建屋近くにある計21基の空のタンクを順次、解体する。準備が順調に進めば13日に解体を始める。
まずは水抜きを終えた12基について、2025年度末ごろまでに解体を終える計画だ。残りの9基には水が入っており完了時期は未定。タンクを置いている敷地の面積は2900平方メートルほどで、解体によって空いた一部の跡地は3号機の溶融燃料(デブリ)の一時保管などにもちいる計画だ。
解体するタンクは接ぎ目がなく水漏れがしにくい「溶接型」で、切り刻めば放射線量が高いダストが舞うことも想定され慎重な作業が必要となる。
東電の担当者は3日の記者会見で「処理水の海洋放出を進め、空いた場所に(廃炉)作業の敷地を確保することができる。安全に作業を進め、廃炉に向けて前進していきたい」と述べた。
個人情報保護委員会、ディープシーク利用に留意 「中国の法令が適用」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 446文字 PDF有 書誌情報]
個人情報保護委員会は3日、中国の新興DeepSeek(ディープシーク)が開発した生成AI(人工知能)の利用について、個人情報などのデータ管理に「中国の法令が適用される」として留意を求めた。
個情委はディープシークのプライバシーポリシーを日本語に翻訳し、同委のウェブサイトに掲載した。ディープシークの生成AIが取得したデータが中国のサーバーで保存され、中国の法令の対象となると説明している。日本の個人情報保護法とは異なる運用がなされる。
中国の個人情報保護法やサイバーセキュリティー法では、当局が安全保障上の目的などで企業のデータを収集・監視できる。個人情報などのデータが中国当局に収集される可能性がある。
ディープシークを巡っては、欧州各国の当局が同社に透明性に関する説明を求めている。イタリアではアプリストアから削除された。日本でも平将明デジタル相が1日の沖縄での講演会で「データ保護の観点で懸念が払拭されるまでは公務員が使うのは控えるか、使うのであれば留意すべきだ」と見解を述べている。
インフル薬、偏在で不足――政府備蓄3800万人分「季節性」に使えず[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 351文字 PDF有 書誌情報]
政府は2012年に策定した新型インフルエンザ対策特別措置法に基づいてタミフルなどのインフル治療薬を確保している。24年12月末時点では国と都道府県で合わせて約3800万人分にのぼる。
特措法に基づく備蓄薬は新型インフルのみに使う目的であり、毎年の季節性インフルには使用できない。これまで同法に基づいて備蓄薬を使った事例はなく、使用期限を迎えて廃棄された薬も少なくない。季節性インフル向けにも特例的に開放できるようにすれば、薬の不足解消と廃棄削減の両方の課題解決につながる可能性がある。
保健福祉大の坂巻氏は「薬の供給不安は世界共通の問題となっており、各国の薬事行政はいかに機敏に対応をとれるかを問われている」と述べる。国内で後発薬を中心に供給不安が4年超続くなか、前例にとらわれない対策が必要となる。
ユーロ圏物価、1月2.5%上昇 4カ月連続で加速[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 216文字 PDF有 書誌情報]
【ベルリン=南毅郎】欧州連合(EU)統計局が3日発表した1月のユーロ圏の消費者物価指数は、速報値で前年同月比2.5%上昇した。伸び率は市場予想を上回り、4カ月連続で加速した。欧州中央銀行(ECB)は利下げ継続の道を慎重に探る。
事前の市場予想の伸び率は2.4%だった。品目別では食品などが2.3%、エネルギーは1.8%とそれぞれ上昇した。賃上げの動きを反映しやすいサービスは3.9%と2024年12月の4.0%から小幅に鈍化した。
12月税収4.3%増 国内の消費堅調[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 207文字 PDF有 書誌情報]
財務省は3日、2024年12月の一般会計税収が前年同月比4.3%増の4兆2204億円だったと発表した。消費税が19.1%増の1兆5290億円となった。国内消費の増加基調に加え、輸入額の増加により税関分の税収が好調だった。
相続税は21.4%減の3458億円だった。大口の相続案件により増えた23年12月からの反動で減少した。法人税は3.9%増の3097億円だった。所得税は1兆4035億円と0.6%の微増だった。
昨年、4年ぶりマイナス成長予測――1月前半の消費、外食伸び4.4%増 民間調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
ナウキャスト(東京・千代田)とJCBは3日、クレジットカード決済額に基づく1月前半の消費データを発表した。名目は前年同期と比べ4.4%増えた。外食は6.1%増と12月後半より伸びが拡大した。喫茶店・カフェやファミリーレストランの消費が目立った。アパレルは電子商取引(EC)による消費が堅調で2.0%増えた。
日次景気指数、1月末1.36ポイント低下[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 5ページ 111文字 PDF有 書誌情報]
東京大学エコノミックコンサルティング(東京・文京)は3日、日本の景気の現状を示す日経・UTEcon日次景気指数(30日平均)をまとめた。1月末は12.42となり、前月末と比べて1.36ポイント低下した。低下は2カ月ぶり。
令和の列島改造、九州の勝算(DeepInsight)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 7ページ 2117文字 PDF有 書誌情報]
九州が元気だ。熊本への台湾積体電路製造(TSMC)進出の経済効果は県境を越えて広がる。
強みはエネルギーインフラの優位性にある。脱炭素の潮流は産業構造の転換を迫る。これをとらえた九州が投資を引き寄せ、雇用を生む。流れに乗る地域と乗れない地域。石破茂首相が掲げる「令和の日本列島改造」は産業力の優勝劣敗をあぶり出す。
北九州市若松区沖の響灘。波間に風力発電機を据え付けるオレンジ色の土台がみえる。
Jパワーや九州電力、西部ガスなどが建設する洋上風力発電所だ。4月からは風車25基の設置作業が始まる。「海面からの高さは200メートル。完成時点では日本最大の洋上風力になる」。事業会社の建設所長が説明した。
陸上へ目を転じると、九電と西部ガスが共同で建設中の液化天然ガス(LNG)火力発電所がみえる。洋上風力とLNG発電所が同じ視界に入るのはここと、北海道の石狩湾新港ぐらいだ。
再生可能エネルギーと火力発電所が併存する様は、エネルギー転換の未来を象徴する。脱炭素は再生エネだけでなく、火力を含むすべての手段を動員し、最適バランスを追求する必要があるからだ。
20世紀初頭、官営八幡製鉄所の完成により日本の近代産業の扉を開いた北九州で今、エネルギー転換とかみあう産業の構造転換が始まっている。八幡製鉄所を引き継いだ日本製鉄は、石炭を使う製鉄法である高炉から電力を使う電炉への転換を準備する。日産自動車は1月、電気自動車(EV)向けの電池工場の建設を発表した。
遊休地を活用したメガソーラーも広がる。北九州の人口は2024年、60年ぶりに転入が転出を上回る転入超過を実現した。
TSMC進出の効果は大きい。九州経済調査協会の調査(24年12月)によると、半導体関連の投資や生産活動が九州・沖縄、山口地域へもたらす経済波及効果は30年までに約23兆円と前年同月の調査より3兆円近く上振れした。九州(沖縄含む)の域内総生産の伸びは25年度、国内総生産(GDP)を0.2ポイント上回る見通しだ。
トランプ米大統領が就任した。気候変動の脅威に背を向け、石油・ガス大増産の旗をふる。しかし、同氏が次々と繰り出す前政権否定の大統領令が浮き彫りにするのは、政権交代のたびに揺れる米国の「政策変更リスク」だ。
日本は増える米国産のLNGをおおいに活用すべきだが、米国は4年後に再び脱炭素へ振れるかもしれない。不透明な時代のエネルギー戦略の要点は、外部環境の変化の影響を最小にするエネルギー利用構造をつくることだ。
政府は24年末、エネルギー戦略と気候変動対策の中長期指針となる「エネルギー基本計画」や「地球温暖化対策計画」と並行して、脱炭素時代の産業競争力の土台となる「GX(グリーントランスフォーメーション)2040ビジョン」の原案をまとめた。
脱炭素とは気候変動対策にとどまらず、技術で先行し、市場で優位に立つ国家と企業の大競争だ。エネルギーと産業政策を一体で戦略に整えることは理にかなう。
GXビジョンは再生エネや原子力発電など脱炭素電源が豊かな場所へ、データセンターや半導体工場といった大量に電力を必要とする産業拠点を集積させる方針を打ち出した。
北海道や秋田、山形など東北の西岸、九州、関西などを候補地とする。再生エネや原発の電力を大都市圏に送電線で運ぶより、データセンターなどを電源の近くに寄せるほうが地方経済の活性化につながるとの判断だ。
なかでも九州は条件がそろう。九州電力の電気料金は日本で最も安い。秘密は九州の電力供給のバランスにある。東京電力は火力が7割、中部電力は6割を超すのに対し、九電は原発と再生エネの脱炭素電源が約6割を占める。
エネルギー戦略の立案とは特定の電源に依存せず、それぞれの電源の特長をいかし安定供給と温暖化対策、低廉な料金を実現する最適の組み合わせをみつける作業だ。このままでは首都圏や中京圏は産業競争力や企業誘致で九州に後れをとる。安価な脱炭素電力が入手できなければ、新規投資先として素通りされかねない。
既存工場は脱炭素電力を圏外から調達する必要にも迫られるだろう。「関西電力の原発1基を(中京圏に工場が集中する)トヨタ自動車専用に回せないか」。経済産業省の関係者は、内輪でこんな議論をしたことを打ち明ける。
電力自由化は地域ごとに分かれてきた電力供給を、日本全体で一体化する理念の下で進められてきた。しかし、脱炭素のうねりは地方創生と結びついて地域単位でエネルギー供給の自立を促し、地域の格差を広げる。
九州の優位が続くとは限らない。今は脱炭素比率が高くても、エネルギー消費の電化が進めば電力需要が膨らむ。それに合わせて再生エネや脱炭素火力が増やせなければ、原発の新増設に踏み出さねばならない時が来るだろう。
GDPなどで日本の1割程度を占める九州は「1割経済」とやゆされてきた。同じように米経済の1割を占めるカリフォルニア州はヒト、モノ、カネを引き寄せ、新たな産業をダイナミックに生みだす存在だ。東京より韓国などアジアに近い九州が、日本のカリフォルニアとなれるか。列島改造をいかす構想力が試される。
国際課税、トランプ氏反発で暗雲(TheEconomist)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 7ページ 0文字 書誌情報]
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不動産投資ローン、残高最高の28兆円 転売益狙う個人増加、ネット銀の参入相次ぐ 昨年9月[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1635文字 PDF有 書誌情報]
銀行の個人向け投資用不動産ローンが伸びている。従来の相続対策目的での利用に加え、転売益を狙って分譲マンションを購入する個人が増える。2024年9月末時点のローン残高は28兆3千億円と統計が遡れる09年以降で過去最高を更新した。個人向け住宅ローンの競争が激しさを増す中、銀行が不動産投資ローンの強化に動いている。
不動産投資ローンは住宅ローンと異なり、個人が所有する不動産に賃貸用のアパートを建設したり、新築や中古のマンションを投資用に購入したりする際に借りる。
日銀統計によると、銀行が「個人による貸家業」に設備資金を新規に貸し出した金額は24年4~9月期に1兆7千億円に達した。前年同期に比べて22%増え、半期ベースでは17年10月~18年3月期以来、約6年ぶりの貸出額の多さだ。
16年のマイナス金利の導入以降に、金利の低さが人気を呼び、16年10月~17年3月期の銀行の新規貸出額は2兆円を超えた。18年にスルガ銀行による不適切融資が問題視されて以降は下火になり、一時は半期ベースの新規貸出額が1兆円台前半に落ち込んでいたが、23年以降、復調傾向が顕著になっている。
賃貸用の不動産は相続時の節税効果が見込めるため、これまでは不動産を保有する富裕層の利用が多かった。ここに来て資産形成目的でローンを借りる事例が目立つ。
新規融資の増加で、ローン残高も24年6月末に28兆2千億円と約4年ぶりに過去最高を更新し、9月末にはさらに1千億円残高が伸びた。
銀行にとって投資用不動産ローンは一般の住宅ローンより高い利ざやが見込める。
日銀は24年3月から計3度の利上げに踏み切ったが、住宅ローンの変動型の最優遇金利は大半の銀行でまだ1%以下で、利ざやは大きくない。一方、不動産投資ローンの金利は2%前後で融資額も大きい。取引を通じて富裕層との関係も深め別の金融取引につなげられる利点がある。
ネット銀行の新規参入も相次ぎ、投資用不動産ローンを取り扱う銀行が増えている。個人がローンを借りやすくなったことがマンション価格高騰の一因になった側面もある。
「タワーマンション価格の高騰で投資に乗り出す投資家が増えている」。不動産投資サービスを手掛けるMFSの不動産投資事業部・後藤遥加部長はこう話す。東京五輪・パラリンピック選手村跡地の大型マンション群「晴海フラッグ」(東京・中央)などが人気を呼び、転売益を見込んだ分譲マンションの購入例が増加。足元でも個人の投資相談が相次いでいる。
ワンノブアカインド(東京・港)のデータを基にした日本経済新聞の調査では、24年1~10月に東京・大阪で築1年以内に売りに出された物件数は10年前の3倍を超えており、転売益を見込んだ投資家の短期の売買が急増している。
不動産投資の活況を背景に、銀行側も融資に前向きになっている。大和ネクスト銀行が24年10月に、東京きらぼしフィナンシャルグループ傘下のUI銀行は24年12月に参入した。住宅ローンの新規融資額で上位の住信SBIネット銀行も23年から東京23区など大都市圏を対象に不動産投資用ローンの提供を始めている。
3行はいずれもネット銀行だ。大和ネクスト銀行は3億円以上に融資の対象を絞り、富裕層向けの取引拡大をめざす。ネット銀各行は独自性を打ち出し、これまで中心的な担い手だった地方銀行からシェアを奪いたい考えだ。
これまでは融資の際の担保となるマンション価格の上昇トレンドが続いてきたため、仮に借り手が返済に行き詰まっても、銀行がローンを回収できなくなるリスクは抑えられていた。
日銀の利上げがこの先続けば不動産への購入意欲が減退し価格が下落サイクルに入れば焦げ付きが増える恐れはある。
金利競争が過熱し、収益性が低下する事態を懸念する銀行も出てきており、あるネット銀の幹部は「徐々に貸出実行額を下げている」と話す。今後は融資を強化する銀行と距離を置く銀行に二極化が進む可能性がある。
日銀1月会合意見、次の利上げ求める声 物価上振れ、円安を懸念[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 861文字 PDF有 書誌情報]
日銀が3日公表した1月の金融政策決定会合の「主な意見」では物価の上振れや円安進行を懸念し、さらなる利上げを求める声が上がった。市場には日銀が7月にも次の利上げに踏み込むとの予想が出ているが、国内の政治動向やトランプ米政権の経済政策などにも左右される。
日銀は1月の会合で政策金利とする短期金利(無担保コール翌日物レート)の誘導目標を0.25%から0.5%に引き上げると決めた。経済・物価が想定通りに推移すれば、今後も利上げを続ける方針を維持している。
主な意見によると、委員からは「今後、過度な緩和継続期待による円安進行や金融の過熱を避ける観点から、緩和度合いを調整することも必要だ」との見解が示された。
名目金利から物価変動の影響を除いた実質金利が「利上げ後も大幅なマイナスだ」とし、「引き続き利上げをしていくことでマイナス幅を縮小していく必要がある」とさらなる利上げを主張する委員もいた。
ドイツ証券の小山賢太郎チーフ・エコノミストは「過度に緩和的な政策を維持すると円安圧力となる。為替レートが日銀の政策に与える影響が強まっている」と話す。
東短リサーチと東短ICAPによると、市場が織り込む利上げ確率は2月3日午後時点で7月会合が最も高く34%。5月会合と6月会合がそれぞれ20%と続く。
日銀は経済・物価動向に加え、政治日程も考慮した上で政策を判断するとみられる。通常国会の会期延長がなければ7月に参院選の投開票が実施される見通しだ。日銀は過去に政治が大きく動くタイミングの政策変更は避ける傾向にあった。
米国の経済政策による影響も焦点だ。2月1日、トランプ氏はカナダとメキシコからの輸入品に25%、中国にも10%の追加関税を課す大統領令に署名した。野村総合研究所の木内登英氏は「関税の影響から金融市場が不安定化すれば日銀の追加利上げは強い制約を受ける」とみる。
米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重になり、米国の金利が高止まりするとの見方もある。円安が長期化すれば日銀に追加利上げを求める要因にもなる。
三菱UFJ銀、衛星開発の新興に出資 応用探る[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
三菱UFJ銀行は小型人工衛星を開発するスタートアップのアークエッジ・スペース(東京・江東)に出資した。同社は衛星を通じた温暖化ガスの計測などにノウハウがあり、同行はエネルギー関連施設などを対象にした応用を探っている。宇宙関連の技術を持つ企業への出資で検討を加速させる狙いがある。
清水建設やベンチャーキャピタル(VC)のインキュベイトファンドなどを含む総額およそ80億円の資金調達に加わった。三菱UFJ銀による出資額は非開示で、出資後の持ち株比率は5%以下にとどまるもようだ。
対象物が反射する光の波長をとらえ、材質や成分を識別する「ハイパースペクトルカメラ」を活用して環境関連のデータを収集する技術を出資を通じて研究する。衛星データの金融面を含めた活用に関して三菱UFJ銀は三菱電機などと連携関係にある。温暖化ガスの計測などを念頭にサービスの実用化を目指す。
三井住友海上、「ひょう警報」ドラレコで 国内初[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 256文字 PDF有 書誌情報]
三井住友海上火災保険は4月にも、ひょうが降る20~30分前に、走行中の自動車に備え付けたドライブレコーダーを介して警報を出す国内初のサービスを始める。同社の自動車保険の契約者が対象。被害が想定される地域を走っている車に注意喚起することで、屋内避難やカバーを掛けるなど事前の対応策をとりやすくする。
三井住友海上はドライブレコーダーの位置情報と、東芝デジタルソリューションズが提供する予測情報を組み合わせて、情報発信ができるシステムを構築した。降ひょうを検知した際には、ドライブレコーダーが運転手に音声で伝える。
みずほFG、4~12月純利益33%増 2年連続最高[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 210文字 PDF有 書誌情報]
みずほフィナンシャルグループ(FG)が3日発表した2024年4~12月期の連結決算は純利益が前年同期比33%増の8553億円だった。4~12月期としては2年連続で過去最高を更新した。資金需要の増加や日銀の利上げを背景に預貸金や手数料の収益が伸びた。
本業のもうけを示す実質業務純益は傘下行の合算で6%増の5985億円。将来の貸し倒れに備える与信関係費用は戻入益が発生し、政策保有株の売却益の計上も押し上げ要因となった。
米の国債入札、NY連銀が認定 三井住友FG系[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 182文字 PDF有 書誌情報]
三井住友フィナンシャルグループ(FG)傘下のSMBC日興セキュリティーズ・アメリカは3日、米国で国債入札に関わる「プライマリーディーラー」にニューヨーク連邦準備銀行から認定されたと発表した。旧日興証券の流れをくむ証券会社が追加されるのは26年ぶり。米国債市場で知名度と存在感の向上を狙う。
プライマリーディーラーはニューヨーク連銀公認の中核的な証券ディーラーだ。
金利0.5%の重み(4)地銀、利上げの波に乗れず 日銀に追随、3割どまり(終)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 9ページ 1397文字 PDF有 書誌情報]
「あまり早く利上げされても困ってしまう」。日銀が1月24日に0.5%への追加利上げに踏み切った後、ある地銀幹部は複雑な表情を浮かべた。
銀行の「金利ある世界」への対応に差が生じている。日本総合研究所の試算によると、2024年の政策金利上昇分(0.35%)に対応して金融機関が新規貸出金利をどの程度引き上げたかを示す「追随率」(24年11月時点)は都市銀行で4割だった。第一地銀は3割、第二地銀は2割にとどまる。
大嶋秀雄主任研究員は「銀行の規模が小さいほど、政策金利が上昇しても融資金利に反映しづらくなっている」と分析する。
固定型金利5割
追随率に差が開く背景には融資契約の違いがある。日銀によると、大手銀行は東京銀行間取引金利(TIBOR)などの市場金利に連動した「市場金利連動」の貸し出しが5割強で、日銀の利上げ分を比較的反映しやすい。地銀は市場連動型が3割にとどまり、一定期間が過ぎないと金利を変えられない固定型が5割に上る。
地銀の取引先の大半は中小企業だ。資金繰りやマーケット動向を専門部署が管理できる大企業と異なり、長期的な関係性を重視し、顧客ごとの業況を見極めながら融資金利の変更などを膝詰めで交渉することが多い。
金利引き上げを受け入れてもらうハードルは高い。人手不足に対応する賃上げや原材料高などが中小企業の収益を圧迫し、24年の倒産件数は11年ぶりに1万件(東京商工リサーチ調査)を超えた。
帝国データバンクによると、本業利益で借入金の金利負担も賄えない「ゾンビ企業」は7年ぶりに減ったが、22万8000社(23年度)とまだ高水準にある。
関西地方の地銀頭取は「業況の厳しい先の金利を無理に上げると数年後、焦げ付いて返ってくる」と懸念する。
普通預金金利と貸出金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)は引き上げても、実際には「顧客ごとの上乗せ金利を削ることで影響の緩和を図る」(関東の地銀)といった声が聞こえる。
預金金利については、金融機関はほぼ横並びで引き上げに動いてきた。日銀の24日の追加利上げ発表後、メガバンクやネット銀行に続き、京都銀行や静岡銀行、横浜銀行といった地銀も普通預金金利を年0.1%から0.2%に一斉に引き上げた。
収益を一時圧迫
「(日銀の利上げは)コストが先行する。引き上げ幅が大きいほどその影響も大きい」。十六銀行を傘下に持つ十六フィナンシャルグループ(FG)の池田直樹社長は指摘する。貸出金利を引き上げられれば収益拡大につながるが、遅れれば預金金利の支払いが膨らみ、収益を一時的に圧迫する要因となる。
地銀は打開策を模索している。群馬銀行は、22年度から始めた中期経営計画の期間中に「変動型」の貸出比率を増やす計画を掲げた。貸出金全体に占める変動金利の割合は21年3月末の31%から直近24年9月末で47%まで拡大した。
深井彰彦頭取は「金利が低くても地域に必要な融資は存在する。ただ取引先が銀行に最低限の採算しか認めないスタンスなら、一定の距離をとる必要も出てくる」と話す。
日銀は2%超のインフレが続く中で段階的に利上げする構えだ。次は日本が30年間経験しなかった「0.75%」が視野に入る。重みを増す金利にどう向き合っていくか、銀行と企業の模索が続く。
(おわり)
大島有美子、北島空、新井惇太郎、南畑竜太、小野沢健一が担当しました。
エヌビディア株、価値85兆円消失 ディープシーク登場、1週間で16%安 ソフトウエア銘柄に資金[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1452文字 PDF有 書誌情報]
米国株をけん引してきた半導体大手エヌビディアの1強体制が揺らいでいる。中国企業による低コスト・高性能の人工知能(AI)登場で、AI半導体の需要期待が剥落した。投資家は次の勝ち組を探している。
エヌビディアの株価は1月31日、前日比4%安の120.07ドルで引け、中国AI企業DeepSeek(ディープシーク)で揺れた1週間を締めくくった。前週24日終値と比べると株価はなお16%低い。この間に失った企業価値は約5500億ドル(約85兆円)に及ぶ。
S&P500種株価指数の全採用銘柄の時価総額に占めるエヌビディアの比率は6%前後と1ポイント程度低下した。株価が急落した27日は24年9月上旬以来約4カ月ぶりの低水準となり、その後も戻りが鈍い。データセンター建設ラッシュを見込んで買われていた電力株なども急落した。
「想像しうる最善の見通しを織り込んだ株価形成がいかにもろいか、あらわとなった」。米運用会社インベスコのクリスティーナ・フーパー氏は語る。エヌビディア株は機関投資家も個人も好んで買い、指数連動型のマネーも流れ込んでいた。
ダウ工業株30種平均は最高値に迫る場面もあったが、エヌビディア株は浮上の兆しが見えない。エヌビディアがけん引した米株相場の構造が変わりつつある。
ディープシークの生成AIモデル「R1」の普及は未知数だ。米ブルームバーグ通信によると、競合する米オープンAIのデータ不正利用の疑いや、第三国経由で米国の半導体輸出規制を迂回した疑いが浮上している。
それでも既存技術を基盤にオープンソース型で開発されたR1の手法をまねて、効率の高いAIモデルが続々出てくる可能性はある。AI勢力図を塗り替えるゲームチェンジャーになり得る。銘柄選別の動向からは2つのトレンドが透ける。
一つはソフトウエアへの選好だ。AI需要で法人向けソフトウエア部門が好調なIBMの株価は週間で14%上昇した。アービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)はSNSで「テクノロジーのコストが手頃になると真の変革をもたらすようになる」と投稿した。
顧客企業へのAIモデルの導入を手掛けるセールスフォースも株価は週間で2%上昇。欧州市場でも独SAPが2%高となった。エヌビディアやブロードコムなど半導体株がさえないなかで、ソフトウエア銘柄に資金を移す動きがみられる。
米フランクリン・エクイティ・グループのジョナサン・カーティス最高投資責任者(CIO)は「大量の画像処理半導体(GPU)を利用できなかった企業も(高効率の)AIをサービスに組み込むことができるようになる」と話した。
もう一つの動きは、巨大テック同士の明暗だ。マイクロソフト株は週間で7%安。25年1~3月期の業績予想が市場の期待に届かなかったほか、オープンAIの大株主である点も重荷となった。
対照的にメタは週間で6%高。同社はオープンソース型のAIモデルを開発している。ディープシークのR1はメタの技術などを基に開発されたと報じられている。R1がオープンソースの強みを知らしめ「AIの民主化」を目指すメタの戦略に評価が高まった。
高効率のAIモデルが広がり、社会全体の利用が増えれば演算処理能力の高いエヌビディアの半導体に対する需要は、むしろ増えていくとの見方も市場で根強い。AI相場が新たな局面を迎える中、競争の実利がどこに向かうのか市場参加者は吟味を続けている。
(ニューヨーク=竹内弘文)
【図・写真】エヌビディア株価はさえない動き=ロイター
電力先物 価格変動に「保険」 日本でオプション取引開始 小売料金多様化の期待も[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 11ページ 1281文字 PDF有 書誌情報]
欧州エネルギー取引所(EEX)は3日、日本の電力先物オプションの取引を始めた。利用者はオプション料を払えば価格変動に伴う損失を限定できる。電力小売りの料金プラン多様化など、サービス拡充につながる可能性がある。
電力先物が将来の原資産の売買を約束するのに対し、オプションは将来の決まった期日に、事前に定めた価格で原資産を売買する「権利」を取引する。オプションの買い手は、権利を得る対価として「プレミアム」と呼ぶオプション料を払う。
オプションは市場価格が権利行使価格を超えない限り、効果を発揮しない。だが相場が想定と逆に動いても、買い手は有利な相場変動のメリットを享受できる。オプション購入は価格リスクを一定範囲に抑える「保険」に使うことが多い。
EEXが今回始めたのは東京・関西の電力先物の月間平均価格のオプション取引で、当月を含む9カ月先までの限月が対象となる。
初日の3日、取引が成立した。約定したのは4月物のコールオプション(買う権利)で、権利行使価格が1キロワット時15円、プレミアム料は同0.3円、枚数は50枚(50メガワット)。オプションの売り手は大手電力傘下の東北電力エナジートレーディングで、買い手は公表に同意しなかった。
電力取引仲介大手ヴァニアのジェームズ・ウィスラー最高経営責任者(CEO)は「日本の電力市場発展の重要な一歩であり、参加者が切望していた柔軟性とリスク管理手段を追加するものだ」と話す。
電力先物オプションは市場参加者が相対で取引してきた。オプション料は電力価格の変動率が高まると上がるが、予想変動率をどう見積もるかはオプションの売り手によって変わる。オプション料が適正かを判断するのが難しく、合意に達するのに時間がかかった。
新電力大手イーレックスの河村廉執行役員は「これまでも相対取引を通じてオプションを活用していたが、取引所を通じる意味は大きい」と話す。北海道電力の千葉隆芳リスク管理グループリーダーも「取引所を通じることで価格の透明性が増し、取引の合理性を判断しやすくなる」と指摘する。
オプションの売り手はプレミアムを得る代わり、買い手が権利を行使したら履行する義務を負う。相場次第では無限の損失が生じうる。オプション取引はプレミアムの売買を通じ、リスクを買い手から売り手に移転させる意味を持つ。
商品デリバティブに詳しいマーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘共同代表は「オプションは企業が直面する様々なリスクをコントロールする有効な手段となる。ただし、実際の売買に際してはどんなリスクを取っているのかよく理解して使うことが不可欠だ」と指摘する。
オプションの活用が広がれば、電力小売りが顧客に提供する電力料金メニューの選択肢も増える可能性がある。
例えば、市場連動型の料金メニューにオプションで価格の上限を設けることで、顧客の許容範囲に収める商品設計が可能になる。外資系新電力のバンプーパワートレーディングの上手大地副社長は「顧客の希望に応じたきめ細かなメニュー展開などに活用できる」と期待する。
(浜美佐)
仮想通貨イーサリアム2割安 トランプ関税が重荷に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 11ページ 534文字 PDF有 書誌情報]
暗号資産(仮想通貨)価格が下落している。代表的なイーサリアムは日本時間3日午後6時時点で、前日の同時刻に比べて2割近く安い。高値が目立っていたビットコインも下落している。トランプ米大統領の関税政策への懸念が、リスク資産の売りを促している。
情報サイトの米コインマーケットキャップによると、イーサリアムの3日午後6時時点の価格は2570ドル台と、前日同時刻に比べて2割近く安い。午前には一時2150ドル台を付けた。
時価総額も3日午後6時時点で3100億ドル台と、12月上旬から減少基調が目立つ。
ビットコインも午後6時時点で9万5400ドル台と、数%下がった。1月末には10万5000ドルを上回る場面もあり、数日で1万ドル程度も下がった。
トランプ氏は1日、中国やカナダなどへの追加関税を課す大統領令に署名した。世界経済への影響を懸念する売りが仮想通貨にも広がっている。
仮想通貨アナリストの西山祥史氏は「関税がもたらすインフレ懸念により金融引き締めの警戒感が高まり、特に前週土日にかけて米株に先行してリスク資産の仮想通貨が下落した」と指摘する。
仮想通貨の振興に向けたトランプ氏の大統領令についても「期待外れとの受け止めが多く、売りを促す要因になっている」とみる。
アラビカ種とロブスタ種 コーヒー豆の2大品種(市場を知るニュースワード)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 11ページ 552文字 PDF有 書誌情報]
コーヒー豆の価格が上昇しています。国際指標となる商品先物市場の価格は2024年、1970年代につけたそれまでの最高値を超え、年間の上昇率は7割に上りました。
コーヒー豆はアラビカ種、ロブスタ(カネフォラ)種、リベリカ種の3つに大きく分かれます。生産量が多いのはアラビカ種とロブスタ種です。
アラビカ種は世界生産量の約6割を占めます。豊かな香りと酸味が特徴で、喫茶店が使うのは主にアラビカ種です。霜や病害に弱く栽培には手がかかります。
ロブスタ種はアラビカ種に比べ病害に強く、標高が低い土地でも育ちます。苦みが強く、インスタントコーヒーや安価なブレンドに多く使います。
コーヒー豆の主産地は北緯25度~南緯25度の範囲にある熱帯・亜熱帯です。適度な日差しと雨期があり、土地の水はけが良いといった特徴を持つ地域で「コーヒーベルト」と呼ばれます。アラビカ種の最大生産国はブラジル、ロブスタ種はベトナムです。
アラビカ種は米インターコンチネンタル取引所(ICE)に商品先物として上場されています。ロブスタ種は欧州インターコンチネンタル取引所です。近年の価格高騰は異常気象によるブラジルやベトナムの供給懸念が主因です。アラビカ種とロブスタ種はある程度代えがきくため、一方の高騰が他方に波及する状況が続いています。
World Market[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 11ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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ディープシークだけじゃない 「中華AI」新興競う アリババやテンセントなどIT大手の出資支え[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1915文字 PDF有 書誌情報]
中国で人工知能(AI)スタートアップが続々と登場している。低コストで高性能な生成AIを発表したDeepSeek(ディープシーク)を筆頭に、月之暗面(Moonshot AI)なども力を付けている。ネット大手の資金や学術機関の人材が「中華AI」の成長を支え、米企業が中心だった性能競争は新たな局面を迎えている。
1月20日夜、ディープシークが最新の生成AIの大規模言語モデル(LLM)「R1」を公開したわずか約2時間後。もう1つの中国製LLMが公開され、世界のAIエンジニアの間で話題となった。Moonshot AIが開発した「Kimi k1.5」だ。
同社によると米アンソロピックの「Claude(クロード) 3.5 Sonnet」を超える推論能力を備え、米オープンAIが2024年9月に公開した新モデル「OpenAI o1(オーワン)」並みの性能を持つという。
評価額は5100億円
Moonshot AIの設立は23年で、創業者の楊植麟氏は中国の清華大学出身だ。米カーネギーメロン大学で博士号を取得し、北京で創業した。現地報道によると、米グーグルや中国の華為技術(ファーウェイ)の生成AIの開発に関わった技術者も参画する。
米調査会社CBインサイツによると、企業価値の評価額は1月時点で33億ドル(約5100億円)に達する。
中国ではMoonshot AI以外にも、19年設立の「智譜AI(Zhipu AI)」や21年設立の「MiniMAX」、23年設立の「百川智能(Baichuan AI)」などが主なユニコーン(企業価値10億ドル以上の未上場企業)として知られ、AIモデルの開発を競う。
こうしたAIスタートアップを資金面で支えるのが、中国のネット関連などのIT(情報技術)大手だ。Moonshot AIは設立から1年でアリババ集団などから10億ドルを調達し、その後に騰訊控股(テンセント)からも出資を受けた。Zhipu AIやBaichuan AI、MiniMAXにもアリババとテンセントが出資する。
野村総合研究所の李智慧氏は「大手ITはスタートアップと連携し、その製品を取り入れることで技術競争の優位性を保てる」と狙いを説明する。「スタートアップにとっても資金面の支援のほか、大手ITのエコシステムに入ることで応用シーンの拡大や顧客へのアクセスが容易になる。双方にとってウィンウィンの関係といえる」(李氏)
学術機関が輩出
清華大や北京大学、中国科学院といったAI研究の学術機関が人材供給源となっていることもAIスタートアップの成長を後押しする。
日本経済新聞がAIのトップ3学会の採択論文を調査したところ、24年の著者数ランキングで中国機関は上位100機関のうち31機関を占め、米国の37機関に次いで多かった。
中国は17年に定めた「次世代AI発展計画」で30年までに世界の主要な革新の中心になると掲げ、国家レベルで研究を後押ししてきた。その結果、清華大や北京大などが採択論文の著者数を3~4倍に増やした。
ディープシーク創業者の梁文鋒氏の出身校である浙江大学は、20年に34人だった著者数が24年には906人に急増。ランキングは89位から6位まで上昇した。
同社の最新の生成AIモデル「R1」の論文に中心的に関わった研究者の多くも、ランキング上位の大学出身者が多い。清華大(2位)、北京大(6位)、中山大学(65位)、北京航空航天大学(90位)などで、いずれも「国家重点大学」として中国政府が予算の優先配分などで支援する。
中国では1998年に米マイクロソフトが北京市で研究所を設けたことをきっかけに、AI研究が本格化した。同社やグーグルに長く勤めた技術者の李開復(カイフー・リー)氏が研究会を積極的に開き、AI人材を輩出。スタートアップを生み出してきた。李氏自身も23年にAIスタートアップ「零一万物(01.AI)」を立ち上げている。
大手も自前のAIの開発を進める。アリババ傘下のアリババクラウドは1月29日、自社のLLM「通義千問(Qwen)」でディープシークの「V3」の性能を超えたとする最新版「2.5―Max」を発表した。テンセントや字節跳動(バイトダンス)、百度(バイドゥ)やファーウェイなどもAIの性能向上を急ぐ。
「ディープシーク・ショック」は中国が国家レベルで推し進めるAI戦略が結実しつつあることを示す。今後もスタートアップが増え性能競争に加わっていけば、AI分野での米国の優位性が揺らぐ恐れがある。
(中島募、矢野摂士)
【図・写真】ディープシークを筆頭に、「中華AI」が力を付けている=ロイター
在中邦人10万人割れ 昨年、国別3位に後退 政治リスク、帯同に影/賃金上昇で拠点縮小[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1488文字 PDF有 書誌情報]
【大連=藤村広平】中国に住む日本人が減っている。日本の外務省によると2024年は20年ぶりに10万人を下回った。国・地域別の在留邦人数も米国、オーストラリアに次ぐ3位に後退した。賃金上昇を背景に日本企業の拠点縮小が続き、政治リスクの高まりなどで企業の駐在員が家族の帯同をためらう例が増えている。
外務省がこのほどまとめた海外在留邦人数調査統計によると、中国に3カ月以上滞在する日本人は24年10月1日時点で前年比4%少ない9万7538人になった。減少は12年連続。直近で最も多かった12年から35%減った。都市別では首都・北京が6割減、東北地方の遼寧省大連も半減し、マイナス幅が目立った。
中国在住の日本人は2000年代前半に急増した。中国が01年に世界貿易機関(WTO)に加盟し、割安で豊富な労働力を武器に「世界の工場」として存在感を高めるなか、日本企業が次々と生産拠点を設けた。国・地域別の在留邦人数も03年にブラジルを抜いて米国に次ぐ2位になった。
転機となったのは、日本政府が沖縄県・尖閣諸島を国有化した後に大規模な反日デモが中国各地で起きた12年だ。日系企業の工場襲撃や日本製品の不買運動が起き、日本人が中国に駐在する際の政治リスクを意識せざるを得なくなった。
新型コロナウイルスが流行した20~22年は、中国政府が移動を厳しく制限する「ゼロコロナ政策」に固執し、生活負担が増した。日本人がスパイ容疑で拘束されるケースが相次ぎ、23年7月にはスパイ摘発を強化する改正反スパイ法が施行されるなど日本企業の対中心理を冷え込ませた。
最近では長引く景気停滞などを背景に治安が悪化している。24年には広東省深や江蘇省蘇州で日本人児童らが襲撃される事件が起き、家族の帯同をためらう駐在員が増えた。
「中国の駐在員は原則単身赴任という方針が最近社内で伝えられた」。中国で働く日系メーカー社員は明かす。社内で中国赴任を希望する社員が見つからず、後任者がいないまま現地社員に業務を引き継いで帰国する駐在員も少なくない。
直近の日中関係には改善の兆しもある。24年11月末には、中国当局が日本人が中国に入国する際の短期滞在ビザ(査証)の免除措置を再開した。それでも日本企業の脱中国の流れは止まらない。
事業面で見た最大の理由は賃金の上昇だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によると、広東省広州の日系企業工場で働く労働者の月給は、05年の100ドル(約1万5500円)台から23年には平均721ドルに上がった。東南アジアの有力な生産拠点であるタイのバンコク(22年に385ドル)やベトナムのハノイ(同250ドル)より高い。
外務省によると、日系企業が中国に置く拠点数は19年の3万2887カ所から約1800カ所減り、23年は3万1060カ所になった。国際協力銀行(JBIC)が24年末にまとめた調査によると、中国は日本の製造業企業が回答した「中期的に有望な事業展開先」で過去最低の6位に順位を下げた。
中国は人口がすでに減少に転じ、景気の低迷で消費も盛り上がりを欠く。成長する巨大市場を狙って進出した日本企業にとっても、中国の魅力は薄れつつある。
中国駐在を希望する日本人が減り、中国語を学ぶ需要も落ち込んでいる。
中国政府公認の中国語検定「HSK」や日本中国語検定協会(東京・中央)の実施する中国語の能力試験を23年に日本国内で受験した人数は合わせて約5万人で、12年より34%減った。英語能力テスト「TOEIC」や「英検」の合計の受験者数が同じ期間に3割増えたのとは対照的だ。
香港、2.5%成長に鈍化 昨年、中国本土へ消費流出[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 925文字 PDF有 書誌情報]
【香港=伊原健作】香港政府は3日、2024年の実質域内総生産(GDP)の成長率が速報値で前年比2.5%増だったと発表した。23年(3.2%増)を下回った。香港住民が物価の安い中国本土側で買い物をする「北上消費」が流行し、個人消費が低迷している。
成長率は24年11月時点の政府予想(2.5%増)と一致した。設備投資をはじめとする固定資本形成は2.4%増え、モノの輸出も4.7%増だった。民間消費支出が0.6%減と振るわなかった。
香港メディアによると、香港の北側にある広東省深との陸路検問所の出入境者数は24年に5割近く増えた。香港中心部の香港島から深までは鉄道などで1時間足らずの距離で、週末ごとに訪れて食事や買い物を楽しむ人が増えている。
中国本土ではデフレ傾向が強まり、香港側との物価の差が広がっている。「本土なら香港の半額程度でレストランでの食事を楽しめる」(香港の40代の女性会社員)などの声が聞かれる。
本土側への消費流出により、香港の小売売上高は24年12月まで10カ月連続で前年同月を下回った。通年では7.3%減と不振が鮮明だ。街では飲食店や商店の廃業が目立ち、商業テナント賃料が下落するなどの影響が出ている。
中国本土の景気失速のあおりを受け、資産価格の低下が消費を押し下げる「負の資産効果」の影響も出ている。政府が算出する住宅価格指数は24年12月に前年同月比で7%下落した。通年では3年連続で下落し、価格は累計で27%低下した。
一方、中国政府による景気対策への期待で香港の代表的株価指数、ハンセン指数は24年に17.7%上昇した。5年ぶりに通年騰落率でプラスを確保した。ただ指数の水準は19年末比では約3割安にとどまり、消費を押し上げるには力不足だ。
24年10~12月の成長率は前年同期比2.4%増だった。景気の勢いを示す季節調整済みの前期比では0.8%増と、7~9月(0.1%減)からは小幅に改善した。香港政府はトランプ米政権の貿易政策で経済環境の「不確実性が高まっている」としつつ、中国政府の景気対策の恩恵で「香港経済はさらなる成長が期待される」とコメントした。25年の成長率見通しは2月26日に公表される予定だ。
サムスン会長 高裁も無罪 経営権継承の不正疑惑[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 748文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】韓国サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長の経営権継承を巡って資本市場法違反などの罪に問われた控訴審判決で、ソウル高裁は3日、李会長を無罪とした一審判決を支持した。検察側が控訴を断念すれば無罪が確定する。
起訴状によると、サムスングループ企業同士の合併を巡って、李会長がグループ支配力を高めるために不正に合併企業の株価を操作したとして資本市場法違反と業務上背任などの罪に問われた。
検察は2020年9月に李会長を在宅起訴し、一、二審ともに懲役5年、罰金5億ウォン(約5200万円)を求刑していた。
高裁は検察側が控訴審で新たに提出した李会長の犯罪事実を含め、一審からの検察の主張は全面的に証拠が不十分だと指摘して訴えを退けた。李会長とともに起訴された役員などについても同日、無罪を言い渡した。
李会長側の弁護士は閉廷後「裁判所の賢明な判断に心から感謝する」と記者団に語った。「捜査と裁判の過程で長い時間が過ぎた。被告人たちが本来の業務に専念できるようになることを願う」とコメントした。
李会長を巡っては17年2月に朴槿恵(パク・クネ)元大統領側への贈賄容疑による逮捕に始まり、8年間にわたって捜査や収監、裁判が続いてきた。会長の立場で司法リスクを抱え、経営に集中できない状況が続く。
24年11月、高裁の最終意見陳述で李会長は「控訴審裁判は改めて自分自身と会社経営を振り返り、反省できた貴重な時間だった」と語った。
サムスンは近年、先端半導体の開発競争で出遅れ、利益率が低迷するなど業績が振るわない。李会長は陳述で「サムスンの将来に対する懸念が非常に大きくなっている」と認め、「役割に全力で集中できるようチャンスをください」と無罪判決を訴えていた。
【図・写真】李会長=AP
BYD新車販売、1月49%増 PHV伸び、輸出も好調[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 480文字 PDF有 書誌情報]
【広州=田辺静】中国自動車大手の比亜迪(BYD)は2日、1月の新車販売台数が前年同月比49%増の30万538台になったと発表した。プラグインハイブリッド車(PHV)の販売の伸びが続き、輸出を含む海外での販売も好調だった。
乗用車販売のうち、電気自動車(EV)が19%増の12万5377台、PHVが79%増の17万1069台だった。
同社は1月上旬、BYDブランドの「王朝」シリーズとして初となる多目的車(MPV)「夏」を発売。24万9800元(約540万円)から4種類のPHVタイプをそろえるなど、PHVの販売拡大に力を注ぐ。
乗用車の海外販売は83%増の6万6336台だった。1月上旬には自社専用として3隻目となる自動車運搬船が出航した。同月中旬には韓国の乗用車市場に参入すると発表。EVの小型多目的スポーツ車(SUV)「アット3」の予約受け付けを始めた。
国内ではEVとPHVをそろえるセダン「漢L」、SUV「唐L」といった新モデルの販売を予告しており、今年も積極的に新車攻勢をかける見通しだ。
【図・写真】販売店に展示されるBYDのPHV(広東省広州市)
タイ食品ベタグロ、シンガポール鶏卵大手を買収 現地売上高を5倍に拡大[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 446文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=赤間建哉】タイ食品大手のベタグロ・グループはシンガポールの鶏卵大手のエッグリカルチャー・フーズを買収すると発表した。買収額は19億バーツ(約87億円)。株式の75%を取得し、東南アジアでも富裕層が多いシンガポール市場をてこ入れする。
エッグリカルチャーはシンガポールで鶏卵を生産する。同市場で2割のシェアを持ち年率27%程度で成長している優良企業だ。生産に加え、ホテルやレストランなどの供給網も豊富だという。ベタグロは買収により2025年度のシンガポール向け売上高を24年度比5倍まで拡大する計画だ。
ベタグロのワスット最高経営責任者(CEO)は「シンガポールは戦略的に重要。買収の経済的な効果がすぐに期待できる」とコメントした。
ベタグロはタイの食品大手。23年度の連結売上高は前の年度比4%減の1086億バーツだった。タイ最大手財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループと同様に肉製品や鶏卵、魚製品などの食品事業を主力とする。近年は代替たんぱく質市場に参入し、事業を拡大中だ。
比エンペラドール、メキシコ蒸留酒を買収 高級品の販売強化[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 419文字 PDF有 書誌情報]
【マニラ=藤田祐樹】フィリピンの蒸留酒大手エンペラドールはメキシコの蒸留酒メーカー「デスチレリア・ロス・ダンサンテス」を買収したと発表した。メキシコの蒸留酒メスカルで人気商品を手掛ける企業を傘下に収め、高級品を中心に販売拡大を目指す。
エンペラドールのメキシコの子会社がロス・ダンサンテスの株式60%を取得した。取得額は8000万メキシコペソ(約5億9000万円)。
ロス・ダンサンテスは高級蒸留酒の分野で複数のブランドを持つ。メスカルはサボテンに似た形の多肉植物アガベが原料で、社名と同じ「ロス・ダンサンテス」や「アリプス」が国内売上高で上位10位に入るという。
エンペラドールは社名を冠したブランデー「エンペラドール」が単一ブランドとして世界最大の販売量を誇る。ウィンストン・コー社長は声明で「高級メスカルがグループに加わることで、海外事業をさらに強化できる」と述べた。
【図・写真】「エンペラドール」は単一ブランドで世界最大の販売量
マレーシア、学生インターン義務化 外資の負担重く、誘致に影(ASIA政策ナビ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 12ページ 750文字 PDF有 書誌情報]
マレーシア政府が外国人駐在員1人ごとに最大3人の学生インターンの受け入れを企業に義務付ける政策を公表し、外資企業に波紋を呼んでいる。現地の若手人材の育成が狙いだが、企業の負担が増える懸念が広がる。
同国政府が1月中旬に公表した「1:3インターンシップ政策」は、管理職や専門職向けの就労ビザである「雇用パス」を持つ外国人の雇用1人につき、1~3人の現地学生インターンの受け入れを求める。月収1万リンギ(約35万円)以上の「カテゴリー1」の駐在員であれば1人につきインターン3人となる。
同国の高等教育機関などの学生を10週間以上、月給500~600リンギで雇うことを求める。操業2年未満の企業や、政府から税制優遇を受けるデジタルやエネルギー関連の一部業種は対象外とする。2月15日に試験導入し、26年1月から正式に実施する予定だ。
マレーシア政府は高所得国入りを目指し、高度人材の育成を通じた国民所得の引き上げに取り組んでいる。外国人材が働く企業でのインターンを通じ、学生の能力を引き上げるとともに進路の選択肢を広げる狙いだ。
産業界は難色を示す。「技術革新が進む製造業では、人材不足に対応するため即戦力となる熟練人材が必要となっている」。マレーシア製造業連盟のソー・ティエンライ会長は声明文で指摘し、新政策は業界の需要と合致しないとして見直しを求めた。
マレーシア政府は制度の導入で年間10万人以上の学生インターンが生み出せると試算する。
政府は実施しなかった場合の罰則を設けていないが、企業の負担が強まれば政府が力を入れる外資誘致に響く恐れもある。
(クアラルンプール=佐藤史佳)
【図・写真】マレーシア政府は外資を積極的に呼び込むが…(昨年、独インフィニオンテクノロジーズのクダ州の新工場の開設式)
フィリピン、中距離ミサイル配備へ トランプ政権と協力継続 射程内の中国は反発[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1569文字 PDF有 書誌情報]
【マニラ=藤田祐樹】フィリピン軍は米国から中距離ミサイルシステムを調達する計画だ。南シナ海や台湾周辺で威嚇を繰り返す中国を念頭に抑止力を高める。バイデン前政権と深めた安全保障分野の協力をトランプ米大統領とも継続する姿勢を示す狙いがある。
「ミサイルシステムの配備を検討している。重要なのは純粋にフィリピンの安全保障と防衛のためだということだ」。フィリピンのマナロ外相は日本経済新聞のインタビューでこう述べた。
米軍からミサイルシステムを調達するのは「軍の装備の現代化と防衛力の強化に向けた取り組みの一環だ」と説明した。「フィリピンに限らず地域のすべての国が経済分野を含めて同じアプローチを取っている」と語った。
比軍が導入を検討しているのは地上配備型のミサイル発射装置「タイフォン」だ。陸軍のガリド司令官は2024年12月下旬に取得計画を明らかにした。南シナ海の排他的経済水域(EEZ)内の離島防衛に貢献するためだと強調した。
陸軍報道官によると、2月中に米軍と共同でタイフォンの新たな訓練に取り組む。
タイフォンは迎撃ミサイル「SM6」や巡航ミサイル「トマホーク」を搭載できる。24年4月に米軍が比軍との合同軍事演習のために一時的にフィリピン国内に持ち込んだ。演習が終わった後も「軍の習熟訓練のため」と説明し、撤去していない経緯がある。
ロイター通信などの報道によると、タイフォンはルソン島北部で南シナ海に面するラワグの空港に配備された。台湾の南端までおよそ400キロに位置する。トマホークを搭載すれば射程は最長1600キロにおよび、中国本土にも届くとの見方がある。比軍は今年に入り、別の場所に移送したと明らかにした。
フィリピンのマルコス大統領は南シナ海での中国の威圧に対応するため、米国のバイデン前大統領と安保協力を深めた。米軍が使用できる国内拠点を増やし、米側も比軍の装備の更新を後押しした。バイデン氏は南シナ海への「米国の関与は鉄壁だ」と繰り返し、フィリピンへの防衛義務を果たすと説明してきた。
比側はトランプ政権とも防衛分野での協力を続け、東南アジアへの関心が薄れないよう働きかける。米側にも経済、安保両面で利益のあるミサイルシステムの配備は交渉材料の一つになる。
中国は反発している。中国外務省は「地域の平和に実質的な脅威を与えている」と非難し、速やかな撤去を求めた。南シナ海に限らず台湾有事があれば米国の介入を受ける可能性があると警戒しているとみられる。
マルコス氏は1月30日、中国の反発について記者団に問われ「コメントが理解できない。彼らは我々の千倍強力なミサイルシステムを持っている」と指摘した。「中国が領土の主張をやめ、攻撃的で威圧的な態度をやめれば、フィリピンはミサイルシステムを(米国に)返還する」と言明した。
南シナ海での中国による威圧的な行動は25年に入ってからも強まっている。全長165メートルで「モンスター船」とよばれる中国海警局の最大級の巡視船がスカボロー礁周辺を航行し、EEZ内への侵入を繰り返した。フィリピン沿岸警備隊が退去を求めると、海軍のヘリコプターが挑発する場面もあった。
トランプ氏が大統領に復帰したいま、中国がトランプ政権の出方を探るため挑発行為をエスカレートさせるのではないかとの懸念がくすぶる。フィリピン政府は「中国の行動は国際法を無視している」と指摘し、国際世論を喚起する戦略をとる。
同じ領有権の問題を抱える東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との協力を重視する。1月にマレーシアで開いた今年最初のASEANの非公式外相会合で、フィリピンは「中国の動きに深刻な懸念を持っている」と訴えた。
【図・写真】フィリピン・ルソン島北部に到着した中距離ミサイル発射装置=米陸軍提供・共同
シリア暫定政権、長期経済プラン 民営化や通貨改革 欧米制裁が壁に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1062文字 PDF有 書誌情報]
【カイロ=岐部秀光】シリアの暫定政権の幹部が長期の経済計画を示している。国営事業の民営化や通貨制度改革などの内容で、旧アサド政権時代の社会主義的な体制の転換を目指す。ただ本格政権発足に向けた国民和解のプロセスは遅れ、欧米からの制裁が復興の道を阻んでいる。
「シリアの将来を築くため支援したいという熱意を感じた」。2日、訪問先のサウジアラビアで同国のムハンマド皇太子と会談したシャラア(通称ジャウラニ)暫定大統領はサウジからの復興支援に期待を示した。
シリア暫定政権はサウジが進める脱石油改革「ビジョン2030」など湾岸諸国を手本に経済復興を目指す考えを強調する。シャイバニ外相は1月、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に出席すると「経済を開放し外国からの投資へ道を開く」と訴えた。
暫定政権は2024年12月にアサド独裁政権を打倒した、イドリブを拠点とする旧反体制派が中核となっている。欧米の制裁解除と支援をてこに復興と国づくりを進めたい意図がにじむ。
暫定政権の期限は3月1日に迫る。本格政権発足に向けた「つなぎ」の幹部に長期の国づくりの計画をまとめる権限はない。内容も断片的ではある。ただ改革への意欲が支援国や投資家の信頼回復を通じて長期的な復興につながる期待はある。
ロイター通信によると、アバジード財務相は2月から公務員給与を5倍に引き上げる方針を示した。公平な税制度の確立に向けた税制改革も進めている。サブリーン中央銀行総裁は金融政策の独立を強化するための法改正に取り組んでいると述べた。通貨取引の自由化も進める。
港湾運営など国営事業の民営化を加速する方針も示している。暫定政府はタルトゥス港整備をめぐるロシアとの協力協定を破棄した。アサド政権が2019年にロシアと49年間の協力で合意したものだ。
一方、国民融和のプロセスは遅れている。アサド政権と戦ってきたクルド勢力は現在の暫定政権に参加していない。1月に行われる予定だった「国民対話会議」は延期され、実施のめどが立たない。憲法の起草や選挙を通じた本格政権の樹立につなぐことができない。シリアの経済活動は11年に始まった内戦で半分以下に縮小した。荒廃した国土の復興コストはアサド政権の崩壊前で2500億~4000億ドル(39兆~62兆円)に達するとの試算があった。今後の復興の妨げとなるのが、欧米を中心とする国際社会の制裁だ。
各国の制裁は、アサド政権によるテロ組織支援や、化学兵器をもちいた自国民への弾圧などを受け、段階的に追加されてきたものだ。
砲撃なき街、増えた人口 ウクライナ西部 避難民流入 住宅の建設活発、価格上昇[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 1029文字 PDF有 書誌情報]
ウクライナの西部ザカルパッチャ州の州都ウジホロドで人口が急増し、住宅の建設が活発になっている。ロシアのウクライナ侵略が長期化するなか、砲撃の影響を受けていないことからウクライナ東部からの避難民流入が進んでいる。
2024年の夏、オルガ・ポリシカさんと娘のナタリアさんはウジホロドの住民として正式に登録した。激戦地に近い東部ドニプロペトロフスク州のクリビーリフに住んでいたが、戦争から逃れてきた。
オルガさんは「(地元の)家を売り、ウジホロドで隣り合った集合住宅の2部屋を買った。この街は居心地がいい」と話す。
ウジホロドはスロバキアの東側の国境に面しており、集合住宅の窓から国境のフェンスが見える。ウジホロドはスロバキアとともに親ロシアの姿勢をとるハンガリー国境にも近い。こうした点もロシア軍がウジホロドを砲撃していない背景にあるとみられている。
地元の歴史家、タチアナ・リテラティさんは「ロシアによるウクライナへの侵略前はスロバキア人が衣服や食べ物などの買い物に訪れることも多かった」と振り返る。
侵略後は東部からの避難民の流入が企業のオフィス移転などとともに進む。侵略前に10万人規模だった人口は今では20万人規模と大きく増えた。難民の支援施設が設けられ衣類などの物資も提供されている。
人口の急増で医療施設や下水処理場、墓地の確保などが課題になっている。侵略以前にはみられなかった交通渋滞は、いまや首都キーウ(キエフ)など主要都市に匹敵する。
地元の不動産会社によると、市内の60カ所で建設が進んでおり、地元やキーウ、西部リビウなどの建設会社約40社が工事に参加する。
砲撃も夜間外出禁止令もない暮らしやすさから不動産価格は上昇し、ウジホロドは国内の不動産価格でトップ3に入っている。ウクライナメディアによると、24年秋時点の集合住宅の1部屋の平均価格は約6万5千ドル(約1000万円)とリビウに次ぐ水準だ。
建設会社は熟練労働者の不足や建設資材の高騰に直面しており、建設コストは上昇傾向が続いている。
鉄道網の整備など輸送の大型プロジェクトも進む。ウィーン、プラハ、など中欧の都市につながる交通の要衝となることが見込まれ、同地域の産業発展に一段と弾みがつくとみられている。
この記事はキーウ在住のフリージャーナリスト、ワジム・ペトラシュク氏の取材を基に編集しました。
【図・写真】ウジホロドでは人口の急増に伴って新築の住宅が増えている(24年11月)
シリア暫定政権、長期経済プラン 民営化や通貨改革――イラク大統領、駐留米軍撤退に慎重 IS活動を警戒[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 803文字 PDF有 書誌情報]
【パリ=北松円香】イラクのラシード大統領は、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討のために自国に駐留する米国主導の有志連合軍の引き揚げは「来年である必要はない」と述べた。「時期がくれば判断する」として日程の最終決定はまだだと強調した。イラクと米国は2026年9月までの連合軍撤収で合意していた。
スイス東部ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で日本経済新聞の取材に答えた。隣国シリアの旧政権崩壊に伴い、ISが再び活発になるとの警戒感から引き揚げに慎重になっているとみられる。
米主導の有志連合軍は既にIS掃討の戦闘任務を終了したが、イラク軍支援などのため、なお米軍兵士2500人ほどがいる。両国は24年に駐留の見直しで合意した。26年9月までをメドに段階的に活動を縮小し、その後は米国とイラクなど2国間での新たな安全保障体制に移行する予定だった。
ラシード氏は「来年までに任務を完了するという一定の理解はある」と米国との合意に言及しつつも「今年や来年である必要はない。(派遣国とイラクが)もう任務は必要ないとの相互理解に至ったら日程を決める」と強調した。
シリア・イラク国境付近にISなどの「テロ集団が多くいる」と懸念を示した。暫定政府に対し「テロリストが国境を越えたり攻撃をしかけたりしないよう、真剣な対応を求める」と語った。
多民族・多宗派国家のイラクは米国のほか、隣国イランとも強く結びつく。イスラム教シーア派で米軍撤退を求めたスダニ首相と比べ、少数派であるクルド人のラシード氏は米国に近い。主要な権限は首相が握るが、ラシード氏も一定の影響力を持つ。
トランプ米政権が石油輸出国機構(OPEC)に求めた原油価格の引き下げについては「価格は需要と市場、OPECやその他の産油国の判断によって決まる」と述べ、強引な価格抑制は難しいとの見方を示した。
【図・写真】ラシード氏
パナマ「一帯一路」離脱方針 米国務長官、運河管理で中国排除迫る[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 798文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】ルビオ米国務長官は2日、中米パナマの首都パナマ市でムリノ大統領と会談した。中国がパナマ運河の管理に影響力を行使していると主張し「脅威だ」と述べた。中国排除へ早急に対応しなければ「(米国は)必要な措置を取らなければならない」とも警告した。
米メディアによると、ムリノ氏は会談後、中国の広域経済圏構想「一帯一路」の協定が期限を迎えた場合は更新しないと明言した。一方、パナマが持つ運河の主権に議論の余地はないと訴えた。
パナマは2017年に台湾と断交し、中国と外交関係を結んでいる。
トランプ米大統領はパナマ運河の「奪還」を公言する。米国とパナマは運河の永久中立を定めた条約を結んでいる。米国務省によると、ルビオ氏はムリノ氏に「条約に違反している」と主張。「現状は容認できない」と伝達した。
ルビオ氏にとってパナマは就任後初の外遊先になる。米政府高官によると、米国務長官が中米・カリブを最初の訪問地に選ぶのは1912年以来。当時の長官が建設中だったパナマ運河の視察に訪れたのが最後だった。
トランプ氏は2日、記者団に「中国がパナマ運河を運営している」と言及。「パナマは(米国との)合意に違反した。我々は運河を取り戻す。さもなければ大変なことが起こるだろう」と釘を刺した。
トランプ氏はパナマ運河「返還」を拒否すれば軍事・経済力の行使も排除しないと提起し、譲歩を迫る。政権の本気度を示し、運河取得を巡る交渉の糸口を探る狙いがあるとみられる。
パナマ運河は米国の支援で完成した1914年以降も同国が管理を担い、99年にパナマに返還された経緯がある。太平洋と大西洋をつなぐ貿易の要衝で、運河の全長は80キロメートルほど。
国際通貨基金(IMF)などによると、パナマ運河を通る貨物は世界の海上貿易量の5%ほどを占める。
【図・写真】2日、パナマ運河を視察するルビオ米国務長官(右)=AP
釜山の旅客機炎上、バッテリーが発火か 持ち込み品置き場、規制論も[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 788文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】韓国・釜山の金海国際空港で出発準備中の旅客機が炎上した事故で、韓国国土交通省は3日、事故原因の本格調査を始めた。韓国メディアは乗客らの証言から荷物棚のモバイルバッテリーや電子機器が発火した可能性を伝えており、持ち込み品の置き場所を規制するべきだとの声も出ている。
火災は1月28日午後10時15分ごろ、駐機場に止まっていた香港行きの格安航空会社(LCC)エアプサン機の後部で発生した。乗客乗員176人は緊急脱出し、うち乗客数人が避難する際に軽傷を負った。エアバスの小型機「A321―200」で、両翼とエンジンは無事だったが機体の大部分が焼けた。
事故機は出発が遅れており、火災は出発予定時刻から約20分過ぎた頃に起きた。離陸後に発火していれば大惨事になった可能性もある。
事故調査委員会は韓国の警察や消防に加え、エアバス社があるフランスから派遣された調査官ら計10人からなる。当局はこれまでに「機内持ち込みが禁止されている危険物やテロ関連事件の疑いは見つからなかった」としている。
聯合ニュースによると、機内後方の厨房付近にいた客室乗務員が「荷物棚から煙と火花が出た」と証言した。別の乗客の話として「棚から『パタパタ』という音が聞こえて煙が出て炎が出た。(音の様子からして)モバイルバッテリーや電子機器ではないか」との内容も伝えた。
エアプサンでは24年12月12日、今回と同じ金海空港で乗客が機内に持ち込んだモバイルバッテリーが発火し、客室乗務員が消火器で消し止める事例があった。
エアプサンは1月の事故後、「充電池や電子タバコを含む電子機器は棚に置くと火災の危険が高いため、必ず(手元に)携帯するように」との機内アナウンスを流し始めた。棚に入れると荷物の衝撃が加わり火災の可能性が高まるなどの理由だ。大韓航空や済州航空も同様の呼びかけを強化している。
シリア暫定政権、長期経済プラン 民営化や通貨改革――ガザ恒久停戦、協議本格化 米イスラエル4日首脳会談[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 719文字 PDF有 書誌情報]
【ドバイ=福冨隼太郎】1月19日に始まったパレスチナ自治区ガザでの停戦をめぐり、恒久的な停戦に向けた協議が本格化する。イスラエルのネタニヤフ首相は4日、トランプ米大統領との首脳会談で合意の第2、第3段階について話し合う見通し。実現へのハードルはなお高くトランプ氏の圧力がカギとなりそうだ。
ネタニヤフ氏は2日、米国に向けてイスラエルを出発した。イスラエルメディアによると同氏は出発前、記者団に対し「(会談で)イスラエルと地域が直面する問題を取り扱う」と話し、イスラム組織ハマスへの「勝利」について協議すると強調した。
停戦合意は発効から2週間以上が経過したが、大きな衝突などはなくおおむね履行されている。ハマスは1日、ガザで拘束していたイスラエル人人質3人を新たに解放した。イスラエル側も収監していたパレスチナ人を釈放した。
2024年5月にイスラエル軍が制圧したエジプトとガザ境界のラファ検問所も開放された。負傷したパレスチナ人らのエジプトへの通行が始まった。
米国、エジプト、カタールが仲介した合意は3段階に分かれている。1月19日に発効したのは6週間を期限とする「第1段階」で、ハマスが33人の人質を解放し、イスラエルも収監するパレスチナ人の釈放を進める。
第2段階で残る人質を解放し、イスラエル軍のガザからの撤退を実施する。第3段階では遺体の返還やガザの復興に着手する計画だ。第2段階に向けた交渉は停戦から16日目までをめどに始まることになっている。
ロイター通信などによると1月下旬にはハマスの代表団が仲介国のエジプト入りするなど、既に準備協議が始まっているとみられる。米イスラエル首脳会談を通して本格的な交渉が加速しそうだ。
特定の報道機関に「尹氏、電気遮断を指示」 韓国戒厳時巡り検察[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 542文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=甲原潤之介】韓国検察が国会に提出した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の起訴状の内容が3日、明らかになった。尹氏が2024年12月の非常戒厳時、特定の報道機関への電気と水道の供給を遮断するよう指示したと明記した。
起訴状によると、尹氏は非常戒厳の当日、当時の行政安全相だった李祥敏(イ・サンミン)氏に断電と断水を指示した。
李氏は消防庁長官に直接電話し、新聞社2社、放送局2社と世論調査会社に警察が投入された際、要請があれば電気と水道を止めるよう指示を伝えたとしている。
尹氏が非常戒厳の2日前、当時国防相で、尹氏と共に内乱罪などで起訴されている金龍顕(キム・ヨンヒョン)被告と非常戒厳への軍の動員規模を協議した内容も記載された。
金被告は「少数のみを出動させるなら3000~5000人程度が可能だ」と説明し、警察力を優先し軍からは幹部のみを投入する場合は1000人未満だと提案した。
尹氏は「その程度なら国会と選挙管理委員会に(人員を)投入すればいい」と話したという。
ソウル中央地裁は3日、内乱罪などで起訴された尹氏の初回の公判準備手続きを20日に開くと公表した。証拠や争点などを整理する。尹氏の弾劾の是非を判断する憲法裁判所の審理と刑事裁判が同時並行で進む流れになる。
北朝鮮、米国務長官発言を非難[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 198文字 PDF有 書誌情報]
【ソウル=松浦奈美】北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、「(北朝鮮を)『ならず者国家』だと侮辱した」として米国のルビオ国務長官を名指しで非難する外務省報道官の談話を報じた。米国を批判するのは1月のトランプ大統領の就任後初めて。ルビオ氏が1月下旬に米メディアのインタビューで答えた対北朝鮮政策について「卑劣で無意味な発言をした」と糾弾し、トランプ政権でも敵視政策に変わりがないことが確認されたと指摘した。
タクシン氏、ミャンマー情勢議論[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 13ページ 141文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=井上航介】タイのタクシン元首相は3日までに、マレーシアのアンワル首相と会談した。政治の実権を握る国軍と反対勢力の戦闘が続くミャンマーの状況などについて議論した。アンワル氏が2日に投稿した自身のSNSで明らかにした。会談にはシンガポールのジョージ・ヨー元外相も参加した。
空調修理 世界で1000人増員 ダイキン、M&Aで人材確保 サービスきめ細かく[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 2113文字 PDF有 書誌情報]
ダイキン工業は今後1年強で点検や修理などを担うエンジニアを1000人増やす。M&A(合併・買収)も活用して各地で人員を確保し、先端技術を使って育成する。気候変動の影響などを受け世界で空調需要が増えるなか、アフターサービスが手厚いブランドのイメージを築く。
ダイキンは工場で空調の製造を一部自動化する取り組みも進めているが、サービス事業は自動化が難しい。修理を担当するエンジニアは約5000人おり、米州、欧州、アジアなどに比較的均等に散らばっている。
各地で新たな人材を確保するため、採用に加えて活用するのがM&Aだ。24年には、住宅用暖房の据え付けや保守などを手掛ける英ロバート・ヒース・ヒーティングを買収した。
ロバート社は約450人(買収時点)の社員の多くがエンジニアで、24時間対応のサービス体制を強みとする。すでに、ダイキンが販売する省エネ性能の高い「ヒートポンプ暖房」のサービスも提供できるよう、スキル転換を進めている。
ロバート社以外にも「水面下で複数のM&A案件を模索している」(ダイキン幹部)という。
先端技術で育成
世界各地のサービス会社とパートナー契約を結び、専属に近い形で業務に取り組んでもらう試みも広げる。ダイキンの川口潔・グローバルサービス部長は「協力会社も仲間に入れてサービスのネットワークを構築する」との考えを示す。
育成にも工夫を凝らす。英国では、ダイキンが出資するスタートアップのフェアリーデバイセズ(東京・文京)のウエアラブル端末を活用し、経験の浅いエンジニアが臨機応変に技能の習得に励める環境を整えた。同様の取り組みはドイツなどでも取り入れる。
技術者が対応できる領域を増やすため、仮想現実(VR)の技術も活用する。24年10月にVRヘッドセットを活用して仮想空間で複数機種の修理や点検を学べるプログラムを日本で導入し、海外技術者が集まる技能大会でも活用した。
国際エネルギー機関(IEA)によると世界のエアコン設置台数は50年に約56億台と約16億台だった16年時点の3.5倍に拡大する見通しだ。必要な電力需要は3倍になると見込まれている。
需要が伸びる中で、競争のカギとなるのが販売後のアフターサービスだ。ダイキンは点検や修理の質で差異化できれば、製品販売後も継続的に収益を上げることができ、再び製品を購入する割合も高まると見込む。
空調機器には今後、温度や湿度、消費電力などのデータを取得・分析し、消費電力を最小化しながら運転する機能が盛り込まれる。
サービスエンジニアが定期的に顧客先を訪れてコミュニケーションを取り続けることで、データを活用したビジネスの可能性が広がる。顧客の意見から、商品への新たな気づきも得られる。
川口部長は「サービスはAI(人工知能)だけではできず、最終的に人が現場に行かないと成立しない。技術者をいかに確保するかが事業そのものを左右するため、世界で争奪戦が起こっている」と強調する。
エアコン需要が世界的に増加する要因は、大きく3つある。
1つはデータセンターや半導体工場の建設が欧米などで相次いでいることだ。巨大IT企業や半導体メーカーが巨額の設備投資を計画しており、空調メーカーにも数十億円単位の発注が舞い込む可能性がある。
ダイキンは北米でデータセンター向けに注力する。23年には大型空調の米アライアンスエアープロダクツ(カリフォルニア州)を含む2社を約300億円で買収した。販売網やアフターサービスを強化するため、現地の代理店の買収も進めている。
24年4~9月期の北米空調事業はデータセンターなどで活用する大型空調の売上高が前の年の同じ時期から31%増えた。大型機は構造が複雑で、点検や修理で求められる技術力も高いため、M&Aなどを通じてエンジニアの確保を急ぐ。
温暖化も影響
エアコン増加の2つ目の要因は地球温暖化だ。欧州では近年、熱波の影響などでエアコン需要が急拡大している。従来は夏場にエアコンを使用する文化は希薄だった。
調査会社の独スタティスタによると、欧州のエアコン販売額は29年に22年比1.7倍の129億7000万ドル(約2兆円)に達する見通しだ。米大陸北部やオセアニア地域でも気候変動の影響を受ける地域がある。
新興市場の成長もエアコン需要増を支える。インドやアフリカ、南米など「グローバルサウス」で、平均所得の増加に伴って空調を購入する家庭が増えている。企業も成長し、オフィスや工場に空調を導入する動きも加速している。
日本冷凍空調工業会によると、インドでは23年のエアコン需要台数は923万1000台と、19年比57%増えた。人口減でエアコン販売が縮む日本(958万9000台)に迫っている。
アフター対応をデジタル化する企業も増えているが、ダイキンは安心感を重視する。竹中直文社長は「商品力に加え、サービス力を充実させることで市場形成力をさらに磨いていく」と話す。サービスエンジニアの増員には「モノ売り」とは一線を画する戦略への思いが込められている。
(仲井成志)
【図・写真】ダイキンは世界の修理エンジニアの数を2割増やす
日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞など35点表彰 クボタ・北尾社長「農作業、省人化進めたい」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 945文字 PDF有 書誌情報]
日本経済新聞社は3日、2024年の「日経優秀製品・サービス賞」の表彰式を東京都内のホテルで開いた。審査委員会が選んだ最優秀賞15点を含む35点を表彰した。グローバル市場への展開を見据えたものや地域企業が保有する技術を応用した製品・サービスが受賞した。
表彰式で小宮山宏審査委員長(三菱総合研究所理事長)が受賞した製品・サービスについて「宇宙航空研究開発機構と三菱重工業の大型ロケット『H3ロケット』といったグローバル市場に挑戦する製品や日本航空(JAL)とヤマトホールディングスの物流網『貨物専用機運航』など人手不足に対応するものが目立った」と話した。
「地域発の技術も多く見受けられた」とした上で、シナノケンシの宇宙向け部品「小型人工衛星用リアクションホイール ARW―3m」など具体事例をあげた。
受賞企業・団体の代表あいさつで、最優秀賞にコンバイン「アグリロボコンバイン DRH1200A」が選ばれたクボタの北尾裕一社長は「無人運転は安全性の確保が重要となる。人工知能(AI)の搭載などこれまでにないチャレンジだった」と述べた。クボタは無人で自動走行するコンバインを世界で初めて実用化した。農家は人手不足が深刻だ。北尾社長は「自動化とデータを組み合わせることで、農作業の省人化と効率化を進めたい」と強調した。
リサイクルできるシューズ「NIMBUS MIRAI」が同じく最優秀賞に選ばれたアシックスの広田康人会長兼最高経営責任者(CEO)は「開発には3年半かかった」と明かした。
靴は衣服類などと比べて構造が複雑で、パーツや使用材料も多様なため再利用が進んでいなかった。世界でも先駆ける取り組みに、広田CEOは「シューズはリサイクルできないという概念を打破できた」とした。
最優秀賞に外科手術支援AIシステム「EUREKA α」が選ばれたアナウトの小林直代表は外科医出身だ。手術の経験からアナウトを創業したと振り返り、「患者にこれまで以上に安心安全を届けたいとの思いで開発した」と話した。内視鏡の映像をリアルタイムで解析し、切除対象となる組織の位置を表示する。小林代表は「日本の手術はクオリティーが高い。医療の領域で日本がリーダーシップをとれることを実現したい」と意気込みを語った。
倒産リスク高い企業、建設業18%増 資材高騰、人件費増で[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 668文字 PDF有 書誌情報]
建設業界で倒産懸念が高まっている。帝国データバンクによると、1年以内の倒産リスクが高い建設企業が前年より2割弱増えたことがわかった。資材価格の高止まりや人手不足に伴う人件費上昇が中小業者の経営を圧迫している。高齢化が進むなか、熟練大工職人など建設従事者が大量離職する「2025年問題」や金利上昇も追い打ちをかけている。
分析には帝国データバンクが今後1年以内に倒産する確率を企業ごとに指標化した「倒産予測値」を使った。非上場企業も含めて資金繰りや独自のネガティブ情報などをもとに推計した値(2024年12月時点)で、1~10の10段階で約147万社の倒産リスクを評価した。このうち8以上の企業を高リスクとし、各業種における社数や割合を調べた。
社数ベースでは、建設業(職別工事、総合工事、設備工事の合計)が2万8817社と、23年同月より18.2%増えた。4500社近く増え、業界内全体の6.8%が高リスク企業になる。資材高や燃料高に加え、建設現場での人手不足に伴う労務費の上昇が中小建設業者の経営を圧迫している。価格上昇分を請負価格に転嫁できず、借り入れ依存が高い企業を中心に倒産リスクが高まっている。
建設業界では再開発事業や災害復旧工事などで工事需要が旺盛な一方、24年4月に導入された残業時間の上限規制で建築作業を担う職人や現場監督の人手不足が深刻化し、工期遅れや施工費上昇といった悪循環に陥る企業が増えている。
建設業は他業種と比べて高齢化が顕著で、国土交通省によると、22年時点で建設従事者の約4分の1が60歳以上だった。
資生堂、販売現場に独立採算制[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 490文字 PDF有 書誌情報]
資生堂はこのほど国内の販売現場に独立採算制を導入した。地域や注力ブランドごとに19の「戦略部隊」に分け、投資や人員配置をそれぞれが担い、収支責任を持つ体制に改めた。部隊の経営を支える「ミニCFO(最高財務責任者)」も置いた。業績低迷で組織のスリム化を進める中、売り場主体で効率化と収益性向上を目指す。
新設した戦略部隊は国内市場を管轄する資生堂ジャパンの傘下に置き19人の責任者を置いた。営業統括本部長がそれぞれの責任者の上長となる。
地域ごとに10の部隊に分け、注力する「クレ・ド・ポー ボーテ」と「SHISEIDO」の2つについてはブランドとして独立した部隊を新設した。ドラッグストアの本社への営業、インターネット通販、専門店対応を担う部隊なども含め計19立ち上げ、それぞれを並列に置いた。
売り場など一つの持ち場について、美容部員の配置、広告類の掲示、在庫や商品の管理といった戦略立案、投資や販管費の調整といった予算管理をそれぞれの部隊がすべて担う仕組みに改めた。経営の権限を現場に与える一方、収支の責任を明らかにすることで、現場の実情に合わせた迅速な判断と実行を目指す。
ニデック、要望書受領 牧野フライス取締役会から[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 324文字 PDF有 書誌情報]
ニデックは3日、牧野フライス製作所にTOB(株式公開買い付け)を提案していることを巡り、同社の取締役会から要望書を受け取ったと発表した。ニデックが4月4日から開始を予定しているTOBの実施を延期することなどを求めており、牧野フライスの社外取締役で構成する特別委員会が2回出していた要望書と、大枠で同じ内容になっている。ニデックは「内容を真摯に検討し、追って誠実に回答する」とコメントした。
要望書は1月31日付。ニデックは2024年12月27日に牧野フライスへのTOBを提案すると公表した。
牧野フライスの特別委員会は1月に2回の要望書を出してTOB開始日の延期や株の買い付け数の下限を引き上げることを求め、ニデックは対応しない姿勢を示していた。
アフリカでヘルスケア 丸紅、現地商社に出資[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 300文字 PDF有 書誌情報]
丸紅は医薬品や医療機器などを扱うモーリシャスの商社、フィリップスヘルスケアコーポレーションに出資し、持ち分法適用会社にすると発表した。丸紅がアフリカでヘルスケア分野に参画するのは初めて。人口増で需要の高まる医薬品市場を取り込む。
出資額は非開示。フィリップス社は世界の製薬会社100社以上の医薬品や医療機器をケニアやナイジェリア、ガーナなどアフリカ9カ国で販売している。メーカーが進出を希望する国で薬事登録から物流網の整備、マーケティングまで一貫で引き受ける強みを持つ。
アフリカの人口は2050年に24億人超と24年から9億人以上増える見通しだ。丸紅は医薬品市場も年率10%で成長すると見ている。
「ホームラン軒」を譲渡 テーブルマーク、即席麺撤退[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 251文字 PDF有 書誌情報]
テーブルマーク(東京・中央)は即席麺ブランド「ホームラン軒」の商標権を9月に寿がきや食品(愛知県豊明市)に譲渡し、即席麺の販売を終了する。譲渡額は非公表。冷凍うどんやパックご飯といった主力事業に集中する。
即席麺事業は2004年に加ト吉(現テーブルマーク)がカネボウ(現クラシエ)から取得した。21年、群馬県高崎市にある即席麺の工場を寿がきや食品に譲渡。今回、子会社が保有する商標権も譲渡し、自社での販売を終了する。
ホームラン軒以外にテーブルマークが販売している即席麺商品も寿がきや食品が引き継ぐ。
ニデック、要望書受領――牧野フライス「真摯に検討」 質問状の回答巡り[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
牧野フライス製作所は3日、TOB(株式公開買い付け)を通じた買収提案を受けているニデックに送った質問状を巡り、同社から回答を受領したと発表した。牧野フライスは買収によるプラスやマイナスの効果などを問う約60項目の質問をニデックに送っていた。回答内容について牧野フライスは「真摯に検討する」とした。
ベア1万5000円要求へ JR西労組、30年ぶり水準(賃上げ2025)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 273文字 PDF有 書誌情報]
西日本旅客鉄道労働組合(JR西労組)は2025年の春季労使交渉で、基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)要求額を1万5000円とする方針を固めた。要求額が1万円台となるのは24年から2年連続で、およそ30年ぶりの水準となる。ベア率は平均5%超、定期昇給を含めた全体の賃上げ率では同7%以上をめざす。
5日の中央委員会で正式決定し、翌6日に会社へ要求書を提出する。24年はベア1万円と年間一時金5.7カ月分を要求し、会社は制度改定も含めて平均8630円と5.2カ月分で回答した。定昇と諸手当を含めた賃上げ率は過去最大の平均6.45%だった。
日立システムズ 渡邉岳彦氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 125文字 PDF有 書誌情報]
◇日立システムズ
渡邉 岳彦氏(わたなべ・たけひこ)86年(昭61年)山口大経卒、日本ビジネスコンサルタント(現日立システムズ)入社。21年取締役常務執行役員、23年取締役専務執行役員。山口県出身。60歳
(4月1日社長就任。柴原節男社長は相談役に)
日立ソリューションズ 森田英嗣氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 115文字 PDF有 書誌情報]
◇日立ソリューションズ
森田 英嗣氏(もりた・ひでじ)85年(昭60年)立命館大経営卒、日立製作所入社。16年日立ソリューションズ執行役員、23年取締役専務執行役員。兵庫県出身。62歳
(4月1日社長就任。山本二雄社長は相談役に)
日立インダストリアルプロダクツ 奥慎太郎氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 115文字 PDF有 書誌情報]
◇日立インダストリアルプロダクツ
奥 慎太郎氏(おく・しんたろう)92年(平4年)立命館大理工卒、日立製作所入社。22年日立インダストリアルプロダクツ取締役、23年常務。大阪府出身。55歳
(4月1日社長就任。小林圭三社長は退任)
スズデン 高谷健文氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
◇スズデン
高谷 健文氏(たかや・たけふみ)96年(平8年)千葉工業大工卒、スズデン入社。20年執行役員、22年代表取締役専務。千葉県出身。52歳
(4月1日社長COO就任。鈴木敏雄会長兼社長CEOは代表権のある会長CEOに)
トーホーキャッシュアンドキャリー 蓑毛隆行氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
◇トーホーキャッシュアンドキャリー
蓑毛 隆行氏(みのも・たかゆき)86年(昭61年)宮崎工業高校卒。90年トーホー入社。21年トーホービジネスサービス社長。宮崎県出身。57歳
(3月27日社長就任。田代光司社長は退任)
富士通フロンテック 櫛田龍治氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 109文字 PDF有 書誌情報]
◇富士通フロンテック
櫛田 龍治氏(くしだ・りゅうじ)87年(昭62年)大阪市立大経卒、富士通入社。17年執行役員、20年執行役員専務。兵庫県出身。60歳
(4月1日社長就任。渡部広史社長は取締役シニアアドバイザーに)
三菱ガス化学 伊佐早禎則氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
◇三菱ガス化学
伊佐早 禎則氏(いさはや・よしのり)91年(平3年)筑波大院修了、三菱ガス化学入社。20年執行役員、23年取締役常務執行役員。新潟県出身。59歳
(4月1日社長就任。藤井政志社長は代表権のある会長に)
日立産機システム ジョン・ランドール氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 106文字 PDF有 書誌情報]
◇日立産機システム
ジョン・ランドール氏 90年(平2年)ナビスター入社。14年サルエアー(現日立グローバルエアパワー)入社、21年社長兼CEO。米国出身。56歳
(4月1日社長兼CEO就任。竹内康浩社長は退任)
最高の1万5000円、基幹労連が要求(賃上げ2025)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 104文字 PDF有 書誌情報]
鉄鋼や重工などの労働組合で構成する基幹労連は3日、2025年の春季労使交渉で1万5000円の賃金改善を求める統一要求方針を公表した。基幹労連として過去最高の要求水準となる。
5日に開く中央委員会で決定する。
住商アグロインターナショナル 田中卓氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
◇住商アグロインターナショナル
田中 卓氏(たなか・たかし)98年(平10年)東工大院修了、住友商事入社。24年アグリ事業副SBU長。愛知県出身。51歳
(2月3日社長就任。丸山浩道社長は取締役に)
三菱商事ファッション 幸晋也氏(新トップ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 14ページ 89文字 PDF有 書誌情報]
◇三菱商事ファッション
幸 晋也氏(ゆき・しんや)91年(平3年)神戸大経営卒、三菱商事入社。24年三菱商事ファッション執行役員。57歳
(2月28日社長就任。村田茂社長は退任)
デジカメ世界出荷が回復 昨年15%増8247億円 9年ぶり水準 中国Z世代、SNS需要[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1376文字 PDF有 書誌情報]
ミラーレス一眼などデジタルカメラの世界出荷額が2024年に9年ぶりの水準に回復した。けん引役は中国の若いZ世代によるSNSに投稿する「映え」需要だ。スマートフォンのカメラでは満足しきれない若年層が高機能品を購入する。メーカー各社もSNS需要をにらんだ機能を搭載し、市場の掘り起こしを狙う。
カメラ映像機器工業会(CIPA)が3日に発表した24年のデジカメの世界出荷額は23年比15%増の8247億円だった。プラスは4年連続で、15年(8854億円)以来の水準となった。
出荷台数は10%増の849万台となり、7年ぶりに増加に転じた。地域別の出荷額では中国向けが2299億円と、前年から28%増えた。出荷総額全体に占めるシェアは28%と、19年の15%から上昇した。
1月下旬の東京・浅草の浅草寺。観光で訪れた20代の中国人カップルがデジカメでの撮影を楽しんでいた。使用機種はソニーと富士フイルムで「デジカメはスマホよりもきれいに写る。見た物をそのまま記録できるのがいい」と話す。撮影した写真は、中国版インスタグラムと呼ばれる画像投稿サイトのSNS「小紅書(RED)」に投稿するという。
中国向け出荷を引き上げたのが写真や動画を共有するSNS需要だ。中国のSNSの利用者数は約10億人にのぼるとされる。足元で新型コロナウイルス禍後の回復が進み、旅行先の風景を投稿する利用者が増えている。日本政府観光局によると訪日中国人の旅行客は24年に698万人と23年比で2.9倍となった。
SNSでは「映え」が重視され、シャッターチャンスを逃さないようにする機能の需要が高まる。キヤノンやニコンなど各社は動く被写体を追跡する自動フォーカスの機能拡充を競っている。
各社は動画対応の機能も充実させる。富士フイルムはスマホの縦型画角の動画が撮れるミラーレスカメラを発売した。ソニーは3時間の連続動画撮影が可能な軽量ミラーレス一眼を投入した。ニコンの担当者は「SNSを通じてレベルの高い映像に触れる機会が増え、自分で撮影する映像の表現へのこだわりが強くなっている」と話す。
カメラの高機能化は製品単価を押し上げる。世界市場の平均単価は24年に約9万7000円と、10年で4倍に上昇した。ソニーは「中国で売れ筋の価格帯は1万5000元(約32万円)。写真や動画の投稿サイトが広がり、若年層や女性層が拡大している」と説明する。
デジカメ市場はスマホのカメラの攻勢を受け、出荷額は20年にピークの2割まで落ち込んだ。スマホにはない性能を示すことで、高価格帯を中心に市場の縮小傾向に歯止めをかけた格好だ。
ただし、スマホメーカーによるカメラ開発は続く。中国スマホ大手の小米(シャオミ)の旗艦モデルは独高級カメラメーカーのライカカメラと共同開発したレンズを採用。デジカメの牙城だったプロのカメラマンの需要獲得も狙う。
今後の市場の見通しには強弱が入り交じる。「24年11月の中国の一大商戦『独身の日』前後で市場に一服感が出た」(メーカー担当者)一方、1月下旬からの春節商戦では再び需要が回復し始めているとの見方もある。需要回復を一過性のものにしないためにも、カメラならではの機能を提供し続けることが求められそうだ。
(山田航平)
【図・写真】FUJIFILM X―M5の縦型動画モード
パソコン市場、底入れ感 米AMD幹部・バンタ氏「5年後、大半がAI搭載に」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 723文字 PDF有 書誌情報]
半導体市場の関心が生成AI(人工知能)に不可欠なデータセンター向けに集中するなか、パソコン向けも変化が顕著になってきた。パソコンの出荷は底入れの兆しをみせ、生成AIの利用に適した「AIパソコン」も立ち上がりつつある。米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)のコーポレートバイスプレジデント、ジェイソン・バンタ氏に聞いた。
米調査会社のガートナーによると、2024年のパソコンの世界出荷台数は前年比1%増の2億4536万台だった。前年実績を上回るのは3年ぶりになる。パソコンは新型コロナウイルス禍の影響で需要が21年に急増したが、22~23年は反動減や在庫調整などのために出荷が大幅に減っていた。
バンタ氏によると、「足元では安定化と正常化の流れが一段と顕著になり、25年は市場全体の拡大を見込んでいる」という。具体的な増加率には言及しなかったが、「業界内には1ケタ台半ばから10%台半ばまでの予想がある」と説明した。
成長をけん引するとみるのは、(1)米マイクロソフトが基本ソフト「ウィンドウズ10」のサポートを終了することに伴う買い替え(2)消費者がコロナ禍で購入した製品の更新(3)AIパソコンの普及――だ。コロナ禍で消費者は安くすぐに手に入る製品を購入したが、買い替えに際しては性能が高い製品を検討する傾向があるという。
AIパソコンの価格帯が広がることも市場拡大を後押しするとの見方を示した。「従来は上級機種向けの機能だったが、25年は普及価格帯にも広がる」という。
AMDもAIパソコンに対応した半導体の品ぞろえを増やす。「25年、26年に販売が大幅に増え、5年間で市場の大半がAIパソコンになる」と述べた。
(編集委員 奥平和行)
味の素社長に中村氏 技術出身 体調不良・藤江氏は会長[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 578文字 PDF有 書誌情報]
味の素は3日、執行役常務を務めていた中村茂雄氏(57)が同日付で社長に就任したと発表した。藤江太郎社長(63)は代表権のない執行役会長に就いた。藤江氏の体調不良のためとしている。中村氏は初の技術分野出身の社長となる。業績をけん引する電子材料の開発と成長を主導したことなどから選任された。
藤江氏は2022年4月に社長に就任した。24年12月18日に軽度の脳疾患を発症し、今年1月下旬からリハビリに取り組んできた。同氏は3日に都内で記者会見し、順調に回復しているものの「業務に空白が生じることは避けなければならないと考え退任を申し出た」と話した。
社外取締役で構成する指名委員会が非常時のサクセッションプラン(後継者計画)に基づいて中村氏を選んだ。中村氏は記者会見で「急きょたすきを受け継ぎ、身の引き締まる思いだ。持続的に企業価値を高めていきたい」と述べた。
3日発表した24年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比6%増の824億円だった。同期間としては3年ぶりに過去最高を更新した。電子材料の販売が好調だった。
25年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は9%増の950億円と最高益の更新を見込む。
中村 茂雄氏(なかむら・しげお)92年(平4年)東工大院修了、味の素入社。22年執行役常務、ブラジル味の素社社長。兵庫県出身。
ヨーカ堂など売却、ヒューリックが参画 KKRと組む[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 435文字 PDF有 書誌情報]
セブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下のスーパーなど非中核事業を束ねる中間持ち株会社の株式売却手続きにおいて、米投資ファンドのKKRが不動産大手のヒューリックと組んだことが3日、わかった。提案の締め切り日の1月末までにKKRのほか、ベインキャピタルと日本産業パートナーズ(JIP)も買収を提案した。セブンは春までに最終的な売却先を決める方針だ。
売却対象となっているのはイトーヨーカ堂や食品スーパーのヨークベニマルなどを束ねる中間持ち株の「ヨーク・ホールディングス(HD)」。昨年の1次入札を通過した3社が1月末までに応札した。資金の手当てなど最終入札に必要な前提条件を満たすために、法的拘束力のある提案までにはもう少し時間がかかる候補企業もあるもようだ。
KKRはイトーヨーカ堂の店舗改装で複数の実績を持つヒューリックと組み、好立地にある店舗を中心に改装して集客力を高める戦略だ。KKRは自社がスポンサーとなっている不動産投資信託(REIT)を使う可能性もある。
住友化学社長に水戸氏 4~12月最終黒字転換、285億円[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 354文字 PDF有 書誌情報]
住友化学は3日、水戸信彰専務執行役員(64)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。水戸氏は主に農薬関連の研究開発畑を歩み、成長事業と位置づける農薬関連事業のトップを務める。技術系の社長は約80年ぶり。新体制で4月からの新中期経営計画に取り組む。
社長交代は6年ぶりで、岩田圭一社長(67)は代表権を持つ会長に就く。十倉雅和会長(74)は代表権のない取締役相談役となり、6月の株主総会で取締役を退任する。十倉氏は経団連会長を5月に退くことが決まっている。
同日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が285億円の黒字(前年同期は1097億円の赤字)だった。事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、70億円)を上回った。電子材料が伸び、北米で医薬品の販売が好調だった。
電力大手、4~12月7社減益 「期ずれ差益」減る 稼働原発の有無で差[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 314文字 PDF有 書誌情報]
大手電力10社の2024年4~12月連結決算が3日出そろい、合計の純利益は前年同期比28%減の1兆2557億円だった。前年同期に資源価格の急落で膨らんだ「期ずれ差益」が減り最終損益は7社で悪化した。原子力発電所が稼働中の西日本の大手電力を中心に有利子負債の圧縮が進み、稼働原発の有無で経営体力に差が生まれている。
純利益の合計額は11年の東日本大震災後で2番目に大きかった。前年同期は資源価格が下がり、火力発電に使う燃料費の減少を期中の電気代に反映しきれず、期ずれ差益という一過性の利益が各社の利益を押し上げた。
今期は燃料価格の上下が少なく、反動が出て減益となった。売上高の合計は前年同期比1%減の17兆5772億円だった。
日本製紙、家畜用サプリ3倍増産 出荷までの日数短縮[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 311文字 PDF有 書誌情報]
日本製紙は家畜向けサプリメントの生産を現在の3倍の年間約500トンに拡大する。成長を促進する効果があり、家畜の出荷までの日数減につながる。2025年夏の稼働を予定し、30年ごろにフル生産を目指す。
同社は2020年から家畜向けサプリ「トルラプラス」を生産・販売してきた。引き合いの増加に対応するため、島根県江津市の工場に数千万円程度を投じて設備を増やす。現在、年間140トンほどの生産能力を牛9万頭分に相当する500トンに増やす。江津工場では高機能の化成品などを手掛ける。原料となるパルプの製造時に排出される糖を使って「トルラ酵母」を培養。酵母から取り出した核酸や細胞壁といった成分を混合してサプリメントを製造している。
船井電機、未払い賃金8割支払い[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 179文字 PDF有 書誌情報]
2024年10月に破産手続きの開始決定を受けた船井電機(大阪府大東市)について、元社員の未払い賃金の80%が2月中旬以降に段階的に支払われる見通しであることが3日、関係者への取材で分かった。独立行政法人「労働者健康安全機構」が立て替え払いする。残り20%は現時点で支払いのめどが立っていないものの、船井電機は「7月までに支払うよう尽力している」としている。
JFE系、住友化学子会社買収[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 153文字 PDF有 書誌情報]
JFEホールディングス傘下のJFEエンジニアリング(東京・千代田)は3日、住友化学傘下で化学プラント建設などを手がける住友ケミカルエンジニアリング(千葉市)を買収すると発表した。半導体製造向け設備に強い住友ケミのノウハウを取り込み、日系半導体メーカーなどが進出を狙う東南アジアを中心に新規顧客を取り込む。
エネチェンジ、伊藤忠系と提携[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 151文字 PDF有 書誌情報]
ENECHANGE(エネチェンジ)は3日、伊藤忠エネクスと資本業務提携すると発表した。伊藤忠エネクスが29億5000万円で株式を取得し、第三者割当増資後の議決権の約17%を保有する筆頭株主となる。調達資金は電力・ガス料金の比較サイト運営をはじめとするプラットフォーム事業の販売促進などに充てるという。
三菱商事、洋上風力事業見直し[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 132文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事は3日、国内3海域で進めている洋上風力発電の3プロジェクトについて、事業を再評価していると発表した。海外から風車などを調達する方針だが、欧米のインフレや円安などもあり建設コストが上昇している。事業環境の変化を受けて、スケジュールを含めた事業計画を見直す。
百貨店4社、1月は増収[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 130文字 PDF有 書誌情報]
三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店大手4社が3日発表した1月の既存店売上高(速報値)は、全社が前年同月比で増収だった。初売りを遅らせた影響で前年より営業日数が減った店舗が多かったが、好調な高額消費やインバウンド(訪日外国人)にも支えられ売り上げを伸ばした。
スズキ、人気の新型受注一時停止[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 99文字 PDF有 書誌情報]
スズキは3日、四輪駆動車「ジムニー」シリーズの新モデル「ジムニー ノマド」の受注を一時停止すると発表した。想定を超える人気で4月3日の発売を前に多くの注文が寄せられ、円滑な納車が難しいと判断した。
1月の国内新車販売12%増[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
自動車販売の業界団体が3日発表した1月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月比12%増の37万6255台で、3カ月ぶりに前年実績を上回った。ダイハツ工業は約2倍の4万931台だった。
三菱自、今期純利益77%減(ビジネスTODAY)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 1138文字 PDF有 書誌情報]
1090億円下方修正、東南ア一部不振/ホンダ・日産統合 中旬にも参画判断
三菱自動車は3日、2025年3月期の連結純利益は前期比77%減の350億円になる見通しだと発表した。従来予想(7%減の1440億円)から1090億円下方修正した。主力である東南アジアの一部で販売が想定を下回った。ホンダと日産自動車の経営統合の協議に関して、三菱自は2月中旬をめどに判断を示す。
純利益の市場予想の平均(QUICKコンセンサス)は14%減の1328億円で、大幅な下方修正となった。売上高は1%減の2兆7600億円、営業利益は35%減の1250億円の見通しで、それぞれ1200億円、650億円引き下げた。世界販売の予想は84万8000台と4万7000台下振れする。
タイではローン審査の厳格化で需要低迷が想定よりも長引いている。タイバーツが高騰した影響も受けた。さらに米国では販売競争の激化で販売費負担が増した。タイで300人の早期退職の募集を明らかにした。
24年4~12月期の連結決算は売上高が前年同期比4%減の1兆9892億円、純利益が68%減の332億円で、10~12月期に限れば最終損益は47億円の赤字となった。加藤隆雄社長は「厳しい環境を鑑みて卸売台数をかなり減らして在庫適正化したため、10~12月期が底とみている」と説明した。
ホンダと日産の経営統合の判断は2月中旬になるが、加藤社長は「協議を見守る」とした。その上で、「(中旬とした)2社の方向性に合わせたい」と、2月中旬にも判断すると語った。
加藤社長は経営統合に関して「全く関与しないとは考えていない」と述べた。三菱自のプラグインハイブリッド車(PHV)やピックアップトラックの商品力、東南アジア市場の強みを念頭に2社との相乗効果について、「最大化できる形にする」という。
ホンダと日産の統合協議が順調に進めば、26年8月に共同持ち株会社を設立する。合流の方法として主に2つの可能性がある。ホンダ・日産の持ち株会社が三菱自に直接出資するパターンと、筆頭株主である日産傘下を維持するパターンが候補にあがる。
統合の参画方法を判断する際に、三菱自が抱える課題も影響するとみられる。米国ではトランプ大統領が就任し、現地工場を持たない三菱自は関税リスクを抱える。ホンダや日産の米国での余剰生産能力を活用し、低コストの生産を実現できないかを模索する。
自動車メーカーは電気自動車(EV)など次世代車開発と、既存のハイブリッド車(HV)との二重の投資を長期にわたり求められる。電動車や自動運転の研究・開発投資が膨らむなか、協業による効率化が急務となっている。
【図・写真】加藤社長は、ホンダと日産の統合協議を「見守る」と話す(3日)
住友化学社長に水戸氏――住友化学次期社長、水戸信彰氏 農薬に没頭、攻め・守り両立(けいざいじん)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 724文字 PDF有 書誌情報]
1985年に入社してから大半の期間、兵庫県宝塚市の研究所で農薬の開発に没頭してきた。何万点もの化合物をテストする中で、99%は失敗の連続だったが、大きなダイヤの原石を見つけた。除草剤「ラピディシル」だ。
2000年ごろに合成されたラピディシルの性能を初めて評価したのが水戸氏だった。「散布した結果をみて、世界で有数な農薬になるという絶対的な自信があった」。だが、社内では見方がわかれ開発は3回中止に。それでも諦めず開発を続けた。
四半世紀かけた努力が実を結び、24年にアルゼンチンで販売を開始。売上高1000億円も見込めると期待は高い。「上市が決まった時は引退してもいいと思うほどだった」と笑う。
岩田圭一社長は水戸氏の人柄を「深く考え、こだわりが強い」と評する。その専門性の高さや意志の強さが発揮されたのが農薬関連事業の統括として事業売却を進めた時だ。持ち続けてもよいのではという意見が出た案件もあったが、長年研究開発に携わった上で統括に就いた水戸氏は社内で最も同事業に精通する。「強いところに絞るべきだ」と売却を断行する姿勢を崩さなかった。
国内の構造改革を進める一方、南米やインドでは拠点を構築し市場を開拓してきた。「攻めと守りが両方できる」。岩田社長は水戸氏を後任に選んだ理由をこう説明する。
足元の業績は24年3月期の大赤字から立ち直りつつあるが回復途上だ。成長には半導体や環境関連など変化の激しい産業に、いかに有用な素材や技術を提供できるかがカギになる。新社長には勝ち筋を見極める洞察力が求められる。
(江)
みと・のぶあき 85年(昭60年)名大院修了、住友化学工業(現住友化学)入社。15年執行役員、24年専務執行役員。広島県出身。
横浜ゴム 清宮社長(ニュース一言)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 15ページ 195文字 PDF有 書誌情報]
タイヤ業界では中国など新興国のメーカーの存在感が大きくなり、危機感を感じている。低コストの量販品を開発しつつ、高付加価値の大口径タイヤなどで差別化を図る。
中国勢などは低価格タイヤで販売攻勢を強める。ただ横浜ゴムは多目的スポーツ車(SUV)向けなど大口径タイヤではまだ自社に技術的な強みがあるとみる。清宮真二社長は「開発スピードを上げながら、付加価値の高い商品の販売比率を高める」と話す。
TIS(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 2031文字 PDF有 書誌情報]
TIS
(4月1日、Sはサービスの略)デジタルイノベーション事業本部・ビジネスイノベーション事業部・ソーシャルイノベーション事業部・IT基盤技術事業本部・グローバル事業部・テクノロジー&イノベーション本部管掌兼ビジネスイノベーション事業部事業本部長兼ソーシャルイノベーション事業部事業本部長兼グローバル事業部事業本部長(デジタルイノベーション事業本部長兼テクノロジー&イノベーション本部長)専務執行役員中村清貴
▽エンタープライズコンサルティング事業本部長、常務執行役員産業公共事業本部長陀安哲
▽デジタルイノベーション事業本部長(デジタルイノベーション事業本部副事業本部長)常務執行役員音喜多功
▽人事本部長、常務執行役員企画本部長河村正和
▽常務執行役員(執行役員)グローバル事業部長古庄建作
▽テクノロジー&イノベーション本部長(人事本部長)執行役員林由之
▽ビジネスイノベーション事業部長、執行役員エンタープライズコンサルティング事業本部副事業本部長中村知人
▽産業公共事業本部産業ビジネス事業部長兼S・メディアビジネス事業部長(産業ビジネス第3事業部長)執行役員佐々木喜一郎
▽同事業本部産業公共営業統括部産業IT営業企画、執行役員産業公共事業本部副事業本部長兼産業公共営業統括部長増本真洋
▽執行役員、金融事業本部カード第1事業部長玉越秀敏
▽企画本部コーポレートガバナンス推進、高木啓一
▽管理本部リスク統括部長、総務・安房俊満
▽品質革新本部副本部長兼ビジネスパートナー推進、沢井真一
▽同本部エンハンスメント革新(ビジネスパートナー推進)森雅也
〔金融事業本部〕金融事業推進(金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1)江口健一
▽金融戦略事業企画、福島雄樹
▽クレジットプラットフォーム事業部クレジット基盤ソリューション(カード第1事業部カード基盤ソリューション)伊東泰助
▽カード第1事業部カード基盤ソリューション、カード第1事業部副事業部長山北朋範
▽フィナンシャル事業部フィナンシャル公共ビジネス、服部利樹
▽金融ネクスト事業部金融ネクスト開発第1、樋口道晴
▽同金融ネクスト開発第3、藤井尚樹
〔産業公共事業本部〕産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業(産業IT営業企画)産業公共営業統括部副営業統括部長高見慧
▽エネルギービジネス事業部副事業部長、エネルギービジネス第1・国分利浩
▽同事業部エネルギービジネス第2、深見英央
▽社会基盤ビジネス事業部長(産業ビジネス第2事業部副事業部長)森久保直樹
▽同事業部副事業部長兼社会基盤ビジネス第1(産業公共営業統括部社会基盤ビジネス営業)立林弘匡
▽S・メディアビジネス事業部副事業部長兼S・メディアビジネス第4(産業ビジネス第2事業部産業ビジネス第3)杉井大輔
▽同事業部S・メディアビジネス第3(産業ビジネス第1事業部HRビジネス室長)讃野順滋
▽産業ビジネス事業部副事業部長兼産業ビジネス第4(産業ビジネス第2事業部長)榎堀博昭
▽同兼産業ビジネス第6、村瀬輝靖
〔デジタルイノベーション事業本部〕デジタルイノベーション事業部副事業部長、エンタープライズS事業部副事業部長渡辺啓之
▽同兼加盟店決済グローバルビジネス企画(加盟店決済ビジネス企画)太田徹
▽デジタルイノベーション事業部加盟店決済ビジネス開発、須山宏平
▽ペイメントS事業部ペイメントS第1、関口総一
▽クレジットSaaS事業部クレジットSaaS第2、大崎晴彦
▽エンタープライズS事業部副事業部長(経営管理S第3)平野弘起
▽同、安井正樹
▽エンタープライズS事業部デジタルマーケティングS第1、中井健介
▽同デジタルマーケティングS第3(ペイメントS事業部ペイメントS第1)尾之内紀久夫
▽同経営管理S第3、西島栄美
▽Sプラットフォーム事業部Sプラットフォーム第3、塩沢誠
〔エンタープライズコンサルティング事業本部〕副事業本部長兼エンタープライズコンサルティング営業統括部長兼エンタープライズS推進(企画本部コーポレートガバナンス推進兼グローバルガバナンス室長)伊藤健
▽エンタープライズコンサルティング営業統括部副営業統括部長(ERPコンサルティング第1事業部副事業部長兼エンタープライズコンサルティング第1)エンタープライズコンサルティング営業統括部エンタープライズコンサルティング第1営業・原口毅
▽ERPコンサルティング第1事業部副事業部長、エンタープライズコンサルティング第3・面高順哉
▽同事業部エンタープライズコンサルティング第1、不破啓
ビジネスイノベーション事業部ビジネスイノベーション事業推進、エンタープライズコンサルティング事業本部エンタープライズコンサルティング事業推進・本間貴之
▽ソーシャルイノベーション事業部デジタル社会S企画、須永哲生
▽同事業部インキュベーションセンター長(金融事業本部金融戦略事業企画)宮坂知弘
▽IT基盤技術事業本部DC事業統括部長、肥田圭介
日本ガイシ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1696文字 PDF有 書誌情報]
日本ガイシ
(4月1日)サステナビリティ推進部・コーポレートコミュニケーション部所管(ESG推進統括部所管)取締役兼専務執行役員神藤英明
▽DIVERS運営室所管、取締役兼常務執行役員稲垣真弓
▽事業本部・NV推進本部総括担当(デジタルソサエティ事業本部長)専務執行役員松田弘人
▽技術統括兼研究開発本部・製造技術本部・安全品質環境統括部・知財戦略部・デジタル変革推進部・ICTセンター総括担当(エンバイロメント事業本部長兼名古屋事業所長)同森潤
▽知財戦略部担当、常務執行役員研究開発本部長大西孝生
▽サステナビリティ推進部・コーポレートコミュニケーション部担当(ESG推進統括部担当兼ESG推進統括部長)執行役員東京本部長石原亮
▽小牧事業所長、執行役員エンバイロメント事業本部AC技術統括部長坂本浩文
▽エンバイロメント事業本部長(産業プロセス事業部長兼営業統括部長代理)執行役員大阪支社長則竹基生
▽DIVERS運営室担当、執行役員人材統括部長野崎正人
▽デジタルソサエティ事業本部長(経営企画室担当兼経営企画室長)執行役員藤田浩基
▽NV推進本部長、執行役員大津武嗣
▽研究開発本部CN開発統括部長(デジタルソサエティ事業本部HPC事業部製造統括部長兼生産管理)執行役員吉田信也
▽安全品質環境統括部環境管理(環境・安全衛生)北川敏司
▽同安全衛生、曽我正成
▽経営企画室長(デジタルソサエティ事業本部企画)浜嶋一広
▽DIVERS運営室長、内田陽子
▽ICTセンター企画管理、梅地章五
▽同情報システム、大沢好男
▽同グローバルITセキュリティ統制、高井一敏
〔NV推進本部〕共創推進、及川憲之
▽CN事業開発CN1(NGKテクノロジーズインディア社長)山下悠人
▽DS事業開発デジタルデバイス、谷口佳裕
▽DS事業開発バッテリーアプリケーション、龍野雅美
〔研究開発本部〕企画、神谷秀和
▽CN開発統括部CN開発3、藤崎真司
▽DS開発統括部DS開発1、多井知義
▽同DS開発2(DS開発4)小林伸行
▽基盤技術統括部長(CN開発統括部長)山田直仁
▽同統括部基盤技術1(キーマテリアル開発)冨田崇弘
▽同基盤技術2(基盤技術研究所長)森本健司
▽同基盤技術3(DS開発統括部DS開発1)吉川潤
〔製造技術本部〕製造技術統括部開発推進(製造技術1)海老ケ瀬隆
▽同CAE推進、惣川真吾
▽同製造技術1(製造技術2)田島裕一
▽同製造技術2(試作センター長)都築正浩
▽施設統括部長(エンバイロメント事業本部産業プロセス事業部技術2)高橋満雄
▽同統括部設計2、古厩良司
▽グローバルエンジニアリングセンター長(工務センター長)前田修児
▽同センター工務センター長、水谷孝博
〔エンバイロメント事業本部〕安全品質環境統括部産業プロセス品質保証(NGKセラミックスヨーロッパ副社長)浅井裕次
▽営業統括部産プロ営業、平野雅俊
▽同CN販売戦略、森永泰志
▽CN事業推進部設計1(営業統括部CN販売戦略室長)豊島哲雄
▽同設計2(推進室長)九鬼達行
▽同製造、秋田一成
▽同生産技術、林清一朗
▽AC製造統括部材料技術、植田修司
▽同統括部AC工場長(NGKオホーツク社長)松岡進
▽同石川工場長、松原正明
▽同AC試作(CN事業推進部製造)弘永昌幸
▽産業プロセス事業部長(営業統括部産プロ営業)奥崎一樹
▽同事業部技術2(製造技術本部施設統括部設計2)太田真充
〔デジタルソサエティ事業本部〕企画(研究開発本部企画)平岩重憲
▽安全品質環境、安田真人
▽HPC事業部CS統括部長兼営業(設計)片居木俊
▽同統括部設計、森岡育久
▽HPC事業部製造統括部長(生産技術1)昇和宏
▽同統括部製造統括管理、奥井宏明
▽同生産技術1、服部亮誉
▽PEC事業推進(PEC事業推進部長代理)植谷政之
▽同部営業、島田史彦
▽電子デバイス事業部開発(NGKエレクトロデバイス副社長)伊藤陽彦
▽金属事業部管理(PEC事業推進部営業)倉田健一郎
〔エネルギー&インダストリー事業本部〕ガイシ事業部長(営業)石川貴浩
▽同事業部営業、矢田邦明
▽同機器、川上進
(6月下旬)退任(副社長)丹羽智明
▽同(同)岩崎良平
日立製作所(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1158文字 PDF有 書誌情報]
日立製作所
(3月31日)退任(執行役副社長)アリステア・ドーマー
▽同(執行役専務)中畑英信
▽同(執行役常務)飯泉孝
▽同(同)加賀田美朗
▽同(同)西沢格
▽同(同)森田和信
(4月1日)デジタルシステム&サービス統括本部長兼デジタルエンジニアリング&AIソリューションビジネスユニットCEO(コネクティブインダストリーズ事業統括本部長)執行役副社長阿部淳
▽コネクティブインダストリーズ事業統括本部長兼インダストリアルAIビジネスユニットCEO(CSO兼CRMO戦略企画本部長兼投融資審査統括本部長兼日立ヨーロッパ会長)同ブリス・コッホ
▽CRMO(DeputyCRMO)執行役専務兼CFO財務統括本部長兼財務本部長加藤知巳
▽地域戦略統括兼日立ヨーロッパ会長(日立デジタル取締役エグゼクティブチェアマン)執行役専務シャシャンク・サマント
▽同兼地域戦略担当、執行役専務兼CMO営業統括本部長長谷川雅彦
▽執行役専務コネクティブインダストリーズセクターCOO兼アーバンシステムビジネスユニットCEO(執行役常務ビルシステムビジネスユニットCEO兼コネクティブインダストリーズ事業統括本部副統括本部長)網谷憲晴
▽同戦略SIBビジネスユニットCEO(同デジタルエンジニアリングビジネスユニットCEO兼日立デジタルCEO兼日立アメリカ社長兼CEO)谷口潤
▽地域戦略統括(日立インド会長)執行役常務中北浩仁
▽インダストリアルプロダクツ&サービスビジネスユニットCEO(水・環境ビジネスユニットCEO)同中津英司
▽AI&ソフトウェアサービスビジネスユニットCEO(クラウドサービスプラットフォームビジネスユニットCEO)同細矢良智
▽DeputyCMO(デジタルシステム&サービス統括本部社会イノベーション事業統括本部長)同営業統括本部副統括本部長兼デジタルシステム&サービス担当CMO馬島知恵
▽エナジー担当CMO(エネルギー担当CMO)同営業統括本部副統括本部長兼事業マネジメント強化統括本部長依田隆
▽執行役常務兼CSO戦略企画本部長(経営企画室長)小豆島秀典
▽同兼CD&SO(AccentureManagingDirector)マイケル・グッドマン
▽同兼CTO研究開発グループ長(デジタルシステム&サービス統括本部CTO)鮫嶋茂稔
▽執行役常務人財統括本部副統括本部長、DeputyCHRO滝本晋
▽同兼日立アメリカ社長兼CEO、竹内康浩
▽同戦略SIBビジネスユニットプレジデント&COO(鉄道ビジネスユニットHeadofEuropeandAustraliaLoBRailControl兼グローバル環境事業本部長)ミケーレ・フラッキオーラ
▽DeputyCRMO(グリーンエナジー&モビリティ戦略企画本部CRMO)マニュエル・ヴァルヴェルデ
インテック(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1142文字 PDF有 書誌情報]
インテック
(3月31日)退任(取締役)柳井城作
(4月1日、SLはソリューションの略)DX戦略統括本部担当、取締役兼専務執行役員辰巳文一
▽取締役、中村清貴
▽専務執行役員東地域統括本部担当(常務執行役員)行政システム事業本部長谷口庄一郎
▽首都圏産業事業本部副本部長、常務執行役員MCF事業部長加藤三郎
▽医療SL事業本部・北陸産業事業本部担当(東地域統括本部担当)常務執行役員社会基盤事業本部長山口浩明
▽常務執行役員(執行役員)人事本部長朽木直浩
▽執行役員北陸産業事業本部長(北陸産業事業本部副本部長兼事業推進)高橋勝
▽DX戦略統括本部副本部長兼DX戦略(中部西日本産業事業本部中部西日本第二SL)平松稔
▽同統括本部スマートエンジニアリング、阿戸信則
▽人事本部副本部長兼人事(人事企画)永島朋宏
▽同本部人事企画、西田誠司
▽管理本部東京総務(首都圏産業事業本部サービス第二営業)小山哲平
▽同法務(北陸産業事業本部高岡センター所長)神山和也
▽テクノロジー&マーケティング本部営業推進(カスタマーエンゲージメントセンター所長)下田一郎
▽同広報、小川智美
▽同未来共創センター所長、野崎幸輝
▽品質革新本部プロジェクト監理(人事本部人事)高久淳
▽首都圏産業事業本部サービス第二営業、安藤幸信
▽同製造SL(北陸産業事業本部北陸産業第二システム)高越堅司
▽同MCF事業部エンタープライズイノベーション、岸田主税
社会基盤事業本部副本部長、事業戦略統括部長岡部貴行
▽医療SL事業本部長(社会基盤事業本部副本部長兼医療SL事業部長)前畑晃
▽同事業本部副本部長、医療SL営業・河村哲郎
〔バンキングビジネス事業本部〕リージョナル営業、事業企画・吉川武裕
▽ファイナンス営業、山形亮太
▽東日本金融SL、鴨川慎太郎
▽金融サービス(金融サービス企画開発兼東日本金融SL)荒井靖士
金融ビジネス事業本部NIシステム第二(SLシステム)宮本昌明
▽同SLシステム(NIシステム第二)湯原佳子
▽情報流通プラットフォームサービス事業本部副本部長、エンゲージメントセンター所長戸村誠郎
▽同事業本部サービスデザイン、加賀谷昌弘
▽同サービストランジションセンター所長、堀田晋士
〔中部西日本産業事業本部〕中部西日本第一SL(中部西日本第三SL)前田祐一
▽中部西日本第二SL、高橋政宏
▽中部西日本第三SL、賀勢隆之
▽中部西日本第四SL(中部西日本第一SL)金起準
〔北陸産業事業本部〕副本部長兼北陸産業第二システム(MCF事業部エンタープライズイノベーション)斉藤亮
▽事業推進、高安剛
▽高岡センター所長(首都圏産業事業本部製造SL)大蔵徹雄
▽制御プラットフォームシステム、野島稔伸
東地域統括本部事業推進(管理本部東京総務)岡嶋将英
ネットワンシステムズ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 1101文字 PDF有 書誌情報]
ネットワンシステムズ
(2月1日)カスタマーサービス本部長(経営企画本部見える化推進室長)穂坂和宏
▽経営企画本部見える化推進室長、経営企画・大洞宏行
(4月1日)リスク・コンプライアンス(最高リスク管理責任者兼最高コンプライアンス責任者兼リスク管理)執行役員若月孝昭
▽管理本部長(最高人事責任者)同金井朗子
▽業務統制本部長(最高戦略・デジタル責任者)同辻晃治
▽セールスエンジニアリング本部長(内部監査室長)深町泰三
▽管理本部人事、管理本部副本部長沖千里
▽東日本第2事業本部副本部長(第2営業)菅原一成
▽西日本事業本部副本部長(第3営業)貝森伸明
▽ビジネス開発本部副本部長(管理本部人事)福田一行
▽内部監査室長(業務統制本部副本部長)清水俊宏
▽管理本部広報・IR(経営企画本部IR室長)村元裕二
▽業務統制本部業務推進(業務管理)林孝憲
〔東日本第1事業本部〕ガバメントアフェアーズ戦略(第1営業)石井鉄二
▽第1営業、松島良知
▽第2営業(パブリック第2技術)久世東
▽第3営業、中野篤志
▽第4営業(第3営業)瀬戸則行
▽パブリック第1技術、野津雅洋
▽パブリック第2技術(東日本第3事業本部エンタープライズ第3技術)福武匡
▽パブリック第3技術(パブリック第5技術)石井勝
▽パブリック第5技術(パブリック第1技術)伊達啓
〔東日本第2事業本部〕サービスプロバイダー事業戦略、横溝直樹
▽第2営業、小川裕隆
▽サービスプロバイダー第1技術、川北良一
▽サービスプロバイダー第4技術(サービスプロバイダー第1技術)清田直人
〔東日本第3事業本部〕エンタープライズ第1技術(エンタープライズ第4技術)小野寛明
▽エンタープライズ第2技術(エンタープライズ第1技術)川崎勝
▽エンタープライズ第3技術、徳留雄大
▽エンタープライズ第4技術(エンタープライズ第2技術)佐藤弘章
西日本事業本部西日本事業戦略(事業戦略室長)池田和之
▽同第3営業、中村利男
▽セールスエンジニアリング本部戦略コンサルティング、高松幸雄
▽同第1カスタマーサクセス(カスタマーサービス本部運用技術兼ITアウトソーシング)斎藤龍
▽同第2カスタマーサクセス(東日本第1事業本部第2営業)斉藤誠吾
▽カスタマーサービス本部第1エキスパートオペレーション(第1エキスパートオペレーション兼第2エキスパートオペレーション兼第3エキスパートオペレーション)上條真
▽同第2エキスパートオペレーション(セールスエンジニアリング本部戦略コンサルティング)川崎武志
▽ビジネス開発本部イノベーション推進、門脇広平
▽同サービス事業戦略(セールスエンジニアリング本部サービス推進)田中将文
商船三井(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 824文字 PDF有 書誌情報]
商船三井
(4月1日、Uはユニットの略)代表取締役(取締役)専務執行役員浜崎和也
▽取締役(代表取締役兼副社長執行役員)田中利明
▽副社長執行役員(専務執行役員)篠田敏暢
▽専務執行役員(常務執行役員)木村隆助
▽常務執行役員(執行役員)中西慶一郎
▽同(同)渡辺達郎
▽同(同)杉山正幸
▽同(同)スルヤン・ウィルヤ・シムノヴィッチ
▽同(同)安部規雄
▽同(同)川中幸一
▽執行役員(ドライバルク事業戦略)朝比奈真一
▽同(環境・サステナビリティ戦略)二宮浩一郎
▽同(鉄鋼事業群第一U長)引間透
▽同(自動車船)小杉賢嗣
▽同(技術U長)杉本義彦
▽同(技術・デジタル統括U長)慶山順一
▽同、熊桜
▽常務執行役員(グループ執行役員)平田浩一
▽グループ執行役員(常務執行役員)桜田治
▽同、塩津伸男
▽同、菊地和彦
▽同、福井利明
▽サステナビリティ戦略推進、赤沢啓太
▽HumanCapitalStrategyDivision、小林夏子
▽海上安全、米田輝希
▽技術・デジタル統括U長、石橋龍哉
▽マリタイムDX共創U長、小林正一
▽船舶技術U長、早川高弘
▽液化ガス技術U長(海洋技術U長)近藤良和
▽海洋技術U長、早嶋達生
▽ドライバルク事業戦略、新井航
▽鉄鋼事業部長、上田健太郎
▽電力炭事業部長、川勝健太
▽エネルギー事業戦略(エネルギー営業戦略)岩本崇志
▽燃料GX事業部長、太田朋孝
▽カーボンソリューション事業群タンカー事業第一U長(タンカー事業第二U長)渡辺大輔
▽同タンカー事業第二U長(電力事業U長)渡辺勲
▽自動車輸送事業群自動車輸送事業統括U長、上田崇直
▽同自動車輸送営業U長、津田顕
▽九州支店長、和田晃治
▽中国国代表兼台湾地域代表、飛田高則
(6月24日)代表取締役、副社長執行役員篠田敏暢
▽取締役、日本製鉄会長兼CEO橋本英二
▽同、住友商事会長兵頭誠之
▽同、栗田工業取締役田中径子
▽常勤監査役(MOLビジネスサポート社長)市川香代
▽顧問(取締役)田中利明
▽同(常勤監査役)加藤雅徳
平和堂(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 823文字 PDF有 書誌情報]
平和堂
(2月16日、地名は店長、FMはフレンドマート、APはアル・プラザ、SFはスーパーフレンド、AFはアルプラフーズマーケットの略)滋賀第一営業(トレーナー)仁賀雅紀
▽滋賀第二営業(業務改革)福田正博
▽北陸営業、長谷川貴士
▽トレーナー(北陸営業)杉山茂生
▽業務改革、田中広幸
▽経営企画、岡誠吾
▽情報システム、天野正彦
▽FM稲枝(AP武生)戸谷一弘
▽FM長浜駅前、辻敬二
▽AP水口支配人、西川隆久
▽AP近江八幡(AP鶴見)川端孝行
▽FMS能登川佐野兼丸善石部、FM・D武佐・鈴木剛
▽FM八幡上田(尾西)前田光規
▽FM竜王(FM大津テラス)渡辺健
▽AP瀬田(AP木津)永井伸幸
▽坂本、小竹祐介
▽AP草津支配人(滋賀第一営業)川村正樹
▽AP堅田(滋賀第二営業)下村武広
▽FM守山水保、藤井信男
▽FM草津大路(FM長浜駅前)高橋潤
▽FM野洲栄(FM守山水保)藤園聡
▽FM膳所、土肥邦善
▽FM石山寺辺兼SF大石、保田誠
▽FM大津テラス(FM膳所)中川康
▽FM大津駅前(FM八幡一ノ坪)酒井宏幸
▽FM守山(FM石山寺辺兼SF大石)堤大昌
▽FM南郷(FM・G宇治市役所前)橋爪智子
▽AP木津、数井寛
▽FM・G宇治市役所前、寺田憲司
▽FM交野(AP小杉)生杉寛
▽FM高槻美しが丘(FM草津大路)川島新也
▽FMかみしんプラザ(FM稲枝)兼吉功
▽AP小杉、佐藤さおり
▽AP富山支配人(AP草津支配人)中野健二
▽AF大河端(FMかみしんプラザ)岡村浩樹
▽AP敦賀、勇田大成
▽AP武生(FM八幡上田)畝田昭紀
▽FM開発(FM高槻美しが丘)北波幹
▽AP鶴見(AP近江八幡)家森裕章
▽尾西(春日井宮町)西浦義尚
▽牛野(FM開発)長谷川剛
▽稲沢、藤原忠彦
▽江南(グリーンプラザ)西村哲
▽春日井宮町(ビバホーム一宮)早藤直樹
▽ビバホーム一宮(牛野)藤原周二
▽グリーンプラザ(坂本)飯村照雄
(3月1日)FM堅田(FM西淀川千舟)藤本信行
▽FM西淀川千舟(FM岸辺)鴨谷勇輝
アイカ工業(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 810文字 PDF有 書誌情報]
アイカ工業
(4月1日、地名は支店長、Cはカンパニーの略)海外事業C長兼アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社長(化成品C長)取締役兼常務執行役員大村信幸
▽建装・建材セグメント管掌(アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング会長)同兼常務執行役員建装・建材C長岩塚祐二
▽営業統括本部首都圏統括兼東京支社長兼業務(建装・建材C副C長兼生産統括部長兼アイカハリマ工業社長)常務執行役員石井寛之
▽化成品C品質管理部担当兼R&D統括部長(品質管理)執行役員化成品C副C長石井直美
〔化成品C〕C長(R&D統括部長兼甚目寺R&Dセンター長)執行役員佐藤克尚
▽営業本部長(東京支社化成品C)山村健介
▽同本部接着剤営業、和気秀太郎
▽同建設樹脂営業、地田正宏
▽同機能材料営業(開発企画室長)久野憲和
▽生産統括部福島工場長、石垣誠
▽品質管理(生産統括部福島工場長)山口聖史
▽R&D統括部甚目寺R&Dセンター長(営業本部機能材料営業)西野剛
〔建装・建材C〕副C長兼生産統括部長兼生産技術兼アイカハリマ工業社長(営業統括本部営業企画)鈴木康史
▽営業第一(同統括本部東北統括兼仙台)広瀬純
▽営業第二(直需部第一営業)前川昌史
▽生産統括部名古屋工場長、中正博文
〔営業統括本部〕北海道統括兼札幌(埼玉)井上学
▽東北統括兼仙台(北海道統括兼札幌)関島雅紀
▽甲信越統括兼北関東(建装・建材C営業第一)徂徠英夫
▽中四国統括兼広島(甲信越統括兼北関東)阿部秀昭
東京支社化成品C(名古屋支店化成品C)橋本謙介
▽埼玉、広岡忠胤
▽名古屋支店化成品C、矢吹英
▽営業統括本部営業企画、高添香織
▽同直需部統括部長兼第二営業(建装・建材C営業第二)佐伯光晴
▽同第一営業、小林洋介
▽開発企画室長、建装・建材C名古屋R&Dセンター長士反慶介
▽海外企画部海外化成品推進室長(化成品C営業本部接着剤営業)阿部新一
▽同海外建装・建材推進室長(海外事業推進室長)藤浦聡
トヨタ紡織(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 798文字 PDF有 書誌情報]
トヨタ紡織
(4月1日)技術統括本部長、取締役兼執行役員兼CTO角田浩樹
▽米州地域本部地域CEO兼トヨタ紡織アメリカ社長(CFO)取締役兼執行役員岩森俊一
▽取締役技監(取締役兼執行役員兼CMO兼CPEO全統括工場長)五百木広志
▽全統括工場長兼第2工場統括工場長(アジア地域本部地域CEO兼トヨタ紡織アジア社長)執行役員畔柳正樹
▽執行役員兼CMO生産分野担当(生産本部長兼生管・物流領域長)足立記通
▽執行役員、移動空間開発本部長加藤浩之
▽同欧州・アフリカ地域本部地域CEO、山之内さとし
▽同アジア地域本部地域CEO兼トヨタ紡織アジア社長(CSO)大井啓行
▽同移動空間企画本部長(移動空間企画本部副本部長兼プロダクト企画領域長)八百市信一
▽CPEO(生産技術本部長)浅井勲夫
▽生産技術本部コンプリート生技領域長(トヨタ紡織ヨーロッパ上級副社長)永田雅樹
▽先端開発本部長(移動空間企画本部長兼移動空間企画領域長)CIORichardChung
▽CSO(経理財務本部副本部長)小木曽毅
▽製品評価本部長(技術開発本部長兼製品評価領域長)虎尾正徳
▽CHRO(トヨタ紡織アメリカ上級副社長)古田雅子
▽CFO(経営企画本部副本部長)鈴木浩之
▽製品評価本部副本部長(技術開発本部製品評価領域副領域長)森孝弘
▽移動空間企画本部プロダクト企画領域長(プロダクト企画領域副領域長)安藤嘉晃
▽生産本部長(生産技術本部コンプリート生技領域長)大河内吏
▽人事総務本部副本部長(人材戦略)原田帯刀
▽生産技術本部コンポーネント生技領域長(シートデバイス生技)伊藤正美
▽生産本部生管・物流領域長(モノづくり推進領域長)今井英人
▽同モノづくり推進領域長(生産調査)荒川賢治
▽第1工場統括工場長(トヨタ紡織オートモーティブインディア社長)森雅彦
▽第3工場統括工場長(高岡工場長)百合草祥裕
▽第4工場統括工場長(豊橋東京工場長)村田幹夫
阪急阪神エクスプレス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 613文字 PDF有 書誌情報]
阪急阪神エクスプレス
(4月1日)グローバルセールス部担当、取締役兼執行役員赤松弘之
▽米州極総支配人(グローバルセールス部担当)取締役兼執行役員伊東孝洋
▽退任(取締役)宮崎秀介
▽執行役員中部日本営業部・西日本第一営業部・西日本第二営業部・西日本輸入営業部担当(グローバルセールス)岡本博之
▽航空事業部・海運事業部担当(EMEA極総支配人)執行役員笹谷達郎
▽EMEA極総支配人(東日本第一営業部・東日本第二営業部・東日本輸入営業部担当)同池田淳
▽グローバルセールス部・東日本第一営業部・東日本第二営業部・東日本輸入営業部担当(ロジスティクス事業部担当)同蓮井紀嘉
▽ロジスティクス事業部担当(グローバル戦略担当)同奴賀洋之
▽海運事業部長、富沢修
▽情報戦略推進、瀬戸大輔
▽グローバルセールス(HANKYUHANSHINEXPRESSUKGlobalSalesManagerofEMEARegion)森河淳
▽中部日本営業、吉田和則
▽西日本第一営業(中部日本営業)岡畑隆也
▽西日本第二営業(HANKYUHANSHINEXPRESSPHILIPPINESDIRECTOR&CHAIRMAN/PRESIDENT)木村亮介
▽西日本輸出カスタマーサービス、原水康宏
▽東日本通関(西日本通関)浜西裕史
▽西日本通関(東日本通関)益子徹也
▽総務人事(HANKYUHANSHINEXPRESSTAIWANCHAIRMAN/PRESIDENT)三沢雅史
富士通(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 572文字 PDF有 書誌情報]
富士通
(4月1日)コンサルティング担当(COOリージョン担当兼グローバルカスタマーサクセスビジネスグループ長兼JapanリージョンCo―CEO)執行役員副社長兼CRO大西俊介
▽執行役員専務海外ビジネス担当(執行役員常務EuropeリージョンCo―CEO)斉藤幹人
▽CDXO(CDPO)執行役員常務遠山興平
▽ビジネスマネジメント本部長(ビジネスマネジメント本部Co―Head)同窪田隆一
▽プラットフォームビジネスグループ長(システムプラットフォームビジネスグループ長)執行役員専務古賀一司
▽ネットワーク&データセンタービジネスグループ長(ネットワーク事業担当)同森林正彰
▽執行役員専務(執行役員常務)グローバルデリバリービジネスグループ長馬場俊介
▽同エンタープライズ事業CEO(同兼CDXO兼CIO)福田譲
▽エンタープライズ事業担当(Japanリージョン副リージョン長)執行役員常務古浜淑子
▽パブリック事業CEO(JapanリージョンCo―CEO)執行役員専務林恒雄
▽金融ビジネスグループ長(グローバルカスタマーサクセスビジネスグループ副グループ長)執行役員常務八木勝
▽公共・社会インフラビジネスグループ長(Japanリージョン副リージョン長)同江口義明
▽EuropeリージョンCEO(EuropeリージョンCo―CEO)同ポール・パターソン
日本精工(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 532文字 PDF有 書誌情報]
日本精工
(3月31日)退任(執行役専務)吉清知之
▽同(執行役常務)明石邦彦
▽同(同)武村浩道
▽同(同)尾崎美千生
(4月1日)品質保証担当、執行役専務技術開発本部長兼NSKインスティテュート・オブ・テクノロジー所長近江勇人
▽執行役専務産業機械事業本部長(執行役常務産業機械事業本部副本部長)インダストリアル本部長早田龍史
▽執行役専務(執行役常務)生産本部長後藤直樹
▽執行職法務コンプライアンス担当(同法務コンプライアンス本部長)人事総務本部長岡秀典
▽執行職(執行役常務)郁国平
▽同(同)宮田慎司
▽同(同)村田達紀
▽同(同)村山玄
▽同(同)早速秀明
▽同(同)木原武志
▽同(執行役)ブライアン・パーソンズ
▽同(同)村田珠美
▽同(同)ウルリッヒ・ナス
▽執行職産業機械事業本部副本部長兼産業機械技術総合開発センター所長(執行役員CMS本部長兼CMS開発センター所長)下村祐二
▽同法務コンプライアンス本部長(同デジタル変革本部副本部長)継本浩之
▽同産業機械事業本部CMS本部長(CMS本部副本部長)永井浩史
▽同自動車事業本部シャシ本部石部工場長、村山俊之
▽同品質保証本部長(カーボンニュートラル推進)飛鷹秀幸
▽同デジタル変革本部副本部長、バリューチェーン統括部長小沢俊史
タカミヤ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 456文字 PDF有 書誌情報]
タカミヤ
(4月1日)専務(取締役兼専務執行役員)安部努
▽TakamiyaLab.本部長(TakamiyaLab.副本部長兼海外事業本部・運輸部準備室管掌)取締役兼常務執行役員経営戦略本部長安田秀樹
▽機材管理本部・開発本部・グローバル品質保証本部管掌、取締役兼執行役員製造本部長兼TakamiyaLab.副本部長向山雄樹
▽海外事業本部管掌、同兼執行役員営業本部長兼TakamiyaLab.副本部長川上和伯
▽TAP事業最高執行責任者兼アグリ事業部管掌(海外事業本部長兼TakamiyaLab.副本部長兼経営戦略本部アグリ事業部長)上席執行役員岡本裕之
▽グローバル品質保証本部長兼TakamiyaLab.副本部長(製造本部グローバル品質保証)執行役員植田真吏
▽執行役員兼製造本部・機材管理本部ChiefInnovationOfficerテクニカルソリューション兼生産管理室長、製造本部グローバル生産・高橋賢
▽執行役員、経営戦略本部情報システム・中川幸彦
▽同海外事業本部長兼TakamiyaLab.副本部長、高宮嵩元
東北電力(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 441文字 PDF有 書誌情報]
東北電力
(4月1日)最高情報セキュリティ責任者(ビジネスサポート本部長)副社長兼副社長執行役員兼最高財務責任者原子力本部副本部長砂子田智
▽副社長兼副社長執行役員原子力立地担当(取締役兼常務執行役員原子力本部長)金沢定男
▽取締役(会長)増子次郎
▽地域課題担当(コーポレート担当)取締役兼常務執行役員再生可能エネルギーカンパニー長兼原子力本部副本部長佐々木裕司
▽退任(副社長)高野広充
高野氏は東北電力ネットワーク社長に就任する
副社長執行役員サステナビリティ・コンプライアンス推進・危機管理担当(上席執行役員東京支社長)二階堂宏樹
▽原子力本部副本部長(グループ戦略部門長)常務執行役員宮武康夫
▽安全保安担当(同部門長代理)同発電カンパニー副カンパニー長兼原子力本部副本部長阿部雅宏
▽常務執行役員原子力本部長(執行役員原子力)青木宏昭
▽同人財戦略担当(同福島支店長)日下部達
(6月)副社長、副社長執行役員二階堂宏樹
▽取締役、村田啓子
▽特別顧問(取締役)増子次郎
▽退任(同)宮原育子
プリマハム(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 351文字 PDF有 書誌情報]
プリマハム
(4月1日)専務執行役員(常務執行役員兼四国フーズ社長)生産本部長田悟敏弘
▽同(常務執行役員)食肉事業本部長網野真
▽管理本部分掌(管理本部長)専務執行役員内山高弘
▽同本部長(同本部長代理)常務執行役員中島聡
▽同本部特命担当(財経)執行役員古賀慎一
▽営業本部フードサービス事業部長(西日本支社長)同佐々木伸
▽同本部東日本支社長(フードサービス事業部長兼第二)同寺村博之
▽執行役員マーケティング本部長(営業本部マーケティング)片桐修二
▽執行役員、食肉事業本部食肉営業事業部長伊藤正幸
▽同総合企画本部特命担当(管理本部環境管理)松本昭雄
▽同生産本部三重工場長(鹿児島工場長)山口直樹
▽同営業本部西日本支社長(九州支店長)日野和昭
(6月下旬)取締役、常務執行役員総合企画本部長兼総合企画・鯛健一
ヨコオ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 334文字 PDF有 書誌情報]
ヨコオ
(4月1日)VCCS事業部長兼管理本部長兼富岡工場統括(VCCS事業部統括担当)取締役兼執行役員常務VCCS海外工場統括柳沢勝平
▽人財本部長兼ITステアリングコミッティ担当(VCCS技術統括部長兼人財育成センター長兼ITステアリングコミッティ情報システム)執行役員常務技術本部副本部長兼インキュベーションセンタープラットフォーム事業推進・坂田毅
▽VCCS海外事業統括兼YokowoManufacturingofAmericaLLC社長、執行役員長岡俊一
▽CTC/FC/MD製造統括(FC事業部担当)執行役員生産プロセス革新本部長赤尾剛
▽執行役員、FC事業部長石橋史章
▽IT本部長(VCCS事業部生産管理購買)後藤修
▽VCCS技術統括部長、VCCS技術・郷清二
味の素(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 299文字 PDF有 書誌情報]
味の素
(2月3日)執行役会長(執行役社長兼最高経営責任者)取締役藤江太郎
▽執行役社長兼最高経営責任者(執行役常務)ラテンアメリカ本部長中村茂雄
(4月1日)執行役専務(執行役常務)バイオ&ファインケミカル事業本部長前田純男
▽同(同)アセアン本部長坂倉一郎
▽執行役ラテンアメリカ本部長(味の素AGF副社長)山本直子
▽同食品事業本部副事業本部長兼食品研究所長(コンシューマーフーズ開発センター長)川瀬博士
▽同サステナビリティ担当(サステナビリティ推進)小野郁
▽退任(執行役常務)小島淳一郎
▽同(同)森島千佳
(6月下旬)取締役、執行役社長兼最高経営責任者中村茂雄
▽退任(取締役兼執行役会長)藤江太郎
ブリヂストン(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 298文字 PDF有 書誌情報]
ブリヂストン
(1月17日)アジア・EMIA鉱山・産業・建設タイヤ・Sol事業部長、細川竜彦
(2月1日)日本セグメント財務戦略・基盤構築、日本セグメントFP&A部門長兼日本セグメント財務会計・基盤構築部門長兼BSJP財務企画・松野文威
▽BSJPタイヤ生産・内製事業管理、BSJPタイヤ生産企画・BCMA推進部門長兼BSJPタイヤ生産BCMA推進・長沢明宏
▽建築/産業ソリューション生産管理、松永拓生
▽BSDPプロジェクト支援・CSR・リスク管理、浅井響介
▽建築ソリューション事業企画、山田慎二郎
(3月1日)常務役員モータースポーツ管掌、今井弘
▽モータースポーツ・タイヤ開発統括部門長、石山誠
イオン銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 283文字 PDF有 書誌情報]
イオン銀行
(2月1日)執行役員(副社長執行役員)取締役冨永広規
▽同審査・事務本部長(常務執行役員経営企画・審査・事務担当兼経営企画本部長兼審査本部長)同田中悟司
▽審査・事務本部幕張事務責任者(事務本部長)執行役員奥雅代
▽営業企画本部新規業務開発、執行役員営業企画本部長橋部智之
▽執行役員決済本部長、浜野勝三
▽同経営改革本部長、稲垣武志
▽同監査本部長、脇田国弘
▽同経営企画本部長(経営企画)久保田豪
▽営業サポート(リスク管理本部副本部長兼リスク管理)伊達充輝
▽リスク管理、藤田恵輔
▽経営企画(新規業務開発)長崎至史
▽監査(営業サポート)桜井陽一
▽経営改革、塚本るり
横河ブリッジホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 276文字 PDF有 書誌情報]
横河ブリッジホールディングス
(4月1日)専務執行役員(執行役員)取締役中村譲
▽基幹システム導入室長兼デジタル戦略室担当(技術総括室・総合技術研究所・新規事業開発室担当)常務執行役員情報企画室長小林明
▽グループ生産統括担当、執行役員調達室長高藤伸治
▽執行役員法務部・総務部・不動産管理室担当、光田浩
▽執行役員、財務IR室長中岡康次
▽同サステナビリティ担当(総合技術研究所・新規事業開発室担当)技術総括室長春日井俊博
(6月26日)代表取締役(取締役)専務執行役員中村譲
▽取締役、執行役員湯川雅之
▽同、梶山園子
▽退任(取締役)吉田昭仁
▽同(同)吉川智三
ジェイテクト(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 270文字 PDF有 書誌情報]
ジェイテクト
(2月1日)監査役室長(工作機械・システム事業本部事業統括部長)岡本清充
▽技術企画、村島哲也
▽制御・SW技術、市川誠
▽ステアリング電子システム技術、池井孝
▽FCシステム技術、岩口貴嗣
▽駆動実験解析(自動車事業本部FCシステム技術)谷和孝
▽工作機械・システム事業本部事業統括部長(営業本部営業統括部長)斎藤敬彦
〔生産本部〕関東工場製造技術、井垣吉博
▽国分工場第1製造、北原慎介
▽同第2製造(第1製造)井口忠宏
▽刈谷工場長(製造技術)外山弘治
▽同工場製造技術、三輪光太郎
生産技術本部工程革新、冨田大策
▽同熱処理生技、中尾一紀
ロジスティード(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 269文字 PDF有 書誌情報]
ロジスティード
(4月1日)執行役員、アルプス物流代表取締役兼会長執行役員臼居賢
▽同兼CMO(業務執行役員兼LOGISTEEDChina社長)川北剛史
▽同兼CDXO兼ロジスティードソリューションズ社長(業務執行役員)CTOロジスティクスソリューション統括本部長芳賀寛
▽業務執行役員グローバル営業開発本部長(グローバル営業開発本部副本部長)伊藤浩史
▽同兼ロジスティード西日本社長(西日本統括本部西日本営業本部副本部長)永野光鹿
▽フォワーディング事業戦略本部長兼ロジスティードエクスプレス社長(グローバル営業開発本部長)業務執行役員名取一茂
トーホー(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 224文字 PDF有 書誌情報]
トーホー
(2月1日)監査室長、執行役員橋本博文
(3月1日)コーヒー兼業務用商品販売促進、平松達也
(3月27日)品質統括部長、幸田潤一
(4月23日)取締役法務・コンプライアンス部・コーポレート・コミュニケーション部担当(コンプライアンス室担当)執行役員人事・田上玲子
▽同財務部担当、執行役員グループ戦略・原田大介
▽取締役、山村和正
▽退任(取締役)佐藤敏明
▽同(同)淡田利広
▽同(同)中井康之
▽商品戦略本部長、執行役員商品開発兼海外・山田博文
長瀬産業(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 219文字 PDF有 書誌情報]
長瀬産業
(3月1日)経営企画本部CEO室統括兼NAGASEバイオテック室統括、近藤俊夫
(4月1日)機能化学品事業部機能色材部統括、中嶋昌士
▽スペシャリティケミカル事業部スペシャリティ第一部統括(機能化学品事業部機能色材部統括)田中秀樹
▽同スペシャリティ第二部統括、横山俊樹
▽同企画室統括(スペシャリティ第二部統括)山本寛樹
▽先進機能材料事業部機能樹脂部統括、山井一平
▽ICT企画部統括、寺本昌道
▽人事総務本部人事総務部統括、金沢啓彦
アドバンテスト(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 213文字 PDF有 書誌情報]
アドバンテスト
(2月1日)AppliedResearch&VentureTeamNABICenterリーダー、執行役員新事業推進室長田中成郎
▽同NABICenterサブリーダー(新事業推進室事業推進兼事業企画)NBPグループリーダー西村浩一郎
▽品質保証本部品質保証統括部QCM、倉崎秀樹
▽同製品検査、田英一
▽ATEビジネスグループテクノロジー開発本部TechnologyDevelopmentOpticalリーダー、増田伸
日本精機(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 195文字 PDF有 書誌情報]
日本精機
(4月1日)4輪事業本部・2輪・センサ事業本部・コンポーネント事業本部・事業管理本部管掌(欧州地域担当)取締役兼副社長執行役員永野恵一
▽グローバル品証本部・グローバル生産本部・長岡工場管掌兼日本ものづくり地域担当(生産技術本部管掌兼北中米・南米地域担当)同兼専務執行役員吉原正博
▽技術開発本部・グローバル購買本部管掌(購買本部管掌兼アセアン・台湾地域担当)同兼常務執行役員東政利
ニプロ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 193文字 PDF有 書誌情報]
ニプロ
(2月1日)国内事業部国内医療機器生産統括本部大館工場副工場長兼国際事業部国際医療機器生産統括本部大館工場副工場長(国内事業部国内生産統括本部副本部長兼国際事業部国際生産統括本部副本部長兼ニプロタイランドコーポレーション社長)執行役員藤嶋一彦
▽バスキュラー事業部VAN営業(バスキュラー商品開発営業本部バスキュラー商品開発営業第二)安江彰
▽同CRM営業(新領域営業)久保田正浩
三菱商事ファッション(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事ファッション
(2月28日)会長、西川信一
▽取締役、鈴木信輝
▽同、中林恵一
▽同、土屋英樹
▽監査役、松沢直輝
▽退任(代表取締役)村田茂
▽同(取締役)小沢拓
▽同(同)福原健太郎
▽同(同)牧光弥
▽同(同)久嶋一司
▽同(監査役)阿部史郎
▽同(同)岩村浩守
▽社長執行役員(執行役員)ライフスタイル本部長幸晋也
アグレックス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 134文字 PDF有 書誌情報]
アグレックス
(3月31日)退任(社長)山本修司
(4月1日)社長、柳井城作
▽ビジネスファンクションサービス事業本部BFS営業、阪田裕樹
▽デジタルトランスフォーメーション事業本部DX営業(ビジネスファンクションサービス事業本部BFS営業)出渕丞司
▽内部監査、高橋美博
京都銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 128文字 PDF有 書誌情報]
京都銀行
(2月1日、地名は支店長)京都駅前(東山)甲賀大志
▽東山、井上晃一
▽山科兼西山科(大阪営業部営業第一)中川昌夫
▽大井、荻野勇一
▽大津(大井)林純司
▽橿原、伊田耕司
▽六甲道、森田淳
▽本店営業部第三(大津)竹内肇
▽大阪営業部営業第一(橿原)山川正剛
ツバキ・ナカシマ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 126文字 PDF有 書誌情報]
ツバキ・ナカシマ
(2月24日)チーフマニュファクチャリングオフィサー、ラメッシュ・ゴパラクリシュナン
(3月3日)セラミックBUプレジデント、ジュアン・ウー
▽同BUProductManagementディレクター(セラミックBUプレジデント)冨士川徹
イオンフィナンシャルサービス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 122文字 PDF有 書誌情報]
イオンフィナンシャルサービス
(2月1日)人事総務本部長、専務執行役員三島茂樹
▽グループ経営管理チームリーダー、執行役員経営管理本部長表寺務
▽経営企画本部長兼経営企画、同事業推進チームリーダー西村信一郎
▽リスクモニタリング(経営企画)杉田哲郎
阿波銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 118文字 PDF有 書誌情報]
阿波銀行
(1月31日、地名は支店長)瀬戸、執行役員県北広域エリア母店長兼鳴門兼大津・忠津聡
▽土成、同県西広域エリア母店長兼鴨島兼川島・佐々英毅
▽高知、前田尚也
▽尼崎(鳴門東)上原大輝
▽南大阪(代々木)坂田達郎
▽代々木(法花)岡本哲也
三益半導体工業(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 108文字 PDF有 書誌情報]
三益半導体工業
(3月1日)産商事業部副事業部長、営業二・高橋義幸
▽管理本部副本部長、人事・山本丈晴
▽技術本部デジタル技術、塚越孝弘
▽同技術、佐藤勇章
▽管理本部総務、福地忠正
▽エンジニアリング事業部技術一、室岡秀幸
三菱ガス化学(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 102文字 PDF有 書誌情報]
三菱ガス化学
(4月1日)会長執行役員(社長執行役員)代表取締役藤井政志
▽代表取締役兼社長執行役員(取締役兼常務執行役員研究統括管掌兼知的基盤担当)伊佐早禎則
▽取締役(代表取締役兼会長執行役員)倉井敏磨
住友化学(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
住友化学
(4月1日)会長(社長兼社長執行役員)岩田圭一
▽取締役相談役(会長)十倉雅和
▽社長執行役員(専務執行役員)水戸信彰
(6月)社長、社長執行役員水戸信彰
▽相談役(取締役相談役)十倉雅和
セイコーウオッチ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 97文字 PDF有 書誌情報]
セイコーウオッチ
(2月1日)GS海外営業部担当(GS国内営業推進部担当)執行役員GSグローバル本部副本部長浅海達也
▽GSグローバル戦略室長、GSグローバル本部副本部長土屋雄嗣
▽総務、岡島康雄
福井コンピュータホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
福井コンピュータホールディングス
(4月1日)上席執行役員兼CDO情報戦略、柏木保宏
▽同兼CSO経営戦略、野坂寅輝
▽執行役員、浅川信二
▽CAO管理本部長、上席執行役員兼CRO総務・長木康弘
スズデン(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
スズデン
(4月1日)会長(会長兼社長)CEO鈴木敏雄
▽社長兼執行役員社長(専務兼専務執行役員兼CMO兼CTO海外部門管掌)COO高谷健文
(6月)退任(取締役)小川幸二
▽同(同)安藤真紀
コメリ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 95文字 PDF有 書誌情報]
コメリ
(2月1日、Zはゾーン、Mはマネジャー、Aはエリアの略)ライフコメリ常務(関東ZM)山田望
▽関東ZM(新潟ZM)田辺健志
▽同Z長野AM、佐々木健
▽同Zコメリパワー東部店長、山下敦史
コーナン商事(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
コーナン商事
(2月10日、地名は店長)岩出(御坊インター)植垣潤一
▽南津守(りんくう羽倉崎)西村夏樹
▽御坊インター(箕島)平野智之
▽箕島、古瀬浩貴
▽りんくう羽倉崎(岩出)黒田貴之
花王(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 89文字 PDF有 書誌情報]
花王
(2月1日)経営企画部門経営サポートセンター社長室長(研究開発部門研究戦略推進センター研究運営・管理)小松崎啓行
▽研究開発部門研究戦略推進センター研究運営・管理、桑原一夫
JR貨物(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 88文字 PDF有 書誌情報]
JR貨物
(2月1日)営業統括部長、取締役兼常務執行役員鉄道ロジスティクス本部長小暮一寿
▽経営統括本部経営企画(鉄道ロジスティクス本部副本部長兼営業統括部長)執行役員高橋秀仁
ナイガイ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 88文字 PDF有 書誌情報]
ナイガイ
(2月1日)経理部・総務人事部担当(営業本部・MRCdiv担当)取締役兼常務執行役員市原聡
▽営業4部・商品部担当(営業本部・GRMdiv担当)同兼常務執行役員高原聡
中部電力(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 84文字 PDF有 書誌情報]
中部電力
(3月31日)取締役(代表取締役兼副社長執行役員)水谷仁
(4月1日)専務執行役員、速水敏浩
(6月)代表取締役、専務執行役員速水敏浩
▽退任(取締役)水谷仁
ソフトバンクグループ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
ソフトバンクグループ
(2月1日)CSusO、常務執行役員経理統括君和田和子
▽経理統括サステナビリティ、経理兼内部統制室長宇江智彦
▽管理統括情報システム、渡秀政
トーホーキャッシュアンドキャリー(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 81文字 PDF有 書誌情報]
トーホーキャッシュアンドキャリー
(3月27日)社長(トーホービジネスサービス社長)蓑毛隆行
▽退任(社長)田代光司
▽取締役(執行役員)営業統括部営業二・稗田好人
THK(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
THK
(2月1日)産業機器統括本部FAソリューション開発本部長(IOTイノベーション本部長)常務執行役員産業機器統括本部FAソリューション営業本部長坂本卓哉
AGC(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 76文字 PDF有 書誌情報]
AGC
(2月21日)〔化学品カンパニー〕グループ人事室長、吉岡大雅
▽機能化学品事業本部先端素材事業部長、諏訪部幸治
▽同FORBLUE事業部長、酒井拓
キヤノンマーケティングジャパン(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 73文字 PDF有 書誌情報]
キヤノンマーケティングジャパン
(2月1日)エリアビジネスユニットビジネスパートナー事業部OC営業推進本部OC営業推進、OC営業推進本部長豊永穀
MonotaRO(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 71文字 PDF有 書誌情報]
MonotaRO
(3月25日)取締役、ピーター・ケネバン
▽専務執行役(常務執行役)田浦秀俊
▽常務執行役(執行役)普川泰如
▽執行役、勇木洋平
auじぶん銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 71文字 PDF有 書誌情報]
auじぶん銀行
(1月31日)退任(副社長)井上利弘
▽同(取締役)山下邦裕
▽同(監査役)多田和弘
(2月1日)専務、藤田隆
▽監査役、戎家裕司
セントラル硝子(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 70文字 PDF有 書誌情報]
セントラル硝子
(2月1日)化成品事業管理兼セントラルガラスインターナショナル社長兼上海中硝商貿董事長、瀬戸口稔
▽アグリ事業管理、新田典道
東レインターナショナル(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 59文字 PDF有 書誌情報]
東レインターナショナル
(2月1日)管理部門担当(管理部門長)取締役経営企画部門長兼グループ業務企画推進・久間田昌功
住商アグロインターナショナル(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 58文字 PDF有 書誌情報]
住商アグロインターナショナル
(2月3日)社長兼社長執行役員(取締役)田中卓
▽取締役(社長兼社長執行役員)丸山浩道
グローブライド(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 56文字 PDF有 書誌情報]
グローブライド
(2月1日)フィッシング営業本部マーケティング二、早川賢
▽スポーツ営業本部ゴルフ営業、阿部俊太
キムラ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 56文字 PDF有 書誌情報]
キムラ
(4月1日)営業統括本部長兼道央営業(経営企画室長)常務木村勇太朗
▽経営企画室長、取締役管理・野村真也
田中精密工業(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 54文字 PDF有 書誌情報]
田中精密工業
(2月3日)国内製造・生産管理・海外子会社担当、取締役兼常務執行役員部品製造事業部長山田勝也
富士通フロンテック(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 52文字 PDF有 書誌情報]
富士通フロンテック
(3月31日)取締役シニアアドバイザー(社長)渡部広史
(4月1日)社長、櫛田龍治
三菱商事(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 51文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事
(4月1日)四国支店長、宮坂博
▽九州支社食品産業・SLC、平野雄一
▽三菱商事広州社長、曽暉
横河ブリッジ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 48文字 PDF有 書誌情報]
横河ブリッジ
(6月26日)取締役、執行役員市川章夫
▽退任(取締役)山下裕次
▽同(同)吉田昭仁
富士通Japan(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 47文字 PDF有 書誌情報]
富士通Japan
(3月31日)退任(会長)窪田雅己
▽同(取締役シニアアドバイザー)広瀬敏男
日立システムズ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
日立システムズ
(4月1日)社長(取締役兼専務執行役員)渡辺岳彦
▽相談役(社長)柴原節男
アイ・ユー・ケイ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
アイ・ユー・ケイ
(4月1日)社長(取締役兼常務執行役員)熊野祥一
▽顧問(社長)佐藤正修
佐川急便(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
佐川急便
(2月1日)営業兼カスタマーサービス(四国支店長)西村英樹
▽四国支店長、村井隆
兼松KGK(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 45文字 PDF有 書誌情報]
兼松KGK
(4月1日)管理統括本部長(本社機構統括本部長)取締役兼常務執行役員山田公徳
ファンドクリエーショングループ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 42文字 PDF有 書誌情報]
ファンドクリエーショングループ
(2月27日)取締役、吉田隆
▽同(監査役)神谷有子
NECネッツエスアイ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 41文字 PDF有 書誌情報]
NECネッツエスアイ
(2月1日)営業統括本部関東甲信越支社長、執行役員高見公三
日立ソリューションズ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 40文字 PDF有 書誌情報]
日立ソリューションズ
(4月1日)社長執行役員(専務執行役員兼CSO)森田英嗣
トーホーフードサービス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 40文字 PDF有 書誌情報]
トーホーフードサービス
(3月27日)取締役、執行役員広域営業統括部長中野栄三
太洋テクノレックス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
太洋テクノレックス
(3月18日)監査役、中礒亜由美
▽退任(監査役)和中修二
安藤ハザマ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 39文字 PDF有 書誌情報]
安藤ハザマ
(2月1日)国際事業本部管理、管理本部副本部長兼財務・高橋耕一郎
キヤノン(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
キヤノン
(2月1日)メディカル事業本部副事業本部長、常務執行役員長島和彦
CLホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
CLホールディングス
(3月28日)取締役、松原靖広
▽常勤監査役、大坪教光
三菱商事プラスチック(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
三菱商事プラスチック
(2月1日)取締役、青柳央
▽退任(取締役)五十嵐啓記
ダイワボウホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
ダイワボウホールディングス
(2月1日)法務コンプライアンス室長、浜田直治
東京スター銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 38文字 PDF有 書誌情報]
東京スター銀行
(2月1日)事務集中、須藤勝彦
▽財務企画、大利ファビオ広明
リゾートトラスト(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
リゾートトラスト
(2月11日)会員制本部横浜支社第5事業部長、市川康太
永谷園ホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 37文字 PDF有 書誌情報]
永谷園ホールディングス
(2月1日)専務執行役員兼最高財務責任者、楠敏弘
NITTAN(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
NITTAN
(2月1日)情報システム部担当、取締役兼執行役員遠藤浩光
江崎グリコ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
江崎グリコ
(2月1日)グローバルブランドマネジメント室長、赤尾一成
あおぞら銀行(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
あおぞら銀行
(2月1日)インフラストラクチャーマネジメント、江口博
東急不動産ホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 34文字 PDF有 書誌情報]
東急不動産ホールディングス
(1月31日)退任(代表取締役)植村仁
大同特殊鋼(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 32文字 PDF有 書誌情報]
大同特殊鋼
(2月1日)ホットフォーマー事業部企画開発、佐藤大
ニトリホールディングス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 31文字 PDF有 書誌情報]
ニトリホールディングス
(1月31日)退任(取締役)須藤文弘
日本HP(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
日本HP
(2月1日)取締役、人事・総務本部長浜岡有希子
ハマキョウレックス(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 29文字 PDF有 書誌情報]
ハマキョウレックス
(1月31日)退任(取締役)有賀昭男
イトーキ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 28文字 PDF有 書誌情報]
イトーキ
(2月1日)常務執行役員管理本部長、田中有美
MAアルミニウム(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
MAアルミニウム
(2月1日)常勤監査役、石原武晴
味の素AGF(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
味の素AGF
(3月31日)退任(取締役)山本直子
アズ企画設計(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 26文字 PDF有 書誌情報]
アズ企画設計
(2月28日)退任(取締役)杉江康次
KHネオケム(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 25文字 PDF有 書誌情報]
KHネオケム
(3月1日)IT統括部長、高橋睦人
メタリアル(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 25文字 PDF有 書誌情報]
メタリアル
(1月31日)退任(取締役)荒川健人
メディネット(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 24文字 PDF有 書誌情報]
メディネット
(1月31日)監査役、岡崎久美子
セリア(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 24文字 PDF有 書誌情報]
セリア
(1月31日)退任(取締役)三宅奈津子
NTTドコモ(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
NTTドコモ
(3月1日)佐賀支店長、麻生隆
みずほリース(会社人事)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 16ページ 23文字 PDF有 書誌情報]
みずほリース
(2月1日)業務監査、畠山伸太
分子数個で高度な計算 物材機構 消費電力数百分の1 機械やセンサーに応用[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1969文字 PDF有 書誌情報]
微細な分子を使って、計算を省エネルギーにする研究が進んでいる。物質・材料研究機構(NIMS)は血糖値の変化を予測する技術を開発した。半導体を使う場合に比べて、消費電力を数百分の1に抑えられるという。ロボットや工場で使う機械の制御、センサーへの応用が期待できる。
分子の微細な変化を観測して、計算に応用する技術は「物理リザバー計算機」と呼ばれる。リザバーは貯水池を意味する単語「Reservoir」に由来する。
この計算機の仕組みが池の水面の波紋を観察するのに似ているためだ。池に連続して物を投げ込むと波紋が広がる。
波紋は投げ込んだ物の大きさや個数、落とすタイミングなどで形が変わる。波紋には物体の大きさなどの情報やその影響が記録されているととらえられる。
物理リザバー計算機は波紋のように外部からの刺激に応じて、繊細に反応する物理現象を計算に利用する。
例えば、わずかに振動している分子が反射する光、物質の電気的性質などだ。これらは外からの刺激に応じて波紋のように変化する。
何度も外からの刺激を与えて、刺激と変化の相関を導けば、人工知能(AI)の機械学習のような計算効果が得られる。
半導体を使う計算機は情報を0と1の信号に置き換えて、しらみつぶしに計算していく。高性能なAIを作るには大規模なデータが必要になり、計算量が膨大になる。装置が大規模になりがちで、消費電力も大きくなる。
物理リザバー計算機は答えを出すまでの計算回数が少ない。様々な端末の上でデータを処理するエッジコンピューティングに応用できれば、データセンターの運用や通信にかかる消費電力を減らせる。
NIMSの土屋敬志グループリーダーらは、血糖値の変化を予測するシステムを開発した。予測には「安息香酸」という有機分子を使う。安息香酸の分子にレーザー光を当て、分子の振動によって散乱した光を出力信号として計測する。
装置を塩化ナトリウム水溶液に入れ、電圧をかけて水素イオンを動かす。安息香酸に水素イオンがくっついたり離れたりすると、散乱光が変化する。波紋のような散乱光の変化の様子を記録して、計算に利用する。
土屋氏らは1型糖尿病患者の血糖値変化の予測を試みた。糖尿病患者の約58時間分の血糖値変化を電気信号として入力し、水素イオンを動かして散乱光の変化を出力信号として記録した。
別の血糖値データを使って、センサーが5分後の血糖値を予測できるかを調べた。安息香酸を4分子使ったときに最も精度が良くなった。土屋氏は「理論上は従来型のコンピューターに比べて、消費電力を数百分の1以下にできる」とみる。
橋などの建造物の状態を監視するセンサー、工場で使う機械やロボットの制御などが用途として考えられる。
九州工業大学の田中啓文教授らはロボットの触覚センサーへの応用を目指す。微小な炭素の繊維「カーボンナノチューブ」にポリ酸を混ぜた素材を使い、大きさが2センチメートル角の素子を作った。
電圧を加えるとナノチューブの上にちりばめたポリ酸が酸化と還元を繰り返し、出力する電気信号の形が変わる。この仕組みを利用して計算する。
この素子を触覚センサーに組み込み、ロボットハンドにつないで何をつかんだかを判定した。すると菓子の容器、サイコロなど9個の物体を81%の精度で正しく判別した。
田中教授は「スマホやパソコン、自動車などの端末側で情報を処理するエッジコンピューティングに使えば、通信や演算に使う電力を100分の1に減らせる」と話す。
大阪大学の松本卓也教授らは化合物の電気的性質を使って、文字の認識に挑む。生物の神経のように、材料が電子を受け渡して伝わる電気を解析し、利用する。
金属のモリブデンを含む化合物の数十分子を電極の間にくっつけたものを計算に使う。文字の形を信号に変換して入力し、電流の変化を調べる。0~9までの数字の形を学習させると、手書きの数字を90%以上の精度で認識できた。
海外ではドイツのヨハネス・グーテンベルク大学マインツ校やフランスのパリ・サクレー大学などは磁気やスピントロニクスを使う技術を研究する。26年までに文字や画像を認識する技術の開発を目指している。
普及が進むAIや生成AIは大量の電力を使う。国際エネルギー機関(IEA)は24年1月、世界でAIやデータセンターが消費する電力は26年に1兆キロワット時と22年比で2倍強に増える可能性があるという報告書を発表した。
これは日本全体の年間消費電力に匹敵する。少ない電力で動く物理リザバー計算機が普及すれば、データセンターの消費電力を抑制する手段の一つになる。
ただ、物理リザバー計算機は高温など周囲の環境によって計算精度が低くなる課題があり、安定して動かすための技術開発を進める必要がある。
トランプ政権下も「進展」 脱炭素技術の行方 米MIT拠点トップに聞く[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1162文字 PDF有 書誌情報]
気候変動対策に後ろ向きなトランプ米政権が発足した。米マサチューセッツ工科大学(MIT)でエネルギー分野の研究を束ねるウィリアム・グリーン教授は、脱炭素技術について、日本経済新聞の取材に「世界の大半で良いビジネスであり続ける」と話し、開発や投資は止まらないとの見方を示した。
グリーン氏はMITの研究拠点「MITエネルギー・イニシアチブ(MITEI)」のディレクターを務める。トランプ米政権は発足日の1月20日、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を表明し、石油などの化石燃料の生産を重視する姿勢を示した。
グリーン氏は「それでも、世界中のほとんどの国が気候の安定を望んでおり、パリ協定を批准しているのは事実だ」と指摘した。そのうえで、「研究開発の方向を変える必要はない」とみる。
MITEIは米国のほかIHIやJERAなどの日本勢を含む約40の企業と共同研究を進め、ノルウェーやスペインなどの欧州、南米など世界中にパートナーがいる。米国以外の動向に目を向ければ「企業の一部が脱炭素への投資を打ち切ることがあっても、全て活動を停止することはないだろう」と指摘する。
グリーン氏は米政府の方向性に関わらず、科学の世界から優れた技術と製品が出れば脱炭素への移行は進むとみる。
発光ダイオード(LED)が蛍光灯や白熱電球を置き換えた事例を挙げた上で「性能や安全性、コストも真に卓越した技術が発明されれば、自然と世界中の政府と投資家が採用する」と語った。
脱炭素の技術開発を進める課題も挙げた。温暖化ガスの削減に必要な技術は、再生可能エネルギーや蓄電池の活用など多岐にわたる。一方で、環境負荷の低減や経済性、安全性などを総合して有望性を判断する適切な評価手法がなく「不確実性が多い」と話した。
「政府も投資家も資金を投じる決断ができず、化石燃料など旧来の技術が使われてエネルギーの移行を遅らせている」と現状を説明した。
解決に向けてMITEIは日本を含む企業と新技術の経済性や性能を正確に評価、判断できるソフトなどの研究開発と人材育成を重視する。現在は技術の開発者が自ら評価するのが一般的で「愛着や普及への期待からバイアスがかかってしまう」という。
脱炭素が公共に関わる問題である以上、「技術について外部から見極められる専門家を育て、客観的に評価できる仕組みが必要だ」と述べた。
グリーン氏はMITEIが、東京科学大学のゼロカーボンエネルギー研究所、脱炭素研究拠点「GXイニシアティブ」と都内で開いたシンポジウムに合わせて1月に来日した。「日本でも脱炭素の技術評価に関わる人材を育てる必要がある」と語り、日米の機関で協力して教育や研究を進める必要性も強調した。
【図・写真】米マサチューセッツ工科大学のウィリアム・グリーン氏
足し算間違うAI 巨大進化の矛盾 慎重な事実確認が必要[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 695文字 PDF有 書誌情報]
米オープンAIの「ChatGPT(チャットGPT)」などの人工知能(AI)はわずか数年で急速に進化を遂げた。法律や科学など専門的な質問にも即座に答え、難解なクイズもたやすく解く。だが一方で簡単な足し算を間違うなどの意外な弱点も見えてきた。
生成AIのブームを生んだ2020年のオープンAIの論文は、学習に使うデータ量や、結果を出すのに使う変数が増えるほど性能が高まるとした。
米テック大手などは資金を投じて生成AIの開発を競うが、まだ賢さを身につけたとは言い切れない。スペインのバレンシア工科大学などの24年の論文は、巨大AIの弱点を指摘した。
歴代のChatGPTなどに算数や地理などの問題を与えた。AIが大きくなるほど、約20文字を並び替える難解なクイズなどを正しく解いた。だが、「2万4427+7120」など小学生でも解ける4~5桁の足し算をさせると、GPT―4などの巨大AIは頻繁に間違えた。
バレンシア工科大のホセ・エルナンデス・オラロ博士は「新型のAIは複雑な問題の処理が得意だが、簡単な問題を間違う。信頼性や予測可能性の点で必ずしも賢くなるとは限らない」と話す。
巨大AIが足をすくわれる事例は多い。24年夏には「9.11と9.9のどちらが大きいか」という問いに対して「9.11が大きい」と誤って答え、話題を集めた。AIが間違いを含む回答を作る「ハルシネーション(幻覚)」の一種だ。
ハルシネーションはAIが文章を作る時も起きる。単語や文章の意味を理解せずに、初歩的な間違いをする。巨大AIの過ちに学んで人間が無知を自覚し、事実の確認に慎重に取り組む必要がある。
(草塩拓郎)
大気の温度 データ再現 東大など 気候変動研究に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 642文字 PDF有 書誌情報]
東京大学と海洋研究開発機構は、地上から宇宙への「入り口」にあたる高度110キロメートルまでの地球の大気全体について、過去20年の温度や風の変化を精度良く再現したデータ群を作成し、公開を始めた。気候変動や太陽活動の地上への影響を詳しく解析するのに役立てる。
地球の大気の層は高度ごとに大きく4つに分かれる。(1)地上付近の「対流圏」、(2)約10~50キロメートルの「成層圏」、(3)50~80キロメートルの「中間圏」、(4)80~500キロメートルの「熱圏」だ。地上の気候や天候は、その上の大気も複雑に絡み合って変化する。
宇宙は高度100キロメートル超と国際的に定められている。その入り口にあたる50~110キロメートルの領域の研究は難しい。観測用の気球は成層圏で限界まで膨らみ破裂する。
東大の佐藤薫教授らは、大気の状態を予測するモデルを使って計算した結果に、3種類の人工衛星で得た情報を使って修正を加えた。レーダーで得た風の観測データも使って正確さを高めた。
実測されている気温の異常や大気循環の変化を20年間にわたって、高い精度で再現できていることを確かめた。
データ群は気候の変動や気象の研究に役立てる。主に成層圏では冬に「突然昇温」と呼ぶ異常な気温の上昇が起き、地上にも影響をもたらす。宇宙近くのメカニズムが詳しく分かれば、長期の季節予報精度を上げるのにつながる。
宇宙近くの大気の情報は太陽の表面で起きる大きな爆発「太陽フレア」の地上への影響などを知るのにも不可欠だ。
有機化合物から水素 常温で作れる触媒 東大、運搬や貯蔵容易に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 625文字 PDF有 書誌情報]
東京大学の金井求教授、三ツ沼治信助教らは、有機化合物から常温で光を照射して水素を作る触媒を開発した。4種類の触媒を組み合わせて、従来よりも多くの水素を取り出せた。次世代燃料の水素を、運搬や貯蔵がしやすい有機化合物から効率的に取り出す技術の開発につながる。
水素は燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないため、燃料などとしての利用が期待されている。ただ、貯蔵や運搬するために高圧、低温で液体にしたり、特殊な容器が必要になるなど課題も多い。
有機化合物は水素原子を含む分子で、常温で液体なので貯蔵や運搬をしやすい。「メチルシクロヘキサン」は、ガソリンなどの既存の石油設備を利用できる水素キャリアとして期待されている。
メチルシクロヘキサンを水素とトルエンに変えて利用する手法などが検討されている。ただ、有機化合物が持つ炭素と水素の結合は強力なので、水素を取り出すために高温にする必要があったり、取り出せる水素が少なかったりする課題があった。
研究チームは、光に反応する光触媒や金属のコバルトを含む触媒など4種類を組み合わせて、メチルシクロヘキサンから従来より多くの水素を常温で取り出した。青色発光ダイオード(LED)の光を照射すると、光触媒が活性化し、それぞれの触媒が連続的に働いて反応が進む。
24時間でフラスコに入れたメチルシクロヘキサンのうち58%が、トルエンと水素になった。今後は触媒の数を減らすためにシステムの単純化や、反応の効率化を目指す。
分子数個で高度な計算――小型化しやすく 量子計算機とすみ分け[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 416文字 PDF有 書誌情報]
世界で研究開発が進む量子コンピューターも物理リザバー計算機と同様に、複雑な計算を少ない電力でこなす。だが両者の特徴は異なる。今後は用途をすみ分ける形で開発や普及が進みそうだ。
量子コンピューターは大規模なスーパーコンピューターよりも高い計算能力を目指し、創薬や材料開発、地震や津波のシミュレーションで活躍すると期待を集めている。科学研究や産業の発展に貢献しそうだ。
ただ絶対零度に近い極低温で作動させる超電導物質を使うタイプがあるなど、装置が複雑で大きくなりやすい。大学や企業に設置し、使うことが多くなりそうだ。
一方で物理リザバー計算機は構造が単純で、小さく作りやすい。製造コストも抑えられる。量産してスマホや自動車の自動運転用端末のセンサーなどに搭載してエッジコンピューティングに使うのに向く。
クラウドコンピューティングの一部を代替できれば、通信ネットワークの負荷を軽減して情報処理の速度を上げられる。
(福井健人、草塩拓郎)
トランプ政権下も「進展」――研究人材、確保に課題[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 315文字 PDF有 書誌情報]
MITは100人超のノーベル賞受賞者を輩出してきた名門大学だ。若手の多くは発明、開発に高い志を抱く。脱炭素技術の評価に関わる眼力を持つ専門人材は、不足しているという。
脱炭素に後ろ向きな新政権が、不安の芽として現れた。グリーン氏は「企業も研究機関もより多く脱炭素を担う人材へ投資をする新たな循環が必要だ」と力を込める。MITは人材投資のアクセルを緩めない。
研究人材に関しては米国よりも、日本の方がはるかに基盤が弱い。では脱炭素へ何に取り組むべきか。以前から課題だった若手研究者、大学院生の支援強化や、理工系人材の確保に地道に取り組むしかないのだろう。トランプ政権下でも「目指す方向が変わらない」のは、日本も同じだ。
(松添亮甫)
気候変動で「宇治一番茶」に霜被害(FromAcademia)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 232文字 PDF有 書誌情報]
総合地球環境学研究所などのグループは、京都府の特産である宇治茶のうち、5月上旬に摘む新芽の「一番茶」について、気候変動による春先の気温変化が凍結や霜の被害の増加に影響していると突き止めた。茶の新芽が出た時期や霜などの被害の記録、気温の関係を詳しく分析した。3月が高温になって新芽の出る時期が早まる一方、4月上旬に気温が下がって氷が付着しやすくなり成長の抑制や枯れの頻度が増えていた。霜や凍結で成長が遅れ、枯れることもある凍霜害が増加した原因は分かっていなかった。
5色目の「オレンジ」リン(FromAcademia)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 229文字 PDF有 書誌情報]
京都大学などは工業や農業で広く使うリンの新しい同素体の合成に成功した。見た目の色から「オレンジリン」と名付けた。これまでに白や赤など4種類のリンが見つかっている。オレンジリンはこれまでにない発電する性質を持つ可能性がある。研究成果は、センサーや発電装置の開発につながるとみている。研究チームは、レーザー光を使って特殊な化学反応を起こす新しい製造法を開発し、5色目となるオレンジ色の同素体を初めて合成した。五角形がつながった構造をしていて、電荷の偏りがある。
捨てられる硝酸をアンモニアへ(FromAcademia)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 223文字 PDF有 書誌情報]
大阪大学の白石康浩准教授らは、光を当てると硝酸をアンモニアに変換する触媒を開発した。光触媒に少量の銅を加えた。これまでの光触媒は硝酸と反応する部位が少なく、不安定だった。銅を加えることで安定した反応部位の数が増え、水に溶けた硝酸をアンモニアに還元できた。硝酸は工業排水などに多く含まれ、濃度が高いと富栄養化の原因になる。現在は排水を水で薄めて放出している場合が多い。今回の成果を実用化できれば、硝酸を含む排水の無害化と、窒素の再資源化に役立つ。
サンゴに悪影響のリン酸塩(FromAcademia)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 17ページ 222文字 PDF有 書誌情報]
産業技術総合研究所などの研究グループは、生活や農業に伴う排水に含まれて海に流れる「リン酸塩」について、濃度が低くともさらされ続ければ、サンゴの成長を妨げると突き止めた。リン酸塩はサンゴの骨の密度を低下させ、成長を鈍化させる。研究グループは、骨格ができ始める段階の幼体のサンゴについて、実験室の中で海水に含まれるリン酸塩の濃度と量などの条件を変えて変化を調べた。その結果、これまで影響が出るとされていた濃度の10分の1でもサンゴの発達が遅れた。
4~12月最終、JR3社増益、訪日客追い風、東海は通期上方修正[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 744文字 PDF有 書誌情報]
JR本州3社の2024年4~12月期の連結決算が3日出そろい、3社とも純利益が前年同期に比べて増えた。同日発表したJR東日本は17%増、JR東海は18%増だった。旺盛なインバウンド(訪日外国人)需要を追い風に、新幹線や都市部の在来線の利用が伸びた。
JR東の売上高は6%増の2兆1260億円、純利益は17%増の2166億円だった。鉄道運輸収入は6%増の1兆3344億円と、新型コロナウイルス禍前の19年同期比5%減の水準まで回復した。移動需要が伸び、駅ナカ店舗やホテルの利用も好調だった。
JR東海の売上高は7%増の1兆3680億円、純利益は18%増の3768億円だった。東海道新幹線の運輸収入は9997億円と7%伸びた。好調な鉄道利用を踏まえ、25年3月期通期の純利益見通しを180億円上方修正し、前期比7%増の4100億円とした。
JR西日本の24年4~12月期の純利益も1146億円と前年同期比4%伸びた。
新幹線の利用増が各社の業績を押し上げている。インバウンドのほか年末年始の日本の帰省客を取り込み、JR東の新幹線収入は9%増の4383億円となった。JR東海ではインバウンド収入がコロナ禍前比2・6倍の推計870億円となり、運輸収入全体の8%超を占めた。
都市部での近距離の移動も伸びている。JR東では関東在来線の定期外収入がコロナ禍前と同水準に回復した。定期券はテレワークの定着でコロナ禍前を16%下回った。
JR東海を除く2社は25年3月期通期の業績見通しを据え置いた。連結純利益について、JR東は前期比7%増の2100億円、JR西は1%増の1000億円を見込む。両社の24年4~12月期純利益は通期の純利益予想を超えている。25年1~3月期に鉄道修繕費がかさむ見込みだ。
村田製、3年ぶり最終増益、4~12月、15% データ拠点向け伸び[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 709文字 PDF有 書誌情報]
村田製作所が3日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比15%増の2013億円だった。4~12月期としては3年ぶりの増益となった。生成AI(人工知能)サービスを運用するデータセンター向けに、主力製品の積層セラミックコンデンサー(MLCC)などが伸びた。
売上高は7%増の1兆3314億円、営業利益は9%増の2341億円だった。為替相場の円安も追い風となった。平均為替レートが1ドル=約152円と前年同期から9円ほどの円安となり、為替だけで売上高で約600億円、営業利益で約300億円の押し上げ効果が出た。
用途別の売上高をみると、全5分野のうち、スマートフォンなど通信向け、家電向けを除く3分野で増収を確保した。
特にデータセンター向けなどコンピュータが44%増の2127億円と好調だった。同日記者会見した中島規巨社長は「26年3月期にかけてAIサーバー関連は2倍以上の伸びを見込む」と話した。高性能半導体を稼働させるAIサーバーは大量の電気を扱うため、MLCCの搭載個数は従来型サーバーの8倍ほどに増えるという。
自動車関連などモビリティは6%増の3425億円。電子部品の搭載点数が多い電気自動車(EV)は「市場に力強さがない」(中島社長)が、ガソリン車でもセンサーやカメラなど電装部品の搭載が増えていることが下支えした。
連結売上高の4割を占める通信向けは微減の5261億円だった。スマホで米韓大手の高価格品が伸び悩み、中国勢の中低価格品がシェアを拡大した影響が出た。部品需要の拡大が期待されるAI機能搭載スマホについては「26年ごろから広がってくる」(中島社長)見通しだ。
ANAHD上方修正、今期最終1400億円に 国際線がけん引[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 599文字 PDF有 書誌情報]
ANAホールディングス(HD)は3日、2025年3月期の連結純利益が前期比11%減の1400億円になる見通しだと発表した。従来予想から200億円上方修正した。旺盛なインバウンド(訪日外国人)需要に支えられ、欧米路線を中心に国際線の収益が想定を上回る。エンジンの品質問題を巡る補償金も見込む。
売上高は10%増の2兆2550億円、営業利益は13%減の1800億円と、それぞれ350億円、100億円上振れする。売上高は過去最高となる。
国際線旅客事業は、24年4~12月期ベースで旅客数が前年同期比12%増の約600万人だった。ドル建ての整備費や人件費は上昇しているが、旅行需要は堅調で売上高の伸びなどで吸収できる見通しだ。
中堀公博グループ最高財務責任者(CFO)は同日の決算会見で「為替の円安に加えて日本は観光の渡航先として人気だ。来年度も需要は増加していきそうだ」と話した。一方、アジアでは航空各社が便数を増やしており、需給が徐々に緩んで単価が下落する可能性を指摘していた。
国内線事業も好調を見込んでいる。国内線の売上高は4~12月期で8%増の5349億円と、従来予想を115億円上回った。出張などのビジネス需要は新型コロナウイルス禍前に届いていないが、レジャー需要が補った。割安な早期予約で旅客を取り込んだり、利用率の高い便には強気の価格を提示したりするなど柔軟な価格設定で収益を確保した。
ローム純利益99%減、4~12月 EV向け半導体低迷[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 470文字 PDF有 書誌情報]
ロームが3日発表した2024年4~12月期の連結決算は純利益が前年同期比99・5%減の2億円だった。電気自動車(EV)や産業機械向けのパワー半導体の販売が低迷した。25年3月期通期の最終損益予想は、60億円の赤字(前期は539億円の黒字)という従来予想を据え置いた。
売上高は3%減の3446億円、営業損益は110億円の赤字(同406億円の黒字)だった。中国の景気低迷などでファクトリーオートメーション(FA)が振るわなかった。認証試験の不正問題による国内自動車メーカーの減産も響いた。宮崎県国富町の新工場では能力増強を進め、減価償却費が21%増えた。研究開発費も34%増と負担が膨らんだ。投資有価証券の売却益を64億円計上し、最終黒字は確保した。
25年3月期の売上高は前期比4%減の4500億円、営業損益は150億円の赤字(前期は433億円の黒字)を見込む。デジタル家電向けが不振だった13年3月期以来の最終赤字になる。
収益力回復へ、生産拠点の再編などにより今後3年で年200億~300億円の固定費を削減するなど構造改革に取り組む。
HOYA純利益9%増、今期、5期連続で最高益[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 405文字 PDF有 書誌情報]
HOYAは3日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比9%増の1983億円になりそうだと発表した。5期連続で最高益を更新する。ハードディスクドライブ(HDD)向けガラス基板や最先端半導体向け材料が伸びる。25年3月期通期の利益見通しを開示するのは初めて。同日、最大500億円の自社株買いを実施することも発表した。
売上高にあたる売上収益は14%増の8692億円を見込む。従来予想(13%増の8640億円)から小幅に上方修正した。最先端半導体の量産に欠かせない極端紫外線(EUV)対応の回路原版「マスクブランクス」が好調に推移する。HDDも顧客の過剰在庫が解消に向かい、販売数量が上向く。
自社株買いは発行済み株式数(自己株式を除く)の0・87%にあたる300万株を上限に買い付ける。取得期間は2月4日~4月21日で取得後に消却する予定だ。24年4~9月期の中間配当は前年同期と同じ45円とする。
ヤマトHD 純利益52%減 今期、130億円上振れ[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 388文字 PDF有 書誌情報]
ヤマトホールディングスは3日、2025年3月期の連結純利益が前期比52%減の180億円になる見通しだと発表した。従来予想から130億円上振れする。24年10~12月期に特別利益として投資有価証券売却益約135億円を計上した。
経常利益は68%減の130億円と、計画から30億円引き上げた。出資する投資事業組合の運用益30億円を、25年1~3月期の営業外収益として新たに見込む。
物流中堅のナカノ商会(東京・江戸川)を24年12月に連結子会社にしたことなどで、売上高にあたる営業収益は前期比微増の1兆7600億円と従来計画を300億円上回りそうだ。輸送を他社に委託する際のコストが想定より増え、営業利益は75%減の100億円とする予想を据え置いた。
同日発表した24年4~12月期の連結決算は、営業収益が前年同期比2%減の1兆3445億円、純利益は38%減の288億円だった。
ヤマハ発 一転減益、550億円下方修正、前期最終、二輪の需要低迷[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 268文字 PDF有 書誌情報]
ヤマハ発動機は3日、2024年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前の期比34%減の1050億円だったと発表した。従来予想を550億円下回り一転減益となった。前期の下方修正は2度目。自転車や主力の二輪車、船外機(船の外付けエンジン)などマリン事業の低迷が響く。
各事業の地域別動向などの詳細について、ヤマハ発の担当者は「低迷要因は精査中で12日の決算説明会で詳細を説明する」と述べるにとどめた。
売上高にあたる売上収益は6%増の2兆5500億円と従来予想を500億円下回った。営業利益も26%減の1800億円と550億円下振れした。
大阪ガス純利益 4~12月28%減 販売単価低く[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 209文字 PDF有 書誌情報]
大阪ガスが3日発表した2024年4~12月期の連結決算は、純利益が28%減の908億円だった。ガスの販売単価が低く推移した。ガスの販売量は、業務用は伸びたものの、家庭用が5%減った。
売上高は4%減の1兆4441億円、営業利益は29%減の995億円だった。液化天然ガス(LNG)など原燃料価格の下落が遅れて販売価格に反映される「期ずれ差益」が、前年同期より縮小した。米国などの海外エネルギー事業の収益は横ばいだった。
アイロムグループへのTOB(MBO)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 123文字 PDF有 書誌情報]
▼アイロムグループへのTOB(MBO)
買い手=ビー・エックス・ジェイ・ビー・ツー・ホールディング、株数=予定数1045万447株(641万5200株を下限)、価格=普通株式2800円、総額292億6125万1600円、期間=2月3日~3月4日
セイノーホールディングスへのTOB[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 82文字 PDF有 書誌情報]
▼セイノーホールディングスへのTOB
買い手=自社、株数=予定数2000万株、価格=普通株式2091円、総額418億7251万9000円、期間=2月4日~3月5日
マクロミルへのTOB(変更)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 43文字 PDF有 書誌情報]
▼マクロミルへのTOB(変更)
買い手=TJ1、期間=2月3日までを17日までに変更
京セラ 純利益8割減 今期、リーマン以下 電子部品不振で、KDDI株売却急ぐ(業績サプライズ)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1266文字 PDF有 書誌情報]
京セラは3日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比80%減の200億円になりそうだと発表した。従来予想から510億円下振れする。通期予想の下方修正は24年10月に続いて2度目。リーマン・ショックの影響を受けた09年3月期(295億円)を下回り、利益水準は会社側が過去の決算短信を公表している00年3月期以降では最低に落ち込む。
半導体チップとプリント基板回路などを連携させる有機パッケージと、米子会社が手掛ける自動車向け電子部品が不振で、減損損失を計上することで利益水準が大きく落ち込む。通期の売上高は前期から微減の2兆円、営業利益は前期比77%減の210億円になる見通し。それぞれ昨年10月段階の予想を200億円、470億円下回る。
有機パッケージは世界的に生成AI(人工知能)サービスを運用するデータセンターで使われる画像処理半導体(GPU)向けの需要が拡大しているが、京セラは従来型のサーバー向けが中心で、先端分野の顧客開拓が進んでいない。谷本秀夫社長は3日のオンライン記者会見で「汎用向けは回復が見込めない状況」と説明した。4~12月期で有機パッケージを含むコアコンポーネント部門で、減損損失などで約430億円の一時損失を計上した。
自動車向けを中心に電子部品事業も低迷する。米子会社、KAVXが手掛ける欧州自動車メーカー向けコンデンサーが不振で、新工場の稼働率低迷で人件費も膨らむ。電子部品部門の今期の事業損益は15億円の赤字(前期は65億円の黒字)になる見通し。谷本社長は「受注が取れず、歩留まりが極端に悪化した。日本のエンジニアを送り込むなどの技術支援で来期は改善する」と説明した。
業績の急激な悪化に対応して、株主還元を強化する。3日に26年3月期に2000億円程度の自社株買いを実施すると発表した。3日終値(1578円50銭)で計算すると1億2670万株分で、発行済み株式総数(自己株式を除く)の約9%に相当する。27年3月期から29年3月期の3年間でも、累計で2000億円程度の自社株買いを実施する。
自社株買いの原資と成長事業への投資資金を確保するため、保有株の売却を急ぐ。昨年10月時点では保有するKDDI株について「今後5年間で3分の1程度を売却する」としていたが、3日には「今後2年間で3分の1程度を売却する」と方針を改めた。
京セラは1984年にKDDIの前身の一つである第二電電の設立に関わった経緯があり、昨年9月末時点でKDDIの発行済み株式の16%強にあたる約3億3500万株を保有する筆頭株主だ。時価ベースでは1兆7000億円余りで、京セラは今後2年で6000億円弱を売却する計算になる。
また、3日には従来は2年としていた取締役の任期を1年に変更すると発表した。6月の定時株主総会で定款の変更を諮る。
谷本社長は3日の会見で「リスクのある事業をきっちりと処理することで、来期以降には問題を引きずらないようにする。来期1年間で体質を改善して、後任にバトンを渡したい」と語った。
編集委員 田村正之、お門違いのNISA「日本枠」(一目均衡)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 1216文字 PDF有 書誌情報]
新しい少額投資非課税制度(NISA)が2年目に入った。2024年9月末の口座数は成人の4人に1人に達した。証券業界などで強まっているのが日本株や日本株投信に限った「日本枠」創設の要望だ。政治家への働きかけもよく耳にするようになった。
日本枠案の背景には「NISA資金は日本企業の成長や国内市場の活性化に使われるべきだ」との声がある。昨年9月までのNISAの買い付け額は6割強が投信でその多くが全世界株や米国株など海外資産への投資だった。日本株が大半とみられる上場株式は4割弱にとどまっていた。
□ ■ □
一方、日本枠の創設で日本株や日本株投信が大きく買われ、長期的に資産が積み上がっていくかは疑問だ。日本銀行の資金循環統計によると、昨年1~9月、家計は株式を約1兆800億円売り越した。課税口座で持っていた株式を大量に売りNISAで買い直したが、差し引きで売り越しという姿が浮かぶ。
日本株投信も同様だ。QUICK投信分析評価サービスによると、24年はNISA対象投信のうち海外株投信の売却率(売却額÷購入額)は5割だが、日本株投信は8割と高い。純資産の大きいある日本株のインデックス(指数連動)型投信は99%だ。日本株投信が短期の投機的売買に使われがちな傾向がみえる。
日本枠案について、BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「そうした優遇措置頼みの発想が日本経済の競争力を損なってきた」と批判する。日本株が長期運用の対象として信頼を得ることが先決だ。
金融庁の堀本善雄・政策立案総括審議官は「政府の資産運用立国実現プランでは、日本の株式市場の活性化は魅力的な国内向け投資の商品開発や日本企業の経営改革などで総合的になされることを想定している」と話す。それをNISA資金の流入増で解決しようとするのは無理筋だろう。
何に投資するかは国民自らの選択だ。国際分散投資で国民が豊かになれば、消費の活性化を通じた企業の利益増も期待できる。もし「資産運用の観点から合理的でない制約を課すとNISAの魅力を失わせかねない」(堀本氏)。
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実際、新たな日本枠として、現在1800万円の生涯投資枠の上積みを財務省が認めるとは考えづらい。起きうる最悪のパターンは1800万円の一部を日本枠に振り向け、海外に投資できる枠が減らされること。国際分散投資に目覚めて資産を増やし始めた投資家のNISAへの信頼感は根本から崩れるだろう。
NISAの「お手本」となった英国のISA(個人貯蓄口座)の動向は参考になる。低迷が続く英国株市場の活性化に向け、24年春に当時の保守党政権が「英国株枠」創設を提案したからだ。
だが独立アドバイザーなどから「英国株に魅力がない中で英国株枠を作っても購入額が増えるか疑問。投資家のリターンを高めるかも不明」との反対意見が相次いだ。制度が複雑化することへの批判も強く、政権交代した労働党は英国株枠案を撤回している。
オイシックス発表延期 4~12月決算(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 212文字 PDF有 書誌情報]
宅配調理キットなどを手掛けるオイシックス・ラ・大地は3日、2月13日に予定していた2024年4~12月期連結決算の発表を延期すると発表した。24年12月に発覚した、傘下のシダックスの完全子会社での不適切な会計処理を受けて延期する。
シダックス傘下で調理器具販売などを手掛けるエス・ロジックス(東京都調布市)において棚卸し資産の過大計上が発覚した。10年間にわたって不適切に計上した資産の合計は約5億円に上ると発表していた。
小野薬品、純利益49%減 4~12月(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 191文字 PDF有 書誌情報]
小野薬品工業が3日発表した2024年4~12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比49%減の565億円だった。国内でがん治療薬「オプジーボ」の薬価引き下げや、米社の買収などに伴い研究開発費や販管費が膨らんだことが響いた。
売上高にあたる売上収益は4%減の3745億円、営業利益は51%減の707億円だった。抗がん剤に関する米メルクからのロイヤルティー収入も低下した。
カゴメ、住友ベークライト、HOYA、カナデン、清水銀行、神戸電鉄(自社株取得枠設定)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 159文字 PDF有 書誌情報]
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
カゴメ 320万株、80億円
住友ベークライト 550万8100株、199億9991万1100円
HOYA 300万株、500億円
カナデン 119万6000株、17億4137万6000円
清水銀行 7万5000株、1億円
神戸電鉄 13万3000株、3億2159万4000円
<数表>規制・日々公表・監理銘柄等の信用残高[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 18ページ 3989文字 PDF有 書誌情報]
◇規制・日々公表・監理銘柄等の〓 信用残高
〓〓 31日の制度信用と一般信用の合計、千株、※は1株、前日比、△増、▲減 〓〓
▽東 証 売残 買残
スパンクリト 21 ▲35 874 ▲35
ククレブ 0 0 605 ▲3
テラドローン 0 ▲2 744 △16
ベースフード 2154 ▲40 19064 ▲16
アクセルM 0 0 3665 △42
レナ 10 ▲22 552 △23
ノート 11 △11 895 ▲85
ミガロHD 132 0 1217 ▲36
野村マイクロ 1873 ▲205 2837 ▲60
リズム 0 0 1775 ▲2
SDSHD 0 0 2074 ▲10
クシム 8 ▲2 3501 ▲65
イメージワン 636 △14 1940 ▲26
スターシーズ 0 0 997 0
インタートレ 60 ▲1 1449 △25
サイトリ細研 0 0 1926 0
WHDC 0 0 9884 △407
ぷらっと 0 0 403 △13
トミタ電機 0 0 181 0
アルメディオ 0 0 3608 0
HSHD 1 0 8623 △10
ReYuu 0 0 878 △83
ハートシード 0 0 1868 △91
総医研HD 31 △30 2309 △100
グロースxP 0 0 526 △4
アスア 0 0 458 ▲10
フルッタ 4 ▲2 13049 △548
Schoo 0 0 2497 △118
Sapeet 0 0 128 △3
visumo 3 0 292 ▲14
イントランス 0 0 12713 ▲48
F-ブレイン 0 0 973 ▲1
デルタフライ 0 0 1966 ▲3
ペルセウス 0 0 3838 ▲44
モダリス 0 0 18511 △27
エレメンツ 203 0 2868 ▲247
テクノロジー 0 0 3507 ▲23
ABEJA 36 △19 829 △29
24セブン 0 0 616 ▲12
BCC 0 0 231 0
グロームHD 0 0 2489 △2
ピクセル 288 0 6430 △37
ウイルコHD 0 0 466 0
アクアライン 0 0 93 0
NESIC 3 0 14 0
北の達人 2163 ▲200 2819 △96
BEENOS 16 0 97 ▲5
CRE 5 0 370 △14
ティーガイア 0 0 3 ▲1
ドリームI 58 0 213 △1
フジHD 11030 ▲1245 5573 △304
山陽鋼 6 ― 114 ―
エラン 18 0 183 △6
牧野フ 10 0 93 △5
I・PEX 0 0 3 0
富士通ゼ 9 0 736 △10
ジャムコ 8 0 292 △153
ネットワン 3 0 12 ▲80
トプコン 137 ▲3 910 △1
Aクリエイト 237 0 325 △1
ID&EHD 0 0 26 ▲25
ウィズメタク 0 0 2 ▲2
富士ソフト 0 0 8 0
ダイセキS 0 0 81 ▲1
大成温調 1 0 76 0
三晃金 2 △2 163 △8
パレモ・HD 7 0 1472 ▲4
マーチャント 11 0 1150 ▲5
プレサンス 4 0 20 △1
PバンCOM 8 0 194 ▲2
Eストアー 0 0 304 ▲2
ゲームウィズ 18 0 1102 △11
ライトオン 24 0 394 ▲25
パリミキHD 56 0 133 ▲6
マックハウス 125 0 212 0
NEWART 20 0 123 ▲2
ユーラシア 0 0 68 0
グリンランド 0 0 14 0
アルテック 1 0 2121 △23
ファンデリー 38 0 246 ▲1
フィスコ 533 ▲6 4819 △22
モンラボ 34 0 2710 ▲12
弁護士COM 473 ▲11 604 ▲16
※ 野村企業価値 0 0 4 △1
※ iFWIN 0 0 0 0
※ iFブロサム 0 0 100 0
※ NYダウ 110 0 570 ▲10
※ SMD高配当 10 0 4840 0
※ REITイン 0 0 10674 △1702
※ iS国債7 0 0 1020 0
※ iS米25 0 0 403650 △1300
※ SMT内リ厳 0 0 200 0
※ GXLE日株 0 0 10127 ▲105
※ SBIサウジ 0 0 1428 △8
※ GX日カバコ 0 0 8025 0
※ 野村欧州株H 3310 0 12460 ▲310
※ 野村独株H有 7740 ▲1220 10810 0
※ 野村日気候 0 0 30 0
※ VIXETF 110 0 91510 △4440
※ NTT都市R 818 ▲3 2003 ▲635
世紀東急 58 0 273 ▲1
柿安本店 57 0 48 △5
オイシックス 159 0 581 ▲5
Jテック・C 16 ▲1 271 ▲4
ケイアイ不 182 ▲2 145 △8
さくらネット 2363 ▲181 3798 ▲250
コムチュア 19 0 627 0
ACCESS 1056 △126 2018 △9
小林製薬 274 ▲1 271 0
エニーカラー 888 △63 918 △4
ダイコク電機 79 0 359 △31
ヤーマン 474 △11 341 △3
サンウェルズ 1352 △2 2118 ▲5
JESCO 2 ▲1 269 △1
enish 1087 ▲42 3240 △24
フジプレアム 86 △3 441 0
アズジェント 7 0 106 0
HEROZ 167 △3 388 △5
SIGG 3 0 239 ▲5
わかもと 19 △1 2001 ▲3
秀英 3 0 187 0
富士興 2 0 48 0
日山村硝 4 △2 267 △2
アルメタクス 11 △1 329 ▲1
デザインワン 25 △2 676 ▲28
AIメカ 203 ▲1 419 △2
ディスラプタ 9 ▲5 808 ▲102
インスペック 25 0 311 ▲4
ナカヨ 1 0 26 △2
星和電 1 0 189 ▲5
大黒屋 3537 △1796 12750 ▲170
アンファク 26 △1 323 ▲11
upr 1 0 219 0
じもとHD 51 ▲4 510 △8
産車体 20 0 188 △1
京都友禅HD 377 △11 1630 △6
黒田精 0 0 100 0
岡本硝子 113 0 2458 ▲11
タカノ 1 0 126 ▲3
ナイガイ 23 ▲6 282 △1
OUGHD 0 0 27 ▲2
トルク 0 0 377 ▲9
ナイス 1 0 55 0
乾汽船 66 ▲12 298 ▲3
ワイヤレスG 23 △1 662 △4
フォーバルT 1 0 32 △3
タイミー 1813 ▲472 4604 △87
サンクゼール 83 0 88 0
ジェネパ 21 0 197 △2
FFRI 313 △3 708 ▲22
すららネット 10 0 249 ▲3
T&S・G 131 0 309 0
エーアイ 15 0 241 0
Kudan 373 ▲2 708 0
OTS 3283 ▲226 15366 △276
Pアンチエイ 76 △7 266 △2
FIXER 287 △2 437 △10
MRT 8 0 218 0
エヌピーシー 673 △6 3033 ▲19
アスタリスク 33 ▲1 580 △4
WASHハウ 48 ▲1 466 ▲3
識学 168 △5 252 △12
PSS 298 △1 2102 ▲5
マイクロ波 577 ▲1 1024 ▲3
日経300投信 0 0 23 0
※ SPDR金 59 △9 2424 △36
※ 野村金連動 15530 △5810 44070 △220
※ 日経2倍 2851 △328 8627 ▲280
※ 日興高配低ボ 0 0 150 0
※ 日興米債ヘ有 10 0 6294 ▲209
※ スタンダ20 10 0 290 ▲10
※ H株ベア 1070 ▲40 17510 ▲160
※ WTI原油
138753 170007
▲9283 △14675
※ 日興外債毎月 0 0 130 0
※ SMT好配当 0 0 215 0
※ GX印10+ 93 ▲45 63616 ▲3073
※ iF高リート 4 ▲8 25056 △500
※ GXAIビグ 0 0 35129 ▲189
※ MXダウヘ有 510 △10 2090 △330
※ GXウラン 20 0 19425 △216
※ iS米20 5030 △1250 574850 △9870
※ iS仏国債H 0 0 0 0
※ GX高配30 1787 0 29914 ▲328
※ GXデジ日株 4 0 677 0
※ MXナスダク 4360 △82 54633 △576
※ 野村SPH無 80610 ▲210 515540 ▲5470
※ GXリー日株 7 0 2481 ▲356
※ iFEナ百無 5790 △130 75884 △681
※ iFEナ百有 984 0 33299 ▲4449
好業績銘柄、物色広がる、世界経済に不透明感 マネー退避[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 951文字 PDF有 書誌情報]
3日の東京株式市場では、前週に好業績を発表した銘柄を物色する動きが活発だった。製薬の住友ファーマがストップ高(制限値幅の上限)となる前週末比16%高まで急騰したほか、コナミグループも上場来高値を更新。トランプ米政権の打ち出した関税政策を巡り世界経済の不透明感が増す中、マネーの退避先として明確な好材料のある銘柄に買いが集まっている。
この日の日経平均株価は大幅反落し前週末比1052円(3%)安で終えた。東証プライムでは約9割の銘柄が下落するなか、逆行高を演じたのが今期(2025年3月期)予想を上方修正した好決算銘柄だ。
住友ファーマは25年3月期の最終損益が従来の赤字予想から一転して黒字になる見通しだと1月31日に発表し、日経平均採用銘柄で上昇率首位となった。北米での医薬品販売が好調で、事業構造改革による費用削減も寄与した。
上昇率2位だったコナミGも一時16%上げた。31日に25年3月期の純利益が前期比18%増え過去最高になる見通しと発表し、年間配当予想も引き上げた。10月に発売した家庭用ホラーゲーム「SILENT HILL 2」のリメーク版が1月に累計出荷本数200万本を超え、当初の販売計画を大きく上回った。
岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは「トランプ氏の関税政策への懸念で全体に売りが広がるなか、投資マネーの退避先として買われた可能性」を指摘する。
ピクテ・ジャパンの松元浩シニア・フェローも「日本は今のところ追加関税の直接の対象国となっていないことから、個別材料で買える銘柄は買っておきたいと考える投資家が多かった」とみる。
政策保有株の売却の進展も企業収益や株価を押し上げた。電気工事大手の関電工は、設備投資需要の拡大のほか政策保有株の売却益計上で25年3月期通期予想を引き上げ、株価は一時6%高と上場来高値をつけた。同様に三井住友トラストグループも25年3月期の純利益予想を前期比3・2倍の2500億円(従来は2400億円)に上方修正し同2%上げた。
りそなアセットマネジメントの戸田浩司シニア・ファンド・マネージャーは「世界経済の先行き不透明感が増すなか、政策保有株の売却益などで底堅い業績の期待できる銘柄は買い場だ」とみて、押し目買いを検討していくと話していた。
日銀追加利上げ、「9月末までに」最多、QUICK債券調査[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 557文字 PDF有 書誌情報]
QUICKが3日発表した1月の債券市場の月次調査で、日銀は9月末までに追加利上げに踏み切るとの予想が最も多かった。同時点での日本の政策金利予想の「中央値」「最頻値」がともに0・75%だった。経済・物価情勢が日銀の見通し通りに推移すれば、半年に一回程度のペースで利上げが続くとの見方が根強い。
調査は1月28~30日に実施。投信投資顧問や証券会社など債券市場関係者181人が対象で、設問によるが最大で124人が回答した。
日銀の政策金利予想は3月末から四半期ごとの水準を尋ねた。3月末と6月末は中央値、最頻値ともに現在の政策金利と同じ0・5%、12月末は0・75%だった。今回の利上げ局面における政策金利の上限予想は1%となった。
前回(24年12月18~19日)の金融政策決定会合から今回(25年1月23~24日)の会合前までのコミュニケーションは、38%が「評価しない」とした。「評価する」(37%)をわずかに上回った。
回答者は「(24年)12月見送り、(25年)1月利上げの理由はいくつかあるのだと思うが、日銀の説明と合致しているかはよくわからない」(投信投資顧問)、「日銀の金融政策はやはり株価・為替・政治の動向に配慮してタイミングを決めているとの印象が強まってしまった」(銀行)などとコメントしている。
3日の相場表変更[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 158文字 PDF有 書誌情報]
▽新規上場=〔名証ネクスト〕バルコス(その他製造)▽監理銘柄に指定=〔東証プライム〕山陽鋼〔東証スタンダード〕アスコット〔名証メイン〕中央紙器〔名証ネクスト〕ギガプライズ▽整理銘柄に指定=〔東証スタンダード・監理〕常磐興▽商号変更=上場投資信託〔東〕野村ESGカ↓野村日セレ▽略称変更=〔東証プライム〕信号↓日本信号
カゴメ前期純利益2.4倍 2年連続最高[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 154文字 PDF有 書誌情報]
カゴメが3日発表した2024年12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比2・4倍の250億円だった。2年連続で過去最高を更新した。24年1月に出資比率を引き上げて連結子会社化した米トマト加工会社の業績が寄与した。既に持っていた同社株の時価評価に伴う差益93億円を計上したことも業績を押し上げた。
デリバティブ売買高9%減 1月[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 138文字 PDF有 書誌情報]
大阪取引所と東京商品取引所が3日発表した1月のデリバティブ(金融派生商品)売買高は、全商品合計で前年同月比9%減の3152万2892枚(枚は取引単位)だった。
米トランプ政権の動向や日銀の利上げの影響などを見極める動きが強まり、相場変動が落ち着いたことで取引は低調となった。
名証、バルコス株を制度信用銘柄に選定[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 77文字 PDF有 書誌情報]
名証、バルコス株を制度信用銘柄に選定 4日売買分から。日証金も同日約定分から貸借融資銘柄に、6日(受け入れ日)から貸借担保金代用有価証券適格銘柄に追加。
日証金、カネ美食品株、Jグループ株、TKP株、霞ヶ関C株、SMINOE株、MORESC株、大庄株の貸借取引で注意喚起[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 72文字 PDF有 書誌情報]
日証金、カネ美食品株、Jグループ株、TKP株、霞ヶ関C株、SMINOE株、MORESC株、大庄株の貸借取引で注意喚起 貸株利用などで。3日付。
銘柄管理情報=新規上場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 57文字 PDF有 書誌情報]
▽新規上場=上場投資信託〔東証〕グローバルX プライシングパワー・リーダーズ―日本株式 ETF(328A)は20日
東証、ハートシード株、24セブン株の日々公表銘柄指定を解除[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 35文字 PDF有 書誌情報]
東証、ハートシード株、24セブン株の日々公表銘柄指定を解除 3日付。
東証、ウインテスト株を日々公表銘柄に指定[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 27文字 PDF有 書誌情報]
東証、ウインテスト株を日々公表銘柄に指定 4日から。
<数表>第3四半期(決算数字)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 5356文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
極洋(1301)
23.4-12 2016 6993 4985 464.9
24.4-12 2348 9758 6124 515.7
トーエネック(1946)
23.4-12 1824 8994 5357 286.6
24.4-12 1983 9714 6054 65.0
ヤマト(1967)
23.4-12 343 1045 319 12.7
24.4-12 369 3431 2334 93.9
■メンバーズ(2130)国際基準
24.4-12 160 ▲138 ▲95 ―
25.3予 221 390 260 20.4
寿スピリッツ(2222)
23.4-12 470 11798 7899 50.8
24.4-12 538 13606 9024 58.0
プリマハム(2281)
23.4-12 3425 11180 6202 123.4
24.4-12 3502 9393 5878 117.0
25.3予 4600 11000 8000 159.2
味の素(2802)国際基準
23.4-12 10676 114444 77602 148.6
24.4-12 11510 127592 82441 163.1
■ダイショー(2816)
23.4-12 200 1295 891 92.4
24.4-12 208 1328 895 92.8
あじかん(2907)
23.4-12 376 1657 1114 146.4
24.4-12 387 2370 1630 214.3
■dely(299A)
24.4-12 94 2036 1296 31.4
マクニカホールディングス(3132)
23.4-12 8003 48793 35158 580.3
24.4-12 7817 31171 22631 126.0
ジオリーブグループ(3157)
23.4-12 1259 3108 1864 140.5
24.4-12 1287 1604 765 57.7
■フライングガーデン(3317)
23.4-12 58 491 350 242.7
24.4-12 60 404 242 168.0
ソフトクリエイトホールディングス(3371)
23.4-12 207 4323 2625 104.7
24.4-12 226 4137 2548 101.8
アグレ都市デザイン(3467)
23.4-12 142 93 48 8.5
24.4-12 196 1299 886 154.1
データ・アプリケーション(3848)
24.4-12 17 114 80 13.1
25.3予 25 220 170 27.4
住友化学(4005)国際基準
23.4-12 18068 ▲159953 ▲109778 ―
24.4-12 19048 40071 28581 17.5
住友ベークライト(4203)国際基準
23.4-12 2154 23561 18029 385.6
24.4-12 2310 21240 12855 138.0
日本化薬(4272)
23.4-12 1497 7473 2829 17.1
24.4-12 1679 21003 13312 81.0
25.3予 2237 24100 17900 110.4
1株配(円) 25.3予=60.0
小野薬品工業(4528)国際基準
23.4-12 3899 147292 110544 229.1
24.4-12 3745 72037 56592 120.5
キッセイ薬品工業(4547)
23.4-12 578 6100 8337 182.9
24.4-12 656 5298 8840 201.4
■日本ラッド(4736)
23.4-12 28 238 200 38.5
24.4-12 30 231 152 28.9
25.3予 42 281 356 67.3
あすか製薬ホールディングス(4886)
23.4-12 488 5631 6458 228.1
24.4-12 499 5446 4098 144.6
■ニッカトー(5367)
23.4-12 73 690 482 40.4
24.4-12 74 643 447 37.4
合同製鉄(5410)
23.4-12 1692 15635 11545 789.4
24.4-12 1543 10916 7938 542.8
アルインコ(5933)
23.4-12 446 2793 1916 97.5
24.4-12 471 2641 1775 89.7
■阪神内燃機工業(6018)
23.4-12 69 500 341 105.8
24.4-12 83 167 127 39.5
こころネット(6060)
23.4-12 75 688 494 131.3
24.4-12 75 597 306 82.2
ニチダイ(6467)
23.4-12 82 ▲75 ▲129 ―
24.4-12 86 118 14 1.7
JVCケンウッド(6632)国際基準
23.4-12 2672 14932 10922 70.2
24.4-12 2704 18276 14070 93.4
ヒロセ電機(6806)国際基準
23.4-12 1251 30634 20714 602.0
24.4-12 1444 37468 27583 815.3
25.3予 1900 45000 32000 945.8
TOA(6809)
23.4-12 343 2438 1558 48.4
24.4-12 358 2248 1289 42.9
ローム(6963)
23.4-12 3551 60118 45102 115.8
24.4-12 3446 316 210 0.6
京セラ(6971)国際基準
23.4-12 14926 125638 90366 255.8
24.4-12 14920 50459 18331 13.0
25.3予 20000 57000 20000 14.2
村田製作所(6981)国際基準
23.4-12 12497 225434 174512 92.4
24.4-12 13314 268557 201322 107.6
アストマックス(7162)
23.4-12 108 238 201 15.6
24.4-12 150 398 349 28.3
三菱自動車(7211)
23.4-12 20638 165998 102755 69.0
24.4-12 19892 78540 33230 22.8
25.3予 27600 90000 35000 26.2
ティラド(7236)
23.4-12 1221 3532 1352 207.0
24.4-12 1138 4117 1156 177.0
ひろぎんホールディングス(7337)
23.4-12 1407 33539 23343 75.9
24.4-12 1491 42265 29014 95.8
スズデン(7480)
23.4-12 399 2460 1659 118.6
24.4-12 347 1971 1331 95.0
HOYA(7741)国際基準
23.4-12 5657 164471 124286 352.8
24.4-12 6492 192255 150571 432.0
25.3予 8692 256100 198300 574.0
カナデン(8081)
23.4-12 803 2905 1944 82.9
24.4-12 794 2383 1828 77.9
キング(8118)
23.4-12 62 819 431 26.6
24.4-12 61 721 583 36.5
■PALTAC(8283)
23.4-12 8830 24659 17144 272.8
24.4-12 9110 25417 18282 292.1
あおぞら銀行(8304) 3.17
23.4-12 1932 ▲24861 ▲14705 ―
24.4-12 1719 13294 16231 123.7
1株配(円) 23.10-12=0〓24.10-12=19.0 25.3予=76.0
山形銀行(8344)
23.4-12 434 3222 2119 66.2
24.4-12 387 4979 3423 107.0
25.3予 500 5900 4000 125.1
1株配(円) 25.3予=45.0
清水銀行(8364)
23.4-12 231 1041 880 76.4
24.4-12 214 2256 1801 157.3
紀陽銀行(8370)
23.4-12 614 15228 10065 154.0
24.4-12 682 16521 11428 176.3
ほくほくフィナンシャルグループ(8377)
23.4-12 1450 19821 20982 163.4
24.4-12 1514 39795 31073 249.0
みずほフィナンシャルグループ(8411)
23.4-12 61604 882850 642320 253.4
24.4-12 70735 1126538 855374 337.6
愛媛銀行(8541)
23.4-12 489 5949 3863 98.8
24.4-12 472 5411 3643 93.4
JR東日本(9020)
23.4-12 20010 259631 185232 491.8
24.4-12 21260 308941 216631 191.5
JR東海(9022)
23.4-12 12730 455115 318770 324.0
24.4-12 13680 540946 376861 383.0
25.3予 17880 589000 410000 416.7
神戸電鉄(9046)
23.4-12 164 1467 1151 143.3
24.4-12 165 1715 1230 153.2
25.3予 220 1430 1030 128.2
1株配(円) 25.3予=20.0
ヤマトホールディングス(9064)
23.4-12 13668 50615 46927 132.8
24.4-12 13445 26719 28875 84.4
25.3予 17600 13000 18000 53.4
ANAホールディングス(9202)
23.4-12 15435 207133 148949 318.0
24.4-12 17027 181589 134030 285.2
25.3予 22550 190000 140000 295.4
ファイズホールディングス(9325)
23.4-12 207 1079 673 62.8
24.4-12 239 1181 732 68.3
中部電力(9502)
23.4-12 26971 436964 357103 472.3
24.4-12 26516 222283 167145 221.1
大阪ガス(9532)
23.4-12 15101 174571 126405 304.5
24.4-12 14441 125526 90882 224.5
NCS&A(9709)
23.4-12 137 1271 826 51.4
24.4-12 146 1418 879 54.4
パーカーコーポレーション(9845)
23.4-12 515 3909 2798 111.9
24.4-12 509 3519 2420 96.8
日伝(9902)
23.4-12 946 5012 3677 118.9
24.4-12 1000 5248 3524 118.1
サックスバー ホールディングス(9990)
23.4-12 379 2677 1698 58.5
24.4-12 385 2945 1806 62.2
会社名(証券コード番号)の後の数字は総会予定日、または配当支払い開始日。■は単独決算。予は業績の予想数値。企業側が財務情報を、XBRL形式で予想数値データとして公開している場合は原則採用しつつ日経独自予想を踏まえて掲載。◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、記は記念配含む。不動産投資信託などの配当は分配金、一部は利益超過金含む。予想1株益は自己株式を除く株式数で算出、( )内は会社公表ベース。―は損失または未公表。連結決算で利益と1株益は原則として親会社株主に帰属する当期純利益ベース、1株配は本体の配当で本決算は期間の累計配当、四半期は期末配当。米国基準、国際基準の経常利益は税引き前利益。銀行、保険、信用金庫の第2四半期は中間決算。決算数値の前年同期は遡及修正値
電子部品株に「漁夫の利」説、トランプ関税、過去には輸出増、出遅れ銘柄に着目の動き(スクランブル)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 1521文字 PDF有 書誌情報]
動き出した「トランプ関税」に投資家が身構えている。関税引き上げ合戦への警戒から3日の東京株式市場はほぼ全面安となった。電子部品株では中国向けの需要不安が意識された。ただ、トランプ関税を受け日本勢は「漁夫の利」を得るとの見方もあり、輸出関連のうち電子部品は筆頭格。買い場とする観測も広がっている。
「トランプ関税は回避されるとの楽観が覆された」。ある外資系証券のトレーダーは3日、ばたつくトレーディングルームの中で投資家の売り注文対応に追われた。
トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の追加関税を課す大統領令に署名した。中国にも10%をかける。カナダは米国に報復関税を課す方針だ。
3日の日経平均株価は前週末比1052円安。自動車株が大きく下げたほか、電子部品株も下げた。関税合戦で中国の製造業が傷むとの不安や中国景気が冷え込むとの警戒が先行した。大手のTDKが9%安、村田製作所は4%安、太陽誘電は3%安だ。
一方で、アルプスアルパインは一時7%高の1669円と、およそ4年5カ月ぶりの高値をつけた。前週末に25年3月期通期の連結最終損益を上方修正。モルガン・スタンレーMUFG証券の佐藤昌司株式アナリストは1月31日付のリポートで「予想を上回る実績。スマホ用カメラアクチュエーターでの高シェア維持、開発費の回収などが寄与した」と指摘した。
電子部品株への見方は悲観一色とは言い切れない。アセットマネジメントOneの西田森ファンドマネジャーは「電子部品株は物色の転換点を迎えつつある。昨年前半に買いが先行したTDKに出遅れた銘柄にこそ注目すべき時期だ」と話す。
西田氏は保有するTDK株の先行きに慎重な見方を示す一方、出遅れる村田製作所や太陽誘電といった積層セラミックコンデンサー(MLCC)大手に注目。「物色の循環を踏まえるとそろそろ買いに動いていい時期。相場反転時の上昇余地は大きそうだ」(同氏)
日本のMLCCなどのコンデンサー類はトランプ関税で「漁夫の利」を得るとの見方がある。ゴールドマン・サックス証券の太田知宏シニアエコノミストは第1次トランプ政権で対中関税が引き上げられた際、品目によって日本の米国向け輸出額が増えた点に着目。第2次政権が中国の非消費財に35~60%の追加関税を課すと想定し、中央値で影響を調べた。
増加額が最大なのは蓄電池で3億4500万ドル(約530億円)、増加率で12・10%だ。コンデンサー類の増加額は1億4000万ドルで、増加率は18・33%と大きい。自動車部品・付属品は1300万ドル増、0・18%増に過ぎない。日中双方で米国向けに輸出し、それぞれ一定の販路とシェアを確保する品目は漁夫の利を得やすいという。
対中関税による中国品のシェア低下、需給タイト化による日本品の価格上昇で日本勢の輸出額が押し上げられるとし、「理論的には日本のコンデンサーメーカーの追い風になる」(太田氏)。MLCCの世界シェアは村田製作所が約4割、太陽誘電が約1割を占める。
関連品目は足元の出荷も堅調だ。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、コンデンサーなどの「受動部品」の世界出荷額は24年4~11月に前年同期比6%増の1兆4927億円だった。
アライアンス・バーンスタインの陶志遠・日本バリュー株式運用ポートフォリオ・マネジャーは「日本の電子部品メーカーは多数の製品群を手掛け、中長期で事業切り離しや再編といった改革期待もある」と話す。
京セラは3日に連結業績予想を下方修正し、予断は許さない。ただ、今回のトランプ関税株安は、今後の反転に向けた買い場ととらえてもよいだろう。(桝田大暉)
「経済あっての財政」を巡る誤解(大機小機)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 928文字 PDF有 書誌情報]
「経済あっての財政」といわれる。国民生活に直結するのは経済なので当然の言葉だ。しかし今日の日本で、積極財政により財政が傷んでも、それで経済が成長するからいいのだという意味に使われているのは大問題だ。積極財政で経済を成長させられるというのは、ケインズ経済学への誤解で日本の「失われた30年」をもたらしてきたからだ。
積極財政で経済を成長させられないことは、ケインズ自身が言っていたことだ。ケインズは、ケインズ的な積極政策で景気回復はもたらせるが、経済成長はもたらせないと明言していた。だからシュンペーターが出てきてイノベーション(技術革新)に基づく成長理論を唱えたのだ。
それをよく理解していたのが、戦後の高度成長のイデオローグだった下村治だった。
オイルショック後にゼロ成長論を唱えて驚かれたが、それは当時、多くのエコノミストが積極財政で成長をという誤った議論を展開し、そのような政策が採用されたからだった。下村は、日本経済を復活させられるのは省エネをもたらすイノベーションしかない、それに気付かずに積極財政に頼っていると日本はゼロ成長になってしまうと警鐘を鳴らしたのだ。
ところが、当時の日本経済には活力があふれており、自然に省エネをもたらすイノベーションを実現して、世界の中でも高い成長をよみがえらせた。積極財政のおかげではなかったのだが、国民はそう思い込んで、下村の警鐘は忘れられていってしまった。
下村の警鐘が現実になったのが、バブル崩壊後の日本だ。バブル崩壊後、ほとんどのエコノミストがオイルショック後と同じく積極財政での成長を唱え、何度も効果のない積極財政が繰り返されてきたのだ。積極財政論は、財源を棚に上げて政治家が有権者にバラマキのような政策を売り込む免罪符にもなっている。
その結果、成長なきところにいたずらに借金が積み上がり、将来世代に膨大な負担を負わせることになっている。
そのような構造を打破して日本経済を復活させるには、まずは「経済あっての財政」という言葉についての国民の誤解を解き、イノベーションなくして成長なしというケインズ経済学の基本に立ち戻ることが必要だ。官庁エコノミストや経済学者の役割は極めて重要といえよう。(唯識)
<数表>業績予想修正・配当異動[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 499文字 PDF有 書誌情報]
〓〓-〓-〓-〓〓 会社発表。■は単独決算、◆は決算期変更または変則決算、▲は損失、★は従来発表通り、-は未発表。1株配の( )内は実績 〓〓-〓-〓-〓〓
決算期 売上高〓(億円) 経常利益〓(百万円) 利 益 〓(百万円)
金下建設(1897)
24.12 97 479 321
アルペン(3028)
24.7-12 1304 5703 3695
25.6 ★ 8930 4420
アイ・ピー・エス(4335)
24.7-12 17 151 103
オーナンバ(5816)
24.12 448 2300 2700
1株配(円)〓24.12予=69.0 (23.12=41.0)
ヤマハ発動機(7272)
24.12 25500 ― 105000
■あさくま(7678)
25.1 83 178 516
バルコス(7790)
24.12 49 240 130
1株配(円) 24.12予=0 (23.12=0)
東京ソワール(8040)
24.12 157 347 500
1株配(円)〓24.12予=45.0 (23.12=30.0)
はせがわ(8230)
25.3 213 930 690
<数表>本決算(決算数字)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 442文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
カゴメ(2811)国際基準 3.27
23.12 2247 16489 10432 121.2 41.0
24.12 3068 33665 25015 278.5 記57.0
JIG-SAW(3914) 3.27
23.12 32 645 459 69.4 0
24.12 34 615 478 72.1 0
東計電算(4746) 3.26
23.12 195 5727 3968 445.1 220.0
24.12 196 6451 4495 251.6 125.0
25.12予 209 6916 4803 268.4 125.0
大塚商会(4768) 3.27
23.12 9773 64517 47448 250.3 135.0
24.12 11076 75931 53481 141.0 記80.0
25.12予 12130 82200 55000 145.0 85.0
<数表>第1四半期(決算数字)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 237文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益
(億円) (百万円) (百万円) (円)
マルサンアイ(2551)
23.10-12 83 287 206 90.6
24.10-12 86 514 365 160.2
イー・ガーディアン(6050)
23.10-12 28 393 216 19.1
24.10-12 29 412 245 21.3
東北化学薬品(7446)
23.10-12 83 77 53 59.3
24.10-12 89 139 90 100.5
株式 反落、米関税の影響懸念(市場往来)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 188文字 PDF有 書誌情報]
3日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、終値は前週末比1052円40銭(2.66%)安の3万8520円09銭だった。下げ幅は今年最大で、2024年9月30日(1910円01銭)以来の大きさだった。トランプ米大統領が1日、メキシコなどに関税を課す大統領令に署名した。関税が世界経済に与える影響への懸念が改めて意識された。下げ幅は1100円を超える場面があった。
<数表>財務短信[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 149文字 PDF有 書誌情報]
ENECHANGE(4169)
第三者割当増資=737万5000株▽発行価格=400円▽払込日=2月19日▽割当先=伊藤忠エネクス
HOYA(7741)
自己株式消却=246万7200株(2月13日予定)
三井住友フィナンシャルグループ(8316)
自己株式消却=4008万6100株(2月20日予定)
<数表>第2四半期(決算数字)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 146文字 PDF有 書誌情報]
決算期 売上高 経常益 利 益 1株益 1株配
(億円) (百万円) (百万円) (円) (円)
三ツ知(3439) 3.14
23.7-12 67 247 161 31.8 9.5
24.7-12 63 191 ▲2 ― 10.0
25.6予 129 444 199 39.3 20.0
フジHD、日ハム、ソフトバンク、マツダ(注目株概況)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 131文字 PDF有 書誌情報]
米関税の影響軽微、今期下方修正で材料出尽くしの見方。短期筋の買い。
2025年3月期の連結純利益を下方修正。嫌気売りで昨年来安値。
生成人工知能(AI)に関する合弁会社の設立を発表。期待の買い。
トランプ米大統領の対メキシコ追加関税で、業績影響を懸念した売り。
為替 円続落、155円61~64銭(市場往来)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 91文字 PDF有 書誌情報]
東京外国為替市場で円相場は続落した。午後5時時点は1ドル=155円61~64銭と、前週末の同時点に比べ96銭の円安・ドル高。米インフレ再加速の懸念から円売り・ドル買いが優勢だった。
金利 10年債利回り、横ばいの1.245%(市場往来)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 88文字 PDF有 書誌情報]
国内債券市場で新発10年物国債の利回りは横ばい。前週末と同じ1.245%で取引を終えた。米関税強化をきっかけに前週末の米長期金利が上昇(価格は下落)し、国内債には売りが出た。
商品 原油が小幅上昇、金続伸(市場往来)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 86文字 PDF有 書誌情報]
国内商品先物市場で、原油は小幅に上昇した。東京外国為替市場で円相場が対ドルで下落し、円建てで取引される国内原油先物の割安感を意識した買いが優勢だった。金は小幅に続伸した。
<数表>日経平均先物の主な建玉[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 302文字 PDF有 書誌情報]
日経平均先物の主な建玉
( 31 日現在、大取、単位枚)
差し引き 差し引き
▽ 3 月物 売り残 買い残
HSBC 27920 野 村 15986
みずほ証 20562 バークレイ 9081
モルガンS 7978 UBS 7092
Gサックス 6154 ソシエテ 6794
三菱UFJモ 3969 SMBC日興 5175
SBI証 1498 BofA証 4933
ナティクシス 594 BNPパリバ 3823
フィリップ証 145 Jモルガン 3590
立 花 84 大 和 3179
サスケハナ 22 日産証 2974
<数表>金利一覧[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 210文字 PDF有 書誌情報]
金利一覧
(3日現在、年、%)
▽基準貸付金利(公定歩合)
日 本 0.75
▽誘導政策金利
日 本(翌日物) 0.50
米 国(FF金利)
4.25~4.50
ユーロ圏 3.15
(市場介入金利)
▽プライムレート
短 期 1.625
長 期 2.000
変動長期
(3年以内) 1.925
(3年超) 2.125
▽大口定期預金(3カ月)
5億円以上 0.1250
<数表>マネタリーベース、日銀帳尻[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 19ページ 142文字 PDF有 書誌情報]
マネタリーベース(日銀、億円)
31日 前日
6,534,500 6,522,500
……………………………………
日銀帳尻( 31日 、億円)
前日比
発券高 1,203,151 ▲1,397
貸出高 1,016,462 0
国債残高 5,855,453 4,433
<数表>2月3日(市場体温計)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 2661文字 PDF有 書誌情報]
日経平均株価(225種) 38520円09銭(-1052円40銭)
騰落率= -2.659%
東証株価指数(TOPIX) 2720.39 (-68.27)
騰落率= -2.448%
売買代金 5562968百万円 (+953924百万円)
売 買 高 248557万株 (+58588万株)
売買単価 2238.1円
売買高上位10銘柄の占有率 33.1%
〓-〓 上場銘柄数 1640 値上がり 154 〓-〓
売買成立 1639 値下がり 1470 変わらず 15
新値株 (昨年来) 高 値 37 安 値 58
騰落レシオ(25日移動平均) 98.56%
時価総額 9433574億円 (-230555億円)
普通株式数(百万株) 491523 1株当たり時価(円) 1919.25
◇投資指標 〓〓 PERと配当利回りの太字は予想、カッコ内は前期基準、PBRは四半期末基準、連結ベース 〓〓
PER PBR 配当利回り(%)
(倍) (倍) 単純平均 加重平均
日経平均採用銘柄 15.61 ( 16.14 ) 1.42 2.05 ( 1.88 )
JPX日経400採用銘柄 15.30 ( 15.22 ) 1.51 2.18 ( 2.06 ) 2.41 ( 2.13 )
東証プライム全銘柄 15.30 ( 16.04 ) 1.34 2.53 ( 2.30 ) 2.41 ( 2.13 )
東証スタンダード全銘柄 14.23 ( 15.38 ) 1.01 2.53 ( 2.47 ) 2.29 ( 2.41 )
東証グロース全銘柄 50.68 ( 119.69 ) 3.18 0.80 ( 0.65 ) 0.60 ( 0.48 )
株式益回り(東証プライム全銘柄) 予想 6.53 %
前期基準 6.23 %
3
日
◇各種指数(カッコ内は前日比、%は騰落率)
日経株価指数300 585.35 ( -14.70)
日経500種平均株価 3282円32銭 ( -88円79銭)
日経平均高配当株50指数 67995.36 ( -1499.32)
日経連続増配株指数 47877.19 ( -734.43)
日経累進高配当株指数 44930.86 ( -757.04)
日経半導体株指数 8893.49 ( -327.97)
日経平均内需株50指数 27237.95 ( -366.15)
日経平均外需株50指数 36479.40 ( -1514.67)
日経平均トータルリターン 68773.81 ( -1878.96)
日経平均VI先物指数 5628.38 ( +9.17%)
単純平均(東証プライム全銘柄) 2668円77銭 ( -56円00銭)
東証規模別株価指数
大型 2709.59 ( -71.77)
中型 2824.32 ( -65.34)
小型 4486.61 ( -86.42)
日経アジア300インベスタブル指数(円ベース)
1802.41 (-30.22)
…
ド ル/円 1 ド ル = 155.61~155.64円
ユ ー ロ/円 1 ユーロ = 159.11~159.15円
ユーロ/ドル 1 ユーロ = 1.0224~1.0226ドル
(17時、銀行間直物、日銀公表)
上海総合(中国) 休 場
韓国総合(韓国) 2453.95 (-63.42)
ハンセン(香港) 20217.26 (-7.85)
加権(台湾) 22694.71 (-830.70)
VN(ベトナム) 1253.03 (-12.02)
クアラルンプール総合 1553.63 (-3.29)
ST(シンガポール) 3826.47 (-29.35)
ジャカルタ総合 7030.058 (-79.138)
SET(タイ) 1304.39 (-10.11)
オールオーディナリーズ(豪) 8628.4 (-161.3)
新発10年国債利回り 1.245% ( 0)
(377回債、日本相互証券、終値)
無担保コール翌日物金利 0.476% ( -0.001)
(短資協会、加重平均、速報)
金(1グラム) 13985 円 (+19円)
ドバイ原油(1キロリットル) 65140 円 (―円)
(日本取引所グループの期先清算値)
<日経・JPX商品指数>02年=100
681.19 (+0.67)
工業品 689.34 (+0.88)
始値 38932円66銭 高値 38948円61銭 ( 9時00分 )
午前終値 38612円96銭 安値 38401円82銭 ( 14時42分 )
JPX日経 インデックス400 24586.21 (-633.13)
JPX日経中小型 19532.62 (-484.25)
日経気候変動指数 38407円27銭 (-1053円17銭)
JPXプライム150指数 1199.87 (-31.01)
東証プライム市場指数 1400.20 (-35.15)
東証スタンダード市場指数 1263.56 (-13.81)
東証グロース市場指数 827.06 (-9.71)
東証グロース市場250指数 642.15 (-8.52)
……………………………………………………………………
東証REIT指数 1691.92 (-12.92)
日経ESG―REIT指数 940.95 (-7.30)
日経高利回りREIT指数 1222.06 (-5.11)
……………………………………………………………………
日経平均VI 24.63 (+4.15)
日経配当指数(2024年) 644円96銭
<数表>2月3日商品先物[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 5808文字 PDF有 書誌情報]
( 3 日)
円、CME原油はポイント、―は出来ず、△は上げ、▲は下げ、売買高・建玉は枚。日本取引所グループは前営業日の夜間取引、祝日取引を含む。堂島取引所の貴金属は前営業日の夜間取引を含む。清算値は取引所の公表値。
◇日本取引所グループ
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
2月 13867 13957 13859 13882 △15
4月 13894 13985 13875 13985 △91
6月 13915 13999 13892 13931 △23
8月 13916 14005 13899 13941 △22
10月 13948 14037 13917 13959 △19
12月 13975 14064 13939 13985 △19
《金ミニ》(1グラム)
2月 13900.0 13945.0 13900.0 13882.0 △15.0
4月 13935.0 13935.0 13924.0 13985.0 △91.0
6月 13927.5 13962.5 13919.5 13931.0 △23.0
8月 13913.0 13971.5 13872.0 13941.0 △22.0
10月 13949.5 14028.5 13912.5 13959.0 △19.0
12月 13977.0 14059.5 13936.5 13985.0 △19.0
《金限日》(1グラム)
14280 14352 14241 13985 △116
《白金》(1グラム)
2月 4826 4861 4789 4820 ▲22
4月 4830 4865 4786 4791 ▲47
6月 4804 4838 4761 4761 ▲53
8月 4802 4823 4736 4742 ▲63
10月 4798 4824 4728 4759 ▲51
12月 4800 4826 4721 4757 ▲54
《白金ミニ》(1グラム)
2月 4816.5 4857.0 4815.0 4820.0 ▲22.0
4月 4819.0 4825.5 4817.0 4791.0 ▲47.0
6月 4812.0 4816.0 4787.5 4761.0 ▲53.0
8月 4803.0 4803.0 4734.0 4742.0 ▲63.0
10月 4783.0 4810.0 4729.0 4759.0 ▲51.0
12月 4794.0 4817.5 4715.5 4757.0 ▲54.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《白金限日》(1グラム)
4925 4926 4825 4802 ▲45
《銀》(1グラム)
2月 ― ― ― 154.0 0
4月 ― ― ― 154.0 0
6月 ― ― ― 154.9 0
8月 ― ― ― 154.0 0
10月 ― ― ― 154.0 0
12月 156.7 156.7 155.0 155.0 △1.0
《パラジウム》(1グラム)
2月 ― ― ― 4900 △100
4月 ― ― ― 4900 △100
6月 ― ― ― 4900 △100
8月 ― ― ― 4900 △100
10月 ― ― ― 4900 △100
12月 ― ― ― 4900 △100
《CME原油》
2月 ― ― ― 182.60 △3.75
3月 ― ― ― 183.45 △3.15
4月 ― ― ― 182.70 △3.75
5月 ― ― ― 181.25 △3.80
6月 ― ― ― 179.85 △3.75
7月 ― ― ― 178.45 △3.75
《ドバイ原油》(1キロリットル)
2月 75960 77470 75800 76950 △710
3月 73250 74010 73250 73950 △360
4月 72040 72710 71830 72630 △240
5月 71030 71740 70760 71660 △280
6月 70150 70850 69500 70710 △250
7月 69290 69950 69010 69810 △170
8月 ― ― ― 69100 △100
9月 ― ― ― 68440 △70
10月 ― ― ― 67840 △60
11月 ― ― ― 67250 △50
12月 ― ― ― 66730 △40
1月 ― ― ― 66290 △10
2月 ― ― ― 65910 △50
3月 ― ― ― 65520 △70
4月 ― ― ― 65140 ―
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87000 0
4月 ― ― ― 87000 0
5月 ― ― ― 87000 0
6月 ― ― ― 87000 0
7月 ― ― ― 87000 0
8月 ― ― ― 87000 0
《灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 88000 0
4月 ― ― ― 88000 0
5月 ― ― ― 88000 0
6月 ― ― ― 88000 0
7月 ― ― ― 88000 0
8月 ― ― ― 88000 0
《軽油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 87700 0
4月 ― ― ― 87300 0
5月 ― ― ― 86900 0
6月 ― ― ― 86500 0
7月 ― ― ― 86100 0
8月 ― ― ― 85700 0
《ゴムRSS3号》(1キロ)
2月 393.8 394.8 391.8 391.8 ▲2.0
3月 388.4 391.8 388.4 390.5 ▲1.5
4月 390.4 393.0 390.2 390.7 ▲0.4
5月 391.3 392.8 389.4 392.0 △0.8
6月 392.5 393.9 388.6 390.6 ▲1.9
7月 392.7 394.9 390.0 391.0 ▲3.4
8月 ― ― ― 391.0 △5.0
9月 ― ― ― 391.0 △5.0
10月 ― ― ― 391.0 △5.0
11月 ― ― ― 391.0 △5.0
12月 ― ― ― 391.0 △5.0
1月 ― ― ― 391.0 △5.0
始値 高値 安値 清算値 前日比
《ゴムTSR20号》(1キロ)
3月 ― ― ― 310.0 0
4月 ― ― ― 310.0 0
5月 ― ― ― 310.0 0
6月 ― ― ― 310.0 0
7月 ― ― ― 310.0 0
8月 ― ― ― 310.0 0
9月 ― ― ― 310.0 0
10月 ― ― ― 310.0 0
11月 ― ― ― 310.0 0
12月 ― ― ― 310.0 0
1月 ― ― ― 310.0 0
2月 ― ― ― 310.0 ―
《中京ガソリン》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 86000 0
4月 ― ― ― 86000 0
5月 ― ― ― 86000 0
6月 ― ― ― 86000 0
7月 ― ― ― 86000 0
8月 ― ― ― 86000 0
《中京灯油》(1キロリットル)
3月 ― ― ― 89000 0
4月 ― ― ― 89000 0
5月 ― ― ― 89000 0
6月 ― ― ― 89000 0
7月 ― ― ― 89000 0
8月 ― ― ― 89000 0
《トウモロコシ》(1トン)
3月 38810 38810 38810 38810 ▲750
5月 ― ― ― 42000 0
7月 ― ― ― 38550 0
9月 40960 40960 40960 40960 0
11月 ― ― ― 42000 0
1月 42030 42030 42000 42000 ▲500
始値 高値 安値 清算値 前日比
《一般大豆》(1トン)
2月 ― ― ― 64000 0
4月 ― ― ― 64000 0
6月 ― ― ― 64000 0
8月 ― ― ― 64000 0
10月 ― ― ― 64000 0
12月 ― ― ― 64000 0
《小豆》(30キロ)
2月 ― ― ― 12300 0
3月 ― ― ― 12300 0
4月 ― ― ― 12300 0
5月 ― ― ― 12300 0
6月 ― ― ― 12300 0
7月 ― ― ― 12300 0
《電力東ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 13.64 0
3月 ― ― ― 12.79 △0.03
4月 12.60 12.60 12.60 12.60 △0.12
5月 12.60 12.60 12.60 12.51 ▲0.22
6月 15.00 15.00 15.00 14.89 ▲0.12
7月 ― ― ― 16.36 ▲0.12
8月 ― ― ― 17.82 ▲0.12
9月 ― ― ― 16.39 ▲0.09
10月 ― ― ― 14.99 △0.23
11月 ― ― ― 15.24 ▲0.12
12月 ― ― ― 17.03 ▲0.28
1月 ― ― ― 16.31 ▲0.28
2月 ― ― ― 15.56 ▲0.25
3月 ― ― ― 13.29 ▲0.22
4月 ― ― ― 12.44 ▲0.13
5月 ― ― ― 12.54 ▲0.14
6月 ― ― ― 13.19 ▲0.14
7月 ― ― ― 14.91 ▲0.16
8月 ― ― ― 17.11 ▲0.18
9月 ― ― ― 14.43 ▲0.15
10月 ― ― ― 12.65 ▲0.13
11月 ― ― ― 13.82 ▲0.15
12月 ― ― ― 14.51 ▲0.15
1月 ― ― ― 15.16 ▲0.17
始値 高値 安値 清算値 前日比
《電力西ベースロード》(1kWh)
2月 ― ― ― 11.72 △0.51
3月 ― ― ― 9.98 △0.10
4月 ― ― ― 9.50 0
5月 ― ― ― 9.50 0
6月 11.38 11.38 11.38 11.38 0
7月 ― ― ― 14.27 ▲0.14
8月 ― ― ― 15.95 ▲0.15
9月 ― ― ― 14.15 ▲0.11
10月 ― ― ― 11.41 △0.09
11月 ― ― ― 12.39 ▲0.10
12月 ― ― ― 14.03 ▲0.23
1月 ― ― ― 14.76 ▲0.21
2月 ― ― ― 13.68 ▲0.17
3月 ― ― ― 10.70 ▲0.13
4月 ― ― ― 11.37 ▲0.12
5月 ― ― ― 10.08 ▲0.10
6月 ― ― ― 10.29 ▲0.11
7月 ― ― ― 11.41 ▲0.12
8月 ― ― ― 13.43 ▲0.14
9月 ― ― ― 11.40 ▲0.12
10月 ― ― ― 10.14 ▲0.11
11月 ― ― ― 11.55 ▲0.13
12月 ― ― ― 12.54 ▲0.13
1月 ― ― ― 13.09 ▲0.14
◇売買高・建玉
売買高 建玉
金 35436 43049
金ミニ 12357 6571
金限日 3797 51668
白金 10376 35089
白金ミニ 1387 2621
白金限日 2814 39254
銀 5 164
パラジウム 0 0
CME原油 0 0
ドバイ原油 3255 28079
ガソリン 0 0
灯油 0 0
軽油 0 0
ゴムRSS3号 1460 4499
ゴムTSR20号 0 0
中京ガソリン 0 0
中京灯油 0 0
トウモロコシ 9 144
一般大豆 0 0
小豆 0 0
電力東ベース 50 3410
電力西ベース 170 787
大阪トウモロコシ50 0 0
堂島金 10673 45172
堂島白金 121 1493
堂島銀 32 1349
◇堂島取引所
始値 高値 安値 清算値 前日比
《金》(1グラム)
14000.0 14099.9 13960.0 13921.2 △19.6
《白金》(1グラム)
4866.2 4899.4 4863.7 4851.3 △13.1
《銀》(1グラム)
159.40 160.50 158.84 155.26 ▲1.27
《大阪トウモロコシ50》(1トン)
3月 ― ― ― 37000 0
5月 ― ― ― 39000 0
7月 ― ― ― 39000 0
9月 ― ― ― 34000 0
11月 ― ― ― 35000 0
1月 ― ― ― 35000 0
<数表>1月31日エネルギー・環境市場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 3523文字 PDF有 書誌情報]
◇日経平均先物の主な手口
( 3 日、大取、売買合計、単位枚)
▽ 3 月物
ABNアムロ 34159
ソシエテ 25666
サスケハナ 7896
Jモルガン 6368
SBI証 4525
バークレイ 4199
日産証 4060
モルガンS 2656
Gサックス 2490
野 村 2362
◇債券先物(大取、円・%・億円)
▽10年物(6%国債)
年/月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比
25/3 140.63 140.55 141.03 140.48 140.75 +0.08
25/6 ― ― ― ― ― ―
利回り 売買高 建玉 利回り 売買高 建玉
25/3 1.367 42359 169513 25/6 ― ― 0
◇債券先物オプション ( 3 月物、大取、円・枚)
コール 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 プット
行使価格 終値 前日比 売買高 建玉 行使価格 終値 前日比 売買高 建玉
141.00 ― ― ― 39 137.25 ― ― ― ―
141.25 0.29 ― 12 12 137.50 0.01 ― 2 2
141.50 ― ― ― ― 137.75 ― ― ― ―
141.75 ― ― ― ― 138.00 ― ― ― 50
142.00 ― ― ― 5 138.25 0.01 ― 35 35
合計 18 152 合計 50 296
HV(年率) 3月 2.6
東京金融取引所
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.634 -0.002 0 1497
25 /3 99.494 -0.001 0 1266
25 /6 99.383 -0.005 0 998
25 /9 99.286 -0.005 0 452
合計 730 5061
▽TONA3カ月金利
大阪取引所 ----------------
年 /月 清算値 前日比 売買高 建玉
24 /12 99.6350 +0.0025 705 39597
25 /3 99.4950 -0.0025 516 17562
25 /6 99.3875 +0.0050 374 8435
25 /9 99.2825 0 83 6484
合計 2791 77743
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈TOPIX先物・大取〉
25 /3 2793.0 2720.0 2801.0 2701.5 2730.5 -60.5 71553 422908
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 3592
〈JPXプライム150指数先物・大取〉
25 /3 ― ― ― ― ― ― ― 55
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈東証グロース市場250指数先物・大取〉
25 /3 646 634 646 629 634 -10 5115 44614
25 /6 632 624 635 620 621 -12 79 485
◇株価指数先物・配当指数先物・VI先物(円・ポイント・枚)
年 /月 始値 当日始値 高値 安値 終値 前日比 売買高 建玉
〈日経平均先物・大阪取引所(大取)〉
25 /3 39650 38610 39820 38380 38600 -1030 63894 152916
25 /6 39380 38440 39580 38150 38350 -1000 725 10303
25 /9 39480 38450 39480 38220 38220 -1200 15 1271
〈ミニ日経平均先物・大取〉
25 /3 39645 38615 39825 38375 38600 -1030 890111 336100
25 /6 39435 38500 39600 38145 38350 -1040 23294 13005
〈マイクロ日経平均先物・大取〉
25 /3 39645 38750 39825 38365 38585 -1045 579971 59429
25 /6 39420 38500 39590 38150 38360 -1050 21680 8875
〈日経平均先物・SGX〉(注)SGXの建玉は前日、終値は清算値
25 /3 39645 38640 39820 38345 38605 -1015 37483 75888
25 /6 39480 38200 39490 38145 38355 -1015 54 683
〈JPX日経インデックス400先物・大取〉
25 /3 25245 24620 25320 24445 24660 -580 6801 50353
25 /6 ― ― ― ― ― ― ― 0
〈日経気候変動指数先物・大取〉 〈日経平均VI先物・大取〉
終値 清算値 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉
25 /3 ― 38410 ― 0 2月 24.05 +3.10 15 13
25 /6 ― 38200 ― 0 3月 26.00 +1.70 7 59
〈日経配当指数先物〉 (注)SGXの建玉は前日
大取 終値 清算値 売買高 建玉 SGX 終値 清算値 売買高 建玉
24年 ― 696.0 ― 5447 24年 ― 694.9 ― 5547
25年 ― 783.0 ― 1363 25年 786.0 787.0 10 4063
◇日経平均オプション・大取(円・枚)
権利行 〓―――2月―――〓 〓―――3月―――〓 4月
使価格 終値 前日比 売買高 建玉 終値 前日比 売買高 建玉 終値
コール 38250 695 ― 9 331 ― ― ― 476 ―
38375 ― ― ― 50 ― ― ― 5 ―
38500 590 ― 355 759 960 ― 12 1988 ―
38625 500 ― 23 62 ― ― ― 1 ―
38750 460 -640 109 61 830 ― 17 207 ―
38875 395 ― 16 66 ― ― ― 5 ―
39000 365 -510 1083 2094 730 -510 141 4659 925
39125 280 ― 91 62 ― ― ― 4 ―
39250 270 -435 849 947 615 ― 8 880 ―
……………………………………………………………………………………………
プット 37750 325 +240 225 1103 745 +405 16 479 ―
37875 360 +264 48 3325 775 +425 7 453 ―
38000 385 +275 7121 7250 755 +370 437 4450 ―
38125 435 +320 25 1376 ― ― ― 8 ―
38250 460 +330 206 506 755 +325 103 667 ―
38375 480 +325 96 605 985 ― 15 55 ―
38500 560 +395 1070 2969 1005 +490 30 5364 ―
38625 640 +445 108 401 890 ― 5 256 ―
38750 675 +450 265 1203 1150 +495 11 541 ―
総売買高コール 26976 枚 プット 42982 枚 日経平均HV 18.5
当日総建玉コール 258696 枚 プット 484872 枚
◇欧州エネルギー取引所(EEX)
《電力》(翌月物)
日本(東京ベースロード、1kWh、円) 13.90
ドイツ(1MWh、ユーロ) 131.91
《天然ガス》(翌々月物、JKMはLNG)
東アジアJKM(1MMBtu、ドル) 15.225
オランダTTF(1MMBtu、ドル) 16.202
《欧州排出枠》(当日入札)
EUA(1CO2トン、ユーロ) ―
( 31 日)
<数表>2月3日外為市場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1785文字 PDF有 書誌情報]
◇対顧客米ドル先物相場
(三菱UFJ銀、円)
売り 買い
2月渡 156.71 154.24
3月〃 156.23 153.69
4月〃 155.72 153.16
5月〃 155.21 152.64
6月〃 154.67 152.11
7月〃 154.20 151.59
◇外為 対顧客電信売相場
▽三菱UFJ銀(円) 前日
米ドル 156.71 155.43
ユーロ 160.62 161.86
カナダドル 107.29 108.09
英ポンド 195.03 195.69
スイスフラン 170.80 170.49
デンマーククローネ 21.62 21.79
ノルウェークローネ 13.87 13.93
スウェーデンクローナ 14.23 14.35
豪ドル 97.19 97.87
ニュージーランドドル 88.28 88.87
香港ドル 20.41 20.25
シンガポールドル 114.51 114.87
サウジアラビアリヤル 42.38 42.04
U.A.E.ディルハム 43.14 42.80
タイバーツ 4.65 4.67
インドルピー 1.96 1.94
パキスタンルピー 0.71 0.71
クウェートディナール 512.73 509.56
カタールリヤル 43.46 43.12
インドネシア100ルピア 1.08 1.07
メキシコペソ 8.33 8.47
韓国100ウォン 10.80 10.84
フィリピンペソ 2.83 2.81
南アフリカランド 9.68 9.81
チェココルナ 6.44 6.51
ロシアルーブル 1.83 1.82
ハンガリーフォリント 0.41 0.41
ポーランドズロチ 38.91 39.36
▽みずほ銀
中国人民元 21.48 21.47
トルコリラ 6.14 6.12
台湾ドル(参考値) 4.71 4.69
▽ブラジル銀
ブラジルレアル 27.66 27.33
( 3 日)
◇円相場
〓〓 銀行間直物、1ドル=円、売買高は前日、終値は17時、寄付は9時時点、日銀 〓〓
前 日
終値 155.61 ― 155.64 154.65 ― 154.66
寄付 155.35 ― 155.39 154.09 ― 154.11
高値 154.80 153.94
安値 155.87 154.93
中心 155.70 154.33
直物売買高 71億2600万 ドル
スワップ売買高 666億1400万 ドル
◇名目実効為替レート指数
日銀(1999年1月=100、前日分)
日本円 78.95
日経インデックス(2020年=100)
日本円 74.1
米ドル 110.3
ユーロ 98.1
◇主要通貨の対円レート
(17時、東京金融取引所・FX)
英ポンド /円 1 ポンド = 191.09~191.14円
豪 ド ル /円 1 豪ドル = 95.480~95.515円
スイスフラン /円 1 スイスフラン = 169.33~169.38円
カナダドル /円 1 カナダドル = 105.74~105.78円
NZドル /円 1 NZドル = 86.40~86.44円
◇主要通貨の対ドルレート
(17時、カッコ内は前日終値)
英ポンド 1.2283 ― 1.2287
(1ポンド=ドル) ( 1.2432 ― 1.2436 )
スイスフラン 0.9184 ― 0.9188
(1ドル=スイスフラン) ( 0.9093 ― 0.9097 )
豪 ド ル 0.6136 ― 0.6140
(1豪ドル=ドル) ( 0.6233 ― 0.6237 )
◇上海市場=中国人民元
(銀行間取引、17時30分現在、カッコ内は前日)
米ドル(1ドル=元) 休場 ( 7.2650 )
日本円(100円=元) 休場 ( 4.6787 )
<数表>2月3日債券市場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1657文字 PDF有 書誌情報]
◇CDS指数
iTraxx Japan 5年(IHSマークイット)
実勢価格 51.98 +0.46
◇債券標準価格(JS Price)
銘 柄 償還年月 利率(%) 標準価格(円)
国 債
国庫短期証券1279 25/7 ― 99.85
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.49
中国468(2年) 27/1 0.6 99.79
中国175(5年) 29/12 0.9 100.02
長国377(10年) 34/12 1.2 99.60
超長国191(20年) 44/12 2 100.64
超長国85(30年) 54/12 2.3 100.00
超長国17(40年) 64/3 2.2 91.00
物価連動29(10年) 34/3 * 103.55
その他債券
住友林業9 29/12 0.28 95.53
政保地方公共123 30/1 0.07 95.69
東京都(公)801 29/12 0.085 95.72
アサヒHD21 30/3 0.87 98.32
レンゴー27 29/12 0.3 94.96
三菱ケミカルHD33 30/2 0.28 94.72
野村総研10 29/12 0.679 97.22
日本製鉄6 30/6 0.42 95.34
ジェイテクト9 29/11 0.28 95.31
住友金属鉱山32 29/12 0.25 94.90
トヨタ24 29/5 0.15 95.94
ダイキン24 29/10 0.18 95.33
日立20 30/3 0.29 95.30
パナソニック19 30/3 0.37 95.20
大日本印刷5 30/3 0.27 95.26
住友商事62 30/3 0.949 98.33
ANAHD40 29/11 0.28 93.85
三井不77 30/4 0.48 96.10
中部電力537 30/1 0.28 95.52
三菱UFJリース76 30/1 0.37 95.46
( 3 日)
◇新発10年国債(店頭売買参考統計値)
利回り(終値) 前日比
377回債 1.244 % +0.004
(日本証券業協会発表、業者平均、単利)
◇日経公社債インデックス
短 期 債 0.91
中 期 債 1.16
長 期 債 1.75
◇日経国債インデックス 0.981
◇公社債店頭売買参考統計値
〓〓 4日分、日本証券業協会、円。国庫短期証券の利回りは単利、その他は複利 〓〓
銘 柄 償還 利率 平均値 平均値
年月 (%) 利回り
(%)
国 債
国庫短期証券1286 25/5 ― 99.91 0.340
国庫短期証券1285 25/8 ― 99.82 0.340
国庫短期証券1281 26/1 ― 99.49 0.530
中 国469(2) 27/2 0.7 99.96 0.720
中 国154(5) 27/9 0.1 98.38 0.723
中 国163(5) 28/9 0.4 98.57 0.800
中 国175(5) 29/12 0.9 100.02 0.895
長 国360 30/9 0.1 95.61 0.901
長 国364 31/9 0.1 94.55 0.950
長 国368 32/9 0.2 93.99 1.021
長 国372 33/9 0.8 97.44 1.112
長 国377 34/12 1.2 99.61 1.242
超長国191 44/12 2.0 100.64 1.960
超長国(30)85 54/12 2.3 100.00 2.300
超長国(40)17 64/3 2.2 91.00 2.565
<数表>2月3日短期金融市場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1382文字 PDF有 書誌情報]
◇国庫短期証券利回り
(日本相互証券、BB国債価格)
銘柄 引値 前日比
3カ月 1284 回債 0.320 0
6カ月 1279 回債 0.340 0
1 年 1281 回債 0.530 0
◇東京レポ・レート(日本証券業協会)
平均値 前 日
翌日 0.431 0.404
1週間 0.422 0.373
1カ月 0.428 0.422
◇全銀協TIBORレート
(全銀協TIBOR運営機関)
日本円TIBOR 前 日
1週間 0.46091 0.45818
1カ月 0.59455 0.59455
3カ月 0.76727 0.76727
6カ月 0.73818 0.73818
1 年 0.79636 0.79636
◇TORF(東京ターム物リスク・
フリー・レート) (QBS)
前 日
1カ月 0.47438 0.47438
3カ月 0.47681 0.47681
6カ月 0.51659 0.51125
( 3 日)
(金利、利回りは%)
◇コール (短資協会、加重平均、速報)
無担保 有担保
翌 日 0.476 0.430
1週間 ― ―
2週間 ― ―
3週間 ― ―
1カ月 ― ―
2カ月 ― ―
3カ月 0.670 ―
◇全国コール市場残高
( 31 日確報、億円) 124281
◇CP気配(短資協会)
<現先> ┌前日┐
売り 買い 売り 買い
翌 日 0.316 0.616 0.333 0.600
1週間 0.323 0.616 0.333 0.600
1カ月 0.340 0.650 0.340 0.633
期 間 予定額 応札額 落札額 落札金利
(価格)
【2月3日通知分】
国債買い入れ(残存期間1年以下) 2/4 1500 2823 1501 最低▲0.004
国債買い入れ(残存期間1年超3年以下) 2/4 3000 11120 3000 最低▲0.008
国債買い入れ(残存期間3年超5年以下) 2/4 3000 9804 3006 最低▲0.012
国債買い入れ(残存期間10年超25年以下) 2/4 1500 3822 1503 最低0.000
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/4 5062 5062 最高0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/4 0 0
【1月31日通知分】
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/3 5320 5320 最高▲0.150
国債補完供給(国債現先売り) 即日-2/3 0 0
(注)国債買い入れの落札金利(変動利付債、物価連動債の場合は価格)は日本証券業協会の店頭売買参考統計値との格差、社債買い入れ、CP買い入れの落札金利は売買利回り。▲はマイナス
◇日銀当座預金残高(速報、億円、カッコ内は準備預金残高)
5265500 ( 4764900 )
◇資金需給予想( 4 日、億円、実質) 65000 不足
<数表>2月3日株式市場、先物市場[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 20ページ 565文字 PDF有 書誌情報]
◇スタンダード市場などの売買データ
スタンダード グロース
売買高(万株) 33216 18004
売買高上位10銘柄占有率(%)
64.8 47.7
売買代金(百万円) 140447 109594
売買単価(円) 422.8 608.7
騰落銘柄数
上場銘柄 1583 606
売買成立 1561 601
値上がり 511 144
値下がり 901 427
新値株(昨年来) 高値 21 5
安値 18 10
時価総額(億円) 281173 77055
普通株式数(百万株) 30424 10334
1株当たり時価(円) 924.16 745.65
◇日経平均ストラテジー指数
(01年末=10000、騰落率は前日比)
騰落率
カバードコール 30063.25 -2.61%
カバードコールATM 20967.77 -1.82%
リスクコントロール 24906.63 -1.64%
レバレッジ 40740.76 -5.31%
インバース 847.72 +2.65%
ダブルインバース (01年末=100000)
222.24 +5.31%
◇立会外市場(東証)
売買高(千株) 348645
売買代金(百万円) 725752
◇空売り比率(東証) 43.5 %
( 3 日)
木材由来の新素材、離陸期 セルロースナノファイバー、価格低下 和菓子の食感良く 車部品の補強材に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1289文字 PDF有 書誌情報]
木材由来の新素材、セルロースナノファイバー(CNF)市場が離陸期を迎えている。保湿性のある添加剤などとして食品や化粧品で採用が増え、世界市場の規模は毎年1~2割ほど拡大する。価格の低下によって量産の余地も広がりつつあり、産業規模の大きい繊維強化プラスチック(FRP)など複合素材への活用が視野に入ってきた。
「和菓子に使用すればもっちりと独特の食感が出せるという理解が広がってきた」。日本製紙の松岡孝参与は手応えを話す。
CNFは植物繊維の主成分であるセルロースを細かく解きほぐしたもので、保湿性や増粘性が増す特徴がある。少し混ぜて食感を高めると売り込み、日本製紙は和菓子業界への提供を拡大。静岡県富士市の老舗「田子の月」などを開拓してきた。
CNFは20年ほど前から国内で研究開発が本格化。商品化の先駆けは15年発売の第一工業製薬と三菱鉛筆によるボールペンだ。インクに粘り気を出し、かすれにくく書きやすくした。
市場規模はまだ小さいものの、調査会社の富士経済(東京・中央)の推計では、2020年には1600万ドル程度だった世界市場は、24年には2700万ドルと着実に拡大。30年には4000万ドルまで膨らむとみている。
CNF拡大に力を入れるのは製紙会社だ。王子ホールディングス(HD)は化粧品やコンクリートの添加剤などに利用。溶液中の成分を均一に分散させておく「分散安定性」、通常は固まっているが力を加えると流動化する「チキソ性」など多様な特性を生かした。化粧品では溶液の分離を防止、生コンクリートは圧力を加えればスムーズに送り出すことが出来るため、現場作業が円滑に進む。
製紙会社は紙の原料確保のため広大な森林を保有し、中間原料となるパルプ生産設備も擁する。紙の市場縮小をにらみ木材資源を使った新素材の開発を急いでおり、世界的にもCNFの開発や事業化を主導してきた。
課題だったコスト削減が少しずつ進んでいる。数年前までは1キロ数万円程度といわれたが、「今では数千円から1万円程度まで下がってきた」(王子HDの岸健太郎CNF創造センター副センター長)という。
価格が下がれば、産業規模のより大きな分野に対しての量産も進めやすくなる。市場が30年前後に向けて意識するのは、FRPやゴムの補強材などでの拡大だ。CNFは鉄の5倍の強度と5分の1の軽さといわれ、自動車分野などでの活用が期待される。
環境省などは19年にボンネットや窓にCNF複合素材を使ったコンセプトカーを発表。日本製紙のCNFは23年にヤマハ発動機の水上オートバイに採用され、耐久性の必要なエンジンカバーに使われている。
現在FRPで一般的なガラス繊維は世界で100億ドル程度の規模があるとみられる。価格は安いが重く、処理過程で繊維が壊れてしまうため再利用も難しい。代替を目指すCNFは「コストダウンがなお課題」(製紙各社)だが、「炭素繊維が数十年かかって伸びたようにCNFもこれから有望」(富士経済の佐藤浩司氏)との見方も強まっているようだ。
(桝渕昭伸)
【図・写真】CNFは和菓子などへの利用が広がっている
かまぼこ値上げの波 スケソウすり身9%高 練り物原料 北米のコスト増響く[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1249文字 PDF有 書誌情報]
かまぼこやちくわなど練り製品の原料になるスケソウダラのすり身が再び値上がりした。主産地の北米産の国内卸値は9%上昇した。漁獲量は安定しているものの、北米での人件費や光熱費、包装材価格の高騰や円安による輸入コストの増加が響いた。手軽にたんぱく質をとれるとして近年注目される練り製品に、春から値上げの波が訪れる。
日本は世界最大級の練り製品の消費国だが、原料となる白身魚のすり身は主に北米から輸入している。北米のスケソウダラ漁は春漁(1~4月)と秋漁(6~10月)の2シーズンに行われる。
2024年秋漁を基にこのほど決まった日本向けの卸値は、1キログラムあたり740円。24年春漁と比べ9%上昇した。ロシアのウクライナ侵略を受けて22年に付けた30年ぶりの高値に近づいている。
北米で漁船の燃料費や加工場の人件費、包装材価格など「生産コストが上昇し続けている。円安の進行も大きい」と大手輸入商社の担当者は話す。
1月に始まったばかりの25年春漁も、漁獲自体は順調だが、世界で白身魚の引き合いが強まっていることもあり「外国為替相場が円高にならないかぎり、今後も値下がりは見込みにくい」(輸入商社)とみる。
すり身価格の上昇を受け、練り製品の大手メーカーは相次ぎ値上げを発表した。ニッスイは3月1日納品分から、ちくわや魚肉ソーセージなど家庭用すり身製品の出荷価格を約3~10%、一正蒲鉾は同5~15%引き上げる。
マルハニチロは4月1日納品分から約4~14%値上げする。値上げはおおむね2年ぶりだ。
紀文食品は今春、水産練り製品を値上げしない。原材料の戦略的な調達によって「手元にすり身の在庫がある」(同社広報室)ためだ。春夏は価格を維持し、秋冬商戦に向けては「今後の原材料価格の動向を注視している」という。
食品需給研究センター(東京・北)の調べによると、24年1~11月のちくわ・かまぼこ類生産量は約39万4000トンと前年同期に比べ19%伸びた。
調査は能登半島地震の影響もあり単純比較はしにくいものの「市場をけん引していたカニカマに続き、魚のプロテインバーなどカニカマの進化形のような商品が増え、売り場が活性化している」(同センター)と分析する。手軽に魚のたんぱく質を摂取できる食品として、身体を鍛えている人が手に取りやすい商品が増えた。
北海道から沖縄まで全国420社の練り製品メーカーが正会員として加盟する日本かまぼこ協会(東京・千代田)は24年11月末、「製造コストが軒並み高騰している。業界の窮状にご理解を」との声明文を下村全宏会長の名で発表した。
日本各地には仙台の笹(ささ)かまぼこや愛媛県のじゃこ天、鹿児島県のさつま揚げなど個性的な練り製品が多く、中小規模のメーカーが製造しているケースが少なくない。豊洲市場の水産卸大手によると、25年の春夏にはこれら「ご当地かまぼこ」も5~10%の値上げを予定しているメーカーが多いという。
【図・写真】スケソウダラはかまぼこやちくわなどの原材料
サウジ原油、2カ月連続上昇 1月積み 米のロシア制裁強化で[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 788文字 PDF有 書誌情報]
日本がサウジアラビアから輸入する原油の価格が2カ月連続で上昇した。代表油種「アラビアンライト」の1月積みは1バレル81・23ドルと、2024年12月積みに比べ6・34ドル(8・5%)上がった。米国がロシアの石油産業に対する制裁を強化し、原油相場に上げ圧力がかかった。
前月からの上昇率は22年5月積み以来、2年8カ月ぶりの大きさだ。当時はロシアのウクライナ侵略を受けて、欧州が中東産石油への代替需要を増やしていた時期だった。
日本の石油会社が長期契約で購入する原油は直接取引(ダイレクト・ディール=DD)原油と呼ばれる。価格はアジア指標のドバイ原油とオマーン原油の平均価格に、サウジが需給動向などを踏まえて決める調整金を加減し、毎月見直す。
1月の両原油の月間平均価格は1バレル80ドル台と、前月比で10%近く高い。サウジ国有石油会社のサウジアラムコは同月積みの調整金を引き下げていたものの、原油高の影響が大きく、軽質の「エキストラライト」や中質の「ミディアム」など全4油種で価格が上がった。
米国のバイデン前政権が1月10日にロシアに対する経済制裁を強化したことで、ロシア産石油の買い手である中国やインドが代替調達を迫られた。アジア市場で中東産の引き合いが強まり、相場の上昇につながった。
原油の需給が引き締まるとの思惑から、米指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物も1月中旬、約5カ月ぶりに節目の1バレル80ドルを上回った。その後、石油増産を訴えるトランプ米大統領が就任してからは、70ドル台で軟調に推移している。
サウジアラビア産の〓1月積みDD原油
〓〓 ドル/バレル、カッコ内は前月比上昇率% 〓〓
エキストラライト 81.23(8.8)
ライト 81.23(8.5)
ミディアム 80.58(8.7)
ヘビー 79.43(8.8)
金最高値 2日連続 国内小売価格[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 218文字 PDF有 書誌情報]
金(ゴールド)の国内相場が再び最高値を付けた。地金商最大手の田中貴金属工業が3日発表した小売価格は前週末に比べ100円(0・7%)高い1グラム1万5403円と、2営業日連続で最高値を更新した。買い取り価格も同100円(0・7%)高の1万5233円と最高だった。
大阪取引所の金先物(中心限月)も3日付取引で一時1グラム1万4064円と最高値を付けた。米政治の不透明感などを背景に国際相場が最高値圏で推移しており、国内にも波及している。
内航船燃料 3%高提示 1~3月[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 190文字 PDF有 書誌情報]
燃料商社の伊藤忠エネクスは1~3月期の内航船燃料の値上げを提示した。国際海事機関(IMO)の新規制に適合した硫黄分0・5%以下の「適合油」の参考仮価格は1キロリットル当たり10万1640円と、2024年10~12月期と比べ3120円(3%)高い。
為替の円安進行を反映した。内航船向け適合油の価格は石油会社と海運会社の代表企業が四半期ごとに交渉し、決着した価格が業界指標となる。
<数表>2月3日卸売市場(主要相場)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 1066文字 PDF有 書誌情報]
(1キロ、円、消費税込み)
牛 肉
<全国と畜概算頭数 4710頭>
(肉質等級) 1 2 3 4 5
◇東京=まちまち上場384頭
和牛雌A ― ― 2164 2555 3020
和牛雌B ― ― ― 2188 ―
和牛去勢A ― ― ― 2270 2459
和牛去勢B ― ― ― 1944 ―
交雑種雌B ― 1335 1492 1646 ―
交雑種去勢B ― 1404 1551 1652 ―
▽搬入物 上場138頭
和牛雌A ― 1319 1547 1933 2352
和牛雌B 1034 1188 1288 ― ―
和牛去勢A ― 1688 ― 2074 2406
交雑種雌B ― 1362 1461 1627 1626
交雑種去勢B ― 1439 1553 1629 ―
乳牛雌C 785 840 ― ― ―
◇大阪=強もちあい上場71頭
和牛雌A ― ― 2128 2251 2544
和牛去勢A ― ― 1944 2390 2692
和牛去勢B ― ― 1890 2366 ―
交雑種雌B ― ― 1659 1771 1944
交雑種去勢B ― 1598 1664 1741 ―
◇仙台=小戻す上場12頭
和牛去勢A ― ― ― 2067 2288
◇さいたま=―上場114頭
和牛雌A ― ― 1891 2160 2431
和牛去勢A ― ― ― 2296 2525
交雑種雌B ― 1404 1463 ― ―
交雑種去勢B ― 1388 1449 1501 ―
◇横浜=軟調上場49頭
和牛雌A ― ― ― 2142 2285
和牛去勢A ― ― ― ― 2283
◇名古屋=もちあい上場74頭
和牛雌A ― ― 2308 2421 2670
和牛去勢A ― ― ― ― 2737
◇京都=もちあい上場113頭
和牛雌A ― ― 2227 2330 2642
和牛去勢A ― ― 2021 2283 2695
交雑種雌B ― ― 1589 1692 ―
◇神戸=―上場61頭
和牛雌A ― ― 2700 4439 5778
和牛去勢A ― ― ― 4627 5477
◇広島=―上場24頭
和牛雌A ― ― 1080 2268 2646
和牛去勢A ― ― ― ― 2916
◇福岡=もちあい上場127頭
和牛雌A ― ― 2129 2315 2562
和牛去勢A ― ― ― 2399 2604
インジウム建値1000円上げ DOWAエレ、2月大口(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 107文字 PDF有 書誌情報]
DOWAエレクトロニクスは3日、インジウムの2月の大口需要家向け国内建値を1月に比べ1000円引き上げ、1キログラム5万6000円にしたと発表した。小口向けは2000円引き上げ、1キログラム6万5000円にした。
亜鉛建値、9000円下げ 三井金属(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 65文字 PDF有 書誌情報]
三井金属は3日、亜鉛の国内相対取引の目安となる建値を9000円引き下げ、1トン47万8000円とした。国際価格の下落を反映した。
<数表>2月3日日経商品指数17種、デイリー、ウイークリー、他(主要相場)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 21ページ 36文字 PDF有 書誌情報]
3日 238.151
前日比 -0.512
(1970年平均=100)
曲がり角の途上国経済 改革精神に再点火を アイハン・コーゼ 世界銀行見通し局長(経済教室)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 27ページ 2847文字 PDF有 書誌情報]
21世紀の幕が開いたとき、多くの発展途上国は興奮に包まれていた。2000年代(00~09年)が終わる頃には長期的成長への期待は大きく、次の10年間の成長率は6%を超えると予測されていた(図)。21世紀の4分の1が過ぎようとしている今、高度成長の夢は残念ながら実現していない。それでも途上国は大きな潜在力を秘めている。各国が持つ可能性を生かし、強力な政策を包括的に実行していく必要がある。
00年代は途上国にとって黄金時代だった。経済成長率は年平均6%に迫り、1970年代以降で最高水準を記録した。グローバル経済への統合を目指す政策は幅広いコンセンサスを得て、国境を越えた貿易と資金フローを加速させた。
多くの途上国がこの時期に自国の金融セクターを自由化し、国際的な資金フローに関する規制を緩和した。金融・財政政策の枠組みを強化し、国内市場改善のための改革を推進した国も多かった。00年代、力強い成長と改革のおかげで途上国に流れ込む海外直接投資(FDI)は過去最高額に達し、政府債務の国内総生産(GDP)比は低下した。この期間に実施された国内改革により、多くの途上国が08~09年の世界金融危機の影響を軽減する政策を導入できた。
21世紀の最初の10年が終わると、途上国の経済成長は鈍化し、長期的な成長予測は大幅に低下した。足元で長期の期待成長率は00年以降最も低い3.4%となっている。成長の原動力である生産性の伸び、投資、労働供給量の動向はいずれも、途上国の成長率が今後数年にわたって低下し続けることを示唆している。
成長の鈍化にともない、途上国の国民一人あたり所得が先進国に追いつくペースも落ちてきている。途上国と先進国の一人あたり成長率の差は、2000年代には平均3ポイント以上だったが、その差は大幅に縮まった。20~24年には、中国とインドを除く途上国の一人あたり平均成長率は先進国に追いつくどころか後れをとり、半数近くが先進国を下回った。
成長の鈍化と並行して、10年代初頭からは政府債務が記録的な水準に達し、返済コストが増えた。追い打ちをかけるように、20年以降は複数のショックが世界経済を襲った。途上国では政府債務のGDP比が10年の40%未満から24年には70%まで急拡大し、1970年以来の高水準となった。
2000年代以降、多くの途上国では政府支出のGDP比が上昇したが、歳入は増加しなかった。構造改革にはブレーキがかかり、大半の途上国では00年代以降、制度環境の質はほとんど改善していない。
気候変動に関連する災害は頻発し、損害も拡大している。災害が経済活動に悪影響を及ぼし、限られた財源を圧迫するケースも見られる。東アジア・太平洋地域と欧州・中央アジア地域の多くの途上国では高齢化も進み、成長見通しに暗い影を落としている。
10年代には00年代と比べて世界貿易の成長率が低迷した。グローバル・バリューチェーンの拡大は頭打ちとなり、ほとんどの途上国で貿易が減速した。
世界規模の経済統合も鈍化した。その一因は、貿易制限の強化と地政学的な分断にある。特に近年はその傾向が著しい。24年に世界で新たに発動された貿易制限措置は10~19年の平均件数の5倍に上り、途上国に流入するFDIは、GDP比で00年代初頭の約半分に減った。
途上国の成長は鈍化したものの、21世紀初頭と比較して途上国が世界経済で果たす役割は重要性を増している。00年に途上国が世界人口に占める割合は約85%に達していたが、世界GDPに占める割合は約25%にすぎなかった。しかし24年になると人口割合はほぼ変わらない一方、GDPに占める割合は約45%に上昇した。世界経済の成長に対する途上国の貢献度は1990年代はわずか30%だったが、00~24年には平均60%近くに達した。
この期間に途上国同士の相互依存も高まり、24年には途上国の商品輸出の40%以上が他の途上国向けとなった。これは2000年の水準の倍に近い。途上国は世界の資本フローや送金の重要な供給源にもなった。その結果、途上国は互いの成長や開発に大きな影響力を持つようになっている。
途上国は現在、多くの課題に直面している。各国の政策は当然、自国の状況に合わせたものとなるが、政策課題を設定する際には以下の4つの重要なテーマも考慮する必要がある。
まず主要な改革をてこ入れし、持続可能な成長見通しを改善することだ。制度やビジネス環境の改善、人的資本の強化、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進によって、投資と生産性向上を加速することができる。
2つ目は信頼性が高く、適切に設計された通貨・財政・金融政策の枠組みを整備することだ。ショックに対応するためのバッファーの確保も重要となる。こうした政策で「防波堤」を築くことにより、途上国は外的ショックに対する脆弱性を軽減することができる。
3つ目は他国、特に他の途上国と戦略的な貿易・投資パートナーシップを結び、貿易の拡大を促進することである。統合の遅れや主要国間の貿易摩擦によって国際経済環境が厳しさを増す中、パートナーシップの重要性が高まっている。途上国はサービス分野に力を入れ、デジタル技術を活用することで貿易の多様化を図る必要がある。
4つ目は国際協調を強化する取り組みを支援することだ。気候変動や貿易ガバナンスの改善といった共通の課題に対応するためには、国際協調が最善の策となる。こうした政策イニシアチブは、途上国が世界経済の中で引き続き重要な役割を果たしていくためにも欠かせない。
必要な政策介入は膨大な数に見えるかもしれないが、政策が生み出す相乗効果は大きく、複数の課題に及ぶ可能性がある。
21世紀が始まる前後の時期は、多くの途上国にとって変革期だった。貿易や金融統合のメリットが広範に及んだことが追い風となり、各国は世界経済における地位を高めていった。その後の成長は目覚ましく、経済規模は拡大し、影響力は強まり、統合が進んだ。
しかし途上国の成長は鈍化し、現在はこれまでの進歩が失われかねない難局に立たされている。短期的な逆風で外部環境はさらに厳しさを増しかねない。政策の不透明感が世界規模で高まり、貿易政策は不利な方向に転換され、地政学的緊張が高まっている。こうした課題を乗り越えるための特効薬は存在しない。しかし途上国の政策担当者は役立つ政策ツールをすでに手にしている。
簡潔に言えば、途上国に求められているのは2000年代の改革精神に再び火を付けることだ。各国には、改革を成し遂げた経験があり、その方法もわかっている。あとは実行するのみである。
<ポイント>
○大半の発展途上国の経済成長が鈍化傾向
○政府債務の増加や貿易低迷が下押し圧力
○人的資本強化やDXなど改革を実行せよ
M.Ayhan Kose アイオワ大博士(経済学)。ブランダイス大助教授、IMFなどを経て現職
金融が支配する世界(3) 株主価値重視の企業統治 中央大学准教授 小倉将志郎(やさしい経済学)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 27ページ 850文字 PDF有 書誌情報]
企業の金融化では「支配の金融化」も主要な分析対象です。株主の地位が高まり、株主価値重視の企業統治が半ば強制的に促進されるプロセスです。
企業統治での株主の優位性・重要性が注目されたのは、1980年代以降です。その背景には、機関投資家の運用資産の拡大と、米国の経済学者マイケル・ジェンセン氏らの「プリンシパル・エージェント理論」の展開があります。
この理論によると企業の所有者は株主で、経営者は株主に委任された代理人(エージェント)と解されます。株主と経営者の間には情報の非対称性が存在し、経営者は情報優位の立場を利用して株主利益に反する経営を行う恐れがあります。それを防止し株主価値を最大化させるには、株主・資本市場による規律付けが最も有効とされます。
米国でも日本でも、広義の機関投資家の影響力は高まっています。その影響力は、安全資産運用を基本とするパッシブ投資家であれば保有株式の売却や、その脅しをかけるルートで、また積極的な利回り追求を特徴とするアクティブ投資家であれば、直接的な利益の還元要求だけでなく、敵対的買収などを仕掛けるルートを通じて実現されます。
後者のルートとして、近年注目されているのが、株主還元手法としての自社株買いです。カナダ出身の経済学者ウィリアム・ラゾニック氏らは、自社株買いに代表される株主還元が企業からの「利益の抜出し」につながり、企業経営や企業価値に負の影響を与えると指摘します。ただ、大手企業経営陣の利益・剰余金に対する考え方は近年、保守化しているようです。利益は内部留保として積み上げる一方で、より安価で使い勝手もよい負債の利用が合理的と捉えているのです。
支配の金融化の負の側面としては、経営視点の短期化も指摘できます。企業経営陣が短期収益性が低い事業を売却したり、基礎的研究費を削減したりすれば、長期的な利益機会の喪失につながります。加えて労働者や取引先企業に、労働強化やコスト削減を要求し、生産拠点の海外移転で地域の「空洞化」を促進することもあります。
訪日客と持続的な関係を築け 千年の旅 トラベルデザイン代表 柳基善(私見卓見)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 27ページ 0文字 書誌情報]
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私立中の費用 公立の3倍 3年で467万円、1割が塾代[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 29ページ 839文字 PDF有 書誌情報]
私立中学の受験シーズンが終盤を迎えている。少子化でも生徒数が増えている私立中だが、通学や学習にかかるお金も右肩上がりだ。なかでも学習塾代は10年で2割増加。大学受験などの指導が手厚いとされるものの、実際は生徒の半数が通塾しており、学習費総額を押し上げている。
文部科学省の2023年度の「子供の学習費調査」によると、私立中の授業料や学用品の購入費などを含めた学習費総額は3年間で計467万円だった。公立中の3倍に及び、14年度比で16%増えた。
背景にあるのは人件費や光熱費、物価の上昇だ。制服代は15万円で、14年度比で18%増。目立ったのは全体の1割を占める学習塾代の増加で、同24%増の51万円だった。
「私立中なら塾に通わせなくて済む」。こう考える保護者は少なくないかもしれない。中高一貫の場合は高校受験が不要だ。授業の進度も速く、一般的に大学受験には有利だと言われる。
ただ同調査によると、私立中学生の通塾率は23年度で51%だった。公立(66%)より低いものの、ほぼ横ばいで推移しており、低下傾向にある公立との差が縮まっている。
大手進学塾「SAPIX」の広野雅明教育情報センター本部長によると「英語など特定教科だけの受講が多い」というが、難関大志望の場合、中学時代から多くの科目を受講するケースも珍しくない。
私立中に通う経済的負担は小さくなく、世帯収入でも公立と差が出た。私立は1000万円以上が60%を占める。
足元でも授業料引き上げの動きは続いている。東京都によると、都内私立中約180校の25年度の初年度納付金は平均103万円で、前年度より2万4千円高くなった。
教育費は節約しにくいお金の一つ。東京都や鳥取県など一部自治体は子育て支援の一環などとして、授業料などに対する助成を行っている。
(森紗良、グラフィックス 渡辺健太郎)
3Graphicsのまとめサイトはこちら(https://www.nikkei.com/theme/?dw=23061500)
G田中将、新フォーム挑戦 腕位置調整でボールに力 昨季0勝、新天地で雪辱(プロ野球)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1206文字 PDF有 書誌情報]
巨人に加入した田中将大が復活への道筋を歩み始めた。日米通算197勝の実績を誇る36歳も、右肘の手術明けで臨んだ昨季は登板1試合で未勝利。雪辱を期す新シーズンへ、春季キャンプでは久保康生巡回投手コーチと二人三脚で投球フォームの改造に取り組んでいる。
宮崎キャンプ初日の1日。正午過ぎ、他の投手陣が引き揚げた後のブルペンに田中将と久保コーチが現れた。マウンドの傾斜を逆に使い、ネットへゆっくりとボールを投げ込む。1球ごとに久保コーチが声をかけ、時には手で田中将の体を支えながら丁寧に指導した。
投げる途中で体勢を崩し、田中将が苦笑いを浮かべる場面も。順傾斜、平地でも投球を繰り返し、マンツーマンでの指導は1時間超に及んだ。練習後、「疲れました」と汗を拭う田中将の表情は充実感にあふれていた。
「体をたくさん使おうとしてひずみが出ている。もう少しシンプルに動こうと」。久保コーチは練習の狙いを明かす。ソフトバンクや阪神でも投手コーチを務めた66歳の名伯楽は、力学的視点による指導で昨季最多勝の菅野智之(オリオールズ)を復活へ導いた人物でもある。
阿部慎之助監督に指導を一任された久保コーチはキャンプ前から田中将と話し合いを重ね、再生プランを練り上げた。楽天で24勝無敗と圧巻の成績を残した2013年以降の映像を見返し、投球が崩れた理由を箇条書きにして本人に送ったという。
田中将の課題を「(不調時の)菅野君と似ている」と久保コーチは分析する。好調時の田中将は投球時に体が縦回転し、打者により近い位置でボールをリリースできていた。しかし近年は腕の位置が徐々に下がり、「体の回転軸が右側に寄っている」(久保コーチ)。それゆえボールにも力が伝わりにくいのだという。
初日に繰り返した逆傾斜での投球にも、軸足の使い方や体重移動を強く意識させ、本来の「縦振り」の体の動きを呼び起こす狙いがある。3日は映像で自身のフォームを確認しつつ、捕手のミットに力強いボールを投げ込んだ。
「昔は自然とできていた部分が、少しずつ崩れていった」と田中将。新たなフォームには「大きな違いを感じる」。慣れ親しんだフォームを壊し、一から作り直す作業は容易ではないだろう。それでも「うまく投げられているときの感覚はすごくいい。なんとかものにしたい気持ちがある」と前を向く。
若手のように真摯にコーチの指導に耳を傾ける姿に、無駄なプライドは感じられない。「素直に受け入れて練習してくれている。よくなることを信じて見届けたい」と阿部監督も期待を寄せる。
今月末の実戦登板を目標とするが、焦りはない。主戦として期待される新シーズンに向けても「去年は何もしていないので、大きいことは言えない。しっかりチームの戦力になること。まずはそこから」と田中将。再起へ着実に歩を進める。
(木村祐太)
【図・写真】投球練習する田中将。日米通算200勝まであと3つと迫っている
(バスケ)女子代表ゲインズ新監督「世界の尊敬取り戻す」 元NBA選手、祖母は日本人[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 430文字 PDF有 書誌情報]
バスケットボール女子日本代表の新監督に就任したコーリー・ゲインズ氏(59)が3日、東京都内で記者会見し、「日本がつくってきたスタンダードや、強敵だという世界からのリスペクトが現時点では少し落ちてしまった。それを取り戻すために監督をやる決断をした」と決意を述べた。
米国出身のゲインズ監督は祖母が日本人で、現役時代は米プロNBAのネッツなどでプレーした。指導者として米女子プロWNBAのマーキュリーを優勝へ導き、日本では2016年に女子代表のコーチに就任。22年からは男子代表アソシエイトヘッドコーチとしてトム・ホーバス監督を支えた。
日本女子は21年東京五輪で銀メダルを獲得したが、昨夏のパリ五輪は3戦全敗で1次リーグで敗退した。3月から指揮をとるゲインズ監督は日本の強みの機動力やシュート力に加え、強度の高いプレーをミスなく繰り広げるバスケットを目指すと強調した。
【図・写真】ゲインズ新監督はWNBAでチームを優勝へ導き、日本でも女子代表のコーチ経験がある
ラグビーW杯、日本再招致を統括団体の新会長が歓迎 「素晴らしい大会開ける」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 386文字 PDF有 書誌情報]
国際統括団体ワールドラグビー2のブレット・ロビンソン新会長が3日、東京都内で記者会見し、日本が再招致を目指す2035年、39年のワールドカップ(W杯)に関し、「19年大会の大成功で世界中の人が日本に信頼を抱いている。日本は素晴らしい大会を開ける」と歓迎の意向を語った。
日本ラグビー協会の持つ3票で昨年11月の会長選を制した新会長は「選挙で日本から多大なる支援をもらった。初訪問国が日本になるのは当然」と強調。関係省庁やスポンサー企業も訪問した。
アラン・ギルピン最高経営責任者(CEO)は「日本協会と将来のW杯開催について話すのがうれしい。日本での再開催はWRにとっても大きな目標を達成することになる」。27年のオーストラリアW杯までに35、39年大会の開催国を決めたいとした。ほかに英国とアイルランドが共同開催を目指しているほか、イタリアやスペインも立候補している。
ボクシング矢吹、2階級制覇挑戦 3月にIBFフライ級[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 182文字 PDF有 書誌情報]
国際ボクシング連盟(IBF)ライトフライ級王者の矢吹正道(LUSH緑)が3月29日に愛知県国際展示場で2階級制覇を懸けてIBFフライ級王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)に挑戦することが3日、主催者から発表された。
翌3月30日には世界ボクシング評議会(WBC)ミニマム級タイトル戦が行われ、元王者の重岡優大(ワタナベ)がメルビン・ジェルサエム(フィリピン)に挑む。
宮原知子 新たな自分ショーで挑戦(スポートピア)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 1080文字 PDF有 書誌情報]
2022年3月にプロスケーターに転向後、国内外の様々なアイスショーに出演している。北米発のツアー「スターズ・オン・アイス」もその一つ。毎年春の公演のほか、12月にカナダで行われるホリデーツアーに参加している。昨年末も出演者の一人として11都市を回ってきた。
同ツアーの期間は、担当者との打ち合わせやリハーサルを含めると約1カ月に及ぶ。現役時代に出演したアイスショーは単発のものばかりだったため、初めて参加した時は全てが新鮮な体験だった。
キャスト全員でオープニングからフィナーレまで一つの作品としてつくり上げる過程が、とにかく楽しい。ほぼスケートリンクとホテルを往復するだけの生活で体力や精神面の負担はかかるものの、皆で苦楽をともにしながら家族のような一体感が生まれていくのも他のショーにない魅力だ。
ホリデーツアーでは1曲は冬ナンバーを使用する決まりとなっている。今回、私は英国のテレビアニメ「スノーマン」の挿入歌である「Walking In The Air」に合わせ、自分で振り付けた演目を披露した。初めはお客さんの反応が不安だったが、公演を重ねるにつれ徐々にプログラムに視線が集まっていくのを肌で感じながら滑ることができ、手応えを感じた。
ただ、ともに滑る欧米のスケーターたちの「見せ方」には驚かされるばかりだ。カナダ選手権を2度制したナム・ニューエンくんは、観客とのコミュニケーションの取り方がとにかく上手。お客さんが食べているポップコーンさえ小道具に仕立てあげたこともあった。自分には到底できない行動なので、うらやましい部分もある。
私自身、アイスショーでいろんなジャンルに挑戦する中、表現の奥深さを日に日にかみしめている。現役の頃はジャンプやスピンに意識が向きがちだったが、今はちょっとしたしぐさにこだわって踊るようになった。訪れた土地で目にした物事をアートとしてとらえる思考法も取り入れ、振り付けに生かすようにしている。
4月にはスターズ・オン・アイスの新シーズンが始まる。昨年とはガラリと雰囲気が変わったプログラムを今準備中だ。今年も日々の瞬間を大事に生き、様々なことにチャレンジしながら新しい自分を見つけていきたい。
(プロフィギュアスケーター)
みやはら・さとこ 1998年京都府出身。安定感のある演技から「ミス・パーフェクト」の異名を持ち、2014~17年と全日本選手権4連覇、15年世界選手権2位。18年平昌五輪では4位入賞。22年の引退後、プロフィギュアスケーターや解説者として活動。昨年9月、史上最年少で日本スケート連盟理事に就任。
オリにオリバレス加入 昨季大リーグの外野手(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 218文字 PDF有 書誌情報]
オリックスは3日、新外国人選手として昨季は米大リーグ、パイレーツなどでプレーしたエドワード・オリバレス外野手(28)=185センチ、88キロ、右投げ右打ち=の獲得を発表した。単年契約で推定年俸は1億5千万円。背番号は36。
ベネズエラ出身でパドレスに所属した2020年にメジャーデビュー。昨季はパイレーツで55試合に出場して打率2割2分4厘、5本塁打、23打点。通算では285試合で打率2割5分4厘、29本塁打、96打点をマークした。
古橋、レンヌで初出場 サッカー仏1部に移籍(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 134文字 PDF有 書誌情報]
【レンヌ(フランス)=共同】サッカーの海外各リーグは2日、各地で行われ、フランス1部のレンヌに移籍した古橋亨梧はストラスブール戦に先発で初出場し、66分までプレーした。チームは1―0で勝利。スタッド・ランスの伊東純也と中村敬斗は1―2で敗れたナント戦にフル出場した。
新濱500今季初優勝 スケートW杯 9連勝の王者振り切る[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 872文字 PDF有 書誌情報]
【ミルウォーキー=共同】スピードスケートのワールドカップ(W杯)第4戦最終日は2日、米ミルウォーキーで行われ、男子500メートルで新濱立也(高崎健康福祉大職)が34秒14で優勝した。今季6戦全勝だったジョーダン・ストルツ(米国)と同走し、0秒05差で破った。一昨年11月以来の勝利で、通算12勝目となった。森重航(オカモトグループ)は8位。
団体追い抜きは女子の日本(高木、堀川、佐藤)が2分55秒82で2位に入った。優勝はオランダ。男子の日本(一戸、土屋陸、佐々木)は3分43秒65の5位で、米国が制した。
女子500メートルは吉田雪乃(寿広)が37秒49の4位、稲川くるみ(光文堂インターナショナル)は9位。マススタートは女子の佐藤綾乃(ANA)が4位、男子の佐々木翔夢(明大)は13位だった。
渾身(こんしん)のレースだった。男子500メートルの新濱は、この種目でW杯9連勝中だったストルツを0秒05差で振り切った。海外の大会では約3年ぶりの勝利。持ち前のダイナミックな滑りを発揮し「常に課題を改善しながら取り組んできたことが形になった」と胸を張った。
10組中8組目でストルツと同走。会場のリンクを練習拠点とする相手に大声援が飛ぶ中、内側のレーンから鋭く飛び出した。100メートルを全体1位で通過。「必死に逃げることしか考えていなかった」と手脚をフル回転させ、驚異的な伸びを誇る20歳の王者を抑えた。
昨年3月に練習中の転倒で腰椎を骨折。完全復活が見通せない時期に励みになったのは、妻でカーリング女子ロコ・ソラーレの吉田夕梨花だ。夫婦で1年後の五輪を目指す。「妻も頑張っている。諦めないで一番上まで戻ってやる」と念じ、再起への道を進んできた。
身長180センチ超と体格に恵まれた新濱も爆発力にあふれ、ストルツの台頭前は「怪物」と注目されていた。28歳のスプリンターは意地とともに改めて底知れぬ可能性を示し「大きな自信になった」。世界にインパクトを与え、今後への期待が膨らんだ。
(共同)
【図・写真】男子500メートルで優勝した新濱=共同
(スキー)小林陵7位、W杯ジャンプ男子 2戦連続の1桁 大飛躍に手応え[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 701文字 PDF有 書誌情報]
【ビリンゲン(ドイツ)=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は2日、ドイツのビリンゲンで個人第19戦(ヒルサイズ=HS147メートル)が行われ、小林陵侑(チームROY)は140.5メートル、146メートルの合計282.2点で7位だった。
2回ともヒルサイズを越えたダニエル・チョフェニヒ(オーストリア)が310.5点で制し、2連勝で今季、通算とも7勝目とした。
2季ぶりW杯出場の佐藤幸椰(雪印メグミルク)が19位。二階堂蓮(日本ビール)は23位、中村直幹(フライングラボラトリー)は27位、小林朔太郎は29位、佐藤慧一(ともに雪印メグミルク)は43位だった。
小林陵は2回目にヒルサイズまで1メートルに迫る大飛躍を決めると、手をパンとたたいて喜びを表現した。上位はハイレベルの激戦となり「いいジャンプをそろえても7位止まりか」と苦笑いしつつ、久々にすっきりとした表情で「イメージはだいぶ固まってきている」と手応えを示した。
気象条件が落ち着いたこの日は1回目から140メートル越えをマーク。有利な向かい風が吹いた2回目はさらに伸ばした。着地時には右後方の審判員席からの見栄えを意識し、本来とは逆の右足を前に出すテレマーク姿勢にトライ。2回とも飛型点は54.0点とまずまずで「右足もいけると自信がついた」とうなずいた。
今季は開幕直前に体調を崩して出遅れたが、ようやく2戦連続の1桁順位と乗ってきた。海外勢は22歳のチョフェニヒらが台頭し「(競争は)激化している」と挑戦心をくすぐられている様子。26日に開幕する世界選手権に照準を合わせ、日本のエースが巻き返しを図る。
(共同)
(ゴルフ)竹田、初戦は8位 米女子 スイング修正で勢い 「良いラウンド」笑顔[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 668文字 PDF有 書誌情報]
【オーランド(米フロリダ州)=共同】米女子ゴルフの開幕戦、ヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズは2日、フロリダ州オーランドのレークノナ・クラブ(パー72)で最終ラウンドが行われ、今季米ツアー本格参戦で6位から出た竹田麗央は6バーディー、2ボギーの68で回り、通算11アンダーの277で8位だった。
72の古江彩佳は通算イーブンパーで25位、笹生優花は85と崩れ、9オーバーで30位。
67と伸ばした金阿林(韓国)が通算20アンダーでツアー3勝目を挙げ、賞金30万ドル(約4650万円)を獲得。2打差の2位にネリー・コルダ(米国)が入った。
集中力を保ち続けた。竹田は9番から3連続バーディーを奪うと、15、16番も連続バーディー。「後半で伸ばせた。すごく良いラウンドだった」と笑顔を浮かべた。
思ったようなプレーができなかった前半でも、粘り強かった。3番(パー4)と8番(パー4)はショットの精度を欠き、ボギーをたたいた。このミスで、スイングがやや弱かったことに気づいたという。「しっかり振っていくようにした。修正がうまくいった」。9番(パー5)でバーディー。流れをつかみ、後半の勢いを生み出した。
米ツアーの「デビュー戦」で、堂々の8位に食い込んだ。自己採点では「80点」をつけた21歳。「(後半に集中力が切れた)3日目がもったいなかったけど、トップ10。すごく良かった。自分のゴルフをしっかり出し切れば、スコアはついてくると思う」と次戦への確かな手応えを口にした。
(共同)
【図・写真】8番でティーショットを放つ竹田=共同
(スキー)52歳葛西、W杯札幌大会出場 本戦進めば「最多」更新[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 315文字 PDF有 書誌情報]
全日本スキー連盟は3日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場で15、16日に行われるワールドカップ(W杯)ジャンプ男子札幌大会のメンバー10人を発表し、52歳の葛西紀明(土屋ホーム)が名を連ねた。予選を通過して本戦に進めば、自身が持つW杯最多出場記録の578試合を更新できる。
下部のコンチネンタル杯で日本勢上位の結果を残し、昨年に続く札幌大会出場を決めた。竹内択(チームtaku)もメンバー入りした。
海外のW杯に遠征している小林陵侑(チームROY)二階堂蓮(日本ビール)中村直幹(フライングラボラトリー)佐藤慧一、佐藤幸椰、小林朔太郎(以上雪印メグミルク)をはじめ、小林潤志郎(Wynn.)内藤智文(山形県スポーツ協会)も出場する。
村瀬心が女子スロープ2位 スノボW杯 3試合連続で表彰台[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 315文字 PDF有 書誌情報]
【アスペン(米コロラド州)=共同】スノーボードのワールドカップ(W杯)は2日、米コロラド州アスペンでスロープスタイル第3戦の決勝が行われ、女子は昨季種目別を制した20歳の村瀬心椛(TOKIOインカラミ)が2回目に79.00点をマークし、2位に入った。この種目では、優勝した開幕戦から3試合連続の表彰台となった。
18歳の深田茉莉(ヤマゼン)は5位、北京冬季五輪覇者で87.80点のゾイ・サドフスキシノット(ニュージーランド)が今季初優勝。男子は19歳の荻原大翔(仙台大)が6位で、フランシス・ジョビン(カナダ)が79.30点で初制覇した。
長谷川帝勝(STANCER)や木俣椋真(ヤマゼン)、岩渕麗楽(バートン)らは予選で敗退。
コンサドーレ、白星スタート カーリング日本選手権[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 279文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権第2日は3日、横浜BUNTAIで男子1次リーグが始まり、D組で前回覇者のコンサドーレはKiTを8―4で下して白星発進した。C組のTM軽井沢はSC軽井沢クを破るなど2連勝。
女子は2連覇を狙うB組のSC軽井沢クがフィロシーク青森に3―7で敗れた。
フォルティウスは東京都協会に12―2で大勝し、フィロシーク青森とともに2連勝。A組は中部電力が北海道銀行に6―4で勝ち、ともに1勝1敗。札幌国際大は2勝目を挙げた。
男女とも1次リーグは5チームずつ2組に分かれ、各組3位までが2次リーグに進む。
(スキー)葛西春3位 W杯ノルディック複合[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 269文字 PDF有 書誌情報]
【ゼーフェルト(オーストリア)=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合は2日、オーストリアのゼーフェルトで3試合の総合成績で争う「トリプル」最終戦を兼ねた2試合が行われ、女子個人第9戦で葛西春香(早大)が3位に入った。前半飛躍(ヒルサイズ=HS109メートル)は94.5メートルで前日までの結果と合わせて6位だったが、後半距離(7.5キロ)で順位を上げた。葛西優奈(早大)は5位、海沼優月(秋田・鹿角高)は9位だった。
男子個人第12戦は山本涼太(長野日野自動車)の20位が日本勢最高。渡部暁斗(北野建設)は24位だった。
(ゴルフ)マキロイV、松山は48位 米男子[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 262文字 PDF有 書誌情報]
【ペブルビーチ(米カリフォルニア州)=共同】米男子ゴルフのAT&Tペブルビーチ・プロアマは2日、カリフォルニア州ペブルビーチのペブルビーチ・リンクス(パー72)で最終ラウンドが行われ、37位からスタートした松山英樹は2バーディー、1ボギーの71にとどまり、通算7アンダーの281で48位だった。
2位から出たロリー・マキロイ(英国)が66で回り、通算21アンダーの267で逆転優勝した。ツアー通算27勝目を飾り、優勝賞金360万ドル(約5億5800万円)を獲得。
シェーン・ローリー(アイルランド)が2打差の2位に入った。
(バスケ)ドンチッチ、衝撃の移籍 八村のレーカーズへ NBA昨季得点王[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 256文字 PDF有 書誌情報]
【ロサンゼルス=共同】米プロバスケットボールNBAで八村塁の所属するレーカーズは2日、マーベリックスのスーパースターで25歳のガード、ルカ・ドンチッチを3チーム間のトレードで獲得したと発表した。レーカーズからは攻守の要で31歳のアンソニー・デービスらがマーベリックスに移った。
2023~24年シーズンに1試合平均33.9得点で得点王に輝いたスロベニア出身のドンチッチはX(旧ツイッター)で「バスケットボールは自分にとって全て。どこでプレーしようと、同じ喜び、情熱、そして優勝という目標を持って臨む」と記した。
主力投手 調整順調――楽天・早川 新たな握り手応え(プロ野球)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 150文字 PDF有 書誌情報]
楽天の開幕投手候補、早川が投球練習し、スライダーとチェンジアップで新たな握りやリリースを試した。オフの米国でのトレーニングで改良の助言を受け「本来の自分の球とは違う動きが生まれた」と手応えを口にした。「去年のままだったら去年までの成績にしかならない。常にアップデートしていければ」と高みを見据えた。
主力投手 調整順調――広島・大瀬良 「球に強さ」充実30球(プロ野球)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 33ページ 144文字 PDF有 書誌情報]
広島の大瀬良が3日、宮崎・日南キャンプ初のブルペンで充実感を漂わせた。捕手を座らせて30球。例年とは違い、最初のブルペン投球から変化球も一通り試せたように状態は良さそうで、「去年よりも球の強さがあって入りとしては良かった。このまま一つずつステップアップしていければ」と納得の表情だった。
特許の保護範囲、最高裁初判断へ ドワンゴ・FC2訴訟 海外サーバーでコメント機能を「侵害」 来月に判決[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 1330文字 PDF有 書誌情報]
動画配信サービス「ニコニコ動画」を手掛けるドワンゴが、動画上にリアルタイムでコメントが流れる機能の特許を侵害されたとして米FC2側に配信差し止めなどを求めた2件の訴訟の上告審弁論が3日、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)であり、結審した。判決は3月3日に言い渡される。
特許権には、特許登録した国だけに適用範囲を限る「属地主義」の原則がある。FC2の動画配信サービスは主に日本向けだが、サーバーは米国内にある。海外サーバーを経由した侵害行為に特許法の保護が及ぶかどうか、最高裁が初判断を示す見通しだ。
ドワンゴが侵害を訴えているのは、ニコニコ動画の特徴でもある再生中の動画の上をユーザーが投稿したコメントが水平に流れる機能に関する複数の特許。「FC2動画」などで同様のコメント機能を用いているとして、2016年と19年に配信差し止めや賠償を求める訴訟をそれぞれ起こした。
3日の弁論でドワンゴ側は「海外サーバーを利用するだけで特許を回避できるとすれば、技術の保護は極めて脆弱になる。諸外国でも柔軟な解釈は肯定されており侵害と認めるべきだ」と主張。FC2側は「侵害を認めれば、特許法が前提とする属地主義が骨抜きになりかねない。実務上の法的安定性や予見可能性も著しく害される」と反論した。
一審判決は2件ともドワンゴ側が敗訴した。このうち22年3月の東京地裁判決はFC2のコメント機能がドワンゴの特許の範囲内にあると認めたものの、米国にサーバーがあることを理由に「日本国内で行われた行為とは認められない」と結論づけた。
一方で控訴審判決は属地主義の原則を柔軟に捉え、ドワンゴ側がいずれも逆転勝訴した。
22年7月の知財高裁判決は国内の顧客に向けられたものかなどの事情を考慮すべきと指摘。23年5月の知財高裁大合議判決も▽発明による効果が得られる場所▽特許権者の経済的利益への影響――などを踏まえ、日本国内での行為とみなせる場合には侵害が認められると解釈した。
グローバル化とIT(情報技術)化が急速に進む中、国境をまたいで提供されるインターネットサービスは珍しくない。属地主義の原則を厳格に解釈すれば、海外のサーバーを利用するなどしただけで特許侵害に問えなくなる恐れがあるとして、ネット事業者からは是正を求める声が根強い。
特許庁の23年度調査では、回答した119社の7割に当たる87社が「国境をまたぐ特許侵害行為に対する特許権行使に懸念がある」と回答。現在の特許法で適切に保護されているかとの設問では、124社のうち53社が「適切に保護されていない」とした。
こうした状況を踏まえ、同庁は特許法の改正に向けた議論を進めている。海外サーバーを利用した場合でも条件を満たせば特許の保護が及ぶと明記するなど、ルールを明確化する方針だ。
早稲田大の種村佑介教授(国際私法)は「最高裁が特許侵害を認めるとすれば、どのような点に着目して『国内で行われた』とみなすかがポイントになる」とみる。影響の大きさを踏まえると適用範囲が限定される判決になる可能性が高いとしつつ、「個別性の強い判断だとしても、実務上は重要な指針になる。法改正の議論にも影響を与えうるだろう」としている。
外国人万引き対策で指針 警察庁、ドラッグストア向け[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 360文字 PDF有 書誌情報]
ドラッグストアを狙った外国人による組織的な万引きが目立つとして、警察庁は3日までに、防犯対策の指針を作成し業界団体の日本チェーンドラッグストア協会(東京・千代田)に示した。各都道府県警察に向けては各ドラッグストア事業者と連携した防犯対策を講じるよう求める事務連絡を発出した。
対策の指針には、外国語での音声アナウンスによる注意喚起▽高額商品は空き箱で陳列する▽防犯カメラの増設や高度化――などを挙げた。指針に基づき、店舗側と警察が連携しながら万引き被害を防ぐ狙いがある。
ドラッグストアでは外国人グループが医薬品や化粧品を盗み海外に持ち出す事件が増えている。警察庁が2021~23年の被害を分析したところ、来日外国人が関与した事件の被害額は1件あたり8万8531円で、日本人が関与した事件(1万774円)の8倍だった。
山本徳次氏(元たねや社長)(死去)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 195文字 PDF有 書誌情報]
山本 徳次氏(やまもと・とくじ=元たねや社長)1月26日、老衰のため死去、85歳。連絡先は同社総務部。お別れの会を開くが日取りなどは未定。喪主は長男で同社社長、昌仁氏。
滋賀県近江八幡市生まれ。3代目として継承した「たねや」を1972年には株式会社に発展させ、東京を含む各地に店舗を持つ菓子製造・販売グループの礎を築いた。生まれ故郷の振興にも貢献。2007年には「現代の名工」に選ばれた。
滝川精一氏(元キヤノン販売〈現キヤノンマーケティングジャパン〉社長)(死去)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 80文字 PDF有 書誌情報]
滝川 精一氏(たきかわ・せいいち=元キヤノン販売〈現キヤノンマーケティングジャパン〉社長)1月24日死去、94歳。連絡先は同社秘書室。告別式は近親者で行った。
林死刑囚側が特別抗告 和歌山毒物カレー事件(短信)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 169文字 PDF有 書誌情報]
1998年に和歌山市で4人が死亡した毒物カレー事件で、殺人罪などで死刑が確定した林真須美死刑囚(63)は3日までに、再審開始を認めなかった大阪高裁決定を不服として最高裁に特別抗告した。1月29日付。
2021年5月に和歌山地裁に申し立てた2回目の再審請求。地裁が23年1月に棄却し、高裁が今年1月27日に即時抗告を棄却する決定を出した。
クルーズ船集団感染5年 元乗客「教訓、感染症対策に」[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 780文字 PDF有 書誌情報]
新型コロナウイルスの流行初期だった2020年に集団感染が発生し、13人が亡くなった外国クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜沖に停泊を開始してから3日で5年となった。横浜港では元乗客らがダイヤモンド号の写真を前に黙とう。海に花を投げ入れ、「あのようなひどい惨状は二度と繰り返してほしくない」と語った。
3日午前、元乗客らでつくる全国連絡会のメンバーらは、港の岸壁に置いたボードに死亡した乗客の性別などが書かれた紙を貼り、搬送日や死亡日を読み上げた。連絡会共同代表、平沢保人さん(69)=大阪市=は「教訓を感染症対策に生かしてほしい」と述べた。
医療体制が脆弱な船内で長期待機を乗客乗員に強いた対応は当時、国内外から批判された。船側も最初の感染者の判明後すぐに客室待機といった隔離措置を取らず、感染拡大につながったとみられている。人数が多く搬送先確保にも難航した。
午後に東京都内で開かれた追悼の集いには、他の災害や事故の遺族も参加。連絡会共同代表、千田忠さん(81)=札幌市=は「政府は実質的な検証をしていない」とし、災害や事故の検証に当事者参加が保障されるよう制度化を求めた。
1985年の日航ジャンボ機墜落事故遺族の美谷島邦子さん(78)は「当事者に一番大切なことは調査。事故原因はどうだったのか、教訓は生かされているのか、今でも心の中にある」と語った。
ダイヤモンド号は2020年1月20日に横浜港を出発。乗客乗員3711人のうち712人が感染した。死者は13人の他、オーストラリア帰国後に亡くなった1人がいる。全員が2週間の船内待機を要請され、感染者や持病のある高齢者ら一部を除いた乗客乗員が下船を始めたのが2月19日、完了したのは3月1日だった。
【図・写真】海に花を投げ入れる前に黙とうする元乗客で全国連絡会共同代表の平沢さん(3日、横浜港)
松本エルさんに米グラミー賞 坂本龍一さん受賞逃す[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 551文字 PDF有 書誌情報]
【ロサンゼルス=共同】米音楽界で最高の栄誉だとされる第67回グラミー賞の発表・授賞式が2日、西部ロサンゼルスで開かれ、米国育ちの日本人チェロ奏者、松本エルさんが参加した「Triveni(トリベニ)」が最優秀ニューエイジ、アンビエント、チャント・アルバム賞を獲得した。同賞には音楽家の故坂本龍一さんのアルバムも候補入りしていたが、受賞を逃した。
松本さんは受賞スピーチで「とても幸せです。このアルバムを信じてくれた全ての人に感謝」と笑顔で語った。松本さんの参加作は2022年にもグラミー賞に輝いている。
米歌手のビヨンセさんは「カウボーイ・カーター」で最優秀アルバム賞や、黒人女性として初受賞となった最優秀カントリーアルバム賞など3賞を獲得し、自身が持つ通算の最多受賞記録を35賞に更新した。カントリー音楽は南部の白人音楽というイメージが根強い。
坂本さんのノミネート作は最後のピアノ・ソロ・コンサートを収録した「Opus(オーパス)」。坂本さんは23年3月、71歳で死去。Opusはがんで闘病中だった22年9月に演奏した20曲が収録されている。坂本さんは映画「ラストエンペラー」の音楽で1989年にグラミー賞を受賞している。
【図・写真】2日、授賞式会場で撮影に応じる松本さん(ロサンゼルス)=ロイター
藤井七冠、1.7億円で首位 昨年、将棋賞金ランク[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 361文字 PDF有 書誌情報]
日本将棋連盟は3日、2024年の獲得賞金・対局料ランキングを発表し、藤井聡太七冠(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=が1億7556万円で3年連続の1位となった。1989年に統計を出してから過去最高額を獲得した23年の1億8634万円よりも少し下げた。
藤井七冠は23年、史上初の全8タイトル制覇を達成し、それまでのランキングで最高だった羽生善治九段(54)の1億6597万円を抜いた。24年は八冠でスタートしたが、6月に叡王を失い七冠に後退。その後は竜王など、タイトル防衛を続けて七冠を維持した。
2位は伊藤匠叡王(22)の4364万円で、3位は永瀬拓矢九段(32)の3026万円。日本将棋連盟会長の羽生九段は10位で1622万円だった。女流棋士では、西山朋佳三冠(29)が1位(金額は非公表)となった。
来年9月に4連休 11年ぶり 20~23日、祝日法で[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 34ページ 0文字 書誌情報]
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深さ・軟弱地盤・水、復旧阻む 埼玉の道路陥没、発生1週間 下水管破損の影響長引く[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 1671文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、破損した下水道管の復旧見通しが立っていない。管が通る地中の深さと軟弱な地盤、水の流入が作業を遅らせる要因となっている。4日で発生から1週間。暮らしへの影響は長期化しており、同様の地理的状況で下水道管が破損した場合のリスクの大きさが浮き彫りになった。
地元消防などは3日、運転手とみられる男性(74)の救助活動を続けた。県は現場へ重機を投入するため、2本目となる新たなスロープの整備を開始。穴の中には倒壊した信号機や電柱、大量の土砂などが積み重なっており、重機での撤去作業を急ぐ。
周辺地域での地中レーダーによる調査では小規模な8カ所の空洞が確認され、一部で補修工事を始めた。県はいずれも緊急性は低いとみている。12市町の120万人を対象に求めている下水道の利用自粛は継続する。
「ここまで長引くとは最初思わなかった」。八潮市に家族4人で暮らす女性(43)は話す。排水を抑えるため、できる限り食事を一皿に盛り付けるようにした。今週はたまった洗濯物を市外のコインランドリーに持っていく予定という。
勤め先の介護施設も食事を提供する際、一部を洗わずに捨てられる紙皿に切り替えた。避難が呼びかけられた事故現場近くに住む職員は出勤できていない。「いつまでかかるのか、不安に感じている利用者や同僚もいる」と救助と復旧の進展を願った。
早期の復旧を阻む主な原因は3つある。1つが地下10メートルという下水道管の位置だ。
国土交通省によると、下水道管は自然勾配をつけて汚水を集める仕組みが中心。最も浅いところで地下1~2メートルほどを通り、処理場に近くなるほど深くなる。地下に構造物が多い都市部では深さ40~50メートルに至る場合もある。
県は今回の陥没事故について、汚水から発生した硫化水素が空気中に出て硫酸になり、管が腐食した可能性があると説明。破損した箇所から土砂が管内に流れ込み、地下に空洞ができたとしている。
東京大学生産技術研究所の桑野玲子教授(地盤機能保全工学)は今回の事故の状況を「管が深く、地上から兆候がつかめないまま空洞が広がった」と推察する。
仮に空洞が浅いところに出来たのであれば、地中を調べるレーダーで発見する方法がある。ただ桑野教授によると調査できる範囲は深さ2メートルほどまでで、より深く調べる有効な技術は現時点でないため察知が難しいという。
2つ目が周辺の軟弱な地盤だ。地表から下水道管の間は、粘度が低い土砂が緩く堆積した地層だった。空洞の周りの土砂が崩れ、穴の底に向かって流れ出しやすかったとみられる。
事故の発生後には深いすり鉢状の穴に土砂が流出して、周りの道路が断続的に陥没した。当初は幅10メートル、深さ6メートルほどとみられた陥没範囲は3日までに幅40メートル、深さ最大15メートルに広がった。
3つ目が陥没した穴に流れ込んだ水だ。県によると、現場の地下に埋設されていた雨水管が陥没の影響で損傷して水が流入し、穴の内部をさらに崩れやすくした。
土のうで流入を防ぐ措置を講じた後も、がれきの隙間から水が湧き出ていることが判明。2日には穴の中の水位が上昇し、作業員らの安全確保のため救助作業が一時中断した。破損した下水道管に上流から汚水が流れ込んだとみられ、県がポンプ車でマンホールから汚水をくみ上げている。
下水道管の破損による道路陥没が深さ1メートル以上に達した事故は2022年度に2%で、今回のような大規模な陥没は異例だ。国交省は「正確な数は分からないが、軟弱地盤の深くを通る同じような地理的環境にある下水道管は一定数ある」とみる。
県は下水の利用自粛が解除される応急復旧は救助を終えてから1週間ほど、下水道管の交換など本復旧には「年単位」を要する恐れもあるとみている。応急復旧の終了をメドに、外部の専門家による第三者委員会を設置し、管の施工や管理、点検に問題がなかったかを調べる方針だ。
【図・写真】県道が陥没しトラックが転落した事故現場(3日、埼玉県八潮市)
建築士報酬、10倍過大か 警視庁、東京女子医大元理事長を再逮捕[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 783文字 PDF有 書誌情報]
東京女子医科大学(東京・新宿)の施設工事を巡る背任事件で、別工事でも不正に資金を流出させ大学側に約1億7千万円の損害を与えたとして、警視庁捜査2課は3日、同大元理事長の岩本絹子容疑者(78)を背任容疑で再逮捕した。同課は工事を巡り、正当な報酬の10倍超にあたる過大な金額を建築士へ支出したとみて調べる。
岩本元理事長の再逮捕容疑は2020年3月~21年9月、大学付属病院の移転工事を巡り、大学から建築アドバイザー業務報酬名目で建築士の60代男性に送金させ、計約1億7千万円の損害を与えた疑い。同課は岩本元理事長の認否を明らかにしていない。
建築士の業務には実態があったが、同課は正当な報酬や税額は計約1480万円相当だったと算出した。元理事長は建築士へ過大な報酬を支払う内容の稟議(りんぎ)書を大学の理事会で承認させていた。
捜査関係者によると、男性建築士は口座に振り込まれた資金のうち、自身が支払うべき税金を除いた額の約3分の2にあたる現金約5千万円を引き出していた。
現金は元大学職員の50代女性を経由して岩本元理事長に還流していたとされる。
警視庁は1月、新校舎建設工事を巡り大学に計約1億1700万円の損害を与えたとして、岩本元理事長を背任容疑で逮捕した。1回目の逮捕と合わせ、背任容疑の立件額は計約2億8700万円となった。元理事長へ還流した総額は約8700万円とみられる。
同課による一連の捜査で、岩本元理事長宅や関係先から計約4億円相当の現金と金塊が見つかった。
同課は建築士を通じ還流された金銭との関連を調べており、建築士と元職員についても任意で事情を聴いている。
東京女子医大は3日、元理事長の再逮捕を受け「誠に遺憾であり厳粛に受け止めている。改善計画を確実に実行し、ガバナンス体制の再構築に取り組んでいく」とのコメントをホームページで発表した。
日本海側、きょうから警報級大雪恐れ 今季最強寒波で数日間[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 676文字 PDF有 書誌情報]
国土交通省と気象庁は3日、本州の日本海側を中心に4日から広い範囲で警報級の大雪になる恐れがあるとして、交通障害などに注意を呼びかける緊急発表を出した。今季最強寒波が列島を覆い、強い冬型の気圧配置の影響で降雪は数日間続く見通し。雪の少ない地域でも大雪の可能性がある。
政府は3日、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。林芳正官房長官は記者会見で、積雪や路面凍結への注意を促し「大雪が予想される地域では不要不急の外出を控え、予定変更を考えるようお願いする」と述べた。
車の立ち往生や鉄道など交通機関の遅れが発生する場合がある。気象庁などは最新の情報に留意しつつ、大雪時はテレワークなどの活用を求めている。
気象庁によると、4日からは日本付近の上空にこの冬一番の強い寒気が流れ込む。北日本から西日本の日本海側を中心に山地、平地で大雪となる。大陸からの冷たい風が合流して生じる「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が4日以降に形成される見込みという。
4日正午までの24時間に予想される降雪量は多いところで、北海道60センチ、北陸50センチ、東海、近畿40センチ、東北、中国30センチなど。
5日正午までの24時間に予想される降雪量は多いところで、東北、北陸、東海で70センチ、北海道、近畿、中国などで50センチ。関東甲信でも40センチが見込まれる。
6日にかけては、さらに積雪が増える可能性が高い。東北、北陸では1メートルを超え、日本海上では強風により大しけになる予想。能登半島地震の被災地も大雪となる見込みで、雪の重みによる倒壊に注意が必要だ。
能登6市町の人口 地震1年で5.9%減 流出加速、ペース2倍に[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 516文字 PDF有 書誌情報]
石川県が3日公表した人口推計によると、能登半島地震で大きな被害を受けた輪島市や珠洲市など6市町の1月1日時点の人口は計11万2534人で、地震発生から1年間で5.9%減少した。減少数は7116人で、2024年元日までの1年間での3416人と比べ2倍のペースで減少していた。地震以前からの人口流出に拍車がかかっている現状が浮かんだ。
復興への影響が懸念され、人口回復や流出を抑える取り組みが求められそうだ。
石川県の人口推計は5年ごとの国勢調査の結果を基に、自治体に提出があった転出入や出生、死亡届を反映させた統計。住民票を移さない移動は含んでいない。地震後に能登を離れ、県内外に身を寄せている住民らはさらに多いとみられ、県や各市町は災害公営住宅整備など、被災者の生活再建に対する支援を急ぐ考えだ。
減少率を自治体別でみると、特に被害が甚大だった珠洲市が10.2%、輪島市10.0%と減少率が大きかった。地震に加え、9月の記録的豪雨の影響もあり、復旧が進んでいないことが要因とみられる。その他の4市町は能登町と穴水町が6.0%、七尾市と志賀町が3.8%だった。
県の統計によると能登半島の人口減少率は例年2~3%程度で推移していた。
椎木元衆院議員に地裁が有罪判決 中1女子への性的暴行[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 215文字 PDF有 書誌情報]
東京・歌舞伎町のカラオケ店で昨年8月、中学1年の女子生徒に性的暴行を加えたとして、不同意性交罪に問われた元衆院議員の椎木保被告(58)に東京地裁は3日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
村田千香子裁判長は判決理由で「被害者の未熟さに乗じた犯行は卑劣で、心身への影響も軽視できない」と非難。一方、元議員としての立場を悪用しておらず、謝罪や賠償金の支払いを済ませているとして、執行猶予付き判決が相当とした。
日本海側、きょうから警報級大雪恐れ――北陸で春一番、全国で最も早く[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 203文字 PDF有 書誌情報]
気象庁は3日、北陸で「春一番」が吹いたと発表した。昨年より12日早い。今年の春一番は全国で初めて。
北陸では3日、やや強い南寄りの風が吹いた。午前に金沢市で最大風速10.1メートル、富山市で7.8メートル、新潟市で7.2メートル、午後には福井市で4.7メートルを観測した。
春一番は、冬から春へと季節が変わる時期に、初めて吹く暖かい南寄りの強い風。北陸では風速10メートル以上の場合などを条件としている。
大阪で切断遺体、28歳男を逮捕 府警、死体遺棄容疑で[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 0文字 書誌情報]
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雇調金詐取疑い、福岡で5人逮捕 県警、結婚式場前社長ら[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 35ページ 0文字 書誌情報]
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ミニチュア陶芸、大きな夢 指先サイズわずか数センチの急須や鉢、作って分かった意外な需要 市川智章[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1409文字 PDF有 書誌情報]
まずは、写真を見てもらいたい。なんの変哲もない急須だ。蓋も外せるし、注ぐこともできる。ただし、小さい。3センチほど。もし、使うなら指で持ち手をつまんで注ぐ必要がある。私はこうした極小陶芸を生み出すミニチュア陶芸家として活動している。
家族と暮らす自宅マンションの一室に私の工房「両国豆窯」はある。6畳ほどのごく普通の部屋に電気窯を設置してある。ミニチュア用の窯というわけではなく、一般的な陶芸の焼成にも使われるものだ。
私ならではのものといえば「ゆびろくろ」と名付けた小型の電動ろくろだ。中には、小型の自動車模型「ミニ四駆」にも使われるモーターを仕込んである。もちろん、こんなものはどこにも売っていない。試行錯誤しながら自作したものだ。
制作の手順自体は、普通サイズの陶器とほぼ変わらない。まず、電動のろくろで成形し、乾燥させる。その後、700~800度で素焼きをして、釉薬(ゆうやく)をかける。最後に1230度ほどで本焼きをすれば、完成だ。
ただし、手順は同じでもミニチュアだからこその手間や難しさもある。例えば、急須の口などの非常に細かいところは、指だけでは作ることはできない。
ミニチュア陶芸の魅力の一つが、こうした細部をどうしたら作ることができるか考え、必要に応じて道具も自作する点だ。急須の穴は竹ぐしを使って開けて、花瓶の口の部分などは先端にビーズをつけた棒でカーブに角度をつける。アイスの棒など、身近にあるものが意外な効果を生むこともあり、100円ショップなどに行くと、ついつい使えそうなものを探してしまう。
昔は夢中になれるものがなかった。大学卒業後、オーストラリアの小学校で1年間、日本語教師として勤めた。しかし、その後、やりたいことが見つからず、アルバイトをしてお金を作っては、海外を放浪していた。
陶芸を始めたのは、20年ほど前のことだ。祖父が趣味にしており、亡くなった後、興味がわいた。体験してみると、思った以上にしっくりきた。土を触っていると無心になれ、作品が焼き上がると感動があった。
しかし、ほかに仕事もあり忙しくなると、陶芸教室に通うのがおっくうになってきた。自宅でできれば一番いいが、大きな作品は作れないし、置けない。思いついたのが小さなスペースで作業ができるミニチュア陶芸だった。大きいものを上手に作る人はたくさんいる。小さなものなら自分の個性が出せるのではないかと思い、2017年から始めた。
作り始めたときは失敗の連続だった。力の加減が難しく、ぐしゃりと潰してしまうこともあった。小さいだけに、1ミリのズレが大きく響く。今でも、急須の蓋が閉まらない、小さすぎる、注ぎ口から液体が出ないなどの失敗も珍しくない。
最初は自分が楽しいからという理由だけで始めたことだったが、世の中は広い。意外な需要があることに気づいた。ドールハウスを趣味にしている方からは本格的な茶わんやカップを作ってほしいという要望が寄せられる。書道家に頼まれて墨の濃度を調整するために一滴だけ出る水差しのほか、小さな盆栽のための豆鉢なども作ったこともある。作品自体は小さいが、大きな可能性があることに気づかされた。
現在はフリーの編集者として働きながら、カルチャースクールでも教えている。ミニチュア陶芸の魅力を多くの人に伝えたい。
(いちかわ・のりあき=フリーランス)
【図・写真】大きさは1センチから数センチほどだ
一条ゆかり(4) 空気を読む子 母の「お気に入り」へと努力 先生の失言に吹っ飛ぶ畏れ(私の履歴書)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 36ページ 1328文字 PDF有 書誌情報]
幼いころ、長屋や小さなアパートでの家族8人での暮らしは、貧しくても険悪ではなかった。皆温厚で、怒鳴り合いのけんかはなかったが、こんな環境は私を早々に「空気を読む子」にしたと思う。
全員が同じ部屋にいるので、身の安全のために機嫌の悪い人からできるだけ離れ、機嫌のいい人のそばにいるようにした。一番の安全地帯は家族のボスである母の傘下なので、私は母の「お気に入り」になろうと努力した。
自分などいない方が、食いぶちが減っていいのかもしれない。そんな風にも感じていた私が、初めて人から褒められたのが、絵だ。
自宅の前の道路に絵を描いていたら、褒められた。小学校でも同級生が「すごいね、また描いて」などと喜んでくれた。うれしくて調子に乗って、努力してまた上達した。
漫画も読み始めた。貧乏なのに、母は兄たちと私に月1回のぜいたくとして漫画雑誌を買ってくれた。私は「なかよし」を買ってもらった。兄の少年誌も読んだ。やがて、手塚治虫さんの「リボンの騎士」や、手塚さんと同じ「トキワ荘」で暮らした唯一の女性漫画家、水野英子さんの「星のたてごと」などのファンになった。
子供向けの海外文学全集も読んだ。欧州の貴族や、世界をまたにかけるようなグローバルな物語が好きだった。岡山の田舎の貧しい現実から逃れたかったのだ。水野さんはこの頃から、海外の神話や伝説をもとにしたスケールの大きな物語を描いていた。
やがて、学校の授業で描く絵までが漫画風になった。風景を写生すれば、自分が醜いと思うものは省く。男性の石こう像を、細い首のイケメンに描いて嫌みを言われ叱られた。美術教師にとって、漫画は絵画ではなく底辺の落書きなんだろうなと思うと、悔しかった。
自意識過剰でウジウジした子でもあった。万が一、違っていたら恥ずかしいと思い、授業中に手をあげることができない。教師から「藤本さん」とあてられれば仕方なく答える。正解だったのでホッとすると先生から「分かっているのになぜ手をあげないの?」と言われ、黙る。
もし間違っていたら、先生はこう言うだろうなどと推測できるので言いたくない。小学校低学年の私にとって先生は怖くて立派な存在で、逆らってはいけないと思っていたのだ。
そんな私に転機が訪れる。
小学5年の時だ。先生に用を頼まれて、イヤイヤ職員室に入ったら、男性教師2人のひそひそ話が聞こえた。若い先生と、中年の先生の声だ。私が常に周囲の様子に注意をはらう子供だったから、聞こえた声だと思う。
「いいケツだなあ」。そんな言葉が耳に入った。エロチックな女性の写真が載っている雑誌を見ていたようだった。職員室で、教師が、いいケツ……はあぁ……。
神聖な存在である教師のイメージが、ガラガラと崩れた。「なあんだ、先生だって、普通の男と同じなんだ」
以来、先生にもハキハキ意見を言えるようになった。大人が怖くなくなって、徐々に生意気になった。
また、この頃になると、絵を描いて漫画雑誌にカットを投稿すると、百発百中というくらい、載せてもらえるようになった。「私って絵がうまいんだな」「漫画家になれるんじゃない?」。徐々に調子に乗った。
(漫画家)
【図・写真】小学生の頃。姉が晴れ着を着せてくれた
忘れられた大阪画壇(2)葛蛇玉「山高水長図」 大阪商業大学教授 明尾圭造(十選)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 36ページ 680文字 書誌情報]
もし貴方(あなた)が大阪画壇で「奇」をお望みなら、まずは葛蛇玉(かつじゃぎょく)を紹介いたしましょう。
名は季原、字(あざな)は子明、本図に使われた洞郭の他、蛇玉、鯉翁(りおう)と号した。
幼い頃から絵に親しみ橘守国(たちばなもりくに)に手解(てほど)きを受け、僧鶴亭から南蘋(なんぴん)画風を授けられる。さらに宋元の古画を研究して独自の画法を身につけたという。
浪華(なにわ)では「猿の狙仙」「鯉(こい)の蛇玉」と呼ばれるようにダイナミックな鯉画を得意としたが、号の由来とされる夢で見た玉を咥(くわ)えた蛇の作品こそ巳(み)年の本年に相応(ふさわ)しいかもしれない。
今日確認される作品は10点に満たず、市場に出れば大阪画壇中でも屈指の評価となっている。なかでも唯一の山水画が本図だ。
画面の中心に屹立(きつりつ)する岩山は右半円に連なる山並みの突端か、それとも島か、画面下方の突堤に立つ高士は対岸の奇岩を登る隠士を見つめている。細部には南蘋風の影響を残しつつ、全体としては西洋的な遠近表現を感じさせる。類例を見ない山水画は浪華の蛇玉の折衷技法とも言えるものだ。
鳥籠を多数置き終日観察に勤(いそ)しんだと言われるが、独自の絵画表現と風流閑雅な暮らしぶりはまさしく浪華の奇才とも言える存在だろう。
(江戸時代中期、絹本墨画淡彩、101.3×50.9センチ、関西大学図書館蔵)
【図・写真】関西大学デジタルアーカイブ.〈https://www.iiif.ku-orcas.kansai-u.ac.jp/osaka_gadan/206461321#?page=1〉
福呼ぶえびすさん 森本卓(交遊抄)[2025/02/04 日本経済新聞 朝刊 36ページ 521文字 PDF有 書誌情報]
JVCケンウッド代表取締役専務執行役員の野村昌雄さんとは約20年前に知り合った。三井物産で駐在していたニューヨークからの帰国後、娘に小学校で仲のいい友達ができた。その友達のお父さんが野村さんだった。
初めて会ったのは犬の散歩中だったと記憶している。話を聞くとお互い京都出身で、実家の場所もかなり近いことがわかった。さらに年は2つ違うが同じ京都府立朱雀高校の出身。自分の妹は朱雀高校で彼と同学年だった。
不思議な縁もありすぐに家族ぐるみの付き合いになった。我が家で飼っていたダックスフントの子をゆずり、犬を連れて一緒に旅行に出かけるようになった。野村さんは機械に明るく、私が帰国後に購入した中古車にドライブレコーダーを取り付けてくれたのもいい思い出だ。
常に笑顔で福を呼ぶ人だ。ゴルフも好きで、釣りざおをゴルフクラブに持ちかえたえびす様のイメージだ。旧日商岩井のご出身だが、経営危機も経て関連会社でいろいろな経験をされている。苦労も多かったと思うが、持ち前の笑顔と明るさで乗り越えてきたのではないか。
最近は多忙でなかなか会えていない。引退したらまたゆっくり旅行にでも行きたいと願っている。
(もりもと・たく=DM三井製糖ホールディングス社長)
25年02月03日
奨学金「企業肩代わり」拡大 1年で2倍、2700社超 人材確保・税優遇で関心[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 1465文字 PDF有 書誌情報]
福利厚生の一環として、社員が大学時代に借りた奨学金を代わりに返済する企業が増えている。2024年12月末時点で2781社となり、1年間で約2倍に拡大した。人材確保の呼び水になるほか、税制優遇を受けられるため、関心が高まっている。
奨学金を貸与する日本学生支援機構は21年4月、企業などを対象に「代理返還」の制度を導入した。社員が機構に返済する分を企業が直接、送金できるようになった。
高齢者向け配食サービスのシルバーライフは全正社員の約1割にあたる27人の奨学金を返済している(24年11月時点)。7年かけて全額を返済する方針で対象は新卒、中途採用者を問わない。
社員が7年未満で退社しても返金は求めないという。担当者は「入社への判断材料のひとつになる。7年という期間を設定することで長く働いてもらえ、会社の力になる」と説明する。
給与に金額を上乗せして奨学金返済を支援する企業は以前からあった。ただ、給与と区別しにくく支援分にも所得税がかかる課題があった。代理返還制度を使うと非課税となりうる。社会保険料算定対象からも外れる。
企業側にメリットもある。返済分を損金算入できるほか、賃上げ促進税制の対象にもなる。一定の要件を満たせば、支払う法人税が少なくなる。
人手不足に悩む中小企業にとっては採用難の打開策にもなっている。吉村建設工業(京都市)は新卒社員などを対象に毎月2万円を上限に入社から最長10年間支援する。新卒での入社が23年度に6人、24年度に4人いる。うち半数が制度を利用している。
設備工事の金井興業(前橋市)は新卒を対象に、月額2万円、総額200万円まで返済を支援する。採用担当者は「就活生の親からも問い合わせを受ける」と明かす。24年度に入社した社員の半数が制度を利用している。返済支援の情報を載せた就職情報サイト経由で会社説明会に申し込んできたという。「制度がなかったら、社員らと出会えていなかったかもしれない」という。
返済を肩代わりする中小企業に補助金を出す自治体も出てきた。京都府は返済額などに応じて、社員1人につき、年9万円を上限に支給する。群馬県でも1人当たり最大6万円を補助する。若い働き手の地域への定着を期待する。
返済額を給与から天引きして機構への返還業務を代行する企業もある。中古レコード販売のFTF(東京・渋谷)は数人が利用中だ。武井進一社長は「返済の心理的負担を少しでも減らすことで安心して働いてほしい」と話す。
日本学生支援機構の調査によると、奨学金を受給する大学生は増え続けている。22年度は18年度に比べて7.5ポイント上昇し、55%を占めた。
学費の負担は重くなっている。文部科学省が省令で定める国立大学の授業料の標準額は年間約54万円。1993年度を3割上回る。私立大学の授業料も2023年度は平均で約100万円と39%値上がりした。
東京大は今春、20年ぶりに授業料を引き上げる。ほかの国立大でも引き上げを考える動きがあり、奨学金の返済負担はますます重くなりかねない。
企業にとって代理返還が人材定着の有効な手段となる一方、支援を受ける社員は職場が合わなくても辞めづらい状況が生まれる。
特定社会保険労務士の岡佳伸氏は「自治体の制度によっては一定期間の在籍が助成の要件になっているところがある」と指摘する。「入社前に規定や取り扱いを確認するとともに、早期退職の場合、会社に肩代わりしてもらった分を社員が返金しなければならないかを確認したい」と話す。
(天野由輝子、杉山恵子)
米国務長官、パナマに中国排除迫る 対応なければ報復示唆[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 758文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】ルビオ米国務長官は2日、中米パナマの首都パナマ市でムリノ大統領と会談した。中国がパナマ運河の管理に影響力を行使していると主張し「脅威だ」と指摘した。中国排除へ早急に対応しなければ「(米国は)必要な措置を取らなければならない」と報復を示唆した。
米国とパナマは運河の永久中立を定めた条約を結んでいる。米国の航路を中国が実効支配しかねないと危機感を抱くトランプ米大統領はパナマ運河の「奪還」を公言する。
米国務省によると、ルビオ氏はムリノ氏に「条約に違反している」と主張。「現状は容認できない」と伝達した。
パナマは2017年に台湾と断交し、中国と外交関係を結んだ。米メディアによると、ムリノ氏はルビオ氏と会談後、運河の主権に議論の余地はないと訴えた。一方、中国の広域経済圏構想「一帯一路」の協定が期限を迎えた場合は更新しないと明言した。
ルビオ氏にとってパナマは就任後初の外遊先になる。米政府高官によると、米国務長官が中米・カリブを最初の訪問地に選ぶのは1912年以来。当時の長官が建設中だったパナマ運河の視察に訪れたのが最後だった。
トランプ氏は2日、記者団に「中国がパナマ運河を運営している」と言及。「パナマは(米国との)合意に違反した。我々は運河を取り戻す。さもなければ大変なことが起こるだろう」と釘を刺した。
トランプ氏はパナマ運河「返還」を拒否すれば軍事・経済力の行使も排除しないと提起し、譲歩を迫る。政権の本気度を示し、運河取得を巡る交渉の糸口を探る狙いがあるとみられる。
パナマ運河は米国の支援で完成した1914年以降も同国が管理を担い、99年にパナマに返還された経緯がある。
【図・写真】ルビオ氏(右から2番目)はパナマ市を訪れ、ムリノ大統領(左端)と会談した(2日)=ロイター
EU、米関税発動なら「断固対応」 対抗措置も視野に[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 587文字 PDF有 書誌情報]
【ブリュッセル=辻隆史】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会の報道官は2日、トランプ米大統領がEU加盟国からの輸入品に追加関税をかけた場合「断固たる対応をとる」と明言した。報復関税などの措置をとる可能性を示唆した。
日本経済新聞の取材に書面で答えた。トランプ氏は1月31日、EUからの輸入品に追加関税をかける可能性に言及した。時期は示さなかったが「EUに対して非常に重要なことを行うつもりだ。(関税を)本来あるべき水準まで引き上げる」と話した。
EU報道官は欧米関係が「危機にひんしている」と指摘した。「全面的な関税措置はビジネスコストを増やし、労働者と消費者に損害を与える。低関税こそが経済成長を促すとかたく信じている」と米政権を批判した。
その上で「不公平または恣意的にEU製品に関税を課す貿易相手国には、断固たる対応をとる」と表明した。
トランプ氏がカナダとメキシコ、中国からの輸入品に追加関税を課すと決めたことについて「遺憾に思う」と述べた。
フォンデアライエン欧州委員長は24年11月の記者会見で、米国産の液化天然ガス(LNG)の購入を増やす案を提起するなどトランプ氏と「ディール(取引)」をする戦略をとる。一方で欧州委の通商担当の高官は2日、日経新聞の取材に「報復措置も当然、選択肢にある。弱さをみせれば(トランプ氏の)経済的な脅しは加速する」と語った。
「円安進み物価上振れも」日銀1月会合意見 「引き続き利上げ必要」との指摘[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 573文字 PDF有 書誌情報]
日銀は3日、1月23~24日に開いた金融政策決定会合での「主な意見」を公表した。政策委員から「新年度に向けた価格転嫁の一段の進展や円安進行で物価が上振れる可能性もある。過度な緩和継続期待による円安進行や金融の過熱を避ける観点から、緩和度合いを調整することも必要だ」との声が上がった。
この会合で政策金利とする短期金利(無担保コール翌日物レート)の誘導目標を0.25%から0.5%に引き上げると決めた。会合では物価の上振れや円安の進行について警戒感を示す意見が相次いだようだ。「インフレ上振れリスクが膨らんでおり、金融緩和度合いを適時・段階的に調整していくことが適当だ」との意見が出された。
「企業や家計の予想物価上昇率はおおむね2%程度とみている。今後は、市場ベースの物価(家賃や公共サービスを除いた物価)をよく見ながら、物価の上振れリスクに注意していくべき局面にある」との発言もあった。
「見通しどおりとなった場合、消費者物価は2022年度から4年連続で2%を上回ることになり、コストプッシュとはいえ、物価観は累積的に高まっている」との見解も出た。
「(1月の)利上げ後も(名目金利から物価変動の影響を除いた)実質金利は大幅なマイナスで、経済・物価が想定通りであれば、引き続き利上げをしてマイナス幅を縮小していく必要がある」との指摘があった。
日経平均、一時1100円安[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 496文字 PDF有 書誌情報]
3日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、一時前週末比1100円を超える下げ幅となった。取引時間中で約1週間ぶりに3万9000円を下回った。トランプ米大統領が1日、メキシコなどへの追加関税を課す大統領令に署名した。世界経済への影響が改めて懸念され、投資家のリスク回避姿勢が高まった。
関税引き上げ方針はすでに伝わっていたが、正式な表明をきっかけに改めて株売りにつながった。日経平均の下げ幅が取引時間中に1000円以上になったのは2024年11月1日以来だ。25年2月3日は中国の上海市場が休場で、当面の中国株安に備えたい一部投資家が地理的に近く流動性が高い東京市場の日経平均先物に売りを出し、連動して日経平均の下げが拡大した側面もある。
東京市場では、メキシコでの生産台数が多い日産自動車が一時10%安に沈んだ。トヨタ自動車やホンダも大幅安となった。TDKや東京エレクトロンといった値がさの主力輸出銘柄の下げも日経平均を押し下げている。
米国はカナダとメキシコからの輸入品に25%、中国に10%の追加関税を4日から適用する。カナダとメキシコは報復措置をとる方針を表明している。
トランプ氏「カナダからの輸入品不要」 追加関税巡り持論展開[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 308文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=清水孝輔】トランプ米大統領は2日、カナダに対して最大25%の追加関税を課す米大統領令を巡り、カナダからの輸入品は不要だとする持論を述べた。「彼らが持っているもので必要なものは何もない」と自身のSNSに投稿した。(関連記事総合面に)
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で米国がカナダから主に輸入している品目を挙げ、これらは国内でまかなえると書き込んだ。「エネルギーは無限にあるし、自動車は自分たちで造るべきだし、木材は使い切れないほどある」とした。
そのうえで、カナダ発の輸入品に対する米国の支出を「補助金」と表現。「カナダに『補助金』として数千億ドルを支払う理由はない」と記した。
ごみ分別とコンポスト J・フロントリテイリング前社長 好本達也(あすへの話題)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 1ページ 648文字 PDF有 書誌情報]
コロナ禍で多くの人々の日常は一変した。私もその一人である。出歩くことが制限され、在宅の時間が拡大した。単身赴任の身としては自炊の頻度が高まり、それに伴ってごみの量も増加の一途を辿(たど)った。
地球環境に対する意識は持ち合わせているものの、自分事として行動に移しているかと問われれば、胸を張って答えられるものではなかった。そこで取り組み始めたのが、ごみの徹底的な分別である。自治体の分別ルールを忠実に守ることで、リサイクル可能な資源ごみが増え、燃やすごみの量は劇的に減少した。まるでダイエットに成功したかのような爽快感を覚えた。
ゲーム感覚でさらに無駄を生まない暮らしを模索し、燃やすごみはほぼ生ごみとなった。そんな中、若手社員から聞いたコンポストの存在に興味を引かれた。マンションのベランダに置くことができ、虫の侵入を防ぎ、臭いも抑えられるという。
これは試さずにはいられない。さっそくトートバッグ型のコンポストを購入して生ごみを投入。スコップでかき混ぜると微生物が活動を始め、数日でごみが減少していくのを確認できた。分解熱が発生し、寒い時期にバッグを開くとかすかに湯気が立ち上る。自然の力を目の当たりにする瞬間だ。できあがった堆肥で野菜を育てれば、循環型社会への小さな一歩も踏み出せる。
世界中で異常気象が増え、温暖化対策の必要性が叫ばれているが、自ら行動を起こす人はまだ多くはない。一人ひとりの小さな行動が大きな変化を生むと信じて、私は今日もごみの削減に挑み、コンポストをかき混ぜている。
創業家、どういう存在? 経営に求心力、ときに弊害も(ニッキィの大疑問)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 2ページ 1960文字 PDF有 書誌情報]
「最近、企業ニュースで創業家や創業者という言葉を目にするけど」「普通の企業経営者やビジネスパーソンと考え方の面で何が違うのかなぁ」
創業家、創業者はどんな存在なのでしょうか。名瀬加奈さんと日比学くんが田中陽編集委員に聞きました。
名瀬さん「創業家などにまつわるニュースはどんなものがありますか」
昨年秋、カナダ企業からの買収提案に揺れる流通大手、セブン&アイ・ホールディングスの創業家が同業者に買収されてはなるまいと、創業家の資産を活用して同社の非上場化を計画。金融機関などと交渉中であることが明らかになりました。年末にはサントリーホールディングス(HD)が「プロ経営者」の新浪剛史社長から創業家出身の鳥井信宏氏にバトンタッチするトップ人事を発表し、話題となりました。
日比くん「セブン&アイに限らず、株式がらみで創業家がクローズアップされることが多い気がします」
確かに、株式所有と経営はコインの表と裏の関係です。まして創業者、創業家は多くの自社株を持つ大株主である場合が多く、企業の姿形を変えるカギを握る例も見られます。昨年、大正製薬ホールディングスや永谷園ホールディングスがMBO(経営陣が参加する買収)で非上場の道を選びました。背景として大株主である創業家の強い意向が働きました。
通常、企業は決算期ごとの利益を意識しますが、創業家の多くには長期の時間軸で会社とともに栄えていきたいという気持ちがあります。短期の利益を犠牲にしてリスクを取って会社を変革する覚悟がにじみます。負債を抱えることで相続税対策にもなるそうです。
名瀬さん「創業者や創業家が経営する会社はどれくらいありますか」
創業者や創業家の経営を分析した「ファミリービジネス白書2022年版」によると上場企業約3700社のうち約半数で創業家一族が役員にいたり大株主として名を連ねたりしています。中小企業の大半はファミリービジネスです。
日比くん「普通のビジネスパーソンの経営者とどこが違うのですか」
創業経営者は「経営のスピードが速い」と言われることがあります。「会社は私の分身」と語る創業者もいます。明確なビジョンと強い情熱と信念があり、強烈なリーダーシップと独特の嗅覚で迅速に意思決定し、行動を起こすのが持ち味です。米トランプ大統領とも渡り合うソフトバンクグループ創業者の孫正義会長兼社長にも当てはまるかもしれません。
創業者のDNAとつながる創業家出身のトップにも求心力が働き、組織が一枚岩となって力を発揮することもあります。1997年にジャスコ(現イオン)で社内が混乱した際のトップ交代では、創業家の岡田元也氏が取締役会で社長に推挙されました。父親で会長(当時)の岡田卓也氏は「みんなが(元也氏を社長にと)言うもんで」と語り、社内は収まりました。
名瀬さん「いいことばかりではないですよね」
先ほど意思決定の速さについて触れましたが、複数の創業家が取締役にいると親族間で意見が対立し逆に経営にスピード感がなくなることがあります。また、経営能力が無いのに「創業家だから」といって社長に祭り上げられると従業員、株主には好ましい結果をもたらさないことがあります。創業者(家)の存在があまりに大きくなると誰も口出しできない「聖域」がつくられ、ガバナンスが効かなくなり不祥事や突然、業績悪化に見舞われることもあります。もろ刃の剣ですね。
(ちょっとウンチク)
己律するファミリーも
成功しているファミリーには独特の取り決めがあると言われている。イタリアの老舗ブランドのサルヴァトーレ・フェラガモでは欧米の大学院で経営学修士号(MBA)を取り、グループと縁のない会社で3年間働かないと入社を認めないという。
サントリーHD創業者の鳥井信治郎氏は「利益三分主義」という企業理念を残した。利益は「事業への再投資」だけではなく「お得意先・お取引先へのサービス」や「社会への貢献」にも役立てるという内容だ。持続可能な開発目標(SDGs)やESG(環境・社会・企業統治)に通じる。
(編集委員 田中陽)
■ニッキィとは 日本経済新聞を日ごろからよく読んでいる女性読者の愛称として「ニッキィ」が生まれましたが、新たに2代目のニッキィとして人工知能(AI)を活用したバーチャルなキャラクターが誕生しました。日本経済新聞社の研究開発組織、日経イノベーション・ラボがスタートアップ企業のデータグリッド(京都市)の協力を得て、日経の若手社員の顔写真をAIに学習させ作成しました。
「なぜこんなことが起きているの」といった疑問、好奇心をもとに、2人がベテラン記者に質問していきます。
【図・写真】AI作成のキャラクター 日比学(ひびまなぶ)と名瀬加奈(なぜかな)
本州最北の焼き物産地へ挑む(1)津軽金山焼窯元 松宮亮二さん(人間発見)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 2ページ 1575文字 PDF有 書誌情報]
一大産地を夢見て奮闘 一歩ずつの道「まだ2合目」
厳しい気候などから大きな焼き物産地が長い間なかった青森。五所川原市の焼き物会社、津軽金山焼(かなやまやき)窯元の松宮亮二さん(78)は40年前の誕生日に創業した。以来「本州最北の焼き物産地づくり」という夢へ、釉薬(うわぐすり)を使わない「焼き締め」という製法にこだわりながら挑戦を続ける。
創業前の期間を含めると、半世紀近く焼き物に関わってきました。「ストーブ列車」で有名な津軽鉄道の始発駅、津軽五所川原駅から車で15分ほどのところにあります。「金山」はこの地域の地名です。
この地で創業したのは、近くの「金山大溜池」の底に、焼き締めに向く良質な粘土が大量にあるからです。「500人の陶芸家が500年使える」といわれます。5年に1回、5年分の粘土を掘り起こして、ダンプカーで工房の敷地に運びます。粘土代はただです。薪(まき)に適した赤松も青森は豊富です。
4~5世紀ごろに朝鮮半島から日本に伝わったとされる焼き物「須恵器」の窯跡が五所川原で見つかっています。日本最北、約千年前のものです。それまでの土器は野焼きで、熱が外に逃げるので、軟質でした。「窯を使って高温で焼く」須恵器の製法は当時は「大発見」で、硬質な焼き物が日本に誕生しました。
その後青森では、江戸時代から大正時代に焼き物がつくられ、現在も個人・家族経営などでつくるところはありますが、一大産地と呼べる規模の地域はありません。陶器は凍ると割れてしまう。暖房が完備していない時代、寒冷の地で通年で焼き物をつくるのは困難だったのでしょう。
全国100カ所ほどの産地で、現存する最も新しい産地は約170年前に始まった益子焼(栃木県)といわれます。会社と同じ名前の焼き物、津軽金山焼は本州最北での産地の誕生、復活を目指すもの。国内最新の産地への挑戦ですが、まだ「2合目」です。
薪窯の窯焚(た)き回数は他の産地よりはるかに多い。
創業前は灯油窯を使っていました。萩焼(山口県)で修業したある陶芸家と出会いました。薪窯を使っていたので工房を借りて夜通し薪をくべてみました。出来上がった作品に感動し、創業からは薪窯だけを使っています。
津軽金山焼ではこれまでに30基ほど薪窯をつくりました。現在は須恵器窯と穴窯(内部が1室)が1基ずつ、登り窯(内部が2室以上で複雑な構造)が2基の合計4基あります。ただ、どんな焼き物をつくりたいかが先であって、窯はあくまで道具です。
窯焚きは年に1回程度という産地が多いのですが、ここでは粘土と赤松が豊かなおかげで、毎週、4基のいずれかの窯で窯焚きします。40年で約2000回。これほどの回数は国内外をみても、私だけではないでしょうか。
日常使いの器づくりも行い、人々の暮らしの役に立ちたいと願っている。
1350度の高温で焼き、基本的には釉薬はかけません。これが「焼き締め」。薪を焼いたときの灰が器に降りかかり、溶けて釉薬状になり、表面に様々な模様をつくります。表面の変化が「窯(よう)変」、模様が「景色」です。
食器、コップなど日常使いの「商品」は窯変が比較的少なく出る登り窯で大量につくります。一方、景色を意識しながら、より個性的な「作品」をつくる時は、窯変が激しく出る穴窯を使います。
穴窯では、器の置き方、薪の量、薪と器の距離、炎の当たり方など様々な要素が複雑に関係し同じ物はできない。仕上がりは窯から出さないと分からない。焼き締めの醍醐味であり「永遠の挑戦」です。
(青森支局長 滝沢英人が担当します)
略歴 1947年青森県鯵ケ沢町生まれ。65年専修大学入学、翌年中退。病院勤務を経て85年津軽金山焼を創業、窯元に。91年法人化し、社長就任。世界薪窯大会を8回主催。国内外多数の研修生を受け入れる。
表向き健全化進む地方財政 施策対応、本番はこれから(デンシバSpotlight)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 2ページ 1129文字 PDF有 書誌情報]
地方財政の健全化が進んでいます。総務省が昨年末に策定した2025年度の地方財政計画で、自治体の財源不足を穴埋めするため、国が発行を認める臨時財政対策債(臨財債)の発行額がゼロになるのです。地方税収が伸びていることが背景にありますが、地方財政の現状はどうなっているのでしょうか。
地方財政計画は政府の予算と自治体の予算をつなぐ役割があり、地方財政の全体像を示す計画です。まず、国が打ち出した施策も含めて自治体の標準的な行政需要にかかる経費を推計します。これを地方税収でまかなえればいいのですが、実際には難しいので、国は地方交付税を配分して財源を保障しています。
しかし、地方交付税は国税の一定割合が原資なので、財源が足りないのが一般的です。この不足分を埋めるために発行するのが臨財債になります。国が自治体ごとに上限額を示し、その枠内で自治体が発行してお金を調達します。臨財債は赤字地方債になります。
臨財債の発行は01年度から始まり、ピークの10年度には7兆7千億円を発行しました。25年度はこれがゼロになるわけです。
背景にあるのは地方税収の増加です。25年度の地方税は約45兆4千億円と、前年度よりも6.4%伸びる見通しです。好調な企業業績を受けて法人関係の税収が増えるほか、物価高でモノの値段が高くなったこともあって地方消費税も増加します。
地方財政の改善を表す指標はほかにもあります。歳入に占める地方債の割合を示す起債依存度をみると、25年度は6.1%程度と、平成以降では最も低くなります。政府の25年度当初予算における公債依存度は24.8%なので、地方の健全化が際立っています。
ただし、地方財政には今でも様々な課題があります。地方全体の借入金残高は170兆円程度と高水準です。高齢化で医療や介護の経費はかさみますし、少子化対策の予算も増加しています。地方の活性化に向けた施策も重要です。そもそも、人口が急速に減るなかで、今後も地方税収が増えるとは限りません。
個々の自治体をみると、本来やるべきことを先送りしてきた結果、見た目の財政が良くなった印象も受けます。老朽化が進むインフラの更新が遅れていることなどが一例でしょう。
明治大学の倉地真太郎准教授は「地方財源が確保されているといっても、中身をみると自治が阻害されている面がある。地方交付税は使い道が自由という建前だが、実際には違う」と指摘します。自治体の行政運営についても「(財政指標という)速度メーターだけをみて運転しているようなもので、様々な行政ニーズに対応できていないのではないか」と話します。財政が改善してきた今こそ、必要な施策に積極的に取り組むべきなのでしょう。
(編集委員 谷隆徳)
韓国大統領選、与党元代表が出馬意欲 尹氏の当選支えた39歳の李氏 いまは第三極所属[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 1039文字 PDF有 書誌情報]
政治混乱、与野党を批判
【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の当選を党代表として支えいまは第三極政党「改革新党」に所属する李俊錫(イ・ジュンソク)議員(39)が2日、次期大統領選への出馬に意欲を示した。政治の混乱が保守と革新の双方にあると批判し「先進国で生まれ育った私たちの世代が韓国をアップグレードする」と世代交代の必要性を強調した。
2024年12月に非常戒厳宣言を出した尹氏の弾劾審判が進行しており、尹氏の罷免の是非は審理中だ。罷免されれば2カ月後に大統領選がある。李俊錫氏は早期大統領選をにらみ、保守と革新の双方に失望する中道層の支持のいち早い取り込みを狙う。
李俊錫氏は1985年生まれで3月に40歳になる。若者が集まるソウルの繁華街「弘大(ホンデ)」の街頭に記者と支持者らを集め、記者会見の形式で演説した。オバマ元米大統領ら40代で就任した海外首脳の名を挙げ、自らの出馬を示唆した。
尹氏が非常戒厳の動機として訴えている不正選挙論を取り上げ「とんでもない陰謀論と反知性が政治の中心を占めている」と批判した。
尹氏側が裁判所が発行した令状を認めず、暴力を助長していると強調し「法治の価値を掲げていた彼らは法を破壊する道の先頭に立っている。本当に恥ずかしい」と非難した。
一方の革新系野党「共に民主党」にも批判の矛先を向けた。次期大統領の最有力候補と目される李在明(イ・ジェミョン)代表について「裁判を遅らせ、憲法の大統領の不訴追特権を悪用して刑事責任を回避しようとしている」と断じた。
李在明氏は公職選挙法違反で一審で有罪判決を受け、控訴している。韓国メディアによると控訴審は26日に結審し、3月に判決が出る見通しだ。
李在明氏が上告したうえで判決確定前に大統領の座に滑り込み、不訴追特権で刑事罰を免れようとしているとの見方を李俊錫氏は提起した。
李俊錫氏は2021年6月、与党「国民の力」の代表に選ばれた。前回大統領選では20~30代の男性の支持を集め、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の当選を支えたが、尹氏とはその後たもとを分かった。24年の総選挙(国会議員選)で与野党の候補者と戦い、保革の穏健層の票を奪って選挙区で当選を果たした成功体験がある。
世論調査会社、韓国ギャラップの1月の調査で「将来の政治指導者」トップは李在明氏の31%で、李俊錫氏を挙げたのは全体の1%にとどまっている。
【図・写真】街頭演説する韓国の李議員(2日、ソウル)
金融監視にもトランプ色 規制強化の流れ反転 消費者金融保護局トップを解任[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 941文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】金融の消費者保護を担う米消費者金融保護局(CFPB)のロヒト・チョプラ局長は1日、退任を発表した。米メディアによると、トランプ米政権が同日解任を通知した。2021年にバイデン前政権で任命され、金融大手などに多くの処分を下してきた同氏の交代は、金融監視強化の流れが完全に反転したことを示す。
チョプラ氏は土曜日の朝9時に、X(旧ツイッター)で退任を表明した。AP通信などによると、ホワイトハウスからの連絡は電子メールのみだったという。本来の任期は2026年までだった。
トランプ大統領宛ての書簡も公開した。大手の金融機関や企業と対峙した実績を振り返り「わずかな人数の手に多くの権力が集中しているため、CFPBのような機関はかつてないほど重要になっている」と監視の継続を訴えた。
CFPBは住宅ローンやクレジットカードなど幅広い金融取引で不当な手数料が課せられていないかなどを監視する。リーマン危機後の規制強化を象徴するドッド・フランク法(金融規制改革法)によって11年に誕生した。局長は連邦議会上院の承認を経て就任するが、最高裁判決で大統領による解任権が認められている。
チョプラ氏は就任後から相次ぎ規制強化や処分を実行した。22年には米銀大手ウェルズ・ファーゴに制裁金37億ドル(当時の為替レートで約4800億円)を課した。大統領選後の24年12月にも米送金アプリ「ゼル(Zelle)」の詐欺被害に十分な対策を打たなかったとして運営会社と米大手銀3行を提訴した。
金融業界団体からは「やり過ぎている」との反発が根強くあった。規制緩和を掲げて政府効率化省(DOGE)を率いる起業家のイーロン・マスク氏も24年11月に「CFPBを廃止せよ。重複する規制機関が多すぎる」とXに投稿した。共和党の保守強硬派にはかねて解体論がある。
今後はトランプ氏が自身の意向に沿ったトップを据える公算が大きい。第1次政権で局長代理に指名したミック・マルバニー氏は、事実上の機関停止を実行した。当時の米紙ニューヨーク・タイムズによると、職員の採用や制裁金の徴収、規制の制定などを止め、予算もほぼ要求しなかった。
【図・写真】チョプラ氏は金融大手などに多くの処分を下してきた=ロイター
「イスラム国」幹部を殺害 トランプ氏、ソマリアで空爆指示[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 484文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=飛田臨太郎】トランプ米大統領は1日、アフリカ東部ソマリアで過激派組織「イスラム国(IS)」の幹部への空爆を指示した。米国防総省は幹部らを殺害したと明らかにした。トランプ氏が第2次政権で対外攻撃の指示を明らかにしたのは初めてとなる。
トランプ氏は自身のSNSに「ISや米国人を攻撃しようとする者へのメッセージは『我々はあなたを見つけだし、殺す』だ」と書き込んだ。ISは米欧や中東で様々なテロ計画に関与してきたとされる。
トランプ氏は就任早々、過激派組織に厳しい姿勢を示した。「長年、このISの攻撃計画者を標的にしてきたが、バイデン(前大統領)は迅速に行動できなかった。私がやった」と主張した。
「(殺害した幹部らが)米国と我々の同盟国を脅かしていた」とも書いた。米政府は今回の空爆の標的となった人物を明らかにしていない。ヘグセス国防長官は声明を発表し、ソマリア政府と調整して実施したと説明した。民間人の被害はなかったという。
アフリカでは米軍の存在感が低下している。ニジェールでは2023年7月のクーデターで軍が実権を握り、ロシアと接近。米軍は撤退した。
エストニア、国防費「GDP比5%に」 26年にも[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 411文字 PDF有 書誌情報]
エストニアのペフクル国防相が都内で日本経済新聞の取材に答え、同国の国防費支出について「2026年にも国内総生産(GDP)比5%に引き上げる」と述べた。同年にGDP比3.7%とする現時点の目標から積み増し、ロシアへの抑止力を高める。
エストニアはバルト海に面する小国で、北大西洋条約機構(NATO)に加盟している。ロシアと国境を接し、同国北西部サンクトペテルブルクから140キロメートルほどに位置する。
ペフクル氏は「ロシアは依然として敵対的だ。(軍事力と非軍事力を組み合わせた)ハイブリッド攻撃を通じて我々を試している」と語り、防衛能力を高める必要性を訴えた。エストニアは旧ソ連に併合された歴史があり、ロシアへの警戒感が強い。NATOは加盟国に求める国防費の目標をGDP比2%以上としている。英紙フィナンシャル・タイムズによると「30年までに3%」とする新たな目標についても今後協議する見通しだ。
(聞き手は田口翔一朗)
3日の相場表変更[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 158文字 PDF有 書誌情報]
▽新規上場=〔名証ネクスト〕バルコス(その他製造)▽監理銘柄に指定=〔東証プライム〕山陽鋼〔東証スタンダード〕アスコット〔名証メイン〕中央紙器〔名証ネクスト〕ギガプライズ▽整理銘柄に指定=〔東証スタンダード・監理〕常磐興▽商号変更=上場投資信託〔東〕野村ESGカ→野村日セレ▽略称変更=〔東証プライム〕信号→日本信号
タイ地方選、最大与党が最多勝利[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 125文字 PDF有 書誌情報]
【バンコク=井上航介】タイで1日に投開票された地方選は、タクシン元首相派の最大与党「タイ貢献党」の首長候補が47県のうち10県で勝利し、政党別で最多となった。今回の地方選は2027年までに予定する下院総選挙を占うもので、タクシン派には追い風となる。
カナダで米産の酒撤去へ 関税措置に各州反発[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 419文字 PDF有 書誌情報]
【ニューヨーク=共同】カナダの首都オタワや最大都市トロントを抱えるオンタリオ州政府は2日、米国による関税措置に対抗して米国産の酒を店頭から撤去する方針を発表した。カナダ放送協会(CBC)によると、ケベック州やブリティッシュコロンビア州なども同様の対応を表明しており、反発が広がった。(1面参照)
トランプ米大統領は関税を4日に発動する大統領令に署名。カナダのトルドー首相は報復関税を課す方針を示している。
カナダでの酒類販売は各州の専売公社が管理する。オンタリオのフォード州首相はX(旧ツイッター)で、米国産を4日以降は公社の店舗で販売せず飲食店や小売店にも卸さないと明らかにし「地元産を選ぶ最高の機会だ」と投稿した。州内の米国産の年間販売量は約10億カナダドル(約1050億円)相当という。
CBCによると、ブリティッシュコロンビアのイービー州首相は専売公社に対し、トランプ氏の共和党が優勢な米国の州から酒類を購入しないよう指示した。
マスク氏、選挙支援447億円 共和候補らに昨年 米紙報道[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 368文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=共同】2日付の米紙ワシントン・ポストは、実業家イーロン・マスク氏が昨年の大統領選や議会選で、トランプ大統領の返り咲きや共和党の議員候補らの当選を支援するため少なくとも2億8800万ドル(約447億円)を費やしたと報じた。連邦選挙委員会の書類を分析した。
マスク氏はトランプ氏と外国首脳らとの会談に同席するなど、外交にも関与。選挙を経ていない民間人だが、大統領直属の新組織「政府効率化省」のトップとして行政や歳出の無駄を削る取り組みを進めている。独特の存在感を見せており、影響力の強さから「共同大統領」と呼んで批判する声もある。
マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務める電気自動車(EV)大手テスラの株価は大幅に上昇。ワシントン・ポストは「選挙への投資は既に多大な利益を上げており、マスク氏の財産は急増した」と指摘した。
ガザの傷病者ら76人、エジプト到着 検問所再開初日[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 225文字 PDF有 書誌情報]
【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザの傷病者とその付き添い家族ら計76人が1日、域外で治療を受けるため最南部のラファ検問所を通過してエジプトに到着した。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が明らかにした。イスラエルとイスラム組織ハマスによる1月の停戦合意に基づき、検問所が同日再開されていた。
イスラエルのネタニヤフ首相は2日、ワシントンに向けた出発前、トランプ米大統領との間でハマスに対する勝利や人質解放、イランについて協議すると述べた。
米旅客機から出火、負傷者なし[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 121文字 PDF有 書誌情報]
【ロサンゼルス=共同】米南部テキサス州ヒューストンの空港で2日、離陸直前のユナイテッド航空の旅客機から出火し、乗客らが避難した。負傷者はいない。米メディアが報じた。エンジンに問題があったという。連邦航空局(FAA)が詳しい原因を調べている。
英独、対ロ念頭に防衛生産拡大[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 110文字 PDF有 書誌情報]
【ロンドン=共同】スターマー英首相とドイツのショルツ首相が2日、ロンドン郊外で会談した。英首相官邸によると、両氏はロシアのウクライナ侵略を踏まえ、欧州各国による防衛装備品の生産規模拡大と連携が重要だとの認識で一致した。
米大統領・ヨルダン国王、11日会談[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 0文字 書誌情報]
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日経ビジネススクール――顧客に選ばれ続けるためのブランディング&価値創造コース(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 526文字 PDF有 書誌情報]
日経ビジネススクールオンデマンドは、スキルが身に付くデジタル学習サービスです。購入した講座は必要なタイミングで何度でも視聴できます。
ブランドが顧客に選ばれ続けるためには、顧客のニーズや要望に応え、エンゲージメントを高める工夫をすることが重要です。ブランディング&価値創造コースは、ブランディングの基本から消費者心理の視点でのマーケティング、UX(ユーザー体験)の基礎まで、幅広く学べる講座を厳選しました。
本コースは、商品企画に携わり体系的にブランディングを学びたい人、マーケティングの知識をアップデートしたいビジネスパーソンに最適です。計6万7100円分の5講座を、まとめて2割引で受講できます。
◇コースに含まれる講座 ブランディングの基本と実践 「選ばれ続ける必然」を作り出すブランドづくりの方法/消費者心理の視点から学ぶマーケティング基礎/ビジネスを構想するアート思考/価値創造のためのマーケティング思考法/UXとは何かを理解する―UXインテリジェンス基礎編
※受講時間は5講座合計で約17時間、価格は5万3680円
問い合わせは事務局(電)03・6812・8679。詳細・申し込みはhttps://s.nikkei.com/podsrchpr
日経ミューズサロン――ヘンリ・タタル+ルドヴィート・カンタ+酒井有彩 ピアノ三重奏の夕べ(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 517文字 PDF有 書誌情報]
東欧の名門、スロヴァキア・フィルのコンサートマスターやオーケストラ・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者として長年活躍してきたルドヴィート・カンタ=写真中央=と、スロヴァキア出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動するヘンリ・タタル=同左。さらにドイツ仕込みのピアニスト酒井有彩=同右=を加えたピアノトリオの演奏会をあす(4日)開催します。ドヴォルザークの名曲「ドゥムキー」などを演奏します。チェコ、スロヴァキアとドイツ・ロマン派の交流が作るハーモニーをご堪能ください。
◇とき 2月4日(火)午後6時半開演◇ところ 日経ホール(東京・大手町)◇曲目 R・シューマン/3つのロマンスより第2番、ブラームス/ハンガリー舞曲集第1番、第5番、第6番、マルティヌー/スロヴァキアの主題による変奏曲、ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第4番ホ短調「ドゥムキー」ほか◇入場料 一般4000円、子供(小学生以上高校生以下)2500円(税込み、全席指定)。※会場にて午後5時半より当日券を販売します。詳細はQRコードより
◇問い合わせ・申し込み 日経公演事務局(電)03・5227・4227
主催 日本経済新聞社
協賛 ファンケル
『組織の思想史』販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 236文字 PDF有 書誌情報]
『経営者の役割』『経営行動』『オーガニゼーションズ』『オーガニゼーション・イン・アクション』『組織化の社会心理学』――。名著とされるこれらの著作は、組織をどのようにとらえてきたのか、これらの著書の価値は本当に理解されているのか? 『できる社員は「やり過ごす」』『虚妄の成果主義』などで著名な経営学者が、ほぼ10年おきに出現した組織論の名著を大胆に読み解き、その知られざる本質に迫ります。
高橋伸夫著、四六判、388ページ、定価3080円(10%税込)、日本経済新聞出版。
『ナショナル ジオグラフィック日本版 2025年2月号』販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 203文字 PDF有 書誌情報]
メイン特集は『謎の「ほかの人類」を探す』。驚くべき発見と最新のDNA解析技術が、人類の歴史を書き換えている。
その他の特集は、地中海で見つかった1300ほどの物体の正体を探る『海底の謎のリング』、グリーンランドに残る『極北の氷の中の秘密基地』、ヤマアリの姿を記録する『森を守る小さなヒーローたち』の3本。
1月30日発売(首都圏基準)、特別定価1300円(10%税込)、日経ナショナル ジオグラフィック。
『Why We Die(ホワイ・ウィ・ダイ)老化と不死の謎に迫る』販売中(日経からのお知らせ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 199文字 PDF有 書誌情報]
研究の急速な進歩によって、人類は老化を克服し、寿命を延ばすという一大転換点を迎えようとしています。最新の研究成果を、ノーベル賞受賞の生物学者がやさしく解説します。
がんを減らす食事制限、「若い血」が老いた脳や臓器を改善する可能性、iPS細胞を使った再生医療の現状と課題とは?
ヴェンカトラマン・ラマクリシュナン著、土方奈美訳、四六判、400ページ、定価2420円(10%税込)、日本経済新聞出版。
力士の稼ぎ、どう決める? 能力・年功評価の給与体系 優勝賞金「安い」指摘も[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 3ページ 2649文字 PDF有 書誌情報]
2025年の大相撲が始まった。初場所では豊昇龍が劇的な逆転優勝で横綱昇進を決めた一方、横綱照ノ富士が現役を引退したり、綱とりを目指した大関琴桜が大きく負け越したりとめまぐるしく動いた。土俵での活躍と力士の稼ぎはどのような関係なのか。24年を金銭面から振り返りつつ、角界の給与体系について考えてみたい。
推定年俸が報道される野球選手などと違い、力士の年収は公表されていない。しかし給与体系は公開されており、大まかな収入は計算できる。
幕内力士の収入源は月給、力士褒賞金、賞金、取組にかけられる懸賞金の4本柱で構成される。基本給に当たる月給は番付に応じて決まっている。横綱は300万円、大関は250万円、関脇・小結は180万円、平幕は一律140万円、十両は一律110万円だ。
力士褒賞金は年6回の本場所ごとに支給されるボーナスのようなもので、各力士の実績を反映させる。優勝や勝ち越した星数、金星獲得などによって増える「持ち給金」をベースに算出する。負け越しても減ることはなく、十両以上の地位を維持していれば引退するまで支給される。
力士褒賞金を年単位に換算すると、勝ち越し1勝分で1万2000円、金星ひとつで24万円、優勝1回で72万円、全勝優勝で120万円の収入アップにつながる。褒賞金の増額につながる勝ち越しを「給金直し」と呼ぶのも、ここに由来する。
優勝経験もある40歳の玉鷲は平幕ながら持ち給金が多く、褒賞金の支給額は大関ながら入門して日が浅い大の里の3倍近くに上る。優勝45回を数えた横綱白鵬(宮城野親方)は引退時、褒賞金だけで年間5000万円を得られるほど莫大な持ち給金を積み上げていた。
優勝や三賞の賞金は文字通りの成果給。幕内優勝は1000万円、三賞に選ばれた力士には200万円が贈られる。最後に、最も変動が大きいのが懸賞金。幕内の取組に企業が商品名などを冠して懸賞をかける。日本相撲協会の手数料を引いた6万円が勝った力士の取り分だ。懸賞金の本数は力士の人気に比例するほか、結びの一番に近づくにつれて増える傾向があり、人気と実力を兼ね備えた力士ほど懸賞による収入が増える。
琴桜が昨年首位
これらをベースに24年の年収を計算すると、最も稼いだのは琴桜だった。他の追随を許さない9000万円以上の懸賞金を稼ぎ、約1億3300万円で首位に立った。九州場所で優勝を飾って年間最多勝を獲得するなど上位でコンスタントに活躍したことに加え、人気の高さがうかがえる。
琴桜に続いたのが照ノ富士だった。4場所休場したものの、フル出場した2場所でともに優勝し、持ち給金の多さも手伝って約1億1600万円を手にした。初場所で新入幕、九州場所で新大関と歴史的なスピード出世を遂げた大の里は優勝2回や三賞の賞金もあって1億円を突破し、豊昇龍を上回る額を稼いだ。
番付を基本としつつも、平幕や十両の月給を細分化せず一律にしたり、ベテランに優しい力士褒賞金を併用したりする角界の給与体系は、能力主義と年功序列的な要素を兼ね備えたものといえる。運が介在する番付は能力指標として限界があるうえ、土俵では故障も付きもの。ケガなどで番付が落ちたときのリスクを軽減し、安定した成績で長く土俵を務めるインセンティブを提供する設計になっている。
一方、十両と幕下以下の待遇には天と地ほどの格差がある。角界は相撲経験がなくても年齢や体格の条件を満たしていれば入門できる。幕下以下の力士は部屋で食事や住居の面倒は見てもらえるが、場所ごとに小遣い程度の手当しか受け取れない。昨年の名古屋場所で十両に昇進した嘉陽は初めて月給が振り込まれたときの感動が忘れられないという。「額にびっくり。ATM画面の写真を撮った」
さて、こうした角界の給与相場は他のプロスポーツと比較して妥当なのか。故・北の富士勝昭さんは09年に出版した「緊褌一番」で、15日間の長丁場を考えると1000万円の優勝賞金は「安すぎるのではないか」と見解を示し、「優秀な人材を確保するためにも、今こそあらゆる面で、力士の待遇を見直さなければならない時期だ」と提言した。
24年シーズンのプロ野球をみると、日本人最高年俸は村上宗隆(ヤクルト)と坂本勇人(巨人)の推定6億円程度。選手会によると、平均年俸は約4700万円で直近10年で3割程度増えている。一方、大相撲は19年度に18年ぶりとなる十両以上の月給の改定があったが、上昇幅は6~7%にとどまった。頂点に立つ横綱の月給が十両の約3倍というのも、プロ野球などに比べればはるかに格差が少ない。
「終身雇用」一因
現役力士の報酬が抑えられている一因は角界固有の「年寄制度」にある。現役時代の実績など一定の条件を満たして年寄株を取得すれば、引退後に親方として終身雇用が保証される仕組みだ。
月給や手当などを合わせた年寄の年収は1000万円以上とされ、階級や勤続年数で支給額が増す。関取70人に対し、年寄株は105。慶大商学部の中島隆信教授は著書「大相撲の経済学」の中で、「幕内力士は現役の時に稼ぎ出した所得の一部を協会に年金として納め、引退し年寄として協会に残った後で受け取っているのである。したがって、貢献度の高い上位力士、とくに横綱ほど年寄になってからの待遇がよいのは当然といえる」と指摘する。「生涯賃金」として考えれば、角界の待遇は悪いとはいえない。
競技団体が現役引退後の生活も保証する日本相撲協会の仕組みは一般の会社組織を連想させる。他業種への転身のハードルが高い力士にとって、こうした制度には一定の合理性があるが、公平性や有望な人材獲得の観点から問題がないとはいえない。
希望する親方が65歳の定年後も70歳まで協会に残れる「再雇用制度」が導入された14年以降、年寄株の需給は一段とタイトになった。株を取得するハードルが上がり、松鳳山、阿武咲といった三役経験者は親方として角界に残らない選択をした。日本国籍を必須とする条件も、外国人力士にはネックとなる。
昨今はサラリーマン社会でも年功序列的な給与体系の見直しが進む。現在、力士の総数は600人を切り、若貴ブームに沸いた平成初期のピークからは約4割も少ない。厳しい現実は少子化の影響に加え、終身雇用を前提にした給与体系が若者に響かなくなっていることとも無縁でないかもしれない。
(魚山裕慈)
【図・写真】昨年の年収を計算すると、最も稼いだのは琴桜で約1億3300万円だった
NEC、今期一転増益を好感、株式分割も追い風(話題の株)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 515文字 PDF有 書誌情報]
1月31日の東京株式市場でNEC株が一時前日比2655円(20%)高の1万5770円まで急騰し、およそ23年5カ月ぶりの高値を更新した。30日の取引終了後に2025年3月期通期の業績予想の上方修正を発表。減益予想から一転して増益見通しとなり、投資家の買いが勢いづいた。
終値は2410円(18%)高の1万5525円。東証プライムの値上がり率ランキングで2位に入った。
買収などの一時的な利益・費用を除く調整後純利益(国際会計基準)が前期比2%増の1820億円になる見通しだと発表した。従来予想は7%減の1650億円だった。IT(情報技術)サービスや防衛関連が好調に推移する。
SMBC日興証券の吉積和孝シニアアナリストは30日発行のリポートで、ITサービスや航空宇宙・防衛事業について「力強さが確認でき、来期増益の視認性を高めた意味でポジティブな印象」と評価した。
あわせて4月1日に1株を5株に分割すると発表した。投資家層の拡大につながるとの見方も買いを後押しした。
予想PER(株価収益率)は22倍台と富士通(25倍台)や日立製作所(30倍台)と比べて割高感はない。着実な業績拡大を続けられるかが上値を追うカギとなりそうだ。
10年債、利回り低下(金利)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 276文字 PDF有 書誌情報]
長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは低下(価格は上昇)。前週末の米長期金利の上昇を受け売りが先行した。だが3日午前の日本株が大幅安となり、安全資産とされる国債への買いが優勢となった。
日 本 米 国 英 国
10 年 1.230 % ( -0.015 ) 4.54 % ( +0.03 ) 4.526 % ( -0.032 )
30 年 2.295 % ( +0.010 ) 4.78 % ( +0.02 ) 5.120 % ( -0.004 )
(日本は13時時点、米国、英国は31日終値)
米関税警戒、自動車株安く(日経平均)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 271文字 PDF有 書誌情報]
3日の東京株式市場で日経平均株価は反落している。一時は前週末に比べ1100円超の下げ幅となった。
トランプ米大統領が1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%、中国にも10%の追加関税を課す大統領令に署名した。4日から適用する。関税が世界経済に与える影響への懸念が改めて強まり、日本株への売りが優勢となっている。
市場では「米国との貿易額上位の国々を狙い撃ちした施策で、今後の対日関税への警戒感もくすぶる」(国内証券)との見方がある。
関税の影響が意識されやすいトヨタや日産自、ホンダなど自動車株の一部に売りが目立つ。ファストリなども安い。
円、対ドルで下落(為替)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 255文字 PDF有 書誌情報]
円は対ドルで下落した。1日にトランプ米大統領がカナダやメキシコ、中国への関税強化の大統領令に署名した。米国のインフレが再燃して米金利が上昇するとの見方から、円売り・ドル買いが優勢だった。
ド ル/円 1ドル= 155.52~155.54円 ( 87銭の円安 )
ユーロ/円 1ユーロ= 159.00~159.03円 ( 1円89銭の円高 )
ユーロ/ドル 1ユーロ= 1.0223~1.0224ドル ( 0.0180ドルのユーロ安 )
(東京市場12時時点)
<数表>商品[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>国内株式、国内金融、外為対顧客電信売相場[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>商品先物[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 5ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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<数表>生鮮食品[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 7ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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雪だるま、江戸の町に出没 欧米「スノーマン」は3段重ね(なるほど!ルーツ調査隊)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 8ページ 1941文字 PDF有 書誌情報]
冬の季語で、積雪時に楽しめる外遊びが「雪だるま」だ。転がして固めた雪玉を2つ重ねる姿を思い浮かべる人は多いだろう。だが、江戸時代は1つの雪塊、必勝祈願などの縁起物「だるま」そのものだった。
雪に覆われた江戸の町。男が鍋の材料にしようと手に持つ魚とネギをその上に置き、げたの鼻緒を結び直す。そばには食材を狙う野良犬の姿も。歌川広景の浮世絵「江戸名所道戯尽(どうけづくし) 廿二(にじゅうに) 御蔵前(おくらまえ)の雪」(1859年)だ。
雪像に注目したい。男の背丈を超える巨体に、つぶらな瞳。袈裟(けさ)を着た格好は他ならぬ、だるまだ。
ヒット商品を模倣
作品について所蔵する太田記念美術館の主席学芸員、日野原健司さんに解説してもらった。従来、雪で作られたのは雪玉やウサギ、獅子が大半だったが、「19世紀から浮世絵に雪だるまが描かれるようになった」。同様に雪景色に雪だるまが登場する作品は「数えるほどしかない」とのことだが、葛飾北斎や歌川国芳ら人気絵師が描いたという。
この時代はなぜ頭と胴の2段ではなく、1段だったのか。日野原さんによると、江戸時代に中国禅宗の開祖とされるインドの僧「達磨(だるま)大師」の座禅姿をモデルにした玩具「起き上がりこぼし」が登場。中国で病や災難を防ぐとされる赤色で、倒しても起き上がる張り子の玩具は大ヒットした。子どもたちがそれをまねたとの説が有力という。
「雪だるま」と呼ばれ始めたのはいつごろだろう。「遅くとも江戸時代前期に言葉はあった。浮世絵が発展し作品数が増えるのに伴い、後で雪だるまも画題の一つに加わったと考えられる」と日野原さんは説明する。「日本こどものあそび図鑑」(笹間良彦著画、遊子館)でも「『雪達磨』といわれて子どもの遊びになるのはおそらく江戸時代から」と紹介している。
実は江戸時代は地球規模で気温が下がる「小氷期」と呼ばれる寒冷期にあたる。東京造形大学非常勤講師で、気象とアートの関係を研究する気象予報士の長谷部愛さんは「浮世絵からも江戸時代の東京は積雪が多かったことが分かる。雪だるまを作る機会は今より多かったはず」と解説する。
明治期は従来のだるま形もまだあったが、「昭和になるとイラストや写真でも2つの雪玉を重ねた現在の姿が多くなった」(長谷部さん)。理由を防災科学技術研究所・雪氷防災研究センター長の中村一樹さんに尋ねると「小さな雪玉を転がして成長させる面白さに気づいたからではないか」と推測していた。2段にすれば二度楽しめる。
一方、雪だるまは欧州の多くの国と米国では「スノーマン(雪人)」と呼ばれ、頭と胴、脚の3段重ねのイメージだ。よく知られるのが、英国の絵本作家レイモンド・ブリッグズさんが描くスノーマンだろう。人間に近く、自由に歩き回るなど、違いに驚く。
海外も調べてみた。長谷部さんによると、14世紀後半に書かれたとされる、キリスト教徒らが礼拝の手引きに使った書物「時祷書(じとうしょ)」にスノーマンが描かれている。オランダ・ハーグにある国立図書館所蔵のこの絵がスノーマンの視覚史料として最古とされる。だが、中国にさらに古い記述史料があるという。起源の特定は難しそうだ。
作りやすい雪質
長谷部さんは「古い西洋の有名な絵画に雪だるまを描いた作品は見当たらない」と話す。その理由は、欧州は大雪が少なく固まりづらい雪質で、「雪だるまを作る習慣がさほどなかったのではないか。日本のように雪深い地に人が暮らすのは珍しく、絵画に描かれなかったと考えられる」という。
再び日本。今後も雪だるまを作り続けていけるのだろうか。気象庁気象研究所の主任研究官、川瀬宏明さんは、日本は世界有数の豪雪国だが、「全国で降雪量は減る傾向にある」と分析する。とはいえ、一度に大量に降る「どか雪」は局所的に増えているのだとか。
温暖化も懸念されるが、防災科研の中村さんは、「最近は作りやすくなっているのではないか」と見る。雪の結晶同士はセ氏零度付近でくっつきやすい。水分を含むからだ。少し湿った重い雪が雪だるまづくりに向き、北陸や東北地方を中心にその雪質になる割合が増しているという。
そして「日本が雪だるま作りに最も適した国かもしれない」(中村さん)と話していた。寒いなかでも心を温めてくれる雪だるま。いつまでも冬の風物詩であってほしいと願う。
(山本優)
【図・写真】巨大な雪だるまが描かれた歌川広景の「江戸名所道戯尽 廿二 御蔵前の雪」(太田記念美術館蔵)
【図・写真】大正以降、現在の2段重ねが主流となった(1987年、東京都渋谷区の東急東横店で)
【図・写真】欧米は雪玉を3つ重ねたスノーマンが多い。人間に近いイメージだ(米ワシントン)=ロイター
焼きホンモロコ 卵の粒、身よりコク満載 小泉武夫(食あれば楽あり)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 8ページ 1415文字 書誌情報]
ホンモロコ(本諸子)は琵琶湖を原産とする体長12センチメートルぐらいのコイ科の淡水魚で、11月頃から翌年2月頃まで寒い時期を旬とする。産卵期を直前に控えたこの季節のモロコの腹には卵がはち切れそうなほど詰まっていて、昔の人はこれを見て子孫繁栄を賞(め)で、「諸子」と書いて数の子と同じく正月の祝い魚に加えた。
ヤナギモロコやタモロコ、イシモロコ、スゴモロコなどもあるが、食べておいしいのは断然ホンモロコである。体が大きく、冬にかけて骨がやわらかくなり、厳冬の1月から2月にかけて最も味が良くなる。主な漁法は釣りのほか●(うおへんに入)漁(えりりょう)(定置網の一種)で、白焼きのほか佃(つくだ)煮、飴(あめ)煮、雀(すずめ)焼き、三杯酢などで賞味される。
発酵学を研究、応用する日本発酵機構余呉研究所が琵琶湖の近くにあった当時、我が輩は所長として約5年間赴任したことがある。真冬の雪に囲まれた余呉湖(よごのうみ)の夜景を眺めながら、ホンモロコの炭火焼きを楽しんだものである。
ホンモロコが美味だと感動させられたのは、その少し前、琵琶湖畔(近江今津駅の近く)にあった創業300年の老舗「丁子(ちょうじ)屋」で賞味したときのことである。お相手は我が国の考古学の重鎮であった同志社大学名誉教授の森浩一博士だった。京都の錦小路の横丁にあった森先生の研究室で、食の考古学(とりわけ鯨と日本人)を個人的に教えていただいていたある冬の日、先生は「琵琶湖のホンモロコの炭火焼きは今が旬なのでこれから行って食べよう」と突然仰(おっしゃ)り、連れて行ってくださったのである。何せ先生は有名な食いしん坊で、毎日食べたものを正確に記録し、我が食の体験記として何冊も出版するほどの健啖家(けんたんか)でもあった。
料理屋に着くと部屋に案内された。先生はホンモロコの炭火焼きを注文、程なくテーブルの上に七輪が運ばれてきた。炭火がコンコンと熾(おこ)り、大きな平皿にホンモロコと太い長ネギの筒切りなどが載っている。
それではいただこうかと、あらためてホンモロコをじっと観察すると、流石(さすが)である。体長5センチメートルは超すかというホンモロコは雌ばかりで、全体がピンと張り、目は一点の曇りもなく澄んでいる。背はやや黒色を帯びた灰白色、その下から腹部は白銀色に淡く紫色がかってピカピカと光沢を放っていた。何といっても目を引くのは、腹部のはち切れそうな抱卵の姿態であった。
二、三尾を灼熱(しゃくねつ)の焼き網にのせて焼くと、ほんのりと青みを帯びた薄紫色の煙が立ち上り、たちまち周囲にホンモロコの焼き香が漂ってきた。こんがりと焼き上げてから一尾を箸でとり、生姜(しょうが)しょうゆをほんの少しチョチョンと付けて、口に運んで食べた。やさしく噛(か)んでいくと、瞬時に焼けたモロコからの香ばしい匂いが鼻孔から抜けてきて、口の中ではまずやわらかい身が歯に潰されてホコホコと崩れていき、そこから耽美なほどのうま味と優しい甘みとがチュルチュルと湧き出てくる。
卵の小さな粒々がパラパラパラと広がって、粒が歯に応えてあちこちでプチリ、プチリと破れていくありさま。そこからは身よりも厚みのあるうま味とコクとが溶けて出てきて絶妙であった。燗(かん)を付けてもらった地酒の名酒「琵琶の長寿」はホンモロコの炭火焼きと実によく合った。
(発酵学者、文筆家)
【図・写真】画 北谷しげひさ
マヒトゥ・ザ・ピーポー 迷子の我を探すのは誰(プロムナード)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 8ページ 1383文字 PDF有 書誌情報]
目は猫を追っていた。石垣にもたれかかりたばこを呑(の)んでいたわたしの体は気づくと起動していて、足も前に前にと踏み出していた。艶やかに揺れる尻尾の左右に運ばれて体をちょうど同じ分だけ揺らしながら後を追う。何歩歩いただろうか、腿(もも)の裏に静かな痛みにも似た微流の電流が乳酸として溜(た)まり始めた頃、今わたしの体がどのあたりを歩いているのかわからなくなっていることに気づいた。正直者になって言えば、その随分前から道に迷っていることには気づいていた。尾道の山側の道は入り組んでいて、絶えず枝分かれしていく。その度に帰路は絡まっていく。
全能のふりをした人間が直線でもって線を引き、全ての地形をコントロールしたつもりで土地を切り分けてビルやマンションを建てるのとは違い、もともと山の持っていたデザインとのセッションによって道が用意されているのがわかる。歪(いびつ)な構図で建てられた家々。不都合な階段はバリアフリーとは遠く、人生そのもののような唐突で豊かなうねりを描いていた。
猫はわたしが追いつくのを待つように振り返り、追いつくと再び歩き出すのを繰り返している。どこへ誘っているのか? 小さな汗のたまが浮かび、襟元から肌の上を転がっていく。見下ろす商店街の奥に海が見える。午後の日差しを浴びた銀色の波の点滅以外が止まった世界に押し入るように貨物列車が通り過ぎると、そのまま、世界中の音も連れ去ってしまったみたいだった。音の手触りを失い直立するわたしの足元に猫が頬を擦りよせると、股の間を通り過ぎてまた坂を登っていく。
わたしは汗のたまを手で拭って再び歩き出した。途中、アイフォンがポケットの中で震え、様子を窺(うかが)うと、尾道映画祭の運営チームから「どこにいますか?」という内容の連絡が来ている。わたしは咄嗟(とっさ)に電源を消し、真っ黒になり完全に静止した画面を確認するとポケットの中に戻した。下の家からピアノを練習する音が聞こえる。黒鍵と白鍵の上に置かれる10本の指を感じる。
わたしは今、不思議な街にいる。大林宣彦監督が三部作を撮ったことでも知られる尾道は映画自体に愛されていた。そして後半生、露骨な形で人生を映画というイマジネーションに溶かしていった大林さんの魂は山と海に挟まれた街のいたるところに溶け出していた。この混在する道のうねりの中を血流のように循環し、夕焼けや坂道がそれらを記憶しているのがわかる。
「おーい、もう十分に感傷にはひたったかい?」。猫はあくびをしながら、観光客のように足を止め街を見下ろすわたしの姿に飽き飽きした表情で言う。わたしは景色にさよならをして、石段を登っている。どこに向かっているのか。わたしは呼吸と1つになって高いところを目指していた。なんで革の靴なんて履いてきたかな? つま先が擦れて、熱を持ち始める。遠く西の空に夕暮れが始まっていた。橙色(だいだいいろ)に空が燃え、やわらかい光を雲がこぼし始めていた。もっとあの雲に近づきたいと望んでいた。わたしは探していた物を探し歩いた。でも道は永遠に続いていた。心地よく迷い、探していたのは探し物が何なのかを知ることだったと気づいた。迷い込むために登った坂道で迷子の自分を探していた。橙色に溺れた世界のあわいの中で、わたしは1人きり。猫は初めからいなかった。
(ミュージシャン)
ミニマルラーメン 具なしで安く 枯れ山水の趣(令和なコトバ)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 8ページ 1203文字 書誌情報]
「持つのに重いから、内容量減らしておきました!」。そう元気よく宣言しておいて、価格は据え置き。そうやって実質値上げをする商品が、本当にあったので驚いた。その手合いはラーメン業界を見習ってほしい。小麦粉を使う麺から、ネギ、卵、コショウまで歴史的な高騰となっているのに、それでも知恵とワザでアイデンティティーを守ろうとしているのだ。
そんななか生まれたのが今週のお題、「ミニマルラーメン」だ。
どんなものか紹介する前に、最近のラーメンの価格事情を、ラーメン編集者の佐々木正孝さんに聞いた。「よく聞くのが『1000円の壁』という言葉。ラーメン1杯の価格が1000円を超えると、消費者が心理的に高いと感じて客足が減る現象、あるいはそれを懸念するラーメン店側の心理的な障壁を指します」
ラーメンは、安くて手軽なB級グルメとして長く親しまれてきただけに、いまだに「1000円超えたらラーメンじゃない」と考える消費者が多い現状も背景にはあるという。
ラーメン店側は「食材の品質向上や手間ひまのかけ方により、料理の中でも異常なほどのイノベーションと進化を遂げてきた」が、その割に値上げには慎重だった。
ところがここへ来て材料費の極端な上昇で、禁じ手だった1000円超えのラーメンが続出。一方で1000円の壁信仰も根強く残っていて、その「折衷案」として、トッピングなどをなくし、麺とスープだけで勝負することで1000円以内に価格を抑えた超シンプルなラーメン「ミニマルラーメン」が生まれた。
「麺とスープのみでしっかり満足させることをうたっているだけに、店主の自信がなければオンメニューできません。かけラーメン、かけそばといった名称で提供されることが多いですが、体感的にはここ2年ぐらいで採用する店が増えてきた印象です」(佐々木さん)
せっかくなので、佐々木さんに教えてもらった都内のラーメン店で、そのミニマルなやつを食べてみた。
立ち食いの日本そばはたとえ「かけ」でも、ネギや七味くらいはトッピングできるものだが、ここの店ではネギやコショウも一切ない。澄んだスープに、枯れ山水の砂紋のように麺が横たわり、日本文化のミニマリズムを感じさせるようなルック。手をかけた麺やスープで、飽きずにスープまで飲み干せた。
スープの温度を下げてしまう具が一切ないせいか、スープや麺がカンカンに熱いのも、自分好みだ。価格は1000円以下だったが、何せ自分は意地汚い元昭和の子ども。結局ミニ丼も注文して、あっさり1000円を超えてしまった。あれれ。
そんな折も折、大手コンビニチェーンも、昨年からあった、具材を入れずにスープの味にこだわるミニマルなカップ麺の新商品を発売。価格も手頃な230円台に抑えた。値上げを回避するためのこうしたミニマル化の波。広がってほしいような、ほしくないような?
(ライター 福光 恵)
【図・写真】イラスト 江口修平
東京女子医大元理事長、背任疑いで再逮捕 病院移転でも還流か[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 717文字 PDF有 書誌情報]
東京女子医科大学(東京・新宿)の施設工事を巡る背任事件で、別の工事でも不正に資金を流出させ大学側に約1億7千万円の損害を与えたとして、警視庁捜査2課は3日、同大元理事長の岩本絹子容疑者(78)=東京都江戸川区=を背任容疑で再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、岩本元理事長の再逮捕容疑は2020年3月~21年9月、大学の付属病院の移転工事を巡り、建築士の60代男性に対して建築アドバイザー業務報酬名目で大学に送金させ、計約1億7千万円の損害を与えた疑い。
警視庁は1月、新校舎建設工事を巡り大学に計約1億1700万円の損害を与えたとして、岩本元理事長を背任容疑で逮捕した。
1回目の逮捕と合わせ、背任容疑の立件額は計約2億8700万円になった。
捜査関係者によると、岩本元理事長は側近だった大学元職員の50代女性に指示し、男性建築士の口座に振り込まれた資金から税金分を差し引いた金額の3分の2を自身に還流させていたとみられる。同課は元理事長に総額計約8700万円が渡ったとみている。
捜査2課による一連の捜査で、岩本元理事長宅や関係先から計約4億円相当の現金と金塊が見つかった。同課は男性建築士を通じ還流された金銭との関連を調べており、建築士と元職員についても任意で事情を聴いている。
東京女子医大を巡っては不透明な資金の流れが指摘され、一部の卒業生らが23年3月、岩本元理事長を背任容疑で刑事告発した。
捜査2課は24年3月、大学の同窓会組織「至誠会」から勤務実態のない元職員に給与が支払われた疑いがあるとして、一般社団法人法違反(特別背任)の疑いで大学本部や岩本元理事長の自宅など関係先を家宅捜索した。
長崎の高校新聞、能登を報道 朝市や被災住民取材、記事30本超 道路事情や高齢化に部員「人ごとではない」[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 1109文字 PDF有 書誌情報]
能登半島地震の記事を書き続けている高校新聞部が長崎市にある。インターネットでの情報収集や電話取材を重ね、現地にも足を運んだ。長崎は能登と同じように道路網が脆弱な半島を抱え、高齢化が進む。「人ごとではない」。原動力は部員の思いだ。
昨年8月、強い日差しが照りつける石川県輪島市。市職員の話を聞きながら輪島朝市の火災跡を歩く長崎県立長崎南高2年で新聞部の部長を務める早野ゆみさん(16)ら部員の姿があった。
仮設住宅の住民や、配水管などが壊れた石川県立羽咋高の生徒にも取材した。2年の川浪華歩さん(17)は、当初体育館に避難した珠洲市の女性から物資不足のため「最初の3日間は、ほぼ飲まず食わずでした」との言葉を引き出した。
長崎南高新聞部は1961年の開校当初から活動し、現在部員は14人。数ページの校内新聞を月数回、特集を載せた拡大版を年2回発行している。昨年元日の地震後、金沢大出身の顧問、安井秀隆教諭(60)からの提案を受け、部員が新聞やネットで情報収集を開始。3学期の始業式に「被災者支援について考えてみませんか」とする見出しの壁新聞を出した。
その後も毎月のように地震の記事を書いた。県立輪島高の校長がホームページに投稿した内容を転載。「文房具もない生徒がほとんど。職員室や進路指導室のがれきの下からありったけの鉛筆や消しゴムを拾い集めました」といった記述は、生徒らの反響を呼んだ。
4月は能登でボランティア活動をした女性の講演、5月は珠洲市の書店への電話インタビューを記事にした。女性の「高齢化や地形など、能登と長崎は似ている」との言葉は「人ごとではない」と部員が強く思う契機になった。
安井教諭の相談を受けた金沢大の井出明教授(観光学)が調整し、8月の現地取材が実現。10月、「被災地で見て聞いて学ぶ」と題した計7ページの特集に成果をまとめた。
長崎半島の先端、野母崎地区から通学する川浪さんは論説で地元と能登を重ね、被災者の自助に頼らず「国を挙げて支援する必要がある」と書いた。早野さんは記事を「災害は社会の一番弱い所を突く」との長崎大名誉教授の言葉で締めた。特集は長崎県のコンクールで高く評価され、新聞部は最優秀賞を受けた。
昨年1年間で、新聞部がまとめた地震関連の記事は30本以上。早野さんは「祭りなど伝統文化の継承に関心がある」、川浪さんは「豪雨災害も調べたい」と意欲は衰えない。
地震から1年がたち、長崎では能登が話題に上ることが少なくなっているという。「だからこそ伝え続けたい」。部員共通の思いだ。
【図・写真】輪島朝市の火災跡で取材する長崎南高新聞部の川浪さん(中)と早野さん(右)(昨年8月)
微小プラ残留、海水魚で多く 東大、淡水と比較[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 617文字 PDF有 書誌情報]
東京大の研究チームが、海水と淡水の両方に適応できるメダカの一種を使い、マイクロプラスチックの体内残留と排出について両方の環境で比較した結果、海水中の方が残留量が多いことを突き止めた。
海水魚は淡水魚よりも、プラごみによる汚染の影響を長期的には受けやすい可能性を示した。プラスチックが生物の体内で、どのように有害に作用するかを解明する手がかりになりそうだ。
実験ではインドネシアなどに生息するジャワメダカの稚魚を、微小なプラスチック粒子を入れた海水と淡水それぞれの水槽に24時間入れて観察。粒子を含まない水槽に移し、体内から粒子が排出される過程や量を比べた。
海水に入れた稚魚は、消化管内の水の移動速度が速く、この動きが取り込んだ粒子の排出も促すと考えられた。だが実際は消化管内に粒子が多く残り、観察5日後のふんにも含まれていた。一方、淡水に入れた稚魚は消化管内の水の移動は比較的遅く、取り込んだ粒子の量も少なかった。5日後のふんに粒子は含まれていなかった。
海中の魚は淡水中に比べ、浸透圧の差で体内の水分を失いやすいため、水を積極的に飲む。チームの井上広滋教授(分子海洋生物学)は「水分を奪われないようにする海水魚の消化管の働きが、プラスチックを体内にとどめてしまうのではないか」としている。研究成果は国際学術誌に掲載された。
【図・写真】海水と淡水両方に適応できるジャワメダカの稚魚=ヒルダ・マルディアナ・プラティウィ特任研究員提供
道路の穴 断続的に水流入 埼玉陥没、男性救助難航[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 568文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、地元消防などは3日、運転手とみられる男性(74)の救助活動を続けた。ただ穴の中には断続的に水が流入し、作業は難航。県は、現場の地下で破損した下水道管などから、水が穴に流れ込んでいるとみて対策を進めている。
避難者数は減少したが、下水道の利用制限は続き、住民が日常生活を取り戻すには時間がかかりそうだ。
県によると、穴の中に重機を投入するためのスロープが1日に完成。内部には倒壊した信号機や電柱、大量の土砂などが積み重なっており、重機での撤去作業を急ぐ。
陥没事故は1月28日午前に発生した。30日未明には2つの穴が1つにつながり、徐々に拡大。消防の調べでは幅約40メートル、深さ最大15メートルとなった。
八潮市の避難所には3日午前9時時点で、7世帯13人が身を寄せている。事故直後には最大約180人が避難していた。
NTT東日本によると、地中の通信ケーブルの損傷で利用できなくなっていたインターネットなど約1300回線は2日夕方までに全て復旧。ただ、固定電話約400回線の復旧には時間がかかる見通しだとしている。
県内12市町の約120万人を対象に、県が28日から求めている下水道の利用自粛も続いている。
【図・写真】埼玉県八潮市の県道が陥没しトラックが転落した事故現場(3日午前)
国税ポスターに森保監督起用 「職員の仕事知って」[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 404文字 PDF有 書誌情報]
国税庁の2025年度の国税専門官募集ポスターに、サッカー男子日本代表の森保一監督が起用された。昨年10月に同庁の広報大使に就任した日本サッカー協会(JFA)の協力を得た。
国税専門官は国税局や税務署で税務調査や査察、徴収などの業務に当たり、「税のプロフェッショナル」と呼ばれる。
ポスターでは森保監督が、日本代表のユニホームの色でもある青を背景に、スーツ姿で胸に手を当てている。駅での掲示や、学校での配布などを予定。森保監督は同庁を通じて「一人でも多くの方に国税職員という仕事を知ってほしい」とコメントした。
同庁は「国税の現場では、課題をチームで解決するが、代表監督としてチーム全体で目標を共有して活躍する姿に共通点があると考えた」としている。
国税専門官の採用試験は25年度から、必須の出題数を減らすなどの変更があり、20日から受け付けが始まる。
【図・写真】25年度の国税専門官募集ポスター=国税庁提供
帰還困難区域に堆肥施設 福島・飯舘 先月完成、避難指示解除へ協議[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 319文字 PDF有 書誌情報]
福島県飯舘村は2日、住民説明会を開き、東京電力福島第1原子力発電所事故により部分的に残る帰還困難区域内に堆肥製造施設が完成したことを明らかにした。周辺用地を含め、避難指示解除に向けて国や県と3月末までに協議を進める。住民帰還は伴わない。
村によると、解除の対象は帰還困難区域のうち2023年5月に避難指示が解除された特定復興再生拠点区域(復興拠点)約186ヘクタールなどに入らなかった地域の一部。堆肥製造施設約2.7ヘクタールと、施設で燃料の一部として活用する作物の栽培農地約3.5ヘクタール。施設は先月完成し除染も終わった。
説明会には住民約40人が参加。冒頭のみ報道陣に公開され、杉岡誠村長は「スピード感をもって取り組む」と話した。
日本海側で大雪の恐れ 強い冬型の気圧配置[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 9ページ 305文字 PDF有 書誌情報]
強い冬型の気圧配置となる影響で、北日本から西日本では日本海側を中心に大雪となる恐れがあるとして、気象庁は3日、大雪や高波、風雪に注意、警戒するよう呼びかけた。
冬型の気圧配置は4日から数日続き、8日ごろにはこの冬一番のさらに強い寒気が流れ込む見込みだ。
気象庁によると、5日にかけて北日本から東日本の上空5千メートル付近に氷点下42度以下の強い寒気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になる。雪を伴った非常に強い風が吹くことで、大しけとなる所もあるとしている。
4日午前6時までの24時間の予想降雪量は多い所で北海道50センチ、北陸40センチ、東北30センチ、東海25センチ、近畿、中国、九州北部20センチ。
三谷幸喜 俳優の力みせる 東京サンシャインボーイズが復活[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 10ページ 1900文字 書誌情報]
劇作家・演出家の三谷幸喜(63)が主宰し、人気を博した劇団「東京サンシャインボーイズ」が約30年の充電期間を経て復活する。三谷は「僕しか知らない俳優の面白さを引き出したい」と語る。
新作舞台「蒙古が襲来」は2月9日、東京・渋谷のPARCO劇場で幕を開ける。物語は鎌倉時代、玄界灘に浮かぶ対馬が舞台。蒙古の脅威が目前に迫っていることを、村人たちはまだ知らない。穏やかな漁村の一日を描く群像劇だ。
1月上旬、東京都内の稽古場を訪ねた。小舟や桶(おけ)など漁村の納屋を思わせる小道具が並ぶ。三谷脚本のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(2022年)で、殺し屋・善児を怪演し話題となった梶原善(58)が思案顔で戸口から現れる。アクの強い相島一之(63)が難儀そうに小舟に腰掛ける。温厚なイメージの小林隆(65)は、ちょっと面倒臭そうなキャラクターという、意外な役柄をセリフの端々からにじませる。
熟練の掛け合い
この日はまだセリフや段取りを確認しながらの進行だった。それでも、熟練俳優たちの何気ない掛け合いやしぐさが笑いを誘う。スリーピーススーツ姿の三谷は最初の休憩までの約1時間、立ちっぱなしで演技を見つめ、指示を出していた。
俳優の個性に合わせて登場人物を描く当て書きが基本だが、劇団員は60歳前後。研究生の名目で参加する吉田羊が最年少となる。「なぜこの村には若者がいないのか。30年前にはなかった疑問が浮かび新鮮だった」。自然と村人がシニア層に偏ってしまうことを三谷は自嘲する。「昔と同じような芝居をしても体力的には劣る。昔のことは忘れて、これだけ力のある俳優が集まるわけだから、この人たちに当て書きした時に何ができるのかを考えた」
東京サンシャインボーイズは1983年、日本大学芸術学部の学生だった三谷が同級生らと旗揚げした。のっぴきならない状況でも、ひたむきに生きる人々の姿を描いたコミカルな群像劇などで人気を集める。野田秀樹の夢の遊眠社、鴻上尚史の第三舞台といった劇団が小劇場ブームを呼ぶなかで、東京サンシャインボーイズはどの劇団とも異なる個性を放っていた。
「ショウ・マスト・ゴー・オン」「ラヂオの時間」といった話題作を連発。しかし94年、「2024年、老境サンシャインボーイズ第1回公演(「リア玉(仮題)」)をどうぞお楽しみに」というメッセージを残して、「30年の充電期間」に入ることを宣言し、実質的に解散した。ホームグラウンドにしていた新宿シアタートップスの閉館イベントで一時的に再結集したことはあるものの、約30年ぶりの本格復活となる。
「僕がちゃんとしたストーリーを書けば、ある程度面白いものができた」と三谷は当時を振り返る。今回は「台本というよりは、俳優に委ねたい」といい「前半の1時間は、民家の前で人が出たり入ったりするだけ。これをどうエンターテインメントにするかといえば、やっぱり俳優の力。彼らが30年で培った技術や、体に染み込んだ人生を見ていただく」。
新しい挑戦
お祭り的な懐古作品でもファンはそれなりに満足しただろうが、新しい挑戦を目指したのはなぜか。「僕が60歳を過ぎて、あと何本舞台ができるのだろうかと考える。手持ちのカードが10枚あるとして、その1枚を『昔は楽しかったね』で終わらせることはできない」と強調する。
殺人事件の容疑者が無実だと信じる通訳が、警察官にを伝えることで会話がズレていく舞台「オデッサ」(24年)のように、三谷作品の魅力はユニークな設定や展開から生まれる〝笑い〟だ。しかし今回「あらためて稽古場で思ったのは、言葉遊びやギャグで笑わせる必要はないということ。僕の芝居の基本は、俳優同士の空気感。あえて小ネタを入れなくても大丈夫だという安心感が劇団にはある」。
現代は短時間で手軽に笑える、無料や定額配信のネット動画などがあふれる。劇場に出かけ、2時間前後の舞台を鑑賞するハードルは30年前より相対的に上がっているだろう。「今の若い人たちが短いフリやオチだけを求めているとは僕は思わない。料理と同じで、手軽に食べられるスナックの選択肢が増えただけで、それが全てではない。僕らが創ったものも楽しんでもらえるんだという、信頼みたいなものはあります」
復活は本作限りの予定。「劇団を維持することはやっぱり大変ですから。次は80年後になるんじゃないですか?(143歳まで長生きを)頑張ります」と笑う。
(棗田将吾)
【図・写真】舞台だけでなく、映画、テレビでも活躍するベテラン俳優がそろう東京サンシャインボーイズ
【図・写真】「次の復活は80年後?」ととぼける三谷
作家 山本一力(1) 新聞配達で登った坂(こころの玉手箱)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 10ページ 1042文字 PDF有 書誌情報]
身体で知った 先を開く摂理
1962年5月下旬。14歳で上京したわたしは、東京都渋谷区富ヶ谷の新聞専売所に住み込んだ。そして毎日朝夕刊配達をこなしつつ、渋谷区立上原中学に通学した。
配達区域は大山町と西原。いずれも(現在でも)、都内屈指のお屋敷町だ。毎朝、多数の折り込みチラシを本紙に挟み、配達開始となる代々木上原駅の先まで、頑丈で重たい鉄の自転車で向かった。
配達開始は季節を問わず、午前5時前。夏場はすでに朝の光が降り注いでいたが、冬場の屋敷町は凍えた闇のなかだ。開始からの70部は全力疾走し、指と身体を温めた。
そのあと坂道に立ち並ぶ屋敷配達だ。坂途中の車寄せまである豪邸には、朝刊配達は午前6時前までを厳命されていた。
63年2月中旬の朝は、大雪が積もっていた。その日は都立工業高校の合格発表日。わたしも世田谷工業高校を受験していた。
合格を呼び込む縁起担ぎで、雪が積もった大山町の坂道を、いつもより半時間も早くに登り、あの屋敷の車寄せに向かおうとした。が、門のすぐ内側で雪かきしていた自家用車運転手のAさんと、お手伝いさんのB子さんとに呼び止められた。
「今朝はあんたが一番だが、えらく早いじゃないか」と。合格呼び込みを願ってとも言えずに黙していたら、「そうか」とB子さんが両手を打ち合わせた。
「合格発表が今日よね」
言うなり彼女はわら靴で勝手口まで駆けた。そのあと湯気の立つ湯呑(ゆの)みを手にして戻ってきた。
「この甘茶を飲めば、きっと合格よ。あたしってここの坂とは気が合うし、縁起がいいんだから」
甘茶に夢中のわたしを見て、彼女は言い切った。今日が合格発表日だと、先月の集金時、彼女に明かしていた。あの雪の日、B子さんの強運手助けもあり、合格できた。
4年間の新聞配達から、わたしは生涯の杖となる摂理を身体に叩(たた)き込まれた。台風の豪雨、真冬の雪も、真夏の猛暑のなかでも配達を続けた。これをこなして初めて、先が開けると学んだ。ひとの優しさにも、毎日朝に夕に接することができた。その都度、力が湧いた。
配達の始まりに駆け足で登った坂を、ラストの一軒に配達したあとは自転車で下った。昇る朝日を正面から浴びながら。
やまもと・いちりき 1948年高知県生まれ。東京都立世田谷工業高校卒。大手旅行会社勤務など様々な職を経て、97年「蒼龍」で作家デビュー。2002年「あかね空」で直木賞受賞。「ジョン・マン」シリーズなど著書多数。
【図・写真】豪雨の日も雪の日も4年間新聞を配った
根岸吉太郎さん 映画分かっていなかった(語る)[2025/02/03 日本経済新聞 夕刊 10ページ 703文字 PDF有 書誌情報]
16年ぶりに新作を撮り「映画は奥深い」と改めて感じた。「この間は学生に映画を教えたりしていた。教えるために自分も勉強する。だから映画を分かったつもりで現場に入ったが、少しも分かっていなかった」と苦笑する。「撮るという行為にはいろいろな可能性があり、映画は創造という言葉がぴったり合う場。自分も映画に対して何か新しいものを付け加えることができるのではないか。そのためにもう少し勉強したい」と語る。
「ゆきてかへらぬ」(21日公開)は大正から昭和を背景に、俳優・長谷川泰子(広瀬すず)、詩人・中原中也(木戸大聖)、文芸評論家・小林秀雄(岡田将生)という実在した3人の濃密な人間関係を描いた。40年前に脚本家の田中陽造が書いた脚本に息を吹き込んだ。「大正デモクラシーといわれたようにいろいろなものが変わった。特殊な時代の特殊な人間関係は鮮烈で映画的と思った」。ありがちな三角関係ではない。「男同士が互いの才能を認めている。自分の関係した詩人と文芸評論家が世に認められ、泰子にはジレンマがある。3人は崇高で研ぎ澄まされた関係だったのではないか」
泰子と中也が出会う京都の場面に映る瓦屋根と熟した柿が美しい。「灰色の瓦に雨粒が落ちて黒くなる。僕は画家の福田平八郎が瓦屋根を描いた『雨』が大好きで、今失われつつある瓦屋根の美しさを見せたかった。柿は中也にとって二度と帰らぬ京都の日々の心象風景」という。
1978年に初監督。「映像に囲まれ育った世代が新たな映像を生みだして面白い」と映画界を見る。「ただ説教臭いけどクラシック(古典)を見てほしい。こうした映画があって今があるのだから」(ねぎし・きちたろう=映画監督)
25年02月02日
「スマイル」も安いニッポン 時給=ビッグマック2.2個 米欧に賃上げ見劣り(チャートは語る)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 1ページ 1464文字 PDF有 書誌情報]
国際的な物価指標として知られる外食大手マクドナルドのビッグマックをもとにした分析で、日本の賃金水準の低さが浮き彫りになった。店舗で1時間働いて買えるのは2.2個と、2.5個以上の米国や英国に見劣りする。値上げほど賃上げが進まず、5年前に比べても0.2個減った。「スマイル」の安さには経済全体で労働者の取り分が少ない構造的な問題も浮かぶ。
経済データの国を超えた厳密な比較は本来、難しい。為替や労働環境の違いが影響するためだ。為替をならしてみるには多くの国で浸透する同じ商品の価格を突き合わせる考え方がある。その代表例が外食大手マクドナルドのビッグマックだ。今回、その手法を賃金の比較に応用した。
求人検索サービスのインディードのデータを活用した。マクドナルドを含む外食・小売りのグローバルチェーン22社の店舗従業員の時給を国・地域別に集計している。これと英エコノミストが公表するビッグマックの現地価格をひもづけ、国・地域ごとに1時間働いて買える個数を算出した。同じ仕事の価値を同じ商品で測ったことになる。
2024年7月時点のビッグマック価格をみると、日本は3.2ドル(480円)だった。5ドル台の英米より5割近く安い。実は値段だけみても割安かどうかは分からない。
インディード・ジャパンの青木雄介エコノミストは「働き手にとってお買い得なわけではない」と指摘する。時給の中央値1047円で買えるのは2.2個のみ。オーストラリアなら3.9個、スイスなら3.4個。英国は2.6個、米国は2.5個だ。ドイツやフランスを含むユーロ圏5カ国平均も2.5個だった。
日本は過去5年間で0.2個減った。下げ幅は比較可能な11カ国・地域でフランスに次いで大きい。この間、時給は940円から11%の伸びにとどまったのに対し、ビッグマックは390円から23%値上がりした。
バブル崩壊後、物価も賃金も停滞してきた日本。コロナ禍やウクライナ危機といったショックが引き金となり、モノやサービスの値段が上がり始めた。賃金の伸びは追いついていないのが現実だ。
時給の設定で店舗ごとの裁量が比較的大きい外食・小売りも例外ではない。東京・銀座のマクドナルド店舗のある店員は「水準はエリアごとに横並び。スキルアップによる昇給は少なく、あっても10~20円程度」と話す。
時給をドル建てでみると、停滞は一段と際立つ。日本は19年に8.6ドルだったのが24年に7.0ドルに減った。円安もあって、シンガポールや香港、韓国といったアジアの近隣国・地域に逆転を許した。
マクロのデータは賃上げの余地があることを示唆する。国際労働機関(ILO)によると、日本は国内総生産(GDP)に占める働き手の取り分を示す労働分配率が24年に54%と19年から2ポイント低下した。米欧は50%台後半だ。
経済協力開発機構(OECD)の景況感指数は、米欧だと消費者と企業が拮抗してきた。日本は企業の方が高い状態が続く。稼ぎの分配が企業に偏っている可能性がある。
賃上げの焦点は正社員に限らない。日本はフルタイムではなく働く高齢者も多くなっており、パートタイム労働者の賃金の重みが増す。
流通や外食などの労働組合が参加するUAゼンセンは25年の春季労使交渉でパート時給を7%上げるよう求める。西尾多聞・書記長は「『安いニッポン』を変える年にしたい」と意気込む。
ビッグマックの購買力でみた賃金水準は日本の立ち位置を明白に示す。政府や日銀がめざす「賃金と物価の好循環」はなお遠い。
(真鍋和也)
米関税詳細「1日公表」 対カナダ・メキシコ 原油に例外措置[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 1ページ 871文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=八十島綾平】トランプ米政権は1日、カナダとメキシコへの25%の関税の詳細を公表する。レビット大統領報道官が1月31日の記者会見で「1日に関税を実施する」と表明した。同氏によると、中国に対する10%の追加関税も発表する見通しだ。(関連記事総合2面に)
トランプ米大統領は1月31日、記者団に対し、1日の関税発動の回避に向けて3カ国と交渉の余地は「ない」と明言した。関税の理由として、合成麻薬フェンタニルの米国への流入を止める努力が足りないことや米国の貿易赤字を挙げた。
トランプ氏は欧州連合(EU)からの輸入品にも追加関税をかける可能性を示唆した。「EUには莫大な(貿易)赤字を抱えている。EUに対して非常に重要なことを行うつもりだ。(関税を)本来あるべき水準まで引き上げる」と述べた。
カナダなどへの関税とは別に、各国から輸入するエネルギー資源や半導体など幅広い品目に関税を課す方針も示した。対象国や税率には触れず「おそらく2月18日ごろに実施されるだろう」と説明した。
カナダ産の原油に限り、税率を25%ではなく10%に軽減する可能性があるとも述べた。トランプ氏は30日にもカナダとメキシコへの関税に触れ、両国の対応次第で税率をさらに上げる一方、カナダの原油に例外措置を設ける考えを示した。
米国にとってメキシコは最大、カナダは第3位の輸入国だ。米国勢調査局によると、2024年1~11月の米国へのメキシコからの輸入額は約4666億ドル、カナダからの輸入額は約3772億ドルだった。メキシコからは自動車、カナダからは鉱物・燃料が輸入額のおよそ3割を占める。
カナダのトルドー首相は31日、米国が関税を課せば「強力かつ迅速」な報復措置を取ると反発した。
メキシコとカナダへの関税については、ロイター通信が31日、複数の関係者の話として、発動が3月1日に延期される見通しだと報じた。レビット報道官は報道を否定し、関税実施の時期を「2月1日」と明言した。関税はいつでも撤回できるとも説明し「その決定は大統領に委ねられる」と述べた。
車通勤手当、非課税額上げ 11年ぶり、ガソリン上昇で[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 1ページ 614文字 PDF有 書誌情報]
政府は2025年秋にも勤務先から受け取る自動車通勤手当の非課税額を引き上げる。現在は自宅からの距離に応じて最高額が月3万1600円など8区分ある。近年のガソリン価格の上昇に対応し、11年ぶりに増額する。
所得税法は通勤手当に関して一定額までを非課税とするよう定める。所得税や住民税の負担額は給与からこの非課税分を除いた額をもとに算出する。年金や健康保険料は通勤手当も含めた月々の給与から計算している。
25年度与党税制改正大綱に非課税額について「迅速に見直しを行う」と明記していた。
財務省が人事院に通勤手当の現状を調査するよう要請した。調査結果をもとに具体的な引き上げ額を検討し、所得税法の関連政令を改正する方向だ。改正すれば、14年10月以来となる。マイカー通勤は都心部以外で広く普及し、地方への配慮がにじむ。
現行制度は自家用車での通勤距離が片道2キロメートル以上10キロ未満の場合、通勤手当の月額から4200円を差し引いた部分に税率をかけて課税額を計算している。55キロ以上では月3万1600円を非課税としている。2キロ未満では手当の全額が課税対象となる。
資源エネルギー庁の調査によると、レギュラーガソリンの店頭価格は現在、全国平均で14年1月と比べて2割近く上昇している。今年1月16日に政府は物価高対策での補助を縮小しており、同20日時点で価格は1リットル185.1円と1週間前の180.7円より高くなっている。
日立、熟練工の「耳」をAIで再現 異常音で不具合特定 技能継承に活用[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 1ページ 566文字 PDF有 書誌情報]
日立製作所は工場設備や家電の異常音から不具合の内容を特定する生成AI(人工知能)システムを開発した。作業員に部品交換などの対応策を示し、保守・点検をしやすくする。少子高齢化に伴い人手不足が懸念されるなか、熟練技術者の「耳」をAIで再現し、技能継承につなげる。
AIの技術開発はこれまで文章や画像の解析・生成が中心だった。センサーと組み合わせることにより、聴覚や触覚など五感に近いものを解析できるようになってきた。
日立は2025年度中に自社工場などで活用を始め、2~3年後をメドに事業化する。スマートフォンのマイクで集音し、クラウドやアプリで解析するといった機能も開発する。工作機械や半導体製造装置、配管設備などのほか、エアコンや洗濯機など家電向けでの活用も見込む。
開発したシステムは機械の稼働音を解析し、音の内容を文章データにする。文章データをもとに故障の箇所などを特定し対応策を示す。例えば工場内の配管ポンプに異常音があった場合、「カエルの鳴き声に似たゲロゲロという音が聞こえ、フィルターの目詰まりが疑われます」などと知らせる。
工場やインフラの設備では、稼働音や設備をたたいた音を作業員が聞く検査が一般的だ。異常があると判断し、不具合の内容を判定するにはノウハウがいる。新技術を使うと検査時間を3分の1に短縮できるという。
大学入学共通テストが終わり、大手予備校が今年の出題傾向を分析している(春秋)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 1ページ 562文字 PDF有 書誌情報]
大学入学共通テストが終わり、大手予備校が今年の出題傾向を分析している。歴史分野では、文字資料だけでなく地図・グラフ・表・図版から史実を読み解く問いが増えたという。ネットの海にあふれる情報をどう活用するのか。こうした能力を育む意図もあるらしい。
▼経済産業省が公表した2019年の「通商白書」に興味深い折れ線グラフが載った。本紙と読売新聞の記事データベースを、あるキーワードで検索。頻出度の推移を1920年代に遡って時系列で図示する。検索語とは、「関税引き上げ」「輸入制限」などだ。保護主義が台頭した時代を新聞報道の趨勢で可視化したのだ。
▼グラフには3つの顕著なヤマがある。1930年代前半、80年代前半、そして2018年ごろである。この時代に、どのような世界史的な出来事があったのか。また、折れ線の谷の年には貿易に関する国際的な合意があった。何が読み取れるか。400字で論述せよ。将来、国公立大の2次試験で出題されるかもしれない。
▼今から99年前。本紙は「鉄鋼材の関税率引き上げの意 商工省」と報じた。欧州などからの鉄鋼の輸入価格が下落。政府は不当廉売だとして国内産業保護のため追加関税を検討する、と伝える。どこかで聞いた話だ。歴史を顧みれば保護主義は曲折を経て克服される。答案用紙にこう書いたら高評価を得られるだろうか……
「ハック」で揺らせ、世界の頭脳 サリー・コーンブルース氏 米マサチューセッツ工科大学長(直言)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 2ページ 3033文字 PDF有 書誌情報]
気候変動や人工知能(AI)への対応といった高度で複雑な問題を解決できる人材が求められている。多くのイノベーション(技術革新)や起業家を生んできた米マサチューセッツ工科大(MIT)は、世界をより良く変える人材をどう育てるのか。来日したサリー・コーンブルース学長が取材に応じ、MIT流教育の要諦を語った。
情報技術(IT)から生命科学まで、MIT出身者は数々の技術革新を起こした。起業意欲も旺盛で卒業生が立ち上げた会社は3万社以上に上る。創造力を育む背景にあるとされるのが「ハック」と呼ぶイタズラ文化だ。
――技術革新の創出や起業家の育成に定評がある。
「MITは卓越性にあふれ、世界中から最も優れた教員と学生を引き寄せることに注力している。学問分野を超えた連携や融合にも熱心だ。現在の社会問題の多くは非常に複雑で一つの視点では解決できない」
「学生の97%はSTEM(科学・技術・工学・数学)分野を専攻しつつ、様々な分野を学ぶ。例えば学生のうち2000人は音楽を履修する。こうした多様な視点が卓越性を生む」
「起業家精神の育成や基礎科学の成果を社会の利益に生かすことも重視する。技術革新を起業につなげるエコシステム(生態系)は他大学にないくらいの充実ぶりだ。学生に話を聞くとほぼ全員が起業や研究成果の市場化を考えている」
「独特なのが実践的な習慣だ。モットーが『頭脳と手』で、今は『心』も加えたが、学生は問題を見つけると知識と技術を駆使して解決に挑む。ハックも『知識を持つだけでなく、手を使って驚くべきことを行いたい』という気持ちが生む」
――ハックには学内のドームの頂上にパトカーや飛行機の複製を一晩のうちに置いたものなどがある。その車が学内に今も飾られているのを見た。学生の遊び心や『やんちゃさ』は革新を生むのに不可欠か。
「遊び心と『やんちゃ』は区別するかもしれない。安全確保のため中止させたハックもある。ただ学生が自ら実験し、試すことは奨励すべきだ」
「数カ月前、学内で犬の散歩をしていたらロボット犬に出くわした。教員が学生と作ったもので素晴らしい出来だったが、私の犬は仲間と認識しなかった。こうしたことが学生の想像力をかきたてる。授業外のハックだけでなく、学部のときから研究に参加することが大きな影響をもたらしている」
「ある寮の学生たちはローラーコースターを造り、実際に乗れるようにした。私がそこを訪れた時はジャガイモを飛ばすバズーカを渡された。撃つとイモが飛び出して壁に当たり、粉々になった。学生はこれでココナツやパインを砕き、カクテルを作った。これも工学の成果であり、彼らは楽しみながら学んでいる」
――常に発見を追求し、挑戦を恐れない学生を育てたい大学は多い。日本もそうだが簡単でない。優秀なMITの学生だから可能なのでは。
「他大学も可能だ。多くの大学が学生をただ学ばせるのではなく、実際にやってみる機会を提供し始めている。起業や社会貢献、非営利団体や地域との連携で体験的活動をする大学がある。MITはその一つで、こういったモデルは他校にも適用できる」
「教育界で重要な役割も果たしている。一例がAIで、法学や医学、金融学、教育学にどんな影響を与えるかを考える教材をつくり、世界に提供する計画がある」
「最近も『AIが未来の職業をどう変えるか』というテーマで教員から論文を募った。オンラインで公開したところ、宣伝していないのに15万回もダウンロードされた。今後も他校がMITの考えに触れられるよう発信に努めていく」
米トップ大は豊富な資金力をテコに最高水準の研究環境をつくり、社会が直面する難題に挑んできた。一方、学費の高騰は止まらず、教育格差や分断を増幅したといわれる。
――MITは「より良い世界をつくるために最も困難な挑戦に立ち向かう」を使命に掲げる。あなたはその対象に気候変動問題を挙げた。
「気候変動は我々の時代の決定的な問題で人類の存在そのものに関わる。解決できなければ皆が大きな困難に直面する。学長に就任後、教員らの3割が何らかの形でこの問題に取り組んでいると知り、個々の力を結集させようと決めた」
「MITはかつてレーダー技術を学生と教員が一丸となって開発した。これを参考にし、新たな組織を作って閉じた研究をするのではなく、大学全体で取り組みを進めることが必要と思った」
「立ち上げたのは6つのミッションだ。産業の脱炭素化、大気中の温暖化ガス除去や変化した陸地の復元などで、教員がリーダーとなり、他の教員らを巻き込んでいく」
「目標は3年、5年、10年、30年先まで見据えた行程表をつくり、具体的な成果を出すことだ。既に二酸化炭素を排出しないセメント作成法や核融合エネルギーの開発といった実証事業が進む」
――エリート大の高い学費は優れた教育研究を可能にする半面、受験者が限定され社会の格差や分断を招いたとの批判がある。分断に直面する人々を包摂するには何が必要なのか。
「MITが置かれている状況は少し特殊かもしれない。日常生活で当たり前のように使われている多くの技術がMITの成果であることは誰もが認めるところだ。米国と世界のために優れた人材をひき付け、MITの大きな価値を示し続けることが重要になる」
「学費の高騰は社会に分断を引き起こしている。しかしMITは受験審査の際に学費を負担できるかを問わず、合格決定後に必要な額をすべて支給する制度を導入した。これは全米で9校しか導入していない。学生の87%は学生ローンを抱えずに卒業しており、あっても額は小さい」
「MITは実力主義の大学だ。我々にとってエリートは『排他的』を意味しない。むしろ門戸を広げ、入ってきた誰もが成功できるよう支援している」
――トランプ政権の復活により、大学内の表現や学問の自由が制限されるとの懸念が大学関係者から出ている。ガザ侵攻に反対する学生運動などの制限を求める声も根強い。MITは自由闊達な文化から生まれる卓越性を維持できるのか。
「そう信じている。表現の自由はもちろんだが、すべての学生が安全な環境で学べることも大切にする。ハラスメントや特定の学生・教員への攻撃は一切許さない」
「最も重要なのは自らの価値観に忠実であることだ。卓越性を保ちつつ学生に生産的な対話をするよう教えたい。学内の対立の多くが社会の分断の影響を受けているが、教育機関として対話を促す努力を続ける。この問題は乗り越えられる」
――米連邦最高裁が2023年6月、入学選考で人種を考慮する仕組みを違憲と判断した。多様性を重視するトップ大に与える影響は大きい。
「受験機会を広く提供し、様々な才能を引き寄せるには、大学教育だけでなく、就学前から高校までの教育にも関わる必要がある。これにより多様な背景を持つ学生がMITに来る準備を整えられる」
「MITの勉強はハードだ。入るには適切な備えが要る。我々はその方法を活発に議論している。成績が優秀なら誰にも門戸は開かれている」
Sally Kornbluth 米国生まれ。米ウィリアムズ大で政治学を修めた後、生物学に転じて英ケンブリッジ大で学士号、米ロックフェラー大で博士号。2005年に米デューク大教授。14年に同大幹部となり教員の人種多様性を広げるなど改革を進めた。23年1月、MIT学長に就任した。
【図・写真】=村上裕司撮影
インフラ老朽化を直視し総合対策を探れ(社説)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 2ページ 946文字 PDF有 書誌情報]
インフラの老朽化が国民生活や経済活動に及ぼす影響の大きさを改めて浮き彫りにしたといえよう。埼玉県八潮市の道路陥没事故で、周辺は排水の自粛、通信障害、ガスや工業用水の供給停止などを強いられた。一部を除き復旧の見通しは立っていない。
2000年代以降、公共事業の削減でインフラ整備は政治課題の後景に退き、対症療法的に国土強靱(きょうじん)化が進められている。その後、人口減の加速で必要性の乏しい施設が増える一方、災害の激甚化で強化すべきものも出てきた。老朽化を直視して抜本的な総合対策を探るときだ。
埼玉県の道路陥没は下水道の腐食が原因とみられ、軟弱な地盤も拍車をかけたようだ。排水自粛は下水道流域の120万人に及ぶ。ドライバーの捜索を最優先するとともに、点検に問題はなかったのか、地盤の緩い場所での事故対応や復旧作業に改善の余地はないのか、しっかり検証してほしい。
ただ、各種インフラの老朽化の状況をみると、水道はまだよいほうだ。インフラは50年が老朽化の目安とされる。40年までに整備から50年が経過するのは、下水道が34%、上水道は41%。ほかは道路橋が75%なのを筆頭に、港湾施設、河川管理施設、トンネルなどが軒並み50%を超える。
これらが一斉に補修や更新の時期を迎えると財政負担が極端に膨らむ。こまめに補修する予防的な保全を進めているがまだ途上で、計画的な管理が欠かせない。
国土交通省の18年の試算によると、48年度までの30年間に必要な維持管理・更新費は国交省所管分で176兆~194兆円。算出方法は異なるが、他省庁分も単純に合算すれば、維持管理・更新費は年平均で約20兆円になる。
人口減少下でこれらがすべて必要なのか、あるいは追加すべきものがあるのか、優先度を見極める必要がある。人工知能(AI)などの活用で点検や修繕の技術が進み、地域やインフラの種別を超えた包括的な管理が広がれば、維持費を低減できよう。多種多様なインフラをまとめて扱い、効率的な管理の手法を考えたい。
インフラのあり方は社会的な影響が大きく、社会保障制度のように長期的、総合的に考えてしかるべきだ。そのためにも長期的な維持費用をきちんと見積もり、財源確保の必要性に説得力を持たせて現実的な議論を深めたい。
ガザ人道支援の停滞を許すな(社説)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 2ページ 787文字 PDF有 書誌情報]
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁じる新法がイスラエルで施行された。人道危機のパレスチナ自治区ガザは支援拡大を求めている。停滞は許されない。国際社会は活動継続を粘り強く主張する必要がある。
ガザでは1年3カ月に及ぶイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘で、住民の9割が避難を強いられた。停戦合意が1月中旬に発効し、破壊された北部に帰還したばかりの住民は数十万人とされる。今こそ支援の加速が大切だ。
UNRWAは約590万人のパレスチナ難民を対象に、医療や教育、物資などの支援を提供してきた。新法でガザに加え東エルサレム、ヨルダン川西岸でも活動が制約される。ラザリニ事務局長は「既に壊滅的なパレスチナ人の生活環境を悪化させる」と訴えた。
イスラエルは2023年10月のハマスによる越境襲撃にUNRWAの職員が関わったと批判する。UNRWAは関与が疑われた9人を解雇した。
国連機関の中立性が厳しく求められるのは当然だ。しかし必要な支援活動を妨げ、人道危機を悪化させてよいはずはない。
同国は他の組織が取って代われるとして法施行を正当化した。国連のグテレス事務総長は「代替組織はない」と明言している。学校運営や医療を誰が肩代わりするのか。代替策を示さず後始末を押しつけるのは無責任だ。
日本は1953年からUNRWAに資金を拠出し、パレスチナ難民を支援してきた。UNRWAを援助活動の中核とみなす多くの国々とともに力強く支えるべきだ。
米国がトランプ大統領の就任でイスラエル寄りの姿勢を強めているのは心配だ。前政権の立場から転じ、今回の新法を擁護した。
トランプ氏は、ガザ住民の受け入れを近隣のアラブの国に求めた発言でも物議を醸した。ガザから住民を追放するというなら、あってはならない暴論だ。イスラエルの極右と共振する形で過激な主張がまかり通るのを憂慮する。
「ハック」で揺らせ、世界の頭脳 サリー・コーンブルース氏――インタビュアーから 非エリート主義貫けるか(直言)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 2ページ 367文字 PDF有 書誌情報]
「型破りなものを尊重し、奇抜さ、オタクっぽさ、創造的な不遜さ、遊び心を歓迎する」
MITは2022年、自らが重視する価値観を公表した。コーンブルース学長もこれに忠実であることが重要と語った。自分たちの軸を再確認し、大学としての一体性を保ちたいとの思いを感じる。
背景にあるのは分断だ。米国の大学ではイスラエルの軍事行動を巡る学生らの思想対立が拡大した。MITも同様で、融和を呼びかける声明を何度も出す事態になっている。
分断は思想に限らない。米難関大への進学は富裕層が有利な構図が定着している。MITも授業料が年1000万円近いが、年収20万ドル(約3100万円)以下の世帯出身者は支払いを免除することを決めた。
自らを「エリートだがエリート主義ではない」と定義するMITはこの構図に風穴を開けられるか。世界が見ている。(羽鳥大介)
新NISA元年、「投信つみたて」定着へ 20代は比率5割、長期・分散へ変化 総額13兆円[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 2016文字 PDF有 書誌情報]
日本の個人に「長期・分散・積み立て」の資産形成が根付いてきた。新しい少額投資非課税制度(NISA)元年となった2024年の買い付け総額は約13兆円となり、うち3割は毎月一定額の投資信託を購入する「つみたて投資枠」を使ったものだった。若い世代ほど比率は高く、20代では5割に迫った。老後への備えに対する意識は高まっている。
日本経済新聞がインターネット証券5社(SBI、楽天、マネックス、三菱UFJeスマート、松井)と対面中心の大手証券5社(野村、SMBC日興、大和、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー)にNISA口座を使った個人顧客の投資状況を聞き取りした。
24年1月に始まった新NISA(きょうのことば)は、国内外の個別株と投資信託を購入できる「成長投資枠」と、投信を積み立てるつみたて投資枠の2本柱からなる。投資上限額は年間計360万円に拡大した。非課税で運用できる期間も恒久化され、個人投資家は長期の資産形成がしやすくなった。
24年の購入額は証券10社合計で12兆9400億円となった。日本証券業協会が集計した23年の購入額3兆4252億円(旧NISAの「つみたて」と「一般」の合算、会員証券会社ベース)との比較では3.8倍になった。つみたて投資枠を使った買い付け額は3兆7719億円と全体の29%を占めた。
年代別に投資枠の利用状況を分析すると、若い現役世代ほど積み立て投資が普及している様子が浮かび上がる。たとえば20代はNISA口座経由の買い付け総額のうち、46%をつみたて投資枠を使った投信購入に充てていた。30代や40代はつみたて投資枠に振り向けた資金が1兆円を超えた。
購入商品として人気が高いのは複数の資産を組み入れて運用する投信だ。24年にNISAを経由した買い付け総額のうち、約6割が投信に向かい、国内外の個別株を上回った。個人は投信専用のつみたて投資枠に加え、成長投資枠経由でも投信を買い付けている様子がうかがえる。
NISA経由の買い付け額ランキング首位は三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS(イーマクシス)Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で2兆円を超えた。世界の株式を幅広く買う分散投資を低コストで実現できるとして人気を集めた。
家計の資産形成には(1)複利効果を狙った長期投資(2)複数の投資対象を組み合わせて価格変動リスクを抑える分散投資(3)少額から購入できる積み立て投資――の3点が有効的とされている。日本の個人はかつて個別株の短期売買志向が強かったが、NISAを活用した長期・分散・積み立てが着実に広がっている。
積み立て投資普及の背景には若い現役世代の意識変化が大きい。
愛媛県在住の20代男性は、結婚を機にネット証券でNISA口座を開設し積み立て投資を始めた。「これからお金が必要になると思い、24年に好成績だった海外株投信に投資した」と話す。
内閣府の「国民生活に関する世論調査」では、今後の生活で「貯蓄や投資など将来に備える」と回答した20代(16年以降は18、19歳含む)は24年に64%と、39%だった20年前から大きく上昇した。30代でも同様の傾向がみられる。
金融庁は19年に「高齢社会における資産形成・管理」と題した報告書を公表し、老後30年間で2000万円が不足するといった試算を公表した。「老後2000万円問題」として広く報じられたことで、若い世代の意識が変わったとの指摘がある。
モノやサービスの価格が継続的に上がるなか現預金の価値は実質的に目減りしている。インフレに強いとされる株式に投資して老後に備えたい、といった意識が現役世代の間で広がっているようだ。
米国では家計における株式・投信の構成割合は24年時点で50%を超える。1970年代に始まった確定拠出年金制度(401k)が個人投資家の裾野を広げた。日本は依然として現預金が過半を占めるが、若者の意識変化と新NISAがきっかけとなり、「貯蓄から投資へ」の流れは太くなりつつある。
新NISA2年目に入っても個人の長期・積み立て志向は変わっていない。松井証券では1月第2週の買い付け額はつみたて投資枠が前年同期比8割増となり、成長投資枠の伸び(3割)を上回った。海老沢界ファンドアナリストは「毎月少額積み立てる効用が投資初心者に浸透しつつある」とみる。
実際、24年は世界株投信や米国株投信を毎月1万円ずつ購入した場合、リターンを確保することができた。楽天証券でも24年はNISA口座の運用リターンが通常の課税口座を上回った。広田典子ナーチャリング推進部部長は「株価急落にも動じず、淡々と積み立て投資を続けたことが奏功した」とみる。
新NISAを使った資産形成の定着や一段の普及には、運用における成功体験の積み重ねが欠かせない。金融教育の充実も重要になる。
(越智小夏、大久保希美)
カナダ首相候補「テスラ車に100%対抗関税」 メキシコも報復示唆――米インフレ率上振れ、世帯負担13万円増の試算[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 956文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=高見浩輔】トランプ米政権が1日に最初の関税引き上げに踏み切ると、ホワイトハウス報道官が31日の記者会見で明言した。関税により米国のインフレ率が上振れするリスクが高まり、米国の1世帯あたり830ドル(約13万円)以上の負担増になるとの試算もある。報復関税の応酬という、勝者なき消耗戦も現実味を帯びる。
31日に記者団の質問に答えたトランプ氏は、関税が輸入物価に転嫁される影響を聞かれ「短期的な混乱が起こるかもしれないが、人々はそれを理解するだろう」と主張した。「関税はインフレではなく、成功を引き起こす」と述べた。
報道官はカナダとメキシコに25%、中国に10%の上乗せ関税を課すと認めた。米調査機関タックス・ファンデーションがこのシナリオで試算したところ、輸入業者などが支払う増税分は今後10年で1.2兆ドルに達し、国内総生産(GDP)は0.4%目減りする。
輸入価格の上昇は米国民に価格転嫁される公算が大きい。2025年には1世帯あたり830ドル以上の実質増税になる。中国の関税引き上げが見送られた場合でも670ドル以上が見込まれる。
トランプ氏は31日午後にカナダ産原油は関税を10%に下げると発言しており、影響はこの試算よりやや軽くなる可能性もある。
たとえばアボカドは米国での消費量の大半をメキシコからの輸入に頼っている。国内生産はわずか1割で、数少ない産地であるカリフォルニア州は山火事被害で生産量の減少が懸念されている。メキシコ料理チェーンなど局所的な影響は大きい。
メキシコ経済への影響も大きい。英オックスフォード・エコノミクスのティム・ハンター氏は「年内に景気後退に陥る可能性がある」と予想する。同じ規模の関税で報復した場合、インフレ率は前年比6%に上昇するという。
「交渉の道具」(ベッセント財務長官)としていた関税が現実に導入されれば貿易政策を巡る不確実性は一気に高まる。米ゴールドマン・サックスはカナダやメキシコへの関税が予告通り実施される確率を20%程度とみていた。
日本を含めた世界経済への影響としては、ドル高圧力が高まる影響もある。米国のインフレ率が上振れする可能性が高まれば、米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重になり、米国の金利が高止まりする可能性がある。
カナダ首相候補「テスラ車に100%対抗関税」 メキシコも報復示唆[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 867文字 PDF有 書誌情報]
【メキシコシティ=市原朋大、ニューヨーク=三島大地】トランプ米政権の関税措置に対し、メキシコとカナダは反発を強めている。メキシコのシェインバウム大統領は31日、米国が関税を発動すれば報復措置を取ると示唆した。カナダのフリーランド前副首相は米テスラ車に100%の報復関税をかける考えを明らかにした。(1面参照)
シェインバウム氏は31日の定例記者会見で「米政府の決定内容に対してプランA、B、Cがある」と述べた。報復関税を想定しているとみられる。トランプ政権に対し「常に対等な立場で対話し、従属することはない」とけん制し、関税によって不利益を被るのは米国の消費者だと訴えた。
同席したエブラルド経済相はメキシコから輸入する自動車やテレビ、冷蔵庫などの「価格が上昇し、商品が入手困難になるなど米消費者が深刻な影響を受ける」と警告した。自動車への関税は「(米国の)1200万世帯に影響し、104億ドル(約1兆6000億円)の追加負担を迫られるだろう」と述べた。
メキシコ政府はこれまで関税への報復措置への言及を避けてきた。シェインバウム氏はトランプ大統領が関税の理由に挙げた不法移民問題や合成麻薬フェンタニルへの対応でトランプ政権に協調する姿勢を示していた。
カナダの次期首相の有力候補とされるフリーランド氏は現地紙「カナディアンプレス」が31日に掲載したインタビューで「カナダを攻撃すればカナダも反撃する。痛みを伴うものになる」と述べた。テスラ車への報復関税を表明し、トランプ氏と同氏の側近であるテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に揺さぶりをかけた。
フリーランド氏は第1次トランプ政権時に米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の交渉においてカナダ側トップを務めた。米政権と厳しい交渉を繰り広げ、トランプ氏と不仲とされる。トランプ氏の関税構想への対応を巡ってトルドー首相と対立し、2024年12月に副首相兼財務相を辞任した。
【図・写真】カナダのフリーランド前副首相はトルドー首相の後任候補として有力視されている=ロイター
トランプ氏、首脳会談意向 日本に正式伝達 7日で調整[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 455文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】米政府は1月31日、トランプ米大統領が米首都ワシントンで石破茂首相と会談する意向を日本政府に正式に伝達した。米政府関係者が明らかにした。日程は2月7日で調整している。1月20日の第2次トランプ政権発足後、初の日米首脳会談が固まった。
トランプ氏は31日、記者団に「2月7日に日本の首相と会談し、何を話すつもりか」と問われ「彼は来週に来る。会談を求めてきた」と表明した。「日本に大きな敬意を抱いている。日本が好きだ。彼らは私と話すためにやって来るので、楽しみにしている」と語った。
米政府関係者によると、トランプ氏が石破氏宛てに書簡を送り、石破氏をホワイトハウスに招待して会談する意思を伝えた。日米同盟の重要性を確認し、経済や安全保障での協力について話し合う。
石破氏は米国産シェールガスを含む米国からの輸入拡大や対米投資の実績を強調し、トランプ政権との関係構築につなげる。バイデン前米大統領が中止を命じた日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画についても議題になる可能性がある。
トランプ氏、首脳会談意向 日本に正式伝達――首相の訪米日程、6~8日と伝達 与党幹部に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 135文字 PDF有 書誌情報]
石破茂首相は6~8日に米国を訪問する日程を与党幹部に伝えた。トランプ大統領の就任後初となる日米首脳会談を7日に開く調整をしている。
1日は訪米に向けて岡野正敬国家安全保障局長や外務、防衛両省の幹部を首相公邸に呼び、およそ3時間にわたり日米関係の現状などの説明を聞いた。
新NISA 年最大360万円まで非課税(きょうのことば)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 3ページ 412文字 PDF有 書誌情報]
▽…2024年1月から始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)。生涯で利用可能な非課税の投資枠は、旧一般NISAの3倍の最大1800万円に拡大した。非課税で運用できる期間も恒久化され、長期の資産形成がしやすくなった。利用者が増えており、証券会社などの顧客獲得競争も激しさを増している。
▽…新NISAは投信を毎月積み立てる「つみたて投資枠」と、国内外の個別株も対象の「成長投資枠」の2本柱。併用が可能で1年に最大360万円まで非課税で投資できる。24年は歴史的な円安と世界的な株高で、世界や米国の株式指数との連動を目指すインデックス型の投信に人気が集まった。ネット証券では若者を中心にエヌビディアなどの米大型ハイテク株に投資する動きもあった。
▽…金融庁の集計では24年9月末時点でNISA口座数は2500万を超え、18歳以上の4人に1人が口座を持つ計算だ。新NISA2年目の今年は、投資家層のさらなる広がりに注目が集まる。
米国務長官、初訪問はパナマ 運河交渉の糸口探る[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1422文字 PDF有 書誌情報]
【ワシントン=坂口幸裕】米国のルビオ国務長官は1日から中米パナマを訪れる。米国の航路を中国が実効支配しかねないと危機感を抱くトランプ米大統領はパナマ運河の奪還を公言する。就任後初の訪問先にパナマを選んだルビオ氏は政権の本気度を示し、交渉の糸口を探るとみられる。
米国務省は1月31日、ルビオ氏が2月1~6日の日程でパナマ、エルサルバドル、コスタリカ、グアテマラ、ドミニカ共和国を歴訪すると発表した。声明に中国への対抗や経済連携の強化などで「トランプ氏の『米国第一』の外交政策を推進する」と記した。不法移民対策も主要議題になる。
パナマ運河は米国の支援で完成した1914年以降も同国が管理を担い、99年にパナマに返還された経緯がある。太平洋と大西洋をつなぐ貿易の要衝で、運河の全長80キロメートルほど。国際通貨基金(IMF)などによると、パナマ運河を通る貨物は世界の海上貿易量の5%ほどを占める。
最大の利用国は米国で、米国全体で扱われるコンテナ輸送の4割が通過する。トランプ氏は取扱量の増加で過剰な通航料の支払いを強いられ「不公平に扱われている」と不満を口にする。
さらに懸念が広がるのは中国の関与による安全保障面での脅威だ。ルビオ氏は30日、米ラジオ番組で香港系企業がパナマ運河の両側にある港湾施設の運営権を握っていると指摘。「中国に支配されており自治権はない。中国が潜在的な支配力を保持するのを許すわけにいかない」と訴えた。
戦争などの有事があれば「中国がパナマ運河の閉鎖を命じれば従わざるを得ず、緊急事態計画を立てているのは間違いない」と断言。「紛争が起こり、中国が『米軍の艦船がインド太平洋に到達できないよう通航を妨害せよ』と香港企業に指示すれば、そうするほかない」との見方を示した。
台湾周辺などインド太平洋地域で紛争が起きた場合、パナマ運河を通過できなければ米本土から出向く艦船は迂回が必要になり、迅速に派遣できなくなるリスクがある。
ルビオ氏は「運河はすでに中国の勢力下にある。米国の費用負担で建設した運河が米国への武器にされるのは国益に反する」と提起した。
パナマは17年に台湾と断交し、中国と外交関係を結んだ。国連によると、パナマと中国の貿易量は16年の64億ドルから23年は140億ドルに増え、パナマにとって最大の貿易相手国になった。米国勢調査局の調査では、米国とパナマの貿易量も65億ドルから116億ドルに増えたものの中国に劣る。
中国の台頭を阻みたいトランプ氏は20日の就任演説でパナマ運河を「取り返す」と主張した。一方、パナマのムリノ大統領は30日、記者団に「交渉を始めることはできない。運河はパナマのものだ」と改めて拒否した。米メディアが報じた。
トランプ氏はデンマーク領グリーンランド購入にも意欲を示す。パナマ運河と同様に覇権拡大を狙う中国と争う安全保障の要衝で、新政権が増産に動く石油や液化天然ガス(LNG)を輸送する重要航路とも位置づける。
パナマ運河返還やグリーンランド購入の実現へ関税引き上げなどもちらつかせて譲歩を迫るトランプ政権2.0。ルビオ氏は「外交はありきたりの決まり文句や何の意味もない言葉を使うより率直な方がうまくいく」と語る。なりふり構わぬ新政権の「ディール(取引)外交」の真価が試される。
【図・写真】ルビオ氏は2月1~6日の日程でパナマ、エルサルバドル、コスタリカなどを歴訪する=ロイター
政府、SNS偽情報抑制へ指針――与野党で選挙巡る規制協議[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 894文字 PDF有 書誌情報]
SNSを巡っては選挙活動での利用も課題にあがる。SNSは情報を一気に広げる拡散力がある半面、真偽不明の情報が選挙結果を左右しかねない。候補者の映像の投稿による収益獲得、接する情報が絞られる現象なども取り沙汰される。
改正プロバイダ責任制限法やそれに伴う指針は選挙に照準を合わせたものではない。首相も24年12月の衆院本会議で「表現の自由に十分配慮しながら現行法で対応できるか検討し、必要に応じ法規制も含めたさらなる対応を検討する」と語った。
与野党は公選法の改正を議論する協議会で、選挙を巡るSNSの利用規制を議論する方針だ。25年夏に控える都議選と参院選の2つの大型選挙を念頭におく。
自民党は2月上旬にも論点整理に入る。24年12月に選挙制度調査会(逢沢一郎会長)と情報通信戦略調査会(野田聖子会長)の合同会議で議論を始めた。公選法の改正を基本にしつつ他の法律での対応も視野に入れる。
立憲民主党の野田佳彦代表は1月31日の記者会見で、早急に対策を進める必要があるとの認識を示した。選挙の偽情報などに関し「懸念が強まっている。政党間や国会でも真剣に議論しなければいけない」と話した。
偽情報の投稿への対処策としては、村上誠一郎総務相が24年12月の国会答弁で「公選法に虚偽事項公表罪が設けられている。SNSを含めてインターネット上の発信なども対象となる」と説明した。
刑法の名誉毀損罪や侮辱罪といった規定の活用も考えうる。それでも実態に対応するのには不十分との声がある。
24年11月の兵庫県知事選は別の候補者の当選を目的とした立候補が問題になった。同県選挙管理委員会は「公選法の趣旨を損なう」と1月17日、総務省に他の候補者の当選に資する行為を禁じるなどの法整備を求める要望書を提出した。
村上総務相は「候補者が他の候補者の選挙運動を行う場合、公選法上の数量制限などに違反する恐れがある」と指摘する。公選法は候補者1人が選挙運動に使えるポスターやはがき、ビラの枚数を制限している。
一方でSNSに制限をかける具体策は難しい。自民党はこうした目的の立候補を防ぐ方策も検討対象にする。
政府、SNS偽情報抑制へ指針 5月までに違法情報例示 運営事業者に対応促す[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 613文字 PDF有 書誌情報]
政府は5月までにSNSで広がる偽情報や中傷などを防ぐ指針をまとめる。短時間に拡散し広く影響を与えることへの懸念の高まりを受けて、どのような内容が権利侵害や違法になるか考え方を示す。選挙活動を巡っては並行して政党間で公職選挙法の改正も念頭に議論を進める。
石破茂首相は1月28日の参院代表質問の答弁でSNSの偽情報が「深刻な課題だ」と指摘した。「表現の自由に十分に配慮しながら、どのような情報を流通させることが違法かを明確化したガイドラインを早期に策定する」と述べた。
2024年に改正プロバイダ責任制限法(情報流通プラットフォーム対処法)が成立した。改正法は中傷などの権利侵害にあたる投稿への削除申請があった際に原則1週間以内に判断するようSNS運営事業者に義務付ける。
施行期日を迎える5月までに「違法情報ガイドライン」を策定する。法令違反となる情報として児童ポルノや薬物、振り込め詐欺のほか「闇バイト」関連といったものを例示する方向だ。権利侵害の対象として名誉権や肖像権などを想定する。
法的な強制力はないものの、政府は指針に沿って事業者に利用規約などを定めるよう促す。
政府は対策技術の開発促進やリテラシーの向上にも同時に取り組む。
総務省と米グーグルやNTTドコモなどの19の企業・団体は1月22日に官民連携のプロジェクトを始めると発表した。各社・団体の偽情報や中傷対策の取り組みを集めたサイトの開設などを予定する。
避難シェルター、首相に米事例の調査提言 自民議連[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 291文字 PDF有 書誌情報]
他国からの武力攻撃などに備える避難シェルターの普及をめざす自民党の議員連盟は石破茂首相に米国の事例調査の必要性を訴える。日米首脳会談を調整している首相あてに近く提言を手渡す予定だ。訪米時に首相が米政府とシェルターについて議論するよう要望する。
提言は古屋圭司元国家公安委員長が会長を務める「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」がまとめた。
(1)米国のシェルター整備の状況の調査(2)米国の電磁パルス攻撃への対策調査(3)国内での法整備――といった項目を掲げた。
台湾海峡の緊張など日本を取り巻く安全保障環境を踏まえ、避難施設の重要性が高まったことを踏まえた。
政府、SNS偽情報抑制へ指針――強い拡散力 積極対応を 山口真一国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 278文字 PDF有 書誌情報]
偽情報はセンセーショナルな内容でいくらでも創作できてしまい、拡散しやすく人間がだまされやすいものだ。事実に比べて6倍の速さで拡散するという研究もある。
プラットフォーム事業者が偽情報かどうか判断して過剰に削除する対応を取ると事業者が言論をコントロールする力を得ることになる。事業者は明らかな規約違反、暴力や誹謗(ひぼう)中傷に積極的に対応すべきだ。
一人ひとりができることには情報を見たときの検証行動があるが手間がかかる。今は「時間の競争」の時代で情報を細かく調べる時間はない。自分でその情報を拡散したくなったときだけでも一呼吸置いてチェックしてほしい。
年金改革、「氷河期」に届くか(風見鶏)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 1508文字 PDF有 書誌情報]
自民党本部7階の会議室に怒気含みの声が響いた。
田村憲久氏「この改革をやらないと基礎年金だけ下がっちゃうんだよ」
河野太郎氏「こんな案は国民に説明できないよ」
1月29日、政府の年金改革法案に関する会議が終わった後の出来事だ。会議で反対論を唱えた河野氏に、元厚生労働相の田村氏が必要性を訴えた。
論点となったのは会社員らが加入する厚生年金の積立金を活用し、すべての人が入る基礎年金の金額を底上げする「改革」の手法だ。
少子高齢化の影響で目減りする基礎年金を少しでも厚くする狙いであるものの、会社員からは「働いて納めた年金の泥棒だ」といった反発が根強い。
改革案が主眼に置くのは50歳前後になった就職氷河期世代である。非正規雇用の期間があるなどの理由で平均年収は低い。経済状況が横ばいなら4割弱の人の年金は月10万円未満だ。
このままでは老後に生活保護へ陥るリスクが高い。基礎年金の引き上げに財源は要るが、全額を公費でまかなう生活保護が増えれば財政負担はどのみち重い。
東大の近藤絢子教授によると、1999~2004年に大学を卒業した氷河期後期世代は卒業15年後の年収がバブル世代より62万円低い。生まれた時代の不公平さを味わう世代がさらなる痛みを背負えば、社会不安にもつながりかねない。
基礎年金の底上げを余儀なくされるのは痛みを伴う改革を先送りしたツケだ。高齢者が増え、現役世代が減るなら、年金の支給水準をもっと早く抑えるべきだった。デフレを理由に怠ってきた結果、いまの高齢者は「もらいすぎ」の状況にある。そのしわ寄せが氷河期世代にいく。
そもそも厚労省年金部会が「王道」とする改革案は別にあった。保険料の納付期間を40年から45年に延ばして支給を増やす案だ。支給開始を5年遅らせる意味だとの誤解に基づく批判が広がり、24年夏、当時の岸田文雄首相の周辺からの指示でお蔵入りになった。
結局、今回の改革で基礎年金を一定程度上げられる案は事実上、厚生年金財源の活用だけ。政治に翻弄された末の苦肉の策だった。
年金制度の難しさは万国共通だ。米国の社会保障年金は基礎年金部分の積立金が34年に枯渇する見通しだ。かねて指摘されてきた問題だが、民主党政権でも共和党政権でも改革に至らず残り9年となった。
韓国の年金は55年に積立金が底を突く。フランスは23年に年金受給年齢を上げると各地でデモが起きた。社会の分断が深まり、民主主義の合意形成が難しくなってきたことを映す。
権威主義国ではどうか。中国は24年、年金の支給開始年齢の引き上げを決めた。その5年前、都市部の企業従業員が入る年金の積立金が35年にゼロになるとの試算が出た。世論の反発を警戒して時間をかけたものの、改革を実現させた。
日本の今回の年金改革は痛みを伴う政策を民主主義が実行できるか試す場といえる。少数与党の石破茂政権だけでは決められず、野党の対応も問われる。政府案に問題があれば反対ではなく修正案を出せばいい。
自民党の年金委員会幹部はこう語る。「立憲民主党の長妻昭氏は厚労相経験者で改革の必要性を分かってくれている。ただ党としては国会戦略上、反対するかもしれない」
年金改革法案の国会審議は5~6月にヤマ場を迎える見込みだ。夏の参院選の直前に各党の姿勢が浮き彫りになる。
与野党が国会で駆け引きして国民生活をないがしろにするような猶予は日本にない。先の衆院選で有権者が既成政党へ示した不信感の意味を、与野党議員は年金改革法案を機に改めて考えてほしい。
(永井央紀)
【図・写真】1月29日の自民党年金委員会で河野氏(右端)と話す田村元厚労相(左から2人目)
2月1日(首相官邸)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 168文字 PDF有 書誌情報]
▽9時57分 公邸で林、橘正副官房長官、岡野国家安全保障局長、外務省の船越次官、鯰外務審議官、有馬北米局長、防衛省の増田次官、加野防衛審議官、大和防衛政策局長。
▽11時26分 林、橘正副官房長官、国家安全保障局長、外務省の次官、鯰外務審議官、北米局長、金井アジア大洋州局長、北川欧州局長、安藤中東アフリカ局長。
▽13時11分 全員出る。
立民代表、対米国「毅然と質問を」 首脳会談巡り(短信)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 156文字 PDF有 書誌情報]
立憲民主党の野田佳彦代表は1日、岡山市で記者会見した。日米首脳会談を巡り、石破茂首相からトランプ大統領に対し、世界保健機関(WHO)脱退や、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」再離脱方針の見直しを促すべきだとの考えを示した。
「なぜ離脱するのかと毅然と質問し、場合によっては再考を求めることが大事だ」と述べた。
公明代表、予算案「野党にも責任」 財源明示を要請(短信)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 137文字 PDF有 書誌情報]
公明党の斉藤鉄夫代表は1日、衆院予算委員会で審議中の2025年度予算案について、修正を主張する野党側に理由や財源を明示するよう要請した。「野党にも責任感を持って議論してもらい、修正する理由や財源も明確にする形で、与野党で真摯に話し合いたい」と鳥取市で記者団の質問に答えた。
外相「日米は共に汗かく関係に」 首脳会談見据え(短信)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 5ページ 113文字 PDF有 書誌情報]
岩屋毅外相は1日、地元の大分県別府市で開いた国政報告会で、調整中の日米首脳会談に触れ「世界のためになる日米関係にしなければならない。日本が時には厳しいことを言い、アドバイスをしていく。一緒に汗をかく関係にすべきだ」と述べた。
5日 トヨタが4~12月決算発表、生産低調、海外戦略に注目(NewsForecast)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1460文字 PDF有 書誌情報]
トヨタ自動車が5日、2024年4~12月期の連結決算を発表する。車の量産に必要な「型式指定」の認証不正などによる生産の落ち込みで4~9月期は減益となった。足元の販売は回復基調だが、生産の落ち込みが引き続き業績の足かせになるとみられる。トランプ米政権が掲げる関税政策による影響が注目される。
トヨタは25年3月期の連結営業利益を前期比20%減の4兆3000億円と見込む。24年3月期は5兆3529億円と日本企業で初の水準だった。前期は半導体不足の解消で生産が増え、受注残への対応が進んだことや円安が追い風となっていた。
トヨタは市場環境を除いた「稼ぐ力」の実力値を5兆円としている。ただ、今期は販売店や部品会社への支援、人工知能(AI)のような先進領域への投資が先行する。
低調な生産は引き続き重荷となりそうだ。24年4月以降、リコール(回収・無償修理)や認証不正などで生産が落ち込んだ。国内では4月に「プリウス」でリコールを届け出て、約2カ月半の生産停止となった。6月には「ヤリスクロス」などの車種で認証不正があったと公表し、3車種の生産を約3カ月間にわたって停止した。
海外では米国で大型多目的スポーツ車(SUV)「グランドハイランダー」などのリコールがあった。中国では現地勢の電気自動車(EV)を中心に価格競争が激しく、販売の伸び悩みが続く。
生産を停止していた車種の出荷は再開しており、販売や生産は回復を見せている。ただ、24年通年の世界生産は23年比5%減の952万台にとどまり、今回の決算でも一定の業績影響は避けられない見通しだ。
為替は追い風となる。トヨタは25年3月期の想定為替レートを1ドル=147円と置いている。4~12月の期中平均は同152円程度と、想定よりも円安で推移した。1円円安が進むと営業利益を500億円押し上げるため、収益改善要因となる。
今後の方向感を占うのは主力市場の米国と中国の動向だ。トランプ政権は、各国からの輸入に対する関税強化に加えて、バイデン前政権が進めていたEV普及策の転換を打ち出した。ハイブリッド車(HV)で世界シェア6割を占めるトヨタにとっては追い風となるとの見方もある。
EVは各国で補助金をはじめとする普及策の打ち切りが相次ぎ、減速感が強い。欧州では24年通年の販売が1%減と初めて減少に転じ、米テスラの販売台数も前年割れとなった。所有コストの高まりや航続距離など性能面での不安が顧客離れを招いている。
一方の中国ではEVやプラグインハイブリッド車(PHV)が販売の約4割を占めている。現地勢を中心に価格競争も激しく、優位性のあるEVに乏しいトヨタは苦戦が続く。中長期的にEVは一定程度普及するとみられており、商品拡充は避けて通れない状況だ。
海外の競合では米ゼネラル・モーターズ(GM)やテスラが24年10~12月期決算を発表した。中国勢との競争激化などから各社の利益は振るわない。
GMは中国の合弁事業再編などの費用が響き、10~12月期の純利益は最終損益が29億ドル(約4500億円)の赤字(前年同期は21億ドルの黒字)だった。テスラの10~12月期の営業利益は23%減り、成長路線は岐路に立っている。
世界中で車を販売するトヨタにとって、それぞれの地域の需要に合わせた車をそろえる必要性が一段と増している。市場環境が不透明な中で、反転の具体策を示せるかに市場の関心が集まる。
(上原翔大)
【図・写真】トヨタは認証不正やリコールの影響で車生産が落ち込んでいる
「途上」の日本は推進を 米国で反DEIの流れ(Views先読み)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 1166文字 PDF有 書誌情報]
米国でDEI(多様性、公平性、包摂性)推進方針を見直す企業が相次ぐ。マイノリティー(少数派)優遇はマジョリティー(多数派)への逆差別だとする不満がくすぶっていたなか、DEI施策に疑問を持つトランプ氏が大統領に返り咲いた影響が大きい。吹き荒れる反DEIは日本企業にとって対岸の火事なのか。
トランプ大統領は就任式を終えるや、連邦政府のDEIプログラムを廃止する大統領令を出した。民間企業は対象外だが、企業にも追従を迫っている。大統領選でトランプ氏が勝利した昨秋以降、ウォルマートやアマゾン・ドット・コム、マクドナルドなどの大手企業がDEIの取り組み縮小・廃止を相次ぎ表明した。
日本では現状表立った「反動」はない。アサヒグループホールディングスは「動向を注視するが、インクルーシブな世界を実現するためにまだまだやるべきことがある」(勝木敦志社長)と方針維持を表明。日立製作所も「(DEIは)創造性を育み、社会に貢献するための基盤。グローバルレベルでも各地域レベルでも揺るぎない」(コーポレート広報部)と強調する。
ただ旗幟(きし)鮮明な企業ばかりでもない。米国で人工知能(AI)開発事業に最大78兆円を投じると発表したソフトバンクグループ(SBG)。ダイバーシティー施策に積極的に取り組んできたが、今後の方針については「回答は控えます」としている。「コメントを控えたい」とする企業は他にも複数あった。
DEIが重要なのは、反差別という倫理は大前提だが、多様性が企業の競争力や価値創造につながるからだ。似通ったメンバーだと情報収集に偏りが生じて誤った判断にもつながる。
国連推計では米国は今世紀中は人口増が続く。働き手が増える労働市場は椅子取りゲームだ。優遇された少数派が自分が座れたはずの椅子に座れば「逆差別」と感じるだろう。ただ人口減が続く日本は、多様な人材の受け皿を整えてゲームの参加者を増やすことが最優先課題。米国と比べて改革途上の日本に多様性の推進をためらう猶予はない。
BNPパリバ証券グローバルマーケット統括本部副会長の中空麻奈氏は「米国の反DEIは行き過ぎた改革の一時的な揺り戻し。欧州に同調の動きはなく、グローバルではDEI推進の流れに変化はない」と分析する。
一方で日本は米国同様の揺り戻しへの懸念もあるという。「日本は改革を急ぎ、管理職や役員に就く女性が増え、こうした動きを内心苦々しく思っていた男性もいるだろう。この流れに乗って米国に追随する企業が出てくるかもしれない」
中空氏は「時世に合わせて右に倣えでDEIの旗を下ろすならば見識を疑う。根源的な不平等は廃絶しつつ、企業として収益を上げるための人材戦略とは何か。DEI施策の行き過ぎ、不足点を検証する機会にすべきだ」と指摘している。(編集委員 石塚由紀夫)
2月2日―2月7日(今週の予定)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 668文字 PDF有 書誌情報]
■2日(日)
○米グラミー賞発表・授賞式(ロサンゼルス)
■3日(月)
○日銀金融政策決定会合の主な意見(1月23~24日分)
○4~12月期決算=みずほフィナンシャルグループ(FG)、あおぞら銀行、ローム、京セラ、村田製作所、JR東日本、ヤマトホールディングス(HD)、ANAHD
○小林日商会頭会見
○1月の米ISM製造業景況感指数
■4日(火)
○4~12月期決算=三菱UFJFG、三越伊勢丹HD、三菱電機、パナソニックHD、任天堂、三井物産、住友商事、日本航空
○新浪経済同友会代表幹事会見
○1月のマネタリーベース(日銀)
○10~12月期決算=米アルファベット
■5日(水)
○グロース上場=技術承継機構
○4~12月期決算=野村HD、トヨタ自動車、KDDI、丸紅
○日銀当座預金増減要因(2月見込み)
○12月の毎月勤労統計(厚生労働省)
○1月の米ISMサービス業景況感指数
○12月の米貿易統計
■6日(木)
○田村日銀審議委員が金融経済懇談会であいさつ(長野県松本市)
○12月期決算=日本マクドナルドHD
○4~12月期決算=富士フイルムHD、コニカミノルタ、ニコン、伊藤忠商事、三菱商事、NTTデータグループ、スズキ
○英イングランド銀行(中央銀行)が金融政策発表
○10~12月期決算=米アマゾン・ドット・コム
■7日(金)
○4~12月期決算=SBIHD、SBI新生銀行、大成建設、マツダ、SUBARU、IHI、AOKIHD、三井不動産、三菱地所、NTT、スクウェア・エニックスHD
○12月の家計調査(総務省)
○12月の景気動向指数(内閣府)
○1月の米雇用統計
ispaceのCEO 袴田武史氏、月面再挑戦、願掛けはせず(このヒト)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 503文字 PDF有 書誌情報]
月面への物資の輸送サービスを手がけるispace(アイスペース)の創業者で、最高経営責任者(CEO)を務める。同社の月着陸船を搭載したロケットが1月15日に打ち上げられた。現在は宇宙を航行中で、5~6月ごろ着陸に挑む。
今回は2度目の挑戦となる。最初の着陸船は2023年4月に月面目前で墜落。民間企業として世界初の偉業を逃した。それでも「日本を失敗できない国にしない。失敗から学び、もう一度挑戦することの大切さを伝えたい」と訴えてきた。
子供のころに映画「スター・ウォーズ」に魅了され、「宇宙船が飛び交う世界をつくりたい」と夢想した。名古屋大学を卒業後、宇宙工学の名門である米ジョージア工科大大学院で修士号を取得。10年に創業し、月面探査車の開発を始めた。
過去にも挫折をバネにしてきた。米グーグルが支援する民間月面探査レースに7年間参加したが、連携する他チームのロケットの手配が期限に間に合わず終了。だが、ここでの経験をもとに着陸船の開発に参入した。
宇宙業界で半ば恒例でもある願掛けはしないと決めている。信じるのは自分たちで培った技術力だ。着陸成功の夢が現実に変わる瞬間を待ちわびている。(小田浩靖)
日本語でFT(NIKKEI FT the Worldから)(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 381文字 PDF有 書誌情報]
(1)トランプ氏を誤解している新興国 ギデオン・ラックマン(29日)
(2)トランプ氏復帰で変わる世界 マーティン・ウルフ(24日)
(3)中国DeepSeekが与えた衝撃 安く言語モデル構築(28日)
(4)変貌した共和党勢力図、トランプ流の手綱さばきは(上)(27日)
(5)誰がトランプ氏を止めるのか エドワード・ルース(24日)
(6)トランプ氏VS「闇の政府」 大統領の復讐に火蓋(24日)
(7)グラフで見るショルツ政権下のドイツ衰退(25日)
(8)中国DeepSeek波紋 IT大手の巨額AI投資の妥当性に疑義(28日)
(9)「トランプ発」貿易戦争防ぐには 需要急減こそリスク(28日)
(10)EUとNATO、グリーンランド問題は静観で一致(30日)
スマートフォンでQRコードを読み込むと「NIKKEI FT the World」の申し込みサイトに移ります。
日経電子版(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 6ページ 357文字 PDF有 書誌情報]
(1)DeepSeekショック、米AI株急落 NVIDIA時価91兆円消失(1月28日)
(2)フジテレビ会見、10時間超え午前2時終了 港社長ら辞任(27日)
(3)DeepSeekの衝撃 中国AIが変えたゲームのルール(28日)
(4)米旅客機と軍ヘリが空中衝突 首都近郊「生存見込めず」(30日)
(5)トランプ大統領が見る日本 「標的」から「遠い友達」に(24日)
(6)DeepSeekがデータ不正利用か OpenAIとMicrosoft調査(29日)
(7)フジテレビの「内輪ノリ」 栄光と落とし穴は背中合わせ(29日)
(8)住宅ローン、崩れるネット銀優位 利上げで大手銀が攻勢(27日)
(9)日銀、0.5%に利上げへ 17年ぶり金利水準に(24日)
(10)日銀、0.5%に追加利上げ決定 17年ぶり水準(24日)
大手2社撤退/マルハニチロ生産8割減、マグロ完全養殖ほぼ消滅、餌高騰で採算悪化 天然資源の回復も逆風[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1331文字 PDF有 書誌情報]
完全養殖によるクロマグロの商業生産がほぼ消滅する見通しだ。マルハニチロが2025年度の生産量を前年度比8割減らすほか、ニッスイや極洋など大手水産会社が撤退した。02年に近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功。希少なマグロを安定供給できる夢の技術として、投資が活発化したが、天然の資源回復や餌高騰で採算が悪化した。
「今、完全養殖のマグロの稚魚はあまり注文がないんです」。世界初のマグロ完全養殖を成功させた近畿大水産養殖種苗センターの岡田貴彦センター長は打ち明ける。24年の稚魚販売数は、以前より大きく育て出荷していることもあり約7000匹と15年前の10分の1だ。
完全養殖とは人工ふ化した稚魚を親まで育て、その親からまた卵をとり次の世代を生み出す養殖法。海の資源に影響が少なく、高品質な魚を通年供給できるとしてマダイやブリで実用が進む。マグロは超難関だったが近畿大が32年間の研究を経て実現した。
近畿大には全国の養殖業者から稚魚の注文が殺到した。需要に応えるため10年から豊田通商と人工稚魚の生産で協業。同年にはマルハニチロが民間企業で初成功し、極洋やニッスイも続いた。最多の年で極洋は21年度に198トン、ニッスイは20年度に670トン、マルハニチロが20年度に950トンのマグロを生産。各社「1000トンを目指す」と規模拡大を競った。
だが、足元で縮小・撤退が相次ぐ。マルハニチロの25年度の生産計画量は50トンと、最多だった20年度の5%に減る。4月以降は主に輸出用で、日本の店頭で見かける機会は減りそうだ。
背景にあるのは急速な採算悪化だ。「生産原価がすさまじく高い」。ニッスイの養殖子会社、ニッスイまぐろ(長崎県佐世保市)の木村知己社長は22年を最後に「一旦停止」した理由を話す。
通常のマグロ養殖は2~3キロの天然稚魚を3~4年育て出荷するが、卵からふ化させ、より小さな段階から育てる完全養殖は出荷までに5年はかかる。マグロは1キロ太るのに15キロの餌を必要とする。天然のサバやイワシが不漁で高騰するなか、長期間育てるのは容易ではない。
天然マグロの資源回復も養殖業には逆風だ。25年には日本近海の漁獲枠が5割拡大。24年の豊洲市場(東京・江東)の「まぐろ(国内)」の平均卸値は1キロあたり3879円と前年比6%下がるなど、「黒いダイヤモンド」と呼ばれたマグロの価格は安定し、養殖のうまみが減った。
極洋は完全養殖の子会社が債務超過に陥り24年に解散。ニッスイとマルハニチロは、完全養殖ではなく、100キロほどある天然マグロを半年間育てて出荷する短期養殖に軸足を移しつつある。
事業環境が変わっても「完全養殖は絶対にやめない」とマルハニチロ養殖ユニットの井本悟史ユニット長は強調する。海が変化し、餌のサバやイカが激減する中、天然マグロがいつまでも順調に増える保証はない。一度撤退すれば再開に10年はかかるからだ。
近畿大は成長のよい稚魚、天然資源に依存しない餌など完全養殖の課題解決に向けた研究を強化している。日本人は5000年以上前からマグロを食べてきたとされるほどマグロとの関係性は深い。マグロの安定供給に向けた努力は続く。
(佐々木たくみ)
カード決済額、コロナ前比1~10月、1人当たり、訪日中国人、消費3割増、百貨店↑免税店↓ 富裕層の個人旅行多く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1322文字 PDF有 書誌情報]
訪日中国人が日本で使う金額が増えている。2024年1~10月の1人あたりのクレジットカード利用額は19年同期に比べ3割高い。団体客中心だった従前と異なり、足元では富裕層を中心とした個人旅行が多い。1月28日からは春節(旧正月)に伴う連休も始まった。富裕層消費をつかむことが観光業の成長に向けて必要となる。
三井住友カードが提供するデータ分析サービス「Custella(カステラ)」を用い、訪日外国人(インバウンド)客の決済動向を分析した。海外で発行したビザ、マスターカード、銀聯(ぎんれん)のカードを対象にした。
訪日中国人1人あたりのカード利用額は24年1~10月、19年同期と比べ28%上昇した。訪日客全体では1人あたり5%減るなかで、伸びが顕著だった。
カード利用先別にみるとホテル・旅館は、訪日中国人1人あたりの利用額が2・4倍だった。貴金属・時計店も1・9倍となった。
東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」(東京・中央)に旗艦店を構えるシチズン時計の担当者は、「20~40代の訪日中国人客が増えている。『ザ・シチズン』や『カンパノラ』など30万円以上の高額商品を買うケースも多い」と話す。
百貨店は36%増えた。高島屋では24年3~12月の中国人客数が23年同期比で2・3倍となった。客単価は新型コロナウイルス禍前から倍増しており、売れ筋の商品も化粧品から宝飾時計やブランド品に変化しているという。
一方、免税店では1人あたりの利用額は36%減った。家電製品や日用品などが売れていた家電量販店やショッピングセンターもそれぞれ1割減だった。
背景にあるのが、中国人客層の変化だ。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、24年の団体旅行比率は11%と19年(26%)を大きく下回る。中国政府が23年8月に日本への団体旅行を解禁した後も低調だ。日本政府観光局(JNTO)によると、24年の年間訪日中国人客はコロナ前の19年の7割程度にとどまる。
中国では景気停滞が長期化している。中国国家統計局によると、100を下回ると消費者心理の悲観を示す消費者信頼感指数は24年11月に86・2と22年春以降は長らく低迷が続いている。結果として、訪日客も「一定の経済力がある個人富裕層に絞られている」(帝京大学の吉村久夫教授)。訪日客に占める富裕層の比率が上昇したため、1人あたりではカード利用額も増えた。
観光業界全体でみると今後、訪日中国人客への対応を変える必要がある。免税店利用が減っているように、コロナ禍前と同じ対応では富裕層消費をつかみきれない。時計・貴金属といった高額商品以外でも消費を取り込むことが求められる。
中国人の利用が多い決済サービス「支付宝(アリペイ)」の日本の利用状況は、レジャーや宿泊といったショッピング以外の割合が24年に約67%と19年比で17ポイント上昇した。
帝京大学の吉村教授は「訪日中国人の富裕層はリピーターも多く、秘境探索や温泉など日本でしか味わえない自然や四季に価値を感じる傾向がある。より日本独自の体験価値に焦点を当てたプランや商品づくりに取り組むことが観光業界の活性化につながるだろう」と話す。
仮想通貨の購入 チェコ中銀検討、欧州揺らす米政権の動き、背景に[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 1235文字 PDF有 書誌情報]
チェコ国立銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)のビットコインを保有する案を明らかにし、同国や欧州などで波紋が広がっている。前向きなミフル総裁に対し、チェコ政府は不安定な価格を問題視して懸念を示した。「通貨の番人」である中銀主導での仮想通貨購入論は異例だ。
チェコ中銀は1月30日の理事会で保有資産の対象拡大を検討すると決めた。ビットコインへの具体的な言及は避けたものの「資産の多様化が適切か検討する」と表明した。
先立つ29日にミフル氏は、ビットコインの購入計画を理事会で提案するとぶち上げた。英フィナンシャル・タイムズの取材に答えたもので、保有資産を多様化させるため仮想通貨の所有に前向きな姿勢を示した。
チェコは欧州連合(EU)に加盟するが、単一通貨のユーロは採用していない。同国中銀は独自に金融政策を運営し、投資目的として債券や株式を保有している。
突然のビットコイン購入論にチェコ政府からは異論が出た。米ブルームバーグ通信によると、同国のスタニュラ財務相はビットコインの価格変動の大きさを指摘して「中央銀行は安定性の象徴であるべきだ」と懸念を示した。
ミフル氏の計画を理事会が承認すれば、投資などにあてる資産全体の約1400億ユーロ(約22兆5000億円)相当のうち、5%程度にあたる数十億ユーロを充てる可能性があった。30日の理事会では導入の決定こそ見送ったが、具体的な金額を示すなど準備を進めてきた様子が見て取れる。
ドイツではショルツ政権で財務相を務めていたリントナー氏が独メディアで、欧州中央銀行(ECB)や独連邦銀行(中央銀行)を念頭に保有資産に仮想通貨を加えるべきだと主張して物議を醸した。
リントナー氏は「トランプ米政権は仮想通貨に関して極めて進歩的な政策を追求している」と指摘した。「ドイツと欧州は取り残されるべきではない」として持論を訴えている。念頭にあるのは米国の動きだ。トランプ米大統領は仮想通貨の利用を推進する大統領令に署名し「国家デジタル資産備蓄の創設・維持の可能性を評価する」ことを盛り込んだ。
ECBからは早速、反対の意見が出た。ラガルド総裁は30日の記者会見で、チェコを含むEU内の中銀が「保有資産にビットコインを入れることはないだろう」と述べた。
保有資産の条件についても「流動性があり安全で、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪行為の疑惑に巻き込まれないことだ」との見方を示した。中銀が保有する資産にはふさわしくないとの考えだ。
世界各国の中央銀行が参加する国際決済銀行(BIS)は、価格変動が激しい仮想通貨の取り扱いに警鐘を鳴らしてきた。2022年にまとめた報告書では「構造的な欠陥があるため通貨システムの基盤には不向きだ」とした。
中銀によるビットコインの購入案は、国家や地域の通貨の主権を持つ中銀が否定的な認識を持ってきた非中央集権的な通貨を持つという矛盾をはらむ。
(ロンドン=大西康平、フランクフルト=南毅郎)
中国AIディープシーク、米IT、表向きは肯定的[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 740文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=渡辺直樹】中国の人工知能(AI)「DeepSeek(ディープシーク)」に対する評価が、米テクノロジー業界で割れている。マイクロソフトやメタの幹部からは、低コストな開発手法によって市場を活性化するといった表向きには肯定的な発言が出た。一方で低コストで開発したとの主張に懐疑的な見方をするテック関係者もいる。
ディープシークはチャットGPTなど米国製をしのぐ性能を持つ生成AIを約560万ドル(約8億7000万円)で開発したと主張。豊富な資金力で開発を主導してきた米国のAI戦略を根本から揺るがす可能性があると大議論を巻き起こした。
1月下旬に開かれた決算発表の場では、米テック企業のトップから肯定的な発言が相次いだ。マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「真の革新がいくつかあった」、メタのマーク・ザッカーバーグCEOは「彼らの技術の中にシステムに実装したいものがある」と述べた。
評価する発言が相次いだのはなぜか。AIの運用や開発に必要なインフラや基盤技術は米企業側が握っているとの考えがあるからだ。
ディープシークなどの低価格AIの登場によって、AIサービスの利用料金そのものは下がっていく。だがAIのエコシステムが広がれば、企業などがAIを使う際のクラウドやアプリの需要が増え、プラットフォーマーとして収益を上げられるという目算がある。
ディープシークの主張に疑問を投げかける米テック関係者もいる。AI企業アンソロピックのダリオ・アモデイCEOはホームページで「独自なブレークスルーでも大規模言語モデル(LLM)経済を根本的に変えるものでもない」とし、「米企業が数十億ドルを費やした成果を約600万ドルで実現したわけではない」と述べた。
トランプ氏とファン氏面会 エヌビディアCEO[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 181文字 PDF有 書誌情報]
【シリコンバレー=清水孝輔】米エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は1月31日、トランプ米大統領と面会した。半導体や人工知能(AI)を巡る政策について意見を交わした。AI半導体の対中輸出規制など事業に不利な規制回避を探る狙いがあるとみられる。
エヌビディアの広報担当者は31日、「半導体とAI政策について話し合えた機会に感謝する」と述べた。
<数表>畜産価格[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 7ページ 273文字 PDF有 書誌情報]
1 日
( 1キロ、円、消費税込み。ブロイラーは消費税抜き )
ブロイラー
《と体》(買値、A級、3社買い入れ量トン)
安値 加重 高値
◇東京=もちあい ―
特大(2社) 290 ― 305
《正肉》(売値、販売量トン)
◇東京(6社)
もも=弱含み ―
694 741 839
むね=弱含み ―
361 391 485
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
《参考価格》(と体)
東京・中(1社) ― ― 350
大阪・特大(1社) 325 ― 335
大阪・中(1社) 325 ― 335
タイの高級ヨット、急成長 2年で入出港6割増、政府も後押し(NIKKEIAsia)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 8ページ 2145文字 PDF有 書誌情報]
タイで高級ヨット市場が急成長している。タイ南部プーケットをはじめとする国内のリゾート地では、ヨットの入出港が過去2年間で6割増えた。ヨット停泊に伴う観光需要を取り込もうと、政府も優遇策を推進するなど全面支援を表明している。
プーケットの起業家アモーン・イントーンチャロエンさんは、家業である真珠の養殖事業を拡大させた後、次の新規事業としてリゾート地で有名なプーケットで高級ヨットを製造すると決めた。
アモーンさんの高級ヨット「フリーバード号」は、1月に開かれたタイ国際ボートショーに展示された唯一のタイ製ヨットだ。全長11メートルの4階建てで、5つの寝室やジャグジー付きのデッキがある。価格は3億バーツ(約13億8000万円)だ。アモーンさんのようなヨット愛好家が好む、欧州やオーストラリアのメーカーが製造する同サイズのヨットと比べると破格の安さだ。
「これはアモーンさんのプライベートヨットだが、もし売れるのであれば、もう1隻つくれることは実証済みだ」。アモーンさんから依頼され、観光船を高級ヨットに改造した船舶設計士のソミオス・サンタビリー氏は話す。
タイの富裕層は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中にヨットに魅了され、ヨットメーカーや船着き場、販売業者を大いに潤した。運輸省によるとリゾート地であるプーケット、南部サムイ島、中部パタヤにある主要な船着き場におけるヨット入出港は、2022年から24年に63%増加した。プーケットだけで2000回以上の入出港がある。
個人所有やチャーターされたヨットから生まれる観光・消費需要は大きく、政府も重視している。ペートンタン首相がプーケットで開かれたボートショーの初日となる1月12日に来場したほどだ。
インドの調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイトによると、世界の高級ヨット市場は24年に87億5000万ドル(約1兆3500億円)だったが、32年までに173億ドルと約2倍に膨らむ可能性があるという。特にアジアは所得の増加や海上観光の需要増、政府の優遇策を背景に、最も伸びる地域とみている。
「政府は豪華な海の旅がさらに成長できるよう、全面的に支援する用意がある」と、ペートンタン氏はショーの開会式で述べた。運輸省はヨットのチャーター免許取得に必要な船の全長について、29メートルから24メートルに緩和する予定だ。
もっとも、ロシアや中国、英国、豪州のヨット愛好家も来場したボートショーで、タイの購入希望者はあまり目立たなかった。プーケットのヨット所有者でタイ人は依然として少数派だと、販売業者や船着き場の管理者は指摘する。一方、地政学上の理由から外国籍ヨットがタイに停泊したり、船籍を変えたりする動きがあるという。
タイ以外の国も、外国人富裕層が所有するヨットを自国で登録させ、停泊させようと躍起になってる。22年にロシアがウクライナに侵略した直後、西側諸国から制裁対象になったロシアの富豪が所有する少なくとも2隻の大型クルーザー「スーパーヨット」がマレーシアに船籍を変えた。
プーケットを拠点とするヨット操縦士の中には、登録要件が緩く、補修部品に対するぜいたく税や付加価値税が免除されるマレーシア北部のランカウイ島まで2日かけて航海する人もいる。タイで外国籍ヨットは輸入税が半年間免除されるが、補修部品は関税と付加価値税の対象となる。
香港を拠点とするヨット保険の販売員は「補修がタイで行われないのは、タイにとって大きな損失だ」と指摘する。「ヨットの補修のためにランカウイ島に1週間滞在した場合、ヨットのオーナーはホテルに泊まり買い物や食事を楽しむだろう。プーケットはこうした機会を失っている」
タイの海事局は6県で船着き場の拡張を検討している。現在、全長24メートルを超えるスーパーヨットが停泊するのに十分な水深があるのは、プーケットの2つの船着き場のみだ。
外国人だけでなく、タイ人も大型ヨットを選ぶ傾向が出ている。「これまでタイ人は小さなヨットから購入していた。しかしコロナ禍後は初めてでも、80フィート(24メートル)のヨットを買うようになった」と、タイのヨット販売会社Vヨット・アジアのカニソン・プレムプラサート最高経営責任者(CEO)は述べた。
カニソン氏によると、ヨット所有者が友人を招待し始めて以来、タイの富裕層の間で関心が急増しているという。「10年前は顧客の80%が外国人だったが、今では75%がタイ人だ」
販売業者らはチャーターの増加と堅調な中古市場が、国内の関心の高まりを象徴していると指摘する。「アジア人はすぐに購入したがるので、新しいヨットを18カ月待つよりも、中古のヨットを買いたがる」と保険販売業者は話す。
ヨットメーカーもカラオケルームやより広い共用スペースなど、アジア人の細かなニーズに応えている。「アジア人は東南アジアの気候に合うよう、日陰のある家族向けのスペースを好む」とヨット仲介業者シンプソン・マリンのジャネット・テオ氏は述べた。
(プーケット=フランチェスカ・レガラド)
【図・写真】毎年1月にプーケットで開催されるタイ国際ボートショーに集まるヨット愛好家たち=小原雄輝撮影
インド、チベットのダム建設に懸念表明(FTSelection)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 8ページ 805文字 PDF有 書誌情報]
インドが、世界最大の水力発電所である三峡ダムの3倍の大きさのダムをチベット自治区に建設するという中国の計画に対し、懸念を表明した。
チベット高原からインドに流れ込むヤルンツァンポ川での水力発電プロジェクトは、2024年12月に発表された。これは中国政府がチベット各地で進めるダム建設の一環だ。同国は消費電力に占める再生可能エネルギーの割合を、20年の28.8%から25年に33%に引き上げるとしている。
「生態系を大きく乱す巨大プロジェクトで、流域各州の利益が考慮されていない」。インド外務省のジャイスワル報道官は1月初めにこう発言した。
インドは、地震の多いチベットでのダム建設は下流域に洪水や水不足をもたらす恐れがあることを懸念していると専門家はみている。また、ともに核兵器を持つ両国が対立する事態になった場合、中国側が優位な立場となることを危惧しているという。
インドの元国家安全保障補佐官で、現在はアショカ中国研究所長のシブシャンカル・メノン氏は「様々な懸念がある」と指摘する。「お互いに相手を信用していないので、この問題で地政学は明らかに役に立たない」
チベット高原の端に建設される60ギガワットの水力発電ダムは、インド北東部アルナチャルプラデシュ州との国境近くに位置する。同州はインド東端に位置するが、中国がその一部の領有権を主張し、1962年に両国間で武力衝突が勃発した。
南アジアの国際河川と水の安全保障を専門とするニーラジ・シン・マンハス氏は、「インドとバングラデシュは、ダムによって川の流量が変わり、農業用水や飲み水など人々の生活に不可欠な水資源に混乱が生じることを懸念している」と説明する。
中国は24年12月25日にダム建設を正式発表した際、「チベットのすべての民族の人々にさらなる利益、幸福、安全をもたらす」と述べた。
(アンドレス・スキパーニ、ジョー・リーヒ、レイチェル・ミラード)
NikkeiAsia(読まれた記事ランキング)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 8ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――こんな日曜日が待ち遠しい。バルセロナが問う未来の街[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 9ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――技術は人のために[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 10ページ 2318文字 PDF有 書誌情報]
先進的スマートシティーのバルセロナでは街中にセンサーが張りめぐらされ、データを収集する。道路では交通量を測定して渋滞抑制につなげ、ゴミ収集車は最適なルートで収集に向かい、木の一本一本までもがデジタル管理されている――。そんな話を聞いて向かったバルセロナは、想像と違っていた。ガウディの建築が並ぶ美しい街に、センサーの姿を見つけることはできなかった。
「人間はテクノロジーを使いたいけれど、それに取り囲まれたくはない。勝手な話ながら、それが現実でしょう」。副市長のジョルディ・バイスさんは話す。冒頭に紹介したような施策は事実だが、センサー数は最低限に抑えて目に付かないようにしてある。「テクノロジーを結集した街」というスマートシティーのイメージ自体、変わってきている。
バルセロナがスマートシティー化に動き始めたのは2000年代。当初は「センサーやデータを市の運営に使うことが主要関心事だった」ため冒頭に挙げたデータ収集などが進行した。だが時がたつにつれ、「テクノロジーで効率化しても街にとっては不十分」(バイスさん)との認識が共有されていく。「今は住みやすい街づくりが目的。テクノロジーはあくまでツールです」。なかでも熱心に取り組むのが民主的な街づくりだ。
フォル・ピエンク小学校は大通りに面した、市内中心部近くにある公立校。学校前の通りを自転車が勢いよく行き交うことに、安全面での不安が高まっていた。保護者から出てきたアイデアは「『デシディム』で解決してもらおう」だった。
デシディムとは住民がオンラインで政策決定に参加する仕組み。提案を書き込めば市の担当者から実現可能性などの返信が必ず来る。書き込みを見た別の住民が「いいね」を付けたり、「こういう方法もあるのでは」などとオンライン上で議論したり。全人口170万人のバルセロナで約15万人が利用する。
フォル・ピエンク小の保護者もこれまで度々利用しており、議題は「地区に中学校をもう一つつくってほしい」という大がかりなものまで様々だった。この仕組みは16年に誕生し、日本の兵庫県加古川市など国外の自治体でも導入されている。
お膝元のバルセロナでは使い方も日々進化している。20年からは4年に1度、3千万ユーロ(約50億円)の使い道をデシディム上の投票で決める「参加型予算」も始まった。公園の改修や街の緑化など、住民の書き込んだ要望を投票で絞り込む。
デシディム以外にも住民が街づくりに参加するためのオンラインシステムが増えた。例えば「イリス」は「通りのごみ箱があふれている」など、その場で写真を撮って市にクレームを投稿できる。
日本の企業や省庁、自治体などが加盟するスマートシティ・インスティテュート(東京・港)によれば「スマートシティーは大手IT(情報技術)企業や技術革新ではなく、住民のためのもの」という意識が世界的に高まっている。米グーグルの関連会社が20年、カナダでの最新技術満載の都市計画から撤退したことが契機だったという。計画にはデータ収集などに住民の懸念が高かったとされる。
バルセロナで住民が街づくりに参画する道はほかにもある。観光客や若者の集まるグラシア地区の中でも、ビレーナ広場の賑(にぎ)わいはひときわだ。飲食店はテラス席を設け、深夜まで談笑がうずまくが、近隣住民の騒音への悩みは深い。
そんな広場に24年11月、スクリーンが設置された。普段は「静かに勉強できる場所を探したらバスルームしかなかったんだ」など地域の人の声をユーモラスに映し出す。だが近隣住宅のバルコニーや室内などに設置した10ほどの騒音センサーの値が一定を超えると画面が一変、「静かにして」とメッセージが現れる。
市内のNPO法人「LICHEN(リッシェン)」のマティアス・ベルドローさん、ソフィア・ウィリアムソンさんの2人が、近隣住民やバルセロナ市、騒音と健康の関係に知見のある機関とともに進めるプロジェクトだ。測定した騒音レベルやスクリーンによる周知効果などを基に対応策を市と協議する。
リッシェンは「科学と市民の橋渡し」をテーマに、これまでも大気汚染、都市交通など様々なトピックについて住民とともに政策提言に取り組んできた。2人はチリ出身。アフリカや南米などでもこうした実績があるが「街づくりに関わりたい、実験的なことをやってみようという精神がバルセロナは特に強い。実現のための仕組みも整っている」と話す。
本プロジェクトも市の設立した「BITハビタット財団」が予算の8割を上限に支援する。「変化の大きい時代の社会問題への対処には、行政以外のプレーヤーと協働したイノベーションが不可欠」と、財団は市民発プロジェクトの発掘に熱心だ。市は3Dプリンターなどを備えた市民向けのラボ「アテネウス」も各地に設けており、誰もがセンサーなどを気軽に作ることができる。
リッシェンがオフィスを置くコワーキングスペース「アカシャ・ハブ」を訪ねた。エンジニアや研究者などここで働く約50人の職種は様々だが、共通するのは社会課題解決のイノベーションを志している点。彼らの多くが国外から来た人々だ。
デザイナーのアントワン・ジョナさんとモード・ボジェさんは5年前、ベルギーから来た。食糧問題のための技術開発プロジェクトへの参加が目的だったが、「最新知識を使いながら市民に近い場所で仕事をするチャンスがとても多い」とすっかり気に入って住み着いたそうだ。
気候が温暖で住みやすいバルセロナは元来、人気の移住先だった。様々な人が手を取りテクノロジーで街を良くしようという機運は、街に人を呼ぶ新たな原動力となっている。
NIKKEITheSTYLE――巡る都市の文化[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 11ページ 2284文字 PDF有 書誌情報]
展望台からバルセロナの街を見下ろすと緑の茂る大きな通りが目に留まる。このディアゴナル通りは広いところで幅16メートルというゆったりとした歩道に自転車道、新たにつくられたトラムが並ぶ。
ここ10年ほど市内のあちこちの道路で車の進入が制限され、「歩行者のためのもの」へと変わった。かつて車が行列していた大きな交差点は、公園や広場などへとつくり替えられた。「スーパーブロック」と呼ばれるこの取り組みは、バルセロナのスマートシティーづくりの象徴だ。
スーパーブロック内の車の通行制限が他の道路で渋滞を引き起こすといった問題を防ぐため、地域の人口や交通状況、施設の分布など、あらゆるデータを結集してプロジェクトは進められた。住民もデシディムや対面の集会で市と議論を重ねた。データと住民の声が一体となり、街の風景までも変え始めたのだ。
実はデシディムに似たシステムはほかの街でもつくられてきた。中でもデシディムが活発に利用され、国外からも注目されるのは「バルセロナの人の気質に合っているからでしょう」。都市デザインの専門家としてバルセロナ市でスーパーブロックを担当し、現在は東京大学特任准教授の吉村有司さんは話す。プロジェクトについて市と地域の人との話し合いを夕方5時に始め、そのままバルに流れて気づけば午前2時――といったことも普通。「とにかく集まって話すのが好きで、街を良くしようという思いが強い」
こうした気風は今に始まったものではない。「今日のバルセロナの底流にあるのはフランコ独裁政権末期のムーブメントです」。市の住民参加部門の責任者、ジュゼップ・リュイス・フランコ・ラベイさんは話す。1975年まで続いたフランコ政権下でバルセロナは冷遇され、信号や学校などインフラが不足していた。集会の自由も制限されていたが「祭りの準備などと見せかけて住民集会を開いて話し合い、結束して少しずつ街を良くしていったのです」。
テクノロジーの発達によってデシディムなどの仕組みが整い「昔より誰もが簡単に政策に意見を言えるようになった。議事録など情報にもアクセスしやすくなった」とフランコ・ラベイさん。バルセロナに根付いた住民参加の文化がテクノロジーによってさらに進化したわけだ。
テクノロジーが街の歴史と出合い、街づくりを後押ししている例をもう一つ紹介しよう。バルセロナ市街から車で30分ほど行った山の中。千年近い昔、ここにはキリスト教シトー派の修道院があった。自給自足を旨とする一方、農法など先端技術普及の拠点でもあったといわれる。
バルセロナの街づくりに深く関わるカタルーニャ先進建築大学院大学(IAAC)は2008年、この地に「バイダウラ自給自足研究所」をつくった。緑あふれる森の中の研究所の室内には最新の大型工作機械が並び、その周りに小さな畑や試作の建築物が点在する。その中の一つ、木でできた小さな小屋は21年にできた「ソーラーグリーンハウス」だ。
中に入ると、積み上がったプランターでイチゴや豆がすくすくと育っていた。雨水も使った全自動の給水システムを備え、片流れの屋根デザインやガラス張りの壁のおかげで、太陽光も効率よく取り込む。市街地のビルのベランダや屋上への設置計画も進み始めているという。
「私たちは修道院を再解釈しているのです」とIAACのディレクター、ダニエル・イバネスさん。「21世紀のテクノロジーを使い、食糧やエネルギーなど暮らしに必要なものを自給自足する方法を模索する。得られた知見は世界中に発信し、実現してもらうことを目指しています」
これまで様々な試みが、この研究所で生まれた。よく知られているのは「オープンソース・ビーハイブプロジェクト」。花から花へと花粉を運び、植物の命を支える蜂を、都市の多くの人に飼ってもらおうというものだ。研究所では蜂の生態を研究し、彼らが生息しやすい木製の巣箱を考案。設計データは公開しており、このデータを木材切削機に取り込むことで誰でも巣箱を自作できる。
自給自足といっても、もちろん必要な全てのものを地域でまかなうことはできない。それでも大きな目標を掲げるのは「これまでの都市モデルは限界に来ている」(イバネスさん)という強い危機感からだ。現代の都市は遠くから大量に物を運んできて消費し、多くの廃棄物を生んできた。「これからの都市においてグローバルに調達すべきは唯一、情報です。材料や資源はなるべく近いところで調達し、それでまかなうための方法を世界中の人たちと情報共有しながら磨いていくのです」
より良い街を目指すプロジェクトが、様々な人の手によって生まれ続けるバルセロナ。今後は何を実現していきたいのか聞いてみた。複数の人から返ってきたのは「平等」という古くて新しい答えだった。
「歴史上ずっと不平等はあった。でもテクノロジーはそれを変えうるはず」と言うのは副市長のバイスさん。イバネスさんは「誰がどこで何をしているのか、データの詳細な分析が不平等解消につなげられる」と話す。街づくりへの熱気が高いバルセロナだからこそ「どんなに良いシステムができても、一部の人しかアクセスできないのでは意味がない」との思いも強い。
毎日の糧を得て、人と交わり、もう一段の幸せを望む。そうした人々の営みの蓄積こそが都市であり、そこで目指されるものは今も昔もさほど変わらないのではないか。バルセロナはそんなことを思わせる。テクノロジーがその背中を少しでも押してくれるなら――。スマートシティーの本分はそこにあるはずだ。
高倉万紀子
武田正彦撮影
NIKKEITheSTYLE――どう継ぐ戦争の記憶(文化時評)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 12ページ 1860文字 書誌情報]
東京の下町を流れる隅田川。静かなさざ波に今、80年前の東京大空襲の地獄絵図を重ねるのは難しい。炎熱から逃れようとした多くの亡きがらが浮かんでいた、と証言が残る。
一方、飛んで大阪。遊歩道沿いに木々が並ぶ大阪城公園は戦時中、6万人が働く兵器工場「大阪砲兵工廠(こうしょう)」だった。こちらも空襲で焼き尽くされたが、戦後に整備が進み、面影はない。かつての姿を語る数少ない遺構のひとつが、レンガ造りの重厚な「化学分析場」だ。
戦後、大学の校舎や自衛隊の事務所として使われたが、令和の世、枯れたツタがからまり、歳月に耐えている。大阪府知事の吉村洋文氏もSNSで「国の土地で、引き取りには莫大な値段。歴史的価値を紹介しつつ民間活用を」などと説いた。
戦争の記憶は年々薄らぐ。前線に立った人、銃後を守った人、ともに老い、世を去った。荒廃から復興した場所も、さらに再開発の手が入り、往時をたどるよすがはない。化学分析場のように残っても、由来や役割を語れる人も少なくなっていく。
例えば石川県の小松空港近くの国道沿い。高さ数メートルの半円形の建造物が、こつぜんと現れる。旧海軍の発電所跡だ。分厚いコンクリート製にカギ形の突起もあって形状は奇っ怪だ。だが、説明の表示はない。そばの郵便局で尋ねると「防空壕(ごう)だったと聞きました」。
全国には数万もの戦争遺跡があるとされる。旧軍の司令部庁舎から航空機を隠した掩体(えんたい)壕や送信所、飛行場の跡地……。しかし、現在も利活用されたり、国や自治体が文化財などとして保護しているものはごく一部。戦争を実体験として語れる人が年々減る現実を前に、もの言わぬ遺構をどう生かし、不戦と平和の誓いへ結びつけるのか。
ひとつの試みを探ろうと、戦時中、巨大な火薬工場があった熊本県荒尾市を訪ねた。施設は正式には「東京第二陸軍造兵廠荒尾製造所」と呼ばれ、略称は「荒尾二造」。その名を冠した市民の会代表、諸隈征碩さん(79)のガイドで市内を巡る。
まずは、簡易裁判所や家々が並ぶ小高い地区。各戸の敷地は石垣やブロックでかさ上げされたり、土塁で囲まれたりしている。「二造の幹部だった高級軍人の官舎が並んでいました」と諸隈さん。裁判所のある地は社交クラブだったという。一角には高さ40センチほどの石の標。「陸軍用地」と読める。星の印の入った消火栓もあった。
次いで、県立岱志(たいし)高校へ。部活動の部室棟は縦横40メートル×20メートル、高さ4メートルの鉄筋コンクリート製。二造の火薬を検査する棟だった。同校では、旧試料室も倉庫として利用する。
「原料である石炭が調達しやすく、小高い丘や崖のある地形から、荒尾は火薬庫の用地として選ばれました」(諸隈さん)
旧陸軍は、崖を掘り、丘を活用し、敵に発見されにくい、分厚い壁からなる火薬庫を次々に設置した。今では大半が市民に払い下げられ、倉庫などとして使われている。
見ると外壁には3桁の数字が残る。終戦後、米軍が付けた接収番号という。市民の会は、新たな所有者らに、この番号を残してくれるよう呼びかけたという。
そして、二造全体に電力を供給していた変電所跡。全長32メートル、高さ11メートル、奥行き8メートルの洞窟型の施設で、古城のような存在感を放つ。国が売却する際、市による買い取りを求め、市民の会が立ち上がる契機となった。2013年に実現している。
街の規模に釣り合わない広い幹線道路と歩道は、二造のための軍用道と工場へ引き込んだ鉄路の跡。動員された学徒らの宿舎は、今も住宅として現役だ。戦争の遺構は、戦後のインフラの支えともなった。そんな場所で、物言わぬ建物や倉庫に、過去を語らせるための地道な働きかけが続く。
諸隈代表の自宅の一角には資料館も設け、二造の備品を展示。日程が合えば、1~2人でも現地の案内に応じている。さらに、市内の遺構を自転車やウオーキングで回れるマップも用意し、少しでも多くの人に平和の尊さを学んでほしいと願う。
元小学校の教員で会の事務局長、山野幸司さん(77)も「学校への出前授業などもしていますが、若い世代に二造の姿や役割をもっと知ってほしい」と話す。
古い戦争の記憶が薄れた時、新たな「戦前」は始まると言われる。過去に学び、伝承していくことは、私たちに課せられた使命ではあるまいか。
毛糠秀樹
岡田真撮影
【図・写真】熊本県荒尾市の旧陸軍「荒尾二造」があった地区に残る大型火薬庫。
コンクリートで頑丈に作られ、今も倉庫などとして使われる
NIKKEITheSTYLE――身体を動かすデジタルアート(極上事始)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 12ページ 390文字 書誌情報]
身体を動かすデジタルアート 東京・豊洲のデジタルアートミュージアム「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」が面積を約1.5倍に拡張し、オープンした。回転する球体を踏んで歩くと映像が変わる「あおむしハウスの高速回転跳ね球」(写真 (C)チームラボ)や、ロープでつり下げられた棒を渡って歩く「イロトリドリのエアリアルクライミング」など、鑑賞者が飛んだり歩いたりして楽しむ作品を拡充した。
「都市は本やテレビ、スマートフォンの画面など平面情報に囲まれすぎている」と運営するチームラボ代表の猪子寿之さん。実際に自分の身体を大きく動かす仕組みを作品に取り入れることで、立体的な思考を促していきたいという。
料金は入場日時によって異なり、大人(18歳以上)が3600円から。
チームラボプラネッツ TOKYO DMM
https://www.teamlab.art
/jp/e/planets/
NIKKEITheSTYLE――桜咲く庭園を幻想的に(催事祭事)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 12ページ 378文字 書誌情報]
桜咲く庭園を幻想的に ホテル椿山荘東京(東京・文京)は7日から4月13日までの期間限定で、庭園を人工の霧で包み込み、夜間に早咲きの桜をライトアップする「夜桜雲海」を公開する。幻想的な雰囲気が桜の美しさをさらに引き立てる。ホテル施設の利用客が対象。
庭園には河津桜やソメイヨシノ、八重桜など約20種100本の桜が4月中旬までに咲くという。人工の霧を使った庭園演出は毎年恒例だが、今年は広島県の寺院からの移築100周年となる三重塔まで対象エリアを広げる。
また、ホテルショップで3月1日から、桜に見立てたモンブランなどテイクアウト用スイーツ3種の販売を開始。3月30日には空中庭園で桜を眺めながらの「雲の中のヨガ」を開催する。
ホテル椿山荘東京 公式サイト
https://hotel―chinzanso―tokyo.jp
/7s/flower―sensation/
NIKKEITheSTYLE――Music Perfume「GAME」(名作コンシェルジュ)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 17ページ 1119文字 PDF有 書誌情報]
9月にメジャーデビュー20周年を迎える3人組テクノポップユニットの通算2枚目、初のオリジナルアルバム。
リリースされた当時の音楽シーンは、エレクトロやダンスミュージックが勢いを増していく一方、1990年代に花開いた渋谷系の影響が消えつつある過渡期。しかしながら、渋谷系が培った「ジャンルを横断する自由さ」や「洗練さを重視する感覚」は、新たな形でJ―POPに息づいていた。「GAME」はその流れを受け継ぎながら、未来のポップミュージックを提示したアルバムといえよう。
本作の革新性は、まず中田ヤスタカによるサウンドプロダクションにある。音程を自動調整するオートチューンを駆使して「歌を楽器の一部」のように扱い、メンバーの声を大胆に加工。歌い上げるような歌唱を抑えるため、座って歌うよう中田に指示されたメンバーが、戸惑いを隠せなかったというのは有名なエピソードだ。
その結果生まれたのは、ダンスフロアとリビングの両方で楽しめるエレクトロサウンド。「ポリリズム」では、実験的なリズム構造を導入しつつもメロディのキャッチーさを保つことでリスナーを惹(ひ)きつける。一方、「GAME」や「Twinkle Snow Powdery Snow」では、歪(ひず)んだシンセリフ(反復フレーズ)や骨太のリズムなどエレクトロクラッシュの要素を取り入れている。
また本作が生まれた背景には、サブカルチャーからの熱い後押しがあった。宇多丸(RHYMESTER)やDJとしても活動する掟(おきて)ポルシェらの絶賛、木村カエラによるラジオ番組でのヘビーローテーションが、Perfumeの音楽性をいわゆるアイドルファン界隈(かいわい)から「お茶の間」へと広げる重要な役割を果たした。かくいう筆者も当時、掟がクラブで「チョコレイト・ディスコ」をスピンしたのをきっかけに、彼女たちの存在を知ったのだった。
今、本作を聴くと、「シークレットシークレット」の繊細な音の重なりや、「Butterfly」における不協和音スレスレのハーモニーなど、当時は気づかなかった新たな発見がいくつもある。「Baby cruising Love」のタイムレスな響き、「マカロニ」のノスタルジーは、現代のリスナーにとっても新鮮なはずだ。
「GAME」はPerfumeが音楽的、文化的なボーダーを超える力を証明した作品である。渋谷系のDNAを受け継ぎながら、それを未来志向のエレクトロポップへと昇華させたこのアルバムは、今もなお新しい音楽を作り続けるアーティストたちに影響を与え続けている。何より、今の彼女たちの世界的な飛躍が「必然」であったことをも再認識させてくれるのだ。
音楽ライター 黒田隆憲
NIKKEITheSTYLE――CROSSWORD[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 17ページ 573文字 PDF有 書誌情報]
1 「孟子」より、人として踏み行う道の意の四字熟語。仁と義のこと
2 三味線の基本的調弦法は本調子、三下りとこれの3種類
3 演劇で立ち稽古のこと
4 カワセミの雄を翡というのに対し、雌のこと
5 戦争をしない平和な状態を、2種類の動物で表した四字熟語
7 古代に見られた婚姻形態の一つ。○○問婚
11 芭蕉の句「○○が香に 昔の一字 あはれなり」
13 ウェリントン、ロンドンといえばこの履物の種類
15 1903年創刊の米国における邦字新聞の先駆け、○○新報
17 もとは女房詞とされる、他人の頭髪のこと、お○○
1 化学反応に関する式や、二酸化炭素の温室効果についての先駆的研究でも知られる、スウェーデンのノーベル賞化学者
6 桃山期以降太刀の鍔(つば)を代表した、ある植物に似た形をした鍔
8 約8000年前に絶滅したスミロドンともいう猛獣、サーベル○○○○
9 追い風を全面に受けて十分に張った帆のこと
10 大正時代に育成された冷害に強いイネの品種、○○○132号
12 マゼランが世界一周の途上で戦死した地である、フィリピンの州
14 「万葉集」などにみられる、「天皇」の読みの一つ
16 ゴルフでアルバトロスと同義語、ダブル○○○○
18 シチリアとボヘミアが舞台のシェイクスピアの劇、「○○物語」
19 フォアグラとトリュフを使ったステーキに名を冠されている作曲家
NIKKEITheSTYLE――曽根裕 石器時代最後の夜「今日の3つの話」(GallerytoGo)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 17ページ 0文字 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE 新宿に吹いたパリの風「中村屋サロン」群像(下)西洋絵画の技法 生涯をかけた探求(美の粋)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 14ページ 3466文字 書誌情報]
飽くなき執念
晩年の自画像
大正期を生きた多くの芸術家が背負わざるを得なかった宿命がある。1つは結核だ。国民病とも呼ばれたこの病は、希望に燃える若者の命も容赦なく奪った。そして、もう1つが、急速にもたらされる西洋の芸術をどう消化し、自己の芸術に昇華させるかという難題だった。
荻原守衛(碌山)亡き後、中村屋サロンの中心となった中村彝(つね)は、そんな時代をまるごと背負ったような画家だった。享年37歳。人生の半分以上を肺結核に侵されながら、西洋画の探求を続けた。その生涯は、命と引き換えに、まだ日本では歴史の浅い油絵の神髄を究めようとするかのようだった。
痩せこけた体に、落ちくぼんだ目、ひざの上には死を象徴するかのような頭蓋骨――。「頭蓋骨を持てる自画像」(1923年)には、死を目前にした彝の姿が描かれている。肩からかけた黒いマントは自らがデザインしたもので、その下に着た緑色の服と相まって、まるで修道僧のようにも見える。
いや、確かに、彝は美の修道僧だった。茨城県近代美術館の吉田衣里首席学芸員は「レンブラントやルノワールなど、西洋の様々な画家の手法を取り込み、結核と闘いながら、生涯をかけて試行錯誤を続けた。亡くなる1~2カ月前まで、絵の具を注文していた」と話す。
最晩年に描かれたこの自画像に至っても前へ進み続ける姿勢は薄れていない。彫りの深い顔立ちや、大きな目元、細く長い指などには、エル・グレコの影響が強く表れている。背景のカーテンなどには、このころ盛り上がりを見せていたパブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックが創始したキュビズムへの関心も見て取れ、「近世と近代の融合を試みている」(吉田首席学芸員)。こちらを見つめる姿は、聖人のような清らかさを感じさせるとともに、まだ絵を描きたいというすさまじい執念も感じさせる。
1887年、現在の水戸市の旧水戸藩士の家に5人兄弟の末っ子として彝は生まれた。生後1年で父を亡くし、11歳で母とも死別した。父親代わりだった長男の影響から、軍人を目指し、名古屋陸軍地方幼年学校に進み、その後、東京陸軍中央幼年学校に通うが、胸を病み、17歳で夢は破れた。
失意の青年に差し込んだ光が、転地療養先の千葉で出合った絵画だった。東京の本郷菊坂の白馬会の研究所に入るが満足できず、太平洋画会研究所に移るがここでも、不満だけが募った。そして1908年、友人の中原悌二郎とともにたどりついたのが、荻原守衛(碌山)のいた新宿中村屋だった。
パリでロダンから学び凱旋した碌山の語る芸術論は彝たちを熱狂させた。中原の様子について「熱烈なる個人主義を宣揚するに及び、(中略)真の指導者に邂逅した喜びで一杯になり、昼も夜も興奮し続けて、眠る事さえできない程であった」(中村彝「芸術の無限感」)と書いているが、それは彝も同じだったろう。自己を主張し、自らの生命を謳歌するという思想は、死の病に侵された彝の心をつかんだ。
碌山はロダンやセザンヌの複製写真やレンブラントの画集を持っており、大きな影響を受けた。彝は自らもレンブラントの画集を買い求め、むさぼるように見た。当時は、西洋美術を通史的に学べるような状況にはなかった。「断片的な情報をもとに、判然としない図版から技法を読み解きながら、自分のものにしようと没頭した」(吉田首席学芸員)
レンブラント、セザンヌ、ルノワール、マネと、それぞれ全く異なる表現様式をときに露骨なほど模倣した。「麦藁帽子の自画像」(1911年)には白い丸首シャツをきた姿が描かれている。輪郭線の取り方や、曖昧な顔の描写などにマネの影響が見られる。自画像ごとに彝の印象は大きく異なる。彝にとって、自画像は、西洋の巨匠たちのタッチを試す実験の場であるのと同時に、自らを見つめ直す発見の場にもなった。
恋する喜び
画面に込め
彝が日暮里の下宿から中村屋のアトリエに移ったのは1911年のことだった。元々、碌山が友人の画家、柳敬助のためにしつらえたものだったが、空き家になっていたため、経営者の相馬愛蔵、黒光夫妻の厚意によって住まわせてもらうことになった。夫妻は、制作に没頭し、食事もまともにとらない彝を心配し、家族の食卓に招いた。中村屋には彝の友人が出入りするようになり、碌山亡きあとの新たな活気が生まれようとしていた。
中村屋サロンはこのころ盛んだった美術運動とは根本的に違っていた。中村屋サロン美術館の太田美喜子学芸員は「様々な考えをもった芸術家らが集まり、自然にできあがったゆるやかな共同体のようなものだった。だからこそ互いの距離も近かった」と話す。
中村屋で生まれた芸術が、恋や愛と切り離せないのはそのためだろうか。碌山が黒光を愛し、その苦悩から作品を生み出したように、彝もまた、ここで熱烈な恋に落ち、その思いをカンバスにぶつけた。
ただし、碌山と違い、その思いは苦しみではなく、喜びだった。相手は相馬夫妻の娘、俊子だ。俊子も体の弱い彝を献身的に看病し、愛した。彝はこのミューズ(女神)を得て、制作に熱が入った。下絵も含め10点の俊子像を描いた。自画像を描いたときのように、タッチや画風を変えながら、さまざまな角度から俊子の魅力を表した。
「少女」(1913年ごろ)はそのうちの一点だ。ふわりとした髪や、柔らかそうで肉感のある肌の質感は、ルノワールをほうふつとさせる。意思の強そうな瞳で真っすぐにこちらを見つめる俊子は、驚くべきことに片胸をあらわにしている。2人の間には、画家とモデルの関係をこえた情熱と信頼があったことを感じさせる。
おそらく彝にとって、このころが人生で最も幸せな時間だったのではないか。結局、俊子と結ばれることはなかった。相馬夫妻はミッション系の学校に通っていた娘が、胸をあらわにするようなことを望んでいなかった。また、彝の結核も障害となった。関係を反対された彝は、日本刀を振り回すほど狂乱した。そして、中村屋を出た。
その後、俊子は、インドの革命家ラス・ビハリ・ボースと結ばれた。現在、中村屋の名物となっているインドカレーは元々、彼がもたらしたものだ。彝の気持ちを思うと、スパイスの利いたカレーの味は複雑さを増すようだ。
傷心の彝が渡ったのは伊豆大島だった。永住することも考えていたという。そんな彝を呼び戻したのはやはり絵だった。15年の第13回太平洋画会展に出品された、ルノワールの「泉による女」を見るため帰京したのだ。感化された彝は新宿からも近い下落合にアトリエを構え、制作に没頭していく。
重要文化財「エロシェンコ氏の像」(1920年)はこのアトリエで生まれた。中村屋に身を寄せていたウクライナ生まれの盲目の詩人をモデルにした作品で、友人の画家、鶴田吾郎と競作した。
作品の制作直前、彝は再びルノワールの作品を見る機会に恵まれた。黄土色系に整えられた色彩や背景と人物が一体となったような画面からはルノワールの影響が見られる。彝自身が「色数を出来るだけ節約し殆(ほとん)ど二三色でかいた」と振り返っているように、本物を見た成果を存分に生かしている。
この作品を描いた際、根を詰めすぎる彝を見て鶴田は止めたという。体調は年々、悪くなっていった。「健康の有難さを知るものは健康者ではない。病人だ」(中村彝「芸術の無限感」)という言葉は心の底からの叫びだったろう。死の病に侵され、軍人になる夢を諦め、愛する人も失った。残ったのは絵を描くことだけ。しかし、それすらも難しくなっていた。
死が日ごと迫ってくる中で、彝を奮い立たせたのもまた、死だった。23年関東大震災が起こる。未曽有の災害により、多くの人が亡くなる中、明日をも知れぬ自分が生かされた意味を自問した。「この生命を多少とも意義あらしむる唯一の道は、私にとつては画以外ない」。友人への手紙にそうつづった。そして、その言葉通り、最後まで描き、死んだ。「頭蓋骨を持てる自画像」はそんな彝の生きざまそのもののようで、胸に迫る。
現在、中村屋は立派なビルになっている。大都会に生まれ変わった新宿の街と同様、当時の面影はない。時代は変わった。
ただ、全てが失われてしまったわけではない。ビルの3階には、碌山や彝の作品を収めた美術館が設けられている。西洋の新しい芸術に挑むように人生をかけて作り、生き、そして愛した。彼らの真剣に議論する声や、にぎやかな笑い声がここには息づいている。こんなパン屋はちょっとほかにはない。
赤塚佳彦
NIKKEITheSTYLE――日本マクドナルドホールディングス社長兼CEO 日色保さん(MyStory)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 18ページ 0文字 PDF有 書誌情報]
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NIKKEITheSTYLE――日本マクドナルドホールディングス 日色保さん たたき上げで鍛えた筋肉(MyStory)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 19ページ 2422文字 書誌情報]
外資系トップと聞くとエリートを連想しがちだが、日本マクドナルドホールディングスの社長兼最高経営責任者(CEO)である日色保さんは「たたき上げ」を自任する。経営学修士号(MBA)などの華々しい経歴なしで、仕事を通じてリーダーとしての「筋肉」をつけた。
愛知県の県立高校から国立の静岡大学に進んだ。「親に負担はかけたくない」と私大は考えなかった。大学の4年間は4畳半一間の下宿住まい。風呂や台所、トイレは共同利用だった。
時代は1980年代の華やかなバブル期。「車は乗り回したいし、はやりのDCブランドの服も着たい。バカだったなと思うけど、バイトをして高いジャケットをセールで買いながら、穴の開いた靴下をはいていた」。バイトは居酒屋から警備員まで手広くやりビリヤード店でよく遊んだ。色々な世界の大人が来ていて人生勉強になった。
そんな「ごく普通の大学生」が入社したのは、医療機器や医薬品の米大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の日本法人だった。「それまで海外旅行をしたことがなく、飛行機に乗ったこともなかったのに、よく外資系の会社に入れたなと自分でも思う」
最初の仕事は静岡での医療機器の営業だったが、駐在するのは自分だけ。先輩も上司もおらず自宅がオフィスを兼ねた。営業の相手は地元の病院や外科医ら。手術にも立ち会って自社の医療機器の使い方を説明しなければならない。すぐに学生気分は吹き飛んだ。
担当する事業の急拡大に伴い、営業経験3年半、弱冠26歳で営業部員8人を束ねる管理職になったが、ここで苦い教訓を得た。「『俺と同じようにやればいい』というように自分のコピーをつくろうとした。ひどいリーダーだった」。実績を出すのに懸命で、各自の個性を軽視して運営した結果、チームの活力はなくなっていった。
仕事の仕方を変える力になったのは、体系的な米国流のトレーニング法だ。94年に米国に派遣され「教えられる人の身になってつくられた教育法を学んだ」。ただ当時は英語が得意だったわけではなく、米国滞在時に、悔しい思いを何度もした。「現地のチームに入ったらアウェー感がすごかった。発音をバカにされたり、仕事は自分の方ができるのに周りから低くみられたり」。そこで聞いた英語を自分で繰り返す学習を徹底すると心に誓った。
ある日、仕事の面会で病院のロビーにいると「横のおばあちゃんに『あなた大丈夫?』と聞かれた」。テレビの英語をまねてブツブツ独り言をいっていたからだ。とにかく必死だった。
2度の米国滞在も合わせて期間は1年あまりと長くないが、学びを日本で最大限いかしてチャンスをつかんだ。土地勘のない不振事業を再生する難問が与えられたときには「自ら現場に入り込んで背中をみせ、みんなで一緒に立て直すしかない」と奮闘し、停滞していたチームの雰囲気を一新した。
社内で「再建屋」のようにみられ、次々に試練が与えられたが、乗り越えながらマネジメントを体で覚えて「筋力」を蓄えた。2012年、46歳で日本法人の社長となる。生え抜きの社長は同社初だった。「有名大学を出たわけでもないし、MBAを持っているわけじゃないけど、会社に育ててもらった」。6年が過ぎ「入社から30年。医療機器の業界では仕事をやり尽くした感じがした」。
18年に日本マクドナルドに移り、翌19年に社長になった。「百八十度違っていた。前職は医師や技師との仕事でモノカルチャーだった。こちらでは年齢も国籍もあらゆる人が顧客であり働き手。本当の世の中はこうなんだ」
社長就任直後、難題が続いた。14年に発覚した期限切れ鶏肉問題などの影響で低迷した業績をサラ・カサノバ前社長ら経営陣が立て直していた。新社長として「次の10年の道筋をつけるのが任務」なのだが、店舗網再構築など重要な施策は後回しにされていた。
効率の悪い店を閉めて大型店を出す再構築やデジタルトランスフォーメーション(DX)を進め始めた矢先、今度は新型コロナウイルス禍に襲われる。「未知の事態が続くのを覚悟して日々判断するしかない」。店舗の安全対策など朝令暮改も辞さず最適解を探した。一方で宅配の対応店舗を増やすなど、コロナ禍に対応した積極的な戦略投資を進めて苦境を乗り切った。
21年に親会社の日本マクドナルドホールディングスの社長となった。業績は堅調で、はた目には悠々と経営しているように見えたが、水面下では「大変なストレスを感じながら苦闘していた」。22年ごろから顕著になった円安と原材料高という大波が原因だ。
約3千店のうち7割はフランチャイズチェーン(FC)店であり、運営する各地の加盟企業から悲鳴があがった。「何とかならないか」。マクドナルドは店の売り上げから本社がロイヤルティーを受け取るビジネスモデルだ。FC企業それぞれが食材を輸入しており、急激な原料高が経営を直撃する。
「こういう時はオンラインミーティングではダメ。営業出身だから直接行って話をした。予定をすべてキャンセルして全国のFCオーナーのところを回った」。ピンチの時こそトップが膝詰めで話し、理解し合うことが大切だ。原料の見直しや販売価格の引き上げなど、あらゆる収益改善策を検討した。23年にかけて「水面下でバタバタと必死でやってきた」ことで、チェーン運営は落ち着きを取り戻した。
23年までの5年間で、全店売上高は5割近く、営業利益は6割以上伸びた。「重要なのは優先順位をつけて決断すること。そうすれば会社が縦割り意識にならずに一体感がでる」。経営者の要諦は、理論よりも仕事との格闘から身につけたのだろう。「業績が伸びた時、会社だけが喜ぶのではなく、人が成長することが一番大事だ」。そんな言葉にも現場育ちのリーダーならではの説得力がある。
好きな言葉は「常時更新」だ。考えを固定せずに、常に柔軟に自分をアップデートしていきたいと思っている。
鈴木哲也
岡田真撮影
NIKKEITheSTYLE――日本マクドナルドホールディングス 日色保さん INSPIRATIONS(MyStory)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 19ページ 826文字 書誌情報]
学年が3つ上の兄はバスケットボールが上手で、高校は特待生で強豪校に入った。「俺もちょっとやってみるか」。面白かったので中学校でバスケ部に入ったが、部員が辞めて3人になってしまった。高校でも部活に身が入らずレギュラーになれなかった。
若いとき不完全燃焼だったためか「今になってすごく一生懸命やっている」。知り合いから誘われ、久しぶりにボールに触った。愛好家が集まるチームだがプレーは真剣だ。最初は思うように体は動かず心臓が口から飛び出しそうで、フリースローはゴールに届かない。
それでも休日などに練習や試合を続けていくうちに楽しくなりシニアチームのポイントゲッターになった。「自分の人生の中でバスケが一番うまいのは今だ」。仲間と一緒に汗を流す時間が最高のリフレッシュになっている。
中学生など各地の子どもたちと接する時間も大切にしている。2023年から経済同友会の副代表幹事を務め、同会の「学校と経営者の交流活動推進委員会」など教育関連の委員長を担当。100人以上の経営者が、学校に出向いて出張授業を行っている(写真上)。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)にいた時代から、この出張授業に長く取り組んできた。
教育の場と企業はもっと交流するべきだというのが持論。「働くとはどういうことか、キャリアをどう考えるか」といったことを子どもたちに直接、語りかけ、未来へと勇気を持って歩んでいく手助けになればと思う。教える側も「今の中学生の考え方など様々な発見があり、大きな活力をもらえる」。
子どもとの関わりでは「ドナルド・マクドナルド・ハウス」支援にも力を入れる。病気の子どもの家族向けに全国12カ所の滞在施設があり、毎年「青いマックの日」というイベントも展開し店舗などで寄付を集める(写真下)。
同ハウスは公益財団法人が運営し、様々な企業が支えており、J&Jにいた時から関与していた。「より多くの人に存在を知ってもらい支援の輪を広げたい」と力を込める。
NIKKEITheSTYLE――パリところどころ 中谷美紀[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 20ページ 1250文字 書誌情報]
自ら稼いだお金で初めて海外へ渡航したのは20歳の終わりのことで、目的地はフランスのパリだった。パリジェンヌを気取ったヴィンテージのコートで降り立ったシャルル・ドゴール空港では、かつて映画で観(み)たガラス張りのエスカレーターが目の前に現れ、血が騒いだことが懐かしい。
宿泊先は、ヴォージュ広場の回廊に隣接した小さなホテルだった。回廊に面した文豪ヴィクトル・ユゴーの家を訪れるにも、『レ・ミゼラブル』でも描かれたフランス革命の象徴であるバスティーユ広場を一目拝むにも、ピカソ美術館にて天才の絵画を鑑賞するにも、都合のよい場所である。
ルーヴル美術館では、人並みに『ミロのヴィーナス』や『モナリザ』、『民衆を導く自由の女神』を堪能しつつ、ナポレオンがエジプト遠征時に奪取したらしき古代エジプトの彫像や副葬品の数々が展示されたエリアにて、実物のミイラにお目にかかり、圧倒された。
セーヌ川を挟んで反対側のオルセー美術館では、ゴッホの『星月夜』が印象的だったけれど、狂気を宿した彼の作品に心をかき乱され、自宅には決して飾りたくないと確信したものだった。
イザベル・アジャーニが演じた映画『カミーユ・クローデル』を観て以来、彫刻家カミーユ・クローデルとその師であり愛人でもあったオーギュスト・ロダンの作品に興味を抱いていた。7区のロダン美術館では、『地獄の門』や『カレーの市民』といった、クローデルがロダンと共に制作に携わったとされる作品に目を奪われた傍らで、彼女が単独で手がけた『幼き少女の胸像』や『The Waltz』にも心惹(ひ)かれた。
当時のオランジュリー美術館は、現在ほど混雑しておらず、モネの『睡蓮(すいれん)』を独り占めできたことは、何と幸運だったことだろう。
実存主義者たちが集ったことで知られるサンジェルマン・デ・プレのカフェ・ドゥ・マゴやカフェ・ドゥ・フロールを訪れずしてパリは語れない。時差ボケで空腹に喘(あえ)いでいたために、朝から鴨(かも)のフォアグラを注文して、添えられたトーストと共に味わい、カフェクレームで冷えた身体を温めた。
クリスマスを控えオペラガルニエにて上演されていた『くるみ割り人形』は、当然ながらチケットが完売していた。しかし、わずかな望みを抱いて開演前に向かってみると、段ボール紙に「売ります」と書いて立つ男性から後方の席を譲っていただくことが叶(かな)った。
プリンシパルが公演中に心臓発作を起こし、急遽(きゅうきょ)幕が下ろされるというハプニングには、誰もが動揺した。しかし、即座に代役を立て、何事もなかったかのように公演を続けるところが、泣く子も黙るバレエの殿堂パリオペラ座バレエ団なのである。
かくしてパリへの愛が募り、22歳から8年ほど、彼(か)の地にアパルトマンを借りるに至ったのだった。
なかたに・みき 俳優。1976年東京生まれ。ドラマ、舞台、映画、CMに出演し数々の賞を受賞。執筆にも意欲的で「オフ・ブロードウェイ奮闘記」(幻冬舎文庫)販売中。
NIKKEITheSTYLE――隠れた海鳥のコロニー ニュージーランド[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 20ページ 227文字 書誌情報]
オタゴ半島の突端にあるタイアロア・ヘッド。曲がりくねった海岸道路を走れば、コバルトブルーの海や巨大な崖、湾が見え隠れする。
ここは世界最大の海鳥キタシロアホウドリが繁殖地を形成する場所だ。草の奥に隠れた巣があり、ひなが魚をもらうのを待っている。
〈行き方〉成田空港↓ダニーデン国際空港(オークランド経由、約14時間半)↓車で約1時間
【図・写真】Photo/Robert Harding Picture Library, National Geographic
(ラグビー)埼玉が開幕6連勝 リーグワン――神戸、守備で圧力 流れつかみ初連勝[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 584文字 PDF有 書誌情報]
最後まで気持ちを切らさず、前後半とも3トライずつの快勝。神戸のレニー・ヘッドコーチ(HC)は「(約2週間ぶりの試合となった交流戦の初戦で)いいスタートが切れた」とうなずいた。
試合の入りはBR東京が上回った。素早い展開からゲインラインを突破して神戸を自陣に釘付けに。3分に先制トライ、12分にはPGで突き放した。
しかし、この苦しい時間帯を神戸は粘り強い守備で耐えた。2度にわたってトライラインを破られながら、グラウンディングはさせない。17分、逆襲からWTBモエアキオラが抜け出して1点差に詰め寄るとチームが落ち着いた。
この後はチャンスを逃さず、29分にCTBリトル、38分にはSH日和佐の長い飛ばしパスを受けたモエアキオラが相手タックルをはじき飛ばしてトライを重ねた。レニーHCも「あれだけタフな前半を21―8で終えられて、チームの自信になった」と選手をたたえた。
流れを手放したBR東京は、その後もマイボールのラインアウトを再三失い、落球を犯すなどミスを連発。
それも神戸の守備の圧力があったからか。ロックのレタリック共同主将は「きょう上回ったのは守備。みえないところでの(一人ひとりの)ハードワークがよかった」。これで今季初の連勝で、ホームゲームは3連勝。選手の表情も充実していた。
(土田昌隆)
【図・写真】後半、相手を振り切りトライを決める神戸・レタリック
(ラグビー)埼玉が開幕6連勝 リーグワン――東京ベイ快勝、スクラム圧倒[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 228文字 PDF有 書誌情報]
開始2分のスクラム。東京ベイのFWは組み合った瞬間、前に出た。そのまま真っすぐ押し込み、ペナルティーを獲得。先制のPGにつなげた。その後は相模原に一度もリードを許さず、6トライの快勝だ。
スクラムでは10度近い反則を誘発し、相手ボールも奪った。リーグ屈指の重量FWを持つが、重さだけでは押せない。
新人のフッカー江良は「僕たちはドミノを倒すようにスクラムを組もうとしている」。シーズン前の準備段階から一つ一つの手順を大事にしてきたことが勝因と胸を張った。
(スケートW杯)高木、日本勢最多35勝目――圧勝で快挙「経験糧に」[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 478文字 PDF有 書誌情報]
快挙達成を圧勝で決めた。女子1000メートルの最終組で登場した高木は、ゴールラインを駆け抜けた直後、すぐさま電光掲示板に目を向けた。1位を確信し、右腕を力強く突き上げる。8年以上をかけ、30歳で日本勢最多のW杯通算35勝。「経験が糧になっている」と言葉に実感を込めた。
好敵手のレールダム(オランダ)が前の組で転倒して会場がざわつく中、集中力を研ぎ澄ました。滑らかにスピードに乗り、2位に0秒67もの大差。北京五輪女王の強さを見せつけた。
1500メートル、3000メートルを含めた3種目で世界のトップに立つ能力は、日本で比類のないものだ。中学3年の15歳で五輪に初出場した天賦の才の成熟に、日本スケート連盟の湯田淳スピードスケート強化部長は「この記録を超える選手は今後出てくるのだろうか。突き抜けている」と感嘆した。
高木は記録に固執しない性格ながらも、さすがに今回は周囲の期待を意識していた様子だ。一息ついた後に「あとは自分のやるべきことをやるだけ。またしっかり走れるようにしたい」。喜びに浸ることなく、再び理想の滑りの追求へと意識を向けた。
(共同)
(スキー)52歳葛西が連覇 TVh杯 142メートルの大ジャンプ 「W杯つながる」手応え[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 437文字 PDF有 書誌情報]
ノルディックスキーのTVh杯ジャンプ大会は1日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル)で行われ、男子で52歳の葛西紀明(土屋ホーム)が258.9点で優勝した。1回目にHSを上回る142メートルをマークし、2回目も131メートルを飛んだ。
女子は岩佐明香(大林組)が133.5メートル、119メートルの202.8点で制した。
◇ 葛西が納得のジャンプで連覇を遂げた。1回目にヒルサイズを越える142メートルの大ジャンプでトップに立ち、プレッシャーを感じたという2回目も131メートルでまとめた。
52歳のシーズン初勝利に「この年で勝てるとは。めちゃくちゃうれしい」と笑みがこぼれた。
1月のコンチネンタルカップで日本勢上位の成績を残し、今月中旬に行われるW杯札幌大会出場が確実に。調子は上がってきているといい、「W杯につなげていけるんじゃないかと自信がついた」と手応えを感じていた。
〔時事〕
【図・写真】TVh杯ジャンプ大会で優勝した葛西の飛躍 〔時事〕
(スケートW杯)高木、日本勢最多35勝目 清水・小平超え[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 375文字 PDF有 書誌情報]
【ミルウォーキー=共同】スピードスケートのワールドカップ(W杯)第4戦は1月31日、米ミルウォーキーで開幕し、女子1000メートルで高木美帆(TOKIOインカラミ)が1分13秒56で優勝した。この種目は開幕4連勝で11勝目。1500メートル、3000メートルを含めて五輪実施の個人種目でW杯通算35勝目に到達し、男子の清水宏保、女子の小平奈緒の34勝を超えて日本勢単独最多となった。
女子3000メートルは堀川桃香(富士急)が4分0秒58の7位。男子の1000メートルは野々村太陽(博慈会)が日本勢最高の13位で、ジョーダン・ストルツ(米国)が1分6秒16の好記録で制した。5000メートルの一戸誠太郎(ANA)は最下位の16位だった。
【図・写真】スピードスケートW杯女子1000メートルで優勝した高木。W杯通算35勝とし日本勢最多を更新した=共同
カーリング・藤沢「心に残る試合を」 日本選手権きょう開幕[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 342文字 PDF有 書誌情報]
来年のミラノ・コルティナ冬季五輪代表選考に関わるカーリングの日本選手権(2~9日・横浜BUNTAI)開幕前日の1日、各チームのスキップが横浜市内で記者会見に臨み、女子で五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレの藤沢は「心に残る試合をやっていきたい」と意気込んだ。ロコ・ソラーレは今大会4位以下になると、五輪出場の可能性が消える。
女子2連覇を狙うSC軽井沢クの上野美は「自分たちらしさを忘れず試合に向き合う」と表情を引き締め、男子で前回覇者のコンサドーレの阿部は「悔いなく終われるように頑張る」と話した。
男女各10チームで争い、優勝チームは3月開幕の世界選手権と9月の五輪代表候補決定戦の出場権を得る。日本選手権の首都圏開催は初で、日本協会によると各日約2000席が全日程で完売した。
(スキー)堀島が6位 W杯モーグル――五輪金へ模索続く[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 339文字 PDF有 書誌情報]
2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪で金メダルを取るための道のりだ。男子のエース堀島は決勝2回目の第2エア(空中技)で高難度のコーク1440(軸をずらした4回転)が決まらず転倒した。6位に終わり「完成度を上げていきたい。成功させないと」と実感を込めた。
世界でも数人しかできない大技。練習ではほぼ転ぶことはなくなってきたという。ただ今回は「決勝の2本目というプレッシャーもあった」と言い、踏み込みが弱くなりバランスを崩した。
難度を抑えて目先の好結果を求めるべきか葛藤もある中「五輪に照準を合わせたい」と挑戦を続ける。米国での第5戦でも、この技を失敗した。
「今は負荷がかかるが慣れてくるはず。金メダルを取って良かったと思えるようにしたい」と悔しさを押し殺して語った。
(共同)
豊昇龍、土俵入りミス 四股所作「勉強しないと」[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 302文字 PDF有 書誌情報]
大相撲の新横綱豊昇龍が1日、東京・両国国技館で行われた千田川親方(元幕内徳勝龍)の引退相撲で土俵入りし、国技館のファンの前で初めて雲竜型を披露した。四股を踏む際、左右の上げる手の所作を間違えてしまい「緊張した。まだまだ勉強しないと」と、ばつが悪そうだった。
「新横綱」とアナウンスされるたびに歓声が起こり、取組では大関琴桜を寄り切り。東の支度部屋の一番奥に陣取り「みんなのことが全部見えるね」と話した。
関脇時代の2023年1月に、宮城野親方(元横綱白鵬)の引退相撲で露払いを務めた経験がある。この日の土俵入りで当時を思い出したそうで「同じ横綱になったので、いろいろと見習いながら頑張りたい」と語った。
(スキー)堀島が6位 W杯モーグル[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 223文字 PDF有 書誌情報]
【バルサンコム(カナダ)=共同】フリースタイルスキー・モーグルのワールドカップ(W杯)は1月31日、カナダのバルサンコムでモーグル第7戦が行われ、男子の堀島行真(トヨタ自動車)が55.48点で6位となったのが日本勢最高だった。
島川拓也(日本仮設)は12位。ミカエル・キングズベリー(カナダ)が今季5勝目、通算95勝目を挙げた。
女子は田口友麻(早大)が自己最高の9位、冨高日向子(多摩大ク)が11位、柳本理乃(愛知ダイハツ)が15位で続いた。
(ラグビー)埼玉が開幕6連勝 リーグワン[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 218文字 PDF有 書誌情報]
ラグビーのNTTリーグワン1部第6節第1日は1日、埼玉・熊谷ラグビー場などで行われ、埼玉が浦安を53―26で下して開幕6連勝とした。浦安は6連敗。横浜がトヨタに24―20で競り勝ち、2連敗の後に4連勝。トヨタは1勝1分け4敗となった。
東京ベイは相模原に40―12で快勝して4勝目(1分け1敗)を挙げ、相模原は2勝4敗。東京SGが静岡を33―14で破って2勝2分け2敗とし、静岡は4勝2敗。神戸は3勝3敗。BR東京は1勝5敗となった。
(スキー)W杯ジャンプ混合団体、日本は4位 ノルウェーV[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 24ページ 209文字 PDF有 書誌情報]
【ビリンゲン(ドイツ)=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは1月31日、ドイツのビリンゲンで混合団体第2戦(ヒルサイズ=HS147メートル)が行われ、伊藤有希(土屋ホーム)小林陵侑(チームROY)高梨沙羅(クラレ)二階堂蓮(日本ビール)の日本は、合計962.0点で4位だった。エース小林陵が139.5メートル、138メートルとまずまずのジャンプを見せた。
ノルウェーが1070.8点で優勝した。
(テニス)日本、英破り2回戦 デビス杯予選――錦織、ベテランの味 敗戦生かし、サーブ修正[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 648文字 PDF有 書誌情報]
「MVPはヨッシー(西岡)ですけど……」。試合終了直後のインタビューで、錦織は連日チームに白星をもたらした後輩を真っ先にたたえた。自身は初日に格下に敗れ、この日も勝利したものの本調子とはいかず。重圧から解放されたように「勝ててほっとしてる」と何度も繰り返した。
前日の第2試合は国別対抗戦ならではの緊張感に屈しストレート負け。「この半年で一番悪いぐらい」の出来で、復帰後蓄えてきた手応えを失いかけたという。「どうにか自分に自信を持たせなきゃいけないのが難しかった」
ただ、状態が良くない中でも修正できるのがベテランらしい。前日に苦戦したファーストサーブは「緩急をつけフォームを微調整した」ことで大幅に改善。第1セット第4ゲームでブレークに成功すると波に乗った。勝負どころで球が浮くミスはあったが、ラリー戦の主導権は渡さない。相手のショットの勢いが増した終盤も「きのうの反省を生かして焦りすぎない」ことを意識し、しぶとく勝ちきった。
現在の世界ランキングは70位。本来ならツアーに専念したい立ち位置だが、体にムチを打って今大会の出場を決めた理由がある。「日本をワールドグループに戻らせたい。若手のために生きたい」
今回は十分にプレーを背中で見せられなかったが、自身が得た収穫は大きかったようだ。「マイナスな部分を払拭できた。来週のツアーも(同じように)プレーできたら」。経験を一つずつ重ねながら、35歳は再び世界の階段を上っていく。
(堀部遥)
【図・写真】日本―英国 ビリー・ハリスと対戦する錦織
決勝カードは神奈川と埼玉 車いすバスケ日本選手権――神奈川、相手ボールを次々スチール[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 234文字 PDF有 書誌情報]
前半はおとなしかった神奈川の守備が、後半早々牙をむいた。この試合初のプレスディフェンスを発動し、相手ボールを次々スチール。古沢の3ポイントも含む一挙9得点でNO EXCUSEを突き放した。
戦略担当コーチも務める日本代表の鳥海は「試合前からそういうプランでした」としてやったり。相手の及川監督は代表の前監督で手の内を知っており、その後は臨機応変に守備隊形を変え、反撃を許さない完勝。3連覇に王手をかけ、鳥海は「この大会は僕たちの大会。負けることはない」と言い切った。
決勝カードは神奈川と埼玉 車いすバスケ日本選手権[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 192文字 PDF有 書誌情報]
車いすバスケットボールの日本選手権第2日は1日、東京体育館で準々決勝と準決勝が行われ、3連覇を目指す神奈川ヴァンガーズと前回準優勝の埼玉ライオンズが決勝に進出した。
神奈川は準々決勝で長野車椅子バスケットボールクラブを104―45で下し、準決勝ではNO EXCUSEを79―49で破った。埼玉は準々決勝で伊丹スーパーフェニックス、準決勝で富山県車椅子バスケットボールクラブに勝った。
ベイ連覇へ活気 キャンプイン 真の王者へチーム一丸 牧、課題の守備を強化(プロ野球)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 1422文字 PDF有 書誌情報]
プロ野球は1日に沖縄、宮崎両県で、昨季26年ぶりの日本一に輝いたDeNAなど、12球団がキャンプインした。
沖縄県ではDeNAを含む7球団が始動し、船出を迎えた阪神の藤川新監督はドラフト1位新人の伊原(NTT西日本)の投球練習を見守るなど、選手の動きを細かくチェック。初の開幕投手を狙う中日の高橋宏は、ブルペンで快速球を投げ込んだ。
楽天ドラフト1位の宗山(明大)は遊撃の守備で軽快な動きを見せ、打撃練習でも快音を連発した。
宮崎県では、ともにリーグ2連覇を狙う巨人とソフトバンクなど5球団がキャンプをスタート。楽天から巨人に移籍した田中将は久保巡回投手コーチの助言を受け、入念に投球フォームを確認した。
◇
昨季、26年ぶりに日本シリーズを制覇したDeNAだが、リーグ3位からの日本一とあって、もろ手を挙げての歓喜とはいかなかったはず。今季は1998年以来のリーグ優勝と連続日本一を目指す。
沖縄県宜野湾市のキャンプ地は時折、雨に見舞われ、選手たちは室内練習場での練習が中心のキャンプ初日となった。全体練習で元気さが目立ったのはドラフト1位右腕の竹田祐(三菱重工West)。主将の牧秀悟や桑原将志、度会隆輝ら陽気な面々がそろうチームにまた一人、活気をもたらす一員が加わった。
牧は打撃練習とともに守備練習にも多くの時間を割いた。昨季は二塁手で両リーグ最多の18失策。三浦大輔監督が今季のテーマに掲げる「守備力、判断力」の大切さを誰よりも身にしみて感じている牧は「チームで一番へたくそなので」。派手さより確実に「捕れる打球を捕る」ことを主眼に、丁寧にゴロをさばいた。
ブルペンも活気に満ちていた。守護神の座を森原康平に譲り、近年はやや影が薄くなった感がある山崎康晃は「(昨季は)ふがいない投球でチームに迷惑をかけたので、今年にかける思いは強い」。29球の中には、これまで投じたことがないカーブを1球交えた。「感覚的にすごくいいものがあるので、このまま引き続き投げ続けたい」と早速、新たなシーズンへの手ごたえを感じた様子だった。
今季は浜口遥大(現ソフトバンク)とのトレードで三森大貴が加入。トレバー・バウアーの2季ぶりの復帰も決まるなど陣容に厚みが増す中、〝補強〟の目玉といえるのが村田修一野手コーチの14年ぶりの古巣復帰だろう。
選手時代、長く一緒にプレーした三浦監督は「現役時代は『俺が村田だ』という(自信満々の)タイプだったが、変わった」。巨人時代にまだ力があると思われた中で戦力外通告を受け、独立リーグに活躍の場を求めるなどの苦労が、親分のようなキャラクターの変化をもたらしたのか。
巨人やロッテで指導経験を積み、心に丸みを帯びた村田コーチは「今までは教え込む感じだったが、(今季は選手と)同じ舞台に立ち、同じように喜び、悔しがる。そういうコーチ像を目指したい」。自身のテーマに「共感」を掲げる通算360本塁打の元本塁打王には次代の大砲育成の期待がかかる。
この日は昨季の日本一を祝うパレードが宜野湾市内で行われ、多くのファンが詰めかけた。監督としては初めてとなる沖縄でのパレードに三浦監督は「子供たちにたくさん集まっていただいて、パワーをもらった」と満足そうだった。
(宮本つきひ)
【図・写真】ブルペンで投球練習を見守るDeNAの三浦監督。手前は小園
【図・写真】キャンプインし、ウオーミングアップする牧(手前から2人目)らDeNAナイン
楽天ルーキー宗山「何もかもが勉強」 鋭い打球、広角に(プロ野球)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 418文字 PDF有 書誌情報]
注目ルーキー、楽天の宗山(明大)がプロとして着実な一歩目を踏み出した。1日、沖縄県金武町のキャンプで、一挙手一投足が注目される中、はつらつとした動きを披露。「何もかもが自分の勉強だと思って取り組んでいきたい」と力を込めた。
背番号1のユニホーム姿で、アップから率先して最前線に立つなど積極的な姿勢を見せた。シートノックでは、大学時代に慣れ親しんだ遊撃の位置に先輩の村林とともに就き、軽快にプレー。塩川内野守備走塁コーチは「球との距離感がすごく上手。スローイングもプロでトップクラスの村林といい争いができる」とたたえた。
11日の練習試合で〝デビュー〟が濃厚なスター候補。走攻守の三拍子がそろうとの評判通り、バットを持てば鋭い打球を広角に飛ばした。「一本のノック、一本の打撃、走塁の一つを大事にして、実戦の前にもう一度基礎的なところを見つめ直したい」と話した。
【図・写真】キャンプ初日、三木監督(左)らが見守る中、打撃練習する楽天・宗山
最下位から逆襲 中日・井上新監督「いいスタート切れた」(プロ野球)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 367文字 PDF有 書誌情報]
中日の井上新監督は沖縄県北谷町でのキャンプ初日から精力的に動き回った。3年連続最下位からの脱却を図るべく、求めるのは活気と前向きな姿勢だ。秋季キャンプから変革を訴えてきた監督は「みんないい表情だった。いいスタートを切れた」と笑みを広げた。
「緊張した」というドラフト2位新人、吉田(西濃運輸)には「自分のペースでやればいい」と優しくアドバイス。快速球を投じた高橋宏には「目指すところはもっと高い」とほめることはない。アメとムチを使い分け、選手を鼓舞する。
就任時から繰り返してきた「一体感」を醸成しようと、日替わりで数人を指名し、練習前の円陣で今季の抱負を語らせる試みも。この日は藤嶋と福永が務め、翌日の担当をくじ引きで決めた。「大勢の前で話すのは勇気がいるし『明日何を話そうか』と考える。その鍛錬も野球につながる」と狙いを語った。
最下位から逆襲――西武・西口新監督「うまくなるか楽しみ」(プロ野球)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 303文字 PDF有 書誌情報]
「晴れやかな気分では初日を迎えられなかったけどね」。宮崎県日南市で監督就任後初の春季キャンプを迎えた西武・西口監督から、いきなり恨み節が漏れた。
矛先はどしゃぶりの雨。選手の自主練習の仕上がりには納得しつつ、ネットで囲まれた屋内で練習を余儀なくされ「やっぱり外で打たないとあまり分からないんでね」。期待の新人・渡部聖らが打力をアピールも本来の実力を確かめるのは難しかった。
朝は地元の市民らによる歓迎セレモニーが開かれ、園児の打楽器の演奏に笑顔を見せた。「練習してあれだけうまくなるんだから。うちの選手もどれだけ練習してうまくなるか楽しみです」。昨シーズン91敗で歴史的大敗を喫したチームに発破をかけた。
松山が38位に 米男子ゴルフ2日目(短信)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 221文字 PDF有 書誌情報]
【ペブルビーチ(米カリフォルニア州)=共同】米男子ゴルフのAT&Tペブルビーチ・プロアマは1月31日、カリフォルニア州ペブルビーチのペブルビーチ・リンクスなど2コース(ともにパー72)で第2ラウンドが行われ、52位から回った松山英樹は4バーディー、1ボギーの69とスコアを伸ばし、通算5アンダーの139で38位に浮上した。首位とは9打差。2日連続で65をマークしたヨーゼフ・シュトラカ(オーストリア)が通算14アンダーで単独トップに立った。
竹田3位浮上、V射程圏 米女子ゴルフ2日目 ビッグドライブでイーグル奪取[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 767文字 PDF有 書誌情報]
【オーランド(米フロリダ州)=共同】米女子ゴルフの今シーズン開幕戦、ヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズは1月31日、フロリダ州オーランドのレークノナ・クラブ(パー72)で第2ラウンドが行われ、今季からツアーメンバーの竹田麗央は4位から出て1イーグル、3バーディー、1ボギーの68をマークし、通算6アンダーの138で3位に順位を上げた。トップとは4打差。
笹生優花は71で回り、通算3アンダーで9位につけ、古江彩佳は72で1アンダーの17位となった。金阿林(韓国)が69と伸ばし、10アンダーで首位を守った。リン・グラント(スウェーデン)が3打差の2位。世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)らが竹田とともに3位で並んだ。
◇
米ツアーの「デビュー戦」で竹田が優勝戦線に絡んでいる。インから出た前半でスコアを1つ伸ばした後、1番は3パットのボギー。「自分のミス。もったいない」と悔やんだ直後に力を発揮した。
パー5の2番は「ティーショットがうまくいったら(2オンの)チャンスはある」とドライバーを強打。ラフに入った残り245ヤードの第2打は3番ウッドを使い「ちょっと右に行ったが、風に戻されてラッキーだった」とピン手前2メートルにつけた。
この好機でスライスラインを読んでイーグルパットを決め、笑みを浮かべた。勢いづき、終盤も2バーディーを重ねた。
2日間の平均飛距離は263.5ヤードに達し、第一人者N・コルダの267.0ヤードと比べても遜色ない。多くの日本勢がぶつかる米国コースの距離の長さを、竹田は「そんなに苦労なく回れている」と気にしていない。
トップと4打差で迎える3日目は「2打差くらいに付いていけるよう頑張りたい」と、さらなる上昇を目指す。
(共同)
【図・写真】第2ラウンド、15番でショットを放つ竹田=共同
(卓球)岩井田・中野組4強 全日本卓球・男子[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 261文字 PDF有 書誌情報]
卓球の全日本選手権ダブルス第3日は1日、愛知県の豊田市総合体育館で行われ、男子は岩井田駿斗、中野琥珀組(山口・野田学園中)が準々決勝で大学生ペアに勝ち、中学生として同種目で初の4強入りを決めた。2連覇を狙う小林広夢、伊藤礼博組(日大)もベスト4に進出した。
女子の準々決勝は昨年の全国高校総体優勝の伊藤詩菜、青木咲智組(大阪・四天王寺高)が勝ち上がったが、面手凜、樋口美空組(岡山・山陽学園高)は敗れた。混合では木造勇人(関西アカデミー)安藤みなみ(トップ名古屋)組と小野寺翔平(リコー)枝広愛(中大)組が決勝に進んだ。
安楽や楢崎智、準決勝進出 ボルダー・ジャパン杯[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 241文字 PDF有 書誌情報]
スポーツクライミングのボルダー・ジャパンカップは1日、東京・駒沢屋内球技場で予選が行われ、男子は昨夏のパリ五輪複合銀メダルの安楽宙斗(JSOL)や同五輪代表の楢崎智亜らが上位20人による準決勝へ進んだ。全5課題(コース)を完登した安楽は124.5点の2位で、0.1点上回った山口賢人(大阪府連盟)がトップ。
女子は5完登の松藤藍夢(日大)が124.8点で首位。東京五輪複合銀メダルの野中生萌は4位、パリ五輪代表の森秋彩(茨城県連盟)は6位で突破した。2日に準決勝、決勝が行われる。
(テニス)日本、英破り2回戦 デビス杯予選[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 233文字 PDF有 書誌情報]
男子テニス国別対抗戦デビス杯の予選1回戦、日本―英国最終日は1日、兵庫県三木市のブルボンビーンズドームで行われ、日本は通算3勝2敗で勝ち、9月の予選2回戦進出を決めた。1勝2敗で迎えたシングルス2試合で西岡良仁(ミキハウス)がジェーコブ・ファーンリーに、錦織圭(ユニクロ)がビリー・ハリスにそれぞれ勝った。
ダブルスの綿貫陽介(SBCメディカルグループ)柚木武(イカイ)組はジョー・ソールズベリー、ニール・スクプスキ組に敗れた。予選2回戦を突破すれば、本戦へ進む。
(卓球)岩井田・中野組4強 全日本卓球・男子――伊藤・青木組、強打で躍進 女子・高校総体優勝ペア[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 25ページ 179文字 PDF有 書誌情報]
女子は高校総体優勝ペアの伊藤、青木組が準々決勝で実業団ペアに3―2で競り勝った。フォアの強打を発揮した3年生の伊藤は「すごく緊張したが、声を出して思い切ってやることができた」と笑みを浮かべた。開幕前は最終日まで勝ち残ることは想定していなかったという。
2年生の青木は「一生に一度できるかできないかくらいの経験。ここまで来たら絶対に優勝したい」と意気込んだ。
鳥(13)最小ハヤブサに独自の生存戦略[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 26ページ 323文字 書誌情報]
フィリピンヒメハヤブサは鋭い爪とくちばしを持つ「猛禽(もうきん)類」で最も小さい鳥の一つだ。全長18センチメートルほどでスズメより一回り大きいくらいだ。かつては大型だったが約1000万年前に分かれて小さくなる進化をした。
大きな哺乳類ではなく、トンボやバッタなどの昆虫を食べることで、大型の鳥との生存競争を生き延びた。一般的なハヤブサのように急降下はできないが、長い翼を使い枝から飛び立ち、足で捕まえる。キツツキなどの小さな古巣もすみかに使う。
◇
国立科学博物館で開催中の特別展「鳥」は鳥類の多様な生態を紹介する。
【図・写真】最小の猛禽類の一つ「フィリピンヒメハヤブサ」は全長18センチほどでトカゲや昆虫を食べる=川辺 洪氏撮影
なぜ縄文に農業始まらず? 管理もとに共生植物が食料に(科学で迫る日本人)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1947文字 PDF有 書誌情報]
日本列島には食料になる植物がいくつも持ち込まれた。弥生時代に稲作が普及する前にも農耕とまではいかないが、人の管理をもとに「共生関係」が生まれ、食料につながっていた。歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏の著書「サピエンス全史」にある「小麦が人を操った」といったとらえ方とは差があるようだ。
日本列島に最初に持ち込まれたイネはどんな品種なのか――。神戸大学の石川亮准教授は弥生時代初期の青谷上寺地遺跡(鳥取市)で出土したイネの籾のゲノム(全遺伝情報)を解析した結果を心待ちにする。この遺跡の籾は水につかっていたためDNAの保存状態がよく、解読できる可能性があるという。
イネの研究は進み、もち米かうるち米か、赤色か白色かを決める遺伝子などゲノムの特徴が分かってきた。石川氏は「出土した籾のゲノムをもとに今のイネを品種改良して当時のイネを再現したい」と意気込む。現在のイネは品種改良が進んだもので、当時の社会をはかるにも当時の収量の把握などは重要になる。
注目するイネの特徴の一つが、稲穂からの籾の落ちやすさ「脱粒性」だ。時代とともに遺伝子が変異して脱粒性が変わり、今の姿になったのかもしれない。現代の稲作では籾が落ちにくいことで栽培しやすいが、昔は落ちる方が都合がよかった可能性もある。
人が栽培することによる遺伝子や形質の変化を「栽培化」という。西アジアの麦、東アジアのイネなどが代表例だ。様々な植物のゲノム解読が進み、栽培化の実像が明らかになりつつある。栽培植物を利用する「農耕」が中心的な役割を果たす農業社会へと進んだ経緯に迫ろうとしている。
弥生時代に稲作が広がるまではクリやドングリを主体とした採集や狩猟、漁労で食料を得ていたといわれる。イネとともにアワやキビが伝わったころ、中国北部では雑穀を中心とした農業社会が起きている。日本ではどうなのか。
東京大学の米田穣教授らは縄文時代晩期末の七五三掛遺跡(長野県小諸市)から出土した縄文人の骨のコラーゲンの炭素同位体などを解析し、アワやキビを食べていたことを明らかにした。ただ主食のレベルではなかった。縄文時代の畑は確認されておらず、農業社会には至っていないと考えられている。
米田氏は「縄文人は食料生産のために自然を改変する発想がなかったように見える。存在するものを管理して収穫増をはかるが、植物を育てるために田畑を作るという発想はなかったのではないか」と指摘する。
縄文人の遺跡やその周囲からはクリの花粉が集中して見つかっている。つまり縄文人は周囲をある程度管理していたと考えられている。そこでヒエやマメ科のダイズやアズキの栽培化が進んだ可能性がある。
当時を確かめようと、岡山理科大学の那須浩郎准教授らは真脇遺跡公園(石川県能登町)で再現実験を進めている。那須氏は「畑を作らなくても、草刈りをして火入れをするだけで、アズキを増やすことができたのではないか」と話す。
実験ではこの方法でアズキの原種のヤブツルアズキを収穫する。こうした簡単な行為だけで、耕起を伴う栽培に負けない収量を得られるとみている。「縄文人は有用な植物の生息環境を構築するという農耕民とは全く別の方法で野生のアズキを維持・管理していたのかもしれない」(那須氏)
従来、栽培化と農業は同時期に起きたと考えられていた。だが、遺跡から出土する植物の栽培化の証拠を年代ごとに調べることで、ずれがあることが分かってきた。栽培化は数千年かけて起きていた。急に農業が確立されたわけではなく、徐々に進んでいたわけだ。農耕というほどではなく、食料の獲得手段の一つとして、管理した土地の周辺のものを採集していた時期があったと考えられている。
そこでは人と植物のどちらか一方ではなく、双方が利益を得る「相利共生」の関係があり、人が意図しない形で「共進化」が起きていた可能性がある。例えば、マメ科は縄文時代中期以降に大型化が進んだことが分かっている。「ごみ捨て場で自然に育ったマメのうち、日光にあたりやすい大きな苗が生き残って増え、大型化が進んだのかもしれない」(米田氏)
従来の考古学では、地球の寒冷化や人口増加といった圧力をもとに人類の活動の変化を説明する「ストレスモデル」で考える傾向が強かった。そこから離れ、もっと違う理由を考えるのが今の流れだ。植物にも遺伝的な特徴から、栽培化が起きやすい種類があったかもしれない。例えば、染色体のセット数が少ないタイプは多いものに比べ、1つの遺伝子変異による形質の変化が起きやすい。
縄文時代に農耕が起きなかった要因は食糧資源の多様さや堆肥作りに適した家畜の不在など多面的な検証がいるが、共生関係に迫ることで当時の社会が見えてくるだろう。
(松田省吾)
温暖化対策嫌うトランプ政権 気候データ喪失に懸念 編集委員 安藤淳(サイエンスNextViews)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 26ページ 1178文字 PDF有 書誌情報]
トランプ米大統領は就任早々、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱手続きを開始する大統領令に署名した。想定通りとはいえ、中国に次ぎ世界2位の温暖化ガス排出国である米国が抜ける衝撃は大きい。この先、危惧されるのは米国の気候関連情報の収集・公開が止まることだ。基礎データの喪失は国際的な削減の取り組みを大きく妨げかねない。
似たような懸念は2017年に発足した前回のトランプ政権でも広がった。それは杞憂(きゆう)に終わらず、気候変動に関連した多くの情報が政府のホームページから消えた。大勢の優秀な科学者が退職に追い込まれた。
トランプ大統領は新政権で環境保護局やエネルギー省のトップに石油業界との距離が近いとされる人物を起用し、異を唱えるような官僚は排除する姿勢を鮮明にしている。起業家のイーロン・マスク氏率いる政府効率化省(DOGE)主導のもと、気候関連の組織が縮小ないし廃止されても不思議はない。
保守系の米ヘリテージ財団がトランプ政権を視野に23年にまとめた「プロジェクト2025」の政策集から、今後の方向性が読み取れる。この中で米海洋大気局(NOAA)は解体し、その役割の多くは廃止もしくは他機関や州に移管するよう求めている。
NOAAが管轄する国立ハリケーンセンターなどのデータは「気候をめぐる議論で一方に肩入れするための修正なしに、中立的に提供されるべきだ」とした。気象データなどが温暖化の証拠として使われるのは好ましくないと釘を刺した形だ。
気候・環境関連の分野横断的な研究を推進する「米地球変動研究プログラム」(USGCRP)や、他の気候変動研究の見直しも必要だとした。温暖化ガス排出量の報告制度を一部取りやめる案も盛り込んだ。
これに対し、科学者で組織する団体などが対応を急いでいる。「憂慮する科学者同盟」は科学の独立性を維持し科学者を守るとともに、科学的知見を提供する機関の廃止や移転に反対するよう議会に求める公開書簡を作成した。5万人を超える署名を得たという。
科学者や元政府職員らが率いる民間組織「環境データ・ガバナンス・イニシアチブ」(EDGI)は、政府系ウェブサイトの情報を監視するプロジェクトを進めている。トランプ政権による情報の削除や書き換えを見つけて公表し、他組織とも連携してアーカイブの作成にも取り組む。
政府がもつ豊富な科学データはあらゆる政策に不可欠だ。気象・気候データを自由に使えなければ、温暖化の影響解析や将来予測の精度が下がる。「米国の正確な温暖化ガス排出量がわからないと国際的な削減努力も進みにくくなる」(電力中央研究所の上野貴弘上席研究員)
日本は衛星観測をはじめデータ解析や予測で優れた実績とノウハウがある。官民の力をフルに生かし、米国の科学者らとも協力して重要な情報の保全と活用に力を尽くすべきだ。
終活支援、ルール整備へ 利用者と契約トラブル相次ぐ 今秋めどに業界団体設立[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 27ページ 860文字 PDF有 書誌情報]
身寄りのない高齢者らの身元保証や死後事務手続きなどを支援する「高齢者等終身サポート事業者」が1日、業界団体の設立に向けた準備委員会を立ち上げた。今秋の発足を目指し、会員となる事業者を募る。利用者との契約トラブルが近年相次いでおり、ルールを整備してサービスの質の向上に取り組む。
1日に発足したのは「全国高齢者等終身サポート事業者協会準備委員会」。OAGウェルビーR(東京・千代田)の黒沢史津乃社長が委員長を務める。
3月26日には第1回勉強会・意見交換会を開催し、団体設立に向けて入会規定などを策定する。ホームページで事業者に参加を呼びかける。外部有識者によるアドバイザリーボードも設けて助言を受ける。
アドバイザリーボードには赤沼康弘弁護士、元厚生労働次官の蒲原基道氏、日本総合研究所の沢村香苗シニアスペシャリスト、同志社大学社会学部の永田祐教授の4人が入る。
65歳以上の単身世帯は2020年時点で737万世帯に上り、50年には1083万世帯に拡大する見通しだ。家族に代わって入院・入所時の身元保証や病院への付き添い、葬儀の手続きなどを担う終身サポート事業のニーズは高まっている。
総務省によると、事業者は全国に少なくとも約400社あるが、監督官庁や事業者の健全性を担保する法律がなく、利用者との契約トラブルも相次いでいる。
国民生活センターによると、23年度に全国の消費生活センターに寄せられた高齢者サポートサービスに関する相談は355件に上り、10年間で3.2倍に増えた。利用者の考えに反して財産を事業者に遺贈する遺言書が作られた事例などが確認されている。
国は24年6月、事業者が守るべきガイドラインを策定したが、法的な拘束力はない。料金体系や解約時の返金ルールの明確化、情報開示の強化など、業界の健全な発展に向けて取り組むべき課題は多い。
黒沢委員長は「事業者の質が向上し信頼が高まれば、身寄りのない高齢者が安心して暮らせる社会の実現に貢献できる。事業者選びの参考になる情報の発信にも取り組みたい」と話す。
雑居ビルに盗品の山 外国人「トクリュウ」、脅威増す ドラッグストアを標的(ドキュメント日本)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 27ページ 1862文字 PDF有 書誌情報]
本国で高く売れる商品はどれか――。ドラッグストアやアパレル店を狙う外国人窃盗集団の脅威が増している。商品を持ち去り海外へ流す闇ルートが捜査で判明。小売業全体で盗難が多発する米国は損失が17兆円を超え閉店も相次ぐ。窃盗が横行すれば暮らしに身近な流通網が脅かされる。最新の犯罪手口を追った。
愛知県豊橋市にあるドラッグストア。ショルダーバッグをかけた外国人の男が来店したのは2024年7月の夕方だった。男は化粧品コーナーに向かい、棚にあった人気のファンデーション約40点(計約4万8千円相当)を次々に買い物かごに放り込んだ。
男は店員の死角へ移動して商品を素早くバッグの中へ。店を出ると付近に止まっていた車に乗り込み現場を離れた。10分足らずの手慣れた犯行は、岐阜県警による捜査でベトナム人グループの窃盗事件と判明した。
経済産業省によると、23年のドラッグストア業界の総売上高は8兆3438億円。全国万引犯罪防止機構の24年調査ではドラッグストアでの万引きによる商品ロスは総売り上げの0.17%分とみられる。単純計算で被害額は年間約140億円と推計される。
成長を続けるドラッグストア業界にとって「現時点では経営に与える影響はそれほど大きくはない」(チェーン運営企業)という声もある。しかし軽視はできない。高度に組織化された犯行が確認されたためだ。
警視庁や岐阜県警などはベトナム人グループの〝商流〟を追跡した。日本各地の実行役ら約20人は盗んだ商品を段ボール箱に入れ、大阪府や埼玉県などにある雑居ビルなどの「集積所」へひそかに送り届けていた。
このうち埼玉県坂戸市の廃店舗には、化粧品やビタミン剤が入った段ボール箱が山積みになっていた。集積所を管理するメンバーが空港に運び、預け荷物に入れベトナムへ出国。フリーマーケットサイトやSNS上で売買されたとみられる。
実行役はSNSで集められ、仲間を募る手法は日本の「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」と共通する。グループの首謀者はベトナム国内にいるとみられる。
一般社団法人日越協会の野島康祐代表理事は「明らかに安すぎる価格で日本製化粧品を扱う通販サイトがある」と明かす。ユニクロなどを標的とする窃盗団もあり、捜査幹部は「窃盗ビジネスが水面下で広がっている恐れがある」と警戒する。
訪日外国人が2024年に過去最高の3686万人に達する一方、万引きで摘発された外国人(永住者らを除く)は23年に1326人となり、8年ぶりに増加に転じた。国籍別ではベトナムが36%で最も多く、中国(20%)などだった。
小売業界の窃盗・強盗は米国がより深刻な状況だ。全米小売業協会(NRF)の調査によると、22年の米国の小売企業の商品ロス総額は1121億ドル(約17兆3千億円)に上る。うち約65%が盗難被害で、暴力的な集団犯行が目立つという。
NRFのマシュー・シェイ最高経営責任者(CEO)は調査を受け、米メディアの番組で「多くの店で営業時間の調整や店舗の閉鎖を迫られている」と語った。
盗難被害は損害保険でカバーされる場合もある。しかし銅線の盗難が増えている太陽光発電施設向けは補償額がかさみ、保険料の上昇や盗難を補償の対象外とする対応もみられる。小売りでの被害が拡大すれば保険のあり方も変わりうる。
生活必需品が手に入りやすい流通網をどう維持するか。40店舗を展開するドラッグストアでは日本語、ベトナム語、中国語などで「万引き警戒中」とするポスターの掲示を始めた。大きなバッグを持つ客には声かけする基礎対策の強化で臨む。
現場では人工知能(AI)を活用し、周囲をうかがうといった不審な挙動を検知するシステムの導入も広がりつつある。一方、営業時間外に入り口を壊し侵入するといった「万引き」を超えた手口も確認されている。
業界団体の日本チェーンドラッグストア協会(東京・千代田)の石田岳彦防犯・有事委員長は「店舗側のみで組織犯罪に対抗するには限界もある」と訴える。
日本を狙う窃盗集団による犯行の抑止に向け、警察幹部は「実行役や拠点を摘発するだけでなく、海外から指示を出す首謀者の特定が欠かせない」と強調する。国際刑事警察機構(ICPO)や外交ルートを通じた捜査共助を活用し取り締まりを強める。
(斎藤美久)
【図・写真】日本語、ベトナム語、中国語などで「万引き警戒中」と表記し、注意を促す
【図・写真】警視庁などは昨年11月、埼玉県や千葉県などで盗品の集積所を家宅捜索した(埼玉県坂戸市)
埼玉の道路陥没、水流入で救助作業中断 がれき撤去開始後[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 27ページ 744文字 PDF有 書誌情報]
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、穴の中に重機を投入するためのスロープが1日、完成した。穴には大量のがれきや土砂が積み重なっており、県は建設業者の協力を得て重機での撤去を開始した。
その後、地元消防は穴の中に水が流入した影響で、救助作業を中断したと明らかにした。2日午前に県と協議し、再開可能かどうか改めて判断する。
熊谷地方気象台によると、八潮市内は2日午前に雨や雪が降る可能性がある。大野元裕知事は1日、現場視察後の危機対策会議で「二次被害の防止に努めながら、引き続き着実な対応をお願いしたい」と語った。
県や消防によると、穴の深さは、地下の破損した下水道管まで最大約15メートルある。内部には高さ約8メートルにわたり、倒壊した信号機や電柱、アスファルトが散乱している。
まずこうしたがれきを重機で取り除き、続けて消防隊員らが手作業で運転手とみられる男性(74)を捜索する予定だった。土木の専門家などが安全確認をし、慎重に作業を進めるとしていた。
スロープは幅約4メートル、長さ約30メートル。ショベルカーなどで地面を掘削し、現場近くの飲食店駐車場から、穴へと続くなだらかな坂を造って重機を入れた。
県は危機対策会議で、男性を救助後、破損した下水道管の補修工事を始める考えを示した。完了まで約1週間かかる見通し。有識者らでつくる委員会が2日、工法を検討する。補修工事後、下水の量を減らすため県内12市町の約120万人を対象に呼びかけている下水道の利用自粛を解除する。
東京ガスは、二次災害防止のため止めていた現場周辺の130戸への都市ガス供給を、1日までに全て再開した。
【図・写真】穴の中に重機を投入するためのスロープが完成し、がれきなどの撤去作業を進めた(1日)
マリアンヌ・フェイスフルさん(英歌手・俳優)(死去)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 27ページ 196文字 PDF有 書誌情報]
マリアンヌ・フェイスフルさん(英歌手・俳優)広報担当者によると、1月30日にロンドンで死去。78歳。死因は明らかになっていない。英メディアによると、過去に乳がんや肺気腫を患った。
1960年代に「涙あふれて」などの曲がヒットした。俳優としても活躍。フランスのジャンリュック・ゴダール監督の作品などに出演し、アニメ「ルパン三世」に登場する峰不二子のモデルにもなったとされる。
(ロンドン=共同)
節分の豆、幼い子の窒息注意 かむ力弱くリスク こども家庭庁[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 27ページ 192文字 PDF有 書誌情報]
鬼退治の豆で窒息しないように――。こども家庭庁は、節分のいった大豆を口に入れて誤嚥(ごえん)などの事故を起こさないよう注意を呼びかけている。幼い子どもはかむ力が弱く、硬い豆はリスクがあるとしている。
都道府県などに1月24日付で通知を出し「過去に節分行事中に、大豆を誤嚥したことで窒息したと考えられる死亡事故が発生している」と強調。保育施設などを含め事故防止に万全を期すよう求めた。
心の中の地球儀 町田そのこ[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1909文字 PDF有 書誌情報]
5、6歳くらいのことだった。公園の砂場で地球儀を拾った。子どもの手でも一抱えある大きさで、紙製の表面の一部分が破れていた。半分ほど埋もれ、砂まみれだったから、多分棄(す)てられていたのだろう。
わたしはこのとき初めて地球儀を見た。地球儀という名前も用途も知らず、これはのび太くんの部屋に置かれている謎のボールと一緒――つまりはドラえもんのひみつ道具のひとつに違いないと大興奮した。そして、少し離れた場所にいた母親の元へ運んだ。
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地球の模型だと説明を聞いたわたしはドキドキした。ひみつ道具ではなかったけれど、それにどこまでも近しいものだと感じたのだ。だってこれが世界なんでしょう? 世界から見ると、わたしの住んでいるところは砂粒よりも小さいんだ! となるとわたしはもっともっと小さいってこと!?地球儀をぐるぐるぐるぐる回しながら、己の住む世界の広さに茫然(ぼうぜん)としたものだった。
あの日あのときが、世界をきちんと認識した瞬間だった。あれから40年ほど経(た)ったが、世界を想像するときはいまも、太平洋が破れている地球儀を思い出す。同時に、己の小ささに不安を覚えたことも。こんなにも広いところで、小さな小さなわたしは果たして生きていけるのかな? そう思って怖くなった。わたしはとても臆病な子どもだったのだ。
大きさだけではない。幼いころは、世界の様々なことと自分を比較して驚くことばかりだった。いや、正確には他者と自分を、だ。自分以外の誰かと比較して恥ずかしくなったり、情けなくなったりしていた。それらは、いま考えるととても些細(ささい)なことだ。流行(はや)りの歌を知らないこと、二重跳びができないこと。給食を食べるのが遅くて、字が汚い。いちいちがわたしの小さな心を引っ(か)いて、それが長い間じくじくと痛み続けた。
大人になるにつれ、わたしの心はだんだんと強くなった(図々(ずうずう)しくなったとも言う)。人並みにできることが増えたし、世界で生きていくためのコツもずいぶん覚えた。30代半ばを過ぎたころ、誰かと自分を比較することに意味はない、と止(や)めた。世界の広さに感心はしても怯(ひる)むことはなくなり、ずいぶん生きやすくなった。
しかし40代に入ると、自分の内面との戦いに痛みを覚えるようになった。わたしはこんな程度なのか。わたしがやっていることは、わたしが思うほど意味があるのか。そんな考えが襲ってくるようになったのだ。
ひとは自分以外の誰かと己を比べ、争ってしまうけれど、いずれは自分自身と争う生き物であるらしい。わたしは特に仕事――創作においてであるが、誰しもがそれぞれの理由を以(もっ)てそうなる時期がやって来るのではないだろうか。
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パソコンにひとり向き合っていると、学生時代にはちっとも良さの分からなかった石川啄木の歌がしみじみ思い出される。
「いのちなき砂のかなしさよ/さらさらと/握れば指のあひだより落つ」
これは、歌をどれだけ詠んでも己の心を表現しきれていない苦悩を歌ったものだといわれている。
正直に言うと、思い出すだけではなくほろりとさせられている。「分かる、分かるよ……」と呟(つぶや)きもする。思い通りに書けたと思っても、翌日には伝えきれていない部分が目に付いて、何もかも未熟に見えてくるよね。すごく分かるよ。今度飲みに行こうぜ、啄木。
学生のころは、クラスのみんなが持ってるブランドマフラー(※全員は持ってない)を持ってないわたしの方が絶対悲しいよ! と憤っていたものだ。どちらかというと「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ/花を買ひ来て/妻としたしむ」の方に共感した。と言ってもそこは花より団子ならぬ、花よりブランドマフラーであったため、偉くなった彼氏にマフラー買ってもらう方がいいよねー、などと馬鹿(ばか)なことを付け足していたのだが。マフラーが欲しければ自分の稼いだ金で買え、花を愛(め)でる心を養えバカ娘。10代のころを思い返すと、あまりの浅はかさにぞっとする。
失敬、話が逸(そ)れた。
幼子のころ、10代のころ、そしていま。わたしの内面は様々な変化を遂げている。内面の変化は、世界を見る心持ちを変える。これから20年後のわたしは、40代のわたしを「バカ女」と怒っているかもしれない。いま現在賢く生きている自信はないし、十分あり得る。
そんなことを想像しつつ、変化していく全てを眺め続けていこうと思う。
まちだ・そのこ 1980年福岡県生まれ。作家。2021年「52ヘルツのクジラたち」で本屋大賞。著書に「夜明けのはざま」「わたしの知る花」など。
めばる 溝部聡[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 28ページ 8文字 書誌情報]
めばる 溝部 聡
一条ゆかり(2)父は王妃様 世間知らずのお金持ち しっかり者の母が支える(私の履歴書)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 28ページ 1361文字 PDF有 書誌情報]
「父はマリー・アントワネットみたい」と、私は思っていた。
裕福な家に生まれたらしい。瀬戸内海に面した、今の岡山県玉野市。旧三井造船の創業の地である。祖父がここで造船関連の会社をおこし、大きくした。父、藤本清はその長男だった。
祖父は仕事も遊びもガンガンのエネルギッシュな人だったという。関西各地の花街へ豪遊の旅に出ることもしばしば。父もハイカラで、英国の生地でスーツをあつらえ、靴はオーダーメイドだったとか。モダンボーイである。15の時から芸者遊びをして、マージャンとビリヤードが上手だった。いかにも100年前の日本の富裕層である。
東京の立教大学を中退。後継者である息子がお人よしで世間知らずであることを不安に思った祖父は、しっかり者の嫁を探した。おめがねに適(かな)ったのが母、薫だ。旧姓は村上。中世の瀬戸内海で一大勢力を誇った海賊、村上水軍の末裔(まつえい)だという。
母も革靴を履いて自転車に乗り、テニスもやるモダンガールだった。お茶やお花、三味線、日本舞踊に都々逸、ピアノなども習い「娘の武芸十八般を身につけたわよ」と豪語していた。岡山の師範学校(現代の教育大学)を出て、結婚前は小学校の教師をして、株で財産を失った家族の生活を支えていた。一方で、若くして目を患い、視力が弱かった。
見合いの席は料亭で、父は白い麻の三つ揃(ぞろ)いにパナマ帽。すらりと背の高い父を、母は一目で気に入った。ともに明治末期の戌(いぬ)年生まれ。お金持ちのボンボンと名家の娘の結婚は、地元で新聞記事になるほど話題だったそうだ。
父は、祖父の会社でボーッとしているだけなのに、かなりの給料をもらえたらしい。働けよ。
しかしそんな暮らしがやがて一変する。私が物心ついた頃には、我が家は借金漬けで、今日の食べ物を心配するありさまだった。母は、自分の着物など売れるものは何でも売った。そしてよく大量のそうめんを買ってきた。私を含めて6人の子供に食べさせるには、当時、米を買うより安上がりだったのだ。
周囲も心配したのか、近隣の少し裕福な家から、2歳上の兄を養子にしたいという話があった。1人では寂しいだろうから、妹(つまり私)も一緒にどうかと。母は断った。養子に行けば今よりマシと期待していた私は母に「え~何で断ったの?」。殴られた。母にぶたれたのは、これを含めて人生で2度だ。
こんなこともあった。ある日、母が「お金が無い。どうしよう?」と焦っていた。すると父は平然と「金が無いなら銀行に行けばいいだろ」。
何もないのに銀行に行けばお金を引き出せるとでも思っているのか? この頃5~6歳だった私はすっかりあきれた。私が父を王妃マリー・アントワネットだと思うのは、この日の記憶からだ。
誤解のないように言えば、子煩悩で優しい人。友達にするには最高の人だが、夫にするには正直事故物件レベルだと思う。
後年、家の中で唐子(からこ)の描かれた豪華な大皿を見つけた。これは何かと母に尋ねると「端が欠けていて売れなかったのよ」。ほかにもパーコレーターというのか、コーヒーを淹(い)れる道具があった。「当時は田舎でそんなものを使う人がいなくて、やっぱり売れなかった」と母。苦労がしのばれた。(漫画家)
【図・写真】父母(奥)、祖母(手前右端)と姉・兄たち
ぴりぴりする木 今野真二(日本語日記)[2025/02/02 日本経済新聞 朝刊 28ページ 842文字 PDF有 書誌情報]
今年は、きょう2月2日が節分ですね。〈季節の分かれ目〉が「節分」なので、もともとは立春、立夏、立秋、立冬の前日が「節分」でした。次第に、冬から春になる立春の前日が「節分」として特化されるようになり、ヒイラギの枝にイワシの頭を刺した「柊鰯(ひいらぎいわし)」を戸口に挟み、煎った大豆をまいて厄払いの行事を行うようになりました。みなさんは「豆まき」をされるでしょうか。今はスーパーマーケットなどで、煎った豆とヒイラギとがセットになった物を売っていますね。「柊鰯」には魔除(まよ)けの力があると考えられているようです。
さて、現在は「ヒイラギ」という語形が使われていますが、この語は西暦1000年頃までは「ヒヒラギ」あるいは「ヒヒラキ」と発音されていたと思われます。
9世紀の終わりから10世紀の初めの頃に成ったと考えられている『新撰字鏡』という漢和辞書があります。この辞書は「疼」を見出しにして、「痛也、痺也、比々良久、又加由之」と説明しています。「疼」という字の意味は、〈痛い、痺(しび)れる〉で「ヒヒラク」「カユシ」という日本語=和訓と対応しているという説明ですね。〈ずきずきとうずくような痛み〉が「トウツウ(疼痛)」ですが、そういう痛がゆいような感覚を「ヒヒラク」という動詞があらわしていたことがわかります。この動詞「ヒヒラク」と植物名である「ヒヒラキ」とが関係あると考えられています。ヒイラギのトゲにふれると手が痛がゆくなる、そういう植物が「ヒヒラキ」だということです。
植物にかぶれたりすると、手がぴりぴりしますね。この「ピリピリ」は感覚をあらわすオノマトペですが、「山椒(さんしょう)は小粒でもぴりりと辛い」の「ピリリ」も「ピリピリ」と似たような感覚といっていいでしょう。「ヒヒラキ」は「ヒイラギ」と形を変えたので、「ピピラキ」という語形ではなかったと思われますが、「ヒヒラク」は「ピリピリ」とつながるような感じをあらわす語であった可能性はあるように思います。(日本語学者)